住民が戻らない葛尾村、160年ぶりの「能」も効果なし
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2019/10/13(日) 19:49:09 めげ猫「タマ」の日記
原発事故による避難指示が解除された福島県葛尾村(1)の帰還者(新規転入者を除く村内在住者)は10月1日時点で
対象 1,322人中327人(2)(24.7%)
で、帰還が進んでいません。160年ぶりに能と狂言の舞台が約160年ぶりに復活したのですが(3)、効果はなかったようです。
福島県葛尾村は福島県東部を南北に連なる阿武隈高地に位置する山村です(1)。以下に示します。
事故から8年7ヶ月以上が過ぎて汚染されている福島
※1(4)の数値データを元に(5)に示す手法で10月1日時点に換算
※2 避難区域は(6)による
図−1 福島県葛尾村
図に示す様に全域が国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(7)を超えています。事故から8年になりましたが福島県葛尾村は汚染されたままです。
福島事故直後に二種類の避難区域が設定されました。警戒区域と計画的避難区域です。警戒区域は事故直後の2011年3月12日に設定されました。計画的避難区域は事故後にしばらくしてから放射線量が高いことが判明し設定された避難区域で、設定されたのは事故から1ヶ月以上が過ぎた2011年4月22日です(6)。さらには、警戒区域では残された家畜は殺処分となりました(8)。一方で、計画的避難区域では一定の条件下で家畜の持ち出しが認められました(9)。計画的避難区域は家畜の持ち出し等の為になかなか逃げなった村です。葛尾村の大部分は計画的避難区域になりました(6)。事故前に葛尾村では3,448頭の牛と3,863頭の豚が飼育されていした(10)。これは葛尾村の事故前の人口1,531人(1)を超えます。
以下に福島県葛尾村・各年の赤ちゃん誕生数を示します。
2012年以降に女の子が多く生まれるようになった福島県葛尾村
※1(11)を集計
※2 各年1年間、ただし2019年は9月まで
図―2 福島県葛尾村の赤ちゃん誕生数
図に示す様に2012年以降は女の子が男の子より多く生まれるようになりました。妊娠期間280日(12)を考慮すると事故後に懐妊した赤ちゃんは概ね2012年以降に生まれます(3月11日の280日後は12月16日)。2012年以降に生まれた赤ちゃんの数を合計すると
男の子 31人
女の子 50人
です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら統計的に差がるとされる5%を下回る(13)4.4%でした(14)。通常は 通常は男の子が多く生まれるので(15)異常な事態です。
福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。
福島の綺麗な女性
※(16)をキャプチャー
図―3 福島県の綺麗な女性
でも喜んでばかりはいられないようです。放射線影響研究所は広島や長崎で遺伝的影響がな事の根拠に生まれている赤ちゃんの男女の比率に異常がない事あげています(17)。広島や長崎では起きなかった事が福島県葛尾村では起きています。
それでも安倍出戻り内閣は「安全」だとして(18)、2016年6月に大部分で避難指示を解除しまた(1)(6)。そして村再興の試みがなされています。
2016年初め、 凍み餅の製造再開(19)。
2016年4月 「しみちゃん」が葛尾村のイメージキャラクターとなる(20)。
2018年3月 安倍出戻り総理が葛尾村を訪問、凍み餅のプレゼンを受ける(21)。
2018年6月22日 復興交流館「あぜりあ」オープン(22)
2018年7月21日 胡蝶蘭を初出荷(23)
2018年9月 酪農再開(24)
2018年10月 養鶏(ブロイラー飼育)再開(25)
2019年7月24日 復興交流館「あぜりあ」の来場者が累積で2万人に(26)。 2019年7月24日はオープンした18年6月22日の403日後です。復興交流館「あぜりあ」の来館者は1日当たり約50人(2万÷403)で、かなり低調です。
2019年9月3日 マンゴーの初収穫(27)
そして、2019年9月18日に28日夜、江戸時代に同村で上演されていた能と狂言の舞台が約160年ぶりに復活し、集まった約400人を魅了しました。復興しつつある村の魅力をアピールしようと、村の商工会や教育委員会などが企画したそうです(2)。
帰還が進まない葛尾村
※(28)を集計(過去分も含む)
図―4 葛尾村民の居住形態
図に示す様に住民は戻りません。10月1日時点の帰還者は
対象 1,322人中327人(2)(24.7%)
で(2)、帰還が進んでいません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
住民の帰還が進まない理由のひとつに放射能汚染への不安もあると思います。少なくとも多くの福島の皆様は福島の放射能に不安を抱いています。
10月の福島は新米の季節です(29)。福島県鏡石町では10月14日に田んぼアートの稲刈りが行われ売ます(30)。福島県鏡石町産米の全量・全袋検査数が約7,000件になりました(31)。同町は人口約1,200人(32)、なのでとりあえず町民が食べるには充分な量です。福島のお米はおいしいとの事です(33)。福島県は福島産米は「安全」だと主張しています(34)。でも、福島県鏡石町のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県鏡石町のスーパーのチラシ
※(35)を引用
図―5 福島産米が無い福島県鏡石町のスーパーのチラシ
(=^・^=)も福島県鏡石町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-3047.html
(1)葛尾村 - Wikipedia
(2)葛尾村からの避難者の状況(10月1日現在) - 葛尾村ホームページ
(3)福島・葛尾村、160年ぶりに能 原発被災からの復興アピール | 共同通信
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日〜11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(5)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(6)避難区域の変遷について−解説− - 福島県ホームページ
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)警戒区域内の家畜の安楽死処分の対応に関するQ&A:農林水産省
(9)計画的避難区域及び緊急時避難準備区域における家畜の取扱い等について:農林水産省
(10)わが葛尾村の農業 -022/036page
(11)福島県の推計人口(令和元年9月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)妊娠期間「十月十日(とつきとおか)」の計算・妊娠週数の数え方 [妊娠の基礎知識] All About
(13)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(14)めげ猫「タマ」の日記 女の子が多く生まれる福島県葛尾村(事故から8年半)
(15)出生性比
(16)世界最多のコイの折り紙認定 2019/10/09 TUFchannel
(17)原爆被爆者の子供における放射線の遺伝的影響 ? 公益財団法人 放射線影響研究所 RERF
(18)東京新聞:子ども帰還見合わせ要請 国連報告者「年間1ミリシーベルト以下に」:国際(TOKYO Web)
(19)葛尾の「凍み餅」もう一度 松本さん「伝統の味を次世代に」 (2016年6月11日 福島民友) ( 原発問題 ) - FUKUSHIMA NUCLEAR DISASTER NEWS - Yahoo!ブログ
(20)葛尾村公式イメージキャラクター「しみちゃん」について - 葛尾村ホームページ
(21)平成30年3月10日 福島県訪問 | 平成30年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ
(22)葛尾村復興交流館「あぜりあ」オープニングイベント開催 | 一般社団法人葛尾むらづくり公社
(23)福島)農業復興のコチョウラン、首都圏へ初出荷 葛尾村:朝日新聞デジタル
(24)福島・葛尾村に北海道から乳牛 年内出荷に向け酪農を再開 - 産経ニュース
(25)福島・葛尾で養鶏再開 7年7ヵ月ぶり「良い鶏育てたい」 | 河北新報オンラインニュース
(26)来館者2万人を達成 葛尾村復興交流館あぜりあ | 福島民報
(27)福島県葛尾村で育てたマンゴー初収穫 東北大 | 河北新報オンラインニュース
(28)避難情報 - 葛尾村ホームページ(過去分を含む)
(29)ふくしまプライド。
(30)かがみいし田んぼアート「稲刈り祭り」|鏡石町公式ホームページ[福島県]
(31)ふくしまの恵み
(32)鏡石町公式ホームページ[福島県]
(33)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(34)全量全袋検査に関するよくある質問 - 福島県ホームページ
(35)鏡石店 – イオンスーパーセンター公式ウェブサイト