投稿者 5/10 毎日 日時 2001 年 5 月 10 日 11:17:12:
回答先: 米国の軍政改革で、日本が世界安保の主要拠点に! 投稿者 佐藤雅彦 日時 2001 年 5 月 10 日 02:57:10:
<宇宙防衛>米・新方針、中国を意識 「宇宙軍拡」の危険性内包(毎日新聞)
【ワシントン布施広】ラムズフェルド米国防長官は8日「宇宙防衛」の新方針を発表したが、これは「防御能力を高めて攻撃を抑止
する」というブッシュ政権の戦略論に沿うものだ。だが、「防御」を目的とする新方針は、中国を意識した軍事政策との見方が強く、
米中を軸にロシアも巻き込んだ「宇宙軍拡」へと発展する危険性も否定できない。
米国の衛星を他国の攻撃から守るのはクリントン政権時代からの懸案であり、主な「仮想敵国」は中国とされている。1998年秋
の国防総省の報告書は、湾岸戦争(91年)以降、中国が衛星や電子戦の技術を積極的に導入、強力なマイクロ波で偵察衛星の電子機
器を無力化する技術開発を進めていると指摘した。
報告書はさらに、中国は複数の高性能偵察衛星を「10年以内」に保有する可能性があると警告した。99年暮れには、主に中国衛
星から将来、米衛星が攻撃を受ける事態を想定し、国防総省が敵の衛星システムへの反撃措置の研究を始めたとの報道があった。米国
の宇宙防衛強化が中国を念頭に置いていることは間違いない。
ブッシュ政権が推進するミサイル防衛構想についても、中国が保有する20基前後の長距離ミサイルの無力化を狙ったとする見方が
ある。今回の宇宙防衛強化が中国を刺激するのは必至で、軍事重視のブッシュ政権を警戒する中国、ロシアは、宇宙戦略でも対抗策の
検討を迫られた格好だ。
ブッシュ政権の新戦略は、ミサイル防衛の推進と核戦力の大幅削減をうたい、攻撃より防御に重点を置く形を取っている。しかし、
ミサイル防衛構想は、レーガン政権時の戦略防衛構想(SDI)のように、宇宙空間に配備した兵器でミサイルを迎撃する方法を取り
込む可能性もある。宇宙防衛に関する新方針は、ミサイル防衛と裏表の関係にあり、軍事バランスの上で再び大きな波紋を投げかけそ
うだ。