ドーピング問題 ロシア大統領“責任は個人に”[NHK]
11月12日 10時45分
WADA=世界アンチドーピング機構の第三者委員会が、ロシア陸上界の組織的なドーピングを認定した問題で、プーチン大統領は「責任は個人が取るべきだ」と述べ、国際大会へのロシアの出場資格の停止などには反対する立場を示しました。
この問題は、WADAの第三者委員会がロシア陸上界の組織的なドーピングを認定し、ロシアを来年のオリンピックも含む陸上競技に参加させないよう勧告しているものです。
ロシアのプーチン大統領は南部のソチで11日、スポーツ関係者との会議に参加し、「誰かがアンチドーピングの規則に違反した責任を取るとすれば、責任を取るべきは個人だ」と述べ、違反していない選手にまで影響が及ぶ、国際大会への出場資格の停止などには反対する立場を示しました。
また、ロシアオリンピック委員会も声明を発表し、禁止薬物を使用したなどとして摘発された人物については、資格剥奪が適当だとする一方、IOC=国際オリンピック委員会などに対して、違反していない選手は出場させるよう求めました。
この問題を巡っては、去年のソチオリンピックの開催期間中、モスクワにあるWADA公認の検査機関がロシアの治安機関の監視下に置かれ、公平性が損なわれていたと指摘されるなど、国ぐるみの関与の疑いが浮上しており、ロシアとしては、個人の責任を強調することで、国の責任が追及されるのを免れるねらいもあるものとみられます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151112/k10010302911000.html