投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 13 日 14:12:20:
回答先: イスラエル「非常事態内閣」樹立へ(13日・讀賣新聞) 投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 10 月 13 日 14:08:43:
イスラエル・テルアビブ(CNN)
ヨルダン川西岸のラマラで12日、イスラエル兵士3人がパレスチナ人群衆にリンチを受け、殺害されたことが引き金となったイスラエル軍の報復攻撃は、1993年9月に合意されたパレスチナの和平交渉も瓦解(がかい)させかねない重大局面を招いている。
聖地の戦い
―― 和平への道
中東和平交渉の鍵を握る3人
中東和平クイズ
バラク・イスラエル首相は同日会見し、アラファト・パレスチナ自治政府議長を、和平を目指すパートナーとはもはや見なさないと絶縁宣言とも受け取れる激しい言葉で批判。「衝突は1カ国でも始められる。しかし和平実現には2カ国の協力が必要だ。パレスチナが和平を実現させるうえでのパートナーではないとはっきりした場合、イスラエルは個別に和平実現を目指す」と述べた。
また、首相はこの事態に対処するため緊急連立内閣の組閣も呼び掛けた。可能な限り幅広いメンバーで新内閣を組みたいとの希望も表明したが、野党のシャロン・リクード党首が新連立内閣に入るかどうかについては触れなかった。シャロン党首は9月28日、エルサレム旧市街にあるイスラム教の聖地「ハラム・シャリーフ(高貴なる聖域)」を訪問、パレスチナ人がこれを「挑発行為」と受け取り、2週間余に及ぶパレスチナ人とイスラエル軍の衝突事件を引き起こすきっかけを生み出していた。
13日、緊急連立内閣の組閣も呼び掛けたバラク首相
一方、パレスチナ自治政府の和平交渉を担当するエラカト氏は、イスラエルの攻撃は「全面戦争」に等しいと非難。100人近くの死者を出した衝突を直ちに終息させるよう、国際社会の介入を訴えた。イスラエル軍の報復攻撃で難を逃れ、ガザにある病院にけが人を見舞ったアラファト議長は「われわれパレスチナ人は強いことを忘れてはいけない。独立国家を手に入れるまでまい進する」との決意を述べた。
これに対し、イスラエルのスネ副国防相は「イスラエルの攻撃は限られたもので、暴力行為の背景にある人間をターゲットにしたものであって、パレスチナ人への攻撃ではない」と強調した。
国連事務総長の調停とん挫
ラマラで13日、イスラエル兵士を取り囲み、リンチを加えるパレスチナ人群集
イスラエル軍の攻撃で、中東入りし、調停を目指しているアナン国連事務総長の努力も無駄に終わる恐れが出ている。事務総長は、情勢悪化を受け、滞在先のレバノンでの日程を短縮しイスラエルに戻った。レバノンでは、イスラエル兵士3人を誘拐した親イラン・シーア派組織「ヒズボラ」と交渉を進めていた。今後、バラク首相やアラファト議長との協議が行われるかは不明となっている。
クリントン米大統領も「暴力を止めて、平常心を取り戻し、話し合いの席に戻る時期に来ている」と、イスラエル、パレスチナ双方に早期停戦を宣言し、和平交渉を再開するよう呼びかけた。
議長自宅周辺にもロケット弾
武装ヘリを動員した数度に渡るイスラエル軍の攻撃では、パレスチナ警察署にミサイルが撃ち込まれたほか、ラジオ放送局も破壊され、少なくとも25人が負傷したという。また、ガザのパレスチナ自治区にもミサイル攻撃が加えられ、アラファト議長の自宅付近にもロケット弾が撃ち込まれた。港に停泊していたパレスチナ海軍のボートにも被害があったという。
イスラエル軍は、ミサイル攻撃を開始する前、住民が避難できるよう、パレスチナに3時間の猶予を与えたと主張している。