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秘密のアッコちゃん lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx コメント履歴 No: 100035
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[政治・選挙・NHK295] 「パクれるものはパクる」国民民主党・玉木雄一郎(55)が石丸化している(週刊文春) 赤かぶ
17. 秘密のアッコちゃん[958] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月10日 19:02:32 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[523]
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石破政権「103万円の壁」撤廃も増税画策≠ノ警戒 手取り増と逆行、厚生年金106万円の壁撤廃へ 浮上財源論≠フ裏に財務省の影
2024.11/10 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241110-C7CIUVCNGBOYNMCXZGWC3VE6SI/
石破茂首相(自民党総裁)と、国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年11月11日に党首会談を開く予定だ。
自民、公明与党と、国民民主党の政策協議で最大の焦点となるのが
「年収103万円の壁」
の撤廃だ。
幅広い層に
「減税の恩恵」
があり、労働人口を増やす効果も期待できるが、冷や水を浴びせるように
「7兆6000億円の税収減となる」
といった財源論≠ェ指摘され始めた。
財務省や財政緊縮派らが減収分を取り戻そうと
「増税・負担増」
を画策することが懸念される。
現に、厚労省はパートなどの短時間労働者が厚生年金に加入する年収要件
「106万円の壁」
を撤廃する方向で最終調整に入ったが、新たに保険料負担が生じる人もいる。
衆院選で大惨敗しながら
「政権居座り」
を決め込む石破首相の
「増税・負担増」
路線に要警戒だ。

自民党の小野寺五典、国民民主党の浜口誠両政調会長は2024年11月8日、国会内で政策協議の初会合を開き、
「年収の壁」
の見直しへ向け、来週に両党の税調会長を交えて協議することを確認した。
現行制度では年収が基礎控除(48万円)と給与所得控除(55万円)の合計である103万円を超えると所得税が発生する。
このためパート労働者らが103万円を超えないように労働時間を抑制する現象が問題視されてきた。
1995年から最低賃金が1・73倍上昇したのを踏まえ、国民民主党は178万円への引き上げを要求している。
玉木氏は
「有権者との約束だ」
「(引き上げなければ)国民民主に期待した人にとってもゼロ回答だ」
と述べ、自民党が応じない場合は、政権運営にも協力しない考えを示した。
産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査では、年収の壁について
「引き上げるべきだ」
とする回答が77・2%に上った。
物価高対策で最優先で取り組むべきことでも
「減税」
が32・7%と最も多かった。
一方でネガティブキャンペーンまがいの論調もある。
その1つが、基礎控除を75万円引き上げた場合、国と地方を合わせて7兆6000億円の税収減になるという
「政府試算」
だ。
上武大学の田中秀臣教授(日本経済論、経済思想史)は
「財源論が浮上したのは、財務省側の焦りの表れだろう」
「だが、財務省の省益よりも国民のために実施すべきだ」
「恒久的な減税になるように今年2024年の補正予算の1回に留めずに来年2025年以降の本予算に組み込んで効果を持続する方が望ましい」
と語る。
もう1つのネガキャンが、
「高所得者に恩恵」
というものだ。
年収210万円の人の減税額が所得税と住民税を合わせて約9万円なのに対し、年収500万円で約13万円、年収2300万円で約38万円という試算もある。
加藤勝信財務相は
「国と地方において減収が見込まれ、高所得者ほど減税の影響額が大きくなる傾向がある」
と述べた。
■「手取り増」と逆行
しかし、
「手取りの増加率」
でみると年収210万円で4・3%、500万円で2・6%、2300万円で1・7%となっている。
田中氏は
「金額で見れば高所得者層が有利に見えるが、所得との比率でみれば、低所得者の方が恩恵を受けることは明らかだ」
「『年収の壁』撤廃は国民民主党の看板政策で妥協はあり得ない」
「拒否すれば自民党も補正予算も通せず、政権の存立が危うくなるので吞まざるを得ないだろう」
との見方を示す。
国民民主党はガソリン税の
「トリガー条項」
の凍結解除や消費税率の時限的な5%引き下げなども掲げている。
加藤財務相は前出の会見で、トリガー条項の凍結解除で国と地方の減収が生じるとして、
「脱炭素に向けた潮流なども勘案しながら対応していく必要がある」
と言及した。財務省側がクギを刺した形にも見える。
田中氏は
「財務省は1度得た財源を失いたくない」
「財務省や自民党内の緊縮派は、論点を『年収の壁』に持って行き、消費税やトリガー条項の議論から目を逸らそうととする思惑もあるのかもしれない」
と推測する。
こうした中、厚労省は、会社員に扶養されるパートら短時間労働者が厚生年金に加入する年収要件(106万円以上)を撤廃する方向で最終調整に入った。
年収要件をなくせば保険料負担が新たに生じ、手取り収入が減る人も出てくる。
「手取りを増やす」
政策とは逆行する動きだ。
また、税制を巡っては、石破首相も防衛力強化の財源を確保する所得、法人、たばこの3税の増税の開始時期について、2024年年末の税制改正の議論で決着させる考えを示した。
石破首相は金融所得課税の強化に言及し、その後撤回する一幕もあった。
来年2025年夏には参院選も控えるが、前出の田中氏は
「現在は増税を言い出すのは難しいだろうが、7兆6000億円を取り戻しに動くため、将来的に『増税・負担増』路線になるだろう」
「防衛増税の開始はもちろん、石破政権が続けば、首相が掲げる防災省設置構想に関連して、インフラ整備のための『防災増税』を掲げるかもしれない」
と警鐘を鳴らした。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/888.html#c17
[戦争b25] ウクライナでの戦闘を終わらせると公約したトランプだが、その前には大きな障害(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
10. 秘密のアッコちゃん[959] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 05:32:03 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[524]
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北朝鮮兵とロシア軍部隊「5万人」が大規模攻勢か クルスク州「数日内に可能性」米紙報道
2024/11/11 1:01
https://www.sankei.com/article/20241111-3QQPIZOR6ZNETMY4HLXPIZFKIU/
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は2024年11月10日、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に派遣された北朝鮮兵とロシア軍部隊の計約5万人が、数日内に大規模攻勢に出る可能性があると報じた。
米国とウクライナの当局者の話としている。
クルスク州では既に北朝鮮兵の戦闘参加が確認されているが、より規模の大きい交戦に発展する恐れが出てきた。
同紙は、ロシア軍がクルスク州でウクライナに制圧された領土の半分を既に奪還したと分析。
北朝鮮兵も加わる今回の大規模攻勢で、ウクライナ軍を一層後退させる狙いがあるとみられる。 
同紙などによると、クルスク州には1万人以上の北朝鮮兵が配置され、攻撃部隊と後方支援部隊に分かれている。
ロシア軍から迫撃砲や突撃銃、暗視装置を供与され砲撃や塹壕攻撃の訓練を受けた。
米当局者は、多くの北朝鮮兵が装甲車を伴わず歩兵として戦うと指摘。
ウクライナ軍の砲撃や無人機攻撃により甚大な損失が出るとの見方を示した。(共同)

トランプ氏の元顧問、ウクライナのクリミア奪還「非現実的」 ゼレンスキー氏は批判
2024/11/10 7:10
https://www.sankei.com/article/20241110-ZCZZR7JO6JPSTA6KRPR67JPMTQ/
米大統領選で勝利したトランプ次期大統領の元顧問ブライアン・ランザ氏は、ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島について、ウクライナが奪還するのは非現実的で
「米国の目標ではない」
と述べた。
英BBC放送が2024年11月9日報じた。
ウクライナは領土奪還より和平実現に重点を置くべきだとも訴えた。
領土の一体性回復を主張するウクライナの立場と相容れず、ゼレンスキー大統領の顧問はランザ氏の発言を批判した。
BBCによるとトランプ氏側の広報担当者は、ランザ氏について
「トランプ氏のために働いているわけでなく(意見を)代弁しているわけでもない」
と指摘。
ランザ氏は選挙後に顧問を辞め、次期政権で政策立案に関わることはないとされる。
ランザ氏は
「ゼレンスキー氏はクリミア奪還後に平和が訪れると述べているが、クリミアはもう消滅したと伝えたい」
と持論を展開した。
戦争を終わらせるためにも、ウクライナは現実的な和平案を検討する必要があるとも述べた。(共同)

ブリンケン米国務長官、支援継続を確認 英独外相と電話会談、ウクライナ協議
2024/11/9 12:41
https://www.sankei.com/article/20241109-I6SYLC2JXFNIDCTWER5Q5W6SMM/
ブリンケン米国務長官は2024年11月8日、英国のラミー外相、ドイツのベーアボック外相と相次いで電話会談した。
トランプ次期大統領の来年2025年1月の就任を前に、ロシアが侵攻するウクライナへの軍事支援を続ける重要性を確認した。
北朝鮮のロシア派兵による影響についても意見交換した。
アラブ首長国連邦(UAE)のアブドラ外相、サウジアラビアのファイサル外相ともそれぞれ電話会談した。
イスラエルが攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザやレバノンでの停戦に向け、努力を続ける姿勢を強調した。(共同)

ゼレンスキー大統領、東部ドネツク州の戦況が「最も困難」 露が攻勢強める
2024/11/9 9:56
国際
https://www.sankei.com/article/20241109-E53XXQQCPFKGDGJP3CD7MV3SOU/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月8日の動画声明で、ロシアの侵攻で東部ドネツク州の要衝ポクロウシクとクラホベの両方面の戦況が
「最も困難だ」
と表明した。
ロシアは同州で攻勢を強めており、集落を次々と制圧。
ウクライナは守勢に回っている。
ポクロウシクは前線に兵員や武器を送り込む兵たん拠点。
ロシア軍は早期制圧を目指しており、ドネツク州全域掌握の足掛かりにしたい考えだ。
一方、首都キーウ(キエフ)では無人機攻撃が頻発している。
2024年11月7日には、エストニアの駐ウクライナ大使公邸が入る高層ビルを直撃し、火災が発生した。
大使に怪我はなく
「被害は建物の外観のみで、幸いなことに負傷者はいなかった」
と述べた。
ウクライナメディアが2024年11月8日に報じた。(共同)

露朝の軍事協力拡大を非難 NATO意思決定機関「インド太平洋地域にも影響」
2024/11/9 9:54
https://www.sankei.com/article/20241109-I5LASUZCKVIKPJRKSN3R45XVEU/
北大西洋条約機構(NATO)の意思決定機関である北大西洋理事会は2024年11月8日、ウクライナを侵略したロシアが北朝鮮と軍事協力を拡大し、戦火を広げているとして
「強く非難する」
との声明を発表した。
声明には日韓とオーストラリア、ニュージーランドも賛同していると明記した。
声明は
「露朝による軍事協力の深化は欧州・大西洋地域の安全保障に深刻な打撃となる他、インド太平洋地域にも影響を及ぼす」
と訴え、北朝鮮との兵器の取引などを禁じた国連安全保障理事会決議を順守するようロシアに要求した。
また、ラブロフ露外相が2024年9月26日、
「北朝鮮の非核化という概念は意味を失った」
「ロシアにとって問題は存在しない」
との見解を発表したことに対し、世界的な核不拡散体制を損ね、地域の緊張を一層増大させるもので
「容認できない」
と強調した。
声明はその上で、全ての国々に対し、ロシアの侵略行為への一切の支援を断つよう要請した。

米、ウクライナ国内で戦闘機や防空システムなど兵器を修繕 軍事企業の活動禁止を解除
2024/11/9 7:42
https://www.sankei.com/article/20241109-GWDMYBOFWNO2FNICZMM3XRBOTE/
米CNNテレビは2024年11月8日、ロシアが侵攻するウクライナでの米軍事企業の活動を事実上禁じてきたバイデン政権が、今月2024年11月初めに禁止措置を解除したと報じた。
米国製F16戦闘機や防空システム「パトリオット」を含め、米国などが提供してきた兵器の維持や修繕が、ウクライナ国内で可能になる。
国防総省当局者は、米企業が兵器を補修して素早く戦闘地域に戻せるようになると期待した。
企業の活動拠点は前線から離れた場所になると説明した。(共同)

米国産LNGの輸入検討 EU、トランプ氏意識 ロシアからの切り替え可能か
2024/11/9 7:26
https://www.sankei.com/article/20241109-FUMAER7T65KIFDT7NF7NERP4J4/
欧州連合(EU)行政執行機関トップのフォンデアライエン欧州委員長は2024年11月8日、ウクライナに侵攻するロシアからの液化天然ガス(LNG)の輸入を米国産に切り替えることが可能かどうか検討する意向を示した。
トランプ次期米大統領を意識し、交渉カードとして利用する考えとみられる。
ハンガリーの首都ブダペストで行われたEU非公式首脳会議後の記者会見で述べた。
加盟国の首脳らは非公式首脳会議でトランプ次期政権への対応を協議し、安全保障や貿易面の関係強化を目指す方針で一致した。
フォンデアライエン氏は
「我々は、未だにロシアから多くのLNGを輸入している」
「なぜそれを米国産に置き換えないのか」
と問題提起。
「米国産はより安価で、エネルギー価格を引き下げることに繋がる」
とロシア産からの切り替えの利点を強調した。

露と北朝鮮の軍事協力拡大を非難 NATO意思決定機関「インド太平洋地域にも影響」
2024/11/9 6:44
https://www.sankei.com/article/20241109-26KHSSSV3JOZ7L7LHLZB5KNM7I/
北大西洋条約機構(NATO)の意思決定機関、北大西洋理事会は2024年11月8日の声明で、ロシアと北朝鮮の軍事協力拡大を
「インド太平洋地域にも影響を及ぼす」
と非難した。
ウクライナや日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドも声明に賛同していると明記した。
北朝鮮が
「弾道ミサイルや数百万発の弾薬を提供してロシアを支援している」
「戦闘部隊の展開は、ロシアのウクライナに対する違法な侵略への支援を危険なまでに拡大させる」
と指摘。
「ロ朝の協力拡大は国連安全保障理事会決議に違反する」
「ロシアが安保理常任理事国であることを考えれば悪質だ」
と批判した。(共同)

トランプ氏、プーチン露大統領との会談に意欲 「話すことになる」とNBCインタビューで
2024/11/8 21:59
https://www.sankei.com/article/20241108-4DT35QB2GRI3TFAGWWE4763OK4/?outputType=theme_uspe
米大統領選で勝利したトランプ次期大統領は2024年11月7日、NBCテレビのインタビューで、ロシアのプーチン大統領と
「話すことになると思う」
と述べ、会談に意欲を示した。
トランプ氏は選挙戦で、ロシアのウクライナ侵略に関して
「戦争を終わらせる」
と何度も表明し、プーチン氏らと交渉する方針を示してきた。
トランプ氏は2024年9月、訪米したウクライナのゼレンスキー大統領とニューヨークで会談し、
「プーチン氏とも良い関係にある」
と強調。
「大統領に就任するよりも前に良い結果をもたらすことができる」
と語り、和平実現への自信を示した。
トランプ氏はこれまで、ウクライナとロシアが歩み寄ることで
「暴力を終わらせ、繁栄への道を切り開く交渉ができる」
と訴えてきた。
ただ、交渉についての具体的内容は示していない。
トランプ氏は、ウクライナの戦争が続けば
「第三次世界大戦に突入する」
として戦争終結を優先する立場だ。

プーチン氏、対日関係構築「用意がある」 露撤退の日系企業に「どうぞ戻ってきて」
2024/11/8 18:54
https://www.sankei.com/article/20241108-MLRMYNBMRRJGZAPYAIKDNOCQPI/
ロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、日本との平和条約締結交渉に関し、ロシア側は色丹・歯舞の2島引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に
「何ができるか考えていたが、日本側が突然、我々に制裁を科した」
と述べた。
今後、対日関係構築の用意があるとも表明した。
ロシア南部ソチで開催された有識者らが参集した
「ワルダイ会議」
で笹川平和財団の畔蒜泰助上席研究員の質問に答えた。
プーチン氏は
「我々が日本にどんな悪いことをしたというのか」
と主張し、日本の対露制裁は
「米国の命令を受けたからだ」
と強調した。
プーチン氏はまた隣国日本との関係は
「歴史的に悲劇的な時期もあったが、誇らしい時期もあった」
と指摘。
ウクライナ侵攻後にロシア市場を去った日本企業を念頭に
「どうぞ戻ってきてください」
と訴えた。(共同)

露軍がウクライナ南部を誘導爆弾で攻撃 4人死亡、乳児や1歳児ら40人負傷 病院も破壊
2024/11/8 11:19
https://www.sankei.com/article/20241108-ZIDMKB46YZPDLLGEZUL4XD2KHI/
ウクライナ南部ザポロジエ州で2024年11月7日、ロシア軍の誘導爆弾による攻撃があり、4人が死亡、生後4カ月の女児や1歳男児らを含む約40人が負傷した。
地元当局が明らかにした。
住宅や病院が破壊された。
ゼレンスキー大統領は通信アプリで
「ロシアは人々の死に喜びを感じている」
と非難。
ザポロジエ州では2024年11月5日に6人が死亡するミサイル攻撃があったばかりだった。(共同)

ゼレンスキー氏、北朝鮮軍「損害受けている」と発言 ロシア西部クルスク州での戦闘で
2024/11/8 9:50
https://www.sankei.com/article/20241108-KXWNTKIJ2JIWFIAI2VHEZBXSQA/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ウクライナ軍が越境攻撃により一部を占領下に置いている露西部クルスク州で、露軍側で参戦した北朝鮮軍が
「既に損害を受けている」
と述べた。
訪問先のハンガリーで開いた記者会見での発言をウクライナメディアが伝えた。
ゼレンスキー氏はクルスク州に1万1千人の北朝鮮軍が駐留し、一部がウクライナ軍との戦闘に参加していると指摘。
北朝鮮軍に損害が出ているのは
「事実だ」
とした。
これに先立ち、ウクライナのウメロフ国防相は韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、ウクライナ軍と北朝鮮軍の交戦があったと公表。
米メディアも米当局者の話として、交戦により北朝鮮軍に
「相当数」
の戦死者が出たと報じていた。
ウクライナの有力軍事メディア
「ディープステート」
は2024年11月7日、露軍がクルスク州で攻勢を強めていると伝えた。
タス通信によると、プーチン露大統領は2024年11月4日、
「今こそクルスク州の敵を掃討する時だ」
と述べ、領土奪還を加速させる考えを示していた。

ウクライナ大統領、トランプ氏を「停戦は危険」とけん制 ロシアの北朝鮮兵死傷も明かす
2024/11/8 8:27
https://www.sankei.com/article/20241108-V2Q64PJKOZM3XJVZDUOCP7W5ZE/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ブダペストで記者会見し、米大統領選で勝利したトランプ前大統領がロシアとの戦いに停戦圧力をかけることを警戒し、
「ウクライナの安全を保証せずに、停戦を急ぐのは危険だ」
と述べた。
ゼレンスキー氏の発言は、欧州連合(EU)と近隣諸国による
「欧州政治共同体(EPC)」
首脳会合後の記者会見でのもの。
会合でホスト役であるハンガリーのオルバン首相が、トランプ氏の勝利に勢いを得て停戦を急ぐよう訴え、
「西側で停戦を望む国は、米大統領選前より増えた」
と主張したのに反論した。
ゼレンスキー氏は、2024年11月6日にトランプ氏と電話会談したことに触れた上で、
「トランプ氏は早急に戦争を終結させたがるだろうが、実現するとは限らない」
「ロシアは非常に複雑な敵だ」
と述べた。
更に、
「戦後の事を考えずに停戦を主張するのは無責任」
「停戦を提案するのは、北大西洋条約機構(NATO)へのウクライナ加盟に反対する指導者だ」
と口調を荒らげた。
オルバン氏を念頭に置いた発言だ。
ゼレンスキー氏はまた、ロシアに派遣された北朝鮮兵にも言及した。
1万1千人が露西部クルスク州で戦闘に加わり、損失が出ていると指摘。
「政治的圧力を加えなければ、北朝鮮は派兵の数を増やすだろう」
と予測した。

プーチン大統領、トランプ氏とウクライナ情勢協議に意欲 北朝鮮との軍事演習排除せず
2024/11/8 8:20
https://www.sankei.com/article/20241108-3GS4WVS6V5M6RHZMAWCQVAZBFI/
ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領からウクライナ紛争の終結に向けた計画を聞く用意があるとし、協議に意欲を示した。
トランプ氏の勝利も祝福した。
露南部ソチで国内外のロシア専門家らを集めて開いた国際会議「バルダイ」の全体会合で発言した。
プーチン氏はトランプ氏と話し合う用意があるかと尋ねた司会者に
「ある」
と返答。
「ウクライナ紛争を終わらせられる」
とするトランプ氏の発言について
「関心を払うに値する」
と述べた。
ウクライナ紛争終結に向けたトランプ氏の計画の詳細は不明。
ただ、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は2024年11月6日、トランプ氏に近い消息筋3人の話として、
▽ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)加盟を20年間凍結する
▽米国はロシアの再侵略を防ぐために大量の兵器をウクライナに供給する
▽現在の前線を停戦ラインとして非武装地帯を設ける
案が出ていると報じた。
だが、この案は、停戦条件に露軍の撤退を掲げるウクライナと、ウクライナのNATO非加盟や
「非軍事化」
を求めるロシアの立場に合致しておらず、仮にトランプ氏が提示しても両国が受け入れる保証はない。
プーチン氏は日露関係にも言及した。
ウクライナ侵略に伴い日本が対露制裁を発動したことについて
「ロシアは日本に害を与えていない」
「(制裁は)驚きだ」と発言。
日本が対露関係を改善する意欲を示せば、ロシアは拒否しないとも述べた。
プーチン氏は、ロシアが北朝鮮と事実上の軍事同盟条約を結んだことに関し、旧ソ連時代の両国関係に戻っただけだと説明。
合同軍事演習を行う可能性を排除しなかった。
また、台湾情勢を巡る緊張の責任は中国ではなくNATO側にあるとし、米国は中露封じ込めではなく米中露の協力を模索すべきだとした。

バイデン政権、任期中にウクライナ軍事支援実行へ全力 トランプ氏が大統領就任後は中止も
2024/11/8 8:15
https://www.sankei.com/article/20241108-53DQ2T5AAFPIPMIODNNSLAINEE/
米国務省のミラー報道官は2024年11月7日、来年2025年1月までのバイデン政権の任期中に、これまでに議会で可決されたウクライナへの軍事支援のうち、まだ実行されていない分を迅速に届けるため全力を尽くすと強調した。
米メディアによると、60億ドル(約9117億円)以上に相当する支援が残っている。
トランプ次期大統領は、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援継続に消極的な姿勢を見せている。
支援発表から実際にウクライナに兵器や装備が届くには時間がかかるケースもあるため、トランプ氏が来年2025年1月の就任後に兵器などの発送を中止する可能性がある。
ミラー氏によると、ブリンケン国務長官はトランプ氏の就任前に、ウクライナがロシアに対して
「可能な限り優位な立場」
を確保することが重要だと強調したという。(共同)

ロシアのプーチン大統領、トランプ氏と対話の用意 ウクライナを巡り
2024/11/8 7:34
https://www.sankei.com/article/20241108-2MG4Y3GIGRPOVKL5EBOG36HZVQ/
ロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ次期大統領がロシアとの関係を修復し、ウクライナ危機の終結に寄与する意向を示していることは
「少なくとも注目に値する」
と語り、トランプ氏と対話の用意があると述べた。
ロシア南部ソチで開催された国内外の有識者が集まる討論フォーラム「ワルダイ会議」で述べた。
プーチン氏はトランプ氏の勝利に祝意を示した。(共同)

北朝鮮兵、ロシア西部での戦闘参加で死傷 ウクライナのゼレンスキー大統領が初確認
2024/11/8 7:25
https://www.sankei.com/article/20241108-XETDATPT4JLEZPIMC3ZRZQZTGY/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵がウクライナ軍との戦闘に参加し、死傷者を出したと述べた。
人数は明らかにしなかった。
訪問先のハンガリーの首都ブダペストで記者会見した。
ゼレンスキー氏が、クルスク州の戦闘で北朝鮮兵が死傷したと確認したのは初めて。
ゼレンスキー氏は会見で、クルスク州には1万1千人の北朝鮮兵が配置されており
「その一部が戦闘に加わった」
と指摘した。
米紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、米当局者の話として、クルスク州でウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦し
「かなりの数」
の北朝鮮兵が死亡したと報じていた。
ウクライナ外務省のチーヒー報道官は2024年11月7日、首都キーウ(キエフ)で記者会見し、北朝鮮兵の戦闘参加について
「ロシアが戦争を激化させている」
と批判し
「強力で断固たる対抗措置が必要だ」
と訴えた。
欧米供与の長射程兵器によるロシア領内への攻撃を容認するよう改めて要求した。(共同)

ゼレンスキー氏、トランプ氏と電話会談 緊密な対話の維持で一致
2024/11/7 10:27
https://www.sankei.com/article/20241107-T5HCMSY7QNJIJBAPYQGQMHL3EE/?outputType=theme_uspe
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領と電話会談したとX(旧ツイッター)に投稿した。
ゼレンスキー氏はトランプ氏の勝利を
「歴史的だ」
と祝福。
「印象深い選挙戦」
によってこの勝利が可能になったとし、トランプ氏の家族と陣営の仕事ぶりを称賛したとした。
その上で
「我々は緊密な対話を維持し、協力を発展させることで合意した」
と指摘。
「強く揺るぎない米国のリーダーシップこそが世界と公平な平和のために死活的に重要だ」
とも述べた。
ロシアによるウクライナ侵略の解決に向けて米国に関与の継続を求めた形だ。
一方、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、プーチン大統領がトランプ氏を祝福する計画はないと明らかにした。
ただ、プーチン氏は米国との対話に前向きだとも説明した。

北朝鮮兵、ロシア西部クルスクで4日に戦闘参加 ロイターが報じる
2024/11/7 7:27
https://www.sankei.com/article/20241107-ANWRHCR3T5JVLBLWG4GIEZSYP4/
ロイター通信は2024年11月6日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で今月2024年11月4日、北朝鮮兵が戦闘に参加したと報じた。
米当局者の話として伝えた。
死傷者が出たかどうかは不明だという。
ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長によると、ウクライナ軍はクルスク州で今月2024年11月2日か3日に、北朝鮮兵が配置された拠点を砲撃した。
米紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍との交戦で
「かなりの数」
の北朝鮮兵が死亡したと報じていた。
今後、戦闘が本格化する恐れがある。
複数のウクライナメディアによると、同国当局が2024年11月6日、カスピ海に面したロシア南部ダゲスタン共和国のカスピースクの軍拠点を無人機で攻撃し、複数の艦船を損傷させた。
カスピースクにはロシア海軍のカスピ小艦隊の拠点がある。(共同)

<正論>金正恩政権の打倒を目標にせよ
龍谷大学教授・李相哲
2024/11/7 8:00
https://www.sankei.com/article/20241107-LDZW3EUR2NOM5FU5WSOB3QZSHA/
北朝鮮の金正恩総書記のなりふり構わぬ振る舞いが目に余る。
これまでナイフを手に村の端っこでうろついていたチンピラ(悪童)が、今や手下にピストルを持たせ、村(地球)全体をひっかき回そうとしている。
中東やアフリカの薄暗い危険地域に潜り込み武器を売り捌き、紛争を煽って利益を得ていた北朝鮮が、堂々とロシアに武器と傭兵を供給するに至った。
韓国の金龍顕(キムヨンヒョン)国防相によれば、北朝鮮は
「ロシアに砲弾1000万発、ミサイル1000基を供給」
「軍人を傭兵として売り渡している」
という。
■派兵は国益のためではない
金総書記が国際社会の目を盗み、人民に噓をついてまでロシアへ武器を供与、
「傭兵」
を送り込む目的は破綻状態の国内経済を立て直すためでも、飢えに苦しむ人民を救うためでもない。
その見返りに政権を支える武力向上に必要な資金を得ること、一族と周辺の贅沢三昧の生活を保障し、ロシアを味方につけ米国や韓国、ひいては国際社会の政権への圧力を跳ね返し金王朝を永続させるためだ。
このように大胆になったのには国際社会の無策の責任が大きい。
政権維持のため住民を奴隷状態のまま国家という名の監獄に監禁、外国の映像を見ただけで公開処刑を命じるなど組織的かつ継続的に反人道的罪を犯しているが、国際社会はそれを阻止できずにいる。
ロシアに送られる若い兵士たちは命の保証もないまま、家族と別れを告げる自由すら奪われ、派兵事実を知ろうとする家族は当局によって強制的に社会から隔離されている。
国際社会はこれまで、国連人権理事会を通して4年半周期に加盟国の人権状況を系統的に点検することにし、5年前に、深刻かつ組織的な人権侵害が行われている北朝鮮に対し262の勧告事項を伝達した。
公開処刑の中断など
「生命権の保障や食糧および基本的人権の改善」
を勧告するもので、今年2024年11月7日までに過去5年間の勧告事項履行状況を報告することになっていた。
北朝鮮がこのような生温い勧告に耳を傾けるはずがないのは火を見るよりも明らかだ。
韓国メディアによれば近年、北朝鮮では国連の人権改善の要求に反し、むしろ公開処刑を増やし、生命権保障など、人間の基本的権利を恣意的に侵害している。
■核放棄だけではダメだ
国際社会が金氏に寛大だったのも事実だ。
国連は核の放棄は迫っていても、他の不道徳な振る舞いには目を瞑り許してきた。
住民を飢え死にさせながら、高級車を乗り回し、最高級ワインを楽しみ、豪華ヨットで夏の休暇を楽しんでも、金氏が不利益を被るような厳しい措置は取れていない。
贅沢品の輸入に制裁を加えることにはしているものの最近、ソウルで会った北朝鮮の元銀行幹部は
「国連制裁で金氏自身が困ることはなかった」
「国家は破綻状態だが、彼は人民の面倒を見る必要がなくなったから個人の金庫が枯渇することはまずない」
と話した。
父の金正日氏は武器、偽ドル、麻薬、たばこ密輸で国際制裁をかいくぐり、正恩氏は金塊の密貿易、暗号通貨の奪取でカネを調達している。
北朝鮮は最早国家ではなく犯罪集団に変質したと言える。
では、我々はどうすればよいか。
これまで以上に制裁を強化する方法もあるだろう。
しかし北朝鮮という国家を疲弊させることには成功しているが、金氏の生活を疲弊させることには失敗した。
金氏を対話の場に引きずり出す方法もあるだろう。
しかし、北朝鮮にとって話し合いは、あくまで敵を油断させ、時間を稼ぐ戦術に過ぎないということは数十年の経験から学んだはずだ。
他に金氏を国際刑事裁判所に提訴する方法などもあり得る。
しかしそのような方法全てが今や虚しく思えるだけだ。
逆に国際社会が北朝鮮問題の扱いを巡りモタモタしているうちに金氏は核を手にし、ロシアと同盟を結ぶなどして怪物に変貌しつつある。
放置すれば近い将来、ロシアを東アジアに連れ込み、日本や韓国を脅迫するだろう。
金氏は最近、新型弾道ミサイル
「最終完結版」
と称する火星19の発射実験後、
「敵に我々の意思を知らせた」
と力を誇示した。
韓国情報当局によれば金氏は最近、課長級以上の幹部に
「韓国を占領する大事変を迎える準備をしろ」
という命令を下したという。
■必要なのは能力でなく意志
韓国の国防相は最近、国会の国政監査場で
「我々は北朝鮮に勝てるのか」
という野党議員の質問に、
「我々が勝つに決まってる」
「北には最高尊厳はただ1人、韓国には5000万もの尊厳がいる」
と答えた。
この発言は北朝鮮という組織体に頭は1つで、その金氏を排除すれば組織も細胞も死ぬという意味だ。
事実上、労働党の末端組織を北朝鮮では
「細胞組織」
という。
拉致問題もそうだが、北朝鮮問題を根本的に解決するには金政権を打倒するしかない。
今なら日米韓にはそれを実行する充分な能力がある。
残るは意志の問題ではないか。

トランプ氏復帰、世界中が注視 ウクライナへの軍事支援に変化も 中国「不確実性増す」
2024/11/6 21:30
https://www.sankei.com/article/20241106-YY2Q7QAJBZPXVJTOEJXXEK6S5E/?outputType=theme_uspe
米共和党のトランプ前大統領と、民主党のハリス副大統領が対決した2024年11月5日の米大統領選を世界各国は強い関心を持って注視した。
ロシアのウクライナ侵略を巡り、ウクライナへの支援から撤退する可能性のあるトランプ氏が勝利したことを欧州は警戒。
ロシアは歓迎しているとみられる。
トランプ氏の勝利で中国は
「不確実性」
が増すと予測。
混沌とする中東情勢は同氏の復帰で新たな局面を迎えそうだ。
■欧州、NATO結束で不安
米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利したことで、欧州では米国がウクライナ支援から撤退し、欧州安全保障に危機をもたらすとの警戒感が出ている。
フランスのマクロン大統領は2024年11月6日にX(旧ツイッター)でトランプ氏の勝利を祝福した上で、
「ドイツのショルツ首相とも話し合った」
「新たな環境の中で、我々は欧州をより強く、結束させるために働く」
と投稿。
独仏で欧州連合(EU)を牽引し、新政権のもとで新たな米欧関係の構築を目指す構えを示した。
トランプ氏はこれまで、欧州加盟国が防衛費の負担を増やさなければ、ロシアが将来、欧州を攻撃しても防衛しないと述べている。
北大西洋条約機構(NATO)の結束に不安が広がる中、ルッテNATO事務総長は2024年11月6日、
「強さによる平和を推進するため、再び協力できることを楽しみにしている」
とXに投稿した。
先月の欧州世論調査では、ドイツで64%、フランスでは61%が
「安全保障のためにはハリス副大統領の勝利が望ましい」
と回答していた。
トランプ氏は国内産業保護のため輸入品に高関税をかけると公言しており、米EU間の貿易摩擦は不可避となる見通しが強い。
EUの貿易大国ドイツで特に警戒が強まっている。
トランプ氏は2024年10月末、EUについて
「彼らは我々の車や農作物を買わずに、膨大な量の車を売っている」
「代償を払わせる」
と発言した。
■露、ウクライナ降伏への圧力期待
ウクライナ侵略を巡って同国の
「降伏」
による早期の戦闘終結を実現させたいロシアは米大統領選で、ウクライナに停戦圧力を加えたり、軍事支援を停止したりする可能性がある米共和党のトランプ前大統領が勝利したことを歓迎しているとみられる。
ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、
「プーチン大統領は一貫して対話に前向きだ」
とトランプ氏との電話会談を排除しなかった。
ウクライナでの停戦に向けて米国が動くかどうかをロシアは注視するとも述べた。
プーチン氏は2024年10月下旬、トランプ氏が停戦の実現に尽力する意向を示しているとし、
「(停戦に関する)そうした発言は誰からのものであろうと歓迎する」
と表明。
また、
「(戦争の)帰結はロシアに有利なものであるべきだ」
「(停戦の内容は)戦場の現実に立脚すべきだという点に関してロシアは譲歩しない」
と述べた一方、ロシアには
「合理的な妥協」
を行う用意があるとも主張した。
プーチン氏は従来、停戦に応じる条件として、ウクライナが南部クリミア半島と東・南部4州全域をロシアに割譲することや、NATO加盟を否定することを提示。
ただ、露軍も疲弊しており、4州全域を軍事的に掌握するのは困難だとの見方が露国内でも出ている。
トランプ氏が今後、ロシアとウクライナ双方に硬軟織り交ぜて停戦を促した場合、プーチン氏が4州全域の割譲要求を取り下げ、現在の前線を停戦ラインとすることを認めるなど一定の
「妥協」
に応じる可能性はゼロではない。
■韓国、対北で安保体制の維持強調
北朝鮮がウクライナを侵略するロシアへ派兵するなど、安全保障情勢が厳しさを増す中、韓国では、米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受け、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がバイデン米大統領、岸田文雄前首相と築いた日米韓の対北安保協力体制が揺らぎかねないとの不安感が高まっている。
トランプ氏は在任中、
「裕福な国」
である韓国が米国の軍事力に
「ただ乗りしている」
と主張し、在韓米軍の駐留経費を巡り、韓国に大幅な負担増を迫った経緯がある。
このため、韓国は2024年10月、トランプ氏の返り咲きに備え、2026年以降の駐留経費負担を決める協定に早々に合意。
選挙直前の今月2024年11月4日、駆け込むように署名を済ませた。
尹氏は2024年11月6日、Xでトランプ氏への祝意を示した上で、トランプ氏が
「これまで見せてきた強いリーダーシップ」
を評価。
米韓が今後、緊密に協力していくことに期待を表明した。
韓国大統領府高官は同日、ロシア派兵で北朝鮮の脅威が増している点を指摘。
「韓国政府は安保が一寸も揺るがないよう米国の新政権と完璧な安保体制を築き上げていく」
と述べ、米新政権下でも安保協力を維持していく方針を強調した。
■中国、関税引き上げ警戒
米大統領選で共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領のどちらが勝利しても、中国では米国の対中圧力は緩和されないとの見方が支配的だった。
浙江外国語学院米国研究センター主任の王冲氏は
「誰が大統領になろうとも中米関係で小春日和が実現するのは難しく、劇的な好転を実現するのは更に難しい」
との見解を選挙前に中国メディアに寄せた。
王氏は、バイデン大統領の対中路線を継続すると見込まれたハリス氏に対し、トランプ氏の路線では
「不確実性と予見不可能性が増す」
と警戒する。
中国側は、トランプ氏が大統領1期目で見せた
「不確実性」
に神経を尖らせる。
トランプ氏は既に中国製品に60%の関税を課す方針を表明しており、実現すれば、景気低迷下にある中国経済には逆風だ。
中国が
「核心的利益」
と位置付ける台湾問題でも、トランプ氏は中国が台湾に侵攻すれば
「150〜200%」
の関税を課すと発言している。
一方で、中国は米政権の圧力継続を見越し、ここ1年ほどは米国を念頭に置いた外交を展開してきた。
まずは米国の同盟国などの切り崩しだ。
日米豪印の枠組み「クアッド」の一角をなすインド、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」とクアッド双方に入るオーストラリアとは、それぞれ悪化していた関係の改善に動いた。
次にグローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)の取り込みにも力を入れ、中国やロシアなど主要新興国でつくる「BRICs」の枠組み拡大などを進めた。
日中外交筋は
「中国はこの1年間の取り組みを通じ、誰が米大統領になっても対応可能だと自信を持っているのではないか」
と指摘する。
■台湾、有事の防衛で懸念残る
台湾当局は、米大統領選の結果が台湾海峡の平和と安定に影響を与えるとみて注視している。
「米国の台湾支持は超党派の共通認識」(米当局者)
とはいえ、バイデン米大統領が繰り返し台湾防衛を明言してきたのに対して共和党のトランプ候補の姿勢は曖昧さが増しており、台湾側には懸念も残る。
トランプ氏は
「台湾は(米国に)防衛費を支払うべきだ」
と主張し、域内総生産(GDP)比10%の防衛費支出を台湾に要求。
これは歳出の8割超にあたる非現実的な数字だ。
更に台湾が
「半導体ビジネスを米国から奪った」
とし、台湾製半導体への高関税も示唆した。
世界的な供給網の中核として、中国による台湾侵攻を抑止する役割への期待から
「シリコンの盾」
と呼ばれる台湾の半導体産業に、トランプ氏の存在は大きな影を落とす。
ただトランプ氏に対しては悲観論だけではない。
当局系シンクタンクの安全保障研究者は、大規模な兵器購入を台湾に求める同氏の勝利で
「(最新鋭ステルス戦闘機の)F35などの高度な兵器を買うチャンスでもある」
と指摘する。
また与党、民主進歩党系の政治研究者も
「民進党は前回の米大統領選で、台湾との関係が良好だったトランプ氏の再選を望んでおり、バイデン氏の当選に焦りもあった」
「今回はどちらでも構わない」
と話す。
一方、中国に融和的な最大野党の中国国民党は、米中間の緊張を高める可能性が大きいとみられるトランプ氏をより警戒する。
「米国が中国に対抗するためのコマとして台湾を利用する」(国民党系の政治学者)
との懸念を持つためだ。
■対イラン政策、一変の公算
パレスチナ自治区ガザやレバノンで戦闘を続けるイスラエルと、その宿敵イランに米国がどう対処するのか注目されるだけに、中東諸国は強い関心を持って米大統領選の行方を見つめた。
イスラエルで2024年10月末に公表された世論調査結果で、次期米大統領はトランプ氏が好ましいとの回答が全体の66%を占め、ハリス氏との回答は17%だった。
それも当然の結果と言える。
2017年から4年間の大統領任期中、トランプ氏はそれまでの米外交政策を変更してエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、同国寄りの政策を貫いた。
特に戦闘が続く現在では、激しい攻撃で高まる国際的批判をかわす上でも最大の後ろ盾になるとの期待が大きい。
イスラエルのネタニヤフ首相は2024年11月6日、トランプ氏が勝利したことを受け、
「歴史的に最も偉大な(大統領への)復帰だ」
「米国の新たな始まりとなる」
と祝意を示した。
一方、イランはトランプ氏復帰に警戒を強めている。
イランが2024年10月初めにミサイル約180発でイスラエルを攻撃した際、トランプ氏は
「(イスラエルは)イランの核施設を攻撃すべきだ」
と述べた。
今後、中国などとの原油のヤミ取引の監視を強化するなど、イランに対する
「最大限の圧力」
政策が復活する公算が大きい。
イラン政府のモハジェラニ報道官は2024年11月6日、
「米国の選挙はイラン人の暮らしに影響しない」
と述べた。
ロイター通信がイランの通信社の報道として伝えた。

ウクライナの汚職対策で会合 G7各国専門家らタスクフォースで都内集結
2024/11/6 10:42
https://www.sankei.com/article/20241106-SGLSUSBPTFIPLCRFYHB2BMMG7A/
ウクライナで問題化している汚職の追放のため、先進7カ国(G7)が設置した
「汚職対策タスクフォース」
の第3回会合が2024年11月6日、東京都内で開かれた。
初の対面形式で、G7各国やウクライナ検察当局、国連開発計画(UNDP)などの専門家ら約40人が参加。
2日間に渡る協議で支援の課題を洗い出す。
過去2回はオンラインで開かれ、それぞれの活動状況を共有した。
今回は、効果的な支援のため、各国や各機関の取り組み内容に重複がないかどうかを確認。
ウクライナが抱える課題を改めて議論し、それぞれの活動に生かす。
ウクライナでは汚職が深刻で、喫緊の政治課題となっている。
昨年2023年7月に東京で開かれたG7司法相会合でタスクフォース設置が決まり、日本の法務省が事務局を担っている。
今年2024年8月には小泉龍司法相(当時)が、首都キーウ(キエフ)を訪れ、ウクライナとの間で法務・司法分野での協力に関する覚書に署名した。

交戦で北朝鮮兵死亡と米紙 当局者「かなりの数」 露軍と戦闘参加、日時不明
2024/11/6 10:40
https://www.sankei.com/article/20241106-M6HOWVK65ZMTZN6T7PNLGG56DQ/
米有力紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、ウクライナ軍と北朝鮮兵が初めて交戦し、
「かなりの数」
の北朝鮮兵が死亡したと報じた。
匿名の米当局者の話としている。
ゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、北朝鮮兵との戦闘は
「世界の不安定化の新たなページを開く」
と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。
同紙によると、交戦は限定的で、北朝鮮兵はロシア軍部隊と共に戦闘に参加した。
交戦の日時は不明という。
ゼレンスキー氏は声明で
「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」
と強調し、各国に支援を呼び掛けた。
ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。
ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。(共同)

ロシア派遣の北朝鮮兵と戦闘は「新局面」 ゼレンスキー氏が声明 各国に支援呼びかけ
2024/11/6 7:04
https://www.sankei.com/article/20241106-JKLPJCK43VOCPOVFBFQB7W2GWE/
ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、ロシアに派遣された北朝鮮兵との戦闘は
「世界の不安定化の新たなページを開く」
と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。
戦闘の詳細は明らかにしなかった。
「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」
と強調し、各国に支援を呼びかけた。
ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。
ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。
ゼレンスキー氏は
「テロは十分な対抗措置がないと、ウイルスのように広がる」
「措置は十分で、強力でなければならない」
と訴えた。
今月2024年11月1日には米英独の3カ国を名指しして
「傍観しているだけだ」
と語り、対応の遅れを批判していた。(共同)

ウクライナ国防相「北朝鮮軍と初交戦」明かす ロシア兵に偽装、1万5千人配置か
2024/11/5 13:59
https://www.sankei.com/article/20241105-YTVSUIZBOVOLLNMJKXDI5SAKCI/
ウクライナのウメロフ国防相は、韓国KBSテレビが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮からロシアへ派兵された朝鮮人民軍の部隊との初の交戦があったことを明らかにした。
ただ、
「小規模な交戦」
で、全ての兵力が動員された体系的なレベルではなかったとし、限定的な戦闘だった点を説明した。
いつどこでの交戦なのかは不明。
ウメロフ氏は、北朝鮮の将兵はロシア兵に偽装しており、死傷者や捕虜の有無を確かめるには身元確認が必要だとの認識も示した。
また、約3000人ずつの北朝鮮の部隊が5つ、計約1万5000人が前線の北東部や東部、南東部に分かれて配置されるとの予測にも言及。
数週間以内には配置を完了するとの見通しを示した。
韓国のソウル新聞は2024年11月5日までに、政府関係者の話として、北朝鮮兵約40人がウクライナとの戦線で死亡したと報じたが、韓国国防省報道官は2024年11月5日、
「確認できる内容がない」
と述べた。

金正恩が露朝同盟に縋る「斬首」回避
斎藤勉の眼
2024/11/5 10:00
https://www.sankei.com/article/20241105-PL2F5JZKEBNKZHMJ775I4FYV54/
人命・人権に冷淡な独裁者同士の軍事同盟には大抵の場合、残忍な
「密約」
が隠されている。
その代表格がソ連のスターリンとナチス・ドイツのヒトラーが1939年8月に締結した独ソ不可侵条約だ。
2人の独裁者は条約の裏で交わした
「秘密議定書」
に基づき、翌1939年9月、ポーランドに東西から侵攻、第二次大戦が始まった。
ポーランドを消滅させたこの密約こそ、ヒトラーのユダヤ人大虐殺(ホロコースト)やスターリンのポーランド将兵大殺戮「カチンの森事件」(1940年)の悲劇を招く元凶となった。
独ソの野合から85年たった今年2024年6月、2人の暴君が軍事同盟へと突き進んだ。
ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による
「包括的戦略パートナーシップ条約」
だ。
核心は
「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的その他の援助を提供する」
とする第4条だが、発表された全23条に
「秘密協定」
は付記されていない。
しかし、元露情報機関将校は条約締結後、米紙ウォールストリート・ジャーナルに
「条約は、ロシアがどう戦っているか、北朝鮮軍兵士が直接学ぶため、ウクライナに第1波の約千人を派遣する許可を与える―との秘密条項を含んでいる」
と明かした。
密約の存在は締結から4カ月後の2024年10月に裏付けられた。
「暴風軍団」
の異名を持つ精鋭特殊部隊
「第11軍団」
がウクライナ軍の越境攻撃が続く露西南部・クルスク州などに配備された。
朝鮮半島情勢に詳しい李相哲・龍谷大教授は
「2024年10月末の段階で1万1000人の北朝鮮兵がクルスクなどに集結した」
「露軍指揮下で占領地奪還の戦闘に投入されるとみるべきだ」
「中には20代前半の新米兵士も多い」
「彼らは軍事経験が乏しく、クルスクは隠れ場のない大平原だけに、ドローン攻撃などで大量の戦死者が出る可能性がある」
と指摘する。
北朝鮮が派兵の見返りに要求するのは当然、半島有事の際の露軍の介入だ。
李教授は、金総書記が有事の緊迫状態の中で最も恐れる自分に対する米韓などの
「斬首(暗殺)作戦」
を出来なくする手助けをロシアに縋(すが)ろうとする―とみる。
既に北朝鮮は大量の砲弾や弾道ミサイルをロシアに送っているが、喉から手が出るほどロシアから欲しいのは、日米韓に重大脅威となる原子力潜水艦や偵察衛星などの高度な技術だ。
李教授は
「これらの軍事技術は派遣された兵士の死傷者数に応じて供与されるのでは」
との見方を示す。
露朝密約の裏では北朝鮮兵の夥しい死傷者の発生が予想されるが、プーチン氏にとっては日々1200人超とされる自国の戦死者数を減らせ得るあり難い
「弾除(よ)け」
だ。
金氏にとっては
「兵士手当1人当たり年間450万円、戦死保険1千万円の契約を露側と交わしており、年間ざっと1千億円分もの外貨がそっくり、自分1人の懐に入る」(李教授)。
派遣兵は
「金づる」
だ。
兵士がたまたま生還すれば、ドローン戦など近代戦の実体験は半島有事に利用できるメリットもある。
哀れなことに、派兵家族には一銭も支払われないどころか、情報漏れ封じのため、家族ごと
「隔離」
「移住」
を強制されている。
ウクライナ側も千載一遇の
「脱北」
機会を得た兵士に多額の金銭で
「投降」

「韓国亡命」
を呼び掛ける心理作戦に着手する。
今日2024年11月5日に投票される米大統領選の結果を見据え、戦局をロシア有利に強引に転換させたい露朝連合軍の暴虐を世界は断じて許してはならない。
(論説委員)

北朝鮮兵1万人がロシア西部に到達、ウクライナ前線近くに配置か 米国が増派の動き監視
2024/11/5 7:18
https://www.sankei.com/article/20241105-5RHWER2F7ZNJZKJKI23NRCDGGQ/
米国務省のミラー報道官は2024年11月4日の記者会見で、北朝鮮兵約1万人がロシア西部クルスク州に到達したと分析していると述べた。
同州ではウクライナが越境攻撃を続けており、当初ロシア入りした北朝鮮兵のほぼ全てが前線近くに配置されたとみられる。
国防総省のライダー報道官は、ロシアに派遣される北朝鮮兵が総勢1万1000〜1万2000人になるとの見解を示した上で、北朝鮮が更に増派するかどうかを
「注意深く監視する」
と話した。
ブリンケン国務長官は2024年10月31日、ロシア入りした北朝鮮兵は約1万人で、うち最大8000人がクルスク州入りしたと説明。
前線に投入するため、ロシアが基礎的な歩兵訓練を施しているとしていた。(共同)

ウクライナ軍、北朝鮮が配置された拠点に砲撃か 北朝鮮兵の死傷者は不明
2024/11/4 23:00
https://www.sankei.com/article/20241104-N6SI67CRQ5OX5D5FZTS32MPHG4/
ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長は2024年11月4日、ウクライナが越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵が配置された拠点に対してウクライナ軍が砲撃したと述べた。
共同通信のオンラインインタビューに答えた。
北朝鮮兵の死傷者がいるかどうかは不明だとした。
北朝鮮兵に対するウクライナ軍の攻撃は初めてだとしている。
ゼレンスキー大統領や米国を含む関係国当局は攻撃を確認していない。
コバレンコ氏によると、ウクライナ軍は、クルスク州スジャ西方の拠点に対して砲撃した。
砲撃は2024年11月2日か3日に行われたと説明した。
現地情報などに基づいて、この拠点には攻撃時、北朝鮮兵が配置されていたことが確認されたと主張した。
コバレンコ氏はまた、2024年11月4日朝の時点で、ウクライナ軍に対する北朝鮮兵の攻撃は確認されていないと説明した。
「北朝鮮兵は近いうちにクルスク州での戦闘に投入されるとみている」
と分析した。(共同)

ウクライナ軍、北朝鮮が配置された拠点に砲撃か 北朝鮮兵の死傷者は不明
2024/11/4 23:00
https://www.sankei.com/article/20241104-N6SI67CRQ5OX5D5FZTS32MPHG4/
ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長は2024年11月4日、ウクライナが越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵が配置された拠点に対してウクライナ軍が砲撃したと述べた。
共同通信のオンラインインタビューに答えた。
北朝鮮兵の死傷者がいるかどうかは不明だとした。
北朝鮮兵に対するウクライナ軍の攻撃は初めてだとしている。
ゼレンスキー大統領や米国を含む関係国当局は攻撃を確認していない。
コバレンコ氏によると、ウクライナ軍は、クルスク州スジャ西方の拠点に対して砲撃した。
砲撃は2024年11月2日か3日に行われたと説明した。
現地情報などに基づいて、この拠点には攻撃時、北朝鮮兵が配置されていたことが確認されたと主張した。
コバレンコ氏はまた、2024年11月4日朝の時点で、ウクライナ軍に対する北朝鮮兵の攻撃は確認されていないと説明した。
「北朝鮮兵は近いうちにクルスク州での戦闘に投入されるとみている」
と分析した。(共同)

国連、北朝鮮の派兵に懸念 「紛争の国際化回避を」
2024/11/4 10:14
https://www.sankei.com/article/20241104-N6OFIOB6NFIIZINKFONZGBZX3U/
国連のグテレス事務総長は2024年11月3日、北朝鮮がウクライナに侵攻するロシアに派兵したと伝えられていることに対して
「懸念」
を表明した。
「紛争の国際化を避けるため、あらゆる手段が取られなければならない」
と加盟国に求めた。
グテレス氏は報道官を通じた声明で、北朝鮮の派兵が事実で、戦闘に加わるとすれば
「危険な緊張激化だ」
と指摘。
国連憲章や国際法に基づいたウクライナ和平の実現を訴えた。(共同)

ロシア軍、ウクライナ東部要衝まで3キロに迫る ハリコフ州クピャンスク
2024/11/4 7:16
https://www.sankei.com/article/20241104-TFO6TD77CZP65PVKLWQY3BUJLE/
英紙ガーディアンは2024年11月3日、ロシア軍がウクライナ東部ハリコフ州の要衝クピャンスクまで約3キロ未満に迫ったと報じた。
ロシアは東部で攻勢を強めており、市長は2024年10月初旬から状況が劇的に悪化したと指摘。
高齢者を中心に約1400人が避難せずに市内にとどまっていると明かした。
クピャンスクは州都ハリコフやイジュムにつながる幹線道路が集まる。
ウクライナが2022年9月に奪還したが、再び制圧される恐れがある。
ロシア国防省は2024年11月3日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクの南東約15キロにある集落を制圧したと発表した。
またロシア内務省の報道官は2024年11月3日、ウクライナへの特別軍事作戦に参加する外国人3344人が今年2024年に入ってロシア国籍を取得したと発表した。
プーチン大統領は今年2024年11月1月、国防省と志願兵契約を結んだ外国人は、簡素な手続きでロシア国籍を取得できるとする大統領令に署名していた。(共同)

米戦争研究所、北朝鮮のウクライナ派兵で報告書 実戦経験を将来の紛争に応用 対中依存脱却の狙いも
2024/11/3 9:27
https://www.sankei.com/article/20241103-ZCNBYNGSOJMTNIDYJMGYJ4BPEA/
米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は2024年11月2日までに、北朝鮮がウクライナへの侵略を続けるロシアを支援するため部隊を派兵した戦略的狙いについて報告書を発表した。
朝鮮戦争以来となる通常戦争で得る最新の戦闘経験を、対韓国など将来の紛争に応用する目的があると分析。
北朝鮮の対露連携強化は中国への依存を弱めることになり、朝鮮半島を含むアジア太平洋地域の長期的安定を脅かすと警告した。
報告書は2024年11月1日付。
北朝鮮は、
「将来の戦争の性質を変える」
とされるウクライナ戦争への参戦が
「自国軍の重大な学習機会となる」
と認識したと分析。
背景として、北朝鮮軍は1953年の朝鮮戦争休戦以来、大規模な通常戦闘の経験がなく、
「韓国のような高度な敵国との近代戦に準備されていない」
と指摘した。
その上で報告書は、北朝鮮の部隊が西側の兵器供給を受けるウクライナ軍を相手に自らの兵器システムを試し、指揮統制、無人機操縦、電子戦の経験を積むことで
「朝鮮半島を含む将来の紛争で優位に立つ」
狙いがあると分析した。
報告書は、実際に北朝鮮軍が戦場で得る教訓を将来に生かせるかは、露軍司令部が北朝鮮の兵力をどのように利用するかで決まると指摘。
露軍が北朝鮮兵を
「大砲の餌食(弾除け)」
として使えば犠牲が膨らむのは確実で、北朝鮮政府が望むような教訓は十分に得られないとの見方も示した。
更にに報告書は、北朝鮮がロシアとの連携を強化することで
「中国への依存度を下げる」
思惑があるとも指摘。
中国政府の影響力が弱まれば、北朝鮮の攻撃性を制御できず、朝鮮半島を不安定化し、より広いアジア太平洋地域を危険にさらす可能性があると分析した。
一方、北朝鮮にとりロシアからの見返りには、核開発計画の進展に加え、
「朝鮮半島で紛争が起きた際にロシアの軍事的関与を確かにしたい」
思惑もあるとしている。

ウクライナの首都キーウに無人機攻撃、高層の集合住宅が損傷 ロシア機が連日飛来
2024/11/2 19:59
https://www.sankei.com/article/20241102-3SOA7FQXEFOG3G4BU37RTSV3YE/
ウクライナの首都キーウ(キエフ)で2024年11月2日朝、ロシア軍の無人機攻撃があった。
ウクライナメディアによると、高層の集合住宅で火災が発生して一部が損傷、少なくとも1人が負傷した。
キーウには最近、連日のようにロシア無人機が飛来している。
第2の都市、東部ハリコフでは2024年11月1日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、地元当局によると、警察官1人が死亡し、警察官や民間人を含む40人以上が負傷した。
一方、ロシア国防省は2024年11月2日、ウクライナ東部のハリコフ州とドネツク州で、それぞれ1集落を制圧したと発表した。(共同)

日本提出の核廃絶決議を国連委採択 「扇動的威嚇の自制」要請、ノーベル賞の被団協に言及
2024/11/2 18:12
https://www.sankei.com/article/20241102-7BNKELD7RFL4BJ6SCDWOJMWFPM/
国連総会(193カ国)の第1委員会(軍縮)は2024年11月1日、日本が提出した核兵器廃絶決議案を賛成多数で採択した。
ロシアのウクライナ侵略や中東危機を巡り、核使用の恐れが強まる中、核保有国に対して
「核の不使用」

「扇動的な威嚇の自制」
を要請した。同種の決議採択は31年連続。
核保有国の米国を含む51カ国が共同提案国となり、英国など145カ国が賛成した。
反対はロシアと中国、北朝鮮、イランなど6カ国。
イスラエルやインド、パキスタン、フランスなど29カ国が棄権した。
決議は、今年2024年のノーベル平和賞受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)について
「被爆の実相」
を長年伝えてきたと言及。
軍縮・不拡散教育に取り組むよう各国に求めた。
決議はまた、各国に対して、高濃縮ウランやプルトニウムなどの兵器用核分裂性物質(FM)の生産状況の透明性を高める措置を要請した。
北朝鮮の核・ミサイル計画の
「完全で検証可能かつ不可逆的な廃棄」
に向けて取り組むと再確認した。

ラブロフ露外相と崔善姫・北朝鮮外相会談で条約完全履行を確認 両国関係「新たなレベル」
2024/11/2 18:17
https://www.sankei.com/article/20241102-VHHSJU7CPFPMXOY3D2SECHLFHQ/
ロシア外務省は2024年11月2日、2024年11月1日に行われたラブロフ外相と北朝鮮の崔善姫外相の会談結果を発表した。
両外相は、2024年6月にロ朝首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の条項を完全に履行すると確認。
条約は伝統的に友好な両国関係を
「新たなレベル」
に引き上げたと指摘した。
北朝鮮の朝鮮中央通信も2024年11月2日、両外相の会談結果を報道。首脳間の合意事項の実務問題を中心に協議したという。
ただロシアのウクライナ侵攻の支援など詳しい中身について言及はなかった。
朝鮮中央通信によると両外相は、米国を軸にした勢力による
「挑発行為」
が朝鮮半島や北東アジア、その他地域の緊張を高めているという認識で一致。
ロシア側は、金正恩朝鮮労働党総書記ら北朝鮮の指導部が取っている対応を
「全面的に支持する」
と表明した。
両政府間で対話を続け、関係強化を進める点でも合意した。(共同)

主張>北の派兵 侵略への加担は許されぬ
社説
2024/11/2 5:00
https://www.sankei.com/article/20241102-RG3F5CIODJMOTBLPHAJQRSG6PE/
ロシア入りした北朝鮮軍がロシア製の装備を受け取る様子を撮影したとする動画の一部=ウクライナ政府機関「戦略コミュニケーションセンター」のSNSから
https://www.sankei.com/article/20241102-RG3F5CIODJMOTBLPHAJQRSG6PE/photo/JXWBFHHEENJPHKAXSBBL73634U/
ウクライナ侵略を続けるロシアと、これを支持してきた北朝鮮の軍事協力が一段と進んでいる。
米国のブリンケン国務長官は、ロシアに派遣された北朝鮮軍の将兵について
「数日以内にウクライナ軍との戦闘に投入される」
との見通しを示した。
最大8000人の北朝鮮軍が、ウクライナが一部を占領する露西部のクルスク州に展開しているという。
北朝鮮軍の部隊がウクライナ領に侵入してくることも懸念されている。
これは北朝鮮が第2の侵略国になることを意味するもので断じて容認できない。
北朝鮮は直ちに派兵と武器弾薬の対露輸出を停止すべきだ。
国際社会は危機感をもち、一層の圧力を掛ける必要がある。
日本の山崎和之国連大使が国連安全保障理事会の緊急会合で
「北朝鮮がロシアによる侵略の共犯者になることはウクライナ情勢を更に悪化させる」
と非難したのは当然だ。
北朝鮮は2024年10月31日、新型と称する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本海に向けて発射した。
日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下させた。
通常よりも高角度のロフテッド軌道を取り、飛翔時間も高度も過去最高だった。
技術向上の裏にはロシアの協力があったとみられている。
露朝両国は2024年6月、有事の際の相互軍事援助を盛り込んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を結んだ。
軍事同盟下の提携は急速に進み、北朝鮮はロシアに砲弾や弾道ミサイルを供給した。
60万人超とされるロシア兵の死傷者を補うため、軍の派遣にも踏み切った。
ロシアからの見返りが北朝鮮が切望していた高度な核・ミサイル技術の提供なのだろう。
北朝鮮の金正恩総書記は、朝鮮半島有事の際に、ロシア軍の加勢も望んでいると思われる。
露朝軍事協力の脅威は、日米韓とウクライナを含む欧州に及ぶことになる。
日本にとっては、台湾有事など南西方面での有事に直面する場合でも、北朝鮮に加え北方におけるロシアの脅威にも備える必要が高まった。
石破茂政権はこの厳しい現実を国民に説明すべきだ。
北朝鮮が通算7回目の核実験に踏み切るとの観測もある。
一層の警戒が欠かせない。

ロシア派兵で白日の下にさらされる北朝鮮の特殊部隊「暴風軍団」
久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ
2024/11/2 1:00
https://www.sankei.com/article/20241102-ITXVTDZHNFOL5CQKMFLEH6RTXI/
10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241102-ITXVTDZHNFOL5CQKMFLEH6RTXI/photo/WJS4SVY6UNKUNIR5I5FWTEAO5I/
北朝鮮がロシアに派兵した部隊が露西部クルスク州で活動を始めた。
北朝鮮の参戦でウクライナ侵略は多国間紛争に拡大し、新たな局面に入った。
これに神経を尖らせているのが韓国だ。
北大西洋条約機構(NATO)や米国と緊密に協議してウクライナに専門家のモニタリング団を派遣し、ウクライナへの軍事支援も段階的に強化する方針だ。
1万人を超す北朝鮮兵は今後、捕虜や脱走者が見込まれ、韓国はこの機会に北特殊部隊の実態把握を試みる。
韓国軍が北朝鮮兵を尋問する可能性もある。
■北朝鮮兵の脱走誘導作戦も
ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、
「数日中に北朝鮮軍が戦闘に加わる」
との見通しを示した。
ウクライナのゼレンスキー大統領と2024年10月29日に電話会談した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は
「韓国とウクライナは露朝軍事密着の直接的な利害当事者」
だとして、緊密な協力を約束した。
韓国は
「北朝鮮が実戦で得た経験を100万人を超す北朝鮮軍に習得させた場合の脅威」(尹氏)
に危機感を持っている。
韓国はブリュッセルのNATO本部で2024年10月28日に行われたNATOの意思決定機関、北大西洋理事会に代表団を送り、
「北派兵問題」
の協議に参加した。
代表団は情報機関、国家情報院(国情院)の高官が団長を務め、韓国軍の情報部長らも加わった。
韓国とNATOの情報共有や作戦の検討など、協力関係は既に始まっている。
こうした韓国側の対応について、朝鮮半島の安全保障問題に詳しい道下徳成政策研究大学院大学教授は
「韓国にとっては、またとないチャンスだ」
「北朝鮮の特殊部隊が実戦の場に出てきており、その実態に迫ることが出来る」
「捕虜も脱走兵も出る可能性が高い」
「韓国は彼らの尋問をしたいはずで、情報の宝の山だ」
と指摘する。
戦線を離脱した北朝鮮兵は原則的には
「戦争捕虜」
だが、独裁国家への帰還を拒否して韓国行きを希望する可能性もある。
北朝鮮が派兵した部隊は
「暴風軍団」
との異名を持つ最精鋭の特殊部隊
「第11軍団」
とされる。
有事に敵地に浸透する特殊任務を担うとされ、暴風軍団の実態把握は韓国軍にとって垂涎の的なのだ。
韓国が検討している
「モニタリング団」
は軍人・軍属の専門家で構成される予定で、尋問要員の他に対北心理戦要員も含まれるという。
南北分断以来、北朝鮮との心理戦を戦ってきた韓国には、北朝鮮兵を部隊から離脱させる誘導作戦の専門家がいる。
脱走誘導に関してはウクライナ国防省情報総局も
「北朝鮮兵が戦闘に投入されれば前線で朝鮮語のビラをまく」(同局報道官)
と明言している。
一方、韓国政府は北朝鮮の対露協力の動向を見定めながらウクライナ支援を変更し、
「推移に応じて段階的な対応措置を取る」(韓国大統領府の金泰孝=キム・テヒョ=国家安保室第1次長)
との方針に転換した。
これまでは
「戦闘地域に武器を提供しない」
との原則を順守し、支援は人道レベルの軍需物資にとどめていた。
だが、今後は段階に応じ、防空システムや地雷散布装置などの防御的兵器から、最終的には戦闘機を迎撃する地対空ミサイル
「天弓(チョングン)1」
「天弓2」
などの供与も検討されている。
■韓国情報機関の心理戦
北朝鮮の派兵問題は2024年10月17日、ゼレンスキー氏が
「北朝鮮が1万人の派兵を準備している」
と述べて注目された。
しかし、遡れば昨年2023年夏、ロシアのショイグ国防相(当時)が北朝鮮の朝鮮戦争
「戦勝記念日」
に露国防相として初めて訪朝して以来、
「プーチン大統領が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記に派兵を要請か」
と取り沙汰されてきた。
そしてこの動きを警戒してきたのが韓国の国情院だった。
国情院は現在、
「北派兵」
に関する情報を異例の頻度で内外に公表している。
公表はゼレンスキー氏発言の翌日からで、
「北朝鮮特殊部隊が既に派兵された」
として、具体的に
「露太平洋艦隊の揚陸艦4隻と護衛艦3隻が2024年10月8日から13日にかけ、北朝鮮の清津(チョンジン)、咸興(ハムフン)、舞水端(ムスダン)近郊地域から特殊部隊1500人をロシアのウラジオストクに第1次移送した」
と発表し、人工衛星による写真も提供した。
その後も人的情報や衛星情報、通信傍受などを含む機密レベルの情報も意図的に出している。
国情院はまた、人的動向の分析も盛んに行っている。
派兵部隊の総括指揮のためロシア入りが取り沙汰されている軍要人で金氏の側近でもある朝鮮人民軍のキム・ヨンボク副総参謀長の動向について、
「キム副総参謀長を含む先発隊が戦線に移動中という情報があり確認中」
と2024年10月29日に国会に報告、2024年10月28日から訪露してラブロフ外相と会談する崔善姫(チェ・ソンヒ)外相についても
「金氏の訪露や追加派兵とその見返りを協議する可能性がある」
との情報を出した。
こうした国情院の動き自体も実は
「対北作戦」
の一環とみられている。
米国がロシアのウクライナ全面侵攻の前後に露軍の情報を積極的に公表した
「戦略的機密解除」
と呼ばれる心理戦と同じで、敵に
「我々はここまで知っている」
と開示して相手に不安を与え、同時に同盟国の結束を図る目的とされる。
一方、北朝鮮にとり、派兵はどんな意味を持つのか。
道下氏は
「北朝鮮に大きなリスクをもたらす」
と分析する。
北朝鮮の特殊部隊の規模は10万人から20万人とされるものの、ほとんどは軽歩兵で精鋭部隊は約1万人と推定されており、その中核部隊がどれほどの能力を発揮出来るかが国際社会に一目瞭然となるからだ。
また、一連の動きは
「南北の情勢を更に不安定にさせるだろう」
と道下氏は指摘する。
派遣された北朝鮮兵は10〜20代の若者で
「弾除(よ)けに過ぎない」
との指摘や、北朝鮮当局が動揺を警戒してか派兵軍人の家族を隔離、管理し始めたとの国情院情報もある。
派遣部隊が実戦に投入されれば、その実態は早晩、明らかになる。

「軍事同盟」条約を「既に履行」 露朝外相、会談で結束強調 北朝鮮軍参戦には言及せず
2024/11/1 21:02
https://www.sankei.com/article/20241101-HM3VMPLQZNLANOYD325GXK7H6Y/
ロシアのラブロフ外相は2024年11月1日、訪露中の北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相とモスクワで会談した。
ラブロフ氏は会談冒頭で
「露朝間には軍同士の緊密な交流が確立されている」
「これは両国民の安全に関わる重要な問題の解決を可能にする」
と指摘。
露朝が2024年6月に締結した事実上の軍事同盟条約
「包括的戦略パートナーシップ条約」

「既に履行され始めている」
とも述べ、両国の結束を強調した。
タス通信が伝えた。
崔氏は、ロシアによる対ウクライナ軍事作戦の開始当初から、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が露軍と露国民を全面的に支援するよう命じてきたと指摘。
北朝鮮はロシアの
「戦勝」
を疑わず、
「最後までロシアの朋友の隣に立ち続ける」
と表明した。
両外相の発言は、直接的な言及こそ避けたものの、ウクライナ侵略を続けるロシア側での北朝鮮軍の参戦を念頭に置いたものである可能性がある。
また、崔氏は
「北朝鮮は核戦力の増強を続ける」
とも述べ、ロシア側に理解を求めた。
一方、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月1日、北朝鮮軍が近くウクライナ軍との戦闘に参加するとの観測が出ていることについてコメントを拒否した。

米国務長官「数日内に」北朝鮮兵とウクライナ軍が戦闘 「軍事目標になる」と警告
2024/11/1 20:50
https://www.sankei.com/article/20241101-YJBRZG6ODZMCTDSKKYHSDHK6QI/
ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、ウクライナ侵略を続けるロシアに派遣された北朝鮮兵が
「数日以内に」
ウクライナ軍との戦闘に投入されるとの見方を示した。
ワシントンで開いた米韓外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の共同記者会見で述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領も北朝鮮兵とウクライナ軍との交戦が
「数日内に起きる」
との認識を示しており、ロシアのウクライナ侵略は新たな局面に入る。
ブリンケン氏は、ロシアに北朝鮮兵約1万人が派遣され、うち8000人がウクライナと国境を接する西部クルスクにいると説明。
ロシアが砲撃や無人機の運用など基本的な歩兵訓練を北朝鮮兵士に実施しており、近く前線に投入される可能性を指摘した。
投入されれば北朝鮮兵は
「軍事目標になる」
と警告した。
ゼレンスキー氏は2024年10月31日放送の韓国KBSテレビのインタビューで、北朝鮮兵は
「戦闘参加の準備をしている」
と語った。
戦闘では北朝鮮兵が
「ロシア兵よりも前面に押し出される」
可能性を指摘し、多数の犠牲者が出るとの見方も示した。
米国は北朝鮮の派兵などを巡り中国と高官協議を実施。
ブリンケン氏は会見で、北朝鮮の動きを抑えるため中国に影響力を行使するよう伝えたことを明らかにした。
またブリンケン氏は、北朝鮮が派兵の見返りとしてロシアから技術供与などの軍事支援を受けることへの懸念を表明。
北朝鮮の軍事力強化は
「地域を大きく不安定化させるもので、中国にとっても懸念になる」
とし、中国に対応を促した。

北朝鮮「露勝利まで共に」 外相会談で両国の緊密な関係をアピール
2024/11/1 20:13
https://www.sankei.com/article/20241101-RK5GUL6URZK65MI2FDDZ74YH6A/
ロシアのラブロフ外相と北朝鮮の崔善姫外相が2024年11月1日、モスクワで会談した。
ウクライナに侵攻するロシアへの北朝鮮兵の派遣情報に米欧や韓国が警戒を高める中、崔氏は会談冒頭
「ロシアが勝利するまで我々は断固としてロシアの同志と共にある」
と述べた。
ラブロフ氏は
「軍や治安機関の間で非常に緊密な接触が行われている」
とし、両国の重要な安全保障問題の解決に寄与していると表明。
露朝関係は
「過去に前例のない高いレベルに到達した」
と評価した。
公開された会談冒頭では兵士派遣について言及はなかった。
会談では2024年6月に露朝の首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の具体的な履行方法や、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の今後の訪問予定などが話し合われたとみられる。
金正恩氏を巡っては早期のロシア訪問の観測が浮上している。(共同)

露朝同盟で東アジア同時危機も 北のウクライナ派兵、核・ミサイル関連の移転阻止が急務
2024/11/1 19:00
https://www.sankei.com/article/20241101-I6HFZRCC5BKATJB5DOK4AFJEQQ/
北朝鮮がウクライナ侵略戦争に軍部隊を派遣したことが確認された。
ロシアと北朝鮮の同盟関係が深まっていることを意味し、東アジアの安全保障に与える影響は大きい。
今後、朝鮮半島で武力衝突が起きた場合にはロシアが北朝鮮側で参戦することが理論的にあり得る。
露朝が台湾有事の際に中国を利する行動を取る可能性もある。
最悪のシナリオは、東アジアの危機が同時に発生する複合的な事態だ。
■北朝鮮は露の見返りを期待
ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、約1万人の北朝鮮兵がロシアに派遣され、うち最大で8000人はウクライナの越境作戦が続く露西部クルスク州にいると明らかにした。
露朝は2024年6月に
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を締結した。
条約には侵攻を受けた場合の軍事援助が盛り込まれており、今回の派兵はこれを具現化する動きだ。
北朝鮮は昨年2023年以降、大量のミサイルや砲弾をロシアに供与しており、ロシアが戦線で使用している砲弾の半数は北朝鮮製だと推定されている。
兵員までも送り込むことで、ロシアからの見返りを確かなものとする狙いが北朝鮮にはある。
最近の露軍には1日平均で1200人以上の死傷者が出ており、ロシア側には兵員の補充が難航している実情がある。
「北朝鮮兵はロシアの武器や現代戦に習熟しておらず、派兵がウクライナ戦況に与える影響は限定的だろう」。
露観測筋はこう指摘しつつ
「ロシアが見返りとして北朝鮮に核関連技術を渡すことが危惧される」
と話す。
■露朝への制裁強化が急務
対北制裁に関する国連専門家パネルで委員を務めた古川勝久氏は
「北朝鮮が最も期待しているのは、朝鮮半島有事の際にロシアが軍事介入する可能性を高めることだ」
とみる。
そうすれば米国が半島有事に軍事介入するのを躊躇わせることが出来る。
古川氏によれば、ロシアから北朝鮮に渡ることが危惧される核・ミサイル関連の技術は多岐に渡る。
高濃縮ウランの増産や原子力潜水艦の建造、大気圏再突入が可能なミサイル弾頭や固体燃料の製造、ミサイルの姿勢制御や誘導システムの改善−などで北朝鮮は様々な技術や資機材を必要としているという。
露朝に対する国際制裁の拡大・強化が急務だ。
「一連の露朝の行動は明白に国連安保理決議違反であり、両国への制裁は今や全国連加盟国の義務だ」
「グローバルサウスにも説明し、1カ国でも多く西側主導の制裁に加わるよう日本も率先しなければならない」。
古川氏はこう述べ、
「露朝国内の制裁対象と取引関係を持つ第3国の個人や企業にも、安保理決議に従って取引禁止や出入国禁止などの『二次制裁』措置を厳しく課すべきだ」
と指摘する。
「北朝鮮への軍需物資や金の流れはある程度、把握されている」
「北朝鮮の軍事力を削ぐために、大量の外国製欠陥品を密輸ルートに流し込む『積極的妨害工作』を展開すべきだ」
「露朝が決済に使う暗号通貨の交換所や中国の中小金融機関にも手を打たねばならない」。
古川氏はこうしたことも提言している。

露朝「同盟化」でウクライナ戦争と東アジア情勢がリンク 兵頭慎治・防衛研究所研究幹事
2024/11/1 17:44
https://www.sankei.com/article/20241101-FRT7VL34Z5IC5F4FVLZ2YSVMQA/
ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮兵が派遣され、米国やウクライナ当局は数日以内にウクライナ軍との戦闘に投入されるとの見方を示した。
防衛研究所の兵頭慎治・研究幹事は、
「欧州のウクライナ戦争と東アジアの朝鮮半島情勢がリンクした」
と指摘。
露朝
「同盟化」
により、東アジアの安全保障環境が更に複雑化すると警鐘を鳴らす。

露朝が砲弾やミサイルの供与から兵士の派遣へと軍事協力の水準を引き上げた狙いは、実利的な相互協力と戦略的な対米牽制の強化だろう。
北朝鮮は派兵の見返りに、
「国防5カ年計画」
で掲げたミサイルや原子力潜水艦、あわよくば核兵器の関連技術などをロシアから引き出す狙いがあるとみられる。
ウクライナで得られる実戦経験と兵器改良が、今後の軍事力向上に結び付くことも期待しているだろう。
露朝両国は2024年6月に
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を締結したが、プーチン露大統領が
「同盟」
という表現を用いないなど温度差がみられた。
北朝鮮は今回の派兵で、有事の軍事支援を定めた条約の実効性を高めながら、米韓に対してロシアが軍事的後ろ盾だと印象付けようとしている。
ロシアとしても、将来的な北朝鮮への軍事技術支援や朝鮮半島有事への関与を示唆することで、米国のウクライナ支援を牽制できる。
警戒すべきは、中国を交えた3カ国の連携に発展することだ。
そうなれば、東アジアで有事が同時・連鎖的に起きる
「複合事態」
が現実味を帯びる。
中露両軍は日本周辺の空や海で共同活動を活発化させており、2024年9月に露軍が実施した大規模な海軍演習に北朝鮮はオブザーバー参加した。
露朝接近と距離を置く中国に対して、ロシアは露中朝3カ国による合同海軍演習を提案していると韓国側は指摘する。
露朝
「同盟化」
により、欧州のウクライナ戦争と東アジアの朝鮮半島情勢がリンクしてしまった。
東アジアの安全保障環境が更に複雑化することが懸念され、日本も新たな対応を検討する必要に迫られるのではないか。

北朝鮮兵との交戦「数日内」ゼレンスキー氏、犠牲多数と指摘 米国務長官も「標的」と警告
2024/11/1 7:34
https://www.sankei.com/article/20241101-RWLEDGE2FJK3DHEQGKSUNHWP64/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月31日放送の韓国KBSテレビのインタビューで、ロシアに派遣された北朝鮮兵とウクライナ軍との交戦が
「数日内に起きる」
との見方を明らかにした。
ブリンケン米国務長官も同様の認識を示し、北朝鮮兵が戦場に入れば、ウクライナ軍の
「正当な軍事標的」
になると警告した。
ゼレンスキー氏はウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州に北朝鮮兵の一部が入っているとして
「戦闘参加の準備をしている」
と述べた。
「北朝鮮兵はロシア兵よりも前面に押し出される」
とし、多数の北朝鮮兵が犠牲になるだろうと指摘。
今後はウクライナ国内にも北朝鮮兵が投入されるとの見通しを語った。
ブリンケン氏はワシントンで開いた米韓外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の共同記者会見で、既に約1万人の北朝鮮兵がロシア入りしていると説明。
このうち最大8000人がクルスク州にいるとした。(共同)

ウクライナ、北朝鮮派遣軍の3人の将軍名を国連に報告 士官500人もロシア入り
2024/10/31 21:00
https://www.sankei.com/article/20241031-76WY3DKLMRKI7GTQDND7NBQMVY/
ウクライナのキスリツァ国連大使は2024年10月31日までに、ロシアに派遣された北朝鮮軍を率いる将軍3人について国連に報告した。
朝鮮人民軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長、リ・チャンホ副総参謀長兼偵察総局長(同局は情報機関に相当)、シン・グムチョル少将という。
国営通信社ウクルインフォルムなどが伝えた。
ウクライナ軍筋によると、キム氏が派遣軍の統括役を担う。
ウクライナ国防省情報総局によると、ロシアに派遣された北朝鮮兵は約1万2000人。
将軍3人に加え、士官約500人が含まれているとしている。
キスリツァ氏は2024年10月30日の国連安全保障理事会の緊急会合で、北朝鮮兵は露軍の少数民族出身者で構成される部隊に組み込まれ、2024年11月にもウクライナ軍と戦う作戦に参加する可能性があるとして危機感を示した。(共同)

ウクライナ第2の都市ハリコフで子供1人死亡、30人以上負傷 ロシアが滑空爆弾攻撃か
2024/10/31 16:21
https://www.sankei.com/article/20241031-QXYCR3VYXVOPDK4EY6CBL2GXJI/
ウクライナ第2の都市、東部ハリコフで2024年10月30日夜、ロシア軍の攻撃があり、地元当局によると、子供1人が死亡し、30人以上が負傷した。
威力の強い滑空爆弾が使われたとみられ、9階建ての建物の下部が大きく損傷した。
ロシア国防省は2024年10月30日、ウクライナ東部ハリコフ州を南北に流れるオスコル川東岸の集落クルフリャキウカを制圧したと発表した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月30日までに、ロシア西部クルスク州に北朝鮮兵が派遣されたことについて
「戦争の新たなページが開かれた」
として新局面に入ったとの考えを示した。
「プーチン大統領は我々を試している」
「強力に対抗する必要がある」
と述べた。
ウクライナ大統領府が2024年10月30日、北欧メディア各社とのインタビューの動画を公表した。(共同)

国連安保理、北朝鮮大使がウクライナ参戦を示唆 米「北の兵士は『遺体袋』に入って戻る」
2024/10/31 10:50
https://www.sankei.com/article/20241031-6XYKIFWS3FN5XJ3GEGCCEGILNU/
国連安全保障理事会は2024年10月30日、北朝鮮のロシア派兵を巡る緊急会合を開いた。
北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使がウクライナへの参戦を示唆し、米国のウッド国連次席大使が
「北朝鮮兵は『遺体袋』に入って戻る」
と強い言葉で応酬するなど緊迫した。
金氏は会合で、
「ロシアの主権と安全保障上の利益が、米国や西側諸国の危険な試みに脅かされれば、必要な決断を下す」
と対決姿勢を鮮明にした。
ウッド氏は、ロシアを支援するためウクライナに侵入した北朝鮮兵は
「必ず遺体袋に入って戻ることになる」
と応じ、北朝鮮の金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党総書記を名指しし、
「無謀で危険な行動はよく考えるように」
と忠告した。
ウッド氏は、ロシアが、西部クルスク州を越境攻撃するウクライナ軍との戦闘に北朝鮮兵を加えることを懸念し、ロシアに自制を促した。
北朝鮮の支援を受けたロシアのウクライナでの勝利は
「たとえ部分的であっても、世界の安定を危うくさせる」
と強調。
「何が何でもウクライナを守る」
と固い決意を示し、ロシアに完全撤退を強く迫った。
日本の山崎和之国連大使は、北朝鮮は
「ロシアの侵略の共犯」
になっていると非難。
英国のウッドワード国連大使は
「北朝鮮が派兵や軍事支援の見返りにロシアから高い対価を引き出すのは確実だ」
と語り、その結果として
「朝鮮半島の緊張が高まり、インド太平洋地域の安全保障が損なわれる」
と危機感を示した。
会合では、北朝鮮の派兵や軍事支援は安保理決議や国際法に反するとの批判が相次いだ。
ロシアのネベンジャ国連大使は、北朝鮮との軍事分野などでの協力は
「国際法に沿っており、違法ではない」
と主張した。

米国防長官が韓国国防相と会談、北朝鮮軍のウクライナ参戦「紛争の長期化・拡大の可能性」
2024/10/31 9:39
https://www.sankei.com/article/20241031-TREM3FPUCFO4HHWXFV464UX3B4/
オースティン米国防長官と韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は2024年10月30日、米国防総省で会談し、ウクライナに侵略を続けるロシアを支援するため北朝鮮が派兵した問題を協議した。
記者会見でオースティン氏は、北朝鮮兵が露軍の制服と装備を支給されたとし、戦闘に参加すれば
「紛争を長期化・拡大させる可能性がある」
と述べ、即時撤収を求めた。
オースティン氏は、約1万人の北朝鮮部隊が既に露東部に派遣されたと指摘。
一部はウクライナ国境に近い露西部クルスク州での戦闘に参加する可能性が高いとし、米国や同盟諸国が供給した武器を使うウクライナ軍に殺害される可能性にも言及した。
オースティン氏はまた、北朝鮮軍の参戦が
「他国に行動を起こすよう促す可能性もある」
「多くの事が起こり得る」
と述べ、他国の参入を招いて侵略が一段と複雑化する危険性を指摘。
欧州とインド太平洋地域の安全保障に重大な悪影響を及ぼすと訴えた。
一方、金氏は、北朝鮮が派兵の見返りにロシアから戦術核兵器や大陸間弾道ミサイル(ICBM)、弾道ミサイル搭載原子力潜水艦などの技術提供を求める可能性があるとし、朝鮮半島の軍事的脅威が一段と高まると訴えた。
金氏は、北朝鮮兵の展開に関する情報を収集し分析するために、韓国の軍事監視チームをウクライナに派遣することも検討していると述べた。

ドネツク州ポクロフスクを「封鎖」 市当局が発表 ロシア軍接近で防衛準備
2024/10/31 8:48
https://www.sankei.com/article/20241031-XTGH75V4JFIMHOZQD5OYRW7UEY/
ロシアによるウクライナ侵略で、最激戦地である東部ドネツク州の都市ポクロフスクのドブリャク市長は30日、露軍が同市まで約7キロの距離に迫っているとし、防衛の準備に向けて同市を「封鎖」すると発表した。ウクライナメディアが伝えた。ドブリャク氏は2024年10月、ドネツク州のウクライナ軍の重要防衛線の一角であるポクロフスクを巡る攻防戦が近く始まるとの認識を示した形だ。
ドブリャク氏によると、防御拠点を構築中の地区への住民の出入りを禁止する他、住民避難を進める。
市内には現在、子供55人を含む住民約1万2000人が残っているという。
ポクロフスク方面を巡っては、露国防省が2024年10月29日、近郊の小都市セリドボを制圧したと主張。
露軍が近く本格的なポクロフスク制圧に乗り出すとの観測が出ている。
ドネツク州全域の掌握を狙う露軍は現在、ポクロフスクの他、チャソフヤルやリマンなど複数の方面で攻勢を継続。
ウクライナ軍の防衛線を突破し、同州の主要都市クラマトルスク方面への進軍ルートを確保する思惑だとみられている。
一方、露国防省は2024年10月30日、ウクライナ東部ハリコフ州クピャンスク方面の集落クルグリャコフカを制圧したと主張した。
同集落を巡ってはウクライナ国防省が2024年10月中旬、露軍を集落内から駆逐したと発表していた。

北朝鮮のロシア参戦「極めて可能性高い」 米韓国防相が撤収を要求、他国への影響を懸念
2024/10/31 7:21
https://www.sankei.com/article/20241031-4CVDB37TN5MI3J3LN5H2VIGXBQ/
オースティン米国防長官と韓国の金龍顕国防相は2024年10月30日、ワシントン近郊で会談し、共同記者会見を開いた。
オースティン氏は、北朝鮮兵がウクライナに侵攻するロシアを支援するため、戦闘に加わる可能性が
「極めて高い」
と分析し、強い懸念を示した。
両氏は北朝鮮兵に即時撤収を求めた。
オースティン氏は、約1万人の北朝鮮兵が既にロシア東部に派遣され、ロシアの軍服を着てロシアの装備品を使っていると指摘。
北朝鮮兵が戦闘でロシアを支援すれば
「米国や同盟国が提供した武器を使うウクライナ軍の標的にされ、何人かは戦場で死ぬことになる」
と警告した。
北朝鮮の参戦が
「紛争を長引かせたり、拡大させたりする可能性がある」
とし、
「他の国が行動を起こすことを促す可能性もある」
「起こり得る事はいくつもある」
と述べた。(共同)

北朝鮮外相がモスクワ入り、ラブロフ氏と会談へ パートナーシップ条約に基づく協力協議か
2024/10/30 23:27
https://www.sankei.com/article/20241030-WDJVWBGCFZJXNHWFM45VIBBYDY/
北朝鮮の崔善姫外相が2024年10月30日、ロシア公式訪問のためモスクワ入りした。
ラブロフ外相と会談予定。
2024年6月に露朝首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の批准手続きがロシア国内で2024年11月中に終了する見込みで、条約に基づく協力を協議する可能性がある。
米国や韓国などは北朝鮮兵がロシア西部に入ったと主張し、露朝の接近に警戒を強めている。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による早期ロシア訪問の観測が浮上しており、話し合われる可能性もある。
ロシア大統領府によると、崔氏はプーチン大統領との会談予定はない。
崔氏は2024年9月にもロシアを訪問し、ラブロフ氏と条約に沿った両国関係の発展について意見交換した。(共同)

「北朝鮮軍、25日にウクライナ部隊と交戦…一人を除いて全員戦死」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.30 08:340 글자 작게
https://japanese.joins.com/JArticle/325574
ロシアに派兵された北朝鮮軍がウクライナ軍と初めて交戦し、1人を除いて全員戦死したという主張が提起された。
リトアニア非政府組織(NGO)「ブルー・イエロー」の代表を務めるジョナス・オマーン氏は2024年10月28日(現地時間)、現地メディアLRTインタビューで消息筋の話として
「2024年10月25日、ウクライナ軍が占領中のロシア西部クルスク地域で既に北朝鮮軍と初めての戦闘が起きた」
と主張した。
ブルー・イエローは2014年からウクライナ軍を支援してきた団体で、ウクライナの意思決定権者だけでなく最前線情報にもアクセスすることできるという。
オマーン代表は
「私が知っている限り、ウクライナ部隊と北朝鮮軍の初交戦で北朝鮮軍のうち1人を除いて全員死亡した」
とし
「生存した1人はブリヤート人という書類(身分証)を持っていた」
と話した。
ブリヤート人は、モンゴル北部のロシア・ブリヤート共和国に居住するモンゴル系原住民だ。
ロシアが北朝鮮軍将兵に同地域の身分証を発給し、自国民に偽装するのではないかという観測が出たことがある。
オマーン代表は今回の北朝鮮軍派兵と関連して
「派兵人材が8万8000人まで増える可能性があるという話を聞いた」
とし
「北朝鮮軍を船舶や航空機で運ぶ基地が4カ所ある」
と主張した。
一方、ウクライナ情報当局は自国軍が2024年8月6日に侵攻し、一部地域を占領中のロシア本土クルスクで2024年10月23日に北朝鮮軍が目撃されたと明らかにした。
ただ、北朝鮮軍と交戦したとか、戦場で肉眼で確認したという公式証言は出ていない。

ウクライナ、米国にトマホーク要求か 米NYT紙報道 射程はATACMSの7倍超
2024/10/30 10:05
https://www.sankei.com/article/20241030-KG5J4TU33FMSHEKMH625HIDRFE/
米紙ニューヨーク・タイムズは2024年10月29日、ウクライナのゼレンスキー大統領が対ロシア戦争の
「戦勝計画」
を米国側に示した際、長射程の米国製巡航ミサイル
「トマホーク」
の供与を求めたと報じた。
米当局者の話としている。
同紙によると、トマホークの射程は約2400キロ。
米国がウクライナに供与した射程300キロの地対地ミサイル
「ATACMS」
の7倍以上で、ウクライナ領内から発射すると、モスクワやロシア中部の都市も射程に入る。
米当局者は、全く実現不可能な要求だとして、勝利計画に憤りを示したという。
計画には、勝利に必要な兵器の数量や種類に関するリストが盛り込まれているが、詳細は公表されていない。(共同)

北朝鮮兵がウクライナ入りか CNN報道 バイデン大統領「反撃すべき」
2024/10/30 7:23
https://www.sankei.com/article/20241030-Q6EAWEFEDJLA7GUSP7YWV6U2TA/
米CNNテレビは2024年10月29日、少数の北朝鮮兵がウクライナ国内に入ったと報じた。
西側当局者2人の話としている。
ロシアに派遣された北朝鮮兵の一部の可能性がある。
ウクライナのどこに入ったのかは不明。
当局者の1人は
「相当数が活動を開始しているようだ」
と語った。
活動の詳細には言及していない。
CNNによると、米当局者は北朝鮮兵のウクライナ入りを確認していないと述べた。
バイデン大統領は2024年10月29日、北朝鮮兵がウクライナに入ったなら、ウクライナは反撃すべきだと記者団に述べた。
ロシアに派遣された北朝鮮兵は極東で訓練を受けた後、ウクライナが越境攻撃しているロシア西部クルスク州に向かったとされる。
ゼレンスキー大統領は2024年10月29日、韓国の尹錫悦大統領との電話会談で、北朝鮮兵3000人が既にウクライナ国境近くに配置され、今後約1万2000人に達する見込みだと伝えていた。(共同)

ロシアが戦略核演習実施、プーチン氏「臨戦態勢が重要」 ウクライナと欧米を威圧
2024/10/29 23:01
https://www.sankei.com/article/20241029-PPA2GGVROZODFKWFYHWTOEPZZI/
ロシアのプーチン大統領は2024年10月29日、戦略核兵器の発射を想定した露軍の演習にリモート形式で参加した。
プーチン氏は訓示で、核兵器の使用は最終手段であるとする
「ロシアの原則的立場」
を確認した一方、
「地政学的緊張や新たな外部からの脅威を考慮すれば、現代的で常に臨戦態勢にある戦略軍を保持することが重要だ」
と表明した。
ウクライナ侵略を続けるロシアは核兵器を使用する可能性を排除しないことで、ウクライナや同国を支援する欧米諸国を威圧し、抗戦を断念させたい思惑だとみられる。
プーチン氏によると、演習は核弾頭を搭載する弾頭ミサイルや巡航ミサイルの発射手続きに携わる人員の習熟を目的として実施された。
露国防省は2024年10月29日、演習の一環として、北西部プレセツク宇宙基地から極東カムチャツカ半島の標的に大陸間弾道ミサイル(ICBM)
「ヤルス」
を発射したと発表。
バレンツ海とオホーツク海でも戦略原潜が弾道ミサイルを発射した他、戦略爆撃機による巡航ミサイルの発射も行われたとした。
ロシアは2024年5月以降、戦術核兵器の発射や使用の習熟に向けた演習を実施。
更にプーチン氏は2024年9月、核兵器の使用指針を定める国家文書
「核抑止力分野における国家政策の基礎」
を改訂し、事実上、核使用のハードルを引き下げる方針を示していた。

北朝鮮兵力3000人が戦闘地近くに展開 韓国大統領、ウクライナに攻撃兵器供与も示唆
2024/10/29 20:23
https://www.sankei.com/article/20241029-2ICLZID7ZZNSRKR7C3P4YMMZOM/
ウクライナのゼレンスキー大統領と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年10月29日、電話会談し、北朝鮮のロシア派兵を巡る対応策を協議した。
ゼレンスキー氏は、戦闘地域近くのロシアの訓練拠点に北朝鮮の兵力約3000人が配置されたとの情報を伝え、駐屯規模は約1万2000人まで増えるとの見通しを示した。
尹氏は北朝鮮の部隊が戦場に投じられるなどした場合、
「実効的、段階的な対応措置を取っていく」
と述べ、今後の攻撃用兵器供与の可能性も示唆した。
現代戦の経験が乏しい北朝鮮が
「実戦で得た経験を朝鮮人民軍全体に習得させれば、韓国の安全保障に大きな脅威となる」
とも強調した。
両首脳は、具体的な協力策を協議するため、近く相互に代表団を派遣することで一致した。
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月29日、朝鮮人民軍の高級将校を含む一部の兵力が前線に移動している可能性があるとの見方を示した。
報告を受けた国会議員が記者団に明らかにした。
露メディアによると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は2024年10月29日、ロシア公式訪問のため、極東ウラジオストクに到着。
2024年10月30日にモスクワで露外務省高官と会談する。
国情院は、崔氏がロシアとの協議で追加派兵や見返りなどに関して協議するとの見方を報告した。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の訪露が議題になる可能性がある。

ロシア軍が歴史的建築「デルジプロム」の一部破壊 ウクライナ東部ハリコフを攻撃
2024/10/29 18:56
https://www.sankei.com/article/20241029-4HOXJB2IVFJ4HN2OP4PT7YV33M/
ロシア軍は2024年10月28日、ウクライナ東部ハリコフ市中心部を誘導爆弾で攻撃し、1920年代に完成した歴史的建造物
「デルジプロム」
の一部を破壊した。
旧ソ連で最初の高層建築とされ、第2次大戦中のナチス・ドイツの占領下にあっても大きく破壊されなかったことで知られる。
ハリコフは1934年まで旧ソ連ウクライナ共和国の首都。
当時、デルジプロムに多くの行政機関が置かれた。
2017年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産への暫定リストに記載された。
ウクライナ当局によると、2024年10月28日夜から29日未明にかけてのハリコフ市への攻撃で、4人が死亡し複数の負傷者が出た。
また、ロシア軍が2024年10月に制圧した面積は約478平方キロに達し、月間としては侵攻開始直後の2022年3月以降、最大となった。
フランスメディアが米戦争研究所のデータを基に分析した。
東部ドネツク州ポクロウシクやハリコフ州クピャンスク周辺でロシアが前進したことが影響した。(共同)

北朝鮮軍将校ら一部兵力前線入りか 韓国分析「予想より早い」 北の外相は訪露
2024/10/29 17:46
https://www.sankei.com/article/20241029-24S5URBTJNMBZEQ554D55GPBKA/
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月29日、ウクライナを侵略するロシアへの北朝鮮の朝鮮人民軍の派兵に関し、高級将校を含む一部の兵力が既に戦闘の前線に移った可能性があるとの見方を示した。
報告を受けた国会議員が記者団に明らかにした。
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月28日、北朝鮮の軍部隊がロシア西部の激戦地、クルスク地域に展開したことを確認したと発表していた。
ウクライナ当局は北朝鮮の兵力約1万2000人が既にロシアに入ったと分析。
国情院は当初、北朝鮮の兵力の戦線投入は2024年12月初め頃までかかるとの見方を示していたが、派兵の動きを韓国などに公表されたことを受け、露朝が移動のペースを引き上げたとみている。
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年10月28日、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長との電話会談で
「北朝鮮の軍の戦線投入が予想より早く行われる可能性があり、厳しい状況だ」
と説明した。
露朝両国のメディアによると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は2024年10月29日に露極東ウラジオストクに到着。
2024年10月30日にモスクワを公式訪問する。
国情院はロシア側と追加の派兵や派兵に対する見返りなどに関し協議する可能性があると報告した。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の訪露が議題になるとの観測も出ている。

北朝鮮軍、ロシアのクルスク地域に展開 NATO事務総長が確認 韓国代表団の説明受け
動画
2024/10/28 22:02
https://www.sankei.com/article/20241028-LE6ICP654NODLEGXYQHDBDIQ5A/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月28日、ロシアによるウクライナ侵略に関し、ロシアに派遣された北朝鮮の軍部隊が露南部クルスク地域に展開したことを確認したと明らかにした。
ウクライナが越境攻撃を行う同地域では、ロシアとの間で激しい戦闘が続いている。
ブリュッセルのNATO本部での臨時会合で、韓国情報機関の国家情報院(国情院)や同国国防省の高官から派兵の実態について説明を受けた後に声明を発表した。
ルッテ氏は、北朝鮮の派兵は
「ロシアの不法な戦争を大きくエスカレートさせるものだ」
とし、露朝に対して一連の行動を即時停止するよう要求した。
北朝鮮による派兵は、露朝の軍事協力が強化されることで朝鮮半島の平和を損ねると共に、ウクライナ戦争を激化させる意味で
「インド太平洋地域と欧州・大西洋地域の両方への脅威だ」
とも指摘した。
ルッテ氏はまた、ウクライナ戦争で露軍兵士の死傷者数は60万人以上に上ったとし、北朝鮮への派兵要請は
「プーチン露大統領が外国の支援なしには戦争を継続できない、切羽詰まった状態に陥っていることを示すものだ」
と強調した。
ルッテ氏は、NATOが事態の対応に向けてウクライナやインド太平洋地域の友好国と引き続き緊密に連携していくと表明した。
会合には日韓とオーストラリア、ニュージーランドの大使も参加した。

ゼレンスキー氏「北朝鮮との戦い強いられる」 支援国に「強い決断不足」と不満訴え
2024/10/27 7:33
https://www.sankei.com/article/20241027-EXGHKOI3DZIETP63TBQA6YGPK4/
ウクライナのゼレンスキー大統領は26日の声明で
「欧州で北朝鮮との戦いを強いられる」
と危機感を示し、ウクライナ支援国の
「力強い決断の不足」
がロシアを増強させていると訴えた。
ロシア領への長距離攻撃の容認が米欧から得られない現状への不満があるとみられ、
「言葉だけではない具体的な行動」
を支援国に求めた。
声明でロシアによる市民への攻撃も批判。
ウクライナメディアによると、東部ドニエプロペトロフスク州ドニプロで25日、ミサイル攻撃で子供を含む5人が死亡した。
キーウ(キエフ)でも25日、複数の無人機による攻撃があり、高層マンションの上層で火災が発生。
10代の少女が死亡した。(共同)

金正恩氏側近が部隊統括 キム副参謀長、ロシア入り 数千人の北朝鮮派遣軍が到着か
2024/10/26 22:33
https://www.sankei.com/article/20241026-QE6JLAVXARPSTIKXG7ZCYV6RZQ/
ロシアに派遣された北朝鮮軍部隊の統括役として、朝鮮人民軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長がロシアに入国したことが26日、ウクライナ軍筋の話で分かった。
キム氏は
「暴風軍団」
の異名を取る特殊部隊の第11軍団のトップなどを歴任し、金正恩朝鮮労働党総書記の軍側近の1人。
同筋によるとウクライナ当局はロシア軍が作成した北朝鮮派遣部隊の幹部リストを入手、キム氏は最上位に位置付けられていた。
金正恩氏は派遣部隊のトップに軍の側近を据えて、ロシアの侵攻に関与する姿勢を明確に示し、両国の軍事的連携を加速させる狙いとみられる。
ウクライナ国防省情報総局によると、ロシアに送られた北朝鮮兵は推計約1万2000人。
米紙ニューヨーク・タイムズは米当局者複数の話として、26日までに数千人がウクライナが越境攻撃するロシア西部クルスク州に到着したと伝えた。
(共同)

<主張>BRICS会議 露の政治宣伝への加担だ
社説
2024/10/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20241027-GLIRK45OUVL6RJ7STUVA25JYWE/
中国やロシアなど主要新興国で作る
「BRICS」
の首脳会議が、ロシア中部カザンで開かれた。
議長国ロシアにとって、2022年のウクライナ侵略開始後に主催する最大の国際会議である。
プーチン露大統領に、国際的孤立のイメージ払拭に利用する思惑があったのは疑いない。
国連憲章を踏みにじって侵略を続けるロシアに、30カ国以上もの代表が集まったことは異様かつ残念なことだった。
経済関係を深めたいという実利的な思惑を優先したのだろう。
だが、会議出席自体がロシアの政治宣伝への加担と言える。
非難は免れない。
出席した国々は、自国が侵略され、侵略してきた国での国際会議に各国が集う場面を想像したらどうか。
平和と目先の経済利益を交換してはならない。
BRICSのメンバー国は今年2024年、9カ国へ拡大した。
中露、南アフリカ、ブラジル、インドの5カ国に、イランやエジプトなど4カ国が加わった。
首脳会議が採択したカザン宣言は
「パートナー国」
資格の新設を支持し、13カ国が候補国となっている。
宣言は、ロシアへの制裁などを念頭に
「違法な制裁を含む一方的強制措置の破壊的影響を懸念する」
とした。
ウクライナ問題の平和的解決を目指す提案を評価するとも記したが、露軍撤兵には言及していない。
このような宣言は容認できない。
ロシアは直ちに侵略をやめなければならない。
プーチン大統領は、新興・途上国
「グローバルサウス」
の国々をBRICSに加え、先進7カ国(G7)への対抗軸にしたい意向だ。
首脳会議は
「公平な世界発展と安全のための多国間協力の強化」
を掲げ、中東やウクライナ情勢、米ドル決済に対抗する各国通貨決済の拡大などをテーマに話し合った。
だが、各国は同床異夢の状態である。
例えば、インドやブラジル、南アフリカは加盟国の拡大に慎重だ。
そのため、パートナー国新設が妥協策となった。
ロシアや中国が、BRICSを米欧との対抗軸として更に利用しようとすれば軋轢が高まる可能性がある。
日本などG7各国は、BRICSに惹かれる国々に、ウクライナ侵略を後押しする行動を控えるよう働き掛けるべきだ。

G7が7.6兆円のウクライナ支援で合意 年内に融資開始、ロシアの凍結資産を活用
2024/10/26 16:19
https://www.sankei.com/article/20241026-VSKIGKP2I5NGXMH3PTOGJVUIBQ/
日米欧の先進7カ国(G7)は2024年10月25日、ロシアの凍結資産を活用したウクライナ支援について最終合意した。
2024年年内に融資による約500億ドル(約7兆6000億円)の支援を開始する。
G7首脳は共同声明を発表し
「ロシアは違法な侵略戦争を終わらせ、ウクライナの損害を賠償しなければならない」
と強調した。
G7が改めて対ロシアで結束する姿勢を示した一方、ロシアは中国など主要新興国で構成するBRICSの枠組みを巻き込み、非欧米陣営で対抗する構えを見せている。
G7は各国が個別に融資契約を締結し、ウクライナの資金需要に応じて2024年12月1日から2027年末までの間に分割で融資する。
融資はロシアの凍結資産から生じる利益で返済し、ウクライナに返済義務は生じない。
支援の詳細は近く公表する。
G7などが凍結したロシアの資産は約2800億ドルに上る。
G7は2024年6月の首脳会議で支援を決め、融資条件や返済方法など詳細を協議していた。(共同)

北朝鮮「労働新聞」、ロシアへの派兵を伝えず 国外向けの朝鮮中央通信は報道
2024/10/26 13:51
https://www.sankei.com/article/20241026-WRTZCPVEMFOGHBIZGK37AOLHLA/
ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241026-WRTZCPVEMFOGHBIZGK37AOLHLA/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/
北朝鮮の国内向けメディアである朝鮮労働党機関紙、労働新聞は2024年10月26日、同国外務省のロシア担当次官がロシアのウクライナ侵略を支援するための派兵を否定しなかったとの見解を報じなかった。
国外向けの朝鮮中央通信は2024年10月25日夜に伝えていた。
北朝鮮の住民には派兵の問題を知らせていないことになる。
担当次官は、北朝鮮から派兵があったとすれば
「国際法規に則した行動だ」
と主張。
ただ明確な事実確認は避けた。
2024年10月26日の労働新聞は1面トップに、朝鮮戦争に中国人民義勇軍が参戦したとされる日から74年となる2024年10月25日に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が平壌市内の記念碑に花輪を送ったとの記事を掲載。
他に崔善姫(チェ・ソンヒ)外相が2024年10月25日、訪朝したベトナム外務次官率いる代表団と会談したことや、外務省の対外政策室長が米韓の軍事訓練を談話で批判したことを伝えた。(共同)

北朝鮮のロシア派兵にEUでも懸念「欧州安保に直接影響」 外交官呼び出して抗議も
2024/10/26 9:55
https://www.sankei.com/article/20241026-GZM5L4DP6RLLDHRAAPQ52AYM7E/
ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が兵士を送ったことで、欧州にも危機感が広がった。
2024年10月25日にはドイツ、フランス両国がそれぞれ
「紛争をエスカレートさせる」
と懸念を表明。
欧州連合(EU)では北朝鮮と国交を持つ国が多く、北朝鮮外交官を呼び出し、直接抗議する動きも出ている。
ドイツ公共放送ARDによると、ショルツ独首相は2024年10月25日、訪問先のインドで、北朝鮮兵のロシア派遣を
「過小評価すべきではない」
と述べた。
「紛争をエスカレートさせる動きである一方、プーチン露大統領が苦境に立っていることの表れでもある」
との見方を示した。
フランス外務省は2024年10月25日の声明で、
「欧州の安全保障に直接影響をもたらす敵対的行為だ」
として北朝鮮を非難した。
ロシア軍に北朝鮮兵が加わることで紛争が国際化し、更なる激化に向けた新段階になり得ると警告した。
ドイツとオーストリア両国の外務省は2024年10月23日、それぞれの国内に駐在する北朝鮮外交官を呼び出した。
オーストリアは
「北朝鮮大使に我々の深刻な懸念を伝えた」
と発表した。
ドイツは旧東独時代から北朝鮮との国交を維持しており、中立国オーストリアも大使を交換している。
EUは2024年10月24日の声明で、北朝鮮に
「違法戦争への支援をやめよ」
と要求した。
ロシアについては
「交渉の意欲があると言いながら、永続的な和平構築には関心がないことを露呈した」
と批判した。
EUはまた、北朝鮮とロシアの関係緊密化で、欧州とインド太平洋の安全保障は緊密に結び付いていることが示されたとし、パートナー国との連携の重要性を訴えた。

北朝鮮のロシア派兵は「戦争の影響をインド太平洋に拡大」と非難 日米韓高官協議
2024/10/26 9:02
https://www.sankei.com/article/20241026-XONYOYCYHRN5LPMCGYRHE75SIU/
日米韓3カ国は2024年10月25日、安全保障を担当する高官協議を米ワシントンで開き、ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が派兵したことへの
「重大な懸念」
を表明し、
「ロシアの違法な戦争の影響をインド太平洋に拡大させるだけだ」
と非難した。
日米韓協力の促進に向け3カ国首脳会談の早期開催を目指すことを確認した。
協議にはサリバン米大統領補佐官、日本の秋葉剛男国家安全保障局長、韓国の申源G(シン・ウォンシク)国家安保室長が参加した。
国連安全保障理事会の決議に違反する北朝鮮のロシアに対する弾道ミサイルや武器の支援も批判し、露朝に軍事協力をやめるよう求めた。
北朝鮮の完全な非核化に向けた
「緊密な連携の重要性」
を確認。秋葉氏は日本人拉致問題への協力を求め、米韓から支持を得た。
日米韓で昨年2023年12月に始動した北朝鮮の弾道ミサイル情報を即時共有するシステムや、共同訓練などの防衛協力が進んでいることを歓迎した。
また、東・南シナ海で軍事圧力を強める中国を念頭に
「力や威圧による一方的な現状変更への試みに強い反対」
を表明。
「台湾海峡の平和と安定の維持の重要性」
を確認し、中国を牽制した。
2024年11月5日の米大統領選を受けて来年2025年1月に新政権が発足することを踏まえ、安保分野の日米韓連携を今後も進めていくことも確認した。
サリバン氏は秋葉氏と個別に会談。
秋葉氏は石破茂政権の外交・安保政策の最優先事項として
「日米同盟の強化」
を掲げていることを説明した。
サリバン氏は申氏とも個別会談した。

<産経抄>北朝鮮のロシア派兵 兵士大量脱走の可能性も
2024/10/26 5:00
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https://www.sankei.com/article/20241026-TH6SQ75HINJGTPMTBVI3V5PQSE/
18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241026-TH6SQ75HINJGTPMTBVI3V5PQSE/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/
「ウクライナ侵略に加担する可能性も含め、深刻な懸念を持って注視している」。
林芳正官房長官、岩屋毅外相、中谷元(げん)防衛相は2024年10月25日の記者会見で、北朝鮮によるロシアへの派兵について異口同音に述べた。
どうやら政府内で、質問にはこう答えると打ち合わせ済みだったのだろう。
▼韓国の情報機関、国家情報院は既に
「北特殊部隊の暴風軍団を含む4個旅団1万2000人以上の兵力がロシアに派遣される」
と正式に発表している。
極東情勢にも重大な影響を及ぼしかねない事態であり、閣僚らが慎重な物言いになるのも当然かもしれない。
▼ただ、北では1990年代後半の大飢饉後、食料などの配給制が崩れ、それ以降に育った世代は「金王朝」から恩恵を受けていない。
従って元々忠誠心は薄い上に、韓国ドラマなどを通して韓国の豊かさも広まってきた。
遠い異国の地で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記のために命懸けで戦えといわれても、士気は上がるだろうか。
▼ウクライナの報道機関は、脱走した北兵士18人が、ロシア当局に拘禁されたと伝えている。
数日間食糧を与えられなかったため、陣地を離れたとのことだが、確かに腹が減っては戦ができない。
これから寒い冬を迎えるとあっては、尚更だろう。
▼韓国紙、朝鮮日報によるとウクライナ軍は北兵士に対して
「投降せよ! ウクライナは休息できる空間、食事、暖かさを提供する」
と投降や亡命を呼び掛け始めた。
本国でもロシアでも飢えに苦しむ北兵士にとってかなり魅力的な提案なのではないか。
▼北がロシアが求める派兵をこれまで渋ってきたのは、兵士の脱走を恐れたためだとの説もある。
もしそれが現実のものとなれば、金総書記にとって大打撃となろう。

北朝鮮、ロシア派兵否定せず 外務省次官が「確認する必要を感じない」と見解
2024/10/25 22:20
https://www.sankei.com/article/20241025-BREZ3DSU25MUNC2SEYTWIB3NE4/
北朝鮮の朝鮮中央通信は2024年10月25日夜、外務省のキム・ジョンギュ・ロシア担当次官が、ロシアのウクライナ侵攻を支援するための派兵に関し
「確認する必要を感じない」
との見解を示したと伝えた。
派兵があったとすれば
「国際法規に則した行動だろう」
とも述べた。
派兵を否定しなかった。
キム氏は同通信の質問に答える形で、各国のメディアが派兵について報じていることに注意していると説明。
所管は国防省であり、外務省は直接的に関与していないとした。
更に、派兵が違法行為であるように伝えたい勢力が
「間違いなく存在するだろう」
とも主張した。(共同)

「プーチン氏が停戦模索」とトルコ大統領 首脳会談でウクライナ産穀物輸出など話し合い
2024/10/25 21:56
https://www.sankei.com/article/20241025-ZXMGISQYT5JI7BQAQPCW6Y3TZY/
トルコのエルドアン大統領は、ロシアのプーチン大統領と2024年10月23日に行った会談を巡り、同氏が
「恒久停戦実現を模索していると感じた」
と述べた。
トルコメディアが2024年10月25日伝えた。
ウクライナ情勢を協議し、黒海を通じたウクライナ産穀物輸出や機雷撤去、捕虜交換などについて話し合ったという。
ロシア中部カザンで開かれたBRICS首脳会議後の機中で記者団に語った。
トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国だが、ロシアと友好関係を続け、BRICS加盟を希望しているとされる。
エルドアン氏はBRICSとの協力を強化し
「双方に利益をもたらす」
と訴えた。
中国の習近平国家主席のトルコ訪問にも期待を示した。
黒海経由の穀物輸出について、ロシア、ウクライナ双方は2022年、トルコと国連の仲介により輸出再開で合意したが、ロシアは2023年に離脱した。
エルドアン氏は度々プーチン氏に合意復帰を働き掛けている。(共同)

親露派「ハクティビスト」が日本を標的に攻撃呼びかけ 衆院選投開票日にも注意
2024/10/25 18:57
https://www.sankei.com/article/20241025-4JVJMMXADNIMLPVWE3X4NV5VYI/?outputType=theme_election2024
ウクライナ支援国に対するサイバー攻撃を行う親ロシア派の
「ハクティビスト」
が、日本への攻撃も活発化させている。
衆院選公示日2024年10月15日に、自民党公式ホームページ(HP)が閲覧できなくなり、グループが攻撃したとの声明を出した。
ハクティビスト同士が連携して攻撃を繰り返す傾向もあり、27日の衆院選投開票日の攻撃も懸念されている。
■自民党にDDoS攻撃、犯行声明
自民党のHPが狙われたのは公示日の2024年10月15日午後4時半頃だった。
大量のデータ送信でシステム障害を引き起こす
「DDoS(ディードス)攻撃」
が仕掛けられたとみられ、衆院選の特設サイトにも繋がるトップページが表示されない状態に陥った。
復旧までには、約5時間を要したという。
その後、ハクティビストグループ
「NoName(ノーネーム)057(16)」
が交流サイト(SNS)上で犯行声明を出した。
ハクティビストは、オンライン上でコンピューターに攻撃を加えるハッカーと、活動家を意味する「アクティビスト」を掛け合わせた造語。
ロシアによるウクライナ侵略が始まって以降、親ロシア派のハクティビストがウクライナや支持国へのサイバー攻撃を活発化させている。
■日商、日弁連、造船企業や銀行も標的
トレンドマイクロの調査によると、このNoName057(16)は近年、活発な活動がみられる。
DDoS攻撃を中心にし、攻撃を仕掛けることができるソフトなどのツールを支援者にも配布し、支持者に攻撃を協力させている。
日本への攻撃は2024年9月18日以降、断続的に行っているとみられる。
これまでに自らの攻撃だと報告しているのは、自民の他、日本商工会議所や日本弁護士連合会、北海道に関連する造船企業や青森の銀行などがある。
■日米合同軍事演習への抗議も
トレンドマイクロによると、今月2024年10月下旬に自衛隊と米軍がロシア国境付近の北海道などで実施予定の合同軍事演習についての抗議のために日本を標的にしているという。
また、別のハクティビストグループも日本への攻撃を表明。
ただこのグループは、攻撃表明した企業が実際は被害を受けていないケースも確認されるなど、声明の信憑性は高くない。
トレンドマイクロは、衆院選の投開票日も狙われる可能性もあるとして、注意を呼び掛けている。

情報セキュリティー会社、トレンドマイクロの岡本勝之氏の話
ハクティビストは自分たちの主張を広めることが目的だ。
実際に攻撃しているか信用できない部分もあり、投稿を拡散しない方がよい。
万が一、標的とされた場合でも被害を低減させるための対策が必要だ。
サービスを提供していない国のIPアドレスからのアクセスを制限したり、サーバーを分散して攻撃を緩和したりするなど、事前に対策を講じておくことが重要となる。

ロシア入りした北朝鮮兵は「弾除けの傭兵にすぎない」 派兵を秘匿…精鋭部隊の特異な実態
2024/10/25 18:40
https://www.sankei.com/article/20241025-BAYY3ILPHBPTVHBMOUYQ7LKCME/
北朝鮮がウクライナを侵略するロシアに派遣したのは、朝鮮人民軍の精鋭特殊部隊とされる。
だが、韓国当局の分析からは、北朝鮮内で派兵について固く秘匿されるなど、特異な対応が取られている実態も浮かび上がってきた。
■露軍統制下で作戦権限なし
「弾除けの傭兵に過ぎない」。
韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は2024年10月24日、国会で北朝鮮の派兵部隊をこう表現し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が
「軍隊を違法な侵略戦争に売り渡した」
「自身の独裁体制を強固にするためだ」
と非難した。
派兵は本来、派遣国の指揮体系を維持し、その国の軍服や国旗を明示する。
だが、北朝鮮の部隊はロシア軍の軍服を着て露軍将兵に偽装し、
「露軍の統制下で何の作戦権限もなく言われるまま動いている」。
金国防相はこのため、
「傭兵」
と表現したのだという。
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は、北朝鮮が派兵の対価として1人当たり2000ドル(約30万円)相当を得るとの見方を示し、見返りに経済難の打開や朝鮮半島有事でのロシアの介入を期待していると北朝鮮の思惑を分析した。
■現代戦の理解不足、死傷者多発か
露朝首脳は6月、両国の一方が戦争状態となった際の軍事援助を盛り込んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に署名したが、露下院が条約批准を可決したのは今月2024年10月24日だ。
露朝は条約の発効を待たずに、いわば密約≠フ形で派兵準備を進めてきたことになる。
派兵されたのは
「暴風軍団」
とも呼ばれる精鋭部隊とされる。
ただ、韓国当局では、北朝鮮が主に10〜20代の新米兵を派兵したとの見方も出ている。
国会では、ウクライナ側が公開した北朝鮮兵とされる映像を見た議員から
「体格は小さく、あどけない」
との指摘があった。
国情院は、北朝鮮が派兵の噂が国内で拡散しないよう厳しい情報統制を敷いていると報告した。
だが、派兵部隊に選抜された兵士の家族が
「嗚咽(おえつ)して顔がやつれた」
との話が出回り、兵士らの家族を集団移住させ、隔離しようとする動きがあるとも説明した。
国情院は、兵士らは体力があり士気は高いものの、無人機からの攻撃など現代戦への理解が不足しており、戦線に出れば死傷者が多数発生するとのロシア側の予想も明らかにした。
派兵部隊に実際に多数の死傷者が出て北朝鮮内にその情報が伝われば、金正恩体制にとっての不安定要素となる可能性も否定できない。

北朝鮮によるロシアへの派兵「信じるに足る情報を確認」 岩屋毅外相
2024/10/25 12:00
https://www.sankei.com/article/20241025-TRJGENQ3B5K47LJUNGALBMOOBY/
岩屋毅外相は2024年10月25日の記者会見で、北朝鮮の兵士がロシアに派遣されているとの情報について
「米国、韓国とも協力して関連情報の収集、分析を進めた結果、北朝鮮が兵士をロシア東部に派遣し、軍事訓練に関与していると信じるに足る情報が確認された」
と述べた。
その上で岩屋氏は
「最近の露朝軍事協力の進展の動きはウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものだ」
と指摘し、引き続き関連情報の収集、分析を進める考えを示した。

中谷防衛相「北朝鮮がロシア東部へ派兵」 政府分析、ウクライナ侵略に加担懸念
2024/10/25 11:35
https://www.sankei.com/article/20241025-RMP7GMNFYVIALNRJOGHLOMOAMQ/
中谷元防衛相は2024年10月25日の記者会見で、ウクライナ侵略を続けるロシアへの北朝鮮による派兵に関し、米国などと協力して情報の収集、分析を進めた結果、
「北朝鮮の兵士がロシア東部へ派遣され、訓練を行っているものと考えている」
との認識を示した。
その上で
「ウクライナ侵略に加担する可能性を含め、深刻な懸念を持って注視している」
と述べた。
中谷氏は、ロシアと北朝鮮による軍事協力の進展が、ウクライナ情勢の更なる悪化を招くだけでなく、日本周辺の安全保障環境にも影響を与えると指摘し、
「深刻に憂慮すべきだ」
と強調した。

林官房長官、ロシアへの北朝鮮の派兵「深刻な懸念、憂慮すべきもの」
2024/10/25 11:33
https://www.sankei.com/article/20241025-BUSKMSTUGFKEFBP2TAFDU7P6NU/
林芳正官房長官は2024年10月25日の記者会見で、ウクライナ侵略を続けるロシアへの北朝鮮による派兵について
「ウクライナ侵略に加担する可能性も含め、深刻な懸念を持って注視している」
と述べた。
「最近の露朝軍事協力の進展の動きはウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものだ」
とも語った。

「北朝鮮軍が戦闘地域入り」ロシア西部クルスク州 ウクライナ発表 極東で訓練終え
2024/10/25 11:28
https://www.sankei.com/article/20241025-4GV5AE2ZCFP65IRBTRTC2EEQ4U/
ロシアによるウクライナ侵略への北朝鮮軍の参戦を巡り、ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、露極東での軍事訓練を終えた北朝鮮軍部隊の第1陣が戦闘地域に派遣されたことが確認されたと発表した。
場所はウクライナ軍が越境攻撃で一部を占領下に置いている露西部クルスク州で、2024年10月23日に確認されたとした。
情報総局は、ロシアに入国した北朝鮮軍の規模が
「約1万2000人」
だと推計されていると指摘。
その中には3人の将官と500人の士官も含まれているとした。
また、ロシアが北朝鮮軍兵士に弾薬や寝具、冬着、靴、トイレットペーパー、石鹸など衛生用品を配給しているとも報告した。
ロシアへの北朝鮮軍の入国はこれまでにウクライナや米国、韓国が確認。
一方、ロシアは虚偽だと主張している。

プーチン露大統領「われわれの問題」 北朝鮮軍の露入国を否定せず BRICSの拡大も
2024/10/25 9:50
https://www.sankei.com/article/20241025-ROYHNQYRU5M65A6R3YGBAHRV7Y/
ロシアのプーチン大統領は2024年10月24日、中国やロシアなど主要新興国でつくる「BRICS」の首脳会議が同日、露中部カザンで閉幕したことに合わせ、記者会見を開いた。
北朝鮮軍がロシアに入国し、ロシア側でウクライナ侵略に参戦する可能性があるとする情報の真偽に関する質問に対し、
「私たち(露朝)が何をどうするかは私たちの問題だ」
と述べ、明確に否定しなかった。
「北朝鮮軍の露入国が衛星写真で確認されている」
「紛争の激化ではないか」
とする米メディアの質問に答えた。
プーチン氏は、ロシアが対ウクライナ軍事作戦を始める以前から、北大西洋条約機構(NATO)諸国がウクライナを
「武装化」
してきたと指摘。
現在の戦場でもNATOの軍人がウクライナに供与した兵器の運用に携わるなど
「(紛争に)直接参加している」
とし、
「紛争を激化させてきたのは欧米側だ」
と主張した。
その上で、露朝が事実上の軍事同盟条約となる
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を結んだことに言及。
条約に基づき露朝は連絡を取り合い、行動していくとした。
会見でプーチン氏は、BRICSの拡大を視野に
「パートナー国」
資格の新設を支持したことにも言及。
パートナー国候補のリストは合意済みだとし、今後、各国に招待状を送り、同意を得た上で公表するとした。
ロシア側はパートナー国候補を
「13カ国」
だと説明。
一部メディアは、
トルコ▽インドネシア▽アルジェリア▽ベラルーシ▽キューバ▽ボリビア▽マレーシア▽ウズベキスタン▽カザフスタン▽タイ▽ベトナム▽ナイジェリア▽ウガンダ
だと報じている。

訓練終えた北朝鮮部隊がロシア西部クルスク州に到着 プーチン氏、派兵否定せず
2024/10/25 6:44
https://www.sankei.com/article/20241025-FNEQQCKYSZPHLNIM736AMAB5IY/
ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、ロシア東部で訓練を終えた北朝鮮軍部隊が、ウクライナが越境攻撃しているロシア西部クルスク州に到着したと発表した。
人数は不明。
プーチン大統領はロシア中部カザンでの記者会見で、北朝鮮の派兵について問われ、否定しなかった。
プーチン氏は会見で、衛星画像などを根拠に韓国や米国が北朝鮮兵士がロシアに派遣されたと主張していることに関して
「画像というのは重要なものだ」
「何かを反映している」
と述べた。
ロ朝両首脳は2024年6月、有事の軍事援助を定めた包括的戦略パートナーシップ条約に署名。
プーチン氏は、条約に基づき
「北朝鮮指導部が真剣に対応していることを疑ったことがない」
と強調した。
武力侵攻を受け戦争状態になった場合の軍事援助を明記した条約第4条に言及し
「この条文の枠内で何をどのようにするかは我々の問題だ」
と指摘した。

北朝鮮部隊がロシア西部クルクス州に到着、ウクライナ国防省が発表 人数は不明
2024/10/25 1:24
https://www.sankei.com/article/20241025-5WIUQXNGC5IWJDG7TI2KD5BYBA/
ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、北朝鮮の軍部隊が同日までにロシア西部クルスク州に到着したと発表した。
人数は不明。
一方、米政府は2024年10月23日、2024年10月上旬〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人が、ロシア東部の複数の軍事施設で訓練を受けていると発表した。
ウクライナ軍筋によると、西部に向かった約2000人はクルスク州か、同じくウクライナ国境に接するロストフ州に向かっている可能性がある。
ロシア国内で訓練を終えた北朝鮮軍の具体的な動きが判明したのは初めて。
先遣隊は士官ら約10人で構成。
クルスク州では、北朝鮮兵を受け入れる拠点の確保や通信網の整備の他、周辺の安全確認などを行っているとみられる。
2000人の到着は確認されていない。(共同)

北朝鮮派兵に懐疑的 ロシア同盟国のベラルーシ大統領「プーチン氏の性格知っている」
2024/10/24 21:25
https://www.sankei.com/article/20241024-FBDJDU75E5IMFLFCYVGGUAOB2U/
英BBC放送は2024年10月24日までに、ロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領のインタビューを伝えた。
北朝鮮の兵士がウクライナ侵攻を続けるロシアに派遣されたとの情報について
「プーチン大統領の性格を知っているが、彼は如何なる国の軍隊にも特別軍事作戦に引きこむような説得を決してしない」
と述べ、懐疑的な見方を示した。
2024年10月23日に滞在先のロシア中部カザンで答えた。
一方で北朝鮮兵が実際にロシアに派遣されていれば
「それはエスカレーションへの一歩だ」
と指摘した。
ルカシェンコ氏はベラルーシに対しては、プーチン氏だけでなくショイグ前国防相もベロウソフ国防相も、侵攻支援のためにベラルーシ軍を派遣するように要請したことはないと語った。(共同)

ウクライナ、露派兵の北朝鮮兵に動画で投降呼びかけ 「意味なく死んではいけない」
2024/10/24 21:17
https://www.sankei.com/article/20241024-TC2LFFARWBJJ3BJLOXXI5CLEYU/
ウクライナ当局は2024年10月23日、ロシアのウクライナ侵攻を支援するために派兵されたとされる北朝鮮兵士に向け、早くも朝鮮語で投降を呼びかける動画を公開した。
「外国の地で意味もなく死んではいけない」
と強調。
ベッドや食事を盛り付ける様子が写り、投降すれば
「安全な場所で食事と医療が提供される」
と訴えている。
動画を公開したのはウクライナ当局がロシア兵の投降推進を目的に運営する
「私は生きたい」
プロジェクト。
投降希望者を対象に24時間態勢の電話相談窓口を設置し、捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約に基づく対応を約束してきた。
北朝鮮兵にも対象を拡大し、準備を進める。
ウクライナ軍筋によると、ロシア東部の演習場で訓練を終了した北朝鮮兵約2000人が、ウクライナ国境に近いロシア西部に向けて列車などで移動。
米政府も少なくとも3000人の北朝鮮兵が、ロシアで訓練を受けていると発表している。(共同)

北朝鮮兵2000人がロシア西部へ 先遣隊準備とウクライナ軍 東部で訓練、米国が確認
2024/10/24 19:56
https://www.sankei.com/article/20241024-DLZLPODWYBPHBH5OETPSGBXILA/
ロシア東部の演習場で訓練を終了した北朝鮮兵約2000人が、ウクライナ国境に近いロシア西部に向けて列車などで移動していることが2024年10月24日、分かった。
ウクライナ軍筋が共同通信に明らかにした。
ウクライナが越境攻撃を行っているロシア西部クルスク州には2024年10月初め頃、北朝鮮軍の士官らが先遣隊として入り、受け入れ準備を進めていることも判明した。
ロシア国内で訓練を終えた北朝鮮軍の具体的な動きが判明したのは初めて。
約2000人はクルスク州かロシア南部ロストフ州に向かっている可能性がある。
米政府は2024年10月23日、2024年10月上旬〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人が、ロシア東部の複数の軍事施設で訓練を受けていると発表した。
ウクライナ軍筋によると、先遣隊は士官ら約10人で構成されている。
クルスク州では、北朝鮮兵を受け入れる拠点の確保や通信網の整備の他、周辺の安全確認などを行っているとみられる。(共同)

米、北朝鮮の約3000人派兵確認 ロシア東部基地で訓練後参戦へ 「インド太平洋情勢に影響」懸念
2024/10/24 8:18
https://www.sankei.com/article/20241024-JBJ67JKKNVK7VIM3YZ3YIDKNFE/
バイデン米政権は2024年10月23日、北朝鮮がロシアのウクライナ侵略を支援するためロシアに約3000人の部隊を派兵したとの調査結果を明らかにした。
部隊は露東部の基地で訓練を受けているとし、兵力の消耗が激しい露軍の補充として戦線に投入されるとみている。
インド太平洋地域の安全保障に影響が生じる可能性もあるとみて、同盟諸国と監視を強化する構えだ。
ウクライナの最大支援国の米国は北大西洋条約機構(NATO)加盟国や韓国などと、北朝鮮参戦の実態把握を続ける。
韓国情報機関の国家情報院も2024年10月23日、朝鮮人民軍3000人規模が派兵されたと明らかにした。
カービー米大統領補佐官は2024年10月23日の記者会見で、北朝鮮の部隊約3000人が2024年10月中旬に北朝鮮の元山から露極東ウラジオストクに船で輸送され、戦闘訓練を受けていると指摘。
訓練が終了すれば露西部に移動しウクライナ軍との戦闘に参戦する可能性があると述べた。
カービー氏はまた、北朝鮮の派兵は2022年2月にロシアが開始したウクライナ侵略の
「劇的な変化だ」
と指摘。
同盟諸国と対応を協議し、今後更なる情報開示を行うと共に、制裁を含む対抗措置を明らかにすると述べた。
カービー氏は更に、北朝鮮の参戦は、戦場における露軍の激しい兵力損失と、それに伴う北朝鮮との軍事協力の進展を明示していると指摘。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が実際に流血の伴う兵力提供に応じたことで、ロシアから軍事上の見返りを得る可能性があるとし、ウクライナ情勢に加え
「インド太平洋地域に安全保障上の影響が生じる」
との懸念を示した。

ロシアの北朝鮮兵に投降呼びかけ ウクライナ、朝鮮語で動画
2024/10/24 7:04
https://www.sankei.com/article/20241024-2RKSKSE6OBJPLK4S22GXV57GME/
ウクライナ当局は2024年10月23日、ロシアのウクライナ侵攻を支援するために派兵されたとされる北朝鮮兵士に向け、朝鮮語で投降を呼びかける動画を公開した。
「外国の地で意味も無く死んではいけない」
と強調。
ベッドや食事を盛り付ける様子が映り、投降すれば
「安全な場所で食事と医療が提供される」
と訴えている。
動画を公開したのはウクライナ当局がロシア兵の投降推進を目的に運営する
「私は生きたい」
プロジェクト。
投降希望者を対象に24時間態勢の電話相談窓口を設置し、捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約に基づく対応を約束してきた。
北朝鮮の派兵を巡っては、ウクライナや韓国、米国がロシアへの移動を確認。
カービー米大統領補佐官は2024年10月23日の記者会見で、今月2024年10月上〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人がロシアの複数の軍事施設で訓練を受けているとの分析を表明した。
訓練後、戦地に向かう可能性がある。(共同)

北朝鮮のロシア派兵、米国も確認 国防長官「証拠ある」 実態把握急ぐ
2024/10/23 21:48
https://www.sankei.com/article/20241023-SW4E4LOS7BLCHMGFGDQZRTOFDY/
オースティン米国防長官は2024年10月23日、北朝鮮がロシアによるウクライナへの侵略を支援するためロシアへ地上部隊を派兵した
「証拠がある」
と述べた。
バイデン政権は同盟諸国と共に、北朝鮮軍の派兵の事実関係を調査しており、米政府として北朝鮮の参戦を認めたのは初めて。
ロイター通信によると、オースティン氏は訪問先のイタリア・ローマで記者団に対し
「北朝鮮の部隊がロシアにいる証拠がある」
と述べ、派兵の具体的な目的や行動について情報を精査する必要性を強調した。
米政府は、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)加盟国、韓国の情報機関などと協議し、北朝鮮の派兵の実態の把握を急いでいる。
カービー大統領補佐官は2024年10月21日、
「事実であれば極めて憂慮すべき事態」
として、近日中に調査内容を明らかにする計画があると述べた。

ロシア入りした北朝鮮兵力3千人に 韓国情報機関分析「戦線投入時は多数の死傷者」
2024/10/23 19:34
https://www.sankei.com/article/20241023-AXQFOWRIZJKLPDR5HR3IAF3RQA/
2024年10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241023-AXQFOWRIZJKLPDR5HR3IAF3RQA/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月23日、ウクライナへの侵略戦争に参戦するため、ロシア入りした北朝鮮の朝鮮人民軍の兵力が計3000人余りになったとの情報を明らかにした。
趙太庸(チョ・テヨン)国情院長から報告を受けた与野党議員が記者団に発表した。
国情院は、2024年12月頃には北朝鮮からの派兵総数が1万余りに達するとの見通しを示した。
国情院は2024年10月18日、特殊部隊の将兵ら約1500人が2024年10月8〜13日に露海軍の艦艇で露極東地域に移ったと発表していた。
新たに約1500人のロシア入りが確認された。
将兵らはロシア内の複数の施設に分かれて適応訓練を受けており、現段階ではまだ戦線に投入されていないと国情院はみている。
北朝鮮の兵士らは士気が高く、体力に長じているが、無人機攻撃など現代戦に対する理解が不足し、戦線投入時には死傷者が多数出るとの露側教官の見方も報告した。
北朝鮮国内では今回の派兵に関して厳しい情報統制を敷いているが、噂も広がり始めているという。
派兵部隊に選抜された兵士らの家族を通じて情報が拡散しないよう、家族らを隔離する動きもあるという。
露朝は2024年6月に有事の際の軍事援助を盛り込んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に両国首脳が署名した後、派兵を巡る具体的協議に入ったと国情院は分析している。

北朝鮮兵のロシア支援、訓練情報把握 ゼレンスキー氏
2024/10/23 8:26
https://www.sankei.com/article/20241023-KWLERGCYQRJBDI5UNK5YFAYDTA/
2024年10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。
ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241023-KWLERGCYQRJBDI5UNK5YFAYDTA/photo/JBT5PMCH6NNBLJOECUZ7E65XRM/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月22日の声明で、北朝鮮によるロシア支援の派兵を巡り、大規模な訓練が既に始まっているとの情報をウクライナ側が持っていると明らかにした。
声明で、各国が北朝鮮を非難していることに謝意を示し
「言葉だけではない具体的な対応」
も求めた。
「北朝鮮が欧州の戦争に介入できるのであれば、北朝鮮に対する圧力は不十分だ」
と訴えた。(共同)

北の露派兵 同盟諸国と事実関係を協議 露軍犠牲1日1200人超との概算も 米補佐官
2024/10/22 11:48
https://www.sankei.com/article/20241022-ACC7VAVO2JPRJFDUXHSMWE3RK4/
カービー米大統領補佐官は2024年10月21日の記者会見で、北朝鮮がウクライナへの侵略を続けるロシアに地上部隊を派兵したとされる問題で、事実関係を調査するため同盟諸国と協議していると明らかにした。
近日中にも調査内容を公表する計画があるとも述べた。
北朝鮮のロシア派兵は欧米メディアが相次ぎ報道し、ウクライナのゼレンスキー大統領が議会演説で北朝鮮が侵略に
「参戦している」
と明言。
韓国の情報機関、国家情報院も、特殊部隊がロシアに派兵されたとの情報を明らかにした。
カービー補佐官は協議中の国名に触れなかったが、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)加盟国に加え、北朝鮮の軍動向を監視する韓国とも情報を精査している可能性がある。
派兵規模は最終的に数千人から1万人超に上るとの見方がある。
カービー氏は
「侵略への参戦を目的とした北朝鮮のロシア派兵が事実であれば、危険かつ極めて憂慮すべき事態だ」
とし、同盟諸国と実態把握に務めていると述べた。
カービー氏はまた、ウクライナでの露軍の死傷者数が
「1日当たり1200人超」
に上るとの概算を示し、
「歴史的な数だ」
と指摘。
ロシアが国際社会で孤立し、戦場での犠牲も増加していることが、北朝鮮やイランなどとの軍事協力を急速に強める背景との見解を示した。
ロシアに対しイランは大量の無人機を、北朝鮮は弾道ミサイルや砲弾をそれぞれ供与している。

北朝鮮派兵に懸念相次ぐ 安保理、ロシア「恐怖をあおるデマだ」と否定
2024/10/22 8:31
https://www.sankei.com/article/20241022-ZLLQUCW3JFPFVMMRS5RTZUHTQQ/
国連安全保障理事会は21日、ロシアによるウクライナ侵攻を協議する緊急会合を開いた。
韓国やウクライナは北朝鮮がロシアへの派兵を始めたと指摘し、米国や日本などは派兵情報への懸念を表明。
ロシアは
「恐怖を煽るデマだ」
と否定した。
韓国の黄浚局国連大使は、ロシアに派兵した北朝鮮は
「積極的な交戦国」
だと非難。
ウクライナのキスリツァ国連大使は
「ロシア東部で約1万1千人の北朝鮮兵が訓練を受けている」
とし、2024年11月1日までに実戦投入される見通しだと主張した。
ロシアのネベンジャ国連大使は、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟は絶対に受け入れられないと強調。
劣勢のウクライナが
「ロシアとNATOの直接対決を引き起こそうとしている」
と訴えた。(共同)

NATOと韓国が北朝鮮の露派兵で連携へ 韓国は露大使呼び抗議
2024/10/21 20:10
https://www.sankei.com/article/20241021-6E2WNCGOJJMODOCRUOB5WJ4CNU/
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月21日、電話で会談し、ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が部隊を派兵したとされる問題を巡り意見交換した。
ルッテ氏は、派兵は国際法と国連安全保障理事会決議に反するとして、深刻な懸念を表明した。
韓国大統領府が発表した。
尹氏は、北朝鮮が派兵した特殊部隊約1500人がロシアで適応訓練を受けているといった詳細情報を説明。
露朝の軍事協力は
「国際秩序を根本的に揺るがし、朝鮮半島や世界の平和をも脅かしており、決して座視しない」
と強調した。
両氏は詳細な情報を共有するため、韓国がNATOに代表団を派遣するなど連携を強化することで合意した。
韓国政府は2024年10月18日に情報機関を通じて派兵について発表したが、直後にルッテ氏は
「証拠は確認できない」
と述べていた。
尹氏の説明を受け、派兵に関して確信を強めたとみられる。
一方、韓国外務省は2024年10月21日、ロシアのジノビエフ駐韓大使を呼び、北朝鮮の派兵を厳しく非難し、朝鮮人民軍の即時撤退と軍事協力の中止を強く求めた。
露大使館によると、ジノビエフ氏は
「露朝間の協力は国際法の枠内で行われ、韓国の安保の利益に反するものではない」
と反論した。
韓国政府が露朝への対応策を検討する中、これまで控えてきたウクライナへの殺傷兵器の提供に踏み切るのか注目されている。

北朝鮮兵映像「本物と確認した」 ウクライナ、ロシア軍人が撮影と説明
2024/10/21 18:05
https://www.sankei.com/article/20241021-FXFX3RKAZZMOHHYATLPFKHN2KM/
北朝鮮兵の姿がロシア軍施設で確認されたとの映像を公開したウクライナ文化情報省傘下機関トップのイゴル・ソロベイ氏は2024年12月20日、映像について
「現場にいたロシア軍兵士が撮影した」
「信頼できる情報源から入手した」
と述べた。
北朝鮮がウクライナ侵攻に
「参戦」
した証拠になるとの見方を示し
「公開情報オシントを活用して本物と確認した」
と主張した。
共同通信のオンラインインタビューに答えた。
ソロベイ氏は文化情報省の戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンターの所長。
ゼレンスキー政権や韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮がロシアへの派兵を始めたと分析している。
ただ、オースティン米国防長官は2024年10月19日の記者会見で
「現時点で確認できていない」
「調査を続ける」
「事実なら深刻だ」
と述べるにとどめた。
同センターは2024年10月18日、ロシア極東の軍事施設で北朝鮮兵士が装備品を受け取る様子だとする映像を公開した。(共同)

ロシア国境付近で北朝鮮兵士18人集団脱走 派遣兵か 韓国紙報道
毎日新聞
2024/10/16 13:28(最終更新 10/16 18:20)
https://mainichi.jp/articles/20241016/k00/00m/030/058000c
韓国紙の朝鮮日報は2024年10月16日、ウクライナ軍高官の話として、ロシア西部ブリャンスク、クルスク両州のウクライナとの国境付近で、北朝鮮軍兵士18人が集団脱走したと報じた。
ウクライナ軍は、脱走したのは北朝鮮が対露軍事協力の一環で派遣した兵士らで、まだ拘束されていないとみているという。
露朝両国は2024年6月の首脳会談で、有事の際の軍事援助を規定した包括的戦略パートナーシップ条約を締結。
軍事協力を進展させる可能性が指摘されていた。
韓国の金龍顕(キムヨンヒョン)国防相は2024年10月8日、
「(北朝鮮が対露協力のため)正規軍をウクライナに派遣する可能性が高い」
との見方を示した。
北朝鮮の派兵を巡っては、露政府は否定しているが、ウクライナ側からの情報発信が相次いでいる。
米紙ワシントン・ポストは2024年10月11日、ウクライナ軍関係者の証言として
「数千人規模の北朝鮮の歩兵部隊が露国内で訓練を受けている」
と伝えた。
2024年年末までに前線に配置される可能性があるという。
また、ウクライナメディアは2024年10月上旬、東部ドネツク州の露側占領地域で、北朝鮮軍の将校6人がウクライナのミサイル攻撃で死亡したと報じた。
米CNNは、北朝鮮がロシアに兵器を供給していることから、これらの兵器に関する工学的な支援や情報交換のために兵士が派遣されたとの情報を伝えている。【ソウル日下部元美】

北朝鮮のロシア派兵に「明確な証拠」ゼレンスキー大統領 米は「調査を継続」
2024/10/21 7:08
https://www.sankei.com/article/20241021-HLVLS35425OXTKCTRMZPIFCSR4/
ウクライナのゼレンスキー大統領は20日の声明で、北朝鮮がロシアに兵士を派遣している「明確な証拠」があるとして、北朝鮮がウクライナ侵攻に「参戦」していると改めて主張した。衛星情報やロシアからの映像が証拠だとしており、各国に対抗措置を取るよう訴えた。
ゼレンスキー政権や韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮が派兵を始めたと分析している。ただ米国のオースティン国防長官は19日の記者会見で「現時点で確認できていない。調査を継続する。事実だとすれば深刻だ」と述べるにとどめた。
ゼレンスキー氏は声明で「北朝鮮が現代の戦争の特徴を学び始めれば、脅威が大きく増すだろう」と指摘。「世界が沈黙を続け、われわれが北朝鮮兵士と前線で対峙することになれば、世界の誰の得にもならないし、戦争が長期化するだけだ」と主張した。
ウクライナ文化情報省の戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンターは18日、ロシア極東の軍事関連施設で北朝鮮の兵士らが装備品を受け取る様子だとする映像を公開した。20日には、ロシア軍が軍服や靴などのサイズを質問する朝鮮語の調査票を用意していたと明らかにした。(共同)

ウクライナ、東部の集落奪還と発表 北朝鮮軍は越境攻撃下の露西部クルスク州に投入か
2024/10/19 8:54
https://www.sankei.com/article/20241019-FS6BVMUHLNIQLAVF2Z4KHHBB3E/
ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ国防省情報総局は2024年10月18日、同国軍が東部ハリコフ州の集落クルグリャコフカを露軍から奪還したと発表した。
ウクライナメディアが伝えた。
クルグリャコフカは露軍が制圧を狙う同州の都市クピャンスク方面に位置している。
東部では戦力に勝る露軍が徐々に前進しているが、ウクライナも反撃を試みているもようだ。
一方、ロシア側での参戦を決めた北朝鮮が軍の人員をロシアに派遣したとされる問題で、ウクライナメディアは2024年10月18日、同国軍情報当局筋の話として、北朝鮮軍がハバロフスクやウラジオストクなど露極東の4都市で実戦投入に向けた訓練を受けていると報じた。
米軍事メディア「ウォーゾーン」によると、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ局長は、ロシアに派遣された北朝鮮軍の規模を
「1万1000人」
だと指摘。
ブダノフ氏はまた、北朝鮮軍が2024年11月1日までに訓練を完了し、うち2600人がウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州に投入される見通しだと明らかにした。

プーチン氏、G20首脳会議の欠席表明 ICC逮捕状巡る「混乱回避」理由に
2024/10/19 8:44
https://www.sankei.com/article/20241019-4D6CGK3STRK2BNVZD7LVNPUVUQ/
ロシアのプーチン大統領は2024年10月18日、2024年11月にブラジルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に欠席すると表明した。
理由に関し、ウクライナ侵略を巡る戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)が自身に逮捕状を出していることに言及。
「私が行けば、G20の議論はそれ(逮捕問題)ばかりになってしまう」
とし、自身の出席により首脳会議が混乱する事態を防ぐための決定だと主張した。
今月2024年10月22〜24日に露中部カザンで開かれる主要新興国の枠組み「BRICS」の首脳会議に先立つBRICS諸国の報道機関との会見で発言した。
ICC加盟国のブラジルには、プーチン氏が入国した場合、逮捕する義務が生じる。
一方でプーチン氏は
「逮捕を回避することは簡単だ」
「(逮捕しないという)政府間合意を結ぶだけだ」
とも指摘。
逮捕を懸念した欠席ではないと強調した。
プーチン氏はウクライナ情勢にも言及。
将来的な停戦について
「1年間や2年間の停戦であるべきではない」
「その間に北大西洋条約機構(NATO)が兵器を蓄え、(ウクライナに)移転するためだ」
と述べた。
その上で
「長期的で持続可能な平和」
の実現に向けて
「ロシアは戦い続け、勝利する」
と主張した。
プーチン氏はウクライナの
「中立化」
「非軍事化」
といった目標を達成するまで軍事作戦を継続する意思を改めて示した形だ。

「現段階で確認できない」NATO事務総長、ウクライナへの北朝鮮派兵報道で
2024/10/18 22:56
https://www.sankei.com/article/20241018-OZTEJIQNSRIOTGHKQN5MCDZD3M/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月18日
「北朝鮮人が兵士としてウクライナでの戦争に参加しているという報道について現段階では確認できていない」
と述べた。
ブリュッセルで記者団に語った。
ルッテ氏は、NATOが韓国などと緊密に連絡を取り合っており
「この見解は変わる可能性がある」
と指摘し、動向を注視する考えを示した。(共同)

北朝鮮がウクライナ侵攻「参戦」 軍特殊部隊1500人露極東入り 韓国情報機関
2024/10/18 22:29
https://www.sankei.com/article/20241018-TSZJ7GK24NIBZE7OJV4PBVC3A4/
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月18日、北朝鮮がウクライナ侵略を続けるロシアを支援するため、朝鮮人民軍の大規模派兵を決め、既に第1陣約1500人が露極東地域に入ったとの情報を明らかにした。
韓国当局は、北朝鮮が参戦を始めたと判断した。
聯合ニュースが伝えた。
北朝鮮による地上軍の大規模な海外派兵は初めてとされ、ウクライナの戦局にも影響を与える可能性がある。
派兵されたのは、軍特殊作戦部隊である
「第11軍団」
所属の将兵で、近く第2陣の兵員輸送も行われる見通し。
第11軍団は
「暴風軍団」
との異名を持つ最精鋭部隊。
最終的に4個旅団計約1万2000人規模の兵力がウクライナの戦場に投入されると予想されている。
北朝鮮が日米韓への敵対姿勢を強める中、軍の特殊部隊が戦場で実戦経験を積むことになれば、日韓の安全保障情勢にも影響を及ぼしかねない。
国情院によると、第1陣は今月2024年10月8日〜13日に北朝鮮北東部の清津(チョンジン)や東部、咸興(ハムフン)付近の地域から露太平洋艦隊の揚陸艦4隻と護衛艦3隻に乗船し、露極東ウラジオストクに移った。
ウラジオストクの他、ウスリスクやハバロフスクなど極東地域の複数の拠点に駐留。
訓練を終え次第、戦地に送られる模様だ。
北朝鮮の兵士らはロシア人兵士を装うため、ロシアの軍服やロシア製武器、シベリア地域の住民を装う偽身分証も受け取ったとされる。

来年日本で地雷国際会議 ウクライナの除去支援
2024/10/18 19:53
https://www.sankei.com/article/20241018-OZWVQFXBP5ONXEFBSXUIO4AOLY/
スイス西部ローザンヌで2024年10月17日、ウクライナの地雷除去に関する国際会議が開かれ、日本から参加した柘植芳文外務副大臣は来年に日本で同会議を開催すると発表した。
会議には60以上の国・国際機関が参加した。
ウクライナのシュミハリ首相は、国土のおよそ4分の1に地雷や不発弾が埋まっている可能性がある状況に触れ
「地雷除去の分野で支援を強めてほしい」
と訴えた。
柘植氏はスイスやウクライナとの共同記者会見で
「人道支援の効果を最大化させる」
と話し、地雷探知機の供与や専門家育成での協力を強化する考えを示した。(共同)

北朝鮮が特殊部隊など1万2千人派兵決定、移動開始 韓国情報機関
2024/10/18 19:26
https://www.sankei.com/article/20241018-I4KDNLXG6NJSFBPACPPKTFGGDU/
韓国の情報機関、国家情報院は2024年10月18日、北朝鮮が最近、ロシアを支援するため、朝鮮人民軍の特殊部隊など4個旅団計約1万2000人規模の兵力をウクライナの戦場へ派兵することを決定したとの情報を明らかにした。
複数の韓国メディアが伝えた。
既に兵力の移動を開始しているとしている。
北朝鮮とロシアは2024年6月に実質的な軍事同盟となる
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を締結し、軍事的協力を急速に深めている。

フランス新型自爆ドローン開発 ウクライナへ「数週間内」に供与
2024/10/18 16:54
https://www.sankei.com/article/20241018-FZR2MHE7JZJSTATRUWAXLCFRXE/
フランス政府が、新開発の自爆ドローン(無人機)をウクライナに近く供与すると発表した。
ルコルニュ国防相が2024年10月16日にX(旧ツイッター)で、
「弾薬を乗せて遠隔操縦できる『カミカゼ・ドローン』第1号の試験に成功した」
と書き込み、
「今後、数週間以内」
に仏軍とウクライナに納入されると明かした。
仏紙フィガロによると、この自爆ドローンは45分間自律飛行でき、5キロ先の標的を攻撃できる。
1機当たりの価格は2万ユーロ(約325万円)以下という。
仏国防省は今年2024年3月、自爆ドローン2000機を発注し、このうち100機をウクライナに供与すると表明していた。

ノルウェー、近くF16戦闘機6機をウクライナに供与 欧米、「戦勝計画」に慎重姿勢
2024/10/18 11:26
https://www.sankei.com/article/20241018-PC7XFHL6KRPOVMJEANBJPE4NFA/
ロシアの侵略を受けるウクライナのウメロフ国防相は2024年10月17日、ベルギー・ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合でノルウェーのグラム国防相と会談した。
会談後、ウメロフ氏はSNSを通じ、ノルウェーから
「近い将来」
に6機の米国製戦闘機F16がウクライナに供与されると発表した。
ウクライナへのF16供与はこれで、ベルギー、オランダ、デンマーク、ノルウェーの4カ国が表明。
既に少なくとも6機が供与されたとされるが、ウクライナは2024年8月、1機が任務中に墜落したと公表した。
ノルウェーからのF16供与が実現すれば、ウクライナの防空力の向上が見込まれる。
ウクライナメディアによると、F16は2028年までに約80機が同国に供与される予定。
供与は段階的に行われ、2024年今年中に24機、25年末までに40〜50機程度となる見通しだとしている。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、ブリュッセルで欧州連合(EU)首脳会議とNATO国防相会合に出席し、ロシアに対する
「戦勝計画」
を説明した。
計画は、NATOがウクライナの加盟に向けた手続きを即座に開始することや、欧米製の長距離ミサイルによる露国内攻撃の解禁などを含んでいる。
ただ、ロイター通信によると、EUとNATOはウクライナ支援の継続を約束する一方、即座のNATO加盟手続きの開始には慎重姿勢を維持した。
ゼレンスキー氏は
「仮に計画への支持が得られなくとも、ウクライナはロシアの侵略と戦い続ける」
と表明した。
戦勝計画について、ペスコフ露大統領報道官は同日、
「狙いはNATOを紛争に公式に引き込むことであり、ロシアとNATOの直接衝突を招く」
と警告した。

「ウクライナは負ける」とトランプ氏 ゼレンスキー氏は「最も偉大なセールスマン」
2024/10/18 11:24
https://www.sankei.com/article/20241018-TLAV2B7UW5JTDITXSV3CT33IB4/
米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領は17日放送のポッドキャスト番組のインタビューで、ロシアが侵略するウクライナのゼレンスキー大統領について
「戦争を始めるべきではなかった」
「負け戦だ」
と批判した。
ロシアが侵略を始めたことを否定する発言とも受け取れ、民主党候補のハリス副大統領陣営が反発を強めるとみられる。
トランプ氏はロシアのプーチン大統領を指導者として高く評価しており、2021年の離任後にも対話したと報じられている。
侵略を正当化するプーチン氏寄りの姿勢が顕著で、ウクライナを支援する欧州の米同盟国に動揺が広がりそうだ。
ウクライナへの軍事支援に消極的なトランプ氏はゼレンスキー氏について
「最も偉大なセールスマンだ」
「米国に来る度、我々が1000億ドル(約15兆円)を与えている」
と誇張して皮肉る一方
「ウクライナ人を気の毒に思う」
「彼を助けたくないと言っているわけではない」
とも述べた。(共同)

中露を念頭、現状変更に反対 中谷防衛相、NATO会合で連携強化を呼びかけ
2024/10/18 10:04
https://www.sankei.com/article/20241018-FUE3PW4CSZPQ3OS5AGCXDFJ7IQ/
中谷元・防衛相は17日(日本時間同)、北大西洋条約機構(NATO)とインド太平洋地域のパートナー国との国防相会合に初めて出席した。
中国やロシアを念頭に、力による現状変更の試みに反対し、対抗するための連携強化を呼び掛けた。
「厳しい国際情勢だからこそ、基本的価値と戦略的利益を共有する日本とNATOの協力が重要だ」
と述べた。
ロシアのウクライナ侵略を
「国連憲章の原則が踏みにじられた暴挙だ」
と非難。
日本は引き続きウクライナ支援を続けるとして、自衛隊車両を追加提供する考えを示した。
ウクライナのウメロフ国防相との会談でもこうした方針を伝えた。
会合では
「インド太平洋地域でも力や威圧による一方的な現状変更の試みが強化されている」
と述べ、中国軍が2024年10月14日に台湾を包囲する形で実施した軍事演習に言及した。(共同)

NATO国防相会合、ウクライナの加盟で温度差 ゼレンスキー氏の戦勝計画、多難な前途
2024/10/18 9:59
https://www.sankei.com/article/20241018-RVHP6SP63VJIPLKL7CSR6QGYKU/
ブリュッセルで2024年10月18日まで開かれている北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は、ロシアに侵略されたウクライナへの
「揺るぎない支援」
が改めて打ち出されたのとは裏腹に、ウクライナのゼレンスキー大統領が2024年10月16日公表の対露戦争計画で求めた
「NATOへの即時無条件加盟への招待」
を巡る加盟国間の温度差が目立ち、前途の多難さを印象付けた。
2024年10月1日に事務総長に就任し、今回初めてNATO会合を主催するルッテ氏は2024年10月17日、
「ウクライナをこれまで以上にNATOに近づける」
と述べるとともに、加盟が実現するまでは、ウクライナの勝利を確実にするため
「あらゆる手立てを講じ続ける」
と強調した。
会合では、初参加のオーストラリアが退役を控えた豪陸軍のM1エーブラムス戦車49両をウクライナに供与すると表明した。
また、加盟国が年間400億ユーロ(6兆5100億円)規模の対ウクライナ軍事支援を続けていくとの目標について、達成されるとの見通しが示された。
一方、ウクライナのNATO加盟を巡っては、エストニアのペブクル国防相やラトビアのスプルーズ国防相が、ゼレンスキー氏の戦勝計画を支持する立場からウクライナのNATO加盟実現を早急に具体化させるべきだと表明した。
ゼレンスキー氏は2024年10月17日、NATO会合に先立ちブリュッセルの欧州連合(EU)首脳会議で演説し、ウクライナのNATO加盟も含めて戦勝計画を今から実行に移せば
「戦争は遅くとも2025年までに終結する」
と主張した。
NATOは2024年7月に米ワシントンで開いた首脳会議で
「ウクライナのNATO加盟は不可逆的だ」
とし、将来のNATO加盟を確約している。
ただし、加盟に向けた実質的な動きは出ていない。
加盟国の間では、NATOの中心国である米国で2024年11月に実施される大統領選の行方を見極めたいとの思惑が強い。
加えて米国とドイツは、現時点でウクライナを加盟させればロシアが反発し、核兵器使用の恐れも含めて戦火が拡大しかねないとの懸念から
「ウクライナの加盟は戦争終結後であるべきだ」
と他の加盟国を説得しているという。
ウクライナが加盟するにしても、他国からの攻撃をNATO全体への攻撃と見なすNATO条約第5条の適用範囲を明確化させるため、ウクライナとロシアとの国境または境界線が明確に確定されていることが加盟の前提となるなど、加盟実現へのハードルは尚高いのが実情だ。

米、攻撃用無人機生産で中国企業に制裁 ウクライナ侵略でロシアが使用
2024/10/18 8:52
https://www.sankei.com/article/20241018-KEX2TZTNYNO5JM5PLNDBZN6L3U/
米財務省は2024年10月17日、ロシアがウクライナ侵略で使用する長距離の攻撃用無人機の生産に関与したとして、中国などに拠点を置く3企業と1個人に制裁を科した。
米国内の資産が凍結される。
ロシアに武器を直接供給する中国企業が制裁対象となるのは初めてとしている。
ミラー国務省報道官は声明で、ロシア企業の協力の下、中国で生産された無人機がウクライナで重要インフラの破壊や多数の負傷者を生み出していると指摘。
「ロシアに対する軍事的支援には引き続き代償を負わせる」
と警告した。
財務省によると、今回制裁対象となった企業は無人機のエンジン生産に加え、今年2024年初めから無人機の部品となる電子機器の輸出にも関わっていた。
米政権高官らは、中国最高指導部がロシアへの軍事産業支援を進めていると非難している。(共同)

北朝鮮部隊1万人派遣準備 ゼレンスキー氏、露との連携に懸念 NATO国防相会合閉幕へ
2024/10/18 7:56
https://www.sankei.com/article/20241018-AKLNYDTKORI65D3SZWD7XFDSI4/
ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は2024年10月18日、ロシアに侵略されたウクライナに対する軍事支援の強化と、ウクライナの将来的なNATO加盟を確認して閉幕する。
2024年10月17日のウクライナ関連会合に出席した同国のゼレンスキー大統領は記者会見で、ウクライナ領内に北朝鮮軍の要員が送り込まれていると指摘し、ウクライナ戦争でのロシアと北朝鮮の連携に強い懸念を示した。
ゼレンスキー氏はウクライナの情報機関が入手した情報として
「北朝鮮がウクライナ領内の露支配地域に戦術要員と将校を送り込んだ」
と述べた。
また、北朝鮮が総勢1万人規模の部隊をロシアとウクライナの露占領地域に派遣する準備を進めているとした。
記者会見に同席したNATOのルッテ事務総長は
「北朝鮮の兵士が(ウクライナでの)戦闘に関与している証拠はない」
と述べる一方で、北朝鮮がロシアにミサイルなどの兵器や機器の供与といった多様な支援を展開しており
「非常に懸念している」
と語った。
ルッテ氏はまた
「中国はロシアの対ウクライナ戦争の決定的な支援者と化した」
と批判。
2024年10月17日の会合に中谷元・防衛相ら日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相が出席したのを踏まえ、NATO加盟国とインド太平洋地域のパートナー諸国が対中国を含めた幅広い分野で連携を深めていくべきだと強調した。
ルッテ氏は4カ国を交えた会合は
「意義深かった」
とし、防衛産業の生産能力強化、偽情報工作を駆使したハイブリッド戦争への対応、サイバー攻撃対策で協力強化を図るとした。
ゼレンスキー氏は日本からの支援に関し
「日本は本当に力強い相棒だ」
「日本がいなければ生き残れなかった」
と謝意を表明した。

<主張>ウクライナへ派兵 北の脅威をもっと論じよ
社説
2024/10/18 5:00
https://www.sankei.com/article/20241018-7IRDVZ74WBLD7KQSOTUO4KCUJA/
ウクライナのゼレンスキー大統領が2024年10月16日、最高会議(国会)の演説で
「ロシアによる侵略に北朝鮮が参戦している」
と明言した。
2024年10月13日の声明でも
「(北朝鮮からロシアへ)もはや武器だけでなく人が派遣されている」
と指摘していた。
複数のウクライナメディアは、ロシア軍が北朝鮮人で作る3000人規模の部隊を編成し、国境地帯に配備したと報じた。
北朝鮮兵1万人がロシアに派遣されたとの報道もある。
北朝鮮は弾道ミサイルや数百万発の砲弾をロシアに輸出し、ウクライナの戦場で使用されている。
ロシアは否定するが、実際に北朝鮮が派兵までしたのであれば、侵略への加担どころか侵略者になったことになる。
事実なら明白な国連憲章違反であり許されない。
北朝鮮は直ちに将兵を自国に戻し、武器弾薬の輸出も停止すべきだ。
北朝鮮軍の派遣について、カービー米大統領補佐官は
「露軍は毎日1000人超が死傷するなど大きな困難に直面している」
「その中で出てきた」
との見方を示し、露朝の軍事協力に懸念を表明した。
懸念されるのはウクライナへの侵略激化だけではない。
2024年6月に露朝が結んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
には
「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的、またはその他の援助を提供する」
とある。
朝鮮半島有事になれば、ロシア軍の参戦の可能性があるということだ。
北朝鮮は韓国との対決姿勢を強めているが、南北の衝突がロシアを含む日本有事へ拡大することもあり得る。
日本にとって他人事ではない。
青木一彦官房副長官は記者会見でウクライナを巡る露朝軍事協力進展について、ウクライナだけでなく日本周辺の安全保障環境に与える影響の観点から
「深刻に憂慮すべきものだ」
と語った。
だが、石破茂首相や与野党からは危機感の表明や露朝両国への批判はほとんどない。
一体どうしたことか。
どの党も候補者も、日本を守る、国民を守る―と連呼する衆院選の最中であるにもかかわらず、この鈍さは理解に苦しむ。
石破首相は外務、防衛両省に北の派兵の詳細をウクライナ政府に確認するよう指示すべきだ。
その上で関係各国に露朝両国への制裁を呼び掛け、日本自身も急ぎ発動すべきである。

ウクライナ軍前総司令官、早期終戦に否定的 欧米が武器供給せず「勝利の機会失った」
2024/10/17 21:49
https://www.sankei.com/article/20241017-NWWI25AG4NPKZMFMBAT4R2NSEQ/
ウクライナ軍前総司令官のザルジニー駐英大使が2024年10月17日、ロンドンで講演し
「ロシアとの長期戦から抜け出すのは、ほぼ不可能に思える」
と述べ、早期の戦闘終結に否定的な見解を示した。
欧米が2023年、ウクライナに必要な武器を供給しなかったため、勝利の機会を失ったとも指摘した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月17日の欧州連合(EU)首脳会議で、対ロシア戦の
「勝利計画」
について演説し、計画に今すぐ着手すれば、2025年中に戦闘終結が可能だと主張した。
ザルジニー氏は軍総司令官だった2023年11月に英誌エコノミストが報じたインタビューで、戦闘が
「膠着状態」
にあると発言。
ゼレンスキー氏が
「膠着ではない」
と否定し、両者間の亀裂が指摘された。
ゼレンスキー氏は2024年2月、ザルジニー氏を解任した。(共同)

米、ウクライナのF16要員養成で若手重視に転換 欧米式訓練に柔軟対応も訓練長期化か
2024/10/17 17:02
https://www.sankei.com/article/20241017-NOBKFZHIQJKIXEQNVC6NXHXDKM/
米紙ウォールストリート・ジャーナルは17日、ウクライナ空軍に供与された米国製F16戦闘機の操縦士養成に関し、米国が若手に重点を置く方針に転換したと伝えた。
訓練のためにウクライナを離れることが可能で必要な英語能力がある経験豊富な操縦士の不足が理由。
若手の場合、訓練に時間がかかり、F16による防空態勢の強化が遅れる可能性もある。
ウクライナでは2024年8月下旬にF16が墜落し、ベテラン操縦士が死亡した。
この操縦士は通常数年かかる訓練を6カ月で終えて前線に投入されたばかりだったことから、米国などは訓練の在り方を協議していた。
同紙によると、若手の方が欧米式の訓練に柔軟に対応できるとの意見もあるが、F16の訓練課程に進む前に英国とフランスの施設で1年間の基礎的な飛行訓練を終える必要がある。
方針転換前から、ウクライナ空軍が20機のF16と操縦士40人で構成する飛行隊を配備するには、早くとも来年2025年春までかかる見通しだったという。(共同)

米ウクライナ首脳、対露戦勝計画を協議 米は長射程攻撃で慎重維持、「北派兵」懸念共有か
2024/10/17 8:19
https://www.sankei.com/article/20241017-JYTHWXWJ5NIEVM42XJ6VJ2FSXU/
バイデン米大統領は2024年10月16日、ロシアの侵略が続くウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、4億2500万ドル(約636億円)の追加軍事支援を表明した。
ゼレンスキー氏は同日、最高会議(議会)演説で公表した対露戦勝計画を巡る最新状況を説明。
同氏が計画の柱とする米国製長射程兵器による露領内攻撃容認について、米側は慎重姿勢を維持したとみられる。
ウクライナ情勢を巡っては、ロシアに弾道ミサイルなどを供給する北朝鮮が部隊をロシアに派遣したと複数の欧米メディアが報道
ゼレンスキー氏は議会演説で北朝鮮が侵略に
「参戦している」
と表明しており、バイデン氏にも懸念を伝えた可能性がある。
米国家安全保障会議(NSC)のサベット報道官は
「ロシアの代わりに戦う北朝鮮兵士に関する報道に憂慮している」
「事実なら、両国の軍事関係の著しい増強を示すことになる」
と述べた。
また、ホワイトハウスは、バイデン氏が2024年10月17〜18日の日程でドイツを訪問、ショルツ首相らとウクライナや中東情勢などを協議すると発表。
2024年11月にはバイデン氏がウクライナ支援国によるオンラインの首脳級会合を主宰するとも明らかにした。
同月2024年11月の米大統領選に向け、現政権のウクライナ支援姿勢を継承する民主党候補ハリス副大統領と、対露交渉による早期停戦を唱える共和党候補トランプ前大統領との接戦が続いている。
一方でイランや北朝鮮、中国がロシアと軍事的連携を強めており、バイデン氏は支援国の首脳らとの協議を通じ、選挙結果にかかわらず、対露戦勝利に必要な支援をウクライナが確保できるよう、危機意識の共有を図るものとみられる。

NATO国防相会議が開幕へ 日韓など4カ国が初参加 ウクライナの「戦勝計画」など協議
2024/10/17 8:18
https://www.sankei.com/article/20241017-4WFOTPTSMRPXHBJIG7FUA4FQRM/
北大西洋条約機構(NATO)の国防相会合が2024年10月17日、ブリュッセルのNATO本部で2日間の日程で始まる。
2024年10月19日からイタリア南部のナポリで開かれる初の先進7カ国(G7)国防相会合と合わせ、ロシアに侵略されたウクライナへの軍事支援の推進を確認する。
2024年10月17日の会合にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席する。
NATO会合には中谷元防衛相を含め日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相が初参加する。
NATOのルッテ事務総長は2024年10月16日の記者会見で、日本など4カ国の国防相との協議では防衛産業分野での協力に関して話し合うとしており、増産が急務となっているウクライナ向けの弾薬の供給拡大に向けた連携や、先端技術協力などが議題に上るとみられる。
ルッテ氏は4カ国との協力について
「次の段階として何をするかを描き出すことが重要だ」
と指摘。
日本との関係では
「日本はウクライナとの強い連帯を打ち出している」
「中国の軍備増強についても共通の懸念を抱いている」
と述べた。
ウクライナを巡る討議では、ゼレンスキー氏が2024年10月16日に初公表したロシアに対する
「戦勝計画」
への対応などが主要議題となる。
ルッテ氏は戦勝計画に関し
「ウクライナのNATOへの即時無条件の招待」
などが盛り込まれていることを念頭に
「計画を全面的に支持するとは言えない」
と語り、慎重姿勢を示した。

ウクライナの対ロシア「勝利計画」に慎重姿勢 NATO事務総長 国防相理事会で議題に
2024/10/17 7:37
https://www.sankei.com/article/20241017-FWBDEPL4BZIMJEDZUK32CECGOE/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月16日、ウクライナのゼレンスキー大統領が公表した対ロシア戦争の
「勝利計画」
について
「私は計画全体を支持しているとは言えない」
と述べ、慎重な姿勢を示した。
ブリュッセルで記者会見した。
勝利計画は、ウクライナのNATO加盟交渉に同国を招待することも要求している。
ルッテ氏は
「深く掘り下げ、その背景を理解しなければならない項目が数多くある」
と指摘。
2024年10月17〜18日に開くNATO国防相理事会で
「間違いなく議題に上る」
と述べた。
加盟国が表明したウクライナ軍事支援が今年前半だけで209億ユーロ(約3兆4千億円)に上るとして、来年も400億ユーロ規模の支援を継続するという目標を達成できるとの見通しを示した。(共同)

防衛産業協力を協議へ NATO、日韓豪NZの国防相と 実務的な関係深める狙い
2024/10/17 7:14
https://www.sankei.com/article/20241017-6NXEMG2KVNIK5I75KRYMQRSMJ4/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月16日、ブリュッセルで2024年10月17〜18日に開催する国防相理事会に招待した日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相と
「工業生産や技術革新の協力の在り方について協議する」
と明らかにした。
防衛産業分野の協力を進める。
理事会を前に記者会見した。
NATOは2022年から3年連続で4カ国の首脳を招待しているが、国防相理事会に4カ国の国防相を招くのは初めて。
ロシアのウクライナ侵攻を支援する中国に対する懸念を共有するだけでなく、実務的な協力関係を深める狙いがある。
欧州のNATO加盟国はウクライナに対する弾薬などの軍事支援に注力しているが、防衛企業による生産が追い付かず、供給能力不足の克服が課題となっている。(共同)

米、ロシア領長射程攻撃で慎重姿勢を維持 ウクライナ支援の継続を約束
2024/10/17 7:02
https://www.sankei.com/article/20241017-MQKMTR4H5VNN3LEQGWJOG5C544/
ジャンピエール米大統領報道官は2024年10月16日の記者会見で、ウクライナに米国製長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるかどうかについて慎重な姿勢を維持した。
バイデン大統領はゼレンスキー大統領と電話会談し、4億2500万ドル(約636億円)の追加軍事支援を表明。
来年2025年1月の任期切れまで支援を続けると約束した。
米政府はバイデン氏が2024年10月17〜18日にドイツを訪れ、ショルツ首相とウクライナや中東の情勢を協議すると正式に発表した。
2024年10月11月にウクライナ防衛支援に関する首脳級会合をオンラインで主催するとも明らかにした。
ゼレンスキー氏は電話会談に先立ち、対ロシア戦争の
「勝利計画」
を初めて公表し、長射程兵器によるロシア領内への攻撃容認も強く求めた。
ジャンピエール氏は
「米国の方針は変わっていないし、今後も変わらない」
と述べた。
米国は使用容認が戦況を好転させるとの見方に否定的で、ロシアを過度に刺激しかねないと懸念している。(共同)

ゼレンスキー氏、対ロシア戦勝計画を初公表 実現なら「来年中にも終戦」と見通し
2024/10/16 23:28
小野田 雄一の写真
https://www.sankei.com/article/20241016-BQW7TIMJYBL67IRQERZPGMOSGE/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月16日、同国最高会議(議会)で演説し、ロシアに対する
「戦勝計画」
を公表した。
これまで計画の一部に言及していたが、全体像を明らかにしたのは初めて。
ゼレンスキー氏は、計画を実現して
「ウクライナが今、強くならなければ、ロシアは更に強大化し、外交(による停戦)を永久に放棄するだろう」
と指摘。
一方、計画が実現されれば2025年来年中にも戦争は終結するとの見通しを示した。
ゼレンスキー氏によると、戦勝計画ではウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への即時かつ無条件の招待を求めた。
その他、
▽露西部クルスク州の占領地域の維持
▽再侵略を予防するための欧米諸国と協力した戦略的措置
▽経済力強化
▽欧米が供与した長距離ミサイルによるロシア国内への攻撃の解禁
などが盛り込まれている。
NATOへの招待とは、将来的な加盟の確約を事実上求めたものとみられる。
NATO諸国などとの連携を強化することでロシアに侵略継続を断念させ、停戦交渉の場にロシアを引き出したいウクライナの思惑を示した。
戦勝計画の策定は2024年8月下旬にゼレンスキー氏が発表。
これまでに米国や英国、フランス、ドイツ、イタリアに提示し、関与を求めてきた。
ゼレンスキー氏は今月2024年10月17〜18日にベルギー・ブリュッセルで開かれる欧州連合(EU)首脳会議でも計画を説明する。
ただ、ロシアは、停戦にはウクライナがNATO加盟を断念して
「中立化」
することや、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州の領有権を放棄することが不可欠だと主張。
戦勝計画が実現する前にウクライナを降伏に追い込む思惑だとみられる。
NATO諸国の間でもウクライナのNATO加盟には慎重論が根強く、戦勝計画の実現可能性は不透明だ。

独ショルツ首相、ロシアのプーチン大統領と協議も 戦争終結へ「あらゆること模索」
2024/10/16 23:20
https://www.sankei.com/article/20241016-7TV3NHHSMFL7XE7AZ4YB4NJNIA/
ドイツのショルツ首相は16日、連邦議会での演説で、ロシアとウクライナの戦争終結に向け、ロシアのプーチン大統領との話し合いに前向きな姿勢を示した。
一方で
「ウクライナの頭越しや同盟国の合意なしに決定が下されることは決してない」
とも強調した。
ショルツ氏は、ウクライナへの支持は明確だとした上で
「戦争がいつまでも続かないようにするために、あらゆることを模索しなければならない時が来た」
と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月11日、ベルリンでショルツ氏に対ロシア戦争の
「勝利計画」
を説明。
欧米の支援を得て軍事的優位を固めてロシアを交渉の席に着かせ、ウクライナ主導で和平を受け入れさせることが狙いだとされる。(共同)

G7初の国防相会合、伊ナポリで19日開催 ウクライナなど紛争多く安全保障面で連携強化
2024/10/16 18:36
https://www.sankei.com/article/20241016-INA6WJQGFRNJHJMJYIWMUMXWOM/
日米欧の先進7カ国(G7)は19日、初の国防相会合をイタリア南部ナポリで開催する。
議長国イタリアによると、ロシアによるウクライナ侵略などの紛争が相次ぐ中、安全保障面での連携強化が目的。
ウクライナの防衛支援や緊張が高まる中東情勢が主要議題となる。
イタリア政府関係者は
「会合を通じて、防衛分野でのG7の結束を示す」
と強調。
ウクライナ支援で防衛産業の生産能力が不足した経験を踏まえ、産業基盤の強化もテーマになる。
ウクライナは砲弾など物量で優位に立つロシア軍に対して劣勢を強いられている。
ゼレンスキー大統領が2024年10月今月、英独仏伊の4カ国を訪問した際、各国はウクライナの防空や防衛産業などへの支援を表明。
今回の会合でも支援継続のメッセージを発信するとみられる。
中東情勢を巡っては、イスラエル軍がレバノン南部に地上侵攻し、駐留する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の施設が攻撃を受けた。
G7として対応を議論する。(共同)

ロシア、北朝鮮人部隊を編成か 3000〜1万人規模 ウクライナ複数メディア報道
2024/10/16 8:26
https://www.sankei.com/article/20241016-GRWSIK5GKJKE3AFD2BYQYFH72I/
ロシアの侵略を受けるウクライナの複数メディアは15日、露軍が北朝鮮人で構成する部隊を編成し、ウクライナとの国境地帯に配備していると報じた。
ウクライナ軍の情報当局筋の話だとしている。
事実であれば、露軍の損耗拡大を背景とした動きの可能性がある。
部隊に配属された北朝鮮人18人が逃亡し、露軍が捜索しているとの情報があるとも報じている。
現地紙ウクラインスカヤ・プラウダによると、北朝鮮人で構成された部隊の名称は
「特別ブリヤート大隊」。
推定3000人規模だとした。
部隊名はロシアのアジア系少数民族、ブリヤート人に由来するとみられる。
ウクライナの英字紙キーウ・インディペンデントは15日、北朝鮮からロシアに
「兵士1万人」
が派遣されたと欧米側外交筋が話したと伝えた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は最近、北朝鮮がロシアに兵器を供給するだけでなく、実際の戦闘に人員を関与させていると指摘。
複数の欧米メディアも、北朝鮮がロシアに供給した短距離弾道ミサイルの運用に携わる人員を露軍に派遣している他、
「数千人」
の北朝鮮人が露国内で訓練を受けており、年内にも前線に配備される可能性があると伝えていた。
露朝は今年6月、事実上の軍事同盟となる
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に署名するなど、安全保障協力を拡大している。

ウクライナ関係「強力に」 ジェトロ、首都キーウで事務所開所式
2024/10/11 10:57
https://www.sankei.com/article/20241011-DCN75SPATZNWDA4OEZSRY2RW3Y/
日本貿易振興機構(ジェトロ)は10日、ロシアの侵攻が続くウクライナの首都キーウに事務所を設け、中心部のホテルで開所式を実施した。
日本とウクライナの企業関係者ら約280人が出席。
柴田哲男所長は
「両国のより強力な結び付きの始まりとなる」
と挨拶した。
ウクライナ進出を検討中の日系企業10社も参加。
新しい有機肥料の開発に取り組むスタートアップ企業WAKU(岡山県高梁市)の代表取締役CEO姫野亮佑さんは、ウクライナの農業生産法人と実証実験を進めたい考え。
戦闘が続く中でも
「他の企業が入ってくる前に、できるだけ早く進出したい」
と意気込みを語った。
ウクライナの電力会社の男性社員は
「経済は全ての土台」
「発展するほど勝利に近づける」
と日本の支援に謝意を示した。(共同)

露軍、ウクライナ港湾インフラに3カ月で60回攻撃 副首相「食料危機を引き起こす」と非難
2024/10/11 10:50
https://www.sankei.com/article/20241011-VHYYJBTN6ZKYRC7IKTYSPVSSGM/
ウクライナのクレバ副首相は10日、ロシア軍が直近の3カ月で、ウクライナの港湾インフラを約60回攻撃したと明らかにした。
農業大国ウクライナは黒海を通じた穀物輸出を継続しており、クレバ氏は
「ウクライナの輸出能力を破壊するのが狙いだ」
「食料危機を引き起こす挑発だ」
と非難した。
一連の攻撃で約300の港湾施設、車両177台、船舶22隻が破壊されたという。
港湾作業員や船員ら79人が負傷した。
クレバ氏によると、ウクライナは現在40カ国以上に穀物を輸出している。
輸出先には中国、インドネシア、ベトナムといったアジア諸国のほか、エジプト、リビア、チュニジア、アルジェリア、トルコ、オランダ、スペインが含まれる。(共同)

ロシアでアフリカ女性ら200人が無人機製造か 虚偽広告で渡航 監視下で従事
2024/10/11 10:30
https://www.sankei.com/article/20241011-HOOZHSP2HJKR5ACPO74MYM3SNI/
AP通信は10日、無料航空券や接客業などの仕事を約束するソーシャルメディアの広告を見てロシアに渡航したアフリカ出身の女性ら約200人が、ウクライナ侵攻で多用される無人機の製造に従事させられていると、当事者の話を引用して報じた。
APによると、女性はウガンダやルワンダ、ケニアなどアフリカ諸国やスリランカの出身で年齢は18〜22歳。
ロシア中部タタルスタン共和国アラブガの経済特区にある工場で、イラン製の無人機
「シャヘド」
の組み立てに1日12時間従事させられているとした。
ロシア人や中央アジア諸国の学生も働いているという。
女性らは職場や寮で常に監視下に置かれ、約束された賃金も支払われていないと訴えている。
国際人権団体
「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」
によると、ロシアは侵攻継続のため、仕事の内容を十分に説明せず、アフリカやインドから労働者を募集している。(共同)

ゼレンスキー氏が英仏首脳と会談 トランプ氏当選を視野に「勝利計画」への支持取り付けへ
2024/10/11 8:58
https://www.sankei.com/article/20241011-DMYT6OAAQ5JKDDYURBLTJ5ES4Q/
ロシアに侵略されたウクライナのゼレンスキー大統領は10日、欧州歴訪を開始し、英国とフランスでスターマー英首相、マクロン仏大統領とそれぞれ会談した。
ゼレンスキー氏は歴訪を通じ、各国から軍事支援強化の確約と、戦争終結に向けてウクライナが策定した
「勝利計画」
への支持を取り付けたい考えだ。
英メディアなどによると、ゼレンスキー氏はスターマー氏との会談で、戦勝計画の説明に加え、英国がウクライナに供与した巡航ミサイル
「ストームシャドー」
などの長距離攻撃兵器について露領内に対する使用制限を撤廃するよう改めて要請した。
1日に就任した北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長も会談に同席した。
ルッテ氏が就任後、NATO加盟国を訪れるのは初めて。
ルッテ氏は会談後、記者団に
「ウクライナを支援することは、NATO加盟各国にとって死活的に重要だ」
と訴えた。
戦況については、ロシア軍がウクライナ東部で徐々に前進しており、情勢は
「厳しい」
との認識を示した。
ウクライナによるロシアへの越境攻撃は
「合法的行動だ」
と明言しつつ、長距離兵器の使用制限の緩和の判断は
「供与国次第だ」
と述べるにとどめた。
ゼレンスキー氏は英仏に続いてイタリアとドイツも訪問。
11日のショルツ独首相との会談ではドイツが主導する弾薬の増産などが議題となる見通しだ。
ゼレンスキー氏としては投開票まで1カ月を切った米大統領選でウクライナ支援に懐疑的な共和党のトランプ前大統領が当選した場合を想定し、米欧の主要国との間でウクライナ支援の継続と、ロシアに侵略の利得を与えない形での戦争の終結に向けた合意を固めておきたい思惑がある。
トランプ氏は先月27日にニューヨークでゼレンスキー氏と会談した際、
「戦争は終わらせるべきだ」
「私なら直ちに終結させられる」
と戦いの幕引きに前のめりな姿勢を鮮明にしていた。
これに危機感を強めたゼレンスキー氏が今回の歴訪で改めて支持固めに走ったとみられる。
ただ、バイデン米大統領も含め12日にドイツで予定された米英独仏首脳とゼレンスキー氏との会談は、バイデン氏が米南部を襲ったハリケーンの対応のため出席できないとして見送られ、ゼレンスキー氏としては目算が外れた恰好だ。

「領土放棄してNATO加盟」形式の停戦案報道、ゼレンスキー氏が否定
2024/10/11 8:34
https://www.sankei.com/article/20241011-NMFXYW6N3ZMV3KM6YGTNFODFHM/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は10日、被占領地域の実効支配をロシアに認めるのと引き換えにウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟して安全を確保するという形での停戦案が検討されているという一部メディアの報道について、
「停戦に関する如何なる議論も行われていない」
と否定した。
パリで同日行われたフランスのマクロン大統領との会談後の記者会見での発言としてウクライナメディアが伝えた。
欧州歴訪中のゼレンスキー氏は
「私が停戦を協議するために支援国を訪問していると一部メディアが報じているが、事実ではない」
とも述べた。
ゼレンスキー氏はマクロン氏との会談で、ロシアに対する
「戦勝計画」
を説明し、支援を改めて要請した。
ゼレンスキー氏は同日、訪仏に先立ち英国も訪問。スターマー英首相に戦勝計画を説明した他、NATO加盟を望むウクライナの立場を改めて伝達した。
英紙フィナンシャル・タイムズなど一部メディアは最近、ウクライナや欧米当局者の間で、ウクライナが被占領地域を事実上放棄するのと引き換えに、NATOがウクライナの安全を保証するという形での停戦案が浮上していると報じていた。
ただ、ウクライナは報道を否定。
ロシアも停戦にはウクライナの
「中立化」
が必要だとし、NATO加盟は容認できないとの立場を示している。
一方、ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」は10日、露軍がウクライナ東部ドネツク州の集落3カ所とルガンスク州の集落1カ所を新たに制圧したと伝えた。

ウクライナ最高会議、戦費調達の増税法案可決 財源確保が課題
2024/10/10 21:06
https://www.sankei.com/article/20241010-D2GLGNSM7BMVJEZ4ZWW4CVUHLA/
ウクライナ最高会議(議会)は10日、戦費調達のための増税法案を賛成多数で可決した。
発効にはゼレンスキー大統領の署名が必要となる。
ウクライナメディアなどが伝えた。
ロシアが2022年2月にウクライナに全面侵攻を始めて以降、ウクライナの国防予算は急増し、ゼレンスキー政権は財源の確保を迫られている。(共同)

露南部にドローン攻撃 ウクライナ、「燃料施設を破壊」と発表
2024/10/10 19:50
https://www.sankei.com/article/20241010-M54NUCMUPBOH7EWAKUTWJ3PT5A/
ロシア南部アディゲ共和国のクムピロフ首長は10日、同共和国の都市マイコープ郊外にドローン(無人機)攻撃があり、住民の避難を実施しているとSNSで発表した。
死傷者はないとした。
ウクライナ軍高官のコバレンコ氏は同日、マイコープ近郊の軍用飛行場の燃料貯蔵施設を破壊したとSNSで発表。
飛行場で爆発が起きた様子を撮影したとする動画も投稿した。
ウクライナ軍は最近、露軍の燃料貯蔵施設や弾薬庫への攻撃を激化。露軍の継戦能力を低下させるための作戦だとしている。

プーチン露大統領、「露朝戦略条約」法案を国会提出 北朝鮮と事実上の同盟締結へ
2024/10/15 8:23
https://www.sankei.com/article/20241015-HTQPRFXU7VNN3LOMIIC3BP4KUM/
ロシアのプーチン大統領は14日、北朝鮮と安全保障協力の拡大などを定める
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を批准する法案を露下院に提出した。
条約は、どちらか一方の国が武力攻撃を受ける恐れが生じた場合に即座に協議を行うことや、実際に武力攻撃を受けた場合に相互が軍事支援を行うことなどを規定。
一方が他方に不利益を与える協定などを第三国と結ばないことも定めている。
ロシアは北朝鮮と事実上の軍事同盟を結ぶ形。
ウクライナ侵略で欧米諸国と決定的に対立したロシアは、核兵器開発や人権問題などを巡って同じく欧米と敵対する北朝鮮と関係を深め、欧米に対抗する思惑を改めて鮮明にした。
露朝の関係強化は、両国の軍事的威圧と対峙する日本にとっても脅威となる。
法案は今後、露下院と上院で可決された後、プーチン氏の署名により成立する見通し。
米国やウクライナによると、ロシアは北朝鮮から調達した弾道ミサイルや砲弾をウクライナの戦場で使用。
ロシアは見返りにロケットエンジン技術などを北朝鮮に提供していると観測されている。
露朝間の包括的戦略パートナーシップ条約は、6月に24年ぶりに訪朝したプーチン氏が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とともに署名していた。

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/805.html#c10

[政治・選挙・NHK295] 自公すり寄り国民民主の正体(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
54. 秘密のアッコちゃん[960] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 05:39:31 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[525]
第2次石破内閣11日発足 特別国会、首相指名へ
2024/11/11 1:00
https://www.sankei.com/article/20241111-5MEHGEZUJRPHVD2XHN2VCDGYDU/
衆院選を受けた第215特別国会が2024年11月11日、召集される。
衆参両院の本会議で首相指名選挙が行われ、自民党総裁の石破茂首相が第103代首相に選出される見通しだ。
皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、公明党との連立による第2次石破内閣が同日発足する。
午後の衆院本会議での首相指名選挙は石破氏と立憲民主党の野田佳彦代表の決選投票となる見込み。
日本維新の会や国民民主党、参政党は決選投票を含めそれぞれの党代表に投票する方針で、石破氏の得票が野田氏を上回る可能性が高い。
首相は選出後、組閣本部を設置。法相に自民の鈴木馨祐元外務副大臣、農相に自民の江藤拓元農相をそれぞれ起用する。
公明代表に就いた斉藤鉄夫国土交通相の後任は公明の中野洋昌元経済産業政務官を充てる。
首相指名選挙に先立ち、議長に再選となる自民の額賀福志郎氏、副議長に立民の玄葉光一郎氏を選出。
体調不良を理由に辞任する尾辻秀久参院議長の後任は、自民の関口昌一氏を選ぶ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/889.html#c54
[国際35] トランプ氏「ウクライナを見放すのか支援継続か」 次期政権で対立する2グループが浮上/東洋経済オンライン 仁王像
3. 秘密のアッコちゃん[961] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 05:50:51 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[526]
中国のホテルが「日本人お断り」、館内警報 動画拡散、ホテルに花束 日中戦争で戦闘の町
2024/11/11 0:20
https://www.sankei.com/article/20241111-I25YNKVKCJJR3KDGAHVETMW6IQ/
中国雲南省騰衝(とうしょう)市のホテルが日本人であることを理由に宿泊を断り、客側と口論となった動画が交流サイト(SNS)に出回り注目を集めた。
ホテルの対応を支持する投稿がSNS上に相次ぎ、ホテルに花などが届けられる騒動となった。
地元メディアが伝えた。
騰衝市は、日中戦争で中国軍と日本軍との間で激しい戦闘があったことで知られており、騒動の背景にあるとみられる。
ホテルで中国人女性が一緒にいた日本人のチェックインをしようとした際、フロントの女性が
「騰衝は日本人を受け入れていない」
と拒否したため中国人同士で口論に。
ホテル側が館内警報を鳴らす事態となった。
中国大手旅行サイト上で同ホテルは外国人が宿泊できない施設との説明がある。
中国では外国人旅行者が利用できない宿泊施設がある。(共同)
http://www.asyura2.com/24/kokusai35/msg/164.html#c3
[政治・選挙・NHK295] 石破首相と林官房長官はマイナ保険証「見直し」発言をお忘れ?官邸からは“変節回答”届く(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
26. 秘密のアッコちゃん[962] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 06:32:57 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[527]
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きょう特別国会召集 首相指名選挙経て 第2次石破内閣発足へ
2024年11月11日 5時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k10014634731000.html
先の衆議院選挙を受けた特別国会が2024年11月11日、召集されます。
衆議院で与党が過半数を割り込む中、総理大臣指名選挙では石破総理大臣が立憲民主党の野田代表との決選投票を経て再び選出される見通しです。
石破総理大臣は選出後、直ちに新内閣の組閣に臨み、11日夜、第2次石破内閣を発足させることにしています。
先の衆議院選挙を受けた第215特別国会が2024年11月11日に召集され、午後、衆参両院の本会議で総理大臣指名選挙が行われます。
与党が過半数を割り込む衆議院では1回目の投票で決着がつかず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表との決選投票になる見込みです。
衆議院での決選投票は30年ぶりとなりますが、野党側による一本化は実現せず、石破総理大臣が再び選出される見通しです。
石破総理大臣は選出後、直ちに新内閣の組閣に臨み、衆議院選挙で落選した閣僚の後任として法務大臣に鈴木馨祐氏、農林水産大臣に江藤拓氏を起用する方針です。
また、公明党の斉藤代表にかわる国土交通大臣には同じ公明党から中野洋昌氏をあて、他の閣僚は再任する方針です。
そして、組閣を終えたあと皇居での親任式と閣僚の認証式を経て、2024年11月11日夜、第2次石破内閣を発足させ、記者会見を行って今後の政権運営の方針などを説明する見通しです。
一方、石破総理大臣は、2024年11月10日の日本維新の会の馬場代表に続いて2024年11月11日も立憲民主党の野田代表、国民民主党の玉木代表と党首会談を行うことにしています。
会談で石破総理大臣は、政治改革をはじめ様々な政策の実現に協力を要請することにしています。

第2次石破内閣11日発足 特別国会、首相指名へ
2024/11/11 1:00
https://www.sankei.com/article/20241111-5MEHGEZUJRPHVD2XHN2VCDGYDU/
衆院選を受けた第215特別国会が2024年11月11日、召集される。
衆参両院の本会議で首相指名選挙が行われ、自民党総裁の石破茂首相が第103代首相に選出される見通しだ。
皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、公明党との連立による第2次石破内閣が同日発足する。
午後の衆院本会議での首相指名選挙は石破氏と立憲民主党の野田佳彦代表の決選投票となる見込み。
日本維新の会や国民民主党、参政党は決選投票を含めそれぞれの党代表に投票する方針で、石破氏の得票が野田氏を上回る可能性が高い。
首相は選出後、組閣本部を設置。法相に自民の鈴木馨祐元外務副大臣、農相に自民の江藤拓元農相をそれぞれ起用する。
公明代表に就いた斉藤鉄夫国土交通相の後任は公明の中野洋昌元経済産業政務官を充てる。
首相指名選挙に先立ち、議長に再選となる自民の額賀福志郎氏、副議長に立民の玄葉光一郎氏を選出。
体調不良を理由に辞任する尾辻秀久参院議長の後任は、自民の関口昌一氏を選ぶ。

石破政権「103万円の壁」撤廃も増税画策≠ノ警戒 手取り増と逆行、厚生年金106万円の壁撤廃へ 浮上財源論≠フ裏に財務省の影
2024.11/10 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241110-C7CIUVCNGBOYNMCXZGWC3VE6SI/
石破茂首相(自民党総裁)と、国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年11月11日に党首会談を開く予定だ。
自民、公明与党と、国民民主党の政策協議で最大の焦点となるのが
「年収103万円の壁」
の撤廃だ。
幅広い層に
「減税の恩恵」
があり、労働人口を増やす効果も期待できるが、冷や水を浴びせるように
「7兆6000億円の税収減となる」
といった財源論≠ェ指摘され始めた。
財務省や財政緊縮派らが減収分を取り戻そうと
「増税・負担増」
を画策することが懸念される。
現に、厚労省はパートなどの短時間労働者が厚生年金に加入する年収要件
「106万円の壁」
を撤廃する方向で最終調整に入ったが、新たに保険料負担が生じる人もいる。
衆院選で大惨敗しながら
「政権居座り」
を決め込む石破首相の
「増税・負担増」
路線に要警戒だ。

自民党の小野寺五典、国民民主党の浜口誠両政調会長は2024年11月8日、国会内で政策協議の初会合を開き、
「年収の壁」
の見直しへ向け、来週に両党の税調会長を交えて協議することを確認した。
現行制度では年収が基礎控除(48万円)と給与所得控除(55万円)の合計である103万円を超えると所得税が発生する。
このためパート労働者らが103万円を超えないように労働時間を抑制する現象が問題視されてきた。
1995年から最低賃金が1・73倍上昇したのを踏まえ、国民民主党は178万円への引き上げを要求している。
玉木氏は
「有権者との約束だ」
「(引き上げなければ)国民民主に期待した人にとってもゼロ回答だ」
と述べ、自民党が応じない場合は、政権運営にも協力しない考えを示した。
産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査では、年収の壁について
「引き上げるべきだ」
とする回答が77・2%に上った。
物価高対策で最優先で取り組むべきことでも
「減税」
が32・7%と最も多かった。
一方でネガティブキャンペーンまがいの論調もある。
その1つが、基礎控除を75万円引き上げた場合、国と地方を合わせて7兆6000億円の税収減になるという
「政府試算」
だ。
上武大学の田中秀臣教授(日本経済論、経済思想史)は
「財源論が浮上したのは、財務省側の焦りの表れだろう」
「だが、財務省の省益よりも国民のために実施すべきだ」
「恒久的な減税になるように今年2024年の補正予算の1回に留めずに来年2025年以降の本予算に組み込んで効果を持続する方が望ましい」
と語る。
もう1つのネガキャンが、
「高所得者に恩恵」
というものだ。
年収210万円の人の減税額が所得税と住民税を合わせて約9万円なのに対し、年収500万円で約13万円、年収2300万円で約38万円という試算もある。
加藤勝信財務相は
「国と地方において減収が見込まれ、高所得者ほど減税の影響額が大きくなる傾向がある」
と述べた。
■「手取り増」と逆行
しかし、
「手取りの増加率」
でみると年収210万円で4・3%、500万円で2・6%、2300万円で1・7%となっている。
田中氏は
「金額で見れば高所得者層が有利に見えるが、所得との比率でみれば、低所得者の方が恩恵を受けることは明らかだ」
「『年収の壁』撤廃は国民民主党の看板政策で妥協はあり得ない」
「拒否すれば自民党も補正予算も通せず、政権の存立が危うくなるので吞まざるを得ないだろう」
との見方を示す。
国民民主党はガソリン税の
「トリガー条項」
の凍結解除や消費税率の時限的な5%引き下げなども掲げている。
加藤財務相は前出の会見で、トリガー条項の凍結解除で国と地方の減収が生じるとして、
「脱炭素に向けた潮流なども勘案しながら対応していく必要がある」
と言及した。財務省側がクギを刺した形にも見える。
田中氏は
「財務省は1度得た財源を失いたくない」
「財務省や自民党内の緊縮派は、論点を『年収の壁』に持って行き、消費税やトリガー条項の議論から目を逸らそうととする思惑もあるのかもしれない」
と推測する。
こうした中、厚労省は、会社員に扶養されるパートら短時間労働者が厚生年金に加入する年収要件(106万円以上)を撤廃する方向で最終調整に入った。
年収要件をなくせば保険料負担が新たに生じ、手取り収入が減る人も出てくる。
「手取りを増やす」
政策とは逆行する動きだ。
また、税制を巡っては、石破首相も防衛力強化の財源を確保する所得、法人、たばこの3税の増税の開始時期について、2024年年末の税制改正の議論で決着させる考えを示した。
石破首相は金融所得課税の強化に言及し、その後撤回する一幕もあった。
来年2025年夏には参院選も控えるが、前出の田中氏は
「現在は増税を言い出すのは難しいだろうが、7兆6000億円を取り戻しに動くため、将来的に『増税・負担増』路線になるだろう」
「防衛増税の開始はもちろん、石破政権が続けば、首相が掲げる防災省設置構想に関連して、インフラ整備のための『防災増税』を掲げるかもしれない」
と警鐘を鳴らした。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/893.html#c26

[政治・選挙・NHK295] 自公すり寄り国民民主の正体(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
56. 秘密のアッコちゃん[963] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 06:59:05 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[528]
<■724行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
田村秀男「お金は知っている」
民意は国民民主の「減税主導財政」にあり 上昇加速の消費者物価と下落し続ける実質賃金…「バラマキ偏重」に愛想つかした勤労世代
2024.11/8 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241108-QARE3DSESZNHDAU5RFZM3ZWBTM/
自民、公明の与党と国民民主党の政策協議が本格化した。
真の意義は、窮地に立つ石破茂政権の延命ではなく、不毛なバラマキ偏重財政を減税主導に転換できるかどうかにある。
歴代政権は長年、当初予算で増税や政策支出を削減する緊縮を行い、景気が悪化すれば景気テコ入れのための大型補正予算を慌てて組むパターンを繰り返してきた。
当座しのぎ、一過性であり、家計消費を中長期的に拡大させる効果に欠ける。バラマキは砂漠の水まき同然、終われば元の木阿弥(もくあみ)、デフレから脱却出来ないまま30年間近くも無駄金を使ってきた。残ったのは政府債務の膨張と勤労世代の疲弊である。
グラフは惨状を端的に示す。1990年を100とする消費者物価と実質賃金の指数であり、1997年以来、3度の大型消費税増税と照合させている。
一目瞭然、消費者物価は消費税増税の度に一時的に押し上げられるが、2022年後半からはエネルギー輸入コストの上昇や円安の影響で上昇に加速がかかった。
実質賃金は1997年をピークに多少のアップダウンを繰り返しながら下落し続けている。
1998年から2012年までの間は物価の下落幅以上に賃金が下がる。
2014年以降2023年までは物価上昇に賃金上昇が追いつかない。
今年2024年は春闘で5%台の賃上げがあり、物価上昇率を上回ったが、実質賃金の長期的な下落トレンドを逆転させる勢いは見られない。
今年2024年8月までの年間平均実質賃金は27年前よりも16%も低いのだ。
以上のデータから見ても、今回の衆院選で20歳代、30歳代を中心とした勤労世代が自公政権に愛想を尽かし、所得税減税や消費税率引き下げ、社会保険料負担軽減による手取りの大幅増を謳う国民民主支持に回った理由がよくわかる。
立憲民主党は議席数を伸ばしたが、比例区で獲得した票の伸び率は国民民主に圧倒されている。
立民の野田佳彦代表は民主党政権の首相として大型消費税増税を仕組んだ張本人である。
今回の選挙で本格的な減税には背を向け、バラマキ型の給付付き税額控除でやり過ごそうとした。
若者にはそっぽを向かれるはずである。
国民民主は自公との協議では強い立場にあるが、減税反対派が立ちはだかる。
緊縮財政主義の財務省に寄りそう与党幹部、経済学者と一部メディアで、一様に財源難、政府債務を問題にし、将来世代にツケを回すなと主張する。
国民民主の玉木雄一郎代表が真っ先に提起する所得税の基礎控除103万円の178万円への引き上げについて、林芳正官房長官は
「7兆〜8兆円の税収減になる」
と警告すれば、日経新聞が同調する有り様だ。
抵抗勢力は財政を単なる差し引き計算でしか考えない。
年収103万円以内に勤労収入を抑制していた働き手が活気づくことで人手不足が緩和し、家計も楽になるという経済のダイナミズムを無視している。
「103万円の壁」
除去はバラマキ型を減税型主導に転換する第一歩でしかない。
玉木代表が中途半端に妥協しないのは民意なのだ。

もはや主役は石破首相ではなく国民民主・玉木代表 悪くない外交、安保についての考え方…首相も交代したらどうか
2024.11/7 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241107-GXDXUUY26VMKZENNLVRHQISAVA/
先週、
「石破さんは辞めた方がいい」
というコラムを書いた後、今週は何を書くか迷っていた。
「予算を花道に退陣」
か、
「意外に長続き」
か、など考えたのだが、途中で気がついた。
もう石破茂首相を主語にしても意味がない。
主語つまり主役は国民民主党の玉木雄一郎代表なのだ。
2年前から、このコラムで
「玉木推し」
をしてきた私としては、今の
「玉木人気」

「ほらみろ」
とやや得意だが不満もある。
まず大人気の
「103万円の壁」
だが、私は
「小さな政府」
を支持する者なので、減税には賛成。
だが、
「入り」
を減らすだけでは政府は小さくならない。
「出」
も減らさないと。
だから、公約にもある
「後期高齢者の医療費自己負担原則2割」
などは減税と同時にやるべきだ。
また、これを書くと必ず
「財務省の犬!」
と叱られるのだが、それでも書く。
総額約8兆円の減税の財源が
「税収の上振れ」
というのは心許ない。
では、税収が下振れしたら増税するのか?
財源もきちんと議論してほしい。
連立に入らず野党の立場で政策ごとに是々非々で与党と協議するというのも気に入らない。
玉木氏が
「うん」
と言わないと法律一本、予算一本通らないというのは国民にとっては不安だ。
たとえ、
「なぜ敵と組むのか」
と国民やメディアから揶揄されても、国民を安心させ、国家を安定させるために辛抱強く連立協議を行い、妥協する所はして連立に加わるのが政治家の責任ではないか。
もちろん、それをしない自公政権はもっと悪い。
とはいえ、今や玉木氏は
「時の人」
だ。
香川の実家にはメディアが突撃取材に押しかけ、住んでいる高齢の両親や妻だけでなく近所の人も不安を感じているという。
こういう取材はダメだ。
また、玉木氏は、ラーム・エマニュエル駐日米国大使と2024年11月7日に会談する。
石破首相は早い時期に訪米して次期米国大統領との会談を目指しているが、米側は
「レームダック(死に体)」
の石破首相より玉木氏に会いたいのではないか。
今後与党は国民民主党と政策協議を行うが、
「トリガー解除」

「103万円の壁」
は飲まざるを得ない。
でないと予算が通らないからだ。
ただ、さすがに
「8兆円の減税」
は額が大きいので半分にしてくれ、いや最初は4分の1で、みたいな交渉が行われるのだろう。
最近の玉木氏の発言で、2つ驚いたことがあった。
サイバー防御法案の2024年年内提出を石破政権が見送るとの報道に、玉木氏が
「協力するから成立させよう」
と応じた。
また、石破首相の外交ブレーンである川上高司・内閣官房参与の米大統領選に関するインタビューについて、
「陰謀論の類い」
と切って捨てた。
玉木氏は外交、安保についての考え方も悪くないのではないか。
だったらいっそのこと、玉木氏を首相にしたらどうか。
小さな野党の代表が国民の運命を握っているよりは、首相になって責任を取る方が真っ当な政治だと思うのだ。
 (フジテレビ客員解説委員 平井文夫)

躍進の国民民主党、玉木代表が「政局」の先に見すえる未来 「裏自民党」批判は不正確 いよいよ問われる「政策実現力」
2024.11/6 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241106-KIVWTHLJNBM6PO7IOBPMG5SRIA/
2024年11月11日に召集される特別国会を控えて、国民民主党に注目が集まっている。
先の衆院選で惨敗した自民党と公明党は計215議席にとどまった。
自民党系の当選者らを加えても、過半数(233議席)に及ばないが、4倍増の28議席と躍進した国民民主党を加えた
「自公国連立」
が成立すれば、状況は一変するためだ。
ただ、首相指名で、国民民主党は1回目の投票も決選投票も党代表の
「玉木雄一郎」
と書くことを決めた。
これでは決選投票で無効票となり、相対的に多数の自民党の石破茂総裁が第103代内閣総理大臣に就任することになる。
自民党を事実上サポートするため、国民民主党を
「裏自民党」
と批判する声が上がるが、それは正確ではない。
そもそも、国会議員は何のために
「国民の審判」
を経て国会に送られるのか。
多数を制し、政権を担うためか。
確かにそれも重要だが、そこで思考停止してはならない。
国民民主党のキャッチフレーズは
「対決より解決」
だ。
これまでも、ガソリン税をめぐるトリガー条項凍結解除や、再エネ賦課金を一定期間停止して高騰する電気料金を引き下げることなどを提唱してきた。
今回の衆院選では、
「手取りを増やす」
を合言葉に、
「103万円の壁」
を打破すると主張した。
これが、若年層を中心に支持を広げることに繋がった。
玉木氏は、他党との協力について
「あくまで政策本位」
としている。
当然だ。
国民民主党は与党に入れば少数に過ぎず、思い通りに主張を通すこともできない。
他方、野党との連携では、
「小さな集団の悲哀」
は変わらない。
ならば、いっそ局面に応じてキャスチングボートを握り、自由な立場を利用して政策を実現する方が、国民に大きくアピールできる。
国民にとっても、重要なのは求める政策の
「実現力」
であり、誰がやるのかは二の次だ。
イデオロギー≠優先するなら、ひたすら数合わせの政権獲りゲームに興じる他はない。
野党第一党の立憲民主党は議席を98から148に増やしたものの、比例票は約7万票しか増えず、本質的な勢いに欠ける。
38議席と勢力が減少した日本維新の会は自公とも、立憲民主党とも組むつもりはなく、政権交代が生じることはないだろう。
参院で、自民党は113議席、公明党は27議席の計140議席で、与党が定数(248議席)の過半数を維持している。
ここで衆参がねじれを起こせば、国会の機能が停滞しかねない。
政局が混迷する中、各党は
「次」
を考えるべきだ。
「次」
で飛躍する政党こそが、天下を取るに違いない。 
(政治ジャーナリスト・安積明子)

バラマキ廃し、減税主導の財政へ 衆院選での与党惨敗受け、自民党が政権維持のため
田村秀男の経済正解
2024/11/5 12:00
https://www.sankei.com/article/20241105-NRXE3S4HRJKEDPCB7VDTGZPOSY/
衆院選での与党惨敗を受けて、石破茂首相と自民党は政権維持のために、若い勤労世代の支持を集めた国民民主党の所得税、消費税の減税案を取り込まざるを得なくなっている。
バラマキ偏重の歪んだ財政政策を是正するチャンスが到来したのだ。
「バラマキ」
と言えば、
「岸田文雄前政権のバラマキは酷かった、真にけしからん」
と、1カ月ほど前に会った某財務省幹部の憤懣ぶりが頭に浮かぶ。
一時は
「増税メガネ」
とメディアに揶揄されたほど財務省寄りと思わせた岸田氏が打ち出した電気・ガス料金補助、ガソリン価格への補助金、更に定額減税などのバラマキは許せないのだろう。
元はと言えば、財務省が頑強に減税に抵抗することから、岸田氏はその代わりのバラマキでやり過ごそうとしただけである。
家計の負担を軽くして、所得税や消費税を減税すれば良いはずだが、財務官僚は一旦減税すれば恒久化すると恐れ、自民党税調に反対させてきた。
このパターンは岸田政権時代に限らない。
当初予算で増税、政策経費を削減し、景気が沈みそうになれば、大型補正予算を組むのが歴代政権の恒例行事になっている。
補正予算の大半はその場凌ぎなのだから、計画性に欠け、バラマキに偏してしまう。
バラマキでも、消費が持続的に拡大すればまだしもだが、実際にはそうはならない。
国内総生産(GDP)の6割近くを占める家計消費は実質で2023年後半から前年水準を下回り続けている。
需要が不足するのだから、1990年代後半以来の慢性デフレから未だに脱却できない。
バラマキは砂漠の水撒き同然、国民経済を潤せないのである。
グラフは物価変動分を勘案した12カ月平均の実質賃金指数(1997年3月=100)、更に勤労者収入、収入から所得税、住民税更に社会保険料を差し引いた可処分所得(手取り)についての実質ベースの前年同期比増減率の推移である。
先の春闘では5%を超える賃上げが実現した結果、勤労者の収入と可処分所得は物価上昇分を加味しても2024年5月以降共に前年を上回っている。
それでも、2024年8月には伸び率が下がっている。
実質賃金は2024年5月以降少しずつ上向いている。
しかし、27年前1997年の水準を16%以上も下回っている。
賃金収入に頼る勤労者は貧しくなったままなのだ。
こうみれば、バラマキではなく、きちんと現役世代の減税と社会保険料負担の軽減、可処分所得(手取り)の増加を政策として訴えた国民民主党に若い層が惹かれた理由が分かる。
メディアが実施した衆院選比例区投票先政党に関する出口調査結果の年代別シェアをみると、20歳代、30歳代が最も多く投票したのが国民民主だった。
公明党の石井啓一代表は投票より10日前の2024年10月17日、低所得者世帯に10万円程度の給付が必要との考えを示し、自民党の森山裕幹事長が同調する様子を見せると、交流サイト(SNS)では若者世代を中心に反発する声が湧き上がった。
それを見抜けなかった自公が大敗したのは、バラマキ型政治の終焉を告げている。
自民と国民民主は2024年10月31日に経済対策や税制改正の協議開始で合意した。
自民は予算案など重要案件ごとに国民民主が協力する
「部分連合」
を目指す。
石破政権が存続できるかどうかの瀬戸際に立たされている以上、国民民主の玉木雄一郎代表が、石破首相に国民民主案を丸呑みさせる政治情勢にある。
障害はある。
「政府債務が悪化している中、財源はあるか」
と問われると政治家は弱い。
だが、経済はダイナミックであり、単純な差引勘定では計れない。
現実に、円安の下で法人税収が伸び、物価高で消費税収更に所得税収も増えている。
おかげで政府の基礎的財政収支(国債関係を除く財政収支)は税収増を受けて2025年度は黒字化する情勢にある。
国際的な財政指標である政府の純債務のGDP比率は2022年以降、急速に減っており、2024年6月時点で86%、15年ぶりの低水準にある。
所得税、消費税の減税は家計の可処分所得水準を押し上げ、消費を増やすので税収も増える。
日銀も金融緩和を維持するので、円安基調は変わらない。
所得税の基礎控除を引き上げると、年収103万円以内に年間所得を抑制していた働き手が活気付き、人手不足を緩和し、家計も楽になる。
歪んだバラマキ財政と決別し、減税主導で経済を安定成長軌道に乗せる。
石破首相の活路はそれしかない。
(編集委員)

国民民主は「民社党」になれるか 元民社書記局員、荒木和博氏「政権に影響力を」と期待
2024/11/5 10:20
https://www.sankei.com/article/20241105-Y4HMG7FH5BAXDGOOXC3T7RW3HM/
先の衆院選で国民民主党が改選前の4倍の28議席を獲得して躍進。
自民党と国民民主は政策ごとに協力する
「部分連合」
に向けた動きを本格化させている。
部分連合を、55年体制末期に国連平和維持活動(PKO)協力法成立で実現したのが民社党だ。
「テーマによっては自民より右」
と言われた民社のように、国民民主はなるのだろうか。
元民社党本部書記局員で特定失踪者問題調査会代表の荒木和博氏に聞いた。

■国民民主に民社の遺伝子
ーー民社党とは
昭和35年に社会党の右派が分裂して結成されました。
当初の正式名称は民主社会党です。
共産主義を否定し、資本主義の修正を目指す福祉国家路線で、防衛や行政改革、教育改革などでは自民よりはっきり主張しました。
しかし自民と連立を組むことはなく、政権に参加したのは平成5〜6年の細川、羽田内閣の10カ月だけです。
新進党の結成に伴って6年12月に解散しましたから、来月で解党30年です。
私は中学生から民社のファンで、大学卒業後の昭和54年から解党まで本部書記局員でした。

ーー民社の遺伝子は国民民主にあるか
現職の国会議員でかつて民社党員だったのは、自民の山谷えり子、高木啓両氏、立民の渡辺周、熊谷裕人両氏、国民民主の川合孝典氏、日本保守党の河村たかし氏と、所属政党は分かれています。
しかし解党後に民社の理念に共鳴していた人たちが今は国民民主に多く所属しています。
また、民社は全日本労働総同盟(同盟)に支持され、国民民主はUAゼンセンなど旧同盟系労組に支えられていますから、民社の遺伝子の一部は国民民主に継承されています。

ーー民社は共産党の宮本顕治元議長の「リンチ共産党事件」(共産党はスパイ査問事件と呼称)を追及するなど、「右」のイメージを持たれていた
私が取り組んでいる北朝鮮による拉致事件を国会で最初に取り上げたのは民社の塚本三郎委員長でしたし(政府は答弁せず)、国鉄の分割民営化は同盟傘下の鉄道労働組合(鉄労)があったから成し遂げられました。
皇室への尊敬の念も自民よりありました。
元号法制化には積極的に取り組みました。

ーーそういう点では国民民主はマイルドだし、議員の思想にばらつきがある
民社には、共産党や社会党左派のマルクス・レーニン主義と対決する民主社会主義という思想理念がありました。
国民民主には○○主義と呼べるものがありません。
これは善しあしではなく時代状況の違いでしょう。

■自公民、PKO協力法で部分連合
ーー民社には、社会、公明と一緒に自民に対抗する「社公民路線」と、自民に協力する「自公民路線」があった
大雑把に言えば自民と連携して政策を実現しようという流れと、元々社会党だったのだから労働者の党としてまとまるべきだという流れがありました。
これは派閥対立というより、どちらも選択肢だったということでしょう。
しかし現実には自民が強くて、連立も閣外協力もできる余地がありませんでした。
ただ、平成元年に自民が参院で過半数割れした後、大内啓伍委員長時代の3年には湾岸戦争に90億ドル追加支援する補正予算案に自公民で賛成し、4年には社会党が牛歩戦術で抵抗する中、PKO協力法を成立させました。
あれは部分連合でした。

ーー自公民ならぬ「自公国」を実現するとしたら、国民民主にとって「部分連合」「連立」「閣外協力」のどれがいいのか
『年収の壁』の引き上げやガソリン税の一部軽減、消費税減税など、自分たちがやるべき政策を実現できるかどうかで、選択肢を判断すればいいと思います。

ーー国民民主は民社のようになれるか
自分自身にとって所属政党は民社だけで、国民民主の党員ではありませんから無責任な意見ですが、民社は小さいながらも政策のデパートでした。
国民民主は経済だけでなく幅を広げ、総合的な政策を進めてほしいですね。
民社には民主社会主義研究会議(民社研)に中道系、保守系の錚々たる学者が集まっていました。
ああいうブレーン軍団が国民民主にもあったほうがいい。
党員教育も必要でしょう。
玉木雄一郎代表には、政策力を強化して、民社がなし得なかった、政権に対する影響力発揮を期待しています。

あらき・かずひろ
昭和31年、東京生まれ。
慶応大卒業後、民社党本部に入り、中央党学校事務局、青年局などで勤務。
解党時は全国青年部副部長。
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会(救う会)事務局長を経て、特定失踪者問題調査会代表。
拓殖大海外事情研究所教授。
元陸上自衛隊予備陸曹長。

与野党連携は「政策ごと」65%支持 国民民主への期待感浮き彫り
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 18:47
https://www.sankei.com/article/20241104-KZUFNYT2PZNJZD4IWBZINNDCUA/
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、与党との連携の可否を政策ごとに決める国民民主党の方針を支持する回答が65・1%を占め、
「新しい意思決定の仕組み」(玉木雄一郎代表)
に対する期待感が浮き彫りになった。
年収が103万円を超えると所得税が発生する
「103万円の壁」
の解消などを巡り、与党との交渉で具体的な政策推進に繋げられるかが焦点となる。
国民民主は、自民、公明各党との間で、
「103万円の壁」
引き上げなどの案件ごとに政策協議を行う方針を確認している。
2024年11月11日には石破茂首相(自民総裁)と玉木氏が党首会談に臨む方向だ。
国民民主が主張する
「103万円の壁」
の引き上げを巡り、世論調査では
「引き上げるべきだ」
との回答が77・2%に達した。
玉木氏は2024年11月3日放送のBSテレ東番組で、引き上げは
「有権者との約束だ」
と述べ、自民が応じない場合は政権運営に協力しない姿勢を示している。
「壁」
が解消されなければ
「国民民主に期待した人にとってもゼロ回答だ」
とも指摘した。
与党への牽制を重ねる玉木氏にとって、世論の賛同は追い風といえそうだ。
期待感は政党支持率にも表れている。
2024年10月5、6両日の前回調査で1・3%だった国民民主の支持率は、8・8ポイント上昇して10・1%となった。
今回の調査では、他の野党も前回より支持率を伸ばす傾向がみられたが、6・4ポイント増(13・7%)の立憲民主党、1・4ポイント増(3・5%)の共産党、1.3ポイント増(5・3%)の日本維新の会などと比較して、国民民主の上昇幅の大きさは際立っている。
政策ごとに態度を決める国民民主の方針を評価すると答えた人は、同党支持層に限ると83・9%に達し、自民支持層でも63・2%を占めた。
一方、立民支持層では比較的低く51・1%にとどまった。

適切な政権の枠組みは? 「年収の壁」は? 質問と回答(11月2〜3日)
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 13:16
https://www.sankei.com/article/20241104-2KY7G7Z5GVOJLNTTWBFSDX5DQM/

【問】石破茂内閣を支持するか
支持する43.8(53.3)
支持しない49.8(35.8)
他6.4(10.8)

【問】どの政党を支持するか
支持政党はない28.3(42.4)
自民党25.8(34.3)
立憲民主党13.7(7.3)
国民民主党10.1(1.3)
日本維新の会5.3(4.0)
公明党3.7(2.6)
共産党3.5(2.1)
参政党3.0(0.4)
れいわ新選組2.8(1.1)
日本保守党1.6(−)
社民党0.4(0.2)
その他の政党0.1(0.9)
他1.5(3.4)

【問】今回の衆院選で、与党の議席は過半数を下回った。石破首相が続投してもよいと思うか
続投してもよい55.3
交代すべきだ36.5
他8.2

【問】自民党は政治資金の不記載があった議員について、今回の選挙で、公認見送り、または小選挙区と比例代表の重複立候補を認めない対応で臨んだ。選挙で自民党の「政治とカネ」の問題にけじめがついたと思うか
けじめがついた10.6
けじめはついていない85.5
他3.9

【問】不記載問題で、今回の選挙で自民党から公認されず、当選した議員が今後、国会で自民党の会派に入ることについて、適切だと思うか
自民党会派入りするのは適切ではない52.0
ある程度の期間を経た後であれば問題ない30.9
すぐに自民党会派入りしても問題ない13.2
他3.9

【問】今回の衆院選で、野党の国民民主党は選挙前の7議席から28議席へと4倍の議席を獲得した。与野党とも過半数の議席を維持していない中、国民民主党が与野党の間で今後どのような対応を取るのが望ましいか
政策ごとに与党に賛成、反対の立場を選ぶ65.1
これまで通り野党の立場を取る21.9
自民、公明とともに与党の立場を取る9.5
他3.5

【問】国民民主党は、パートやアルバイトで働く人の「年収103万円の壁」について、非課税枠を引き上げるべきだとしている。103万円の基準を引き上げるべきだと思うか
引き上げるべきだ77.2
引き上げなくてよい16.6
他6.1

【問】11日に衆院で行われる予定の首相指名選挙で、誰が指名されるのがふさわしいか
自民党 石破茂総裁46.1
立憲民主党 野田佳彦代表17.4
国民民主党 玉木雄一郎代表10.2
その他16.6
他7.1
日本維新の会 馬場伸幸代表2.7

【問】今後の政権の在り方について、どうあるべきか
立憲民主党と他の野党が連立して過半数を得て政権交代する31.1
自民・公明が過半数を下回ったまま政権を維持30.5
自民・公明が新たに他の党と連立して、過半数を得て政権を維持30.2
他8.2

【問】石破内閣に今後取り組んで欲しい政策は(2つ選択)
物価高・賃上げ対策43.2(39.5)
経済対策・景気対策34.8(35.0)
年金・医療・介護27.2(27.3)
子供・子育て支援25.4(24.9)
外交・安全保障15.6(17.4)
災害対策10.4(13.0)
政治とカネ9.7(11.1)
地方活性化8.7(9.9)
原発・エネルギー政策6.2(3.6)
行政改革・財政再建5.6(3.4)
憲法改正3.2(2.9)
女性活躍、多様性2.9(3.8)
それ以外1.1(0.7)
他1.2(1.4)

【問】「政治とカネ」問題の再発防止のために、どういった政治改革が重要だと思うか(2つ選択)
政策活動費の使い道の公開40.9
政治資金の透明化やデジタル化での公開34.0
政治資金をチェックする第三者機関の設置28.5
政治資金パーティーの全面禁止27.2
企業などによる政治資金パーティー券の購入禁止15.0
いわゆる旧文通費の使い道の公開14.5
政策活動費の廃止14.0
企業などからの献金禁止11.7
それ以外1.1
他2.7

【問】物価高対策として最優先で取り組むべきことは何か
減税32.7
賃上げの継続23.1
円安の是正など金利政策の見直し15.0
低所得への支援11.4
家計への給付9.6
事業者への支援5.1
他3.0

【問】今後の年金制度について、給付と保険料負担のバランスはどのようにあるべきだと思うか
年金給付が変わらないことを優先し、やや保険料負担が増える30.6
保険料負担が変わらないことを優先し、年金給付がやや減る22.8
保険料負担を減らすことを優先し、年金給付が減る20.0
年金給付を引き上げることを優先し、保険料負担が増える19.0
他7.6

(注)数字は%。カッコ内の数字は10月5、6両日の前回調査結果。「他」は「分からない」「言えない」など。
世論調査の方法
調査エリアごとの性別・年齢構成に合わせ、電話番号を無作為に発生させるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で電話をかけ、算出した回答数が得られるまで調査を行った。電話の割合は「固定電話4:携帯電話6」。内閣支持率のみ回答が不明確な場合には、「どちらかと言えば」と再度質問して回答を得た。調査対象は全国の18歳以上の男女1012人。小数点以下第2位を四捨五入しているため100%にならないことがある。

石破内閣支持率、異例の急落43・8% 不支持が支持を逆転、続投容認は5割超
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 11:44
https://www.sankei.com/article/20241104-II3KPFVE6ZNENPSQP73RF7YTGY/
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が2024年11月2、3両日に実施した合同世論調査で、石破茂内閣の支持率は43・8%となり、政権発足直後の前回調査(2024年10月5、6両日)の53・3%から9・5ポイント急落した。
不支持率は前回比14・0ポイント増の49・8%で、支持率を逆転した。
政権発足から僅か1カ月余りで不支持が支持を上回るのは異例だ。
一方で、先の衆院選では与党が議席が過半数を割り込む結果となったが、首相の続投については「続投してもよい」(55・3%)が「交代すべきだ」(36・5%)を上回った。
2024年11月11日召集の特別国会での首相指名選挙で、誰が首相に指名されるのが相応しいかを尋ねたところ、
石破首相(自民党総裁)が46・1%でトップ。
次いで、
▽立憲民主党の野田佳彦代表17・4%
▽国民民主党の玉木雄一郎代表10・2%
▽日本維新の会の馬場伸幸代表2・7%
と続いた。
今後の政権の在り方についての質問では、
「立民と他の野党が連立して過半数を得て政権交代する」(31・1%)

「自公が過半数を下回ったまま政権を継続」(30・5%)、
「自公が新たに他の党と連立して、過半数を得て政権を継続」(30・2%)
の3つの回答が拮抗した。
衆院選で躍進し、国会でキャスチングボートを握った国民民主に関し、今後の対応に望むことについては
「政策ごとに与党に賛成、反対の立場を選ぶ」が65・1%で最多。
「これまで通り野党の立場を取る」が21・9%で、
「自民、公明と共に与党の立場を取る」は9・5%
だった。
また、国民民主が目玉政策として掲げ、自民側に政策協議を求めている
「年収103万円の壁」
引き上げに関しては
「引き上げるべきだ」(77・2%)

「引き上げなくてよい」(16・6%)
を大きく上回った。
一方、自民の派閥パーティー収入不記載事件を巡り、衆院選で不記載のあった候補者を非公認などの対応で選挙戦に臨んだことで「政治とカネ」の問題にけじめがついたかを尋ねたところ、「けじめはついていない」が85・5%に上ったのに対し、「けじめがついた」は10・6%。非公認で当選した議員らが自民会派入りすることについて「自民会派入りは適切ではない」が52・0%に達した。「ある程度の期間を経た後であれば問題ない」は30・9%、「すぐに会派入りしても問題ない」は13・2%にとどまった。
調査では内閣支持率に関し、答えが不明確な場合は「どちらかと言えば」と再度、質問して回答を得た。

規正法再改正は年内実現を 国民玉木氏、政活費廃止
2024/11/3 11:45
https://www.sankei.com/article/20241103-EZNFVHU6X5KJZLMLTTZUSM22DI/
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年11月3日、政治資金規正法の再改正は2024年12月初旬にも召集見込みの臨時国会で行うべきだとの認識を示した。
政策活動費の廃止や、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開と残金返納を挙げ、
「臨時国会で再改正し、2024年年内に速やかに実現すべきだ」
と東京都内で記者団に述べた。
玉木氏は、衆院選で自民、公明両党の与党が過半数割れしたことに触れ、
「政治とカネの問題に決着をつけろということだ」
「検討している時間も余地も残されていない」
「自公は結論を出すことを求められている」
と強調。
「立憲民主党をはじめ他の野党とも協力し、臨時国会で再改正に取り組んでいきたい」
と意欲を示した。
政治資金を監督する独立性の高い第三者機関も速やかに制度設計し、2024年年度内に発足させるべきだと指摘。
企業・団体献金の禁止に関しては
「参院では自公が過半数を占めている」
「成立の見通しを踏まえて判断していく」
と語った。

年収の壁、ゼロ回答認めず 国民玉木雄一郎代表、自民に要求
2024/11/3 12:52
https://www.sankei.com/article/20241103-SN3SD5CPUVM5DP5JCK3ASPLKLE/
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年11月3日放送のBSテレビ東京番組で、年収が103万円を超えると所得税が発生する
「年収の壁」
の引き上げに自民党が応じない場合、政権運営に協力しない考えを示した。
「有権者との約束だ」
「(引き上げなければ)国民民主に期待した人にとってもゼロ回答だ」
と述べた。
立憲民主党など他の野党と連携する課題として政治改革を例示。
「案件ごとに協力する」
「対象は自民、公明両党に限定されない」
と語った。
玉木氏は、石破茂首相(自民総裁)との党首会談が実現した場合、年収の壁の引き上げは
「国民が求めている」
として、協力を要請する意向を記者団に表明。
立民の野田佳彦代表との会談では、政治資金規正法の再改正に加え、安全保障やエネルギー政策といった基本政策の一致に向けた協議の本格化を求める考えを示した。

高橋洋一「日本の解き方」
国民民主「103万円の壁撤廃」は実現可能か 控除拡大は減税と同じ効果、財務省へのアンチテーゼに 賃金上昇率目標も検討すべき
2024.11/2 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241102-4CKOQXQOUFMPPFLNUW5T4DIG6M/
石破茂首相は国民民主党との
「部分連合」
を視野に入れている。
国民民主党は基礎控除の103万円から178万円への拡大、消費税5%などを掲げているが実現可能だろうか。
国民民主党の政策のうち、他党にない
「基礎控除等を103万円から178万円への引き上げ」
について取り上げたい。
まず、178万円という
「中途半端」
な数字に驚く。
これは、1995年からの最低賃金上昇率1・73倍から、103万円を1・73倍して得られる。
103万円は基礎控除と給与所得控除の合計だが、1995年に103万円に引き上げて以来、29年間据え置きである。
そこで、最低賃金の上昇と合わせて引き上げるべきだというのが国民民主の主張である。
ここまで厳密に拘らくてももいいが、国民民主党らしいとも言える。
控除の拡大は減税と同じだ。
控除額が増えれば、少なくとも所得税として
「75万円×税率(年収に応じて5〜45%)」
の額が手元に残るようになって、手取りが増える。
この政策が面白いのは、財務省は増税しないと言いながら、控除額の縮小を狙う
「ステルス増税」
をしばしば企むが、そのアンチテーゼになるからだ。
例えば、給与所得控除について
「海外と比較すると日本は大き過ぎるので縮小しよう」
と躍起になっている。
一方、基礎控除は日本だけが国際的に低いのは知らんぷりという具合だ。
この
「減税」(控除の拡大)
でも、財源はどうするのかという反論があるだろう。
仮に基礎控除を75万円引き上げると、所得税率が平均10%、住民税率が10%とすれば、7兆円程度の減収額となる。
もっとも、この程度であれば、名目で5%成長すれば自然増収で手が届く範囲であるので、それほど心配する必要はないとも言える。
また、この政策との関連で、最低賃金について、
「全国どこでも時給1150円以上を早期に実現する」
としている。
自民党の「2020年代に1500円」、立憲民主党も「1500円」を掲げているのと比べると控えめな数字である。
1500円の方がいい加減な数字であるので、国民民主党に逆に信頼感が出るのではないか。
気になるのは、金融政策に関する公約がないことだ。
立民の
「0%超の物価目標」
は論外であるが、労働者の党である国民民主党が公約に掲げていないのは不自然だ。
かつて筆者が玉木雄一郎代表と話した時、インフレ目標ではなく
「賃金上昇率目標」
を主張した。
元々インフレ目標のベースになっているのがインフレ率と失業率の関係を示した
「フィリップス曲線」
であるが、同曲線は賃金上昇率と失業率の関係が元になっているので、玉木代表の意見には一理ある。
大胆に言えば、インフレ目標2%より、賃金上昇率3〜5%のほうが日本経済のためになるので、検討してはどうか。
それを消費税5%、社会保険料の軽減、トリガー条項の凍結解除と共に自公政権にぶつけたら面白い。
今の自公なら受け入れ余地はあるが、石破政権を退けた後からの方がより有望だろう。
 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

国民民主と政策協議も…自民に裏切り≠フ過去 維新と文通費見直し合意も反故、馬場代表「自民は狡猾、聞いてる振りはする」
2024.11/1 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241101-H5TBRZVN3VLIBK52CGPVQGX2LQ/
自民党と国民民主党が
「部分連合」
に向けた動きを加速させている。
少数与党の石破茂政権は、国民民主党を取り込むことで、首相指名選挙やその後の国会運営を有利に運ぶ思惑だ。
国民民主党は衆院選で公約に掲げた
「年収103万円の壁」
撤廃などの実現に前進するが、要求通りの成果を得られるかは不透明だ。
過去には日本維新の会が自民党との合意を反故にされた経緯もあり、警戒感は強い。
自民党の森山裕幹事長と国民民主党の榛葉賀津也幹事長は2024年10月31日の会談で、政策協議を開始する方針で一致した。
公明党を加えた3党は今後、税制や補正予算を巡って合意を模索する。
国民民主党は、年収が103万円を超えると所得税が発生する
「年収の壁」
を撤廃するため、所得税の基礎控除と給与所得控除の合計を最低103万円から178万円に引き上げることを最優先事項としている。
だが、実現機運に冷や水を浴びせるように、
「税収が計約7兆6000億円減る」
「高所得者ほど恩恵が大きい」
などネガティブな論調が広がった。
玉木代表
「『103万円』引き上げなければ予算、法案に協力できない」
玉木雄一郎代表は2024年10月31日、X(旧ツイッター)で
«財務省がマスコミを含めて
「ご説明」
に回っている効果はさすがです»
と皮肉った。
«引き上げができなければ、我が党は予算にも法案にも協力できない»
と強調する。
与野党の合意が実現しなかった前例もある。
日本維新の会は岸田文雄政権当時の今年2024年5月、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の見直しについて自民と合意文書を交わしたが、反故にされた。
馬場伸幸代表は2024年10月31日放送のMBSの番組で
「自民党さんは狡猾ですから、そんなに簡単に野党側の声を聞く政党ではない」
「聞いてる振りはするが」
と話した。
国民民主党も、ガソリン税を軽減する
「トリガー条項」
の凍結解除について岸田政権下で3党協議し、予算案にも賛成したが、議論は頓挫した。
石破政権は国民民主党の案を丸吞みもしたくないが、議論を決裂させて、立憲民主党などが今後、不信任決議案を提出した場合、賛成に回られることも避けたい。
「部分連合」
という名の微妙な関係が続きそうだ。

「軍事オタク」石破首相が自衛隊に入隊したら…「せいぜい3佐止まり」「宰相の器」ではない 自民党を仕切るには荷が重すぎか
2024.11/1 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241101-QZZY25QUHZIJDPESFQ6IRGUKLI/
「安全保障の専門家」
を自任し、
「軍事オタク」
とも呼ばれる石破茂首相だが、防衛大学校から自衛隊に入隊していれば、どのくらいの階級まで昇進することができただろうか。
「せいぜい3佐(少佐)だろう」
ある自衛隊元幹部はこう言い切る。
海上自衛隊でいうと、2等海佐(中佐)ならば通常の護衛艦の艦長となる。
中佐は英語で
「Commander」
と呼ばれる。
つまり、石破氏は指揮官には相応しくないという意味だ。
防衛相経験者でもある石破首相だが、別の元幹部自衛官たちも
「石破さんと河野太郎さんだけは首相にしてはならない」
と口々に言う。
2024年9月27日に行われた自民党総裁選の決選投票で、高市早苗前経済安保相ではなく、石破氏に投票した国会議員たちに聞かせたかった発言だ。
2024年10月27日投開票の衆院選について、石破首相は自民党と公明党で過半数(233議席)という
「勝敗ライン」
を設定していた。
石破首相がライバル視する安倍晋三元首相も第2次政権時代、
「勝敗ライン」
を同じく自公で過半数と言っていたが、実際には自民党単独で300議席が目標だった。
目標には僅かに及ばなかったが、2012年で294議席、2014年が290議席、2017年が281議席だった。
2021年の岸田文雄前首相の時でも261議席だった。
石破首相が今回獲得した191議席が如何に低い数字であるかは一目瞭然だ。
にもかかわらず、石破首相は
「何で自分が辞めなければいけないんだ」
と開き直っている。
総裁選の決選投票で石破首相に投じた自民党の国会議員には分からなかったことが、国民にはよく分かっていた。
石破首相が
「宰相の器」
ではないということを。
「森山(裕)幹事長に足を引っ張られた」(自民党ベテラン)
との見方もある。
確かに、石破首相は総裁選では新内閣発足後、予算委員会を開いて議論を尽くすべきだと発言していた。
だが、森山氏の1日も早い選挙の方が野党の態勢が間に合わず有利だとの説得に応じ、選挙日程を前倒しした。
森山氏は、パーティー券収入を政治資金収支報告書に記載しなかった候補を一時は公認するとしながら、批判を浴びると12人を
「非公認」
として混乱をもたらした。
選挙戦終盤では、
「非公認」
とした候補者が代表を務める政党支部に公認候補と同額の2000万円を支給し、決定的な打撃を与えた。
森山氏と事務方トップ、元宿仁事務総長の責任は大きい。
そして、最終責任を負うべきは総裁である石破首相である。
石破首相と森山氏に共通しているのは
「小さな派閥」
しか率いたことがないことだ。
自民党のような大所帯を仕切るには荷が重過ぎた。
本来ならば菅義偉副総裁が目配せすべきだったが、かつてのような切れを欠いている。
石破首相は2024年10月28日の記者会見で、
「国政は一時たりとも停滞が許されない」
と続投する意向を表明したが、信を失った石破政権が続くことは国益にならない。
 (産経新聞特別記者・有元隆志)

国民民主は石破政権延命に協力せず 玉木代表「政策本位」と強調、手取り増額に重ねて意欲
2024/11/2 23:41
https://www.sankei.com/article/20241102-OOKEJMQS6JKRDCSA6ILG6IR6QA/
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年11月2日、自身のインターネット番組で、自民党と政策ごとに連携する国民民主の方針を巡り
「石破政権の延命に協力するつもりはない」
「あくまで政策本位だ」
と強調した。
「手取りを増やす」
政策の実現にも重ねて意欲を示した。
来夏の参院選に関し
「比例代表で6、7人を当選させたい」
と力説。
選挙区では地元の香川や、大阪で候補者擁立を目指す考えを示した。

国民・榛葉氏会見が荒れる 持論唱え続けるフリーにベテラン記者が苦言、会見で言い合いに
2024/11/1 18:53
https://www.sankei.com/article/20241101-D6XJYFGW3BHJ3DEXLSLCE6DROU/
国民民主党の榛葉賀津也幹事長の2024年11月1日の記者会見で、次の首相指名選挙で同党は立憲民主党の野田佳彦代表に投票すべきだとして持論を唱え続けるフリーの記者に対し、ベテランの記者が苦言を呈し、言い合いになる場面があった。
会見で記者同士が言い合いになるのは極めて珍しい。
■「国民を騙した」に「政治の混乱目的でない」
国民民主党は1回目の投票も、過半数を得た候補がいない場合の上位2人による決選投票も、所属議員は玉木雄一郎代表に投票する方針を決めている。
このフリーの記者は、榛葉氏に対し、決選投票で玉木氏に投票することは、野田氏の得票が伸びず、結果として石破茂首相の続投を許すとして、
「石破政権を延命させることに等しい」
「『野田(佳彦)』と書いて政権交代を果たさないのか」
「国民は騙された」
などと持論を展開。
これに対し、榛葉氏は参院側は与党が過半数を占めていることを挙げ、
「騙していない」
「ずる賢い与党なら野田氏に首相をやらせて、法案を1本も通さない」
「やっぱり野田政権ダメじゃないか、また自民党にかえって安定政権だ」
などと語った。
フリーの記者は納得していない様子で、
「なぜそれを選挙中に訴えないのか」
「石破政権を延命させると国民を騙したことになるじゃないか」
と再び声を張ると、榛葉氏は
「政治を混乱させることが目的ではない」
「(選挙では)各党と等距離で政策実現するといってきた」
「手取りを上げる政策実現を訴えてきた」
「野田氏を首相にするとは1回も言っていない」
と反論した。
■「やらせ記者」の言葉に反応
フリーの記者は
「(野田政権と石破政権の)どちらが(国民民主の訴える政策を実現する)可能性が高いのか」
と食い下がろうとしたが、会見に参加するベテランのフリーカメラマンの堀田喬氏が
「質問する所だ」
「態度悪いよ」
「次に回せ」
などと割り込んだ。
榛葉氏も
「今日はいい司会進行がいる」
と冗談めかしたが、フリーの記者が堀田氏に対して
「やらせ記者」
と言うと、顔色を変えて
「(堀田氏に)ちょっと失礼じゃないか」
「やらせ記者っていうのはダメだよ」
「それぞれの立場で取材しているんだから」
「同業者に対して、やらせというのはダメだ」
と苦言を呈した。
一方、堀田氏はフリーの記者に対し
「時間も限られているんだよ」
「常識を守れ」
というと、フリーの記者も
「時間を邪魔しないでください」
と反論。
会見場の後方で言い合いになっている状況に、榛葉氏は
「えらい展開になった」
「(今回初めて出席した記者は)来週からやめようかってなる」
と場を収めようとした。
ただ、フリーの記者は、会見直後も
「国民だまし党と呼ばれるじゃないですか」
「国民自民党と呼ばれる」
などとしつこく声を上げていた。

国民代表、部分連合に言及 政策重視、連立参画は否定 首相指名「玉木と書く」
2024/10/29 12:13
https://www.sankei.com/article/20241029-LNSLZJWFJBLRFLFEHWQW42LV7U/
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年10月29日、国会内で記者会見し、自民、公明両党の連立政権との向き合い方について
「政策ごとに、良いものには協力するし駄目なものには駄目だと言っていく」
と述べ、部分連合の可能性に言及した。
連立政権への参画は重ねて否定した。
特別国会の首相指名選挙では、自身を含む28人の党所属衆院議員は1回目、決選投票ともに
「玉木雄一郎と書く」
と表明した。
部分連合を含む協議に関して
「自民だけでなく、立憲民主党や日本維新の会の幹事長や国対委員長ら、つかさつかさで情報交換していると報告を受けている」
と説明。
自民総裁の石破茂首相や立民の野田佳彦代表から党首会談の要請があれば
「拒否するものではない」
と語った。
衆院選公約に掲げた手取りを増やす政策の実現を政府、与党に働きかける考えを表明。
衆院選結果を受け
「与党が過半数を割り、今までと同じ意思決定ルールでの政権維持は難しい」
「謙虚に、多様な民意に耳を傾けるべきだ」
と求めた。

国民玉木代表が玉川徹氏に反論「取材してから言ってください」自公政権でのポスト意欲の指摘に
[2024年10月29日11時39分]
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/202410290000471.html
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年10月29日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、元テレビ朝日社員、玉川徹氏の番組中でのコメントに反論した。
玉川氏はこの日放送されたテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月〜金曜午前8時)に出演。
同番組は、衆院選で自民党が与党過半数割れに陥ったことで今後の展開がどうなるかを特集した際、改選前から4倍の28議席と大躍進し、今後キーマンとなる国民民主党の動向に触れた。
その際、玉川氏は、同党の玉木雄一郎代表に入閣やポスト獲得などの思惑があるのではないか、という趣旨のコメントをした。
玉木氏はXで、玉川氏のコメントを指摘した投稿を引用する形で
「モーニングショーでそんなこと言ってるんですか!」
「ストなんか欲しくありません」
「今、私たち国民民主党が欲しいのは、国民の『手取りを増やす』経済政策の実現です」
と主張した。
その上で
「玉川さん、取材しないで喋らないで取材に来てください!」
と、玉川氏に呼び掛けた。
玉木氏はこの投稿後に行った定例会見でも、
「連立政権入りはないという理解でいいのか」
と問われ
「ありません」
と明言した上で
「某民放の朝のワイドショーで、私が何か入閣したいとかポストがほしいなどとコメントされていたやに聞いているが、全くありません」
「取材してから言って頂きたい」
「そういうことを公共の電波で取材もなく言うことはやめて頂きたい」
と反論した。
その上で
「私たちが欲しいのはポストではなく、手取りを増やす、国民の懐を潤す経済政策の実現が欲しいんですよ」
「そのためにやるべきことは全てやりたいと思っている」
と主張。
「野党の議席が増えたことは、国民からしたら関係ない」
「暮らしをどうしてくれるかの、政策としてちゃんと実現してくれるかが一番関心事だと思う」
「ポストや政権の枠組みは、多くの国民には関係ない」
とも述べた。
各社の報道では、少数与党になった石破政権の今後の政権の枠組みを巡り、様々な見方が指摘されている。

武藤容治経産相、国民民主の主張を一蹴 「トリガー条項」凍結解除などに否定的見方
2024/10/29 12:22
https://www.sankei.com/article/20241029-6EUVJ55PQJKFBADQU2DQKSJD24/
衆院選で過半数割れした自民、公明両党が協力を模索する国民民主党が主張する
「トリガー条項」
の凍結解除について、武藤容治経済産業相は2024年10月29日の記者会見で否定的な見方を示した。
トリガー条項はガソリン税を一部軽減する措置で、武藤氏は
「(凍結解除で)ガソリンスタンドや石油元売り会社で大きな資金負担が生じることに関し解決策を見い出すに至っていない」
と述べた。
トリガー条項は、レギュラーガソリンの全国平均小売価格が3カ月連続で1リットル当たり160円を超えた場合、価格に上乗せされるガソリン税53・8円のうち上乗せ分25・1円を免除する。
現在は東日本大震災の復興財源を確保するため凍結している。
ガソリン価格は高値が続き、2024年10月21日時点の全国平均小売価格は前週調査から横ばいの1リットル当たり174円90銭だった。
政府が石油元売り会社に支給している補助金により、18円20銭の抑制効果があった。
トリガー条項の凍結解除を巡っては国民民主の提案で自公両党との3党で検討チームを設置し議論を重ねたが、進展しなかった。
凍結解除は国と地方で大きな税収減になるとの意見もある。
武藤氏は
「脱炭素への国際的な潮流も勘案する必要がある」
とも語った。
また国民民主は太陽光や風力発電など再生可能エネルギー普及のため電気料金に上乗せされている
「再エネ賦課金」
の徴収停止を主張するが、武藤氏はこれにも否定的な見解を示した。
「仮に徴収停止したとしても、再エネ導入拡大に必要な費用は何らかの形で(国民が)負担する必要があり、現行制度を着実に運用していく」
と述べた。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/889.html#c56

[政治・選挙・NHK295] 日本保守党・百田尚樹氏「30超えたら子宮摘出」「SFとして」発言(朝日新聞デジタル) 達人が世直し
20. 秘密のアッコちゃん[964] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 07:31:26 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[529]
<■341行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
衆院選の投票率「60.82%」で全国トップは山形県、これで国政選5連覇…要因は「真面目な県民性」?
2024/11/11 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20241106-OYT1T50223/
2024年10月27日に投開票された衆院選で、山形県内の投票率(小選挙区)60.82%は全国トップだった。
参院選も含め、国政選挙の投票率で
「5連覇」
を達成。
投票率が高い理由ははっきりとは分からないが、
「真面目な県民性」
「3世代同居率の高さ」
などを要因として挙げる声もある。
■唯一「60%超」
県内の投票率は、2017年の衆院選から全国1位を維持している。
前回2021年の衆院選は64.34%で、全国平均(55.93%)を大きく上回った。
その後、投票率は減少傾向にあるものの、2022年の参院選(61.87%)、今回の衆院選(60.82%)と、都道府県別で60%を上回ったのは山形県だけだった。
今回の衆院選は、前回衆院選より3.52ポイント低下したが、全国平均53.85%は大幅に上回った。
尚、最下位は広島県の48.40%だった。
県選管は投票率の高さについて
「明確な背景を言うのは難しい」
としつつ、
「地道な啓発活動が実を結んでいるのではないか」
としており、次回の国政選での
「6連覇」
も視野に入れる。
■特徴的CM
「山形県民は選挙に行っちゃってる!」
公示後に放送されたCMでは、人気お笑いコンビ「コロコロチキチキペッパーズ」のナダルさん(高畠町生まれ)が、自らのギャグ「イっちゃってる!」をもじって投票を呼び掛けた。
ナダルさんは2021年の衆院選でもCMに起用され、好評だったという。
このCMはテレビ、ラジオ、動画配信サイト「ユーチューブ」に加え、今回から民放の無料動画サイト「TVer(ティーバー)」で流された。
ユーチューブの場合はCMを途中で飛ばせるが、ティーバーではそれができず、視聴者に最後まで見てもらえるのがメリットという。
県選管は若者向けの啓発にも力を入れており、初めて選挙権を持つ18歳向けの啓発として、県内の高校に対し、校内放送で投票を呼び掛けるよう依頼した。
高校などへの出前講座は2023年度に42回実施し、前年度の1.4倍に増やした。
尾花沢市は県内で初めて、車両内で投票できる
「移動投票所」
を山間部の集落向けに導入。
同市の小選挙区の投票率は69.11%と、前回衆院選(70.59%)から微減にとどまった。
■結局、県民性?
ただ、啓発活動は他県でも行っており、殊更に特別な活動というわけではない。
吉村知事は2024年10月31日の定例記者会見で、投票率の高さについて所感を問われ、県や各市町村の選管の地道な活動の成果を評価した上で、
「堅実で真面目な、本県の県民性の表れがあるのかなという風に思っている」
と述べた。
また、3世代同居率が13.9%(2020年国勢調査)と、全国1位の高さであることも影響している可能性がある。
親や祖父母が幼い子供を連れて投票に行く機会が多いとみられ、吉村知事は
「幼い頃から投票するのは当たり前のことだと身に付いている有権者もたくさんいると思う」
「良い投票の連鎖が根付いているのかもしれない」
と推し量った。

<主張>衆院選の低投票率 若者はもっと政治参画を
社説
2024/11/8 5:00
https://www.sankei.com/article/20241108-3HXW3F2C75KO3PPVH6GT6LCI6I/
先の衆院選の小選挙区の投票率は53・85%で、戦後3番目に低い水準となった。
18、19歳の投票率は抽出調査で43・06%だった。
投票率は戦後60〜70%台で推移したが、平成8年の衆院選で初めて60%を下回った。
50%台となったのは5回連続である。
有権者の半数近くが投票に行っていないのは民主主義の危機だ。
各政党、議員は事態を深刻に受け止めねばならない。
有権者はもっと自分の1票を重んじ、投票してもらいたい。
政府は電子投票の導入など打開策も本格的に検討すべきである。
自民党の派閥パーティー収入不記載事件とその後の対応で、政治への信頼は大きく損なわれた。
政治不信が投票率の低下に拍車をかけている。
石破茂首相は予算委員会を開かず衆院を解散したため、外交・安全保障を含む多くの政策課題の議論は深まらなかった。
有権者に政策上の争点を十分示せなかったことも、投票離れを招いた一因だろう。
与党の議席は石破首相が目標にした過半数に届かなかった。
このまま首相が辞任せず、政権に居座り続ければ、政治に対する信頼はより低下し、各種選挙にさらなる悪影響を及ぼすのではないか。
低投票率の原因は他にもある。
衆院選は政権選択選挙だ。
政権交代を訴えて戦った立憲民主党の基本政策が非現実的で、同党が政権を託すに足る存在ではないことも大きい。
18、19歳の若者の投票率が全国平均より10ポイントも低かったのは残念だ。
選挙権年齢を
「20歳以上」
から
「18歳以上」
に引き下げる改正公職選挙法が平成28年に施行されてから3回目の衆院選だったが、3回連続で40%台にとどまった。
高齢層の投票率は高く、若者の投票率が低い傾向はかねて続いている。
少子高齢化を背景に、人口が多い高齢層の投票率が高ければ、高齢の人ばかりを重視する政治となり、人口が少ない若年層の投票率が低ければ、日本の将来を見据えた政策は実現されにくくなる。
若者は日本国の一員であることを自覚すべきだ。
国際情勢や防衛政策、国民の暮らしに直結する身近な課題などに関心を持ち、投票を通じて国づくり、地域づくりに積極的に参画してもらいたい。

自民支持率、18歳〜20代は12・5% 「政治とカネ」になお強い不信感
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 19:37
https://www.sankei.com/article/20241104-KOBQI2UPS5NZBAAZVEWCAGPFSU/
産経新聞社とFNNの合同世論調査では、70歳以上の年齢層だけで石破茂内閣の支持が不支持を上回った。
自民党も高齢層の支持が高い傾向が明らかとなった。
18歳〜20代で石破内閣を
「支持する」と答えたのは32・0%で、
「支持しない」は61・0%。
30代も支持が28・8%、不支持が59・4%だった。
唯一、70歳以上で支持(58・5%)が不支持(36・4%)より多かった。
前回調査(2024年10月5、6両日)では、ほとんどの年齢層で支持が不支持を上回っていた。
自民の支持率は25・8%となり、前回調査の34・3%から8・5ポイント下がった。
年代別で「支持政党が自民」と答えたのは、
70歳以上35・0%、
60代28・0%、
50代23・7%、
40代30・3%、
30代14・8%、
18歳〜20代12・5%
だった。
一方、自民の派閥パーティー収入不記載事件を巡り、不記載があった候補者を非公認などとして衆院選に臨んだことで
「政治とカネの問題」
にけじめがついたかを尋ねたところ、
「ついていない」が85・5%、
「ついた」は10・6%
だった。
非公認で当選した議員らが自民会派入りすることについては
「自民会派入りは適切ではない」が52・0%、
「すぐに会派入りしても問題ない」は13・2%
にとどまった。
再発防止に必要な政治改革を2つ聞いたところ、
「政策活動費の使い道の公開」(40・9%)
が最も多く、
「政治資金の透明化やデジタル化での公開」(34・0%)、
「政治資金をチェックする第三者機関の設置」(28・5%)、
「政治資金パーティーの全面禁止」(27・2%)
などが続いた。

衆院選、10代投票率は抽出調査で43% 18歳は49%と高く19歳と12ポイント差
2024/10/30 14:04
https://www.sankei.com/article/20241030-OWTBYNRTAFF4JP7VT322GGJYIQ/?outputType=theme_election2024
総務省は2024年10月30日、衆院選小選挙区での18、19歳の投票率について、一部の投票区を抽出調査した結果、43・06%だったと発表した。
有権者全体の投票率53・85%を10・79ポイント下回った。
前回令和3年抽出調査の43・23%から0・17ポイント減った。
18歳の49・21%に対し、19歳は36・67%で12・54ポイントの差が出た。
年齢と男女別の内訳では、18歳が男性48・60%、女性49・86%。
19歳は男性36・09%、女性37・28%となった。
47都道府県から4投票区ずつ計188投票区を選び調査した。
各都道府県から標準的な投票率を示している1市、1区、1町、1村(区が存在しない県は2市、村が存在しない県は2町)を抽出し、標準的な投票率の選挙区を選んだ。
内訳は東京都特別区1カ所、政令市の行政区15カ所、市78カ所、町60カ所、村34カ所。対象投票区内の18、19歳有権者は2万2982人で、9897人が投票した。

衆院選の投票率低下か 保守票の棄権増え、与党には一転不利か 自民批判も醒めた空気
2024/10/25 12:07
https://www.sankei.com/article/20241025-FIRWCOM5SRDDXJQ5GIRRY5JNB4/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選を巡り、今回は投票率が前回令和3年の55・93%を下回るとの見方が出ている。
自民党には
「政治とカネ」
問題で逆風が吹いているが、識者は有権者が積極的に投票所に足を運ぶほどの熱量は生まれていないと分析する。
自民にお灸を据えても、政権交代まで求める声は広がっていないとの見方も出ている。
低投票率は組織票の多い与党が有利になる向きがあるが、今回は一定の保守票が棄権に回る傾向があるため、必ずしも従来のシナリオ通りにならないとの指摘もある。
■期日前投票17・5%減
投票率の行方を占うバロメーターとなる期日前投票も、今回の衆院選では伸び悩んでいる。
総務省によると、2024年10月21日現在の投票者数は467万1503人。
令和3年衆院選の同時期(566万6485人)に比べ約17・5%減少している。
今回の選挙は自民の派閥パーティー収入不記載事件が大きく、自民は石破茂首相(総裁)にトップを変えて選挙戦に挑んでいるが、2024年10月1日に発足したばかりの石破内閣の支持率も政権発足時としては低いままだ。
2024年10月5、6両日に行った産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査でも、石破内閣の支持率は53・3%にとどまっている。
しかし、同じ調査では、次期衆院選後の政権について「自民、公明中心の政権の継続」が53・1%で、前月の同じ調査と比べ5・2ポイント増えた。
「今の野党を中心とした政権交代」の35・3%(同5・9ポイント減)を上回っている。
2024年10月15日の公示以降、自民への逆風は更に強まっている感はあるが、上昇ムードにある野党第一党の立憲民主党からも
「野党政権の誕生を願って普段は投票に行かない無党派層が行動に出るほどの盛り上がりはない」(中堅の前衆院議員)
という声がある。
自民の政治姿勢に批判が高まった類似のケースとして、自民が下野した平成21年の衆院選があるが、これと比べると今回の選挙の特徴が浮かび上がる。
財団法人「明るい選挙推進協会」の統計によると、平成21年の衆院選直後に行った世論調査では、当時の衆院選に
「非常に関心を持った」
「多少は関心を持った」
は合わせて92・9%に達していた。
この時の投票率は69・28%。
一方、共同通信が今月2024年10月19、20両日に行った世論調査では、選挙に関心を持っている人は77・1%に留まっている。
■「岩盤保守層は棄権」
報道ベンチャー「JX通信社」(東京)の米重克洋社長は、今回の傾向について、石破首相の誕生から投開票までの期日が極端に短かったことを指摘し、
「政策の違いを吟味するには量も質も欠け、有権者側の準備期間が少な過ぎた」
と強調する。
その上で、自民の岩盤支持層の保守層は
「石破首相へのシンパシーが低いが、だからといって野党に投票するのでなく、投票を避ける傾向がある」
とも分析する。
一方、勝敗のカギを握るとされる無党派層も
「平成21年の衆院選で政権交代が実現しながら、生活が好転しなかった経験を持っているので、野党も自民に代わる『受け皿』と見做していない」
と語った。
自民の党四役経験者は
「野党は『裏金』と連呼することに集中し、政権交代後にどんな政策を行うかの訴えが目立たない」
「野党に政権を任せてもいいという安心感は醸成されておらず、これが図らずも我々を助けている」
と語る。
こうした流れが、
「自民は嫌だが野党には任せたくない」
という空気を作り、投票率の低下傾向に繋がっているようだ。

旧来型の決起集会や団体の運動は「選挙の見える化」に逆行「若い世代に向けSNS活用を」
宇都宮大・三田妃路佳准教授
2024/10/21 15:30
https://www.sankei.com/article/20241021-SY57GOM2EJL5HN62Z6MMS2SHBQ/?outputType=theme_election2024
2024年11月27日投開票の衆院選について、宇都宮大の三田妃路佳准教授は産経新聞のインタビューに応じ、若い世代の投票率向上に向けて
「選挙の『見える化』が必要だ」
と指摘した。

自民党にとって令和3年の前回選挙と違うのは、追い風が吹いておらず、逆風ぎみの政治情勢下で選挙戦に臨まざるを得ないことです。
自民は、
「選挙に勝てる顔」
として、石破茂総裁(首相)を選んだのでしょう。
首相は、逆風に対して防波堤になれるのか。
興味を持って見ています。
自民は公示日に先立ち、派閥パーティー収入不記載事件に関係した12人を非公認としました。
有権者の目にこうした取り組みがどう映っているのか、関心があります。
自民はこれまで、支持率が下がると、本の表紙の見栄えをよくするみたいにトップをすげ替える
「疑似政権交代」
を繰り返し、政権を維持してきました。
先の党総裁選でも、党内野党的な存在だった首相を引っ張り出したわけです。
選挙権年齢が
「18歳以下」
に引き下げられて以降、若い世代の低投票率が問題視されています。
これは関心がないのではなく、どの候補も年齢的に遠い存在であり、この世代に関わる政治テーマが話題にならず、主張も分かりづらいことが理由だと思います。
自分たちの声が政治に届く。
政治参加すれば何かを変えられる−。
こうした
「政治的な有効性感覚」
を肌で感じられれば、投票率は上昇するでしょう。
選挙の
「見える化」
が必要なのです。
候補の情報を充実させ、有権者の政治参加を促すため、選挙運動におけるインターネットの利用が解禁されています。
旧来型の決起集会や団体中心の選挙運動などは、
「見える化」
に逆行しています。
若い世代の情報ソースである
「TikTok(ティックトック)」
などの交流サイト(SNS)や、動画投稿サイト
「ユーチューブ」
をもっと活用すべきです。
■みた・ひろか
東京都出身。
慶応大大学院修了。
ハーバード大研究所員。
宇都宮大大学院地域創生科学研究科准教授。
栃木県次期プラン策定懇談会委員、宇都宮市個人情報保護審議会委員など。
専門は政治学、行政学、公共政策論。
著書は
「「公共事業改革の政治過程−自民党政権下の公共事業と改革アクタ−」(慶應義塾大学出版会)
など。

自民得票率、15年前の政権交代時と全く同じ「26・73%」衆院比例、民主系もほぼ同じ
2024/11/2 11:30
https://www.sankei.com/article/20241102-XDBGXUZYRFOH3FEVQDVDTT2XFY/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選で、各政党の比例代表の得票率を政権交代が起きた平成21(2009)年の衆院選と比べたところ、自民党の得票率はいずれも26・73%で全く同じだった。
自民と公明党を合わせた与党と、民主党系など野党の割合もほぼ同じで、投票率が異なりながら15年前と酷似した状況が浮かんだ。
総務省の発表資料によると、平成21(2009)年と今回の衆院選比例代表で、自民の得票率は26・73%で全く同一だった。
自公を合わせた得票率も平成21(2009)年の計38・18%と今回の計37・66%でほぼ同じだった。
一方の野党も、平成21(2009)年の民主党の得票率は42・41%だったのに対し、今回の主要野党である立憲民主党と国民民主党、日本維新の会の3党の合計は41・88%でほぼ同じだった。
自民は今回、比例の得票を令和3年の前回選挙より約533万票減らした。
しかし、平成21年の投票率が69・27%と高率だったのに対し今回は53・84%と下がっているため、割合はくしくも同一となったようだ。
自民の比例得票率を選挙ごとにみると、平成21(2009)年の26・73%から平成24(2013)年27・62%、平成26(2014)年26年33・11%、平成29(2017)年33・28%、前回令和3年34・66%、今回の26・73%と推移している。

「岩盤保守層」は自民を見放した 過半数割れ「功労者」共産も最盛期から半減
大手町の片隅から 乾正人
2024/11/1 10:00
https://www.sankei.com/article/20241101-U4OIN3HVR5K47CVWO5W6XB2DQI/?outputType=theme_election2024
数字は美しく、残酷である。
昭和61年の衆参ダブル選挙以来、大手町の片隅で13回に渡って選挙報道に携わってきたが、毎回、得票数の精妙さに唸らされる。
衆院選が、中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に変わってからは、比例代表の得票数が、時々の政治状況を鮮やかに切り取ってくれる。
今回、自民党の総得票数は約1458万票に激減した。
前回から27%、533万票も減らし、制度導入以来、過去最低の得票数となった。
平成21年に民主党が大勝し、政権交代が実現したときでさえ、1881万票を獲得していたことから類推すると、安倍晋三元首相の考え方や彼が推し進めた安保法制などの政策を熱烈に支持していた
「岩盤保守層」
のかなりの部分が、自民党を見放した、と見るべきだろう。
衆院選に初挑戦した参政党が187万票、日本保守党が115万票を獲得したが、合わせて300万人以上が自民党から両党に乗り換えたとみて間違いない。
残る230万人余は主に国民民主党へ流れたと推測できる。
■立憲比例票は横ばいだった
というのも、今回大躍進した立憲民主党は、比例代表ではほとんど票を伸ばしていないからだ。
3年前の前回が1149万票で、今回は1156万票と僅か7万票しか増えていない。
つまり、自民党が自滅したため、立憲は小選挙区で競り勝ち、議席数を5割も増やしたのである。
政権交代出来るだけの国民の広範な支持が得られていないのは、数字が冷酷に示している。
比例票から分析すると、危機的状況にあるのは、自民党だけではない。
公明、共産の両党も重症だ。
公明党は、平成21年に805万票を獲得していたのが、徐々に減っていき、今回ついに600万票を割り込む596万票にとどまった。
15年間で200万票以上が削げ落ちてしまったのである。
支持基盤である創価学会員の高齢化と共に、公明党を創設した池田大作氏が昨年2023年死去した影響も見逃せない。
■最盛期から半減した共産党
共産党は、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る「裏金」問題や非公認候補側への2000万円振り込みを機関紙「しんぶん赤旗」がすっぱ抜き、自民党を大敗に追い込んだ最大の功労者だ。
だが、比例票は前回より80万票も減らして336万票しか取れず、れいわ新選組に軽く抜かれた。
平成8年には726万票を獲得していたから半減以下の凋落ぶりだ。
お気の毒に、としか言いようがないが、有権者は共産党の本質をよく見ている。
さて、自民党である。
今回の敗因は、表面的には
「政治とカネ」
への国民の怒りが爆発した結果と見える。
それだけなら軽症で済むが、問題の根は深い。
「岩盤保守層」
のうち参政党などに投票した300万人は、容易に自民党には戻ってこないだろう。
しかも連立相手である公明党のパワーは目に見えて落ちている。
少数与党に転落した石破茂政権は、国民民主党をなびかせるためにリベラル寄りの政策を打ち出さざるを得ず、
「岩盤保守層」
は益々離反するはずだ。
日本にもいよいよ分断と混乱の時代が到来しようとしている。

れいわが共産抜く、実は微増の立民 衆院比例票 自民533万、公明115万減 国民急増
2024/10/29 11:40
https://www.sankei.com/article/20241029-BYW56TDLJFFDNPVX4WML47OHDE/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日に投開票が行われた衆院選で、各党の比例代表の得票数を令和3年の前回衆院選と比べたところ、れいわ新選組が159万票増の380万票で、共産党の336万票を上回った。
一方で立憲民主党は7万票の微増にとどまった。
自民党は前回から533万票減らし、公明党も115万票減らした。
総務省の発表資料によると、れいわは前回の221万票から380万票で159万票増え、議席も3から9に3倍増。
共産は416万票から336万票で80万票減らし、れいわを下回った。
議席も小選挙区を含め10から8に減らした。
小選挙区を含め議席を98から148へ大幅に増やした立民は、比例の得票数は前回の1149万票から1156万票で7万票の増。
議席が7から28と4倍増となった国民民主党は、259万票から617万票で358万票の大幅増だった。
一方、議席を256から191へ大幅に減らした自民は1991万票から1458万票で533万票の減。
議席を32から24へ減らした公明も711万票から596万票で115万票減らした。
議席を43から38へ減らした日本維新の会も805万票から510万票で295万票の大幅減だった。
◆衆院選比例代表の政党得票数の増減
(前回→今回、数字は概数)
【増】
国民 259万票→617万票(358万票増、138.2%増)
れいわ221万票→380万票(159万票増、71.9%増)
立民 1149万票→1156万票(7万票増、0.6%増)
【減】
自民 1991万票→1458万票(533万票減、26.8%減)
維新 805万票→510万票(295万票減、36.6%減)
公明 711万票→596万票(115万票減、16.2%減)
共産 416万票→336万票(80万票減、19.2%減)
社民 101万票→93万票(8万票減、7.9%減)
【前回なし】
参政 →187万票
保守 →114万票

衆院選結果が確定、自公が215で過半数割れ 立民148、維新38、国民28、れいわ9
2024/10/28 8:59
https://www.sankei.com/article/20241028-NLE7CKMCYBOHRHEUCY3D4KBFBM/?outputType=theme_election2024
第50回衆院選は2024年10月28日未明、全465議席の当選者が確定した。
自民、公明両党の与党は計215議席で過半数(233)を割り込んだ。
自民は公示前から65減らして191議席、公明党は8減の24議席にとどまった。
立憲民主党は公示前の98から50増の148議席に躍進。
国民民主党は7議席から28議席に大幅増となった。
れいわ新選組も3議席から9議席に伸ばした。
日本維新の会(公示前43)は38議席、共産党(同10)は8議席で、それぞれ減らした。
社民党は小選挙区で1議席を維持した。
参政党は衆院選で初めて議席を獲得し3議席を得た。
政治団体
「日本保守党」
は選挙区と比例代表で計3議席を獲得した。
無所属は与党系6、野党系6の計12議席だった。
比例代表の議席数では、自民が59を得たものの前回2021年衆院選の72から大きく減らした。
立民44、公明20、国民17、維新15、れいわ9、共産7、参政3、保守2の順だった。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/890.html#c20

[戦争b25] ウクライナでの戦闘を終わらせると公約したトランプだが、その前には大きな障害(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
14. 秘密のアッコちゃん[965] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 08:33:50 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[530]
<△20行くらい>
トランプ氏、プーチン大統領に初電話 ウクライナで忠告「戦争を拡大しないよう」 米報道
2024/11/11 7:51
https://www.sankei.com/article/20241111-47PQYEWH2FL7ZNWDOQWNOHC2BM/?outputType=theme_uspe
米紙ワシントン・ポスト電子版は2024年11月10日、トランプ次期大統領がロシアのプーチン大統領と電話会談し、ウクライナでの戦争を拡大しないよう忠告したと報じた。
2024年11月7日に実施されたという。
トランプ氏の大統領選での勝利確定後、プーチン氏と話すのは初めてとしている。
同紙は関係者の話として、トランプ氏がプーチン氏に対し、欧州には多数の米軍が駐留していると念押ししたと伝えた。
両氏は欧州の平和について話し合い、トランプ氏は
「ウクライナ戦争の早期解決」
に関して、今後も協議を続ける意向を示したという。
トランプ氏は大統領選期間中、プーチン氏との関係が良好だとして
「戦争を24時間で終わらせる」
と主張してきたが、具体的な方法は示していない。
同紙によると、ロシアが占領した一部の領土を維持する形での取引を支持する考えを示しており、プーチン氏にも簡単に提起したという。
ウクライナ側は電話会談実施について通知されたが、異議は唱えなかった。(共同)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/805.html#c14
[政治・選挙・NHK295] 立憲・安住淳氏「衆議院予算委員長」就任が持つ意味…「学級崩壊」「嘘つき大会」の委員会は変わるのか?(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
17. 秘密のアッコちゃん[966] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 09:30:40 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[531]
<■62行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
石破内閣が総辞職、臨時閣議で 決戦投票で首相、再選出へ 第2次内閣は夜発足
2024/11/11 9:00
https://www.sankei.com/article/20241111-XLWGF5S37FKA3E77JVYOUIGMVU/
衆院選を受けた第215特別国会は2024年11月11日召集され、石破茂首相(67)=自民党総裁=が同日午後、衆院本会議での首相指名選挙で立憲民主党の野田佳彦代表(67)との決選投票の末、第103代首相に選出される。
首相は皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、同日夜に第2次石破内閣を発足させる。
衆院選で落選した法相、農相を含む3閣僚が交代、その他の閣僚は再任する。
与党過半数割れに伴う少数与党内閣で、厳しい政権運営を強いられるのは確実だ。
これに先立ち首相は国民民主党の玉木雄一郎代表(55)と会談する。
続いて野田氏と党首同士で会い、政治改革を含めた国会対応などで協力を求めるとみられる。
第1次石破内閣は2024年11月11日午前の臨時閣議で総辞職した。
首相は夜に官邸で記者会見し、2024年度補正予算案や法案審議への取り組み方針を説明する。

きょう特別国会召集 首相指名選挙経て 第2次石破内閣発足へ
2024年11月11日 5時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k10014634731000.html
先の衆議院選挙を受けた特別国会が2024年11月11日、召集されます。
衆議院で与党が過半数を割り込む中、総理大臣指名選挙では石破総理大臣が立憲民主党の野田代表との決選投票を経て再び選出される見通しです。
石破総理大臣は選出後、直ちに新内閣の組閣に臨み、11日夜、第2次石破内閣を発足させることにしています。
先の衆議院選挙を受けた第215特別国会が2024年11月11日に召集され、午後、衆参両院の本会議で総理大臣指名選挙が行われます。
与党が過半数を割り込む衆議院では1回目の投票で決着がつかず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表との決選投票になる見込みです。
衆議院での決選投票は30年ぶりとなりますが、野党側による一本化は実現せず、石破総理大臣が再び選出される見通しです。
石破総理大臣は選出後、直ちに新内閣の組閣に臨み、衆議院選挙で落選した閣僚の後任として法務大臣に鈴木馨祐氏、農林水産大臣に江藤拓氏を起用する方針です。
また、公明党の斉藤代表にかわる国土交通大臣には同じ公明党から中野洋昌氏をあて、他の閣僚は再任する方針です。
そして、組閣を終えたあと皇居での親任式と閣僚の認証式を経て、2024年11月11日夜、第2次石破内閣を発足させ、記者会見を行って今後の政権運営の方針などを説明する見通しです。
一方、石破総理大臣は、2024年11月10日の日本維新の会の馬場代表に続いて2024年11月11日も立憲民主党の野田代表、国民民主党の玉木代表と党首会談を行うことにしています。
会談で石破総理大臣は、政治改革をはじめ様々な政策の実現に協力を要請することにしています。

第2次石破内閣11日発足 特別国会、首相指名へ
2024/11/11 1:00
https://www.sankei.com/article/20241111-5MEHGEZUJRPHVD2XHN2VCDGYDU/
衆院選を受けた第215特別国会が2024年11月11日、召集される。
衆参両院の本会議で首相指名選挙が行われ、自民党総裁の石破茂首相が第103代首相に選出される見通しだ。
皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、公明党との連立による第2次石破内閣が同日発足する。
午後の衆院本会議での首相指名選挙は石破氏と立憲民主党の野田佳彦代表の決選投票となる見込み。
日本維新の会や国民民主党、参政党は決選投票を含めそれぞれの党代表に投票する方針で、石破氏の得票が野田氏を上回る可能性が高い。
首相は選出後、組閣本部を設置。法相に自民の鈴木馨祐元外務副大臣、農相に自民の江藤拓元農相をそれぞれ起用する。
公明代表に就いた斉藤鉄夫国土交通相の後任は公明の中野洋昌元経済産業政務官を充てる。
首相指名選挙に先立ち、議長に再選となる自民の額賀福志郎氏、副議長に立民の玄葉光一郎氏を選出。
体調不良を理由に辞任する尾辻秀久参院議長の後任は、自民の関口昌一氏を選ぶ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/896.html#c17

[国際35] アメリカの民主主義は見かけだけで機能していない(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
11. 秘密のアッコちゃん[967] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 10:45:31 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[532]
<▽44行くらい>
トランプ氏が台湾軽視なら「疑米論」拡大 頼清徳政権に打撃、中国に好都合な展開も
「トランプ2.0」と世界@
2024/11/11 10:00
https://www.sankei.com/article/20241111-FRS2NIKSPNKGXC2GOXGTHO3XWM/?outputType=theme_uspe
米国のトランプ次期政権が掲げる
「米国第一」
主義は、台湾海峡情勢を不安定化させるリスクも孕む。
「台湾は我々の半導体事業を盗んだ」
「そして彼らは(中国の脅威からの)保護を求めている」。
トランプ氏は2024年10月下旬、台湾への不満を露わにした。
2024年7月には
「台湾は9500マイル(約1万5000キロ)離れている」
「中国からは68マイル(約109キロ)だ」
と台湾防衛に懐疑的な姿勢まで示した。
もっとも第1次トランプ政権(2017〜21年)で米台関係は良好だった。
2018年には米台高官の相互往来を促す
「台湾旅行法」
が成立。
任期中の台湾への兵器売却は総額183億ドル(約2兆8千億円)に上り、バイデン政権の76億ドル(約1兆1600億円)を大きく上回る。
だが、第1次政権期に台湾の駐米代表を務めた高碩泰(せきたい)氏は、第2次政権を巡り
「人事や政策決定において大きな転換があるだろう」
と2024年11月7日のシンポジウムで発言し、楽観論を戒めた。
台湾の清華大栄誉講座教授、小笠原欣幸氏も
「1期目のトランプ政権では、大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を務めたジョン・ボルトン氏ら台湾の戦略的価値を十分に理解している人たちが、うまく中国を押さえ込みつつ台湾との関係を実質的に拡大した」
「しかし、多くはトランプ氏の周辺から去った」
と指摘する。
台湾世論に
「無関心」
なトランプ氏が第2次政権で外交・安保政策を主導した場合、何が起きるのか。
トランプ氏は、台湾が防衛費を域内総生産(GDP)比10%まで増やすべきだと発言している。
政権要職への起用が取り沙汰されるエルブリッジ・コルビー元国防次官補代理が言及した
「5%」
でも2025年予算案の防衛費と比べて倍増となる。
民主進歩党が少数与党となった立法院(国会に相当)で、こうした予算案の審議が行き詰まるのは不可避だ。
台湾に
「保護費」
の支払いを求めるトランプ政権から大量の兵器購入を強いられ、
「虎の子」
である半導体企業の米国移転まで迫られた上に、いざ有事の際に米軍の関与は期待できない−。
台湾にこうした
「疑米論」
が広がれば、親米路線の頼清徳政権にとっては最悪のシナリオとなる。
2028年の次期総統選で中国に融和的な最大野党、中国国民党が政権を奪取することも現実味を帯び、台湾の併呑を狙う中国の習近平政権には理想的な展開となる。
「疑米論の拡大で台湾世論がじわりと動き始める可能性は捨てきれない」
「そうなれば米国のインド太平洋戦略の要がオセロのようにひっくり返る」
「台湾が中国に取り込まれた時点で米国が気づいても手遅れだ」。
小笠原氏は警鐘を鳴らす。

http://www.asyura2.com/24/kokusai35/msg/161.html#c11
[政治・選挙・NHK295] 自公すり寄り国民民主の正体(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
59. 秘密のアッコちゃん[968] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 12:51:57 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[533]
<■103行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
国民 玉木代表 女性と不倫報道 事実関係を概ね認める
2024年11月11日 11時27分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k10014634851000.html
国民民主党の玉木代表は、女性と不倫をしている疑いがあると一部で報じられたことを受け、事実関係概ね認めました。
自身の進退については所属議員の意見を聞き、判断したいという意向を示しました。
2024年11月11日公開された
「SmartFlash」
は、国民民主党の玉木代表が高松市の観光大使を務める女性と不倫をしている疑いがあると報じました。
これを受けて、玉木代表は2024年11月11日午前、臨時の記者会見を開き
「報道された内容は概ね事実だ」
「家族のみならず、期待を寄せていただいた全国の多くの皆さんに心からお詫びを申し上げる」
「本当に申し訳ない」
と述べました。
その上で今後の自身の進退を問われ
「仲間の意見を聞きたい」
と述べ、2024年11月11日、昼に開く予定の党の両院議員総会で所属議員の意見を聞き、判断したいという意向を示しました。
また、午後の総理大臣指名選挙で決選投票になった場合も含めて玉木代表に投票するとしている党の方針に変わりはないかについても同様に昼の両院議員総会に諮り、対応を改めて協議する考えを示しました。
一方、議員辞職するかどうかについては
「お許しを頂けるのであれば、議員としてしっかりと仕事で返していきたい」
と述べました。
■国民 榛葉幹事長 玉木氏の代表続投支持
国民民主党の榛葉幹事長は記者団に対し
「国民民主党に期待して頂いた皆さまに本当に申し訳ない」
と陳謝しました。
その上で記者団から
「玉木代表を支えていくのか」
と問われたのに対し
「当然だ」
「この党の代表は玉木氏であり、プライベートな問題は家族で話し合い、政策実現に全力を傾けてほしい」
と述べました。
また、総理大臣指名選挙への対応については、決選投票になった場合も含めて
「国民民主党の代表は玉木雄一郎なので玉木雄一郎と書く」
と述べました。

不倫報道の玉木氏「浮かれた」、妻は叱責「一番近い人守れぬ人に国守れない」会見やりとり
2024/11/11 12:05
https://www.sankei.com/article/20241111-WKTTP7Z56BGLDA3J4GIKHBFK4Y/
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年11月11日午前、国会内で記者会見し、自身が元グラビアアイドルの女性と男女関係にあったと報じられたことについて、妻から
「一番近くにいる人を守れない人は国を守れない」
などと叱責を受けたと明らかにした。
「この言葉を胸に刻み、少しでも国益にかなう仕事ができるようにしたい」
と述べ、議員辞職はしない考えも示した。
2024年11月11日公開された
「SmartFlash」
は、先の衆院選後の2024年10月30日夜、玉木氏が東京・新宿のバーで39歳のタレントと密会し、今年2024年7月にも高松市内のホテルで密会したなどと報じている。
国民民主党は先の衆院選で公示前議席を4倍に増やすなど躍進しており、玉木氏は
「浮かれていた部分があった」
「冷静さを失った行動だった」
と釈明した。
会見の主なやり取りは以下の通り

■代表辞任かどうかは「仲間の意見を聞く」
報道された内容はおおむね事実だ。
家族のみならず、期待を寄せてくれた全国の皆さんに心からお詫びを申し上げる。
申し訳ございませんでした。
家族、特に妻には全てを話した。
『こんな大事な時期に、こんな報道されて何やってんだ』と強く叱責を受けた。
全くその通りだ。
謝罪しても、謝罪しても、許されるものではないと思っているが、謝罪を続けたい。
プライベートな話で、家族の意向、相手方もあるので、細かく話しにくい所もあるが、答えられることは全て答える。

ーー2024年11月11日午後に予定される首相指名選挙では1回目も決選投票も「玉木雄一郎」と書くという党の方針に変更はないか
12時の両院議員総会で改めて仲間の意見を聞きたい。

ーー代表辞任の考えは
仲間の意見を聞きたいと思う。

ーー女性と知り合ったきっかけは。いつから交際したのか。なぜひかれたのか
元々、女性は地元で観光大使をしていた。
様々なイベントでご一緒することがあった。
交際がいつからかについては、妻には全てを話しているが、相手もある話なので差し控えたい。
妻子のある身で、他の女性に惹かれたということは、ひとえに私の心の弱さだ。

■一生かけて家族に謝る
ーー家族は何といっているのか
2024年11月8日に報道が出ることに接し、週末に家族と相当長時間話した。
『こんな大事な時期に、政党代表として、何やってんだ』と厳しく、妻からも息子からも叱責を受けた。
同時に、『国民民主党に期待してくれた多くの人は、(年収が103万円を超えると所得税が発生する)『103万円の壁』の引き上げに期待して、票を入れてくれた。
今回の騒動を挽回するため、全力で103万円の引き上げをやってこい』と妻からも息子からも言われた。
やったことは父として、夫として、許されない行動であることは間違いない。
一生かけて家族には謝り続けていきたい。

ーー政治家には法律を守るよりも高い倫理観が求められるのではないか
おっしゃる通りだ。

ーー多くの有権者に票を入れてもらった中で、このような立場でいいのか
先ほど申し上げた通り、代表を続けるのかは仲間に諮りたい。
議員の地位だが、許してもらえれば議員として仕事をもって応えていきたい。
許してもらえるならしっかり仕事で返したい。

ーー倫理を守れなかった人が国を引っ張っていけるのか
まさに妻から同じことを言われた。
『一番近くにいる人を守れない人は国を守れない』。
妻から厳しく言われた言葉の1つだ。
この言葉を改めて胸に刻み、反省し、少しでも国益にかなう仕事ができるように、全力で取り組みたい。
妻は日本一地元を守ってくれる女性なのに。

ーー有権者に対しては
有権者の皆さんは、私というよりも、党の掲げる政策や理念に賛同してもらったと思う。
私個人の起こした問題が、党の政策や党運営に、影響を与えないように客観的に見ながら最大限の努力をしたい。
ーー高揚していた部分もあって、衆院選後もこのような行動を続けたのではないか
正直、ご指摘頂いたように浮かれていた部分があったと思う。
反省しないといけないし、戒めていかないといけない。
冷静さを失った行動だと反省している。

ーー玉木氏は東京で政治活動に関わる時間が長い。その分、奥さまが地元で有権者との橋渡し役になっていた部分があるのではないか
妻は日本一…夫のために、地元を守ってくれる妻だ。
だからこそ、妻子ある身で他の女性に好意を持った事実は本当に申し訳ない。
許してもらえないかもしれないが、一生謝罪を続けたい。

ーー多くの新人は晴れやかな気持ちで初登院している
私も初登院の日を覚えている。
ハレの日に、個人的な問題を起こしてしまい、こうして記者会見をせざるを得ない状況に陥っていることについては、心からお詫びを申し上げたい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/889.html#c59

[政治・選挙・NHK295] 自公すり寄り国民民主の正体(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
61. 秘密のアッコちゃん[969] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 13:00:19 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[534]
「逃げている印象にならないように」 玉木氏、不倫釈明に応答要領「好意持った」に下線 
2024/11/11 12:28
https://www.sankei.com/article/20241111-HGIKCNCVV5F7PM5D4HJ3MFXRSY/
国民民主党の玉木雄一郎代表が元グラビアアイドルの女性と男女関係にあったと一部で報じられた問題で、2024年11月11日午前に記者会見に臨んだ玉木氏の手元には想定問答などが記された応答要領があった。
冒頭では
「逃げている印象にならないように」
と注意喚起。立ち止まって、ゆっくり答えてから移動するよう促す内容が書かれていた。
玉木氏が会見に持参したA4の紙には
「事実関係は概ね認めます」
という一文で始まる謝罪内容や、報道陣からの問いかけられた際の振る舞い方が列挙されていた。
手書きで
「全国の多(く)の」
「こんな報道をされて」
などと書き込んだ添削の跡もあった。
想定問答では、詳細な事実関係を尋ねられると見越し、
「別の女性に好意を持った点については端的に申し上げて事実」
と記されており、その部分に下線が引かれていた。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/889.html#c61
[政治・選挙・NHK295] 自公すり寄り国民民主の正体(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
62. 秘密のアッコちゃん[970] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 14:15:34 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[535]
<■56行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
国民 玉木代表 女性との不倫関係認め陳謝 代表は続投
2024年11月11日 13時41分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k10014634851000.html
国民民主党の玉木代表は、党の両院議員総会で一部で報じられた女性との不倫関係について陳謝した上で、政策を実現するため代表を続けたいという意向を示し了承されました。
■玉木代表 両院総会で不倫を陳謝
正午過ぎから国会内で開かれた国民民主党の両院議員総会で、玉木代表は、一部で報じられた女性との不倫関係について
「個人的な問題で多くの皆さんにご迷惑をかけた」
「心からお詫びを申し上げたい」
「許してもらえないかもしれないが、謝り続けていきたい」
と陳謝しました。
その上で
「引き続きこの党の先頭に立って政策実現のために頑張っていきたい」
と述べ、代表を続けたいという意向を示しました。
これを受けて総会で出席者からは
「今回の問題についてどのような反省の示し方があるのか、玉木代表と榛葉幹事長で話してほしい」
といった意見などが出されましたが、最終的に、玉木氏が代表を続けることが了承されました。
また、国会での総理大臣指名選挙では、これまでの方針どおり、決選投票になった場合も含め、玉木氏に投票することを全会一致で確認しました。
■玉木代表 週刊誌報道 概ね事実と認める
2024年11月11日公開された
「SmartFlash」
は、国民民主党の玉木代表が高松市の観光大使を務める女性と不倫をしている疑いがあると報じました。
これを受けて、玉木代表は2024年11月11日午前、臨時の記者会見を開き
「報道された内容は概ね事実だ」
「家族のみならず、期待を寄せて頂いた全国の多くの皆さんに心からお詫びを申し上げる」
「本当に申し訳ない」
と述べました。
その上で今後の自身の進退を問われ
「仲間の意見を聞きたい」
と述べ、2024年11月11日、昼に開く予定の党の両院議員総会で所属議員の意見を聞き、判断したいという意向を示しました。
また、午後の総理大臣指名選挙で決選投票になった場合も含めて玉木代表に投票するとしている党の方針に変わりはないかについても同様に昼の両院議員総会に諮り、対応を改めて協議する考えを示しました。
一方、議員辞職するかどうかについては
「お許しを頂けるのであれば、議員としてしっかりと仕事で返していきたい」
と述べました。
会見詳細(31分04秒ノーカット)
国民民主党 玉木代表 会見 ※データ放送ではご覧いただけません。
■国民 榛葉幹事長 玉木氏の代表続投支持
国民民主党の榛葉幹事長は記者団に対し
「国民民主党に期待して頂いた皆さまに本当に申し訳ない」
と陳謝しました。
その上で記者団から
「玉木代表を支えていくのか」
と問われたのに対し
「当然だ」
「この党の代表は玉木氏であり、プライベートな問題は家族で話し合い、政策実現に全力を傾けてほしい」
と述べました。
また、総理大臣指名選挙への対応については、決選投票になった場合も含めて
「国民民主党の代表は玉木雄一郎なので玉木雄一郎と書く」
と述べました。

国民・榛葉幹事長、決選投票も「玉木氏」に 代表続投も支持 不倫報道でも不動
2024/11/11 13:31
https://www.sankei.com/article/20241111-5GZCH66IAFMGJPXLHKJDVQCWN4/
国民民主党の玉木雄一郎代表の不倫報道を受け、同党の榛葉賀津也幹事長は2024年11月11日、同日召集の特別国会で行う首相指名選挙の決選投票の対応について従来通り玉木氏に投票する方針を示した。
国会内で記者団に決選投票でも玉木氏に投票するかを問われ、
「当然だ」
と述べた。
玉木氏の代表続投に関しても支持する考えを強調した。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/889.html#c62

[政治・選挙・NHK295] オガジュン、焦りすぎよ。どっしりと構え、自分らの政策を訴えるべき 室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
25. 秘密のアッコちゃん[971] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 14:27:00 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[536]
<■534行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<独自>「でっち上げ」辺野古抗議活動制止警備員死亡 事故現場で防衛局職員批判の横断幕
2024/11/11 12:24
https://www.sankei.com/article/20241111-QRF7XRECDFIBBCHHQPVKLLNFR4/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が2024年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故現場で、特定の防衛省沖縄防衛局職員のイニシャルと顔写真を載せ
「罪をねつ造、でっち上げた」
などと批判する横断幕が掲げられていたことが2024年11月11日、捜査関係者への取材で分かった。
沖縄県警は名誉棄損容疑に当たる可能性もあるとみて捜査している。
捜査関係者らによると、横断幕は2024年10月22日午前7時頃に張り出された。
現場にいた警察官が横断幕に特定の個人の顔写真が載っていることを現認。
間もなく横断幕を設置した県内の男性から任意提出を受けた。
事故現場では2024年9月26日、沖縄防衛局の職員が抗議活動中の70代の男性=暴行容疑で逮捕後、処分保留で釈放=から胸を両手で押され転倒させられる事件が起きており、横断幕に顔写真とイニシャルが載っていた防衛局職員は、この暴行事件の被害者だったという。
横断幕には防衛局職員の顔写真に矢印が付けられ、
「罪をねつ造、でっち上げた防衛局職員」
「この男、行く末が見えている」
と批判。
「許されない!」
といった文言も記載されていた。
沖縄防衛局は産経新聞の取材に
「他人を誹謗中傷したり、職務遂行を妨害したりするような行為は、許されないものと考えている」
「そのような行為が職員に対して確認された場合には適切に対応していく」
としている。

<独自>辺野古抗議活動制止の警備員死亡 沖縄県警、事故現場で実況見分
2024/11/4 10:55
https://www.sankei.com/article/20241104-BOZB62JUIJKADMSH25GRFZ4EXI/
抗議活動中の女性を制止した警備員が死亡した事故現場で実況見分を行う捜査員=4日午前9時45分、沖縄県名護市(大竹直樹撮影)
https://www.sankei.com/article/20241104-BOZB62JUIJKADMSH25GRFZ4EXI/photo/VP4S5DQM3VOAJM5PRVO2PFNJHI/
事故現場で実況見分を行う捜査員=4日午前9時39分、沖縄県名護市(大竹直樹撮影)
https://www.sankei.com/article/20241104-BOZB62JUIJKADMSH25GRFZ4EXI/photo/GNZRGTZ6C5NMVE62BXTXK3WA7U/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が2024年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故で、沖縄県警は2024年11月4日、事故現場の名護市安和(あわ)の桟橋前の路上で実況見分を行った。
午前9時半頃から始まり、捜査員らがダンプカーの位置や桟橋と国道を繋ぐ
「車両乗り入れ部」
の長さなどを入念に確認した。
事故は2024年6月28日、移設工事に使う土砂を搬出する桟橋前の路上で発生。
桟橋から左折して国道に出ようとしたダンプカーが、同市の男性警備員=当時(47)=と抗議活動中の70代の女性に衝突。
警備員は死亡し、女性は重傷を負った。
その後の調べで、現場付近に設置されたカメラに事故に至る状況が写っていたことが判明。
産経新聞は政府関係者からこの映像を入手した。
映像や関係者らによると、死亡した警備員は当初、重傷を負った女性とは別の抗議者に路上で対応。
警備員はこの抗議者を歩道に誘導したが、歩道後方から足早に近づいてきた女性が警備員と抗議者の間をすり抜け、徐行しながら国道に向かうダンプカーの前に出た。
警備員は女性を制止しようと、ダンプカーと女性の間に割って入る形となり、そのままダンプカーの左前面に衝突する様子が映像に残されていた。
沖縄県警はカメラ映像の解析を進め、事故に至る原因を調べている。

沖縄県が見解「現場は歩道とも車道とも言い切れない」辺野古抗議活動制止の警備員死亡事故
2024/11/1 18:02
https://www.sankei.com/article/20241101-J7MHVNVV3VMXJBUBPSBYSN3IXI/
警備員の足元に見える白線が国道の車道外側線にほぼつながっている=9月、沖縄県名護市(大竹直樹撮影)
https://www.sankei.com/article/20241101-J7MHVNVV3VMXJBUBPSBYSN3IXI/photo/HHSICWXH3BKJ3P7J3DJCEFTFDI/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が2024年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故で、沖縄県は2024年11月1日、産経新聞の取材に対し、名護市安和の事故現場は
「歩道とも車道とも言い切れない」
との見解を明らかにした。
路側帯と車道を区画する
「車道外側線」
のように見える白線が6年前、事故現場付近に引かれていたことも新たに分かった。
現場は辺野古移設工事に使う土砂を搬出する安和港近くの桟橋と国道を繋ぐ車両乗り入れ部。
地元では
「乗り入れ部は歩行者を優先する『歩道』というのが県の認識だ」
との報道もあったが、県は
「道路管理者として、歩道とも車道とも言い切れない」
とした。
車両乗り入れ部は、縁石の一部を下げて段差を小さくした
「切り下げ」
と、車道の路面が連続している
「切り開き」
の2種類があり、現場は後者に該当するという。
男性警備員=当時(47)=と抗議活動中の70代の女性がダンプカーに巻き込まれた場所は、国道の車道外側線にほぼ繋がるように引かれた白線の内側だった。
県北部土木事務所によると、車道外側線は元々国道に沿って直線に引かれていたが、平成30年に車両乗り入れ部に向かって引き直された。
白線は国道の車道外側線とほぼ繋がっており、2人がダンプカーに巻き込まれた場所は一見すると車道のようにも見える。
ただ、車両乗り入れ部に引かれた白線が車道外側線を示すものかどうかは分かっていない。
県北部土木事務所は
「車両乗り入れ部を分かりやすくするため、平成30年に外側線を変更したものと考えている」
と説明した。
白線が引き直された経緯を調べているという。

沖縄県幹部「映像は事故状況を客観的にとらえたもの」 辺野古抗議活動での警備員死亡事故
2024/10/31 18:49
https://www.sankei.com/article/20241031-325WRUALFBMBDDWNBMSWBFBWBY/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が2024年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故で、発生時の状況が映ったカメラ映像を視聴した沖縄県の前川智宏土木建築部長が2024年10月31日、
「映像は事故の状況を客観的に捉えたもの」
との認識を示した。
地元の名護市議会からガードレール設置などを求める意見書を受け取った際、市議らに明らかにした。
事故現場の名護市安和(あわ)の土砂搬出港付近では、市民団体のメンバーらがプラカードを持ってダンプカーの前をゆっくりと横断し、牛歩戦術で土砂の搬入を遅らせようとする抗議活動を展開。
港湾を利用する事業者側が
「抗議者が事故に巻き込まれないようガードレールを設置してほしい」
と何度も要請していたのに、県は
「歩行者の横断を制限することになる」
として認めなかった。
この日は名護市議会の金城(きんじょう)隆議長らが県庁を訪れ、玉城デニー沖縄県知事宛ての意見書を提出した。
意見書では
「度重なる要請を受けているのにもかかわらず、沖縄県は何の対策もしていない」
として
「県の対応は不十分」
と批判。
ガードレールの設置や、車両通行を妨げる行為をやめるように指導することなどを求めている。
これに対し、前川土木建築部長は
「歩行者の自由な通行を妨げるような構造物の設置は芳しくない」
との考えを強調。
「ちょっと言い訳がましくなるが、道路法ではゆっくり歩く人を規制する根拠がない」
と指摘し、
「道路は車いすの方など不特定多数の人が利用する」
「歩き方が遅いからといって規制や取り締まりはできない」
とした。
ガードレールの設置には否定的な見解を示す一方、ポールについては
「設置する可能性の余地はある」
と述べた。

沖縄・玉城知事「報道差し控えるべきだ」辺野古抗議活動で警備員死亡事故の映像報道を批判
2024/10/31 16:34
https://www.sankei.com/article/20241031-NXOQSGKJMVOYHB6UDCJ3HSJRZY/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が2024年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故を巡り、沖縄県の玉城デニー知事は2024年10月31日、事故当時の状況を伝えるカメラ映像を伝えた産経新聞の報道に対し、
「捜査中の証拠になり得るものは、報道を差し控えるべきではないか」
と批判した。
産経新聞が今月2024年10月10日までに政府関係者から入手したカメラ映像には、徐行するダンプカーに足早に近づく抗議活動中の女性と、女性を庇うように制止しようとする警備員の姿が映っていた。
玉城氏は
「映像が(報道機関に)提供されたことは由々しき問題だ」
との認識を示し、報道で判明した事故当時の映像について
「私は見ていない」
と強調した。
記者から見ない理由を尋ねられた玉城氏は
「事故の詳細については現在、警察で捜査中であり、事故映像の報道に係る内容について見解を述べることは今の段階では差し控える」
と述べた。
事故当時の映像を巡っては、現場の安全対策を検討している沖縄県議会の土木環境委員会で、玉城氏を支持する県政与党会派の議員が
「映像の出所や内容も曖昧だ」
などと猛反発し、閲覧を拒否したことも明らかになっている。

「安和事故」映像は不都合な真実か 元朝日記者が沖縄で書いた記事を読んでみた
大手町の片隅から 乾正人
2024/10/18 10:00
https://www.sankei.com/article/20241018-AYHXQT6EEZJOBKYTFOHNJ4JMZQ/
事故のカメラ映像。走行するダンプカーの前に飛び出した女性を警備員が止めようとする姿が見える
大抵の作家は、初期作品に佳品が多い。
昭和の文豪・松本清張もそうで、彼が昭和32年に発表した
「地方紙を買う女」
は、繰り返しテレビや映画で映像化されてきた。
都内に住む心中を装った殺人事件の犯人が、地方紙を短期間購読したのを不審に思った作家が謎を解明していくという筋立てだ。
■「地方紙を買う男」の目
私も犯人ではないが、
「地方紙を買う男」
の1人である。
仕事柄、各地を旅することが多いが、駅に降り立つと必ず地方紙を買う。
小学校の運動会やコメの出来具合などご当地新聞しか報じない情報満載で重宝する。
最近は、有料のデジタル版で読める地方紙も増えており、いくつかは期間を決めて購読している。
沖縄の琉球新報もそのうちの1つだ。
視点が弊紙とは180度違うので、勉強になる。
2024年9月25日付の1面を飾った
「『心は折れない』言葉から勇気 新基地抗議の市民思い新た 安和事故 被害女性に寄せ書き」
という記事もそうだ。
琉球新報と沖縄タイムスの地元2紙が
「安和事故」
と名付けた事故は、2024年6月28日に米軍普天間飛行場の移設予定地である名護市辺野古に近い同市の安和桟橋前の道路で起きた。
辺野古
「新基地」
反対運動に参加していた72歳の女性が、抗議活動中に警備員と共にダンプカーに巻き込まれ、警備員は死亡、女性も重傷を負った。
同記事は、彼女が
「フェニックス(不死鳥)さん」
と呼ばれていると紹介。
「女性が手術前に残した『骨は折れても心は折れない』の言葉に奮い立った市民が目立つ」
と断定し、
「新基地断念まで小さな力を結集させたい」
「再び戦場にさせない」
といった彼女への寄せ書きをいくつも書き連ねている。
明治の昔、自由民権運動の先頭に立っていた板垣退助が暴漢に刺され、
「板垣死すとも自由は死せず」
と語った逸話を思い起こす。
何よりビックリしたのは、1面の記事の中に亡くなった警備員を悼む言葉が一言もなかったことだ。
記事を書いた南彰記者は、新聞労連委員長を務めた元朝日新聞の記者で、琉球新報に移籍した有名人である。
■映像の中身報じぬ沖縄2紙
思い切った記事だと感心していたら、小紙の記者が、現場付近に設置されていたカメラ映像を入手し、2024年10月10日に報じた。
映像では、制止を無視して飛び出した女性を警備員が庇ってダンプカーに巻き込まれたように見える。
この映像は、翌日開かれた県議会土木環境委員会で閲覧されたが、玉城デニー知事を支える
「オール沖縄」
系議員は、
「映像の出所や内容も曖昧だ」
などと猛反発。
閲覧を拒否した上に委員長への不信任動議まで提出した(結果は否決)。
議会事務局によると、県議会で常任委員長に対する不信任案が提出された記録は過去にないというから、与党のお怒りは相当なものだ。
しかも沖縄2紙やNHKは揃って映像の中身を詳しく報じていない。
これでは、なぜ県議会が大騒ぎしているのか読者にはさっぱり分からない。
やはり映像は、基地反対派にとって
「不都合な真実」
だったのか。
沖縄2紙もNHKも知る権利や人権擁護に熱心なはずだが、はて。
警備員には人権はないのだろうか。(コラムニスト)

辺野古抗議事故 動かぬ「証拠」露見懸念か 与党会派、異例の委員長不信任案動議
2024/10/17 21:13
https://www.sankei.com/article/20241017-BFW2WGBYWBPJVDO7WH7M2APSWY/
※産経新聞が入手した事故現場の映像。プライバシー保護のため一部加工しています
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が2024年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故を巡り、沖縄県議会の土木環境委員会で、玉城デニー知事を支持する県政与党会派が事故当時の状況を捉えたカメラ映像の閲覧を拒否していることが明らかになった。
映像は、真相究明と現場の安全対策を講じる上で重要な資料となるはずで、閲覧を拒否したことは、極めて疑問だと言わざるを得ない。
■「証拠」映像、玉城知事支持派が閲覧拒否
与党会派は2024年10月11日の沖縄県議会土木環境委員会で閲覧を拒否したが、その理由について、重傷を負った女性の代理人からあった閲覧中止を求める申し立てについて十分協議していない点を挙げた。
更に
「出所や内容も曖昧」
「委員会で確認する妥当性や人権感覚、倫理観、責任問題にも関わる」
などとし、閲覧は多数決で強行されたとも訴え、常任委員会では過去に例のない委員長への不信任案動議まで提出した。
事故を巡っては、抗議活動をする市民団体が、牛歩で抗議者が道路を横断し終わると、警備員がダンプカーに合図を送って1台出す
「暗黙のルール」
があったのに、2台続けてダンプカーを出すこともあったと主張。
辺野古移設を進める防衛省側を批判した。
市民団体と連携するオール沖縄会議の幹部が2024年8月、同省沖縄防衛局長に
「あなたは沖縄県民を1人殺してしまった責任者だ」
と罵る場面も見られた。
しかし、事故前の映像を見る限り、制止を無視して飛び出した女性を警備員がかばってダンプカーに巻き込まれたと見られる様子が確認できる。
あるいは、映像という動かぬ
「証拠」
によって、オール沖縄側の
「主張」
が揺らぎかねない不都合な事実が露見することを懸念したのか。
県政与党の閲覧拒否は、そう疑いたくもなる異例の対応だ。

事故現場の「証拠」映像、沖縄県議会で玉城知事支持派が閲覧拒否 辺野古抗議事故
動画
2024/10/17 18:00
https://www.sankei.com/article/20241017-HVMQQ74AJRLYFOPVQKDO356KQU/
※産経新聞が入手した事故現場の映像。プライバシー保護のため一部加工しています
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が2024年6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故を巡り、現場の安全対策を検討している沖縄県議会の土木環境委員会で、玉城デニー知事を支持する県政与党会派が事故当時の状況を捉えたカメラ映像の閲覧を拒否したことが明らかになった。
保守系の県議からは
「県民の不信を招きかねない」
との声が上がっている。
事故は2024年6月28日、辺野古移設工事に使う土砂を搬出する名護市安和(あわ)の桟橋前の路上で発生。
桟橋から左折して国道に出ようとしたダンプカーが、同市の男性警備員=当時(47)=と抗議活動中の70代の女性に衝突。
警備員は死亡し、女性は重傷を負った。
産経新聞が政府関係者から入手した映像には、別の抗議者に対応していた警備員の後方から足早に近づいてきた女性が、国道に向かって徐行するダンプカーの前に出る様子が映っていた。
議会事務局によると、カメラ映像は2024年10月11日午後、土木環境委員会で非公開で閲覧された。
閲覧した委員によると、産経新聞が入手した映像と同様とみられる。
ただ12人の委員のうち玉城知事を支持する県政与党会派の委員が閲覧を拒否して退席。
残る7人で閲覧した。
閲覧した県議は2024年10月17日、産経新聞の取材に応じ
「誰がどう見ても動いているダンプカーの前に女性が行っており、危険な行為に感じた」
「今後はこうした抗議の在り方も見直すべきだ」
と話し、
「事実関係を調査するための映像をなぜ見ないのか」
などと疑問視した。

<独自>辺野古抗議活動制止警備員死亡 事故映像を入手 11日に県議会で映像確認へ
2024/10/10 18:56
https://www.sankei.com/article/20241010-OGYWEUDQPZOIXPYAULZWOOPFDY/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が6月、ダンプカーに巻き込まれて死亡した事故で、現場付近に設置されたカメラに事故に至る状況が映っていることが10日、明らかになった。
産経新聞が関係者からカメラ映像を入手し、確認した。
県議会は11日、土木環境委員会で委員がこの映像を閲覧する方針。
事故は6月28日、辺野古移設工事に使う土砂を搬出する名護市安和(あわ)の桟橋前の路上で起きた。
桟橋から左折して国道に出ようとしたダンプカーが、同市の男性警備員=当時(47)=と抗議活動中の70代の女性に衝突。
警備員は死亡し、女性は重傷を負った。
映像や関係者らによると、死亡した警備員は当初、重傷を負った女性とは別の抗議者に対し、路上で対応していた。
警備員は、この抗議者を歩道に誘導したが、歩道後方から足早に近づいてきた女性が警備員と抗議者の間をすり抜け、徐行しながら国道に向かうダンプカーの前に出る様子が映像に残されていた。
警備員は女性を制止しようと、ダンプカーと女性の間に割って入る形となり、そのままダンプカーの左前面に衝突。
10秒ほどの出来事だった。
関係者は
「明らかに女性は警備員の制止を無視して飛び出している」
「警備員は女性を庇うような形でダンプカーに巻き込まれた」
と証言した。
県警はカメラ映像の解析を進め、詳しい事故原因を調べている。
一方、事故現場で牛歩による抗議活動をしてきた市民団体のメンバーによると、重傷を負った女性は
「敢えて飛び出したわけではない」
と説明。
この市民団体と連携する「オール沖縄会議」は7月、2人がダンプカーに巻き込まれたのは
「車両乗入部」
と呼ばれる歩道部分で、
「あくまでも歩行者の通行が優先される場所」
だったと主張する資料を公表していた。

■遺族「精神的に辛い」
事故現場となった辺野古移設工事に使う土砂の搬出港周辺では、移設に反対する市民団体のメンバーらがダンプカーの前をゆっくりと横断して抗議する
「牛歩戦術」
が続けられてきた。
今回明らかになった映像によって、抗議者の女性がダンプカーの前に飛び出した可能性が高まった。
これまで抗議者側は、女性は飛び出したわけではないとの姿勢を崩さず、
「安全に配慮した抗議運動」
を尊重すべきだとも主張していた。
また、骨を折る重傷を負った女性が
「骨は折れても心は折れない」
との言葉を残し、
「市民」
らが勇気づけられたとする地元報道もある。
こうした状況に、警備員の遺族は
「今までで一番憤りを感じる記事だった」
「本当に本当に許せないし、とても辛い」
と心を痛めていたとされる。
今月4日の県議会の一般質問で、遺族の
「思い」
を読み上げた自民党の島袋大県議によると、警備員の妻は
「報道や交流サイト(SNS)では被害者(の女性)に非はなく、非があるのは強引な警備などではないかとの誹謗中傷がほとんど」
と振り返り、
「妨害行為が問題ないことにされ、家族の死がなかったことのように扱われた」
「精神的に辛く、心を痛めていた」
と伝えてきたという。
映像には、徐行するダンプカーに近づく女性と、女性を庇うように制止しようとする警備員の姿が映っており、抗議者側の
「主張」
は崩れつつある。

辺野古ダンプ事故現場の路上で防衛局職員に暴行、抗議活動の76歳男を逮捕 沖縄県警
2024/9/27 17:22
https://www.sankei.com/article/20240927-2MAP7Z24HRODTKPGQUDQCDMDSE/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が死亡する事故のあった現場付近で26日、防衛省沖縄防衛局の職員が抗議活動中の男から暴行を受ける事件があったことが分かった。
県警名護署は同日、暴行容疑で抗議活動をしていた無職の男(76)=同県北中城(きたなかぐすく)村=を現行犯逮捕した。
男の逮捕容疑は26日正午ごろ、名護市安和(あわ)の土砂搬出港「安和桟橋」の出口ゲート付近の路上で、沖縄防衛局の男性職員(54)の胸を両手で押して転倒させたとしている。
現場にいた警察官が暴行を現認し、約1時間後に逮捕した。
捜査関係者によると、逮捕された男は当時、辺野古移設に向けた土砂の搬出に抗議していたという。
現場付近では今年6月28日、抗議活動をしていた女性を制止した名護市の男性警備員=当時(47)=が左折したダンプカーに巻き込まれ、死亡する事故が起きていた。

辺野古ダンプ事故「原因が市民活動にあるかのような印象与えた」 オール沖縄が県警に指摘
2024/9/19 15:52
https://www.sankei.com/article/20240919-PFAF6YA4MJKJXHWIO7JO3CVPZU/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が死亡し、女性が重傷を負った事故を巡り、玉城デニー知事を支持する「オール沖縄会議」と県選出の国政野党国会議員でつくる「うりずんの会」は19日、県公安委員会に対し、苦情申立書を提出したと明らかにした。申し立ては5日付。
苦情申立書によると、県警本部で8月30日、抗議活動の排除や妨害を行わないよう求める要請書を提出しようとした際、椅子やテーブルのない
「倉庫内」
で受け取ると指示され、提出を断念せざるを得なかったという。
県警の対応について、
「県民を愚弄する行為だ」
と抗議している。
要請書では
「県警は『違法行為がなかったかも含め慎重に調べを進める方針』などといった一方的な情報を報道機関に流布した」
と指摘しており、
「事故の原因が(重傷を負った)女性ら市民活動にあるかのような印象を与え、SNSその他のウェブサイトで威圧的な発信が繰り返されている」
と訴えていた。
名護市の安和(あわ)桟橋では8月22日から土砂の運搬作業が再開された。
事故現場には多数の警備員が配置され、オレンジ色のネットを広げて抗議者がダンプカーの前に出ないようにしている。

辺野古ダンプ事故で中止の土砂運搬作業が再開 「対策講じた」と防衛局
2024/8/22 9:58
https://www.sankei.com/article/20240822-TH5U33E4VRMH5IZV6ZNJ5P5BKE/
沖縄県名護市安和(あわ)の国道で6月、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に対する抗議活動をしていた女性が怪我をし、警備中の男性が死亡した事故を受け、政府が中止した埋め立て用土砂の運搬作業が22日、名護市で再開された。
県によると、防衛省沖縄防衛局から21日に
「対策を講じた上で再開する」
と連絡があった。
県側は、事故の原因究明や再発防止が済むまで作業を再開しないよう求めており、玉城デニー知事は21日午後、
「作業再開は誠に遺憾」
と批判していた。
事故は6月28日に名護市安和の国道で発生。
土砂の搬出に抗議するため車道に出た女性と、制止しようとした男性警備員がダンプに巻き込まれた。
警備員が死亡し、女性は重傷を負った。

辺野古ダンプ事故 沖縄・玉城知事宛に防衛局が異例の要請「妨害行為で警備員にも危険」
2024/8/15 17:42
https://www.sankei.com/article/20240815-J6JMDGWK6ZN4NAHKM2YC6OVI5M/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が死亡した事故で、防衛省沖縄防衛局は15日、ガードレール設置などの安全対策や
「妨害者」
への注意・警告の実施を求める玉城デニー知事宛の要請文書を提出した。
防衛局によるこうした要請は極めて異例とみられる。
土砂の搬出港付近では市民団体のメンバーがプラカードを持ってダンプカーの前をゆっくりと横断し、牛歩戦術で土砂の搬入を遅らせようとする抗議活動を続けてきた。
事故について要請文書は
「警備員の制止を聞かず、左折して出ようとする進行中のトラックの前方車道上に(抗議者が)出たことから、制止し続けた警備員がお亡くなりになる事態になった」
とし、
「妨害行為により警備員にも危険が及ぶ事態は重大だ」
と指摘した。
港湾を利用する事業者側が県に
「抗議者が事故に巻き込まれないようガードレールを設置してほしい」
と何度も要請し、玉城知事も把握していたが、県が
「歩行者の横断を制限することになる」
として認めてこなかったことも判明している。
要請文書は
「県の対応が不十分であることは妨害行為が継続していることからも明らかだ」
と強調し、道路や港湾施設の管理者として県が可能な措置を速やかに講じるよう求めている。

辺野古ダンプ事故 「産経新聞はでっち上げ!」への反駁
【沖縄考】(47) 那覇支局長・大竹直樹
2024/8/14 9:00
https://www.sankei.com/article/20240814-MVQJ6M5JPJJ2LOMMJEZ6TZX6SI/
《即、工事断念! もうこれ以上、犠牲者を出すな!》。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が死亡する事故が起きた同市安和(あわ)の現場。
供花の前には7月22日、こう大書きされた横断幕が揺れ、プラカードを持った人が集まっていた。
「産経新聞はでっち上げ!」。
サングラスをした女性が拡声器で叫んだ。
女性が事故に関する本紙報道を批判していることは容易に見当がついた。
とすれば、記事を書いたのは筆者だが、事実と異なることを書いた覚えはない。
女性に近づき、何がでっち上げなのか問うと
「産経新聞は『車道に飛び出した市民』(と書いた)。ここが間違え。でたらめ」
という。
「産経新聞は『飛び出した』と書いていましたか」
「と、思います」
「『思う』で、でっち上げといわれたら困ります」
女性の一言に、思わず色をなしてしまった。
念のため所属を尋ねると、
「普通の市民」
と名乗った。
普通の市民の方といえど、誤ったことをこのまま喧伝されてはかなわない。
1つずつ反駁させていただいた。
■さすがにアンフェアでは
この場を借りて、読者の皆さんにも説明させて頂きたい。
まず本紙は
「土砂搬入のダンプカーに抗議するため車道に出た女性を警備員(記事では実名)が止めに入り、その際、左折したダンプカーに2人とも巻き込まれたとみられている」
と報じた。
一方、地元メディアでは
「死亡した警備員が重傷を負った女性とは別の抗議者を制止したところ、重傷を負った女性がすり抜け、ダンプカーの前に飛び出そうとしたため急いで制止に入り巻き込まれた」
との報道もあった。
だが、少なくとも産経新聞は
「飛び出した」
とも
「すり抜けた」
とも報じていない。
そう指摘すると、女性は
「車道」
の記述も違うと、畳み掛けてきた。
「車道ではない」
とする主張の根拠は、玉城デニー知事を支持する
「オール沖縄会議」
が7月18日に公表した資料に詳しい。
弁護士立ち会いによる現地調査や被害者、目撃者らへの聞き取りの結果、重傷を負った女性と死亡した警備員が倒れていた場所は国道449号の車道部分だったが、2人がダンプカーに巻き込まれたのは、7.3メートル手前の
「車両乗入部」
と呼ばれる歩道部分だった、というのが
「オール沖縄」
側の主張だ。
2人が巻き込まれたのは
「あくまでも歩行者の通行が優先される場所」
で、
「警備員らはまずダンプを止めるべきだったのであり、市民らの歩行を制止したことは法的にも許されない」
と訴えている。
ただ、これまでの沖縄県警への取材で、2人が
「車両乗入部」
で巻き込まれたとの情報は得られていない。
「車両乗入部」
との説明を曲げて
「車道」
と表記したわけではない。
まして、本紙以外の複数の主要メディアも
「車道」
と報じている。
にもかかわらず、産経だけがやり玉に挙げられ、でっち上げとの誹りを受けるのは、さすがにアンフェアではないか。
■「あなたは沖縄県民を殺してしまった責任者」
事故の続報が産経以外のメディアで取り上げられる機会は少ないが、沖縄県議会では俎上に載っている。
自民党会派は、港湾を利用する事業者側が道路を管理する県に
「抗議者が事故に巻き込まれないようガードレールを設置してほしい」
と何度も要請していた事実を問題視。
玉城知事もこうした要請を把握していたとして議会で追及した。
事業者側は自ら費用負担するので設置させてほしいと申し出ていたのに、県は
「歩行者の横断を制限することになる」
と、頑として認めなかったというのだから、玉城県政の不作為と言われても仕方ないだろう。
「オール沖縄会議」
は今月2日、防衛省沖縄防衛局に対し、原因究明と安全対策が整うまで全工事の中止を求める要請書を提出し、
「抗議運動に参加している市民には非難されるべき事情は全くない」
と訴えた。
オール沖縄の幹部は防衛局長に
「あなたは沖縄県民を1人殺してしまった責任者だ」
と罵った。
この様子を報じた産経ニュース転載のヤフーニュース記事には500件以上のコメントが寄せられたが、事故を招いた抗議活動に対する批判が多かった。
捏造は慣用読みで、本来は
「でつぞう」
と読む。
でっち上げは漢字で書けば
「捏ち上げ」。
捏(こ)ねるという意味の
「捏(で)つ」
に由来するという。
死角の多い大きなダンプカーの前をわざとゆっくり歩く。
その抗議手法を省みることなく理屈を捏ね、自らの活動の正当性を主張しているように感じた。
抗議運動に携わる方は是非、世間がどのように受け止めているのか。
ヤフーニュースのコメントやSNSなどの反応を見てほしい。

辺野古移設反対派の理不尽な抗議に屈するな。
辺野古移設反対派の理不尽な抗議に屈しているようでは、屈している側も信用できない。
そんなことでは保守派から見限られる。

<主張>辺野古ダンプ事故 危険な抗議活動をやめよ
社説
2024/7/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240711-VUIXRIOQYVOAHN4XDGTBXO6Y4U/
沖縄県や県警が適切に対応していたら、防げた事故だったのではないか。
同県名護市安和(あわ)の国道で2024年6月、米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議する女性と警備員の男性がダンプカーにひかれ、男性が死亡する事故が起きた。
女性は足を骨折した。
現場では数年前から、辺野古移設工事に使う土砂を運搬するダンプカーの前を反対派がゆっくりと歩いて妨害する抗議活動が行われていた。
車道に出た女性を警備員の男性が制止しようとして、左折中のダンプカーに巻き込まれたとみられる。
何に抗議するのも自由だが、危険な行為は許されない。
事故を招くような抗議活動は即刻やめるべきだ。
玉城デニー知事は事故について、
「県民の安全に責任を持つ者として極めて遺憾だ」
と述べた。
その上で沖縄防衛局に対し、安全対策が十分講じられるまで土砂の運搬作業を中止すべきとの考えを示した。
作業は2024年7月10日現在、中断している。
これはおかしい。
ダンプカーの前をわざとゆっくり歩くという、極めて危険な行為を道路上で繰り返しているのは反対派の方だ。
抗議はほぼ連日行われ、ダンプカーの渋滞も起きていた。
危険な行為を放置せず、交通の安全と秩序を取り戻すのは行政と警察の責任だろう。
県は2023年2月、同様の抗議活動が行われている辺野古移設の土砂搬入の港湾施設に、注意喚起の看板を設置した。
大型車両の往来を妨害する行為は県港湾管理条例の禁止行為に当たるとし、
「警告」
する内容だ。
ところが、反対派の猛烈な反発を受けて2023年5月に撤去してしまった。
理不尽な抗議に屈し、危険を黙認したことに他ならない。
県警も、十分な取り締まりを行ってこなかった。
県内では、自衛隊駐屯地に武器などを搬入する際に一部の活動家らが道路にしゃがんだり寝転んだりして妨害する行為が繰り返されてきた。
県警が道路交通法の禁止行為に当たるとして排除することもあるが、県内の一部メディアは
「強制排除」
と批判的に報じていた。
今回の事故で警備員は、反対派の危険な行為を制止しようとして犠牲になった。
悲劇を繰り返してはならない。

事故現場、再三のガードレール設置要請も沖縄県認めず 玉城知事も把握 辺野古ダンプ事故
2024/7/10 16:25
https://www.sankei.com/article/20240710-KE7OGDNCAJJDVJLVRFMFKJJZWI/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に抗議していた女性を制止した警備員が死亡した事故で、港湾を利用する事業者側が県に対し、
「抗議者が事故に巻き込まれないようガードレールを設置してほしい」
と何度も要請していたことが2024年7月10日、分かった。
玉城デニー知事もこうした要請を把握していた。
事業者側は自ら費用を負担するので設置させてほしいとも申し出たが、県は
「歩行者の横断を制限することになる」
として認めなかった。
一方、牛歩による抗議活動が行われてきた本部港塩川地区(本部町)に設置されていた
「大型車両の往来を妨害する行為」
が県条例の禁止行為に該当すると明記した警告看板は市民の要請を受け、設置から約2カ月半後に撤去していたことも明らかになった。
いずれも同日の県議会本会議で、自民党の島袋大議員の代表質問に、県土木建築部の前川智宏部長が答えた。
県北部土木事務所などによると、牛歩による抗議活動が行われてきた名護市安和(あわ)の国道では令和4年12月以降、事業者側から何度もガードレールの設置を求める要請があった。
事業者側からは費用を負担するのでガードパイプを設置させてほしいという要請もあった。
だが、県は
「歩道であることからガードレールを設置する予定はない」
「事業者によるガードパイプの設置は歩行者の横断を制限することになる」
として認めなかった。
県は2023年2月17日、隣接する本部町の本部港塩川地区に
「大型車両の往来を妨害する行為」
などについて、県港湾管理条例で定める禁止行為に該当する旨を明記した警告看板を2枚設置。
禁止行為を行った場合は
「条例に基づき過料を処することがある」
と警告した。
しかし、市民から
「なんで過料を科すのか」
などと
「厳しい意見」
が寄せられたといい、県は現場を確認した上で
「状況は危なくない」
と判断。
2023年5月2日に撤去したという。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/895.html#c25

[政治・選挙・NHK295] 日本保守党・百田尚樹氏「30超えたら子宮摘出」「SFとして」発言(朝日新聞デジタル) 達人が世直し
27. 秘密のアッコちゃん[972] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 14:41:39 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[537]
<■500行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
日本保守党、河村たかし氏ら3人の衆院議員に議員バッジ 竹内裕子氏「気が引き締まった」
2024/11/11 13:57
https://www.sankei.com/article/20241111-CDIUTKLH2ZDB3LSXP7BX5LN66I/
先の衆院選を受け、第215特別国会が2024年11月11日召集された。
国政で初の議席を手にした日本保守党も、前名古屋市長の河村たかし氏(76)ら3人の衆院議員が議員バッジを着けた。
比例代表東海ブロックで初当選した元愛知県議の竹上裕子氏(64)は、国会内で
「登院の出席ボタンを押して気が引き締まった」
と笑顔を浮かべた。
竹上氏は
「全国の皆さん、今後もよろしくお願いします」
と頭を下げた後、議場に向かった。
今回の衆院選で、日本保守党は小選挙区の愛知1区で元職の河村氏、比例東海ブロックで竹上氏、比例近畿ブロックで新人として出馬した福井県立大名誉教授の島田洋一氏(67)が当選した。
26人を擁立した比例代表の得票数は、総務省速報値では114万5622票で全体の2.1%とし、政党要件(2%以上)を満たした。

政党交付金、衆院選大敗で自民は4億円減の156億円 日本保守党には2800万円
2024/10/29 19:02
https://www.sankei.com/article/20241029-SPEH5F2TGRF7FIZMDU3NW5JXIU/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票された衆院選の結果を踏まえ、各党が今年2024年受け取る政党交付金を産経新聞が試算したところ、トップの自民党は4億200万円減の156億5000万円になることが2024年10月29日、分かった。
2024年1月1日時点の所属国会議員数などを基準に総務省が2024年4月に決定した160億5300万円からみて2・5%の減少となる。
50議席増と躍進した立憲民主党は3・2%(2億2000万円)増の70億5600万円。
比例代表で得票率2%以上の政党要件を満たした日本保守党には新たに2800万円が配分される。
この他、増加したのは、国民民主党とれいわ新選組、参政党で、
▽国民民主が12.8%(1億4300万円)増の12億6300万円
▽れいわが7.6%(4800万円)増の6億7700万円
▽参政が28.9%(5400万円)増の2億4300万円
だった。
減少したのは日本維新の会、公明党、社民党で、
▽維新が0.9%(3000万円)減の33億6400万円
▽公明が1.5%(4200万円)減の28億6500万円
▽社民が0.2%(100万円未満)減の2億8700万円。
制度に反対している共産党、今月2024年10月10日に政党要件を満たさない政治団体になった
「教育無償化を実現する会」
は除いた。
正式な配分額は、2024年11月12日までに各党が届け出る所属議員数などに基づき総務省が決定する。
交付金は4、7、10、12月の年4回に分けて交付される。
議席減が反映されるのは12月の交付分からで、既に交付されたものを返金する必要はない。

「最低限の目標達した」 衆院選振り返り、日本保守党・百田尚樹代表 自公との連携否定 
2024/10/29 18:01
https://www.sankei.com/article/20241029-6OAHE5HZVVELBD5UOOOF24BGXQ/?outputType=theme_election2024
政治団体
「日本保守党」
は2024年10月29日、2024年10月27日の衆院選で初の国政議席を得るとともに国が定めた政党要件を満たす見通しであることを受け、東京都千代田区で会見に臨み、百田尚樹代表は
「国政政党として、政治のスタートラインに立てた」
と意気込みを語った。
今衆院選で日本保守党は小選挙区の愛知1区で元職の河村たかし前名古屋市長、比例東海ブロックで新人の竹上裕子元愛知県議、比例近畿で新人の島田洋一・福井県立大名誉教授が当選し3議席を獲得。
政党要件の1つである5人以上の当選は果たせなかったが、26人を擁立した比例の得票数は総務省速報値では114万5622票で、全体の2.1%とし、政党要件(2%以上)を満たした。
百田氏は
「大きな一歩であるが、政党になるという最低限の目標を達成したということであって、大満足ではない」
と強調。
今後の活動について、有本香事務総長は
「全国に広がっての党勢拡大が柱」
と話し、各地に政党支部を作る方針を明らかにした。
自民、公明両党が過半数割れした政局に関して、百田氏は
「自民の政治を見過ごせないという日本保守党の設立趣旨に反する」
として連携を否定しつつ、
「自民の全部に反対ではない」
「国益になるものは賛成する」
と是々非々の姿勢を示した。
一方で、立憲民主党などとの連携については
「数字上は政権交代が可能だが、全ての野党の連立の可能性は相当低い」
とし、特別国会の首相指名選挙が決選投票に進んだ場合、白票を投じる可能性を示唆した。

日本保守党が「政党」に 百田代表「政治のスタートラインに立てた」自民との連携には否定的な考え
TBSテレビ
2024年10月29日(火) 21:11
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1519744?display=1
今月2024年10月27日に行われた衆議院選挙の結果、政治団体
「日本保守党」

「政党」
と認められ、百田尚樹代表は
「ようやく政治のスタートラインに立てた」
と語りました。
「我々にとっては大きな一歩だなと思っております」
「日本保守党としては、ようやくスタートライン、政治のスタートラインに立てたかなという思いです」
今回の衆院選で日本保守党は3人が当選し、直近の衆院選か参院選での
「得票率2%以上」
という公職選挙法で
「政党」
と認められる要件を満たしました。
これについて百田代表は今日2024年10月(29日)、
「政治のスタートラインに立てた」
と述べた上で、
「日本を強くするには経済と安全保障は車の両輪」
などとして、今後、消費税の減税や憲法改正を訴えていく考えを示しました。
また、百田氏は自民党との連携について、
「党設立の趣旨と反するので基本的にない」
と連携を否定しつつ、
「国益になる部分は賛成する」
との姿勢を示しました。
その上で来月2024年11月11日召集の方向で最終調整が行われている特別国会での総理指名選挙については、決選投票になった場合に白票を投じる可能性も含めて
「全ての可能性がある」
と述べました。

日本保守党、政党要件を確保
時事通信 政治部2024年10月29日17時05分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024102900938&g=pol
政治団体
「日本保守党」
は、衆院選の比例代表で得票率が2.1%となり、公職選挙法や政党助成法で
「2%以上」
と定める政党要件を満たした。
小選挙区1、比例代表2の計3議席を獲得。
百田尚樹代表は2024年10月29日の記者会見で
「非常に大きな一歩だ」
と成果を強調した。
要件を満たす政党は計10党。
これにより、同党は政党交付金の支給対象となる。

保守党代表「自民と組まず」 初の議席獲得【24衆院選】
時事通信 編集局2024年10月28日02時51分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024102700831&g=pol
衆院選で政治団体
「日本保守党」
が初めて議席を獲得した。
愛知1区から出馬した共同代表の河村たかし前名古屋市長が国政に復帰する。
小説家で代表の百田尚樹氏は2024年10月27日夜、自民党との連携について、東京都内で記者団に
「基本的に考えていない」
と語った。
昨年2023年10月に設立されたばかりの日本保守党は消費税減税や防衛力強化を主張。
自民に不満を抱く保守層から支持を集めたとみられる。
百田氏は
「自民党は誤った政策をしている」
「国会で厳しく追及したい」
と述べた。

3議席獲得の日本保守党 百田尚樹代表「憲法違反だ」「もう本当ムカついてる」「何億円も用意できるはずがない」政治の参入障壁に憤り
速報
2024/10/29 16:53
https://times.abema.tv/articles/-/10148906?page=1
2024年10月27日投開票の衆院選で政治団体・日本保守党が3議席を獲得した。
代表を務めるベストセラー作家の百田尚樹代表(68)は2024年10月29日の会見で、選挙を振り返りつつも政治に新規参入する障壁の高さに対する憤りを述べた。
百田代表は3議席獲得という結果に対して
「最低限の目標は果たした」
「スタートラインに立てた」
と述べた一方で“政治への新規参入の難しさ”について
「憲法違反ではないか」
と怒りを滲ませた。
「本当にムカついている」
「既存の政党から立候補する場合とそれ以外から立候補する場合ではこれほど“差”があるのか」
「これは既存政党の支持者が多い少ないという問題ではなくそれ以前に、もう足枷、手枷を課せられている」
「これは例えば100メートル走において
『お前たちは新規参入だから5メートル後ろから走れ』
『鉄アレイをつけて走れ』
という形で勝負させられているようなものだ」
「これはもう憲法違反ではないかと私は思う」
「こういうハンディキャップを背負わせるような法案が、いつ、どこで通ったのか」
百田代表の発言を受けて有本香事務総長も
「政見放送やビラの数も差があった」
と補足し、
「100歩譲って『重複立候補はできない』という条件を残したとしても、ビラとポスターの数は一緒にすべき」
「余りにも公平さに欠ける」
「その辺りは今後国会の中で今回議席を得た者たちが問題提起をしていく」
と述べた。
更に百田代表は
「私たちは今回、11ブロックのうち6ブロックの比例で戦った」
「国政政党は『うちは比例で通っても1人ぐらいかな』という時は1人出し、『2人ぐらいかな』と思ったら2人出して、1人当たり600万円かかる」
「ところが、政治団体は例えば私も戦った近畿ブロックにおいて定数の20%以上の人間を候補者に出さないと、そもそも比例で受け付けないという“謎の理屈”がある」
「そのため、私たちは近畿では絶対に通らないんですけど、6人の候補者を用意しなければいけなかった」
「これだけで3600万円だ」
「私たちは何とかお金を掻き集めて、各ブロックで1億数千万ぐらいのお金を集めて比例6つのブロックに立ったのだ」
「青雲の志を持って新しい政治正義を立てて比例ブロックで戦おうと思ったグループがいても無理だ」
「何億円というお金を用意できるはずがない」
「つまり、現実的には新規参入は比例ブロックでは立候補できないというルールになっている」
「おかしいと思わないか」
と述べた。
(ABEMA NEWS)

2024年衆議院選挙比例区で全国ブロック全てで候補者を出す場合の供託金額
600万円×41人=246,000,000円
北海道
東北
北関東
南関東
東京
北陸信越
東海
近畿
中国
四国
九州

衆院選の全国比例で立候補するのって実は2億5千万かかるって知ってた?
2016/12/5
https://go2senkyo.com/articles/2016/12/05/27068.html
衆議院選や参議院選といった国政選挙において、大きな政党や組織の後ろ盾の無い人が
「無所属」
として立候補することはよくあります。
しかしながらよく見てみると、こういった立候補者は
「小選挙区」
と呼ばれる比較的狭い地域から立候補しているケースがほとんどで、
「比例区」
と言われる広い地域から投票してもらえる制度を使って立候補している人はほぼいません。
これはなぜなのでしょうか?
また
「比例区」
から立候補したい場合はどうすれば、そして、いくらお金を用意すればいいのでしょうか?
■比例区に立候補したいなら2億5,200万円!?
国政選挙において選挙区の供託金は300万円です。
一方、比例区の供託金は選挙区の倍の600万円と何と2倍にもなっています(衆議院で選挙区と重複立候補する場合は300万円)。
このような金額の違いが大きな政党や組織の後ろ盾の無い人が
「比例区」
で立候補せず、
「小選挙区」
で立候補する理由なのでしょうか?
実は大きい組織の後ろ盾が無く、特に政治家とも繋がりのない人が供託金600万円を調達する事ができたとしても、比例区の立候補には大きなハードルがあるのです。
公職選挙法第86条の2第1項と第86条の3第1項には衆議院と参議院の比例区に立候補できる条件が規定されています。
ここには
候補者となる衆議院名簿登載者の数が当該選挙区における議員の定数の十分の二以上であること。(第86条の2第1項一部抜粋)
当該参議院議員の選挙において候補者(この項の規定による届出をすることにより候補者となる参議院名簿登載者を含む。)を十人以上有すること。(第86条の3第1項3号)
と記されています。
つまり、一定以上の候補者を用意しないと比例区に立候補できないのです。
ではもし、あなたが衆議院の比例区に立候補したい場合、何人用意する必要があるでしょうか?
衆議院の比例区は全国で11のブロックに分かれています。
どこでも良いから比例区に立候補したいのであれば、定数の最も少ない四国ブロックが第1候補となります。
この場合、6×2÷10=1.2で最低でも2人立候補者を用意する必要があり、供託金が600万円×2=1,200万円必要になります。
もし、定数が一番多い近畿ブロックから立候補したい場合、29×2÷10=5.8で最低6人立候補する必要があり、供託金が3,600万円必要になります。
更に全国規模で自分の政策を訴えたいとして、全てのブロックで候補者を擁立する場合は42人も立候補する必要があり、供託金の金額は2億5,200万円という莫大な金額になります。
ただ、全国規模で国政選挙に出たい場合、参議院は選挙区と比例区合わせて10人立候補すればよく、選挙区9人、比例区1人で供託金は300万円×9+600万円×1=3,300万円で済みます(それでも高額ですが)。
■もし、国会議員の友人がいるなら、チャンス!
比例区の立候補は高いハードルが設定されていますが、もし、あなたに国会議員の友人が複数いれば話は変わってきます。
比例区に立候補する条件を規定した公職選挙法第86条の2第1項と第86条の3第1項には、前述した以外にも
「団体に国会議員が5人以上所属している」
という条件を満たしていればよいと規定されています。
つまり、あなたに国会議員の友人が5人おり、その人たちがあなたの作った政治団体に入ってくれた場合、衆議院、参議院のいずれでも比例区に1人だけで立候補する事ができます。
また、この比例区の立候補条件には
「直近の衆議院か参議院の選挙で選挙区あるいは比例区で全国2%以上の得票した団体」
というものもあり、自分の政治団体が過去の選挙で健闘をした場合も多数の候補者を用意する必要はなくなります。
■既存組織に有利な制度
このように国会議員が一定数いる団体は有利なシステムになっていますが、有利な点はこれだけではありません。
自分の所属団体が前述した
「国会議員が5人以上」
あるいは
「直近の衆議院選か参議院選で全国得票率2%以上」
の条件を満たさないと、衆議院の選挙区と比例区での重複立候補ができない上に衆議院の選挙区では政見放送を流すことすらできないことになっています。
その他、様々な部分で上記の条件を満たしている団体は有利になっています。
また、この2つの条件は政党助成金がもらえる条件とほぼ一致しており(違いは「得票率2%」を満たしていても、国会議員が最低1人必要)、政界に新規参入しようとする組織・個人に対して、既存組織が極めて有利な条件に置かれていることを示しています。

日本保守党は、国政政党ではないので、比例に立候補するには当該ブロックの定数の20%以上というルールがあります。
従い、手持ち資金の少ない新規参入の政党では、全てのブロックに候補者を擁立する事は資金的にも無理だったのでしょう。
一般的に、新規参入の政党が国政選挙に出るのはブロックの概念が無く全国のみの参議院選挙のケースが殆どでしょう。
それ故に、女優やスポーツ選手などの知名度の高い人が立候補します。
そういう意味において、今回、3議席を取って、更に国政政党になったのは快挙と言えるでしょう。

今の衆議院の選挙制度は欠陥だらけの悪法です。
大政党は比例ブロック立候補の制約はないが、国政政党でない保守党が比例区に立候補するには各ブロックごとに定数の20%以上という条件があります。
もちろん立候補するには各人に数百万円の費用が必要です。
現在のサポーター体制や資金的な制約で、全国の比例ブロックに立候補する事が出来なかったのです。
参院選ではブロックの概念がないので、全国民が好きな政党に投票できるので当選確率は上がります。
新規の参政党なども、まずは参議院から始めました。

議員数はまずまずではないでしょうか。
1人では寂しいし、2人でも知恵不足、3人寄れば文殊の知恵ですね。
また国政政党になったので国から交付金が出ますが、これは所属する議員数に比例するので、多い方がより多くの金額がもらえますので5人以上が目標でした。
今回の選挙費用は、党費と僅かな寄付金を足して2億円程度と推測されますが、国政政党になったので交付金だけでも6億円、これに寄付金の上限も無くなるので、合わせて10億円くらいが使えると思うので、比例区に30人、選挙区に30~50人位を擁立するのではないでしょうか。
選挙経験が豊富な河村氏は、人選集めに全国を走り回ると言っています。
昨年2023年に創設した政党としては、今回の成果は彼らの実力とも、あるいは奇跡とも言える成果だと思います。

日本保守党の団結力の強さを示しましたね。
一般的には、小選挙区に立候補がいて比例区に立候補者を立てる、あるいは、重複立候補します。
日本保守党は、比例区のみで集票するのは極めて不利な状況でした。
加えて全国の11区のブロックの中で、候補者を立てたのは6ブロックです。
これは6ブロックだけで11区全体の有効票数の2%を取らないといけない、つまり各ブロックでは4%を取らないといけないという状況です。
小選挙区で「自民党議員」を書いて比例区で「日本保守党」と書くのはあり得ないですね。
また、投票したくても日本保守党と書けない国民が半分もいたという事です。
党としては、最初は5ブロックで立候補者を準備していました。
最後になって、北海道の小野寺氏がまさに特攻隊の様な気持ちで北海道ブロックを立ち上げ6万票を獲得し、これを加えてようやく2%を達成しました。
更には、
「百田代表は北海道に来なくてよい」
「当選の可能性がある議員の応援に行ってください」
との事。
つまり、30人の立候補者全員の努力があって成し上げた結果なのです。
1人でも手を抜ていたら国政政党になれなかったでしょう。

日本保守党、政党要件満たす 衆院選で比例2%到達 比例と小選挙区で計3議席獲得
[2024年10月28日17時16分]
https://www.nikkansports.com/general/news/202410280000961.html
政治団体
「日本保守党」
は、衆院選比例代表の得票で政党要件を満たす見通しとなった。
共同通信社の集計で2024年10月28日、比例全11ブロックの総得票数の割合が、公選法の規定する2%に達した。
百田尚樹代表は自身のX(旧ツイッター)に
「政党要件を満たした」
「快挙と言っていい」
と投稿した。
比例は東海、近畿両ブロックで各1議席を獲得し、小選挙区は愛知1区で公認した河村たかし前名古屋市長が勝利。
計3議席を得た。
公選法は政党要件を
<1>国会議員5人以上
<2>直近の衆院選か参院選で全国を通じた得票率が2%以上
のいずれかを満たす場合と定める。
政治資金規正法や政党助成法の政党要件もほぼ共通。
政党は衆院選で小選挙区と比例の重複立候補が認められ、政党交付金を受け取ることができる。(共同)

日本保守党が初の議席 「反安倍」石破政権にどう向き合う? 百田尚樹代表は熱烈な「安倍応援団」だったが…
2024年10月28日 04時53分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/362872
2024年10月27日に投開票された衆院選では、作家の百田尚樹氏が代表を務める政治団体
「日本保守党」
が3議席を獲得し、国会に初めての足掛かりを築いた。
百田氏は右派の論客として著名で、故・安倍晋三元首相との親密な関係でも知られた人物。
かたや現在の自民党を率いるのは、安倍氏と反目してきた石破茂首相だ。
少数与党となった自民とは今後、どう付き合っていく考えなのか。
◆河村たかし氏「自民党に取って代わる勢力に」
真っ先に
「当選確実」
となったのは、名古屋市長を辞職して愛知1区から立候補した河村たかし共同代表。
名古屋市内の選挙事務所で
「保守党が自民党に取って代わる勢力になるための重要な日」
と力を込めた。
日本保守党は、比例代表の東海ブロックと近畿ブロックでも各1議席を獲得した。
◆自民党への協力「総理を保守党から出すなら考えても」
百田代表は2024年10月27日夜から2024年10月28日未明にかけて、有本香事務総長とともに東京都内で記者会見した。
百田氏は
「3議席」
という結果について
「満足とは言えない」
「(選挙区と比例代表の計30人の候補者で)負けた人の方が多いので、喜び半分というよりも、悔しさと悲しさのほうが大きい」
とした上で、
「大変な大きな躍進」
「これで国会で戦う武器を得た気がする」
「せっかく与えられた武器なので徹底して使っていこうと思う」
とも語った。
記者会見では、与党の過半数割れが確実になったことを受け、連立政権入りの可能性があるかとの質問も出た。
百田氏は
「基本的にはやりません」
とした上で、
「自民がどうしても連立政権を組みたいと、『頼むから』と言ってきたら」
「条件次第ですね」
「総理は日本保守党から出しますと言うたら、まあ考えてもいいけど」
と説明。
有本氏は
「自民党が大変問題があるからといって立ち上がったのが日本保守党」
「ですから、一緒にやるという選択は基本的にはない」
「ただ、お話があった時は検討はする」
と話した。
重ねて
「仮に(日本保守党と政策が近い)高市早苗氏が首相になっても組めないのか」
とも問われたが、有本氏は
「余りにも仮定の話が過ぎる」
「ちょっと答えられない」
と答えるにとどめた。
◆LGBTQ理解増進法賛成を機に自民批判へ
百田氏はかつて安倍政権の熱烈な
「応援団」
の1人だったが、岸田政権下の2023年6月に性的少数者(LGBTQ)への理解増進法が自民党も賛成して成立、施行されたのをきっかけに自民党批判に転じた。
同年2023年9月、日本保守党を設立。
「日本の国体、伝統文化を守る」
などを重点政策に掲げ、理解増進法の改正などを訴えた。
今年2024年4月の衆院東京15区補選では公認候補を擁立。
9人が名乗りを上げる大混戦で、自民党の公認・推薦候補がいなかったこともあって4位につけ、一定の存在感を示した。
今回の衆院選では、消費税率の引き下げの他、旧宮家との養子縁組を可能にする皇室典範改正などを掲げ、支持拡大を図った。
百田氏は政見放送で、小泉純一郎元首相や「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首の決め台詞を真似て
「自民党をぶっ壊す!」
と訴えていた。
◆総裁選で高市早苗氏が敗北「自民党は左派になった」
日本保守党を実際に支持しているのは、どのような人たちなのか。
選挙期間中の2024年10月22日に、京王線の聖蹟桜ヶ丘駅(多摩市)前で行われた有本香氏の街頭演説を見に行ってみた。
有本氏が改憲や消費税減税、保守的な移民政策などを掲げ、
「1人でも多く、私たちの仲間を国会に送り込んで頂きたい」
と呼び掛ける度に、100人を超える支援者が熱心に拍手を送っていた。
長年、自民党を支持していたという40代の男性に話を聞いた。
この男性は、2024年9月の自民党総裁選で、高市早苗氏が石破茂氏に決選投票で敗れたことについて
「自民党が『左派』『リベラル』になってしまった」
と指摘。
「嫌気が差し、日本保守党を支持するようになった」
と語った。
2021年の総裁選には安倍元首相の後ろ盾を得て立候補した高市氏は、右派的なスタンスで岩盤保守層の人気が高い。
一方、石破首相は旧安倍派を内閣や自民党執行部から排除したことに加え、安倍氏を
「国賊」
と呼んで党の処分を受けた村上誠一郎氏を総務相に起用して、かつての安倍応援団から強い反発を受けている。
「元々百田さんの小説のファンで、今年2024年の春くらいから(日本保守党を)支持するようになった」
と語った50代の女性は、
「前は安倍元首相を支持していたけど、今はお金の問題もあって支持する気になれない」
とも話した。

日本保守党、政党要件満たし交付金の支給対象に…衆院選で3人当選・比例選得票率2%以上
2024/10/28 18:13
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20241028-OYT1T50151/
日本保守党は、2024年10月27日の衆院選で3人が当選した他、比例選得票率が有効投票総数の2%以上となり、国政政党としての政党助成法上の要件を満たした。
■愛知1区で前名古屋市長の河村たかし氏が当選確実
政党助成法では、
〈1〉所属国会議員5人以上
〈2〉国会議員1人以上で直近の衆院選または最近2回の参院選のいずれかで得票率2%以上
のどちらかを満たした政治団体を、政党交付金の支給対象としている。
要件を満たす政党は、自民党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、公明党、れいわ新選組、共産党、日本保守党、参政党、社民党の計10党となった。

日本保守党が政党に 比例で得票率2%以上の要件満たす 交付金や比例重複など利点多く
2024/10/28 16:46
https://www.sankei.com/article/20241028-4ESGC23GF5AR5BQTF5YDNVMXXY/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の第50回衆院選では、作家の百田尚樹代表率いる政治団体
「日本保守党」
が国から政党として認められる要件を満たす見通しとなった。
産経新聞の集計で、比例代表で公選法が規定する得票率2%以上となった。
政党となれば、政治活動で使用できる政党交付金が国から交付される。
また、政党公認の候補者は、選挙戦では選挙区と比例代表の重複立候補や政見放送の出演などが可能となり、無所属候補よりも有利に戦える。
百田氏は2024年10月28日、X(旧ツイッター)で
「得票率2%を獲得し、国政政党要件を満たしました」
「 これは快挙と言っていい出来事です!」
と喜びの声を投稿した。
保守党は、愛知1区で元職、河村たかし前名古屋市長が当選。
また、比例東海ブロックで新人の竹上裕子元愛知県議、比例近畿で福井県立大名誉教授の新人、島田洋一氏がそれぞれ当選し、計3議席を獲得した。
■アピール力や資金面で利点
総務省によると、政党要件は、公職選挙法や政党助成法、政治資金規正法でそれぞれ定めている。
要件はほぼ共通で、
@現職の国会議員が5人以上いるか、直近の国政選挙(前回衆院選、前回か前々回の参院選)で得票率が2%以上を獲得した団体。
政党となれば、国から政党助成金も受け取ることができる。
また、政党が正式な候補者として認めた公認候補は、テレビやラジオでの政見放送で映像や音声を放送でき、選挙活動で配布するビラの枚数が政党分(4万枚)上乗せされ、計11万枚に引き上げられる。
選挙ポスターの枚数や使用が認められる選挙カーの台数、設置できる事務所の数も無所属候補より多く、所属政党から
「公認料」
を支給されるなど資金面でのメリットも大きい。
また、公認候補になれば小選挙区と比例代表に重複立候補できる。
小選挙区で敗れたとしても、惜敗率(当選者の得票数に対する落選者の得票数の比率)が高ければ比例復活の可能性がある。

日本保守党、3議席獲得で国政の舞台へ 河村たかし氏ら当選 党代表の百田尚樹氏「国会で発言権…与えられた武器を徹底して使って」衆院選
2024.10/28 11:42
https://www.zakzak.co.jp/article/20241028-A2ENPI6UFRLNBFZIQJO6T6MWXY/
衆院選で、政治団体「日本保守党」が3議席を獲得し、初の国政進出を果たした。
愛知1区で党共同代表の河村たかし前名古屋市長(75)が当選、比例東海で元愛知県議の竹上裕子氏(64)、同近畿で福井県立大学名誉教授の島田洋一氏(67)が当選した。
党代表で作家の百田尚樹氏(68)は28日早朝、
「国会で発言権を得ることができた」
「せっかく与えられた武器を徹底して使っていこうと思う」
と語った。
3議席という結果については
「満足ということは言えない」
「負けた人も多いので悔しい思いもある」
と心境を吐露した。
党事務総長でジャーナリストの有本香氏(62)は
「党員の皆さんからの浄財でほそぼそと運営している」
「(今後も)ほそぼその精神は変わらないが、土台をきちんと作っていきたい」
と述べた。
国政ではまず消費税減税に取り組みたいと明かした。
河村氏は28日朝、有本氏との電話で
「日本保守党を壊さんよう何とか続け、日本の本当の自由主義と保守主義を確立していく」
と強調した。
島田氏は
「私の強みは『国際常識はこうだ』と(言えること)」
「国際政治に関する知識を政府にぶつけて、誤魔化しを許さない覚悟でやっていきたい」
と意気込んだ。

日本保守党が複数議席を獲得 百田尚樹代表「ここがスタート」、比例当選の新人を激励
2024/10/28 3:09
https://www.sankei.com/article/20241028-EJDBPAGTZFCCLISVYPIBV5D2QM/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日に投開票された衆院選で、政治団体
「日本保守党」
は小選挙区に続き比例代表でも議席獲得を確実にした。
百田尚樹代表は、比例で当選を確実にした候補に電話で
「ここがスタート。本当の仕事が始まる」
と呼び掛けた。
保守党は、愛知1区で元職、河村たかし元名古屋市長が当選を決めた。
また、開票作業が大詰めを迎えた2024年10月28日午前2時過ぎ、比例東海ブロックで新人の竹上裕子元愛知県議、比例近畿で福井県立大名誉教授の新人、島田洋一氏がそれぞれ当選を確実にした。
百田氏は、東京都中央区に同党が設けた開票センターで、竹上氏の朗報を聞き
「やった」
と手を叩いた。
直後に竹上氏に電話を掛け、
「いけると思っていた。日本を豊かにするために頑張りましょう」
と声を掛けた。

「ゼロ打ち気持ちいい」と「永遠の0」作者の百田尚樹氏、自民と対峙姿勢も 日本保守党
2024/10/27 21:05
https://www.sankei.com/article/20241027-UQVEKIRJDJAFBJTE3TXYF43UJ4/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選で国政初議席を確実とした政治団体
「日本保守党」。
百田尚樹代表は東京都中央区の開票センターで会見に臨み、
「(愛知1区の)河村たかし氏が通るのは分かっていたが、(午後8時に当確が出る)ゼロ打ちは気持ちがいい」
と会心の笑みを浮かべた。
百田氏は
「自民党の政策を批判してきたことへの共鳴や共感を有権者から感じた」
と今回の選挙戦を振り返った。
初の国会議員誕生の見込みとなったことを受け、百田氏は
「自民党は誤った政策をしている」
「疑問点を厳しく質問していきたい」
と指摘。
有本香事務総長は
「消費税減税を議論したい」
と今後の国会で自民と対峙する姿勢を示した。
日本保守党は今回の衆院選で小選挙区に4人、比例代表に26人を擁立。
百田氏は
「目標は国政政党」
「(要件の1つである)5人の当選を果たしたい」
と開票の行方を見守った。

河村前名古屋市長の当確に百田代表「第1号が誕生した」と笑顔 日本保守党、国政で初議席
2024/10/27 20:36
https://www.sankei.com/article/20241027-74XN7CYMNNCCHICB5A3DZXKOJ4/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選で政治団体
「日本保守党」
が衆参通じて初の国政議席を得た。
共同代表の元職、河村たかし前名古屋市長が愛知1区で当確を決めた。
東京都中央区の開票センターで推移を見守っていた百田尚樹代表は約30人の報道陣を前に
「我が日本保守党に国会議員第1号が誕生しました」
と満面の笑みを浮かべた。
2024年10月27日同日午後8時頃、リモートで繋いだ河村氏の選挙事務所から当選が伝わった。
百田氏ら関係者は
「おめでとう」
と拍手。
その後、百田氏は自らホワイトボードに記載した手製の開票台に向かい、河村氏の横に赤ペンで当選を示すバラを描いた。
河村氏は平成5年衆院選で初当選し、平成21年からは名古屋市長に転身し、4期連続で務めた。
今回は同党の公認候補として衆院選へくら替え出馬。
強固な選挙地盤を生かし、早々に当確を決めた。
同党は昨年2023年10月に結党。
今年2024年4月の衆院東京15区補欠選挙で国政選挙に初挑戦し、約2万4000票を得たが、4位に留まった。
今回の衆院選では河村氏など愛知の小選挙区に4人、比例代表に百田氏や有本香事務総長など26人を擁立した。

政治団体「日本保守党」の河村たかし氏が愛知1区で当選確実 名古屋市長から国政再挑戦
2024/10/27 20:10
https://www.sankei.com/article/20241027-2P7ZHYGIFJLQVKJLKF3B5UYGGU/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日に投開票が行われた衆院選で、前名古屋市長で愛知1区から出馬した政治団体
「日本保守党」
共同代表の元職、河村たかし氏の当選が確実となった。
昨年2023年10月に作家の百田尚樹氏を代表に設立された日本保守党は今年2024年4月に行われた衆院東京15区補欠選挙が国政選挙初挑戦で、初めての議席獲得となる。
河村氏は平成5年の初当選以降、衆院議員を5期務め、平成21年に名古屋市長に転身した。
自ら立ち上げた地域政党
「減税日本」
と連携した日本保守党の共同代表に、昨年2023年10月に就任。
同党が小選挙区に擁立した候補4人の1人として名古屋市長を4期目で退き、国政に再挑戦した。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/890.html#c27

[政治・選挙・NHK295] 自公すり寄り国民民主の正体(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
63. 秘密のアッコちゃん[973] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 16:07:40 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[538]
石破首相221票、野田氏151票 衆院の首相指名選挙は決戦投票へ 玉木氏も28票
2024/11/11 15:22
https://www.sankei.com/article/20241111-M26OMSBFZNACDJALZE4LNFNEQM/
衆院本会議で2024年11月11日午後、先の衆院選を受けた首相指名選挙が行われ、石破茂首相(自民党総裁)が221票、立憲民主党の野田佳彦代表が151票などを獲得した。
しかし、いずれも過半数の233票を獲得できず、選挙は30年ぶりに、両氏による決選投票に持ち越された。
決選投票では石破首相が野田氏より多くの得票を得て、第103代首相に選出される見通し。
衆院本会議での第1回投票の内訳は以下の通り。
石破首相=221票
野田氏=151票
日本維新の会・馬場伸幸代表=38票
国民民主党・玉木雄一郎代表=28票
れいわ新選組・山本太郎代表=9票
共産党・田村智子委員長=8票
無所属・吉良州司氏=4票
参政党・神谷宗幣代表=3票
日本保守党・河村たかし共同代表=3票
無効票は0票だった。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/889.html#c63
[政治・選挙・NHK295] 自公すり寄り国民民主の正体(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
64. 秘密のアッコちゃん[974] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 17:08:48 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[539]
<■111行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
石破首相が第103代首相に 衆院決選投票で首相221票、野田氏160票、無効84票 
2024/11/11 16:20
https://www.sankei.com/article/20241111-245AB5LUGFALJHR723GSRD4RUQ/
衆院本会議で2024年11月11日午後、先の衆院選を受けた首相指名選挙の決選投票が行われ、石破茂首相(自民党総裁)が第103代首相に指名された。
石破首相は同日中に第2次石破内閣を発足させる。
第1回投票で上位だった石破首相、立憲民主党の野田佳彦代表の2人による決選投票で、石破首相は221票で野田氏の160票を上回った。
その他の名前を記載した84票は無効となった。
第1回投票では石破首相が221票、野田氏が151票で、いずれも過半数の233票を獲得できず、選挙は30年ぶりに決選投票に持ち越されていた。
その後行われた参院本会議は首相指名選挙の結果、自民党の石破首相を選出した。

首相指名選挙 決選投票の結果は?仕組みは?過去の決選投票も
2024年11月11日 16時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k100146349110
総理大臣指名選挙は決選投票が行われ、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票の結果や過去の決選投票などについて詳しくお伝えします。
目次
石破首相が第103代の首相に選出
★決選投票の仕組みは?
■石破首相が第103代の首相に選出
衆議院本会議での総理大臣指名選挙は、1回目の投票で決着が付かず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表による決選投票が行われました。

一方、与党が過半数を占める参議院本会議でもこれに先立ち総理大臣指名選挙が行われ、投票の結果、石破総理大臣が指名されました。
この結果、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票結果は次の通りです。
■衆議院 1回目の投票結果
▽石破総理大臣 221票
▽立憲民主党 野田代表 151票
▽日本維新の会 馬場代表 38票
▽国民民主党 玉木代表 28票
▽れいわ新選組 山本代表 9票
▽共産党 田村委員長 8票
▽無所属 吉良州司氏 4票
▽参政党 神谷代表 3票
▽日本保守党 河村たかし氏 3票
■参議院 投票結果
▽石破総理大臣 142票
▽立憲民主党 野田代表 46票
▽日本維新の会 馬場代表 18票
▽国民民主党 玉木代表 11票
▽共産党 田村委員長 11票
▽れいわ新選組 山本代表 5票
▽国民民主党 伊藤孝恵氏 1票
▽参政党 神谷代表 1票
▽自民党 末松信介氏 1票
▽無所属 吉良州司氏 1票
▽自民党 茂木敏充氏 1票
▽白票 1票
衆議院 決選投票の結果
▽石破総理大臣 221票
▽野田代表 160票
▽無効票 84票
■決選投票の仕組みは?
総理大臣指名選挙の仕組みについて、改めて整理します。
総理大臣指名選挙は、衆参両院のそれぞれの本会議で行われ、投票は、1人の名前を書く「単記記名」の方式がとられます。
その投票総数の過半数を得た人が総理大臣に指名されます。
1回目の投票で誰も過半数に届かなかった場合には、上位2人の決選投票が行われます。
決選投票では、上位2人以外の名前が書かれた票は、無効票としてカウントされます。投票の結果、2人のうち、多くの票を得たほうが総理大臣に指名されることになります。
■過去の決選投票は?
総理大臣指名選挙の決選投票は現在の憲法のもとでは衆議院で4回行われてきました。
1948年:吉田茂氏と片山哲氏
終戦後の1948年に行われた総理大臣指名選挙。吉田茂氏と片山哲氏による争いは決選投票にもつれこみました。
その結果、吉田茂氏が総理大臣に指名されました。
1953年:吉田茂氏と重光葵氏
その5年後、1953年にも。再び吉田氏が決選投票に臨み、重光葵氏との争いを制し、総理大臣に選出されました。
1979年:大平正芳氏と福田赳夫氏
1979年には大平正芳氏と福田赳夫氏による決選投票に。自民党どうしの争いでした。
当時、自民党では衆議院選挙での敗北を受けて派閥が激しく対立する
「40日抗争」
が起きていました。
(浜田幸一氏)
「いいか、断わっとくけどな、かわいい子どもたちの時代のために自民党があるということを忘れるな。お前らのためにだけ自民党があるんじゃないぞ」
自民党から2人が総理大臣候補となる異例の事態。制したのは大平氏でした。
1994年:村山富市氏と海部俊樹氏
そして、直近では1994年。村山富市氏と海部俊樹氏の争いです。
政権復帰をねらう自民党が社会党とさきがけと組んで推した村山氏と、新生党や公明党などが推した海部氏。
決選投票の結果、村山氏が総理大臣に選出され、自民・社会・さきがけの3党連立政権が誕生しました。
■選挙後の各党の動きは
衆議院選挙で自民・公明両党が過半数割れとなる中、総理大臣指名選挙に向けて与野党はどう動いたのでしょうか。
今回の衆議院選挙で、自民・公明両党は合わせて215議席と、目標としていた過半数の233議席を下回りました。
こうした中、石破総理大臣は自らが続投し、連立政権を維持していく考えを示しました。
(石破首相 10月28日)
「現下の厳しい課題に取り組み、国民生活を守る、日本国を守るということで職責を果たしてまいりたい」
自民党は、野党と政策ごとに一致できる点を探りながらの政権運営を目指し、総理大臣指名選挙で石破氏が指名されるよう野党側と調整を始めます。
一方、選挙前の98議席から大幅に増やし、148議席となった立憲民主党。指名選挙に向けて、他の野党との連携を模索します。
(立民 野田代表 10月28日)
「自分がまず手を挙げて、ご協力をお願いをするというのが基本だろう。誠意ある対話を明日からでも始められればなと」
野田代表は、日本維新の会や共産党と党首会談を行い、決選投票になった場合は、自身に投票するよう呼び掛けました。
(野田代表 10月30日)
「政権を変えていく大きなチャンスでもあるので、首班指名選挙では私“野田”と、是非お願いをしますと」
(共産 田村委員長 10月30日)
「企業・団体献金の全面禁止。このことが確認をできれば、対応については前向きに検討をしたい」
一方、維新は。
(維新 馬場代表 10月30日)
「国民の皆さんがなるほどと思っていただけるような、やはり大きな大義、そういうものがなければ我々は与することはないと」
こうした中、注目されたのが、選挙前の7議席から4倍の28議席に増やした、国民民主党の動向です。
(国民 玉木代表 10月29日)
「私たちが欲しいのはポストではなくて、選挙で約束した手取りを増やす、国民の懐を潤す、経済政策の実現が欲しいんです」
玉木代表は、自民・公明両党の連立政権に加わらず、党が掲げた政策の実現に向けて政策ごとに協力できるか判断したいという考えを示しました。
その後、国民民主党は、自民党と幹事長会談を行い、新たな経済対策の内容を含め、政策ごとに協議を進めていくことで一致。
公明党とは、いわゆる
「年収の壁」
を巡って国民民主党が主張している
「103万円の壁」
の見直しなどについて、協議を進めていくことで一致しました。
一方、玉木代表は、立憲民主党の野田代表と会談。
政治改革を急ぐため、2024年年内の政治資金規正法の再改正を目指すことで一致し、野田代表は
「103万円の壁」
の見直しに協力する考えを伝えました。
ただ、国民民主党は、総理大臣指名選挙では決選投票になった場合も含め、玉木代表に投票する方針です。
(国民 玉木代表 10月30日)
「1回目・2回目も玉木雄一郎と書くのが一番我々に票を投じてくれた皆さんに、その思いにですね、最も寄り添うものだと」

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/889.html#c64

[政治・選挙・NHK295] 立憲・安住淳氏「衆議院予算委員長」就任が持つ意味…「学級崩壊」「嘘つき大会」の委員会は変わるのか?(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
21. 秘密のアッコちゃん[975] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 19:23:07 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[540]
<■146行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
石破首相、指名選挙で居眠りか うつむき目つぶる 「著しく緊張感に欠ける」野党苦言
2024/11/11 18:26
https://www.sankei.com/article/20241111-NF544UFRJFPCZLG44MZ67YUZKE/
石破茂首相が2024年11月11日の衆院本会議での首相指名選挙中、しばらくうつむき、目をつぶる一幕があった。
X(旧ツイッター)に関連の動画が投稿され
「よく寝ていられるな」
といったコメントが寄せられた。
野党からは
「寝ていたとすれば、著しく緊張感に欠ける」(立憲民主党ベテラン)
と苦言が呈された。
首相が目をつぶっていたのは、1回目の投票時で、他の議員が点呼されている最中とみられる。
隣席の林芳正官房長官が心配したように、首相を見やる場面もあった。

石破首相、45年ぶりに衆院過半数得ずに首相就任 決選投票でも届かず 大平正芳氏以来 
2024/11/11 17:34
https://www.sankei.com/article/20241111-SCHIQQ4DTFD2DMLVNW2LHCAA6A/
衆院は2024年11月11日の本会議で首相指名選挙を行い、決選投票の末に石破茂首相(自民党総裁)を第103代首相に指名した。
ただ、得票数は決選投票でも221票に留まり、過半数(233)には届かなかった。
衆院議員総数に対する比率は47%強。
衆院で過半数を割る得票数で首相に就任するのは、昭和54年、自民党の大平正芳元首相以来、45年ぶりとなった。
衆院規則では、首相指名選挙で過半数を得る候補がいなかった場合は、上位2人による決選投票を行うと定めている。
決選投票では、より多くの得票を得た候補を首相に指名する決まりだ。
今回は、最初の投票で過半数を得た候補がおらず、石破首相と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となった。
決選投票では野田氏に160票が投じられた他、その他の名前を記載し無効となった票が84票あった。
石破首相は最初の投票と同じ得票数だったが、数の上では野田氏を上回ったため、首相に指名された。
決選投票は過去4回行われた。
このうち、昭和54年11月、
「40日抗争」
と言われる保守分裂下で行われた決選投票では、衆院の過半数256に対して、首相に選出された大平氏が得たのは138票だった。
自民内の反主流派が担いだ福田赳夫元首相が121票を獲得。
野党などの無効票が252票あり、大平氏が指名された。

石破首相が第103代首相に 衆院決選投票で首相221票、野田氏160票、無効84票 
2024/11/11 16:20
https://www.sankei.com/article/20241111-245AB5LUGFALJHR723GSRD4RUQ/
衆院本会議で2024年11月11日午後、先の衆院選を受けた首相指名選挙の決選投票が行われ、石破茂首相(自民党総裁)が第103代首相に指名された。
石破首相は同日中に第2次石破内閣を発足させる。
第1回投票で上位だった石破首相、立憲民主党の野田佳彦代表の2人による決選投票で、石破首相は221票で野田氏の160票を上回った。
その他の名前を記載した84票は無効となった。
第1回投票では石破首相が221票、野田氏が151票で、いずれも過半数の233票を獲得できず、選挙は30年ぶりに決選投票に持ち越されていた。
その後行われた参院本会議は首相指名選挙の結果、自民党の石破首相を選出した。

首相指名選挙 決選投票の結果は?仕組みは?過去の決選投票も
2024年11月11日 16時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k100146349110
総理大臣指名選挙は決選投票が行われ、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票の結果や過去の決選投票などについて詳しくお伝えします。
目次
石破首相が第103代の首相に選出
★決選投票の仕組みは?
■石破首相が第103代の首相に選出
衆議院本会議での総理大臣指名選挙は、1回目の投票で決着が付かず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表による決選投票が行われました。
一方、与党が過半数を占める参議院本会議でもこれに先立ち総理大臣指名選挙が行われ、投票の結果、石破総理大臣が指名されました。
この結果、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票結果は次の通りです。
■衆議院 1回目の投票結果
▽石破総理大臣 221票
▽立憲民主党 野田代表 151票
▽日本維新の会 馬場代表 38票
▽国民民主党 玉木代表 28票
▽れいわ新選組 山本代表 9票
▽共産党 田村委員長 8票
▽無所属 吉良州司氏 4票
▽参政党 神谷代表 3票
▽日本保守党 河村たかし氏 3票
■参議院 投票結果
▽石破総理大臣 142票
▽立憲民主党 野田代表 46票
▽日本維新の会 馬場代表 18票
▽国民民主党 玉木代表 11票
▽共産党 田村委員長 11票
▽れいわ新選組 山本代表 5票
▽国民民主党 伊藤孝恵氏 1票
▽参政党 神谷代表 1票
▽自民党 末松信介氏 1票
▽無所属 吉良州司氏 1票
▽自民党 茂木敏充氏 1票
▽白票 1票
衆議院 決選投票の結果
▽石破総理大臣 221票
▽野田代表 160票
▽無効票 84票
■決選投票の仕組みは?
総理大臣指名選挙の仕組みについて、改めて整理します。
総理大臣指名選挙は、衆参両院のそれぞれの本会議で行われ、投票は、1人の名前を書く「単記記名」の方式がとられます。
その投票総数の過半数を得た人が総理大臣に指名されます。
1回目の投票で誰も過半数に届かなかった場合には、上位2人の決選投票が行われます。
決選投票では、上位2人以外の名前が書かれた票は、無効票としてカウントされます。投票の結果、2人のうち、多くの票を得たほうが総理大臣に指名されることになります。
■過去の決選投票は?
総理大臣指名選挙の決選投票は現在の憲法のもとでは衆議院で4回行われてきました。
1948年:吉田茂氏と片山哲氏
終戦後の1948年に行われた総理大臣指名選挙。吉田茂氏と片山哲氏による争いは決選投票にもつれこみました。
その結果、吉田茂氏が総理大臣に指名されました。
1953年:吉田茂氏と重光葵氏
その5年後、1953年にも。再び吉田氏が決選投票に臨み、重光葵氏との争いを制し、総理大臣に選出されました。
1979年:大平正芳氏と福田赳夫氏
1979年には大平正芳氏と福田赳夫氏による決選投票に。自民党どうしの争いでした。
当時、自民党では衆議院選挙での敗北を受けて派閥が激しく対立する
「40日抗争」
が起きていました。
(浜田幸一氏)
「いいか、断わっとくけどな、かわいい子どもたちの時代のために自民党があるということを忘れるな。お前らのためにだけ自民党があるんじゃないぞ」
自民党から2人が総理大臣候補となる異例の事態。制したのは大平氏でした。
1994年:村山富市氏と海部俊樹氏
そして、直近では1994年。村山富市氏と海部俊樹氏の争いです。
政権復帰をねらう自民党が社会党とさきがけと組んで推した村山氏と、新生党や公明党などが推した海部氏。
決選投票の結果、村山氏が総理大臣に選出され、自民・社会・さきがけの3党連立政権が誕生しました。
■選挙後の各党の動きは
衆議院選挙で自民・公明両党が過半数割れとなる中、総理大臣指名選挙に向けて与野党はどう動いたのでしょうか。
今回の衆議院選挙で、自民・公明両党は合わせて215議席と、目標としていた過半数の233議席を下回りました。
こうした中、石破総理大臣は自らが続投し、連立政権を維持していく考えを示しました。
(石破首相 10月28日)
「現下の厳しい課題に取り組み、国民生活を守る、日本国を守るということで職責を果たしてまいりたい」
自民党は、野党と政策ごとに一致できる点を探りながらの政権運営を目指し、総理大臣指名選挙で石破氏が指名されるよう野党側と調整を始めます。
一方、選挙前の98議席から大幅に増やし、148議席となった立憲民主党。指名選挙に向けて、他の野党との連携を模索します。
(立民 野田代表 10月28日)
「自分がまず手を挙げて、ご協力をお願いをするというのが基本だろう。誠意ある対話を明日からでも始められればなと」
野田代表は、日本維新の会や共産党と党首会談を行い、決選投票になった場合は、自身に投票するよう呼び掛けました。
(野田代表 10月30日)
「政権を変えていく大きなチャンスでもあるので、首班指名選挙では私“野田”と、是非お願いをしますと」
(共産 田村委員長 10月30日)
「企業・団体献金の全面禁止。このことが確認をできれば、対応については前向きに検討をしたい」
一方、維新は。
(維新 馬場代表 10月30日)
「国民の皆さんがなるほどと思っていただけるような、やはり大きな大義、そういうものがなければ我々は与することはないと」
こうした中、注目されたのが、選挙前の7議席から4倍の28議席に増やした、国民民主党の動向です。
(国民 玉木代表 10月29日)
「私たちが欲しいのはポストではなくて、選挙で約束した手取りを増やす、国民の懐を潤す、経済政策の実現が欲しいんです」
玉木代表は、自民・公明両党の連立政権に加わらず、党が掲げた政策の実現に向けて政策ごとに協力できるか判断したいという考えを示しました。
その後、国民民主党は、自民党と幹事長会談を行い、新たな経済対策の内容を含め、政策ごとに協議を進めていくことで一致。
公明党とは、いわゆる
「年収の壁」
を巡って国民民主党が主張している
「103万円の壁」
の見直しなどについて、協議を進めていくことで一致しました。
一方、玉木代表は、立憲民主党の野田代表と会談。
政治改革を急ぐため、2024年年内の政治資金規正法の再改正を目指すことで一致し、野田代表は
「103万円の壁」
の見直しに協力する考えを伝えました。
ただ、国民民主党は、総理大臣指名選挙では決選投票になった場合も含め、玉木代表に投票する方針です。
(国民 玉木代表 10月30日)
「1回目・2回目も玉木雄一郎と書くのが一番我々に票を投じてくれた皆さんに、その思いにですね、最も寄り添うものだと」

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/896.html#c21

[政治・選挙・NHK295] もう逃げられないし、逃がさない 国会がようやくマトモになって石破自民は立ち往生(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
24. 秘密のアッコちゃん[976] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月11日 20:02:58 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[541]
<■179行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
(※金カギでお願いします)「野党」で過半数も首相指名選挙勝てず 各党が「わが道」 立民・野田氏は結集へ努力強調
2024/11/11 19:52
https://www.sankei.com/article/20241111-WGTES5CYZVN2DPEOX2OWFTLBEE/
衆院選で自民、公明両党を過半数割れに追い込んだ主要野党だが、2024年11月11日召集の特別国会で行われた首相指名選挙では各党が
「我が道」
を歩んだ。
立憲民主党の野田佳彦代表は2024年11月11日の衆院本会議後、記者団に野党を結集できなかった責任を問われ、
「本当に政権を取りに行くという共通認識を作りきれていなかった」
「結集できなかったことは不徳の致すところだ」
と述べた。
同時に来夏2025年夏の参院選や次期衆院選に向け、野党の結束点を見い出せるよう努力を重ねる考えを強調した。
衆院選で野党は過半数を握ったにもかかわらず、決選投票の結果は石破茂首相(自民総裁)が221票、立民の野田氏が160票、無効票が84票だった。
「野党の盟主」
である立民がリーダーシップを発揮できず敗れ、野党各党がそれぞれの道を歩み出した1日でもあった。
選挙後、最も注目を浴びた国民民主党は玉木雄一郎代表に投票した。
「手取りを増やす」
政策を掲げて躍進し、
「政策実現」
に向け与野党との攻防を繰り広げ新しい野党の可能性を示しつつあった。
だが、特別国会初日に玉木氏の不倫報道が直撃。
玉木氏は国会内の党会合で謝罪し、
「政策実現に向けて全力を傾けていきたい」
と語った。
国民民主に対し、野党的な性格を強めそうなのが日本維新の会だ。
首相指名選挙で2回とも馬場伸幸代表に入れた。
馬場氏は2024年11月11日、国会内で記者会見し、今後の在り方について
「結党以来、与野党と『是々非々』でやってきた」
と述べた。
馬場氏は前日の首相との会談でも政府・自民に厳しく臨む姿勢を示している。
一方、共産党は決選投票で野田氏に投じ、
「立憲共産党」
を演じた。
田村智子委員長は2024年11月11日、国会内での記者会見で衆院選で示された民意は
「自公政権ノー」
だと説明。
公示前よりも議席を減らしており、今後の国会運営などで立民に付いた方が得策と判断したようだ。

石破首相、指名選挙で居眠りか うつむき目つぶる 「著しく緊張感に欠ける」野党苦言
2024/11/11 18:26
https://www.sankei.com/article/20241111-NF544UFRJFPCZLG44MZ67YUZKE/
石破茂首相が2024年11月11日の衆院本会議での首相指名選挙中、しばらくうつむき、目をつぶる一幕があった。
X(旧ツイッター)に関連の動画が投稿され
「よく寝ていられるな」
といったコメントが寄せられた。
野党からは
「寝ていたとすれば、著しく緊張感に欠ける」(立憲民主党ベテラン)
と苦言が呈された。
首相が目をつぶっていたのは、1回目の投票時で、他の議員が点呼されている最中とみられる。
隣席の林芳正官房長官が心配したように、首相を見やる場面もあった。

石破首相、45年ぶりに衆院過半数得ずに首相就任 決選投票でも届かず 大平正芳氏以来 
2024/11/11 17:34
https://www.sankei.com/article/20241111-SCHIQQ4DTFD2DMLVNW2LHCAA6A/
衆院は2024年11月11日の本会議で首相指名選挙を行い、決選投票の末に石破茂首相(自民党総裁)を第103代首相に指名した。
ただ、得票数は決選投票でも221票に留まり、過半数(233)には届かなかった。
衆院議員総数に対する比率は47%強。
衆院で過半数を割る得票数で首相に就任するのは、昭和54年、自民党の大平正芳元首相以来、45年ぶりとなった。
衆院規則では、首相指名選挙で過半数を得る候補がいなかった場合は、上位2人による決選投票を行うと定めている。
決選投票では、より多くの得票を得た候補を首相に指名する決まりだ。
今回は、最初の投票で過半数を得た候補がおらず、石破首相と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となった。
決選投票では野田氏に160票が投じられた他、その他の名前を記載し無効となった票が84票あった。
石破首相は最初の投票と同じ得票数だったが、数の上では野田氏を上回ったため、首相に指名された。
決選投票は過去4回行われた。
このうち、昭和54年11月、
「40日抗争」
と言われる保守分裂下で行われた決選投票では、衆院の過半数256に対して、首相に選出された大平氏が得たのは138票だった。
自民内の反主流派が担いだ福田赳夫元首相が121票を獲得。
野党などの無効票が252票あり、大平氏が指名された。

石破首相が第103代首相に 衆院決選投票で首相221票、野田氏160票、無効84票 
2024/11/11 16:20
https://www.sankei.com/article/20241111-245AB5LUGFALJHR723GSRD4RUQ/
衆院本会議で2024年11月11日午後、先の衆院選を受けた首相指名選挙の決選投票が行われ、石破茂首相(自民党総裁)が第103代首相に指名された。
石破首相は同日中に第2次石破内閣を発足させる。
第1回投票で上位だった石破首相、立憲民主党の野田佳彦代表の2人による決選投票で、石破首相は221票で野田氏の160票を上回った。
その他の名前を記載した84票は無効となった。
第1回投票では石破首相が221票、野田氏が151票で、いずれも過半数の233票を獲得できず、選挙は30年ぶりに決選投票に持ち越されていた。
その後行われた参院本会議は首相指名選挙の結果、自民党の石破首相を選出した。

首相指名選挙 決選投票の結果は?仕組みは?過去の決選投票も
2024年11月11日 16時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k100146349110
総理大臣指名選挙は決選投票が行われ、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票の結果や過去の決選投票などについて詳しくお伝えします。
目次
石破首相が第103代の首相に選出
★決選投票の仕組みは?
■石破首相が第103代の首相に選出
衆議院本会議での総理大臣指名選挙は、1回目の投票で決着が付かず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表による決選投票が行われました。
一方、与党が過半数を占める参議院本会議でもこれに先立ち総理大臣指名選挙が行われ、投票の結果、石破総理大臣が指名されました。
この結果、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票結果は次の通りです。
■衆議院 1回目の投票結果
▽石破総理大臣 221票
▽立憲民主党 野田代表 151票
▽日本維新の会 馬場代表 38票
▽国民民主党 玉木代表 28票
▽れいわ新選組 山本代表 9票
▽共産党 田村委員長 8票
▽無所属 吉良州司氏 4票
▽参政党 神谷代表 3票
▽日本保守党 河村たかし氏 3票
■参議院 投票結果
▽石破総理大臣 142票
▽立憲民主党 野田代表 46票
▽日本維新の会 馬場代表 18票
▽国民民主党 玉木代表 11票
▽共産党 田村委員長 11票
▽れいわ新選組 山本代表 5票
▽国民民主党 伊藤孝恵氏 1票
▽参政党 神谷代表 1票
▽自民党 末松信介氏 1票
▽無所属 吉良州司氏 1票
▽自民党 茂木敏充氏 1票
▽白票 1票
衆議院 決選投票の結果
▽石破総理大臣 221票
▽野田代表 160票
▽無効票 84票
■決選投票の仕組みは?
総理大臣指名選挙の仕組みについて、改めて整理します。
総理大臣指名選挙は、衆参両院のそれぞれの本会議で行われ、投票は、1人の名前を書く「単記記名」の方式がとられます。
その投票総数の過半数を得た人が総理大臣に指名されます。
1回目の投票で誰も過半数に届かなかった場合には、上位2人の決選投票が行われます。
決選投票では、上位2人以外の名前が書かれた票は、無効票としてカウントされます。投票の結果、2人のうち、多くの票を得たほうが総理大臣に指名されることになります。
■過去の決選投票は?
総理大臣指名選挙の決選投票は現在の憲法のもとでは衆議院で4回行われてきました。
1948年:吉田茂氏と片山哲氏
終戦後の1948年に行われた総理大臣指名選挙。吉田茂氏と片山哲氏による争いは決選投票にもつれこみました。
その結果、吉田茂氏が総理大臣に指名されました。
1953年:吉田茂氏と重光葵氏
その5年後、1953年にも。再び吉田氏が決選投票に臨み、重光葵氏との争いを制し、総理大臣に選出されました。
1979年:大平正芳氏と福田赳夫氏
1979年には大平正芳氏と福田赳夫氏による決選投票に。自民党どうしの争いでした。
当時、自民党では衆議院選挙での敗北を受けて派閥が激しく対立する
「40日抗争」
が起きていました。
(浜田幸一氏)
「いいか、断わっとくけどな、かわいい子どもたちの時代のために自民党があるということを忘れるな。お前らのためにだけ自民党があるんじゃないぞ」
自民党から2人が総理大臣候補となる異例の事態。制したのは大平氏でした。
1994年:村山富市氏と海部俊樹氏
そして、直近では1994年。村山富市氏と海部俊樹氏の争いです。
政権復帰をねらう自民党が社会党とさきがけと組んで推した村山氏と、新生党や公明党などが推した海部氏。
決選投票の結果、村山氏が総理大臣に選出され、自民・社会・さきがけの3党連立政権が誕生しました。
■選挙後の各党の動きは
衆議院選挙で自民・公明両党が過半数割れとなる中、総理大臣指名選挙に向けて与野党はどう動いたのでしょうか。
今回の衆議院選挙で、自民・公明両党は合わせて215議席と、目標としていた過半数の233議席を下回りました。
こうした中、石破総理大臣は自らが続投し、連立政権を維持していく考えを示しました。
(石破首相 10月28日)
「現下の厳しい課題に取り組み、国民生活を守る、日本国を守るということで職責を果たしてまいりたい」
自民党は、野党と政策ごとに一致できる点を探りながらの政権運営を目指し、総理大臣指名選挙で石破氏が指名されるよう野党側と調整を始めます。
一方、選挙前の98議席から大幅に増やし、148議席となった立憲民主党。指名選挙に向けて、他の野党との連携を模索します。
(立民 野田代表 10月28日)
「自分がまず手を挙げて、ご協力をお願いをするというのが基本だろう。誠意ある対話を明日からでも始められればなと」
野田代表は、日本維新の会や共産党と党首会談を行い、決選投票になった場合は、自身に投票するよう呼び掛けました。
(野田代表 10月30日)
「政権を変えていく大きなチャンスでもあるので、首班指名選挙では私“野田”と、是非お願いをしますと」
(共産 田村委員長 10月30日)
「企業・団体献金の全面禁止。このことが確認をできれば、対応については前向きに検討をしたい」
一方、維新は。
(維新 馬場代表 10月30日)
「国民の皆さんがなるほどと思っていただけるような、やはり大きな大義、そういうものがなければ我々は与することはないと」
こうした中、注目されたのが、選挙前の7議席から4倍の28議席に増やした、国民民主党の動向です。
(国民 玉木代表 10月29日)
「私たちが欲しいのはポストではなくて、選挙で約束した手取りを増やす、国民の懐を潤す、経済政策の実現が欲しいんです」
玉木代表は、自民・公明両党の連立政権に加わらず、党が掲げた政策の実現に向けて政策ごとに協力できるか判断したいという考えを示しました。
その後、国民民主党は、自民党と幹事長会談を行い、新たな経済対策の内容を含め、政策ごとに協議を進めていくことで一致。
公明党とは、いわゆる
「年収の壁」
を巡って国民民主党が主張している
「103万円の壁」
の見直しなどについて、協議を進めていくことで一致しました。
一方、玉木代表は、立憲民主党の野田代表と会談。
政治改革を急ぐため、2024年年内の政治資金規正法の再改正を目指すことで一致し、野田代表は
「103万円の壁」
の見直しに協力する考えを伝えました。
ただ、国民民主党は、総理大臣指名選挙では決選投票になった場合も含め、玉木代表に投票する方針です。
(国民 玉木代表 10月30日)
「1回目・2回目も玉木雄一郎と書くのが一番我々に票を投じてくれた皆さんに、その思いにですね、最も寄り添うものだと」

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/898.html#c24

[政治・選挙・NHK295] <独占スクープ>玉木雄一郎氏「高松観光大使」元グラドルと隠密不倫デート&地元ホテルで逢瀬…取材には「家族との話し合いが… 赤かぶ
55. 秘密のアッコちゃん[977] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 08:35:37 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[542]
<■428行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
自民党が信頼を失っている原因は「政治とカネ」の問題だけでなく、より本質的な原因は「左傾化」にある。

「石破さん、間違ってるだろう」 自民にも立民にも蔓延する無責任体質
一筆多論
2024/11/12 8:00
https://www.sankei.com/article/20241112-BGT4KAQX75L33J34DPGTSJW6CQ/
石破茂首相の座右の銘は
「鷙鳥不群(しちょうふぐん)」
である。
鷲のような鳥は群れずに行動するとの意味だ。
首相は平成29年のインターネット番組で、この言葉に触れ
「群れて、わらわらやるの嫌いなんです」
「『間違ってるだろう、これ』っていうのを誰かが言わないと」
「誰も言わなくなったら終わり」
と語っていた。
ならば言う。
「石破さん、間違ってるだろう、これ」
首相は衆院選で勝敗ラインに据えた与党過半数を実現できなかったのに続投している。
何事もなかったかのように国民民主党との政策協議を進めている。
首相が非主流派ならば
「間違ってるだろう」
と叫び、退陣を求めていたに違いない。
この異常事態に自民党議員がおとなしい。
「政権陥落の危機に内輪揉めをしている場合ではない」
との理由らしい。
「石破首相にややこしい問題をやらせ、来年2025年の参院選前に新首相でV字回復すればいい」
との声もある。
平成13年に不人気の森喜朗氏から小泉純一郎氏に首相が交代し、爆発的人気でその後の参院選に勝ったことが念頭にあるのだろう。
自民は、なぜ国民の信頼を失ったのかをまだ分かっていない。
派閥のパーティー収入不記載もさることながら、不記載の経緯は解明されず、当事者は
「知らなかった」
の言い訳ばかり。
皆が責任を回避する不道徳な姿勢を見透かされた。
今回もトップが責任を取らず、責任追及も甘い。
こんな醜態は、子供の教育上、よろしくない。
では、立憲民主党に政権を任せていい、ともならない。
野田佳彦代表は衆院選で
「自民の平成以降の首相は菅(義偉)さん以外は全部世襲だ」
と主張した。
これは明確な間違いだ。
世襲を
@親族に国会議員がいて地盤を継承
A父母や祖父母が国会議員
のいずれかと定義すると、平成以降の自民の首相14人中、非世襲は竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、森、菅各氏の5人。
非自民の首相は6人。
うち2人(羽田孜、鳩山由紀夫両氏)は世襲で、いずれも約3人に1人の割合だ。
衆院選の候補では、自民の世襲は97人で28・4%の割合だった。
全候補の世襲が136人、10・1%なので確かに多い。
一方、立民は小沢一郎氏ら27人、11・4%で、平均を上回った。
野田氏は、立民は約1割だからよく、自民は約3割だからダメというのか。
野田氏は選挙中、この点を産経新聞記者に聞かれると
「世襲の人たちも含めて政治団体や政治資金の相続をできないようにする法案に皆賛成しているので全然違う」
と色をなして反論した。
何が
「全然違う」
のか理解に苦しむ。
野田氏は民主党伝統の
「ブーメラン」
の名手でもある。
平成21年衆院選で
「マニフェストに書いてあることは命懸けで実行する」
「書いていないことはやらない」
と訴えた。
民主党政権でマニフェストの多くが実行できなかったことは周知の通り。
自身が首相に就くと、マニフェストに書いていない消費税の増税を決めた。
ルールを守らず、発言に責任を持たず、失敗の責任も取らない。
政治家とて人間。
聖人君子たれ、とは言わないが、論語の
「君子はこれを己に求む 小人はこれを人に求む」(リーダーは責任を取る)
ぐらいは実践できないものか。
辞書に
「政治家=噓つきのこと。無責任のたとえ」
と書かれないためにも。
(政治部長兼論説委員)

<主張>第2次石破内閣 外交安全保障を忘れるな 信なき首相の続投は残念だ
社説
2024/11/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20241112-BIB4HX3FOBIO3FPQQTDDUGYGJY/
特別国会が召集され、衆院での首相指名選挙の決選投票で、石破茂首相(自民党総裁)が立憲民主党の野田佳彦代表を破り第103代首相に選ばれた。
宮中での親任式などを経て第2次石破内閣が発足した。
石破首相は衆院選で、自身が設定した与党過半数という勝敗ラインを達成できなかった。
国民の信を得られなかったにもかかわらず石破首相も森山裕幹事長も責任を取って辞任することはなかった。
憲政の筋を踏まえない首相続投は残念である。
石破首相に批判的な自民議員は少なくない。
彼らが首相指名選挙で石破氏を選んだのは、安全保障政策などで非現実的な立民の野田氏に国の舵取りを任せるわけにはいかないと考えた末の苦渋の選択だろう。
■少数与党で展望描けず
30年ぶりの少数与党政権として石破首相は再出発を図る。
国内外の課題は山積し、政権基盤が脆弱とあっては石破首相の前途は多難という他ない。
国政の停滞を憂えるばかりだ。
真っ先に取り組むことになるのは政治とカネを巡る問題である。
石破首相は、2024年年内召集予定の臨時国会に政治資金規正法の再改正案を提出し、成立を期す必要がある。
政治資金の透明性確保とパーティー収入不記載事件の再発防止に決着を図らなければならない。
政策活動費廃止や調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開、政治資金を監視する第三者機関設置などが焦点とされるが、外国人・外国法人のパーティー券購入の禁止も不可欠の課題である。
自民、公明両党の与党は衆院でキャスチングボートを握る国民民主党と、年収が103万円を超えると所得税が発生する
「103万円の壁」
の解消などについて協議しているが、財源確保の問題もある。
重要なのはデフレからの完全脱却に向け、物価上昇を上回る賃上げを確実なものにし、自律的な経済成長を実現することだ。
衆院が過半数割れである以上、野党側との政策協議は欠かせないが、経済財政運営の大局は見失ってはならない。
最も懸念されるのは、国会運営の混乱で日本の政治が内向きに終始し、国の平和と独立、国民の安全を守る政策遂行が疎かになってしまうことだ。
外交安全保障への関心を失っては大変なことになる。
米国との同盟関係は、国家安全保障にとって死活的に重要である。
石破首相は、米大統領選に勝利したトランプ前大統領と早期に直接会談し、同盟強化を確認しなければならない。
中国、北朝鮮、ロシアの脅威に直面する日本は、日本防衛や台湾有事、朝鮮半島有事への米国の関与を常に確かなものにしておく必要がある。
トランプ氏の関心を、日本および北東アジア、インド太平洋にも向けさせるのは石破首相に課せられた最も重要な責務である。
■国の「基本」を守り抜け
ロシアのウクライナ侵略は続き、派兵された北朝鮮軍がウクライナ軍と交戦する事態となった。
「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を石破首相は忘れず、侵略者ロシアが凱歌をあげるような展開を許さない外交を展開すべきである。
中東は喫緊の課題だ。
戦火が拡大し、イスラエル・イラン間の
「第5次中東戦争」
の様相を呈する恐れがある。
イランなどにいる日本人の帰国や安全確保を急ぐべきだ。
エネルギー需給の面からも備えてほしい。
防衛力の抜本的強化を確実に進めたい。
募集難になっている自衛官確保策の推進や、有事を想定した空港、港湾、シェルター建設も課題だ。
もう1つ懸念されるのは、与党が目先の国会運営に捉われて、十分な議論もなしに国や社会の基本を乱す施策を受け入れてしまうことだ。
自民は衆院で、予算委員会や法務委員会の委員長、憲法審査会の会長などの重要ポストを立民に譲った。
憲法審会長に就く立民の枝野幸男元代表は改憲の動きにブレーキをかけてきた人物だ。
憲法審の議論が滞るなら改憲に前向きな政党で改憲原案の条文化を進めるべきだ。
野田氏は衆院法務委員長を得たのは選択的夫婦別姓の実現が狙いだとSNSで明かし、
「自民党を揺さぶるには非常に効果的だ」
とも語った。
石破首相と自民は、家族や社会の有り様に関わる基本問題の変更は絶対に受け入れてはならない。

石破茂首相の居眠り? 林芳正官房長官は「風邪薬を服用」と釈明
2024/11/12 0:17
https://www.sankei.com/article/20241112-VDNXTOP5VVMO7F2GO4LVLL5BCA/
林芳正官房長官は2024年11月11日夜の記者会見で、石破茂首相が同日の衆院本会議での首相指名選挙中、しばらく俯き、目を瞑る一幕があったことについて
「(首相は)深夜まで多忙を極める毎日を送っているが、本日は風邪気味で風邪薬を服用していたと聞いている」
と釈明した。
X(旧ツイッター)上に関連の動画が投稿され、
「居眠りをしている」
などのコメントが寄せられていた。
林氏は
「風邪気味であることを除けば、健康状態に何ら問題はない」
と語った。

石破茂首相、政治資金規正法再改正「年内にも」 内閣発足後会見「協力得られるよう努力」
2024/11/12 0:10
https://www.sankei.com/article/20241112-AWVOUTXCYRINHOQ53ZYLQ4L3NI/
石破茂首相は2024年11月11日、第2次内閣の発足後に記者会見した。
自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受けた政治改革について
「速やかに自民党案を取りまとめ、2024年年内にも法制上の措置を可能とするべく、多くの党の協力を得られるよう努力する」
と述べ、政治資金を監視する第三者機関の設置など、政治資金規正法の年内の再改正を目指す考えを表明した。
歳費法の改正を伴う調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開・残金返納や、政策活動費の廃止についても
「党内の意見を早急に取りまとめ、各党、各会派との調整を精力的に進めたい」
と述べた。
野党が主張する企業・団体献金の廃止に関しては
「各党が色んな考え方を持っているので、それが国民に分かる形で議論し、早急に結論を出すことが必要だ」
と述べるにとどめた。
与党過半数割れを受けた国会運営については
「丁寧にやりながら、尚且つ迅速に結論が出るという二律背反みたいなことを満足させるためには、かなりの工夫が必要だ」
と指摘した。
次期春闘での持続的な賃上げや最低賃金の引き上げに向け、今月2024年11月にも政労使の意見交換を開催すると表明。
交流サイト(SNS)などで繋がって強盗や特殊詐欺を繰り返す
「匿名・流動型犯罪グループ」
の摘発に向けた取り組みを推進する考えを強調した。

「互いの利益になる提案を」石破首相、トランプ氏との早期会談に意欲 14日から南米訪問
2024/11/11 23:26
https://www.sankei.com/article/20241111-V2MPR755OBGIJCIGU2HQ56OYWQ/
石破茂首相は2024年11月11日夜、第2次石破内閣の発足を受けて官邸で記者会見し、トランプ次期米大統領について
「なるべく早いタイミングで直接会談する機会を持ちたい」
と述べ、早期の会談に意欲を示した。
その上で、
「米国には米国の、日本には日本の国益がある」
「正面からぶつかってもどうにもならない」
「相乗的にお互いの利益に、アジア太平洋地域の平和と安定に資するものだということをどれだけ提案するかだ」
と述べ、
「どれだけ譲るとか譲らないとか、そういうのは、ディールの世界に尽きるものだと私自身は思っていない」
と語った。
トランプ氏の掲げる政策について、
「大統領選中も色々な主張をしていた」
「ウクライナについて、ガザについて、同盟関係について然り」
「どのような政策を打ち出していくかは現在予測つくものではない」
「選挙期間中にどういう発言したかを詳細に分析する」
と述べるにとどめた。
また、首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するため、2024年11月14日から南米を訪問すると表明した。
バイデン米大統領、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との会談にも意欲を示した。

石破首相、年収の壁見直し「真摯に検討」 国民民主党の主張「多くの支持は極めて重要」
動画
2024/11/11 23:11
https://www.sankei.com/article/20241111-GMXWDYQA4RC3BCBLDJG3WVBLHE/
石破茂首相は2024年11月11日夜の記者会見で、国民民主党が主張している年収が103万円を超えると所得税が発生する
「年収の壁」
の見直しについて、
「与党として真摯に検討する」
と述べた。
今後、両党の政調会長と税調会長の間で
「丁寧に協議を進めていきたい」
とも語った。
首相は、国民の手取りの増え方や労働市場への労働力の供給拡大などに加え、減税に伴う税収全体への影響などを
「精密に計算していかなければならない」
と指摘。
ただ、先の衆院選で国民民主党が見直しの主張を掲げ、
「多くの支持を得たことは極めて重要なことだと思っている」
とも述べた。

石破首相 旧文通費使途公開と残金返還に意欲 政治改革、年内の法整備へ努力 官邸で会見
2024/11/11 22:53
https://www.sankei.com/article/20241111-POJ6XHBHNRAUTNCYOTQLLIJVEI/
石破茂首相(自民党総裁)は2024年11月11日夜、第2次石破内閣の発足を受けて官邸で記者会見し、政治改革に関して
「速やかに自民党案を取りまとめ、2024年年内にも法制上の措置を可能とするべく、多くの党の協力を得られるように努力する」
と強調した。
国会議員に1人当たり月額100万円が支給される
「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)
の透明化を急ぐ考えを示し、
「使途の公開、残金の返還について早急に国民に結論を示す」
と述べ、歳費法の改正に意欲を示した。
使途公開が不要な政策活動費の廃止に関しても
「各党各会派に議論してもらい、早期に結論を得るべく、私自身、誠心誠意尽力する」
と述べた
政治資金の透明化に向け、プライバシーへの配慮などのため使途の公開が困難な部分について、独立した第三者機関の監視下に置く必要性に改めて言及した。
政治資金収支報告書のデジタル化に関しては、
「誰もが容易に内容を確認できるデータベースを構築することは喫緊に行う改革だ」
と強調した。
派閥政治資金パーティー収入不記載事件の関与が指摘された議員らに対し、衆参両院の政治倫理審査会への出席を重ねて促した。

石破茂首相、少数与党で険しい政権運営 くすぶる「予算花道」退陣論
2024/11/11 20:01
https://www.sankei.com/article/20241111-T2IXWU2GR5NGTDYPTH3N4OJLYQ/
30年ぶりの決選投票の末、首相指名選挙で選出された石破茂首相(自民党総裁)だが、前途多難な状況は続いている。
先の衆院選で与党過半数割れとなり、少数与党として臨む今後の国会は、多数派工作が奏功しなければ短命となる懸念もある。自民内には通常国会での令和7年度予算成立を花道とした退陣論がくすぶっており、首相は党内外を意識した難しい政権運営を迫られる。
特別国会召集日の2024年11月11日に国会内で開かれた自民の会合で、首相は
「選挙で示された国民の声に応え、我が党一体となり、総力を挙げて難局を乗り切りたい」
と呼び掛けた。
衆院選での大敗により
「自民党・無所属の会」
と公明党の与党会派の勢力は計220人にとどまり、衆院過半数(233)に届いていない。
衆院選では派閥パーティー収入不記載事件の影響が払拭できずに厳しい結果となり、第2次石破政権は厳しい船出となる。
過去に少数与党として臨んだ内閣には、政権運営に苦しみ、短命となったケースもある。
平成6年に発足した羽田孜内閣は、首相指名直後に社会党が連立政権から離脱。
少数与党となり、政権基盤が安定せずに総辞職に追い込まれた。
在職期間は64日間で、戦後2番目の短さとなった。
衆院選での与党大敗は国会のポストにも影響を及ぼしている。
自民は衆院予算委員長など複数の主要ポストを野党側に譲った。
国会運営を円滑に行うために譲歩したとみられるが、予算委員長は議事進行などで大きな権限を持つ。
そのため、政権幹部は
「予算委員会で政府側の答弁に納得いかなければ、『もう1度答えなさい』という場面も出てくるのでは」
と懸念する。
自民内ではこれまでのところ
「石破おろし」
の表立った動きは見られないが、令和7年度予算を成立させた後の退陣論も囁かれる。
少数与党として臨む予算審議では、野党から予算委への頻繁な首相出席など様々な要求が出ることも予想され、予算案に賛成する条件として石破政権の退陣を突き付けられる可能性もある。
自民ベテランは
「普通に考えれば、来年2025年度予算成立後に退陣だろう」
「今は『石破おろし』をするタイミングではない」
と指摘する。
ただ、自民重鎮は
「政治とカネ」
の問題を巡る自民への逆風が収まらないことを念頭に
「首相が交代したところで、何か得るものがあるわけでもない」
と溜息をついた。

(※金カギでお願いします)「野党」で過半数も首相指名選挙勝てず 各党が「わが道」 立民・野田氏は結集へ努力強調
2024/11/11 19:52
https://www.sankei.com/article/20241111-WGTES5CYZVN2DPEOX2OWFTLBEE/
衆院選で自民、公明両党を過半数割れに追い込んだ主要野党だが、2024年11月11日召集の特別国会で行われた首相指名選挙では各党が
「我が道」
を歩んだ。
立憲民主党の野田佳彦代表は2024年11月11日の衆院本会議後、記者団に野党を結集できなかった責任を問われ、
「本当に政権を取りに行くという共通認識を作りきれていなかった」
「結集できなかったことは不徳の致すところだ」
と述べた。
同時に来夏2025年夏の参院選や次期衆院選に向け、野党の結束点を見い出せるよう努力を重ねる考えを強調した。
衆院選で野党は過半数を握ったにもかかわらず、決選投票の結果は石破茂首相(自民総裁)が221票、立民の野田氏が160票、無効票が84票だった。
「野党の盟主」
である立民がリーダーシップを発揮できず敗れ、野党各党がそれぞれの道を歩み出した1日でもあった。
選挙後、最も注目を浴びた国民民主党は玉木雄一郎代表に投票した。
「手取りを増やす」
政策を掲げて躍進し、
「政策実現」
に向け与野党との攻防を繰り広げ新しい野党の可能性を示しつつあった。
だが、特別国会初日に玉木氏の不倫報道が直撃。
玉木氏は国会内の党会合で謝罪し、
「政策実現に向けて全力を傾けていきたい」
と語った。
国民民主に対し、野党的な性格を強めそうなのが日本維新の会だ。
首相指名選挙で2回とも馬場伸幸代表に入れた。
馬場氏は2024年11月11日、国会内で記者会見し、今後の在り方について
「結党以来、与野党と『是々非々』でやってきた」
と述べた。
馬場氏は前日の首相との会談でも政府・自民に厳しく臨む姿勢を示している。
一方、共産党は決選投票で野田氏に投じ、
「立憲共産党」
を演じた。
田村智子委員長は2024年11月11日、国会内での記者会見で衆院選で示された民意は
「自公政権ノー」
だと説明。
公示前よりも議席を減らしており、今後の国会運営などで立民に付いた方が得策と判断したようだ。

石破首相、指名選挙で居眠りか うつむき目つぶる 「著しく緊張感に欠ける」野党苦言
2024/11/11 18:26
https://www.sankei.com/article/20241111-NF544UFRJFPCZLG44MZ67YUZKE/
石破茂首相が2024年11月11日の衆院本会議での首相指名選挙中、しばらくうつむき、目をつぶる一幕があった。
X(旧ツイッター)に関連の動画が投稿され
「よく寝ていられるな」
といったコメントが寄せられた。
野党からは
「寝ていたとすれば、著しく緊張感に欠ける」(立憲民主党ベテラン)
と苦言が呈された。
首相が目をつぶっていたのは、1回目の投票時で、他の議員が点呼されている最中とみられる。
隣席の林芳正官房長官が心配したように、首相を見やる場面もあった。

石破首相、45年ぶりに衆院過半数得ずに首相就任 決選投票でも届かず 大平正芳氏以来 
2024/11/11 17:34
https://www.sankei.com/article/20241111-SCHIQQ4DTFD2DMLVNW2LHCAA6A/
衆院は2024年11月11日の本会議で首相指名選挙を行い、決選投票の末に石破茂首相(自民党総裁)を第103代首相に指名した。
ただ、得票数は決選投票でも221票に留まり、過半数(233)には届かなかった。
衆院議員総数に対する比率は47%強。
衆院で過半数を割る得票数で首相に就任するのは、昭和54年、自民党の大平正芳元首相以来、45年ぶりとなった。
衆院規則では、首相指名選挙で過半数を得る候補がいなかった場合は、上位2人による決選投票を行うと定めている。
決選投票では、より多くの得票を得た候補を首相に指名する決まりだ。
今回は、最初の投票で過半数を得た候補がおらず、石破首相と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となった。
決選投票では野田氏に160票が投じられた他、その他の名前を記載し無効となった票が84票あった。
石破首相は最初の投票と同じ得票数だったが、数の上では野田氏を上回ったため、首相に指名された。
決選投票は過去4回行われた。
このうち、昭和54年11月、
「40日抗争」
と言われる保守分裂下で行われた決選投票では、衆院の過半数256に対して、首相に選出された大平氏が得たのは138票だった。
自民内の反主流派が担いだ福田赳夫元首相が121票を獲得。
野党などの無効票が252票あり、大平氏が指名された。

石破首相が第103代首相に 衆院決選投票で首相221票、野田氏160票、無効84票 
2024/11/11 16:20
https://www.sankei.com/article/20241111-245AB5LUGFALJHR723GSRD4RUQ/
衆院本会議で2024年11月11日午後、先の衆院選を受けた首相指名選挙の決選投票が行われ、石破茂首相(自民党総裁)が第103代首相に指名された。
石破首相は同日中に第2次石破内閣を発足させる。
第1回投票で上位だった石破首相、立憲民主党の野田佳彦代表の2人による決選投票で、石破首相は221票で野田氏の160票を上回った。
その他の名前を記載した84票は無効となった。
第1回投票では石破首相が221票、野田氏が151票で、いずれも過半数の233票を獲得できず、選挙は30年ぶりに決選投票に持ち越されていた。
その後行われた参院本会議は首相指名選挙の結果、自民党の石破首相を選出した。

首相指名選挙 決選投票の結果は?仕組みは?過去の決選投票も
2024年11月11日 16時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k100146349110
総理大臣指名選挙は決選投票が行われ、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票の結果や過去の決選投票などについて詳しくお伝えします。
目次
石破首相が第103代の首相に選出
★決選投票の仕組みは?
■石破首相が第103代の首相に選出
衆議院本会議での総理大臣指名選挙は、1回目の投票で決着が付かず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表による決選投票が行われました。
一方、与党が過半数を占める参議院本会議でもこれに先立ち総理大臣指名選挙が行われ、投票の結果、石破総理大臣が指名されました。
この結果、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票結果は次の通りです。
■衆議院 1回目の投票結果
▽石破総理大臣 221票
▽立憲民主党 野田代表 151票
▽日本維新の会 馬場代表 38票
▽国民民主党 玉木代表 28票
▽れいわ新選組 山本代表 9票
▽共産党 田村委員長 8票
▽無所属 吉良州司氏 4票
▽参政党 神谷代表 3票
▽日本保守党 河村たかし氏 3票
■参議院 投票結果
▽石破総理大臣 142票
▽立憲民主党 野田代表 46票
▽日本維新の会 馬場代表 18票
▽国民民主党 玉木代表 11票
▽共産党 田村委員長 11票
▽れいわ新選組 山本代表 5票
▽国民民主党 伊藤孝恵氏 1票
▽参政党 神谷代表 1票
▽自民党 末松信介氏 1票
▽無所属 吉良州司氏 1票
▽自民党 茂木敏充氏 1票
▽白票 1票
衆議院 決選投票の結果
▽石破総理大臣 221票
▽野田代表 160票
▽無効票 84票
■決選投票の仕組みは?
総理大臣指名選挙の仕組みについて、改めて整理します。
総理大臣指名選挙は、衆参両院のそれぞれの本会議で行われ、投票は、1人の名前を書く「単記記名」の方式がとられます。
その投票総数の過半数を得た人が総理大臣に指名されます。
1回目の投票で誰も過半数に届かなかった場合には、上位2人の決選投票が行われます。
決選投票では、上位2人以外の名前が書かれた票は、無効票としてカウントされます。投票の結果、2人のうち、多くの票を得たほうが総理大臣に指名されることになります。
■過去の決選投票は?
総理大臣指名選挙の決選投票は現在の憲法のもとでは衆議院で4回行われてきました。
1948年:吉田茂氏と片山哲氏
終戦後の1948年に行われた総理大臣指名選挙。吉田茂氏と片山哲氏による争いは決選投票にもつれこみました。
その結果、吉田茂氏が総理大臣に指名されました。
1953年:吉田茂氏と重光葵氏
その5年後、1953年にも。再び吉田氏が決選投票に臨み、重光葵氏との争いを制し、総理大臣に選出されました。
1979年:大平正芳氏と福田赳夫氏
1979年には大平正芳氏と福田赳夫氏による決選投票に。自民党どうしの争いでした。
当時、自民党では衆議院選挙での敗北を受けて派閥が激しく対立する
「40日抗争」
が起きていました。
(浜田幸一氏)
「いいか、断わっとくけどな、かわいい子どもたちの時代のために自民党があるということを忘れるな。お前らのためにだけ自民党があるんじゃないぞ」
自民党から2人が総理大臣候補となる異例の事態。制したのは大平氏でした。
1994年:村山富市氏と海部俊樹氏
そして、直近では1994年。村山富市氏と海部俊樹氏の争いです。
政権復帰をねらう自民党が社会党とさきがけと組んで推した村山氏と、新生党や公明党などが推した海部氏。
決選投票の結果、村山氏が総理大臣に選出され、自民・社会・さきがけの3党連立政権が誕生しました。
■選挙後の各党の動きは
衆議院選挙で自民・公明両党が過半数割れとなる中、総理大臣指名選挙に向けて与野党はどう動いたのでしょうか。
今回の衆議院選挙で、自民・公明両党は合わせて215議席と、目標としていた過半数の233議席を下回りました。
こうした中、石破総理大臣は自らが続投し、連立政権を維持していく考えを示しました。
(石破首相 10月28日)
「現下の厳しい課題に取り組み、国民生活を守る、日本国を守るということで職責を果たしてまいりたい」
自民党は、野党と政策ごとに一致できる点を探りながらの政権運営を目指し、総理大臣指名選挙で石破氏が指名されるよう野党側と調整を始めます。
一方、選挙前の98議席から大幅に増やし、148議席となった立憲民主党。指名選挙に向けて、他の野党との連携を模索します。
(立民 野田代表 10月28日)
「自分がまず手を挙げて、ご協力をお願いをするというのが基本だろう。誠意ある対話を明日からでも始められればなと」
野田代表は、日本維新の会や共産党と党首会談を行い、決選投票になった場合は、自身に投票するよう呼び掛けました。
(野田代表 10月30日)
「政権を変えていく大きなチャンスでもあるので、首班指名選挙では私“野田”と、是非お願いをしますと」
(共産 田村委員長 10月30日)
「企業・団体献金の全面禁止。このことが確認をできれば、対応については前向きに検討をしたい」
一方、維新は。
(維新 馬場代表 10月30日)
「国民の皆さんがなるほどと思っていただけるような、やはり大きな大義、そういうものがなければ我々は与することはないと」
こうした中、注目されたのが、選挙前の7議席から4倍の28議席に増やした、国民民主党の動向です。
(国民 玉木代表 10月29日)
「私たちが欲しいのはポストではなくて、選挙で約束した手取りを増やす、国民の懐を潤す、経済政策の実現が欲しいんです」
玉木代表は、自民・公明両党の連立政権に加わらず、党が掲げた政策の実現に向けて政策ごとに協力できるか判断したいという考えを示しました。
その後、国民民主党は、自民党と幹事長会談を行い、新たな経済対策の内容を含め、政策ごとに協議を進めていくことで一致。
公明党とは、いわゆる
「年収の壁」
を巡って国民民主党が主張している
「103万円の壁」
の見直しなどについて、協議を進めていくことで一致しました。
一方、玉木代表は、立憲民主党の野田代表と会談。
政治改革を急ぐため、2024年年内の政治資金規正法の再改正を目指すことで一致し、野田代表は
「103万円の壁」
の見直しに協力する考えを伝えました。
ただ、国民民主党は、総理大臣指名選挙では決選投票になった場合も含め、玉木代表に投票する方針です。
(国民 玉木代表 10月30日)
「1回目・2回目も玉木雄一郎と書くのが一番我々に票を投じてくれた皆さんに、その思いにですね、最も寄り添うものだと」

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/897.html#c55

[政治・選挙・NHK295] 女性は「30超えたら子宮摘出」発言 日本保守党・百田尚樹代表『表現として下品』 発言を撤回し謝罪(中京テレビ) 達人が世直し
8. 秘密のアッコちゃん[978] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 11:56:20 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[543]
<■740行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
保守党・百田尚樹代表が釈明「生理的に不快感催す人いた」 「30超えたら子宮摘出」発言
2024/11/12 10:50
https://www.sankei.com/article/20241112-LY7WTOL2CBHDXAZDYXTMMTTQ4A/
日本保守党の百田尚樹代表は2024年11月11日、国会内で記者会見し、少子化対策を巡るユーチューブ番組での自身の発言について重ねて釈明した。
2024年11月8日配信の番組で、女性について
「30(歳)超えたら子宮摘出するとか」
などと発言したことが問題視されており、
「非常に表現がどぎつい」
「品がなかった」
「生理的に不快感を催す人がいた」
「表現を撤回して謝罪する」
とした。
この日は特別国会が召集され、党として初の国会活動を開始するのに合わせて会見した。
問題の発言は、百田氏が番組で同党の有本香事務総長と議論した際、
「これはええ言うてるんちゃうで」
と述べた上で、少子化対策について
「30超えたら子宮摘出とか」
と発言。
有本氏は
「やめなさい」
とたしなめた。
会見で百田氏は
「女性の出産の年齢に対する意識改革は相当難しい」
「現実には恐らく無理だろうと、反語的な表現を含めてしゃべった」
と強調した。
メディアの報じ方にも苦言を呈し、
「非常に切り取られて、この発言を(日本保守党の)政策にしているとか、これを主張しているとか間違った報道されている形も多い」
「発言する前に『ええ言うているのとちゃいますよ』と3回言っている」
と述べ、
「『一種のSFだから』とも言った
「架空の話でディストピア(反理想郷)小説だ」
「非常にブラックであり得ない恐ろしい世界を描いて、現在社会を風刺するという、そういう意味だ」
などと繰り返した。
百田氏は会見で、石破茂首相についての評価も尋ねられ、
「石破茂研究家ではない」
と断りを入れた上で、
「国家観や一本筋の通ったものが見えない」
と指摘した。

日本保守党、河村たかし氏ら3人の衆院議員に議員バッジ 竹内裕子氏「気が引き締まった」
2024/11/11 13:57
https://www.sankei.com/article/20241111-CDIUTKLH2ZDB3LSXP7BX5LN66I/
先の衆院選を受け、第215特別国会が2024年11月11日召集された。
国政で初の議席を手にした日本保守党も、前名古屋市長の河村たかし氏(76)ら3人の衆院議員が議員バッジを着けた。
比例代表東海ブロックで初当選した元愛知県議の竹上裕子氏(64)は、国会内で
「登院の出席ボタンを押して気が引き締まった」
と笑顔を浮かべた。
竹上氏は
「全国の皆さん、今後もよろしくお願いします」
と頭を下げた後、議場に向かった。
今回の衆院選で、日本保守党は小選挙区の愛知1区で元職の河村氏、比例東海ブロックで竹上氏、比例近畿ブロックで新人として出馬した福井県立大名誉教授の島田洋一氏(67)が当選した。
26人を擁立した比例代表の得票数は、総務省速報値では114万5622票で全体の2.1%とし、政党要件(2%以上)を満たした。

政党交付金、衆院選大敗で自民は4億円減の156億円 日本保守党には2800万円
2024/10/29 19:02
https://www.sankei.com/article/20241029-SPEH5F2TGRF7FIZMDU3NW5JXIU/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票された衆院選の結果を踏まえ、各党が今年2024年受け取る政党交付金を産経新聞が試算したところ、トップの自民党は4億200万円減の156億5000万円になることが2024年10月29日、分かった。
2024年1月1日時点の所属国会議員数などを基準に総務省が2024年4月に決定した160億5300万円からみて2・5%の減少となる。
50議席増と躍進した立憲民主党は3・2%(2億2000万円)増の70億5600万円。
比例代表で得票率2%以上の政党要件を満たした日本保守党には新たに2800万円が配分される。
この他、増加したのは、国民民主党とれいわ新選組、参政党で、
▽国民民主が12.8%(1億4300万円)増の12億6300万円
▽れいわが7.6%(4800万円)増の6億7700万円
▽参政が28.9%(5400万円)増の2億4300万円
だった。
減少したのは日本維新の会、公明党、社民党で、
▽維新が0.9%(3000万円)減の33億6400万円
▽公明が1.5%(4200万円)減の28億6500万円
▽社民が0.2%(100万円未満)減の2億8700万円。
制度に反対している共産党、今月2024年10月10日に政党要件を満たさない政治団体になった
「教育無償化を実現する会」
は除いた。
正式な配分額は、2024年11月12日までに各党が届け出る所属議員数などに基づき総務省が決定する。
交付金は4、7、10、12月の年4回に分けて交付される。
議席減が反映されるのは12月の交付分からで、既に交付されたものを返金する必要はない。

「最低限の目標達した」 衆院選振り返り、日本保守党・百田尚樹代表 自公との連携否定 
2024/10/29 18:01
https://www.sankei.com/article/20241029-6OAHE5HZVVELBD5UOOOF24BGXQ/?outputType=theme_election2024
政治団体
「日本保守党」
は2024年10月29日、2024年10月27日の衆院選で初の国政議席を得るとともに国が定めた政党要件を満たす見通しであることを受け、東京都千代田区で会見に臨み、百田尚樹代表は
「国政政党として、政治のスタートラインに立てた」
と意気込みを語った。
今衆院選で日本保守党は小選挙区の愛知1区で元職の河村たかし前名古屋市長、比例東海ブロックで新人の竹上裕子元愛知県議、比例近畿で新人の島田洋一・福井県立大名誉教授が当選し3議席を獲得。
政党要件の1つである5人以上の当選は果たせなかったが、26人を擁立した比例の得票数は総務省速報値では114万5622票で、全体の2.1%とし、政党要件(2%以上)を満たした。
百田氏は
「大きな一歩であるが、政党になるという最低限の目標を達成したということであって、大満足ではない」
と強調。
今後の活動について、有本香事務総長は
「全国に広がっての党勢拡大が柱」
と話し、各地に政党支部を作る方針を明らかにした。
自民、公明両党が過半数割れした政局に関して、百田氏は
「自民の政治を見過ごせないという日本保守党の設立趣旨に反する」
として連携を否定しつつ、
「自民の全部に反対ではない」
「国益になるものは賛成する」
と是々非々の姿勢を示した。
一方で、立憲民主党などとの連携については
「数字上は政権交代が可能だが、全ての野党の連立の可能性は相当低い」
とし、特別国会の首相指名選挙が決選投票に進んだ場合、白票を投じる可能性を示唆した。

日本保守党が「政党」に 百田代表「政治のスタートラインに立てた」自民との連携には否定的な考え
TBSテレビ
2024年10月29日(火) 21:11
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/1519744?display=1
今月2024年10月27日に行われた衆議院選挙の結果、政治団体
「日本保守党」

「政党」
と認められ、百田尚樹代表は
「ようやく政治のスタートラインに立てた」
と語りました。
「我々にとっては大きな一歩だなと思っております」
「日本保守党としては、ようやくスタートライン、政治のスタートラインに立てたかなという思いです」
今回の衆院選で日本保守党は3人が当選し、直近の衆院選か参院選での
「得票率2%以上」
という公職選挙法で
「政党」
と認められる要件を満たしました。
これについて百田代表は今日2024年10月(29日)、
「政治のスタートラインに立てた」
と述べた上で、
「日本を強くするには経済と安全保障は車の両輪」
などとして、今後、消費税の減税や憲法改正を訴えていく考えを示しました。
また、百田氏は自民党との連携について、
「党設立の趣旨と反するので基本的にない」
と連携を否定しつつ、
「国益になる部分は賛成する」
との姿勢を示しました。
その上で来月2024年11月11日召集の方向で最終調整が行われている特別国会での総理指名選挙については、決選投票になった場合に白票を投じる可能性も含めて
「全ての可能性がある」
と述べました。

日本保守党、政党要件を確保
時事通信 政治部2024年10月29日17時05分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024102900938&g=pol
政治団体
「日本保守党」
は、衆院選の比例代表で得票率が2.1%となり、公職選挙法や政党助成法で
「2%以上」
と定める政党要件を満たした。
小選挙区1、比例代表2の計3議席を獲得。
百田尚樹代表は2024年10月29日の記者会見で
「非常に大きな一歩だ」
と成果を強調した。
要件を満たす政党は計10党。
これにより、同党は政党交付金の支給対象となる。

保守党代表「自民と組まず」 初の議席獲得【24衆院選】
時事通信 編集局2024年10月28日02時51分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024102700831&g=pol
衆院選で政治団体
「日本保守党」
が初めて議席を獲得した。
愛知1区から出馬した共同代表の河村たかし前名古屋市長が国政に復帰する。
小説家で代表の百田尚樹氏は2024年10月27日夜、自民党との連携について、東京都内で記者団に
「基本的に考えていない」
と語った。
昨年2023年10月に設立されたばかりの日本保守党は消費税減税や防衛力強化を主張。
自民に不満を抱く保守層から支持を集めたとみられる。
百田氏は
「自民党は誤った政策をしている」
「国会で厳しく追及したい」
と述べた。

3議席獲得の日本保守党 百田尚樹代表「憲法違反だ」「もう本当ムカついてる」「何億円も用意できるはずがない」政治の参入障壁に憤り
速報
2024/10/29 16:53
https://times.abema.tv/articles/-/10148906?page=1
2024年10月27日投開票の衆院選で政治団体・日本保守党が3議席を獲得した。
代表を務めるベストセラー作家の百田尚樹代表(68)は2024年10月29日の会見で、選挙を振り返りつつも政治に新規参入する障壁の高さに対する憤りを述べた。
百田代表は3議席獲得という結果に対して
「最低限の目標は果たした」
「スタートラインに立てた」
と述べた一方で“政治への新規参入の難しさ”について
「憲法違反ではないか」
と怒りを滲ませた。
「本当にムカついている」
「既存の政党から立候補する場合とそれ以外から立候補する場合ではこれほど“差”があるのか」
「これは既存政党の支持者が多い少ないという問題ではなくそれ以前に、もう足枷、手枷を課せられている」
「これは例えば100メートル走において
『お前たちは新規参入だから5メートル後ろから走れ』
『鉄アレイをつけて走れ』
という形で勝負させられているようなものだ」
「これはもう憲法違反ではないかと私は思う」
「こういうハンディキャップを背負わせるような法案が、いつ、どこで通ったのか」
百田代表の発言を受けて有本香事務総長も
「政見放送やビラの数も差があった」
と補足し、
「100歩譲って『重複立候補はできない』という条件を残したとしても、ビラとポスターの数は一緒にすべき」
「余りにも公平さに欠ける」
「その辺りは今後国会の中で今回議席を得た者たちが問題提起をしていく」
と述べた。
更に百田代表は
「私たちは今回、11ブロックのうち6ブロックの比例で戦った」
「国政政党は『うちは比例で通っても1人ぐらいかな』という時は1人出し、『2人ぐらいかな』と思ったら2人出して、1人当たり600万円かかる」
「ところが、政治団体は例えば私も戦った近畿ブロックにおいて定数の20%以上の人間を候補者に出さないと、そもそも比例で受け付けないという“謎の理屈”がある」
「そのため、私たちは近畿では絶対に通らないんですけど、6人の候補者を用意しなければいけなかった」
「これだけで3600万円だ」
「私たちは何とかお金を掻き集めて、各ブロックで1億数千万ぐらいのお金を集めて比例6つのブロックに立ったのだ」
「青雲の志を持って新しい政治正義を立てて比例ブロックで戦おうと思ったグループがいても無理だ」
「何億円というお金を用意できるはずがない」
「つまり、現実的には新規参入は比例ブロックでは立候補できないというルールになっている」
「おかしいと思わないか」
と述べた。
(ABEMA NEWS)

2024年衆議院選挙比例区で全国ブロック全てで候補者を出す場合の供託金額
600万円×41人=246,000,000円
北海道 8 1.6 2
東北 13 2.6 3
北関東 19 3.8 4
南関東 22 4.4 5
東京 17 3.4 4
北陸信越 11 2.2 3
東海 21 4.2 5
近畿 28 5.6 6
中国 11 2.2 3
四国 6 1.2 2
九州 20 4 4
176 41 6,000,000 246,000,000
衆院選の全国比例で立候補するのって実は2億5千万かかるって知ってた?
2016/12/5
https://go2senkyo.com/articles/2016/12/05/27068.html
衆議院選や参議院選といった国政選挙において、大きな政党や組織の後ろ盾の無い人が
「無所属」
として立候補することはよくあります。
しかしながらよく見てみると、こういった立候補者は
「小選挙区」
と呼ばれる比較的狭い地域から立候補しているケースがほとんどで、
「比例区」
と言われる広い地域から投票してもらえる制度を使って立候補している人はほぼいません。
これはなぜなのでしょうか?
また
「比例区」
から立候補したい場合はどうすれば、そして、いくらお金を用意すればいいのでしょうか?
■比例区に立候補したいなら2億5,200万円!?
国政選挙において選挙区の供託金は300万円です。
一方、比例区の供託金は選挙区の倍の600万円と何と2倍にもなっています(衆議院で選挙区と重複立候補する場合は300万円)。
このような金額の違いが大きな政党や組織の後ろ盾の無い人が
「比例区」
で立候補せず、
「小選挙区」
で立候補する理由なのでしょうか?
実は大きい組織の後ろ盾が無く、特に政治家とも繋がりのない人が供託金600万円を調達する事ができたとしても、比例区の立候補には大きなハードルがあるのです。
公職選挙法第86条の2第1項と第86条の3第1項には衆議院と参議院の比例区に立候補できる条件が規定されています。
ここには
候補者となる衆議院名簿登載者の数が当該選挙区における議員の定数の十分の二以上であること。(第86条の2第1項一部抜粋)
当該参議院議員の選挙において候補者(この項の規定による届出をすることにより候補者となる参議院名簿登載者を含む。)を十人以上有すること。(第86条の3第1項3号)
と記されています。
つまり、一定以上の候補者を用意しないと比例区に立候補できないのです。
ではもし、あなたが衆議院の比例区に立候補したい場合、何人用意する必要があるでしょうか?
衆議院の比例区は全国で11のブロックに分かれています。
どこでも良いから比例区に立候補したいのであれば、定数の最も少ない四国ブロックが第1候補となります。
この場合、6×2÷10=1.2で最低でも2人立候補者を用意する必要があり、供託金が600万円×2=1,200万円必要になります。
もし、定数が一番多い近畿ブロックから立候補したい場合、29×2÷10=5.8で最低6人立候補する必要があり、供託金が3,600万円必要になります。
更に全国規模で自分の政策を訴えたいとして、全てのブロックで候補者を擁立する場合は42人も立候補する必要があり、供託金の金額は2億5,200万円という莫大な金額になります。
ただ、全国規模で国政選挙に出たい場合、参議院は選挙区と比例区合わせて10人立候補すればよく、選挙区9人、比例区1人で供託金は300万円×9+600万円×1=3,300万円で済みます(それでも高額ですが)。
■もし、国会議員の友人がいるなら、チャンス!
比例区の立候補は高いハードルが設定されていますが、もし、あなたに国会議員の友人が複数いれば話は変わってきます。
比例区に立候補する条件を規定した公職選挙法第86条の2第1項と第86条の3第1項には、前述した以外にも
「団体に国会議員が5人以上所属している」
という条件を満たしていればよいと規定されています。
つまり、あなたに国会議員の友人が5人おり、その人たちがあなたの作った政治団体に入ってくれた場合、衆議院、参議院のいずれでも比例区に1人だけで立候補する事ができます。
また、この比例区の立候補条件には
「直近の衆議院か参議院の選挙で選挙区あるいは比例区で全国2%以上の得票した団体」
というものもあり、自分の政治団体が過去の選挙で健闘をした場合も多数の候補者を用意する必要はなくなります。
■既存組織に有利な制度
このように国会議員が一定数いる団体は有利なシステムになっていますが、有利な点はこれだけではありません。
自分の所属団体が前述した
「国会議員が5人以上」
あるいは
「直近の衆議院選か参議院選で全国得票率2%以上」
の条件を満たさないと、衆議院の選挙区と比例区での重複立候補ができない上に衆議院の選挙区では政見放送を流すことすらできないことになっています。
その他、様々な部分で上記の条件を満たしている団体は有利になっています。
また、この2つの条件は政党助成金がもらえる条件とほぼ一致しており(違いは「得票率2%」を満たしていても、国会議員が最低1人必要)、政界に新規参入しようとする組織・個人に対して、既存組織が極めて有利な条件に置かれていることを示しています。

日本保守党は、国政政党ではないので、比例に立候補するには当該ブロックの定数の20%以上というルールがあります。
従い、手持ち資金の少ない新規参入の政党では、全てのブロックに候補者を擁立する事は資金的にも無理だったのでしょう。
一般的に、新規参入の政党が国政選挙に出るのはブロックの概念が無く全国のみの参議院選挙のケースが殆どでしょう。
それ故に、女優やスポーツ選手などの知名度の高い人が立候補します。
そういう意味において、今回、3議席を取って、更に国政政党になったのは快挙と言えるでしょう。

今の衆議院の選挙制度は欠陥だらけの悪法です。
大政党は比例ブロック立候補の制約はないが、国政政党でない保守党が比例区に立候補するには各ブロックごとに定数の20%以上という条件があります。
もちろん立候補するには各人に数百万円の費用が必要です。
現在のサポーター体制や資金的な制約で、全国の比例ブロックに立候補する事が出来なかったのです。
参院選ではブロックの概念がないので、全国民が好きな政党に投票できるので当選確率は上がります。
新規の参政党なども、まずは参議院から始めました。

議員数はまずまずではないでしょうか。
1人では寂しいし、2人でも知恵不足、3人寄れば文殊の知恵ですね。
また国政政党になったので国から交付金が出ますが、これは所属する議員数に比例するので、多い方がより多くの金額がもらえますので5人以上が目標でした。
今回の選挙費用は、党費と僅かな寄付金を足して2億円程度と推測されますが、国政政党になったので交付金だけでも6億円、これに寄付金の上限も無くなるので、合わせて10億円くらいが使えると思うので、比例区に30人、選挙区に30~50人位を擁立するのではないでしょうか。
選挙経験が豊富な河村氏は、人選集めに全国を走り回ると言っています。
昨年2023年に創設した政党としては、今回の成果は彼らの実力とも、あるいは奇跡とも言える成果だと思います。

日本保守党の団結力の強さを示しましたね。
一般的には、小選挙区に立候補がいて比例区に立候補者を立てる、あるいは、重複立候補します。
日本保守党は、比例区のみで集票するのは極めて不利な状況でした。
加えて全国の11区のブロックの中で、候補者を立てたのは6ブロックです。
これは6ブロックだけで11区全体の有効票数の2%を取らないといけない、つまり各ブロックでは4%を取らないといけないという状況です。
小選挙区で「自民党議員」を書いて比例区で「日本保守党」と書くのはあり得ないですね。
また、投票したくても日本保守党と書けない国民が半分もいたという事です。
党としては、最初は5ブロックで立候補者を準備していました。
最後になって、北海道の小野寺氏がまさに特攻隊の様な気持ちで北海道ブロックを立ち上げ6万票を獲得し、これを加えてようやく2%を達成しました。
更には、
「百田代表は北海道に来なくてよい」
「当選の可能性がある議員の応援に行ってください」
との事。
つまり、30人の立候補者全員の努力があって成し上げた結果なのです。
1人でも手を抜ていたら国政政党になれなかったでしょう。

日本保守党、政党要件満たす 衆院選で比例2%到達 比例と小選挙区で計3議席獲得
[2024年10月28日17時16分]
https://www.nikkansports.com/general/news/202410280000961.html
政治団体
「日本保守党」
は、衆院選比例代表の得票で政党要件を満たす見通しとなった。
共同通信社の集計で2024年10月28日、比例全11ブロックの総得票数の割合が、公選法の規定する2%に達した。
百田尚樹代表は自身のX(旧ツイッター)に
「政党要件を満たした」
「快挙と言っていい」
と投稿した。
比例は東海、近畿両ブロックで各1議席を獲得し、小選挙区は愛知1区で公認した河村たかし前名古屋市長が勝利。
計3議席を得た。
公選法は政党要件を
<1>国会議員5人以上
<2>直近の衆院選か参院選で全国を通じた得票率が2%以上
のいずれかを満たす場合と定める。
政治資金規正法や政党助成法の政党要件もほぼ共通。
政党は衆院選で小選挙区と比例の重複立候補が認められ、政党交付金を受け取ることができる。(共同)

日本保守党が初の議席 「反安倍」石破政権にどう向き合う? 百田尚樹代表は熱烈な「安倍応援団」だったが…
2024年10月28日 04時53分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/362872
2024年10月27日に投開票された衆院選では、作家の百田尚樹氏が代表を務める政治団体
「日本保守党」
が3議席を獲得し、国会に初めての足掛かりを築いた。
百田氏は右派の論客として著名で、故・安倍晋三元首相との親密な関係でも知られた人物。
かたや現在の自民党を率いるのは、安倍氏と反目してきた石破茂首相だ。
少数与党となった自民とは今後、どう付き合っていく考えなのか。
◆河村たかし氏「自民党に取って代わる勢力に」
真っ先に
「当選確実」
となったのは、名古屋市長を辞職して愛知1区から立候補した河村たかし共同代表。
名古屋市内の選挙事務所で
「保守党が自民党に取って代わる勢力になるための重要な日」
と力を込めた。
日本保守党は、比例代表の東海ブロックと近畿ブロックでも各1議席を獲得した。
◆自民党への協力「総理を保守党から出すなら考えても」
百田代表は2024年10月27日夜から2024年10月28日未明にかけて、有本香事務総長とともに東京都内で記者会見した。
百田氏は
「3議席」
という結果について
「満足とは言えない」
「(選挙区と比例代表の計30人の候補者で)負けた人の方が多いので、喜び半分というよりも、悔しさと悲しさのほうが大きい」
とした上で、
「大変な大きな躍進」
「これで国会で戦う武器を得た気がする」
「せっかく与えられた武器なので徹底して使っていこうと思う」
とも語った。
記者会見では、与党の過半数割れが確実になったことを受け、連立政権入りの可能性があるかとの質問も出た。
百田氏は
「基本的にはやりません」
とした上で、
「自民がどうしても連立政権を組みたいと、『頼むから』と言ってきたら」
「条件次第ですね」
「総理は日本保守党から出しますと言うたら、まあ考えてもいいけど」
と説明。
有本氏は
「自民党が大変問題があるからといって立ち上がったのが日本保守党」
「ですから、一緒にやるという選択は基本的にはない」
「ただ、お話があった時は検討はする」
と話した。
重ねて
「仮に(日本保守党と政策が近い)高市早苗氏が首相になっても組めないのか」
とも問われたが、有本氏は
「余りにも仮定の話が過ぎる」
「ちょっと答えられない」
と答えるにとどめた。
◆LGBTQ理解増進法賛成を機に自民批判へ
百田氏はかつて安倍政権の熱烈な
「応援団」
の1人だったが、岸田政権下の2023年6月に性的少数者(LGBTQ)への理解増進法が自民党も賛成して成立、施行されたのをきっかけに自民党批判に転じた。
同年2023年9月、日本保守党を設立。
「日本の国体、伝統文化を守る」
などを重点政策に掲げ、理解増進法の改正などを訴えた。
今年2024年4月の衆院東京15区補選では公認候補を擁立。
9人が名乗りを上げる大混戦で、自民党の公認・推薦候補がいなかったこともあって4位につけ、一定の存在感を示した。
今回の衆院選では、消費税率の引き下げの他、旧宮家との養子縁組を可能にする皇室典範改正などを掲げ、支持拡大を図った。
百田氏は政見放送で、小泉純一郎元首相や「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首の決め台詞を真似て
「自民党をぶっ壊す!」
と訴えていた。
◆総裁選で高市早苗氏が敗北「自民党は左派になった」
日本保守党を実際に支持しているのは、どのような人たちなのか。
選挙期間中の2024年10月22日に、京王線の聖蹟桜ヶ丘駅(多摩市)前で行われた有本香氏の街頭演説を見に行ってみた。
有本氏が改憲や消費税減税、保守的な移民政策などを掲げ、
「1人でも多く、私たちの仲間を国会に送り込んで頂きたい」
と呼び掛ける度に、100人を超える支援者が熱心に拍手を送っていた。
長年、自民党を支持していたという40代の男性に話を聞いた。
この男性は、2024年9月の自民党総裁選で、高市早苗氏が石破茂氏に決選投票で敗れたことについて
「自民党が『左派』『リベラル』になってしまった」
と指摘。
「嫌気が差し、日本保守党を支持するようになった」
と語った。
2021年の総裁選には安倍元首相の後ろ盾を得て立候補した高市氏は、右派的なスタンスで岩盤保守層の人気が高い。
一方、石破首相は旧安倍派を内閣や自民党執行部から排除したことに加え、安倍氏を
「国賊」
と呼んで党の処分を受けた村上誠一郎氏を総務相に起用して、かつての安倍応援団から強い反発を受けている。
「元々百田さんの小説のファンで、今年2024年の春くらいから(日本保守党を)支持するようになった」
と語った50代の女性は、
「前は安倍元首相を支持していたけど、今はお金の問題もあって支持する気になれない」
とも話した。

日本保守党、政党要件満たし交付金の支給対象に…衆院選で3人当選・比例選得票率2%以上
2024/10/28 18:13
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20241028-OYT1T50151/
日本保守党は、2024年10月27日の衆院選で3人が当選した他、比例選得票率が有効投票総数の2%以上となり、国政政党としての政党助成法上の要件を満たした。
■愛知1区で前名古屋市長の河村たかし氏が当選確実
政党助成法では、
〈1〉所属国会議員5人以上
〈2〉国会議員1人以上で直近の衆院選または最近2回の参院選のいずれかで得票率2%以上
のどちらかを満たした政治団体を、政党交付金の支給対象としている。
要件を満たす政党は、自民党、立憲民主党、日本維新の会、国民民主党、公明党、れいわ新選組、共産党、日本保守党、参政党、社民党の計10党となった。

日本保守党が政党に 比例で得票率2%以上の要件満たす 交付金や比例重複など利点多く
2024/10/28 16:46
https://www.sankei.com/article/20241028-4ESGC23GF5AR5BQTF5YDNVMXXY/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の第50回衆院選では、作家の百田尚樹代表率いる政治団体
「日本保守党」
が国から政党として認められる要件を満たす見通しとなった。
産経新聞の集計で、比例代表で公選法が規定する得票率2%以上となった。
政党となれば、政治活動で使用できる政党交付金が国から交付される。
また、政党公認の候補者は、選挙戦では選挙区と比例代表の重複立候補や政見放送の出演などが可能となり、無所属候補よりも有利に戦える。
百田氏は2024年10月28日、X(旧ツイッター)で
「得票率2%を獲得し、国政政党要件を満たしました」
「 これは快挙と言っていい出来事です!」
と喜びの声を投稿した。
保守党は、愛知1区で元職、河村たかし前名古屋市長が当選。
また、比例東海ブロックで新人の竹上裕子元愛知県議、比例近畿で福井県立大名誉教授の新人、島田洋一氏がそれぞれ当選し、計3議席を獲得した。
■アピール力や資金面で利点
総務省によると、政党要件は、公職選挙法や政党助成法、政治資金規正法でそれぞれ定めている。
要件はほぼ共通で、
@現職の国会議員が5人以上いるか、直近の国政選挙(前回衆院選、前回か前々回の参院選)で得票率が2%以上を獲得した団体。
政党となれば、国から政党助成金も受け取ることができる。
また、政党が正式な候補者として認めた公認候補は、テレビやラジオでの政見放送で映像や音声を放送でき、選挙活動で配布するビラの枚数が政党分(4万枚)上乗せされ、計11万枚に引き上げられる。
選挙ポスターの枚数や使用が認められる選挙カーの台数、設置できる事務所の数も無所属候補より多く、所属政党から
「公認料」
を支給されるなど資金面でのメリットも大きい。
また、公認候補になれば小選挙区と比例代表に重複立候補できる。
小選挙区で敗れたとしても、惜敗率(当選者の得票数に対する落選者の得票数の比率)が高ければ比例復活の可能性がある。

日本保守党、3議席獲得で国政の舞台へ 河村たかし氏ら当選 党代表の百田尚樹氏「国会で発言権…与えられた武器を徹底して使って」衆院選
2024.10/28 11:42
https://www.zakzak.co.jp/article/20241028-A2ENPI6UFRLNBFZIQJO6T6MWXY/
衆院選で、政治団体「日本保守党」が3議席を獲得し、初の国政進出を果たした。
愛知1区で党共同代表の河村たかし前名古屋市長(75)が当選、比例東海で元愛知県議の竹上裕子氏(64)、同近畿で福井県立大学名誉教授の島田洋一氏(67)が当選した。
党代表で作家の百田尚樹氏(68)は28日早朝、
「国会で発言権を得ることができた」
「せっかく与えられた武器を徹底して使っていこうと思う」
と語った。
3議席という結果については
「満足ということは言えない」
「負けた人も多いので悔しい思いもある」
と心境を吐露した。
党事務総長でジャーナリストの有本香氏(62)は
「党員の皆さんからの浄財でほそぼそと運営している」
「(今後も)ほそぼその精神は変わらないが、土台をきちんと作っていきたい」
と述べた。
国政ではまず消費税減税に取り組みたいと明かした。
河村氏は28日朝、有本氏との電話で
「日本保守党を壊さんよう何とか続け、日本の本当の自由主義と保守主義を確立していく」
と強調した。
島田氏は
「私の強みは『国際常識はこうだ』と(言えること)」
「国際政治に関する知識を政府にぶつけて、誤魔化しを許さない覚悟でやっていきたい」
と意気込んだ。

日本保守党が複数議席を獲得 百田尚樹代表「ここがスタート」、比例当選の新人を激励
2024/10/28 3:09
https://www.sankei.com/article/20241028-EJDBPAGTZFCCLISVYPIBV5D2QM/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日に投開票された衆院選で、政治団体
「日本保守党」
は小選挙区に続き比例代表でも議席獲得を確実にした。
百田尚樹代表は、比例で当選を確実にした候補に電話で
「ここがスタート。本当の仕事が始まる」
と呼び掛けた。
保守党は、愛知1区で元職、河村たかし元名古屋市長が当選を決めた。
また、開票作業が大詰めを迎えた2024年10月28日午前2時過ぎ、比例東海ブロックで新人の竹上裕子元愛知県議、比例近畿で福井県立大名誉教授の新人、島田洋一氏がそれぞれ当選を確実にした。
百田氏は、東京都中央区に同党が設けた開票センターで、竹上氏の朗報を聞き
「やった」
と手を叩いた。
直後に竹上氏に電話を掛け、
「いけると思っていた。日本を豊かにするために頑張りましょう」
と声を掛けた。

「ゼロ打ち気持ちいい」と「永遠の0」作者の百田尚樹氏、自民と対峙姿勢も 日本保守党
2024/10/27 21:05
https://www.sankei.com/article/20241027-UQVEKIRJDJAFBJTE3TXYF43UJ4/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選で国政初議席を確実とした政治団体
「日本保守党」。
百田尚樹代表は東京都中央区の開票センターで会見に臨み、
「(愛知1区の)河村たかし氏が通るのは分かっていたが、(午後8時に当確が出る)ゼロ打ちは気持ちがいい」
と会心の笑みを浮かべた。
百田氏は
「自民党の政策を批判してきたことへの共鳴や共感を有権者から感じた」
と今回の選挙戦を振り返った。
初の国会議員誕生の見込みとなったことを受け、百田氏は
「自民党は誤った政策をしている」
「疑問点を厳しく質問していきたい」
と指摘。
有本香事務総長は
「消費税減税を議論したい」
と今後の国会で自民と対峙する姿勢を示した。
日本保守党は今回の衆院選で小選挙区に4人、比例代表に26人を擁立。
百田氏は
「目標は国政政党」
「(要件の1つである)5人の当選を果たしたい」
と開票の行方を見守った。

河村前名古屋市長の当確に百田代表「第1号が誕生した」と笑顔 日本保守党、国政で初議席
2024/10/27 20:36
https://www.sankei.com/article/20241027-74XN7CYMNNCCHICB5A3DZXKOJ4/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選で政治団体
「日本保守党」
が衆参通じて初の国政議席を得た。
共同代表の元職、河村たかし前名古屋市長が愛知1区で当確を決めた。
東京都中央区の開票センターで推移を見守っていた百田尚樹代表は約30人の報道陣を前に
「我が日本保守党に国会議員第1号が誕生しました」
と満面の笑みを浮かべた。
2024年10月27日同日午後8時頃、リモートで繋いだ河村氏の選挙事務所から当選が伝わった。
百田氏ら関係者は
「おめでとう」
と拍手。
その後、百田氏は自らホワイトボードに記載した手製の開票台に向かい、河村氏の横に赤ペンで当選を示すバラを描いた。
河村氏は平成5年衆院選で初当選し、平成21年からは名古屋市長に転身し、4期連続で務めた。
今回は同党の公認候補として衆院選へくら替え出馬。
強固な選挙地盤を生かし、早々に当確を決めた。
同党は昨年2023年10月に結党。
今年2024年4月の衆院東京15区補欠選挙で国政選挙に初挑戦し、約2万4000票を得たが、4位に留まった。
今回の衆院選では河村氏など愛知の小選挙区に4人、比例代表に百田氏や有本香事務総長など26人を擁立した。

政治団体「日本保守党」の河村たかし氏が愛知1区で当選確実 名古屋市長から国政再挑戦
2024/10/27 20:10
https://www.sankei.com/article/20241027-2P7ZHYGIFJLQVKJLKF3B5UYGGU/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日に投開票が行われた衆院選で、前名古屋市長で愛知1区から出馬した政治団体
「日本保守党」
共同代表の元職、河村たかし氏の当選が確実となった。
昨年2023年10月に作家の百田尚樹氏を代表に設立された日本保守党は今年2024年4月に行われた衆院東京15区補欠選挙が国政選挙初挑戦で、初めての議席獲得となる。
河村氏は平成5年の初当選以降、衆院議員を5期務め、平成21年に名古屋市長に転身した。
自ら立ち上げた地域政党
「減税日本」
と連携した日本保守党の共同代表に、昨年2023年10月に就任。
同党が小選挙区に擁立した候補4人の1人として名古屋市長を4期目で退き、国政に再挑戦した。

日本保守党の衝撃 腹を括って必死で走る
Hanada2023年12月号 ジャーナリスト 有本香
■「結党記者会見」の余波
2023年10月17日、作家の百田尚樹さんと私が立ち上げた政治団体
「日本保守党」(以下、保守党)
の結成記者会見と結党パーティを行った。
2023年10月17日のうちに、フジサンケイはもちろん、NHK、共同、時事、読売、朝日、毎日までほぼ全てのメディアが大きく報じてくれた。
2023年9月の団体設立後、X(旧ツイッター)のフォロワー数で自民党を抜こうが、党員1日で3万人集めようが、既存メディアは全く無視だったものが、状況は一変したのである。
理由は明らかだ。
2023年10月17日、私たちが、日本有数の大都市である名古屋の現職市長、河村たかし氏を保守党の
「共同代表」
に迎えたと発表したからだ。
同時に、河村氏が率いる地域政党
「減税日本」
との
「特別友党関係」
提携を発表し、河村氏の側近で、名古屋市の副市長を務めた広沢一郎氏をも事務局次長に迎えた。
保守党設立の時から、百田氏と私の
「弱点」
もまた明らかだった。
政治の実務経験がないことである。
しかし、衆議院議員を5期、名古屋市長を4期務めた大ベテラン政治家、しかも世襲でない叩き上げ、選挙に強い河村氏とその側近の広沢氏なら、私たちの弱点を補完してくださる存在としてお釣りがくる。
「なぜ、河村と?」
と訝る声もあるが、同じ人々の大半が今まで
「所詮、百田、有本は政治の素人」
「選挙の戦い方1つも分かっていない」
と当方をバカにしていたことを考え合わせると、むしろ河村氏と組んだことの効果の大きさが分かろうというものだ。
確かに、河村たかし市長は毀誉褒貶の多い人ではある。
あの名古屋弁(?)の喋りはだらしなく聞こえるという意見も分かるし、近年の
「メダル噛み」
やら
「アッラーの神」
発言は確かにいただけない。
こうした
「不用意発言」
には、私も直接、苦言を呈している。
しかし、河村氏の優れた、いや傑出していると言っていい点を忘れてはならない。
私が河村氏の知己を得た2012年、いわゆる
「南京発言」
の際、川村氏はメディアからどんなに叩かれようと、地元財界からどれほどの圧力をかけられようと、頑として発言を撤回しなかった。
この姿は日本の政界で稀有だった。
今から11年前の2012年のこの時、私は河村氏に長時間のインタビューをし、南京発言の経緯を詳細に聞くと共に、河村氏の政治信条をも初めて詳しく聞いた。
■1日で党員3万人
”河村ショック”も手伝って、ようやく
「全国メディア」
に載った保守党だが、ここまでの経緯を振り返り、整理しておきたい。
2023年6月、自民党のLGBT法ゴリ押しに怒った百田さんが突如、
「新党立ち上げ」
を言い出したのが始まりだった。
私がそれに賛同して、
「一緒にやろう」
と言ってから1カ月間は構想を練っていた。
政界関係者の話を聞き、過去の新党立ち上げについてヒアリングし、その経緯を調べたが、どうもピンとこなかった。
どうせやるからには、今までにない本当の意味の
「新党」
を作りたい。
これが百田さんとの一致した考えだった。
だから事情通の方の話を聞くのは打ち止めにし、選挙や政治の
「事務方」
経験者探しも一旦やめた。
事務を私1人でも負えるようにしてみてはどうかと考えたのだ。
そのために不可欠なのは完全デジタル化だった。
正確に言うと、
「デジタル化」
ではなく
「初めからデジタル」
である。
今やご存じの方も多いが、我が保守党の党員登録は、個人情報のエントリーから党費の決済までの全てをオンラインで完了させられる。
これは、システムへの初期投資費用こそ要るものの、党運営のマンパワー、事務コストを極力下げるには有効な策で、利点は予想以上に多かった。
まず、党員の傾向を直ちに掌握できる。
どの地域に多いか、男女比、年齢などが瞬時に掴める。
党員に一斉に通信を流すこともでき、イベントへの参加募集、パーティー券を買って頂くことなども容易だ。
このシステムを導入するに当たり、業者の選定、詳しい打ち合わせからカスタマイズ依頼を経て、一旦完成させ、党員募集をスタートさせられたのは2023年9月30日だった。
事前に百田さんとはこう話し合っていた。
「1週間で党員が数百人というレベルだったら、潔く撤退しよう」
「その数百人に丁寧にお詫びをし、返金して、世間にも頭を下げよう」
蓋を開けてみると、この悲観的な予想は裏切られた。
2023年9月30日正午の党員登録スタートから党員の数がうなぎ上りとなり、僅か2時間後には1万人を超え、24時間後となる2023年10月1日正午前に3万人を超えた。
百田さんが言った。
「とりあえず、頭下げんで済んだな」
「有本さん、ありがとう」
■党員数で維新を抜いた
内閣府男女共同参画局の資料によると、国政政党の党員数は次の通り。
日本維新の会が3万9914人、参政党が3万9530人(いずれも2022年10月)。
現段階で保守党の党員数を上回っているのは、自民党(152万2664人)、公明党(45万人)、共産党(26万人)だ。
2023年10月16日現在、保守党の党員数は4万8000人を超えて増え続けている。
正直、ここまでの勢いがあるとは、予想していなかった。
有り難い限りであると同時に、改めて身の引き締まる思いである。
この党員募集より前、2023年9月1日にX(旧ツイッター)のアカウントを開設した時も、保守党は僅か2週間で自民党のフォロワー数を抜いていた。
この時、ネット界隈ではちょっとした騒ぎになっていたのだが、一方で、
「所詮ネット人気」
「ツイッターのフォロワー数なんか、実際の党勢とは全く違う」
とバカにする声も多かった。
これが、1カ月後、党費を払って党員となる人を1日で3万も獲得したことで、プロの評論家からもお褒めを多く頂くようになった。
この状況を
「快挙」
と褒めて下さる方もいるが、私は逆に、既存の国政政党のSNSを使い、ネット活用の鈍さに首を傾げる。
良いことずくめのような保守党の党員登録システムだが、実は既に1つ、
「失敗」
もあった。
「結党の集い」(いわゆる政治資金パーティ)
の参加者募集、パーティ券販売を同システムで行ったところ、思わぬ事態が発生したー。
2023年10月4日正午、パーティ参加者募集をアップしたところ、僅か1時間でパーティ券が完売となってしまったのだ。
SNSには、
「パーティに参加したかったのに、気付いた時には売り切れていた」
「事前に募集を行う旨のメールを党員に流すべきだ」
などのお叱りを受けてしまった。
1人2万円のチケットが数百枚、まさか1時間で売り切れるとは夢にも思わず、販売開始を見届けて、私は呑気にランチに出かけた。
戻ってみると、すっからかん。
押し寄せるお叱りのメッセージにひたすら驚いた。
そもそも、もっと大きな会場を用意すべきだったことを含め、今後、改善を心掛けたい点が多々発見できたこともまた、有り難い。
一方、こうなると、保守党を快く思わない向き、いわゆるアンチも勢いづく。
そんな人たちからは、
「ネットでいくら人気があろうが、国会での議席はゼロじゃないか」
「泡沫ですらない」
という”厳しいお声”をさんざん頂いた。
主に自民党支持者からの声だが、これは当然のご指摘だ。
ネットでのこの勢いを、如何にして
「議席」
へと結び付けるか。
これが課題であることは言うまでもなく、容易でないことも承知しているが、しかし敢えて今、私は申し上げたい。
「日本保守党は、議席だけ、選挙だけに血道を上げる選挙互助会にはならない」
と。
■保守党の政策は?
結党記者会見に続いて開催した
「結党の集い」、
初の政治資金パーティも無事に執り行うことができた。
反省点は幾つかあるが、事故無く盛況のうちに終わったことはホッとしている。
まずは順調な滑り出しができたと言える保守党だが、肝心な政策はどうかというお声もあろう。
そこで、2023年10月17日に発表した
「重点政策項目」
をこの場で披露したい。

日本保守党の重点政策項目(優先して取り組む事柄)
1.日本の国体、伝統文化を守る
@皇室典範を改正し、宮家と旧宮家との間の養子縁組を可能にする。
A名古屋城天守閣の木造復元完遂
BLGBT理解増進法の改正(特に児童への教育に関する条文削除)
2.安全保障
C憲法9条改正(2項の一部削除)
D自衛隊法改正(在外邦人、日本協力者の救助を可能にする)
E海上保安庁法改正(諸外国のコーストガードと同等の対処力を保持する)
F「スパイ防止法」の制定、諜報専門機関への政府投資の促進
G防衛研究への助成促進、防衛産業への政府投資の促進
H外国勢力による不動産(特に土地)買収の禁止(カナダの例を参考に)
I北朝鮮拉致問題解決のために、国内の北朝鮮協力者への制裁強化
J日本版「台湾関係法」制定
3.減税と国民負担率の軽減
K消費税減税・・・まずは8%に、そして5%へ
L名古屋モデルを参考に地方税減税を全国で推進する
Mガソリン税減税
N税の簡素化、不公平感の解消、労働力不足への対応のため「2分2乗」の導入を検討する。
4.外交
O価値観外交ー自由、民主主義、人権等の価値観を共有する国との更なる連携強化
P中国、北朝鮮を念頭に、近隣国での人権問題解決に向けた積極的な働き掛け(日本版ウイグル人権法、強制労働防止法制定)
5.議員の家業化をやめる
Q国会議員の歳費、地方議員の報酬を一般国民並みの給与にまで引き下げる。
R政党交付金を諸外国の事例に鑑み、半額程度に引き下げる。
S資金管理団体の「世襲制」を見直す。
6.移民政策の是正ー国益を念頭に置いた政策へ
㉑入管難民法の改正と運用の厳正化
㉒経営ビザの見直し
㉓特定技能2号の拡大、家族帯同を許す政府方針を見直す
㉔健康保険法改正(外国人の健康保険を別建てにする)
7.エネルギーと産業技術
(日本の優れた省エネ技術を守り活用する。過度な再エネ依存は国益に反する)
㉕再エネ賦課金の廃止
㉖エネルギー分野への外国資本の参入を禁止する法整備
㉗我が国の持つ優れた火力発電技術の活用
㉘電気自動車への補助金廃止(日本の自動車産業の不利益を作らない)
㉙農林水産業の抜本的見直し(就業人口の増大と増産、国内産品の国内消費を強力に進める)
8.教育と福祉
㉚思春期の自殺(1人も死なせない)
対策ー公立高校入試廃止の検討
㉛教科書検定制度(特に歴史)を全面的に見直す(現行制度の廃止)
㉜内申書の廃止、キャリア教育の拡充
㉝少子化による「大学余り」の解消。補助金を減らし統廃合を促す。
㉞留学生制度の見直し(安全保障の観点から出身国を厳選する)
㉟男女共同参画政策に関する支出の見直し
㊱出産育児一時金の引き上げ(国籍条項を付ける)
㊲共同親権制度の導入(民間法制審案を軸に)
これら全てが、河村たかし市長と合意済みのものである。
河村氏の過去の発言を曲解して、
「河村はLGBT推進ダー」
などと騒いでいる界隈があるが、勘違いである。
お陰様で、37項目は党員の多くに好評である。
今後、私たちは様々な失敗をしながら進んでいくことだろう。
腹を括って必死で走るので、末永く、お見守り頂きたくお願い申し上げます。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/903.html#c8
[政治・選挙・NHK295] 女性は「30超えたら子宮摘出」発言 日本保守党・百田尚樹代表『表現として下品』 発言を撤回し謝罪(中京テレビ) 達人が世直し
9. 秘密のアッコちゃん[979] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 12:25:01 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[544]
<▽35行くらい>
保守党・島田洋一氏、拉致問題で石破首相に「連絡事務所の考え放棄したか」質問主意書提出
2024/11/12 11:56
https://www.sankei.com/article/20241112-3Y7VXIA6TREAZJ3MBVA6ODJA3A/
日本保守党の島田洋一衆院議員は2024年11月11日、北朝鮮による日本人拉致問題を巡り、国会内で記者会見した。
石破茂首相が持論とした東京と平壌に連絡事務所を開設するとの考えについて、
「無意味かつ有害」
「北朝鮮の時間稼ぎに協力することになる」
と指摘した上で、
「連絡事務所に関する考えを放棄したのか明確にして欲しい」
と語った。
連絡事務所案について、拉致被害者家族会も反対の立場を示している。
■「強い圧力で対話の場に出す」
会見に先立ち、島田氏は拉致問題に関する石破内閣の基本姿勢を尋ねる質問主意書を提出した。
同党にとって事実上初めての国会活動となる。
島田氏は連絡事務所案について
「拉致被害者は北朝鮮が完全に管理している」
「今更調査する必要はない」
「作られた証人を出し、その度に制裁緩和や食糧支援の見返りを求めてくることは間違いない」
と述べた。
トランプ次期米大統領と安倍晋三元首相の関係については
「安倍氏はトランプ氏に対して『強面の面を維持しないといけない』と盛んに伝えていた」
「『原則として強い圧力を通じて相手を対話の場に引き出すことが必要だ』とも言っていた」
と振り返った。
金正恩朝鮮労働党総書記を排除する斬首作戦の準備など米国などが軍事圧力を掛けた結果、史上初となる2018年6月の米朝首脳会談実現などに繋がったとの見方を示した。
■「石破首相にできるのか」
島田氏は
「トランプ氏は安倍氏に対して『有事の時に信頼できる』と」
「一緒にゴルフやるとか、真っ先にニューヨークに会いに行くとかは付随的なことだ」
「いざという時に信頼できる男というのをしっかり見せるのが必要だ」
「それが石破首相にできるのかどうか、厳しく監視したい」
と強調した。
「トランプ氏の側近や腹心とも連絡している」
「(国内外の人脈を)複合的に使って、石破政権下で(拉致問題が)変な方向に行かないように阻止するのと同時に、建設的な提言を最新情報に基づいて行いたい」
と意気込んだ。
島田氏は
「救う会」
副会長を務めるなど長年拉致問題に深く取り組んでいる。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/903.html#c9
[戦争b25] ウクライナでの戦闘を終わらせると公約したトランプだが、その前には大きな障害(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
30. 秘密のアッコちゃん[980] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 14:04:22 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[545]
<■138行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
中国、米大統領に関係なく「自立自強」へ強気 トランプ氏による同盟弱体化も期待
「トランプ2.0」と世界A
2024/11/12 10:00
https://www.sankei.com/article/20241112-JWBBDUE2NZP4FOIIBG4WRDRYHM/?outputType=theme_uspe
中国の交流サイト(SNS)ではトランプ米次期大統領を
「川建国同志」
と表記する人が多い。
「川」
はトランプ氏を中国語で
「川普」
と書くことにちなむ。
トランプ氏は、中国建国に匹敵する恩恵を与えてくれるのではないかとの期待が込められている。
対中強硬姿勢で知られるトランプ氏を
「建国同志」
と呼ぶ人が多いのはなぜか。
■対中強硬派のトランプ氏が「同志」に?
トランプ氏は中国製品に60%の関税を課す方針を示している。
米中の貿易関係者は今、
「第2次貿易戦争」
の勃発に身構えている。
政府系シンクタンク、中国社会科学院の張明・金融研究所副所長は2024年11月6日、
「関税の衝撃で2025年は中国の輸出に悪影響が生じる」
との分析を示した。
中国は不動産市況の悪化に伴う景気低迷に悩んでおり、貿易戦争の再発が
「泣きっ面に蜂」
となるのは確かだ。
ただ、対米輸出が中国の国内総生産(GDP)に占める割合は2023年に2・8%である。
米国とのイデオロギー的な対立は誰が大統領になろうと不可避であり、それならば対中圧力を機に
「自立自強」
の態勢を整えようとの覚悟も中国には見てとれる。
2024年12月1日には、貿易相手国が合意に反して追加関税などの措置を取った場合、輸入品に報復関税を課せるとした関税法を施行する。
トランプ前政権期にはハイテク戦争も激化したことから、米欧の科学技術への依存脱却も進めている。
米大統領選の投開票が行われた今月2024年11月5日、習近平国家主席は湖北省を視察し、
「ハイレベルの科学技術の自立自強」
を急ぐよう檄を飛ばした。
実際、ハイテク戦争でトランプ前政権のやり玉に挙げられ、大打撃を受けた中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は、基本ソフト(OS)などIT製品に不可欠な技術の国産化を進め、業績を回復させた。
中国紙、第一財経日報(電子版)は、米国による中国ハイテク企業への圧力について、逆に半導体などの
「国産化」
を加速させるとの見方を伝えた。
「一度国産代替をやり遂げれば、米国の制裁は無意味になる」
と強気だ。
■「中国包囲網」は弱まるとの期待
米次期政権の外交・安全保障政策を巡っては、トランプ氏の
「米国第一」
主義や予測不可能性により、米国の同盟関係や対中包囲網が弱体化することへの期待が強い。
香港メディア「香港01」は、バイデン政権が進めた同盟国との連携強化をトランプ氏が覆せば
「中国に有益だろう」
と見込む。
香港紙、星島日報(電子版)もトランプ次期政権で
「国際的な中国包囲の『統一戦線』は縮小するだろう」
と予想した。
「東南アジアなどでは米国よりも中国を重視する人が増えている」
と日中外交筋は危惧している。
東南アジア諸国連合(ASEAN)の10加盟国の有識者らを対象にした年次調査では今年2024年、ASEANが米国と中国のいずれかと同盟を結ぶことを迫られた場合、中国を選ぶべきだとの回答が初めて米国を上回った。
■台湾が「取引材料」なら悪くない
中国が
「中米関係で最も重要で敏感な問題」
とする台湾についてはどうか。
トランプ氏は中国が台湾に侵攻すれば
「150〜200%」
の関税を課すと発言している。
「香港01」は、トランプ氏が台湾を要衝ではなく取引材料と見做しているとし、
「関税を米国の台湾不介入に換えられるなら、これは中国にとって悪いことではない」
と指摘する。
中国が不安を拭い切れないのは、トランプ氏が中国に全圧力を集中させるため、ロシアのウクライナ侵略戦争を早期に終結させるとしていることだ。
上海外国語大の黄靖・特聘教授は論評で、米露関係が改善すれば
「中国の安保環境は極大的に悪化する」
とし、それを
「ニクソン・ショック2・0」
と呼んで警戒した。
1971年に当時のニクソン米大統領が、ソ連牽制などのために中国との電撃的な関係改善に動いた
「ニクソン・ショック」
になぞらえたのだ。
果たして、トランプ氏は
「建国同志」
となるのか否か。
それによって世界の形は大きく変わってくる。

核攻撃力を補完する戦略原潜 台湾・国防大学「中国核抑止の運用と影響」
有事を読み解く㉑
2024/11/12 10:00
https://www.sankei.com/article/20241112-XDF4EMBOJNMSBGMR76QBM2FYYQ/
中国は核兵器の生存性を高めるために移動式のミサイル発射台を導入し、米国の先制攻撃を回避しようとしてきた。
同時に、弾道ミサイル搭載原子力潜水艦(SSBN)の配備によって、核報復能力を確実にしようとしている。
今年2024年3月、台湾の国防大学の学術誌
「国防雑誌」
に掲載された論文は、中国が戦略原潜で対米報復能力を高めた場合の台湾有事への影響について警鐘を鳴らした。
「中国の対米核抑止の運用と影響」
と題された論文は、米ランド研究所の2015年の報告書を基に中国の核弾頭が米国の第一撃から生き残る確率を検討した。
中国は核ミサイルを増やしているが、米国も中国への攻撃に割り当てる核兵器を増やしている。
相殺の結果、1996年時点では4発、2003年で6発、2010年で13発が残り、2017年時点の推計では少ない場合は15発、多くて27発が生き残る計算になった。
だが、米国が本土に配備した地上発射型迎撃ミサイル(GBI)が問題になってくる。
2017年時点の推計で、生き残った核弾頭が15発なら全て迎撃されて米本土に到達する数はゼロとなり、27発でもミサイル防衛網を突破できるのは5発にとどまる。
そこで中国が重視するのが、潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)だ。
米国のミサイル防衛網は冷戦期に旧ソ連のミサイルを迎撃するために設計されており、主に北極圏などの北半球に向けられている。
中国大陸から発射する弾道ミサイルもこの防衛圏を通過する。
中国の研究者の間では、戦略原潜を南太平洋に進出させれば防衛網が手薄な南方から米本土への攻撃が可能になり、威嚇効果が高まるとの議論があるという。
■渤海を聖域化?
SLBMは発射台の大型化が容易な陸上配備の大陸間弾道ミサイル(ICBM)と異なり、潜水艦に縦に収めるため小型化が必要だ。
その分、射程を延ばしにくい。
現在主力のSLBM
「巨浪(JL)2」
は1980年代末に設計が始まり、2002年に初の発射実験を実施。
配備は2013年からで、射程は7200〜9000キロとされる。
JL2を12発搭載する晋級(094型)戦略原潜は、米本土西部を攻撃するためには第2列島線(小笠原諸島−米領グアムなど)を越えてグアム以東まで進出しなければならない。
米本土東部を攻撃するためにはハワイ北東沖から撃たなければならない。
今年2024年8月、中国海軍の測量艦が鹿児島県口永良部島南西の領海に侵入し、太平洋に進出した。
海上自衛隊関係者は
「潜水艦が太平洋に進出するためのデータを集めているのではないか」
と分析する。
日本の領海侵入は、米本土への攻撃準備とも言える。
だが、米海軍情報局の2011年の報告書などによると、晋級の騒音は一般的な海洋の騒音90デシベルを大きく超す140デシベルで、ロシア(旧ソ連含む)と中国の潜水艦12種の中で4番目に大きい。
米軍や自衛隊に探知される可能性が高く、生存性には疑問符が付く。
こうした課題を解決するため、中国はJL2より射程が長いJL3を開発し、晋級の後継として、唐級(096型)原潜の開発を続けている。
米国防総省の
「中国の軍事力に関する報告書」
の2023年版によると、JL3は射程1万キロで、晋級への搭載が始まっているとみられる。
晋級6隻は
「中国にとって初めての信頼できる海上配備の核抑止力だ」
と分析している。
JL3の配備で、中国の原潜は中国本土の沿海部から米本土への攻撃が可能になった。
米国防総省の報告書は、中国は原潜の生存性を高めるために原潜が遊弋(ゆうよく)する海域を防衛する
「聖域」
構想を検討できるようになったとして、渤海と南シナ海がその対象になる可能性があるとした。
こうした分析の背景には、旧ソ連が冷戦期にバレンツ海とオホーツク海を聖域化したことがあるとみられる。
■威嚇が可能に
台湾の国防大の論文は、南シナ海の聖域化には疑問を呈している。
聖域化のためには対潜哨戒機や水上艦艇、潜水艦を配備して原潜を護衛する必要があり、指揮管制のための通信設備も必要になる。
何よりも、南シナ海からSLBMを発射すれば、米国のミサイル防衛網に迎撃されてしまう。
中国海軍全体としては第1列島線(沖縄−台湾−フィリピン)を越えて西太平洋に戦力を展開する方針で、原潜も同様に遠方海域に進出した方が核威嚇能力は高まる。
1995〜1996年の第3次台湾海峡危機の際、中国の熊光楷総参謀長助理が米側に
「台北よりもロサンゼルスを心配しなければならない」
と核威嚇をしたとされている。
当時、米本土を攻撃できる核ミサイルは固定式で液体燃料型の
「東風(DF)5」
しかなく、生存性は極めて低かった。
にもかかわらず中国が核威嚇を行ったことを考えれば、核兵器の近代化を進めた現在、
「米国への核威嚇能力を備え、(実際に)威嚇できることは明白だ」
と台湾の論文は指摘。
威嚇の結果、台湾有事で米国や同盟国が台湾への軍事支援をためらう恐れがあると警鐘を鳴らした。

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/805.html#c30

[政治・選挙・NHK295] 国民民主・玉木代表に漂う“裏切り”のニオイ…党役員まで「消費税減税」封印のお茶濁し(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
31. 秘密のアッコちゃん[981] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 16:28:02 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[546]
<■1677行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
夫婦別姓「広く理解進むこと大事」 鈴木法相が就任会見 個人的な賛否は差し控える
2024/11/12 15:13
https://www.sankei.com/article/20241112-OOYOQ6NCGNJCJID36ROF2HUHAY/
鈴木馨祐法相は2024年11月12日、法務省で就任記者会見を行い、選択的夫婦別姓制度の導入に関し
「国民、国会議員の間で議論頂き、より広く理解が進むことが大事だと思う」
と述べた。
個人的な賛否は差し控えるとした。
未執行のまま2年以上が過ぎた死刑制度については、人命を絶つことになるため慎重さが求められるとしつつ
「確定した刑の執行が厳正に行われることは極めて大事だ」
と堅持する姿勢を示した。
静岡県一家4人殺害事件で死刑が確定していた袴田巌さん(88)を無罪とした再審制度の在り方には
「丁寧な検討が必要だ」
と話すにとどめた。
外国人材の受け入れを巡っては、技能実習に代わる新制度
「育成就労」
が令和9年にも始まる。
労働者が自国の送り出し機関に手数料を徴収されるといった現状の課題を挙げ
「人権に関する問題を解決し、魅力ある制度にしていきたい」
と意気込んだ。

<主張>第2次石破内閣 外交安全保障を忘れるな 信なき首相の続投は残念だ
社説
2024/11/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20241112-BIB4HX3FOBIO3FPQQTDDUGYGJY/
特別国会が召集され、衆院での首相指名選挙の決選投票で、石破茂首相(自民党総裁)が立憲民主党の野田佳彦代表を破り第103代首相に選ばれた。
宮中での親任式などを経て第2次石破内閣が発足した。
石破首相は衆院選で、自身が設定した与党過半数という勝敗ラインを達成できなかった。
国民の信を得られなかったにもかかわらず石破首相も森山裕幹事長も責任を取って辞任することはなかった。
憲政の筋を踏まえない首相続投は残念である。
石破首相に批判的な自民議員は少なくない。
彼らが首相指名選挙で石破氏を選んだのは、安全保障政策などで非現実的な立民の野田氏に国の舵取りを任せるわけにはいかないと考えた末の苦渋の選択だろう。
■少数与党で展望描けず
30年ぶりの少数与党政権として石破首相は再出発を図る。
国内外の課題は山積し、政権基盤が脆弱とあっては石破首相の前途は多難という他ない。
国政の停滞を憂えるばかりだ。
真っ先に取り組むことになるのは政治とカネを巡る問題である。
石破首相は、2024年年内召集予定の臨時国会に政治資金規正法の再改正案を提出し、成立を期す必要がある。
政治資金の透明性確保とパーティー収入不記載事件の再発防止に決着を図らなければならない。
政策活動費廃止や調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開、政治資金を監視する第三者機関設置などが焦点とされるが、外国人・外国法人のパーティー券購入の禁止も不可欠の課題である。
自民、公明両党の与党は衆院でキャスチングボートを握る国民民主党と、年収が103万円を超えると所得税が発生する
「103万円の壁」
の解消などについて協議しているが、財源確保の問題もある。
重要なのはデフレからの完全脱却に向け、物価上昇を上回る賃上げを確実なものにし、自律的な経済成長を実現することだ。
衆院が過半数割れである以上、野党側との政策協議は欠かせないが、経済財政運営の大局は見失ってはならない。
最も懸念されるのは、国会運営の混乱で日本の政治が内向きに終始し、国の平和と独立、国民の安全を守る政策遂行が疎かになってしまうことだ。
外交安全保障への関心を失っては大変なことになる。
米国との同盟関係は、国家安全保障にとって死活的に重要である。
石破首相は、米大統領選に勝利したトランプ前大統領と早期に直接会談し、同盟強化を確認しなければならない。
中国、北朝鮮、ロシアの脅威に直面する日本は、日本防衛や台湾有事、朝鮮半島有事への米国の関与を常に確かなものにしておく必要がある。
トランプ氏の関心を、日本および北東アジア、インド太平洋にも向けさせるのは石破首相に課せられた最も重要な責務である。
■国の「基本」を守り抜け
ロシアのウクライナ侵略は続き、派兵された北朝鮮軍がウクライナ軍と交戦する事態となった。
「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を石破首相は忘れず、侵略者ロシアが凱歌をあげるような展開を許さない外交を展開すべきである。
中東は喫緊の課題だ。
戦火が拡大し、イスラエル・イラン間の
「第5次中東戦争」
の様相を呈する恐れがある。
イランなどにいる日本人の帰国や安全確保を急ぐべきだ。
エネルギー需給の面からも備えてほしい。
防衛力の抜本的強化を確実に進めたい。
募集難になっている自衛官確保策の推進や、有事を想定した空港、港湾、シェルター建設も課題だ。
もう1つ懸念されるのは、与党が目先の国会運営に捉われて、十分な議論もなしに国や社会の基本を乱す施策を受け入れてしまうことだ。
自民は衆院で、予算委員会や法務委員会の委員長、憲法審査会の会長などの重要ポストを立民に譲った。
憲法審会長に就く立民の枝野幸男元代表は改憲の動きにブレーキをかけてきた人物だ。
憲法審の議論が滞るなら改憲に前向きな政党で改憲原案の条文化を進めるべきだ。
野田氏は衆院法務委員長を得たのは選択的夫婦別姓の実現が狙いだとSNSで明かし、
「自民党を揺さぶるには非常に効果的だ」
とも語った。
石破首相と自民は、家族や社会の有り様に関わる基本問題の変更は絶対に受け入れてはならない。

選択的夫婦別姓制度には断固反対だ。

立憲民主の野田代表「選択的夫婦別姓の実現が狙い」、衆院法務委員長ポスト確保
2024/11/8 23:26
https://www.sankei.com/article/20241108-4DYXZXLZN5KD7NKNCCJ4PQ5R7Q/
立憲民主党の野田佳彦代表は2024年11月8日、党のX(旧ツイッター)の動画で、衆院法務委員長のポストを確保したのは選択的夫婦別姓の実現が狙いだと明らかにした。
「野党は協力できると思うし、公明党も多分賛成だ」
「自民党を揺さぶるには非常に効果的な委員会だ」
と語った。
立民は、選択的夫婦別姓を審議する法務委員会の委員長ポストをどうしても獲得したかったため、常任委員長の割り当てを減らしたと説明。
「ぜひ採決まで持ち込みたい」
「楽しみにしてほしい」
と予告した。

衆院議長に自民額賀氏、副議長は立民玄葉氏 常任委員長ポストは与党10、野党7で確定
2024/11/8 13:46
https://www.sankei.com/article/20241108-MSJTCVDPVNL5RLCQDWU7S5ACE4/
衆院は2024年11月8日、各派協議会を国会内で開き、議長に再選となる自民党の額賀福志郎氏、副議長に立憲民主党の玄葉光一郎氏を推す方針を確認した。
特別国会召集日の2024年11月11日に本会議で選出される。
与野党は会期を2024年11月14日までの4日間とし、2024年11月11日に首相指名選挙を実施する日程でも合意した。
衆院選での与党過半数割れを受けて17ある常任委員長ポストの配分を見直し、与党10、野党7で確定した。
予算案を審議する予算委員会の委員長は立民に割り当て、本会議の日程や議事を決める議院運営委員長は自民が引き続き担う。
衆院選前は自民が13の委員長ポストを占めていた。
当初は与党9、野党8で調整していたが、立民が2つを手放す代わりに法務委員長ポストを得た。
選択的夫婦別姓の導入に関する議論を促進する狙いがある。
憲法審査会の会長ポストは野党に割り当てた。
立民が確保する。
自民などが目指す憲法改正に向けた議論に影響が出る可能性がある。

高橋洋一「日本の解き方」
衆院選「漁夫の利」で議席大幅増、野田立民への不安 政策は増税と引き締め路線、実行すれば失業者が多発する
2024.10/30 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241030-VOULLRI2FZLU3PKFXVAAN4MGSM/
立憲民主党が衆院選で議席を大幅に増やした。
今後、国内政策や外交、経済にどんな影響が出るだろうか。
衆院選では、
「人気が高い」
と思われていた石破茂首相が、発言のブレや解決済みの
「政治とカネ」
を蒸し返す戦術ミスなどで火だるまになった。
そこで漁夫の利を得たのが野党第一党の立憲民主党だった。
今回の選挙戦は、争点が
「政治とカネ」
の問題に終始し、経済政策や外交・安保に割く時間が少なかった。
そもそも首相就任から、衆院選までの期間も短かったので、政策論は生煮えだった。
相対的に浮上した立憲民主党だが、その政策は、とても褒められたものではない。
本コラムでも指摘したが、野田佳彦代表は、金融所得課税の強化や法人税の引き上げもあり得ると述べた。
金融政策についての見解もひどく、日銀の物価安定目標を
「2%」
から
「0%超」
に変更するとしている。
インフレ率が0〜2%なら、失業率が最低水準であるNAIRU(インフレを加速しない失業率)を示す2%台半ばをかなり上回ってしまう。
恐らく120万人くらいの職が失われるだろう。
また、低いインフレ率だと、名目賃金上昇率がインフレ率を下回ることもしばしばある。
このため実質賃金の上昇率がマイナスになりがちだ。
「最低賃金1500円以上」
も掲げているが、これが無理筋なのは本コラムで何度も書いている。
こうしてみると、立憲民主党の政策は、かなり石破政権と似ている。
率直に言えば、石破自民と野田立民の政策が接近している。
選択的夫婦別姓や原発に依存しない社会の実現、日米同盟が外交安保の基軸だとしつつ、安全保障関連法に関しては違憲部分の廃止を掲げ、外交や安全保障は、極端に180度すぐ変えることは出来ないとし、現状維持を滲ませている。
このように、左傾化している石破政権と、右傾化した野田立民は、政策が驚くほど似ている。
もし、石破政権が今後も続くのであれば、大連立もあり得るかもしれない。
そうであれば、野田立民の政策はかなり実現するだろう。
しかし、衆院選で石破政権が自滅したので、自民党内の政治力学からいって、石破政権がこのまま継続するというのはなかなか考えにくい。
政治は一寸先は闇なので、どのような政界再編が待っているのか予測するのは困難だ。
石破政権が生き残りのために、敢えて野田立民との大連立を仕掛けてくる可能性もゼロではない。
いずれにしても、野田立民の衆院選後の影響力は、政界再編の枠組みによって異なってくる。
石破政権が潰れれば大連立はないとみられるが、その場合でも与党の議席は少ないので衆議院選で一定の議席を得た立憲民主党の影響力は間違いなく増すだろう。
今回の衆院選は、左派の石破自民にお灸を据えるために、右傾化した野田立民に投票したという面があるのではないか。 
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

選択的夫婦別姓「国民の理解を」 三原じゅん子男女共同参画担当相
2024/11/1 16:40
https://www.sankei.com/article/20241101-S5WZR6GNFBNGPABRN2WABUZFB4/
三原じゅん子男女共同参画担当相は2024年11月1日の記者会見で、国連の女性差別撤廃委員会が導入を勧告した選択的夫婦別姓制度について
「今の制度を否定するものではなく、国民の理解が深まるよう情報提供を行いたい」
「引き続き議論を後押ししたい」
と述べた。
三原氏は、選択的夫婦別姓制度は
「夫婦が同一の氏を称することを望む場合には、現在と同様に、夫婦が同氏を称することを認める制度だ」
と改めて説明。
「(夫婦同姓の強制により)各方面から指摘されている不便さや不都合への対応などを検討する」
とも語った。

<主張>皇位継承への干渉 政府は国連の暴挙許すな
社説
2024/11/1 5:00
https://www.sankei.com/article/20241101-VOPXN7QVPNKBZFEQF3CGTN3BRU/
国連の女性差別撤廃委員会が、日本の皇位が男性皇族によって継承されているのは女性差別撤廃条約と相容れないとして、皇室典範改正を勧告した。
日本の女性政策に関する最終見解に盛り込んだ。
この勧告に法的拘束力はない。
主権国家における君主の位の継承は国の基本に関わる。
国外勢力が決して容喙(ようかい)してはならない事柄だ。
「女性差別」
と関連付けた勧告は誤りと悪意に満ちた内政干渉であるのに加え、日本国民が敬愛する天皇への誤解や偏見を内外に広める暴挙で断じて容認できない。
林芳正官房長官は会見で
「大変遺憾だ」
「委員会に強く抗議すると共に削除を申し入れた」
と語った。
林氏は、皇位継承の資格は基本的人権に含まれず、条約第1条の女子への差別に該当しないと政府が説明してきたにもかかわらず、委員会が勧告したことを明らかにした。
抗議と削除要請は当然だが、それだけでは不十分だ。
削除に至らなければ、国連への資金拠出の停止・凍結に踏み切ってもらいたい。
条約脱退も検討すべきである。
委員会は国連総会が採択した女性差別撤廃条約により設けられ、弁護士や学者、女性団体代表ら23人の委員が締約国の女性政策への勧告を行っている。
ローマ教皇には男性が就くが、バチカン市国は締約国でないため勧告対象から外れている。
委員会が日本の皇室を理解していないのは明らかだ。
男系男子による継承は皇位の正統性に直結している。
この継承原則が非皇族による皇位簒奪(さんだつ)を妨げてきた意義は大きい。
また、一般男性は皇族になれないが、一般女性は婚姻により皇族になれる点からも、女性差別との決めつけが如何に不当か分かるはずだ。
歴史や伝統が異なる他国と比べるのも論外である。
委員会は2016年にも皇室典範改正を最終見解に盛り込もうとしたが、日本政府の強い抗議で削除した。
今回そう出来なかった点を政府は猛省し、対策を講じてもらいたい。
最終見解では、夫婦同姓を定めた日本の民法も
「差別的な規定」
とし、選択的夫婦別姓の導入を勧告した。
これも日本の文化や慣習に無理解かつ傲慢な内政干渉という他なく、女性差別という誤った文脈で語られるのは許されざることだ。

家族観揺るがす「選択的」夫婦別姓 ファミリーネームを守ろう
風を読む 論説副委員長・川瀬弘至
2024/10/26 10:00
https://www.sankei.com/article/20241026-2UX5TUHXUFNMRL43R474FGD3TM/
国連の女性差別撤廃委員会が2024年10月中旬、日本の女性政策に関する会合を開き、選択的夫婦別姓などについて審査した。
近く最終見解をまとめ、日本に法改正などを勧告する可能性が高いという。
内政干渉であり、余計なお世話だと言いたいところだが、今回の衆院選でも選択的夫婦別姓の導入を訴える候補者は多い。
選挙後の国会で焦点となるのは必至だろう。
だが、
「選択的」
という言葉に誤魔化されてはならない。
導入派は夫婦同姓の現行制度を、女性差別だと主張しているからだ。
現行でも夫か妻の姓を
「選択」
できる。
にもかかわらず女性差別になるなら、同姓を
「選択」
しても女性差別と言われかねない。
もしも選択的夫婦別姓が導入されればどうなるか。
別姓を
「選択」
せよと、社会的圧力が確実に増す。
ファミリーネームが喪失し、子供の姓もバラバラになる。
家族の一体性という、日本人の倫理観の根底にあるものが崩れてしまうのだ。
政府は、現行制度のまま旧姓の
「通称使用」
拡大を進め、住民票や運転免許証、パスポートなどに旧姓を併記できるようにしてきたが、抜本的な解決策ではないと批判する別姓論者の鼻息は荒い。
この問題に詳しい弁護士の高池勝彦氏によれば、現行制度を合憲としてきた最高裁の判断が覆り、通称拡大でも違憲となる恐れがあるという。
そうなれば万事休すだ。
選択的夫婦別姓を回避し、家族の一体性を守る策はないか。
「1つある」
と、高池氏は言う。
「婚前氏(こんぜんし)続称制度」
を新設するのである。
結婚する際に旧姓(婚前氏)の使用継続を届け出れば、戸籍にその旨を記し、公的にも使用できるようにする案だ。
ただし戸籍上の
「氏」
は夫婦同じで、別姓ではない。
子供の学校行事などはファミリーネームで、仕事は旧姓でと、使い分けることができるように民法を改正するのである。
婚前氏続称制度の新設は、数年前から稲田朋美元防衛相が提唱している。
稲田氏はLGBT法推進などで保守派の反感を買い、この案も保守派には余り浸透していないようだが、検討する価値はあるだろう。
このままではファミリーネームを守れないと、保守派は肝に銘じたい。

自民党総裁選の失敗…なぜ「夫婦別姓」だったのか 阿比留瑠比
正論10月号 「政界なんだかなあ」
2024/10/2 7:00
https://www.sankei.com/article/20241002-UZSDGX2IWZFGXM6JFOTIFZEOHU/?outputType=theme_monthly-seiron
今回の自民党総裁選で、1つの争点として再浮上した問題が、選択的夫婦別姓を認めるか否かだった。
私は元々こうした家族や性の在り方といった心に関する問題に、政治が介入するのは極めて慎重であるべきだと考えるが、次期衆院選が近い現在、わざわざこの問題を持ち出すのは政治的にも下手なやり方だと感じた。
私は本誌の令和5年4月号で、安倍晋三元首相がこの問題と政治家の
「大局観」
について、次のように話したエピソードを紹介したのでその部分を再掲する。
《建前とはいえ保守政党を名乗る自民党が、時代の流れだからとばかりに安易にリベラル派に同調することは、政治的にも愚策ではないか。
安倍氏は嘆いていた。
「LGBT問題や夫婦別姓に関しては、野党側ははなから一枚岩なんだから、自民党が揉めている姿を晒しても野党を利するだけではないか」
「そういう大局を見渡せる政治家が今は少ない」
活動家たちは、自民党議員が自分たちの意見を取り入れたら拍手喝采はするだろうが、決して自民党には投票しない。
「多様性を巡る象徴的なテーマである選択的夫婦別姓を認める決断をすれば自民党は道が開けるのではないか」
小泉進次郎元環境相は神奈川新聞のインタビューでこう述べていたが、これこそ典型的な勘違いだと言える。
左にウイングを延ばしてもそこに票田はない。
選択的夫婦別姓もまた、別姓を選んだ夫婦と同姓を選んだ夫婦との間で心理的な断絶を生みかねない。
安倍氏は岸田文雄首相について、こう語っていた。
「岸田さんはそうリベラルではないんだ」
「以前、夫婦別姓の議論が高まった時に『(片方の親とは別姓になる)子供の視点が全然ない』と話していた」》
それから僅か1年半後、小泉氏は選択的夫婦別姓を主要政策の1つに掲げて総裁選に出馬した。
恐れていた通りに事態が進展したのである。
リベラル政策を推進する一部自民党議員の頑迷さには、ほとほと手を焼く。
自民党がLGBT法や選択的夫婦別姓問題で立憲民主党など野党と同じか近いスタンスを取るならば、自民党の存在意義自体が問われることになるのが、どうして分からないのか。
■基本的な事実誤認
小泉氏は9月6日の出馬表明記者会見で、
「多様な人生」
「多様な選択肢」
を掲げて明言した。
「経済界も早急な対応を求めている」
「最近の世論調査を見れば、選択制であれば別姓という選択肢を認めてよいのではないかという意見が増えている」
「1人1人の願いを聞かず議論を続けて30年」
「もう議論ではなく決着をつける時ではないだろうか」
「私が首相になったら選択的夫婦別姓を認める法案を国会に提出し、国民的な議論を進める」
「(1年以内に)30年以上議論を続けてきたこの問題に決着をつけ、1人1人の人生の選択肢を広げる」
「党議拘束をかけずに、この法案の採決に挑む」
「旧姓使用で対応可能なのではないかという声は、私も承知している」
「ただ、多くの金融機関では旧姓で銀行口座やクレジットカードを作ることはできない」
「そして、不動産登記ができない」
「契約書のサインも認められない場合がある」
「研究者については、論文や特許の取得時に戸籍上の氏名を用いる必要があって、旧姓は利用できないということだ」
この小泉氏の言葉に対しては、やはり総裁選に出馬していた高市早苗経済安全保障担当相がこう事実誤認を指摘し、話題となった。
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓では)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
更に、高市氏の指摘に関して自民の長尾たかし前衆院議員がX(旧ツイッター)で、こんな補足をしていた。
「小泉氏は法改正されていることを知らなかった」
「因みに銀行口座も金融庁からの通知で順次作れるように移行されているのに作れないと説明していました」
「間違って作られた経団連の資料をそのまま説明したからです」
そこで、経団連が6月に公表した選択的夫婦別姓の実現を求める提言
「選択肢のある社会の実現を目指して」
を見ると、
「ビジネスの現場における通称利用の弊害が生じる場面(例)」
として、確かに
「口座やクレジットカードの作成時」
「不動産登記を行う時」
「研究者は、論文や特許取得時に戸籍上の氏名が必須」
などと書かれていた。
小泉氏は選択的夫婦別姓の推進理由について
「経済界も早急な対応を求めている」
と話しており、やはり経団連の提言を見たのであろう。
9月10日に行われた立憲民主党の4人の立候補者と党所属女性議員との討論会でも、4人全員が選択的夫婦別姓に賛意を示した他、そのうちの1人である野田佳彦元首相がこう述べていた。
「経団連も早期実現を主張するようになった」
「チャンスを逃してはいけない」
更に、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」(7月14日号)も1面トップ記事で
「経団連本部訪ねて聞いてみた 選択的夫婦別姓」
と大きく取り上げている。
間違いを流布した経団連の罪は重く、結果的に小泉氏に恥をかかせたことになる。
実際には、高市氏らが指摘したように事実関係は以下の通りである。
一、今年4月から「旧姓併記」での不動産登記が可能。
一、令和3年10から「旧姓併記」での特許申請が可能。
一、全国の6割の銀行や信用金庫で旧姓名義の口座開設が可能。
一、世界で1000万人が利用するORCID(オーキッド)システムへの登録により、「旧姓」や「別名」でも論文発表が可能。
つまり、経団連や小泉氏がいう旧姓(通称)使用による不便さの多くは既に解消されているか、徐々に解消へ向かうかしているというわけである。
■子供への配慮がない
また、小泉氏は
「議論を続けて30年」
になるから決着を着けると言うが、30年も決着が着かなかったのにはそれだけの理由があるからだろう。
人の心や家族の問題を、何でも簡単にぶった切ればいいというものではない。
この点について今回の総裁選で注目すべき論点を挙げたのが上川陽子外相だった。
上川氏は9月14日の日本記者クラブ主催の討論会で、選択的夫婦別姓には
「個人的には賛成」
だとしつつ、次のように慎重論を説いていた。
「社会が分断をしてしまう」
「深い分断に陥る危険性、リスクについては、しっかりと納得をしていくプロセス、これを更に深めていく必要があるのではないか」
「こういった1つの事柄で社会全体が分断をしてしまうような案件を賛成反対、更には分断をしてしまうのではないかという状態を残したまま、決定してしまうということは、日本の国の力を削ぐことにも繋がりかねない」
これは冒頭に紹介した安倍氏の言葉にも通じる所があり、的を射ている。
実際、選択的夫婦別姓問題が浮上する度に自民党は分断を繰り返してきた。
それが法案を提出して採決となれば、日本社会全体に対立の構図を新たに作ることになってしまう。
もしこれが成立し、施行されれば夫婦同姓を選ぶか、別姓を選ぶかという対立軸も生まれる。
別姓を選んだら民主的・進歩的で、同姓派は守旧派呼ばわりされる場面も出てきそうである。
家同士、親族同士の対立も容易に想定できる。
夫婦別姓となれば、必然的に片方の親とは別姓になる他、制度の組み立て方によっては兄弟で別姓ということもあり得るが、それを子供がどう受け止めるという問題も重要である。
また、安倍氏が岸田氏の言葉として紹介した
「子供の視点が全然ない」
のが、これまでの夫婦別姓論議だったが、今回の総裁選でそこを小林鷹之元経済安保担当相が指摘したのも良かった。
9月15日の討論会ではこう語った。
「令和3年に内閣府がやったアンケートに、調査によってもその同姓を維持すべき方と、同姓を維持しつつ旧姓の通称使用を法制化するという方、これが4割ぐらいいる」
「そこを合わせると7割いる」
「そういうまだコンセンサスが形成されてない中で、早急にばんと決断するということは、政治の在り方として適切ではない」
「重要なのは大人の選択の権利を認めるにしても、生まれてくる子供たちの視点を、私たち政治家は無視してはいけない」
「家族、兄弟姉妹の中で姓が異なる家庭が出てくる可能性がある以上、そうした子供たちの視点にも立って慎重にコンセンサスを丁寧に粘り強く作っていくのが政治の本質だ」
この当事者である子供の視点に関する議論が、これまで政治家の公の場での議論やマスコミで取り上げられることはほとんどなかった。
経団連のような経済合理性だけで割り切れる話ではそもそもないのである。
■思考の深さが見える
ちなみに小林氏が挙げた内閣府の調査
「家族の法制に関する世論調査」
では、選択的夫婦別姓制度導入を求める回答は28.9%にとどまっている。
一方、
「夫婦同姓制度を維持した方がよい」(27.0%)

「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」(42.2%)
で、夫婦同姓制度の維持派が7割近くに達する。
夫婦の姓が異なることでの子供への影響に関しては、
「好ましくない影響があると思う」が69.0%で、
「影響はないと思う」は30.3%にとどまる。
今回の総裁選に当たり、読売新聞が9月13日から15日まで実施した世論調査でも、夫婦の名字に関し同様の傾向が表れている。
それによると、
「夫婦は同じ名字とする制度を維持しつつ、通称として結婚前の名字を使える機会を拡大する」(47%)

「夫婦は同じ名字とする今の制度を維持する」(20%)
を合計すると67%で7割近くとなる。
「法律を改正して、選択的夫婦別姓制度を導入する」は28%
と、内閣府の調査と符合する。
小泉氏が出馬表明記者会見で述べた
「最近の世論調査」
とは何を指すのだろうか。
しかも子供に対して直接意見を聴いた世論調査は寡聞にしてほとんど知らないし、見当たらない。
このこと自体が、これまでの選択的夫婦別姓論議の根本的な偏りを示しているといえよう。
ただ、NHK放送文化研究所が令和4年に実施した調査(1183人回答)の
「中学生・高校生の生活と意識調査」
を見ると、別姓に関する設問が一問だけあり、こんな問いがあった。
「結婚後、名字をどのようにしたいか」
これに対する回答で一番多かったのは
「自分の名字でも、相手の名字でも、どちらでも構わない」
で58.7%に上り、姓への拘りの薄さを示している。
「自分の名字を、相手の名字に変えたい」
という積極的な改姓派も14.8%いた。
その一方で、夫婦別姓を求める
「自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい」
は僅か7.0%にとどまっていたのである。
そんな子供らが、果たして
「片親別姓」

「兄弟別姓」
を望むだろうか。
わざわざ日本からファミリーネームを消し去ることに何の意味があるのだろうか。
高市氏は既に平成14年と令和2年の2度に渡り、党法務部会に
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を提出している。
これを成立させれば、国、地方公共団体、事業者などに通称使用のための
「必要な措置」
を講ずる責務があるとの法的根拠が生まれる。
また、総裁選立候補者の加藤勝信元官房長官も産経新聞のインタビューにこう答えている。
「『旧姓続称制度』を提案した」
「法律に旧姓使用を書き込むことで政府の様々な手続きで『旧姓でよい』という形にする」
「家族制度の基本はしっかり守り、今ある不都合を解消していく」
旗色が悪くなったと感じたのか、小泉氏は9月15日には産経新聞のインタビューで、高市氏が求める旧姓の通称使用法案も同時に国会で採決する可能性も排除しない考えを示した。
このままでは自民党議員、党員の中に少なくない選択的夫婦別姓反対・慎重派の票が逃げるとみたのだろうが場当たり的である。
それぞれの候補が、物事をどれくらい考えているかが分かる総裁選でもあった。
(月刊「正論」11月号から)
あびる・るい

<正論>自由主義からの「夫婦別姓」反対 
青山学院大学教授・福井義高
2024/9/20 8:00
https://www.sankei.com/article/20240920-VE7CYZ4YORI6LLBAB6DFBHQXSM/
■本来のリベラルの立場から
自民党総裁選でにわかに争点化された選択的夫婦別姓を巡っては、導入賛成のリベラルと同姓維持を求める保守の対立という構図で語られるのが通例である。
しかし、ここでは、夫婦同姓は日本国憲法の思想的基盤でもある古典的自由主義即ち本来のリベラルの立場からも支持できるものであることを示す。
何かと国家(ステート)を利用して自らの主張を実現しようとする今日、リベラルと呼ばれる人たちと異なり、本来のリベラルは国家に懐疑的であり、特定の設計図に基づいて社会を改造しようとすることは、人知を超えた傲慢とみなす。
我々の予測能力は極めて限定的であり、新たな制度を導入した場合、意図しない結果が生じることがむしろ常なのである。
現行制度は何かと欠点が目立つ一方、新しい制度はメリットばかりが強調される。
しかし、郵政民営化などと違い、家族に関する制度の変更は、事前には想定できなかった大きなデメリットが明らかになっても後戻りできない。
従って、その変更にはより慎重であるべきで、旧姓の広範な使用など、夫婦同姓を維持したまま柔軟に対応することこそ、本来のリベラルが取るべき道であろう。
異性間であれ同性間であれ、個人の感情の問題に国家が関与すべきではない。
法制度としての結婚は、個人間の愛情を国家が承認するためのものではなく、家族という社会の基本単位を法的に保護し、子供の健全な発達を支えるためのものである。
本来のリベラルは、共同体を維持発展させるための道具に過ぎない国家を相対化し、その暴走を防ぐためにも、個人と国家の間に様々な中間団体が並立することが不可欠と考える。
その中で最重要な存在が核家族なのだ。
尚、家族の在り方が多様化した米国でも、事実婚ではなく正式に結婚した実の両親と一緒に暮らすことが子供の発達に最善というのは、実証研究のコンセンサスとなっている。
■別姓下の究極の女性差別
基本単位を家族ではなく核家族としたのは、あくまで夫婦(両親)と子供で1つの単位であり、祖父母など親類はその外側に位置する2次的な存在だからである。
夫婦別姓の導入は、家制度的発想に基づき、子供の姓を巡って、こうした外側からの介入を促すことになろう。
同じ儒教圏として日中韓台を文化的に同一視する見方があるけれど、夫婦同姓の日本には、日本より遥かに家系を重視する別姓の中韓台で深刻な問題となった究極の女性差別も存在しない。
医療技術の進歩で出生前に性別が分かるようになったため、中韓台では女児に限り中絶することが男女比を大きく歪める(男児過多・女児過少)ほどの規模で行われるようになったのである。
儒教的家族観が一定の影響を持つ日本では、夫婦同姓はむしろ女性の立場を守るとも言える。
進化心理学、行動遺伝学の観点からも、女性を守る家族制度という点が重要である。
とはいえ自らの主張を絶対視しないのが、本来のリベラルの立場である。
夫婦別姓の是非を巡っても同様で、最後は民意に基づき決めるのがあるべき姿であろう。
■エリートの家族観との乖離
議会制民主制においては、直接投票で選ばれる議会を通じた間接的政治決定が原則である。
しかしメディアのみならず、行政や司法を通じたエリートによる価値観の押し付けが顕著な今日、これまでデモクラシーにおける懸念事項とされてきた大衆の暴走ではなく、民意と乖離したエリートの暴走の抑止が重要となってきている。
従って、財政や国防などと違い、イエスかノーかで答えることができる価値観に関わる問題については、国民に直接問うことが望ましい。
今日のエリートと一般国民の価値観の乖離の大きさを示す実例が、2024年3月にEU加盟国であるアイルランドで行われた、家族・子育てに関する条項の憲法改正に伴う国民投票の顚末である。
議会を通過した改正案は大きく3つからなる。
まず結婚に基づく家族を国家の保護対象とするという条項に、結婚に限定せず別の家族の在り方も含める。
また家庭(ホーム)における女性の貢献が不可欠という条項から、女性と家庭という言葉を削除し、家族のメンバーによるケアと書き換える。
そして母親が経済的必要性から家庭での務めを犠牲にすることがないよう国家が配慮するという条項を削除するというものである。
要するに日本とも共通するエリートのコンセンサスである「新しい」家族観の明文化である。
ところが、投票結果は反対が賛成の倍以上となり、民意によって憲法改正は退けられたのだ。
選択的夫婦別姓に限らず、価値観に関わる問題については、賛成反対どちらの立場であっても、国民投票で決めるのであれば、しこりを残すことなく、ほとんどの国民は、その結果に納得するのではなかろうか。

自民総裁選「選択的夫婦別姓より、話すべきことあるはず」 仏紙東京特派員アルノー氏
2024/9/18 11:04
https://www.sankei.com/article/20240918-EOERMIHNK5CJDICIHRLTD4UJGA/
自民党総裁選を知日派の外国人はどう見ているのかー。
フランスの主要紙フィガロの東京特派員、レギス・アルノー氏が産経新聞のインタビューに応じ、
「日本にとって真に重要な問題が議論されていないことに驚く」
と候補者討論に疑問を呈した。
ーー総裁選をどうみる
今の日本が直面する重要問題が全く討議されていないと感じる。
人口減少に伴い、移民受け入れはどうするのか。
秋になっても連日、気温が30度を超える異常気象が続き、エネルギー計画も喫緊の課題となっている。
国民はスーパーで主食のコメが買えずにいるというのに、どうしたことか。
候補者討論では『選択的夫婦別姓』が議題になった。
しかし、誰も戸籍制度をなくすとは言わない。
小手先の改革なら、他に話すことがあるだろう。
衣料品店『ユニクロ』を展開するファーストリテイリングの柳井正会長兼社長が『このままでは日本人は滅びる』というほど、国を取り巻く環境は深刻だ。
■変わり映えしない政治…「以前は違った」
ーー自民党政治については
総裁選は『次の首相』を選ぶ重要な選挙だが、国民は投票できず、まるで水族館の水槽を眺めているように見える。
パリの編集部に記事を売り込んだら、『結果を書けばよい』と言われた。
変わり映えのしない自民党政治に対し、フランスで関心は極めて薄い。
自民党も以前は違った。
2000年代、小泉純一郎首相(当時)は『自民党をぶっ壊す』と言い、公約の郵政改革を進めて国民の支持を集めた。
皇室改革論議も始まり、二階俊博幹事長(同)は女性天皇の容認に踏み込んだ。
現在、小泉進次郎元環境相は党内リベラル派と言われるが、皇位継承の在り方を巡って明確な発言を避ける。
他の候補も同じだ。
批判されるのが怖いのだろうか。
野党は政権奪回の兆しすら見えず、現状ではNGO(非政府組織)と変わらない。
ーー日本の現状をどうみる
新型コロナウイルス流行後、非常に保守的になったと感じる。
内向きになったということだ。
コロナ対策で日本は欧州のように都市封鎖をせず、皆が行動を自制することで乗り切った。
結束の強さは安全な社会を作る一方、異論を嫌う性格を強めた。
民主主義国家なのに、環境保護や女性の権利を声高に訴えると、社会で孤立を強いられる。
移民については門戸を閉ざしたままで、姿勢はフランスの極右に近い。
レギス・アルノー氏
仏紙フィガロ東京特派員。
日仏2カ国語ビジネス誌「フランス・ジャポン・エコー」編集長。
著作は「誰も知らないカルロス・ゴーンの真実」(2020年、共著)など。

選択的夫婦別姓は争点か 銀行、国家資格、パスポート…「不都合な状態」ほぼ解決済み
2024/9/17 14:26
https://www.sankei.com/article/20240917-FMNXIISCNJA3DAR4V52ZK4FYHM/
自民党総裁選に立候補した小泉進次郎元環境相が表明したことによって、一大争点のようにメディアで取り扱われ始めた選択的夫婦別姓制度導入。
小泉氏は
「長年議論して決着がついていない」
と言うが、自民党は過去の国政選挙の公約などでは結婚前の旧姓(戸籍名)使用の幅広い導入を掲げ、実現してきた。
そもそも争点化されるべきテーマなのか。
夫婦別姓をめぐる議論は、働く女性が増えたことで、婚姻後の職場での旧姓呼称や国家資格、免許証などの旧姓使用を認めるべきという考え方からスタートした。
内閣府男女共同参画局が令和6年6月27日付で出した
「各種国家資格、免許等における旧姓使用の現状等について」
によると、2024年5月31日現在、320の国家資格、免許などのうち317で資格取得時から旧姓使用ができる。
残る3資格は
「資格取得後に改姓した場合は旧姓使用ができる」
となっており、旧姓使用ができないものはゼロだ。
マイナンバーカード、運転免許証、パスポートも既に旧姓併記ができるようになっている。
パスポートは
「旧姓/Former surname」
の説明が付記される。
一方、夫婦別姓の導入を呼びかけている経団連が2024年6月に出した資料には
「ビジネスの現場における通称利用の弊害例」
がある。
一部の弊害例に対する現状は次のとおりだ。
【例:多くの金融機関では、ビジネスネームで口座をつくることや、クレジットカードを作ることができない】
多くの金融機関ではできる。
令和4年3月に内閣府と金融庁が金融機関に行った
「旧姓による預金口座開設等に係るアンケート」
によると、銀行の約7割、信用金庫の約6割が、旧姓名義による口座開設と、婚姻などで改姓した場合、既存口座の旧姓名義による取引を認めていると回答した。
信用組合は1割超にとどまっているが、これは
「共同センターのシステムが未対応となっていることなどから」
という。
【例:通称では不動産登記ができない】
2023年の法務省令改正により、旧姓併記でできるようになった。
【例:研究者は論文や特許取得時に戸籍上の氏名が必須であり、キャリアの分断や不利益が生じる】
旧姓での論文執筆はほとんどの研究機関で認められている。
特許出願については旧姓併記が可能になったが、旧姓のみでの出願はできない。
■まずは周知徹底を
一方、2024年8月24日配信の共同通信によると、主要企業111社に実施したアンケートで、選択的夫婦別姓を
「早期に実現すべきだ」との回答は17%、
「将来的には実現するべきだ」は4%
で計21%にとどまった。
「結論を急がず慎重に議論を進めるべきだ」(9%)、
「夫婦同姓を維持した上、通称使用の法制度を設けるべきだ」(3%)
といった回答は計12%で、
67%は「その他・無回答」だった。
経団連が制度導入に前向きであるにもかかわらず、アンケートは傾向が違った。
共同通信も
「個別企業では慎重な姿勢が根強く、無回答も目立つ」
と伝えている。
もっとも、こうした旧姓使用や旧姓併記が完全に周知されているとは言えない。
政府は引き続き周知を行う必要がある。
また、経団連は金融機関をはじめとする会員企業にまずは旧姓併記の対応を促すべきではないのか。
親子間で姓が異なってしまうことも、更に議論が必要だ。
「選択的」
とは、あくまで夫婦の選択であり、生まれてくる子供に選択の余地はないまま
「親子別姓」
「家族別姓」
となる。
婚姻は
「両性の合意に基づく」
と憲法に書かれているとはいえ、別姓をめぐって双方の両親などを巻き込むトラブルに発展するケースもないとは言えないだろう。

<主張>自民総裁選告示 日本を守る政策競い合え 「夫婦別姓」には賛成できない
社説
2024/9/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20240913-3EWZIUNIWVKNJGCH5AYNPRJ2LM/
自民党総裁選が告示され、過去最多の9人が立候補した。
多くの派閥が解散を決め、名乗りを上げやすい環境になったことなどが背景にある。
投開票は27日で、岸田文雄首相の後継選びだ。
有権者である自民党の国会議員と党員・党友には、1億2千万人が暮らす日本の舵取り役には誰が最も相応しいかを考え、投票してもらいたい。
目先の人気投票は禁物である。
世界は激動の時代を迎えている。
日本は、反日的で核武装している専制国家の中国とロシア、北朝鮮に囲まれている。
■転換期を担う自覚持て
ロシアが侵略するウクライナ、紛争の絶えない中東を除き日本は世界で最も厳しい安全保障環境にある。
冷戦期の東西対立の最前線は欧州だったが、現代のそれは日本を含む北東アジアである。
先進7カ国(G7)の一員である日本には、自国の防衛に加えて、地域と世界の平和と秩序を守る責務がある。
経済では、成長力強化が急務だ。
「失われた30年」
とされる長期停滞から真に脱却できるかが問われている。
人口減少への対応や持続可能な社会保障制度の改革も待ったなしだ。
候補者は重大な転換期に政権を担う自覚を持ち、志と具体的な政策を語らねばならない。
早期の衆院解散・総選挙が想定されるが、聞こえのよい政策を羅列するだけでは無責任の誹りを免れない。
選挙後の政権運営の構想と実行力こそが重要だ。
今や、誰が首相になっても同じという時代ではない。
安倍晋三元首相は
「自由で開かれたインド太平洋」
構想を世界に提示し、限定的ながら集団的自衛権の行使容認を実現した。
菅義偉前首相は米国と共に
「台湾海峡の平和と安定の重要性」
を打ち出した。
岸田文雄首相は5年間の防衛費43兆円、反撃能力の保有を決め、防衛力の抜本的強化を開始した。
彼らの決断と行動がなければ日本は中国や北朝鮮の脅威、ロシアのウクライナ侵略を前に立ち往生していただろう。
候補者は岸田氏が語った
「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を共有し、安倍氏以来の外交安保政策の確実な継承と発展を約束すべきである。
高市早苗経済安全保障担当相が提案した内閣情報局、内閣情報会議創設は日本と国民の安全を高めるだろう。
台湾有事は令和9(2027)年までにあるかもしれないと懸念されている。
抑止力と対処力向上へ残された時間は短く、理念的な法改正に走っている余裕はない。
米国との同盟や有志国との協力を強めつつ、地に足の着いた防衛、国民保護策を推進すべきである。
一方で、千年、二千年の視野で日本を守るため、安定的な皇位の継承策を整えたい。
岸田内閣は、男系男子による継承を堅持する内容の報告書を国会へ提示した。
自民は報告書に賛同している。
男系(父系)継承を一度の例外もなく貫いてきた皇統を守らねばならない。
■男系継承の皇統を守れ
憲法改正は自民の党是だ。
自衛隊明記や緊急事態条項創設などをいつまでに実現したいかを語ってほしい。
首相になっても憲法改正を論ずるのは何の問題もない。
公明など他党を説得していく決意も披露すべきだ。
北朝鮮による拉致被害者全員救出の強い決意を示すことが求められよう。
争点の1つに選択的夫婦別姓導入の是非がある。
家族や社会の有り様に関わる問題だ。
国民的合意を欠いたまま結論を急げば、社会に分断を招く。
選択的夫婦別姓が導入されれば、姓は砂粒のような個人の呼称へと変貌しかねない。
世代を重ねていく家族の呼称としての姓でなければ、姓を名乗る必要があるのだろうか。
夫婦別姓は片方の親と子の別姓でもある。
祖父母らも絡み、家族の歴史や絆が断ち切られ、戸籍制度も揺らぐ。
「選択的」
と言っても個人の自由の問題ではない。
小泉進次郎元環境相は1年以内に実現したいと語ったが、賛成できない。
旧姓使用の充実で対応できる話だ。
「政治とカネ」
を巡る問題は重要だ。
信頼を回復しなければ自民は強い政策推進力を保てまい。
再発防止や政治資金の透明性確保はもちろん、派閥解散に伴う党内統治の在り方も含め政治改革論議を深めてほしい。
国内外で政治家を狙うテロが相次いでいる。
遊説警備に万全を尽くしてもらいたい。

自民党総裁選で急浮上の夫婦別姓、経団連の間違い
阿比留瑠比の極言御免
2024/9/12 1:00
https://www.sankei.com/article/20240912-6AWPKWND65P33HQYWVB3XSBWSI/
国会議員と一般国民との意識の乖離を感じることは少なくない。
2023年のLGBT理解増進法騒動の時もそうだったが、議員たちは時に、国民の関心がさほど高くもない問題について、まるで最優先課題であるかのように熱心になる。
今回の自民党総裁選での選択的夫婦別姓問題の急浮上も、その1つだろう。
「旧姓使用のままだと、多くの金融機関では銀行口座やクレジットカードを作ることはできない」
「そして、旧姓では不動産登記ができない」
小泉進次郎元環境相は2024年9月6日の出馬表明記者会見でこう述べ、首相に就いたら夫婦別姓を認める法案を国会に提出すると明言した。
そしてこの小泉氏の意気込みに押され、選択的夫婦別姓問題が総裁選の大きなテーマになった感があるが、国民の関心はどうか。
NHKが2024年9月9日に発表した世論調査で、自民党総裁選で最も深めてほしい政治課題として6つの選択肢を挙げた結果が興味深い。
それによると
「年金など社会保障制度」が35%
でトップで
「経済・財政政策」(26%)
が続き、
「選択的夫婦別姓」は僅か1%
で最下位だった。
1%だから無視していいというわけではないが、優先的に取り組むべき喫緊の課題だとは言えない。
また、小泉氏の言葉に対しては高市早苗経済安全保障担当相がこう事実誤認を指摘し、話題となった。
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓では)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、2024年4月から不動産登記は旧姓でできる」
更に、高市氏の指摘に関して自民の長尾敬前衆院議員がX(旧ツイッター)で、こんな補足をしていた。
「小泉氏は法改正されていることを知らなかった」
「因みに銀行口座も金融庁からの通知で順次作れるように移行されているのに作れないと説明していました」
「間違って作られた経団連の資料をそのまま説明したからです」
そこで、経団連が2024年6月に公表した選択的夫婦別姓の実現を求める提言
「選択肢のある社会の実現を目指して」
を見ると、
「ビジネスの現場における通称利用の弊害が生じる場面(例)」
という図表に、確かに
「口座やクレジットカードの作成時」
「不動産登記を行う時」
と書かれていた。
小泉氏が本当に経団連の資料を基に発言したかどうかは分からない。
ただいずれにしろ、経団連の提言自体が誤った認識に基づいていたことになる。
この2024年9月10日には、立憲民主党の4人の代表選候補者と党所属女性議員との討論会が開かれた。
4人全員が選択的夫婦別姓に賛成している点が立民らしいが、その中で野田佳彦元首相がこう述べているのが気になった。
「経団連も早期実現を主張するようになった」
「チャンスを逃してはいけない」
この経団連の提言に関しては、2024年7月14日の共産党の機関紙『しんぶん赤旗』も1面トップで
「経団連本部訪ねて聞いてみた 選択的夫婦別姓」
と大きく取り上げていた。
国会は、与野党共に経団連の事実誤認が含まれた提言に影響されているように見える。
このまま国民の42・2%(令和3年の内閣府調査)が求める
「旧姓の通称使用についての法制度」
を無視した形で、
「選択的夫婦別姓」
実現へと突き進むのであれば、国民との意識のズレはさらに増すばかりだろう。

岸田内閣 支持は20%で発足後最低 不支持は60% 政党支持率は
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240909/k10014577111000.html#:~:text=

選択肢のある社会の実現を目指して
〜女性活躍に対する制度の壁を乗り越える〜
2024年6月18日
一般社団法人 日本経済団体連合会
https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html

高市早苗氏、通称使用に根拠与える法案を 「選択的夫婦別姓賛成の人は議員立法なかった」
2024/9/10 12:15
https://www.sankei.com/article/20240910-JZ4633HTQJD2FAIGT4GLEI5Y5I/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に出馬する高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日夜、BSフジ番組で、首相就任時に旧姓を通称使用できる措置を国や地方公共団体、公私の団体、事業者に義務付ける
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を政府提出法案として国会に提出する考えを示した。
「この法案が通れば、ほぼほぼ結婚で姓が変わることによる不便はなくなる」
と指摘した。
高市氏は平成14年、令和2年の過去2回、同法案を議員立法として党法務部会に提出したが、党議決定には至らなかった。
その上で、高市氏は
「これまで選択的夫婦別姓に賛成だと仰っていた方々が、自ら議員立法の形で法案を書いて、党政調会に提出していたなら、ともかく、これまで提出されていなかった」
と述べ、選択的夫婦別姓の制度化を主張する党所属議員の手法を疑問視した。
総裁選では、出馬表明した小泉進次郎元環境相(43)が首相就任時の選択的夫婦別姓制度の導入法案の国会提出を明言し、党議拘束をかけない考えを示している。
高市氏は
「そういう方向もあるのだろう」
と述べた上で、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案についても
「(党議拘束)かけなくてもいい」
と語った。

高市氏は小泉氏念頭に皮肉も 選択的夫婦別姓導入巡り自民総裁選の立候補予定者が対立
2024/9/9 20:30
https://www.sankei.com/article/20240909-2YNDBMGC35ILBDLNK4HLK6TJDQ/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で、夫婦同姓か夫婦別姓を選べる
「選択的夫婦別姓制度」
の導入について、立候補予定者の意見が割れている。
9日に出馬を表明した高市早苗経済安全保障担当相(63)は反対の立場で、早期実現方針を表明した小泉進次郎元環境相(43)の事実誤認を指摘した。
党内には慎重論も根強く、賛成派が押し切ろうとすれば分断を生む可能性がある。
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
高市氏は9日の記者会見で、こう語った。
念頭にあるのは6日の会見で
「旧姓では不動産登記ができない」
と発言した小泉氏だ。
高市氏は
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
高市氏は住民票などへの旧姓併記が広がっていることや、旧姓の通称使用の拡大に向けた法案作りに取り組んできたことを挙げ、
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べた。
小林鷹之前経済安保担当相(49)も8月19日の会見で、
「旧姓の併記が認められる制度がある」
「ただ、周知されていないと思うので、もっと周知を徹底する形でニーズに応えたい」
と述べている。
小泉氏は9日、経団連の十倉雅和会長と東京都内で面会した。
経団連は選択的夫婦別姓の実現を政府・与党に働きかけている。
小泉氏は面会後、記者団に
「家族の中で名字が違うことが、家族の絆の崩壊に繋がるというのは必ずしも違うと思う」
と語った。
石破茂元幹事長(67)は6日、東京都内で記者団に
「実現は早ければ早いに越したことはない」
と小泉氏に同調した。
河野太郎デジタル相(61)も8月26日の会見で
「認めた方がいい」
と述べている。
一方、過去に前向きな発言をしたことがある茂木敏充幹事長(68)は今月4日の会見では
「国民の間でも様々な意見がある」
「更なる検討を進めていきたい」
と述べるにとどめた。
林芳正官房長官(63)も
「個人的にはあってもいいが、色々な意見がある」
としている。

高市早苗氏、選択的夫婦別姓で小泉進次郎氏に反論「不動産登記できる」解雇規制緩和も反対
2024/9/9 17:23
https://www.sankei.com/article/20240909-TZREDMPC75CKZNZKXM66THI7RU/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、選択的夫婦別姓の制度化に慎重な考えを示した上で、
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
と述べ、
「選択的夫婦別氏制度を実現すると言う候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
■「正しい知識を」
選択的夫婦別姓を巡っては、小泉進次郎元環境相が総裁選に出馬表明した6日の記者会見で、制度の導入法案を提出する考えを明言し、
「旧姓では不動産登記ができない」
などと語っていた。
その上で、高市氏は
「婚姻で姓が変わることによる不自由を解消したい」
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べ、旧姓の通称使用に法的根拠を与える法整備の必要性に重ねて言及した。
高市氏は平成14年と令和2年、それぞれ党法務部会に、旧姓の通称使用に法的根拠を与える
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を提出した。
しかし、党議決定には至っていない。
旧姓の通称使用の法制度化を重視する理由には世論調査の結果を上げた。
そのうち、内閣府の令和3年12月の調査は
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」
との回答は42・2%で、
「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」
の28・9%を上回っている。
高市氏は、旧姓の通称使用に関する総務相時代の自身の取り組みもアピールし、「総務省関係でやることができる全ての手続き1142件について、婚姻前の姓で対応できるように変えた」などと語った。
■解雇規制「日本は緩い方」
また高市氏は、小泉氏が掲げる大企業の解雇規制の緩和に関しても「反対だ」と明言した。
「G7(先進7か国)と比較しても、日本の規制はきつくない]
「(規制は)労働者を守る意味だが、様々な指標を見ると、(日本は)緩い方だ」
と語った。

<産経抄>多様性、多様性というけれど
2024/9/7 5:00
https://www.sankei.com/article/20240907-KZZFCTKANRNW7JW2QWLUV7TBFI/
世は多様性の時代と言われる。
「首相になったら選択的夫婦別姓を認める法案を国会に提出し、国民的議論を進める」。
小泉進次郎元環境相は6日、自民党総裁選への出馬表明記者会見でこう述べ、
「多様な人生」
「多様な選択肢」
の拡大を訴えた。
▼いつしか日本社会に、多様性を主張されると異議は唱えにくい
「空気」
が醸成されてしまった。
国会質疑からテレビコマーシャルまで、多様性という言葉を聞かない日はない。
とはいえ抄子は天邪鬼(あまのじゃく)なので、
「猫もしゃくしも多様性を礼賛する社会のどこが多様なのか」
と言いたくなる。
▼レオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」を揶揄した性的少数者の宴らしきものや、切り落とされた自らの生首を手に持つマリー・アントワネットが登場して物議を醸したパリ五輪開会式も、多様性を表現したものだった。
評価は分かれようが、少なくとも抄子の目にはグロテスクに映った。
▼選択的夫婦別姓については、自民党総裁選への出馬を表明している者の中で小泉氏の他に石破茂元幹事長や河野太郎デジタル相も前向きである。
経団連も選択的夫婦別姓の早期実現を求め、まるでそれが時代の趨勢であるかのような提言も発表したが、本当にそうなのか。
▼NHK放送文化研究所が中高校生を対象に令和4年に実施した調査(1183人回答)では、結婚後に夫婦別姓を望む回答はわずか7・0%しかいない。
調査自体が見当たらないので確たることは言えないが、子供たちが夫婦別姓に伴う
「片親との別姓」

「兄弟別姓」
を歓迎するだろうか。
▼世界の潮流に乗り遅れるとの意見も承知しているが、こう愚考している。
日本は日本のやり方でいいと認めるのもまた多様性ではないかと。

夫婦別姓、LGBT問題でも共産党と似てきた経団連 自民党も加われば「多様性の統一」
阿比留瑠比の極言御免
2024/7/4 1:00
https://www.sankei.com/article/20240704-ORCW5C7MEFIC7EJPSH6XFP45ZI/
前回、2024年6月27日付の当欄『夫婦別姓で失う自民の価値』で筆者は、選択的夫婦別姓制度を巡る議論には当事者である子供の視点が欠けていると指摘した。
その際、次のように記し、過去の調査では両親が別姓となることに否定的な意見を持つ中高生が3分の2に及んだことに言及していた。
「平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を紹介する」
「子供対象の世論調査自体が珍しく、古い調査だが寡聞にして他に知らないのでご容赦願いたい」
すると、親切な読者がNHK放送文化研究所が令和4年に実施した調査(1183人回答)があると教えてくれた。
その
「中学生・高校生の生活と意識調査」
を見ると、別姓に関する設問は1問だけだったが、こんな問いがあった。
「結婚後、名字をどのようにしたいか」
これに対する回答で一番多かったのは
「相手が自分の名字になっても、自分が相手の名字になっても、どちらでも構わない」
で58.7%に上り、姓への拘りの薄さを示している。
「自分の名字を相手の名字に変えたい」
という積極的な改正派も14.8%いた。
その一方で、夫婦別姓を求める
「自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい」
は僅か7.0%に留まっていたのである。
やはり、こうした子供たちの意見を無視すべきではないのではないか。
国会や司法、経済界やマスコミでの議論は、この点が欠落していて余りに功利的に見える。
夫婦別姓は必然的に片方の親と子供の姓が異なる親子別姓となるし、制度の構築の仕方によっては兄弟別姓にもなり得る。
■高市法案の提出を
そもそも今回、またぞろ夫婦別姓問題が浮上したのは2024年6月、経団連が選択的夫婦別姓制度の早期実現を求める提言を発表したからだが、そこには案の定、子供の視点や立場は全く取り入れてられていなかった。
その
「はじめに」
の部分には一読、呆れた。
「ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包摂性)、(DEI)は、イノベーションの源泉であり、社会・経済のサスティナブルな成長に欠かせない要素であるとともに、先き不透明な時代の中で、企業のレジリエンスを高めるうえでも必要不可欠である」
短い一文の中に、6つも片仮名言葉が出てくる。
こんな不自然な言葉遣いをする者は普通、社会では敬遠されて相手にされない。
「我が国経済の自立的な発展と国民生活の向上に寄与すること」
を使命とするはずの経団連は、LGBT問題でも夫婦別姓問題でも、段々と日本共産党と似てきたのではないか。
その輪の中にもし自民党も加わるとしたら、それは多様性ではなく共産党が主張する
「多様性の統一」
だろう。
実際、共産党の田村智子委員長は2024年6月19日の党首討論で、経団連が政府に選択的夫婦別姓制度の早期実現を要請したことに言及し、
「長年に渡る女性たちの訴えが遂に経済界も動かした」
と胸を張った。
自民党はまず、高市早苗経済安全保障担当相が平成14年と令和2年の2度に渡り、党法務部会に提出した
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を審議し、国会に提出すべきである。
これにより、
「国、地方公共団体、事業者」
などは通称使用のために
「必要な措置を講ずる責務を有する」
と定めて通称使用に法的根拠を与えれば、経団連が懸念する
「職業生活上の不便・不利益」
の多くは解消するのではないか。

調査概要・グラフについて
「中学生・高校生の生活と意識調査」とは?
https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-isiki/tyuko/about.html
回答者数
中高生の結果:中高別の全調査結果はこちら(PDF)から
https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-isiki/tyuko/assets/pdf/cyukousei.pdf
―結婚後、名字をどのようにしたいか―
第51問〔全員に〕あなたは、将来、結婚したとしたら、名字をどのようにしたいと思いますか。次の中から、あてはまるものに、1つだけ〇を
つけてください。
@1982年A1987年B1992年C2002年D2012年E2022年
1.相手の名字を、自分の名字に変えてほしい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E19.6
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E16.0
2.自分の名字を、相手の名字に変えたい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E13.1
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E16.2
3.相手が自分の名字になっても、自分が相手の名字になっても、どちらでも構わない
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E59.2
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E59.9
4.自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E7.0
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E6.1
5.無回答
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E1.0
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E1.8

別姓で自己否定する自民
阿比留瑠比の極言御免
2024/6/27 1:00
https://www.sankei.com/article/20240627-TWC52YKBYNKC7DKHOP5EBO4BQU/
自民党が性懲りもなく選択的夫婦別姓に関する党内議論を再開させるという。
経団連や経済同友会のビジネス的見地からの要請に後押しされた形だが、不必要だったLGBT理解増進法に続いて夫婦別姓にまで突き進むとしたら、自民の存在価値をまた1つ自己否定することになろう。
「多様性」
というはやりの聞こえのいい掛け声に目が眩み、安易に取り込もうとするのでは、立憲民主党や共産党、社民党と最早選ぶ所がない。
もっとも、岸田文雄首相は2024年6月21日の記者会見で、選択的夫婦別姓については次のように慎重だった。
「様々な立場の方に大きな影響を与える問題だ」
「だからこそ世論調査でも意見が分かれている」
「前向きな意見の方の一方、家族の一体感や子供の姓をどうするかなどに関心を持つ消極的な意見もある」
LGBT法を巡っては、元首相秘書官の性的少数者差別とも受け取られかねない発言や米民主党政権の圧力に屈して成立に前のめりになった首相だが、今度はぶれないでもらいたい。
安倍晋三元首相もかつてこの問題に関し、首相にこう信頼を示していた。
「岸田さんはそうリベラルではないんだ」
「以前、夫婦別姓の議論が高まった時に
「子供の視点が全然ない」
と話していた。
■アンケートでは
やはりこの点が重要だと考えるので、平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を紹介する。
子供対象の世論調査自体が珍しく、古い調査だが寡聞にして他に知らないのでご容赦願いたい。
それによると、両親が別姓となったら
「嫌だと思う」(41.6%)
「変な感じがする」(24.8%)
の否定的な意見が、合わせて3分の2に達した。
一方で
「嬉しい」
は僅か2.2%しかいなかった。
また、成人を対象とした令和3年実施の内閣府の
「家族の法制に関する世論調査」
結果を見ても、選択的夫婦別姓制度導入を求める回答は28.6%に留まった。
「夫婦同姓制度を維持した方が良い」が27.0%、
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方が良い」が42.2%で、
夫婦同姓維持派が7割近くに達している。
夫婦の姓が異なることでの子供への影響に関しては
「好ましくない影響があると思う」と答えた者の割合が69.0%で
「影響はないと思う」は30.3%
に留まっている。
留意すべきは
「兄弟の姓が異なっても構わない」が僅か13.8%で、
「姓は同じにするべきだ」が63.5%
に上ることだろう。
夫婦どちらの姓を名乗らせるかを巡り、親族間のトラブルも予想される。
■フェミニストの議論
選択的夫婦別姓については、
「選択的」
だから別に同性を選びたい人はそうすればいいだけだという意見もあるが、事はそう単純ではないだろう。
既に平成17年刊行の
「ザ・フェミニズム」(上野千鶴子、小倉千加子著)
で、フェミニスト【フェミニストとは、全ての性が平等な権利を持つべきだという理由から女性の権利を主張する行為(フェミニズム)を支持する人のことだと、英オックスフォード辞書で定義されている】である小倉氏がこんな議論をしている。
「(選択的)夫婦別姓になったら、まるで夫婦別姓をしている人の方が進んでいて、夫婦同姓の人の方が遅れているみたいになりかねない」
「そこでまた1つの差別化が行われるわけじゃないですか」
女優でタレントの橋本マナミさんが2024年6月
「私は一緒の名字がいいです」
「好きで結婚したから」
とテレビで発言しただけでニュースとして取り上げられる現状を見ると別姓導入で同性夫婦が肩身の狭い思いをする日が来るかもしれない。
(論説委員兼政治部編集委員)

阿比留瑠比の極言御免
日経、朝日のコラムに異議あり 夫婦別姓論議に欠ける子供の視点
2015/11/9 5:00
https://www.sankei.com/article/20151109-Q7P53O3IFNNVLFLL3DOXYENVFM/
2015年11月4日は最高裁大法廷で夫婦別姓(氏)を巡る訴訟の弁論が開かれるとあって、日経新聞と朝日新聞の朝刊1面コラムが、それぞれこの問題を取り上げていた。
夫婦別姓に賛成・推進する立場で書かれたこの2つのコラムを読んで感じたのは、立論の前提、出発点が異なり、議論が噛み合わないもどかしさだった。
「誰かに迷惑もかけない」
「コストも知れている」
「歩みの遅さを合理的に説明するのは難しい」
日経はこう書いていたが、夫婦別姓論議でいつも気になるのが、当事者である子供の視点の欠落だ。
子供の意見を反映した調査がなかなか見当たらないので少し古くなって恐縮だが、平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を引用したい。
それによると、両親が別姓となったら
「嫌だと思う」(41.6%)

「変な感じがする」(24.8%)
との否定的な意見が、合わせてほぼ3分の2に達している。
一方、
「嬉しい」は僅か2.2%
しかいなかった。
また、20歳以上の成人を対象とする内閣府の世論調査(平成24年12月実施)でも、夫婦の名字が違うと
「子供にとって好ましくない影響があると思う」と答えた人が67.1%
に上り、
「影響はないと思う」(28.4%)
を大きく上回った。
夫婦別姓と言うと、両性が納得すればいいと思いがちだが、夫婦が別姓を選択した場合、子供は必ず片方の親と別姓になる。
事は夫婦の在り方だけの問題ではなく、簡単に
「誰かに迷惑もかけない」
と言い切れるような話ではない。
日経コラムは更に、こうも書いている。
「反発する人の声から『自分と違う価値観を持つ人間が、とにかく許せない』との響きを感じることがある」
どう感じようと自由ではあるが、この見解はかなり一方的だろう。
10年以上前のことだが、夫婦別姓を議論していた自民党の会議を取材した同僚記者は、夫婦別姓推進派で、現在は党総裁候補の1人と言われる議員から、こう面罵された。
「(夫婦別姓に慎重論を唱える)産経新聞は、新聞じゃない」
当たり前のことだが、自分と違う価値観が許せないのは、何も夫婦別姓に
「反発する人」
に限らないということである。
多様な価値観を説く人が、異なる価値観を否定するという矛盾を犯すのは珍しくない。
ちなみに、朝日のコラムにはこうあった。
「結婚や家族の多様化、個の尊重という冒頭に引いた変化(※国民意識の多様化、個人の尊重)は、別姓の議論にもそのまま当てはまる」
「社会は旧姓使用を広げる方向に動く」
確かに一般論としては、社会の多様化は歓迎すべきことなのだろう。
多様性を失えば硬直化し、やがては行き詰まっていく。
とはいえ、何でもかんでも
「多様化」
という言葉で正当化しても、そこで思考停止することになる。
また、夫婦別姓を法的に位置付ける事と、旧姓使用は全く別物である。
現在、夫婦同姓制度の下で通称使用が大きく緩和され、旧姓使用が広がっていることがその証左だと言える。
いずれにしてもこの問題を考える時は、直接影響を受けることになる子供の意見をもっと聞いた方がいい。
政府にも、今度調査する時は是非その視点を盛り込むようお願いしたい。
(論説委員兼政治部編集委員)

安倍元総理の三回忌を前に 「夫婦別氏」よりも「婚姻前の氏の使用」の利便化で
WiLL2024年8月号 経済安全保障担当大臣 高市早苗
■安倍元総理が夢に
2024年7月8日には、2022年の参議院選挙応援中に凶弾に倒れ、逝去された安倍晋三元総理の三回忌を迎えますね。
度々つまらない口喧嘩をしたり、仲直りをしたりの繰り返しでしたが、それも叶わなくなった今は、しみじみ淋しくなります。
先般、疲労が極限に達した時に、亡き両親と安倍元総理が一緒に夢に出てきたので、
「迎えに来たのかな」
と感じましたが、その夢には昭恵夫人も登場していたことを思い出して一安心!
安倍元総理も懸命に応援して下さった2021年9月の自民党総裁選以降、土日は党務か政務で地方講演、平日は仕事、深夜には大量の資料読みや原稿書き・・・と休みなく働き続けていて、人間ドックなど健康診断も3年以上は受けていないので、注意喚起のために夢に出て来て下さったのかなとも思いました。
2024年夏は、各方面との調整がつけば、安倍元総理の御命日に出国して、G7科学技術大臣会合に出席しますが、イタリアから帰国したら、1日だけは休みを確保して健康診断に行ってみようと考えています。
■経済界が夫婦別氏制度導入を要望
安倍元総理が何度も仰っていたことがありました。
「選択的夫婦別氏だけどさ、あれは駄目だよ」
「高市さんが法務部会に提出している法案を早く成立させればいいんだよ」
私が自民党政調会長の法務部会に提出した法律案というのは、
『婚姻前の氏の通称使用に関する法律案』
のことです。
この法律案では、戸籍上の夫婦親子の氏が同一であること(ファミリー・ネーム)は維持しつつ、
「婚姻前の氏を通称として称する旨の届出をした者」
について、
「国、地方公共団体、事業者、公私の団体」

「婚姻前の氏を通称として称するために必要な措置を講ずる責務を有する」
としたものです。
この法律案を、2002年と2020年の2回に渡って法務部会に提出しましたが、1回目は
「戸籍の氏も住所も別々にするべきだ」
といった強烈な反対意見が出て党議決定には至らず、2回目は、審査もされないまま放置されています。
私は、足掛け約4年の総務大臣任期期間の後半(2019年9月からの約1年間)で、『住民基本台帳法』『地方自治法』『公職選挙法』『消防法』『放送法』『電気通信事業法』をはじめ総務省が所管する全法令をチェックし、資格や各種申請など事務手続きに戸籍氏しか使えなかったものを、全て婚姻前の氏の単記か併記で対応できるように変更しました。
総務省単独の判断で変更できたものだけでも、合計1142件でした。
仮に全府省庁が阻害と同じ取り組みを実施し、地方公共団体や公私の団体や企業も同じ取り組みを実施すれば、婚姻による戸籍氏の変更によって社会生活で不便を感じることはなくなると考えます。
例えば、金融庁や厚生労働省。
私自身の経験では、銀行の預金通帳でしたが、婚姻前の氏のままで使える銀行と戸籍氏に作り直すよう求める銀行が混在していました。
数年前に年金受給者の方から伺った話ですが、通称使用届けを出して戸籍氏と婚姻前の氏が併記された住民票を提示したのに、厚生労働省の方針として
「戸籍氏の通帳でなければ年金を振り込めない」
とされ、通帳を作り直したということです。
こういった所管府省庁によってバラバラの対応が残っている現状を改善するためにも、私が起草した法律案によって、
「国、地方公共団体、事業者、公私の団体」

「婚姻前の氏を通称として称するために必要な措置を講ずる責務を有する」
ことを明確にするべきだと思っていました。
2024年6月、経団連会長が
「選択的夫婦別氏制度の導入」
を要望する
「提言」
を公表されました。
報道で知る限りの理由は、働く女性の不便解消や国際社会での活躍のためにということらしいのですが、先ずは前記したような法整備を行うということでは不十分でしょうか。
既に、マイナンバーカード、パスポート、運転免許証、住民票、印鑑登録証明書は、戸籍氏と婚姻前の氏の併記が可能になっています。
仕業・師業と呼ばれる国家資格の殆どで、免許証などへの婚姻前の単記や併記が可能になっています。
国際社会での活躍についても、同氏や別氏だけではなく、複合氏を使う国もあれば、氏が無い国もあり、様々です。
■「子の氏の安定性」
最近は、
「夫婦別氏制度」
の導入に賛成する政治家は
「改革派=善」、
反対する政治家は
「守旧派=悪」
といったレッテル貼りがされているように感じますので、私のような考え方は変だと思われる方も多いのかもしれません。
私が選択的であったとしても
「夫婦別氏制度」
の導入に慎重な姿勢を続けてきた最大の理由は、
「子の氏の安定性」
が損なわれる可能性があると思うからです。
現行制度では、婚姻届けを提出した夫婦の戸籍は全て同氏ですから、子も出生と同時に両親と同氏になることが確定しています。
法改正によって戸籍上も別氏の夫婦が出現した場合、子の氏の決め方について、
「全ての別氏夫婦が納得できるルール」
が必要になります。
仮に
「別氏夫婦が子の氏を取り合って、協議が調わない場合」
には子の氏が定まらないので、『戸籍法』が規定する
「出生の届出は、14日以内」
というルールも見直す必要があるのではないでしょうか。
これまでに衆議院に提出された
「夫婦別氏制度」
の導入を可能にする
「民法の一部を改正する法律案」(立憲民主党案)
を拝見すると、
「別氏夫婦の子は、その出生の際に父母の協議で定める父又は母の氏を称する」
「協議が調わない時は、家庭裁判所は、協議に代わる審判をすることができる」
とされています。
同法律案でも、別氏夫婦が子の氏を取り合って決められないケースを想定しているわけですが、果たして、この争いを持ち込まれる家庭裁判所は、一体どのような判断基準で審判を行うのでしょうか。
離婚の際に子の親権を争う裁判でしたら、法律に判断基準は明記されていないものの、過去の裁判例では
「子を養う経済力」
「子と過ごす時間を確保できるのか」
「子との関わりや愛情」
「子の年齢によっては子の意思」
「健康状態」
「教育・居住環境」
などの要素を総合的に考慮して判断されているようです。
しかし、出生直後の子の氏を争っている場合、家庭裁判所が如何なる審判をしたとしても、夫婦双方が納得できる理由を示すことができるとは考えられません。
裁判官、検事、法務省大臣官房審議官としても活躍された小池信行弁護士は、
「夫婦の協議で決まらない時の補充的な決定方法を定めておく必要がある」
として、スウェーデンでは
「出生から3カ月以内に決まらない時は母の氏を称するとしている」
ことを例示しておられました。
私は、幸せであるはずの出産直後に、子の氏を巡る争いの種を作ることを、特に懸念していました。
「夫婦別氏制度」
の導入を求める方々からは
「余計なお世話だ」
と批判されるのでしょうが・・・。
■世界に誇れる日本の戸籍制度
「そもそも、戸籍制度を廃止するべきだ」
と主張される方々もおられますが、私は、日本の
「戸籍制度」
は、世界に誇れる見事なシステムだと思っています。
戸籍は、重要な身分関係を明確にするために、血族・姻族・配偶関係を記載した公簿です。
新戸籍と旧戸籍の双方に相手方戸籍を特定表示することから、相手方戸籍を相互に索出でき、両戸籍を連結する記載が可能で、無限の親族関係の広がりを証明することができます。
よって、戸籍の
「公証力」
は、非常に強いものです。
例えば、遺産相続の分割協議手続きでは、
「隠れた法定相続人」
の存否を確認するため、死亡者の戸籍謄本を全て遡ることによって親族関係を確定できます。
重要な契約事も、戸籍で証明するものが多くあります。
この他、戸籍は、近親婚の防止、婚姻要件の調査、出生、死亡、離婚、任意認知、母子家庭の児童扶養手当、障害児童の特別児童扶養手当、母子父子寡婦福祉資金貸付、戦没者遺族に対する特別弔慰金、成年後見の申立手続き、家事調停事件手続きなど、様々な場面で行政・司法の基礎となっています。
20年以上婚姻関係を継続している夫婦間で居住用不動産を贈与した時の配偶者控除の制度でも、戸籍によって、20年以上に及ぶ婚姻関係を把握し立証します。
「他国に例を見ない戸籍制度だから、廃止するべき」
なのではなくて、
「他国に誇れる極めて優れた制度だから、守り抜くべき」
だと考えています。

愚か者! 経団連「夫婦別姓」提言
WiLL2024年8月号 副県立大学名誉教授 島田洋一
2024年6月10日、経団連がいわゆる
「選択的夫婦別姓」

「早期実現」
を政府に求める提言を出した(具体的には民法750条の改正)。
経団連は、夫婦が妻の姓を選ぶことも可能ではあるものの、
「実際には95%の夫婦が夫の姓を選び、妻が姓を改めている」
「そのため、アイデンティティの喪失や自己の存在を証することが出来ないことによる日常生活・職業生活上の不便・不利益といった、改姓による負担が、女性に偏っている」
と言う。
経団連によれば、
「女性のエンパワーメント(強化)において、我が国は世界に大きく立ち遅れており」、
その背後に、
「各社の取り組みだけでは解決できない、女性活躍を阻害する社会制度」
がある。
その代表的なものが夫婦同氏制度だというのである。
まず最初の疑問だが、女性の活躍に関して日本が
「世界に大きく立ち遅れて」
いるというのは本当か。
経団連・十倉雅和会長の頭にある
「世界」
がどの範囲なのか知らないが、少なくとも相当怪しい
「世界観」
だろう。
実際日本において、実力ある女性の活躍が、男の場合以上に阻害されているとすれば、
「女を下に見る」
不見識な経営者や重役が各所に残るでいではないか。
だとすれば、経済界の頂点に位置する経団連会長の責任が相当大きいと言わざるを得ない。
まずは自らの指導力不足を反省すべきだろう。
経団連提言で最も問題なのは、従来
「夫婦別姓」
法制化論で常に論点となってきた、
@親子や兄弟姉妹の間で姓が異なって良いのか
A明治以来の戸籍制度を崩すことにならないか
といった懸念に全く答えていないことである。
そもそも言及自体ない。
これは無責任だろう。
近年、パスポート、マイナンバーカードを始め、旧姓の通称使用が拡大されてきた。
経団連提言も、
「官民の職場では、女性の社会進出の進展を踏まえ、改姓によるキャリアの分断等を避けるため、職場における旧姓の通称としての使用を推進してきた」
「公的証明書や各種国家資格等でも婚姻前の姓(旧姓)の併記が可能になるなど、政府の施策としても通称使用が拡大され、経済界においても、通称使用は定着している」
と述べている。
「経団連調査では91%の企業が通称使用を認めている」
とも言う。
まだ不十分と言うなら、100%になるよう、経団連が強い姿勢で
「立ち遅れている」
経営者を叱咤すべきだろう。
そのための経済団体ではないか。
この問題で慎重論の先頭に立ってきた高市早苗議員は次のように言う。
「結婚すると、夫婦やその間に生まれる子供は同じ戸籍に登載され、姓は『家族の名称』という意味を持つ」
「だが、別姓になれば姓は単なる『個人の名称』になる」
「たとえ『選択制』にしても、家族の呼称を持たない存在を認める以上、結局は制度としての家族の呼称は廃止せざるを得なくなるだろう」
「事は家族の根幹に関わる」
(産経新聞・2021年3月18日)
「国際的トレンド」
云々についても高市氏は、
「日本は日本」
と一蹴する。
経団連は、旧姓の通称使用では問題解決にならない例として次のような
「トラブル」
を挙げる。
カッコ内は私のコメントである。
・クレジットカードの名義が戸籍上の場合、ホテルの予約等もカードの名義である戸籍姓に合わせざるを得ない。
(合わせたら良いではないか。合わせると女性活躍が阻害されるのか)。
・国際機関で働く場合、公的な氏名での登録が求められるため、姓が変わると別人格として見做され、キャリアの分断や不利益が生じる。
(結婚したから姓が変わったと言えば済む話、国際機関を馬鹿にし過ぎてはいないか)
・社内ではビジネスネーム(通称)が浸透しているため、現地スタッフが通称でホテルを予約した。
その結果、チェックイン時にパスポートの姓名と異なるという理由から、宿泊を断られた。
(現地スタッフとの意思疎通をより密にすれば良いだけ。あるいはパスポートに旧姓を併記すればよい。令和3年4月1日以降、申請が非常に簡略化された)
これが、女性にとって
「アイデンティティの喪失」

「自己の存在を証することができない」
ほどの不条理であり、家族別姓しか解決策がない次元の
「トラブル」
だろうか。
この程度の事象にも効果的に対処のマニュアルを示せない経団連では、日本経済停滞も無理はない。

民法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
第七百五十条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

選択肢のある社会の実現を目指して
〜女性活躍に対する制度の壁を乗り越える〜
2024年6月18日
一般社団法人 日本経済団体連合会
https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html

選択的夫婦別姓 経団連・十倉雅和会長「スピーディーに議論を」自民に要求
2024/6/25 23:24
https://www.sankei.com/article/20240625-GN2CKAAVRFIKFERTR7RAD7JTXQ/
経団連の十倉雅和会長は2024年6月25日の定例記者会見で、自民党が
「選択的夫婦別姓制度」
に関する党内議論を本格化する意向を示したことについて、
「女性の社会進出、社会での活躍を進めたいという思いは一緒だと思う」
「オープンでスピーディーに議論してほしい」
と述べた。
経団連は結婚後も希望すれば夫婦それぞれが生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗り続けられる同制度の早期実現を求める提言を2024年6月10日に発表し、2024年6月21日に自民党に提言を提出していた。
経済同友会の新浪剛史代表幹事も2024年6月18日の定例会見で、
「1つの姓を選ばなくてはいけないという非常に不都合なことがずっと放置されたままだ」
と指摘。
「政治が解決しないのであれば経済界がモノを言っていかなければならない」
との認識を示していた。

選択的夫婦別姓議論、自民が3年ぶり再開 慎重派は懸念「保守離れ加速する」
2024/6/25 22:34
https://www.sankei.com/article/20240625-SMJK6OPPEZNVLKMZIZFF2O5VYQ/
選択的夫婦別姓を巡る議論の経緯
https://www.sankei.com/article/20240625-SMJK6OPPEZNVLKMZIZFF2O5VYQ/photo/TNK63PLFCRO4BDS2LNDI5YSMIU/
自民党は近く選択的夫婦別姓を巡る党内議論を3年ぶりに再開させる。
経団連が早期実現を求める提言を発表するなど、家族の多様性を尊重する風潮が背景にある。
とはいえ、保守層を中心に家族の一体感が失われるとして慎重論も少なくない。
保守層が求める早期の憲法改正が一向に進まない中で推進論に傾けば、
「自民離れ」
が加速するのは必至だ。
自民の茂木敏充幹事長は2024年6月25日の記者会見で、
「多様な人材の活躍は社会活力の源だ」
「選択的夫婦別姓は社会全体にも関わる問題であり、国民の幅広い意見も踏まえて、しっかり議論を進めていきたい」
と述べた。
自民の渡海紀三朗政調会長は2024年6月21日、選択的夫婦別姓を含む
「氏制度のあり方に関するワーキングチーム(WT)」
で議論に着手すると表明した。
新たな座長には逢沢一郎党紀委員長を起用する方針だ。
党幹部は
「政権与党として、いつまでも夫婦別姓の議論を棚ざらしというわけにはいかない」
と議論再開の必要性を強調する。
自民は菅義偉政権下の令和3年4月にWTの初会合を開催。
令和3年6月に論点整理をまとめたが、議論が紛糾したため制度導入の是非には踏み込まず、結論を先送りしていた。
しかし、経団連が2024年6月10日、早期実現を訴える政府への提言を発表したことを受け、党内では再び推進派と慎重派が動きを活発化させている。
自民の有志議員で作る
「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」(会長・浜田靖一国対委員長)
は2024年6月21日、国会内で会合を開き、経団連から提言を受け取った。
浜田氏は
「大変心強い」
「時代の要請として受け止めていく」
と語った。
一方、慎重派で作る
「婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟」(会長・中曽根弘文元外相)
は2024年6月19日に党本部で会合を開き、結婚前の氏を通称として幅広く使用できる環境整備を進めることを確認。
慎重派の議員は
「拙速に議論を進めれば『岩盤保守層』の更なる離反を招きかねない」
と不安を口にする。
岸田文雄首相(自民総裁)も2024年6月21日の会見で、慎重な姿勢を示した。
対立の激化は自民分断の芽となりかねず、党重鎮は
「経団連の手前、議論はしなければならないが、明確な方向性を示すことは難しいのではないか」
と述べた。

<主張>経団連「夫婦別姓」 家族の呼称をなくすのか
社説
2024/6/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240619-I4Q7IU7X5FJQTNZ3V4LDQESQHQ/
結婚後に夫婦が同じ姓を名乗るか、旧姓を維持するか選べる
「選択的夫婦別姓」
について経団連が早期実現を提言した。
十倉雅和会長は、女性の社会進出が進む中で
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べたが、国民の合意を欠いたまま、急ぐ問題ではない。
経団連は従来、夫婦同姓の下で職場での通称使用で対応できるとの立場だった。
別姓推進に転じたのは
「ビジネス上のリスク」
などが理由だ。
経団連が行ったアンケートなどでは職場で旧姓の通称使用が増えている一方、通称では銀行口座などが作れないことや海外渡航、契約で戸籍上の姓と異なることでトラブルが生じていることを指摘した。
だが夫婦が同じ姓を名乗る民法の規定を変えることは、家族や社会の有り様に関わる。
岸田文雄首相が2024年6月17日の衆院決算行政監視委員会で、選択的夫婦別姓の早期導入の提言に慎重な考えを示し、
「家族の一体感や子供の利益に関わる問題であり、国民の理解が重要だ」
と述べたのは、もっともだ。
夫婦別姓を認めない民法の規定を
「違憲」
だとする訴えに対し、最高裁は平成27年と令和3年に合憲の判断を示し、夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めている。
別姓制が導入されれば、こうした姓の意義が、砂粒のような個人の呼称へと大きく変わる。
専門家によると姓は血縁血統を表すもので、家族の歴史や絆が断ち切られかねない。
同じ姓の人を記載する戸籍の編製方法も見直す必要がある。
「選択」
と言っても別姓を希望しない人も含め社会に関わる問題だ。
別姓推進論は子供からの視点にも欠ける。
夫婦別姓では、どちらかの親と子が別姓になる。
子供の姓をどうするのか。
祖父母らも絡み、いさかいや分断が起きるのは見たくない。
最高裁の判決では、姓の在り方について国の伝統や国民感情を含め総合的な判断によって定められるべきだ、としている。
深く理解すべきだ。
住民票や運転免許証、パスポートなどで旧姓を併記できる制度も広がっている。
経団連は、トラブルを嘆くより、我が国の夫婦同姓の意義を国際的に発信し、問題を解消してほしい。

<産経抄>経団連の「夫婦別姓提言」に異議あり       
2024/6/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240617-BKNKSTIQ3FJ2DDKD2AI3HWGCEQ/
夫婦別姓が叶わなくとも、パートナーを守る方法はある
経団連は
「選択的夫婦別姓」
の早期実現を求める提言を発表したが、法制化には国民の合意が必要だ
2024年6月の第3日曜は
「父の日」
だったが、
「母の日」
に比べ影が薄い。
父親の地位低下が指摘され久しい。
▼ゲームに押されて、子供のおままごと遊びはあまり見かけなくなったが、やってみてもパパ役はママに叱られ、オタオタする様子を真似するのだとか。
「正論」
を重んじる同僚も、家では言いたいことを言えず、妻や娘たちに阿る日々だという。
それも平和を守る知恵か。
▼だがこちらは黙って見過ごせない問題だ。
経団連が
「選択的夫婦別姓」
の早期実現を求める提言を先日、発表した。
十倉雅和会長は
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べたが、拙速に進めては禍根を残す。
▼選択的夫婦別姓は夫婦で同じ姓(氏)にするか、旧姓を名乗るかを選べる制度だ。
民法の改正などが必要となる。
女性の社会進出に伴い、平成8年に法制審議会が導入を求める答申をした。
30年近く経っても法制化に至らないのは、国民の合意が得られないからだ。
財界が
「急げ」
と号令をかける話なのか。
▼最高裁は平成27年と令和3年に、夫婦別姓を認めない民法の規定について
「合憲」
とする判断を示した。
夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めている。
選べるならいいじゃないか、別姓を希望しない人には関係ない、と考えるのは早計だ。
専門家からは、姓について家族の呼称から個人の呼称へと大きく変質することが指摘されている。
▼同じ戸籍に同じ姓の人を記載する戸籍の編製方法も見直す必要があり、社会全体に関わる。
夫婦同姓は子供も両親と姓を同じくすることで利益を享受しやすい意義もある。
別姓では子の姓をどうするか。
双方の祖父母も絡み、決まらない混乱も予想される。

「国民の意見さまざま」 法相、選択的別姓に慎重
2024/6/11 11:24
https://www.sankei.com/article/20240611-JHRCRF76CFIA3LM3MAVGM7R5GY/
小泉龍司法相は2024年6月11日の閣議後記者会見で、選択的夫婦別姓制度の早期実現を求めた経団連の提言に対し
「国民の間にまださまざまな意見がある」
とした上で
「積極的に動きを見極め、対応を検討していくことが必要だ」
と述べ、慎重な姿勢を示した。
法相の諮問機関の法制審議会は1996年、結婚後もそれぞれ婚姻前の名字を使える選択的別姓制度の導入を含む民法改正案を答申。
だが、保守系議員の反対などで法案は提出されなかった。
小泉氏はこの点にも触れ
「国会議員の方々の間でもしっかりと議論をし、幅広い理解を得ていただくため、法務省として積極的な情報提供をしたい」
とした。

「夫婦別姓制度、早期実現を」経団連が初の提言 通称は海外で理解得られずトラブルも
2024/6/10 18:29
https://www.sankei.com/article/20240610-PLZOKGZSLVKTZKDUTL3OBW74UQ/
経団連は2024年6月10日、選択的夫婦別姓制度の実現を求める提言を発表した。
希望すれば生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗り続けられる制度の早期実現を要求。
政府に対し
「一刻も早く改正法案を提出し、国会で建設的な議論を期待する」
とした。
経団連による同制度に関する提言は初めて。
十倉雅和会長は2024年6月10日の定例記者会見で
「世の中は大きく変わっている」
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べた。
現在は婚姻時に夫か妻のいずれかの姓を選べるが、妻が改姓することが圧倒的に多い。
提言では
「生活上の不便、不利益といった改姓による負担が女性に偏っているのが現実」
と訴えた。
経団連の調査では、国内の91%の企業は旧姓などを通称として使用することを認めているものの、通称は海外では理解されづらく、トラブルの原因になることがあると指摘。
「企業にとってもビジネス上のリスクとなり得る」
とした。

主張
夫婦同姓は合憲 家族制度の原則を守った
2021/6/24 5:00
https://www.sankei.com/article/20210624-BGWW7J52VRJMJFEQ5FVP7KQAZQ/
最高裁大法廷は、
「夫婦別姓」
を認めない民法の規定を再び
「合憲」
と判断した。
夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めた平成27(2015)年の最高裁判決を踏襲した。
妥当な判断である。
事実婚の男女3組が、夫婦別姓を希望して婚姻届を提出したが、不受理となり、家事審判を申し立て、最高裁に特別抗告していた。
女性の社会進出や世論など最近の情勢変化を踏まえた判断が注目されたが、最高裁は決定理由で、社会や国民の意識の変化といった諸事情を踏まえても、6年前の判断を変更すべきとは認められない―と判示した。
平成27(2015)年の最高裁の判断を通し、夫婦同一の姓について、男女差別を助長したり、人格を傷付けたりする制度ではないことも明確になっている。
最高裁はこの時と同様、
「制度の在り方は国会で論ぜられ判断されるべき事柄」
と指摘した。
平成8(1996)年に法制審議会が、夫婦で同じ姓にするか、旧姓をそれぞれ名乗るか選べる選択的夫婦別姓の導入を答申して25年経つ。
法制化に至らなかったのは、立法府が問題を放置しているというより、国民の十分な合意が得られないからである。
選択的夫婦別姓について、個人の自由で選択の幅が広がる―などと歓迎するのは考え違いである。
導入されれば夫婦同一姓を原則とした戸籍制度が崩れかねず、全国民に影響が及ぶ。
親子が別々の姓になる事態も起きる。
子供の姓を両親どちらの姓にするかなど、諍いや混乱も予想される。
平成29(2017)年に行われた内閣府の世論調査では、夫婦別姓が子供に与える影響について、6割以上が
「子供にとって好ましくない影響があると思う」
と答えていた。
社会情勢の変化と言うなら、旧姓が通称使用できる企業は増えている。
2年前の2019年には住民票やマイナンバーカードなどで旧姓を併記できるようにするため、政令改正が行われた。
パスポート(旅券)についても旧姓併記の申請が容易になるよう緩和された。
日本の伝統や文化に根差した家族制度の原則を崩す必要はなく、更に働きやすい職場作りなどに知恵を絞る方が現実的だ。
国や社会の基盤である家族の意義に理解を深くしたい。

夫婦別姓認めぬ規定、再び「合憲」 最高裁
2021/6/23 21:54
https://www.sankei.com/article/20210623-WTZ3HHNALJO5RNCEOMMHNPXNAI/
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定は違憲として、東京都内に住む事実婚の男女3組が起こした家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は2021年6月23日、規定は
「合憲」
とする判断を示した。
最高裁は平成27(2015)年にも夫婦同姓を定めた民法の規定を合憲としており、今回は2度目の判断。
15人中4人は違憲とする意見や反対意見を出した。
決定理由で最高裁は、家族が同じ姓を名乗るのは日本社会に定着しており、規定に男女の不平等はないとした平成27(2015)年の判断について
「社会や国民の意識の変化といった諸事情を踏まえても、変更すべきとは認められない」
と指摘。
一方で、夫婦の姓を巡りどのような制度が妥当なのかという問題と、憲法違反かどうかを審査する問題とは
「次元が異なる」
とした上で
「国会で論じられ、判断されるべき事柄だ」
と、前回判断に続き、改めて立法での議論を促した。
合憲とした深山卓也裁判官、岡村和美裁判官、長嶺安政裁判官の3人は
「今回の判断は、国会での選択的夫婦別姓制度を含む法制度の検討を妨げるものではなく、国民の様々な意見や社会の状況変化などを十分に踏まえた真摯な議論がされることを期待する」
と、共同補足意見で述べた。
一方、違憲とした宮崎裕子裁判官と宇賀克也裁判官は
「結婚に対する当事者の意思決定は自由かつ平等であるべきで、規定は不当な国家介入に当たる」
などと述べた。
事実婚の3組は、婚姻届に
「夫は夫の氏、妻は妻の氏を希望します」
と付記して自治体に提出したが不受理となり平成30(2018)年3月、東京家裁などに家事審判を申し立てたが、却下された。
2審東京高裁でも棄却され、最高裁に特別抗告していた。
結婚後の姓を巡っては、平成8(1996)年に法相の諮問機関・法制審議会が、選択的夫婦別姓制度を盛り込んだ民法改正案を答申したが、法案提出には至らなかった。
2021年に入り自民党がワーキングチームを設置し本格的な議論が始まったが、実現への目処は立っていない。

■夫婦同姓の規定
民法750条は、結婚した夫婦は
「夫または妻の氏」
を名乗るよう規定。
戸籍法でも、結婚時に
「夫婦が称する氏」
を提出書類に記載するよう定めている。
昭和22(1947)年に改正される前の明治民法では
「家の姓を名乗る」
とされていた。
厚生労働省の統計では、平成27(2015)年に結婚した夫婦のうち、96%が夫の姓を選択。
改姓による社会的な不便・不利益が指摘されてきたことなどを背景に、夫婦が希望する場合には結婚後に姓を変えない
「選択的夫婦別姓制度」
の導入を求める声が強まっている。

夫婦別姓認めぬ最高裁判断「家族に一体感」安堵の声も
2021/6/23 20:45
https://www.sankei.com/article/20210623-CEFJAVRIAZIRPHCEU6S7ZFUAEI/
最高裁大法廷が2021年6月23日、6年前に続き、
「夫婦別姓」
を認めない民法の規定を
「合憲」
とする判断を示した。
この間の社会情勢や国民の意識の変化を踏まえつつ、国会に議論を委ねた形に。
「違憲」
となれば、新たな対応を迫られる現場からは安堵の声も聞かれた一方、申立人からは決定に不満が漏れた。
「結婚して姓が一緒になることで、家族としての一体感が生まれる」。
結婚生活40年以上になる東京都江東区の男性(71)は、合憲判断に納得の表情を浮かべた。
「子供のことを考えれば、両親が違う姓だと違和感を覚えるのではないか」
とも指摘した。
内閣府の平成29年の調査では、選択的夫婦別姓の導入に向けた法改正42.5%が賛成と答え、反対の29.3%を上回った。
ただ、賛成派に実際に別姓とするかを尋ねたところ、希望するが19.8%、希望しないが47.4%だった。
夫婦別姓が認められれば、子供への心理的影響も懸念される教育現場。
最高裁の決定に注目していた千代田区の幼稚園園長は
「途中で姓が変わった場合に、子供たちの間に動揺が広がらないようにケアするなど、新たな対応が必要になってくるだろうと思っていた」
と打ち明ける。
一方、先祖代々の墓を管理する寺院は、家族観の変化に危機感を抱いていた。
豊川稲荷(愛知県豊川市)によると、旧姓と結婚後の姓の両方を墓石に刻む女性が増えてきているといい、同寺の男性役員(53)は
「夫婦別姓になると、家という概念が失われる可能性がある」
「別姓が認められるのは難しいと思っていた」
と話した。
夫婦別姓には、財産をめぐる問題が持ち上がる可能性もある。
生命保険の受取人は原則戸籍上の配偶者や2親等以内の血縁者に限られており、ライフネット生命保険(東京)の担当者は
「姓が異なる場合、配偶者であることの確認が課題になる」。
同社では事実婚のパートナーらを保険金の受取人にできる仕組みを作っており、
「今後も社会の変化に合わせて検討していきたい」
と話した。

選択的夫婦別姓 社会混乱の引き金に 八木秀次×小島新一・大阪正論室長
ラジオ大阪ぶっちゃけ正論
2021/6/17 8:00
https://www.sankei.com/article/20210617-C2ELAEDPJ5MIHI5KLUORROEF4A/
■家族名が消える
小島
選択的夫婦別姓制度を導入すべきだという議論が昨年から国会で盛んになりました。
八木
選択的夫婦別姓とは、夫婦同姓、親子同姓という民法の考え方をふまえ、同姓にしたい人はこれまで通り同姓だけど、別姓にしたい夫婦は別姓を選んでもいい。
選択ができるという仕組みです。
一見よさそうに思えるんですよ。
小島
自分たち夫婦、家族は同姓でいたいと考えている人たちも、自分たちの同姓が守られるのならと考えてしまいますよね。
八木
ところが選択的であったとしても、その影響は別姓夫婦にとどまりません。
別姓では、1つの戸籍の中に2つの姓が存在することになります。
戸籍から、家族に共通の姓、ファミリーネーム、家族名がなくなるわけです。
小島
家族名がある戸籍とない戸籍、ある人とない人が共存することはないので、全体として家族名はなくなると。
八木
「氏名」の性格が根本的に変わるんです。
氏名とは、家族名に個人の名前を合わせたものです。
家族名がなくなれば、氏名は純粋な個人の名前になる。
すべての家族から家族名が奪われ、戸籍上、姓が同じ夫婦や子供も、各人の名前の上の部分が重なっているにすぎなくなる。
小島
たまたま上の名が同じということですね。
八木
ええ。
たいした問題ではないと思う人がいるかもしれませんが、社会制度や慣行に影響が及びます。
家族単位、世帯単位で主になされてきたものが崩れて個人単位になる。
■3つの姓から選択も
八木
別姓夫婦だと、子供の姓をいつ決めるのかという問題もあります。
兄弟姉妹で姓は統一なのか、バラバラなのか。
子供が1人だけだと、夫婦で子供の姓の取り合い、押し付け合いにならないか。
すでに結婚して同姓の夫婦も、1年あるいは3年の経過措置期間を設けて別姓を選ぶことができるとしています。
妻、あるいは夫が旧姓を名乗りたいとなった場合、夫婦の間に生まれた子供の姓の選び直しも行われることになる。
複数世代にわたる姓の変更を認めるのかという問題も想定されます。
子供のいる夫婦の妻側の母親、おばあちゃんが実家の姓に戻すという選択をした場合、連動して、妻の姓もおばあちゃんの旧姓に変えられるのか。
旧姓に戻す決断をしたおばあちゃんの娘である妻や孫は3つの姓から選ぶということになりかねない。
おばあちゃんの旧姓、夫の姓、妻の旧姓です。
小島
社会が大混乱しますね。
八木
自民党内では一時、選択的夫婦別姓の導入機運が高まりましたが、こうした現実的な問題点への理解が広まり、賛成意見はしぼみつつあります。

櫻井よしこ氏「保守政党らしからぬ提言に危機感」
2021/5/19 16:40
https://www.sankei.com/article/20210519-FRWVDCNTRVN7PLO57QDGPU2CK4/
選択的夫婦別姓制度の導入に慎重な自民党有志議員を中心に作る
「婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟」
が2021年5月19日、ジャーナリストの櫻井よしこ、麗澤大学教授の八木秀次の両氏を講師に招いて国会内で会合を開いた。
櫻井氏は
「保守政党としての自民党の矜持」
と題して講演。
安倍晋三政権から菅義偉政権に代わったことで党内に変化が生じていると指摘し、
「保守政党らしからぬ政策提言、法案の提出、そしてそれを通そうとする非常に強い動きに大変な危機感を感じている」
と強調した。
「保守は、よりよい社会や国をつくるために変化はするが、その本質は変えず守っていくことだ」
とも語った。
八木氏は、選択的夫婦別姓を導入した場合の課題について
「多くの人は子供の氏が決まらないことや、氏の取り合いが起こることを懸念して結婚や出産を躊躇する」
「逆に少子化が進む可能性がある」
と指摘。
「現在の戸籍制度の下では、旧姓の通称使用を拡充することが最も現実的な解決策だ」
と訴えた。
一方、会合ではLGBTなど性的少数者をめぐる
「理解増進」
法案についても取り上げられた。
法案をめぐっては、稲田朋美元防衛相が委員長を務める
「性的指向・性自認に関する特命委員会」
が中心となり、立憲民主党などと協議して今国会での成立を目指している。
これについて、山谷えり子参院議員は
「もともとの自民党案は国柄に基づいた内容だったが、超党派の議員立法でガラッと哲学がかわってしまった」
「自民党として認めるには大きな議論が必要だ」
と語った。

異論暴論
正論6月号好評販売中 やるべきことは「夫婦別姓」か?
2021/5/3 10:00
https://www.sankei.com/article/20210503-QHTMRK3OE5KWVOEUGDN5FVJWZE/
自民党内で選択的夫婦別姓をめぐる論議が起きている。
推進論者からは結婚に伴う改姓によって生じる生活上の不都合や不便が強調されるのだが、そもそも夫婦が別姓になれば親子は別姓を余儀なくされる。
これまでの家族観や結婚観は変わり、子供に与える影響も無視できないはずだ。
正論2021年6月号では
「やるべきことは『夫婦別姓』か?」
を特集した。
高市早苗衆院議員(自民党)は、自民党のこれまでの選挙公約の実現に向け、自身が起草した
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
の成立の必要性を強調する。
高橋史朗・麗澤大学大学院客員教授と池谷和子・長崎大学准教授の論文は、推進者たちの主張の見せ方がいかに一面的で、良い面ばかりが強調されたものかを考えさせられる。
ジャーナリスト、平野まつじ氏は夫婦別姓が現実になると、何がもたらされ、どんな弊害が起こるのか、具体的に考えた。
子供の最善の利益をどうするか、という視点がいかに蔑ろにされ、議論のあり方として極めて危ういかがわかる。
党内で提唱される
「婚前氏続称制度」
「ミドルネーム案(結合氏制度)」
など歯牙にかけるに値しない。
選択的であろうが、夫婦別姓の導入は必要ない。

正論
国民の大多数は夫婦別姓望まず 国士舘大学特任教授 日本大学名誉教授・百地章
2021/7/6 8:00
https://www.sankei.com/article/20210706-2KVYJSZJQNPT3OSBPGFYEMTHXA/
■最高裁は合憲判断を維持
2021年6月23日、最高裁大法廷は予想通り夫婦同姓(氏)制は憲法に違反しないと判断した。
しかも合憲とした裁判官は11人と前回の平成27年判決より1人増えている。
平成27年の最高裁判決は、氏には
「家族の呼称」
としての意義があり、その呼称を一つに定める夫婦同姓制には合理性があるとして現行制度を合憲とした。
その上で、夫婦の姓の在り方は国会で判断すべきだとして、国会の立法政策に委ねた。
今回の最高裁決定は、この平成27年判決の立場を維持し、夫婦同姓を定めた民法750条や戸籍法を合憲とした上で、その後の社会の変化や国民の意識の変化を踏まえても、合憲判断を変更する必要はないとした。
これも妥当と言えよう。
ところがマスメディアの中には各種世論調査を引き合いに、別姓支持が国民多数の声であり、夫婦別姓の実現へと誘導するような報道があふれている。
そのため同姓支持を主張することがはばかられるような雰囲気さえある。
確かに内閣府の調査でも別姓支持が平成24年には35.5%だったものが、平成29年には42.5%に増加しており、その傾向は否定できない。
しかし、平成29年の調査でも、
「夫婦は必ず同じ名字(姓)を名乗るべきだ」が29.3%、
「夫婦は必ず同じ名字を名乗るべきだが旧姓を通称として使用するのは構わない」が24.4%
あった。
つまり、同姓支持は計53.7%もあり、別姓支持を上回っている。
■別姓望む国民はわずか8%
さらに、別姓支持者の中で自ら
「別姓を希望する」と答えた者は19.8%
にとどまる。
つまり、別姓希望者は支持者(42.5%)の19.8%だから全体でいえば0.08、つまり国民のわずか8%が別姓を希望しているだけである。
平成24年の調査でも別姓希望者は全体の8%にすぎないから、別姓希望者は全く増えていないことが分かる。
そのようなごく少数の希望者のために、明治以来120年以上の伝統を有し、国民の中に広く定着している夫婦同姓制度を改正してしまうのは乱暴ではないか。
この問題は慎重な上にも慎重に対処すべきだ。
夫婦別姓希望者のために、現在では運転免許証、パスポート、さらにマイナンバーカードまで、旧姓を通称として併記することが認められている。
だから、日常生活における彼らの不便はほぼ解消しているはずだ。
にもかかわらず彼らが別姓にこだわるのはなぜか。
今回の決定において反対意見を述べた裁判官の中には、
「家族」
の定義は不明確であるとして否定的に解し、
「姓」

「個人の呼称」
の一部と考えて、夫婦同姓制度は
「個人の尊厳」
の侵害に当たると主張する者もいる。
■「家族呼称」か「個人呼称」か
確かに、憲法24条2項は家族について
「個人の尊厳と両性の本質的平等」
に立脚して制定するよう定めているが、憲法は
「家族の保護」
を否定するものではない。
それどころか、憲法制定時の議会においては
「従来の良き意味の家族制度はどこまでも尊重していかなければならぬ」
(木村篤太郎司法大臣)
との答弁がある。
わが国が批准している国際人権規約でも
「できる限り広範な保護及び援助が、社会の自然かつ基礎的な単位である家族に対し…与えられるべきである」
としている。
それ故、わが国の家族制度は、
「個人の尊厳」

「家族の保護」
によって支えられていると見なければならない。
だからこそ、平成27年の最高裁大法廷判決も、
「家族は社会の自然的かつ基礎的な集団単位であり、氏には家族の呼称としての意義があり、氏の在り方については国の伝統や国民感情を含め総合的な判断によって定められるべきである」
とした。
それでは、家族制度の基本にかかわる
「姓(名字)」
について、国民はどのように考えているだろうか。
先の内閣府の調査(平成29年)によれば、国民の56.9%は姓を
「先祖から受け継がれてきた名称」
ないし
「夫婦を中心とした家族の名称」
と答えている。
これに対して姓は
「他の人と区別して自分を表す名称の一部」
と考える者は、全体のわずか13.4%にすぎない。
つまり、姓を
「個人の呼称」
の一部と考え、
「個人の尊厳」
を強調する反対意見は、姓を先祖伝来の
「家」

「家族」
の呼称と考える多数国民の意識と相当ズレていることが分かる。
以前、本欄で述べたように夫婦の姓をどう決めるかは、個人個人の問題であると同時に、わが国の家族制度の基本にかかわる公的制度の問題である。
しかも選択的夫婦別姓制は
「ファミリー・ネームの廃止」
につながり
「戸籍解体」
の恐れさえある(「『戸籍の解体』を招く夫婦別姓制」2021年3月29日)。
したがって、自らは希望しないにもかかわらず、
「選択的だから」
「望む人が別姓を名乗るだけだから」
などといった安易な発想で賛成してしまうのは、推進派を利するだけであり、非常に疑問といわざるを得ないであろう。

次世代の党、夫婦同姓規定「合憲」判断を「歓迎」
2015/12/16 19:12
https://www.sankei.com/article/20151216-JTCPST5AN5IUNNFTBEMB2AHLCU/
次世代の党は2015年12月16日、最高裁が夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲と判断したことについて、中野正志幹事長名で
「判断を歓迎する」
との談話を出した。
談話では
「日本社会においては、夫婦、親子が同じ姓を名乗ることが家族の基本であり、家族の一体感を高めてきた」
「一方、夫婦別姓を求める運動では、家族が同じ姓を名乗ることを子供が望んでいることは省みられていない」
と指摘。
その上で
「日本は、既に職場などでの通称使用(旧姓使用)が否定されない社会になった」
「旧姓に拘りを持つ方は通称を用いることが可能であるし、結婚時に夫が妻の姓を選択することも可能である」
としている。

夫婦同姓規定は合憲 再婚禁止6カ月は違憲 最高裁が初判断
2015/12/16 15:24
https://www.sankei.com/article/20151216-EIZGWR6BTRIYTNB6YH7JAHKFYU/
【産経新聞号外】夫婦同姓「合憲」[PDF]
https://www.sankei.com/module/edit/pdf/2015/12/20151216iken.pdf
民法で定めた
「夫婦別姓を認めない」
とする規定の違憲性が争われた訴訟の上告審判決で最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は2015年12月16日、
「規定は合憲」
とする初めての判断を示した上で、原告側の請求を棄却した。
原告は
「時代の変化に従って選択的夫婦別姓を認めるべきだ」
などと主張したが、
「夫婦や親子など家族の在り方が損なわれる」
との慎重論は多く、世論調査も賛成・反対が拮抗してきた。
一方、
「女性は離婚後6カ月間、再婚できない」
とする規定を巡る訴訟で、大法廷は
「規定は違憲」
と初判断。
100日間を超える部分は違憲だとしたことで、国は法改正を迫られる。
最高裁が法律を違憲と判断したのは戦後10件目。
夫婦の姓について原告側は
「選択的夫婦別姓を認めないことは、婚姻の自由を不合理に制約していて、両性の本質的平等に立脚していない」
と主張。
「規定は違憲で、国会の高度な立法不作為に当たる」
と指摘していた。
国側は
「民法では、結婚後にどちらの姓を名乗るかについて、夫婦の協議による決定に委ねている」
「婚姻の自由や男女の平等を侵害していない」
と反論。
規定に違憲性はなく国会の立法不作為にも当たらないと主張していた。
両規定を巡っては、法相の諮問機関の法制審議会が平成8年、選択的夫婦別姓を導入し、再婚禁止期間も100日に短縮するよう答申した。
しかし、国会や世論の反対が多く、改正は見送られた。
民主党政権時代にも改正の動きがあったが、閣内の反対などで法案提出には至っていない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/905.html#c31

[政治・選挙・NHK295] 国民民主党・玉木代表が元グラドルとの隠密不倫を認め陳謝…会見で“勝負ネクタイ”消え、目もうつろ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
50. 秘密のアッコちゃん[982] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 17:26:11 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[547]
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194キロ死亡事故「加速感楽しんでいた」 裁判員裁判で男性被告
2024/11/12 17:07
https://www.sankei.com/article/20241112-2UE5FVEWWVKTBHMWZG47XXHZHI/
大分市の一般道で令和3年、時速約194キロで乗用車を運転し右折車と衝突、男性会社員=当時(50)=を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)罪に問われた男性被告(23)は2024年11月12日、大分地裁の裁判員裁判の被告人質問で、スピードを出す理由を
「エンジンやマフラー音、加速する感覚を楽しんでいた」
と述べた。
被告は死亡事故を起こすまで、高速道路で時速200〜210キロ、事故現場の県道で170〜180キロ出した経験があると説明。
弁護側からの質問に、事故時は
「150キロくらい出ている感覚だった」
と供述した。
一方、供述調書には、事故直前に感覚では200キロ近く出ていたと述べていたことを検察側から問われると
「覚えていない」
と答えた。

時速194キロ事故「過失のわけがない」 危険運転罪認めず、遺族が批判
2024/11/6 0:01
https://www.sankei.com/article/20241106-RV6O2PJRMRJ7FILIB3YCGVK3WU/
大分市で令和3年、時速約194キロの乗用車で死亡事故を起こしたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)罪に問われた男性被告(23)の裁判員裁判初公判で、検察側は2024年11月5日、事故時の様子が写った映像や損傷した被害車両の写真などを示した。
遺族は記者会見で
「一体どんな高速度だったのか」
「過失のわけがない」
と憤った。
弁護側は危険運転罪は成立せず、同法違反(過失致死)罪にとどまると主張している。
死亡した会社員、小柳憲さん=当時(50)=の姉、長(おさ)文恵さん(58)は閉廷後、ドライブレコーダーの映像や小柳さんの着衣の写真を法廷で見て、弟の痛みを想像して涙が溢れたと明かし、
「うっかり起きた過失と一緒にされたら困る」
と語気を強めた。
被告は罪状認否で危険運転罪に関して
「よく分かりません」
と述べる一方、
「小柳憲さんとご遺族に心より謝罪します」
とも口にした。
長さんは、謝罪時に遺族を見ようとしなかったとし、
「誰に向けて謝っているのだろうと感じた」
と非難した。

194キロ危険運転争う姿勢 50歳男性死亡事故で弁護側 大分地裁
2024/11/5 10:58
https://www.sankei.com/article/20241105-ETIDIULAWVIZFCIPXIZSFYQJZE/
大分市で令和3年、時速約194キロで乗用車を運転し右折車と衝突、男性=当時(50)=を死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死)罪に問われた男性被告(23)は2024年11月5日、大分地裁の裁判員裁判初公判で起訴内容について
「よく分かりません」
と述べ、弁護側は
「危険運転致死は成立しない」
と主張した。
令和4年12月に、同法違反(過失致死)罪から訴因変更されていた。
判決は2024年11月28日。
起訴状によると、令和3年2月9日午後11時頃、上限が法定速度の時速60キロと定められた県道交差点を、対向から右折する車を妨害する目的で、制御困難な時速約194キロで進入。
会社員、小柳憲さんの車に衝突して死亡させたとしている。
大分県警は危険運転致死容疑で書類送検したが、大分地検は令和4年7月、一旦同法違反の過失致死罪で在宅起訴。
より法定刑の重い危険運転罪適用を求める署名提出を遺族から受けた後、地裁に訴因変更を請求し認められた。

時速194キロで走行、危険運転致死に問われた元少年は初公判で「そのようなこと分かりません」
2024/11/5 13:07
https://www.yomiuri.co.jp/national/20241105-OYT1T50067/
大分市で2021年、法定速度の60キロを大幅に上回る時速194キロで乗用車を走行して事故を起こし、男性を死亡させたとして、自動車運転死傷行為処罰法違反(危険運転致死)に問われた元少年(23)の裁判員裁判の初公判が2024年11月5日午前、大分地裁(辛島靖崇裁判長)で始まった。
元少年は罪状認否で
「そのようなことは分かりません」
と述べた。
事故で大破した小柳さんの車(遺族提供)
起訴状では、元少年は2021年2月9日深夜、大分市の県道交差点で、制御困難な時速194キロで走行。
右折中だった同市の会社員小柳憲さん(当時50歳)の車の通行を妨害する目的で交差点に進入して事故を起こし、小柳さんを死亡させたとしている。
公判では、元少年の運転が、危険運転の適用要件である
〈1〉制御が困難な高速度
〈2〉妨害する目的で通行中の車に接近
に該当するかどうかが主な争点となる。
弁護側はこの日、危険運転致死について否認し、検察側が予備的な訴因として加えている同法の過失運転致死については争わない姿勢を示した。
検察側は冒頭陳述で、小柳さんは事故で締めていたシートベルトがちぎれて路上に飛び出し、骨盤を骨折するなどして死亡したと主張。
〈1〉については、路面の状況から車体に揺れが生じ、ハンドルやブレーキの操作を誤る恐れや、夜間に194キロで運転することで視野や視力に大きな影響を与え、操作を誤る恐れがあったなどとした。
また、右折車が来ることが想定されたとして、
〈2〉の要件も満たすと主張。
「常軌を逸した高速度で、動機は極めて身勝手」
と指摘した。
事故を巡っては、大分地検は2022年7月、法定刑の上限が懲役7年の過失運転致死で在宅起訴。
遺族らは法定刑の上限が懲役20年の危険運転致死への訴因変更を求めて約2万8000筆の署名を地検に提出。
地検は補充捜査の上、変更を地裁に請求し、認められた。

<主張>危険運転致死傷罪 国民常識との乖離埋めよ
2024/2/7 5:00
https://www.sankei.com/article/20240207-V6KMS75HSZNLZB4I5Z5XJLQDXU/
法務省は、危険運転致死傷罪の要件を見直す検討を始めた。
現行要件の基準が分かりにくく、事故遺族らが
「危険で悪質な事案を取りこぼさないようにしてほしい」
と要望していた。
令和3年2月、大分市内の県道交差点を右折する会社員の乗用車に、当時19歳の少年が運転する直進車が衝突した。
会社員は死亡した。
直進車は法定速度60キロの3倍を超える時速194キロで走行し、少年は
「何キロ出るか試したかった」
と供述したのだという。
大分県警は危険運転致死罪の要件である
「制御困難な高速度」
に当たるとして同容疑で送検したが、大分地検は
「直線道路で走行を制御できていた」
などとして過失運転致死罪で在宅起訴した。
危険運転の法定刑の上限は懲役20年、過失運転の上限は7年で、大きな開きがある。
遺族は納得いかない。
そもそも制御できないから衝突したのではないのか。
遺族は署名を集めて訴因変更を求める上申書を提出し、これを受けた補充捜査を経て危険運転致死罪に訴因は変更された。
遺族の声を受けての訴因変更は、要件のあいまいさを物語る。
平成30年12月、法定速度60キロの一般道を146キロで走行してタクシーに突っ込み、乗客ら4人が死亡した事故でも、危険運転致死傷罪で起訴された被告に津地裁、名古屋高裁は
「制御困難な高速度が証明されていない」
として過失運転と判断し、懲役7年の判決が確定した。
現行法では、無免許であっても一定の運転技能ありと判断されれば、危険運転の要件を満たさない。
信号無視による事故は
「殊更に」
無視した場合に限られ、
「殊更」
の証明、解釈に振り回される。
法曹界には他罪種や過去事件の刑罰とのバランスを重視するあまり、危険運転の適用を躊躇する傾向があり、要件の曖昧さがこれを助長しているとの指摘もある。
被害者や家族は、この構図に憤っている。
危険運転致死傷罪は、東名高速道で飲酒運転のトラックが女児2人を死亡させた事故をきっかけに平成13年に創設された。
強い被害感情に応えるための法律が、その運用をめぐって被害者の怒りを倍加させている。
要件の整理と明確化で国民常識との乖離を埋めてほしい。

再考・犯罪被害者
<特報>時速194キロ、危険運転ではないのか 遺族が動かした異例の訴因変更
2023/1/23 8:50
https://www.sankei.com/article/20230123-NBCPUZLDCVJIJAQRRGGPI2ZWXM/
憲ちゃんが亡くなった−。
訃報は突然やってきた。
令和3年2月9日午後11時頃、大分市内の県道交差点。
右折する車に、対向車線を直進してきた1台の乗用車が衝突した。
いわゆる「右直事故」。
右折車を運転していた会社員、小柳憲さん=当時(50)=がこの事故で死亡した。
衝突直前の直進車の走行速度は時速194キロ。
法定速度(60キロ)の3倍を超えていた。
「なんで弟が…」。
事故から半日後、小柳さんの姉は、棺に横たわる弟と対面した。
顔にはほとんど傷がなく、
「事故に遭ったとは思えないほど、いつもの穏やかな表情だった」。
ただ頭部以外は全て包帯でくるまれていた。
「辛い思い出が残るから見ない方がいい」。
受傷の程度が書かれた死亡診断書でさえ、見るのを制された。
大分県警から受けた説明によると、小柳さんは事故当時、シートベルトをしていたが、衝撃でベルトが切れて車外にほうり出され、後続車の近くに倒れているところを発見された。
肋骨や骨盤など全身に多数の骨折があった。
死亡確認は約2時間半後。
「最期を迎えるまで、どれほど苦しかったことか…」。
想像を絶したであろう弟の痛みや苦しみを思い、姉はただ涙を流すことしかできなかった。
直進車を運転していた当時19歳の元少年は調べに
「何キロ出るか試したかった」
と供述したという。
大分県警はこうした事情も踏まえ、元少年の運転が、自動車運転処罰法が定める危険運転致死罪の適用要件である
「制御困難な高速度」
に当たると判断。
事故から2カ月後に元少年を同容疑で書類送検した。
姉も当然、同罪で起訴されるものと期待した。
だが大分地検は翌年令和4年7月、過失運転致死罪で元少年を在宅起訴した。
遺族には
「直線道路で走行を制御できていた」
などと説明し、
「制御困難」
に当たらないとの見解を示した。
《高速度走行(自動車運転処罰法2条2号)その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為》
「一般道を時速194キロで走るのが危険運転でないのなら、一体どんな運転が危険運転になるのか」。
姉は思わず本音をぶつけた。
だが、担当検事は
「捜査の結果、危険運転の立証には至らなかった」
と答えるのみだった。
「前代未聞の高速度」
「家族にも見せることができない身体の損傷」
「原形をとどめないほど大破した車」
「危険運転致死傷罪は生命の尊厳を守るために創設されたはずなのに、こんな理不尽なことがあってもいいのでしょうか」
姉はそれ以降、地検に翻意を促そうと奔走した。
令和4年8月には記者会見を開いて危険運転致死罪の適用が見送られた理不尽さを訴え、同罪への訴因変更を求める上申書を地検に提出。
翌月令和4年9月には犯罪被害者の自助グループ「ピアサポート大分絆の会」(大分県国東市)の支援も受けながら、地検に補充捜査を求める署名活動を行い、全国の賛同者から集まった約2万8000筆を令和4年10月に提出した。
「弟の無念を晴らしたい」。
その一心で続けた地道な訴えは令和4年11月、ようやく実を結ぶ。
地検と県警が当時の事故状況を再現する補充捜査を実施。
僅か2週間後の令和4年12月1日には地検が危険運転致死罪への訴因変更を大分地裁に請求し、同月令和4年12月20日に認められた。
「声を上げなければ過失運転で終わっていた」
「ほっとしました」。
姉は訴因変更の知らせに安堵の言葉を口にした。
事故は今後、裁判員裁判で審理される。
「裁判をしたからといって弟の命は決して戻りません」。
それでもようやく、スタートラインに立てた気がする。
「真っ当な判決が言い渡されてほしい」
「望むことはそれだけです」。
初公判の日を静かに待っている。
■「常識」と乖離する司法
「被告人の運転が常識的にみて『危険な運転』であることは言うまでもない」
小柳さんの事故から間もない令和3年2月中旬。
名古屋高裁は、三重県津市の国道で時速146キロの自動車がタクシーに衝突し、乗客ら4人が死亡、1人が負傷した事故で、被告に判決を言い渡した。
制限速度の2.5倍近い異常なスピードで高級車を駆り、車の間隙を縫うように車線変更を繰り返していた被告。
「あたかも自分1人のための道路であるかのごとき感覚」。
高裁判決はこんな非難の言葉を並べながら、それでも1審津地裁と同様、危険運転致死傷罪の成立を否定した。
市民感覚と司法判断がここまで乖離するのは何故か。
それは同罪が不注意を罰する過失犯ではなく、故意犯であるところに大きな要因がある。
同罪の故意とは、自分の運転行為が法の定める
「危険運転」
の類型に当たることを認識しながら、敢えてそのような運転をしたということ。
条文の文言を知っている必要はないが、
「制御困難」
の要件の場合は、高速度走行の一般的な危険性の認識では足りない。
津市のケースでは、僅かなミスで自分の車を進路から逸脱させるような状況を
「具体的な可能性として現実に頭に思い浮かべていたことが最低限必要」(津地裁判決)
と判示され、被告にこの認識がなかったとして故意が否定された。
事故前に百数十キロで走行しながら複数台の車両を追い抜いたことを
「特段の支障なく進行した」
と被告に有利な事情とみた。
大分の事故現場は、その幅員から
「40メートル道路」
と呼ばれる直線道路。
スピードを出しても比較的コントロールしやすい場所といえ、大分地検が当初、危険運転致死罪の適用を見送る一因になったとみられる。
もっとも同罪の適用を巡っては、司法判断も揺れている。
大分地検が補充捜査で訴因を切り替えたことも、要件解釈が定まっていないことの表れとみることもできる。

過失では済まされないような危険な運転を厳しく罰するため、世論の後押しを受けて制定された危険運転致死傷罪。
しかし厳罰ゆえに検察や司法が適用に慎重になるケースが相次ぎ、被害者遺族の無念は宙をさまよう。
同罪を取り巻く課題を検証する。

再考・犯罪被害者
危険運転致死傷罪、揺れる司法の判断 被害者・遺族の思いをすくい上げるには
2023/1/31 7:00
https://www.sankei.com/article/20230131-UNNJ7SBNRVLLTDM7ARQI5K6YSI/
■危険運転、問われる意義
危険運転致死傷罪の創設から20年以上が経過したが、適用のハードルは高く検察や司法の判断も揺れている。拡大解釈による厳罰化の危険を避けつつ、被害者・遺族の思いをすくい上げるにはどうすればいいのか。有識者2人に聞いた。
時速194キロ、危険運転ではないのか 
■高い起訴のハードル 大嶋実弦弁護士
危険運転致死傷罪は
「悪質な運転による死傷事故を重く処罰してほしい」
「『過失』で済まされるのはおかしい」
という事故の被害者や遺族の思いから出発し、創設された法律だ。
その一方で、実際に同罪が規定する危険運転行為と、一般の人が罪名から想像する行為との間には乖離があり、そのギャップが
「市民感覚を反映していない」
と指摘される要因にもなっている。
率直に
「危険運転ではないのか」
と思えるような行為も、同罪が厳格に定める要件や類型に当てはまらない限り処罰の対象とはならず、それゆえ遺族が不満の声を上げるケースが少なくない。
特に警察が危険運転致死罪で送検するような死亡事故は、遺族にしてみれば理不尽に家族を殺されたという思いが強い。
同罪はそんな遺族の拠り所でもあるはずだが、
「公判が維持できないから」
と検察に門前払いされると、
「なぜ」
というわだかまりと、やり場のない無念さだけが募ることになる。
遺族が声を上げる背景には、同じような境遇に遭う人をなくしたいという強い気持ちがある。
こうした声に世間が共感し、課題が社会に認知され、法改正で是正されてきた経緯がある。
厳罰ゆえに慎重になるのも十分理解できるが、公判の舞台に乗せないと、解釈や適用範囲を巡る司法判断が積み重ならない。
起訴のハードルを下げつつ、市民感覚との懸隔を埋めていくことが求められる。

おおしま・みつる
大阪弁護士会所属。
長年に渡り交通事故遺族らで作る自助団体「TAV交通死被害者の会」(大阪市)の活動を支援している。
処罰範囲の拡大はアンフェア 井田良・中大大学院教授
死傷者を伴う交通事故が起きた時、過失運転致死傷罪と危険運転致死傷罪のどちらが適用されるか、その判断が注目を集めることがある。
そして危険運転の適用が見送られた時、報道で批判的に取り上げられることも少なくない。
危険運転致死傷罪について規定された刑は相当に重いものとなっている。
特に危険な運転を故意に行い、人を死傷させた場合に、傷害罪(上限懲役15年)や傷害致死罪(同20年)と同じように重く処罰するよう制定された経緯がある。
その際、誰もが犯しうるような不注意で重い処罰の対象とするのは適当ではないとして、危険運転に該当する行為を類型化し、その要件を限定した。
いくら危険な暴走行為であっても、この類型化された危険行為に当たらない限り、同罪を適用できないと考えるのが、法律で犯罪と刑罰を規定する
「罪刑法定主義」
の原則だ。
確かに同罪の条文を素直に読むと、問題とされる行為が危険運転に該当しそうに思える事例もあり、被害者側もそこに批判の根拠を持っていることは理解できる。
しかし、規定の解釈に当たっては、元々の立法趣旨や、これまでの判例が積み重ねてきた解釈を無視することはできないし、何より、軽い類型である過失運転致死傷罪との区別が曖昧にされてはならない。
立法趣旨や従来の裁判所による解釈を無視して処罰範囲を拡大することは、不意打ちでアンフェアな処罰である。
解釈による対応が難しければ再び立法が求められることになるが、過失運転致死傷罪との合理的な区別を可能とする新たな危険運転行為の要件を定立することは、相当に難しいことも事実であろう。

いだ・まこと
専門は刑法。
平成13年に危険運転致死傷罪が創設される際の法制審議会の議論に幹事として加わった。
平成28年から現職。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/900.html#c50

[戦争b25] ウクライナでの戦闘を終わらせると公約したトランプだが、その前には大きな障害(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
32. 秘密のアッコちゃん[983] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 18:01:39 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[548]
<■92行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「ウクライナ侵略に起因」岩屋外相、プーチン氏に反論 日露交渉停滞の原因巡り
2024/11/12 17:05
https://www.sankei.com/article/20241112-3ZJIRT3SZBMWPJEU6OA75O2NXI/
岩屋毅外相は2024年11月12日の記者会見で、ロシアのプーチン大統領が日露平和条約締結交渉が進まないのは日本の対露制裁が原因だとした発言に反論した。
「ロシアのウクライナ侵略という国際法違反に起因している」
と述べた。
プーチン氏は2024年11月7日、南部ソチでの会議で、平和条約締結交渉に関し
「何ができるか考えていたが、日本側が突然、我々に制裁を科した」
と語った。
今後、対日関係構築の用意があるとも表明した。

北朝鮮兵、クルスク州の町奪還戦参加か 露軍関係者明かす 前線周辺での行動判明は異例
2024/11/12 16:57
https://www.sankei.com/article/20241112-WWGVQZ7UHJLVNCDZQDN4V4E5QM/
ウクライナ軍が2024年8月から越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州への北朝鮮兵派遣で、ウクライナが制圧した同州の町スジャの奪還を狙うロシア側の作戦に北朝鮮兵士が加わる可能性があることが2024年11月12日分かった。
ロシア軍関係者が共同通信に明らかにした。
スジャはウクライナとの国境に近く、ウクライナ軍が司令部を置く。
北朝鮮兵の前線近くでの動きが明らかになるのは異例。
関係者の所属部隊はスジャ近郊の前線から数キロの位置に展開し、上官の師団司令官と面会した際に
「北朝鮮兵士が支援に来る」
「次の指示まで休んで備えるように」
と命じられたと2024年11月11日に通信アプリを通じて証言した。
関係者は
「絶え間ないウクライナ軍の無人機攻撃に晒されている」
「120ミリ以上の迫撃砲の射程内で、常に死と隣り合わせだ」
と述べた。
北朝鮮兵が多数だった場合、身を隠す遮蔽物が乏しいと指摘した。
「まだ前線で北朝鮮兵は目にしていない」
とも語った。(共同)

ゼレンスキー氏「露軍が西部クルスク州に兵力5万人投入」 東部戦線で苦境続く
2024/11/12 9:07
https://www.sankei.com/article/20241112-GIVMR2GUONKQDPBJGACVEOVEPI/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月11日のビデオ声明で、越境攻撃により一部を占領下に置くロシア西部クルスク州に
「露軍が5万人の兵力を投入している」
との報告をシルスキー軍総司令官から受けたと発表した。
その上で、ウクライナ軍は露軍をクルスク州に引き付けることで、露軍が最激戦地のウクライナ東部ドネツク州などに戦力を集中させられないようにしていると表明した。
ゼレンスキー氏は5万人とした露軍戦力に、クルスク州に投入されたとされる北朝鮮兵が含まれているかどうかには言及しなかった。
クルスク州を巡ってはプーチン露大統領が2024年11月4日、
「今こそ敵を掃討する時だ」
と奪還を加速させる考えを示していた。ロシアは米国でトランプ次期大統領が就任して停戦仲介に乗り出す前に、クルスク州を完全奪還する思惑だとする見方も出ている。
一方、ウクライナメディアは2024年11月11日、
「ウクライナ軍はクルスク州に精鋭部隊を投入した結果、ドネツク州で(自軍の)防衛線を崩壊させている」
との見方をスペインメディアが示したと伝えた。
実際、露国防省は最近、ドネツク州の集落の制圧を立て続けに発表。
ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」も2024年11月11日、同州のウクライナ軍の重要拠点の1つである小都市クラホボが露軍の攻勢により陥落の危機にあると報告した。

北朝鮮もロシアとの「戦略条約」批准、ウクライナ軍との戦闘本格化か
2024/11/12 7:33
https://www.sankei.com/article/20241112-WOGAQTW37BJDVEV32XZL7YBVYA/
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とロシアのプーチン大統領が2024年6月に署名した
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に関し、北朝鮮が批准手続きを終えた。
北朝鮮メディアが2024年11月12日、国家首班である金氏が2024年11月11日に批准に関する
「国務委員長政令」
に署名したと伝えた。
条約は有事の際の軍事的相互支援を定め、事実上の軍事同盟とされる。
条約について、ロシア側も批准法の上下院採択を経てプーチン氏が2024年11月9日に署名し、批准済み。
両国による批准書の交換をもって発効する。
ロシアから侵略を受けるウクライナは、北朝鮮がロシアに派兵した朝鮮人民軍の将兵約1万1千人が露西部の激戦地、クルスク州に配置されたとしている。北朝鮮兵とウクライナ軍との小規模な戦闘は確認されているが、条約発効を受け、朝鮮人民軍部隊の戦闘参加が本格化し、追加派兵も行われる可能性がある。
クルスク州には、ロシア側の兵力約5万人が投入され、露側が近く大規模攻勢に出る可能性が指摘されている。
北朝鮮の将兵も一部加わっているとみられる。
北朝鮮の憲法上、条約の批准は国会に当たる最高人民会議が担うが、
「重要条約」
については国務委員長を務める金氏の権限で批准できる。
条約発効を受け、ロシアから北朝鮮への核・ミサイル分野での軍事技術の提供が加速する事態も懸念される。

ウクライナへの支援継続を再確認 パリで英仏首脳が会談
2024/11/11 23:09
https://www.sankei.com/article/20241111-UWAFD2JD2FPX5JCSKIKCPRNCK4/
フランスのマクロン大統領とスターマー英首相は2024年11月11日、パリのエリゼ宮(フランス大統領府)で会談し、ロシアの侵略を受けたウクライナへの支援継続の決意を再確認した。フランスメディアが伝えた。
米大統領選でウクライナ支援に消極的とされるトランプ前大統領が勝利し、継続支援に暗雲が垂れ込めている中、欧州の主要国である英仏が結束を新たにした。
英首相報道官によると、両首脳はパレスチナ自治区ガザとレバノンの情勢に深い懸念を強調した。
スターマー氏は第1次大戦休戦記念日の式典に出席するためパリを訪れた。(共同)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/805.html#c32

[政治・選挙・NHK295] 禁じ手で第2次石破政権スタート 自民党最後の政権になるのか、が焦点だろう(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
35. 秘密のアッコちゃん[984] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 18:37:48 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[549]
<■3278行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
加賀孝英「スクープ最前線」
トランプ氏は石破茂首相とは「合わない」 すでに優先順位低下「安倍氏が『絶対に首相にしてはならない』と語った理由…情報を得ている」
2024.11/12 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241112-YKVRLBXPA5J5PAK2ZE2UFZ4MWQ/
米大統領選で、ドナルド・トランプ前大統領が圧勝した。
来年2025年1月20日の就任式後、ホワイトハウスへの凱旋を果たす。
2022年7月8日、あの奈良での凶行さえなければ、安倍晋三元首相は密かに意欲を燃やしていた3度目の首相登板を果たし、
「トランプ&安倍」
という全世界が認めた黄金コンビが復活していたはずだ。
日本がもう1度、この危機的状況の世界で
「真に輝ける国」
になれたのではないかと思うと、心底残念でならない。
こうした中、旧知の米政界関係者や米情報当局関係者から驚愕情報を入手した。
既に、トランプ氏の政権移行チームは、来年2025年の第2次政権スタートに向けて、
「MAGA(米国を再び偉大に)2・0」
戦略を本格始動させている。
トランプ政権が展開する
「中国封じ込め戦略」
の要として、日米同盟を重視する姿勢は変わらない。
だが、トランプ氏は、石破茂首相を
「合わない」
と感じ、優先順位を下げているという。
初めての電話会談も、たった5分。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は25分、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は12分だった。
トランプ氏の態度の理由は、概略以下の通りだ。
「トランプ氏は、盟友である安倍氏が生前、石破首相について『絶対に首相にしてはならない』と周囲に語っていたこと、その理由についても情報を得ている」
「トランプ氏は、中国からの輸入品に60%の関税をかけるなど、中国共産党を追い込む対中強硬策をやる方針だ」
「一方で、トランプ陣営は、石破内閣について『親中』傾向が強いとみている」
石破首相は、2024年11月15〜16日にペルーで開かれるAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議、2024年11月18〜19日にブラジルで開催のG20(20カ国・地域)首脳会議に出席する予定。
これに合わせて、ジョー・バイデン米大統領、中国の習近平国家主席とそれぞれ会談する意向だ。
これが、トランプ氏周辺を刺激したという。
前出の米政界関係者と米情報当局関係者の情報は、次の通りだ。
「問題は、バイデン氏との日米首脳会談だ」
「石破首相は会談の目的を『日米同盟の強化』と『岸田文雄前首相の路線継承を伝える』と説明している」
「トランプ氏は、バイデン政権のウクライナへ支援などを厳しく批判し、『戦争を終わらせる』と繰り返し発言してきた」
「岸田路線とはバイデン政権への追随と見ており、トランプ氏が石破首相を遠ざけるのは当然だ」
加えて、石破首相は、米シンクタンク「ハドソン研究所」のホームページに、
「アジア版NATO(北大西洋条約機構)構想」

「日米地位協定の見直し」
などの持論について寄稿し、国内外の専門家を
「荒唐無稽だ」
と呆れさせた。
怒りを込めて言う。
石破首相の迷走は最悪だ。
日本に危機を呼んでいる。
中国と北朝鮮、ロシアが暴走を始めている。
このままでは日本は潰れてしまう。

自民党が信頼を失っている原因は「政治とカネ」の問題だけでなく、より本質的な原因は「左傾化」にある。

「石破さん、間違ってるだろう」 自民にも立民にも蔓延する無責任体質
一筆多論
2024/11/12 8:00
https://www.sankei.com/article/20241112-BGT4KAQX75L33J34DPGTSJW6CQ/
石破茂首相の座右の銘は
「鷙鳥不群(しちょうふぐん)」
である。
鷲のような鳥は群れずに行動するとの意味だ。
首相は平成29年のインターネット番組で、この言葉に触れ
「群れて、わらわらやるの嫌いなんです」
「『間違ってるだろう、これ』っていうのを誰かが言わないと」
「誰も言わなくなったら終わり」
と語っていた。
ならば言う。
「石破さん、間違ってるだろう、これ」
首相は衆院選で勝敗ラインに据えた与党過半数を実現できなかったのに続投している。
何事もなかったかのように国民民主党との政策協議を進めている。
首相が非主流派ならば
「間違ってるだろう」
と叫び、退陣を求めていたに違いない。
この異常事態に自民党議員がおとなしい。
「政権陥落の危機に内輪揉めをしている場合ではない」
との理由らしい。
「石破首相にややこしい問題をやらせ、来年2025年の参院選前に新首相でV字回復すればいい」
との声もある。
平成13年に不人気の森喜朗氏から小泉純一郎氏に首相が交代し、爆発的人気でその後の参院選に勝ったことが念頭にあるのだろう。
自民は、なぜ国民の信頼を失ったのかをまだ分かっていない。
派閥のパーティー収入不記載もさることながら、不記載の経緯は解明されず、当事者は
「知らなかった」
の言い訳ばかり。
皆が責任を回避する不道徳な姿勢を見透かされた。
今回もトップが責任を取らず、責任追及も甘い。
こんな醜態は、子供の教育上、よろしくない。
では、立憲民主党に政権を任せていい、ともならない。
野田佳彦代表は衆院選で
「自民の平成以降の首相は菅(義偉)さん以外は全部世襲だ」
と主張した。
これは明確な間違いだ。
世襲を
@親族に国会議員がいて地盤を継承
A父母や祖父母が国会議員
のいずれかと定義すると、平成以降の自民の首相14人中、非世襲は竹下登、宇野宗佑、海部俊樹、森、菅各氏の5人。
非自民の首相は6人。
うち2人(羽田孜、鳩山由紀夫両氏)は世襲で、いずれも約3人に1人の割合だ。
衆院選の候補では、自民の世襲は97人で28・4%の割合だった。
全候補の世襲が136人、10・1%なので確かに多い。
一方、立民は小沢一郎氏ら27人、11・4%で、平均を上回った。
野田氏は、立民は約1割だからよく、自民は約3割だからダメというのか。
野田氏は選挙中、この点を産経新聞記者に聞かれると
「世襲の人たちも含めて政治団体や政治資金の相続をできないようにする法案に皆賛成しているので全然違う」
と色をなして反論した。
何が
「全然違う」
のか理解に苦しむ。
野田氏は民主党伝統の
「ブーメラン」
の名手でもある。
平成21年衆院選で
「マニフェストに書いてあることは命懸けで実行する」
「書いていないことはやらない」
と訴えた。
民主党政権でマニフェストの多くが実行できなかったことは周知の通り。
自身が首相に就くと、マニフェストに書いていない消費税の増税を決めた。
ルールを守らず、発言に責任を持たず、失敗の責任も取らない。
政治家とて人間。
聖人君子たれ、とは言わないが、論語の
「君子はこれを己に求む 小人はこれを人に求む」(リーダーは責任を取る)
ぐらいは実践できないものか。
辞書に
「政治家=噓つきのこと。無責任のたとえ」
と書かれないためにも。
(政治部長兼論説委員)

<主張>第2次石破内閣 外交安全保障を忘れるな 信なき首相の続投は残念だ
社説
2024/11/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20241112-BIB4HX3FOBIO3FPQQTDDUGYGJY/
特別国会が召集され、衆院での首相指名選挙の決選投票で、石破茂首相(自民党総裁)が立憲民主党の野田佳彦代表を破り第103代首相に選ばれた。
宮中での親任式などを経て第2次石破内閣が発足した。
石破首相は衆院選で、自身が設定した与党過半数という勝敗ラインを達成できなかった。
国民の信を得られなかったにもかかわらず石破首相も森山裕幹事長も責任を取って辞任することはなかった。
憲政の筋を踏まえない首相続投は残念である。
石破首相に批判的な自民議員は少なくない。
彼らが首相指名選挙で石破氏を選んだのは、安全保障政策などで非現実的な立民の野田氏に国の舵取りを任せるわけにはいかないと考えた末の苦渋の選択だろう。
■少数与党で展望描けず
30年ぶりの少数与党政権として石破首相は再出発を図る。
国内外の課題は山積し、政権基盤が脆弱とあっては石破首相の前途は多難という他ない。
国政の停滞を憂えるばかりだ。
真っ先に取り組むことになるのは政治とカネを巡る問題である。
石破首相は、2024年年内召集予定の臨時国会に政治資金規正法の再改正案を提出し、成立を期す必要がある。
政治資金の透明性確保とパーティー収入不記載事件の再発防止に決着を図らなければならない。
政策活動費廃止や調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開、政治資金を監視する第三者機関設置などが焦点とされるが、外国人・外国法人のパーティー券購入の禁止も不可欠の課題である。
自民、公明両党の与党は衆院でキャスチングボートを握る国民民主党と、年収が103万円を超えると所得税が発生する
「103万円の壁」
の解消などについて協議しているが、財源確保の問題もある。
重要なのはデフレからの完全脱却に向け、物価上昇を上回る賃上げを確実なものにし、自律的な経済成長を実現することだ。
衆院が過半数割れである以上、野党側との政策協議は欠かせないが、経済財政運営の大局は見失ってはならない。
最も懸念されるのは、国会運営の混乱で日本の政治が内向きに終始し、国の平和と独立、国民の安全を守る政策遂行が疎かになってしまうことだ。
外交安全保障への関心を失っては大変なことになる。
米国との同盟関係は、国家安全保障にとって死活的に重要である。
石破首相は、米大統領選に勝利したトランプ前大統領と早期に直接会談し、同盟強化を確認しなければならない。
中国、北朝鮮、ロシアの脅威に直面する日本は、日本防衛や台湾有事、朝鮮半島有事への米国の関与を常に確かなものにしておく必要がある。
トランプ氏の関心を、日本および北東アジア、インド太平洋にも向けさせるのは石破首相に課せられた最も重要な責務である。
■国の「基本」を守り抜け
ロシアのウクライナ侵略は続き、派兵された北朝鮮軍がウクライナ軍と交戦する事態となった。
「今日のウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を石破首相は忘れず、侵略者ロシアが凱歌をあげるような展開を許さない外交を展開すべきである。
中東は喫緊の課題だ。
戦火が拡大し、イスラエル・イラン間の
「第5次中東戦争」
の様相を呈する恐れがある。
イランなどにいる日本人の帰国や安全確保を急ぐべきだ。
エネルギー需給の面からも備えてほしい。
防衛力の抜本的強化を確実に進めたい。
募集難になっている自衛官確保策の推進や、有事を想定した空港、港湾、シェルター建設も課題だ。
もう1つ懸念されるのは、与党が目先の国会運営に捉われて、十分な議論もなしに国や社会の基本を乱す施策を受け入れてしまうことだ。
自民は衆院で、予算委員会や法務委員会の委員長、憲法審査会の会長などの重要ポストを立民に譲った。
憲法審会長に就く立民の枝野幸男元代表は改憲の動きにブレーキをかけてきた人物だ。
憲法審の議論が滞るなら改憲に前向きな政党で改憲原案の条文化を進めるべきだ。
野田氏は衆院法務委員長を得たのは選択的夫婦別姓の実現が狙いだとSNSで明かし、
「自民党を揺さぶるには非常に効果的だ」
とも語った。
石破首相と自民は、家族や社会の有り様に関わる基本問題の変更は絶対に受け入れてはならない。

石破茂首相の居眠り? 林芳正官房長官は「風邪薬を服用」と釈明
2024/11/12 0:17
https://www.sankei.com/article/20241112-VDNXTOP5VVMO7F2GO4LVLL5BCA/
林芳正官房長官は2024年11月11日夜の記者会見で、石破茂首相が同日の衆院本会議での首相指名選挙中、しばらく俯き、目を瞑る一幕があったことについて
「(首相は)深夜まで多忙を極める毎日を送っているが、本日は風邪気味で風邪薬を服用していたと聞いている」
と釈明した。
X(旧ツイッター)上に関連の動画が投稿され、
「居眠りをしている」
などのコメントが寄せられていた。
林氏は
「風邪気味であることを除けば、健康状態に何ら問題はない」
と語った。

石破茂首相、政治資金規正法再改正「年内にも」 内閣発足後会見「協力得られるよう努力」
2024/11/12 0:10
https://www.sankei.com/article/20241112-AWVOUTXCYRINHOQ53ZYLQ4L3NI/
石破茂首相は2024年11月11日、第2次内閣の発足後に記者会見した。
自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受けた政治改革について
「速やかに自民党案を取りまとめ、2024年年内にも法制上の措置を可能とするべく、多くの党の協力を得られるよう努力する」
と述べ、政治資金を監視する第三者機関の設置など、政治資金規正法の年内の再改正を目指す考えを表明した。
歳費法の改正を伴う調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開・残金返納や、政策活動費の廃止についても
「党内の意見を早急に取りまとめ、各党、各会派との調整を精力的に進めたい」
と述べた。
野党が主張する企業・団体献金の廃止に関しては
「各党が色んな考え方を持っているので、それが国民に分かる形で議論し、早急に結論を出すことが必要だ」
と述べるにとどめた。
与党過半数割れを受けた国会運営については
「丁寧にやりながら、尚且つ迅速に結論が出るという二律背反みたいなことを満足させるためには、かなりの工夫が必要だ」
と指摘した。
次期春闘での持続的な賃上げや最低賃金の引き上げに向け、今月2024年11月にも政労使の意見交換を開催すると表明。
交流サイト(SNS)などで繋がって強盗や特殊詐欺を繰り返す
「匿名・流動型犯罪グループ」
の摘発に向けた取り組みを推進する考えを強調した。

「互いの利益になる提案を」石破首相、トランプ氏との早期会談に意欲 14日から南米訪問
2024/11/11 23:26
https://www.sankei.com/article/20241111-V2MPR755OBGIJCIGU2HQ56OYWQ/
石破茂首相は2024年11月11日夜、第2次石破内閣の発足を受けて官邸で記者会見し、トランプ次期米大統領について
「なるべく早いタイミングで直接会談する機会を持ちたい」
と述べ、早期の会談に意欲を示した。
その上で、
「米国には米国の、日本には日本の国益がある」
「正面からぶつかってもどうにもならない」
「相乗的にお互いの利益に、アジア太平洋地域の平和と安定に資するものだということをどれだけ提案するかだ」
と述べ、
「どれだけ譲るとか譲らないとか、そういうのは、ディールの世界に尽きるものだと私自身は思っていない」
と語った。
トランプ氏の掲げる政策について、
「大統領選中も色々な主張をしていた」
「ウクライナについて、ガザについて、同盟関係について然り」
「どのような政策を打ち出していくかは現在予測つくものではない」
「選挙期間中にどういう発言したかを詳細に分析する」
と述べるにとどめた。
また、首相はアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議、20カ国・地域(G20)首脳会議に出席するため、2024年11月14日から南米を訪問すると表明した。
バイデン米大統領、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領との会談にも意欲を示した。

石破首相、年収の壁見直し「真摯に検討」 国民民主党の主張「多くの支持は極めて重要」
動画
2024/11/11 23:11
https://www.sankei.com/article/20241111-GMXWDYQA4RC3BCBLDJG3WVBLHE/
石破茂首相は2024年11月11日夜の記者会見で、国民民主党が主張している年収が103万円を超えると所得税が発生する
「年収の壁」
の見直しについて、
「与党として真摯に検討する」
と述べた。
今後、両党の政調会長と税調会長の間で
「丁寧に協議を進めていきたい」
とも語った。
首相は、国民の手取りの増え方や労働市場への労働力の供給拡大などに加え、減税に伴う税収全体への影響などを
「精密に計算していかなければならない」
と指摘。
ただ、先の衆院選で国民民主党が見直しの主張を掲げ、
「多くの支持を得たことは極めて重要なことだと思っている」
とも述べた。

石破首相 旧文通費使途公開と残金返還に意欲 政治改革、年内の法整備へ努力 官邸で会見
2024/11/11 22:53
https://www.sankei.com/article/20241111-POJ6XHBHNRAUTNCYOTQLLIJVEI/
石破茂首相(自民党総裁)は2024年11月11日夜、第2次石破内閣の発足を受けて官邸で記者会見し、政治改革に関して
「速やかに自民党案を取りまとめ、2024年年内にも法制上の措置を可能とするべく、多くの党の協力を得られるように努力する」
と強調した。
国会議員に1人当たり月額100万円が支給される
「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)
の透明化を急ぐ考えを示し、
「使途の公開、残金の返還について早急に国民に結論を示す」
と述べ、歳費法の改正に意欲を示した。
使途公開が不要な政策活動費の廃止に関しても
「各党各会派に議論してもらい、早期に結論を得るべく、私自身、誠心誠意尽力する」
と述べた
政治資金の透明化に向け、プライバシーへの配慮などのため使途の公開が困難な部分について、独立した第三者機関の監視下に置く必要性に改めて言及した。
政治資金収支報告書のデジタル化に関しては、
「誰もが容易に内容を確認できるデータベースを構築することは喫緊に行う改革だ」
と強調した。
派閥政治資金パーティー収入不記載事件の関与が指摘された議員らに対し、衆参両院の政治倫理審査会への出席を重ねて促した。

石破茂首相、少数与党で険しい政権運営 くすぶる「予算花道」退陣論
2024/11/11 20:01
https://www.sankei.com/article/20241111-T2IXWU2GR5NGTDYPTH3N4OJLYQ/
30年ぶりの決選投票の末、首相指名選挙で選出された石破茂首相(自民党総裁)だが、前途多難な状況は続いている。
先の衆院選で与党過半数割れとなり、少数与党として臨む今後の国会は、多数派工作が奏功しなければ短命となる懸念もある。自民内には通常国会での令和7年度予算成立を花道とした退陣論がくすぶっており、首相は党内外を意識した難しい政権運営を迫られる。
特別国会召集日の2024年11月11日に国会内で開かれた自民の会合で、首相は
「選挙で示された国民の声に応え、我が党一体となり、総力を挙げて難局を乗り切りたい」
と呼び掛けた。
衆院選での大敗により
「自民党・無所属の会」
と公明党の与党会派の勢力は計220人にとどまり、衆院過半数(233)に届いていない。
衆院選では派閥パーティー収入不記載事件の影響が払拭できずに厳しい結果となり、第2次石破政権は厳しい船出となる。
過去に少数与党として臨んだ内閣には、政権運営に苦しみ、短命となったケースもある。
平成6年に発足した羽田孜内閣は、首相指名直後に社会党が連立政権から離脱。
少数与党となり、政権基盤が安定せずに総辞職に追い込まれた。
在職期間は64日間で、戦後2番目の短さとなった。
衆院選での与党大敗は国会のポストにも影響を及ぼしている。
自民は衆院予算委員長など複数の主要ポストを野党側に譲った。
国会運営を円滑に行うために譲歩したとみられるが、予算委員長は議事進行などで大きな権限を持つ。
そのため、政権幹部は
「予算委員会で政府側の答弁に納得いかなければ、『もう1度答えなさい』という場面も出てくるのでは」
と懸念する。
自民内ではこれまでのところ
「石破おろし」
の表立った動きは見られないが、令和7年度予算を成立させた後の退陣論も囁かれる。
少数与党として臨む予算審議では、野党から予算委への頻繁な首相出席など様々な要求が出ることも予想され、予算案に賛成する条件として石破政権の退陣を突き付けられる可能性もある。
自民ベテランは
「普通に考えれば、来年2025年度予算成立後に退陣だろう」
「今は『石破おろし』をするタイミングではない」
と指摘する。
ただ、自民重鎮は
「政治とカネ」
の問題を巡る自民への逆風が収まらないことを念頭に
「首相が交代したところで、何か得るものがあるわけでもない」
と溜息をついた。

(※金カギでお願いします)「野党」で過半数も首相指名選挙勝てず 各党が「わが道」 立民・野田氏は結集へ努力強調
2024/11/11 19:52
https://www.sankei.com/article/20241111-WGTES5CYZVN2DPEOX2OWFTLBEE/
衆院選で自民、公明両党を過半数割れに追い込んだ主要野党だが、2024年11月11日召集の特別国会で行われた首相指名選挙では各党が
「我が道」
を歩んだ。
立憲民主党の野田佳彦代表は2024年11月11日の衆院本会議後、記者団に野党を結集できなかった責任を問われ、
「本当に政権を取りに行くという共通認識を作りきれていなかった」
「結集できなかったことは不徳の致すところだ」
と述べた。
同時に来夏2025年夏の参院選や次期衆院選に向け、野党の結束点を見い出せるよう努力を重ねる考えを強調した。
衆院選で野党は過半数を握ったにもかかわらず、決選投票の結果は石破茂首相(自民総裁)が221票、立民の野田氏が160票、無効票が84票だった。
「野党の盟主」
である立民がリーダーシップを発揮できず敗れ、野党各党がそれぞれの道を歩み出した1日でもあった。
選挙後、最も注目を浴びた国民民主党は玉木雄一郎代表に投票した。
「手取りを増やす」
政策を掲げて躍進し、
「政策実現」
に向け与野党との攻防を繰り広げ新しい野党の可能性を示しつつあった。
だが、特別国会初日に玉木氏の不倫報道が直撃。
玉木氏は国会内の党会合で謝罪し、
「政策実現に向けて全力を傾けていきたい」
と語った。
国民民主に対し、野党的な性格を強めそうなのが日本維新の会だ。
首相指名選挙で2回とも馬場伸幸代表に入れた。
馬場氏は2024年11月11日、国会内で記者会見し、今後の在り方について
「結党以来、与野党と『是々非々』でやってきた」
と述べた。
馬場氏は前日の首相との会談でも政府・自民に厳しく臨む姿勢を示している。
一方、共産党は決選投票で野田氏に投じ、
「立憲共産党」
を演じた。
田村智子委員長は2024年11月11日、国会内での記者会見で衆院選で示された民意は
「自公政権ノー」
だと説明。
公示前よりも議席を減らしており、今後の国会運営などで立民に付いた方が得策と判断したようだ。

石破首相、指名選挙で居眠りか うつむき目つぶる 「著しく緊張感に欠ける」野党苦言
2024/11/11 18:26
https://www.sankei.com/article/20241111-NF544UFRJFPCZLG44MZ67YUZKE/
石破茂首相が2024年11月11日の衆院本会議での首相指名選挙中、しばらくうつむき、目をつぶる一幕があった。
X(旧ツイッター)に関連の動画が投稿され
「よく寝ていられるな」
といったコメントが寄せられた。
野党からは
「寝ていたとすれば、著しく緊張感に欠ける」(立憲民主党ベテラン)
と苦言が呈された。
首相が目をつぶっていたのは、1回目の投票時で、他の議員が点呼されている最中とみられる。
隣席の林芳正官房長官が心配したように、首相を見やる場面もあった。

石破首相、45年ぶりに衆院過半数得ずに首相就任 決選投票でも届かず 大平正芳氏以来 
2024/11/11 17:34
https://www.sankei.com/article/20241111-SCHIQQ4DTFD2DMLVNW2LHCAA6A/
衆院は2024年11月11日の本会議で首相指名選挙を行い、決選投票の末に石破茂首相(自民党総裁)を第103代首相に指名した。
ただ、得票数は決選投票でも221票に留まり、過半数(233)には届かなかった。
衆院議員総数に対する比率は47%強。
衆院で過半数を割る得票数で首相に就任するのは、昭和54年、自民党の大平正芳元首相以来、45年ぶりとなった。
衆院規則では、首相指名選挙で過半数を得る候補がいなかった場合は、上位2人による決選投票を行うと定めている。
決選投票では、より多くの得票を得た候補を首相に指名する決まりだ。
今回は、最初の投票で過半数を得た候補がおらず、石破首相と立憲民主党の野田佳彦代表による決選投票となった。
決選投票では野田氏に160票が投じられた他、その他の名前を記載し無効となった票が84票あった。
石破首相は最初の投票と同じ得票数だったが、数の上では野田氏を上回ったため、首相に指名された。
決選投票は過去4回行われた。
このうち、昭和54年11月、
「40日抗争」
と言われる保守分裂下で行われた決選投票では、衆院の過半数256に対して、首相に選出された大平氏が得たのは138票だった。
自民内の反主流派が担いだ福田赳夫元首相が121票を獲得。
野党などの無効票が252票あり、大平氏が指名された。

石破首相が第103代首相に 衆院決選投票で首相221票、野田氏160票、無効84票 
2024/11/11 16:20
https://www.sankei.com/article/20241111-245AB5LUGFALJHR723GSRD4RUQ/
衆院本会議で2024年11月11日午後、先の衆院選を受けた首相指名選挙の決選投票が行われ、石破茂首相(自民党総裁)が第103代首相に指名された。
石破首相は同日中に第2次石破内閣を発足させる。
第1回投票で上位だった石破首相、立憲民主党の野田佳彦代表の2人による決選投票で、石破首相は221票で野田氏の160票を上回った。
その他の名前を記載した84票は無効となった。
第1回投票では石破首相が221票、野田氏が151票で、いずれも過半数の233票を獲得できず、選挙は30年ぶりに決選投票に持ち越されていた。
その後行われた参院本会議は首相指名選挙の結果、自民党の石破首相を選出した。

首相指名選挙 決選投票の結果は?仕組みは?過去の決選投票も
2024年11月11日 16時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k100146349110
総理大臣指名選挙は決選投票が行われ、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票の結果や過去の決選投票などについて詳しくお伝えします。
目次
石破首相が第103代の首相に選出
★決選投票の仕組みは?
■石破首相が第103代の首相に選出
衆議院本会議での総理大臣指名選挙は、1回目の投票で決着が付かず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表による決選投票が行われました。
一方、与党が過半数を占める参議院本会議でもこれに先立ち総理大臣指名選挙が行われ、投票の結果、石破総理大臣が指名されました。
この結果、衆参両院で総理大臣に指名された、石破総理大臣が第103代総理大臣に選出されました。
投票結果は次の通りです。
■衆議院 1回目の投票結果
▽石破総理大臣 221票
▽立憲民主党 野田代表 151票
▽日本維新の会 馬場代表 38票
▽国民民主党 玉木代表 28票
▽れいわ新選組 山本代表 9票
▽共産党 田村委員長 8票
▽無所属 吉良州司氏 4票
▽参政党 神谷代表 3票
▽日本保守党 河村たかし氏 3票
■参議院 投票結果
▽石破総理大臣 142票
▽立憲民主党 野田代表 46票
▽日本維新の会 馬場代表 18票
▽国民民主党 玉木代表 11票
▽共産党 田村委員長 11票
▽れいわ新選組 山本代表 5票
▽国民民主党 伊藤孝恵氏 1票
▽参政党 神谷代表 1票
▽自民党 末松信介氏 1票
▽無所属 吉良州司氏 1票
▽自民党 茂木敏充氏 1票
▽白票 1票
衆議院 決選投票の結果
▽石破総理大臣 221票
▽野田代表 160票
▽無効票 84票
■決選投票の仕組みは?
総理大臣指名選挙の仕組みについて、改めて整理します。
総理大臣指名選挙は、衆参両院のそれぞれの本会議で行われ、投票は、1人の名前を書く「単記記名」の方式がとられます。
その投票総数の過半数を得た人が総理大臣に指名されます。
1回目の投票で誰も過半数に届かなかった場合には、上位2人の決選投票が行われます。
決選投票では、上位2人以外の名前が書かれた票は、無効票としてカウントされます。投票の結果、2人のうち、多くの票を得たほうが総理大臣に指名されることになります。
■過去の決選投票は?
総理大臣指名選挙の決選投票は現在の憲法のもとでは衆議院で4回行われてきました。
1948年:吉田茂氏と片山哲氏
終戦後の1948年に行われた総理大臣指名選挙。吉田茂氏と片山哲氏による争いは決選投票にもつれこみました。
その結果、吉田茂氏が総理大臣に指名されました。
1953年:吉田茂氏と重光葵氏
その5年後、1953年にも。再び吉田氏が決選投票に臨み、重光葵氏との争いを制し、総理大臣に選出されました。
1979年:大平正芳氏と福田赳夫氏
1979年には大平正芳氏と福田赳夫氏による決選投票に。自民党どうしの争いでした。
当時、自民党では衆議院選挙での敗北を受けて派閥が激しく対立する
「40日抗争」
が起きていました。
(浜田幸一氏)
「いいか、断わっとくけどな、かわいい子どもたちの時代のために自民党があるということを忘れるな。お前らのためにだけ自民党があるんじゃないぞ」
自民党から2人が総理大臣候補となる異例の事態。制したのは大平氏でした。
1994年:村山富市氏と海部俊樹氏
そして、直近では1994年。村山富市氏と海部俊樹氏の争いです。
政権復帰をねらう自民党が社会党とさきがけと組んで推した村山氏と、新生党や公明党などが推した海部氏。
決選投票の結果、村山氏が総理大臣に選出され、自民・社会・さきがけの3党連立政権が誕生しました。
■選挙後の各党の動きは
衆議院選挙で自民・公明両党が過半数割れとなる中、総理大臣指名選挙に向けて与野党はどう動いたのでしょうか。
今回の衆議院選挙で、自民・公明両党は合わせて215議席と、目標としていた過半数の233議席を下回りました。
こうした中、石破総理大臣は自らが続投し、連立政権を維持していく考えを示しました。
(石破首相 10月28日)
「現下の厳しい課題に取り組み、国民生活を守る、日本国を守るということで職責を果たしてまいりたい」
自民党は、野党と政策ごとに一致できる点を探りながらの政権運営を目指し、総理大臣指名選挙で石破氏が指名されるよう野党側と調整を始めます。
一方、選挙前の98議席から大幅に増やし、148議席となった立憲民主党。指名選挙に向けて、他の野党との連携を模索します。
(立民 野田代表 10月28日)
「自分がまず手を挙げて、ご協力をお願いをするというのが基本だろう。誠意ある対話を明日からでも始められればなと」
野田代表は、日本維新の会や共産党と党首会談を行い、決選投票になった場合は、自身に投票するよう呼び掛けました。
(野田代表 10月30日)
「政権を変えていく大きなチャンスでもあるので、首班指名選挙では私“野田”と、是非お願いをしますと」
(共産 田村委員長 10月30日)
「企業・団体献金の全面禁止。このことが確認をできれば、対応については前向きに検討をしたい」
一方、維新は。
(維新 馬場代表 10月30日)
「国民の皆さんがなるほどと思っていただけるような、やはり大きな大義、そういうものがなければ我々は与することはないと」
こうした中、注目されたのが、選挙前の7議席から4倍の28議席に増やした、国民民主党の動向です。
(国民 玉木代表 10月29日)
「私たちが欲しいのはポストではなくて、選挙で約束した手取りを増やす、国民の懐を潤す、経済政策の実現が欲しいんです」
玉木代表は、自民・公明両党の連立政権に加わらず、党が掲げた政策の実現に向けて政策ごとに協力できるか判断したいという考えを示しました。
その後、国民民主党は、自民党と幹事長会談を行い、新たな経済対策の内容を含め、政策ごとに協議を進めていくことで一致。
公明党とは、いわゆる
「年収の壁」
を巡って国民民主党が主張している
「103万円の壁」
の見直しなどについて、協議を進めていくことで一致しました。
一方、玉木代表は、立憲民主党の野田代表と会談。
政治改革を急ぐため、2024年年内の政治資金規正法の再改正を目指すことで一致し、野田代表は
「103万円の壁」
の見直しに協力する考えを伝えました。
ただ、国民民主党は、総理大臣指名選挙では決選投票になった場合も含め、玉木代表に投票する方針です。
(国民 玉木代表 10月30日)
「1回目・2回目も玉木雄一郎と書くのが一番我々に票を投じてくれた皆さんに、その思いにですね、最も寄り添うものだと」

石破首相221票、野田氏151票 衆院の首相指名選挙は決戦投票へ 玉木氏も28票
2024/11/11 15:22
https://www.sankei.com/article/20241111-M26OMSBFZNACDJALZE4LNFNEQM/
衆院本会議で2024年11月11日午後、先の衆院選を受けた首相指名選挙が行われ、石破茂首相(自民党総裁)が221票、立憲民主党の野田佳彦代表が151票などを獲得した。
しかし、いずれも過半数の233票を獲得できず、選挙は30年ぶりに、両氏による決選投票に持ち越された。
決選投票では石破首相が野田氏より多くの得票を得て、第103代首相に選出される見通し。
衆院本会議での第1回投票の内訳は以下の通り。
石破首相=221票
野田氏=151票
日本維新の会・馬場伸幸代表=38票
国民民主党・玉木雄一郎代表=28票
れいわ新選組・山本太郎代表=9票
共産党・田村智子委員長=8票
無所属・吉良州司氏=4票
参政党・神谷宗幣代表=3票
日本保守党・河村たかし共同代表=3票
無効票は0票だった。

石破内閣が総辞職、臨時閣議で 決戦投票で首相、再選出へ 第2次内閣は夜発足
2024/11/11 9:00
https://www.sankei.com/article/20241111-XLWGF5S37FKA3E77JVYOUIGMVU/
衆院選を受けた第215特別国会は2024年11月11日召集され、石破茂首相(67)=自民党総裁=が同日午後、衆院本会議での首相指名選挙で立憲民主党の野田佳彦代表(67)との決選投票の末、第103代首相に選出される。
首相は皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、同日夜に第2次石破内閣を発足させる。
衆院選で落選した法相、農相を含む3閣僚が交代、その他の閣僚は再任する。
与党過半数割れに伴う少数与党内閣で、厳しい政権運営を強いられるのは確実だ。
これに先立ち首相は国民民主党の玉木雄一郎代表(55)と会談する。
続いて野田氏と党首同士で会い、政治改革を含めた国会対応などで協力を求めるとみられる。
第1次石破内閣は2024年11月11日午前の臨時閣議で総辞職した。
首相は夜に官邸で記者会見し、2024年度補正予算案や法案審議への取り組み方針を説明する。

きょう特別国会召集 首相指名選挙経て 第2次石破内閣発足へ
2024年11月11日 5時59分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241111/k10014634731000.html
先の衆議院選挙を受けた特別国会が2024年11月11日、召集されます。
衆議院で与党が過半数を割り込む中、総理大臣指名選挙では石破総理大臣が立憲民主党の野田代表との決選投票を経て再び選出される見通しです。
石破総理大臣は選出後、直ちに新内閣の組閣に臨み、11日夜、第2次石破内閣を発足させることにしています。
先の衆議院選挙を受けた第215特別国会が2024年11月11日に召集され、午後、衆参両院の本会議で総理大臣指名選挙が行われます。
与党が過半数を割り込む衆議院では1回目の投票で決着がつかず、石破総理大臣と野党第1党の立憲民主党の野田代表との決選投票になる見込みです。
衆議院での決選投票は30年ぶりとなりますが、野党側による一本化は実現せず、石破総理大臣が再び選出される見通しです。
石破総理大臣は選出後、直ちに新内閣の組閣に臨み、衆議院選挙で落選した閣僚の後任として法務大臣に鈴木馨祐氏、農林水産大臣に江藤拓氏を起用する方針です。
また、公明党の斉藤代表にかわる国土交通大臣には同じ公明党から中野洋昌氏をあて、他の閣僚は再任する方針です。
そして、組閣を終えたあと皇居での親任式と閣僚の認証式を経て、2024年11月11日夜、第2次石破内閣を発足させ、記者会見を行って今後の政権運営の方針などを説明する見通しです。
一方、石破総理大臣は、2024年11月10日の日本維新の会の馬場代表に続いて2024年11月11日も立憲民主党の野田代表、国民民主党の玉木代表と党首会談を行うことにしています。
会談で石破総理大臣は、政治改革をはじめ様々な政策の実現に協力を要請することにしています。

第2次石破内閣11日発足 特別国会、首相指名へ
2024/11/11 1:00
https://www.sankei.com/article/20241111-5MEHGEZUJRPHVD2XHN2VCDGYDU/
衆院選を受けた第215特別国会が2024年11月11日、召集される。
衆参両院の本会議で首相指名選挙が行われ、自民党総裁の石破茂首相が第103代首相に選出される見通しだ。
皇居での首相任命式と閣僚認証式を経て、公明党との連立による第2次石破内閣が同日発足する。
午後の衆院本会議での首相指名選挙は石破氏と立憲民主党の野田佳彦代表の決選投票となる見込み。
日本維新の会や国民民主党、参政党は決選投票を含めそれぞれの党代表に投票する方針で、石破氏の得票が野田氏を上回る可能性が高い。
首相は選出後、組閣本部を設置。法相に自民の鈴木馨祐元外務副大臣、農相に自民の江藤拓元農相をそれぞれ起用する。
公明代表に就いた斉藤鉄夫国土交通相の後任は公明の中野洋昌元経済産業政務官を充てる。
首相指名選挙に先立ち、議長に再選となる自民の額賀福志郎氏、副議長に立民の玄葉光一郎氏を選出。
体調不良を理由に辞任する尾辻秀久参院議長の後任は、自民の関口昌一氏を選ぶ。

石破政権「103万円の壁」撤廃も増税画策≠ノ警戒 手取り増と逆行、厚生年金106万円の壁撤廃へ 浮上財源論≠フ裏に財務省の影
2024.11/10 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241110-C7CIUVCNGBOYNMCXZGWC3VE6SI/
石破茂首相(自民党総裁)と、国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年11月11日に党首会談を開く予定だ。
自民、公明与党と、国民民主党の政策協議で最大の焦点となるのが
「年収103万円の壁」
の撤廃だ。
幅広い層に
「減税の恩恵」
があり、労働人口を増やす効果も期待できるが、冷や水を浴びせるように
「7兆6000億円の税収減となる」
といった財源論≠ェ指摘され始めた。
財務省や財政緊縮派らが減収分を取り戻そうと
「増税・負担増」
を画策することが懸念される。
現に、厚労省はパートなどの短時間労働者が厚生年金に加入する年収要件
「106万円の壁」
を撤廃する方向で最終調整に入ったが、新たに保険料負担が生じる人もいる。
衆院選で大惨敗しながら
「政権居座り」
を決め込む石破首相の
「増税・負担増」
路線に要警戒だ。

自民党の小野寺五典、国民民主党の浜口誠両政調会長は2024年11月8日、国会内で政策協議の初会合を開き、
「年収の壁」
の見直しへ向け、来週に両党の税調会長を交えて協議することを確認した。
現行制度では年収が基礎控除(48万円)と給与所得控除(55万円)の合計である103万円を超えると所得税が発生する。
このためパート労働者らが103万円を超えないように労働時間を抑制する現象が問題視されてきた。
1995年から最低賃金が1・73倍上昇したのを踏まえ、国民民主党は178万円への引き上げを要求している。
玉木氏は
「有権者との約束だ」
「(引き上げなければ)国民民主に期待した人にとってもゼロ回答だ」
と述べ、自民党が応じない場合は、政権運営にも協力しない考えを示した。
産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)の世論調査では、年収の壁について
「引き上げるべきだ」
とする回答が77・2%に上った。
物価高対策で最優先で取り組むべきことでも
「減税」
が32・7%と最も多かった。
一方でネガティブキャンペーンまがいの論調もある。
その1つが、基礎控除を75万円引き上げた場合、国と地方を合わせて7兆6000億円の税収減になるという
「政府試算」
だ。
上武大学の田中秀臣教授(日本経済論、経済思想史)は
「財源論が浮上したのは、財務省側の焦りの表れだろう」
「だが、財務省の省益よりも国民のために実施すべきだ」
「恒久的な減税になるように今年2024年の補正予算の1回に留めずに来年2025年以降の本予算に組み込んで効果を持続する方が望ましい」
と語る。
もう1つのネガキャンが、
「高所得者に恩恵」
というものだ。
年収210万円の人の減税額が所得税と住民税を合わせて約9万円なのに対し、年収500万円で約13万円、年収2300万円で約38万円という試算もある。
加藤勝信財務相は
「国と地方において減収が見込まれ、高所得者ほど減税の影響額が大きくなる傾向がある」
と述べた。
■「手取り増」と逆行
しかし、
「手取りの増加率」
でみると年収210万円で4・3%、500万円で2・6%、2300万円で1・7%となっている。
田中氏は
「金額で見れば高所得者層が有利に見えるが、所得との比率でみれば、低所得者の方が恩恵を受けることは明らかだ」
「『年収の壁』撤廃は国民民主党の看板政策で妥協はあり得ない」
「拒否すれば自民党も補正予算も通せず、政権の存立が危うくなるので吞まざるを得ないだろう」
との見方を示す。
国民民主党はガソリン税の
「トリガー条項」
の凍結解除や消費税率の時限的な5%引き下げなども掲げている。
加藤財務相は前出の会見で、トリガー条項の凍結解除で国と地方の減収が生じるとして、
「脱炭素に向けた潮流なども勘案しながら対応していく必要がある」
と言及した。財務省側がクギを刺した形にも見える。
田中氏は
「財務省は1度得た財源を失いたくない」
「財務省や自民党内の緊縮派は、論点を『年収の壁』に持って行き、消費税やトリガー条項の議論から目を逸らそうととする思惑もあるのかもしれない」
と推測する。
こうした中、厚労省は、会社員に扶養されるパートら短時間労働者が厚生年金に加入する年収要件(106万円以上)を撤廃する方向で最終調整に入った。
年収要件をなくせば保険料負担が新たに生じ、手取り収入が減る人も出てくる。
「手取りを増やす」
政策とは逆行する動きだ。
また、税制を巡っては、石破首相も防衛力強化の財源を確保する所得、法人、たばこの3税の増税の開始時期について、2024年年末の税制改正の議論で決着させる考えを示した。
石破首相は金融所得課税の強化に言及し、その後撤回する一幕もあった。
来年2025年夏には参院選も控えるが、前出の田中氏は
「現在は増税を言い出すのは難しいだろうが、7兆6000億円を取り戻しに動くため、将来的に『増税・負担増』路線になるだろう」
「防衛増税の開始はもちろん、石破政権が続けば、首相が掲げる防災省設置構想に関連して、インフラ整備のための『防災増税』を掲げるかもしれない」
と警鐘を鳴らした。

石破茂総理では日米関係の安定望めぬ 自分たちの国は自分たちの犠牲で守る覚悟を
【疾風勁草】(16) 弁護士・高井康行
2024/11/10
https://www.sankei.com/article/20241110-3XV6QQWF6VPCXIC26JNKKOZX7Q/
当時総理だった安倍晋三氏は平成29(2016)年11月17日夕(日本時間18日午前)、訪問先の米ニューヨークのトランプ・タワーで、次期米国大統領に就任することになっていたドナルド・トランプ氏と1時間半に渡って会談した。
各国の首脳の先陣を切る会談だった。
この時、安倍氏はトランプ氏にゴルフクラブを贈呈し、トランプ氏は安倍氏にゴルフウエアを贈呈した。
爾来(じらい)、安倍氏とトランプ氏は厚い信頼関係で結ばれ、それが日米関係に確固たる安定をもたらした。
その安定した日米関係は、アジアおよびヨーロッパの安定にも大きく寄与した。
まことに残念なことに、その安倍氏は令和4年7月8日、奈良市内の近鉄大和西大寺駅北口付近で非命に倒れた。
安倍氏が生死の境にあることを知ったトランプ氏は、令和4年7月8日、SNSに、安倍氏は偉大な人間でリーダーであり、私の真の友人で、更に重要なことに、米国にとって真の友人だと投稿して安倍氏を惜しんだ。
トランプ氏と安倍氏の強い絆を感じさせる出来事だ。
一方、石破茂氏は、トランプ氏が大統領だった平成31(2018)年にウォールストリート・ジャーナルのインタビューに対し、
「日本が米国に全面的な忠誠を誓うだけなら無視されるだろう」
「トランプ大統領とゴルフしなくてもいい、トランプタワーに行かなくたっていい」
「日本は手強いぞと思わせることが大事だし、ディールのカードを持つことが大事」
「安全保障でディールのカードを全く持っていない」
と語ったという(平成31(2018)年9月27日配信、ウォールストリート・ジャーナル日本語版「日本の次期首相、石破氏は日米同盟の再構築を提唱」=ピーター・ランダーズ、ミホ・イナダ=)。
この発言には、トランプ氏との信頼関係を確かなものにし、その上に堅固な日米関係を構築するという安倍氏の構想を全面的に否定しようとする石破氏の強い意思が露骨に現れている。
石破氏は首脳同士の信頼関係ではなく、ディールによって日米関係を維持しようとしていることになるが、首脳同士に信頼関係がない中でのディールは不安定で、下手をすると日米関係に深刻な亀裂をもたらす。
■石破氏は甘過ぎる
石破氏は今年2024年8月に発刊された著書「保守政治家−わが政策、わが天命」の中で、在日米軍基地の不可欠性(米国にとっての)、非代替性を根拠に、トランプ氏が米軍駐留経費の日本側負担割合を75%から100%にすると言い出しても、そのような負担割合になれば米軍が日本の傭兵になるがそれでもいいのかという議論が可能だと主張している。
要するに、在日米軍基地がトランプ氏とのディールのカードになると言っているのだ。
しかし、台湾に防衛費を請求すると言っているトランプ氏にそのような議論が通用するはずがない。
それに、米国が世界の警察官であるためには在日米軍基地が不可欠だが、米国が世界の警察官であることを止め、米国第一主義に徹するのであれば、その不可欠性はなくなる。
更に、トランプ氏が、韓国に駐留している米軍を引き上げるとも発言したことがあることを思えば、在日米軍を引き上げると言い出しても不思議ではない。
石破氏は甘過ぎる。
報道によれば、石破氏は、今月2024年11月中にトランプ氏と会談する方向で調整しているということだが、会談ができたとして、果たして、トランプ氏との間に安倍氏のような信頼関係を築けるのだろうか。
石破氏のこれまでの発言や、石破氏が長年安倍氏と敵対関係にあり、安倍氏の政策に否定的だったこと、あろうことか安倍氏の国葬の際に安倍氏を
「国賊」
と罵った村上誠一郎氏を内閣の要職に就けていること程度の情報は、当然、トランプ氏の耳に入っているだろう。
そのような石破氏が、トランプ氏との間で見せかけではない真の信頼関係を築くことができるのだろうか。
その中で石破氏が自分の理屈に基づくディールに拘れば、日米関係は不安定にならざるを得ない。
■予測不能の混沌とした状態に
いずれにしても、我々は、トランプ大統領の再登場により、世界が予測不能の混沌とした状態になりかねないことを覚悟しなければならなくなった。
第1次トランプ政権では、トランプ氏も初めての大統領職で、勝手の分からないところや遠慮があり、側近の忠言や諌言に耳を貸して自分の考えを修正したことがあったとされている。
しかし、第2次トランプ政権では、トランプ氏は自信満々で以前のように側近たちの意見に耳を傾ける気はなく、イエスマンだけを登用するのではないかと見る向きもある。
例えば、今年2024年8月30日に、マーク・モンゴメリーとブラッドリー・ボウマンは、ウォールストリート・ジャーナルに寄稿した
「トランプ勝利なら台湾は米国を頼れるか」
という記事において、第1次トランプ政権の国防戦略の策定に関わり、第2次トランプ政権では国防総省の要職に就く可能性があるとされているエルブリッジ・コルビー氏が、それまでタカ派的な対中政策を唱え台湾を強く支持していたにもかかわらず、最近になって中華人民共和国が台湾に侵攻しても米国が台湾防衛に駆け付けない可能性があると示唆するコメントをソーシャルメディアに立て続けに発信していると伝えている。
要は外交防衛の専門家が、第2次トランプ政権に登用されることを狙って、トランプ氏の主張にすり寄り始めていることを危険な兆候として指摘しているのだ。
こうした傾向を見れば、第2次トランプ政権では、トランプ氏の過激な意見や考えが側近たちによって中和されることなく、そのまま米国の政策となる可能性も十分にあると見ておかなければならない。
■駐留経費の負担増要求なら御の字
わが国のマスコミでは、第2次トランプ政権において、米軍の駐留経費の負担増が要求されるのではないかいうことが盛んに言われているが、その程度のことで済むなら御の字だろう。
米国第1主義にとってもっともやっかいなものは、拡大抑止政策だ。
トランプ氏にしてみれば、日本を核攻撃から守るために米国が核攻撃を受ける危険を引き受けるなどということはとんでもないことだろう。
現にトランプ氏は、1期目の共和党指名争いをしている時、駐留経費の負担増に日本が応じなければ米軍を撤退させると言い、日本や韓国の核兵器保有も容認すると言った。
この時は、当時のライアン下院議長の反対意見を受け入れて、その発言を修正した。
しかし、拡大抑止政策放棄、日本、韓国の核保有容認がトランプ氏の本音だろう。
独裁的傾向を強めるであろうトランプ氏に対して、経済重視・軽武装の宏池会路線で対抗することは難しい。
トランプ大統領の再登場は、我々に、自分たちの国は自分たちの犠牲において守る覚悟を持つことを求めている

「疾風勁草」には、疾風のような厳しい苦難にあって初めて、丈夫な草が見分けられるという意味があります。
刑事司法の第1人者として知られる元検事で弁護士の高井康行さんが毎月1回、コラムを連載し、世相を斬っていきます。
プロフィル
高井康行(たかい・やすゆき)弁護士、元東京地検特捜部検事。
昭和22年、愛知県生まれ。
早稲田大学法学部卒業後、昭和47年に検事任官。
東京地検刑事部副部長、横浜地検特別刑事部長などを歴任し、リクルート事件などを捜査した。
平成9年に退官し弁護士登録。
政府の有識者会議「裁判員制度・刑事検討会」委員を務めた他、日本弁護士連合会の犯罪被害者支援委員会委員長などを務めた。

高橋洋一「日本の解き方」
旧安倍派は巻き返せるのか 鍵握る岩盤保守層の奪還、不信任に備えて態勢作りを 石破首相をおろせないようでは情けない
2024.11/9 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241109-EGSEFNXEWNMGHK73SUGB6VMVII/
2024年10月の衆院選で自民党の旧安倍派は議席を大きく減らした。
今後、保守派が勢力を結集させたり、巻き返したりすることはできるのか。
自民党派閥の衆院での勢力図を見ると、旧安倍派は昨年2023年12月1日時点で59人いたが、衆院選後は無所属となった萩生田光一元政調会長と西村康稔元経産相を除く20人となった。
麻生派は40人から31人に、旧岸田派は34人から26人に、旧茂木派は32人から27人に、旧二階派は31人から21人となり、旧森山派は立候補した7人全員が当選した。
見事なほどに旧安倍派が大幅に減っている。
石破茂首相にとって、党内抗争としては上出来だったのかもしれないが、結果的に自民党は歴史的大敗を喫した。
党勢が表れる比例票について、今回2024年と前回2021年の衆院選を比較すると、前回の選挙より比例票を減らしたのは自民党と公明党、日本維新の会、共産党などで、増やしたのは国民民主党とれいわ新選組だった。
新興政党では参政党と日本保守党も一定の票を獲得した。
自民党、公明党、維新の票は、より右と言える参政党と保守党や、中道の国民民主党に流れたと見る事が出来る。
意外なようだが、立憲民主党は比例票は微増にとどまった。
小選挙区では自民党の自滅によって棚ぼたの議席を得た形だ。
尚、得票率でみると、自民党は民主党に政権を奪われた2009年の衆院選時に26・7%で、前回2021年は34・7%だった。
今回の衆院選では26・7%と政権交代時に逆戻りした格好だ。
維新と国民民主党は共に中道右派で政策が似ているので、単純化すれば、維新の減少分がそのまま国民民主党の増加となったとも解釈できる。
参政党と日本保守党には、自民党の岩盤保守層の票が流れたと見られる。
参政党は95人の候補者を立て、小選挙区で約135万票、比例で約187万票を獲得した。
日本保守党は30人の候補者を立て、小選挙区で約15万票、比例では約114万票を獲得している。
石破自民の政策は、安倍晋三政権当時よりかなり左傾化し、野田佳彦代表の立憲民主党と見間違うほど似通っていた。
となると、岩盤保守層は逃げ出し、受け皿が参政党や保守党になったのだろう。
公明党の減少は自然減と見ていいのではないか。
さて、旧安倍派が党勢を巻き返せるかどうかは、ひとえに逃げた岩盤保守層を取り戻せるかどうかにかかっている。
旧安倍派「5人衆」のうち、離党した世耕弘成前参院幹事長と、無所属の西村氏、萩生田氏、比例と重複しなかった松野博一前官房長官は勝利した。
彼らを中心として巻き返す他ないが、かつての第一派閥が今や第五派閥だ。
まずは、石破首相にどのように対峙するのかが課題だ。
自ら設けた
「自公過半数」
という甘い目標を達成できなかったのに居座りを続ける石破首相を降ろせないようでは情けない。
野党は、いつでも内閣不信任案を提出できるが、その時に備えて自民党内をリードできる態勢を作っておくことが、復権の第一歩だろう。 
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

トランプ氏勝利 安倍氏の功績で「石破首相でも渡り合える」 麗澤大の江崎道朗客員教授
広島「正論」友の会
2024/11/7 20:54
https://www.sankei.com/article/20241107-UKCGRSVE5BKORIKMVWLI3ZWP5Y/
広島「正論」友の会の第24回講演会が2024年11月7日、広島市中区のリーガロイヤルホテル広島で開かれ、麗澤大客員教授の江崎道朗氏が
「米大統領選と日本の安全保障」
と題して講演した。
江崎氏は、トランプ前大統領が勝利した米大統領選に言及し、
「日本は第2次安倍晋三政権以降、政治や安全保障の仕組みを立て直し、十分渡り合えるようになっている」
と指摘。
トランプ氏と石破茂首相との関係性を不安視する向きも日本国内であるとしつつ
「うろたえる日本を米国は見ている」
「どっしりと構えるべきだ」
と強調した。
中国の脅威が増大し、米国単独で向き合うのが難しい状況下で中国に対峙する以上、
「日本の協力が必要」
「トランプ氏は日本を邪険にできない」
と述べた。
トランプ氏の外交戦略を
「力による平和」
とした上で
「日本にも防衛力増強を求めるはずで、我が国の憲法改正は不可避だ」
「安倍氏が敷いたレールに沿っていけば、石破氏でもトランプ氏は遇する」
との見方を示した。

<正論>日米軍事連携で「力の空白」防げ
麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/11/8 8:00
https://www.sankei.com/article/20241108-3NGJJVOSLVNCZNQPZQY3V6ZF5U/?outputType=theme_uspe
米国の大統領選挙はトランプ氏が異例の大接戦を制した。
だが政治と社会の分断の傷は深く、そう簡単には癒やされまい。
米国第一主義の内向き傾向は強まり、海外への関与は減少し、米国の威信と指導力の低下傾向は止まらないだろう。
同盟国に今以上に自助努力を求めてくるのは確実だ。
■豪速球のトランプ氏に対し
他方、日本では総選挙で与党が過半数を割った。
信を失った首相は、辞任することもなく、少数与党で乗り切ろうとしているようだが、国内政治は混迷を深めるだろう。
経済、安全保障を問わず、豪速球のトランプ氏に対し、現政権が対等にキャッチボールできるとはとても思えない。
東アジアは台湾有事という火種を抱える。
米国の関心の低下、関与の減少、そして日本政府の機能不全が重なれば、東アジアに
「力の空白」
が生じることが懸念される。
ほくそ笑むのは台湾併合を狙う中国である。
「力の空白」
に乗じるのは中国のお家芸と言える。
2013年9月、オバマ大統領は
「米国は最早世界の警察官ではない」
と述べた。
世界各地の
「力の空白」
を容認したに等しい。
中国は、この機を逃さず、南沙諸島で岩礁の大規模な埋め立てを始め、軍事化を図った。
ロシアはクリミア半島併合を成し遂げた。
中国、ロシアは力の信奉者であり、
「力の空白」
には躊躇なく入り込む。
筆者は米国に亡命した中国人学者に
「中国とはどういう国?」
と質問したことがある。
彼は即座に
「『2人のカール』を愛する国だ」
と述べた。
「2人のカール」
とは
「資本論」
「共産党宣言」
で有名なカール・マルクスと
「戦争論」
で有名なカール・フォン・クラウゼビッツである。
両者の共通点は、
「戦争を政治の延長」
と見る現実主義者であり、
「戦争が止まる時は両者の武力が均衡した時だけである」
という力の信奉者であることだ。
戦争は
「血を流す外交」
であり、国益争奪の政治の延長に過ぎず、結局は軍事力が大きくものをいう。
■独善的な中国に対峙し
中華人民共和国建国の父、毛沢東は
「敵進我退、敵駐我攪(かく)、敵疲我打、敵退我追」
(敵が進めば退却し、敵が止まれば攪乱し、敵が疲れれば攻撃し、敵が退却すれば追撃する)
との基本戦略を残した。
強い相手には立ち向かわないが、非力と見れば容赦なく攻めたてる。
力の信奉者の面目躍如だ。
改革開放を推進したケ小平は
「韜光養晦(とうこうようかい)」
(爪を隠し、才能を覆い隠し、時期を待つ)
を掲げ経済建設に邁進した。
軍事力の貧弱さを自認、経済建設と並行し驚異的な軍拡を推し進めた。
国防費は30年間で約32倍に膨れ上がった。
かつて朱鎔基元首相は
「強硬になれるかどうかは実力次第」
と言った。
今や米国に伍する軍事力を備えた中国は、強硬で攻撃的になり、紛争の火種をまき散らしている。
南シナ海のほぼ全域の領有権を独善的に主張し、2023年8月には
「十段線」(それまでは「九段線」)
を示し、区域を拡大した。
2016年に国際仲裁裁判所裁定で南シナ海における中国の領有権主張は退けられたが、これを
「紙屑」
と切り捨て、一顧だにしない。
南シナ海侵出の歴史を見れば中国のやり口がよく分かる。
1950年代、インドシナから仏軍が撤退するや、中国はその空白に乗じて西沙諸島に侵攻。
1973年、ベトナムから米軍が撤退するや、機を見逃さず、西沙諸島全域を支配。
1980年代半ば、ソ連軍がベトナムのカムラン湾の部隊を縮小するや、すかさず南沙諸島西側を占拠。
1992年、米海軍が在比スービック基地から撤退を決めるや、南沙諸島に侵出し、ミスチーフ環礁を占拠し、スカボロー礁を支配した。
1992年に中国は領海法を制定し、南沙、西沙諸島のみならず尖閣諸島まで中国領土と明記している。
■日本の政局混迷の中で
中国は、常に力関係を瀬踏みしている。
相手が弱いと見るや、強硬に出るし、
「力の空白」
には躊躇なく入り込む。
チベット、新疆ウイグル自治区へと版図を広げたやり口は力の信奉者そのものだ。
フィリピンが今、中国の圧力に晒されている。
領有権問題でフィリピンの沿岸警備隊が中国海警の艦船に放水されたり、衝突されたりしている。
公船への放水や衝突などは国連海洋法条約違反である。
日本の海上保安庁の巡視船には決してしないことをフィリピン沿岸警備隊には実施する。
それはフィリピンが弱いからである。
石破茂政権は基盤が脆弱であり、政局は混迷し、東アジアにきめ細かく目配りする余力はないだろう。
米新政権も外交が正常に機能するには来夏2025年夏くらいまでかかる。
日米の機能不全で東アジアに
「力の空白」
を生じさせてはならない。
頼みの綱は、自衛隊と米軍だ。
民主主義国家の軍は政局の影響を受けにくい。
自衛隊と米軍は従前以上に連携を密にし、共同訓練を頻繁に行い、警戒を怠らず、即応態勢を維持する。
そして可能な限りそれを公開することだ。
日米の強固な軍事連携が今ほど求められている時はない。

自民、また譲歩 憲法審査会長に枝野氏「憲法改正・選択的夫婦別姓」担うポストも 岩盤保守層離れ拍車「自民『終わりの始まり』では」
2024.11/9 15:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241109-HETA6NXDR5MCHBALTUMOPNDIMI/
衆院選での
「自公与党の過半数割れ」
を受け、与野党は2024年11月8日、衆院各派協議会で、委員長と審査会長のポスト配分を確定した。
野田佳彦代表の立憲民主党は予算委員長だけでなく、憲法審査会長と法務委員長まで確保した。
自民党の党是である
「憲法改正」
が停滞する一方、岩盤保守層が警戒する
「選択的夫婦別姓」
の審議が加速する可能性がある。
石破茂首相の下、自民党の支持基盤が更に危うくなっている。

「自民党の『終わりの始まり』ではないか」
政治学者の岩田温氏は、自民党が、憲法審査会長と法務委員長を明け渡したことについて、こう語った。
石破自民党が惨敗した衆院選によって、前向きな
「改憲勢力」
は国会発議に必要な定数の3分の2を割り込んだ。
こうした中、憲法審査会長に就く立憲民主党の枝野幸男元官房長官は、自民党が憲法改正の優先事項に据える
「緊急事態条項の新設」
に反対し、憲法への
「自衛隊明記も不要」
との立場だ。
改憲慎重派に配慮した審査会運営が予想される。
更に、野田氏は2024年11月8日、党のX(旧ツイッター)の動画で、衆院法務委員長のポストを確保したのは
「選択的夫婦別姓の実現」
が狙いと明かした。
野田氏は
「野党は協力できると思うし、公明党も多分賛成だ」
「自民党を揺さぶるには非常に効果的だ」
と語った。
選択的夫婦別姓を巡っては、
「親子別姓」

「兄弟別姓」
に繋がり、
「親子の絆」
「兄弟の絆」
「家族の絆」
を危うくするとの指摘もある。
石破茂首相は総裁選で、
「選択的夫婦別姓の導入」
に前向きな姿勢を示していたが、所信表明演説(2024年10月4日)や、衆院選の政権公約では明確に触れなかった。
「岩盤保守層」
の反発を避けたとの見方もあるが、石破執行部が衆院選で強行した
「非公認」

「比例重複を認めず」
といった対応で、保守勢力は大きく縮小した。
一連の動きをどうみるか。
前出の岩田氏は
「まず、憲法審査会長を明け渡したのは、石破首相の『憲法改正はしない』という意思の表れではないか」
「法務委員長の件も深刻だ」
「もし、夫婦別姓が導入されて『親子別姓』『兄弟別姓』となれば、家族の一体感が保てるかは大いに疑問だ」
「岩盤保守層は、もう自民党には戻らないだろう」
「石破自民党の愚かさは留まることを知らない」
と語った。

正論12月号 覆面座談会「メディア裏通信簿」
2024/11/9 12:00
https://www.sankei.com/article/20241109-NHNWKFV7LRCX7DQZWNMLAW2GBM/?outputType=theme_monthly-seiron
★女史
石破茂さんが新首相になったのはちょっと想定外だったよねえ。
でも、もっとびっくりしたのは、石破さんが就任後は自民党総裁選で訴えた持論を変えたり封印したりして、何だか前とは別人になっちゃったこと。
マスコミに「変わった」とか叩かれて、今度の総選挙も、期待したほどの追い風が吹かなかったよね。
★先生
2024年10月15日付の朝日新聞「時時刻刻」が
「石破カラーどこへ 裏金・政治改革 『深い反省』でも具体策示さず」
として石破の変節を取り上げているんだが、ちょっと筆が鈍いというか、あまり厳しく
「石破はダメだ」
と言ってしまうと
「じゃあ高市早苗のほうが良かったのか」
という話になりかねないので、石破を全否定するわけにもいかないみたいだ。
それが朝日の辛い所で、どうにも中途半端な記事になっていたな。
★教授
朝日では2024年10月15日付「多事奏論」で高橋純子編集委員が
「摘んだ野花は飾るとしおれる」
と題して書いていて、石破批判としては秀逸でした。
「野花を摘んで花瓶に挿したら即しおれましたとさ」
と石破新首相を皮肉っていて、まあこれに尽きているなと思った次第です。
「高市氏が首相にならずホッとした――それだけは言えるとも言えるし、それだけしか言うことはないとも言える」
などとも書いてましたけどね。
★女史
朝日としては石破さんに期待していたけれど裏切られた、という思いが強いんだろうね。
★教授
2024年10月2日「天声人語」では
「石破さん、質問があります」
と書き出して、選択的夫婦別姓制度の導入に前向きだった以前の発言を紹介して
「あの話はどうなっていますか」
と問うています。
更に
「(総裁選で)反対派の高市さんにあなたが決選投票で勝った時は、『やっと政治が動くか』と期待する声もありました」
「ところが、一昨日に公明党と交わした連立政権の合意文書には、『別姓』の記載がありません」
と追撃≠オて
「権力を手にした途端に、あっさり転向ですか」
と不満たらたらです。
聞いた話ですが、この天声人語は朝日社内で非常に好評だったそうです。
★女史
この天声人語の中で、石破内閣には女性閣僚が2人しかいませんって非難がましく書いてるよね。
でも私、朝日新聞のウェブサイトの「役員・組織図」を見ちゃったんだけど、朝日の「役員など」には約30人中、女性らしき名前が4人くらいしかないんだよね。
石破内閣の20人中2人と大して変わらないじゃん。
こういうのを言行(原稿)不一致って言うんじゃない?
★編集者
どれどれ…確かに明らかに女性らしい名前は4人だけですね。
でも男、女とは明記されてませんし
「性自認は女だ!」
という人が他にいるかもしれません。
■石破が辞めると朝日が困る
★教授
コホン。石破首相は元々、政治資金パーティー券収入の不記載問題で党の処分を受けた議員についても、総選挙では公認するつもりでした。しかし十月四日付の朝日一面「裏金議員を原則公認へ」の記事などを受けて、方針を大転換させ、十二人の前議員を非公認としました。こういう事件では、メディアは当人が犯罪に関わっていようとなかろうと、政治家を血祭りにあげたがりますが、石破首相はそれに乗せられてしまったのです。
先生 今回、石破は党内融和よりも国民の共感を得ようと、メディアの口車に乗って不記載議員に厳しい態度に出たが、結果として自民党内に大きな亀裂が入っている。小泉純一郎が郵政民営化の反対派を敵視した二〇〇五年の「郵政解散」を思い出すな。ま、あのときほどの熱気は感じられないけど。
教授 まあ、選挙はテレビ、とりわけワイドショーがどういうふうに取り上げるかによって、結果はずいぶん違ってくるのですが、テレビ局でワイドショーをつくる人たちは基本的に朝日新聞を熟読していますから。突き詰めれば世論はある程度、朝日新聞の政治部がつくっているとみるべきかもしれません。
先生 一部メディアは石破をも血祭りにあげようとしていたよな。ただ、朝日なんかはここで石破を擁護しておかないと、石破が辞めた後に高市が首相に、という流れになったら大変だ。朝日にとっては難しい選挙だっただろう。
■左翼の内ゲバ*u発
★女史
でも野党第一党の立憲民主党もパッとしないと思ったよ。
★先生
2024年10月4日の読売新聞朝刊が自民と立憲民主の公約案を載せていたんだが、双方よく似ていて、しれっと入れ替えても読者は気づかないんじゃないかと思ったぞ。
これは代表の野田佳彦らが、公約を自民党に寄せたんだ。
恐らく立民の作戦だったんだろう。
★女史
細かいことを言えば、立民も
「原発ゼロ」
を封印したりしてたし。
でも本来の過激な主張を封印するっていうこと自体、石破さんのマネなのかも(笑)。
★教授
自民も立民も、左右の岩盤支持層ではなく中間層を狙いにきており、左右の尖った政策は引っ込めていたわけですね。
その結果、立民が右傾化しているように見えて、旧しばき隊(C.R.A.C.)の周辺関係者などは立民ではなく自民への投票を呼び掛けていたという話を聞きましたよ。
★女史
2024年9月24日だから野田さんが党代表に決まった直後だけど、X(旧ツイッター)にこんな投稿をしてた。
「これは『急がば回れ』なのです」
「自民党に対するオルタナティブをきちんと示すまで、たとえ自民が通ろうとも立憲に票を与えてはならない」
「そもそも、野党第一党のくせに自民党と同じようなこと言ってるほうが倒錯しとるだろうが」
「有権者ナメてんのか」。
昔ながらの過激な左の人たちは、野田さんの方針に猛反発してるみたい。
★教授
左翼の中での野田嫌いというのが凄く強烈だというのもあるんですよ。
彼は共産党と選挙協力しないことを明言していますし、安保法制を部分的に認めるという考えも左翼としては受け入れ難い。
ですから左翼の中で、立憲民主党を潰せ、野田を潰せという動きが強くなっているわけです。
★先生
それで共産党は意地になって、小選挙区に泡沫同然の候補を乱立させたわけだ。
立民の候補がいる所にまで後から共産が候補を立てたりとか。
うっかりすると億円単位で供託金没収になって大変だと思うが。
野党は野党でまとまれずに抗争を始めて、自民党は自民党で党内抗争がある。
★教授
なかなか不穏で、今後の政局は見通しにくい状況ですね。
★先生
左巻きの連中の一部は立民に投票したくないから、れいわ新選組の応援にも流れているようだ。
★教授
今回の総選挙で、れいわは比例代表東京ブロックの名簿一位で伊勢崎賢治氏を擁立していましたね。
この方、石破首相とは旧知の仲なのだとか。
★女史
石破さんが昨年2023年の自分のブログに書いてた。
「昨日は『ウクライナ戦争』の即時停戦を求める有識者の集会が議員会館で開かれ、日頃から敬愛する伊勢崎賢治・東京外大名誉教授からのお声掛けもあり、参加して参りました」
って。
★教授
石破氏は
「『今日のウクライナは明日の台湾、台湾有事は日本有事』という相当に短絡的な議論の危うさを改めて感じたことでした」
とも書いていました。
改めて読むと、もう自民党なのかれいわなのか分かりませんね。
★先生
左にウイングを広げるのが石破の持ち味なんだろう。
生前、安倍晋三が
「左に支持を広げるよりも右をきちんと押さえておかないと大変なことになる」
と常々、言っていたが、その心配が現実になりつつある。
何だかんだ言っても、左翼が本当に自民党に票を入れるわけないだろ。
★女史
そうだね。
TBS系「サンデーモーニング」でもお馴染みの元共同通信記者、青木理氏は、津田大介氏とのユーチューブ対談動画で、自民党に投票する人たちを
「劣等民族」
だと呼んでた。
けど逆に批判されてたね。
それで謝罪して発言を撤回し、地上波テレビ出演は当面自粛するんだって。
★教授
それでも文化放送には相変わらず出演していますし、総選挙の投開票日には同局の開票特番に出ることも発表されていました。
ラジオやネット動画では今後も活動を続けていくのでしょうか。
★先生
さすがにテレビ局としてはああいう輩を今後、出演させるわけにはいかないだろ。
危なくて仕方ない。
★女史
サンモニ関連では前法政大総長の田中優子さんも、ある集会で高市さんについて
「安倍さんが女装して現れた」
とか言って炎上してた。
★編集者
それについては元検察官の菅野志桜里元衆院議員がフェイスブックで
「自分の希望に沿わない女性政治家を『中身は男』と非難するのは、性差別です」
「しかも属性で人を貶めて笑いを取るのは、いじめの構造と同じです」
「フェミニストあるあるですけど、これを機にやめましょう」
と、お行儀の悪さをたしなめていました。
■後藤謙次より田崎史郎
★教授
自民党総裁選の当日、私はテレビ朝日の開票速報番組を観ていたのですが、1回目の投票で高市氏が1位になった時、元共同通信の後藤謙次氏が明らかにうろたえているように見えました。
★先生
それは俺も観てた。
確かに呆然として動揺していたな。
★教授
それででしょうか。
彼は高市氏が1位になった背景について、全国の党員に30万部のリーフレットを郵送した効果が現れたという、本質から外れた解説しかできませんでした。なぜ高市氏がこれだけの票を集められたのか、理解できなかったのでしょう。
★先生
その点、TBSの番組に出ていた元時事通信の田崎史郎は、総裁選の前半では見苦しいくらいに小泉進次郎推しだったけれど、途中で日本テレビの世論調査結果が出て小泉の失速が明らかになった辺りからは冷静になって、最後まで
「高市が勝つかもしれない」
と分析していた。
そういう意味では、後藤より田崎の方に俺は誠実さを感じたぜ。
★女史
田崎さんと言えば2024年10月1日のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」に出ていて、石破内閣の顔ぶれについて
「何か非主流派の在庫一掃セールみたいな感じ」
「派閥解消を理由にした余りに露骨な身内びいきの人事」
とバッサリ斬ってたね。
あれは痛快だった。
★編集者
リーフレットの話で思い出しましたが、2024年10月4日付の日本経済新聞に石破首相の著書『保守政治家 わが政策、わが天命』の広告が載っていました。
そこには
「総裁選出馬時、石破氏自ら各議員に手渡しした渾身の書!」
という謳い文句が載っていたのですが、これってセーフだったんでしょうか。
★先生
そりゃ総裁選のルールが公表される前に配り切ったんだろ(笑)。
★編集者
前々回(2024年10月号)で
「この本が売れて、内容が広まったら石破氏は『終わり』なんじゃないか」
とのお話がありましたが…。
★教授
配られたけれども、議員は誰も読まなかったということでしょう(笑)。
私は読みましたが、内容は酷いものですよ。
後になって目を通して
「読むんじゃなかった」
と思っている議員も、中にはいるんじゃないですかね。
ともあれ、総裁選の決選投票では岸田文雄前首相の一派が石破氏を後押しして、議員の間では人気がなかったはずの石破氏がついに首相の座に就きました。
それだけに、嘉悦大学の高橋洋一教授などは
「岸破(岸田+石破)政権」
と呼んでいますね。
★先生
岸田政権の経済政策を石破が全部継承する、という条件で岸田は支持したと言われているな。
もし石破が退陣した場合、岸田の首相返り咲きがあるかもしれないぞ。
★教授
仮にそうなると、一体なんで岸田さんは総裁選出馬を断念したんだろう、という話になってきますが…。
★編集者
そうなると、変な話ですね。
■日本人ヘイトと朝日新聞
★女史
この間、真田広之さん製作・主演のドラマ「SHOGUN 将軍」が米エミー賞で史上最多の18冠を獲得したって大きな話題になったよね。
それについて2024年9月17日のテレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」で、元フジテレビアナウンサーの菊間千乃弁護士が
「エンタメに関しては韓国の方が先に世界に認められた」
「日本としては置いていかれていたという感じがあった」
とコメントしてたのが気になったな。
これは何かの日本叩きのプロパガンダなのか、それとも彼女が本当にそういう風に思い込んでいるのか…。
★編集者
単によくある、五十代女性の感想じゃないっすか。
★女史
でも、この発言に対してはネットで色々と突っ込みが入ってた。
「アカデミー賞初受賞は日本・1951年『羅生門』、韓国・2020年『パラサイト』」
「アカデミー賞受賞回数は日本42二回、韓国5回」
といった具合にね。
今はマスコミ人の発言も、ネットの普及で一般の人に検証されるようになっているからね。
★先生
いずれにしろ、菊間の前後の年代の女性は本当に韓国の芸能が好きな人が多いよな。
★女史
そこでよく言われるのが、韓国は日本と違って徴兵制があるから、男たちがシャキッとして鍛えられているし包容力もあるんだと。
それはいいんだけど、
「戦争反対」
とか主張しているリベラルな価値観の持ち主が、一方でそんな事を言ってるんだよね。
要するに日本が悪くて、韓国はいいというね。
5年前にKポップファンの日本人女性2人が韓国男性にからまれて暴行された事件があった時も、さっきの青木理さんが
「通常なら報道されないニュース」
と、問題にする日本が悪いというような発言をしたじゃん。
仮に日本で在日コリアンが暴行されたら大々的に報じるのにねえ。
★先生
何で青木がテレビで重宝されるかと言えば、日本をディスってくれるからだろ。
何だかんだいって日本人は自虐的だから、ああいうキャラが求められるわけだ。
★女史
そう言えば、今回の
「劣等民族」
発言の後で周りの女の子たちに
「青木さんってどう思う」
って聞いてみたら
「ダンディーなおじさんで、昔からファンだった」
という子が結構いてビックリだった。
★教授
ダンディーな左翼と言えば、姜尚中・東京大学名誉教授を彷彿とさせますね。
★女史
私も昔、朝まで生テレビ!で姜尚中さんが出ているのを観て
「何でこの人があちこちのメディアで引っ張りだこなんだろう」
と不思議だったんだけど、やっぱり周りの若い女の子たちは
「物腰も柔らかくてかっこいい」
と言ってた。
外見が女性ウケするという点で、青木さんと姜尚中さんは似てるなあ、と思ったのよ。
★先生
青木は今回の
「劣等民族」
発言で地上波のテレビに出なくなるからテレビ局は早速、ポスト青木理を探し出すんだろうな。
いくらでも予備軍はいるだろ。
★教授
左の方々はテレビ出演には恵まれていますね。
さすがに青木氏は批判されましたが、それ以外の左翼の日本人ヘイトは基本的にお咎めなしですから。
朝日新聞の一連の
「従軍慰安婦報道」
などはまさに日本人ヘイトだったわけです。
一方で、保守派はなかなかテレビではお呼びがかからないのです。
★編集者
朝日は従軍慰安婦報道で叩かれましたが、確かに、あれもそうかもしれません。
■「自民党員は偏った集団」
★教授
朝日新聞の2024年10月10日付紙面では長谷部恭男早稲田大教授との対談で、杉田敦法政大教授が
「今回の総裁選での自民党員票の総数は有権者のほぼ1%で、必ずしも世論全体を反映するわけではない偏った集団だということを踏まえる必要があります」
「偏りのある集団が事実上、首相を決めているということにもなる」
と発言していました。
自民党員は
「偏った集団」
なのだというわけです。
それは左派の人から見ればそうかもしれないですけれども、何を基準に
「偏った」
と決め付けるのか。
如何なものかと思いますけれどね。
★先生
「首相を決めている」
というが、党員投票で党首を選ぶのは現代では普通だけどな。
日本以外の欧米先進国では大抵、政党の党首は党員投票で決まっている。
日本の場合、自民党でも立憲民主党でも党首を選ぶ際には議員票がモノをいう。
議員は一般有権者による選挙で選ばれているわけだから日本が一番、民主的だと見る事もできるだろ。
★教授
実態を見るなら、自民党員は全体としてそれほど保守的でもありません。
左派メディアはそれを敢えて極右の特殊な人たちの集団だと印象付けようとしているように見えます。
★先生
そうだな。
高市早苗だってメディアが言ってるほど右の人間じゃねえだろ。
安保政策についても高市は、むしろ石破よりも岸田に近いんじゃないか。
「アジア版NATO」
なんてことも言わないし。
それなのに、なぜ岸田は石破を推したのか。
左巻きのメディアが石破を推してきたことと併せて、理解に苦しむな。
★女史
石破さんと言えばこれまで防衛庁長官、防衛相を計3年弱もやってる人でしょ。
実際、石破内閣では岩屋毅外相、中谷元防衛相と防衛族が幅を利かせているように見えるけど、朝日新聞なんかは問題視しないんだね。
★先生
高市は堂々と靖国神社に参拝してきたし、
「首相になっても靖国に参拝する」
と公言していたのが攻撃材料にされてしまった面がある。
かつての安倍のように、首相になった場合のことは曖昧にしておけば良かったのに。
★編集者
もちろん靖国参拝はしてほしいですが。
★女史
でも石破首相、2024年10月の秋の例大祭では靖国神社に真榊を奉納したんだって。
これまで奉納したことはなかったけれど、首相になったんで菅義偉さんや岸田さんの先例にならったらしい。
★先生
いやあ、見事な変節ぶりだよな。
(文中一部敬称略)
(月刊「正論」12月号から)

<産経抄>石破首相の対米外交 安倍氏の手法真似てはどうか
2024/11/9 5:00
https://www.sankei.com/article/20241109-4UGHOLPPSRLPXJQ4ADOGE5ER6Q/
政治家の言葉は額面通りには受け取れない。
石破茂首相が2024年1月7日、米大統領選に勝利したトランプ前大統領と初の電話会談を行った後、記者団に述べたこのセリフもそうだろう。
「非常にフレンドリーな感じがした」
「言葉を飾ったり繕ったりするのではなくて、本音で話ができる方だ」 
▼その通りなら、日米両首脳の初接触としてまず成功だと言える。
とはいえ、会談時間は僅か5分間に過ぎない。
双方が通訳を介すので、実質的には2〜3分間ぐらいか。
これで本音で話し合える相手だと確信できるとは思えない。
▼2016年11月、トランプ氏が大統領選に当選した後の当時の安倍晋三首相との電話会談は、約20分間だった。
安倍氏は抄子に、ユーモアを交えて語った。
「彼はかなり強いリーダーが好きみたいで、幸い私も強権と言われているから」
「私にかなりシンパシーを感じている様子だった」。
▼今回、トランプ氏が各国指導者と行った電話外交の一部は会談時間が報じられている。
例えばフランスのマクロン大統領とは約25分間、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領とは約12分間である。
長ければいいわけでもないが、首相との5分間は如何にも短い。
▼単純比較はできないが、安倍氏とトランプ氏の場合、電話会談は30〜40分間が普通で1時間を超えることもあった。
対面での会談後、すぐにトランプ氏から電話がかかってきて
「シンゾーがいなくて寂しい」
とこぼされたこともあった。
▼「トランプ大統領とゴルフしなくてもいい、トランプタワーに行かなくたっていい」。
首相は2018年、米紙ウォールストリート・ジャーナルのインタビューに語っていた。
安倍氏の外交手法を否定するばかりでなく、たまには取り入れたらどうか。

<主張>自民の両院懇談会 「ガス抜き」で居座るのか 
社説
2024/11/9 5:00
https://www.sankei.com/article/20241109-Y7B52NA4OVNEHGDNOMPJYEDZCA/
不満のガス抜きを図って政権に居座ろうとしている―。
石破茂首相(自民党総裁)と自民執行部には、衆院選で示された民意を尊重するつもりがないことが改めて分かった。
自民が、大敗した衆院選後初めての両院議員懇談会を開いた。
出席議員から、石破首相と党執行部の責任を問う声が相次いだのは当然である。
石破首相は
「痛恨の極みだ」
「深く反省し、お詫びしなければならない」
と陳謝したが、本当に反省しているのだろうか。
何の責任も取らず、大敗の検証も示していない。
神妙な表情を作って反省の弁を述べてもけじめをつけたことにはなるまい。
石破首相と森山裕幹事長が本来取るべき行動は、潔く辞任した上で、落選した候補者から直接話を聞くことだ。
責任を問う声は上がったが、懇談会は石破首相続投を事実上容認する形となった。
衆院議員1人1人が自立の気概を持っていた中選挙区制の時代とは異なり、総裁と執行部が個々の議員よりも力を持つ小選挙区制の時代ならではの現象だろう。
安定した国政運営に当たれる議会構成を追求するのは与党を目指す政党の責務だ。
その観点からすれば、2024年9月の自民総裁選で石破首相を選んだ同党議員の責任は重い。
また、今回の懇談会で、衆院選の民意に逆らって首相続投を容認することになった自民は無責任の謗りは免れない。
これは自民が目測力と自浄力を低下させていることを意味する。
懇談会の首相続投支持は消極的なものに過ぎず、自民は一致結束して政権運営に当たれる状況にはない。
衆院選の比例代表で自民の得票数は令和3年の前回衆院選に比べ533万票も減り、1458万票だった。
一方、国民民主党は約350万票増で、参政党と日本保守党の票の合計は約300万票だった。
自民の失った533万票が流れた可能性がある。
これらには、安倍晋三元首相の政策を支持してきた岩盤保守層の離反が原因の動きもあるだろう。
自民はその現実を直視すべきである。
この層の支持も得られなければ安定した国政運営は難しい。
石破首相と現執行部にそれができるのか。

「痛恨の極み」石破茂首相、与党過半数割れを陳謝 自民が衆院選敗因総括の懇談会
2024/11/7 20:38
https://www.sankei.com/article/20241107-2BEZBLHVMFNKNK5A3IZKHUY7EY/
自民党は2024年11月7日、大敗した先の衆院選の敗因を総括する両院議員懇談会を党本部で開いた。
石破茂首相(党総裁)は冒頭、衆院選の勝敗ラインに掲げた
「与党過半数」
を下回った結果について
「痛恨の極みだ」
と述べた上で
「深く反省し、お詫びしなければならないと考えている」
と陳謝した。
出席者の一部からは執行部の責任を問う声があった一方、結束を求める声が多く上がった。
森山裕幹事長は
「強く責任を感じている」
「多くの国民から厳しい批判を頂いたことは、厳粛に受け止めなければならない」
と語った。
懇談会は約3時間に渡った。
意見交換は非公開で行われ、衆院選終盤で発覚した非公認候補が代表を務める政党支部に2000万円が活動費として支給されたことについて、説明を求める声が相次いだ。
また、衆院選の敗因分析の必要性や、党員・党友と有権者との感覚のずれを指摘する意見もあったという。
懇談会後、森山氏は記者団に
「(意見を)整理をして、今後の党運営に活かしていきたい」
と説明した。

自民「石破おろし」広がらず 衆院選大敗も、3時間の両院議員懇で明確な辞任要求は1人
2024/11/7 20:09
https://www.sankei.com/article/20241107-7NSXOTUSIRNLNJTDACXN7WTCZ4/
自民党が2024年11月7日に開いた両院議員懇談会では、大幅に議席を減らした先の衆院選を受け、複数の出席議員が石破茂首相(党総裁)を批判し、責任論に言及した一方、大半は首相の当面の続投を支持した。
与党過半数割れという危機的状況の中、
「内紛している場合ではない」
という声が高まっている。
懇談会は衆院選後初の総括の場だったが、
「石破おろし」
には発展しなかった。
出席議員の発言は報道陣に非公開だったが、3時間で約50人が意見を述べた。
出席議員によれば、冒頭の首相や森山裕幹事長の陳謝の後、口火を切ったのはベテランの船田元・元経済企画庁長官(旧茂木派)。
「一丸となってこの難局を乗り切らないと与党ではいられなくなる」
「色んな責任問題はあるが、まずは一致団結して難局を乗り切るべきだ」
と訴えた。
これに対して青山繁晴参院議員(無派閥)は
「2024年年末に予算編成をするわけで、その前に自ら潔く決意し、辞意を表明されるべきだ」
と主張した。
ただ、青山氏によれば、明確な辞任要求は自身1人だけで、7〜8人が衆院選敗北の責任論に言及した。
西田昌司参院議員(旧安倍派)は、来年2025年度予算案の編成のために首相の当面の続投に関しては理解を示した上で、
「党の体制を刷新しないと(来年2025年夏の)参院選を戦えない」
と語った。
とはいえ、懇談会は続投容認論が大勢。
尾崎正直衆院議員(旧二階派)は出席後、記者団に
「総じて『皆で石破総裁を支えていこう』ということはコンセンサス」
と述べた。
森山氏は懇談会終了後、記者団に、2024年年内の今年2024年度補正予算案や来春の令和7年度予算案の成立を期すことが大事だと強調し、退陣論を否定した。
目立ったのは敗因の検証を求める声だ。
特に、非公認候補が代表を務める政党支部に党が活動費2000万円を支給した問題に矛先が向いた。
柴山昌彦元文部科学相(旧安倍派)は
「如何に国民世論からかけ離れたものか、きちんと執行部に受け止めてもらい、検証を行うべきだ」
と発言した。
それでも2024年年内に首相が退陣に追い込まれる事態にはならなさそうだ。
首相との距離がある麻生太郎最高顧問(麻生派)は懇談会に出席したが、発言しなかった。
反石破勢力から期待されている高市早苗前経済安全保障担当相(無派閥)は欠席。
2024年11月5日、近しい議員らと会食した際も
「(党内が)ガタガタしていたら自民は野党になってしまう」
と結束を呼び掛けた。

「痛恨の極みだ」石破首相、自民の両院議員懇談会で衆院選大敗を謝罪
2024/11/7 16:22
https://www.sankei.com/article/20241107-XJQMEZOOGVOLZIRQVU37RBP234/
自民党は2024年11月7日、大敗を喫した衆院選を総括する両院議員懇談会を党本部で開いた。
石破茂首相は冒頭で
「痛恨の極みだ」
「深く反省し、お詫びしなければならない」
と述べた。
森山裕幹事長は
「強く責任を感じている」
「厳しい批判を頂いたことは厳粛に受け止める」
と語った。

石破首相とトランプ氏会談わずか5分の衝撃 韓国・尹大統領の半分以下 党の両院議員懇談会でも集中砲火、まさに四面楚歌
2024.11/8 11:32
https://www.zakzak.co.jp/article/20241108-J5S64FY5UVPINAX3WEKJIVUNAM/
「政権居座り」
に執着する石破茂首相(自民党総裁)が四面楚歌≠ノ陥りつつある。
2024年11月7日の党両院議員懇談会では、衆院選で勝敗ラインとした
「自公与党で過半数」
を割り込む大惨敗を喫した責任について集中砲火を浴びた。
国会運営では、少数与党ゆえ、躍進した国民民主党の意向に配慮せざるを得ない上、国会の最重要ポストの1つである衆院予算委員長を立憲民主党に譲り渡した。
米大統領選で勝利したドナルド・トランプ前大統領との電話会談は、何と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の半分以下という5分間。
米メディアには、石破首相の
「日米同盟不平等論」
を問題視する向きもある。
過去に現実軽視の持論を並べ立て、他人を批判し続けた
「特大ブーメラン」
が次々と刺さっている悪循環は続きそうだ。

「国民の期待に十分応えることができなかった」
「痛恨の極みだ」
「深く反省し、お詫びしなければならない」
「真摯に受け止め、改革に前向きに取り組んでいく」
石破首相は2024年11月7日、衆院選総括のために開催した両院議員懇談会で、こう陳謝した。
衆院選での自民党惨敗は
「国民の審判」
そのものであり、
「政権居座り」
こそが国民の期待に反するのではないか。
当然、参加者からは、執行部の責任を問う声が相次いだ。
投開票直後から辞任論を掲げていた青山繁晴参院議員は
「2024年年末に予算編成をするわけで、その前に自ら潔く決意し、辞意を表明されるべきだ」
と主張したという。
記者団にも
「『政権選択選挙』で負けたのに責任を取らないのでは、自民党が民主主義を掲げることはできない」
と言い切った。
西田昌司参院議員も
「党の体制を刷新しないと(来年2025年夏の)参院選を戦えない」
と訴えた。
石破執行部に対しては、
「非公認」
候補が代表を務める政党支部にも選挙前に2000万円を支給した判断を問題視する意見も続出した。
柴山昌彦元文科相は
「世論から如何にかけ離れているか、執行部はしっかり受け止め検証すべきだ」
と発言した。
小林鷹之元経済安保相も、執行部から事前に明確な説明がなかったと苦言を呈し、
「党が一丸となって政策を進めていく環境を作る必要がある」
と訴えた。
厳しい批判が噴出する中、馬の耳に念仏なのか、石破首相は具体的な責任論に言及しなかった。
森山裕幹事長も
「強く責任を感じる」
「厳しい批判は厳粛に受け止める」
「(2000万円は)非公認の人が選挙費用に使える仕組みにはなっていない」
と釈明したものの、そのまま続投する意向だ。
石破首相と距離を置く麻生太郎元首相は発言しなかった。
「ポスト石破」
を期待される高市早苗前経済安保相は欠席した。
衆院選で
「非公認」
となり無所属で勝利した萩生田光一元政調会長は、高市氏と連携する意向を示しているが無言を貫いた。
出席議員は執行部を除き約180人で、非公開で約50人が発言したが、大半は
「当面の続投」
を支持したという。
ある閣僚は
「ガス抜きになった」
と語っている。
石破政権は国会運営にも不安がある。
国会の委員会で最重要ポストの予算委員長を、立憲民主党に譲ることで合意したのだ。
予算委員長に野党議員が就くのは30年ぶりだという。
同委員長は採決日程の決定や議事進行などで大きな権限を持ち、局面によっては予算案審議が難航することも想定される。
■米報道日米に「緊張が高まる可能性秘めている」
石破政権は、外交でも不安は尽きない。
石破首相は2024年11月7日午前、米大統領選で勝利したトランプ氏と初めて電話会談を行った。
石破首相は
「日米同盟をより高い次元、段階に引き上げていくことで一致した」
「フレンドリーな感じがした」
「本音で話ができる人という印象を持った」
を手応えを語ったが、時間は5分間だった。
トランプ氏は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領とは約25分間、韓国の尹大統領とは約12分間も会談している。
前駐オーストラリア大使の山上信吾氏は2024年11月7日、自身のX(旧ツイッター)で、
「僅か5分しか相手にされず、英語も解さないのに、何を以て『非常にフレンドリー』と判断できるのか?」
「メディアの突っ込みが弱過ぎる」
と指摘した。
米メディアでは
「背後から銃で撃つ」
と党内外から批判された石破首相の政治スタイルを問題視する向きもある。
米紙ウォールストリート・ジャーナルは、自民党総裁選の投開票日(2024年9月27日)、石破首相が
「日米同盟を不平等だとして再構築を唱えてきた」
と指摘し、米政府との間に
「緊張が高まる可能性を秘めている」
と報じている。
同紙は、石破首相が
「概ね保守的で防衛にタカ派的」
としながらも、安倍晋三元首相や岸田文雄前首相とは異なり
「日米同盟の非対称的な側面に不満を抱いている」
と分析。
更に、2018年に石破首相に行ったインタビューから、
「トランプ大統領とゴルフしなくてもいい、トランプタワーに行かなくたっていい」
「日本は手強いぞと思わせることが大事だし、ディールのカードを持つこと(が大事)」
「安全保障でディールのカードを全く持っていない」
との、安倍氏とトランプ氏の盟友関係を批判的に語った発言を紹介している。
石破政権はどうなるのか。
政治評論家の有馬晴海氏は
「両院議員懇談会は『ガス抜き』で終わったようだが、『石破おろし』を巡る自民党内の見方は甘い」
「選挙を控える参院議員の中では退陣論も挙がる」
「『石破カラー』で支持率回復の目もあるが、石破首相は演出は上手くない」
「我慢強さを見せせ、耐えるしかない段階だが、全てにおいてヨタヨタで、ちょっとしたきっかけで政権が終わる可能性はある」
と語った。
外交はどうか。
評論家の八幡和郎氏は
「トランプ氏との5分だけの電話会談は象徴的だ」
「石破首相のキャラクターと、トランプ氏の相性も懸念されている」
「重要なのは『本音で話す』ことではなく、『メンツを潰さないよう迎合しているかに見せて誘導する』ことだ」
「石破政権には厳しい宿題が多く課されている」
と分析した。

「トランプ側近の本音」石破首相の評価は? パイプ持つ日本保守党・島田洋一議員が聞いた「世論に迎合する信用できない男」
2024.11/8 15:24
https://www.zakzak.co.jp/article/20241108-RH7XVVVQKJJWFGBDK6T74MESFE/
石破茂首相は2024年11月7日、米大統領選で勝利した共和党のドナルド・トランプ前大統領と電話会談した。
首相はトランプ氏の印象を
「非常にフレンドリーな感じ」
と述べたが、トランプ氏周辺は実際のところ、石破首相や石破外交をどう見ているのか。
国際政治学者で共和党やトランプ陣営と太いパイプを持つ日本保守党の島田洋一衆院議員に
「トランプ側近の本音」
を聞いた。
石破首相は電話会談でトランプ氏に祝意を伝え、日米同盟をより高い次元に引き上げる考えで一致したと話した。
だが、大統領選直後にトランプ氏側近らとコンタクトを取ったという島田氏は
「衆院選にも敗北して政治力もないとして、トランプ氏周辺で石破首相の評価は高くない」
「マイナスからのスタートというより、スタートできるかも怪しい」
と指摘する。
島田氏によると、
「日米地位協定の見直し」

「アジア版NATO(北大西洋条約機構)構想」
といった石破首相の持論にも、トランプ陣営の反応は冷ややかだという。
「日米地位協定の改定は米軍の機密保護や米兵の身の安全に関わるため、米国は超党派で反発している」
「アジア版NATOについては、石破首相が発信を控えていることが、却って『世論に迎合するような信用できない男』と見られているようだ」
石破首相とトランプ氏は、早期に対面での会談を調整する方針を確認したというが、島田氏はこんな見方を示す。
「会談では米国と同じ路線で取り組む態勢が出来ていると、しっかりプランを示して行動できるかが重要だ」
「例えば岩屋毅外相は中国寄り≠ニ見られていて、防衛相時代の2018年には韓国海軍による自衛隊機へのレーダー照射問題に対応出来なかった」
「『人事は政策』であり、情報発信にもなるので、刷新すべきではないか」
トランプ氏が2016年の大統領選に勝利した際には、安倍晋三元首相がトランプタワーを訪問するなどして蜜月関係を築いた。
「トランプ政権発足直後の朝鮮半島危機や、中国に対する締め付けにも、安倍元首相は真っ先に協力するなど、間髪入れずにサポートする行動が信頼関係を固めた」
と島田氏は分析する。
これまで学者として北朝鮮による日本人拉致問題や日米関係の強化に取り組んできた島田氏だが、衆院選で日本保守党から出馬して当選し、今後は国会議員の立場で臨むことになる。
トランプ陣営の反応について島田氏は
「日本保守党から出馬し当選したことを
『米国で言えばトランプ現象に値するものだと理解している。日本保守党と連携していきたい』
と言われた」
「日本保守党の『日本第一』は、トランプ氏の『米国第一』と通じ、『脱炭素原理主義』に異を唱える基本線も一致する」
と明かした。
トランプ陣営は今、外交路線をどう考えているのか。
島田氏は
「中国を『主敵』と位置付け、軍事利用可能な技術を含む最先端ハイテク分野や知的財産で厳しく締め上げて供給網から外すことを検討している」
「トランプ氏は経済分野の交渉で習近平国家主席が誤魔化そうとしても許さないだろう」
との見方を示した。

首相に安心して辞めてもらうため
政界十六夜 石井聡
2024/11/8 10:00
https://www.sankei.com/article/20241108-CEBHVOQ4UJKA5BOFYOEHEQV5GQ/
つい最近まで
「政治家というより評論家」
との評もあった人なら、衆院選大敗を喫しても政権の座にとどまろうとするトップについて、第三者としてどう語っただろう。
敗因は専ら自民党にあり、自分ではないと言わんばかりの石破茂首相は、国民民主党などの協力を当てにした延命工作に勤しんでいる。
首相は衆院選最中の
「掌返し」
は元より、自ら命名した
「納得と共感内閣」
も有権者に納得どころか拒否された。
産経新聞は選挙後の2024年10月29日付朝刊の主張(社説)で
「首相の居座りは許されぬ」
と、直ちに辞職して新総裁選出に移行すべきだと指摘した。
読売は
「速やかに進退を決することが憲政の常道」、
朝日も
「政権の継続は至難の道」
と社説で書いた。
国政や政権政党に対する新聞社のスタンスには異なる点があるものの、敗北した責任者の出処進退を巡る見解を普通に考えればこうなる。
しかしながら、首相が新聞の提言に耳を傾ける気配はない。
衆院選では立憲民主党が50議席増と躍進しながら、野党連立政権への流れを作れなかった。
特別国会の首相指名選挙で、決選投票を経て石破首相への指名が見込まれることも、切迫感を失わせているのだろう。
衆院選翌日の敗戦に関する総裁会見で、首相は
「政治改革や経済対策などの課題に先頭に立って取り組む」
と辞めないことを明言し、大きな理由の1つに
「国政は一時(いっとき)たりとも停滞が許されない」
点を挙げた。
就任直後の国政選挙で大敗を呼び込み、与党の自民、公明両党以外の賛成を得なければ予算も法律も通らない政治状況を生じさせたのだ。
その張本人がとどまること自体が政治の空白を生むという判断を持たないなら、如何ともし難い。
空白を拡大させないため、次の手立てを早急に講じるしかない。
それは、野党に責め立てられて行き詰まる前に、自民党内で首相を退陣に追い込み、新総裁の下で立て直しを図るという自浄作用だ。
来年2025年の参院選の前に再び衆院選を行い、議席を挽回しておくことも課題となろう。
どうも
「〇〇おろし」
という言葉には
「反逆」
「足を引っ張る」
という悪いイメージが伴うようだ。
世論には
「すぐに辞めなくてもよい」
という一種の判官びいき≠烽り、大人しい自民党議員たちに二の足を踏ませている。
異常事態の打開には不可欠な作業なのにである。
その実現には石破首相に取って代わる人物が決起しなければ始まらない。
例えば、先の総裁選で惜敗した高市早苗前経済安全保障担当相や、衆院選後に党選挙対策委員長を早々に辞任した小泉進次郎元環境相らである。
総裁選を戦ったばかりだから政権構想の準備はあるはずだ。
高市氏は衆院選当選後、執行部に対して
「徹底的に自民党を立て直して頂きたい」
と注文していた。
他人事ではなく、自らそれに当たる事が求められる場面ではないか。
むろん、決起する人を支える勢力の再結集も急がなければなるまい。
旧派閥の枠を超えて
「保守派」
どうしの連携などダイナミックな動きを作ることができれば、党再生の活力にもなる。
昨年2023年来の
「岸田おろし」
は気配だけで不発に終わった。
「今はまだその時ではない」
などと身を潜めているのは、自分自身の当座の生き残りには役立つとしても、国の危機を等閑視するに等しい。

中国、韓国が利用する石破首相の歴史観 過去の言動繰り返せば付け入る隙に 
阿比留瑠比の極言御免
2024/11/7 1:00
https://www.sankei.com/article/20241107-3K6TVFPG6RPOZDBYUBB4CSA2ZI/
まだ石破茂首相のことを保守派だと見做していた20年以上も昔の話である。
筆者は当時、安倍晋三元首相や中川昭一元財務相らが熱心に取り組んでいた偏向歴史教科書問題や慰安婦問題など保守系の運動に関わろうとしないことをいぶかり、それらへの参加を促したことがある。
だが、返事はそっけなかった。
「そういうのは、もういいよ」
この時は、単に余り関心がないのかと流したが、徐々にそうではなくて歴史認識自体が大きく異なるのだと分かってきた。
石破氏の考え方は、むしろ左派・リベラルに近かった。
それを反映し、2024年9月の自民党総裁就任時などに、中国や韓国は首相の歴史観を理由に概ね歓迎を示した。
例えば韓国の左派紙、ハンギョレ新聞は同月2024年9月30日の社説で書いている。
「歴史問題についても『政治的ライバル』だった安倍元首相とは異なり、何度も合理的な見解を明らかにしたことがある」
「(中略)謙虚な歴史認識を示してくれることを期待する」
また、共産党の機関紙「しんぶん赤旗」(2024年10月18日付)は、首相が平成18年9月23日付の毎日新聞鳥取県版にこう語ったことを紹介している。
「最近は、自民党の若い議員を見ても、怖い」
「過去の戦争を『全て正しかった』と考えていて、頭は大丈夫かと疑いたくなる」
「日中戦争は明らかに侵略戦争だし、韓国併合は植民地化(だ)」
こうした首相のこれまでの言葉については、月刊誌「明日への選択」2024年11月号の記事
「かくも危うい石破首相の『歴史認識』」
がよくまとめていたので、許可を得て引用する。
それによると首相は平成29年5月、韓国紙、東亜日報のインタビューで慰安婦問題についてこう語った。
「納得を得られるまでずっと謝罪するしかないでしょう」
もっとも、その後の産経新聞の取材に首相は
「『謝罪』という言葉は一切使っていない」
「『お互いが納得するまで努力を続けるべきだ』と話した」
と否定している。
とはいえ、
「努力」
をどう翻訳(意訳)すれば
「謝罪」
に入れ替わるのか理解に苦しむ。
中国共産党系の新聞、世界新聞報のインタビューも防衛相時代の2020年に受け、こう述べたとされる。
「日本には南京大虐殺を否定する人がいる」
「30万(人)も殺されていないから南京大虐殺そのものが存在しないという」
「何人が死んだかと大虐殺があったかは別問題だ」
「日本は中国に謝罪すべきだ」
これについても首相は月刊正論2020年9月号で
「大虐殺があったとは言っていないよ」
と否定しているが、聞き手の評論家、潮匡人氏はこうたしなめていた。
「ですが、そう相手に受け取られる対応も、事実関係で日中間に隔たりがある以上、国益の擁護者として慎重であるべきではなかったかと」
まさにその通りである。
首相が実際にどのような表現を使ったかは判然としないが、相手に利用されるようなことを述べたのは事実だろう。
来年2025年は終戦80年を迎える他、日韓国交正常化60周年にも当たる。
中国も
「抗日反ファシズム戦争勝利80周年キャンペーン」
を準備しているという節目の年である。
韓国や中国の反日勢力がさまざまな仕掛けをしてくると予想できるが、首相が過去の言動を繰り返すようなら、付け入る隙を与えることになろう。
もっとも、それまで首相を続けていられるかどうかは分からないが。
(論説委員兼政治部編集委員)

衆院選で与党過半数割れ 産読朝は首相に辞任を求める 毎東日は熟議の合意形成促す
社説検証
2024/11/6 9:00
https://www.sankei.com/article/20241106-3AZLN7SFRNM3VM35Q5UTMPRLOI/
第50回衆院選は自民党が公示前の議席を大幅に下回り、連立政権を組む公明党と合わせても過半数に届かなかった。
立憲民主党は躍進し、国民民主党は勢力を4倍に拡大した。
産経、読売、朝日は石破茂首相に責任をとって辞任するよう求めた。
産経はまた、国政を停滞させぬよう、各党は安定政権の樹立に向けて努力すべきだと説き、毎日、東京、日経などは、熟議を通じた合意形成を促した。
自民の派閥パーティー収入不記載事件で、石破首相は不記載の候補者を非公認にしたり、比例代表との重複立候補を認めなかったりした。
一気に事を決めずに騒動を続けたのである。
産経は
「世間の関心が『政治とカネ』一色になったのはそのせいでもある」
と断じ、
「言い訳選挙」
になったことで優勢に戦うことができなかったと敗因を分析した。
与党過半数というのは首相自身が設定した勝敗ラインだ。
産経は
「石破首相が政権に居座ろうとするのは信じ難いことだ」
「責任を取って潔く辞職すべきである」
と強調し、
「自民は速やかに総裁選を実施し、新総裁と新執行部が他党と交渉するのが望ましい」
と論じた。
読売は
「大幅な議席減は、政治とカネの問題に象徴される、長期政権の驕りや緩みに対する国民の不信感を反映した結果と言えるのではないか」
との見方を示した。
「政権に居座り、政局の混乱を長引かせることは許されない」
「速やかに進退を決することが憲政の常道である」
と石破首相に退陣を迫った。
朝日は
「石破政権に対し、国民が『不信任』を突き付けた」
「裏金問題に対する国民の怒りや不信を甘く見た結果に違いない」
とし、
「石破首相は職を辞すのが筋だ」
と主張した。
首相への不信任は、自民党政治への不信任だとして、
「自民も今度こそ本気で実態解明に取り組まねばならない」
と訴えた。
毎日、日経、東京は明示的には辞任を求めなかった。
毎日は自民の敗因について
「第2次安倍晋三政権以降に深刻化した政治の歪みや驕りを、根本から正そうとしなかったことだ」
と指摘。
日経は政治資金問題で
「生温い対応に終始し、有権者の不信感を拭う事は出来なかった」
と分析した。
東京は
「派閥の裏金事件に自らけじめを付けなかったことに対し、民意は政治腐敗を明確に拒んだ」
と訴えた。
特別国会での首相指名選挙に向けて与野党の多数派工作が活発化している。
その結果如何にかかわらず、立民の影響力増大が予想される。
産経は、集団的自衛権の限定行使は憲法違反という考えを変えず、反撃能力の保有にも消極的な立民について
「これで国民を守れるのか」
「この政策では日米同盟を危機に陥れた旧民主党政権の二の舞いになる恐れがある」
と政権担当能力に疑問符を付けた。
読売も
「『寄り合い所帯』で、安全保障やエネルギーなど基本政策でさえ一致しているとは言えない」
「そうした現状で、他の野党と政策協議ができるのか」
「まずは立民内の基本政策をしっかりと固めることが不可欠だろう」
と釘を刺した。
朝日は
「与野党が拮抗する政治状況を、立法府の行政監視機能を立て直し、熟議を通じた丁寧な合意形成に繋げてもらいたい」
「立憲の責任と役割は極めて重くなった」
と記した。
毎日も立民に対し
「国会での存在感の高まりに見合った責任を果たすべきだ」
と注文し、
「与野党が伯仲する政治状況下では、緊張感ある論戦を通じて国民本位の合意を見い出すことが欠かせない」
と説いた。
日本の政治は新たな局面に突入した。
来年2025年夏の参院選を睨み、与野党の攻防は激しくなるだろう。
だが、スピード感をもって政策の合意形成を図っていかなければ、迷惑を被るのは国民である。
与野党はその事を肝に銘じてもらいたい。

■衆院選での与党過半数割れをめぐる主な社説
【産経】
・審判を重く受け止めよ/安定した政権の構築を求める(10月28日付)
・首相の居座りは許されぬ/直ちに辞職し新総裁選出を(29日付)
【朝日】
・国民から首相への不信任だ(28日付)
・信失ったままでは困難(29日付)
【毎日】
・「政治とカネ」に重い審判(28日付)
・不信拭う改革が最優先だ(29日付)
【読売】
・長期政権の驕りが不信招いた/国政の停滞は避けねばならない(28日付)
・首相は責任の重さを自覚せよ/政権の枠組み作りが焦点となる(29日付)
【日経】
・自民不信を突きつけた厳しい審判(28日付)
・国政の停滞回避へ責任ある行動を(29日付)
【東京】
・民意は政治腐敗拒んだ(28日付)
・熟議の政治を取り戻せ(29日付)

<主張>与党「過半数割れ」 審判を重く受け止めよ 安定した政権の構築を求める
社説
2024/10/28 5:00
https://www.sankei.com/article/20241028-FCCUJHFOJVJ47OD67N322RXKGY/
第50回衆院選の投開票が行われた。
政権の信を問うと臨んだ石破茂首相は勝敗ラインに自民党、公明党の与党過半数を設定していたが、届かなかった。
立憲民主党は躍進し、国民民主党も議席を伸ばした。
自民にとって野党に転落した平成21年の衆院選以来となる歴史的敗北だ。
首相は選挙結果を重く受け止めねばならない。
今後自民は非公認当選者の追加公認を図る見通しだ。
国際情勢は厳しく、混迷の度合いを増している。
今後、特別国会で首相指名選挙が行われるが、各政党は安定政権を作るべく努力してもらいたい。
国政を停滞させてはならない。
■言い訳選挙では勝てぬ
今回の大敗は、石破首相と自民執行部が
「言い訳選挙」
にしてしまったことが大きい。
言い訳選挙で優勢に戦うことなど望むべくもない。
自民の旧安倍派などの派閥パーティー収入不記載事件への有権者の怒りはくすぶっていた。
それにうまく対応できなかったのが首相だった。
就任後、不記載の前議員の非公認を増やし、比例代表との重複立候補を認めなかった。
しかも一気に事を決めず騒動を続けた。
世間の関心が
「政治とカネ」
一色になったのはそのせいでもある。
選挙戦最終盤には自民が、非公認にした候補が代表を務める政党支部に活動費2000万円を支給したことが報じられ、首相は党勢拡大のためで
「選挙に使うことはない」
と釈明した。
これも有権者の投票行動を左右した可能性がある。
有権者や他党からどう見られるかを考えなかった石破首相や森山裕幹事長には、自民内から疑問の声が上がった。
石破首相は高市早苗前経済安全保障担当相との協力関係構築にも失敗し、閣僚人事で挙党体制を作らなかった。
自民の岩盤支持層の離反を招き、票が日本保守党や参政党などへ流れた。
国会論戦も十分に行わず早期解散に走った。
これで勝てると思っていたのなら信じ難い。
衆院選で政治とカネの問題への有権者の憤りが改めて示された。
各党は政治改革の具体策で合意し、速やかに実行に移すべきだ。
それを怠れば政治不信に拍車がかかる。
言い訳選挙になったのは、もう1つ理由がある。
それは、石破首相が政治とカネの問題を上回る、または匹敵するような政策上の大きな争点を国民に示せなかったことだ。
衆院選は常に日本の独立と繁栄、国民の生活と暮らしがかかった、日本の針路を決める政権選択選挙なのである。
にもかかわらず日本の針路を巡る本格的な論戦は展開されなかった。
とりわけ日本を守る安全保障が重視されなかったのは残念だ。
■立民は国を守れるのか
台湾有事の懸念が高まっている。
公示の前日には、中国軍が台湾を包囲する形で大規模な演習も行った。
今回の衆院選で選ばれた議員が台湾有事に直面する可能性がある。
北朝鮮の軍はウクライナ侵略に加担する見通しだ。
朝鮮半島有事がロシアを含む日本有事へ拡大することもあり得る。
その危機が十分には語られず、抑止力のための防衛力の抜本的強化、国民保護などの具体策の議論が深まらなかったのは問題だ。
立民の影響力は増大する。
野田佳彦代表は外交・安保政策の継続性を重視する考えを示す一方で、集団的自衛権の限定行使は憲法違反という党の立場を変えていない。
反撃能力の保有にも積極的ではない。
これで国民を守れるのか。
この政策では日米同盟を危機に陥れた旧民主党政権の二の舞いになる恐れがある。
政策上の欠陥を抱えたままの立民に政権担当能力があるのか疑問だ。
経済を巡っては、各党がこぞって消費税減税や給付金支給などの物価高対策を示した。
だが財源を含む具体化の道筋には曖昧なものが多く、バラマキ色が目立った。
物価高に負けない賃上げを果たし、デフレからの完全脱却を確実にするには、生産性を向上させて企業の収益力を高める取り組みが欠かせない。
そうした積年の課題を解決しなければならない。
憲法改正の動きを後退させてはならない。
自民の大敗に加え、改憲に前向きな日本維新の会が振るわなかった影響は大きい。
自衛隊明記や緊急事態条項の創設は急務で、国会は改憲原案の条文化を進めるべきだ。

<主張>国民の審判 首相の居座りは許されぬ 直ちに辞職し新総裁選出を
社説
2024/10/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20241029-CEB23AAJIJPI7NMIRKWA2U4OUQ/
衆院選で大敗を喫した石破茂首相(自民党総裁)が2024年10月28日の記者会見で、引き続き政権を担う意欲を示した。
自身が設定した与党過半数という勝敗ラインを割り込む大敗の責任を取らずに、石破首相が政権に居座ろうとするのは信じ難いことだ。
責任を取って潔く辞職すべきである。
自民は比較第1党に踏みとどまった。
友党の公明党と共に政権構築を目指すのは分かるが、それは国民の信を失った石破総裁の下ではあり得ない。
自民は速やかに総裁選を実施し、新総裁と新執行部が他党と交渉するのが望ましい。
■本当に反省しているか
石破首相は会見で、衆院選の審判を
「真摯に厳粛に受け止める」
と語った。
だがその言葉とは裏腹に、
「国政の停滞は許されない」
と繰り返し、
「安全保障、国民生活、災害対応に万事遺漏なきを期すことも私どもが負うべき責任だ」
と述べた。
そこには反省が感じられない。
国民は衆院選で石破首相に国政運営を託したくないという判断を示した。
それが何故分からないのか。
有権者の審判を無視するトップが政権の座に留まろうとして国民の支持を得られると思うなら甘過ぎるし、民主主義から外れている。
全ての自民国会議員は、石破首相の続投こそが、国政の停滞を招くと知るべきである。
自民の小泉進次郎選対委員長は2024年10月28日、
「選挙の結果責任は選対委員長が引き受ける」
として辞任した。
小泉氏は自身の進退について
「目標を達成出来なかったのに責任を取らない自民党では、不信感の方が大きいと思う」
と語った。
これは石破首相、森山裕幹事長にこそ言えることである。
自民千葉県連会長の桜田義孝元五輪相は
「議席をあれだけ減らした」
「責任はある」
と述べ、首相や執行部の早期退陣を促した。
これが国民感覚に沿った判断だろう。
石破首相は、第1次安倍晋三政権時の参院選で自民が大敗し
「ねじれ国会」
となった際に、続投を表明した安倍首相を攻撃した。
党総務会で
「(安倍)首相は『私か小沢一郎民主党代表かの選択だ』と訴えたのに、どう説明するのか」
と非難した。
代議士会では
「首相は『反省すべきは反省する』と言っているが、何を反省し、どう改めるのかはっきりしてほしい」
と責め立てた。
同じ事を石破首相に問いたい。
2024年10月28日の会見で
「自民党は心底から反省し、生まれ変わらなければならない」
と語ったが、トップである自身がまず責任を取るべきだろう。
麻生太郎政権時に農林水産相だった石破首相は、事実上の退陣を迫ったこともある。
過去の言動との整合性がなければ、石破首相への信頼は集まらない。
首相の言葉は限りなく軽いものとしてしか受け取られまい。
■森山幹事長も責任重い
他人に厳しく自分に甘い、主権者である国民の審判を軽んじる。
そこに謙虚さは見当たらない。
このような有り様で与党は特別国会の首相指名選挙に確実に勝てるのか。
よしんば勝ったとしても、自民党内からは辞任論が出て、石破首相の求心力は低下している。
安定した政権運営が出来るのか。
森山幹事長の責任も重い。
選挙戦最終盤には、自民が非公認にした候補が代表を務める政党支部に活動費2000万円を支給したことが報じられ、
「政治とカネ」
を巡る批判に拍車を掛けた。
石破首相は
「選挙に使うことはない」
と述べたが説得力に乏しかった。
支給を主導したのは森山氏だったとされる。
石破首相の就任後に、臨時国会で予算委員会を開かず早期に解散するよう進言したのも森山氏である。
首相と森山氏は衆院選を有利に展開しようと党利党略に走ったが、思惑外れに終わった。
政府与党は首相指名選挙を行う特別国会を2024年11月11日に召集する方向で調整している。
だが、憲法第54条は衆院選投票日から30日以内の召集を定めている。
殊更引き延ばすことはあってはならないが、国会議員中心の自民総裁選を実施するくらいの日程的余裕はある。
自民は新総裁を選び、出直しを図らねば信頼回復は遠く、来年2025年の参院選でも有権者から厳しい審判を受けるだろう。
石破首相が今、日本と国民、党のために出来ることは速やかに辞任することしかない。

衆院選自公惨敗 長期政権の驕りが不信招いた
2024/10/28 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20241028-OYT1T50056/
◆国政の停滞は避けねばならない◆
自民、公明の与党が衆院選で惨敗し、過半数を割り込んだ。
今後、一部の野党の協力を得て、引き続き自公が政権を担い続けられるのか。
あるいは、立憲民主党を中心とした野党勢力が政権交代を起こせるのか。
政局は一気に流動化する情勢となった。
また、
「自公で過半数」
を勝敗ラインに設定していた石破首相の進退も焦点となる。
■政局の流動化は確実
第50回衆院選が開票された。
自公は、2012年の政権復帰以降、経験したことのない逆風に晒された。
大幅な議席減は、政治とカネの問題に象徴される、長期政権の驕りや緩みに対する国民の不信感を反映した結果と言えるのではないか。
一方、多くの野党は議席を増やしたが、理念や基本政策の異なる各党で協力できるかは見通せない。
自公、立民それぞれが過半数確保に向け、多数派工作を繰り広げることになりそうだ。
与野党の勢力が伯仲することで、予算案や法案を巡る攻防が激化して政策遂行が遅れる事態が懸念される。
実際、2007〜2008年の福田内閣当時は、野党が国会運営を主導し、国政が停滞した。
今後、政権の枠組みを巡って与野党が駆け引きを繰り広げ、混乱が長引く可能性もある。
山積する内外の難題に適切に対応できるのか。
与野党共に大きな責任を負うことになった。
今回の衆院選は異例ずくめだった。
石破政権が内閣発足直後の
「ご祝儀相場」
を当て込み、戦後最短での衆院解散に踏み切った。
だが、自民党は、政治資金問題を抱えた前議員らの処遇を巡り、原則として全員を公認する方針が批判されると、非公認を次々と増やし、定見のなさを露呈した。
選挙戦の終盤には、非公認となった候補が代表を務める党支部に対し、党本部が公認候補向けと同額の2000万円を支給していたことも発覚し、混乱を広げた。
執行部の失態と言う他ない。
自民が苦戦した背景には、
「岩盤」
と呼ばれた保守層の支持が離れたこともあるのではないか。
岸田前首相が昨年2023年、性的少数者(LGBT)理解増進法の成立に急に舵を切ったことや、総裁選での選択的夫婦別姓の議論に反発する支持者は多かった。
こうした政策に反対してきた参政党や、政治団体・日本保守党が一定の支持を集めたのは、自民に不満を持つ保守層を引き付けることに成功したからだろう。
既成政党に対する不信感が、新興勢力を勢い付けている側面もある。
■現実的な主張が奏功か
先月2024年9月、15年ぶりに党首が交代した公明も厳しい選挙戦となった。
小選挙区選に初めて挑戦した石井新代表が落選したのは、支持母体の創価学会員の高齢化が影響しているとされる。
一方、立民の伸長は、自民の
「金権体質」
を争点化する手法が奏功したことが一因だ。
また、野田代表は、仮に政権交代が実現したとしても、現在の安全保障政策を 概 ね継承する考えを示した他、原子力発電を含むエネルギー政策について、党の綱領で定めた
「原発ゼロ」
に拘らない方針を強調した。
こうした現実的な主張が有権者に安心感を与えたようだ。
国民民主党も躍進した。
玉木代表が
「手取りを増やす」
と主張して、
「生活重視」
の姿勢を取ったことが、特に若い世代の支持拡大に繋がったのだろう。
日本維新の会が伸び悩んだのは、大阪・関西万博の会場建設費が想定以上に膨らんだことや、推薦した前兵庫県知事のパワハラ疑惑が影響したとみられる。
他方、選挙戦で政策論争が深まらなかったのは残念だ。
■課題を蔑ろにするな
物価高を上回る賃上げをどうやって定着させていくかは喫緊の課題である。
社会保障制度を持続可能な仕組みとしていくにはどうすればよいか。
急速に進む人口減少への対策も待ったなしだ。
ウクライナ戦争や中東の紛争が長期化し、国際情勢は激変している。
先進7か国(G7)の一角を占める日本は外交力を発揮し、国際社会の安定に貢献すべきだ。
日本周辺の安全保障環境はかつてないほど悪化している。
防衛力の強化はもとより、日米同盟を深化させると共に、友好国を増やしていく必要がある。
野党の選挙戦術もあって、政治とカネの問題が焦点となったのはやむを得ないとしても、国政の課題を蔑ろにするような事態は避けなければならない。

自民歴史的大敗 首相は責任の重さを自覚せよ
2024/10/29 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20241028-OYT1T50239/
◆政権の枠組み作りが焦点となる◆
国民に信を問うために断行した衆院解散・総選挙で大敗した以上、石破首相が取るべき道は明らかだ。政権に居座り、政局の混乱を長引かせることは許されない。
速やかに進退を決することが憲政の常道である。
衆院選の結果、自民、公明の与党の獲得議席は、首相が「勝敗ライン」とした「与党で過半数」には程遠い215議席だった。自民党は191議席にとどまった。
■勝敗ラインには程遠く
自民党が200議席を下回るのは、民主党に政権を明け渡した2009年以来で、自民結党以降でも2回目だ。今回は歴史的惨敗を喫したと言える。
首相は、過半数割れの少数与党であっても、無所属で当選した議員らの追加公認や、一部野党の協力によって政権を維持しようとしている。選挙後の記者会見では「国政を進めていくことで職責を果たしていく」と述べた。
首相が協力相手として想定しているのは国民民主党だ。国民民主は「対決より解決」を掲げ、予算案や法案の採決で自公と足並みを 揃 そろ えたこともあるため、連携が可能とみているようだ。
だが、衆院選で敗れた首相が少数与党の体制で政権を維持できたとしても、国会では多数派の野党を相手に、必要な法案や政策を実現させていくことは困難で、混乱が長引くだけだ。
首相は責任の重さを自覚し、判断を間違えてはならない。
衆院選の敗因について首相が、「政治とカネの問題で国民の疑念、不信、怒りが 払拭 ふっしょく されていないことが最大の理由だ」と述べたのはその通りだろう。
しかし、新政権が衆院選でとった戦術はちぐはぐで、ことごとく裏目に出たのも事実だ。
そもそも首相就任前に、解散日程を表明したことは異例で、違和感を覚えた人は多かった。
■ミス繰り返した執行部
首相は自民党総裁選の最中、早期の解散に慎重な考えを示していたのに、首相に就任すると、予算委員会を開かず、戦後最短の日程での解散に踏み切った。
こうした策を首相に進言したのは、総裁選で早期解散論を唱えていた小泉進次郎選挙対策委員長だとされている。
首相交代直後の刷新感を武器に選挙を戦おうとしたようだが、これを受け入れたのは首相で、有権者には、誠実さに欠けるという印象を与えたに違いない。
このほか、政治資金収支報告書に不記載があった前議員らを公認するか、非公認とするかを巡って執行部の方針は二転三転した。
選挙戦最終盤には、非公認候補が代表を務める党支部に、自民党から公認候補と同額の2000万円を支給していたことが判明し、「非公認は見かけ倒しの処分だ」といった批判を招いた。
石破政権がこれほど失策を繰り返していたら、支持を失うのも当然だ。執行部に責任を取らせて済む問題ではない。
大敗した自民とは対照的に、立憲民主党と国民民主党は躍進した。自公に代わる受け皿としてみなされたのだろう。日本維新の会と共産党は議席を減らした。
欧州では、エネルギー価格など物価高騰への不満から、自国第一主義を掲げた極右政党が伸長するケースが目立っている。
今回の衆院選では急進的な主張をする勢力が一定の支持を集めたが、その広がりは限定的で、日本の有権者は、穏健な保守や中道路線を支持したとみて良かろう。新たな政権の枠組みは、そうした民意を反映することが望ましい。
立民は、他の野党との多数派工作に力を入れ始めている。野田代表が野党を糾合し、政権交代を実現できるかどうかが焦点だ。
■政策の一致は不可欠だ
ただ、野田氏の足元は盤石とは言い難い。立民は、リベラル系や中道路線を支持する議員などの「寄り合い所帯」で、安全保障やエネルギーなど基本政策でさえ一致しているとは言えない。
そうした現状で、他の野党と政策協議ができるのか。まずは立民内の基本政策をしっかりと固めることが不可欠だろう。
野党各党で協力するにしても、理念や基本政策が 乖離 かいり した状態では、政権は安定しまい。実際、1993年に7党1会派で発足した細川連立内閣は、路線対立が絶えず、1年足らずで瓦解した。
国際情勢は緊迫の度を強め、国内は少子化問題、社会保障制度改革、経済再生など待ったなしの課題が山積している。各党もまた責任の重さを忘れてはならない。

[社説]自民不信を突きつけた厳しい審判
衆議院選挙2024
社説
2024年10月28日 2:00
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK271700X21C24A0000000/
政治とカネの問題で自民党に厳しい審判が下った。
第50回衆院選は2024年10月27日投開票され、自民、公明両党は過半数を大きく下回り敗北した。
自公は政権に復帰した2012年以来の岐路に立った。
石破茂首相らの責任論は避けられない。
自公は野党に協力を求めて政権を継続する方針だ。
立憲民主党は躍進し、多数派の形成に向けて野党各党と協議に入る。
政局は流動化し、政権の枠組みが見えない不透明な状況になった。
■世界の潮流が波及
自民は公示前の247議席から大きく減らし、下野した2009年以来の敗北となる。
接戦だった多くの小選挙区で競り負け、閣僚経験者や政治資金の不記載で非公認となった無所属前職ら有力議員の落選が相次いだ。
公明も石井啓一代表が落選したのをはじめ、牙城である関西で苦戦するなど、公示前の32議席を下回った。
立民は公示前の98議席から大幅に議席を伸ばした。
保守系の野田佳彦元首相を代表に据えたことで、自民支持から離反した保守層の受け皿になったとみられる。
自民との議席差を一気に縮める結果は、政権交代への足掛かりを築いたと言ってよいだろう。
自民の敗因が政治資金問題にあるのは明らかだ。
私たちは当初から
「政治とカネの問題は、扱いを誤れば政権の命取りになる」
と指摘してきた。
だが自民は生温い対応に終始し、有権者の不信感を拭うことはできなかった。
与党の敗北は世界的な潮流でもある。
選挙イヤーの今年2024年、各国で相次いだ現職や与党に逆風が吹く流れが日本にも及んできたと言えよう。
物価高や賃金、雇用など身近な課題に既存の政治が十分対応できず、有権者がノーを突き付ける構図だ。
政治資金の杜撰な管理が物価高に耐える国民の不満を増幅したと見るべきだろう。
選挙戦の争点が政治とカネの問題に集中し、政策論争が深まらなかったのは残念だ。
物価上昇を上回る所得向上への道筋や社会保障の給付と負担の見直し、人口減少に伴う地方創生の在り方などは、どんな政権であっても重要課題として取り組まざるを得ない。
日本の政治の安定が損なわれることになれば、対外的に大きなマイナスだ。
米大統領選の行方が見通せない中、日米同盟や日韓関係の不安定要因にならないよう注意する必要がある。
日米韓の連携が動揺し、中国や北朝鮮、ロシアに対日政策の軽視や周辺地域での過激な行動を誘発する事態は避けなければならない。
政治の安定は海外から日本にヒト、モノ、カネを呼び込む誘因の1つでもある。
政局が混迷すれば、日本への投資を控える動きにつながる懸念がある。
ようやく成長軌道に乗りつつある経済に水を差すことがあってはならない。
そのためには出来るだけ早く安定した政権基盤を取り戻す他ない。
自公は過半数を割っても一部の野党と連携することで政権を継続したい考えだ。
連立政権の枠組みへの野党勢力の参加も視野に入れるが、現時点で野党側に自公連立に加わる動きはない。
■熟議を取り戻す契機に
一方、立民は非自民勢力の結集に向けて野党各党と協議する意向だ。
ただ、どのような枠組みで政権を目指すのか、具体的な政権構想はこれからで、成否はまだ見通せない。
自民と立民の議席差が大幅に縮まったことで、衆院選後に開かれる特別国会での首相指名選挙に向け、両陣営の攻防が激しくなる。
国民民主党や日本維新の会などとの連携を巡る綱引きも予想される。
政権の枠組みが見えてくるには時間がかかりそうだ。
与野党の伯仲は政治の在り方として悪い事ではない。
政権交代を目指す立民の伸長は国会審議に緊張感を与える。
中道保守の第1党と第2党が熟議を通じ、重要課題を解決するのは政治の1つの知恵である。
立民にとっては政権担当能力を磨く場となり、政権への近道になるはずだ。
対外的にも日本の政治の安定と成熟を示すことになろう。
ウクライナ戦争や中東情勢は緊迫の度を増している。
与野党とも内向きの政争に陥るのではなく、国内外の情勢に目を向け、国際社会で求められる日本の役割を自覚して安定した政治を取り戻すことを急ぐべきである。

石破おろし起きぬ自民 党内抗争の余裕なく 7日の両院議員懇が試金石
2024/11/5 19:36
https://www.sankei.com/article/20241105-GYVAXXRCA5IRJDOK5GFJPC7A5E/
先の衆院選で議席を大幅に減らした自民党では石破茂首相(党総裁)の退陣を求める
「石破おろし」
は起きず、来週の首相指名選挙で石破首相が再選出される公算が大きい。
危機的状況の中、野党に政権を奪われないことが最優先で、党内抗争の余裕はないからだ。
ただし不満はくすぶっており、2024年11月7日の両院議員懇談会が試金石となる。
■「今度こそ国民に見放される」
同懇談会は全自民議員が参加でき、首相も出席する。
首相は2024年11月5日の党役員会で
「意見を賜り、今後の党運営に共に努力していきたい」
と述べた。
勝敗ラインの
「与党過半数」
を下回ったことから首相への不満が相次ぐ公算が大きい。
首相に批判的な中堅議員は周囲に
「辞任すべきだと言う」
と息巻いた。
とはいえ、
「即退陣」
を求める声は広がっていない。
来週の首相指名選挙までに交代させる時間がない上に、予算案などの可決に必要な衆院過半数の獲得に向けて現執行部の下、野党・国民民主党の協力を得る交渉も始まった。
「今、党内で足の引っ張り合いをしたら、自民は政権を維持できない」(幹部)
との認識が支配的だ。
旧安倍派中堅は
「まずは経済対策」
「出来なければ今度こそ国民に見放される」
と語り、2024年年内の今年度補正予算案の成立を目指すことを優先すべきだと語る。
■交代圧力強まるのは来夏か
首相に批判的な議員が多い旧安倍派の実力者、萩生田光一元政調会長も2024年11月1日夜のインターネット番組で
「就任して1カ月」
「どんどん変えたら政権が不安定化する」
と語った。
反石破勢力から期待されている高市早苗元経済安全保障担当相も発信を控えており、党内の大勢が首相を見限る状況にはなっていない。
2024年11月2、3両日の産経新聞社・FNNの合同世論調査では、首相は「続投してもよい」との回答が55・3%に達した。
反石破勢力の参院議員は
「石破さんにはボロボロになっても来年2025年度予算を通してもらい、退陣してもらう」
と語り、来年2025年度予算成立後の来年2025年春の石破おろしを予告する。
平成13年には、当時の森喜朗首相が
「7月の参院選を戦えない」
との声の高まりを受け、予算成立後の平成13年4月に内閣総辞職した。
来夏2025年夏の参院選前に選挙の
「顔」
の交代圧力が強まる可能性がある。

バラマキ廃し、減税主導の財政へ 衆院選での与党惨敗受け、自民党が政権維持のため
田村秀男の経済正解
2024/11/5 12:00
https://www.sankei.com/article/20241105-NRXE3S4HRJKEDPCB7VDTGZPOSY/
衆院選での与党惨敗を受けて、石破茂首相と自民党は政権維持のために、若い勤労世代の支持を集めた国民民主党の所得税、消費税の減税案を取り込まざるを得なくなっている。
バラマキ偏重の歪んだ財政政策を是正するチャンスが到来したのだ。
「バラマキ」
と言えば、
「岸田文雄前政権のバラマキは酷かった、真にけしからん」
と、1カ月ほど前に会った某財務省幹部の憤懣ぶりが頭に浮かぶ。
一時は
「増税メガネ」
とメディアに揶揄されたほど財務省寄りと思わせた岸田氏が打ち出した電気・ガス料金補助、ガソリン価格への補助金、更に定額減税などのバラマキは許せないのだろう。
元はと言えば、財務省が頑強に減税に抵抗することから、岸田氏はその代わりのバラマキでやり過ごそうとしただけである。
家計の負担を軽くして、所得税や消費税を減税すれば良いはずだが、財務官僚は一旦減税すれば恒久化すると恐れ、自民党税調に反対させてきた。
このパターンは岸田政権時代に限らない。
当初予算で増税、政策経費を削減し、景気が沈みそうになれば、大型補正予算を組むのが歴代政権の恒例行事になっている。
補正予算の大半はその場凌ぎなのだから、計画性に欠け、バラマキに偏してしまう。
バラマキでも、消費が持続的に拡大すればまだしもだが、実際にはそうはならない。
国内総生産(GDP)の6割近くを占める家計消費は実質で2023年後半から前年水準を下回り続けている。
需要が不足するのだから、1990年代後半以来の慢性デフレから未だに脱却できない。
バラマキは砂漠の水撒き同然、国民経済を潤せないのである。
グラフは物価変動分を勘案した12カ月平均の実質賃金指数(1997年3月=100)、更に勤労者収入、収入から所得税、住民税更に社会保険料を差し引いた可処分所得(手取り)についての実質ベースの前年同期比増減率の推移である。
先の春闘では5%を超える賃上げが実現した結果、勤労者の収入と可処分所得は物価上昇分を加味しても2024年5月以降共に前年を上回っている。
それでも、2024年8月には伸び率が下がっている。
実質賃金は2024年5月以降少しずつ上向いている。
しかし、27年前1997年の水準を16%以上も下回っている。
賃金収入に頼る勤労者は貧しくなったままなのだ。
こうみれば、バラマキではなく、きちんと現役世代の減税と社会保険料負担の軽減、可処分所得(手取り)の増加を政策として訴えた国民民主党に若い層が惹かれた理由が分かる。
メディアが実施した衆院選比例区投票先政党に関する出口調査結果の年代別シェアをみると、20歳代、30歳代が最も多く投票したのが国民民主だった。
公明党の石井啓一代表は投票より10日前の2024年10月17日、低所得者世帯に10万円程度の給付が必要との考えを示し、自民党の森山裕幹事長が同調する様子を見せると、交流サイト(SNS)では若者世代を中心に反発する声が湧き上がった。
それを見抜けなかった自公が大敗したのは、バラマキ型政治の終焉を告げている。
自民と国民民主は2024年10月31日に経済対策や税制改正の協議開始で合意した。
自民は予算案など重要案件ごとに国民民主が協力する
「部分連合」
を目指す。
石破政権が存続できるかどうかの瀬戸際に立たされている以上、国民民主の玉木雄一郎代表が、石破首相に国民民主案を丸呑みさせる政治情勢にある。
障害はある。
「政府債務が悪化している中、財源はあるか」
と問われると政治家は弱い。
だが、経済はダイナミックであり、単純な差引勘定では計れない。
現実に、円安の下で法人税収が伸び、物価高で消費税収更に所得税収も増えている。
おかげで政府の基礎的財政収支(国債関係を除く財政収支)は税収増を受けて2025年度は黒字化する情勢にある。
国際的な財政指標である政府の純債務のGDP比率は2022年以降、急速に減っており、2024年6月時点で86%、15年ぶりの低水準にある。
所得税、消費税の減税は家計の可処分所得水準を押し上げ、消費を増やすので税収も増える。
日銀も金融緩和を維持するので、円安基調は変わらない。
所得税の基礎控除を引き上げると、年収103万円以内に年間所得を抑制していた働き手が活気付き、人手不足を緩和し、家計も楽になる。
歪んだバラマキ財政と決別し、減税主導で経済を安定成長軌道に乗せる。
石破首相の活路はそれしかない。
(編集委員)

自民支持率、18歳〜20代は12・5% 「政治とカネ」になお強い不信感
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 19:37
https://www.sankei.com/article/20241104-KOBQI2UPS5NZBAAZVEWCAGPFSU/
産経新聞社とFNNの合同世論調査では、70歳以上の年齢層だけで石破茂内閣の支持が不支持を上回った。
自民党も高齢層の支持が高い傾向が明らかとなった。
18歳〜20代で石破内閣を
「支持する」と答えたのは32・0%で、
「支持しない」は61・0%。
30代も支持が28・8%、不支持が59・4%だった。
唯一、70歳以上で支持(58・5%)が不支持(36・4%)より多かった。
前回調査(2024年10月5、6両日)では、ほとんどの年齢層で支持が不支持を上回っていた。
自民の支持率は25・8%となり、前回調査の34・3%から8・5ポイント下がった。
年代別で「支持政党が自民」と答えたのは、
70歳以上35・0%、
60代28・0%、
50代23・7%、
40代30・3%、
30代14・8%、
18歳〜20代12・5%
だった。
一方、自民の派閥パーティー収入不記載事件を巡り、不記載があった候補者を非公認などとして衆院選に臨んだことで
「政治とカネの問題」
にけじめがついたかを尋ねたところ、
「ついていない」が85・5%、
「ついた」は10・6%
だった。
非公認で当選した議員らが自民会派入りすることについては
「自民会派入りは適切ではない」が52・0%、
「すぐに会派入りしても問題ない」は13・2%
にとどまった。
再発防止に必要な政治改革を2つ聞いたところ、
「政策活動費の使い道の公開」(40・9%)
が最も多く、
「政治資金の透明化やデジタル化での公開」(34・0%)、
「政治資金をチェックする第三者機関の設置」(28・5%)、
「政治資金パーティーの全面禁止」(27・2%)
などが続いた。

与野党連携は「政策ごと」65%支持 国民民主への期待感浮き彫り
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 18:47
https://www.sankei.com/article/20241104-KZUFNYT2PZNJZD4IWBZINNDCUA/
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)の合同世論調査では、与党との連携の可否を政策ごとに決める国民民主党の方針を支持する回答が65・1%を占め、
「新しい意思決定の仕組み」(玉木雄一郎代表)
に対する期待感が浮き彫りになった。
年収が103万円を超えると所得税が発生する
「103万円の壁」
の解消などを巡り、与党との交渉で具体的な政策推進に繋げられるかが焦点となる。
国民民主は、自民、公明各党との間で、
「103万円の壁」
引き上げなどの案件ごとに政策協議を行う方針を確認している。
2024年11月11日には石破茂首相(自民総裁)と玉木氏が党首会談に臨む方向だ。
国民民主が主張する
「103万円の壁」
の引き上げを巡り、世論調査では
「引き上げるべきだ」
との回答が77・2%に達した。
玉木氏は2024年11月3日放送のBSテレ東番組で、引き上げは
「有権者との約束だ」
と述べ、自民が応じない場合は政権運営に協力しない姿勢を示している。
「壁」
が解消されなければ
「国民民主に期待した人にとってもゼロ回答だ」
とも指摘した。
与党への牽制を重ねる玉木氏にとって、世論の賛同は追い風といえそうだ。
期待感は政党支持率にも表れている。
2024年10月5、6両日の前回調査で1・3%だった国民民主の支持率は、8・8ポイント上昇して10・1%となった。
今回の調査では、他の野党も前回より支持率を伸ばす傾向がみられたが、6・4ポイント増(13・7%)の立憲民主党、1・4ポイント増(3・5%)の共産党、1.3ポイント増(5・3%)の日本維新の会などと比較して、国民民主の上昇幅の大きさは際立っている。
政策ごとに態度を決める国民民主の方針を評価すると答えた人は、同党支持層に限ると83・9%に達し、自民支持層でも63・2%を占めた。
一方、立民支持層では比較的低く51・1%にとどまった。

適切な政権の枠組みは? 「年収の壁」は? 質問と回答(11月2〜3日)
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 13:16
https://www.sankei.com/article/20241104-2KY7G7Z5GVOJLNTTWBFSDX5DQM/

【問】石破茂内閣を支持するか
支持する43.8(53.3)
支持しない49.8(35.8)
他6.4(10.8)

【問】どの政党を支持するか
支持政党はない28.3(42.4)
自民党25.8(34.3)
立憲民主党13.7(7.3)
国民民主党10.1(1.3)
日本維新の会5.3(4.0)
公明党3.7(2.6)
共産党3.5(2.1)
参政党3.0(0.4)
れいわ新選組2.8(1.1)
日本保守党1.6(−)
社民党0.4(0.2)
その他の政党0.1(0.9)
他1.5(3.4)

【問】今回の衆院選で、与党の議席は過半数を下回った。石破首相が続投してもよいと思うか
続投してもよい55.3
交代すべきだ36.5
他8.2

【問】自民党は政治資金の不記載があった議員について、今回の選挙で、公認見送り、または小選挙区と比例代表の重複立候補を認めない対応で臨んだ。選挙で自民党の「政治とカネ」の問題にけじめがついたと思うか
けじめがついた10.6
けじめはついていない85.5
他3.9

【問】不記載問題で、今回の選挙で自民党から公認されず、当選した議員が今後、国会で自民党の会派に入ることについて、適切だと思うか
自民党会派入りするのは適切ではない52.0
ある程度の期間を経た後であれば問題ない30.9
すぐに自民党会派入りしても問題ない13.2
他3.9

【問】今回の衆院選で、野党の国民民主党は選挙前の7議席から28議席へと4倍の議席を獲得した。与野党とも過半数の議席を維持していない中、国民民主党が与野党の間で今後どのような対応を取るのが望ましいか
政策ごとに与党に賛成、反対の立場を選ぶ65.1
これまで通り野党の立場を取る21.9
自民、公明とともに与党の立場を取る9.5
他3.5

【問】国民民主党は、パートやアルバイトで働く人の「年収103万円の壁」について、非課税枠を引き上げるべきだとしている。103万円の基準を引き上げるべきだと思うか
引き上げるべきだ77.2
引き上げなくてよい16.6
他6.1

【問】11日に衆院で行われる予定の首相指名選挙で、誰が指名されるのがふさわしいか
自民党 石破茂総裁46.1
立憲民主党 野田佳彦代表17.4
国民民主党 玉木雄一郎代表10.2
その他16.6
他7.1
日本維新の会 馬場伸幸代表2.7

【問】今後の政権の在り方について、どうあるべきか
立憲民主党と他の野党が連立して過半数を得て政権交代する31.1
自民・公明が過半数を下回ったまま政権を維持30.5
自民・公明が新たに他の党と連立して、過半数を得て政権を維持30.2
他8.2

【問】石破内閣に今後取り組んで欲しい政策は(2つ選択)
物価高・賃上げ対策43.2(39.5)
経済対策・景気対策34.8(35.0)
年金・医療・介護27.2(27.3)
子供・子育て支援25.4(24.9)
外交・安全保障15.6(17.4)
災害対策10.4(13.0)
政治とカネ9.7(11.1)
地方活性化8.7(9.9)
原発・エネルギー政策6.2(3.6)
行政改革・財政再建5.6(3.4)
憲法改正3.2(2.9)
女性活躍、多様性2.9(3.8)
それ以外1.1(0.7)
他1.2(1.4)

【問】「政治とカネ」問題の再発防止のために、どういった政治改革が重要だと思うか(2つ選択)
政策活動費の使い道の公開40.9
政治資金の透明化やデジタル化での公開34.0
政治資金をチェックする第三者機関の設置28.5
政治資金パーティーの全面禁止27.2
企業などによる政治資金パーティー券の購入禁止15.0
いわゆる旧文通費の使い道の公開14.5
政策活動費の廃止14.0
企業などからの献金禁止11.7
それ以外1.1
他2.7

【問】物価高対策として最優先で取り組むべきことは何か
減税32.7
賃上げの継続23.1
円安の是正など金利政策の見直し15.0
低所得への支援11.4
家計への給付9.6
事業者への支援5.1
他3.0

【問】今後の年金制度について、給付と保険料負担のバランスはどのようにあるべきだと思うか
年金給付が変わらないことを優先し、やや保険料負担が増える30.6
保険料負担が変わらないことを優先し、年金給付がやや減る22.8
保険料負担を減らすことを優先し、年金給付が減る20.0
年金給付を引き上げることを優先し、保険料負担が増える19.0
他7.6

(注)数字は%。カッコ内の数字は10月5、6両日の前回調査結果。「他」は「分からない」「言えない」など。
世論調査の方法
調査エリアごとの性別・年齢構成に合わせ、電話番号を無作為に発生させるRDD(ランダム・デジット・ダイヤリング)方式で電話をかけ、算出した回答数が得られるまで調査を行った。電話の割合は「固定電話4:携帯電話6」。内閣支持率のみ回答が不明確な場合には、「どちらかと言えば」と再度質問して回答を得た。調査対象は全国の18歳以上の男女1012人。小数点以下第2位を四捨五入しているため100%にならないことがある。

石破内閣支持率、異例の急落43・8% 不支持が支持を逆転、続投容認は5割超
産経・FNN合同世論調査
世論調査
2024/11/4 11:44
https://www.sankei.com/article/20241104-II3KPFVE6ZNENPSQP73RF7YTGY/
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が2024年11月2、3両日に実施した合同世論調査で、石破茂内閣の支持率は43・8%となり、政権発足直後の前回調査(2024年10月5、6両日)の53・3%から9・5ポイント急落した。
不支持率は前回比14・0ポイント増の49・8%で、支持率を逆転した。
政権発足から僅か1カ月余りで不支持が支持を上回るのは異例だ。
一方で、先の衆院選では与党が議席が過半数を割り込む結果となったが、首相の続投については「続投してもよい」(55・3%)が「交代すべきだ」(36・5%)を上回った。
2024年11月11日召集の特別国会での首相指名選挙で、誰が首相に指名されるのが相応しいかを尋ねたところ、
石破首相(自民党総裁)が46・1%でトップ。
次いで、
▽立憲民主党の野田佳彦代表17・4%
▽国民民主党の玉木雄一郎代表10・2%
▽日本維新の会の馬場伸幸代表2・7%
と続いた。
今後の政権の在り方についての質問では、
「立民と他の野党が連立して過半数を得て政権交代する」(31・1%)

「自公が過半数を下回ったまま政権を継続」(30・5%)、
「自公が新たに他の党と連立して、過半数を得て政権を継続」(30・2%)
の3つの回答が拮抗した。
衆院選で躍進し、国会でキャスチングボートを握った国民民主に関し、今後の対応に望むことについては
「政策ごとに与党に賛成、反対の立場を選ぶ」が65・1%で最多。
「これまで通り野党の立場を取る」が21・9%で、
「自民、公明と共に与党の立場を取る」は9・5%
だった。
また、国民民主が目玉政策として掲げ、自民側に政策協議を求めている
「年収103万円の壁」
引き上げに関しては
「引き上げるべきだ」(77・2%)

「引き上げなくてよい」(16・6%)
を大きく上回った。
一方、自民の派閥パーティー収入不記載事件を巡り、衆院選で不記載のあった候補者を非公認などの対応で選挙戦に臨んだことで「政治とカネ」の問題にけじめがついたかを尋ねたところ、「けじめはついていない」が85・5%に上ったのに対し、「けじめがついた」は10・6%。非公認で当選した議員らが自民会派入りすることについて「自民会派入りは適切ではない」が52・0%に達した。「ある程度の期間を経た後であれば問題ない」は30・9%、「すぐに会派入りしても問題ない」は13・2%にとどまった。
調査では内閣支持率に関し、答えが不明確な場合は「どちらかと言えば」と再度、質問して回答を得た。

<正論>総選挙「議席数」に隠れた民意 
青山学院大学教授・福井義高
2024/11/4 8:00
https://www.sankei.com/article/20241104-2QTI2U72LFO57MIQ72R5XK27EM/?outputType=theme_election2024
衆院総選挙で自民党は大きく議席を減らした。
平成24年に民主党から政権を奪回して以来、単独過半数を維持してきたのに、連立与党の公明党と合わせても過半数に満たない結果となった。
ここでは主に得票率に基づき、やはり今年2024年行われた英仏の総選挙結果と比較しながら、今回の総選挙で示された民意と、選挙制度が政治に与える影響について述べてみたい。
■比較第1党は自民党
まず、自民は議席を大幅に減らしたとはいえ、小選挙区でも比例代表でも、比較第1党の地位を維持した。
他党との選挙協力や候補者個人の魅力にも左右される小選挙区と異なり、政党への支持がそのまま反映される比例で、自民の得票率は前回より7・9ポイント減ったものの26・7%で、第2党である立憲民主党の21・2%を優に上回った。
公明の得票率10・9%を加えると与党全体で37・7%となる。
小選挙区でも自民は38・5%(前回比9・6ポイント減)で、立民の29・0%を大きく上回っている。
更に今回の選挙で注目すべきは、立民の大幅議席増が、同党への支持拡大によるものではないことである。
比例では前回より得票率を1・2ポイント増やしたものの、小選挙区では1・0ポイント減、得票数で147万票失っているのだ。
にもかかわらず、議席を大きく増やすことができたのは、自民の得票率が減ったお陰で、競り勝った選挙区が増えたからである。
その結果、小選挙区で立民は47議席増、自民は57議席減(自民系6人を含めると51議席減)となり、与党を過半数割れに追い込んだ。
■英労働党の大勝と保守票
英国の総選挙でも同様の、しかしもっと極端なことが起こった。
政権与党だった保守党は得票率を19・9ポイント減らし、23・7%しか獲得できず、文字通り大敗を喫した。
一方、労働党は比較第1党となったものの、得票率は1・6ポイント増えただけの33・7%でほぼ現状維持であったのに、議席率は63・2%となり、歴史的大勝となった。
保守党は大敗したとはいえ、得票率と同水準の議席率18・6%を確保した。
保守党政権批判の受け皿となったのは労働党でも、中道の自由民主党でもなく、得票率12・3ポイント増で14・3%となった、保守党より右の「リフォームUK」であった。
ところが、得票率では自由民主党を抜いて第3党となったにもかかわらず、議席率はわずか0・8%に過ぎない。
それに対し、得票率わずか0・7ポイント増の12・2%でほぼ現状維持だった自由民主党は議席を大幅に増やし議席率は11・1%となった。
保守党とリフォームUKを合わせれば得票率は38・0%で労働党を上回っており、より保守的な政治が民意だったとも解釈できる。
にもかかわらず、第3党以下に不利な小選挙区制ゆえ、労働党政権が誕生したのである。
日本でも英国ほどではないにしても、既成保守政党に代わる右派政党への支持拡大がみられる。
比例での参政党と保守党を合わせた得票率は5・5%と、衰えたとはいえ強固な支持基盤を持つ共産党の得票率6・2%と同程度で、無視できない大きさとなっている。
■フランスの場合は
日英とは異なり、フランスでは得票率と議席率で第1党が入れ替わった。
小選挙区制ながら2度投票が行われ、第1回投票で過半数を得る候補がいないと、一定数以上獲得した候補による第2回投票が行われる。
第1回投票で1位となっても、第2回投票では2位以下の候補の一本化によって逆転する可能性が大いにある。
第1回投票では、
「極右」
とされる国民連合が得票率33・2%で比較第1党となり、左派連合が28・1%で続き、与党連合は20・0%であった。
ところが政策の著しい不一致にもかかわらず、
「極右」
政権阻止で一致した左派連合と与党連合が共闘したため、議席率では左派連合が30・8%で第1党、与党連合が26・0%で続き、国民連合は24・6%となった。
そのため、日本でも、予想に反し
「極右」
が失速したと報道された。
しかし、実際には第2回投票で国民連合は更に得票率を伸ばして37・1%獲得し、左派連合の25・7%、与党連合の23・1%を上回っていたのである。
日英仏の選挙結果で示した通り、議席数の変動は必ずしも民意を反映しているとは言えず、獲得議席数(議席率)のみに基づいて、今後の政治動向を議論することには慎重でなければならない。
逆風下にもかかわらず、自民が小選挙区・比例とも第1党を維持したことは、考えようによっては最悪でもこの程度、将来は明るいとみることもできる。
一方、追い風と思われた中、前回と同程度の得票率に終わった立民の将来は、大幅な議席増にもかかわらず、必ずしも明るいとは言えない。
いずれにせよ、今回の選挙の最大の勝利者は、比例で得票率を6・8ポイント増やして11・3%とし、立民の半分の水準にまで至った国民民主党であることだけは確かである。

杉山大志 エネルギーは日本の生命線だ
GDP3%を無駄遣い「脱炭素」政策 グリーン成長などするはずがない!菅政権と岸田政権で推進、GX法ごと根こそぎ廃止すべき
2024.11/1 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241101-LJW7XOLS4ZKDXN6MWUSLM7OWQY/
自公与党が衆院選で大敗した理由は
「裏金問題」
だけではない。
左翼リベラル化した自民党に対して、保守層が
「ノー」
を突き付けたのだ。
この受け皿が、国民民主党や参政党、日本保守党となった。
菅義偉政権と岸田文雄政権の下で推進された
「脱炭素」
政策も、特に左翼的な政策の1つだった。
政府はグリーントランスフォーメーション(GX)推進法を制定し、今後10年間で150兆円の官民投資を
「脱炭素」
のために実施するという。
投資というと聞こえはよいが、その原資は国民が負担する。
国民1人当たり120万円、3人世帯なら360万円である。
賃上げなど吹き飛んでしまう。
毎年15兆円といえばGDP(国内総生産)の3%に当たる。
防衛費を2%に上げるために大騒ぎしていたのに、その舞台裏ではこのような
「ステルス増税」
が罷り通っていた。
政府は150兆円の投資でグリーン成長するというが、するはずがない。
投資対象が悪いからだ。
洋上風力発電、太陽光発電、その導入のための蓄電池や送電線建設、あるいはアンモニア発電や水素合成燃料など、どれもこれも、やればやるほど光熱費が高くなるものばかりだ。
そもそも、日本政府はかつて、
「太陽光発電の大量導入でグリーン成長する」
と言っていた。
だが、起きた事は
「電気代の高騰」

「産業空洞化」
だった。
今この失敗に懲りずに、同じことを何倍にもして実施しようとしている。
潤うのは一部の再エネ利権などに過ぎない。
そして、その犠牲になるのは一般国民である。
国民は愚弄されている。
政府は150兆円のうち20兆円は国債の発行で賄うとしており、今、政府はその20兆円の償還のための財源としてエネルギーへの課徴金や政府が発行する排出権の売却収入を検討している。
電気なのかガスなのか、灯油なのかプロパンガスなのか、どの料金が上がるのだろうか。
いずれにせよ国民に20兆円を支払わせるということを前提にして、今、ババ抜きのような検討がなされている。
20兆円の収入は、新設の外郭団体である
「GX機構」
が特別会計で回す。
既に天下りも始まっている。
こんなオールドファッションな
「役人天国」
のために光熱費は高騰し、国民経済はボロボロになる。
GX法ごと、根こそぎ廃止すべきだ。

<正論>総選挙「議席数」に隠れた民意 
青山学院大学教授・福井義高
2024/11/4 8:00
https://www.sankei.com/article/20241104-2QTI2U72LFO57MIQ72R5XK27EM/?outputType=theme_election2024
衆院総選挙で自民党は大きく議席を減らした。
平成24年に民主党から政権を奪回して以来、単独過半数を維持してきたのに、連立与党の公明党と合わせても過半数に満たない結果となった。
ここでは主に得票率に基づき、やはり2024年行われた英仏の総選挙結果と比較しながら、今回の総選挙で示された民意と、選挙制度が政治に与える影響について述べてみたい。
■比較第1党は自民党
まず、自民は議席を大幅に減らしたとはいえ、小選挙区でも比例代表でも、比較第1党の地位を維持した。
他党との選挙協力や候補者個人の魅力にも左右される小選挙区と異なり、政党への支持がそのまま反映される比例で、自民の得票率は前回より7・9ポイント減ったものの26・7%で、第2党である立憲民主党の21・2%を優に上回った。
公明の得票率10・9%を加えると与党全体で37・7%となる。
小選挙区でも自民は38・5%(前回比9・6ポイント減)で、立民の29・0%を大きく上回っている。
更に今回の選挙で注目すべきは、立民の大幅議席増が、同党への支持拡大によるものではないことである。
比例では前回より得票率を1・2ポイント増やしたものの、小選挙区では1・0ポイント減、得票数で147万票失っているのだ。
にもかかわらず、議席を大きく増やすことができたのは、自民の得票率が減ったおかげで、競り勝った選挙区が増えたからである。
その結果、小選挙区で立民は47議席増、自民は57議席減(自民系6人を含めると51議席減)となり、与党を過半数割れに追い込んだ。
■英労働党の大勝と保守票
英国の総選挙でも同様の、しかしもっと極端なことが起こった。
政権与党だった保守党は得票率を19・9ポイント減らし、23・7%しか獲得できず、文字通り大敗を喫した。
一方、労働党は比較第1党となったものの、得票率は1・6ポイント増えただけの33・7%でほぼ現状維持であったのに、議席率は63・2%となり、歴史的大勝となった。
保守党は大敗したとはいえ、得票率と同水準の議席率18・6%を確保した。
保守党政権批判の受け皿となったのは労働党でも、中道の自由民主党でもなく、得票率12・3ポイント増で14・3%となった、保守党より右の「リフォームUK」であった。
ところが、得票率では自由民主党を抜いて第3党となったにもかかわらず、議席率は僅か0・8%に過ぎない。
それに対し、得票率僅か0・7ポイント増の12・2%でほぼ現状維持だった自由民主党は議席を大幅に増やし議席率は11・1%となった。
保守党とリフォームUKを合わせれば得票率は38・0%で労働党を上回っており、より保守的な政治が民意だったとも解釈できる。
にもかかわらず、第3党以下に不利な小選挙区制ゆえ、労働党政権が誕生したのである。
日本でも英国ほどではないにしても、既成保守政党に代わる右派政党への支持拡大がみられる。
比例での参政党と保守党を合わせた得票率は5・5%と、衰えたとはいえ強固な支持基盤を持つ共産党の得票率6・2%と同程度で、無視できない大きさとなっている。
■フランスの場合は
日英とは異なり、フランスでは得票率と議席率で第1党が入れ替わった。
小選挙区制ながら2度投票が行われ、第1回投票で過半数を得る候補がいないと、一定数以上獲得した候補による第2回投票が行われる。
第1回投票で1位となっても、第2回投票では2位以下の候補の一本化によって逆転する可能性が大いにある。
第1回投票では、「極右」とされる国民連合が得票率33・2%で比較第1党となり、左派連合が28・1%で続き、与党連合は20・0%であった。
ところが政策の著しい不一致にもかかわらず、「極右」政権阻止で一致した左派連合と与党連合が共闘したため、議席率では左派連合が30・8%で第1党、与党連合が26・0%で続き、国民連合は24・6%となった。
そのため、日本でも、予想に反し「極右」が失速したと報道された。
しかし、実際には第2回投票で国民連合は更に得票率を伸ばして37・1%獲得し、左派連合の25・7%、与党連合の23・1%を上回っていたのである。
日英仏の選挙結果で示した通り、議席数の変動は必ずしも民意を反映しているとは言えず、獲得議席数(議席率)のみに基づいて、今後の政治動向を議論することには慎重でなければならない。
逆風下にもかかわらず、自民が小選挙区・比例とも第1党を維持したことは、考えようによっては最悪でもこの程度、将来は明るいとみることもできる。
一方、追い風と思われた中、前回と同程度の得票率に終わった立民の将来は、大幅な議席増にもかかわらず、必ずしも明るいとは言えない。
いずれにせよ、今回の選挙の最大の勝利者は、比例で得票率を6・8ポイント増やして11・3%とし、立民の半分の水準にまで至った国民民主党であることだけは確かである。

首相即時退陣こそ国益
美しき勁き国へ 櫻井よし子
2024/11/4 8:00
https://www.sankei.com/article/20241104-5RFGKKZHKNJ55EIV7L2CMGI6BI/
衆院選で歴史的惨敗を喫した石破茂首相は国民の審判を受け入れるべきだ。
小選挙区での得票数を約670万減らし、結果を受けた共同通信の世論調査では内閣支持率が50・7%から32・1%に急落した。
就任から1カ月、これほど急速に支持を失った事例は稀有だ。
石破氏は敗因を
「政治とカネ」
問題のせいにするが、真の原因は言動の定まらない本人の資質にある。
国民の声を大事にするのは、民主主義の基本である。
だが民主主義は絶対善ではない。
劣化して衆愚政治となった事例を、ソクラテスに下された死刑判決はもとより、ヒトラーの登場を含め、私たちは歴史の中にいくつも見てきたはずだ。
昭和天皇に月1回の頻度で進講した三上照夫氏が、『第三の文化の時代へ』(ぱるす出版)の中で民主主義について語っている。
人間集団にはこういう国造りをしたい、こういう家庭造りをしたいという共通の目標がある。
この建国の理想を、日本人は奈良朝時代から
「国体」
と言ってきた。
国体実現の手段として日米欧が選んだ政体が民主主義だ。
それはあくまでも手段としての政治原理であり、国家の目標・目的は別にある。
そして指導者に識見、国家観が欠落している時、手段であるはずの民主主義は目標に格上げされ置き換えられてしまう。
石破氏は国民の理解を求め続けて政治とカネ問題の先に行けない状況だ。
民主主義という手段を目的に格上げして自縄自縛に陥ったからである。
自業自得である。
結果として、より大事な国家目標実現の政策論がほぼ空白になり果てている。
長年の勉強不足もたたって、石破氏の提唱する政策は空疎を極める。
アジア版NATO(北大西洋条約機構)創設や日米地位協定見直しはアジア全体を不安定にしかねない。
自民党は両案件を政務調査会で議論するという形で封印した。
鳩山由紀夫元首相の東アジア共同体構想と同類の空疎な石破提案はこうして処理された。
より深刻なのが対中外交だ。
岩屋毅外相が中国の王毅共産党政治局員兼外相と会談し、戦略的互恵関係を再確認したい旨を、語っている。
戦略的―は2006年、第1次安倍晋三政権が打ち出した。
小泉純一郎元首相の靖国神社参拝で冷え込んだ日中関係を双方が修復しようとした。
だが中国に習近平政権が誕生し状況は一変した。
強権的中国との戦略的互恵関係は日本の国益に合致せず、2017年11月の安倍・習会談以降消えた。
石破政権が岸田文雄元首相の路線を継いで立ち戻るのは悪手である。
安倍晋三元首相が戦略的互恵関係を謳った2006年から18年が過ぎた現在、日中関係は一変している。
中国は軍事大国としての力を誇示し、世界秩序を書き換える野望を隠さない。
18年前2006年、彼らは喉から手が出る程に日本の協力を求めたが、現在は如何にして日本から全てを切り取るか、あらゆる形で攻勢を強めている。
その手法は、小さな動きを積み重ねて圧力を強めるサラミ戦術で、一例が尖閣諸島(沖縄県石垣市)だ。
第2次安倍政権樹立から間もない2013年4月26日、中国外務省報道官は尖閣諸島を
「中国の核心的利益に属する」
と発言した。
その同じ日2013年4月26日、安倍氏は来日中の米軍制服組トップ、デンプシー統合参謀本部議長と会談し
「日本固有の領土である尖閣諸島について、我が国は一切譲歩しない」
と語った。
すると翌2013年4月27日、中国外務省は2013年4月26日の発言を事実上修正した。
現在の中国にそんな配慮はない。
彼らは堂々と尖閣を核心的利益と宣言し、2023年8月に発表した標準地図で示した
「十段線」
の10番目の線は与那国島から12キロの我が国の領海をえぐり取っている(『国防の禁句』岩田清文、島田和久、武居智久 産経セレクト)。
中国軍は2022年8月には与那国島の排他的経済水域(EEZ)内に弾道ミサイル5発を撃ち込んだ。
中国が初めて日本の庭先に実弾を撃ち込んだ事実に注目せよと岩田清文元陸上幕僚長は強調する。
2023年7月、尖閣諸島周辺の我が国のEEZ内で中国の情報収集用のブイが発見された。
2024年1月には中国海警局の船が尖閣上空の我が国の領空を飛行する自衛隊機に
「中国領空」
からの退去を要求した。
2024年6月には中国海警局最大級の巡視船が、尖閣諸島を周回した。
中国保有の軍艦は米国を上回り、2035年には435隻に迫る。
米国は2045年に至っても350隻にとどまる見込みだ。
その中国を岸田文雄政権は2022年末に策定した国家安全保障戦略で初めて
「これまでにない最大の戦略的な挑戦」
と定義した。
だが岸田氏は2023年4月の安保3文書についての国会報告で
「最大の戦略的挑戦」
というくだりを割愛し、更に2024年1月の施政方針演説では、日中は
「戦略的互恵関係を包括的に推進する」
と大幅に後退していた。
実は、戦略的互恵関係は岸田氏の施政方針演説の前、2023年11月16日の日中首脳会談で習近平主席が復活を持ちかけていたのだ。
習氏の意図は中国を最大の戦略的挑戦と定義した我が国の安全保障戦略を上書きすることだと、島田和久元防衛事務次官は警告した(『同書』)が、正しいと思う。
戦略的互恵関係の6年ぶりの復活には、再び日本を取り込む中国の狙いが込められている。
そこに岩屋毅外相が乗るというのだ。
だが、逆戻りしてどうするのだ。
対話の窓口は開けておくとして、我が国は今こそ静かに着実に、核の脅威も含めて中国に対処する力を強化し、体制作りを進める時であろう。
政治家にはそれだけの仕事を進める冷静な思考と胆力が要る。
石破氏がその任に相応しいとは思えない。
1日も早い退陣こそ国益だ。

高橋洋一「日本の解き方」
石破政権の命運が尽きる日 続投に意欲も居座り続けると…自民党は本当にぶっ壊れる 水面下で首相指名に向け多数派工作
2024.11/1 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241101-H73BZLK7ABOXRCTQEW5GLA3X74/
衆院選で大敗した自民党だが、石破茂首相は続投に意欲を見せている。
今後、石破政権はどこまで生き延びることができるだろうか。
自民党内や地方組織からも
「石破おろし」
が始まっている。
かつて石破首相は、第1次安倍晋三政権や麻生太郎政権の時、国政選挙で負けたり、支持率が低迷したりした時、退陣を求めている。
今回自分だけを可愛がるのは誰の目から見てもおかしい。
小泉進次郎氏が選対委員長を辞任したが、問題がそれにとどまるはずはない。
小泉氏の辞任を石破首相は認めたというが、責任を部下に押しつけるようで、これが組織トップの在り方なのか疑問だ。
かつて安倍元首相が、
「石破氏だけは首相にしてはダメだ」
と言っていたのもよく分かる。
新聞各紙の社説も石破首相に責任を取ることを求めている。
朝日新聞は「選挙の結果責任を負うのは、本来、トップ」、
毎日新聞は「政権トップとしての首相の責任は重大」、
読売新聞は「速やかに進退を決することが憲政の常道」、
産経新聞は「直ちに辞職し新総裁選出を」
としている。
石破首相自らが、勝敗ラインを
「自公で過半数」
と明言した。
これは普通ではあり得ないほどの低いハードルであるが、実際には自公で215議席と過半数を18も下回ってしまった。
無所属の追加公認を入れても、到底過半数には及ばない。
衆院選の結果は政治家にとって最も重いものだ。
それを、ゴールポストを動かしてはいけない。
筆者はこうした状態を揶揄)して
「石にかじりつきたい破れかぶれ石破政権」
とポストした。
既に、水面下で首相指名に向けた多数派工作が与野党間で繰り広げられている。
当初2024年11月7日に想定されていた特別国会の召集日を2024年11月11日以降に延期する交渉が行われている。
憲法では衆院投票日から30日以内に特別国会を召集し、内閣総辞職、首相指名が行われる。
つまり、特別国会の召集日は首相指名の帰趨を占う意味でも重要なのだ。
石破政権の寿命はまず、特別国会では内閣総辞職、首相指名が行われるので召集日までだ。
そこから生き延びることが出来るのは、首相指名で1位を確保できる場合だけだ。
石破首相では選挙が出来ないとする参院議員、不条理な制裁を食らったが選挙を生き延びてきた旧安倍派、総裁選で高市早苗前経済安保相を推した麻生派、旧茂木派は
「石破おろし」
を起こす可能性があり、石破首相側にいた人も反旗を翻すかもしれない。
そうなると、特別国会の召集日までに自民党内で両院議員総会を開いて、石破氏を引きずり下ろすだろう。
自民党はモタモタしていると、首相指名の多数派工作でまとまりにならず、野党が主導権を握ってしまう恐れもある。
高市氏が
「党執行部には今の自民党を徹底的に立て直して頂きたい」
としたのは当然だ。
このまま、石破首相が居座りを続けると、自民党が衆院選で負けて、党再建でも負けて、ぶっ壊れてしまう。
 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

高橋洋一「日本の解き方」
国民民主「103万円の壁撤廃」は実現可能か 控除拡大は減税と同じ効果、財務省へのアンチテーゼに 賃金上昇率目標も検討すべき
2024.11/2 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241102-4CKOQXQOUFMPPFLNUW5T4DIG6M/
石破茂首相は国民民主党との
「部分連合」
を視野に入れている。
国民民主党は基礎控除の103万円から178万円への拡大、消費税5%などを掲げているが実現可能だろうか。
国民民主党の政策のうち、他党にない
「基礎控除等を103万円から178万円への引き上げ」
について取り上げたい。
まず、178万円という
「中途半端」
な数字に驚く。
これは、1995年からの最低賃金上昇率1・73倍から、103万円を1・73倍して得られる。
103万円は基礎控除と給与所得控除の合計だが、1995年に103万円に引き上げて以来、29年間据え置きである。
そこで、最低賃金の上昇と合わせて引き上げるべきだというのが国民民主の主張である。
ここまで厳密に拘らくてももいいが、国民民主党らしいとも言える。
控除の拡大は減税と同じだ。
控除額が増えれば、少なくとも所得税として
「75万円×税率(年収に応じて5〜45%)」
の額が手元に残るようになって、手取りが増える。
この政策が面白いのは、財務省は増税しないと言いながら、控除額の縮小を狙う
「ステルス増税」
をしばしば企むが、そのアンチテーゼになるからだ。
例えば、給与所得控除について
「海外と比較すると日本は大き過ぎるので縮小しよう」
と躍起になっている。
一方、基礎控除は日本だけが国際的に低いのは知らんぷりという具合だ。
この
「減税」(控除の拡大)
でも、財源はどうするのかという反論があるだろう。
仮に基礎控除を75万円引き上げると、所得税率が平均10%、住民税率が10%とすれば、7兆円程度の減収額となる。
もっとも、この程度であれば、名目で5%成長すれば自然増収で手が届く範囲であるので、それほど心配する必要はないとも言える。
また、この政策との関連で、最低賃金について、
「全国どこでも時給1150円以上を早期に実現する」
としている。
自民党の「2020年代に1500円」、立憲民主党も「1500円」を掲げているのと比べると控えめな数字である。
1500円の方がいい加減な数字であるので、国民民主党に逆に信頼感が出るのではないか。
気になるのは、金融政策に関する公約がないことだ。
立民の
「0%超の物価目標」
は論外であるが、労働者の党である国民民主党が公約に掲げていないのは不自然だ。
かつて筆者が玉木雄一郎代表と話した時、インフレ目標ではなく
「賃金上昇率目標」
を主張した。
元々インフレ目標のベースになっているのがインフレ率と失業率の関係を示した
「フィリップス曲線」
であるが、同曲線は賃金上昇率と失業率の関係が元になっているので、玉木代表の意見には一理ある。
大胆に言えば、インフレ目標2%より、賃金上昇率3〜5%のほうが日本経済のためになるので、検討してはどうか。
それを消費税5%、社会保険料の軽減、トリガー条項の凍結解除と共に自公政権にぶつけたら面白い。
今の自公なら受け入れ余地はあるが、石破政権を退けた後からの方がより有望だろう。
 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

国民民主と政策協議も…自民に裏切り≠フ過去 維新と文通費見直し合意も反故、馬場代表「自民は狡猾、聞いてる振りはする」
2024.11/1 15:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241101-H5TBRZVN3VLIBK52CGPVQGX2LQ/
自民党と国民民主党が
「部分連合」
に向けた動きを加速させている。
少数与党の石破茂政権は、国民民主党を取り込むことで、首相指名選挙やその後の国会運営を有利に運ぶ思惑だ。
国民民主党は衆院選で公約に掲げた
「年収103万円の壁」
撤廃などの実現に前進するが、要求通りの成果を得られるかは不透明だ。
過去には日本維新の会が自民党との合意を反故にされた経緯もあり、警戒感は強い。
自民党の森山裕幹事長と国民民主党の榛葉賀津也幹事長は2024年10月31日の会談で、政策協議を開始する方針で一致した。
公明党を加えた3党は今後、税制や補正予算を巡って合意を模索する。
国民民主党は、年収が103万円を超えると所得税が発生する
「年収の壁」
を撤廃するため、所得税の基礎控除と給与所得控除の合計を最低103万円から178万円に引き上げることを最優先事項としている。
だが、実現機運に冷や水を浴びせるように、
「税収が計約7兆6000億円減る」
「高所得者ほど恩恵が大きい」
などネガティブな論調が広がった。
玉木代表
「『103万円』引き上げなければ予算、法案に協力できない」
玉木雄一郎代表は2024年10月31日、X(旧ツイッター)で
«財務省がマスコミを含めて
「ご説明」
に回っている効果はさすがです»
と皮肉った。
«引き上げができなければ、我が党は予算にも法案にも協力できない»
と強調する。
与野党の合意が実現しなかった前例もある。
日本維新の会は岸田文雄政権当時の今年2024年5月、調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の見直しについて自民と合意文書を交わしたが、反故にされた。
馬場伸幸代表は2024年10月31日放送のMBSの番組で
「自民党さんは狡猾ですから、そんなに簡単に野党側の声を聞く政党ではない」
「聞いてる振りはするが」
と話した。
国民民主党も、ガソリン税を軽減する
「トリガー条項」
の凍結解除について岸田政権下で3党協議し、予算案にも賛成したが、議論は頓挫した。
石破政権は国民民主党の案を丸吞みもしたくないが、議論を決裂させて、立憲民主党などが今後、不信任決議案を提出した場合、賛成に回られることも避けたい。
「部分連合」
という名の微妙な関係が続きそうだ。

「軍事オタク」石破首相が自衛隊に入隊したら…「せいぜい3佐止まり」「宰相の器」ではない 自民党を仕切るには荷が重すぎか
2024.11/1 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241101-QZZY25QUHZIJDPESFQ6IRGUKLI/
「安全保障の専門家」
を自任し、
「軍事オタク」
とも呼ばれる石破茂首相だが、防衛大学校から自衛隊に入隊していれば、どのくらいの階級まで昇進することができただろうか。
「せいぜい3佐(少佐)だろう」
ある自衛隊元幹部はこう言い切る。
海上自衛隊でいうと、2等海佐(中佐)ならば通常の護衛艦の艦長となる。
中佐は英語で
「Commander」
と呼ばれる。
つまり、石破氏は指揮官には相応しくないという意味だ。
防衛相経験者でもある石破首相だが、別の元幹部自衛官たちも
「石破さんと河野太郎さんだけは首相にしてはならない」
と口々に言う。
2024年9月27日に行われた自民党総裁選の決選投票で、高市早苗前経済安保相ではなく、石破氏に投票した国会議員たちに聞かせたかった発言だ。
2024年10月27日投開票の衆院選について、石破首相は自民党と公明党で過半数(233議席)という
「勝敗ライン」
を設定していた。
石破首相がライバル視する安倍晋三元首相も第2次政権時代、
「勝敗ライン」
を同じく自公で過半数と言っていたが、実際には自民党単独で300議席が目標だった。
目標には僅かに及ばなかったが、2012年で294議席、2014年が290議席、2017年が281議席だった。
2021年の岸田文雄前首相の時でも261議席だった。
石破首相が今回獲得した191議席が如何に低い数字であるかは一目瞭然だ。
にもかかわらず、石破首相は
「何で自分が辞めなければいけないんだ」
と開き直っている。
総裁選の決選投票で石破首相に投じた自民党の国会議員には分からなかったことが、国民にはよく分かっていた。
石破首相が
「宰相の器」
ではないということを。
「森山(裕)幹事長に足を引っ張られた」(自民党ベテラン)
との見方もある。
確かに、石破首相は総裁選では新内閣発足後、予算委員会を開いて議論を尽くすべきだと発言していた。
だが、森山氏の1日も早い選挙の方が野党の態勢が間に合わず有利だとの説得に応じ、選挙日程を前倒しした。
森山氏は、パーティー券収入を政治資金収支報告書に記載しなかった候補を一時は公認するとしながら、批判を浴びると12人を
「非公認」
として混乱をもたらした。
選挙戦終盤では、
「非公認」
とした候補者が代表を務める政党支部に公認候補と同額の2000万円を支給し、決定的な打撃を与えた。
森山氏と事務方トップ、元宿仁事務総長の責任は大きい。
そして、最終責任を負うべきは総裁である石破首相である。
石破首相と森山氏に共通しているのは
「小さな派閥」
しか率いたことがないことだ。
自民党のような大所帯を仕切るには荷が重過ぎた。
本来ならば菅義偉副総裁が目配せすべきだったが、かつてのような切れを欠いている。
石破首相は2024年10月28日の記者会見で、
「国政は一時たりとも停滞が許されない」
と続投する意向を表明したが、信を失った石破政権が続くことは国益にならない。
 (産経新聞特別記者・有元隆志)

国民が石破首相ノー¥A任1カ月「権力居座り」に党内外から批判噴出!「衆院選惨敗、責任をとる気配さえない」「党内勢力も尻込み」
2024.11/2 15:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241102-FKEB6WKBLBL6TLZR4NZ5CKKMSY/
石破茂首相(自民党総裁)は2024年11月1日、政権発足1カ月を迎えた。
戦後では内閣発足後最短の8日で衆院解散に打って出たが、選挙戦略は悉く失敗し、自ら勝敗ラインに設定した
「自公与党で過半数」
を割り込む大惨敗を喫した。
これまで、歴代首相を激しく批判しておきながら、
「国民の審判」
を無視して
「権力居座り」
を決め込む石破首相に対し、党内外から批判が噴出している。
「衆院選において大変、厳しい結果を頂戴した」
「厳粛に受け止めなければならない」
「示された民意を厳粛、謙虚に受け止め丁寧に政権運営に当たっていく」
石破首相は2024年11月1日、記者団にこう語ったが、民意は
「石破首相ノー」
なのだから、これほどのペテンはない。
自民党ベテラン議員は
「これまで、政治家の『責任』に拘ってき石破首相はどこに行った」
「自公過半数を勝敗ラインに設定した衆院選で惨敗したのに責任を取る気配さえない」
と断じる。
石破首相はむしろ
「政権居座り」
に意欲を強めている。
今月2024年11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議などに合わせ、ジョー・バイデン米大統領や、中国の習近平国家主席らとの首脳会談を調整しているという。
ある保守系議員は
「バイデン氏も習氏も、『国民の負託』を得られなかった石破首相と真剣な話をしようと思うだろうか」
「ガバナンスが崩壊した政権に内政・外交を委ねれば、次は日本が壊れる」
と批判する。
ただ、権力にしがみつくトップを交代させるのは簡単ではない。
特別国会の首相指名選挙で、国民民主党は決選投票も含めて玉木雄一郎代表に票を投じる方針のため、野党の票は分散し、石破首相が多数を獲得しそうな情勢だ。
政治評論家の有馬晴海氏は
「国民が石破首相に『ノー』を突き付けた」
「本来なら退陣待ったなしだ」
「小泉進次郎選対委員長だけが辞任して、石破首相と森山裕幹事長が続投するなどガバナンスも崩壊している」
「ただ、石破首相に反発する党内勢力も党が弱り切った中で『石破おろし』に尻込みしている」
「石破首相は『低姿勢』『反省』を示し、何とか成果を示そうと必死なのだろう」
と指摘した。

自民得票率、15年前の政権交代時と全く同じ「26・73%」衆院比例、民主系もほぼ同じ
2024/11/2 11:30
https://www.sankei.com/article/20241102-XDBGXUZYRFOH3FEVQDVDTT2XFY/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選で、各政党の比例代表の得票率を政権交代が起きた平成21(2009)年の衆院選と比べたところ、自民党の得票率はいずれも26・73%で全く同じだった。
自民と公明党を合わせた与党と、民主党系など野党の割合もほぼ同じで、投票率が異なりながら15年前と酷似した状況が浮かんだ。
総務省の発表資料によると、平成21(2009)年と今回の衆院選比例代表で、自民の得票率は26・73%で全く同一だった。
自公を合わせた得票率も平成21(2009)年の計38・18%と今回の計37・66%でほぼ同じだった。
一方の野党も、平成21(2009)年の民主党の得票率は42・41%だったのに対し、今回の主要野党である立憲民主党と国民民主党、日本維新の会の3党の合計は41・88%でほぼ同じだった。
自民は今回、比例の得票を令和3年の前回選挙より約533万票減らした。
しかし、平成21年の投票率が69・27%と高率だったのに対し今回は53・84%と下がっているため、割合はくしくも同一となったようだ。
自民の比例得票率を選挙ごとにみると、平成21(2009)年の26・73%から平成24(2013)年27・62%、平成26(2014)年26年33・11%、平成29(2017)年33・28%、前回令和3年34・66%、今回の26・73%と推移している。

「岩盤保守層」は自民を見放した 過半数割れ「功労者」共産も最盛期から半減
大手町の片隅から 乾正人
2024/11/1 10:00
https://www.sankei.com/article/20241101-U4OIN3HVR5K47CVWO5W6XB2DQI/?outputType=theme_election2024
数字は美しく、残酷である。
昭和61年の衆参ダブル選挙以来、大手町の片隅で13回に渡って選挙報道に携わってきたが、毎回、得票数の精妙さに唸らされる。
衆院選が、中選挙区制から小選挙区比例代表並立制に変わってからは、比例代表の得票数が、時々の政治状況を鮮やかに切り取ってくれる。
今回、自民党の総得票数は約1458万票に激減した。
前回から27%、533万票も減らし、制度導入以来、過去最低の得票数となった。
平成21年に民主党が大勝し、政権交代が実現したときでさえ、1881万票を獲得していたことから類推すると、安倍晋三元首相の考え方や彼が推し進めた安保法制などの政策を熱烈に支持していた
「岩盤保守層」
のかなりの部分が、自民党を見放した、と見るべきだろう。
衆院選に初挑戦した参政党が187万票、日本保守党が115万票を獲得したが、合わせて300万人以上が自民党から両党に乗り換えたとみて間違いない。
残る230万人余は主に国民民主党へ流れたと推測できる。
■立憲比例票は横ばいだった
というのも、今回大躍進した立憲民主党は、比例代表ではほとんど票を伸ばしていないからだ。
3年前の前回が1149万票で、今回は1156万票と僅か7万票しか増えていない。
つまり、自民党が自滅したため、立憲は小選挙区で競り勝ち、議席数を5割も増やしたのである。
政権交代出来るだけの国民の広範な支持が得られていないのは、数字が冷酷に示している。
比例票から分析すると、危機的状況にあるのは、自民党だけではない。
公明、共産の両党も重症だ。
公明党は、平成21年に805万票を獲得していたのが、徐々に減っていき、今回ついに600万票を割り込む596万票にとどまった。
15年間で200万票以上が削げ落ちてしまったのである。
支持基盤である創価学会員の高齢化と共に、公明党を創設した池田大作氏が昨年2023年死去した影響も見逃せない。
■最盛期から半減した共産党
共産党は、自民党派閥の政治資金パーティーを巡る「裏金」問題や非公認候補側への2000万円振り込みを機関紙「しんぶん赤旗」がすっぱ抜き、自民党を大敗に追い込んだ最大の功労者だ。
だが、比例票は前回より80万票も減らして336万票しか取れず、れいわ新選組に軽く抜かれた。
平成8年には726万票を獲得していたから半減以下の凋落ぶりだ。
お気の毒に、としか言いようがないが、有権者は共産党の本質をよく見ている。
さて、自民党である。
今回の敗因は、表面的には
「政治とカネ」
への国民の怒りが爆発した結果と見える。
それだけなら軽症で済むが、問題の根は深い。
「岩盤保守層」
のうち参政党などに投票した300万人は、容易に自民党には戻ってこないだろう。
しかも連立相手である公明党のパワーは目に見えて落ちている。
少数与党に転落した石破茂政権は、国民民主党をなびかせるためにリベラル寄りの政策を打ち出さざるを得ず、
「岩盤保守層」
は益々離反するはずだ。
日本にもいよいよ分断と混乱の時代が到来しようとしている。

<主張>自・国の政策協議 石破執行部に資格あるか
社説
2024/11/2 5:00
https://www.sankei.com/article/20241102-GDS25MDC7ZM75MJH3E5JS5FUQI/
自民党と国民民主党が政策協議に入ることで合意した。
衆院選に大敗した石破茂首相(自民総裁)と森山裕幹事長が何の責任も取らずに協議を進めるのは、異様な光景という他ない。
石破首相と森山氏は辞任し、自民は新執行部の下で他党と協議に臨むのが筋だと改めて指摘したい。
石破首相は居座り、国民民主との
「部分連合」
の形成を図るつもりなのだろう。
森山氏と国民民主の榛葉賀津也幹事長は2024年10月31日、会談した。
森山氏は経済対策や令和6年度補正予算案、令和7年度予算案の編成、税制改正での協力を呼び掛けた。
「部分連合」
の構築に向け、両党の政調会長による常設の会議体設置も求めた。
これに対し、榛葉氏は会議体設置を拒み、案件ごとに対応する意向を示した。
森山氏は受け入れた。
国民民主は年収が103万円を超えると所得税が発生する
「年収の壁」
の金額を178万円に引き上げることを最優先事項に掲げている。
林芳正官房長官が7兆〜8兆円程度の減収が見込まれるとの試算を示すと、国民民主の玉木雄一郎代表は
「全くやらないなら協力できない」
「その時は予算も法律も通らない」
と牽制した。
ガソリン税を一部軽減する
「トリガー条項」
の凍結解除も看板政策の1つだ。
国民民主は衆院選で
「手取りを増やす」
ことを訴えて支持を得たため、その実現に注力するのは分かる。
ただ、両党の協議を巡り懸念はある。
個別政策を切り離して交渉した場合、他の政策とバランスが取れなくなる恐れがあることだ。
厳しい安全保障環境を踏まえれば、防衛力の抜本的強化を滞らせてはならない。
政府は令和9年度までの5年間で防衛費総額を約43兆円と定めているが、増税時期は決まっていない。
防衛増税は令和10年度以降の防衛費をきちんと確保することも睨んだ措置である。
税制改正を行う場合は、税制全体との整合性を図ることも求められる。
国民民主は自党の政策実現だけを目指すのではなく、日本の平和と繁栄のための国家戦略をより明確に描き、日本を守り抜く政策でも責任ある姿勢を示す必要がある。

自民 衆議院 197人で活動へ 会派に無所属で当選の6人追加
2024年11月1日 15時28分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241101/k10014626171000.html
自民党は、国会で活動をともにする会派のメンバーに、今回の衆議院選挙で無所属で立候補して当選した6人を加え、合わせて197人の勢力で活動していくことになりました。
自民党は、2024年11月1日に開かれた衆議院の各会派の代表者による協議会で、今回の衆議院選挙で党の公認を得て当選した191人に、無所属で当選した6人を加えた197人の勢力で会派をつくることを届け出ました。
会派に加わったのは、
政治とカネの問題で自民党から離党勧告の処分を受け離党した
▽世耕弘成氏と
選挙に際し公認が得られなかった
▽平沢勝栄氏
▽西村康稔氏
▽萩生田光一氏の4人に、
自民党の公認候補と争った
▽三反園訓氏
▽広瀬建氏
を加えた、合わせて6人です。
公明党の会派と合わせると、衆議院の与党の勢力は221人となりますが、過半数の233議席までは、12人足りない状況です。

世耕弘成、西村康稔氏らの会派入りを批判 立民の野田佳彦代表「反省足りない」
2024/11/1 14:15
https://www.sankei.com/article/20241101-DPCLWIFSRRJBFDDCZHVHVX5G64/
立憲民主党の野田佳彦代表は2024年11月1日の記者会見で、自民党の派閥パーティ収入不記載事件に関与し、衆院選に無所属で当選した世耕弘成、西村康稔両氏らが衆院会派
「自民党・無所属の会」
に入る見通しとなったことを批判した。
「選挙が終わり禊が済んだと言うならば、思慮も反省も足りない」
と語った。
自民側の狙いに関しては、特別国会の首相指名選挙で石破茂首相を当選させるため
「数を確保しておきたいとの焦りがあるのだろう」
と指摘した。

言わんこっちゃない自民党大敗 総裁選で高市候補を選ばなかった自民党議員、自らの責任だ 変わり身の朝日新聞、言い訳に笑い
2024.10/31 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241031-VCDRHRXXD5KM3JAK4LCZCNPLMA/
だから、言わんこっちゃない。
石破自民党が歴史的大敗。
自公で過半数割れは15年ぶりだ。
さすがに開票を見守っている時も、各社のインタビューでも石破茂総理に笑顔は一切ナシ。
それでなくても悪い目つきがますます悪くなっていた。
「なぜ、言わんこっちゃない」か。
1カ月前、2024年9月27日の自民党総裁選。
第1回投票で大方の予想に反し、高市早苗候補が、石破候補を圧したのだ。
高市候補 議員票72 党員・党友票109 計181
石破候補 議員票46 党員・党友票108 計154
ところが決選投票ではこれが逆転。
石破候補 議員票189 地方票26 計215
高市候補 議員票173 地方票21 計194
つまり、第2回投票で石破候補の議員票は143票も増えていたのだ(高市候補は101票増)。
岸田文雄前総理の指示か、菅義偉元総理の依頼かは知らないが、143人もの議員が、石破候補を新たに支持したことになる。
この時、高市候補を支持する議員が、あと22人増えてさえいれば高市総理が実現していたのだ。
もし、あの時、高市候補を選んでいれば、日本初の女性総理として、世界のメディアでも話題になったに違いない。
選挙中に自民党の、あのどんよりしたような暗い雰囲気はなく、清新な風が吹いていたろう。
石破総理は応援に来なくていい。
来れば票が減るなんてこともなく、高市さん、全国の候補から引っ張りだこだったろう(総理でなくても引っ張りだこで、全国を飛び回っていた)。
むろん選挙にも負けなかったに違いない。
繰り返すが、総裁選決選投票で石破さんに票を投じた自民党議員の責任は重い。
今回の自民党大敗は、あの時、高市候補を選ばなかった自民党議員、自らの責任だ、だから
「言わんこっちゃない」
と言っているのだ。
むろん、新聞各紙、選挙後、石破総理を一斉に批判。
石破総理に厳しいのが産経。
<石破首相は高市早苗前経済安全保障担当相との協力関係構築にも失敗し、閣僚人事で挙党体制を作らなかった>
<自民の岩盤支持層の離反を招き、票が日本保守党や参政党などへ流れた>
<国会論戦も十分に行わず早期解散に走った>
<これで選挙に勝てると思っていたのなら信じ難い>
意外だが、朝日新聞が一番手厳しい。
社説でハッキリ石破総理に引導を渡している。
<自民党がなお議会第1党だとしても、「自公で過半数」という自ら設定した最低限の目標を達成できなかった以上、石破首相は職を辞すのが筋だ>
党内野党として石破氏が安倍晋三元総理を批判していた時は、散々、持ち上げて、事あるごとに利用してきた朝日、さすがに変わり身が早い。
<期待が大きければ、その分、失望も大きい>
と言い訳しているのが笑える。
党内では
「首相の責任は重大、続投は難しい」
の声も少なくない。
だが、石破総理自身は続投の意志を捨てず、
「色んな選択肢があるだろうよ」
と他人事のように
「続投を明言」
しているらしい(2024年10月28日産経)。
誰か、石破総理の首に鈴を付ける奴はいないのか。
 (月刊『Hanada』編集長・花田紀凱)

<正論>惨敗した首相に国民を守れるか 
麗澤大学教授・八木秀次
2024/10/31 8:00
https://www.sankei.com/article/20241031-UK2MSTVJUFLK5JR4Y2VOXIN2HA/?outputType=theme_election2024
■続投は理屈が通らない
平成19年7月、第1次安倍晋三政権でのことだ。
自民党は参院選で惨敗し、第一党の座を民主党に譲った。
衆参「ねじれ」の始まりだ。
安倍首相は続投の方針を表明したが、この時、党の総務会で
「選挙に負けたにもかかわらず、続投するのは理屈が通らない」
と公然と首相の辞任を求めた議員がいた。
現在の首相の石破茂氏だ。
その後、安倍氏は体調を崩して辞任した。
2年後の平成21年7月、麻生太郎内閣は低支持率に喘いでいた。
都議会議員選挙で自民党が敗れた際、内閣に身を置きながら派閥を率いて
「麻生おろし」
の先頭に立った閣僚がいた。
石破農水相だ。
麻生首相は飼い犬に手を嚙まれる思いだったという。
今月2024年10月27日投開票の衆院選挙で自民・公明の与党は目標とした過半数(233議席)をも大幅に下回る大惨敗を喫した。
参院選や都議選での敗北ではない。
政権選択選挙とも言われる衆院選で、だ。
与党過半数割れのままでは予算案も法案も通らない。
異常事態だ。
何より野党その他の総計が過半数を占めた状態では内閣不信任案をいつでも可決できる。
それでも石破首相は続投を重ねて表明している。
首相就任8日後という戦後最短で解散総選挙を行う理由を憲法69条に言及して
「新しい内閣について、国民に信を問うことが憲法の趣旨からもそういうことだ」
と述べていたはずだ。
国民の信任を得られなかったにもかかわらず、続投するのは
「理屈が通らない」。
過去の自分の言動によって
「後ろから鉄砲を撃たれる」
思いがしていることだろう。
長かった党内での野党暮らしは責任がなく気楽だったはずだ。
「正論」
も述べられた。
今、
「与党」
の首領として生き地獄の苦しさを味わっていることだろう。
■国民的人気も幻だった
大惨敗の原因は
「政治とカネ」
の問題そのものではない。
政治資金の不記載問題は、一部の法令違反は処罰されて当然だが、それ以外は今後、記載を徹底し再発を防止するとすればよかった程度のことだ。
これの処理の仕方を誤って派閥解消などの大きな問題にしてしまい、
「国民の怒り」
を醸成したのが岸田文雄前首相だった。安倍派の力を削ごうとした節も否定できまい。
その岸田氏が低支持率で退任することになり、国民的人気があると勘違いして自民党総裁選で後継に選んだのが石破氏だが、総裁選で大言壮語したものの首相になるや
「変節」
やトーンダウンし、大した政策もなかったことを露呈した。
選挙はこの政策を実現するために力を与えてくださいと訴えて勝つものだが、訴える
「この政策」
がなく、
「政治とカネ」
への防戦一本となった。
当てにした国民的人気も幻で、発足時の内閣支持率は28%(時事通信、2024年10月17日公開)という2000年以降の歴代内閣の最低を記録した。
選挙応援に入る度に票が減ると言われ、自民党支持層まで野党に投票した模様だ。
大惨敗の原因は石破氏の存在が大きい。
不記載議員を原則公認する方針を決めたものの、メディアの批判に圧されて一転して非公認や比例重複なしの
「二重処罰」
にしたが、非公認候補側にも公認と同じ2000万円を振り込んだ。
当選後に追加公認を受けるようにとの狙いだろうが、如何にも場当たり的だった。
これが選挙の最終盤に発覚し報道されたことで
「政治とカネ」
の問題を蒸し返し、
「国民の怒り」
を買って数十議席を減らしたとされる。
判断した森山裕幹事長、小泉進次郎前選対委員長ら執行部の責任は大きい。
■政策無視の「大連立」では
選挙の結果、安倍元首相が第2次政権以来、国政選挙に勝ち続けて築いてきた
「1強」
とも言われた強固な政権基盤はいとも簡単に崩壊した。
過半数割れの
「少数与党」
では政権運営に困難が伴う。
予算案や法案を通すためには野党との協力が必要になる。
当てにしていた国民民主党も日本維新の会も連立政権には加わらない方針だ。
益々野党の主張に歩み寄らざるを得ない。
首相は続投を表明した記者会見で野党の政策を取り入れるとも述べた。
これでは事実上の与野党の
「大連立」
だ。
野党の影響力が大きくなって懸念されるのは安全保障や経済だ。
台湾有事や朝鮮半島有事の危険が迫り、石破氏は否応なく、
「戦時下の首相」
となる可能性もある。
集団的自衛権の限定行使にさえ否定的な軍事音痴の野党第一党との協力で国民の生命を守れるのか。
間もなく選出される米国大統領にも対応できるのか。
財務省の意向に沿うべく積極財政の否定に向かうことはないか。
経済は低迷しないか。
安定的な皇位継承策の検討もこれまでと反対方向に向かうことはないか。
選択的夫婦別姓もそうだ。
憲法改正は進むのか。
党内野党を余儀なくされている高市早苗氏や旧安倍派の議員は党内政権交代に備えて政策を磨き、発信していってほしい。

悪夢の少数内閣が始まる 総裁選、もし林氏や加藤氏が高市氏に勝てば…党内「分裂」も 自民党再生のため石破さんは辞めた方がいい
2024.10/31 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241031-TMJ52B5XUJP4VAT5QKSNN6GVEQ/
石破茂首相は2024年11月28日の記者会見で続投する考えを明らかにした。
理由は
「国政は一時たりとも停滞が許されない」
ということなのだが、
「いや、あなたは国民に信任されなかったので、少しくらい国政が停滞してもいいから誰か別の人に代わってください」
と思う人はいないのだろうか。
仲間の4分の1が落選し、
「勝敗ライン」
の与党過半数を下回った首相がなぜ居座るのか。
ただ、石破首相本人も居座りたくて居座っているのではない。
居座らねばならぬ理由がある。
野党第一党、立憲民主党の議席は大幅増の148議席なのだが、これに日本維新の会の38、国民民主党の28を足しても214で233の過半数には届かず、れいわ新撰組の9、共産党の8を足しても届かない。
つまり、野党だけの連合で政権は取れない。
だから、開票当日夜のテレビ出演で、立憲民主党の野田佳彦代表は、自民党の一部が割れて野党連合に参加することを期待する口ぶりだった。
だが、それは無理なのだ。
党の分裂は自民党も立憲民主党(前身の民主党)も以前経験して酷い目に遭っている。
「分裂だけは損するから、やっちゃダメ」
というのは与野党の共通認識だ。
もし、石破氏が辞めたら自民党は2024年11月11日召集の特別国会での首相指名選挙の前までに新総裁を決めなければならない。
フルスペックの総裁選をやる時間はないので両院議員総会で議員のみの投票で行われる。
本来なら、前回の総裁選で石破氏に惜敗した高市早苗前経済再生相が
「本命」
のはずなのだが、執行部の菅義偉副総裁や森山裕幹事長、更に石破首相誕生の影のキングメーカーである岸田文雄前首相らは気が進まないだろう。
高市氏を応援した人たちの多くが、今回の衆院選で落選している。
もし執行部が林芳正官房長官とか加藤勝信財務相を立てて高市氏に勝つようなことがあったら、党内の
「分断」
は更に進むし、それが
「分裂」
に発展しかねない。
自民党は主流派も非主流派も、絶対に
「分裂」
だけは避けなければいけないことを分かっている。
高市氏や安倍派周辺から
「石破降ろし」
の声が余り上がらないのはそういうわけなのだ。
つまり石破氏はとりあえず今は辞められない。
石破首相が首相指名選挙を乗り切っても
「少数内閣」に
よる予算審議は大変だ。
国民民主党と政策ごとの
「部分連合」
を組み、予算に賛成してもらうために政策をいくつか
「丸呑み」
する必要があるが、大変な作業だ。
最後は
「石破退陣」
を条件に予算成立という局面もあるかもしれない。
悪いことは言わない。
石破首相は退陣して、自民党は新総裁を選び、再スタートした方がいい。
「負けた人」
の下で政党はまとまらないし、先は見えない。
自民党の再生のためにも石破さんは辞めた方がいい。
 (フジテレビ客員解説委員 平井文夫)

<産経抄>居座る石破首相、言行一致の身の処し方を
2024/10/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20241031-R6DMQT64N5MG7N6B3LUJYMNMZU/
辞書に載る言葉には、業界用語を出自としたものが多い。
「暗転」
はその1つである。
<物事が悪い方に転じること>
は後から加わった意味で、本来は
<舞台を暗くして、幕を下ろさずに場面を変えること>。
つまり芝居用語だ。
▼対義語を
「明転(あかてん)」
という。
<舞台が明るいままで場面を変えること>。
次の場面がすでに出来上がっており、回り舞台ではよく使われる手法である。
ただし
<物事がいい方に転じること>
の意味はなく、採録しない辞書も多いと聞く。
▼先日の総選挙を下敷きにした舞台『国民の審判』は、過半数割れした
「自公の大敗」
編から
「少数与党の悲境」
編へと場面転換しそうだ。
脇を固めた若手選対委員長の降板をよそに、自身は主役に居座り、場面の明転を待つつもりらしい。
続投の意思を示した石破茂首相である。
▼「国民の批判に適切に応え」
ながら職務に当たるという。
与党過半数を勝敗ラインと明言したのは他ならぬ首相で、続投は現政権を否定した選挙結果への答えになっていない。
「国政の停滞は許されない」
との説明も、責任逃れの方便に聞こえる。
▼石破氏と言えば
「ねじれ国会」
を招いた第1次安倍晋三政権時に、安倍氏を舌鋒鋭く責めた姿が忘れ難い。
麻生太郎政権では閣内から事実上の退陣を迫りもした。
過去のご自分を鏡とし、言動にいささかのぶれもない身の処し方を、信を置ける政治家の作法を見せてもらいたい。
▼安全保障、国民生活、災害対応。
どれ1つとして置き去りにできぬ課題で、国政が停滞すれば国民は甚だ迷惑する。
次の場面に移る前に、一案としてこんなト書きを台本に入れてみる。
<ト ここで暗転、主役交代>。
総裁選を行う気力くらい、なければ困る。

<主張>野田氏の支持要請 現実路線なしでは空論だ
社説
2024/10/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20241031-L4VASTN36ZJOBF4YXY6QB5RHE4/
立憲民主党の野田佳彦代表は、日本維新の会の馬場伸幸代表と会談し、特別国会の首相指名選挙で自身に投票するよう要請した。
議席を大幅に伸ばした野党第一党として、他の野党に協力を呼び掛けること自体は否定しない。
だが、基本的な政策を見ると、立民は政権担当能力を欠いている。
衆院選公約などで掲げた政策では日本の独立と繁栄、国民の命・暮らしを守れまい。
衆院選で勢いづいているとはいえ、野田氏が本気で政権を担うつもりなら、反省と基本政策の現実路線への転換が必要だ。
立民は衆院選で外交・安全保障政策について
「日米同盟が基軸」
とした一方で、集団的自衛権の限定行使は憲法違反という立場を変えなかった。
反撃能力の保有にも消極的だ。
これでは抑止力が損なわれ、日米同盟は旧民主党政権時のような危機に陥るだろう。
エネルギー政策では
「原発の新増設は認めない」
と宣言し、党綱領では
「原発ゼロ」
の実現を謳う。
脱炭素化や電力の安定供給に逆行している。
国の根幹をなす憲法改正にも後ろ向きだ。
自民党の自衛隊明記案に反対し、国会議員任期延長を含む緊急事態条項の創設も
「必要ない」
としている。
安定的な皇位継承策では、野田氏は
「女性宮家」
の非皇族男子の夫と子の皇族化に拘っている。
これは日本の皇統を断絶させる
「女系天皇」
に繋がる恐ろしい議論だ。
馬場氏は野田氏の要請を持ち帰り、
「大義や具体的な政治改革案がなければ、与することは出来ない」
「やはり政治とカネの問題だ」
と語った。
政治とカネの問題を主軸に交渉するつもりなら、首相指名選挙を履き違えることになる。
政権の舵取り役を決める選挙なのだから、皇室や外交安保、エネルギーなどの基本政策を重視すべきだ。
普通の国会共闘とは次元が違う。
馬場氏は2024年10月27日、立民について
「外交安保やエネルギー、憲法など基本的な政策で党内がまとまっていない」
と批判していたはずだ。
野田氏は共産党の田村智子委員長にも首相指名選挙での協力を求めた。
党綱領に日米安全保障条約の廃棄を記すなど、基本政策が立民以上に非現実的な共産にまで要請したことは間違っている。

首相、衆院選惨敗を党の責任にすり替え 政策を争点としなかった戦略ミスの反省みられず
阿比留瑠比の極言御免
2024/10/31 1:00
https://www.sankei.com/article/20241031-C5A4Z42JZRJN7KN44VVPHMJ76Y/
私事で恐縮だが、筆者が社会部から異動となり、政治部へと着任したのは26年前の平成10年7月12日、参院選の投開票日だった。
その日の深夜か翌未明に、当時の橋本龍太郎首相(自民党総裁)が次のように述べて、敗戦の責任を取って辞任を表明した。
「全てをひっくるめて私自身の責任だ」
「力不足」
「それ以上に言うことはない」
参院選で自民は16議席減らしたが、44議席を獲得した。
しかも参院選は、政権選択選挙と言われる衆院選とは位置付けが異なる。
にもかかわらずの橋本氏の引責辞任に、政治家、なかんずくリーダーの身の処し方、潔さというものを考えさせられたのだった。
一方、安倍晋三元首相は平成19年7月の参院選で大敗しても辞めなかった。
既に各種世論調査で自民劣勢が明らかだった平成19年7月29日の投開票日の数日前、安倍氏は筆者にこう話した。
「小泉さん(純一郎前首相)からも電話がかかってきて
『負けても絶対に辞めるな。参院選に負けても政権が変わるわけではない。いちいち一喜一憂せずにやればいい』
と言われた」
■続投の安倍首相を攻撃
参院選は政権選択選挙ではないのだから、時の首相によってそれぞれの考え方や判断があるのだろう。
ただ、続投を表明した安倍氏に対し、こう激しく攻撃したのが石破茂首相だったことは踏まえておきたい。
「安倍首相は
『私か小沢一郎民主党代表かの選択だ』
と訴えたのに、どう説明するのか」(党総務会)
「安倍首相は
『反省すべきは反省する』
と言っているが、何を反省し、どう改めるのかはっきりしてほしい」(党代議士会)
石破首相は政権選択選挙である衆院選で惨敗し、与党での過半数も失ったことをどう受け止めるのか。
首相に
「ノー」
を突き付けた民意を無視して続投を決め込み、2024年10月28日の記者会見では次のように党の問題へと摩り替えた。
「自民党は反省が足りないとご叱責を賜った」
「党内の論理、党内の理屈は一切排除し、政治とカネについて抜本的な改革を行っていく」
「党内融和よりも国民のご理解ということの方を私は優先していかねばならないし、党内論理を優先したことが厳しい結果に繋がったのではないかという反省を、私自身は思っているところだ」
せっかく党総裁選で政策論争に注目が集まっていたのに、衆院選では明確な基準も示さないまま党所属議員を非公認や重複立候補禁止処分とし、自ら政治とカネの問題を争点とした自分自身の戦略ミスや判断の誤りへの反省はない。
あくまで悪いのは他者であると強調し、党内融和には目を向けない。
こんな延々と魔女狩りや内ゲバを続けるような姿勢が、有権者の嫌悪感を誘うことには気づかないのだろう。
ろくに党内もまとめられずに、国民の願いや要望に応えることはできるのか。
■「一瞬は人を動かす」
安倍氏は首相時代の令和2年6月17日、自身の次の首相候補とされた岸田文雄前首相と石破首相とを比較して、筆者に語っていた。
「政治は人を動かすかなりの要素、情熱が大事だ」
「岸田さんは最後は人を動かす所を見せないといけない」
「石破さんは本物ではないけど、一瞬は人を騙して動かす能力がある」
「彼こそ本当の『言うだけ番長』なのだけど」
その言葉通り、総裁選で石破首相は一瞬、所属議員を動かし首相の座に就いた。
石破首相に1票を投じた議員らは、自民の転落をどうみているのか。
(論説委員兼政治部編集委員)

どうなる首相指名選挙 石破首相選出の流れも自民内造反の可能性に懸念
2024/10/30 21:03
https://www.sankei.com/article/20241030-EJ6PX23YLBNK7MYACULWRJYDPM/
来月2024年11月11日に召集予定の特別国会で行われる首相指名選挙は、キャスチングボートを握る国民民主党が立憲民主党の野田佳彦代表に投票しない方向となり、自民党総裁の石破茂首相が選出される流れが強まった。
衆院本会議での1回目の投票では、ほとんどの議員が所属政党の党首に投じるとみられ、誰も投票総数の過半数を獲得できない見通し。
石破首相と野田氏の2人による決選投票が行われる公算が大きい。
衆院の過半数は233議席。決選投票は自民、公明両党(計215議席)が支持する石破首相、共産党も投票を前向きに検討している立民の野田氏(立民と共産で計156議席)の2人が他党票の取り込みを狙う。
ただ、
「票田」と
なる日本維新の会(38議席)の馬場伸幸代表は2024年10月29日のBSフジ番組で
「どちらかに軍配を上げることはできない」
と語った。
国民民主(28議席)の玉木雄一郎代表も2024年10月30日の党会合で、決選投票でも玉木氏自身に投票する方針を説明した。
両党とも来年2025年夏に参院選を控える中、
「野合」
批判を避け、独自性をアピールする必要がある。
首相対野田氏の決選投票で投票用紙に
「馬場」
「玉木」
と書けば無効票となり、自公勢力が立共勢力を上回り、首相の勝利が有力だ。
ただ、馬場氏は2024年10月30日、記者団に、立民と政治改革に関する協議を行うと述べた上で、野田氏に投票する可能性について
「これからの協議の中身(次第)だ」
と完全に排除はしなかった。
また、自民内の一部には、衆院選で与党過半数割れとなった責任を首相が取って退陣すべきだとの声もある。
首相周辺は、首相指名選挙の投票を棄権する自民議員が出る事態を警戒している。
このため、現時点で可能性は低いものの、野党の大連合が成立したり、自民内の造反によって野田政権が誕生したりする可能性もゼロとは言えない。

石破首相「辞任必要ない」65・7% 内閣支持率は32・1%に急落 共同調査
世論調査
2024/10/29 18:30
https://www.sankei.com/article/20241029-A5DPYG3NWBMV3CYK7CDXWCWATE/
衆院選の結果を受けて共同通信社は2024年10月28、29の両日、全国緊急電話世論調査を実施した。
石破内閣の支持率は32・1%で、内閣発足に伴う2024年10月1、2両日調査の50・7%から18・6ポイント下落した。
不支持率は52・2%。
与党過半数割れとなった自民、公明両党の連立政権継続を望むとしたのは38・4%で、望まないが53・0%だった。
自民の派閥パーティー収入不記載事件に関与し、当選した議員を要職に起用することに79・2%が反対し、賛成は16・3%だった。
望ましい政権の枠組みは
「政界再編による新たな枠組み」
が31・5%と最多で、自公の少数与党政権は18・1%。
一方、石破茂首相が過半数割れの責任を取り辞任すべきだとの回答は28・6%にとどまり、辞任は必要ないが65・7%だった。
自民の議席減に不記載の影響があったと思うとの答えは91・4%。
選挙結果で
「政治とカネ」
問題が根絶に向かうとの見方は23・9%で、向かわないが72・5%を占めた。

少数与党希望は自民支持層の4割 今後の政権枠組み、無党派層は「政界再編」が最多
世論調査
2024/10/29 18:53
https://www.sankei.com/article/20241029-5BJVP5UYLZLVTLY4M4STSCXYYA/
衆院選の結果を受けて共同通信社が2024年10月28、29の両日に行った全国緊急電話世論調査で、今後の望ましい政権枠組みを政党支持層別に見ると、自民党支持層では
「自民、公明両党による少数与党政権」
が最多の39・8%だったものの過半数に届かなかった。
次いで多いのが
「自公に日本維新の会などを加えた政権」
の28・2%で、一部野党と連携してでも政権の安定化を望む意向がにじんだ。
公明支持層では、自公の少数与党政権が50・9%と過半数に上った。
立憲民主党支持層と共産党支持層は
「立民を中心とした多くの野党による政権」
が最も多く、それぞれ61・7%と59・1%。
維新支持層は
「自公と維新など」
が最多の40・5%だった。
「支持する政党はない」
とした無党派層は
「政界再編による新たな枠組みの政権」
が最多で42・4%。
国民民主党支持層の48・2%、れいわ新選組支持層の55・3%も政界再編を希望した。

自民内から「石破おろし」の声相次ぐ 首相、国民民主と連携に活路 立民も多数派工作
2024/10/28 21:20
https://www.sankei.com/article/20241028-FHBW6MW5XNNW7EZEDBSSZMWDAQ/?outputType=theme_election2024
自民、公明両党で過半数割れの大敗を喫した衆院選の翌2024年10月28日、自民内では石破茂首相(自民総裁)の責任論が相次いだ。
それでも続投を表明した首相は、躍進した国民民主党との連携強化で打開を図る。
だが、国民民主は連立入りを否定。
首相は同党の政策を取り入れて協力関係を築きたい考えだが、予算案や法案ごとに賛成を求めることになれば政権運営が不安定化するのは必至だ。
■目に見える変化が肝要
首相は2024年10月28日の記者会見で
「『自民党は目に見えて変わったね』と実感して頂くことが肝要だ」
と述べ、政策活動費の廃止などを表明した。
自身が辞任するのではなく、衆院選の敗因は自民の改革姿勢の甘さにあると定義し、踏み込んだ改革案を打ち出すことで敗北の責任を取る−という筋書きと言える。
ただ、そんな思惑とは裏腹に、党内では
「石破降ろし」
が始まった。
「自民党石破政権への信を問うてこの結果、ということを軽視しすぎではないのか」。
小野田紀美参院議員は2024年10月28日、自身のSNSで、小泉進次郎選対委員長の辞任だけでは不十分との認識を示した。
山田宏参院議員もSNSに
「選対委員長の辞任で済む話ではない」
と投稿した。
小林鷹之元経済安全保障担当相も党幹部の責任論に言及する。
3氏とも、党内の
「反石破」
勢力から旗頭として期待される高市早苗前経済安保担当相に近い。
■党内論理より国民理解を
党内の反発について、首相は
「等閑視するつもりは全くない」
と語る一方、
「党内融和よりも国民の理解を優先していかねばならない」
「党内論理を優先したことが厳しい結果に繋がった」
と持論を述べた。
首相の念頭にあるのが、勢力を4倍に増やした国民民主との連携だ。
「議席を大きく伸ばした党がある」
「どのような主張に国民が共感、共鳴したのか」
「取り入れるべきは取り入れることに躊躇があってはならない」。
首相が記者会見でこう語ると、同席した森山裕幹事長は何度も頷いた。
森山氏は他党との交渉の中心的役割を担うだけに、政権継続のためには
「辞めさせられない」(別の党幹部)。
ただ、国民民主の玉木雄一郎代表は2024年10月28日、支援組織・連合の芳野友子会長に、自公連立政権に参画しない考えを伝えた。
国民民主は、自民に43議席差まで迫った立憲民主党からも触手を伸ばされている。
立民は同日2024年10月28日の執行役員会で、特別国会の首相指名選挙で、野田佳彦代表に投票するよう野党各党に協力を求める方針を確認した。
■政権への協力は十分ある
野田氏は記者団に、一部野党が石破政権に協力する可能性は
「十分ある」
と指摘。
「注意深く見ながら、こちら(野党側)のチームをどう作っていくかに心を砕きたい」
と述べ、過半数割れした自公による野党勢力の切り崩しを警戒した。
焦りの裏返しか、他党との交渉に関し
「誠意のある対話」
というフレーズを何度も口にした。
もっとも国民民主は、野田氏への投票要請も受け入れない考えだ。
首相指名選挙は1回目の投票で過半数を得た候補がいない場合、上位2人の決選投票を行う。
首相と野田氏の一騎打ちになる公算が大きいが、玉木氏は2024年10月28日の民放番組で
「無効となっても玉木と書く」
と述べた。
榛葉賀津也幹事長も同日、連合傘下の産業別労働組合(産別)に、こうした方針を伝えており、立民の多数派工作も最初から躓きそうだ。

政治空白、許されぬ…政治部長・小川聡
2024/10/28 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/election/shugiin/20241028-OYT1T50036/
長期政権のぬるま湯に浸かり、有権者の意識とかけ離れた
「党の論理」
を捨て切れない自民党に、厳しい審判が下った。
これまでの自民党政治家と違う感覚で政権を運営するのではとの石破首相への期待は、瞬く間に失望に変わった。
予算委員会なしでの衆院解散や、政治資金問題に関わった前議員らの公認問題と2000万円の活動費支給を巡る対応などで、総裁選で掲げた
「国民の納得と共感」
よりも自民党の事情と都合を優先する姿勢が露呈し、国民の怒りの火に油を注いだ。
立憲民主党は、3年前2021年の衆院選を教訓に、自民党にお灸を据えようと考える中道保守層の投票の受け皿になった。
野田代表が、
「原発ゼロ」
をはじめとした非現実的な安全保障・エネルギー政策を封印し、共産党との連携に距離を置いたことが奏功したと言えよう。
立民は選挙戦で、
「政治とカネ」
問題への批判に注力し、景気対策や社会保障などの具体策を論じる機会は少なかった。
「敵失」
で議席を伸ばした面が大きく、自らの政策・主張が全面的に支持を集めたという過信は禁物だ。
日本を取り巻く環境は国内外で厳しさを増しており、一刻の猶予も許されない。
経済停滞や社会保障・財政の不安、自然災害への対応などを急がなくてはならない。
北朝鮮や中国による軍事的威圧や威嚇、一方的な現状変更や侵略の脅威に直面し、日本の主権や平和、繁栄を維持できるかどうかの岐路にある。
与党の過半数割れにより、当面、政権が弱体化することは避けられまい。
各党は、政局を優先して分断を加速させるのではなく、 真摯な議論を通じて現実的に答えを出していくことが不可欠だ。
内外の有事を前に、政治空白を作ってはならない。

衆院選、全議席が確定 自民191、立民148、維新38、国民28、公明24、れいわ9
2024/10/28 4:05
https://www.sankei.com/article/20241028-PRREEDNFJRJSFA344HTTAVVAPQ/?outputType=theme_election2024
2024年10月27日投開票の衆院選は2024年10月28日未明、比例代表東北ブロックで立憲民主党が最終議席を確保し、全465議席が確定した。
各党の獲得議席は、自民191、立民148、維新38、公明24、共産8、国民28、れいわ9、社民1、参政3、政治団体の日本保守党3、無所属12で確定した。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/906.html#c35

[原発・フッ素54] 女川原発の原子炉を停止 東北電、機器が動かなくなった原因を調査へ(再稼働前倒ししてすぐ停止!) 戦争とはこういう物
14. 秘密のアッコちゃん[985] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月12日 19:06:46 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[550]
<■429行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「国のエネルギー政策は原発を活用するとしている」
「国策に地元の同意が必要なのはおかしなこと」

新潟・刈羽村長選、現職が無投票7選 「原発あることが望む姿」柏崎刈羽原発の再稼働容認
2024/11/12 18:14
https://www.sankei.com/article/20241112-FUNU6PJVFFMXXOWY7YNTBUROG4/
任期満了に伴う新潟県刈羽村長選が2024年11月12日告示され、無所属現職の品田宏夫氏(67)以外に立候補の届け出はなく、無投票で7選が決まった。
無投票は平成28年以来8年ぶり。
品田氏は、同村などに立地する東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を容認する立場を取る。
午後5時に立候補の届け出が締め切られると、品田氏は村内の選挙事務所で支援者と万歳三唱。
7期目に向け、
「村が食料政策に関与できるよう、農業政策を進めていく」
「頑張る村民を応援するような7期目にしたい」
と抱負を語った。
同原発の再稼働問題については
「発電所(原発)が村にあって発電することで地域が機能していく」
「発電所があることが私たちが望む村の姿だ」
とした。
品田氏は、原発の再稼働に地元同意が必要なこと自体を疑問視。
「国のエネルギー政策は原発を活用するとしている」
「国策に地元の同意が必要なのはおかしなこと」
としている。
同原発は同村と柏崎市にまたがって立地。
同市長選は今月2024年11月10日に告示され、同原発の再稼働を条件付きで容認する2人と、反対する1人が三つ巴の戦いを演じている。
投開票日は2024年11月17日。

[社説]女川再稼働を安全に進め原発活用広げよ
原発再稼働
2024年10月30日 19:05
https://www.nikkei.com/article/DGXZQODK303550Q4A031C2000000/
東北電力の女川原子力発電所2号機が再稼働し、2024年10月30日未明に核分裂反応が持続する
「臨界」
に達した。
2011年に東日本大震災が起きてから13基目で、東日本の稼働ゼロはようやく解消された。
事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)としても事故後初の稼働で、大きな節目と言える。
事故の重い教訓を踏まえ、安全確保を大前提に運転に当たる必要がある。
再稼働で先行した西日本と比べて東日本は電力供給に余裕がなく、料金も高止まりしていた。
今後は状況の改善が期待できる。
生成AI(人工知能)の普及に伴うデータセンターや半導体工場の新設で、今後は電力需要が増える見通しだ。
成長産業を国内で育てるためにも、安定した脱炭素電源である原発への期待は増している。
同じBWRは中国電力島根原発も2024年12月に再稼働を予定する。
東京電力の柏崎刈羽原発でも準備が進む。
女川の再稼働を機に、既存原発の活用を進めてもらいたい。
東北電力は防潮堤のかさ上げや耐震補強などの安全対策に約5700億円を投じた。
それでも不安に思う住民や市民は多い。
施設は13年あまり停止し、運転経験のない現場社員が4割に達する。
樋口康二郎社長は
「安全確保を最優先に対応する」
との談話を発表した。
2024年11月7日に発電・送電を始めた後、一旦停止させ、設備に異常がないか再点検した上で2024年12月に営業運転へ移る計画という。
機器の状況を確かめながら慎重に作業を進めてほしい。
地域や社会の理解を得る努力も欠かせない。
万全を期しても想定外のトラブルは起こり得る。
異常があった場合、軽微でも躊躇わず作業を止め、情報を積極的に公開すべきなのは言うまでもない。
原発本体の安全対策と併せて、複合災害時の避難対策の強化も急がねばならない。
原発が立地する地域では、地震や大雪などの自然災害と原発事故が重なった際の対応を心配する声がある。
元日に発生した能登半島地震では道路や海路の寸断が相次ぎ、北陸電力志賀原発の周辺地域で多くの集落が孤立した。
建物の被害が酷く、放射線から逃れる屋内退避ができない課題も浮上した。
政府は安全確保を大前提に原発を最大限活用する方針だ。
避難用道路の整備や退避施設の耐震化を国が主導し、原発に対する国民の信頼回復に努める責務がある。

女川原発、3日予定の発電再開を延期、原子炉も停止 中性子の検出器を送り込めず 東北電
2024/11/3 22:23
https://www.sankei.com/article/20241103-FDY5M7VX2FIAZACT3WGOZN5NPE/
東北電力は2024年11月3日、再稼働した女川原発2号機(宮城県)について、同日予定していた発電再開を延期した。
原子炉内の中性子を測定する検出器を炉内に送り込む途中で動かなくなり作業を中断した。
原子炉への異常は確認されていないが、東北電は、点検のため、原子炉を停止するという。
東北電によると、2024年11月3日午前、発電再開に向けた準備作業を開始。炉内の中性子を測定する検出器を駆動装置を使って送り込む際、ケーブルが途中で動かなくなった。検出器は手動で引き抜かれ、原子炉格納容器の隔離弁も閉じた。
回収された検出器の測定機能に問題はなく、放射性物質の漏洩も確認されていないが、東北電は不具合の原因を特定した上で再開時期を決めるとしている。
女川2号機は2024年10月29日に東日本大震災の被災地に立地する原発として初めて再稼働し、2024年10月30日には核分裂反応が安定して継続する
「臨界」
に達した。
事故を起こした東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)で、BWRとしても初の再稼働となった。

島根原発2号機、燃料装塡完了 来年1月の営業運転再開目指す 中国電力
2024/11/3 16:58
https://www.sankei.com/article/20241103-SQTQIH442RNMJPLCIKYYHN2DNY/
中国電力は2024年11月3日午前、島根原発2号機(松江市)の再稼働に向けて、原子炉への核燃料装塡を完了した。
2024年10月28日午後から作業を開始しており、7日間かけて燃料プールから560体を水中移動させて装塡した。
中国電は2024年12月上旬に原子炉を起動し、2024年12月下旬に発送電を開始する予定で、令和7年1月上旬の営業運転再開を目指している。
装塡完了を受け、今月2024年11月5日までに原子炉を緊急停止させるための制御棒が瞬時に挿入できるかを試験する予定。
圧力容器内に水を満たして加圧し、水漏れがないかを確認する検査などの起動前準備という工程を経た上で再稼働する。
島根2号機は定期検査のため平成24年1月に運転停止。
燃料は翌月平成24年2月に原子炉から取り出されていた。
島根原発は全国で唯一、県庁所在地に立地する。
東京電力福島第1原発と同じ
「沸騰水型」
で、東北電力が同じタイプの女川原発2号機を2024年10月29日に再稼働した。

女川原発2号機は3日に発電開始 東北電力が発表、予定を前倒し
2024/11/2 16:42
https://www.sankei.com/article/20241102-CVGQIQETRRJUFNE57HLWMUJIVU/
東北電力は2024年11月2日、再稼働した女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の発電と送電を、2024年11月3日に開始する予定だと発表した。
当初は2024年11月7日の想定だったが、プラントの状態確認などが進んだとして前倒しした。
東北電は、2024年11月1日午後8時46分に2号機のタービンを起動したとも発表。
発電した電気は2024年11月3日にも送電線を通じて家庭や企業に送られる。
2号機は出力82万5千キロワット。
2024年10月29日に、東日本大震災の被災地に立地する原発として初めて再稼働した。
2024年10月30日には核分裂反応が安定的に継続する
「臨界」
に達した。

福島第1原発、デブリつかむ作業成功 事故後初の回収へ大きな一歩
2024/10/30 13:49
https://www.sankei.com/article/20241030-OXI5Y4KRLZL47NB5R7PNJVY3K4/
東京電力は2024年10月30日、福島第1原発2号機の溶け落ちた燃料(デブリ)の試験採取で、回収装置の先端に取り付けた爪形器具でデブリを掴むことに成功したと発表した。
原発事故後初のデブリ回収に向けた大きな一歩となる。
順調に行けば、今後1週間程度で掴んだデブリを専用容器に入れ、回収できる見通し。
東電によると、2024年10月30日午前9時57分に作業を開始。
2号機原子炉格納容器に挿入した回収装置の先端から釣り糸のようにケーブルを垂らし、デブリを掴む爪形器具が約4メートル下の原子炉底部に堆積したデブリに到達し午後0時33分、小石状のデブリを掴んだことを確認した。
今後は回収装置を原子炉から引き抜く工程に入る。
ただ、放射線量の測定で毎時24ミリシーベルトを超えた場合、作業員の被曝を防ぐため、格納容器内にデブリを戻すとしている。
計画では、デブリは極めて強い放射線を出すため、今回は3グラム以下の微量採取にとどめる。
回収に成功すれば、国の研究機関に運び、デブリの硬さや成分などを分析。
大規模取り出しに向けた工法検討に役立てる。
デブリ回収は当初目標の3年遅れで開始。
今年2024年8月には準備段階でミスが発覚し作業を中断した。
2024年9月10日の再開後も回収装置のカメラに不具合が生じ再び中断。
2台を交換し、今月2024年10月28日から作業を再開した。
事故で炉心溶融(メルトダウン)した1〜3号機の原子炉内には、推計880トンのデブリが堆積する。
政府と東電は2051年までに全量を取り出す目標を掲げるが、具体的な工法や処分方法などは決まっていない。

福島第一原発 “核燃料デブリつかむ” 試験的な取り出し作業で
2024年10月30日 13時58分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241030/k10014623691000.html
東京電力は2024年10月30日、福島第一原子力発電所2号機で行われている核燃料デブリの試験的な取り出し作業で、格納容器の中に入れた装置で核燃料デブリを掴んだと発表しました。
核燃料デブリの取り出しは
「廃炉最大の難関」
とされていて、今後の作業で取り出しが実現すれば原発事故後、初めてとなります。

東北電力、女川原発2号機再稼働で料金一時割引へ 本格的な見直しは「収支勘案し検討」
2024/10/31 20:17
https://www.sankei.com/article/20241031-SBN3MIMIGRKITB5TYYSI3NQMDQ/
東北電力の樋口康二郎社長は2024年10月31日の定例記者会見で、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の再稼働に伴い、一時的に電気料金を割り引くか、同社のポイントを付与する方針を明らかにした。
本格的な料金見直しについては
「収支の見通しなどを勘案しながら検討する」
と述べるにとどめた。
2024年本年度内の開始を目指し、割引額などの詳細を詰める。
ポイントは会員制ウェブサービス「よりそうeねっと」を通じて利用できる。
東北電は2024年10月29日に2号機を再稼働させた。
2024年11月7日に発電を再開し、2024年12月頃に営業運転を開始する予定だ。
樋口氏は2号機について
「焦らず急がず、1つ1つのプロセスを確認しながら、安全に営業運転開始に向けて進めていく」
とした。

女川原発2号機が「臨界」に到達 12月ごろ営業運転開始
2024/10/30 0:43
https://www.sankei.com/article/20241030-4DHERBFXARP3BIIGUDJA2NEJSE/
東北電力は2024年10月30日、前日夜に再稼働させた女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機が2024年10月30日午前0時12分、核分裂反応が安定して続く
「臨界」
へ到達したと発表した。
今後は2024年11月7日にも発電を再開し、2024年12月頃営業運転を開始する計画だ。

女川の再稼働は原発活用の弾みとなるか 自公政権不安定化が次期エネ計画に影響も
2024/10/29 21:21
https://www.sankei.com/article/20241029-XCCUHVPKKVLUBKQWNSA2VVXHGI/?937937
東北電力女川原発2号機(宮城県)が再稼働を果たし、政府は原発再稼働を加速する構えだ。
データセンターなどの増加で拡大する電力需要を支える脱炭素電源として原発は欠かせず、今後は新増設も必要になる。
政府が今年2024年度に見直すエネルギー政策の指針で、使用済み燃料の問題も含め、原発政策で踏み込めるかがカギだ。
ただ、衆院選で自民、公明両党が過半数割れし政権が不安定化する中、エネルギーを巡る議論は曲折も予想される。
■電力需要拡大と脱炭素対応
「東日本の電力供給構造の脆弱性や脱炭素電源による経済成長機会の確保などの観点から、東日本の原発の再稼働は極めて重要だ」。
武藤容治経済産業相は2024年10月29日の記者会見で、女川原発が再稼働する意義を強調した。
女川原発に続き、2024年12月には中国電力島根原発2号機(島根県)が再稼働する。
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)は再稼働へ地元同意を残すのみで、武藤氏は
「不安の声や地域振興を含めた要望を踏まえ、理解が進むよう取り組む」
と力を込めた。
原発はエネルギー政策上、欠かせない存在となった。
データセンターや半導体工場の増加で拡大する電力需要と、世界的な脱炭素の要請に応え得る安定電源なためだ。ロシアによるウクライナ侵略など地政学リスクが高まり、準国産エネルギーとしての必要性も増す。
■「依存度低減」削除なるか
政府は今年2024年度に中長期のエネルギー政策の指針となる
「エネルギー基本計画」
を見直す予定で、現在詰めの作業を急いでいる。
これまでになく原発の重要度が高まる中、どこまで明確なビジョンを示せるかが問われる。
現行計画では2030年度の電源構成で原発比率を20〜22%としたが、次期計画で2040年度の原発比率をどう設定するかが最大の焦点だ。
「可能な限り原発依存度を低減する」
との記述を削除するかどうかも注目される。
既設炉だけでは発電能力に限界があり、新増設の方針をどう明記するかもポイントだ。
原発政策に欠かせない使用済み燃料の再処理や最終処分の問題で、解決に向けて国が前面に立つ覚悟を強く示すことも求められる。
ただ、衆院選で与党が惨敗し、次期計画の策定作業に影響する恐れもある。
国民民主党は原発の活用に積極的であるものの、政府関係者は
「政局のごたごたでスケジュールがタイトになるかもしれない」
と不安げな表情で語った。

女川再稼働で原発「東西地域差」の解消なるか 福島第1事故の影響、今も色濃く
2024/10/29 21:08
https://www.sankei.com/article/20241029-HPWAPX2LARPIDL2VE7XSUTPZ2Y/
東北電力女川原発2号機(宮城県)が2024年10月29日、13年ぶりに再稼働した。
日本の原発稼働は西日本に偏重する歪な状況が続き、首都圏を中心に電力供給は慢性的に逼迫した。
背景には東京電力福島第1原発の同型炉が東日本に集中し、安全審査の長期化や立地自治体の同意に難航した経緯がある。
原発事故の影響は今も色濃く、
「原発正常化」
への道のりは遠い。
■安全性に差異なし
日本の原発は、米国で開発された
「軽水炉」
と呼ばれる原子炉が採用されている。
蒸気を発生させる仕組みの違いで、沸騰水型(BWR)と加圧水型(PWR)の2種類の炉型があり、開発メーカーもそれぞれ異なる。
BWRは東電や東北電、中部電力などが採用し、PWRは関西電力や九州、四国、北海道電力などが採用している。
福島第1原発事故を受け、原子力規制委員会が定めた新規制基準では、福島第1と同じタイプのBWRについて、重大事故の際に放射性物質を吸着し拡散を防ぐ排気装置
「フィルターベント」
の整備が再稼働の条件となった。
このため、BWRを保有する電力各社は対応に追われた。
規制委への安全審査の申請も遅れ、PWRの審査が先行する形となった。
規制当局関係者は
「2つの炉型に安全性の差異はないが、福島事故の影響もありBWRの審査が厳格化した感は否めない」
と話す。
■日本の特殊事情
国内にある33基の原発はBWRとPWRがほぼ半々だが、日本原子力産業協会の調べでは、世界で運転中の433基の原発のうち、BWRは約14%。
PWRは約71%と最も多く、世界の主流になっている。
同協会担当者は
「炉型の選別は各国の事情によるが、1970年代に標準化を実現したPWRは原子力先進国で採用された」
と指摘。
日本でBWRの割合が多い理由について
「日本はプラントメーカーが3社存在する世界でも稀な国だが、各社が輸入した技術を段階的に国産化し、炉型の採用が決まった経緯も大きい」
と分析する。
福島第1原発事故から13年余り。
生成AI(人工知能)の普及に伴う電力需要の拡大で、世界の原子力政策は転換期に入った。
脱炭素と電力の安定供給を実現する原発は、資源に乏しい日本のエネルギー戦略を考える上で欠かせない。
林芳正官房長官は2024年10月29日の記者会見で
「我が国全体の経済成長の観点から再稼働の重要性が高まっている」
と言及した。
その意味でも、BWR初の再稼働は大きな節目と言える。
今後は原発稼働の東西地域差が生まれる構造的な課題をどう解消するのかが焦点となる。
国が前面に立って再稼働を後押しするのは当然だが、電力各社も原発への信頼回復に向けた更なる取り組みが求められる。

「大きな一歩」「自治体や関係者の尽力に敬意」経済界、女川原発の再稼働歓迎
2024/10/29 21:05
https://www.sankei.com/article/20241029-AWG4XE6XEVLS7LCCPRJFXCALWU/
2024年10月29日に東北電力女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機が再稼働したことを受け、経済界からは
「大きな一歩が踏み出された」
「円滑に営業運転が開始されるよう着実に準備を進めてほしい」
(十倉雅和経団連会長)
といった歓迎の声が上がった。
東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)としても全国初の再稼働となり、経済同友会の新浪剛史代表幹事は
「震災で多大な被害を受けた立地地域の自治体や関係者の尽力に敬意を表する」
とのコメントを発表した。
日本商工会議所の小林健会頭は
「安全の確保を最優先にして取り組みを進めてほしい」
と強調した。

東北電力女川原発2号機が再稼働、火力燃料費は年600億円減 経営に追い風
2024/10/29 19:12
https://www.sankei.com/article/20241029-WTBHE5XRHNM73M4XSYMAHMCS44/
東北電力は女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機が2024年10月29日に再稼働したことで、液化天然ガス(LNG)や石炭など火力発電の燃料費を2025年度に年間約600億円削減できる見通しとなった。
原発再稼働は燃料費負担を減少させ収益に好影響を与えるだけでなく、電力の安定供給や脱炭素化への貢献といった経営改善の追い風にもなりそうだ。
再稼働に向けては、防潮堤の工事や防火帯の設置など多様な安全対策を実施した他、テロ行為を想定した
「特定重大事故等対処施設」
を設置中だ。
合計7100億円に上る費用は、再稼働後に月間30億円程度の減価償却費として一定期間計上する。
一方、再稼働による火力の燃料削減の効果を月70億円と見込んでおり、順調に稼働すれば、投資費用を回収した上で、収益改善を積み重ねることが出来る見通しだ。
また、再稼働による温室効果ガスの排出削減は年間300万トンに上る。
これは一般家庭約110万世帯分に相当し、宮城県内の世帯数(約105万世帯)を上回る規模になるという。
電力各社は原発の再稼働が遅れており、電源の過半を火力発電が占める中、燃料市況の乱高下を受け業績が安定しない状況が続く。
こうした中、運転可能な原発7基を全て再稼働させた関西電力は利益水準が電力大手で最も高く、電気料金も安く設定しており、
「再稼働の影響はかなり大きい」
と大和証券エクイティ調査部の西川周作シニアアナリストは指摘する。
もっとも、東北電力は再稼働を見越し、2023年6月に標準家庭(契約電流30アンペア、使用電力量260キロワット時)の電気料金について、月150円程度の負担軽減を実施済みで、再稼働に伴う更なる値下げは予定していない。
2025年3月期の業績予想も収益改善分は織り込み済みだが、予定通り再稼働出来たことで
「今年2024年度の収益計画を達成できる確度が増した」
「燃料市況などが想定より低水準となれば業績が上振れする余地はある」
と西川氏は見ている。

宮城 女川原発2号機 きょう再稼働 福島第一原発と同タイプで初
2024年10月29日 13時33分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20241029/k10014622291000.html
宮城県にある東北電力の女川原子力発電所2号機は、2024年10月29日原子炉を起動し、東日本大震災で被災して以来13年半余りを経て再稼働します。
事故を起こした東京電力福島第一原発と同じタイプの原発で、このタイプでは初めての再稼働となり、被災地の原発としても初めてとなります。
女川原発2号機は、13年前の巨大地震と津波により外部電源の多くが失われ、地下の設備が浸水するなどの被害が出ましたが、その後、防潮堤を海抜29メートルの高さにかさ上げするなどの安全対策を講じて、4年前2020年、再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査に合格しました。
その後、安全対策の工事や国の検査などが終わったことを受けて再稼働することになり、2024年10月29日夜にも、核分裂反応を抑える制御棒を引き抜いて、原子炉を起動します。
東北電力によりますと、作業が順調に進めば、2024年10月29日夜遅くにかけて原子炉で核分裂反応が連続する臨界状態になり、2024年11月上旬には発電を開始する見通しだということです。
女川原発2号機は、事故を起こした東京電力福島第一原発と同じBWR=「沸騰水型」と呼ばれるタイプで、このタイプでは初めての再稼働となり、東日本大震災の被災地で原発が再稼働するのも初めてとなります。
■女川原発2号機の安全対策は
東北電力女川原子力発電所2号機は、13年前の東日本大震災の際に、敷地内で震度6弱の揺れが観測され、およそ13メートルの津波が押し寄せました。
周辺環境に放射性物質が漏れることはありませんでしたが、原発に電気を送り込む外部電源の多くが鉄塔の倒壊などで失われた他、敷地の下の港にあった重油タンクが倒壊したり、
「熱交換器」
と呼ばれる設備がある地下室が浸水したりするなどの被害が出ました。
このため、東北電力は再稼働に向けて、2013年から地震や津波などの際の事故に備えた安全対策工事を進めてきました。
具体的には、想定される最大クラスの津波に備えて、防潮堤の高さを海抜29メートルにかさ上げしたほか、地震による被害を抑えるための原子炉建屋内にある配管や天井などの耐震補強を行いました。
更に、事故が起きても、原子炉を7日間冷やし続けられる量に当たるおよそ1万トンの水をためられる貯水槽の設置や、ケーブルを入れる管を燃えにくい素材で覆う工事など様々な面で安全対策を講じてきたということです。
こうした対策で、東北電力は13年前のレベルの地震や津波にも耐えられるとしています。
安全対策工事を巡っては、東北電力は当初、完了時期を2016年3月と発表していましたが、追加工事などを理由にその後、7回の見直しが行われ、今年2024年5月下旬にようやく完了に至りました。
震災後の安全対策工事にかかった費用は、およそ5700億円に上るということです。
また、テロなどに備えるための
「特定重大事故等対処施設」
は、再稼働に必要な原発の工事計画の認可から5年以内の設置が義務づけられていて、期限となる再来年2026年12月までに、およそ1400億円かけて建設する予定だということです。
■電気料金への影響は
東北電力によりますと、82万5000キロワットの出力がある女川原子力発電所2号機が発電を再開することで、これまでの実績から年間で使用量が平均的な一般家庭のおよそ162万世帯分の電気を賄うと試算されています。
東北電力が供給する電力量の構成は、火力発電が67%を占めていますが、今回の再稼働で火力発電所で使っていた燃料費の削減に繋がり、来年2025年度は、今年2024年度の燃料価格に基づく試算で600億円程度のコストが抑えられる見通しだということです。
ただ、東北電力では再稼働に伴って電気料金の値下げをするかについては慎重な姿勢を示しています。
東北電力は昨年度、最終的な利益が2261億円と過去最高となりましたが、その前年度までの2年間はロシアによるウクライナへの侵攻で、天然ガスなどの燃料価格が高止まりしたことなどから赤字となり、自己資本比率が低い水準が続いています。
このため東北電力は悪化した財務基盤の立て直しが必要だとしていて、経営の効率化の進捗(しんちょく)などを総合的に判断したうえで、電気料金が値下げできるか検討するとしています。
■武藤経産相「震災後初の原子炉起動 大きな節目」
宮城県にある東北電力の女川原子力発電所2号機が2024年10月29日、原子炉を起動し再稼働することについて、武藤経済産業大臣は閣議の後の記者会見で
「震災後、東日本で初めての原子炉起動となり大きな節目になる」
と述べました。
2024年11月上旬には発電を開始する見通しについて、武藤経済産業大臣は
「東日本における電力供給構造の脆弱性や電気料金の東西格差、経済成長機会の確保という観点からも原子力発電所の再稼働の重要性は極めて大きい」
「東日本としては震災後、初めての原子炉起動で大きな節目になり、安全最優先で緊張感をもって対応してほしい」
と述べました。
その上で、新潟県にある東京電力柏崎刈羽原発の再稼働については
「地元の不安の声や地域振興の要望を踏まえながら再稼働への理解が進むよう政府をあげて取り組んでいきたい」
と述べました。
■林官房長官「安全最優先で緊張感を持って作業を」
林官房長官は閣議の後の記者会見で
「原子力は再生可能エネルギーとともに脱炭素電源として重要であり、安定供給の観点からも安全性の確保を大前提に最大限活用を進めていく方針だ」
「再稼働の重要性は高まっていると認識しており、東北電力には安全最優先で緊張感を持って作業を進めてもらいたい」
と述べました。

林官房長官「原発を最大限活用」 女川再稼働の必要性強調「脱炭素電源として重要」
2024/10/29 12:35
https://www.sankei.com/article/20241029-ZGQXBZ3NM5KRNLPE3PSZTQJVPY/
林芳正官房長官は2024年10月29日の記者会見で、東北電力女川原発を再稼働させる必要性を強調した。
「原子力は再生可能エネルギーと共に、脱炭素電源として重要だ」
「安定供給の観点からも安全性の確保を大前提に最大限活用を進めていく」
と述べた。
原発に関し
「我が国全体の経済成長の観点から再稼働の重要性が高まっている」
と説明。
地元住民から避難計画の不備が指摘されている点については
「原子力防災の備えに終わりはなく、継続的な改善、充実化を進め、実効性の向上に取り組む」
と語った。

<主張>「原子力の日」 沸騰水型への期待大きい
社説
2024/10/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20241027-E2WT2SMBSFMSLGWB3FKSM5OU3Y/
今年2024年は
「原子力の日」(10月26日)
の制定から60年という節目の年だ。
この記念日と呼応するかのように原発再稼働の新展開が始まろうとしている。
東北電力の女川原子力発電所2号機(宮城県、82・5万キロワット)と中国電力の島根原子力発電所2号機(松江市、82万キロワット)のことである。
いずれも、東京電力の福島第1原子力発電所と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)の原発だということに注目したい。
東日本大震災後、BWRの再稼働は初めてだ。
これまでに再稼働した九州電力、関西電力、四国電力の計12基は全て加圧水型軽水炉(PWR)だった。
女川2号機は原子炉へウラン燃料をセットする装荷作業を既に終え、2024年10月29日の原子炉起動を目指している。
中国電は島根2号機への燃料装荷を2024年10月28日にも開始する予定で、2024年12月上旬の再稼働を目指す。
共に地域の電力安定供給に貢献する。
BWRでは、東電の柏崎刈羽原子力発電所7号機(新潟県、135・6万キロワット)も2024年4月に燃料セットを終えていて、再稼働には花角英世・新潟県知事の同意を待つ日々が続いている。
女川と島根の両原発の再稼働による牽引効果を期待したい。
「原子力の日」
は、昭和39年7月に閣議で決まった。
それに先立つ、国際原子力機関(IAEA)への日本の参加決定(昭和31年)と、当時の日本原子力研究所の動力試験炉(JPDR)による国内初の原子力発電成功(昭和38年)が、どちらも10月26日だったことによる記念日だ。
第二次世界大戦で核兵器の犠牲となった日本だからこそ原子力を、科学技術の力で平和目的に活用してみせようとの決意と自負がこめられていたことを思い出したい。
そうした力強い記念日だったが、13年前2011年の東電福島第1原発の事故を境に、日陰の存在に一変していた。
だが近年、世界では原子力発電の有用性が広く理解されている。
新興国の経済成長に伴う電力需要増への対応と脱炭素化の両立を可能にするからだ。
昨年2023年の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)では
「原子力発電の推進」
が成果文書に盛り込まれた。
エネルギーを巡る潮目の変化を読み誤ると日本は世界に後れを取る。
「原子力の日」
に、そのことへの思いを致したい。

http://www.asyura2.com/22/genpatu54/msg/403.html#c14

[政治・選挙・NHK296] 国民民主党・玉木代表「不倫」認めスピード謝罪の思惑 会見直後に“女性タダ泊疑惑”報道、さらなる続報も?(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
36. 秘密のアッコちゃん[986] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月13日 06:05:23 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[551]
<■75行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<正論>米新政権が突きつける「核抑止」
同志社大学特別客員教授、笹川平和財団常務理事・兼原信克
2024/11/12 8:00
https://www.sankei.com/article/20241112-FBQNUKYREFJFPOMV4UTDPZBA2U/
米大統領選挙では現状に不満をためた保守的な庶民層の票を掘り起こしたトランプ氏が圧勝した。
大きく変質した米政治を直視すべきである。
好景気は富裕層の資産を倍増させるが、空洞化した斜陽産業を抱えるラストベルトの人々に恩恵は行きわたらない。
日々の暮らしにかつがつの人たちはインフレに苦しむだけだ。
富の格差は拡大する。
底辺の人々の怒りは強い反エリート主義を生む。
■日米同盟も大きな転機
トランプ氏は、その人々の声を代弁する。
「関税を引き上げよ」
「外国製品を締め出せ」
「米国で売るものは米国で作れ」
「移民を締め出せ」
「労働者を守れ」。
トランプ氏の声は米国社会の底辺でこだまする。
しかしその結果は、輸入品価格の高騰と労働賃金の上昇であり、コストプッシュ型のインフレが高進すると同時に景気は陰り始める。
FRBは苦悩するであろう。
米金利は高止まりし、円は押し下げられる。
それがまたトランプ氏の怒りを呼ぶ。
もはや昔日の米国ではない。
向かう先には保護主義と孤立主義の影がくっきりと見える。
これからトランプ政権の奉行として誰が周りに座るか次第ではあるが、ウクライナ戦争も、イスラエルが突き進む中東紛争も
「金がかかることはやめてしまえ」
という圧力がワシントンからかかるであろう。
日米同盟も大きな転機を迎える。
吉田茂、岸信介という終戦直後の大総理が左派勢力の反対を押し切って日本を西側に押し込んだ。
しかし、その後の首相は高度経済成長、福祉国家建設に舵を切り、日本の安全保障は米国におんぶにだっこであった。
キッシンジャー博士は名著『国際秩序』の中で、日本は形だけ冷戦を戦っていたと酷評している。
トランプ氏は典型的な日本の
「安保ただ乗り」
批判論者である。
だからこそ、日本にはアジアの平和のために筆頭の同盟国として責任を果たす決意と行動が求められる。
■核の議論封印してきた日本
冷戦後期、歴代自民党政権は、革新政党と国会対策の裏取引を通じて国益を害する妥協を繰り返した。
特に、三木武夫首相のGNP1%を超える防衛努力は放棄するという防衛予算方針や、米国を含めた武器の全面禁輸政策は大きな禍根を残した。
また佐藤栄作首相の集団的自衛権放棄と非核三原則は、日本の安全保障の根幹を半世紀以上麻痺させてきた。
安倍晋三首相は防衛費を1兆円増額し、武器の全面禁輸政策を見直し、集団的自衛権行使を可能とした。
やり残した最後の問題が日本の核抑止政策の立案であった。
核の共有を打ちだした安倍氏は、直後に卑劣な暗殺者の凶弾に斃れた。
その後、岸田文雄首相は核の議論を再び封印した。
しかし日本にはもはや残された時間はない。
米中央情報局(CIA)によれば中国は今後10年程度で1500発の核弾頭を保有する。
米国は中露という二大核大国と対峙することになる。
トランプ政権は、米議会が国防授権法で決定した攻撃型原子力潜水艦への戦術核ミサイル搭載に踏み切るであろう。
10年後には横須賀や佐世保に核搭載原潜が再び寄港し始める。
それは日本を中国の核攻撃から守るための戦術核である。
米中が核の戦略的均衡に移る中、台湾有事の前線国家となる日本が戦術核搭載米原潜の寄港を拒否することは許されない。
重要なことは米国の核ミサイルの持ち込みを許さないことではない。
中国に、日本へ核ミサイルを撃ち込ませないことである。
日本国民を非核の理想の殉教者にすることはできない。
■現状は核の傘ないのと同じ
核搭載米原潜寄港の問題は、実は日米核協議のほんの入り口に過ぎない。
台湾有事で追い込まれた中国が日本に核の恫喝をかけてきた時、日本はどう対応するのか。
米国家情報官が米情報コミュニティの統一見解を大統領に上申する際に、日本では誰がその連絡を受けるのか。
日本の情報コミュニティは、未だに戦争に使える形を整えていない。
米大統領が日本の首相に核を用いた反撃の際に連絡をしようとする時、日本の首相が生きている保証はあるのか。
首相が中国の斬首作戦に殺られていたら別の大臣にいきなり代役が務まるのか。
そもそも日本の自衛隊と米国戦略軍、インド太平洋軍は、実戦において核をどう使うのかということを突き詰めて考えたことなどないであろう。
NATOでは、ステッドファスト・ヌーンと呼ばれる核戦争の演習を毎年行っている。
実戦準備がなければ、核の傘などないのと同じだ。
最も重要な問題は、本番では米国は全面核戦争へのエスカレーションを避けようとするが、前線に立つ日本国民は絶対的な安心の供与を求め、確実な核の報復を求めるということである。
日本国民が不安になれば、米国の拡大抑止への信頼が崩れ、同盟が崩壊する。
これがデカップリングである。
それを避けるためには、日米首脳間の緊密な核協議を続けるしかない。
そんなことは日米同盟史上、やったことがないのである。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/103.html#c36
[政治・選挙・NHK295] 壁提案の目的は消費税減税潰し(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
47. 秘密のアッコちゃん[987] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月13日 06:45:34 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[552]
<■77行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
不倫、居眠り、議場で記念写真…緩み切った国会議員に選良の矜持はあるのか
2024/11/13 6:00
https://www.sankei.com/article/20241113-HQVGAKHJ5ZOFXAHX4I6W4BJLJ4/
先の衆院選を受けて召集された特別国会の初日となった2024年11月11日、永田町では驚きの光景が見られた。
衆院選で躍進した国民民主党の玉木雄一郎代表は朝から不倫を
「概ね事実」
と認める記者会見を開き、石破茂首相(自民党総裁)は首相指名選挙中に居眠りをしていたとみられる。
自民の新人議員は撮影が禁じられている議場で記念撮影の大はしゃぎ。
緊張感に欠ける国会の開会となった。
■意気揚々と政策を述べた後…
「報道された内容は概ね事実だ」
「家族のみならず、期待を寄せてくれた全国の皆さんに心からお詫びを申し上げる」
2024年11月11日午前9時半過ぎ、国会内の会議室。
玉木氏は、一部で報じられた女性との不倫関係を認めた上で謝罪した。
遡ること30分前、首相と初の党首会談に臨んだ玉木氏は終了後、記者団に対し
「今こそ手取りを増やす経済政策をやるべきだ」
と、党の看板政策
「103万円の壁の見直し」
を訴えたことについて意気揚々と説明していたが、その直後に自身の不倫について緊急の記者会見を開くことになった。
衆院選で与党が過半数を割り、政権運営のカギを握る存在として脚光を浴びた矢先の不倫報道。
国民民主は早期の事態収拾を図るため、玉木氏の記者会見後の党両院議員総会で玉木氏の代表続投を確認し、同日午後の首相指名選挙では、決選投票も含めて玉木氏に投票することを決めた。
夜には東京・有楽町で玉木氏自らが街頭演説し、
「大事な時期にも関わらず、今回の騒動を起こしたことを悔やんでも悔やみきれない」
と重ねて陳謝した。
聴衆の多くは
「頑張れ」
と玉木氏に声援を送っていたが、不倫問題の影響について玉木氏周辺は
「まだ(どうなるかは)分からない」
と警戒している。
国民民主は与党に対し、年収が103万円を超えると所得税が発生する
「103万の壁」
の見直しを求めている。
ただ、巨額の税収減も想定されるため、どこまでその主張が通るのかは見通せない。
自民重鎮は不倫を認めた玉木氏について
「政策しか道がなくなった」
と語る。
訴えてきた政策を確実に実行できなければ存在感が急低下する可能性もある。
■周りに注意する人もなく
2024年11月11日は午後にも驚くべきことがあった。
少数与党に転落し、
「薄氷を踏む思いの国会運営」(自民幹部)
を迫られる首相は、週末にも公明党や日本維新の会との党首会談があるなど予定が立て込んで疲れていたのか、衆院本会議での首相指名選挙中に居眠りをしていたと見られるのだ。
投票の際、腕を組み、目を瞑って下を向いていた。
X(旧ツイッター)に動画が投稿され、立憲民主党のベテラン議員は
「寝ていたとすれば、著しく緊張感に欠ける」
と苦言を呈した。
林芳正官房長官は同日夜の記者会見で首相が風邪気味で風邪薬を服用していたと説明。
実際、首相は2024年11月9日夜、病院で診察も受けていた。
国会での国会議員の居眠りは問題だが、それ自体は珍しいことではない。
ただ、首相の場合は体調がすぐれず、風邪薬の影響があったことを差っ引いても、自身に関わる重要な首相指名選挙の最中に、緊張感を保つことはできなかったのだろうかと疑問に思う。
「信じられないほどの体力だ」
と周囲が語った岸田文雄前首相が国会で居眠りをしているところを見たことはない。
自民党関係者は
「普通は周りの誰かが注意すると思うけど…」
と指摘するが、そうした配慮もなかった。
首相は特別国会が閉会する2024年11月14日から2024年11月21日の日程で南米を訪問し、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議や20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に出席する。
滞在中は中国の習近平国家主席との初会談を調整している他、米国に立ち寄りトランプ次期米大統領と初の対面会談も目指している。
石破外交の手腕が試される時だ。
日本のリーダーとして万全の体調で会談に臨んでもらいたい。
■大はしゃぎの画像が拡散
新人議員が議場で大はしゃぎする場面もあった。
衆院選で初当選した自民の福田かおる衆院議員はSNSで、議場の自席に座り、同じく初当選した向山淳衆院議員(自民)にスマートフォンで撮影してもらい、笑顔で画像を確認する動画が拡散した。
衆院規則211条は議員について
「議院の品位を重んじなければならない」
と規定しており、議場内での撮影禁止と解釈されている。
福田氏は即座にX(旧ツイッター)で
「議場での撮影が禁止されていることを知らず、本日、写真を議場内で撮影をしてしまいました」
「お詫び申し上げます」
「より一層勉強すると共に、気を引き締めて参ります」
などと書き込み、向山氏もXで陳謝した。
厳しい選挙を勝ち抜き、初登院で気分が高揚するのは理解できる。
ただ、福田氏は元農林水産省職員で法相秘書官を務めた経験もある。
国会の基本的なルールを知らなかったとは残念だ。
国のルールである法律を作ることが国会議員の重要な仕事だ。
与野党共に選良であることの矜持を持って国内外に山積する課題に取り組み、結果を出さなければ政治が信頼を得ることは難しいだろう。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/904.html#c47
[政治・選挙・NHK296] 予算委員長ポスト奪取の野田立憲が強気…旧安倍派幹部→証人喚問、裏金議員73人→政倫審出席を再要求(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
20. 秘密のアッコちゃん[988] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月13日 07:08:50 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[553]
<▽35行くらい>
<主張>不登校30万人超 低学年での急増も深刻だ  
社説
2024/11/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20241113-PAGGY5PSDFKTTMNDXGY7YRU22Q/
令和5年度に不登校だった小中学生が過去最多の34万6482人に上った。
11年連続の増加で、30万人を超えたのは初めてだ。
子供たちを学校教育から遠ざけてはならない。
文部科学省と各地の教育委員会は、抜本的な対策の検討が急がれる。
文科省が全国の国公私立校を対象に行った調査によると、令和5年度に年間30日以上欠席した小学生は13万370人、中学生は21万6112人で、いずれも前年度より2万人以上増えた。
全ての児童生徒に占める不登校の割合は3・7%(前年度3・2%)で、35人学級のクラスに1人以上いる計算である。
特に心配なのは、低学年になるほど増加幅が大きいことだ。
過去2年間で小学2年生の不登校は1・88倍に、1年生は2・02倍に急増した。
いじめの被害者が長期欠席するなど
「重大事態」
も過去最多だった。
文科省と各教委は、深刻に受け止めるべきだ。
不登校が急増した要因には、新型コロナ禍の影響などで生活リズムが崩れたことや、保護者らの意識が変化したことが指摘される。
平成29年施行の
「教育機会確保法」
で、学校以外での多様な学びを支援する方針が示されたこともあり、
「無理して学校に行く必要はない」
という意識が急速に広まった。
平成29年度に14万4031人だった不登校は、同法施行後の令和6年で20万人以上も増えている。
同法が示した方針が適切だったのか、根本から見直す必要があるのではないか。
教員が児童生徒の状況を把握していない懸念もある。
文科省は今回、不登校の原因を探るため、教員を対象に児童生徒からの相談内容を複数回答で調べた。
結果は
「学校生活に対してやる気が出ない」
が32%で最も多かった。
児童生徒は様々な事情を抱えている。
「やる気」
に責任を被せても、効果的な対策は十分には立てられまい。
家庭訪問などでより詳細な状況把握に努めると共に、教員の質を高める取り組みが重要である。
学校が果たす役割は、学習面だけではない。
集団生活の中で子供たちは、嫌なことや嬉しい事を体験しながら、人との関わり方を身につけていく。
「行く必要はない」
という意識を蔓延させてはならない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/102.html#c20
[政治・選挙・NHK296] 凋落の維新は全国政党から撤退か…吉村府知事“新代表一択”でささやかれる「大阪引きこもり」(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
25. 秘密のアッコちゃん[989] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月13日 07:19:25 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[554]
<▽36行くらい>
<主張>COP29開幕 排出大国の責任問いたい   
社説
2024/11/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20241113-SAEEWVNPIFLUBA2QZDYKNHB5SY/
国連気候変動枠組み条約第29回締約国会議(COP29)がカスピ海の西岸に位置するアゼルバイジャンで、2024年11月11日から12日間の日程で始まった。
気温の上昇傾向が続く中、今年2024年も地球の平均気温は前年を上回る勢いだ。
世界各地で猛暑や旱魃、洪水などの気象災害が多発した。
国連は産業革命前と比べた気温上昇幅を1・5度以内に抑えようとしてきたが、今年2024年はそれが突破されるとの事前情報も公表されている。
こうした諸状況に囲まれたCOP29では、加盟国に二酸化炭素など温室効果ガス(GHG)排出削減目標の積み上げが求められよう。
また5年ごとに各国は削減目標を見直し、次は2035年の新目標を国連に提出しなければならないが、その期限は来年2025年2月に迫る。
COP29は先進国に削減増の圧力がかかる厳しい会議となるだろう。
同時に、途上国への
「気候資金」
の増額も主要議題だ。
異常気象などを伴う温暖化に脆弱な途上国は、災害防止工事や社会経済の脱炭素化のための資金提供を以前から訴え続けてきた。
温暖化は工業化を進めた先進国によって引き起こされた災害であり、途上国は被害者という意識に基づく要求だ。
ここで看過できないのが中国の存在だ。
現在、世界のGHG排出の32%を占める第1位の排出国で、米国に次ぐ経済規模と軍事力を持ちながら、国連気候変動枠組み条約では
「途上国」
の位置付けである。
温暖化問題での中国は資金援助をする側の一員ではなく、受ける側の代表格として振る舞っている。
一方、日本のGHG排出量は世界の3%に過ぎない。
このため日本が骨身を削る努力で半減しても世界では1・5%減にしかならない計算だ。
日本の現行目標は2030年度までに46%減(2013年度比)だが、原発が減り、再稼働も牛歩の現状では達成は容易でない。
これ以上、削減目標を引き上げれば排出量取引で、不足分を海外から高額で購入する事態に陥ることになるだろう。
化石燃料を重視するトランプ政権への移行で、米国のCOP離脱も現実味を帯びる。
地球温暖化問題はGHGを軸とする経済戦争でもある。
COPでの交渉は理想論とはほど遠い。
各国の利害が交錯する現実を忘れると日本の将来が危うい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo296/msg/104.html#c25
[国際35] 北朝鮮兵士ら約5万人が数日以内に大規模攻撃か…ウクライナ軍が掌握するロシア西部奪還に向け 米政府関係者はウ軍撤退困難の見… 仁王像
6. 秘密のアッコちゃん[990] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年11月13日 07:38:39 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[555]
<■3012行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
米国務長官、EU、NATOとウクライナ支援協議へ トランプ氏就任前に重要性確認か
2024/11/12 23:26
https://www.sankei.com/article/20241112-GMYBVNOOINMKFMY27TK7SOJDT4/
米国務省は2024年11月12日、ブリンケン国務長官が2024年11月12〜13日の日程でブリュッセルを訪れ、北大西洋条約機構(NATO)や欧州連合(EU)の指導部とウクライナ支援を協議すると発表した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナを巡っては、トランプ次期大統領が支援継続に消極的。
トランプ氏就任前に、支援の重要性を欧州と確認する狙いがあるとみられる。
ブリンケン氏はその後、ペルーでアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に参加するバイデン大統領に合流し、APEC閣僚会議に出席。
ブラジルでの20カ国・地域(G20)首脳会議にも同行する。(共同)

「米国は中国よりロシアの心配を」 EU次期外交代表、ウクライナ侵略を念頭に
2024/11/12 23:03
https://www.sankei.com/article/20241112-GROMFB4RZZLQJKS2R25ZLDKFGU/
欧州連合(EU)の次期外交安全保障上級代表に指名されたエストニアのカラス前首相は2024年11月12日、米国が東・南シナ海で海洋進出を強める中国への懸念を強めていることについて
「米国は中国の心配をする前にロシアを気にすべきだ」
「(ロシアのウクライナ侵略は)世界の安全保障に影響する」
と訴えた。
欧州議会の公聴会で議員の質問に答えた。
欧州ではトランプ次期米大統領がロシアよりも中国への対応に軸足を移すのではないかとの懸念が強まっており、カラス氏はトランプ氏に対しウクライナを見捨てないよう釘を刺した格好だ。
カラス氏は中国について、ロシアを支援しているとして
「中国が支援しなければ、ロシアはこれほど強力に戦争を継続することはできない」
「より高い代償を実感させる必要がある」
と発言。
中国を含む第三国に対する制裁の強化が念頭にあるとみられる。(共同)

トランプ氏、早期のウクライナ和平に「極めて真剣」と発言 フィンランド大統領との電話で
2024/11/12 22:16
https://www.sankei.com/article/20241112-XC5YAZNIJNO4FKWQW5GKXC3VCA/
米ブルームバーグ通信によると、フィンランドのストゥブ大統領は2024年11月12日のインタビューで、トランプ次期米大統領と2024年11月11日に電話会談し、ロシアのウクライナ侵略について協議したと明らかにした。
ストゥブ氏はトランプ氏について
「早期に和平合意を結ぶことに極めて真剣だ」
として
「我々はそれを理解する必要がある」
と述べた。
ストゥブ氏は、トランプ氏が大統領に就任する来年2025年1月20日までに
「(和平合意に向けた)交渉の機会がある」
との考えを示した。(共同)

「ウクライナ侵略に起因」岩屋外相、プーチン氏に反論 日露交渉停滞の原因巡り
2024/11/12 17:05
https://www.sankei.com/article/20241112-3ZJIRT3SZBMWPJEU6OA75O2NXI/
岩屋毅外相は2024年11月12日の記者会見で、ロシアのプーチン大統領が日露平和条約締結交渉が進まないのは日本の対露制裁が原因だとした発言に反論した。
「ロシアのウクライナ侵略という国際法違反に起因している」
と述べた。
プーチン氏は2024年11月7日、南部ソチでの会議で、平和条約締結交渉に関し
「何ができるか考えていたが、日本側が突然、我々に制裁を科した」
と語った。
今後、対日関係構築の用意があるとも表明した。

北朝鮮兵、クルスク州の町奪還戦参加か 露軍関係者明かす 前線周辺での行動判明は異例
2024/11/12 16:57
https://www.sankei.com/article/20241112-WWGVQZ7UHJLVNCDZQDN4V4E5QM/
ウクライナ軍が2024年8月から越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州への北朝鮮兵派遣で、ウクライナが制圧した同州の町スジャの奪還を狙うロシア側の作戦に北朝鮮兵士が加わる可能性があることが2024年11月12日分かった。
ロシア軍関係者が共同通信に明らかにした。
スジャはウクライナとの国境に近く、ウクライナ軍が司令部を置く。
北朝鮮兵の前線近くでの動きが明らかになるのは異例。
関係者の所属部隊はスジャ近郊の前線から数キロの位置に展開し、上官の師団司令官と面会した際に
「北朝鮮兵士が支援に来る」
「次の指示まで休んで備えるように」
と命じられたと2024年11月11日に通信アプリを通じて証言した。
関係者は
「絶え間ないウクライナ軍の無人機攻撃に晒されている」
「120ミリ以上の迫撃砲の射程内で、常に死と隣り合わせだ」
と述べた。
北朝鮮兵が多数だった場合、身を隠す遮蔽物が乏しいと指摘した。
「まだ前線で北朝鮮兵は目にしていない」
とも語った。(共同)

ゼレンスキー氏「露軍が西部クルスク州に兵力5万人投入」 東部戦線で苦境続く
2024/11/12 9:07
https://www.sankei.com/article/20241112-GIVMR2GUONKQDPBJGACVEOVEPI/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月11日のビデオ声明で、越境攻撃により一部を占領下に置くロシア西部クルスク州に
「露軍が5万人の兵力を投入している」
との報告をシルスキー軍総司令官から受けたと発表した。
その上で、ウクライナ軍は露軍をクルスク州に引き付けることで、露軍が最激戦地のウクライナ東部ドネツク州などに戦力を集中させられないようにしていると表明した。
ゼレンスキー氏は5万人とした露軍戦力に、クルスク州に投入されたとされる北朝鮮兵が含まれているかどうかには言及しなかった。
クルスク州を巡ってはプーチン露大統領が2024年11月4日、
「今こそ敵を掃討する時だ」
と奪還を加速させる考えを示していた。ロシアは米国でトランプ次期大統領が就任して停戦仲介に乗り出す前に、クルスク州を完全奪還する思惑だとする見方も出ている。
一方、ウクライナメディアは2024年11月11日、
「ウクライナ軍はクルスク州に精鋭部隊を投入した結果、ドネツク州で(自軍の)防衛線を崩壊させている」
との見方をスペインメディアが示したと伝えた。
実際、露国防省は最近、ドネツク州の集落の制圧を立て続けに発表。
ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」も2024年11月11日、同州のウクライナ軍の重要拠点の1つである小都市クラホボが露軍の攻勢により陥落の危機にあると報告した。

北朝鮮もロシアとの「戦略条約」批准、ウクライナ軍との戦闘本格化か
2024/11/12 7:33
https://www.sankei.com/article/20241112-WOGAQTW37BJDVEV32XZL7YBVYA/
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とロシアのプーチン大統領が2024年6月に署名した
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に関し、北朝鮮が批准手続きを終えた。
北朝鮮メディアが2024年11月12日、国家首班である金氏が2024年11月11日に批准に関する
「国務委員長政令」
に署名したと伝えた。
条約は有事の際の軍事的相互支援を定め、事実上の軍事同盟とされる。
条約について、ロシア側も批准法の上下院採択を経てプーチン氏が2024年11月9日に署名し、批准済み。
両国による批准書の交換をもって発効する。
ロシアから侵略を受けるウクライナは、北朝鮮がロシアに派兵した朝鮮人民軍の将兵約1万1千人が露西部の激戦地、クルスク州に配置されたとしている。北朝鮮兵とウクライナ軍との小規模な戦闘は確認されているが、条約発効を受け、朝鮮人民軍部隊の戦闘参加が本格化し、追加派兵も行われる可能性がある。
クルスク州には、ロシア側の兵力約5万人が投入され、露側が近く大規模攻勢に出る可能性が指摘されている。
北朝鮮の将兵も一部加わっているとみられる。
北朝鮮の憲法上、条約の批准は国会に当たる最高人民会議が担うが、
「重要条約」
については国務委員長を務める金氏の権限で批准できる。
条約発効を受け、ロシアから北朝鮮への核・ミサイル分野での軍事技術の提供が加速する事態も懸念される。

ウクライナへの支援継続を再確認 パリで英仏首脳が会談
2024/11/11 23:09
https://www.sankei.com/article/20241111-UWAFD2JD2FPX5JCSKIKCPRNCK4/
フランスのマクロン大統領とスターマー英首相は2024年11月11日、パリのエリゼ宮(フランス大統領府)で会談し、ロシアの侵略を受けたウクライナへの支援継続の決意を再確認した。フランスメディアが伝えた。
米大統領選でウクライナ支援に消極的とされるトランプ前大統領が勝利し、継続支援に暗雲が垂れ込めている中、欧州の主要国である英仏が結束を新たにした。
英首相報道官によると、両首脳はパレスチナ自治区ガザとレバノンの情勢に深い懸念を強調した。
スターマー氏は第1次大戦休戦記念日の式典に出席するためパリを訪れた。(共同)

トランプ氏、プーチン大統領に初電話 ウクライナで忠告「戦争を拡大しないよう」 米報道
2024/11/11 7:51
https://www.sankei.com/article/20241111-47PQYEWH2FL7ZNWDOQWNOHC2BM/?outputType=theme_uspe
米紙ワシントン・ポスト電子版は2024年11月10日、トランプ次期大統領がロシアのプーチン大統領と電話会談し、ウクライナでの戦争を拡大しないよう忠告したと報じた。
2024年11月7日に実施されたという。
トランプ氏の大統領選での勝利確定後、プーチン氏と話すのは初めてとしている。
同紙は関係者の話として、トランプ氏がプーチン氏に対し、欧州には多数の米軍が駐留していると念押ししたと伝えた。
両氏は欧州の平和について話し合い、トランプ氏は
「ウクライナ戦争の早期解決」
に関して、今後も協議を続ける意向を示したという。
トランプ氏は大統領選期間中、プーチン氏との関係が良好だとして
「戦争を24時間で終わらせる」
と主張してきたが、具体的な方法は示していない。
同紙によると、ロシアが占領した一部の領土を維持する形での取引を支持する考えを示しており、プーチン氏にも簡単に提起したという。
ウクライナ側は電話会談実施について通知されたが、異議は唱えなかった。(共同)

北朝鮮兵とロシア軍部隊「5万人」が大規模攻勢か クルスク州「数日内に可能性」米紙報道
2024/11/11 1:01
https://www.sankei.com/article/20241111-3QQPIZOR6ZNETMY4HLXPIZFKIU/
米紙ニューヨーク・タイムズ電子版は2024年11月10日、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州に派遣された北朝鮮兵とロシア軍部隊の計約5万人が、数日内に大規模攻勢に出る可能性があると報じた。
米国とウクライナの当局者の話としている。
クルスク州では既に北朝鮮兵の戦闘参加が確認されているが、より規模の大きい交戦に発展する恐れが出てきた。
同紙は、ロシア軍がクルスク州でウクライナに制圧された領土の半分を既に奪還したと分析。
北朝鮮兵も加わる今回の大規模攻勢で、ウクライナ軍を一層後退させる狙いがあるとみられる。 
同紙などによると、クルスク州には1万人以上の北朝鮮兵が配置され、攻撃部隊と後方支援部隊に分かれている。
ロシア軍から迫撃砲や突撃銃、暗視装置を供与され砲撃や塹壕攻撃の訓練を受けた。
米当局者は、多くの北朝鮮兵が装甲車を伴わず歩兵として戦うと指摘。
ウクライナ軍の砲撃や無人機攻撃により甚大な損失が出るとの見方を示した。(共同)

トランプ氏の元顧問、ウクライナのクリミア奪還「非現実的」 ゼレンスキー氏は批判
2024/11/10 7:10
https://www.sankei.com/article/20241110-ZCZZR7JO6JPSTA6KRPR67JPMTQ/
米大統領選で勝利したトランプ次期大統領の元顧問ブライアン・ランザ氏は、ロシアが2014年に併合したウクライナ南部クリミア半島について、ウクライナが奪還するのは非現実的で
「米国の目標ではない」
と述べた。
英BBC放送が2024年11月9日報じた。
ウクライナは領土奪還より和平実現に重点を置くべきだとも訴えた。
領土の一体性回復を主張するウクライナの立場と相容れず、ゼレンスキー大統領の顧問はランザ氏の発言を批判した。
BBCによるとトランプ氏側の広報担当者は、ランザ氏について
「トランプ氏のために働いているわけでなく(意見を)代弁しているわけでもない」
と指摘。
ランザ氏は選挙後に顧問を辞め、次期政権で政策立案に関わることはないとされる。
ランザ氏は
「ゼレンスキー氏はクリミア奪還後に平和が訪れると述べているが、クリミアはもう消滅したと伝えたい」
と持論を展開した。
戦争を終わらせるためにも、ウクライナは現実的な和平案を検討する必要があるとも述べた。(共同)

ブリンケン米国務長官、支援継続を確認 英独外相と電話会談、ウクライナ協議
2024/11/9 12:41
https://www.sankei.com/article/20241109-I6SYLC2JXFNIDCTWER5Q5W6SMM/
ブリンケン米国務長官は2024年11月8日、英国のラミー外相、ドイツのベーアボック外相と相次いで電話会談した。
トランプ次期大統領の来年2025年1月の就任を前に、ロシアが侵攻するウクライナへの軍事支援を続ける重要性を確認した。
北朝鮮のロシア派兵による影響についても意見交換した。
アラブ首長国連邦(UAE)のアブドラ外相、サウジアラビアのファイサル外相ともそれぞれ電話会談した。
イスラエルが攻撃を続けるパレスチナ自治区ガザやレバノンでの停戦に向け、努力を続ける姿勢を強調した。(共同)

ゼレンスキー大統領、東部ドネツク州の戦況が「最も困難」 露が攻勢強める
2024/11/9 9:56
国際
https://www.sankei.com/article/20241109-E53XXQQCPFKGDGJP3CD7MV3SOU/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月8日の動画声明で、ロシアの侵攻で東部ドネツク州の要衝ポクロウシクとクラホベの両方面の戦況が
「最も困難だ」
と表明した。
ロシアは同州で攻勢を強めており、集落を次々と制圧。
ウクライナは守勢に回っている。
ポクロウシクは前線に兵員や武器を送り込む兵たん拠点。
ロシア軍は早期制圧を目指しており、ドネツク州全域掌握の足掛かりにしたい考えだ。
一方、首都キーウ(キエフ)では無人機攻撃が頻発している。
2024年11月7日には、エストニアの駐ウクライナ大使公邸が入る高層ビルを直撃し、火災が発生した。
大使に怪我はなく
「被害は建物の外観のみで、幸いなことに負傷者はいなかった」
と述べた。
ウクライナメディアが2024年11月8日に報じた。(共同)

露朝の軍事協力拡大を非難 NATO意思決定機関「インド太平洋地域にも影響」
2024/11/9 9:54
https://www.sankei.com/article/20241109-I5LASUZCKVIKPJRKSN3R45XVEU/
北大西洋条約機構(NATO)の意思決定機関である北大西洋理事会は2024年11月8日、ウクライナを侵略したロシアが北朝鮮と軍事協力を拡大し、戦火を広げているとして
「強く非難する」
との声明を発表した。
声明には日韓とオーストラリア、ニュージーランドも賛同していると明記した。
声明は
「露朝による軍事協力の深化は欧州・大西洋地域の安全保障に深刻な打撃となる他、インド太平洋地域にも影響を及ぼす」
と訴え、北朝鮮との兵器の取引などを禁じた国連安全保障理事会決議を順守するようロシアに要求した。
また、ラブロフ露外相が2024年9月26日、
「北朝鮮の非核化という概念は意味を失った」
「ロシアにとって問題は存在しない」
との見解を発表したことに対し、世界的な核不拡散体制を損ね、地域の緊張を一層増大させるもので
「容認できない」
と強調した。
声明はその上で、全ての国々に対し、ロシアの侵略行為への一切の支援を断つよう要請した。

米、ウクライナ国内で戦闘機や防空システムなど兵器を修繕 軍事企業の活動禁止を解除
2024/11/9 7:42
https://www.sankei.com/article/20241109-GWDMYBOFWNO2FNICZMM3XRBOTE/
米CNNテレビは2024年11月8日、ロシアが侵攻するウクライナでの米軍事企業の活動を事実上禁じてきたバイデン政権が、今月2024年11月初めに禁止措置を解除したと報じた。
米国製F16戦闘機や防空システム「パトリオット」を含め、米国などが提供してきた兵器の維持や修繕が、ウクライナ国内で可能になる。
国防総省当局者は、米企業が兵器を補修して素早く戦闘地域に戻せるようになると期待した。
企業の活動拠点は前線から離れた場所になると説明した。(共同)

米国産LNGの輸入検討 EU、トランプ氏意識 ロシアからの切り替え可能か
2024/11/9 7:26
https://www.sankei.com/article/20241109-FUMAER7T65KIFDT7NF7NERP4J4/
欧州連合(EU)行政執行機関トップのフォンデアライエン欧州委員長は2024年11月8日、ウクライナに侵攻するロシアからの液化天然ガス(LNG)の輸入を米国産に切り替えることが可能かどうか検討する意向を示した。
トランプ次期米大統領を意識し、交渉カードとして利用する考えとみられる。
ハンガリーの首都ブダペストで行われたEU非公式首脳会議後の記者会見で述べた。
加盟国の首脳らは非公式首脳会議でトランプ次期政権への対応を協議し、安全保障や貿易面の関係強化を目指す方針で一致した。
フォンデアライエン氏は
「我々は、未だにロシアから多くのLNGを輸入している」
「なぜそれを米国産に置き換えないのか」
と問題提起。
「米国産はより安価で、エネルギー価格を引き下げることに繋がる」
とロシア産からの切り替えの利点を強調した。

露と北朝鮮の軍事協力拡大を非難 NATO意思決定機関「インド太平洋地域にも影響」
2024/11/9 6:44
https://www.sankei.com/article/20241109-26KHSSSV3JOZ7L7LHLZB5KNM7I/
北大西洋条約機構(NATO)の意思決定機関、北大西洋理事会は2024年11月8日の声明で、ロシアと北朝鮮の軍事協力拡大を
「インド太平洋地域にも影響を及ぼす」
と非難した。
ウクライナや日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドも声明に賛同していると明記した。
北朝鮮が
「弾道ミサイルや数百万発の弾薬を提供してロシアを支援している」
「戦闘部隊の展開は、ロシアのウクライナに対する違法な侵略への支援を危険なまでに拡大させる」
と指摘。
「ロ朝の協力拡大は国連安全保障理事会決議に違反する」
「ロシアが安保理常任理事国であることを考えれば悪質だ」
と批判した。(共同)

トランプ氏、プーチン露大統領との会談に意欲 「話すことになる」とNBCインタビューで
2024/11/8 21:59
https://www.sankei.com/article/20241108-4DT35QB2GRI3TFAGWWE4763OK4/?outputType=theme_uspe
米大統領選で勝利したトランプ次期大統領は2024年11月7日、NBCテレビのインタビューで、ロシアのプーチン大統領と
「話すことになると思う」
と述べ、会談に意欲を示した。
トランプ氏は選挙戦で、ロシアのウクライナ侵略に関して
「戦争を終わらせる」
と何度も表明し、プーチン氏らと交渉する方針を示してきた。
トランプ氏は2024年9月、訪米したウクライナのゼレンスキー大統領とニューヨークで会談し、
「プーチン氏とも良い関係にある」
と強調。
「大統領に就任するよりも前に良い結果をもたらすことができる」
と語り、和平実現への自信を示した。
トランプ氏はこれまで、ウクライナとロシアが歩み寄ることで
「暴力を終わらせ、繁栄への道を切り開く交渉ができる」
と訴えてきた。
ただ、交渉についての具体的内容は示していない。
トランプ氏は、ウクライナの戦争が続けば
「第三次世界大戦に突入する」
として戦争終結を優先する立場だ。

プーチン氏、対日関係構築「用意がある」 露撤退の日系企業に「どうぞ戻ってきて」
2024/11/8 18:54
https://www.sankei.com/article/20241108-MLRMYNBMRRJGZAPYAIKDNOCQPI/
ロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、日本との平和条約締結交渉に関し、ロシア側は色丹・歯舞の2島引き渡しを明記した1956年の日ソ共同宣言を基礎に
「何ができるか考えていたが、日本側が突然、我々に制裁を科した」
と述べた。
今後、対日関係構築の用意があるとも表明した。
ロシア南部ソチで開催された有識者らが参集した
「ワルダイ会議」
で笹川平和財団の畔蒜泰助上席研究員の質問に答えた。
プーチン氏は
「我々が日本にどんな悪いことをしたというのか」
と主張し、日本の対露制裁は
「米国の命令を受けたからだ」
と強調した。
プーチン氏はまた隣国日本との関係は
「歴史的に悲劇的な時期もあったが、誇らしい時期もあった」
と指摘。
ウクライナ侵攻後にロシア市場を去った日本企業を念頭に
「どうぞ戻ってきてください」
と訴えた。(共同)

露軍がウクライナ南部を誘導爆弾で攻撃 4人死亡、乳児や1歳児ら40人負傷 病院も破壊
2024/11/8 11:19
https://www.sankei.com/article/20241108-ZIDMKB46YZPDLLGEZUL4XD2KHI/
ウクライナ南部ザポロジエ州で2024年11月7日、ロシア軍の誘導爆弾による攻撃があり、4人が死亡、生後4カ月の女児や1歳男児らを含む約40人が負傷した。
地元当局が明らかにした。
住宅や病院が破壊された。
ゼレンスキー大統領は通信アプリで
「ロシアは人々の死に喜びを感じている」
と非難。
ザポロジエ州では2024年11月5日に6人が死亡するミサイル攻撃があったばかりだった。(共同)

ゼレンスキー氏、北朝鮮軍「損害受けている」と発言 ロシア西部クルスク州での戦闘で
2024/11/8 9:50
https://www.sankei.com/article/20241108-KXWNTKIJ2JIWFIAI2VHEZBXSQA/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ウクライナ軍が越境攻撃により一部を占領下に置いている露西部クルスク州で、露軍側で参戦した北朝鮮軍が
「既に損害を受けている」
と述べた。
訪問先のハンガリーで開いた記者会見での発言をウクライナメディアが伝えた。
ゼレンスキー氏はクルスク州に1万1千人の北朝鮮軍が駐留し、一部がウクライナ軍との戦闘に参加していると指摘。
北朝鮮軍に損害が出ているのは
「事実だ」
とした。
これに先立ち、ウクライナのウメロフ国防相は韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、ウクライナ軍と北朝鮮軍の交戦があったと公表。
米メディアも米当局者の話として、交戦により北朝鮮軍に
「相当数」
の戦死者が出たと報じていた。
ウクライナの有力軍事メディア
「ディープステート」
は2024年11月7日、露軍がクルスク州で攻勢を強めていると伝えた。
タス通信によると、プーチン露大統領は2024年11月4日、
「今こそクルスク州の敵を掃討する時だ」
と述べ、領土奪還を加速させる考えを示していた。

ウクライナ大統領、トランプ氏を「停戦は危険」とけん制 ロシアの北朝鮮兵死傷も明かす
2024/11/8 8:27
https://www.sankei.com/article/20241108-V2Q64PJKOZM3XJVZDUOCP7W5ZE/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ブダペストで記者会見し、米大統領選で勝利したトランプ前大統領がロシアとの戦いに停戦圧力をかけることを警戒し、
「ウクライナの安全を保証せずに、停戦を急ぐのは危険だ」
と述べた。
ゼレンスキー氏の発言は、欧州連合(EU)と近隣諸国による
「欧州政治共同体(EPC)」
首脳会合後の記者会見でのもの。
会合でホスト役であるハンガリーのオルバン首相が、トランプ氏の勝利に勢いを得て停戦を急ぐよう訴え、
「西側で停戦を望む国は、米大統領選前より増えた」
と主張したのに反論した。
ゼレンスキー氏は、2024年11月6日にトランプ氏と電話会談したことに触れた上で、
「トランプ氏は早急に戦争を終結させたがるだろうが、実現するとは限らない」
「ロシアは非常に複雑な敵だ」
と述べた。
更に、
「戦後の事を考えずに停戦を主張するのは無責任」
「停戦を提案するのは、北大西洋条約機構(NATO)へのウクライナ加盟に反対する指導者だ」
と口調を荒らげた。
オルバン氏を念頭に置いた発言だ。
ゼレンスキー氏はまた、ロシアに派遣された北朝鮮兵にも言及した。
1万1千人が露西部クルスク州で戦闘に加わり、損失が出ていると指摘。
「政治的圧力を加えなければ、北朝鮮は派兵の数を増やすだろう」
と予測した。

プーチン大統領、トランプ氏とウクライナ情勢協議に意欲 北朝鮮との軍事演習排除せず
2024/11/8 8:20
https://www.sankei.com/article/20241108-3GS4WVS6V5M6RHZMAWCQVAZBFI/
ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領からウクライナ紛争の終結に向けた計画を聞く用意があるとし、協議に意欲を示した。
トランプ氏の勝利も祝福した。
露南部ソチで国内外のロシア専門家らを集めて開いた国際会議「バルダイ」の全体会合で発言した。
プーチン氏はトランプ氏と話し合う用意があるかと尋ねた司会者に
「ある」
と返答。
「ウクライナ紛争を終わらせられる」
とするトランプ氏の発言について
「関心を払うに値する」
と述べた。
ウクライナ紛争終結に向けたトランプ氏の計画の詳細は不明。
ただ、米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は2024年11月6日、トランプ氏に近い消息筋3人の話として、
▽ウクライナは北大西洋条約機構(NATO)加盟を20年間凍結する
▽米国はロシアの再侵略を防ぐために大量の兵器をウクライナに供給する
▽現在の前線を停戦ラインとして非武装地帯を設ける
案が出ていると報じた。
だが、この案は、停戦条件に露軍の撤退を掲げるウクライナと、ウクライナのNATO非加盟や
「非軍事化」
を求めるロシアの立場に合致しておらず、仮にトランプ氏が提示しても両国が受け入れる保証はない。
プーチン氏は日露関係にも言及した。
ウクライナ侵略に伴い日本が対露制裁を発動したことについて
「ロシアは日本に害を与えていない」
「(制裁は)驚きだ」と発言。
日本が対露関係を改善する意欲を示せば、ロシアは拒否しないとも述べた。
プーチン氏は、ロシアが北朝鮮と事実上の軍事同盟条約を結んだことに関し、旧ソ連時代の両国関係に戻っただけだと説明。
合同軍事演習を行う可能性を排除しなかった。
また、台湾情勢を巡る緊張の責任は中国ではなくNATO側にあるとし、米国は中露封じ込めではなく米中露の協力を模索すべきだとした。

バイデン政権、任期中にウクライナ軍事支援実行へ全力 トランプ氏が大統領就任後は中止も
2024/11/8 8:15
https://www.sankei.com/article/20241108-53DQ2T5AAFPIPMIODNNSLAINEE/
米国務省のミラー報道官は2024年11月7日、来年2025年1月までのバイデン政権の任期中に、これまでに議会で可決されたウクライナへの軍事支援のうち、まだ実行されていない分を迅速に届けるため全力を尽くすと強調した。
米メディアによると、60億ドル(約9117億円)以上に相当する支援が残っている。
トランプ次期大統領は、ロシアの侵攻を受けるウクライナへの支援継続に消極的な姿勢を見せている。
支援発表から実際にウクライナに兵器や装備が届くには時間がかかるケースもあるため、トランプ氏が来年2025年1月の就任後に兵器などの発送を中止する可能性がある。
ミラー氏によると、ブリンケン国務長官はトランプ氏の就任前に、ウクライナがロシアに対して
「可能な限り優位な立場」
を確保することが重要だと強調したという。(共同)

ロシアのプーチン大統領、トランプ氏と対話の用意 ウクライナを巡り
2024/11/8 7:34
https://www.sankei.com/article/20241108-2MG4Y3GIGRPOVKL5EBOG36HZVQ/
ロシアのプーチン大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ次期大統領がロシアとの関係を修復し、ウクライナ危機の終結に寄与する意向を示していることは
「少なくとも注目に値する」
と語り、トランプ氏と対話の用意があると述べた。
ロシア南部ソチで開催された国内外の有識者が集まる討論フォーラム「ワルダイ会議」で述べた。
プーチン氏はトランプ氏の勝利に祝意を示した。(共同)

北朝鮮兵、ロシア西部での戦闘参加で死傷 ウクライナのゼレンスキー大統領が初確認
2024/11/8 7:25
https://www.sankei.com/article/20241108-XETDATPT4JLEZPIMC3ZRZQZTGY/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、ウクライナ軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵がウクライナ軍との戦闘に参加し、死傷者を出したと述べた。
人数は明らかにしなかった。
訪問先のハンガリーの首都ブダペストで記者会見した。
ゼレンスキー氏が、クルスク州の戦闘で北朝鮮兵が死傷したと確認したのは初めて。
ゼレンスキー氏は会見で、クルスク州には1万1千人の北朝鮮兵が配置されており
「その一部が戦闘に加わった」
と指摘した。
米紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、米当局者の話として、クルスク州でウクライナ軍と北朝鮮兵が初交戦し
「かなりの数」
の北朝鮮兵が死亡したと報じていた。
ウクライナ外務省のチーヒー報道官は2024年11月7日、首都キーウ(キエフ)で記者会見し、北朝鮮兵の戦闘参加について
「ロシアが戦争を激化させている」
と批判し
「強力で断固たる対抗措置が必要だ」
と訴えた。
欧米供与の長射程兵器によるロシア領内への攻撃を容認するよう改めて要求した。(共同)

ゼレンスキー氏、トランプ氏と電話会談 緊密な対話の維持で一致
2024/11/7 10:27
https://www.sankei.com/article/20241107-T5HCMSY7QNJIJBAPYQGQMHL3EE/?outputType=theme_uspe
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月7日、米大統領選で勝利したトランプ前大統領と電話会談したとX(旧ツイッター)に投稿した。
ゼレンスキー氏はトランプ氏の勝利を
「歴史的だ」
と祝福。
「印象深い選挙戦」
によってこの勝利が可能になったとし、トランプ氏の家族と陣営の仕事ぶりを称賛したとした。
その上で
「我々は緊密な対話を維持し、協力を発展させることで合意した」
と指摘。
「強く揺るぎない米国のリーダーシップこそが世界と公平な平和のために死活的に重要だ」
とも述べた。
ロシアによるウクライナ侵略の解決に向けて米国に関与の継続を求めた形だ。
一方、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、プーチン大統領がトランプ氏を祝福する計画はないと明らかにした。
ただ、プーチン氏は米国との対話に前向きだとも説明した。

北朝鮮兵、ロシア西部クルスクで4日に戦闘参加 ロイターが報じる
2024/11/7 7:27
https://www.sankei.com/article/20241107-ANWRHCR3T5JVLBLWG4GIEZSYP4/
ロイター通信は2024年11月6日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で今月2024年11月4日、北朝鮮兵が戦闘に参加したと報じた。
米当局者の話として伝えた。
死傷者が出たかどうかは不明だという。
ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長によると、ウクライナ軍はクルスク州で今月2024年11月2日か3日に、北朝鮮兵が配置された拠点を砲撃した。
米紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍との交戦で
「かなりの数」
の北朝鮮兵が死亡したと報じていた。
今後、戦闘が本格化する恐れがある。
複数のウクライナメディアによると、同国当局が2024年11月6日、カスピ海に面したロシア南部ダゲスタン共和国のカスピースクの軍拠点を無人機で攻撃し、複数の艦船を損傷させた。
カスピースクにはロシア海軍のカスピ小艦隊の拠点がある。(共同)

<正論>金正恩政権の打倒を目標にせよ
龍谷大学教授・李相哲
2024/11/7 8:00
https://www.sankei.com/article/20241107-LDZW3EUR2NOM5FU5WSOB3QZSHA/
北朝鮮の金正恩総書記のなりふり構わぬ振る舞いが目に余る。
これまでナイフを手に村の端っこでうろついていたチンピラ(悪童)が、今や手下にピストルを持たせ、村(地球)全体をひっかき回そうとしている。
中東やアフリカの薄暗い危険地域に潜り込み武器を売り捌き、紛争を煽って利益を得ていた北朝鮮が、堂々とロシアに武器と傭兵を供給するに至った。
韓国の金龍顕(キムヨンヒョン)国防相によれば、北朝鮮は
「ロシアに砲弾1000万発、ミサイル1000基を供給」
「軍人を傭兵として売り渡している」
という。
■派兵は国益のためではない
金総書記が国際社会の目を盗み、人民に噓をついてまでロシアへ武器を供与、
「傭兵」
を送り込む目的は破綻状態の国内経済を立て直すためでも、飢えに苦しむ人民を救うためでもない。
その見返りに政権を支える武力向上に必要な資金を得ること、一族と周辺の贅沢三昧の生活を保障し、ロシアを味方につけ米国や韓国、ひいては国際社会の政権への圧力を跳ね返し金王朝を永続させるためだ。
このように大胆になったのには国際社会の無策の責任が大きい。
政権維持のため住民を奴隷状態のまま国家という名の監獄に監禁、外国の映像を見ただけで公開処刑を命じるなど組織的かつ継続的に反人道的罪を犯しているが、国際社会はそれを阻止できずにいる。
ロシアに送られる若い兵士たちは命の保証もないまま、家族と別れを告げる自由すら奪われ、派兵事実を知ろうとする家族は当局によって強制的に社会から隔離されている。
国際社会はこれまで、国連人権理事会を通して4年半周期に加盟国の人権状況を系統的に点検することにし、5年前に、深刻かつ組織的な人権侵害が行われている北朝鮮に対し262の勧告事項を伝達した。
公開処刑の中断など
「生命権の保障や食糧および基本的人権の改善」
を勧告するもので、今年2024年11月7日までに過去5年間の勧告事項履行状況を報告することになっていた。
北朝鮮がこのような生温い勧告に耳を傾けるはずがないのは火を見るよりも明らかだ。
韓国メディアによれば近年、北朝鮮では国連の人権改善の要求に反し、むしろ公開処刑を増やし、生命権保障など、人間の基本的権利を恣意的に侵害している。
■核放棄だけではダメだ
国際社会が金氏に寛大だったのも事実だ。
国連は核の放棄は迫っていても、他の不道徳な振る舞いには目を瞑り許してきた。
住民を飢え死にさせながら、高級車を乗り回し、最高級ワインを楽しみ、豪華ヨットで夏の休暇を楽しんでも、金氏が不利益を被るような厳しい措置は取れていない。
贅沢品の輸入に制裁を加えることにはしているものの最近、ソウルで会った北朝鮮の元銀行幹部は
「国連制裁で金氏自身が困ることはなかった」
「国家は破綻状態だが、彼は人民の面倒を見る必要がなくなったから個人の金庫が枯渇することはまずない」
と話した。
父の金正日氏は武器、偽ドル、麻薬、たばこ密輸で国際制裁をかいくぐり、正恩氏は金塊の密貿易、暗号通貨の奪取でカネを調達している。
北朝鮮は最早国家ではなく犯罪集団に変質したと言える。
では、我々はどうすればよいか。
これまで以上に制裁を強化する方法もあるだろう。
しかし北朝鮮という国家を疲弊させることには成功しているが、金氏の生活を疲弊させることには失敗した。
金氏を対話の場に引きずり出す方法もあるだろう。
しかし、北朝鮮にとって話し合いは、あくまで敵を油断させ、時間を稼ぐ戦術に過ぎないということは数十年の経験から学んだはずだ。
他に金氏を国際刑事裁判所に提訴する方法などもあり得る。
しかしそのような方法全てが今や虚しく思えるだけだ。
逆に国際社会が北朝鮮問題の扱いを巡りモタモタしているうちに金氏は核を手にし、ロシアと同盟を結ぶなどして怪物に変貌しつつある。
放置すれば近い将来、ロシアを東アジアに連れ込み、日本や韓国を脅迫するだろう。
金氏は最近、新型弾道ミサイル
「最終完結版」
と称する火星19の発射実験後、
「敵に我々の意思を知らせた」
と力を誇示した。
韓国情報当局によれば金氏は最近、課長級以上の幹部に
「韓国を占領する大事変を迎える準備をしろ」
という命令を下したという。
■必要なのは能力でなく意志
韓国の国防相は最近、国会の国政監査場で
「我々は北朝鮮に勝てるのか」
という野党議員の質問に、
「我々が勝つに決まってる」
「北には最高尊厳はただ1人、韓国には5000万もの尊厳がいる」
と答えた。
この発言は北朝鮮という組織体に頭は1つで、その金氏を排除すれば組織も細胞も死ぬという意味だ。
事実上、労働党の末端組織を北朝鮮では
「細胞組織」
という。
拉致問題もそうだが、北朝鮮問題を根本的に解決するには金政権を打倒するしかない。
今なら日米韓にはそれを実行する充分な能力がある。
残るは意志の問題ではないか。

トランプ氏復帰、世界中が注視 ウクライナへの軍事支援に変化も 中国「不確実性増す」
2024/11/6 21:30
https://www.sankei.com/article/20241106-YY2Q7QAJBZPXVJTOEJXXEK6S5E/?outputType=theme_uspe
米共和党のトランプ前大統領と、民主党のハリス副大統領が対決した2024年11月5日の米大統領選を世界各国は強い関心を持って注視した。
ロシアのウクライナ侵略を巡り、ウクライナへの支援から撤退する可能性のあるトランプ氏が勝利したことを欧州は警戒。
ロシアは歓迎しているとみられる。
トランプ氏の勝利で中国は
「不確実性」
が増すと予測。
混沌とする中東情勢は同氏の復帰で新たな局面を迎えそうだ。
■欧州、NATO結束で不安
米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領が勝利したことで、欧州では米国がウクライナ支援から撤退し、欧州安全保障に危機をもたらすとの警戒感が出ている。
フランスのマクロン大統領は2024年11月6日にX(旧ツイッター)でトランプ氏の勝利を祝福した上で、
「ドイツのショルツ首相とも話し合った」
「新たな環境の中で、我々は欧州をより強く、結束させるために働く」
と投稿。
独仏で欧州連合(EU)を牽引し、新政権のもとで新たな米欧関係の構築を目指す構えを示した。
トランプ氏はこれまで、欧州加盟国が防衛費の負担を増やさなければ、ロシアが将来、欧州を攻撃しても防衛しないと述べている。
北大西洋条約機構(NATO)の結束に不安が広がる中、ルッテNATO事務総長は2024年11月6日、
「強さによる平和を推進するため、再び協力できることを楽しみにしている」
とXに投稿した。
先月の欧州世論調査では、ドイツで64%、フランスでは61%が
「安全保障のためにはハリス副大統領の勝利が望ましい」
と回答していた。
トランプ氏は国内産業保護のため輸入品に高関税をかけると公言しており、米EU間の貿易摩擦は不可避となる見通しが強い。
EUの貿易大国ドイツで特に警戒が強まっている。
トランプ氏は2024年10月末、EUについて
「彼らは我々の車や農作物を買わずに、膨大な量の車を売っている」
「代償を払わせる」
と発言した。
■露、ウクライナ降伏への圧力期待
ウクライナ侵略を巡って同国の
「降伏」
による早期の戦闘終結を実現させたいロシアは米大統領選で、ウクライナに停戦圧力を加えたり、軍事支援を停止したりする可能性がある米共和党のトランプ前大統領が勝利したことを歓迎しているとみられる。
ペスコフ露大統領報道官は2024年11月6日、
「プーチン大統領は一貫して対話に前向きだ」
とトランプ氏との電話会談を排除しなかった。
ウクライナでの停戦に向けて米国が動くかどうかをロシアは注視するとも述べた。
プーチン氏は2024年10月下旬、トランプ氏が停戦の実現に尽力する意向を示しているとし、
「(停戦に関する)そうした発言は誰からのものであろうと歓迎する」
と表明。
また、
「(戦争の)帰結はロシアに有利なものであるべきだ」
「(停戦の内容は)戦場の現実に立脚すべきだという点に関してロシアは譲歩しない」
と述べた一方、ロシアには
「合理的な妥協」
を行う用意があるとも主張した。
プーチン氏は従来、停戦に応じる条件として、ウクライナが南部クリミア半島と東・南部4州全域をロシアに割譲することや、NATO加盟を否定することを提示。
ただ、露軍も疲弊しており、4州全域を軍事的に掌握するのは困難だとの見方が露国内でも出ている。
トランプ氏が今後、ロシアとウクライナ双方に硬軟織り交ぜて停戦を促した場合、プーチン氏が4州全域の割譲要求を取り下げ、現在の前線を停戦ラインとすることを認めるなど一定の
「妥協」
に応じる可能性はゼロではない。
■韓国、対北で安保体制の維持強調
北朝鮮がウクライナを侵略するロシアへ派兵するなど、安全保障情勢が厳しさを増す中、韓国では、米大統領選でトランプ前大統領が勝利したことを受け、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がバイデン米大統領、岸田文雄前首相と築いた日米韓の対北安保協力体制が揺らぎかねないとの不安感が高まっている。
トランプ氏は在任中、
「裕福な国」
である韓国が米国の軍事力に
「ただ乗りしている」
と主張し、在韓米軍の駐留経費を巡り、韓国に大幅な負担増を迫った経緯がある。
このため、韓国は2024年10月、トランプ氏の返り咲きに備え、2026年以降の駐留経費負担を決める協定に早々に合意。
選挙直前の今月2024年11月4日、駆け込むように署名を済ませた。
尹氏は2024年11月6日、Xでトランプ氏への祝意を示した上で、トランプ氏が
「これまで見せてきた強いリーダーシップ」
を評価。
米韓が今後、緊密に協力していくことに期待を表明した。
韓国大統領府高官は同日、ロシア派兵で北朝鮮の脅威が増している点を指摘。
「韓国政府は安保が一寸も揺るがないよう米国の新政権と完璧な安保体制を築き上げていく」
と述べ、米新政権下でも安保協力を維持していく方針を強調した。
■中国、関税引き上げ警戒
米大統領選で共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領のどちらが勝利しても、中国では米国の対中圧力は緩和されないとの見方が支配的だった。
浙江外国語学院米国研究センター主任の王冲氏は
「誰が大統領になろうとも中米関係で小春日和が実現するのは難しく、劇的な好転を実現するのは更に難しい」
との見解を選挙前に中国メディアに寄せた。
王氏は、バイデン大統領の対中路線を継続すると見込まれたハリス氏に対し、トランプ氏の路線では
「不確実性と予見不可能性が増す」
と警戒する。
中国側は、トランプ氏が大統領1期目で見せた
「不確実性」
に神経を尖らせる。
トランプ氏は既に中国製品に60%の関税を課す方針を表明しており、実現すれば、景気低迷下にある中国経済には逆風だ。
中国が
「核心的利益」
と位置付ける台湾問題でも、トランプ氏は中国が台湾に侵攻すれば
「150〜200%」
の関税を課すと発言している。
一方で、中国は米政権の圧力継続を見越し、ここ1年ほどは米国を念頭に置いた外交を展開してきた。
まずは米国の同盟国などの切り崩しだ。
日米豪印の枠組み「クアッド」の一角をなすインド、米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」とクアッド双方に入るオーストラリアとは、それぞれ悪化していた関係の改善に動いた。
次にグローバルサウス(南半球を中心とする新興・途上国)の取り込みにも力を入れ、中国やロシアなど主要新興国でつくる「BRICs」の枠組み拡大などを進めた。
日中外交筋は
「中国はこの1年間の取り組みを通じ、誰が米大統領になっても対応可能だと自信を持っているのではないか」
と指摘する。
■台湾、有事の防衛で懸念残る
台湾当局は、米大統領選の結果が台湾海峡の平和と安定に影響を与えるとみて注視している。
「米国の台湾支持は超党派の共通認識」(米当局者)
とはいえ、バイデン米大統領が繰り返し台湾防衛を明言してきたのに対して共和党のトランプ候補の姿勢は曖昧さが増しており、台湾側には懸念も残る。
トランプ氏は
「台湾は(米国に)防衛費を支払うべきだ」
と主張し、域内総生産(GDP)比10%の防衛費支出を台湾に要求。
これは歳出の8割超にあたる非現実的な数字だ。
更に台湾が
「半導体ビジネスを米国から奪った」
とし、台湾製半導体への高関税も示唆した。
世界的な供給網の中核として、中国による台湾侵攻を抑止する役割への期待から
「シリコンの盾」
と呼ばれる台湾の半導体産業に、トランプ氏の存在は大きな影を落とす。
ただトランプ氏に対しては悲観論だけではない。
当局系シンクタンクの安全保障研究者は、大規模な兵器購入を台湾に求める同氏の勝利で
「(最新鋭ステルス戦闘機の)F35などの高度な兵器を買うチャンスでもある」
と指摘する。
また与党、民主進歩党系の政治研究者も
「民進党は前回の米大統領選で、台湾との関係が良好だったトランプ氏の再選を望んでおり、バイデン氏の当選に焦りもあった」
「今回はどちらでも構わない」
と話す。
一方、中国に融和的な最大野党の中国国民党は、米中間の緊張を高める可能性が大きいとみられるトランプ氏をより警戒する。
「米国が中国に対抗するためのコマとして台湾を利用する」(国民党系の政治学者)
との懸念を持つためだ。
■対イラン政策、一変の公算
パレスチナ自治区ガザやレバノンで戦闘を続けるイスラエルと、その宿敵イランに米国がどう対処するのか注目されるだけに、中東諸国は強い関心を持って米大統領選の行方を見つめた。
イスラエルで2024年10月末に公表された世論調査結果で、次期米大統領はトランプ氏が好ましいとの回答が全体の66%を占め、ハリス氏との回答は17%だった。
それも当然の結果と言える。
2017年から4年間の大統領任期中、トランプ氏はそれまでの米外交政策を変更してエルサレムをイスラエルの首都と認定するなど、同国寄りの政策を貫いた。
特に戦闘が続く現在では、激しい攻撃で高まる国際的批判をかわす上でも最大の後ろ盾になるとの期待が大きい。
イスラエルのネタニヤフ首相は2024年11月6日、トランプ氏が勝利したことを受け、
「歴史的に最も偉大な(大統領への)復帰だ」
「米国の新たな始まりとなる」
と祝意を示した。
一方、イランはトランプ氏復帰に警戒を強めている。
イランが2024年10月初めにミサイル約180発でイスラエルを攻撃した際、トランプ氏は
「(イスラエルは)イランの核施設を攻撃すべきだ」
と述べた。
今後、中国などとの原油のヤミ取引の監視を強化するなど、イランに対する
「最大限の圧力」
政策が復活する公算が大きい。
イラン政府のモハジェラニ報道官は2024年11月6日、
「米国の選挙はイラン人の暮らしに影響しない」
と述べた。
ロイター通信がイランの通信社の報道として伝えた。

ウクライナの汚職対策で会合 G7各国専門家らタスクフォースで都内集結
2024/11/6 10:42
https://www.sankei.com/article/20241106-SGLSUSBPTFIPLCRFYHB2BMMG7A/
ウクライナで問題化している汚職の追放のため、先進7カ国(G7)が設置した
「汚職対策タスクフォース」
の第3回会合が2024年11月6日、東京都内で開かれた。
初の対面形式で、G7各国やウクライナ検察当局、国連開発計画(UNDP)などの専門家ら約40人が参加。
2日間に渡る協議で支援の課題を洗い出す。
過去2回はオンラインで開かれ、それぞれの活動状況を共有した。
今回は、効果的な支援のため、各国や各機関の取り組み内容に重複がないかどうかを確認。
ウクライナが抱える課題を改めて議論し、それぞれの活動に生かす。
ウクライナでは汚職が深刻で、喫緊の政治課題となっている。
昨年2023年7月に東京で開かれたG7司法相会合でタスクフォース設置が決まり、日本の法務省が事務局を担っている。
今年2024年8月には小泉龍司法相(当時)が、首都キーウ(キエフ)を訪れ、ウクライナとの間で法務・司法分野での協力に関する覚書に署名した。

交戦で北朝鮮兵死亡と米紙 当局者「かなりの数」 露軍と戦闘参加、日時不明
2024/11/6 10:40
https://www.sankei.com/article/20241106-M6HOWVK65ZMTZN6T7PNLGG56DQ/
米有力紙ニューヨーク・タイムズは2024年11月5日、ウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、ウクライナ軍と北朝鮮兵が初めて交戦し、
「かなりの数」
の北朝鮮兵が死亡したと報じた。
匿名の米当局者の話としている。
ゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、北朝鮮兵との戦闘は
「世界の不安定化の新たなページを開く」
と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。
同紙によると、交戦は限定的で、北朝鮮兵はロシア軍部隊と共に戦闘に参加した。
交戦の日時は不明という。
ゼレンスキー氏は声明で
「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」
と強調し、各国に支援を呼び掛けた。
ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。
ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。(共同)

ロシア派遣の北朝鮮兵と戦闘は「新局面」 ゼレンスキー氏が声明 各国に支援呼びかけ
2024/11/6 7:04
https://www.sankei.com/article/20241106-JKLPJCK43VOCPOVFBFQB7W2GWE/
ロシアの侵攻を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年11月5日の声明で、ロシアに派遣された北朝鮮兵との戦闘は
「世界の不安定化の新たなページを開く」
と述べ、戦争の局面が変わるとの考えを示した。
戦闘の詳細は明らかにしなかった。
「戦争を拡大しようとするロシアの動きを失敗させなければならない」
と強調し、各国に支援を呼びかけた。
ウクライナのウメロフ国防相は、韓国メディアが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮兵との間で限定的な交戦が初めて起きたと述べた。
ウメロフ氏も戦闘の日時や場所などは説明しなかった。
ゼレンスキー氏は
「テロは十分な対抗措置がないと、ウイルスのように広がる」
「措置は十分で、強力でなければならない」
と訴えた。
今月2024年11月1日には米英独の3カ国を名指しして
「傍観しているだけだ」
と語り、対応の遅れを批判していた。(共同)

ウクライナ国防相「北朝鮮軍と初交戦」明かす ロシア兵に偽装、1万5千人配置か
2024/11/5 13:59
https://www.sankei.com/article/20241105-YTVSUIZBOVOLLNMJKXDI5SAKCI/
ウクライナのウメロフ国防相は、韓国KBSテレビが2024年11月5日に報じたインタビューで、北朝鮮からロシアへ派兵された朝鮮人民軍の部隊との初の交戦があったことを明らかにした。
ただ、
「小規模な交戦」
で、全ての兵力が動員された体系的なレベルではなかったとし、限定的な戦闘だった点を説明した。
いつどこでの交戦なのかは不明。
ウメロフ氏は、北朝鮮の将兵はロシア兵に偽装しており、死傷者や捕虜の有無を確かめるには身元確認が必要だとの認識も示した。
また、約3000人ずつの北朝鮮の部隊が5つ、計約1万5000人が前線の北東部や東部、南東部に分かれて配置されるとの予測にも言及。
数週間以内には配置を完了するとの見通しを示した。
韓国のソウル新聞は2024年11月5日までに、政府関係者の話として、北朝鮮兵約40人がウクライナとの戦線で死亡したと報じたが、韓国国防省報道官は2024年11月5日、
「確認できる内容がない」
と述べた。

金正恩が露朝同盟に縋る「斬首」回避
斎藤勉の眼
2024/11/5 10:00
https://www.sankei.com/article/20241105-PL2F5JZKEBNKZHMJ775I4FYV54/
人命・人権に冷淡な独裁者同士の軍事同盟には大抵の場合、残忍な
「密約」
が隠されている。
その代表格がソ連のスターリンとナチス・ドイツのヒトラーが1939年8月に締結した独ソ不可侵条約だ。
2人の独裁者は条約の裏で交わした
「秘密議定書」
に基づき、翌1939年9月、ポーランドに東西から侵攻、第二次大戦が始まった。
ポーランドを消滅させたこの密約こそ、ヒトラーのユダヤ人大虐殺(ホロコースト)やスターリンのポーランド将兵大殺戮「カチンの森事件」(1940年)の悲劇を招く元凶となった。
独ソの野合から85年たった今年2024年6月、2人の暴君が軍事同盟へと突き進んだ。
ウクライナ侵略を続けるロシアのプーチン大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による
「包括的戦略パートナーシップ条約」
だ。
核心は
「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的その他の援助を提供する」
とする第4条だが、発表された全23条に
「秘密協定」
は付記されていない。
しかし、元露情報機関将校は条約締結後、米紙ウォールストリート・ジャーナルに
「条約は、ロシアがどう戦っているか、北朝鮮軍兵士が直接学ぶため、ウクライナに第1波の約千人を派遣する許可を与える―との秘密条項を含んでいる」
と明かした。
密約の存在は締結から4カ月後の2024年10月に裏付けられた。
「暴風軍団」
の異名を持つ精鋭特殊部隊
「第11軍団」
がウクライナ軍の越境攻撃が続く露西南部・クルスク州などに配備された。
朝鮮半島情勢に詳しい李相哲・龍谷大教授は
「2024年10月末の段階で1万1000人の北朝鮮兵がクルスクなどに集結した」
「露軍指揮下で占領地奪還の戦闘に投入されるとみるべきだ」
「中には20代前半の新米兵士も多い」
「彼らは軍事経験が乏しく、クルスクは隠れ場のない大平原だけに、ドローン攻撃などで大量の戦死者が出る可能性がある」
と指摘する。
北朝鮮が派兵の見返りに要求するのは当然、半島有事の際の露軍の介入だ。
李教授は、金総書記が有事の緊迫状態の中で最も恐れる自分に対する米韓などの
「斬首(暗殺)作戦」
を出来なくする手助けをロシアに縋(すが)ろうとする―とみる。
既に北朝鮮は大量の砲弾や弾道ミサイルをロシアに送っているが、喉から手が出るほどロシアから欲しいのは、日米韓に重大脅威となる原子力潜水艦や偵察衛星などの高度な技術だ。
李教授は
「これらの軍事技術は派遣された兵士の死傷者数に応じて供与されるのでは」
との見方を示す。
露朝密約の裏では北朝鮮兵の夥しい死傷者の発生が予想されるが、プーチン氏にとっては日々1200人超とされる自国の戦死者数を減らせ得るあり難い
「弾除(よ)け」
だ。
金氏にとっては
「兵士手当1人当たり年間450万円、戦死保険1千万円の契約を露側と交わしており、年間ざっと1千億円分もの外貨がそっくり、自分1人の懐に入る」(李教授)。
派遣兵は
「金づる」
だ。
兵士がたまたま生還すれば、ドローン戦など近代戦の実体験は半島有事に利用できるメリットもある。
哀れなことに、派兵家族には一銭も支払われないどころか、情報漏れ封じのため、家族ごと
「隔離」
「移住」
を強制されている。
ウクライナ側も千載一遇の
「脱北」
機会を得た兵士に多額の金銭で
「投降」

「韓国亡命」
を呼び掛ける心理作戦に着手する。
今日2024年11月5日に投票される米大統領選の結果を見据え、戦局をロシア有利に強引に転換させたい露朝連合軍の暴虐を世界は断じて許してはならない。
(論説委員)

北朝鮮兵1万人がロシア西部に到達、ウクライナ前線近くに配置か 米国が増派の動き監視
2024/11/5 7:18
https://www.sankei.com/article/20241105-5RHWER2F7ZNJZKJKI23NRCDGGQ/
米国務省のミラー報道官は2024年11月4日の記者会見で、北朝鮮兵約1万人がロシア西部クルスク州に到達したと分析していると述べた。
同州ではウクライナが越境攻撃を続けており、当初ロシア入りした北朝鮮兵のほぼ全てが前線近くに配置されたとみられる。
国防総省のライダー報道官は、ロシアに派遣される北朝鮮兵が総勢1万1000〜1万2000人になるとの見解を示した上で、北朝鮮が更に増派するかどうかを
「注意深く監視する」
と話した。
ブリンケン国務長官は2024年10月31日、ロシア入りした北朝鮮兵は約1万人で、うち最大8000人がクルスク州入りしたと説明。
前線に投入するため、ロシアが基礎的な歩兵訓練を施しているとしていた。(共同)

ウクライナ軍、北朝鮮が配置された拠点に砲撃か 北朝鮮兵の死傷者は不明
2024/11/4 23:00
https://www.sankei.com/article/20241104-N6SI67CRQ5OX5D5FZTS32MPHG4/
ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長は2024年11月4日、ウクライナが越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵が配置された拠点に対してウクライナ軍が砲撃したと述べた。
共同通信のオンラインインタビューに答えた。
北朝鮮兵の死傷者がいるかどうかは不明だとした。
北朝鮮兵に対するウクライナ軍の攻撃は初めてだとしている。
ゼレンスキー大統領や米国を含む関係国当局は攻撃を確認していない。
コバレンコ氏によると、ウクライナ軍は、クルスク州スジャ西方の拠点に対して砲撃した。
砲撃は2024年11月2日か3日に行われたと説明した。
現地情報などに基づいて、この拠点には攻撃時、北朝鮮兵が配置されていたことが確認されたと主張した。
コバレンコ氏はまた、2024年11月4日朝の時点で、ウクライナ軍に対する北朝鮮兵の攻撃は確認されていないと説明した。
「北朝鮮兵は近いうちにクルスク州での戦闘に投入されるとみている」
と分析した。(共同)

ウクライナ軍、北朝鮮が配置された拠点に砲撃か 北朝鮮兵の死傷者は不明
2024/11/4 23:00
https://www.sankei.com/article/20241104-N6SI67CRQ5OX5D5FZTS32MPHG4/
ウクライナ国家安全保障・国防会議傘下の偽情報防止センターのコバレンコ所長は2024年11月4日、ウクライナが越境攻撃をしているロシア西部クルスク州で、北朝鮮兵が配置された拠点に対してウクライナ軍が砲撃したと述べた。
共同通信のオンラインインタビューに答えた。
北朝鮮兵の死傷者がいるかどうかは不明だとした。
北朝鮮兵に対するウクライナ軍の攻撃は初めてだとしている。
ゼレンスキー大統領や米国を含む関係国当局は攻撃を確認していない。
コバレンコ氏によると、ウクライナ軍は、クルスク州スジャ西方の拠点に対して砲撃した。
砲撃は2024年11月2日か3日に行われたと説明した。
現地情報などに基づいて、この拠点には攻撃時、北朝鮮兵が配置されていたことが確認されたと主張した。
コバレンコ氏はまた、2024年11月4日朝の時点で、ウクライナ軍に対する北朝鮮兵の攻撃は確認されていないと説明した。
「北朝鮮兵は近いうちにクルスク州での戦闘に投入されるとみている」
と分析した。(共同)

国連、北朝鮮の派兵に懸念 「紛争の国際化回避を」
2024/11/4 10:14
https://www.sankei.com/article/20241104-N6OFIOB6NFIIZINKFONZGBZX3U/
国連のグテレス事務総長は2024年11月3日、北朝鮮がウクライナに侵攻するロシアに派兵したと伝えられていることに対して
「懸念」
を表明した。
「紛争の国際化を避けるため、あらゆる手段が取られなければならない」
と加盟国に求めた。
グテレス氏は報道官を通じた声明で、北朝鮮の派兵が事実で、戦闘に加わるとすれば
「危険な緊張激化だ」
と指摘。
国連憲章や国際法に基づいたウクライナ和平の実現を訴えた。(共同)

ロシア軍、ウクライナ東部要衝まで3キロに迫る ハリコフ州クピャンスク
2024/11/4 7:16
https://www.sankei.com/article/20241104-TFO6TD77CZP65PVKLWQY3BUJLE/
英紙ガーディアンは2024年11月3日、ロシア軍がウクライナ東部ハリコフ州の要衝クピャンスクまで約3キロ未満に迫ったと報じた。
ロシアは東部で攻勢を強めており、市長は2024年10月初旬から状況が劇的に悪化したと指摘。
高齢者を中心に約1400人が避難せずに市内にとどまっていると明かした。
クピャンスクは州都ハリコフやイジュムにつながる幹線道路が集まる。
ウクライナが2022年9月に奪還したが、再び制圧される恐れがある。
ロシア国防省は2024年11月3日、ウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクの南東約15キロにある集落を制圧したと発表した。
またロシア内務省の報道官は2024年11月3日、ウクライナへの特別軍事作戦に参加する外国人3344人が今年2024年に入ってロシア国籍を取得したと発表した。
プーチン大統領は今年2024年11月1月、国防省と志願兵契約を結んだ外国人は、簡素な手続きでロシア国籍を取得できるとする大統領令に署名していた。(共同)

米戦争研究所、北朝鮮のウクライナ派兵で報告書 実戦経験を将来の紛争に応用 対中依存脱却の狙いも
2024/11/3 9:27
https://www.sankei.com/article/20241103-ZCNBYNGSOJMTNIDYJMGYJ4BPEA/
米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は2024年11月2日までに、北朝鮮がウクライナへの侵略を続けるロシアを支援するため部隊を派兵した戦略的狙いについて報告書を発表した。
朝鮮戦争以来となる通常戦争で得る最新の戦闘経験を、対韓国など将来の紛争に応用する目的があると分析。
北朝鮮の対露連携強化は中国への依存を弱めることになり、朝鮮半島を含むアジア太平洋地域の長期的安定を脅かすと警告した。
報告書は2024年11月1日付。
北朝鮮は、
「将来の戦争の性質を変える」
とされるウクライナ戦争への参戦が
「自国軍の重大な学習機会となる」
と認識したと分析。
背景として、北朝鮮軍は1953年の朝鮮戦争休戦以来、大規模な通常戦闘の経験がなく、
「韓国のような高度な敵国との近代戦に準備されていない」
と指摘した。
その上で報告書は、北朝鮮の部隊が西側の兵器供給を受けるウクライナ軍を相手に自らの兵器システムを試し、指揮統制、無人機操縦、電子戦の経験を積むことで
「朝鮮半島を含む将来の紛争で優位に立つ」
狙いがあると分析した。
報告書は、実際に北朝鮮軍が戦場で得る教訓を将来に生かせるかは、露軍司令部が北朝鮮の兵力をどのように利用するかで決まると指摘。
露軍が北朝鮮兵を
「大砲の餌食(弾除け)」
として使えば犠牲が膨らむのは確実で、北朝鮮政府が望むような教訓は十分に得られないとの見方も示した。
更にに報告書は、北朝鮮がロシアとの連携を強化することで
「中国への依存度を下げる」
思惑があるとも指摘。
中国政府の影響力が弱まれば、北朝鮮の攻撃性を制御できず、朝鮮半島を不安定化し、より広いアジア太平洋地域を危険にさらす可能性があると分析した。
一方、北朝鮮にとりロシアからの見返りには、核開発計画の進展に加え、
「朝鮮半島で紛争が起きた際にロシアの軍事的関与を確かにしたい」
思惑もあるとしている。

ウクライナの首都キーウに無人機攻撃、高層の集合住宅が損傷 ロシア機が連日飛来
2024/11/2 19:59
https://www.sankei.com/article/20241102-3SOA7FQXEFOG3G4BU37RTSV3YE/
ウクライナの首都キーウ(キエフ)で2024年11月2日朝、ロシア軍の無人機攻撃があった。
ウクライナメディアによると、高層の集合住宅で火災が発生して一部が損傷、少なくとも1人が負傷した。
キーウには最近、連日のようにロシア無人機が飛来している。
第2の都市、東部ハリコフでは2024年11月1日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、地元当局によると、警察官1人が死亡し、警察官や民間人を含む40人以上が負傷した。
一方、ロシア国防省は2024年11月2日、ウクライナ東部のハリコフ州とドネツク州で、それぞれ1集落を制圧したと発表した。(共同)

日本提出の核廃絶決議を国連委採択 「扇動的威嚇の自制」要請、ノーベル賞の被団協に言及
2024/11/2 18:12
https://www.sankei.com/article/20241102-7BNKELD7RFL4BJ6SCDWOJMWFPM/
国連総会(193カ国)の第1委員会(軍縮)は2024年11月1日、日本が提出した核兵器廃絶決議案を賛成多数で採択した。
ロシアのウクライナ侵略や中東危機を巡り、核使用の恐れが強まる中、核保有国に対して
「核の不使用」

「扇動的な威嚇の自制」
を要請した。同種の決議採択は31年連続。
核保有国の米国を含む51カ国が共同提案国となり、英国など145カ国が賛成した。
反対はロシアと中国、北朝鮮、イランなど6カ国。
イスラエルやインド、パキスタン、フランスなど29カ国が棄権した。
決議は、今年2024年のノーベル平和賞受賞が決まった日本原水爆被害者団体協議会(被団協)について
「被爆の実相」
を長年伝えてきたと言及。
軍縮・不拡散教育に取り組むよう各国に求めた。
決議はまた、各国に対して、高濃縮ウランやプルトニウムなどの兵器用核分裂性物質(FM)の生産状況の透明性を高める措置を要請した。
北朝鮮の核・ミサイル計画の
「完全で検証可能かつ不可逆的な廃棄」
に向けて取り組むと再確認した。

ラブロフ露外相と崔善姫・北朝鮮外相会談で条約完全履行を確認 両国関係「新たなレベル」
2024/11/2 18:17
https://www.sankei.com/article/20241102-VHHSJU7CPFPMXOY3D2SECHLFHQ/
ロシア外務省は2024年11月2日、2024年11月1日に行われたラブロフ外相と北朝鮮の崔善姫外相の会談結果を発表した。
両外相は、2024年6月にロ朝首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の条項を完全に履行すると確認。
条約は伝統的に友好な両国関係を
「新たなレベル」
に引き上げたと指摘した。
北朝鮮の朝鮮中央通信も2024年11月2日、両外相の会談結果を報道。首脳間の合意事項の実務問題を中心に協議したという。
ただロシアのウクライナ侵攻の支援など詳しい中身について言及はなかった。
朝鮮中央通信によると両外相は、米国を軸にした勢力による
「挑発行為」
が朝鮮半島や北東アジア、その他地域の緊張を高めているという認識で一致。
ロシア側は、金正恩朝鮮労働党総書記ら北朝鮮の指導部が取っている対応を
「全面的に支持する」
と表明した。
両政府間で対話を続け、関係強化を進める点でも合意した。(共同)

主張>北の派兵 侵略への加担は許されぬ
社説
2024/11/2 5:00
https://www.sankei.com/article/20241102-RG3F5CIODJMOTBLPHAJQRSG6PE/
ロシア入りした北朝鮮軍がロシア製の装備を受け取る様子を撮影したとする動画の一部=ウクライナ政府機関「戦略コミュニケーションセンター」のSNSから
https://www.sankei.com/article/20241102-RG3F5CIODJMOTBLPHAJQRSG6PE/photo/JXWBFHHEENJPHKAXSBBL73634U/
ウクライナ侵略を続けるロシアと、これを支持してきた北朝鮮の軍事協力が一段と進んでいる。
米国のブリンケン国務長官は、ロシアに派遣された北朝鮮軍の将兵について
「数日以内にウクライナ軍との戦闘に投入される」
との見通しを示した。
最大8000人の北朝鮮軍が、ウクライナが一部を占領する露西部のクルスク州に展開しているという。
北朝鮮軍の部隊がウクライナ領に侵入してくることも懸念されている。
これは北朝鮮が第2の侵略国になることを意味するもので断じて容認できない。
北朝鮮は直ちに派兵と武器弾薬の対露輸出を停止すべきだ。
国際社会は危機感をもち、一層の圧力を掛ける必要がある。
日本の山崎和之国連大使が国連安全保障理事会の緊急会合で
「北朝鮮がロシアによる侵略の共犯者になることはウクライナ情勢を更に悪化させる」
と非難したのは当然だ。
北朝鮮は2024年10月31日、新型と称する大陸間弾道ミサイル(ICBM)を日本海に向けて発射した。
日本の排他的経済水域(EEZ)外に落下させた。
通常よりも高角度のロフテッド軌道を取り、飛翔時間も高度も過去最高だった。
技術向上の裏にはロシアの協力があったとみられている。
露朝両国は2024年6月、有事の際の相互軍事援助を盛り込んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を結んだ。
軍事同盟下の提携は急速に進み、北朝鮮はロシアに砲弾や弾道ミサイルを供給した。
60万人超とされるロシア兵の死傷者を補うため、軍の派遣にも踏み切った。
ロシアからの見返りが北朝鮮が切望していた高度な核・ミサイル技術の提供なのだろう。
北朝鮮の金正恩総書記は、朝鮮半島有事の際に、ロシア軍の加勢も望んでいると思われる。
露朝軍事協力の脅威は、日米韓とウクライナを含む欧州に及ぶことになる。
日本にとっては、台湾有事など南西方面での有事に直面する場合でも、北朝鮮に加え北方におけるロシアの脅威にも備える必要が高まった。
石破茂政権はこの厳しい現実を国民に説明すべきだ。
北朝鮮が通算7回目の核実験に踏み切るとの観測もある。
一層の警戒が欠かせない。

ロシア派兵で白日の下にさらされる北朝鮮の特殊部隊「暴風軍団」
久保田るり子の朝鮮半島ウオッチ
2024/11/2 1:00
https://www.sankei.com/article/20241102-ITXVTDZHNFOL5CQKMFLEH6RTXI/
10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241102-ITXVTDZHNFOL5CQKMFLEH6RTXI/photo/WJS4SVY6UNKUNIR5I5FWTEAO5I/
北朝鮮がロシアに派兵した部隊が露西部クルスク州で活動を始めた。
北朝鮮の参戦でウクライナ侵略は多国間紛争に拡大し、新たな局面に入った。
これに神経を尖らせているのが韓国だ。
北大西洋条約機構(NATO)や米国と緊密に協議してウクライナに専門家のモニタリング団を派遣し、ウクライナへの軍事支援も段階的に強化する方針だ。
1万人を超す北朝鮮兵は今後、捕虜や脱走者が見込まれ、韓国はこの機会に北特殊部隊の実態把握を試みる。
韓国軍が北朝鮮兵を尋問する可能性もある。
■北朝鮮兵の脱走誘導作戦も
ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、
「数日中に北朝鮮軍が戦闘に加わる」
との見通しを示した。
ウクライナのゼレンスキー大統領と2024年10月29日に電話会談した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は
「韓国とウクライナは露朝軍事密着の直接的な利害当事者」
だとして、緊密な協力を約束した。
韓国は
「北朝鮮が実戦で得た経験を100万人を超す北朝鮮軍に習得させた場合の脅威」(尹氏)
に危機感を持っている。
韓国はブリュッセルのNATO本部で2024年10月28日に行われたNATOの意思決定機関、北大西洋理事会に代表団を送り、
「北派兵問題」
の協議に参加した。
代表団は情報機関、国家情報院(国情院)の高官が団長を務め、韓国軍の情報部長らも加わった。
韓国とNATOの情報共有や作戦の検討など、協力関係は既に始まっている。
こうした韓国側の対応について、朝鮮半島の安全保障問題に詳しい道下徳成政策研究大学院大学教授は
「韓国にとっては、またとないチャンスだ」
「北朝鮮の特殊部隊が実戦の場に出てきており、その実態に迫ることが出来る」
「捕虜も脱走兵も出る可能性が高い」
「韓国は彼らの尋問をしたいはずで、情報の宝の山だ」
と指摘する。
戦線を離脱した北朝鮮兵は原則的には
「戦争捕虜」
だが、独裁国家への帰還を拒否して韓国行きを希望する可能性もある。
北朝鮮が派兵した部隊は
「暴風軍団」
との異名を持つ最精鋭の特殊部隊
「第11軍団」
とされる。
有事に敵地に浸透する特殊任務を担うとされ、暴風軍団の実態把握は韓国軍にとって垂涎の的なのだ。
韓国が検討している
「モニタリング団」
は軍人・軍属の専門家で構成される予定で、尋問要員の他に対北心理戦要員も含まれるという。
南北分断以来、北朝鮮との心理戦を戦ってきた韓国には、北朝鮮兵を部隊から離脱させる誘導作戦の専門家がいる。
脱走誘導に関してはウクライナ国防省情報総局も
「北朝鮮兵が戦闘に投入されれば前線で朝鮮語のビラをまく」(同局報道官)
と明言している。
一方、韓国政府は北朝鮮の対露協力の動向を見定めながらウクライナ支援を変更し、
「推移に応じて段階的な対応措置を取る」(韓国大統領府の金泰孝=キム・テヒョ=国家安保室第1次長)
との方針に転換した。
これまでは
「戦闘地域に武器を提供しない」
との原則を順守し、支援は人道レベルの軍需物資にとどめていた。
だが、今後は段階に応じ、防空システムや地雷散布装置などの防御的兵器から、最終的には戦闘機を迎撃する地対空ミサイル
「天弓(チョングン)1」
「天弓2」
などの供与も検討されている。
■韓国情報機関の心理戦
北朝鮮の派兵問題は2024年10月17日、ゼレンスキー氏が
「北朝鮮が1万人の派兵を準備している」
と述べて注目された。
しかし、遡れば昨年2023年夏、ロシアのショイグ国防相(当時)が北朝鮮の朝鮮戦争
「戦勝記念日」
に露国防相として初めて訪朝して以来、
「プーチン大統領が金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記に派兵を要請か」
と取り沙汰されてきた。
そしてこの動きを警戒してきたのが韓国の国情院だった。
国情院は現在、
「北派兵」
に関する情報を異例の頻度で内外に公表している。
公表はゼレンスキー氏発言の翌日からで、
「北朝鮮特殊部隊が既に派兵された」
として、具体的に
「露太平洋艦隊の揚陸艦4隻と護衛艦3隻が2024年10月8日から13日にかけ、北朝鮮の清津(チョンジン)、咸興(ハムフン)、舞水端(ムスダン)近郊地域から特殊部隊1500人をロシアのウラジオストクに第1次移送した」
と発表し、人工衛星による写真も提供した。
その後も人的情報や衛星情報、通信傍受などを含む機密レベルの情報も意図的に出している。
国情院はまた、人的動向の分析も盛んに行っている。
派兵部隊の総括指揮のためロシア入りが取り沙汰されている軍要人で金氏の側近でもある朝鮮人民軍のキム・ヨンボク副総参謀長の動向について、
「キム副総参謀長を含む先発隊が戦線に移動中という情報があり確認中」
と2024年10月29日に国会に報告、2024年10月28日から訪露してラブロフ外相と会談する崔善姫(チェ・ソンヒ)外相についても
「金氏の訪露や追加派兵とその見返りを協議する可能性がある」
との情報を出した。
こうした国情院の動き自体も実は
「対北作戦」
の一環とみられている。
米国がロシアのウクライナ全面侵攻の前後に露軍の情報を積極的に公表した
「戦略的機密解除」
と呼ばれる心理戦と同じで、敵に
「我々はここまで知っている」
と開示して相手に不安を与え、同時に同盟国の結束を図る目的とされる。
一方、北朝鮮にとり、派兵はどんな意味を持つのか。
道下氏は
「北朝鮮に大きなリスクをもたらす」
と分析する。
北朝鮮の特殊部隊の規模は10万人から20万人とされるものの、ほとんどは軽歩兵で精鋭部隊は約1万人と推定されており、その中核部隊がどれほどの能力を発揮出来るかが国際社会に一目瞭然となるからだ。
また、一連の動きは
「南北の情勢を更に不安定にさせるだろう」
と道下氏は指摘する。
派遣された北朝鮮兵は10〜20代の若者で
「弾除(よ)けに過ぎない」
との指摘や、北朝鮮当局が動揺を警戒してか派兵軍人の家族を隔離、管理し始めたとの国情院情報もある。
派遣部隊が実戦に投入されれば、その実態は早晩、明らかになる。

「軍事同盟」条約を「既に履行」 露朝外相、会談で結束強調 北朝鮮軍参戦には言及せず
2024/11/1 21:02
https://www.sankei.com/article/20241101-HM3VMPLQZNLANOYD325GXK7H6Y/
ロシアのラブロフ外相は2024年11月1日、訪露中の北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相とモスクワで会談した。
ラブロフ氏は会談冒頭で
「露朝間には軍同士の緊密な交流が確立されている」
「これは両国民の安全に関わる重要な問題の解決を可能にする」
と指摘。
露朝が2024年6月に締結した事実上の軍事同盟条約
「包括的戦略パートナーシップ条約」

「既に履行され始めている」
とも述べ、両国の結束を強調した。
タス通信が伝えた。
崔氏は、ロシアによる対ウクライナ軍事作戦の開始当初から、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が露軍と露国民を全面的に支援するよう命じてきたと指摘。
北朝鮮はロシアの
「戦勝」
を疑わず、
「最後までロシアの朋友の隣に立ち続ける」
と表明した。
両外相の発言は、直接的な言及こそ避けたものの、ウクライナ侵略を続けるロシア側での北朝鮮軍の参戦を念頭に置いたものである可能性がある。
また、崔氏は
「北朝鮮は核戦力の増強を続ける」
とも述べ、ロシア側に理解を求めた。
一方、ペスコフ露大統領報道官は2024年11月1日、北朝鮮軍が近くウクライナ軍との戦闘に参加するとの観測が出ていることについてコメントを拒否した。

米国務長官「数日内に」北朝鮮兵とウクライナ軍が戦闘 「軍事目標になる」と警告
2024/11/1 20:50
https://www.sankei.com/article/20241101-YJBRZG6ODZMCTDSKKYHSDHK6QI/
ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、ウクライナ侵略を続けるロシアに派遣された北朝鮮兵が
「数日以内に」
ウクライナ軍との戦闘に投入されるとの見方を示した。
ワシントンで開いた米韓外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の共同記者会見で述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領も北朝鮮兵とウクライナ軍との交戦が
「数日内に起きる」
との認識を示しており、ロシアのウクライナ侵略は新たな局面に入る。
ブリンケン氏は、ロシアに北朝鮮兵約1万人が派遣され、うち8000人がウクライナと国境を接する西部クルスクにいると説明。
ロシアが砲撃や無人機の運用など基本的な歩兵訓練を北朝鮮兵士に実施しており、近く前線に投入される可能性を指摘した。
投入されれば北朝鮮兵は
「軍事目標になる」
と警告した。
ゼレンスキー氏は2024年10月31日放送の韓国KBSテレビのインタビューで、北朝鮮兵は
「戦闘参加の準備をしている」
と語った。
戦闘では北朝鮮兵が
「ロシア兵よりも前面に押し出される」
可能性を指摘し、多数の犠牲者が出るとの見方も示した。
米国は北朝鮮の派兵などを巡り中国と高官協議を実施。
ブリンケン氏は会見で、北朝鮮の動きを抑えるため中国に影響力を行使するよう伝えたことを明らかにした。
またブリンケン氏は、北朝鮮が派兵の見返りとしてロシアから技術供与などの軍事支援を受けることへの懸念を表明。
北朝鮮の軍事力強化は
「地域を大きく不安定化させるもので、中国にとっても懸念になる」
とし、中国に対応を促した。

北朝鮮「露勝利まで共に」 外相会談で両国の緊密な関係をアピール
2024/11/1 20:13
https://www.sankei.com/article/20241101-RK5GUL6URZK65MI2FDDZ74YH6A/
ロシアのラブロフ外相と北朝鮮の崔善姫外相が2024年11月1日、モスクワで会談した。
ウクライナに侵攻するロシアへの北朝鮮兵の派遣情報に米欧や韓国が警戒を高める中、崔氏は会談冒頭
「ロシアが勝利するまで我々は断固としてロシアの同志と共にある」
と述べた。
ラブロフ氏は
「軍や治安機関の間で非常に緊密な接触が行われている」
とし、両国の重要な安全保障問題の解決に寄与していると表明。
露朝関係は
「過去に前例のない高いレベルに到達した」
と評価した。
公開された会談冒頭では兵士派遣について言及はなかった。
会談では2024年6月に露朝の首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の具体的な履行方法や、北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記の今後の訪問予定などが話し合われたとみられる。
金正恩氏を巡っては早期のロシア訪問の観測が浮上している。(共同)

露朝同盟で東アジア同時危機も 北のウクライナ派兵、核・ミサイル関連の移転阻止が急務
2024/11/1 19:00
https://www.sankei.com/article/20241101-I6HFZRCC5BKATJB5DOK4AFJEQQ/
北朝鮮がウクライナ侵略戦争に軍部隊を派遣したことが確認された。
ロシアと北朝鮮の同盟関係が深まっていることを意味し、東アジアの安全保障に与える影響は大きい。
今後、朝鮮半島で武力衝突が起きた場合にはロシアが北朝鮮側で参戦することが理論的にあり得る。
露朝が台湾有事の際に中国を利する行動を取る可能性もある。
最悪のシナリオは、東アジアの危機が同時に発生する複合的な事態だ。
■北朝鮮は露の見返りを期待
ブリンケン米国務長官は2024年10月31日、約1万人の北朝鮮兵がロシアに派遣され、うち最大で8000人はウクライナの越境作戦が続く露西部クルスク州にいると明らかにした。
露朝は2024年6月に
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を締結した。
条約には侵攻を受けた場合の軍事援助が盛り込まれており、今回の派兵はこれを具現化する動きだ。
北朝鮮は昨年2023年以降、大量のミサイルや砲弾をロシアに供与しており、ロシアが戦線で使用している砲弾の半数は北朝鮮製だと推定されている。
兵員までも送り込むことで、ロシアからの見返りを確かなものとする狙いが北朝鮮にはある。
最近の露軍には1日平均で1200人以上の死傷者が出ており、ロシア側には兵員の補充が難航している実情がある。
「北朝鮮兵はロシアの武器や現代戦に習熟しておらず、派兵がウクライナ戦況に与える影響は限定的だろう」。
露観測筋はこう指摘しつつ
「ロシアが見返りとして北朝鮮に核関連技術を渡すことが危惧される」
と話す。
■露朝への制裁強化が急務
対北制裁に関する国連専門家パネルで委員を務めた古川勝久氏は
「北朝鮮が最も期待しているのは、朝鮮半島有事の際にロシアが軍事介入する可能性を高めることだ」
とみる。
そうすれば米国が半島有事に軍事介入するのを躊躇わせることが出来る。
古川氏によれば、ロシアから北朝鮮に渡ることが危惧される核・ミサイル関連の技術は多岐に渡る。
高濃縮ウランの増産や原子力潜水艦の建造、大気圏再突入が可能なミサイル弾頭や固体燃料の製造、ミサイルの姿勢制御や誘導システムの改善−などで北朝鮮は様々な技術や資機材を必要としているという。
露朝に対する国際制裁の拡大・強化が急務だ。
「一連の露朝の行動は明白に国連安保理決議違反であり、両国への制裁は今や全国連加盟国の義務だ」
「グローバルサウスにも説明し、1カ国でも多く西側主導の制裁に加わるよう日本も率先しなければならない」。
古川氏はこう述べ、
「露朝国内の制裁対象と取引関係を持つ第3国の個人や企業にも、安保理決議に従って取引禁止や出入国禁止などの『二次制裁』措置を厳しく課すべきだ」
と指摘する。
「北朝鮮への軍需物資や金の流れはある程度、把握されている」
「北朝鮮の軍事力を削ぐために、大量の外国製欠陥品を密輸ルートに流し込む『積極的妨害工作』を展開すべきだ」
「露朝が決済に使う暗号通貨の交換所や中国の中小金融機関にも手を打たねばならない」。
古川氏はこうしたことも提言している。

露朝「同盟化」でウクライナ戦争と東アジア情勢がリンク 兵頭慎治・防衛研究所研究幹事
2024/11/1 17:44
https://www.sankei.com/article/20241101-FRT7VL34Z5IC5F4FVLZ2YSVMQA/
ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮兵が派遣され、米国やウクライナ当局は数日以内にウクライナ軍との戦闘に投入されるとの見方を示した。
防衛研究所の兵頭慎治・研究幹事は、
「欧州のウクライナ戦争と東アジアの朝鮮半島情勢がリンクした」
と指摘。
露朝
「同盟化」
により、東アジアの安全保障環境が更に複雑化すると警鐘を鳴らす。

露朝が砲弾やミサイルの供与から兵士の派遣へと軍事協力の水準を引き上げた狙いは、実利的な相互協力と戦略的な対米牽制の強化だろう。
北朝鮮は派兵の見返りに、
「国防5カ年計画」
で掲げたミサイルや原子力潜水艦、あわよくば核兵器の関連技術などをロシアから引き出す狙いがあるとみられる。
ウクライナで得られる実戦経験と兵器改良が、今後の軍事力向上に結び付くことも期待しているだろう。
露朝両国は2024年6月に
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を締結したが、プーチン露大統領が
「同盟」
という表現を用いないなど温度差がみられた。
北朝鮮は今回の派兵で、有事の軍事支援を定めた条約の実効性を高めながら、米韓に対してロシアが軍事的後ろ盾だと印象付けようとしている。
ロシアとしても、将来的な北朝鮮への軍事技術支援や朝鮮半島有事への関与を示唆することで、米国のウクライナ支援を牽制できる。
警戒すべきは、中国を交えた3カ国の連携に発展することだ。
そうなれば、東アジアで有事が同時・連鎖的に起きる
「複合事態」
が現実味を帯びる。
中露両軍は日本周辺の空や海で共同活動を活発化させており、2024年9月に露軍が実施した大規模な海軍演習に北朝鮮はオブザーバー参加した。
露朝接近と距離を置く中国に対して、ロシアは露中朝3カ国による合同海軍演習を提案していると韓国側は指摘する。
露朝
「同盟化」
により、欧州のウクライナ戦争と東アジアの朝鮮半島情勢がリンクしてしまった。
東アジアの安全保障環境が更に複雑化することが懸念され、日本も新たな対応を検討する必要に迫られるのではないか。

北朝鮮兵との交戦「数日内」ゼレンスキー氏、犠牲多数と指摘 米国務長官も「標的」と警告
2024/11/1 7:34
https://www.sankei.com/article/20241101-RWLEDGE2FJK3DHEQGKSUNHWP64/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月31日放送の韓国KBSテレビのインタビューで、ロシアに派遣された北朝鮮兵とウクライナ軍との交戦が
「数日内に起きる」
との見方を明らかにした。
ブリンケン米国務長官も同様の認識を示し、北朝鮮兵が戦場に入れば、ウクライナ軍の
「正当な軍事標的」
になると警告した。
ゼレンスキー氏はウクライナ軍が越境攻撃をしているロシア西部クルスク州に北朝鮮兵の一部が入っているとして
「戦闘参加の準備をしている」
と述べた。
「北朝鮮兵はロシア兵よりも前面に押し出される」
とし、多数の北朝鮮兵が犠牲になるだろうと指摘。
今後はウクライナ国内にも北朝鮮兵が投入されるとの見通しを語った。
ブリンケン氏はワシントンで開いた米韓外務・防衛閣僚協議(2プラス2)後の共同記者会見で、既に約1万人の北朝鮮兵がロシア入りしていると説明。
このうち最大8000人がクルスク州にいるとした。(共同)

ウクライナ、北朝鮮派遣軍の3人の将軍名を国連に報告 士官500人もロシア入り
2024/10/31 21:00
https://www.sankei.com/article/20241031-76WY3DKLMRKI7GTQDND7NBQMVY/
ウクライナのキスリツァ国連大使は2024年10月31日までに、ロシアに派遣された北朝鮮軍を率いる将軍3人について国連に報告した。
朝鮮人民軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長、リ・チャンホ副総参謀長兼偵察総局長(同局は情報機関に相当)、シン・グムチョル少将という。
国営通信社ウクルインフォルムなどが伝えた。
ウクライナ軍筋によると、キム氏が派遣軍の統括役を担う。
ウクライナ国防省情報総局によると、ロシアに派遣された北朝鮮兵は約1万2000人。
将軍3人に加え、士官約500人が含まれているとしている。
キスリツァ氏は2024年10月30日の国連安全保障理事会の緊急会合で、北朝鮮兵は露軍の少数民族出身者で構成される部隊に組み込まれ、2024年11月にもウクライナ軍と戦う作戦に参加する可能性があるとして危機感を示した。(共同)

ウクライナ第2の都市ハリコフで子供1人死亡、30人以上負傷 ロシアが滑空爆弾攻撃か
2024/10/31 16:21
https://www.sankei.com/article/20241031-QXYCR3VYXVOPDK4EY6CBL2GXJI/
ウクライナ第2の都市、東部ハリコフで2024年10月30日夜、ロシア軍の攻撃があり、地元当局によると、子供1人が死亡し、30人以上が負傷した。
威力の強い滑空爆弾が使われたとみられ、9階建ての建物の下部が大きく損傷した。
ロシア国防省は2024年10月30日、ウクライナ東部ハリコフ州を南北に流れるオスコル川東岸の集落クルフリャキウカを制圧したと発表した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月30日までに、ロシア西部クルスク州に北朝鮮兵が派遣されたことについて
「戦争の新たなページが開かれた」
として新局面に入ったとの考えを示した。
「プーチン大統領は我々を試している」
「強力に対抗する必要がある」
と述べた。
ウクライナ大統領府が2024年10月30日、北欧メディア各社とのインタビューの動画を公表した。(共同)

国連安保理、北朝鮮大使がウクライナ参戦を示唆 米「北の兵士は『遺体袋』に入って戻る」
2024/10/31 10:50
https://www.sankei.com/article/20241031-6XYKIFWS3FN5XJ3GEGCCEGILNU/
国連安全保障理事会は2024年10月30日、北朝鮮のロシア派兵を巡る緊急会合を開いた。
北朝鮮の金星(キム・ソン)国連大使がウクライナへの参戦を示唆し、米国のウッド国連次席大使が
「北朝鮮兵は『遺体袋』に入って戻る」
と強い言葉で応酬するなど緊迫した。
金氏は会合で、
「ロシアの主権と安全保障上の利益が、米国や西側諸国の危険な試みに脅かされれば、必要な決断を下す」
と対決姿勢を鮮明にした。
ウッド氏は、ロシアを支援するためウクライナに侵入した北朝鮮兵は
「必ず遺体袋に入って戻ることになる」
と応じ、北朝鮮の金正恩(ジョンウン)朝鮮労働党総書記を名指しし、
「無謀で危険な行動はよく考えるように」
と忠告した。
ウッド氏は、ロシアが、西部クルスク州を越境攻撃するウクライナ軍との戦闘に北朝鮮兵を加えることを懸念し、ロシアに自制を促した。
北朝鮮の支援を受けたロシアのウクライナでの勝利は
「たとえ部分的であっても、世界の安定を危うくさせる」
と強調。
「何が何でもウクライナを守る」
と固い決意を示し、ロシアに完全撤退を強く迫った。
日本の山崎和之国連大使は、北朝鮮は
「ロシアの侵略の共犯」
になっていると非難。
英国のウッドワード国連大使は
「北朝鮮が派兵や軍事支援の見返りにロシアから高い対価を引き出すのは確実だ」
と語り、その結果として
「朝鮮半島の緊張が高まり、インド太平洋地域の安全保障が損なわれる」
と危機感を示した。
会合では、北朝鮮の派兵や軍事支援は安保理決議や国際法に反するとの批判が相次いだ。
ロシアのネベンジャ国連大使は、北朝鮮との軍事分野などでの協力は
「国際法に沿っており、違法ではない」
と主張した。

米国防長官が韓国国防相と会談、北朝鮮軍のウクライナ参戦「紛争の長期化・拡大の可能性」
2024/10/31 9:39
https://www.sankei.com/article/20241031-TREM3FPUCFO4HHWXFV464UX3B4/
オースティン米国防長官と韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は2024年10月30日、米国防総省で会談し、ウクライナに侵略を続けるロシアを支援するため北朝鮮が派兵した問題を協議した。
記者会見でオースティン氏は、北朝鮮兵が露軍の制服と装備を支給されたとし、戦闘に参加すれば
「紛争を長期化・拡大させる可能性がある」
と述べ、即時撤収を求めた。
オースティン氏は、約1万人の北朝鮮部隊が既に露東部に派遣されたと指摘。
一部はウクライナ国境に近い露西部クルスク州での戦闘に参加する可能性が高いとし、米国や同盟諸国が供給した武器を使うウクライナ軍に殺害される可能性にも言及した。
オースティン氏はまた、北朝鮮軍の参戦が
「他国に行動を起こすよう促す可能性もある」
「多くの事が起こり得る」
と述べ、他国の参入を招いて侵略が一段と複雑化する危険性を指摘。
欧州とインド太平洋地域の安全保障に重大な悪影響を及ぼすと訴えた。
一方、金氏は、北朝鮮が派兵の見返りにロシアから戦術核兵器や大陸間弾道ミサイル(ICBM)、弾道ミサイル搭載原子力潜水艦などの技術提供を求める可能性があるとし、朝鮮半島の軍事的脅威が一段と高まると訴えた。
金氏は、北朝鮮兵の展開に関する情報を収集し分析するために、韓国の軍事監視チームをウクライナに派遣することも検討していると述べた。

ドネツク州ポクロフスクを「封鎖」 市当局が発表 ロシア軍接近で防衛準備
2024/10/31 8:48
https://www.sankei.com/article/20241031-XTGH75V4JFIMHOZQD5OYRW7UEY/
ロシアによるウクライナ侵略で、最激戦地である東部ドネツク州の都市ポクロフスクのドブリャク市長は30日、露軍が同市まで約7キロの距離に迫っているとし、防衛の準備に向けて同市を「封鎖」すると発表した。ウクライナメディアが伝えた。ドブリャク氏は2024年10月、ドネツク州のウクライナ軍の重要防衛線の一角であるポクロフスクを巡る攻防戦が近く始まるとの認識を示した形だ。
ドブリャク氏によると、防御拠点を構築中の地区への住民の出入りを禁止する他、住民避難を進める。
市内には現在、子供55人を含む住民約1万2000人が残っているという。
ポクロフスク方面を巡っては、露国防省が2024年10月29日、近郊の小都市セリドボを制圧したと主張。
露軍が近く本格的なポクロフスク制圧に乗り出すとの観測が出ている。
ドネツク州全域の掌握を狙う露軍は現在、ポクロフスクの他、チャソフヤルやリマンなど複数の方面で攻勢を継続。
ウクライナ軍の防衛線を突破し、同州の主要都市クラマトルスク方面への進軍ルートを確保する思惑だとみられている。
一方、露国防省は2024年10月30日、ウクライナ東部ハリコフ州クピャンスク方面の集落クルグリャコフカを制圧したと主張した。
同集落を巡ってはウクライナ国防省が2024年10月中旬、露軍を集落内から駆逐したと発表していた。

北朝鮮のロシア参戦「極めて可能性高い」 米韓国防相が撤収を要求、他国への影響を懸念
2024/10/31 7:21
https://www.sankei.com/article/20241031-4CVDB37TN5MI3J3LN5H2VIGXBQ/
オースティン米国防長官と韓国の金龍顕国防相は2024年10月30日、ワシントン近郊で会談し、共同記者会見を開いた。
オースティン氏は、北朝鮮兵がウクライナに侵攻するロシアを支援するため、戦闘に加わる可能性が
「極めて高い」
と分析し、強い懸念を示した。
両氏は北朝鮮兵に即時撤収を求めた。
オースティン氏は、約1万人の北朝鮮兵が既にロシア東部に派遣され、ロシアの軍服を着てロシアの装備品を使っていると指摘。
北朝鮮兵が戦闘でロシアを支援すれば
「米国や同盟国が提供した武器を使うウクライナ軍の標的にされ、何人かは戦場で死ぬことになる」
と警告した。
北朝鮮の参戦が
「紛争を長引かせたり、拡大させたりする可能性がある」
とし、
「他の国が行動を起こすことを促す可能性もある」
「起こり得る事はいくつもある」
と述べた。(共同)

北朝鮮外相がモスクワ入り、ラブロフ氏と会談へ パートナーシップ条約に基づく協力協議か
2024/10/30 23:27
https://www.sankei.com/article/20241030-WDJVWBGCFZJXNHWFM45VIBBYDY/
北朝鮮の崔善姫外相が2024年10月30日、ロシア公式訪問のためモスクワ入りした。
ラブロフ外相と会談予定。
2024年6月に露朝首脳が署名した包括的戦略パートナーシップ条約の批准手続きがロシア国内で2024年11月中に終了する見込みで、条約に基づく協力を協議する可能性がある。
米国や韓国などは北朝鮮兵がロシア西部に入ったと主張し、露朝の接近に警戒を強めている。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記による早期ロシア訪問の観測が浮上しており、話し合われる可能性もある。
ロシア大統領府によると、崔氏はプーチン大統領との会談予定はない。
崔氏は2024年9月にもロシアを訪問し、ラブロフ氏と条約に沿った両国関係の発展について意見交換した。(共同)

「北朝鮮軍、25日にウクライナ部隊と交戦…一人を除いて全員戦死」
ⓒ 中央日報/中央日報日本語版2024.10.30 08:340 글자 작게
https://japanese.joins.com/JArticle/325574
ロシアに派兵された北朝鮮軍がウクライナ軍と初めて交戦し、1人を除いて全員戦死したという主張が提起された。
リトアニア非政府組織(NGO)「ブルー・イエロー」の代表を務めるジョナス・オマーン氏は2024年10月28日(現地時間)、現地メディアLRTインタビューで消息筋の話として
「2024年10月25日、ウクライナ軍が占領中のロシア西部クルスク地域で既に北朝鮮軍と初めての戦闘が起きた」
と主張した。
ブルー・イエローは2014年からウクライナ軍を支援してきた団体で、ウクライナの意思決定権者だけでなく最前線情報にもアクセスすることできるという。
オマーン代表は
「私が知っている限り、ウクライナ部隊と北朝鮮軍の初交戦で北朝鮮軍のうち1人を除いて全員死亡した」
とし
「生存した1人はブリヤート人という書類(身分証)を持っていた」
と話した。
ブリヤート人は、モンゴル北部のロシア・ブリヤート共和国に居住するモンゴル系原住民だ。
ロシアが北朝鮮軍将兵に同地域の身分証を発給し、自国民に偽装するのではないかという観測が出たことがある。
オマーン代表は今回の北朝鮮軍派兵と関連して
「派兵人材が8万8000人まで増える可能性があるという話を聞いた」
とし
「北朝鮮軍を船舶や航空機で運ぶ基地が4カ所ある」
と主張した。
一方、ウクライナ情報当局は自国軍が2024年8月6日に侵攻し、一部地域を占領中のロシア本土クルスクで2024年10月23日に北朝鮮軍が目撃されたと明らかにした。
ただ、北朝鮮軍と交戦したとか、戦場で肉眼で確認したという公式証言は出ていない。

ウクライナ、米国にトマホーク要求か 米NYT紙報道 射程はATACMSの7倍超
2024/10/30 10:05
https://www.sankei.com/article/20241030-KG5J4TU33FMSHEKMH625HIDRFE/
米紙ニューヨーク・タイムズは2024年10月29日、ウクライナのゼレンスキー大統領が対ロシア戦争の
「戦勝計画」
を米国側に示した際、長射程の米国製巡航ミサイル
「トマホーク」
の供与を求めたと報じた。
米当局者の話としている。
同紙によると、トマホークの射程は約2400キロ。
米国がウクライナに供与した射程300キロの地対地ミサイル
「ATACMS」
の7倍以上で、ウクライナ領内から発射すると、モスクワやロシア中部の都市も射程に入る。
米当局者は、全く実現不可能な要求だとして、勝利計画に憤りを示したという。
計画には、勝利に必要な兵器の数量や種類に関するリストが盛り込まれているが、詳細は公表されていない。(共同)

北朝鮮兵がウクライナ入りか CNN報道 バイデン大統領「反撃すべき」
2024/10/30 7:23
https://www.sankei.com/article/20241030-Q6EAWEFEDJLA7GUSP7YWV6U2TA/
米CNNテレビは2024年10月29日、少数の北朝鮮兵がウクライナ国内に入ったと報じた。
西側当局者2人の話としている。
ロシアに派遣された北朝鮮兵の一部の可能性がある。
ウクライナのどこに入ったのかは不明。
当局者の1人は
「相当数が活動を開始しているようだ」
と語った。
活動の詳細には言及していない。
CNNによると、米当局者は北朝鮮兵のウクライナ入りを確認していないと述べた。
バイデン大統領は2024年10月29日、北朝鮮兵がウクライナに入ったなら、ウクライナは反撃すべきだと記者団に述べた。
ロシアに派遣された北朝鮮兵は極東で訓練を受けた後、ウクライナが越境攻撃しているロシア西部クルスク州に向かったとされる。
ゼレンスキー大統領は2024年10月29日、韓国の尹錫悦大統領との電話会談で、北朝鮮兵3000人が既にウクライナ国境近くに配置され、今後約1万2000人に達する見込みだと伝えていた。(共同)

ロシアが戦略核演習実施、プーチン氏「臨戦態勢が重要」 ウクライナと欧米を威圧
2024/10/29 23:01
https://www.sankei.com/article/20241029-PPA2GGVROZODFKWFYHWTOEPZZI/
ロシアのプーチン大統領は2024年10月29日、戦略核兵器の発射を想定した露軍の演習にリモート形式で参加した。
プーチン氏は訓示で、核兵器の使用は最終手段であるとする
「ロシアの原則的立場」
を確認した一方、
「地政学的緊張や新たな外部からの脅威を考慮すれば、現代的で常に臨戦態勢にある戦略軍を保持することが重要だ」
と表明した。
ウクライナ侵略を続けるロシアは核兵器を使用する可能性を排除しないことで、ウクライナや同国を支援する欧米諸国を威圧し、抗戦を断念させたい思惑だとみられる。
プーチン氏によると、演習は核弾頭を搭載する弾頭ミサイルや巡航ミサイルの発射手続きに携わる人員の習熟を目的として実施された。
露国防省は2024年10月29日、演習の一環として、北西部プレセツク宇宙基地から極東カムチャツカ半島の標的に大陸間弾道ミサイル(ICBM)
「ヤルス」
を発射したと発表。
バレンツ海とオホーツク海でも戦略原潜が弾道ミサイルを発射した他、戦略爆撃機による巡航ミサイルの発射も行われたとした。
ロシアは2024年5月以降、戦術核兵器の発射や使用の習熟に向けた演習を実施。
更にプーチン氏は2024年9月、核兵器の使用指針を定める国家文書
「核抑止力分野における国家政策の基礎」
を改訂し、事実上、核使用のハードルを引き下げる方針を示していた。

北朝鮮兵力3000人が戦闘地近くに展開 韓国大統領、ウクライナに攻撃兵器供与も示唆
2024/10/29 20:23
https://www.sankei.com/article/20241029-2ICLZID7ZZNSRKR7C3P4YMMZOM/
ウクライナのゼレンスキー大統領と韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年10月29日、電話会談し、北朝鮮のロシア派兵を巡る対応策を協議した。
ゼレンスキー氏は、戦闘地域近くのロシアの訓練拠点に北朝鮮の兵力約3000人が配置されたとの情報を伝え、駐屯規模は約1万2000人まで増えるとの見通しを示した。
尹氏は北朝鮮の部隊が戦場に投じられるなどした場合、
「実効的、段階的な対応措置を取っていく」
と述べ、今後の攻撃用兵器供与の可能性も示唆した。
現代戦の経験が乏しい北朝鮮が
「実戦で得た経験を朝鮮人民軍全体に習得させれば、韓国の安全保障に大きな脅威となる」
とも強調した。
両首脳は、具体的な協力策を協議するため、近く相互に代表団を派遣することで一致した。
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月29日、朝鮮人民軍の高級将校を含む一部の兵力が前線に移動している可能性があるとの見方を示した。
報告を受けた国会議員が記者団に明らかにした。
露メディアによると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は2024年10月29日、ロシア公式訪問のため、極東ウラジオストクに到着。
2024年10月30日にモスクワで露外務省高官と会談する。
国情院は、崔氏がロシアとの協議で追加派兵や見返りなどに関して協議するとの見方を報告した。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の訪露が議題になる可能性がある。

ロシア軍が歴史的建築「デルジプロム」の一部破壊 ウクライナ東部ハリコフを攻撃
2024/10/29 18:56
https://www.sankei.com/article/20241029-4HOXJB2IVFJ4HN2OP4PT7YV33M/
ロシア軍は2024年10月28日、ウクライナ東部ハリコフ市中心部を誘導爆弾で攻撃し、1920年代に完成した歴史的建造物
「デルジプロム」
の一部を破壊した。
旧ソ連で最初の高層建築とされ、第2次大戦中のナチス・ドイツの占領下にあっても大きく破壊されなかったことで知られる。
ハリコフは1934年まで旧ソ連ウクライナ共和国の首都。
当時、デルジプロムに多くの行政機関が置かれた。
2017年には国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界遺産への暫定リストに記載された。
ウクライナ当局によると、2024年10月28日夜から29日未明にかけてのハリコフ市への攻撃で、4人が死亡し複数の負傷者が出た。
また、ロシア軍が2024年10月に制圧した面積は約478平方キロに達し、月間としては侵攻開始直後の2022年3月以降、最大となった。
フランスメディアが米戦争研究所のデータを基に分析した。
東部ドネツク州ポクロウシクやハリコフ州クピャンスク周辺でロシアが前進したことが影響した。(共同)

北朝鮮軍将校ら一部兵力前線入りか 韓国分析「予想より早い」 北の外相は訪露
2024/10/29 17:46
https://www.sankei.com/article/20241029-24S5URBTJNMBZEQ554D55GPBKA/
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月29日、ウクライナを侵略するロシアへの北朝鮮の朝鮮人民軍の派兵に関し、高級将校を含む一部の兵力が既に戦闘の前線に移った可能性があるとの見方を示した。
報告を受けた国会議員が記者団に明らかにした。
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月28日、北朝鮮の軍部隊がロシア西部の激戦地、クルスク地域に展開したことを確認したと発表していた。
ウクライナ当局は北朝鮮の兵力約1万2000人が既にロシアに入ったと分析。
国情院は当初、北朝鮮の兵力の戦線投入は2024年12月初め頃までかかるとの見方を示していたが、派兵の動きを韓国などに公表されたことを受け、露朝が移動のペースを引き上げたとみている。
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2024年10月28日、欧州連合(EU)のフォンデアライエン欧州委員長との電話会談で
「北朝鮮の軍の戦線投入が予想より早く行われる可能性があり、厳しい状況だ」
と説明した。
露朝両国のメディアによると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外相は2024年10月29日に露極東ウラジオストクに到着。
2024年10月30日にモスクワを公式訪問する。
国情院はロシア側と追加の派兵や派兵に対する見返りなどに関し協議する可能性があると報告した。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記の訪露が議題になるとの観測も出ている。

北朝鮮軍、ロシアのクルスク地域に展開 NATO事務総長が確認 韓国代表団の説明受け
動画
2024/10/28 22:02
https://www.sankei.com/article/20241028-LE6ICP654NODLEGXYQHDBDIQ5A/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月28日、ロシアによるウクライナ侵略に関し、ロシアに派遣された北朝鮮の軍部隊が露南部クルスク地域に展開したことを確認したと明らかにした。
ウクライナが越境攻撃を行う同地域では、ロシアとの間で激しい戦闘が続いている。
ブリュッセルのNATO本部での臨時会合で、韓国情報機関の国家情報院(国情院)や同国国防省の高官から派兵の実態について説明を受けた後に声明を発表した。
ルッテ氏は、北朝鮮の派兵は
「ロシアの不法な戦争を大きくエスカレートさせるものだ」
とし、露朝に対して一連の行動を即時停止するよう要求した。
北朝鮮による派兵は、露朝の軍事協力が強化されることで朝鮮半島の平和を損ねると共に、ウクライナ戦争を激化させる意味で
「インド太平洋地域と欧州・大西洋地域の両方への脅威だ」
とも指摘した。
ルッテ氏はまた、ウクライナ戦争で露軍兵士の死傷者数は60万人以上に上ったとし、北朝鮮への派兵要請は
「プーチン露大統領が外国の支援なしには戦争を継続できない、切羽詰まった状態に陥っていることを示すものだ」
と強調した。
ルッテ氏は、NATOが事態の対応に向けてウクライナやインド太平洋地域の友好国と引き続き緊密に連携していくと表明した。
会合には日韓とオーストラリア、ニュージーランドの大使も参加した。

ゼレンスキー氏「北朝鮮との戦い強いられる」 支援国に「強い決断不足」と不満訴え
2024/10/27 7:33
https://www.sankei.com/article/20241027-EXGHKOI3DZIETP63TBQA6YGPK4/
ウクライナのゼレンスキー大統領は26日の声明で
「欧州で北朝鮮との戦いを強いられる」
と危機感を示し、ウクライナ支援国の
「力強い決断の不足」
がロシアを増強させていると訴えた。
ロシア領への長距離攻撃の容認が米欧から得られない現状への不満があるとみられ、
「言葉だけではない具体的な行動」
を支援国に求めた。
声明でロシアによる市民への攻撃も批判。
ウクライナメディアによると、東部ドニエプロペトロフスク州ドニプロで25日、ミサイル攻撃で子供を含む5人が死亡した。
キーウ(キエフ)でも25日、複数の無人機による攻撃があり、高層マンションの上層で火災が発生。
10代の少女が死亡した。(共同)

金正恩氏側近が部隊統括 キム副参謀長、ロシア入り 数千人の北朝鮮派遣軍が到着か
2024/10/26 22:33
https://www.sankei.com/article/20241026-QE6JLAVXARPSTIKXG7ZCYV6RZQ/
ロシアに派遣された北朝鮮軍部隊の統括役として、朝鮮人民軍総参謀部のキム・ヨンボク副総参謀長がロシアに入国したことが26日、ウクライナ軍筋の話で分かった。
キム氏は
「暴風軍団」
の異名を取る特殊部隊の第11軍団のトップなどを歴任し、金正恩朝鮮労働党総書記の軍側近の1人。
同筋によるとウクライナ当局はロシア軍が作成した北朝鮮派遣部隊の幹部リストを入手、キム氏は最上位に位置付けられていた。
金正恩氏は派遣部隊のトップに軍の側近を据えて、ロシアの侵攻に関与する姿勢を明確に示し、両国の軍事的連携を加速させる狙いとみられる。
ウクライナ国防省情報総局によると、ロシアに送られた北朝鮮兵は推計約1万2000人。
米紙ニューヨーク・タイムズは米当局者複数の話として、26日までに数千人がウクライナが越境攻撃するロシア西部クルスク州に到着したと伝えた。
(共同)

<主張>BRICS会議 露の政治宣伝への加担だ
社説
2024/10/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20241027-GLIRK45OUVL6RJ7STUVA25JYWE/
中国やロシアなど主要新興国で作る
「BRICS」
の首脳会議が、ロシア中部カザンで開かれた。
議長国ロシアにとって、2022年のウクライナ侵略開始後に主催する最大の国際会議である。
プーチン露大統領に、国際的孤立のイメージ払拭に利用する思惑があったのは疑いない。
国連憲章を踏みにじって侵略を続けるロシアに、30カ国以上もの代表が集まったことは異様かつ残念なことだった。
経済関係を深めたいという実利的な思惑を優先したのだろう。
だが、会議出席自体がロシアの政治宣伝への加担と言える。
非難は免れない。
出席した国々は、自国が侵略され、侵略してきた国での国際会議に各国が集う場面を想像したらどうか。
平和と目先の経済利益を交換してはならない。
BRICSのメンバー国は今年2024年、9カ国へ拡大した。
中露、南アフリカ、ブラジル、インドの5カ国に、イランやエジプトなど4カ国が加わった。
首脳会議が採択したカザン宣言は
「パートナー国」
資格の新設を支持し、13カ国が候補国となっている。
宣言は、ロシアへの制裁などを念頭に
「違法な制裁を含む一方的強制措置の破壊的影響を懸念する」
とした。
ウクライナ問題の平和的解決を目指す提案を評価するとも記したが、露軍撤兵には言及していない。
このような宣言は容認できない。
ロシアは直ちに侵略をやめなければならない。
プーチン大統領は、新興・途上国
「グローバルサウス」
の国々をBRICSに加え、先進7カ国(G7)への対抗軸にしたい意向だ。
首脳会議は
「公平な世界発展と安全のための多国間協力の強化」
を掲げ、中東やウクライナ情勢、米ドル決済に対抗する各国通貨決済の拡大などをテーマに話し合った。
だが、各国は同床異夢の状態である。
例えば、インドやブラジル、南アフリカは加盟国の拡大に慎重だ。
そのため、パートナー国新設が妥協策となった。
ロシアや中国が、BRICSを米欧との対抗軸として更に利用しようとすれば軋轢が高まる可能性がある。
日本などG7各国は、BRICSに惹かれる国々に、ウクライナ侵略を後押しする行動を控えるよう働き掛けるべきだ。

G7が7.6兆円のウクライナ支援で合意 年内に融資開始、ロシアの凍結資産を活用
2024/10/26 16:19
https://www.sankei.com/article/20241026-VSKIGKP2I5NGXMH3PTOGJVUIBQ/
日米欧の先進7カ国(G7)は2024年10月25日、ロシアの凍結資産を活用したウクライナ支援について最終合意した。
2024年年内に融資による約500億ドル(約7兆6000億円)の支援を開始する。
G7首脳は共同声明を発表し
「ロシアは違法な侵略戦争を終わらせ、ウクライナの損害を賠償しなければならない」
と強調した。
G7が改めて対ロシアで結束する姿勢を示した一方、ロシアは中国など主要新興国で構成するBRICSの枠組みを巻き込み、非欧米陣営で対抗する構えを見せている。
G7は各国が個別に融資契約を締結し、ウクライナの資金需要に応じて2024年12月1日から2027年末までの間に分割で融資する。
融資はロシアの凍結資産から生じる利益で返済し、ウクライナに返済義務は生じない。
支援の詳細は近く公表する。
G7などが凍結したロシアの資産は約2800億ドルに上る。
G7は2024年6月の首脳会議で支援を決め、融資条件や返済方法など詳細を協議していた。(共同)

北朝鮮「労働新聞」、ロシアへの派兵を伝えず 国外向けの朝鮮中央通信は報道
2024/10/26 13:51
https://www.sankei.com/article/20241026-WRTZCPVEMFOGHBIZGK37AOLHLA/
ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241026-WRTZCPVEMFOGHBIZGK37AOLHLA/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/
北朝鮮の国内向けメディアである朝鮮労働党機関紙、労働新聞は2024年10月26日、同国外務省のロシア担当次官がロシアのウクライナ侵略を支援するための派兵を否定しなかったとの見解を報じなかった。
国外向けの朝鮮中央通信は2024年10月25日夜に伝えていた。
北朝鮮の住民には派兵の問題を知らせていないことになる。
担当次官は、北朝鮮から派兵があったとすれば
「国際法規に則した行動だ」
と主張。
ただ明確な事実確認は避けた。
2024年10月26日の労働新聞は1面トップに、朝鮮戦争に中国人民義勇軍が参戦したとされる日から74年となる2024年10月25日に金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が平壌市内の記念碑に花輪を送ったとの記事を掲載。
他に崔善姫(チェ・ソンヒ)外相が2024年10月25日、訪朝したベトナム外務次官率いる代表団と会談したことや、外務省の対外政策室長が米韓の軍事訓練を談話で批判したことを伝えた。(共同)

北朝鮮のロシア派兵にEUでも懸念「欧州安保に直接影響」 外交官呼び出して抗議も
2024/10/26 9:55
https://www.sankei.com/article/20241026-GZM5L4DP6RLLDHRAAPQ52AYM7E/
ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が兵士を送ったことで、欧州にも危機感が広がった。
2024年10月25日にはドイツ、フランス両国がそれぞれ
「紛争をエスカレートさせる」
と懸念を表明。
欧州連合(EU)では北朝鮮と国交を持つ国が多く、北朝鮮外交官を呼び出し、直接抗議する動きも出ている。
ドイツ公共放送ARDによると、ショルツ独首相は2024年10月25日、訪問先のインドで、北朝鮮兵のロシア派遣を
「過小評価すべきではない」
と述べた。
「紛争をエスカレートさせる動きである一方、プーチン露大統領が苦境に立っていることの表れでもある」
との見方を示した。
フランス外務省は2024年10月25日の声明で、
「欧州の安全保障に直接影響をもたらす敵対的行為だ」
として北朝鮮を非難した。
ロシア軍に北朝鮮兵が加わることで紛争が国際化し、更なる激化に向けた新段階になり得ると警告した。
ドイツとオーストリア両国の外務省は2024年10月23日、それぞれの国内に駐在する北朝鮮外交官を呼び出した。
オーストリアは
「北朝鮮大使に我々の深刻な懸念を伝えた」
と発表した。
ドイツは旧東独時代から北朝鮮との国交を維持しており、中立国オーストリアも大使を交換している。
EUは2024年10月24日の声明で、北朝鮮に
「違法戦争への支援をやめよ」
と要求した。
ロシアについては
「交渉の意欲があると言いながら、永続的な和平構築には関心がないことを露呈した」
と批判した。
EUはまた、北朝鮮とロシアの関係緊密化で、欧州とインド太平洋の安全保障は緊密に結び付いていることが示されたとし、パートナー国との連携の重要性を訴えた。

北朝鮮のロシア派兵は「戦争の影響をインド太平洋に拡大」と非難 日米韓高官協議
2024/10/26 9:02
https://www.sankei.com/article/20241026-XONYOYCYHRN5LPMCGYRHE75SIU/
日米韓3カ国は2024年10月25日、安全保障を担当する高官協議を米ワシントンで開き、ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が派兵したことへの
「重大な懸念」
を表明し、
「ロシアの違法な戦争の影響をインド太平洋に拡大させるだけだ」
と非難した。
日米韓協力の促進に向け3カ国首脳会談の早期開催を目指すことを確認した。
協議にはサリバン米大統領補佐官、日本の秋葉剛男国家安全保障局長、韓国の申源G(シン・ウォンシク)国家安保室長が参加した。
国連安全保障理事会の決議に違反する北朝鮮のロシアに対する弾道ミサイルや武器の支援も批判し、露朝に軍事協力をやめるよう求めた。
北朝鮮の完全な非核化に向けた
「緊密な連携の重要性」
を確認。秋葉氏は日本人拉致問題への協力を求め、米韓から支持を得た。
日米韓で昨年2023年12月に始動した北朝鮮の弾道ミサイル情報を即時共有するシステムや、共同訓練などの防衛協力が進んでいることを歓迎した。
また、東・南シナ海で軍事圧力を強める中国を念頭に
「力や威圧による一方的な現状変更への試みに強い反対」
を表明。
「台湾海峡の平和と安定の維持の重要性」
を確認し、中国を牽制した。
2024年11月5日の米大統領選を受けて来年2025年1月に新政権が発足することを踏まえ、安保分野の日米韓連携を今後も進めていくことも確認した。
サリバン氏は秋葉氏と個別に会談。
秋葉氏は石破茂政権の外交・安保政策の最優先事項として
「日米同盟の強化」
を掲げていることを説明した。
サリバン氏は申氏とも個別会談した。

<産経抄>北朝鮮のロシア派兵 兵士大量脱走の可能性も
2024/10/26 5:00
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https://www.sankei.com/article/20241026-TH6SQ75HINJGTPMTBVI3V5PQSE/
18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241026-TH6SQ75HINJGTPMTBVI3V5PQSE/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/
「ウクライナ侵略に加担する可能性も含め、深刻な懸念を持って注視している」。
林芳正官房長官、岩屋毅外相、中谷元(げん)防衛相は2024年10月25日の記者会見で、北朝鮮によるロシアへの派兵について異口同音に述べた。
どうやら政府内で、質問にはこう答えると打ち合わせ済みだったのだろう。
▼韓国の情報機関、国家情報院は既に
「北特殊部隊の暴風軍団を含む4個旅団1万2000人以上の兵力がロシアに派遣される」
と正式に発表している。
極東情勢にも重大な影響を及ぼしかねない事態であり、閣僚らが慎重な物言いになるのも当然かもしれない。
▼ただ、北では1990年代後半の大飢饉後、食料などの配給制が崩れ、それ以降に育った世代は「金王朝」から恩恵を受けていない。
従って元々忠誠心は薄い上に、韓国ドラマなどを通して韓国の豊かさも広まってきた。
遠い異国の地で、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記のために命懸けで戦えといわれても、士気は上がるだろうか。
▼ウクライナの報道機関は、脱走した北兵士18人が、ロシア当局に拘禁されたと伝えている。
数日間食糧を与えられなかったため、陣地を離れたとのことだが、確かに腹が減っては戦ができない。
これから寒い冬を迎えるとあっては、尚更だろう。
▼韓国紙、朝鮮日報によるとウクライナ軍は北兵士に対して
「投降せよ! ウクライナは休息できる空間、食事、暖かさを提供する」
と投降や亡命を呼び掛け始めた。
本国でもロシアでも飢えに苦しむ北兵士にとってかなり魅力的な提案なのではないか。
▼北がロシアが求める派兵をこれまで渋ってきたのは、兵士の脱走を恐れたためだとの説もある。
もしそれが現実のものとなれば、金総書記にとって大打撃となろう。

北朝鮮、ロシア派兵否定せず 外務省次官が「確認する必要を感じない」と見解
2024/10/25 22:20
https://www.sankei.com/article/20241025-BREZ3DSU25MUNC2SEYTWIB3NE4/
北朝鮮の朝鮮中央通信は2024年10月25日夜、外務省のキム・ジョンギュ・ロシア担当次官が、ロシアのウクライナ侵攻を支援するための派兵に関し
「確認する必要を感じない」
との見解を示したと伝えた。
派兵があったとすれば
「国際法規に則した行動だろう」
とも述べた。
派兵を否定しなかった。
キム氏は同通信の質問に答える形で、各国のメディアが派兵について報じていることに注意していると説明。
所管は国防省であり、外務省は直接的に関与していないとした。
更に、派兵が違法行為であるように伝えたい勢力が
「間違いなく存在するだろう」
とも主張した。(共同)

「プーチン氏が停戦模索」とトルコ大統領 首脳会談でウクライナ産穀物輸出など話し合い
2024/10/25 21:56
https://www.sankei.com/article/20241025-ZXMGISQYT5JI7BQAQPCW6Y3TZY/
トルコのエルドアン大統領は、ロシアのプーチン大統領と2024年10月23日に行った会談を巡り、同氏が
「恒久停戦実現を模索していると感じた」
と述べた。
トルコメディアが2024年10月25日伝えた。
ウクライナ情勢を協議し、黒海を通じたウクライナ産穀物輸出や機雷撤去、捕虜交換などについて話し合ったという。
ロシア中部カザンで開かれたBRICS首脳会議後の機中で記者団に語った。
トルコは北大西洋条約機構(NATO)加盟国だが、ロシアと友好関係を続け、BRICS加盟を希望しているとされる。
エルドアン氏はBRICSとの協力を強化し
「双方に利益をもたらす」
と訴えた。
中国の習近平国家主席のトルコ訪問にも期待を示した。
黒海経由の穀物輸出について、ロシア、ウクライナ双方は2022年、トルコと国連の仲介により輸出再開で合意したが、ロシアは2023年に離脱した。
エルドアン氏は度々プーチン氏に合意復帰を働き掛けている。(共同)

親露派「ハクティビスト」が日本を標的に攻撃呼びかけ 衆院選投開票日にも注意
2024/10/25 18:57
https://www.sankei.com/article/20241025-4JVJMMXADNIMLPVWE3X4NV5VYI/?outputType=theme_election2024
ウクライナ支援国に対するサイバー攻撃を行う親ロシア派の
「ハクティビスト」
が、日本への攻撃も活発化させている。
衆院選公示日2024年10月15日に、自民党公式ホームページ(HP)が閲覧できなくなり、グループが攻撃したとの声明を出した。
ハクティビスト同士が連携して攻撃を繰り返す傾向もあり、27日の衆院選投開票日の攻撃も懸念されている。
■自民党にDDoS攻撃、犯行声明
自民党のHPが狙われたのは公示日の2024年10月15日午後4時半頃だった。
大量のデータ送信でシステム障害を引き起こす
「DDoS(ディードス)攻撃」
が仕掛けられたとみられ、衆院選の特設サイトにも繋がるトップページが表示されない状態に陥った。
復旧までには、約5時間を要したという。
その後、ハクティビストグループ
「NoName(ノーネーム)057(16)」
が交流サイト(SNS)上で犯行声明を出した。
ハクティビストは、オンライン上でコンピューターに攻撃を加えるハッカーと、活動家を意味する「アクティビスト」を掛け合わせた造語。
ロシアによるウクライナ侵略が始まって以降、親ロシア派のハクティビストがウクライナや支持国へのサイバー攻撃を活発化させている。
■日商、日弁連、造船企業や銀行も標的
トレンドマイクロの調査によると、このNoName057(16)は近年、活発な活動がみられる。
DDoS攻撃を中心にし、攻撃を仕掛けることができるソフトなどのツールを支援者にも配布し、支持者に攻撃を協力させている。
日本への攻撃は2024年9月18日以降、断続的に行っているとみられる。
これまでに自らの攻撃だと報告しているのは、自民の他、日本商工会議所や日本弁護士連合会、北海道に関連する造船企業や青森の銀行などがある。
■日米合同軍事演習への抗議も
トレンドマイクロによると、今月2024年10月下旬に自衛隊と米軍がロシア国境付近の北海道などで実施予定の合同軍事演習についての抗議のために日本を標的にしているという。
また、別のハクティビストグループも日本への攻撃を表明。
ただこのグループは、攻撃表明した企業が実際は被害を受けていないケースも確認されるなど、声明の信憑性は高くない。
トレンドマイクロは、衆院選の投開票日も狙われる可能性もあるとして、注意を呼び掛けている。

情報セキュリティー会社、トレンドマイクロの岡本勝之氏の話
ハクティビストは自分たちの主張を広めることが目的だ。
実際に攻撃しているか信用できない部分もあり、投稿を拡散しない方がよい。
万が一、標的とされた場合でも被害を低減させるための対策が必要だ。
サービスを提供していない国のIPアドレスからのアクセスを制限したり、サーバーを分散して攻撃を緩和したりするなど、事前に対策を講じておくことが重要となる。

ロシア入りした北朝鮮兵は「弾除けの傭兵にすぎない」 派兵を秘匿…精鋭部隊の特異な実態
2024/10/25 18:40
https://www.sankei.com/article/20241025-BAYY3ILPHBPTVHBMOUYQ7LKCME/
北朝鮮がウクライナを侵略するロシアに派遣したのは、朝鮮人民軍の精鋭特殊部隊とされる。
だが、韓国当局の分析からは、北朝鮮内で派兵について固く秘匿されるなど、特異な対応が取られている実態も浮かび上がってきた。
■露軍統制下で作戦権限なし
「弾除けの傭兵に過ぎない」。
韓国の金竜顕(キム・ヨンヒョン)国防相は2024年10月24日、国会で北朝鮮の派兵部隊をこう表現し、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が
「軍隊を違法な侵略戦争に売り渡した」
「自身の独裁体制を強固にするためだ」
と非難した。
派兵は本来、派遣国の指揮体系を維持し、その国の軍服や国旗を明示する。
だが、北朝鮮の部隊はロシア軍の軍服を着て露軍将兵に偽装し、
「露軍の統制下で何の作戦権限もなく言われるまま動いている」。
金国防相はこのため、
「傭兵」
と表現したのだという。
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は、北朝鮮が派兵の対価として1人当たり2000ドル(約30万円)相当を得るとの見方を示し、見返りに経済難の打開や朝鮮半島有事でのロシアの介入を期待していると北朝鮮の思惑を分析した。
■現代戦の理解不足、死傷者多発か
露朝首脳は6月、両国の一方が戦争状態となった際の軍事援助を盛り込んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に署名したが、露下院が条約批准を可決したのは今月2024年10月24日だ。
露朝は条約の発効を待たずに、いわば密約≠フ形で派兵準備を進めてきたことになる。
派兵されたのは
「暴風軍団」
とも呼ばれる精鋭部隊とされる。
ただ、韓国当局では、北朝鮮が主に10〜20代の新米兵を派兵したとの見方も出ている。
国会では、ウクライナ側が公開した北朝鮮兵とされる映像を見た議員から
「体格は小さく、あどけない」
との指摘があった。
国情院は、北朝鮮が派兵の噂が国内で拡散しないよう厳しい情報統制を敷いていると報告した。
だが、派兵部隊に選抜された兵士の家族が
「嗚咽(おえつ)して顔がやつれた」
との話が出回り、兵士らの家族を集団移住させ、隔離しようとする動きがあるとも説明した。
国情院は、兵士らは体力があり士気は高いものの、無人機からの攻撃など現代戦への理解が不足しており、戦線に出れば死傷者が多数発生するとのロシア側の予想も明らかにした。
派兵部隊に実際に多数の死傷者が出て北朝鮮内にその情報が伝われば、金正恩体制にとっての不安定要素となる可能性も否定できない。

北朝鮮によるロシアへの派兵「信じるに足る情報を確認」 岩屋毅外相
2024/10/25 12:00
https://www.sankei.com/article/20241025-TRJGENQ3B5K47LJUNGALBMOOBY/
岩屋毅外相は2024年10月25日の記者会見で、北朝鮮の兵士がロシアに派遣されているとの情報について
「米国、韓国とも協力して関連情報の収集、分析を進めた結果、北朝鮮が兵士をロシア東部に派遣し、軍事訓練に関与していると信じるに足る情報が確認された」
と述べた。
その上で岩屋氏は
「最近の露朝軍事協力の進展の動きはウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものだ」
と指摘し、引き続き関連情報の収集、分析を進める考えを示した。

中谷防衛相「北朝鮮がロシア東部へ派兵」 政府分析、ウクライナ侵略に加担懸念
2024/10/25 11:35
https://www.sankei.com/article/20241025-RMP7GMNFYVIALNRJOGHLOMOAMQ/
中谷元防衛相は2024年10月25日の記者会見で、ウクライナ侵略を続けるロシアへの北朝鮮による派兵に関し、米国などと協力して情報の収集、分析を進めた結果、
「北朝鮮の兵士がロシア東部へ派遣され、訓練を行っているものと考えている」
との認識を示した。
その上で
「ウクライナ侵略に加担する可能性を含め、深刻な懸念を持って注視している」
と述べた。
中谷氏は、ロシアと北朝鮮による軍事協力の進展が、ウクライナ情勢の更なる悪化を招くだけでなく、日本周辺の安全保障環境にも影響を与えると指摘し、
「深刻に憂慮すべきだ」
と強調した。

林官房長官、ロシアへの北朝鮮の派兵「深刻な懸念、憂慮すべきもの」
2024/10/25 11:33
https://www.sankei.com/article/20241025-BUSKMSTUGFKEFBP2TAFDU7P6NU/
林芳正官房長官は2024年10月25日の記者会見で、ウクライナ侵略を続けるロシアへの北朝鮮による派兵について
「ウクライナ侵略に加担する可能性も含め、深刻な懸念を持って注視している」
と述べた。
「最近の露朝軍事協力の進展の動きはウクライナ情勢の更なる悪化を招くのみならず、我が国を取り巻く地域の安全保障に与える影響の観点からも深刻に憂慮すべきものだ」
とも語った。

「北朝鮮軍が戦闘地域入り」ロシア西部クルスク州 ウクライナ発表 極東で訓練終え
2024/10/25 11:28
https://www.sankei.com/article/20241025-4GV5AE2ZCFP65IRBTRTC2EEQ4U/
ロシアによるウクライナ侵略への北朝鮮軍の参戦を巡り、ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、露極東での軍事訓練を終えた北朝鮮軍部隊の第1陣が戦闘地域に派遣されたことが確認されたと発表した。
場所はウクライナ軍が越境攻撃で一部を占領下に置いている露西部クルスク州で、2024年10月23日に確認されたとした。
情報総局は、ロシアに入国した北朝鮮軍の規模が
「約1万2000人」
だと推計されていると指摘。
その中には3人の将官と500人の士官も含まれているとした。
また、ロシアが北朝鮮軍兵士に弾薬や寝具、冬着、靴、トイレットペーパー、石鹸など衛生用品を配給しているとも報告した。
ロシアへの北朝鮮軍の入国はこれまでにウクライナや米国、韓国が確認。
一方、ロシアは虚偽だと主張している。

プーチン露大統領「われわれの問題」 北朝鮮軍の露入国を否定せず BRICSの拡大も
2024/10/25 9:50
https://www.sankei.com/article/20241025-ROYHNQYRU5M65A6R3YGBAHRV7Y/
ロシアのプーチン大統領は2024年10月24日、中国やロシアなど主要新興国でつくる「BRICS」の首脳会議が同日、露中部カザンで閉幕したことに合わせ、記者会見を開いた。
北朝鮮軍がロシアに入国し、ロシア側でウクライナ侵略に参戦する可能性があるとする情報の真偽に関する質問に対し、
「私たち(露朝)が何をどうするかは私たちの問題だ」
と述べ、明確に否定しなかった。
「北朝鮮軍の露入国が衛星写真で確認されている」
「紛争の激化ではないか」
とする米メディアの質問に答えた。
プーチン氏は、ロシアが対ウクライナ軍事作戦を始める以前から、北大西洋条約機構(NATO)諸国がウクライナを
「武装化」
してきたと指摘。
現在の戦場でもNATOの軍人がウクライナに供与した兵器の運用に携わるなど
「(紛争に)直接参加している」
とし、
「紛争を激化させてきたのは欧米側だ」
と主張した。
その上で、露朝が事実上の軍事同盟条約となる
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を結んだことに言及。
条約に基づき露朝は連絡を取り合い、行動していくとした。
会見でプーチン氏は、BRICSの拡大を視野に
「パートナー国」
資格の新設を支持したことにも言及。
パートナー国候補のリストは合意済みだとし、今後、各国に招待状を送り、同意を得た上で公表するとした。
ロシア側はパートナー国候補を
「13カ国」
だと説明。
一部メディアは、
トルコ▽インドネシア▽アルジェリア▽ベラルーシ▽キューバ▽ボリビア▽マレーシア▽ウズベキスタン▽カザフスタン▽タイ▽ベトナム▽ナイジェリア▽ウガンダ
だと報じている。

訓練終えた北朝鮮部隊がロシア西部クルスク州に到着 プーチン氏、派兵否定せず
2024/10/25 6:44
https://www.sankei.com/article/20241025-FNEQQCKYSZPHLNIM736AMAB5IY/
ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、ロシア東部で訓練を終えた北朝鮮軍部隊が、ウクライナが越境攻撃しているロシア西部クルスク州に到着したと発表した。
人数は不明。
プーチン大統領はロシア中部カザンでの記者会見で、北朝鮮の派兵について問われ、否定しなかった。
プーチン氏は会見で、衛星画像などを根拠に韓国や米国が北朝鮮兵士がロシアに派遣されたと主張していることに関して
「画像というのは重要なものだ」
「何かを反映している」
と述べた。
ロ朝両首脳は2024年6月、有事の軍事援助を定めた包括的戦略パートナーシップ条約に署名。
プーチン氏は、条約に基づき
「北朝鮮指導部が真剣に対応していることを疑ったことがない」
と強調した。
武力侵攻を受け戦争状態になった場合の軍事援助を明記した条約第4条に言及し
「この条文の枠内で何をどのようにするかは我々の問題だ」
と指摘した。

北朝鮮部隊がロシア西部クルクス州に到着、ウクライナ国防省が発表 人数は不明
2024/10/25 1:24
https://www.sankei.com/article/20241025-5WIUQXNGC5IWJDG7TI2KD5BYBA/
ウクライナ国防省情報総局は2024年10月24日、北朝鮮の軍部隊が同日までにロシア西部クルスク州に到着したと発表した。
人数は不明。
一方、米政府は2024年10月23日、2024年10月上旬〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人が、ロシア東部の複数の軍事施設で訓練を受けていると発表した。
ウクライナ軍筋によると、西部に向かった約2000人はクルスク州か、同じくウクライナ国境に接するロストフ州に向かっている可能性がある。
ロシア国内で訓練を終えた北朝鮮軍の具体的な動きが判明したのは初めて。
先遣隊は士官ら約10人で構成。
クルスク州では、北朝鮮兵を受け入れる拠点の確保や通信網の整備の他、周辺の安全確認などを行っているとみられる。
2000人の到着は確認されていない。(共同)

北朝鮮派兵に懐疑的 ロシア同盟国のベラルーシ大統領「プーチン氏の性格知っている」
2024/10/24 21:25
https://www.sankei.com/article/20241024-FBDJDU75E5IMFLFCYVGGUAOB2U/
英BBC放送は2024年10月24日までに、ロシアの同盟国ベラルーシのルカシェンコ大統領のインタビューを伝えた。
北朝鮮の兵士がウクライナ侵攻を続けるロシアに派遣されたとの情報について
「プーチン大統領の性格を知っているが、彼は如何なる国の軍隊にも特別軍事作戦に引きこむような説得を決してしない」
と述べ、懐疑的な見方を示した。
2024年10月23日に滞在先のロシア中部カザンで答えた。
一方で北朝鮮兵が実際にロシアに派遣されていれば
「それはエスカレーションへの一歩だ」
と指摘した。
ルカシェンコ氏はベラルーシに対しては、プーチン氏だけでなくショイグ前国防相もベロウソフ国防相も、侵攻支援のためにベラルーシ軍を派遣するように要請したことはないと語った。(共同)

ウクライナ、露派兵の北朝鮮兵に動画で投降呼びかけ 「意味なく死んではいけない」
2024/10/24 21:17
https://www.sankei.com/article/20241024-TC2LFFARWBJJ3BJLOXXI5CLEYU/
ウクライナ当局は2024年10月23日、ロシアのウクライナ侵攻を支援するために派兵されたとされる北朝鮮兵士に向け、早くも朝鮮語で投降を呼びかける動画を公開した。
「外国の地で意味もなく死んではいけない」
と強調。
ベッドや食事を盛り付ける様子が写り、投降すれば
「安全な場所で食事と医療が提供される」
と訴えている。
動画を公開したのはウクライナ当局がロシア兵の投降推進を目的に運営する
「私は生きたい」
プロジェクト。
投降希望者を対象に24時間態勢の電話相談窓口を設置し、捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約に基づく対応を約束してきた。
北朝鮮兵にも対象を拡大し、準備を進める。
ウクライナ軍筋によると、ロシア東部の演習場で訓練を終了した北朝鮮兵約2000人が、ウクライナ国境に近いロシア西部に向けて列車などで移動。
米政府も少なくとも3000人の北朝鮮兵が、ロシアで訓練を受けていると発表している。(共同)

北朝鮮兵2000人がロシア西部へ 先遣隊準備とウクライナ軍 東部で訓練、米国が確認
2024/10/24 19:56
https://www.sankei.com/article/20241024-DLZLPODWYBPHBH5OETPSGBXILA/
ロシア東部の演習場で訓練を終了した北朝鮮兵約2000人が、ウクライナ国境に近いロシア西部に向けて列車などで移動していることが2024年10月24日、分かった。
ウクライナ軍筋が共同通信に明らかにした。
ウクライナが越境攻撃を行っているロシア西部クルスク州には2024年10月初め頃、北朝鮮軍の士官らが先遣隊として入り、受け入れ準備を進めていることも判明した。
ロシア国内で訓練を終えた北朝鮮軍の具体的な動きが判明したのは初めて。
約2000人はクルスク州かロシア南部ロストフ州に向かっている可能性がある。
米政府は2024年10月23日、2024年10月上旬〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人が、ロシア東部の複数の軍事施設で訓練を受けていると発表した。
ウクライナ軍筋によると、先遣隊は士官ら約10人で構成されている。
クルスク州では、北朝鮮兵を受け入れる拠点の確保や通信網の整備の他、周辺の安全確認などを行っているとみられる。(共同)

米、北朝鮮の約3000人派兵確認 ロシア東部基地で訓練後参戦へ 「インド太平洋情勢に影響」懸念
2024/10/24 8:18
https://www.sankei.com/article/20241024-JBJ67JKKNVK7VIM3YZ3YIDKNFE/
バイデン米政権は2024年10月23日、北朝鮮がロシアのウクライナ侵略を支援するためロシアに約3000人の部隊を派兵したとの調査結果を明らかにした。
部隊は露東部の基地で訓練を受けているとし、兵力の消耗が激しい露軍の補充として戦線に投入されるとみている。
インド太平洋地域の安全保障に影響が生じる可能性もあるとみて、同盟諸国と監視を強化する構えだ。
ウクライナの最大支援国の米国は北大西洋条約機構(NATO)加盟国や韓国などと、北朝鮮参戦の実態把握を続ける。
韓国情報機関の国家情報院も2024年10月23日、朝鮮人民軍3000人規模が派兵されたと明らかにした。
カービー米大統領補佐官は2024年10月23日の記者会見で、北朝鮮の部隊約3000人が2024年10月中旬に北朝鮮の元山から露極東ウラジオストクに船で輸送され、戦闘訓練を受けていると指摘。
訓練が終了すれば露西部に移動しウクライナ軍との戦闘に参戦する可能性があると述べた。
カービー氏はまた、北朝鮮の派兵は2022年2月にロシアが開始したウクライナ侵略の
「劇的な変化だ」
と指摘。
同盟諸国と対応を協議し、今後更なる情報開示を行うと共に、制裁を含む対抗措置を明らかにすると述べた。
カービー氏は更に、北朝鮮の参戦は、戦場における露軍の激しい兵力損失と、それに伴う北朝鮮との軍事協力の進展を明示していると指摘。
金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が実際に流血の伴う兵力提供に応じたことで、ロシアから軍事上の見返りを得る可能性があるとし、ウクライナ情勢に加え
「インド太平洋地域に安全保障上の影響が生じる」
との懸念を示した。

ロシアの北朝鮮兵に投降呼びかけ ウクライナ、朝鮮語で動画
2024/10/24 7:04
https://www.sankei.com/article/20241024-2RKSKSE6OBJPLK4S22GXV57GME/
ウクライナ当局は2024年10月23日、ロシアのウクライナ侵攻を支援するために派兵されたとされる北朝鮮兵士に向け、朝鮮語で投降を呼びかける動画を公開した。
「外国の地で意味も無く死んではいけない」
と強調。
ベッドや食事を盛り付ける様子が映り、投降すれば
「安全な場所で食事と医療が提供される」
と訴えている。
動画を公開したのはウクライナ当局がロシア兵の投降推進を目的に運営する
「私は生きたい」
プロジェクト。
投降希望者を対象に24時間態勢の電話相談窓口を設置し、捕虜の人道的扱いを定めたジュネーブ条約に基づく対応を約束してきた。
北朝鮮の派兵を巡っては、ウクライナや韓国、米国がロシアへの移動を確認。
カービー米大統領補佐官は2024年10月23日の記者会見で、今月2024年10月上〜中旬にロシアに渡航した北朝鮮兵少なくとも3000人がロシアの複数の軍事施設で訓練を受けているとの分析を表明した。
訓練後、戦地に向かう可能性がある。(共同)

北朝鮮のロシア派兵、米国も確認 国防長官「証拠ある」 実態把握急ぐ
2024/10/23 21:48
https://www.sankei.com/article/20241023-SW4E4LOS7BLCHMGFGDQZRTOFDY/
オースティン米国防長官は2024年10月23日、北朝鮮がロシアによるウクライナへの侵略を支援するためロシアへ地上部隊を派兵した
「証拠がある」
と述べた。
バイデン政権は同盟諸国と共に、北朝鮮軍の派兵の事実関係を調査しており、米政府として北朝鮮の参戦を認めたのは初めて。
ロイター通信によると、オースティン氏は訪問先のイタリア・ローマで記者団に対し
「北朝鮮の部隊がロシアにいる証拠がある」
と述べ、派兵の具体的な目的や行動について情報を精査する必要性を強調した。
米政府は、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)加盟国、韓国の情報機関などと協議し、北朝鮮の派兵の実態の把握を急いでいる。
カービー大統領補佐官は2024年10月21日、
「事実であれば極めて憂慮すべき事態」
として、近日中に調査内容を明らかにする計画があると述べた。

ロシア入りした北朝鮮兵力3千人に 韓国情報機関分析「戦線投入時は多数の死傷者」
2024/10/23 19:34
https://www.sankei.com/article/20241023-AXQFOWRIZJKLPDR5HR3IAF3RQA/
2024年10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241023-AXQFOWRIZJKLPDR5HR3IAF3RQA/photo/N24OXH6ZGFK67EXHVMP752D4SY/
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月23日、ウクライナへの侵略戦争に参戦するため、ロシア入りした北朝鮮の朝鮮人民軍の兵力が計3000人余りになったとの情報を明らかにした。
趙太庸(チョ・テヨン)国情院長から報告を受けた与野党議員が記者団に発表した。
国情院は、2024年12月頃には北朝鮮からの派兵総数が1万余りに達するとの見通しを示した。
国情院は2024年10月18日、特殊部隊の将兵ら約1500人が2024年10月8〜13日に露海軍の艦艇で露極東地域に移ったと発表していた。
新たに約1500人のロシア入りが確認された。
将兵らはロシア内の複数の施設に分かれて適応訓練を受けており、現段階ではまだ戦線に投入されていないと国情院はみている。
北朝鮮の兵士らは士気が高く、体力に長じているが、無人機攻撃など現代戦に対する理解が不足し、戦線投入時には死傷者が多数出るとの露側教官の見方も報告した。
北朝鮮国内では今回の派兵に関して厳しい情報統制を敷いているが、噂も広がり始めているという。
派兵部隊に選抜された兵士らの家族を通じて情報が拡散しないよう、家族らを隔離する動きもあるという。
露朝は2024年6月に有事の際の軍事援助を盛り込んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に両国首脳が署名した後、派兵を巡る具体的協議に入ったと国情院は分析している。

北朝鮮兵のロシア支援、訓練情報把握 ゼレンスキー氏
2024/10/23 8:26
https://www.sankei.com/article/20241023-KWLERGCYQRJBDI5UNK5YFAYDTA/
2024年10月18日、ウクライナ文化情報省傘下の機関が公開した北朝鮮兵とされる映像の一場面。
ロシア極東の軍事施設で装備品を受け取る様子としている(共同)
https://www.sankei.com/article/20241023-KWLERGCYQRJBDI5UNK5YFAYDTA/photo/JBT5PMCH6NNBLJOECUZ7E65XRM/
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月22日の声明で、北朝鮮によるロシア支援の派兵を巡り、大規模な訓練が既に始まっているとの情報をウクライナ側が持っていると明らかにした。
声明で、各国が北朝鮮を非難していることに謝意を示し
「言葉だけではない具体的な対応」
も求めた。
「北朝鮮が欧州の戦争に介入できるのであれば、北朝鮮に対する圧力は不十分だ」
と訴えた。(共同)

北の露派兵 同盟諸国と事実関係を協議 露軍犠牲1日1200人超との概算も 米補佐官
2024/10/22 11:48
https://www.sankei.com/article/20241022-ACC7VAVO2JPRJFDUXHSMWE3RK4/
カービー米大統領補佐官は2024年10月21日の記者会見で、北朝鮮がウクライナへの侵略を続けるロシアに地上部隊を派兵したとされる問題で、事実関係を調査するため同盟諸国と協議していると明らかにした。
近日中にも調査内容を公表する計画があるとも述べた。
北朝鮮のロシア派兵は欧米メディアが相次ぎ報道し、ウクライナのゼレンスキー大統領が議会演説で北朝鮮が侵略に
「参戦している」
と明言。
韓国の情報機関、国家情報院も、特殊部隊がロシアに派兵されたとの情報を明らかにした。
カービー補佐官は協議中の国名に触れなかったが、ウクライナや北大西洋条約機構(NATO)加盟国に加え、北朝鮮の軍動向を監視する韓国とも情報を精査している可能性がある。
派兵規模は最終的に数千人から1万人超に上るとの見方がある。
カービー氏は
「侵略への参戦を目的とした北朝鮮のロシア派兵が事実であれば、危険かつ極めて憂慮すべき事態だ」
とし、同盟諸国と実態把握に務めていると述べた。
カービー氏はまた、ウクライナでの露軍の死傷者数が
「1日当たり1200人超」
に上るとの概算を示し、
「歴史的な数だ」
と指摘。
ロシアが国際社会で孤立し、戦場での犠牲も増加していることが、北朝鮮やイランなどとの軍事協力を急速に強める背景との見解を示した。
ロシアに対しイランは大量の無人機を、北朝鮮は弾道ミサイルや砲弾をそれぞれ供与している。

北朝鮮派兵に懸念相次ぐ 安保理、ロシア「恐怖をあおるデマだ」と否定
2024/10/22 8:31
https://www.sankei.com/article/20241022-ZLLQUCW3JFPFVMMRS5RTZUHTQQ/
国連安全保障理事会は21日、ロシアによるウクライナ侵攻を協議する緊急会合を開いた。
韓国やウクライナは北朝鮮がロシアへの派兵を始めたと指摘し、米国や日本などは派兵情報への懸念を表明。
ロシアは
「恐怖を煽るデマだ」
と否定した。
韓国の黄浚局国連大使は、ロシアに派兵した北朝鮮は
「積極的な交戦国」
だと非難。
ウクライナのキスリツァ国連大使は
「ロシア東部で約1万1千人の北朝鮮兵が訓練を受けている」
とし、2024年11月1日までに実戦投入される見通しだと主張した。
ロシアのネベンジャ国連大使は、ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟は絶対に受け入れられないと強調。
劣勢のウクライナが
「ロシアとNATOの直接対決を引き起こそうとしている」
と訴えた。(共同)

NATOと韓国が北朝鮮の露派兵で連携へ 韓国は露大使呼び抗議
2024/10/21 20:10
https://www.sankei.com/article/20241021-6E2WNCGOJJMODOCRUOB5WJ4CNU/
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月21日、電話で会談し、ウクライナを侵略するロシアに北朝鮮が部隊を派兵したとされる問題を巡り意見交換した。
ルッテ氏は、派兵は国際法と国連安全保障理事会決議に反するとして、深刻な懸念を表明した。
韓国大統領府が発表した。
尹氏は、北朝鮮が派兵した特殊部隊約1500人がロシアで適応訓練を受けているといった詳細情報を説明。
露朝の軍事協力は
「国際秩序を根本的に揺るがし、朝鮮半島や世界の平和をも脅かしており、決して座視しない」
と強調した。
両氏は詳細な情報を共有するため、韓国がNATOに代表団を派遣するなど連携を強化することで合意した。
韓国政府は2024年10月18日に情報機関を通じて派兵について発表したが、直後にルッテ氏は
「証拠は確認できない」
と述べていた。
尹氏の説明を受け、派兵に関して確信を強めたとみられる。
一方、韓国外務省は2024年10月21日、ロシアのジノビエフ駐韓大使を呼び、北朝鮮の派兵を厳しく非難し、朝鮮人民軍の即時撤退と軍事協力の中止を強く求めた。
露大使館によると、ジノビエフ氏は
「露朝間の協力は国際法の枠内で行われ、韓国の安保の利益に反するものではない」
と反論した。
韓国政府が露朝への対応策を検討する中、これまで控えてきたウクライナへの殺傷兵器の提供に踏み切るのか注目されている。

北朝鮮兵映像「本物と確認した」 ウクライナ、ロシア軍人が撮影と説明
2024/10/21 18:05
https://www.sankei.com/article/20241021-FXFX3RKAZZMOHHYATLPFKHN2KM/
北朝鮮兵の姿がロシア軍施設で確認されたとの映像を公開したウクライナ文化情報省傘下機関トップのイゴル・ソロベイ氏は2024年12月20日、映像について
「現場にいたロシア軍兵士が撮影した」
「信頼できる情報源から入手した」
と述べた。
北朝鮮がウクライナ侵攻に
「参戦」
した証拠になるとの見方を示し
「公開情報オシントを活用して本物と確認した」
と主張した。
共同通信のオンラインインタビューに答えた。
ソロベイ氏は文化情報省の戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンターの所長。
ゼレンスキー政権や韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮がロシアへの派兵を始めたと分析している。
ただ、オースティン米国防長官は2024年10月19日の記者会見で
「現時点で確認できていない」
「調査を続ける」
「事実なら深刻だ」
と述べるにとどめた。
同センターは2024年10月18日、ロシア極東の軍事施設で北朝鮮兵士が装備品を受け取る様子だとする映像を公開した。(共同)

ロシア国境付近で北朝鮮兵士18人集団脱走 派遣兵か 韓国紙報道
毎日新聞
2024/10/16 13:28(最終更新 10/16 18:20)
https://mainichi.jp/articles/20241016/k00/00m/030/058000c
韓国紙の朝鮮日報は2024年10月16日、ウクライナ軍高官の話として、ロシア西部ブリャンスク、クルスク両州のウクライナとの国境付近で、北朝鮮軍兵士18人が集団脱走したと報じた。
ウクライナ軍は、脱走したのは北朝鮮が対露軍事協力の一環で派遣した兵士らで、まだ拘束されていないとみているという。
露朝両国は2024年6月の首脳会談で、有事の際の軍事援助を規定した包括的戦略パートナーシップ条約を締結。
軍事協力を進展させる可能性が指摘されていた。
韓国の金龍顕(キムヨンヒョン)国防相は2024年10月8日、
「(北朝鮮が対露協力のため)正規軍をウクライナに派遣する可能性が高い」
との見方を示した。
北朝鮮の派兵を巡っては、露政府は否定しているが、ウクライナ側からの情報発信が相次いでいる。
米紙ワシントン・ポストは2024年10月11日、ウクライナ軍関係者の証言として
「数千人規模の北朝鮮の歩兵部隊が露国内で訓練を受けている」
と伝えた。
2024年年末までに前線に配置される可能性があるという。
また、ウクライナメディアは2024年10月上旬、東部ドネツク州の露側占領地域で、北朝鮮軍の将校6人がウクライナのミサイル攻撃で死亡したと報じた。
米CNNは、北朝鮮がロシアに兵器を供給していることから、これらの兵器に関する工学的な支援や情報交換のために兵士が派遣されたとの情報を伝えている。【ソウル日下部元美】

北朝鮮のロシア派兵に「明確な証拠」ゼレンスキー大統領 米は「調査を継続」
2024/10/21 7:08
https://www.sankei.com/article/20241021-HLVLS35425OXTKCTRMZPIFCSR4/
ウクライナのゼレンスキー大統領は20日の声明で、北朝鮮がロシアに兵士を派遣している「明確な証拠」があるとして、北朝鮮がウクライナ侵攻に「参戦」していると改めて主張した。衛星情報やロシアからの映像が証拠だとしており、各国に対抗措置を取るよう訴えた。
ゼレンスキー政権や韓国の情報機関、国家情報院は北朝鮮が派兵を始めたと分析している。ただ米国のオースティン国防長官は19日の記者会見で「現時点で確認できていない。調査を継続する。事実だとすれば深刻だ」と述べるにとどめた。
ゼレンスキー氏は声明で「北朝鮮が現代の戦争の特徴を学び始めれば、脅威が大きく増すだろう」と指摘。「世界が沈黙を続け、われわれが北朝鮮兵士と前線で対峙することになれば、世界の誰の得にもならないし、戦争が長期化するだけだ」と主張した。
ウクライナ文化情報省の戦略コミュニケーション・情報セキュリティーセンターは18日、ロシア極東の軍事関連施設で北朝鮮の兵士らが装備品を受け取る様子だとする映像を公開した。20日には、ロシア軍が軍服や靴などのサイズを質問する朝鮮語の調査票を用意していたと明らかにした。(共同)

ウクライナ、東部の集落奪還と発表 北朝鮮軍は越境攻撃下の露西部クルスク州に投入か
2024/10/19 8:54
https://www.sankei.com/article/20241019-FS6BVMUHLNIQLAVF2Z4KHHBB3E/
ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ国防省情報総局は2024年10月18日、同国軍が東部ハリコフ州の集落クルグリャコフカを露軍から奪還したと発表した。
ウクライナメディアが伝えた。
クルグリャコフカは露軍が制圧を狙う同州の都市クピャンスク方面に位置している。
東部では戦力に勝る露軍が徐々に前進しているが、ウクライナも反撃を試みているもようだ。
一方、ロシア側での参戦を決めた北朝鮮が軍の人員をロシアに派遣したとされる問題で、ウクライナメディアは2024年10月18日、同国軍情報当局筋の話として、北朝鮮軍がハバロフスクやウラジオストクなど露極東の4都市で実戦投入に向けた訓練を受けていると報じた。
米軍事メディア「ウォーゾーン」によると、ウクライナ国防省情報総局のブダノフ局長は、ロシアに派遣された北朝鮮軍の規模を
「1万1000人」
だと指摘。
ブダノフ氏はまた、北朝鮮軍が2024年11月1日までに訓練を完了し、うち2600人がウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州に投入される見通しだと明らかにした。

プーチン氏、G20首脳会議の欠席表明 ICC逮捕状巡る「混乱回避」理由に
2024/10/19 8:44
https://www.sankei.com/article/20241019-4D6CGK3STRK2BNVZD7LVNPUVUQ/
ロシアのプーチン大統領は2024年10月18日、2024年11月にブラジルで開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議に欠席すると表明した。
理由に関し、ウクライナ侵略を巡る戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)が自身に逮捕状を出していることに言及。
「私が行けば、G20の議論はそれ(逮捕問題)ばかりになってしまう」
とし、自身の出席により首脳会議が混乱する事態を防ぐための決定だと主張した。
今月2024年10月22〜24日に露中部カザンで開かれる主要新興国の枠組み「BRICS」の首脳会議に先立つBRICS諸国の報道機関との会見で発言した。
ICC加盟国のブラジルには、プーチン氏が入国した場合、逮捕する義務が生じる。
一方でプーチン氏は
「逮捕を回避することは簡単だ」
「(逮捕しないという)政府間合意を結ぶだけだ」
とも指摘。
逮捕を懸念した欠席ではないと強調した。
プーチン氏はウクライナ情勢にも言及。
将来的な停戦について
「1年間や2年間の停戦であるべきではない」
「その間に北大西洋条約機構(NATO)が兵器を蓄え、(ウクライナに)移転するためだ」
と述べた。
その上で
「長期的で持続可能な平和」
の実現に向けて
「ロシアは戦い続け、勝利する」
と主張した。
プーチン氏はウクライナの
「中立化」
「非軍事化」
といった目標を達成するまで軍事作戦を継続する意思を改めて示した形だ。

「現段階で確認できない」NATO事務総長、ウクライナへの北朝鮮派兵報道で
2024/10/18 22:56
https://www.sankei.com/article/20241018-OZTEJIQNSRIOTGHKQN5MCDZD3M/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月18日
「北朝鮮人が兵士としてウクライナでの戦争に参加しているという報道について現段階では確認できていない」
と述べた。
ブリュッセルで記者団に語った。
ルッテ氏は、NATOが韓国などと緊密に連絡を取り合っており
「この見解は変わる可能性がある」
と指摘し、動向を注視する考えを示した。(共同)

北朝鮮がウクライナ侵攻「参戦」 軍特殊部隊1500人露極東入り 韓国情報機関
2024/10/18 22:29
https://www.sankei.com/article/20241018-TSZJ7GK24NIBZE7OJV4PBVC3A4/
韓国の情報機関、国家情報院(国情院)は2024年10月18日、北朝鮮がウクライナ侵略を続けるロシアを支援するため、朝鮮人民軍の大規模派兵を決め、既に第1陣約1500人が露極東地域に入ったとの情報を明らかにした。
韓国当局は、北朝鮮が参戦を始めたと判断した。
聯合ニュースが伝えた。
北朝鮮による地上軍の大規模な海外派兵は初めてとされ、ウクライナの戦局にも影響を与える可能性がある。
派兵されたのは、軍特殊作戦部隊である
「第11軍団」
所属の将兵で、近く第2陣の兵員輸送も行われる見通し。
第11軍団は
「暴風軍団」
との異名を持つ最精鋭部隊。
最終的に4個旅団計約1万2000人規模の兵力がウクライナの戦場に投入されると予想されている。
北朝鮮が日米韓への敵対姿勢を強める中、軍の特殊部隊が戦場で実戦経験を積むことになれば、日韓の安全保障情勢にも影響を及ぼしかねない。
国情院によると、第1陣は今月2024年10月8日〜13日に北朝鮮北東部の清津(チョンジン)や東部、咸興(ハムフン)付近の地域から露太平洋艦隊の揚陸艦4隻と護衛艦3隻に乗船し、露極東ウラジオストクに移った。
ウラジオストクの他、ウスリスクやハバロフスクなど極東地域の複数の拠点に駐留。
訓練を終え次第、戦地に送られる模様だ。
北朝鮮の兵士らはロシア人兵士を装うため、ロシアの軍服やロシア製武器、シベリア地域の住民を装う偽身分証も受け取ったとされる。

来年日本で地雷国際会議 ウクライナの除去支援
2024/10/18 19:53
https://www.sankei.com/article/20241018-OZWVQFXBP5ONXEFBSXUIO4AOLY/
スイス西部ローザンヌで2024年10月17日、ウクライナの地雷除去に関する国際会議が開かれ、日本から参加した柘植芳文外務副大臣は来年に日本で同会議を開催すると発表した。
会議には60以上の国・国際機関が参加した。
ウクライナのシュミハリ首相は、国土のおよそ4分の1に地雷や不発弾が埋まっている可能性がある状況に触れ
「地雷除去の分野で支援を強めてほしい」
と訴えた。
柘植氏はスイスやウクライナとの共同記者会見で
「人道支援の効果を最大化させる」
と話し、地雷探知機の供与や専門家育成での協力を強化する考えを示した。(共同)

北朝鮮が特殊部隊など1万2千人派兵決定、移動開始 韓国情報機関
2024/10/18 19:26
https://www.sankei.com/article/20241018-I4KDNLXG6NJSFBPACPPKTFGGDU/
韓国の情報機関、国家情報院は2024年10月18日、北朝鮮が最近、ロシアを支援するため、朝鮮人民軍の特殊部隊など4個旅団計約1万2000人規模の兵力をウクライナの戦場へ派兵することを決定したとの情報を明らかにした。
複数の韓国メディアが伝えた。
既に兵力の移動を開始しているとしている。
北朝鮮とロシアは2024年6月に実質的な軍事同盟となる
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を締結し、軍事的協力を急速に深めている。

フランス新型自爆ドローン開発 ウクライナへ「数週間内」に供与
2024/10/18 16:54
https://www.sankei.com/article/20241018-FZR2MHE7JZJSTATRUWAXLCFRXE/
フランス政府が、新開発の自爆ドローン(無人機)をウクライナに近く供与すると発表した。
ルコルニュ国防相が2024年10月16日にX(旧ツイッター)で、
「弾薬を乗せて遠隔操縦できる『カミカゼ・ドローン』第1号の試験に成功した」
と書き込み、
「今後、数週間以内」
に仏軍とウクライナに納入されると明かした。
仏紙フィガロによると、この自爆ドローンは45分間自律飛行でき、5キロ先の標的を攻撃できる。
1機当たりの価格は2万ユーロ(約325万円)以下という。
仏国防省は今年2024年3月、自爆ドローン2000機を発注し、このうち100機をウクライナに供与すると表明していた。

ノルウェー、近くF16戦闘機6機をウクライナに供与 欧米、「戦勝計画」に慎重姿勢
2024/10/18 11:26
https://www.sankei.com/article/20241018-PC7XFHL6KRPOVMJEANBJPE4NFA/
ロシアの侵略を受けるウクライナのウメロフ国防相は2024年10月17日、ベルギー・ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合でノルウェーのグラム国防相と会談した。
会談後、ウメロフ氏はSNSを通じ、ノルウェーから
「近い将来」
に6機の米国製戦闘機F16がウクライナに供与されると発表した。
ウクライナへのF16供与はこれで、ベルギー、オランダ、デンマーク、ノルウェーの4カ国が表明。
既に少なくとも6機が供与されたとされるが、ウクライナは2024年8月、1機が任務中に墜落したと公表した。
ノルウェーからのF16供与が実現すれば、ウクライナの防空力の向上が見込まれる。
ウクライナメディアによると、F16は2028年までに約80機が同国に供与される予定。
供与は段階的に行われ、2024年今年中に24機、25年末までに40〜50機程度となる見通しだとしている。
一方、ウクライナのゼレンスキー大統領は同日、ブリュッセルで欧州連合(EU)首脳会議とNATO国防相会合に出席し、ロシアに対する
「戦勝計画」
を説明した。
計画は、NATOがウクライナの加盟に向けた手続きを即座に開始することや、欧米製の長距離ミサイルによる露国内攻撃の解禁などを含んでいる。
ただ、ロイター通信によると、EUとNATOはウクライナ支援の継続を約束する一方、即座のNATO加盟手続きの開始には慎重姿勢を維持した。
ゼレンスキー氏は
「仮に計画への支持が得られなくとも、ウクライナはロシアの侵略と戦い続ける」
と表明した。
戦勝計画について、ペスコフ露大統領報道官は同日、
「狙いはNATOを紛争に公式に引き込むことであり、ロシアとNATOの直接衝突を招く」
と警告した。

「ウクライナは負ける」とトランプ氏 ゼレンスキー氏は「最も偉大なセールスマン」
2024/10/18 11:24
https://www.sankei.com/article/20241018-TLAV2B7UW5JTDITXSV3CT33IB4/
米大統領選の共和党候補、トランプ前大統領は17日放送のポッドキャスト番組のインタビューで、ロシアが侵略するウクライナのゼレンスキー大統領について
「戦争を始めるべきではなかった」
「負け戦だ」
と批判した。
ロシアが侵略を始めたことを否定する発言とも受け取れ、民主党候補のハリス副大統領陣営が反発を強めるとみられる。
トランプ氏はロシアのプーチン大統領を指導者として高く評価しており、2021年の離任後にも対話したと報じられている。
侵略を正当化するプーチン氏寄りの姿勢が顕著で、ウクライナを支援する欧州の米同盟国に動揺が広がりそうだ。
ウクライナへの軍事支援に消極的なトランプ氏はゼレンスキー氏について
「最も偉大なセールスマンだ」
「米国に来る度、我々が1000億ドル(約15兆円)を与えている」
と誇張して皮肉る一方
「ウクライナ人を気の毒に思う」
「彼を助けたくないと言っているわけではない」
とも述べた。(共同)

中露を念頭、現状変更に反対 中谷防衛相、NATO会合で連携強化を呼びかけ
2024/10/18 10:04
https://www.sankei.com/article/20241018-FUE3PW4CSZPQ3OS5AGCXDFJ7IQ/
中谷元・防衛相は17日(日本時間同)、北大西洋条約機構(NATO)とインド太平洋地域のパートナー国との国防相会合に初めて出席した。
中国やロシアを念頭に、力による現状変更の試みに反対し、対抗するための連携強化を呼び掛けた。
「厳しい国際情勢だからこそ、基本的価値と戦略的利益を共有する日本とNATOの協力が重要だ」
と述べた。
ロシアのウクライナ侵略を
「国連憲章の原則が踏みにじられた暴挙だ」
と非難。
日本は引き続きウクライナ支援を続けるとして、自衛隊車両を追加提供する考えを示した。
ウクライナのウメロフ国防相との会談でもこうした方針を伝えた。
会合では
「インド太平洋地域でも力や威圧による一方的な現状変更の試みが強化されている」
と述べ、中国軍が2024年10月14日に台湾を包囲する形で実施した軍事演習に言及した。(共同)

NATO国防相会合、ウクライナの加盟で温度差 ゼレンスキー氏の戦勝計画、多難な前途
2024/10/18 9:59
https://www.sankei.com/article/20241018-RVHP6SP63VJIPLKL7CSR6QGYKU/
ブリュッセルで2024年10月18日まで開かれている北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は、ロシアに侵略されたウクライナへの
「揺るぎない支援」
が改めて打ち出されたのとは裏腹に、ウクライナのゼレンスキー大統領が2024年10月16日公表の対露戦争計画で求めた
「NATOへの即時無条件加盟への招待」
を巡る加盟国間の温度差が目立ち、前途の多難さを印象付けた。
2024年10月1日に事務総長に就任し、今回初めてNATO会合を主催するルッテ氏は2024年10月17日、
「ウクライナをこれまで以上にNATOに近づける」
と述べるとともに、加盟が実現するまでは、ウクライナの勝利を確実にするため
「あらゆる手立てを講じ続ける」
と強調した。
会合では、初参加のオーストラリアが退役を控えた豪陸軍のM1エーブラムス戦車49両をウクライナに供与すると表明した。
また、加盟国が年間400億ユーロ(6兆5100億円)規模の対ウクライナ軍事支援を続けていくとの目標について、達成されるとの見通しが示された。
一方、ウクライナのNATO加盟を巡っては、エストニアのペブクル国防相やラトビアのスプルーズ国防相が、ゼレンスキー氏の戦勝計画を支持する立場からウクライナのNATO加盟実現を早急に具体化させるべきだと表明した。
ゼレンスキー氏は2024年10月17日、NATO会合に先立ちブリュッセルの欧州連合(EU)首脳会議で演説し、ウクライナのNATO加盟も含めて戦勝計画を今から実行に移せば
「戦争は遅くとも2025年までに終結する」
と主張した。
NATOは2024年7月に米ワシントンで開いた首脳会議で
「ウクライナのNATO加盟は不可逆的だ」
とし、将来のNATO加盟を確約している。
ただし、加盟に向けた実質的な動きは出ていない。
加盟国の間では、NATOの中心国である米国で2024年11月に実施される大統領選の行方を見極めたいとの思惑が強い。
加えて米国とドイツは、現時点でウクライナを加盟させればロシアが反発し、核兵器使用の恐れも含めて戦火が拡大しかねないとの懸念から
「ウクライナの加盟は戦争終結後であるべきだ」
と他の加盟国を説得しているという。
ウクライナが加盟するにしても、他国からの攻撃をNATO全体への攻撃と見なすNATO条約第5条の適用範囲を明確化させるため、ウクライナとロシアとの国境または境界線が明確に確定されていることが加盟の前提となるなど、加盟実現へのハードルは尚高いのが実情だ。

米、攻撃用無人機生産で中国企業に制裁 ウクライナ侵略でロシアが使用
2024/10/18 8:52
https://www.sankei.com/article/20241018-KEX2TZTNYNO5JM5PLNDBZN6L3U/
米財務省は2024年10月17日、ロシアがウクライナ侵略で使用する長距離の攻撃用無人機の生産に関与したとして、中国などに拠点を置く3企業と1個人に制裁を科した。
米国内の資産が凍結される。
ロシアに武器を直接供給する中国企業が制裁対象となるのは初めてとしている。
ミラー国務省報道官は声明で、ロシア企業の協力の下、中国で生産された無人機がウクライナで重要インフラの破壊や多数の負傷者を生み出していると指摘。
「ロシアに対する軍事的支援には引き続き代償を負わせる」
と警告した。
財務省によると、今回制裁対象となった企業は無人機のエンジン生産に加え、今年2024年初めから無人機の部品となる電子機器の輸出にも関わっていた。
米政権高官らは、中国最高指導部がロシアへの軍事産業支援を進めていると非難している。(共同)

北朝鮮部隊1万人派遣準備 ゼレンスキー氏、露との連携に懸念 NATO国防相会合閉幕へ
2024/10/18 7:56
https://www.sankei.com/article/20241018-AKLNYDTKORI65D3SZWD7XFDSI4/
ブリュッセルで開かれた北大西洋条約機構(NATO)国防相会合は2024年10月18日、ロシアに侵略されたウクライナに対する軍事支援の強化と、ウクライナの将来的なNATO加盟を確認して閉幕する。
2024年10月17日のウクライナ関連会合に出席した同国のゼレンスキー大統領は記者会見で、ウクライナ領内に北朝鮮軍の要員が送り込まれていると指摘し、ウクライナ戦争でのロシアと北朝鮮の連携に強い懸念を示した。
ゼレンスキー氏はウクライナの情報機関が入手した情報として
「北朝鮮がウクライナ領内の露支配地域に戦術要員と将校を送り込んだ」
と述べた。
また、北朝鮮が総勢1万人規模の部隊をロシアとウクライナの露占領地域に派遣する準備を進めているとした。
記者会見に同席したNATOのルッテ事務総長は
「北朝鮮の兵士が(ウクライナでの)戦闘に関与している証拠はない」
と述べる一方で、北朝鮮がロシアにミサイルなどの兵器や機器の供与といった多様な支援を展開しており
「非常に懸念している」
と語った。
ルッテ氏はまた
「中国はロシアの対ウクライナ戦争の決定的な支援者と化した」
と批判。
2024年10月17日の会合に中谷元・防衛相ら日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相が出席したのを踏まえ、NATO加盟国とインド太平洋地域のパートナー諸国が対中国を含めた幅広い分野で連携を深めていくべきだと強調した。
ルッテ氏は4カ国を交えた会合は
「意義深かった」
とし、防衛産業の生産能力強化、偽情報工作を駆使したハイブリッド戦争への対応、サイバー攻撃対策で協力強化を図るとした。
ゼレンスキー氏は日本からの支援に関し
「日本は本当に力強い相棒だ」
「日本がいなければ生き残れなかった」
と謝意を表明した。

<主張>ウクライナへ派兵 北の脅威をもっと論じよ
社説
2024/10/18 5:00
https://www.sankei.com/article/20241018-7IRDVZ74WBLD7KQSOTUO4KCUJA/
ウクライナのゼレンスキー大統領が2024年10月16日、最高会議(国会)の演説で
「ロシアによる侵略に北朝鮮が参戦している」
と明言した。
2024年10月13日の声明でも
「(北朝鮮からロシアへ)もはや武器だけでなく人が派遣されている」
と指摘していた。
複数のウクライナメディアは、ロシア軍が北朝鮮人で作る3000人規模の部隊を編成し、国境地帯に配備したと報じた。
北朝鮮兵1万人がロシアに派遣されたとの報道もある。
北朝鮮は弾道ミサイルや数百万発の砲弾をロシアに輸出し、ウクライナの戦場で使用されている。
ロシアは否定するが、実際に北朝鮮が派兵までしたのであれば、侵略への加担どころか侵略者になったことになる。
事実なら明白な国連憲章違反であり許されない。
北朝鮮は直ちに将兵を自国に戻し、武器弾薬の輸出も停止すべきだ。
北朝鮮軍の派遣について、カービー米大統領補佐官は
「露軍は毎日1000人超が死傷するなど大きな困難に直面している」
「その中で出てきた」
との見方を示し、露朝の軍事協力に懸念を表明した。
懸念されるのはウクライナへの侵略激化だけではない。
2024年6月に露朝が結んだ
「包括的戦略パートナーシップ条約」
には
「一方が戦争状態になれば、遅滞なく軍事的、またはその他の援助を提供する」
とある。
朝鮮半島有事になれば、ロシア軍の参戦の可能性があるということだ。
北朝鮮は韓国との対決姿勢を強めているが、南北の衝突がロシアを含む日本有事へ拡大することもあり得る。
日本にとって他人事ではない。
青木一彦官房副長官は記者会見でウクライナを巡る露朝軍事協力進展について、ウクライナだけでなく日本周辺の安全保障環境に与える影響の観点から
「深刻に憂慮すべきものだ」
と語った。
だが、石破茂首相や与野党からは危機感の表明や露朝両国への批判はほとんどない。
一体どうしたことか。
どの党も候補者も、日本を守る、国民を守る―と連呼する衆院選の最中であるにもかかわらず、この鈍さは理解に苦しむ。
石破首相は外務、防衛両省に北の派兵の詳細をウクライナ政府に確認するよう指示すべきだ。
その上で関係各国に露朝両国への制裁を呼び掛け、日本自身も急ぎ発動すべきである。

ウクライナ軍前総司令官、早期終戦に否定的 欧米が武器供給せず「勝利の機会失った」
2024/10/17 21:49
https://www.sankei.com/article/20241017-NWWI25AG4NPKZMFMBAT4R2NSEQ/
ウクライナ軍前総司令官のザルジニー駐英大使が2024年10月17日、ロンドンで講演し
「ロシアとの長期戦から抜け出すのは、ほぼ不可能に思える」
と述べ、早期の戦闘終結に否定的な見解を示した。
欧米が2023年、ウクライナに必要な武器を供給しなかったため、勝利の機会を失ったとも指摘した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月17日の欧州連合(EU)首脳会議で、対ロシア戦の
「勝利計画」
について演説し、計画に今すぐ着手すれば、2025年中に戦闘終結が可能だと主張した。
ザルジニー氏は軍総司令官だった2023年11月に英誌エコノミストが報じたインタビューで、戦闘が
「膠着状態」
にあると発言。
ゼレンスキー氏が
「膠着ではない」
と否定し、両者間の亀裂が指摘された。
ゼレンスキー氏は2024年2月、ザルジニー氏を解任した。(共同)

米、ウクライナのF16要員養成で若手重視に転換 欧米式訓練に柔軟対応も訓練長期化か
2024/10/17 17:02
https://www.sankei.com/article/20241017-NOBKFZHIQJKIXEQNVC6NXHXDKM/
米紙ウォールストリート・ジャーナルは17日、ウクライナ空軍に供与された米国製F16戦闘機の操縦士養成に関し、米国が若手に重点を置く方針に転換したと伝えた。
訓練のためにウクライナを離れることが可能で必要な英語能力がある経験豊富な操縦士の不足が理由。
若手の場合、訓練に時間がかかり、F16による防空態勢の強化が遅れる可能性もある。
ウクライナでは2024年8月下旬にF16が墜落し、ベテラン操縦士が死亡した。
この操縦士は通常数年かかる訓練を6カ月で終えて前線に投入されたばかりだったことから、米国などは訓練の在り方を協議していた。
同紙によると、若手の方が欧米式の訓練に柔軟に対応できるとの意見もあるが、F16の訓練課程に進む前に英国とフランスの施設で1年間の基礎的な飛行訓練を終える必要がある。
方針転換前から、ウクライナ空軍が20機のF16と操縦士40人で構成する飛行隊を配備するには、早くとも来年2025年春までかかる見通しだったという。(共同)

米ウクライナ首脳、対露戦勝計画を協議 米は長射程攻撃で慎重維持、「北派兵」懸念共有か
2024/10/17 8:19
https://www.sankei.com/article/20241017-JYTHWXWJ5NIEVM42XJ6VJ2FSXU/
バイデン米大統領は2024年10月16日、ロシアの侵略が続くウクライナのゼレンスキー大統領と電話会談し、4億2500万ドル(約636億円)の追加軍事支援を表明した。
ゼレンスキー氏は同日、最高会議(議会)演説で公表した対露戦勝計画を巡る最新状況を説明。
同氏が計画の柱とする米国製長射程兵器による露領内攻撃容認について、米側は慎重姿勢を維持したとみられる。
ウクライナ情勢を巡っては、ロシアに弾道ミサイルなどを供給する北朝鮮が部隊をロシアに派遣したと複数の欧米メディアが報道
ゼレンスキー氏は議会演説で北朝鮮が侵略に
「参戦している」
と表明しており、バイデン氏にも懸念を伝えた可能性がある。
米国家安全保障会議(NSC)のサベット報道官は
「ロシアの代わりに戦う北朝鮮兵士に関する報道に憂慮している」
「事実なら、両国の軍事関係の著しい増強を示すことになる」
と述べた。
また、ホワイトハウスは、バイデン氏が2024年10月17〜18日の日程でドイツを訪問、ショルツ首相らとウクライナや中東情勢などを協議すると発表。
2024年11月にはバイデン氏がウクライナ支援国によるオンラインの首脳級会合を主宰するとも明らかにした。
同月2024年11月の米大統領選に向け、現政権のウクライナ支援姿勢を継承する民主党候補ハリス副大統領と、対露交渉による早期停戦を唱える共和党候補トランプ前大統領との接戦が続いている。
一方でイランや北朝鮮、中国がロシアと軍事的連携を強めており、バイデン氏は支援国の首脳らとの協議を通じ、選挙結果にかかわらず、対露戦勝利に必要な支援をウクライナが確保できるよう、危機意識の共有を図るものとみられる。

NATO国防相会議が開幕へ 日韓など4カ国が初参加 ウクライナの「戦勝計画」など協議
2024/10/17 8:18
https://www.sankei.com/article/20241017-4WFOTPTSMRPXHBJIG7FUA4FQRM/
北大西洋条約機構(NATO)の国防相会合が2024年10月17日、ブリュッセルのNATO本部で2日間の日程で始まる。
2024年10月19日からイタリア南部のナポリで開かれる初の先進7カ国(G7)国防相会合と合わせ、ロシアに侵略されたウクライナへの軍事支援の推進を確認する。
2024年10月17日の会合にはウクライナのゼレンスキー大統領も出席する。
NATO会合には中谷元防衛相を含め日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相が初参加する。
NATOのルッテ事務総長は2024年10月16日の記者会見で、日本など4カ国の国防相との協議では防衛産業分野での協力に関して話し合うとしており、増産が急務となっているウクライナ向けの弾薬の供給拡大に向けた連携や、先端技術協力などが議題に上るとみられる。
ルッテ氏は4カ国との協力について
「次の段階として何をするかを描き出すことが重要だ」
と指摘。
日本との関係では
「日本はウクライナとの強い連帯を打ち出している」
「中国の軍備増強についても共通の懸念を抱いている」
と述べた。
ウクライナを巡る討議では、ゼレンスキー氏が2024年10月16日に初公表したロシアに対する
「戦勝計画」
への対応などが主要議題となる。
ルッテ氏は戦勝計画に関し
「ウクライナのNATOへの即時無条件の招待」
などが盛り込まれていることを念頭に
「計画を全面的に支持するとは言えない」
と語り、慎重姿勢を示した。

ウクライナの対ロシア「勝利計画」に慎重姿勢 NATO事務総長 国防相理事会で議題に
2024/10/17 7:37
https://www.sankei.com/article/20241017-FWBDEPL4BZIMJEDZUK32CECGOE/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月16日、ウクライナのゼレンスキー大統領が公表した対ロシア戦争の
「勝利計画」
について
「私は計画全体を支持しているとは言えない」
と述べ、慎重な姿勢を示した。
ブリュッセルで記者会見した。
勝利計画は、ウクライナのNATO加盟交渉に同国を招待することも要求している。
ルッテ氏は
「深く掘り下げ、その背景を理解しなければならない項目が数多くある」
と指摘。
2024年10月17〜18日に開くNATO国防相理事会で
「間違いなく議題に上る」
と述べた。
加盟国が表明したウクライナ軍事支援が今年前半だけで209億ユーロ(約3兆4千億円)に上るとして、来年も400億ユーロ規模の支援を継続するという目標を達成できるとの見通しを示した。(共同)

防衛産業協力を協議へ NATO、日韓豪NZの国防相と 実務的な関係深める狙い
2024/10/17 7:14
https://www.sankei.com/article/20241017-6NXEMG2KVNIK5I75KRYMQRSMJ4/
北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長は2024年10月16日、ブリュッセルで2024年10月17〜18日に開催する国防相理事会に招待した日本と韓国、オーストラリア、ニュージーランドの4カ国の国防相と
「工業生産や技術革新の協力の在り方について協議する」
と明らかにした。
防衛産業分野の協力を進める。
理事会を前に記者会見した。
NATOは2022年から3年連続で4カ国の首脳を招待しているが、国防相理事会に4カ国の国防相を招くのは初めて。
ロシアのウクライナ侵攻を支援する中国に対する懸念を共有するだけでなく、実務的な協力関係を深める狙いがある。
欧州のNATO加盟国はウクライナに対する弾薬などの軍事支援に注力しているが、防衛企業による生産が追い付かず、供給能力不足の克服が課題となっている。(共同)

米、ロシア領長射程攻撃で慎重姿勢を維持 ウクライナ支援の継続を約束
2024/10/17 7:02
https://www.sankei.com/article/20241017-MQKMTR4H5VNN3LEQGWJOG5C544/
ジャンピエール米大統領報道官は2024年10月16日の記者会見で、ウクライナに米国製長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるかどうかについて慎重な姿勢を維持した。
バイデン大統領はゼレンスキー大統領と電話会談し、4億2500万ドル(約636億円)の追加軍事支援を表明。
来年2025年1月の任期切れまで支援を続けると約束した。
米政府はバイデン氏が2024年10月17〜18日にドイツを訪れ、ショルツ首相とウクライナや中東の情勢を協議すると正式に発表した。
2024年10月11月にウクライナ防衛支援に関する首脳級会合をオンラインで主催するとも明らかにした。
ゼレンスキー氏は電話会談に先立ち、対ロシア戦争の
「勝利計画」
を初めて公表し、長射程兵器によるロシア領内への攻撃容認も強く求めた。
ジャンピエール氏は
「米国の方針は変わっていないし、今後も変わらない」
と述べた。
米国は使用容認が戦況を好転させるとの見方に否定的で、ロシアを過度に刺激しかねないと懸念している。(共同)

ゼレンスキー氏、対ロシア戦勝計画を初公表 実現なら「来年中にも終戦」と見通し
2024/10/16 23:28
小野田 雄一の写真
https://www.sankei.com/article/20241016-BQW7TIMJYBL67IRQERZPGMOSGE/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月16日、同国最高会議(議会)で演説し、ロシアに対する
「戦勝計画」
を公表した。
これまで計画の一部に言及していたが、全体像を明らかにしたのは初めて。
ゼレンスキー氏は、計画を実現して
「ウクライナが今、強くならなければ、ロシアは更に強大化し、外交(による停戦)を永久に放棄するだろう」
と指摘。
一方、計画が実現されれば2025年来年中にも戦争は終結するとの見通しを示した。
ゼレンスキー氏によると、戦勝計画ではウクライナの北大西洋条約機構(NATO)への即時かつ無条件の招待を求めた。
その他、
▽露西部クルスク州の占領地域の維持
▽再侵略を予防するための欧米諸国と協力した戦略的措置
▽経済力強化
▽欧米が供与した長距離ミサイルによるロシア国内への攻撃の解禁
などが盛り込まれている。
NATOへの招待とは、将来的な加盟の確約を事実上求めたものとみられる。
NATO諸国などとの連携を強化することでロシアに侵略継続を断念させ、停戦交渉の場にロシアを引き出したいウクライナの思惑を示した。
戦勝計画の策定は2024年8月下旬にゼレンスキー氏が発表。
これまでに米国や英国、フランス、ドイツ、イタリアに提示し、関与を求めてきた。
ゼレンスキー氏は今月2024年10月17〜18日にベルギー・ブリュッセルで開かれる欧州連合(EU)首脳会議でも計画を説明する。
ただ、ロシアは、停戦にはウクライナがNATO加盟を断念して
「中立化」
することや、ロシアが一方的に併合を宣言したウクライナ東・南部4州の領有権を放棄することが不可欠だと主張。
戦勝計画が実現する前にウクライナを降伏に追い込む思惑だとみられる。
NATO諸国の間でもウクライナのNATO加盟には慎重論が根強く、戦勝計画の実現可能性は不透明だ。

独ショルツ首相、ロシアのプーチン大統領と協議も 戦争終結へ「あらゆること模索」
2024/10/16 23:20
https://www.sankei.com/article/20241016-7TV3NHHSMFL7XE7AZ4YB4NJNIA/
ドイツのショルツ首相は16日、連邦議会での演説で、ロシアとウクライナの戦争終結に向け、ロシアのプーチン大統領との話し合いに前向きな姿勢を示した。
一方で
「ウクライナの頭越しや同盟国の合意なしに決定が下されることは決してない」
とも強調した。
ショルツ氏は、ウクライナへの支持は明確だとした上で
「戦争がいつまでも続かないようにするために、あらゆることを模索しなければならない時が来た」
と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年10月11日、ベルリンでショルツ氏に対ロシア戦争の
「勝利計画」
を説明。
欧米の支援を得て軍事的優位を固めてロシアを交渉の席に着かせ、ウクライナ主導で和平を受け入れさせることが狙いだとされる。(共同)

G7初の国防相会合、伊ナポリで19日開催 ウクライナなど紛争多く安全保障面で連携強化
2024/10/16 18:36
https://www.sankei.com/article/20241016-INA6WJQGFRNJHJMJYIWMUMXWOM/
日米欧の先進7カ国(G7)は19日、初の国防相会合をイタリア南部ナポリで開催する。
議長国イタリアによると、ロシアによるウクライナ侵略などの紛争が相次ぐ中、安全保障面での連携強化が目的。
ウクライナの防衛支援や緊張が高まる中東情勢が主要議題となる。
イタリア政府関係者は
「会合を通じて、防衛分野でのG7の結束を示す」
と強調。
ウクライナ支援で防衛産業の生産能力が不足した経験を踏まえ、産業基盤の強化もテーマになる。
ウクライナは砲弾など物量で優位に立つロシア軍に対して劣勢を強いられている。
ゼレンスキー大統領が2024年10月今月、英独仏伊の4カ国を訪問した際、各国はウクライナの防空や防衛産業などへの支援を表明。
今回の会合でも支援継続のメッセージを発信するとみられる。
中東情勢を巡っては、イスラエル軍がレバノン南部に地上侵攻し、駐留する国連レバノン暫定軍(UNIFIL)の施設が攻撃を受けた。
G7として対応を議論する。(共同)

ロシア、北朝鮮人部隊を編成か 3000〜1万人規模 ウクライナ複数メディア報道
2024/10/16 8:26
https://www.sankei.com/article/20241016-GRWSIK5GKJKE3AFD2BYQYFH72I/
ロシアの侵略を受けるウクライナの複数メディアは15日、露軍が北朝鮮人で構成する部隊を編成し、ウクライナとの国境地帯に配備していると報じた。
ウクライナ軍の情報当局筋の話だとしている。
事実であれば、露軍の損耗拡大を背景とした動きの可能性がある。
部隊に配属された北朝鮮人18人が逃亡し、露軍が捜索しているとの情報があるとも報じている。
現地紙ウクラインスカヤ・プラウダによると、北朝鮮人で構成された部隊の名称は
「特別ブリヤート大隊」。
推定3000人規模だとした。
部隊名はロシアのアジア系少数民族、ブリヤート人に由来するとみられる。
ウクライナの英字紙キーウ・インディペンデントは15日、北朝鮮からロシアに
「兵士1万人」
が派遣されたと欧米側外交筋が話したと伝えた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は最近、北朝鮮がロシアに兵器を供給するだけでなく、実際の戦闘に人員を関与させていると指摘。
複数の欧米メディアも、北朝鮮がロシアに供給した短距離弾道ミサイルの運用に携わる人員を露軍に派遣している他、
「数千人」
の北朝鮮人が露国内で訓練を受けており、年内にも前線に配備される可能性があると伝えていた。
露朝は今年6月、事実上の軍事同盟となる
「包括的戦略パートナーシップ条約」
に署名するなど、安全保障協力を拡大している。

ウクライナ関係「強力に」 ジェトロ、首都キーウで事務所開所式
2024/10/11 10:57
https://www.sankei.com/article/20241011-DCN75SPATZNWDA4OEZSRY2RW3Y/
日本貿易振興機構(ジェトロ)は10日、ロシアの侵攻が続くウクライナの首都キーウに事務所を設け、中心部のホテルで開所式を実施した。
日本とウクライナの企業関係者ら約280人が出席。
柴田哲男所長は
「両国のより強力な結び付きの始まりとなる」
と挨拶した。
ウクライナ進出を検討中の日系企業10社も参加。
新しい有機肥料の開発に取り組むスタートアップ企業WAKU(岡山県高梁市)の代表取締役CEO姫野亮佑さんは、ウクライナの農業生産法人と実証実験を進めたい考え。
戦闘が続く中でも
「他の企業が入ってくる前に、できるだけ早く進出したい」
と意気込みを語った。
ウクライナの電力会社の男性社員は
「経済は全ての土台」
「発展するほど勝利に近づける」
と日本の支援に謝意を示した。(共同)

露軍、ウクライナ港湾インフラに3カ月で60回攻撃 副首相「食料危機を引き起こす」と非難
2024/10/11 10:50
https://www.sankei.com/article/20241011-VHYYJBTN6ZKYRC7IKTYSPVSSGM/
ウクライナのクレバ副首相は10日、ロシア軍が直近の3カ月で、ウクライナの港湾インフラを約60回攻撃したと明らかにした。
農業大国ウクライナは黒海を通じた穀物輸出を継続しており、クレバ氏は
「ウクライナの輸出能力を破壊するのが狙いだ」
「食料危機を引き起こす挑発だ」
と非難した。
一連の攻撃で約300の港湾施設、車両177台、船舶22隻が破壊されたという。
港湾作業員や船員ら79人が負傷した。
クレバ氏によると、ウクライナは現在40カ国以上に穀物を輸出している。
輸出先には中国、インドネシア、ベトナムといったアジア諸国のほか、エジプト、リビア、チュニジア、アルジェリア、トルコ、オランダ、スペインが含まれる。(共同)

ロシアでアフリカ女性ら200人が無人機製造か 虚偽広告で渡航 監視下で従事
2024/10/11 10:30
https://www.sankei.com/article/20241011-HOOZHSP2HJKR5ACPO74MYM3SNI/
AP通信は10日、無料航空券や接客業などの仕事を約束するソーシャルメディアの広告を見てロシアに渡航したアフリカ出身の女性ら約200人が、ウクライナ侵攻で多用される無人機の製造に従事させられていると、当事者の話を引用して報じた。
APによると、女性はウガンダやルワンダ、ケニアなどアフリカ諸国やスリランカの出身で年齢は18〜22歳。
ロシア中部タタルスタン共和国アラブガの経済特区にある工場で、イラン製の無人機
「シャヘド」
の組み立てに1日12時間従事させられているとした。
ロシア人や中央アジア諸国の学生も働いているという。
女性らは職場や寮で常に監視下に置かれ、約束された賃金も支払われていないと訴えている。
国際人権団体
「ヒューマン・ライツ・ウオッチ」
によると、ロシアは侵攻継続のため、仕事の内容を十分に説明せず、アフリカやインドから労働者を募集している。(共同)

ゼレンスキー氏が英仏首脳と会談 トランプ氏当選を視野に「勝利計画」への支持取り付けへ
2024/10/11 8:58
https://www.sankei.com/article/20241011-DMYT6OAAQ5JKDDYURBLTJ5ES4Q/
ロシアに侵略されたウクライナのゼレンスキー大統領は10日、欧州歴訪を開始し、英国とフランスでスターマー英首相、マクロン仏大統領とそれぞれ会談した。
ゼレンスキー氏は歴訪を通じ、各国から軍事支援強化の確約と、戦争終結に向けてウクライナが策定した
「勝利計画」
への支持を取り付けたい考えだ。
英メディアなどによると、ゼレンスキー氏はスターマー氏との会談で、戦勝計画の説明に加え、英国がウクライナに供与した巡航ミサイル
「ストームシャドー」
などの長距離攻撃兵器について露領内に対する使用制限を撤廃するよう改めて要請した。
1日に就任した北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長も会談に同席した。
ルッテ氏が就任後、NATO加盟国を訪れるのは初めて。
ルッテ氏は会談後、記者団に
「ウクライナを支援することは、NATO加盟各国にとって死活的に重要だ」
と訴えた。
戦況については、ロシア軍がウクライナ東部で徐々に前進しており、情勢は
「厳しい」
との認識を示した。
ウクライナによるロシアへの越境攻撃は
「合法的行動だ」
と明言しつつ、長距離兵器の使用制限の緩和の判断は
「供与国次第だ」
と述べるにとどめた。
ゼレンスキー氏は英仏に続いてイタリアとドイツも訪問。
11日のショルツ独首相との会談ではドイツが主導する弾薬の増産などが議題となる見通しだ。
ゼレンスキー氏としては投開票まで1カ月を切った米大統領選でウクライナ支援に懐疑的な共和党のトランプ前大統領が当選した場合を想定し、米欧の主要国との間でウクライナ支援の継続と、ロシアに侵略の利得を与えない形での戦争の終結に向けた合意を固めておきたい思惑がある。
トランプ氏は先月27日にニューヨークでゼレンスキー氏と会談した際、
「戦争は終わらせるべきだ」
「私なら直ちに終結させられる」
と戦いの幕引きに前のめりな姿勢を鮮明にしていた。
これに危機感を強めたゼレンスキー氏が今回の歴訪で改めて支持固めに走ったとみられる。
ただ、バイデン米大統領も含め12日にドイツで予定された米英独仏首脳とゼレンスキー氏との会談は、バイデン氏が米南部を襲ったハリケーンの対応のため出席できないとして見送られ、ゼレンスキー氏としては目算が外れた恰好だ。

「領土放棄してNATO加盟」形式の停戦案報道、ゼレンスキー氏が否定
2024/10/11 8:34
https://www.sankei.com/article/20241011-NMFXYW6N3ZMV3KM6YGTNFODFHM/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は10日、被占領地域の実効支配をロシアに認めるのと引き換えにウクライナが北大西洋条約機構(NATO)に加盟して安全を確保するという形での停戦案が検討されているという一部メディアの報道について、
「停戦に関する如何なる議論も行われていない」
と否定した。
パリで同日行われたフランスのマクロン大統領との会談後の記者会見での発言としてウクライナメディアが伝えた。
欧州歴訪中のゼレンスキー氏は
「私が停戦を協議するために支援国を訪問していると一部メディアが報じているが、事実ではない」
とも述べた。
ゼレンスキー氏はマクロン氏との会談で、ロシアに対する
「戦勝計画」
を説明し、支援を改めて要請した。
ゼレンスキー氏は同日、訪仏に先立ち英国も訪問。スターマー英首相に戦勝計画を説明した他、NATO加盟を望むウクライナの立場を改めて伝達した。
英紙フィナンシャル・タイムズなど一部メディアは最近、ウクライナや欧米当局者の間で、ウクライナが被占領地域を事実上放棄するのと引き換えに、NATOがウクライナの安全を保証するという形での停戦案が浮上していると報じていた。
ただ、ウクライナは報道を否定。
ロシアも停戦にはウクライナの
「中立化」
が必要だとし、NATO加盟は容認できないとの立場を示している。
一方、ウクライナの有力軍事メディア「ディープステート」は10日、露軍がウクライナ東部ドネツク州の集落3カ所とルガンスク州の集落1カ所を新たに制圧したと伝えた。

ウクライナ最高会議、戦費調達の増税法案可決 財源確保が課題
2024/10/10 21:06
https://www.sankei.com/article/20241010-D2GLGNSM7BMVJEZ4ZWW4CVUHLA/
ウクライナ最高会議(議会)は10日、戦費調達のための増税法案を賛成多数で可決した。
発効にはゼレンスキー大統領の署名が必要となる。
ウクライナメディアなどが伝えた。
ロシアが2022年2月にウクライナに全面侵攻を始めて以降、ウクライナの国防予算は急増し、ゼレンスキー政権は財源の確保を迫られている。(共同)

露南部にドローン攻撃 ウクライナ、「燃料施設を破壊」と発表
2024/10/10 19:50
https://www.sankei.com/article/20241010-M54NUCMUPBOH7EWAKUTWJ3PT5A/
ロシア南部アディゲ共和国のクムピロフ首長は10日、同共和国の都市マイコープ郊外にドローン(無人機)攻撃があり、住民の避難を実施しているとSNSで発表した。
死傷者はないとした。
ウクライナ軍高官のコバレンコ氏は同日、マイコープ近郊の軍用飛行場の燃料貯蔵施設を破壊したとSNSで発表。
飛行場で爆発が起きた様子を撮影したとする動画も投稿した。
ウクライナ軍は最近、露軍の燃料貯蔵施設や弾薬庫への攻撃を激化。露軍の継戦能力を低下させるための作戦だとしている。

プーチン露大統領、「露朝戦略条約」法案を国会提出 北朝鮮と事実上の同盟締結へ
2024/10/15 8:23
https://www.sankei.com/article/20241015-HTQPRFXU7VNN3LOMIIC3BP4KUM/
ロシアのプーチン大統領は14日、北朝鮮と安全保障協力の拡大などを定める
「包括的戦略パートナーシップ条約」
を批准する法案を露下院に提出した。
条約は、どちらか一方の国が武力攻撃を受ける恐れが生じた場合に即座に協議を行うことや、実際に武力攻撃を受けた場合に相互が軍事支援を行うことなどを規定。
一方が他方に不利益を与える協定などを第三国と結ばないことも定めている。
ロシアは北朝鮮と事実上の軍事同盟を結ぶ形。
ウクライナ侵略で欧米諸国と決定的に対立したロシアは、核兵器開発や人権問題などを巡って同じく欧米と敵対する北朝鮮と関係を深め、欧米に対抗する思惑を改めて鮮明にした。
露朝の関係強化は、両国の軍事的威圧と対峙する日本にとっても脅威となる。
法案は今後、露下院と上院で可決された後、プーチン氏の署名により成立する見通し。
米国やウクライナによると、ロシアは北朝鮮から調達した弾道ミサイルや砲弾をウクライナの戦場で使用。
ロシアは見返りにロケットエンジン技術などを北朝鮮に提供していると観測されている。
露朝間の包括的戦略パートナーシップ条約は、6月に24年ぶりに訪朝したプーチン氏が、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記とともに署名していた。

http://www.asyura2.com/24/kokusai35/msg/170.html#c6

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