ジャック・イベール(Jacques François Antoine Ibert,1890 - 1962)
交響組曲『寄港地』(Escales)(1922)
3.5点
南国的な開放感や活気が楽しい。旅行気分になって聴ける楽しい娯楽作品。
海の交響曲(Symphonie marine)(1931)
交響組曲『パリ』(Paris, Suite symphonique)(1931)
フルート協奏曲(1934)
アルト・サクソフォーンと11の楽器のための室内小協奏曲(1935)
木管五重奏のための3つの小品(1930)
弦楽四重奏曲(1942)
ヴァイオリン、チェロとハープのための三重奏曲(1944)
ジャック・フランソワ・アントワーヌ・イベール(Jacques François Antoine Ibert, 1890年8月15日 - 1962年2月5日)は、フランスの作曲家。しばしばその作風は、軽妙、洒脱、新鮮、洗練などと言った言葉で評される。
イベールはパリで生まれた。1910年、パリ音楽院に入学[1]。アンドレ・ジェダルジュの対位法講義では「フランス6人組」のダリウス・ミヨーやアルチュール・オネゲルと同窓であった。第一次世界大戦中は海軍士官として従軍。1914年に音楽院を卒業し、5年後の1919年、カンタータ『詩人と妖精Le poète et la fée』にてローマ大賞を受賞した。1923年まで3年間ローマに留学、『寄港地』などを作曲した。1937年から1960年まで(第二次世界大戦中を除く)在ローマ・フランス・アカデミーの館長だった[2]。1940年、フランス政府よりの依頼を受けて、日本の皇紀2600年奉祝曲として『祝典序曲』を作曲。
1940年6月にパリが陥落すると、北アフリカで抗戦を継続しようとする政治家たちにイベールは同行し、このためにヴィシー政権によってイベールは反逆者と見なされ、曲の演奏が禁じられていた[3]。1944年に在ローマ・フランス・アカデミー館長に復職した。
1955年から1957年までパリの国立オペラ劇場連合(RTLN、オペラ座とオペラ=コミック座)の監督をつとめた[4]。
1962年にパリにて死去。遺体はパリ16区のパッシー墓地にて埋葬された。
作品
管弦楽曲
レディング監獄のバラード(La Ballade de la geôle de Reading)(1921年)- オスカー・ワイルドの同名の詩にもとづく。
交響組曲『寄港地』(Escales)(1922年)
組曲『遊戯』(Jeux)(1923年)
スケルツォ『妖精の郷』(Féerique, scherzo)(1925年)
室内管弦楽のためのディヴェルティスマン(Divertissement pour orchestre de chambre)(1930年)
海の交響曲(Symphonie marine)(1931年)
交響組曲『パリ』(Paris, Suite symphonique)(1931年)
祝典序曲(Ouverture de fête)(1940年)
エリザベス朝組曲(Suite Élisabéthaine)(1944年)
ルイヴィル協奏曲(Louisville concerto)(1953年)
ボストニアーナ(Bostoniana)(1955年)- ボストン交響楽団創立75周年記念に作曲した未完成の交響曲の第1楽章を没後に出版したもの。
バッカナール(Bacchanale)(1956年)
架空の愛へのトロピズム(Tropismes pour des amours imaginaires)(1957年)
協奏曲
チェロと管楽合奏のための協奏曲(1926年)
フルート協奏曲(1934年)
アルト・サクソフォーンと11の楽器のための室内小協奏曲(1935年)
ピアノ協奏曲
オーボエと弦楽合奏のための協奏交響曲(1948年)
室内楽・器楽
奇想曲(フルートとピアノ)
組曲『物語』(Histoires)(1917年)- 本来はピアノ独奏曲だが、フルートとピアノ用にも編曲された。マルセル・ミュールによるサクソフォーンとピアノ編曲も知られる。とくに第2曲「小さな白いろば」は単独で演奏される。
木管五重奏のための3つの小品(1930年)
10の楽器のための奇想曲(1930年)
弦楽四重奏曲(1942年)
ヴァイオリン、チェロとハープのための三重奏曲(1944年)
即興曲(トランペットとピアノ)(1951年)
オペラ
ペルセウスとアンドロメダ(Persée et Andromède)(1921年)
アンジェリック(Angélique)(1927年)
イヴトの王様(Le Roi d'Yvetot)(1930年)
ゴンザーグ(Gonzague)(1931年)
鷲の子(L'Aiglon)(1937年)- アルテュール・オネゲルとの合作。エドモン・ロスタンの同名の戯曲に基づく。
カルディナル家の姉妹(Les Petites Cardinal)(1938年)- アルテュール・オネゲルとの合作オペレッタ。
バレエ音楽
めぐりあい(Les Rencontres)(1925年初演)- 現在はピアノ独奏用の組曲としてのみ演奏される。
ジャンヌの扇(L’Éventail de Jeanne)(1927年)の中の「ワルツ」(Valse)
ジョルジュ・オーリック、ダリウス・ミヨー、フランシス・プーランク、モーリス・ラヴェル、アルベール・ルーセル、フローラン・シュミットらによる合作。
ディアーヌ・ド・ポワチエ(Diane de Poitiers)(1934年初演)- イダ・ルビンシュタインのためのバレエ。
ユピテルの恋(Les Amours de Jupiter)(1946年初演)
放浪の騎士(Le Chevalier errant)(1950年初演)
ユニコーンまたは純潔の勝利(La Licorne ou le Triomphe de la chasteté)(1950年)
付随音楽
イタリアの麦藁帽子(Un Chapeau de paille d’Italie)(1930年初演)
本作から『ディヴェルティスマン』が編まれた。
ドノゴー(Donogoo)(1930年初演)- ジュール・ロマンの戯曲。
サモス島の庭師(Le Jardinier de Samos)(1932初演)
7月14日(Le Quatorze Juillet de Romain Rolland)(1936年)- 7人による合作。
夏の夜の夢(Le Songe d’une nuit d’eté)(1942年)
映画音楽
60作を越える映画音楽を書いている[2]。
五人の悪い紳士(Les Cinq Gentlemen maudits)(監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ、1931年)
ドン・キホーテ(フランス語版)(Don quichotte)(監督:ゲオルク・ヴィルヘルム・パープスト、出演:フョードル・シャリアピン、1933年、仏)
モーリス・ラヴェルもこの映画のために『ドゥルシネア姫に心を寄せるドン・キホーテ』を作曲したが採用されなかった。
ゴルゴタの丘(英語版)(Golgotha)(監督:ジュリアン・デュヴィヴィエ、1935年)
マクベス(Macbeth)(監督:オーソン・ウェルズ、1948年)
舞踏への招待(Invitation to the Dance)(監督:ジーン・ケリー、1956年。第1話「嘆きのピエロ」(Circus)の音楽を担当)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%83%83%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%82%A4%E3%83%99%E3%83%BC%E3%83%AB
http://www.asyura2.com/21/reki6/msg/697.html