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岩永天佑「告発の書」平成七年七月七日
周辺データ集1
【著者特定のためのデータ・視点】
特殊文字としては、ローマ数字の2(サムエル記U)のみで、丸数字等は使わ
れていない。拡大・太字などの文字装飾も一切ない。
数字はすべて全角。半角文字は存在していない。
“”「」『』による強調法の癖。
「とうり」「〜とゆう」という表記癖がある。
本文中、黙示録の引用があるが、ですます体のこの引用はどの版の「聖書」か
らのものか? また、サムエル記「U」とあるが、サムエル記「下」とする版の
聖書も多い。
【聖書引用】
以下、岩永氏使用の聖書とは異なるが、すべて「聖書 新共同訳 旧約聖書続
編つき」より引用した。この聖書は日本のカトリック・プロテスタント双方が協
力して作った訳であり、最も広く使われているものである。また、ルビは省略し
た。
『ヨハネの黙示録』17章9節(cf.2-4)
ここに、知恵のある考えが必要である。七つの頭とは、この女が座っている七
つの丘のことである。そして、ここに七人の王がいる。
『サムエル記下』21章(cf.4-1、七人の儀式殺人)
飢饉とサウルの子孫
ダビデの世に、三年続いて飢饉が襲った。ダビデは主に託宣を求めた。主は言
われた。「ギブオン人を殺害し、血を流したサウルとその家に責任がある。」王
はギブオン人を招いていった。奪取ギブオン人はアモリ人の生き残りで、イスラ
エルの人々に属する者ではないが、イスラエルの人々は彼らと誓約を交わしてい
た。ところがサウルは、イスラエルとユダの人々への熱情の余り、ギブオン人を
討とうとしたことがあった。
ダビデはギブオン人に言った。「あなたたちに何をしたらよいのだろう。どのよ
うに償えば主の嗣業を祝福してもらえるだろうか。」ギブオン人はダビデに答え
た。「サウルとその家のことで問題なのは金銀ではありません。イスラエルの人々
をだれかれなく殺すというのでもありません。」ダビデは言った。「言ってくれれ
ば何でもそのとおりにしよう。」彼らは王に答えた。「わたしたちを滅ぼし尽く
し、わたしたちがイスラエルの領土のどこにも定着できないように滅亡を謀った
男、あの男の子孫の中から七人をわたしたちに渡してください。わたしたちは主が
お選びになった者サウルの町ギブアで、主の御前に彼らをさらし者にします。」王
は、「引き渡そう」と言った。
しかし、王はサウルの子ヨナタンの息子メフィボシェトを惜しんだ。ダビデとサ
ウルの子ヨナタンとの間には主をさして立てた誓いがあったからである。王はアヤ
の娘リツパとサウルの間に生まれた二人の息子、アルモニとメフィボシェトと、サ
ウルの娘ミカルとメホラ人バルジライの子アドリエルとの間に生まれた五人の息子
を捕らえ、ギブオン人の手に渡した。ギブオンの人々は彼らを山で主の御前にさら
した。七人は一度に処刑された。彼らが殺されたのは刈り入れの初め、大麦の収穫
が始まるころであった。
アヤの娘リツパは粗布を取って岩の上に広げた。収穫の初めのころから、死者た
ちに雨が天から降り注ぐころまで、リツパは昼は空の鳥が死者の上にとまること
を、夜は野の獣が襲うことを防いだ。サウルの側女、アヤの子リツパのこの行いは
王に報告された。ダビデはギレアドのヤベシュの人々のところへ行って、サウルの
骨とその子ヨナタンの骨を受け取った。その遺骨はギレアドのヤベシュの人々がベ
ト・シャンの広場から奪い取って来たもので、ペリシテ人がギルボアでサウルを討
った日に、そこにさらしたものであった。ダビデはそこからサウルの骨とその子ヨ
ナタンの骨を運び、人々は今回さらされた者たちの骨を集め、サウルとその子ヨナ
タンの骨と共にベニヤミンの地ツェラにあるサウルの父キシュの墓に葬った。人々
は王の命令をすべて果たした。この後、神はこの国の祈りにこたえられた。
対ペリシテ戦における武勲
ペリシテ人は再びイスラエルと戦った。ダビデは家臣を率いて出陣し、ペリシテ
と戦ったが、ダビデは疲れていた。ラファの子孫の一人イシュビ・ベノブは、三百
シェケルの重さの青銅の槍を持ち、新しい帯を付けて、ダビデを討つ、と言った。
しかし、ツェルヤの子アビシャイは、ダビデを助けてこのペリシテ人を打ち殺し
た。それ以来、ダビデの家来たちはダビデに誓わせた。「以後、我々と共に戦いに
出てはなりません。イスラエルの灯を消さぬよう心掛けてください。」
その後、ゴブの地で、再びペリシテ人との戦いがあった。このときは、フシャ人
シベカイがラファの子孫の一人サフを打ち殺した。ゴブで、またペリシテ人との戦
いがあったとき、ベツレヘム出身のヤアレ・オルギムの子エルハナンが、ガト人ゴ
リアトを打ち殺した。ゴリアトの槍の柄は機織りの巻き棒ほどもあった。別の戦い
がガトでもあった。ラファの子孫で、手足の指が六本ずつ、合わせて二十四本ある
巨人が出てきて、イスラエルを辱めたが、ダビデの兄弟シムアの子ヨナタンが彼を
討ち取った。
これら四人はガトにいたラファの子孫で、ダビデとその家臣の手によって倒され
た。
『ヨシュア記』8章(cf.追加=「○○○○○○○」、アイ)
アイの滅亡
主はヨシュアに言われた。「恐れてはならない。おののいてはならない。全軍隊
を引き連れてアイに攻め上りなさい。アイの王も民も待ちも周辺の土地もあなたの
手に渡す。エリコとその王にしたように、アイとその王にしなさい。ただし、分捕
り物と家畜は自分たちのために奪い取ってもよい。あなたは、町を裏手からうかが
うように伏兵を置け。」
ヨシュアは全軍隊を率いて行動を起こし、アイへ攻め上った。ヨシュアは三万の
勇士をえりすぐって夜の間に送り込み、彼らに命じた。「見よ、あなたたちは裏手
から町をうかがう伏兵であるから、町からあまり離れず、全員、態勢を整えておき
なさい。その他の全軍はわたしと共に町に近づく。敵がこの前と同様、我々を迎え
撃とうと出てきたなら、我々は退却する。敵は、我々がこの前と同様、退却して行
くと思って、追撃して来るであろう。そうすれば彼らを町からおびき出せる。我々
が退却している間に、あなたたちは待ち伏せしている所から出て、町を占領しなさ
い。あなたたちの神、主は町をあなたたちの手に渡してくださる。町を取ったらこ
れに火を放ち、主の言葉どおり行いなさい。見よ、わたしはこう、あなたたちに命
じている。」
ヨシュアがこうして、彼らを遣わしたので、彼らはアイの西側、ベテルとアイの
間の待ち伏せの場所に行って待機した。民と共にその夜を過ごしたヨシュアは、翌
朝早く起きて民を召集し、イスラエルの長老たちと共に、その先頭に立ってアイに
向かって上った。ヨシュアに率いられた全軍は攻め上って、町の入り口近くに達
し、谷一つ隔ててアイの北側に陣を敷いた。彼は約五千人を選び、伏兵として町の
西側、ベテルとアイの間に配置した。その他の兵は町の北側にすべての宿営を張っ
たが、最後部は町の西に達していた。その晩、ヨシュアは平野へ下って行った。
それはアイの王の知るところとなり、町の者も急ぎ起き出し、王とその全軍は、
イスラエルを迎え撃とうとアラバに面する戦場に進軍した。王は町の裏手に伏兵が
いるとは知らなかった。ヨシュアの率いる全イスラエルが彼らに打ち破られたかの
ように荒れ野の道を退却すると、町の全軍も追撃のために呼び集められ、ヨシュア
の後を追い、彼らはこうして、町からおびき出された。イスラエルを追わずに残っ
た者は、アイにもベテルにも一人もいなかった。しかも、イスラエルの後を追った
とき、町の門は開けたままであった。
主はヨシュアに言われた。「あなたが手にしている投げ槍をアイに向かって差し
伸べなさい。私はアイをあなたの手に渡す。」ヨシュアが手にしていた投げやりを
町に向かって差し伸べると、伏兵は一斉にその場所から立ち上がり、ヨシュアが手
を伸ばしている間に町に攻め込んで占領し、直ちに町に火を放った。アイの兵士が
振り返って見たときには、既に町の煙は天に達しており、荒れ野に逃げた軍勢も追
っ手に対して向き直ったので、彼らはどこにも逃げることができなくなってしまっ
た。ヨシュアの率いる全イスラエルは、伏兵が町を占領し、町から煙が立ち昇るの
を見ると、向きを変えてアイの兵士に打ちかかり、伏兵も町を出て彼らに向かった
ので、彼らはイスラエル軍の挟み撃ちに遭い、生き残った者も落ちのびた者も一人
もいなくなるまで打ちのめされた。アイの王は生け捕りにされ、ヨシュアのもとに
引き出された。
イスラエルは、織ってきたアイの全住民を野原や荒れ野で殺し、一人残らず剣に
かけて倒した。全イスラエルはアイにとって返し、その町を剣にかけて撃った。そ
の日の敵の死者は男女合わせて一万二千人、アイの全住民であった。ヨシュアはア
イの住民をことごとく滅ぼし尽くすまで投げ槍を差し伸べた手を引っ込めなかっ
た。ただし、この町の家畜と分捕り品は、主がヨシュアに命じた言葉どおり、イス
ラエルが自分たちのために奪い取った。
ヨシュアはこうしてアイを焼き払い、とこしえの廃墟の丘として打ち捨てた。そ
れは今日まで残っている。ヨシュアはまた、アイの王を木にかけて夕方までさら
し、太陽の沈むころ、命じてその死体を木から下ろさせ、町の門の入り口に投げ捨
て、それを覆う大きな石塚を築かせた。それは今日まで残っている。
エバル山での律法の朗読
そのころ、ヨシュアはエバル山にイスラエルの神、主のための祭壇を築いた。こ
の祭壇は、主の僕モーセがイスラエルの人々に命じ、モーセの教えの書に記された
とおり、鉄の道具を使わない自然のままの石で造られた。彼らはその上で、主に焼
き尽くす献げ物と和解の献げ物をささげた。ヨシュアはこの祭壇の石に、モーセが
イスラエルの人々のために記した教えの写しを刻んだ。全イスラエルは、長老、役
人、裁判人をはじめ、寄留者もその土地に生まれた者も、主の契約の箱をかつぐレ
ビ人である祭司たちの前で、箱のこちら側とあちら側に、半分はゲリジム山の前
に、他の半分はエバル山の前に立った。それは主の僕モーセがかつて命じたよう
に、イスラエルの民を祝福するためであった。その後ヨシュアは、律法の言葉すな
わち祝福と呪いをことごとく、すべて律法の書に記されているとおりに読み上げ
た。ヨシュアは、モーセが命じたことをひと言残さず、イスラエルの全会衆、女、
子供、彼らの間で生活する寄留者の前で読み上げた。
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