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秘密のアッコちゃん lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx コメント履歴 No: 100015
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[政治・選挙・NHK295] 岸田首相が残す「原発再稼働」という負のレガシー…任期終了まで“延命”を政策で後押し(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
16. 秘密のアッコちゃん[409] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月01日 19:46:45 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-26]
ベラルーシ反政権派の女性、刑務所内で栄養失調か
2024/9/1 19:24
https://www.sankei.com/article/20240901-ZNC4EYQGOBNJHCSFGWMODYSE3M/
ベラルーシの反政権派の主要人物で、同国内で服役中のマリア・コレスニコワ氏の家族が、同氏が刑務所内で飢餓状態にあり、栄養失調に陥っていると出所者の情報を基に明らかにした。
米政府系
「ラジオ自由欧州」
のロシア語テレビ放送
「カレント・タイム」
のインタビューで語った。
家族によると、過去に穿孔性潰瘍の手術を受けたコレスニコワ氏は特別な栄養源が必要で刑務所内の食事を食べることができず、身長が175センチありながら体重が45キロまで落ちたという。
コレスニコワ氏への外部からの手紙も2023年10月からは渡されず、本人の目の前で破り捨てられる状態で
「21世紀の欧州でこのような非人道的な状況はあってはならない」
と訴えた。
2020年8月のベラルーシ大統領選の不正を訴え、再選挙を求める反政権派
「調整協議会」
の幹部だったコレスニコワ氏は2020年9月に逮捕され、2021年9月に懲役11年の実刑判決を受けた。(共同)

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/415.html#c16
[原発・フッ素54] 柏崎刈羽再稼働の前に「福島への責任果たしたか」 新潟県検証委員長を務めた池内了氏が東電に問う「資格」(東京新聞) 蒲田の富士山
12. 秘密のアッコちゃん[410] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月02日 06:37:55 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-25]
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<主張>柏崎刈羽原発 政府主導で再稼働進めよ
社説
2024/9/2 5:00
https://www.sankei.com/article/20240902-ZOZDXS5QBRIYTBMWFVGMOTPXJE/
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を後押しするため、政府が原子力関係閣僚会議を開催する。
岸田文雄首相が脱炭素社会に向けた具体策を議論する
「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」
で表明した。
柏崎刈羽原発では、再稼働について新潟県の同意を得る道筋が見えていない。
岸田首相はGX会議で
「地元からの要望を踏まえ、事業者と政府が一体となって対応していかなければならない」
と述べた。
政府はこれまでも、新潟県が要望していた避難路の整備について費用の全額を国が負担する方針を伝えるなど再稼働を後押ししてきた。
更に政府が前面に出て再稼働を進める姿勢を示したことは評価できる。
東電と共に地元の要望を汲み上げ、再稼働を実現してほしい。
再稼働が進む西日本に対し、東日本では再稼働した原発はない。
東北電力女川原発2号機(宮城県)が11月頃の再稼働を予定しているが、電力の多くを東京湾や太平洋沿岸に集中する火力発電所に依存する。
だが、将来の発生が懸念される首都直下地震が起きれば、東日本の電力供給体制は多大な打撃を受ける。
南海トラフ巨大地震の影響も危惧される。
日本海側に立地する柏崎刈羽原発の再稼働は、こうした災害リスクを軽減するためにも重要だ。
東電は核物質防護を巡る失態が続き、令和3年4月に原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令となる是正措置命令を受けた。
柏崎刈羽原発では所員や協力企業のコミュニケーションの円滑化などの改善策を進めたことで、是正措置命令は2023年末に解除された。
これにより原発事業者としての適格性も認められたことになる。
新潟県の花角英世知事は再稼働の賛否を明らかにしていないが、エネルギー安全保障も考慮した総合的な判断を求めたい。
東電は地元の不安払拭に向け、引き続き緊張感をもって再稼働の準備を進めてほしい。
政府の
「GX基本方針」
では
「最大限活用する」
電源として原子力を掲げている。
資源に乏しい日本にとって、大量の電力を安定的に供給できる原発は欠かせない電源だ。
次期政権は今回の関係閣僚会議で協議した対応策を着実に実行し、再稼働を主導してもらいたい。

新潟・柏崎市の桜井市長、3選出馬を表明 柏崎刈羽原発の再稼働と再エネを両立
2024/8/31 13:09
https://www.sankei.com/article/20240831-A2TGUQAEYRL5LFYZXVYYX7PE5U/
任期満了に伴う新潟県柏崎市長選(11月10日告示、17日投開票)に、同市の桜井雅浩市長(62)は31日、3選を目指して無所属で立候補すると表明した。同市などに立地する東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を条件付きで容認する桜井氏が出馬表明したことで、再稼働反対派の動向が注目される。
桜井氏はこの日、市内で開かれた自身の後援会の会合に出席。
その中で3期目に挑戦することを明かし、
「原発と再生可能エネルギーを両立させ、国内の他の自治体に先駆けて市内にある製造業のカーボンニュートラル(脱炭素)を実現したい」
と語った。
また、原発と並ぶ大きな課題として経営危機に直面する市内の医療機関の維持を挙げ、
「市民が安心して医療サービスを受けられるよう守っていきたい」
と述べた。
桜井氏は、高校教諭をへて、平成3年から柏崎市議を4期14年務めた。
同原発の再稼働問題が争点になった28年の市長選で、新人同士の一騎打ちを制して初当選した。

新潟・花角英世知事、避難路整備などの要望進展に期待 柏崎原発の閣僚会議開催で
2024/8/29 12:20
https://www.sankei.com/article/20240829-ZCXVKUCVNVMTLK7PLKBCBCZ6R4/
新潟県の花角英世知事は29日の定例記者会見で、政府が東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を後押しするため、原子力関係閣僚会議を来週開くことについて、避難路整備などを求めた県の要望が前進することに期待感を示した。
「政府一体となって(要望を)真剣に受け止め、対応を検討していくという姿勢だ」
「前に進めばいい」
と述べた。
政府は会議のメンバーを拡大し、避難路整備や地域振興策などを協議する見通し。
花角氏は政府に、原発から半径30キロ圏外に向かう6方向の道路整備を国の負担で行うことなどを求めている。
「地域の不安払拭や避難の安全を確保するため、どこまで踏み込んで対応を考えるのか」
「それを県民がどう受け止めるのか見極めたい」
とし、
「要望の中には簡単にできるものとそうでないものがある」
「関係省庁で検討してもらいたい」
とした。
再稼働を巡っては地元同意が焦点となっているが、花角氏は態度を明らかにしていない。

柏崎刈羽原発の再稼働巡り県民投票を 新潟の住民ら署名活動へ 秋にも開始
2024/8/27 16:56
https://www.sankei.com/article/20240827-62P2RTZNUNMHJCWCOWKQRPA26I/
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発を巡り、同県の住民らが再稼働の是非を問う県民投票の実施を目指し、秋にも署名活動を始める調整に入った。
地方自治法に基づき、県民投票条例の制定を花角英世知事へ求める直接請求に必要な署名を集める方針。
複数の関係者が27日、明らかにした。
同原発7号機は4月、核燃料を装塡。
6月には全ての設備検査を終えた。
再稼働への地元同意を得たい国や東電に対し、花角氏は態度を明らかにしていない。
関係者は取材に
「県民投票を通じ、花角氏は県民の意思を確認すべきだ」
と語った。
地方自治法の規定に従えば、県内有権者数の50分の1以上の署名を集めると、条例制定を知事に直接請求できる。
新潟県選挙管理委員会によると、6月初旬時点で必要な署名数は県民約3万6550人分。

柏崎刈羽原発再稼働へ来週に閣僚会議開催 岸田首相が表明「地元理解得る」と強調
2024/8/27 16:11
https://www.sankei.com/article/20240827-VIFBCFNJNBMANNFCGZ7JDDU2EU/
岸田文雄首相は27日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を後押しするため、原子力関係閣僚会議を来週開くと表明した。
再稼働に必要な地元同意が焦点となっており
「地元の理解を得て再稼働を果たすためには、事業者と政府が一体となって対応していかなければならない」
と強調。
閣僚会議のメンバーを拡大する方針も明らかにした。
首相官邸で開催した脱炭素社会に向けた具体策を議論する
「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」
で述べた。
原子力関係閣僚会議は2023年4月以来となる。
現在は官房長官や経済産業相、環境相らで構成していることを念頭に
「再稼働に関する全ての閣僚が出席する形で対応策の具体化に向けて確認と指示を行う」
と語った。
事故時の避難道路の整備や地域振興策などを協議する見通しだ。
柏崎刈羽原発7号機は既に核燃料を装塡し、2024年6月には設備検査を全て終えた。
新潟県の花角英世知事は再稼働への態度を明らかにしていない。

東電の小早川社長、柏崎刈羽原発の廃炉計画を地元に表明 「2基再稼働後、2年以内」
2024/8/22 12:38
https://www.sankei.com/article/20240822-7GIIEGJEVNPRNAPZ73ARPH2YR4/
東京電力の小早川智明社長は22日、柏崎刈羽原発が立地する新潟県柏崎市で桜井雅浩市長と面会し、市長が同原発6、7号機の再稼働の条件として東電に求めていた
「1〜5号機の廃炉計画の明確化」
について、
「再稼働後、2年以内に廃炉を含む最適な電源構成の道筋を付ける」
と回答した。
これに対し、桜井市長は
「廃炉を含む最適な電源構成の道筋とは、廃炉計画の策定と同じ」
と指摘。
東電の回答を評価し、
「(東電から)再稼働への同意の要請が来たら、『分かりました(同意する)』と言える環境が整った」
と語った。
桜井市長は平成29年、同原発6、7号機を再稼働させる条件として、1〜5号機のうち1基以上の廃炉計画を作成するよう東電に要請。
東電は令和元年、
「再稼働後、5年以内に1〜5号機のうち1基以上について廃炉も想定したステップを踏む」
と回答した。
これに対し、桜井市長は、廃炉をより明確にした計画を求めていた。
また、桜井市長はこの日東電に対し、
「県内自治体による再生可能エネルギー事業に(資金的に)協力する基金を創設してほしい」
と要望した。

新潟・花角英世知事、「地元への経済的利益還元は再稼働議論の材料」柏崎刈羽原発問題で
2024/7/24 16:08
https://www.sankei.com/article/20240724-TOY4ITAQ6JLXFLQTZGMOELHTJQ/
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働問題に絡み、同県の花角英世知事は2024年7月24日の定例記者会見で、
「電源が立地する地元に経済的利益があるかどうかは再稼働議論の材料になる」
と述べ、電源立地交付金の対象地域の拡充や交付水準の見直しが必要との考えを改めて示した。
同原発で作られた電力は首都圏などに送られ、大都市の経済を支えている。
一方で、原子力災害時の避難への不安などは原発周辺の自治体が抱えることになり、知事は
「電力消費地が得る経済的利益は少なくとも新潟県に還元されるべきだ」
とした。
こうした思いは県民にもあるとして、
「地元に経済的利益があるかどうかは再稼働の(是非を判断する)議論の材料になる」
との考えを示した。
県は国に対し、原子力災害時に対応を求められる避難準備区域(原発から半径5〜30km圏)を電源立地交付金の対象に加えるなど制度の見直しを求めている。
2024年7月22日には、自民党新潟県連が斎藤健経済産業相と面会し、同原発の再稼働で県が企業誘致など経済的恩恵を受けられる取り組みの実施を求めた。

http://www.asyura2.com/22/genpatu54/msg/384.html#c12

[政治・選挙・NHK295] 「そこまで言って委員会NP」での発言を切り取り、「鈴木エイトは主張を変えた」…に反論する(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
20. 秘密のアッコちゃん[411] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月02日 07:08:40 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-24]
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反移民の独右派「AfD」、初の第1党の見通し 旧東独地域の2州議会選
2024/9/2 1:20
https://www.sankei.com/article/20240902-2FHCHL3UHJOCZPH6YAVI5RL2JA/
ドイツ東部の旧東独地域テューリンゲン、ザクセン両州で1日行われた州議会選は、公共放送が公表したテューリンゲン州の開票予測によると、移民や難民の排斥を掲げる右派
「ドイツのための選択肢(AfD)」
が州議会レベルで初めて第1党になる見通しだ。
8月29日公表の世論調査によると、AfDはテューリンゲン州で支持率トップの29%と大きくリードし、国政で保守野党のキリスト教民主同盟(CDU)が23%で続いていた。
ザクセン州はCDUが33%、AfDが30%で接戦となっていた。
ウクライナへの武器供与停止を訴える左派新党
「ザーラ・ワーゲンクネヒト同盟(BSW)」
が両州で2党を追う。
国政与党のショルツ首相の中道左派、社会民主党(SPD)は6〜7%、環境保護政党「緑の党」は4〜6%と低迷する。
9月22日には東部ブランデンブルク州でも州議会選があり、AfDが第1党になる可能性が高まっている。(共同)

<主張>英国の反移民暴動 日本も厳しい現実直視を
社説
2024/8/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20240831-DKC22ZGCHNKEDLMNGCPIQWBN3A/?167029
英国の各地で8月、児童殺傷事件に関する偽情報を発端とした反移民の暴動が吹き荒れた。
労働党のスターマー政権と治安当局は暴動に厳罰で臨む方針を打ち出し、1千人以上が逮捕された。
偽情報の流布と暴力は断じて許されず、スターマー政権の厳格な対処は妥当である。
同時に、移民の急激な流入が英社会に軋轢を生み、住民の反発が危険水域に達している事実からも目を背けるべきではない。
英中部リバプール近郊で先月、ダンス教室に通う児童らが刃物を持った男に襲われ、6〜9歳の女児3人が死亡した。
あるニュースサイトが、容疑者はイスラム教徒の不法移民だとの偽情報を伝え、これが極右勢力によって交流サイト(SNS)で拡散された。
実際に殺人容疑で逮捕されたのは英国生まれのアフリカ系少年だったが、偽情報に煽られる形で20都市以上に暴動が広がった。
偽情報では、容疑者は英仏海峡をボートで渡って入国し、亡命申請中だとされた。
このため暴徒はモスク(イスラム教礼拝所)や亡命申請者を収容するホテル、警察署などに放火や略奪を働いた。
ロシアが偽情報の拡散で暴動の拡大を助長した疑いも指摘されている。
そもそも暴力はあってはならないが、暴動の背景には、移民への反感が鬱積していたことが大きい。
英国への流入者数から流出者数を引いた移民純流入は、2022年は76万人で、23年は68万人を超えた。
保守党のスナク前政権は移民流入の抑制を公約の一つとした。
亡命希望者を東アフリカのルワンダに移送する計画も示したが宙に浮き、有効な手を打てなかった。
これは7月の総選挙で保守党が大敗する大きな要因となった。
急激な移民流入に悩むのはドイツやフランスも同じで、両国では反移民の政治勢力が台頭している。
独西部では23日、祭典会場が刃物を持った男に襲われ、3人が死亡した。
逮捕されたのはシリア国籍の移民で、主要野党がシリアなどからの移民受け入れ停止を求めている。
一連の事件から日本が汲み取るべき教訓は多い。
政府は外国人労働者の受け入れ態勢の見直しを進めているが、欧米諸国で起きている厳しい現実を直視すべきである。

リベラルなオランダが生んだ「極右」の躍進 元国連専門機関職員・谷本真由美
2024/1/7 8:00
https://www.sankei.com/article/20240107-XJCLETPQFRIX5AAIXAZ5GKB5LY/
2023年11月22日に投開票が行われたオランダ総選挙において、反移民を掲げる自由党が事前の予想を覆し下院第1党となった。
多くのメディアはこの政党を
「極右」
と呼ぶ。
「オランダのトランプ」
と呼ばれる党首のウィルダース氏が2006年に結党した同党が、最も強調するのは
「反イスラム」
「反欧州連合(EU)」
である。
ウィルダース氏のX(旧ツイッター)の投稿を見ると、
「民主主義や表現の自由、男女平等などオランダの価値観に反対するメッセージを撒き散らすモスクは解体」
「オランダの価値観に反するイスラム教徒はオランダから出ていけ」
「オランダの全ての学校とメディアでムハンマドの漫画(風刺画)を掲げる」
と、かなり強烈な反イスラムのメッセージを掲げている。
オランダはEUにおいて最も過激なリベラル政策を打ち出してきた国だ。
EU加盟国の中では小国のため、過激さで他国との違いを出してきた。
そんなリベラルなオランダ人がなぜ自由党を選んだのか。
理由は難民問題だ。
今EUでは難民の数が多いため、各国で難民を押し付け合っている。
EUの
「ダブリン条約」
では、難民は到着した最初の加盟国で審査を受けることになっているが、ベルギーやドイツは自国に到着した難民をオランダに送り付けている。
難民には政府が宿舎や生活費を保障しなければならない。
難民認定が下りれば家族を呼び寄せるので、その生活も考えなければならない。
オランダ政府によれば、2023年の難民申請者は7万人を超える見込みだが、九州ほどの面積で人口が日本の7分の1の小国には大変な財政負担だ。
日本なら年50万人の難民が来る計算で、その負担の重さに不満を持った有権者が反移民、反イスラムを掲げる自由党を選択したのである。
欧州はどこも財政難で福祉はカットだ。
日本と同じく少子高齢化で重い医療費や福祉コストに悩む。
給料や年金は上がらないのに、インフレで光熱費は数年前の倍以上。
一般家庭で月10万円近く払う場合もある。
生活苦の中での移民受け入れの負担は、オランダのみなららずスウェーデンやイタリア、フランス、スペイン、ドイツなど、元々リベラルが強かった国も含め、欧州全体で反移民政党支持が広がる理由となっている。
日本では現在、岸田文雄政権が
「共生」
「多様性」
の名の下に非熟練労働者も含めた外国人が定住しやすい仕組みを作り、実質的な移民政策を進めようとしている。
リベラルからすると多様性は良い側面もあるだろうが、行き過ぎた政策は却ってオランダのように危険な反動を生じさせることになるのではないだろうか。

緯度経度
移民が変えた「欧州の理想」 三井美奈
2024/1/5 9:00
https://www.sankei.com/article/20240105-3WCTPDXVQVNK7A3GL2U7Z2S6C4/
筆者は2023年秋、パリ勤務から約6年ぶりに帰国した。
外国人が増えたと実感すると同時に、移民を巡る緊張がないことに驚いた。
英調査会社の番付で、パリは2023年
「世界一魅力的な都市」
に選ばれた。
だが、華やかな街の裏には不法移民のテントがある。
長く住んでいても、ジャージー姿の黒人に
「たばこを買って」
と近寄られると、鞄を抱いて身をかわしてしまう。
この年末、ある西欧の駐日大使と話したとき、彼は
「日本は移民を少しずつ入れているから摩擦がない。それが良いのでしょう」
と言った。
「私たちの失敗は短期間で大勢の移民を入れたことです。もう寛容ではいられなくなった」
と苦い笑顔を見せた。
「それなら、国境を閉めればいいではないか」
と思うだろう。
そう簡単にいかないのが西欧だ。
人権尊重を掲げ、不法移民にも手荒なことはできない。
国際法は、難民申請する人を追い返してはならないと定める。
欧州連合(EU)の法により、親の付き添いがない子供は保護義務があるから、10代の移民が急増する。
後で家族が移住しやすくなる。
フランスでは、13歳以下の子供は国外退去の対象とならない。
欧州は今、自分たちが作った仕組みにがんじがらめになっている。
不法移民を国外追放しようとしても、人権団体や弁護士の支援で法廷闘争に持ち込まれると、なかなか実行できない。
仏政府によると、20回訴えを繰り返す人もいる。
国外退去の対象者のうち、実現したのは全体の7%にとどまる。
そこでマクロン仏大統領は2023年末、移民法案を国会で可決させた。
受け入れ数に上限を設け、外国人犯罪者の追放を迅速化する。
無職の外国人が育児や住居手当を受ける場合、
「5年間の滞在歴」
を条件にした。
厳しい姿勢の一方で、法案は移民労働者の人手不足を解消するため、国内に3年以上いる不法移民に滞在許可を出す。
労働力として役立つ移民なら大歓迎というわけだ。
仏経団連会長は
「2050年までに390万人の外国人が必要」
と訴えた。
左派の野党は法案に反対した。
国民優先で移民と格差を設けるのは、
「全ての人間は人種や宗教の差なしに神聖な権利を持つ」
と定める憲法の前文に反すると主張する。
法案採決の議場では、議員が「自由」「平等」「友愛」と書いた紙を掲げて抗議した。
18世紀のフランス革命以来、共和国が掲げる理念だ。
北アフリカ系移民や2世、3世は現在、左派の主要な票田だという事情もある。
法案は中道右派野党が支持した。
マクロン氏の与党では左派系59人が造反し、際どい勝利だった。
それでも、世論調査では7割が法案可決を歓迎した。
国民の本音は、
「理念」
より
「移民に厳しくせよ」
だった。
移民流入への国民の不安に応えつつ、必要な人材は大量に獲りたい。
ご都合主義はフランスだけではない。
イタリアは2023年、地中海からの移民流入で緊急事態を宣言した。
一方で観光や農業労働者として、年間13万人以上をEU域外から招く計画を発表した。
ドイツも規制を強めながら、人材獲得に熱を上げる。
ショルツ首相は
「国には受け入れたい人を決める権利がある」
と言った。
少子高齢化が進むEUでは、2050年までに4000万人の雇用が不足するという推計もある。
日本政府は2023年、人手不足の対策として、外国人労働者の在留資格を広げることを決めた。
欧州を教訓に、移民を巡る議論を始める時が来ている。

厳格化する欧米の移民政策 大量流入の欧州は悲鳴、米国は大統領選視野に方針転換
2024/1/3 11:20
https://www.sankei.com/article/20240103-ZC3BJM3SFNAADP7DZYPUISDF3M/
欧米の主要国が移民・難民への対応を厳格化させている。
不法移民らが大量に流入する事態に悲鳴を上げる欧州連合(EU)は2023年末、新制度案で大筋合意。
移民対策で寛容な姿勢が批判されてきた米民主党政権も2024年秋の大統領選を控え、流入抑制へと舵を切った。
■「衝撃波」耐えられず
「歴史的な日だ」。
欧州議会のメツォラ議長は2023年12月20日、EUの主要機関が大筋合意した新案に満足の表情を浮かべた。
同案では、入国者の国境審査が厳格化される他、亡命資格がないと確認されれば迅速に強制送還される。
EUは2024年6月までの発効を目指す。
新案導入の背景には、地中海を船で渡る人々が2023年夏、EU域内に大量に押し寄せたことなどがある。
到着地の1つ、イタリア南部の島の市長は
「人々が押し寄せる『衝撃波』には耐えられない」
と声を上げた。
EUの欧州国境・沿岸警備機関(FRONTEX)によると、2023年1〜11月の不法入国摘発者は前年1年間を17%も上回る。
■仏で「死の口づけ」
欧州各国では、2024年6月までのEU共通制度案成立を待たず、独自案を相次ぎ示しつつある。
フランスでは2023年12月19日、新移民法が成立した。
法案は当初、野党の左右両派の反対で棚上げされていたが、極右「国民連合」の賛成を得て修正案が辛うじて成立。
仏ルモンド紙が
「(極右の)死の口づけ」
で可決されたと評すほど厳しい内容だ。
同国では従来、外国人の親のもと生まれた子供は自動的に仏国籍となる出生地主義を採用していたが、今後は16〜18歳時に申請する必要がある。
外国人労働者が社会保障を受ける条件も厳しくなる。
ドイツも2023年10月、不法移民の送還を容易にする法案を閣議決定した。
国境警備も強化する。
手厚い社会保障がゆりかごから墓場まで≠ニ評されるスウェーデンも翌2023年11月、移民の強制退去要件の導入を検討すると発表した。
▽薬物乱用▽犯罪組織関与▽国家の価値観を脅かす思想表明ーなどが要件。
移民相は
「社会統合には品行方正さが必要」
と強調した。
隣国フィンランドも2023年11月末、ロシアとの国境(約1300km)経由で中東などから流入する事態を警戒し、全8検問所を一時閉鎖した。
■米でも一段と逆風
4年前の2020年にEUを離脱した英国は、なりふり構わぬ対策を講じている。
不法入国者をアフリカ・ルワンダに強制移送する計画を巡り、最高裁は2023年11月、欧州人権条約に基づく英国内の人権法に違反すると判断。
これに対し英政府は2023年12月、計画続行のための緊急法案を策定、押し切る構えだ。
米国では、バイデン大統領が2023年5月、亡命申請手続きの厳格化を柱とする規制策を発表した。
バイデン大統領は移民問題で強硬姿勢を見せるトランプ前大統領を批判したが、不法移民急増への危機感が国内で高まる中、大統領選を控え方針転換を余儀なくされた形だ。

「北欧の優等生」スウェーデンが一転、犯罪大国に 移民ギャングが暗躍
2023/12/15 12:45
https://www.sankei.com/article/20231215-5NSQ656M5ZJBFPV2QKG322M46E/
欧州連合(EU)で最も危険な国はどこか。
スウェーデンだと聞くと、
「まさか」
と思う人が多いだろう。
だが、近年は麻薬や銃密輸を巡るギャング同士の抗争が激しさを増す。
2023年は11月末までに、銃撃・爆破事件が合計約490件以上。
クリステション首相は
「移民統合の失敗が、こんな事態を招いた」
と訴え、取り締まりのために軍の動員も辞さない構えを示している。
ギャング団の親玉として悪名高いのは、
「クルドの狐」
と呼ばれるラワ・マジド容疑者(37)。
クルド人の両親を持ち、首都ストックホルムの北にある古都ウプサラの移民街で育った。
ウプサラはギャング抗争の舞台となっており、2023年秋には爆破事件の巻き添えになって女性が死亡。
近郊で200kgの爆薬が押収された。
マジド容疑者は5年前の2018年に逃亡し、国外から組織を操っているとされる。
スウェーデンでは2022年、銃犯罪で63人がが死亡。
英紙フィナンシャル・タイムズによると、2020年、人口100万人当たりの銃撃による死者数はEU最多だった。
多くはギャングの報復合戦によるもので、一般市民も巻き添えになった。
当局は
「12〜15歳が犯罪集団に引き寄せられている」
と警告。
英語やクルド語、ソマリ語など9カ国語の冊子を配布し、移民社会の親たちに
「子供の動向に注意を」
と呼び掛けた。
治安悪化の背景について、ウプサラ大のゴラン・アダムソン准教授は
「移民流入が犯罪を急増させたのは明らかなのに、歴代政権は多文化共生の理想に捉われ、現実に対処しなかった」
と指摘する。
スウェーデンは伝統的に難民の受け入れに寛容で、1990年以降、バルカン半島や中東で紛争が続くと大勢流入した。
その結果、外国生まれ、あるいは両親が外国出身の住民が全人口1000万人のうち2割を占めるようになった。
移民たちは集まって住み、都市や郊外に白人が容易には入れない
「別世界」
ができた。
2021年には、外国人の両親を持つ移民2世のうち犯罪容疑者の割合は両親ともスウェーデン人の子の約3倍という公式統計が出た。
国会で問題になると、政府は
「所得や教育の影響もある」
とし、社会の分断に触れようとしなかった。
2022年春には極右集会にイスラム教徒が抗議運動を起こし、暴動に発展。
警官約100人が負傷した。
アンデション首相(当時)は
「我々は国内に『二重社会』を作ってしまった」
と述べ、ようやく移民政策の失敗を認めた。

ハマスの残虐を祝う人々と「共生」できるか イスラム思想研究者・飯山陽
2023/11/5 8:00
https://www.sankei.com/article/20231105-NH7BQCB3DZMVBHWYLQ3BYXXJCY/
イスラム原理主義組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに対する大規模な無差別テロ攻撃を開始し、イスラエル側に多数の死傷者が出たことが報じられると、西側諸国の主要都市で奇妙な現象が確認された。
パレスチナの旗や過激組織「イスラム国」(IS)の旗を掲げる人々が数千人規模で街頭に繰り出しハマスの作戦成功を祝ったのだ。
ロンドンのイスラエル大使館前には5000人以上が集まり一部は暴徒化した。
パリでは数千人が警官隊と衝突、仏政府はパレスチナを支持するデモを禁じた。
ベルリンや米ニューヨーク、カナダのトロントなどでも同様の光景が見られた。
ハマスは非武装の民間人を急襲し、赤ちゃんを惨殺し、妊婦の腹部を切り裂いて胎児を引きずり出し、若い女性をレイプして殺し、シェルターに逃げた家族を生きたまま焼いた。
これを
「祝う」
という感覚は日本の常識とは相容れない。
これは偏に価値観の違いに由来する。
ハマスはこのテロを神の名の下のジハードと呼ぶ。
イスラエルに占領された土地を奪還し、抑圧されたパレスチナ住民を解放するための正義の戦いというわけだ。
ハマスはパレスチナの大義によってあらゆる残虐行為を正当化する。
ハマスの蛮行を祝う人々はこの価値観を彼らと共有していると考えられる。
移民を受け入れるということは、彼ら1人1人が持つ文化や宗教、価値観を受け入れることを意味する。
彼らが他者に抱く憎悪や、彼らの紛争に関わる価値観を受け入れることも意味する。
欧米の例では、彼らが受け入れる国の価値観に順応してその国の国民になる代わりに、自分たちの強固なコミュニティーを形成し自身の価値観をむしろ強化することも多い。
西側諸国の言論の自由を享受した彼らは、街頭に集まりハマスのテロ成功を堂々と祝福することもできる。
これが多文化共生の現実だ。
文化も宗教も価値観も全く異なる人々を多く受け入れると、道義的に許されないはずの行為が多様性の名の下に許容されることになる。
多様性支持者は彼ら独自の文化を尊重せよと主張し、それを批判する者に差別のレッテルを貼る。
多文化共生を推進する日本政府は、
「テロ成功を街頭で祝うなど我が国では許されない」
とはっきり言えるだろうか。
その決意がないまま、岸田文雄政権の既定路線通りに特定技能2号の資格で外国人労働者を大量に受け入れれば、日本も早晩、欧米諸国のようになるだろう。
日本人の持つ道徳心や思いやりは踏みにじられ、それらがあるからこそ維持されてきた平穏な暮らしや治安、秩序ある美しい街並みは破壊される。
選択権は我々にあるはずだ。

イタリア発 移民政策が招いた惨状
移民政策で崩壊する国家と社会ーイタリアからの最終警告に耳を傾けよ
WiLL2023年9月号 イタリア在住・ブロガー・コラムニスト・実業家 ヴィズマーラ恵子
■「対岸の火事」ではない
欧州が直面している
「移民政策の失敗」
を目の当たりにしても、日本は移民を受け入れ続けるのでしょうか。
2023年6月27日、フランスのパリ郊外で交通検問中の警察官が車の停止命令に応じなかった17歳のアルジェリア系青年を射殺、6000人を超えるイスラム移民たちが暴徒と化して大暴動を起こしたことが世界中で報道されました。
パリでは一夜にして1500件を超える火災が発生し、建物や商店は破壊と略奪の惨状となった。
3日後には沈静化したものの、車やバスは2000台以上も放火され、破損や炎上した建物は500棟を超えました。
フランスの”地獄絵図”は
「特定技能2号」(在留期間がなく家族の帯同が可能)
の対象を広げるなど、
「大移民政策」
に舵を切る日本でも近い将来、起こり得ることです。
2023年7月4日の夜、埼玉県川口市で100人近い外国人が集まって乱闘騒ぎが起き、複数の逮捕者が出ました。
クルド人グループが複数台の車で別のクルド人グループを追い回して1人を切りつけ、切られたクルド人が運ばれた市内の病院に大勢の外国人が集まって抗争に発展したのです。
2023年6月25日にも、トルコ大使館(渋谷区)近くに500人以上のトルコ人とクルド人が集まって対立し、警察も巻き込まれる乱闘で、機動隊が出動する事態になりました。
日本がいつまでも平和で安全な国だと思ったら大間違いです。
欧州では、労働者不足を解消するために大量の移民を受け入れた結果、財政負担の増加や治安の悪化など、移民が深刻な社会問題となっています。
スウェーデンでは移民が人口の20%を占めており、労働移住や家族の呼び寄せで移民が急増。
寛容な社会の限界に達し、国家の形が崩壊しているのです。
それは私が住んでいるイタリアも同じです。
現在、EU諸国には毎日大量の移民が流れ込んでいます。
その多くは密航により上陸した不法入国者で、北アフリカから中央地中海ルートを通り、イタリア最南端の島ランペドゥーザ島に到着してEU諸国に散らばっていく。
イタリア内務省のデータ(2023年7月12日現在)によれば、現在イタリアに向かう移民の出発地となった最大国はチュニジア(57%)で、密入国の斡旋業者が移民から高額な船代を巻き上げ、どんどん移民を送り込んでいます。
イタリアまでは113km、距離にして福岡県と韓国・釜山の半分の距離なので手漕ぎボートやゴムボート、セーリングでも簡単に辿り着ける。
少し前までは毎日400人ほどでしたが、最近は毎日700人から多い時は2000人近い移民がイタリアに押し寄せてきます。
既に2023年は7万2000人以上の移民がイタリアに上陸しており、もはや制御不能です。
不法入国者たちは難民申請をするつもりもないので、船を降りると拘束される前に逃げようと浜辺を駆け抜け、森の中へと逃げて速攻で散らばります。
逮捕されるとホットスポット(日本における入管施設)に収容されるので、中には逆に難民申請が通り易い未成年を装うため、身元がバレないようにパスポートを破る人もいる。
そのため密入国者の数は把握出来ていません。
テロリストやスパイが紛れ込んでいる可能性もありますし、最近イタリアで再び流行り始めているコレラ菌の感染者が含まれているかもしれないと、憂慮すべき事柄もあります。
彼ら自身が生物兵器となってイタリアの街へ繰り出し、細菌を撒き散らす。
もはや移民を受け入れるかどうか、難民申請以前の問題で、恐怖でしかありません。
■秩序が失われてイタリア
移民を受け入れた結果、イタリアは景観も治安も悪化の一途を辿っています。
私が住むミラノの中央駅前の広場も、アフリカ系の移民がテントや寝袋を所狭しと並べ住み着いており、街の景観を損ねています。
2015年のミラノ万博に合わせて
「街を明るく安全にしよう」
と再開発や整備が行われたので、10年前は何人か目に付く程度でした。
ところが万博が終わると徐々に増え、コロナ禍のロックダウンで再度減少したものの、コロナ禍が明けてその数が近年は急激に増え、ピークを迎えています。
移民はやりたい放題です。
ピサでは北アフリカ系の不法移民が深夜、レストランのガラス瓶や椅子、テーブルを投げ合い、外席の備品を破壊して暴れています。
フィレンツェでも路上駐車している車を不法移民が破壊している。
ミラノでは、2023年3月に街を歩く人を次々に刺す無差別殺傷事件がありました(被害者は9人)。
移民は仕事もなければ、住む所もなく、やることも失う物もありません。
しかし、お腹は空いているので市民を襲ったり、破壊行為や略奪に走る。
駅から出てきた人は突然刺されたため抵抗もできず、携帯電話や金品を盗まれ、女性はその場で暴力を振るわれました。
最も被害が大きいのは強盗事件です。
ミラノでは、ミラノ中央駅で、フランスに向かおうと早朝の始発電車を待っていた女性が、駅前の広場で屯している不法移民から、駅構内やエレベーター内や移民の暮らしているテントの中で何度も暴行を受け、1日中強姦されました。
2023年3月、立て続けに、観光地スフォルツゥェスコ城の前にある広場でも学生が強姦されており、イタリアでは
「こんなことがあってはならない」
と大騒ぎになっています。
ナポリ駅前でも、毎月のように未成年の女性がかなりの数、強姦されていますし、最近は夜勤終わりの女性警官でさえ、移民による強姦に遭う事件が発生しています。
性的暴行だけでなく、麻薬の製造、所持、売買、また強盗や窃盗も多発しています。
これがイタリアの現状です。
また殺人以外の罪では、ほとんど1年未満で釈放されてしまうことも大問題です。
それにイタリアでは極刑が無期懲役なので、刑務所がパンク状態になっています。
そのため自宅軟禁などで済む場合が多く、入所できない犯罪者が街には解き放たれて犯罪を繰り返し、どんどん被害が広がっています。
それに民族同士の闘争も危険です。
ミラノでは2023年6月19日、50人以上の東欧州出身のロマ民族同士が割れたガラス瓶と棒を武器にした大乱闘が起こりました。
アフリカ系の不法移民も小さな民族同士で大勢集まり決闘を始めるので、白昼堂々、公園で薙刀など伝統武器を振り回していることもある。
物騒極まりない状況です。
移民の受け入れに賛成している日本の方々は、こうした現実を知っているのでしょうか。
最近、日本でも外国人による犯罪や日本人との衝突が目に付くようになっています。
ツイッターではコンビニ前でたむろして
「日本人と結婚すれば永久に日本に住める」
と日本人女性に声を掛けたり、学習塾の前で夜遅くまで勉強する女子高生が出てくるのを待つ外国人がいるなどの情報もあります。
治安が悪化する日本を見て、イタリアにいる私が危機感を覚えている。
何か事が起こってからでは遅いのです。
■日本の難民制度は甘過ぎる
ただイタリアは移民の玄関口になっているはいるものの、難民の認定率はそれほど高くありません。
EU諸国で最も認定率が高い(移民を受け入れている)のはドイツで、イタリアはドイツ、フランス、スペインに次いで4番目です。
2022年は1万865人の外国人が難民申請を行っており、認定を受けたのはたったの12%。
イタリアでは左派的なコンテ前政権が移民
「寛容」
政策を進めた結果、総人口の8.7%が移民になりました。
フランスのように移民のための保護区を設けようとし、そこで暮らせることを夢見て、移民はイタリアを命懸けで目指してきた。
そうした左派政権の移民政策に対する不満から、2022年10月に右派的なメローニ政権が誕生。
移民の受け入れ反対を主張し続けた結果、世論が動き、イタリア国民の民意が歴史的な政権交代劇を生んだのです。
保護地区を撤廃、
「ここに来ても無駄だ」
と移民に知らせることになった。
また2018年にサルビーニ副首相が提唱した
「人道的理由」
による難民の滞在許可を廃止する通称
「サルビーニ法」
が施行され、戦争や政治的迫害以外の理由による難民に、居住許可や身分証明書の発行が不可能になりました。
イタリア国民は確実に移民反対へと動いています。
だからこそ、世界4位の移民大国と言われる日本の移民の現実を知り、あまりの深刻さに驚いています。
元警視庁刑事・坂東忠信さんの記事によれば、200万人以上もいる在留外国人のうち、6万6759人が不法在留者。
平均で年間に1万7000人近くに強制送還命令が出されているものの、うち3300人が送還忌避者だとか。
しかも日本の法律では申請回数や理由を問わず、重大犯罪をした場合でも退去させられず、難民に該当しない外国人や日本で罪を犯した外国人が難民申請をし、不法在留者の60%が強制送還を回避しているとか。
しかも送還忌避者のうち、994人が有罪判決を受けていると言います。
どれもイタリアでは考えられないことです。
イタリアの場合、EU圏内の難民の受け入れに関する規則として
「ダブリン規制」
があります。
EU圏内で難民としての国際保護を求める場合、最初に到着したEU加盟国で申請を行い、審査が実施される。
そのためランペドゥーザ島に到着した時点で、大半の不法移民がイタリアで難民申請をします。
ところが、申請は1つの国によってのみ審査されるので、1度却下されると他国で申請することはできません。
イタリアで難民申請が却下された場合、他のEU諸国で申請することは許されず、ドイツやフランスに逃げても、イタリアに連れ戻され、強制送還の対象になります。
また再度申請をすることは認められないので、日本のように強姦致傷や殺人を犯した不法在留者が出所後に難民申請を繰り返し、強制送還を忌避して暮らし続けることも起こりません。
犯罪者は難民として認められない以前に申請も許されず、強制送還です。
それも、僅か5日で強制送還が行われる。
また強制退去が行えない理由として、日本では自国民の受け取りを拒否する国の存在があると言い訳をしていますが、イタリアは送還費を負担してまで強制送還の対象者を全員送り返している(送還費は500万ユーロ=約7億3600万円)。
EU圏内で一旦強制送還になると、5年間はEU諸国に再入国が許されません。
たとえ騙そうとしても、EU内で国際保護の手続きを行った人は身元確認が行われ、生年月日、出身国を確認し、顔写真と指紋を取られます。
また、
「ユーロダック」
というEU共通のデータベースシステムに情報が登録されるので身元を誤魔化すことはできないし、不法移民や犯罪者に
「2回も3回も申請のチャンスを与える必要はない」
というのがEUをはじめとする世界の常識なのです。
■「難民=可哀相」ではない
2023年4月にイタリア政府は緊急事態宣言を出し、不法移民の本国への強制送還を迅速化しただけでなく、移民の身分証明書の認定速度を上げる法整備を次々に行いました。
現在、イタリアでの難民申請には無犯罪証明書が必要ですし、もし法的案件で係争中の場合、申請は取り消されます。
滞在許可証(在留許可)も更新できません。
それに更新には、正規の移民でもイタリア語の語学試験に合格し、その証明書が必須書類になります。
免除されるのは配偶者がイタリア国籍のイタリア人である場合ですが、それも法律が強化され、在住20年の私も語学試験を受けるように移民局警察署に言われたことがある。
最低年収を上回っていなければなりませんし、年収証明書も提出の上、家の広さを表す計測面図を提出させられる。
またイタリアも産業スパイが多いので、警察はスパイ対策やテロ対策として申請した住所まで抜き打ちで訪問し、家の中を見て回ります。
特に中国人は1部屋に何人も住んでいるケースや偽装結婚も多いので、人が住む場所が適切な広さか、偽装結婚ではないか、他に不法移民を滞在させ共同生活するなど隠蔽していないか、そして申請者本人の髪と目の色、身長まで確認しにきます。
滞在許可証を得るにも、日本以上に難しいものがあります。
イタリアは日本と異なり単一通貨を持たず、人口も6000万人と約半分。
低賃金で日本より経済レベルも低い、どれだけ頑張ってもEUがなければ存在できないような国です。
だからこそ、自分たちで国を守らなければ侵略されてしまうのです。
日本人のおもてなし精神や一期一会の文化は素晴らしいのですが、
「難民=可哀相な人=保護しろ」
と安直に憐れむのは間違いです。
どれだけ綺麗な言葉を並べても、礼儀や敬意、謙虚さが皆無の恩を仇で返すような”蛮族”とはどうやっても共存できない。
その事実を周知しなければなりません。
特に
「人権がー」
「外国人差別だー」
と声高に叫ぶ人たち、そして、不法滞在者に欺瞞的な悪知恵を付けて唆す偽善支援者たちには、侵略者たちに
「義理人情が通じない」
ことを、念頭に置く必要があると感じます。
だからこそ、不法滞在者は日本も即時強制送還するべきですし、難民に当たらない外国人には
「自費でお帰り下さい」
と言えばいい。
こうした発言は国際的には
「外国人差別」
にも
「人権侵害」
にも当たらない、当然の意見です。
入管施設で亡くなったウィシュマ・サンダマリ氏も同居人からの暴力は不幸でしたが、だからといって難民には該当しません。
「可哀相だから受けれ入れてやれ」
と主張し、権利だけを主張して義務を果たさない外国人に、三食寝床付きの施設を利用させる必要はどこにもない。
日本人と外国人、どちらが大切なのかをよく考えて、国際ルールに従うべきです。
2023年5月9日、送還忌避者の長期収容解消を目的に、入管難民法が改正され、難民申請を原則2回に制限し、3回目の申請以降は
「相当の理由」
を示さなければ強制送還できるようになりました。
少しは改善されたでしょうが、まだまだ日本は法整備が必要です。
■日本が崩壊する日
よく人間は
「健康第一」
と言いますが、国にとっての健康とは
「治安」
です。
安心、安全、秩序が保たれているからこそ、国家が健康であり続けられる。
日本の治安の良さは世界でダントツの定評があります。
女性が夜1人で歩くことができる。
落とした財布がそのまま返ってくる、お金の入った機械(自動販売機)が24時間路上に設置されている・・・イタリア人もビックリで、海外ではあり得ないことばかりです。
どれも日本人のモラルの高さ、誠実さ、良心、思いやり、協調性・・・国民の高い良識で治安が守られています。
安全や安心はどれだけお金を出しても買うことの出来ない何物にも代え難いものです。
遠い昔から日本人が積み上げてきたからこそ為せるものですから、それを経済のためや労働者不足の解消のためという刹那的(後先を考えず、今この瞬間だけを充実させて生きようとする様。特に、一時的な享楽に耽る様)な理由で外国人を招き入れ、崩壊を自ら招くのは愚かな行為です。
日本には
「郷に入っては郷に従え」
という言葉がありますが、不法在留者には何を言っても聞き入れてはくれません。
イタリアの不法滞在者・不法移民たちの多くはイタリアの文化や社会に適合しようともしないし、受け入れてもらっていることに対する感謝も配慮もない。
彼らに常識やモラルを説いても通用しません。
社会の治安が崩壊するのは一瞬なので、取り返しがつかなくなる前に、日本人は危機感を持って、欧州の失敗から学ぶべきではないかと外から見ていて強く感じます。
大事なものは何か。
もう1回見直さなければ、日本という国家が崩壊する日は遠くないかもしれません。

日本も自死するか…移民推進論が隠す真実 飯山陽
2023/8/22 6:00
https://www.sankei.com/article/20230822-766I536LZJNUNIMOPRMKIVSL3A/
「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」
「アラブ首長国連邦は人口1000万ですが、自分の国の国民は100万しかいない。900万人の外国人と共生している国です」
満面の笑みを湛えてこう語ったのは岸田文雄総理だ。
2023年7月22日、政策提言組織
「令和臨調」
発足1周年で開催された対話集会でのことである。
日本は今、大移民時代を迎えようとしている。
政府は2023年6月、外国人労働者の永住に繋がる在留資格
「特定技能2号」
について、対象を2分野から11分野に広げると閣議決定した。
移民受け入れ加速へと舵を切ったのは間違いない。
政府は難民認定や避難民受け入れも進めている。
2023年7月にはアフガニスタン人114人を難民に認定、在留スーダン人にも就労可能な
「特定活動」
の在留資格を認めると決定、2023年8月には在留資格のない子供140人程度に在留特別許可を出すと発表した。
総務省が2023年7月26日に発表した人口動態調査によると、全都道府県で日本人の人口が減少する一方、外国人の人口は過去最多の299万人に達した。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では2067年には総人口の10.2%が外国人になる。
政府が移民・難民の受け入れを推進し規制緩和を続ける現状を鑑みれば、人口の1割を外国人が占める日はより早くやってくる可能性が高い。
経団連の十倉雅和会長が特定技能2号の対象分野拡大について、
「少子化の影響で生産人口が減る中で、非常に歓迎すべきことだ」
と述べたように、移民について経済界や政府、メディア、「専門家」らが唱えるのは専ら、高齢化で人手不足に悩む日本には、経済や福祉維持のために外国人労働者が必要不可欠だという
「移民こそ解決」
論である。
しかしそれは正しいのか。
そして我々は果たして、大量の移民を受け入れれば日本社会が抜本的に変化するという現実を受け入れる覚悟はできているのだろうか。
■労働力不足は解決しない 治安が悪化・・・欧州の失敗
懸念は多い。
第1に、大量の移民を受け入れたとしても高齢化や人手不足は解決しない。
2001年に国連が発表した移民に関する研究は、移民は人口減少の緩和には役立つが、人口の高齢化を相殺し、高齢になった移民も含めた扶養率を維持するにはあり得ないほど大量の移民が必要であり、非現実的だと結論付けている。
また米国のシンクタンク
「世界開発センター」(CGD)
は、毎年数百万人の移民を受け入れているEU(欧州連合)では2050年までに4000万人の労働力が不足すると推定している。
CGDは移民こそ解決だと提案するが、人手不足を理由とした移民受け入れに終わりはない。
第2に、移民受け入れは国家や国民の経済的負担を増やす可能性がある。
2022年5月にドイツ連邦雇用庁が公開したデータによると、2015年から2016年の難民危機の間にドイツ入りした難民認定希望者約180万人のおよそ半数が
「社会福祉給付金(ハルツW)」
で生活している。
180万人のうち67万人(37.2%)は無職であり、46万人(25.6%)は雇用されているものの、約半数は単純労働に従事し低賃金のため社会福祉給付金(ハルツW)の給付を受けているという。
外国人に対する社会福祉給付金(ハルツW)額は2007年以来倍増し、2020年には130億ユーロ(約2兆円)に達している。
2021年のデンマーク財務省の報告書によると、デンマークで非西洋系移民とその子孫のためにかかったコストは2018年に310億デンマーククローネ(約6500億円)に達し、うち約半数を占めるMENAPT諸国(中東、北アフリカ、パキスタン、トルコ)出身の移民にかかったコストがその約8割を占めている。
フランス対外治安総局(DGSE)元局長のピエール・ブロシャン氏はマクロ経済の視点から、第3諸国からやってくる労働スキルの低い移民を受け入れたとしても、利益を得るのは
「移民本人」
と低賃金労働者を確保できる
「雇用主」
だけであり、
「国家と国民」
は損をすると主張する。
移民は賃金、1人当たりの生産性、GDP(国内総生産)、投資や雇用率に下方圧力をかけ、その一方で失業率には上昇圧力がかかるからだ。
第3に、大量の移民を受け入れれば人口動態が大きく変化する。
フランス国立統計経済研究所(INSEE)が2023年3月に発表したデータによると、フランスの総人口6760万人のうち10.3%を移民1世、10.9%を移民2世、10.2%を移民3世が占める。
フランスでは移民系が既に3分の1を占めているのだ。
またINSEEによると、2019年にフランスで生まれた新生児の21.5%にアラブ・イスラム系の名前が付けられており、その割合は1969年の2.6%から急増している。
イスラム教徒の子はイスラム教の教義だ。
フランスは徐々に、そして確実に、キリスト教徒の国ではなくなりつつある。
第4に、移民系人口の増加は社会の変質、分断をもたらす可能性がある。
2020年にフランスで実施された世論調査では、25歳以下のフランス人イスラム教徒の74%がフランス法よりイスラム法を優先すると回答した。
この割合は25歳から34歳では42%、35歳以上では25%となっている。
イスラム法の規定は男女平等や自由、権利など多くの点においてフランスの法や価値観と矛盾する。
フランスで生まれたフランス人である若い世代ほどイスラム的価値観を絶対視する傾向があるという現実は、移民も世代を経れば同化するだろうという楽観を裏切る。
第5に、移民増加は治安悪化に繋がる可能性がある。
受け入れ国の法や文化、習慣を重んじる移民がいるのは言うまでもないが、受け入れ国の国民と異なる価値観や倫理観、法意識は犯罪に結び付くことがある。
既に多数の移民を受け入れた欧州には、外国人による犯罪が社会問題となっている国が多くある。
オーストリア司法当局によると、2023年3月時点で受刑者の51%を外国人が占めていた。
スイス連邦統計局によると2017年時点で受刑者の72%を外国人が占めており、外国人の収監率はスイス人の7倍以上だった。
イタリア刑務所管理局によると2021年時点で受刑者の32%を外国人が占めており、外国人の割合が78%に達する刑務所も存在した。
デンマークのフレデリクセン首相は2020年に、1997年生まれの非西洋的背景を持つ若者の5人に1人が21歳になるまでに犯罪歴があることについて
「明らかに多過ぎる」
と指摘し、
「過去の移民政策は間違いだった」
と認め、
「移民政策の厳格化」

「警察により多くの権限を与える」
旨を演説で誓った。
移民政策の失敗は10年以上前にドイツのメルケル首相(当時)も、イギリスのキャメロン首相(当時)も認めている。
2017年に出版された『西洋の自死』で著者、ダグラス・マレー氏は、移民を大量に受け入れた欧州では
「国の形」
が大きく変容した自死の過程にあると警告した。
日本も移民を大量に受け入れれば、今ある社会はすっかり姿を変え、我々は故郷と呼ぶべき居場所を失う可能性がある。
我々日本人はその覚悟を持って、大移民時代を迎える必要がある。

英政府、不法移民の対策に苦慮 ルワンダ移送計画は難航
2023/7/30 20:00
https://www.sankei.com/article/20230730-OBJFOHONFBMYLHIDHLQSHLABBY/
英政府が増加する不法移民・難民への対応に苦慮している。
小型ボートで英国に入る密入国者は2018年から150倍以上に増え、受け入れ施設の費用などで財政を圧迫。
スナク政権はアフリカ中部ルワンダに不法移民らを移送する計画を推し進めたい考えだが、英控訴院は移送は違法との判決を下した。
国連や人権団体、司法が計画に待ったをかけており、円滑な実現は困難とみられている。
英政府によると、英仏海峡を小型ボートで渡ってきた密入国者は2022年に4万5700人を超え、前年2021年の約2万8000人を大きく上回った。
2018年(299人)以来最も多い。
政情が不安定なイラクやシリアなどからの不法移民が増えた他、バルカン半島のアルバニアからも仕事を求めて若者が殺到。
犯罪組織が金銭を受け取り小型ボートを手配しているとの情報もある。
英国は受け入れ施設の費用などで年間約30億ポンド(約5440億円)を負担しているとされ、財政を圧迫。
スナク首相は
「不法移民の流入を阻止することは優先事項だ」
と断言する。
スナク政権はルワンダに1億2000万ポンド(約218億円)を投資する代わりに、英国に密入国した亡命希望者を受け入れてもらう計画の実現を目指す。
英国での居住を容認しない方針を明示することで密航を抑止する狙いがある。
政権は2023年7月、不法移民らの英国への難民申請を認めないとする法を成立させた。
ルワンダへの移送計画を巡っては、ジョンソン政権が不法移民の増加は
「医療や福祉の負担となる」
とし2022年4月に掲げた。
ジョンソン元首相は当時、1990年代の大虐殺を乗り越えて高度成長を遂げ、リビアなどから難民を受け入れたルワンダを
「世界で最も安全な国の1つ」
と強調した。
英政府は難民の生命や自由が脅かされない国を
「安全な第三国」
と定義している。
移送された移民らはルワンダで亡命申請手続きを行い、申請が受理されれば、最長で5年間の教育や支援が受けられる。
しかし、国連や人権団体は計画を受け継いだスナク政権に厳しい目を向ける。
グランディ国連難民高等弁務官は難民条約上の責任を他国に押しつけることは
「国際的な責任分担に反する」
と批判した。
強権的とされるカガメ大統領の下、ルワンダで難民が虐待されたとの報告もあり、メイ元英首相が移送による不法移民の人権状況の悪化を懸念するなど与党・保守党内でも計画に否定的な発言が目立つ。
英控訴院は2023年6月29日、ルワンダを
「安全な第三国」
とみなせないとし、移送は違法との判決を下した。
スナク政権は上訴の意向を表明したが、司法での争いは数年間続く可能性がある。
一方、スナク政権は非正規なルートで渡航した亡命希望者ら約500人を英南西部の港に係留させたバージ船に入居させる計画も準備。
1日600万ポンド(約11億円)の宿泊費を削減できるが、この計画に対しても人権団体が亡命希望者らを船に閉じ込めるのは
「残酷だ」
と非難しており、
「円滑に入居が進むかは不透明」(元議員)
という。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/419.html#c20

[政治・選挙・NHK295] いつまでやってんのか、茶番劇 緊急事態条項とか言うくせに このくだらない政治空白(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
34. 秘密のアッコちゃん[412] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月02日 08:29:09 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-23]
<■2305行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
総裁選 国家戦略を語れ
美しき勁き国へ 櫻井よしこ
2024/9/2 8:00
https://www.sankei.com/article/20240902-DOWKTTSMDBJCDGOO6L2VVSJTDU/
自民党総裁を目指す政治家は世界が大乱世に突入したことを自覚して、今こそ国家戦略を語らなければならない。
相手はロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席だけでなく、トランプ前米大統領が加わる可能性もある。
一筋縄ではいかない兵(つわもの)に相対するには、戦後日本の国家基盤の全面的見直しが必須だ。
それは独立国家としての要素をおよそ全ての面で取り戻すことに尽きる。
誠実で働き者の日本人の長所を活用し、経済成長を実現する。
安全保障能力を飛躍的に高める。
全ての力の源泉である我が国の国柄を明確にする。
この3点を確立するには深い歴史に基づいた国家観を養うしかない。
総裁選の意味はこのような熱い議論を国民に聞いてもらい信頼を回復し、共に前進する力を生み出すことにある。
だが耳にする主張は日本国と国民を低次元の論争に引きずり込む類いのものだ。
後ろ向きで怨念を感じさせるのが石破茂元幹事長の主張だ。
「ルールを守る自民党を確立する」
との主張は正しく、美しい言葉に包まれている。
が、政治資金収支報告書への記載義務を怠った清和政策研究会(安倍派)を念頭に置いた報復劇の臭いが嗅ぎとれる。
氏は次のように主張する。
▽政治資金問題で自民党は国民の信頼を取り戻していない
▽不記載議員を選挙で公認するかは選挙対策委員会で徹底的に議論すべきだ
▽総裁になれば不記載議員一人一人から党トップの責任として直接聴取する。
岸田文雄首相(党総裁)と同じようなことを一からやり直すと言うのだ。
安倍派の世耕弘成、塩谷立両氏への離党勧告、下村博文、西村康稔、高木毅各氏の党員資格停止、松野博一氏らの党役職停止の決定は党紀委員会で決定した。
だが、党常設の最高意思決定機関である総務会はあらゆることに発言できるはずだ。
石破氏は党最強のその総務会の一員だ。
つまり不記載事件の処分は総務会メンバーとしての石破氏も事実上、是認したのではないのか。
一連の処分は不十分で再度徹底的にやるべしと言うのなら、なぜ、その時、問題提起しなかったのか。
もう1人の候補者、河野太郎デジタル相は
「世の中から信頼を得られるような議論」
が必要だとして不記載額の返納を提唱している。
「法律的にはこの問題は終わったのかもしれない」
が、
「不記載と誹られながら総選挙を迎えるのはあまりいいことではない」
という。
河野太郎デジタル相による自民党派閥パーティー収入不記載事件についての一連の批判と提言はむしろ、河野氏自身にも向けられている。
世間では氏につきまとう中国ビジネスに関連する疑惑や懸念が絶えない。
父、洋平氏が会長、弟の二郎氏が社長のファミリー企業
「日本端子」
である。
主力事業の1つが端子(コネクタ)の製造だという同社は、中国の国営企業から出発した
「BOEテクノロジーグループ」
と合弁し、子会社
「北京日端電子有限公司」
を作った。
出資比率は日本端子60%、BOE40%だ。
BOEの資本金は2023年12月末で376億5253万元、7530億円余に上る。
その大企業が資本金1億円の河野ファミリーの小企業と組んだ。
企業規模を比べれば不釣り合いにも見える。
洋平氏は元自民党総裁であり、親中派の1人だ。
そのような大物の企業と関係を結ぶことに、特別の意図が中国側に働いたと考えられはしないか。
22年6月4日、河野氏は日本端子に関して自身のブログで
「デマをしつこく流す人がいます」
として、疑惑を否定した。
氏は3年前の前回総裁選当時も記者会見で自身が保有する日本端子の4000株について
「資産報告を毎回しっかりやっており、何の問題もない」
と言い切った。
法に則って措置しているということなのだろう。
それでも河野氏が首相になった時、中国とまともな外交が展開できるのかという疑問を消し去れない。
不記載事件は検察が前例にない検察官100人態勢で臨んだ。
絶対的な捜査権限で政治家の自宅、議員事務所、派閥事務所まで強制捜査した。
不記載者はおよそ全てを調べられ、情報を提出させられた。
その結果、検察は現・元議員4人を起訴、他は「嫌疑なし」と判断した。
法的にはここで全て終わっている。
だが、政治資金問題に対する国民の不信感は払拭されず、河野氏は総裁選に向け
「世の中から信頼を得られるような議論」
を提唱している。
ならば、河野氏も自身に向けられた懸念について丁寧に説明すべきではないか。
日本端子は非上場企業で公開情報は限られている。
また、日本端子問題は日中関係に関わる分、日本の命運に影を落としかねない。
2022年3月末決算で日本端子の純利益は27億3800万円に上る。
首相の職に挑む政治家が、日米欧全体が経済安全保障の考え方で中国との経済・貿易を縮小しようとしている時、中国との関係が取り沙汰されるファミリービジネスを行うこと自体、国民のみならず、国際社会の懸念を招きかねない。
だからこそ提案したい。
隗(かい)より始めよ、だ。
河野氏が政治資金問題で潔白さを求め続けるのと同等の、否、それ以上の熱意と誠意で現在、ほとんど情報公開がなされていない日本端子の経営情報の全てを公開することだ。
中国由来の利益が全体の何%を占めるのかを示すのも必要だろう。
それこそが公正さだ。
自民党総裁選に求められているのは厳しい内外情勢を乗り切るための国家戦略だ。
力強く前向きに考える機会と場を、総裁選を通して国民に提示できるかこそが自民党が再生できるか否かのカギとなる。

「隗より始めよ」の意味と読み方
「隗より始めよ」は「かいよりはじめよ」と読み、中国の『戦国策』が由来の古事成語です。
「大きなことを成すには、まず身近なことから始めよ」「物事は言い出した者から始めよ」という意味があり、日常会話ではあまり馴染みのない言葉ですが、ビジネスシーンなどで使われることがあります。

<主張>再エネ会議 廃止でうやむやにするな
社説
2024/6/14 5:00
https://www.sankei.com/article/20240614-MKV22RDT2BMNHOS45VHZ4GJAMU/
中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題に関する内閣府の説明資料
https://www.sankei.com/article/20240614-MKV22RDT2BMNHOS45VHZ4GJAMU/photo/63WDNIPI4NI4FEEQOI5YU7FGMM/
再生可能エネルギーの規制緩和に関する内閣府のタスクフォース(TF)の関連資料に中国国営電力会社のロゴマークが入っていた問題で、内閣府は調査報告書をまとめた。
TF委員が権限もないのに各省庁に政策対応を求めたことを問題視した一方、ロゴの混入は
「事務的な誤り」
と認定し、中国の影響力行使を否定した。
資料にあったのは中国の
「国家電網公司」
のロゴマークの透かしで、委員だった自然エネルギー財団の大林ミカ事業局長が作成、提出した。
河野太郎規制改革担当相は記者会見で
「(TFの)議論の内容そのものには問題はなかったが、一定の成果を挙げた」
としてTFの廃止を表明した。
反省が不十分だ。
林芳正官房長官は
「政府の指針に照らして不適切な点があったため(河野氏を)注意した」
と明らかにしている。
廃止で問題を有耶無耶にしてはならない。
TF委員が権限を越えて行政に介入した件をもっと解明すべきだ。
中国との関わりも調査が足りない。
報告書は
「大林氏や財団が中国政府等から不当な影響力を行使され得る関係性を有していた事実は確認されなかった」
としたが、根拠が十分示されたとは言えない。
中国国営企業は中国共産党政権と表裏一体であり、中国は日本にとって安全保障上の脅威だ。
調査は内閣府が外部弁護士らを交えて実施したが、内閣府の外に第3者の調査組織を作るるべきである。
警察などの協力も得て、中国の工作が及んでいないか徹底的に調べなければならない。
他の全ての省庁でも、中国など外国勢力の影響を受けていないか、点検する必要がある。
同財団は、国家電網公司の呼び掛けで設立された国際的な送電網構築を目指す非営利団体に参加していた過去があり、国際送電網構想のアジア版とも言える
「アジアスーパーグリッド構想」
を掲げている。
自然エネルギー資源を活用するため日本と中国、ロシア、モンゴルなどの送電網を連結するという構想だ。
中露両国によって日本の電力供給が左右されかねない安保上極めて危うい構想を掲げた団体から人選したこと自体、大きな間違いだった。
河野氏が推進したTFの問題は厳しく問われねばならない。

チャンネル正論
河野太郎氏 自身の責任は不問ですか?
2024/6/10 16:07
https://www.sankei.com/article/20240610-G7W66CR3SJAGRB7AEIO4K7ANGY/?outputType=theme_monthly-seiron
河野太郎規制改革担当相の肝煎りで設置された再生可能エネルギーの規制緩和を議論する内閣府のタスクフォース(TF)が廃止となった。
再エネTFの関係資料に中国の国営電力会社のロゴマークが入っていた問題で、内閣府は2024年6月3日に公表した調査結果(報告)で、中国の影響力行使を否定する一方で、再エネTFは本来の権限を越えた運用が行われてきたと指摘した。
林芳正官房長官から
「不適切な点があった」
と注意されるなど、閣僚としての責任は重大である。
河野氏は
「一定の成果をあげた」
と述べ、あたかも問題がなかったかのような言い方をしたが、政府内に混乱を招いた自らの責任は不問にするのか。
月刊「正論」発行人の有元隆志と編集委員の安藤慶太が解説する。

林官房長官、河野太郎担当相を注意 中国ロゴ問題の再エネTF「運営に不適切な点あった」
2024/6/4 16:44
https://www.sankei.com/article/20240604-732YDZ7I5NLSNNFCNOSPWCU6JA/
林芳正官房長官は2024年6月4日の記者会見で、再生可能エネルギーの規制緩和を議論する内閣府のタスクフォース(TF)に関し、他省庁に具体的な政策対応を要求するなど権限を越える運用が行われていたとして、TFを所管する河野太郎規制改革担当相を注意したと明らかにした。
「懇談会等の運営に関する政府の指針に照らして不適切な点があったため、今後、そのようなことがないよう注意した」
と述べた。
TFを巡っては、元民間構成員の提出資料に中国の国営電力会社のロゴマークが入っていた問題が発覚。
内閣府が2024年6月3日に公表した調査結果では、中国の影響力行使を否定する一方、TFが
「行政運営上の意見交換、懇談の場」
であるにも関わらず、構成員が具体的な論点を挙げて各省庁に政策対応を求める運営が行われていたと指摘していた。
これを受け、河野氏は2024年6月4日の会見でTFの廃止を表明した。

自民・甘利氏、再エネTFの運営を批判 「とんでもない大臣来たら暴走する」
2024/6/4 16:42
https://www.sankei.com/article/20240604-IZ7VGQJF5FID7H2CCE6FD2K244/
自民党の経済安全保障推進本部長を務める甘利明前幹事長は2024年6月4日、再生可能エネルギーの規制緩和を議論する内閣府のタスクフォース(TF)の関係資料に中国の国営電力会社のロゴマークが入っていた問題を巡り、TFの過去の運営実態を批判した。
「TFは大臣(河野太郎規制改革担当相)の私的な懇談会だが、あたかも公的審議会と同等の権限を持たされ、エネルギー担当省庁を呼んで糾弾する」
「そんなことが許されていいのか」
と述べた。
経済安全保障推進本部などの会合の後、記者団に語った。
甘利氏は
「経済安全保障上、基幹インフラで最も重要なのはエネルギー、情報通信だ」
「その政策を何の公的権限もオーソライズされない人が決め、関係省庁に指示を出すことはおよそ考えられない」
と強調。
他国の工作を受けた人物が政策決定に関与するリスクを指摘し
「緊張関係にある国が、その国のエネルギー政策を間接的に支配できることになる」
と述べた。
「とんでもない大臣が来たら暴走する」
とも語った。
甘利氏は、この問題に関する内閣府の調査結果について
「中国との関係はまだ調べが甘いのではないか」
「もっとしっかり確認してほしい」
とも述べ、政府に引き続き対応を求める考えも示した。
内閣府が2024年6月3日に公表した報告書では、ロゴ混入を巡り中国の影響力行使を否定する一方、再エネTFは構成員が具体的な論点を挙げて各省庁に対応を求めるなど、本来の権限を越えた運用が行われてきたと指摘。
これを受け、河野氏は2024年6月4日の記者会見でTF廃止を表明した。

河野担当相、再エネのタスクフォースを廃止「議論の内容に問題はなかった」
2024/6/4 12:28
https://www.sankei.com/article/20240604-JSGWRYW2FVPJ7MS65ZATII4XHU/
河野太郎規制改革担当相は2024年6月4日の記者会見で、再生可能エネルギーの規制緩和を議論する内閣府のタスクフォース(TF)の関係資料に中国の国営電力会社のロゴマークが入っていた問題を巡り、同TFを廃止する方針を表明した。
この問題に関する内閣府の調査結果を受けた措置で、
「TFは議論の内容そのものに問題はなかったが、一定の成果を挙げたこともあり廃止する」
と述べた。
河野氏は今後、再エネの規制緩和は首相の諮問機関である規制改革推進会議で議論していく方針も示し、
「2050年のカーボンニュートラルの実現に向け、議論していく態勢を構築すべく検討したい」
と述べた。
内閣府は2024年6月3日に公表した調査結果で、ロゴ入り資料を提出した元民間構成員が所属する
「自然エネルギー財団」
について
「中国政府等から不当な影響力を行使され得る関係性を有していた事実は確認されなかった」
とし、ロゴ混入も事務的ミスだと認定した。
一方でTFについては、
「行政運営上の意見交換、懇談の場」
であるにも関わらず、構成員が具体的な論点をあげて各省庁に対応を求めるなど、本来の権限を越えた運用が行われてきたことを指摘し、河野氏に対応を求めていた。

中国ロゴ問題、「財団に不当な影響力行使の関係確認されず」 内閣府が報告書
2024/6/3 21:31
https://www.sankei.com/article/20240603-R7TCLWPE6RJ4LOWUI6W6PX6R3I/
中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題に関する内閣府の説明資料
https://www.sankei.com/article/20240603-R7TCLWPE6RJ4LOWUI6W6PX6R3I/photo/63WDNIPI4NI4FEEQOI5YU7FGMM/
内閣府は2024年6月3日、再生可能エネルギーの規制緩和を議論するタスクフォース(TF)の関係資料に中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークが入っていた問題に関する調査結果を公表した。
資料を提出したTFの元民間構成員、大林ミカ氏が所属する公益財団法人
「自然エネルギー財団」
について
「中国政府等から不当な影響力を行使され得る関係性を有していた事実は確認されなかった」
と結論付けた。
調査結果ではロゴが混入した経緯に関し、財団の説明に基づき
「事務的な誤りだった」
と認定。
大林氏や財団が中国側から資金提供を受けるなどの事実も確認されなかったとした。
また、大林氏のTFメンバーへの起用は事務方の起案が発端で、河野太郎規制改革担当相から
「特定の者についての指示や示唆はなかった」
とした。
一方、消費者庁や外務省の有識者会議では、河野氏から大林氏の起用について
「示唆があった」
とした。
調査は内閣府が2024年4〜5月、外部弁護士らを交えて実施。
河野氏ら歴代担当相や財団関係者に対し、ヒアリングや文書での照会を行った。
この問題の発覚後、経済産業省や環境省は自然エネルギー財団からの意見聴取を停止している。
調査結果を受け、財団は
「当然の事実が公式に確認されたことを歓迎する」
「懸念に根拠がないことが明らかになったことを踏まえ、両省との議論を再開していく」
とする談話を発表した。

日本の電力 見えてきた河野太郎・孫正義 売国の悪巧み ”電力版一帯一路”を何としても阻止しなければならない
WiLL2024年7月号 YouTuber元NTT社員 ささやん
■河野大臣の影で暗躍する官僚
河野太郎デジタル担当大臣が立ち上げた内閣府の
「再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指すタスクフォース」(以下、再エネTF)
に、中国企業
「国家電網公司」(こっかでんもうこうし)
のロゴの透かしが入った資料が提出された問題。
この資料を提出した自然エネルギー財団事務局長の大林ミカ氏の人選に関わった河野太郎氏の責任が追及されましたが、この問題はまだまだここで終わらせてはいけません。
河野太郎(規制改革担当相)は2024年5月10日の記者会見で、この問題に関する調査の現状を問われ、
「調査に私は携わっていないので、内閣府か何かに聞いて頂きたい」
と発言しました。
2024年4月2日の会見では、
「海外から不当な影響力を行使される可能性があったかどうか、しっかり調査をしたい」
と述べていたのに、無責任極まりない!
これで次期首相候補というなら、冗談にも程があります。
大林ミカ氏を再エネTFのメンバーにした理由について河野太郎氏は
「下から上がって来たのを承認したからだ」
と言っています。
では、大林ミカ氏を上げた人間は誰なのか。
実は裏で忍者のように暗躍したのが、内閣府規制改革推進室規制改革・行政改革大臣直轄チームの
「山田正人参事官」
です。
山田正人氏も根っからの反原発推進者で、河野太郎氏との関係について経済産業省の元官僚・古賀茂明氏が週プレNEWS(「週刊プレイボーイ」のニュースサイト・2021年1月8日付)で、次のように書いています。
<私(古賀茂明)が注目している河野大臣絡みの人事がある>
<それは彼(河野太郎)が補佐官に抜擢した山田正人氏だ>
<経産省出身の同氏(山田正人)は資源エネルギー庁勤務の頃、核燃料再処理工場のコストが19兆円にもなるという文書「19兆円の請求書」を作成して同プロジェクトの中止を訴えたことで、閑職に追いやられていた>
<今は、TFと大臣の間で全てを調整する役回りだ>
山田正人氏と同じ経産官僚の古賀茂明氏の証言ですから、何よりの裏取りでしょう。
更にこの人事にはソフトバンクグループの影がチラつきます。
大林ミカ氏が所属する自然エネルギー財団は、ソフトバンクグループの孫正義氏(会長兼社長)が設立し、ソフトバンクが100%出資している財団です。
再エネTFの民間委員は4名ですが、そのうちの2名が自然エネルギー財団から選ばれており、孫正義氏の意向が半分入っているのと同じです。
仮に再エネを強力に推進していく2名、中立の立場の2名でTFを組織し、甲乙付け難い議論になった際は、最終決定を河野太郎氏が持つという既定路線が出来ているわけです。
河野太郎氏、孫正義氏の意思によってコントロール出来る仕組みとなっています。
河野太郎氏は原発の管轄である経産省の官僚を突破するため、再エネTFで自分に都合の良い資料を作らせているのでしょう。
人選の横暴さが何よりの証拠です。
再エネTFで作られた資料を基に官僚からの意見を跳ね除け、内閣府の権限で突っぱねてしまう。
官僚を怒鳴り付けるようなパワハラ体質ですから、
「俺の言うことが聞けないのか」
と権力を振りかざしている姿が容易に想像出来ます。
■”電力版一帯一路”の実態
なぜ河野太郎氏、孫正義氏はここまで深く再エネを推進するのかー。
その理由は、彼ら(河野太郎氏と孫正義氏)の狙いが日本の政府開発援助(発展途上国の経済発展や福祉向上のために先進国の政府機関が行う援助や出資。以下、ODA)を利用しての”電力版一帯一路”の実現にあるからです。
そのための機関が、中国国家電網(SGCC)会長の劉振亜(りゅうしんあ)氏が会長を務めるグローバル・エネルギー・インターコネクション発展協力機構(GEIDCO:Global Energy Interconnection Development and Cooperation Organization、世界的な送電網構築を目指す非営利団体・以下、GEIDCO)です。
GEIDCOは、中国国家電網の呼び掛けにより設立され、
「自然エネルギーの活用のための世界的な送電ネットワークの実現を目指す」
という目標を掲げていますが、GEIDCOが明示している
「北東エネルギー・インターコネクション計画」
に関する調査報告書の中身を確認してみると、3ページ目に驚くべき資料(画像1)があります。
見出しは
「地域の協力強化は各国共同の要求」
と書いてあり、その下には
「各国が地域協力を目標とした発展戦略を策定」
とあります。
国旗が6つ並んでいますが、時計回りに、ロシア、韓国、北朝鮮、日本、モンゴル、最後に中国となっています。
中国の国旗部分には分かり易くそのまま
「一帯一路」
と記載されており、まさにGEIDCOの狙いが
「電力版一帯一路」
だということの証拠です。
では、日本国旗の横の部分は何と記載されているのか。
記載された中国語を翻訳アプリで変換すると
「政府開発援助プロジェクトの資金と技術面での支援を強化し、アジアのインフラ建設過程を推進する」
となります。
驚くべきことに、ODAを意味していると思われる
「政府開発援助」
という文字が謳われており、これを素直に解釈すれば、日本の役割は
「資金面と技術面」
とはっきり明示されているのです。
電力版一帯一路に日本のODAが使用されるとは、まさに”世界規模での公金チューチュー”ではないですか。
しかし、不思議なのはODAの使用ということであれば、孫正義氏の一存で決めることはできず、外務大臣の許可が必要です。
一体誰がこんなバカげた計画にゴーサインを出したのか。
調べてみると、何と資料が作られた2018年時の外務大臣は河野太郎氏(2017〜2019年)ではありませんか。
これで完全に繋がったわけです。
河野太郎氏は外務省で気候変動対策のための有識者会議を開き、そこを突破口にして自然エネルギー財団のスタッフをバンバン省庁に送り込み、ロビー活動をして終わりかと思いきや、ODAの予算を使い、アジア諸国の電力網を電力の一帯一路に組み込もうと画策していたー恐ろしい話です。
もし電力版一帯一路が実現すれば、国家のインフラが牛耳られ、中国の一存でコントロールされてしまう。
電気が止まれば、日本の通信インフラは壊滅し、セキュリティ破壊、経済破綻は免れません。
国家の安危に関わる重大な危険を孕んでいます。
こうした危うい電力の投資計画を推進する河野太郎氏と孫正義氏の悪しき野望を何としても阻止しなければなりません!
私が孫正義氏についておかしいと思ったきっかけは、東日本大震災(2011年3月)の時でした。
被災地のインフラがズタズタになった当時、私の同僚であるNTT社員が休みなしで現地に向かい、復旧作業をしていました。
日本が一丸となって国難に立ち向かい、NTTも総力を上げて、
「必ずインフラを復旧させる」
という思いの中での作業でした。
ところが、2011年5月、ソフトバンクが太陽光発電に参入すると言い出したのです。
「孫正義は正気なのか」
と耳を疑いました。
同僚たちが同じ通信会社のよしみとして、ソフトバンクやKDDIから社員を派遣してもらえるのではないかと期待していた時に、まさかの電力事業参入の表明ー。
インフラも落ち着き、仮復旧したタイミングでの表明ならまだ分かりますが、仮復旧も困難な状況下で、ライバル企業が勝手な事を言い出したので、
「この人の国家観は大丈夫なのか」
という不信感を持ちました。
もちろん原発の問題も背景にはありましたが、タイミングとしてはそこじゃないでしょうという思いが強くあり、あの衝撃は未だに忘れられません。
孫正義氏は
「電力事業で利益は出さない」
と言っていましたが、一体その言葉のどこを信用すればいいのか。
国よりも個人的な利益に走ったようにしか見えませんでした。
国を思うのであれば、今起きている問題を議論すべきなのに、それを蔑ろにした孫正義氏を許すことは出来ません。
■再生”不可能エネルギー
このような危険人物が推し進める”電力版一帯一路”を阻止するために我々が出来る事は、まず日本国内から再エネについて疑問を呈することです。
例えば、再生可能エネルギーの代名詞とも言えるメガソーラーについて、推進派は地震や災害の際に威力を発揮すると主張しますが、2024年元日に発生した能登半島地震を見ても明らかなように、実態は真逆です。
読売新聞によれば
「斜面に数百万平方メートルに渡って敷き詰められていた太陽光パネルが、地盤と共に崩落」
「町道を塞ぎ、撤去された(2024年)2月中旬まで、車両が通れなくなった」
(2024年4月11日付)
とあります。
パネルは千葉県の業者が設置したようですがその後転売し、撤去したパネルを保管している町も今の事業者と連絡が取れていないそうです。
災害時に自活出来るだけの電力が賄えるのであれば、今こそ復興に役立てて宣伝すべきですが、活用どころか復興の妨げになっているのですから、バカバカしくて話になりません。
これではまるで再生”不可能”エネルギーと言う方が正解です。
しかも、再エネ議連(再生可能エネルギー普及拡大議員連盟)は一体何をやっているのでしょうか。
顧問を務める河野太郎氏は能書きばかりこいてないで能登の現地でパネルの1つでも回収してきたらどうでしょうか。
それをやってこその
「再エネ”助け”フォース」
です(笑)。
そして、パネル撤去の請求書は全て再エネ議連に回せばいいのです。
事務局長を務めていた秋本真利議員は風力発電の会社から賄賂を受け取り、馬主となれるくらいお金を持っているのですから。
こうした能登の現状を見ても、メガソーラーの使用には限界があります。
その理由を3つ上げます。
1つ目は、読売新聞の記事にもあるように、
「いざとなったら発電業者がトンズラする」
可能性が非常に高いことです。
これは随分前から言われてきたことで、全部の業者がそうとは言いませんが、多くがFIT(再生可能エネルギーから作られた電気を電力会社が一定価格で、一定期間買い取ることを国が保証する制度)の高価買い取り制度を狙い、お金に目が眩んで参入してきた業者たちです。
環境に良いというのは表向きの理由で、裏ではいつ転売して売り抜けようか、と考えています。
ですから、いざとなれば、さっさとトンズラし、パネル設備をポイ捨てし、放置した方が損害が少なくなる。
太陽光でサスティナビリティ(持続可能性)などと言っている人間など信用してはいけません。
2つ目は、国内において太陽光の設置は既に限界に来ている点です。
資源エネルギー庁の資料でも、日本の平地面積当たりのメガソーラーの設置は、世界と比べて群を抜いて高い密度であることが分かります。
ドイツのおよそ2.3倍、米国の40倍となっており、日本の国土は既に太陽光パネルの過密地帯なのです。
そこに災害が起これば、崩落したパネルの処理に手こずるのは自明の理。
現時点でパネルのリサイクルが出来ていない状況ですから、地震が起きて、まとまった数のパネルの廃棄が出てしまったら対処出来ません。
そして3つ目が火災の多さです。
2024年3月27日、鹿児島で起こったメガソーラーの火災は、鎮火まで20時間を要しました。
更に、2024年4月15日には、仙台でもメガソーラーの火災があり、これは鎮火に22時間かかっています。
なぜ、こんなに燃えやすいのでしょうか。
しかも1回燃え出したら、水ではなく、科学的な消火剤を撒かないと鎮火しません。
これでは環境の
「か」
の字もない。
再エネを進めたい方々は、まず能登の現場や鹿児島・仙台の火災現場を見てからもう1度判断すべきです。
再生可能エネルギーが本当に安いのかどうかもしっかり検証すべきです。
推進派は再エネを導入することによってやがて電気代は下がると主張し、孫正義氏も太陽光事業を始めた2011年、
「コーヒー1杯分を負担して下さい」
とキャッチコピーのように言っていました。
しかし、世界的に見て再エネを導入した結果、電気代が下がるというデータは出ていません。
むしろ、電気代は高くなるばかりで、2024年の再エネ賦課金は、経産省の試算で月平均、1396円になります(一般家庭)。
いつの間にかコーヒー3〜4杯分に膨れ上がっています。
しかも、2035年から2040年くらいにかけて、大量にパネルが廃棄される見込み(2035年問題)ですが、どう処理するのか全く見通しが立っていない。
部分的に分解し、ガラスやプラスチック部分は再生利用出来るかもしれませんが、シリコンやメカの部分は今のところ再生出来ないので、埋め立てるしかない。
オーストラリアやカリフォルニア州は実際にパネルの処理に困っているという事例もあり、カリフォルニア州は隣の州に持って行って処分しているという有り様です。
カリフォルニア州で作っておきながら、隣の州に持って行ったのでは、運ばれた方も迷惑でしょう。
このようにメガソーラーは世界的に見ても、矛盾ばかりです。
パネルの設置で動植物にも影響が出て、むしろ自然が破壊されています。
「再エネ=地球に優しい」
という言葉のレトリックに騙されてはいけません。
再エネは、むしろ地球に負荷を与えています。
一緒に利権まみれの安易な再エネに反対の声を上げていきましょう!

能登地震で太陽光発電施設19か所が破損や崩落、感電・発火の恐れ…被害の全容不明
2024/4/11 15:00
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240411-OYT1T50097/
能登半島地震で、太陽光発電施設が破損、崩落する事故が少なくとも19か所で起きていたことが分かった。
国に報告があったのは16か所だが、読売新聞が航空写真を分析した結果、他3か所でも確認できた。
破損したパネルは感電や発火の危険性がある。
事業者が報告していないケースが他にもあるとみられ、国は発生から3か月以上経った今も被害の全容を把握できていない。
斜面から土砂と共に崩落し、町道を塞いだ太陽光パネル(2024年1月4日、石川県穴水町で)=上万俊弥撮影
「『ドーン』という音と共に揺れを感じ、家の外に出ると大量のパネルが住宅の前まで迫っていた」。
2024年元日、震度6強を観測した石川県穴水町由比ヶ丘地区。
実家に帰省中だった女性(44)は振り返る。
斜面に数百平方メートルに渡って敷き詰められていた太陽光パネルが、地盤と共に崩落。
町道を塞ぎ、撤去された2024年2月中旬まで、車両が通れなくなった。
経済産業省などによると、このパネルは千葉県内の事業者が設置し、2022年に運転を開始した。
しかし、事業者は取材に
「直後に転売したので、今は分からない」
「当時は土砂崩れのリスクは考えていなかった」
とし、今の事業者は連絡が取れなかった。
町が撤去したパネルを保管しているが、町も事業者とはまだ連絡が取れていないという。
太陽光発電施設の事業者は、電気事業法に基づき、パネルの損壊や敷地外への流出、火災などがあれば、把握から30日以内に経産省に詳細を報告する義務があり、違反すれば罰則もある。
同省の資料によると、石川県内の能登地域(12市町)には、太陽光発電施設が小規模なものも含めて約1200か所ある。
2024年3月21日時点で七尾、能登、穴水、志賀、宝達志水の5市町の計16か所の事業者から被害の詳細な報告があったという。
読売新聞は、金沢工業大の徳永光晴教授(地理空間情報工学)の監修を受け、国土地理院が公表している地震発生後の被災地の航空写真を分析した。
その結果、他に少なくとも3か所の施設で被害が確認できた。
道路を塞いだ穴水町の施設の他、珠洲、七尾両市でそれぞれ1か所あった。
軽微で報告義務がないとみられる被害を含めると、更に数か所確認できた。
珠洲市宝立町では、スーパーの屋根に設置されていた200平方メートルほどのパネルが建物ごと倒壊。
今もそのまま残されている。
太陽光パネルは破損後も光が当たれば発電し、感電や発火の恐れがある。
2019年には、千葉県内で台風によりパネルなどが破損し、火災になったケースがあった。
珠洲市で倒壊したスーパーを経営する男性(62)は
「発火の恐れがあるとは知らなかった」
「市に建物の解体を申請しているが、いつになるかは分からない」
と困惑した様子で話した。
経産省によると、地震による太陽光発電施設の被害報告は、2016年の熊本地震で1か所、2018年の北海道 胆振いぶり 東部地震で3か所あった。
今回は、広範囲に地盤の亀裂や隆起が起こり、被害が拡大したとみられる。
経産省は2024年3月、事業者が被害を確認できなかったり、報告義務を認識していなかったりするケースがあるとみて、事業者に被害の確認を求める書面を郵送した。
太陽光発電施設を巡っては、2018年の西日本豪雨でも崩落し、神戸市で新幹線が運休。
その後も豪雨や台風による事故が相次いだ。
経産省は2022年度、大雨で土砂崩れなどの恐れがある
「土砂災害警戒区域」
にある280施設に立ち入り検査を実施。
うち25施設で敷地外への土砂流出を確認し、事業者に対策を指導していた。
しかし、土砂災害警戒区域は地震を想定していない。
今回、19か所のうち、少なくとも2か所で敷地外への流出が確認されたが、いずれも警戒区域外にあった。
徳永教授は
「太陽光発電施設は斜面に設置されているケースが多く、地震による崩落リスクがあることが改めて明らかになった」
「自治体は国への届け出情報などを基に施設の設置状況を把握し、崩落して住宅や道路に被害が及ぶ可能性がある場所については対策を促すことを検討してもいいのではないか」
としている。

くつざわ亮治氏「『河野一族は中国共産党の犬』などとブログに書いたら河野太郎大臣に訴えられました…」
2023/12/28
https://sn-jp.com/archives/149645

2024/4/13
【解説】「中共の犬国防の敵」河野太郎問題とズブズブの紀藤弁護士
https://aichinahn.hatenablog.com/entry/2024/04/13/001935

<中共の犬>よばわりしたら河野太郎に告訴された
河野太郎デジタル担当大臣と”徹底抗戦”します
WiLL2024年6月号 日本改革党代表 元豊島区議会議員 くつざわ亮治
■前代未聞のの訴訟
この度、河野太郎デジタル担当大臣に訴えられました!
現役の国務大臣が私人を名誉棄損で訴えたという事例は聞いたことがなく、被告となった私自身も驚いています。
事の発端は、自民党総裁選の最中である2021年9月20日、私がブログで
「河野太郎は一族ぐるみで中国共産党に飼われていました、はい試合終了」
と題し、河野太郎氏のファミリー企業
「日本端子」(本社・神奈川県平塚市)
について書いたことです。
ブログの内容は次の通りです。

河野太郎は一族ぐるみ中国共産党に飼われてました、はい試合終了 20210920
2021/9/20
https://go2senkyo.com/seijika/165194/posts/303109
<河野一族は中共の犬でした!お疲れ様でした!
洋平が実質オーナーで太郎の実弟の二郎が社長を務める日本端子株式会社(年商120億円)の中国子会社、北京日端有限公司は日本端子60%、京東方科技集団股分有限公司40%出資の合資会社
京東の責任者の陳炎順は今年(2021年)6月に全国優秀党員に選ばれたエリート共産党員だった
つまり中共4割と>

今から2年以上も前の事なので、書いた私自身もすっかり忘れていましたが、この内容について、突如、2023年11月2日に代理人弁護士を通じて
「通知書」
が届きました。
河野太郎氏側は
「ブログの削除」

「謝罪要求」
をしてきましたが、一般人ならばこの時点で怖がって要求を呑んでしまう。
ところが、私が代理人弁護士を通じて拒否したところ、訴訟に発展しました。
河野太郎氏側は加えて220万円の支払いを要求しています。
「今更なぜ?」
と首を傾げましたが、来る2024年9月の自民党総裁選を意識し、都合の悪い批判記事を削除しておきたい意向があるのではないか。
つまり、私への訴訟は
「批判に対しては容赦なく訴訟を起こしていく」
という。
一種の”見せしめ”なのでしょう。
■”中共の犬”仲間
しかも、現役大臣が訴訟を起こすという稀な案件にもかかわらず、テレビや新聞は無視を決め込んでいます。
メディアも野党も追及しないのは、”中共の犬”仲間だからでしょう。
小西洋之参議院議員も一般人を名誉棄損で訴えましたが、権力のない野党議員なら話題にならないのも理解できます。
しかし、与党の、しかも総裁候補に名前が挙がる現職大臣が一般人を名誉棄損で訴えた事実を、なぜ、どこも取り上げないのか。
非常に不可解です。
テレビも新聞も支局を人質にされ、結局は中国に逆らえないのです。
大きな権力に配慮するのは裁判所も同じです。
当初、この訴訟は裁判官が1人で進める単独部に回されたのですが、途中から3人の裁判官が付く合議部に回されました。
私の代理人弁護士に聞いても、民事の名誉棄損の裁判で合議制は聞いたことがないとのこと。
恐らく裁判所は訴状を受け付けた段階で、
「原告 河野太郎」
を見た時に、まさか現役の大臣であるとは思わず、通常通り単独部の裁判に回した。
ところが、ある時点で大臣本人ということに気付き、慌てて合議部に回したのでしょう。
裁判所も原告が国務大臣の裁判を1人の裁判官に任せるのは、まずいと判断したのではないか。
裁判の状況ですが、今年(2024年)1月を皮切りに、口頭弁論(原告・被告双方の代理人が、互いに意見や主張を述べること)が2回行われました。
しかし、公開の法廷で原告・被告本人を呼んでの争いは行われていません。
公開の法廷を開くと、傍聴席は埋め尽くされ、”河野太郎糾弾集会”のようになってしまうことを裁判所が懸念しているからでしょう。
裁判所が訴えの取り下げを原告側(河野太郎氏)に遠回りに示唆している可能性もあります。
裁判所が大臣という権力者にここまで配慮するとは、果たして公正な裁判になるのでしょうか。
ちなみに、かつて
「ゴキブリ」
と誹謗中傷された政治家が訴訟を起こそうとしたところ、裁判所から
「政治家は批判されるのが仕事でしょう」
と門前払いされた例があります。
なぜ
「ゴキブリ」
は良くて、
「犬」
はダメなのでしょうか(笑)。
■中共の犬である根拠
もちろん、私が書いた”河野一族は中共の犬”という内容に事実誤認があるとは到底思えません。
河野太郎氏の実父である洋平氏が官房長官として発表した
「河野談話」(1993年)
の後、日本端子は北京で子会社を作ることが許されました(同年の1993年、河野太郎氏は日本端子の常務に就任。現在は辞めている)。
河野談話を読んだ中国から
「河野洋平は使いやすい」
と判断され、見込まれたのでしょう。
中国でビジネスをするには、中国共産党の資本を入れて合資会社にし、株の比率も五分五分にしなければならないという条件があります。
ところが日本端子の子会社は、自身の持ち株比率が多いという有利な条件で、北京、香港、蘇州に立て続けに設立しました。
聞くところによると、神奈川県平塚市にある本社ではなく、中国本土にある3つの会社が事業のメインになっているそうです。
世界最大級のEC(電子商取引)事業を手掛ける
「アリババグループ」
を創業したジャック・マー氏が中国共産党を批判し、習近平政権に目を付けられ、ここ数年で公の場から姿を消しましたが、あれほど巨大な会社ですら中国共産党に逆らうと粛清される。
言い換えれば、中国でこれだけ有利な条件で商売が出来ている日本端子が中国共産党の言いなり(犬)なのは間違いないでしょう。
ちなみに日本端子の株主は11人ですが、全員が河野一族です。
筆頭株主は洋平氏で30%を所持。
20%は弟の次郎氏(社長)が持っており、河野太郎氏自身も3%ほど所持しています。
最新の政治資金収支報告書によると、日本端子は400万円を河野太郎氏が代表を務める自民党神奈川県第15選挙区支部に献金として寄付しており、河野太郎氏は未だに親から”お小遣い”を貰っているのです。
普通の会社なら、400万円も支部に寄付することに関して株主から文句が出ますが、株主は全員河野一族なので、当然文句も出ません。
■”徹底抗戦”します
河野太郎氏がお金に困っているとは到底思えませんので、支払い要求されている220万円という金額からも、原告が被告からお金を取ろうと考えている裁判でないことは明らかです。
河野太郎氏側は
「訴えた」
という事実を作りたかったのでしょう。
勝敗はさておき、私は全面的に戦う覚悟で”徹底抗戦”します。
ブログを削除したり、表現を変えるつもりは一切ありません。
裁判が長引けば長引くほど、
「河野一族は中共の犬と書いたら訴えられました」
と言い続けられるので、私としてはむしろ好都合です。
もちろん勝訴したら
「裁判所が河野太郎は中共の犬と認めた」
と騒ぎ立てます(笑)。
負けたら
「裁判所が大臣に配慮した」
と大騒ぎするので、いずれにしても、
「河野一族は中共の犬」
という事実が広まるわけですから、目的は達成できそうです。
仮に220万円の要求が22万円に変われば、こちらとしては勝ったも同然です。
今回の件で分かったことは、河野太郎氏の政治家としてのセンスの無さです。
安倍晋三元首相も山口二郎氏(北海道大学名誉教授・法政大学法学部教授)から
「安倍は人間じゃない」
「叩き斬ってやる」
と公然と侮辱されました。
しかし、安倍晋三元首相は眉一つ動かさず、訴えたりはしなかった。
それに比べて、河野太郎氏は何と器の小さいことか。
政治家、ましてや現役の大臣であるならば、政策や言論で勝負すべきです。
私は言論を持って、書いたブログ記事は事実であると確信していますので、河野太郎氏の理不尽な
「言論弾圧」
には屈せず、戦っていきます!
■エネルギー分野に中国の介入
河野太郎氏の問題はこれだけにとどまりません。
再生可能エネルギーに関する規制見直しを目指す内閣府のタスクフォース(以下、再エネTF)に、中国の国営電力会社
「国家電網公司(でんもうこうし)]
のロゴマークが入った資料が提出されました。
この資料を提出した民間構成員(現在は辞任)の大林ミカ氏(自然エネルギー財団事業局長)は、何と河野太郎氏が推薦した人物です。
河野太郎氏は記者会見で大林ミカ氏の起用について
「特に問題があったということではない」
と述べましたが、国家の根幹に関わるエネルギー分野に中国の干渉(侵略)を許しているのですから、問題だらけでしょう。
仮に問題がないなら、なぜ大林ミカ氏は有識者メンバーを辞任したのでしょうか。
後ろめたいことがないなら、辞める必要はないはずです。
河野太郎氏はこの件について
「ネトウヨが騒いでいるだけだろ」
と吐き捨てたそうですが、ネットを見下すポーズを取っておきながら、私の
「河野一族は中共の犬」
というブログはスルーできなかったようです(笑)。
自然エネルギー財団はソフトバンクの孫正義氏が設立し、会長に就任していますが、タスクフォースの民間委員4人のうち、2人が自然エネルギー財団の人間です。
4人全員が自然エネルギー財団の関係者という時もあったようで、まさに”ズブズブ”の関係であることが分かります。
■”大儲け”の太陽光ビジネス
しかも、再エネ賦課金制度を作ったのが河野太郎氏と孫正義氏です。
2024年4月から再エネ賦課金が年間6000円台から1万6000円台に値上がりしましたが、値上がりした賦課金のほとんどがメガソーラーを設置できる事業者に回されます。
日本端子の主要ビジネスが太陽光パネル事業なので、さぞかし儲かることでしょう。
日本端子は太陽光パネル周辺部品の特許をいくつか持っているので、他社が作った部品でも儲かる仕組みになっています。
つまり、河野太郎氏はこの制度を都合よく利用し、立派な”公金チューチュービジネス”をしているのです。
河野太郎氏があれほど
「脱原発」
を訴えていたのも納得でしょう。
しかも太陽光パネルの生産は中国が8割なので、実質中国にカネが流れます。
日本人の税金を中国企業に流す手引きをしているのですから、
「売国奴」
と言われてもやむを得ない。
おっと、こんなことを言ったら追加訴訟されてしまうかもしれません。
日本のソーラーパネルの敷設面積は世界で1位になってしまいましたが、山を切り開き、景観を壊して敷き詰められる太陽光パネルにはおぞましさを感じます。
日本の政治家ならば食い止めるべき自然破壊が行われているにもかかわらず、河野太郎氏は再エネ賦課金制度を廃止せずに、むしろ活用する。
このような人物を首相どころか、国会議員にしておくこと自体、危険です。
その危険さがどこまで国民の間に広がるかが重要です。
次の衆議院選挙でどのくらい票を減らすのか。
神奈川15区の有権者さん、国益のために良識ある御判断をお願いします!

中国企業ロゴ問題「内容には問題なし」 内閣府「不当な影響力受けたなら問題」 再エネタスクフォース資料
https://www.sankei.com/article/20240325-CWZ57KOKKRMF3IC7Q5BWVEJBWI/
再生可能エネルギー導入促進を目指すタスクフォースで中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題に関する内閣府の説明資料
https://www.sankei.com/article/20240325-CWZ57KOKKRMF3IC7Q5BWVEJBWI/photo/LLOZEZYSXBCVNBK4XJPIA5F4RA/

活動家「大林ミカ」があぶり出した河野太郎の危険な政治手法
Hanada2024年6月号 経済学者 池田信夫
■内閣府資料に中国企業ロゴ
2024年3月23日(土)の朝、X(旧ツイッター)にこんな呟きが出た。
<内閣府の「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」(再エネTF)の構成員提出資料に、なぜか中国の「国家電網公司」の透かしが入っていました>
これを見付けたのは電力会社の社員だが、内閣府のホームページで公開された再エネTFのスライドには、右上に白地に白で
「国家電網公司」
という図のようなロゴマークがあった。
国家電網公司は中国の国営電力会社だが、このロゴは大林ミカ氏(自然エネルギー財団事業局長)の資料のほとんどの図に付いていた。
白地に白で描かれているのでパソコンでは見えないが、携帯のアプリでは見える場合がある。
なぜ、自然エネ財団の資料に中国の国営電力会社のロゴが付いているのか。
これは大林氏が中国の工作員だという暗号かーこれを私が紹介したところネット上で拡散され、数百万回表示された。
それを受けて同日2024年3月23日(土)14時30分に、内閣府はホームページから大林氏の提出した資料を削除した。
マスコミは(産経新聞を除いて)報道しなかったが、2024年3月25日に内閣府は説明資料を公開した。
ここに至って他の新聞も報じ、他の新聞も報じ、
「中国国家電網公司」
というロゴマークについて色々な推測が行われた。
当初は、無断複製を防ぐ
「電子透かし」
ではないかと言われたが、内閣府によれば、国家電網公司が2016年のシンポジウムの資料で使ったスライドの定型(テンプレート:「フォーマット」は「ビジネスでは文書を作成する上での形式や構成のこと」。「テンプレート」は「ビジネスでは元からあるレイアウトや定型部分に合わせて文章を入れていくひな形のこと」)に青地で白で入ったロゴだという。
それが何かの手違いでコピーされたと言うが、こんな現象はシンポジウムの資料のような印刷用ファイルをコピーしても起こらない。
テンプレートは、プレゼンテーションソフト(マッキントッシュのKeynote)に入っている機能で、同じ背景やロゴなどをコピーして使うものだ。
大林氏はシンポジウムの資料をコピーしたのではなく、国家電網公司の内部資料を入手して、そのテンプレートを使い回していたと思われる。
大林ミカ氏は自然エネルギー財団で
「アジアスーパーグリッド」【英語: Asian Super Grid、略称:ASGは日本、中華人民共和国、韓国、台湾、モンゴルおよびロシアなどを接続する電力網<スーパーグリッド(英語版)>の構想である】
という広域電力網の担当者だった。
その組織、GEIDCOの会長は、国家電網公司の劉振亜会長(中国共産党委員会書記)だった。
自然エネ財団は、中国の影響下にあるのではないか。
自然エネ財団は
「国家電網公司との間には人的・資金的関係はない」
と説明したが、これは嘘である。
自然エネ財団の孫正義会長はGEIDCOの副会長だった。
今回の騒ぎで自然エネ財団はGEIDCOから脱退したが、今後も関係は続けていくとしている。
■大林ミカとは何者か
今回の事件で一躍有名になったのが大林ミカ氏だが、財団のホームページの経歴には
「大分県中津市生まれ、北九州市小倉出身」
としか書いていない。
職歴も原子力資料情報室など活動家の経歴ばかりで、学問的業績は何もない。
エネルギー産業の実務経験もない。
再エネTFは内閣府の有識者会議である。
そこにこんな怪しげな活動家が入ったのは何故か。
しかも、再エネTFのメンバー4人のうち2人(大林氏と高橋洋氏)は自然エネ財団のメンバーであり、河野太郎規制改革担当相と山田正人参事官は再エネ推進派だから、再エネTFは再エネ業界のロビー団体ではないかーこのような疑問がネット上で多く寄せられ、大林氏は2024年3月27日に再エネTFを辞任したが、今に至るも学歴については説明していない。
自然エネ財団がホームページに掲載した追加説明によれば、大林氏は
「語学学校を卒業後、子育て等を経て、1992年に原子力資料情報室に参加」
と書いてあるが、どこの語学学校かは書いていない。
本人も原子力資料情報室にアルバイトとして入った時、
「何の専門家でもない私ができる事は何なのか」
と自問している。
このように大林ミカ氏はエネルギー問題の素人だが、活動家としての経歴は華やかである。
原子力資料情報室は高木仁三郎(じんざぶろう:物理学者)の作った反原発団体で、三里塚(さんりづか)闘争で1坪地主になるなどの過激な活動で知られる。
大林氏は原子力資料情報室を辞めた後、飯田哲也氏(再エネ活動家)と共に
「環境エネルギー政策研究所」
を設立し、2011年の福島第1原発事故の後、孫正義氏の設立した自然エネ財団に移った。
社民党党首、福島みずほ氏の
「応援団」
と自称し、グリーンピース日本支部の理事でもある。
そんな活動家が、なぜ内閣府の有識者会議に入ったのか。
本人は記者会見で
「河野太郎大臣の推薦と聞いている」
と語ったが、内閣府は国会で
「事務方が人選して河野太郎大臣が了承した」
と答弁した。
この事務方とは山田正人参事官である。
山田正人参事官はかつて経済産業省の反原発派で、核燃料サイクルに反対して左遷された。
その時、河野太郎氏と接点があり、それ以来、ずっと河野太郎氏と一緒に霞が関の傍流を歩んで来た。
■孫正義氏と自然エネ財団
そんな日陰者の反原発派が一挙に脚光を浴びたのが、2011年の福島第1原発事故だった。
飯田哲也氏と民主党政権に食い込み、ちょうどその時出来た再エネの固定価格買取制度(FIT)を最大限に利用した。
これは電力会社に再エネ電気の全量買い取りを義務付け、その価格を原価より高く設定して利潤を保証する欧州の制度だった。
この時、孫正義氏は
「太陽光発電は原発より安い」
と言う一方で、
「単価がキロワット時40円以上でないと採算が取れない」
という要望を政府に出した。
孫正義氏は国会などで次のような図を見せて、
「EU(欧州連合)の平均買い取り価格は58円だ」
と主張した。
しかしこれは、実は【2009年の買い取り価格】だった。
欧州では2000年代に再エネバブルが起こり、買取価格が上がったが、リーマン・ショックでバブルが崩壊して価格が大幅に下がったのだ。
これは孫正義氏も知っていたはずだが、菅直人首相に直訴し、2012年12月に菅直人首相がトップダウンで事業用40円、住宅用42円という買い取り価格を決めた。
調達価格等算定委員会の委員長だった植田和弘氏(京大教授)は、
「諸外国との比較を行い、【施行後3年間は例外的に利潤を高める】」
と説明したが、その調達価格等算定委員会の資料には、2012年の買い取り価格はドイツの事業用(平地設置)で18.76ユーロセント(約20円)と書かれていた。
「諸外国との比較」
では、日本の買い取り価格は当時、世界一だったのだ。
日本でもメガソーラーなら当時でも20円以下だったが、それが2倍以上の価格で20年間全量買い取り保障され、リスクゼロなのだから、外資が大量に参入して数兆円の投資が行われた。
この時、書類審査による事業認定だけで買い取り価格が決まったため、認定されたが稼働できない物件が大量に発生し、それが今も平均36円の価格で買い取られている。
この買い取り価格と火力の価格の差が【再エネ賦課金】である。
バカ高い買い取り価格が付けられた結果、2030年までに累計44兆円の再エネ賦課金(=再エネ業者の超過利潤)を電力利用者は払わなければならない。
更に重大な問題は、自然エネ財団の孫正義会長が社長を務めるソフトバンクグループ(SBエナジー)が、再エネに数兆円の投資をして数千億円の利益を上げたことだ。
公益財団法人の認定基準として、
「社員、評議員、理事、監事、使用人その他の政令で定める当該法人の関係者に対し【特別の利益を与えない】ものであること」
という規定がある(公益法人認定法第5条の2)。
自然エネ財団のロビー活動はこれに違反する利益相反であり、公益法人認定を取り消すべきだ。

★利益相反(りえきそうはん)とは、信任を得て職務を行う地位にある人物(政治家、企業経営者、弁護士、医療関係者、研究者など)が立場上追求すべき利益・目的(利害関心)と、その人物が他にも有している立場や個人としての利益(利害関心)とが、競合ないしは相反している状態を言う。
このように利益が衝突している場合、地位が要求する義務を果たすのは難しくなる。
利益相反は、そこから非倫理的もしくは不適切な行為が行われなくても存在する。
利益相反は、本人やその地位に対する信頼を損なう不適切な様相を引き起こすことがある。
一定の利益相反行為は違法なものとして扱われ、法令上、規制対象となる。
また、法令上は規制対象となっていない場合でも、倫理上の問題となる場合があり得る。

■「河野の威を借る狐」
自然エネルギー財団(大林ミカ他)は2023年10月11日に、私の3つのX投稿(ツイート)が名誉棄損だとして、東京地裁に損害賠償訴訟を起こした。
これは
「再エネ詐欺の総本山が、この自然エネルギー財団」
「大林ミカは、政府の再エネタスクフォースで、激しく利益誘導をやっている」
「ここにも特捜のガサが入るだろう」
などと書いたものだ。
2022年には、私は秋本真利(まさとし)衆議院議員からも名誉棄損で訴訟を起こされた。
これも
「検察が捜査してるんじゃないか」
というツイートだったが、秋本真利氏は私の予言通り、2023年9月に東京地検特捜部に収賄の容疑で逮捕された。
ここで私が問題にしたのは、自然エネルギー財団だけではなく再エネTFの利益誘導である。
これは2020年10月に、菅義偉首相が
「2050年カーボンニュートラル」(温室効果ガス排出実質ゼロ)
を宣言した後、内閣府の規制改革担当大臣だった河野太郎氏が集めた
「私兵」
である。
根拠法もなく、人選は山田正人参事官(河野太郎の腹心)が友人を集めたものだ。
もちろん資格審査もしていないから、大林ミカのような活動家も紛れ込んでしまう。
しかも、再エネTFの4人の構成員(大林ミカ・高橋洋・川本明・原英史)のうち2人(大林ミカ・高橋洋)は自然エネ財団のメンバーという利害関係者であり、これは有識者会議というより再エネ業界のロビー団体である。
これは、国家を巻き込んで再エネ業者に数十兆円の利益を与えた。
再エネTFは所管外の経産省の有識者会議などに殴り込み、支離滅裂な利益誘導を繰り返した。
特に、2021年の総合資源エネルギー調査会の基本政策分科会のエピソードは有名である。
再エネTFは、非化石証書について提言にこう書いた。
<現状では「非化石」価格にプラスの価格を付けて取引する一方で、化石燃料については、何らペナルティ(炭素排出等に対するマイナスの価値)が課せられていないため、【積極的に普及すべき再生可能エネルギーの利用が、逆に割高になってしまう】という弊害が生まれている>
これには総合資源エネルギー調査会のメンバーが驚いた。
非化石価値というのは、再エネで発電した
「グリーン電力」
に通常より高いプレミアムを付けて売る制度である。
企業はこの証明書を買えば
「当社の電力は再エネ100%です」
などと宣伝でき、再エネ業者も利益を得る。
ところが、再エネTFはこれを逆に理解して
「再エネが割高になってしまう」
と言うのだ。
これには総合資源エネルギー調査会の委員が激怒し、
「このような最低限の知識もない委員で構成されたような組織(再エネTF)が内閣府に存在していること自体がどうかと思う」
「行政改革の対象じゃないか」
とコメントした。
こんな素人集団が、経産省だけでなく総務省や農水省などの有識者会議で暴れ回り、露骨な利益誘導を繰り返し、電力業界は彼ら(再エネTF)を
「虎の威を借る狐」
と呼んで恐れた。
虎とは、もちろん河野太郎大臣である。
■停電寸前でも再稼働反対
2022年3月22日、東京電力の管内は大停電(ブッラクアウト)の一歩手前だった。
その最大の原因は、2022年3月17日の地震で東電と東北電力の火力発電所が停止し、出力が335万キロワット低下したことだが、もう1つの原因は2022年の【3月という時期】に地震が起こった起こったことだった。
冬の電力消費のピークの1月から2月には火力はフル稼働するが、3月は停止して補修点検する。
おまけに季節外れの大寒波で、130万キロワットの供給不足になる見通しだった。
このままでは大停電になるため
「電力逼迫情報」
が出され、揚水発電をフル稼働して連携線で電力を融通し、供給電圧の低め調整という危険な対策まで動員して電力需要を抑制し、大停電を免れた。
ところがこれについて、再エネTFは
「電力は足りているから原発再稼働は必要ない」
という提言を出して、電力関係者を驚かせた。
それによると、
「冬の最大需要は5380万キロワットだったので、3月の最大需要4840万キロワットを満たす供給力は存在していた」
から、原発再稼働や火力の増設は必要ないという。
これに対して、資源エネルギー庁が詳しく反論した。
2022年の3月は約1000万キロワットが定期補修に入っており、最大に稼働しても4500万キロワット程度が限度だった。
合計270万キロワットの柏崎刈羽6・7号機が動いていれば予備率は5%以上あり、大停電のリスクはなかった。
なぜ、再エネTFは原発再稼働に反対し、ギリギリの電力運用を求めるのか。
その最大の理由は、原発が動くと再エネが送電線に【タダ乗り】できなくなるからだ。
送電線は大手電力(旧一般電気事業者)が建設した私有財産だが、今は原発が動かせない大手電力の送電線を再エネ業者が借りて使っている。
しかし、原発が再稼働すると大手電力の送電が優先になるので、再エネ業者は自前の送電線を建設しないといけない。
だから原発再稼働に反対するのだ。
こういう再エネ業者のエゴイズムを提言と称して役所で発表し、マスコミに売り込んで
「電力は足りている」
などとデマを流す利益誘導が再エネTFの仕事である。
■河野氏のヒトラー的手法
3・11(2011年3月11日の東日本大震災)以降、民主党政権が国際相場の2倍で買い取らせたFIT(固定価格買取制度)と、違法に止めた原発によって日本経済は数十兆円のダメージを受け、今尚立ち直れない。
その原因は、民主党政権のエネルギー政策を経済産業省が利用し、電力自由化の懸案だった【発送電分離】を強行したからだ。
発送電分離は、電力会社の発電部門と送電部門を分離して競争させる改革で、英米では1990年代に行われたが、日本では東電の政治力が強いため分離できなかった。
ところが、原発事故の処理で経営破綻した東電が原子力損害賠償支援機構の傘下に入って、実質的に国有化された。
これは
「親会社」
になった経産省にとって千載一遇のチャンスだった。
原発が全て止まり、再エネの価格が世界最高になった状況で、エネ庁は無知な民主党政権を利用して火事場泥棒的に電力自由化を強行したのだ。
これは反原発・再エネ派にとっても大勝利だった。
発送電分離の下では、発電会社は供給責任を負わない。
燃料費のかからない再エネ業者は安い限界費用で卸電力市場(JEPX)に卸し、固定費を負担しない新電力はそれを仕入れて高い小売値で売って大儲けした。
河野太郎氏は
「再エネは原発より安くなった」
と主張して、発送電分離を進めた。
その結果、何が起こったか。
1日の内、太陽光発電が使えるのは3時間程度である。
残りの21時間は火力や原子力でバックアップしないといけないが、原子力は出力を変えられないので、火力が
「負荷追従」
して再エネの不足を補う。
条件の良い昼間には再エネの電力を全量買い取るので、火力は止めないといけない。
これによって火力の稼働率が落ちるので採算が悪化し、古い石炭火力が廃止される。
その結果、毎年のように電力不足が繰り返さるようになったのだ。
このような電力不足を防ぐために経産省が導入したのが、【容量市場】である。
これは簡単に言うと、古い火力が採算に合わなくなっても、それを廃止しないで温存する制度である。
具体的には、電力広域的運営推進機関(広域機関)が4年後に必要な発電容量を公募し、オークションで発電会社から買い取る。
ところが、再エネTFはこの容量市場に反対し、総合資源エネルギー調査会で執拗に反対意見を繰り返した。
これをけしかけたのは河野太郎氏で、2021年の第6次エネルギー基本計画が決まる時、エネ庁の責任者を内閣府に呼び付けて
「容量市場を凍結しろ」
と怒鳴り上げた。
この音声データが『週刊文春』に取り上げられて話題を呼んだ。
これほど河野太郎氏が容量市場に拘るのは、新電力が競争で不利になるからだ。
容量市場は古い火力の発電容量を買う制度だから、大手電力は自社の発電所の容量を売り、広域機関からそれを買うので、ほとんど純負債が発生しない。
それに対して、発電設備を持っていない新電力は広域機関に拠出金を払うので、1〜2割コスト増になる。
このため、大手電力との競争に負けるというのだ。
これは身勝手な理屈である。
容量市場は再エネのバックアップなのだから、そのコスト負担が嫌なら自前で発電設備を持てばいいのだ。
政府の方針が気に入ら似ないと、再エネTFのような
「突撃隊」
を使い、所管外の役所に法を超えて介入する河野太郎氏の手法は、ヒトラーが私的な軍事組織でワイマール共和国を破壊したのと同じである。
■中国の国益に奉仕する
私は、規制改革に反対しているのではない。
内閣府の規制改革推進会議にも協力したことがある。
しかし河野太郎氏と再エネTFがやっているのは、規制改革の私物化である。
例えば、2023年12月に規制改革推進会議の出した中間答申には、なぜか(参考)として再エネタスクフォース(TF)の実績が書かれている。
規制改革推進会議は内閣府が正式に設置した会議だが、再エネTFは法的根拠のない河野太郎氏の私兵である。
その報告が、なぜ規制改革推進会議の答申の中に紛れ込んでいるのか。
これについて国会で追及された内閣府は答えられなかった。
恐らく河野太郎が押し込んだのだろう。
中国との関係についても、自然エネ財団の説明は不自然である。
大林ミカ氏の資料に入っていたロゴは、大林ミカ氏が国家電網公司の内部文書を使って資料を書いたことを示している。
国家電網公司は自然エネ財団を使って情報操作すると同時に、内閣府の機密情報を入手していたのではないか。
特に、アジアスーパーグリッドは危険である。
ウクライナ戦争でロシアと欧州を結ぶ天然ガスのパイプライン
「ノルドストリーム」
が遮断され、ドイツ経済が危機に陥った。
これは、ドイツのメルケル首相が
「ロシアとの相互依存で欧州の平和を守る」
という構想で実現したものだが、相互依存はリスクの原因ともなる。
もし中国と日本の電力網が一体化したら、台湾有事の際に中国が日本への送電を止め、大停電に追い込むこともできる。
不安定な再エネを増やし、火力や原子力を廃止すると、有事の際には電力供給ができなくなる。
そういう状況に日本を追い込もうとしている再エネTFの活動は、中国の国益に沿っている。
再エネTFが理想とするドイツは、パイプラインの遮断でエネルギー価格が暴騰し、経済が破綻して成長率がマイナスになった。
日本の太陽光パネルの70%以上は中国製であり、40兆円以上の再エネ賦課金は中国への資金援助のようなものだ。
新電力にも上海電力など多くの中国資本が入っており、有事の際には中国共産党が日本国内の中国系新電力に電力供給を止めるよう指令できる。
エネルギーは経済安全保障のコアである。
河野太郎氏と孫正義氏(自然エネ財団)と再エネTFは、再エネを全国に拡大して火力を廃止に追い込み、日本のエネルギーを脆弱化して中国の支配下に置くことに貢献している。
河野太郎氏と孫正義氏(自然エネ財団)と再エネTFが中国の工作員かどうかは分からないが、結果的に中国の国益に奉仕していることは間違いない。
この問題について内閣府は調査中だが、その調査を行うのが疑惑の張本人の河野太郎大臣では、調査結果は信用できない。
電取委(電力・ガス取引監視等委員会)などの第3者が、この4年間の再エネTFと自然エネ財団の活動家である大林ミカ氏の身辺調査については、公安警察などの協力も必要である。

★負荷追従運転
需要家による電力消費量(発電システム側にとっての負荷)は常に変動しつつあるため、短時間での負荷変動に対応した出力調整運転を特定の発電所において行うことをいう。
1日の負荷変動を表す日負荷曲線は季節、曜日、気象条件等に応じて一定のパターンを持ち、どの負荷水準まではどの発電所で対応するか、また負荷の変化に対してどの発電所がどの程度対応するかは予め決められている。
我が国では原子力発電は負荷の変動に関係なく一定の出力で運転されており、負荷変動に追従するためには短時間での出力制御が容易な火力発電が用いられている。
ただし、原子力発電でも技術的に負荷追従運転は可能であり、原子力発電比率が発電全体の80%近くを占めるフランスでは、実際に多数の原子力発電所において日常的に負荷追従運転が行われている。

河野太郎 日本の電力が中国に握られる
”将来の総理候補”を取り巻く「再エネ推進ネットワーク」の闇を暴く
WiLL2024年6月号
ジャーナリスト 櫻井よしこ
産業遺産情報センター・センター長 加藤康子
■説明責任を果たせ
★櫻井
中国の浸透がここまで進んでいたのかと驚愕しました。
”中国企業ロゴ問題”です。
再生可能エネルギーを巡る内閣府のタスクフォース(TF)に、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークが入った資料が提出されていました。
TFを主導したのは河野太郎デジタル担当相、資料を提出したのは
「自然エネルギー財団」
事務局長の大林ミカ氏です。
大林ミカ氏は河野太郎氏の推薦により、TFのメンバーになった。
国家の根幹に関わるエネルギー政策を議論する政府中枢にも、中国は影響を及ぼしていたわけです。
★加藤
大林ミカ氏は会見を開き、
「パソコンの操作ミス」
と釈明。
TFメンバーを辞任しました。
★櫻井
「パソコンの操作ミス」
で終わる問題でも、大林ミカ氏辞任という”トカゲの尻尾切り”で済む問題でもないと思います。
★加藤
河野太郎氏は国会で、
「(ロゴは)現時点でウイルスであったり、何か有害な要素があったりするということではない」
と弁明した。
しかし、これは論点の掏(す)り替えです。
大林ミカ氏とは一体どんな人物なのか。
中国とはどんな関係なのか。
河野太郎氏はなぜ大林ミカ氏をTF入りさせたのか。
河野太郎大臣と自然エネルギー財団の目的は何なのか。
説明責任を果たしていません。
★櫻井
自然エネルギー財団は2011年、孫正義氏によって創設されたと、財団のホームページなどに書かれています。
同財団が目指しているのが、
「アジアスーパーグリッド(ASG)」
に他ならない。
ASGとは何か。
中国、韓国、台湾、インド、モンゴル、東南アジア、ロシア・・・。
アジアのほぼ全域に、3万6000kmの送電網を張り巡らせ、各国間で太陽光や風力などの再生可能エネルギー(以下、再エネ)の相互運用を進めるというものです。
■首根っこを押さえられる
★加藤
ASGを更に発展させた国際送電網の構築を目指しているのが、中国の非営利団体
「グローバル・エネルギー・インターコネクション発展協力機構(GEIDCO)」。
”電力版一帯一路”と考えてもらって構わない。
2016年に設立された際、自然エネルギー財団は理事会に加わりました。
GEIDCOの会長には中国国家電網公司の劉振亜会長(当時)が、副会長には孫正義氏が就任している。
★櫻井
ASGを主導しているのは、紛れもなく中国です。
そこに日本が参加すれば、エネルギー供給の安定を中国に依存することになる。
国家の首根っこを押さえられるに等しい。
★加藤
生殺与奪の権を中国に握らせることになります。
電気や水などのインフラは絶対に自前で賄わなければならない。
★櫻井
欧州でも、国境を越えて電気をシェアする動きが見られます。
しかし、その範囲は価値観を共有する国に限定しなければならない。
北方領土を不法に奪い取ったままのロシア、尖閣諸島を奪おうとしている中国などあり得ません。
★加藤
脱原発と再エネ導入を進めたドイツは、
「ノルドストリーム」
から輸送されるロシアの天然ガスに依存していました。
そんな中、ロシアが天然ガス供給を止めると、ドイツの経済と国民生活はたちまち大混乱に陥りました。
ドイツは電力が足りない時はフランスから原子力を輸入していますが、ロシアのウクライナ侵攻以降、家庭用電気料金は日本の2倍にもなりました。
エネルギー政策の転換を迫られています。
★櫻井
軍事の専門家たちは口を揃えて、台湾有事がいつ起こってもおかしくないと語っています。
ASGは
「再エネ版ノルドストリーム」
のようなものです。
台湾侵攻に踏み切ると同時に、中国が日本への電力供給を止めるー。
そんなシナリオも考えられます。
■”所管外”に口を出す
★櫻井
問題となったTFは4人のメンバーから構成されています。
大林ミカ氏の他に、高橋洋氏も自然エネルギー財団の特任研究員という肩書を持っています。
★加藤
河野太郎氏は外相時代の2018年、外務省に
「気候変動に関する有識者会議」
を設置しました。
9人いた有識者のうち、3人が自然エネルギー財団の関係者でした。
大林ミカ氏、高橋洋氏、同財団副理事長の末吉竹二郎氏です。
有識者会議では、化石燃料の中止や再エネの推進が議論されていました。
★櫻井
人選が明らかに偏っています。
有識者会議が提出する報告書に法的拘束力はない。
しかし、著名な政治家が主宰する会議の結論は自ずと大きな影響力を有します。
河野太郎氏はなぜ自然エネルギー財団の関係者を重用するのか。
再エネをなぜ異様に推進しているのか。
化石燃料の否定は日本の国益にどう合致するのか。
様々な疑念が残ります。
★加藤
GEIDCOの総会資料には、日本の役割として
「アジアのインフラ開発を促進するために、政府開発援助(ODA)による財政的・技術的支援を強化する」
という文言が記されている。
資料が作成されたのは2018年、当時の外相は河野太郎氏です。
総会には孫正義氏もビデオメッセージを送っている。
★櫻井
”電力版一帯一路”を実現するために、日本からODAを引き出そうと企んでいるのでしょうか。
★加藤
外務省に確認したところ、モンゴルの風力発電にはODAが使われているそうです。
外務省としては、それが”電力版一帯一路”に組み込まれているかどうかは認識していない。
★櫻井
外務省にそのつもりがなくても、結果的に中国の野望を助けることになる可能性があります。
★加藤
北海道や九州には再エネ発電施設が多い。
日本政府は今、電力の生産地と東京などの消費地を結ぶ送電網を強化しようとしている。
北海道と東京を繋ぐルートには、1兆5000億円もの予算が充てられる予定です。
九州と中国地方を繋ぐ送電網も、4000億円ほどで増強される。
事業者の選定は入札により行われるので、外国企業が参入する恐れがあります。
日本国内にとどまらず、大陸にも送電網を伸ばすなどと言い出しかねない。
自然エネルギー財団のホームページによると、東京電力も中国国家電網と毎年、人的交流を行っているそうです。
■神奈川グループの暗躍
★櫻井
河野太郎氏は防衛相時代、自衛隊施設の電力を再エネで賄うという方針を決めました。
全国にある969施設のうち、50施設で再エネの調達が可能となっている。
電力調達の再エネ比率が100%の施設も36あります。
★加藤
山口県の防府北基地はタイのエネルギー企業
「バンプーグループ」
の子会社と電力供給契約を結んでいる。
バンプーグループは中国とのビジネス契約が強い。
電力使用量を把握することで、自衛隊の動きも推測できます。
国防の要となる自衛隊基地の電力供給を不安定な再エネ、しかも外資に頼るのは安全保障上の問題がある。
★櫻井
防衛相、外相、デジタル担当相・・・。
河野太郎氏はどのポジションに就いても、常に再エネ推進の立場から影響力を行使しようとする。
”所管外”なのに口を出したがりますね。
★加藤
河野太郎氏にとっては反原発と再エネ推進が1丁目1番地。
政治家としての絶対的な使命なのかもしれない。
★櫻井
河野太郎氏の他に、菅義偉元総理、小泉進次郎氏らも再エネ推進に熱心です。
菅義偉元総理は神奈川県を地盤とする河野太郎氏、小泉進次郎氏を将来の首相候補に育てようとしているのでしょう。
★加藤
菅義偉政権時代、河野太郎氏(規制改革担当相)と小泉進次郎氏(環境相)が再エネ推進の実働部隊となりました。
菅義偉総理は首相就任後の所信表明演説において、2050年までに
「カーボン・ニュートラル」、
つまりCO2排出ゼロを目指すと表明した(2020年10月)。
政府はその目標を達成するための
「グリーン成長戦略」
を公表(2020年12月)。
その後、小泉進次郎氏が
「おぼろげながら浮かんできた」
という”迷言”と共に、2030年までにCO2排出量を46%削減すると言い放った(2021年4月)。
間もなくして、菅義偉政権は
「規制改革実施計画」
を閣議決定(2021年6月)。
自然公園や砂防指定地にも再エネ発電施設の建設を認める方針などは、河野太郎氏が設置したTFの主張を丸呑みしたものです。
大林ミカ氏は当時もTFのメンバーでした。
★櫻井
最終的に、第6次エネルギー基本計画(エネ基)が公表されました(2021年10月)。
第5次エネ基では、2030年の総発電量に占める再エネの割合は22〜24%でした。
第6次エネ基では、その数字が36〜38%と大幅に引き上げられました。
■そもそも日本に向いていない
★櫻井
再エネには発電量のコントロールなど弱点があります。
それを補うために研究開発を続けるのは構いません。
しかし、原発を稼働させなければ日本の産業は衰退の一途を辿ること、国民生活に重い負担を掛けることも同時に認識すべきです。
「カーボンニュートラル」
を達成したいのであれば、CO2を排出しない原子力を活用しなければならない。
★加藤
太陽光が災害に弱いことも指摘しておきたい。
能登半島地震では、19カ所の太陽光パネルが破損、崩壊していることが発覚しました。
太陽光パネルは壊れても尚、発電を続けるので危険です。
ここ最近でも、鹿児島県伊佐市のメガソーラーで火災が発生しました(2024年3月27日)。
その際は消防隊員4人が負傷、鎮火に20時間以上を要した。
宮城県仙台市青葉区でもメガソーラーが発火。
鎮火に35台の消防車が出動した(2024年4月15日)。
日本は現在、国土面積当たりの太陽光発電量で世界一ですが、自然災害の多い日本はそもそも再エネ導入に不向きなのです。
事業者の責任問題も曖昧になっています。
能登半島においても、事業者が被災したメガソーラーに責任を取らない事態が起こっている。
ソーラーパネルによっては鉛、ヒ素、カドミウム、セレンなどの有害物質が検出されています。
環境破壊に繋がるだけでなく、産業廃棄物となり、壊れても発電する上に、人体に悪影響を及ぼしかねない危険も孕んでいる。
■元凶は菅直人と孫正義
★櫻井
福島第1原発の事故後、民主党政権は原発停止に踏み切りました。
不足した電力供給を補うために、海外から天然ガスなどを輸入。
火力発電で穴埋めしましたが、燃料の調達コストは数十兆円にも上ります。
ウクライナ戦争によるエネルギー価格高騰で、我が国の電気料金は更に上昇している。
★加藤
再エネ賦課金も国民生活に重くのしかかっています。
元凶は民主党政権。
菅直人元総理が2011年、再エネの固定価格買取制度(FIT)を導入した。
★櫻井
風力発電や太陽光発電の事業者がFITの認可を得られれば、生み出した電気を20年に渡り固定価格で買い取ってもらえます。
買い取るのは電力会社ですが、そのコストは各家庭の電気料金に上乗せされる。
国民がツケを支払わせられる一方、再エネ事業者は高収益が保証される仕組みです。
★加藤
再エネ賦課金は今年2024年5月、1.4円から3.49円/キロワット時に引き上げられます。
1カ月の電力使用量が1世帯当たり月400キロワット時だとすれば、1年間で1万円から1万7000円の再エネ賦課金の値上げとなり、電気料金に加算されます。
これは今年2024年に限ったことではない。
毎年、再エネにどんどん認可が下りているので、国民の負担は今後更に増えていくでしょう。
国民がこの負担に耐えられるのかは疑問です。
★櫻井
FITがスタートした2012年、再エネの売電単価は事業用が40円、住宅用が42円でした。
この数字は他国と比べても2倍、一時は3倍ほど高かった。
菅直人総理の決定を称賛していたのが孫正義氏です。
FITの枠組みを決める際、孫正義氏が暗躍していたとも言われている。
その後、孫正義氏は再エネビジネスでも大儲けしています。
利益誘導を疑われても仕方がありません。
★加藤
経済産業省に置かれた
「調達価格等算定委員会」
が、FITの売電単価や再エネ賦課金の価格を議論しています。
2012年3月、経済学者の植田和弘氏(京都大学名誉教授)が委員長に就任。
植田和弘氏は2017年まで委員長を務めた。
注目すべきは、植田和弘氏が2013年8月に自然エネルギー財団の理事になっていること。
★櫻井
冒頭の”中国企業ロゴ問題”に繋がりましたね。
■絶対に総理にしてはならない
★加藤
植田和弘氏がいた京都大学では、
「再生可能エネルギー経済学」
という日本風力開発の子会社の寄附講座が設置されていた。
担当の特任教授は山家公雄氏。
山家公雄氏は日本風力開発の子会社役員でもあった。
★櫻井
日本風力開発と言えば、衆院議員の秋本真利氏との”贈収賄”が思い出されます。
秋本真利氏は洋上風力を巡り、日本風力開発の創業者から賄賂を受け取っていた。
秋本真利氏は逮捕され、自民党を離党しています。
★加藤
秋本真利氏が国会議員になったきっかけは河野太郎氏との出会いです。
秋本真利氏は地方議員時代、大学院に通っていた。
大学院に特別講師としてやってきたのが河野太郎氏。
その時、河野太郎氏から国会議員になるように勧められたと自ら語っています。
国政進出を果たした後、秋本真利氏は自民党内における反原発の急先鋒として名を馳せた。
河野太郎氏も
「自民党一番の脱原発男」
と称賛しています。
★櫻井
再エネを巡る怪しい動きや人物について調べると、なぜか河野太郎氏に辿り着くことが多い。
★加藤
真野秀太氏という人物がいます。
真野秀太氏は
「日本気候リーダーズ・パートナーシップ」
なる組織の副代表を務めている。
真野秀太氏のプロフィールを調べると、
「自然エネルギー財団を経て、SBエナジー株式会社にて再生可能エネルギー発電事業に携わる」
とある。
SBエナジーは現在
「テラスエナジー」
に改称していますが、かつてはソフトバンクグループの完全子会社でした。
驚くべきは、真野秀太氏には
「河野太郎代議士秘書」
という肩書もあったことです。
一体全体、河野太郎氏の周辺では何が起きているのか。
★櫻井
河野太郎氏についてはファミリー企業
「日本端子」
を巡る問題も燻っています。
★加藤
日本端子の大株主は父・洋平氏で、太郎氏も株を所有している。
1995年の北京事務所開設を皮切りに、中国各地に事業所を展開しています。
★櫻井
河野太郎氏の危うさをいち早く見抜いていた人物がいます。
安倍晋三元総理に他なりません。
2021年の自民党総裁選において、安倍晋三元総理は高市早苗氏を推しました。
その背景には”河野太郎だけは絶対に総理にしてはならない”という危機感があったはずです。
★加藤
安倍晋三元総理は、党員に人気がある河野太郎氏を警戒していた。
反原発の急先鋒である河野太郎氏が総理に就任すると、偏ったエネルギー政策を推進する恐れがあります。
日本経済を危うくするのではないかと危惧されていました。
保守派の支持を高市早苗氏に集め、決選投票で高市早苗票と岸田文雄票を合算すれば、河野太郎氏に勝てるのではないかという戦略です。
その読みは見事に的中。
河野太郎氏は総理・総裁の座を逃した。
日本が救われた瞬間です。
■自動車産業を追い出すのか
★加藤
小泉進次郎氏の言動にも注意が必要です。
小泉進次郎氏も河野太郎氏と同様、再エネに熱心な政治家の1人。
小泉進次郎氏は電気自動車(EV)推進の発言も目立ちますね。
★櫻井
菅義偉政権の
「カーボンニュートラル宣言」
により、日本政府は2035年までにガソリン車の販売終了を目指しています。
★加藤
今年2024年2月、
「ゼロエミッションフォーラム」
というイベントが開催されました。
小泉進次郎氏はそこで、
「全国1700の自治体にEVを配ろう」
などと提案していた。
★櫻井
ウクライナ戦争などを契機に、欧米は再エネの限界に気付きました。
補助金を付けてもEVは消費者から敬遠されています。
各国が掲げたEV普及率の目標達成は程遠い。
欧米ではエネルギー政策、EV普及政策の見直しが進められています。
★加藤
ドイツの国営放送DWが先日、
「EV時代の終焉」
という番組を流しました。
再エネEVを牽引してきたあのドイツでもEVは凋落傾向にある。
隔世の感(変化が激しく、まるで世代が変わってしまったような感じ)を禁じ得ません。
★櫻井
ドイツ政府はEVへの補助金を前倒しで停止しました。
中国はEVで最先端を走っていましたが、大手の非亜油(BYD)さえも方向転換。
ハイブリッド車などに注力しています。
そんな中、なぜか日本政府には補助金を止める気配さえありません。
ひたすらEV推進の道を突き進んでいる。
世界で起きていることを理解しているのかと疑います。
世界の潮流に取り残されようとしているのです。
★加藤
EV開発に力を入れるのは構いません。
しかし、今の政策はやり過ぎです。
世界はEVの購入補助金を廃止する方向に動いている。
これだけ補助金を投じても、世界の自動車市場の9割が内燃機関(エンジン車)。
欧州におけるEVの普及率は15%ですが、日本がお得意とする北米では6%弱、日本では2%に及びません。
世界の新車販売台数は8600万台。
その約3割に当たる2600万台強が日本メーカーの車で、そのほとんどがエンジン車です。
エンジン車を後10年で廃止するとなれば、倒産を余儀なくされる企業が出てきます。
メーカー各社は製造ラインの設計やエンジン開発に10年単位の時間をかけている。
政治家の一言が、技術者のモノ作りに懸ける情熱を台無しにしてしまうのです。
★櫻井
日本はモノ作りの国です。
製造業なくして日本経済の繁栄はあり得なかった。
自動車産業を潰した後、一体誰が経済を支えていくのか。
★加藤
製造業はGDP(国内総生産)の2割に当たる。
製造業における設備投資の26%、研究開発費の30%は自動車産業が占めています。
日本の基幹産業であり、外貨の稼ぎ頭でもあるのです。
自動車産業なくして、日本経済は立ちゆきません。
その産業構造を破壊して国外に追いやるという発想が理解出来ない。
”経済弱体化政策”に他ならない。
★櫻井
雇用にも影響するでしょうね。
日本国内において、自動車産業に従事するのは約550万人、
労働人口の約10%を占めている。
そのうち、製造に関わるのは約90万人です。
★加藤
その多くは大手メーカーではなく、協力会社の部品工場などで働き、地域経済を支えている人たちです。
日経平均株価がバブル期を超え、一部の投資家たちは浮かれています。
しかし、日本経済を支えているのは投資家ではない。
生産設備なのです。
エンジン車は3万点の部品を必要としますが、EVはエンジン車よりも構造が単純なので部品数も少ない。
EVの製造コストの4割を占めるのは電池ですが、電池は原材料と精製過程における圧倒的なシェアを中国が握っている。
EVが普及すれば、中国が自動車覇権を握る仕掛けになっているのです。
急速なEV化を進めれば、内燃機関やトランスミッションなどの日本が得意とする部品を供給する会社は経営が厳しくなる。
100万人が路頭に迷う可能性すらあります。
■怪しい知事たち
★加藤
政治家は製造業を軽視する傾向があるのでしょうか。
静岡県知事の川勝平太氏による、新入職員入庁式での”職業差別”発言です(2024年4月1日)。
「県庁というのは別の言葉でいうとシンクタンクです」
「毎日、毎日、野菜を売ったり、あるいは牛の世話をしたりとか、あるいはモノを作ったりとかということと違って、基本的に皆様方は頭脳・知性の高い方たちです」
「ですから、それを磨く必要がありますね。」
食卓を支える農業、経済の根幹たる生産者を完全に見下しています。
しかし、川勝平太氏や県庁職員の給料は、農家や製造業従事者が納めた税金から払われている。
一体何様のつもりか。
★櫻井
失言がメディアに報じられると、川勝平太氏は辞意を表明しました(2024年4月2日)。
川勝平太氏は辞任の理由について、
「一番大きかった理由はリニア」
と説明した。
JR東海がリニア中央新幹線の2027年開業を断念したから、もう目的を達成したと言わんばかりです。
★加藤
川勝平太氏は静岡工区の南アルプストンネル工事を頑なに認めなかった。
その結果、リニア開業は2034年以降に遅れるとも報じられています。
★櫻井
川勝平太氏が国家的プロジェクトを止めたことによる損失は何十兆円、何百兆円にも達するでしょう。
日本は世界に先駆けてリニアを開通させる予定でした。
ところが、川勝平太氏が大井川の”命の水”云々と言って、理由にもならない理由で工事を許さなかった。
リニア開業が遅れることで利益を得るのは中国です。
中国が日本より先にリニアを開業させれば、中国がリニア技術を世界各国に売り込むことができます。
私は学者としての川勝平太氏を尊敬していました。
『文明の海洋史観』
も名著です。
しかし、静岡県知事になってからは国益を見失ってしまったように思います。
日本ではなく、中国共産党のために働いていたとしか考えられない。
日本国民への裏切りに他なりません。
★加藤
”国益を蔑ろにする知事”と言えば、東京都知事の小池百合子氏です。
小池百合子氏はカイロ大学卒業を巡り、かねて”学歴詐称”が疑われている。
『文藝春秋』(2024年5月号)では、小池百合子氏の元側近が新たな告発を行いました。
★櫻井
4年前の2020年、石井妙子氏の『女帝小池百合子』が文藝春秋から刊行されました。
その時も小池百合子氏の”学歴詐称”疑惑が騒がれました。
当時は何とか切り抜けましたが、今回は疑惑を打ち消す工作をした人の告白です。
告白が真実なら、小池百合子氏は学歴を詐称しただけにとどまらず、偽文書を作ったことになります。
★加藤
小池百合子氏も河野太郎氏と同様、再エネやEVを推進していますね。
小池百合子都政の下、新築戸建て住宅などに太陽光パネルの設置を義務付ける条例が制定された。
その背景にも自然エネルギー財団の影が見え隠れします。
東京都参与に、元東京都環境局の大野輝之氏という人物がいますが、大野輝之氏は自然エネルギー財団の常務理事でもある。
大野輝之氏は小池百合子都政が掲げる”ゼロエミッション東京”というメッセージを絶賛。
太陽光パネル義務化やディーゼル車規制のブレーンとも言われています。
■”外圧”でしか変わらない
★櫻井
再エネを巡り、国際社会は大きな揺り戻しの只中にあります。
2050年までにCO2排出ゼロを達成することで、気温上昇を1.5℃までに抑えるとしたパリ協定への姿勢が変化している。
その趨勢を決定付けるのが、2024年11月に控えるアメリカ大統領選挙です。
トランプ政権はかつてパリ協定から離脱しました。
トランプ氏が復活すれば、アメリカはバイデン政権の環境重視政策から脱却するのではないか。
★加藤
トランプ氏が大統領に就任したら、最初に手を付けるだろうとされているのが、バイデン政権のEV振興策の廃止です。
環境エネルギー部門ではビベック・ラマスワミ氏の閣僚起用を検討している。
ラマスワミ氏はインド系の実業家で、共和党の大統領候補者指名争いにも参加していました。
ラマスワミ氏が環境・エネルギー政策を担当すれば、アメリカは劇的に変わるでしょう。
ラマスワミ氏は民主党が重視する
「WOKE資本主義」
からの離脱を主張しています。
WOKEとは、LGBTの権利保護、ジェンダー平等や昆虫食などの”意識高い系”を指す。
ラマスワミ氏はESG(「Environmental(環境)」「Social(社会)」「Governance(ガバナンス)」の頭文字を取ったもので、これらの要素を考慮した企業経営や投資活動)、SDGs(持続可能な開発目標、『英語: Sustainable Development Goals、略称: SDGs(エスディージーズ)』)は、2015年9月25日に国連総会で採択された、持続可能な開発のための17の国際目標)、EVの欺瞞も著書で鋭く批判している。
アメリカではロシアのウクライナ侵攻以降、数多くのESGファンドが破綻したことから、”反ESG”旋風が巻き起こっている。
それまでは環境や社会に配慮する企業への投資が推奨されていましたが、その流れが変わりつつあります。
気候変動の国際的枠組みにはウォール街の主要機関が参画、企業活動を監視していました。
23州の司法長官がそれを反トラスト法に違反していると判断したのです。
更に18の州では、ESG投資による年金運用が禁止となりました。
その結果、ウォール街の投資家たちはESG銘柄を売り払う方向に舵を切っています。
★櫻井
日本は良くも悪くも”外圧”で変わる国です。
アメリカの政策転換は日本にも変化をもたらす可能性が高い。
★加藤
アメリカ大統領選は激戦州の動向が鍵となります。
例えばミシガン州は前回、バイデン氏が勝利した。
しかし、メディアの支持率調査では、今のところトランプ氏が10ポイントほどリードしている。
ミシガン州は自動車部品メーカーが多い。
自動車部品メーカーの多くはこれまで民主党を支持してきましたが、今回はトランプ氏に票を入れるでしょうね。
エンジン車の産業構造を破壊するバイデン氏に嫌気が差しているのです。
★櫻井
パリ協定は既に破綻しています。
世界の潮流を見誤り、国力を衰退させるような事態は絶対に避けなければなりません。
再エネへの巨額投資は産業界と国民に大きな負担をかけます。
ひいては主要産業の海外流出を招き、経済成長を止めてしまう。
★加藤
エネルギー安全保障という国益のためにも、再エネ推進派の行き過ぎた政策に目を光らせておく必要があります。
再エネ議連は自民党内で大きな政治力がある。
特に河野太郎氏や小泉進次郎氏らはその中心にあり、後ろ盾となっているのが菅義偉元総理です。
★櫻井
まずは”中国企業ロゴ問題”について、説明責任を果たしてもらいましょう。
”再エネの闇”に切り込むための第一歩です。

岸田政権が”しれっと”進めるステルス増税の山
こっそり、分かりづらく国民を苦しめている
WiLL2024年6月号 シンガーソングキャスター saya
■再エネ賦課金の闇
2024年4月使用分から
「再エネ賦課金(再生可能エネルギー発電促進賦課金)」
が1.40円/kWhから、3.49円/kWhに値上がりします。
月400キロワット使用する標準的な家庭で計算すると、これまで1家当たり年間6000円程度だったのが、一気に倍以上の1万6000円程度値上がりします。
5、6月は比較的過ごしやすい気候のため、エアコンを使うことは、ほぼありませんが、本格的な暑さが襲う7、8、9月の電気料金には注意が必要です。
そもそも、
「再エネ賦課金」
とは、再生可能エネルギー普及のため、電気代に上乗せして徴収されている課金のことであり、
「再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT)」
に基づいて誕生しました。
電力会社が、再生可能エネルギー電気の買い取りに要した費用を我々利用者に転嫁させる制度で、2012年に当時の菅直人政権で導入されました。
なぜ、こんな事になるのか。
分かり易く言えば、再生可能エネルギー(主に太陽光発電事業者)の利益、売上のために全国民が高い電気料金(再エネ賦課金)を負担させられているわけです。
再エネ賦課金は岸田政権で成立した制度ではないので、岸田総理のみを責めるのは酷ですが、再エネ賦課金の廃止や見直しを検討するならまだしも、更に引き上げたことは批判されて当然です。
これは税金ではありませんが、賦課金という形で国民から徴収されており、庶民からすれば税金と何ら変わりはありません。
加えて電気を使わない家庭など、ほぼありませんから、全国民が強制的に太陽光発電事業者の”養分”になっているのです。
太陽光発電事業者側に立てば、発電した電気を固定価格で100%買い取ってくれる制度なので、売り上げが100%保証される何ともオイシイ仕組みであり、その売り上げの負担を全国民が負うという悪魔じみたものです。
この制度がある限り、震災や原発事故を理由に綺麗事で参入してくる事業者が増えるでしょう。
また、太陽光パネルの製造業者は、ほとんどが中国であり、国内業者は淘汰され、中国企業が幅を利かせています。
例えば、トリナ・ソーラー(中国企業)は業務実績として、日本各地に設置した太陽光パネルの航空写真を堂々とホームページに掲げています。
再エネ賦課金制度とは、極端に言えば、中国に”貢ぐ”システムなのです。
また、太陽光発電用の多結晶シリコンの80%は中国製で、その半分以上が強制労働を強いられているウイグル人の住む新疆ウイグル自治区で生産されており、ジェノサイド(集団殺害)に加担することにもなります。
環境省が当初試算したデータによると再エネ賦課金の推移は2030年にようやく一番高値の2.95円/kWhになる想定であったにもかかわらず、2019年時点で既に2.95円/kWhとなり、2022年には3.45円/kWhにもなり、平気で嘘を付き、値上げラッシュ。
再エネ賦課金は今や、政府の試算データや報告書ですら嘘を付く何でもありの状態です。
少子化対策用の健康保険料の上乗せ分も月平均500円、ワンコインだっただと試算を出し、その僅か2週間後には年収によって倍以上の金額に。
しかも毎年増額されるなどと掌返しする政府です。
最初は国民負担が少額だから問題ないといった説明をしていても、あれよあれよと値上がりし、気が付けば恐ろしい金額になり、あっという間に重税国家になってしまうことは目に見えています。

河野太郎を「精密検査」する
Hanada2024年6月号 福井県立大学名誉教授 島田洋一
■「河野グレタ郎」でブロック
「政治家河野太郎」
の最大の問題点は、その頑なな脱炭素・反原発イデオロギーによって、日本のエネルギー基盤を破壊し、日本社会を滅亡に追い込みかねない所にある。
河野太郎氏が野党の議員なら実害は小さい。
ところが、LGBTイデオロギーの稲田朋美議員同様、政府与党の中にいて、政策を動かし得る立場にあるため、非常に危険な存在となっている。
ところで御多分に洩れず、私も河野太郎氏のX(旧ツイッター)からブロックされている。
エネルギー問題を中心に河野太郎氏の政治姿勢を批判しつつ、
「河野グレタ郎」
と呼んだのが理由らしい。
河野太郎氏自身、著書『日本を前に進める』(2021年)で、
「グレタ・トゥーンベリさんの登場等によって気候危機に多くの関心が集まっている」
と反炭素活動家グレタさんへの尊崇の念を記しているので、このニックネームを喜んでも不思議はないと思うのだが。
一般人ならともかく、大臣を歴任し、首相を狙おうかという政治家が、
「グレタ郎」
程度の揶揄に我慢できずブロックするとは狭量に過ぎるだろう。
私は少なからぬ政治家のXを批判的に引用リポストしているが、河野太郎氏ほど神経過敏な反応を示した例はない。
さて河野太郎氏は前記著書におて、外相時代に国際再生可能エネルギー機関(IRENA)総会で(2018年1月)行ったという演説を数ページに渡って紹介している。
官僚が用意した原稿を全面的に書き直させたという。
よほど胸を張りたい内容なのだろう。
河野太郎氏の認識、基本姿勢がよく分かる。
長いので部分的にカットしつつ、引いておく。
「今、私たちは新しい時代を迎えています」
「再生可能エネルギーの時代です」
「・・・皆さんは、再生可能エネルギーの導入では世界から大きく遅れている日本の外務大臣が何を言うか、とお思いかも知れません」
「私も、日本国内の再生可能エネルギーを巡る現在の状況は嘆かわしいと思います」
「再生可能エネルギーの劇的な価格下落や気候変動問題が脱炭素化を不可避にしている世界の趨勢から目を背け、変化を恐れて現状維持を優先した結果、日本の再生可能エネルギーの電源割合目標は2030年で22〜24%という大変低い数字にとどまっています」
「・・・これまでの日本の失敗は、世界の動きを正しく理解せず、短期的なその場しのぎの対応を続けてきた結果です」
「・・・かように現在の日本の現状は嘆かわしいものですが、しかし、私は今日、このIRENA総会の場で、今後、日本は新しい思考で再生可能エネルギー外交を展開し、世界の動きを正しく理解し、長期的視野に立った一貫した対応を取っていくことを宣言したいと思います」
脱炭素化運動を
「世界の趨勢」
と信じ込み、異論を一顧だにせず、
「バスに乗り遅れるな」
とのめり込む姿勢が顕著である。
この演説が行われた当時(2018年1月)、自由世界の中心をなすアメリカの有権者は、脱炭素原理主義を排する共和党トランプ政権を選んでいたが、それは
「趨勢」
に入らないらしい。
「人間活動による地球温暖化」
を所与とする前民主党オバマ政権の立場は非科学的で、米企業の競争力を不必要に弱めるとして退け、テクノロジー開発を通じたエネルギーの効率利用を無理なく進めるのが正解との立場を採っていた(ちなみに国際エネルギー機関によれば、トランプ時代のアメリカは炭素の排出削減量で世界1位。「トランプは炭素を撒き散らした」はファクトではない)。
河野演説が言う
「世界の趨勢」
は、当時も今も
「リベラル・インテリ世界の趨勢」
に過ぎない。
アメリカはじめ、現に展開されている複雑な動きを素直に見据えたものではなかった。
今やヨーロッパ諸国でも、脱炭素への行き過ぎた傾斜への反省が語られ、
「電気自動車(EV)への移行」
等にも急速にブレーキが掛かっている。
2025年以降、アメリカが再びトランプ政権となれば、一層はっきりとした
「趨勢」
となるだろう。
原子力発電が再評価され、アメリカは、ウイグル人の強制労働を用いていることを理由に、中国製太陽光パネルの全面禁止を決めた。
河野太郎理論は到底、
「世界の動きを正しく理解し、長期的視野に立った」
ものではない。
非常に視野の狭い独善と言えるだろう。
政府が河野路線を撮り続けるなら(河野太郎氏を「軍師」とした菅義偉政権以来そうなっている)、日本は潮が引く中、岸辺に取り残された魚のように、1人干上がることになろう。
■一族会社と中国共産党
河野太郎氏は上記演説と並行して、外相の諮問機関
「気候変動に関する有識者会合」
を立ち上げている。
そのメンバーの1人が、脱炭素・反原発を掲げる自然エネルギー財団の大林ミカ氏だった。
その後、大林ミカ氏は、やはり河野太郎氏が行革担当相として主導する内閣府の
「再エネ規制総点検タスクフォース(特別部隊)」
の委員にも選ばれた。
中国の国家電網公司との余りに密接な関係が問題となり、2024年3月、辞任に追い込まれたことは記憶に新しい。
ちなみに、同タスクフォースを事務方で仕切る内閣府規制改革推進室の山田正人参事官は、極端な脱炭素・反原発姿勢のため、経産省で厄介者扱いされていたという。
まさにそれが故に河野太郎氏の目に留まり、一本釣りされた。
この
「大林ミカ事件」
で、岸田首相がタスクフォースと中国の不透明な関係を調整するよう河野太郎氏に指示したのは論外という他ない。
「ネトウヨが騒いでいるだけだろ」
と周囲に嘯くなど、河野太郎氏には何の反省も見られない。
まさに調査される側の中心に位置付けられるべき存在である。
河野太郎氏一族会社
「日本端子」
と中国共産党との関係など、太陽光利権を巡る疑惑も放置されてよい問題ではない。
「再エネ・反原発信仰」
に与しない関係者に対する河野太郎氏の、権力を笠に着た恫喝も見過ごせない。
私は最近、SNSで使う河野太郎氏の愛称を、やや可愛すぎる
「河野グレタ郎」
から
「サイコパス河野」
に変えたが、以下のやり取りを見れば、頷く人も多いだろう。
2021年8月24日に、河野太郎氏が資源エネルギー庁幹部を怒鳴りつける様子の録音記録である。
『週刊文春』が入手して公開した(説明語句を加えた文字起こしも同編集部)。
議論のテーマは、3年毎に見直される「エネルギー基本計画」。
<エネ庁:いや、(原案の再生可能エネルギー比率は政策的な裏付けを)積み上げて36〜38%程度>
<河野:積み上げて36〜38になるんだったら、(「程度」を「以上」に変えても)以上は36〜38を含む(からいい)じゃないか。日本語分かる奴出せよ、じゃあ。それから何か知らねえけどさ、日本が再エネ入れるのに不利だ、みてえな記載が(基本計画原案に)いっぱいあっただろ。あれ全部落としたんだろな>
<エネ庁:日本が置かれた自然状況につきましては(略)事実関係を書いたものでございますので・・・>
<河野:じゃあ、北朝鮮のミサイル攻撃に無防備だと原子力(発電所)は。日本は核燃料、使用済み燃料を捨てる場所も狭くてありませんと、(事実を)全部書けよ。使用済み核燃料が危ねえのは、もう自明の理じゃねえか。おめえ、北朝鮮がミサイル撃ってきたらどうすんだい。テロリストの攻撃受けたらどうすんだい、今の原発>
チンピラ顔負けだが、特に最後の部分など
「おめえ」
が言うかの典型である。
河野太郎氏は防衛相時代、北朝鮮ミサイルから国土(当然原発も含む)を守る地上配備型迎撃システム
「イージス・アショア」
の設置計画を突然破棄する決定をした。
その責任者が北朝鮮のミサイルの脅威を反原発の理由にするとは、控えめに言っても身勝手だろう。
■普通なら即大臣解任
河野防衛相が
「アショア」
配備を中止したのは、迎撃ミサイル発射後の燃焼済みブースターの空タンク(長さ24メートル弱)が民家に落下する可能性がゼロとは言えないからとの理由だった。
しかし、その可能性は限りなくゼロに近い上、核弾頭が着弾した場合の破滅的被害とは全く比較にならない。
河野太郎氏は、
「アショア」
の代替は
「イージス艦でやってもらう」
と語った。
だが、そもそも
「アショア」
導入案は、イージス艦の常時洋上展開は隊員の疲労等に鑑みても困難で、また日本近海を離れた遠洋任務に就く場合もある等の事情から出てきたものである。
話をいきなり振り出しに戻す以上、より合理的かつ現実的な説明が必要だろう。
迎撃態勢の整備に真面目に取り組まなかったのみならず、河野太郎氏は、敵基地攻撃能力の保持にも一貫して反対してきた。
攻めと守りの両面において、無責任な議論に終始してきたと言える。
2020年春、東北や九州で中国の偵察バルーン(気球)が発見された際も、河野防衛相は
「(行方は)気球に聞いて下さい」
と、国民をコケにした応答をして批判を浴びた。
気球によって自衛隊が用いる電波情報を収集できれば、敵対国は妨害電波の精度を上げられる。
普通の国なら、この発言1つで防衛相解任だろう。
河野太郎氏を総理総裁にと動く自民党議員らはよく、
「河野さんは脱原発を封印した」
「安心していい」
と言う。
しかし
「封印した」
とは、権力の座に就いた暁には
「封を解く」
という意味だ。
しかも、河野太郎氏は何ら原発潰しを封印していない。
搦め手を用いているだけである。
「(プルトニウムを燃料に使う)高速増殖炉『もんじゅ』が廃炉になり、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムを取り出す必要がなくなった」
「(青森県六ヶ所村の)再処理施設は要らなくなったから(運転開始を)やめる」
との主張がそれに当たる。
現在、使用済み核燃料は各地の原発内で保管されているが、再処理施設に移送できないとなれば、貯蔵プールはそのうち満杯になる。
燃料交換ができなくなれば、原発は運転停止の他ない。
再処理施設を潰せば原発全体を潰せる。
これが河野太郎氏のみならず反原発派の狙いである。
■極めて危険な歴史認識
河野太郎氏の歴史認識も大いに疑問符が付く。
2019年1月14日、モスクワ。
日露外相会談後、内外の記者を集めた公式会見で、ロシアのラブロフ外相は
「重要な文書」
として国連憲章第107条を上げ、
「第2次大戦の結果を認めるよう書かれている」
「本日もう1度、詳細に日本側に伝えた」
「日本側から反論はなかった」
と述べた。
これに対し河野太郎外相は、日本人記者のみを集めた
「臨時会見」
を開いたものの、
「ラブロフ外相の発言にいちちコメントは致しません」
「内容については対外的に公表しないことにしております」
と無回答に近い発言に終始した。
前日(2019年1月13日)、ロシア外務省の報道官が
「共同記者会見を準備していたのに日本側が逃げた」
と揶揄したが、それが実態だったと思わざるを得ない。
国連憲章で
「敵国条項」
とされるのは第53条、77条、107条の3項である。
このうち、ラブロフ外相が言及した第107条は
「この憲章のいかなる規定も、第二次世界大戦中にこの憲章の署名国の敵であった国に関する行動でその行動について責任を有する政府がこの戦争の結果としてとり又は許可したものを無効にし、又は排除するものではない」
と規定する。
ソ連軍による樺太・千島列島奪取はこの枠内の行動で、日本も国連に加盟した時点で承認したというのがロシア側の主張である。
日本政府はこの解釈を受け入れていない。
例えば
「北方領土に関し敵国条項をソ連側は如何に解釈しているのか」
との中川昭一衆院議員の質問に、外務省欧亜局長が次のように答えている(1990年6月11日、衆院安保特別委)。
「ソ連側は、北方4島の占拠の根拠としてヤルタ協定を挙げ、同協定が、国連憲章第107条により、戦後秩序の一部として日本を拘束すると主張しております」
「これに対し私どもは、ヤルタ協定はこれに参加した首脳たちが共通の目的を述べた文書に過ぎず、領土移転の如何なる法的根拠も持ち得るものではない、その当然の帰結として、国連憲章第107条はソ連側の北方領土占拠に如何なる根拠を与えるものでもないし、全く関係のない規定である、そう反論しておる次第でございます」
この日本政府の立場を、河野太郎外相はラブロフに対し、即座にぶつけねばならなかった。
ラブロフは、明確に日本世論を揺さぶる意図で発言している。
一方、河野太郎氏には、世論戦を戦うとの気概が全く見られなかった。
尚、ロシア側は、(1945年)8月15日でなく(1945年)9月2日(日本の降伏文書調印の日)を
「大戦終結記念日」
と定め、北方領土を含む樺太・千島占領は大戦中の行為だと強弁している。
ここも、日ソ中立条約違反と並んで日本の外相が強く反論せねばならぬポイントだった。
ちなみに、ソ連軍による北海道北方地域侵攻は1945年8月16日にカムチャッカ方面から開始され、1945年8月18日に占守島上陸、1945年8月28日に択捉島上陸、1945年9月1日に国後島・色丹島上陸、1945年9月3日に歯舞島上陸と続き、1945年9月5日までに全域を占領した。
明らかに終戦後の侵略である。
話を戻せば、カメラの前で言いたい放題のラブロフに対し、河野太郎氏は借りてきた猫の風であった。
当日(2019年1月14日)のNHKニュースはラブロフの一方的発言のみを伝えたが、河野太郎外相が何も発言しなかった以上、必ずしも放送局の不見識とは言い切れない。
かつて、双方国連大使の立場でラブロフとやり合った経験を持つボルトン元大統領補佐官は、
「終始細かく条件闘争を仕掛けてくる男で予測困難」
「土壇場での大芝居(見方によってはヒステリー)に走りがち」
「ラブロフは国連大使を務めつつ、この特技を完成させていた」
と回顧している。
ラブロフの
「大芝居」
を捌くだけの技量と度量が河野太郎外相には欠けていた。
日本国内では木で鼻を括ったような
「次の質問どうぞ」
「所管外でございます」
で逃げ、
日本国外では難しい相手との共同記者会見に出ないのが
「特技」
では、話にならないだろう。
■「カモネギ外交」の象徴
中東問題でも、河野太郎外相は日本の
「カモネギ外交」
を象徴する存在だった。
著書に次の1節がある。
「外交は国と国との交渉ではありますが、最後は外務大臣同士の人と人との関係がものを言うことも少なくありません」
「例えばアメリカが資金拠出を中止したUNRWA(国連パレスチナ難民救済事業機関)を支援するための会合の共同議長を私に頼んできたのは、それまでに会議で顔を合わせていただけでなく、私邸にまで招かれたりしていたヨルダンのサファディ外相とEUのモゲリーニ外相の2人でした」
「外務大臣のフットワークが軽くないと国の外交は成り立たない、と言えるでしょう」
自慢げに書いているが、要するに、トランプ政権がUNRWAはテロ組織ハマスの物資調達部門に堕しているとの認識から資金拠出を停止したのを受け、
「日本にもっと出させよう」
という国際リベラル勢力に英語力や
「フットワーク(というより腰)
の軽さをおだてられ、カモにされたに過ぎない。
原資は日本国民の税金である。
とても外交を任せられるような人材ではない。
慰安婦問題にも触れておこう。
強制連行・性奴隷化虚偽を今も世界に拡散する河野洋平官房長官談話(河野談話、1993年8月4日)について聞かれる度、洋平氏の長男・太郎氏は
「それは別の河野さんでしょ」
とはぐらかすのが常だった。
しかし、河野家のブランド力に助けられて政界入りした以上、
「自分は無関係」
では済まない。
2018年3月28日、衆議院外務委員会で杉田水脈議員(自民党)が、河野太郎外相に改めて河野談話に対する見解を尋ねた。
ところが、雄弁が自慢のはずの河野太郎氏は机上に目を落としたまま動かず、代わって立った外務省参事官の
「過去に安倍首相が、河野洋平官房が何を考えて発言したのか承知しないと答弁している」
云々の発言を無表情に聞くのみであった。
およそ責任ある態度とは言えないだろう。
関係者によると、河野太郎氏は1度河野洋平氏に
「修正談話」
を出すつもりはないのかとそれとなく対応を促したという。
しかしそのつもりはないと河野洋平氏に撥ねつけられ、それ以上何も言わずに引き下がったらしい。
本来なら、
「修正しないならここで刺し違える」
くらいの気合で迫るべきだったろう。
親が親なら子も子と言う他ない。
■「性格」という最大の問題
リーダーには心の余裕とバランス感覚が欠かせない。
しかし河野太郎氏には、このいずれも見事なまでに欠いている。
性格こそが最大の問題と言ってもいい。
「英語はうまいし、それなりの存在は出来上がっているが、常識に欠ける」
という所属派閥の長、麻生太郎自民党副総裁の発言は適評だろう。
かつて、議員宿舎で河野太郎氏と隣同士だった平沼赳夫経産相(全拉致議連会長)から聞いた次のような話もある。
ある時、河野太郎氏が大声で誰かを怒鳴りつける声が聞こえてきた。
余りに言葉が荒く、執拗なので、平沼赳夫氏の息女がベランダから耳を澄ませたところ、河野太郎氏が義理の母親を激しく罵倒していたという。
平沼赳夫氏は話を誇張する人ではない。
真実だろう。
一方、河野太郎氏が緩んだ表情を見せる場面もある。
過去に2回、中国外務省の華春瑩報道局長(当時)に顔を寄せ、鼻の下を伸ばした自撮り写真をSNSに上げたのが好例である。
華春瑩報道官は色白、ふくよかな一見
「いい人」
風の中年女性で、日本の政界にも隠れファンが多い。
しかし人権蹂躙、軍事恐喝を続ける中国共産党の準幹部である事実に変わりはない。
アメリカの国務長官が同じ事をすれば、即刻辞任に追い込まれるだろう。
日本の政界で何ら問題にならなかったのは、国会全体の意識が低いからに他ならない。

相次ぐ再エネ設備のトラブル、賦課金値上げに「そこまでして進めないといけないのか」
2024/4/21 13:03
https://www.sankei.com/article/20240421-QLQ6GHIV7NJ6NLCTFELLL5YD5Q/
再生可能エネルギーの普及に向けた取り組みは各地で進むが、太陽光パネル設置などを巡ってはトラブルが相次ぐ。
ルール作りや規制に動く自治体もあり、賦課金の値上げには批判的な声も少なくない。
北海道釧路市の国立公園
「釧路湿原」
周辺では太陽光パネルが次々と設置され、特別天然記念物のタンチョウや絶滅危惧種のキタサンショウウオなどへの影響に懸念が広がっている。
北海道釧路市は2023年7月、事業者に届け出などを求めるガイドラインを施行。
2024年度中に条例に格上げする考えだ。
賦課金は、自然環境に影響を及ぼしかねない設備の設置を促すことになり、北海道内の60代の男性は値上げに対し、
「そこまでして太陽光を進めないといけないのか」
と疑問を投げかける。
メガソーラー(大規模太陽光発電所)の設置が進んだ山梨県内では、景観や災害時の土砂崩れなどへの懸念から周辺住民とのトラブルが多発。
県は令和3年10月に太陽光発電施設を規制する条例を施行した。
それでも2023年、甲斐市菖蒲沢でのメガソーラー設置で大規模に樹木が伐採されていたことから、地域住民らが県に対し、周辺を土砂災害特別警戒区域に指定するよう要望する事態となった。
静岡県東伊豆町では、平成15年に町営の風力発電所を稼働させたが、老朽化で故障が相次ぎ、令和3年に閉鎖。
現在、民間企業への事業継承について検証しているが、静岡県内の臨海部では稼働している風力発電所も多く、県民からは
「(騒音や低周波音による)健康被害を訴える声もあるのに、施設の建設促進のために負担が増えるのは納得がいかない」
と不満も漏れる。

米韓より高い日本の電気料金 円安、中東情勢に再エネ賦課金も…上昇に警戒感
2024/4/21 12:04
https://www.sankei.com/article/20240421-N4VMAFDOBFNK5PV4VNZ3SQNDPU/
令和6年度から、太陽光や風力といった再生可能エネルギーの普及のため電気料金に上乗せしている賦課金の負担が標準家庭で年1万円程度増える。
電気料金の上昇は家計を圧迫し、企業活動にも影響を与えそうだ。
特に産業用の電力需要は、人工知能(AI)の普及本格化で拡大する可能性が指摘されている。
日本の電気料金は、先進国の中で中位とみられるが、資源を輸入に頼っているだけに足元の円安進行、中東情勢の緊迫化がエネルギー価格上昇に繋がる打撃となりやすく、警戒感が高まっている。
■エネ価格「不透明さ増す」
電力中央研究所の調べによる国際比較では、2022年の日本の電気代は、英国やドイツよりは低かったが、米国や韓国、フランスよりは高かった。
産業用では、米国や韓国の2倍前後。
一方、再エネ普及が進んでいるデンマークの家庭用料金は日本の2倍近くだった。
資源のない日本にとって、エネルギー価格上昇のリスクは深刻だ。
電力大手で作る電気事業連合会の林欣吾会長(中部電力社長)は
「今後のエネルギー価格の不透明性が、更に増しているのは事実」
と話す。
その上で
「2年前(2022年、ロシアによるウクライナ侵略開始)のような高騰があれば対応が大変だが、学んだこともある」
「調達先を工夫するなど、事業者は価格の乱高下を回避できる対策を講じていくと思う」
と述べた。
■電気料金、価格転嫁進まず
国内では人口減少が進んでいるものの、今後はAIの普及を背景に、電力需要は高まるという見通しがある。
科学技術振興機構の推計では、AIなどの情報処理を行うデータセンターの電力消費量は、平成30年の140億キロワット時に対し、令和12年には6倍以上の900億キロワット時まで拡大。
現在の国内の総需要の1割近くまで伸びる計算だ。
東京商工リサーチが行ったインターネット調査(2857社回答)では、2024年1月時点で本業に係るコストが2023年より
「増加した」
と回答した企業は、73.6%と7割を超えた。
特に多かったのが
「原材料や燃料費、電気代の高騰」
の91.2%(1920社)だ。
このうち、高騰した分を商品の価格に上乗せする価格転嫁が全額できたのは、3.6%の63社にとどまる。
「受注減など取引への影響が懸念される」
「同業他社が転嫁していないため」
などが理由として挙げられた。
東京商工リサーチの担当者は
「価格転嫁はまだ十分ではない」
「再エネ賦課金の値上げは、ようやく出てきた良い流れをとどめてしまう可能性がある」
と指摘する。
政府は電源として再エネの比率を高める計画だが、その分賦課金の必要性も高まってくる。
「再エネ普及と国民負担抑制の両立」
が重い課題として残り続ける。

再エネ賦課金、年1万円負担増 「パネル」高シェアの中国利する? 見直し機運も
2024/4/21 11:19
https://www.sankei.com/article/20240421-5VRUAFM3KFKGLBSPJOAJDHXF2U/
太陽光や風力発電など、再生可能エネルギー普及のため電気料金に上乗せされている
「再エネ賦課金」
が2024年4月から値上がりし、標準家庭(使用量400キロワット時)で電気料金が月額836円上昇した。
年間で1万円程度の負担増となる。
賦課金は平成24年に導入され、再エネの普及に伴い右肩上がりで増えてきた。
ただ、太陽光発電に用いるパネルは中国企業が大きなシェアを持っている。
日本国民の負担が増える一方、中国を利するとの指摘もあり、制度の見直しを訴える声が強まっている。
■再エネ買い取り、国民負担に
政府は賦課金の単価を令和6年度は1キロワット時当たりで前年度比2.09円高い3.49円に引き上げた。
政府は2024年6月使用分から電気代を抑える補助金を終了し、家計の負担は2024年3月使用分に比べ2236円増えることになる。
政府は平成24(2012)年に再エネの固定価格買い取り制度(FIT)を導入し、再エネで発電した電気は電力会社が再エネ事業者から一定価格で高く買い取ることになった。
この費用を消費者が負担するのが賦課金の仕組みだ。
賦課金の単価は電力会社の買い取り総額から事業者の販売収入などを差し引き、販売電力量で割って算出。
利用者は単価と電力使用量に応じ賦課金を一律に徴収される。
再エネ普及に伴い買い取り総額は増加傾向で、賦課金も右肩上がりで上昇している。
賦課金の単価は平成24(2012)年度は0.22円だったが、令和4(2022)年度には3.45円に達した。
令和5(2023)年度はロシアによるウクライナ侵略に伴う資源価格高騰で電力の市場価格自体が高騰、販売収入増加で1.40円に初めて下がった。
令和6(2024)年度は資源価格一服で販売収入減が見込まれ、再び引き上げとなった。
国民が負担する賦課金総額は2.7兆円に上る。
■玉木氏「間接的に富が中国に」
賦課金を巡っては
「2030(令和12)年頃までは上昇を続ける見通し」(政府関係者)
という。
FITの導入当初に高い買い取り価格で認定した事業用太陽光の20年の買い取り期間が重しとなる。
その後は下落する可能性が指摘されるが、負担がすぐに大きく減るかは見通せない。
賦課金には反発も根強い。
国民民主党は2024年3月26日、賦課金の徴収を一時停止し電気代を引き下げる
「再エネ賦課金停止法案」
を国会に提出。
玉木雄一郎代表は賃上げの効果を打ち消すとして
「廃止を含め抜本見直しの時期に来ている」
と話す。
玉木氏は
「所得の低い人も含め、集めたお金をメガソーラー設置事業者に回す『所得の逆再分配』が起きている」
と指摘。
また太陽光発電は
「コストが下がっており、市場原理に任せるべき」
と見直しも訴える。
中国の存在も懸念事項だ。
「太陽光パネルはほとんど中国製で、賦課金で間接的に富が中国に行っている」(玉木氏)。
再エネを巡っては、内閣府のタスクフォースの元民間構成員、大林ミカ氏の提出資料に中国国営電力会社のロゴマークが入っていたことも問題視されている。
賦課金制度について玉木氏は、
「経済安全保障の観点からも検証が必要だ」
と強調した。

電気・ガス代補助5月で終了、家計に1903円の負担増 再エネ賦課金値上げも
2024/4/18 19:19
https://www.sankei.com/article/20240418-35EY4SBKHRJUHJVT3ED74WB6PM/
政府はこれまで行ってきた家庭や企業の電気やガス代の負担を抑制するための補助金の支給を、2024年5月使用分を最後に終了する。
ロシアのウクライナ侵略などで高騰した燃料価格が安定したためだが、令和6年度からは再生可能エネルギー普及のため電気料金に上乗せしている賦課金の単価も引き上げられた。
物価上昇に苦しむ家計にとっては、補助がなくなることで新たな打撃となりそうだ。
■冬が終わり価格も安定
政府は現在、電気は家庭向けで1キロワット時当たり3.5円、ガスは1立方メートル当たり15円を補助。
東京電力や関西電力によると標準家庭(260キロワット時)の月額の電気代の抑制効果は910円、東京ガスによるとガスは450円だ。
2024年5月使用分からはこの補助が半減し、2024年6月からはなくなる。
補助は令和5年1月使用分から始まったが、斎藤健経済産業相は
「液化天然ガス(LNG)や石炭の輸入価格が侵略前と同程度に低下した」
と役目を終えたと話す。
実際に財務省の貿易統計でも、1トン当たり16万円を超え過去最高水準に達したLNGの輸入価格は、令和6年2月には10万円弱に落ち着いている。
「電力需要が多い冬が終わったことも要因」(政府関係者)
だという。
■2024年4月からは賦課金も引き上げ
一方で足元の円相場は1ドル=155円を窺う
「超円安」
の状況が続く。
中東情勢の緊迫化などで価格が高騰する原油のように、不安定な国際情勢により、LNG価格が再び上昇するリスクは常にある。
補助がなくなるだけでなく、政府は2024年4月から再エネ賦課金の単価を1キロワット時当たり2.09円引き上げて3.49円とした。
賦課金の引き上げなどで、4月使用分の電気代は東電の標準家庭で8137円、関電で6754円と、いずれも前月より500円超上がる。
関電の電気代が東電よりも安いのは、発電コストが安い原発が稼働している影響が大きい。
賦課金の引き上げと補助金の消滅により、標準家庭で2024年3月と比較すると家計には計1903円程度の負担増となり、消費意欲が落ち込み、好調な賃上げの効果を打ち消しかねないとの指摘もある。
■新電力への乗り換えも…
こうした中、新電力に期待する向きもある。
エネルギー価格高騰で電力調達コストがかさみ、一時は撤退や新規申し込みの停止が相次ぐなど苦境に立たされたが、調達価格が落ち着くことで経営の安定化が見込まれるためだ。
帝国データバンクによると、令和6年3月時点で撤退や倒産・廃業が判明した新電力は前年同月比43.4%増の119社に上った。
しかし新規契約停止は38.4%減の69社、契約受付再開は51.6%増の47社と、巻き返しの動きも出てきている。
帝国データの担当者は
「値下げに動く新電力も僅かに見られる」
と明かす。
ただ電力不足を防ぐため、発電所設備の維持費を小売り事業者が負う
「容量市場」
制度の拠出金支払いも2024年度から始まる。
新電力にとっては経営上の負担となり、今後、電気料金に転嫁することも想定される。
電力自由化で参入した新電力も料金攻勢は力強さに欠けるのが実情だ。

「国破れてパネルあり」再エネ賦課金廃止も検討を…国民民主・玉木雄一郎代表が警鐘
2024/4/10 20:19
https://www.sankei.com/article/20240410-OTDEOGLDDVLGHF5JUWEFEKVH3U/
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年4月10日、産経新聞の取材に応じ、再生可能エネルギー普及のため電気料金に上乗せされている賦課金について
「廃止を含め、抜本見直しの時期に来ている」
と述べた。
再エネ賦課金は電力会社の販売収入が減ると、逆に上がる算定方式。
2024年度は、ロシアのウクライナ侵攻で高騰した資源価格が一服して販売収入の減少が見込まれるため、値上げとなった。
標準的な家庭(月の使用量400キロワット時)で換算すると、賦課金は令和5年度比836円増の月額1396円。
令和4年度(1380円)の水準に戻る。
■賃上げの流れも帳消しに
玉木氏は賦課金値上げについて
「せっかくの賃上げの良い流れを、帳消しにする」
「賃金が増え、消費が増えるという好循環が断ち切られてしまう」
と指摘した。
国民民主は2024年3月、賦課金の徴収を一時停止し、電気代を引き下げる
「再エネ賦課金停止法案」
を国会に提出している。
賦課金の制度については
「所得の低い人も含めて集めたお金を、メガソーラーを設置できる事業者に回す『所得の逆再分配』が行われている」
として、構造的な問題があると指摘。
特に太陽光発電については
「(発電)コストが下がっており、市場原理に任せるべきではないか」
と述べ、賦課金が支える固定価格買い取り制度(FIT)の見直しを訴えた。
再エネについては今後、洋上風力などメニューが増加し、賦課金を含めた補助的な制度の必要性が高まる可能性もある。
玉木氏は
「電気代、社会保険料、税金をこれ以上上げないことが最優先」
「『国破れてパネルあり』ではいけない」
「優先順位を国益、国民の生活から考えるべきだ」
と述べた。
■中国が生産能力8割
太陽光発電業界は中国勢が台頭しており、国際エネルギー機関(IEA)の2022年の報告によると、太陽光発電に必要な主要要素の世界の生産能力の8割超を中国が占める。
ただ、パネル素材の多結晶シリコンの多くは、新疆ウイグル自治区での
【強制労働】
による製造が疑われている。
これに関連し、玉木氏は
「人権を無視した形で安く製造されたものについては、輸入しない、使わない」
「供給網(サプライチェーン)から排除することを義務付けるための法制化も必要だ」
と主張した。
また玉木氏は、内閣府のタスクフォース(TF)元民間構成員、大林ミカ氏の提出資料に中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークが入っていた問題にも言及。
「組織や外国からの不当な影響がなかったのかどうか、政府は徹底検証すべき」
と強調した。

東京都の太陽光パネル設置義務化 住宅高騰や人権侵害助長する 杉山大志氏
2024/4/21 9:00
https://www.sankei.com/article/20240421-S3PWT4IHZBJQJEWHJ5UPTDWWHQ/
東京都が都心の温室効果ガスを令和12(2030)年までに50%削減することを目指し、2025年4月から新築住宅などを対象に太陽光パネル設置の義務化に踏み切る。
家庭の電気代削減や停電時の防災力効果も図れるとし、新築時などに補助も行うとする。
ただ、多額の税金を投入するだけの効果が得られるのか疑問視する声もある。
エネルギー政策と環境問題を研究するキヤノングローバル戦略研究所研究主幹の杉山大志氏に話を聞いた。
温室効果ガス削減といった取り組みは、地球全体の問題であり、東京都だけで規制することで得られる効果は少ないと言える。
また、都が行う太陽光パネル設置義務化は、日当たりが良く屋根が大きい住宅に住む人にとっては補助金などで儲かる制度になっているが、東京は人口密度が高く、一軒家でも屋根が北向きなど太陽光発電に不向きな家も多い。
更に、集合住宅などに住む人にとっても経済的恩恵を得られないにもかかわらず、莫大な税金が投入される。
条例で設置義務を負うのは住宅供給事業者で、未達成の場合は、その企業名が公表される。
このため、公表を恐れて、必要ない住宅にも設置することが考えられる。
加えて都民は新築の住宅を購入する際に太陽光パネルの費用も負担することになるため、住宅価格が高騰して都内で購入しづらくなる可能性もある。
太陽光パネルは光が当たれば発電し続けるため、災害時にも問題が生じる。
東京都の江東5区(墨田区・江東区・足立区・葛飾区・江戸川区)と言われる海抜0メートル地帯では、台風や高潮で水害が発生した場合、太陽光パネルが水没することで感電など2次災害が発生する恐れがある。
パネルが損傷して火災が起きることもあり、消火活動も水を直接かけると水を伝って感電するため、鎮火に時間を要する場合もある。
そもそも太陽光発電は日光によって発電されるため、1年の内で、17%程度の時間しか発電できない。
住宅の上にパネルを設置しても発電量が予測しづらく、既存の火力発電設備などをなくすことはできず、2重投資の状態でコストが嵩む。
世界の太陽光パネルの約9割が中国で生産されていて、太陽光発電導入には、中国製の太陽光パネルに頼らざるを得ない現実もある。
中国製の太陽光パネルが台頭している背景には、新疆ウイグル自治区での
【強制労働】
で価格を安く抑えている点が指摘されており、米国などでは中国製の輸入禁止措置が取られている。
東京都の太陽光パネル設置の義務化は、こうした人権侵害を助長することに繋がる。
安定的なエネルギー供給と二酸化炭素(CO2)の削減の両立を目指すのであれば、太陽光発電に頼るよりも、原子力や天然ガスを利用することの方が現実的だと言える。

再生可能エネへの投資は無駄遣い 莫大な国民負担も…見返りはほとんどなし 気まぐれに発電するに過ぎない太陽光パネル
2024.4/11 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240411-RGOKT76P4VNNTMASJZO7KYOMZY/
日本政府は
「グリーントランスフォーメーション(GX)」、
つまり脱炭素のために、政策によって10年で150兆円の官民投資を引き起こすという。
投資というと聞こえはいいが、原資を負担するのは我々国民だ。
1人当たり120万円、世帯当たり360万円も負担するのだが、見返りはほとんどありそうにない。
なぜなら、最大の投資先が再生可能エネルギーだからだ。
太陽光発電は本質的に2重投資である。
なぜなら、家庭に太陽光パネルを付けても、火力発電所をなくすわけにはいかないからだ。
夜でも曇りの時でも電気は必要だからである。
バックアップのために火力発電所が必要だという言い方をする人もいるが、これでも太陽光パネルを贔屓し過ぎている。
なぜなら、太陽光パネルは年間17%しか稼働しない。
年間83%は火力発電所に頼ることになるわけで、8割以上も発電するのにバックアップという言い方は的外れである。
要は、電力供給のためには火力発電所が必要なのであって、太陽光パネルは気まぐれに発電するに過ぎない。
これは風力発電も同じことである。
日本では洋上のもっとも風況の良い所でも、風力発電の稼働率は35%しかない。
既に太陽光発電は導入し過ぎであり、余った時には電気を捨てている状態である。
政府はこの対策として他地域への送電線を建設するとか、蓄えるためにバッテリーを導入するが、これは3重投資、4重投資になる。
再エネは今や最も安いなどと言う人がいるが、それはコストの一部しか見ない都合の良い話をしているに過ぎない。
現実には再エネを大量導入したドイツやデンマークは電気代が最も高い。
CO2(二酸化炭素)を排出しない火力発電として、CO2を地中に埋めるCCS、それにアンモニア発電や水素発電などにも政府は巨費を投じるとしている。
だが、これも万事予定通り進んだとしても、発電コストはこれまでの火力発電所の2倍、3倍、あるいはそれ以上になると試算されている。
こんな高価な技術を日本でいくらか導入したところで、世界で売れるはずもない。
これに何千億円、何兆円と費やすというのは、まるきり無駄遣いである。
既存の火力発電と競合できるコスト水準になる技術を目指して、研究所で基礎的な技術開発をするにとどめるべきだ。
全てが予定通りに進んでも、確実なのは、莫大な国民負担だけである。
喜ぶのは利権に預かる一部の政治家、行政官、企業ばかりである。
こんな愚かな政策で
「グリーン経済成長する」
とのたまう経産省は、経済も産業も全く分からないようだ。
■杉山大志(すぎやま・たいし)
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹。
1969年、北海道生まれ。
東京大学理学部物理学科卒、同大学院物理工学修士。電力中央研究所、国際応用システム解析研究所などを経て現職。
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)、産業構造審議会、省エネルギー基準部会、NEDO技術委員などのメンバーを務める。
産経新聞「正論」欄執筆メンバー。
著書・共著に『「脱炭素」は嘘だらけ』(産経新聞出版)、『亡国のエコ』(ワニブックス)、『SDGsの不都合な真実』(宝島社新書)など。

<正論>中国を利するエネ政策を止めよ
キヤノングローバル戦略研究所研究主幹・杉山大志
2024/4/10 8:00
https://www.sankei.com/article/20240410-UFXUMJX2DFLD3PKZRPR22GS6LM/
再生可能エネルギー導入に向け規制見直しを検討する内閣府タスクフォース(特別作業班)の会合に、委員の自然エネルギー財団事業局長、大林ミカ氏(2024年3月27日に委員辞任)が提出した資料に、中国国営企業である国家電網公司の透かしロゴが入っていたことが問題になっている。
日本のエネルギー政策が中国の影響を受け決定されているのではないかとの懸念が出た。
対策としてセキュリティ・クリアランス強化が言われているが、それだけでは到底足りない。
■脱炭素は中国の「超限戦」
というのは、中国は日本に対して直接的な工作をする必要すらないからだ。
日本には
「使える愚か者(useful idiots)」
がいる。
これはレーニンの言葉であり、資本主義国には、本人には特段の自覚すらないままに共産主義国のために働く愚か者がいる、ということである。
中国は世界を共産党独裁対民主主義の体制間の限りない闘争、即ち
「超限戦」
と捉えている。
そこでは脱炭素はまさに天佑である。
日本をはじめ先進国が勝手に経済的自滅をし、中国には莫大な利益をもたらすからだ。
大林ミカ氏も、
「再エネ最優先」
を掲げる河野太郎規制改革担当相も、中国企業の太陽光発電事業や風力発電事業を儲けさせる一方で、日本のエネルギー供給を不安定化し高コスト化している。
これは中国の望む通りだ。
だがここに中国が命令を逐一下す必要はない。
せいぜい、当たり障りのない情報提供をして親中的な気分を盛り上げる程度で足りる。
そうすれば勝手に運動してくれる。
「再エネ最優先」
を強く支持するのは日本の左翼リベラル勢力であるが、彼らは中国に融和的でもある。
中国の太陽光パネルの半分は新疆ウイグル自治区で生産されており、
【強制労働】
の関与の疑いが濃厚で、米国では輸入禁止措置まであるが、日本ではこれは全く不問にされている。
これも中国の望む事そのままである。
■日本を破壊する日本政府
今、日本政府は脱炭素、再エネ最優先を推進することで、日本経済を破壊している。
太陽光発電と風力発電を大量導入しているが、北海道では風力発電が多過ぎて余るので1兆5000億円を投じて新潟までの海底送電線を建設するという。
これだけでも仰け反るが、これは氷山の一角に過ぎない。
政府は脱炭素のために今後10年間で150兆円のグリーントランスフォーメーション(GX)投資を官民で実現するとしている。
投資と言えば聞こえは良いがその原資は国民が負担する。
GDPの3%であり、3人世帯で360万円もの負担になる。
これでは日本経済はガタガタになる。
目玉となる再エネ事業のお金の多くは中国企業に流れる。
一方で脱炭素は日本の防災には全く役立たない。
国連のモデルを信じたとしても、日本が2050年にCO2をゼロにした時の地球の気温の低下はせいぜい0.006度しかない。
日本の安全保障も危険に晒されている。
河野氏が防衛相を務めた時、自衛隊の施設は100%再エネを目指すこととされ、今では多くの施設が再エネ電力を購入するようになった。
電気事業者の中には近年に設立された企業もあり、中国系の企業がどのぐらいあるのかも分からない。
これら企業は電力消費量を監視することで、自衛隊の活動状態を把握できてしまう。
のみならず有事には、本国の命令があれば電力供給網を遮断・攪乱するかもしれない。
いつから日本政府はこのような、日本を滅ぼすような事ばかりするようになったのか。
2021年に策定された第6次エネルギー基本計画で2050年CO2ゼロが目標とされた。
河野氏は
「再エネ最優先」
を掲げ、2030年の発電に占める再エネの数値目標を36%から38%
「以上」
にするよう、経産省の官僚を怒鳴り上げた音声がリークされている。
日本の官僚は、時の政治権力には滅法弱くなった。
昇進するか左遷されるか、彼らにとっての生殺与奪の権を握られているからだ。
かつては脱炭素という経済自滅的な政策には抵抗していた経産省が、すっかり宗旨変えしてしまった。
■「愚か者」を排除せよ
今では経産省こそが巨大な予算と権限を持った最も強力な脱炭素利権と化し、日本経済を破壊している。
彼らは最早内から自らを変える能力はない。
政治が変わるしかない。
左翼リベラル化した自民党こそが脱炭素推進の本丸である。
日本の国益を損なう
「使える愚か者」
を退場させ、それに代えて、日本の安全保障と国民経済を第1に考える人々にエネルギー政策を任せるべきである。
政治が変われば、経産省の幹部人事も刷新できる。
経産省が脱炭素利権にまみれてしまったのはここ数年のことに過ぎない。
まだ以前のことをよく覚えており、現状に違和感を覚えている優秀な官僚はたくさんいる。
愚か者を排除し、政治的な路線転換さえすれば、彼らは日本国民の安全と経済のために良い仕事をしてくれるはずだ。

<主張>再エネ資料にロゴ 中国の影響力工作を疑え 河野担当相の責任は重大だ
社説
2024/4/1 5:00
https://www.sankei.com/article/20240401-OK3BL3MXVFNBDKYMXUGDBPMHLQ/
政府のエネルギー関連の会議に提出された資料に、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークの透かしが入っていたことが発覚した。
再生可能エネルギー導入に向けて規制見直しを目指す内閣府のタスクフォース(TF、特別作業班)に対し、委員を務めていた大林ミカ・自然エネルギー財団事業局長が提出した資料の件である。
大林氏が経済産業省や金融庁の有識者会議などのヒアリングに呼ばれた際や、国連、欧州連合(EU)の関連機関の会議への出席時に提出した資料にも同様のロゴがあった。
■全省庁で実態を調べよ
中国は共産党支配の全体主義国家で、日本から尖閣諸島(沖縄県石垣市)を奪おうと狙っている。
台湾問題では軍事力行使を辞さない姿勢を崩さず軍備を増強中で、日本にとって安全保障上の脅威だ。
中国国営企業は共産党政権と一体である。
大林氏は
「誤解を受け、不安にさせた」
として委員を辞任した。
財団主催の会合に中国国家電網公司が提出した資料を自身が改編した際にロゴが残ったと説明した。
財団は
「資料の内容は中国国家電網とは一切関係のないもの」
と釈明した。
鵜吞みにはできず、辞任で幕引きにはできない。
政策形成への中国の影響力工作はなかったのか。
中国共産党政権の意向が浸透して日本の政策が歪むことは決してあってはならない。
調査すべきは再エネTFに限らない。
岸田文雄政権はこれを機に、政策決定へ影響力工作が及んでいないか全省庁で点検に乗り出してもらいたい。
今回の問題で再エネTFは信頼できなくなった。
解散または活動停止が必要で、従来の提言は棚上げしたらどうか。
所管閣僚である河野太郎規制改革担当相は問題が発覚した当初、X(旧ツイッター)に
「チェック体制の不備でお騒がせしたことについて、今後は対策を強化し同じようなことが起きないよう徹底していきます」
と投稿した。
ロゴ入りの点だけを問題視していたのか。
内閣府規制改革推進室の山田正人参事官も
「事務ミスかもしれない」
と述べていた。
国政担当者として視野が狭すぎる。
中国による影響力工作をなぜ一番に懸念しなかったのか。
高市早苗経済安全保障担当相は当初から
「エネルギー安全保障は、国民の生活や経済活動にも大きな影響を及ぼす安全保障の中核的な課題の1つだ」
「他国から干渉されるようなことがあってはならない」
と指摘していた。
斎藤健経済産業相も
「当該団体(同財団)が特定企業の強い影響を受けているとの懸念が払拭されるまで、ヒアリングを控える」
と語った。
河野氏が会見で
「自然エネルギー財団と中国の特定の企業の間にどんな繋がりがあったのか調査を始めている」
「事実関係を調べた上で対処方針を決めたい」
と表明したのは、問題への批判が高まってからだ。
河野氏は閣僚として高市氏や斎藤氏を見習うべきである。
■ASG構想ありえない
大林氏のTF委員起用について林芳正官房長官は
「内閣府の事務方が提案した案を河野氏が了承した」
と語った。
人選に関わった河野氏と内閣府の責任は重い。
河野氏が外相当時の
「気候変動に関する有識者会合」
では委員9人のうち3人が自然エネルギー財団のメンバーだった。
河野氏は同財団との関係についても説明すべきだ。
同財団は太陽光、風力、水力などの自然エネルギー資源を相互に活用するため日本と中国、ロシア、インド、タイなどの送電網を連結するアジアスーパーグリッド(ASG)構想の実現を唱えている。
中国国家電網公司の呼び掛けで設立された国際的な送電網構築を目指す非営利団体にも参加していた。
ASG構想も国際的な送電網も専制国家の中露両国などに日本の電力供給を左右される余地を与えかねない。
国家安全保障、エネルギー安保の両面から到底受け入れられない構想だ。
日本国民の安全と国益を損なう構想を掲げるような財団のメンバーを政府の会議体の委員にすることは極めて危うい。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、政府の審議会などの委員選定にも、経済安保上の機密情報へのアクセスを官民の有資格者に限る
「セキュリティー・クリアランス(適格性評価)」
が必要との見解を示した。
その通りである。

再エネ人選 河野氏に疑念
美しき勁き国へ 櫻井よしこ
2024/4/1 8:00
https://www.sankei.com/article/20240401-4K7S5A2ICRLVNI2KSIZNGCO4YE/
河野太郎デジタル相が内閣府で主導した再生可能エネルギーに関するタスクフォース(TF)の会議で事件が起きた。
河野氏の推薦でTFに加わった
「自然エネルギー財団」
事業局長の大林ミカ氏が中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴ入り資料を正式に提出していた。
我が国のエネルギー政策を議論する政府中枢で中国の資料が使われていた。
ここまで浸透されていたかと驚愕したのは私だけではないだろう。
河野氏肝煎りのTFは構成員4人のうち、大林氏と高橋洋氏の2人が自然エネルギー財団関係者で大林氏がすぐに辞任した。
が、トカゲの尻尾切りのような終わり方で済む問題なのか。
2011年に孫正義氏が創設した同財団は中国を中心に広くアジア諸国にまたがるエネルギー供給網
「アジアスーパーグリッド(ASG)」
の実現を目指す。
ASGに組み込まれる国は民生、産業、国防、全分野でエネルギー供給の安定を必然的に中国に頼ることになる。
国家の首根っこを中国に押さえられるに等しいASGを孫氏らが目指すのは自由だ。
しかしなぜ、河野氏はそうした人々を重用するのだろうか。
気になることを国民民主党幹事長の榛葉賀津也(しんば かづや)参院議員が指摘した。
「河野氏が外相当時、気候変動の有識者会合を設置しました」
「その異常な人選と内容を我が党議員が国会で質した」
「有識者各氏は意見書で化石燃料由来の発電は中止、石炭火力発電の段階的廃止計画を明示せよなどと再生可能エネルギーを強く推していました」
2018年3月23日、参院経済産業委員会で同党の浜野喜史議員が質した。
「今年(2018年)2月、外務省は気候変動に関する有識者会合で、エネルギーに関する提言を取りまとめています」
「これは外務省の見解を示したものですか」
外務省側は
「あくまでも有識者の現状に対する危機感の表明」
で、それが
「外相(河野氏)に対して提出された(だけ)」
と答えた。
外務省見解ではないということだ。
浜野氏は更に、有識者9人の内3人が孫氏の財団の執行メンバーだと指摘した。
前述のように今回のTFでは4人中2人が財団関係者だった。
この人選の偏りは何を示すのか。
著明な政治家が主催する会議の結論は自ずと大きな影響力を発揮する。
河野氏が再エネ推進で影響を及ぼそうとしているのは明らかだ。
動機は何か。
河野氏の自然再生エネルギーへの肩入れ、化石燃料の否定は我が国の国益にどう合致するのか。
この疑念に関して河野氏はきちんと説明すべきだ。
政府は、温暖化対策の国際枠組み
「パリ協定」
に基づく温室効果ガスの削減目標の達成に向け、脱炭素化に10年で150兆円超の投資が必要だと想定し、うち20兆円を支援する方針だ。
専門家らは我が国のエネルギーを再エネで賄おうとすると、この額はやがて何倍にも膨らんでいき、日本経済を押し潰すと危惧する。
今、甚大な資金を風力発電などに注入することが正しいとは思えないのだ。
それが我が国の産業を下支えし、国民生活を豊かにするとも思えないのである。
加えて風力発電に関しては設備のほとんどが中国からの輸入だ。
利益は中国に吸い取られる。
更なる再エネ賦課金で、ただでさえ国際的に高額な我が国の電気料金はより高騰する。
国民負担も国内産業への負担も尋常ではない。
河野太郎氏や自民党の小泉進次郎衆院議員は再エネに莫大な資金を投入し電気自動車(EV)を増やすという。
しかし、日米欧のどこでも政府が補助金を出してもEVは消費者から敬遠され始めた。
EVに熱心だったドイツ政府はEVへの補助金を前倒しで停止した。
中国はEVで最先端を走っていたが、今や中国のEV大手、比亜油(BYD)さえも方向転換してハイブリッド車などに傾いている。
にもかかわらず、我が国はまだEVへの補助金をやめない。
再生エネルギー全体に関して国際社会は大きな揺り戻しの中にある。
2050年までに二酸化炭素(CO2)排出ゼロを目指し、気温の上昇を1.5℃までに抑えるとしたパリ協定への各国政府の姿勢が変化しているのである。
パリ協定の目標数値に縛られているのは主に先進国であり、ロシアやグローバルサウスの国々には有利な条件が与えられている。
先進国が年間5兆ドル(約750兆円)を温暖化対策費用として途上国に払う時、初めて彼らも先進国同様のCO2削減の努力をするという条件だ。
中国がインドと共に途上国に分類されているのは周知の通りだ。
そうした中で日本がCO2ゼロに向けて、巨額を支出するのは愚策である。
ドイツは2030年までに石炭から脱却する方針を延期する可能性が出てきた。
英国はCO2ゼロの実現よりもエネルギー安全保障の方が重要だとして、化石燃料の段階的廃止に距離を置いた。
キャノングローバル研究所の杉山大志研究主幹が紹介する
「脱炭素からの撤退が始まった」(ロス・クラーク著)
には、パリ協定崩壊を示す事例が満載だ。
例えば2023年12月にドバイで開催した国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)では、議長を務めたアブダビ国営石油公社の会長が3年で石油生産量を約50%増やすと発表した。
ブラジルとカナダが石油生産量の拡大を決定した。
インドは2030年までに化石燃料を60%拡大する。
そして中国だ。
2021年までの2年間に新規石炭発電所127基の建設を承認し、その後の2年で承認数は182基まで増えた。
繰り返す。
パリ協定は破綻した。
再エネへの巨額の支援、投資はやめるのが国益だ。
広く世界を見つめて、日本だけが世界の潮流に取り残され、国力を衰退させる事態は防がなければならない。
エネルギー分野で我が国が中国の影響下に置かれることも回避しなければならない。
一般常識から見れば奇々怪々の動きを見せてきた河野氏だからこそ、その行動の意味と意図を国民に説明する責任がある。

フィリピンの先例警戒、中国が電力支配 40%株式保有、送電止める危険 米軍基地抱える日本も脅威″トエネに中国の影・第5弾
2024.3/30 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240330-FTIF36STYBK5PFZIIJYHBZMBKY/
■峯村健司氏緊急リポート
再生可能エネルギーに関する規制見直しを検討する内閣府のタスクフォース(TF)に、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークが入った資料が提出された問題が収まらない。
エネルギー戦略は国家の存立に直結する最重要政策であり、
「他国の干渉があってはならない」(高市早苗経済安保相)
からだ。
林芳正官房長官は2024年3月28日の記者会見で
「河野太郎規制改革担当相の下、内閣府において中国政府から不当な影響を受けていなかったかなどの調査を行う」
と語ったが、議会や第3者機関も調査すべきではないのか。
キヤノングローバル戦略研究所主任研究員、峯村健司氏は、国家電網公司がフィリピンの送電企業の40%の株式を保有し、同国議会が
「安全保障上のリスク」
を懸念した前例に迫った。
再エネ導入に向けた規制の見直しを検討する内閣府のTFの資料の一部に、中国の
「国家電網公司」
のロゴマークの透かしが入っていたことが明らかになった。
資料は、民間構成員である財団法人
「自然エネルギー財団」
事業局長、大林ミカ氏が提出したものだった。
大林氏は2024年3月27日の記者会見で民間構成員を辞任したと発表した。
大林氏がTFに入った経緯について、林長官は2024年3月28日の記者会見で
「内閣府事務方が提案した案を、河野規制改革担当相が了承した」
と説明した(=大林氏は2024年3月27日の記者会見で、河野氏の推薦だったと説明)。
■「パワーポイント」による事務ミス…内閣府の説明に疑問と矛盾
問題発覚後の2024年3月25日に記者会見した内閣府規制改革推進室の山田正人参事官によると、同財団が2016〜2019年にかけて開いたシンポジウムに中国企業の関係者が登壇した。
その際の資料を大林氏が提供され、別の機会に編集ソフト
「パワーポイント」
を用いて引用した際、文書のテンプレートにロゴが残ったという。
山田氏は
「内容に問題はなく、事務ミスかもしれない」
と説明した。
この説明には早速、いくつかの矛盾や疑問が浮上している。
同財団が翌2024年3月26日、ホームページ上で発表した経緯説明では、大林氏は編集では
「パワーポイント」
ではなく、
「キーノート(Keynote)」
を使っていた。
金融庁の有識者会議や経産省の小委員会に大林氏が提出した資料にも同じロゴが確認されている。
内閣府の調査は不十分と言わざるを得ない。
そして、筆者が最も注目しているのが、中国政府における
「国家電網公司」
の役割である。
2002年に設立された中国最大の電力配送会社で、オーストラリアやブラジル、チリなどの発電・送電会社に積極的に出資をしている。
■40%株式保有、送電止める危険
その中で
「国家電網公司」
が積極的に進出をしてきたのが、フィリピンだ。
親中政策をとったアロヨ政権時代、フィリピン国家送電会社(NGCP)に40%出資し、2009年から全国の発電所から配電施設までの送電を受託した。
ところが、2019年11月、議員向けの内部報告書で、
「フィリピンの電力網が現在、中国政府の『完全な支配下』に置かれており、我が国の電力網に混乱を引き起こす能力を持っている」
と警告されていることが発覚した。
NGCPを監督する送電公社の責任者が議会の証言で、フィリピン人技術者が施設への立ち入りを制限されており、中国によって送電を止めることができる可能性があることを認めた。
中国が
「国家の悲願」
と位置付ける台湾併合に乗り出した場合、米国の同盟国でありバシー海峡を挟んで位置するフィリピンの存在は極めて重要だ。
その際、中国がフィリピンの関与を阻止するために、全土を停電にする可能性はあるだろう。
同じく、米国の同盟国であり米軍基地を抱える日本に対して、中国がフィリピンに対して実施したようなアプローチをするリスクを考慮するのは当然のことと言える。
今回の問題を
「事務的ミス」
で片付けるべきではない、と筆者は考える。
電力事業は2022年5月に成立した経済安全保障推進法で
「特定社会基盤事業」
と指定されている。
その所管官庁である内閣府は、地政学リスクも含めた徹底した原因究明をすべきだろう。

再エネ政策は中国の影響下?
阿比留瑠比の極言御免
2024/3/28 1:00
https://www.sankei.com/article/20240328-WDBBYQTYVVOUVE4YDID7CB4L2I/
中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題に関する内閣府の説明資料
https://www.sankei.com/article/20240328-WDBBYQTYVVOUVE4YDID7CB4L2I/photo/BL5EXY7Y2FJVBNWPL7F6BG6P7I/
国のエネルギー関連の有識者会議などで利用された資料に、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴマークの透かしが入っていた問題は、我が国の再生エネルギー戦略は中国製の資料を基にし、中国の意図に沿って進められてきたのではないかとの深刻な疑念を生んでいる。
高市早苗経済安全保障担当相は2024年3月26日の記者会見で、ロゴ入り資料を提出した再エネ導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府のタスクフォースの民間構成員を務めていた大林ミカ氏についてこう指摘した。
「該当構成員が所属する自然エネルギー財団は中国国家電網の会長が、会長を務めている団体に理事会メンバーとして参加している」
「エネルギー安全保障の関連政策の検討に当たっては、他国から干渉されることがあってはならない」
■中露と送電網目指す
自然エネルギー財団はソフトバンクグループ(SBG)の会長兼社長の孫正義氏が、自然エネルギーを基盤とした社会構築を目的に設立した。
一方、国家電網公司の会長が会長を務める団体とは、中国、ロシア、韓国などの国際送電網の構築を目指す非営利団体
「グローバル・エネルギー・インターコネクション発展協力機構(GEIDCO)」
のことである。
大林氏が事業局長を務める自然エネルギー財団は2024年3月26日、
「無用な誤解を避けるため」
としてGEIDCOからの脱退を表明したが、財団もそのアジア版とも言える
「アジアスーパーグリッド(ASG)構想」
を掲げてきた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年3月26日の記者会見で、これに対する懸念を次のように表明した。
「この財団が言っていることは、出来るだけ日本は原子力発電をやめろ、火力発電もやめろと」
「仮に電力不足になった時に、中国やロシアから電力を送電網を使って輸入していくことになると、エネルギーの中露依存が高まっていく」
「生殺与奪の権を握られてしまうということになる」
この安全保障上の観点を巡っては、自民党の小林鷹之前経済安保担当相も2021年2月、衆院予算委員会でこう指摘していた。
「(ASG構想で)日本は安全保障上、大陸と繋ぐわけにはいかない」
「日本はエネルギーミックスを、日本1国だけで実現していかなくてはいけない」
■ロゴの問題ではない
自然エネルギー財団の大林氏をタスクフォース構成員に選んだのは河野太郎規制改革担当相である。
河野氏に関しては、外相時代の2018年3月の参院経済産業委員会でも、国民民主党の浜野喜史氏が外務省の気候変動に関する有識者会合の在り方を巡りこんな疑問を呈していた。
「メンバーを見ると非常に偏った構成だ」
「9人中3人が孫正義氏が会長を務める自然エネルギー財団の執行メンバーだ」
規制改革担当相としてタスクフォースを作った河野氏は2024年3月25日の衆院予算委では、政府資料に中国企業のロゴが入っていたことについてこう述べていた。
「ロゴにはウイルスのような有害な要素はないと判明した」
「ロゴのないものに差し替えることを考えている」
誰がコンピューターウイルスの心配をしているというのか。
余りに国民をバカにした答弁ではないか。
玉木氏が2024年3月26日の記者会見で
「ロゴが入っているかどうかの問題ではない」
「我が国の大切なエネルギー政策を決める際に、外国企業や外国政府の影響が及んでいるのではないか」
と語った通り、中国との関係こそが問われている。

中国企業ロゴ問題「内容には問題なし」 内閣府「不当な影響力受けたなら問題」 再エネタスクフォース資料
2024/3/25 13:58
https://www.sankei.com/article/20240325-CWZ57KOKKRMF3IC7Q5BWVEJBWI/
再生可能エネルギー導入促進を目指すタスクフォースで中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題に関する内閣府の説明資料
https://www.sankei.com/article/20240325-CWZ57KOKKRMF3IC7Q5BWVEJBWI/photo/LLOZEZYSXBCVNBK4XJPIA5F4RA/
再生可能エネルギー導入に向けた規制の見直しを目指す内閣府のタスクフォースで提出された資料に中国国営企業のロゴマークの透かしが入っていた問題で、内閣府規制改革推進室は2024年3月25日、緊急の記者会見を行った。
資料自体には中国企業に由来する内容はなく、内容に問題はないと説明した上で、更に経緯を調査するとした。
問題の資料はタスクフォース民間構成員の財団法人
「自然エネルギー財団」
事業局長、大林ミカ氏が作成し、2023年末などの会合向けに提出した。
一部のページに、中国の国営電力会社
「国家電網公司」
のロゴが入っていた。
記者会見した規制改革推進室の山田正人参事官によると、同財団が2016〜2019年にかけて開いたシンポジウムに中国企業の関係者が登壇。
大林氏がその資料の提供を受け、別の機会に編集ソフト
「パワーポイント」
を用いて引用したところ、文書のテンプレート(ひな型)にロゴが残り、提出資料を作成した際にも反映された結果という。
ブラウザーの環境によっては表示されないため、同室も気付かなかったとした。
山田氏は大林氏の提出資料について
「内容には問題がない」
として、ロゴを抹消した上で再度、公開する方針を示した。
再発防止のため、事実関係を更に究明するとした上で
「何か不当な影響力の行使を受けたということであれば問題だが、単なる事務ミスかもしれない」
とも語った。
同財団と中国企業の関係については
「人的・資本的関係はないと聞いている」
と説明。
大林氏の身分に関しては
「まずは事実関係を調べてからだ」
と述べるにとどめた。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/418.html#c34

[政治・選挙・NHK295] 兵庫パワハラ知事は百条委でも居直り…今さら不信任視野で退勢挽回狙う維新に「二重の罪」(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
33. 秘密のアッコちゃん[413] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月02日 16:30:52 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-22]
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米軍普天間飛行場の辺野古移設、2審も沖縄県敗訴 軟弱地盤工事巡る抗告訴訟
2024/9/2 15:48
https://www.sankei.com/article/20240902-67B4NFD7WJMLRMZW34VMRK24AU/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設を巡り、軟弱地盤改良工事の設計変更申請を不承認とした処分を取り消した国土交通相裁決は違法として、県が行政事件訴訟法に基づき処分の効力回復を求めた抗告訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は2日、原告の資格を認めず訴えを却下した1審判決を支持し、控訴を棄却した。
辺野古を巡る国と県の法廷闘争は計14件あり、判決が確定した訴訟はいずれも県が敗れ、この抗告訴訟が唯一係争中。
2023年12月、国が県に代わって設計変更を承認する
「代執行」
を経て、防衛省は2024年8月、海底に軟弱地盤の広がる大浦湾側で本格工事に着手した。
2023年11月の1審那覇地裁判決は、県側の自治権侵害の主張に対し、埋め立て承認は法定受託事務で固有の自治権に含まれないと指摘。
県は訴訟を起こす資格がないと結論付けていた。

与那国町長が訪米、南西諸島防衛の重要性訴え 玉城知事の辺野古対応を「法治否定」と非難
2024/8/31 8:28
https://www.sankei.com/article/20240831-7TIHDRG2GJO5ZKHSANMR25BHUM/
日本防衛の最前線として自衛隊が駐屯する与那国島(沖縄県与那国町)の糸数健一町長がワシントンを訪問し、30日、米国政府関係者らに同島など南西諸島の防衛の重要性を伝えた。
糸数町長はまた、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡る玉城デニー県知事の対応について
「最高裁の決定を無視する法治国家の否定」
だと批判した。
糸数町長は米国笹川平和財団などの招待で訪米した。
30日に国防総省や国務省の米側関係者らと会見し、与那国島に2016年から駐屯する自衛隊は日本防衛や台湾防衛で抑止効果が高く、日米同盟の効用にも大きく寄与する、という考えを伝えた。
米側からも同様の見解が強く表明されたという。
与那国島は近接の宮古島、石垣島などとともに南西諸島を構成し、日本の最西端の防衛線として注視されてきた。
台湾までの距離が約110キロと日本領の中では最短で、中国による台湾や尖閣諸島(沖縄県石垣市)に対する軍事攻勢への対処の拠点となってきた。
糸数町長はワシントンで日本の企業やメディアの代表者との討論会にも臨み、与那国島の自衛隊が地元住民の多数派にも歓迎され、中国の脅威に対する
「日本の国防、安保の最前線」
として枢要な役割を果たしている、と強調した。
自衛隊の存在が島の伝統文化を壊すかという疑問には
「国家の存続や安全が最優先されるべきだが、文化への悪影響もない」
と述べた。
米軍普天間飛行場の辺野古移設を巡っては2023年9月、国の
「代執行」
に関する最高裁判決が出され、沖縄県が敗訴した。
玉城知事がなお反対行動を続けていることについて、糸数町長は
「最高裁の判決を無視することは日本国家の法治の否定だ」
と述べて非難した。
「沖縄県庁職員の間でも知事の方針に反対して辞職する人が増えたとの報道がある」
とも述べた。
糸数町長はまた、今月中旬のメキシコ人男性による尖閣上陸について
「推測だが中国側組織が日本政府の対応を測るために仕組んだ行動ではないか」
と語った。
中国軍機による26日の日本領空侵犯については
「軍上層部の意図による計画的な行動でやはり日本側の出方を見るためだと思う」
と述べた。

訪米の沖縄・与那国町長、南西防衛強化で対中抑止を訴え 「台湾有事避けねばならない」
2024/8/31 8:28
https://www.sankei.com/article/20240831-7TIHDRG2GJO5ZKHSANMR25BHUM/
台湾から約110キロの離島・沖縄県与那国町の糸数健一町長は30日、訪問先のワシントンで、南西諸島の防衛強化を通じて抑止力を高め、中国に台湾侵攻をためらわせる必要があると強調した。
「台湾有事は何としても避けなければならない」
と訴えた。
日本企業の駐在員との会合で語った。
台湾への関与に消極姿勢を示す米共和党のトランプ前大統領に関して
「米議会は国益の毀損を許さないだろう」
と述べ、大統領に返り咲いた場合でも対中政策では台湾重視の超党派対応が期待できるとした。
中国軍機による26日の初の日本領空侵犯は
「明らかに計画的だ」
とし、日本の対応能力を確認する狙いだと指摘した。
「日本の反応が弱ければ、エスカレートすると危惧している」
と述べた。
糸数氏は米国笹川平和財団の招きで訪米。
米政府関係者らとも会い、南西諸島防衛について意見交換した。(共同)

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/421.html#c33

[政治・選挙・NHK295] 立憲民主党の代表選は埋没しっぱなし…「前現犯新」で争い? 自民に劣らぬ人材払底の深刻(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[414] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 07:11:08 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-21]
<■503行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>自民党と憲法改正 総裁候補は実現の約束を
社説
2024/9/3 5:00
https://www.sankei.com/article/20240903-SMBD3HZRGVKEZFZHNPTDRBULFI/
自民党は憲法改正実現本部の会合を開き、憲法に
「第9条の2」
の条文を新設して自衛隊を明記することや、緊急政令の根拠規定創設を盛り込んだ論点整理を了承した。
会合には岸田文雄首相(党総裁)が出席し
「自衛隊の明記を含む複数のテーマを一括して国民投票にかけるべく議論を加速させる準備が整った」
「一気呵成に議論を進めなければならない」
と語った。
新総裁が論点整理を引き継ぐことも要請した。
自衛隊明記などを一括して国民投票にかけることは妥当だ。
そのために、改憲に前向きな政党に呼び掛け、改憲原案の条文化作業を担う与野党協議の場を急ぎ設ける必要がある。
憲法改正は自民の党是であり、党総裁選の重要な争点の1つだ。
全ての候補者は総裁になった場合、いつまでに憲法改正を実現するのかを国民の前で明確に語ってもらいたい。
論点整理では、
「9条の2」
への自衛隊明記について
「基本的に堅持すべきことが共通認識として確認された」
とした。
首相や内閣の職務を規定した第5章への自衛隊明記に関し
「選択肢の1つとして排除されるものではない」
との意見が出たことを記した。
条文の置き場所について議論の余地を残した格好だが、自衛隊を第5章に明記するだけでは不十分だ。
9条または
「9条の2」
に必ず書き込むべきである。
「戦力不保持」
を定めた第9条2項の削除と軍の規定が憲法改正の最終ゴールであるべきだが、途中段階として自衛隊を明記する意義は大きい。
緊急政令も憲法に必ず規定しなければならない。
改憲発議で国会議員の任期延長を優先するか、緊急政令とセットで進めるかは意見が分かれ、結論を出さなかった。
緊急政令に後ろ向きな公明党に阿っているとしたら残念だ。
国会が開けないような国難の際には、緊急政令などの権限を内閣に一時的に与えなければ事態を乗り切ることは難しい。
自民は国民を守り抜く改正を実現すべきであり、公明を説得しなければならない。
首相は自民党総裁選への不出馬を表明し、
「新たなリーダーを一兵卒として支える」
と語っている。
次期総裁は岸田氏を憲法改正実現本部長に起用してはどうか。

「新総裁で議論やり直し」はさせない 改憲へ見せた岸田首相の意地、「遅すぎ」との指摘も
2024/9/2 19:44
https://www.sankei.com/article/20240902-FZSTLCTR5ZLUZP4PITHDXKEVXY/
2日開かれた自民党憲法改正実現本部(古屋圭司本部長)の全体会合で、岸田文雄首相(自民党総裁)は
「議論を加速させる準備が整った」
と力を込めた。
退陣まで約1カ月に迫る中で党の憲法改正の論点整理を急いだのは、党総裁選で選ばれる新総裁の下でも改憲議論を停滞させず、早期の国会発議を実現するためだ。
党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件が直撃し、自らの手による改憲こそかなわなかったが、最低限のレガシー(遺産)を残すことで意地を見せた。
「(改憲の)議論を振り出しに戻すようなことはあってはならない」
「議論だけの時代は終わった」
「具体的な前進を図っていきたい」
首相は憲法改正実現本部の全体会合でこう述べ、新総裁は了承された論点整理を土台に改憲に向けた取り組みを加速すべきだと訴えた。
論点整理は改憲の国会発議を見据えた他党との折衝の土台となる。
首相は8月7日の同本部の全体会合で同月内の取りまとめを指示していた。
ところが、14日に総裁選への再選不出馬を表明し、党内が次の総裁選び一色になると、目標は有耶無耶になりかけた。
同本部内には論点整理を取りまとめるWT(ワーキングチーム)会合の開催を9月5日に先送りする動きもあった。
緩んだネジを締め直したのは首相本人だった。
「何としても8月中にやってくれ」。
首相は同本部の中谷元副部長にこう指示し、当初のタイムスケジュールに拘った。
その結果、30日のWT会合で論点整理を仕上げ、9月2日の全体会合で正式決定するという日程が整った。
首相は改憲議論を後戻りさせないことを重視した。
周囲には
「総裁が変わったら議論を一からやり直しなんて、そんな馬鹿なことはさせない」
と漏らす。
自らの退陣で早期の衆院解散・総選挙も囁かれる中、新総裁の下でも改憲を目指す姿勢を支持層に示す狙いも見え隠れする。
ただ、不記載事件の影響で目算が大幅に狂ったとはいえ、リーダーシップの発揮が遅すぎた感は否めない。
日本維新の会や国民民主党などは事件とは一線を画して改憲論議に前向きだった。
党内議論にもっと早く着手していれば、首相が目指した総裁任期中の憲法改正に光明を見いだせた可能性がある。
自民は来年、結党70年を迎える。
節目の年に改憲を実現果たしたいところだが、これまでは足踏みを続けてきた。
首相のレガシーが突破口を開く端緒となるのか。
答えはそう遠くない未来に明らかになる。

自民が改憲「論点整理」を了承 自衛隊明記、緊急政令も可能に 首相「一気呵成に進める」
2024/9/2 18:54
https://www.sankei.com/article/20240902-47KJ3HKGHNJPZMJDAV543A2A2Y/
自民党は2日、憲法改正実現本部(古屋圭司本部長)の全体会合を開き、自衛隊明記など改憲の指針となる論点整理を了承した。
平成30年にまとめた改憲4項目の見解を引き継ぎ、現行の9条を維持した上で
「9条の2」
を新設して自衛隊を追記する案を軸とした。
岸田文雄首相(自民総裁)は
「(自衛隊明記など)複数のテーマを一括して国民投票にかけるべく議論を加速させる準備が整った」
「一気呵成に進めなければならない」
と述べた。
論点整理は
「自民党らしさ」
を重視。
連立を組む公明党が懸念する9条への自衛隊明記、緊急事態の際に政府の権限を一時的に強める
「緊急政令」
の導入を可能にする改憲を打ち出した。
また、緊急時に国会議員の任期延長を可能にする改憲と共に、
「条文化作業を加速化し、速やかな憲法改正原案の起草・国会提出に繋げていくべきだ」
とまとめた。
一方、古屋氏は次期総裁選(12日告示、27日投開票)の候補者に対し、論点整理の範囲内での議論を要求した。
議論が振り出しに戻ることを避ける狙いがある。
小泉進次郎元環境相は2日、記者団に
「自衛官が憲法に位置付けられ、誇りを持って任務を遂行できる環境を作ることは極めて重要だ」
と強調。
抜本的な9条改正を重視する石破茂元幹事長は記者団に自衛隊明記の意義を認めつつ、
「これで終わりではない」
と語った。

自民総裁選岸田首相不出馬 日米の黄金期惜しむ米紙、欧州「次期首相は国民信頼回復を」
世界の論点
2024/9/2 10:00
https://www.sankei.com/article/20240902-HRXERRFTGVPARML2D6KGE67JH4/
今月行われる自民党総裁選で、岸田文雄首相は不出馬を表明している。
米欧メディアは岸田氏の実績をどう評価し、日本の次期首相選びとなる総裁選に、どのような視線を向けているのか。
米国では、日米同盟を強化した岸田氏が評価され、次期首相の課題が指摘される。
欧州では、欧州連合(EU)などとの関係強化が讃えられる一方で、経済政策への厳しい見方もみられる。

■経済不振で退場はバイデン氏と共通
岸田文雄首相の不出馬表明はバイデン米大統領の選挙戦撤退の後でもあり、米主要紙は、両氏の親密な関係の成果でもあるインド太平洋地域の同盟網の強化を改めて評価した。
先行き不透明な米国政治や東アジア情勢を踏まえ、次期首相が背負う課題の大きさを案じる分析もあった。
8月14日付のワシントン・ポストは岸田氏不出馬を伝える記事で
「危うさを増すアジア太平洋地域において、日米を最強の同盟関係に導き、日本の防衛費を増強させた」
とまず成果を強調した。
ロシアのウクライナ侵略を受けて従来の対露姿勢を転換し西側諸国の制裁に参加したことは特筆すべき実績と指摘。
ウクライナ情勢は中国の台湾侵攻などアジアの危機に連鎖するとの認識から岸田氏が繰り返した
「今日のウクライナは明日の東アジア」
は、
「米国の同盟友好国によって同調された」と
評価した。
また、日米韓首脳会談で合意した3カ国の安全保障協力は
「日米韓関係に新たな時代を記した」
と回想。
対中国を念頭に同盟友好国との重層的な枠組みを推進した米国のアジア戦略において、岸田氏は
「中核的な役割を果たした」
とべた褒めだった。
同紙は
「ともに不出馬を決断したが、バイデン−岸田時代は日米同盟の黄金期として記憶される」
とのエマニュエル駐日米大使の談話も紹介。
米政権関係者には、岸田氏の引き際は先に選挙戦から撤退したバイデン氏の姿と重なって見えたようだ。
しかし、バイデン氏と同様に岸田氏を不出馬に追い込んだ1つの要因は物価上昇など経済不振による支持率の低迷だった。
14日付ウォールストリート・ジャーナルは
「日本は新型コロナ禍後の沈滞と経済的混乱が有権者を不幸にした主要民主主義国の1つ」
と指摘。
バイデン氏の撤退、英労働党の政権奪還、左派連合が最大勢力となった仏議会下院選に通じる先進国共通の政治現象と分析した。
13日付ニューヨーク・タイムズは、次期首相が
「海外、特に米国内の政治不安定への対処と日本国民の支持獲得に繋がる国内政策の促進」
に直面すると解説。
日本には引き続き強い指導力が必要だとし、後継者が長期的な政権を築けるかには疑問を呈した。
外交実績には同盟国から最大級の評価が寄せられた岸田氏だが、米外交誌フォーリン・ポリシーは15日付の解説で、
「経済政策運営に対する国民の怒りに加え、防衛費増額や少子化対策に充てる資金をどう調達するかという未回答の問題も残した」
と指摘。
国内的には負の遺産が目立つという厳しい評価だ。

■欧州外交称賛も経済に辛口
欧州メディア(電子版)は岸田文雄首相の外交・防衛政策の功績を認めつつ、物価上昇や自民党派閥のパーティー収入不記載事件は
「与党への国民の不信感を煽った」
と厳しく評価した。
総裁選では不透明な国際情勢に対応できる外交手腕にとどまらず、国内経済の改善やクリーンな政治を推し進められる次期首相を選ぶ重要性を強調した。
英誌エコノミストは8月14日、反撃能力保有や防衛費増額など防衛力の抜本的強化を決断した岸田氏を
「安全保障政策の歴史的な改革を推進した」
と称賛。
「日米同盟の新時代の幕開けに貢献した」
とするエマニュエル駐日米大使の発言を引用し、米との防衛協力を進めたことに触れた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は15日の社説で、温厚そうな岸田氏が意外にも
「驚くほど大胆不敵だった」
とする人物評を紹介。
持ち前の大胆さを防衛や外交の分野で発揮したことで
「世界における日本の立場は歴史的な変化を遂げた」
とした。
欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)との関係強化を歴代の首相より積極的に進め、いわゆる徴用工訴訟問題で悪化した日韓関係の修復にも貢献したと評価した。
ただ、経済政策には厳しい指摘が目立つ。
仏紙ルモンドは14日、日本の家計を襲うインフレが岸田氏の支持率低下の一因であると指摘。
物価と賃金が共に上昇する好循環を目指した政権の経済政策が道半ばとなったことを受け、仏紙フィガロは14日、
「(政策は)実現しない呪文に過ぎなかった」
と批判した。
経済的苦境が広がる中、派閥のパーティー収入不記載事件を巡る
「政治とカネ」
問題が直撃。
英BBC放送は14日、
「野党が弱体化し分裂しているにもかかわらず、与党の自民党は国民に強い不信感を持たれた」
と分析。
エコノミスト誌は、自民党内の混乱を受け
「(岸田氏の)退陣は必然だった」
とする有権者の発言を紹介した。
「ポスト岸田」
が直面する課題は多い。
英紙ガーディアンは16日、次期首相は
「物価の上昇や中国や北朝鮮との緊張の高まりの他、トランプ前米大統領が大統領に返り咲く可能性にも対処しなければならない」
と指摘。
その上で、最優先課題は
「(パーティー収入不記載事件で失った)国民の信頼を取り戻すことだ」
とした。
FTは16日の社説で
「混乱する日本の政界に必要なのは、党の長老におもねる弱いリーダーではなく、それを超える存在だ」
と強調。
自民党の年功序列体制を根底から覆す若いリーダーの選出や初の女性総裁の誕生に期待を寄せた。

ポイント
・米紙「岸田氏は日米を最強の同盟関係に」
・次期首相は海外の政治的不安定に直面と指摘
・英紙「世界での日本の立場は歴史的な変化」
・仏紙「経済政策は実現しない呪文に過ぎず」

<独自>自民の憲法改正「論点整理」の内容判明 9条改正と「緊急政令」導入打ち出す
2024/8/30 18:30
https://www.sankei.com/article/20240830-2ANHHSK5EJJFZPGZMX7WNZHM7Q/
自民党の憲法改正の指針となる論点整理の内容が30日、判明した。
9条への自衛隊明記や、緊急事態の際に政府の権限を一時的に強める
「緊急政令」
の制度導入の必要性を打ち出した。
衆参両院の実務者でつくる党憲法改正実現本部のワーキングチーム(WT)が同日、取りまとめた。
9月2日に岸田文雄首相(自民総裁)が出席する全体会合で正式決定する。
自衛隊に関しては、安倍晋三政権下の平成30年にまとめた自衛隊の9条明記▽緊急事態への対応強化▽参院の合区解消▽教育環境の充実−の改憲4項目で
「既に議論が決着」
と指摘。
4項目の
「枠組みを前提とすべきだ」
と記した。
連立を組む公明党はシビリアンコントロール(文民統制)を明確化するためとして、首相や内閣の職務を規定した「第5章」の72条や73条への明記を主張している。
論点整理では9条明記に関して
「基本的に堅持すべきことが共通認識として確認された」
としつつ、文民統制に関しては第5章への規定も
「選択肢の一つとして排除されるものではない」
との意見を紹介し、議論の余地を残した。
妥協案として9条と第5章の双方を改憲する案が浮上している。
緊急時に内閣が法律に代わり発出する緊急政令に関しては、論点整理で
「根拠を憲法に規定することは必要」
と打ち出した。
対象とする緊急事態の類型は
「異常かつ大規模な災害」
に加え、武力攻撃、テロ・内乱、感染症の蔓延などを挙げた。
一方、公明などが緊急政令に慎重な構えを示していることから、緊急時に国会議員の任期延長を可能にする改憲を優先すべきか否かなどを引き続き議論する方針も確認した。

公明・石井氏、改憲論議で自民にくぎ刺し「自民単独で発議できぬ」 自衛隊明記で隔たり
2024/8/30 17:08
https://www.sankei.com/article/20240830-VR5RBZNXYNMPLEGL4GDDI4HMBY/
公明党の石井啓一幹事長は30日の記者会見で、自民党で進む憲法改正の議論に釘を刺した。
改憲発議には衆参両院で総議員の3分の2以上の賛成が必要であるとして
「自民だけでは発議は叶わない」
「他の政党にもどう働きかけて発議案をまとめていくのかが課題だ」
と述べた。
自民は憲法9条への自衛隊明記を含めた改憲発議を目指しているが、公明党は首相や内閣の職務を規定した72条や73条への明記を提唱し、立場に隔たりがある。

自衛隊を行政組織に位置付ける危うさ
正論2024年8月号 三重中京大学名誉教授 浜谷英博
憲法改正論議は衆議院と参議院の憲法審査会で進められているが、所属委員の一部に憲法改正自体に同意しない勢力が存在するため、いくつかの論点が煮詰まりつつあるものの、未だ具体的条文案の作成には至っていない。
憲法調査会の後継機関である憲法審査会は、2007年8月に衆参両院に設置され、2024年で17年が経過する。
この間、紆余曲折を経ながら一進一退を繰り返し、現在も具体的成果を生み出せない姿には、議論自体が目的化している印象さえ受ける。
ただ、その中でも緊急事態条項と並んで議論が収斂されつつあるのが、憲法に自衛隊を明記する改正案である。
改憲に前向きな政党が公表した自衛隊の憲法明記に関する各党案を見てみる。
まず自民党は2018年3月に憲法9条の2項を
「前条(現行9条)の規定は、わが国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置を取ることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」
と加筆するという
「叩き台」
となる素案を示している。
日本維新の会は2022年6月に憲法9条の2項を
「前条(現行9条)の範囲内で、法律の定めるところにより、行政各部の一として、自衛のための実力組織としての自衛隊を保持する」
と加筆する
「憲法改正原案」
を公表した。
一方、公明党からは2023年5月に
「72条(内閣総理大臣の権限)もしくは73条(内閣の職権)に自衛隊を明記」
する北側一雄副代表案が、
また、国民民主党からは2023年4月に憲法第5章の
「内閣」
の中に
「必要な自衛の措置を取るための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」
とする玉木雄一郎代表の案が示された。
大きく分けて
「戦力」
との関係で自衛隊との関連条項である憲法9条に加筆する案と内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督者であることから、憲法第5章の内閣、とりわけ72条もしくは73条に加筆する案などが提示されている。
しかしながら、憲法9条に加筆する改正案でも
「行政各部の1つとして」
との条件を付していること、そしてとりわけ内閣の章内に自衛隊を明記する主張には、その根底に行政組織としての自衛隊の法的位置付けを変更しない意図が垣間見えている。
ここで問題は、憲法への自衛隊の書きぶりはともあれ、現在の自衛隊が国家行政組織法上の行政組織の1つとの従来の政府解釈から、一歩も踏み出そうとしない改憲姿勢である。
平時に活動する
「一般行政組織」
と非常時に武力行使を伴う
「軍事組織」
との根本的相違を放置したまま自衛隊を憲法に明記したとしても、任務の遂行に多くの制約が課され、目的の完遂に困難を極めることは明らかだ。
自衛隊を正規の軍隊もしくはそれに準ずる独立した組織とし、それに伴って自衛官に軍人としての国際法上の法的地位があることを確認し、その活動について最高指揮監督者の存在を明記するのでなければ、自衛隊の本来の創設目的に沿った任務と行動を担保することにはならないのではないか。
諸外国における自国防衛のための軍事組織(一般に軍隊もしくは国軍)は、一般の行政組織とは一線を画した組織として機能している。
理由は、その運用に関して、一般行政組織とは異なる原理を適用しなければ、求められる本来の任務を遂行できない場合が多々想定されるからである。
通常、軍隊は、自国の独立と安全を確保し、国民の生命と財産を保護することを目的とし、国家の存亡を賭けた非常時に最後の手段として出動を命じられる組織である。
従って、そのための行動に国内法的制約はない。
あるのは国際法(武力紛争法や国際人道法と称され、捕虜の扱いや非交戦の個人の保護など戦時における人間の保護を目的としている)上の制約のみである。
一般の行政組織とは明らかに異なる軍隊の行動や任務の目的が明確である以上、必然的な措置であろう。
本稿では、自衛隊を行政組織の1つとする解釈から派生する危険性や矛盾、同盟国との共同行動やPKO参加時における支援など、関連する諸点について考えてみたい。
■任務を完遂させない頸木( くびき:自由を束縛するもの)
まず、既に提起されている憲法改正案のいくつかを検討してみたい。
その内、72条への明記案は、72条が
「内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する」
と規定していることから、行政組織としての自衛隊を新たに書き込むことによって、その法的地位の変更までを含まない意図が読み取れる。
この明記の結果、確かに自衛隊が憲法違反との主張はなくなるかもしれないが、行政各部と横並びに規定することによって、自衛隊が行政組織の一部であるとの意味合いも同時に強めかねない。
強いて72条に書き込むのであれば、新たな1項を追加し、一般行政組織とは一線を画した組織であることを明確にした書き方にしなければ改正の意味がない。
また、憲法73条は、内閣という合議体が一般行政事務と共に行う7項目の各事務を規定している。
ここに自衛隊を書き込む改正案は、自衛隊法7条にある
「内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する」
との規定を、憲法条項に引き上げようとする意図であろう。
しかし国家の存亡の危機に際して、合議体に決断を求めること自体が迅速性の要請に反し、合理的とは言えない。
憲法73条に自衛隊を明記することで、72条に明記するよりも内閣総理大臣の独断の可能性が弱まる、との主張もあるくらいだ。
その理由は、72条の主語が
「内閣総理大臣」
であるのに対し、73条は
「内閣」
であり、合議体の決定事項に
「自衛隊の行動」
を入れることで、少しでも内閣総理大臣個人の決断の歯止めにしたい思惑が窺える。
しかし、軍事組織の出動の決断は、国家の存亡を賭けた最後の手段の選択であり、その際には当然、決断の的確性と迅速性が求められる。
つまり合議体による長引く議論自体が決断を遅延させ、取り返しのつかない結果を導く恐れがあるからだ。
ちなみに制度的には、内閣の決定に反対の大臣を罷免し、内閣総理大臣自らが罷免した大臣の職務を兼務して閣議決定することも可能である以上、非常時の決断は迅速性を重視することがことのほか重要である。
一方、憲法9条に自衛隊を明記する案にも、自衛隊を
「行政各部の1つとして」
保持するなどの文言があり、行政組織の1つとの認識に変更のない改正案もある。
明記する場所、書き方はともかく、自衛隊を行政組織の1つと位置付ける発想から脱しない限り、危機に際しての自衛隊の任務の完遂は困難を極める。
■行政は逐一法的根拠を求める
改めて確認するが、現在の政府解釈によれば、自衛隊は国内法上、国の行政組織(防衛省)に属する1組織であり、少なくとも諸外国で言う
「軍隊」
ではない。
法制上も、自衛隊は防衛省設置法5条に規定され、
「自衛隊の任務、自衛隊の部隊及び機関の組織及び編成、自衛隊に関する指揮監督、自衛隊の行動及び権限等は、自衛隊法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる」
とされている。
更に防衛省設置法第4条は防衛省の所掌事務に関し、
「防衛及び警備に関すること」(同条1号)
「自衛隊の行動に関すること」(同条2号)
「陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊の組織、定員、編成、装備及び配置に関すること」(同条3号)
「前三号の事務に必要な情報の収集整理に関すること」(同条4号)
などの規定が置かれている。
そして自衛隊が行政組織の1つであれば、その行動はあくまで
「行政作用」
であって、行政法学で言う
「法律による行政」
の原理が適用される。
つまり自衛隊の
「行動」
及び
「権限」
の両方に法律の根拠が必要とされることになり、自衛隊関連法がポジティブリスト方式で規定(出来る事のみを条文化する、条文にないことは行動出来ない)されていることとも相まって、緊急事態等などを含め国内法上の大きな制約になっている。
自衛隊に対するこの姿勢は、国内法上の制約を課さない諸外国の軍隊と大きく異なり、自衛隊の異質性を象徴する実態を示している。
一般に諸外国では、軍事組織の創設目的が国の独立と安全及び国民の生命と財産の保護にある以上、その規定の範囲内の正当な行動に国内法的制約を課す理由はない、と考えられている。
もちろん
「法律による行政」
の原理が、民主的な法治国家において、とりわけ重要な法原理であることは論を待たない。
即ち行政作用が法律を根拠に行われるべき理由は、国民の自由・権利を公権力の恣意的な介入から守り、公権力を民主的にコントロールするため、国民の代表者で構成される国会が制定する法律によって統制を徹底することが重要だからである。
しかし自衛隊の行動は平時の一般行政組織のそれとは性格と実態を大きく異にする。
国家の存亡を賭けた武力行使によって、国の独立と安全及び国民の生命と財産を保護する任務の遂行には、一般行政組織の活動にはない多くの特殊性が認められる。
諸外国で独立した組織として、任務を完遂する活動が認められているのはこのためである。
例えば一般行政組織では、通常の活動に
「透明性」
が重視され、関係書類や各種資料は
「情報公開」
の対象となる。
また折に触れ、実施された行政活動について
「説明責任」
を課され、度重なる記者会見や国会における関係大臣及び官僚の答弁が求められる。
これに対し通常の軍隊は、防衛政策上の機密事項を取り扱い、同盟軍との防衛機密の共有やその保全義務などの遵守を求められる。
これらが担保されない限り、国家間の信頼は醸成され得ず、同盟関係の根幹を揺るがしかねないし、そもそも軍事組織同士の相互の連携や強固な団結も生まれない。
つまり一般の行政組織の作用には馴染まない部分が多くあるのが普通である。
それでは何故自衛隊が現在まで、諸外国にはない発想で、一般行政組織として位置付けられてきたのだろうか。
それには歴史経緯の中でいくつかの理由があると同時に、その解釈を変更する複数回の機会があったことも事実である。
上記理由の1つは、自衛隊の出自の問題である。
周知のように、自衛隊の前身は、1952年に創設された保安隊であり、更にその前身は、朝鮮戦争を背景にして1950年に創設された警察予備隊である。
これら2組織は、あくまで警察力を補完し国内治安を維持する目的で創設され、ポジティブリスト方式で規定された根拠法と共に、国の防衛を任務とする組織ではなかった。
しかし、1954年に創設された自衛隊は、その主たる任務も
「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛すること」(自衛隊法第3条)
と明記されており、諸外国における軍隊の創設目的及び任務と同様になった。
本来は、この時点で行政組織の1つとの法的位置付けを脱し、民主的な独立国の軍事組織として、関係法の規定方式も抜本的な変更について十分検討した上で、ネガティブリスト方式(行ってはいけない事を条文化。禁止された事以外のあらゆる行動が可能)に変えなければならなかったはずである。
しかし国際情勢の推移や日本を取り巻く安全保障環境の激変を敏感に捉えず、戦後間もない国内政治状況などから、従来からの憲法解釈を自衛隊にもそのまま踏襲してきたのである。
この点はそのまま、自衛隊を一般行政組織と位置付けてきた今1つの理由にも重なっている。
つまり一般行政組織を脱して自衛隊を国際法上の軍事組織として解釈するには、憲法上の
「戦力」
規定との関係で、憲法9条の解釈変更もしくは改憲を伴うことが想定された。
従来から政府は、自衛隊が憲法で保持を禁ずる
「戦力」
には該当せず、
「自衛力」
を具現する行政組織として説明してきたからである。
従来の解釈の見直しは、当時の国内政治状況や国民意識等の社会情勢を幅広く考慮して回避され、その歪みを残したまま現在に至っている。
■有事に矛盾が噴出
自衛隊の法的位置付けを見直す機会は、日本が国連平和維持活動(PKO)への参加を決断した1992年にもあったと見るべきである。
つまり自衛隊は軍隊ではなく、従って自衛官は軍人ではなく特別職の国家公務員であるとの政府解釈は、自衛隊が任務として海外に派遣されることのなかった時代には、あまり切実な問題とは考えずに済まされてきた。
しかし、日本の国際貢献策として自衛隊のPKO参加が積極的に実施されるようになったPKO協力法の制定(1992年)以降、自衛官が海外で捕虜や人質になる可能性も現実に想定されるようになっている。
危険な場所には派遣されないとの前提や政府説明はあるにせよ、海外のPKO派遣地域は紛争後の安定化に向けた過渡期であることが多く、状況の一変は日常茶飯の出来事である。
その際、不幸にも捕虜になった自衛官が軍人ではなく、1公務員に過ぎないとなれば、国際法上の捕虜の待遇を求めることが事実上出来なくなる恐れはないか。
もちろん人道上の配慮や対応は想定されるにせよ、国際法上の権利として相手国に要求することの根拠は希薄になるだろう。
まして悪意のある相手国又は民度の低い武装集団が自衛官を捕虜として身柄を確保し、日本政府に対し、軍人ではない自衛官の地位を確認してきたとすれば、政府はどのように返答するのだろうか。
その時になって、自衛官は軍人であるから国際法上の捕虜の待遇を要求するとして、初めて従来の政府解釈を変更するのだろうか。
■既に軍隊と評価される自衛隊
ちなみに自衛隊及び自衛官の国際法上の地位は、一般にジュネーブ諸条約第1追加議定書第43条1項(1977年)の
「軍隊」
の定義に照らし理解され、評価される。
それによれば、軍隊とは
「部下の行動について当該紛争当事者に対して責任を負う司令部の下にある組織され及び武装した全ての兵力、集団及び部隊」
を言うとされ、その構成員は
「戦闘員であり、即ち、敵対行為に直接参加する権利を有する」(同条2項)
と規定されている。
つまり戦闘員は、戦時において敵国戦闘員を殺傷し、軍事目標を破壊する権利を有し、その法的責任を負わないことに国際的合意が形成されている。
つまり自衛隊及び自衛官は、その名称にかかわらず、ジュネーブ諸条約第1項追加議定書第43条の軍隊の定義にも合致し、人員、組織、編成並びに装備及び規模や訓練状況などから、軍隊としての要件を十分に満たしていると言える。
この基準に従えば、国際法上自衛隊は軍隊であり、自衛艦は軍艦であり、自衛隊機は軍用航空機である。
また自衛官は軍隊構成員(戦闘員)であり、活動中に敵国の権力内に陥った場合には、捕虜の待遇を受ける国際法上の権利を有していると解釈される。
これはPKOに参加した自衛官が捕虜になった場合も、自衛官が軍隊構成員としての法的地位を有していれば、捕虜待遇を受けると解釈されよう。
肝心な問題は、現在の政府解釈である。
つまり
「自衛隊は国内法上軍隊ではないが、国内法上軍隊扱いされる」
との法的論理矛盾と曖昧さを解決することが、政府にとっての喫緊の課題であろう。
国際法上の法的根拠を国内法で受容することに、特段の支障があるとは思えない。
そして将来的に日本が、PKOをはじめとする国際貢献を積極的に展開する上でも法的矛盾を放置することなく、自衛隊及び自衛官が心置きなく国際貢献活動に専念できるよう、自衛隊及び自衛官の地位に関し、国際標準に沿った解釈に変更することが急がれる。
また自衛隊及び自衛官については、国内法的にも長年積み重ねてきたガラス細工のような法解釈ではなく、民主国家に必要かつ重要な機関として憲法上位置付けられることが必要である。
■安全確保に何が必要か
成熟した民主国家において、政治と軍事のバランスの取れた関係は、国家の積極果敢な活動を担保し、国民の安全を確保する上で極めて重要である。
そのためにはまず、軍事に対する正確な知識と見識を有し、的確かつ迅速な決断力を持った政治家が必要である。
その背景として、国はもちろん地域社会や個人の将来について関心を持つ民主的意識の高い国民の存在が不可欠で、かかる資質のある政治家を見極め、正当な選挙で選出しておくことが肝要である。
他方で、文民統制を正確に理解し、徹底した政治の優位の下で、知見や経験、多方面の情報やデータを駆使した軍事情勢の確かな分析を、政治的判断材料として提供するプロ集団としての軍事組織も欠かせない。
両者のいずれが欠けても、国際社会のあらゆる分野でリーダーシップを発揮できる強靭な国家とはなり得ない。
ロシアのウクライナ侵略、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの出口の見えない紛争、台湾有事と言われる日本近隣での中台武力衝突の可能性など、国際安全保障環境は混沌として先行き不透明だ。
国は非常時における的確かつ迅速な決断を誤らないよう法的整備や防衛手段を万全とし、国民としても日頃からの関心と心構えを忘れるべきではない。

2013.12.7 12:00
【中高生のための国民の憲法講座】
第23講 なぜ憲法に軍隊明記が必要か 百地章先生
http://www.sankei.com/life/news/131207/lif1312070030-n1.html
なぜ自衛隊を
「軍隊」
としなければならないのか。
本質的な理由は次の点にあります。
つまり戦力の不保持を定めた憲法第9条の下では法制度上自衛隊は軍隊ではなく警察組織に過ぎないとされているからです。
◆軍隊と警察の違い
それでは軍隊と警察の違いは何でしょうか?
軍隊の権限は
「ネガティブ・リスト」
方式で規定されています。
つまり行ってはならない事柄、例えば、毒ガス等の非人道的兵器の使用禁止や捕虜の虐待禁止などを国際法に列挙し禁止されていない限り軍隊の権限行使は無制限とされます。
だからネガティブ・リスト方式と言います。
なぜなら国際社会ではもし武力紛争が発生した場合、国連安保理事会が対処することになっていますがそれが出来ない時は各国とも自分で主権と独立を守るしかないからです。
これに対し警察の権限行使は
「ポジティブ・リスト」
方式です。
つまり国家という統一秩序の中で国民に対して行使されるのが警察権ですから制限的なものでなければなりません。
だから行使して良い権限だけが法律に列挙されており、これをポジティブ・リスト方式といいます。
それ故、もし自衛隊が法制度上、軍隊であれば、領海を侵犯した軍艦や潜水艦に対しては、国際法に従って、まず
「領海からの退去」
を命じ、それに従わない時は
「警告射撃」
を行うことが出来ます。
更に、相手側船舶を
「撃沈」
することさえ可能です。
現に、冷戦時代、スウェーデン海軍は領海を侵犯したソ連の潜水艦を撃沈していますが、ソ連は何も言えませんでした。
◆尖閣諸島を守るために
ところが、自衛隊は
「軍隊」
ではありませんから、自衛隊法に定められた
「防衛出動」
の場合を除き、武力行使はできません。
また、自衛隊法には
「領域警備規定」
がありませんから、もし中国の武装漁民が尖閣諸島に強行上陸しても、防ぎようがないのです。
相手が発砲してくれば、
「正当防衛」
として
「武器使用」
が出来ますが、場合により
「過剰防衛」
で起訴されかねません。
従って速やかに憲法を改正して、自衛隊を
「軍隊」
とする必要があります。
そうしなければ尖閣諸島も守れませんし、中国の軍事的脅威を前に、我が国の主権と独立を保持することは難しくなります。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/422.html#c27

[政治・選挙・NHK295] <政権交代を本気で考えている>吉田晴美「私が総理になったら」(田中龍作ジャーナル) 赤かぶ
11. 秘密のアッコちゃん[415] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 07:23:39 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-20]
<▽37行くらい>
<主張>予算の概算要求 効果見極め重点化を図れ
社説
2024/9/3 5:00
https://www.sankei.com/article/20240903-5DRE6Z5TRNLC5GG3VWZZXCLBWI/
令和7年度予算編成で各省庁の要望を受け付ける概算要求が締め切られ、一般会計の要求総額が117兆円を超えて過去最大となった。
金額を明示せず事業内容だけを示す
「事項要求」
も多く、実際の歳出圧力は更に膨らむことになる。
政府内で年末に向けて要望の中身を精査する。
その際、必要性が高く重点的に配分すべき歳出と、効果が十分に見込めない事業を厳しく峻別すべきは当然だ。
国民の税金を有効に使う取り組みを徹底してほしい。
特に心得ておくべきは財政環境の変化だ。
日銀による金融政策転換で
「金利のある世界」
が復活し、国債の利払い費の増加が見込まれるようになった。
これが歳出圧迫の構造的要因になろうとしている。
野放図な財政が許される状況にはない。
政府内では7年度予算案と共に、岸田文雄首相が表明した今秋の経済対策に伴う6年度補正予算案も検討される。
いずれも自民党総裁選後の次期政権に継承される課題である。
総裁選においては責任ある財政運営の議論も深めてもらいたい。
概算要求が膨らんだのは、長期金利の上昇を見込み、国債の利払い費を算出する想定金利を引き上げたことが大きい。
超低金利ゆえに新規国債を発行しやすかった従来の金融環境は変わった。
利払い費の増加は、国債頼みの財政運営に変革を促すものだと認識すべきだろう。
防衛費や社会保障費も膨らんだ。
ただ、厳しさを増す安全保障環境に対応する防衛力強化などは最優先の政策課題だ。
必要な政策には十分な財政措置を講じなくてはならない。
だからこそ個々の政策の優先度を見極めて重点化や効率化を徹底すべきだ。
物価や人件費の高騰で政府調達や予算執行コストが高まったものもあるが、これを如何に低減できるか。
あるいは、賃上げ実現などの看板政策に必要な経費を要求できる特別枠
「重要政策推進枠」
の事業の中に、各省庁で似通ったものが紛れ込んでいないか。
こうした点を十分に精査した上で効果的な予算配分に努めたい。
政府は財政運営指針
「骨太の方針」
において、新型コロナウイルス禍で膨らんだ危機時の歳出構造を
「平時に戻す」
としている。
そのためにも、あらゆる歳出について抜本的な構造改革を躊躇うべきではない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/425.html#c11
[政治・選挙・NHK295] 兵庫パワハラ知事の去就巡り維新が分裂含み…「吉村派vs馬場派」強まる対立のアホらしさ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
17. 秘密のアッコちゃん[416] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 08:24:45 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-19]
<■77行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
射程600キロ超の新兵器でクリミア攻撃か ウクライナ、国産のミサイル型無人機
2024/9/3 8:03
https://www.sankei.com/article/20240903-O4XC5ZYFPBOCLKVSEJUNMCGJFQ/
ウクライナメディアは2日、軍が新開発の国産ミサイル型無人機を初めて使用し、ロシアが併合したクリミア半島にある軍事目標を8月に攻撃したと報じた。
英メディアによると、射程600〜700キロとされる。
欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用が許されていない中で戦局好転への期待をかけるが、配備数は不明で効果は見通せない。
ゼレンスキー大統領が8月24日に初使用を公表したが、攻撃目標は明らかになっていなかった。
開発期間は1年半で、ロシア領内にある軍用飛行場少なくとも20カ所を射程に収めるとされる。
ウクライナは射程250キロの英国製巡航ミサイル
「ストームシャドー」
や300キロの米国製地対地ミサイル
「ATACMS(エイタクムス)」
を供与されており、ゼレンスキー氏は
「防衛を強化できる」
として再三にわたり使用制限の解除を求めている。(共同)

プーチン露大統領、モンゴルに到着 逮捕状発行後、初のICC加盟国訪問
2024/9/2 23:29
https://www.sankei.com/article/20240902-CQ6KHPDF55NHXJEIXXF5BFX3MI/
ロシアのプーチン大統領は2日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルに到着した。
タス通信が伝えた。
3日にフレルスフ大統領らと会談する。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられている。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初めて。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めている。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。
現地でプーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。

「プーチン氏に逮捕状執行を」 EU、訪問先のモンゴルに表明 国際刑事裁判所加盟国
2024/9/2 21:50
https://www.sankei.com/article/20240902-JSGXXVQLJBMCLADYOHALVM7PWM/
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は2日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領のモンゴル訪問を巡って懸念を表明した。
「モンゴルのEU代表部を通じ、訪問に対する懸念と我々の立場を同国政府に表明した」
と述べた。
プーチン氏はモンゴルでフレルスフ大統領と会談する予定。
報道官は、モンゴルはICC加盟国としての義務があると指摘。
逮捕状を執行しなければならないとの認識を示した。(共同)

露とウクライナ双方が首都にドローンなど大規模攻撃応酬 東部ポクロフスクは陥落の恐れ
2024/9/2 21:40
https://www.sankei.com/article/20240902-6SDDC5LPNRI4HCFD2YKX35OXDU/
ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は1日、
「敵の主力攻撃の方面(での同国軍の戦況)は困難だ」
と交流サイト(SNS)で表明した。
ウクライナメディアは、シルスキー氏が言及したのは露軍との激戦が続く東部ドネツク州ポクロフスク方面に関してなのは明白だと指摘。
米誌フォーブス(電子版)は8月31日、ポクロフスク陥落の恐れが高まっているとした。
ポクロフスク方面は露軍が全域の制圧を狙うドネツク州のウクライナ軍の防衛線の一角で、ウクライナ軍は劣勢だと伝えられている。
同国のゼレンスキー大統領も最近、ポクロフスク方面の戦況が
「極めて困難だ」
と危機感を示していた。
米紙ニューヨーク・タイムズ(同)も9月1日、露軍がポクロフスクから約9キロの地点まで迫っていると伝えた。
同紙はまた、ウクライナ軍が8月6日に着手した露西部クルスク州への越境攻撃で露軍がドネツク州の戦力をクルスク州防衛に回すと計算していたが、現時点でドネツク州での露軍の攻勢は弱まっていないとの見方も示した。
米シンクタンク
「戦争研究所」
は31日、露軍がポクロフスク方面に配置していた予備戦力の一部をクルスク州に転戦させた可能性があると指摘。
「ウクライナ軍の越境攻撃は露軍の作戦全体に影響を与えている」
と評価した。
一方、ウクライナの首都キーウ(キエフ)に9月2日未明、露軍の大規模なミサイル攻撃があった。
ウクライナメディアによると、10発以上の巡航ミサイルと約10発の弾道ミサイル、複数の自爆ドローン(無人機)が撃墜されたが、落下したミサイルの破片などで火災が起きたほか、建物などが損傷した。
当局が死傷者の有無を調べている。
首都モスクワなど露各地を標的とした1日のウクライナ軍の大規模ドローン攻撃に対する報復である可能性がある。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/423.html#c17

[政治・選挙・NHK295] 小泉進次郎の総裁選「最有力」報道でSNSに広がる危機感《セクシー解散なんて冗談じゃない!》(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
20. 秘密のアッコちゃん[417] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 09:35:34 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-18]
<■217行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
自民党・石破茂氏、金融所得課税の強化「実行したい」
自民党総裁選2024
2024年9月2日 21:51 (2024年9月3日 1:02更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA02BF80S4A900C2000000/?msockid=03bbc426d8756d821927d643d90f6c0f
自民党の石破茂元幹事長は2日のBS日テレ番組で、首相に就任した場合の金融所得課税の強化について
「実行したい」
と述べた。
岸田文雄首相も課税強化を掲げていた経緯に触れ
「後退してしまった感がある」
「お金持ちが外に行ってしまうということで(主張を)抑えたのかもしれない」
と指摘した。
課税強化をする場合は投資が海外に移らないような対応策もあわせて検討する必要があるとも言及した。
石破氏は27日投開票の党総裁選で上位2人による決選投票に残った時の対応にも言及した。
麻生太郎副総裁に支援を求めるかどうかを問われ
「同じ自民党であり大先輩だ」
「そういう場面がくれば、そういうこともあるかもしれない」
と語った。
支持を得られるかは
「分からない」
とも話した。
株式の配当や売買にかかる金融所得課税を巡っては、首相が前回の2021年総裁選で格差是正の一環として
「見直し」
を公約に盛り込み、税率引き上げに前向きな発言をしていた。
首相が総裁選で勝った後に株価が下落したのはこれが一因だとの指摘が相次ぎ、首相も
「当面は触ることは考えていない」
と軌道修正した。
金融所得課税は一律20%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税を除く)で、累進制でないため高所得者の恩恵が大きい。
首相は年間所得が1億円を超えると所得税の負担率が下がる
「1億円の壁」
を問題視し、金融所得課税の見直しを主張していた。

投資家の皆さ〜ん、投資資金を引き揚げましょう。
投資してる時点でリスクを背負っているのに、投資を頑張った結果、保険料負担が増えるなんて、ホントやってられない。

金融所得で保険料増検討 自民PT 医療介護、不公平見直し
2024/4/25 22:11
https://www.sankei.com/article/20240425-E3VYLHW56RNDHAKQSGE6ZMMLBE/
自民党は、所得に応じて徴収される医療や介護の保険料の算定に、株式配当などの金融所得を反映する仕組みの徹底に向けた議論を始めた。
2024年4月25日、プロジェクトチーム(PT)の初会合を開いた。
現在は確定申告をした人のみ保険料に反映され、不公平との指摘があった。
見直しによって未申告だった人の保険料が増える可能性がある。
算定の事務を担う自治体の負担が増えるなど課題も多く、令和10年度までに可否の検討を進める。
高齢化によって膨らむ医療や介護の費用を賄うため、金融所得を踏まえて保険料負担を増やし、社会保障制度の持続性を高める狙い。
政府が令和5年末に決定した社会保障の改革工程表にも検討方針が明記された。
初会合では厚生労働省が改善案を提示。
金融機関が国税庁に提出する金融所得の情報を活用する。

金融所得に保険料増を検討:なんのための新NISAだったの?
アゴラ編集部
2024.04.26 10:00
https://agora-web.jp/archives/240425204647.html
政府は、医療や介護の保険料算定に関して、株式配当など金融所得を反映する仕組みの徹底に向けた議論を始めました。
社会保障制度の持続性向上を目指す一環とのことで、2028年までに検討を進めます。
この
「検討」
に対し非難する声が高まっています。

将来に備えるための金融所得から更に保険料を取るのはどういう了見なのでしょうか。
ただでさえ少なくなっている現役世代から搾り取ろうとしています。
「貯蓄から投資へ」
という言葉を信じた人たちはどう思っているのでしょうか。
激増する医療費に備えて政府は給料以外にもその網を広げてきました。
将来にちゃんと備えた人から保険料を取るということになります。
なぜ保険組合は激増する後期高齢者支援金に対して反対はできないのでしょうか?
※後期高齢者医療制度の財源は、本人の医療費自己負担(1割)の他は公費、健康保険組合等の支援金、被保険者の保険料で賄われています。
iDecoは所得控除がありますがNISAには所得控除はありません。
この金融所得から更に保険料を取られるのに納得いかない人も多いのではないでしょうか。
(将来的に保険料が取られるのはiDecoもNISAも関係ないでしょうが・・・)
ここのところ日経平均が大きく下落して新NISAを始めたことを後悔する人が増えているそうです。
そんなもんなんでしょうか?
悲しいことですが我が国は10年先のことも考えられない国家になってしまったのかもしれません。

これが話題になっているが筋が悪い。「不公平」は75歳以上だけ医療費を9割引していることなので、それを是正するのが先だ。
https://twitter.com/ikedanob/status/1783530722361565547?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783530722361565547%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

たくさん病院に行きがちな75歳以上の高齢者が、医療費9割引の1割負担(現役世代は3割)のままな方がよっぽど「不公平」だろが!!!!
政権交代させるぞ!この株なしメガネ!!
https://twitter.com/tabbata/status/1783608549500956870?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783608549500956870%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

岸田「みなさん投資してくださーい!」
 ↓
日本人、だいたい投資する。
 ↓
岸田「はい、ひっかかった!」
岸田「お前ら金融所得税払えよ」
岸田「社会保険料も倍増な!」new!
岸田「投資で損した?知るか自己責任な」
https://twitter.com/keiseisuzuki/status/1783494306034225498?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783494306034225498%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

社会保険料は実質的に給与税ですが、給与以外の所得にも算定基準を広げるのは無茶すぎます。
給与から社会保険料と所得税をはらってえたお金を投資して、増えたらまた老人医療費払えですか?そこになんの関連性があるのでしょうか。何回絞りとるつもりですか?無茶苦茶です
https://twitter.com/satobtc/status/1783494275327766764?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783494275327766764%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

金融所得で社会保険料を決めるという岸田文雄政権。大学生の頃から汗水たらしてバイトして貯めたお金を日経平均とドル円に注ぎ込み、やっと安定した資産から金を取るという。何故か。移民とその家族の社会保障費が大規模に増額するからです!老人ホームを移民キャンプにした国々を私はみた!
https://twitter.com/HashimotoKotoe/status/1783490203120013619?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783490203120013619%7Ctwgr%5E35e2f056dafb048512f163ca432cbbe4863780d2%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

いや健保組合の保険料収入が増えても、その5割が老人医療への支援金に取られるので同じこと。
このまま老人医療費が増えると、ほとんどの組合の保険料が10%を超え、協会けんぽより高くなる。
つまり組合を解散して協会けんぽに入ったほうがいい。文字通り健保組合の存亡の危機。
https://twitter.com/ikedanob/status/1783628136216707421?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783628136216707421%7Ctwgr%5E35e2f056dafb048512f163ca432cbbe4863780d2%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

バカじゃねえのマーケット潰しににきてんのか…金融所得で保険料増 自民検討
https://twitter.com/nekokumicho/status/1783510326597886442?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783510326597886442%7Ctwgr%5E35e2f056dafb048512f163ca432cbbe4863780d2%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

「卑怯」「実質NISA税」自民党、金融所得で保険料負担増検討に批判続出…政府の“裏”予言していた「ママタレ美女」の名前
2024/4/26(金) 17:14配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/99ed09807e14ca03ae09a5e7d116c04fda6c1bdf
2024年4月25日、自民党は、医療・介護保険の保険料の算定に、金融所得を反映する仕組みの徹底に向けた議論を始めた。
自民党の
「医療・介護保険における金融所得の勘案に関するプロジェクトチーム(PT)」(座長・加藤勝信前厚生労働相)
の初会合で、厚生労働省が検討案を示したという。
現在、医療・介護保険に加入している場合、金融所得の一部について保険料に反映されるのは、確定申告した場合のみ。
確定申告をせずに源泉徴収を選んだ場合には、保険料の徴収対象にはならず、同じ所得でも保険料に差が生じている。
そこで、厚労省は、課税の手続きで確定申告の有無を選べる所得について、社会保険料の徴収に反映させるようにする案を提示したという。
高齢化によって膨らむ医療や介護の費用を賄うため、金融所得を踏まえて保険料負担を増やし、社会保障制度の持続性を高める狙いだ。
2023年12月に閣議決定した
「社会保障の改革工程」
では、2028年度までに、こうした保険料の差の是正を検討するとしている。
自民党が金融所得を踏まえ、保険料負担を増やす検討を始めたことが報じられると、SNSでは、批判的な声が殺到した。
《そもそも「年金が2000万円足りなくなったから国民の皆さんは株で稼いで自力で何とかしてください」という話だったのでは》
《投資してる時点でリスクを背負っているのに、投資を頑張った結果保険料負担が増えるなんて、、本当にこの国終わるぞ》
《馬鹿すぎる。アクセルを踏みながらブレーキを踏むスタイル。やっぱり増税メガネ…》
2021年、岸田文雄首相は自民党総裁選で
「金融所得課税の見直し」
を公約に掲げたものの、党総裁に選出されて以降、日経平均株価が2000円超も下落。
「岸田ショック」
と呼ばれ、金融所得課税の見直しの撤回に追い込まれた。
2022年11月に、岸田首相が掲げる
「新しい資本主義」
の具体策となる
「資産所得倍増プラン」
を正式決定。
その結果、2024年1月から始まったのが、非課税期間の無期限化や非課税上限額の拡大など、投資しやすくなった少額投資非課税制度の
「新NISA」
だ。
「新NISA」
が始まったばかりなのに、金融所得を踏まえた保険料の負担増案が出てきたことに、SNSでは、戦々恐々とする声が上がっている。
《『貯蓄』から『投資』へと促し、金融所得から金を巻き上げるのは卑怯な気がしてしまいます。結局、NISAからは税金は取らないけど、社会保険料は取るで合ってる 岸田嘘つき 新NISA罠やん》
《これこそNISA税、iDeCo税です!》
《さんざんNISAを推してたら実質NISA税が始まり、もはや草を通り越して草原》
2024年1月6日、タレントの小倉優子は『〜ニュースを知ればボロ儲け!?〜がっぽりNews!2024』(ABCテレビ)に出演した際、
「新NISA」
について、こう語っていた。
「手を出していないです。国が推してるじゃないですか。国が推してるものに、いいものがあるのかなって。何が裏があるんじゃないか」
「放ったらかしにしてても(大丈夫)とか、夢だとか、そんな甘い話は世の中にない。永久っていう言葉も信じていません」
SNSでは、金融所得を踏まえた保険料の負担増案が出てきたことに、小倉の言うことが《正しかった》という声まで上がっている
《金融所得で社会保険料増を検討って… 小倉優子をバカにしてたやつはあやまれ》
《小倉優子の「NISAは国が推してるから裏がある」といった考えが正解だったのでは? 日本政府、岸田さん、この増税はおかしいよ》
《株価大幅下落、損切り民続出そして金融所得で保険料増を検討してる岸田首相。。。。ゆうこりんが正しかった............》
岸田首相は結局、
「金融所得課税の見直し」
案を捨てていなかったということか。
このままでは
「第2の岸田ショック」
が起きかねない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/428.html#c20

[国際34] 戦争犯罪で逮捕状のプーチン大統領、ICC加盟のモンゴル訪問へ…「ルール無視」で逮捕しない約束か/ 読売新聞 仁王像
8. 秘密のアッコちゃん[418] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 11:33:14 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-17]
<■81行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
プーチン氏、モンゴル訪問開始 ノモンハン事件85年の式典出席、対日勝利訴え友好確認へ
2024/9/3 9:41
https://www.sankei.com/article/20240903-LN5IYD6N2ZOJPHIGC3Q3Q7R43Y/
ロシアのプーチン大統領は3日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領らと会談し、2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けている。
プーチン氏は今回の訪問でも、ロシアとモンゴルの歴史的友好を強調し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げる思惑だとみられる。
実際、プーチン氏は訪問に先立つモンゴルメディアの書面インタビューで
「我々は1921年に世界で初めてモンゴルの独立を承認した」
と強調。
ノモンハン事件で
「1万人を超すソ連将兵がモンゴルの自由と独立のための戦いに命を捧げた」
と主張した。
インタビューでプーチン氏は、ロシアがモンゴルにエネルギー資源を安価で供給する用意があるとも述べた。
モンゴルにとってロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
ロシアは3日を
「軍国主義日本への勝利と第二次大戦終結の日」
としており、プーチン氏はモンゴルでの会談などで対日勝利に言及する可能性もある。
プーチン氏は2日に現地入りした。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられる。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めた。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。

ノモンハン事件を簡単にわかりやすく解説するよ!【原因・勝敗を地図付で紹介】
https://manareki.com/nomonhan-incident

プーチン露大統領、モンゴルに到着 逮捕状発行後、初のICC加盟国訪問
2024/9/2 23:29
https://www.sankei.com/article/20240902-CQ6KHPDF55NHXJEIXXF5BFX3MI/
ロシアのプーチン大統領は2日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルに到着した。
タス通信が伝えた。
3日にフレルスフ大統領らと会談する。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられている。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初めて。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めている。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。
現地でプーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。

「プーチン氏に逮捕状執行を」 EU、訪問先のモンゴルに表明 国際刑事裁判所加盟国
2024/9/2 21:50
https://www.sankei.com/article/20240902-JSGXXVQLJBMCLADYOHALVM7PWM/
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は2日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領のモンゴル訪問を巡って懸念を表明した。
「モンゴルのEU代表部を通じ、訪問に対する懸念と我々の立場を同国政府に表明した」
と述べた。
プーチン氏はモンゴルでフレルスフ大統領と会談する予定。
報道官は、モンゴルはICC加盟国としての義務があると指摘。
逮捕状を執行しなければならないとの認識を示した。(共同)

ロシアのプーチン大統領がモンゴル訪問へ 逮捕状発付のICC加盟国 逮捕せずで合意か
2024/8/30 15:45
https://www.sankei.com/article/20240830-RJG2N2V73JLK7BUD2PKDMDUSYM/
ロシア大統領府は29日、プーチン大統領が9月3日にモンゴルを訪問し、フレルスフ大統領と会談すると発表した。
モンゴルはプーチン氏に逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)の加盟国。
入国しても逮捕しないことで事前合意したとみられるが、モンゴルが拘束の義務を果たさなければ国際的な批判が高まる可能性がある。
ICCは2023年3月、ロシアのウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑で逮捕状を出した。
プーチン氏はその後も外遊を続けているが、行き先は中国や北朝鮮、ベトナム、カザフスタンなどいずれもICC非加盟国だった。
モンゴル入りすれば逮捕状発付後で初の加盟国訪問となる。
ICC加盟国はICCからの逮捕や身柄の引き渡し請求に応じる義務がある。
しかしICCに強制力はなく、2015年にICCの逮捕状が出ていたスーダンのバシル大統領(当時)が加盟国の南アフリカを訪れた際は拘束されず、南アが批判を浴びたケースがある。(共同)

http://www.asyura2.com/24/kokusai34/msg/833.html#c8

[政治・選挙・NHK295] 総裁選を腐敗政党「最後の宴」に! 雑魚ばかり14人起訴に改めて国民の怒り(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
26. 秘密のアッコちゃん[419] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 12:47:44 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-16]
<■2656行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
パラ初のトランス陸上選手出場が波紋 他国から「男性として長く生活しており有利」と懸念
2024/9/3 11:40
https://www.sankei.com/article/20240903-4DWGYLYXGZE4FN7FXPIALCYS74/?outputType=theme_paris2024
パリ・パラリンピックの陸上女子400メートル(視覚障害T12)が2日に行われ、パラリンピックでは初のトランスジェンダーの陸上選手として参加したバレンティナ・ペトリロ(イタリア)が出場した。
ペトリロは準決勝で敗退したが、他国の選手からは
「男性として長く生活しており、そのことが有利に働く」
といった懸念が出ており、出場への波紋が広がっている。
50歳のペトリロは予選4組に出場し、58秒35をマークして2位に入り、準決勝に進出。
準決勝2組では57秒58をマークしたものの3位となり、決勝進出を逃した。
ペトリロは女子200メートル(視覚障害T12)への出場も予定している。
英紙デイリー・メール(電子版)によると、ペトリロは視野の喪失を引き起こす遺伝性眼疾患の
「シュタルガルト病」
で、視覚に障害がある。
2019年に性転換手術を受けるまでは男性としてイタリアの国内大会に出場。
既婚者で、2人の子供がいるという。
世界パラ陸上競技連盟の規定では、法的に女性として認められた選手には出場資格があることを認めており、パラリンピックへの出場が決まった。
一方、他国の選手からは
「(ペトリロは)長い間、男性としてトレーニングをしており、このことが(競技で)有利に働く可能性がある」
といった懸念が出ていた。
パリ五輪ボクシング女子では、性別を巡る騒動の渦中にいた66キロ級のイマネ・ヘリフ(アルジェリア)が初の金メダルを獲得し、話題を呼んだ。

性別変更「10年以上の治療と他性別の生活」手術要件撤廃に備え、自民女性守る議連が提言
2024/4/15 14:26
https://www.sankei.com/article/20240415-IPIQTUL4ZJA3DAF25FI7652XZI/
自民党有志の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
が性同一性障害特例法が定める性別変更する上での要件厳格化を求める提言をまとめ、党政務調査会の特命委員会に2024年4月9日、提出した。
提言は10年以上継続して性同一性障害の治療を受け、他の性別で社会生活を営んでいるという要件の追加を求めた。
女性の生殖機能を持った
「法的男性」
が出産する場合などに備え、民法上の親子関係を整理する必要性にも言及した。
■法的男性が妊娠した場合、戸籍は女性に
特例法は性別変更する上で生殖機能の喪失を求める要件があるが、最高裁大法廷は2023年10月、これを憲法違反と判断した。
法改正が迫られているが、要件を撤廃すれば、性同一性障害を抱える人々と女性へのなりすましなどの見極めが困難になるとも指摘されている。
提言は
「一定期間(10年以上)継続して一定の治療を受け、かつ、一定期間(10年以上)継続して他の性別で社会生活を営んでいると認められること」
を新たに要件に盛り込んだ。
カナダや英国では、刑務所や留置場などで、女性に性別変更した元男性による女性への性犯罪が発生している。
これを踏まえ、提言では
「収容施設などにおいては、生物学上の性別に基づき区別して収容される」
ことを求めた。
性別変更する上で、子供と接する仕事に就く人の性犯罪歴を確認する
「日本版DBS」
創設法案に盛り込まれた、就業を制限する
「特定性犯罪」
の前科がないという要件も追加した。
女性の生殖機能を持ったままの
「法的男性」
が妊娠・出産した場合は、戸籍を女性に戻すとの条文の追加についても、検討を求めた。
提言は
「『なりすましによって生じた性的被害への国家賠償』
『女性生殖機能が残っているので妊娠・出産してしまった戸籍上男性が母親になることの社会的混乱』
という、現在までには、ほぼあり得なかったケースがあり得ることになる」
と指摘。
「女性たちの安心と安全を1ミリたりとも危うくしない」
と強調し、リスクの排除を訴えた。
■「診断の判断があやふやに」
平成15年に成立した特例法は、性別を変更するために複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で
@18歳以上
A未婚
B未成年の子がいない
C生殖不能
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の要件を定めている。
2023年10月、最高裁大法廷は生殖不能要件を違憲と判断し、Dの
「外観要件」
について憲法適合性の審理を広島高裁に差し戻した。
CとDを合わせて
「手術要件」
と言われる。
特例法は性同一性障害者について
「他の性別であるとの持続的な確信を持ち、身体的および社会的に他の性別に適合させる意思を有する者」
と定義する。
ただ、手術要件が撤廃された場合、客観的な基準がなくなり、衝動的に元の性別による性行動に出る場合も含め、
「なりすまし」
が排除しきれないとの懸念もある。
性同一性障害を訴える患者を数多く診断してきた精神科医の針間克己氏は2024年4月9日、特命委の会合に出席後、
「手術要件がなくなると(性同一性障害者の)定義に一致するかどうかの判断が非常にあやふやになってしまう」
「診断が難しくなるので何らかの基準を設けたほうがいい」
と産経新聞などの取材に語った。

<主張>教科書にLGBT 男女否定の授業にするな
社説
2024/3/24 5:00
https://www.sankei.com/article/20240324-2PWOH4565RKCVKFLAV2GC5BQKQ/
文部科学省の検定に合格し、令和7年度から使われる中学校の教科書で、LGBTなど性的少数者についての記述が増加することになった。
保健体育では、性的少数者に関連し
「性自認」
「性的指向」
など学習指導要領の範囲外の内容が
「発展的内容」
として全ての教科書に掲載される。
英語や社会科地理などの教科書にも関連した内容が入る。
性的少数者への差別をなくす教育は必要としても、男女の性差を否定するような行き過ぎた指導で、思春期の子供たちを混乱させてはならない。
検定結果によると、保健体育では
「人間の性は単純に『男性』と『女性』に分けられるものではありません」
などの説明と共に、合格した全3点の教科書が
「性の多様性」
について踏み込んだ内容を記述した。
性教育とは関係の薄い地理でも
「性的少数者に配慮した社会へ」
として、同性婚を法制化したニュージーランドなどの事例を好意的に紹介するコラムを掲載した教科書がある。
社会科公民では性別に関係なく使える
「だれでもトイレ」
を写真付きで取り上げる例もあった。
2023年6月に成立した性的少数者に対する理解増進法が教科書にも影響した格好だが、同法には反対意見も多く、性は自分で決められるといった
「性自認」
の概念は大人にも分かりにくい。
教師は指導できるのか。
中学生は生殖機能が発達する思春期で、異性への関心が高まる時期だ。
男女の身体的な特徴などを理解させることが重要であり、その前に
「性の多様性」
などと教えても生徒は戸惑う。
男女の性差など違いを知り、互いに認め合う教育が必要だ。
教師用の学習指導要領解説には、性に関する指導は
「発達の段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ること、保護者の理解を得ることなどに配慮することが大切である」
と明記されている。
この原則を守るべきだ。
生徒に行き過ぎた指導を押し付けてはならない。
教科書は流行を追うものではない。
伝統的家族の役割、日本の国柄などについてもしっかり教えてもらいたい。
例年検定結果が注目される社会科では日本の領土に関する記述が一層充実した。
教師自身が歴史経緯などを深く理解しているか、指導力が問われる。

LGBT記述が社会科の教科書に、地理「同性婚法制化」 公民「ジェンダーレス制服」
中学校教科書検定
2024/3/22 16:44
https://www.sankei.com/article/20240322-GEXH3Q6JFJL3ZNJ7PSZVVOFKJA/
LGBTなど性的マイノリティーに関する記述が教科横断的に広がった中学校教科書。
現行本に記載がない社会科地理では、日本文教出版の教科書に登場した。
オセアニア地域の紹介で、豪州やニュージーランドで同性婚が法制化されたことに触れ、
「性的少数者に配慮した社会づくり」
の実例として記述している。
6社が申請した社会科公民では、自由社を除く5社が記述。
東京書籍は、同性カップルに結婚に相当する関係を認める
「パートナーシップ証明書」
や中学校に設置された
「だれでもトイレ」
の写真を掲載するなど複数のページを割いた。
女子生徒向けにスカートだけでなくズボンも選べるジェンダーレス制服を紹介する教科書もあった。
教育出版は国語で、日本社会のLGBT受容に対する感想を綴った日本文学研究者、ロバート・キャンベル氏の文章を掲載。
東京書籍の英語には、パキスタン出身のノーベル平和賞受賞者、マララ・ユスフザイさんのスピーチに関連付ける形で、性的マイノリティーに対する偏見や差別に言及している。

性自認、身体的性別と同列に記述する保健体育の教科書も 専門家「誤解与える」
中学校教科書検定
2024/3/22 16:25
https://www.sankei.com/article/20240322-RUE5JJORYVMJBBRUS6RRY5HIW4/
文部科学省は2024年3月22日、令和7年度から中学校で使われる教科書の検定結果を公表した。
合格した教科書には、LGBTなど性的マイノリティーに関する記述の充実が目立った。
保健体育では、
「男女」
という生物学的性別を相対化し、自認する性などと同列に説明している教科書もあり、専門家からは誤解を与えかねないとの声も上がっている。
「性には『男性』『女性』という『体の性』以外にも、『心の性』や『好きになる性』、『社会的な性』など、いろいろな『ものさし』があります」。「性の多様性」
をこのような記述で取り上げたのは、東京書籍。
「性の構成要素」
として、体の性(生物学的な性)、心の性(性自認)、好きになる性(性的指向)、社会的な性(性表現)を同列に図示し、
「それぞれが組み合わさって、私たちの『自分らしさ』となっています」
と説明。
同社の編集担当者は
「互いにその人らしさを認め合うことが大切であることを理解できるようにした」
と語る。
■大修館書店の教科書も
「人間の性は単純に『男性』と『女性』に分けれらるものではありません」
と記述。
東京書籍版と同じように性を4つに等分した図を掲載した。
保健体育の学習指導要領は
「身体の機能の成熟とともに、性衝動が生じたり、異性への関心が高まったりする」
などの内容にとどまり、性的マイノリティーへの言及はない。
「子供の成長度合いや保護者の理解、家庭の価値観などのため一律に教えることは難しい」(文科省)
ためだ。
しかし、指導要領の範囲外であることを示す
「発展的な内容」
と明記すれば掲載でき、一部の版元は手厚く扱っている。
「男女」
の性別は戸籍でも使われている。
LGBT理解増進会の繁内幸治代表理事は
「性自認は尊重すべきだが、生物学的な性と同一視はできない」
「性別は性自認に伴って自由に変えられるものではなく、法律の要件がある」
と指摘する。
■虹の旗写真を削除
技術・家庭科(家庭分野)でも手厚い記述が目立った。
開隆堂出版は申請本に
「男・女だけではない性」
などの見出しで、多様性を象徴する虹を象った旗の写真を掲載するなど紙幅を割いた。
「中学生には性の悩みを抱える生徒も多い」
「生徒が直面する悩みに寄り添えるような内容を目指した」
(編集担当)
が、
「家族・家庭や地域との関り」
の学習が求められる部分だったため、検定で
「扱いが不適切」
の意見が付き、文科省と協議して旗の写真や記述の一部を削除した。
多様な価値観がある中、教科書はどこまで踏み込むべきか。
繁内氏は
「記述内容が控えめであったとしても、悩む生徒に周囲の大人への相談を促すことにも繋がる」
「教科書のみに偏らず、学校教育全体での対応を検討してほしい」
と話した。

LGBTに関する記述が増加 学習指導要領範囲外の「性の多様性」教科を横断
中学教科書検定
2024/3/22 14:46
https://www.sankei.com/article/20240322-P4NR7MSM3BPORNGE2D5UY27Z5E/
文部科学省は2024年3月22日、令和7年度から中学校で使われる教科書の検定結果を公表した。
LGBTなど性的マイノリティーについての記述が増加。
社会科地理など現行本には記載がない教科にも登場し、教科横断的なテーマとして扱われるようになった。
保健体育は学習指導要領で定められた教育内容の範囲外だが、全ての教科書が
「発展的な内容」
として掲載した。
現行の学習指導要領に沿った中学校教科書の検定は令和元年度に続く2回目となり、10教科100点が合格した。
技術・家庭(技術分野)でイスペットの1点が不合格となった。
社会科歴史で2点が
「具体的な検定内容が漏れていた」
ことを理由に結果が
「未了」
となり、検定が継続される。
性的マイノリティーに関する記述の増加について、文科省教科書課は
「理解増進法が制定されるなど社会の広い分野で取り上げられていることが影響したのではないか」
と推測する。
性の多様性にとどまらず、男女差別や男女共同参画といったジェンダー(性差)に関する記述が全般的に充実した。
一方、領土問題を巡っては、合格した社会科の公民と地理の全ての教科書が北方領土、竹島(島根県隠岐の島町)、尖閣諸島(沖縄県石垣市)が日本の
「固有の領土」
であることを明記した。
社会科歴史では、山川出版社と学び舎が慰安婦問題を取り上げた。
山川出版社は
「戦地に設けられた『慰安施設』には、日本・朝鮮・中国・フィリピンなどから女性が集められた」
と記述。
学び舎は
「慰安婦」
の文言が使われた平成5年の河野洋平官房長官談話を引用するなどした。
令和4年の安倍晋三元首相銃撃事件は、社会科の歴史と公民で自由社と育鵬社が記述。
「検定後の訂正申請で増える可能性がある」(文科省)。
動画や音声などにアクセスできる
「QRコード」(2次元コード)
も大半の教科書に掲載された。

民主主義の形
第5部 自由とは(1) 弱者救済招いた「正直者が損」 ワシントン地下鉄 無賃乗車の軽罰化
2023/12/5 8:00
https://www.sankei.com/article/20231205-WYUVH6WGYRM2JDH52XWCG2QDAM/
(中略)
■LGBT法「反対」はヘイトか
「差別主義者だからな、お前は!」
「黙ってろ、バカヤロー!」
東京都杉並区議の田中裕太郎は2022年末から2023年3月にかけて、区役所前やJR阿佐ヶ谷駅で街頭演説を行った。
街頭に立つ度、撮影しながら大声を上げる集団が現れた。
何人かは
「ANTIFASCIST(反ファシズム主義者)」
と書かれた上着を着ていた。
この時期、国会ではLGBTなど性的少数者への理解増進法の制定に向けた動きが進み、杉並区も
「性の多様性社会を尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例」
の制定を目指していた。
多様な性の在り方を理解し、尊重するように区民や事業者に求める内容で、2023年4月に施行された。
もちろん、性的少数者にも守られなければならない自由はある。
一方で田中らは、こうした法律や条例が、女性や子供の権利を脅かす可能性もあると考えていた。
「性の多様性は尊重されなければならない」
「だからといって、女性の人権を軽んじていいという理屈は成り立たない」
共に街頭に立ったメンバーには、男性から女性に性別を変えた人もいたという。
田中は
「彼らを差別したり排除したりするような発言をするわけがない」
と説明する。
■封殺
街頭活動の妨害に怒りを覚えたが、更に許し難かったのは、その状況を目撃した後で、田中らの訴えを
「ヘイトスピーチです」
とX(旧ツイッター)に投稿した区議がいたことだ。
田中の抗議を受け、区議は投稿を削除したという。
民主主義を支えるのは、多数決の原理と少数意見の尊重だ。
「民主主義の学校」
とも讃えられる地方自治の場で、根幹が揺れた。
田中は話す。
「LGBT法や条例に反対すれば差別ですか?」
「レイシストになるんですか?」
「それこそ、レッテル貼りによる言論封殺、言論弾圧に他ならない」
「しかも、現職の政治家がそれをやった」
東京都新宿区で2023年10月、市民団体が公衆浴場やトイレなどの女性用スペースの利用は生物学的な女性に限るべきだと主張するデモを行った。
その時にも、大掛かりな抗議が行われた。
勝手な撮影、大声での威圧・・・。
街頭デモに参加した
「女性の定義を守る会」
共同代表の青谷ゆかりは振り返る。
「性的少数者を差別する意図は全くありません」
「性自認も内心は自由です」
「でも、それが行動に現れる時、例えば浴場やトイレを女性が安心して使えなくなるかもしれない」
「他者の権利を侵害してほしくないと言っているだけです」
■廃止
東京・歌舞伎町に2023年4月、開業した複合商業施設
「東急歌舞伎町タワー」。
多様性を認める街づくりの象徴として設置されたのが
「ジェンダーレストイレ」
だった。
2階には性別に関係なく使える個室8室の他、女性用2室、男性用2室、多目的トイレ1室が並んだ。
しかし、2023年8月には廃止されることになった。
原因は主に女性から寄せられた戸惑いの声だった。
「男性の目の前で個室に入りづらい」
「酔った男性に話しかけられた」
大半が不安を訴える内容だった。
一部の女性は利用を避けるようになり、廃止に繋がった。
LGBT理解増進法の成立後、厚生労働省は全国の自治体宛てに通知を出し、公衆浴場などでは
「身体的特徴」
で男女を取り扱うことを求めた。
背景には
「体は男性、心は女性」
の利用者が女湯に入るといったケースが生じかねないとの危惧があった。
通達には2023年4月の衆院内閣委員会の会議録が添えらえていた。
男女を身体的特徴で判断する運用が法の下の平等を定めた憲法14条に抵触しないという見解を示したものだった。
多様性への配慮が生んだ不利益。
理念を現実の中に落とし込むことは、そう簡単ではない。
(敬称略)

最高裁が嵌った「性自認至上主義」
正論2024年1月号 弁護士 滝本太郎
2023年10月25日の最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)の決定には驚かされた。
「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(以下特例法)
に定められた性別変更の要件についての憲法判断で最高裁は、申立人(男性から女性への変更)の訴えにあった特例法3条4号
「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること(生殖機能喪失要件)」
について
「違憲」
と判断してしまった。
更に同法3条5号
「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること(外観要件)」
について、高裁段階で審理が尽くされていないとして、自らの判断を示さぬまま広島高裁に差し戻したのだ。
4号の生殖機能喪失要件が、憲法13条に定めた幸福追求権に反し違憲としたのは、15人全員だった。
三浦守、草野耕一、宇賀克也の3人の裁判官は、5号の外観要件についても差し戻しをせずに違憲だと判断すべきだとしてその意味での反対意見を示した。
残る12人は5号要件の憲法判断を回避した。
最高裁は憲法判断から逃げたのである。
最高裁によるとんでもない暴走である。
女性の権利を劣後させ、余りに矮小化している。
女性が差別され、不利益を被るのは、性別(SEX)を根拠としているという歴史的事実を無視して、つまりは男性の身勝手、女性の侮蔑、差別主義である
「性自認至上主義」
に侵された最高裁になってしまったということである。
「性自認至上主義」
をひた走った先進国では相次いで、女性の安心・安全が害され、脅かされている。
深刻な事態を招いた結果、その反省に立って正常化に舵を切ろうとしながらも、苦労しているイギリスの実態などについて、決定文では何の言及もなかった。
男性として思春期を幾分でも経験した者は女子スポーツ選手権への参加資格はないとした国際水泳連盟や世界陸連の判断なども決定文では一顧だにされていない。
15人の裁判官は何も知らないのだろうか。
不勉強極まると言う外ない。
決定文から読み取れることは、
「性自認は他者の権利法益より優先すべきである」
とする
「性自認至上主義」
に基づく論理展開ばかりなのだ。
私は本誌2023年12月号で、本決定について4つの可能性があると予測した。
第1は
「違憲であり性別変更を認める」
第2は
「違憲状態だ、国会は法を改正せよ」
第3は
「永続的に生殖腺の機能を欠いているなどとして変更を認め、違憲かどうかの判断は回避する」
第4は
「2019年1月の判例と同様、法的性別の変更を認めない、いわゆる手術要件は合憲である」
である。
まさか、4号と5号を分け、4号だけを違憲とし、5号については差し戻しをするとは思わなかった。
仮に広島高裁で5号を違憲として性別変更を認めたならば、最高裁への上訴はなく、高裁決定で確定し、実に不安定なままとなる。
高裁で5号を違憲とせずに
「ホルモン療法で陰茎が小さくなる、などしていれば陰茎ではない」
などと無理に評価し、法的性別の変更を認めてしまう手法を取れば、それが独り歩きしてしまうだろう。
そもそも最高裁は、法律の違憲判断をするかどうかという重大局面なのだから、国(法務省)に家事事件手続法と法務大臣権限法に基づき、利害関係人として参加してもらうべきだった。
最高裁にとって影響が大き過ぎて責任を負えないのならば、法務省に参加を打診すれば良かったのである。
法務省は決定後の2023年11月9日、自民党の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(女性を守る議連)

「通例は裁判所から要請があって参加する」
と説明するなどこれまた逃げを打っていた。
議連も私どもも法務省(国)宛てに参加を要請し続けたのに、法務省も参加申し出をしないままだった。
挙げ句の4号違憲判決であり、5号は高等裁判所に差し戻して違憲となってしまう可能性がある。
行政の長である首相らに政治責任があると思われる。
差し戻し審があるのだから今からでも参加すべきだろう。
■性別変えず支障なき社会を
決定文には、生殖能力喪失要件について
「2014年に世界保健機関等が反対する共同声明を発し、また2017年には欧州人権裁判所が欧州人権条約に違反する旨の判決をした」
などとあった。
申立人側の主張そのままであろう。
死刑制度について国際的に批判を浴びても世論動向などを踏まえながら決して違憲判決を下さないのが日本ではなかったのか。
性別変更は死刑問題よりも格段に国民生活に影響を与える問題であるにもかかわらず、最高裁が暴走してしまった。
決定文には
「性同一性障害者がその性自認にしたがって法令上の性別の取り扱いを受けることは・・・個人の人格的存在と結びついた重要な法的利益である」
とあったが、だからと言って制度である
「法的性別」
を歪ませて良い理由になどならないではないか。
「本件規定がなかったとしても、生殖腺除去手術を受けずに性別変更を受けた者が子をもうけることにより親子関係等に関わる問題が生ずることは、極めてまれであると考えられる」
ともあった。
従前から女性という性自認を持ちながら父となった方も相応に居るのだから、生殖腺を失わずに性別変更ができるのであれば
「父である女」
が続々と出現するだろう。
メディアでも報道されているが、乳房切除までしたが、パートナーとの間に子を設けた例もある。
性別変更が認められれば
「母である男」
となる。
決して稀なことではなかろう。
「そもそも平成20年改正により、成年の子がいる性同一性障害者が性別変更審判を受けた場合には、『女である父』や『男である母』の存在が肯認されることとなった」
ともある。
しかし、平成20年の改正では未成年の子がいる場合は、法的性別は変更できないままだった。
子の出生時点で
「出産した母だが男だ」
「父だが生物学的な女だ」
という事態を招くこととは局面も意味合いも全く異なる。
「強度な身体的侵襲である生殖腺除去手術を受けることを甘受するか、又は性自認に従った法令上の取扱いを受けるという重要な法的利益を放棄して性別変更審判を受けることを断念するかという過酷な二者択一」
という記述も変だ。
手術は身体違和がきついから、自分の意思でするのであり、決して断種手術ではない。
むしろそれまで手術を受けて性別変更してきた人たちにとっては戸籍や身分証明上の性別と身体とが一致しているからこそ信頼が得られていたのだ。
それが失われるデメリットを考えなかったのだろうか。
まして精巣の除去は卵巣や子宮の除去に比較して実に容易である。
身体違和がさほどきつくなく、精巣の除去を含めて性別適合手術を必要としない方は、法的性別を変更しなければよいのである。
精巣と陰嚢を持ったままに、書類上である法的性別を女性に変更することが、どうして
「人格的存在と結びついた重要な法的利益」
と言えるのか。
生殖腺機能喪失要件が
「過酷な二者択一」
と言えるのか。
法的性別など変更でずとも、生活に差し支えない社会を作ることこそが重要ではないのか。
女性だと認識し、いわゆる女性装を日々する人も、排泄は認識からではなく、身体からするのだから男子トイレに入ることも相応にある。
その際に時に男性から揶揄され、時に暴力を受けることがある。
それこそが排除であり、差別であろう。
法的性別を変更して女性トイレを利用する権限があるなどとする前に、男子トイレで男性からの揶揄・暴力のない状態にすること、就職差別などないようにすることが重要な人権ではないのか。
4号の生殖腺機能喪失要件、そして5号の外観要件が外れれば、文字通り
「男性器ある女性」
が続々と登場する、その先には
「性同一性障害」
ではなく、ジェンダーアイデンティティ(性同一性・性自認)に基づく法的性別の変更は決定文中1人の裁判官が何度も言及した。
ドイツにおける性自認至上主義の如く、裁判所の関与さえないままに法的性別が変更できる方向となっていくだろう。
性犯罪目的の男や、女性を侮蔑・差別したく、その専用スペースを侵害することで喜びを得ようとする一部の男は、何としても診断書を取り、法的性別を女性に変更するよう努力するだろう。
週刊新潮2023年11月9日号には、診断が取りやすいことで有名な医師が登場し、
「そもそも性自認は当人がどう感じるかだけ」
「医者が決めることがおかしい」
「医師はウソ発見器じゃないですから、本人の言っていることをそのまま聞く。それが基本」
などと述べている。
法律を違憲とすることは法の形成過程の1つで、今回の最高裁決定は、まさに性自認至上主義を大きく伸展させる法律の登場に繋がるものだ。
先行する国々では混乱が多々あるのに、日本に周回遅れでこれに従えとするもので全く異常である。
岡正晶裁判官は補足意見で、立法府の対応について
「(4号要件の)目的を達成するために、より制限的でない新たな要件を設けることや(中略)社会一般の受け止め方との調整を図りつつ、特例法のその他の要件も含めた法改正」
「立法府に与えられた立法政策上の裁量権に全面的に委ねられている」
と述べている。
確かにこれは立法府が定めるべきことである。
3人の裁判官は、5号外観要件も違憲だからこの際、決断すべきとしたが本来、4号、5号とも立法府の広い裁量に委ねられていると言うべきだろう。
見解を異にする方もいると思うが、婚姻時の選択的夫婦別姓を導入していないことについては、憲法には両性の合意のみで婚姻できるとしているのに、最高裁は未だ立法裁量の問題としている。
多くの女性らが不便を被っている案件でその状況なのである。
「手術をしたくないならば法的性別を変えなければ良い」
だけの話なのに、どうして
「日々、トイレや風呂で見る身体違和には耐えられるが、書類上の性別の食い違いには耐えられない」
といった、率直に言って不可思議な権利主張を、そこまで保障しなければならないのか。
先程、最高裁は逃げたと述べた。
これは言い換えれば、最高裁は
「陰茎のある法的女性を出現させて良いか」
について判断するという、負わされた責任から逃げたという意味である。
最高裁から責任を押し付けられた広島高裁は国会の動向を待って判断すべきであろう。
決して2023年中とか2023年年度内に結論を出そうなどと、司法の傲慢に陥ってはならない。
■要件の再構築を求める
左派野党と公明党は、この最高裁決定を受けて早速に法改正を言い出し、立憲民主党は4号、5号要件の削除、また3号にある
「未成年の子が居る場合は変更を認めない」
という要件も削除するという案を言い出している。
一体、
「陰茎がある法的女性」
が出現することや
「他の性別に変わったものと見做す」
ことの重さをどう考えているのだろう。
「どこでも女性として遇せよ」
という法規範が成立した場合の女性スペースの混乱をどう考えているのだろうか。
私が世話人をしている
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」(以下連絡会)
では、議論を重ね、
「女性スペースに関する法律案」

「女子スポーツに関する法律案」
を2023年11月14日に公表し各党に送付した。
2023年の
「LGBT理解増進法」
の制定論議の際、合わせて作ってほしいと作ったものを更新し、特例法の改正案を加えた。
特例法3条の4号と5号の要件は削除するが、新たな4号として
「男性から女性への性別の取り扱いの変更を請求する場合は、陰茎を残していないこと」
と入れるものである。
「女性から男性へ」
と性別変更する場合には要件がないので、比較すると一見不平等に見えるかもしれない。
だがこれは合理的で差別にはならない。
圧倒的多数の性犯罪は陰茎のある者による。
単に要件を削除するだけでは、性犯罪目的の者まで次々と法的女性になろうとする蓋然性がある。
また陰茎という外観上からして明白に男性である者が法的女性となって女性らに不安感・恐怖感を持たせるのは避けるべき強い必要があるからである。
その恐怖は合理的なものであり、決して
「研修」
により消し去れる類のものではない。
女性スペースに関する法律案は、
「女性」
の定義を
「生物学的女性のうち、特例法に基づいて性別を男性と見做されていない者、そして女性と見做された者のうち陰茎を残していない者」
とする。
仮に5号外観要件が削除された特例法により
「陰茎がある法的女性」
となっても、この法律の上では
「法的女性」
とはしない。
特例法4条では
「法律に別段の定めがある場合を除き、その性別につき他の性別に変わったものとみなす」
としており、他の法律による異なった対応を許容しているのである。
今の浴場を男女別にすることについては、理解増進法が成立後の2023年6月23日に通達が出ており、それは
「身体的な特徴による」
とある。
これは主に陰茎の有無の趣旨であろう。
法律案は通達を法律に格上げし、かつ女子トイレ、更衣室等の女性スペースの全体を対象とするものだ。
性自認に重きを置いて考える性自認至上主義の立場であれば、
「トランス女性は女性」
となって
「女子トイレの利用公認を」
となるだろう。
ここが最初から最後まで闘いの焦点である。
ただ
「トランス女性は女性である」
と主張する論者らにも、
「女湯については入れないものとする」
と主張する者は多く、事実上
「法的女性」
を一律に扱わないとする合意形成は可能であろう。
だから、理を尽くして女子トイレの安心安全の確保のためには、陰茎がある限り利用を公認できないことを説得していくこととなる。
また、2023年7月11日の経産省トイレ裁判の最高裁判決も考慮しない訳にはいかない。
そこでは
「特定の女子トイレにつき、管理者が当該女子トイレを通例利用する女性の意向を尊重かつ十分聴取した上で、特定人の入場を別途許容し、その趣旨を女性スペースに明示する場合はこの限りではない」
と対応する外ない。
女子スポーツに関する法律では、2022年6月の世界水泳連盟、2023年3月の世界陸連の方針を踏襲する。
男としての思春期を経験した者は、その後、陰茎があってもなくても、女子スポーツ選手権への参加資格がないとするものである。
ただ、ルールは各団体の自治で定められるものである。
公的資金の援助や後援などに限ったルールとなる。
連絡会は、社会全般に対して10項目に及ぶ要望を2023年10月30日の声明と共に示した。
今後、どうすべきかという点で重要なのでこれを最後に紹介したい。
第1に、政府各省庁が、様々な調査をすることだ。
性自認や性別変更を巡って先行した国々のここ数年間の状況と動向、トイレ、共同浴場などにおけるトラブル・刑事事件の調査、性同一性障害の診断の実態と信頼性に関する調査、法的性別を変更した人のその後の調査などである。
第2にメディアには、性同一性障害はトランスジェンダーのうち15.8%に過ぎないのだから、混同して議論することを厳に慎み、国民に様々な見解・情報を伝えるよう求めたい。
第3に、国民は先入観に捉われることなく、自らの意見形成に努めてほしいと願う。論者による議論を拒否する姿勢のまやかしを知ってほしいし、自由な言論空間を確保し合いたい。
第4に、各政党に求めたいことは、当連絡会を含め多くの国民の様々な意見を聴取し、党内で自由に議論して方針を定めてほしい。
第5に、それらの議論にあっては、女性が性別(SEX)によって未だに経済的・社会的に様々な不利益を被っていることを直視されたい。
第6に、国会に求めるのは5号要件が決して違憲判断が下されたものではないからそれも削除すれば良いというものではないことを確認すると共に、様々な調査や国民的に議論した上で新たな要件等を定めてほしい。
第7に、この裁判を差し戻しされた広島高裁は、早期に本件の判断をすべきではなく、様々な調査結果と国民的な議論の行方をよく見極め、国から参加申出があった時は直ちに認めるべきである。
第8に、国はこれからでも法務大臣権限法と家事事件手続法に基づきこの裁判に利害関係人として参加すべきである。
第9に、国民は次の衆議院議員選挙における国民審査において、対象裁判官に罷免の意思を示すべきである。その対象は憲法の規定で10年以内に審査された裁判官を含まないこととなっているが、私は国民からの民主的統制を強めるために、毎回15人を審査できるように憲法を改正すべきと考える。
第10に、内閣は最高裁判官に定年等で欠員が出たならば、このような「性自認至上主義」に嵌っていない方をこそ指名すべきである。私はまた、任命の前に、国会で予定者への質問をする機会を作るべきと考える。
最高裁は今、
「性別」
を蔑ろにして法的性別の概念を弄び、
「性自認至上主義」
により、安易に
「女性」
「男性」
の定義を変更する道を歩み始めてしまった。
司法が暴走した時、それを止めるのは国権の最高機関、国会であり主権者国民である。
「性自認至上主義」
は欧米で猛威を振るい、女性の権利が剥奪されるなど、様々な混乱がもたらされてきた。
その反省から方針を転換、正常化させるべく悪戦苦闘しているイギリスのような例もあるのに、日本は周回遅れでこれから
「性自認至上主義」
に嵌ろうとしている。
何とか止めなければならない。

薬生衛発0623第1号
令和5年6月23日
都道府県
各 保健所設置市 衛生主管部(局)長 殿
特別区
厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生課長
(公 印 省 略)
公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについて
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/001112499.pdf
○國重委員
(略)公衆浴場、いわゆる銭湯や旅館等の宿泊施設の共同浴室について、現在それぞれ衛生等管理要領が定められておりまして、その中で男女別の定めがされています。
これらは風紀の観点から混浴禁止を定めていることから、男女の別は身体的な特徴の性をもって判断することとされていると、事前に政府の方からも説明を受けております。
そこで、念のため確認をさせていただきたいんですけれども、これらの共同浴場における男女の判断基準はトランスジェンダーにも当てはまる、つまり、トランスジェンダーの場合も性自認ではなくて身体的特徴に基づいて判断することになると理解をしていますけれども、これで間違いないかどうか、答弁を求めます。
○佐々木政府参考人
お答えいたします。
公衆浴場や宿泊施設の共同浴場につきましては、厚生労働省が管理要領を定めております。
具体的には、公衆浴場における衛生等管理要領や旅館業における衛生等管理要領になります。
この中で、おおむね七歳以上の男女を混浴させないことなどと定めております。
この要領で言う男女は、風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、トランスジェンダーの方も含め、身体的な特徴の性をもって判断するものであり、公衆浴場等の営業者は、体は男性、心は女性の方が女湯に入らないようにする、こういう必要があると考えております。
実際の適用につきましては、都道府県等が条例を定めております。
この条例によって、基本的にこの要領と同じような形で男女の浴室を区別し、混浴を禁止しているものと承知しております。
○國重委員
トランスジェンダーの方であっても、心ではなくて身体的特徴で判断するというようなことだったと思います。
では、共同浴場において、先ほど答弁いただいたとおり、風紀の観点から心の性ではなくて身体的特徴をもって男女を区別する、このような現在行われている取扱いというのは憲法十四条に照らしても差別に当たらないと、念のため確認しますが、差別に当たらないということで間違いないかどうか、答弁を求めます。
○伊佐副大臣
憲法十四条、いわゆる法の下の平等でありますが、この原則が規定されております。
この趣旨としては、合理的な理由なしに区別をすることを禁止するという趣旨でございます。
つまり、合理的と認められる範囲内の区別を否定するものではないというふうに理解をしておりまして、先ほど委員御指摘の、公衆浴場における入浴者については男女を身体的な特徴の性をもって判断するというこの取扱いは、風紀の観点から合理的な区別であるというふうに考えられております。
憲法第十四条に照らしても差別に当たらないものというふうに考えております。

【決定全文】最高裁はなぜ、性別変更の生殖機能をなくす要件を「違憲」としたのか
最高裁15人の裁判官は、生殖機能をなくす「手術要件」を全員一致で違憲と判断。「過酷な二者択一」だとした
ハフポスト日本版編集部
2023年10月26日 15時0分 JST
|更新 2023年10月26日 JST
https://www.huffingtonpost.jp/entry/japan-supreme-court-gender-change-rule-unconstitutional_jp_6538bcb5e4b0783c4b9f005a
裁判長裁判官 戸倉三郎
裁判官 山口 厚
裁判官 深山卓也
裁判官 三浦 守
裁判官 草野耕一
裁判官 宇賀克也
裁判官 林 道晴
裁判官 岡村和美
裁判官 長嶺安政
裁判官 安浪亮介
裁判官 渡邉 惠理子
裁判官 岡 正晶
裁判官 堺 徹
裁判官 今崎幸彦
裁判官 尾島 明

最高裁も迷走 とんでもないことをしてくれた岸田LGBT
理念法と言いながら、地方自治体で独自の条例成立が加速する恐れが・・・
WiLL2024年1月号
港区議会議員 新藤加菜
作家 橋本琴絵
■「女性ならでは」・・・
★新藤
岸田首相が内閣改造で女性閣僚5人を登用した際に
「女性ならではの感性や共感力も十分発揮して頂きながら、仕事をして頂くことを期待したい」
と発言し、物議を醸しました。
★橋本
うーん、
「女性ならでは」
という考え方は果たしてあるのでしょうか。
女性を積極的に活用しようと言われていますが、実際、どのように感じておられるのか。
★新藤
率直に言って、LGBT法を成立させた岸田首相の口から、そんな発言が出ること自体おかしい。
ジェンダーロール(性的役割)の押し付けだと左派に批判されるとは思わなかったのでしょうか。
★橋本
初入閣した女性閣僚はいずれも2世議員であり、特に女性起用という印象を受けません。
そもそも、例えば女性閣僚が増えたから、女性の支持層が増えると期待すること自体、性差別主義者の特徴的な考え方です。
「女性ならでは」
というのは、育児や助産などでは能力を発揮します。
しかし、そもそも政治とはあらゆる人の統治に関することですから、女性云々は考慮に値しません。
諸外国では既に
「時代遅れ」
として廃止の方向にある女性優遇枠を大学入試でも今後始めるそうですが、閣僚枠でもやるとは周回遅れも甚だしい。
ただ、政治の世界で女性が少ないのは懸念されます。
私が所属する港区議会は34人中14人が女性なので、バランスが取れていますが、他の区議会など、地方行政の世界は男性議員が圧倒的多数です。
女性の意見は排除されることも多いですから、それこそ
「女性ならでは」
の視点が尊重されるようになってほしい。
でも、
「女性だから」
と要職に就かせるなど、無理矢理下駄を履かせるのは本末転倒です。
■ピントが外れている
★橋本
他にも岸田首相の発言で首を傾げたくなることがありました。
自民党の大家敏志議員が2023年1月の国会で
「育休・産休の期間に、リスキリング(学び直し)によって一定のスキルを身に付けたり、学位を取ったりする方々を支援できれば、逆にキャリアアップが可能になることも考えられる」
と発言。
それを受け、岸田首相は
「育児中など様々な状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々を後押ししていく」
と答えましたが、国会内外で批判を浴びました。
SNS上では
「育児は『休暇中』ではない」
「(育休中にリスキリングをしていたら)ママの負担が増えるだけ」
といった批判が巻き起こりましたが、私も同感です。
子育てはそんなに暇ではありません。
最近の岸田首相は眼鏡を取ったりして、イメージチェンジを図っているようですが、どうもピントが外れている。
★新藤
「女性が活躍する社会」
とは耳に心地よいのですが、キャリアアップを望んでいない女性まで活躍させようとするのは間違い。
「専業主婦」=悪と見られていますが、そんなことは決してありません。
私自身は区議会議員としてキャリアを始めたので、妊娠・出産について悩むこともあります。
少子化対策を課題に挙げながら、女性の社会進出を強要するような風潮を作るのは矛盾です。
安心して家庭にいることができる社会という考え方も”多様性”の一環であり、
「女性ならでは」
の活躍でしょう。
■不透明な中身
★橋本
「異次元の少子化対策」
と言っても、中身については不透明で何も分かりません。
期待もできないでしょう。
とにかく女性が妊娠・出産を若い年齢の時から選択肢の1つとして入れられる社会にしてもらいたい。
出産可能年齢はどうしても決まっています。
でも、今の社会だと女性でも大学進学・就職するべきと考えられている。
若い時に出産し、その後、働きたいとか、柔軟な働き方ができるサポートを望みます。
★新藤
それに、たくさん子供を産んでも、現行制度では見返り(報奨)がありません。
子供を産み・育てると、金銭面・体調面で負荷が掛かる。
たくさん産み・育てられるような制度を整備することは急務です。
橋本さんはSNSで子供の人数に応じて
「扶養控除にしてほしい」
と訴えられましたが、同感です。
後は所得制限を取り払ってほしい。
★橋本
今の制度の多くはシングルマザーが得する構造になっています。
★新藤
ええ、実におかしい。
更にシングルマザーで不安や鬱障害などの精神疾患を抱えていると認定されたら、所得控除の額が一気に増えます。
しかも優先して安い都営住宅に入居することができます。
港区の場合、湾岸エリアだったらタワーマンションのような所も都営住宅なので、月数万円で暮らせます。
そのように支援を受けるだけ受けて、それで生活しているシングルマザーが実際に居ます。
★橋本
シングルマザーは、皆、港区に住みたくなりますね(笑)。
■性愛の有無は関係ない?
★新藤
各自治体では、同性愛カップルにもシングルマザーと同じような優遇措置を取る所が増えています。
でも、一番お金が要る20代、30代の結婚している世代には回っていません。
★橋本
不公平極まりない。
LGBT関連で地方自治体毎に条例がどんどん作られています。
★新藤
ええ、今回のLGBT法は理念法と言っていますが、その法律によって地方自治体で独自の条例成立が加速する恐れがあります。
港区は2023年6月の議会で、同性パートナシップに対して婚姻関係と同等の手当てを認める条例案を可決しました。
今回は港区議員だけを対象にしていますが、今後は徐々に拡大していく可能性があります。
東京都から23区全体に通達があり、議案として上がり、進められた話です。
港区以外でも推進しています。
しかも同性パートナシップ制度は認定要件も各自治体で異なり、自治体間の情報共有もありません。
また既存の婚姻制度のように戸籍に一生残るものではないため、申請の心理的ハードルが非常に低いのです。
在住者でなければ認定されない場合や、さいたま市のように在勤・在学でもOKという場合やカップル同士で住む、もしくは片方在住でもいい、という場合もあります。
港区の議会では、
「性愛の有無は関係ない」
との”名言”も飛び出しました。
性愛がなくてもよいなら、制度の悪用を目的とした友達同士での申請も可能です。
★橋本
不正が罷り通ってしまう。
★新藤
しかも、虚偽の申告が判明しても、現段階で罰則規定はありません。
渋谷区の場合、公正証書なので刑法罰になるという意見もありますが、曖昧です。
実際に調査しようと一歩でも踏み込むと、
「人権侵害だ」
と批判される。
申請の重複も問題なくできてしまう可能性があります。
認定要件に
「社会一般で言う婚姻関係と同等であること」
とありますが、これは人により考え方が異なります。
既存の価値観に捉われない生き方を応援するためのものが、却って多様性を排除しているのではありませんか。
★橋本
むしろ、LGBT当事者の方が、蔑ろにされている。
★新藤
私は決して性的マイノリティの方の権利を否定したいわけではありません。
しかし今後、欧米のように過剰な保護により、社会の多くの人が不安と混乱に悩まされる事態を危惧しています。
男性・女性の定義も
「ジェンダーアイデンティティ」
などを持ち出して曖昧にしようとしている。
その一方で、どんどん制度を整備しているわけですが、将来どのように悪用されるか恐ろしい限りです。
■性別は変えられない
★橋本
小学校の性教育でLGBTが積極的に取り上げられたら、どうなるのか。
自分の子供がそんな教育を受けることに懸念を抱くのは母親として当然です。
★新藤
特に思春期の性教育は慎重にすべきです。
私は女子高出身ですが、多感な頃、異性が異質な存在として映っていました。
そんな中、
「私は女性の方が好きなんじゃないか」
と思い込んだこともあります。
実際に学校内でリアル・レズも盛んでした。
しかも、そういう女子たちは
「BL(ボーイズ・ラブ)」
にも嵌っていましたね。
★橋本
ええ、大人になったら気持ちも落ち着き、男性と付き合ったり、結婚したりする。
ところが、若い頃、過度なLGBT教育を受けることで、性転換したいと、乳房の切除や、ホルモン投与を選択させられたらどうなるのか。
男性の場合は性器を切除することもある。
でも、手術をしたために元の体を取り戻せなくなったら、それこそ悲劇です。
実際に手術した後、後悔する人もいますし、ホルモン投与によって心臓に異常を来したり、関節や骨盤に痛み感じるようになり、ベッドから起き上がれなくなった例も海外ではあります。
『WiLL』2023年10月号の
「性別は変えられない」(ウォルト・ヘイヤー、聞き手:我那覇真子)
は実に示唆に富んでいます。
■法務省の人権意識の低さ
★橋本
ジェンダー平等やLGBT差別をなくそうという美名の下に、公金チューチュー制度がどんどん作られている。
実に憂慮すべき事態です。
実際に気になる動きがありました。
2023年10月11日、静岡家裁浜松支部では、遂に生殖腺の手術がなくても戸籍上の性別を変更できるという決定が出ました。
この事案は女性から男性への変更ですが、決定理由にはしっかりと2023年6月に成立した、LGBT法を根拠にしたことが述べられています。
この法律があるため、公共のトイレや浴場等施設の利用の在り方について社会で様々な議論があるものの、生殖腺手術要件について判断の可否を妨げるものではないと断言しています。
国会答弁で
「生物学的男性の女湯利用が認められるものではない」
などと言っていましたが、現実はこの通りです。
本当に恐ろしいことをしてくれたものです。
★新藤
最高裁でも信じられない判決が出ました。
★橋本
はい。
2023年10月25日に最高裁は、今までは性別変更には成人、現在独身、未成年の子供なし、生殖腺除去、希望する性別の性器に似た外観具備という5要件が必要でしたが、うち生殖腺切除を違憲だと判示しました。
★新藤
今から約20年前、心の性別とは違う性器があるのは苦痛だから切除したいという人々の願いによって性別変更の法律ができたのに、20年経ったら今度は心の性別とは違う性器があることは全く苦痛ではなく、むしろ大切であるが戸籍上の性別表記が苦痛だという人々が現れ、最高裁がその訴えを認めたわけです。
本当におかしい。
★橋本
今回は外観についての破棄差し戻しなので、今後は高裁で裁判をやり直しもあり得ます。
過去には2周つまり6審した例もありますから、確定的なことは言えませんが、少なくとも
「女性の父親」

「男性の母親」
が今後出現する可能性を最高裁は認めたと言えます。
女性の内性器とは違い、男性は外性器ですから
「外観具備要件」
さえ守られれば男性器は切り落とすか、股間に埋没させ縫合するため一応使用不能になりますが、これさえも違憲となれば、女湯や公衆女子トイレはもう女性が使用不可能になると言えるでしょう。
★新藤
その理由には、やっぱり岸田政権が立法したLGBT法の存在が挙げられていますね。
全くとんでもない事をしてくれたと思います。
現在も、
「タック」
といって男性器を接着剤で股間に張り付け、女湯に侵入してくる男性がたくさんいますが、女性は怖くて何も言えない。
そうしたら最高裁は
「特に女性から抗議はなかったので問題ない」
と言う。
女性の人権を否定する限度がなく本当に怖い。
■声が大きいフェミニスト
★橋本
一連の動きが推進される背景には一部のフェミニストたちや活動家などの声が大きいこともあります。
ジャニーズ(現在は「SMILE-UP.」に社名変更)の性加害問題についても、一部の活動家が署名運動する動きがありました。
例えば、任意団体
「PENLIGHT(ペンライト)ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」
がそうです。
ところが、
「PENLIGHT」
の正体は、韓国の慰安婦支援団体
「キボタネ」
であることがネット上で暴露されました。
フェミニズムも活発に発言しています。
『論点・ジェンダー史学』(山口みどり・弓削尚子・後藤絵美・長志珠絵・石川照子:編著/ミネルヴァ書房)
が刊行されましたが、その中には
「ジャニーズと戦後日本」
というコラムも掲載されています(周東美材・著)。
「テレビ時代の茶の間(近代家族)の人気者となることを基本戦略とした」
「学生らしさ、可愛らしさを売りに、少女ファンばかりでなくその親にもアピールしていったのである」
と指摘していますが、ジャニーズ問題をジェンダー的観点から見ると、私はそこまで非難されるべきとは思いません。
というのも、日本の歴史を振り返ると、ジャニーズの一連の顛末は若衆歌舞伎と全く同じ構図です。
伝統芸能である歌舞伎は、最初、阿国(おくに)歌舞伎つまり女歌舞伎から発展しましたが、売春の横行によって寛永の頃(1624〜1644年)、取り締まりを受けました。
すると今度は、美少年を踊らせる若衆歌舞伎が台頭しましたが、まだデビュー前の
「陰の間」
にいるという意味で、美少年たちは
「陰間(かげま)」
と言われるようになった。
若い役者は出番もなく賃金も安いため、同性愛者のパトロンが付き、性的奉仕の対価に金銭的支援やデビューのサポートをしたのです。
「陰間(かげま)茶屋」
といって美少年を抱く専門のラブホテルまで建設され、幕府の許可を得て江戸市内に50カ所以上建てられ、天保の改革(1841年 - 1843年)で性病蔓延を理由に禁止されるまで続きました。
つまり、明治が始まるほんの26年前まで、日本では同性愛産業が活発だった。
★新藤
そのような伝統があったのですね。
■人権式の低い法務省
★橋本
若衆歌舞伎は風紀の乱れをもたらしたため、幕府は重く見て慶安の頃(1648年〜1652年)に禁止し、以後、現代と同じく美少年の要素を排した野郎歌舞伎になります。
女歌舞伎は「AKB48」など美少女アイドルとして、若衆歌舞伎は「ジャニーズ」として現代に連綿と続いてきたのです。
美少女と美少年という2つの娯楽要素を取り除いたものが現代の野郎歌舞伎というわけです。
こうした歴史的観点から見れば、ジャニーズの性的な問題は非難に値しないのではないでしょうか。
ジャニーズの喜多川氏の特殊な性癖を別にすれば。
★新藤
ジャニーズに入所させる親も、ある程度の覚悟はあったのではないでしょうか。
ジャニー喜多川氏の性加害については、噂が蔓延していましたから。
それでもスターになって、華やかな道を歩んでいるアイドルもいます。
★橋本
もちろん、そうは言っても江戸時代と違い基本的人権の観点から見れば、御法度であるのは言うまでもありません。
特に、ウイグル民族強制労働による生産品を非難してきた立場から言えば、人権侵害を黙認してきたジャニーズを広告として企業が採用するのは看過できないでしょう。
特に最悪なのが、法務省が少年の人権擁護啓発でジャニーズを使い、この問題が露呈した後もしばらくジャニーズを使っていたことです。
法務省の人権意識の低さにはいつも驚かされます。
■日本はジェンダー平等社会
★新藤
そもそも今回のジャニー喜多川氏の性加害問題が大きく取り上げられるきっかけとなったのが、英BBCのドキュメンタリー番組
「プレデター(邦題・J・POPの捕食者)」
が放映されたためです。
制作を担当したモビーン・アザー記者は、日本のメディアにも登場し、
「日本のメディアが何十年もこの問題を無視し続けてきたことは、非常に問題です」
「事務所が何十年も力を持っていた、それは危険な事です」
「1つの組織や会社が何をニュースにすべきか、何に沈黙するかについて決める力を持つべきではない」
と発言しました。
外国の目を気にして、日本のメディアの対応が変化したと見えても仕方がありません。
★橋本
実に情けないですね。
LGBT法にしても外圧が大きく作用した結果と言えます。
日本では、未だに
「欧米では〜」
と、
「出羽守(でわのかみ):他者の例を引き合いに出して物事を語る人」
的な発想が根強くあります。
欧米諸国で新しい価値観が出て来たら、それが正しいとすぐに飛びついてしまう。
一方で、日本人のそういうメンタリティを理解し、逆輸入させようとする日本人がいることも無視できません。
★新藤
欧米の価値観が、日本人の幸せに繋がるかどうか、しっかり判断すべきです。
英国では公共のトイレを全てジェンダーレストイレにした結果、性被害が横行し、女性がトイレに行けなくなる事態に発展、結局、撤去されました。
日本はそういう動向を冷静に見るべきです。
★橋本
新宿・歌舞伎町のジェンダーレストイレは、僅か4カ月で廃止されました。
★新藤
当然の結果です。
ところが、日本は欧米の失敗例を積極的に取り入れようとする。
不思議で仕方ありません。
★橋本
2023年版
「ジェンダーギャップ指数」
が発表されましたが、日本は146カ国中125位で、過去最低に後退したと大騒ぎする。
気にする必要はサラサラないのに。
こんなことを言ったら驚かれるかもしれませんが、日本ではジェンダー平等は既に実現しています。
それは運転免許を見れば分かります。
欧米諸国では女性が運転できるようになるまで大変な道のりがありましたが、日本では大正時代に男女同時に運転免許が交付されました。
また、女性の大学入試自体も大正初期からで(東北大学は1923年、九州大学は1925年、北海道大学は1930年、大阪大学は1935年)、そもそも女子大もあります。
欧米はとにかく男女を同じフィールドに入れることをジェンダー平等と定義しますが、日本では男女それぞれに特権があることでジェンダー平等を担保しています。
これは漫画の世界でも同様です。
欧米は1つの作品内に男女平等を盛り込もうとしますが、日本ではそもそも少女漫画という分野があります。
欧米は少女が経済力を持つことはなかったので少女漫画なる分野はほとんど存在せず、一方、日本では少女漫画雑誌が何十誌とある。
★新藤
『論点・ジェンダー史学』(山口みどり・弓削尚子・後藤絵美・長志珠絵・石川照子:編著/ミネルヴァ書房)
では、橋本さんが指摘されるような日本の性の歴史や観点がすっぽり抜け落ちています。
結局、欧米の流れを主流と捉え、そこから抜け出すことができないでいる。
★橋本
実に浅い見方ですね。
真っ当なジェンダー論、今後ともよろしくお願いします!

世間知らずの最高裁 このままでは変態大行進
性別適合手術を受けずとも性別を変えられる?!
この判決は日本に禍根を残す
WiLL2024年1月号 美容研究家・トランスジェンダー 岡江美希
■親から貰った身体が一番
私は22歳の時、性別適合手術(性転換手術とも)を受け、男性性に別れを告げました。
私はニューハーフ(出生時は男性の身体で生まれたものの、自分の事を女性と認識している人)つまり、トランスジェンダーであり、LGBTの当事者でもあります。
なぜ性別適合手術を受けたのか。
私自身は幼い頃から、精神的な性と身体的な性の不一致が原因で生きづらい思いをしていました。
当時、男に生まれたのだから男らしくしなければならないという考え方が普通で、女性化へのモラル的抵抗もありましたが、一方で、どうしても男性である自分を受け入れられず、女性になりたいという思いもあった。
思春期の頃は、自分の身体が大人の男性になっていくことへの嫌悪感がたまらなかったのです。
小中学校の修学旅行では、男性であることが嫌でたまらず、男風呂に入ることに抵抗があった。
成人し、性別適合手術を受けた時は
「やっと女性になることができた」
と気持ちが晴れ晴れとしたものです。
しかし、それから30年近く経ちますが、実感しているのは親から貰った身体が一番であるということです。
胸を作るためシリコンを入れますが、身体が拒絶反応を起こすので痛みが酷く、シリコンも硬くなったりするので、マッサージは必要です。
人工膣を作っても癒着が始まり、膣口が浅くなって性行為がしにくくなります。
それだけ性別適合手術は危険であり、身体のケアが他の人の何倍もかかってしまう。
世の中ではLGBTに対して寛容であれという風潮が蔓延していますが誤った知識で捉えられることに懸念を覚えます。
■”無知な寛容”は危険
そんな私は、今回の最高裁の判決を非常に危惧しています。
今回の最高裁の判決では、戸籍上の性別を変更するために、生殖能力をなくす規定(生殖能力要件)が憲法に違反するかどうかが争われ、最高裁は2023年10月25日、規定を違憲、無効とする判決を出しました。
これまでは
「性同一性障害特例法」
に則り、性別適合手術をしていることが、性別変更において分かり易い条件であったのですが、今回、手術の必要がないという判断を最高裁は下した。
私は驚きました。
確かに、生殖腺(卵巣や精巣)の除去は身体に強い負担をかけることになりますし、性別適合手術にかかる経済的負担(手術方法により費用は様々だが、概ね100万〜200万円ほどかかる)を考えると、自由に性別が選べるようになることは良いことのように思えます。
でも、私は、身体を女性化すべく、性別適合手術を受けたくて受けたわけですが、これまで性同一性障害と診断された人は、性別適合手術をしなければ、自分の人生を開拓することができませんでした。
性別変更に手術が不要となると、これまで高い手術費用と手術に伴うリスクを覚悟して手術した人たちにとっては、やらなくてもいい手術をやったことになる。
これまでの
「性同一性障害特例法」
は何だったんだと不満が残るのは確かです。
しかし、そんなことは瑣末な問題であり、最も恐れなければならないのは、今回の最高裁の判決(性別適合手術なしで、性別の変更が可能になったこと)を悪用したい人が必ず存在するということです。
今回の判決を下した最高裁は、自分たちが理解できる範囲でしか物事を理解しようとしていない。
この判決を喜ぶ性犯罪予備軍の存在を無視しているのか、あるいは気付いていないのか。
LGBT法の成立以後、社会全体に蔓延りつつある”無知な寛容”は非常に危険です。
自由や平等、個人の解放といった
「性善説」
のみで人間を捉えてしまっては、どういった危険があるのか考えようとしなくなる。
世の中には、自分では理解の及ばないような人たちだっているわけです。
最高裁はそういった所まで配慮しているのか疑問が残ります。
実際に、性別適合手術をして、女性が男性になっても男性のことが好きになったり、男性が女性になっても、結局、女性のことを好きになったりする人がいるのを見てきました。
肉体を女性化したとしても女性が好きだったり、肉体を男性化したとしても男性が好きな人がいる。
つまり、手術した後であっても、恋愛対象が同性になることが普通にあるのであれば、性別の変更に手術の必要をなくしてしまうと、確実に
「性モラルの崩壊」
を招いてしまいます。
■稲田さん、言ってた事と違う
これまで、性別変更は、性別適合手術をしていることが分かり易い条件でした。
では、手術の必要がなくなれば、どうやって性別の判断を行っていくのでしょうか。
「変態が大手を振って街を闊歩できる世の中への足掛かりとなってしまう」
今回の最高裁の判決では私はこのように感じました。
既に問題は表面化しています。
最高裁の判決後、1カ月も経たないうちに、恐れていた事件が起こりました。
2023年11月13日、三重県桑名市の温泉施設の女湯に侵入したとして建造物侵入の疑いで43歳の男性が現行犯逮捕されました。
男性は、女湯に入ったことを認めた上で
「心は女性なのに、なぜ女子風呂に入ってはいけないのか理解できない」
と話しているらしい。
LGBT法の成立を推し進めた稲田朋美議員は、かつて
「心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きない」
と発言していますが、この事件をどのようにお考えなのでしょうか。
性のモラルの低い人たちが、性別を自由に変えてしまう。
一部の人間の歪んだ社会的に認められない欲望の被害者は、常に女性です。
人間を見た時に、男女の違いさえ分からなくなるというのは、女性にとって恐怖でしかないと思います。
性自認を悪用する人たちにとって、性の多様性なんて言葉は、喜びでしかない。
男(と思った人)と出会っても男ではないかもしれない。
女(と思った人)を好きになっても女ではないかもしれない。
トランスジェンダーと教えられずに性行為をし、子供ができた後に、カミングアウトされた場合、生まれてくる子供はどうなるのでしょうか。
問題はそれだけではありません。
例えば、妻も子もいる男性が、離婚したいとなった。
そこで性自認を悪用し、
「実は言ってなかったんだけど、僕は女性なんだ」
と言って離婚に持ち込むケースも出てくるかもしれない。
■性別は他人の問題でもある
大前提として男性と女性では、身体的特徴(体の作り)からして、差があり過ぎるのです。
事実、男性の身体に恐怖を覚える女性は一定数いますが、女性の身体に恐怖を覚える男性は極端に少ない。
先述した三重県桑名市の温泉施設の女湯に男性が侵入した事件が、仮に女性が男湯に侵入していたらどうなっていたでしょうか。
事件化すらしなかったと思います。
この、性差における非対称性が消えない限り、精神的な性と身体的な性を自由に選ぶことができるとは思えません。
私は、心の性別は別として”持って生まれた性”に対する責任を持つことが大切だと考えます。
何故なら、ほとんどの人が
「生殖能力」
を保有しているからです。
生殖能力とは、男性で言えば、パートナー(女性)を妊娠させる機能であり、女性で言えば、妊娠・出産する機能のことですが、人間がこうした機能を持っている限り、新しい命への責任が伴います。
であれば、心が男か女かの前に、自分が生物学的にどちらの性を保有しているのかしっかりと自認し、それによって起こり得るリスク(妊娠)をしっかりと理解するべきです。
自分の生殖能力への責任として、これまでの特例法通り、戸籍上での性別変更を望む場合は、性別適合手術を行う。
つまり生殖能力を断つべきです。
特に男性が女性になりたい場合は、絶対に
「女性化」
が必要です。
女風呂に入ったとしても違和感がないくらいの女性化は必要でしょう。
分かり易く言えば、男性器はない方がいい。
何故なら、相手の女性に不安を与えてしまう恐れがあるからです。
また、精巣の除去は男性ホルモンの分泌を減少させるため、性的衝動を抑えるのに極めて効果的です。
常識的に考えて、皆さんは青髭の生えたおじさんを女性として見ることができますか。
男性であっても女性であっても青髭のおじさんを女性と見ることはできないはずです。
つまり、性別とは、個人の問題でもありますが、同時に
「周り(他人)の問題」
でもあるのです。
人間は生きていく上で、他人がいて、その他人に配慮することが
「思いやり」
です。
ジェンダーにおいてもそうした周囲への思いやりを持つことが大切なのではないでしょうか。
今回の判決で今後困るのは、手術なしで性別変更を求める当事者ではなく、周囲の人間だということ。
これまでお付き合いしていた人が、突然
「私は女だから、女性として扱ってください」
と胸を張って言われた時、周囲の人間がそれを素直に受け止めて納得することができるのでしょうか。
むしろ、周りの人が苦痛を強いられてしまいます。
LGBT法や今回の最高裁判決では、トイレやお風呂といったことばかり取り沙汰されていますが、もっと低次元の話で苦痛を感じる人間も現れてくる。
私は自分の性自認を他人に押し付けてくる人間をたくさん見てきました。
男性のまま女性を気取っている人の有害さを知っています。
私の体験に基づくと、彼らは、人に合わせることをせず、自分勝手な人が多い。
納得させるまで自分の性自認を言い続けるので、自己主張も強いのです。
ジェンダーを振りかざす人ほど迷惑な人はいません。
だからこそ、今回の最高裁判決に懸念を覚えるのです。
行き過ぎた寛容性は、悪戯な混乱を招くことを肝に銘じるべきです。

最高裁をも籠絡したLGBT活動家
Hanada2024年1月号 元参議院議員 松浦大悟
■歴史を大きく変える裁判
最高裁大法廷では、2003年に作られた性同一性障害特例法が憲法違反に当たるかどうかの審査が行われていた。
戸籍の性別を変更するには、5つの要件が課されている。
@18歳以上の成人であること
Aその段階で結婚していないこと
B未成年の子がいないこと
C生殖機能がないこと
D変更後の性別の性器部分に似た外観があること
だ。
このうちCとDを達成するには性別適合手術を行わなければならず、健康な体にメスを入れることは人権侵害だとの訴えを受けてのものだった。
もし、CとDに違憲判決が出れば、ペニスが付いていても女性、子宮が付いていても男性として、国は制度を整えなければならない。
申し立て人は、身体男性のトランス女性。
2019年に起こした裁判では、岡山家裁と広島高裁岡山支部は共に変更を認めなかった。
最高裁も、4年前の2019年は手術を合憲としている。
ところがこの間、欧米の潮流は変わってしまった。
自分の性別は自分で決めるというイデオロギー、
「トランスジェンダリズム」(性自認至上主義)
が席巻したのである。
今回の裁判も、その流れの中にあった。
案の定、最高裁は2023年10月25日、4号要件である
「生殖腺の除去」
について、個人の尊重を定めた憲法13条に反しているとの判断を示した。
最高裁は、5号要件である
「外観」
については憲法判断を避け、高裁に差し戻した。
しかしこの件について、トランスジェンダーで群馬大学准教授の高井ゆと里氏は、SNSに次のように投稿している。
<特例法。差し戻しの高裁では、5号要件が違憲判断となることがほとんど完全に確定しています。法曹の方に目安を伺いましたが、およそ半年くらいで、違憲判断が出ます>
何故か、LGBT活動家サイドでは内部の関係者しか知り得ない情報が出回っており、裁判官と裏で繋がっているのではないか、と疑いの眼差しが向けられている。
■今後の展開は深刻だ
判事の1人、草野耕一氏が代表を務めていた西村あさひ法律事務所は、有名な活動家である松中権(ごん)氏が代表の
『work with pride』
に審査料を数万円払い、職場でのLGBTに関する取り組みが評価される
「PRIDE指標」
において、2020年から4年連続でゴールドを受賞している。
岸田総理は参議院予算委員会で、公明党の谷合正明議員の質問に答え、最高裁判決を
「厳粛に受け止める必要がある」
と述べた。
この法律は議員立法であるが、今、超党派で議論すれば何年経っても決着はつかない。
よって岸田総理は、4号5号要件削除を閣法(国会で、内閣が提出した法案のこと。内閣提出法律案。内閣発議立法。政府提案の立法。政府提出法案。)で提出してくる可能性がある。
谷合議員の母、谷合規子(のりこ)氏は埼玉県で新座市議を務め、どの政党よりも早くトランスジェンダーを支援してきた人物である。
そうした経験から、トランスジェンダーには公明党支持者が多い。
解散総選挙に向けてポイントを稼ぎたい公明党と、支持率低下に喘ぐ岸田政権の利害は一致しているように感じる。
岸田総理は軽く考えている節があるが、今後の展開は深刻だ。
まず、国賠訴訟(国家賠償請求訴訟)がなされるだろう。
戸籍変更のため性別適合手術を受けた人は1万人以上おり、
「やらなくてもいい手術をやらされた」
と不満を漏らす声が出てきている。
トランスジェンダーは極貧生活を送っている人が多く、手術にかかった莫大な料金を取り戻そうと考えてもおかしくない。
事実、スウェーデンとオランダでは国家賠償(国家賠償請求訴訟)を行った。
次に、戸籍表記の問題が出てくる。
現在は性別を改変したとしても最終的に国家が追跡できるように、手術を行った者の身分事項に
「平成15年法律第111号3条による裁判確定日〇年〇月〇日」
と記入されている。
こうしたトレーサビリティ(追跡可能性)は当事者の安全を脅かすとして、活動家は削除を要求している。
国会では、出生時の履歴を完全に抹消することの是非が必ず議論になる。
更には、マイナ保険証の問題も浮上してくる。
性別欄に、身体的性別ではなく性自認での性別を記載して本当に大丈夫なのか。
男女それぞれに特有の疾患もある。
患者の身体的性別が分からない中で診療し医療過誤が起これば、今度は医師が訴えられることになる。
一体、この裁判の背景には何があるのか。
以下、詳しく見ていこう。
■代理人は有名な活動家夫夫
最高裁判決後に記者会見した代理人の2人の弁護士ー。
南和行弁護士と吉田昌史弁護士は
『同性婚 私たち弁護士夫夫(ふうふ)です』
という本も出版している有名なゲイカップルであり、今回の裁判だけでなくLGBTにおける様々な訴訟に関与している人物だ。
特に南弁護士は、2015年にアメリカ国務省から招聘され、オバマ政権の下でLGBT研修を受けている。
2013年には、ゲイである筆者たち4人が第1期生としてスカウトされ訪米したが、翌翌年2015年に選ばれた5人が南弁護士たち第2期生となる。
次世代のLGBT運動のリーダーを育成するための研修である。
約3週間に渡って行われるこの研修は、飛行機代は無料。
旅の始めにキャッシュカードが渡され、ホテル代や食事代、お土産代はそこから思うままに支払うよう申し渡される。
至れり尽くせりのアメリカ国務省プログラムの目的は何か。
それは、自由や多様性といったアメリカの価値観を全世界に広げるために、阿吽の呼吸で動いてくれるエージェントを育てることにある。
要は、ソフトパワー戦略の一環だ。
筆者たちがそこで習ったのは、社会の動かし方だ。
@メディアを使え
A司法を使え
Bアライ(支持者)を増やせ
という3つの方法で、アメリカは社会変革を成功させた。
研修生たちは帰国後、それを日本で実践しているのだ。
最近、とみに増えたLGBTドラマには、全てLGBT活動家が監修に関わっている。
南弁護士も、同性愛カップルの親権問題を扱った映画
『his』
の監修を行っている。
これらは@を忠実に実行していると言えるだろう。
また、南弁護士は、情報番組にも数多く出演している。
2023年6月には大阪のABC朝日放送が制作している『正義の味方』でLGBT法案について解説し、その際の発言が物議を醸した。
「みんな大好き杉田水脈議員ですけどね、西宮が生んだ大スター」
「この人が(LGBT理解増進法の採決時に衆議院本会議を)欠席にとどめたというところは、僕は『この法律知らんかった。ごめん』という意味があったと思うんですよ」
「今迄の杉田さんだったら、ここでここぞとばかりに、この政治問題を『人、傷付けること言うたんねん』っていう場に使ったり、自分の炎上アピールに使わはったと思うんです」
「でも、『あっ、そんなんしたら私がアカンっていう風に思われるな』って思ったから、今回スッと欠席にとどめはったんやと僕は思うんです」
この揶揄に、同番組のレギュラーコメンテーターであるお笑いタレントのほんこん氏は激高し、すかさずツッコミを入れた。
「先程ね、先生がね、杉田さんのことを炎上とか言うてはったけど、俺は炎上でも何でもないと思ってるし、杉田さんが言うてたことは一文取られてね、報道されてる部分がある」
「『切り取り』であるから、それは全部読んであげたら分かることやし」
「そういうこともあるから、それもこうやって言うてたらヘイトになるじゃないですか」
「そういうことやと思うんですよ、何でも」
実は、この番組から最初にオファーを受けたのは筆者だった。
台本まで送られてきていたが、前夜にはプロデューサーから電話があり、キャンセルしたい旨を告げられた。
理由は、選挙が近いので日本維新の会秋田1区支部長の筆者を出すわけにはいかないとのことだった。
だが、レズビアンを公表している立憲民主党の尾辻かな子元議員は選挙前に同性結婚式を開き、テレビ各局は大特集を組んだ過去がある。
控えめに見ても、整合性に欠ける話だ。
そして、代わりに登板したのが南弁護士だったのである。
LGBT活動家は、
「松浦を使うな」
と方々のメディアに勧告しているやに聞いている。
自分たちとは違う意見をマスコミに流通させないことも、@の戦略なのである。
ちなみに南弁護士は、ほんこん氏に叱責された後、すぐに
「杉田さん、ごめん」
と謝罪し、その率直で誠実な姿を見た視聴者から、SNSで一定の評価を受けている。
ここが彼の凄い所であり、リスクマネジメントも含めた適応力の高さは流石だと言える。
南弁護士はロースクールに通わず、独学で司法試験に合格した叩き上げである。
彼のような人たらしの活動家たちが、メディアで、司法で、あるいはNGOで、日本のLGBT運動を牽引している。
テレビプロデューサーを懐柔することなど、赤子の手を捻るより容易いのである。
■薄っぺらなパターナリズム
冒頭に記した通り、最高裁の判事たちも、LGBT活動家に折伏(執拗に説得して相手を自分の意見・方針に従わせること)されている蓋然性が高い。
筆者は月刊『Hanada』2023年10月号で、最高裁の戸倉三郎長官が2023年5月3日の憲法記念日の定例会見において、大法廷の判事たちにLGBT研修を受けさせると述べたニュースを紹介した。
「可哀相なトランスジェンダーを救えるのは我々しかいない」
と鼻息を荒くしているのだろうが、彼らの薄っぺらなパターナリズム(強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援すること)が眼鏡を曇らせているのだ。
まず押さえておかなければならないのは、性同一性障害特例法の対象は性同一性障害者であり、トランスジェンダーではないということだ。
性同一性障害者は、身体の性別と性自認が一致しないので苦しくて仕方がない。
故に、手術してまでも身体の性別を性自認に近づけようとする人のこと。
一方、トランス女性/トランス男性は、身体の性別と性自認にそれほどの違和感はない。
故に、異常装をしたり化粧をしたりすれば手術しなくても生きていける人のことである。
性同一性障害者をトランスセクシュアル(身体的性別を越境したい人たち)、トランス女性/トランス男性をトランスジェンダー(社会的性別を越境したい人たち)と区分けすれば分かり易いだろう。
このトランス女性/トランス男性の活動家たちが
「戸籍変更のために性別適合手術を強制することは国家による断種だ」
と叫んでいるのだが、むしろ性同一性障害者は手術がなくなると困るのである。
彼らにとって子宮を取り除くことが断種でない証拠に、次のようなエピソードがある。
筆者が参加した2018年のGID(性同一性障害)学会では医師が登壇し、子宮移植への協力を呼び掛けていた。
子宮が原因で懐胎(子をはらむこと。身ごもること。懐妊。妊娠。)できない女性は日本に6〜7万人いる。
子宮を臓器移植するしかないが、現行の臓器移植法は脳死の人からの子宮提供を認めていない。
たとえ合法となったとしても脳死ドナーは少なく、万一、遺体から取り出す場合でも生命維持臓器が優先されるので、新鮮な子宮は望めない。
そこで医学会が注目したのが、FTM(「女性から男性へ」の略)の人たちだ。
現在、FTMの人たちは、高い金を払って年間700〜800個の子宮を除去してもらっているが、もしドナー登録が可能になれば、タダで手術できることになる。
逆に、子宮提供を受ける側は2000万円かかるが、それでもウィンウィンの関係であることは間違いない。
アンケートでは、8割のFTMが協力の意志があるという。
取り出した子宮は、FTMにとってはただのゴミであり、通常はそのまま廃棄される。
これが、性同一性障害者にとっての子宮という臓器に対する感覚なのである(2023年10月、日本医学会の検討委員会は、子宮がない女性に対し、子宮の生体移植を認める報告書をまとめた)。
■特例法ができた経緯
元々、性同一性障害特例法は、海外などで性別適合手術を受けていた性同一性障害者たちが、外見が変わっているのに元の性別で生活するのは困難なので戸籍の性別を変えてほしいと2001年に家庭裁判所に要求したところ、却下されたことから始まっている。
戸籍法第113条では
「その記載に錯誤」
があれば訂正を申請することになっており、多くの当事者はこれを利用しようとした。
ところが裁判官は、
「戸籍の記載に錯誤があるとは言えない」
と、にべもなく突き放した。
それで当事者たちは立法府に泣きついたのである。
恐らく、この時の贖罪意識が裁判官たちにはある。
性同一性障害特例法を作った中心人物は、南野知惠子(のおのちえこ)元法務大臣(現在87歳)だ。
助産師だった南野氏は、当事者の話を聞いているうちに赤ちゃんを取り上げた時の記憶が蘇り、
「私が出生証明書の性別欄に『男』とマルを付けた人が、成長して女になりたいとしたら・・・」
「不幸な生活を送る人の力になりたい」
と、自民党内をまとめたのであった。
手術は国が強いたわけではなく、ずっと前に手術によって体を変えていた人を救済するための法律だった。
ただし、手術をしたからといって生物学的に女性/男性になれるわけではない。
特例として、
「法律上は女性/男性と見做す」
としているだけなのだ。
それは、困った人たちを助けながらかつ社会秩序を壊さないための保守派のアイデアだった。
裁判官が活動家からどんな
「ご講義」
を受けたか知らないが、国民的コンセンサス(複数の人による合意)も取れていない性別の定義変更(ペニスが付いていても女性/子宮が付いていても男性)を一部のエリートだけで行おうとしているのなら、それは驕りと言う他ない。
ドイツでは1年間の期間をおけば、自己申告で何度も性別をチェンジできる。
我が国も、そんな
「先進国」
を目指すのだろうか。
■男が妊娠・出産?!
では、自己申請だけで性別変更が出来るようになると、社会はどうなるか。
北海道千歳市では2023年、男性が妊娠・出産した。
トランスジェンダー男性のゲイと、シスジェンダー男性のゲイの同性カップルから、赤ちゃんが誕生したのである。
「トランスジェンダー男性のゲイ」
というのは、身体は女性だが性自認が男性、そして好きなる対象も男性という人のことだ。
「シスジェンダー男性のゲイ」
というのは、身体は男性で性自認も男性、好きになる対象も男性という人のことだ。
つまり、トランス男性のゲイは子宮を除去していないので、シス男性のゲイと性交すれば子供が出来るのである。
当初、このトランス男性は性同一性障害と診断され、胸を切除し、ホルモン治療を続けていた。
いずれ子宮と卵巣も取る予定だった。
だが、妊娠が分かったことで
「産みたい」
との欲求が高まり、ホルモン療法を中止した。
札幌医科大学附属病院の担当医師は、
「心が男性の人であれば妊娠は希望しないはずだと思っていた」
「女性の体で生まれたが、男性として生きることを望む人が妊娠したというのはどういうことだろう」
「身構える感じはあった」
と、地元テレビ局の取材に答えている。
妊娠・出産は、自分が女性であることを一番感じなければならない行為だ。
女性であることが耐えられなくて男性に移行しようとしていた人が、何故それを受け入れることが出来るのか、疑問が湧いて来る。
その点について担当医師は何度も質問し確認しようとしたが、このトランス男性は口ごもり言葉を濁すのだそうだ。
取材した女性記者は
「妊娠・出産は女性だけのものではない」
と胸を張るものの、果たしてそのような整理の仕方で良いのだろうか。
リベラリズムは自由を際限なく拡張する。
しかし、どこかに
「定礎」
がなければ、人も言葉も国家も液状化していく。
■悲劇を生む活動家の聖典
「自分が、男性だと思えば男性/女性だと思えば女性」
という考え方の源流は、ジョグジャカルタ原則にある。
2004年、イギリスでは世界で初めて、医療行為なしで法的に性別変更できるジェンダー承認法を成立させた。
その2年後の2006年、キングス・カレッジ・ロンドンのロバート・ウィンテミュート教授たちが、インドネシアのジョグジャカルタに集まり作成した国際文書がジョグジャカルタ原則だ。
法的拘束力はないが、世界中に多大な影響力をもたらした。
第3原則にはこう書いてある。
<各々が自分で定義した性的指向や性自認は、その人の人格と一体化しており、自己決定、尊厳、自由の最も基本的な側面の1つである>
<何人も、自らの性自認を法的に認めるための要件として、性別適合手術、不妊手術、ホルモン療法などの医療行為を受けることを強制されない>
これを
「医療モデルから人権モデルへ」
という。
つまり、科学的根拠は関係ないということだ。
以降、欧米を中心とした国では、男性器の付いた人でも自分が女性だと言い張れば女性となった。
性自認を第三者が否定することは差別となった。
ところが、ジョグジャカルタ原則を作った本人のウィンテミュート教授は、近年になって悔恨の念を述べている。
2006年当時は、セルフID(自己申告での性別)について理解が進んでいなかった。
男性器を持ったままの人が女性の空間にアクセスするとは誰も考えていなかった。
その後、イギリスでは女子刑務所に入り込んだトランス女性がレイプを繰り返したり、国1番の規模を誇るタビストック・ジェンダークリニックで1000人以上の少年少女が誤診によって第2次性徴抑制剤を投与されてしまったりしたため、2023年10月、遂にリシ・スナク首相がテレビカメラの前で演説する騒動にまでなった。
<我々は
「人間はなりたい性別になれる」
と無理矢理信じ込まされるべきではありません>
<そんなことは出来ないんです>
<男は男、女は女>
<それが常識なんです>
ロシアや中国の首相が演説しているのではない。
イギリスの首相がスピーチし、国民から拍手喝采されている所を公共放送のBBCが報道しているのだ。
これが世界の最先端の動きであり、日本のLGBT報道は10年遅れている。
トランスジェンダーの苦悩は分かる。
だがそれは、もう一方の当事者である生得的女性たちの苦悩を無視して良いことにはならない。
我々は、イデオロギーによって女性概念を人工的に改変するのではなく、トランスジェンダーのまま差別されずに生きていける社会を目指すべきではないだろうか。

LGBT異常判決と「電通利権」
Hanada2023年10月号 元参議院議員 松浦大悟
■本当に「可哀相」か
男性器の付いている経済産業省トランスジェンダー職員(戸籍上は男性)が女子トイレを使用させてほしいと要求した。
ところが、勤務するフロアから2階以上離れた場所しか認められず、人事院に処遇の改善を求めたものの退けられたため国を訴えていた裁判で、最高裁はトイレの使用制限をした国の対応は違法だとの判決を出した。
今、多くのLGBT当事者から
「この裁判はおかしい」
との声が上がり始めている。
一体どこが問題なのか、ゲイを公表して政治活動を行っている筆者が考察してみたい。
マスコミは、原告の経産省職員のことを
「7年以上にも渡る法廷闘争の末、逆転勝訴した可哀相なトランス女性」
として伝えたが、実態は違う。
彼女のツイッターでのアカウント名は
『わきまえないトランスジェンダー 霞が関にゃんにゃんOL』
といい、市井のLGBTの間では有名な存在だった。
これは裏アカではなく、れっきとした本アカである。
「キンタマキラキラ金曜日」
「ちんちんフラフラFRIDAY」
が彼女の決め台詞だ。
<女性でヘテロで彼氏か旦那さんがいるのなら、夜はちんぽ咥えて、つっこまれて喜んでいるんでしょ?>
といった卑猥な投稿を繰り返し、閲覧した人は
「これがあの原告なのか?」
と誰もが眉を顰めていた。
批判してきた人には
<夜道に気をつけてね>
<駅のホームも端っこには気を付けてね>
と脅し、
<愚民どもは社会のシステムや法が分かっていないからな。やはり我々エリートの支配階級が正しい方向に指導してやらないといけない>
と、臆面もなく本音を漏らす。
その”エリート”である彼女は、上司から
「(男性器を除去する)手術をしないんだったら男に戻ったらどうか」
と助言されたことに傷付いたとして1年間休職したが、国家公務員の身分は手厚く保証されており、休んでいる間も出勤していた頃と遜色のない額の給料を貰っていたという。
そもそも、彼女は
「手術を受けるためにRLE(*)が必要なのだ」
として女子トイレの使用を要求していたのであり、手術を受けないのであれば話は変わってくる。
*日本精神神経学会の「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」では、身体的治療を希望する者は、治療を行う前に移行先の性別での生活を行ってみる(実生活経験=RLEを行う)ことが推奨されている。
■診断書の入手、実は簡単
生物学的女性たちが訝しく思っているのは、
「なぜ彼女は頑なに手術を拒むのか」
という点である。
「健康上の問題」
との説明がなされているが、どのような健康上の問題なのか、詳細は明らかにされていない。
また、判決文には
<血液中における男性ホルモンの量が同年代の男性の基準値を大きく下回っており、性衝動に基づく性暴力の可能性が低いと判断される旨の医師の診断を受けていた>
と書かれているのだが、ツイッターの投稿を見る限り、とてもそうは思えない。
本当にこの診断は正しかったのかどうか、最高裁は担当医師を呼んで確認すべきではなかったか。
実は、性同一性障害の診断書は簡単に入手できる。
本来なら時間をかけて診察しなければならないのだが、たった1日で診断書を書いてくれる医者が何人もいて、ネットではどのような受け答えをすればスムーズにいくのかマニュアルさえ出回っている。
身体的治療に移るためには2名以上の医者からの診断書が必要だが、セカンドオピニオンにおいても1回でOKを貰える場合が多い。
元SMAPの草場剛氏がトランス女性役を見事に演じ切った映画『ミッドナイトスワン』にも、商業主義に陥り、3分診療で診断書を出すジェンダークリニックの姿が描かれている。
「『性自認』は自己判断だからダメだが、『性同一性』は厳格な審査基準があるので女性の安全を脅かさない」
というのは、現場を知らない者の戯言に過ぎない。
精神科医によると、確かに
「性同一性」
の診断には、
その性別でどのくらいの期間を過ごしているかという
「時間軸」
と、
第三者から見てどのような性別に見えているかという
「社会軸」
が加味される。
しかしながら、24時間クライアントを監視カメラで見ているわけではないので、結局のところ、彼らの主観ベースの話を信じるしかないのだという。
自分史を書かせる医療機関もあるが、これさえも本当かどうか確かめる術はないのである。
経産省職員の彼女は自分のことをトランス女性だと自己規定しているが、そもそも性同一性者とトランス女性はイコールではない。
性同一性障害者、体の性別と性自認が一致しないため苦しくて仕方がない。
だから、自分の体にメスを入れてさえも性自認に体の性別を近付けていこうとする人たちのことだ。
しかし、トランス女性は違う。
身体的性別と性自認の乖離に違和感はあるものの、手術をするほどの苦しみはない。
そのトランス女性の彼女が性同一性障害の診断書を持っていたことで、最高裁は見誤ったのではないか。
■裁判への布石だった?
この訴訟は個別事案であり、直ちに公共施設全体に適用されるものではないという補足意見は付いたが、名古屋市、千葉県、茨城県などでは
「今回の判決を踏まえた対応をしていきたい」
と担当者が取材に答えている。
これは考えてみれば当然であり、同様の訴えを起こされれば最高裁まで戦っても負けることが証明されたわけで、行政職員として瞬時にコスト計算をしたのだとしても不思議ではない。
こうした動きについて、我が国では特段大きな反発の声は出ておらず、国民は概ね良好に受け取っている。
今後は中央政府や地方政府に倣う形で、小・中・高校や大学、民間施設に至るまで、横並びの対応が取られていくだろう。
今回の判決は、このような世間の反応を見るために最高裁が打ち上げたアドバルーン(観測気球)だったのではないか、というのが筆者の推測だ。
なぜなら最高裁大法廷では、今
「性同一性障害特例法」
が課している
「手術要件」
についての違憲審査が行われており、2023年9月27日には申立人側の意見を聞く弁論が開かれる。
こうした家事事件において、最高裁が国民に公開する形での弁論を開くのは初めてのことだという。
身体は男性で性自認が女性の申立人は、高額の手術費や後遺症への不安から精巣の摘出手術は受けていない。
最高裁は世論の涙をバックに、一気呵成に
「性別の定義変更」
を図ろうとしている可能性がある。
最高裁の戸倉三郎長官は2023年の憲法記念日における記者会見で、最高裁判事にLGBT研修を受けさせる旨を述べている。
経産省トイレ裁判の判決文には異例にも、5人の判事全員による意見が付されており、その内容が
「まるでLGBT活動家のようだ」
と、一般のLGBT当事者からも訝しがられている。
男性器の付いたトランス女性が女子トイレを使用することに不快感を持つなら、それはそう感じた女性の方がおかしいのだから、その人には研修を受けさせるべきという意見は常軌を逸している。
一体、裁判官は誰のLGBT研修を受けたのか、国民には知る権利がある。
裁判官の判断に影響を与えているわけだから、これは重要な情報だ。
国会議員は是非最高裁を呼んで、ヒアリングをしてほしい。
筆者が講師として招かれた
「性的マイノリティに関する特命委員会」
には最高裁の事務方が出席し、高階恵美子委員長から意見を求められていた。
三権分立とはいえ、最高裁を呼べない理由はない。
なぜ筆者がそこまで言うかというと、トランスジェンダー当事者の意見は真っ二つに割れているからである。
手術要件廃止派の一方的意見だけ聞いているとしたら、大問題だ。
キリスト教圏に影響を受けた日本のLGBT活動家は、生殖腺を取り除く性別適合手術を国家による
「断種」
だと言い募り、LGBT後進国の日本は非人道的な性同一性障害特例法を廃止しろと叫ぶ。
だが、この法律を欧米のような文脈で語るのは筋違いだ。
1964年に起きたブルーボーイ事件は、男性器を切除する手術を行った産婦人科医が優生保護法によって逮捕された事件である。
それ以降、我が国においては、性を移行したい者にとっての希望が断たれることとなった。
もちろん、これは拷問が目的だったわけではなく、当事者の苦悩に寄り添った結果としての手術だった。
そのことを当事者たちはよく分かっていた。
しかし、手術を受けた人たちが男娼だったため、センセーショナルに伝える週刊誌によって、性転換に負のイメージが付けられてしまった。
それから幾年、やっと手術が合法になったのが2003年。
性同一性障害特例法の成立を、多くの当事者は涙を流して歓迎したのだった。
ところが、そこから取りこぼされた人たちがいた。
手術をするほどの苦痛がないトランス女性/トランス男性たちである。
手術しなければ戸籍上の性別を変更できないこの法律では自分たちは救われないとの不満を抱えながら、それでも
「1人でも多くの仲間が助かるなら」
と利己を押し殺して法案の成立に合意したのだった。
だが、その思いは限界に達した。
当時は主流派ではなかった彼らが今、世界的な潮流に乗り、主客交代劇を繰り広げているのである。
「今度は俺たちが幸せになる番だ」
と。
しかし、手術要件がなくなってしまうと、今度は性同一性障害者たちが困ってしまう。
手術は
「医療」
ではなく
「趣味」
で行うものと見なされ、
「美容整形と何が違うの?」
と言われるからだ。
当然、安倍政権で導入した保険適用も廃止になる。
2021年現在、性別適合手術を受けた人は約1万1000人に達する。
社会の中で、男性/女性として真っ当に暮らしているこの人たちの人生を否定してはならない。
■確信犯で嘘を付く
性別適合手術を廃止し、自己申告だけで戸籍の性別を変更できるよう要求しているのは、性同一性障害者ではなくトランス女性/トランス男性の活動家である。
彼らにしても、伊達や酔狂でやっているわけではない。
自分が信じる正義のために必死なのだ。
社会をグレートリセットさせるためなら少々の嘘は許容範囲だ、と思っている節がある。
例えば
「LGBT法連合会」
という団体は、LGBTの代表でも何でもないただの民間組織だ。
だがマスコミは、それを当事者代表の声として報道する。
2023年3月には、トランス女性へのデマが広がっているとして
「法律ができても、トランス女性は女湯や女子トイレに入りません」
と記者会見したのだが、スピーチに立ったトランス男性である杉山文野自身が戸籍の性別とは違う浴場やトイレに侵入しており、そのことを知る筆者たち関係者は、テレビの前で一斉に椅子から転げ落ちた。
渋谷でのレインボーパレードを主催しているNPO法人
「東京レインボープライド」
共同代表でもある杉山文野氏は自らのツイッターで、男湯に入って歌舞伎町の市川海老蔵氏と遭遇したことを報告している。
同じ内容を海老蔵氏のブログでも確認できるので、是非読んでみてほしい。
タイトルは『男湯に女いた』。
胸を切除しているが子宮は摘出していない杉山氏は、戸籍上は女性だ。
LGBT理解増進法施行に伴い、厚生労働省は
「公衆浴場の男女別は身体的特徴で判断を」
と通知を出したものの、日本で一番有名なLGBT活動家である杉山氏を警察は逮捕できるはずがない。
そんなことをすれば、国際的スキャンダルになるだろう。
杉山氏は信念の下に男湯や男子トイレを使っているのであり、今後もやめることはない。
厚労省の通知は無意味なのだ。
また、身体が男性のトランス女性が女湯に入っていることも、筆者たち当事者の間では常識だ。
「股間タック」
という言葉で検索してみてほしい。
睾丸を指で体内に入れて恥骨に引っ掛け、余った皮で包んで接着剤で止めれば女性器そっくりになる。
そのまま女湯や女性トイレに入っても恍惚とした表情で自撮りをしている画像が、SNSでいくらでも発見できるだろう。
東大教授のクィア学者、清水晶子氏はこれを
「埋没した棘」
と表現し、
「今だって彼女たちは女性スペースに存在する」
「でも女たちは気付いていない」
「気付かないのだからいいじゃないか」
という趣旨の論文も書いている。
よく保守論壇は、戸籍とは違う性別の浴場やトイレを利用する是非について、
「自分たちはトランスジェンダーを差別しているのではない」
「犯罪者との見分けがつかないことを問題にしているのだ」
といった議論をする。
だが、それは本質からずれている。
真の問題は、トランスジェンダーの当人たちが、既にそうした場所に入っているという事実だ。
経産省のトランス女性職員も、省内のトイレは理解が得られず使えなかったが、デパートなどの民間施設では当然女子トイレを利用しているとツイートしている。
三省堂の国語辞典は、2022年版から「男」「女」の項目を変えた。
<生まれたときの身体的特徴と関係なく、自分はこの性別だと感じている人もふくむ>
としたのだ。
このように既成事実が積み上がっていき、最高裁は
「社会は変わった」
との最終判断を下すことになる。
■りゅうちぇる氏の死
タレントのりゅうちぇる氏が自殺した。
そのこと自体は大変残念で悲しい出来事であるが、それに乗じて多様性の素晴らしさを説く生前の彼の言葉を何の躊躇もなく放送することはWHOの自殺報道ガイドライン違反に当たるため、厳に慎まなくてはならない。
自殺者を称賛することは、自殺の連鎖に繋がるからだ。
そして、それによって性同一性障害者の本当の思いが覆い隠されようとしていることにも注意を喚起したい。
りゅうちぇる氏は、同じくタレントのぺこ氏と結婚し、子供をもうけていた。
ところがその後、男性が好きだという気持ちが大きくなり、離婚。
どんどん容姿の女性化が進み、胸も膨らんでいった。
そんな彼に、SNSなどを通して誹謗中傷が届くようになる。
「子どもが欲しいからといってぺこに産ませておいて。女の人生をなんだと思っているんだ」
「家事も育児もぺこに押し付けて自分だけ綺麗になって。男だからできるんだよ。同じことを女がやったらバッシングの嵐だ」
など。
こうした心無い批判が原因で死に至ったと多くのコメンテーターは分析したが、性同一性障害者からは、そうではなくホルモン療法が原因だったのではないか、との問題提起がなされている。
男性から女性になるためには女性ホルモンを投与しなければならないが、ホルモン注射は精神のバランスを崩し、うつ病となって自殺するケースも少なくない。
人によって合う合わないが激しく、長年に渡り偏頭痛に苦しむ人もいる。
りゅうちぇる氏に必要だったのは
「あなた、綺麗ね。素晴らしいわね」
と持ち上げる表面上の友ではなく、
「ちょっと変化が早過ぎるよ。1年かけて考えてみたら?一旦ストップしようよ」
と警鐘を鳴らす真の友だったのだ。
しかし、保守派の性同一性障害者、奥田幸雄氏は、それでも愚行権としてホルモン注射を認めてほしいという。
「真の同一性障害は死んだ性同一性障害だけ」
と言われるくらい性同一性障害の時点で希死念慮はあり、これはホルモン以前の問題だ、もとより死は覚悟している、と。
言われてみれば確かにそうで、自分の体が苦痛でたまらない当事者たちは、親指を噛み切ったり、ガソリンをかぶって焼身自殺したりする。
見るに見かねた医師たちが、
「それだったら」
とホルモン注射を打ち始めたのだった。
打たなくても地獄、打っても地獄は承知の上だった。
こうした当事者の激烈な思いと向き合うことなく、ここぞとばかりに
「多様性」

「ダイバーシティ」
の必要性を煽る左派メディアは、無責任と感じる。
NHKで放送されたドイツのドキュメント番組『レインボーファミリー』は、母親が女性を好きになり離婚したことを美談として伝える。
異性愛者の夫婦であれば不倫となり、LGBTであれば褒め称えるというのは、二重規範以外の何物でもない。
婚姻の途中にジェンダーアイデンティティが変わることはないとは言えないが、子の福祉のことを考えると、りゅうちぇる氏の死を利用した
「ショックドクトリン」
によって、拙速に最高裁で性別の定義変更が行われないように切に願う。
■LGBTにおける歴史戦
安倍晋三元総理は、拉致問題や慰安婦問題、佐渡金山世界遺産登録問題などで歴史戦を戦ってこられた。
月刊『Hanada』2022年6月号では、
「歴史戦で厄介なのは、日本の内部に敵がいること」
とおっしゃっていた。
筆者は、LGBTにおいても歴史戦が始まっていると感じている。
杉山文野氏は、複数のLGBT活動家と共に安倍元総理と会食をしている。
安倍元総理は筆者に、
「誰だか分からないが、昭恵が会ってくれと言ったから会ったんだよ」
とおっしゃっていた。
LGBT活動家は自らを保守と偽り、政権の中枢にまで入り込んでいるのである。
また、LGBT活動家には野党側の活動家だけではなく、自民党側の活動家もいることは案外知られていない。
LGBT理解増進法が成立後、自民党側の活動家のものと見られる音声がSNSで拡散され、大炎上したことがあった。
法律ができれば、学校や企業の講演会などで自分の所に大きな利権が回って来るという内容だ。
LGBT理解増進法の真の目的は、地方自治体でやりたい放題のLGBT活動家の動きを止めるためだと自民党は説明するが、野党側の活動家に代わって自民党側の活動家が元締めとなったところで、利権を貪る主体が変わるだけだ。
だいたい、LGBT理解増進法で左派の動きが止まるとも思えない。
その根拠は、野党側の活動家と自民党側の活動家の比率だ。
筆者の肌感覚で、99.5%対0.5%といったところだ。
これから学校や企業での研修を全国展開するには、左派LGBT活動家の力を借りるしかないのだ。
何故なら、彼らしか人材がいないからである。
そんな彼らが、これまでの主張を変えるはずがない。
石川県では、荒井秘書官の発言で岸田首相を謝罪に追い込んだLGBT活動家、松中権(ごん)氏が多様性条例有識者会議のメンバーになっており、
「LGBT理解増進法は地方の条例を縛るものではなく、運用上はこれまでの流れを受けて『性自認』という言葉を使っても良いということをきちんと明記すべきだ」
と発言している。
松中氏は前出の杉山氏と親友であり、杉山氏の女性パートナーに精子を提供し、子供を2人もうけている。
当初、杉山氏は女性パートナーと2人で生活を送るつもりだったが、途中で松中氏に父親心が芽生え、今では3人親として子育てをしている。
アメリカでは同性婚が認められた次に、こうした多重婚の婚姻形態を求める裁判が起こされている。
LGBT理解増進法は制御装置ではなく、LGBTイデオロギーを更に加速させる機能を果たす。
一旦導火線についた火を消すことはできないのである。
■時給2000円で活動家が
松中氏は
「電通」
出身であり、各広告代理店は今後10年を見据えて動いている、と筆者は想像している。
通常、電通は自民党側、博報堂は野党側の担当なのだが、LGBTにおいては捻じれ現象が生じている。
元電通マンの松中氏が野党側に付き、自民党側には博報堂から出向しているゲイ当事者が付いているからだ。
こうした状況からも、自民党側の活動家が野党側を排して覇権を握ることは困難だと分かる。
いずれは電通の力を背後に持つ松中氏がピラミッドの頂点に立ち、全てを統合する。
自民党側の活動家は、おこぼれを貰うことで精一杯だろう。
LGBT利権についてよく例に出されるのが、一般社団法人
「社会的包摂サポートセンター」
が行っている国の自殺対策委託授業
「よりそいホットライン」
だ。
これを作ったのは、当時民主党政権だった福山哲郎議員。
自殺率の高い秋田県の筆者がPTの事務局長を担当した。
2013年の落選後、筆者にLGBT部門の電話相談員にならないかと誘いがあった。
しかし、面接と実地試験を受けたところ、筆者は見事に落とされたのである。
当時の時給は2000円。
朝から晩までLGBT活動家がシフトに入り、それだけで生活費を賄っていた。
公明党や共産党の市議も、お小遣い稼ぎをやっていた。
こうした事情を筆者に知られたくなかったのかもしれない。
問題は、情報がクローズドで行政事業レビューができないことだ。
筆者が出た電話には、妊娠出産したレズビアンから
「そろそろ浮気をしたいのだがどうすればいいか」
といった相談や、
「統合失調症ゆえに自分をゲイだと思い込んでいる男性が精神病院から電話をしてくる」
といった事案が目立った。
こうしたリピーターが多いので、本当に相談を必要としている人には繋がらないという欠点もあった。
利権と言えば利権に相違ないのだが、そんなレベルではない大きなお金が今後は動いていくだろう。

LGBT法 自民支持層の7割が反対「女性スペース守られない」「議論が拙速」 「くらするーむ政治部!」
2023/11/20 15:30
https://www.sankei.com/article/20231120-EFBL3IELIZA7BHNGZ7VEW24KB4/
産経新聞グループのマーケティング会社「産経リサーチ&データ」は、岸田政権が2023年6月に成立させ、施行したLGBT理解増進法の是非について調査した。
その結果、「反対」「どちらかと言えば反対」が61.2%に上り、その理由(複数回答)は
「女性スペースの安全が守られないと思うから」
が79.8%で最多だった。
自民党支持者に限っても「反対」「どちらかと言えば反対」は69.6%と全体よりも高く、保守層を中心に批判的な傾向が目立った。
同社のウェブ上のアンケートモニターサイト「くらするーむ政治部!」の登録者を対象に2023年11月17日午後〜20日午前まで実施、全国の1751人(男性1238人、女性513人)から回答があった。
LGBT法の是非については
「反対」(40.4%)、
「どちらかと言えば賛成」(30.3%)、
「どちらかと言えば反対」(20.8%)、
「賛成」(8.6%)
の順で約6割が反対側だった。
男女別では、
男性の「反対」が47.2%でより高かったが、
女性は
「どちらかと言えば賛成」(43.1%)、
「反対」(24%)、
「どちらかと言えば反対」(22%)、
「賛成」(10.9%)
の順で、賛成側が過半数を上回っていた。
「反対」「どちらかと言えば反対」の理由を3つ選ぶ設問は、全体では
「女性スペースの安全が守られないと思うから」(79.8%)、
「法律制定までの議論が拙速だったから」(64.3%)、
「立法化するほどのLGBT差別が日本にはないから」(53.2%)
の順。
男性はほぼ同様の傾向だったが、女性はトップの
「女性スペースの安全が守られないと思うから」
が84.7%で突出していた。
賛成側の理由は
「LGBTに対する理解が進むから」(88.2%)、
「立法化したほうがよいLGBT差別が日本にはあるから」(63.1%)、
「小中学生のうちから性の多様性について知ってほしいから」(50.4%)
が男女共に上位を占めた。
支持政党別では、反対の立場が自民支持(69.6%)、日本維新の会支持(61.2%)と保守系政党の支持層で高く、「支持政党なし」層では42.1%だった。
自民支持層の反対理由は、全体の傾向とほぼ同様だった。
一方、
「女性用の公衆トイレや公衆浴場に、身体は男性で心の性別は女性の方が入ることについてどう思いますか」
の問いでは、男女ともに「反対」(54.5%)が最も多かったが、男性(57.4%)より女性(47.4%)のほうが割合は少なく、「仕方がない」と答えた女性も16%いた。
また、
「手術などで外形的特徴が女性であれば構わない」
は男性30.7%、女性34.7%だった。
回答者全体の政党支持率は「積極的支持」「消極的支持」を合わせると、自民38.2%、立憲民主3.5%、維新14%、国民民主2.6%、支持政党なし25.8%。
岸田文雄内閣の支持率は「支持する」「どちらかといえば支持する」は30.4%だった。
自民支持率は前回調査(2023年11月3日〜6日)の40.8%から2.6ポイント、岸田内閣の支持率は35.9%から5.5ポイント減り、2023年7月の調査開始以来最低となった。
通常の世論調査は、調査エリアごとの性別・年齢構成になど合わせて、電話番号を無作為に発生させるRDD方式で電話をかけ、回答数が得られるまで調査を行うなどの手続きを踏むが、「くらするーむ政治部!」ではインターネットアンケートのみに限定、国民の「今感じていること」に焦点を当て、スピード感を持った調査に取り組んでいる。
今回調査の年齢の割合は60代31.9%、50代23.4%、70代22.8%、40代11.5%、30代4.1%で50代以上が多かった。

「心は女」事件、稲田朋美氏の回答に有本香氏が怒りの反論=u誠意あるとは思えない…『逮捕されたからいい』で済ますのか」
2023.11/18 15:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231118-WYBKMNGAZNNM3JU6ENF6T7VBX4/
稲田氏回答をジャーナリスト・有本香氏が指弾!
三重県桑名市の温泉施設で
「心は女」
と主張する男が女性風呂に侵入した事件は、LGBT理解増進法の慎重派・反対派が懸念する事態が現実化したものだった。
夕刊フジが同法制定に積極的だった自民党の稲田朋美衆院議員に見解を聞くと、
「事案の詳細を承知しませんが、理解増進法とは関係ないようです」
との回答だった=回答全文は別稿。
同法の問題点や、女性や女児に被害が及ぶリスクを追及し、稲田氏に説明責任を求めていたジャーナリストの有本香氏に聞いた。
「言葉尻の問題かもしれないが、事案を承知しない≠ネらば、関係あるかないかも分からないはずだ」
「この回答からも誠意ある対応とは思えない」
と語った有本氏。
桑名市の事件で男が逮捕されたことが報じられると、稲田氏が2023年4月2日にX(旧ツイッター)で発信した
「心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きない」
との投稿が掘り起こされ、批判の声が集まった。
稲田氏は夕刊フジの質問状に回答を寄せたが、内容はこれまでの主張から踏み込んだものではなかった。
有本氏は
「今回のような事案は立法の時点から懸念されていたことだ」
「こうしたことの想像や予測もできずに立法をされては困る」
「稲田氏は法律家(弁護士)でもある以上、問題から逃げてはならないのではないか」
と指摘する。
厚労省は2000年に出した
「公衆浴場での衛生管理要領」
で、
「概ね7歳以上の男女を混浴させないこと」
と定めているが、LGBT法施行を受けて、施設側が身体的な特徴の性によって男女を判断することを容認する通知を改めて出した。
稲田氏は回答で管理要領について触れ、
「(身体的な男性が女性風呂に入ることは)法制定前も後も犯罪であるということをX上などで繰り返し申し上げてきました」
と説明している。
ただ、有本氏は
「管理要領よりも法律の方が上位にある」
「公衆浴場側が利用を拒否しても『差別』として訴えられる可能性も否定できず、犯罪者に免罪符を与えることになる」
「既に女性は裸を見られるという被害≠受けた状態だ」
「稲田氏周辺で同様の事件が起きた場合、『逮捕されたからいい』という考えで済ますのか、本人に聞きたい」
と強調する。
LGBT法に懸念を示し、
「女性スペース」
を守る法律の制定を求める声もある。
今後の稲田氏の
「責任」
について、有本氏は
「性転換した人や女装する人も包摂してきた日本社会には、LGBTに関する法律は不要だが、少なくとも法改正は必要だ」
「同様の事案が相次いで起きれば、LGBTに関する偏見を助長し、理解増進とは逆の方向に進みかねない」
「誤りは認め、是正するのが政治家の良心ではないか」
「議員バッジを外してほしいという思いもあるが、稲田氏自らの手で取り組んでほしい」
と語った。
稲田朋美衆院議員の回答全文は次の通り。

事案の詳細を承知しませんが、理解増進法とは関係ないようです。
公衆浴場や温泉施設の利用に関して厚労省が管理要領を定めており、男女の判断基準は身体的特徴によるものとすることになっています。
これは理解増進法が制定される前後で全く変更はありませんし、法制定前も後も犯罪であるということをX上などで繰り返し申し上げてきました。
いずれにせよ犯罪行為に対して、引き続き厳正に対応していくことは当然です。

現実化した「心は女」事件を受け、自民・稲田朋美氏が回答「LGBT理解増進法とは関係ない」 慎重・反対派の対応策は
2023.11/17 11:48
https://www.zakzak.co.jp/article/20231117-P57FMCHY35LKPGG4CZ5ZUCXQYA/
三重県桑名市の温泉施設の女性風呂に
「心は女」
と主張する男が侵入した事件が波紋を呼んでいる。
多数の慎重・反対論を押し切り2023年6月に施行したLGBT理解増進法については、
「性自認は女性」
と主張する男性が女性スペースに入り込み、女性や女児に危険が及ぶリスクが指摘されている。
推進派だった議員は、懸念された事態が現実化したことにどう答えるのか。
慎重・反対派は如何なる対応策を進めるのか。
それぞれに聞いた。
「事案の詳細を承知しませんが、(LGBT)理解増進法とは関係ないようです」
夕刊フジが2023年11月16日、同法制定に積極的だった自民党の稲田朋美衆院議員に事件への受け止めを聞いたところ、稲田氏側は書面でこう回答した。
稲田氏は2023年4月2日、X(旧ツイッター)上で
「心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きない」
などと書き込んでいた。
三重県の事件では、男は女装で侵入し、
「心が女なので、なぜ女子風呂に入ってはいけないのか全く理解できない」
と供述しているという。
事件を受け、インターネット上では稲田氏の発信や姿勢に批判が集まっている。
夕刊フジは質問状で
「説明機会を設けるか」
や、
「法整備など今後取り組むべき課題」
についても聞いた。
稲田氏は従来の主張を崩さなかった=回答全文は別稿。
■滝本弁護士『トランス女性』が女性風呂に入りやすい雰囲気になった
女性の安心安全を目指す
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」
の世話役を務める滝本太郎弁護士は
「理解増進法により、性自認が女性で体が男性の『トランス女性』が女性風呂に入りやすい雰囲気になったことは認めざるを得ないのではないか」
「司直も逮捕や起訴に及び腰になったり、身体検査や収監の際に厄介な問題も生じかねない」
「厚労省の管理要領は公衆浴場についてのものだが、今後は女子トイレも課題となる」
「女性スペースを守る法整備が急務になる」
と語った。
■片山氏「女性の不安を取り除く明確な対応策が必要だ」
事件を受け、夕刊フジのインタビューに応じた自民党の片山さつき元地方創生担当相は
「今回のような事例の発生は当然、想定された」
「弱者である女性のスペースを確保する法律、ガイドラインを早急に整備せねばならない」
と強調した。
片山氏は同法成立前、今回のようなリスクに警鐘を鳴らしてきた。
施行後は、自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
を立ち上げ、トイレや更衣室などでの「女性専用スペース」の確保や、女性競技への参加を生来の女性に限るための取り組みを進めている。
最高裁は2023年10月、性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術を受ける必要があるとする法律の要件について、違憲と判断した。
三重の事件のようなケースで警察が難しい判断を迫られる恐れがある。
片山氏は
「LGBT理解増進法の成立後、三重県のような件が増えたとの指摘がある」
「最高裁の判断も社会の認識に影響を与える可能性がある」
「女性の不安を取り除く明確なメッセージ、対応策が必要だ」
と語った。
■稲田朋美衆院議員の回答全文は次の通り。

事案の詳細を承知しませんが、理解増進法とは関係ないようです。
公衆浴場や温泉施設の利用に関して厚労省が管理要領を定めており、男女の判断基準は身体的特徴によるものとすることになっています。
これは理解増進法が制定される前後で全く変更はありませんし、法制定前も後も犯罪であるということをX上などで繰り返し申し上げてきました。
いずれにせよ犯罪行為に対して、引き続き厳正に対応していくことは当然です。

有本香の以読制毒
「心は女」の男、女性風呂に入って逮捕 LGBT法をゴリ押しした議員に説明を求める 稲田朋美氏はなぜ馬鹿げたことを
2023.11/16 11:32
https://www.zakzak.co.jp/article/20231116-EZZQ5V2RARKBFCKIW7BGTSRA4U/
恐れていたことが遂に起きた。
2023年11月13日、三重県桑名市にある温泉施設の女性風呂に入ったとして、43歳の男が逮捕された一件だ。
男は女装して受付を通り、浴場で体を洗っていたという。
逮捕後、男は
「心は女なのに、なぜ女子風呂に入ってはいけないのか、全く理解できません」
と供述しているという。
2023年6月、国会で強引に可決成立させられたLGBT理解増進法の理念≠ニやらに則り、仮にこの一件が不起訴にでもなれば、今後警察は類似事件での逮捕を躊躇するようになるだろう。
同法が、その後の、性別を巡る最高裁判決にも影響したことを考えれば当然の帰結である。
天下の悪法によって、日本の女性、女児の安全が脅かされつつある。
女性は温泉はもちろん普通の銭湯や、公衆トイレも容易に利用しにくくなる。
ネット上のX(旧ツイッター)では、
「稲田朋美」
「稲田さん」
がトレンド入りした。
LGBT理解増進法制定に積極的だった、自民党の稲田朋美議員の発言映像とX投稿が掘り起こされ、
「責任を取れ」
という声が溢れた。
稲田氏の発信はこうだ。
「公衆浴場における衛生等管理要領では浴場と脱衣所は男女を区別することになっています」
「厚労省によればこの男女は身体的特徴による区別を指します」
「従って心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きません」
「また理解増進法を制定することでこのようなルールが変わることもありません」
(2023年4月2日のX)
稲田氏が
「起きません」
と断言したことが、今、起きている。
もっとも、市井の国民の多くはこうした事態が起きることを当たり前に予測していたのだが、弁護士資格を持つ、法律のプロである稲田氏は何故、こんな馬鹿げたことを言ったのだろう。
ふと13年前、中国資本による土地買収の件で、稲田氏にインタビューした時の事を思い出した。
新潟で浮上していた中国総領事館の用地買収問題について、氏はこういった。
「法律はこちらにとって良いように読めば(解釈すれば)いいんですよ」
「条約だって同じ」
「日本の国益に適うように読めばいい」
私はこの発言を頼もしく思う一方、危うさを感じた。
稲田氏はLGBT理解増進法制定の過程でまさに、
「自分にとって良いように」
公衆浴場のルールを読み、法律案を読もうとしていたのではないか。
自民党の熱烈支持者の中には、
「変質者は逮捕されたのだから問題ない」
と強弁する人々がいる。
これこそ、とんでもないことだ。
本来、ルールは社会の秩序を守るために制定されるもの。
その大原則が一部の者の思い込みや利益のために歪められるなら、これは私たちの社会の重大な危機である。
稲田氏をはじめとするLGBT理解増進法をゴリ押しした議員、特に与党議員らに説明を求める。
そして、もちろん法改正を求める。
ダンマリを決め込むなら、国会議員のバッジを直ちに外してもらいたい。

性自認に基づく性別変更制度導入を否定 自民有志の議員連盟が声明「日本にはそぐわない」
2023/11/9 18:53
https://www.sankei.com/article/20231109-YDU7VYTRKZPFLFEKCKNOW64O2A/
自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
は2023年11月9日、国会内で総会を開き、海外の一部で導入されている、性自認に基づく性別変更を可能とする制度に否定的な声明を取りまとめた。
「心理的な性別だけで性別変更を認める制度は、日本にはそぐわない」
と指摘した。
戸籍上の性別変更の際に生殖能力の喪失を要件にした性同一性障害特例法の規定を憲法違反と判断した最高裁の2023年10月の決定については
「何らかの法改正を行う必要がある」
と明記した。
ただ、生殖不能要件が撤廃されれば、妊娠や出産が可能な戸籍上の男性が登場しかねず、声明は
「現行の多くの法令との整合性が取れない事態に陥らないか」
として関連省庁を挙げた対応を求めた。
法改正の議論では、生殖不能要件撤廃の妥当性や、新たな要件の可否などを検討する方針も示した。
議連の片山さつき共同代表は総会の冒頭、最高裁決定について
「性別の取り扱いの変更と社会一般の受け止めの調整を図り、立法府の責任を発揮していく」
と述べ、議連として対応に力を入れる考えを強調した。

自民・女性守る議連「心理的性別だけで性別変更そぐわない」手術不能要件違憲決定に
2023/11/9 14:50
https://www.sankei.com/article/20231109-FUOKJUBEJJGNPPYJG5PPOVV3C4/
自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)
は2023年11月9日、性自認に基づく性別変更を可能とする
「ジェンダー・セルフ・ID制」
の導入に否定的な声明をまとめた。
「心理的な性別だけで法律上の性別変更を認める制度は、LGBT理解増進法が成立したばかりで理解増進の流れを醸成していく段階にある日本にはそぐわない」
と指摘した。
議連は、最高裁が2023年10月25日に性同一性障害者が性別変更する上で生殖能力の喪失を要件とする性同一性障害特例法の規定を憲法違反と判断したことを受け、国会内で会合を開き、声明をまとめた。
約20人が参加した。
最高裁の決定に伴い、与党内では特例法の改正など対応に当たる必要性が共有されている。
一方、
「生殖不能要件」
が完全に撤廃されれば、妊娠や出産が可能な法的な男性が登場しかねない。
声明も、
「何らかの法改正を行う必要がある」
とした上で、
「現行の多くの法令との整合性が取れない事態に陥ることとならないか、危惧される」
と指摘し、内閣の責任で関連省庁を挙げた法令の調査の必要性を訴えた。
議連の共同代表を務める片山さつき元地方創生担当相は会合の冒頭、
「性別の取り扱いの変更と、社会一般の受け止めの調整を図りつつ、立法府に身を置く者の責任をフルに発揮しないといけない」
と強調した。
共同代表の山谷えり子元拉致問題担当相は、
「先行する欧米が修正する混乱に周回遅れで敢えて突っ込み、社会的分断や対立を起こすことにならないかを考えねばならない」
と訴えた。

<独自>千葉県の多様性条例案、LGBTに「懸念」175件 意見公募の内容判明
2023/11/7 21:26
https://www.sankei.com/article/20231107-PW4RQ3NHGNPKHNJOWJBQFB6364/
千葉県が
「(仮称)千葉県多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例」
の骨子案へのパブリックコメント(意見公募)への意見提出状況をまとめたことが2023年11月7日、分かった。
669人・団体が提出し、延べ1279件の意見があったとしている。
2023年12月議会に条例案を提出する方針の県は、各会派に2023年11月8日、意見提出状況など条例案について説明する予定。
意見提出状況では、単純な賛成、反対の集計は困難であるとして、主な意見に分類し、件数(暫定値)などを紹介している。
主な意見の内訳では
「条例の趣旨に賛同」47件、
「条例制定後の施策への期待」42件、
「条例制定に対する懸念(外国人関係)」81件、
「条例制定に対する懸念(LGBT関係)」175件、
「『性自認』の文言を修正・削除すべきとの意見」42件、
「条例化する必要性がないとの意見」112件、
「時期尚早・議論不足との意見」58件、
「社会の活力向上や活躍よりも、その人らしく生きられることや生きづらさの解消を重視すべきとの意見」155件、
「差別禁止や罰則規定を設けるべきとの意見」44件、
「男女共同参画条例に関する意見」56件。
趣旨に賛同では
「在住外国人が増える中、今まさに必要とされている」
など2つの意見を紹介した。
施策への期待では
「性別を問わず、法律婚を選ばなかったカップルの権利を守るパートナーシップを県全体で認めていただく流れになることを期待している」
といった3つの意見を紹介している。
一方、外国人関係の懸念では
「外国籍の人による様々な問題が起きており、課題解決が先ではないか」
など2つの意見を載せた。
LGBT関係の懸念に関しては
「性自認を主張するだけでそれが尊重されることには反対」
「一般的な県民や女性や子供の安全な暮らしが損なわれ性犯罪などの可能性が増加してくると思われ不安」
など2つの意見を記している。
条例化する必要性がないとの意見では
「日本は元々多様性に富んだ国柄なので、わざわざ条例は作る必要はない」
など2つを紹介した。
その他として、
「東京2020五輪・パラリンピック県内開催、成田空港の機能強化、道路ネットワークの整備進展は、多様性尊重と関係ないのではないか」
といった3つの意見が示されている。
集計では、参考値として女性407▽男性211▽団体21▽不明30−から意見が寄せられたと明記している。
県政策企画課は取材に対し、
「2023年11月22日の議会開会の前には集計結果の詳細を公表したい」
と応えた。

性別適合手術は受忍限度内の措置
正論 2023年12月号
麗澤大学教授 八木秀次
「性同一性障害者の取扱いの特例に関する法律」(特例法)は、家庭裁判所が性同一性障害者の請求によって、その者の性別の取扱いの変更を審判する際に5つの条件を定めている。
@18歳以上であること(年齢条件)
A現に婚姻をしていないこと(未婚条件)
B現に未成年の子がいないこと(子無し条件)
C生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること(生殖不能条件)
Dその身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること(外観条件)
5つの要件を全て満たし、性同一性障害に係る医師2名の診断書の提出がなされれば、家庭裁判所はその者の性別を変更する審判をすることができる。
審判を受けた者は、民法その他の法令の適用について、他の性別に変わったものと見做され、変更した性別による婚姻や養子縁組等が可能となる。
尚、審判前に生じた身分関係や権利義務関係への影響はないとされている。
2020年末までに性別の取扱いの変更を行った者は累計で1万301人になる(「日本性同一性障害・性別違和と共に生きる人々の会」調べ)。
5つの要件のうち、CDを合わせて性別適合手術と言うが、現在、最高裁でその合憲性が争われている。
大法廷が2023年10月25日に決定を出す予定になっており、2023年9月27日には申立人(男性)側の弁論が行われた。
判断次第では手術要件が撤廃されるが、親子関係などの社会秩序や性別で区別される制度・慣行を揺さぶり、社会を大きく混乱させる可能性がある。
性別適合手術とは、精巣や卵巣などの生殖腺の切除(C)と、例えば、男性から女性への性別移行には陰茎の切除(D)を指す。
女性から男性への性別移行には男性ホルモンの投与で陰核が肥大し陰茎に近似した形状になるため、男性から女性への性別移行よりも負担が少ない例が多い。
性別移行には身体を傷付ける手術を必要とすることから憲法13条(個人の尊重、幸福追求権)と14条1項(法の下の平等)に反すると主張されている。
2023年10月12日、静岡家裁浜松支部は
「生殖腺を取り除く手術は、生殖機能の喪失という重大で不可逆的な結果をもたらすもの」
で、
「性別変更のために一律に手術を受けることを余儀なくされるのは、社会で混乱が発生する恐れの程度や医学的見地から見ても、必要性や合理性を欠くという疑問を禁じ得ない」
と、Cの生殖不能要件を違憲とし、無効とする決定を出した。
最高裁判断に先立ったもので注目される。
■性自認と生殖能力は別物
最高裁は同じテーマについて2019年1月23日、第2小法廷で
「現時点では、憲法13条、14条1項に違反するとまでは言えないものの、その疑いが生じていることは否定できない」
としたため、約5年後に改めて大法廷で結論を出すことになった。
2019年時点で最高裁が性別適合手術を是認したのは
「変更前の性別の生殖腺により子が生まれることがあれば、親子関係等に関わる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」
からだった。
明示はないが、性自認と生殖能力は別物で、性自認は生物学上の性別から別の性に変わっても、変更前の性別の生殖腺が残れば、それに伴う生殖能力が残るとの認識があるものと考えられる。
また、性自認は変化する。
即ち性同一性障害者を含むトランスジェンダーであった者が生物学上の性別に伴う性自認に戻るケースも多く確認されているという事情への理解も前提にあったものと思われる。
生物学上の性別に伴う性自認に戻るケースが多くあることは、米国のトランスジェンダーの相談サイトの主宰者ウォルト・ヘイヤー氏が本誌で語っている(「『男→女→男』の私が言う『性』は変えられない」『正論』2022年5月号)。
同氏は自らも元トランスジェンダーでこれまで1万人以上の相談を受け、性自認が元に戻るケースを多く確認している。
その意味では性別適合手術は元の性別に伴う生殖能力を完全に失わせ、子が生まれることがないようにするための不可逆的な措置だと考えられる。
法律上の性別を変更した以上、変更前の性別に伴う生殖能力は完全に失わせ、肉体を変更後の新しい性別に近似させ、たとえ性自認が生物学上の性別に伴うものに戻ったとしても、再び法律上の性別変更がないようにするための措置だと考えられる。
性別適合手術を行い、その後は生涯に渡って変更後の性別で生きていくことを決意させる措置とも言える。
本人の性自認を尊重する考え方からすると、性自認に合わせて法律上の性別を変更しても構わず、身体を傷付ける性別適合手術を要件とするのは苛酷ではないか、ということにもなろう。
性別適合手術は社会保険適用がなく、高額な自己負担が必要にもなる。
同情の余地がないわけではないが、問題はそう簡単ではない。
■性別の概念が壊れるケースも
2019年に最高裁が
「変更前の性別の生殖腺により子が生まれることがあれば、親子関係等に関わる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」
として性別適合手術を合憲とした際には具体例を示していないが、性別変更前の生殖腺を残したまま法律上の性別変更ができ、婚姻も可能であれば、以下の事例が生じ得る。
1)「女性から男性に性別変更した人」(FtM)が女性との間に非配偶者間人工授精(AID)で第三者の男性の精子提供で子を儲ける場合、法律上は夫の摘出子となるが、その子の法律上の父は女性の生殖腺を残した生物学上、女性である。
外見が女性であることも考えられ、性自認も元の女性に戻る可能性もある。
事実上の女性同士による同性婚ともなる。
2)「女性から男性に性別変更した人」(FtM)が女性と結婚するが、自分も子を産みたいとして第三者の男性の精子提供で出産した場合、生まれた子の母は法律上、男性である。
この場合も性別変更前の女性の生殖腺を残していることから妊娠・出産は可能である。
外見が女性であることも考えられ、性自認が元の女性に戻ることも考えられる。
事実上の女性同士の同性婚であり、双方が妊娠・出産する場合も考えられる。
3)「女性から男性に性別変更した人」(FtM)が女性と結婚するが、不貞行為によって第三者の男性との間に子を儲けた場合、子の母は法律上、男性である。
この場合も性別変更前の女性の生殖腺を残していることから妊娠・出産は可能となる。
性自認が元の女性に戻ることも考えられる。
この場合も不貞行為は別として、女性の生殖腺を持つ者同士の関係であり、婚姻の段階で同性婚が成立していることになる。
4「男性から女性へ性別変更した人」(MtF)が男性と結婚するが、不貞行為によって第三者の女性を妊娠させ、出産した場合、子の父は法律上、女性である。
この場合は男性の生殖腺を残していることから第三者の女性を妊娠させることは可能となる。
外見が男性で性自認が元の男性に戻る場合もあり、この場合は事実上の男性同士の同性婚となる。
5)「男性から女性へ性別変更した人」と「女性から男性に性別変更した人」が結婚して子を儲けた場合、子の母(出産した者)は法律上、男性であり、父は戸籍上、女性となる。
男女が逆転しているケースだが、共に性別変更前の生殖腺を残していれば、元の性別での生殖能力により、妊娠・出産できる。
外見が元の性別のままであり、性自認も元の性別に戻る場合もある。
こうなれば、最早性別は意味を持たなくなる。
性別の概念自体が壊れる。
実際には稀なケースだろうが、生じない可能性はない。
性別変更前の生殖腺が残っており、それに伴う生殖能力が維持されていれば、十分に生じ得るケースだ。
まさに
「親子関係等に関わる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」
事例と言ってよい。
その間で生まれ育つ子供の福祉についても考慮しなければならない。
少数でも生じれば、受け入れるよう家族制度全体の変更も余儀なくされる。
1)について補足しておくと、性別変更によって女性から男性となった人(夫)の妻がAIDによって第三者の提供精子で子を懐胎・出産した場合、かつては、その子の夫の摘出でない子(非摘出子)として取り扱ってきた。
しかし、最高裁第3小法廷は2013年12月10日に
「性別の取扱いの変更の審判を受けた者については、(中略)一方でそのような者に婚姻することを認めながら、他方で、その主要な効果である同条(民法第772条)による摘出の推定についての規定の適用を、妻との性的関係の結果儲けた子であり得ないことを理由に認めないとすることは相当ではない」
との決定を出し、法律上、夫の摘出子となるとした。
夫の摘出子としなくとも、特別養子縁組で法的な親子関係を生じさせることもできる。
それを敢えて夫の摘出子と正面から認めることで生物学上は女性である父親の存在を公認したことになった。
この問題は本誌でも西部邁氏との対談で批判したところだ(「《対談》何サマや最高裁!婚外子・性転換『父』子裁判の浅慮と傲慢を糺す。」『正論』2014年3月号)。
■性別の再変更による混乱
2013年の時点では最高裁は性別適合手術を行って女性には再び戻らない存在を法律上の父と認める判断をしたが、10年後には性別適合手術の撤廃を求める判断をし、女性の生殖腺を維持し、場合によっては外見や性自認も女性のままの法律上の父を認めることになるかもしれない。
これは
「女性の肉体をした法律上の父親」
「男性の肉体をした法律上の母親」
を誕生させるなど親子関係を混乱させる。
しかし、実は既に元女性で現在は男性の母や元男性で現在は女性の父は存在する。
特例法が規定する5つの要件のうちの
「B現に未成年の子がいないこと(子無し要件)は2003年の制定当初は
「現に子がいないこと」
とされていたが、2008年に現行の規定に改正された。
当初の
「現に子がいないこと」
との要件は
「女である父」

「男である母」
が生じることによる家族秩序の混乱や子の福祉への影響を懸念する議論に配慮したものだった。
最高裁も2007年10月19日、第3小法廷で
「(この規定は)合理性を欠くもとは言えないから、国会の裁量権の範囲を逸脱するものと言うことはできない」
と合憲判断したが、既に子がいる性同一性障害者について一律に性別変更ができないとすることへの批判が強まり、
「現に未成年の子がいないこと」
へと改正され、要件が緩和された。
これにより成年に達した子との関係では
「女である父」

「男である母」
が生じることになった。
性別変更前の生殖腺を残したまま性別変更し、婚姻できるとすることは、1)2)3)4)の事例のように事実上の同性婚を認めることを意味する。
女性の生殖腺を維持し、外見も女性だが、法律上は男性である者と、生まれながらの女性との婚姻を可能にする。
場合によってはその法律上の男性の性自認は女性に戻っている可能性もある。
その逆に男性の生殖腺を維持し、外見も男性だが、法律上は女性である者と、生まれながらの男性と婚姻を可能にする。
場合によってはその法律上の女性の性自認は男性に戻っている可能性もある。
次には性自認が女性に戻った法律上の男性は、法律上の性別を男性から女性に再変更することを求めてくるかもしれない。
逆に性自認が男性に戻った法律上の女性は、法律上の性別を女性から男性に再変更することを求めてくるかもしれない。
もうこうなってくると法律上の性別が何を意味しているのかも分からなくなる。
現行法では性別の再変更は不可能だが、可能にする法改正を求めるかもしれない。
性別の再変更が実現すれば、法律上の女性同士、法律上の男性同士の婚姻となる。
■外見とは別の法律上の存在
最高裁は既に2023年7月11日、第3小法廷で経済産業省に勤めるトランスジェンダー女性職員が職場の執務階の女性トイレを使用することを制限されたことについて、制限は
「違法」(国家公務員法違反)
として撤回を求める判断をした。
裁判官の補足意見には
「(原告は)性別適合手術を受けておらず、戸籍上は尚男性であっても、経済産業省には、自らの性自認に基づいて社会生活を送る利益をできる限り尊重した対応を取ることが求められていた」
[宇賀克也裁判官(学者出身)]
「自認する性別に即した社会生活を送ることは、誰にとっても重要な利益であり、取り分けトランスジェンダーである者にとっては、切実な利益であること、そして、このような利益は法的に保護されるべきものと捉えること」
[長嶺安政裁判官(外交官出身)]
とする意見もあった。
本人の性自認の尊重を
「切実な利益」
「法的に保護されるべき利益」
と擁護している。
この判決の原告は性別適合手術を健康上の理由から受けていない。
宇賀裁判官は補足意見で
「性別適合手術は、身体への侵襲が避けられず、生命及び健康への危険を伴うものであり、経済的負担も大きく、また、体質等により受けることができない者もいるので、これを受けていない場合であっても、可能な限り、本人の性自認を尊重する対応を取るべきと言える」
と性別適合手術要件の撤廃を主張している。
性別適合手術が不要になれば、専門医の診断が必要であるが元の生殖腺や外性器を残したまま性別変更ができる。
そうなれば、これまでの性別概念は崩れる。
生殖腺や外性器で判断せず、本人の性自認を重視することになれば、男性の外見をした法律上の女性や女性の外見をした法律上の男性が存在することになる。
生殖腺や外性器、外見などで男女の性別を区別してきた性別概念が意味を持たなくなり、性別を前提とした社会制度や慣習が瓦解する。
性自認を虚言して性別変更すれば、同性婚も可能だ。
性自認や外性器を残したままであれば、性自認は別として生殖能力もある。
■性自認は主観的な領域
性自認は心の問題で優れて主観的な領域だ。
性自認が固定せず、流動的な人もいるとされ、極端な場合は日替わり、ある時は男性、またある時は女性という場合もある。
更に性自認と性的指向は必ずしも対応せず、様々な組み合わせがある。
性自認を女性とする自分や女装した自分に、男性として性的に興奮を覚えるというケースもある。
性的嗜好(好み)は多様で、性自認だけを取り上げて尊重すればよいというものでもないらしい。
例えば、トランスレズビアンと呼ばれる生物学上は男性だが性自認は女性で性的指向は女性に向かう人たちは、性別適合手術をしていない場合が多数だが、彼らには男性の生殖能力があり、かつ女性を性愛の対象にする。
性自認の尊重が
「法的に保護される利益」
となれば、こういった人たちの性自認は可能な限り尊重されなければならない。
性自認は女性であるからトイレを含む女性専用スペースへの立ち入りも認められなければならない。
しかし、生まれながらの女性には拒否感情や恐怖の念がある。
男性の生殖能力や性欲を持つことへの恐怖心だ。
海外では女性刑務所にトランスレズビアンを収容し、女性受刑者がレイプされ、妊娠した事件もある。
女子スポーツ界へのトランスジェンダー女性の参入についても、性別適合手術が不要になれば、男性の生殖能力や外性器を持つ人たちを女性として受け入れることになる。
体格や心配能力、腕力が一般の女性より優れていることに加えて、男性ホルモンを分泌しており、闘争心が強い。
スポーツの公平性が問われる。
性別適合手術は身体を傷付ける外科手術であり、当人には苛酷だが、変更した性別で生きることと社会を混乱させないことを両立させるための不可避の受忍限度内の措置と言える。
最高裁には社会全体の在り方を考えた賢明な判断を期待したい。

産経抄
国会と司法にはびこる善魔たち 
2023/11/4 5:00
https://www.sankei.com/article/20231104-62SHDIERSRM4DJIFPLB3LIAKEQ/
芥川賞作家、遠藤周作さんは度々悪魔ならぬ
「善魔」
という言葉を用いた。
特徴は
「自分以外の世界を認めないこと」

「他人を裁くこと」
だと遠藤さんは述べている。
「自分の愛や善意の感情に溺れ、眼が眩んで自己満足しているのだ」。
日本社会では今、この善魔が跋扈してはいないか。
▼性的少数者らへの理解増進を図るLGBT法成立に始まり、心と体の性が一致しない経産省のトランスジェンダーの女性に、職員女性用トイレ使用を制限するのは違憲だとし、更に戸籍上の性別変更に、生殖不能手術を条件とする特例法条項を違憲とした一連の最高裁判決…。
背景に国会議員や判事の善意があるのは事実だろう。
▼だが、この急速な動きは意見や立場が異なる人々を置き去りにする結果となり、新たな対立と分断を生んだ。
社会の変容に息苦しさを覚える者にとっては、
「悪意のように見える不遜な善意もある」(哲学者、ニーチェ)
のである。
▼「当事者が警戒の目で見られ、差別が一層深まることも考えられる」。
性適合手術を経て女性に性別変更した
「特例法を守る会」
の美山みどり代表は、最高裁判決に憤る。
安心な場所を求める女性の権利と保護も阻害される。
▼立憲民主党の長妻昭政調会長は2023年11月2日、最高裁判決を受けて特例法改正案の国会提出を検討する考えを明らかにした。
国会は最高裁判決に対応せざるを得ないが、近年、司法は立法府に対して越権的ではないかとも感じる。
▼社会学者、ウェーバーは善からは善のみが生まれるものではなく、しばしば逆になると喝破した。
「これが見抜けないような人間は、政治のイロハも弁えない未熟児である」。
社会常識が善魔には通じないのがもどかしい。

性別手術は違憲?最高裁の立法乗っ取り 米弁護士ギブンズ
2023/11/1 7:00
https://www.sankei.com/article/20231101-QG2B2I7ZZJLMNFUR27QH2ZDVLQ/
これは最高裁判所が判断すべきことなのか。
民意によって選ばれた国会が決めるべきことであり、司法による立法権の侵害なのではないか。
こう危惧せざるを得ない。
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更するには、生殖不能にする手術などを条件とする
「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(特例法)
の条項を違憲と判断した先日(2023年10月25日)の最高裁決定は、司法はあくまで国会が制定した法律を尊重すべきだという憲法原則から大きく逸脱していたと言うべきだろう。
裁判所には、国会の法律が憲法に適合しているか審査する
「違憲審査権」
はあるが、憲法13条には
「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」
とあるのみである。
その曖昧な文言を用いて、特例法の条項を無効とした15人の最高裁判事の判断は、司法権の適切な領域を超え、立法権を乗っ取ろうとしているように見える。
私はここで、戸籍上の性別変更を認める条件として、生殖を不可能にする手術を義務付けることの、政策として良し悪しを問題としているのではない。
これに関しては大いに政策的な議論がなされるべきだ。
私が問いたい本質的な問題は、その政策を決定する主体は、国会と裁判所のどちらかということなのである。
戦後80年近く経つ中、日本の最高裁が法律を違憲と判断したのは、今回の事例を含め僅か12例に過ぎないが、それは、政策は国民の代表たる国会や政府が決めることであり、裁判所はあくまで憲法上の審査をする司法機関に徹すべきだいう
「司法消極主義」
という原則が守られてきたからと言ってよい。
しかし、最高裁は今回、その司法消極主義を捨て、憲法解釈を積極的に利用し、自らが政策形成の主体となろうとする
「司法積極主義」
へと舵を切った。
■利用された「違憲審査権」
憲法の曖昧な言葉の解釈を利用した司法積極主義が、極めて反民主的な結果をもたらすことは、私の母国である米国の経験からも明らかである。
米国で、人の体に宿った新しい生命を断つ中絶という行為を権利として認めるべきかという重大な問題を巡り民意が2つに分かれた時、連邦最高裁は憲法修正14条の定める
「Due Process(適正手続き)」

「Equal Protection(平等保護)」
といった抽象的で曖昧な理念に基づき、これを女性の権利であると宣言した。
そのことによって、この重大な問題は議会が判断することではなくなり、事実上、民主的な議論と交渉の場から排除されることになった。
決定権は裁判官だけに握られることになった。
つまり、国民から中絶の是非について決定する権利を奪ったのである。
また、米国で同性婚条例について、多くの州議会が民衆の支持を得られないために制定を断念した時、活動家たちは同性婚を憲法上の権利として定めるために、この問題を自分たちの意に沿うような裁判所に持ち込んだ。
つまり民主主義の結論を覆すために、司法の違憲審査権が利用されたのである。
今回の日本の最高裁による違憲判断は、これらと何ら変わることはないものと言えるが、判断を下した最高裁判事たちは、その重大さを全く認識していない。
その決定が如何に従来の司法権の範囲を超えた急進的なものだったか。
判事たちが新たな政策決定の主体になろうとしたか。
15人の判事が、過去の判例を覆した点に注目すべきだろう。
今回の決定では、前述の曖昧な憲法13条の文言について
「自己の意思に反して身体への侵襲を受けない自由」
を保障するものだとした上で、性別変更を求める人に手術などの条件を付ける特例法の条項は、その自由を制約するのだという論理が展開されている。
しかし、4年前の2019年、同じ最高裁はこの条項について
「意思に反して身体への侵襲を受けない自由を制約する面もあることは否定できない」
としながらも、
「現時点では、憲法に違反するものとは言えない」
と、全く反対の合憲判断をしていた。
司法は、判事が個人の考えで法律を運用しないように、過去の判例の集積の上に立つべきものとされている。
だから通常、裁判所は極めて客観的な法的理由がない限り、自らの判例を、特にこれほど短期間で覆すことには消極的だが、今回の15人の判事たちは、4年前の2019年の判断の破棄を正当化するため、2つの理由を述べた。
第1に、性同一性障害について、
「医学的知見が進展」
し手術は最早必ずしも必要な治療とは言えなくなったこと。
しかし、性同一性障害患者を治療するために、手術が必須ではなくなったことと、戸籍上の性別を変更するための要件は何であるべきか、ということは全く別の話である。
これは単なる医学的な事実の問題ではなく、非常に政治的な問題なのだ。
第2に、性自認が国内外で広く尊重されるようになったこと。
要するに、2019年から2023年の4年間で社会の価値観が変わったというのだが、もしそうであれば、この新しい価値観を法律に反映させる適切な機関は裁判所ではなく、国民の声を直接聞く機能を持つ国会である。
時代遅れとなった法律の改正の責任は国会にあるのだ。
■民主的な議論はどこへ?
今回の最高裁の決定は、実に広範で厄介な影響を及ぼすことになるだろう。
最高裁は、性自認によって自らの性別を選択する権利が憲法上の権利であると明言しているわけではないが、そのことを強く示唆している。
だとすれば、性同一性障害者に対し手術以外にも性別変更に条件を付けている現在の特例法は、今後も違憲訴訟の対象となり、存在意義が問われることにもなる。
だからといって、国会が特例法を完全に廃止すれば、今度は性同一性障害者の性別変更手続きを正当化する法的根拠はなくなる。
それが憲法13条違反になるだとすれば、国会は新たな法制定を求められることになる。
その意味では、最高裁の判断は、司法が国会に法制定を命じているに等しい。
最高裁の論理は、それだけに止まらず、例えば同性婚を巡る議論にも影響を与え得る。
現状では、同性婚は憲法上保障されていないというのが国の立場だが、それも揺らぐことになり得る。
もちろん、性同一性障害や同性婚を巡る議論も、国会が民主的な議論の末に結論を出すならば、それは、どんなものであっても最終的には認めざるを得ない。
ただ、世論が大きく分かれるこのような重大な問題を、選挙で選ばれたわけでもない裁判官が決定するのは誤っている。
国民は個々の裁判官についても、彼らがどのような理由で選ばれたのかについても、全くと言っていいほど知らされていない。
その彼らが、本来、民主的議論で決められるべきことを、自分たちだけで決めるのは、国民に対する反逆と言わざるを得ない。
最高裁の唐突な司法積極主義への傾倒に、日本国民は抗議すべきである。

「15人で国の根幹変えてよいのか」ジャーナリストの櫻井よしこ氏、性別変更手術要件の違憲決定に
2023/10/25 20:05
https://www.sankei.com/article/20231025-NQVS2A2S6JMJNCKNLNQTMACDU4/
性別変更に生殖機能をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定を最高裁が2023年10月25日の決定で違憲としたのは、要件を外すことに反対する性同一性障害当事者の多くの意見が無視されたものだ。
強い違和感と危惧を覚える。
決定の多数意見には
「(特例法施行後)これまでに1万人を超える者が性別変更審判を受けるに至っている中で、性同一性障害を有する者に関する理解が広まりつつあり」
とある。
だが、自らも手術を受けて性別を男性から女性に変更した
「性同一性障害特例法を守る会」
の美山みどり代表らは、1万人以上が手術を受け、手術要件が社会制度として定着しているにもかかわらず、手術をせずに男性の姿のままで女性であるということが通じるのは良くないと主張してきた。
美山氏らは、手術要件が違憲となれば
「女性専用スペースに男性器のある女性が入ることが可能になったり、出産する男性が出てきたりして社会が混乱する」
とも訴えてきた。
多数意見は
「手術を受けずに性別変更審判を受けた者が子をもうけることにより親子関係等に関わる問題が生ずることは、極めて稀」
としているが、
「混乱は限定的だから無視してもいい」
という理屈は成り立たない。
15人の最高裁裁判官が幾百世代も繋がって来た日本の価値観や社会の根幹を変えようとしている。
たった15人の判断でこんなに大事なことを変えていいのだろうか。
日本では最高裁の裁判官について1人1人のキャリアや考え方など詳細な情報はほとんど知られていない。
指名・任命権は内閣にあるが、弁護士会枠や外務省枠などがあるのが実態だ。
法律は日本国民の望む方向に社会を作っていくためのものだ。
何故こんなに多くの国民が不安を感じ、多くの女性が信頼できないと思っているような方向に社会を変えていくのか、理解できない。
最高裁の裁判官は国会同意人事にすべきだ。

主張
性別変更 社会の不安招かぬ対応を
2023/10/26 5:00
https://www.sankei.com/article/20231026-WPBHCKJ6B5MB3P4E6DXCRU45AA/
性同一性障害を巡り戸籍上の性別を変更する場合、生殖能力をなくす手術を必要とする法律の規定について、最高裁は
「違憲」
との初判断を示した。
4年前の2019年に最高裁は
「合憲」
としており、性別変更要件を緩和する転換である。
今後の家事審判や法改正など影響は大きく、社会不安や混乱を招かぬよう対応すべきだ。
戸籍上は男性でホルモン治療などを行い、女性として暮らす人が性別変更を求めていた。
性同一性障害特例法では複数の医師の診断を必要とし、未成年の子がいないことなど5つの要件を満たせば家事審判を経て性別を変更できる。
1、2審は生殖能力喪失の要件を理由に性別変更を認めなかった。
最高裁は精巣や卵巣をなくす手術は憲法13条が保障する
「身体への強度の侵襲を受けない自由」
を制約するなどとして違憲と判断した。
性同一性障害の場合、元の生殖機能で子が生まれる状況は極めてまれで、混乱は限定的と見た。
個人の人権をより重く考えた判断だが、社会生活を営む上で周囲の理解は欠かせない。
決定の補足意見には、生殖能力喪失に代わる要件を設けることを含め、立法府の裁量に委ねるとの言及もあった。
法改正に当たっては多くの理解を得られるよう検討を重ねてほしい。
最高裁は変更後の性別の性器に似た外観を備える要件については高裁に審理を差し戻した。
この問題は終わっていない。
LGBTなど性的少数者への理解増進法が成立したが、女性と自称する男性が女性専用スペースに入ることを正当化しかねないとの不安は拭えぬままだ。
厚生労働省が公衆浴場で
「身体的特徴」
で男女を取り扱うことを確認する通知を出したのは、この不安の表れだ。
女性らの権利を守る団体など7団体は手術要件を外せば
「社会的にも法的にも大変な秩序の混乱が起きる」
とし、合憲判断を求める要請書を出していた。
耳を傾ける必要がある。
自己申告による性自認と、医学的見地からの性同一性障害は明確に線引きし考える必要があることも改めて指摘したい。
今回の
「違憲」
判断が強調されるあまり、
「性別は自分で決められる」
といった誤った認識や行き過ぎた性差否定教育に繋げてはならない。

保守派が強いアメリカのフロリダ州等では、
「法令上の性別」
は出生時の生物学的特徴によって定まり、以後、性転換手術を受けようが受けまいが変えられないとの立場を州法で成文化した。
手術で法的な性を変更できるとすると、性別違和を感じる若年者が手術を急ぎ、後に激しく後悔する、取り返しのつかない事態を招きかねないからである。
本人がトランスジェンダーを主張し、周りがそう遇するのは自由だが、
「法令上の性別」
は変えられない、となれば手術を急ぐ理由は少なくとも法的にはなくなる。
日本のように、手術を要件とした
「特例法」
を作ると、必ず次の段階として、肉体的、経済的に負担の大きい手術を強いるのは人権侵害だとする今回のような訴訟が起こされる。
特例法を廃止し、
「法令上の性別」
変更は不可とした上で雇用差別を禁じるなどの措置を講じるのが正解ではないか。

医学・社会の変化対応 性別変更要件、手術必要の「制約」判断変える
2023/10/25 20:36
https://www.sankei.com/article/20231025-QKT7DJVHPFPIXB2FHCFJRISTLU/
性同一性障害者の性別変更を巡る手術要件について、最高裁大法廷が2023年10月25日、
「違憲」
の判断を示した。
前回の
「合憲」
判断から4年。
手術を望まない当事者にも体に強い負担を強いる
「制約」
と生殖機能が温存されることで生じる
「混乱」
を比較し、医学面や社会的な変化も考慮して変更した形だ。
■「必要性は低下」
性同一性障害特例法が定める性別変更要件のうち、手術が必要とされるのは生殖能力をなくす
「生殖不能要件」
と性器の見た目を近づける
「外観要件」
の2つ。
今回、最高裁が違憲としたのは生殖不能要件だった。
設けられた大きな理由は、変更前の性別の生殖機能により子が生まれるなどした場合、親子関係などの問題が生じ、社会に混乱を生じさせかねない−という
「配慮」
だった。
この日の家事審判の決定で大法廷は、実際に問題が生じることは極めて稀で、
「必要性は低下している」
と指摘。
医療の進展もあり生殖不能要件を課すこと自体が
「医学的に見て合理的関連性を欠くに至った」
とも言及し、要件による制約は
「必要かつ合理的なものということはできない」
とした。
性同一性障害の人のうち、戸籍上は女性で性自認が男性の人は、男性ホルモンの投与で外性器が男性器の形状になり、外観要件を満たすケースが多いとされる。
今回の最高裁決定で、こうした人が手術をせずに、性別変更ができる可能性が高まったと言える。
ただ、戸籍上男性の人は女性ホルモンを投与しても外性器が
「似た外観」
になるとまで言えるかどうかは難しく、依然手術が必要になる余地も指摘される。
■「外観要件」は差し戻しも
また決定では、家事審判の1、2審段階で判断の対象外となっていた外観要件について、15人の裁判官のうち12人が
「審理が尽くされていない」
と判断、高裁に差し戻した。
だが、3人の裁判官は外観要件についても
「違憲だ」
と踏み込み、反対意見を付けた。
三浦守裁判官(検察官出身)は
「規定がなかったとしても公衆浴場の風紀は事業者によって維持されており、混乱が生じることは極めて稀だ」
と指摘。
草野耕一裁判官(弁護士出身)は、外観要件が違憲とされる社会は
「憲法が体現する理念に照らし、合憲とされる社会より善い社会と言える」
とした。
宇賀克也裁判官(学者出身)は
「生殖能力要件と同様、過酷な二者択一を迫る規定だ」
と指摘した。
一方、岡正晶裁判官(弁護士出身)は12人の多数意見に賛同した上で、どんな法改正をするかは
「国会の裁量に委ねられている」
と補足意見を付けた。
性別変更の家事審判は争う相手方がいないため、高裁に差し戻された今回の家事審判は外観要件が違憲と判断されれば、そのまま確定する。
ただその場合、最高裁で審理されないため効果は申立人に限られる。
もし合憲とされ、申立人が特別抗告すれば最高裁が改めて憲法判断を示すことになり、結論は当事者全体に及ぶ見込みだ。

自民議連幹部「困った判決」 性別変更を巡る最高裁決定で
2023/10/25 20:28
https://www.sankei.com/article/20231025-6UTCMWTJ7JMITKHNCEUDOKGO6Y/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定について、最高裁が2023年10月25日、
「違憲」
と判断したことを巡り、自民党内から今後の影響を懸念する声が上がった。
安易な性別変更などに繋がれば、社会が混乱しかねないためだ。
「手術要件」
の堅持を訴えてきた自民有志の議員連盟などは慎重に対応を検討する構えだ。
「困った判決だ」
「戸籍そのものが壊される恐れがある」。
自民党の議員グループ
「日本の尊厳と国益を護る会」
の代表を務める青山繁晴参院議員は2023年10月25日、産経新聞の取材にこう述べ、危機感を隠さなかった。
自民有志で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
の共同代表を務める片山さつき元地方創生担当相は2023年10月25日、記者団に対し、
「他の共同代表と相談した上で今後の対応を考えたい」
と述べるにとどめた。
議連は2023年9月、斎藤健法相(当時)に対し、
「手術要件が違憲になれば、(戸籍上)男性になった後に生物学的な母であり得たりと、大きな混乱が生じる」
とする声明を提出した。
議連のヒアリングでは、母親団体の代表者が
「手術することなく戸籍を変更すると、体が男性のままの母親≠ェ生まれてしまう」
として、授乳室を元男性と共有する事態などを懸念。
性別適合手術を経て戸籍上の女性になった性同一性障害の人たちも
「手術要件」
の維持を訴えていた。
そもそも、同法は2003(平成15)年に自民議員が立法化を主導した。
党内の慎重論を抑えるため、手術要件などを盛り込んだ経緯がある。
自民若手は最高裁の決定について
「社会の理解が追い付いていない」
「女性や子供の安全を確保するための対応を考える」
と強調した。
2023年6月に施行されたLGBTなど性的少数者への理解増進法の法案作成に自民特命委員会のアドバイザーなどとして携わった一般社団法人
「LGBT理解増進会」
の繁内幸治代表理事は、産経新聞の取材に
「増進法はゆっくり、じっくりとLGBTへの理解を広げるためだ」
「国民的な議論が不十分なまま、性別という社会倫理を覆すような判決は増進法の理念に合わない」
と指摘した。

「手術は唯一の客観的基準」 手術で性別変更の女性、最高裁決定に憤り
2023/10/25 18:49
https://www.sankei.com/article/20231025-SCSXJVEAIZKYDEW5IQSMYJI6FA/
「性同一性障害特例法の規定は私たちと社会との『約束』」
「それを覆す判断は認められない」。
性別適合手術を経て女性に性別変更した当事者で
「性同一性障害特例法を守る会」
代表の美山みどりさん(61)は、生殖不能要件を
「違憲」
とした2023年10月25日の最高裁決定に憤りを露わにした。
「私たちは手術を受けることで社会に受け入れられてきた」
とする美山さんらは2023年8月以降、最高裁に生殖不能要件をはじめとした手術要件を違憲としないよう求めて署名活動を行ってきた。
性同一性障害の当事者を含め、2万筆を超える賛同が集まったという。
美山さんは多様な生き方を尊重しつつも
「手術は、客観的に性別変更の証明が可能なほぼ唯一の手段」
「それが社会の判断の根底に置かれるべきだ」
と説明。
今後、生殖不能要件が撤廃されれば
「当事者が警戒の目で見られ、差別が一層深まることも考えられる」
と懸念する。
海外でも性自認を巡って社会の分断が生じており、
「社会全体で丁寧な議論を積み重ねていくことが重要だ」
と訴えた。

手術要件の条文削除など法改正へ 性同一性障害特例法
2023/10/25 18:31
https://www.sankei.com/article/20231025-QAT2SHYDNFKFVLE7ERNFHZCFA4/
性別変更に生殖機能をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定が2023年10月25日の最高裁決定で違憲で無効とされたことで、政府は特例法の改正を目指すことになる。
平成16年に施行された特例法は、戸籍上の性別が性自認の不一致から公的手続きなどで生じる障害を取り除くのが目的。
複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で、
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか生殖機能を永続的に欠く状態
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の要件を全て満たせば、家事審判を経て性別変更できると定める。
Bは当初、単に
「子がいないこと」
とされていたが、平成20年に要件が緩和された。
@についても、民法改正による成人年齢の引き下げに伴い、2022年4月から性別変更可能な年齢が20歳から引き下げられた。
今回の最高裁決定を受けて、政府は法務省を中心に、Cの規定を条文から削除するか、文言を変更するなどして特例法の改正案をまとめ、国会に提出することが求められる。
一方、決定ではDの要件についての憲法適合性は判断されなかったが、審理が差し戻された高裁での判断や国会などの議論の行方次第では、この要件についても改正の対象になる可能性があり、幅広い検討を迫られそうだ。

戸籍上の性別変更、認められたのは20年間で1万人超
2023/10/25 18:11
https://www.sankei.com/article/20231025-YEXLYKD7KRJOZCRTDGEYATQBXQ/
戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定について、最高裁は2023年10月25日、規定を
「違憲」
と判断した。
自認する性別が出生時と異なるトランスジェンダーの人が同法に基づき戸籍上の性別を変更するケースは、年々増加している。
最高裁によると、全国の家庭裁判所などで性別変更が認められたのは特例法の施行翌年の平成17年には229人だったが、令和元年は過去最多の9480人に。
その後も年間600〜800人台で推移し、令和4年までの累計で1万1919人にのぼっている。
一方、生殖機能をなくす手術要件を巡っては、2014(平成26)年に世界保健機関(WHO)などが手術の強要は人権侵害で、自己決定や人間の尊厳の尊重に反するとして廃絶を求める共同声明を発表。
海外では要件としない国も増えている。

森屋官房副長官「関係省庁で精査し適切に対応」 性別変更を巡る最高裁決定
2023/10/25 17:21
https://www.sankei.com/article/20231025-LL3AO4NPV5JWRDST7LJM7TN5RM/
森屋宏官房副長官は2023年10月25日の記者会見で、性同一性障害の人が戸籍上の性別変更を行うのに生殖能力喪失を要件とした特例法の規定を違憲とした最高裁決定に関し、
「関係省庁で決定内容を精査の上、適切に対応をしていく」
と述べた。

生殖不能手術要件は「違憲」 性別変更規定巡り最高裁が初判断、4年前から変更
2023/10/25 15:16
https://www.sankei.com/article/20231025-PHRZXWXMHBPZTB3MDTZENUM3CE/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術が必要だとする法律の規定の合憲性が争われた家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は2023年10月25日、規定を
「違憲」
と判断した。
裁判官15人全員一致の結論。
4年前の2019年に
「合憲」
とした最高裁判断を変更。
国は規定の見直しを迫られることになる。
最高裁が法令を違憲としたのは12例目。
性同一性障害特例法は、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で、
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか生殖機能を永続的に欠く状態
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の5つの要件を全て満たせば、性別変更できると定めている。
Cを満たすには精巣や卵巣を摘出して生殖能力をなくす手術が欠かせず、Dについても外観の手術が必要となるケースが多いとされる。
家事審判の申し立て人は、戸籍上は男性だが性自認は女性の社会人。
手術は心身や経済的な負担が大きく、ホルモン治療などにより手術なしでも要件を満たしていると訴えた。
1、2審段階ではCの規定を理由に性別変更を認めず、Dについては判断していなかった。
大法廷は2023年10月25日付の決定で、Cの規定について違憲と判断。
Dについては憲法適合性を判断せず、審理を2審に差し戻した。
Cの規定を巡っては、最高裁第2小法廷が平成31年1月、手術せずに性別変更前の生殖機能で子が生まれると
「社会に混乱を生じさせかねない」
として
「現時点では合憲」
と指摘。
ただ
「社会の変化などに応じ変わりうる」
としていた。
2023年10月に入り、女性から男性への性別変更を求めた別の家事審判で静岡家裁浜松支部がCの規定を違憲とする初の司法判断を出していたが、下級審への拘束力はなく、15人の裁判官全員で審理する最高裁大法廷の判断が注目されていた。

性別変更要件 決定要旨
2023年10月26日 産経新聞
性同一性障害特例法の規定を違憲とした2023年10月25日の最高裁大法廷の決定要旨は次の通り。
【多数意見】
特例法は性別変更の要件として
「生殖腺がない、または生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること」
と規定し、該当するには原則、生殖腺除去手術を受ける必要がある。
規程は、治療としては手術を要しない性同一性障害者に対し、性自認に従った法令上の性別の取扱いを受けるという、個人の人格的利益を実現するために、手術を受けることを余儀なくさせる。
この制約は、憲法13条が保障する
「身体への侵襲を受けない自由」
の重要性に照らし、必要かつ合理的と言えない限りは許されない。
合理的かどうかは、規定の目的のために制約が必要とされる程度と、制約される自由の内容、性質、具体的な制約の態様などを衡量して判断すべきだ。
規定の目的は、性別変更審判を受けた人が変更前の性別の生殖機能により子が生まれることがあれば、親子関係の問題が生じかねないなどの配慮に基づくと解される。
しかし、規定がなかったとしても問題が生じることは極めて稀だ。
法律上の親子関係は、法令解釈、立法措置により解決を図ることができる。
加えて、特例法施行から約19年が経過し、1万人超が性別変更審判を受けた中で、性同一性障害への理解は広まりつつある。
制約の必要性は、前提となる諸事情の変化により低減している。
特例法の制定当時は、性別適合手術は段階的治療の最終段階として位置付けられていた。
生殖腺除去手術を受けたことを前提とする要件を課すことは医学的にも合理的関連性があった。
しかし、特例法制定後、段階的治療という考え方が採られなくなり、このような要件は合理的関連性を欠くに至った。
規定は、治療としては手術を要しない性同一性障害者に対し、強度な身体的侵襲である手術を受けることを甘受するか、または性自認に従った取り扱いを受けるという重要な法的利益を放棄して性別変更審判を断念するかという過酷な二者択一を迫るものになった。
生殖能力の喪失を性別変更の要件としない国が増えていることも考慮すると、制約の程度は重大だ。
以上を踏まえると、規定による制約は、現時点で必要かつ合理的ではなく、憲法13条に違反する。
これと異なる平成31年の最高裁決定は変更する。
申し立てを却下した高裁決定は破棄を免れず、高裁で判断していない特例法3条1項5号の
「性別変更後の性器に近似した外観を備えていること」(外観要件)
に関する主張について、更に審理を尽くすため、高裁に差し戻す。
【三浦守裁判官の反対意見】
外観要件に該当するには、外性器の除去や形成術、または相応のホルモン治療を受ける必要があり、同様に身体への侵襲を受けない自由を制約する。
公衆浴場など社会生活上の混乱を考慮したと考えられるが、性同一性障害者が公衆浴場などを利用して混乱が生じることは極めて稀だと考える。
外観要件による制約の必要性は相当に低い。
他方、憲法13条に反する。
申立人の性別を変更する決定をすべきだ。
【草野耕一裁判官の反対意見】
公衆浴場などで
「自己の意思に反して異性の性器を見せられて羞恥心や嫌悪感を抱くことのない利益」
が損なわれる事態を懸念する人がいることは理解できる。
ただ性同一性障害者の全人口に占める割合の低さなどを考えれば、利益が損なわれる可能性は低い。
外観要件も違憲だ。
【宇賀克也裁判官の反対意見】
外観要件も過酷な二者択一を迫り、違憲だ。
申し立てを認めるべきだ。

性別変更には手術を…は違憲か 25日に最高裁大法廷が判断
2023/10/23 16:36
https://www.sankei.com/article/20231023-H65BJQF72FN3VCD2U3QFKJUVCI/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する場合、生殖能力をなくす手術は必要か−。
こんな争点の家事審判で最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)が2023年10月25日に決定を出す。
4年前の2019(平成31)年1月に最高裁で
「合憲」
とされたが、2023年10月に入り家裁で
「違憲」
とする初の司法判断が出た。
社会情勢の変化などを踏まえ、最高裁がどう判断するか注目される。
性同一性障害特例法は、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか、生殖機能を永続的に欠く状態
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
を全て満たせば、家事審判を経て性別を変更できると定める。
Cを満たすには男性は精巣、女性なら卵巣の除去手術などが必須。
Dについても、特に男性から女性への性別変更では手術が必要な場合が多い。
今回、家事審判を申し立てたのは戸籍上は男性で性自認が女性の社会人。
手術は心身への負荷や経済的な負担が大きく、ホルモン治療で生殖機能も減退しているなどと訴えた。
1、2審はCの規定を理由に性別変更を認めず、Dについては判断を示さなかった。
Cの規定を巡っては最高裁第2小法廷が2019(平成31)年1月、手術せずに性別変更前の生殖機能で子が生まれると
「社会に混乱を生じさせかねない」
として
「現時点では合憲」
と指摘。
ただ
「社会の変化などに応じ変わり得る」
とも言及していた。
一方、女性から男性への性別変更を求めた別の家事審判で静岡家裁浜松支部が2023年10月11日付で出した決定では、2019(平成31)年の最高裁決定を踏まえ、生殖腺除去手術を受ける場合のリスクと社会への影響を検討。
▽性別変更後の出産は稀で、混乱も限られる
▽国際的に手術要件は廃止される傾向にある
▽性的少数者への理解増進法が今年施行されるなど社会情勢の変化がある
などとして規定を違憲として性別変更を認めた。
今回、最高裁がCを違憲と判断すれば、特例法の要件自体を見直す必要が生じ、手術を受けずに性別変更を望む当事者全体に影響する。
判断されていないDについて、どの程度踏み込むかもポイントとなる。

性別変更「手術要件」堅持を 女性団体、最高裁に要請
2023/10/19 22:17
https://www.sankei.com/article/20231019-LC5UOI3XKVJNVELVOVCJCBFOTQ/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する場合、性別適合手術を要件とする現行法の規定の合憲性が争われている家事審判を巡り、女性有志の市民団体
「女性の定義を守る会」
は2023年10月19日、最高裁判所に要件の堅持を求める要請書を提出した。
家事審判は2023年10月25日に最高裁大法廷が決定を出す。
2004(平成16)年施行の性同一性障害特例法は、性別変更の審判を受ける要件に
「18歳以上」
「未婚」
などに加え、
「生殖腺の機能を永続的に欠く状態にある」
と定めている。
特例法で性別を変更するには、性別適合手術を受けた場合がほとんどだ。
同会は要請書で、法的な性別変更を可能にした特例法そのものが
「女性の尊厳を著しく侵害している」
と主張。
「性別の在り方を自分で決められる権利は他者の人格を侵害する」
と訴え、家事審判について合憲判決を求めた。
同会の青谷ゆかり共同代表は産経新聞の取材に、要件緩和の流れについて懸念を示し、
「(性犯罪目的の男が制度を悪用し)性犯罪が今よりも起こりやすい環境になってしまう」
「(自らの性を自身で決める性自認で法的な性別の変更を可能とする)『ジェンダー・セルフID』の制度化に繋がりかねない」
と語った。
「手術要件」
を巡っては、2023年10月11日に静岡家裁浜松支部が、別の家事審判で
「違憲」
とする初の司法判断を出している。

性別変更の手術要件、25日に再び判断 最高裁大法廷
2023/10/18 17:44
https://www.sankei.com/article/20231018-6JUWKZPBBVM35ARNRN5EBG2MNY/
性同一性障害のある人が戸籍上の性別を変える場合、生殖能力をなくす手術が必要とする法律の規定が合憲かどうかが争われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は2023年10月18日、決定を2023年10月25日に出すと当事者側に通知した。
規定を巡っては最高裁が4年前の2019年1月に
「現時点では合憲」
とする初判断を示しており、改めて判断される。
この規定を巡っては、2023年10月に入り静岡家裁浜松支部が、別の家事審判で
「違憲」
とする初の司法判断を出し、確定。
ただ他の裁判所を拘束する効力はなく、社会情勢の変化などを踏まえて最高裁が再び出す結論に注目が集まる。
性同一性障害特例法は、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で、
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか機能を永続的に欠いている
D変更後の性別の性器に似た外見を備えている
の要件を全て満たせば、家事審判を経て性別変更できると定める。
今回、最高裁で審理されている家事審判を申し立てたのは、戸籍が男性で性自認が女性の社会人。
長年のホルモン治療で生殖能力は減退しており、手術しなくても要件を満たしていると訴えている。
最高裁第2小法廷は2019(平成31)年1月、Cの規定について、親子関係や社会の混乱への配慮に基づいており
「現時点では合憲」
としつつ
「社会の変化に伴い継続的な検討が必要」
とする判断を示していた。
今回の家事審判は最高裁の裁判官15人全員で審理する大法廷に回付され、2023年9月に当事者側の訴えを聞く弁論や、当事者が非公開で陳述する審尋が開かれていた。

性別変更時の手術要件は「違憲」 静岡家裁浜松支部が初判断、当事者の申し立て認める
2023/10/12 20:36
https://www.sankei.com/article/20231012-XBK4I5HQLRL5TB5RB4MTKFIAAE/
性同一性障害の診断を受け、戸籍上は女性で性自認が男性の鈴木げんさん(48)が生殖機能をなくす性別適合手術をしないまま、戸籍上の性別変更を求めた静岡家裁浜松支部への申し立てについて、同支部は2023年10月12日までに、性別変更に手術を求める現行法の規定は
「憲法違反で無効」
との判断を示し性別変更を認めた。
2023年10月11日付。
弁護団によると、初の司法判断。
鈴木さんは、幼少期から女性として扱われることに違和感があり、40歳で性同一性障害の診断を受けた。
2021(令和3)年10月に家裁に申し立てた。

正論
最高裁のあり方根本的見直しを 福井県立大学名誉教授・島田洋一
2023/10/9 8:00
https://www.sankei.com/article/20231009-RWMFL5NWYFM65L2RBJ2QQVDQCY/
■米最高裁人事を巡る闘争
民主国家においては、最高裁人事は最高度の政治闘争である。
米国では良くも悪くもその意識が徹底している。
議会の上下両院が通し大統領が署名して成立した法律を、連邦最高裁(定数9人)はその多数決で、即ち僅か5人の判断で無効化できる。
あるいは議会全体として合意が得られない、ないし議会は通過したが大統領が拒否権を発動して成立に至らない問題についても、国民の選挙を経ていない
「5人の法官」
が判断を下し得る。
その決定は往々にして、米国社会を根底から揺るがす。
特に保守派が
「判事席からの立法行為」
と批判する営為である。
最高裁人事が政治闘争の最激戦地と見なされるのは当然だろう。
よく
「大統領を獲るのは2権を獲ること」
と言われる。
上院の承認という関門が待つものの、最高裁に空席が生まれた時、後任を指名する権限を持つのは大統領である。
行政の頂点であるホワイトハウスの鍵を摑むことが、同時に司法の最高機関の構成を左右することに繫がる。
現在、米最高裁の勢力図は、保守派6人対左派3人だが、2016年の大統領選で民主党のヒラリー氏がトランプ氏に勝っていれば、全く逆の構図になっていただろう。
左派が好む判決が次々出されたはずである。
分断が先鋭化する米国で、大統領選がますます
「仁義なき戦い」
の様相を呈する大きな理由の1つがここにある。
■日本の最高裁はどうか
翻って日本の状況はどうか。
現行憲法は
「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である」
と規定する(第81条)。
日本の最高裁は法文上、米最高裁以上に強大な権限を有する(米国憲法は裁判所の違憲立法審査権を明文化しておらず、最高裁が判例を通じて自己付与してきた)。
ところがその極めて重大な最高裁の人事に関して日本社会は、余りに無防備であり続けている。
長官、判事合わせて15人の思想傾向はおろか経歴や名前すら知る国民はほとんどいないだろう。
上院の承認が必要な米国と違い、日本では事実上、内閣総理大臣(および側近数名)の一存で判事人事が行われる。
現在、会計検査院はじめ39機関の委員等のポジションが、衆参両院の承認を要する
「国会同意人事」
となっている。
ところが、それらより遥かに重要な最高裁人事に国会は全く関与できない。
「こんなバカな話があるか」
「憲法を改正して国会の同意人事とし、首相が指名した候補者に公開で質疑応答を行い、個々の議員の賛否を明らかにする透明性ある形に変えるべきだ」
との声が、当事者たる国会議員の間から当然上がるべきだと思うが、なぜか全く上がらない。
そのため、各種利益集団による密室談合の結果を首相が惰性で追認する不適材不適所人事が後を絶たない。
還(かえ)ってきた5人の拉致被害者を北朝鮮に送り返すよう主張した外務事務次官や、平和安全法制に反対した内閣法制局長官を
「論功行賞」
で最高裁判事に任用した例など正に言語道断だろう(詳細は拙著『腹黒い世界の常識』参照)。
その最高裁が2023年9月27日、生殖能力をなくす手術を性別変更の要件とした現行の
「性同一性障害特例法」
は差別的で違憲とする申立人の弁論を聞き、即日結審した。
かつて合憲判断を示した最高裁が改めて大法廷で審理する以上、判例を覆し、手術なしで性別変更可能とする方向で決定を下すのではないかと見られている。
■憲法改正すべきだ
ちなみにトランスジェンダー問題について米最高裁は、雇用差別は許されないとした以外は、多数を占める保守派判事が、連邦議会や各州の動きを見守る
「抑制的司法」
の姿勢を堅持しているため、何らの判断も下していない。
そうした状況下、保守派が強いフロリダ州等では、
「法令上の性別」
は出生時の生物学的特徴によって定まり、以後、性転換手術を受けようが受けまいが変えられないとの立場を州法で成文化した。
手術で法的な性を変更できるとすると、性別違和を感じる若年者が手術を急ぎ、後に激しく後悔する、取り返しのつかない事態を招きかねないからである。
本人がトランスジェンダーを主張し、周りがそう遇するのは自由だが、
「法令上の性別」
は変えられない、となれば手術を急ぐ理由は少なくとも法的にはなくなる。
日本のように、手術を要件とした
「特例法」
を作ると、必ず次の段階として、肉体的、経済的に負担の大きい手術を強いるのは人権侵害だとする今回のような訴訟が起こされる。
特例法を廃止し、
「法令上の性別」
変更は不可とした上で雇用差別を禁じるなどの措置を講じるのが正解ではないか。
最後に繰り返せば、最高裁判事は
「内閣が指名し国会が承認する」
と憲法改正すべきである。
まさか反対する国会議員はいないだろう。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/429.html#c26

[政治・選挙・NHK295] 立民・枝野氏、野党連携を再考 衆院選「3年前と考えが違う」(東京新聞 TOKYO Web) 達人が世直し
11. 秘密のアッコちゃん[420] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 14:17:52 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-15]
<■253行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
自民・小林鷹之氏「今は増税ではない」 金融所得課税強化に否定的な考え
2024/9/3 13:40
https://www.sankei.com/article/20240903-TIVYFBIWRVOP5DCEEQCTGZUROM/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬を正式に表明した小林鷹之前経済安全保障担当相(49)は3日、株式売却益などの金融所得への課税強化について、否定的な考えを示した。
「今は増税ではなく、中間層の所得をどうやって増やしていくか」
「そこに重点を置くべきだ」
と語った。
党本部で記者団の取材に応じた。
金融所得課税強化を巡っては、総裁選に出馬する石破茂元幹事長(67)が2日のBS日テレ番組で、首相に就任した際には課税強化を
「実行したい」
と述べていた。
小林氏は
「政府与党の間で新NISAをはじめ、しっかりと投資を促し、金融所得を上げていこうという流れにある」
と強調した。

小泉進次郎氏、金融所得の課税強化に反対 「議論するタイミングではない」
2024/9/3 12:59
https://www.sankei.com/article/20240903-Q5SF3J725FP2VLF3JY77R7ZYD4/
自民党総裁選に出馬する小泉進次郎元環境相は3日、株式売却益などの金融所得への課税強化について、反対の立場を表明した。
「日本経済はようやく貯蓄から投資へと歯車が動き出した」
「この流れに水を差すような金融所得課税を議論するタイミングではない」
と述べた。
東京都内で記者団の取材に答えた。

自民・石破茂氏、金融所得課税強化に意欲 「実行したい」 対応策の必要性も強調
2024/9/2 21:44
https://www.sankei.com/article/20240902-ADSYKDORVZIWXPZ23P4HZVOOG4/
自民党の石破茂元幹事長は2日のBS日テレ番組で、首相に就任した際は、株式売却益などの金融所得への課税強化について
「実行したい」
と強調した。
金融所得課税強化を巡っては、岸田文雄首相が前回2021年の総裁選で格差是正策の検討課題としたが、総裁選勝利後の株価下落などを受け先送りしていた。
首相がトーンダウンした経緯について
「金持ちが外国に逃避すると(懸念して主張を)抑えたのかもしれない」
と指摘。
課税を強化する場合には対応策も併せて検討する必要があるとの認識も示した。

自民党・石破茂氏、金融所得課税の強化「実行したい」
自民党総裁選2024
2024年9月2日 21:51 (2024年9月3日 1:02更新)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA02BF80S4A900C2000000/?msockid=03bbc426d8756d821927d643d90f6c0f
自民党の石破茂元幹事長は2日のBS日テレ番組で、首相に就任した場合の金融所得課税の強化について
「実行したい」
と述べた。
岸田文雄首相も課税強化を掲げていた経緯に触れ
「後退してしまった感がある」
「お金持ちが外に行ってしまうということで(主張を)抑えたのかもしれない」
と指摘した。
課税強化をする場合は投資が海外に移らないような対応策もあわせて検討する必要があるとも言及した。
石破氏は27日投開票の党総裁選で上位2人による決選投票に残った時の対応にも言及した。
麻生太郎副総裁に支援を求めるかどうかを問われ
「同じ自民党であり大先輩だ」
「そういう場面がくれば、そういうこともあるかもしれない」
と語った。
支持を得られるかは
「分からない」
とも話した。
株式の配当や売買にかかる金融所得課税を巡っては、首相が前回の2021年総裁選で格差是正の一環として
「見直し」
を公約に盛り込み、税率引き上げに前向きな発言をしていた。
首相が総裁選で勝った後に株価が下落したのはこれが一因だとの指摘が相次ぎ、首相も
「当面は触ることは考えていない」
と軌道修正した。
金融所得課税は一律20%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税を除く)で、累進制でないため高所得者の恩恵が大きい。
首相は年間所得が1億円を超えると所得税の負担率が下がる
「1億円の壁」
を問題視し、金融所得課税の見直しを主張していた。

投資家の皆さ〜ん、投資資金を引き揚げましょう。
投資してる時点でリスクを背負っているのに、投資を頑張った結果、保険料負担が増えるなんて、ホントやってられない。

金融所得で保険料増検討 自民PT 医療介護、不公平見直し
2024/4/25 22:11
https://www.sankei.com/article/20240425-E3VYLHW56RNDHAKQSGE6ZMMLBE/
自民党は、所得に応じて徴収される医療や介護の保険料の算定に、株式配当などの金融所得を反映する仕組みの徹底に向けた議論を始めた。
2024年4月25日、プロジェクトチーム(PT)の初会合を開いた。
現在は確定申告をした人のみ保険料に反映され、不公平との指摘があった。
見直しによって未申告だった人の保険料が増える可能性がある。
算定の事務を担う自治体の負担が増えるなど課題も多く、令和10年度までに可否の検討を進める。
高齢化によって膨らむ医療や介護の費用を賄うため、金融所得を踏まえて保険料負担を増やし、社会保障制度の持続性を高める狙い。
政府が令和5年末に決定した社会保障の改革工程表にも検討方針が明記された。
初会合では厚生労働省が改善案を提示。
金融機関が国税庁に提出する金融所得の情報を活用する。

金融所得に保険料増を検討:なんのための新NISAだったの?
アゴラ編集部
2024.04.26 10:00
https://agora-web.jp/archives/240425204647.html
政府は、医療や介護の保険料算定に関して、株式配当など金融所得を反映する仕組みの徹底に向けた議論を始めました。
社会保障制度の持続性向上を目指す一環とのことで、2028年までに検討を進めます。
この
「検討」
に対し非難する声が高まっています。

将来に備えるための金融所得から更に保険料を取るのはどういう了見なのでしょうか。
ただでさえ少なくなっている現役世代から搾り取ろうとしています。
「貯蓄から投資へ」
という言葉を信じた人たちはどう思っているのでしょうか。
激増する医療費に備えて政府は給料以外にもその網を広げてきました。
将来にちゃんと備えた人から保険料を取るということになります。
なぜ保険組合は激増する後期高齢者支援金に対して反対はできないのでしょうか?
※後期高齢者医療制度の財源は、本人の医療費自己負担(1割)の他は公費、健康保険組合等の支援金、被保険者の保険料で賄われています。
iDecoは所得控除がありますがNISAには所得控除はありません。
この金融所得から更に保険料を取られるのに納得いかない人も多いのではないでしょうか。
(将来的に保険料が取られるのはiDecoもNISAも関係ないでしょうが・・・)
ここのところ日経平均が大きく下落して新NISAを始めたことを後悔する人が増えているそうです。
そんなもんなんでしょうか?
悲しいことですが我が国は10年先のことも考えられない国家になってしまったのかもしれません。

これが話題になっているが筋が悪い。「不公平」は75歳以上だけ医療費を9割引していることなので、それを是正するのが先だ。
https://twitter.com/ikedanob/status/1783530722361565547?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783530722361565547%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

たくさん病院に行きがちな75歳以上の高齢者が、医療費9割引の1割負担(現役世代は3割)のままな方がよっぽど「不公平」だろが!!!!
政権交代させるぞ!この株なしメガネ!!
https://twitter.com/tabbata/status/1783608549500956870?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783608549500956870%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

岸田「みなさん投資してくださーい!」
 ↓
日本人、だいたい投資する。
 ↓
岸田「はい、ひっかかった!」
岸田「お前ら金融所得税払えよ」
岸田「社会保険料も倍増な!」new!
岸田「投資で損した?知るか自己責任な」
https://twitter.com/keiseisuzuki/status/1783494306034225498?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783494306034225498%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

社会保険料は実質的に給与税ですが、給与以外の所得にも算定基準を広げるのは無茶すぎます。
給与から社会保険料と所得税をはらってえたお金を投資して、増えたらまた老人医療費払えですか?そこになんの関連性があるのでしょうか。何回絞りとるつもりですか?無茶苦茶です
https://twitter.com/satobtc/status/1783494275327766764?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783494275327766764%7Ctwgr%5E902a4d160709bc732cd7a52ee63b4ac64c54386c%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

金融所得で社会保険料を決めるという岸田文雄政権。大学生の頃から汗水たらしてバイトして貯めたお金を日経平均とドル円に注ぎ込み、やっと安定した資産から金を取るという。何故か。移民とその家族の社会保障費が大規模に増額するからです!老人ホームを移民キャンプにした国々を私はみた!
https://twitter.com/HashimotoKotoe/status/1783490203120013619?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783490203120013619%7Ctwgr%5E35e2f056dafb048512f163ca432cbbe4863780d2%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

いや健保組合の保険料収入が増えても、その5割が老人医療への支援金に取られるので同じこと。
このまま老人医療費が増えると、ほとんどの組合の保険料が10%を超え、協会けんぽより高くなる。
つまり組合を解散して協会けんぽに入ったほうがいい。文字通り健保組合の存亡の危機。
https://twitter.com/ikedanob/status/1783628136216707421?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783628136216707421%7Ctwgr%5E35e2f056dafb048512f163ca432cbbe4863780d2%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

バカじゃねえのマーケット潰しににきてんのか…金融所得で保険料増 自民検討
https://twitter.com/nekokumicho/status/1783510326597886442?ref_src=twsrc%5Etfw%7Ctwcamp%5Etweetembed%7Ctwterm%5E1783510326597886442%7Ctwgr%5E35e2f056dafb048512f163ca432cbbe4863780d2%7Ctwcon%5Es1_&ref_url=https%3A%2F%2Fagora-web.jp%2Farchives%2F240425204647.html

「卑怯」「実質NISA税」自民党、金融所得で保険料負担増検討に批判続出…政府の“裏”予言していた「ママタレ美女」の名前
2024/4/26(金) 17:14配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/99ed09807e14ca03ae09a5e7d116c04fda6c1bdf
2024年4月25日、自民党は、医療・介護保険の保険料の算定に、金融所得を反映する仕組みの徹底に向けた議論を始めた。
自民党の
「医療・介護保険における金融所得の勘案に関するプロジェクトチーム(PT)」(座長・加藤勝信前厚生労働相)
の初会合で、厚生労働省が検討案を示したという。
現在、医療・介護保険に加入している場合、金融所得の一部について保険料に反映されるのは、確定申告した場合のみ。
確定申告をせずに源泉徴収を選んだ場合には、保険料の徴収対象にはならず、同じ所得でも保険料に差が生じている。
そこで、厚労省は、課税の手続きで確定申告の有無を選べる所得について、社会保険料の徴収に反映させるようにする案を提示したという。
高齢化によって膨らむ医療や介護の費用を賄うため、金融所得を踏まえて保険料負担を増やし、社会保障制度の持続性を高める狙いだ。
2023年12月に閣議決定した
「社会保障の改革工程」
では、2028年度までに、こうした保険料の差の是正を検討するとしている。
自民党が金融所得を踏まえ、保険料負担を増やす検討を始めたことが報じられると、SNSでは、批判的な声が殺到した。
《そもそも「年金が2000万円足りなくなったから国民の皆さんは株で稼いで自力で何とかしてください」という話だったのでは》
《投資してる時点でリスクを背負っているのに、投資を頑張った結果保険料負担が増えるなんて、、本当にこの国終わるぞ》
《馬鹿すぎる。アクセルを踏みながらブレーキを踏むスタイル。やっぱり増税メガネ…》
2021年、岸田文雄首相は自民党総裁選で
「金融所得課税の見直し」
を公約に掲げたものの、党総裁に選出されて以降、日経平均株価が2000円超も下落。
「岸田ショック」
と呼ばれ、金融所得課税の見直しの撤回に追い込まれた。
2022年11月に、岸田首相が掲げる
「新しい資本主義」
の具体策となる
「資産所得倍増プラン」
を正式決定。
その結果、2024年1月から始まったのが、非課税期間の無期限化や非課税上限額の拡大など、投資しやすくなった少額投資非課税制度の
「新NISA」
だ。
「新NISA」
が始まったばかりなのに、金融所得を踏まえた保険料の負担増案が出てきたことに、SNSでは、戦々恐々とする声が上がっている。
《『貯蓄』から『投資』へと促し、金融所得から金を巻き上げるのは卑怯な気がしてしまいます。結局、NISAからは税金は取らないけど、社会保険料は取るで合ってる 岸田嘘つき 新NISA罠やん》
《これこそNISA税、iDeCo税です!》
《さんざんNISAを推してたら実質NISA税が始まり、もはや草を通り越して草原》
2024年1月6日、タレントの小倉優子は『〜ニュースを知ればボロ儲け!?〜がっぽりNews!2024』(ABCテレビ)に出演した際、
「新NISA」
について、こう語っていた。
「手を出していないです。国が推してるじゃないですか。国が推してるものに、いいものがあるのかなって。何が裏があるんじゃないか」
「放ったらかしにしてても(大丈夫)とか、夢だとか、そんな甘い話は世の中にない。永久っていう言葉も信じていません」
SNSでは、金融所得を踏まえた保険料の負担増案が出てきたことに、小倉の言うことが《正しかった》という声まで上がっている
《金融所得で社会保険料増を検討って… 小倉優子をバカにしてたやつはあやまれ》
《小倉優子の「NISAは国が推してるから裏がある」といった考えが正解だったのでは? 日本政府、岸田さん、この増税はおかしいよ》
《株価大幅下落、損切り民続出そして金融所得で保険料増を検討してる岸田首相。。。。ゆうこりんが正しかった............》
岸田首相は結局、
「金融所得課税の見直し」
案を捨てていなかったということか。
このままでは
「第2の岸田ショック」
が起きかねない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/424.html#c11

[政治・選挙・NHK295] 暦に刻むべき「日本敗戦の日」(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
18. 秘密のアッコちゃん[421] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 14:31:29 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-14]
<■164行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
女川原発2号機、燃料装塡へ 11月再稼働、12月営業運転に向け準備本格化
2024/9/3 13:11
https://www.sankei.com/article/20240903-PBIJN7XJ5VLHTFM7QC4UWC3MNA/
東北電力は3日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の原子炉に核燃料を装塡する作業を同日午後始めると発表した。
11月頃の再稼働を予定している。
平成23年の東日本大震災で被災し、東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)として初となる再稼働に向けた準備が本格化する。
東北電によると、作業は原子炉建屋最上階に設置された燃料交換機を使い、使用済み燃料プールに保管している燃料560体を原子炉圧力容器に入れる。
作業は1週間程度を予定している。
燃料装塡後、原子炉内で燃料が適切に配置されているかどうかを水中カメラで確認する検査などを実施。
計画によると、営業運転は12月頃に開始する。
女川原発は東日本大震災で被災し、定期検査中だった2号機を含め全3基が停止した。

<主張>柏崎刈羽原発 政府主導で再稼働進めよ
社説
2024/9/2 5:00
https://www.sankei.com/article/20240902-ZOZDXS5QBRIYTBMWFVGMOTPXJE/
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を後押しするため、政府が原子力関係閣僚会議を開催する。
岸田文雄首相が脱炭素社会に向けた具体策を議論する
「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」
で表明した。
柏崎刈羽原発では、再稼働について新潟県の同意を得る道筋が見えていない。
岸田首相はGX会議で
「地元からの要望を踏まえ、事業者と政府が一体となって対応していかなければならない」
と述べた。
政府はこれまでも、新潟県が要望していた避難路の整備について費用の全額を国が負担する方針を伝えるなど再稼働を後押ししてきた。
更に政府が前面に出て再稼働を進める姿勢を示したことは評価できる。
東電と共に地元の要望を汲み上げ、再稼働を実現してほしい。
再稼働が進む西日本に対し、東日本では再稼働した原発はない。
東北電力女川原発2号機(宮城県)が11月頃の再稼働を予定しているが、電力の多くを東京湾や太平洋沿岸に集中する火力発電所に依存する。
だが、将来の発生が懸念される首都直下地震が起きれば、東日本の電力供給体制は多大な打撃を受ける。
南海トラフ巨大地震の影響も危惧される。
日本海側に立地する柏崎刈羽原発の再稼働は、こうした災害リスクを軽減するためにも重要だ。
東電は核物質防護を巡る失態が続き、令和3年4月に原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令となる是正措置命令を受けた。
柏崎刈羽原発では所員や協力企業のコミュニケーションの円滑化などの改善策を進めたことで、是正措置命令は2023年末に解除された。
これにより原発事業者としての適格性も認められたことになる。
新潟県の花角英世知事は再稼働の賛否を明らかにしていないが、エネルギー安全保障も考慮した総合的な判断を求めたい。
東電は地元の不安払拭に向け、引き続き緊張感をもって再稼働の準備を進めてほしい。
政府の
「GX基本方針」
では
「最大限活用する」
電源として原子力を掲げている。
資源に乏しい日本にとって、大量の電力を安定的に供給できる原発は欠かせない電源だ。
次期政権は今回の関係閣僚会議で協議した対応策を着実に実行し、再稼働を主導してもらいたい。

新潟・柏崎市の桜井市長、3選出馬を表明 柏崎刈羽原発の再稼働と再エネを両立
2024/8/31 13:09
https://www.sankei.com/article/20240831-A2TGUQAEYRL5LFYZXVYYX7PE5U/
任期満了に伴う新潟県柏崎市長選(11月10日告示、17日投開票)に、同市の桜井雅浩市長(62)は31日、3選を目指して無所属で立候補すると表明した。同市などに立地する東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を条件付きで容認する桜井氏が出馬表明したことで、再稼働反対派の動向が注目される。
桜井氏はこの日、市内で開かれた自身の後援会の会合に出席。
その中で3期目に挑戦することを明かし、
「原発と再生可能エネルギーを両立させ、国内の他の自治体に先駆けて市内にある製造業のカーボンニュートラル(脱炭素)を実現したい」
と語った。
また、原発と並ぶ大きな課題として経営危機に直面する市内の医療機関の維持を挙げ、
「市民が安心して医療サービスを受けられるよう守っていきたい」
と述べた。
桜井氏は、高校教諭をへて、平成3年から柏崎市議を4期14年務めた。
同原発の再稼働問題が争点になった28年の市長選で、新人同士の一騎打ちを制して初当選した。

新潟・花角英世知事、避難路整備などの要望進展に期待 柏崎原発の閣僚会議開催で
2024/8/29 12:20
https://www.sankei.com/article/20240829-ZCXVKUCVNVMTLK7PLKBCBCZ6R4/
新潟県の花角英世知事は29日の定例記者会見で、政府が東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を後押しするため、原子力関係閣僚会議を来週開くことについて、避難路整備などを求めた県の要望が前進することに期待感を示した。
「政府一体となって(要望を)真剣に受け止め、対応を検討していくという姿勢だ」
「前に進めばいい」
と述べた。
政府は会議のメンバーを拡大し、避難路整備や地域振興策などを協議する見通し。
花角氏は政府に、原発から半径30キロ圏外に向かう6方向の道路整備を国の負担で行うことなどを求めている。
「地域の不安払拭や避難の安全を確保するため、どこまで踏み込んで対応を考えるのか」
「それを県民がどう受け止めるのか見極めたい」
とし、
「要望の中には簡単にできるものとそうでないものがある」
「関係省庁で検討してもらいたい」
とした。
再稼働を巡っては地元同意が焦点となっているが、花角氏は態度を明らかにしていない。

柏崎刈羽原発の再稼働巡り県民投票を 新潟の住民ら署名活動へ 秋にも開始
2024/8/27 16:56
https://www.sankei.com/article/20240827-62P2RTZNUNMHJCWCOWKQRPA26I/
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発を巡り、同県の住民らが再稼働の是非を問う県民投票の実施を目指し、秋にも署名活動を始める調整に入った。
地方自治法に基づき、県民投票条例の制定を花角英世知事へ求める直接請求に必要な署名を集める方針。
複数の関係者が27日、明らかにした。
同原発7号機は4月、核燃料を装塡。
6月には全ての設備検査を終えた。
再稼働への地元同意を得たい国や東電に対し、花角氏は態度を明らかにしていない。
関係者は取材に
「県民投票を通じ、花角氏は県民の意思を確認すべきだ」
と語った。
地方自治法の規定に従えば、県内有権者数の50分の1以上の署名を集めると、条例制定を知事に直接請求できる。
新潟県選挙管理委員会によると、6月初旬時点で必要な署名数は県民約3万6550人分。

柏崎刈羽原発再稼働へ来週に閣僚会議開催 岸田首相が表明「地元理解得る」と強調
2024/8/27 16:11
https://www.sankei.com/article/20240827-VIFBCFNJNBMANNFCGZ7JDDU2EU/
岸田文雄首相は27日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を後押しするため、原子力関係閣僚会議を来週開くと表明した。
再稼働に必要な地元同意が焦点となっており
「地元の理解を得て再稼働を果たすためには、事業者と政府が一体となって対応していかなければならない」
と強調。
閣僚会議のメンバーを拡大する方針も明らかにした。
首相官邸で開催した脱炭素社会に向けた具体策を議論する
「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」
で述べた。
原子力関係閣僚会議は2023年4月以来となる。
現在は官房長官や経済産業相、環境相らで構成していることを念頭に
「再稼働に関する全ての閣僚が出席する形で対応策の具体化に向けて確認と指示を行う」
と語った。
事故時の避難道路の整備や地域振興策などを協議する見通しだ。
柏崎刈羽原発7号機は既に核燃料を装塡し、2024年6月には設備検査を全て終えた。
新潟県の花角英世知事は再稼働への態度を明らかにしていない。

東電の小早川社長、柏崎刈羽原発の廃炉計画を地元に表明 「2基再稼働後、2年以内」
2024/8/22 12:38
https://www.sankei.com/article/20240822-7GIIEGJEVNPRNAPZ73ARPH2YR4/
東京電力の小早川智明社長は22日、柏崎刈羽原発が立地する新潟県柏崎市で桜井雅浩市長と面会し、市長が同原発6、7号機の再稼働の条件として東電に求めていた
「1〜5号機の廃炉計画の明確化」
について、
「再稼働後、2年以内に廃炉を含む最適な電源構成の道筋を付ける」
と回答した。
これに対し、桜井市長は
「廃炉を含む最適な電源構成の道筋とは、廃炉計画の策定と同じ」
と指摘。
東電の回答を評価し、
「(東電から)再稼働への同意の要請が来たら、『分かりました(同意する)』と言える環境が整った」
と語った。
桜井市長は平成29年、同原発6、7号機を再稼働させる条件として、1〜5号機のうち1基以上の廃炉計画を作成するよう東電に要請。
東電は令和元年、
「再稼働後、5年以内に1〜5号機のうち1基以上について廃炉も想定したステップを踏む」
と回答した。
これに対し、桜井市長は、廃炉をより明確にした計画を求めていた。
また、桜井市長はこの日東電に対し、
「県内自治体による再生可能エネルギー事業に(資金的に)協力する基金を創設してほしい」
と要望した。

新潟・花角英世知事、「地元への経済的利益還元は再稼働議論の材料」柏崎刈羽原発問題で
2024/7/24 16:08
https://www.sankei.com/article/20240724-TOY4ITAQ6JLXFLQTZGMOELHTJQ/
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働問題に絡み、同県の花角英世知事は2024年7月24日の定例記者会見で、
「電源が立地する地元に経済的利益があるかどうかは再稼働議論の材料になる」
と述べ、電源立地交付金の対象地域の拡充や交付水準の見直しが必要との考えを改めて示した。
同原発で作られた電力は首都圏などに送られ、大都市の経済を支えている。
一方で、原子力災害時の避難への不安などは原発周辺の自治体が抱えることになり、知事は
「電力消費地が得る経済的利益は少なくとも新潟県に還元されるべきだ」
とした。
こうした思いは県民にもあるとして、
「地元に経済的利益があるかどうかは再稼働の(是非を判断する)議論の材料になる」
との考えを示した。
県は国に対し、原子力災害時に対応を求められる避難準備区域(原発から半径5〜30km圏)を電源立地交付金の対象に加えるなど制度の見直しを求めている。
2024年7月22日には、自民党新潟県連が斎藤健経済産業相と面会し、同原発の再稼働で県が企業誘致など経済的恩恵を受けられる取り組みの実施を求めた。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/420.html#c18

[原発・フッ素54] 「EVシフトは綺麗事ばかり」電気自動車先進国の「悲惨な現状」とは (MOBY)  魑魅魍魎男
75. 秘密のアッコちゃん[422] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 16:25:03 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-13]
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東北電力 女川原発2号機“原子炉に核燃料入れる作業始める”
2024年9月3日 16時01分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240903/k10014570581000.html
宮城県にある女川原子力発電所2号機の再稼働に向けて東北電力は3日、原子炉に核燃料を入れる作業を始めると発表しました。
事故が起きた東京電力・福島第一原発と同じ型の原子炉で、再稼働すれば、東日本大震災のあと初めてとなります。
女川原発2号機は4年前、再稼働の前提となる原子力規制委員会の審査に合格し宮城県の村井知事や原発が立地する女川町と石巻市による同意も示されています。
8月には地震や津波などで核燃料が冷やせなくなる事態に備えて、原子炉に冷却水を送るためのポンプの設置手順を確認する訓練なども終え、東北電力は3日、原子炉に核燃料を入れる作業を始めると発表しました。
東北電力によりますと、原子炉に入れる核燃料は560体で、燃料プールに保管されている核燃料を1体ずつつり上げて原子炉に入れ、およそ1週間で終える予定だということです。
その後、2号機では、核燃料が入った状態で非常時に原子炉を緊急停止させる設備の検査などが行われ、問題がなければ2024年11月頃の再稼働を目指すとしています。
女川原発2号機は、核燃料が溶け落ちる
「メルトダウン」
が起きた東京電力・福島第一原発と同じ、
BWR=「沸騰水型」
と呼ばれる型の原子炉で、再稼働すれば、東日本大震災のあと初めてとなります。

女川原発2号機、燃料装塡へ 11月再稼働、12月営業運転に向け準備本格化
2024/9/3 13:11
https://www.sankei.com/article/20240903-PBIJN7XJ5VLHTFM7QC4UWC3MNA/
東北電力は3日、女川原発(宮城県女川町、石巻市)2号機の原子炉に核燃料を装塡する作業を同日午後始めると発表した。
11月頃の再稼働を予定している。
平成23年の東日本大震災で被災し、東京電力福島第1原発と同じ沸騰水型軽水炉(BWR)として初となる再稼働に向けた準備が本格化する。
東北電によると、作業は原子炉建屋最上階に設置された燃料交換機を使い、使用済み燃料プールに保管している燃料560体を原子炉圧力容器に入れる。
作業は1週間程度を予定している。
燃料装塡後、原子炉内で燃料が適切に配置されているかどうかを水中カメラで確認する検査などを実施。
計画によると、営業運転は12月頃に開始する。
女川原発は東日本大震災で被災し、定期検査中だった2号機を含め全3基が停止した。

<主張>柏崎刈羽原発 政府主導で再稼働進めよ
社説
2024/9/2 5:00
https://www.sankei.com/article/20240902-ZOZDXS5QBRIYTBMWFVGMOTPXJE/
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を後押しするため、政府が原子力関係閣僚会議を開催する。
岸田文雄首相が脱炭素社会に向けた具体策を議論する
「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」
で表明した。
柏崎刈羽原発では、再稼働について新潟県の同意を得る道筋が見えていない。
岸田首相はGX会議で
「地元からの要望を踏まえ、事業者と政府が一体となって対応していかなければならない」
と述べた。
政府はこれまでも、新潟県が要望していた避難路の整備について費用の全額を国が負担する方針を伝えるなど再稼働を後押ししてきた。
更に政府が前面に出て再稼働を進める姿勢を示したことは評価できる。
東電と共に地元の要望を汲み上げ、再稼働を実現してほしい。
再稼働が進む西日本に対し、東日本では再稼働した原発はない。
東北電力女川原発2号機(宮城県)が11月頃の再稼働を予定しているが、電力の多くを東京湾や太平洋沿岸に集中する火力発電所に依存する。
だが、将来の発生が懸念される首都直下地震が起きれば、東日本の電力供給体制は多大な打撃を受ける。
南海トラフ巨大地震の影響も危惧される。
日本海側に立地する柏崎刈羽原発の再稼働は、こうした災害リスクを軽減するためにも重要だ。
東電は核物質防護を巡る失態が続き、令和3年4月に原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令となる是正措置命令を受けた。
柏崎刈羽原発では所員や協力企業のコミュニケーションの円滑化などの改善策を進めたことで、是正措置命令は2023年末に解除された。
これにより原発事業者としての適格性も認められたことになる。
新潟県の花角英世知事は再稼働の賛否を明らかにしていないが、エネルギー安全保障も考慮した総合的な判断を求めたい。
東電は地元の不安払拭に向け、引き続き緊張感をもって再稼働の準備を進めてほしい。
政府の
「GX基本方針」
では
「最大限活用する」
電源として原子力を掲げている。
資源に乏しい日本にとって、大量の電力を安定的に供給できる原発は欠かせない電源だ。
次期政権は今回の関係閣僚会議で協議した対応策を着実に実行し、再稼働を主導してもらいたい。

新潟・柏崎市の桜井市長、3選出馬を表明 柏崎刈羽原発の再稼働と再エネを両立
2024/8/31 13:09
https://www.sankei.com/article/20240831-A2TGUQAEYRL5LFYZXVYYX7PE5U/
任期満了に伴う新潟県柏崎市長選(11月10日告示、17日投開票)に、同市の桜井雅浩市長(62)は31日、3選を目指して無所属で立候補すると表明した。同市などに立地する東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を条件付きで容認する桜井氏が出馬表明したことで、再稼働反対派の動向が注目される。
桜井氏はこの日、市内で開かれた自身の後援会の会合に出席。
その中で3期目に挑戦することを明かし、
「原発と再生可能エネルギーを両立させ、国内の他の自治体に先駆けて市内にある製造業のカーボンニュートラル(脱炭素)を実現したい」
と語った。
また、原発と並ぶ大きな課題として経営危機に直面する市内の医療機関の維持を挙げ、
「市民が安心して医療サービスを受けられるよう守っていきたい」
と述べた。
桜井氏は、高校教諭をへて、平成3年から柏崎市議を4期14年務めた。
同原発の再稼働問題が争点になった28年の市長選で、新人同士の一騎打ちを制して初当選した。

新潟・花角英世知事、避難路整備などの要望進展に期待 柏崎原発の閣僚会議開催で
2024/8/29 12:20
https://www.sankei.com/article/20240829-ZCXVKUCVNVMTLK7PLKBCBCZ6R4/
新潟県の花角英世知事は29日の定例記者会見で、政府が東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を後押しするため、原子力関係閣僚会議を来週開くことについて、避難路整備などを求めた県の要望が前進することに期待感を示した。
「政府一体となって(要望を)真剣に受け止め、対応を検討していくという姿勢だ」
「前に進めばいい」
と述べた。
政府は会議のメンバーを拡大し、避難路整備や地域振興策などを協議する見通し。
花角氏は政府に、原発から半径30キロ圏外に向かう6方向の道路整備を国の負担で行うことなどを求めている。
「地域の不安払拭や避難の安全を確保するため、どこまで踏み込んで対応を考えるのか」
「それを県民がどう受け止めるのか見極めたい」
とし、
「要望の中には簡単にできるものとそうでないものがある」
「関係省庁で検討してもらいたい」
とした。
再稼働を巡っては地元同意が焦点となっているが、花角氏は態度を明らかにしていない。

柏崎刈羽原発の再稼働巡り県民投票を 新潟の住民ら署名活動へ 秋にも開始
2024/8/27 16:56
https://www.sankei.com/article/20240827-62P2RTZNUNMHJCWCOWKQRPA26I/
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発を巡り、同県の住民らが再稼働の是非を問う県民投票の実施を目指し、秋にも署名活動を始める調整に入った。
地方自治法に基づき、県民投票条例の制定を花角英世知事へ求める直接請求に必要な署名を集める方針。
複数の関係者が27日、明らかにした。
同原発7号機は4月、核燃料を装塡。
6月には全ての設備検査を終えた。
再稼働への地元同意を得たい国や東電に対し、花角氏は態度を明らかにしていない。
関係者は取材に
「県民投票を通じ、花角氏は県民の意思を確認すべきだ」
と語った。
地方自治法の規定に従えば、県内有権者数の50分の1以上の署名を集めると、条例制定を知事に直接請求できる。
新潟県選挙管理委員会によると、6月初旬時点で必要な署名数は県民約3万6550人分。

柏崎刈羽原発再稼働へ来週に閣僚会議開催 岸田首相が表明「地元理解得る」と強調
2024/8/27 16:11
https://www.sankei.com/article/20240827-VIFBCFNJNBMANNFCGZ7JDDU2EU/
岸田文雄首相は27日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を後押しするため、原子力関係閣僚会議を来週開くと表明した。
再稼働に必要な地元同意が焦点となっており
「地元の理解を得て再稼働を果たすためには、事業者と政府が一体となって対応していかなければならない」
と強調。
閣僚会議のメンバーを拡大する方針も明らかにした。
首相官邸で開催した脱炭素社会に向けた具体策を議論する
「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」
で述べた。
原子力関係閣僚会議は2023年4月以来となる。
現在は官房長官や経済産業相、環境相らで構成していることを念頭に
「再稼働に関する全ての閣僚が出席する形で対応策の具体化に向けて確認と指示を行う」
と語った。
事故時の避難道路の整備や地域振興策などを協議する見通しだ。
柏崎刈羽原発7号機は既に核燃料を装塡し、2024年6月には設備検査を全て終えた。
新潟県の花角英世知事は再稼働への態度を明らかにしていない。

東電の小早川社長、柏崎刈羽原発の廃炉計画を地元に表明 「2基再稼働後、2年以内」
2024/8/22 12:38
https://www.sankei.com/article/20240822-7GIIEGJEVNPRNAPZ73ARPH2YR4/
東京電力の小早川智明社長は22日、柏崎刈羽原発が立地する新潟県柏崎市で桜井雅浩市長と面会し、市長が同原発6、7号機の再稼働の条件として東電に求めていた
「1〜5号機の廃炉計画の明確化」
について、
「再稼働後、2年以内に廃炉を含む最適な電源構成の道筋を付ける」
と回答した。
これに対し、桜井市長は
「廃炉を含む最適な電源構成の道筋とは、廃炉計画の策定と同じ」
と指摘。
東電の回答を評価し、
「(東電から)再稼働への同意の要請が来たら、『分かりました(同意する)』と言える環境が整った」
と語った。
桜井市長は平成29年、同原発6、7号機を再稼働させる条件として、1〜5号機のうち1基以上の廃炉計画を作成するよう東電に要請。
東電は令和元年、
「再稼働後、5年以内に1〜5号機のうち1基以上について廃炉も想定したステップを踏む」
と回答した。
これに対し、桜井市長は、廃炉をより明確にした計画を求めていた。
また、桜井市長はこの日東電に対し、
「県内自治体による再生可能エネルギー事業に(資金的に)協力する基金を創設してほしい」
と要望した。

新潟・花角英世知事、「地元への経済的利益還元は再稼働議論の材料」柏崎刈羽原発問題で
2024/7/24 16:08
https://www.sankei.com/article/20240724-TOY4ITAQ6JLXFLQTZGMOELHTJQ/
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働問題に絡み、同県の花角英世知事は2024年7月24日の定例記者会見で、
「電源が立地する地元に経済的利益があるかどうかは再稼働議論の材料になる」
と述べ、電源立地交付金の対象地域の拡充や交付水準の見直しが必要との考えを改めて示した。
同原発で作られた電力は首都圏などに送られ、大都市の経済を支えている。
一方で、原子力災害時の避難への不安などは原発周辺の自治体が抱えることになり、知事は
「電力消費地が得る経済的利益は少なくとも新潟県に還元されるべきだ」
とした。
こうした思いは県民にもあるとして、
「地元に経済的利益があるかどうかは再稼働の(是非を判断する)議論の材料になる」
との考えを示した。
県は国に対し、原子力災害時に対応を求められる避難準備区域(原発から半径5〜30km圏)を電源立地交付金の対象に加えるなど制度の見直しを求めている。
2024年7月22日には、自民党新潟県連が斎藤健経済産業相と面会し、同原発の再稼働で県が企業誘致など経済的恩恵を受けられる取り組みの実施を求めた。

http://www.asyura2.com/22/genpatu54/msg/125.html#c75

[政治・選挙・NHK220] 北工作会員リストにNHK職員の塚本壮一や官僚ら日本人名多数!ハッカー集団アノニマスが公開(一部動画PDF追加) お天道様はお見通し
15. 秘密のアッコちゃん[423] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 19:08:13 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-12]
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公衆浴場の利用は身体的特徴で男女区別を 自民「女性守る議連」が法案まとめる
2024/9/3 18:06
https://www.sankei.com/article/20240903-X4VKI6C3ZVMTBBJ2KTCMS2GG74/
自民党の保守系議員らで作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
は、公衆浴場の利用について、男女を身体的特徴で区別すると定めた法案をまとめた。
関係者が3日明らかにした。
4日の議連会合に諮る。
党総裁選の候補に配布し、論点としたい考えだ。
2023年6月のLGBTなど性的少数者への理解増進法成立を受け、悪意を持って女性を自認していると称し女性用トイレや公衆浴場を使うケースが出かねないとの懸念が背景にある。
ただ政府は既に同趣旨の通知を自治体に出しており、法制化の必要性に疑問の声も上がりそうだ。
法案は、性的被害の多くが弱い立場の女性に生じているとして、男女別で利用が区分される施設に関し
「女性が安心して利用できる環境の確保」
が必要だと説明。
公衆浴場や旅館、ホテルの共同浴室は
「男女は、身体的な特徴により区別されるものとする」
と定めた。

自民・松山政司参院幹事長「より良い結論得るよう努力」 性別変更で「外観要件」違憲疑い
2024/7/10 18:03
https://www.sankei.com/article/20240710-KMM7VCCE5VKW3FUXOGGS4YQSWM/
自民党の松山政司参院幹事長は10日、戸籍上の性別変更に当たり性同一性障害特例法の外観要件を憲法違反の疑いがあるとした広島高裁決定を受け、法改正に関し
「より良い結論が得られるよう真摯に努力していきたい」
と述べた。
福岡市で記者団の取材に応じた。
保守系議員からは、要件削除に慎重な意見が出た。
保守系有志で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
のメンバーである柴山昌彦政調会長代理は取材に
「外観要件は違憲の疑いが濃いと言っているだけなので、立法府を拘束するものではない」
と指摘。
「生殖能力要件や外観要件を削除という乱暴な議論はすべきではない」
と慎重な対応を求めた。
公明党の谷合正明参院幹事長は取材に、生殖能力要件を違憲とした2023年10月の最高裁判決を踏まえ
「今回の判断は想定されたことだ」
と受け止めた。
秋の臨時国会での法改正に向けて
「自民に更に促していく」
と語った。

女性スペースの利用は「身体的特徴で判断」 自民議連、女性の安全・安心確保法整備へ
2024/6/14 10:39
https://www.sankei.com/article/20240614-S3OEC6PK5BFE3GI7WIDMLRHU3I/
自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)
が、公衆浴場や旅館・ホテルの共同浴室など女性スペースを利用する際は男女の取り扱いを
「心の性」
ではなく
「身体的な特徴」
で区別する議員立法の法案骨子を策定した。
性別適合手術などを経ずに男性器を備えた
「法的女性」
が誕生した場合に備え、性自認は女性だと主張する性犯罪目的の元男性が女性スペースで性加害行為を働く余地を狭める狙いがある。
■各党の賛同を求めて立法化
骨子では公衆トイレを含め、不特定多数の利用者が性別で区別される施設(特定施設)について、管理者に女性の安全・安心を確保するために必要な施設構造の変更や照明設備・警報装置の設置、警備の実施などハード・ソフト両面で努力義務を課した。
議連は各党の賛同を求めつつ条文化し、2024年秋の臨時国会で提出を目指す。
施設側は身体的な特徴の性をもって男女を判断し、性別適合手術などを経ずに男性器を備えた
「法的女性」
らの利用を断ることができる根拠となる。
これまでも公衆浴場での男女の取り扱いに関して、厚生労働省は
「身体的な特徴をもって判断する」
と通知を出している。
その方針を改めて法律に明記する形となる。
女性スペースの安全確保の徹底を図る背景には、性別適合手術を経ないで戸籍上の性別を変更できる可能性が高まっていることがある。
性同一性障害特例法が求めている生殖機能の喪失を要件とした規定は、2023年10月の最高裁で憲法違反と判断された。
変更後の性別の性器に似た外観を備えている外観要件についても憲法適合性の審理が2審に差し戻されている。
■「被害比率の高い方を守る」
一方、性別適合手術を経ないトランスジェンダー女性(生まれた時の性別は男性、性自認は女性)は女性スペースを利用する権利を侵害されることになる。
骨子をまとめた13日の会合後、議連の共同代表を務める片山さつき元地方創生担当相は記者団に
「(施設管理者の)注意義務が上がるから(女性や女児の)安心・安全性は高まると思う」
と語った上で、
「(手術要件が撤廃され)社会問題化した場合に備えて、我々は身体的要件で判断するという答えを出した」
「平等に競争している社会の中では一定のルールが必要で、やはり弱い方、被害比率の高い方を守るというのが鉄則だ」
と強調した。
海外でトランスジェンダー女性が女性スペース内で女性に性的暴行を加えた事例が確認されていることから、
「女性のスペースをきちんと管理して守るというのが必要な時代になっている」
と指摘した。

パラ初のトランス陸上選手出場が波紋 他国から「男性として長く生活しており有利」と懸念
2024/9/3 11:40
https://www.sankei.com/article/20240903-4DWGYLYXGZE4FN7FXPIALCYS74/?outputType=theme_paris2024
パリ・パラリンピックの陸上女子400メートル(視覚障害T12)が2日に行われ、パラリンピックでは初のトランスジェンダーの陸上選手として参加したバレンティナ・ペトリロ(イタリア)が出場した。
ペトリロは準決勝で敗退したが、他国の選手からは
「男性として長く生活しており、そのことが有利に働く」
といった懸念が出ており、出場への波紋が広がっている。
50歳のペトリロは予選4組に出場し、58秒35をマークして2位に入り、準決勝に進出。
準決勝2組では57秒58をマークしたものの3位となり、決勝進出を逃した。
ペトリロは女子200メートル(視覚障害T12)への出場も予定している。
英紙デイリー・メール(電子版)によると、ペトリロは視野の喪失を引き起こす遺伝性眼疾患の
「シュタルガルト病」
で、視覚に障害がある。
2019年に性転換手術を受けるまでは男性としてイタリアの国内大会に出場。
既婚者で、2人の子供がいるという。
世界パラ陸上競技連盟の規定では、法的に女性として認められた選手には出場資格があることを認めており、パラリンピックへの出場が決まった。
一方、他国の選手からは
「(ペトリロは)長い間、男性としてトレーニングをしており、このことが(競技で)有利に働く可能性がある」
といった懸念が出ていた。
パリ五輪ボクシング女子では、性別を巡る騒動の渦中にいた66キロ級のイマネ・ヘリフ(アルジェリア)が初の金メダルを獲得し、話題を呼んだ。

性別変更「10年以上の治療と他性別の生活」手術要件撤廃に備え、自民女性守る議連が提言
2024/4/15 14:26
https://www.sankei.com/article/20240415-IPIQTUL4ZJA3DAF25FI7652XZI/
自民党有志の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
が性同一性障害特例法が定める性別変更する上での要件厳格化を求める提言をまとめ、党政務調査会の特命委員会に2024年4月9日、提出した。
提言は10年以上継続して性同一性障害の治療を受け、他の性別で社会生活を営んでいるという要件の追加を求めた。
女性の生殖機能を持った
「法的男性」
が出産する場合などに備え、民法上の親子関係を整理する必要性にも言及した。
■法的男性が妊娠した場合、戸籍は女性に
特例法は性別変更する上で生殖機能の喪失を求める要件があるが、最高裁大法廷は2023年10月、これを憲法違反と判断した。
法改正が迫られているが、要件を撤廃すれば、性同一性障害を抱える人々と女性へのなりすましなどの見極めが困難になるとも指摘されている。
提言は
「一定期間(10年以上)継続して一定の治療を受け、かつ、一定期間(10年以上)継続して他の性別で社会生活を営んでいると認められること」
を新たに要件に盛り込んだ。
カナダや英国では、刑務所や留置場などで、女性に性別変更した元男性による女性への性犯罪が発生している。
これを踏まえ、提言では
「収容施設などにおいては、生物学上の性別に基づき区別して収容される」
ことを求めた。
性別変更する上で、子供と接する仕事に就く人の性犯罪歴を確認する
「日本版DBS」
創設法案に盛り込まれた、就業を制限する
「特定性犯罪」
の前科がないという要件も追加した。
女性の生殖機能を持ったままの
「法的男性」
が妊娠・出産した場合は、戸籍を女性に戻すとの条文の追加についても、検討を求めた。
提言は
「『なりすましによって生じた性的被害への国家賠償』
『女性生殖機能が残っているので妊娠・出産してしまった戸籍上男性が母親になることの社会的混乱』
という、現在までには、ほぼあり得なかったケースがあり得ることになる」
と指摘。
「女性たちの安心と安全を1ミリたりとも危うくしない」
と強調し、リスクの排除を訴えた。
■「診断の判断があやふやに」
平成15年に成立した特例法は、性別を変更するために複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で
@18歳以上
A未婚
B未成年の子がいない
C生殖不能
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の要件を定めている。
2023年10月、最高裁大法廷は生殖不能要件を違憲と判断し、Dの
「外観要件」
について憲法適合性の審理を広島高裁に差し戻した。
CとDを合わせて
「手術要件」
と言われる。
特例法は性同一性障害者について
「他の性別であるとの持続的な確信を持ち、身体的および社会的に他の性別に適合させる意思を有する者」
と定義する。
ただ、手術要件が撤廃された場合、客観的な基準がなくなり、衝動的に元の性別による性行動に出る場合も含め、
「なりすまし」
が排除しきれないとの懸念もある。
性同一性障害を訴える患者を数多く診断してきた精神科医の針間克己氏は2024年4月9日、特命委の会合に出席後、
「手術要件がなくなると(性同一性障害者の)定義に一致するかどうかの判断が非常にあやふやになってしまう」
「診断が難しくなるので何らかの基準を設けたほうがいい」
と産経新聞などの取材に語った。

<主張>教科書にLGBT 男女否定の授業にするな
社説
2024/3/24 5:00
https://www.sankei.com/article/20240324-2PWOH4565RKCVKFLAV2GC5BQKQ/
文部科学省の検定に合格し、令和7年度から使われる中学校の教科書で、LGBTなど性的少数者についての記述が増加することになった。
保健体育では、性的少数者に関連し
「性自認」
「性的指向」
など学習指導要領の範囲外の内容が
「発展的内容」
として全ての教科書に掲載される。
英語や社会科地理などの教科書にも関連した内容が入る。
性的少数者への差別をなくす教育は必要としても、男女の性差を否定するような行き過ぎた指導で、思春期の子供たちを混乱させてはならない。
検定結果によると、保健体育では
「人間の性は単純に『男性』と『女性』に分けられるものではありません」
などの説明と共に、合格した全3点の教科書が
「性の多様性」
について踏み込んだ内容を記述した。
性教育とは関係の薄い地理でも
「性的少数者に配慮した社会へ」
として、同性婚を法制化したニュージーランドなどの事例を好意的に紹介するコラムを掲載した教科書がある。
社会科公民では性別に関係なく使える
「だれでもトイレ」
を写真付きで取り上げる例もあった。
2023年6月に成立した性的少数者に対する理解増進法が教科書にも影響した格好だが、同法には反対意見も多く、性は自分で決められるといった
「性自認」
の概念は大人にも分かりにくい。
教師は指導できるのか。
中学生は生殖機能が発達する思春期で、異性への関心が高まる時期だ。
男女の身体的な特徴などを理解させることが重要であり、その前に
「性の多様性」
などと教えても生徒は戸惑う。
男女の性差など違いを知り、互いに認め合う教育が必要だ。
教師用の学習指導要領解説には、性に関する指導は
「発達の段階を踏まえること、学校全体で共通理解を図ること、保護者の理解を得ることなどに配慮することが大切である」
と明記されている。
この原則を守るべきだ。
生徒に行き過ぎた指導を押し付けてはならない。
教科書は流行を追うものではない。
伝統的家族の役割、日本の国柄などについてもしっかり教えてもらいたい。
例年検定結果が注目される社会科では日本の領土に関する記述が一層充実した。
教師自身が歴史経緯などを深く理解しているか、指導力が問われる。

LGBT記述が社会科の教科書に、地理「同性婚法制化」 公民「ジェンダーレス制服」
中学校教科書検定
2024/3/22 16:44
https://www.sankei.com/article/20240322-GEXH3Q6JFJL3ZNJ7PSZVVOFKJA/
LGBTなど性的マイノリティーに関する記述が教科横断的に広がった中学校教科書。
現行本に記載がない社会科地理では、日本文教出版の教科書に登場した。
オセアニア地域の紹介で、豪州やニュージーランドで同性婚が法制化されたことに触れ、
「性的少数者に配慮した社会づくり」
の実例として記述している。
6社が申請した社会科公民では、自由社を除く5社が記述。
東京書籍は、同性カップルに結婚に相当する関係を認める
「パートナーシップ証明書」
や中学校に設置された
「だれでもトイレ」
の写真を掲載するなど複数のページを割いた。
女子生徒向けにスカートだけでなくズボンも選べるジェンダーレス制服を紹介する教科書もあった。
教育出版は国語で、日本社会のLGBT受容に対する感想を綴った日本文学研究者、ロバート・キャンベル氏の文章を掲載。
東京書籍の英語には、パキスタン出身のノーベル平和賞受賞者、マララ・ユスフザイさんのスピーチに関連付ける形で、性的マイノリティーに対する偏見や差別に言及している。

性自認、身体的性別と同列に記述する保健体育の教科書も 専門家「誤解与える」
中学校教科書検定
2024/3/22 16:25
https://www.sankei.com/article/20240322-RUE5JJORYVMJBBRUS6RRY5HIW4/
文部科学省は2024年3月22日、令和7年度から中学校で使われる教科書の検定結果を公表した。
合格した教科書には、LGBTなど性的マイノリティーに関する記述の充実が目立った。
保健体育では、
「男女」
という生物学的性別を相対化し、自認する性などと同列に説明している教科書もあり、専門家からは誤解を与えかねないとの声も上がっている。
「性には『男性』『女性』という『体の性』以外にも、『心の性』や『好きになる性』、『社会的な性』など、いろいろな『ものさし』があります」。「性の多様性」
をこのような記述で取り上げたのは、東京書籍。
「性の構成要素」
として、体の性(生物学的な性)、心の性(性自認)、好きになる性(性的指向)、社会的な性(性表現)を同列に図示し、
「それぞれが組み合わさって、私たちの『自分らしさ』となっています」
と説明。
同社の編集担当者は
「互いにその人らしさを認め合うことが大切であることを理解できるようにした」
と語る。
■大修館書店の教科書も
「人間の性は単純に『男性』と『女性』に分けれらるものではありません」
と記述。
東京書籍版と同じように性を4つに等分した図を掲載した。
保健体育の学習指導要領は
「身体の機能の成熟とともに、性衝動が生じたり、異性への関心が高まったりする」
などの内容にとどまり、性的マイノリティーへの言及はない。
「子供の成長度合いや保護者の理解、家庭の価値観などのため一律に教えることは難しい」(文科省)
ためだ。
しかし、指導要領の範囲外であることを示す
「発展的な内容」
と明記すれば掲載でき、一部の版元は手厚く扱っている。
「男女」
の性別は戸籍でも使われている。
LGBT理解増進会の繁内幸治代表理事は
「性自認は尊重すべきだが、生物学的な性と同一視はできない」
「性別は性自認に伴って自由に変えられるものではなく、法律の要件がある」
と指摘する。
■虹の旗写真を削除
技術・家庭科(家庭分野)でも手厚い記述が目立った。
開隆堂出版は申請本に
「男・女だけではない性」
などの見出しで、多様性を象徴する虹を象った旗の写真を掲載するなど紙幅を割いた。
「中学生には性の悩みを抱える生徒も多い」
「生徒が直面する悩みに寄り添えるような内容を目指した」
(編集担当)
が、
「家族・家庭や地域との関り」
の学習が求められる部分だったため、検定で
「扱いが不適切」
の意見が付き、文科省と協議して旗の写真や記述の一部を削除した。
多様な価値観がある中、教科書はどこまで踏み込むべきか。
繁内氏は
「記述内容が控えめであったとしても、悩む生徒に周囲の大人への相談を促すことにも繋がる」
「教科書のみに偏らず、学校教育全体での対応を検討してほしい」
と話した。

LGBTに関する記述が増加 学習指導要領範囲外の「性の多様性」教科を横断
中学教科書検定
2024/3/22 14:46
https://www.sankei.com/article/20240322-P4NR7MSM3BPORNGE2D5UY27Z5E/
文部科学省は2024年3月22日、令和7年度から中学校で使われる教科書の検定結果を公表した。
LGBTなど性的マイノリティーについての記述が増加。
社会科地理など現行本には記載がない教科にも登場し、教科横断的なテーマとして扱われるようになった。
保健体育は学習指導要領で定められた教育内容の範囲外だが、全ての教科書が
「発展的な内容」
として掲載した。
現行の学習指導要領に沿った中学校教科書の検定は令和元年度に続く2回目となり、10教科100点が合格した。
技術・家庭(技術分野)でイスペットの1点が不合格となった。
社会科歴史で2点が
「具体的な検定内容が漏れていた」
ことを理由に結果が
「未了」
となり、検定が継続される。
性的マイノリティーに関する記述の増加について、文科省教科書課は
「理解増進法が制定されるなど社会の広い分野で取り上げられていることが影響したのではないか」
と推測する。
性の多様性にとどまらず、男女差別や男女共同参画といったジェンダー(性差)に関する記述が全般的に充実した。
一方、領土問題を巡っては、合格した社会科の公民と地理の全ての教科書が北方領土、竹島(島根県隠岐の島町)、尖閣諸島(沖縄県石垣市)が日本の
「固有の領土」
であることを明記した。
社会科歴史では、山川出版社と学び舎が慰安婦問題を取り上げた。
山川出版社は
「戦地に設けられた『慰安施設』には、日本・朝鮮・中国・フィリピンなどから女性が集められた」
と記述。
学び舎は
「慰安婦」
の文言が使われた平成5年の河野洋平官房長官談話を引用するなどした。
令和4年の安倍晋三元首相銃撃事件は、社会科の歴史と公民で自由社と育鵬社が記述。
「検定後の訂正申請で増える可能性がある」(文科省)。
動画や音声などにアクセスできる
「QRコード」(2次元コード)
も大半の教科書に掲載された。

民主主義の形
第5部 自由とは(1) 弱者救済招いた「正直者が損」 ワシントン地下鉄 無賃乗車の軽罰化
2023/12/5 8:00
https://www.sankei.com/article/20231205-WYUVH6WGYRM2JDH52XWCG2QDAM/
(中略)
■LGBT法「反対」はヘイトか
「差別主義者だからな、お前は!」
「黙ってろ、バカヤロー!」
東京都杉並区議の田中裕太郎は2022年末から2023年3月にかけて、区役所前やJR阿佐ヶ谷駅で街頭演説を行った。
街頭に立つ度、撮影しながら大声を上げる集団が現れた。
何人かは
「ANTIFASCIST(反ファシズム主義者)」
と書かれた上着を着ていた。
この時期、国会ではLGBTなど性的少数者への理解増進法の制定に向けた動きが進み、杉並区も
「性の多様性社会を尊重される地域社会を実現するための取組の推進に関する条例」
の制定を目指していた。
多様な性の在り方を理解し、尊重するように区民や事業者に求める内容で、2023年4月に施行された。
もちろん、性的少数者にも守られなければならない自由はある。
一方で田中らは、こうした法律や条例が、女性や子供の権利を脅かす可能性もあると考えていた。
「性の多様性は尊重されなければならない」
「だからといって、女性の人権を軽んじていいという理屈は成り立たない」
共に街頭に立ったメンバーには、男性から女性に性別を変えた人もいたという。
田中は
「彼らを差別したり排除したりするような発言をするわけがない」
と説明する。
■封殺
街頭活動の妨害に怒りを覚えたが、更に許し難かったのは、その状況を目撃した後で、田中らの訴えを
「ヘイトスピーチです」
とX(旧ツイッター)に投稿した区議がいたことだ。
田中の抗議を受け、区議は投稿を削除したという。
民主主義を支えるのは、多数決の原理と少数意見の尊重だ。
「民主主義の学校」
とも讃えられる地方自治の場で、根幹が揺れた。
田中は話す。
「LGBT法や条例に反対すれば差別ですか?」
「レイシストになるんですか?」
「それこそ、レッテル貼りによる言論封殺、言論弾圧に他ならない」
「しかも、現職の政治家がそれをやった」
東京都新宿区で2023年10月、市民団体が公衆浴場やトイレなどの女性用スペースの利用は生物学的な女性に限るべきだと主張するデモを行った。
その時にも、大掛かりな抗議が行われた。
勝手な撮影、大声での威圧・・・。
街頭デモに参加した
「女性の定義を守る会」
共同代表の青谷ゆかりは振り返る。
「性的少数者を差別する意図は全くありません」
「性自認も内心は自由です」
「でも、それが行動に現れる時、例えば浴場やトイレを女性が安心して使えなくなるかもしれない」
「他者の権利を侵害してほしくないと言っているだけです」
■廃止
東京・歌舞伎町に2023年4月、開業した複合商業施設
「東急歌舞伎町タワー」。
多様性を認める街づくりの象徴として設置されたのが
「ジェンダーレストイレ」
だった。
2階には性別に関係なく使える個室8室の他、女性用2室、男性用2室、多目的トイレ1室が並んだ。
しかし、2023年8月には廃止されることになった。
原因は主に女性から寄せられた戸惑いの声だった。
「男性の目の前で個室に入りづらい」
「酔った男性に話しかけられた」
大半が不安を訴える内容だった。
一部の女性は利用を避けるようになり、廃止に繋がった。
LGBT理解増進法の成立後、厚生労働省は全国の自治体宛てに通知を出し、公衆浴場などでは
「身体的特徴」
で男女を取り扱うことを求めた。
背景には
「体は男性、心は女性」
の利用者が女湯に入るといったケースが生じかねないとの危惧があった。
通達には2023年4月の衆院内閣委員会の会議録が添えらえていた。
男女を身体的特徴で判断する運用が法の下の平等を定めた憲法14条に抵触しないという見解を示したものだった。
多様性への配慮が生んだ不利益。
理念を現実の中に落とし込むことは、そう簡単ではない。
(敬称略)

最高裁が嵌った「性自認至上主義」
正論2024年1月号 弁護士 滝本太郎
2023年10月25日の最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)の決定には驚かされた。
「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(以下特例法)
に定められた性別変更の要件についての憲法判断で最高裁は、申立人(男性から女性への変更)の訴えにあった特例法3条4号
「生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること(生殖機能喪失要件)」
について
「違憲」
と判断してしまった。
更に同法3条5号
「その身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること(外観要件)」
について、高裁段階で審理が尽くされていないとして、自らの判断を示さぬまま広島高裁に差し戻したのだ。
4号の生殖機能喪失要件が、憲法13条に定めた幸福追求権に反し違憲としたのは、15人全員だった。
三浦守、草野耕一、宇賀克也の3人の裁判官は、5号の外観要件についても差し戻しをせずに違憲だと判断すべきだとしてその意味での反対意見を示した。
残る12人は5号要件の憲法判断を回避した。
最高裁は憲法判断から逃げたのである。
最高裁によるとんでもない暴走である。
女性の権利を劣後させ、余りに矮小化している。
女性が差別され、不利益を被るのは、性別(SEX)を根拠としているという歴史的事実を無視して、つまりは男性の身勝手、女性の侮蔑、差別主義である
「性自認至上主義」
に侵された最高裁になってしまったということである。
「性自認至上主義」
をひた走った先進国では相次いで、女性の安心・安全が害され、脅かされている。
深刻な事態を招いた結果、その反省に立って正常化に舵を切ろうとしながらも、苦労しているイギリスの実態などについて、決定文では何の言及もなかった。
男性として思春期を幾分でも経験した者は女子スポーツ選手権への参加資格はないとした国際水泳連盟や世界陸連の判断なども決定文では一顧だにされていない。
15人の裁判官は何も知らないのだろうか。
不勉強極まると言う外ない。
決定文から読み取れることは、
「性自認は他者の権利法益より優先すべきである」
とする
「性自認至上主義」
に基づく論理展開ばかりなのだ。
私は本誌2023年12月号で、本決定について4つの可能性があると予測した。
第1は
「違憲であり性別変更を認める」
第2は
「違憲状態だ、国会は法を改正せよ」
第3は
「永続的に生殖腺の機能を欠いているなどとして変更を認め、違憲かどうかの判断は回避する」
第4は
「2019年1月の判例と同様、法的性別の変更を認めない、いわゆる手術要件は合憲である」
である。
まさか、4号と5号を分け、4号だけを違憲とし、5号については差し戻しをするとは思わなかった。
仮に広島高裁で5号を違憲として性別変更を認めたならば、最高裁への上訴はなく、高裁決定で確定し、実に不安定なままとなる。
高裁で5号を違憲とせずに
「ホルモン療法で陰茎が小さくなる、などしていれば陰茎ではない」
などと無理に評価し、法的性別の変更を認めてしまう手法を取れば、それが独り歩きしてしまうだろう。
そもそも最高裁は、法律の違憲判断をするかどうかという重大局面なのだから、国(法務省)に家事事件手続法と法務大臣権限法に基づき、利害関係人として参加してもらうべきだった。
最高裁にとって影響が大き過ぎて責任を負えないのならば、法務省に参加を打診すれば良かったのである。
法務省は決定後の2023年11月9日、自民党の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(女性を守る議連)

「通例は裁判所から要請があって参加する」
と説明するなどこれまた逃げを打っていた。
議連も私どもも法務省(国)宛てに参加を要請し続けたのに、法務省も参加申し出をしないままだった。
挙げ句の4号違憲判決であり、5号は高等裁判所に差し戻して違憲となってしまう可能性がある。
行政の長である首相らに政治責任があると思われる。
差し戻し審があるのだから今からでも参加すべきだろう。
■性別変えず支障なき社会を
決定文には、生殖能力喪失要件について
「2014年に世界保健機関等が反対する共同声明を発し、また2017年には欧州人権裁判所が欧州人権条約に違反する旨の判決をした」
などとあった。
申立人側の主張そのままであろう。
死刑制度について国際的に批判を浴びても世論動向などを踏まえながら決して違憲判決を下さないのが日本ではなかったのか。
性別変更は死刑問題よりも格段に国民生活に影響を与える問題であるにもかかわらず、最高裁が暴走してしまった。
決定文には
「性同一性障害者がその性自認にしたがって法令上の性別の取り扱いを受けることは・・・個人の人格的存在と結びついた重要な法的利益である」
とあったが、だからと言って制度である
「法的性別」
を歪ませて良い理由になどならないではないか。
「本件規定がなかったとしても、生殖腺除去手術を受けずに性別変更を受けた者が子をもうけることにより親子関係等に関わる問題が生ずることは、極めてまれであると考えられる」
ともあった。
従前から女性という性自認を持ちながら父となった方も相応に居るのだから、生殖腺を失わずに性別変更ができるのであれば
「父である女」
が続々と出現するだろう。
メディアでも報道されているが、乳房切除までしたが、パートナーとの間に子を設けた例もある。
性別変更が認められれば
「母である男」
となる。
決して稀なことではなかろう。
「そもそも平成20年改正により、成年の子がいる性同一性障害者が性別変更審判を受けた場合には、『女である父』や『男である母』の存在が肯認されることとなった」
ともある。
しかし、平成20年の改正では未成年の子がいる場合は、法的性別は変更できないままだった。
子の出生時点で
「出産した母だが男だ」
「父だが生物学的な女だ」
という事態を招くこととは局面も意味合いも全く異なる。
「強度な身体的侵襲である生殖腺除去手術を受けることを甘受するか、又は性自認に従った法令上の取扱いを受けるという重要な法的利益を放棄して性別変更審判を受けることを断念するかという過酷な二者択一」
という記述も変だ。
手術は身体違和がきついから、自分の意思でするのであり、決して断種手術ではない。
むしろそれまで手術を受けて性別変更してきた人たちにとっては戸籍や身分証明上の性別と身体とが一致しているからこそ信頼が得られていたのだ。
それが失われるデメリットを考えなかったのだろうか。
まして精巣の除去は卵巣や子宮の除去に比較して実に容易である。
身体違和がさほどきつくなく、精巣の除去を含めて性別適合手術を必要としない方は、法的性別を変更しなければよいのである。
精巣と陰嚢を持ったままに、書類上である法的性別を女性に変更することが、どうして
「人格的存在と結びついた重要な法的利益」
と言えるのか。
生殖腺機能喪失要件が
「過酷な二者択一」
と言えるのか。
法的性別など変更でずとも、生活に差し支えない社会を作ることこそが重要ではないのか。
女性だと認識し、いわゆる女性装を日々する人も、排泄は認識からではなく、身体からするのだから男子トイレに入ることも相応にある。
その際に時に男性から揶揄され、時に暴力を受けることがある。
それこそが排除であり、差別であろう。
法的性別を変更して女性トイレを利用する権限があるなどとする前に、男子トイレで男性からの揶揄・暴力のない状態にすること、就職差別などないようにすることが重要な人権ではないのか。
4号の生殖腺機能喪失要件、そして5号の外観要件が外れれば、文字通り
「男性器ある女性」
が続々と登場する、その先には
「性同一性障害」
ではなく、ジェンダーアイデンティティ(性同一性・性自認)に基づく法的性別の変更は決定文中1人の裁判官が何度も言及した。
ドイツにおける性自認至上主義の如く、裁判所の関与さえないままに法的性別が変更できる方向となっていくだろう。
性犯罪目的の男や、女性を侮蔑・差別したく、その専用スペースを侵害することで喜びを得ようとする一部の男は、何としても診断書を取り、法的性別を女性に変更するよう努力するだろう。
週刊新潮2023年11月9日号には、診断が取りやすいことで有名な医師が登場し、
「そもそも性自認は当人がどう感じるかだけ」
「医者が決めることがおかしい」
「医師はウソ発見器じゃないですから、本人の言っていることをそのまま聞く。それが基本」
などと述べている。
法律を違憲とすることは法の形成過程の1つで、今回の最高裁決定は、まさに性自認至上主義を大きく伸展させる法律の登場に繋がるものだ。
先行する国々では混乱が多々あるのに、日本に周回遅れでこれに従えとするもので全く異常である。
岡正晶裁判官は補足意見で、立法府の対応について
「(4号要件の)目的を達成するために、より制限的でない新たな要件を設けることや(中略)社会一般の受け止め方との調整を図りつつ、特例法のその他の要件も含めた法改正」
「立法府に与えられた立法政策上の裁量権に全面的に委ねられている」
と述べている。
確かにこれは立法府が定めるべきことである。
3人の裁判官は、5号外観要件も違憲だからこの際、決断すべきとしたが本来、4号、5号とも立法府の広い裁量に委ねられていると言うべきだろう。
見解を異にする方もいると思うが、婚姻時の選択的夫婦別姓を導入していないことについては、憲法には両性の合意のみで婚姻できるとしているのに、最高裁は未だ立法裁量の問題としている。
多くの女性らが不便を被っている案件でその状況なのである。
「手術をしたくないならば法的性別を変えなければ良い」
だけの話なのに、どうして
「日々、トイレや風呂で見る身体違和には耐えられるが、書類上の性別の食い違いには耐えられない」
といった、率直に言って不可思議な権利主張を、そこまで保障しなければならないのか。
先程、最高裁は逃げたと述べた。
これは言い換えれば、最高裁は
「陰茎のある法的女性を出現させて良いか」
について判断するという、負わされた責任から逃げたという意味である。
最高裁から責任を押し付けられた広島高裁は国会の動向を待って判断すべきであろう。
決して2023年中とか2023年年度内に結論を出そうなどと、司法の傲慢に陥ってはならない。
■要件の再構築を求める
左派野党と公明党は、この最高裁決定を受けて早速に法改正を言い出し、立憲民主党は4号、5号要件の削除、また3号にある
「未成年の子が居る場合は変更を認めない」
という要件も削除するという案を言い出している。
一体、
「陰茎がある法的女性」
が出現することや
「他の性別に変わったものと見做す」
ことの重さをどう考えているのだろう。
「どこでも女性として遇せよ」
という法規範が成立した場合の女性スペースの混乱をどう考えているのだろうか。
私が世話人をしている
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」(以下連絡会)
では、議論を重ね、
「女性スペースに関する法律案」

「女子スポーツに関する法律案」
を2023年11月14日に公表し各党に送付した。
2023年の
「LGBT理解増進法」
の制定論議の際、合わせて作ってほしいと作ったものを更新し、特例法の改正案を加えた。
特例法3条の4号と5号の要件は削除するが、新たな4号として
「男性から女性への性別の取り扱いの変更を請求する場合は、陰茎を残していないこと」
と入れるものである。
「女性から男性へ」
と性別変更する場合には要件がないので、比較すると一見不平等に見えるかもしれない。
だがこれは合理的で差別にはならない。
圧倒的多数の性犯罪は陰茎のある者による。
単に要件を削除するだけでは、性犯罪目的の者まで次々と法的女性になろうとする蓋然性がある。
また陰茎という外観上からして明白に男性である者が法的女性となって女性らに不安感・恐怖感を持たせるのは避けるべき強い必要があるからである。
その恐怖は合理的なものであり、決して
「研修」
により消し去れる類のものではない。
女性スペースに関する法律案は、
「女性」
の定義を
「生物学的女性のうち、特例法に基づいて性別を男性と見做されていない者、そして女性と見做された者のうち陰茎を残していない者」
とする。
仮に5号外観要件が削除された特例法により
「陰茎がある法的女性」
となっても、この法律の上では
「法的女性」
とはしない。
特例法4条では
「法律に別段の定めがある場合を除き、その性別につき他の性別に変わったものとみなす」
としており、他の法律による異なった対応を許容しているのである。
今の浴場を男女別にすることについては、理解増進法が成立後の2023年6月23日に通達が出ており、それは
「身体的な特徴による」
とある。
これは主に陰茎の有無の趣旨であろう。
法律案は通達を法律に格上げし、かつ女子トイレ、更衣室等の女性スペースの全体を対象とするものだ。
性自認に重きを置いて考える性自認至上主義の立場であれば、
「トランス女性は女性」
となって
「女子トイレの利用公認を」
となるだろう。
ここが最初から最後まで闘いの焦点である。
ただ
「トランス女性は女性である」
と主張する論者らにも、
「女湯については入れないものとする」
と主張する者は多く、事実上
「法的女性」
を一律に扱わないとする合意形成は可能であろう。
だから、理を尽くして女子トイレの安心安全の確保のためには、陰茎がある限り利用を公認できないことを説得していくこととなる。
また、2023年7月11日の経産省トイレ裁判の最高裁判決も考慮しない訳にはいかない。
そこでは
「特定の女子トイレにつき、管理者が当該女子トイレを通例利用する女性の意向を尊重かつ十分聴取した上で、特定人の入場を別途許容し、その趣旨を女性スペースに明示する場合はこの限りではない」
と対応する外ない。
女子スポーツに関する法律では、2022年6月の世界水泳連盟、2023年3月の世界陸連の方針を踏襲する。
男としての思春期を経験した者は、その後、陰茎があってもなくても、女子スポーツ選手権への参加資格がないとするものである。
ただ、ルールは各団体の自治で定められるものである。
公的資金の援助や後援などに限ったルールとなる。
連絡会は、社会全般に対して10項目に及ぶ要望を2023年10月30日の声明と共に示した。
今後、どうすべきかという点で重要なのでこれを最後に紹介したい。
第1に、政府各省庁が、様々な調査をすることだ。
性自認や性別変更を巡って先行した国々のここ数年間の状況と動向、トイレ、共同浴場などにおけるトラブル・刑事事件の調査、性同一性障害の診断の実態と信頼性に関する調査、法的性別を変更した人のその後の調査などである。
第2にメディアには、性同一性障害はトランスジェンダーのうち15.8%に過ぎないのだから、混同して議論することを厳に慎み、国民に様々な見解・情報を伝えるよう求めたい。
第3に、国民は先入観に捉われることなく、自らの意見形成に努めてほしいと願う。論者による議論を拒否する姿勢のまやかしを知ってほしいし、自由な言論空間を確保し合いたい。
第4に、各政党に求めたいことは、当連絡会を含め多くの国民の様々な意見を聴取し、党内で自由に議論して方針を定めてほしい。
第5に、それらの議論にあっては、女性が性別(SEX)によって未だに経済的・社会的に様々な不利益を被っていることを直視されたい。
第6に、国会に求めるのは5号要件が決して違憲判断が下されたものではないからそれも削除すれば良いというものではないことを確認すると共に、様々な調査や国民的に議論した上で新たな要件等を定めてほしい。
第7に、この裁判を差し戻しされた広島高裁は、早期に本件の判断をすべきではなく、様々な調査結果と国民的な議論の行方をよく見極め、国から参加申出があった時は直ちに認めるべきである。
第8に、国はこれからでも法務大臣権限法と家事事件手続法に基づきこの裁判に利害関係人として参加すべきである。
第9に、国民は次の衆議院議員選挙における国民審査において、対象裁判官に罷免の意思を示すべきである。その対象は憲法の規定で10年以内に審査された裁判官を含まないこととなっているが、私は国民からの民主的統制を強めるために、毎回15人を審査できるように憲法を改正すべきと考える。
第10に、内閣は最高裁判官に定年等で欠員が出たならば、このような「性自認至上主義」に嵌っていない方をこそ指名すべきである。私はまた、任命の前に、国会で予定者への質問をする機会を作るべきと考える。
最高裁は今、
「性別」
を蔑ろにして法的性別の概念を弄び、
「性自認至上主義」
により、安易に
「女性」
「男性」
の定義を変更する道を歩み始めてしまった。
司法が暴走した時、それを止めるのは国権の最高機関、国会であり主権者国民である。
「性自認至上主義」
は欧米で猛威を振るい、女性の権利が剥奪されるなど、様々な混乱がもたらされてきた。
その反省から方針を転換、正常化させるべく悪戦苦闘しているイギリスのような例もあるのに、日本は周回遅れでこれから
「性自認至上主義」
に嵌ろうとしている。
何とか止めなければならない。

薬生衛発0623第1号
令和5年6月23日
都道府県
各 保健所設置市 衛生主管部(局)長 殿
特別区
厚生労働省医薬・生活衛生局生活衛生課長
(公 印 省 略)
公衆浴場や旅館業の施設の共同浴室における男女の取扱いについて
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/001112499.pdf
○國重委員
(略)公衆浴場、いわゆる銭湯や旅館等の宿泊施設の共同浴室について、現在それぞれ衛生等管理要領が定められておりまして、その中で男女別の定めがされています。
これらは風紀の観点から混浴禁止を定めていることから、男女の別は身体的な特徴の性をもって判断することとされていると、事前に政府の方からも説明を受けております。
そこで、念のため確認をさせていただきたいんですけれども、これらの共同浴場における男女の判断基準はトランスジェンダーにも当てはまる、つまり、トランスジェンダーの場合も性自認ではなくて身体的特徴に基づいて判断することになると理解をしていますけれども、これで間違いないかどうか、答弁を求めます。
○佐々木政府参考人
お答えいたします。
公衆浴場や宿泊施設の共同浴場につきましては、厚生労働省が管理要領を定めております。
具体的には、公衆浴場における衛生等管理要領や旅館業における衛生等管理要領になります。
この中で、おおむね七歳以上の男女を混浴させないことなどと定めております。
この要領で言う男女は、風紀の観点から混浴禁止を定めている趣旨から、トランスジェンダーの方も含め、身体的な特徴の性をもって判断するものであり、公衆浴場等の営業者は、体は男性、心は女性の方が女湯に入らないようにする、こういう必要があると考えております。
実際の適用につきましては、都道府県等が条例を定めております。
この条例によって、基本的にこの要領と同じような形で男女の浴室を区別し、混浴を禁止しているものと承知しております。
○國重委員
トランスジェンダーの方であっても、心ではなくて身体的特徴で判断するというようなことだったと思います。
では、共同浴場において、先ほど答弁いただいたとおり、風紀の観点から心の性ではなくて身体的特徴をもって男女を区別する、このような現在行われている取扱いというのは憲法十四条に照らしても差別に当たらないと、念のため確認しますが、差別に当たらないということで間違いないかどうか、答弁を求めます。
○伊佐副大臣
憲法十四条、いわゆる法の下の平等でありますが、この原則が規定されております。
この趣旨としては、合理的な理由なしに区別をすることを禁止するという趣旨でございます。
つまり、合理的と認められる範囲内の区別を否定するものではないというふうに理解をしておりまして、先ほど委員御指摘の、公衆浴場における入浴者については男女を身体的な特徴の性をもって判断するというこの取扱いは、風紀の観点から合理的な区別であるというふうに考えられております。
憲法第十四条に照らしても差別に当たらないものというふうに考えております。

【決定全文】最高裁はなぜ、性別変更の生殖機能をなくす要件を「違憲」としたのか
最高裁15人の裁判官は、生殖機能をなくす「手術要件」を全員一致で違憲と判断。「過酷な二者択一」だとした
ハフポスト日本版編集部
2023年10月26日 15時0分 JST
|更新 2023年10月26日 JST
https://www.huffingtonpost.jp/entry/japan-supreme-court-gender-change-rule-unconstitutional_jp_6538bcb5e4b0783c4b9f005a
裁判長裁判官 戸倉三郎
裁判官 山口 厚
裁判官 深山卓也
裁判官 三浦 守
裁判官 草野耕一
裁判官 宇賀克也
裁判官 林 道晴
裁判官 岡村和美
裁判官 長嶺安政
裁判官 安浪亮介
裁判官 渡邉 惠理子
裁判官 岡 正晶
裁判官 堺 徹
裁判官 今崎幸彦
裁判官 尾島 明

最高裁も迷走 とんでもないことをしてくれた岸田LGBT
理念法と言いながら、地方自治体で独自の条例成立が加速する恐れが・・・
WiLL2024年1月号
港区議会議員 新藤加菜
作家 橋本琴絵
■「女性ならでは」・・・
★新藤
岸田首相が内閣改造で女性閣僚5人を登用した際に
「女性ならではの感性や共感力も十分発揮して頂きながら、仕事をして頂くことを期待したい」
と発言し、物議を醸しました。
★橋本
うーん、
「女性ならでは」
という考え方は果たしてあるのでしょうか。
女性を積極的に活用しようと言われていますが、実際、どのように感じておられるのか。
★新藤
率直に言って、LGBT法を成立させた岸田首相の口から、そんな発言が出ること自体おかしい。
ジェンダーロール(性的役割)の押し付けだと左派に批判されるとは思わなかったのでしょうか。
★橋本
初入閣した女性閣僚はいずれも2世議員であり、特に女性起用という印象を受けません。
そもそも、例えば女性閣僚が増えたから、女性の支持層が増えると期待すること自体、性差別主義者の特徴的な考え方です。
「女性ならでは」
というのは、育児や助産などでは能力を発揮します。
しかし、そもそも政治とはあらゆる人の統治に関することですから、女性云々は考慮に値しません。
諸外国では既に
「時代遅れ」
として廃止の方向にある女性優遇枠を大学入試でも今後始めるそうですが、閣僚枠でもやるとは周回遅れも甚だしい。
ただ、政治の世界で女性が少ないのは懸念されます。
私が所属する港区議会は34人中14人が女性なので、バランスが取れていますが、他の区議会など、地方行政の世界は男性議員が圧倒的多数です。
女性の意見は排除されることも多いですから、それこそ
「女性ならでは」
の視点が尊重されるようになってほしい。
でも、
「女性だから」
と要職に就かせるなど、無理矢理下駄を履かせるのは本末転倒です。
■ピントが外れている
★橋本
他にも岸田首相の発言で首を傾げたくなることがありました。
自民党の大家敏志議員が2023年1月の国会で
「育休・産休の期間に、リスキリング(学び直し)によって一定のスキルを身に付けたり、学位を取ったりする方々を支援できれば、逆にキャリアアップが可能になることも考えられる」
と発言。
それを受け、岸田首相は
「育児中など様々な状況にあっても、主体的に学び直しに取り組む方々を後押ししていく」
と答えましたが、国会内外で批判を浴びました。
SNS上では
「育児は『休暇中』ではない」
「(育休中にリスキリングをしていたら)ママの負担が増えるだけ」
といった批判が巻き起こりましたが、私も同感です。
子育てはそんなに暇ではありません。
最近の岸田首相は眼鏡を取ったりして、イメージチェンジを図っているようですが、どうもピントが外れている。
★新藤
「女性が活躍する社会」
とは耳に心地よいのですが、キャリアアップを望んでいない女性まで活躍させようとするのは間違い。
「専業主婦」=悪と見られていますが、そんなことは決してありません。
私自身は区議会議員としてキャリアを始めたので、妊娠・出産について悩むこともあります。
少子化対策を課題に挙げながら、女性の社会進出を強要するような風潮を作るのは矛盾です。
安心して家庭にいることができる社会という考え方も”多様性”の一環であり、
「女性ならでは」
の活躍でしょう。
■不透明な中身
★橋本
「異次元の少子化対策」
と言っても、中身については不透明で何も分かりません。
期待もできないでしょう。
とにかく女性が妊娠・出産を若い年齢の時から選択肢の1つとして入れられる社会にしてもらいたい。
出産可能年齢はどうしても決まっています。
でも、今の社会だと女性でも大学進学・就職するべきと考えられている。
若い時に出産し、その後、働きたいとか、柔軟な働き方ができるサポートを望みます。
★新藤
それに、たくさん子供を産んでも、現行制度では見返り(報奨)がありません。
子供を産み・育てると、金銭面・体調面で負荷が掛かる。
たくさん産み・育てられるような制度を整備することは急務です。
橋本さんはSNSで子供の人数に応じて
「扶養控除にしてほしい」
と訴えられましたが、同感です。
後は所得制限を取り払ってほしい。
★橋本
今の制度の多くはシングルマザーが得する構造になっています。
★新藤
ええ、実におかしい。
更にシングルマザーで不安や鬱障害などの精神疾患を抱えていると認定されたら、所得控除の額が一気に増えます。
しかも優先して安い都営住宅に入居することができます。
港区の場合、湾岸エリアだったらタワーマンションのような所も都営住宅なので、月数万円で暮らせます。
そのように支援を受けるだけ受けて、それで生活しているシングルマザーが実際に居ます。
★橋本
シングルマザーは、皆、港区に住みたくなりますね(笑)。
■性愛の有無は関係ない?
★新藤
各自治体では、同性愛カップルにもシングルマザーと同じような優遇措置を取る所が増えています。
でも、一番お金が要る20代、30代の結婚している世代には回っていません。
★橋本
不公平極まりない。
LGBT関連で地方自治体毎に条例がどんどん作られています。
★新藤
ええ、今回のLGBT法は理念法と言っていますが、その法律によって地方自治体で独自の条例成立が加速する恐れがあります。
港区は2023年6月の議会で、同性パートナシップに対して婚姻関係と同等の手当てを認める条例案を可決しました。
今回は港区議員だけを対象にしていますが、今後は徐々に拡大していく可能性があります。
東京都から23区全体に通達があり、議案として上がり、進められた話です。
港区以外でも推進しています。
しかも同性パートナシップ制度は認定要件も各自治体で異なり、自治体間の情報共有もありません。
また既存の婚姻制度のように戸籍に一生残るものではないため、申請の心理的ハードルが非常に低いのです。
在住者でなければ認定されない場合や、さいたま市のように在勤・在学でもOKという場合やカップル同士で住む、もしくは片方在住でもいい、という場合もあります。
港区の議会では、
「性愛の有無は関係ない」
との”名言”も飛び出しました。
性愛がなくてもよいなら、制度の悪用を目的とした友達同士での申請も可能です。
★橋本
不正が罷り通ってしまう。
★新藤
しかも、虚偽の申告が判明しても、現段階で罰則規定はありません。
渋谷区の場合、公正証書なので刑法罰になるという意見もありますが、曖昧です。
実際に調査しようと一歩でも踏み込むと、
「人権侵害だ」
と批判される。
申請の重複も問題なくできてしまう可能性があります。
認定要件に
「社会一般で言う婚姻関係と同等であること」
とありますが、これは人により考え方が異なります。
既存の価値観に捉われない生き方を応援するためのものが、却って多様性を排除しているのではありませんか。
★橋本
むしろ、LGBT当事者の方が、蔑ろにされている。
★新藤
私は決して性的マイノリティの方の権利を否定したいわけではありません。
しかし今後、欧米のように過剰な保護により、社会の多くの人が不安と混乱に悩まされる事態を危惧しています。
男性・女性の定義も
「ジェンダーアイデンティティ」
などを持ち出して曖昧にしようとしている。
その一方で、どんどん制度を整備しているわけですが、将来どのように悪用されるか恐ろしい限りです。
■性別は変えられない
★橋本
小学校の性教育でLGBTが積極的に取り上げられたら、どうなるのか。
自分の子供がそんな教育を受けることに懸念を抱くのは母親として当然です。
★新藤
特に思春期の性教育は慎重にすべきです。
私は女子高出身ですが、多感な頃、異性が異質な存在として映っていました。
そんな中、
「私は女性の方が好きなんじゃないか」
と思い込んだこともあります。
実際に学校内でリアル・レズも盛んでした。
しかも、そういう女子たちは
「BL(ボーイズ・ラブ)」
にも嵌っていましたね。
★橋本
ええ、大人になったら気持ちも落ち着き、男性と付き合ったり、結婚したりする。
ところが、若い頃、過度なLGBT教育を受けることで、性転換したいと、乳房の切除や、ホルモン投与を選択させられたらどうなるのか。
男性の場合は性器を切除することもある。
でも、手術をしたために元の体を取り戻せなくなったら、それこそ悲劇です。
実際に手術した後、後悔する人もいますし、ホルモン投与によって心臓に異常を来したり、関節や骨盤に痛み感じるようになり、ベッドから起き上がれなくなった例も海外ではあります。
『WiLL』2023年10月号の
「性別は変えられない」(ウォルト・ヘイヤー、聞き手:我那覇真子)
は実に示唆に富んでいます。
■法務省の人権意識の低さ
★橋本
ジェンダー平等やLGBT差別をなくそうという美名の下に、公金チューチュー制度がどんどん作られている。
実に憂慮すべき事態です。
実際に気になる動きがありました。
2023年10月11日、静岡家裁浜松支部では、遂に生殖腺の手術がなくても戸籍上の性別を変更できるという決定が出ました。
この事案は女性から男性への変更ですが、決定理由にはしっかりと2023年6月に成立した、LGBT法を根拠にしたことが述べられています。
この法律があるため、公共のトイレや浴場等施設の利用の在り方について社会で様々な議論があるものの、生殖腺手術要件について判断の可否を妨げるものではないと断言しています。
国会答弁で
「生物学的男性の女湯利用が認められるものではない」
などと言っていましたが、現実はこの通りです。
本当に恐ろしいことをしてくれたものです。
★新藤
最高裁でも信じられない判決が出ました。
★橋本
はい。
2023年10月25日に最高裁は、今までは性別変更には成人、現在独身、未成年の子供なし、生殖腺除去、希望する性別の性器に似た外観具備という5要件が必要でしたが、うち生殖腺切除を違憲だと判示しました。
★新藤
今から約20年前、心の性別とは違う性器があるのは苦痛だから切除したいという人々の願いによって性別変更の法律ができたのに、20年経ったら今度は心の性別とは違う性器があることは全く苦痛ではなく、むしろ大切であるが戸籍上の性別表記が苦痛だという人々が現れ、最高裁がその訴えを認めたわけです。
本当におかしい。
★橋本
今回は外観についての破棄差し戻しなので、今後は高裁で裁判をやり直しもあり得ます。
過去には2周つまり6審した例もありますから、確定的なことは言えませんが、少なくとも
「女性の父親」

「男性の母親」
が今後出現する可能性を最高裁は認めたと言えます。
女性の内性器とは違い、男性は外性器ですから
「外観具備要件」
さえ守られれば男性器は切り落とすか、股間に埋没させ縫合するため一応使用不能になりますが、これさえも違憲となれば、女湯や公衆女子トイレはもう女性が使用不可能になると言えるでしょう。
★新藤
その理由には、やっぱり岸田政権が立法したLGBT法の存在が挙げられていますね。
全くとんでもない事をしてくれたと思います。
現在も、
「タック」
といって男性器を接着剤で股間に張り付け、女湯に侵入してくる男性がたくさんいますが、女性は怖くて何も言えない。
そうしたら最高裁は
「特に女性から抗議はなかったので問題ない」
と言う。
女性の人権を否定する限度がなく本当に怖い。
■声が大きいフェミニスト
★橋本
一連の動きが推進される背景には一部のフェミニストたちや活動家などの声が大きいこともあります。
ジャニーズ(現在は「SMILE-UP.」に社名変更)の性加害問題についても、一部の活動家が署名運動する動きがありました。
例えば、任意団体
「PENLIGHT(ペンライト)ジャニーズ事務所の性加害を明らかにする会」
がそうです。
ところが、
「PENLIGHT」
の正体は、韓国の慰安婦支援団体
「キボタネ」
であることがネット上で暴露されました。
フェミニズムも活発に発言しています。
『論点・ジェンダー史学』(山口みどり・弓削尚子・後藤絵美・長志珠絵・石川照子:編著/ミネルヴァ書房)
が刊行されましたが、その中には
「ジャニーズと戦後日本」
というコラムも掲載されています(周東美材・著)。
「テレビ時代の茶の間(近代家族)の人気者となることを基本戦略とした」
「学生らしさ、可愛らしさを売りに、少女ファンばかりでなくその親にもアピールしていったのである」
と指摘していますが、ジャニーズ問題をジェンダー的観点から見ると、私はそこまで非難されるべきとは思いません。
というのも、日本の歴史を振り返ると、ジャニーズの一連の顛末は若衆歌舞伎と全く同じ構図です。
伝統芸能である歌舞伎は、最初、阿国(おくに)歌舞伎つまり女歌舞伎から発展しましたが、売春の横行によって寛永の頃(1624〜1644年)、取り締まりを受けました。
すると今度は、美少年を踊らせる若衆歌舞伎が台頭しましたが、まだデビュー前の
「陰の間」
にいるという意味で、美少年たちは
「陰間(かげま)」
と言われるようになった。
若い役者は出番もなく賃金も安いため、同性愛者のパトロンが付き、性的奉仕の対価に金銭的支援やデビューのサポートをしたのです。
「陰間(かげま)茶屋」
といって美少年を抱く専門のラブホテルまで建設され、幕府の許可を得て江戸市内に50カ所以上建てられ、天保の改革(1841年 - 1843年)で性病蔓延を理由に禁止されるまで続きました。
つまり、明治が始まるほんの26年前まで、日本では同性愛産業が活発だった。
★新藤
そのような伝統があったのですね。
■人権式の低い法務省
★橋本
若衆歌舞伎は風紀の乱れをもたらしたため、幕府は重く見て慶安の頃(1648年〜1652年)に禁止し、以後、現代と同じく美少年の要素を排した野郎歌舞伎になります。
女歌舞伎は「AKB48」など美少女アイドルとして、若衆歌舞伎は「ジャニーズ」として現代に連綿と続いてきたのです。
美少女と美少年という2つの娯楽要素を取り除いたものが現代の野郎歌舞伎というわけです。
こうした歴史的観点から見れば、ジャニーズの性的な問題は非難に値しないのではないでしょうか。
ジャニーズの喜多川氏の特殊な性癖を別にすれば。
★新藤
ジャニーズに入所させる親も、ある程度の覚悟はあったのではないでしょうか。
ジャニー喜多川氏の性加害については、噂が蔓延していましたから。
それでもスターになって、華やかな道を歩んでいるアイドルもいます。
★橋本
もちろん、そうは言っても江戸時代と違い基本的人権の観点から見れば、御法度であるのは言うまでもありません。
特に、ウイグル民族強制労働による生産品を非難してきた立場から言えば、人権侵害を黙認してきたジャニーズを広告として企業が採用するのは看過できないでしょう。
特に最悪なのが、法務省が少年の人権擁護啓発でジャニーズを使い、この問題が露呈した後もしばらくジャニーズを使っていたことです。
法務省の人権意識の低さにはいつも驚かされます。
■日本はジェンダー平等社会
★新藤
そもそも今回のジャニー喜多川氏の性加害問題が大きく取り上げられるきっかけとなったのが、英BBCのドキュメンタリー番組
「プレデター(邦題・J・POPの捕食者)」
が放映されたためです。
制作を担当したモビーン・アザー記者は、日本のメディアにも登場し、
「日本のメディアが何十年もこの問題を無視し続けてきたことは、非常に問題です」
「事務所が何十年も力を持っていた、それは危険な事です」
「1つの組織や会社が何をニュースにすべきか、何に沈黙するかについて決める力を持つべきではない」
と発言しました。
外国の目を気にして、日本のメディアの対応が変化したと見えても仕方がありません。
★橋本
実に情けないですね。
LGBT法にしても外圧が大きく作用した結果と言えます。
日本では、未だに
「欧米では〜」
と、
「出羽守(でわのかみ):他者の例を引き合いに出して物事を語る人」
的な発想が根強くあります。
欧米諸国で新しい価値観が出て来たら、それが正しいとすぐに飛びついてしまう。
一方で、日本人のそういうメンタリティを理解し、逆輸入させようとする日本人がいることも無視できません。
★新藤
欧米の価値観が、日本人の幸せに繋がるかどうか、しっかり判断すべきです。
英国では公共のトイレを全てジェンダーレストイレにした結果、性被害が横行し、女性がトイレに行けなくなる事態に発展、結局、撤去されました。
日本はそういう動向を冷静に見るべきです。
★橋本
新宿・歌舞伎町のジェンダーレストイレは、僅か4カ月で廃止されました。
★新藤
当然の結果です。
ところが、日本は欧米の失敗例を積極的に取り入れようとする。
不思議で仕方ありません。
★橋本
2023年版
「ジェンダーギャップ指数」
が発表されましたが、日本は146カ国中125位で、過去最低に後退したと大騒ぎする。
気にする必要はサラサラないのに。
こんなことを言ったら驚かれるかもしれませんが、日本ではジェンダー平等は既に実現しています。
それは運転免許を見れば分かります。
欧米諸国では女性が運転できるようになるまで大変な道のりがありましたが、日本では大正時代に男女同時に運転免許が交付されました。
また、女性の大学入試自体も大正初期からで(東北大学は1923年、九州大学は1925年、北海道大学は1930年、大阪大学は1935年)、そもそも女子大もあります。
欧米はとにかく男女を同じフィールドに入れることをジェンダー平等と定義しますが、日本では男女それぞれに特権があることでジェンダー平等を担保しています。
これは漫画の世界でも同様です。
欧米は1つの作品内に男女平等を盛り込もうとしますが、日本ではそもそも少女漫画という分野があります。
欧米は少女が経済力を持つことはなかったので少女漫画なる分野はほとんど存在せず、一方、日本では少女漫画雑誌が何十誌とある。
★新藤
『論点・ジェンダー史学』(山口みどり・弓削尚子・後藤絵美・長志珠絵・石川照子:編著/ミネルヴァ書房)
では、橋本さんが指摘されるような日本の性の歴史や観点がすっぽり抜け落ちています。
結局、欧米の流れを主流と捉え、そこから抜け出すことができないでいる。
★橋本
実に浅い見方ですね。
真っ当なジェンダー論、今後ともよろしくお願いします!

世間知らずの最高裁 このままでは変態大行進
性別適合手術を受けずとも性別を変えられる?!
この判決は日本に禍根を残す
WiLL2024年1月号 美容研究家・トランスジェンダー 岡江美希
■親から貰った身体が一番
私は22歳の時、性別適合手術(性転換手術とも)を受け、男性性に別れを告げました。
私はニューハーフ(出生時は男性の身体で生まれたものの、自分の事を女性と認識している人)つまり、トランスジェンダーであり、LGBTの当事者でもあります。
なぜ性別適合手術を受けたのか。
私自身は幼い頃から、精神的な性と身体的な性の不一致が原因で生きづらい思いをしていました。
当時、男に生まれたのだから男らしくしなければならないという考え方が普通で、女性化へのモラル的抵抗もありましたが、一方で、どうしても男性である自分を受け入れられず、女性になりたいという思いもあった。
思春期の頃は、自分の身体が大人の男性になっていくことへの嫌悪感がたまらなかったのです。
小中学校の修学旅行では、男性であることが嫌でたまらず、男風呂に入ることに抵抗があった。
成人し、性別適合手術を受けた時は
「やっと女性になることができた」
と気持ちが晴れ晴れとしたものです。
しかし、それから30年近く経ちますが、実感しているのは親から貰った身体が一番であるということです。
胸を作るためシリコンを入れますが、身体が拒絶反応を起こすので痛みが酷く、シリコンも硬くなったりするので、マッサージは必要です。
人工膣を作っても癒着が始まり、膣口が浅くなって性行為がしにくくなります。
それだけ性別適合手術は危険であり、身体のケアが他の人の何倍もかかってしまう。
世の中ではLGBTに対して寛容であれという風潮が蔓延していますが誤った知識で捉えられることに懸念を覚えます。
■”無知な寛容”は危険
そんな私は、今回の最高裁の判決を非常に危惧しています。
今回の最高裁の判決では、戸籍上の性別を変更するために、生殖能力をなくす規定(生殖能力要件)が憲法に違反するかどうかが争われ、最高裁は2023年10月25日、規定を違憲、無効とする判決を出しました。
これまでは
「性同一性障害特例法」
に則り、性別適合手術をしていることが、性別変更において分かり易い条件であったのですが、今回、手術の必要がないという判断を最高裁は下した。
私は驚きました。
確かに、生殖腺(卵巣や精巣)の除去は身体に強い負担をかけることになりますし、性別適合手術にかかる経済的負担(手術方法により費用は様々だが、概ね100万〜200万円ほどかかる)を考えると、自由に性別が選べるようになることは良いことのように思えます。
でも、私は、身体を女性化すべく、性別適合手術を受けたくて受けたわけですが、これまで性同一性障害と診断された人は、性別適合手術をしなければ、自分の人生を開拓することができませんでした。
性別変更に手術が不要となると、これまで高い手術費用と手術に伴うリスクを覚悟して手術した人たちにとっては、やらなくてもいい手術をやったことになる。
これまでの
「性同一性障害特例法」
は何だったんだと不満が残るのは確かです。
しかし、そんなことは瑣末な問題であり、最も恐れなければならないのは、今回の最高裁の判決(性別適合手術なしで、性別の変更が可能になったこと)を悪用したい人が必ず存在するということです。
今回の判決を下した最高裁は、自分たちが理解できる範囲でしか物事を理解しようとしていない。
この判決を喜ぶ性犯罪予備軍の存在を無視しているのか、あるいは気付いていないのか。
LGBT法の成立以後、社会全体に蔓延りつつある”無知な寛容”は非常に危険です。
自由や平等、個人の解放といった
「性善説」
のみで人間を捉えてしまっては、どういった危険があるのか考えようとしなくなる。
世の中には、自分では理解の及ばないような人たちだっているわけです。
最高裁はそういった所まで配慮しているのか疑問が残ります。
実際に、性別適合手術をして、女性が男性になっても男性のことが好きになったり、男性が女性になっても、結局、女性のことを好きになったりする人がいるのを見てきました。
肉体を女性化したとしても女性が好きだったり、肉体を男性化したとしても男性が好きな人がいる。
つまり、手術した後であっても、恋愛対象が同性になることが普通にあるのであれば、性別の変更に手術の必要をなくしてしまうと、確実に
「性モラルの崩壊」
を招いてしまいます。
■稲田さん、言ってた事と違う
これまで、性別変更は、性別適合手術をしていることが分かり易い条件でした。
では、手術の必要がなくなれば、どうやって性別の判断を行っていくのでしょうか。
「変態が大手を振って街を闊歩できる世の中への足掛かりとなってしまう」
今回の最高裁の判決では私はこのように感じました。
既に問題は表面化しています。
最高裁の判決後、1カ月も経たないうちに、恐れていた事件が起こりました。
2023年11月13日、三重県桑名市の温泉施設の女湯に侵入したとして建造物侵入の疑いで43歳の男性が現行犯逮捕されました。
男性は、女湯に入ったことを認めた上で
「心は女性なのに、なぜ女子風呂に入ってはいけないのか理解できない」
と話しているらしい。
LGBT法の成立を推し進めた稲田朋美議員は、かつて
「心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きない」
と発言していますが、この事件をどのようにお考えなのでしょうか。
性のモラルの低い人たちが、性別を自由に変えてしまう。
一部の人間の歪んだ社会的に認められない欲望の被害者は、常に女性です。
人間を見た時に、男女の違いさえ分からなくなるというのは、女性にとって恐怖でしかないと思います。
性自認を悪用する人たちにとって、性の多様性なんて言葉は、喜びでしかない。
男(と思った人)と出会っても男ではないかもしれない。
女(と思った人)を好きになっても女ではないかもしれない。
トランスジェンダーと教えられずに性行為をし、子供ができた後に、カミングアウトされた場合、生まれてくる子供はどうなるのでしょうか。
問題はそれだけではありません。
例えば、妻も子もいる男性が、離婚したいとなった。
そこで性自認を悪用し、
「実は言ってなかったんだけど、僕は女性なんだ」
と言って離婚に持ち込むケースも出てくるかもしれない。
■性別は他人の問題でもある
大前提として男性と女性では、身体的特徴(体の作り)からして、差があり過ぎるのです。
事実、男性の身体に恐怖を覚える女性は一定数いますが、女性の身体に恐怖を覚える男性は極端に少ない。
先述した三重県桑名市の温泉施設の女湯に男性が侵入した事件が、仮に女性が男湯に侵入していたらどうなっていたでしょうか。
事件化すらしなかったと思います。
この、性差における非対称性が消えない限り、精神的な性と身体的な性を自由に選ぶことができるとは思えません。
私は、心の性別は別として”持って生まれた性”に対する責任を持つことが大切だと考えます。
何故なら、ほとんどの人が
「生殖能力」
を保有しているからです。
生殖能力とは、男性で言えば、パートナー(女性)を妊娠させる機能であり、女性で言えば、妊娠・出産する機能のことですが、人間がこうした機能を持っている限り、新しい命への責任が伴います。
であれば、心が男か女かの前に、自分が生物学的にどちらの性を保有しているのかしっかりと自認し、それによって起こり得るリスク(妊娠)をしっかりと理解するべきです。
自分の生殖能力への責任として、これまでの特例法通り、戸籍上での性別変更を望む場合は、性別適合手術を行う。
つまり生殖能力を断つべきです。
特に男性が女性になりたい場合は、絶対に
「女性化」
が必要です。
女風呂に入ったとしても違和感がないくらいの女性化は必要でしょう。
分かり易く言えば、男性器はない方がいい。
何故なら、相手の女性に不安を与えてしまう恐れがあるからです。
また、精巣の除去は男性ホルモンの分泌を減少させるため、性的衝動を抑えるのに極めて効果的です。
常識的に考えて、皆さんは青髭の生えたおじさんを女性として見ることができますか。
男性であっても女性であっても青髭のおじさんを女性と見ることはできないはずです。
つまり、性別とは、個人の問題でもありますが、同時に
「周り(他人)の問題」
でもあるのです。
人間は生きていく上で、他人がいて、その他人に配慮することが
「思いやり」
です。
ジェンダーにおいてもそうした周囲への思いやりを持つことが大切なのではないでしょうか。
今回の判決で今後困るのは、手術なしで性別変更を求める当事者ではなく、周囲の人間だということ。
これまでお付き合いしていた人が、突然
「私は女だから、女性として扱ってください」
と胸を張って言われた時、周囲の人間がそれを素直に受け止めて納得することができるのでしょうか。
むしろ、周りの人が苦痛を強いられてしまいます。
LGBT法や今回の最高裁判決では、トイレやお風呂といったことばかり取り沙汰されていますが、もっと低次元の話で苦痛を感じる人間も現れてくる。
私は自分の性自認を他人に押し付けてくる人間をたくさん見てきました。
男性のまま女性を気取っている人の有害さを知っています。
私の体験に基づくと、彼らは、人に合わせることをせず、自分勝手な人が多い。
納得させるまで自分の性自認を言い続けるので、自己主張も強いのです。
ジェンダーを振りかざす人ほど迷惑な人はいません。
だからこそ、今回の最高裁判決に懸念を覚えるのです。
行き過ぎた寛容性は、悪戯な混乱を招くことを肝に銘じるべきです。

最高裁をも籠絡したLGBT活動家
Hanada2024年1月号 元参議院議員 松浦大悟
■歴史を大きく変える裁判
最高裁大法廷では、2003年に作られた性同一性障害特例法が憲法違反に当たるかどうかの審査が行われていた。
戸籍の性別を変更するには、5つの要件が課されている。
@18歳以上の成人であること
Aその段階で結婚していないこと
B未成年の子がいないこと
C生殖機能がないこと
D変更後の性別の性器部分に似た外観があること
だ。
このうちCとDを達成するには性別適合手術を行わなければならず、健康な体にメスを入れることは人権侵害だとの訴えを受けてのものだった。
もし、CとDに違憲判決が出れば、ペニスが付いていても女性、子宮が付いていても男性として、国は制度を整えなければならない。
申し立て人は、身体男性のトランス女性。
2019年に起こした裁判では、岡山家裁と広島高裁岡山支部は共に変更を認めなかった。
最高裁も、4年前の2019年は手術を合憲としている。
ところがこの間、欧米の潮流は変わってしまった。
自分の性別は自分で決めるというイデオロギー、
「トランスジェンダリズム」(性自認至上主義)
が席巻したのである。
今回の裁判も、その流れの中にあった。
案の定、最高裁は2023年10月25日、4号要件である
「生殖腺の除去」
について、個人の尊重を定めた憲法13条に反しているとの判断を示した。
最高裁は、5号要件である
「外観」
については憲法判断を避け、高裁に差し戻した。
しかしこの件について、トランスジェンダーで群馬大学准教授の高井ゆと里氏は、SNSに次のように投稿している。
<特例法。差し戻しの高裁では、5号要件が違憲判断となることがほとんど完全に確定しています。法曹の方に目安を伺いましたが、およそ半年くらいで、違憲判断が出ます>
何故か、LGBT活動家サイドでは内部の関係者しか知り得ない情報が出回っており、裁判官と裏で繋がっているのではないか、と疑いの眼差しが向けられている。
■今後の展開は深刻だ
判事の1人、草野耕一氏が代表を務めていた西村あさひ法律事務所は、有名な活動家である松中権(ごん)氏が代表の
『work with pride』
に審査料を数万円払い、職場でのLGBTに関する取り組みが評価される
「PRIDE指標」
において、2020年から4年連続でゴールドを受賞している。
岸田総理は参議院予算委員会で、公明党の谷合正明議員の質問に答え、最高裁判決を
「厳粛に受け止める必要がある」
と述べた。
この法律は議員立法であるが、今、超党派で議論すれば何年経っても決着はつかない。
よって岸田総理は、4号5号要件削除を閣法(国会で、内閣が提出した法案のこと。内閣提出法律案。内閣発議立法。政府提案の立法。政府提出法案。)で提出してくる可能性がある。
谷合議員の母、谷合規子(のりこ)氏は埼玉県で新座市議を務め、どの政党よりも早くトランスジェンダーを支援してきた人物である。
そうした経験から、トランスジェンダーには公明党支持者が多い。
解散総選挙に向けてポイントを稼ぎたい公明党と、支持率低下に喘ぐ岸田政権の利害は一致しているように感じる。
岸田総理は軽く考えている節があるが、今後の展開は深刻だ。
まず、国賠訴訟(国家賠償請求訴訟)がなされるだろう。
戸籍変更のため性別適合手術を受けた人は1万人以上おり、
「やらなくてもいい手術をやらされた」
と不満を漏らす声が出てきている。
トランスジェンダーは極貧生活を送っている人が多く、手術にかかった莫大な料金を取り戻そうと考えてもおかしくない。
事実、スウェーデンとオランダでは国家賠償(国家賠償請求訴訟)を行った。
次に、戸籍表記の問題が出てくる。
現在は性別を改変したとしても最終的に国家が追跡できるように、手術を行った者の身分事項に
「平成15年法律第111号3条による裁判確定日〇年〇月〇日」
と記入されている。
こうしたトレーサビリティ(追跡可能性)は当事者の安全を脅かすとして、活動家は削除を要求している。
国会では、出生時の履歴を完全に抹消することの是非が必ず議論になる。
更には、マイナ保険証の問題も浮上してくる。
性別欄に、身体的性別ではなく性自認での性別を記載して本当に大丈夫なのか。
男女それぞれに特有の疾患もある。
患者の身体的性別が分からない中で診療し医療過誤が起これば、今度は医師が訴えられることになる。
一体、この裁判の背景には何があるのか。
以下、詳しく見ていこう。
■代理人は有名な活動家夫夫
最高裁判決後に記者会見した代理人の2人の弁護士ー。
南和行弁護士と吉田昌史弁護士は
『同性婚 私たち弁護士夫夫(ふうふ)です』
という本も出版している有名なゲイカップルであり、今回の裁判だけでなくLGBTにおける様々な訴訟に関与している人物だ。
特に南弁護士は、2015年にアメリカ国務省から招聘され、オバマ政権の下でLGBT研修を受けている。
2013年には、ゲイである筆者たち4人が第1期生としてスカウトされ訪米したが、翌翌年2015年に選ばれた5人が南弁護士たち第2期生となる。
次世代のLGBT運動のリーダーを育成するための研修である。
約3週間に渡って行われるこの研修は、飛行機代は無料。
旅の始めにキャッシュカードが渡され、ホテル代や食事代、お土産代はそこから思うままに支払うよう申し渡される。
至れり尽くせりのアメリカ国務省プログラムの目的は何か。
それは、自由や多様性といったアメリカの価値観を全世界に広げるために、阿吽の呼吸で動いてくれるエージェントを育てることにある。
要は、ソフトパワー戦略の一環だ。
筆者たちがそこで習ったのは、社会の動かし方だ。
@メディアを使え
A司法を使え
Bアライ(支持者)を増やせ
という3つの方法で、アメリカは社会変革を成功させた。
研修生たちは帰国後、それを日本で実践しているのだ。
最近、とみに増えたLGBTドラマには、全てLGBT活動家が監修に関わっている。
南弁護士も、同性愛カップルの親権問題を扱った映画
『his』
の監修を行っている。
これらは@を忠実に実行していると言えるだろう。
また、南弁護士は、情報番組にも数多く出演している。
2023年6月には大阪のABC朝日放送が制作している『正義の味方』でLGBT法案について解説し、その際の発言が物議を醸した。
「みんな大好き杉田水脈議員ですけどね、西宮が生んだ大スター」
「この人が(LGBT理解増進法の採決時に衆議院本会議を)欠席にとどめたというところは、僕は『この法律知らんかった。ごめん』という意味があったと思うんですよ」
「今迄の杉田さんだったら、ここでここぞとばかりに、この政治問題を『人、傷付けること言うたんねん』っていう場に使ったり、自分の炎上アピールに使わはったと思うんです」
「でも、『あっ、そんなんしたら私がアカンっていう風に思われるな』って思ったから、今回スッと欠席にとどめはったんやと僕は思うんです」
この揶揄に、同番組のレギュラーコメンテーターであるお笑いタレントのほんこん氏は激高し、すかさずツッコミを入れた。
「先程ね、先生がね、杉田さんのことを炎上とか言うてはったけど、俺は炎上でも何でもないと思ってるし、杉田さんが言うてたことは一文取られてね、報道されてる部分がある」
「『切り取り』であるから、それは全部読んであげたら分かることやし」
「そういうこともあるから、それもこうやって言うてたらヘイトになるじゃないですか」
「そういうことやと思うんですよ、何でも」
実は、この番組から最初にオファーを受けたのは筆者だった。
台本まで送られてきていたが、前夜にはプロデューサーから電話があり、キャンセルしたい旨を告げられた。
理由は、選挙が近いので日本維新の会秋田1区支部長の筆者を出すわけにはいかないとのことだった。
だが、レズビアンを公表している立憲民主党の尾辻かな子元議員は選挙前に同性結婚式を開き、テレビ各局は大特集を組んだ過去がある。
控えめに見ても、整合性に欠ける話だ。
そして、代わりに登板したのが南弁護士だったのである。
LGBT活動家は、
「松浦を使うな」
と方々のメディアに勧告しているやに聞いている。
自分たちとは違う意見をマスコミに流通させないことも、@の戦略なのである。
ちなみに南弁護士は、ほんこん氏に叱責された後、すぐに
「杉田さん、ごめん」
と謝罪し、その率直で誠実な姿を見た視聴者から、SNSで一定の評価を受けている。
ここが彼の凄い所であり、リスクマネジメントも含めた適応力の高さは流石だと言える。
南弁護士はロースクールに通わず、独学で司法試験に合格した叩き上げである。
彼のような人たらしの活動家たちが、メディアで、司法で、あるいはNGOで、日本のLGBT運動を牽引している。
テレビプロデューサーを懐柔することなど、赤子の手を捻るより容易いのである。
■薄っぺらなパターナリズム
冒頭に記した通り、最高裁の判事たちも、LGBT活動家に折伏(執拗に説得して相手を自分の意見・方針に従わせること)されている蓋然性が高い。
筆者は月刊『Hanada』2023年10月号で、最高裁の戸倉三郎長官が2023年5月3日の憲法記念日の定例会見において、大法廷の判事たちにLGBT研修を受けさせると述べたニュースを紹介した。
「可哀相なトランスジェンダーを救えるのは我々しかいない」
と鼻息を荒くしているのだろうが、彼らの薄っぺらなパターナリズム(強い立場にある者が、弱い立場にある者の利益のためだとして、本人の意志は問わずに介入・干渉・支援すること)が眼鏡を曇らせているのだ。
まず押さえておかなければならないのは、性同一性障害特例法の対象は性同一性障害者であり、トランスジェンダーではないということだ。
性同一性障害者は、身体の性別と性自認が一致しないので苦しくて仕方がない。
故に、手術してまでも身体の性別を性自認に近づけようとする人のこと。
一方、トランス女性/トランス男性は、身体の性別と性自認にそれほどの違和感はない。
故に、異常装をしたり化粧をしたりすれば手術しなくても生きていける人のことである。
性同一性障害者をトランスセクシュアル(身体的性別を越境したい人たち)、トランス女性/トランス男性をトランスジェンダー(社会的性別を越境したい人たち)と区分けすれば分かり易いだろう。
このトランス女性/トランス男性の活動家たちが
「戸籍変更のために性別適合手術を強制することは国家による断種だ」
と叫んでいるのだが、むしろ性同一性障害者は手術がなくなると困るのである。
彼らにとって子宮を取り除くことが断種でない証拠に、次のようなエピソードがある。
筆者が参加した2018年のGID(性同一性障害)学会では医師が登壇し、子宮移植への協力を呼び掛けていた。
子宮が原因で懐胎(子をはらむこと。身ごもること。懐妊。妊娠。)できない女性は日本に6〜7万人いる。
子宮を臓器移植するしかないが、現行の臓器移植法は脳死の人からの子宮提供を認めていない。
たとえ合法となったとしても脳死ドナーは少なく、万一、遺体から取り出す場合でも生命維持臓器が優先されるので、新鮮な子宮は望めない。
そこで医学会が注目したのが、FTM(「女性から男性へ」の略)の人たちだ。
現在、FTMの人たちは、高い金を払って年間700〜800個の子宮を除去してもらっているが、もしドナー登録が可能になれば、タダで手術できることになる。
逆に、子宮提供を受ける側は2000万円かかるが、それでもウィンウィンの関係であることは間違いない。
アンケートでは、8割のFTMが協力の意志があるという。
取り出した子宮は、FTMにとってはただのゴミであり、通常はそのまま廃棄される。
これが、性同一性障害者にとっての子宮という臓器に対する感覚なのである(2023年10月、日本医学会の検討委員会は、子宮がない女性に対し、子宮の生体移植を認める報告書をまとめた)。
■特例法ができた経緯
元々、性同一性障害特例法は、海外などで性別適合手術を受けていた性同一性障害者たちが、外見が変わっているのに元の性別で生活するのは困難なので戸籍の性別を変えてほしいと2001年に家庭裁判所に要求したところ、却下されたことから始まっている。
戸籍法第113条では
「その記載に錯誤」
があれば訂正を申請することになっており、多くの当事者はこれを利用しようとした。
ところが裁判官は、
「戸籍の記載に錯誤があるとは言えない」
と、にべもなく突き放した。
それで当事者たちは立法府に泣きついたのである。
恐らく、この時の贖罪意識が裁判官たちにはある。
性同一性障害特例法を作った中心人物は、南野知惠子(のおのちえこ)元法務大臣(現在87歳)だ。
助産師だった南野氏は、当事者の話を聞いているうちに赤ちゃんを取り上げた時の記憶が蘇り、
「私が出生証明書の性別欄に『男』とマルを付けた人が、成長して女になりたいとしたら・・・」
「不幸な生活を送る人の力になりたい」
と、自民党内をまとめたのであった。
手術は国が強いたわけではなく、ずっと前に手術によって体を変えていた人を救済するための法律だった。
ただし、手術をしたからといって生物学的に女性/男性になれるわけではない。
特例として、
「法律上は女性/男性と見做す」
としているだけなのだ。
それは、困った人たちを助けながらかつ社会秩序を壊さないための保守派のアイデアだった。
裁判官が活動家からどんな
「ご講義」
を受けたか知らないが、国民的コンセンサス(複数の人による合意)も取れていない性別の定義変更(ペニスが付いていても女性/子宮が付いていても男性)を一部のエリートだけで行おうとしているのなら、それは驕りと言う他ない。
ドイツでは1年間の期間をおけば、自己申告で何度も性別をチェンジできる。
我が国も、そんな
「先進国」
を目指すのだろうか。
■男が妊娠・出産?!
では、自己申請だけで性別変更が出来るようになると、社会はどうなるか。
北海道千歳市では2023年、男性が妊娠・出産した。
トランスジェンダー男性のゲイと、シスジェンダー男性のゲイの同性カップルから、赤ちゃんが誕生したのである。
「トランスジェンダー男性のゲイ」
というのは、身体は女性だが性自認が男性、そして好きなる対象も男性という人のことだ。
「シスジェンダー男性のゲイ」
というのは、身体は男性で性自認も男性、好きになる対象も男性という人のことだ。
つまり、トランス男性のゲイは子宮を除去していないので、シス男性のゲイと性交すれば子供が出来るのである。
当初、このトランス男性は性同一性障害と診断され、胸を切除し、ホルモン治療を続けていた。
いずれ子宮と卵巣も取る予定だった。
だが、妊娠が分かったことで
「産みたい」
との欲求が高まり、ホルモン療法を中止した。
札幌医科大学附属病院の担当医師は、
「心が男性の人であれば妊娠は希望しないはずだと思っていた」
「女性の体で生まれたが、男性として生きることを望む人が妊娠したというのはどういうことだろう」
「身構える感じはあった」
と、地元テレビ局の取材に答えている。
妊娠・出産は、自分が女性であることを一番感じなければならない行為だ。
女性であることが耐えられなくて男性に移行しようとしていた人が、何故それを受け入れることが出来るのか、疑問が湧いて来る。
その点について担当医師は何度も質問し確認しようとしたが、このトランス男性は口ごもり言葉を濁すのだそうだ。
取材した女性記者は
「妊娠・出産は女性だけのものではない」
と胸を張るものの、果たしてそのような整理の仕方で良いのだろうか。
リベラリズムは自由を際限なく拡張する。
しかし、どこかに
「定礎」
がなければ、人も言葉も国家も液状化していく。
■悲劇を生む活動家の聖典
「自分が、男性だと思えば男性/女性だと思えば女性」
という考え方の源流は、ジョグジャカルタ原則にある。
2004年、イギリスでは世界で初めて、医療行為なしで法的に性別変更できるジェンダー承認法を成立させた。
その2年後の2006年、キングス・カレッジ・ロンドンのロバート・ウィンテミュート教授たちが、インドネシアのジョグジャカルタに集まり作成した国際文書がジョグジャカルタ原則だ。
法的拘束力はないが、世界中に多大な影響力をもたらした。
第3原則にはこう書いてある。
<各々が自分で定義した性的指向や性自認は、その人の人格と一体化しており、自己決定、尊厳、自由の最も基本的な側面の1つである>
<何人も、自らの性自認を法的に認めるための要件として、性別適合手術、不妊手術、ホルモン療法などの医療行為を受けることを強制されない>
これを
「医療モデルから人権モデルへ」
という。
つまり、科学的根拠は関係ないということだ。
以降、欧米を中心とした国では、男性器の付いた人でも自分が女性だと言い張れば女性となった。
性自認を第三者が否定することは差別となった。
ところが、ジョグジャカルタ原則を作った本人のウィンテミュート教授は、近年になって悔恨の念を述べている。
2006年当時は、セルフID(自己申告での性別)について理解が進んでいなかった。
男性器を持ったままの人が女性の空間にアクセスするとは誰も考えていなかった。
その後、イギリスでは女子刑務所に入り込んだトランス女性がレイプを繰り返したり、国1番の規模を誇るタビストック・ジェンダークリニックで1000人以上の少年少女が誤診によって第2次性徴抑制剤を投与されてしまったりしたため、2023年10月、遂にリシ・スナク首相がテレビカメラの前で演説する騒動にまでなった。
<我々は
「人間はなりたい性別になれる」
と無理矢理信じ込まされるべきではありません>
<そんなことは出来ないんです>
<男は男、女は女>
<それが常識なんです>
ロシアや中国の首相が演説しているのではない。
イギリスの首相がスピーチし、国民から拍手喝采されている所を公共放送のBBCが報道しているのだ。
これが世界の最先端の動きであり、日本のLGBT報道は10年遅れている。
トランスジェンダーの苦悩は分かる。
だがそれは、もう一方の当事者である生得的女性たちの苦悩を無視して良いことにはならない。
我々は、イデオロギーによって女性概念を人工的に改変するのではなく、トランスジェンダーのまま差別されずに生きていける社会を目指すべきではないだろうか。

LGBT異常判決と「電通利権」
Hanada2023年10月号 元参議院議員 松浦大悟
■本当に「可哀相」か
男性器の付いている経済産業省トランスジェンダー職員(戸籍上は男性)が女子トイレを使用させてほしいと要求した。
ところが、勤務するフロアから2階以上離れた場所しか認められず、人事院に処遇の改善を求めたものの退けられたため国を訴えていた裁判で、最高裁はトイレの使用制限をした国の対応は違法だとの判決を出した。
今、多くのLGBT当事者から
「この裁判はおかしい」
との声が上がり始めている。
一体どこが問題なのか、ゲイを公表して政治活動を行っている筆者が考察してみたい。
マスコミは、原告の経産省職員のことを
「7年以上にも渡る法廷闘争の末、逆転勝訴した可哀相なトランス女性」
として伝えたが、実態は違う。
彼女のツイッターでのアカウント名は
『わきまえないトランスジェンダー 霞が関にゃんにゃんOL』
といい、市井のLGBTの間では有名な存在だった。
これは裏アカではなく、れっきとした本アカである。
「キンタマキラキラ金曜日」
「ちんちんフラフラFRIDAY」
が彼女の決め台詞だ。
<女性でヘテロで彼氏か旦那さんがいるのなら、夜はちんぽ咥えて、つっこまれて喜んでいるんでしょ?>
といった卑猥な投稿を繰り返し、閲覧した人は
「これがあの原告なのか?」
と誰もが眉を顰めていた。
批判してきた人には
<夜道に気をつけてね>
<駅のホームも端っこには気を付けてね>
と脅し、
<愚民どもは社会のシステムや法が分かっていないからな。やはり我々エリートの支配階級が正しい方向に指導してやらないといけない>
と、臆面もなく本音を漏らす。
その”エリート”である彼女は、上司から
「(男性器を除去する)手術をしないんだったら男に戻ったらどうか」
と助言されたことに傷付いたとして1年間休職したが、国家公務員の身分は手厚く保証されており、休んでいる間も出勤していた頃と遜色のない額の給料を貰っていたという。
そもそも、彼女は
「手術を受けるためにRLE(*)が必要なのだ」
として女子トイレの使用を要求していたのであり、手術を受けないのであれば話は変わってくる。
*日本精神神経学会の「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン」では、身体的治療を希望する者は、治療を行う前に移行先の性別での生活を行ってみる(実生活経験=RLEを行う)ことが推奨されている。
■診断書の入手、実は簡単
生物学的女性たちが訝しく思っているのは、
「なぜ彼女は頑なに手術を拒むのか」
という点である。
「健康上の問題」
との説明がなされているが、どのような健康上の問題なのか、詳細は明らかにされていない。
また、判決文には
<血液中における男性ホルモンの量が同年代の男性の基準値を大きく下回っており、性衝動に基づく性暴力の可能性が低いと判断される旨の医師の診断を受けていた>
と書かれているのだが、ツイッターの投稿を見る限り、とてもそうは思えない。
本当にこの診断は正しかったのかどうか、最高裁は担当医師を呼んで確認すべきではなかったか。
実は、性同一性障害の診断書は簡単に入手できる。
本来なら時間をかけて診察しなければならないのだが、たった1日で診断書を書いてくれる医者が何人もいて、ネットではどのような受け答えをすればスムーズにいくのかマニュアルさえ出回っている。
身体的治療に移るためには2名以上の医者からの診断書が必要だが、セカンドオピニオンにおいても1回でOKを貰える場合が多い。
元SMAPの草場剛氏がトランス女性役を見事に演じ切った映画『ミッドナイトスワン』にも、商業主義に陥り、3分診療で診断書を出すジェンダークリニックの姿が描かれている。
「『性自認』は自己判断だからダメだが、『性同一性』は厳格な審査基準があるので女性の安全を脅かさない」
というのは、現場を知らない者の戯言に過ぎない。
精神科医によると、確かに
「性同一性」
の診断には、
その性別でどのくらいの期間を過ごしているかという
「時間軸」
と、
第三者から見てどのような性別に見えているかという
「社会軸」
が加味される。
しかしながら、24時間クライアントを監視カメラで見ているわけではないので、結局のところ、彼らの主観ベースの話を信じるしかないのだという。
自分史を書かせる医療機関もあるが、これさえも本当かどうか確かめる術はないのである。
経産省職員の彼女は自分のことをトランス女性だと自己規定しているが、そもそも性同一性者とトランス女性はイコールではない。
性同一性障害者、体の性別と性自認が一致しないため苦しくて仕方がない。
だから、自分の体にメスを入れてさえも性自認に体の性別を近付けていこうとする人たちのことだ。
しかし、トランス女性は違う。
身体的性別と性自認の乖離に違和感はあるものの、手術をするほどの苦しみはない。
そのトランス女性の彼女が性同一性障害の診断書を持っていたことで、最高裁は見誤ったのではないか。
■裁判への布石だった?
この訴訟は個別事案であり、直ちに公共施設全体に適用されるものではないという補足意見は付いたが、名古屋市、千葉県、茨城県などでは
「今回の判決を踏まえた対応をしていきたい」
と担当者が取材に答えている。
これは考えてみれば当然であり、同様の訴えを起こされれば最高裁まで戦っても負けることが証明されたわけで、行政職員として瞬時にコスト計算をしたのだとしても不思議ではない。
こうした動きについて、我が国では特段大きな反発の声は出ておらず、国民は概ね良好に受け取っている。
今後は中央政府や地方政府に倣う形で、小・中・高校や大学、民間施設に至るまで、横並びの対応が取られていくだろう。
今回の判決は、このような世間の反応を見るために最高裁が打ち上げたアドバルーン(観測気球)だったのではないか、というのが筆者の推測だ。
なぜなら最高裁大法廷では、今
「性同一性障害特例法」
が課している
「手術要件」
についての違憲審査が行われており、2023年9月27日には申立人側の意見を聞く弁論が開かれる。
こうした家事事件において、最高裁が国民に公開する形での弁論を開くのは初めてのことだという。
身体は男性で性自認が女性の申立人は、高額の手術費や後遺症への不安から精巣の摘出手術は受けていない。
最高裁は世論の涙をバックに、一気呵成に
「性別の定義変更」
を図ろうとしている可能性がある。
最高裁の戸倉三郎長官は2023年の憲法記念日における記者会見で、最高裁判事にLGBT研修を受けさせる旨を述べている。
経産省トイレ裁判の判決文には異例にも、5人の判事全員による意見が付されており、その内容が
「まるでLGBT活動家のようだ」
と、一般のLGBT当事者からも訝しがられている。
男性器の付いたトランス女性が女子トイレを使用することに不快感を持つなら、それはそう感じた女性の方がおかしいのだから、その人には研修を受けさせるべきという意見は常軌を逸している。
一体、裁判官は誰のLGBT研修を受けたのか、国民には知る権利がある。
裁判官の判断に影響を与えているわけだから、これは重要な情報だ。
国会議員は是非最高裁を呼んで、ヒアリングをしてほしい。
筆者が講師として招かれた
「性的マイノリティに関する特命委員会」
には最高裁の事務方が出席し、高階恵美子委員長から意見を求められていた。
三権分立とはいえ、最高裁を呼べない理由はない。
なぜ筆者がそこまで言うかというと、トランスジェンダー当事者の意見は真っ二つに割れているからである。
手術要件廃止派の一方的意見だけ聞いているとしたら、大問題だ。
キリスト教圏に影響を受けた日本のLGBT活動家は、生殖腺を取り除く性別適合手術を国家による
「断種」
だと言い募り、LGBT後進国の日本は非人道的な性同一性障害特例法を廃止しろと叫ぶ。
だが、この法律を欧米のような文脈で語るのは筋違いだ。
1964年に起きたブルーボーイ事件は、男性器を切除する手術を行った産婦人科医が優生保護法によって逮捕された事件である。
それ以降、我が国においては、性を移行したい者にとっての希望が断たれることとなった。
もちろん、これは拷問が目的だったわけではなく、当事者の苦悩に寄り添った結果としての手術だった。
そのことを当事者たちはよく分かっていた。
しかし、手術を受けた人たちが男娼だったため、センセーショナルに伝える週刊誌によって、性転換に負のイメージが付けられてしまった。
それから幾年、やっと手術が合法になったのが2003年。
性同一性障害特例法の成立を、多くの当事者は涙を流して歓迎したのだった。
ところが、そこから取りこぼされた人たちがいた。
手術をするほどの苦痛がないトランス女性/トランス男性たちである。
手術しなければ戸籍上の性別を変更できないこの法律では自分たちは救われないとの不満を抱えながら、それでも
「1人でも多くの仲間が助かるなら」
と利己を押し殺して法案の成立に合意したのだった。
だが、その思いは限界に達した。
当時は主流派ではなかった彼らが今、世界的な潮流に乗り、主客交代劇を繰り広げているのである。
「今度は俺たちが幸せになる番だ」
と。
しかし、手術要件がなくなってしまうと、今度は性同一性障害者たちが困ってしまう。
手術は
「医療」
ではなく
「趣味」
で行うものと見なされ、
「美容整形と何が違うの?」
と言われるからだ。
当然、安倍政権で導入した保険適用も廃止になる。
2021年現在、性別適合手術を受けた人は約1万1000人に達する。
社会の中で、男性/女性として真っ当に暮らしているこの人たちの人生を否定してはならない。
■確信犯で嘘を付く
性別適合手術を廃止し、自己申告だけで戸籍の性別を変更できるよう要求しているのは、性同一性障害者ではなくトランス女性/トランス男性の活動家である。
彼らにしても、伊達や酔狂でやっているわけではない。
自分が信じる正義のために必死なのだ。
社会をグレートリセットさせるためなら少々の嘘は許容範囲だ、と思っている節がある。
例えば
「LGBT法連合会」
という団体は、LGBTの代表でも何でもないただの民間組織だ。
だがマスコミは、それを当事者代表の声として報道する。
2023年3月には、トランス女性へのデマが広がっているとして
「法律ができても、トランス女性は女湯や女子トイレに入りません」
と記者会見したのだが、スピーチに立ったトランス男性である杉山文野自身が戸籍の性別とは違う浴場やトイレに侵入しており、そのことを知る筆者たち関係者は、テレビの前で一斉に椅子から転げ落ちた。
渋谷でのレインボーパレードを主催しているNPO法人
「東京レインボープライド」
共同代表でもある杉山文野氏は自らのツイッターで、男湯に入って歌舞伎町の市川海老蔵氏と遭遇したことを報告している。
同じ内容を海老蔵氏のブログでも確認できるので、是非読んでみてほしい。
タイトルは『男湯に女いた』。
胸を切除しているが子宮は摘出していない杉山氏は、戸籍上は女性だ。
LGBT理解増進法施行に伴い、厚生労働省は
「公衆浴場の男女別は身体的特徴で判断を」
と通知を出したものの、日本で一番有名なLGBT活動家である杉山氏を警察は逮捕できるはずがない。
そんなことをすれば、国際的スキャンダルになるだろう。
杉山氏は信念の下に男湯や男子トイレを使っているのであり、今後もやめることはない。
厚労省の通知は無意味なのだ。
また、身体が男性のトランス女性が女湯に入っていることも、筆者たち当事者の間では常識だ。
「股間タック」
という言葉で検索してみてほしい。
睾丸を指で体内に入れて恥骨に引っ掛け、余った皮で包んで接着剤で止めれば女性器そっくりになる。
そのまま女湯や女性トイレに入っても恍惚とした表情で自撮りをしている画像が、SNSでいくらでも発見できるだろう。
東大教授のクィア学者、清水晶子氏はこれを
「埋没した棘」
と表現し、
「今だって彼女たちは女性スペースに存在する」
「でも女たちは気付いていない」
「気付かないのだからいいじゃないか」
という趣旨の論文も書いている。
よく保守論壇は、戸籍とは違う性別の浴場やトイレを利用する是非について、
「自分たちはトランスジェンダーを差別しているのではない」
「犯罪者との見分けがつかないことを問題にしているのだ」
といった議論をする。
だが、それは本質からずれている。
真の問題は、トランスジェンダーの当人たちが、既にそうした場所に入っているという事実だ。
経産省のトランス女性職員も、省内のトイレは理解が得られず使えなかったが、デパートなどの民間施設では当然女子トイレを利用しているとツイートしている。
三省堂の国語辞典は、2022年版から「男」「女」の項目を変えた。
<生まれたときの身体的特徴と関係なく、自分はこの性別だと感じている人もふくむ>
としたのだ。
このように既成事実が積み上がっていき、最高裁は
「社会は変わった」
との最終判断を下すことになる。
■りゅうちぇる氏の死
タレントのりゅうちぇる氏が自殺した。
そのこと自体は大変残念で悲しい出来事であるが、それに乗じて多様性の素晴らしさを説く生前の彼の言葉を何の躊躇もなく放送することはWHOの自殺報道ガイドライン違反に当たるため、厳に慎まなくてはならない。
自殺者を称賛することは、自殺の連鎖に繋がるからだ。
そして、それによって性同一性障害者の本当の思いが覆い隠されようとしていることにも注意を喚起したい。
りゅうちぇる氏は、同じくタレントのぺこ氏と結婚し、子供をもうけていた。
ところがその後、男性が好きだという気持ちが大きくなり、離婚。
どんどん容姿の女性化が進み、胸も膨らんでいった。
そんな彼に、SNSなどを通して誹謗中傷が届くようになる。
「子どもが欲しいからといってぺこに産ませておいて。女の人生をなんだと思っているんだ」
「家事も育児もぺこに押し付けて自分だけ綺麗になって。男だからできるんだよ。同じことを女がやったらバッシングの嵐だ」
など。
こうした心無い批判が原因で死に至ったと多くのコメンテーターは分析したが、性同一性障害者からは、そうではなくホルモン療法が原因だったのではないか、との問題提起がなされている。
男性から女性になるためには女性ホルモンを投与しなければならないが、ホルモン注射は精神のバランスを崩し、うつ病となって自殺するケースも少なくない。
人によって合う合わないが激しく、長年に渡り偏頭痛に苦しむ人もいる。
りゅうちぇる氏に必要だったのは
「あなた、綺麗ね。素晴らしいわね」
と持ち上げる表面上の友ではなく、
「ちょっと変化が早過ぎるよ。1年かけて考えてみたら?一旦ストップしようよ」
と警鐘を鳴らす真の友だったのだ。
しかし、保守派の性同一性障害者、奥田幸雄氏は、それでも愚行権としてホルモン注射を認めてほしいという。
「真の同一性障害は死んだ性同一性障害だけ」
と言われるくらい性同一性障害の時点で希死念慮はあり、これはホルモン以前の問題だ、もとより死は覚悟している、と。
言われてみれば確かにそうで、自分の体が苦痛でたまらない当事者たちは、親指を噛み切ったり、ガソリンをかぶって焼身自殺したりする。
見るに見かねた医師たちが、
「それだったら」
とホルモン注射を打ち始めたのだった。
打たなくても地獄、打っても地獄は承知の上だった。
こうした当事者の激烈な思いと向き合うことなく、ここぞとばかりに
「多様性」

「ダイバーシティ」
の必要性を煽る左派メディアは、無責任と感じる。
NHKで放送されたドイツのドキュメント番組『レインボーファミリー』は、母親が女性を好きになり離婚したことを美談として伝える。
異性愛者の夫婦であれば不倫となり、LGBTであれば褒め称えるというのは、二重規範以外の何物でもない。
婚姻の途中にジェンダーアイデンティティが変わることはないとは言えないが、子の福祉のことを考えると、りゅうちぇる氏の死を利用した
「ショックドクトリン」
によって、拙速に最高裁で性別の定義変更が行われないように切に願う。
■LGBTにおける歴史戦
安倍晋三元総理は、拉致問題や慰安婦問題、佐渡金山世界遺産登録問題などで歴史戦を戦ってこられた。
月刊『Hanada』2022年6月号では、
「歴史戦で厄介なのは、日本の内部に敵がいること」
とおっしゃっていた。
筆者は、LGBTにおいても歴史戦が始まっていると感じている。
杉山文野氏は、複数のLGBT活動家と共に安倍元総理と会食をしている。
安倍元総理は筆者に、
「誰だか分からないが、昭恵が会ってくれと言ったから会ったんだよ」
とおっしゃっていた。
LGBT活動家は自らを保守と偽り、政権の中枢にまで入り込んでいるのである。
また、LGBT活動家には野党側の活動家だけではなく、自民党側の活動家もいることは案外知られていない。
LGBT理解増進法が成立後、自民党側の活動家のものと見られる音声がSNSで拡散され、大炎上したことがあった。
法律ができれば、学校や企業の講演会などで自分の所に大きな利権が回って来るという内容だ。
LGBT理解増進法の真の目的は、地方自治体でやりたい放題のLGBT活動家の動きを止めるためだと自民党は説明するが、野党側の活動家に代わって自民党側の活動家が元締めとなったところで、利権を貪る主体が変わるだけだ。
だいたい、LGBT理解増進法で左派の動きが止まるとも思えない。
その根拠は、野党側の活動家と自民党側の活動家の比率だ。
筆者の肌感覚で、99.5%対0.5%といったところだ。
これから学校や企業での研修を全国展開するには、左派LGBT活動家の力を借りるしかないのだ。
何故なら、彼らしか人材がいないからである。
そんな彼らが、これまでの主張を変えるはずがない。
石川県では、荒井秘書官の発言で岸田首相を謝罪に追い込んだLGBT活動家、松中権(ごん)氏が多様性条例有識者会議のメンバーになっており、
「LGBT理解増進法は地方の条例を縛るものではなく、運用上はこれまでの流れを受けて『性自認』という言葉を使っても良いということをきちんと明記すべきだ」
と発言している。
松中氏は前出の杉山氏と親友であり、杉山氏の女性パートナーに精子を提供し、子供を2人もうけている。
当初、杉山氏は女性パートナーと2人で生活を送るつもりだったが、途中で松中氏に父親心が芽生え、今では3人親として子育てをしている。
アメリカでは同性婚が認められた次に、こうした多重婚の婚姻形態を求める裁判が起こされている。
LGBT理解増進法は制御装置ではなく、LGBTイデオロギーを更に加速させる機能を果たす。
一旦導火線についた火を消すことはできないのである。
■時給2000円で活動家が
松中氏は
「電通」
出身であり、各広告代理店は今後10年を見据えて動いている、と筆者は想像している。
通常、電通は自民党側、博報堂は野党側の担当なのだが、LGBTにおいては捻じれ現象が生じている。
元電通マンの松中氏が野党側に付き、自民党側には博報堂から出向しているゲイ当事者が付いているからだ。
こうした状況からも、自民党側の活動家が野党側を排して覇権を握ることは困難だと分かる。
いずれは電通の力を背後に持つ松中氏がピラミッドの頂点に立ち、全てを統合する。
自民党側の活動家は、おこぼれを貰うことで精一杯だろう。
LGBT利権についてよく例に出されるのが、一般社団法人
「社会的包摂サポートセンター」
が行っている国の自殺対策委託授業
「よりそいホットライン」
だ。
これを作ったのは、当時民主党政権だった福山哲郎議員。
自殺率の高い秋田県の筆者がPTの事務局長を担当した。
2013年の落選後、筆者にLGBT部門の電話相談員にならないかと誘いがあった。
しかし、面接と実地試験を受けたところ、筆者は見事に落とされたのである。
当時の時給は2000円。
朝から晩までLGBT活動家がシフトに入り、それだけで生活費を賄っていた。
公明党や共産党の市議も、お小遣い稼ぎをやっていた。
こうした事情を筆者に知られたくなかったのかもしれない。
問題は、情報がクローズドで行政事業レビューができないことだ。
筆者が出た電話には、妊娠出産したレズビアンから
「そろそろ浮気をしたいのだがどうすればいいか」
といった相談や、
「統合失調症ゆえに自分をゲイだと思い込んでいる男性が精神病院から電話をしてくる」
といった事案が目立った。
こうしたリピーターが多いので、本当に相談を必要としている人には繋がらないという欠点もあった。
利権と言えば利権に相違ないのだが、そんなレベルではない大きなお金が今後は動いていくだろう。

LGBT法 自民支持層の7割が反対「女性スペース守られない」「議論が拙速」 「くらするーむ政治部!」
2023/11/20 15:30
https://www.sankei.com/article/20231120-EFBL3IELIZA7BHNGZ7VEW24KB4/
産経新聞グループのマーケティング会社「産経リサーチ&データ」は、岸田政権が2023年6月に成立させ、施行したLGBT理解増進法の是非について調査した。
その結果、「反対」「どちらかと言えば反対」が61.2%に上り、その理由(複数回答)は
「女性スペースの安全が守られないと思うから」
が79.8%で最多だった。
自民党支持者に限っても「反対」「どちらかと言えば反対」は69.6%と全体よりも高く、保守層を中心に批判的な傾向が目立った。
同社のウェブ上のアンケートモニターサイト「くらするーむ政治部!」の登録者を対象に2023年11月17日午後〜20日午前まで実施、全国の1751人(男性1238人、女性513人)から回答があった。
LGBT法の是非については
「反対」(40.4%)、
「どちらかと言えば賛成」(30.3%)、
「どちらかと言えば反対」(20.8%)、
「賛成」(8.6%)
の順で約6割が反対側だった。
男女別では、
男性の「反対」が47.2%でより高かったが、
女性は
「どちらかと言えば賛成」(43.1%)、
「反対」(24%)、
「どちらかと言えば反対」(22%)、
「賛成」(10.9%)
の順で、賛成側が過半数を上回っていた。
「反対」「どちらかと言えば反対」の理由を3つ選ぶ設問は、全体では
「女性スペースの安全が守られないと思うから」(79.8%)、
「法律制定までの議論が拙速だったから」(64.3%)、
「立法化するほどのLGBT差別が日本にはないから」(53.2%)
の順。
男性はほぼ同様の傾向だったが、女性はトップの
「女性スペースの安全が守られないと思うから」
が84.7%で突出していた。
賛成側の理由は
「LGBTに対する理解が進むから」(88.2%)、
「立法化したほうがよいLGBT差別が日本にはあるから」(63.1%)、
「小中学生のうちから性の多様性について知ってほしいから」(50.4%)
が男女共に上位を占めた。
支持政党別では、反対の立場が自民支持(69.6%)、日本維新の会支持(61.2%)と保守系政党の支持層で高く、「支持政党なし」層では42.1%だった。
自民支持層の反対理由は、全体の傾向とほぼ同様だった。
一方、
「女性用の公衆トイレや公衆浴場に、身体は男性で心の性別は女性の方が入ることについてどう思いますか」
の問いでは、男女ともに「反対」(54.5%)が最も多かったが、男性(57.4%)より女性(47.4%)のほうが割合は少なく、「仕方がない」と答えた女性も16%いた。
また、
「手術などで外形的特徴が女性であれば構わない」
は男性30.7%、女性34.7%だった。
回答者全体の政党支持率は「積極的支持」「消極的支持」を合わせると、自民38.2%、立憲民主3.5%、維新14%、国民民主2.6%、支持政党なし25.8%。
岸田文雄内閣の支持率は「支持する」「どちらかといえば支持する」は30.4%だった。
自民支持率は前回調査(2023年11月3日〜6日)の40.8%から2.6ポイント、岸田内閣の支持率は35.9%から5.5ポイント減り、2023年7月の調査開始以来最低となった。
通常の世論調査は、調査エリアごとの性別・年齢構成になど合わせて、電話番号を無作為に発生させるRDD方式で電話をかけ、回答数が得られるまで調査を行うなどの手続きを踏むが、「くらするーむ政治部!」ではインターネットアンケートのみに限定、国民の「今感じていること」に焦点を当て、スピード感を持った調査に取り組んでいる。
今回調査の年齢の割合は60代31.9%、50代23.4%、70代22.8%、40代11.5%、30代4.1%で50代以上が多かった。

「心は女」事件、稲田朋美氏の回答に有本香氏が怒りの反論=u誠意あるとは思えない…『逮捕されたからいい』で済ますのか」
2023.11/18 15:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231118-WYBKMNGAZNNM3JU6ENF6T7VBX4/
稲田氏回答をジャーナリスト・有本香氏が指弾!
三重県桑名市の温泉施設で
「心は女」
と主張する男が女性風呂に侵入した事件は、LGBT理解増進法の慎重派・反対派が懸念する事態が現実化したものだった。
夕刊フジが同法制定に積極的だった自民党の稲田朋美衆院議員に見解を聞くと、
「事案の詳細を承知しませんが、理解増進法とは関係ないようです」
との回答だった=回答全文は別稿。
同法の問題点や、女性や女児に被害が及ぶリスクを追及し、稲田氏に説明責任を求めていたジャーナリストの有本香氏に聞いた。
「言葉尻の問題かもしれないが、事案を承知しない≠ネらば、関係あるかないかも分からないはずだ」
「この回答からも誠意ある対応とは思えない」
と語った有本氏。
桑名市の事件で男が逮捕されたことが報じられると、稲田氏が2023年4月2日にX(旧ツイッター)で発信した
「心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きない」
との投稿が掘り起こされ、批判の声が集まった。
稲田氏は夕刊フジの質問状に回答を寄せたが、内容はこれまでの主張から踏み込んだものではなかった。
有本氏は
「今回のような事案は立法の時点から懸念されていたことだ」
「こうしたことの想像や予測もできずに立法をされては困る」
「稲田氏は法律家(弁護士)でもある以上、問題から逃げてはならないのではないか」
と指摘する。
厚労省は2000年に出した
「公衆浴場での衛生管理要領」
で、
「概ね7歳以上の男女を混浴させないこと」
と定めているが、LGBT法施行を受けて、施設側が身体的な特徴の性によって男女を判断することを容認する通知を改めて出した。
稲田氏は回答で管理要領について触れ、
「(身体的な男性が女性風呂に入ることは)法制定前も後も犯罪であるということをX上などで繰り返し申し上げてきました」
と説明している。
ただ、有本氏は
「管理要領よりも法律の方が上位にある」
「公衆浴場側が利用を拒否しても『差別』として訴えられる可能性も否定できず、犯罪者に免罪符を与えることになる」
「既に女性は裸を見られるという被害≠受けた状態だ」
「稲田氏周辺で同様の事件が起きた場合、『逮捕されたからいい』という考えで済ますのか、本人に聞きたい」
と強調する。
LGBT法に懸念を示し、
「女性スペース」
を守る法律の制定を求める声もある。
今後の稲田氏の
「責任」
について、有本氏は
「性転換した人や女装する人も包摂してきた日本社会には、LGBTに関する法律は不要だが、少なくとも法改正は必要だ」
「同様の事案が相次いで起きれば、LGBTに関する偏見を助長し、理解増進とは逆の方向に進みかねない」
「誤りは認め、是正するのが政治家の良心ではないか」
「議員バッジを外してほしいという思いもあるが、稲田氏自らの手で取り組んでほしい」
と語った。
稲田朋美衆院議員の回答全文は次の通り。

事案の詳細を承知しませんが、理解増進法とは関係ないようです。
公衆浴場や温泉施設の利用に関して厚労省が管理要領を定めており、男女の判断基準は身体的特徴によるものとすることになっています。
これは理解増進法が制定される前後で全く変更はありませんし、法制定前も後も犯罪であるということをX上などで繰り返し申し上げてきました。
いずれにせよ犯罪行為に対して、引き続き厳正に対応していくことは当然です。

現実化した「心は女」事件を受け、自民・稲田朋美氏が回答「LGBT理解増進法とは関係ない」 慎重・反対派の対応策は
2023.11/17 11:48
https://www.zakzak.co.jp/article/20231117-P57FMCHY35LKPGG4CZ5ZUCXQYA/
三重県桑名市の温泉施設の女性風呂に
「心は女」
と主張する男が侵入した事件が波紋を呼んでいる。
多数の慎重・反対論を押し切り2023年6月に施行したLGBT理解増進法については、
「性自認は女性」
と主張する男性が女性スペースに入り込み、女性や女児に危険が及ぶリスクが指摘されている。
推進派だった議員は、懸念された事態が現実化したことにどう答えるのか。
慎重・反対派は如何なる対応策を進めるのか。
それぞれに聞いた。
「事案の詳細を承知しませんが、(LGBT)理解増進法とは関係ないようです」
夕刊フジが2023年11月16日、同法制定に積極的だった自民党の稲田朋美衆院議員に事件への受け止めを聞いたところ、稲田氏側は書面でこう回答した。
稲田氏は2023年4月2日、X(旧ツイッター)上で
「心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きない」
などと書き込んでいた。
三重県の事件では、男は女装で侵入し、
「心が女なので、なぜ女子風呂に入ってはいけないのか全く理解できない」
と供述しているという。
事件を受け、インターネット上では稲田氏の発信や姿勢に批判が集まっている。
夕刊フジは質問状で
「説明機会を設けるか」
や、
「法整備など今後取り組むべき課題」
についても聞いた。
稲田氏は従来の主張を崩さなかった=回答全文は別稿。
■滝本弁護士『トランス女性』が女性風呂に入りやすい雰囲気になった
女性の安心安全を目指す
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」
の世話役を務める滝本太郎弁護士は
「理解増進法により、性自認が女性で体が男性の『トランス女性』が女性風呂に入りやすい雰囲気になったことは認めざるを得ないのではないか」
「司直も逮捕や起訴に及び腰になったり、身体検査や収監の際に厄介な問題も生じかねない」
「厚労省の管理要領は公衆浴場についてのものだが、今後は女子トイレも課題となる」
「女性スペースを守る法整備が急務になる」
と語った。
■片山氏「女性の不安を取り除く明確な対応策が必要だ」
事件を受け、夕刊フジのインタビューに応じた自民党の片山さつき元地方創生担当相は
「今回のような事例の発生は当然、想定された」
「弱者である女性のスペースを確保する法律、ガイドラインを早急に整備せねばならない」
と強調した。
片山氏は同法成立前、今回のようなリスクに警鐘を鳴らしてきた。
施行後は、自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
を立ち上げ、トイレや更衣室などでの「女性専用スペース」の確保や、女性競技への参加を生来の女性に限るための取り組みを進めている。
最高裁は2023年10月、性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術を受ける必要があるとする法律の要件について、違憲と判断した。
三重の事件のようなケースで警察が難しい判断を迫られる恐れがある。
片山氏は
「LGBT理解増進法の成立後、三重県のような件が増えたとの指摘がある」
「最高裁の判断も社会の認識に影響を与える可能性がある」
「女性の不安を取り除く明確なメッセージ、対応策が必要だ」
と語った。
■稲田朋美衆院議員の回答全文は次の通り。

事案の詳細を承知しませんが、理解増進法とは関係ないようです。
公衆浴場や温泉施設の利用に関して厚労省が管理要領を定めており、男女の判断基準は身体的特徴によるものとすることになっています。
これは理解増進法が制定される前後で全く変更はありませんし、法制定前も後も犯罪であるということをX上などで繰り返し申し上げてきました。
いずれにせよ犯罪行為に対して、引き続き厳正に対応していくことは当然です。

有本香の以読制毒
「心は女」の男、女性風呂に入って逮捕 LGBT法をゴリ押しした議員に説明を求める 稲田朋美氏はなぜ馬鹿げたことを
2023.11/16 11:32
https://www.zakzak.co.jp/article/20231116-EZZQ5V2RARKBFCKIW7BGTSRA4U/
恐れていたことが遂に起きた。
2023年11月13日、三重県桑名市にある温泉施設の女性風呂に入ったとして、43歳の男が逮捕された一件だ。
男は女装して受付を通り、浴場で体を洗っていたという。
逮捕後、男は
「心は女なのに、なぜ女子風呂に入ってはいけないのか、全く理解できません」
と供述しているという。
2023年6月、国会で強引に可決成立させられたLGBT理解増進法の理念≠ニやらに則り、仮にこの一件が不起訴にでもなれば、今後警察は類似事件での逮捕を躊躇するようになるだろう。
同法が、その後の、性別を巡る最高裁判決にも影響したことを考えれば当然の帰結である。
天下の悪法によって、日本の女性、女児の安全が脅かされつつある。
女性は温泉はもちろん普通の銭湯や、公衆トイレも容易に利用しにくくなる。
ネット上のX(旧ツイッター)では、
「稲田朋美」
「稲田さん」
がトレンド入りした。
LGBT理解増進法制定に積極的だった、自民党の稲田朋美議員の発言映像とX投稿が掘り起こされ、
「責任を取れ」
という声が溢れた。
稲田氏の発信はこうだ。
「公衆浴場における衛生等管理要領では浴場と脱衣所は男女を区別することになっています」
「厚労省によればこの男女は身体的特徴による区別を指します」
「従って心が女性で身体が男性の人が女湯に入るということは起きません」
「また理解増進法を制定することでこのようなルールが変わることもありません」
(2023年4月2日のX)
稲田氏が
「起きません」
と断言したことが、今、起きている。
もっとも、市井の国民の多くはこうした事態が起きることを当たり前に予測していたのだが、弁護士資格を持つ、法律のプロである稲田氏は何故、こんな馬鹿げたことを言ったのだろう。
ふと13年前、中国資本による土地買収の件で、稲田氏にインタビューした時の事を思い出した。
新潟で浮上していた中国総領事館の用地買収問題について、氏はこういった。
「法律はこちらにとって良いように読めば(解釈すれば)いいんですよ」
「条約だって同じ」
「日本の国益に適うように読めばいい」
私はこの発言を頼もしく思う一方、危うさを感じた。
稲田氏はLGBT理解増進法制定の過程でまさに、
「自分にとって良いように」
公衆浴場のルールを読み、法律案を読もうとしていたのではないか。
自民党の熱烈支持者の中には、
「変質者は逮捕されたのだから問題ない」
と強弁する人々がいる。
これこそ、とんでもないことだ。
本来、ルールは社会の秩序を守るために制定されるもの。
その大原則が一部の者の思い込みや利益のために歪められるなら、これは私たちの社会の重大な危機である。
稲田氏をはじめとするLGBT理解増進法をゴリ押しした議員、特に与党議員らに説明を求める。
そして、もちろん法改正を求める。
ダンマリを決め込むなら、国会議員のバッジを直ちに外してもらいたい。

性自認に基づく性別変更制度導入を否定 自民有志の議員連盟が声明「日本にはそぐわない」
2023/11/9 18:53
https://www.sankei.com/article/20231109-YDU7VYTRKZPFLFEKCKNOW64O2A/
自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
は2023年11月9日、国会内で総会を開き、海外の一部で導入されている、性自認に基づく性別変更を可能とする制度に否定的な声明を取りまとめた。
「心理的な性別だけで性別変更を認める制度は、日本にはそぐわない」
と指摘した。
戸籍上の性別変更の際に生殖能力の喪失を要件にした性同一性障害特例法の規定を憲法違反と判断した最高裁の2023年10月の決定については
「何らかの法改正を行う必要がある」
と明記した。
ただ、生殖不能要件が撤廃されれば、妊娠や出産が可能な戸籍上の男性が登場しかねず、声明は
「現行の多くの法令との整合性が取れない事態に陥らないか」
として関連省庁を挙げた対応を求めた。
法改正の議論では、生殖不能要件撤廃の妥当性や、新たな要件の可否などを検討する方針も示した。
議連の片山さつき共同代表は総会の冒頭、最高裁決定について
「性別の取り扱いの変更と社会一般の受け止めの調整を図り、立法府の責任を発揮していく」
と述べ、議連として対応に力を入れる考えを強調した。

自民・女性守る議連「心理的性別だけで性別変更そぐわない」手術不能要件違憲決定に
2023/11/9 14:50
https://www.sankei.com/article/20231109-FUOKJUBEJJGNPPYJG5PPOVV3C4/
自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)
は2023年11月9日、性自認に基づく性別変更を可能とする
「ジェンダー・セルフ・ID制」
の導入に否定的な声明をまとめた。
「心理的な性別だけで法律上の性別変更を認める制度は、LGBT理解増進法が成立したばかりで理解増進の流れを醸成していく段階にある日本にはそぐわない」
と指摘した。
議連は、最高裁が2023年10月25日に性同一性障害者が性別変更する上で生殖能力の喪失を要件とする性同一性障害特例法の規定を憲法違反と判断したことを受け、国会内で会合を開き、声明をまとめた。
約20人が参加した。
最高裁の決定に伴い、与党内では特例法の改正など対応に当たる必要性が共有されている。
一方、
「生殖不能要件」
が完全に撤廃されれば、妊娠や出産が可能な法的な男性が登場しかねない。
声明も、
「何らかの法改正を行う必要がある」
とした上で、
「現行の多くの法令との整合性が取れない事態に陥ることとならないか、危惧される」
と指摘し、内閣の責任で関連省庁を挙げた法令の調査の必要性を訴えた。
議連の共同代表を務める片山さつき元地方創生担当相は会合の冒頭、
「性別の取り扱いの変更と、社会一般の受け止めの調整を図りつつ、立法府に身を置く者の責任をフルに発揮しないといけない」
と強調した。
共同代表の山谷えり子元拉致問題担当相は、
「先行する欧米が修正する混乱に周回遅れで敢えて突っ込み、社会的分断や対立を起こすことにならないかを考えねばならない」
と訴えた。

<独自>千葉県の多様性条例案、LGBTに「懸念」175件 意見公募の内容判明
2023/11/7 21:26
https://www.sankei.com/article/20231107-PW4RQ3NHGNPKHNJOWJBQFB6364/
千葉県が
「(仮称)千葉県多様性が尊重され誰もが活躍できる社会の形成の推進に関する条例」
の骨子案へのパブリックコメント(意見公募)への意見提出状況をまとめたことが2023年11月7日、分かった。
669人・団体が提出し、延べ1279件の意見があったとしている。
2023年12月議会に条例案を提出する方針の県は、各会派に2023年11月8日、意見提出状況など条例案について説明する予定。
意見提出状況では、単純な賛成、反対の集計は困難であるとして、主な意見に分類し、件数(暫定値)などを紹介している。
主な意見の内訳では
「条例の趣旨に賛同」47件、
「条例制定後の施策への期待」42件、
「条例制定に対する懸念(外国人関係)」81件、
「条例制定に対する懸念(LGBT関係)」175件、
「『性自認』の文言を修正・削除すべきとの意見」42件、
「条例化する必要性がないとの意見」112件、
「時期尚早・議論不足との意見」58件、
「社会の活力向上や活躍よりも、その人らしく生きられることや生きづらさの解消を重視すべきとの意見」155件、
「差別禁止や罰則規定を設けるべきとの意見」44件、
「男女共同参画条例に関する意見」56件。
趣旨に賛同では
「在住外国人が増える中、今まさに必要とされている」
など2つの意見を紹介した。
施策への期待では
「性別を問わず、法律婚を選ばなかったカップルの権利を守るパートナーシップを県全体で認めていただく流れになることを期待している」
といった3つの意見を紹介している。
一方、外国人関係の懸念では
「外国籍の人による様々な問題が起きており、課題解決が先ではないか」
など2つの意見を載せた。
LGBT関係の懸念に関しては
「性自認を主張するだけでそれが尊重されることには反対」
「一般的な県民や女性や子供の安全な暮らしが損なわれ性犯罪などの可能性が増加してくると思われ不安」
など2つの意見を記している。
条例化する必要性がないとの意見では
「日本は元々多様性に富んだ国柄なので、わざわざ条例は作る必要はない」
など2つを紹介した。
その他として、
「東京2020五輪・パラリンピック県内開催、成田空港の機能強化、道路ネットワークの整備進展は、多様性尊重と関係ないのではないか」
といった3つの意見が示されている。
集計では、参考値として女性407▽男性211▽団体21▽不明30−から意見が寄せられたと明記している。
県政策企画課は取材に対し、
「2023年11月22日の議会開会の前には集計結果の詳細を公表したい」
と応えた。

性別適合手術は受忍限度内の措置
正論 2023年12月号
麗澤大学教授 八木秀次
「性同一性障害者の取扱いの特例に関する法律」(特例法)は、家庭裁判所が性同一性障害者の請求によって、その者の性別の取扱いの変更を審判する際に5つの条件を定めている。
@18歳以上であること(年齢条件)
A現に婚姻をしていないこと(未婚条件)
B現に未成年の子がいないこと(子無し条件)
C生殖腺がないこと又は生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること(生殖不能条件)
Dその身体について他の性別に係る身体の性器に係る部分に近似する外観を備えていること(外観条件)
5つの要件を全て満たし、性同一性障害に係る医師2名の診断書の提出がなされれば、家庭裁判所はその者の性別を変更する審判をすることができる。
審判を受けた者は、民法その他の法令の適用について、他の性別に変わったものと見做され、変更した性別による婚姻や養子縁組等が可能となる。
尚、審判前に生じた身分関係や権利義務関係への影響はないとされている。
2020年末までに性別の取扱いの変更を行った者は累計で1万301人になる(「日本性同一性障害・性別違和と共に生きる人々の会」調べ)。
5つの要件のうち、CDを合わせて性別適合手術と言うが、現在、最高裁でその合憲性が争われている。
大法廷が2023年10月25日に決定を出す予定になっており、2023年9月27日には申立人(男性)側の弁論が行われた。
判断次第では手術要件が撤廃されるが、親子関係などの社会秩序や性別で区別される制度・慣行を揺さぶり、社会を大きく混乱させる可能性がある。
性別適合手術とは、精巣や卵巣などの生殖腺の切除(C)と、例えば、男性から女性への性別移行には陰茎の切除(D)を指す。
女性から男性への性別移行には男性ホルモンの投与で陰核が肥大し陰茎に近似した形状になるため、男性から女性への性別移行よりも負担が少ない例が多い。
性別移行には身体を傷付ける手術を必要とすることから憲法13条(個人の尊重、幸福追求権)と14条1項(法の下の平等)に反すると主張されている。
2023年10月12日、静岡家裁浜松支部は
「生殖腺を取り除く手術は、生殖機能の喪失という重大で不可逆的な結果をもたらすもの」
で、
「性別変更のために一律に手術を受けることを余儀なくされるのは、社会で混乱が発生する恐れの程度や医学的見地から見ても、必要性や合理性を欠くという疑問を禁じ得ない」
と、Cの生殖不能要件を違憲とし、無効とする決定を出した。
最高裁判断に先立ったもので注目される。
■性自認と生殖能力は別物
最高裁は同じテーマについて2019年1月23日、第2小法廷で
「現時点では、憲法13条、14条1項に違反するとまでは言えないものの、その疑いが生じていることは否定できない」
としたため、約5年後に改めて大法廷で結論を出すことになった。
2019年時点で最高裁が性別適合手術を是認したのは
「変更前の性別の生殖腺により子が生まれることがあれば、親子関係等に関わる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」
からだった。
明示はないが、性自認と生殖能力は別物で、性自認は生物学上の性別から別の性に変わっても、変更前の性別の生殖腺が残れば、それに伴う生殖能力が残るとの認識があるものと考えられる。
また、性自認は変化する。
即ち性同一性障害者を含むトランスジェンダーであった者が生物学上の性別に伴う性自認に戻るケースも多く確認されているという事情への理解も前提にあったものと思われる。
生物学上の性別に伴う性自認に戻るケースが多くあることは、米国のトランスジェンダーの相談サイトの主宰者ウォルト・ヘイヤー氏が本誌で語っている(「『男→女→男』の私が言う『性』は変えられない」『正論』2022年5月号)。
同氏は自らも元トランスジェンダーでこれまで1万人以上の相談を受け、性自認が元に戻るケースを多く確認している。
その意味では性別適合手術は元の性別に伴う生殖能力を完全に失わせ、子が生まれることがないようにするための不可逆的な措置だと考えられる。
法律上の性別を変更した以上、変更前の性別に伴う生殖能力は完全に失わせ、肉体を変更後の新しい性別に近似させ、たとえ性自認が生物学上の性別に伴うものに戻ったとしても、再び法律上の性別変更がないようにするための措置だと考えられる。
性別適合手術を行い、その後は生涯に渡って変更後の性別で生きていくことを決意させる措置とも言える。
本人の性自認を尊重する考え方からすると、性自認に合わせて法律上の性別を変更しても構わず、身体を傷付ける性別適合手術を要件とするのは苛酷ではないか、ということにもなろう。
性別適合手術は社会保険適用がなく、高額な自己負担が必要にもなる。
同情の余地がないわけではないが、問題はそう簡単ではない。
■性別の概念が壊れるケースも
2019年に最高裁が
「変更前の性別の生殖腺により子が生まれることがあれば、親子関係等に関わる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」
として性別適合手術を合憲とした際には具体例を示していないが、性別変更前の生殖腺を残したまま法律上の性別変更ができ、婚姻も可能であれば、以下の事例が生じ得る。
1)「女性から男性に性別変更した人」(FtM)が女性との間に非配偶者間人工授精(AID)で第三者の男性の精子提供で子を儲ける場合、法律上は夫の摘出子となるが、その子の法律上の父は女性の生殖腺を残した生物学上、女性である。
外見が女性であることも考えられ、性自認も元の女性に戻る可能性もある。
事実上の女性同士による同性婚ともなる。
2)「女性から男性に性別変更した人」(FtM)が女性と結婚するが、自分も子を産みたいとして第三者の男性の精子提供で出産した場合、生まれた子の母は法律上、男性である。
この場合も性別変更前の女性の生殖腺を残していることから妊娠・出産は可能である。
外見が女性であることも考えられ、性自認が元の女性に戻ることも考えられる。
事実上の女性同士の同性婚であり、双方が妊娠・出産する場合も考えられる。
3)「女性から男性に性別変更した人」(FtM)が女性と結婚するが、不貞行為によって第三者の男性との間に子を儲けた場合、子の母は法律上、男性である。
この場合も性別変更前の女性の生殖腺を残していることから妊娠・出産は可能となる。
性自認が元の女性に戻ることも考えられる。
この場合も不貞行為は別として、女性の生殖腺を持つ者同士の関係であり、婚姻の段階で同性婚が成立していることになる。
4「男性から女性へ性別変更した人」(MtF)が男性と結婚するが、不貞行為によって第三者の女性を妊娠させ、出産した場合、子の父は法律上、女性である。
この場合は男性の生殖腺を残していることから第三者の女性を妊娠させることは可能となる。
外見が男性で性自認が元の男性に戻る場合もあり、この場合は事実上の男性同士の同性婚となる。
5)「男性から女性へ性別変更した人」と「女性から男性に性別変更した人」が結婚して子を儲けた場合、子の母(出産した者)は法律上、男性であり、父は戸籍上、女性となる。
男女が逆転しているケースだが、共に性別変更前の生殖腺を残していれば、元の性別での生殖能力により、妊娠・出産できる。
外見が元の性別のままであり、性自認も元の性別に戻る場合もある。
こうなれば、最早性別は意味を持たなくなる。
性別の概念自体が壊れる。
実際には稀なケースだろうが、生じない可能性はない。
性別変更前の生殖腺が残っており、それに伴う生殖能力が維持されていれば、十分に生じ得るケースだ。
まさに
「親子関係等に関わる問題が生じ、社会に混乱を生じかねない」
事例と言ってよい。
その間で生まれ育つ子供の福祉についても考慮しなければならない。
少数でも生じれば、受け入れるよう家族制度全体の変更も余儀なくされる。
1)について補足しておくと、性別変更によって女性から男性となった人(夫)の妻がAIDによって第三者の提供精子で子を懐胎・出産した場合、かつては、その子の夫の摘出でない子(非摘出子)として取り扱ってきた。
しかし、最高裁第3小法廷は2013年12月10日に
「性別の取扱いの変更の審判を受けた者については、(中略)一方でそのような者に婚姻することを認めながら、他方で、その主要な効果である同条(民法第772条)による摘出の推定についての規定の適用を、妻との性的関係の結果儲けた子であり得ないことを理由に認めないとすることは相当ではない」
との決定を出し、法律上、夫の摘出子となるとした。
夫の摘出子としなくとも、特別養子縁組で法的な親子関係を生じさせることもできる。
それを敢えて夫の摘出子と正面から認めることで生物学上は女性である父親の存在を公認したことになった。
この問題は本誌でも西部邁氏との対談で批判したところだ(「《対談》何サマや最高裁!婚外子・性転換『父』子裁判の浅慮と傲慢を糺す。」『正論』2014年3月号)。
■性別の再変更による混乱
2013年の時点では最高裁は性別適合手術を行って女性には再び戻らない存在を法律上の父と認める判断をしたが、10年後には性別適合手術の撤廃を求める判断をし、女性の生殖腺を維持し、場合によっては外見や性自認も女性のままの法律上の父を認めることになるかもしれない。
これは
「女性の肉体をした法律上の父親」
「男性の肉体をした法律上の母親」
を誕生させるなど親子関係を混乱させる。
しかし、実は既に元女性で現在は男性の母や元男性で現在は女性の父は存在する。
特例法が規定する5つの要件のうちの
「B現に未成年の子がいないこと(子無し要件)は2003年の制定当初は
「現に子がいないこと」
とされていたが、2008年に現行の規定に改正された。
当初の
「現に子がいないこと」
との要件は
「女である父」

「男である母」
が生じることによる家族秩序の混乱や子の福祉への影響を懸念する議論に配慮したものだった。
最高裁も2007年10月19日、第3小法廷で
「(この規定は)合理性を欠くもとは言えないから、国会の裁量権の範囲を逸脱するものと言うことはできない」
と合憲判断したが、既に子がいる性同一性障害者について一律に性別変更ができないとすることへの批判が強まり、
「現に未成年の子がいないこと」
へと改正され、要件が緩和された。
これにより成年に達した子との関係では
「女である父」

「男である母」
が生じることになった。
性別変更前の生殖腺を残したまま性別変更し、婚姻できるとすることは、1)2)3)4)の事例のように事実上の同性婚を認めることを意味する。
女性の生殖腺を維持し、外見も女性だが、法律上は男性である者と、生まれながらの女性との婚姻を可能にする。
場合によってはその法律上の男性の性自認は女性に戻っている可能性もある。
その逆に男性の生殖腺を維持し、外見も男性だが、法律上は女性である者と、生まれながらの男性と婚姻を可能にする。
場合によってはその法律上の女性の性自認は男性に戻っている可能性もある。
次には性自認が女性に戻った法律上の男性は、法律上の性別を男性から女性に再変更することを求めてくるかもしれない。
逆に性自認が男性に戻った法律上の女性は、法律上の性別を女性から男性に再変更することを求めてくるかもしれない。
もうこうなってくると法律上の性別が何を意味しているのかも分からなくなる。
現行法では性別の再変更は不可能だが、可能にする法改正を求めるかもしれない。
性別の再変更が実現すれば、法律上の女性同士、法律上の男性同士の婚姻となる。
■外見とは別の法律上の存在
最高裁は既に2023年7月11日、第3小法廷で経済産業省に勤めるトランスジェンダー女性職員が職場の執務階の女性トイレを使用することを制限されたことについて、制限は
「違法」(国家公務員法違反)
として撤回を求める判断をした。
裁判官の補足意見には
「(原告は)性別適合手術を受けておらず、戸籍上は尚男性であっても、経済産業省には、自らの性自認に基づいて社会生活を送る利益をできる限り尊重した対応を取ることが求められていた」
[宇賀克也裁判官(学者出身)]
「自認する性別に即した社会生活を送ることは、誰にとっても重要な利益であり、取り分けトランスジェンダーである者にとっては、切実な利益であること、そして、このような利益は法的に保護されるべきものと捉えること」
[長嶺安政裁判官(外交官出身)]
とする意見もあった。
本人の性自認の尊重を
「切実な利益」
「法的に保護されるべき利益」
と擁護している。
この判決の原告は性別適合手術を健康上の理由から受けていない。
宇賀裁判官は補足意見で
「性別適合手術は、身体への侵襲が避けられず、生命及び健康への危険を伴うものであり、経済的負担も大きく、また、体質等により受けることができない者もいるので、これを受けていない場合であっても、可能な限り、本人の性自認を尊重する対応を取るべきと言える」
と性別適合手術要件の撤廃を主張している。
性別適合手術が不要になれば、専門医の診断が必要であるが元の生殖腺や外性器を残したまま性別変更ができる。
そうなれば、これまでの性別概念は崩れる。
生殖腺や外性器で判断せず、本人の性自認を重視することになれば、男性の外見をした法律上の女性や女性の外見をした法律上の男性が存在することになる。
生殖腺や外性器、外見などで男女の性別を区別してきた性別概念が意味を持たなくなり、性別を前提とした社会制度や慣習が瓦解する。
性自認を虚言して性別変更すれば、同性婚も可能だ。
性自認や外性器を残したままであれば、性自認は別として生殖能力もある。
■性自認は主観的な領域
性自認は心の問題で優れて主観的な領域だ。
性自認が固定せず、流動的な人もいるとされ、極端な場合は日替わり、ある時は男性、またある時は女性という場合もある。
更に性自認と性的指向は必ずしも対応せず、様々な組み合わせがある。
性自認を女性とする自分や女装した自分に、男性として性的に興奮を覚えるというケースもある。
性的嗜好(好み)は多様で、性自認だけを取り上げて尊重すればよいというものでもないらしい。
例えば、トランスレズビアンと呼ばれる生物学上は男性だが性自認は女性で性的指向は女性に向かう人たちは、性別適合手術をしていない場合が多数だが、彼らには男性の生殖能力があり、かつ女性を性愛の対象にする。
性自認の尊重が
「法的に保護される利益」
となれば、こういった人たちの性自認は可能な限り尊重されなければならない。
性自認は女性であるからトイレを含む女性専用スペースへの立ち入りも認められなければならない。
しかし、生まれながらの女性には拒否感情や恐怖の念がある。
男性の生殖能力や性欲を持つことへの恐怖心だ。
海外では女性刑務所にトランスレズビアンを収容し、女性受刑者がレイプされ、妊娠した事件もある。
女子スポーツ界へのトランスジェンダー女性の参入についても、性別適合手術が不要になれば、男性の生殖能力や外性器を持つ人たちを女性として受け入れることになる。
体格や心配能力、腕力が一般の女性より優れていることに加えて、男性ホルモンを分泌しており、闘争心が強い。
スポーツの公平性が問われる。
性別適合手術は身体を傷付ける外科手術であり、当人には苛酷だが、変更した性別で生きることと社会を混乱させないことを両立させるための不可避の受忍限度内の措置と言える。
最高裁には社会全体の在り方を考えた賢明な判断を期待したい。

産経抄
国会と司法にはびこる善魔たち 
2023/11/4 5:00
https://www.sankei.com/article/20231104-62SHDIERSRM4DJIFPLB3LIAKEQ/
芥川賞作家、遠藤周作さんは度々悪魔ならぬ
「善魔」
という言葉を用いた。
特徴は
「自分以外の世界を認めないこと」

「他人を裁くこと」
だと遠藤さんは述べている。
「自分の愛や善意の感情に溺れ、眼が眩んで自己満足しているのだ」。
日本社会では今、この善魔が跋扈してはいないか。
▼性的少数者らへの理解増進を図るLGBT法成立に始まり、心と体の性が一致しない経産省のトランスジェンダーの女性に、職員女性用トイレ使用を制限するのは違憲だとし、更に戸籍上の性別変更に、生殖不能手術を条件とする特例法条項を違憲とした一連の最高裁判決…。
背景に国会議員や判事の善意があるのは事実だろう。
▼だが、この急速な動きは意見や立場が異なる人々を置き去りにする結果となり、新たな対立と分断を生んだ。
社会の変容に息苦しさを覚える者にとっては、
「悪意のように見える不遜な善意もある」(哲学者、ニーチェ)
のである。
▼「当事者が警戒の目で見られ、差別が一層深まることも考えられる」。
性適合手術を経て女性に性別変更した
「特例法を守る会」
の美山みどり代表は、最高裁判決に憤る。
安心な場所を求める女性の権利と保護も阻害される。
▼立憲民主党の長妻昭政調会長は2023年11月2日、最高裁判決を受けて特例法改正案の国会提出を検討する考えを明らかにした。
国会は最高裁判決に対応せざるを得ないが、近年、司法は立法府に対して越権的ではないかとも感じる。
▼社会学者、ウェーバーは善からは善のみが生まれるものではなく、しばしば逆になると喝破した。
「これが見抜けないような人間は、政治のイロハも弁えない未熟児である」。
社会常識が善魔には通じないのがもどかしい。

性別手術は違憲?最高裁の立法乗っ取り 米弁護士ギブンズ
2023/11/1 7:00
https://www.sankei.com/article/20231101-QG2B2I7ZZJLMNFUR27QH2ZDVLQ/
これは最高裁判所が判断すべきことなのか。
民意によって選ばれた国会が決めるべきことであり、司法による立法権の侵害なのではないか。
こう危惧せざるを得ない。
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更するには、生殖不能にする手術などを条件とする
「性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律」(特例法)
の条項を違憲と判断した先日(2023年10月25日)の最高裁決定は、司法はあくまで国会が制定した法律を尊重すべきだという憲法原則から大きく逸脱していたと言うべきだろう。
裁判所には、国会の法律が憲法に適合しているか審査する
「違憲審査権」
はあるが、憲法13条には
「すべて国民は、個人として尊重される。生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする」
とあるのみである。
その曖昧な文言を用いて、特例法の条項を無効とした15人の最高裁判事の判断は、司法権の適切な領域を超え、立法権を乗っ取ろうとしているように見える。
私はここで、戸籍上の性別変更を認める条件として、生殖を不可能にする手術を義務付けることの、政策として良し悪しを問題としているのではない。
これに関しては大いに政策的な議論がなされるべきだ。
私が問いたい本質的な問題は、その政策を決定する主体は、国会と裁判所のどちらかということなのである。
戦後80年近く経つ中、日本の最高裁が法律を違憲と判断したのは、今回の事例を含め僅か12例に過ぎないが、それは、政策は国民の代表たる国会や政府が決めることであり、裁判所はあくまで憲法上の審査をする司法機関に徹すべきだいう
「司法消極主義」
という原則が守られてきたからと言ってよい。
しかし、最高裁は今回、その司法消極主義を捨て、憲法解釈を積極的に利用し、自らが政策形成の主体となろうとする
「司法積極主義」
へと舵を切った。
■利用された「違憲審査権」
憲法の曖昧な言葉の解釈を利用した司法積極主義が、極めて反民主的な結果をもたらすことは、私の母国である米国の経験からも明らかである。
米国で、人の体に宿った新しい生命を断つ中絶という行為を権利として認めるべきかという重大な問題を巡り民意が2つに分かれた時、連邦最高裁は憲法修正14条の定める
「Due Process(適正手続き)」

「Equal Protection(平等保護)」
といった抽象的で曖昧な理念に基づき、これを女性の権利であると宣言した。
そのことによって、この重大な問題は議会が判断することではなくなり、事実上、民主的な議論と交渉の場から排除されることになった。
決定権は裁判官だけに握られることになった。
つまり、国民から中絶の是非について決定する権利を奪ったのである。
また、米国で同性婚条例について、多くの州議会が民衆の支持を得られないために制定を断念した時、活動家たちは同性婚を憲法上の権利として定めるために、この問題を自分たちの意に沿うような裁判所に持ち込んだ。
つまり民主主義の結論を覆すために、司法の違憲審査権が利用されたのである。
今回の日本の最高裁による違憲判断は、これらと何ら変わることはないものと言えるが、判断を下した最高裁判事たちは、その重大さを全く認識していない。
その決定が如何に従来の司法権の範囲を超えた急進的なものだったか。
判事たちが新たな政策決定の主体になろうとしたか。
15人の判事が、過去の判例を覆した点に注目すべきだろう。
今回の決定では、前述の曖昧な憲法13条の文言について
「自己の意思に反して身体への侵襲を受けない自由」
を保障するものだとした上で、性別変更を求める人に手術などの条件を付ける特例法の条項は、その自由を制約するのだという論理が展開されている。
しかし、4年前の2019年、同じ最高裁はこの条項について
「意思に反して身体への侵襲を受けない自由を制約する面もあることは否定できない」
としながらも、
「現時点では、憲法に違反するものとは言えない」
と、全く反対の合憲判断をしていた。
司法は、判事が個人の考えで法律を運用しないように、過去の判例の集積の上に立つべきものとされている。
だから通常、裁判所は極めて客観的な法的理由がない限り、自らの判例を、特にこれほど短期間で覆すことには消極的だが、今回の15人の判事たちは、4年前の2019年の判断の破棄を正当化するため、2つの理由を述べた。
第1に、性同一性障害について、
「医学的知見が進展」
し手術は最早必ずしも必要な治療とは言えなくなったこと。
しかし、性同一性障害患者を治療するために、手術が必須ではなくなったことと、戸籍上の性別を変更するための要件は何であるべきか、ということは全く別の話である。
これは単なる医学的な事実の問題ではなく、非常に政治的な問題なのだ。
第2に、性自認が国内外で広く尊重されるようになったこと。
要するに、2019年から2023年の4年間で社会の価値観が変わったというのだが、もしそうであれば、この新しい価値観を法律に反映させる適切な機関は裁判所ではなく、国民の声を直接聞く機能を持つ国会である。
時代遅れとなった法律の改正の責任は国会にあるのだ。
■民主的な議論はどこへ?
今回の最高裁の決定は、実に広範で厄介な影響を及ぼすことになるだろう。
最高裁は、性自認によって自らの性別を選択する権利が憲法上の権利であると明言しているわけではないが、そのことを強く示唆している。
だとすれば、性同一性障害者に対し手術以外にも性別変更に条件を付けている現在の特例法は、今後も違憲訴訟の対象となり、存在意義が問われることにもなる。
だからといって、国会が特例法を完全に廃止すれば、今度は性同一性障害者の性別変更手続きを正当化する法的根拠はなくなる。
それが憲法13条違反になるだとすれば、国会は新たな法制定を求められることになる。
その意味では、最高裁の判断は、司法が国会に法制定を命じているに等しい。
最高裁の論理は、それだけに止まらず、例えば同性婚を巡る議論にも影響を与え得る。
現状では、同性婚は憲法上保障されていないというのが国の立場だが、それも揺らぐことになり得る。
もちろん、性同一性障害や同性婚を巡る議論も、国会が民主的な議論の末に結論を出すならば、それは、どんなものであっても最終的には認めざるを得ない。
ただ、世論が大きく分かれるこのような重大な問題を、選挙で選ばれたわけでもない裁判官が決定するのは誤っている。
国民は個々の裁判官についても、彼らがどのような理由で選ばれたのかについても、全くと言っていいほど知らされていない。
その彼らが、本来、民主的議論で決められるべきことを、自分たちだけで決めるのは、国民に対する反逆と言わざるを得ない。
最高裁の唐突な司法積極主義への傾倒に、日本国民は抗議すべきである。

「15人で国の根幹変えてよいのか」ジャーナリストの櫻井よしこ氏、性別変更手術要件の違憲決定に
2023/10/25 20:05
https://www.sankei.com/article/20231025-NQVS2A2S6JMJNCKNLNQTMACDU4/
性別変更に生殖機能をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定を最高裁が2023年10月25日の決定で違憲としたのは、要件を外すことに反対する性同一性障害当事者の多くの意見が無視されたものだ。
強い違和感と危惧を覚える。
決定の多数意見には
「(特例法施行後)これまでに1万人を超える者が性別変更審判を受けるに至っている中で、性同一性障害を有する者に関する理解が広まりつつあり」
とある。
だが、自らも手術を受けて性別を男性から女性に変更した
「性同一性障害特例法を守る会」
の美山みどり代表らは、1万人以上が手術を受け、手術要件が社会制度として定着しているにもかかわらず、手術をせずに男性の姿のままで女性であるということが通じるのは良くないと主張してきた。
美山氏らは、手術要件が違憲となれば
「女性専用スペースに男性器のある女性が入ることが可能になったり、出産する男性が出てきたりして社会が混乱する」
とも訴えてきた。
多数意見は
「手術を受けずに性別変更審判を受けた者が子をもうけることにより親子関係等に関わる問題が生ずることは、極めて稀」
としているが、
「混乱は限定的だから無視してもいい」
という理屈は成り立たない。
15人の最高裁裁判官が幾百世代も繋がって来た日本の価値観や社会の根幹を変えようとしている。
たった15人の判断でこんなに大事なことを変えていいのだろうか。
日本では最高裁の裁判官について1人1人のキャリアや考え方など詳細な情報はほとんど知られていない。
指名・任命権は内閣にあるが、弁護士会枠や外務省枠などがあるのが実態だ。
法律は日本国民の望む方向に社会を作っていくためのものだ。
何故こんなに多くの国民が不安を感じ、多くの女性が信頼できないと思っているような方向に社会を変えていくのか、理解できない。
最高裁の裁判官は国会同意人事にすべきだ。

主張
性別変更 社会の不安招かぬ対応を
2023/10/26 5:00
https://www.sankei.com/article/20231026-WPBHCKJ6B5MB3P4E6DXCRU45AA/
性同一性障害を巡り戸籍上の性別を変更する場合、生殖能力をなくす手術を必要とする法律の規定について、最高裁は
「違憲」
との初判断を示した。
4年前の2019年に最高裁は
「合憲」
としており、性別変更要件を緩和する転換である。
今後の家事審判や法改正など影響は大きく、社会不安や混乱を招かぬよう対応すべきだ。
戸籍上は男性でホルモン治療などを行い、女性として暮らす人が性別変更を求めていた。
性同一性障害特例法では複数の医師の診断を必要とし、未成年の子がいないことなど5つの要件を満たせば家事審判を経て性別を変更できる。
1、2審は生殖能力喪失の要件を理由に性別変更を認めなかった。
最高裁は精巣や卵巣をなくす手術は憲法13条が保障する
「身体への強度の侵襲を受けない自由」
を制約するなどとして違憲と判断した。
性同一性障害の場合、元の生殖機能で子が生まれる状況は極めてまれで、混乱は限定的と見た。
個人の人権をより重く考えた判断だが、社会生活を営む上で周囲の理解は欠かせない。
決定の補足意見には、生殖能力喪失に代わる要件を設けることを含め、立法府の裁量に委ねるとの言及もあった。
法改正に当たっては多くの理解を得られるよう検討を重ねてほしい。
最高裁は変更後の性別の性器に似た外観を備える要件については高裁に審理を差し戻した。
この問題は終わっていない。
LGBTなど性的少数者への理解増進法が成立したが、女性と自称する男性が女性専用スペースに入ることを正当化しかねないとの不安は拭えぬままだ。
厚生労働省が公衆浴場で
「身体的特徴」
で男女を取り扱うことを確認する通知を出したのは、この不安の表れだ。
女性らの権利を守る団体など7団体は手術要件を外せば
「社会的にも法的にも大変な秩序の混乱が起きる」
とし、合憲判断を求める要請書を出していた。
耳を傾ける必要がある。
自己申告による性自認と、医学的見地からの性同一性障害は明確に線引きし考える必要があることも改めて指摘したい。
今回の
「違憲」
判断が強調されるあまり、
「性別は自分で決められる」
といった誤った認識や行き過ぎた性差否定教育に繋げてはならない。

保守派が強いアメリカのフロリダ州等では、
「法令上の性別」
は出生時の生物学的特徴によって定まり、以後、性転換手術を受けようが受けまいが変えられないとの立場を州法で成文化した。
手術で法的な性を変更できるとすると、性別違和を感じる若年者が手術を急ぎ、後に激しく後悔する、取り返しのつかない事態を招きかねないからである。
本人がトランスジェンダーを主張し、周りがそう遇するのは自由だが、
「法令上の性別」
は変えられない、となれば手術を急ぐ理由は少なくとも法的にはなくなる。
日本のように、手術を要件とした
「特例法」
を作ると、必ず次の段階として、肉体的、経済的に負担の大きい手術を強いるのは人権侵害だとする今回のような訴訟が起こされる。
特例法を廃止し、
「法令上の性別」
変更は不可とした上で雇用差別を禁じるなどの措置を講じるのが正解ではないか。

医学・社会の変化対応 性別変更要件、手術必要の「制約」判断変える
2023/10/25 20:36
https://www.sankei.com/article/20231025-QKT7DJVHPFPIXB2FHCFJRISTLU/
性同一性障害者の性別変更を巡る手術要件について、最高裁大法廷が2023年10月25日、
「違憲」
の判断を示した。
前回の
「合憲」
判断から4年。
手術を望まない当事者にも体に強い負担を強いる
「制約」
と生殖機能が温存されることで生じる
「混乱」
を比較し、医学面や社会的な変化も考慮して変更した形だ。
■「必要性は低下」
性同一性障害特例法が定める性別変更要件のうち、手術が必要とされるのは生殖能力をなくす
「生殖不能要件」
と性器の見た目を近づける
「外観要件」
の2つ。
今回、最高裁が違憲としたのは生殖不能要件だった。
設けられた大きな理由は、変更前の性別の生殖機能により子が生まれるなどした場合、親子関係などの問題が生じ、社会に混乱を生じさせかねない−という
「配慮」
だった。
この日の家事審判の決定で大法廷は、実際に問題が生じることは極めて稀で、
「必要性は低下している」
と指摘。
医療の進展もあり生殖不能要件を課すこと自体が
「医学的に見て合理的関連性を欠くに至った」
とも言及し、要件による制約は
「必要かつ合理的なものということはできない」
とした。
性同一性障害の人のうち、戸籍上は女性で性自認が男性の人は、男性ホルモンの投与で外性器が男性器の形状になり、外観要件を満たすケースが多いとされる。
今回の最高裁決定で、こうした人が手術をせずに、性別変更ができる可能性が高まったと言える。
ただ、戸籍上男性の人は女性ホルモンを投与しても外性器が
「似た外観」
になるとまで言えるかどうかは難しく、依然手術が必要になる余地も指摘される。
■「外観要件」は差し戻しも
また決定では、家事審判の1、2審段階で判断の対象外となっていた外観要件について、15人の裁判官のうち12人が
「審理が尽くされていない」
と判断、高裁に差し戻した。
だが、3人の裁判官は外観要件についても
「違憲だ」
と踏み込み、反対意見を付けた。
三浦守裁判官(検察官出身)は
「規定がなかったとしても公衆浴場の風紀は事業者によって維持されており、混乱が生じることは極めて稀だ」
と指摘。
草野耕一裁判官(弁護士出身)は、外観要件が違憲とされる社会は
「憲法が体現する理念に照らし、合憲とされる社会より善い社会と言える」
とした。
宇賀克也裁判官(学者出身)は
「生殖能力要件と同様、過酷な二者択一を迫る規定だ」
と指摘した。
一方、岡正晶裁判官(弁護士出身)は12人の多数意見に賛同した上で、どんな法改正をするかは
「国会の裁量に委ねられている」
と補足意見を付けた。
性別変更の家事審判は争う相手方がいないため、高裁に差し戻された今回の家事審判は外観要件が違憲と判断されれば、そのまま確定する。
ただその場合、最高裁で審理されないため効果は申立人に限られる。
もし合憲とされ、申立人が特別抗告すれば最高裁が改めて憲法判断を示すことになり、結論は当事者全体に及ぶ見込みだ。

自民議連幹部「困った判決」 性別変更を巡る最高裁決定で
2023/10/25 20:28
https://www.sankei.com/article/20231025-6UTCMWTJ7JMITKHNCEUDOKGO6Y/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定について、最高裁が2023年10月25日、
「違憲」
と判断したことを巡り、自民党内から今後の影響を懸念する声が上がった。
安易な性別変更などに繋がれば、社会が混乱しかねないためだ。
「手術要件」
の堅持を訴えてきた自民有志の議員連盟などは慎重に対応を検討する構えだ。
「困った判決だ」
「戸籍そのものが壊される恐れがある」。
自民党の議員グループ
「日本の尊厳と国益を護る会」
の代表を務める青山繁晴参院議員は2023年10月25日、産経新聞の取材にこう述べ、危機感を隠さなかった。
自民有志で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
の共同代表を務める片山さつき元地方創生担当相は2023年10月25日、記者団に対し、
「他の共同代表と相談した上で今後の対応を考えたい」
と述べるにとどめた。
議連は2023年9月、斎藤健法相(当時)に対し、
「手術要件が違憲になれば、(戸籍上)男性になった後に生物学的な母であり得たりと、大きな混乱が生じる」
とする声明を提出した。
議連のヒアリングでは、母親団体の代表者が
「手術することなく戸籍を変更すると、体が男性のままの母親≠ェ生まれてしまう」
として、授乳室を元男性と共有する事態などを懸念。
性別適合手術を経て戸籍上の女性になった性同一性障害の人たちも
「手術要件」
の維持を訴えていた。
そもそも、同法は2003(平成15)年に自民議員が立法化を主導した。
党内の慎重論を抑えるため、手術要件などを盛り込んだ経緯がある。
自民若手は最高裁の決定について
「社会の理解が追い付いていない」
「女性や子供の安全を確保するための対応を考える」
と強調した。
2023年6月に施行されたLGBTなど性的少数者への理解増進法の法案作成に自民特命委員会のアドバイザーなどとして携わった一般社団法人
「LGBT理解増進会」
の繁内幸治代表理事は、産経新聞の取材に
「増進法はゆっくり、じっくりとLGBTへの理解を広げるためだ」
「国民的な議論が不十分なまま、性別という社会倫理を覆すような判決は増進法の理念に合わない」
と指摘した。

「手術は唯一の客観的基準」 手術で性別変更の女性、最高裁決定に憤り
2023/10/25 18:49
https://www.sankei.com/article/20231025-SCSXJVEAIZKYDEW5IQSMYJI6FA/
「性同一性障害特例法の規定は私たちと社会との『約束』」
「それを覆す判断は認められない」。
性別適合手術を経て女性に性別変更した当事者で
「性同一性障害特例法を守る会」
代表の美山みどりさん(61)は、生殖不能要件を
「違憲」
とした2023年10月25日の最高裁決定に憤りを露わにした。
「私たちは手術を受けることで社会に受け入れられてきた」
とする美山さんらは2023年8月以降、最高裁に生殖不能要件をはじめとした手術要件を違憲としないよう求めて署名活動を行ってきた。
性同一性障害の当事者を含め、2万筆を超える賛同が集まったという。
美山さんは多様な生き方を尊重しつつも
「手術は、客観的に性別変更の証明が可能なほぼ唯一の手段」
「それが社会の判断の根底に置かれるべきだ」
と説明。
今後、生殖不能要件が撤廃されれば
「当事者が警戒の目で見られ、差別が一層深まることも考えられる」
と懸念する。
海外でも性自認を巡って社会の分断が生じており、
「社会全体で丁寧な議論を積み重ねていくことが重要だ」
と訴えた。

手術要件の条文削除など法改正へ 性同一性障害特例法
2023/10/25 18:31
https://www.sankei.com/article/20231025-QAT2SHYDNFKFVLE7ERNFHZCFA4/
性別変更に生殖機能をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定が2023年10月25日の最高裁決定で違憲で無効とされたことで、政府は特例法の改正を目指すことになる。
平成16年に施行された特例法は、戸籍上の性別が性自認の不一致から公的手続きなどで生じる障害を取り除くのが目的。
複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で、
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか生殖機能を永続的に欠く状態
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の要件を全て満たせば、家事審判を経て性別変更できると定める。
Bは当初、単に
「子がいないこと」
とされていたが、平成20年に要件が緩和された。
@についても、民法改正による成人年齢の引き下げに伴い、2022年4月から性別変更可能な年齢が20歳から引き下げられた。
今回の最高裁決定を受けて、政府は法務省を中心に、Cの規定を条文から削除するか、文言を変更するなどして特例法の改正案をまとめ、国会に提出することが求められる。
一方、決定ではDの要件についての憲法適合性は判断されなかったが、審理が差し戻された高裁での判断や国会などの議論の行方次第では、この要件についても改正の対象になる可能性があり、幅広い検討を迫られそうだ。

戸籍上の性別変更、認められたのは20年間で1万人超
2023/10/25 18:11
https://www.sankei.com/article/20231025-YEXLYKD7KRJOZCRTDGEYATQBXQ/
戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術が必要だとする性同一性障害特例法の規定について、最高裁は2023年10月25日、規定を
「違憲」
と判断した。
自認する性別が出生時と異なるトランスジェンダーの人が同法に基づき戸籍上の性別を変更するケースは、年々増加している。
最高裁によると、全国の家庭裁判所などで性別変更が認められたのは特例法の施行翌年の平成17年には229人だったが、令和元年は過去最多の9480人に。
その後も年間600〜800人台で推移し、令和4年までの累計で1万1919人にのぼっている。
一方、生殖機能をなくす手術要件を巡っては、2014(平成26)年に世界保健機関(WHO)などが手術の強要は人権侵害で、自己決定や人間の尊厳の尊重に反するとして廃絶を求める共同声明を発表。
海外では要件としない国も増えている。

森屋官房副長官「関係省庁で精査し適切に対応」 性別変更を巡る最高裁決定
2023/10/25 17:21
https://www.sankei.com/article/20231025-LL3AO4NPV5JWRDST7LJM7TN5RM/
森屋宏官房副長官は2023年10月25日の記者会見で、性同一性障害の人が戸籍上の性別変更を行うのに生殖能力喪失を要件とした特例法の規定を違憲とした最高裁決定に関し、
「関係省庁で決定内容を精査の上、適切に対応をしていく」
と述べた。

生殖不能手術要件は「違憲」 性別変更規定巡り最高裁が初判断、4年前から変更
2023/10/25 15:16
https://www.sankei.com/article/20231025-PHRZXWXMHBPZTB3MDTZENUM3CE/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する際に生殖能力をなくす手術が必要だとする法律の規定の合憲性が争われた家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は2023年10月25日、規定を
「違憲」
と判断した。
裁判官15人全員一致の結論。
4年前の2019年に
「合憲」
とした最高裁判断を変更。
国は規定の見直しを迫られることになる。
最高裁が法令を違憲としたのは12例目。
性同一性障害特例法は、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で、
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか生殖機能を永続的に欠く状態
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
の5つの要件を全て満たせば、性別変更できると定めている。
Cを満たすには精巣や卵巣を摘出して生殖能力をなくす手術が欠かせず、Dについても外観の手術が必要となるケースが多いとされる。
家事審判の申し立て人は、戸籍上は男性だが性自認は女性の社会人。
手術は心身や経済的な負担が大きく、ホルモン治療などにより手術なしでも要件を満たしていると訴えた。
1、2審段階ではCの規定を理由に性別変更を認めず、Dについては判断していなかった。
大法廷は2023年10月25日付の決定で、Cの規定について違憲と判断。
Dについては憲法適合性を判断せず、審理を2審に差し戻した。
Cの規定を巡っては、最高裁第2小法廷が平成31年1月、手術せずに性別変更前の生殖機能で子が生まれると
「社会に混乱を生じさせかねない」
として
「現時点では合憲」
と指摘。
ただ
「社会の変化などに応じ変わりうる」
としていた。
2023年10月に入り、女性から男性への性別変更を求めた別の家事審判で静岡家裁浜松支部がCの規定を違憲とする初の司法判断を出していたが、下級審への拘束力はなく、15人の裁判官全員で審理する最高裁大法廷の判断が注目されていた。

性別変更要件 決定要旨
2023年10月26日 産経新聞
性同一性障害特例法の規定を違憲とした2023年10月25日の最高裁大法廷の決定要旨は次の通り。
【多数意見】
特例法は性別変更の要件として
「生殖腺がない、または生殖腺の機能を永続的に欠く状態にあること」
と規定し、該当するには原則、生殖腺除去手術を受ける必要がある。
規程は、治療としては手術を要しない性同一性障害者に対し、性自認に従った法令上の性別の取扱いを受けるという、個人の人格的利益を実現するために、手術を受けることを余儀なくさせる。
この制約は、憲法13条が保障する
「身体への侵襲を受けない自由」
の重要性に照らし、必要かつ合理的と言えない限りは許されない。
合理的かどうかは、規定の目的のために制約が必要とされる程度と、制約される自由の内容、性質、具体的な制約の態様などを衡量して判断すべきだ。
規定の目的は、性別変更審判を受けた人が変更前の性別の生殖機能により子が生まれることがあれば、親子関係の問題が生じかねないなどの配慮に基づくと解される。
しかし、規定がなかったとしても問題が生じることは極めて稀だ。
法律上の親子関係は、法令解釈、立法措置により解決を図ることができる。
加えて、特例法施行から約19年が経過し、1万人超が性別変更審判を受けた中で、性同一性障害への理解は広まりつつある。
制約の必要性は、前提となる諸事情の変化により低減している。
特例法の制定当時は、性別適合手術は段階的治療の最終段階として位置付けられていた。
生殖腺除去手術を受けたことを前提とする要件を課すことは医学的にも合理的関連性があった。
しかし、特例法制定後、段階的治療という考え方が採られなくなり、このような要件は合理的関連性を欠くに至った。
規定は、治療としては手術を要しない性同一性障害者に対し、強度な身体的侵襲である手術を受けることを甘受するか、または性自認に従った取り扱いを受けるという重要な法的利益を放棄して性別変更審判を断念するかという過酷な二者択一を迫るものになった。
生殖能力の喪失を性別変更の要件としない国が増えていることも考慮すると、制約の程度は重大だ。
以上を踏まえると、規定による制約は、現時点で必要かつ合理的ではなく、憲法13条に違反する。
これと異なる平成31年の最高裁決定は変更する。
申し立てを却下した高裁決定は破棄を免れず、高裁で判断していない特例法3条1項5号の
「性別変更後の性器に近似した外観を備えていること」(外観要件)
に関する主張について、更に審理を尽くすため、高裁に差し戻す。
【三浦守裁判官の反対意見】
外観要件に該当するには、外性器の除去や形成術、または相応のホルモン治療を受ける必要があり、同様に身体への侵襲を受けない自由を制約する。
公衆浴場など社会生活上の混乱を考慮したと考えられるが、性同一性障害者が公衆浴場などを利用して混乱が生じることは極めて稀だと考える。
外観要件による制約の必要性は相当に低い。
他方、憲法13条に反する。
申立人の性別を変更する決定をすべきだ。
【草野耕一裁判官の反対意見】
公衆浴場などで
「自己の意思に反して異性の性器を見せられて羞恥心や嫌悪感を抱くことのない利益」
が損なわれる事態を懸念する人がいることは理解できる。
ただ性同一性障害者の全人口に占める割合の低さなどを考えれば、利益が損なわれる可能性は低い。
外観要件も違憲だ。
【宇賀克也裁判官の反対意見】
外観要件も過酷な二者択一を迫り、違憲だ。
申し立てを認めるべきだ。

性別変更には手術を…は違憲か 25日に最高裁大法廷が判断
2023/10/23 16:36
https://www.sankei.com/article/20231023-H65BJQF72FN3VCD2U3QFKJUVCI/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する場合、生殖能力をなくす手術は必要か−。
こんな争点の家事審判で最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)が2023年10月25日に決定を出す。
4年前の2019(平成31)年1月に最高裁で
「合憲」
とされたが、2023年10月に入り家裁で
「違憲」
とする初の司法判断が出た。
社会情勢の変化などを踏まえ、最高裁がどう判断するか注目される。
性同一性障害特例法は、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか、生殖機能を永続的に欠く状態
D変更後の性別の性器に似た外観を備えている
を全て満たせば、家事審判を経て性別を変更できると定める。
Cを満たすには男性は精巣、女性なら卵巣の除去手術などが必須。
Dについても、特に男性から女性への性別変更では手術が必要な場合が多い。
今回、家事審判を申し立てたのは戸籍上は男性で性自認が女性の社会人。
手術は心身への負荷や経済的な負担が大きく、ホルモン治療で生殖機能も減退しているなどと訴えた。
1、2審はCの規定を理由に性別変更を認めず、Dについては判断を示さなかった。
Cの規定を巡っては最高裁第2小法廷が2019(平成31)年1月、手術せずに性別変更前の生殖機能で子が生まれると
「社会に混乱を生じさせかねない」
として
「現時点では合憲」
と指摘。
ただ
「社会の変化などに応じ変わり得る」
とも言及していた。
一方、女性から男性への性別変更を求めた別の家事審判で静岡家裁浜松支部が2023年10月11日付で出した決定では、2019(平成31)年の最高裁決定を踏まえ、生殖腺除去手術を受ける場合のリスクと社会への影響を検討。
▽性別変更後の出産は稀で、混乱も限られる
▽国際的に手術要件は廃止される傾向にある
▽性的少数者への理解増進法が今年施行されるなど社会情勢の変化がある
などとして規定を違憲として性別変更を認めた。
今回、最高裁がCを違憲と判断すれば、特例法の要件自体を見直す必要が生じ、手術を受けずに性別変更を望む当事者全体に影響する。
判断されていないDについて、どの程度踏み込むかもポイントとなる。

性別変更「手術要件」堅持を 女性団体、最高裁に要請
2023/10/19 22:17
https://www.sankei.com/article/20231019-LC5UOI3XKVJNVELVOVCJCBFOTQ/
性同一性障害の人が戸籍上の性別を変更する場合、性別適合手術を要件とする現行法の規定の合憲性が争われている家事審判を巡り、女性有志の市民団体
「女性の定義を守る会」
は2023年10月19日、最高裁判所に要件の堅持を求める要請書を提出した。
家事審判は2023年10月25日に最高裁大法廷が決定を出す。
2004(平成16)年施行の性同一性障害特例法は、性別変更の審判を受ける要件に
「18歳以上」
「未婚」
などに加え、
「生殖腺の機能を永続的に欠く状態にある」
と定めている。
特例法で性別を変更するには、性別適合手術を受けた場合がほとんどだ。
同会は要請書で、法的な性別変更を可能にした特例法そのものが
「女性の尊厳を著しく侵害している」
と主張。
「性別の在り方を自分で決められる権利は他者の人格を侵害する」
と訴え、家事審判について合憲判決を求めた。
同会の青谷ゆかり共同代表は産経新聞の取材に、要件緩和の流れについて懸念を示し、
「(性犯罪目的の男が制度を悪用し)性犯罪が今よりも起こりやすい環境になってしまう」
「(自らの性を自身で決める性自認で法的な性別の変更を可能とする)『ジェンダー・セルフID』の制度化に繋がりかねない」
と語った。
「手術要件」
を巡っては、2023年10月11日に静岡家裁浜松支部が、別の家事審判で
「違憲」
とする初の司法判断を出している。

性別変更の手術要件、25日に再び判断 最高裁大法廷
2023/10/18 17:44
https://www.sankei.com/article/20231018-6JUWKZPBBVM35ARNRN5EBG2MNY/
性同一性障害のある人が戸籍上の性別を変える場合、生殖能力をなくす手術が必要とする法律の規定が合憲かどうかが争われた家事審判で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は2023年10月18日、決定を2023年10月25日に出すと当事者側に通知した。
規定を巡っては最高裁が4年前の2019年1月に
「現時点では合憲」
とする初判断を示しており、改めて判断される。
この規定を巡っては、2023年10月に入り静岡家裁浜松支部が、別の家事審判で
「違憲」
とする初の司法判断を出し、確定。
ただ他の裁判所を拘束する効力はなく、社会情勢の変化などを踏まえて最高裁が再び出す結論に注目が集まる。
性同一性障害特例法は、複数の医師から性同一性障害の診断を受けた上で、
@18歳以上
A結婚していない
B未成年の子がいない
C生殖腺がないか機能を永続的に欠いている
D変更後の性別の性器に似た外見を備えている
の要件を全て満たせば、家事審判を経て性別変更できると定める。
今回、最高裁で審理されている家事審判を申し立てたのは、戸籍が男性で性自認が女性の社会人。
長年のホルモン治療で生殖能力は減退しており、手術しなくても要件を満たしていると訴えている。
最高裁第2小法廷は2019(平成31)年1月、Cの規定について、親子関係や社会の混乱への配慮に基づいており
「現時点では合憲」
としつつ
「社会の変化に伴い継続的な検討が必要」
とする判断を示していた。
今回の家事審判は最高裁の裁判官15人全員で審理する大法廷に回付され、2023年9月に当事者側の訴えを聞く弁論や、当事者が非公開で陳述する審尋が開かれていた。

性別変更時の手術要件は「違憲」 静岡家裁浜松支部が初判断、当事者の申し立て認める
2023/10/12 20:36
https://www.sankei.com/article/20231012-XBK4I5HQLRL5TB5RB4MTKFIAAE/
性同一性障害の診断を受け、戸籍上は女性で性自認が男性の鈴木げんさん(48)が生殖機能をなくす性別適合手術をしないまま、戸籍上の性別変更を求めた静岡家裁浜松支部への申し立てについて、同支部は2023年10月12日までに、性別変更に手術を求める現行法の規定は
「憲法違反で無効」
との判断を示し性別変更を認めた。
2023年10月11日付。
弁護団によると、初の司法判断。
鈴木さんは、幼少期から女性として扱われることに違和感があり、40歳で性同一性障害の診断を受けた。
2021(令和3)年10月に家裁に申し立てた。

正論
最高裁のあり方根本的見直しを 福井県立大学名誉教授・島田洋一
2023/10/9 8:00
https://www.sankei.com/article/20231009-RWMFL5NWYFM65L2RBJ2QQVDQCY/
■米最高裁人事を巡る闘争
民主国家においては、最高裁人事は最高度の政治闘争である。
米国では良くも悪くもその意識が徹底している。
議会の上下両院が通し大統領が署名して成立した法律を、連邦最高裁(定数9人)はその多数決で、即ち僅か5人の判断で無効化できる。
あるいは議会全体として合意が得られない、ないし議会は通過したが大統領が拒否権を発動して成立に至らない問題についても、国民の選挙を経ていない
「5人の法官」
が判断を下し得る。
その決定は往々にして、米国社会を根底から揺るがす。
特に保守派が
「判事席からの立法行為」
と批判する営為である。
最高裁人事が政治闘争の最激戦地と見なされるのは当然だろう。
よく
「大統領を獲るのは2権を獲ること」
と言われる。
上院の承認という関門が待つものの、最高裁に空席が生まれた時、後任を指名する権限を持つのは大統領である。
行政の頂点であるホワイトハウスの鍵を摑むことが、同時に司法の最高機関の構成を左右することに繫がる。
現在、米最高裁の勢力図は、保守派6人対左派3人だが、2016年の大統領選で民主党のヒラリー氏がトランプ氏に勝っていれば、全く逆の構図になっていただろう。
左派が好む判決が次々出されたはずである。
分断が先鋭化する米国で、大統領選がますます
「仁義なき戦い」
の様相を呈する大きな理由の1つがここにある。
■日本の最高裁はどうか
翻って日本の状況はどうか。
現行憲法は
「最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である」
と規定する(第81条)。
日本の最高裁は法文上、米最高裁以上に強大な権限を有する(米国憲法は裁判所の違憲立法審査権を明文化しておらず、最高裁が判例を通じて自己付与してきた)。
ところがその極めて重大な最高裁の人事に関して日本社会は、余りに無防備であり続けている。
長官、判事合わせて15人の思想傾向はおろか経歴や名前すら知る国民はほとんどいないだろう。
上院の承認が必要な米国と違い、日本では事実上、内閣総理大臣(および側近数名)の一存で判事人事が行われる。
現在、会計検査院はじめ39機関の委員等のポジションが、衆参両院の承認を要する
「国会同意人事」
となっている。
ところが、それらより遥かに重要な最高裁人事に国会は全く関与できない。
「こんなバカな話があるか」
「憲法を改正して国会の同意人事とし、首相が指名した候補者に公開で質疑応答を行い、個々の議員の賛否を明らかにする透明性ある形に変えるべきだ」
との声が、当事者たる国会議員の間から当然上がるべきだと思うが、なぜか全く上がらない。
そのため、各種利益集団による密室談合の結果を首相が惰性で追認する不適材不適所人事が後を絶たない。
還(かえ)ってきた5人の拉致被害者を北朝鮮に送り返すよう主張した外務事務次官や、平和安全法制に反対した内閣法制局長官を
「論功行賞」
で最高裁判事に任用した例など正に言語道断だろう(詳細は拙著『腹黒い世界の常識』参照)。
その最高裁が2023年9月27日、生殖能力をなくす手術を性別変更の要件とした現行の
「性同一性障害特例法」
は差別的で違憲とする申立人の弁論を聞き、即日結審した。
かつて合憲判断を示した最高裁が改めて大法廷で審理する以上、判例を覆し、手術なしで性別変更可能とする方向で決定を下すのではないかと見られている。
■憲法改正すべきだ
ちなみにトランスジェンダー問題について米最高裁は、雇用差別は許されないとした以外は、多数を占める保守派判事が、連邦議会や各州の動きを見守る
「抑制的司法」
の姿勢を堅持しているため、何らの判断も下していない。
そうした状況下、保守派が強いフロリダ州等では、
「法令上の性別」
は出生時の生物学的特徴によって定まり、以後、性転換手術を受けようが受けまいが変えられないとの立場を州法で成文化した。
手術で法的な性を変更できるとすると、性別違和を感じる若年者が手術を急ぎ、後に激しく後悔する、取り返しのつかない事態を招きかねないからである。
本人がトランスジェンダーを主張し、周りがそう遇するのは自由だが、
「法令上の性別」
は変えられない、となれば手術を急ぐ理由は少なくとも法的にはなくなる。
日本のように、手術を要件とした
「特例法」
を作ると、必ず次の段階として、肉体的、経済的に負担の大きい手術を強いるのは人権侵害だとする今回のような訴訟が起こされる。
特例法を廃止し、
「法令上の性別」
変更は不可とした上で雇用差別を禁じるなどの措置を講じるのが正解ではないか。
最後に繰り返せば、最高裁判事は
「内閣が指名し国会が承認する」
と憲法改正すべきである。
まさか反対する国会議員はいないだろう。

主張
LGBT法案 分断招かぬ慎重な議論を
2023/2/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20230217-7LACMM3WKFKKVDUKMOXNZQIQ2Q/
超党派の議員連盟が国会提出を目指しているLGBTなど性的少数者への理解増進を図る法案を巡って、与野党の間で議論や駆け引きが続いている。
立憲民主党や日本維新の会、共産党などの野党の他、自民党と連立を組む公明党も同法成立に積極的だ。
これに対し、自民内では法案の内容に意見が割れている。
性的少数者への理解を深め、差別や偏見をなくすのは当然だが、法案には課題が多く、慎重に議論しなければならない。
法案は2021(令和3)年に議連を中心にまとめられた。
しかし
「性的指向および性自認を理由とする差別は許されない」
との表現が不明確などとして自民内から慎重・反対意見が強く、党内の了承を見送った経緯がある。
「性自認」
は内心に関わる問題であり、しかも
「差別」
の定義が不明確なまま
「許されない」
と規定することで、逆に女性らの権利が侵害されかねないとの指摘がある。
例えば女性であると
「自認」
した男性が、女子トイレや女湯に入った場合、混乱が予想される。
不安に思う女性も出てこよう。
心と体が一致しない性同一性障害に関しては、2004(平成16)年に特例法が施行され、複数の医師による診断など一定の条件で、戸籍上の性別を変更することなどが認められている。
医学的知見からの議論も欠かせない。
今回法案が再び俎上に載ったのは、更迭された荒井勝喜元首相秘書官が、同性婚を巡り不適切な発言をしたことが契機だ。
だからといって2023年4月の統一地方選を控え、支持率を意識して取り組む問題ではない。
政治的思惑で法律の成立を焦っては、却って信頼を損なう。
超党派議連の会長に選出された自民党の岩屋毅元防衛相は、2023年5月の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)までに成立させるよう全力を尽くす考えを示した。
期限ありきで議論する性格のものではあるまい。
法を拙速に通して本当に大丈夫なのか。
差別解消の名のもとに、逆に権利侵害や不安を招くようでは法の趣旨を損なおう。
行き過ぎたジェンダーフリー(性差否定)は社会の分断に繋がりかねない。
各党は党利党略から離れ、冷静でバランスのとれた議論をしてもらいたい。

主張
LGBT法案 女性守れぬ危うい代物だ
2023/5/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20230512-3PBEUXO7DBPQFIZWKPGHW4RFGU/
LGBTなど性的少数者への理解増進を図る法案の国会提出が検討されている。
修正案が議論されているが、女性の権利と安全が損なわれるなどの懸念は払拭されていない。
このような代物ではだめだ。
超党派の議員連盟を中心に
「性的指向及び性自認の多様性に関する国民の理解の増進に関する法案」
が検討されている。
これに対し自民党内で反対・慎重論があり、同党で修正を議論中だ。
2023年5月19日開幕の先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)前の提出を目指すというが、問題は解消されていない。
LGBTはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアルの他、生まれつきの性と心が一致しないトランスジェンダーの頭文字を取った略称だ。
自民内の修正原案ではトランスジェンダーについて
「性自認」
の言葉を
「性同一性」
に変えるという。
医学的知見からの性同一性障害に関しては2004(平成16)年に特例法が施行され、複数の医師による診断など一定の条件で戸籍上の性別を変更することが認められている。
だが、今回の自民の案でも性同一性障害とは規定していない。
人の内心は分からない。
申告により性を決める
「性自認」
は、極めて危うい結果をもたらす恐れがある。
男性が、自身は女性だとして女子トイレや女湯に入った場合、混乱が予想される。
カナダでは2023年4月、トランスジェンダーを自称する男が女性施設に入り、女性に性的暴行を加えた疑いで逮捕される事件が現実に起きた。
自民の案では
「差別は許されない」

「不当な差別はあってはならない」
と変える。
不当でない差別などあるのか。
言葉遊びの修正は意味がない。
エマニュエル米駐日大使はLGBT法制定を促す言動を取っているが、控えるべきだ。
米国にもそのような法律は、共和党の反対で存在していないではないか。
内政干渉である。
G7で同種の法律がないのは日本だけと喧伝されるのは誤りだ。
法律は、各国の歴史や文化、宗教に基づく価値観に沿って制定される側面がある。
日本は憲法や男女雇用機会均等法などの法律で差別の禁止や平等原則を定めている。
取り沙汰されるLGBT法案が権利の侵害を招くようでは元も子もない。
差別禁止としながら、女性を守れない法律は不必要だ。

主張
LGBT法案 廃案の道しかない内容だ
2023/5/23 5:00
https://www.sankei.com/article/20230523-6JF6SBS5FZNNFOV7WKJZ3WENTQ/
自民、公明両党は、LGBTなど性的少数者への理解増進を図る法案を国会に提出した。
与党案に批判的な立憲民主、共産、社民の野党3党は、与党を含む超党派の議員連盟が約2年前にまとめた
「原案」
を対案として出した。
与党案も、立民などの対案も、女性を守れない代物で、この内容ではだめだ。
女性の権利と安全が損なわれかねない。
家族観に影響を与える重要な法案であり、どちらの法案も採決は論外である。
廃案にしなければならない。
立民などの対案には
「性自認を理由とする差別は許されない」
と明記している。
申告により性を決める
「性自認」
が罷り通れば、女性であると自認した男性が、女子トイレや女湯に入るなどの混乱が予想される。
スポーツ競技の女子種目への出場を認めるのかという問題もある。
極めて危うい内容と言わざるを得ない。
与党案では
「性同一性を理由とする不当な差別はあってはならない」
などと改められたが、事実上、性自認と同義であると見做される懸念は拭えない。
「性同一性」
に変えても、性同一性障害特例法で医学的知見に基づき定めている
「性同一性障害」
を指すと読むことができる一方、
「障害」
が付いていないため、性自認を含むと解釈することが可能だ。
差別に
「不当な」
を加えても、不当でない差別などあり得ない。
小手先の修正でお茶を濁すのは、本末転倒である。
両案は、学校に対し、児童や生徒に教育や啓発に努めるよう明記している。
性教育が十分行われていない段階の児童や、多感な時期を迎えた生徒が、LGBTを巡る問題にどう向き合うべきかも、慎重な議論が必要だ。
自治体や事業者にも対応を求めており、混乱が予想される。
衆院解散が囁かれるる中、よもや自民は、早期成立を訴える公明の支援を選挙で得るために、採決し、顔を立てるようなことはしまい。
岸田文雄首相(自民総裁)ら党執行部が、先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)に間に合わせるために提出を急いだのは、異様な光景だった。
自民は会合で異論が相次いだが、幹部が強引に一任を取り付け、
「了承」
とした。
成立させようというのなら、保守政党・政治家を名乗る資格はない。

主張
LGBT法案 採決を見送り廃案にせよ
2023/6/9 5:00
https://www.sankei.com/article/20230609-LZRH2YOQR5IRXLLPQDCK5TI7EY/
LGBTなど性的少数者への理解増進を図る法案を巡り、衆院内閣委員会は2023年6月9日にも、与野党の案を審議し採決する方針という。
いずれの案も、女性の安全と安心が損なわれかねないという問題は解消されない。
このような危うい法案は、採決すべきではなく、廃案にしなければならない。
衆院内閣委での審議時間は80分を予定している。
たったそれだけで終わらせるのは、国民を馬鹿にしている。
自民党は衆院本会議で可決後、参院内閣委も短時間で済ませ、来週の参院本会議で成立させるのだという。
何をそんなに急いでいるのか。
公明党はかねて同法案の成立を求めている。
2023年6月21日の国会会期末を前に、自民総裁でもある岸田文雄首相が、公明の意向に配慮したとの見方がある。
自民、公明は次期衆院選の選挙区調整で対立している。
公明との関係を修復し、選挙での支援を得るために、成立を急いでいるのであれば、党利党略という他ない。
公明への配慮より、女性の安全確保を優先すべきである。
立憲民主、共産、社民各党の共同提出案は、与党を含む超党派の議員連盟が以前まとめたものだ。
「性自認を理由とする差別は許されない」
と明記している。
申告で性を決める
「性自認」
が罷り通れば、女性だと自称する男性が、女子トイレなど女性専用のスペースに入る恐れは否定できない。
与党案では性自認を
「性同一性」
に修正したが、医学的知見に基づく
「性同一性障害」
を意味するのか判然とせず、性自認の問題を排除することはできない。
日本維新の会と国民民主党の案では、性自認、性同一性のいずれにも訳せる
「ジェンダーアイデンティティー」
という表現に変えたが、よく分からない。
「全ての国民が安心して生活できるよう留意する」
との条文も追加したが、これでも、女性の危険が回避できるとは思えない。
市民で作る
「女性スペースを守る会」
や性同一性障害者らによる
「性別不合当事者の会」
などは、法案を廃案にし、出直すよう求めている。
各党は調整を続けたが、どの案を組み合わせても、女性の不安は解消され得ない。
採決があるなら、各党議員は信念に基づいて行動し、否決してもらいたい。

主張
LGBT法成立 女性を守る新法の策定を
2023/6/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20230619-HTBEJK2K45O77LYMYZDSZNKUAI/
LGBTなど性的少数者への理解増進法が、参院本会議において賛成多数で可決し、成立した。
欠陥の多い悪法であり極めて残念だ。
このままでは、女性を守ることが難しい。
国会では、衆参両院の内閣委員会で1日ずつ審議しただけだ。
議論不足も甚だしい。
危機感を覚えた自民党の有志議員が、トイレなどの女性専用スペースを守るための法整備に向け、議員連盟を発足させるという。
早急に法律を制定し、女性の安全・安心を確保してもらいたい。
与党案にあった
「性同一性」
という表現は
「ジェンダーアイデンティティー」
に置き換わり、益々分かりにくくなった。
同法では
「性別についての認識に関する意識」
と定義している。
「性自認」
が含まれるのは明らかだ。
「ジェンダーアイデンティティーを理由とする不当な差別はあってはならない」
と定めている。
しかし、差別の定義ははっきりとせず、女性だと自称する男性が女性専用スペースに入ることを正当化しかねないという懸念は、依然払拭されていない。
「全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意する」
との条文が追加されたものの、これだけでは女性の安全・安心が十分に担保されたとは言い難い。
この条項で政府に求めた運用指針の策定が急がれる。
学校において、子供の理解を増進させる教育・啓発を行うよう定めたことについても、慎重な運用を求めたい。
性教育が十分行われていない段階の児童や、多感な時期を迎えた生徒がLGBTを巡る問題にどう向き合うべきか。
このことはもっと議論が必要だ。
自治体や企業にも対応を求めており、混乱が予想される。
成立の過程で、エマニュエル米駐日大使がLGBT法制定を促す言動を取ったのは、内政干渉であり、看過できない。
性自認に特化した法律は先進7カ国(G7)には存在しない。
連邦レベルで米国にも存在しない法律を他国に求めるのは、容認できない。
参院内閣委員会で、自民の有村治子氏は
「日本を見下し評定するような不遜な態度は、日米関係を大事にしたい国民(各)層を逆撫でし毀損する」
と語った。
その通りである。
岸田文雄政権はこのようなことを、やめさせなければならない。

LGBT法案 拙速な議論は理解を遠ざける
2023/5/13 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230512-OYT1T50280/
心と体の性に違和感がある人たちに対する差別は許されないが、現在議論されている法案は、課題が多過ぎる。
慎重な検討が不可欠だ。
自民党の一部議員が、性的少数者(LGBT)への理解を深めるためだとして、理解増進法案の国会提出を目指している。
法案は、LGBTに関する施策を推進するため、政府が基本計画を作り、毎年、その実施状況を公表することを国に義務付けている。
企業や学校に対しても、必要な対策の実施を求めるという。
しかし、理解増進法案は、どのような行為が差別に当たるかを明示しておらず、肝心の対策も、今後の検討に委ねている。
具体策を曖昧にしたまま法整備を急げば、法律の趣旨を逸脱した過剰な主張や要求が横行し、社会の混乱を招く恐れがある。
例えば、出生時の性は男性で、自認する性は女性というトランスジェンダーの人が、女性用のトイレを使いたいと主張した場合、どうするのか。
スポーツ競技で、トランスジェンダーが女性の種目に出場することを認めるのか。
トランスジェンダーにこうした権利を認めることになれば、女性の権利が侵害されかねない。
多様性を認めるためだとして、安易に法整備を図ることは慎むべきだ。
「これも差別だ」
「あれも差別だ」
といった過激な主張に振り回される可能性もある。
先進7か国(G7)の中で、LGBTに関する法律がないのは日本だけだ、といった主張は事実に反している。
各国は、差別禁止の一般的な規定を設けているが、日本は最高法規で法の下の平等を定めており、大きな違いはない。
2023年5月19日からのG7首脳会議(広島サミット)前に法案を提出すべきだ、といった主張はおかしい。
それぞれの国の歴史や文化、社会通念を認め合うことも、多様性の尊重と言えよう。
そもそも、今回の法整備の進め方には問題が多い。
岸田首相は2023年2月、LGBTを差別する発言をした首相秘書官を更迭すると共に、自民党に法案の提出に向けた準備を指示した。
岸田政権は多様性を尊重していない、という批判を避ける狙いがあったのだろうが、法案提出の表明は拙速と言わざるを得ない。
米国では、LGBTを子供たちに教えるべきかどうかを巡って、対立が深まっているという。
海外のLGBT対策を参考に、日本社会に相応しい施策について議論を深めることが大切だ。

LGBT法案 首相と自民の見識が問われる
2023/6/13 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230612-OYT1T50193/
この法案の内容で、女性の安全を守れるのか。
教育現場は混乱しないのか。
様々な懸念を残したまま、拙速に法整備を図ることは許されない。
性的少数者(LGBT)への理解の増進に関する法案は2023年6月13日今日、衆院を通過する見通しだ。
衆院での審議は3時間に満たない。
2023年6月16日にも成立する公算が大きい。
法案は、自民、公明両党と、日本維新の会、国民民主党の4党の修正協議でまとまったものだ。
当初の与党案は
「性同一性を理由とする不当な差別はあってはならない」
と規定していた。
このうち、
「性同一性」
の表現を、維新・国民案にあった
「ジェンダーアイデンティティ」
に改めた。
意味は同じだというが、余りにも分かりにくい。
理解しにくい言葉を使いながら、
「理解増進」
とは何事か。
心と体の性に違和感がある人に寛容な社会を作ることは大切だ。
だが、憲法は
「法の下の平等」
を定めており、差別は今でも許されていない。
新たに性的少数者に特化した法律を、内容も曖昧なまま制定する必要はあるまい。
各党は、新法がもたらす影響を真剣に考えるべきだ。
悪意を持った男性が
「女性だ」
と自称し、女子トイレなどを利用する事案は現実に起きている。
こうした行為は現行法で禁じられているが、新法を盾に、現行の禁止規定を
「不当な差別だ」
と主張する口実に使われかねない。
法案に、LGBTに関する教育を
「家庭及び地域住民その他の関係者の協力を得つつ行う」
と記したことも問題だ。
過激な主張を掲げる団体が学校に圧力をかけ、発育を無視した性教育を迫る事態が外国では起きているという。
自民党の法案提出者は
「法案は理念法で、新しい権利を加えるものではない」
と説明している。
しかし、新法を契機に 恣意的な解釈が横行し、性や結婚に関する民法などの規定を巡って違憲訴訟が相次ぐ恐れは否定できない。
そもそも自民党には法整備に慎重な議員が多かった。
2023年5月18日に法案を提出した後も、継続審議になるとの見方が広がっていた。
会期内成立に舵を切ったのは、岸田首相だという。
法制化を強く求めてきた公明党への配慮からだとされている。
衆院選の候補者調整を巡って、ぎくしゃくした公明党との関係を修復する狙いがあるのだとすれば、筋違いも甚だしい。
首相は、自らの見識が問われていることを自覚してもらいたい。

LGBT法成立 社会の混乱をどう防ぐのか
2023/6/18 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230617-OYT1T50287/
数々の懸念は何1つ 払拭されぬまま、必要性の疑わしい法律が制定されてしまった。
政府は、早急に社会の混乱を防ぐ手立てを講じるべきだ。
国会の会期末を控え、性的少数者(LGBT)への理解増進法が成立した。
先進7か国(G7)で、LGBTに特化した法律を持つ国はない。
LGBT法は、国際社会でも極めて特異な立法と言える。
そもそも日本は最高法規で
「法の下の平等」
を定めている。
LGBTに特化して差別禁止を定める理由は、見当たらない。
にもかかわらず、衆参両院ともに3時間前後の審議で決着が図られたのは、岸田首相が自民党に強く指示したためだとされる。
LGBT法が欠陥を抱えていることは、明らかだ。
成立を急がせた首相の責任は重い。
法律は、LGBTへの
「不当な差別はあってはならない」
と規定した。
だが、差別の定義は曖昧で、悪用される恐れがある。
悪意のある男性が
「自分は女性だ」
と主張し、女湯や女子トイレに入る犯罪は現実に起きている。
今後は、侵入を罪に問おうとしても、LGBT法を盾に
「不当な差別だ」
と反論されかねない。
個人の性の認識を
「ジェンダーアイデンティティ」
と表記したことも、分かりにくい。
法律にはまた、小中学校で、性的少数者についての教育を
「地域住民や関係者の協力」
を得て、促進することも盛り込まれた。
精神的に未熟な段階で、機微に触れる性の問題を教え込む必要があるのか。
過激な主張をする活動家や市民団体が、教育現場に介入してこないとも限らない。
このように様々な混乱が生ずる恐れがあるだけに、今後はトラブルをどう防ぐかが重要となる。
政府は新法に基づき、性的少数者への理解増進に向け、基本計画を策定することになっている。
女性専用のスペースをどう犯罪から守るのか。
プールや温泉などの事業者は、男女の区別を守ることを前提としてどのような対策を取るべきか。
法整備がもたらす弊害を軽減することが急務だ。
差別解消を訴えていた人たちは、同性婚の法制化も唱えている。
首相はこれについても、
「理解が進むことが重要だ」
と、同調するかのような発言をしている。
首相自身が言うように、同性婚が
「社会が変わってしまう課題」
である以上、多様性の尊重という言葉に流され、安易に判断することは許されない。

主張
トイレ制限「違法」 個別事情踏まえた判断だ
2023/7/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20230712-4RD4X2D4ANA7RIVDI52TDBMJJE/
心と体の性が一致しないトランスジェンダーを巡り、最高裁は職場の女性用トイレの使用に制限を設けたことを
「違法」
とする判断を示した。
原告は戸籍上、男性だが、医師が性同一性障害と診断するなど個別事情を考慮したものだ。
制限が
「違法」
とされたからといって、誰でも女性と自称すれば女子トイレに入っていいわけではない。
定義が曖昧で自己申告による性自認と、医学的見地からの性同一性障害は線引きして考えるべきである。
原告は経済産業省に勤務する50代の職員で、同僚への説明会などを経て女性の身なりで勤務している。
性同一性障害に関する特例法では、複数の医師の診断など一定の条件で戸籍上の性別を変更することなどを認めているが、健康上の理由から戸籍変更に必要な性別適合手術は受けていない。
原告に対し、勤務するフロアから2階以上離れたトイレを使うよう求めた使用制限について
1審は「違法」、
2審は「適法」
とし、判断は分かれていた。
2審は使用制限について
「他の職員の性的羞恥心や不安」
を考慮し、全職員にとって適切な職場環境を作る対応だったとした。
周囲の理解を重く見た形だ。
これに対し最高裁は、原告は女性ホルモンの投与を受けている他、性衝動に基づく性暴力の可能性は低いとの医師の診断があり、職場でのトラブルもないことなど具体的な実態を挙げた。
最高裁が今回
「違法」
と判断したからといって、他の職場などでも同様に考えるのは早計だ。
各裁判官の補足意見では、職場状況などは多様なため、今回の判決が
「一律の解決策」
とはならないとクギを刺した。
不特定多数が使う公共施設の使用のあり方に触れるものではないともした。
LGBTなど性的少数者への理解増進法が2023年6月に施行されたが、女性と自称する男性が、女性専用スペースに入ることを正当化しかねないという不安は払拭されていない。
厚生労働省は、公衆浴場ではこれまで通り
「身体的特徴」
で男女を取り扱うことなどを確認する通知を自治体に出している。
同法は不安を踏まえ
「全ての国民が安心して生活することができることとなるよう、留意する」
と条文が追加された。
周囲の理解を欠いてはその実現も叶わない。

トイレ制限訴訟 判決の拡大解釈避けるべきだ
2023/7/12 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20230711-OYT1T50256/
心と体の性が一致しない人の事情は様々であろう。
判決は、1人1人の状況を踏まえ、求められる職場環境を個別に検討すべきだとする判断を示したと言えよう。
戸籍上は男性だが、女性として生活する性同一性障害の50歳代の経済産業省職員が、庁舎内の女性用トイレの使用を不当に制限されたとして国に制限の撤廃を求めた訴訟で、最高裁は国の対応を違法だとする判決を言い渡した。
原告は入省後に性同一性障害と診断され、2010年以降は女性の身なりで勤務してきた。
経産省からは
「他の女性職員とのトラブルを避けるため」
との理由で、職場から2階以上離れた女性用トイレを使うよう求められた。
1審・東京地裁は使用制限の違法性を認めたが、2審・東京高裁は違法ではないと判断した。
これに対し、最高裁は、原告が女性用トイレを使っても性暴力を起こす可能性は低く、他の女性職員ともトラブルになっていないと指摘した。
他の職員への配慮を重視し過ぎて、原告の不利益を軽んじていると考えたのだろう。
最高裁判事の1人は
「判決は不特定多数が使用する公共施設について触れるものではない」
と補足意見を述べた。
判決は原告とその職場について論じており、デパートや公園などのトイレにまで拡大して解釈するのは誤りだ。
トイレに異性が入ってくることに抵抗感を持つ人は少なくない。
悪意のある男性が
「自分は女性だ」
と主張し、女性用トイレに侵入するような行為は許されない。
判決に触発され、性自認に応じたトイレ使用を広く認めるべきだという極端な議論が起きれば、社会に混乱が生じる恐れもある。
先の国会では、議論が不十分なまま性的少数者(LGBT)への理解増進法が成立した。
女性団体などからは、トランスジェンダーによる公衆浴場や女性用トイレの利用が、女性の権利侵害になると不安視する声も上がっている。
厚生労働省は2023年6月、公衆浴場の利用について、身体的な特徴によって男女を区別するという通知を出した。
性自認を過度に重視する傾向が強まれば、男女を身体で区別する考え方も、不当な差別だとして否定されかねない。
トランスジェンダーの中には、性自認を伏せて生活している人も多い。
職場や教育現場では、プライバシーに十分配慮しながら、本人とその周囲の人の権利を守れるような解決策を、その都度検討していくことが大切だ。

美しき勁き国へ
櫻井よしこ 性別訴訟 最高裁を危惧  
2023/10/2 8:00
櫻井 よしこ
https://www.sankei.com/article/20231002-XRBBA2EEWFJD3J2IWP52FF4BBE/
自分は男性として生まれたが本当は女性だと考える性同一性障害の人が戸籍上の性別変更をするのに、生殖能力をなくす手術を要件とした現行法は憲法違反か否かが争われた家事審判の弁論が2023年9月27日、最高裁大法廷で開かれた。
最高裁が性別変更の申し立てで弁論を開いたのも、弁論前日に家事審判で申立人の意見を直接聞く審問を非公開で開いたのも初めてだ。
大法廷は2023年年内にも憲法判断を示すとみられる。
2004(平成16)年施行の性同一性障害特例法(以下特例法)は、戸籍上の性別を変更する前提として、元の性別での生殖機能を永続的に欠く状態であることを含む5つの条件を定めた。
一般的には卵巣や精巣などの摘出手術が必要だとされている。
今回、最高裁が特例法の規定を憲法違反と判断したら、手術なしで本人の性自認で法的性別の変更が可能になる。
男性の生殖機能を持ったままの
「法的女性」
や、
女性の生殖機能を持ったままの
「法的男性」
が出現する。
社会への影響は計り知れず、女性の安心安全は危機に瀕する。
男女の定義変更で親子関係も混乱しかねず、戸籍法も含め国会には法改正の義務が生じてくる。
極めて大きな問題を扱っているにもかかわらず、大法廷の裁判には2つの重大な欠陥がある。
弁護士の滝本太郎氏の指摘だ。
「第1にこの裁判には相手方、被告がいません」
「様々な問題点を示す訴訟当事者がいない状況で果たして裁判所は全体像を把握し適正に判断できるのか」
「第2にこの件で先行した国々は多くの問題や犯罪に直面し、今、揺り戻しが来ています」
「最高裁は海外の失敗事例を十分に把握しているのか、懸念されます」
第1の点について、自民党の
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
の片山さつき共同代表らが2023年9月8日、斎藤健法相(当時)と面会し、
「手術要件が違憲となれば、元の生殖能力を維持したままの性別変更が可能になり、大混乱が生ずる」
として、法務省が審理に参加して意見を述べるよう求めた。
斎藤氏の反応は慎重で、法務省は同裁判に関わろうとしない。
この姿勢は大いなる間違いだ。
国として申立人であるトランス女性の権利や自由を守るべきなのは当然だが、社会の圧倒的多数を占めるトランスではない男女の権利や自由も同様に守ることも重要だ。
これら圧倒的多数の国民の立場や権利を代表して意見を言うのが法務省の責任である。
今からでも遅くはない。
最高裁の審理参加を申し入れるべきだ。
性同一性障害の人々の中に、今回の申立人とは異なる意見を持つ人は少なくない。
最高裁はこれら異なる意見にも耳を傾けるべきだ。
例えば2023年7月10日、最高裁による判断の帰趨に懸念を抱き、
「性同一性障害特例法を守る会」
を設立し、代表となった美山みどり氏らの主張だ。
美山氏は性同一性障害で性転換手術を受け、戸籍上も男性から女性になった。
美山氏らは
「性同一性障害」
という自らのアイデンティティーと、手術というエビデンスによって社会との協調を図っていく立場から、特例法の廃止にも手術要件の廃止にも強く反対する。
性別適合手術と特例法の手術要件は自分たちが望んで戦い取った権利であり、決して人権侵害や過酷な断種手術ではないと断言する。
また、約20年間で1万人以上が特例法を使って戸籍の性別変更をした現実を指摘し、制度として既に定着していると主張する。
「社会の様々な場面に性別による区別」
が存在するからこそ、社会的に見て
「性別を安定させ、社会に適合しようとする人」
に法的な保護を与えているのが特例法の趣旨であり、これは差別ではないとの見解も示している。
美山氏らは7団体、数千人とその他有志と協力して
「手術要件が違憲となれば、男性器のある女性が女性スペースに入ることが可能になったり、出産する男性が出てきたりして社会が混乱する」
として、違憲判断をしないよう求める約1万5000人の署名を最高裁に提出した。
このように申立人と反対の立場に立つ性同一性障害の人々は少なくない。
しかし、美山氏らの反対意見を報じた全国紙は私の見た限り、産経新聞と読売新聞だけだった。
他の全国紙はおよそ全て手術要件は違憲だとの見方しか伝えていない。
偏った報道は最高裁の全体像把握を妨げかねず、メディアの責任は重大である。
先に滝本氏が指摘した第2の点、海外では行き過ぎた対応の結果、多くの犯罪が起きたことなどで揺り戻しが起きていることもメディアは十分に報じていない。
そのため最高裁がそうした事情を十分把握しているのかも疑問だ。
欧米諸国では生殖機能を維持した
「法的女性」
による性犯罪の事例に事欠かない。
性自認の概念に基づいて性別で区分されたスペースを変えてきた英国は、その結果としての混乱に堪えかねて2022年春から明確に方針を切り替えた。
まず女子トイレを復活させ、法的女性は女子刑務所には入れないと決定した。
「手術要件があるからこそ、自分たちは一定の信頼を勝ち得ている」
との美山氏らの指摘を軽視してはならないということだ。
司法、とりわけ最高裁についても疑問を抱く。
司法は公正中立の立場で日本社会の良き価値観を守らなければならない。
幾世紀にも渡って育み受け継いできた文化、価値観を大事にするということだ。
滝本氏は、欧州諸国は同性愛に罰を科したソドミー法への反省から同性愛のみならず性自認に傾きがちだと指摘する。
こうした考えが日本に伝わり、メディア、司法関係者、学者らの間で共感を得ているのではないか。
しかし我が国の文化や価値観にソドミー法的な影はおよそない。
欧米の潮流に過度に影響される必要はなく、日本の文化や価値観にもっと自信を持って良いのである。
最高裁判事15人の考え方で日本社会の根幹や価値観を根底から変えようとするのは許されない。
最高裁に暴走させないために、法務省は国民を代表して最高裁の審理に参加し、堂々と意見表明すべきである。

自民女性守る議連、性別変更に手術要件維持を 法相に声明提出
2023/9/8 14:13
https://www.sankei.com/article/20230908-MXZYO3Q7UZLVFA7ILC7PY7EQJ4/
自民党の有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)
のメンバーは2023年9月8日、法務省内で斎藤健法相と面会した。
戸籍上の性別を変える上で性別適合手術を求める現行法の規定の合憲性が争われている家事審判について
「手術要件が違憲になれば、(戸籍上)男性になった後に生物学的な母であり得たりと、大きな混乱が生じる」
と指摘する声明を提出した。
斎藤氏は
「重く受け止める」
と応じたという。
会談後、議連共同代表の山谷えり子元拉致問題担当相は記者団に
「欧米では自分が思えば男性でも女性でもなれるということで、社会の混乱、分断、対立が起きている」
「先行する国々の実態調査をしてもらいたい」
と述べた。
また、医師である松本尚衆院議員は
「解剖学的に、外形的に性別を決めていくことは国民全体で認識しないと、社会秩序に大きな影響を及ぼす」
と語った。
家事審判は2023年9月27日に最高裁大法廷で弁論が行われる。

自民議連 性別変更の手術要件「違憲は混乱」声明へ
2023/9/7 19:12
https://www.sankei.com/article/20230907-SOW3MC73CNIW5KNNTISARGPEXA/
自民党の有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」(略称・女性を守る議連)
が、性別変更する場合は性別適合手術を要件とする現行法の規定の合憲性が争われている家事審判を巡り、
「手術要件が違憲になれば、(戸籍上)男性になった後に生物学的な母であり得たり、大きな混乱が生じる」
と懸念する声明をまとめたことが2023年9月7日、分かった。
2023年9月8日に斎藤健法相に声明を提出する。
現行の性同一性障害特例法は、性別変更の審判を申し立てる要件に生殖能力がないことなどを挙げており、規定を満たす場合は性別適合手術を受ける必要がある。
家事審判は男性から女性への性別変更が申し立てられ、2023年9月27日に最高裁の弁論が予定されている。
議連の声明は、性別適合手術を受けていないトランスジェンダー女性(生まれつきの性別は男性、性自認は女性)に更衣室などの女性用スペースの利用を認めた欧米諸国で生じた問題や事件について、法務省に調査・公表を求めた。
また、議連によると、家事審判に国は参加しておらず、違憲になれば各種法制度に大きな影響を与えかねない。
そのため、利害関係人として戸籍制度を所管する法務省などの参加も要請した。
議連はLGBTなど性的少数者への理解増進法の成立に伴い、2023年6月下旬に設立された。
国会議員102人、地方議員98人で構成する。

自民議連、性別変更で適合手術要件維持訴え 安易な変更防ぐ
2023/8/30 19:20
https://www.sankei.com/article/20230830-BWA5UJSYRJNF7NXEWI4ODIOKKU/
自民党有志議員で作る
「全ての女性の安心・安全と女子スポーツの公平性等を守る議員連盟」
は2023年8月30日、党本部で会合を開き、性別を変更する場合は性別適合手術を要件とする現行制度を維持する必要性を確認した。
安易な性別変更が横行することで社会の混乱を防ぐ狙いがある。
性別変更を巡っては性別適合手術を求める現行法の規定の合憲性が裁判で争われており、議連は近く声明をまとめる。
「自分さえ思えば性別変更ができかねない」
「大きな社会の混乱になる」
議連の共同代表を務める山谷えり子元拉致問題担当相は会合でこう語り、現行制度の維持を訴えた。
性同一性障害特例法は性変更の審判を申し立てる要件に、
▽18歳以上
▽結婚していない
▽未成年の子供がいない
▽生殖の機能がない
▽身体的特徴が似ている
の5項目を挙げており、規定を満たすには、性別適合手術を受ける必要がある。
ただ、一部のLGBT団体や日本学術会議は手術要件の撤廃を求めている。
性的少数者に関する法整備を提言する
「LGBT法連合会」
は同法の要件について、
「人権侵害の懸念が極めて強い手術要件を中心に撤廃すべきだ」
と主張する。
手術を必要とする法律の規定が合憲かどうかは家事審判でも争われており、2023年9月27日には最高裁大法廷で弁論が行われる。
自民議連の会合ではLGBTの当事者らにヒアリングを行い、手術要件撤廃に否定的な意見が相次いだ。
性別適合手術を経て、戸籍上の女性となった
「性同一性障害特例法を守る会」
の美山みどり代表は、
「自身の性的機能に嫌悪感を持ち、医学的な救いとして手術した」
「手術要件は(女性として)社会に信頼されるためだ」
「要件の撤廃は認められない」
と主張した。
バイセクシャルを公言する作家の森奈津子氏は
「LGBT活動家は性別適合手術を断種(強制不妊手術)で人権侵害と主張するが、LGBT当事者は賛同していない」
「活動家は当事者の代表ではない」
と強調。
過剰な性教育に否定的な立場を取る
「子どもたちの未来を繋ぐお母さん連合会」
の山崎恵共同代表は
「手術することなく戸籍を変更すると、体が男性のままの母親が生まれてしまう」
として、授乳室などを共有することを懸念した。
議連共同代表の片山さつき元地方創生担当相は記者団に、手術要件に関し、
「身体的特徴が分からなくなれば(女性更衣室などの)女性スペースの立ち入りについても判断ができなくなる」
と語った。
会合では、自身の性に違和感を覚える子供に対し、性転換を図るホルモン治療や外科手術を受けさせてしまうことを問題視する意見も出た。

戸籍上の性別変更には「適合手術」要件維持を 性犯罪被害の支援者らが記者会見
2023/8/11 0:28
https://www.sankei.com/article/20230811-VQH7D5M6WVPETGQEM2HM4SGJ4U/
性犯罪被害の支援者や性的少数者の団体などで作る
「女性スペースを守る諸団体と有志の連絡会」
が2023年8月10日、東京都内で記者会見を開き、戸籍上の性別を変更する場合は性別適合手術を受ける必要性を訴えた。
自民党や立憲民主党など与野党に理解を求めていく。
性別変更を巡っては、性別適合手術を必要とする法律の規定が合憲かどうかが裁判で争われており、2023年9月27日に最高裁大法廷で弁論が開かれる。
■「性犯罪へのハードル下げてしまう」
性同一性障害特例法は、性別変更の審判を申し立てる要件として、
▽18歳以上
▽結婚していない
▽未成年の子供がいない
▽生殖能力がない
▽身体的特徴が似ている
の5項目を挙げており、規定を満たそうとすれば、性別適合手術を受ける必要がある。
「性同一性障害特例法を守る会」
の美山みどり氏は会見で、手術要件が撤廃された場合は、
「(心と体の性が一致しない)トランスジェンダーを装った性犯罪者と、トランスジェンダーの区別ができなくなる」
「性犯罪へのハードルを下げてしまう」
と訴え、
「緩い基準で性別変更を認めた諸外国では社会が混乱している」
と指摘した。
■「心は女性」の男がわいせつ行為
トランス女性を自称する男が女性に性暴力を働いた事例は国内外で確認されている。
大阪府高石市では
「心は女性だ」
と説明していた男が2021(令和3)年に複数の女性にわいせつ行為をしたとして、準強制わいせつ罪で起訴されている。
「女性の人権と安全を求める会」
の石上卯乃共同代表は、
「悪用の道があれば必ず悪用される」
「外から確認できない本人の自認が性別の根拠とされれば、被告のような人物が女性たちに入り込み、警戒することも問題視される」
と懸念を口にした。
■議論が封じられる傾向
複数の会見出席者によれば、トランス女性の権利と女性の権利の衝突を懸念すると
「トランスジェンダー差別」
と非難され、議論が封じられる傾向にあるという。
「性暴力被害者の会」
の郡司真子氏は、
「性暴力の被害者がX(旧ツイッター)に『(トランスジェンダーの)身体男性が怖い』と書けば、『トランス差別だ』と詰め寄られ、言論の機会を失っている状況だ」
と説明した。
性同一性障害特例法の規定を巡っては2019(平成31)年1月に最高裁が
「社会の変化に伴い継続的な検討が必要だが、現時点では合憲」
とする判断を示している。
一方、性的少数者に対する法整備を提言する
「LGBT法連合会」
などは性別変更の手術要件の撤廃を求めている。

LGBT法は公金チューチューに利用される
LGBT法は誰のための法律なのか 拙速な議論で成立した背景に迫る
WiLL2023年10月号 参議院議員 神谷宗幣
■異常な速さで法成立
LGBTなど性的少数者らへの理解を増進するための法(以下、LGBT法)は、野党3案が乱立する異例の状況にもかかわらず短時間で審議を終え、2023年6月にスピード成立しました。
本来、様々な立場からの指摘を取り上げて慎重に審議していくべき論点であるにもかかわらず、このような成立経過を見れば、何か
「ウラ」
があるのかと勘繰ってしまいたくなります。
一部の議員は
「日本は先進7カ国(G7)で唯一、LGBT差別禁止法が制定されていない」
「議長国として開催する2023年5月の広島サミットまでに成立させないと恥をかく」
などと主張していいましたが、そもそも、前提事実に誤りが含まれていますし、法律は、他国に恥をかかないために作るものでもありません。
このような主張は、欧米を中心とした国々が性的少数者の方々とどのように接してきたのか、日本との違いがどこにあるのか、その背景や歴史などを考慮しない無責任な主張だと思います。
そもそも、私は、歴史を振り返れば、日本は性的少数者の方々に対して比較的寛容な社会であったと考えます。
近代の日本では同性愛を法律で処罰したり、敢えて社会から排除したりすることはせず、多様な性の形が受容されてきたと理解しています。
これとは対照的に、外国では宗教的な倫理観から、同性愛者に対して極めて厳しい対応があったことは歴史の事実です。
そういった国々で性的少数者の方々を守ろうという法律の議論が出てくるのは、私も理解できます。
しかし、性的指向に関連する法を作った国や地域では法律によって別の弊害が生まれており、日本人が、日本よりも性的少数者への理解が進んでいると思っている欧米でも多くの地域で、これらの法律に対して反対の運動が起きています。
この現状を知らない国会議員が実に多いのは嘆かわしい限りです。
■2つの歪んだ思惑
大前提として、参政党は、性的少数者の方々の権利や理解の増進に反対しているわけではありませんし、性的指向を理由とした差別は、許されないと考えています。
ただ、性的少数者の方々の困難は、個別の問題に焦点を当てて解決していくべきであり、包括的な理念法を作る必要はないと考えています。
更に言えば、LGBT法は性的少数者の方々を利用した政治運動である側面が強いと考えています。
一見、性的少数者の方々を守っているようで、実は、当事者に全く配慮していない。
だからこそ当事者から不満や、疑問、怒りの声が上がっているのでしょう。
では、何故今回、LGBT法が成立してしまったのか。
そこには2つ要因があるのではないでしょうか。
1つは、性的少数者の方々の権利を、政治的・イデオロギー的な闘争に利用しようとする勢力の意向が働いたこと。
つまり、社会の対立や分断を煽る人たちが一定数存在しているということです。
LGBT法は1つの例であって、以前から、一部の活動家がジェンダーフリーや男女共同参画などを通じて、女性が社会的に差別を受け、虐げられてきたと声高に叫ぶことで、これに対処する法律が制定されてきました。
その結果、女性の社会進出は増えましたが、家庭を守って子育てをすることは社会への貢献度が少ないとされ、家族の在り方が変わってしまいました。
もう1つは、LGBT法を通じて、ビジネスに繋げたい勢力の存在です。
例えば、トランスジェンダーの人は、心と体の性が不一致という特殊な症状を抱えており、法律で守られるべき存在であるとされています。
このような考え方自体が差別であると言えなくもないと思いますが、この治療に税金が投入され、ホルモン剤の注射や性転換の手術などをビジネス化しようとしている動きがあることが懸念されています。
日本にはまだ大きな団体は存在しませんが、海外では既に医療分野に関与し始めています。
言わば、彼らのしていることは、自分たちで問題を作り、自分たちで救済するというシステムの構築です。
問題解決のために法律が制定され、法律を根拠とした税金投入がされるという流れです。
LGBT法も、このようなビジネスモデルができるきっかけとなってしまうのではないでしょうか。
繰り返しますが、私は、性的少数者の方々を差別する意図は全くありません。
LGBT法に反対している理由は、そういった勢力の手の平に乗ってしまうことを拒否したいからなのです。
■最終目的は国家破綻
1958年に、元FBI捜査官クレーオン・スカウセンの『裸の共産主義者(The Naked Communist)』(未邦訳)が出版されました。
冷戦下の米国で書かれた本ですが、米国内の共産主義者がどのような手段で国家破綻を狙っているのか、45の目標として挙げています。
その中の
24番は
「猥褻(わいせつ)を規制する全ての法律を検閲と呼び、言論の自由と報道の自由の侵害として排除する」
としている。
つまり、性的なことをオープンにして社会風紀を乱すことで、国のレベルを下げることを目標にしているのです。
更に、
25番には、
「本、雑誌、映画、ラジオ、テレビで、ポルノや猥褻なものを宣伝し、文化的な道徳基準を崩壊させる」、
26番には、
「同性愛、堕胎、乱交を正常、自然、健康的なものとして国民に認知させる」
とあり、これらが共産主義者の目標として掲げられています。
共産主義者は、伝統的な価値観を破壊することで、社会を崩壊させようと考えています。
つまり、グローバリズムや性の解放といった新しい言葉で、伝統的価値を否定すれば、社会が分断され、弱体化していくことで彼らの革命を目指しているのです。
LGBT法を端緒として、左派連中が家族制度や結婚の否定、戸籍の不要論などを求め、究極の個人主義的思想を謳う恐れがある。
一見、旧弊な社会制度を打破し、個人の解放を成し遂げるといった良いイメージを抱くかもしれませんが、行き着く先は個人と国家の対立となり、やがては国家の否定に繋がりかねないのです。
LGBT法の推進を促したと言われる岸田総理はこのような左派の意図を理解しているとはとても思えません。
むしろ、見えている範囲がとても狭いように感じます。
岸田総理は、グローバリズムが悪いものだとは思っていないのでしょう。
むしろ、日本の国益というよりも、国内の支持率をどう上げて政権を維持するのか、その点にしか興味がないように見受けられます。
■おかしな評価で狂う企業
日本人のほとんどが知らないことですが、米国ではHRC(Human Rights Campaign)という性的少数者の平等推進に取り組む米国最大の公民権団体が存在します。
これは、性的少数者のための政治ロビー団体です。
この団体がCEI(Corporate Equality Index)という企業平等指標を毎年発表しており、企業がどれだけ性的少数者に対して理解があるか、評価を付けています。
この評価が低い会社は銀行からの融資が受けにくくなり、マスコミから性的少数者への理解が足りない企業であると叩かれ、悪いイメージを植え付けられます。
評価が高ければ、優良企業として認められ、融資を受けやすくなったり、マスコミが宣伝してくれたり、優秀な人材が集まりやすくなる。
しかし、HRCの圧力で弊害も発生しています。
日本ではほとんど報道されていませんが、米国で最も売れていたビール「バドライト」の売り上げが急落しました。
理由は、トランスジェンダーのインフルエンサー、ディラン・マルベイニー氏と提携し「バドライト」の宣伝を展開したところ、保守派の猛反発を招き、SNSを中心に全米規模での不買運動に発展したためです。
問題が発覚して1カ月以上経っても事態は収束せず、株価は急落し、「バドライト」は、このままではナンバーワンブランドの座を失いかねない事態になりました。
バドライト側が宣伝にトランスジェンダーを起用したのは、HRCが圧力を掛けたためです。
これはあくまで米国国内での出来事ですが、日本も対岸の火事とは言えません。
日本でHRCから最も高い評価を受けている企業が存在します。
広告代理店最大手の電通です。
電通を通じて日本国内の企業にも海外からの圧力が掛かっている。
いずれ日本でも「バドライト」のような騒動が起こらないとも限りません。
米政府の政治的圧力だけでなく、間接的に日本の経済界も影響を受けていることを、我々日本人は認識すべきです。
■今の参政党にできること
共産主義者やグローバリストが何を狙っているのかを知ることが大切です。
最早そこに性的少数者の差別云々は関係ありません。
何故この短期間でLGBT法が成立したのか、その意図は何なのかを理解し、彼らの土俵に乗らないこと。
感情的におかしいと言い続けても、彼らにとっては痛くも痒くもない。
LGBT法を成立させたい人たちがどのような思惑を持っているのか。
それを分析・検証し、彼らの狙いとやり方を国民に積極的に伝えなければなりません。
とは言え、LGBT法は成立してしまいました。
廃止にするのか、カウンターになるような法律を作るのかを考えなければなりません。
残念なことに、参政党は、国会議員としては1人しかいないため、法案提出ができません。
しかもLGBT法に反対と大きく発信している政党は、参政党しか存在していませんから、味方も少ない状態です。
トイレや更衣室、共同浴場などの場を、女性が安心して利用することができなくなっています。
そうした女性の不安をきちんと取り除いていかなければなりません。
その他にも、社会文化、慣習を壊したいためにLGBT法を推進する人たちが、子供たちに過激な性教育を実施しようとしています。
この問題に不安を抱えているのは子供を持つ親です。
参政党は地方議員が全国に約130人おり、子供のいる親の声を聞きながら、どういった性教育を実施しようとしているのか、調査を行いたいと考えています。
もう1点、我々ができることとして、現在、性的少数者の方々は、法制度として婚姻を認められていませんが、信頼し合う関係であれば、婚姻関係がない場合でも法的な支え合いをサポートする制度を検討すべきであると考えています。
参政党としては、法制度としての同性婚には賛同しませんが、その手前で出来ることはやっていく。
現実に起きている問題は個別に解決していくべきであると考えています。
■真実を訴え続ける
既存のマスメディアは、参政党の主張を全く取り上げてくれません。
私が参議院議員になってから1年が経ちますが、キー局の地上波の番組に1度も呼ばれていません。
LGBT法の問題については、新聞からのインタビューもゼロ、今回のLGBT法でも、政党として積極的に反対の意見を示したのは参政党だけですが、メディアは何故LGBT法に反対したのか取材に来ません。
触れられないことへの悔しさは当然ありますが、参政党の党員の皆さんには、
「メディアに取り上げられない悔しさがあるから、メディアが取り上げざるを得ないくらい参政党を大きくしよう」
と伝えています。
参政党は
「子供の教育と大人の意識改革」
「食の安全の担保と西洋医療に依存し過ぎない健康の増進」
「情報戦、経済戦も含んだ国の守りの強化」
を3つの重点政策として掲げています。
参政党の政策や公約を
「陰謀論だ」
と言う人がいますが、陰謀論という言葉自体、海外の諜報機関が作った、人々の思考を停止させるための言葉と言われており、考えることを放棄してしまった人の台詞です。
今回のLGBT法も、我々が思い付きや思い込みで反対したのではありません。
過去の流れや海外の事例を提示しているだけなのです。
我々の主張のどこが陰謀論なのか、逆に教えてもらいたい。
参政党に陰謀論というレッテルを貼ることで、一般の人たちに、
「参政党は怪しい政党である」
という印象を植え付けたいだけではないかと感じます。
しかし我々は怯むことなく、国民に真実を訴え続ける覚悟です。
来たる衆議院選挙に向けて、既に100人以上の公認を出しており、最終的には120〜130人の候補者を擁立したいと考えています。
8人当選させるという大きな目標を掲げていますが、まずは重点ブロック(東京、北関東、南関東、東海、近畿、九州)での比例の当選を確実にしたい。
6人当選すれば、私と合わせて7人になるので、地上波の番組にも主演できます。
5人以上いなければ討論番組などに出演できないという暗黙のルールがあるそうですから。
我々の意見をテレビの場で主張すれば、国民にも少しずつ理解して頂けると確信しています。
そして、発信力を高めて国民の意識改革を促したい。
国民世論の喚起が何よりも重要です。
現在は、議論するための土台すらない状況ですから、我々の発言も全て陰謀論で片付けられ、メディアにも無視される。
こんな状況は一刻も早く変えなければなりません。
参政党が政治を変えるのではなく、参政党が伝える情報によって、国民の意識が変わり、国民の行動が変わっていくことを我々は目指しています。

http://www.asyura2.com/17/senkyo220/msg/317.html#c15

[国際34] ウクライナ「プーチン氏逮捕を」=ICC加盟モンゴル訪問/時事通信 https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A6%E3%82%… 仁王像
7. 秘密のアッコちゃん[424] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月03日 19:46:16 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-11]
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ロシアへの越境攻撃「復讐でなく倫理」に基づき実行 駐日ウクライナ大使インタビュー
2024/9/3 18:20
https://www.sankei.com/article/20240903-H2MBCYU5R5NCJGFSHQ6Z3JWH6A/
ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使が産経新聞とのインタビューに応じた。
ウクライナ軍のロシア西部クルスク州への進軍は
「復讐」
ではなく、
「倫理」
に基づき抑制された形で実行されていると言及。
「有意義な作戦だ」
と強調した。
コルスンスキー氏は越境作戦について、露軍に強力に反撃でき、ウクライナが最終勝利するとの確信を国民に抱かせているという意味で
「士気高揚に繋がる」
と指摘した。
露軍が首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで住民を虐殺したことを念頭に
「私たちの軍は露領土で民間人殺害、レイプに手を染めていない」
「文明的に行動している」
と述べた。
ウクライナ軍はクルスク州の住民に支援をしているとも述べ、復讐ではなく倫理に基づいた行動を
「味方や敵の国家に示している」
と語った。
米大統領選を巡っては共和党候補のトランプ前大統領と争う民主党候補のハリス副大統領について、
「バイデン大統領に代わって多くの国際会議に参加した十分な経験を持つ」
と指摘。
どちらが大統領に就任しても
「有効なウクライナ支援が堅持されると信じている」
と強調した。

インタビューの詳細は以下の通り。

■露軍の若い兵士、自主的に投降
ーー8月に始まったウクライナ軍の露西部クルスク州への越境作戦について
ウクライナ軍が強力な力を持っていると国民が再確認した。
最終的にウクライナが勝利できるとの確信を国民に抱かせている。
士気高揚に繋がる。
有意義な作戦だ。
ウクライナ軍は露領土で民間人の殺害、レイプに手を染めていない。
文明的に行動している。
ウクライナ軍は露政府がほったらかしにした地域で、現地住民に様々な支援を展開している。
復讐ではなく、倫理に基づく行動を味方や敵の国家に明確に示している。

ーーウクライナ軍の越境作戦に露軍が効果的に反撃できていないように見える
多くの神話、伝説が存在することが改めて明らかになった。
その典型は露軍が世界で2番目の力を持つということだ。
露軍は即時に予備役を集めることもできない。
また、ロシア国民の運命はどうでもいいとプーチン(露大統領)は思っているようだ。
クルスク州の前線に投入され、捕虜になっている露軍兵士は、恐怖でいっぱいの17、18歳の若い兵士たちだ。
みんな自主的に投降している。
母親と今回、初めて別れた子供たちだろう。
適切な時期に彼らを母親のもとに返す。

■ドローンが露軍の補給路破壊
ーープーチン氏の露国内での立ち位置をどう分析するか
苦境にあるというより、弱く見える。
欧州の童話にあるように『裸の王様』同然だ。
ロシアで彼は『神様』のように、崇められてきた。
しかし、近くで見ると裸だった。

ーーウクライナは新型無人機(ドローン)を開発したといわれる
ウクライナは航空機『アントノフ』の開発で知られた国だ。
(大使であると同時に)航空技術関連の専門家として私が言えるのは、ウクライナでは伝統的に航空力学の学校教育が充実しているということ。
航空機やヘリコプター用のエンジンやモーターなどの設計事務所、工場は未だに活動している。
ウクライナは1000キロ以上飛行できるドローンを作っている。
露軍の空からの攻撃を回避するため、ロシアの飛行場や露軍の補給路破壊などに当たっている。

■米、大統領選後も支援堅持を信じる
ーー米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は指導力不足が指摘されている
米国の大統領、副大統領の権限は明確に定められている。
大統領がいる以上、(指導力不足に見えるのは)当たり前だ。
思い出してほしいのは、ハリス氏はバイデン大統領に代わり、多くの国際会議に参加していること。
各国の国家元首とコミュニケーションをし、やり取りをしているという十分な経験を持っている。
ハリス氏と(共和党候補の)トランプ前大統領のどちらが当選しても、有効なウクライナ支援が堅持されると信じている。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続される。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続されると信じている。

射程600キロ超の新兵器でクリミア攻撃か ウクライナ、国産のミサイル型無人機
2024/9/3 8:03
https://www.sankei.com/article/20240903-O4XC5ZYFPBOCLKVSEJUNMCGJFQ/
ウクライナメディアは2日、軍が新開発の国産ミサイル型無人機を初めて使用し、ロシアが併合したクリミア半島にある軍事目標を8月に攻撃したと報じた。
英メディアによると、射程600〜700キロとされる。
欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用が許されていない中で戦局好転への期待をかけるが、配備数は不明で効果は見通せない。
ゼレンスキー大統領が8月24日に初使用を公表したが、攻撃目標は明らかになっていなかった。
開発期間は1年半で、ロシア領内にある軍用飛行場少なくとも20カ所を射程に収めるとされる。
ウクライナは射程250キロの英国製巡航ミサイル
「ストームシャドー」
や300キロの米国製地対地ミサイル
「ATACMS(エイタクムス)」
を供与されており、ゼレンスキー氏は
「防衛を強化できる」
として再三にわたり使用制限の解除を求めている。(共同)

プーチン露大統領、モンゴルに到着 逮捕状発行後、初のICC加盟国訪問
2024/9/2 23:29
https://www.sankei.com/article/20240902-CQ6KHPDF55NHXJEIXXF5BFX3MI/
ロシアのプーチン大統領は2日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルに到着した。
タス通信が伝えた。
3日にフレルスフ大統領らと会談する。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられている。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初めて。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めている。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。
現地でプーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。

「プーチン氏に逮捕状執行を」 EU、訪問先のモンゴルに表明 国際刑事裁判所加盟国
2024/9/2 21:50
https://www.sankei.com/article/20240902-JSGXXVQLJBMCLADYOHALVM7PWM/
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は2日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領のモンゴル訪問を巡って懸念を表明した。
「モンゴルのEU代表部を通じ、訪問に対する懸念と我々の立場を同国政府に表明した」
と述べた。
プーチン氏はモンゴルでフレルスフ大統領と会談する予定。
報道官は、モンゴルはICC加盟国としての義務があると指摘。
逮捕状を執行しなければならないとの認識を示した。(共同)

露とウクライナ双方が首都にドローンなど大規模攻撃応酬 東部ポクロフスクは陥落の恐れ
2024/9/2 21:40
https://www.sankei.com/article/20240902-6SDDC5LPNRI4HCFD2YKX35OXDU/
ロシアによるウクライナ侵略で、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は1日、
「敵の主力攻撃の方面(での同国軍の戦況)は困難だ」
と交流サイト(SNS)で表明した。
ウクライナメディアは、シルスキー氏が言及したのは露軍との激戦が続く東部ドネツク州ポクロフスク方面に関してなのは明白だと指摘。
米誌フォーブス(電子版)は8月31日、ポクロフスク陥落の恐れが高まっているとした。
ポクロフスク方面は露軍が全域の制圧を狙うドネツク州のウクライナ軍の防衛線の一角で、ウクライナ軍は劣勢だと伝えられている。
同国のゼレンスキー大統領も最近、ポクロフスク方面の戦況が
「極めて困難だ」
と危機感を示していた。
米紙ニューヨーク・タイムズ(同)も9月1日、露軍がポクロフスクから約9キロの地点まで迫っていると伝えた。
同紙はまた、ウクライナ軍が8月6日に着手した露西部クルスク州への越境攻撃で露軍がドネツク州の戦力をクルスク州防衛に回すと計算していたが、現時点でドネツク州での露軍の攻勢は弱まっていないとの見方も示した。
米シンクタンク
「戦争研究所」
は31日、露軍がポクロフスク方面に配置していた予備戦力の一部をクルスク州に転戦させた可能性があると指摘。
「ウクライナ軍の越境攻撃は露軍の作戦全体に影響を与えている」
と評価した。
一方、ウクライナの首都キーウ(キエフ)に9月2日未明、露軍の大規模なミサイル攻撃があった。
ウクライナメディアによると、10発以上の巡航ミサイルと約10発の弾道ミサイル、複数の自爆ドローン(無人機)が撃墜されたが、落下したミサイルの破片などで火災が起きたほか、建物などが損傷した。
当局が死傷者の有無を調べている。
首都モスクワなど露各地を標的とした1日のウクライナ軍の大規模ドローン攻撃に対する報復である可能性がある。

http://www.asyura2.com/24/kokusai34/msg/835.html#c7

[政治・選挙・NHK295] 兵庫パワハラ知事は百条委でも居直り…今さら不信任視野で退勢挽回狙う維新に「二重の罪」(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
37. 秘密のアッコちゃん[425] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 06:48:39 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-10]
<■868行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<独自>兵庫知事文書問題 アンケート未集計分が判明、5割超が「パワハラ見聞き」 近く結果公表へ
2024/9/4 5:00
https://www.sankei.com/article/20240904-WD2YKTCBNFKBBINSOFR3P3GL7Y/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が全職員約9700人に実施したアンケートで、未集計となっていた約2千人分のうち、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとする回答が5割超を占めたことが3日、関係者への取材で分かった。
中間報告を含めたアンケート全体では約42%となる。
百条委はアンケートや証人尋問の結果を踏まえ、斎藤氏の疑惑の真偽などについて判断し、年内にも報告書を取りまとめる方針。
アンケートは全職員を対象に7月31日〜8月14日まで実施した。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っているのを見聞きしたことはあるか」
などと質問。
インターネット上で回答を求め、6664件集まった。
百条委はこれまで、8月5日午前9時までの回答4568件を中間報告として集計し、公表。斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は約4割の1750件に上った。
関係者によると、百条委は中間報告後、同月14日までに集まった2096件の回答を集計。
斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などにより実際に知っている」が71件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」が316件、
「人づてに聞いた」が665件
だった。
中間報告と合わせると、パワハラを見聞きしたとの回答は2802件で、全体の約42%を占めた。
中間報告後のアンケート結果も近く公表される見通し。
具体的な事例を答える自由記述では、施策や事業について斎藤氏に説明する知事協議中に叱責されたとの回答が目立ち、斎藤氏が担当職員に対し
▽「腹立つわ」と5回程度繰り返した
▽「知事やぞ」と怒った
などの回答があったという。
斎藤氏が自身の写真の出来映えに不満を示し、準備不足と叱責したとの記述もあった。
また、斎藤氏の贈答品受領については、中間報告後の集計では見聞きしたとの回答が599件あり、中間報告と合わせ1545件と全体の約23%を占めた。

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑は7項目 知事はいずれも否定、県議会の百条委員会で審議
2024/9/2 12:41
https://www.sankei.com/article/20240902-VXWYEL5GVROQPPJM7X7JFTFYU4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、この告発文書には7項目の疑惑が記されていた。
作成したのは元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)で、斎藤氏はいずれも否定している。
県議会の調査特別委員会(百条委員会)が審議している。
審議の対象となる告発文書は4ページに渡り、
(1)法人副理事長解任、
(2)令和3年の知事選で知人に投票依頼、
(3)商工会議所に投票依頼、
(4)県内企業から高級コーヒーメーカー受領、
(5)政治資金パーティー券の購入を強要、
(6)補助金のキックバック、
(7)県職員へのパワハラ
という7項目の疑惑が列挙されていた(表参照)。
パワハラについては、出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かなければならなかった際、斎藤氏が
「出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし、その後は一言も口を利かなかった」
と記載していた。
また、商品の受領について告発文書は
「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」
と指摘。
斎藤氏が昨年8月、家電・調理器具メーカー「千石」(同県加西市)を訪問した際、同行した原田剛治・産業労働部長に対し、同社が贈与を申し出た高級コーヒーメーカーを秘書課に送らせるよう指示したとし、
「皆が見ている場所で受け取れるはずないやろ」
「ちゃんと秘書課に送るように言っておけ」
などと原田氏に発言した生々しいやりとりが記されていた。

公益通報って何? 通報者の解雇、降格、減給は禁止
2024/9/2 13:08
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/
公益通報を巡る兵庫県の対応の主な問題点
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/photo/RURWRVHQ3ZJHFKAPAA53URNNJA/
公益通報者保護法では、労働者らが所属する組織の不正行為について、不正の目的ではなく、内部通報したり、外部に通報したりすることを
「公益通報」
と定めている。
同法では、公益通報を理由に公益通報者が不利益な取り扱いを受けないよう保護している。
通報を理由に解雇した場合は無効となり、降格、減給することも禁止している。
同法では、通報体制の整備も求めている。
従業員が300人超の事業者は通報窓口の設置が義務で、300人以下の場合は努力義務となっている。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題では、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)を同法の保護対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性も問題となっている。

斎藤知事と部下たちの隔たりにみるパワハラ疑惑の現在地 「合理的な指導」と「理不尽な叱責」
2024/8/31 7:00
https://www.sankei.com/article/20240831-T7RL4BYYVNMNPGGWXLTI2KJW3U/
職務に関する疑惑を文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で初めて証人尋問に臨み、職員に対する一連のパワハラ疑惑について、業務上の指導の範疇との認識を改めて示し、正当性を主張した。
一方、この日の百条委に斎藤氏に先立って出頭した部下らは
「理不尽な叱責を受けた」
と証言。
自身の言動を巡る知事の認識と職員の受け止めとの乖離を、強く印象づける結果となった。
「頭の中が真っ白になった」
「指導の範囲内とは思えないような言い方だった」
昨年11月、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから建物入り口まで約20メートル歩かされ、職員を怒鳴ったとされる件。
告発文書に記載されたこのパワハラ疑惑について、現場で斎藤氏を案内した県幹部は30日の百条委でこう証言した。
一方の斎藤氏は
「歩かされたことで怒ったわけではない」
と説明。
重要な会議のスタートが迫っていたのに、職員が知事の動線を確保していなかったため、
「対応が不十分」
と感じ、
「大きな声でその旨を伝えた」。
そもそも現場は車の進入が禁止されたエリアだったが、その点も聞かされていなかったため、当時の指導としては
「合理的だった」
と、パワハラに当たらないとの認識を重ねて述べた。
斎藤氏は自らを
「厳しい上司」
と認め、部下への言葉遣いやコミュニケーション面で反省すべきところがあったと釈明しつつ、総務官僚だった自身の経験を踏まえ、行政マンに求めるレベルに言及。
知事への報告より前に新聞報道が出ると、度々担当者を呼びつけて叱責したとされる点について、自らの官僚時代は
「新聞の1面に出た時は、すぐに想定問答を作って大臣室に入れておく」
のが当たり前だったとし、県職員にも自分の現役当時と同じような対応を求めたところが
「正直ある」
と語った。
職員アンケートでは約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答しており、百条委の委員からは
「人望がなかったのではないか」
と率直な質問も飛んだ。
斎藤氏は
「職員に好かれたり、人望があるのは大事だ」
としつつ、
「必要な指導は県民のためにする」
と、職員ではなく
「県民ファースト」
の対応だったとの認識を強調した。
この日の尋問終了後、会見した百条委のメンバーの一人は
「証人の受け止めと知事の認識に差がある印象だ」
と感想を述べた。
百条委の奥谷謙一委員長は、これまでの県職員に対する尋問で、斎藤氏の言動について
「県庁生活で初めてこういった叱責を受けたという人もいた」
と明かし、この日も
「頭が真っ白になった」
との証言が出たことから
「パワハラに極めて近いと思う」
と指摘した。
■年内に報告書
告発文書には、斎藤元彦知事による職員へのパワハラ疑惑のほかに、県内企業からの贈答品受領や、信用金庫の補助金を増額しプロ野球の阪神・オリックス優勝パレードの募金としてキックバックさせた―など、斎藤氏や元副知事の片山安孝氏ら側近による7項目の疑惑が記されていた。
その真偽を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は、県の全職員約9700人を対象に7項目の疑惑についてアンケートを実施。
今月23日に公表した中間報告(4568件分)によると、パワハラ疑惑は38・3%(1750件)、贈答品疑惑は20・7%(946件)が見聞きした、と答えた。
百条委ではまずパワハラ疑惑を調査。
斎藤氏が初めて出頭した30日の証人尋問もパワハラ関連の質問に限定している。
次回9月5日と翌6日の期日では、贈答品受領疑惑と、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月7日に死亡=を保護の対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性を調べる。
公益通報を巡る県の対応は一連の問題の焦点ともいえ、6日には斎藤氏を再び尋問するほか、片山氏ら側近にも出頭の上で証言を求める。
10月下旬に優勝パレードやその他の疑惑に関する尋問を行い、11〜12月に百条委として事実を認定した上で報告書をまとめる方針。
■事実積み重ねて判断を
ハラスメント問題に詳しい東北大の増沢隆太特任教授に聞いた。
ハラスメントの中でもパワハラは、定義を厚生労働省が明確に定めており、
@優越的な関係を背景とした言動で
A業務上必要な範囲を超え
B労働者の就業環境が害されている
という3要件全てを満たす必要があるとされる。
知事という立場を考えれば、舌打ちやため息でも民間人とはインパクトが違うと捉えるべきで、日頃からそのような言動を繰り返していたとすれば、職員への威圧に当たるとも考えられる。
現代では
「本人のために怒鳴る」
は成立しない。
冷静で合理的な指摘であれば問題ないが、物を叩いたり、投げたりといった感情的な行為は悪質なコミュニケーションで不適切だ。
斎藤氏の証人尋問での受け答えはこれまでと同様だったが、偽証ができない中で、文具を投げたり、深夜にチャット連絡をしたりといった事実関係は認めた。
パワハラを
「指導」
と正当化するのは、よくあるパターンでもある。
今後の百条委員会では事実を積み重ねて、パワハラの有無の判断につなげてもらいたい。

録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している。
こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ。
文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない。

<主張>初尋問の兵庫知事 事態収拾へ進退判断せよ
社説
2024/8/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20240831-QXDP25EOWBPXXBJVDGR4RWILXI/
パワハラ疑惑などが文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委)に証人として出席した。
パワハラ疑惑に関しては
「記憶にない」
と繰り返した。
「不快な思いをさせたなら反省し、謝りたい」
「パワハラかどうかは私ではなく百条委や第三者委が判断すること」
とも語った。
告発文書は、元県幹部の男性が報道機関などに配布した。
その後、県の公益通報窓口に通報したが、県は調査結果を待たずに男性を懲戒処分にした。
男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して死亡しており、自殺とみられている。
百条委による職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。
斎藤氏の百条委での答弁では疑惑が解消したとは言い難い。
公益通報に基づく調査の最中に県幹部の処分を行ったことについては
「誹謗中傷性の高い文書で、懲戒処分に該当する行為があった」
と述べ、適切だったとの考えを改めて示した。
公益通報者を守れず死に至らしめた責任は重い。
信頼を大きく失ったトップが県政を円滑に運営することは難しい。
事態を収拾させるためにも、斎藤氏は自ら進退を判断する時ではないのか。
斎藤氏の右腕だった副知事は辞職し、病欠の末に異動を申し出た幹部もいる。
県職員労働組合や県職員退職者で作る団体などは辞職要求もしている。
斎藤氏はこれまで、全ての疑惑を否定してきた。
アンケート結果については
「コミュニケーション不足で受け取りのずれが生じたことは残念」
などと述べ、業務上必要な範囲での適切な指導だと主張してきた。
だが、その認識は周囲の声から著しく乖離している。
県内の全29市で作る県市長会は、一連の対応を
「不適切」
だと断じ、早期の事態収拾を求める要望書を提出した。
斎藤氏への30日の尋問は、パワハラ問題を中心に行われた。
公益通報に関する尋問は9月6日に予定されている。
百条委は真相究明を尽くすと共に、ハラスメント防止のルール作りにも取り組む必要がある。
県と県議会は通報者を萎縮させない再発防止策を講じて初めて、県民のための県政運営が実現する。

兵庫県議会各派は百条委をどうみたのか「きちっと答えていた」「丁寧に説明」とする声も 
2024/8/30 21:57
https://www.sankei.com/article/20240830-LIBEKGLP5JLARAAAASQGFZCDBY/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題を巡り、斎藤氏への証人尋問が初めて行われた30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。
斎藤氏はパワハラの認識を一貫して認めず、不信任案の提出が現実味を帯びてきた。
この日の説明について各会派の評価は分かれており、議会側の動きにも注目が集まる。
最大会派
「自民党議員団」
の北野実幹事長は
「きちっと答えていた」
と評価する一方、
「自分のことだけを考えているように感じられる発言もあった」
と振り返った。
会派として対応を協議する考えを示し
「県政を何とかしたい」
と語った。
前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は共同代表の吉村洋文大阪府知事が、不信任案の可能性を示唆。
維新幹部が近く県議団との協議を予定する中、維新の会の門隆志幹事長は
「誤魔化すことなく話し、丁寧に説明していた」
「(不信任案の提出は)それなりの理由が必要になる」
と慎重な姿勢を示した。
「(斎藤氏の説明は)従来の主張を繰り返している」
「県民は納得しない」
と指摘するのは公明党議員団。
「今までの会見に比べれば個別事案に関しては説明していた」
と評価する部分もあったが、パワハラについて明確に肯定も否定もしない斎藤氏の姿勢に疑問を呈した。
一方、第4会派のひょうご県民連合は来月にも不信任案を提出する方針を固めた。
会派幹部は
「記者会見と発言が変わらず、県政の正常化には知事が辞職するしかない」
「議会として民意を突き付ける必要がある」
と話している。

<独自>兵庫県議会会派が9月議会で斎藤知事の不信任案提出方針 他会派と協議へ
2024/8/30 21:32
https://www.sankei.com/article/20240830-ZHVXEKVHMBNIHLFHZEPHRFJM2Q/
兵庫県議会第4会派の
「ひょうご県民連合」
が、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を提出する方針を固めたことが30日、関係者への取材で分かった。
9月19日開会の県議会9月定例会での提出を想定し、他会派と協議していく。
不信任案可決には4分の3以上の賛成が必要で、各会派の対応が注目される。
不信任案を巡っては、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で提出する可能性を示唆。
党幹部が31日に県議団と対応を協議する予定となっている。
不信任案は議長を含め全議員の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上の賛成で可決する。
可決した場合、首長は失職か議会の解散かを選択する。
同県議会(86議席)で全員が出席した場合、可決には65人の賛成が必要。
県議会の勢力は最大会派の自民が37人で、維新21人▽公明13人▽立憲民主党議員らでつくるひょうご県民連合が9人−などと続く。
同県議会で不信任案提出には8人が必要で、県民連合は単独で満たしている。

「パワハラ認めるべき」「言い訳が多い」「不誠実」斎藤知事の発言に傍聴者から批判の声
2024/8/30 20:06
https://www.sankei.com/article/20240830-SIHNLVRUIFODTJV5NVU43FMFX4/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏に対する初めての証人尋問が行われた。
パワハラだとされる自身の言動について
「記憶にない」
などと述べた斎藤氏に対し、傍聴した県民からは
「不誠実」
「言い訳が多い」
と批判の声が上がった。
「質問に正面から答えず、言い訳めいた回答が多かった」
「潔くパワハラを認めるべきだ」。
同県尼崎市の女性(51)は語気を強めてこう語った。
斎藤氏は就任間もない頃、机を叩いて県幹部を叱責した事案について
「就任直後だったので」
と釈明。
机を叩く行為をパワハラと認めるか否かを問われたが、回答を控えた。
この点について、女性は
「パワハラかどうかを聞かれているのに『就任直後だから』とか背景の話ばかり」
「ここまで答えないとは思わなかった」
と不満げな様子だった。
「『記憶にない』という答弁は不適切で不誠実」
と指摘したのは、同県川西市の男子高校生。
部下に対して
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑について斎藤氏は
「記憶にない」
と述べたが、
「普通にパワハラだと感じた」
と呆れ気味に語った。

「斎藤知事、説明責任果たしてない」と百条委員会委員長
2024/8/30 19:41
https://www.sankei.com/article/20240830-KAJLTPG47VMCRDEF6OYTER4ZYY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への初めての証人尋問が終了後、奥谷謙一委員長らが会見を開いた。
奥谷氏は斎藤氏の尋問については
「印象としては記者会見の内容とあまり変わらない」
「説明責任が果たされたとは考えられない」
との認識を示した。
一方、斎藤氏の行為について
「パワハラに当たるかどうかは別として(告発文書に)記載している事実が浮かび上がったことが重要だ」
と述べた。
会見に出席した委員の一人は、証人として出頭した職員と、斎藤氏の証言を踏まえ、
「パワハラを受けた職員と、知事の認識に差があった」
「事実が明らかになったので議論を深めたい」
などと印象を語った。

百条委を終えた斎藤氏「私が知事として仕事する」と知事職に強いこだわり 改めて辞職否定
2024/8/30 19:12
https://www.sankei.com/article/20240830-OPSEGVWOAFMRXK4CNALXBHS4R4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)終了後、斎藤氏は報道陣の取材に応じ、
「私が知事として仕事をさせていただく」
と述べ、改めて辞職を否定。
知事職に対する強いこだわりをのぞかせた。
この日は、斎藤氏のほか県幹部ら4人への証人尋問が行われた。
県幹部らは斎藤氏からの叱責を
「怒鳴られた。理不尽な叱責だと思った」
などと証言。
一方、斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたとしたら申し訳ない」
と反省の弁を述べる一方、パワハラの認定は自身がすべきではないとして明言を避けた。
終了後、報道陣から進退を問われた斎藤氏は
「知事としての仕事を果たすのが私の責任」
として続投の意思を改めて表明。
「職員からの人望や信頼感が1ミリもないということはないと思っている」
とし、
「信頼関係を再構築する」
という従来の主張を繰り返した。
辞職を否定し続ける斎藤氏。
だが、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は27日、維新として不信任決議案を提出する可能性があると言及している。
このことについて報道陣に問われた斎藤氏は
「仮定の話には答えられない」
とだけ語った。

斎藤知事、初めての証人尋問でも正当性主張 議会では不信任決議案提出の動きあり
2024/8/30 18:57
https://www.sankei.com/article/20240830-EGNLL2PXVNO47NJHMY3FTP52LY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、パワハラ疑惑に関して斎藤氏本人に初めて証人尋問を実施した。
斎藤氏は文書で職員を叱責したとされた事例について、
「合理的な指摘だった」
と正当性を強調。
告発者の処分も適切だったとの認識を改めて示した。
県議会では、斎藤氏の辞職につながる不信任決議案提出の動きがあり今後、各会派の対応が焦点となる。
県西播磨県民局長だった男性(60)が作成した文書には、
「出張先で公用車を降り、20メートルほど歩かされただけで職員を怒鳴り散らした」
などと記載。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、この場に居合わせた県幹部が
「理不尽な叱責を受けた」
と証言した。
これについて斎藤氏は
「大きな声で強い指摘をした」
としつつ、
「当時としては合理的な指摘だった」
と主張。
一方で、強い口調で職員を叱責したことに関し
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい。謝りたい」
と述べる場面もあった。
斎藤氏を巡っては、前回知事選で推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で不信任決議案を出す可能性を示唆。
他会派でも不信任案提出を検討する動きが出ている。
9月5、6日の百条委では企業からの贈答品受領疑惑と、文書を公益通報として扱わなかった対応について検証し、斎藤氏も証人出頭する予定。

「パワハラと認めるか」と問われた斎藤知事 明言避け「百条委が判断すると思う」
2024/8/30 18:08
https://www.sankei.com/article/20240830-22HPSH7BAZOKFKPVONSNJ7G3FM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
一方、パワハラの認識については
「百条委や第三者委員会が判断する」
と答え、明言を避けた。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、県幹部の尋問を公開で実施。
昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に斎藤氏が出席する際、車止めが置かれている車両進入禁止区間を歩かされた斎藤氏が、
「車止めをどけておくべきだった」
として県幹部らを叱責したことが明らかになった。
この県幹部は
「理不尽な叱責」
と証言した。
百条委の尋問で斎藤氏は
「理不尽な叱責」
という県幹部の証言に対する受け止めを問われ、
「言い方について、もしご本人が不快に思われているならお詫びしたい」
と釈明。
一方、委員から
「パワハラと認め、お詫びするのではないのか」
と重ねて問われると
「パワハラかどうかは私が判定するより、百条委や第三者委員会が判断すると思う」
と述べるにとどめた。

兵庫・斎藤知事「仕事のミスには短気」 百条委の委員から「人権感覚ずれている」と批判も
2024/8/30 17:35
https://www.sankei.com/article/20240830-NFMOZIRQFJK6PLQPWK2RXLYLFM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は自身の性格を問われ
「仕事については厳しいところが正直ある」
「ミスがあった場合、短気な面もある」
と述べた。
部下を怒鳴ったり机を叩いたりした行為について、委員からは
「人権感覚が相当ずれている」
と批判された。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では回答者の約4割がパワハラ行為を見聞きしたと回答。
職員から、斎藤氏の性格についてすぐに激高する
「瞬間湯沸かし器」
との指摘もあった。
委員を務める県議は説明済みの事業や自身が知らない事柄が報道された時などに斎藤氏が
「聞いていない」
と部下を叱責した点は短気な性格が原因と主張。
「パワハラ体質についていけない」
と苦言を呈した。
「(告発者で死亡した元)県民局長は行政経験も人生経験も豊かな人」
「普通の人権感覚があれば怒鳴りつけない」
「ここが一番知事の問題ではないか」
との指摘もあった。
斎藤氏は
「過去は取り戻せないので、直接お詫びし、申し訳ないと言いたい」
「これからはもっといい知事としてやっていきたい」
と述べた。

斎藤知事「職員に謝りたい」 説明済みの事業を「聞いていない」と強く叱責、百条委で証言
2024/8/30 16:51
https://www.sankei.com/article/20240830-QZUTVS7GWBJWTHZHPIIQACEJGM/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる一連の疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、証人として出頭した斎藤氏は、自身が強い口調で職員を叱責したケースについて
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では、説明済みの事業について斎藤氏から
「聞いていない」
と叱責されたという声が複数寄せられた。
この日、こうした複数の事例について問われた斎藤氏は
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことをすべて覚えているかというと、そこまで全能ではない」
と釈明した。
これに対し百条委の委員は、斎藤氏の鋭い叱責で事業の説明ができなくなり、施策が進められず停滞した事例に言及し、
「『資料に書いているから知っていると思うな』という発言は適切か」
と指摘。
斎藤氏は
「言い方が厳しかったり、強くなったりしたことは謝りたい」
と陳謝した。

「記憶にない」と繰り返す百条委の斎藤知事「全て覚えているほど全能ではない」
2024/8/30 16:37
https://www.sankei.com/article/20240830-6OJXJ6MVGRJYNN4BUCOOTRSOVQ/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
県職員による斎藤氏への事業説明で、自身が把握していない事業が話題になった際、職員を叱責したとされる件について
「記憶にない」
との答弁を繰り返した。
百条委の委員は、空飛ぶクルマ関連の事業が新聞で報じられた後に知事室を訪れた担当者を
「何これ、聞いてない」
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑を追及した。
叱責したかとの質問に斎藤氏は
「記憶にない」
と否定。
「いろんなレク(説明)を受けていて、一つ一つ覚えていない」
「『聞いていない』ということから、私は合理性があると思う」
と答えた。
一方で
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことを全て覚えているほど全能ではない」
「大量の資料の内容は失念することがあり、聞いていないと言ってしまうことはある」
「そこは注意しないといけない」
とも主張。
委員は
「知事に完璧な人間を求めているのではない」
と指摘し、やり取りが噛み合わない場面もみられた。
空飛ぶクルマ事業を巡る叱責については、斎藤氏の尋問に先立ち、30日午前に県職員の証人尋問が行われ、職員は当時を振り返り、
「これほどきつい言葉を上司からかけられたことは、県職員になってからなかった」
と証言している。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

<独自>空飛ぶクルマの協定「聞いてない」「勝手にやるな」と斎藤知事が激しく叱責 県職員証言
2024/8/30 16:03
https://www.sankei.com/article/20240830-MND24RLPFNJFJIAH2H7J6NB7FU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)で30日、非公開形式の証人尋問に出頭した県職員が、昨年1月に斎藤氏から
「何これ」
「勝手にやるな」
などと激しく叱責され、説明を諦めて退室したことがあったと証言したことが分かった。
関係者への取材で判明した。県職員は
「これほどきつい言葉をかけられたことは、県職員になってからなかった」
と述べた。
県職員は昨年1月16日午前、翌週に予定されていた
「空飛ぶクルマ」
の開発メーカーとの協定締結式について斎藤氏に説明しようとした。
担当者とともに知事室に入ったところで、斎藤氏から大声で
「何これ」
と一喝されたという。
続けて斎藤氏は
「聞いてない」
「そらくる(空飛ぶクルマ)は知事直轄なんだから勝手にやるな」
と激しく叱責した。
その後、職員は締結式についての説明をしようと試みたが、説明の途中で斎藤氏に
「やり直し」
と遮られるなどしたため、説明は不可能と判断し、途中で退室したという。
さらに、百条委の委員から斎藤氏の対応が適切だったかなどと問われると、斎藤氏が
「聞いてない」
と述べた点について、事前に幹部から説明があったはずだとした上で
「理不尽だと感じた」
と述べた。
説明を諦めて退室せざるを得なかった点については、斎藤氏らに対し
「かなり腹が立った」
と明かした。

百条委証人尋問始まる 兵庫知事「強く指摘した」 大声での注意認めるも、パワハラ否定
2024/8/30 15:39
https://www.sankei.com/article/20240830-7RGDCB5IBBJ2LG7XSICQAKMITA/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏への証人尋問が始まった。
出張先で公用車を降りて20メートル歩かされ、職員を怒ったとされる問題について、斎藤氏は
「車の動線を確保できていなかったのではないかという強い思いがあった」
「それなりに強く指摘した」
と述べ、大きな声で注意したことは認めた。
一方、当時は進入禁止との認識がなく、自身の対応は適切だったとの認識を改めて示した。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書では
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と指摘されていた。
斎藤氏の尋問に先立って行われた県幹部の公開尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれる会合に出席。
その際、告発文書にあるように入り口付近は車止めが置かれた進入禁止区間のため、手前で公用車を降りて歩いたという。
その際
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と叱責し、職員は車止めをどけざるをえなくなったという。
出頭した県幹部は斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内」
と感じるかを問われ
「思いません」
と否定した。
一方、斎藤氏は
「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な動線を確保していなかった」
ことについて叱責したとしている。

「理不尽な叱責を受けた」20メートル歩かされ激怒した斎藤兵庫知事 県幹部が百条委で証言
2024/8/30 14:55
https://www.sankei.com/article/20240830-LG7G2CQE2BMJJNY3VOGVUWJRQE/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、県幹部らへの証人尋問が始まった。
斎藤氏が出張先で入り口の手前20メートルで公用車から降りて歩かされたことに対し、職員を怒鳴り散らしたとされる問題について、県東播磨県民局長は
「怒鳴られた」
と証言し、
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書には
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と記されていた。
この日、公開で行われた百条委での証人尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に出席。
その際、告発文書に書かれていたように入り口付近には車止めが置かれ、進入禁止区間となっており、斎藤氏はその手前で公用車を降りて歩いたという。斎藤氏は
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と東播磨県民局長を叱責したため、会合の間に車止めを別の場所に移動。
帰りは公用車が入り口付近で待機し、斎藤氏は歩かずに公用車に乗り込んだという。
斎藤氏は6月20日の会見で
「円滑な動線の確保を図るべきだったのではないかという趣旨だった」
「あくまで業務上必要な指導」
とし、パワハラではなかったとの認識を示した。
一方、百条委で証言した東播磨県民局長は、斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内と感じるか」
と問われ、
「思いません」
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
斎藤氏本人の証人尋問は午後3時から始まり、県議会のホームページでライブ中継される。

「エレベーター閉まり激高」…一連のパワハラ疑惑に兵庫知事は何語る 30日に初尋問
2024/8/29 19:58
https://www.sankei.com/article/20240829-QNTPAKC475PABCHCZLC2A7GYJY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、斎藤氏本人の出頭を求め、職員への一連のパワハラ疑惑について初めて尋問を実施する。
記者会見や取材対応ではパワハラを否定しつつ、これまで具体的な言及は避けてきた斎藤氏。
百条委では事実関係や本人の認識だけでなく、県政トップの説明責任の果たし方も問われることになる。
■「百条委でしっかり」
「この場で詳細を答えるのは控えたほうがいいかな、と思う」
兵庫県庁で27日に行われた知事定例会見。
斎藤氏は疑惑に関する度重なる質問をいずれもかわし
「百条委でしっかりやりたい」
と繰り返した。
全職員(約9700人)を対象としたアンケートのうち4568件を取りまとめた中間報告では、パワハラを見聞きしたとの回答が約4割にあたる1750件に上っていた。
■繰り返す「適切な指導」
アンケートの記述などによると、斎藤氏の地方視察時に目の前でエレベーターが閉まった際、そばにいた職員に
「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」
と激高。
また告発文書では、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから20メートル歩かされただけで怒ったとされ、職員に対する百条委の尋問でも、同様の証言が得られたことが明らかになっている。
こうした一連のパワハラ疑惑について、斎藤氏は
「指導の範囲内で適切」
と一貫して正当性を主張。一方で個別のエピソードの真偽や事実関係の説明は避けてきた。
職員アンケートの中間報告の結果についても、
「コミュニケーション不足」

「受け取り方のずれ」
を挙げつつ、
「私としては県政をより良くするために必要とされる指導や、こうしてほしいということを自分なりに伝えた」
と、パワハラには当たらないとの見解を示すにとどまっている。
30日の尋問では、パワハラ疑惑の個別の事実関係について委員から質問があるとみられ、斎藤氏の証言の具体性や信用性が注目される。
■元局長への対応も追及
問題の発端となった告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)が一部の報道機関などに配布。
県は同27日に男性を解任し、目前に迫った退職を保留。
同日の会見で斎藤氏は法的措置を示唆し
「噓八百」
「公務員として失格」
などと非難した。
県は5月、内部調査をもとに男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
男性は百条委に出頭し証言する予定だったが
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残し、7月7日に死亡、自殺とみられている。
斎藤氏の贈答品受領疑惑や、男性の告発を公益通報と扱わずに処分した県の対応については9月5、6日の百条委で証人尋問を行って調べる。
斎藤氏は6日に出頭する予定。

<独自>告発した元局長の私的情報漏洩か 兵庫知事側近の前総務部長ら 県が調査検討
2024/8/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240829-I7672IG3YZOJ3NY6WKUDVAY2UM/
兵庫県の斎藤元彦知事らのパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)の私的な情報を漏洩した疑いがあるとして、県が前総務部長の井ノ本知明氏らの調査を検討していることが28日、関係者への取材で分かった。
男性は7月に死亡し、直前にプライバシーへの配慮を周囲に訴えていた。
内部調査ではなく、弁護士に調査を依頼する方針。
県は元副知事の片山安孝氏や前理事の小橋浩一氏、産業労働部長の原田剛治氏の調査も検討。
井ノ本氏を含め、いずれも文書で名前が出た知事の側近で、男性の懲戒処分にも関与したとされる。
男性が3月に匿名で文書を報道機関などに配布した後、斎藤氏の指示で作成者を調べていた片山氏らが男性の公用パソコンを調査。
告発文書のデータを確認したことがこれまでに判明している。
関係者によると、井ノ本氏らは4月頃から、パソコンに保存されていた告発内容とは無関係な男性の私的情報を県議らに開示していた疑いがあるという。
県の懲戒処分の指針では、職務上知り得た秘密を故意に漏らした職員を処分の対象としている。
県は井ノ本氏らがこれに抵触する可能性があると判断。
外部の弁護士に調査を委託する方向で調整を進めているという。
男性は7月19日の県議会調査特別委員会(百条委員会)に証人として出頭を予定。
しかし、一部の委員が告発とは無関係な情報も提出するよう求めているとして、代理人を通じプライバシーを保護するよう百条委に要請するなど、私的情報が流布されていることに不安を抱えていたという。
男性は同月7日に死亡。
自殺とみられ、証言はしなかったが、陳述書などを準備していた。
8月23日に非公開で行われた百条委の証人尋問では、職員が私的情報の持ち出しについて
「調査の必要があると認識しており、弁護士会に相談している」
と証言した。

「調査待たずにできないか」 告発者早期処分、斎藤知事の指示か 「批判風向き変わる」証言も
2024/8/28 7:00
https://www.sankei.com/article/20240828-RANCNENEK5OCBCCP3PZ6WVJ5BU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、告発者を停職3カ月とした県の懲戒処分の詳しい経緯が、県議会調査特別委員会(百条委員会)での県職員の証言などで明らかになってきている。
告発者が県の窓口に公益通報したことから、少なくとも4人の職員が早期処分に否定的な意見を表明。
しかし、斎藤氏や側近の県幹部らは受け入れずに処分に踏み切った。
背景には斎藤氏の意向が色濃く浮かび、今後の百条委では斎藤氏や側近らの説明が焦点となる。
「百条委なら調査権があるのでそこで説明する方が、しっかりと我々も説明できる」
27日の定例会見で斎藤氏は早期処分の指示に関しての明言を避け、百条委が出頭要請する方針の側近3人については
「それぞれの立場で調査に対して答えていただくといい」
とした。
これまでの百条委での証言や関係者への取材などで明らかになった処分に至る経緯はこうだ。
県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が文書を作成し、一部の報道機関などに配布したのは3月中旬。
斎藤氏は同月20日に文書の存在を把握し、翌21日に片山安孝副知事(当時)らに調査を指示した。
同22日には、人事課が男性を含む複数の職員のメールの調査を始めた。
文書の作成者として男性が浮上し、25日に片山氏らが男性を聴取。
男性が使用していた公用パソコンも調べ、告発文書のデータを確認した。
同27日、県は男性を解任し、4日後に控えていた退職も保留すると発表。
斎藤氏は会見で文書を
「噓八百」
と評し、
「公務員失格」
と男性を非難した。
こうした対応に不信感を抱いた男性は4月4日、県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報した。
これを受け、人事当局の幹部が小橋浩一理事(当時)や井ノ本知明総務部長(同)に
「公益通報の調査結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言。
斎藤氏にも伝わり、一度は了承された。
ところが同月中旬、斎藤氏は井ノ本氏を通じ
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。当局が弁護士に相談したところ、
「法的には可能」
との見解を得たため、小橋氏や井ノ本氏は処分を優先するよう指示したという。
処分案を審議する県の綱紀委員会が開かれたのは、大型連休の谷間にあたる5月2日。
この場でも委員である別の県幹部3人が、
「公益通報の調査結果を待って処分すべきではないか」
などと懸念を示した。
文書で名前が挙がっている井ノ本氏が、同委員会の委員長を務めている点を疑問視する意見もあったが、これも受け入れられず、県は連休明けすぐの7日、懲戒処分に踏み切った。
斎藤氏が文書を把握してから1カ月半。
この間、告発された当事者である斎藤氏や側近幹部が告発者を特定し、異論を押し切って処分に突き進んだ形だ。
百条委では、斎藤氏が処分を急いだ理由について
「『懲戒処分をすれば(自身への批判の)風向きが変わるのでは』と知事が言っていると聞いた」
との証言もあった。
百条委委員からは
「一連の対応は処分ありきだ」
との指摘が上がっており、9月5、6日に予定されている斎藤氏や側近らの証人尋問で追及する構えだ。

兵庫知事パワハラ疑惑 維新代表発言に知事「自分なりにしっかり対応」 側近3人も尋問へ
2024/8/27 12:00
https://www.sankei.com/article/20240827-OCFST3CLMBNNBBI4BI7EQR2FZU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の馬場伸幸代表が30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証人尋問を踏まえ党の対応を協議すると発言したことを受け、斎藤氏は27日午前、報道陣の取材に
「30日の百条委では自分なりにしっかり対応していく」
と述べた。
斎藤氏は、馬場氏の発言について内容の詳細は承知していないとしたうえで
「維新の会にはこれまでしっかり支援していただいたことは感謝申し上げる」
と述べた。
30日の百条委では、斎藤氏のほか、4人の県職員らが証人として出頭する予定。
馬場氏は26日の党常任役員会後、斎藤氏の尋問を踏まえ幹部らで党の対応を協議すると明らかにしていた。
また、百条委は9月上旬に実施する証人尋問に向け、斎藤氏のほか、辞職した片山安孝元副知事を含む側近3人に出頭を要請する方針を固めた。
告発文書を公益通報として扱わなかった県の対応について追及する。
関係者によると、23日の理事会で、9月5日に井ノ本知明元総務部長と原田剛治産業労働部長、6日に斎藤氏と片山氏の出頭を求める案がまとまったという。

<産経抄>兵庫県庁の「すまじきものは宮仕え」
2024/8/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20240827-O4YJD2A3WFLZVN6H53RREMHIFA/
歴史学者、磯田道史さんの『殿様の通信簿』により、元禄時代に書かれた『土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)』という本の存在を知った。
当時幕府の隠密が諸大名の内情を探索しており、それをまとめたものらしい。
▼たとえば「忠臣蔵」で有名になった浅野内匠頭については「女色を好むこと切なり」とある。
政治は大石内蔵助ら家老に任せきりだったようだ。
「土芥寇讎」という言葉は『孟子』がその出典である。
「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を親の仇のようにみる」
という意味だという。
▼さて令和の時代に至っても、殿様気分の知事が少なくないとの指摘もある。
兵庫県の斎藤元彦知事は果たして県職員をゴミのように扱ったのか。
いわゆるパワハラがあったのか。
隠密ならぬ県議会調査特別委員会(百条委員会)による調査が続いている。
30日には斎藤氏に対する証人尋問も行われる予定だ。
▼斎藤氏のパワハラ疑惑を文書で告発した男性職員は証人として出席するはずだったが、先月死亡しているのが見つかった。
自殺とみられる。
23日に公開された県職員アンケートによれば、回答した4568人のうち38・3%の1750人がパワハラ疑惑を、20・7%の946人が、視察先で贈答品を受領したとの疑惑を見聞きしたと回答していた。
▼百条委員会では事実を確認した上で、年内にも報告書をまとめる方針である。
ただ既に県政の停滞は目に余るものがある。
県職員の士気は低下するばかりだろう。
2024年度の兵庫県の職員採用試験では、一般事務職(大卒程度)の筆記試験の辞退者が4割にものぼった。
むべなるかなである。
▼歌舞伎の名セリフのひとつが口をついて出てくる。
「せ(す)まじきものは宮仕えじゃなあ」

「逃げたな」「腹立たしい」 パワハラ否定、説明変遷の斎藤知事に職員から批判の声
2024/8/24 20:09
https://www.sankei.com/article/20240824-GWDMSU63TFPG5CCWXRQMVVK5TY/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、23日に行われた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問では出席した県職員から、斎藤氏の対応について
「腹立たしい」
「看過できない」
といった批判の声が上がった。
百条委委員らによると、ある職員は、職員アンケートで新たなパワハラ疑惑が多数指摘されたことが判明した後の会見で、斎藤氏が
「仕事なので厳しく指導することもある」
などとパワハラを否定したことに
「正直、腹立たしい。『なんでそういうことを言うの』という思いだ」
と証言。
疑惑についての説明が変遷しているとして
「逃げたなと思った」
とも打ち明けたという。
6人が証言したが、明確にパワハラを受けたとの認識を示した職員はいなかった。
ただ、
「人生で初めてこういうことをされた」
「自分は精神的にタフなのでダメージは少なかったが、(同じことを)他の人にされているなら看過できない」
と訴える職員もいたという。

斎藤知事 “パワハラ疑いを見聞き”約4割 アンケート中間報告
2024年8月23日 17時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240823/k10014557221000.html
兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、すべての県庁職員を対象に行われたアンケートの中間報告が23日に公表されました。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、事実関係の調査を進めている県議会の百条委員会は、先月末からすべての県庁職員を対象にアンケートを行いました。
今月5日までに全体の半数近くにあたる4500人余りの職員から回答が寄せられていて、23日、その集計結果が中間報告として百条委員会に示されたあと、公表されました。
それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ4割にあたる1750人(38.3%)でした。
自由記述欄には
「公用車内で知事が激怒し、前部座席を蹴った」、
「机をたたいて怒り出す」、
「知事が出席するイベントや行事にマスコミが来ないと怒る」
などの内容がありました。
また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は946人(20.7%)で、自由記述欄には
「40万円相当の革ジャンを試着し、『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり」、
「両手で抱えきれない量のかきを全部1人で持って帰った」、
「受け取りを拒否した職員分のカニも知事が持ち帰ったと聞いた」、
「『その靴ほしいです。白い靴がほしいです』と発言した面談記録を読んだ」
などの内容がありました。
ただ、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多いということで、百条委員会は知事や職員の証人尋問で事実関係を尋ねるなど、調査の参考資料として取り扱うことにしています。

「恣意的」「卑怯」 噂話°沛qだけを公表する斎藤兵庫県知事に識者から批判 告発問題
2024/8/21 7:00
https://www.sankei.com/article/20240821-TQWI6H3VTZKHNE3JXCJDXX4LQA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が告発された問題をめぐり、斎藤氏は20日の定例会見で、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)に対する聴取内容について、県の情報公開条例を理由に開示しないと説明した。
しかし、これまでに
「噂話を集めて作成した」
との文言だけは男性の供述内容として公表。
自身の判断の正当性を示す根拠としており、
「恣意的な運用だ」
「一部の発言を小出しにした卑怯なやり方」
との批判の声が上がっている。
「情報公開条例で人事管理に関する事務は非公開とされているので、公表することはできない」
会見で斎藤氏は、県側と男性とのやり取りを開示しない理由をこう説明。
自身が公表したくないわけではなく、あくまで条例に基づいた対応だと強調した。
同条例は、公にすることで事業などの適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は非公開とすると規定。
懲戒処分に向けた聴取内容もこれに該当するという。
ただ、今月7日の会見で斎藤氏は、男性が告発文書について
「噂話を集めて1人で作成した」
と認めたと説明。
このため、告発文書には
「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)」
がなく、公益通報の対象外として男性を処分した対応は適切だったと主張した。
なぜ、非公開であるはずの聴取内容のうち
「噂話」
供述だけは公表できるのか。
斎藤氏は
「(文書に)真実相当性がないことを示すため、必要最小限の説明をした」
と述べたが、男性はすでに死亡しており、反論ができない中、供述の信用性を担保することは重要だ。
どのようなやり取りで文言が出てきたのか。
聴取を記録した音声データや、男性が署名した供述調書のような客観的な資料はあるのか。
斎藤氏は
「裏付けとなる調査記録は存在する」
としたが具体的な説明は避け、
「噂話」
供述を事実として繰り返した。
内部告発に詳しい上智大の奥山俊宏教授は、こうした対応について、
「録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している」
と指摘。
「こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ」
と批判する。
その上で、
「文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない」
と強調した。

兵庫県知事が否定のパワハラ「見聞き」と回答1750件 職員アンケート中間報告、百条委
2024/8/19 21:27
https://www.sankei.com/article/20240819-LWQGSEQEVNJGLDTKIDNI7IN5WM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した職員アンケートの中間報告がまとまり、斎藤氏のパワハラを目撃したり、人から聞いたりしたとの回答が合わせて4割近くに上ったことが19日、関係者への取材で分かった。
斎藤氏はこれまで、
「業務上必要な指導だった」
などとパワハラを否定しているが、改めて説明が求められそうだ。
アンケートは、職員約9700人を対象に7月31日〜今月14日まで実施。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っていることを見聞きしたことがあるか」どと質問した。
百条委は5日までに集まった4568件の回答を中間報告として取りまとめた。
23日の委員会での協議後に具体的な内容を公表する予定。
関係者によると、斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などで実際に知っている」との回答が59件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」との回答が466件、
「人づてに聞いた」が1225件だった。
「知らない」としたのは2818件だった。
問題を巡っては、斎藤氏が元県西播磨県民局長の男性(60)が作成した文書を
「噓八百」
などと非難し、5月に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
調査の中立性を疑問視した県議会が6月、百条委を設置し、文書内容などについて調査を進めている。
百条委では今月23日から、斎藤氏のパワハラに関して職員らの証人尋問が始まり、30日には斎藤氏が証人として出頭する予定となっている。

<主張>兵庫県知事の疑惑 公益通報の対応検証せよ
社説
2024/8/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240817-6QDCCYD3HZJ6TMMK3PDOF4WR7M/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題で、公益通報に対する県の対応への批判が強まっている。
平成18年に施行された公益通報者保護法は、不正の内部告発者を守るとともに、組織の不正を断ち切り、健全な発展につなげる狙いがある。
その趣旨を、県が歪めたとしたら容認できない。
2024年8月下旬から県議会の調査特別委員会(百条委)で、斎藤知事を含む職員らの証人尋問が始まる。
告発内容の真相解明だけでなく、県の一連の対応についても徹底的に検証すべきだ。
斎藤知事は2024年8月7日の定例会見で、時系列で対応を説明した。
元県西播磨県民局長の男性が2024年3月12日に報道機関などに送った告発文書を、斎藤知事が知人を通じて把握したのは同月20日だ。
翌日に副知事らと対応を協議し、作成者の特定などの内部調査を指示した。
副知事が男性から事情を聴くと、文書の作成、配布を認めたという。
公益通報者保護法は、報道機関に向けた通報も
「不正があると信ずるに足りる相当の理由」
などがあれば告発者を保護するよう定め、指針で告発者捜しを禁じている。
斎藤知事は文書に
「真実相当性はない」
とし、公益通報に当たらないと判断したと説明したが、告発された側が判断する事案ではあるまい。
男性は2024年4月、県の公益通報窓口にも通報した。
しかし県は2024年5月に男性を懲戒処分し、男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して2024年7月に死亡した。
斎藤知事は、男性が県側の聞き取りに
「噂話を集めて作成した」
と話した―と主張している。
だが、生前に報道機関に配布された文書には、情報の入手経路などの聴取はなかったと記されていた。
男性は、斎藤知事による職員へのパワハラなど7項目の疑惑を告発していた。
斎藤知事は2024年3月の定例会見で
「噓八百」
などと切り捨てたが、その後、一部が事実と判明した。
批判を受けて斎藤知事は、職員とのコミュニケーションの改善に取り組むと表明した。
それは当然としても、告発者捜しを含む内部調査の指示などに問題はなかったのか。
疑惑解明にあたる百条委は対応を検証し、将来の通報者を萎縮させないような再発防止策につなげなければならない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/421.html#c37

[政治・選挙・NHK295] 立民・枝野氏、野党連携を再考 衆院選「3年前と考えが違う」(東京新聞 TOKYO Web) 達人が世直し
21. 秘密のアッコちゃん[426] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 07:14:35 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-9]
<▽43行くらい>
小手先の対応で保守層を取り込めるほど甘くない。
政策・考え方が合わなければAが嫌だからBに投票するとは限らない。
何故ならAも嫌だがBも嫌な場合はどちらにも投票しない。
納得できる投票先に投票するか、さもなければ白票だ。

立民代表選で勢い増す「脱共産」論 小池書記局長は反発「誠意感じられぬ」
2024/9/3 20:49
https://www.sankei.com/article/20240903-HRUGF3O4KVN3NPYRHP6XL7FANQ/
立憲民主党代表選(7日告示、23日投開票)への立候補を表明した枝野幸男前代表(60)と野田佳彦元首相(67)が、共産党と距離を置く姿勢を際立たせている。
過去の選挙で立民が共産と
「共闘」
した結果、保守層などの支持離れを招いたためだ。
ただ、自らの候補を降ろすなどして協力してきた共産は不快感を隠さない。
小池晃書記局長は3日の記者会見で
「誠意も敬意も感じられない」
と述べ、勢いを増す
「脱共産」
論を牽制した。
■衆院選「閣外協力」で敗北
令和3年衆院選の直前、枝野氏が率いていた当時の立民は、共産との間で、政権を獲得した場合に
「限定的な閣外からの協力」
を受けることで合意した。
立民は
「立憲共産党」
批判に晒されて敗北し、枝野氏は代表を引責辞任した。
枝野氏は1日、さいたま市での会合で
「3年前と決定的に考えが違う」
と述べ、次期衆院選では共産との連携の在り方を見直す考えを示した。
3年の衆院選に関し
「我々の目指す社会が見えにくくなる状況を作ってしまった」
とも指摘した。
野田氏は8月29日、記者団に対し、共産と政権をともに担う可能性を否定し、
「対話のできる関係は必要だ」
と述べるにとどめた。
一方で、国民民主党や日本維新の会との連携には意欲を示し、
「穏健な保守層」
への支持を広げて党勢拡大を図ると訴えた。
■自民支持層を取り込む思惑
枝野氏や野田氏が共産と距離を置くのは、派閥政治資金パーティー収入不記載事件で失望した自民党支持層を取り込むことで、次期衆院選での議席の積み増しを狙っているからだ。
加えて、両氏が揃って連携に意欲を示す国民民主は、以前から立民と共産の協力を問題視してきた。
立民、国民民主両党の最大の支援組織である連合も、共産とは
「水と油」
の関係にある。
立民が国民民主、連合と円滑に手を携えるには
「共産切り」
の姿勢を示す他ないというのが現状だ。
ただ、立民内には、衆院選の接戦区での共産との棲み分けに期待する議員も多い。
小池氏は3日の会見で、集団的自衛権の行使を容認した平成26年の閣議決定の撤回などが
「野党共闘の一丁目一番地だ」
と主張し、
「基盤が失われれば共闘は成り立たなくなることもあり得る」
と指摘した。
枝野氏や野田氏が現実的な外交・安全保障を掲げていることを念頭に、揺さぶりをかけた発言に他ならない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/424.html#c21

[国際34] プーチンと国民の離反を狙うウクライナ軍の戦略 モスクワなど大都市への攻撃可能性も/東洋経済オンライン 仁王像
3. 秘密のアッコちゃん[427] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 07:30:51 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-8]
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プーチン氏、モンゴルから帰国 ICCが逮捕状も拘束されず EU「義務果たさず遺憾」
2024/9/4 7:11
https://www.sankei.com/article/20240904-LANNCLWVIZKBNAJ3BNCLBA2JGU/
ロシアのプーチン大統領は4日未明、訪問先のモンゴルからロシア極東ウラジオストクに到着した。
タス通信が報じた。
国際刑事裁判所(ICC)がウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑でプーチン氏の逮捕状を発付していたが、ICC加盟国のモンゴル政府は拘束しなかった。
ウラジオストクでは東方経済フォーラムに参加する。
ICC締約国会議のカウコランタ議長は3日、プーチン氏を逮捕するよう求める書簡をモンゴルに送っていたと明らかにした。
モンゴルのバトツェツェグ外相に送った2日付の書簡をX(旧ツイッター)で公開。
「逮捕状の出ている人物を逮捕して引き渡す義務を、全ての加盟国が果たすことが不可欠だ」
と指摘し
「この義務を果たすことなく、プーチン氏を自国の領土に入れることは許されない」
と強調した。
欧州連合(EU)欧州対外活動庁は3日に発表した声明で
「モンゴルが逮捕状を執行する義務を果たさなかったことを遺憾に思う」
とした。(共同)

プーチン氏がモンゴル大統領と会談、対日勝利誇示し結束確認 ICC加盟国だが逮捕見送り
2024/9/3 19:52
https://www.sankei.com/article/20240903-OB2NPTQZ6FJKHJP5AQSELGZUKM/
ロシアのプーチン大統領は3日、モンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領と会談した。
プーチン氏は会談で、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件に言及。
「ソ連とモンゴルは日本の侵略に断固として反撃し、主権と領土を守った」
と主張し、友好関係を強調した。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けてきた。
プーチン氏は今回の訪問でロシアとモンゴルの歴史的な結束を確認し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げたい考えがあるようだ。
プーチン氏は2日に現地入りした。
モンゴルは国際刑事裁判所(ICC)加盟国で、ICCは2023年3月、ウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で、プーチン氏への逮捕状を出している。
モンゴルはプーチン氏を逮捕する義務があるが、今回の訪問に際してロシア政府との間で事前に逮捕を見送る合意があったもようだ。
プーチン氏のICC加盟国訪問は逮捕状が出て以降初めて。
プーチン氏はフレルスフ氏との会談で、
「モンゴルは我が国のアジア外交の優先事項の1つだ」
とも述べ、2024年10月にロシアで開かれる中露など主要新興国の枠組み
「BRICS」
の首脳会議にフレルスフ氏を招待した。
フレルスフ氏はプーチン氏の訪問を歓迎し、
「2国間の貿易と経済発展に更なる弾みを与える」
と評価した。
モンゴルにとり、ロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
プーチン氏逮捕に踏み切らないのも、重要な貿易相手であることを考慮した可能性がある。
プーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名した。
ノモンハン事件から85年の節目を記念する式典にも出席する。

ノモンハン事件
昭和14(1939)年5〜9月、旧ソ連の影響下にあったモンゴルと、日本の傀儡だった旧満州国(現中国東北部)の国境を巡って起きた大規模戦闘。
日本の関東軍は大本営の戦闘不拡大方針に反して攻勢を続けたが、モンゴルを支援したソ連軍の総攻撃を受け敗北を喫した。

プーチン氏、モンゴル訪問開始 ノモンハン事件85年の式典出席、対日勝利訴え友好確認へ
2024/9/3 9:41
https://www.sankei.com/article/20240903-LN5IYD6N2ZOJPHIGC3Q3Q7R43Y/
ロシアのプーチン大統領は3日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領らと会談し、2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けている。
プーチン氏は今回の訪問でも、ロシアとモンゴルの歴史的友好を強調し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げる思惑だとみられる。
実際、プーチン氏は訪問に先立つモンゴルメディアの書面インタビューで
「我々は1921年に世界で初めてモンゴルの独立を承認した」
と強調。
ノモンハン事件で
「1万人を超すソ連将兵がモンゴルの自由と独立のための戦いに命を捧げた」
と主張した。
インタビューでプーチン氏は、ロシアがモンゴルにエネルギー資源を安価で供給する用意があるとも述べた。
モンゴルにとってロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
ロシアは3日を
「軍国主義日本への勝利と第二次大戦終結の日」
としており、プーチン氏はモンゴルでの会談などで対日勝利に言及する可能性もある。
プーチン氏は2日に現地入りした。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられる。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めた。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。

ノモンハン事件を簡単にわかりやすく解説するよ!【原因・勝敗を地図付で紹介】
https://manareki.com/nomonhan-incident

プーチン露大統領、モンゴルに到着 逮捕状発行後、初のICC加盟国訪問
2024/9/2 23:29
https://www.sankei.com/article/20240902-CQ6KHPDF55NHXJEIXXF5BFX3MI/
ロシアのプーチン大統領は2日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルに到着した。
タス通信が伝えた。
3日にフレルスフ大統領らと会談する。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられている。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初めて。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めている。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。
現地でプーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。

「プーチン氏に逮捕状執行を」 EU、訪問先のモンゴルに表明 国際刑事裁判所加盟国
2024/9/2 21:50
https://www.sankei.com/article/20240902-JSGXXVQLJBMCLADYOHALVM7PWM/
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は2日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領のモンゴル訪問を巡って懸念を表明した。
「モンゴルのEU代表部を通じ、訪問に対する懸念と我々の立場を同国政府に表明した」
と述べた。
プーチン氏はモンゴルでフレルスフ大統領と会談する予定。
報道官は、モンゴルはICC加盟国としての義務があると指摘。
逮捕状を執行しなければならないとの認識を示した。(共同)

ロシアのプーチン大統領がモンゴル訪問へ 逮捕状発付のICC加盟国 逮捕せずで合意か
2024/8/30 15:45
https://www.sankei.com/article/20240830-RJG2N2V73JLK7BUD2PKDMDUSYM/
ロシア大統領府は29日、プーチン大統領が9月3日にモンゴルを訪問し、フレルスフ大統領と会談すると発表した。
モンゴルはプーチン氏に逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)の加盟国。
入国しても逮捕しないことで事前合意したとみられるが、モンゴルが拘束の義務を果たさなければ国際的な批判が高まる可能性がある。
ICCは2023年3月、ロシアのウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑で逮捕状を出した。
プーチン氏はその後も外遊を続けているが、行き先は中国や北朝鮮、ベトナム、カザフスタンなどいずれもICC非加盟国だった。
モンゴル入りすれば逮捕状発付後で初の加盟国訪問となる。
ICC加盟国はICCからの逮捕や身柄の引き渡し請求に応じる義務がある。
しかしICCに強制力はなく、2015年にICCの逮捕状が出ていたスーダンのバシル大統領(当時)が加盟国の南アフリカを訪れた際は拘束されず、南アが批判を浴びたケースがある。(共同)

http://www.asyura2.com/24/kokusai34/msg/834.html#c3

[戦争b25] ロシア国防省 ウクライナが150機以上の無人機で攻撃と主張/nhk 仁王像
3. 秘密のアッコちゃん[428] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 08:06:09 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-7]
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露ミサイル攻撃で51人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワで教育施設など被害
2024/9/4 1:19
https://www.sankei.com/article/20240904-XXWVQPI6WZIQFCAMAMFHGILXCM/
ウクライナの中部ポルタワ州ポルタワ市で3日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、少なくとも51人が死亡し、負傷者は200人を超えた。
ゼレンスキー大統領らが通信アプリへの投稿などで明らかにした。
前線の東部ドネツク州などに比べ頻度が少ない中部への攻撃で、1度の攻撃としては異例の被害規模。
地元メディアによると、攻撃は午前中に起きたとみられる。
ゼレンスキー氏は、弾道ミサイル2発が使用され教育関連施設とその隣の病院が標的になったと指摘した。
通信関連施設の一部も損壊したという。
現場は軍関連の通信学校。
国防省は、空襲警報発令から着弾までの時間が極めて短く、被害が拡大したとの見方を示した。
ゼレンスキー氏は防空態勢と長距離攻撃能力を強化する必要があるとして、各国に一刻も早い支援を求めた。(共同)

ロシアのミサイル攻撃で47人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワの教育施設など
2024/9/3 23:36
https://www.sankei.com/article/20240903-TZQ2TTV4CZLHZO2IQSNNXOIDQM/
ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、中部ポルタワの教育施設と、隣接する病院の敷地内にロシア軍のミサイルが着弾し、41人が死亡、180人以上が負傷したと発表した。
ゼレンスキー氏の妻、オレナ夫人はその後、死者が47人、負傷者が206人に増えたと明らかにした。
ゼレンスキー氏は暫定情報として、弾道ミサイル2発による攻撃だとみられると指摘した。
瓦礫の下に閉じ込められている人々がおり、救出作業が続いているとも説明した。死傷者数は更に増える恐れがある。
ゼレンスキー氏は死傷者らに哀悼の意を示し、
「ロシア人はこの攻撃の代償を必ず支払うことになる」
と表明。
「露軍のテロを止めるためにウクライナには防空システムや長距離ミサイルが必要だ」
とし、軍事支援の継続と拡大を求めた。

ロシアは中国と戦略的連携 極東の即応態勢維持、プーチン大統領は北方領土訪問を示唆
2024/9/3 20:23
https://www.sankei.com/article/20240903-WMA6SSIMJJJZBDPSAOPYCM7KUM/?479939
ロシアはウクライナ侵略を継続し、西側に地上戦力を割く一方、極東の日本周辺でも航空機や艦艇による軍事活動を活発化させている。
中国との戦略的な連携を強化する動きも顕著になっている。
プーチン大統領は将来的な北方領土訪問も示唆しており、日本政府は警戒を強めている。
ロシアはウクライナ侵略で地上戦力を消耗させている。
だが2023年10月にロシア所属とみられるヘリコプター1機が北海道根室半島沖を領空侵犯するなど、日本周辺での海空戦力の活発な活動を継続している。極東における即応態勢の維持を強調し日米同盟を牽制する狙いがあるとみられる。
中国とは緊密な軍事協力を進める。
2023年6月、中露の爆撃機が戦闘機を伴い日本海から東シナ海、太平洋に渡る空域を共同飛行。
2023年7〜8月には3回目となる中露艦艇の共同航行を日本周辺海域で実施した。
日本政府は
「我が国に対する示威活動を明確に意図している」
とみる。
日本の対露制裁に反発するプーチン氏は2024年1月と6月、自身による初の北方領土訪問に意欲を示しており強行する可能性もある。
木原稔防衛相は3日、ロシアと東側で国境を接するノルウェーのグラム国防相と会談し、中露を念頭に
「最近の我が国周辺における軍事活動の状況を極めて重大かつ深刻に捉えている」
と述べ、強い警戒感を示した。

ロシア選手が挑発と抗議 ウクライナのパラリンピック委員会会長「非常に不快だ」
2024/9/3 17:04
https://www.sankei.com/article/20240903-BVXMATE5ARNNZIMWFFHBKFP4YE/?outputType=theme_paris2024
ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長(70)は3日までに、パリ・パラリンピックに個人の中立選手(NPA)として出場しているロシア選手から自国の選手が挑発を受けていると主張した。
共同通信のインタビューに応じた。
国際パラリンピック委員会(IPC)に正式に抗議したとしている。
スシケビッチ氏は、ロシア選手が
「ウクライナ野郎」
などと差別的な用語を発したり、親しげに挨拶をして気を引こうとしたりしたと述べた。
「非常に不快だ」
と批判し、ウクライナ選手を動揺させる目的との見方を示した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナは開会前、ロシアと同盟国ベラルーシの出場を禁じるよう求めたが、IPCは侵攻不支持などを条件にNPAとしての参加を容認した。
スシケビッチ氏は
「侵攻不支持を表明した選手はいない」
「中立ではなく、出場を認めたのは間違いだった」
とIPCの対応も批判した。(共同)

ロシアへの越境攻撃「復讐でなく倫理」に基づき実行 駐日ウクライナ大使インタビュー
2024/9/3 18:20
https://www.sankei.com/article/20240903-H2MBCYU5R5NCJGFSHQ6Z3JWH6A/
ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使が産経新聞とのインタビューに応じた。
ウクライナ軍のロシア西部クルスク州への進軍は
「復讐」
ではなく、
「倫理」
に基づき抑制された形で実行されていると言及。
「有意義な作戦だ」
と強調した。
コルスンスキー氏は越境作戦について、露軍に強力に反撃でき、ウクライナが最終勝利するとの確信を国民に抱かせているという意味で
「士気高揚に繋がる」
と指摘した。
露軍が首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで住民を虐殺したことを念頭に
「私たちの軍は露領土で民間人殺害、レイプに手を染めていない」
「文明的に行動している」
と述べた。
ウクライナ軍はクルスク州の住民に支援をしているとも述べ、復讐ではなく倫理に基づいた行動を
「味方や敵の国家に示している」
と語った。
米大統領選を巡っては共和党候補のトランプ前大統領と争う民主党候補のハリス副大統領について、
「バイデン大統領に代わって多くの国際会議に参加した十分な経験を持つ」
と指摘。
どちらが大統領に就任しても
「有効なウクライナ支援が堅持されると信じている」
と強調した。

インタビューの詳細は以下の通り。

■露軍の若い兵士、自主的に投降
ーー8月に始まったウクライナ軍の露西部クルスク州への越境作戦について
ウクライナ軍が強力な力を持っていると国民が再確認した。
最終的にウクライナが勝利できるとの確信を国民に抱かせている。
士気高揚に繋がる。
有意義な作戦だ。
ウクライナ軍は露領土で民間人の殺害、レイプに手を染めていない。
文明的に行動している。
ウクライナ軍は露政府がほったらかしにした地域で、現地住民に様々な支援を展開している。
復讐ではなく、倫理に基づく行動を味方や敵の国家に明確に示している。

ーーウクライナ軍の越境作戦に露軍が効果的に反撃できていないように見える
多くの神話、伝説が存在することが改めて明らかになった。
その典型は露軍が世界で2番目の力を持つということだ。
露軍は即時に予備役を集めることもできない。
また、ロシア国民の運命はどうでもいいとプーチン(露大統領)は思っているようだ。
クルスク州の前線に投入され、捕虜になっている露軍兵士は、恐怖でいっぱいの17、18歳の若い兵士たちだ。
みんな自主的に投降している。
母親と今回、初めて別れた子供たちだろう。
適切な時期に彼らを母親のもとに返す。

■ドローンが露軍の補給路破壊
ーープーチン氏の露国内での立ち位置をどう分析するか
苦境にあるというより、弱く見える。
欧州の童話にあるように『裸の王様』同然だ。
ロシアで彼は『神様』のように、崇められてきた。
しかし、近くで見ると裸だった。

ーーウクライナは新型無人機(ドローン)を開発したといわれる
ウクライナは航空機『アントノフ』の開発で知られた国だ。
(大使であると同時に)航空技術関連の専門家として私が言えるのは、ウクライナでは伝統的に航空力学の学校教育が充実しているということ。
航空機やヘリコプター用のエンジンやモーターなどの設計事務所、工場は未だに活動している。
ウクライナは1000キロ以上飛行できるドローンを作っている。
露軍の空からの攻撃を回避するため、ロシアの飛行場や露軍の補給路破壊などに当たっている。

■米、大統領選後も支援堅持を信じる
ーー米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は指導力不足が指摘されている
米国の大統領、副大統領の権限は明確に定められている。
大統領がいる以上、(指導力不足に見えるのは)当たり前だ。
思い出してほしいのは、ハリス氏はバイデン大統領に代わり、多くの国際会議に参加していること。
各国の国家元首とコミュニケーションをし、やり取りをしているという十分な経験を持っている。
ハリス氏と(共和党候補の)トランプ前大統領のどちらが当選しても、有効なウクライナ支援が堅持されると信じている。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続される。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続されると信じている。

射程600キロ超の新兵器でクリミア攻撃か ウクライナ、国産のミサイル型無人機
2024/9/3 8:03
https://www.sankei.com/article/20240903-O4XC5ZYFPBOCLKVSEJUNMCGJFQ/
ウクライナメディアは2日、軍が新開発の国産ミサイル型無人機を初めて使用し、ロシアが併合したクリミア半島にある軍事目標を8月に攻撃したと報じた。
英メディアによると、射程600〜700キロとされる。
欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用が許されていない中で戦局好転への期待をかけるが、配備数は不明で効果は見通せない。
ゼレンスキー大統領が8月24日に初使用を公表したが、攻撃目標は明らかになっていなかった。
開発期間は1年半で、ロシア領内にある軍用飛行場少なくとも20カ所を射程に収めるとされる。
ウクライナは射程250キロの英国製巡航ミサイル
「ストームシャドー」
や300キロの米国製地対地ミサイル
「ATACMS(エイタクムス)」
を供与されており、ゼレンスキー氏は
「防衛を強化できる」
として再三にわたり使用制限の解除を求めている。(共同)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/710.html#c3

[政治・選挙・NHK220] 北工作会員リストにNHK職員の塚本壮一や官僚ら日本人名多数!ハッカー集団アノニマスが公開(一部動画PDF追加) お天道様はお見通し
18. 秘密のアッコちゃん[429] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 11:11:25 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-6]
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中国軍機の領空侵犯 産読は警戒体制強化訴え 意思疎通を求める朝毎東
社説検証
2024/9/4 9:00
https://www.sankei.com/article/20240904-PK26B3SONVNX3LYBGOPQLMKPVY/
中国軍のY9情報収集機1機が8月26日、長崎県男女群島沖の日本領空を侵犯した。
航空自衛隊の戦闘機は緊急発進(スクランブル)し、領空に接近していると警告したが、中国軍機はこれを無視して旋回を始め、約2分間侵犯した。
中国軍機による領空侵犯を確認したのは戦後初めてだ。
各紙は一斉に中国を批判し、産経と読売は防衛力の強化や米国などと連携した対処能力の向上を求めた。
一方、朝日や毎日、東京は両国の意思疎通や対話の必要性を強調した。
産経は、中国軍の情報収集機が領空に誤って入るとは考えにくいとして、
「到底容認できない」
「中国政府と軍は日本に謝罪すべきだ」
と非難した。
その上で
「次に中国軍機が日本の空を侵す場合には、警告射撃や強制着陸の措置を躊躇ってはならない」
と注文した。
「防衛力強化を急ぐべき時だ」
とも訴えた。
岸田文雄首相は自民党総裁選への不出馬を表明し、日本は
「政治空白」
のような状態にある。
国民やメディアの関心は総裁選に向いている。
産経は
「これらが自衛隊の防衛態勢に影響を及ぼしているのかどうかを探り、主権侵害という挑発への日本政府や与野党、世論の反応をみる狙いもあって中国軍機は領空侵犯をしたのだろう」
と分析した。
読売も
「日本の主権を侵害する行為は容認できない」
と批判し、
「領空侵犯に至った経緯について説明を求め、その内容に応じて厳正な措置を取り、再発防止を強く促さねばならない」
と主張した。
同時に中国機に対する警戒監視の体制強化を求めた。
南シナ海でフィリピンの船が中国海警局の船に衝突されるなどの被害に遭っていることも挙げ、東シナ海でも中国が無謀な振る舞いを強める可能性はあると指摘。
「日米比などで協力し、対処能力を高めていくことが重要だ」
と提言した。
朝日は
「偶発的な衝突に繋がりかねない危険な行為だ」
と記し、再発防止を強く求める一方で、
「地域の緊張を高めぬための両国間の意思疎通も、極めて重要である」
と訴えた。
中国の東・南シナ海での海洋進出や台湾への威圧に対し、日米比などが抑止力を強化していることなどに言及し、
「『力対力』の構図だけでは、却って地域を不安定化させる恐れもある」
と懸念を示した。
「互いの意図を正確に把握し、誤解に基づくエスカレーションを避けるためには、様々なレベルにおける緊密な対話が求められる」
とし、日中防衛当局間のパイプを最大限に活用するよう呼び掛けた。
毎日も
「意図的に日本の領空に入ったのであれば挑発的な行動であり、断じて許されない」
と論難し、緊張を高める行動の自制を求めた。
そして
「事態が更に悪化しないよう双方が冷静に対話を続けるべきである」
と結んだ。
日経は日中防衛当局間の
「海空連絡メカニズム」
などの枠組みが機能するためには、日中間に一定の信頼関係が必要だが、現状は心許ないとの見解を示し、
「今こそ政治の役割に期待したい」
と主張した。
こうした中、日中友好議員連盟会長の二階俊博自民元幹事長ら超党派議員が8月27日に訪中した。
東京は
「対話をより重層的に行い、衝突回避と緊張緩和に向けた道筋を探るべきである」
と説いたが、
産経は
「中国軍機が領空侵犯した翌日によくも訪中したものだ」
「抗議のため、中止か延期すべきだった」
と喝破した。
産経はまた、政府対応についても疑問が残るとした。
岡野正敬外務次官が中国の施泳臨時代理大使を外務省に呼び厳重抗議したが、
「なぜ上川陽子外相が直接抗議しなかったのか」
「岸田首相も26日中にメディアの前で中国を論難し、国防の決意を表明すべきだった」
と断じた。
中国軍機による初めての領空侵犯から僅か5日後、中国海軍測量艦による領海侵入が確認された。
首相や関係閣僚は中国に厳正な姿勢で臨むと共に、抑止力を一層高めねばならない。
自民党総裁選では候補者の対中観も問われている。
活発な議論が行われることを期待する。

中国軍機の領空侵犯
【産経】
・「政治空白」を窺う挑発だ(8月28日付)
【朝日】
・再発防止へ意思疎通を(同)
【毎日】
・緊張高める行動の自制を(同)
【読売】
・中国は危険な挑発をやめよ(同)
・「意図はない」では済まされぬ(31日付)
【日経】
・偶発衝突もありうる中国軍機の領空侵犯(29日付)
【東京】
・不測の事態招かぬよう(28日付)

<主張>中国軍機が初侵犯 「政治空白」を窺う挑発だ
社説
2024/8/28 5:00
オピニオン
https://www.sankei.com/article/20240828-EK6URUOLPRKARNS4ENJLD33TZA/
中国軍のY9情報収集機1機が26日、長崎県男女群島沖の日本の領空を侵犯した。
緊急発進(スクランブル)した航空自衛隊の戦闘機が領空に接近していると警告した。
中国軍機はそれを無視して旋回をはじめ、領空を約2分間侵犯した後、大陸方向へ飛び去った。
中国軍機による領空侵犯の確認は戦後初めてである。
軍の情報収集機が領空に誤って入るとは考えにくい。
このような軍事挑発は到底容認できない。
中国政府と軍は日本に謝罪すべきだ。
木原稔防衛相が27日の会見で
「主権の重大な侵害であるだけでなく、安全を脅かすもので全く受け入れられない」
と中国を非難したのは当然だ。
次に中国軍機が日本の空を侵す場合には、警告射撃や強制着陸の措置を躊躇ってはならない。
中国は2022年、日本の排他的経済水域(EEZ)に弾道ミサイルを撃ち込んでもいる。
防衛力強化を急ぐべき時だ。
岸田文雄首相は自民党総裁選への不出馬を表明し、退陣が決まっている。
日本は今、
「政治空白」
のような状態にある。
国会は閉会中で、国民やメディアの関心は次期首相選びとなる自民総裁選に向いている。
これらが自衛隊の防衛態勢に影響を及ぼしているのかどうかを探り、主権侵害という挑発への日本政府や与野党、世論の反応をみる狙いもあって中国軍機は領空侵犯をしたのだろう。
直後の政府の対応には疑問が残る。
岡野正敬外務次官が中国の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、厳重抗議した。
なぜ上川陽子外相が直接抗議しなかったのか。
岸田首相も26日中にメディアの前で中国を論難し、国防の決意を表明すべきだった。
27日には超党派の日中友好議員連盟の二階俊博自民党元幹事長、森山裕総務会長らが訪中した。
中国軍機が領空侵犯した翌日によくも訪中したものだ。
抗議のため、中止か延期すべきだった。
北京で中国高官に抗議するつもりかもしれないが、重大な主権侵害の翌日にやってくるような者は侮られ、その言葉など響くまい。
担当閣僚でなくても小林鷹之前経済安保担当相はSNSで、高市早苗経済安保担当相は会見で、領空侵犯を主権侵害だと問題視した。
全ての自民総裁選候補は声を上げるべきである。

領空侵犯 中国は危険な挑発をやめよ
2024/8/28 5:00
https://www.yomiuri.co.jp/editorial/20240828-OYT1T50005/
中国は、海だけでなく空からも日本を威嚇するつもりなのか。
日本の主権を侵害する行為は容認できない。
政府は領土・領海を守る体制を固め直す必要がある。
中国軍の情報収集機「Y9」が長崎県・男女群島沖の領空を侵犯した。
緊急発進した航空自衛隊の戦闘機が、領空に接近し過ぎている、と繰り返し呼び掛けたが、警告を無視して侵入したという。
過去には、中国政府の航空機と小型無人機がいずれも尖閣諸島周辺の領空に侵入したことはあるが、軍用機の領空侵犯は初めてだ。
しかも今回は本土周辺である。
中国は挑発の度合いを一段高めた、と言えるのではないか。
政府が中国に抗議したのは当然だ。
領空侵犯に至った経緯について説明を求め、その内容に応じて厳正な措置を取り、再発防止を強く促さねばならない。
中国軍機が領空を侵犯したのは2分間だった。
だが、この空域で2時間以上旋回を続け、自衛隊機から警告を受けていた。
誤って領空に侵入したとは考えにくい。
空自の戦闘機や警戒管制レーダーの能力を試そうとしたといった見方や、岸田首相の退陣表明で
「政治空白」
が生じている中での日本の防衛体制を見極めようとした、といった指摘も出ている。
いずれにしても、危険な挑発であることに変わりはない。
一般に、空は海に比べて軍事衝突に繋がり易いとされる。
領海では、他国の船舶にも無害通航権が認められている。
他方、領空にそうした国際法上の規定はなく、航空機が領空に入った場合、直ちに主権を侵害したことになるため、危険度は格段に増す。
尖閣周辺で中国公船は年々、接続水域での航行を増やし、今では中国海警局の船が頻繁に領海にも侵入するようになった。
一方的に自国の権益を主張し、既成事実を積み重ねて実効支配を図ろうとするのは、中国の常套手段だ。
自衛隊は、遠方の飛行物体も探知できる空中警戒管制機(AWACS)などを南西諸島周辺で重点的に運用し、中国機に対する警戒監視の体制を強化すべきだ。
南シナ海では、フィリピンの船が中国海警局の船に繰り返し衝突され、船体に穴が開くなどの被害に遭っている。
だが、中国政府は
「比側が故意に衝突した」
と主張し、非難の応酬が続いている。
中国が、東シナ海でも無謀な振る舞いを強める可能性はある。
日米比などで協力し、対処能力を高めていくことが重要だ。

中国軍機領空侵犯≠ナ「目に見えない日本侵略」開始か 習政権、総裁候補の反応見極める絶好のチャンス 次はインフラが危ない
2024.8/31 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240831-X7S7SRWPTRKSPEP5OM4CB55HNE/
中国軍機による
「重大な主権侵害」
である日本領空の侵犯について、習近平国家主席率いる中国が居直っている。
日本政府の抗議や、訪中した超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)の遺憾の意の表明に対し、
「如何なる国の領空にも侵入するつもりはない」(中国外務省)
と繰り返しているのだ。
中国軍機は領空近くで旋回を続けた後、日本領空に侵入しており、
「確信犯=意図的」
の可能性が高い。
ジャーナリストの長谷川幸洋氏は、自民党総裁選(9月12日告示、同27日投開票)を見据えて、中国が
「総裁候補を値踏みしてきた」
「目に見えない日本侵略が始まった」
と分析し、新たな挑発の危険性を警告した。
中国軍機が26日、日本の領空を侵犯した。
ところが、日本は外務省の岡野正敬次官が中国の施泳駐日臨時代理大使を同省に呼んで抗議した程度で、総じて反応は鈍い。
日本の主権は大丈夫か。
中国軍のY9情報収集機は同日午前11時29分から約2分間、長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯した。
自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して追い返したが、軍用機による領空侵犯は初めての事態だ。
岡野次官は同日、中国の施臨時代理大使に対し、
「厳重に抗議すると共に、再発防止を求めた」。
■「靖国」「NHK」も延長線上に
事件は単発の出来事ではない。
私は6月から立て続けに起きた中国人による靖国神社での放尿・落書き事件や、先日のNHKラジオ国際放送での電波ジャックという一連の事件の
「延長線上にある」
とみている。
少しずつ挑発のレベルを上げてきた周到さ、タイミングからみて、
「関係がない」
とみる方が不自然だ。
これまでは、少なくとも表面的には民間人の行為だったが、今回は中国軍そのものが登場した。
遥かに深刻な事態だ。
なぜ、このタイミングだったのか。
それは、自民党総裁選と関連がある。
岸田文雄政権の中国に対する腰砕けぶりは、2年前の
「非公式警察署」
問題を見ても、今更言うまでもない。
自民党参院議員の関与が疑われる事態だったのに、首相が積極的に動いた形跡はない。
中国にとって、今回は
「ポスト岸田」
候補が、どう反応するかを見極める絶好のチャンスだった。
中国とすれば、激しく反発されたところで、岸田政権はレームダック(死に体)状態なので、どうせ大事にはならない。
逆に、反応が乏しければ、この先も挑発を続けていく上で、新政権の出方を事前に推し量る貴重な情報が得られるのだ。
候補者たちの反応は、全く鈍かった。
事件発生当日は完全に黙殺し、翌27日になってから、
「主張すべきは主張し、冷静かつ毅然と対応する」(上川陽子外相)、
「極めて厳重な抗議と再発防止を強く要求した」(林芳正官房長官)
などとコメントした。
有力候補の1人、小泉進次郎元環境相の発信は未だに見当たらない。
高市早苗経済安保相は27日の記者会見で、
「我が国の主権の重大な侵害であるということだけでなく、安全を脅かすもので、全く受け入れられない」
「首相や防衛相を中心に警戒監視に万全を期していく」
と強調した。
■次はインフラが危ない
候補者たちの鈍さは、マスコミの責任でもある。
事件発生を1面トップで報じたのは、産経新聞と読売新聞で、あとは雑報扱いだった。
総裁候補の動向を追いかけている記者たちは
「オレたちは総裁選担当」
「領空侵犯は外務省と防衛省担当の仕事」
くらいに思っているのではないか。
中国は政治家やマスコミの反応の鈍さを確認して、作戦の目的を達しただろう。
「この調子なら、もっと激しく挑発しても大丈夫だ」
と自信を持ったはずだ。
これまでの岸田政権と自民党の甘さが招いた事態である。
靖国神社とNHK、それに領空侵犯と続いたからには、次は電力やガス、水道、新幹線や航空路の交通網などのインフラが危ない。
自衛隊と警察もターゲットになる。
中国は
「如何なる国の領空も侵犯する意図はない」
とシラを切っているが、中国は
「目に見えない日本侵略を開始した」
と認識すべきだ。

中国軍機領空侵犯$^の狙い 自衛隊機は「警告射撃」の検討をすべきだった 中国のSNSで「報復だ」エスカレートに警戒を
2024.8/31 15:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20240831-VAOXSBYPSZOHND52CHZNQWPVF4/
中国人民解放軍のY9情報収集機が26日午前、東シナ海上空の日本の防空識別圏に侵入したのを自衛隊が確認した。
航空自衛隊・新田原基地(宮崎県)のF15戦闘機と、同・築城基地(福岡県)のF2戦闘機が緊急発進(スクランブル)して、日本の領空に近づかないように警告したが、情報収集機は長崎県五島市の男女群島沖の南東側で旋回をしていた。
そして、午前11時29分ごろから2分間、男女群島沖約22キロの領空を侵犯した。
その後も、同諸島の南東沖上空を旋回し、午後1時15分に中国の方向に戻ったという。
中国軍機が日本の領空を侵犯したのは初めてのことだ。
これについて、中国外務省報道官は翌27日の会見で、
「中国は如何なる国の領空も犯す意図はない」
と釈明した。
だが、情報収集機の航路や速度からみて、故意に領空侵犯した可能性が高いと筆者は分析している。
情報収集機の速度は戦闘機よりも遅く、中国軍機の航行には中国独自の衛星測位システム
「北斗」
が使われており、航路を外す可能性は低いからだ。
では、中国側の真の狙いは何だろうか。
筆者は2つの目的があったと推察する。
1つは、日本側の対応能力を探る狙いだ。
長崎県をはじめ九州には、中国が
「台湾併合」
に向けた軍事行動をとった場合、自衛隊と米軍の重要な拠点がある。
長崎県の佐世保基地には米海軍の強襲揚陸艦が配備されているほか、今回スクランブル発進した新田原、築城両基地は戦闘機の出撃拠点となる。
意図的に領空侵犯をしたうえで、日本側の反応や対処を見極める狙いがあったのだろう。
岸田文雄首相が9月の自民党総裁選への不出馬を表明して、
「レームダック(死に体)」
の状態となっている。
こうした政権移行期を中国側は
「権力の空白」
と過大評価して、相手国を挑発する傾向がある。
総裁選レースに世論の関心が向いている日本の間隙を突いた可能性があるとみている。
もう1つが、海上自衛隊の護衛艦が中国領海を航行したことへの
「意趣返し」
の可能性だ。
中国東部浙江省の沖合を航行していた海自護衛艦「すずつき」が7月4日午前、一時、中国の領海内に入った。
防衛省関係者によると、護衛艦は中国軍の訓練監視をしていたところ、誤って進入したという。
今回の領空侵犯について、中国のSNS上で
「報復だ」
などと評価する書き込みが相次いでいる。
ただ、各国の艦艇は沿岸国の秩序や安全を害さなければ領海を通過できる
「無害通航権」
が国際法で認められており、自衛隊艦が領海を通過したことは何の問題もない。
一方、外国の航空機が許可なく他国の領空に侵入することは
「重大な主権侵害」
であり、国際法上では撃墜することも認められている。
つまり、領空侵犯を既成事実化できた中国側の方が得たものは大きかったといえよう。
今回の日本政府の対応は生ぬるかったと筆者は考える。
せめて自衛隊機による警告射撃の検討をすべきだったのではないか。
1987年、沖縄周辺の領空を侵犯したソ連の偵察機に対し、自衛隊機は警告射撃をしており前例があるからだ。
今回の件を受けて、中国側は日本に対し、より強硬な軍事行動をとる可能性がある。
日本としてどのような対策をとるべきか。
自民党総裁選の候補を含めて徹底的な議論をすることが急務だろう。 

中国海軍の測量艦 鹿児島県沖 日本の領海内に一時侵入 防衛省
2024年8月31日 15時11分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240831/k10014567191000.html
防衛省は中国軍の測量艦1隻が31日朝、鹿児島県沖の日本の領海内に一時、侵入したと発表しました。
中国軍をめぐっては、今月26日にも情報収集機が長崎県沖上空で日本の領空に侵入していて、防衛省が外交ルートを通じて中国に抗議するとともに、警戒と監視を続けています。
防衛省によりますと31日午前5時前、中国海軍の測量艦1隻が、鹿児島県の口永良部島西方の日本の接続水域を東に向かって航行しているのを、海上自衛隊が確認しました。
その後、測量艦は午前6時ごろ口永良部島の南西の日本の領海内に侵入し、およそ1時間50分後の午前7時53分ごろ、領海を出て南に向かったということです。
中国海軍の測量艦が日本の領海内を航行したのは2023年9月以来、10回目で、潜水艦や情報収集艦も含めると今回で13回目です。
各国の軍の艦艇は一般の船舶と同じように、沿岸国の秩序や安全を害さなければ領海を通過できる
「無害通航権」
が国際法で認められています。
測量艦は海底の地形や水深、海水温などを調べることができ、防衛省関係者によりますと、中国軍は潜水艦の運用に役立てるため、こうした情報を収集している可能性もあるということです。
中国軍をめぐっては今月26日にも、情報収集機1機が長崎県五島市の男女群島沖上空で日本の領空内を飛行し、中国軍機による領空侵犯が初めて確認されています。
防衛省は
「領空侵犯した中国軍機との関連性を含め、意図や目的について確たることを言うのは難しいが、中国は近年、わが国周辺における軍事活動を活発化させており、一連の領海内の航行についてもその一環とみられる」
「こうした活動について強い懸念を持って注視している」
としています。
防衛省は外交ルートを通じて中国政府に抗議するとともに、警戒と監視を続けています。
■外務省 中国に抗議
外務省の鯰アジア大洋州局長は中国大使館の施泳公使に対し、今月26日の中国軍機による領空侵犯に続いて、今回の事案が起きたことに強い懸念を伝え、抗議しました。
これに対し、施泳公使は中国側の立場を説明したということです。

中国海軍の測量艦、鹿児島沖で領海侵入 防衛省が領空侵犯も踏まえ抗議
2024/8/31 14:32
https://www.sankei.com/article/20240831-IVNRJYGX2JOY3JLB4EGHGC76FY/
防衛省は31日、中国海軍の測量艦1隻が同日朝、鹿児島県沖の日本領海に侵入したと発表した。
外交ルートを通じ、26日にあった中国軍機による領空侵犯も踏まえ、強い懸念を伝え、抗議したとしている。
防衛省によると、鹿児島沖での中国海軍測量艦の領海侵入は昨年9月以来。
2021年11月以降、相次いでおり今回で10回目の確認となる。

訪米の沖縄・与那国町長、南西防衛強化で対中抑止を訴え 「台湾有事避けねばならない」
2024/8/31 8:28
https://www.sankei.com/article/20240831-7TIHDRG2GJO5ZKHSANMR25BHUM/
台湾から約110キロの離島・沖縄県与那国町の糸数健一町長は30日、訪問先のワシントンで、南西諸島の防衛強化を通じて抑止力を高め、中国に台湾侵攻をためらわせる必要があると強調した。
「台湾有事は何としても避けなければならない」
と訴えた。
日本企業の駐在員との会合で語った。
台湾への関与に消極姿勢を示す米共和党のトランプ前大統領に関して
「米議会は国益の毀損を許さないだろう」
と述べ、大統領に返り咲いた場合でも対中政策では台湾重視の超党派対応が期待できるとした。
中国軍機による26日の初の日本領空侵犯は
「明らかに計画的だ」
とし、日本の対応能力を確認する狙いだと指摘した。
「日本の反応が弱ければ、エスカレートすると危惧している」
と述べた。
糸数氏は米国笹川平和財団の招きで訪米。
米政府関係者らとも会い、南西諸島防衛について意見交換した。(共同)

米補佐官、中国外相に日本領空侵犯の問題提起 日本政府と足並みそろえる
2024/8/30 7:08
https://www.sankei.com/article/20240830-Q45IJ7XUQFKMHIKKTCZWUVVPZI/
ロイター通信は29日、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が27〜28日に北京で実施した中国の王毅外相との戦略対話で、26日に初めて確認された中国軍機による日本領空侵犯の問題を提起したと報じた。
「重大な主権侵害」
だとして厳重抗議した日本政府と足並みを揃え、再発防止を求めたとみられる。
サリバン氏は29日、北京で記者会見し、習近平国家主席らとの一連の会談で、日本や韓国などインド太平洋地域の同盟国防衛に対する米国の決意を表明したと語った。
中国空軍のY9情報収集機は26日、長崎県の男女群島沖で約2分間に渡り日本の領空を侵犯した。
中国共産党に関する米下院特別委員会のモーレナー委員長は29日、東京でロイターのインタビューに応じ、領空侵犯は中国の攻撃的姿勢を表し、日本政府に
「警鐘を鳴らした」
と述べた。(共同)

<産経抄>問われる総裁選候補者の資質、中国軍機の領空侵犯     
2024/8/30 5:00
https://www.sankei.com/article/20240830-LHI3NK4RVVPBVP3A5LRI7JZXDY/
「顧みて他(た)を言う」
と諺にある。
作家の吉行淳之介は長らく、解釈を誤っていたという。
自身に対する反省の上に立ち、他人の行いに文句を言う…。
「顧みて」
の語感からして、そんな意味だろう、と(『やややのはなし』)。
▼正しい語釈を知って驚いたそうである。
「答えに窮し、本題とは別のことを言ってごまかす」。
孟子に詰問された斉国の王が、左右の者を見回し話をそらせた―との故事が由来とされる。
「顧みる」
は反省でなく、
「左右をきょろきょろ」
らしい。
▼我が国に対する中国軍機の領空侵犯と、それを受けた中国側の応対は、先の故事を思い起こさせる。
いや。
日本側の非難に対し返答に窮するどころか、言を左右にして自身の非を認めようとしない点で悪質極まりない。
中国共産党の序列3位、趙楽際氏の答えはその典型である。
▼「(日中の当局間に)適切な意思疎通がなされることを期待する」。
訪中した日中友好議連の二階俊博会長に、趙氏は述べた。
そうじゃないだろう、と呆れた人も多いのではないか。
軍事挑発を猛省の上、謝罪の言葉があって然るべきだろう。
▼小林鷹之、高市早苗の2氏に加え、担当閣僚の林芳正、上川陽子の両氏がまず非難の声を上げている。
自民党総裁選の全ての候補者には、横紙破りを指弾してもらわねばならない。
中には政治とカネの問題に固執して、国際情勢の厳しさを直視できていない人もいるようである。
▼「ルールを守る政治、ルールを守る党」
という声も聞いた。
発言の主を責めているのではない。
国の大事を担う最大与党が、そこから再スタートしなければなりませんか。
そんな違和感を拭えないのだ。
右見て、左見て…。
子供の交通教室でもあるまいし。

顧(かえり)みて他(た)を言(い)う の解説
《「孟子」梁恵王下から》答えに窮して、あたりを見回して本題とは別のことを言ってごまかす。

「深読みしないように」 中国国防省報道官、領空侵犯に言及も具体的な説明避ける
2024/8/29 21:40
https://www.sankei.com/article/20240829-7EEJCWMOWNMWRJDJNEIFV6QV7U/
中国メディアによると、中国国防省の呉謙(ご・けん)報道官は29日の記者会見で、26日に初確認された中国軍機による日本の領空侵犯について、
「中日双方は外交ルートを通じて意思疎通を保っているところだ」
と述べた。
領空侵犯に関する具体的な説明は避けた。
呉氏は
「中国側は平素から各国の主権を尊重している」
「この件について深読みをしないよう望む」
と強調した。
日本側が中国軍機の領空侵犯について、何らかの意図を持ったものだった可能性があるとみて分析を進めていることを念頭に置いた発言とみられる。
中国共産党序列3位の趙楽際(ちょう・らくさい)・全国人民代表大会(全人代)常務委員長も28日、超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らと北京で会談した際、
「侵犯の意図はない」
と説明した。
中国側は領空侵犯が意図的だったかどうかについて説明していない。

自民、中国軍機の領空侵犯「紛争につながる危険行為」 政府に厳正対処を要求
2024/8/29 19:27
https://www.sankei.com/article/20240829-ZN3S62E3JJOHHG65VT7G4DRU24/
自民党は29日、国防部会と安全保障調査会などの合同会議を党本部で開き、中国軍機による領空侵犯に関する経緯を防衛省から聴取した。
小野寺五典安保調査会長は
「一つ間違えば紛争につながる大変危険な行為だ」
として厳正に対処するよう政府に求めた。
出席者によると、日中の偶発的衝突を回避する防衛当局間のホットライン(専用回線)を活用したかと質問が出たが、明確な回答はなかったという。
中国軍のY9情報収集機は26日、長崎県の男女群島沖で約2分間にわたり領空侵犯した。
小野寺氏は
「明らかに不自然な飛び方だ。意図的で、日本の対応状況を見るための行動ではないか」
と指摘。
他の出席者からも
「由々しき事態だ」
などの意見が相次いだ。

防衛省制服組トップ、中国軍機の領空侵犯に警戒感示す「活動を拡大し活発化している」
2024/8/29 15:11
https://www.sankei.com/article/20240829-E4NNI7QWORLZLFSSSSNOPQOK5Y/
中国軍機による領空侵犯が初めて確認された問題を巡り、防衛省制服組トップの吉田圭秀統合幕僚長は29日の記者会見で
「中国の軍事活動が、地域を拡大し活発化している一環として、今回の位置で行われているのではないかと認識している」
「大変注視している」
と述べた。
中国軍のY9情報収集機は長崎県の男女群島沖で26日、約2分間に渡り領空侵犯した。
吉田氏は、2012年に沖縄県の尖閣諸島周辺で中国国家海洋局の航空機による領空侵犯があったことに言及。
今回の侵犯について
「更に九州本土に近い所で、起きているということに注目している」
と警戒感を示した。
「意図、目的について確たることは言えない」
と話した。

中国軍機の領空侵犯に再発防止求める 訪中の二階氏が共産党序列3位と会談
2024/8/28 22:04
https://www.sankei.com/article/20240828-HVZ2UEZQARN27IYOCOXAAVVSZE/
超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らは28日、中国共産党序列3位の趙楽際(ちょう・らくさい)全国人民代表大会(全人代)常務委員長と北京の人民大会堂で会談した。
二階氏は会談で、26日に初めて確認された中国軍機による日本の領空侵犯に対し
「遺憾の意」
を表明し、中国側に再発防止を強く求めた。
会談後、二階氏が記者団に明らかにした。
趙氏は
「侵犯の意図はない」
と説明し、日中の当局間で
「適切な意思疎通がなされることを期待する」
と表明したという。
二階氏は、新型コロナウイルス禍で停止された日本人に対する短期滞在時の査証(ビザ)免除措置の早期再開も求めた。
趙氏は
「日本の各界の要望については留意し、重視している」
と発言した。
また、水産物や牛肉といった日本産食品の輸入規制問題についても取り上げた。
二階氏は会談後、記者団に
「有意義な意見交換ができた」
と評価した。
在中日系企業などが要望している日本人へのビザ免除再開について趙氏から
「前向きな発言」
があったと手応えを語り、今後、中国側に対して
「アプローチをしていかなければならない」
と表明した。
日本産食品の禁輸に関しては
「(趙氏は)日本国民の声を代表する我々国会議員の率直な意見を真剣に聞いていた」
と語った。
28日には王毅(おう・き)共産党政治局員兼外相とも会談した。
議連の訪中は2019年以来。
29日までの滞在予定で、二階氏のほか、自民党の小渕優子選対委員長や森山裕総務会長、立憲民主党の岡田克也幹事長らが参加している。

中国、軍用機の領空侵犯で「意図ない」繰り返す 日本との情報交換維持を強調
2024/8/28 17:33
https://www.sankei.com/article/20240828-LWKLWHOL2JNT5B4DULAZYZQ4M4/
中国外務省の林剣報道官は28日の記者会見で、中国軍機の領空侵犯に関し「中国軍機はいかなる国の領空にも侵入するつもりはない」と述べ、27日の記者会見の説明を繰り返した。
林氏は「中日双方はこれについてコミュニケーションを維持している」とし、日本と情報交換を続けていることを強調した。(共同)

二階俊博氏、中国軍機の領空侵犯で日本の立場を伝達 中国共産党幹部に
2024/8/28 0:03
https://www.sankei.com/article/20240828-EZHOG6CGK5IWBDWJLXVFOGGAOM/
超党派の日中友好議員連盟の二階俊博会長(自民党元幹事長)らは27日夜、中国・北京で中国共産党の対外交流部門、中央対外連絡部(中連部)の劉建超部長と会談した。
二階氏は中国軍機による初の日本領空侵犯について日本の立場を伝達した。
劉氏は対話が重要だとの認識を示した。
29日までの滞在中に王毅外相らとの面会も調整している。(共同)

中国軍機の領空侵犯は意図的か 2分間で数十キロ飛行 防衛相「主権の重大な侵害」と非難
2024/8/27 22:14
https://www.sankei.com/article/20240827-QHKAUFKWVJLN3NEFKINUTEVLOA/
中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認された問題で、日本政府は領空侵犯が約2分にも及んでいたことなどから、何らかの意図を持ったものだった可能性があるとみて分析を進めている。
木原稔防衛相は27日の記者会見で
「主権の重大な侵害」
と非難し、厳重抗議と再発防止を要求したと強調した。
防衛省によると、領空侵犯したのは、中国軍のY9情報収集機1機。
26日午前11時29分から同31分にかけて、長崎県の男女群島沖の日本領空を飛行した。
領空侵犯は約2分に及び、防衛省関係者は
「十数キロは飛行した可能性がある」
「2分は長い」
として、何らかの意図的なものとの見方を強めている。
海洋進出を進める中国は、小さな動きを積み重ねて圧力を強める
「サラミ戦術」
を取っているとされる。
尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺では中国海警局の船舶が領海侵入を繰り返し、九州西方でも中国の艦船や無人機などの活動がたびたび確認されている。
今回の領空侵犯は、こうした東シナ海での活動強化の一環だった可能性もある。
中国側の目的に関し、木原氏は
「事柄の性質上、確たることを答えることは困難だ」
と言及を避ける一方、
「警戒監視および対領空侵犯措置に万全を期していく」
と強調した。
事前通告なしに船舶が通航できる無害通航権が認められる領海への侵入と異なり、領空侵犯は国際法上、重大な主権侵害とみなされる。
航空自衛隊トップの内倉浩昭航空幕僚長は記者会見で
「領空には国際法上、排他的な主権があり、他国は尊重する必要がある」
「国際ルールを破る国がそもそも間違っており、正してもらいたい」
と述べた。
ただ、相手を撃墜するための武器使用は自衛隊の場合、自衛隊法で正当防衛か緊急避難に該当する場合に限られる。
内倉航空幕僚長は
「空中では侵攻を妨げる物理的手段は武器しかない」
「総合的に判断し的確に対応する必要がある」
と難しさを明かした。

中国軍機の領空侵犯 政府が中国側に厳重抗議 閣僚の発言相次ぐ
2024年8月27日 16時48分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240827/k10014560281000.html
26日、中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認され、政府は中国側に極めて厳重に抗議し、再発防止を求めました。
閣僚や与党からも
「主権の重大な侵害だ」
と、抗議する発言が相次いでいます。
目次
木原防衛相「警戒・監視 対応に万全を期す」
■上川外相「日本の領土 領海 領空 断固として守る」
長崎県五島市の男女群島の南東沖上空では26日、中国軍のY9情報収集機1機が日本の領空内を飛行し、中国の軍用機による領空侵犯が初めて確認されました。
外務省の岡野事務次官は中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議するとともに再発防止を強く求めました。
また、鯰アジア大洋州局長も、東京都内で会談した中国外務省の劉勁松アジア局長に抗議しました。
■木原防衛相「警戒・監視 対応に万全を期す」
木原防衛大臣は記者会見で
「近年、中国によるわが国周辺での軍事活動が、ますます拡大・活発化している傾向がある」
「中国軍機の行動の意図や目的は分析しなければならないが、現時点で、確たることを答えるのは困難だ」
「防衛省・自衛隊による警戒・監視を含め、対応に万全を期していく」
と述べました。
■上川外相「日本の領土 領海 領空 断固として守る」
上川外務大臣は、記者会見で
「主権の重大な侵害であるだけでなく、安全を脅かすものであり、まったく受け入れることはできない」
と述べました。
その上で
「わが国としては、日本の領土、領海、領空を断固として守るという決意のもと、主張すべきは主張しつつ、今後も冷静かつきぜんと対応していきたい」
と述べました。
■林官房長官「主権の重大な侵害 極めて厳重に抗議する」
林官房長官は27日の記者会見で
「主権の重大な侵害であるだけでなく安全を脅かすもので、全く受け入れられない」
「極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めた」
と強調しました。
その上で
「中国軍機の行動や意図、目的などについて確たることを答えるのは控えるが、わが国周辺での軍事活動は拡大、活発化の傾向にある」
「強い関心を持って注視し、警戒・監視と対領空侵犯措置に万全を期す」
と述べました。
また日中関係への影響については、具体的な言及を避けつつも
「建設的かつ安定的な日中関係の構築を双方の努力で進めていくのが岸田政権の一貫した方針で、様々なレベルで意思疎通を行う」
と述べました。
一方、2023年に運用を開始した日中両国の防衛当局間のホットラインが活用されたかについては
「事柄の性質上、答えを控えたい」
と述べるにとどめました。
■内倉空幕長「厳格厳正 慎重に総合的に判断して的確に対応する」
航空自衛隊トップの内倉浩昭航空幕僚長は記者会見で
「領空は国際法上、排他的な主権を持つものであり、他国は尊重する必要がある」
「領空侵犯は主権の重大な侵害であるだけでなく安全を脅かすものであり、全く受け入れることができない」
と述べました。
その上で
「中国軍の空における活動の拡大、活発化というのは総じてあると思う」
「関連する法律や規則に基づいて、厳格厳正、慎重に総合的に判断して的確に対応する」
と述べました。
今回の領空侵犯が意図的なものだったかどうかについては
「相手方の意図は測りかねるので、答えは差し控えたい」
と述べました。
■自民 渡海政調会長「日中両国の緊張を高める」
自民党の渡海政務調査会長は党の会合で
「日中両国の緊張を高めるもので誠に遺憾だ」
「厳重に抗議したい」
「政府には引き続き毅然とした対応と国民の安全確保に万全を期すことを求めたい」
「政務調査会としても政府と緊密に連携し、事態を注視したい」
と述べました。
■中国外務省報道官「いかなる国の領空にも侵入する意図なし」
中国外務省の林剣報道官は27日の記者会見で
「中国の関係部門が現在、状況を確認しているところだ」
とだけ述べ、具体的には言及しませんでした。
そのうえで
「強調したいのは中国側はいかなる国の領空にも侵入する意図はないということだ」
と述べました。
また、外務省の岡野事務次官が中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議するとともに再発防止を強く求めたことについては
「双方は既存のチャンネルを通じて意思疎通を続けている」
と述べました。

領空侵犯した中国軍機のルートなど分析急ぐ 政府「主権の重大な侵害」と厳重抗議
2024/8/27 17:36
https://www.sankei.com/article/20240827-2VNV7M3UPZN4LC3AFBTOCBWW5I/
中国軍の情報収集機が長崎県の男女群島沖を飛行し、軍用機として初めてとなる日本領空の侵犯が確認された問題に関し、日本政府は27日、約2分間にわたる侵犯の前後の詳しい行動ルートなどの分析を進めた。
中国側の意図や目的を慎重に見極め、両国関係への影響を判断する方針だ。
林芳正官房長官や木原稔防衛相は記者会見で
「主権の重大な侵害」
との認識を表明し、厳重抗議と再発防止を要求したと述べた。
航空自衛隊トップの内倉浩昭航空幕僚長は27日午後の記者会見で
「領空には国際法上、排他的な主権があり、他国は尊重する必要がある」
「国際ルールを破る国がそもそも間違っており、正してもらいたい」
と述べ、中国軍の日本周辺での活発な動向に警戒感を示した。
防衛省によると、中国軍のY9情報収集機1機は26日午前に領空侵犯した。
当初は男女群島の南東側で旋回。
侵犯を経て、領空の外で複数回の旋回の後、中国大陸方面に飛行した。
航空自衛隊の戦闘機が緊急発進(スクランブル)して対応した。

高市経済安保担当相、中国軍機による領空侵犯に「全く受け入れられない」と強調
2024/8/27 15:16
https://www.sankei.com/article/20240827-J3UJOP37MJJB5OAE3G3RHHCFP4/
高市早苗経済安全保障担当相は27日の記者会見で、中国軍の情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯したことについて
「わが国の主権の重大な侵害であるということだけでなく、安全を脅かすもので、全く受け入れられない」
と強調した。
その上で
「今後、岸田文雄首相や木原稔防衛相を中心に警戒監視、対領空侵犯措置に万全を期していかれるものだと考えている」
と述べた。

中国軍機の領空侵犯 政府 中国側のねらいの分析進める
2024年8月27日 5時11分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240827/k10014560281000.html
26日、中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認されました。
政府は中国側の狙いについて分析を進めると共に、警戒・監視に万全を期すことにしています。
防衛省によりますと、26日午前、中国軍のY9情報収集機1機が、長崎県五島市の男女群島の南東沖上空でおよそ2分間、日本の領空内を飛行したということです。
中国の軍用機による領空侵犯が確認されたのは初めてです。
外務省の岡野事務次官は中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議すると共に再発防止を強く求めました。
また、鯰アジア大洋州局長も、東京都内で会談した中国外務省の劉勁松アジア局長に抗議しました。
今回の領空侵犯について、防衛省幹部の1人は
「中国の海軍や海警局が日本の領海に侵入したことが相次いで確認されている中、空と海の双方で、日本の権益を侵そうとしているのではないか」
という見方を示しています。
一方で、政府内には、今回の領空侵犯が意図的だったかどうかがわからず慎重に見極める必要があるという意見も出ています。
政府は、中国側の狙いについて分析を進めると共に、再び同様の事態が起きないよう警戒と監視に万全を期すことにしています。

中国軍機が領空侵犯「極めて重大」 活動エスカレート、NATO牽制の意図も
2024/8/26 23:47
https://www.sankei.com/article/20240826-BOE754MDHNM6DPUM2UZDYDM4A4/
防衛省は26日、中国軍機による領空侵犯を初めて確認した。
近年、中国の艦艇や航空機による日本領海・領空周辺での活動は常態化している。
同省は今回の領空侵犯を
「極めて重大に受け止めている」
とし、飛行の意図を分析すると共に、引き続き警戒監視に万全を期す構えだ。
同省統合幕僚監部によると、領空侵犯の恐れがある外国機に対する航空自衛隊戦闘機による緊急発進(スクランブル)の回数は令和5年度、669回で、そのうち中国が479回。全体の約72%に上った。
中国機の活動範囲は、尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺の他、最近は九州西方沖で無人機の飛行が目立つようになっている。
今回、長崎沖の領空にまで有人の中国軍機が侵入してきたことで
「中国が更に活動をエスカレートさせた可能性がある」(自衛隊幹部)。
今回の領空侵犯は、インド太平洋地域で日米両国に同調する北大西洋条約機構(NATO)加盟国などの軍の動きが活発化しているのを牽制した可能性もある。
6月以降、米海軍が主催する環太平洋合同演習「リムパック」に合わせ複数のNATO加盟国が軍艦を太平洋に派遣。
今月22日には、F35B戦闘機を搭載するイタリア海軍の空母「カブール」が初めて日本に寄港した。
日中間では平成30年に、自衛隊と中国軍の偶発的衝突の回避を目的とする相互通報体制「海空連絡メカニズム」の運用が始まった。
2023年5月には防衛当局幹部間を直結するホットラインも開設した。
ただ、中国軍による活動のエスカレートは偶発的な衝突に発展しかねない。
日本としては対中抑止力を高めると共に、不測の事態回避に向け、日中防衛当局間の意思疎通をより一層強化する考えだ。

日中が原発処理水と日本産食品輸入規制で協議 邦人拘束、東シナ海情勢では立場伝える
2024/8/26 23:19
https://www.sankei.com/article/20240826-5NGEICO275M5VMFAQ7HKJNKT3A/
外務省の鯰博行アジア大洋州局長は26日、中国外務省の劉勁松アジア局長と東京都内で協議した。
東京電力福島第1原発の処理水海洋放出と中国による日本産食品の輸入規制を巡り意見交換。邦人拘束や東シナ海情勢、台湾に関する日本の立場を伝えた。
併せて、中国軍機による初の領空侵犯に厳重抗議し、再発防止を強く求めた。両氏は緊密な意思疎通を継続することで一致した。

中国SNS、領空侵犯に「報復」「よくやった」 海自の領海一時航行と関連付ける
2024/8/26 20:52
https://www.sankei.com/article/20240826-X63SDG2BHRL7FNVPXFKDJXBP6A/
中国の短文投稿サイト微博(ウェイボ)には26日、中国軍情報収集機による日本領空侵犯を伝える日本や香港のメディア報道が転載された。
海上自衛隊護衛艦が7月に中国領海を一時航行したことに触れ、領空侵犯は
「報復だ」
「よくやった」
などと肯定的に捉える投稿が相次いだ。
中国外務省は海自艦の領海航行を巡り日本に抗議し、再発防止を要求。
日本側が
「技術的なミス」
と説明したと明らかにしている。(共同)

政府、中国の意図分析急ぐ 初の領空侵犯で 自衛隊は警戒、監視継続
2024/8/26 20:22
https://www.sankei.com/article/20240826-UJ3YKZE2OJKKHCUHCQPNRQX6QM/
日本政府は、26日の中国軍機による初の領空侵犯を巡り、中国に強く抗議すると共に意図の分析を急ぐ構えだ。
自衛隊は警戒、監視を続ける。外務省関係者は
「意図や狙いは現時点では分からない」
と説明。
官邸筋は
「冷静に対処していく」
と語った。
防衛省幹部も
「故意なのかどうか分析が必要だ」
と強調。
「毅然と対応するが、中国側も事態をエスカレートさせようという局面ではないはずだ」
「過剰に反応しない方がいい」
と述べた。
別の防衛省関係者は
「日本側の反応を見ている可能性がある」
との見方を示した。
政府関係者は
「領空をかすめた程度だ」
「訓練の関係でルートを誤ったのではないか」
と話した。

中国軍機、領空侵犯を初確認 長崎沖、政府が厳重抗議 空自戦闘機が緊急発進
2024/8/26 19:24
https://www.sankei.com/article/20240826-4BVOEJHXNFORFHRWK6LPATEOPM/
防衛省統合幕僚監部は26日、同日午前11時29分から同31分にかけ、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯したと発表した。
同省によると、中国軍機による領空侵犯を確認したのは初めて。
航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、警告などの対応をした。
領空侵犯を受け、外務省は同日、岡野正敬事務次官が中国の施泳駐日臨時代理大使を同省に呼び、
「極めて厳重に抗議すると共に、再発防止を強く求めた」
と発表した。
中国側は
「本国に報告する」
と応じた。
防衛省によると、中国軍機は同日午前10時40分頃から男女群島付近で旋回を始め、約2分間、領空侵犯を行った。
午後1時15分頃に同群島付近での旋回を終え、大陸方面に飛行した。
航空自衛隊はF15戦闘機とF2戦闘機を緊急発進(スクランブル)させ、直ちに領空から退去するよう警告した。
武器使用はなかった。
中国の航空機による領空侵犯は過去2例、確認されている。
平成24年12月に尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で、中国国家海洋局の固定翼機1機が領空を侵犯。
平成29年5月には、尖閣諸島周辺の日本領海に侵入した中国海警局の巡視船を離艦した小型無人機1機が領空侵犯するのを自衛隊が確認した。
これまでに防衛省が発表した領空侵犯の事例は計46件ある。
ほとんどがロシアによるもので、直近では令和5年10月に、ロシア所属とみられるヘリコプターが北海道根室半島沖で領空侵犯した。

中国軍機が日本領空を一時侵犯 中国軍機の侵犯確認は初 防衛省
2024年8月26日 21時19分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240826/k10014559931000.html
26日午前、中国軍の情報収集機が長崎県沖の日本の領空に一時侵入し、航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進して対応しました。
中国軍機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてで、防衛省が飛行の目的を分析すると共に、警戒と監視を続けています。
防衛省によりますと26日午前、中国軍のY9情報収集機1機が、東シナ海上空の日本の防空識別圏に入り、九州の方向に向けて飛行しているのを確認しました。
航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進し、日本の領空に接近しないよう無線で通告しましたが、情報収集機は午前10時40分頃から長崎県五島市の男女群島の南東沖上空で旋回を始めたということです。
そして午前11時29分頃、男女群島の沖合およそ22キロの日本の領空に東側から侵入したということです。
領空侵犯はおよそ2分間に渡り、午前11時31分頃男女群島の南東側から領空の外に出ましたが、その後も周辺で旋回を続け、午後1時15分頃中国大陸に向けて飛行したということです。
この間、中国機から応答があったかどうかについて、防衛省は答えられないとしています。
自衛隊機による警告を目的とした信号弾の射撃など、武器の使用は行っていないということです。
防衛省によりますと、中国の軍用機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてで、飛行の目的を分析するとともに警戒と監視を続けています。
防衛省は
「今回の領空侵犯は極めて遺憾で中国政府に対し、外交ルートを通じて極めて厳重に抗議すると共に再発防止を強く求めた」
としています。
■軍用機以外の領空侵犯は2回
防衛省によりますと、中国の軍用機による日本の領空への侵入は今回が初めてですが、軍用機以外ではこれまでに2回確認されています。
このうち2012年12月には当時、中国の国家海洋局に所属していたプロペラ機が沖縄県尖閣諸島の魚釣島の沖合上空で、数分間に渡って領空を侵犯しました。
また、2017年5月には、中国海警局の船4隻が尖閣諸島の沖合の日本の領海に侵入し、このうち1隻の周辺で小型無人機が飛行し、領空侵犯したのが確認されました。
中国機が尖閣諸島周辺以外の日本の領空を侵犯したのは今回が初めてです。
■外務省 事務次官 中国に極めて厳重に抗議
外務省の岡野事務次官は、26日午後5時過ぎ、中国大使館の施泳臨時代理大使を外務省に呼び、極めて厳重に抗議すると共に再発防止を強く求めました。
これに対し、施泳臨時代理大使は
「本国に報告する」
と述べたということです。
■専門家の解説
中国軍機による日本への領空侵犯が初めて確認されたことについて、航空自衛隊で戦闘機のパイロットを務めた元空将の荒木淳一さんは
「Y9情報収集機は、通信や電波情報を日頃から収集して細部を分析することで、有事の際に通信や電波を妨害したり、その内容を傍受したりすることに使う目的がある」
「中国は昔に比べると徐々に日本に接近してより詳しい情報を取ろうとしていると思われ、今回の領空侵犯は日本周辺での情報収集活動が一層活発化していることの表れだ」
と分析しています。
その上で、
「日本にしろ中国にしろ、対象国の傍で何らかの情報収集は一般的な活動としてやっているが、不用意に相手を刺激する活動は避けるというのが一般的な常識なので、今回はその配慮が欠けている」
「中国の政治指導部の対外的な発言などの強硬姿勢が軍に非常に強い影響を与えていて、慎重さにやや欠ける面が出てくる可能性は十分あると思う」
と指摘しています。
今後の対応については
「中国当局などから情報が出てくる時に、SNSを含めて色々な誤情報などこちらを刺激する情報が出てくる可能性がある」
「それらの情報が正しいのか、意図してエスカレーションさせるような情報を含んでいるのかということを慎重に見極めながら冷静に対応していくことが重要だ」
と話しています。

中国軍機が領空侵犯、空自戦闘機が緊急発進し警告 中国軍機の領空侵犯確認は初
2024/8/26 18:14
https://www.sankei.com/article/20240826-4BVOEJHXNFORFHRWK6LPATEOPM/
防衛省統合幕僚監部によると、26日午前11時29分から31分にかけ、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県の男女群島沖の日本領空を侵犯した。
同省は、領空侵犯した中国軍機に対し航空自衛隊の戦闘機を緊急発進させ、警告などの対応をしたという。
同省によると、中国軍機による領空侵犯を確認したのは初めて。

中国軍機が日本領空を一時侵犯 中国軍機の侵犯確認は初 防衛省
2024年8月26日 18時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240826/k10014559931000.html
防衛省によりますと26日午前、中国軍のY9情報収集機1機が長崎県五島市の男女群島沖の日本の領空に一時、侵入したということです。
航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進するなどして対応し、情報収集機は、既に領空の外に出ているということです。
中国軍機による日本の領空侵犯が確認されたのは初めてで、防衛省が飛行の目的を分析すると共に警戒と監視を続けています。
■防衛省関係者「警戒・監視に万全を期していく」
中国軍機による日本の領空侵犯が初めて確認されたことについて、防衛省関係者はNHKの取材に対し
「中国軍は、東シナ海をはじめ、海洋での軍事活動を活発化させている」
「今回の意図は、今の段階でははっきりしないが、警戒・監視に万全を期していく」
としています。

http://www.asyura2.com/17/senkyo220/msg/317.html#c18

[政治・選挙・NHK295] 告別式のような立民代表選(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
21. 秘密のアッコちゃん[430] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 11:23:12 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-5]
<△24行くらい>
司法当局がNY州知事元側近を起訴 中国の「秘密の代理人」 台湾政府代表の活動を妨害
2024/9/4 9:36
https://www.sankei.com/article/20240904-MWLVSPDHKVP4FA5A54RMBUUFC4/
米司法当局は3日、中国政府と中国共産党から便宜を供与してもらう見返りに、中国側の
「秘密の代理人」
となって台湾政府代表と東部ニューヨーク州幹部の接触を妨害したなどとして、外国代理人登録法違反や資金洗浄などの罪で、ホークル・ニューヨーク州知事の元側近、リンダ・サン被告(41)を起訴した。
サン被告と共謀したとして、資金洗浄などの罪で、夫のクリス・フー被告(40)も起訴した。
両被告は3日の罪状認否で
「無罪」
を主張した。
ロイター通信によると、サン被告は、2021年9月からホークル知事の首席補佐官代理を務め、2023年3月に
「不正行為」
が発覚したとして解雇された。
米司法当局の発表によると、サン被告は台湾政府代表の活動を妨害した以外にも、中国側の指示に基づき、ニューヨーク州の政治家の訪中を仲介したり、中国政府代表団をニューヨーク州に招くための公文書を偽造したりしたとされる。
これらの見返りとして中国側はフー被告が中国に拠点を置く事業に数百万ドルの取引を手当てし、夫妻はニューヨーク州の自宅やハワイ州の分譲マンション、フェラーリを含む高級車を購入したとされる。
自宅とマンションの現在の評価額は計620万ドル(約9億円)。
中国側はまた、サン被告の両親の家に中国政府高官の料理人を派遣したり、親族の就職の世話をしたりしたとされる。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/434.html#c21
[政治・選挙・NHK295] 立憲新代表「最有力は野田佳彦」で大丈夫? 仕切った大型選挙ことごとく惨敗の“黒実績”(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
24. 秘密のアッコちゃん[431] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 11:32:30 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-4]
<■453行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
国民・玉木雄一郎代表、NHK「尖閣は中国」放送に「閉会中審査で事実関係明確にすべき」
2024/9/4 11:08
https://www.sankei.com/article/20240904-P4P5C6CQUVEFJPZP2H4HHZUTCQ/
国民民主党の玉木雄一郎代表は3日の記者会見で、NHKラジオ国際放送で中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した問題について、国会の閉会中審査を開くよう求めていく考えを示した。
「委員会を開いて事実関係を明確にすべきだ」
「与党も野党も求めないのは極めて違和感を覚える」
と強調した。
一連の問題に関し、NHKの稲葉延雄会長は8月28、29日の衆参総務委員会理事懇談会で経緯を説明し、陳謝している。
玉木氏は会見で
「稲葉氏の説明ではスタッフと連絡が取れないという」
「代理店を通じて連絡を取っているということだが、その代理店にも連絡が付かないと聞いている」
と明かした。
その上で、
「NHKとして、どうやって経緯を確認して、再発防止するのか」
「中国政府と関係があったのかなど、まずは本人を聴取する必要がある」
「それができない状況では対策も取りようがない」
「本当に問題解決する気がNHKにあるのか極めて疑問だ」
と指摘した。
男性スタッフは8月19日の生放送で、尖閣諸島を
「古来、中国の領土」
「慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと原稿にない発言をした。
NHKの関連団体「NHKグローバルメディアサービス」と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除した。
その後、一部海外メディアは男性スタッフは中国に帰国したと報じている。

NHK尖閣発言の中国籍スタッフ 「バイトテロ」単独犯の見方、在日中国人は非難「最低」
2024/8/29 17:24
https://www.sankei.com/article/20240829-KJEG7B4QNVH6RCEHLF2NLQUAKI/
NHKのラジオ国際放送で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した中国籍の男性スタッフを巡っては、NHKの待遇面に不満を漏らしていたとされる一方、仕事ぶりは
「真面目」
と評されている。
アナウンス業務で中国の主張に沿った持論を展開するという極めて異例の事態だが、周囲の関係者は
「単独犯」
との見方を示している。
「愛国心を募らせていったか」
「仕事現場での評判は悪くなかった。腰は低く、言葉遣いも丁寧。だから仕事の指名も多かった」
男性スタッフを15年近く知る在日中国人の男性はこう語る。
派遣ホームページ(HP)や関係者によると、男性スタッフは49歳。
中国・天津の大学で英語を専攻し、20代で来日し、東京大大学院を修了した。
NHKの中国語ニュースで翻訳やアナウンス業務に関わるほか、企業や官公庁の中国向けビデオで中国語ナレーションも担当した。
香港の衛星放送フェニックステレビの東京支局でリポーターも務めたこともあり、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出が始まった2023年8月は現地でリポートを行っている。
在日中国人の男性は男性スタッフについて
「反日教育が強い時代に中国で育った世代で、元々愛国心は強かったのだろう」
「近年中国政府も(対外的に)横柄になったが、一般の中国人にとっては、日本政府も米国などに中国の脅威を『告げ口』するように映り、愛国心を募らせていったのではないか」
と述べ、NHKで給与など待遇が長年変わらないことなどへの不満も蓄積した結果、突発的に行動に出たとみている。
「在日中国人は日本で世話になっているのに…」
男性スタッフは23日に出国し、東京都内の団地の住居の荷物はそのままだという。
この問題を取材する在日外国人事情に詳しいライターの奥窪優木氏も
「バイトテロの可能性が高い」
と指摘した。
一方、NHKで中国語放送を一緒に担当していた在日中国人女性は、男性スタッフについて、
「『尖閣諸島は日本の領土だ』と日本政府の見解をアナウンスすることに身の危険を感じていた可能性はある」
「彼はおとなしいので余計に恐怖を感じていたかもしれない」
と振り返る。
中国人スタッフの多くはアナウンス業務に就く際、
「芸名」
を使うという。
本名を明かすと中国で実名が特定され、SNSなどで個人情報が公開される恐れがあるためだ。
実際、男性スタッフも芸名を使って仕事を募集していたケースもあった。
中国のSNS『微博(ウェイボ)』には今回の男性スタッフの行為について、職務違反を問題視する声に加え、
「中国民族の英雄だ」
「彼こそが本物の中国人」
などと賛美するコメントも寄せられている。
男性スタッフを知る在日中国人の男性は
「ウェイボで英雄視されるのかもしれないが、あの手法は知識人ではない」
「人としてどうなのか」
「ビジネス上は最低だ」
「経営者だったら雇わない」
と述べ、
「我々在日中国人にとって迷惑だ」
「(在外中国人に有事に中国政府の支持に従うよう義務付けた)国防動員法に絡み不安を煽る声もあるが、心外だ」
「在日中国人の多くは日本で家族と暮らし、中国より日本に世話になっている」
「人間として(発動されても)やるわけがない」
と語った。

NHK尖閣発言の中国籍スタッフ「待遇が不満」と漏らす すでに中国に帰国か
2024/8/28 17:46
https://www.sankei.com/article/20240828-OHNWZBAMJBLC5IT3IAZGXM73CE/
NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、この男性が周囲に待遇面での不満を漏らしていたことが28日、関係者への取材で分かった。
こうした不満が発言の一因になった可能性がある。
一方、男性のものとみられる交流サイト(SNS)には、中国に帰国したとの書き込みがあり、NHKが検討する損害賠償請求や刑事告訴が困難になる恐れもある。
男性を知る複数の関係者によると、このスタッフは40代後半で中国・山西省の出身。
日本に留学し、東京大大学院を修了したと話していた。
平成14年からNHKの中国語ニュースで翻訳やアナウンスなどの業務を担当し、30年以降はNHKグローバルメディアサービスと業務委託契約を結んで同様の業務を継続。
官公庁の中国語ナレーションや、香港の衛星放送フェニックステレビの東京支局でリポーターなども務めた。
NHKのニュース現場で同僚だった関係者によると、男性はNHKでの待遇が変わらないことに度々不満を漏らし、日中間の懸案について日本の立場のニュースを読むことに恐怖を感じていた様子もあったという。
中国のインターネットで個人情報が晒されるなどのリスクがあるためで、男性は待遇やリスクなどについてNHKの担当者に相談したこともあったが、返事をもらえずに余計に不満を募らせたという。
関係者は
「本来、日本の文学や古典が好きな温厚な人なのに、積もり積もった不満が引き金を引いたのではないか」
と語った。
一方、中国のSNS「微博(ウェイボ)」には男性のものとみられるアカウントがあり、26日に
「ゼロになり帰ってきた」
「平安で思うことはない」
「全ては22秒の中に凝縮された」
などと、帰国したことをほのめかす書き込みがあった。
中国メディアはこれを報じており、日本の公安関係者は
「現時点で中国メディアは事実だけを淡々と伝えているが、ネット上の書き込みには英雄視するものもあり、今後どう転ぶか予断を許さない」
と分析する。
NHKは28日、男性がフェニックステレビに出演していたことについて
「今回の事案発覚までに把握できていなかった」
と明らかにした。
一方、フェニックステレビ東京支局は
「男性は社員ではなく臨時で仕事を依頼していたが、現在は業務委託の関係はない」
「NHKでの出来事は一切、関わりがない」
とコメントした。
NHKは男性に対して損害賠償請求のほか、刑事告訴も検討している。
この問題についてNHKから説明を受ける自民党情報通信戦略調査会に所属する議員は
「帰国してしまえば実質的に請求は難しいし、刑事告訴などは、かえって男性を英雄に祭り上げてしまう恐れもある」
「対応が極めて難しい」
と漏らした。

NHK国際放送「尖閣は中国領土」、発言の中国籍40代男性は帰国か 海外メディア報じる
2024/8/28 13:52
https://www.sankei.com/article/20240828-CDR6MYFICBDOTDGSMZF2HYZCGA/
NHKラジオ国際放送で外部スタッフの中国籍の40代男性が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した問題を巡り、一部中国メディアが契約を解除された外部スタッフが中国に帰国したとの見方を報じている。
シンガポールの新民日報は
「『釣魚島は中国領土』と台本を外れた元NHK中国放送キャスターが中国に帰国」
と報道。
中国の短文投稿サイト
「微博(ウェイボ)」
で外部スタッフとみられるアカウントが26日午後1時過ぎに投稿した
「過去も現在も未来も、すべての真実が22秒に凝縮されている」
「自分が前に出ることを選んだ以上、冷静に向き合わなければいけない」
などとするメッセージを紹介した。
投稿には中国に帰国する直前とみられる航空機内からの写真も添えられている。
NHKによると、外部スタッフは平成14年から日本語でニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当。
今月19日午後の生放送で尖閣諸島を
「古来、中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと約20秒間、原稿にない発言をした。
NHKの関連団体「NHKグローバルメディアサービス」と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除。
損害賠償や刑事告訴を検討していた。

松本総務相「公共放送としての使命に反する」 NHK中国語ニュース不適切発言を受けて
2024/8/27 11:27
https://www.sankei.com/article/20240827-5EBER5TVVJIVXLJO2QXLNQ7424/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国人スタッフが不適切な発言をした問題を巡り、松本剛明総務相は27日の閣議後記者会見で、
「公共放送としての使命に反する」
と批判した。
NHKによると、19日午後の生放送で、中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を
「古来から中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
など日本政府の見解とは異なる不適切な発言をした。
これを受けて、外部スタッフと業務委託契約を結ぶ関連団体を通じて本人に厳重に抗議し、21日付で契約を解除した。
刑事告訴の検討や損害賠償請求についても明らかにしている。
中国語を含む17言語で生放送から事前収録への切り替えを進めており、今後は人工知能(AI)音声の導入も検討するという。
松本氏は
「事実関係を正確に把握するとともに、原因究明、再発防止策を着実に行うよう求めたい」
と述べた。

NHK、中国籍外部スタッフの尖閣発言問題で5分間の謝罪放送 「極めて深刻な事態」
2024/8/26 18:26
https://www.sankei.com/article/20240826-NZA3VVOCQNFX5HJPFRF3FL2264/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
と主張し、
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
と発言していた問題で、NHKは26日、午後5時50分から5分間の謝罪番組を放送した。
番組では女性アナウンサーがラジオで放送した内容は日本政府などと異なる見解であったと説明し、放送法の定めるNHKの国際番組基準に抵触するとして
「極めて深刻な事態であり、深くおわび申し上げます」
と陳謝した。
また、今後は録音して放送したりAI(人工知能)を活用したりするなど事前チェックを強化する対応策も伝えた。
問題の放送は19日に行われた。
NHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で午後1時過ぎから放送した中国語ニュース番組で、40代の男性スタッフが東京都千代田区の靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた後、原稿にない発言を約20秒行った。
スタッフはNHK関連団体と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除している。

「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題
2024/8/25 23:10
https://www.sankei.com/article/20240825-5BZKO4SDEZL6ZLXDDZ4FGU5CMM/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
と発言していた問題で、NHKは25日、このスタッフが靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた際、原稿にはない
「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」
との文言を一方的に付け加えていたと明らかにした。
問題の放送はNHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で19日午後1時過ぎから放送した中国語ニュースの番組。
靖国神社で落書きが見つかり警視庁が器物損壊事件として捜査しているというニュースを伝えた際、原稿は
「落書きにはトイレを意味する言葉が書かれていた」
だったが、外部スタッフは
「落書きにはトイレ、軍国主義、死ねなどの抗議の言葉が書かれていた」
と発言していた。
また、NHKは22日に明らかにした外部スタッフの発言内容に漏れがあったことも公表した。
発言内容として
「NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルでない業務に抗議します」
と発表していたが、実際には
「NHKの歴史修正主義宣伝」
と述べていた。
視聴者から指摘があり改めて発言内容を精査したところ、原稿を付け加えていたことを含めて判明したという。
NHK広報局の担当者は
「確認が徹底されていなかった」
と説明した。

NHK「取り返しの付かない失態」と識者 チェック体制に疑問、発言詳細は当初明言せず
2024/8/22 20:44
https://www.sankei.com/article/20240822-FGAH4NOQBJIKLHBXXOG3Y2ARAE/
NHKのラジオ国際放送で中国籍スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と述べ、さらに
「南京大虐殺を忘れるな」
などの主張が日本の公共放送で流れたことが22日、明らかになった。
識者は
「取り返しの付かないNHKの失態だ」
と事態の深刻さを指摘する。
「国民から受信料を徴収し、政治的中立をうたっているNHKが、なぜ中国の偏った政治的主張をやすやすと放送させてしまったのか」。
麗澤大の川上和久教授(政治心理学)は疑問を呈す。
NHKの国際番組基準は
「わが国の重要な政策および国際問題にたいする公的見解(中略)を正しく伝える」
と規定。
尖閣諸島は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しないというのが日本政府の立場だ。
また、
「性奴隷」
という表現も政府は事実に反するので使用すべきでないとの公式見解を示している。
NHKは問題発覚当初、スタッフの尖閣諸島を巡る発言以外の部分について明言を避けていた。
また、平成14年から務めていたスタッフにこれまで問題発言はなかったのか、政治的背景の有無なども不明のままだ。
NHKは番組を事前収録にするといった再発防止策を打ち出したが、川上教授は
「国際放送のチェック体制はどうなっていたのか」
「今回の放送の責任は国会の場で追及すべきだ」
と話している。

NHKラジオ国際放送で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」中国籍スタッフが発言
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の40代男性外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
などと述べていた問題で、スタッフが
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
などと英語で発言していたことが22日、分かった。
NHKの稲葉延雄会長が同日開かれた自民党情報通信戦略調査会で明らかにした。
稲葉会長は調査会終了後、報道陣に
「国際番組基準に抵触する極めて深刻な事態だと受け止めている」
と謝罪。
今後については
「副会長をトップとする検討体制を設けて原因究明を行い、関係した役職員の責任を問うとともに、再発防止策の確定を急ぎたい」
と述べた。
調査会の大岡敏孝事務局長は
「NHKの調査状況が不十分なので、改めて調査会を開いて説明の場を作りたい」
と述べた。
問題の放送は19日に行われ、NHKの短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で午後1時1分から15分まで伝えた中国語のニュース番組の中で、男性スタッフが
「靖国神社で落書きが見つかり、警視庁が器物損壊事件として捜査している」
というニュースを伝えた後、原稿にない発言を約20秒行った。
スタッフはNHKの関連団体と業務委託契約を結び、ニュース原稿の中国語への翻訳と読み上げを平成14年から担当していた。
問題発覚後、スタッフは
「代理人を通じて対応する」
としており、動機や背景についてNHKは現時点で不明としている。
NHKが明らかにしたスタッフの発言全文は以下の通り。
(中国語)
「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」
(英語)
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」

「極めて深刻に受け止めている」NHK会長、国際放送で尖閣「中国の領土」発言を陳謝
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフが沖縄県・尖閣諸島について
「中国の領土」
などと原稿にない不適切な発言をした問題に関し、NHKの稲葉延雄会長は22日、自民党の情報通信戦略調査会(野田聖子会長)で陳謝した。
稲葉会長は調査会終了後、取材に対し
「極めて深刻に受け止めている」
「国民の皆さまに改めておわびする」
と述べた。
発言があったのは19日午後1時過ぎからの放送。
日本語の原稿を翻訳し、ニュースを読み上げる業務を担当する40代の男性外部スタッフが靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間にわたり原稿にはない発言を行った。

国民・榛葉氏「情報戦ではないか」「おわびで済まない」 NHKの「尖閣は中国」放送 
2024/8/22 15:51
https://www.sankei.com/article/20240822-AXPLMTTHGZCPREK5F3I4DBJ3EI/
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は21日の記者会見で、NHKが国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の公共放送がこういうことを世界に発信したというのは、決しておわびで済む問題ではない」
と述べ、過去に同様の事例があったのかどうか説明するよう求めた。
NHKは問題の放送の後、
「ニュースと無関係の発言が放送された」
などと謝罪したが、榛葉氏は
「ニュースと無関係な発言が放送されたという次元ではない」
と述べ、
「中国の三戦『世論戦、心理戦、法律戦』が始まっているのではないか」
「意図的にやったと思われても仕方がない」
と語った。
「三戦」
は中国が2003年に政治工作条例で採用した心理的側面に政治工作からアプローチする情報戦。
NHKによると、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性スタッフがニュース原稿を読み上げる際に、原稿にない発言を行ったという。
男性スタッフは平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していたという。
この問題を受けて、NHK側は21日、同党の玉木雄一郎代表に対し国際放送全体のあり方を見直すなどと再発防止策を説明している。

NHK幹部「国際放送全体見直す」「関係者処分」国民・玉木氏に釈明 「尖閣は中国」放送
2024/8/22 11:34
https://www.sankei.com/article/20240822-RDJFNMYJYVF6FP25THMA253VHQ/
NHK幹部は21日、ラジオの国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題を受けた対応として、
@関係役職者の処分
A録音放送やAI(人工知能)アナウンサーの導入など事前チェックの強化
B38億円の国費が投じられる国際放送全体の在り方の見直し
の方針を国民民主党の玉木雄一郎代表に説明した。
玉木氏が22日、X(旧ツイッター)で経緯を明らかにした。
NHKは19日、ラジオの国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島について
「中国の領土である」
などとニュース原稿にない発言を約20秒にわたって行い、NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪していた。
玉木氏はNHK幹部に対し
「二度と同じことが起きないよう厳正な対処を要請」
した上で、
「『尖閣が中国の領土』であるとの放送は、『不適切な放送』ではなく、わが国の主張に反する『間違った放送』だ」
と指摘し、NHK幹部は
「今後『不適切な放送』という言い方はしない」
と約束したという。
玉木氏は20日の記者会見でNHKの今回の放送について
「厳正に対処すべき案件」
と問題視し、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示していた。

石垣市の中山義隆市長、NHKに「再発防止策の徹底を」 国際放送「尖閣は中国領土」で
2024/8/21 11:20
https://www.sankei.com/article/20240821-JA4OOWOHMJE6LBHBPVN4UDESOA/
沖縄県石垣市の中山義隆市長は20日、NHKの稲葉延雄会長に対し、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(同市)について
「中国の領土」
と伝えた問題を巡って、
「誠に遺憾であり、再発防止策の徹底を強く求める」
とする要請文を送った。
NHKは19日、同日午後1時過ぎ、短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースで、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性スタッフが、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。

<主張>尖閣を「中国領」 NHKは問題放送猛省を
社説
2024/8/21 5:00
https://www.sankei.com/article/20240821-XSL426HCA5LQZNPMIMA7BOMHPM/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュース番組で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国領」
と述べるなど虚偽の不適切な発言が放送された。
ニュースを読む中国人の外部スタッフが原稿にない無関係な発言をしたという。
公共放送がジャック(乗っ取り)されるという、あってはならない犯罪である。
経緯などの究明と再発防止の徹底が必要だ。
NHKによると、問題の発言は19日午後1時ごろから放送されたラジオ国際放送とラジオ第2放送の中国語ニュースの中であった。
男性スタッフが、靖国神社に落書きがあったというニュースを読んだ後、尖閣諸島は
「中国の領土である」
などと、原稿にない発言を約20秒にわたって行ったという。
尖閣は日本固有の領土であり、中国側が宣伝する虚偽が発信されたことは看過できない。
石垣市がNHKに再発防止を要請したのはもっともだ。
このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュースを中国語に翻訳して読み上げる業務を担当していた。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚した。
同局は関連団体を通じて男性に厳重抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針というが、それだけで十分なのか。
NHKは19日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわびする」
と謝罪した。
再発防止のため事前収録を検討するというが、おわびや小手先の防止策で済まさず、不適切発言が放送された責任を重く受け止めるべきだ。
過去に同種事案がなかったかを含め調査も必要だ。
約20秒という時間は放送では決して短時間とはいえない。
仮に災害など有事の際に、虚偽情報がまき散らされたら、どうなるか。
今回の問題を軽く見てはならない。
放送ジャックは、公正な放送を行う放送法違反のほか、業務妨害などの犯罪行為であると厳しく認識し、対処すべきだ。
不適切発言が流れた国際放送は、国際化の中で政府の見解や日本の文化などについて海外に正しく情報発信するため重視され、国の交付金も出されている。
国会でも原因究明や再発防止を審議する必要がある。

NHK ラジオ国際放送などで不適切発言 尖閣諸島などで
2024年8月19日 21時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240819/k10014553331000.html
19日午後、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました。
NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は、本人との契約を解除する方針です。
19日午後1時すぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えたあとに、沖縄県の尖閣諸島について、中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。
このスタッフは、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています。
NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は本人との契約を解除する方針です。
NHKは
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くお詫び申し上げます。再発防止策を徹底します」
とコメントしています。

国民・玉木代表、NHKに「実態調査を行い国会で報告を」 国際放送で「尖閣は中国領土」
2024/8/20 17:59
https://www.sankei.com/article/20240820-LP3EC5AEVVEFDP6EE6TNBEKVIY/
国民民主党の玉木雄一郎代表は20日の記者会見で、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の立場と全く相いれない主張を、日本の公共放送であるNHKが行ったことは重大な問題だ」
「速やかに実態調査を行って国会や国民に報告を求めていきたい」
と述べ、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示した。
玉木氏は
「(NHKは)過去に同じようなことがなかったのかを含めて徹底調査をして、厳正に対処すべき案件だ」
と強調した。
NHKの発表によれば、NHKと業務契約を結ぶ関連団体が業務契約を結ぶ中国籍の40代の男性スタッフが19日午後1時過ぎに短波ラジオなどの国際放送などで、ニュース原稿を中国語で読む中、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない発言を行ったという。
NHKは関連団体を通じ男性スタッフに抗議し、関連団体は男性との契約を解除するという。

NHKラジオ国際放送で“不適切な発言” 中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を「中国の領土」→契約解除へ
2024/8/19 22:30
https://www.sankei.com/article/20240819-6XYHICNFWJNI5N6UTCTS4LKJS4/
19日放送のNHK『ニュースウオッチ9』(後9:00)では、ラジオ国際放送などの中国語ニュースにおいて、中国籍の外部スタッフが不適切な発言を行ったと伝えた。
番組では
「ラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました」
と紹介。
「NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて、本人に厳重に抗議しました。また、関連団体は本人との契約を解除する方針です」
と明かした。
具体的な事例にも触れ
「きょう午後1時過ぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送と、ラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えた後に、沖縄県の尖閣諸島について中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています」
と続けた。
その上で
「NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。また関連団体は本人との契約を解除する方針です。NHKは『ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり深くお詫び申し上げます再発防止策を徹底します』とコメントしています」
と締めくくった。

NHK国際放送で「尖閣諸島は中国の領土」 中国人外部スタッフが不適切発言、NHK抗議
2024/8/19 21:58
https://www.sankei.com/article/20240819-IPZBULX4OFJ4LD3AGUEZB72P4M/
NHKは19日、同日午後1時過ぎから短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土である」
と述べるなど、ニュース原稿にはない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。
NHKによると、このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していた。
NHKは関連団体を通じて男性に厳重に抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針。
ニュースは午後1時1分から15分まで放送され、9項目のうち8つ目で、東京都千代田区の靖国神社に中国語とみられる落書きがあったことを報道。
男性はニュースを読んだ後、原稿にない発言を行ったという。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚。NHKは尖閣諸島以外の発言内容を明らかにしていない。
動機は不明だが、NHKは男性についてこれまで不規則発言は確認されていないとしている。
NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪。
番組を制作する国際放送局は今後、生放送のニュースを事前収録にすることを検討しているという。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/437.html#c24

[国際34] ウクライナ「プーチン氏逮捕を」=ICC加盟モンゴル訪問/時事通信 https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E3%82%A6%E3%82%… 仁王像
8. 秘密のアッコちゃん[432] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 14:27:10 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-3]
<■153行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
逮捕する気が無いなら入国させなければいい。
言い訳するな。

モンゴル、露大統領の逮捕見送りを釈明 「わが国はロシアにエネルギーを依存」
2024/9/4 9:53
https://www.sankei.com/article/20240904-PNQ5YMK4TRK5NOSDNQI6XMCTDY/
国際刑事裁判所(ICC)に加盟するモンゴルは、ウクライナ侵略を巡る戦争犯罪容疑でICCから逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領をモンゴル訪問に合わせて逮捕する義務を果たさなかったことについて、ロシアにエネルギーを依存するモンゴルにとって逮捕は困難だったと釈明した。
米政治専門サイト「ポリティコ」が3日、モンゴルから受け取ったコメントとして報じた。
ポリティコによると、モンゴルは
「我が国は石油製品の95%と電力の20%を隣国(ロシア)に依存しており、その供給は国家と国民に不可欠だ」
と説明。
「モンゴルはあらゆる外交関係において中立を維持している」
とも主張したという。
プーチン氏は2日、モンゴルの首都ウランバートルに到着。
3日に同国のフレルスフ大統領らと会談した。
プーチン氏はこの日、モンゴルを出国し、同日開幕した露主催の国際会議「東方経済フォーラム」に出席するため極東ウラジオストクに移動した。
プーチン氏は5日、フォーラムの全体会合で演説を行う。

プーチン氏、モンゴルから帰国 ICCが逮捕状も拘束されず EU「義務果たさず遺憾」
2024/9/4 7:11
https://www.sankei.com/article/20240904-LANNCLWVIZKBNAJ3BNCLBA2JGU/
ロシアのプーチン大統領は4日未明、訪問先のモンゴルからロシア極東ウラジオストクに到着した。
タス通信が報じた。
国際刑事裁判所(ICC)がウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑でプーチン氏の逮捕状を発付していたが、ICC加盟国のモンゴル政府は拘束しなかった。
ウラジオストクでは東方経済フォーラムに参加する。
ICC締約国会議のカウコランタ議長は3日、プーチン氏を逮捕するよう求める書簡をモンゴルに送っていたと明らかにした。
モンゴルのバトツェツェグ外相に送った2日付の書簡をX(旧ツイッター)で公開。
「逮捕状の出ている人物を逮捕して引き渡す義務を、全ての加盟国が果たすことが不可欠だ」
と指摘し
「この義務を果たすことなく、プーチン氏を自国の領土に入れることは許されない」
と強調した。
欧州連合(EU)欧州対外活動庁は3日に発表した声明で
「モンゴルが逮捕状を執行する義務を果たさなかったことを遺憾に思う」
とした。(共同)

プーチン氏がモンゴル大統領と会談、対日勝利誇示し結束確認 ICC加盟国だが逮捕見送り
2024/9/3 19:52
https://www.sankei.com/article/20240903-OB2NPTQZ6FJKHJP5AQSELGZUKM/
ロシアのプーチン大統領は3日、モンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領と会談した。
プーチン氏は会談で、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件に言及。
「ソ連とモンゴルは日本の侵略に断固として反撃し、主権と領土を守った」
と主張し、友好関係を強調した。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けてきた。
プーチン氏は今回の訪問でロシアとモンゴルの歴史的な結束を確認し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げたい考えがあるようだ。
プーチン氏は2日に現地入りした。
モンゴルは国際刑事裁判所(ICC)加盟国で、ICCは2023年3月、ウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で、プーチン氏への逮捕状を出している。
モンゴルはプーチン氏を逮捕する義務があるが、今回の訪問に際してロシア政府との間で事前に逮捕を見送る合意があったもようだ。
プーチン氏のICC加盟国訪問は逮捕状が出て以降初めて。
プーチン氏はフレルスフ氏との会談で、
「モンゴルは我が国のアジア外交の優先事項の1つだ」
とも述べ、2024年10月にロシアで開かれる中露など主要新興国の枠組み
「BRICS」
の首脳会議にフレルスフ氏を招待した。
フレルスフ氏はプーチン氏の訪問を歓迎し、
「2国間の貿易と経済発展に更なる弾みを与える」
と評価した。
モンゴルにとり、ロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
プーチン氏逮捕に踏み切らないのも、重要な貿易相手であることを考慮した可能性がある。
プーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名した。
ノモンハン事件から85年の節目を記念する式典にも出席する。

ノモンハン事件
昭和14(1939)年5〜9月、旧ソ連の影響下にあったモンゴルと、日本の傀儡だった旧満州国(現中国東北部)の国境を巡って起きた大規模戦闘。
日本の関東軍は大本営の戦闘不拡大方針に反して攻勢を続けたが、モンゴルを支援したソ連軍の総攻撃を受け敗北を喫した。

プーチン氏、モンゴル訪問開始 ノモンハン事件85年の式典出席、対日勝利訴え友好確認へ
2024/9/3 9:41
https://www.sankei.com/article/20240903-LN5IYD6N2ZOJPHIGC3Q3Q7R43Y/
ロシアのプーチン大統領は3日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領らと会談し、2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けている。
プーチン氏は今回の訪問でも、ロシアとモンゴルの歴史的友好を強調し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げる思惑だとみられる。
実際、プーチン氏は訪問に先立つモンゴルメディアの書面インタビューで
「我々は1921年に世界で初めてモンゴルの独立を承認した」
と強調。
ノモンハン事件で
「1万人を超すソ連将兵がモンゴルの自由と独立のための戦いに命を捧げた」
と主張した。
インタビューでプーチン氏は、ロシアがモンゴルにエネルギー資源を安価で供給する用意があるとも述べた。
モンゴルにとってロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
ロシアは3日を
「軍国主義日本への勝利と第二次大戦終結の日」
としており、プーチン氏はモンゴルでの会談などで対日勝利に言及する可能性もある。
プーチン氏は2日に現地入りした。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられる。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めた。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。

ノモンハン事件を簡単にわかりやすく解説するよ!【原因・勝敗を地図付で紹介】
https://manareki.com/nomonhan-incident

プーチン露大統領、モンゴルに到着 逮捕状発行後、初のICC加盟国訪問
2024/9/2 23:29
https://www.sankei.com/article/20240902-CQ6KHPDF55NHXJEIXXF5BFX3MI/
ロシアのプーチン大統領は2日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルに到着した。
タス通信が伝えた。
3日にフレルスフ大統領らと会談する。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられている。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初めて。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めている。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。
現地でプーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。

「プーチン氏に逮捕状執行を」 EU、訪問先のモンゴルに表明 国際刑事裁判所加盟国
2024/9/2 21:50
https://www.sankei.com/article/20240902-JSGXXVQLJBMCLADYOHALVM7PWM/
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は2日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領のモンゴル訪問を巡って懸念を表明した。
「モンゴルのEU代表部を通じ、訪問に対する懸念と我々の立場を同国政府に表明した」
と述べた。
プーチン氏はモンゴルでフレルスフ大統領と会談する予定。
報道官は、モンゴルはICC加盟国としての義務があると指摘。
逮捕状を執行しなければならないとの認識を示した。(共同)

ロシアのプーチン大統領がモンゴル訪問へ 逮捕状発付のICC加盟国 逮捕せずで合意か
2024/8/30 15:45
https://www.sankei.com/article/20240830-RJG2N2V73JLK7BUD2PKDMDUSYM/
ロシア大統領府は29日、プーチン大統領が9月3日にモンゴルを訪問し、フレルスフ大統領と会談すると発表した。
モンゴルはプーチン氏に逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)の加盟国。
入国しても逮捕しないことで事前合意したとみられるが、モンゴルが拘束の義務を果たさなければ国際的な批判が高まる可能性がある。
ICCは2023年3月、ロシアのウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑で逮捕状を出した。
プーチン氏はその後も外遊を続けているが、行き先は中国や北朝鮮、ベトナム、カザフスタンなどいずれもICC非加盟国だった。
モンゴル入りすれば逮捕状発付後で初の加盟国訪問となる。
ICC加盟国はICCからの逮捕や身柄の引き渡し請求に応じる義務がある。
しかしICCに強制力はなく、2015年にICCの逮捕状が出ていたスーダンのバシル大統領(当時)が加盟国の南アフリカを訪れた際は拘束されず、南アが批判を浴びたケースがある。(共同)

http://www.asyura2.com/24/kokusai34/msg/835.html#c8

[政治・選挙・NHK295] 「麻生派でも裏金作り」毎日新聞スクープの衝撃!党政治刷新本部座長の派閥議員は国会で虚偽答弁か(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
30. 秘密のアッコちゃん[433] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 19:05:53 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-2]
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原発再稼働へ新潟県知事は早期判断を 柏崎市長が認識示す 東電柏崎刈羽7号機
2024/9/4 17:55
https://www.sankei.com/article/20240904-G6MFF2U425PR5NMSKCFBA62W4M/
新潟県柏崎市の桜井雅浩市長は4日の記者会見で、同県の東京電力柏崎刈羽原発7号機の再稼働を巡り、花角英世知事が地元同意への態度を早期に判断すべきだとの認識を示した。
11月にも再稼働する宮城県の東北電力女川原発などに触れ、各地の動きと連携する必要があるとの考えも滲ませた。
柏崎刈羽7号機に関し
「残念ながら再稼働するかどうかも見通しが立っていない」
と指摘。
花角氏の対応については
「宮城県の人らにどうなのかと思われ始めていると推察する」
「私としてはいたたまれない」
と語った。
柏崎刈羽6、7号機の再稼働を前提に、1〜5号機の一部の廃炉を含め検討するとした東電の方針を受け、桜井氏は再稼働要請があれば応じる意向を既に表明。
一方、花角氏は再稼働に必要とされる地元同意への態度を明らかにしていない。

<主張>柏崎刈羽原発 政府主導で再稼働進めよ
社説
2024/9/2 5:00
https://www.sankei.com/article/20240902-ZOZDXS5QBRIYTBMWFVGMOTPXJE/
東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働を後押しするため、政府が原子力関係閣僚会議を開催する。
岸田文雄首相が脱炭素社会に向けた具体策を議論する
「GX(グリーントランスフォーメーション)実行会議」
で表明した。
柏崎刈羽原発では、再稼働について新潟県の同意を得る道筋が見えていない。
岸田首相はGX会議で
「地元からの要望を踏まえ、事業者と政府が一体となって対応していかなければならない」
と述べた。
政府はこれまでも、新潟県が要望していた避難路の整備について費用の全額を国が負担する方針を伝えるなど再稼働を後押ししてきた。
更に政府が前面に出て再稼働を進める姿勢を示したことは評価できる。
東電と共に地元の要望を汲み上げ、再稼働を実現してほしい。
再稼働が進む西日本に対し、東日本では再稼働した原発はない。
東北電力女川原発2号機(宮城県)が11月頃の再稼働を予定しているが、電力の多くを東京湾や太平洋沿岸に集中する火力発電所に依存する。
だが、将来の発生が懸念される首都直下地震が起きれば、東日本の電力供給体制は多大な打撃を受ける。
南海トラフ巨大地震の影響も危惧される。
日本海側に立地する柏崎刈羽原発の再稼働は、こうした災害リスクを軽減するためにも重要だ。
東電は核物質防護を巡る失態が続き、令和3年4月に原子力規制委員会から事実上の運転禁止命令となる是正措置命令を受けた。
柏崎刈羽原発では所員や協力企業のコミュニケーションの円滑化などの改善策を進めたことで、是正措置命令は2023年末に解除された。
これにより原発事業者としての適格性も認められたことになる。
新潟県の花角英世知事は再稼働の賛否を明らかにしていないが、エネルギー安全保障も考慮した総合的な判断を求めたい。
東電は地元の不安払拭に向け、引き続き緊張感をもって再稼働の準備を進めてほしい。
政府の
「GX基本方針」
では
「最大限活用する」
電源として原子力を掲げている。
資源に乏しい日本にとって、大量の電力を安定的に供給できる原発は欠かせない電源だ。
次期政権は今回の関係閣僚会議で協議した対応策を着実に実行し、再稼働を主導してもらいたい。

新潟・花角英世知事、避難路整備などの要望進展に期待 柏崎原発の閣僚会議開催で
2024/8/29 12:20
https://www.sankei.com/article/20240829-ZCXVKUCVNVMTLK7PLKBCBCZ6R4/
新潟県の花角英世知事は29日の定例記者会見で、政府が東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を後押しするため、原子力関係閣僚会議を来週開くことについて、避難路整備などを求めた県の要望が前進することに期待感を示した。
「政府一体となって(要望を)真剣に受け止め、対応を検討していくという姿勢だ」
「前に進めばいい」
と述べた。
政府は会議のメンバーを拡大し、避難路整備や地域振興策などを協議する見通し。
花角氏は政府に、原発から半径30キロ圏外に向かう6方向の道路整備を国の負担で行うことなどを求めている。
「地域の不安払拭や避難の安全を確保するため、どこまで踏み込んで対応を考えるのか」
「それを県民がどう受け止めるのか見極めたい」
とし、
「要望の中には簡単にできるものとそうでないものがある」
「関係省庁で検討してもらいたい」
とした。
再稼働を巡っては地元同意が焦点となっているが、花角氏は態度を明らかにしていない。

柏崎刈羽原発の再稼働巡り県民投票を 新潟の住民ら署名活動へ 秋にも開始
2024/8/27 16:56
https://www.sankei.com/article/20240827-62P2RTZNUNMHJCWCOWKQRPA26I/
新潟県の東京電力柏崎刈羽原発を巡り、同県の住民らが再稼働の是非を問う県民投票の実施を目指し、秋にも署名活動を始める調整に入った。
地方自治法に基づき、県民投票条例の制定を花角英世知事へ求める直接請求に必要な署名を集める方針。
複数の関係者が27日、明らかにした。
同原発7号機は4月、核燃料を装塡。
6月には全ての設備検査を終えた。
再稼働への地元同意を得たい国や東電に対し、花角氏は態度を明らかにしていない。
関係者は取材に
「県民投票を通じ、花角氏は県民の意思を確認すべきだ」
と語った。
地方自治法の規定に従えば、県内有権者数の50分の1以上の署名を集めると、条例制定を知事に直接請求できる。
新潟県選挙管理委員会によると、6月初旬時点で必要な署名数は県民約3万6550人分。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/438.html#c30

[政治・選挙・NHK295] 兵庫パワハラ知事の去就巡り維新が分裂含み…「吉村派vs馬場派」強まる対立のアホらしさ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
22. 秘密のアッコちゃん[434] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月04日 20:59:36 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[-1]
<■893行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」
2024/9/4 20:30
https://www.sankei.com/article/20240904-RMUNCHH4P5PE3PBPVQLSID5IYY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が県職員に実施したアンケートの未集計分で、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答が5割超を占めたことを受け、斎藤氏は4日の定例会見で
「言葉遣いや言動について反省している」
などと述べた。
百条委は近く、全ての集計結果を公表する予定。
アンケートは7月31日〜8月14日に実施。
関係者によると、このうち未集計だった8月5日以降の2096件をまとめた結果、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は1052件だった。
自由記述欄では、施策や事業を斎藤氏に説明する際に叱責されたとの回答が目立ち、出張先のホテルで職員が事前予約制の夕食を断わられたと伝えると、
「俺は知事だぞ」
と激怒したとの記載もあった。
この日の会見で斎藤氏は、予約を巡る激怒について
「記憶はない」
と否定。
「(夕食の予約が)取れるか取れないか微妙だった」
「しっかり調整してもらうようお願いした」
と釈明した。
百条委では5、6両日、斎藤氏の贈答品受領疑惑や告発文書を公益通報と扱わなかった対応について証人尋問を実施。
斎藤氏や元副知事の片山安孝氏らが出頭する予定。
県議会最大会派の自民や、維新は証人尋問を踏まえ、斎藤氏への不信任決議案提出を含めた対応を協議する方針。
斎藤氏は会見で
「議会側の動きでコメントは難しいが、百条委や第三者機関の調査に対応していく」
と述べるにとどめた。

<独自>兵庫知事文書問題 アンケート未集計分が判明、5割超が「パワハラ見聞き」 近く結果公表へ
2024/9/4 5:00
https://www.sankei.com/article/20240904-WD2YKTCBNFKBBINSOFR3P3GL7Y/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が全職員約9700人に実施したアンケートで、未集計となっていた約2千人分のうち、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとする回答が5割超を占めたことが3日、関係者への取材で分かった。
中間報告を含めたアンケート全体では約42%となる。
百条委はアンケートや証人尋問の結果を踏まえ、斎藤氏の疑惑の真偽などについて判断し、年内にも報告書を取りまとめる方針。
アンケートは全職員を対象に7月31日〜8月14日まで実施した。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っているのを見聞きしたことはあるか」
などと質問。
インターネット上で回答を求め、6664件集まった。
百条委はこれまで、8月5日午前9時までの回答4568件を中間報告として集計し、公表。斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は約4割の1750件に上った。
関係者によると、百条委は中間報告後、同月14日までに集まった2096件の回答を集計。
斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などにより実際に知っている」が71件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」が316件、
「人づてに聞いた」が665件
だった。
中間報告と合わせると、パワハラを見聞きしたとの回答は2802件で、全体の約42%を占めた。
中間報告後のアンケート結果も近く公表される見通し。
具体的な事例を答える自由記述では、施策や事業について斎藤氏に説明する知事協議中に叱責されたとの回答が目立ち、斎藤氏が担当職員に対し
▽「腹立つわ」と5回程度繰り返した
▽「知事やぞ」と怒った
などの回答があったという。
斎藤氏が自身の写真の出来映えに不満を示し、準備不足と叱責したとの記述もあった。
また、斎藤氏の贈答品受領については、中間報告後の集計では見聞きしたとの回答が599件あり、中間報告と合わせ1545件と全体の約23%を占めた。

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑は7項目 知事はいずれも否定、県議会の百条委員会で審議
2024/9/2 12:41
https://www.sankei.com/article/20240902-VXWYEL5GVROQPPJM7X7JFTFYU4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、この告発文書には7項目の疑惑が記されていた。
作成したのは元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)で、斎藤氏はいずれも否定している。
県議会の調査特別委員会(百条委員会)が審議している。
審議の対象となる告発文書は4ページに渡り、
(1)法人副理事長解任、
(2)令和3年の知事選で知人に投票依頼、
(3)商工会議所に投票依頼、
(4)県内企業から高級コーヒーメーカー受領、
(5)政治資金パーティー券の購入を強要、
(6)補助金のキックバック、
(7)県職員へのパワハラ
という7項目の疑惑が列挙されていた(表参照)。
パワハラについては、出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かなければならなかった際、斎藤氏が
「出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし、その後は一言も口を利かなかった」
と記載していた。
また、商品の受領について告発文書は
「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」
と指摘。
斎藤氏が昨年8月、家電・調理器具メーカー「千石」(同県加西市)を訪問した際、同行した原田剛治・産業労働部長に対し、同社が贈与を申し出た高級コーヒーメーカーを秘書課に送らせるよう指示したとし、
「皆が見ている場所で受け取れるはずないやろ」
「ちゃんと秘書課に送るように言っておけ」
などと原田氏に発言した生々しいやりとりが記されていた。

公益通報って何? 通報者の解雇、降格、減給は禁止
2024/9/2 13:08
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/
公益通報を巡る兵庫県の対応の主な問題点
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/photo/RURWRVHQ3ZJHFKAPAA53URNNJA/
公益通報者保護法では、労働者らが所属する組織の不正行為について、不正の目的ではなく、内部通報したり、外部に通報したりすることを
「公益通報」
と定めている。
同法では、公益通報を理由に公益通報者が不利益な取り扱いを受けないよう保護している。
通報を理由に解雇した場合は無効となり、降格、減給することも禁止している。
同法では、通報体制の整備も求めている。
従業員が300人超の事業者は通報窓口の設置が義務で、300人以下の場合は努力義務となっている。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題では、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)を同法の保護対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性も問題となっている。

斎藤知事と部下たちの隔たりにみるパワハラ疑惑の現在地 「合理的な指導」と「理不尽な叱責」
2024/8/31 7:00
https://www.sankei.com/article/20240831-T7RL4BYYVNMNPGGWXLTI2KJW3U/
職務に関する疑惑を文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で初めて証人尋問に臨み、職員に対する一連のパワハラ疑惑について、業務上の指導の範疇との認識を改めて示し、正当性を主張した。
一方、この日の百条委に斎藤氏に先立って出頭した部下らは
「理不尽な叱責を受けた」
と証言。
自身の言動を巡る知事の認識と職員の受け止めとの乖離を、強く印象づける結果となった。
「頭の中が真っ白になった」
「指導の範囲内とは思えないような言い方だった」
昨年11月、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから建物入り口まで約20メートル歩かされ、職員を怒鳴ったとされる件。
告発文書に記載されたこのパワハラ疑惑について、現場で斎藤氏を案内した県幹部は30日の百条委でこう証言した。
一方の斎藤氏は
「歩かされたことで怒ったわけではない」
と説明。
重要な会議のスタートが迫っていたのに、職員が知事の動線を確保していなかったため、
「対応が不十分」
と感じ、
「大きな声でその旨を伝えた」。
そもそも現場は車の進入が禁止されたエリアだったが、その点も聞かされていなかったため、当時の指導としては
「合理的だった」
と、パワハラに当たらないとの認識を重ねて述べた。
斎藤氏は自らを
「厳しい上司」
と認め、部下への言葉遣いやコミュニケーション面で反省すべきところがあったと釈明しつつ、総務官僚だった自身の経験を踏まえ、行政マンに求めるレベルに言及。
知事への報告より前に新聞報道が出ると、度々担当者を呼びつけて叱責したとされる点について、自らの官僚時代は
「新聞の1面に出た時は、すぐに想定問答を作って大臣室に入れておく」
のが当たり前だったとし、県職員にも自分の現役当時と同じような対応を求めたところが
「正直ある」
と語った。
職員アンケートでは約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答しており、百条委の委員からは
「人望がなかったのではないか」
と率直な質問も飛んだ。
斎藤氏は
「職員に好かれたり、人望があるのは大事だ」
としつつ、
「必要な指導は県民のためにする」
と、職員ではなく
「県民ファースト」
の対応だったとの認識を強調した。
この日の尋問終了後、会見した百条委のメンバーの一人は
「証人の受け止めと知事の認識に差がある印象だ」
と感想を述べた。
百条委の奥谷謙一委員長は、これまでの県職員に対する尋問で、斎藤氏の言動について
「県庁生活で初めてこういった叱責を受けたという人もいた」
と明かし、この日も
「頭が真っ白になった」
との証言が出たことから
「パワハラに極めて近いと思う」
と指摘した。
■年内に報告書
告発文書には、斎藤元彦知事による職員へのパワハラ疑惑のほかに、県内企業からの贈答品受領や、信用金庫の補助金を増額しプロ野球の阪神・オリックス優勝パレードの募金としてキックバックさせた―など、斎藤氏や元副知事の片山安孝氏ら側近による7項目の疑惑が記されていた。
その真偽を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は、県の全職員約9700人を対象に7項目の疑惑についてアンケートを実施。
今月23日に公表した中間報告(4568件分)によると、パワハラ疑惑は38・3%(1750件)、贈答品疑惑は20・7%(946件)が見聞きした、と答えた。
百条委ではまずパワハラ疑惑を調査。
斎藤氏が初めて出頭した30日の証人尋問もパワハラ関連の質問に限定している。
次回9月5日と翌6日の期日では、贈答品受領疑惑と、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月7日に死亡=を保護の対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性を調べる。
公益通報を巡る県の対応は一連の問題の焦点ともいえ、6日には斎藤氏を再び尋問するほか、片山氏ら側近にも出頭の上で証言を求める。
10月下旬に優勝パレードやその他の疑惑に関する尋問を行い、11〜12月に百条委として事実を認定した上で報告書をまとめる方針。
■事実積み重ねて判断を
ハラスメント問題に詳しい東北大の増沢隆太特任教授に聞いた。
ハラスメントの中でもパワハラは、定義を厚生労働省が明確に定めており、
@優越的な関係を背景とした言動で
A業務上必要な範囲を超え
B労働者の就業環境が害されている
という3要件全てを満たす必要があるとされる。
知事という立場を考えれば、舌打ちやため息でも民間人とはインパクトが違うと捉えるべきで、日頃からそのような言動を繰り返していたとすれば、職員への威圧に当たるとも考えられる。
現代では
「本人のために怒鳴る」
は成立しない。
冷静で合理的な指摘であれば問題ないが、物を叩いたり、投げたりといった感情的な行為は悪質なコミュニケーションで不適切だ。
斎藤氏の証人尋問での受け答えはこれまでと同様だったが、偽証ができない中で、文具を投げたり、深夜にチャット連絡をしたりといった事実関係は認めた。
パワハラを
「指導」
と正当化するのは、よくあるパターンでもある。
今後の百条委員会では事実を積み重ねて、パワハラの有無の判断につなげてもらいたい。

録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している。
こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ。
文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない。

<主張>初尋問の兵庫知事 事態収拾へ進退判断せよ
社説
2024/8/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20240831-QXDP25EOWBPXXBJVDGR4RWILXI/
パワハラ疑惑などが文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委)に証人として出席した。
パワハラ疑惑に関しては
「記憶にない」
と繰り返した。
「不快な思いをさせたなら反省し、謝りたい」
「パワハラかどうかは私ではなく百条委や第三者委が判断すること」
とも語った。
告発文書は、元県幹部の男性が報道機関などに配布した。
その後、県の公益通報窓口に通報したが、県は調査結果を待たずに男性を懲戒処分にした。
男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して死亡しており、自殺とみられている。
百条委による職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。
斎藤氏の百条委での答弁では疑惑が解消したとは言い難い。
公益通報に基づく調査の最中に県幹部の処分を行ったことについては
「誹謗中傷性の高い文書で、懲戒処分に該当する行為があった」
と述べ、適切だったとの考えを改めて示した。
公益通報者を守れず死に至らしめた責任は重い。
信頼を大きく失ったトップが県政を円滑に運営することは難しい。
事態を収拾させるためにも、斎藤氏は自ら進退を判断する時ではないのか。
斎藤氏の右腕だった副知事は辞職し、病欠の末に異動を申し出た幹部もいる。
県職員労働組合や県職員退職者で作る団体などは辞職要求もしている。
斎藤氏はこれまで、全ての疑惑を否定してきた。
アンケート結果については
「コミュニケーション不足で受け取りのずれが生じたことは残念」
などと述べ、業務上必要な範囲での適切な指導だと主張してきた。
だが、その認識は周囲の声から著しく乖離している。
県内の全29市で作る県市長会は、一連の対応を
「不適切」
だと断じ、早期の事態収拾を求める要望書を提出した。
斎藤氏への30日の尋問は、パワハラ問題を中心に行われた。
公益通報に関する尋問は9月6日に予定されている。
百条委は真相究明を尽くすと共に、ハラスメント防止のルール作りにも取り組む必要がある。
県と県議会は通報者を萎縮させない再発防止策を講じて初めて、県民のための県政運営が実現する。

兵庫県議会各派は百条委をどうみたのか「きちっと答えていた」「丁寧に説明」とする声も 
2024/8/30 21:57
https://www.sankei.com/article/20240830-LIBEKGLP5JLARAAAASQGFZCDBY/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題を巡り、斎藤氏への証人尋問が初めて行われた30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。
斎藤氏はパワハラの認識を一貫して認めず、不信任案の提出が現実味を帯びてきた。
この日の説明について各会派の評価は分かれており、議会側の動きにも注目が集まる。
最大会派
「自民党議員団」
の北野実幹事長は
「きちっと答えていた」
と評価する一方、
「自分のことだけを考えているように感じられる発言もあった」
と振り返った。
会派として対応を協議する考えを示し
「県政を何とかしたい」
と語った。
前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は共同代表の吉村洋文大阪府知事が、不信任案の可能性を示唆。
維新幹部が近く県議団との協議を予定する中、維新の会の門隆志幹事長は
「誤魔化すことなく話し、丁寧に説明していた」
「(不信任案の提出は)それなりの理由が必要になる」
と慎重な姿勢を示した。
「(斎藤氏の説明は)従来の主張を繰り返している」
「県民は納得しない」
と指摘するのは公明党議員団。
「今までの会見に比べれば個別事案に関しては説明していた」
と評価する部分もあったが、パワハラについて明確に肯定も否定もしない斎藤氏の姿勢に疑問を呈した。
一方、第4会派のひょうご県民連合は来月にも不信任案を提出する方針を固めた。
会派幹部は
「記者会見と発言が変わらず、県政の正常化には知事が辞職するしかない」
「議会として民意を突き付ける必要がある」
と話している。

<独自>兵庫県議会会派が9月議会で斎藤知事の不信任案提出方針 他会派と協議へ
2024/8/30 21:32
https://www.sankei.com/article/20240830-ZHVXEKVHMBNIHLFHZEPHRFJM2Q/
兵庫県議会第4会派の
「ひょうご県民連合」
が、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を提出する方針を固めたことが30日、関係者への取材で分かった。
9月19日開会の県議会9月定例会での提出を想定し、他会派と協議していく。
不信任案可決には4分の3以上の賛成が必要で、各会派の対応が注目される。
不信任案を巡っては、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で提出する可能性を示唆。
党幹部が31日に県議団と対応を協議する予定となっている。
不信任案は議長を含め全議員の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上の賛成で可決する。
可決した場合、首長は失職か議会の解散かを選択する。
同県議会(86議席)で全員が出席した場合、可決には65人の賛成が必要。
県議会の勢力は最大会派の自民が37人で、維新21人▽公明13人▽立憲民主党議員らでつくるひょうご県民連合が9人−などと続く。
同県議会で不信任案提出には8人が必要で、県民連合は単独で満たしている。

「パワハラ認めるべき」「言い訳が多い」「不誠実」斎藤知事の発言に傍聴者から批判の声
2024/8/30 20:06
https://www.sankei.com/article/20240830-SIHNLVRUIFODTJV5NVU43FMFX4/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏に対する初めての証人尋問が行われた。
パワハラだとされる自身の言動について
「記憶にない」
などと述べた斎藤氏に対し、傍聴した県民からは
「不誠実」
「言い訳が多い」
と批判の声が上がった。
「質問に正面から答えず、言い訳めいた回答が多かった」
「潔くパワハラを認めるべきだ」。
同県尼崎市の女性(51)は語気を強めてこう語った。
斎藤氏は就任間もない頃、机を叩いて県幹部を叱責した事案について
「就任直後だったので」
と釈明。
机を叩く行為をパワハラと認めるか否かを問われたが、回答を控えた。
この点について、女性は
「パワハラかどうかを聞かれているのに『就任直後だから』とか背景の話ばかり」
「ここまで答えないとは思わなかった」
と不満げな様子だった。
「『記憶にない』という答弁は不適切で不誠実」
と指摘したのは、同県川西市の男子高校生。
部下に対して
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑について斎藤氏は
「記憶にない」
と述べたが、
「普通にパワハラだと感じた」
と呆れ気味に語った。

「斎藤知事、説明責任果たしてない」と百条委員会委員長
2024/8/30 19:41
https://www.sankei.com/article/20240830-KAJLTPG47VMCRDEF6OYTER4ZYY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への初めての証人尋問が終了後、奥谷謙一委員長らが会見を開いた。
奥谷氏は斎藤氏の尋問については
「印象としては記者会見の内容とあまり変わらない」
「説明責任が果たされたとは考えられない」
との認識を示した。
一方、斎藤氏の行為について
「パワハラに当たるかどうかは別として(告発文書に)記載している事実が浮かび上がったことが重要だ」
と述べた。
会見に出席した委員の一人は、証人として出頭した職員と、斎藤氏の証言を踏まえ、
「パワハラを受けた職員と、知事の認識に差があった」
「事実が明らかになったので議論を深めたい」
などと印象を語った。

百条委を終えた斎藤氏「私が知事として仕事する」と知事職に強いこだわり 改めて辞職否定
2024/8/30 19:12
https://www.sankei.com/article/20240830-OPSEGVWOAFMRXK4CNALXBHS4R4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)終了後、斎藤氏は報道陣の取材に応じ、
「私が知事として仕事をさせていただく」
と述べ、改めて辞職を否定。
知事職に対する強いこだわりをのぞかせた。
この日は、斎藤氏のほか県幹部ら4人への証人尋問が行われた。
県幹部らは斎藤氏からの叱責を
「怒鳴られた。理不尽な叱責だと思った」
などと証言。
一方、斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたとしたら申し訳ない」
と反省の弁を述べる一方、パワハラの認定は自身がすべきではないとして明言を避けた。
終了後、報道陣から進退を問われた斎藤氏は
「知事としての仕事を果たすのが私の責任」
として続投の意思を改めて表明。
「職員からの人望や信頼感が1ミリもないということはないと思っている」
とし、
「信頼関係を再構築する」
という従来の主張を繰り返した。
辞職を否定し続ける斎藤氏。
だが、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は27日、維新として不信任決議案を提出する可能性があると言及している。
このことについて報道陣に問われた斎藤氏は
「仮定の話には答えられない」
とだけ語った。

斎藤知事、初めての証人尋問でも正当性主張 議会では不信任決議案提出の動きあり
2024/8/30 18:57
https://www.sankei.com/article/20240830-EGNLL2PXVNO47NJHMY3FTP52LY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、パワハラ疑惑に関して斎藤氏本人に初めて証人尋問を実施した。
斎藤氏は文書で職員を叱責したとされた事例について、
「合理的な指摘だった」
と正当性を強調。
告発者の処分も適切だったとの認識を改めて示した。
県議会では、斎藤氏の辞職につながる不信任決議案提出の動きがあり今後、各会派の対応が焦点となる。
県西播磨県民局長だった男性(60)が作成した文書には、
「出張先で公用車を降り、20メートルほど歩かされただけで職員を怒鳴り散らした」
などと記載。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、この場に居合わせた県幹部が
「理不尽な叱責を受けた」
と証言した。
これについて斎藤氏は
「大きな声で強い指摘をした」
としつつ、
「当時としては合理的な指摘だった」
と主張。
一方で、強い口調で職員を叱責したことに関し
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい。謝りたい」
と述べる場面もあった。
斎藤氏を巡っては、前回知事選で推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で不信任決議案を出す可能性を示唆。
他会派でも不信任案提出を検討する動きが出ている。
9月5、6日の百条委では企業からの贈答品受領疑惑と、文書を公益通報として扱わなかった対応について検証し、斎藤氏も証人出頭する予定。

「パワハラと認めるか」と問われた斎藤知事 明言避け「百条委が判断すると思う」
2024/8/30 18:08
https://www.sankei.com/article/20240830-22HPSH7BAZOKFKPVONSNJ7G3FM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
一方、パワハラの認識については
「百条委や第三者委員会が判断する」
と答え、明言を避けた。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、県幹部の尋問を公開で実施。
昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に斎藤氏が出席する際、車止めが置かれている車両進入禁止区間を歩かされた斎藤氏が、
「車止めをどけておくべきだった」
として県幹部らを叱責したことが明らかになった。
この県幹部は
「理不尽な叱責」
と証言した。
百条委の尋問で斎藤氏は
「理不尽な叱責」
という県幹部の証言に対する受け止めを問われ、
「言い方について、もしご本人が不快に思われているならお詫びしたい」
と釈明。
一方、委員から
「パワハラと認め、お詫びするのではないのか」
と重ねて問われると
「パワハラかどうかは私が判定するより、百条委や第三者委員会が判断すると思う」
と述べるにとどめた。

兵庫・斎藤知事「仕事のミスには短気」 百条委の委員から「人権感覚ずれている」と批判も
2024/8/30 17:35
https://www.sankei.com/article/20240830-NFMOZIRQFJK6PLQPWK2RXLYLFM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は自身の性格を問われ
「仕事については厳しいところが正直ある」
「ミスがあった場合、短気な面もある」
と述べた。
部下を怒鳴ったり机を叩いたりした行為について、委員からは
「人権感覚が相当ずれている」
と批判された。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では回答者の約4割がパワハラ行為を見聞きしたと回答。
職員から、斎藤氏の性格についてすぐに激高する
「瞬間湯沸かし器」
との指摘もあった。
委員を務める県議は説明済みの事業や自身が知らない事柄が報道された時などに斎藤氏が
「聞いていない」
と部下を叱責した点は短気な性格が原因と主張。
「パワハラ体質についていけない」
と苦言を呈した。
「(告発者で死亡した元)県民局長は行政経験も人生経験も豊かな人」
「普通の人権感覚があれば怒鳴りつけない」
「ここが一番知事の問題ではないか」
との指摘もあった。
斎藤氏は
「過去は取り戻せないので、直接お詫びし、申し訳ないと言いたい」
「これからはもっといい知事としてやっていきたい」
と述べた。

斎藤知事「職員に謝りたい」 説明済みの事業を「聞いていない」と強く叱責、百条委で証言
2024/8/30 16:51
https://www.sankei.com/article/20240830-QZUTVS7GWBJWTHZHPIIQACEJGM/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる一連の疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、証人として出頭した斎藤氏は、自身が強い口調で職員を叱責したケースについて
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では、説明済みの事業について斎藤氏から
「聞いていない」
と叱責されたという声が複数寄せられた。
この日、こうした複数の事例について問われた斎藤氏は
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことをすべて覚えているかというと、そこまで全能ではない」
と釈明した。
これに対し百条委の委員は、斎藤氏の鋭い叱責で事業の説明ができなくなり、施策が進められず停滞した事例に言及し、
「『資料に書いているから知っていると思うな』という発言は適切か」
と指摘。
斎藤氏は
「言い方が厳しかったり、強くなったりしたことは謝りたい」
と陳謝した。

「記憶にない」と繰り返す百条委の斎藤知事「全て覚えているほど全能ではない」
2024/8/30 16:37
https://www.sankei.com/article/20240830-6OJXJ6MVGRJYNN4BUCOOTRSOVQ/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
県職員による斎藤氏への事業説明で、自身が把握していない事業が話題になった際、職員を叱責したとされる件について
「記憶にない」
との答弁を繰り返した。
百条委の委員は、空飛ぶクルマ関連の事業が新聞で報じられた後に知事室を訪れた担当者を
「何これ、聞いてない」
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑を追及した。
叱責したかとの質問に斎藤氏は
「記憶にない」
と否定。
「いろんなレク(説明)を受けていて、一つ一つ覚えていない」
「『聞いていない』ということから、私は合理性があると思う」
と答えた。
一方で
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことを全て覚えているほど全能ではない」
「大量の資料の内容は失念することがあり、聞いていないと言ってしまうことはある」
「そこは注意しないといけない」
とも主張。
委員は
「知事に完璧な人間を求めているのではない」
と指摘し、やり取りが噛み合わない場面もみられた。
空飛ぶクルマ事業を巡る叱責については、斎藤氏の尋問に先立ち、30日午前に県職員の証人尋問が行われ、職員は当時を振り返り、
「これほどきつい言葉を上司からかけられたことは、県職員になってからなかった」
と証言している。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

<独自>空飛ぶクルマの協定「聞いてない」「勝手にやるな」と斎藤知事が激しく叱責 県職員証言
2024/8/30 16:03
https://www.sankei.com/article/20240830-MND24RLPFNJFJIAH2H7J6NB7FU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)で30日、非公開形式の証人尋問に出頭した県職員が、昨年1月に斎藤氏から
「何これ」
「勝手にやるな」
などと激しく叱責され、説明を諦めて退室したことがあったと証言したことが分かった。
関係者への取材で判明した。県職員は
「これほどきつい言葉をかけられたことは、県職員になってからなかった」
と述べた。
県職員は昨年1月16日午前、翌週に予定されていた
「空飛ぶクルマ」
の開発メーカーとの協定締結式について斎藤氏に説明しようとした。
担当者とともに知事室に入ったところで、斎藤氏から大声で
「何これ」
と一喝されたという。
続けて斎藤氏は
「聞いてない」
「そらくる(空飛ぶクルマ)は知事直轄なんだから勝手にやるな」
と激しく叱責した。
その後、職員は締結式についての説明をしようと試みたが、説明の途中で斎藤氏に
「やり直し」
と遮られるなどしたため、説明は不可能と判断し、途中で退室したという。
さらに、百条委の委員から斎藤氏の対応が適切だったかなどと問われると、斎藤氏が
「聞いてない」
と述べた点について、事前に幹部から説明があったはずだとした上で
「理不尽だと感じた」
と述べた。
説明を諦めて退室せざるを得なかった点については、斎藤氏らに対し
「かなり腹が立った」
と明かした。

百条委証人尋問始まる 兵庫知事「強く指摘した」 大声での注意認めるも、パワハラ否定
2024/8/30 15:39
https://www.sankei.com/article/20240830-7RGDCB5IBBJ2LG7XSICQAKMITA/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏への証人尋問が始まった。
出張先で公用車を降りて20メートル歩かされ、職員を怒ったとされる問題について、斎藤氏は
「車の動線を確保できていなかったのではないかという強い思いがあった」
「それなりに強く指摘した」
と述べ、大きな声で注意したことは認めた。
一方、当時は進入禁止との認識がなく、自身の対応は適切だったとの認識を改めて示した。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書では
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と指摘されていた。
斎藤氏の尋問に先立って行われた県幹部の公開尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれる会合に出席。
その際、告発文書にあるように入り口付近は車止めが置かれた進入禁止区間のため、手前で公用車を降りて歩いたという。
その際
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と叱責し、職員は車止めをどけざるをえなくなったという。
出頭した県幹部は斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内」
と感じるかを問われ
「思いません」
と否定した。
一方、斎藤氏は
「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な動線を確保していなかった」
ことについて叱責したとしている。

「理不尽な叱責を受けた」20メートル歩かされ激怒した斎藤兵庫知事 県幹部が百条委で証言
2024/8/30 14:55
https://www.sankei.com/article/20240830-LG7G2CQE2BMJJNY3VOGVUWJRQE/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、県幹部らへの証人尋問が始まった。
斎藤氏が出張先で入り口の手前20メートルで公用車から降りて歩かされたことに対し、職員を怒鳴り散らしたとされる問題について、県東播磨県民局長は
「怒鳴られた」
と証言し、
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書には
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と記されていた。
この日、公開で行われた百条委での証人尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に出席。
その際、告発文書に書かれていたように入り口付近には車止めが置かれ、進入禁止区間となっており、斎藤氏はその手前で公用車を降りて歩いたという。斎藤氏は
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と東播磨県民局長を叱責したため、会合の間に車止めを別の場所に移動。
帰りは公用車が入り口付近で待機し、斎藤氏は歩かずに公用車に乗り込んだという。
斎藤氏は6月20日の会見で
「円滑な動線の確保を図るべきだったのではないかという趣旨だった」
「あくまで業務上必要な指導」
とし、パワハラではなかったとの認識を示した。
一方、百条委で証言した東播磨県民局長は、斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内と感じるか」
と問われ、
「思いません」
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
斎藤氏本人の証人尋問は午後3時から始まり、県議会のホームページでライブ中継される。

「エレベーター閉まり激高」…一連のパワハラ疑惑に兵庫知事は何語る 30日に初尋問
2024/8/29 19:58
https://www.sankei.com/article/20240829-QNTPAKC475PABCHCZLC2A7GYJY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、斎藤氏本人の出頭を求め、職員への一連のパワハラ疑惑について初めて尋問を実施する。
記者会見や取材対応ではパワハラを否定しつつ、これまで具体的な言及は避けてきた斎藤氏。
百条委では事実関係や本人の認識だけでなく、県政トップの説明責任の果たし方も問われることになる。
■「百条委でしっかり」
「この場で詳細を答えるのは控えたほうがいいかな、と思う」
兵庫県庁で27日に行われた知事定例会見。
斎藤氏は疑惑に関する度重なる質問をいずれもかわし
「百条委でしっかりやりたい」
と繰り返した。
全職員(約9700人)を対象としたアンケートのうち4568件を取りまとめた中間報告では、パワハラを見聞きしたとの回答が約4割にあたる1750件に上っていた。
■繰り返す「適切な指導」
アンケートの記述などによると、斎藤氏の地方視察時に目の前でエレベーターが閉まった際、そばにいた職員に
「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」
と激高。
また告発文書では、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから20メートル歩かされただけで怒ったとされ、職員に対する百条委の尋問でも、同様の証言が得られたことが明らかになっている。
こうした一連のパワハラ疑惑について、斎藤氏は
「指導の範囲内で適切」
と一貫して正当性を主張。一方で個別のエピソードの真偽や事実関係の説明は避けてきた。
職員アンケートの中間報告の結果についても、
「コミュニケーション不足」

「受け取り方のずれ」
を挙げつつ、
「私としては県政をより良くするために必要とされる指導や、こうしてほしいということを自分なりに伝えた」
と、パワハラには当たらないとの見解を示すにとどまっている。
30日の尋問では、パワハラ疑惑の個別の事実関係について委員から質問があるとみられ、斎藤氏の証言の具体性や信用性が注目される。
■元局長への対応も追及
問題の発端となった告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)が一部の報道機関などに配布。
県は同27日に男性を解任し、目前に迫った退職を保留。
同日の会見で斎藤氏は法的措置を示唆し
「噓八百」
「公務員として失格」
などと非難した。
県は5月、内部調査をもとに男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
男性は百条委に出頭し証言する予定だったが
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残し、7月7日に死亡、自殺とみられている。
斎藤氏の贈答品受領疑惑や、男性の告発を公益通報と扱わずに処分した県の対応については9月5、6日の百条委で証人尋問を行って調べる。
斎藤氏は6日に出頭する予定。

<独自>告発した元局長の私的情報漏洩か 兵庫知事側近の前総務部長ら 県が調査検討
2024/8/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240829-I7672IG3YZOJ3NY6WKUDVAY2UM/
兵庫県の斎藤元彦知事らのパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)の私的な情報を漏洩した疑いがあるとして、県が前総務部長の井ノ本知明氏らの調査を検討していることが28日、関係者への取材で分かった。
男性は7月に死亡し、直前にプライバシーへの配慮を周囲に訴えていた。
内部調査ではなく、弁護士に調査を依頼する方針。
県は元副知事の片山安孝氏や前理事の小橋浩一氏、産業労働部長の原田剛治氏の調査も検討。
井ノ本氏を含め、いずれも文書で名前が出た知事の側近で、男性の懲戒処分にも関与したとされる。
男性が3月に匿名で文書を報道機関などに配布した後、斎藤氏の指示で作成者を調べていた片山氏らが男性の公用パソコンを調査。
告発文書のデータを確認したことがこれまでに判明している。
関係者によると、井ノ本氏らは4月頃から、パソコンに保存されていた告発内容とは無関係な男性の私的情報を県議らに開示していた疑いがあるという。
県の懲戒処分の指針では、職務上知り得た秘密を故意に漏らした職員を処分の対象としている。
県は井ノ本氏らがこれに抵触する可能性があると判断。
外部の弁護士に調査を委託する方向で調整を進めているという。
男性は7月19日の県議会調査特別委員会(百条委員会)に証人として出頭を予定。
しかし、一部の委員が告発とは無関係な情報も提出するよう求めているとして、代理人を通じプライバシーを保護するよう百条委に要請するなど、私的情報が流布されていることに不安を抱えていたという。
男性は同月7日に死亡。
自殺とみられ、証言はしなかったが、陳述書などを準備していた。
8月23日に非公開で行われた百条委の証人尋問では、職員が私的情報の持ち出しについて
「調査の必要があると認識しており、弁護士会に相談している」
と証言した。

「調査待たずにできないか」 告発者早期処分、斎藤知事の指示か 「批判風向き変わる」証言も
2024/8/28 7:00
https://www.sankei.com/article/20240828-RANCNENEK5OCBCCP3PZ6WVJ5BU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、告発者を停職3カ月とした県の懲戒処分の詳しい経緯が、県議会調査特別委員会(百条委員会)での県職員の証言などで明らかになってきている。
告発者が県の窓口に公益通報したことから、少なくとも4人の職員が早期処分に否定的な意見を表明。
しかし、斎藤氏や側近の県幹部らは受け入れずに処分に踏み切った。
背景には斎藤氏の意向が色濃く浮かび、今後の百条委では斎藤氏や側近らの説明が焦点となる。
「百条委なら調査権があるのでそこで説明する方が、しっかりと我々も説明できる」
27日の定例会見で斎藤氏は早期処分の指示に関しての明言を避け、百条委が出頭要請する方針の側近3人については
「それぞれの立場で調査に対して答えていただくといい」
とした。
これまでの百条委での証言や関係者への取材などで明らかになった処分に至る経緯はこうだ。
県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が文書を作成し、一部の報道機関などに配布したのは3月中旬。
斎藤氏は同月20日に文書の存在を把握し、翌21日に片山安孝副知事(当時)らに調査を指示した。
同22日には、人事課が男性を含む複数の職員のメールの調査を始めた。
文書の作成者として男性が浮上し、25日に片山氏らが男性を聴取。
男性が使用していた公用パソコンも調べ、告発文書のデータを確認した。
同27日、県は男性を解任し、4日後に控えていた退職も保留すると発表。
斎藤氏は会見で文書を
「噓八百」
と評し、
「公務員失格」
と男性を非難した。
こうした対応に不信感を抱いた男性は4月4日、県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報した。
これを受け、人事当局の幹部が小橋浩一理事(当時)や井ノ本知明総務部長(同)に
「公益通報の調査結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言。
斎藤氏にも伝わり、一度は了承された。
ところが同月中旬、斎藤氏は井ノ本氏を通じ
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。当局が弁護士に相談したところ、
「法的には可能」
との見解を得たため、小橋氏や井ノ本氏は処分を優先するよう指示したという。
処分案を審議する県の綱紀委員会が開かれたのは、大型連休の谷間にあたる5月2日。
この場でも委員である別の県幹部3人が、
「公益通報の調査結果を待って処分すべきではないか」
などと懸念を示した。
文書で名前が挙がっている井ノ本氏が、同委員会の委員長を務めている点を疑問視する意見もあったが、これも受け入れられず、県は連休明けすぐの7日、懲戒処分に踏み切った。
斎藤氏が文書を把握してから1カ月半。
この間、告発された当事者である斎藤氏や側近幹部が告発者を特定し、異論を押し切って処分に突き進んだ形だ。
百条委では、斎藤氏が処分を急いだ理由について
「『懲戒処分をすれば(自身への批判の)風向きが変わるのでは』と知事が言っていると聞いた」
との証言もあった。
百条委委員からは
「一連の対応は処分ありきだ」
との指摘が上がっており、9月5、6日に予定されている斎藤氏や側近らの証人尋問で追及する構えだ。

兵庫知事パワハラ疑惑 維新代表発言に知事「自分なりにしっかり対応」 側近3人も尋問へ
2024/8/27 12:00
https://www.sankei.com/article/20240827-OCFST3CLMBNNBBI4BI7EQR2FZU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の馬場伸幸代表が30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証人尋問を踏まえ党の対応を協議すると発言したことを受け、斎藤氏は27日午前、報道陣の取材に
「30日の百条委では自分なりにしっかり対応していく」
と述べた。
斎藤氏は、馬場氏の発言について内容の詳細は承知していないとしたうえで
「維新の会にはこれまでしっかり支援していただいたことは感謝申し上げる」
と述べた。
30日の百条委では、斎藤氏のほか、4人の県職員らが証人として出頭する予定。
馬場氏は26日の党常任役員会後、斎藤氏の尋問を踏まえ幹部らで党の対応を協議すると明らかにしていた。
また、百条委は9月上旬に実施する証人尋問に向け、斎藤氏のほか、辞職した片山安孝元副知事を含む側近3人に出頭を要請する方針を固めた。
告発文書を公益通報として扱わなかった県の対応について追及する。
関係者によると、23日の理事会で、9月5日に井ノ本知明元総務部長と原田剛治産業労働部長、6日に斎藤氏と片山氏の出頭を求める案がまとまったという。

<産経抄>兵庫県庁の「すまじきものは宮仕え」
2024/8/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20240827-O4YJD2A3WFLZVN6H53RREMHIFA/
歴史学者、磯田道史さんの『殿様の通信簿』により、元禄時代に書かれた『土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)』という本の存在を知った。
当時幕府の隠密が諸大名の内情を探索しており、それをまとめたものらしい。
▼たとえば「忠臣蔵」で有名になった浅野内匠頭については「女色を好むこと切なり」とある。
政治は大石内蔵助ら家老に任せきりだったようだ。
「土芥寇讎」という言葉は『孟子』がその出典である。
「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を親の仇のようにみる」
という意味だという。
▼さて令和の時代に至っても、殿様気分の知事が少なくないとの指摘もある。
兵庫県の斎藤元彦知事は果たして県職員をゴミのように扱ったのか。
いわゆるパワハラがあったのか。
隠密ならぬ県議会調査特別委員会(百条委員会)による調査が続いている。
30日には斎藤氏に対する証人尋問も行われる予定だ。
▼斎藤氏のパワハラ疑惑を文書で告発した男性職員は証人として出席するはずだったが、先月死亡しているのが見つかった。
自殺とみられる。
23日に公開された県職員アンケートによれば、回答した4568人のうち38・3%の1750人がパワハラ疑惑を、20・7%の946人が、視察先で贈答品を受領したとの疑惑を見聞きしたと回答していた。
▼百条委員会では事実を確認した上で、年内にも報告書をまとめる方針である。
ただ既に県政の停滞は目に余るものがある。
県職員の士気は低下するばかりだろう。
2024年度の兵庫県の職員採用試験では、一般事務職(大卒程度)の筆記試験の辞退者が4割にものぼった。
むべなるかなである。
▼歌舞伎の名セリフのひとつが口をついて出てくる。
「せ(す)まじきものは宮仕えじゃなあ」

「逃げたな」「腹立たしい」 パワハラ否定、説明変遷の斎藤知事に職員から批判の声
2024/8/24 20:09
https://www.sankei.com/article/20240824-GWDMSU63TFPG5CCWXRQMVVK5TY/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、23日に行われた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問では出席した県職員から、斎藤氏の対応について
「腹立たしい」
「看過できない」
といった批判の声が上がった。
百条委委員らによると、ある職員は、職員アンケートで新たなパワハラ疑惑が多数指摘されたことが判明した後の会見で、斎藤氏が
「仕事なので厳しく指導することもある」
などとパワハラを否定したことに
「正直、腹立たしい。『なんでそういうことを言うの』という思いだ」
と証言。
疑惑についての説明が変遷しているとして
「逃げたなと思った」
とも打ち明けたという。
6人が証言したが、明確にパワハラを受けたとの認識を示した職員はいなかった。
ただ、
「人生で初めてこういうことをされた」
「自分は精神的にタフなのでダメージは少なかったが、(同じことを)他の人にされているなら看過できない」
と訴える職員もいたという。

斎藤知事 “パワハラ疑いを見聞き”約4割 アンケート中間報告
2024年8月23日 17時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240823/k10014557221000.html
兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、すべての県庁職員を対象に行われたアンケートの中間報告が23日に公表されました。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、事実関係の調査を進めている県議会の百条委員会は、先月末からすべての県庁職員を対象にアンケートを行いました。
今月5日までに全体の半数近くにあたる4500人余りの職員から回答が寄せられていて、23日、その集計結果が中間報告として百条委員会に示されたあと、公表されました。
それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ4割にあたる1750人(38.3%)でした。
自由記述欄には
「公用車内で知事が激怒し、前部座席を蹴った」、
「机をたたいて怒り出す」、
「知事が出席するイベントや行事にマスコミが来ないと怒る」
などの内容がありました。
また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は946人(20.7%)で、自由記述欄には
「40万円相当の革ジャンを試着し、『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり」、
「両手で抱えきれない量のかきを全部1人で持って帰った」、
「受け取りを拒否した職員分のカニも知事が持ち帰ったと聞いた」、
「『その靴ほしいです。白い靴がほしいです』と発言した面談記録を読んだ」
などの内容がありました。
ただ、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多いということで、百条委員会は知事や職員の証人尋問で事実関係を尋ねるなど、調査の参考資料として取り扱うことにしています。

「恣意的」「卑怯」 噂話°沛qだけを公表する斎藤兵庫県知事に識者から批判 告発問題
2024/8/21 7:00
https://www.sankei.com/article/20240821-TQWI6H3VTZKHNE3JXCJDXX4LQA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が告発された問題をめぐり、斎藤氏は20日の定例会見で、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)に対する聴取内容について、県の情報公開条例を理由に開示しないと説明した。
しかし、これまでに
「噂話を集めて作成した」
との文言だけは男性の供述内容として公表。
自身の判断の正当性を示す根拠としており、
「恣意的な運用だ」
「一部の発言を小出しにした卑怯なやり方」
との批判の声が上がっている。
「情報公開条例で人事管理に関する事務は非公開とされているので、公表することはできない」
会見で斎藤氏は、県側と男性とのやり取りを開示しない理由をこう説明。
自身が公表したくないわけではなく、あくまで条例に基づいた対応だと強調した。
同条例は、公にすることで事業などの適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は非公開とすると規定。
懲戒処分に向けた聴取内容もこれに該当するという。
ただ、今月7日の会見で斎藤氏は、男性が告発文書について
「噂話を集めて1人で作成した」
と認めたと説明。
このため、告発文書には
「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)」
がなく、公益通報の対象外として男性を処分した対応は適切だったと主張した。
なぜ、非公開であるはずの聴取内容のうち
「噂話」
供述だけは公表できるのか。
斎藤氏は
「(文書に)真実相当性がないことを示すため、必要最小限の説明をした」
と述べたが、男性はすでに死亡しており、反論ができない中、供述の信用性を担保することは重要だ。
どのようなやり取りで文言が出てきたのか。
聴取を記録した音声データや、男性が署名した供述調書のような客観的な資料はあるのか。
斎藤氏は
「裏付けとなる調査記録は存在する」
としたが具体的な説明は避け、
「噂話」
供述を事実として繰り返した。
内部告発に詳しい上智大の奥山俊宏教授は、こうした対応について、
「録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している」
と指摘。
「こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ」
と批判する。
その上で、
「文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない」
と強調した。

兵庫県知事が否定のパワハラ「見聞き」と回答1750件 職員アンケート中間報告、百条委
2024/8/19 21:27
https://www.sankei.com/article/20240819-LWQGSEQEVNJGLDTKIDNI7IN5WM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した職員アンケートの中間報告がまとまり、斎藤氏のパワハラを目撃したり、人から聞いたりしたとの回答が合わせて4割近くに上ったことが19日、関係者への取材で分かった。
斎藤氏はこれまで、
「業務上必要な指導だった」
などとパワハラを否定しているが、改めて説明が求められそうだ。
アンケートは、職員約9700人を対象に7月31日〜今月14日まで実施。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っていることを見聞きしたことがあるか」どと質問した。
百条委は5日までに集まった4568件の回答を中間報告として取りまとめた。
23日の委員会での協議後に具体的な内容を公表する予定。
関係者によると、斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などで実際に知っている」との回答が59件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」との回答が466件、
「人づてに聞いた」が1225件だった。
「知らない」としたのは2818件だった。
問題を巡っては、斎藤氏が元県西播磨県民局長の男性(60)が作成した文書を
「噓八百」
などと非難し、5月に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
調査の中立性を疑問視した県議会が6月、百条委を設置し、文書内容などについて調査を進めている。
百条委では今月23日から、斎藤氏のパワハラに関して職員らの証人尋問が始まり、30日には斎藤氏が証人として出頭する予定となっている。

<主張>兵庫県知事の疑惑 公益通報の対応検証せよ
社説
2024/8/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240817-6QDCCYD3HZJ6TMMK3PDOF4WR7M/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題で、公益通報に対する県の対応への批判が強まっている。
平成18年に施行された公益通報者保護法は、不正の内部告発者を守るとともに、組織の不正を断ち切り、健全な発展につなげる狙いがある。
その趣旨を、県が歪めたとしたら容認できない。
2024年8月下旬から県議会の調査特別委員会(百条委)で、斎藤知事を含む職員らの証人尋問が始まる。
告発内容の真相解明だけでなく、県の一連の対応についても徹底的に検証すべきだ。
斎藤知事は2024年8月7日の定例会見で、時系列で対応を説明した。
元県西播磨県民局長の男性が2024年3月12日に報道機関などに送った告発文書を、斎藤知事が知人を通じて把握したのは同月20日だ。
翌日に副知事らと対応を協議し、作成者の特定などの内部調査を指示した。
副知事が男性から事情を聴くと、文書の作成、配布を認めたという。
公益通報者保護法は、報道機関に向けた通報も
「不正があると信ずるに足りる相当の理由」
などがあれば告発者を保護するよう定め、指針で告発者捜しを禁じている。
斎藤知事は文書に
「真実相当性はない」
とし、公益通報に当たらないと判断したと説明したが、告発された側が判断する事案ではあるまい。
男性は2024年4月、県の公益通報窓口にも通報した。
しかし県は2024年5月に男性を懲戒処分し、男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して2024年7月に死亡した。
斎藤知事は、男性が県側の聞き取りに
「噂話を集めて作成した」
と話した―と主張している。
だが、生前に報道機関に配布された文書には、情報の入手経路などの聴取はなかったと記されていた。
男性は、斎藤知事による職員へのパワハラなど7項目の疑惑を告発していた。
斎藤知事は2024年3月の定例会見で
「噓八百」
などと切り捨てたが、その後、一部が事実と判明した。
批判を受けて斎藤知事は、職員とのコミュニケーションの改善に取り組むと表明した。
それは当然としても、告発者捜しを含む内部調査の指示などに問題はなかったのか。
疑惑解明にあたる百条委は対応を検証し、将来の通報者を萎縮させないような再発防止策につなげなければならない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/423.html#c22

[政治・選挙・NHK295] とうとう派閥に裏金発覚、自民総裁選を直撃!麻生太郎氏はキングメーカー争いから脱落確実(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
22. 秘密のアッコちゃん[435] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月05日 06:27:05 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[0]
<■200行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
モンゴルは戦争犯罪の責任を共有している。
プーチンをモンゴルに入国させたらモンゴルはプーチンを逮捕すべきだ。
逮捕する気が無いならプーチンをモンゴルに入国させるべきではない。
モンゴルは言い訳するな。

<主張>プーチン氏不逮捕 モンゴル教訓に再発阻め
社説
2024/9/5 5:00
https://www.sankei.com/article/20240905-5JMAUJV7ANIVXOYNT7XDEN6Y6Q/
異様な光景だった。
ウクライナ侵略を巡る
「子供連れ去り」
の戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領が隣国のモンゴルを訪問した。
その非道な独裁者をICC加盟国のモンゴルは逮捕するどころか国賓として歓待した。
フレルスフ大統領はプーチン氏とにこやかに会談し、反日色を強めた対日
「戦勝」
式典に揃って参列した。
2023年3月の逮捕状発付以来、プーチン氏のICC加盟国訪問は初めてだ。
加盟国にはプーチン氏を逮捕する義務がある。
冷戦時代のソ連支配を脱した現在も、石油の9割をロシアに依存し、軍事力も格段の差を付けられているモンゴルに他の選択肢はなかったとの見方もあるが、容認できるものではない。
ウクライナ外務省は、
「ICCと国際刑事司法制度への深刻な打撃だ」
「モンゴルは戦争犯罪の責任を共有している」
と批判した。
ICC加盟国からなる締約国会議のカウコランタ議長はモンゴル外相宛てに
「(逮捕)義務を果たすことなくプーチン氏を自国領土に入れることは許されない」
とする書簡を送った。
当然のことだ。
林芳正官房長官は
「詳細は差し控えたい」
と述べた。
拉致問題の解決にモンゴルの協力を求めている事情があるとはいえ、不正義は指摘すべきだった。
ICCの所長は検察官出身の赤根智子氏だ。
最大の分担金拠出国の日本は、モンゴルの不逮捕を悪しき前例としないよう再発防止の先頭に立つべきだ。
ICCはモンゴルの
「非協力」
を認定する手続きに入る。
協力義務を履行しなかったとの判断が下れば、締約国会議に付託し議論することができる。
2024年はモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本軍が衝突したノモンハン事件から85年だ。
プーチン、フレルスフ両首脳は、同事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
との認識を改めて共有した。
ロシアがモンゴルを
「反日」
宣伝の戦列に引き込んだ格好である。
しかし冷戦後、ソ連側の資料から旧ソ連軍の死傷者数が日本軍を大幅に上回っていた新事実が判明し、真相は根本的な見直しを迫られている。
もはやロシアの歴史改竄は許されない。

プーチン氏拘束「困難」とモンゴル政府報道官 エネルギー面でロシアに依存
2024/9/4 23:23
https://www.sankei.com/article/20240904-M5SQ6R5UAFJSBPUTP67II56WTE/
モンゴル政府報道官は4日までに、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が発付されているロシアのプーチン大統領をモンゴルが拘束しなかったことについて、ロシアへのエネルギー面での依存から
「困難だった」
との認識を示した。
ニュースサイト、ポリティコが報じた。
報道官は、ポリティコに宛てた3日付の声明で
「モンゴルは石油製品の95%、電気の20%以上を隣国から輸入している」
と説明した上で、これらの供給が市民生活にとって不可欠だと強調した。(共同)

モンゴル、露大統領の逮捕見送りを釈明 「わが国はロシアにエネルギーを依存」
2024/9/4 9:53
https://www.sankei.com/article/20240904-PNQ5YMK4TRK5NOSDNQI6XMCTDY/
国際刑事裁判所(ICC)に加盟するモンゴルは、ウクライナ侵略を巡る戦争犯罪容疑でICCから逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領をモンゴル訪問に合わせて逮捕する義務を果たさなかったことについて、ロシアにエネルギーを依存するモンゴルにとって逮捕は困難だったと釈明した。
米政治専門サイト「ポリティコ」が3日、モンゴルから受け取ったコメントとして報じた。
ポリティコによると、モンゴルは
「我が国は石油製品の95%と電力の20%を隣国(ロシア)に依存しており、その供給は国家と国民に不可欠だ」
と説明。
「モンゴルはあらゆる外交関係において中立を維持している」
とも主張したという。
プーチン氏は2日、モンゴルの首都ウランバートルに到着。
3日に同国のフレルスフ大統領らと会談した。
プーチン氏はこの日、モンゴルを出国し、同日開幕した露主催の国際会議「東方経済フォーラム」に出席するため極東ウラジオストクに移動した。
プーチン氏は5日、フォーラムの全体会合で演説を行う。

プーチン氏、モンゴルから帰国 ICCが逮捕状も拘束されず EU「義務果たさず遺憾」
2024/9/4 7:11
https://www.sankei.com/article/20240904-LANNCLWVIZKBNAJ3BNCLBA2JGU/
ロシアのプーチン大統領は4日未明、訪問先のモンゴルからロシア極東ウラジオストクに到着した。
タス通信が報じた。
国際刑事裁判所(ICC)がウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑でプーチン氏の逮捕状を発付していたが、ICC加盟国のモンゴル政府は拘束しなかった。
ウラジオストクでは東方経済フォーラムに参加する。
ICC締約国会議のカウコランタ議長は3日、プーチン氏を逮捕するよう求める書簡をモンゴルに送っていたと明らかにした。
モンゴルのバトツェツェグ外相に送った2日付の書簡をX(旧ツイッター)で公開。
「逮捕状の出ている人物を逮捕して引き渡す義務を、全ての加盟国が果たすことが不可欠だ」
と指摘し
「この義務を果たすことなく、プーチン氏を自国の領土に入れることは許されない」
と強調した。
欧州連合(EU)欧州対外活動庁は3日に発表した声明で
「モンゴルが逮捕状を執行する義務を果たさなかったことを遺憾に思う」
とした。(共同)

プーチン氏がモンゴル大統領と会談、対日勝利誇示し結束確認 ICC加盟国だが逮捕見送り
2024/9/3 19:52
https://www.sankei.com/article/20240903-OB2NPTQZ6FJKHJP5AQSELGZUKM/
ロシアのプーチン大統領は3日、モンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領と会談した。
プーチン氏は会談で、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件に言及。
「ソ連とモンゴルは日本の侵略に断固として反撃し、主権と領土を守った」
と主張し、友好関係を強調した。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けてきた。
プーチン氏は今回の訪問でロシアとモンゴルの歴史的な結束を確認し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げたい考えがあるようだ。
プーチン氏は2日に現地入りした。
モンゴルは国際刑事裁判所(ICC)加盟国で、ICCは2023年3月、ウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で、プーチン氏への逮捕状を出している。
モンゴルはプーチン氏を逮捕する義務があるが、今回の訪問に際してロシア政府との間で事前に逮捕を見送る合意があったもようだ。
プーチン氏のICC加盟国訪問は逮捕状が出て以降初めて。
プーチン氏はフレルスフ氏との会談で、
「モンゴルは我が国のアジア外交の優先事項の1つだ」
とも述べ、2024年10月にロシアで開かれる中露など主要新興国の枠組み
「BRICS」
の首脳会議にフレルスフ氏を招待した。
フレルスフ氏はプーチン氏の訪問を歓迎し、
「2国間の貿易と経済発展に更なる弾みを与える」
と評価した。
モンゴルにとり、ロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
プーチン氏逮捕に踏み切らないのも、重要な貿易相手であることを考慮した可能性がある。
プーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名した。
ノモンハン事件から85年の節目を記念する式典にも出席する。

ノモンハン事件
昭和14(1939)年5〜9月、旧ソ連の影響下にあったモンゴルと、日本の傀儡だった旧満州国(現中国東北部)の国境を巡って起きた大規模戦闘。
日本の関東軍は大本営の戦闘不拡大方針に反して攻勢を続けたが、モンゴルを支援したソ連軍の総攻撃を受け敗北を喫した。

プーチン氏、モンゴル訪問開始 ノモンハン事件85年の式典出席、対日勝利訴え友好確認へ
2024/9/3 9:41
https://www.sankei.com/article/20240903-LN5IYD6N2ZOJPHIGC3Q3Q7R43Y/
ロシアのプーチン大統領は3日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領らと会談し、2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けている。
プーチン氏は今回の訪問でも、ロシアとモンゴルの歴史的友好を強調し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げる思惑だとみられる。
実際、プーチン氏は訪問に先立つモンゴルメディアの書面インタビューで
「我々は1921年に世界で初めてモンゴルの独立を承認した」
と強調。
ノモンハン事件で
「1万人を超すソ連将兵がモンゴルの自由と独立のための戦いに命を捧げた」
と主張した。
インタビューでプーチン氏は、ロシアがモンゴルにエネルギー資源を安価で供給する用意があるとも述べた。
モンゴルにとってロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
ロシアは3日を
「軍国主義日本への勝利と第二次大戦終結の日」
としており、プーチン氏はモンゴルでの会談などで対日勝利に言及する可能性もある。
プーチン氏は2日に現地入りした。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられる。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めた。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。

プーチン露大統領、モンゴルに到着 逮捕状発行後、初のICC加盟国訪問
2024/9/2 23:29
https://www.sankei.com/article/20240902-CQ6KHPDF55NHXJEIXXF5BFX3MI/
ロシアのプーチン大統領は2日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルに到着した。
タス通信が伝えた。
3日にフレルスフ大統領らと会談する。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられている。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初めて。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めている。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。
現地でプーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。

「プーチン氏に逮捕状執行を」 EU、訪問先のモンゴルに表明 国際刑事裁判所加盟国
2024/9/2 21:50
https://www.sankei.com/article/20240902-JSGXXVQLJBMCLADYOHALVM7PWM/
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は2日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領のモンゴル訪問を巡って懸念を表明した。
「モンゴルのEU代表部を通じ、訪問に対する懸念と我々の立場を同国政府に表明した」
と述べた。
プーチン氏はモンゴルでフレルスフ大統領と会談する予定。
報道官は、モンゴルはICC加盟国としての義務があると指摘。
逮捕状を執行しなければならないとの認識を示した。(共同)

ロシアのプーチン大統領がモンゴル訪問へ 逮捕状発付のICC加盟国 逮捕せずで合意か
2024/8/30 15:45
https://www.sankei.com/article/20240830-RJG2N2V73JLK7BUD2PKDMDUSYM/
ロシア大統領府は29日、プーチン大統領が9月3日にモンゴルを訪問し、フレルスフ大統領と会談すると発表した。
モンゴルはプーチン氏に逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)の加盟国。
入国しても逮捕しないことで事前合意したとみられるが、モンゴルが拘束の義務を果たさなければ国際的な批判が高まる可能性がある。
ICCは2023年3月、ロシアのウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑で逮捕状を出した。
プーチン氏はその後も外遊を続けているが、行き先は中国や北朝鮮、ベトナム、カザフスタンなどいずれもICC非加盟国だった。
モンゴル入りすれば逮捕状発付後で初の加盟国訪問となる。
ICC加盟国はICCからの逮捕や身柄の引き渡し請求に応じる義務がある。
しかしICCに強制力はなく、2015年にICCの逮捕状が出ていたスーダンのバシル大統領(当時)が加盟国の南アフリカを訪れた際は拘束されず、南アが批判を浴びたケースがある。(共同)

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/441.html#c22

[戦争b25] ロシア軍どこへ?「きょうも黒海にミサイル艦いません」ウクライナ発表 「警戒は怠るべきでない」/ 乗りものニュース編集部 仁王像
1. 秘密のアッコちゃん[436] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月05日 06:49:48 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[1]
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ベラルーシ、スパイ容疑で邦人男性を拘束 現地メディア報道「日本人の諜報員」
2024/9/5 5:49
https://www.sankei.com/article/20240905-JFNLNV6YYVLL7J5QESKCWB7HNE/
旧ソ連構成国ベラルーシのメディアは4日、同国で情報収集をしていた
「日本人の諜報員」
が拘束されたと報じた。
手錠をされた男性が
「自分の活動はベラルーシに危険を与える可能性がある」
とロシア語で話す様子などを撮影した動画も公開した。
現地メディアは、ベラルーシでスパイ容疑により日本人が拘束されたのは史上初だとした。
現地報道によると、男性はベラルーシの国内情勢や中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の実施状況、ベラルーシとウクライナの国境地帯の状況に関して情報を収集していた他、軍事施設を撮影したとしている。
公開された動画には、男性がロシア語で姓名を名乗る様子や、
「ベラルーシにミサイル攻撃があるかもしれない」
と話す姿も撮影されていた。

ロシア選手が挑発と抗議 ウクライナのパラリンピック委員会会長「非常に不快だ」
2024/9/3 17:04
https://www.sankei.com/article/20240903-BVXMATE5ARNNZIMWFFHBKFP4YE/?outputType=theme_paris2024
ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長(70)は3日までに、パリ・パラリンピックに個人の中立選手(NPA)として出場しているロシア選手から自国の選手が挑発を受けていると主張した。
共同通信のインタビューに応じた。
国際パラリンピック委員会(IPC)に正式に抗議したとしている。
スシケビッチ氏は、ロシア選手が
「ウクライナ野郎」
などと差別的な用語を発したり、親しげに挨拶をして気を引こうとしたりしたと述べた。
「非常に不快だ」
と批判し、ウクライナ選手を動揺させる目的との見方を示した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナは開会前、ロシアと同盟国ベラルーシの出場を禁じるよう求めたが、IPCは侵攻不支持などを条件にNPAとしての参加を容認した。
スシケビッチ氏は
「侵攻不支持を表明した選手はいない」
「中立ではなく、出場を認めたのは間違いだった」
とIPCの対応も批判した。(共同)

ロシアとベラルーシ、12月に核使用基準の安全保障条約調印へ 協力関係「歴史的水準」
2024/9/3 8:06
https://www.sankei.com/article/20240903-73KAHQEHGRNAHJ4QQKR7QP2REY/
ベラルーシのルイジェンコフ外相は2日、核兵器や通常兵器の使用原則を明記したロシアとの安全保障に関する条約を2024年12月に調印予定だと明らかにした。
2024年で連合国家創設条約調印から25年になるのに合わせ実現するという。
ベラルーシ国営ベルタ通信が報じた。
ルイジェンコフ氏は両国の協力関係がプーチン、ルカシェンコ両大統領のラインを通じて
「歴史的な水準に達した」
と指摘。
新条約では防衛方法に関する原則も盛り込まれる予定という。
ロシアは欧米が核開発を続けているとして、核使用条件を定めた軍事ドクトリンの見直しを検討中としている。(共同)

ベラルーシ反政権派の女性、刑務所内で栄養失調か
2024/9/1 19:24
https://www.sankei.com/article/20240901-ZNC4EYQGOBNJHCSFGWMODYSE3M/
ベラルーシの反政権派の主要人物で、同国内で服役中のマリア・コレスニコワ氏の家族が、同氏が刑務所内で飢餓状態にあり、栄養失調に陥っていると出所者の情報を基に明らかにした。
米政府系
「ラジオ自由欧州」
のロシア語テレビ放送
「カレント・タイム」
のインタビューで語った。
家族によると、過去に穿孔性潰瘍の手術を受けたコレスニコワ氏は特別な栄養源が必要で刑務所内の食事を食べることができず、身長が175センチありながら体重が45キロまで落ちたという。
コレスニコワ氏への外部からの手紙も2023年10月からは渡されず、本人の目の前で破り捨てられる状態で
「21世紀の欧州でこのような非人道的な状況はあってはならない」
と訴えた。
2020年8月のベラルーシ大統領選の不正を訴え、再選挙を求める反政権派
「調整協議会」
の幹部だったコレスニコワ氏は2020年9月に逮捕され、2021年9月に懲役11年の実刑判決を受けた。(共同)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/711.html#c1

[政治・選挙・NHK220] 北工作会員リストにNHK職員の塚本壮一や官僚ら日本人名多数!ハッカー集団アノニマスが公開(一部動画PDF追加) お天道様はお見通し
21. 秘密のアッコちゃん[437] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月05日 08:20:05 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[2]
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北朝鮮産のシジミを不正に輸入か ロシア産と偽る 外為法違反容疑で商社社長ら書類送検へ
2024/9/5 6:00
https://www.sankei.com/article/20240905-JA2CIAKYQBNJJLHU6WYPPSM27I/
北朝鮮から不正に輸入したシジミの産地を偽って販売したとして、警察当局は5日にも、外為法違反の疑いで、商社代表ら3人と法人を書類送検する方針を固めた。
捜査関係者への取材で分かった。
核や弾道ミサイルの開発を続ける北朝鮮に対し、日本政府は輸出入を全面禁止する独自制裁を続けているが、国内のネットワークを通じて北朝鮮に資金が流れた疑いがあるとみている。
捜査関係者によると、商社代表らは令和2年1月、北朝鮮産のシジミを韓国経由でロシア産と偽って輸入した疑いが持たれている。
山口県警などが4年12月、東京都豊島区の商社や、茨城県、埼玉県、福岡県の水産会社など数十カ所を家宅捜索していた。
北朝鮮は外貨獲得を狙い、水産業に力を注いできたが、2006(平成18)年の国連の経済制裁以降、海産物が制裁対象に含まれて輸出ができなくなり、経済的に大きな打撃を受けたとされる。
一方で、制裁の穴をかいくぐるように産地を偽装した北朝鮮産の海産物は過去にも日本で流通。
軍部や工作機関の資金源となっていた。
平成19年には、北朝鮮産のアサリを中国産と偽って輸入したとして山口県警などが同県の輸入会社社長らを、外為法違反(無承認輸入)容疑で逮捕。
平成20年には、北朝鮮産のウニを中国産と偽り不正に輸入したとして警視庁公安部が千葉県の貿易会社や東京都内の水産会社の社長らを外為法違反容疑で逮捕した。
公安部が立件したケースでは殻付きの状態で北朝鮮から中国・丹東の工場にウニが運ばれ、剥き身にして塩水に漬ける加工を施した上で、大連から仙台空港に空輸されていた。

外国産シジミを青森産に偽装し販売か、下関の水産会社を在宅起訴 
2024/8/30 12:39
https://www.sankei.com/article/20240830-CZE2RVVBOFKH5AUKI75RWFIRGU/
山口地検は30日までに、外国産シジミを青森県産と偽って販売したとして不正競争防止法違反の罪で、山口県下関市の水産加工・販売会社
「満珠水産」
と金徳煥取締役(45)を在宅起訴した。
地検は認否を明らかにしていない。22日付。
起訴状によると、被告は2019年12月、2回に渡り外国産シジミを青森県産と偽り、千葉県成田市の卸売市場で業者に納品。
計約20キロを計1万4600円で販売したとしている。
山口県警などが2022年12月に北朝鮮から不正に輸入したシジミの産地を偽って販売したとして、満珠水産や、山口、茨城、埼玉、福岡各県の水産会社など数十カ所を家宅捜索。
押収した資料を分析するなどして、シジミの流通経路を捜査していた。

主張
北朝鮮シジミ 拉致問題を風化させるな
2022/12/25 5:00
https://www.sankei.com/article/20221225-OGDZPWYVTBKTNDP5YVZAQ435X4/
北朝鮮から不正に輸入したシジミの産地を偽って販売したとして、山口県警などが不正競争防止法違反の疑いで、山口県下関市や茨城、埼玉、福岡の水産会社など数十カ所を家宅捜索した。
北朝鮮から輸入したシジミを青森産やロシア産と偽った疑いがあり、北朝鮮側に資金が流れていた可能性もある。
産地偽装は、消費者の舌を欺く行為であるばかりではない。
日本政府は北朝鮮を相手とする輸出入を全面禁止する独自制裁を続けている。
これは、北朝鮮の核実験やミサイル発射などに加え、解決への進展がない日本人拉致問題に対するものだ。
制裁破りの不正輸入は、拉致事件の解決を願う国民全体への裏切りであり、問題の風化にも繋がるもので、到底許されない。
捜査当局は広範囲に及ぶ不正の実態を徹底的に解明し、厳正に対処してほしい。
アサリやシジミといった水産物は北朝鮮産の目玉品目として軍部や工作機関の資金源となってきたことでも知られる。
平成19年には、北朝鮮産のアサリを中国産と偽って輸入したとして、山口県警などが同県の輸入会社社長らを、外為法違反(無承認輸入)容疑で逮捕した。
平成20年には、北朝鮮産ウニの不正輸入事件で警視庁が千葉県の貿易会社や東京都内の水産会社の社長らを同じ容疑で逮捕した事例もある。
北朝鮮は、日本列島越えの弾道ミサイルを含む国連安保理決議違反のミサイル発射を続けている。
核の放棄についても明確に否定しており、7回目の核実験が近いとの観測もある。
なにより北朝鮮側は、横田めぐみさんら日本人被害者について再調査の約束すら反故にしたまま、拉致問題を
「全て既に終わったこと」
と言い放ち、
「日本政府が問題を蒸し返して反北朝鮮の雰囲気を煽っている」
と、非難すらしている。
こうした理不尽に対するには、制裁を徹底して圧力を強め、
「拉致問題の解決なしに北朝鮮は未来を描くことはできない」
と理解させる必要がある。
その上で両国首脳同士の直接交渉に持ち込む以外に解決への道筋はない。
圧力の背景には、結集された国民の怒りがなくてはならない。
そんな時に、北朝鮮を利する不正輸入などもっての他である。

http://www.asyura2.com/17/senkyo220/msg/317.html#c21

[政治・選挙・NHK295] 兵庫県知事から石丸伸二と同じ危うさを感じる 古谷経衡 猫と保守と憂国 (日刊ゲンダイ) 赤かぶ
17. 秘密のアッコちゃん[438] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月05日 10:05:16 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[3]
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百条委尋問、文書記載の幹部らが証言へ 贈答品受け取り疑惑など検証 6日には知事も
2024/9/5 9:35
https://www.sankei.com/article/20240905-4RG3TUPNY5KV3EBTAMJOVAJ6MI/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が5日午前9時45分から始まり、いずれも文書で名前の挙がった県幹部2人への証人尋問が初めて行われる。
会合では、斎藤氏の贈答品受領疑惑などについて検証。
参考人として出頭する専門家の意見を踏まえ、公益通報後、告発者を保護対象としなかった県の対応の妥当性についても追及する。
疑惑の事実関係や、斎藤氏の関与の有無について側近だった2人からどのような証言が出るか注目される。
午前は、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭。
文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が県の公益通報窓口に通報後、内部調査で男性を懲戒処分とした県の対応について意見を述べる。
午後には、いずれも文書に名前が出た県幹部2人が出頭を予定。
文書で斎藤氏に高級コーヒーメーカーが贈られたと記され、自分宛てに商品を送るよう依頼したと認めた産業労働部長の原田剛治氏が証言する。
商品の受け取り判明直後、原田氏は斎藤氏からの指示について否定していた。
また、前総務部長の井ノ本知明氏の尋問も予定。
井ノ本氏は、男性の処分を巡り内部調査した人事当局を管轄する総務部トップの立場にあった。
井ノ本氏は8月、病気療養を理由に総務部付(部長級)に異動。
告発内容とは関係がない男性の私的情報を漏洩した疑いがあるとして県が井ノ本氏の調査を検討していることが判明している。
6日には、元副知事の片山安孝氏と、斎藤氏の証人尋問を予定している。

兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」
2024/9/4 20:30
https://www.sankei.com/article/20240904-RMUNCHH4P5PE3PBPVQLSID5IYY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が県職員に実施したアンケートの未集計分で、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答が5割超を占めたことを受け、斎藤氏は4日の定例会見で
「言葉遣いや言動について反省している」
などと述べた。
百条委は近く、全ての集計結果を公表する予定。
アンケートは7月31日〜8月14日に実施。
関係者によると、このうち未集計だった8月5日以降の2096件をまとめた結果、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は1052件だった。
自由記述欄では、施策や事業を斎藤氏に説明する際に叱責されたとの回答が目立ち、出張先のホテルで職員が事前予約制の夕食を断わられたと伝えると、
「俺は知事だぞ」
と激怒したとの記載もあった。
この日の会見で斎藤氏は、予約を巡る激怒について
「記憶はない」
と否定。
「(夕食の予約が)取れるか取れないか微妙だった」
「しっかり調整してもらうようお願いした」
と釈明した。
百条委では5、6両日、斎藤氏の贈答品受領疑惑や告発文書を公益通報と扱わなかった対応について証人尋問を実施。
斎藤氏や元副知事の片山安孝氏らが出頭する予定。
県議会最大会派の自民や、維新は証人尋問を踏まえ、斎藤氏への不信任決議案提出を含めた対応を協議する方針。
斎藤氏は会見で
「議会側の動きでコメントは難しいが、百条委や第三者機関の調査に対応していく」
と述べるにとどめた。

<独自>兵庫知事文書問題 アンケート未集計分が判明、5割超が「パワハラ見聞き」 近く結果公表へ
2024/9/4 5:00
https://www.sankei.com/article/20240904-WD2YKTCBNFKBBINSOFR3P3GL7Y/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が全職員約9700人に実施したアンケートで、未集計となっていた約2千人分のうち、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとする回答が5割超を占めたことが3日、関係者への取材で分かった。
中間報告を含めたアンケート全体では約42%となる。
百条委はアンケートや証人尋問の結果を踏まえ、斎藤氏の疑惑の真偽などについて判断し、年内にも報告書を取りまとめる方針。
アンケートは全職員を対象に7月31日〜8月14日まで実施した。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っているのを見聞きしたことはあるか」
などと質問。
インターネット上で回答を求め、6664件集まった。
百条委はこれまで、8月5日午前9時までの回答4568件を中間報告として集計し、公表。斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は約4割の1750件に上った。
関係者によると、百条委は中間報告後、同月14日までに集まった2096件の回答を集計。
斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などにより実際に知っている」が71件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」が316件、
「人づてに聞いた」が665件
だった。
中間報告と合わせると、パワハラを見聞きしたとの回答は2802件で、全体の約42%を占めた。
中間報告後のアンケート結果も近く公表される見通し。
具体的な事例を答える自由記述では、施策や事業について斎藤氏に説明する知事協議中に叱責されたとの回答が目立ち、斎藤氏が担当職員に対し
▽「腹立つわ」と5回程度繰り返した
▽「知事やぞ」と怒った
などの回答があったという。
斎藤氏が自身の写真の出来映えに不満を示し、準備不足と叱責したとの記述もあった。
また、斎藤氏の贈答品受領については、中間報告後の集計では見聞きしたとの回答が599件あり、中間報告と合わせ1545件と全体の約23%を占めた。

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑は7項目 知事はいずれも否定、県議会の百条委員会で審議
2024/9/2 12:41
https://www.sankei.com/article/20240902-VXWYEL5GVROQPPJM7X7JFTFYU4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、この告発文書には7項目の疑惑が記されていた。
作成したのは元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)で、斎藤氏はいずれも否定している。
県議会の調査特別委員会(百条委員会)が審議している。
審議の対象となる告発文書は4ページに渡り、
(1)法人副理事長解任、
(2)令和3年の知事選で知人に投票依頼、
(3)商工会議所に投票依頼、
(4)県内企業から高級コーヒーメーカー受領、
(5)政治資金パーティー券の購入を強要、
(6)補助金のキックバック、
(7)県職員へのパワハラ
という7項目の疑惑が列挙されていた(表参照)。
パワハラについては、出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かなければならなかった際、斎藤氏が
「出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし、その後は一言も口を利かなかった」
と記載していた。
また、商品の受領について告発文書は
「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」
と指摘。
斎藤氏が昨年8月、家電・調理器具メーカー「千石」(同県加西市)を訪問した際、同行した原田剛治・産業労働部長に対し、同社が贈与を申し出た高級コーヒーメーカーを秘書課に送らせるよう指示したとし、
「皆が見ている場所で受け取れるはずないやろ」
「ちゃんと秘書課に送るように言っておけ」
などと原田氏に発言した生々しいやりとりが記されていた。

公益通報って何? 通報者の解雇、降格、減給は禁止
2024/9/2 13:08
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/
公益通報を巡る兵庫県の対応の主な問題点
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/photo/RURWRVHQ3ZJHFKAPAA53URNNJA/
公益通報者保護法では、労働者らが所属する組織の不正行為について、不正の目的ではなく、内部通報したり、外部に通報したりすることを
「公益通報」
と定めている。
同法では、公益通報を理由に公益通報者が不利益な取り扱いを受けないよう保護している。
通報を理由に解雇した場合は無効となり、降格、減給することも禁止している。
同法では、通報体制の整備も求めている。
従業員が300人超の事業者は通報窓口の設置が義務で、300人以下の場合は努力義務となっている。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題では、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)を同法の保護対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性も問題となっている。

斎藤知事と部下たちの隔たりにみるパワハラ疑惑の現在地 「合理的な指導」と「理不尽な叱責」
2024/8/31 7:00
https://www.sankei.com/article/20240831-T7RL4BYYVNMNPGGWXLTI2KJW3U/
職務に関する疑惑を文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で初めて証人尋問に臨み、職員に対する一連のパワハラ疑惑について、業務上の指導の範疇との認識を改めて示し、正当性を主張した。
一方、この日の百条委に斎藤氏に先立って出頭した部下らは
「理不尽な叱責を受けた」
と証言。
自身の言動を巡る知事の認識と職員の受け止めとの乖離を、強く印象づける結果となった。
「頭の中が真っ白になった」
「指導の範囲内とは思えないような言い方だった」
昨年11月、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから建物入り口まで約20メートル歩かされ、職員を怒鳴ったとされる件。
告発文書に記載されたこのパワハラ疑惑について、現場で斎藤氏を案内した県幹部は30日の百条委でこう証言した。
一方の斎藤氏は
「歩かされたことで怒ったわけではない」
と説明。
重要な会議のスタートが迫っていたのに、職員が知事の動線を確保していなかったため、
「対応が不十分」
と感じ、
「大きな声でその旨を伝えた」。
そもそも現場は車の進入が禁止されたエリアだったが、その点も聞かされていなかったため、当時の指導としては
「合理的だった」
と、パワハラに当たらないとの認識を重ねて述べた。
斎藤氏は自らを
「厳しい上司」
と認め、部下への言葉遣いやコミュニケーション面で反省すべきところがあったと釈明しつつ、総務官僚だった自身の経験を踏まえ、行政マンに求めるレベルに言及。
知事への報告より前に新聞報道が出ると、度々担当者を呼びつけて叱責したとされる点について、自らの官僚時代は
「新聞の1面に出た時は、すぐに想定問答を作って大臣室に入れておく」
のが当たり前だったとし、県職員にも自分の現役当時と同じような対応を求めたところが
「正直ある」
と語った。
職員アンケートでは約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答しており、百条委の委員からは
「人望がなかったのではないか」
と率直な質問も飛んだ。
斎藤氏は
「職員に好かれたり、人望があるのは大事だ」
としつつ、
「必要な指導は県民のためにする」
と、職員ではなく
「県民ファースト」
の対応だったとの認識を強調した。
この日の尋問終了後、会見した百条委のメンバーの一人は
「証人の受け止めと知事の認識に差がある印象だ」
と感想を述べた。
百条委の奥谷謙一委員長は、これまでの県職員に対する尋問で、斎藤氏の言動について
「県庁生活で初めてこういった叱責を受けたという人もいた」
と明かし、この日も
「頭が真っ白になった」
との証言が出たことから
「パワハラに極めて近いと思う」
と指摘した。
■年内に報告書
告発文書には、斎藤元彦知事による職員へのパワハラ疑惑のほかに、県内企業からの贈答品受領や、信用金庫の補助金を増額しプロ野球の阪神・オリックス優勝パレードの募金としてキックバックさせた―など、斎藤氏や元副知事の片山安孝氏ら側近による7項目の疑惑が記されていた。
その真偽を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は、県の全職員約9700人を対象に7項目の疑惑についてアンケートを実施。
今月23日に公表した中間報告(4568件分)によると、パワハラ疑惑は38・3%(1750件)、贈答品疑惑は20・7%(946件)が見聞きした、と答えた。
百条委ではまずパワハラ疑惑を調査。
斎藤氏が初めて出頭した30日の証人尋問もパワハラ関連の質問に限定している。
次回9月5日と翌6日の期日では、贈答品受領疑惑と、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月7日に死亡=を保護の対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性を調べる。
公益通報を巡る県の対応は一連の問題の焦点ともいえ、6日には斎藤氏を再び尋問するほか、片山氏ら側近にも出頭の上で証言を求める。
10月下旬に優勝パレードやその他の疑惑に関する尋問を行い、11〜12月に百条委として事実を認定した上で報告書をまとめる方針。
■事実積み重ねて判断を
ハラスメント問題に詳しい東北大の増沢隆太特任教授に聞いた。
ハラスメントの中でもパワハラは、定義を厚生労働省が明確に定めており、
@優越的な関係を背景とした言動で
A業務上必要な範囲を超え
B労働者の就業環境が害されている
という3要件全てを満たす必要があるとされる。
知事という立場を考えれば、舌打ちやため息でも民間人とはインパクトが違うと捉えるべきで、日頃からそのような言動を繰り返していたとすれば、職員への威圧に当たるとも考えられる。
現代では
「本人のために怒鳴る」
は成立しない。
冷静で合理的な指摘であれば問題ないが、物を叩いたり、投げたりといった感情的な行為は悪質なコミュニケーションで不適切だ。
斎藤氏の証人尋問での受け答えはこれまでと同様だったが、偽証ができない中で、文具を投げたり、深夜にチャット連絡をしたりといった事実関係は認めた。
パワハラを
「指導」
と正当化するのは、よくあるパターンでもある。
今後の百条委員会では事実を積み重ねて、パワハラの有無の判断につなげてもらいたい。

録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している。
こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ。
文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない。

<主張>初尋問の兵庫知事 事態収拾へ進退判断せよ
社説
2024/8/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20240831-QXDP25EOWBPXXBJVDGR4RWILXI/
パワハラ疑惑などが文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委)に証人として出席した。
パワハラ疑惑に関しては
「記憶にない」
と繰り返した。
「不快な思いをさせたなら反省し、謝りたい」
「パワハラかどうかは私ではなく百条委や第三者委が判断すること」
とも語った。
告発文書は、元県幹部の男性が報道機関などに配布した。
その後、県の公益通報窓口に通報したが、県は調査結果を待たずに男性を懲戒処分にした。
男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して死亡しており、自殺とみられている。
百条委による職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。
斎藤氏の百条委での答弁では疑惑が解消したとは言い難い。
公益通報に基づく調査の最中に県幹部の処分を行ったことについては
「誹謗中傷性の高い文書で、懲戒処分に該当する行為があった」
と述べ、適切だったとの考えを改めて示した。
公益通報者を守れず死に至らしめた責任は重い。
信頼を大きく失ったトップが県政を円滑に運営することは難しい。
事態を収拾させるためにも、斎藤氏は自ら進退を判断する時ではないのか。
斎藤氏の右腕だった副知事は辞職し、病欠の末に異動を申し出た幹部もいる。
県職員労働組合や県職員退職者で作る団体などは辞職要求もしている。
斎藤氏はこれまで、全ての疑惑を否定してきた。
アンケート結果については
「コミュニケーション不足で受け取りのずれが生じたことは残念」
などと述べ、業務上必要な範囲での適切な指導だと主張してきた。
だが、その認識は周囲の声から著しく乖離している。
県内の全29市で作る県市長会は、一連の対応を
「不適切」
だと断じ、早期の事態収拾を求める要望書を提出した。
斎藤氏への30日の尋問は、パワハラ問題を中心に行われた。
公益通報に関する尋問は9月6日に予定されている。
百条委は真相究明を尽くすと共に、ハラスメント防止のルール作りにも取り組む必要がある。
県と県議会は通報者を萎縮させない再発防止策を講じて初めて、県民のための県政運営が実現する。

兵庫県議会各派は百条委をどうみたのか「きちっと答えていた」「丁寧に説明」とする声も 
2024/8/30 21:57
https://www.sankei.com/article/20240830-LIBEKGLP5JLARAAAASQGFZCDBY/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題を巡り、斎藤氏への証人尋問が初めて行われた30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。
斎藤氏はパワハラの認識を一貫して認めず、不信任案の提出が現実味を帯びてきた。
この日の説明について各会派の評価は分かれており、議会側の動きにも注目が集まる。
最大会派
「自民党議員団」
の北野実幹事長は
「きちっと答えていた」
と評価する一方、
「自分のことだけを考えているように感じられる発言もあった」
と振り返った。
会派として対応を協議する考えを示し
「県政を何とかしたい」
と語った。
前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は共同代表の吉村洋文大阪府知事が、不信任案の可能性を示唆。
維新幹部が近く県議団との協議を予定する中、維新の会の門隆志幹事長は
「誤魔化すことなく話し、丁寧に説明していた」
「(不信任案の提出は)それなりの理由が必要になる」
と慎重な姿勢を示した。
「(斎藤氏の説明は)従来の主張を繰り返している」
「県民は納得しない」
と指摘するのは公明党議員団。
「今までの会見に比べれば個別事案に関しては説明していた」
と評価する部分もあったが、パワハラについて明確に肯定も否定もしない斎藤氏の姿勢に疑問を呈した。
一方、第4会派のひょうご県民連合は来月にも不信任案を提出する方針を固めた。
会派幹部は
「記者会見と発言が変わらず、県政の正常化には知事が辞職するしかない」
「議会として民意を突き付ける必要がある」
と話している。

<独自>兵庫県議会会派が9月議会で斎藤知事の不信任案提出方針 他会派と協議へ
2024/8/30 21:32
https://www.sankei.com/article/20240830-ZHVXEKVHMBNIHLFHZEPHRFJM2Q/
兵庫県議会第4会派の
「ひょうご県民連合」
が、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を提出する方針を固めたことが30日、関係者への取材で分かった。
9月19日開会の県議会9月定例会での提出を想定し、他会派と協議していく。
不信任案可決には4分の3以上の賛成が必要で、各会派の対応が注目される。
不信任案を巡っては、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で提出する可能性を示唆。
党幹部が31日に県議団と対応を協議する予定となっている。
不信任案は議長を含め全議員の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上の賛成で可決する。
可決した場合、首長は失職か議会の解散かを選択する。
同県議会(86議席)で全員が出席した場合、可決には65人の賛成が必要。
県議会の勢力は最大会派の自民が37人で、維新21人▽公明13人▽立憲民主党議員らでつくるひょうご県民連合が9人−などと続く。
同県議会で不信任案提出には8人が必要で、県民連合は単独で満たしている。

「パワハラ認めるべき」「言い訳が多い」「不誠実」斎藤知事の発言に傍聴者から批判の声
2024/8/30 20:06
https://www.sankei.com/article/20240830-SIHNLVRUIFODTJV5NVU43FMFX4/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏に対する初めての証人尋問が行われた。
パワハラだとされる自身の言動について
「記憶にない」
などと述べた斎藤氏に対し、傍聴した県民からは
「不誠実」
「言い訳が多い」
と批判の声が上がった。
「質問に正面から答えず、言い訳めいた回答が多かった」
「潔くパワハラを認めるべきだ」。
同県尼崎市の女性(51)は語気を強めてこう語った。
斎藤氏は就任間もない頃、机を叩いて県幹部を叱責した事案について
「就任直後だったので」
と釈明。
机を叩く行為をパワハラと認めるか否かを問われたが、回答を控えた。
この点について、女性は
「パワハラかどうかを聞かれているのに『就任直後だから』とか背景の話ばかり」
「ここまで答えないとは思わなかった」
と不満げな様子だった。
「『記憶にない』という答弁は不適切で不誠実」
と指摘したのは、同県川西市の男子高校生。
部下に対して
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑について斎藤氏は
「記憶にない」
と述べたが、
「普通にパワハラだと感じた」
と呆れ気味に語った。

「斎藤知事、説明責任果たしてない」と百条委員会委員長
2024/8/30 19:41
https://www.sankei.com/article/20240830-KAJLTPG47VMCRDEF6OYTER4ZYY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への初めての証人尋問が終了後、奥谷謙一委員長らが会見を開いた。
奥谷氏は斎藤氏の尋問については
「印象としては記者会見の内容とあまり変わらない」
「説明責任が果たされたとは考えられない」
との認識を示した。
一方、斎藤氏の行為について
「パワハラに当たるかどうかは別として(告発文書に)記載している事実が浮かび上がったことが重要だ」
と述べた。
会見に出席した委員の一人は、証人として出頭した職員と、斎藤氏の証言を踏まえ、
「パワハラを受けた職員と、知事の認識に差があった」
「事実が明らかになったので議論を深めたい」
などと印象を語った。

百条委を終えた斎藤氏「私が知事として仕事する」と知事職に強いこだわり 改めて辞職否定
2024/8/30 19:12
https://www.sankei.com/article/20240830-OPSEGVWOAFMRXK4CNALXBHS4R4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)終了後、斎藤氏は報道陣の取材に応じ、
「私が知事として仕事をさせていただく」
と述べ、改めて辞職を否定。
知事職に対する強いこだわりをのぞかせた。
この日は、斎藤氏のほか県幹部ら4人への証人尋問が行われた。
県幹部らは斎藤氏からの叱責を
「怒鳴られた。理不尽な叱責だと思った」
などと証言。
一方、斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたとしたら申し訳ない」
と反省の弁を述べる一方、パワハラの認定は自身がすべきではないとして明言を避けた。
終了後、報道陣から進退を問われた斎藤氏は
「知事としての仕事を果たすのが私の責任」
として続投の意思を改めて表明。
「職員からの人望や信頼感が1ミリもないということはないと思っている」
とし、
「信頼関係を再構築する」
という従来の主張を繰り返した。
辞職を否定し続ける斎藤氏。
だが、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は27日、維新として不信任決議案を提出する可能性があると言及している。
このことについて報道陣に問われた斎藤氏は
「仮定の話には答えられない」
とだけ語った。

斎藤知事、初めての証人尋問でも正当性主張 議会では不信任決議案提出の動きあり
2024/8/30 18:57
https://www.sankei.com/article/20240830-EGNLL2PXVNO47NJHMY3FTP52LY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、パワハラ疑惑に関して斎藤氏本人に初めて証人尋問を実施した。
斎藤氏は文書で職員を叱責したとされた事例について、
「合理的な指摘だった」
と正当性を強調。
告発者の処分も適切だったとの認識を改めて示した。
県議会では、斎藤氏の辞職につながる不信任決議案提出の動きがあり今後、各会派の対応が焦点となる。
県西播磨県民局長だった男性(60)が作成した文書には、
「出張先で公用車を降り、20メートルほど歩かされただけで職員を怒鳴り散らした」
などと記載。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、この場に居合わせた県幹部が
「理不尽な叱責を受けた」
と証言した。
これについて斎藤氏は
「大きな声で強い指摘をした」
としつつ、
「当時としては合理的な指摘だった」
と主張。
一方で、強い口調で職員を叱責したことに関し
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい。謝りたい」
と述べる場面もあった。
斎藤氏を巡っては、前回知事選で推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で不信任決議案を出す可能性を示唆。
他会派でも不信任案提出を検討する動きが出ている。
9月5、6日の百条委では企業からの贈答品受領疑惑と、文書を公益通報として扱わなかった対応について検証し、斎藤氏も証人出頭する予定。

「パワハラと認めるか」と問われた斎藤知事 明言避け「百条委が判断すると思う」
2024/8/30 18:08
https://www.sankei.com/article/20240830-22HPSH7BAZOKFKPVONSNJ7G3FM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
一方、パワハラの認識については
「百条委や第三者委員会が判断する」
と答え、明言を避けた。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、県幹部の尋問を公開で実施。
昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に斎藤氏が出席する際、車止めが置かれている車両進入禁止区間を歩かされた斎藤氏が、
「車止めをどけておくべきだった」
として県幹部らを叱責したことが明らかになった。
この県幹部は
「理不尽な叱責」
と証言した。
百条委の尋問で斎藤氏は
「理不尽な叱責」
という県幹部の証言に対する受け止めを問われ、
「言い方について、もしご本人が不快に思われているならお詫びしたい」
と釈明。
一方、委員から
「パワハラと認め、お詫びするのではないのか」
と重ねて問われると
「パワハラかどうかは私が判定するより、百条委や第三者委員会が判断すると思う」
と述べるにとどめた。

兵庫・斎藤知事「仕事のミスには短気」 百条委の委員から「人権感覚ずれている」と批判も
2024/8/30 17:35
https://www.sankei.com/article/20240830-NFMOZIRQFJK6PLQPWK2RXLYLFM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は自身の性格を問われ
「仕事については厳しいところが正直ある」
「ミスがあった場合、短気な面もある」
と述べた。
部下を怒鳴ったり机を叩いたりした行為について、委員からは
「人権感覚が相当ずれている」
と批判された。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では回答者の約4割がパワハラ行為を見聞きしたと回答。
職員から、斎藤氏の性格についてすぐに激高する
「瞬間湯沸かし器」
との指摘もあった。
委員を務める県議は説明済みの事業や自身が知らない事柄が報道された時などに斎藤氏が
「聞いていない」
と部下を叱責した点は短気な性格が原因と主張。
「パワハラ体質についていけない」
と苦言を呈した。
「(告発者で死亡した元)県民局長は行政経験も人生経験も豊かな人」
「普通の人権感覚があれば怒鳴りつけない」
「ここが一番知事の問題ではないか」
との指摘もあった。
斎藤氏は
「過去は取り戻せないので、直接お詫びし、申し訳ないと言いたい」
「これからはもっといい知事としてやっていきたい」
と述べた。

斎藤知事「職員に謝りたい」 説明済みの事業を「聞いていない」と強く叱責、百条委で証言
2024/8/30 16:51
https://www.sankei.com/article/20240830-QZUTVS7GWBJWTHZHPIIQACEJGM/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる一連の疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、証人として出頭した斎藤氏は、自身が強い口調で職員を叱責したケースについて
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では、説明済みの事業について斎藤氏から
「聞いていない」
と叱責されたという声が複数寄せられた。
この日、こうした複数の事例について問われた斎藤氏は
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことをすべて覚えているかというと、そこまで全能ではない」
と釈明した。
これに対し百条委の委員は、斎藤氏の鋭い叱責で事業の説明ができなくなり、施策が進められず停滞した事例に言及し、
「『資料に書いているから知っていると思うな』という発言は適切か」
と指摘。
斎藤氏は
「言い方が厳しかったり、強くなったりしたことは謝りたい」
と陳謝した。

「記憶にない」と繰り返す百条委の斎藤知事「全て覚えているほど全能ではない」
2024/8/30 16:37
https://www.sankei.com/article/20240830-6OJXJ6MVGRJYNN4BUCOOTRSOVQ/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
県職員による斎藤氏への事業説明で、自身が把握していない事業が話題になった際、職員を叱責したとされる件について
「記憶にない」
との答弁を繰り返した。
百条委の委員は、空飛ぶクルマ関連の事業が新聞で報じられた後に知事室を訪れた担当者を
「何これ、聞いてない」
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑を追及した。
叱責したかとの質問に斎藤氏は
「記憶にない」
と否定。
「いろんなレク(説明)を受けていて、一つ一つ覚えていない」
「『聞いていない』ということから、私は合理性があると思う」
と答えた。
一方で
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことを全て覚えているほど全能ではない」
「大量の資料の内容は失念することがあり、聞いていないと言ってしまうことはある」
「そこは注意しないといけない」
とも主張。
委員は
「知事に完璧な人間を求めているのではない」
と指摘し、やり取りが噛み合わない場面もみられた。
空飛ぶクルマ事業を巡る叱責については、斎藤氏の尋問に先立ち、30日午前に県職員の証人尋問が行われ、職員は当時を振り返り、
「これほどきつい言葉を上司からかけられたことは、県職員になってからなかった」
と証言している。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

<独自>空飛ぶクルマの協定「聞いてない」「勝手にやるな」と斎藤知事が激しく叱責 県職員証言
2024/8/30 16:03
https://www.sankei.com/article/20240830-MND24RLPFNJFJIAH2H7J6NB7FU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)で30日、非公開形式の証人尋問に出頭した県職員が、昨年1月に斎藤氏から
「何これ」
「勝手にやるな」
などと激しく叱責され、説明を諦めて退室したことがあったと証言したことが分かった。
関係者への取材で判明した。県職員は
「これほどきつい言葉をかけられたことは、県職員になってからなかった」
と述べた。
県職員は昨年1月16日午前、翌週に予定されていた
「空飛ぶクルマ」
の開発メーカーとの協定締結式について斎藤氏に説明しようとした。
担当者とともに知事室に入ったところで、斎藤氏から大声で
「何これ」
と一喝されたという。
続けて斎藤氏は
「聞いてない」
「そらくる(空飛ぶクルマ)は知事直轄なんだから勝手にやるな」
と激しく叱責した。
その後、職員は締結式についての説明をしようと試みたが、説明の途中で斎藤氏に
「やり直し」
と遮られるなどしたため、説明は不可能と判断し、途中で退室したという。
さらに、百条委の委員から斎藤氏の対応が適切だったかなどと問われると、斎藤氏が
「聞いてない」
と述べた点について、事前に幹部から説明があったはずだとした上で
「理不尽だと感じた」
と述べた。
説明を諦めて退室せざるを得なかった点については、斎藤氏らに対し
「かなり腹が立った」
と明かした。

百条委証人尋問始まる 兵庫知事「強く指摘した」 大声での注意認めるも、パワハラ否定
2024/8/30 15:39
https://www.sankei.com/article/20240830-7RGDCB5IBBJ2LG7XSICQAKMITA/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏への証人尋問が始まった。
出張先で公用車を降りて20メートル歩かされ、職員を怒ったとされる問題について、斎藤氏は
「車の動線を確保できていなかったのではないかという強い思いがあった」
「それなりに強く指摘した」
と述べ、大きな声で注意したことは認めた。
一方、当時は進入禁止との認識がなく、自身の対応は適切だったとの認識を改めて示した。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書では
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と指摘されていた。
斎藤氏の尋問に先立って行われた県幹部の公開尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれる会合に出席。
その際、告発文書にあるように入り口付近は車止めが置かれた進入禁止区間のため、手前で公用車を降りて歩いたという。
その際
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と叱責し、職員は車止めをどけざるをえなくなったという。
出頭した県幹部は斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内」
と感じるかを問われ
「思いません」
と否定した。
一方、斎藤氏は
「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な動線を確保していなかった」
ことについて叱責したとしている。

「理不尽な叱責を受けた」20メートル歩かされ激怒した斎藤兵庫知事 県幹部が百条委で証言
2024/8/30 14:55
https://www.sankei.com/article/20240830-LG7G2CQE2BMJJNY3VOGVUWJRQE/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、県幹部らへの証人尋問が始まった。
斎藤氏が出張先で入り口の手前20メートルで公用車から降りて歩かされたことに対し、職員を怒鳴り散らしたとされる問題について、県東播磨県民局長は
「怒鳴られた」
と証言し、
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書には
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と記されていた。
この日、公開で行われた百条委での証人尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に出席。
その際、告発文書に書かれていたように入り口付近には車止めが置かれ、進入禁止区間となっており、斎藤氏はその手前で公用車を降りて歩いたという。斎藤氏は
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と東播磨県民局長を叱責したため、会合の間に車止めを別の場所に移動。
帰りは公用車が入り口付近で待機し、斎藤氏は歩かずに公用車に乗り込んだという。
斎藤氏は6月20日の会見で
「円滑な動線の確保を図るべきだったのではないかという趣旨だった」
「あくまで業務上必要な指導」
とし、パワハラではなかったとの認識を示した。
一方、百条委で証言した東播磨県民局長は、斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内と感じるか」
と問われ、
「思いません」
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
斎藤氏本人の証人尋問は午後3時から始まり、県議会のホームページでライブ中継される。

「エレベーター閉まり激高」…一連のパワハラ疑惑に兵庫知事は何語る 30日に初尋問
2024/8/29 19:58
https://www.sankei.com/article/20240829-QNTPAKC475PABCHCZLC2A7GYJY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、斎藤氏本人の出頭を求め、職員への一連のパワハラ疑惑について初めて尋問を実施する。
記者会見や取材対応ではパワハラを否定しつつ、これまで具体的な言及は避けてきた斎藤氏。
百条委では事実関係や本人の認識だけでなく、県政トップの説明責任の果たし方も問われることになる。
■「百条委でしっかり」
「この場で詳細を答えるのは控えたほうがいいかな、と思う」
兵庫県庁で27日に行われた知事定例会見。
斎藤氏は疑惑に関する度重なる質問をいずれもかわし
「百条委でしっかりやりたい」
と繰り返した。
全職員(約9700人)を対象としたアンケートのうち4568件を取りまとめた中間報告では、パワハラを見聞きしたとの回答が約4割にあたる1750件に上っていた。
■繰り返す「適切な指導」
アンケートの記述などによると、斎藤氏の地方視察時に目の前でエレベーターが閉まった際、そばにいた職員に
「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」
と激高。
また告発文書では、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから20メートル歩かされただけで怒ったとされ、職員に対する百条委の尋問でも、同様の証言が得られたことが明らかになっている。
こうした一連のパワハラ疑惑について、斎藤氏は
「指導の範囲内で適切」
と一貫して正当性を主張。一方で個別のエピソードの真偽や事実関係の説明は避けてきた。
職員アンケートの中間報告の結果についても、
「コミュニケーション不足」

「受け取り方のずれ」
を挙げつつ、
「私としては県政をより良くするために必要とされる指導や、こうしてほしいということを自分なりに伝えた」
と、パワハラには当たらないとの見解を示すにとどまっている。
30日の尋問では、パワハラ疑惑の個別の事実関係について委員から質問があるとみられ、斎藤氏の証言の具体性や信用性が注目される。
■元局長への対応も追及
問題の発端となった告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)が一部の報道機関などに配布。
県は同27日に男性を解任し、目前に迫った退職を保留。
同日の会見で斎藤氏は法的措置を示唆し
「噓八百」
「公務員として失格」
などと非難した。
県は5月、内部調査をもとに男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
男性は百条委に出頭し証言する予定だったが
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残し、7月7日に死亡、自殺とみられている。
斎藤氏の贈答品受領疑惑や、男性の告発を公益通報と扱わずに処分した県の対応については9月5、6日の百条委で証人尋問を行って調べる。
斎藤氏は6日に出頭する予定。

<独自>告発した元局長の私的情報漏洩か 兵庫知事側近の前総務部長ら 県が調査検討
2024/8/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240829-I7672IG3YZOJ3NY6WKUDVAY2UM/
兵庫県の斎藤元彦知事らのパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)の私的な情報を漏洩した疑いがあるとして、県が前総務部長の井ノ本知明氏らの調査を検討していることが28日、関係者への取材で分かった。
男性は7月に死亡し、直前にプライバシーへの配慮を周囲に訴えていた。
内部調査ではなく、弁護士に調査を依頼する方針。
県は元副知事の片山安孝氏や前理事の小橋浩一氏、産業労働部長の原田剛治氏の調査も検討。
井ノ本氏を含め、いずれも文書で名前が出た知事の側近で、男性の懲戒処分にも関与したとされる。
男性が3月に匿名で文書を報道機関などに配布した後、斎藤氏の指示で作成者を調べていた片山氏らが男性の公用パソコンを調査。
告発文書のデータを確認したことがこれまでに判明している。
関係者によると、井ノ本氏らは4月頃から、パソコンに保存されていた告発内容とは無関係な男性の私的情報を県議らに開示していた疑いがあるという。
県の懲戒処分の指針では、職務上知り得た秘密を故意に漏らした職員を処分の対象としている。
県は井ノ本氏らがこれに抵触する可能性があると判断。
外部の弁護士に調査を委託する方向で調整を進めているという。
男性は7月19日の県議会調査特別委員会(百条委員会)に証人として出頭を予定。
しかし、一部の委員が告発とは無関係な情報も提出するよう求めているとして、代理人を通じプライバシーを保護するよう百条委に要請するなど、私的情報が流布されていることに不安を抱えていたという。
男性は同月7日に死亡。
自殺とみられ、証言はしなかったが、陳述書などを準備していた。
8月23日に非公開で行われた百条委の証人尋問では、職員が私的情報の持ち出しについて
「調査の必要があると認識しており、弁護士会に相談している」
と証言した。

「調査待たずにできないか」 告発者早期処分、斎藤知事の指示か 「批判風向き変わる」証言も
2024/8/28 7:00
https://www.sankei.com/article/20240828-RANCNENEK5OCBCCP3PZ6WVJ5BU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、告発者を停職3カ月とした県の懲戒処分の詳しい経緯が、県議会調査特別委員会(百条委員会)での県職員の証言などで明らかになってきている。
告発者が県の窓口に公益通報したことから、少なくとも4人の職員が早期処分に否定的な意見を表明。
しかし、斎藤氏や側近の県幹部らは受け入れずに処分に踏み切った。
背景には斎藤氏の意向が色濃く浮かび、今後の百条委では斎藤氏や側近らの説明が焦点となる。
「百条委なら調査権があるのでそこで説明する方が、しっかりと我々も説明できる」
27日の定例会見で斎藤氏は早期処分の指示に関しての明言を避け、百条委が出頭要請する方針の側近3人については
「それぞれの立場で調査に対して答えていただくといい」
とした。
これまでの百条委での証言や関係者への取材などで明らかになった処分に至る経緯はこうだ。
県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が文書を作成し、一部の報道機関などに配布したのは3月中旬。
斎藤氏は同月20日に文書の存在を把握し、翌21日に片山安孝副知事(当時)らに調査を指示した。
同22日には、人事課が男性を含む複数の職員のメールの調査を始めた。
文書の作成者として男性が浮上し、25日に片山氏らが男性を聴取。
男性が使用していた公用パソコンも調べ、告発文書のデータを確認した。
同27日、県は男性を解任し、4日後に控えていた退職も保留すると発表。
斎藤氏は会見で文書を
「噓八百」
と評し、
「公務員失格」
と男性を非難した。
こうした対応に不信感を抱いた男性は4月4日、県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報した。
これを受け、人事当局の幹部が小橋浩一理事(当時)や井ノ本知明総務部長(同)に
「公益通報の調査結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言。
斎藤氏にも伝わり、一度は了承された。
ところが同月中旬、斎藤氏は井ノ本氏を通じ
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。当局が弁護士に相談したところ、
「法的には可能」
との見解を得たため、小橋氏や井ノ本氏は処分を優先するよう指示したという。
処分案を審議する県の綱紀委員会が開かれたのは、大型連休の谷間にあたる5月2日。
この場でも委員である別の県幹部3人が、
「公益通報の調査結果を待って処分すべきではないか」
などと懸念を示した。
文書で名前が挙がっている井ノ本氏が、同委員会の委員長を務めている点を疑問視する意見もあったが、これも受け入れられず、県は連休明けすぐの7日、懲戒処分に踏み切った。
斎藤氏が文書を把握してから1カ月半。
この間、告発された当事者である斎藤氏や側近幹部が告発者を特定し、異論を押し切って処分に突き進んだ形だ。
百条委では、斎藤氏が処分を急いだ理由について
「『懲戒処分をすれば(自身への批判の)風向きが変わるのでは』と知事が言っていると聞いた」
との証言もあった。
百条委委員からは
「一連の対応は処分ありきだ」
との指摘が上がっており、9月5、6日に予定されている斎藤氏や側近らの証人尋問で追及する構えだ。

兵庫知事パワハラ疑惑 維新代表発言に知事「自分なりにしっかり対応」 側近3人も尋問へ
2024/8/27 12:00
https://www.sankei.com/article/20240827-OCFST3CLMBNNBBI4BI7EQR2FZU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の馬場伸幸代表が30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証人尋問を踏まえ党の対応を協議すると発言したことを受け、斎藤氏は27日午前、報道陣の取材に
「30日の百条委では自分なりにしっかり対応していく」
と述べた。
斎藤氏は、馬場氏の発言について内容の詳細は承知していないとしたうえで
「維新の会にはこれまでしっかり支援していただいたことは感謝申し上げる」
と述べた。
30日の百条委では、斎藤氏のほか、4人の県職員らが証人として出頭する予定。
馬場氏は26日の党常任役員会後、斎藤氏の尋問を踏まえ幹部らで党の対応を協議すると明らかにしていた。
また、百条委は9月上旬に実施する証人尋問に向け、斎藤氏のほか、辞職した片山安孝元副知事を含む側近3人に出頭を要請する方針を固めた。
告発文書を公益通報として扱わなかった県の対応について追及する。
関係者によると、23日の理事会で、9月5日に井ノ本知明元総務部長と原田剛治産業労働部長、6日に斎藤氏と片山氏の出頭を求める案がまとまったという。

<産経抄>兵庫県庁の「すまじきものは宮仕え」
2024/8/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20240827-O4YJD2A3WFLZVN6H53RREMHIFA/
歴史学者、磯田道史さんの『殿様の通信簿』により、元禄時代に書かれた『土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)』という本の存在を知った。
当時幕府の隠密が諸大名の内情を探索しており、それをまとめたものらしい。
▼たとえば「忠臣蔵」で有名になった浅野内匠頭については「女色を好むこと切なり」とある。
政治は大石内蔵助ら家老に任せきりだったようだ。
「土芥寇讎」という言葉は『孟子』がその出典である。
「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を親の仇のようにみる」
という意味だという。
▼さて令和の時代に至っても、殿様気分の知事が少なくないとの指摘もある。
兵庫県の斎藤元彦知事は果たして県職員をゴミのように扱ったのか。
いわゆるパワハラがあったのか。
隠密ならぬ県議会調査特別委員会(百条委員会)による調査が続いている。
30日には斎藤氏に対する証人尋問も行われる予定だ。
▼斎藤氏のパワハラ疑惑を文書で告発した男性職員は証人として出席するはずだったが、先月死亡しているのが見つかった。
自殺とみられる。
23日に公開された県職員アンケートによれば、回答した4568人のうち38・3%の1750人がパワハラ疑惑を、20・7%の946人が、視察先で贈答品を受領したとの疑惑を見聞きしたと回答していた。
▼百条委員会では事実を確認した上で、年内にも報告書をまとめる方針である。
ただ既に県政の停滞は目に余るものがある。
県職員の士気は低下するばかりだろう。
2024年度の兵庫県の職員採用試験では、一般事務職(大卒程度)の筆記試験の辞退者が4割にものぼった。
むべなるかなである。
▼歌舞伎の名セリフのひとつが口をついて出てくる。
「せ(す)まじきものは宮仕えじゃなあ」

「逃げたな」「腹立たしい」 パワハラ否定、説明変遷の斎藤知事に職員から批判の声
2024/8/24 20:09
https://www.sankei.com/article/20240824-GWDMSU63TFPG5CCWXRQMVVK5TY/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、23日に行われた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問では出席した県職員から、斎藤氏の対応について
「腹立たしい」
「看過できない」
といった批判の声が上がった。
百条委委員らによると、ある職員は、職員アンケートで新たなパワハラ疑惑が多数指摘されたことが判明した後の会見で、斎藤氏が
「仕事なので厳しく指導することもある」
などとパワハラを否定したことに
「正直、腹立たしい。『なんでそういうことを言うの』という思いだ」
と証言。
疑惑についての説明が変遷しているとして
「逃げたなと思った」
とも打ち明けたという。
6人が証言したが、明確にパワハラを受けたとの認識を示した職員はいなかった。
ただ、
「人生で初めてこういうことをされた」
「自分は精神的にタフなのでダメージは少なかったが、(同じことを)他の人にされているなら看過できない」
と訴える職員もいたという。

斎藤知事 “パワハラ疑いを見聞き”約4割 アンケート中間報告
2024年8月23日 17時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240823/k10014557221000.html
兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、すべての県庁職員を対象に行われたアンケートの中間報告が23日に公表されました。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、事実関係の調査を進めている県議会の百条委員会は、先月末からすべての県庁職員を対象にアンケートを行いました。
今月5日までに全体の半数近くにあたる4500人余りの職員から回答が寄せられていて、23日、その集計結果が中間報告として百条委員会に示されたあと、公表されました。
それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ4割にあたる1750人(38.3%)でした。
自由記述欄には
「公用車内で知事が激怒し、前部座席を蹴った」、
「机をたたいて怒り出す」、
「知事が出席するイベントや行事にマスコミが来ないと怒る」
などの内容がありました。
また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は946人(20.7%)で、自由記述欄には
「40万円相当の革ジャンを試着し、『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり」、
「両手で抱えきれない量のかきを全部1人で持って帰った」、
「受け取りを拒否した職員分のカニも知事が持ち帰ったと聞いた」、
「『その靴ほしいです。白い靴がほしいです』と発言した面談記録を読んだ」
などの内容がありました。
ただ、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多いということで、百条委員会は知事や職員の証人尋問で事実関係を尋ねるなど、調査の参考資料として取り扱うことにしています。

「恣意的」「卑怯」 噂話°沛qだけを公表する斎藤兵庫県知事に識者から批判 告発問題
2024/8/21 7:00
https://www.sankei.com/article/20240821-TQWI6H3VTZKHNE3JXCJDXX4LQA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が告発された問題をめぐり、斎藤氏は20日の定例会見で、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)に対する聴取内容について、県の情報公開条例を理由に開示しないと説明した。
しかし、これまでに
「噂話を集めて作成した」
との文言だけは男性の供述内容として公表。
自身の判断の正当性を示す根拠としており、
「恣意的な運用だ」
「一部の発言を小出しにした卑怯なやり方」
との批判の声が上がっている。
「情報公開条例で人事管理に関する事務は非公開とされているので、公表することはできない」
会見で斎藤氏は、県側と男性とのやり取りを開示しない理由をこう説明。
自身が公表したくないわけではなく、あくまで条例に基づいた対応だと強調した。
同条例は、公にすることで事業などの適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は非公開とすると規定。
懲戒処分に向けた聴取内容もこれに該当するという。
ただ、今月7日の会見で斎藤氏は、男性が告発文書について
「噂話を集めて1人で作成した」
と認めたと説明。
このため、告発文書には
「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)」
がなく、公益通報の対象外として男性を処分した対応は適切だったと主張した。
なぜ、非公開であるはずの聴取内容のうち
「噂話」
供述だけは公表できるのか。
斎藤氏は
「(文書に)真実相当性がないことを示すため、必要最小限の説明をした」
と述べたが、男性はすでに死亡しており、反論ができない中、供述の信用性を担保することは重要だ。
どのようなやり取りで文言が出てきたのか。
聴取を記録した音声データや、男性が署名した供述調書のような客観的な資料はあるのか。
斎藤氏は
「裏付けとなる調査記録は存在する」
としたが具体的な説明は避け、
「噂話」
供述を事実として繰り返した。
内部告発に詳しい上智大の奥山俊宏教授は、こうした対応について、
「録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している」
と指摘。
「こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ」
と批判する。
その上で、
「文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない」
と強調した。

兵庫県知事が否定のパワハラ「見聞き」と回答1750件 職員アンケート中間報告、百条委
2024/8/19 21:27
https://www.sankei.com/article/20240819-LWQGSEQEVNJGLDTKIDNI7IN5WM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した職員アンケートの中間報告がまとまり、斎藤氏のパワハラを目撃したり、人から聞いたりしたとの回答が合わせて4割近くに上ったことが19日、関係者への取材で分かった。
斎藤氏はこれまで、
「業務上必要な指導だった」
などとパワハラを否定しているが、改めて説明が求められそうだ。
アンケートは、職員約9700人を対象に7月31日〜今月14日まで実施。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っていることを見聞きしたことがあるか」どと質問した。
百条委は5日までに集まった4568件の回答を中間報告として取りまとめた。
23日の委員会での協議後に具体的な内容を公表する予定。
関係者によると、斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などで実際に知っている」との回答が59件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」との回答が466件、
「人づてに聞いた」が1225件だった。
「知らない」としたのは2818件だった。
問題を巡っては、斎藤氏が元県西播磨県民局長の男性(60)が作成した文書を
「噓八百」
などと非難し、5月に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
調査の中立性を疑問視した県議会が6月、百条委を設置し、文書内容などについて調査を進めている。
百条委では今月23日から、斎藤氏のパワハラに関して職員らの証人尋問が始まり、30日には斎藤氏が証人として出頭する予定となっている。

<主張>兵庫県知事の疑惑 公益通報の対応検証せよ
社説
2024/8/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240817-6QDCCYD3HZJ6TMMK3PDOF4WR7M/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題で、公益通報に対する県の対応への批判が強まっている。
平成18年に施行された公益通報者保護法は、不正の内部告発者を守るとともに、組織の不正を断ち切り、健全な発展につなげる狙いがある。
その趣旨を、県が歪めたとしたら容認できない。
2024年8月下旬から県議会の調査特別委員会(百条委)で、斎藤知事を含む職員らの証人尋問が始まる。
告発内容の真相解明だけでなく、県の一連の対応についても徹底的に検証すべきだ。
斎藤知事は2024年8月7日の定例会見で、時系列で対応を説明した。
元県西播磨県民局長の男性が2024年3月12日に報道機関などに送った告発文書を、斎藤知事が知人を通じて把握したのは同月20日だ。
翌日に副知事らと対応を協議し、作成者の特定などの内部調査を指示した。
副知事が男性から事情を聴くと、文書の作成、配布を認めたという。
公益通報者保護法は、報道機関に向けた通報も
「不正があると信ずるに足りる相当の理由」
などがあれば告発者を保護するよう定め、指針で告発者捜しを禁じている。
斎藤知事は文書に
「真実相当性はない」
とし、公益通報に当たらないと判断したと説明したが、告発された側が判断する事案ではあるまい。
男性は2024年4月、県の公益通報窓口にも通報した。
しかし県は2024年5月に男性を懲戒処分し、男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して2024年7月に死亡した。
斎藤知事は、男性が県側の聞き取りに
「噂話を集めて作成した」
と話した―と主張している。
だが、生前に報道機関に配布された文書には、情報の入手経路などの聴取はなかったと記されていた。
男性は、斎藤知事による職員へのパワハラなど7項目の疑惑を告発していた。
斎藤知事は2024年3月の定例会見で
「噓八百」
などと切り捨てたが、その後、一部が事実と判明した。
批判を受けて斎藤知事は、職員とのコミュニケーションの改善に取り組むと表明した。
それは当然としても、告発者捜しを含む内部調査の指示などに問題はなかったのか。
疑惑解明にあたる百条委は対応を検証し、将来の通報者を萎縮させないような再発防止策につなげなければならない。

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