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[政治・選挙・NHK292] 小泉元首相の会食報道に《キングメーカー気取り》と批判殺到! 郵便料金値上げで怒り増幅(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
29. 秘密のアッコちゃん[53] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月22日 23:45:02 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[166]
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「事件性なし」に元捜査員が猛反論、遺族は怒り心頭 木原事件再捜査は穴だらけ
週刊文春2023年12月28日号
<2006年死亡の男性「事件性認めず」警視庁3度目捜査>
通称”木原事件”について読売新聞朝刊にこんな見出しが躍ったのは、2023年12月16日のこと。
だが、テレビのニュースでその報道に接した遺族は耳を疑った。
「どういうこと・・・」
遺族が事態を吞み込めなかったのには、明確な理由があった。
木原誠二前官房副長官(53)の妻X子さんの元夫・安田種雄さん(享年28)が東京都文京区内の住宅で不審死を遂げた事件。
警視庁は2023年10月25日、遺族から出された刑事告訴状を受理していた。
それから50日余の2023年12月15日。
午後2時前、種雄さんの次姉に、事件を所轄する大塚警察署の刑事課長代理から電話があった。
次姉の耳朶を打ったのはこんな言葉だった。
「捜査が警察から検察に移ります」
次姉は
「ありがとうございました」
と返した。
その時の心境を振り返る。
「警察が捜査を行った上で検察に書類を送付し、今後は検察の指揮の下で捜査が行われる」
「つまり、捜査が更に一歩前進することになるとポジティブに捉えたのです」
読売報告は、遺族が希望を抱いたその翌朝の出来事だったのだ。
記事にはこう記されていた。
<警視庁は(2023年12月)15日、事件性は認められないとする捜査結果を東京地検に送付した>
<遺族が再捜査を求めて殺人容疑で容疑者不詳の告訴状を提出したことを受け、警視庁が改めて関係者の事情聴取などを行っていた>
<捜査結果は同日、遺族に伝えられたという>
だが、報道前に読売の取材を受けた種雄さんの長姉はこう語る。
■「聞かれなかったから」
「私たち遺族は、捜査結果について何も知らされていません」
「記者の方から
『警察からどのような説明を受けたのか』
と聞かれたので、そう伝えました」
(読売新聞に報道の経緯について尋ねたところ、グループ本社広報部が
「現在、改めて事実関係を確認中です」
と回答した)
遺族の認識とはかけ離れた報道。
本当に
「事件性なし」
という捜査結果になったのか。
次姉は改めて課長代理に電話をかけたが、そこで再び打ちのめされることになる。
以下がそのやり取りだ。

★次姉
「昨日の電話で『事件性がない』とは伺っていませんでしたので、確認を」
★課長代理
「『質問はありますか』という話はさせてもらったんですけど」
「『事件性云々』という話が出た場合は、もちろんしっかり答えるという準備はしておりました」
★次姉
「そうなんですね」
★課長代理
「決して隠したりとか、そういうわけではありません」
「所要の捜査を行い、改めて証拠を精査したんですけど、事件性は認められませんでした、と」

つまり課長代理は
「事件性が認められなかった」
という捜査結果を
「聞かれなかったから言わなかった」
と突き放したのだ。
種雄さんの母が慟哭しながら声を振り絞る。
「3回目の捜査で、今度こそ警察がちゃんとやってくれるという期待が大きかった」
「その分、絶望感が大きいんです」
「露木(康浩)警察庁長官は『事件性がない』と言いましたが、権力があれば何でも出来てしまうのでしょうか」
一方、長姉は警察の対応に怒りを滲ませる。
「告訴状の提出前に1度、捜査1課の方と話をしましたが、
『検察に書類を送付する際は、遺族に捜査がどうなったかを告知した上で行います』
と言われました」
「あの言葉は何だったのでしょう」
「『事件性の有無は聞かれなかった』という態度からは、誠意が全く感じられません」
そもそも、
「事件性の有無」
を最終的に判断するのは検察だ。
だが検察には捜査の”手足”が十分にないため、警察の捜査を手掛かりに判断を下す。
その判断の土台となる警察による捜査は、果たして
「尽くされた」
と言えるのか。
2018年、1度目の再捜査が行われた際の捜査員で、X子さんの取調官だった佐藤誠氏はこう憤る。
「この事件については資料が膨大にあって、それを読み込むだけで少なくとも1カ月はかかる」
「その上で関係者に話を聞きに行かなくちゃならないんだ」
「告訴受理からたった50日で『事件性がない』と結論付けるなんて、時期尚早もいいところだよ」
「大体、再びきちんと捜査するなら、2018年の捜査員に話を聞くべきだ」
「しかし俺の所には一切連絡がない」
「それで警察としての捜査を終わらせようとするなんて、やっていることが滅茶苦茶」
「警視庁捜査1課で18年働いてきた人間として恥ずかしい限りだ」
2018年の再捜査当時の捜査幹部も、小誌の取材にこう語るのだ。
■遺族が打てる次の一手
「(告訴受理に当たって警察からの聞き取りは)ないですね」
「(受理から50日余での書類送付に)う〜ん、結構早かったよね」
書類送付が
「早い」
と指摘される理由は、事件の背景にある。
事件翌日の2006年4月10日未明、種雄さんの父親が遺体を発見した際、X子さんは隣室にいたことが分かっている。
また、その後の捜査では、X子さんと交友のあった男性Y氏も、X子さんに呼ばれてその場に駆け付けていたことが判明している。
本気で再捜査を行うならば、佐藤氏の言う
「資料の読み込み」
と共に、彼らへの聴取は必須のはずだ。
次姉が改めて課長代理に、
「事件性なし」
の根拠や今回の再捜査でX子さんやY氏に聴取を行ったのか尋ねると、捜査1課の担当者からこう回答があったという。
「具体的な内容はお答えは差し控えますが、『所要の捜査は行った』ということです」
「事件の発生以来、所要の捜査を行って収集された証拠を精査した結果、事件性は認められなかった」
種雄さんの父が訴える。
「2018年に再捜査が始まった際には、4人の捜査員が家まで来て、話を聞いてくれました」
「しかし今回、警察は告訴状を受理した後に私たちを1度、署に呼んで話を聞いたきり、それ以外にどんな捜査をしたかという報告もない」
「何もしないまま捜査を終わらせるなんてあり得るのでしょうか」
僅か50日余で終了した穴だらけの再捜査。
今後、遺族に打つ手はあるのか。
元東京地検検事の落合洋司弁護士が語る。
「遺族が警察の捜査結果に納得がいっていないのであれば、事件性が疑われるという意見書を作って担当検事に申し入れをすることができる」
「例えば今回の書類送付を伝える報道では、事件性がない理由として『争った形跡がない』ことが挙げられていましたが、一般論として不意に刺されたら争った形跡がないのは当然のこと」
「検察が捜査結果に疑念を持てば、改めて警察に捜査を命じることになるでしょう」
それでも検察から
「事件性がない」
と判断されれば、検察審査会に申し立てをするという手段もある。
「その場合には、『事件性がある』と考えられる理由を提示する必要があります」
「申し立てが認められれば『不起訴不当』となり、検察は捜査をやり直す必要があります」
(同前)
遺族は2023年12月25日に東京地検を訪ね、担当検事と面会する予定だ。

木原誠二氏妻の元夫・安田種雄さん死亡、警視庁が「事件性認められない」と地検に書類送付
2023.12/16 11:45
https://www.zakzak.co.jp/article/20231216-RQ6WHM6UMFLYXKRO22PO5HHR5Q/
2006年に東京都文京区の自宅で、自民党の木原誠二幹事長代理の妻の元夫、安田種雄さん=当時(28)=が死亡した事案で、警視庁が
「事件性は認められない」
とする捜査結果を東京地検に書類送付したことが分かった。
2023年12月15日付。
遺族が容疑者不詳の殺人容疑で告訴し、2023年10月25日に受理されていた。
安田さんは2006年4月、自宅で首から血を流して死亡しているのが見つかった。
刃物による傷があり、現場にはナイフがあった。
警視庁は当初、司法解剖の結果、遺体から争った形跡が確認されなかったなどとして自殺と判断した。
2018年に内部の指摘で再捜査が始まり、関係者の事情聴取などを行ったが
「自殺と考えて矛盾はなく、当初の判断を変更する理由はない」
とした。
遺族からの告訴状を受理した際は
「関係法令に従って適切に対処する」
としていた。
一方、捜査に関わった元捜査員は2023年7月28日に記者会見し
「自殺と認定する証拠はなかった」
と反論した。
安田さんの死を巡り、警視庁が木原氏の妻から事情を聴いていたと週刊文春が報じている。

「事件性認められない」木原氏妻の元夫死亡で警視庁が書類送付
2023/12/16 11:58
https://www.sankei.com/article/20231216-6VSGGF63Y5N2XCE3IHFLRTCV7Y/
2006年に東京都文京区の自宅で木原誠二・自民党幹事長代理の妻の元夫が死亡した事案で、警視庁が事件性は認められないとする捜査結果を東京地検に書類送付したことが2023年12月16日、捜査関係者への取材で分かった。
2023年12月15日付。
遺族が2023年10月、容疑者不詳の殺人容疑で告訴していた。
捜査関係者によると、死亡したのは安田種雄さん=当時(28)。
安田さんは2006年4月、自宅で首から血を流して死亡しているのが見つかった。
刃物による傷があり、現場にはナイフがあった。
警視庁は当初、司法解剖の結果、遺体から争った形跡が確認されなかったなどとして自殺と判断。
2018年に内部の指摘で再捜査が始まり、関係者の事情聴取などを行ったが
「自殺と考えて矛盾はなく、当初の判断を変更する理由はない」
とした。
2023年10月に遺族からの告訴状を受理した際は
「関係法令に従って適切に対処する」
としていた。

木原事件 遂に刑事告訴! 遺族が明かす決断の訳 《新証拠》事件直後の警察との音声データ 
週刊文春2023年10月26日号
種雄とX子の子供を大事に育ててくれた木原さんには感謝しています。
ただ彼に一言
「再捜査を求める」
と言ってほしかった。
私たちは真実が知りたい。
一生がかかっている問題なんです。
2023年8月下旬のある夕刻、東京都文京区内の閑静な住宅街――。
日中35℃を超えた猛暑は僅かながら和らぎ、蝉の鳴き声が響いていた。
そこに集まる70代の男性と2人の娘、それに孫たちの家族。
そのうちの男性が、通り沿いのあるマンションを見上げながら感慨深げに呟く。
「いやぁ、ここに来るの、17年ぶりだ……」
木原誠二前官房副長官の妻X子さんの元夫で2006年に不審な死を遂げた安田種雄さん(享年28)の父である。
「種雄が亡くなる前、ここに住んでいたX子のお父さんと、お兄さんと食事をしたんですよ」(父)
2006年4月9日午後10時頃、安田種雄さんの頭上から喉元に振り下ろされたナイフが肺まで達し、絶命した事件。
その現場となった、安田種雄さんとX子さん、それに2人の子供たちが暮らしていた一軒家は、このマンションから徒歩で7、8分ほどの距離にある。
部屋で仰向けに倒れた遺体の第一発見者は、事件の翌朝2006年4月10日4時前、安田種雄さんに貸した車を返してもらおうとバイクで現場を訪ねた父だった。
その現場から30メートルほど離れた路上で、父が立ち止まった。
「ああ、ここですよ」
「警察に通報しようとしたんだけど住所が分からなくて、住居表示を探しに外に出てきたんです」
「電話して現場に戻ろうとすると、棒のような物体が入った風呂敷のような物を背負った男性が、フラフラと家の方から歩いて来てすれ違った」
「変だなと思って走って追ったのですが、角を曲がった所で姿が消えてしまったんです」
(同前)
未明の暗がりの中、父が息を切らして立ち尽くしていると、通報を受けた警察官が駆け付けて来た。
「その警察官と2人で現場の家に戻ったのですが、私が点けたはずの家の電気が消えていました」
(同前)
2023年の夏の日、小誌記者が安田種雄さんの長姉から
「現場を見に行く」
と連絡を受けたのは、当日の昼頃だった。
それには、家族のある決意が込められていた。
「これから、私たちが再捜査を求めるために刑事告訴をしていくことなども考えると、1度、自分たちの目で現場を見た方がいいと思いました」
(長姉)
それから2ヵ月近く。
「木原事件」
が今、重大局面を迎えている。
とうとう遺族が刑事告訴に踏み切ったのだ。
告訴人は安田種雄さんの父母、姉2人の4人。
告訴の趣旨は殺人罪で、被疑者に当たる被告訴人は<不祥>。
2023年10月18日付の告訴状には、遺族の悲痛な訴えが次のように記載されている。
<告訴人らは、愛する家族を第三者の殺害行為によって失っただけでなく、犯人の検挙を17年以上待たねばならず、この間、何度も絶望を味わった」
(略)
<告訴人らには、時的限界なく犯人検挙のための捜査を求めることが許されなければならないし、かかる告訴人らの行為を阻害することが許されるのであれば、我が国の刑事司法は最早死んだも同然である>
<告訴人らは、我が国の警察は世界有数の能力と良心を持ち合わせていると信じている>
遺族は何故、刑事告訴を決断したのか。
告訴人の1人である、安田種雄さんの次姉が語る。
■「警察を信じていたのに」
「種雄が何で死ななければならなかったか、家族はやはり知りたい」
「まだ生きていたら私たちは、楽しい生活を送れていたと思います」
「犯人は、人を殺して楽しい生活を送れているのでしょうか」
「罪を償って、種雄に手を合わせて謝ってほしい」
「なのに、(露木康浩)警察庁長官は『事件性はない』とまで言っている」
「警察を動かし、再捜査を進めてもらうためには、最早刑事告訴しかありませんでした」
告訴状の宛先は、事件発生当初に捜査を担当した警視庁大塚警察署の署長だ。
刑事告訴に当たっては、警察に捜査を指示する立場の検察の方が受理されやすいのではないかという見方もあった。
では何故、遺族はこれまで捜査を中断してきた警察への提出を求めたのか。
遺族代理人の勝部環震(たまき)弁護士が説明する。
「検察への告訴も考えましたが、捜査員を擁するわけでもない検察には、独自で殺人事件を捜査する能力はありません」
「やはり事件当時のことを一番知っているのは大塚署です」
提出された告訴状は、内容に問題がないと判断されれば受理される。
刑事事件の場合、捜査機関側が、立件しやすいように告訴人側に告訴状の修正を提案し、やり取りを重ねた上で受理することも多いという。
刑事告訴が受理されれば、警察は捜査を尽くして検察に報告する必要がある。
警察庁の露木康浩長官は2023年7月13日、この件について
「事件性なし」、
つまり他殺ではなく自殺とコメントしているが、もしそうならば、その証拠を揃えなければならないのだ。
安田種雄さんの死の真相を知るため、団結して大きな一歩を踏み出した一家。
その安田家の横顔に触れたい。
安田種雄さんの父は韓国籍、母は韓国生まれの日本籍で、2人の間の子供たちも韓国で生まれた。
安田種雄さんの祖父母や母の兄弟は先に日本に住んでおり、母の戸籍も日本に残っていたことから、一家で移住することを決めた。
安田種雄さんが6歳の時のことである。
父は移住当時、自身も日本語が不自由ながらも、休みの日には幼い種雄さんを自転車の後部に乗せ、近隣の博物館などに遊びに連れて行っていたという。
日本では余り聞くことのない
「種雄」
という名前の由来を、父が明かす。
「韓国の私の家系図があって、その中で種雄の代には『種』の漢字を使わなくてはならないんです」
「日本へ移住した時に祖父母が韓国の名前から1文字取って『種雄』という日本名を付けてくれました」
「珍しい名前ですが虐められることもなく、印象に残るので、凄く良い名前だと思っています」
そんな安田家に小誌記者が初めて接触したのは、2023年6月下旬のこと。
「最初に電話が来た時、家で会うことになりましたが、正直、不安を感じました」
「私は家に1人だけだったし、怪しいし、信用もできないし」
(同前)
だが、対面すると父は徐々に、事件に対する思いを吐露し出した。
安田種雄さんの死後、大塚署が事件としてまともに取り合わなかったこと。
それから12年が経った2018年に、警視庁捜査一課の刑事が安田家を訪れ、再捜査に乗り出したが、1年足らずで捜査が立ち消えになってしまったことー。
この日、記者に父は、こう声を絞り出した。
「日本の警察を信じていたのに、悔しい・・・」
そこから事件は異例の経過を辿った。
小誌が2023年7月6日発売号で
「木原事件」
の存在を始めて報じると、木原誠二氏は代理人弁護士を通じて
「事実無根」
とし、小誌を刑事告訴することを宣言。
更に小誌2023年7月27日発売号では、2018年の再捜査の際にX子さんの取調官だった佐藤誠・元警部補が実名告発に応じ、木原誠二氏がX子さんに
「手を回しておいたから」
と語り掛ける様子を記録したドライブレコーダーの存在などを証言した。
木原誠二氏が
「国会が始まれば、子供の面倒を見る人間がいなくなる」
ことを理由に、X子さんの取調べを
「国会招集日までに終わらせろ」
と捜査幹部に要求していたことなども明かされていた。
実際に取調べは突如としてストップし、それ以降の捜査も中断。
当時を振り返り、佐藤誠・元警部補は
「異常な終わり方」
と語った。
■佐藤氏が指摘する初動ミス
なぜ捜査は止まったのか。
小誌は今回、再捜査が中断した経緯を知るはずの警視庁幹部に取材を試みた。
捜査1課を擁する警視庁刑事部トップだった、大賀真一刑事部長(当時)だ。
2023年1月に退官した大賀氏の自宅を訪ねた。
ーー当時の捜査は何故あのような終わり方をしたのか。
「もう退職しているんで、お話しすることはない」
ーー現場の捜査員たちは、なぜ捜査が打ち切られたのか疑問に思っている。
「そうですか?」
「気にしたことはないですけどねえ」
だが、再捜査の中断に当たっては、遺族にもその旨の連絡がなく、宙ぶらりんのまま放置されていた。
「気にしたことない」
で済まされる問題なのか。
止まってしまった時計の針を再び進めるための刑事告訴。
改めてその事件発生当時の捜査を丹念に検証すると、なぜ被害者遺族がやるせない思いを抱き続けてきたのかが見えてくる。
現在、父はこう悔しがる。
「種雄が死んだ翌日の2006年4月10日、事件現場から大塚署へ遺体が運ばれて、翌日には司法解剖を行うと説明がありました」
「ところが司法解剖が行われる前の2006年4月10日の夕方にも説明があり、『事件性がない』と担当の刑事に言われました」
「それが今でも忘れられません」
当初から
「事件性がない」
という見立てに沿って進められていた捜査、佐藤誠・元警部補はこう指摘する。
「大塚署の初動捜査には大きな問題があった」
「事件前後の防犯カメラの映像を集めていなかったことだ」
事件発生後の深夜0時頃には、X子さんと親しかった男性Y氏が、X子さんに呼ばれて現場を訪れたことが捜査で分かっている。
「もし種雄さんが帰って来てからYがやって来るまでの、6時間の自宅付近や関係者宅などの防犯カメラの映像を押さえていれば、その時あの家に入った人間や、通報した父親が見たという『風呂敷のような物』を背負っていた不審者も、特定できたはずだ」
(同前)
決定的な初動ミス。
更に、小誌は家族からある音声データの提供を受けた。
そこには、安田種雄さんの死が自殺ではないことを示す
「新証拠」
が残されていた。
音声データは、2006年4月の事件後、父と長姉が、大塚署で刑事課長代理として捜査を指揮していたK警部と、部下のT警部補(いずれも当時)から説明を受けた際のやり取りを記録したものだ。
日付は事件発生から9日後の2006年4月18日。
遺体の周りの血溜まりや、死亡した際の姿勢についてこう説明されている。
★K警部
<「血溜まりが2カ所に分かれている>
<(1カ所は)倒れておられる直下の所、首の付近の下の方、それと、もう1つは(胸の方の)パソコン前>
★父
<(刺された時の姿勢は)分からないんですか?>
★K警部
<刺した、刺された姿勢がどういう姿勢であったかというのは分かりませんよ、ということです>
<ただし、当然まあ、その、ここの所に自傷したという形>
<この状態からこうなったというのは想像つくでしょう>
<胡坐かいていたとか、正座していたとか、そういう形から倒れたのか>
この会話からは、K警部が、安田種雄さんは胡坐や正座の状態で刺傷を受けたと推測していたことが窺える。
また
「自傷」
という言葉から、早い段階で自殺だという先入観を持っているように聞こえる。
だが、再捜査に当たった佐藤・元警部補はこう疑問を呈するのだ。
「俺も色んな自殺の状況を見て来たけど、自分の首を自分で、しかも肺に達するまでの深さで刺すという自殺の仕方は見たことがない」
「ただでさえ不自然なのに、座った状態で、というのはもっと考えづらい」
「自分を刺すとなると当然痛いから、相当な力が要る」
「強く刺すには足を踏ん張らなきゃならないだろ」
「座ったままでは無理だ」
それだけではない。
音声データには、K警部が遺族に自殺であると納得させようとしている形跡が残っていた。
■「もうこれで終わりにしたい」
2018年の再捜査のきっかけとなったのは、凶器となったナイフの血の付き方だった。
先端に少ししか血が付いていなかったことから、犯行後に一旦誰かが別の場所にナイフを持ち出したり、血を拭き取った可能性が疑われたのだ。
だが、K警部は当時、このように説明している。
★K警部
<刃物の方なんですが、パッと見た目には血は付いていません>
<ただし、見づらい所にはきっちり付いています>
<この部分だとか、この持っている柄の部分の先の所だとか>
<これは血が付いています、はっきり言ってね>
つまり、ナイフには不自然なほど血が付いていないのに、
「よく見ると付いている」
と主張して、遺族を納得させようとしていたのだ。
小誌が2023年8月下旬にK元警部を訪ねると、上半身裸で玄関先に出てきた。
ーー2006年当時、大塚署にいた。
「いたことは間違いありませんが、”どこぞの誰かさん”のようにはお話ししませんからね」
ーー事件は覚えている?
「もう散々ね、私がOBになってからも『再捜査だ』ということで、私の所に(捜査員が)来ていることもありますので」
ーー安田種雄さん自殺だと思っているのか?
「心の中で思うことはあっても、申し上げるようなものではございません」
後日も電話取材に応じたK元警部だったが、結局最後まで、捜査の怠慢を認めることはなかった。
愛する家族の死の真相の解明を何度も期待したが、その度に裏切られ、打ちひしがれてきた遺族。
次姉は言う。
「私たちは最初の捜査で事件が解決しなかったことに絶望し、再捜査が止まってしまった時も再び大きなダメージを受けました」
「もう、これで終わりにしたい」
「だからこそ刑事告訴を決断したんです」
母は、刑事告訴を決断した現在の心境を、涙ながらにこう明かした。
「今になっても、1日1日がとても辛いです」
「種雄が大好きだった2人の孫たちのためにも、真実が知りたい」
「私たちの一生がかかっている問題ですから」
一方、2018年の再捜査時に介入したことが指摘されている木原誠二氏は、X子さんの事情聴取も含めた一連の経緯を
「事実無根」
と主張し、今に至るまで、公の場で詳細を説明しようとはしていない。
再捜査が始まる4年ほど前にX子さんと結婚し、安田種雄さんとX子さんの子供の父親になった木原誠二氏。
その木原誠二氏への思いを、次姉はこう吐露した。
「種雄の子供たちを大事に育ててくれていることは感謝しています」
「私たちは子供たちにずっと会うことができず、心配してきました」
「でも
『事実無根』
なんて言う前に、事件についてただ一言、
『再捜査を求めます』
と言ってほしかった」
木原誠二氏は、遺族の言葉をどう受け止めるのか。
木原事件の新たな幕が上がった。

文春オンライン
《速報》「木原事件」をめぐり警視庁大塚署が安田種雄さん遺族を呼び出し〈被疑者不詳の殺人〉告訴状を受理し、再捜査へ
「週刊文春」編集部2023/10/25
https://bunshun.jp/articles/-/66625
木原誠二前官房副長官の妻X子さんの元夫・安田種雄さん“怪死事件”、通称
「木原事件」
を巡り、2023年10月25日、安田さんの遺族が警視庁に提出した告訴状が受理されたことが
「週刊文春」
の取材で分かった。
安田さんの遺族はこれに先立ち、2023年10月18日付で刑事告訴に踏み切っていた。
大塚署は事件発生当初の捜査を担当。
安田さんの遺族が提出した告訴状によると、告訴人は安田さんの父母、姉2人の4人。
告訴趣旨は
「被疑者不詳の殺人」
だ。
提出から1週間、なぜ今回、呼ばれたのか。
大塚署の担当の課長代理から次姉に連絡があったのは前日の午後。
「告訴状の中身はそのままでいいので、自筆で署名をして持ってきてほしい」
との内容だった。
安田さんの父が語る。
「今日のことが気になって眠れず、今朝も2時に起きてしまいました」
「いつ受理されるのか、半年先になるのか、1年先になるのか、また長引いたらどうしようと、ずっと不安でした」
「それがこんなに早く受理されるとは」
「本当に信じられない思いです」
「弁護士先生を信じてここまでこれて良かった」
「皆さんに感謝の気持ちを伝えなければいけませんが、今日の会見でもうまく挨拶ができるか心配です」
告訴状が受理されたため、警視庁は捜査を尽くし、その結果を検察庁に報告しなければならなくなった。
「今度こそ終わりにしたい」
安田さんの次姉が言う。
「やっとここまできたという思いですが、正直、嬉しさと不安が入り混じっている感じです」
「やっとスタートラインに立てたという感慨がある一方、今まで一喜一憂して生活してきたので」
「今日のことであまり喜んで、また奈落の底に突き落とされるのではないかという自己防衛の思いもあります」
「捜査がどう進むかはまだ分かりませんが、今度こそ終わりにしたい」
「現場の捜査員の方々は色んな思いを持って、解決しようと頑張って下さると思います」
「警察にはそういった方々に万全の体制で捜査をさせて頂けることを期待します」
「日本の捜査1課の方々が動けば、事件が解決に向かうと信じています」
安田さんの遺族は今日(2023年10月25日)この後、司法記者クラブで14時30分から記者会を行う予定だという。
現在配信中の
「週刊文春電子版」
では、安田さんの遺族が刑事告訴を決意するに至る経緯を詳しく報じている。
遺族が語った木原氏への思いや、刑事告訴の準備のために一家で起こしていた
「ある行動」、
事件発生当初の警察側とのやり取りの音声テープに残された
「他殺である根拠」
などを音声データと共に配信している。

船本賢二の経歴や学歴!元警視庁警部で法政大学ではボクシング部と超ハイスペックだった!
2023年9月3日
https://kyokutoromance.com/funamoto_kenji_keireki/

船本賢二の経歴!アマチュアボクサー全国3位の元警視庁の警察官!
2023年8月2日
https://ijyukangosi-ouennyanko.com/hunamotokenji/

木原郁子の経歴や学歴まとめ!元銀座No.1ホステス&VERY ...
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https://digitalyouth.jp/kiharaikuko-keireki/

木原郁子モデル・ホステス時代が超美人!木原誠二との ...
ウェブ2023年7月30日 2023年9月12日 木原誠二官房副長官の奥さん が何かと話題になっていますが、いったいどんな方なのでしょうか? 調べてみたところ木原誠二さんの奥さん …
https://www.yamadera-goto-museum.jp/kihara-ikuko-profile/

木原誠二氏が記者会見を開かずに説明責任を果たしていないのは卑怯だ。

次々と浮上する安田種雄さんの不審死への疑問。
上申書による安田種雄さんの遺族の悲痛な訴えを、警察・木原誠二官房副長官・木原氏の妻【X子】さん・【X子】さんの父親Z氏(元公安刑事)はどう受け止めるのか。

安田種雄さんの不審死は「自殺」ではなく、「他殺」、つまり「殺人事件」ではないか。
犯人は、元公安刑事にして、木原誠二官房副長官の妻の「実父」ではないか。
木原誠二官房副長官の妻が事件について語ろうとしないのは、彼女の「実父」を庇っているからではないか。

致死量の覚醒剤によって自殺したのなら、わざわざナイフを頭上から喉元に向かって刺す必要があるのか?
ナイフで刺殺された後に、第三者によって致死量の覚醒剤を打たれた可能性もあるのではないか?
疑問点は多々あり、とても「自殺」とは思えず、「他殺」としか思えない。
犯罪の可能性があれば捜査する、犯人を検挙する、法治国家なら当たり前の話だ。
相手が政治家の関係者でも親族でもそれは同じはずだ。
何でこんな当たり前のことが通らないんだ。
政治家が捜査機関上層部に圧力を掛けたり、たとえ相手が有力政治家であっても、捜査機関上層部がその圧力に屈するなどということは絶対にあってはならない。
圧力を掛ける政治家と圧力に屈する捜査機関上層部が存在するのは異常な世界だ。
警察上層部に圧力を掛ける政治家や、その政治家を擁護する弁護士・政治家は論外で信用できないが、圧力に屈する警察上層部も情けなく信用できない。
一般国民は、そんな世界に生きるのは嫌だと思っている。
一般国民から見て、政治家の立場とか、警察官僚の保身とか、そんなことより重要な事はいくらでもある。
子供の頃に「法の下の平等」について習っているはずだが一体全体どこへ行ったんだ?

岸田最側近 木原副長官 衝撃音声「俺がいないと妻がすぐ連行される」
週刊文春2023年7月13日号
岸田最側近として日本の政策決定を担う木原誠二官房副長官。
実は5年前、妻がある殺人事件の重要参考人として警視庁から聴取されていた。
捜査幹部は
「夫が自民党の国会議員でなければ・・・」。
そして、木原氏の愛人が当時のことを語った音声の存在。
一体、この男は何者なのか。
伊勢国の玄関口として栄えた愛知県名古屋市のベッドタウン。
2018年10月9日、澄んだ空を射抜くように複数台のバンが商業施設に滑り込んだ。
その日の最高気温は27℃。
夏の残り香が漂う中、後部座席を降りた警視庁捜査1課の捜査員らは、隣接する分譲マンションの4階を目指す。
築12年、約80uの部屋には、老夫婦がひっそりと暮らしている。
捜査員の1人が手にしていたのは捜索差押許可状。
そこには
「殺人 被疑事件」
と記されてあった。
「この日、家宅捜索が行われたのは、2006年4月10日未明に覚知した不審死事件に関するものだ」
「本件は長らく未解決の扱いだったが、発生から12年が経過した2018年春に、未解決事件を担当する捜査1課特命捜査対策室特命捜査第1係が中心となって再捜査に着手していた」
(捜査関係者)
その日、部屋に踏み込んだ捜査員は押収品を入れた複数の段ボールを捜査車両に忙しなく運び込んだ。
更に同日、別の捜査員が向かった先は、約350km離れた東京・豊島区のマンションだった。
約80uの部屋に住んでいたのは、産まれたばかりの乳児がいる一家。
捜査員が30代後半の母親に任意同行を求めたが、夫の存在が捜査陣の間でも懸念されていた。
夫とは木原誠二官房副長官(53)、その人である。
「若き財務官僚の頃からモテ男として知られた木原氏は、元ホステスの【X子】さんと結婚」
「2014年に長女、2018年に長男に恵まれ、現在は彼女の2人の連れ子を含む6人家族の大黒柱です」
(木原氏の知人)
2018年当時、木原氏は自民党の政調副会長兼事務局長という枢要な立場にあった。
ポスト安倍を窺う岸田文雄政調会長(当時)の絶大な信頼を得ていたからだ。
そんな男の妻に警視庁捜査1課が突き付けたのは、不審死事件の”重要参考人”の疑いであった。
冒頭の家宅捜索を受けたマンションは、彼女(【X子】さん)の実家である。
それから4年9カ月の月日が流れ、木原氏は更に権勢を増し、今や”影の総理”と言われるほどだ。
岸田首相が掲げる
「異次元の少子化対策」
を発案するなど、重要政策は全て彼の元を通過する。
(中略)
ピカピカの経歴を誇る超エリートである一方で、本妻と愛人A子さん、2つの家庭で子をなし、二重生活を送っている木原氏。
この男、一体何者なのかー。

新緑に囲まれた区立公園に隣接する都内の閑静な住宅街。
美男美女の若夫婦が住み始めたのは、〇〇年頃のことだった。
「元々、あの一軒家は【警察官】”【X子】の父”の一家が住んでいました」
「いつしか両親は引っ越し、代わりに娘さん”【X子】”と若い旦那さんが2人で住むようになった」
「間もなく長男、長女が生まれ、七五三の時は正装してお出かけしたりしていたから、幸せそうな一家に見えましたよ」
(近隣住民)
だが、家族団欒の風景は一変する。
2006年4月10日の出来事だった。
「家の外が騒がしくて目が覚めたところ、パトカーが2台停まっていて、警察官が物々しい様子で出入りしていました」
「部屋からは
『私、何も知らないわ!』
という若奥さん(【X子】)の泣き喚く声がしました」
(同前)
その日不審死を遂げたのは、風俗店勤務の安田種雄さん(享年28)。
彼の当時の妻こそ、【X子】さんだった。
「あの日(2006年4月10日)、息子に貸していたハイエースのバンを返してもらうため、夜中の3時頃に目覚めて息子宅に向かったのです」
「すると家の前に車が路駐してある」
「『この野郎、こんな所に車停めて』と思いながら家に行くと、玄関のドアが開いていたんです」
時折言葉を詰まらせ、沈痛な面持ちで振り返るのは、安田種雄さんの父である。
1階には台所、洗面台、トイレなどの生活スペース。
階段を上ると、広い居間がある
この日(2006年4月10日)、真っ暗な室内の底には、ひんやりとした空気が沈殿していた。
「居間のドアも開いていて、一歩足を踏み入れると、そこに息子の頭があったのです」
「『おい、この野郎、こんな所で寝たら風邪ひくぞ』と身体を起こそうとした時、足の裏を冷たいものが伝った」
(安田種雄さんの父)
部屋の照明のスイッチを手探りで点ける。
眼に飛び込んで来たのは血の海。
そこに息子の亡骸が溺れていた。
血糊に染まったタンクトップとカーゴパンツ。
血飛沫は天井に達している。
仰向けに倒れた安田種雄さんは眼を見開き、息絶えていた。
安田種雄さんの父の脳裏には、17年後経った今もその光景が鮮明に焼き付いているという。
「体は硬直し、血は固まりかけていた」
「右の太腿の20〜30cm右には細長いナイフが綺麗に置かれていました」
「住所が分からなかったので、一旦家の外に出て住所表記を確認し、すぐ110番通報しました」
通報時刻は、2006年4月10日の午前3時59分。
日の出の1時間ほど前の住宅街は闇に覆われ、外は摂氏10℃に満たず、吐く息は白かった。
「(管轄である)大塚署の警察官が駆け付け、私は1階で事情聴取を受けました」
「気になったのが、【X子】と子供2人の存在」
「刑事さんに
『どこにいるんですか』
と聞くと、
『本人は2階の奥の寝室にいたそうです』
と言うんです」
(安田種雄さんの父)
【X子】さんは警察の調べに対し、
「私が寝ている間に、隣の部屋で夫が死んでいました」
と供述したという。
「ナイフを頭上から喉元に向かって刺したと見られ、その傷は肺近くにまで達していた」
「死因は失血死」
「更に安田種雄さんの体内からは致死量の覚醒剤が検出された」
(前出・捜査関係者)
警察の当初の見立ては、覚醒剤乱用による自殺ではないかというものだった。
「2階のテーブルと作業台の上で覚醒剤が入った約2cm四方のビニール袋が発見されたのですが、不思議なことに血が付着していた」
「刑事さんに
『何で血が付いているんですか』
と聞くと
『検証作業をしている間に怪我をして血が付いたんじゃないですか』
と言っていた」
「それに自ら喉を刺したとすれば、なぜナイフが丁寧に足元に置かれていたのか」
「疑問点を考え出せばキリがなかった」
(安田種雄さんの実父)
更に遺族に追い打ちをかける事態が続く。
翌日(2006年4月11日)、安田種雄さんの両親は大塚署前の喫茶店で親族と共に、捜査員からの遺体の引き取りについての連絡を待っていた。
電話を掛けて来た捜査員は
「【X子】さんは遺体を引き取らないそうです」
という。
ほどなくして【X子】さんから電話があった。
「私、遺体は引き取りません」
「・・・お父さんの心境はどうですか?」
安田種雄さんの父は、言葉を失った。
「今でも忘れられない」
「私は
『葬式の時は子供も連れて線香の1本でもあげに来なさい』
と言いましたが、すぐに電話が切れてしまった」
「彼女と話したのは、それが最後」
「それから今まで孫と会うことも出来ていません」
(安田種雄さんの父)
前出の捜査関係者が語る。
「遺族が納得していないことを考慮し、自殺として処理するのではなく、未解決の不審死事案として扱うことになったのです」
(中略)
やがて夫婦関係は別の男性の出現により瓦解する。
「種雄と【X子】はフリーマーケットが好きで、大井競馬場や代々木公園で店を出すことが多かったのですが、そこで靴を売っていたYという男と知り合った」
「ある時、家族皆でフリマに遊びに行ったところ、いるはずの【X子】がいない」
「種雄のベンツの車内で、Yと2人きりで寝ていました」
(安田種雄さんの父)
10歳ほど上のY氏と親密になった【X子】さんは、やがて子供を連れ、夫(安田種雄さん)の元を飛び出した。
安田種雄さんの親友が言葉を続ける。
「種雄が死ぬ半年ほど前です」
「『離婚したいんだ。でも子供は俺が守りたい』と言っていた」
「相当悩んでいるように感じました」
その後の半年間は、壮絶な日々の連続だった。
「1〜2カ月間、【X子】は行方不明になり、その度に種雄はYと連絡を取り、居場所を探しに行く」
「大阪や浜松に行っているらしい、とYから聞かされれば、その足で探しに行っていました」
「ある日、種雄に電話すると
『子供たちに会いに大阪に来た。Yが大阪にいるって言うからね』
と大好きな子供たちを探し回っていた」
「でも、種雄は【X子】とYに騙されていたんです」
(安田種雄さんの父)
不審死を遂げる1週間前の出来事だった。
「種雄君と離婚します」
「『離婚するのに判子が必要だったら、お父さんに聞いて』
って彼が言っているんですけど、お父さん、いいですか?」
電話口で安田種雄さんの実父に対し、【X子】さんは冷静にそう言った。
安田種雄さんの父は
「それなら2人で来なさい」
と話したが、結局彼女が実家を訪れることはなかった。
「【X子】が1〜2カ月ぶりに自宅に戻ってきたのは、事件前日(2006年4月8日)」
「その日、種雄はYの地元に入り浸っていた【X子】と子供たちを車に乗せて連れ戻してきたのです」
「種雄に電話で
『離婚届に判を押したのか』
と聞いたら
『押したよ。手元にある40〜50万円を【X子】に全部渡した』
と言っていた」
(安田種雄さんの父)
安田種雄さんが不帰の客となったのは、それから間もなくのことだったー。
(中略)
「大塚署刑事課です」
「息子さんのことで捜査をしています」
「実は、不審な点が見つかりました」
2018年春、安田種雄さんの父の携帯がけたたましく鳴った。
電話口で名乗った女性刑事が、そう告げる。
その瞬間、押し込めていた感情が決壊し、安田種雄さんの父の目から涙が溢れ落ちた。
保管していたタンクトップとカーゴパンツを捜査当局に提出、速やかにDNA鑑定が行われた。
だが、12年の歳月を経て、なぜ事件が動き始めたのか。
ある捜査幹部が次のように打ち明ける。
「彼女(女性刑事)は東京都内にあるコールドケース(未解決事件)のうち、大塚署管内で発生した事案を掘り起こす担当で、この事件に疑念を抱いたのです」
「彼女(女性刑事)が着目したのは、自殺というには余りに不自然なナイフへの血の付き方でした」
更に自戒を込めて、次のように話すのだ。
「身内の恥を晒すようですが
『当時、よくこれを簡単に自殺と見立てたな』
という思いです」
「確か2006年頃は、今と違い、全ての事案に検視官を呼ぶこともなかった」
「署の判断で処理できる時代でした」
その後、捜査は大きく動き始める。
キーマンとして浮上したのは、不審死事件当時、【X子】さんと親密だったY氏である。
「事件当日のNシステムの捜査により、Yの自家用車が現場方面に向かっていたことが判明」
「2018年当時、Yは覚醒剤取締法違反容疑で逮捕され、宮崎刑務所に収監中でしたが、女性刑事らが面会を重ね、粘り強く聞き取りを行ったのです」
(別の捜査幹部)
■本当に悔しいです
当初、Y氏は
「現場には行っていない」
「知らない」
と繰り返していたが、2018年夏、度重なる事情聴取に対し、遂に、こう自白した。
「あの時、【X子】から
『殺しちゃった』
と電話があったんだ」
「家に行ったら、種雄が血まみれで倒れていた」
「『どうしたんだ?』
と聞いたら【X子】は
『夫婦喧嘩になって夫が刃物を持ち出してきて、殺せるなら殺してみろと言われた』
『刃物を握らされたので切ってしまった』
と告白された」
この供述により、特命捜査対策室特命捜査第1係を中心に30人以上の精鋭が集められ、事件は解決に向けて大きく舵を切る。
「東大にデータを持ち込み、刺した時のナイフの角度による人体への影響などを徹底的に分析してもらったところ
『自殺することは不可能ではないが、不自然である』
と結論付けられ、他殺の可能性が高まったのです」
(前出・捜査幹部)
その後、内偵が進められ、2018年10月、冒頭の家宅捜索が行われたのだ。
自宅で任意同行を求められた際、木原氏と【X子】さんは生後間もない男児がいることを理由に一旦拒否。
木原氏の知人である弁護士に連絡したという。
「結局、子供のことを配慮し、時間的な制約を設けるという条件で出頭することになった」
「しかし、【X子】さんは
『事件には関与していません』
『記憶にありません』
『分かりません』
ばかりで、その後、5〜6回ほど聴取を重ねたが、有益な供述は得られなかった」
「事件当日、Yに電話を入れたことも否定した」
(同前)
時を同じくして木原氏も捜査員と複数回”面会”している。
木原氏は刑事を前に
「女房を信じている」
などと語る一方、次のように吐き捨てたこともあった。
「2006年当時に捜査してくれていたら、結婚もしなかったし、子供もいませんでしたよ」
「どうして、その時にやってくれなかったんですか!」
しかしー。
2018年11月、世田谷内の団地に足を運んだ捜査員の1人は力なく頭を垂れ、安田種雄さんの父に告げた。
「事件から外されることになりました」
「本当に、本当に悔しいです」
それを聞いた安田種雄さんの母は無念の涙を拭う。
捜査員の目からも同時に、光るものが零れ落ちていた。
「この数カ月、刑事さんは
『これは殺人事件です』
『犯人のことが許せないですか』
と私に聞いてきて、私の言葉を紙に書き記したりしていた」
「それが途中で折れてしまった」
「種雄の遺骨は今もそこに置いてあるんです」
「女房がね、
『私が死んだ時に一緒に入れる』
と言って」
「あの野郎(種雄さん)が犬死になって、そのまま終わっちゃうのか・・・」
(安田種雄さんの父)
それから間もなく、世田谷署に呼び出された安田種雄さんの父は捜査の縮小を告げられた。
「人数は減りますが、捜査は続けます」
あれから4年余。
木原氏は更に偉くなった。
安田種雄さんの父の元にはその後、1度も警察から連絡はない。
納骨する気にならず、今も仏壇の写真に手を合わせる日々が続いている。
【X子】さんは現在、不審死事件の被疑者とされているわけではない。
一体なぜ、捜査は幕を閉じたのかー。

今回、小誌取材班は安田種雄さんの不審死事件の捜査に関わった10人を超す捜査関係者を訪ね歩き、丹念に事実関係を検証した。
その結果、複数の捜査員が
「自民党の政治家の家族ということで捜査のハードルが上がり、より慎重になった」
と口を揃えたのだ。
前出とは別の捜査幹部は苦々しい表情でこう語った。
「Yの供述があって旦那が国会議員じゃなかったら、絶対逮捕くらいできるよな」
「でも、殺人の容疑で国会議員の女房を逮捕しておいて、自白も取れず、やっぱり起訴できませんでした、っていいうわけにはいかねえだろ」
「だから、木原さんが離婚するか、議員を辞めれば着手できると思っている」
「木原さんはそれを分かっていて奥さんを守ったんだよ」
別の当時の捜査員は、次のように本音を吐露する。
「(Y氏の)アゴ(供述)はあっても、それを支える物的証拠が少なかった」
「これで逮捕したら自民党が滅茶苦茶になる」
「一般人よりもハードルが上がった」
そして政権与党の有力議員の妻が
「殺人事件の容疑者」
として逮捕されれば、国家の一大事だと呻いた。
「国の政治がおかしくなっちゃう」
「話が大き過ぎる」
「自民党を敵に回すよ」
「最終的には東京地検の意見を受けて、警察庁が
『やめろ』
という話」
「GOを出す時は当然警視総監の許可もいる」
「普通のその辺の国会議員ならまだしも木原だよ、相手は・・・」
(同前)
他にも多くの捜査関係者が悔しさを滲ませた。
「1個人としては、頑張って記事書いてよ、と言いたい」
と明かす者もいた。
一般人なら逮捕して時間を掛けて取り調べれば自白したかもしれないが、有力政治家の妻となるとおいそれと手出しできないーこうした不平等があるとすれば、それ自体問題だが、実はもっと大きな問題がある。
木原氏が自身の影響力を自覚した上で、それを活かせる道を選択した疑いだ。
実は、そのことを詳らかにする1本の録音テープがここにある。
小誌はこれまで3週に渡り、木原氏の愛人と隠し子に関する疑惑を報じてきた。
木原氏は【X子】さんと交際中、銀座の別のホステスだったA子さんと同時に交際。
【X子】さんとA子さんは2014年に相次いで妊娠が判明し、結局、木原氏は約5カ月出産の早かった【X子】さんと入籍した。
だが、その後も木原氏はA子さんの自宅から官邸に度々出勤する二重生活を送っている。
そして、そのA子さんが知人に、不審死事件について木原氏から聞かされたと明かしている音声が存在するのだ(音声は「週刊文春電子版」で公開中)。
「何か家宅捜索が入ったって言っていました」
「全部、家と実家に」
「『俺がいなくなったらすぐ連行される』って」
どこにも報じられていない、知られざる事実を数年前に知人に明かしていたA子さん。
こう続けている。
「(【X子】さんが)連行された時、すぐ来たんですよ、私(の所)に」
「あの人(木原)」
「『離婚できるよ』、『離婚届も書いたから』って」
■凄い雲の上の人に守られて」
これには傍証(間接的な証拠)もある。
「当時の二階俊博幹事長が家宅捜索などの事態を知り、木原氏に対し、
『今のうつに別れておけ』
と逮捕前の離縁を促したと聞いています」
(前出・捜査幹部)
だが、A子さんの音声はその後、こう続く。
「やっぱり
『離婚したら、奥さんがまた連行される可能性がある』
っていう話になり、(私が)
『連行させればいいじゃん』
って言ったら
『子供もいるし、どうすんだ』
みたいな話になって」
結局離婚に踏み切ることはできなかった。

2023年6月下旬、小誌記者は関東近県で暮らすY氏の自宅を訪ねた。
彼は2019年末に宮崎刑務所を出所後、父が営む会社を継ぐため日々汗尾を流している。
同日夜、長身の体軀に彫りの深い面立ちのY氏が帰宅する。
声を掛け、名刺を渡すと
「だいたい察しはつきます」
と呟いた。
近くの公園に移動すると、17年前の遠い記憶を手繰り寄せる。
ーー2006年の事件当日、Yさんは【X子】さんに呼ばれて家に行った?
「それは・・・まあ、それは事実ですね」
ーーその時、彼女は「刺してしまった」と具体的に話をしていた?
「それも含めて、もちろん刑事さんには色々話していますよ」
「話さないと面倒臭いことにしかならないしね」
「当時、凄い回数来ましたよ」
「20〜30回くらい」
「1回来ると、1週間ぐらいずっと」
「それで1回(東京に)帰って、また向こうで(関係先を)当たって戻ってくる、みたいな」
ーー事件現場は見てしまっている?
「まあ、行っているとすれば、そうです」
ーー壮絶な1日だった。
「うん・・・」
ーー当時、【X子】さんとYさんは交友関係だった?
「まあだから、種雄が死ぬ直前ぐらいから、要するに離婚する、しないって話で」
「(安田種雄さんは)元々三茶(三軒茶屋)の不良で、いい男でしたけどね」
「種雄だって毎日一緒にいましたもん」
「元々俺と種雄が・・・友達で」
「それの奥さんが(【X子】さんだった)」
ーー今彼女は官房副長官の妻という立場です。
「うん」
「ですよね」
「凄い雲の上の人に守られていて」
ーー最後に【X子】さんに会ったのは?
「本当、すげー前ですよ」
「種雄が死んで、1回目の懲役に入るか、入らないかっていう、そんな時ですね」
「結局、男と女だから気持ちが離れる、離れないって分かれば、そこを追ってもしょうがないから」
「もう全然連絡取ってないです」
ーーYさんが宮崎刑務所で刑事に正直に話をしようと思ったのは何故ですか・
「正直、ああいう閉鎖的な中にいて、毎日朝から夕方まで来られちゃうとやっぱり・・・」
「当然、NシステムとかGPSとか、色々なアレで俺がどこにいたっていうのは出ちゃうので」
「結構当たりを付けて来るので、(事件当日)その時間に、俺が自分の車を運転しているっていうのは明白に出ちゃう」
ーー警察は【X子】さんを重要参考人と見ている?
「そうじゃなきゃ、30回も40回も宮崎まで来ないですよね」
「それなりの経費かかって4〜5人で来るわけだから」
「ただ、結局僕の話(供述)があったとしても、やっぱり落ちない(自供しない)と」
「結局そこじゃないですか」
「守られている砦が強過ぎるから」
「例えば、嘘発見器みたいなものも、任意(捜査)ということで(【X子】さんは)拒否して」
「俺からしたら
『シロだったら拒否んなくてもいいじゃん』
って言うね」
Y氏は
「俺もさ、(2023年)年内に親父から会社を継がなくちゃいけないから」
「あの事件のことは関わらない方がいいっていうのがあります」
と語ると、険しい表情で口を噛むのだった。
■「刑事告訴を行います」
当事者である木原夫妻はどう答えるのか。
2023年7月2日夕刻、家族4人で自宅を出た木原氏は赤と黒のツートンカラーのキャリーケースを転がし、タクシーで東京駅に急ぐ。
翌日午後、木原氏は公明党愛知県本部が主催する政経懇話会に菅義偉前首相らと共に出席するため、新幹線で名古屋駅に向かったのだ。
2023年7月3日昼、【X子】さんを名古屋駅内で直撃した。
ーー【X子】さんでいらしゃいますか。
一瞬立ち止まり、露骨に怪訝な表情を浮かべる。
ーー「週刊文春」です。
眼を見開き、すぐさま逸らすと、猛然と去っていく。
ーー安田種雄さんが亡くなられた事件について取材していまして。
「・・・」
ーー2006年の事件ですが。
「・・・」
ーーご自宅にもご実家にも家宅捜索が入った?
「・・・」
何を聞いても終始無言。
名刺や取材の趣旨を記した手紙を渡そうとしたが、彼女が受け取ることはなかった。
同日夕方、【X子】さんの実家を訪ねると、インターホン越しに答えた。
ーー取材で、【X子】さんに関することなのですが。
「ああ」
「それ、答えられない、そんなのはあ」
ーー安田種雄さんのことについて聞きたい。
「ああ」
「だいぶ前の話で、もう忘れました」
ーー2018年の再捜査で、ここも家宅捜索された?
「・・・そんな関係ないでしょう」
「関係ないし、そんなこと、言う必要もないし」
ーー当時、お父さんは現役の警察官でいらした。
「どうしたの、それが?」
「関係ないよ!」
木原氏には何度か電話をかけたが出なかった。
事務所に一連の事実関係について質問状を送ると、代理人弁護士より次のような文書回答が届いた。
「事実無根です」
「捜査当局の公式の確認を取るよう求めます」
「名誉棄損行為が強行された場合には、直ちに当該行為の全ての実行者及び加担者につき、刑事告訴を行います」
愛人A子さんにも音声で語っている事実関係について尋ねたが、代理人弁護士から
「事実無根です」
との回答が届いた。
二階氏にも木原氏に離婚を勧めたか否かなどを尋ねたが
「記憶にないねえ」
「古い話でしょう」
と答えた。
一連の経緯と愛人の音声から浮上するのは、木原誠二という政治家が自らの政治権力にどう向き合っているのか、に関する疑問だ。
影の総理と言われるほどの権力を有する木原氏が、その力を自覚し、【X子】さんに捜査が及ばないように
「妻」
の地位に留めているーもしこれが事実なら、”法の下の不平等”との謗りは免れまい。

刑事が遺族に「これは殺人だ。無念を晴らす」 木原副長官の嘘を暴く ”怪死、捜査音声
週刊文春2023年7月20日号
5年前、殺人事件の重要参考人として聴取されていた、木原誠二官房副長官の妻。
木原氏は
「事実無根」
と主張し、
「稀に見る人権侵害」
と断じ、刑事告訴を宣言した。
だが、捜査の模様を記録した音声が存在した。
▼「真実が知りたい」被害者父が再捜査を訴えた
▼囲み取材から逃走、法務省はウンザリの傲岸不遜
▼大学ではテニサー、口説き文句は「ピアノを聞かせてあげる」
▼古賀誠、菅義偉・・・天才的ジジ殺しテクニック
▼「木原は早く代えた方がいい」激怒した党幹部の実名
空調設備が放つ無機質な音だけが流れる室内に、堰を切ったように慟哭が響き渡る。
5分以上続いた後、長く重い沈黙が時を刻む。
警視庁大塚署の殺風景な部屋で遺族と向き合った女性刑事が差し出した名刺には
「刑事組織犯罪対策課強行犯捜査係長」
と記されていた。
女性刑事の以前の所属部署は警視庁管内に100件以上存在するコールドケース(未解決事件)を担当する捜査1課特命捜査係だ。
彼らが初めて顔を合わせたのは2018年4月8日のことだった。
「お母さんにとっては衝撃的な写真だと思うので、お父さん、ちょっとこっち来てもらっていいですか」
そう言って女性刑事が提示した複数枚の写真。
父が亡き息子の最期の姿を見るのは、約12年ぶりだ。
父は嗚咽し、時に呼吸を荒らげ、絶望を前に足掻き苦しむ。
小誌が入手した約160分の録音データには、こうして始まった再捜査の様子が記録されていった。

小誌先週号は、政権中枢を担う木原誠二官房副長官(53)の妻【X子】さんが、かつて結婚していた男性の不審死事件に関し、重要参考人として事情聴取を受けていた事実を報じた。
また、木原氏の愛人A子さんが木原氏から
「俺がいなくなったらすぐ(妻が)連行される」
と聞かされていたことを知人に打ち明ける音声も公開した。
小誌は【X子】さんへの事情聴取や実家への家宅捜索の有無について木原氏に確認を求めたが、木原氏は詳細な質問の全てに対して
「事実無根」
と答えるのみ。
更に小誌電子版が公開された2023年7月5日には、木原氏の代理人弁護士が司法記者クラブに
「御通知」
と題したA4用紙3枚の文書を送付。
報道内容について
<史上稀にみる人権侵害>
と批評し、
<速やかに文藝春秋社及び記事掲載にかかる関与者について刑事告訴>
を行うと宣言したのだ。
だが、果たして小誌記事は木原氏の言うように
「事実無根」
なのか。
今回、木原氏の主張を覆す決定的証拠を入手した。
それが冒頭の録音データである。
女性刑事と、亡くなった安田種雄さん(享年28)の両親とのやり取りを記録したものだ。
この中には、次のような音声が残されていた。
★女性刑事
「捜査は尽くされていないので、少なくとも」
「結果はどっちに転ぶか」
「ちょっとそれこそ捜査をしてみないと分からないんですけど、でも終了しているとは思えないので、それをちょっと再開させていただきたいと思っています」
★母
「よろしくお願いします」
音声では、刑事が事件について、本格的に証拠集めに乗り出している様子が分かる。
■「記事に間違いは全然ない」
★女性刑事
「お母さん、へその緒、持ってます?」
「種雄さんの」
「種雄さんのDNA取れるものって何かありますかね」
★父
「担当の刑事が、検察に『もっと捜査しろ』と言われたらしい」
★女性刑事
「まあ言われるだろうなと思いますね。(中略)こちらがもっと早く手を付けなくてはいけなかったんだと思います」
更に、2018年10月には刑事の1人が安田種雄さんの友人に聴取。
録音データの冒頭には、こんな発言があった。
★刑事
「12年経って『もう1度捜査をきちんとしよう』と」
「まず『事件性があるのではないか』ということで捜査している」
当時、安田種雄さんと【X子】さんの2人の子供は16歳と14歳。
友人が子供たちへの影響を懸念すると、
★刑事
「我々が捜査をする糧と言いますか、それは当然被害者なんですよね」
「亡くなった方の無念」
「ここで死ぬはずがなかった」
「明日があった」
「未来があった」
「あの日、あの時にそれが奪われてしまった」
「こんな無念なことはないと思うんです」
「その無念を晴らせるのが我々警察しかいない」
刑事は
「結論、出さないといけない」
「事件だとしたら犯人(を検挙する)、というのは当然」
「法治国家ですので」
と語る。
それらの録音データから浮かび上がるのは、彼らが事件の解決に向け、並々ならぬ熱意を漲(みなぎ)らせている様だった。
安田種雄さんの父が証言する。
「刑事さんは
『これは殺人事件ですね』
『無念を晴らします』
と」
「『全て解決したら1杯飲みましょう』
なんて話していた」
だが、女性刑事が安田種雄さんの父に”決意表明”を行ってから、僅か8カ月後の2018年12月。
安田種雄さんの父は、捜査の縮小を告げられたのだった。
この音声データが示すのは、木原氏が
「事実無根」
と断じた殺人事件の再捜査が行われていた事実だ。
更に小誌先週号の発売後、捜査幹部の1人は、小誌記者にこう語った。
「記事に間違いは全然ありません」
「『書いてもらいたい』というのは、皆が思っていることだから」
にもかかわらず、木原氏が一連の疑惑について、説明責任を果たそうとしている様子は見られない。
2023年7月7日の午後6時過ぎには、岸田文雄首相と共に、ザ・キャピトルホテル東急の「水簾」で行われた令和臨調メンバーとの会食に参加し、鮎を突きながら和やかな時間を過ごした。
同席した元東大総長の佐々木毅氏が振り返る。
「話題はウクライナ訪問」
「ポーランドからの汽車の中でアルコールが出たという話題になり、総理の車両にはワインが来たけど、木原さんは
『自分の車両には・・・』
と随分格差があったような言い方で、大いに笑いました」
■モテまくりの青春時代
一方、記者の取材からは”逃走”しているという。
「文春の報道後、木原氏の番記者による朝の囲み取材が行われていません」
「その理由について、木原氏の秘書官は番記者に
『家族のケアが必要なため』
と説明」
「また、首相官邸の表玄関ではなく裏口を利用」
「メディアとの接触を避けるため公用車を使わず、議員会館からタクシーに乗る徹底ぶりです」
(政治部記者)
更に、前述の
「御通知」
によれば、木原氏は近く文藝春秋を刑事告訴すると共に
<法務省の人権擁護機関に対しても救済を求める>
としている。
だが、”指名”を受けた法務省の幹部は、周囲にこう漏らしているという。
「とばっちりでウンザリだよ」
「扱いに困るんだよなあ」
官邸中枢である副長官の申し立てとなれば、法務省が動かざるを得ないのは明白だ。
政治的影響力を自覚した上での木原氏の振る舞いは、不審死事件に際し
「俺がいなくなったらすぐ連行される」
として、【X子】さんを妻の地位に留め置いた姿と相通じるものがある。
木原氏が
「御通知」
文書を送付した2023年7月5日、自民党の森山裕選挙対策委員長は政治部記者を集めた懇談会でこう語った。
「印象が悪い」
「木原は早く代えた方がいい」
怒気を含んだ口調で更に紡(つむ)ぐ。
「政治家にとって一番大事なのは、有権者にとって常識的であること」
「ディズニーランドに愛人と行ったのもおかしな話ですよ」
取材に応じず、法務省への申し立てや刑事告訴をちらつかせる”傲岸不遜(威張り却って人を見下すこと)”な木原氏。
木原氏はどのような半生を歩み、【X子】さんと人生を共にするようになったのか。
木原氏の祖父は第一信託銀行(現三井住友信託銀行)元常務。
木原氏の父は東京銀行(現三菱UFJ銀行)の本店営業部長という銀行一家に生まれた木原氏は、幼少期を米シカゴなど海外で過ごした。
木原氏は帰国後、中高一貫の名門私立・武蔵に進む。
「中高時代の成績はトップクラス」
「おまけにスポーツ万能でピアノも上手、顔もハンサムだったからモテまくっていた」
「塾では女子からキャーキャー言われていたけど、軽くあしらって流す感じでした」
(同級生)
別の同級生が振り返る。
「高1の時、90代の先生が担当だったのですが、その英語があまりに酷く、木原は終始突っ込みを入れていた」
「いじめっ子タイプではないけど、物事を諦観している態度でした」
高校卒業後、東大法学部へ進学。
名門テニスサークル「トマト」で主将を務め、全国選抜ダブルストーナメントで3位に入る。
「女の子に
『ピアノを聞かせてあげるよ』
なんて声を掛けて悦に入るなど、キザな所があった」
(大学時代の同級生)
木原氏が旧大蔵省に入省したのは、1993年。
エリートコースの主計局や、出世の登竜門である採用担当の大臣官房課長補佐などを務めた。
財務省関係者が語る。
「財務省は大物政治家には担当を付けて張り付くのだが、木原は元財務次官の勝栄二郎氏と組んで古賀誠元幹事長を担当」
「寵愛を受けるようになっていった」
「一方で、政治の道への野心は隠していなかった」
2005年に小泉純一郎首相(当時)が郵政解散を仕掛けると、岩見沢税務署長だった木原氏は省内を飛び出す。
母方の地縁がある山梨からの出馬を模索したが、空きが見つからず、結局縁のない東村山市などを選挙区とする東京20区から落下傘候補として出馬。
その調整に動いたのが、木原氏を
「目の輝きに惚れた」
と評していた宏池会事務局長(当時)の古賀誠である。
「35歳で初当選を果たした後、木原氏は宏池会に入り、いわば古賀氏の知恵袋のような存在になった」
「古賀氏がテレビ番組で政策論を語る際は、事前に木原氏がレクをしていたほどだ」
(自民党関係者)
だが、2009年、民主党政権の誕生と共に木原氏は落選し、一敗地に塗れた(再起できないほど,さんざんに負けた)。
「2012年、宏池会が古賀派から岸田派になった時、木原氏は浪人中」
「2012年末の復帰後は
『戻ってきたら岸田派になっていたよ』
と言っていたほど、岸田氏に思い入れはなかった」
「しかし、持ち前の社交性や政策立案能力を武器に、瞬く間に岸田派の”懐刀”に」
「岸田氏は党総裁選での勝利を目指すに当たり、頼りにしたい麻生太郎元首相と犬猿の仲の古賀氏と距離を置くようになったのですが、木原氏はこの2人の間で平気で行き来していた」
(同前)
■「彼は石原裕次郎似だよね」
更に木原氏は岸田派に恨み骨髄の敵の懐にも平気で飛び込んでいった。
「菅義偉前首相です」
「2017年の衆院選で、木原氏の財務省時代の後輩が無所属で出馬」
「木原氏が採用に携わり、可愛がっていた”木原チルドレン”でした」
「木原氏は、当時官房長官だった菅氏の所へ連れて行き、彼を引き合わせた」
「菅氏は公明党と太いパイプを持っていますが、最近も木原氏はその菅氏と一緒に公明党主催の政経懇話会に出席するなど、今も公明党・創価学会対策を菅氏と共に担っています」
(同前)
岸田首相にとって菅氏は”ポスト安倍”を争った間柄、三つ巴の有力者たちを波止場に見立て、自由に遊戈する木原氏について党幹部は
「ジジ殺しテクニックは政界1」
と口を揃えるのだった。

2009年9月、港区赤坂のカラオケスナックに美声が谺(こだま)した。
その日の夕刻、同店で催されたのは、民主党の鳩山由紀夫内閣で農水大臣に就任した赤松広隆氏の就任パーティーだった。
10数人の後援会関係者らに交ざり、3〜4人のホステスが華を添える。
その中で一際目立つ美人がいた。
身長163cmの彼女がすらりと伸びた脚で立ち上がり、風に揺れるように店を歩く。
そしてマイクを握ると、一斉に男性たちが顔を見合わせ、踊り出す。
同店関係者が打ち明ける。
「赤松さんの後援会関係者が、銀座のホステスだった【X子】を呼んだのです」
「彼女はメチャクチャ歌が上手でパーティーは彼女のおかげで大いに盛り上がった」
当時、【X子】さんの子供は7歳と5歳。
同店関係者が
「子供が小さいのに大丈夫か」
と尋ねると、彼女はこう答えたという。
「木原君が子守しているから余裕です」
当時、【X子】さんが交際していたのが、浪人中の木原氏だった。
ある日、前出の店関係者が【X子】さんに
「木原君とはどんな関係なんだ」
と尋ねた。
すると、彼女は涼しい顔で
「同志です」
と答えたという。
それは彼女にとって未来への決意表明に他ならなかった。
「2人が交際をスタートさせたのは、その前年(2008年)」
「浪人中、彼女は木原氏の生活を支えていた」
「彼の役割は子供のお守り」
「娘さんは木原氏を『パー』と呼んで懐(なつ)き、木原氏が通っていたテニスクラブにも一緒に通うように」
「2010年9月には
『坂本龍馬の新婚旅行の地に行きたい』と婚前旅行」
「『彼は石原裕次郎似だよね』と惚気(のろけ)ていました」
(2人を知る友人)
2011年の年末。
木原氏は特大ケーキを【X子】さんの子供たちにプレゼントする。
彼女はブログに木原氏への感謝の思いを綴り、次のように心境を吐露していた。
<彼のほんとの子供じゃないから『家族』になろうとするには幾度と困難があるんだろう>
<まだまだ沢山の悲しい事もあるけれど・・・>
【X子】さんはホステスを引退後の2014年10月、木原氏との間に女児を出産。
相前後して木原氏と入籍を果たす。
身を固めた木原氏は2015年10月に外務副大臣、2017年8月には政調副会長兼事務局長に就任するなど、着実に政権中枢への階段を駆け上がっていく。
他方、【X子】さんは木原氏と足並みを揃えるように”過去”と決別する。
「種雄君の死後、僕は彼が大切にしていたライダースジャケットを遺品として受け取りました」
「いつか彼の息子さんが大きくなった時、それをお返ししたくて、【X子】のモデル仲間に尋ねて回ったのですが、誰も連絡が付かなかったのです」
(安田種雄さんの友人)
更に、こんな出来事があったという。
「【X子】のモデル仲間だった僕の知り合いが、東村山市の経営者との繋がりで木原氏と面識を持つようになったんです」
「ある日、彼が木原氏とばったり会ったのですが、隣に【X子】がいた」
「彼が
『お前、何でここにいるの』
と眼を丸くすると、彼女は気まずそうに立ち去ってしまった」
(同前)
■事件を語り始めたY氏
一方、愛息を失った安田種雄さんの家族は、その間も果てしなく続く苦海の中を彷徨っていた。
安田種雄さんの母が嗚咽を漏らす。
「この10数年間、私は種雄のことを忘れよう、忘れようと思って日々過ごしてきました」
「私は息子を恨んだんですよ」
「『お前、親より先に死ぬかよ。そんな罪あるか』って」
「だから線香もあげられなかった」
2018年4月、安田種雄さんの父の携帯が鳴った。
電話口の相手は、冒頭の女性刑事だ。
それは闇に埋もれた事件の再捜査を知らせる合図だった。
だが、その僅か8カ月後に、捜査の縮小を告げられた。
安田種雄さんの父は言う。
「それ以降、警察からの連絡はありません」
「何故、1年足らずで再捜査が終わってしまったのか」
「私は真実が知りたい」
「今でも再捜査を強く望んでいます」
先週号の小誌で重要な証言をしたのは、安田種雄さんが”怪死”した当時、【X子】さんと親密だったY氏だ。
再捜査でキーマンとして浮上したY氏は2018年当時、覚醒剤事件で逮捕された末に宮崎刑務所に収監されていたが、捜査員はY氏に数十回面会し、次のような証言を引き出したという。
「【X子】から
『殺しちゃった』
と電話があったんだ」
「家に行ったら、種雄が血まみれで倒れていた」
2023年6月下旬、小誌記者がY氏に
「事件当日、【X子】さんに呼ばれて家に行った?」
と尋ねると、Y氏は、
「それは・・・まあ、それは事実ですね」
と認めていた。
<Y氏が到着したのは安田種雄さんの死亡推定時刻(2006年4月9日午後10時)の後だったことが、Nシステムの記録から判明している>
2023年7月7日午後、小誌取材班は再びY氏に接触。
するとY氏は事件について少しずつ語り始めた。
ーー記事に対して、木原さんは事実無根と主張し、「刑事告訴する」と。
「そりゃそうだよね」
「俺なんかが普通に物事を考えれば、抹殺されるよ」
「それくらい(木原氏とは)石ころと雲の上」
「それくらい(木原氏とは)の力の差があるよ」
「俺らがいくらヤンチャしてたって、そういう力じゃないから」
「簡単にどうのこうのできる案件でもないよね」
ーー小誌が報じた内容について大手メディアは一切扱っていない。
「・・・」
「でも、捜1の人間も言ってたよ」
「『デカ過ぎて、相手が』って。そりゃそうだよ」
ーー「悔しい」と話す捜査員もいた。
「俺が宮崎にいた時は、捕まえる気満々だったから」
「それから4年くらい経って音沙汰ないから、やっぱり勝てないのかな、権力に」
「あんだけ税金使って何十回も俺の所に来て、話詰めて、色々やって、やっぱり太刀打ちできねんだなって思ったよ」
ーー事件当日、Yさんは【X子】さんから電話がかかってきて現場を見ている。
「俺は警察にちゃんと本当のことを話しているけど」
「俺がしゃしゃり出たって本当に潰されるよ、勘単に」
「警察が手え出せないんだよな?」
自身の権力を自覚した振る舞いを続けながら、一連の疑惑には口を噤(つぐ)み続ける木原氏。
前述の森山裕選対委員長は懇談の場で、こう語気を強めたという。
「警察権の行使について
『政治家に配慮した』
なんて言われたら、大変なことになるよ」
事実無根と言い募るほど、国民からの視線は厳しくなる一方だ。

木原事件に新展開 「遺体の位置が・・・」 遺族が上申書を提出
週刊文春2023年7月27日号
17年前の2006年、木原誠二官房副長官の妻【X子】さんの当時の夫が”怪死”した事件。
木原氏は詳細な説明をしないまま、小誌に再三、刑事告訴をちらつかせている。
そんな最中、中断した捜査の再開を求めて、遂に遺族が立ち上がった。
▼被害者父母、姉が決起「再捜査してください」
▼「遺族の裏には・・・」警察内部で飛び交う妄言
▼記者懇ドタキャン 木原副長官「こんな状況なので」
▼岸田派幹部「刑事告訴なんて無理だろ」
<私たちは種雄の死の真相を知るため、捜査を続行していただきますことを、心から望んでいます>
警視庁大塚署長に宛てられた2023年7月17日付の上申書には、失われた17年前(2006年)の悲痛な思いが綴られていた。
小誌は過去2週に渡り、政権中枢を担う木原誠二官房副長官(53)の妻【X子】さんが、かつて結婚していた安田種雄さん(享年28)の不審死事件に関し、重要参考人として事情聴取や家宅捜索を受けていた事実を報じた。
木原氏は小誌の個別の質問には答えず、一括して
「事実無根」
と回答。
更には代理人を通じて、司法記者クラブに対し2度に渡り文書を送付し、刑事告訴を行うことを宣言した。
上申書を提出したのは、安田種雄さんの両親と2人の姉である。
事情聴取や家宅捜索の事実関係すら
「事実無根」
とする木原氏は、遺族の積年の想いを踏みにじったのだ。
上申書は次のように続く。
<自分が死んだのなら諦めもつきます>
<でも、亡くなったのは大切な息子なのです>
<ひょんなことから『あいつが生きていたら45歳だなあ』と考えてしまう>
遺族が再捜査を強く求めるのには理由がある。
安田種雄さんの死を巡り、到底納得できない”謎”がいくつも残されているのだ。

1978年に生まれた安田種雄さんは地元の中学校を卒業後、高校を中退。
暴走族に入り、青春時代を過ごした。
雑誌モデルとして活躍していた安田種雄さんに惹かれ、1997年に交際を始めたのが、同じく雑誌モデルをしていた2歳下の【X子】さんだった。
2002年、長男が誕生することが契機となり、2人は入籍する。
夫妻を知る人物が明かす。
「【X子】は結婚前にCDデビューしたこともある」
「長男を出産後は育児情報誌のモデルをしたり、ママ友とハロウィンパーティーを企画し、司会をやったりしていた」
「種雄さんの当時のあだ名は、TOKIO、長瀬智也に似ていることから、そう呼ばれていました」
2004年4月には長女が誕生し、一家4人は【X子】さんの父が所有する文京区大塚の木造住宅で暮らした。
だが、団欒の風景は次第に修羅の色に染まっていく。
元凶となったのは、夫婦の趣味であるフリーマーケットを通じて知り合った男性Y氏の存在だ。
間もなく【X子】さんはY氏と親密な関係になり、池袋の老舗キャバレーで働き始める。
安田種雄さんの次姉が振り返る。
■事件の夜、すれ違った男
「よくキャバレーの帰りに電話が来て
『種雄君がお金を入れてくれない』
『自分だけ遊びに行っている』
と愚痴をこぼしていた」
「それを聞き、種雄に
『ちゃんと生活費をあげなさい』
と言うと
『毎回あげている』
と話が食い違うのです」
2006年に入り、【X子】さんは幼い子供2人を連れ、”逃避行”を繰り返すようになる。
「1カ月以上も【X子】は行方不明で種雄は子供たちに会わせてもらえなかった」
「でも種雄は
『離婚しても子供は引き取りたい』
と希望を口にしていました」
(安田種雄さんの父)
2006年4月7日、安田種雄さんは生まれ育った東京・三軒茶屋の団地に舞い戻った。
出迎えた父は、息子の大好物だった牛肉をスーパーで調達し、振る舞った。
「その日、種雄は私が乗っていたハイエースを貸してほしいと家に立ち寄ったのです」
「理由を聞くと
『【X子】が(東京近郊に住む)Y氏の家に荷物を置いているから取り戻しに行くんだ』
と」
「その日は、数日前に種雄から
『買ってほしい』
と頼まれていた新しい携帯電話を手渡しました」
「ずっと電話に出ない【X子】に連絡するためでした」
(安田種雄さんの父)
だが、それが最後の晩餐になった。
その翌日(2006年4月8日)、安田種雄さんがハイエースでY氏の自宅を訪ねると、そこには【X子】さんと子供たちの姿があった。
家族を必死で連れ戻した安田種雄さん。
その彼が不審な死を遂げたのは、久方ぶりに子供たちとの再会を果たした直後、【X子】さんや子供たちが眠る隣の部屋でのことだったー。
ナイフを頭上から喉元に刺したとみられ、死因は失血死。
当時は自殺の可能性が高い不審死として処理された。
だが、12年後の2018年4月、大塚署の女性刑事が捜査資料を分析し、自殺とするには不自然な血の付き方に着目したことから再捜査がスタート。
警視庁の特命捜査対策室特命捜査第1係を中心に、30人以上の精鋭が集められ、遺族の期待も高まった。
にもかかわらず、1年足らずで突如、捜査は縮小。
以降、遺族の元への警察からの連絡は途切れた。
だが今回、安田種雄さんの父が今でも鮮明に記憶している悪夢の1日を振り返ると、これまで語られなかった新たな疑問点が次々と浮かび上がったのだ。
「変わり果てた姿の種雄を発見した時、右太腿から20〜30cm離れた場所に細長いナイフが置かれていました」
「自らナイフを喉に突き刺すことも難しいのに、ましてや綺麗にナイフを置いてから死ぬ奴がいるのでしょうか」
変わり果てた姿の息子を発見した直後には、こんな出来事があった。
「110番通報をするにも住所が分からず、住居表示がある電信柱を探しに1度外に出たのです」
「通報して民家に戻る途中、すれ違ったのは明らかに変な歩き方をした男でした」
「風呂敷のようなものに長い物体を包み、背中に抱えていた」
「ガニ股でふらつきながら壁にぶつかり、20mほど先の十字路の角を右に曲がったのです」
「一目散に追いかけたのですが、一瞬で消えてしまった」
(安田種雄さんの父)
■木原氏代理人の回答は
警察が到着し、安田種雄さん宅に再び上がろうとした父は、ふと足元を見た。
「玄関には、子供用や大人用のたくさんの靴が置いてあった」
「その靴が、家を飛び出した時から減っているような気がしました」
(安田種雄さんの父)
再捜査に当たり、安田種雄さんの父は”すれ違った男”の存在を女性刑事に明かしている。
安田種雄さんの父が事情聴取を受けたのは2018年4月8日のこと。
小誌が入手した録音データには、次のようなやり取りが記録されている。
★女性刑事
「すれ違った人は長い物を持っていたということですけど、顔は見ていない?」
★父
「はい」
★女性刑事
「背格好で?」
★父
「後ろ姿だけね」
「ジーパンだったかな。帽子」
★女性刑事
「ニット帽。知っている人、という印象はなかった?」
★父
「そうですね」
更に安田種雄さんの父が不審に感じているのは、遺体の位置だ。
「私が部屋に入った時、種雄の頭は寝室に繋がるドアの辺りにありました」
「しかし、後に刑事さんが描いた現場の見取り図は、頭の位置が左右にズレて、倒れている位置すら変わっていたのです」
「私が去った後、何者かが遺体を動かしたのでしょうか」
(安田種雄さんの父)
事件から数日後に行われた現場検証で、更に疑問は深まった。
「種雄は携帯を3台持っていたのですが、それが見つからなかった」
「どこにあるのかと思って電話をかけると、確かに部屋のどこかから着信音が聞こえる」
「探してみると、1台はソファの上に、衣類を沢山被せた状態で置いてありました」
「更に、ソファの下からも他の携帯が出てきた」
「自分で死んだ奴が、なぜ携帯を隠す必要があるのでしょうか」
(安田種雄さんの父)
遺族が再捜査を求めるのは、安田種雄さんを喪った哀しみを徒に警察にぶつけているからでは決してない。
自殺で片付けるには不審な点がいくつも残されているからこそ、今回、上申書の提出を決意したのだ。
一方ー。
小誌が先々週号で初めて一連の疑惑を報じて以降、木原氏は”逃げの一手”を続けている。
政治部記者が明かす。
「文春が初めて不審死事件を報じた直後、木原氏の秘書官は番記者たちに
『家族の精神的なケアが必要になり、しばらく朝の囲み取材には応じられません』
と連絡してきた」
「その翌週である2023年7月中旬に議員会館で番記者を集めてオフレコ懇談会を開催するという話だったのですが、結局、後になって
『こういう状況なので中止でお願いしたい』
という連絡があった」
他方で、小誌には再三
「刑事告訴を行う」
と通告してきたが、
「刑事告訴を行えば、捜査当局を動かし、公権力を振りかざすことになる」
「政権中枢で絶大な権力を握る官房副長官の振る舞いとしては異例」
「木原氏の言動は身内からも冷ややかな目で見られています」
(政治部デスク)
ある岸田派幹部は、周囲にこう漏らした。
「刑事告訴なんて無理だろ」
「刑事告訴したら、それをきっかけに各社に報道されてしまう」
「もし木原が刑事告訴するのであれば、官房副長官の辞任がセット」
「それが岸田会長のためだ」
小誌は今回、木原氏に改めて、【X子】さんへの事情聴取や家宅捜索の有無、記者懇中止の経緯について質問状を送付。
代理人弁護士からこう回答があった。
「(捜査については)従来以上に申し上げることはない」
「(記者懇中止は)家族が学校等で誹謗中傷を浴びたり、路上で危険に晒される事態が現実に発生し、対応せざるを得ないためです」
木原氏は先々週、一連の再捜査について事実関係を確認する小誌に対し
「捜査当局の公式の確認を取るよう求めます」
と回答。
2023年7月5日、12日の2度に渡るメディアに公表した<御通知>でも、小誌に対して
「捜査当局の公式の確認」
を取るよう求めたことを強調してきた。
そんな中、”指名”された捜査当局側からも、呼応するかのような動きがあった。
「2023年7月13日、警視庁の國府田(こうだ)捜査1課長の定例会見で、文春報道について質問が出た」
「これに対し國府田氏は
『事件性は認められなかった』
『死因は自殺と考えて矛盾はない』
と述べました」
(社会部記者)
同じ日(2023年7月13日)、霞が関の合同庁舎2号館18階の会議室。
その日(2023年7月13日)、記者クラブ加盟社の記者を集めて行われたのは、全国の警察組織のトップ、露木康浩警察庁長官の定例会見である。
終了間際、テレビ局の記者が木原氏を巡る疑惑について尋ねると、露木長官は淀みなくこう答えた。
★露木長官
「適正に捜査、調査が行われた結果、証拠上、事件性が認められないと警視庁が明らかにしている」
会見から2日後の2023年7月15日、露木長官にその真意を尋ねた。
ーー「事件性が認められない」と公表していますが、これは2018年の再捜査を受けて判断した?
★露木長官
「『警視庁が明らかにした』ということで理解していますけど、警視庁の判断ということになってくるので私は間接的な立場なんですね」
ーー木原氏は再捜査も含め「事実無根」として文藝春秋を刑事告訴するという。
再捜査があったかどうか。
長官の認識は?
★露木長官
「まあ、警視庁が明らかにしたということで、あのように会見で申し上げたということですね」
ーー露木長官は捜査資料を確認している?
★露木長官
「いや、そういう風な立場じゃないからですね」
ーー小誌の発売直後、木原氏から連絡はあった?
★露木長官
「いえ、私は木原官房副長官とは全然連絡を取る立場でもないし」
ーーご遺族が「やはり殺されたんじゃないか」という思いを強く持っている。
★露木長官
「ああ・・・」
「警視庁に問い合わせてもらうしかないかなあ」
遺族が複数の不振点を指摘しているにもかかわらず、
「事件性はない」
と繰り返す警察側。
実はその内部では、不穏な動きが見て取れるのだ。
警察庁関係者が打ち明ける。
「報道後、警察内部では
『遺族の裏には社民党の福島瑞穂参院議員と、事実婚の夫である人権派弁護士の海渡雄一氏が控えている』
との説が飛び交っているのです」
実際、小誌取材班も警察内部から同様の話を聞いている。
だが、名指しされた福島氏はこう困惑する。
「(安田種雄さんの)お名前も初めて知りましたし、全く面識がありません」
警察内部から噴出する”妄言”は何を意味するのか。
「この事案は警察官僚の上司に当たる官房副長官に関するスキャンダルです」
「敢えて野党党首の福島氏の名を出し、記事には政治的な背景があったことを匂わせることで、事態を矮小化しようとしているのです」
(前出・警察庁関係者)
安田種雄さんの父は、露木長官が
「捜査は適正」
「事件性はない」
と語った会見内容を報じた記事に目を通すと、長く沈黙し、絞り出すように呟いた。
「事件を”無かったこと”にするつもりなんですね」
「いくら我々が頑張っても権力で握り潰して、自分たちが有利になるようにするんですね・・・」
こうした状況に、安田種雄さんの親友たちも動き始めた。
近々、捜査の続行を求める署名活動を始めるという。
次々と浮上する不審死への疑問。
上申書による遺族の悲痛な訴えを、警察はどう受け止めるのか。

木原事件 妻の取調官捜査1課刑事実名告発18時間
木原は「俺が手を回しておいたから」と妻に・・・
週刊文春2023年8月3日号
警視庁捜査1課殺人1係、通称「サツイチ」。
2018年6月、サツイチの俺が木原の妻X子の取調官に指名された。
俺を呼ぶってことは、自殺ではなく殺人事件だってことだ。
木原は俺に
「いつでもクビ飛ばせるぞ」
と言ったが、X子の聴取を10回はやったしガサ入れもした。
ところが捜査が佳境に入った時に突然、上司から終了を告げられたんだ。
頭に来ているのは、警察庁の露木康浩長官がこの前、会見で
「事件性はなかった」
って大嘘を吐いたこと。
現役は話せないだろうが、去年(2022年)退職した俺に失うものはない。
悔しい思いをした後輩のためにも腹は括った。
俺が知っていること、全部話すよー。
警視庁捜査1課殺人犯捜査第1係、通称「サツイチ」。
警察庁内のエース級が揃い、数々の難事件を解決に導いてきた捜査1課の花形部署だ。
10数人のメンバーを率いる係長は、警察庁から広域技能指導官に指定されたベテラン刑事である。
2018年6月、佐藤誠警部補(当時)は、係長から連絡を受けた。
「誠さんさあ」
「申し訳ないんだけど、例の件の調べ官やってくれませんか」
「誠さんしかいなんですよ」
長年苦楽を共にしてきた係長から、ある事件の取調官になることを直々に依頼されたのだ。
だが、佐藤氏は2018年1月21日、多摩川で入水自殺を遂げた評論家・西部遭氏(享年78)の自殺幇助事件の捜査の渦中にあり、逮捕された西部氏の知人の取り調べを担当していた。
「よほど厄介な事件なんだろ?」
「この事件が終わってから世話になるよ」
佐藤氏はそう告げたが、この時、既に腹は決まっていた。
絶対にホシを落として見せるー。
小誌は過去3週に渡り、政権中枢を担う木原誠二官房副長官(53)の妻X子さんが、かつて結婚していた安田種雄さん(享年28)の不審死事件に関し、重要参考人として事情聴取や家宅捜索を受けていたと報じてきた。
木原氏も捜査員と”面会”していたことも分かった。
だが、木原氏は小誌の個別の質問には答えず、一括して
「事実無根」
と回答。
更には代理人を通じて、刑事告訴を行うことを宣言している。
2023年7月14日、改めて小誌は木原氏にX子さんへの事情聴取や家宅捜索の有無について質問状を送付したが、代理人弁護士から送付されたのは
「(捜査については)従来以上に申し上げることはない」
という、にべもない回答だった。
その後も小誌取材班は真相を明らかにするため、20人以上の捜査関係者を訪ね歩き、繰り返し取材を重ねた。
そんな中、多くの捜査員が口にしたのは、X子さんの任意聴取を担当した佐藤氏の存在だった。
ある捜査員は彼を
「捜査1課のレジェンド」
と評し、こう語った。
「佐藤さんは捜査1課一筋18年、数多くの殺人犯と対峙し、
『オトせないホシ(容疑者)はいない』
と言われるほど1課に貢献しました」
「1課に1人しかいない取り調べの伝承官にも任命されている」
「伝説の”落とし屋”ですよ」
■「何が『事件性はない』だ」
捜査員が語る佐藤氏の伝説は、枚挙に暇がない。
2005年には、その3年前のマブチモーター社長宅で社長夫人と長女が殺害された事件で逮捕された小田島鐵男の取り調べを担当。
2015年の埼玉県本庄市死体遺棄事件では指名手配されていた斎藤邦実の潜伏先を割り出し、自白に追い込んだ。
「安田種雄さんの事件の再捜査が本格化した際、X子さんの聴取を担当するのは佐藤さんしかいないという結論になったのです」(同前)
そんな佐藤氏は2022年、警視庁を退職し、現在は東京近郊で暮らしているという。
捜査の全容を知るためには、佐藤氏の協力が必要不可欠。
だが、佐藤氏との接触はなかなか叶わなかった。
2023年7月上旬、ようやく取材班は佐藤氏の居宅に辿り着く。
しかし、そこも既に転居済みだった。
小誌記者は藁にも縋る思いで、近隣住民に事情を説明。
すると数時間後、携帯が鳴った。
「文春だろ?来ると思ってたよ」
初めての佐藤氏との接触。
だが、取材を申し込むと
「もう捜査を外れているからよお」
「勘弁してくれよ」
と、決して首を縦に振らなかった。
それから2週間後、佐藤氏に電話で再三協力を呼び掛けたところ、深い溜息の後、感情を吐露したのだ。
「警察庁長官のコメントは頭にきた」
「何が『事件性はない』だ」
「あの発言は真面目に仕事をしてきた俺たちを馬鹿にしているよな」
佐藤氏が言及したのは、その数日前の2023年7月13日に開かれた、露木康浩警察庁長官の定例記者会見のこと。
露木長官は、安田種雄さんの不審死について、こんなコメントを残していた。
「適正に捜査、調査が行われた結果、証拠上、事件性は認められないと警視庁が明らかにしている」
佐藤氏は一呼吸し、吐き捨てるように言った。
「事件性の判断すらできないのか」
「はっきり言うが、これは殺人事件だよ」
「当時から我々はホシを挙げるために全力で捜査に当たってきた」
「ところが、志半ばで中断させられたんだよ」
「それなのに、長官は『事件性が認められない』と事案自体を”無かった事”にしている」
「自殺で片付けるのであれば、自殺だっていう証拠を持って来いよ」
「(文春の)記事では、捜査員が遺族に『無念を晴らす』と言っていたが、俺だって同じ気持ちだよ」
更に佐藤氏の口から零れたのは、後輩たちへの偽らざる思いだった。
「あの時捜査に加わった30人以上のメンバーは誰しも、捜査を全う出来なかったことで今でも悔しい思いをしている」
「文春の記事を読めば、現役の奴らが並々ならぬ覚悟で証言しているのがよく分かるよ」
そしてー。
「俺は去年(2022年)退職して、第1線を退いた」
「失う物なんてない」
「職務上知り得た秘密を話すことで地方公務員法に引っかかる可能性がある、だ?」
「そんなことは十分承知の上だ」
「それより通すべき筋がある」
「現役の奴らの想いもある」
「もう腹は括った」
「俺が知っていること、全部話すよ」
こうして”伝説の取調官”は、ポロシャツにチノパン姿で小誌取材班の前に現れた。
粗野な口調には時に温かさが滲み、穏やかな眼光は時に鋭さを見せる。
そんな佐藤氏への取材は、5日間、計18時間に渡った。
仲間たちが作った捜査資料を必死の思いで読み込み、全身全霊でX子さんと向き合った佐藤氏の記憶は、約4年9カ月が経った今でも詳細で鮮明だった。
そして、そこから浮かび上がったのは、驚くべき新事実の数々だった。

自殺と見られていた安田種雄さんの死が”事件”として明るみに出たのは、2018年4月。
警視庁大塚署の女性刑事が、約12年前の事件の精査資料に目を留めたのだ。
「自殺にしては、ナイフへの血の付き方がおかしい」
彼女の肩書は、刑事組織犯罪対策課強行犯捜査係長。
長年埋もれていたのは、文京区大塚の古びた一軒家に住む、若い夫婦に降り掛かった悲劇だった。
雑誌の人気モデルをしていた安田種雄さんが1997年に交際を始めたのが、同じく雑誌モデルをしていた2歳下のX子さん。
2002年、長男の誕生が契機となり、2人は入籍する。
2004年4月には長女が誕生し、一家4人はX子さんの父が所有する一軒家で暮らし始めた。
だが、一家団欒の風景は長くは続かなかった。
元凶となったのは、夫婦の趣味であるフリーマーケットを通じて知り合ったY氏の存在だ。
2006年に入り、Y氏のもとに走ったX子さんは、幼い子供2人を連れ、大阪や浜松などに”逃避行”を繰り返すようになる。
「1カ月以上もX子は行方不明で種雄は子供たちに会わせてもらえなかった」
「でも、種雄は『離婚しても子供だけは引き取りたい』と希望を口にしていました」
(安田種雄さんの父)
2006年4月7日、安田種雄さんは生まれ育った世田谷区内の団地に舞い戻る。
「X子が(東京近郊に住む)Yの家に荷物を置いている」
「明日、取り戻しに行くんだ」
安田種雄さんはそう父に告げ、実家にあるハイエースを借りていった。
その翌日2006年4月8日、安田種雄さんがY氏の自宅を訪ねると、そこにはX子さんと子供たちの姿があった。
修羅場を演じた末、安田種雄さんは妻子を奪還する。
安田種雄さんが不審な死を遂げたのは、久方ぶりに子供たちとの再会を果たした、その直後のことだったー。
2006年4月10日午前3時過ぎ。
たまたま目覚めた安田種雄さんの父がハイエースを返してもらうため息子の一軒家に足を踏み入れると、そこには黒ずんだ血の海が広がり、安田種雄さんが仰向けで倒れていた。
既に事切れ、血飛沫は天井に達していた。
だが、安田種雄さんの体内から覚醒剤が検出されたことで大塚署は
「錯乱状態による自殺の可能性が高い」
と判断したのだ。
改めて佐藤氏に聞くと、こう喝破した。
「はっきり言って、大塚署の捜査ミスは一目瞭然だろ」
「現場が血だらけだったにもかかわらず、刃の部分にちょっとだけ血が残り、柄は綺麗な状態」
「それで12年後、大塚署の女性刑事が『誰かが血糊を拭き取ったのだろう』と疑念を抱いたんだ」
「安田種雄さんは死の前日、Yの自宅からX子と子供たちをようやく取り戻してるんだよ」
「その時、安田種雄さんはYの自宅の壁をバンバン叩き、2回も110番通報されている」
「それでも諦めず、ようやく奪還した」
「可愛い子供を抱いて家に戻ってきた奴が、自殺する動機なんてないだろ」
女性刑事の違和感に端を発した大塚署の動きは素早かった。
安田種雄さん不審死事案は、時を置かず警視庁捜査1課特命捜査対策室特命捜査第1係、通称「トクイチ」に持ち込まれた。
だが同時に重大な事実が判明する。
X子さんは安田種雄さんを亡くした約8年後、木原氏と再婚していたことが分かったのだ。
警視庁が検討を始めた時点での木原氏の肩書は、自民党政務調査会副会長兼事務局長。
与党の政策立案を担う重要ポジションに就いていた。
特命捜査第1係長と特命捜査対策室長は協議の末、小林捜査第1課長(当時)に次のように”上申”した。
「特命だけでは手に負えません」
「政治が絡んでいるから無理ですよ」
「サツ(殺人犯捜査係)を入れてもらわないと」
小林1課長は捜査資料を読み込むと、事件性を確信した。
これは自殺ではなく殺人事件だ。
だが、与党政治家が絡む案件である以上、生半可な捜査は許されない。
不退転の決意で、精鋭揃いの
「サツイチ」
を投入するしか、事件解決の道はないー。
こうして大塚署、トクイチ、更にサツイチという3つの組織の合同捜査がスタートしたのだ。
「トクイチ10数人、サツイチ10数人、大塚署を含めて30〜40人態勢だろ」
「これは特捜(特別捜査本部)並みの人数だよ」
「サツイチが入り、『やっぱり事件ではありませんでした』なんていう話は、俺が捜査1課にいた18年間で1度もないよな」
「だから、露木長官の『事件性が認められないと警視庁が明らかにしている』というのは明らかに大嘘なんだよ」
(佐藤氏)
2018年6月に満を持して、佐藤氏が捜査班に合流してから約2カ月。
捜査は急展開を見せていた。
キーマンとして浮上したのは、かつてX子さんと親密な関係だったY氏だった。
当時、覚醒剤取締法違反容疑で逮捕された末に宮崎刑務所に収監されていたが、捜査員らは約30回の面会を繰り返し、20数回目で次のような供述を得たのだ。
「事件当日の夜中、X子から
『種雄くんが刺せと言ったので、刺しちゃった』
と電話があった。
「家に行ったら、種雄が血まみれで倒れていた」
X子さんから連絡を受けたY氏が自家用車を駆り、約1時間かけて夫婦の住む大塚付近に到着したのは、(2006年4月9日〜10日にかけての)深夜12時前後」
「そのことはNシステムなどにより裏付けられた」
「死亡推定時刻は2006年4月9日夜10時頃だったか・・・」
「Yが実行犯であれば時間が合わない」
「だから、最初からあいつはホシではないと俺たちは踏んでいた」
「俺は計2回、宮崎刑務所でYと面会してるんだ」
「あいつの供述で浮き彫りになったのは、事件当日の”修羅場”だった」
(佐藤氏)
Y氏が佐藤氏に語った事件当日の様子は子細を極めた。
その日、Y氏が一軒家から徒歩圏内のコンビニ。
車を停め、手袋を購入した。
だが、遺体と対面する勇気が沸かず、コンビ前で逡巡したというのだ。
手袋の購入は、遺体に触れることを意識した行動と見られた。
「Yの供述は鬼気迫るものだったよ」
「部屋に忍び込むと、そこには遺体があり、X子の背中には血が飛び散っている」
「Yは
『血が付いてるから脱げ』
と服を着替えさせ、
『朝方になったら警察に電話して、朝起きたら死んでいましたと言え』
とアドバイスをしたという」
「朝方まで数時間ある、隠蔽工作をしようとしていたところ、突如玄関から大きな物音がした」
(同前)
2006年4月10日早朝3時過ぎに訪れたのは、安田種雄さんの父だった。
真っ暗な2階の部屋で寝転ぶ種雄さんに向かい
「こんな所で寝たら風邪引くぞ」
と言葉を投げかける。
だが、電気を点けた瞬間、目に飛び込んできたのは愛息の無残な亡骸だった。
「Yの供述によると、予想外の出来事に慌てまくって、アイツは子供部屋のカーテンに身を隠したそうだ」
「俺に
『突然来たからビックリしましたよ』
と、はっきり言っていた」
「一方、X子は寝たふりをするしかないわな」
「(種雄さんの)父は
『玄関の鍵が開いていた』
と供述しているが、それはYが入った後だったからだ」
(佐藤氏)
■遂に捜査員が木原氏の自宅に
その後、父は110番通報をするため1度外に飛び出す。
住所が分からず、住居表示がある電信柱を探すためだ。
その一瞬の間隙をY氏は狙った。
X子さんのシャツなど犯行の物的証拠を回収すると自身の靴を手に持ち、階段脇の小窓から脱出したのだ。
安田種雄さんの父は小誌前号(2023年7月27日号)でも、不審な人物の存在についてこう語っていた。
「通報して民家に戻る途中、明らかに変な歩き方をした男とすれ違った」
「風呂敷のようなものに長い物体を包み、背中に抱えていた」
「ガニ股でふらつきながら壁にぶつかり、20mほど先の十字路の角を右に曲がったのです」
「玄関には子供用や大人用のたくさんの靴が置いてあったが、家に戻ると、数が減っているような気がしました」
防犯カメラの映像は残っておらず、不審な男の正体は判然としない。
一方、玄関の靴の謎について、佐藤氏はこう語る。
「消えたのはYの靴だよ」
「想定外の父の登場によって、彼らの計画が全て崩れたってわけだ」
小誌前号(2023年7月27日号)の発売後、Y氏を知る人物から小誌に情報提供があった。
事件直後、Y氏は覚醒剤取締法違反容疑で逮捕されている。
この人物は、当時、Y氏が収監されていた東京拘置所の雑居房で5カ月間同室だったという元受刑者だ。
彼が語ったY氏の家族についての個人情報は、小誌の取材成果と合致していた。
Y氏は、この元受刑者に事件の”真相”を打ち明けていた。
「あの頃、Yは安田種雄さんの死について
『警察ではシャブ中が狂って自殺した形になっているが、実は違う』
と話していました」
「『完全犯罪だ』『刑務所を出てから小説でも書こうかな』と」
「ただ、殺し方は
『ボールペンで刺した』
と聞いていました」
「彼女(X子さん)は1度面会にやってきたけど、その後、Yは
『やっぱり別れることにした』
と言っていた」
(元受刑者)
Y氏の供述を軸に捜査は進み、2018年10月9日に”勝負の日”を迎える。
東京都東村山市にある築13年の分譲マンション。
朝7時頃、1台のセダンがマンション脇に横付けされた。
車中から飛び出したサツイチの係長と特命担当の管理官がインターフォンを鳴らす。
この日、遂にX子さんの任意同行を求めたのだ。
「取調官の俺は車中で待っていた」
「ところが、待てど暮らせど戻って来ない」
「しばらくして黒い車が俺の横を通り過ぎて行くじゃねえか」
「間もなく2人が帰って来て
『今日はちょっとナシですね。誠さん、帰りましょう』
と」
「彼らが言うには、6階の部屋で夫婦と対面し、殺人容疑の捜査だと伝えると、木原氏が
『今日は勘弁してくれ』
『後から連絡する』
と任意同行を拒否」
「そのうち
『もう行かなきゃいけない』
とか言って(木原氏は)送迎車で行っちゃったわけだ」
(佐藤氏)
実は、同日(2018年10月9日)朝、捜査1課は東海地方にあるX子さんの実家と、豊島区南大塚にある別宅に家宅捜索を行っている。
捜査員らは、いずれも被疑者不詳の
「殺人 被疑事件」
と記された捜索差押許可状を携えていた。
「東村山にガサ(家宅捜索)を行わなかった理由は、木原氏の存在が大きいだろうな」
「相手は現役国会議員」
「ましてや、自民党情報調査局長に就任した実力者だ」
「捜査のハードルが上がるのは当たり前の話だろ」
(佐藤氏)
一旦は妻の任意同行を拒んだ木原氏。
一方、家宅捜索の事実を知り、木原氏に
「X子と別れろ」
と勧めたのは、二階俊博幹事長(当時)だったという。
自民党関係者が語る。
「二階さんは木原に離婚を勧めただけでなく、
『警察の取り調べにはちゃんと素直に応じろ』
と言っていました」
「木原は渋々それを受け入れるしかなかった」
その後、木原氏は聴取に応じるようになったという。
佐藤氏も言う。
「確かに、二階さんがそう言ったという話は現場にも漏れ伝わってきた」
「翌日から聴取がスムーズになったんだよ」
小誌記者が二階氏を電話で取材すると、こう語るのだった。
「覚えてないけど、疑いを持たれたら捜査に協力しろよっていうことは当然の事じゃないかな」
「それは言ったろうけどさ」
■「もずくだけかなあ・・・」
警視庁本部2階には、100以上の取調室が等間隔に並ぶ。
冷暖房完備だが、窓はない。
X子さんと向かい合った佐藤氏は柔和な表情を作り、こう切り出した。
「X子さんよ。ここに来た理由は分かる?」
「分かりません・・・」
「X子さんよお、呼ばれた理由ぐらいは分かるよな?」
「・・・」
「俺、怖い?あんまり緊張しないでよ」
「・・・」
「木原、格好いいもんな」
「うーん」
2018年10月上旬から始まった取り調べ。
当初、X子さんは無言を貫いた。
「木原との第2子が生まれたばかりで子育てが優先」
「聴取は午後1時頃から夕方までが多かった」
「でも、最初は無口で全然喋らないさ」
「それでも連日、自宅近くの病院前まで車で迎えに行き、警視庁本部で聴取する日々が続いた」
(佐藤氏)
それ以降、X子さんは連日、警視庁本部と自宅を往復する日々を送った。
彼女は武装するかのように完璧にメイクを施し、香水の香りを振りまく。
ロングヘアを美しく結い、1度として同じファッションで聴取を受けることはなかった。
佐藤氏はあだ名で問いかける。
「Xちゃん、衣装持ちだね。何枚くらいあるの?」
「そんなにありません」
「似合うよね。センスあるよね」
「そんなことありません」
「Xちゃんのお父さんも警察官なんだって? 俺、刑事さんも格好いいだろ?」
「・・・」
警視庁本部の裏口から取調室に入るまでの間、すれ違った警察官の多くが振り返る。
時に、佐藤氏はこんな会話を交わした。
「御飯、食べられているの?」
「あまり食べられないです」
「そうだよな。何食べてるの?」
「うーん、もずくだけかなあ・・・」
「もずくだけだとヤバイんじゃないの」
「あまり食欲ないんで」
また、ある時は料理について水を向けた。
「Xちゃん、料理なんかするの?」
「あまりやらないんです」
「魚とか肉とか作らないの?」
「いや、私は嫌なんです。ベトベトするし。気持ち悪いし。だから、あんまり料理しないんです」
雑談には応じるものの、事件当日のことは
「覚えていません」
「分かりません」
と繰り返す。
「その頃、既に他の捜査員はX子の交友関係を調べ上げ、徹底的に聴取を重ねていたんだよ」
「それらの情報を元に、俺は揺さぶるわけだ」
(佐藤氏)
佐藤氏は取り調べの様子をこう振り返って見せた。
「お前の友達が言ってたぞ。シンナーもやってたろ」
「やっていません!」
「煙草も吸ってたろ」
「やっていません!」
「何で種雄君を刺したの」
「・・・(首を左右に振る)」
事件以外のことには反応し、大きな声を出すこともあった。
しかし、事件については何を聞いても頑なだった。
佐藤氏は言う。
「取り調べは癖を見抜くために、カマをかけることもある」
「X子は分かり易く、素直な子だった」
そんな佐藤氏には”切り札”があった。
古びた1枚の写真。
満面の笑みを浮かべ、カメラ目線でピースしている茶髪の女性は、若き日のX子さんだ。
その隣でY氏は暗い表情で写真に収まっている。
捜査の結果、事件現場から約5km離れた文京区本郷にある居酒屋「T」で撮影されたものであることが判明した。
撮影日は事件が発覚した日(2006年4月10日)の夜。
2人は安田種雄さんが遺体となって発見された10数時間後に同店で落ち合い、杯を傾けていたのだ。
12年後の2018年9月6日には捜査員が店を訪れ、オーナーに事情聴取し、店内で撮影された写真であることを確認している。
■木原氏は妻の手を握り・・・
ある日、佐藤氏は取調室の机上に”切り札”を叩き付け、問い詰めた。
「お前な」
「旦那が死んでるのにYと居酒屋でピースしてニコニコ笑ってるのはどういうことだよ!」
「死んだ後、こんな顔できんのかよ」
「これ、あんただよな?」
彼女は心底驚いたように目を見開き、
「ええ、ええ・・・分かりません」
と呟くのがやっとだったという。
更に捜査は次のステップに進む。
「X子のDNAを採取して、新たな証拠を見い出そうとしたんだけど、彼女は採尿や採血を拒否するんだよ」
「ポリグラフ(嘘発見器)も嫌だって」
「『あんた、シロだったらポリグラフ受けたら一番いいだろ!』って」
「仕方ないから、その翌日、身体検査令状を取って自宅に行くことにしたんだよ」
(佐藤氏)
だが、待ち合わせの時間に認識の相違があり、佐藤氏は30分ほど予定時刻を過ぎて自宅に到着。
すると、待ち構えていた木原氏が怒髪天を衝く勢いで向かってきたという。
「時間ぐらい守れよ!」
「お前なんて、いつでもクビ飛ばせるぞ!」
その頃、木原氏自身も捜査員と複数回”面会”している。
「女房を信じているから」
と語る一方、別の日には次のように吐き捨てることもあったという。
「2006年当時に捜査していたら結婚もしなかったし、子供もいませんでしたよ」
「どうしてその時にやってくれなかったんですか」

小誌の報道に、徹底して
「事実無根」
と反論してきた木原氏。
不審死事件を報じた直後の2023年7月5日には、
司法記者クラブに向けた
「御通知」

<私と私の家族に対する想像を絶する著しい人権侵害>
として、
<法務省の人権擁護機関に対しても救済を求めることとなります>
と宣言した。
「ところがその後の2023年7月21日、X子さんの代理人弁護士が司法記者クラブではなく日弁連に人権救済を申し立てた旨を連絡してきた」
「役所の人事権を持つ官邸中枢が法務省を動かすのはさすがにマズイという判断だったのでしょう」
(社会部記者)
だが、一連の佐藤氏の実名告発は、小誌がこれまで報じてきたX子さんへの事情聴取や実家への家宅捜索が、確かに行われていたことを証明している。
それだけではない。
木原氏が事件に深く関与し、政治的圧力を行使していた疑いを突き付ける”物証”が存在するのだ。
2018年10月以降、X子さんは取り調べを終えると警視庁本部からタクシーに乗り、帰宅。
その際、木原氏と落ち合い、車内で言葉を交わすことがあった。
捜査員は車内のドライブレコーダーを回収し、つぶさに分析した。
ある日、佐藤氏は捜査員に呼び出された。
「誠ちゃん。ちょっとこっち来て、見てみ」
再生されたのは、20分以上に及ぶ動画。
タクシーの後部座席に座った木原氏は、沈痛な面持ちのX子さんの手を何度も握り、言葉を投げかける。
「大丈夫だよ。俺が何とかするから」
「・・・」
「俺が手を回しておいたから心配すんな。刑事の話には乗るなよ。これは絶対言っちゃ駄目だぞ。それは罠なんだから」
佐藤氏は愕然とした。
「もうX子は絶対に喋らないと思ったな。調べに『これ言っちゃダメだぞ』って裏に手を回されたら終わりかなと思ってはいたけどさ」
(佐藤氏)
更に、木原氏は政治家ならではの単語を口にした。
佐藤氏の脳裏にはこんな映像が焼き付いている。
★木原氏
「国会が始まれば捜査なんて終わる。刑事の問いかけには黙っておけ」
★X子さん
「刑事さんが(木原氏のことを)『東大出てボンボンで脇が甘い』とか言ってたよ」

「そんなもん、クビ取って飛ばしてやる!」
映像を見ながら、佐藤氏は思わず
「おお、やってみろ。この野郎」
と吐き捨てた。
実際、木原氏は捜査幹部に対しても、2018年10月24日から始まる臨時国会について言及していたという。
「当初から木原氏は
『国会の招集日までに取り調べを終わらせろ』
と捜査幹部に話していたと聞いている」
「『国会が始まれば、妻の取り調べの間、子供の面倒を見る人間がいない』
というわけだ」
(佐藤氏)
国会開催中だからといって、子供をベビーシッターなどに預けられない道理はない。
木原氏が”議員特権”を振りかざしたことで、佐藤氏は2018年10月9日から24日まで、僅か2週間という期間限定の取り調べを強いられたのだった。
とはいえ、2018年12月10日になれば臨時国会が閉会する。
佐藤氏は
「国会が終わったら捜査再開だろう」
と高を括っていた。
だがー。
国会が始まる直前の2018年10月下旬。
突然の宣告だった。
「明日で全て終わりだ」
上司である佐和田立雄管理官(当時)に告げられた一言を、佐藤氏は鮮明に覚えている。
小誌記者が佐和田氏を探し当て、当時の佐藤氏への指示について問うと、
「分からないなあ」
「確かに、佐藤さんに
『もういいんじゃないの』
と言ったような覚えはある気がするけど、時期は覚えていない」
「誰かからの指示とか刑事部長が、というより、長いこと聴取して何も出なかったから
『もういいなじゃないの』
と思って僕が言ったような気がするんです」
だが、佐藤氏はこう語気を強めるのだ。
「X子の調べが佳境を迎え
『今から証拠を探そう』
という矢先にストップした」
「12年前の事件で物証が乏しいのは分かっているが、供述を揃え、証拠を積み重ねて頑張ろうという時に突然、中止になった」
「俺は捜査1課で100件近くも調べをやったきたけど、これだけ流れができていたのに調べが取り止めになるなんて経験したことがない」
「悔しくて、頭にきたよな」
当時の捜査幹部も語る。
「期限付きで時間も限られているので、厳しかった」
「取り調べの時間も回数も、明らかに足りなかった」
現場の捜査員らには徒労感が募ったが、一部の捜査員は
「いつか捜査再開できる」
という一縷の望みを抱き、2018年11月19日には、事件のあった2006年頃にX子さんが働いていた池袋のキャバレーの元従業員を聴取している。
2018年12月には、サツイチの捜査係長は再び宮崎刑務所に飛んだ。
Y氏が2018年夏に語った次のような供述の詳細を確かめるためだった。
「事件当日(2006年4月10日)、X子から
『ナイフに指紋が付いちゃった。どうしよう』
と相談された」
「現場に行くと、ナイフには両面テープが付いていた」
「証拠隠滅しようと剥ぎ取り、持ち帰った」
黒色の柄にぐるぐる巻きにされた両面テープ。
誰が、何のために巻き付けたのか。
「当初、Yは
『覚醒剤で錯乱した種雄が巻いたんだろう』
と言い、捜査員にも異論はなかった」
「でも、よくよく考えると、普通のテーピングなら滑り止めとして機能するが、ベトベトの両面テープを巻き付けるのは不可解だろ」
「最初に俺が考えたのは、X子が第三者の指紋を消すためにテープを巻き付けたという見立てだった」
(佐藤氏)
だが、佐藤氏は自身の推理に違和感を覚えていた。
「実は当初からX子が実行犯じゃないという感触を持っていた」
「ナイフを振り下ろすと、誰でも小指側の側面に傷が付く」
「当時の大塚署の捜査でも彼女の手には傷があったという記録はなかった」
「しかも、身長180cm以上の大男を華奢な女性がぶっ刺すことなんて不可能じゃねえかと思った」
「更に言えば、第三者に指紋を付けさせることを考えるなんて、X子みたいな普通の子には無理だろ」
(佐藤氏)
そこで佐藤氏は、X子と関係の深い第三者の犯行だという仮説を立てた。
「テープを巻いてYの指紋を付けるように指南したのもその人物の入れ知恵という見立てだな」
「ただ、X子の意思で第三者が殺害すれば、彼女だって共謀共同正犯が成立する」
(佐藤氏)
実は、取調室で向き合った佐藤氏とX子さんは、こんな会話を交わしている。
「その日、Yを電話で呼んだのは間違いない?」
「(種雄さんから)正座させられていて、怖いからYを呼んだんです」
「それからどうしたよ」
「私怖かったんで、部屋に行って、子供たちを寝かして私も寝ました」
「お前、それはねえだろう」
「種雄さんとYを喧嘩させといて、自分だけ寝ていたなんて、そんな馬鹿な話あるかよ。この世の中に」
「いや、後はYに任せていましたから」
X子さんは事件当日の経緯について、終始支離滅裂な供述を繰り返した。
「あくまで
『朝起きたら夫が死んでいました』
っていうスタンスなんだよ」
でも、死亡推定時刻から計算すると、Yが呼ばれたのは死んだ後なの」
(佐藤氏)
■俺の腹の中と同じだな
X子さんの取り調べが止められたのは、佐藤氏が事件の真相に迫りつつあるタイミングでのことだった。
2018年10月下旬。
管理官から
「取り調べ中止」
を告げられた佐藤氏は1つの決断を胸に秘めていた。
与えられたのは、僅か2時間。
それまでの取り調べでは立会人として他の捜査員も同席していたが、この時ばかりは
「X子と2人切りで話をさせろ」
と告げ、1人取調室に向かう。
「今日で取り調べはやめてやるから」
開口一番そう言い放つとX子さんは表情を和らげ、目線を上げた。
「疲れました。怖いです」
「あんたと会うことはもうないだろう。もうこれで調べを止めるから本当のこと言おうじゃねえか。お互い墓場まで持っていこう。今日はメモを取らねえから」
「はい」
「でも、俺も感じるところがあるんだけどさ。最後に答えてよ。腹の中で収めようじゃないか。あんた、殺ってねえだろ?」
緊迫感が張り詰める。
「・・・(ゆっくり頷く)」
「あんた、そんなことできないよな」
「・・・(ゆっくり頷く)。彼とは良い思い出もありますし」
「そうだよな。思い出もあるしな。殺せないよな。その思い出は大事にしなきゃ駄目だよ。ところで、あんた、ナイフに両面テープは巻いた?」
「・・・(首を振る)」
「巻くわけないよな、種雄さんが巻いたのか?」
「・・・(首を振る)」
そこで佐藤氏は10日間に及ぶ取り調べの末、もう1人の重要参考人として注目していた第三者、Z氏を想定し、水を向ける。
「俺とお前、腹ん中で思い浮かべているのは、一緒だよな」
長い沈黙の後、X子さんは観念したように見えた。
そして頷くかのように、ゆっくり目線を落とした。
「俺の腹の中と同じだな」
「これはお互いの腹に収めてあんたもちゃんと生きていきなよ」
「今の旦那さんに尽くしていきなよ」
すると、X子さんは神妙な表情に安堵を滲ませた。
「Z氏について今ここで詳しく話すことはできないけど、俺はホシだと思っている」
「彼は、X子が絶対に庇わなければいけない存在」
「Z氏は突発的に殺害した末、自殺偽装計画を立てたわけだ」
「でも、Yの痕跡も残しておき、もし自殺の線が崩れて事件化した時の”保険”までかけたというのが俺の見立てだ」
「そんな高度なこと、素人のX子1人では思い付かないだろ」
(佐藤氏)
こうして、およそ10回に及んだ聴取は幕を閉じたのだった。

取調官本人による異例の証言から浮かび上がった、新事実の数々。
小誌取材班は、証言の裏取りをするべく、佐藤氏が名前を挙げた関係者を訪ね歩いた。
安田種雄さんが亡くなった10数時間後、X子さんがY氏とピースサインの写真を撮った現場である、文京区本郷の居酒屋「T」。
2018年9月6日に捜査員から事情を聞かれたオーナーも店構えも、当時のままだ。
店を訪ねると、オーナーははっきり記憶していた。
「確かに店に捜査1課の刑事さんがやってきました」
「『この日に店に来て以降、失踪した2人組がいる』
と確かモザイクがかかった2人組の写真を見せてきたんです」
「背後に写っている絵が、この店のオープン時にある方から寄贈されたものだったので、
『うちの店ですよ』
と」
「そうしたら
『当日の伝票も欲しい』
と言われたため、渡しました。
絵を描いた人の連絡先も聞かれて、その方も聴取されたそうです」
2018年11月に聴取を受けた、X子さんが働いていた池袋のキャバレーは、既に閉店していた。
だが、小誌記者は関係者を辿り、4人目にして、実際に聴取を受けた元従業員にようやく行き着いた。
元従業員は
「2018年11月に警視庁の刑事さんが来たのは事実です」
「『この女性を覚えているか』
と写真を見せられました」
「確かに彼女は半年くらい池袋店で働いていた」
X子さんは入店早々、どんどん売り上げを伸ばしたという。
「お花が届くことも多く、常に指名席にいた印象」
「落ち着いた雰囲気のドレスを着ていました」
「目元がくりっとしていて武井咲に似ていたので、面食いのお客様によく指名されていた」
「一方、ボーイには高飛車なタイプ」
「例えば、頼まれたものを持っていくのが遅いと『まだなの?』というような目線を送って来るんです」
(同前)
■捜査1課が小誌に語った
刑事が繰り返し尋ねたのは、彼女の”変化”だった。
「彼女は1カ月半の間、店を辞めて、また戻って来るんです」
「『その間、何か変化がなかったか』
ということを聞かれました」
「最後の数日間は着物を着て接客していた」
「辞める時、
『私、銀座に行くことになりました』
って名刺を周りに配っていましたね」
(同前)
銀座で接客の才能が開花したX子さんは、やがてナンバー1ホステスになる。
佐藤氏の証言によれば、捜査1課はX子さんと銀座時代に交友関係のあった多くの男性客を任意聴取している。
その1例が、クラブの客として来店した有名な格闘家だ。
小誌記者が格闘家の経営するジムを訪れると、彼は困惑しながらこう話した。
「2019年頃、警視庁の方に
『車に来てください』
って言われて」
「(夫の)不審死っていうのは覚えていますよ」
「それで
『その方を知ってます?』
って言われたんで
『覚えてないです』
と」
一連の関係者の証言からは、X子さんの、忌々しい過去を振り切るように新たな男性たちの間を浮遊する生活が浮かび上がる。
そんな中、彼女は劇的な出会いを引き寄せたのだ。
安田種雄さんとX子さんを知る、ファッション誌の元編集者が証言する。
「種雄の死から数年後かな」
「西武新宿線でX子とばったり会ったことがあった」
「『何でこんなローカル線に乗ってるの』
と聞いたら
『議員の選挙区があるから手伝いに行っている』
と、凄い明るい雰囲気だったから
『吹っ切れたんだ』
と思いました」
東大出身の元財務官僚。
2005年9月に初当選を果たし、将来を嘱望されていた木原氏である。
彼はX子さんにとって、負の連鎖を断ち切る”守護神”だった。

別の捜査幹部が次のように証言する。
「2019年以降も一部の捜査員が夫婦の行動確認を続けていました」
「東村山市や南大塚の所有物件を定点観測した結果、2019年1月に想像もつかない動きがあったのです」
南大塚の所有物件に引越し業者のトラックが停まり、作業を始めたのだ。
捜査員が慌てて引越し業者に聞き込みすると、荷物は衆議院赤坂議員宿舎に搬入されたことが判明。
木原氏は生活拠点を移したのだ。
「俺は
『ああ、こいつ逃げやがった』
と思ったんだ」
「これで俺らは手出しできなくなっちまった」
「木原氏は、X子を捜査の網から隠すために一番安全な場所を選んだ」
「そう誰もが思ったよ」
「当時、X子は議員宿舎を子供と共に出てきて、幼稚園に通わせていたが、鉄壁の警備に守られ、任意同行なんて出来るわけがなかった」
(佐藤氏)
それでもサツイチの捜査員は諦めきれず、議員宿舎と東村山に定期的に捜査員を派遣し、行動を確認していた。
だが、遺族担当の刑事が異動になるなど、捜査は事実上ストップ。
2019年5月10日、最後の砦だった東村山の定点観測の拠点が解除されたのだった。
一体、誰が捜査を止めたのか。
佐藤氏が直属の上司である佐和田管理官から聴取の中止を告げられたのは前述の通りだ。
それより上層部で、一体何が話し合われたのか。
2018年当時の木原氏は、ポスト安倍を窺う岸田文雄氏の最側近。
当時の警視庁のトップが、その存在を知らないはずはあるまい。
小誌記者は、当時警視総監だった三浦正充氏の自宅を訪ねたものの、取材拒否。
2023年7月24日の朝には出勤前の三浦氏に声を掛けたが、
「三浦さんですか?」
という問いかけに、
「違います!」
と言い放ち、送迎車に乗り込んでいった。
また、佐和田管理官の上司に当たるのが、当時、捜査1課長だった小林敦氏だ。
小林氏に話を聞くと、木原氏の”介入”は
「ありません」
と言下に否定。
だが、露木康浩警察庁長官が言及した
「事件性はなかった」
という点を問うと、途端に語気を強めた。
「事件は『ない』じゃないんだよ!」
「ない、じゃないから、継続してやるしかない」
「捜査したって、灰色の段階じゃ終われないんだよ」
「確実なシロってならない限りさ」
「俺が(2019年2月に1課長を)辞める時は、全然(捜査を)やめたわけじゃない」

遺族が連名で捜査の続行を求める上申書を提出したのは、2023年7月17日のことだ。
7日後の2023年7月24日午後1時、安田種雄さんの父と2人の姉は、大塚署に足を運んだ。
遺族に相対したのは、警視庁捜査1課の特命捜査第1係長。
だが、そこで告げられたのは衝撃的な言葉だった。
「2018年の再捜査で捜査を尽くした結果、事件性は認められなかった」
突然の通告に驚いた遺族は
「聞いていません」
「納得できない」
と訴えた。
だが、係長は
「捜査の内容は答えられない」
の一点張り。
面会は僅か20分程度で終了したという。
露木康浩警察庁長官の会見での
「事件性はなかった」
発言と平仄を合わせるかのような回答。
面会を終えた安田種雄さんの父は、小誌記者にこう吐露した。
「こんなことがあるんですか・・・」
「私たちは2019年2月に捜査態勢の縮小を伝えられた際も
『捜査は終わっています』
と、いつ終わったのかを聞いても
『当時の捜査員がいないので分かりません』
と繰り返すばかり。
これまで警察から連絡を受けたこともありませんでした」
佐藤氏も憤る。
「捜査が終了した場合、被害者担当の捜査員がご遺族を訪ねて納得のいく説明をするのは当たり前の話だろ」
「それがないまま5年以上も放置されているなんて、まずあり得ない話だよ」
事件解決の糸口を握るのは、佐藤氏が言うもう1人の重要参考人と目するZ氏だ。
「俺がX子に聴取していた頃、捜査員が何度か足を運んだが、回数を重ねるごとに
『俺はもう捜査に協力しない』
と拒否するようになった」
(同前)
小誌が入手した捜査情報によれば、Z氏は2018年10月12日にも聴取を拒否。
その後、捜査員が接触した形跡はない。
現在、Z氏は東京を離れ、地方都市で第2の人生を送っている。
2023年7月22日正午過ぎ、白髪姿のZ氏が黒のスラックス姿で自宅から姿を現した。
小誌記者3人は、コンビニに立ち寄ったZ氏を直撃した。
ーー週刊文春の記者です。
「ちょっと今、急いでんの」
ーー2006年の事件のことで。
「17年前でしょ」
ーーその日のことを覚えていないか。
「覚えていない」
ーー2006年4月、大塚署に行ってますよね。
「言ってるけどね、そりゃあ。連絡があったから」
ーー大塚署に行かれる前、どうされていた?
「(顔を紅潮させ)あ、ちょっと。車で、車で行くから悪いけど、ついいてこないでくれる?ストーカーになるよ!」
記者が「安田種雄さん」という名前を告げると、途端に顔を紅潮させ、言葉は怒気を孕む。
「いいや、110番するぞお。ふざけんな、この野郎!」
ーーX子さんに関与の疑いが掛かっている。
「やかましんだよ、この野郎! やってもいいんだぞ、この野郎!」
ーー当時の安田種雄さんとの関係を・・・。
「だから! もう覚えておらんし、分からんて。もう本当にもう覚えていない、もう。俺は家に行ったことは確かだけどさあ」
エレベーターに一緒に乗り込もうとすると、Z氏は記者の胸を小突き、右腕を強く掴む。
血走った目を見開き、唇を震わせる。
「こんにゃろう、テメー!やってもいいんだぞ、こんにゃろう。お前ら3人ぐらいどうってことねえんだ!昔、何やったとか知っとんのか!・・・ボクサーだよ。ボクサーだけじゃねえぞ。喧嘩は得意なんだよ」
■なぜ”木原事件”を報じるのか
Z氏は記者の1人の喉元に手を掛ける。
ーー喧嘩をしに来たわけではない。
「お前らあ。損するぞ」
ーー事件の日、現場に行かれたんじゃないですか?
「もう覚えてないちゅうの。現場には行ったよ」
ーー何のために行かれたのか?
「そりゃあ、しょっちゅう見てるもん」
ーー安田種雄さんの遺族にも取材している。
「知ってるよ。見たよ。あんなの信用してんのか、お前らアレを、あいつらを」
ーーX子さんが疑われているが、Zさんが何か関与されたのでは?
「・・・それは大塚警察署によく聞いてくれよ。警視庁に」
木原氏に対し、ドラレコでの発言の有無や、任意同行を一旦拒否したこと、赤坂議員宿舎への移転の理由などを尋ねると、概ね次のように回答した。
「(俺が手を回していくなどの発言は)5年前の会話とのご指摘であり、確認のしようがありませんが、そのような趣旨のことを申し上げることはない」
「(任意同行拒否は)そのような事実はありません」
「(赤坂宿舎への転居は)23区内での生活拠点としていた義父所有のマンションを義父が売却したためです」
警視庁広報課にX子さんの取り調べ中止の経緯や木原氏の介入について尋ねると、こう回答があった。
「法と証拠に基づき、適正に捜査・調査を行った結果、証拠上、事件性が認められなかったものであり、お尋ねのような働き掛けなどなく、捜査・調査は公正に行われたものです」
佐藤氏は言う。
「これだけ事実を提示しても、露木康浩警察庁長官は
『事件性は認められない』
って言うのか」
「俺が
『捜査のイロハ』
を教えてやろうか」

我々が報じてきた”木原事件”とは何か。
一連の記事で我々が問うてきたものは何なのか。
小誌取材班の問題意識は、当初から一貫していた。
「自身の政治権力を熟知し、それを私的に利用する木原氏は、国の舵取りを任せるに相応しいのか」ー。
官房副長官として、今や
「影の総理」
と言われるほど絶大な権力を握る木原氏について、今回の佐藤氏の証言で明らかになったこと。
それは、木原氏の
「家宅捜索も妻への事情聴取も事実無根」
という真っ赤な嘘。
捜査員に対し
「クビ飛ばせるぞ」
と凄み、
「国会が開くまでに終わらせろ」
と一方的に期限を区切った特権意識。
そして、タクシーのドラレコ映像に残された
「俺が手を回した」
発言が示唆する、権力濫用の疑いである。
佐藤氏以外の現役警察官も、皆一様に
「木原氏の存在で、捜査のハードルが上がった」
と語り、
「遺族の無念を晴らしたい」
と口を揃える。
週刊誌記者が捜査関係者からこれだけのエールを送られるのは、本来ならばあり得ない話だ。
木原事件、第2章。
その幕が上がろうとしている。

新聞、テレビが報じない木原事件 全ての疑問に答える
週刊文春2023年8月10日号
▼実名告発警視庁取調官が遺族に語ったこと
▼現役刑事も告白「捜査が止められた訳を聞きたい」
▼「これは殺人」最大根拠は凶器から滴り落ちた血
▼ボサボサ頭、無精ひげ木原副長官異変あり
▼「遺体を移動させたのは誰か?」捜査メモ独占入手
▼自民幹部が小誌に「疑惑のナイフ」「副長官失格!」
遂に”木原事件”が動いた。
木原副長官の妻X子さんの取調官だった佐藤誠元警部補が会見を開いたのだ。
「事件性なし」
と主張し続ける警察の矛盾、再捜査の行方、木原氏の”議員特権”ー小誌だから書ける事件の全て。
2023年7月28日午後1時から約1時間に渡る記者会見を終えた警視庁捜査1課殺人犯捜査第1係の佐藤誠元警部補は、煙草を1本燻らせると
「俺のこと、待っているんだろ」
と呟き、忙しなく文藝春秋本社ビル4階の応接室に向かった。
彼の到着を待ち侘びていたのは、安田種雄さん(享年28)の両親、長姉、次姉の4人。
佐藤氏が応接室のドアを開けた瞬間、中央に座った母が堰を切ったように涙を流し、
「ありがとうございました」
と声を震わせる。
★佐藤氏
「取調官の佐藤です」
「捜査の基本はやっぱり被害者なんですよ」
★長姉
「そう言って頂いて、本当に心が楽になりました」
「そういう対応をされたことがないので」
佐藤氏は約17年前の事件ゆえに
「証拠が乏しかった」
と率直な想いを吐露する。
★佐藤氏
「捜査っていうのは、過去の再現」
「証拠で過去を再現しなきゃいけないんですよ」
「その証拠を見て過去が再現できるか」
「となると、供述だけじゃ難しい」
この日(2023年7月28日)、初めて顔を合わせた5人が視線の先に見据えていたのは事件の解決に他ならない。
彼らは安田種雄さんと当時の妻X子さんの夫婦関係に着目し、それぞれ意見を交わし合う。
★佐藤氏
「これはね、離婚、2人の子供の親権争いだと思うんですよ」
★母
「それ、ありました・・・」
★佐藤氏
「子供はX子が引き取るか、種雄君が引き取るかね。そういう話で揉めたと思うんですよ」
★母
「種雄が(子供たちを)引き取るって言っていました・・・」
「『お母さんも面倒見て』って」
★佐藤氏
「そんなの自殺するはずがないでしょ」
★長姉
「未だに、あいつ(種雄さん)が死んでいるのが、しっくりこないんですよね」
★佐藤氏
「被害者の方はずっとそんな気持ちを抱き続ける」
「泥棒や詐欺を捕まえるのは金とかの話ですけど、命を扱うとなるとね、やっぱり被害者が大事なんです」
約1時間半の面会。
その途中で母が嗚咽を漏らし、過呼吸に陥った。
亡き息子の名を口にする度に、17年前の悪夢に引き戻される。
佐藤氏が会見で語った事件の片鱗は、安田種雄さんが確かに殺害されたという残酷な現実そのものだった。
面会の最後、ようやく立ち上がった母は慟哭しながら佐藤氏の手を握る。
そして、言葉を振り絞った。
「あなたのおかげです」
「泣かないと約束してきたんですけど、我慢できませんでした・・・」

2006年、木原誠二官房副長官の妻X子さんの当時の夫だった安田種雄さんが”怪死”した事件。
2023年7月27日発売の小誌前号は
「木原事件 妻の取調官<捜査1課刑事>実名告発18時間」
と題し、2018年の再捜査の際にX子さんを約10日間取り調べた佐藤氏の告発を13ページに渡り掲載した。
■<ポイントは体位変換>
佐藤氏は捜査1課一筋18年、過去100件近くの取り調べを経験し、
「オトせないホシ(容疑者)はいない」
と評される”捜査1課のレジェンド”である。
佐藤氏の告発は詳細を極め、事件の経緯やX子さんの取調室での言動がリアルに浮かび上がった。
佐藤氏が記者会見を開いたのは小誌前号の発売翌日、2023年7月28日午後1時のことだ。
露木康浩警察庁長官が2023年7月13日の定例記者会見で、安田種雄さんの不審死について
「事件性は認められない」
と説明したことを念頭に、会見の冒頭で次のように語った。
「この事件を
『事件性がない』
とか
『自殺だ』
とか言ってるんでカチンときたんですよ」
「被害者に対して火に油を注ぐようなことを言っているなと」
「結局、自殺とする証拠品は存在しないんですよ」
「断言しますけど、事件性ありですからね」
会見終了後、ネットを中心に賛否が吹き荒れた。
その1つが、事件性を裏付ける根拠に関するものだ。
会見で佐藤氏は
「(事件現場の)写真を見れば分かるじゃないですか」
「遺体を動かしたりしてるんで、血がこっちに付いたり」
と言うに留めた。
それに対し
「根拠が薄いのではないか」
という批判が沸き上がったのだ。
では、なぜ事件性はあると言い切れるのか。
今回、小誌は2018年の再捜査に携わった捜査員を再び訪ね歩き、佐藤氏の証言を裏付ける重要な捜査メモを入手した。
2018年12月、佐藤氏と共に捜査に当たったベテラン捜査員が事件を分析したものだ。
捜査メモには、X子さんや、彼女と親密な関係にあり、捜査員の間でキーマンと見られていたY氏の名前を交え、こう記されている。
<ポイントとなるのは、種雄の体位変換>
<種雄の父やYが体位変換を行っていないとすると、X子の行為とすることが自然である>
<それを解く鍵は、体位変換による流動血の移動だ>
■現場に残された血液の足跡
ここから読み取れるのは、血痕などから、何者かが種雄さんの遺体を動かした痕跡があるということ。
ベテラン捜査員はメモの中で
「誰が遺体を動かしたのか」
を考察しているのだ。
更に、捜査メモは次のように続く。
<廊下の血痕は、凶器から滴下したもの>
<更に、室内の黒色マット上と階段には血液の足跡が付着している>
<こうした犯行現場の状況から【何者か】が凶器を持ち出し、1度部屋を出たことが推察される>
<時期はいつか>
<ナイフには付着する血痕が滴下するタイミング、つまり犯行直後と考えられる>
(注・【】は編集部)
では何故、遺体を動かす必要があったのか。
メモはこう続く。
<X子が体位変換したとするなら、自殺と偽装するために、ナイフを握らせようとしたことで体位変換してしまったと考える>
一方、黒いマットの上に付いた血液の足跡については、こう分析されていた。
<X子は凶器を持って1度部屋を出た後、Yに電話している>
<そのことを考えると、足跡は最初に付いたものではない>
<電話の後、種雄の部屋に入り、血痕を踏みしめて形成されたものだと考えられる>
<自殺偽装に失敗し、部屋の中で地団駄を踏み、その足跡が黒色マットに付いたのではないか>
ある捜査員が絶対匿名を条件に解説する。
「遺体のズレや現場に残された血痕を分析すれば、やはり自殺とはどうしたって考えられないのです」
血痕という証拠に加えて再捜査において重要な役割を果たしたのは、Y氏の供述である。
この頃のY氏は覚醒剤取締法違反容疑で逮捕された末、宮崎刑務所に収監されていた。
捜査員は約30回の面会を繰り返し、20数回目にして
「事件当日の夜中、X子から
『種雄君が刺せと言ったので、刺しちゃった』
と電話があった」
との供述を得ていた。
佐藤氏の考察は、こうした膨大な情報から導き出されているのだ。
それだけではない。
会見でも多くの質問が飛んだのが、小誌前号で佐藤氏が
「ホシだと思っている」
と述べたZ氏についてである。
会見の場で、Z氏がホシである根拠を聞かれた佐藤氏は
「感触ですね、勘」
と一言。
だが、その発言はネット上で
「根拠がない」
と批判を浴びた。
なぜ佐藤氏はZ氏を”ホシ”だと考えたのか。
佐藤氏が改めて真意を語る。
「言い方が乱暴だったかな」
「刑事の勘には当然、根拠がある」
「取調官には、各種の証拠品やYの供述、参考人聴取の調書に至るまで、全ての捜査資料が集まるわけよ」
「会見では『勘』と言ったけど、それらの資料を細かく分析し、登場人物を消去法で絞っていけば、自ずと最後に残るのがZしかいないってことだ」
実は、事件当日(2006年4月9日)の夜7時半、Z氏は安田種雄さん夫婦が暮らす一軒家を訪れ、
「仲良くしなくちゃ駄目だぞ」
「しっかりやれよ」
という言葉を投げかけている。
「それはX子の調書に残されている」
「そして同日夜(2006年4月9日)、Zは大塚署に種雄さんの家庭内暴力について相談に行っている」
「そのことは大塚署の記録にも残っていた」
「それだけ切迫した状況だったということだ」
「そして死亡推定時刻も同日(2006年4月9日)夜」
「当時、捜査1課はZに対して任意聴取を重ねようとしたけど、途中で拒否された」
(佐藤氏)
佐藤氏が会見で語ったのは、こうした事件の見立てばかりではない。
とりわけ強調していたのは、当時木原氏が捜査に対し、政治的影響力を行使していた疑惑である。
2018年10月以降、X子さんは聴取を終えると木原氏と合流し、警視庁本部からタクシーに乗車し、帰宅。
捜査員が車内のドライブレコーダーを回収し、分析したところ、後部座席に座った木原氏が沈痛な面持ちのX子さんの手を握り、次のような言葉を投げかけていた。
「俺が手を回しておいたから心配すんな」
「刑事の話には乗るなよ」
「これは絶対言っちゃ駄目だぞ」
「それは罠なんだから」
佐藤氏の脳裏には未だに、その衝撃的な映像が焼き付いているという。
「木原氏が
『手を回しておいた』
とハッキリ言っていたのは間違いない」
「他にドラレコの映像で覚えているのは、木原氏の口からYの名前が出たこと」
「『X子は木原氏にそんなことまで話しているのか。開き直ってんじゃねえか』
と驚いた記憶がある」
(佐藤氏)
佐藤氏だけではない。
実は小誌の取材に対し、複数の捜査員がドラレコの存在を認めている。
木原氏が
「俺が手を回した」
と語った決定的証拠。
ではドラレコは今、どこにあるのか。
当時の捜査1課の管理官の1人に尋ねると、
「捜査をやめようとなっても、資料はちゃんと保管する」
「捜査結果は全部、刑事部長まで報告するけど、その部長は(人事異動で)代わるわけだから」
更に、元捜査員の1人も一般論として
「任意提出してもらった証拠を消すなんてことは絶対ない」
「警視庁で間違いなく保管している」
と断言するのだ。
また、佐藤氏は木原氏の捜査への”介入”について、こう語っている。
■木原氏が行使した”特権”
「当初から木原氏は
『国会の招集日までに取り調べを終わらせろ』
と捜査幹部に話をしていたと聞いている」
「理由として
『国会が始まれば、妻の取り調べの間、子供の面倒を見られない』
と言うわけだよ」
小誌は前号で、ドラレコに記録されていたタクシーでの発言内容に加え、木原氏が捜査幹部に
「国会召集前までに取り調べを終わらせろ」
と要求したことについても木原氏に質問。
木原氏は書面で
「5年前の会話とのご指摘であり、確認のしようがありませんが、そのような趣旨のことを申し上げることはない」
と回答していた。
更に2023年7月28日には、X子さんの代理人弁護士が司法記者クラブに<ご通知>と題した文書を送付。
日弁連に人権救済の申し立てをしたことに加え、こう記されている。
<記事中、佐藤氏は、木原氏が
「国会の招集日までに取り調べを終わらせろ」
と言及したなどとありますが、これは事実に反しています>
だが、捜査の全容を知る立場にあった捜査幹部はこう明かすのだ。
「『国会が始まれば子供の面倒を見られなくなるから、招集日までに終わらせろ』
という話は、確かに自分も記憶している」
「そうすると、その国会が終わって次、聴取できるのはいつになるんだ、と思った」
なぜ、木原氏は取り調べの期限を指定できるたのか。
元捜査員の1人は、次のように解説する。
「一般人であれば
『いつまでに聴取を終わらせろ』
という要求は出来ないし、通るわけがない」
「ましてX子さんは”重要参考人”と見られていた」
「一方で警察側も、相手が国会議員の関係者である以上、一般人より慎重に扱わざる得ない」
「木原氏はそうした警察側の立場も見越して、一方的な要求を突き付けたのでしょう」
「そうした態度は、国会議員という”特権”を振りかざしていることに他なりません」
実際、木原氏の要求通り、臨時国会開会前の2018年10月下旬に取り調べは終了した。
佐藤氏が佐和田立雄管理官(当時)から
「明日で全て終わりだ」
と告げられたのだ。
佐藤氏は
「国会が終わったら取り調べ再会だろう」
と高を括っていたが、結局国会が終わっても、佐藤氏が再びX子さんと対面することはなかった。
なぜか再開することのなかった取り調べ。
会見で佐藤氏は、次のように語っている。
「終わり方が異常だったんですよ」
「普通の終わり方じゃない」
「今まで殺し(殺人事件の捜査)を100件近くやってるんですけど、終わり方がね、こんな終わり方はないんですよ」
「自然消滅したみたいな」
異常な終わり方とは、どのようなものだったのか。
2018年春以降、木原事件の再捜査は大塚署、捜査1課特命捜査第1係(トクイチ)、殺人犯捜査第1係(サツイチ)の精鋭30〜40人が集まり、特別捜査本部さながらの規模でスタートしている。
だが、捜査は不可思議な経過を辿る。
佐藤氏はこう語る。
「(2018年)10月下旬にX子の調べが終わった時点で、大塚署とサツイチはいなくなったんだよ」
「だから、実質捜査は終わっているわけだ」
「中心となって捜査していたサツイチの係長がトクイチに異動になったのは、同年(2018年)12月」
「それ以降は大幅に人員が削減されて、4〜5人の特命係が担当していただけなんだ」
小誌が入手した捜査メモは、その後の捜査の推移を裏付けるものだった。
翌年2019年の2月23日、捜査員は銀座の高級クラブが多数入居するビルを訪れ、X子さんが当時働いていたクラブの特定を進めた。
更に、木原氏が所有する東村山市のマンションや、X子さんの父が所有していた豊島区南大塚の物件など、合計4カ所に捜査員を派遣しているのが確認できる。
だが、同年(2019年)5月10日、最後の砦だった東村山の捜査の拠点が解除されたのだった。
「係長が上司から
『もうやらなくて良い』
と言われ、それでも捜査していると
『何やってんだ』
と言われて」
「その後は自然消滅だよ」
「(2019年)5月以降、俺は別の未解決事件の捜査をやることになった」
(佐藤氏)
■「身だしなみは整えていた
”異常な終わり方”に違和感を覚えていたのは、佐藤氏だけではない。
合同捜査がスタートした当時、中心的な役割を担っていた現役刑事は小誌の取材に対し、次のように本心を明かす。
「(捜査が)止められた訳を、自分たちもちゃんと聞きたいくらい」
「捜査員は皆そう思ってるんじゃないかな」
「説明はなかった」
「時代が変われば出来るのかしれないよね」
「あの時のメンバーは皆悔しいと思う」
「殺人事件だから時効はない」
「いつまた動き出すか分かんないからね」
そして、こう本音を漏らすのだった。
「諦めてはいない」

2023年7月24日午後1時、安田種雄さんの父と2人の姉が向かったのは、事件発生から何度も足を運んだ大塚署だった。
その7日前(2023年7月17日)、遺族は捜査の継続を求める上申書を大塚署に提出。
この日(2023年7月24日)は捜査1課の担当者から説明を受ける予定だった。
携帯電話を一時没収され、1人1人ボディチェックを入念に受ける。
まるで被疑者のような扱いに失望しながら部屋に入ると、捜査1課の担当者が
「事件性は認められません」
「捜査は尽くしています」
と繰り返すのだった。
安田種雄さんの次姉が悔しさを露わにする。
「報道前、最後に警察側から説明があった2019年2月には、担当の方が
『捜査態勢は縮小しますが、続けます』
と話していた」
「なのに今回は根拠も説明せず
『捜査は終わっています』
『当時の捜査員がいないので、終わった時期は分かりません』
と言うのみでした」
捜査1課の担当者は、定例会見での露木康浩警察庁長官のコメントに平仄を合わせるかのような回答に終始し、遺族を絶望させたのだ。
更に、2023年7月28日の佐藤氏の会見の直後には、國府田(こうだ)剛捜査1課長が定例レクを開催。
國府田氏もこう説明した。
「現場の状況から争った状況が認められず、事件性が認められない」
「自殺と考えて矛盾はない」
「事件性がない以上、捜査すべき人も認められない」
だが、安田種雄さんの次姉はこう訴えるのだ。
「再捜査スタートの時に提出していた血の付いたカーゴパンツやタンクトップなど複数の遺品は、未だに返却されていません」
警視庁は
「事件性はない」、
つまり自殺だと結論付けているのであれば、なぜ遺族に遺品を返却しないのか。
佐藤氏は言う。
「本当に『自殺』と断定しているなら、とっくに遺族に遺品を返しているはずだ」
「捜査に必要ないものなんだから、それを返していないってことは、結局自殺とは断定出来ていないということなんじゃないかな」
遺族へのボディチェックの理由も含めて警視庁に尋ねると、
「(ボディチェックは)一般的に、施設管理権に基づく確認を行っています」
「捜査の具体的内容についてはお答えを差し控えます」
佐藤氏の実名会見を経ても尚
「事件性はない」
と繰り返す警察側。
本当に、再捜査の可能性はないのか。
元東京地検特捜部副部長の若狭勝氏は言う。
「被害者遺族が告訴人となり、被疑者不詳のまま殺人罪で刑事告訴をするという手段があります」
「これは遺族の告訴権に基づくもので、捜査機関には、告訴をされたら受理しなければならないという義務が課せられている」
「更に、警察は告訴を受理すると、検察庁に事件を正式に送付しなければならない」
「検察が調べた上で不起訴にした場合は、検察審査会に
『不起訴処分は不当だ』
と申し立てることもできます」
一方、佐藤氏は実名会見で捜査内容について言及。
これについて、國府田捜査1課長は前述の定例レクで
「元捜査員が情報を漏洩したのであれば遺憾に思う」
とコメントした。
地方公務員法第34条では
「職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、また、同様とする」
とされる。
國府田氏はこの法律に抵触する可能性を仄めかしたのだ。
では、実際に佐藤氏が罪に問われることはあるのか。
「形式的には同法違反に該当する可能性は高いですが、実際に処罰するのは難しいでしょう」
「佐藤氏は私怨で告発しているのではなく、
『殺人事件をなかったことにしていいのか』
『きちんと捜査して、犯人に刑事処分を下す必要があるはずではないか』
という義憤に駆られて声を上げており、その訴えの公共性は極めて高い」
「処罰すれば世論の反発も避けられません」
(前出・若狭氏)
実際、内部を取り締まる警視庁警務部人事1課の幹部も、周囲にこう漏らしているという。
「本音を言えば、面倒臭い」
「これは厄介だよ」

小誌が事件についての報道を始めてから約1カ月。
木原氏は公の場から姿を消し、詳細な説明を避け続けている。
「2023年7月中旬に岸田文雄首相は中東を訪問」
「これに同行するのは木原氏の予定でしたが、直前になって、磯崎仁彦官房副長官に交代になった」
「官房長官が不在の際の代理会見も磯崎氏ばかり」
「おかげで磯崎氏の記者対応が上手くなったと評判です」
(政治部記者)
だが実は、小誌報道後、木原氏は周囲にこんな姿を見せていた。
「2023年7月18日の閣議に、髪はボサボサ、髭も伸び放題という姿で現れたのです」
「閣僚たちも
『大丈夫なのか。あれで副長官を続けられるのか』
と驚いていたそうです」
(同前)
かつては議員会館で美顔ローラーを顔に当てる姿が目撃されるなど、美意識の高さで知られた木原氏の”異変”。
木原氏に尋ねたところ、書面で
「前日に散髪したばかりであり、身だしなみは整えておりました」
と回答があった。
そんな木原氏を巡り、自民党内からも厳しい意見が噴出している。
自民党の最高幹部の1人は、小誌の取材にこう言い放つのだ。
「この事件は”疑惑のナイフ”だよ」
「官邸の危機管理を担う副長官が疑惑に関わっている上、対応も稚拙」
「副長官失格だ!」
2023年7月下旬には、茂木敏充幹事長が周囲にこう本音を漏らしたという。
「普通、自分から辞めるけどね」
なぜ、木原氏は辞任しないのか。
木原氏をよく知る官僚は言う。
「木原氏は岸田首相と”一心同体”だからです」
「党総裁選出馬に当たり、政策を書いたのも木原氏なら、一世を風靡した『岸田ノート』をアピールするよう進言したのも木原氏」
「岸田政権誕生後は
『総理に上がる案件は全部、自分の所へ持ってこい』
とあらゆる政策に口を出し、岸田首相も自分の所に案件が上げられる度
『ちゃんと木原は見ているのか』
と確認してきた」
「だから木原氏は軽々に辞められないし、岸田首相も更迭させられないのです」
実際、岸田首相は周囲にこう語り、木原氏を擁護しているという。
「彼自身が何かしたわけではないだろ」
「事件があった時には夫婦じゃなかったんだから」
目下、永田町で囁かれているのは、内閣改造の前倒しである。
「これまで2023年9月中旬と見られていましたが、2023年8月下旬に早める可能性が出てきました」
「2023年8月末と見られてきた日米韓首脳会談が2023年8月18日に決まり、2023年8月下旬が空いたからです」
「それ以前に木原氏を更迭すれば疑惑を認めることになるため、内閣改造で交代させ、幕引きを図るという目論見です」
(政治部デスク)
このまま幕引きを許してはならない。

木原事件 噓つきは5人いる 捜査幹部が「あのドラレコは・・・」
週刊文春2023年8月31日号
木原官房副長官の妻の元夫”怪死”事件。
遺族は再び警視庁捜査1課の担当者に呼び出された。
だが、その説明は不可解そのものだった。
次々と浮上する矛盾、漏れ伝わる捜査幹部の反論。
嘘を付いているのは一体、誰だ?
「捜査の結果、部屋の状況やご遺体の状況から、争ったような跡は認められなかったんですね」
「自殺と考えて矛盾はありません」
2023年8月9日午後4時、警視庁世田谷署内の一室。
捜査1課特命捜査第1係長のW警部は、安田種雄さん(享年28歳、事件は2006年4月10日)の父、2人の姉と向き合うと、事前に用意された”模範解答”を淀みなく披露した。
遺族がW係長と言葉を交わすのは、この時が初めてではない。
遡ること約3週間前。
失われた17年間の悲痛な想いを文字に込め、捜査の継続を求めた上申書を提出した遺族に対し、W係長は
「捜査は尽くしています」
と繰り返した。
遺族の希望は打ち砕かれ、警察への不信感が俄かに沸騰した。
そして迎えた2度目の面談。
W係長の口から飛び出したのは、驚くべき説明だった。
「この写真を見て下さい」
「現場の廊下にあった滴下血液ですがー」

小誌は2023年7月13日号以降、1カ月超に渡り、政権中枢を担う木原誠二官房副長官の妻X子さんが、かつて結婚していた安田種雄さん(享年28)の不審死事件に関し、重要参考人として事情聴取や家宅捜索を受けていたと報じてきた。
X子さんの取調官だった佐藤誠元警部補が実名で小誌の取材に応じ、2023年7月28日には記者会見を開くという異例の経過を辿った”木原事件”。
だが警察側は、2023年7月13日に露木康浩警察庁長官が
「証拠上、事件性が認められない」
とコメントして以来、その姿勢を崩そうとしない。
佐藤誠元警部補の実名告発をもってしても、尚、真相が明らかにならないのは何故か。
事件を巡って
「嘘」
を付いているのは、一体誰なのかー。
小誌は今回、本当に事件は
「自殺と考えて矛盾はないのか」、
新たな証言を得た。
再捜査の最中だった2018年10月上旬。
捜査1課殺人犯捜査第1係(サツイチ)のメンバーら4〜5人で構成される
「証拠班」
の1人が裁判所に持ち込んだのは、関係先を捜査するための
「捜索差押許可状」
の申請に必要な
「一件書類」
だった。
供述調書、実況見分調書、そして数十枚の写真の束。
それは厚さ15cm以上に及んだが、最も重要な書類は、法医学者の鑑定書と意見書である。
■「自殺と考えるのは無理」
サツイチのメンバーが着目したポイントの1つは、安田種雄さんの遺体に付いたナイフの傷だった。
安田種雄さんの死因は失血死で、遺体にはナイフを頭上から喉元に向かって刺したとみられる傷があり、ナイフは仰向けに倒れていた安田種雄さんの右膝辺りに置かれていた。
つまり、自殺とするならば、安田種雄さんが自らナイフを喉元に突き立てた上で、それを自ら引き抜き、自身の足元に置く必要があるのだ。
佐藤誠元警部補が語る。
「当時、証拠班は豚の肉を用意し、ナイフで刺した場合の血の付き方などを細かく分析していた」
「更に、法医学者にも検証を依頼」
「その結果、
『事件の可能性が高い』
という結論を得て、鑑定書を書いてもらったんだ」
当時の経緯を知る捜査幹部も断言する。
「再捜査の際に法医学者に分析を依頼したのは事実」
「その結果、
『傷の状況から、1回刺したものを本人が引き抜くのは、筋肉の性質的に難しい』
『自殺と考えるのは無理がある』
というような回答を得ました」
この鑑定書を含む
「一件書類」
を裁判官は半日がかりで精査。
その結果、
「事件性がある」
という相当な理由が認められたため、捜索差押許可状が発布された。
つまり、法医学者も裁判所も
「他殺の可能性がある」
と判断していたのだ。
にもかかわらず、遺族に対して
「自殺と考えて矛盾はない」
と強弁したのが、冒頭のW係長である。
W係長の奇妙な説明の1つが、ナイフについてだ。
遺体の第1発見者となった安田種雄さんの父は
「あまり血は付着していなかった」
と振り返る。
また、2018年に再捜査が行われる発端となったのも、大塚署の女性刑事がナイフの血の付き方に着目し
「誰かが血糊(ちのり)を拭き取ったのでは」
と疑念を抱いたからだった。
だが、W係長は遺族にこう語ったのだ。
「ナイフは本人が引き抜いたと考えて矛盾しない」
「ナイフを抜く時、硬い筋肉で血が拭われたんです」
それだけではない。
小誌2023年8月10日号で、”事件性アリ”の決定的証拠である
<捜査メモ>
の内容を報じた。
小誌が入手したのは、2018年12月12日付の捜査メモ。
作成者は2018年春から一連の捜査を指揮していたサツイチの係長(当時)である。
警察庁から広域技能指導官に指定されたベテラン刑事が着目したのは、廊下に滴り落ちた複数の血痕だった。
<廊下の血痕は、凶器から滴下したもの>
<(中略)こうした犯行現場の状況から何者かが凶器を持ち出し、1度部屋を出たことが推察される>
現場となった安田種雄さんの自宅の廊下に血痕が残されており、これが殺人事件であることを裏付ける重要な証拠だったのだ。
小誌報道を読んだ遺族は、W係長との2度目の面談の前に、事前にこの点についても質問。
これに対し、面談の席でW係長が用意してきたのは、A4用紙2枚にプリントされた写真だった。
1枚目は遺体の搬送前、2枚目は搬送後のものだという。
搬送後とされる写真に写された和室の戸の桟付近には、直径1cm程度の血液痕が2つ落ちていた。
W係長は遺族に対し、こう釈明したのだ。
「遺体を部屋から出して階段を降りる時、スイッチバック(険しい斜面を登坂・降坂するため、ある方向から概ね反対方向へと鋭角的に進行方向を転換するジグザグに敷かれた道路又は鉄道線路)みたいにしないと出せないと思うんです」
「搬送の際に廊下に血液が付いたと考えて間違いない」
しかし、
「搬送前」
とされる写真に同じ場所が写されたものはなく、搬送の際に血液が落ちたことを裏付ける証拠はなかった。
遺族はただ首を傾げる他なかったという。
前出の佐藤誠元警部補も
「搬出の際に血液が付くなんて100%あり得ない」
と語る。
「俺は約1500体の遺体を扱ってきたけど、必ずグレーのチャック付きの遺体収納袋に詰めるので血が滴ることは絶対ないだろ」
「事件が起きると現場鑑識が臨場して写真を撮影して、指紋やDNAを採取する」
「現場保存の作業は3〜4時間かかる」
「そうすると、当然血は固まっている」
「搬出で滴り落ちるはずがない」
前出の再捜査の経緯を知る捜査幹部も、こう怒りを滲ませる。
「こんな説明をするなんて遺族に失礼だよね」
「事件は終わっていない」
「自分もそうだけど、捜査員で『これで終わり』って思ってる人は誰もいない」
何故W係長は遺族に
「嘘」
を重ねるのか。
それは、警察組織の
「事件性はない」
との判断に平仄(物事の順序・道理・筋道)を合わせるためだ。
では、彼らは如何にして無理筋の結論に至ったのか。
2023年7月26日の夜のこと。
警視庁の重松弘教刑事部長の執務室に集まったのは、刑事部のナンバー2である井ノ口徹参事官と、國府田(こうだ)剛捜査1課長だ。
2023年7月26日の正午には小誌電子版で、佐藤誠元警部補の実名告発を掲載した記事が、雑誌の発売に先駆けて公開されたばかり。
警視庁幹部が膝を突き合わせたのは、組織のトップの”鶴の一声”がきっかけだったという。
「露木康浩警察庁長官が
『火消ししろ』
と重松弘教刑事部長に命じたそうです」
「後輩の露木康浩警察庁長官に
『どうにかしてやれよ』
と発破を掛けたのは、元警察庁長官で現在は木原誠二官房副長官と共に官房副長官を務める栗生俊一(くりゅう しゅんいち)氏だったそうです」
(捜査関係者)
夜遅くまで続いた”3者会談”では、國府田(こうだ)剛捜査1課長が
「自殺と考えて矛盾はない」
とするロジックを披露。
捜査1課長を歴任した井ノ口徹参事官は後輩の意見に耳を傾けていたが、やがてこう口にする。
「自殺とする根拠がない」
「さすがにマズいだろう」
だが、最後は重松弘教刑事部長がその場を取り成した。
こうしたお粗末過ぎる3者会談の結果、警察は木原事件の重い扉を閉じることを決めたのだ。
そして、2023年7月28日の佐藤誠元警部補の会見の直後、國府田(こうだ)剛捜査1課長は、警察担当記者を集めた定例レクでこう言い放った。
「事件性が認められない」
「自殺と考えて矛盾はない」
「事件性がない以上、捜査すべき人も認められない」
更にー。
彼が
「嘘」
で隠そうとしているのが、木原誠二官房副長官の関与だ。
小誌は佐藤誠元警部補から、木原誠二官房副長官が捜査に”介入”したことを示唆する重要証言を得ていた。
2018年10月、X子さんは取り調べを終えると、木原誠二官房副長官と落ち合って警視庁本部からタクシーで帰宅。
捜査員が車内のドライブレコーダーを回収し、佐藤誠元警部補が分析すると、木原誠二官房副長官はX子さんにこう語り掛けていた。
「俺が手を回しておいたから心配するな」
木原誠二官房副長官の決定的な発言が記録されたドラレコ。
だが、ある捜査幹部は周囲にこう吹聴しているのだ。
「例のドラレコが存在するのは確認したが、音声が聞き取りづらい」
「『手を回した』云々という発言は、佐藤誠元警部補の思い込みなのでは」
佐藤誠元警部補の証言を火消しする説明。
だが、当の佐藤誠元警部補が語気を強めて言う。
「タクシー会社から画像データを受け取り、パソコンで視聴したが、音は鮮明だった」
「そもそも、ドラレコは捜査に不可欠なものだ」
「今回だけでなく、例えば2015年、埼玉県本庄市死体遺棄事件で指名手配されていた斎藤邦実の潜伏先を割り出した際には、関係者が乗ったタクシーのドラレコが決め手になった」
「音が聞き取りづらいなんてことがあるはずがない」
数々の
「嘘」
に糊塗され、木原事件の捜査は未だ動く気配を見せない。

渦中の木原誠二官房副長官は、久しぶりにカメラの前に姿を見せた。
2023年8月17日、日米韓首脳会議のため訪米した岸田文雄首相に同行したのだ。
だが、この訪米同行は異例ずくめだった。
■内閣改造で木原氏はどうなる
「木原誠二官房副長官は1度同行を辞退したのですが
『今回の首脳会談は重要だから』
と岸田首相が押し切ったそうです」
「首相の会見前には懇意のエマニュエル米国駐日大使と談笑している姿も見られた」
「ただ、木原誠二官房副長官はこの訪米の間、同行記者団へのブリーフィングを一切しなかった」
「岸田首相が”重要な首脳会談”と位置付けるからには、官房副長官自らその意義を記者団に説明して然るべきなのに、異例の対応です」
(政治部記者)
報道陣を避け、事件について世間の関心が離れることをひたすら待っているかのようにも映る木原誠二官房副長官。
首相官邸も
「嘘」
で事態の矮小化を図っているという。
小誌は2023年8月10日に合併号が発売されると1週間の休みに入るのが慣例。
この間、木原誠二官房副長官の上司に当たる松野博一官房長官は、周囲にこう語っていた。
「夏休み明けたら文春は木原をやらないらしいよ」
松野博一官房長官が、”他人事”を貫けるのは、大手メディアが事件を大きく扱ってこなかったためだ。
木原誠二官房副長官は報道当初から代理人弁護士を通じて
「文春を刑事告訴する」
と宣言し、メディア各社に
「人権侵害」
を名目に”後追い報道”には注意するよう呼び掛けていた。
「実際、2023年8月1日には立憲民主党の公開質問状に、木原誠二官房副長官側が
『当該報道については既に刑事告訴したところであります』
と回答」
「これを基に各社、木原誠二官房副長官が刑事告訴した旨を報じました」
「木原誠二官房副長官側とすれば事件を扱えば刑事告訴されるという前例を作り、メディアを牽制する意図もあるでしょう」
(前出・記者)
だが、検察担当記者は首を傾げるのだ。
「東京地検が刑事告訴を受理したという話は、全く漏れ伝わってきません」
「政権幹部が関わる重大案件ですから、受理されれば伝わって来るはずですが・・・」
警視庁刑事部の幹部も小誌の取材に
「うちには特に来てないよ」
と否定。
ではいつ、どの捜査機関に刑事告訴を行ったのか。
木原誠二官房副長官事務所に尋ねたが、期日までに回答はなかった。
露木康浩警察庁長官を筆頭に、國府田(こうだ)剛捜査1課長、W係長ら警察側は、
「嘘」
で事件の本質を覆い隠す。
松野博一官房長官は
「嘘」
で事件の幕引きを図る。
そして、木原誠二官房副長官自身の
「嘘」
も発覚した。
小誌が報じて来た、木原誠二官房副長官の愛人と隠し子B子ちゃんの存在。
B子ちゃんについて、木原誠二官房副長官は小誌の取材に
「親子関係はない」
と断言してきた。
だが、現在発売中の月刊「文藝春秋」2023年9月号に対し、B子ちゃんが実子であることは
「事実です」
と認めているのだ。
目下、永田町では、2023年9月中旬には内閣改造があると囁かれる。
最大の焦点となるのは木原誠二官房副長官の去就だ。
「本人は憔悴し
『これ以上迷惑はかけられない』
と辞意を示唆している」
「その意思は岸田首相にも伝えているようです」
(官邸関係者)
だが、岸田首相は周囲にこう嘯いているという。
「俺が良ければ、それでいいんだろ」
”嘘つき”を野放しにし、事件の真相が藪の中になることはあってはならない。

木原事件 実名告発元取調官を警視庁2課が狙っている
週刊文春2023年9月7日号
2023年8月9日午後1時過ぎ、JR大宮駅周辺。
最高気温36℃の灼熱の中、滝のような汗を流しながら、落ち着かない様子で立ち尽くす数人の男たちの姿があった。
揃いも揃ってチノパンに斜め掛けのショルダーバッグ、2台の携帯電話を手に持つマスク姿の男たちは、周囲から完全に浮いている。
昼下がりの歓楽街に似つかわしくない彼らの正体はー。
小誌がこれまで報じてきた、木原誠二官房副長官の妻X子さんの元夫・安田種雄さんの”怪死”事件。
2023年7月27日発売号では、X子さんの取調官だった警視庁捜査1課の佐藤誠元警部補が実名告発。
露木康浩警察庁長官が
「証拠上、事件性が認められない」
とコメントしたことに対し
「これは殺人事件」
と断言した上で、こう憤った。
「これだけ事実を提示しても、露木長官『事件性は認められない』って言うのか」
「俺が『捜査のイロハ』を教えてやろうか」
記事に掲載された佐藤誠元警部補のこのコメントに怒り狂ったのが、露木康浩警察庁長官だった。
「露木さんは周囲に『俺が佐藤に捜査のイロハを教えてやる!』と息巻いていた」
「ただ露木長官は知能犯の捜査経験はあっても、殺人事件の現場を知っているわけではない」
「百戦錬磨の元警部補に嚙みつかれ、相当カチンと来たのでしょう」
(警察庁関係者)
この記事が小誌電子版に掲載された2023年7月26日、露木康浩警察庁長官の
「火消しをしろ」
という号令の下、警視庁幹部が
「3者会談」
を開いたのは小誌既報の通り。
だが、警視庁は事件に蓋をしただけではない。
今、彼らは、佐藤誠元警部補に照準を合わせているというのだ。
■元取調官の通話記録を・・・
「警視庁が狙っているのは、地方公務員法違反での佐藤氏の立件です」(捜査関係者)
地方公務員法第34条では
「職員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない」
と定められている。
にもかかわらず、佐藤誠元警部補は捜査上知り得た情報を、小誌の取材や記者会見を通じ、第三者に漏洩したというものだ。
「捜査の指揮を執っているのは、藤山智将捜査2課長、露木長官や『3者会談』の中心人物だった重松弘教刑事部長と同じ、キャリア官僚です」
「2課の理事官から課長という経歴は、昨年(2022年)まで警察庁長官を務めた中村格氏も歩んだ超エリート街道」
「藤山氏は”やらされ仕事”もきっちりこなすと評判です」
「捜査1課出身の佐藤氏を1課が調べるわけにいかないのに加え、キャリアに捜査指揮をさせたいという上層部の思惑で、2課の藤山氏が担当しているのでしょう」
(捜査関係者)
捜査2課は、警察官の犯罪や不祥事を専門的に調べる警務部人事1課、通称
「ジンイチ」
の協力の下、佐藤誠元警部補の周辺を捜査しているという。
「現在は、佐藤氏の情報漏洩における共犯者を探しています」
「携帯電話の通話記録を全て確認し、現役の捜査員やOBとの接触を逐一チェックしている」
(捜査関係者)
捜査2課が佐藤誠元警部補と懇意の都内の中小企業にA4用紙1枚を郵送したのは、2023年8月10日のことだ。
書面には
「捜査関係事項照会書」
と書かれている。
別の捜査関係者が打ち明ける。
「同社に対し、捜査2課に連絡するよう通告したのです」
「それらの捜査を担当しているのは、同課の『財務捜査第7係』という部署」
「捜査員が同社の担当者に対し、電話で佐藤氏との関係や不動産売買の有無について確認していました」
財務捜査係は、公認会計士や税理士といった資格を持つ専任捜査官が在籍。
金の流れを追うプロフェッショナルが集まり、会社ぐるみの詐欺や横領といった企業犯罪を暴くことを職務としている。
古くは2011年のオリンパス事件や2017年の「てるみくらぶ」の詐欺事件などを手掛け、最近はガーシー元議員の捜査を担当した。
地方公務員法違反の捜査にもかかわらず、なぜ”財務のプロフェッショナル集団”が乗り出したのか。
「捜査2課は目下、佐藤氏が文春に”情報漏洩”した動機を調べています」
「一番簡単なのは『金目的だった』というストーリー」
「仮に佐藤氏が報酬目的で文春の取材に応じたとすれば、実名告発の公益性は薄れ、書類送検もされやすくなります」
(捜査関係者)
■情報漏洩犯は「○○の野郎」
財務捜査係は、佐藤誠元警部補の携帯電話の通話履歴を調べる過程で、佐藤誠元警部補の知人が役員を務める会社に目を付けたという。
「捜査員はそこの担当者から佐藤氏の資産状況などをつぶさに聞き取り、金に困っていた様子はないかを洗い出そうとしたのです」
「ところが不審な点はなかった」
「一方で、こうした捜査の一端が佐藤氏に伝わることを見込み、牽制するという意味合いもあった」
(捜査関係者)
無論、佐藤誠元警部補が小誌に告発した動機は金銭目的ではなく
「事件性は認められない」
という露木康浩警察庁長官への反論、そして1刑事としての使命感にある。
そんな折、小誌記者は、佐藤誠元警部補の周辺で不審な人影を目撃した。
それが冒頭のシーンだ。
この日(2023年8月9日)、佐藤誠元警部補は関東近県の自宅からJR大宮駅に到着し、駅近くのカラオケボックスで報道各社の取材に応じた。
捜査員と思しき男たちは交代で、佐藤誠元警部補が滞在するカラオケボックスの出入り口を注視していた。
佐藤誠元警部補への捜査について警視庁に尋ねると、
「お答えは致しかねます」
と回答した。
警視庁が狙っているのは、佐藤誠元警部補だけではない。
「文春に情報を漏らしている犯人が分かった」
「○○の野郎だよ」
「間違いない」
その人物は捜査1課長などを歴任した捜査幹部の1人。
小誌記者がある捜査幹部を訪ねたところ
「○○さんの所に行った?」
と”逆取材”を受けることもあった。
「警察は上から下までその人物のリーク説で固まっている」
「彼はパワハラ常習者で組織から嫌われているから、罪を被せることで一件落着」
「話を単純化し、早期にこの問題をお終らせたいという意図がありました」
(警視庁関係者)
だが、こうした警視庁の筋書きは穴だけだ。
実際、小誌はこの人物にはっきりと取材を断られている。
捜査員が汗を流すべきは場所は、木原誠二官房副長官の妻X子さんの元夫・安田種雄さんの遺族が求める再捜査の現場ではないか。

統一教会”解散”で木原副長官留任へ!
週刊文春2023年9月14日号
2023年9月1日午前9時半頃、衆議院第1議員会館の森山裕自民党選対委員長の部屋を、肉付きのいい、白髪交じりの男がふらりと訪ねて来た。
木原誠二官房副長官(53)である。
「森山氏には常に番記者が張り付いているため、面会は木原氏”復活”のアピールにもなりました」
「短時間の滞在でしたが、今後の衆院解散や内閣改造人事について腹合わせをしたと見られます」
(政治部デスク)
小誌は2023年7月13日号以降、木原氏の妻【X子】さんが、かつて結婚していた安田種雄さん(享年28)の不審死事件に関し、重要参考人として事情聴取や家宅捜索を受けていたと報じてきた。
だが木原氏は事件に関し、記者会見などの公の場での説明を一切していない。
その理由について、木原氏は周囲にこう言い放っているという。
「記者会見したら文春の思うツボだろ」
副長官には官邸のスポークスマンとしての役割もあるはずだが、今や番記者とも溝が生じているようだ。
官邸担当記者が語る。
「旧知の記者とは飲んでおり、ストレスを酒で紛らわせているのか、毎日ワインを1〜2本空け、太ったそうです」
「一方、番記者には”塩対応”」
「以前は
『自宅には来ないで』
『その代わり電話には出るから』
と伝え、多忙な時でもコールバックするほど律儀でしたが、今はしつこく電話してようやく出てもらえる」
信頼関係が地に堕ちる出来事も。
2023年8月29日、ウクライナのゼレンスキー大統領と岸田首相が電話会談をした時のことだ。
「この前夜、会談予定を掴んだ共同通信が事前に報道」
「これを受けて、他社の番記者が木原氏に裏取りをしたのですが、木原氏は
『やらないでしょ』
と断言したのです」
「しかし結局、電話会談は行われた」
「『知らない』とはぐらかすことも出来たのに、明らかな嘘を付いた」
(同前)
■首相が目論む”木原隠し解散”
目下注目されるのが、2023年9月中旬にも行われる内閣改造での木原氏の去就だ。
岸田首相は
「木原に余裕がなくなって来ているんだよな」
と心配する一方、一連の事件については
「全くシロだろ!」
と、庇う姿勢は崩していない。
更に小誌報道については、周囲に、
「ヤマは越えたな」
と漏らしているという。
そんな中、小誌に驚くべき情報がもたらされた。
「岸田首相は木原氏を留任させる方針なのです」
「あらゆる政策の理論構築ができ、難題にぶち当たっても
『全く問題ありません』
とポジティブに語る木原氏は、首相が傍に置いておきたい存在」
「交代させれば、事件が理由と捉えられてしまう」
「”絶対に代えない”と意地になっているのでしょう」
(官邸関係者)
だがそうなると、いつまでも事件の説明から逃げ回ることはできない。
「2023年10月にも召集される臨時国会が開会すると、野党は
『公務に支障を来している』
としつこく説明を求めるでしょう」
「木原氏が国会に呼ばれて審議が紛糾すれば、岸田首相の責任問題に発展します」
(同前)
そこで、現実味を帯びてきているのがー。
「”木原隠し解散”です」
「岸田首相が木原氏のために、衆院解散という”伝家の宝刀”を抜くことを検討しているのです」
(同前)
実際、岸田首相はその地ならしを着々と進めている。
最たるものが統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の解散命令請求だ。
「2022年10月、岸田首相は統一教会に対し、史上初めて宗教法人法に基づく『質問権』の行使を表明しました」
「文部科学省はこれまで7度、組織運営などの報告を求めてきたが、質問を重ねるごとに寄せられる資料は激減」
「これが回答拒否に当たるとして、文科省は近く、10万円以下の過料という罰則の適用を裁判所に求める方針を固めました」
(文科省担当記者)
その上で教団側の対応を見極め、2023年10月中旬にも解散命令請求に踏み切る可能性が浮上しているのだ。
「岸田首相は元々
『信教の自由は守られるべき』
と慎重姿勢でした」
「一方で文春が2023年4月下旬に
『解散請求断念へ』
と報じると、文科省幹部は
『あの報道で、政治的にもやらざるを得なくなった』
と漏らしていた」
(同前)
実際、所管の文化庁は諦めなかったようだ。
■「解散をする大義はある」
「2023年夏には担当課である宗務課の体制を40人から45人に拡大」
「気を揉む被害者らに
『解散を請求した時、裁判所にひっくり返されないように、丁寧にやっています』
とやる気を見せ続けた」
「選挙も見据え、統一教会との
『決別宣言』
を出す意味でも、岸田首相は解散請求にゴーサインを出したと見られます」
(同前)
それだけではない。
2023年9月4日には岸田首相と公明党の山口那津男代表が会談。
衆院選挙区
「10増10減」
に伴う候補者調整のもつれで解消されていた東京での自公の選挙協力の復活に向け、合意文書に署名した。
「自公の関係悪化の原因は、公明党に選挙区を渡したくない茂木敏充幹事長が頑なだったこと」
「しかし、これ以上茂木氏に任せられないと、岸田首相が自ら動いた」
「その露払いをしたのも木原氏」
「創価学会副会長の佐藤浩氏や石井啓一公明党幹事長と話を擦り合わせ、党首会談に持ち込んだ」
「当初、2023年9月5日からの首相の外遊から帰国後に合意を結ぶ予定でしたが、解散を見据えて前倒しされました」
(前出・デスク)
木原氏自身、公明党との選挙協力は死活問題だった。
「地元の東村山市は創価学会の活動が盛んな地域で、3万超の公明票がある」
「そのため木原氏も
『協力できないと困る』
と焦っていました」
「もっとも、女性問題に敏感な学会女性部が、愛人隠しや隠し子の存在を報じられた木原氏を支援するとは考えにくい」
「厳しい戦いになるのは必至です」
(自民党関係者)
自身の選挙も見据えて自公の橋渡しをするなど、水面下での存在感を取り戻しつつある木原氏。
冒頭のように森山氏を訪ねたのだが、何が話し合われたのか。
森山氏に聞くと、
「私は木原さんについて周囲に
『政治家は常識的であるべき』
などと話していたので、そのことで来られたのかなと思ったが、
『色々ご心配かけています』
くらいでした」
「具体的な話は何もなく、顔を見せたという感じでしたね」
衆院解散についてはこう語る。
「『10増10減』によって、新しい選挙区になり、今の我々は古い制度に基づいて選ばれている」
「解散をする大義はありますね」
2023年9月3日に公表された世論調査では、内閣支持率は38.7%。
2023年8月の調査から1.6ポイント上昇したことも、官邸の自信となっているという。
「安倍晋三政権は2017年、森友学園問題で窮地の中、9月28日召集の臨時国会の冒頭で解散、10月22日投開票の総選挙で勝利した」
「2023年も10月22日が日曜日で、衆院長崎4区、参院徳島・高知選挙区の補選があるので、同様のシナリオが考えられるとして、各マスコミは選挙班を立ち上げて警戒している」
「木原氏は公の場で説明しないまま選挙に突入することになる」
(前出・デスク)
風雲急を告げている永田町。
だが、事件の真相が闇に葬り去られてはならない。

組閣前夜スクープ撮 木原誠二”官邸の番人” ”財界4重鎮”とホテル謀議
週刊文春2023年9月28日号
岸田文雄首相が「5人の女」を新たに懐へ迎える準備を整えていたその前夜、2023年9月12日夕刻。
ホテルニューオータニの地下駐車場に黒塗りの高級車で乗り込んだのは、翌日から内閣を去ることになる木原誠二衆議院議員(53)。
彼を待ち受けていたのは財界の重鎮たちだった。
一体この日、この場所で何が話し合われたのかー。
今回の内閣改造で官房副長官を外れた木原氏が、自ら岸田首相に退任を申し出たのは2023年8月18日、日米韓首脳会談に向かう政府専用機内だったという。
政治部記者が解説する。
「当初、岸田首相は文春報道を重く受け止めておらず、木原氏を留任させるつもりでした」
「しかし、木原氏から
『これ以上迷惑はかけられない』
と申し出があり、渋々退任を認めたのです」
だが、それでも岸田首相の”木原愛”は変わらず、木原氏は幹事長代理と政調会長特別補佐という2つの要職を兼務することになる。
自民党関係者が言う。
「木原さんの処遇は一石三鳥」
「党の役職に転じることで、国会や記者会見で文春報道について追及される機会が減るし、それでいて政府と党のパイプ役にもなれる」
「その上、ポスト岸田を狙う茂木敏充幹事長と萩生田光一政調会長のお目付け役としても機能する絶妙なポジションなのです」
まさに”焼け太り”とも言える新人事を知ってか知らずか、組閣前夜に行われた財界人との”謀議”の場でも、木原氏は終始ご機嫌な様子だったというのだ。
ホテル関係者が声を潜めて言う。
「この日、ホテルニューオータニの高層ビル『ガーデンコート』に集まったのは木原さんを含めて6名」
「地下駐車場から人目を避けて直通で上がれるビルの最上2フロアには、東京タワーや東京スカイツリーを一望できる法人会員制クラブがあり、そこで酒席が開かれていたのです」
木原氏と杯を交わしたのは、JR東日本の深澤祐二社長(68)、東武鉄道の根津嘉澄会長(71)、西武HDの後藤高志会長(74)、東急不動産HDの金指潔会長(78)という”財界4重鎮”。
こうした錚々たるメンツに加え、その場には元警察庁長官で”官邸の番人”とも称される栗生俊一官房副長官(64)も席を並べていた。
「木原さんは大物たちの前でも物怖じすることなく、ウクライナを訪問した際の話を臨場感たっぷりに話したり、
『私は官邸を離れますが、栗生さんは残るので宜しくお願いします』
としきりに頭を下げたりもしていました」
(同前)
一方の栗生氏は、こう言って木原氏のことを繰り返し持ち上げていたという。
「木原さんは本当に凄いです」
「政策も作れるし、人脈も広い」
「公明党や創価学会とのパイプもありますから」
互いを尊重する木原氏と栗生氏には、官房副長官という役職の共通点だけでなく、小誌が報じ続けている
「木原事件」
でも”接点”がある。
警察庁関係者が言う。
「栗生氏は、木原氏の妻が2018年に警視庁から聴取を受け、その後、捜査にストップがかかった際の警察庁長官でした」
「当時の警察トップが議員案件だった木原事件を知らないはずがありません」
■次の選挙は大変厳しい
更に、前出の政治部記者が後を継ぐ。
「警察庁長官を退官した栗生さんを官房副長官として岸田首相に強く推薦したのが木原さんでした」
この密談の場でも
「木原事件」
が話題に上った。
出席者の1人が水を向けると、木原氏は苦笑いしながら、
「いやいや、ご心配おかけして申し訳ございません」
そう言って口を濁すばかりだったという。
むしろ木原氏の口を突いて出たのは、次の選挙のこと。
木原氏の選挙区(東京20区)である東村山市や清瀬市にはそれぞれ西武新宿線と西部池袋線が通っており、西武グループは大きな票田の1つ。
そのため、木原氏は西武HDの後藤会長に、こう頭を下げたというのだ。
「次の選挙は大変厳しい戦いになると思いますので、どうかお力添えの程、宜しくお願い致します」
時間にしておよそ2時間あまり。
財界の重鎮4人と木原、栗生の両官房副長官の”謀議”はこうしてお開きとなったのである。
さて、出席者たちはこの宴席についてどう答えるのか。
まずは東武鉄道の根津会長を訪ね、直撃した。
ーーどういう経緯で集まることに?
★根津
深澤さんや金指さんや後藤さんは、元々、木原さんをご存じだったようだけど、私は初対面。
木原さんは、武蔵高校の後輩だから1回お会いしたいと思っていたら、その3人が
『じゃあセットしましょう』
と。
3〜4週間も前から(日程が)決まっていて、たまたま木原さんが退任されるタイミングと重なったんです。
ーー木原氏の妻に関する話題は出た?
★根津
そんな話は全然出なかった。
私は聞きたかったくらいですけど、誰もその話を振りませんでしたから。

続いて東急不動産HDの金指会長にも話を聞くと、
★金指
ただの懇親会で何の隠された意図もない。
生臭い話なんて一切せず、大所高所的に木原さんの話を聞かせてもらって、大変勉強になる会だったと思うよ。
ーー妻の話は?
★金指
出るわけないだろ。
よしんば話していたとしても、俺が喋るわけないだろ(笑)。

他の列席者には会社を通して取材を申し込んだ。
JR東日本は
「政治家や経済界の方と意見交換することはありますが、個別の案件については回答を差し控えさせて頂きます」、
西武HDも
「回答を控えさせて頂きます」
とした。
栗生氏の携帯に電話すると
「電話での取材はお答えしないことにしています」
と言い、改めて質問状を送ると
「このようなお尋ねにはお答えしないことにしています」
と取材拒否。
木原氏からは期限までに回答がなかった。
酒席の終了後、満面の笑みで黒塗りのハイヤーに乗り込んだ木原氏。
官房副長官の重責から解放されても、説明責任がなくなるわけではない。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/695.html#c29

[政治・選挙・NHK292] 自民派閥パーティーの「裏金問題」から見える極めて高度な政治的な動き 日本外交と政治の正体(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
17. 秘密のアッコちゃん[54] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月23日 17:58:45 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[167]
<■345行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
中国が宏池会のパー券を買っている 岸田政権の親中・媚中はその”見返り”なのかー追及は終わらせない
作家・ジャーナリスト 門田隆将
経済安全保障アナリスト 平井宏治
WiLL2024年2月号
■岸田政権”花道退陣”シナリオ
★門田
岸田政権の支持率低下が止まりません。
世論調査では軒並み20%台の前半に。
菅直人政権末期と酷似しています。
自民党が”悪夢の民主党政権”から政権を奪還して以来、最低の数字です。
★平井
岸田総理は2024年秋に控える総裁選まで政権が”もつかどうか”も厳しい状況です。
★門田
もちません。
時間の問題です。
2024年1月に始まる通常国会までもったとしても、国会で巨額のウクライナ復興支援が議題になります。
もちろん、そのための
「増税」
が議論されるわけです。
支持率は更に低下し、目も当てられません。
★平井
2024年4月に訪米を予定したのは、これを口実に政権にしがみつきたいからでしょう。
安倍元総理と同じ国賓待遇での訪米ですが、両者の能力には埋め難い差があります。
★門田
予算成立と訪米をやり遂げて”花道退陣”というシナリオが有力です。
自民党内では早くも”ポスト岸田”を睨んだ動きが見られます。
口火を切ったのは高市早苗経済安全保障担当相。
高市氏は
「日本のチカラ研究会」(国力研)を立ち上げ、45人が入会。
初会合には13人が出席しました。
★平井
総裁選に向けた”足場固め”ですね。
閣僚という立場上、高市氏は否定していますが・・・。
■解散権を失った総理
★門田
私は、高市氏には早く動いてほしいと思っていました。
よく決断してくれたと思う半面、遅すぎたという思いもあります。
現職閣僚ですから、政局と見られる動きは慎重に進めなければなりませんでした。
勉強会を立ち上げるにも、具体的な日付が漏れたら、各派閥から”潰し”の工作が入ります。
高市氏には、その思想と政策に賛同する議員が多いですから、各派閥にとっては脅威です。
幹部たちはそれを懸念していました。
高市氏の勉強会には参加しないよう相当な”お触れ”が出ていたのが実情です。
★平井
古屋圭司議員が
「高市の勉強会には行くな」
と若手に圧力を掛けていたそうです。
古屋氏は前回の総裁選、高市陣営の選対本部長を務めた。
にもかかわらず、妨害工作を仕掛けるとは言語道断。
LGBT理解増進法でも旗振り役を担い、国体を蔑ろにした古屋氏は”朝敵”に他ならない。
安倍元総理を裏切り、高市氏を裏切り・・・。
その節操の無さは人として信用できない。
かつては保守政治家と言われていましたが、それも保守票欲しさの芝居だった。
保守のメッキが剥げました。
★門田
高市氏の動きには予想通り、自民党内から”攻撃”が入りました。
世耕弘成参院幹事長は、高市氏の勉強会にこう苦言を呈した。
「現職閣僚が、こういう形で勉強会を立ち上げるのは如何なものか」
高市氏はすかさず、X(旧ツイッター)で反論します。
「現職閣僚が担務外の同僚議員と一緒に勉強することの何が悪いのか、意味が分からん」
「本会議場で総理の批判をされた方々に、まるで私が謀反を起こしたかのような発言をして頂きたくはありません」
★平井
次期総裁選に出馬するという噂もあった世耕氏の発言。
「現職閣僚」
云々はタテマエで、
「オレより目立つな」
というのがホンネでしょうね。
★門田
世耕氏は臨時国会の代表質問で、
「国民が期待するリーダーとしての姿が示せていない」
と岸田総理を批判しました。
世耕氏は『WiLL』2024年1月号でも、
「言葉に情熱を感じない」
「返って来る答弁は無味乾燥なことが多い」
と強調している。
★平井
世耕氏の国会質問が”党内政局”のゴングを鳴らした。
”岸田降ろし”の風を吹かせた張本人です(笑)。
★門田
高市氏と世耕氏は、自民党内でも数少ない保守派議員。
2人にはあまりケンカをしてほしくないんですが・・・。
★平井
”ポスト岸田”を狙う高市氏と世耕氏が火花を散らしている。
それが表立って報じられること自体、岸田内閣の支持率が”民主党政権の最期”とほぼ同じになり、現政権の求心力が低下したことを表しています。
要するに、岸田総理は完全にナメられている。
★門田
総理を総理たらしめるのは衆院の
「解散権」
です。
解散を打てない総理など何も怖くはない。
岸田総理の失敗は、G7広島サミット後に解散できなかったこと。
岸田総理には
「覚悟」

「国家観」
もありませんから、自民党内の予想以上の”議席減”という内部調査の数字に尻込みしてしまったわけです。
とはいえ、2023年10月からはインボイス制度が始まり、補正予算では増税が議論されることは分かっていた。
つまり、支持率が上昇する見込みはなかったのです。
それなのに決断できなかった。
世耕氏に国会の代表質問で痛烈な指摘を受けただけでなく、経済対策の財源を巡っては財務省にもハシゴを外され、悲惨な状況に追い込まれてしまいました。
■”パー券”がトドメを刺すか
★平井
”政治とカネ”が岸田総理退陣の決め手になるかもしれない。
派閥の政治資金パーティーの売上の一部が、議員にキックバックされ、政治資金収支報告書に記載されずに裏金となった場合、これは脱税です。
★門田
安倍派”5人衆”(松野博一官房長官、萩生田光一政調会長、西村康稔経産相、世耕弘成参院幹事長、高木毅国対委員長)に与えられている閣僚、党幹部のポストは剥奪される可能性が高い。
事実上の内閣改造ですが、これが政権崩壊の決定打になり得る。
★平井
宏池会が清話会にケンカを売りました。
これは見物です。
★門田
東京地検特捜部の”線引き”が焦点になります。
安倍派と二階派が標的になる一方、岸田派と茂木派、麻生派の主流3派はスルー。
永田町でも、政治色が色濃い恣意的な捜査ではないかと囁かれている。
★平井
自身に降り掛かる火の粉を払うためか、岸田総理は岸田派の会長から退きました。
★門田
最早滑稽譚ですよね。
利益誘導などの疑いを避けるために、総理になったら派閥の会長を外れるのが自民党の慣例です。
にもかかわらず、岸田総理は首相就任後も派閥の会長に留まった。
”宏池会命”の岸田総理らしい。
宏池会の政治資金パーティーに中国人が集結するのは政界で有名です。
つまり、中国が宏池会のためにパーティー券を買ってくれるわけです。
政治資金規正法第22条の5では、外国人や外国企業からの寄付が禁止されているのに、何故パーティー券の購入は許されるのか。
完全に法の抜け穴ですよね。
20万円を超えるパーティ券購入でなければ、氏名も企業名も出ません。
一体、宏池会は中国人にパーティ券を買ってもらう見返りに何をしてあげているのでしょうか。
まさか、日本の排他的経済水域(EEZ)にぶち込んだきた中国の海上ブイを撤去できない理由もそこにあるのではないでしょうね。
たとえ岸田総理が派閥会長を辞めても、特捜部はこの真の問題を追及してほしいですよ。
★平井
例えば、同じ場所で駐車違反をしたのに、Aは切符を切られ、Bは切られない。
これは不公平です。
公平を期すために、税務署は全ての国会議員の政治資金パーティーを調べる必要がある。
■対中包囲網の切り崩し
★平井
統一教会問題でも、マスコミは安倍派の議員を狙い撃ちにしましたね。
★門田
宏池会トップの岸田総理、平成研トップの茂木幹事長。
彼らは統一教会問題を利用して、最大派閥の安倍派解体を狙っていた。
しかし、信教の自由が保障されている日本で、30年前の霊感商法全盛時代の統一教会ならいざ知らず、霊感商法被害が100分の1以下になっている今、求めに応じて政策を訴えに行くのは、政治家の仕事ですよ。
逆に、もし行かなかったら、
「思想」
「信条」
「信教」
によって
「国民を差別したこと」
になり、そっちの方が問題になります。
そのことを弁えないマスコミによって、他の宗教団体の数十分の1、数百分の1しか行っていないのに、それが
「全て」
であるかのように連日報道され、国民が洗脳された。
これを自民党の主流派が安倍派潰しに利用したのです。
★平井
岸田総理と茂木氏は何故、安倍派をそこまで目の敵にするのでしょうか。
★門田
安倍派は積極財政派が多いし、何より安倍氏が長年かけて構築した対中包囲網の切り崩しにあると考えるのが妥当でしょうね。
日中国交正常化を成し遂げたのは、田中角栄首相と大平正芳外相です。
田中派は、竹下派などを経て現在の茂木派(平成研)になっている。
大平派の宏池会と共に、今もって”親中議員の巣”ですよね。
親中政治家の背後には、経団連をはじめとする財界の存在がある。
彼らこそ
「日中友好絶対主義」
の主役です。
文化大革命で荒野と化した中国に、半世紀以上の期間と手間をかけてインフラを整えたのは日本です。
巨額のODAと、それに付随する様々な事業は、田中派と宏池会を通すことによって、初めて実現可能でした。
日本企業が中国で事業展開する際、中国共産党の許可が必ず必要ですからね。
当然、両派には中国と日本企業の
「両方」
から莫大なキックバックが入って来た歴史があります。
だから、日本は
「親中政治家」
だらけなんです。
情けない話ですよね。
★平井
政界もそうですが、経済界の小物ぶりも情けない。
BMW(ビジネス、マネー、ウーマン)で、弱みを握られた”戯け者”も多いと聞きます。
国益を念頭に置いた提言は姿を消し、株主の顔色を窺う小物ばかりになった。
”メザシの土光”こと土光敏夫氏のような畏怖を感じる経済人がいなくなりました。
■恥も外聞もない
★平井
経済対策にも”利権”が見え隠れします。
ガソリンは2重課税などと言われますが、実は4重課税(ガソリン税、石油石炭税、温暖化対策税、消費税)です。
国民民主党の玉城雄一郎代表はトリガー条項の凍結解除を訴えている。
トリガー条項を発動すれば、ガソリン税が下がり、国民生活は楽になる。
にもかかわらず、多くの自民党議員が反対しています。
★門田
彼らは何故”減税”よりも”補助金”にしたいのか。
補助金を払うことで、業者に恩を売ることが出来るからです。
ガソリン補助金の場合、元売り会社に補助金が流れる。
業者は”お返し”にパーティー券を買い、更には献金もする。
官僚も恩を売って天下り先を確保できるという一石三鳥なわけです。
国民の血税が業界に渡り、パーティー券他、様々な形で政治家に戻って来る。
パーティー券問題の根は深いんですよ。
★平井
トリガー条項発動に釘を刺したのが鈴木俊一財務相です。
反対の理由は
「トリガー条項の凍結解除には1兆5000億円もの財源を必要とするから」
というもの。
1兆5000億円のガソリン補助金に比べて、トリガー条項の方が安上がりなのに、何を渋っているのか。
★門田
鈴木氏は前にもトリガー条項について、
「発動前の買い控えや終了前の駆け込みが起こる」
などと反対していた。
全く意味不明です。
鈴木氏は財務官僚に渡されたペーパーを読んでいるだけの人です。
単なる”操り人形”だから、恥も外聞もありません(笑)。
★平井
増税すればするほど、財務省が握る予算配分の権限は強まります。
政治家は予算の元締めである財務省の顔色を窺うようになり、財務官僚は天下りという”甘い汁”にありつける。
国民生活が逼迫しているにもかかわらず、平気で増税を進める役人たち。
彼らは省益しか頭にありません。
■もはや一流国ではない
★門田
1997年の消費税増税以降、4半世紀に渡って日本のGDP成長率は1%前後を行き来しています。
各国のGDPをグラフにすると、他国は軒並み右肩上がりなのに、日本だけが地を這っている。
★平井
我が国が経済のグローバル化に舵を切ってから30年に渡り、日本経済の成長は止まっている。
国民の所得も上がっていません。
1人当たりGDPは他国にどんどん抜かれされ、最近は”安い日本”に外国人観光客が押し寄せています。
一流の先進国だった日本は今や見る影もない。
二流、いや三流の国家に没落しつつある。
★門田
日本人は勤勉で労働力の質が高い。
加えて、長時間労働を厭わない忍耐強さを備えています。
にもかかわらず、経済が一向に成長しない。
その原因が経済政策の失敗にあることは火を見るよりも明らかです。
世界中の経済学者が今、
「典型的な失敗モデル」
として日本に関心を寄せている。
要するに、笑い者になっているということ。
★平井
経済政策を財務省に丸投げした結果、失われた30年を招いてしまった。
安倍元総理はそれに気付き、財務省と距離を置いた。
だからこそ、財務省には蛇蝎の如く嫌われていましたね。
★門田
安倍政権と菅政権は内閣人事局を使って官邸主導によって霞が関の力を弱めることに成功した。
ところが、岸田政権は官僚ベッタリ。
あっという間に元の
「官僚統制国家」
の時代に”時計の針”を戻してしまった。
★平井
財務省に加えて、親中派の政治家と財界人も責任が大きい。
政官財がタッグを組み、日本国民を苦しめながら、経済植民地化を進めてきました。
ケ小平が改革開放路線を掲げて以降、中国はグローバル経済のサプライチェーンに組み込まれ、
「世界の工場」
としての地位を占めた。
西側諸国は独裁国家の価値観、政治制度の違いに目を瞑り、企業の利益確保を優先したんです。
中国に工場を移せば、日本の地方工場は閉鎖。
雇用は破壊されます。
中国製品との価格競争を強いられた中小企業は、従業員の賃金を上げる余裕がない。
この状態が今でも続いている。
■池田大作”死去”と公明党
★門田
自民党の親中派議員と共に、日本企業の中国進出に重要な役割を担ってきたのが公明党です。
★平井
防衛力強化反対、外国人土地利用規制や人権問題を巡る対中非難決議の骨抜き、セキュリティ・クリアランス導入の見送り、防衛装備品の輸出指針見直しの反対・・・。
公明党が対中政策を歪めた事例は枚挙に暇がない。
★門田
公明党の母体である創価学会に激震が走ったのは、池田大作名誉会長の死去です。
日中国交正常化に踏み切ったのは田中角栄政権ですが、その先鞭を点けたのが池田氏です。
絶対的カリスマの池田氏が1968年9月にぶち上げた
「日中国交正常化提言」。
池田氏の”私兵”に過ぎない公明党議員が親中を貫くのは当然です。
★平井
池田氏の死去により、中国の公明党への扱いは転換するのでしょうか。
★門田
創価学会と中国の関係は『日中友好侵略史』(門田隆将著、産経新聞出版)に詳述しました。
当時のベストセラー作家の有吉佐和子氏を使って池田氏を”工作”していったのは、対日工作を担う中国共産党の周恩来氏と廖承志(りょうしょうし)氏でした。
その辺りの秘話は全てこの本に書きましたが、公明党にとっては、今では”親中”が一種のアイデンティティになっている。
完全に取り込まれていますから、最早変わりようがありません。
★平井
奇しくも、池田氏の創価学会葬が執り行われた当日、公明党の山口那津男代表は王毅外相と会談した。
成果など何もありません。
福島原発の処理水を独自にモニタリングさせろと要求されるだけ。
★門田
山口氏が何のために訪中したか。
パンダを貸してもらうためです(笑)。
それと習近平に池田大作氏への弔電を出してもらうべく、必死に頼んだのでしょう。
★平井
習近平が山口氏に会わなかったのは、
「公明党はもう重視していない」
というシグナルなのかもしれませんね。
★門田
中国では今、日本人のビジネスマンが拘束されていますよね。
彼らの家族は1日も早い帰国を待っている。
日本の政治家が連れて帰るべきは、不当拘束されている邦人であり、パンダではありません。
しかし、中国に怒られるかもしれないことを山口氏が言えるはずはなかったのです。
★平井
そもそも、チベット原産のパンダは中国のものではない。
中国が処理水のモニタリングを要求するなら、山口氏には
「我が国固有の領土である尖閣諸島に領海侵犯するな」
と言ってほしかった。
■砕け散った岩盤
★門田
安倍総理の首相退任後、朝日新聞が
「若者が見た安倍さんの7年8カ月」
なる記事を掲載していました。
それによれば、安倍政権の支持率は平均で44%。
ところが、18〜29歳の男性に限ると支持率は57%。
安倍政権を支えたのは若年層でした。
世論誘導に騙されやすい”情報弱者”たちとは一線を画していたわけです。
★平井
若い世代はネットを駆使しながら、自ら情報を取捨選択している。
客観的に政策の良し悪しを判断する癖が付いています。
★門田
安倍政権の岩盤支持層だった”保守・現実派”の若者たち。
彼らは今、岸田政権をどう思っているのか。
世論調査によれば、18〜29歳の岸田内閣の支持率は10%です(時事通信、2023年10月)。
3年前の2020年に自民党を支えていた岩盤はあっという間に砕け散りました。
★平井
自民党は失った岩盤支持層の信頼を取り戻せるのでしょうか。
★門田
唯一のカードがあります。
それは”高市首班”です。
★平井
先日、福岡県で
「高市早苗さんと歩む福岡県民1000人大会」
という集会が開かれ、門田さんも講演されたとか。
★門田
予想を上回る応募人数に、主催者は”嬉しい悲鳴”を上げていました。
1000人が詰めかけた会場はパンク寸前。
会場の熱気に圧倒され、国民が如何に高市氏に期待しているかを実感した。
保守・現実派を裏切り続け、底なしの支持率下落を記録する岸田政権。
それでも、安倍元総理が推した高市氏の人気は健在です。
★平井
門田さんの話を聞いて、思い出したのが日本保守党の結党パーティーです。
パーティー会場で、門田さんにもお目にかかりましたが、会場は異様な熱気に包まれていましたね。
熱気の正体は”怒り”です。
財務省や外国の言う事ばかり聞き、国民の声を無視する岸田政権、LGBT法を成立させ、左傾化する自民党。
野党は最早論外です。
既存政党に対する不満と怒り、そして世直しを求める国民の声が日本保守党の原動力になっている。
日本保守党は凄まじい勢いで支持を拡大しています。
★門田
自民党内で唯一、日本保守党などの
「現実野党」
に対抗できるのが高市氏です。
日本保守党と高市氏は百田尚樹氏や有本香氏とも仲が良いですが、自民党が高市氏を担げば、日本保守党は対立軸が薄まってしまいますね。
裏を返せば、自民党が高市氏以外を担げば、日本保守党としては戦いやすい。
リベラル与党vs保守野党という明確な対立軸がありますからね。
★平井
私は国民のために汗を流す政治家を応援したい。
高市氏が総理になっても、”特定3選挙区”の有権者は自民党候補に投票してほしくない。
古屋圭司氏の岐阜5区、稲田朋美氏の福井1区、新藤義孝氏の埼玉2区。
安倍元総理を裏切り、LGBT法を推進した連中を再選させてはなりません。
■自民党は”選挙互助会”
★門田
リベラル議員の当選を阻止する上で、重要な役割を担うのが日本保守党の有本香氏です。
ジャーナリストである彼女は各党に人脈があります。
維新の会や参政党に働き掛け、同一選挙区で候補者が重複しないように調整すればいい。
保守・現実派の票が割れてしまえば、自民党のリベラル議員を利することになります。
個人的には、有本氏は2024年7月の東京都知事選に出馬してほしいと思っています。
日本保守党がこのままの勢いで支持を拡大していけば、小池百合子氏の3選を阻止できる。
自民党内にも、小池都政を終わらせたいと思っている議員は多いですよ。
有本氏が立候補すれば、保守・現実派は総力を挙げて応援します。
★平井
左傾化した自民党内には、高市氏の思想や政策を嫌う議員が多い。
積極財政派の高市氏は財務省にもマークされている。
”高市総理”に期待する気持ちは分かりますが、果たしてどれほど現実味があるのか。
★門田
前回の総裁選(2021年)において、高市氏は114票もの議員票を獲得した。
岸田総理は146票、河野太郎氏は86票、野田聖子氏は34票。
安倍元総理の強烈な後押しがあったとはいえ、次の総裁選でも有力候補であることには変わりがない。
自民党の本質は”選挙互助会”です。
議席を失わないことが最優先。
岸田総理のままでは選挙に惨敗する。
”茂木総裁”でも勝ち目はない。
そんな中、最強の切り札が”高市総裁”というカード。
国会議員の椅子にしがみつくためなら、思想をかなぐり捨ててでも、高市支持に回る可能性がある。
★平井
”選挙互助会”の自民党には、保守から左翼まで幅広い議員がいます。
米民主党と自民党の左翼政治家が連携して左翼政治を行い、岩盤保守層が自民党から離れました。
更に、政治資金パーティーと脱税疑惑により、派閥政治の病理が表面化しています。
無派閥の高市氏にとっては、この騒動が追い風になるでしょう。
”仲間作り”する上ではネックだった無派閥が、ここに来てプラスに働くかもしれない。
★門田
政党や派閥ではなく、個人の資質で政治家を選ぶ時代になりましたね。
■媚中の後にまた媚中
★平井
マスコミが報じる”次の総理”ランキングでは、
「小石河」
がトップスリーを独占している。
単なる知名度調査ではないかと疑ってしまいますが、マスコミは彼らの本性を決して報じない。
無能な小泉進次郎、後ろから見方を撃つ石破茂、媚中の河野太郎。
絶対に総理にしてはいけない人物であることは明らかです。
★門田
自民党が何かを勘違いして、高市氏ではなく、岸田より更に
「左」
の”小石河”を担ぐようなことになれば、自民党はもう終わりですね。
保守・現実派という岩盤支持層が逃げたために支持率が崩壊しているのに、その意味がまるで分かっていないんですからね。
★平井
気になるのが、マスコミが上川陽子外相を”初の女性総理”候補などと持ち上げ始めたこと。
”高市潰し”の一環ですね。
マスコミが高市氏の存在を恐れている証左でもある。
★門田
上川氏が師事するのは福田赳夫元総理。
外務省チャイナスクールの言いなりです。
林芳正よりも酷い外相はいないと思っていたら、上川氏も同レベルだった。
心ある外務官僚の間では、
「媚中の後にまた媚中が来た」
と言われています。
★平井
岸田総理にとって、2人は宏池会の後輩でもある。
★門田
上川氏が林氏と違うのは、米民主党にも人脈があるということ。
上川氏はハーバード大学で修士号を取得した後、民主党のマックス・ボーカスト上院議員に政策スタッフとして仕えた。
ボーカス氏はオバマ政権時代、在中国大使を務めた人物です。
上川氏を外相に据えれば、中国と米民主党の両方を喜ばせることができる。
浅はかな人事が透けて見えます。
■国民の命を守る気がない
★平井
米国では2024年、民主党から共和党に政権交代する可能性がある。
これを想定できない岸田総理の限界ですね。
しかも、中国では2023年7月に改正反スパイ法が施行されました。
冤罪で逮捕されたら、死刑や10年以上の懲役に処されてしまう。
米国は即座に中国への渡航リスクを
「レベル3」
に引き上げた。
事実上の渡航中止勧告です。
その一方、日本の外務省は未だに
「レベル1」。
未だに中国渡航は安全だと言い張っている。
★門田
問題視した松原仁衆院議員は、上川氏に国会質問で詰め寄った。
「国民の命をどう思っている!」
と。
上川氏は官僚が作ったペーパーを棒読みするだけ。
★平井
松沢成文参院議員(日本維新の会)は諜報機関の設置と
「スパイ防止法」
制定を求めた。
しかし、上川氏は
「様々な議論があると承知している」
と曖昧な回答で濁した。
スパイ防止法ができて困るのはスパイだけ。
スパイ取り締まりに消極的な議員は”対日工作員”ではないかと疑ってしまいます。
★門田
岸田政権下で改めて浮き彫りになったことがある。
それは政治家も官僚も国民の命を守る気がないということ。
岸田総理が日本のために出来ることは1つしかない。
それは”総理を辞めること”です。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/706.html#c17
[政治・選挙・NHK292] 年末恒例「2023年のバカ」トップ10 自民と維新が豊作の中(第1位)に輝いたのは? 適菜収「それでもバカとは戦え」(日刊ゲン… 赤かぶ
40. 秘密のアッコちゃん[55] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月24日 22:12:16 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[168]
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トルコからテロ支援者と名指しされた「川口クルド」 トルコ国内の事情を川口市に持ち込まれても困る
WiLL2024年2月号 ジャーナリスト 佐々木類
■「クルド」で川口に激震走る
”多文化共生”を掲げる川口市(埼玉県)に激震が走った。
トルコ政府が2023年11月29日、川口市を中心に活動するトルコの少数民族クルド人の団体
「日本クルド文化協会」

「クルド赤新月社」
の2団体、そして同協会に関係する個人の計6人を
「テロ組織支援者」
に認定し、トルコ国内の資産凍結を発表したのだ。
トルコの非合法組織
「クルド労働者党(PKK)」
へ資金提供を行っていた、というのが理由だ。
東京都に隣接するベッドタウン川口市では2023年夏、クルド人による100人規模の乱闘騒ぎがあったばかり。
2023年11月には、クルド人側と市や県警が連携して合同パトロールを実施するなど、防犯対策に乗り出した矢先のテロ支援認定だった。
本来なら、テロ組織やその支援者らを取り締まるべき警察が、よりにもよって、トルコ政府の言う
「テロ組織支援者」
と防犯パトロールをしていたことになる。
県警はトルコ国内の情勢を知らなかったのだろうが、市民の安全を守る治安機関として、トルコ政府の決定に、さぞかしバツが悪い思いをしたことだろう。
ただ、川口市は2023年1月1日現在、外国人が約3万9000人、総人口の約6.5%を占め、全国で最も外国人住民の多い自治体として
「第2次多文化共生指針」(2023〜2027年)
を打ち出している日本随一の
「国際都市」
でもある。
県警にあれこれ言うのも酷かと思うが、警察庁と緊密に連絡を取るなど、もっと国際情勢にアンテナを張っておくべきではなかったか。
今後も合同パトロールを続けるのか、県警本部に問い合わせたが、
「報道機関には広報するが、フリーの記者は一般市民と同じなのでお答え出来ません」
という回答だった。
ただ、取材結果を発表する媒体(本誌)を伝えている以上、もう少し取材要請への対応に工夫があっても良かったのではないか。
目の前にある事実を報じない
「報道機関」
が少なくないので、残念である。
旧知の公安関係者は、トルコ政府の認定について、
「日本のクルド人組織がPKKに資金援助をしていると睨んでのことだろうが、政治的な認定ではないか」
「日本政府はトルコ政府とクルド人の両方に保険をかけているのだろう」
と語る。
一方、川口市の担当者は電話取材に対し、トルコ政府が日本クルド文化協会などをテロ組織支援者と認定したことについて、
「トルコ国内の事情は知らなかったので、トルコ政府が日本クルド文化協会をテロ組織支援者に認定したことに驚いている」
「それ以上のことは答えられない」
「合同パトロールは、出入国在留管理庁から県警を通じて話が合ったので協力することになった」
と語った。
今後の対応については、
「合同パトロールへの参加は考えさせてもらう」
「市としては、警察のように取り締まることは出来ないので、防犯の啓発活動を粛々とやっていくしかない」
「テロ組織に関することは、国が責任を持って対応してほしい」
と話した。
■クルド側「冤罪だ」
トルコ財務省の公式サイトによると、PKKへ資金提供するなどしたテロ組織支援者と認定したのは、欧州やオーストラリア、日本に拠点を置く62の個人と20の組織である。
これらについて、2023年11月27日付でトルコ国内の資産を凍結する決定を発表した。
実際、2023年10月には、トルコの首都アンカラの内務省庁舎前で自爆テロが行われ、犯人と見られる2人が死亡し、警察官2人が負傷する事件があった。
PKKに近いメディアは、
「我々に繋がる組織の一員」
が攻撃を実行したとするPKKの事実上の犯行声明を伝えた。
さて、今回トルコ政府にテロ組織支援者と認定されたのは、日本国内では、日本クルド文化協会とクルド赤新月社、同協会事務局長で東京外語大講師のワッカス・チョーラク氏(42)ら計6人だ。
同協会は、
「クルド人、日本人、その他の国民との友好関係の構築」
などを設立目的とした一般社団法人で、2015年に活動を始めた。
市民との文化交流の他、街の清掃などを行ってきた。
5万6000人以上が死亡した2023年2月のトルコ・シリア大地震では、川口市内を中心に募金活動を実施し、4000万円を集めた。
産経新聞によると、募金活動の際、協会事務所の壁にPKK創設者と見られる男性が描かれた旗が飾られていると指摘された(2023年12月5日付電子版)という。
トルコ政府の決定について、ワッカス・チョーラク氏は筆者の取材に対し2023年12月8日、電子メールで回答し、
「テロ支援の事実はなく、冤罪であり困惑している」
「トルコ法務省に自分の犯罪経歴の調査を求め、『犯罪歴がない』という結果の正式な文書を受け取っている」
と語った。
何故、テロ組織支援者に認定されたのかについては、
「誤認であるか、政治的迫害の可能性がある」
とした。
■地元住民の懸念
日本国民や在日クルド人らから集めた4000万円の使い道については、
「トルコの国会議員を通じて被災地で赤十字のような活動をしている団体に渡され、テント村が作られた」
「その国会議員から届いた感謝の動画を当協会のホームページに掲載している」
「議員と政党からの感謝状が日本政府にも届けられた」
「日本の皆様にもう1度感謝申し上げたい」
と説明した。
実際、トルコ日本友好議員連盟の国会議員、ガジアンテッブ氏が避難民が暮らすテント前から、日本への支援に感謝するメッセージを送っていた。
できれば、使途に関する細目一覧を公表すれば、日本人の理解は更に得やすいだろう。
ただ、ワッカス氏の言い分が何であれ、トルコ政府が日本クルド文化協会やワッカス氏らをテロ組織支援者と認定したことで、市民の見る目は厳しくなるに違いない。
ただでさえ、暴走車の騒音や強姦事件、女性への声掛けなど、治安悪化への地元住民の懸念の声は強い。
認定問題について、ワッカス氏は
「日本の皆様に説明を尽くしていきたい」
「事実関係やトルコ共和国とクルド民族の複雑な対立の歴史、近年の共存に向けた和平プロセスの開始と中断など理解頂き疑惑を払拭出来るように努める」
とも語る。
一方、クルド人を巡る問題の改善に取り組んできた川口市の奥富精一市議は2023年12月7日、顔を見ながらのリモートで取材に応じた。
奥富氏は、
「クルド人を差別する意図もなければ、排斥を唱えているわけでもない」
「しかし、守るべきルールは守り、市民の平穏な暮らしを脅かすべきではない」
という至極真っ当な考えの持ち主だ。
そんな奥富氏だが、トルコ政府の決定について、
「驚きは隠せない」
「日本クルド文化協会の人たちも知っているし、悪い人ではないということも分かっている」
「でも、トルコ政府がテロ組織支援者と認定したことは、一般の市民にすれば、暴力団事務所があるのと一緒で潜在的に恐怖でしかない」
「全くもって迷惑だ」
奥富氏はまた、
「当然市議会で取り上げるが、地域の不安を取り除くためにも、国に対応をお願いするしかない」
「川口どころか日本国内に国際テロ組織があるということ自体が驚きだ」
と言い、クルド側の反論については、
「トルコ国内の事情が分からないから、トルコ国内の事情を川口に持ち込まれても困る」
と語った。
トルコのエルドアン大統領が、日本がPKKをテロ認定から除外したことについて、国際会議の際に岸田文雄首相に不快感を示したとトルコメディアが報じていることに関しては、
「川口市という地域の治安問題が国際問題となってしまったので、戸惑っている」
と述べた。
■公安調査庁の右往左往
情けないのは、PKKを巡る公安調査庁の対応だ。
2023年11月24日にインターネット上に公開された2023年版の
「国際テロリズム要覧」
で、テロ組織のリストからPKKなどを除外していたことが判明したため、トルコ国内で反発が拡大した。
すると、公安調査庁は該当箇所のホームページの該当箇所を閲覧不能とする一方、PKKをテロ組織と認定した2022年版を参照するようホームページ上に掲載したのだ。
公安調査庁は、
「『国際テロリズム要覧2023』から抜粋し、公安調査庁ウェブサイトに掲載していた『主な国際テロ組織等、世界の国際テロ組織等の概要及び最近の動向』と題するウェブページについては、政府の立場について誤解を一部招いたことから、当該ページは削除しましたので、お知らせします」
として。
その上で、
「『主な国際テロ組織等』については『国際テロリズム要覧2022』の掲載内容をご参照ください」
とし、下線部をクリックすれば要覧のPDF(電子ファイルデータ)に飛ぶよう誘導していた。
最新版の要覧は、PKKの他、イスラエルとの戦闘が続くイスラム原理主義組織「ハマス」も削除していた。
これについては、小泉龍司法相が2023年12月7日の参院法務委員会で、鈴木宗男氏の質問に答える形で、
「明らかにおかしい」
「正しい道に戻る方策を取る」
と答弁し、最新版の要覧を修正する考えを示した。
■出入国在留管理庁の大チョンボ
入管当局もトップの責任で、不法滞在者の扱いについて、過去の誤りを国民の前に明らかにすべきだ。
過去の誤りとは、本来なら不法滞在で収容し、母国に強制送還すべき対象者を必要以上に仮放免を認めてしまったことだ。
理由はコロナ禍で収容先の入管施設で小規模集団による感染(クラスター)が起きる懸念があったためだ。
入管関係者は匿名を条件に
「仮放免という形で、必要以上に釈放してしまった」
「これは完全にウチ(入管当局)の落ち度だ」
と証言した。
これは筆者が2023年初め、入管関係者に対面取材して直接確認した事実である。
仮放免者には逃亡する者も少なくなく、中には犯罪に走る者や犯罪を繰り返す不届き者が続出しているのだ。
もう1つの理由は、かねてからの課題であった長期収容を是正する必要があったためだ。
収容者にかかる医療費は1人1月当たり、約2万4000円。
食糧費は全体で3億円かかり、ある大規模の収容施設では、食糧費や宗教上の理由などから、約90人の収容者に対して50種類を超える特別食を提供している、という。
送還費用も馬鹿にならない。
コロナ禍で送還者が大幅減少した2020年を除き、1億円から2億円台で推移している。
だからといって、放免すべきでない人物を放免して良い理由にはならない。
出入国在留管理庁によると、退去強制となる理由は、不法滞在(2023年7月現在、約7万9101人)、不法就労、重大犯罪で有罪となったケースなどだ。
退去強制に応じたり、自発的に帰国したケースが大半だが、送還忌避者は2021年12月現在、計3224人に上る。
このうち、前科を有する者は1133人で3分の1強を占める。
前年同時期の国籍別の内訳は、トルコ426人、イラン330人、スリランカ311人など。
トルコ籍の大半はクルド人と見られる。
送還忌避者3224人のうち、病気等のために一時的に収容を解く
「仮放免」
は2546人もいる。
仮放免中に逃亡した者は599人と4分の1弱に上る。
逃亡した仮放免者の中には、覚醒剤取締法違反で実刑判決を受け、刑務所を出所後の入管施設収容中に難民認定申請をし、その後、仮放免許可が出たケースなど、悪質なものは枚挙に暇がない。
難民申請の回数を制限した2023年6月の入管難民認定法の改正前までは、難民認定を申請中であれば、強制送還されないで済んだ。
難民に該当しない刑法犯までが、難民申請を繰り返していた。
2010年に1202件だった難民認定申請数が、2017年には16倍の1万9629件にまで膨れ上がっていた。
刑法犯らによる難民申請の濫用である。
■入れ知恵する悪徳専門家
背後に、人権団体と連携した弁護士や行政書士など法律の専門家がいることはあまり知られていない。
入管実務に携わる専門家のほとんどが真面目な法律家らであるのは言うまでもない。
だが、中には、
「送還忌避者に入れ知恵をして、難民申請を繰り返させる悪徳専門家もいる」(法務省関係者)
という。
筆者が独自に入手した手元の入管関係資料によると、仮放免の際に身元保証人となった一部の弁護士は、多数の逃亡者を発生させていた。
ある弁護士が保証人となった仮放免者約280人中、約80人が逃亡した。
別の弁護士に至っては、50人中20人と4割が逃亡していた(2014年1月から2021年3月末の間)。
一時的に収容を解除する改正前の仮放免制度は、確信的に逃亡させていると見られても仕方がないような弁護士ら身元保証人が法的義務を負わないなど、逃亡防止が不十分だった。
2023年6月の改正入管法が本人と監理人に届け出義務を課すことにしたのは当然である。
クルド人の仮放免者の中にも逃亡者が含まれている可能性がある。
この点について、先のワッカス氏は、
「ご指摘の通り、政治的な迫害を受けて難民申請をしている者と、出稼ぎのような形で申請している者とがいる」
「後者については、日本の法の下で厳正に対処して頂きたい」
「ただ、在日クルド人の人数と難民申請の数から考えると、トルコ国籍者がクルド人を騙って申請するケースも一定数あると見受けられる」
としている。
不法滞在者であっても人権に配慮すべきなのは当然だが、その一部が治安を脅かしている現実からも、目を逸らすべきではない。
”親日国で知られるトルコ”と長い歴史の中で敵対してきたクルド民族の問題が日本国内に持ち込まれている現状を軽く見てはいけない。
国際都市・川口市が抱える問題は、日本国中どこでも起こり得るし、それは外交問題化する危険を孕む。
それどころか、日本を潜在敵国と見る中国のような国が、日本政府が大幅に緩和した就労ビザを利用して移民を大量に送り込んできたら、日本の存在そのものが危うくなる。
実際、2015年に入管法が改正され、在留資格がそれまでの
「投資・管理」
ビザから、
「経営・管理」
ビザに緩和されたことで住民登録と印鑑証明書の取得が簡単になり、外国人による日本での会社の登記も格段に容易となった。
中国では、国内の経済失速に伴う政情不安や将来への見通しの暗さから日本への移民を希望する人々が増えており、日本の法律事務所の助言で作ったと思われる移民を勧めるチラシがSNSで飛び交っている。
国会は与野党とも、将来の日本の国を形作る移民や在留外国人の問題を正面から議論し、政府は自治体に問題を丸投げせずに、行政の責任でしっかりこの問題に取り組んでもらいたい。

「移民」と日本人
<独自>川口のクルド団体「テロ支援」トルコが資産凍結 地震で「4千万円」、団体側「冤罪だ」
2023/12/5 13:54
https://www.sankei.com/article/20231205-W3N7I2CLMNFQVPSWX6M47KAFO4/
埼玉県川口市に在留するトルコの少数民族クルド人の団体
「日本クルド文化協会」
と同協会の代表者らについて、トルコ政府が
「テロ組織支援者」
に認定、トルコ国内の資産凍結を決定したことが2023年12月5日、分かった。
同国の非合法武装組織
「クルド労働者党(PKK)」
への資金提供が理由。
同協会は2023年2月のトルコ地震の際、日本国内で募金活動を行い、約4000万円を集めたという。
トルコ政府が2023年11月29日、公式サイトに掲載した官報によると、欧州や豪州、日本に拠点を置く62人の個人と20の組織についてPKKへ資金提供するなどしたテロ組織支援者と認定。
2023年11月27日付で同国内の資産を凍結する決定をした。
このうち日本国内で対象となったのは同協会などと、同協会事務局長で東京外国語大講師のワッカス・チョーラク氏(42)や代表理事(32)らクルド人数人。
同協会は2015(平成27)年から活動している一般社団法人で、
「クルド人、日本人、その他の国民との友好関係の構築」
などを設立目的に掲げている。
文化交流活動の他、地域の清掃やパトロールなどを実施。
2023年11月4日には埼玉県警や川口市役所などとの合同パトロールにも参加していた。
2023年2月に起きたトルコ地震では、川口市内やクルド人経営の飲食店などで募金活動を実施。
その際、協会事務所の壁にPKK創設者と見られる男性が描かれた旗が飾られていると指摘された。
取材に対し、チョーラク事務局長は
「私達はテロ支援もテロ活動もしていない」
「在外選挙で私達が支持した政党が、真偽は不明だが、その後PKKを支援したと政府は言う」
「投票と駐日トルコ大使館内で選挙立会人を務めた以外の接点はない」
「以前も米閣僚の資産凍結をしたように現在のトルコは政権に批判的な者へ報復行動を取る」
「冤罪であり恣意的な資産凍結だと考えている」
とメールで回答。
募金については
「日本の皆様にもご支援いただき約4000万円が集まった」
「トルコの国会議員を通じて被災地で赤十字のような活動をしている団体に渡されてテント村が作られた」
「その国会議員から贈られた感謝の動画を当協会のホームページに掲載している」
「議員と政党からの感謝状が日本政府にも届けられた」
「日本の皆様に再度感謝申し上げたい」
と回答した。
【クルド労働者党(PKK)】
トルコの少数民族クルド人の非合法武装組織。
「国際テロリズム要覧」
2022年版によると、
「クルド人国家の樹立」
を掲げて1984年に武装闘争を開始、1990年以降、国内各地でテロを引き起こしてきた。
2023年10月にも首都アンカラの内務省前で自爆テロを起こし、警察官2人が負傷した。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/717.html#c40

[政治・選挙・NHK292] ホリエモン堀江貴文さん「無駄な抵抗やめてほしい」マイナ保険証反対論に苦言 「何でそんなに忌み嫌うの?」(中日スポーツ) 達人が世直し
38. 秘密のアッコちゃん[56] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月25日 22:51:07 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[169]
<■113行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
沖縄「反基地イデオロギー県政」の内憂外患 法すら無視、モラルハザード状態に崩壊の危惧 八重山日報編集主幹・仲新城誠氏
2023.12/21 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231221-R7OZPDWWZVMOPN2PJ2JOFB6UDM/
沖縄では故・翁長雄志前知事時代から9年間
「オール沖縄」
と称する
「反基地イデオロギー県政」
が続いている。
2023年は、その帰結とも言える沖縄の
「内憂外患」
が露わになった。
まず、
「内憂」
だ。
玉城デニー県政は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐる裁判で
「最高裁判決に従わない」
と表明した。
県政は
「反基地」
のためなら、法さえ無視するモラルハザードの状態に陥ったのだ。
辺野古沿岸の軟弱地盤を改良するため、政府が出した設計変更申請を県は不承認としたが、2023年9月の最高裁判決は、県の判断を違法と結論付けていた。
玉城知事は申請を承認する法的義務を負ったにもかかわらず、不承認を貫くと表明したのだ。
政府自らが県に代わって申請を承認するため代執行訴訟を起こすと応訴し、法廷で
「辺野古移設反対の民意こそが公益だ」
と主張した。
しかし、県が辺野古移設を妨害することは、結果として
「危険な普天間飛行場」
の撤去を遅らせている。
これが果たして
「公益」
になるのか。
関係者によると、県職員の間では、法を順守する公務員として、知事に申請を承認するよう求める意見が多数だったという。
だが、与党である共産党や社民党などが承認しないよう強く要求した。
玉城知事は結局、支持基盤である反基地派への配慮を、法に優先させた。
ここまで来ると、沖縄はもはや
「法治国家の自治体」
とは呼びづらい。

岸田首相が高裁命令をめぐる沖縄県の対応を批判 「なお司法判断に従った対応なく遺憾」
2023/12/25 19:44
https://www.sankei.com/article/20231225-O36UBYTOXFKBHENT4HW2BNDCZQ/
岸田文雄首相は2023年12月25日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、福岡高裁那覇支部が県に命じた設計変更を不承認とする方針を玉城デニー知事が公表したことについて
「変更承認申請を承認するよう求めた国土交通相の指示の適法性が確定しているにもかかわらず、なお司法判断に従った対応がなされないことは遺憾だ」
と述べた。
官邸で記者団に語った。
今後の対応については
「国交相において判断していくことになる」
と述べるにとどめた。
更に
「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対にあってはならない」
「1日も早い全面返還を実現し、基地負担軽減を図るために全力で取り組んでいく」
と重ねて強調した。

沖縄県が辺野古承認せず、代執行へ 玉城知事「判決は問題がある」上告の方針
2023/12/25 17:28
https://www.sankei.com/article/20231225-CDXUMCY4BVO33GZLYKE7WQNIOM/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国が移設に反対する県に代わって軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する
「代執行」
訴訟で、福岡高裁那覇支部から承認するよう命じられた沖縄県の玉城デニー知事は承認期限の2023年12月25日、承認しないと正式に発表した。
判決を不服として上告する方針。
国が初めて地方自治体の事務を代執行することになり、司法判断を拒絶し、法的義務を果たそうとしない知事の姿勢は物議を醸しそうだ。
玉城知事は高裁支部判決のあった2023年12月20日に大葉性肺炎と診断され、2023年12月21日から入院。
2023年12月26日まで療養中のため溜政仁知事公室長が2023年12月25日夕、コメントを代読して明らかにした。
玉城知事はオンラインで県幹部や弁護士らと協議を重ねて対応を検討。
高裁支部は判決で、承認の法的義務を負った2023年9月の最高裁判決に従っていない県に対し、
「社会公共の利益を害する」
と判断したが、玉城知事は
「今回の判決には様々な問題がある」
などとし、
「承認することは困難と判断した」
という。
更に辺野古移設に反対する多くの県民からの負託を受けている点も不承認の理由として挙げ、
「政府は工事を中止し、問題解決に向けた県との真摯な対話に応じて頂きたい」
と求めた。
国土交通省関係者によると、斉藤鉄夫国交相が近く玉城知事に代執行の日時や場所を通知し2023年年内にも代執行する。
県が上告しても最高裁で逆転勝訴とならない限り、代執行を止められない。
防衛省関係者によると、2024年1月中旬に大浦湾側の埋め立て区域の外側で
「ケーソン」
と呼ばれる箱形コンクリートを仮置きするための工事を始める。

沖縄 辺野古改良工事「承認せず」上告へ玉城知事 国は代執行へ
2023年12月25日 19時38分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231225/k10014299021000.html
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先となっている名護市辺野古沖の地盤の改良工事を承認するよう裁判所から命じられた沖縄県の玉城知事は、期限の2023年12月25日、これまでの姿勢を堅持して工事を承認しないことを決めました。
これにより、国は県に代わって工事を承認する
「代執行」
に初めて踏み切る方針で、今後、基地移設に向けた改良工事が進む見通しです。
普天間基地の移設先となっている名護市辺野古沖の軟弱地盤の改良工事を巡って、国は、沖縄県に代わって承認する
「代執行」
に向けて訴えを起こし、2023年12月20日、福岡高等裁判所那覇支部は県に対し、2023年12月25日までに工事を承認するよう命じる判決を言い渡しました。
これについて、肺炎で入院している玉城知事は、2023年12月25日、県の幹部が代読する形でコメントを発表し
「どのような対応が取れるか慎重に検討してきたが、今回の判決には様々な問題があり、辺野古新基地建設に反対する多くの県民からの負託を受けていることから承認することは困難だ」
として、これまでの姿勢を堅持し工事を承認しないことを決めました。
これにより、国土交通大臣が玉城知事の代わりに承認する
「代執行」
に踏み切る方針で、2023年12月26日以降、
「代執行」
に向けた手続きを進めるものとみられます。
県が
「不承認」
とした地盤の改良工事は、今後、国が自治体の事務を
「代執行」
するという前例のない手続きを経て、基地移設に向けて進む見通しになりました。
一方、県は
「今回の判決の問題点を明らかにし、多くの県民の願いをしっかりと訴えていきたい」
として、判決から1週間となる2023年12月27日までに最高裁判所への上告に向けて検討するとしていますが、最高裁で県側が勝訴するまで
「代執行」
を止める効力はありません。
沖縄県の溜政仁知事公室長は
「我々としては『代執行』は、地方自治の観点、沖縄県民の民意という観点からも問題があると思っている」
「政府に対して対話による解決の道を引き続き求めていきたい」
と話していました。
■首相「司法判断に従った対応なされないことは遺憾」
岸田総理大臣は2023年12月25日夜、総理大臣官邸で記者団に対し
「国土交通大臣の指示の適法性が確定しているにもかかわらず、司法判断に従った対応がなされないことは遺憾に思う」
「今後の対応は国土交通大臣が判断していくことになる」
「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対避けなければならない」
「政府としては1日も早い全面返還を実現し、基地負担の軽減に取り組んでいく」
と述べました。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/724.html#c38

[政治・選挙・NHK292] 裏金問題で自見大臣が派閥退会届、二階俊博会長が激怒!《派閥という名のヤクザ組織》とSNS震撼(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
16. 秘密のアッコちゃん[57] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月25日 23:01:45 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[170]
<△22行くらい>
外国人に投票権与える条例制定は凍結へ 武蔵野市の自民系新市長「市を分断したくない」
2023/12/25 21:06
https://www.sankei.com/article/20231225-FALDOVFN7VM4BHDVKF5FM4REQE/
2023年12月24日投開票された東京都武蔵野市の市長選で初当選した自民、公明推薦の元市議・元都議、小美濃安弘氏(61)は、当選後、争点の1つだった外国人にも投票権を与える住民投票条例の制定について
「公約通り凍結する」
と明言した。
この住民投票条例を巡っては、松下玲子前市長が2位にダブルスコアで再選を果たした2021年、議会に条例案を提出。
外国籍市民に在留期間などの要件を設けず投票権を与えるという内容で、議会では
「市民理解が得られていない」
などという意見が上がり、反対多数で否決された。
その後、学者らを集めた有識者懇談会を設置。
2023年7月から論点整理をスタートさせた矢先の2023年11月、松下氏は突如、菅直人元首相から東京18区(武蔵野市など)の地盤を譲り受け、衆院選へ出馬すると表明した。
小美濃氏は2021年の議決では市議として反対側に回り、今回の選挙戦でも凍結を公約に掲げた。
今後について、
「2年前の市を分断するような議論はしたくない」
「論点整理は終わらせたいが、市民の意見を入れず、まず学者でというままでは、同じような分裂、分断の議論になりかねない」
と話した。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/725.html#c16
[政治・選挙・NHK292] 連合・芳野会長に裏金問題が“飛び火” 立憲と共産の接近にクギ刺し、自分は自民の会合に出席(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
35. 秘密のアッコちゃん[58] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月26日 13:58:27 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[171]
<■197行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
司法判断に抗う沖縄県、地元・辺野古住民は意外に冷ややか ビジョンなき知事の抗議活動
2023/12/25 20:03
https://www.sankei.com/article/20231225-DCARDLW7LRNFDM5ZUTLNGRQO74/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡る
「代執行」
訴訟で、玉城デニー知事が2023年12月25日、福岡高裁那覇支部の判決に従わず、承認しないと明らかにした。
2023年9月の最高裁判決で県敗訴が確定し承認する法的義務を負いながらも、
「民意」
を盾に行政のトップが司法判断を拒絶し続けている。
「デニー知事と共に頑張る」。
支援者らはこんなのぼりを掲げ、
「代執行反対」
を唱えるが、地元・辺野古住民らの反応は意外にも冷ややかだ。
■海上保安官と対峙
「海上保安官も沖縄の海から出ていけ」。
カヌーに乗って抗議活動をしていた男性が叫んだ。
移設工事で辺野古沿岸の海に土砂が投入されて5年となった2023年12月14日、沿岸部の米軍キャンプ・シュワブ沖で移設に反対する海上抗議活動が行われ、ゴムボートに乗った海上保安官と対峙していた。
参加した同県南城市の女性(75)は
「工事を止めたい一心でやっている」
と話す。
この日はカヌー38隻、ゴムボートや漁船6隻が繰り出し計58人が参加したが、普段は数隻程度だという。
■30分で終わった「座り込み」
抗議活動は国道沿いの工事用ゲートでも行われている。
「2ちゃんねる」
開設者のひろゆき氏が約1年前、
「座り込み抗議 3011日」
と書かれた看板があるのに誰も座り込んでいなかったとして交流サイト(SNS)に
「0日にした方がよくない?」
などと投稿し話題になった場所だ。
活動の責任者によると、抗議活動は土砂搬入のある平日に1日2〜3回、行われている。
2023年11月に現地を訪れると、正午頃に約15人がゲート前で
「座り込み」
を行い、土砂を搬入する大型ダンプを阻止した。
だが、それも約30分で終わった。
■司法正しい
一方、こうしたシュプレヒコールをよそに、地元の60代男性は
「俺たちはずっとここで育ってきた」
「そっとしておいてほしい」
と打ち明ける。
「辺野古区」
と言われる地元集落の住民は振興や補償を求める条件付きで移設を容認。
抗議活動に参加する辺野古の住民はほとんどいないという。
辺野古商工社交業組合の元会長、飯田昭弘さん(75)は
「司法の判断が正しい」
「ゴールポストを動かしているのは知事の方だ」
と訴える。
■変わる「民意」
その玉城知事の姿勢は頑なだ。
2023年11月23日には那覇市内で開かれた
「県民平和大集会」
に出席し、
「なぜ沖縄の不条理に正面から向き合おうとしないのか」
と政府を批判した。
その2日前、沖縄県では北朝鮮から発射されたミサイルが上空を通過し、全国瞬時警報システム(Jアラート)が発令されたばかり。
核・ミサイル開発を進める北朝鮮の脅威が高まっており、政府が中国の武力攻撃による台湾有事も念頭にシェルターの整備に乗り出す中、知事は
「シェルターにばかり逃げていたら勉強も出来ない」
「仕事も出来ない」
と強調した。
沖縄の地元2紙はいずれも集会の様子を大きく報じた。
主催者によると、1万人余りが参加したとされるが、参加者の男性は
「5000人も集まっていないのでは」
と寂しそうに話していた。
動員力が下がっているとの見方や若年層を中心に沖縄の
「民意」
が変わりつつあるとの指摘もある。
辺野古埋め立ての賛否を問う2019(平成31)年2月の県民投票では反対票が多数を占めたが、それも5年近くが経過している。
飯田さんは
「知事は国に抗う事ばかりに終始している」
と語り、こう続けた。
「沖縄をどうしていきたいのか」
「基地を失くしたとして、どんな街にしたいのかというビジョンがない」

辺野古抗議に「『座り込み』という言葉のせいで騙される」 ひろゆき応酬「1日1時間ほどしか座ってない」
2022.10.05 12:20
https://www.j-cast.com/2022/10/05447338.html?p=all
インターネット掲示板
「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」
創設者のひろゆきこと西村博之さんが、沖縄の辺野古新基地建設に対する座り込み抗議を巡り、ツイッターでレスバトルを繰り広げている。
「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」
ひろゆきさんは2022年10月3日、ツイッターに2枚の写真を添え
「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」
とツイートした。
写真には、
「新基地断念まで座り込み抗議 不屈 3011日」
と書かれた看板の横でピースサインを作り笑顔を浮かべたひろゆきさんが写っている。
米軍普天間飛行場移設に伴う辺野新基地の建設現場近くで昼間撮影されたもののようだが、ひろゆきさんの他に人は写っていない。
ひろゆきさんの投稿に、沖縄大学の学生らによる「沖大学生自治会」アカウントは2022年10月3日、
「辺野古の座り込み行動は、工事のための車両が来る9時、12時、15時に合わせて行われます」
「なので、次の日も座り込みをするために、夕暮れごろには誰もいないということはよくあります」
「辺野古のことを真面目に考え、報道する姿勢がある人なら、こんな無責任な発言はできません」
と反論した。
ひろゆきさんは2022年10月4日未明、投稿を引用し
「『9時、12時、15時しか居ません』と書いてくれないと、分からないですよ」
「誤解する人が増えないように、書き足しておいて貰ってもいいですか?」
とした。
同日昼には自身の投稿を引用し
「『座り込み』その場に座り込んで動かないこと」
「目的を遂げるために座って動かない」
と書いた上で
「知らない間に辞書の意味変わりました?」
と問いかけた。
同日昼過ぎには
「辺野古で記念撮影なう」
として、工事現場前で座り込みをする人々を背景に自撮りした写真を投稿している。
更に
「今日は人が居ましたー」
として2022年10月3日と同じ看板の横で、カメラを肩から下げた男性と並びピースサインをする写真を投稿。
写真に写った看板の日数は
「3012日」
となっていた。
「沖縄在住の方に『沖縄の今を見た方が良い』と言われて行きました」
ひろゆきさんの投稿には、著名人らも多数反応している。
タレントのラサール石井さんは2022年10月4日、ひろゆきさんの投稿に
「1日に3回、何十台ものトラックが土砂を運び込む」
「それを阻止するために老人たちは座り込む」
「警備の人間に抱き上げられて排除される」
「これを毎日、何年も繰り返しているんですよ」
「その姿を見ればこんな事は言えないはず」
と反論した。
ひろゆきさんはこれを引用し
「『1日20分ぐらいの抗議行動を平日に3回やる事を「座り込み3011日」と表現するのは誤解を招く行為なので、「抗議行動」に変えたら?』と、話しかけられた現地の人に言いましたが、まともな返答はありませんでしたよ」
とした。
元琉球新報記者でTECHBLITZ編集部の座波幸代氏が2022年10月5日未明、
「なぜこちらに足を運んでご自分が見たものを発信しようと思われたのでしょうか」
とすると、ひろゆきさんは
「沖縄在住の方に『沖縄の今を見た方が良い』と言われて行きました」
と返答。
「『沖縄、石垣島から自衛隊も米軍も出て行け』と歌う人」
「『安倍元首相の国葬を止めろ』と、既に終わった事を止めろと歌う人」
「おかしな人達が跋扈する事でまともな反対運動の参加者を減らす作戦なのかな?と思いました」
と綴った。
お笑い芸人・せやろがいおじさんが2022年10月4日昼、
「今日も炎天下の中座り込みやってましたよ」
「『座り込みの意味』を辞書で調べるよりも、『座り込みやってる意味』を直接聞いた方がよくない?」
と投稿すると、ひろゆきさんは2022年10月5日未明
「同じ日に行ったけど、せやろがいおじさん居なかったよ」
「すぐ帰る人ばかりなんですね」
としている。
■「『座り込み』という言葉のせいで騙される人の例」
ライターのCDBさんによる2022年10月4日の
「ひろゆきのあれ自体は、色んな右派団体が昔から冷やかしにやってる手法で、長期間になればハンストであれ座り込みであれトイレにも行くし席も空ける ただあれが現在16万いいねってのが『あーあ日本社会、モンスター育てちゃったねえ』という所で、どんな右派バズでも10万いいねはそう越えないですから」
とのツイートに対しては、
「『座り込み』という言葉のせいで騙される人の例↓ 実際には、辺野古の基地前に1日1時間ほどしか座ってないという事実を知らない人が出るんですよね。それとも毎日23時間もトイレに行ってるのかな?」
と反応した。
前出の
「『9時、12時、15時しか居ません』と書いてくれないと」
と言うひろゆきさんの投稿には
「そんな事は書きません 1日1秒でも座れば座り込みをしたことになります」
という反応も。
ひろゆきさんはこれに
「毎日バス停を使う人は、バス停で毎日座り込みをしてる事になる、、、と」
としている。
ひろゆきさんの一連の投稿を巡り、ツイッターでは2022年10月5日12時現在
「座り込み」
がトレンド入りしている。
(2022年10月5日16時40分追記)記事の一部を修正しました。

論説委員・川瀬弘至 沖縄の「民意」と勘違い
2022/10/16 15:00
https://www.sankei.com/article/20221016-WLU7UVMQL5KQTJUZH5NTTXZDTA/
那覇支局に赴任して2年半が経つ。
かりゆし(沖縄風アハシャツ)もなじみ、本土から来た観光客に
「沖縄の人?」
と勘違いされることもある。
むろん沖縄の人々と話せば、ヤマトンチュウ(本土出身者)だとすぐにばれるが…。
■基地被害に地域差
勘違いと言えば、沖縄では住宅地と隣り合わせに米軍基地があり、いつも騒音などの被害に悩まされていると、本土の人は考えがちである。
しかし本島南部の那覇市で暮らしている限り、日常生活で基地を意識することはほとんどない。
那覇港の一部に米軍施設があるぐらいで、米兵を見かけることも余りないからだ。
基地被害が顕著なのは、本島中部や北部の一部である。
世界一危険と言われる米軍普天間飛行場(宜野湾市)や嘉手納飛行場(嘉手納町など)があり、住民の負担も大きい。
先日、米軍キャンプ・ハンセンに隣接する北部の金武町を訪ねた際、取材先の集落で突然、タタタッという音が響いて驚いた。
基地の訓練場から漏れる射撃音である。
これは恐い。
2022年7月には近くの民家で銃弾が見つかり、すわっ、米軍の流れ弾か!と、地元メディアや革新勢力が大騒ぎする事件もあった。
ただし銃弾は古く、発射された形跡もなかった。
これもどうやら勘違いで、悪質な悪戯だったようである。
■地元は移設容認も
不思議なことに、米軍基地のある中部や北部より、影響の少ない那覇市などのほうが、基地への反感が強い傾向がある。
普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する玉城デニー氏が、移設容認の佐喜真淳氏を破った2022年9月の知事選でも、市町村別の得票数で最も差が開いたのは那覇市だった。
一方、当事者である宜野湾市や名護市では、逆に佐喜真氏の得票数が多かった。
タタタッの金武町も、佐喜真氏のほうが支持を集めている。
知事選と同日投開票の宜野湾市長選では、移設容認の現職が反対の新人を破り再選を果たした。
地元紙によれば
「あり得ないレベルの圧勝」
でだ。
名護市議選でも、移設を黙認する市長の支持派が過半数の議席を獲得した。
知事選後、玉城氏や革新勢力は
「辺野古反対の民意が示された」
と鼻息が荒い。
政府に対し
「民意を踏みにじるな」
と、以前にも増して対立感情を露わにする。
だが、ちょっと待ってほしい。
移設により普天間飛行場の早期返還を願う、宜野湾市民や名護市民の
「民意」
をどう考えるのか。
国民全体の
「民意」
もそう。
2021年秋の衆院選と今夏の参院選で自民党が大勝したのに、こちらも半ば置いてけぼりだ。
勘違いしないようくぎを刺しておこう。
辺野古移設問題のような国の安全保障政策を決めるのは、国政選挙の
「民意」
が内閣に反映される政府だ。
地方の
「民意」
だけに左右されてはならない。
■座り込みで論争
ところで最近、辺野古の移設工事現場前の抗議活動をめぐり論争が起きている。
インターネット掲示板
「2ちゃんねる」
開設者のひろゆき氏が、
「座り込み抗議 3011日」
と書かれた看板のある現場へ行ってみたものの、誰も座り込んでいなかったので
「0日にした方がよくない?」
などとツイートしたところ、革新勢力などから批判が噴出したのだ。
実は、筆者も那覇支局に赴任早々、辺野古の座り込み′サ場を訪ねて誰もおらず、きょとんとしたことがある。
「〇日連続」
というなら誰かが交代で座り続けているのだろうと、勘違い≠オたのである。
抗議活動は資材搬入のタイミングに合わせて行われ、1時間足らずの日もあると知ったのは後日だ。
ひろゆき氏は、座り込みの意味は目的達成まで座り込んで動かないことだから、みんなが勘違いしないよう
「『抗議活動〇日』と書いたらどうか」
と提案するが、一部の革新勢力は
「沖縄の実情を分かっていない」
「活動している人たちに失礼」
などと謝罪や撤回を求め、聞く耳はないようである。
ひろゆき氏には、どうか勘違いしないでもらいたい。
すべての県民がひろゆき氏に怒っているわけではなく、賛同する人も多いということを。
おっともう1つ、ひろゆき氏と筆者は同名だが別人である。
そこも勘違いしないように…。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/730.html#c35

[政治・選挙・NHK292] 連合・芳野会長に裏金問題が“飛び火” 立憲と共産の接近にクギ刺し、自分は自民の会合に出席(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
36. 秘密のアッコちゃん[59] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月26日 14:05:16 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[172]
<△21行くらい>
辺野古地盤改良工事、来年1月12日着工へ 防衛省
2023/12/26 12:02
https://www.sankei.com/article/20231226-UR2HI356FNMRVOY57DY5UFDEYI/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国が移設に反対する県に代わって軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する
「代執行」
を巡り、防衛省が2024年1月12日にも工事に着手する方針を決めたことが2023年12月26日、同省関係者への取材で分かった。
大浦湾側の埋め立て区域の外側で、
「ケーソン」
と呼ばれる箱形コンクリートを仮置きするための石材を投入する。
斉藤鉄夫国土交通相は同日、工事の設計変更承認を2023年12月28日に代執行すると記載した通知を沖縄県に発送。
2023年12月27日午後に県庁へ届く予定という。
国が地方自治体の事務を代執行するのは今回が初めて。
福岡高裁那覇支部は2023年12月20日、玉城デニー知事が司法判断に従わず、設計変更申請の事務を放置したのは
「法令違反の状態」
と指摘した上で、
「社会公共の利益を害する」
と判断し、2023年12月25日までに承認するよう命じた。
しかし、玉城知事は承認期限の2023年12月25日、承認しないと正式に発表。
判決を不服として上告する方針を示していた。
上告しても、最高裁で県側が逆転勝訴するまで代執行を止めることはできない。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/730.html#c36
[政治・選挙・NHK292] 露呈した人事とカネと派閥の正体 笑うに笑えない 自見万博相とドン・二階の内ゲバ(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
18. 秘密のアッコちゃん[60] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月26日 22:40:50 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[173]
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問題の根源を報じないメディア
正論2024年2月号 政策シンクタンク代表 原英史
根深い問題が火を噴いた時の新聞報道は実に底が浅い。
表層の事象を追いかけるだけだ。
まず、政治とカネだ。
自民党派閥の政治資金問題は
「令和のリクルート事件」
に発展しそうだ。
恐らく本誌が発売される頃には安倍派(成和政策研究会)の大物議員を巻き込む大惨事になっているのではないか。
メディアが着目するのは
「裏金」
だ。
派閥が政治資金パーティー券を所属国会議員に割り当て、ノルマを超えて販売したらキックバックがなされる。
ここまでは他派閥や一部政党でもなされてきたが、安倍派では、組織的・常習的に、キックバックを政治資金収支報告書に記載せず、裏金化する処理がなされてきたという。
とんでもない話だ。
不正に手を染めた政治家が断罪されるのは当然だ。
だが、政治家を血祭りにあげ、政局騒ぎを盛り上げ、せいぜい
「政治資金ルールの更なる透明化を」
と唱え、ルールの部分手直しを求める程度ではないか。
問題はそんなレベルのことではない。
根源にあるのは、
「政治はカネ次第」
という古い政治文化の残存だ。
「政治は数、数は力だ。そして力は金だ」。
これは田中角栄元首相がよく口にしたという言葉だが、実は令和の時代でもそう変わっていない。
特に自民党では、集金力は政治家がのし上がるために欠かせない能力だ。
巨額のカネを集め、傘下の面倒を見てこそ大物政治家と認められる。
何かあれば分厚い札束の入った封筒をポンと渡すのは、政界では未だに普通の光景だ。
選挙区内で
「餅代」
「氷代」
「陣中見舞い」
などと称してカネを配る因習も昔ながらに続いている。
もちろん、こうしたカネのやり取りの大半は、政治資金規正法に則って適正に処理されている。
何ら不正ではない。
だが問題は、こうした古い政治文化の中で澱(おり)のように裏金が生じて来たことだ。
巨額のカネを受け取ったり配ったりしていれば、中にはあまり表に晒したくないやり取りも出てくる。
公開せず自由に使えるカネがあれば助かる。
これが裏金の温床になった。
かつて、田中角栄氏の金権政治や平成のリクルート事件が大問題になった際は、
「カネのからない政治」
への転換が政財学各界から唱えられ、制度改革が実現した。
企業・団体献金は制限することにし、代わりに政党交付金を設けた。
選挙区内でカネを配ることは禁止した。
政治資金の収支は透明化した。
更に、カネのかかる根源とされた中選挙区制を小選挙区比例代表並立制に改めた。
だが、残念ながら抜け道がいくつも設けられた。
カネを集めるのも配るのも、古き因習は許容するなどの特例が設けられた。
平成5(1993)年から始まった政治資金パーティーも、そんな抜け道の1つだ。
企業・団体献金をなくす代わりに、政治家がパーティーを開いてパーティー券を企業・団体などに購入してもらう。
あくまでパーティーの対価だから寄付ではない。
それまでは無かった、言わば革新的な抜け道だった。
抜け道が設けられている以上、政治家はそれを使う。
ライバルがカネを集めて配っているのに、自分だけ清貧を貫けば、政治の競争ではもちろん不利だ。
選挙で落ちるかもしれない。
だから、
「どれだけカネを集められるか」
「どれだけカネを配れるか」
の競争に多くの政治家が身を投じた。
個々の政治家の倫理観が欠如していたわけではなく、そういう仕組みだったからだ。
■旧来通りの財界や医師会
「カネを集める」
側の政治家の向こうには、
「カネを出す」
側の企業・団体などがある。
かつて金権腐敗が問題になった際は、カネを出す側、とりわけ財界が強烈な批判を浴びた。
経団連は伝統的に会員企業への政治献金の割り当て・斡旋を行っていたが、平成5(1993)年に平岩外四会長の下で廃止した。
当時の決定文書
「企業献金に関する考え方」(経団連会長・副会長会議)
では、斡旋廃止と共に、こんな記載がなされている。
「民主主義維持のコストして、広く国民が負担すべきである」
「従って、政治資金は、公的助成と個人献金で賄うことが最も望ましい」
「企業献金については、(中略)一定期間の後、廃止を含めて見直すべきである」
もしこの通りになっていたら、今頃、裏金問題などは起きていなかっただろう。
現実には、僅か10年後の平成15(2003)年に経団連企業の献金は復活する。
各政党の政策を評価して各社に献金を促す形で再開された。
民主党政権発足に伴い一時中止されたが、第2次安倍政権発足後にまた再開された。
何故そうなるかと言えば、カネを出す側も決して嫌々出しているわけではない。
カネを出したいのだ。
カネを出すことで政党や政治家と良好な関係を構築できる。
政策面での要望も通してもらいやすくなる。
そんな中で、制度上は抜け道が設けられたのだから、献金が復活したのは自然なことだった。
経団連だけではない。
例えば日本医師連盟(日本医師会の政治団体)の自民党本部への政治献金を見ても、1990年代からさして変わらない。
民主党政権期を除き、概ね同水準で維持されてきた。
これらの献金はもちろん、露骨に国会質問などの見返りに出しているわけではない。
贈賄には問われない。
だが、見方を変えれば、カネの力で政策を買っているのは同じだった。
こうした構造の下で、双方にとってウィンウィンの関係を構築しつつ、
「カネのかかる政治」
が維持されてきたのだ。
各党の本部・支部などを合計した収入額(政治献金、政治資金パーティー収入、政党交付金)の推移を見ると、グラフの通りだ。
1990年代半ば以降、政党助成金が導入され、確かに企業・団体献金は大幅に減少した。
しかし、主力になるはずだった個人献金も減少した。
代わりに政治資金パーティーが広がった。
結局、政党助成金は、失われた30年の経済低迷の中で、政治家のカネ集めの苦労を少し軽減してあげた程度のことだった。
根本的に、カネを集めて、カネを配る構造は変わっていないのだ。
■経団連会長のドンデモ発言
心底呆れ返ったのは、日本経済団体連合会の十倉雅和会長の発言だ。
2023年12月4日の定例会見で、裏金問題との関連で、経団連企業の自民党への政治献金について問われ、こう発言したという。
「民主主義の維持にはコストがかかる」
「政党に企業の寄付をすることは一種の社会貢献だ」
「何が問題なのか」
もちろん
「問題」
だらけだ。
リクルート事件後の反省はどこに行ったのか。
「民主主義の維持のコストは、政党助成金と個人献金で賄う」
はずでは
なかったのか・・・という点は、十倉会長が自ら方針転換したわけではないから脇に置くとしよう。
それでも、現時点の対応だけに絞っても、やはり、とんでもない。
そもそも企業の通常の商取引ならば、取引先における常習的・組織的な不正会計が判明すれば、普通直ちに取引を停止するはずだ。
もし、不正会計の事実を知りながら責任者が取引をしていたならば、更に重大問題となる。
今回のケースにはそれに相当する事案だ。
自民党において常習的・組織的な裏金処理の可能性が判明した。
どこまで広がるのかまだ見通せない。
少なくとも全容が解明されて、有効な再発防止策が確認できるまでの間、自民党の本部・派閥・所属議員に対する政治献金、政治資金パーティー券購入を一切停止すべきではないのか。
更に、政界と密接に関わってきた財界関係者の中に、そんな政治の裏事情を知りながらパーティー券購入などを続けていた人はいなかったのか。
もしそうならば、責任を問わなくてよいのか。
そんな問題から一切目を背け、
「何が問題なのか」
と言い放つのだから常軌を逸している。
カネを出すことによる政策誘導などのメリットは手にするが、監視する責務は果たそうとしない。
こんな無責任は話はない。
トンデモ発言にもかかわらず、翌日の記事で報じたのは東京新聞や中日スポーツぐらいだ。
朝日新聞、毎日新聞、日経新聞は
「裏金的なことがあるのであれば、是正してもらわねばならない」
「誰が考えてもいけないこと」
など、小学生でも言えるような当たり前のコメント部分だけを報じた。
産経新聞に至っては、会見中に大阪・関西万博の公式キャラクター
「ミャクミャク」
のぬいぐるみが突然倒れそうになって十倉会長が手で支えたことを報じた。
「万博が危機的」
という諧謔のつもりかもしれいないが、そんな話は仲間内の居酒屋談義でしてほしい。
何のニュース価値があるのかおよそ不明だ。
こうして、経団連などカネの出し手は、政治の側が不正を働いても意に介さず、カネを出し続ける。
メディアも政財界の急所を突くつもりなどさらさらなく、問題視しようとしない。
だから、裏金などのデタラメが横行する。
今回の事態を引き起こした大きな要因は財界やメディアのダメっぷりだ。
今、議論すべきことは、改めて
「カネのかからない政治」
にどう転換するのかだ。
残念ながら政界は、野党の多くも古い政治文化に染まっていて自浄能力が乏しい。
財界にかつての平岩会長のような人物はいない。
主要新聞も全くダメだ。
有権者の声を集める仕掛けが求められるのかもしれない。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/734.html#c18
[政治・選挙・NHK292] 安倍派とともに消えゆく安倍元首相が主導した「5大国策プロジェクト」 二極化・格差社会の真相(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[61] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月27日 14:03:00 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[174]
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人権左翼と一部産業界の結託?
政治とカネの騒動の陰で重要な政策転換も進んでいる。
その1つが技能実習制度の見直しだ。
技能実習を巡っては、劣悪な労働環境などの人権侵害、それに伴う失踪などが長らく国内外で指摘されてきた。
法務省の研究会でなされていた検討が2023年11月末にまとまり、2024年通常国会での法改正に向けて準備を進めることになった。
内容は、技能実習制度は廃止し、新たに
「育成就労」
制度を設けるという。
結論から言えば、看板の掛け替えどころか、むしろ更におかしな方向に向かっている。
そもそも技能実習制度の根本問題は、
「国際貢献」(途上国への支援)
という建前の下、
「安価な労働力」
として外国人受け入れの道を開いてきたことだった。
もちろん制度を有効利用する好事例もあり、全てを否定するわけではない。
だが、生産性の低い一部産業界が、賃金引き上げや設備投資の代わりに
「安価な労働力」
を要望し、政府が応えて対象業種を追加してきた面があった。
そんな事業者が利用しているから外国人への人権侵害が起きがちになった。
「安価な労働力」
を求める事業者は外国人を選ばず受け入れるので、犯罪なども起きがちになった。
生産性を高めない事業者を温存し、経済成長の阻害要因にもなった。
今回の報告書は根本問題に全く踏み込んでいない。
それどころか、
「就労育成」
制度は
「人材育成と人材確保」
が目的だという。
つまり、これまでのように
「国際貢献」
と建前を述べるのはやめて、堂々と
「人材育成」
と称する。
つまり、これまで通り、
「安価な労働力を」、
しかも正面玄関から受け入れようということだ。
その上で、人権侵害を防ぐため、別の企業などに移る
「転籍」
を認めるなどと言うが、小手先の見直しでしかない。
今、本当に求められるのは、
「日本国としてこれから、どんな外国人を(高度人材、安価な労働力など)、どのような方式で(短期か長期かなど)、どの程度の規模で受け入れるのか」
という国民的議論だ。
外国人の中には、日本の経済社会の成長や活性化に大いに貢献する
「日本に居て欲しい外国人」
もいれば、経済社会に貢献せず、罪を犯し、社会保険を悪用するなど
「日本に居て欲しくない外国人」
もいる。
これをどう選び、どう受け入れていくかが肝心なのだ。
政府はいつもこうした本来の議論から逃げ、技能実習の見直しなどの各論に突如入り込む。
基本戦略を定めていないので、結局、一部産業界などに引きずられ、なし崩しの移民受け入れに向かってしまうのだ。
これに対し、主要新聞各紙は的外れだ。
いずれも
「安価な労働力」
路線の継続を批判しようとはしない。
朝日新聞も毎日新聞も日経新聞も揃って
「これで外国人に選ばれる国になれるか」
と憂え、
「転籍」
をもっと拡大せよなどと論じている。
メディアがこんな状況では、外国人政策はおかしな方向に向かうばかりだ。
安価な労働力路線を続け、多くの
「日本に居て欲しくない外国人」
から
「選ばれる国」
になったところで、社会にとって害悪でしかないのは明らかだろう。
こんな状況から想起されるのは、欧米諸国でも生じてきた、人権左翼と一部産業界の暗黙の結託だ。
難民申請者などの幅広い受け入れに対し、人権を重視する勢力と、安価な労働力を求める一部産業界は、一見すると水と油のようだが、実は利益が一致している。
暗黙の結託を背景に、過剰な難民受け入れなどがなされてきた面が否めない。
今後、日本でも同様の事態が起きかねない。
事態は深刻だ。
正論2024年2月号 政策シンクタンク代表 原英史

「北欧の優等生」スウェーデンが一転、犯罪大国に 移民ギャングが暗躍
2023/12/15 12:45
https://www.sankei.com/article/20231215-5NSQ656M5ZJBFPV2QKG322M46E/
欧州連合(EU)で最も危険な国はどこか。
スウェーデンだと聞くと、
「まさか」
と思う人が多いだろう。
だが、近年は麻薬や銃密輸を巡るギャング同士の抗争が激しさを増す。
2023年は11月末までに、銃撃・爆破事件が合計約490件以上。
クリステション首相は
「移民統合の失敗が、こんな事態を招いた」
と訴え、取り締まりのために軍の動員も辞さない構えを示している。
ギャング団の親玉として悪名高いのは、
「クルドの狐」
と呼ばれるラワ・マジド容疑者(37)。
クルド人の両親を持ち、首都ストックホルムの北にある古都ウプサラの移民街で育った。
ウプサラはギャング抗争の舞台となっており、2023年秋には爆破事件の巻き添えになって女性が死亡。
近郊で200kgの爆薬が押収された。
マジド容疑者は5年前の2018年に逃亡し、国外から組織を操っているとされる。
スウェーデンでは2022年、銃犯罪で63人がが死亡。
英紙フィナンシャル・タイムズによると、2020年、人口100万人当たりの銃撃による死者数はEU最多だった。
多くはギャングの報復合戦によるもので、一般市民も巻き添えになった。
当局は
「12〜15歳が犯罪集団に引き寄せられている」
と警告。
英語やクルド語、ソマリ語など9カ国語の冊子を配布し、移民社会の親たちに
「子供の動向に注意を」
と呼び掛けた。
治安悪化の背景について、ウプサラ大のゴラン・アダムソン准教授は
「移民流入が犯罪を急増させたのは明らかなのに、歴代政権は多文化共生の理想に捉われ、現実に対処しなかった」
と指摘する。
スウェーデンは伝統的に難民の受け入れに寛容で、1990年以降、バルカン半島や中東で紛争が続くと大勢流入した。
その結果、外国生まれ、あるいは両親が外国出身の住民が全人口1000万人のうち2割を占めるようになった。
移民たちは集まって住み、都市や郊外に白人が容易には入れない
「別世界」
ができた。
2021年には、外国人の両親を持つ移民2世のうち犯罪容疑者の割合は両親ともスウェーデン人の子の約3倍という公式統計が出た。
国会で問題になると、政府は
「所得や教育の影響もある」
とし、社会の分断に触れようとしなかった。
2022年春には極右集会にイスラム教徒が抗議運動を起こし、暴動に発展。
警官約100人が負傷した。
アンデション首相(当時)は
「我々は国内に『二重社会』を作ってしまった」
と述べ、ようやく移民政策の失敗を認めた。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/741.html#c27

[政治・選挙・NHK292] 元財務省・佐川氏をかばい続ける絶望的な司法 「上級国民」なら故意の犯罪も許されるのか 古賀茂明(AERA dot.) 達人が世直し
16. 秘密のアッコちゃん[62] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月28日 10:54:16 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[175]
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主張
学術会議法人化へ 税金投入は最小限にせよ
2023/12/28 5:00
https://www.sankei.com/article/20231228-44TA4HH2DVPVNDK5QBGQLWMZQI/
日本学術会議の組織見直しを検討してきた政府は、同会議を国から独立した法人とする方針を決めた。
現行法では
「国の特別機関」
という位置付けになっている。
内閣府の有識者懇談会の報告書を踏まえた。
これに対し、学術会議の光石衛会長は記者会見で
「今後の議論に主体的に参画したい」
と述べた。
だが、法人化を受け入れたわけではなく、光石氏は
「独立性・自律性が担保されていないのではないか、というのが大きな懸念の1つだ」
「そこが解消される必要がある」
と注文を付けた。
改革に後ろ向きな姿勢は変わっていない。
政府は方針に
「必要な財政的支援を行う」
と明記した。
担当閣僚任命の外部有識者による評価委員会を設置し、運営状況などを評価することも盛り込んだ。
会議側にはこれが独立性を阻害しかねないと反発する声が強い。
だが、税金を投入する以上、外部評価は不可欠だ。
同会議は
「国の責任で安定的な財政基盤が確保されるようにすべきだ」
と要求してきた。
独立性を強調するなら、国費に依存せず、自ら財源を調達するのが筋だ。
その努力もしないのなら、国民の理解は得られまい。
法人化は当然としても、政府は国費投入を最小限にすべきである。
同会議自らが運営資金を集める仕組みも作るべきだ。
一方、今回の政府方針では、日本防衛への協力を忌避する悪しき体質を改めることには直結しないという問題がある。
昭和期に
「軍事目的のための科学研究を行わない声明」
などを出し、平成29年にそれらの継承を宣言している。
一連の声明は防衛力の充実に関する研究を妨害する要因となってきた。
誤った言動を反省し、声明を撤回しなければならない。
中国が
「核汚染水」
とのレッテルを貼った東京電力福島第1原発の処理水の海洋放出でも、科学的知見に基づいた十分な反論を展開しなかった。
また、令和2年に菅義偉首相(当時)が元会員候補6人を起用しなかったのは、当然の人事権行使に過ぎない。
にもかかわらず、光石氏は
「任命問題が解決したとは思っていない」
と拘っている。
国民のための組織に生まれ変われないなら、国を代表する
「ナショナルアカデミー」
を名乗る資格はない。

日本学術会議「法人化」も 内閣府有識者が提言の「改革案は不十分だ」 政府に財政的支援の継続要請、ほど遠い独立性 
2023.12/22 11:32
https://www.zakzak.co.jp/article/20231222-QFVODUEXB5OW3IOUEGK2BNSEPI/
日本学術会議の組織見直しを巡り、内閣府の有識者懇談会(座長・岸輝雄東大名誉教授)は2023年12月21日、現行の
「国の特別機関」
から
「法人化する」
ことが望ましいと提言する報告書をまとめた。
だが、識者は
「資金面と組織形態に課題が残る」
と指摘する。
年間約10億円の国費が投入されている学術会議だが、国益に資する組織なのか疑問視されてきた。
「戦争を目的とする科学の研究は絶対に行わない」
とする声明を長年継承し、軍事と民生の
「デュアルユース(両用)」
技術の研究や開発の妨げになっていると指摘された。
事実上、研究を容認する見解をまとめたのは組織改革論が高まった2022年7月になってからだ。
福島第1原発の処理水を中国が
「核汚染水」
としたプロバガンダにも科学的発信で対抗できたとは言い難い。
報告書は
「独立性を徹底的に担保することが重要」
とする一方、政府に必要な財政的な支援を継続して行うよう要請した。
財政基盤を多様化する必要も示されたが、資金面の独立にはほど遠い。
菅義偉前首相が2020年に会員候補6人の任命を拒否したことを受けて、選考過程の不透明さも問題になった。
報告書は
「政府が選考過程に一切関わらないことが妥当」
としつつ、外部の目を入れ透明性を確保するよう求めた。
経済安全保障アナリストの平井宏治氏は
「分野ごとに独立した組織にし、投入資金にメリハリをつけることが重要だ」
「留学生による軍民両用技術の流出懸念もあり、セキュリティー・クリアランス(適格性審査)の導入も考えなければ不十分だ」
と語った。

「独立法人化」も日本学術会議に残る懸念 年間10億円の税金 軍事・防衛研究に反対の人文系に「不要な国費を流すな」
2023.12/19 11:46
https://www.zakzak.co.jp/article/20231219-SJ6NCECOZVNYDIHLVHN7MG22S4/
日本学術会議の改革が正念場を迎えている。政府が2023年12月18日、
「国から独立した法人格を有する組織とする」
との方針を示したのだ。
年内にも正式決定する見通しで、法制化に向けて具体的な制度設計に着手する。
学術会議は、年間約10億円もの税金が投入されながら、特定の政治勢力の影響力が強く、我が国の
「軍事・防衛研究」
に反対してきたことが指摘されてきた。
識者は、特定のグループによってこうした方針が出されているとして、学問分野ごとの分離独立が必要と提唱する。
見直しを議論してきた有識者懇談会が2023年12月13日、
「法人化が望ましい」
とする方向性を示し、内閣府は2023年12月18日に内容をほぼ踏襲する案をまとめた。
政府案は、活動・運営の高い独立性を前提に、高い透明性と自立的な組織に必要なガバナンス(組織統治)を担保すると明記。
現在の会員が新たな会員を選ぶ現行方式に、学術会議会長が任命する
「選考助言委員会」
から意見を聞く仕組みを加える。
財源については、財政基盤の多様化に努めた上で、政府が必要な財政支援を行うとした。
今回の政府案を、識者はどうみるのか。
経済安全保障アナリストの平井宏治氏は
「国から独立させること自体は評価していいが、方法が問題だ」
「軍事・防衛研究に反対している『悪の巣窟』は人文系のグループで、ここに不要な国費が流れないようにしないといけない」
「日本の科学技術発達のため、生物学系や工学系のグループには適切な研究費を与える必要があり、それぞれ独立させるのがいいのではないか」
と話した。

クソの役にも立たない日本学術会議
日本の大学に軍事研究を禁じながら中国の兵器開発には協力する
WiLL2023年11月号
筑波大学システム情報系准教授 掛谷英紀
経済安全保障アナリスト 平井宏治
■役立たずの学術会議
★掛谷
福島原発の処理水放出がついに開始されました。
案の定、難癖を付けているのが中国です。
処理水を
「汚染水」
呼ばわりして、日本の水産物禁輸に踏み切った。
★平井
中国は流言飛語
(根拠のない情報や噂話を指す言葉。 一般的には、具体的な問題を中心にして広まる特殊な情報であり、内容の断片や矛盾があり、首尾一貫した報道として認められないもの 。 流言飛語は口伝えで伝えられ、非制度的かつ連鎖的なコミュニケーションの結果として生じるため、次第に歪曲の度合いを増す場合が多い)
の国です。
むしろ、脱中国のチャンスです。
中国が非科学的な風説を流布すればするほど、世界は中国から離れていく。
★掛谷
外務省をはじめとする政府は、処理水の安全性について積極的に発信している。
気になったのが、日本学術会議。
何故ダンマリを決め込んでいるのか。
本来であれば、科学的知見に基づいて風評を跳ね除ける役割を担っているはずなのに。
★平井
学術会議法には、
「科学が文化国家の基礎であるという確信に立って、我が国の平和的復興、人類社会の福祉に貢献する」
と記されている。
全く機能していない。
★掛谷
無知を晒したのは、社会学者の宮台真司氏。
宮台氏は処理水放出をこう批判していた。
「水素置換が双方向だから濃縮はないとするモデルの前提は、置換の定常性constance」
「年輪に特異的な濃縮や臓器に特異的な濃縮のデータから推測出来るのは、置換過程の否定常性だ」
「HとTの交換置換が途中停止ないし減速、50%確率でHならぬTが固定・半固定される可能性だ」
★平井
ハハハ(笑)。
何を言っているのか、自分でも理解していないみたいですね。
★掛谷
「アラン・ソーカル事件」
(1995年にニューヨーク大学物理学教授のアラン・ソーカルが、現代思想系の学術誌に、ジャック・デリダやドゥルーズ=ガタリのようなポストモダン思想家の文体を真似、科学用語と数式を無意味に散りばめた「デタラメ(疑似)論文」を投稿し、それが高い評価を得て掲載されたことを暴露した事件で、人文科学界隈では大きなスキャンダルになった)
を思い出します。
1990年代、物理学者のアラン・ソーカルが現代思想の学術誌に論文を寄稿しました。
ソーカルは敢えてポストモダン系の左翼を真似して、それっぽい数式と専門用語を論文に散りばめた。
これといった内容があるわけでもない。
ところが、その論文は査読が通り、雑誌に掲載されてしまった。
左翼学者が難解な言葉を使うのは、自らを知的に装うため、それが暴露されてしまったわけです(笑)。
■日本に厳しく、中国に甘く
★平井
1980年代、日本でも
「ニューアカデミミズム」(1980年代の初頭に日本で起こった、人文科学、社会科学の領域における流行、潮流)
なるものが流行しました。
浅田彰氏や中沢新一氏をはじめとする左翼学者、それに影響された学生たちがキャンパスに溢れ返った。
彼らが上から目線で垂れる講釈など役立ったことはない(笑)。
★掛谷
当時は左翼がカッコイイという風潮があった。
湾岸戦争が起こった時、柄谷行人氏や島田雅彦氏らが反対声明に署名していました。
彼らの行動は当時、一部の層からはそれなりの支持を得た。
でも、もう流行りませんね。
★平井
インターネットと情報端末の普及で、国民を騙すことが出来なくなりました。
国民は、左翼がいくら平和を叫んだところで、平和が訪れないことを知っています。
でも、そんなことすら理解出来ない時代錯誤の組織がある。
軍事研究を頑なに拒絶する学術会議です。
学術会議のせいで、大学における研究が制限されています。
★掛谷
日本の学術界では、軍事研究がタブー視されている。
その一方で、中国の軍拡を批判することはない。
二重基準が目に余りますね。
★平井
中国では軍事拡張と経済成長が密接不可分の関係となっています。
西側諸国から移転したり窃取したりした軍事技術を研究・開発して、それを民生技術に転化=商品化することで経済成長を図る。
経済成長によってもたらされた利益を、再び軍事費に充てる。
これが、中国の”軍民融合政策”の実態です。
人民解放軍による武器の近代化において、重要な役割を担っているのが
「国防7校」。
国務院に属する工業・情報科学部の国防科学工業局が直接管理する大学群です。
国防7校と大学間交流協定を結んでいる日本の大学は、45校もある。
また、旧兵器産業省系の7つの大学(北京理工大学、南京理工大学、中北大学、長春理工大学、瀋陽理工大学、西安工業大学、重慶理工大学)があり、
「兵工7校」
と呼ばれています。
兵工7校と大学間交流協定を結んでいる日本の大学は、27校もある。
★掛谷
国防7校と提携しているのは名門大学が多い。
★平井
4校と協定を結ぶ東京工業大学を筆頭に、東北大学(3校)、九州大学(3校)、東京大学(2校)、京都大学(2校)、名古屋大学(2校)などが続きます。
東北大学と北海道大学、大阪大学は兵工7校とも協定を結んでいる。
★掛谷
西側諸国は中国の大学を警戒しています。
特に国防7校への目は厳しくなっている。
★平井
トランプ政権時代、アメリカでは中国の学生・研究者のビザが制限され、1000人以上が国外退去させられた。
バイデン政権もその方針を継承しています。
イギリスも2022年、1000人以上の中国人を入国拒否しました。
米英に入れてもらえない中国人研究者が、大挙して日本に押し寄せてくるでしょう。
日本の大学は国防7校や兵工7校からの留学生に対してもフリーパスなので、それを懸念しているんです。
★掛谷
私が所属する筑波大学でも、中国からの応募が増えているという話は聞きますね。
■自衛官だから入学拒否
★平井
日本の大学はかつて、
「自衛官だから」
という理由で入学を拒絶していた”黒歴史”があります。
入試で合格点を得たにもかかわらず、です。
私が確認しただけでも、1960年代から1970年代にかけて、京都大学や名古屋大学、九州大学などがそのような基本的人権の侵害に手を染めていました。
人権侵害をしておきながら、総括や反省が全くありません。
★掛谷
筑波大学には、自衛官の大学院学生がたくさんいます。
防衛大学校から転籍してきた教員も多い。
もちろん、国防7校とは提携していません。
★平井
素晴らしい。
筑波大学は何故マトモなんでしょうか。
★掛谷
新しい大学だから、左翼に牛耳られていないんです。
リベラルな教授もいますが、他の国立大学に比べると数が少ない。
★平井
筑波大学は、防衛装備庁が募集する支援プログラムにも参加している。
★掛谷
「軍学共同反対連絡会」
なる団体が、筑波大学に抗議しに来ました。
共同代表の1人が、名古屋大学の池内了名誉教授。
もう1人が岡山大学の野田隆三名誉教授。
野田氏は
「大学としての社会的責任を放棄して軍事研究に手を染めている」
などと批判していた。
でも、筑波大学は彼らを追い返しまたよ(笑)。
★平井
いつもの顔ぶれですね。
天文学、宇宙物理学者の池内氏は、全国学者・研究者日本共産党後援会が主催した
「大学人と日本共産党のつどい」
に参加。
スピーチまでしています。
野田隆三氏やノーベル物理学賞の益川敏英氏も『しんぶん赤旗』に登場していた。
日本学術会議会長の梶田隆章氏もノーベル物理学賞を受賞していますね。
★掛谷
基礎物理を専門とする学者は左翼が多い。
正確に言うと、左翼的な発言をしておくと都合が良い。
というのは、軍事研究の予算が抑えられれば、その分
「カミオカンデ」
のような巨大な実験施設を造り易くなるからです。
それで成果を上げてノーベル賞が獲れる。
★平井
文系学者たちは思想、イデオロギーに基づいて軍事研究に反対している。
物理系の学者はそれを利用して、自分たちの研究にカネを引っ張ってこようとしているわけですね。
■プロレタリアート製造工場
★平井
生物学系の学者はどうですか。
★掛谷
残念ながら、共産主義にシンパシーを寄せる人たちが多い。
バイオ系の研究室は寝ても覚めても実験、実験、実験です。
絶対的な権力を握る教授の下、研究者たちは寝る間も惜しんで実験をしている。
土日も関係ありません。
”プロレタリアート(資本主義社会における賃金労働者階級)製造工場”なんです(笑)。
唯物論も科学者と共産主義を結び付ける。
共産主義国家の独裁者は何百万人、何千万人単位の虐殺を繰り返してきました。
自分以外の人間を
「物」
だと思っているからこそ、躊躇なく大量殺人に手を染めてしまう。
理系の研究者、特に生物学者や生命科学者にも似た所がある。
私の知人は
「生命科学者は生物を細胞の塊だとしか思っていない」
と言い放ったことがあります。
だから、残虐な動物実験も躊躇わない。
★平井
道徳や倫理が完全に欠落したマッドサイエンティストですね。
常識を欠いている。
★掛谷
彼らには一般教養が欠けています。
日本の教育システムでは、数カ月前まで高校生だった若者が、いきなり専門的な知識を詰め込まれる。
そんなことをしていては、社会常識を欠いた研究者が生まれてしまう。
学部でも専門的な勉強をする日本とは異なり、アメリカでは大学院から専門的な授業が始まります。
学部時代に身に付けるのは一般教養、いわゆるリベラルアーツ(「実用的な目的から離れた純粋な教養」や「一般教養」)。
日本は部分的にでもアメリカを真似してもいいんじゃないか。
★平井
多くの国民は、政治家のことを”私利私欲にまみれた人たち”だと思っている。
それに比べて、科学者には”世界の真理を追い求める人格者”というイメージがある。
でも、実際はそうではないんですね。
★掛谷
よく考えて頂きたいのは、政治家も官僚も科学者も、皆、偏差値が高い進学校に通い、揃いも揃って有名大学を卒業しているということ。
同じような教育を受けて育っているのに、何故科学者だけがマトモな人格を持ち得るのか。
■生物兵器に手を染める
★平井
掛谷さんはウイルス学者の河岡義裕氏を糾弾していますね。
★掛谷
河岡氏は2012年、世界に先駆けて鳥インフルエンザウイルスの
「機能獲得研究」
を行いました。
( 19日 5月 2021
【分子生物学】機能獲得研究(Gain of function research)
機能獲得研究/Gain of function research
変異を起こすよう進化的圧力を加える研究)
https://www.subculture.at/gain-of-function-research/
病原体のヒトへの感染性や毒性を増強する機能獲得研究は、ヒトへの感染リスクも懸念される危険な研究です。
河岡氏は東京大学医科学研究室とウィンスコンシン大学マディソン校の両方に属していますが、危険な機能獲得研究は後者で行っている。
2013年、河岡氏の下で働く研究者が、実験の際に誤って人工ウイルスの入った注射の針を自分に刺すという事故を起こしました。
研究者が感染する可能性がある事故事象が発生した場合、その研究者は一定期間、誰とも接触しないように施設で検疫隔離する必要がある。
ところが、河岡氏はその対応を取らずに自宅待機させただけでした。
米国立衛生研究所(NIH)から研究費を獲った際、河岡氏は検疫隔離施設を準備することを約束していた。
ところが、実際にはその施設を用意していなかった。
研究者としての資格が問われるべき不祥事です。
★平井
驚くべきは、河岡氏が学術会議の会員であること。
機能獲得研究は、生物兵器と密接不可分です。
にもかかわらず、学術会議からは何のお咎めもナシ。
学術会議の軍事研究反対という方針が、ご都合主義であることは明らかです。
★掛谷
国民が研究者を監視する仕組みを作らなければならない。
■数少ない功績
★平井
文系学者もダメ。
絶望的ですね。
★掛谷
一縷の望みがあるとすれば、土木系の学者でしょうか。
学術会議にも数少ない功績がある。
それが八ッ場ダム(群馬県)についての報告書です。
民主党は2009年、八ッ場ダムと川辺川ダム(熊本県)の建設を中止するとのマニュフェストを掲げて政権交代を果たしました。
結果的に前者は建設され、後者は建設中止となった。
八ッ場ダムに反対する人たちは、ダム建設の根拠となる国土交通省の流量計算に誤りがあると指摘した。
ところが、学術会議の分科会はその計算が正しいとする報告書を出したんです。
これが決定打となり、八ッ場ダム建設は再開された。
★平井
八ッ場ダムは4年前の2019年、台風による洪水被害を防ぎ、関東圏における多くの人たちの命を救った。
八ッ場ダムがなければ、東京の東部は水没したかもしれない。
川辺川ダムが建設されなかった熊本では、大水害が起きていしまいました。
★掛谷
民主党としては、学術会議が八ッ場ダム建設中止のお墨付きを与えてくれると思っていたでしょうね。
でも、左翼思想に染まっていない土木工学の学者たちは期待を見事に裏切ってくれた。
工学系の学術会議会員には、軍事研究を批判する文系学者を苦々しく思っている人たちもいます。
ある研究者は、
「文系の連中に好き放題されている」
と憤っていました。
★平井
そもそも、技術を理解できないド文系学者が軍事研究のことをとやかく言うのは身の程知らず、工学系学者の発言力を高めるために、何ができるんでしょうか。
もちろん、学術会議そのものを解体、あるいは民営化するのがベストですが。
★掛谷
学術会議を”分割”すればいいなじゃないか。
学術会議には3つの部会に分かれています。
第1部が人文・社会科学。
第2部が生命科学。
第3部が理学・工学。
それぞれが独立して活動すれば、文系の左翼学者が何を言ってこようと、工学系の学者は無視できます。
■文明を否定するのか
★平井
技術進歩により、軍事技術と民生技術の境目は曖昧になりました。
両者を明確に分けることはできません。
例えばインターネットも、地理的に離れた軍事拠点の情報を共有するために開発されました。
カーナビに使われるGPSも、戦艦や戦闘機などの位置情報が必要だったために開発されたものです。
冷戦時代、アメリカとソ連は熾烈な宇宙開発競争を演じていました。
人類を月まで飛ばすロケットは、大陸間弾道ミサイルと並行して開発されています。
民生用途のロケット技術の大部分は、軍事用途のミサイル技術と重なる。
数えればキリがありませんが、要は技術も使い方次第。
軍事とは無関係の純粋な民生技術など、ほぼ存在しません。
軍民融合政策こそが、国の技術力全体を進歩させます。
この事実を否定すれば、人類が長い時間をかけて手に入れた便利で豊かな生活、つまり文明そのものを否定することになってしまう。
★掛谷
軍事研究の重要性を思い知らされたのが、福島原発事故です。
当時は、日本がロボット先進国だと信じている人が少なくなかった。
ところが、事故現場の内部を調べるのに、日本のロボットは全く役に立たなかった。
現場に投入されたのは、米国アイロボット社の
「バックボット」
でした。
★平井
掃除ロボット
「ルンバ」
のメーカーですね。
「バックボット」
はニューヨークの同時多発テロに際しても、世界貿易センタービルの捜索を行いました。
そもそも、掃除ロボットは地雷探知技術が基になっている。
過酷な戦場を想定して作られたロボットだから、原発事故の現場でも活躍できます。
★掛谷
日本のロボット研究者が”おもちゃのロボット”で遊んでいた時、アメリカの研究者は軍事目的でロボットを作っていた。
技術レベルに差が出るのは当然です。
■国家が企業を守らない
★掛谷
自動運転技術でもライバルに差を付けられています。
日本ではトヨタや日産などの民間企業が研究を進めていますが、アメリカは元々軍事用に自動運転技術を開発している。
国を挙げての一大プロジェクトなので、投入される資金も桁違いです。
そこに一流大学も協力している。
★平井
トヨタと言えど、中国のような国家資本主義には太刀打ちできません。
軍民融合政策の下、国家の支援を受ける企業を相手に、日本企業は国の支援なしで自力で戦わなければならない。
日本企業は技術競争のみならず、価格競争でも厳しい戦いを強いられています。
国家資本主義の下、中国は自国企業に産業補助金を注ぎ込み、ダンピング輸出している。
世界貿易機関(WTO)協定に違反しています。
1例を挙げると、ファーウェイへの産業補助金は8兆2400億円と報道されている。
産業補助金漬けの中国製品が世界市場を席巻するのも無理はありません。
対して、日本政府は自国企業を守る気がない。
中国企業と丸腰で戦わせています。
良質な製品を作っても、それだけで売れる時代ではない。
★掛谷
トランプ政権はアンチダンピング関税を掛け、中国に対抗していました。
アンチダンピング関税、本来であれば増税好きの財務省が喜びそうなものです(笑)。
でも、財務省から積極的な声は聞こえてこない。
高橋洋一さんによると、中国に”やられている”財務官僚も多いとか。
中国は日本の動きを見越して、事前に手を打っているのかしれない。
★平井
軍事研究に話を戻しましょう。
アメリカ国防総省の
「国防高等計画局(DARPA)」
という組織がある。
インターネットやGPSの”生みの親”としても有名です。
莫大な予算を与えられたDARPAは、大学や民間企業の研究に先行投資をします。
最大の特徴は、ハイリスク・ハイリターンの研究を積極的に支援すること。
99の研究が失敗に終わっても、1つの画期的研究が生まれればいいという考え方です。
「日本版DARPA」
を作って研究できる環境を用意しなければならない。
★掛谷
文科省というのは、前川喜平氏が事務次官になるような極左集団です。
日本の大学、特に国立大学は文科省に頭が上がらない。
そこで、文科省から独立した大学校を作ればいい。
防衛省が管轄する防衛大学校のように、経産省の下に工学系の大学校を設置するんです。
農水省の下に生命科学系の大学校を作るのもアリ。
そうすれば、文科省の顔色を窺うことなく、自由に研究できるようになります。
■まずは宮台真司と話せ
★掛谷
米中をはじめとして、各国はそれぞれの思惑で動いている。
ところが、日本だけがそれに気付いていません。
平井さんと話していて思ったのが、日本の弱点は”性善説”だということです。
★平井
身近な所では、ビジネスの現場が挙げられますね。
日本人同士の商談と、外国人との交渉では頭を切り替えることが求められる。
日本では
「騙す方が悪い」
ですが、
外国では
「騙される方が悪い」
のです。
日本人同士の商談のように、相手の言葉を信じてしまうと痛い目を見る。
★掛谷
中国が処理水放出を巡って難癖を付けた時、経済同友会の新浪剛史代表幹事は
「対話が必要」
と発言した。
政治家や経営者にありがちな甘い考えです。
★平井
中国による水産物禁輸は、明らかな”エコノミック・ステートクラフト”です。
政治的な目的を達成するために、経済的な手段を用いて圧力を掛ける。
武器を使わない戦争(超限戦)では、経済力は強力な武器になります。
中国は当然、処理水が安全だと知っている。
その上で、政治的な意図を持って圧力を掛けているのです。
西側諸国は現在、半導体の対中輸出規制を強化している。
日本に圧力を掛けて、それらを緩めさせようとしているのかもしれない。
★掛谷
新浪氏はまず、宮台真司氏と話してみてはどうか。
”話し合い”が如何に難しいかが身に染みて分かるはずです(笑)。
■カネになびいたCIA
★平井
中国は法治国家ではないので、西側諸国の常識が通用しません。
その最たるものが、当局による邦人の拘束。
改正反スパイ法が施行された以上、中国在住の日本人が拘束されるケースは増えるでしょう。
中国と関係の深い研究者は不当拘束されるリスクが高い。
★掛谷
アステラス製薬の社員は何故、拘束されたのか。
★平井
アステラス製薬は、臓器移植の際に拒絶反応を抑制する薬を製造していました。
不当拘束された社員は、ウイグル人などを対象にした”臓器狩り”の実態を、中国国内における薬の動きを通じて知ってしまったんだと思います。
帰国後、アステラス製薬社員がその内容を暴露したら都合が悪いから、発言させないために拘束されたのかもしれません。
★掛谷
中国は”情報のブラックホール”です。
他国の情報は全て吸い込み、徹底的に分析する。
ところが、自分たちの情報は表に出しません。
新型コロナウイルスの起源を巡る問題についても、武漢ウイルス研究所には海外の人間を立ち入らせない。
ウイルスのデータベースも、2019年から非公開になっていました。
★平井
中国では、法律の上に共産党があります。
その頂点に立つ習近平の胸三寸で全てが決まる。
例えば恒大集団問題は、西側社会の常識に照らし合わせれば経営破綻処理をします。
しかし、中国共産党が中国独自のルールで延命処置を施しているから、存続できている。
生かすも殺すも習近平次第なんです。
★掛谷
コロナ禍の初期、恒大集団からハーバード大学医学部に多額の寄付がありました。
それ以降、米国のウイルス学者たちは新型コロナウイルスの研究所起源の可能性を言わなくなった。
カネで買収されたものと思われます。
破綻寸前にもかかわらず、何故バラ撒くカネがあるのか。
どこからカネが出ていたかは想像がつきます(笑)。
★平井
天下のハーバード大学も、札束で頬を叩かれたらダンマリ・・・。
世の中、所詮はカネなんですね。
★掛谷
つい最近も、衝撃的なニュースが飛び込んできました。
新型コロナウイルスの起源を調査していたCIA分析官7人のうち6人が、武漢ウイルス研究所起源であると考えていたのに、カネを受け取って天然起源に見解を変えたという内部告発があったんです。
アメリカ議会の特別小委員会は、CIAに関連文書の提出を要求している。
今後、カネが絡んだ闇がどんどん暴かれるでしょう。
■やられたらやり返す!
★掛谷
アメリカでは『ウォールストリートジャーナル』、イギリスでは『タイムズ』。
欧米では大手紙が、新型コロナウイルスの起源が武漢ウイルス研究所であると報じています。
その影響もあり、対中感情が著しく悪化している。
特にアメリカ国民は、中国への”復讐”に燃えている。
トランプ前大統領は中国に損害賠償を求めていましたが、同じように考える国民も少なくない。
★平井
2023年7月のビュー・リサーチセンターの世論調査によると、8割以上のアメリカ国民が中国について
「好ましくない」
と答えている。
同じく、8割のアメリカ国民が
「中国は世界の平和と安定に貢献していない」
と回答しました。
★掛谷
コロナ禍や人権問題の他に、フェンタニルの影響もありそうですね。
アメリカ国内では、中国産のフェンタニルという麻薬が蔓延している。
多くの若者が麻薬中毒になり、死者も出ています。
その背景に、アヘン戦争という歴史的な復讐として、フェンタニルを送り込んでいるんです。
★平井
日本人には理解できない感覚ですね。
★掛谷
大陸の国々は、絶えず戦争の歴史を歩んで来た。
殺るか殺られるかの世界です。
日本は島国なので、最大の脅威は自然。
地震や台風に襲われても、復讐しようがない。
風土が国民性の違いを生んだのかもしれませんが・・・。
★平井
優しさだけでは生きていけないのが現実です。
我々は、日本人の美徳が国際社会では命取りになることを自覚する必要があります。
★掛谷
「臥薪嘗胆」
という言葉はまさに、復讐を誓って辛苦すること。
アメリカも戦時中、
「リメンバー・パールハーバー」
が合言になった。
世界を動かすのは復讐心に他ならない。
恨みっこなしで”水に流す”日本だけが特殊なんです。
日本人が学ぶべきは「半沢直樹」の精神。
やられたらやり返す。
倍返しだ!
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/739.html#c16

[政治・選挙・NHK292] すべてがドン詰まった自民党の年の暮れ 永田町の裏を読む(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
31. 秘密のアッコちゃん[63] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月28日 13:26:52 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[176]
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再稼働の焦点は地元同意へ、東日本の「原発ゼロ」解消なるか
2023/12/27 18:13
https://www.sankei.com/article/20231227-GCSUCYRBM5PNZGXDWRU2EX3EQM/
東京電力柏崎刈羽原発の再稼働を巡る議論が2年8カ月ぶりに動き出す。
原子力規制委員会の運転禁止命令が解除され、焦点は立地自治体の同意へと移った。
再稼働すれば、事故を起こした福島第1原発の同型炉で初の稼働となり、
「原発ゼロ」
が続く東日本の電力供給へのインパクトも大きい。
東電は今後、地元への説明を尽くし、理解を求める考えだ。
「最初の試験で不合格となり、補講と再試験を繰り返してようやく合格した」
「評定は決して優や良にならない」
「合格ラインぎりぎりのところだ」。
東電の小早川智明社長と面談した2023年12月20日の規制委会合で、伴信彦委員は厳しい言葉を重ねた。
他の委員からも苦言が相次ぎ、小早川氏は
「まずはスタートラインに…」
と返すのがやっとだった。
解除判断の前提となる追加検査は延べ4268時間に及んだ。
検査官が長期に渡って変化の兆候を把握する
「行動観察」
の手法を国内の原発で初めて導入。
規制委は当初、2000時間程度を目安と考えていたが、検査で指摘した課題の改善がみられず、想定の2倍以上もかかった。
東電は2023年5月に社長直轄の核物質防護モニター室を新設。
再発防止の重要な柱と位置付け、現場で起こったトラブルを監視できる体制や、協力企業などから寄せられた問題点にも対応できる仕組みを構築し、規制委も
「自律的に改善できる仕組みが定着しつつある」
と評価した。
山中伸介委員長は2023年12月27日の決定会合で
「福島第1原発の廃炉をきちんと貫徹してもらうことが重要だ」
と強調。
課題とされる荒天時の対応などを今後も日常検査などで確認していくことを委員間で申し合わせた。
■知事選も選択肢
2年8カ月に及んだ運転禁止命令が解除されたことで、再稼働に向けた議論のフェーズは地元同意に移った。
新潟県の花角英世知事は
「県民の信を問う」
と述べるにとどめたが、再稼働の是非を知事選で問うことも選択肢の1つに入れる。
東日本は福島事故以来、
「原発稼働ゼロ」
の状況が続く。
事故前の稼働率に戻りつつある西日本との地域格差は広がっている。
ただ、柏崎刈羽原発は、地元同意という最後のプロセスが順調に進めば、2024年春以降の早期稼働もあり得る。
一方、規制委の安全審査に合格した東北電力女川原発は、福島第1と同じ沸騰水型炉の2号機の稼働時期を
「2024年5月頃」
と見込む。
どちらが先に稼働するかは微妙な情勢だが、いずれにせよ東日本では事故後初の原発稼働となる。

再稼働、首都圏の電力供給に必須 東京工業大特任教授・奈良林直氏
2023/12/27 17:07
https://www.sankei.com/article/20231227-AE6NRLQA3FPE5PQ3M6SWXTT62U/
東京電力の柏崎刈羽原子力発電所が稼働していないために、首都圏は電力供給が脆弱になっている。
平成30年9月の北海道胆振(いぶり)東部地震では火力発電所が停止し、道内全域が停電した。
同様の大停電が首都圏で起これば甚大な被害が発生する。
原発停止の影響は、広域で電力需給を調整している東日本全域に及び、高い電気料金が生活弱者に負担を強いている。
需給を安定させるために柏崎刈羽原発の再稼働は必須で、運転禁止命令の解除は評価できる。
同原発ではIDカードの不正利用や長期にわたる侵入検知設備の故障など、安全意識が厳しく問われる事態が発生した。
東電は襟を正し、現場の士気を高めるべきだ。
再稼働の遅れの責任が東電にある事は言うまでもないが、必要なテロ対策を予め十分に明示せず、場当たり的な審査を重ねてきた原子力規制委員会にも半分の責任がある。
揚げ足取りで電力会社の社長を叱りつ付けるような審査が現場のやる気を削ぎ、原発でトラブルが続出する原因を作っている。
関西電力など他電力の原発の審査でも同じ事が言える。
規制当局は野球で言えば「監督」。
「選手」である電力会社と信頼関係を築き、審査の方針をはっきり示し、対話の中で良い点も悪い点も正当に評価できる明朗な規制委を作るべきだ。

新潟県知事「規制委は今回の判断の説明を」 柏崎刈羽原発の運転禁止命令解除で
2023/12/27 16:22
https://www.sankei.com/article/20231227-SKPATVKEFBKEPDIN3OAUWCU4GA/
原子力規制委員会が2023年12月27日、東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)への事実上の運転禁止命令を解除したことなどを受け、同原発の再稼働問題は、県など地元自治体が再稼働に同意するかどうかが最大の焦点になる。
同県の花角英世知事はこの日、
「規制委には判断の経緯について(同原発の安全性について確認している)県技術委員会や県民に丁寧に説明してほしい」
「説明を踏まえ、技術委で中身を確認していく」
とのコメントを出した。
県、同原発が立地する柏崎市と刈羽村は、東電と安全に関する協定を締結。
その中で、同原発を再稼働する場合は県、柏崎市、刈羽村から事前に了解を得ることになっている。
法的拘束力はないが、同意を得た上で再稼働するのが一般的になっている。
知事は、県民から再稼働の是非に関する意見を聞く場を設けた上で、再稼働に同意するかどうかを判断。
自身が出した結論に対し、
「県民に信を問う」
としている。
信を問う方法について、知事は
「決めていない」
としつつも、
「信を問うとは存在をかけるということ。選挙はその1つ」
と述べ、知事選で信を問うことも選択肢の1つとした。
また、県民から意見を聞く方法として
「公聴会やシンポジウム、セミナーなどが考えられる」
と述べた。
同原発が立地する自治体の1つ、柏崎市の桜井雅浩市長は同日午後、記者会見を開き、東電の小早川智明社長から規制委の会合後に電話がかかってきたことを明かした。
市長は
「(同原発で不祥事が相次ぎ)3年ほどの年月を無駄に過ごしたことの重みを、東電は認識してほしい」
と厳しい言葉を伝えたという。
再稼働の是非については
「市民や市議会と意見交換をさせて頂き、県が行っている(再稼働論議の判断材料となる)『3つの検証』に対する県民の意見も見ながら、判断したい」
とした。
刈羽村の品田宏夫村長は
「1つの区切りに至ったことは喜ばしい」
「規制委と東電には経験を生かして『いい規制』『いい電力事業』を展開してほしい」
とのコメントを出した。

1基で電力供給余力は2.5ポイント改善、燃料コストは年1200億円削減 柏崎刈羽6、7号機、急がれる再稼働
2023/12/27 11:38
https://www.sankei.com/article/20231227-RKCTVUQKI5PEBECF5KTHHLDQYE/
原子力規制委員会による東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)の事実上の運転禁止命令が2023年12月27日、解除された。
今後の焦点は、規制委の審査に合格済みの6、7号機が地元の同意を得て、早期の再稼働にこぎつけられるかとなる。
再稼働が遅れれば、電力の安定供給だけでなく、収支悪化による電気料金の再値上げにも繋がりかねない。
東電は必要な対応を迅速かつ適切に行う責任がある。
■再稼働で需給改善
6、7号機の発電量はそれぞれ国内最大規模の135万6000キロワット。
夏や冬の電力需給逼迫時に稼働していれば、電力需要に対する供給余力を示す供給予備率は1基で2.5ポイント程度改善する見込みだ。
今冬の東日本の予備率は安定供給に最低限必要な3%は上回ったが、令和6年1月は5.2%、2月は5.7%と厳しい状況が続く。
導入が進む太陽光や風力など再生可能エネルギーは天候に発電量が左右される上、生成人工知能(AI)の普及に伴う電力需要の増加も予想される。
現在主力の火力発電は中長期の脱炭素化との両立が課題だ。
6、7号機の再稼働実現すれば、夏や冬の電力需給逼迫が解消される可能性は高まる。
東電は6、7号機が1基再稼働すれば、大半を輸入に頼る火力用燃料の調達コストを年1200億円削減可能とする。
2023年6月に家庭向け電気料金(規制料金)を平均15.9%値上げした際も7号機は令和7年4月の再稼働を織り込み、値上げ幅を1.3ポイント程度圧縮した。
ただ、7号機は再稼働の想定時期から既に2カ月遅れたことによるコストが生じている。
東電は再稼働の遅れに伴うコスト増は
「他の経営改善努力で吸収する」
と強調するが、再稼働が遅れれば、電気料金の再値上げへの懸念が高まる。
小早川智明社長は2023年12月27日の記者会見で
「安全、セキュリティー、地元の信頼を大前提に再稼働を進めていく」
とするが、早期の再稼働実現も重要だ。
関係者と連携し、具体的な行動を示すことが必要となる。

柏崎刈羽原発、2年8カ月ぶり「運転禁止命令」解除、再稼働は来春以降か
2023/12/27 11:02
https://www.sankei.com/article/20231227-OJHJBFQPL5PV3OXAPW2BADOI6E/
テロ対策不備で事実上の運転禁止命令が出ている東京電力柏崎刈羽原発(新潟県)について、原子力規制委員会は2023年12月27日、追加検査で指摘した改善項目の是正が図られたとして命令を解除した。
原発を動かす事業者としての適格性も認められると判断した。
再稼働に向けてのハードルは地元同意を残すのみとなったが、稼働時期は早くても2024年春以降になる見通し。
規制委は同日、規制検査の対応区分を事業者が取り組む安全活動に重大な劣化がある
「第4区分」
から、自律的な改善が見込める
「第1区分」
に引き下げた。
区分変更は2年8カ月ぶりで、これにより同原発の核燃料を移動させることが可能になる。
柏崎刈羽原発は平成29年、再稼働に必要な審査に合格したが、令和3年に東電社員によるIDカードの不正利用や侵入検知設備の故障などのトラブルが相次いで発覚。
規制委は令和3年4月に核燃料の移動禁止を命じ、運転ができなくなっている。
規制委は27項目の課題を指摘し、延べ4268時間の追加検査を実施。
原発事業者としての適格性についても再確認した結果、経済性よりも安全性を優先するという東電の基本姿勢に
「問題はない」
と判断した。
東電は2023年1月、家庭向け電気料金の値上げを国に申請した際、同原発7号機の再稼働を2023年10月、6号機を令和7年4月と想定し、運転計画に織り込んだ。

やっぱり必要になる原発フル稼働
正論2024年1月号 社会保障経済研究所 石川和男
現在、イスラエルで続いているイスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘が中東地域に拡大した場合、原油価格は現状から最大75%上昇するとの試算を2023年10月末、世界銀行が公表しました。
連動して、天然ガスや石炭の価格も大幅に上昇する可能性があると見ています。
2023年11月末からは中東のアラブ首長国連邦で国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)が開かれますが、どうやら地球温暖化対策どころではない国際情勢になりつつあります。
中東情勢で、日本が出来ることはほとんどありません。
化石燃料価格が高騰する可能性も視野に、国内で対策を進めていくしかないのです。
日本で2023年5月に成立したGX推進法(脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律)は、経済産業省が主導して作った法律です。
法律の名前に
「脱炭素」
と入っているようにGX(グリーントランスフォーメーション)とは要するに脱炭素のことですが、実際のところ本当に二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスの排出をゼロにすることは、まず不可能です。
結果的に温暖化ガスの排出を減らす
「低炭素」
を目指すことになるはずです。
国がGX推進法で目指すものは低炭素と、原子力の活用をはじめとする電力の転換です。
そして財源をどうするかもキッチリ盛り込んだ点は評価できます。
2028(令和10)年度から
「化石燃料賦課金」
が導入され、化石燃料を供給する企業側に
「賦課金」
が課されるわけですが、最終的にはガソリン価格などに転嫁され、我々庶民が負担することになります。
単純に考えて、5年後の2028年には電気代もガソリン・灯油代も上がることになるわけです。
だからこそ、日本は動かせる原子力発電所をフル稼働させ、CO2の排出量を減らしつつ電気代も抑える必要がある。
原発の稼働状況を東日本大震災前の状況に戻す必要があるのです。
今後10年間、国は毎年2兆円の
「GX経済移行債」
を発行することになっています。
そこで2028(令和10)年度からは、毎年2兆円の
「賦課金」
を国民に課していく必要が出てきますが、原発を東日本大震災前のように稼働させられればその程度の余剰金は十分に生まれます。
「化石燃料賦課金」
の負担率を実質ゼロにするためには、原発をフル稼働させるしかありません。
それが出来れば十分お釣りがくるでしょう。
東日本大震災後、原発が動いていなかった時期には火力発電所の燃料費がかさみ、年2兆〜5兆円の国富が海外に流出していたとされています。
現在は当時よりも円安が進んでいるため、化石燃料の輸入コストは更に上がっている。
この状況をまだ動いていない原発の運転を再開できれば、非常に経済的でかつ環境面でもプラスです。
原発を順調に動かすことさえできれば、
「化石燃料賦課金」
で国民にほとんど負担をかけずに済む。
経産省は実にうまく制度設計を考えたものだと思います。
■知事の「ブレーキ」許すな
ただし、今のように原子力規制委員会や新潟、北海道など一部の知事が原発再稼働にブレーキをかけ続けると、結果的に国民負担が増加することになりかねません。
GXが成功し、追加の国民負担なしで済ませるためには既存原発のフル稼働が必須だと言えます。
それが実現すれば現在、電気代に上乗せされている
「再エネ賦課金」
の一部も相殺することができるでしょう。
つまり、国民の負担している電気代が下がるわけです。
一方で、原発再稼働が進まない現状のままでは、
「GX経済移行債」
は単なる借金ということになり、後々国民負担が増えることになります。
多くの国民は気付いていないようですが、
「化石燃料賦課金」
はステルス(隠れ)増税なのです。
皆さんの電気代に上乗せされている
「再エネ賦課金」
も同様にステルス増税なのですが、誰もが
「賦課金」
という言葉に騙されてしまい、ほとんど問題視されません。
仮に
「再エネ税」
という名前であったら大騒ぎされるところでしょうが
「あれは賦課金だから」
とスルーされてしまっています。
「化石燃料賦課金」
の枠組みは経産省が実にうまく考えたものです。
名目的には新税ではないので、騒がれることもありません。
そして原発が順調に再稼働していけば、発電単価の低下で
「賦課金」(ステルス増税)
を相殺できるので、電気代は上がらず国民負担は増えないのです。
つまり原発の再稼働こそがGX成功のカギであり、それは経産省と原子力規制委と各都道府県知事の3者が決めるのです。
原子力規制委が普通の国の規制当局のように健全に機能していれば、原発の再稼働は問題なく進んでいくことでしょう。
しかし原子力規制委は現在、過剰で異常とも言える規制で再稼働を阻んでいます。
米国の原子力規制委員会のようにまともな規制行政をすれば、国内各地の原発は順次、安全に再稼働させられるはずです。
また原発が立地する道府県の一部では知事が再稼働に難色を示していますが、これは首相や官房長官が説得すれば済む話。
本来、知事に原発の再稼働を止める権限などないのですから。
特に東京電力の柏崎刈羽原発の地元、新潟県の知事は問題だと言わざるを得ません。
前々任の知事だった泉田裕彦氏(現・自民党衆議院議員)は福島第1原発の事故を検証する委員会も立ち上げましたが、国や東電も事故の検証をしていた中で、わざわざ新潟県が検証をするなど意味不明。
単なる嫌がらせだったと言われても反論できないでしょう。
この謎の検証の仕組みを、米山隆一前知事(現・立憲民主党衆議院議員)と花角英世知事も引き継いでいます。
東日本大震災からもう10年以上が経ちますが、新潟県は一体何をやっているのか。
柏崎刈羽原発を動かさないことが新潟県の利益になるとは到底思えません。
原発の再稼働は、動かすまでは大騒ぎになるかもしれませんが、動かしてしまえば騒ぎは収まり
「あれは一体、何だったんでしょうね」
となるものです。
福島第1原発の処理水放出がそうでした。
2023年8月24日の放出までは
「風評被害が大変だ」
と大騒ぎされていましたが、実際に放出が始まると風評被害など雲散霧消してしまいました。
そして後に残ったのは、中国による嫌がらせだけです。
一方で国内では、原発のある福島県浜通り地方の自治体へのふるさと納税が急増し、国産の水産物を消費する動きも広がっています。
案ずるより産むが易いのです。
柏崎刈羽原発をはじめ、北海道電力の泊原発、東北電力の女川原発、北陸電力の志賀原発など、東日本大震災後に止まってしまった各地の原発も、再稼働させるまでは反対派や一部のメディアが大騒ぎすることでしょう。
しかし一旦動いてしまえば、そのような批判も消え失せてしまうものなのです。
そして各地の原発が再稼働すれば、GXの実現に必要な財源は簡単に確保できるのです。
逆に現状のまま原発の再稼働が進まないと単純に計算して年間2兆円の国民負担増となってしまいます。
■福島第2の廃炉撤回を
経産省の中には、以上のような財源の解決策を考えて制度設計した人も、一部にはいたでしょう。
ただ、GX推進法案の審議の中で、原発再稼働で財源を確保する旨の国会答弁はありませんでした。
何故かと言えば、原発再稼働が前提だということを明言すると野党から
「国民不在だ」
といった批判が出てくるからです。
岸田文雄首相は2022年、原子力規制委の審査に合格した原発17基の再稼働に言及しましたが、遅々として進んでいません。
本来、柏崎刈羽原発は2023年秋に再稼働するはずでしたが、実際には2024年以降に先送りされています。
東日本大震災の震源に近く、激しい揺れと津波にも耐えた宮城県の女川原発2号機の再稼働も、安全対策工事が長引いて遅れています。
これは私に言わせれば、原子力規制委が悪い。
政府の1機関でありながら、なぜ国の足を引っ張るようなことを続けているのか。
原子力規制委は独立性の強い
「3条委員会」
であるとはいえ、国が設置したものであり国に人事権があるわけで、最終的に首相の判断に従うのは当然のことでしょう。
かつて菅直人元首相は原子力規制委について
「そう簡単に(原発の稼働状況が元に)戻らない仕組みを民主党は残した」
と豪語しました。
しかし、西日本の原発は概ね再稼働を果たしています。
その意味で菅直人元首相の発言など今となってはどうでもいい。
東日本の原発再稼働が遅れているのは、現在の原子力規制委の問題です。
原発の審査をするのは構いませんが、審査しながらでも原発を再稼働することは可能なはずです。
東京電力社員のIDカード不正利用など、審査とは直接関係のない問題で原発を止めていますが、原子力規制委はそれほど公明正大なのか。
自分たちも、必要とされる身分証を紛失したまま原発への立ち入り検査をしていたことが報じられています。
あれこれ理由を付けて原発を止め続けることによって、原子力規制委は日本経済を壊しているのです。
原発の保安規制というのは、あくまでも安全に動かすためのものであって、止めるためのものではありません。
元々、東京電力に対して私怨を抱いているとしか思えないような人物を委員に据えたので、原子力規制委はおかしなことになったのです。
それもあって民主党政権は崩壊しましたが、後を継いだ安倍晋三元首相、菅義偉前首相も原子力規制委の歪みを正さなかった。

身分証明書紛失、携帯せず原発立ち入り検査…原子力規制庁調査で11枚紛失判明
2021/10/28 10:38
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211028-OYT1T50061/
原子力規制委員会は2021年10月27日、委員会の事務局を担当する原子力規制庁の職員10人が身分証明書など計11枚の証明書を紛失したと発表した。
うち3枚は原子力発電所などへの立ち入り検査で携帯が義務づけられている身分証明書だが、携帯せずに検査を行っていた。
規制委によると、紛失が確認されたのは、検査時に必要な「検査官証」2枚と「立入検査証」1枚の他、テロ対策などの機密情報を扱う職員に発行する「信頼性確認済証」8枚。
第三者による不正使用は確認されていないという。
同庁の地方事務所職員が2021年8月、検査官証と立入検査証の2枚を紛失したと申告。
規制委が全庁で同様の例がないか調査したところ、他にも9人が1枚ずつなくしていたことが判明した。
検査時は運転免許証などで本人確認をしていたため実際に提示する場面はなく、紛失時期は不明という。
規制委は今後、年1回の証明書の所在確認などを行う。

その点、岸田首相は原発の再稼働に向けて発言していることは評価しますが、それも遅々として進んでいません。
付言すれば、東日本の原発が動かないのは自公連立政権の問題だと言えます。
いい加減に過剰な
「地元への寄り添い」
はやめた方がいい。
本当に原発立地地域のことを考えるならば、早期に再稼働させるべきなのです。
そして、柏崎刈羽原発で発電した電気を、まずは地元・新潟を含む東北電力管内に送るべきです。
首都圏の電気料金値下げを後回しにしてでも早期の再稼働で、原発に関わる技術をきちんと次世代に伝承することが国益上、重要だと思います。
更に、福島第2原発の1〜4号機、および福島第1原発5号機・6号機の廃炉は、撤回すべきでしょう。
東日本大震災の津波で破壊されたのは福島第1の1〜4号機であって、それ以外の福島県内の原発はほぼ無傷で、先の女川原発と同様に再稼働が可能なはずなのです。
過去の世界的な原発の大事故を振り返ってみても、米スリーマイル島原発や旧ソ連のチェルノブイリ原発でも、事故があった以外の号機は運転を続けているのです。
なぜ日本だけ、事故炉の隣にあったからといって無事だった原発を廃炉にするのでしょうか。
地元県民の
「お気持ち」
に寄り添うのはそろそろやめるべきです。
もちろん福島の無事だった原発を再稼働できたならば、その安い電力の一部は東北電力に送り、地元還元をした方がいい。
国民負担軽減のためにも、またCO2削減のためにも、原発の稼働状況は東日本大震災以前に戻すべきです。
ただ近年、太陽光発電が大きな供給力になっています。
これに伴って古い火力発電所の稼働率が低下して廃止が進む一方、新増設が進まないのは困ります。
そこで将来、太陽光など再エネの発電量が余った場合の逃げ場として
「蓄電所」
の整備も進めるべきです。
とはいえ、現状ではまだ蓄電池は高価で、割に合いません。
しかしいずれ蓄電池が安くなれば再エネ用の蓄電所を整備して
「お天気任せ」
から脱却し、火力発電所を安定的に稼働させ維持できるようにする必要があります。
■再エネだけでは無理
GXでは脱炭素を掲げているだけに石炭火力発電には逆風が吹いていますが、これを衰退させてはいけません。
石油や天然ガスの可採年数が50年前後とされているのに対し、石炭の可採年数は約130年です。
石油・天然ガスが尽きた後も利用できる石炭火力を淘汰していいはずがありません。
そして石炭火力発電はまだまだ高効率化できる余地があります。
だから日本の将来のことを、私たちの子孫のことを本当に考えるなら、この技術を廃らせることは愚の骨頂と言わざるを得ません。
またこの石炭火力の技術はインドなど海外にも広めるべきで、それで海外のCO2排出削減にも貢献することができるのです。
ここで北海道電力について触れておきたいのですが、次世代半導体の国産化を目指す
「ラピダス」
が北海道千歳市で工場建設を始めています。
果たして現状のままで北海道の電気は足りるのか。
風力発電所が北海道では多数、立地しているとはいえ、風力発電事業者も困るのではないでしょうか。
「風が吹かないので電力が足りず、半導体工場が止まった」
などと文句を付けられかねないのです。
半導体工場ともなれば、周波数の安定した良質の電力が必要になりますが、再エネではそれが難しい。
洋上風力発電事業者にとっては発送電が安定しないからといって責任を取るわけにもいかず、北海道に半導体工場が来るというのは困った話なのです。
そうなると、北海道電力としては火力・原子力発電に頼らざるを得ませんが、北海道では火力発電所の老朽化・休廃止が相次ぎ、供給力には不安があります。
後は原発をフル稼働させるしかありません。
現在、北海道電力は泊原発3号機の再稼働を申請していますが、1・2号機も再稼働させるべきでしょう。
それくらいでなければ、半導体工場を造ったとしても安心して操業できません。
北海道の鈴木直道知事は原発の再稼働に慎重な姿勢ですが、
「それなら何故北海道に工場誘致するのですか」
と問いたい。
安価で安定した電力を確保できなければ、いくら工場を誘致しても
「絵に描いた餅」
でしかありません。
2023年2月に閣議決定された
「GX実現に向けた基本方針」
ではエネルギー安全保障についても触れられています。
ここには経済安全保障も含まれると見ていいでしょう。
ですのでGXの補助対象は経済安保に即したもの、もっと言えば中国・北朝鮮・ロシアのような”経済的仮想敵国”をサプライチェーンから極力外す工場誘致や技術開発などへの投資に限られそうです。
その観点からすると、再エネとは言っても中国・新疆ウイグル自治区の労働力で作られた太陽光パネルの輸入に補助金は出ません。
中国からの電気自動車の輸入にも、あまり補助金を出すわけにはいかないでしょう。
電気自動車の工場は日本国内に造るべきだと思います。
今後、ガソリンスタンドが減っていく地方では、電気自動車は一定程度、普及するはずです。
その地方では海外製ではなく国産の電気自動車を買おう、という流れになることが予想されます。
それに付随して電池の国産工場、あるいは屋根の上に載せるような薄膜太陽光パネルの国産工場も、GXの補助対象となりそうです。
尚、電気自動車は現状では1回の充電で走れる距離も限られており、また車両自体も重いという難点があります。
都会では
「金持ちの道楽」
に終わり、さほど普及しないのではないでしょうか。
日本ではハイブリッド車の方が、まだ優位性はありそうです。
■CO2削減は限定的
結局、GXでは今後10年に渡って最低でも2兆円の投資が続くことになり、経済的には間違いなくプラスになります。
ただし、国民負担が増すかどうかは原発の再稼働次第で、それが実現するかどうかは国の努力次第。
政府としては再稼働したいところを、原子力規制委や新潟県知事・北海道知事が阻止するかどうかの戦いになってきます。
そこは政府が強引に、あるいは知事に頭を下げてでも再稼働を実現すべきところで、岸田首相の実行力が問われています。
尚、GXの推進によってCO2の排出をどれだけ減らせるかと言えば、仮に東日本大震災前の平成10年代並みに原発をフル稼働できたとしても国が掲げている
「2030年に2013年比46%減」
の目標達成は、まず無理でしょう。
よほど経済が縮小すればCO2削減で目標実現となるかもしれませんが、現実的な話ではありません。
太陽光や風力などの再エネは、いくら増やしても不安定なので当てになりません。
やはり原発の再稼働に加え、火力発電も全体の4割程度の発電を担うことになるでしょう。
それが健全な形であって、火力発電所の新増設も必要になってきます。
CO2を抜本的にどう減らすのか、また減らす必要が本当にあるのか否かについては、GX推進法とは別途に検討する必要があると言えます。
いずれにしても国際情勢の変化に適応しながら安価で安定した電力の大量供給を続けるためには、原発のフル稼働が必須なのです。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/748.html#c31

[政治・選挙・NHK292] とことん国民愚弄の自民党 盗人が新ルールづくりの笑止千万(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
24. 秘密のアッコちゃん[64] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月28日 21:20:47 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[177]
<■89行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
河野洋平氏が口述記録 「軍の資料は残っていないが‥」
2023/12/27 16:33
https://www.sankei.com/article/20231227-IE3LJUG3AZNBRFG4MVNCFIWUXU/
衆院は2023年12月27日、河野洋平元議長(86)にインタビューした口述記録をホームページ(HP)上で公開した。
河野氏は1993年(平成5年)8月4日に慰安婦問題に関する官房長官談話を発表した経緯について朝鮮半島での慰安婦の強制連行の証拠は示さず、
「具体的に連れてこいとか、引っ張ってこいという軍の資料は残っていないけど、軍がそんな公式文書を残すわけがない」
と語った。
河野談話を巡っては、政府が2014(平成26)年6月に発表した談話を検証する有識者チームの報告書で、日本政府による韓国での元慰安婦への聞き取り調査の終了までに原案が作成されていたことや、聞き取り調査の結果に対する裏付け調査が行われなかったことが明らかになっている。
河野氏は口述記録の中で、この報告書には言及しなかった。
河野氏は聞き取り調査について
「記憶が曖昧な部分はあっても、発言の内容は心証として明らかに強制的にさせられてという風に宮沢(喜一)首相も思われて、強制があったということで結構ですとなった」
と語った。
報告書は
「(日本政府が)一連の調査を通じて得られた認識は、いわゆる『強制連行』は確認できないというものであった」
とした。
河野氏は談話発表時の記者会見で強制連行に関する認識を問われ
「そういう事実があったと。結構です」
と発言した。

阿比留瑠比の極言御免
自己正当化と強弁の河野氏
2023/12/28 1:00
https://www.sankei.com/article/20231228-INFQCOMTN5I6JJCXEETDBBK34I/
衆院が2023年12月27日に公開した河野洋平元議長の口述記録の慰安婦問題に関する部分を読み、嘆息した。
文書記録や日本側証言など一切ないまま、自身が1993年(平成5年)8月4日に発表した慰安婦募集の強制性を認める河野談話について正当化を図る内容だが、説得力はまるでなく、記録に残す価値は窺えない。
河野氏はまず、談話発表後の記者会見での自身の答弁について強弁する。
「強制連行はあったということでいいんですねという質問に対して、そうです、それで結構ですと私が言ったことを、一部の人たちが今もって、そんな事実もないのに強制連行を河野が認めてけしからぬと言っているんだ」
だが、この独断的で不用意な発言によって、談話自体には強制連行という語句はないにもかかわらず、世界中に日本政府が強制連行を認めたと流布された。
政府は本当に強制連行を認めていたのか。
談話作成に関わった石原信雄元官房副長官は、産経新聞の取材にこう明言している。
「如何なる意味でも、日本政府の意を体して日本政府の指揮命令系統の下に強制したということを認めたわけではない」
政府の河野談話検証チームが2014(平成26)年6月にまとめた報告書は、この記者会見でもやり取りについてわざわざ1章を設けている。
報告書発表の前日、当時の安倍晋三首相は筆者にこう語っていた。
「やっぱり記者会見で、河野さんが
『結構です』
と言ったのが失敗だ」
「それまで政府は(強制連行は認めていないという)一線は守ってきた」
「河野さんもまずいと思ったのか
『精神的な強制もある』
云々と続けたが、これが強制連行として独り歩きした」
「記者会見は完全な失敗だ」
河野氏が言う
「一部の人たち」
が、決して一部ではないことは明らかである。
■例外で持論補強
また、河野氏は
「オランダの植民地だったインドネシアにいたオランダ人女性を、日本軍が強制的に引っ張って来て慰安婦にしたというのは、オランダ政府が認めているからね」
と述べて、持論の補強を図っているが、これも虚しい。
河野氏が示した事例は1944(昭和19)年、インドネシア・ジャワ島で出先の軍人らが約2カ月に渡り、オランダ人捕虜の女性を売春婦として働かせたスマラン事件のことである。
だが、この件で当事者らは司令部から軍紀違反で処罰された上、敗戦後は連合国により死刑などに処されている。
軍紀違反に問われたこと自体が、出先の例外的な暴走である証左だと言える。
日本軍として強制連行をやっていれば、処罰される理由がない。
■非公開の杜撰調査
更に河野氏は、自身が談話の根拠だと指摘してきたソウルでの元慰安婦16人への聞き取り調査が極めて杜撰な内容だと判明したことに対して反論する。
「一部の人たちは、デタラメだとか嘘八百だとか言っているけど、もう40年以上経って記憶が曖昧な部分はあっても、発言の内容は心証として明らかに強制的にさせられているという風に宮沢(喜一)総理も思われて、そういう意味で強制があったということで結構ですとなった」
「心証」
だの
「そういう意味で」
だのとそれこそ曖昧な言葉を用いて弁護しているが、実際はどうか。
産経新聞が2013(平成25)年に調査報告書を入手して確かめると、報告書はA4判13枚で、1人1枚分もなかった。
元慰安婦らの証言は別の機会での同じ元慰安婦の発言と食い違うことも多く、氏名や生年月日、出身地も不明・不祥のものが多かった。
慰安所がない場所で働いていたとの証言も複数あり、日本での慰安婦賠償訴訟の原告5人も含まれている他、同じ元慰安婦が別の機会では違う証言をしているものもあった。
この報告書に関しては東良信・元内閣外政審議室審議官が
「明確な根拠として使えるものではなかった」
と述べている他、美根慶樹・元内閣外政審議室審議官も
「物事をはっきりさせる裁判などに耐え得る証拠ではない」
「質は低い」
と明言している。
報告書は現在も非公開とされており、誰でも閲覧できるわけではないため、河野氏は安心して正当化に励めるのかもしれない。
だが、こんなものを根拠として
「事実判断ではなく、政治判断」(談話作成に関わった石原信雄元官房副長官)
でいい加減な談話を出されて、国民はいい迷惑である。
「性奴隷の国、日本」
というイメージを広げた河野氏に、少しは恥というものを知ってもらいたい。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/749.html#c24

[政治・選挙・NHK292] 辺野古移設工事 国がきょう「代執行」 沖縄(血税無駄使いと住民投票無視の末路とは?) 戦争とはこういう物
3. 秘密のアッコちゃん[65] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月29日 11:13:16 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[178]
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主張
辺野古で代執行 国は着実に工事を進めよ
2023/12/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20231229-EADLUDCVNRIUVEGCYV3GNFCJAY/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を巡り、政府が地方自治法に基づき、県に代わって設計変更を承認する
「代執行」
を行った。
福岡高裁那覇支部が県に対して承認を命じた2023年12月20日の判決に、県が従わなかったためである。
市街地に隣接する普天間飛行場の危険性を1日も早く除去するため、辺野古移設をこれ以上遅らせるわけにはいかない。
国の代執行は当然だ。
これを機に工事を着実に進めてほしい。
理解できないのは、代執行に対する県の反応である。
玉城デニー知事は
「代執行は県の処分権限を奪い、自主性や自立性を侵害するものだ」
などと国を批判した。
しかし法的義務を果たさず、民主主義のルールを踏み外しているのは県である。
県が拒んできた承認を巡っては、2023年9月の最高裁判決で県側の敗訴が確定した。
それでも承認しない県の対応について、先の福岡高裁那覇支部判決は
「甚だしく社会公共の利益を害する」
と批判した。
国が代執行以外の方法で
「是正を図ることは困難である」
とも指摘している。
国による今回の代執行は、この高裁判決にも地方自治法の規定にも沿うものであり、県の権限や自主性を奪うという玉城氏の批判は見当はずれである。
県内には移設を容認する意見も少なくない。
普天間飛行場を抱える宜野湾市の松川正則市長は2023年12月28日、国の代執行について
「移設の見通しが立ちほっとした」
と語った。
玉城氏は、こうした地元の声にも真摯に耳を傾けるべきだろう。
移設工事は現在、辺野古沿岸部の南側の埋め立てをほぼ終えている。
しかし予定区域全体の4分の3を占める北側は県が軟弱地盤改良の設計変更を承認しないため、土砂を投入できない状態が続いていた。
今回の代執行により、防衛省は2024年1月にも北側の工事に着手し、12年後の移設完了を目指すという。
軟弱地盤に無数の砂杭を打ち込む改良工事は、平成6年開港の関西国際空港をはじめ施行実績が豊富な工法だ。
軟弱地盤の水深が深い辺野古においても工事を完遂してもらいたい。
国は移設の必要性をより丁寧に説明していく必要がある。
普天間飛行場の危険性除去という大目標に向けて、県は方針を転換し、国に協力すべきだ。

「オール沖縄」曲がり角 ワンイシューに批判、求心力も低下
2023/12/28 21:26
https://www.sankei.com/article/20231228-7O677K5EO5JWZFFI5R4B6YPSIM/
「民主主義を圧殺する代執行に正義はない」。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を巡り、政府が設計変更の承認を代執行したことに対し、玉城デニー知事を支持する
「オール沖縄会議」
が2023年12月28日、那覇市内で会見し政府の対応を厳しく批判した。
だが、辺野古反対のワンイシュー(単一論点)で国との対決姿勢を強めるオール沖縄には批判もある。
「オール沖縄」
勢力にもかつての勢いはなく、辺野古反対を訴える活動が曲がり角を迎えている。
「上告しても代執行は行使される」
「実力行使で止めなければならないということになるのか」
オール沖縄が2023年12月26日夜に那覇市内で行った
「不当判決にどう抗うか」
と題した学習会。
参加した女性からこんな声が上がった。
講師として招かれた行政法の専門家は
「実力阻止と言ってしまえば楽だが、そんな無責任なことは言えない」
となだめ、最高裁の
「見識ある判決」
に望みを託した。
オール沖縄は平成26年の知事選で、辺野古移設反対を訴え当選した翁長雄志氏が結集。
平成30年に翁長氏が死去すると後継の玉城氏を支え、平成31年2月に辺野古埋め立ての賛否を問う
「県民投票」
を実現する原動力となるなど県内に大きな影響力を持った。
だが、その後は徐々に支持を失い、有力メンバーだった保守系議員や財界人が離脱するなど求心力は低下した。
司法判断に抗う玉城氏がすがる
「民意」
が、多くの県民の思いを反映したものなのか。
自民党県連幹部は
「沖縄の民意には『賛成』『反対』で表せない地域振興を条件とした『容認』もある」
と指摘する。
沖縄の民意は今、大きな岐路に立っている。

普天間飛行場、辺野古移設令和18年以降に 南西防衛強化に影響も
2023/12/28 20:35
https://www.sankei.com/article/20231228-FQIXSFBUSZK2FC6W4VB5FE7ZZU/
政府は2023年12月28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、移設反対の県に代わり工事の設計変更を承認する
「代執行」
に踏み切った。
2024年1月にも工事に着手するが、移設は令和18(2036)年以降となる見通し。
安全保障環境が厳しさを増す中、米軍基地問題がこじれ続ければ南西地域の防衛体制強化にも影響を及ぼしかねない。
木原稔防衛相は2023年12月28日の臨時記者会見で、代執行について
「着実に工事を進めていくことが普天間飛行場の1日も早い全面返還とその危険性除去に繋がる」
と強調した。
ただ、移設には多くの年月を要する。
政府は、軟弱地盤の改良を行う移設予定地北側の工事着手から米側への施設提供手続き完了まで約12年かかると試算する。
予定地南側約41ヘクタールの埋め立ては概ね完了した一方、北側約111ヘクタールは着手していない。
防衛省は元年時点で、総工費を約9300億円と見積もったが、令和4年度末までに半分近い4312億円を支出しており、総工費は更に膨らむ可能性がある。
平成8年に日米両政府が普天間飛行場の全面返還に合意してから27年、東アジアの安保環境は一段と厳しさを増した。
米軍内には滑走路の距離や地理的条件から辺野古よりも普天間の方が軍事的有用性は高いとの意見もある。
沖縄は、日本周辺で軍事活動を活発化させている中国と対峙する最前線だ。
政府は沖縄を含む南西地域の防衛力強化に力点を置く。
令和8年度には、那覇市に司令部を置く陸上自衛隊第15旅団を師団に格上げし、部隊を増強する方針だ。
しかし、辺野古移設を巡る国と県の対立がしこりとなり、防衛力の南西シフトにも地元理解が得にくくなる恐れがある。林芳正官房長官は2023年12月28日、視察先の新潟市で記者団の取材に
「引き続き地元に丁寧な説明を行っていきたい」
と強調した。
林氏は2024年1月上旬に沖縄県を訪問する方向で調整している。

岸田首相「知事が司法判断従わず、法令にのっとり対応」 辺野古移設で国が代執行
2023/12/28 18:21
https://www.sankei.com/article/20231228-F72WXMEWYRPN3AD7T5JNLKPYSU/
岸田文雄首相は2023年12月28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、移設反対の県に代わり工事の設計変更を承認する
「代執行」
に踏み切ったことについて
「(玉城デニー)知事において司法判断に従った対応がなされなかったため、国土交通相において法令に則り必要な対応をしたものだ」
と述べた。
官邸で記者団に語った。
首相は
「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対避けなければならない」
「1日も早い全面返還を実現し、基地負担の軽減を図るため全力で取り組んでいきたい」
と述べ、引き続き移設計画の推進に努める考えを示した。

林長官「法令にのっとり、必要な対応」 辺野古移設で国が代執行
2023/12/28 17:07
https://www.sankei.com/article/20231228-UXZHV2LJJRJ2LJIESALE5UWWMQ/
林芳正官房長官は2023年12月28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、移設に反対する県に代わり、軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する
「代執行」
を政府が行ったことについて
「(斉藤鉄夫)国土交通相が法令に則って必要な対応をしたと認識している」
と述べた。
視察先の新潟市で記者団の取材に答えた。
その上で
「沖縄県とはこれまでも様々な機会を通じ、説明を行ってきたが、引き続き地元の皆さまに丁寧な説明を行っていきたい」
と語った。

木原稔防衛相「普天間飛行場返還へ一つの節目」 辺野古移設で国が代執行
2023/12/28 12:55
https://www.sankei.com/article/20231228-Y3DZZQANKBMCZJJO4LF6NTRUDI/
木原稔防衛相は2023年12月28日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、斉藤鉄夫国土交通相が移設に反対する県に代わり軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する
「代執行」
を行ったことについて、
「普天間飛行場の全面返還に向けた1つの節目だ」
と述べた。
防衛省で記者団に語った。
木原氏は
「普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない」
「辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づき、着実に工事を進めていく」
と改めて強調した。

辺野古地盤改良工事、来年1月12日着工へ 防衛省
2023/12/26 12:02
https://www.sankei.com/article/20231226-UR2HI356FNMRVOY57DY5UFDEYI/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国が移設に反対する県に代わって軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する
「代執行」
を巡り、防衛省が2024年1月12日にも工事に着手する方針を決めたことが2023年12月26日、同省関係者への取材で分かった。
大浦湾側の埋め立て区域の外側で、
「ケーソン」
と呼ばれる箱形コンクリートを仮置きするための石材を投入する。
斉藤鉄夫国土交通相は同日、工事の設計変更承認を2023年12月28日に代執行すると記載した通知を沖縄県に発送。
2023年12月27日午後に県庁へ届く予定という。
国が地方自治体の事務を代執行するのは今回が初めて。
福岡高裁那覇支部は2023年12月20日、玉城デニー知事が司法判断に従わず、設計変更申請の事務を放置したのは
「法令違反の状態」
と指摘した上で、
「社会公共の利益を害する」
と判断し、2023年12月25日までに承認するよう命じた。
しかし、玉城知事は承認期限の2023年12月25日、承認しないと正式に発表。
判決を不服として上告する方針を示していた。
上告しても、最高裁で県側が逆転勝訴するまで代執行を止めることはできない。

司法判断に抗う沖縄県、地元・辺野古住民は意外に冷ややか ビジョンなき知事の抗議活動
2023/12/25 20:03
https://www.sankei.com/article/20231225-DCARDLW7LRNFDM5ZUTLNGRQO74/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡る
「代執行」
訴訟で、玉城デニー知事が2023年12月25日、福岡高裁那覇支部の判決に従わず、承認しないと明らかにした。
2023年9月の最高裁判決で県敗訴が確定し承認する法的義務を負いながらも、
「民意」
を盾に行政のトップが司法判断を拒絶し続けている。
「デニー知事と共に頑張る」。
支援者らはこんなのぼりを掲げ、
「代執行反対」
を唱えるが、地元・辺野古住民らの反応は意外にも冷ややかだ。
■海上保安官と対峙
「海上保安官も沖縄の海から出ていけ」。
カヌーに乗って抗議活動をしていた男性が叫んだ。
移設工事で辺野古沿岸の海に土砂が投入されて5年となった2023年12月14日、沿岸部の米軍キャンプ・シュワブ沖で移設に反対する海上抗議活動が行われ、ゴムボートに乗った海上保安官と対峙していた。
参加した同県南城市の女性(75)は
「工事を止めたい一心でやっている」
と話す。
この日はカヌー38隻、ゴムボートや漁船6隻が繰り出し計58人が参加したが、普段は数隻程度だという。
■30分で終わった「座り込み」
抗議活動は国道沿いの工事用ゲートでも行われている。
「2ちゃんねる」
開設者のひろゆき氏が約1年前、
「座り込み抗議 3011日」
と書かれた看板があるのに誰も座り込んでいなかったとして交流サイト(SNS)に
「0日にした方がよくない?」
などと投稿し話題になった場所だ。
活動の責任者によると、抗議活動は土砂搬入のある平日に1日2〜3回、行われている。
2023年11月に現地を訪れると、正午頃に約15人がゲート前で
「座り込み」
を行い、土砂を搬入する大型ダンプを阻止した。
だが、それも約30分で終わった。
■司法正しい
一方、こうしたシュプレヒコールをよそに、地元の60代男性は
「俺たちはずっとここで育ってきた」
「そっとしておいてほしい」
と打ち明ける。
「辺野古区」
と言われる地元集落の住民は振興や補償を求める条件付きで移設を容認。
抗議活動に参加する辺野古の住民はほとんどいないという。
辺野古商工社交業組合の元会長、飯田昭弘さん(75)は
「司法の判断が正しい」
「ゴールポストを動かしているのは知事の方だ」
と訴える。
■変わる「民意」
その玉城知事の姿勢は頑なだ。
2023年11月23日には那覇市内で開かれた
「県民平和大集会」
に出席し、
「なぜ沖縄の不条理に正面から向き合おうとしないのか」
と政府を批判した。
その2日前、沖縄県では北朝鮮から発射されたミサイルが上空を通過し、全国瞬時警報システム(Jアラート)が発令されたばかり。
核・ミサイル開発を進める北朝鮮の脅威が高まっており、政府が中国の武力攻撃による台湾有事も念頭にシェルターの整備に乗り出す中、知事は
「シェルターにばかり逃げていたら勉強も出来ない」
「仕事も出来ない」
と強調した。
沖縄の地元2紙はいずれも集会の様子を大きく報じた。
主催者によると、1万人余りが参加したとされるが、参加者の男性は
「5000人も集まっていないのでは」
と寂しそうに話していた。
動員力が下がっているとの見方や若年層を中心に沖縄の
「民意」
が変わりつつあるとの指摘もある。
辺野古埋め立ての賛否を問う2019(平成31)年2月の県民投票では反対票が多数を占めたが、それも5年近くが経過している。
飯田さんは
「知事は国に抗う事ばかりに終始している」
と語り、こう続けた。
「沖縄をどうしていきたいのか」
「基地を失くしたとして、どんな街にしたいのかというビジョンがない」

辺野古抗議に「『座り込み』という言葉のせいで騙される」 ひろゆき応酬「1日1時間ほどしか座ってない」
2022.10.05 12:20
https://www.j-cast.com/2022/10/05447338.html?p=all
インターネット掲示板
「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」
創設者のひろゆきこと西村博之さんが、沖縄の辺野古新基地建設に対する座り込み抗議を巡り、ツイッターでレスバトルを繰り広げている。
「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」
ひろゆきさんは2022年10月3日、ツイッターに2枚の写真を添え
「座り込み抗議が誰も居なかったので、0日にした方がよくない?」
とツイートした。
写真には、
「新基地断念まで座り込み抗議 不屈 3011日」
と書かれた看板の横でピースサインを作り笑顔を浮かべたひろゆきさんが写っている。
米軍普天間飛行場移設に伴う辺野新基地の建設現場近くで昼間撮影されたもののようだが、ひろゆきさんの他に人は写っていない。
ひろゆきさんの投稿に、沖縄大学の学生らによる「沖大学生自治会」アカウントは2022年10月3日、
「辺野古の座り込み行動は、工事のための車両が来る9時、12時、15時に合わせて行われます」
「なので、次の日も座り込みをするために、夕暮れごろには誰もいないということはよくあります」
「辺野古のことを真面目に考え、報道する姿勢がある人なら、こんな無責任な発言はできません」
と反論した。
ひろゆきさんは2022年10月4日未明、投稿を引用し
「『9時、12時、15時しか居ません』と書いてくれないと、分からないですよ」
「誤解する人が増えないように、書き足しておいて貰ってもいいですか?」
とした。
同日昼には自身の投稿を引用し
「『座り込み』その場に座り込んで動かないこと」
「目的を遂げるために座って動かない」
と書いた上で
「知らない間に辞書の意味変わりました?」
と問いかけた。
同日昼過ぎには
「辺野古で記念撮影なう」
として、工事現場前で座り込みをする人々を背景に自撮りした写真を投稿している。
更に
「今日は人が居ましたー」
として2022年10月3日と同じ看板の横で、カメラを肩から下げた男性と並びピースサインをする写真を投稿。
写真に写った看板の日数は
「3012日」
となっていた。
「沖縄在住の方に『沖縄の今を見た方が良い』と言われて行きました」
ひろゆきさんの投稿には、著名人らも多数反応している。
タレントのラサール石井さんは2022年10月4日、ひろゆきさんの投稿に
「1日に3回、何十台ものトラックが土砂を運び込む」
「それを阻止するために老人たちは座り込む」
「警備の人間に抱き上げられて排除される」
「これを毎日、何年も繰り返しているんですよ」
「その姿を見ればこんな事は言えないはず」
と反論した。
ひろゆきさんはこれを引用し
「『1日20分ぐらいの抗議行動を平日に3回やる事を「座り込み3011日」と表現するのは誤解を招く行為なので、「抗議行動」に変えたら?』と、話しかけられた現地の人に言いましたが、まともな返答はありませんでしたよ」
とした。
元琉球新報記者でTECHBLITZ編集部の座波幸代氏が2022年10月5日未明、
「なぜこちらに足を運んでご自分が見たものを発信しようと思われたのでしょうか」
とすると、ひろゆきさんは
「沖縄在住の方に『沖縄の今を見た方が良い』と言われて行きました」
と返答。
「『沖縄、石垣島から自衛隊も米軍も出て行け』と歌う人」
「『安倍元首相の国葬を止めろ』と、既に終わった事を止めろと歌う人」
「おかしな人達が跋扈する事でまともな反対運動の参加者を減らす作戦なのかな?と思いました」
と綴った。
お笑い芸人・せやろがいおじさんが2022年10月4日昼、
「今日も炎天下の中座り込みやってましたよ」
「『座り込みの意味』を辞書で調べるよりも、『座り込みやってる意味』を直接聞いた方がよくない?」
と投稿すると、ひろゆきさんは2022年10月5日未明
「同じ日に行ったけど、せやろがいおじさん居なかったよ」
「すぐ帰る人ばかりなんですね」
としている。
■「『座り込み』という言葉のせいで騙される人の例」
ライターのCDBさんによる2022年10月4日の
「ひろゆきのあれ自体は、色んな右派団体が昔から冷やかしにやってる手法で、長期間になればハンストであれ座り込みであれトイレにも行くし席も空ける ただあれが現在16万いいねってのが『あーあ日本社会、モンスター育てちゃったねえ』という所で、どんな右派バズでも10万いいねはそう越えないですから」
とのツイートに対しては、
「『座り込み』という言葉のせいで騙される人の例↓ 実際には、辺野古の基地前に1日1時間ほどしか座ってないという事実を知らない人が出るんですよね。それとも毎日23時間もトイレに行ってるのかな?」
と反応した。
前出の
「『9時、12時、15時しか居ません』と書いてくれないと」
と言うひろゆきさんの投稿には
「そんな事は書きません 1日1秒でも座れば座り込みをしたことになります」
という反応も。
ひろゆきさんはこれに
「毎日バス停を使う人は、バス停で毎日座り込みをしてる事になる、、、と」
としている。
ひろゆきさんの一連の投稿を巡り、ツイッターでは2022年10月5日12時現在
「座り込み」
がトレンド入りしている。
(2022年10月5日16時40分追記)記事の一部を修正しました。

論説委員・川瀬弘至 沖縄の「民意」と勘違い
2022/10/16 15:00
https://www.sankei.com/article/20221016-WLU7UVMQL5KQTJUZH5NTTXZDTA/
那覇支局に赴任して2年半が経つ。
かりゆし(沖縄風アハシャツ)もなじみ、本土から来た観光客に
「沖縄の人?」
と勘違いされることもある。
むろん沖縄の人々と話せば、ヤマトンチュウ(本土出身者)だとすぐにばれるが…。
■基地被害に地域差
勘違いと言えば、沖縄では住宅地と隣り合わせに米軍基地があり、いつも騒音などの被害に悩まされていると、本土の人は考えがちである。
しかし本島南部の那覇市で暮らしている限り、日常生活で基地を意識することはほとんどない。
那覇港の一部に米軍施設があるぐらいで、米兵を見かけることも余りないからだ。
基地被害が顕著なのは、本島中部や北部の一部である。
世界一危険と言われる米軍普天間飛行場(宜野湾市)や嘉手納飛行場(嘉手納町など)があり、住民の負担も大きい。
先日、米軍キャンプ・ハンセンに隣接する北部の金武町を訪ねた際、取材先の集落で突然、タタタッという音が響いて驚いた。
基地の訓練場から漏れる射撃音である。
これは恐い。
2022年7月には近くの民家で銃弾が見つかり、すわっ、米軍の流れ弾か!と、地元メディアや革新勢力が大騒ぎする事件もあった。
ただし銃弾は古く、発射された形跡もなかった。
これもどうやら勘違いで、悪質な悪戯だったようである。
■地元は移設容認も
不思議なことに、米軍基地のある中部や北部より、影響の少ない那覇市などのほうが、基地への反感が強い傾向がある。
普天間飛行場の名護市辺野古への移設に反対する玉城デニー氏が、移設容認の佐喜真淳氏を破った2022年9月の知事選でも、市町村別の得票数で最も差が開いたのは那覇市だった。
一方、当事者である宜野湾市や名護市では、逆に佐喜真氏の得票数が多かった。
タタタッの金武町も、佐喜真氏のほうが支持を集めている。
知事選と同日投開票の宜野湾市長選では、移設容認の現職が反対の新人を破り再選を果たした。
地元紙によれば
「あり得ないレベルの圧勝」
でだ。
名護市議選でも、移設を黙認する市長の支持派が過半数の議席を獲得した。
知事選後、玉城氏や革新勢力は
「辺野古反対の民意が示された」
と鼻息が荒い。
政府に対し
「民意を踏みにじるな」
と、以前にも増して対立感情を露わにする。
だが、ちょっと待ってほしい。
移設により普天間飛行場の早期返還を願う、宜野湾市民や名護市民の
「民意」
をどう考えるのか。
国民全体の
「民意」
もそう。
2021年秋の衆院選と今夏の参院選で自民党が大勝したのに、こちらも半ば置いてけぼりだ。
勘違いしないようくぎを刺しておこう。
辺野古移設問題のような国の安全保障政策を決めるのは、国政選挙の
「民意」
が内閣に反映される政府だ。
地方の
「民意」
だけに左右されてはならない。
■座り込みで論争
ところで最近、辺野古の移設工事現場前の抗議活動をめぐり論争が起きている。
インターネット掲示板
「2ちゃんねる」
開設者のひろゆき氏が、
「座り込み抗議 3011日」
と書かれた看板のある現場へ行ってみたものの、誰も座り込んでいなかったので
「0日にした方がよくない?」
などとツイートしたところ、革新勢力などから批判が噴出したのだ。
実は、筆者も那覇支局に赴任早々、辺野古の座り込み′サ場を訪ねて誰もおらず、きょとんとしたことがある。
「〇日連続」
というなら誰かが交代で座り続けているのだろうと、勘違い≠オたのである。
抗議活動は資材搬入のタイミングに合わせて行われ、1時間足らずの日もあると知ったのは後日だ。
ひろゆき氏は、座り込みの意味は目的達成まで座り込んで動かないことだから、みんなが勘違いしないよう
「『抗議活動〇日』と書いたらどうか」
と提案するが、一部の革新勢力は
「沖縄の実情を分かっていない」
「活動している人たちに失礼」
などと謝罪や撤回を求め、聞く耳はないようである。
ひろゆき氏には、どうか勘違いしないでもらいたい。
すべての県民がひろゆき氏に怒っているわけではなく、賛同する人も多いということを。
おっともう1つ、ひろゆき氏と筆者は同名だが別人である。
そこも勘違いしないように…。

沖縄「反基地イデオロギー県政」の内憂外患 法すら無視、モラルハザード状態に崩壊の危惧 八重山日報編集主幹・仲新城誠氏
2023.12/21 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231221-R7OZPDWWZVMOPN2PJ2JOFB6UDM/
沖縄では故・翁長雄志前知事時代から9年間
「オール沖縄」
と称する
「反基地イデオロギー県政」
が続いている。
2023年は、その帰結とも言える沖縄の
「内憂外患」
が露わになった。
まず、
「内憂」
だ。
玉城デニー県政は、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設をめぐる裁判で
「最高裁判決に従わない」
と表明した。
県政は
「反基地」
のためなら、法さえ無視するモラルハザードの状態に陥ったのだ。
辺野古沿岸の軟弱地盤を改良するため、政府が出した設計変更申請を県は不承認としたが、2023年9月の最高裁判決は、県の判断を違法と結論付けていた。
玉城知事は申請を承認する法的義務を負ったにもかかわらず、不承認を貫くと表明したのだ。
政府自らが県に代わって申請を承認するため代執行訴訟を起こすと応訴し、法廷で
「辺野古移設反対の民意こそが公益だ」
と主張した。
しかし、県が辺野古移設を妨害することは、結果として
「危険な普天間飛行場」
の撤去を遅らせている。
これが果たして
「公益」
になるのか。
関係者によると、県職員の間では、法を順守する公務員として、知事に申請を承認するよう求める意見が多数だったという。
だが、与党である共産党や社民党などが承認しないよう強く要求した。
玉城知事は結局、支持基盤である反基地派への配慮を、法に優先させた。
ここまで来ると、沖縄はもはや
「法治国家の自治体」
とは呼びづらい。

岸田首相が高裁命令をめぐる沖縄県の対応を批判 「なお司法判断に従った対応なく遺憾」
2023/12/25 19:44
https://www.sankei.com/article/20231225-O36UBYTOXFKBHENT4HW2BNDCZQ/
岸田文雄首相は2023年12月25日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、福岡高裁那覇支部が県に命じた設計変更を不承認とする方針を玉城デニー知事が公表したことについて
「変更承認申請を承認するよう求めた国土交通相の指示の適法性が確定しているにもかかわらず、なお司法判断に従った対応がなされないことは遺憾だ」
と述べた。
官邸で記者団に語った。
今後の対応については
「国交相において判断していくことになる」
と述べるにとどめた。
更に
「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対にあってはならない」
「1日も早い全面返還を実現し、基地負担軽減を図るために全力で取り組んでいく」
と重ねて強調した。

沖縄県が辺野古承認せず、代執行へ 玉城知事「判決は問題がある」上告の方針
2023/12/25 17:28
https://www.sankei.com/article/20231225-CDXUMCY4BVO33GZLYKE7WQNIOM/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国が移設に反対する県に代わって軟弱地盤改良工事の設計変更を承認する
「代執行」
訴訟で、福岡高裁那覇支部から承認するよう命じられた沖縄県の玉城デニー知事は承認期限の2023年12月25日、承認しないと正式に発表した。
判決を不服として上告する方針。
国が初めて地方自治体の事務を代執行することになり、司法判断を拒絶し、法的義務を果たそうとしない知事の姿勢は物議を醸しそうだ。
玉城知事は高裁支部判決のあった2023年12月20日に大葉性肺炎と診断され、2023年12月21日から入院。
2023年12月26日まで療養中のため溜政仁知事公室長が2023年12月25日夕、コメントを代読して明らかにした。
玉城知事はオンラインで県幹部や弁護士らと協議を重ねて対応を検討。
高裁支部は判決で、承認の法的義務を負った2023年9月の最高裁判決に従っていない県に対し、
「社会公共の利益を害する」
と判断したが、玉城知事は
「今回の判決には様々な問題がある」
などとし、
「承認することは困難と判断した」
という。
更に辺野古移設に反対する多くの県民からの負託を受けている点も不承認の理由として挙げ、
「政府は工事を中止し、問題解決に向けた県との真摯な対話に応じて頂きたい」
と求めた。
国土交通省関係者によると、斉藤鉄夫国交相が近く玉城知事に代執行の日時や場所を通知し2023年年内にも代執行する。
県が上告しても最高裁で逆転勝訴とならない限り、代執行を止められない。
防衛省関係者によると、2024年1月中旬に大浦湾側の埋め立て区域の外側で
「ケーソン」
と呼ばれる箱形コンクリートを仮置きするための工事を始める。

沖縄 辺野古改良工事「承認せず」上告へ玉城知事 国は代執行へ
2023年12月25日 19時38分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231225/k10014299021000.html
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先となっている名護市辺野古沖の地盤の改良工事を承認するよう裁判所から命じられた沖縄県の玉城知事は、期限の2023年12月25日、これまでの姿勢を堅持して工事を承認しないことを決めました。
これにより、国は県に代わって工事を承認する
「代執行」
に初めて踏み切る方針で、今後、基地移設に向けた改良工事が進む見通しです。
普天間基地の移設先となっている名護市辺野古沖の軟弱地盤の改良工事を巡って、国は、沖縄県に代わって承認する
「代執行」
に向けて訴えを起こし、2023年12月20日、福岡高等裁判所那覇支部は県に対し、2023年12月25日までに工事を承認するよう命じる判決を言い渡しました。
これについて、肺炎で入院している玉城知事は、2023年12月25日、県の幹部が代読する形でコメントを発表し
「どのような対応が取れるか慎重に検討してきたが、今回の判決には様々な問題があり、辺野古新基地建設に反対する多くの県民からの負託を受けていることから承認することは困難だ」
として、これまでの姿勢を堅持し工事を承認しないことを決めました。
これにより、国土交通大臣が玉城知事の代わりに承認する
「代執行」
に踏み切る方針で、2023年12月26日以降、
「代執行」
に向けた手続きを進めるものとみられます。
県が
「不承認」
とした地盤の改良工事は、今後、国が自治体の事務を
「代執行」
するという前例のない手続きを経て、基地移設に向けて進む見通しになりました。
一方、県は
「今回の判決の問題点を明らかにし、多くの県民の願いをしっかりと訴えていきたい」
として、判決から1週間となる2023年12月27日までに最高裁判所への上告に向けて検討するとしていますが、最高裁で県側が勝訴するまで
「代執行」
を止める効力はありません。
沖縄県の溜政仁知事公室長は
「我々としては『代執行』は、地方自治の観点、沖縄県民の民意という観点からも問題があると思っている」
「政府に対して対話による解決の道を引き続き求めていきたい」
と話していました。
■首相「司法判断に従った対応なされないことは遺憾」
岸田総理大臣は2023年12月25日夜、総理大臣官邸で記者団に対し
「国土交通大臣の指示の適法性が確定しているにもかかわらず、司法判断に従った対応がなされないことは遺憾に思う」
「今後の対応は国土交通大臣が判断していくことになる」
「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対避けなければならない」
「政府としては1日も早い全面返還を実現し、基地負担の軽減に取り組んでいく」
と述べました。

主張
辺野古高裁判決 知事は敗訴を受け入れよ
2023/12/21 5:00
https://www.sankei.com/article/20231221-7DHCN7VKZRJKVOWALHUM3SR7NY/
不毛な裁判闘争は、この判決で決着させるべきである。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を巡り、国が沖縄県に代わって設計変更を承認する
「代執行」
に向けた訴訟で、福岡高裁那覇支部は玉城デニー知事側の主張を退け、国勝訴の判決を言い渡した。
設計変更の承認では、2023年9月の最高裁判決でも県が敗訴している。
高裁は今回、玉城氏が最高裁判決後も承認しないこと自体が
「社会公共の利益を害する」
と厳しく断じ、速やかに承認するよう命じた。
妥当な判決である。
玉城氏はこれを受け入れ、辺野古の移設工事に協力すべきだ。
辺野古の工事海域に軟弱地盤が見つかり、国が地盤改良に伴う設計変更を申請したのは4年近くも前である。
しかし県が承認しなかったため、国は承認を求める是正指示を出した。
これに対して県は国の関与を違法として提訴したが、最高裁判決で敗訴し、設計変更を承認する法的義務を負っていた。
自治体トップが司法判断に従わなければ民主主義は成り立たない。
法的義務を果たさない玉城氏の姿勢は理解に苦しむ。
玉城氏は今回の訴訟で、
「県民が示す民意こそが公益だ」
と主張していた。
だが、安全保障政策は政府の専管事項であり、地方自治体の判断で決まるものではない。
中国が急速に軍備拡張を進める中、沖縄を含む南西諸島の防衛力整備は喫緊の課題だ。
抑止力を維持したまま、市街地に隣接する普天間飛行場の危険性を除去するには辺野古移設が唯一の解決策だと、日米両政府が繰り返し確認している。
これ以上、移設工事を遅らせるわけにはいかない。
仮に玉城氏が今回の高裁判決にも従わない場合、国は地方自治法に基づいて、設計変更の承認を代執行することになる。
同法に基づく国の代執行は初めてのことである。
それでも国は、沖縄県民を含む国民の安全のため、躊躇せず代執行し、着実に工事を進めるべきだ。
県は今回の判決を不服として最高裁に上告することもできるが、最高裁で県が逆転勝訴しない限り代執行を止めることはできない。
対立を続けても無益である。
玉城氏には、真っ当な判断を求めたい。

失った「最後のカード」…窮地に追い込まれた沖縄・玉城知事 辺野古代執行訴訟で県側敗訴
2023/12/20 19:42
https://www.sankei.com/article/20231220-T4W2VW7M7FL4TDQCQYIQB2B3HQ/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設工事を巡る国と県との法廷闘争は、2023年9月の最高裁判決に続き、再び県側敗訴で決着した。
福岡高裁那覇支部は2023年12月20日、
「民意」
を盾に司法判断に抗ってきた県に対し、普天間飛行場の危険性除去が早期に実現せず
「甚だしく社会公共の利益を害する」
と断じた。
玉城デニー知事は
「最後のカード」
を失い、打つ手がない状況で、
「世界一危険」
と言われる普天間飛行場の移設工事は大きく動き出す。
「多くの県民の民意に即した判断を期待していただけに極めて残念だ」。
2023年12月20日の判決後、玉城知事は姿を見せることはなく、池田竹州(たけくに)副知事が県庁で報道陣を前にコメントを読み上げた。
辺野古への移設工事は平成29年4月に始まったが、大浦湾側の埋め立て区域で軟弱地盤が見つかり、防衛省は令和2年4月、地盤改良に伴う設計変更を県に申請。
玉城知事は審査を1年7カ月も引き延ばした末、令和3年11月に不承認とし、国との法廷闘争を展開した。
防衛省沖縄防衛局によると、5年間で辺野古崎の南側では計画の99.7%に当たる318万立方メートル(2023年11月末時点)の土砂が投入されたが、軟弱地盤が見つかった北側の大浦湾岸では工事が進まず、埋め立てに必要な土砂投入は全体の15.8%にとどまる。
「行政の長なのに民意が最高裁判決を上回るという考えがおかしい」。
ある防衛関係者はそう話す。
設計変更を承認するよう是正指示を出したのは違法として、県が国に取り消しを求めた訴訟は、2023年9月に最高裁で県の敗訴が確定。
玉城知事は工事の設計変更を承認する義務を負った。
にもかかわらず、移設反対派が当選した直近3回の知事選や平成31年の県民投票で反対票が多数を占めたことを根拠に玉城知事は
「民意こそが公益」
として司法判断に従わなかった。
今回、高裁支部は判決の送達を受けた翌日から休日を除いて3日以内に承認するよう県に命じた。
期限は2023年12月25日だが、玉城知事が取り得る選択肢は限られる。
高裁支部判決を不服として県は上告することができるが、最高裁で県側が逆転勝訴するまで代執行は止められない。
一方、玉城知事が司法の判断に従い承認した場合、知事を支持する
「オール沖縄」
などの反発は避けられない。
承認せずに辞職し、知事選で改めて民意を問う選択肢もあるが
「可能性は低い」(県議会関係者)
という。
保守系の県議からは
「承認しなければ行政側の瑕疵となる」
との声も上がる。
司法の判断に従わなければ、法治主義の原則を行政の長たる知事自ら踏み外すことになるとの批判だ。
だが、辺野古移設に反対する
「オール沖縄」
の関係者は
「沖縄は(本土復帰までの戦後)27年間もアメリカの人質になっていた」
「国益と地方の公益は違う」
と強調し、あくまで
「代執行反対」
の立場を貫く。
沖縄の米軍基地は日米同盟の抑止力の要。
辺野古移設は、抑止力の維持と普天間飛行場の危険性の除去を両立させる目的があるが、国の安全保障が沖縄の
「民意」
によって大きく左右される事態が続いてきた。
自民党県連関係者は玉城知事の心情をこう推察した。
「行政の長としてやるべきことと、支持者から求められることが違う」
「知事は自己矛盾の中にいる」
「本人も苦しいだろう」
■「法治主義を軽視、民意を絶対視する風潮招きかねない」高井康行弁護士
行政は法律に則って行われなければならない。
これが法治主義だ。
法治主義の下では、法律の適用などに争いがあれば裁判で決着を付け、たとえ不服があっても裁判の結果に従うことが不可欠となる。
米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画を巡る訴訟では、行政の長である沖縄県の玉城デニー知事が、民意を背景に裁判結果に従った行政を行っていない。
こうしたことが許容されるのであれば法治主義は成り立たない。
法治主義を軽視し、民意を絶対視する風潮をも招きかねないと危惧する。
近代国家の基本的価値観である法治主義や法の支配が確立されていなければ、民主主義も自由主義も存続し得ないはずだ。
民意の尊重は重要だが、行政の長たる首長は、民意の尊重にも限界があることを理解する必要がある。
そうでなければ民主主義社会、自由主義社会の健全な発展は難しいと言える。

辺野古移設「代執行」訴訟、沖縄県に承認命じる 知事の対応注目
2023/12/20 14:10
https://www.sankei.com/article/20231220-G3J72AHWURINBJ5NYYHFDHDU2E/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、国が移設に反対する県に代わって工事の設計変更を承認する
「代執行」
に向けた訴訟の判決で、福岡高裁那覇支部(三浦隆志裁判長)は2023年12月20日、沖縄県に判決送達の翌日から3日以内の承認を命じた。
設計変更の承認を巡っては2023年9月の最高裁判決で不承認とした県の敗訴が確定しており、玉城デニー知事の今後の対応が注目される。
玉城知事が承認に応じなければ、斉藤鉄夫国土交通相が代わりに承認し、工事を再開できる。
その場合、地方自治法に基づき、国交相は知事に予め日時や場所を通知してから代執行を行う。
同法は上告期限を判決の1週間以内としており、県側は上告できるが、最高裁で県側が逆転勝訴するまで代執行を止めることはできない。
翁長雄志前知事時代の平成27年にも国が代執行に向けた訴訟を起こしているが、和解が成立し、代執行が見送られたため、今回、代執行に至れば初のケースとなる。
訴訟は2023年10月に第1回口頭弁論が開かれて即日結審し、実質的な審理は行われなかった。
原告の国側は
「国の安全保障と普天間飛行場の固定化の回避という公益上の重大な課題が達成できない」
と訴えていた。
これに対し、県側は
「対話による解決」
「県民が示す民意こそが公益だ」
などと主張していた。
設計変更の承認を巡っては、国交相が県の不承認処分を取り消す裁決をした上で、承認を求めて是正指示を出し、県は国にこの取り消しを求める訴訟を提起。
最高裁で2023年9月、是正指示は適法として、国の主張を認める判決が確定していた。
県は承認する義務を負ったが、玉城知事は
「承認は困難」
と表明。
国が代執行に向けた訴訟を起こしていた。

沖縄 辺野古改良工事 県に承認命じる 福岡高裁那覇支部
2023年12月20日 14時07分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231220/k10014293471000.html
沖縄のアメリカ軍普天間基地の移設先になっている名護市辺野古沖の地盤の改良工事をめぐる裁判で、福岡高等裁判所那覇支部は、国の主張を認め、移設に反対する沖縄県に対し、判決文を受け取った翌日から土日を除く3日以内に工事を承認するよう命じました。
この期限を過ぎても県が承認しなければ、国が県に代わって工事を承認する
「代執行」
を行うことが可能となり、今後、改良工事が進む見通しになりました。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/751.html#c3

[政治・選挙・NHK292] 特捜“次の標的”に森喜朗元首相…「裏帳簿」に安倍派5人衆がひれ伏したドンの名はあるか(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
13. 秘密のアッコちゃん[66] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月30日 21:34:39 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[179]
<■428行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
永田町事情録 口は禍の元
正論2024年2月号
まさに崖っぷちに追い込まれたと言えるだろう。
首相、岸田文雄は2023年12月13日の第212回臨時国会閉会後、自民党派閥の政治資金パーティー収入問題を巡り、
「女房役」
の官房長官、松野博一らを更迭した。
松野の後任に選んだのは同じ岸田派の前外相、林芳正だった。
山口県では長年、松野が所属する最大派閥
「清和政策研究会(安倍派)」
の会長だった元首相、安倍晋三の陣営と、林の陣営が鎬を削ってきた。
次期総選挙では山口県の区割りは「4」から「3」に減る。
安倍の暗殺を受けて、安倍が地盤とした新山口3区には林が乗り込んで来た。
下関市内の中心地には林の仮設事務所が設置され、安倍支持者たちは複雑な表情で、
「決断」
と書かれた林のポスターを眺めている。
安倍の盟友で岸田が頼りとする副総裁麻生太郎も
「親中派」
の林を外相から外すよう前回の内閣改造時に進言したこともあり、林の官房長官起用には慎重だった。
それでも岸田は麻生や安倍支持者の心情に配慮している余裕はなかった。
松野の後任の人選も前防衛相浜田靖一に断られ、結局、辞任した閣僚の後任をいつもそつなくこなすことから、安倍が
「便利屋」
と呼んだ林しか選択肢は残されていなかった。
2023年12月13日の記者会見で
「信頼回復のために火の玉となって自民党の先頭に立ち取り組んでいく」
と強調した岸田だが、その決意とは対照的に、一連のパーティー問題を巡る岸田の対応は、実は
「ぶれぶれだった」(自民党幹部)。
清和会が派閥のパーティー券を課せられたノルマ以上に売った議員に売り上げを還流する
「キックバック」
の慣習があったとしても2022年から共産党の機関紙「しんぶん赤旗」が報じていたが、岸田はそれほど重大視していなかった。
ここまで事態が拡大するとは予想していなかったからだ。
赤旗と連動する形で神戸学院大教授上脇博之が2022年11月、清和会が2018年から3年間で約1300万円の政治資金パーティー収入を収支報告書に記載していなかったとして、元会長の細田博之らを刑事告発した。
岸田側近によると、岸田は自身が会長を務めていた
「宏池政策研究会(宏池会)」
にも似たようなことはなかったか点検させ、必要な修正を行った。
「他の派閥もきちんと対応しているだろうと思い込み、2023年9月に内閣改造・党役員人事を行った時点で、この問題が大きくなるとの認識はなかった」(同側近)。
改造では松野ら
「5人組」
を留任させた。

事態を大きく変えたのは、ある失言だった。
2023年11月30日、清和会座長塩谷立は
「キックバック」
の慣習があったとの疑惑について、記者団に
「あったことはあったと思う」
とあっさり認めた。
発言に驚いた前参院幹事長世耕弘成の忠告で、塩谷は同日夕に再び記者団を集め、
「事実確認をしているわけではないので一切撤回したい」
と一転して否定したが後の祭り。
塩谷発言を聞いたある検察幹部は
「なめるんじゃねえぞ」
と吐き捨てた。
政治資金収支報告書にキックバック分の記載がない場合は政治資金規正法違反(不記載)になるものの、検察内部にも政治家まで立件することには慎重論があった。
「会計責任者にとどめよう」
という検察幹部もいた。
だが、塩谷発言を利用した強硬派の検察幹部が勢いを持った。
翌2023年12月1日付の朝日新聞は
「安倍派、裏金1億円超か」
との記事を1面トップで報じた。
「安倍派が販売ノルマを超えて集めた収入を裏金として議員側にキックバックする運用を組織的に続けていた疑いがあることが、関係者への取材で分かった」
岸田はこの時、国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP28)出席のためアラブ首長国連邦(UAE)のドバイにいた。
出発前、パーティー問題がリクルート事件に似てきたとの指摘も出る中、1989年4月、首相だった竹下登が
「政治に対する皆様の信頼を取り戻すために私は自ら身を引く」
と述べ、予算成立と引き換えに退陣する意向を表明したのと同様、予算成立後に退陣があるのかと、周辺から聞かれた岸田はこう即答していた。
「なぜ衆参両院で与党が多数を持っているのに退陣しないといけないのか」
岸田周辺は
「来春(2024年春)には国賓待遇での訪米が予定されている」
「米議会での演説も検討されている」
「その前に総理は辞める考えは微塵もないのだろう」
と語った。
だが、ドバイで朝日新聞報道の報告を受けると、岸田は動揺した。
政治資金パーティー問題にかける東京地検特捜部の決意が朝日新聞の記事からは伝わってきたからだ。
「安倍派だけにとどまらず自民党の主要派閥もターゲットとなっているとし、岸田政権に対する『倒閣運動』と受け止めたようだ」
とある政府当局者は語る。
COP28には東京都知事小池百合子も出席していた。
小池から話しかけられても岸田はどこか上の空だったという。

検察は年末にもかかわらず、全国各地から応援検事を集め、態勢を大幅に拡充した。
強硬派の筆頭が最高検刑事部長の森本宏だ。
森本は現場の検事としてだけでなく、
「赤レンガ組」
と称される法務官僚としても評価の高い異色の存在だ。
小泉純一郎政権時には官房副長官だった上野公成の秘書官も務めた。
上野は記者懇談でしばしば脱線発言があり、時にセクハラめいた発言もあったが、
「書かないでください」
と記者を抑えるのが森本の役目だった。
森本は東京地検特捜部長時代、金融商品取引法違反などの罪で日産自動車元会長のカルロス・ゴーンを起訴した事件で名を馳せた。
2020年7月には津地検検事正に転出した際の記者会見で、特捜部の仕事について
「(容疑者が国会議員で)国権の最高機関の一員であることから来る難しがあった」
と振り返った。
「特捜部のエース中のエース」
と言われた森本は、安倍政権で官房長官だった菅義偉官房長官が”官邸の守護神”と言われた当時の東京高検検事長黒川弘務を検事総長に据えようとしていたことを問題視し、政治と検察の関係を
「正常な形」
に戻すためには、検察人事に政治が口を挟まないようにする必要があると信じていた。
政治に対する牽制のためにも、今回の事件を最大限利用したいとの意図があったとされる。
清和会には99人が所属しているが、100万円以上のキックバックを受けた国会議員の会計責任者ら数十人が事情聴取に呼ばれた。
対象者が膨れ上がったため聴取の日程調整は自民党の顧問弁護士も手伝った。
聴取は検察施設だけでは間に合わず、都内のホテルの1室も借りて行われた。
聴取を受けた議員秘書によると、検事からはまず、
「聴取の中身は誰にも言わないでください」
「議員の先生にも言わないでください」
とクギを刺された。
その上で、事務所側にキックバックを不記載にしたことが
「違法」
との認識はあったのか聞かれた。
議員本人は一連のカネを巡る動きに関与していたのかに質問を集中させたという。
捜査関係者によると、あくまで議員を守ろうとする秘書もいれば、議員の関与を素直に認める秘書も相次いだ。
リクルート事件では竹下の
「金庫番」
と言われた秘書青木伊平が首を吊って自殺し、追い詰められていた竹下を結果として救った。
時代は平成、そして令和に移り、そうした昔ながらの政治家と秘書の関係は変わったようだ。

ある清和会幹部は
「安倍さんが存命ならこんなことにはならなかった」
とこぼした。
安倍は7年8カ月続いた政権の座から降り、2021年11月には清和会会長に就任した。
派閥パーティーを開催するに当たり、事務局から派内で慣習としてキックバックが行われていることを知り驚いた。
「これまで続いていきたシステムです」
との説明に安倍は納得せず、すぐに事務総長だった西村康稔を呼び付け、
「何をやっているんだ」
「絶対にやってはいけない」
と改めるよう指示していた。
安倍は首相として派閥を離脱しておりパーティー券を売り捌くノルマはなかった。
会長に就任してからは自身のセミナーで集めた資金から清和会に寄付していた。
キックバックを容認していたのは前任の会長で前衆院議長細田だった。
もちろん、不記載は政治資金規正法違反である。
問題は2022年11月に告発が行われたにもかかわらず、清和会幹部らが放置していたことだ。
安倍が暗殺され、会長不在が続いているとはいえ、修正する機会はあった。
ある清和会閣僚経験者は
「報道が相次いでも派閥からは何の説明もなかった」
「安倍会長の指示に従ってキックバックをやめ修正申告していれば、今回のような事態にはならなかった」
と不満を漏らす。
不満の矛先は官房長官だった松野に向けられた。
本来、官房長官には政権の要として、内外の様々な情報が入る。
安倍政権時代、菅は2014年に設置した内閣人事局を通じて、法務・検察を含む霞が関の中央省庁の幹部官僚の人事を掌握し、人事権を通じて検察側の動きを把握してきた。
松野も検察の動向を察知できる立場にいたはずだった。
安倍政権時代の自民党閣僚経験者は
「警察庁長官経験者の官房副長官栗生俊一も含めて今の官邸は検察の動きを分かっていない」
「正直、役立たずだ」
と酷評する。
それでもさすがに松野は官房長官であり政権の中枢におり、検察が捜査に乗り出すことはないだろうとの楽観的な見通しもあった。

激震が走ったのは2023年12月8日付の朝日新聞朝刊である。
松野が
「直近5年間で派閥から1000万円を超える裏金のキックバックを受け、政治資金収支報告書に記載していない疑いがあることが、関係者への取材で分かった」
と報じた。
安倍派幹部はこの
「関係者」
について、
「2023年12月1日の報道と同様に明らかに検察からのリーク」
と断言する。
清和会から松野へのカネの流れの時期と金額の詳細は、清和会事務局と事件を担当する東京地検特捜部の検察官しか知らないはずだ。
「朝日新聞は清和会の通帳の内容を知らない」
「となると情報が出てくるのは検察しかない」
と、この幹部は語る。
NHKも続いた。
2023年12月8日夜のニュースで、松野の他にも世耕や安倍派事務総長も兼務していた前国会対策委員長高木毅も
「5年間で1000万円を超えるキックバックを受けて、政治資金収支報告書に収入として記載していない疑いがあることが関係者への取材で新たに分かりました」
となっている。
2023年12月8日夜には日本テレビも、経済産業相の西村、政調会長萩生田光一も
「収支報告書に記載のないキックバックを受けていたと見られることが関係者への取材で分かりました」
と、同じく
「関係者」
の話として伝えた。
「5人組」
全員がキックバックを受けていたとの報道が相次いだことで、事件そのものの捜査より前に、政局が動いた。
読売新聞は翌2023年12月9日付朝刊で
「松野氏 更迭へ」
と1面トップで報じたのだった。
言うまでもないことだが、検察官も公務員であり、国家公務員法第100条の
「守秘義務」
を負う。
捜査情報をメディアに漏らすことは違法行為だ。
加えて、松野自身、事実確認の前に
「リーク」
に追い込まれる形で岸田に進退伺を出した。
検察に政治が事実上屈した。
こうした検察の手法には他省庁の官僚たちの間からも疑問の声が出ている。
ある政府高官は匿名を条件に次のように語った。
「(松野に)1000万円のキックバックとの見出しが立てば如何にも巨額との印象を受けるが5年間の合計で年単位では数百万円の世界」
「リクルート事件や東京佐川急便の時のような巨額の疑獄事件とは雲泥の差がある」
「それでも、物価高で国民が苦しむ中での報道だけにその数百万円でも政治家はずるいとの印象を与える」
「検察、赤旗、朝日新聞の言わば連係プレーで、安倍亡き後の清和会を追い詰める意図が明白だ」
「日本を取り巻く国際情勢の厳しさを無視し、検察の『正義』だけを振りかざし、政治を混乱に陥れていいのか」

一連の報道を受けて、国会答弁では松野を擁護したものの、岸田は松野らの交代はやむを得ないと判断した。
自民党関係者によると、麻生は更迭の範囲について閣僚にとどめるべきとの考えを示したが、総務会長森山裕は
「安倍派総外し」
を主張したという。
2023年9月の改造後、
「政治とカネ」
の問題などを巡り、副大臣、政務官の辞任も相次いだこともあり、岸田は一時、安倍派一掃案に傾いた。
不記載を
「安倍派がしでかした問題」(自民党関係者)
と位置付け、安倍派を一掃することで内閣の求心力を回復しようとした。
岸田は2023年9月に内閣改造を行ったばかりであるが、岸田側近の間では
「このままでは内閣そのものが持たなくなる」
「清和会は1回お休みだ」
として、2023年11月下旬頃から、松野や西村らを外す案が練られた。
この時は内閣改造を行い閣僚に限定されていたが、副大臣、政務官にも範囲が拡大した。
これに異論を唱えたのが萩生田だった。
キックバックも受けていない政務官まで外すのはおかしいと2023年12月10日に岸田に直談判した。
岸田は政務官については留任させることを受け入れた。
政府・与党内からも
「余りにも場当たり的な対応」(政府当局者)
と、岸田の右往左往ぶりに呆れる声が相次いだ。
「安倍さんが退陣の時、岸田さんではなく菅さんを選んだ理由がよく分かったよ」
安倍側近議員はこう述懐した。

岸田は萩生田に対しては、辞任を求めることはなく
「税制、予算など大切な仕事にしっかり対応してほしい」
と伝えた。
自らには留任を匂わせながら、一方では安倍派一掃を検討していた岸田に不信感を抱いた萩生田は2023年12月11日午後、
「国民の皆さんに疑念を抱かせ、政治不信が起きていることを深くお詫び申し上げたい」
と陳謝した上で、
「安倍派所属の閣僚などが内閣から離れるという報道もあり、仮にそうなれば政務調査会長の責任も同等か、それ以上に大きなものがあると思う」
「出処進退は自分で判断する」
と明言した。
清和会中堅幹部によると当初、松野ら事務総長経験者が追及される中、事務総長ではなかった世耕は自らの所に会長ポストが転がり込んでくる
「絶好の機会」
と捉えた。
ところが、検察の捜査でキックバックを受けていた対象に世耕自身が含まれ、それがメディアにリークされることを知り、
「動揺を隠せない様子だった」
という。
2023年12月9日には
「私自身は職責を全うしたい」
と続投する意向を示したが、結局、松野や萩生田と共に辞表提出に追い込まれた。
安倍、菅、岸田と3政権で政府と党の中枢に居続けた
「5人組」
はあっけなく失脚した。

岸田は清和会出身閣僚と副大臣を更迭したことで乗り切ろうとしているが、それで済むのか。
岸田政権の屋台骨を主要閣僚、党幹部として支えていた清和会を一気に失ったことで不安定さを増すことは確実だ。
内閣総辞職を求める声が自民党内から高まってもおかしくはないが、声を上げているのは元幹事長石破茂ぐらいだ。
党全体の問題であり、2024年度予算編成そして通常国会での予算審議が控えていることもあり、そうした声は広がらない。
ただ、検察がどこまで捜査を広げるかは不透明だ。
2022年の政治資金収支報告書によると、岸田は政治資金パーティーを実に6回も開き、1億5000万円余りを集めた。
政治家のパーティーは
「〇〇君を励ます会」
との名称で開かれることが多い。
パーティー券は1枚2万円程度。
パーティー券を売って集めた金額から、会場代や飲食代といった経費を差し引いた額が政治活動に回る。
パーティーに精通しているベテラン秘書によると、ノルマを捌けない政治家の事務所は時に
「請負人」
と呼ばれるブローカーに販売を依頼することがある。
数年前のことだ。
自民党のある有力政治家に近付きたいと思っていた建設業者は、その政治家とパイプがある請負人から数十枚チケットを買って領収書を貰おうとしたが請負人は絶対に出そうとはしなかった。
この業者は請負人の機嫌を損ねると本来の目的である政治家との面会が出来ないどころか嫌がらせをされるので、領収書を貰うのを諦めた。
領収書なし、あるいは白紙の領収書がばら撒かれるケースはざらにあるとベテラン秘書は説明する。
「政治資金収支報告書の不記載ばかりに焦点が集まるが、パーティーの闇は深い」
「首相だってあれだけパーティーを開催しているので、何らかの問題が出てくる可能性もあるのではないか」
案の定、安倍派だけでなく、岸田が2023年12月まで会長を務めていた宏池会でも、実際に集めた収入よりも少ない金額が政治資金収支報告書に記載されていたとNHKが報じた。
NHKは
「関係者への取材で分かった」
としているが、この
「関係者」
も東京地検特捜部と見られる。
岸田本人にも追及の矛先が向けられているが、周辺は
「何とか起訴猶予にならないか」
と画策しているという。
ある閣僚経験者は窮地に陥っているのは岸田の
「自業自得」
と述べ、こう切って捨てる。
「総裁となっても宏池会を離脱せず、長男を政務担当首相秘書官に起用する禁じ手を使った」
「更には年間何度も勉強会と称するパーティーを開催するなど禁じ手を平然とやってのけたツケが今一気に来ている」
「為政者としての矜持に欠ける」
(敬称略)

政治資金問題 自民 岸田派でもパーティーめぐり収入過少記載か
2023年12月12日 16時57分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231212/k10014285351000.html
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる問題で、安倍派や二階派だけではなく、岸田総理大臣が会長を務めていた岸田派
「宏池政策研究会」
でも、派閥が実際に集めた収入より少ない金額が収支報告書に記載されていたと見られることが関係者への取材で新たに分かりました。
東京地検特捜部もこうした経緯を把握し、詳しい経緯を調べているものと見られます。
自民党の派閥の政治資金パーティーを巡っては、最大派閥の安倍派
「清和政策研究会」
や二階派
「志帥会」
が、所属議員がパーティー券の販売ノルマを超えて集めた分の収入を議員側にキックバックし、派閥の政治資金収支報告書にパーティーの収入として記載していなかった疑いなどが明らかになっています。
そして、安倍派や二階派だけではなく、岸田総理大臣が会長を務めていた岸田派
「宏池政策研究会」
でも、これまでに、派閥が実際に集めた収入より少ない金額が収支報告書に記載されていたと見られることが関係者への取材で新たに分かりました。
ただ、収支報告書に記載されていなかったと見られる収入の規模は、安倍派や二階派と比べ少ないということです。
東京地検特捜部はこうした経緯を把握し、派閥の担当者から任意で事情を聴いていて、資金の流れや収支報告書が作成された経緯などについて慎重に調べを進めているものと見られます。
岸田総理大臣は2023年12月7日、より中立的な立場で国民の信頼回復に努めたいとして、2012年から会長を務めていた岸田派を離脱しています。
■岸田派の事務局「正確に事実関係を把握した上で適正に対応」
自民党岸田派の事務局は
「正確に事実関係を把握した上で、適正に対応していきたい」
というコメントを出しました。
■松野官房長官「政府として答えることは差し控える」
松野官房長官は閣議の後の記者会見で
「報道は承知しているが、捜査機関の活動内容に関わる事柄について政府として答えることは差し控える」
「岸田総理大臣は、党として強い危機感を持って対応していくことや、問題の原因や課題を把握しながら国民の信頼回復の観点から必要な対応を行っていく旨を発言しており、今後そのような方針のもと対応していくものと考える」
と述べました。
■自民 世耕参院幹事長「党全体の問題として危機感を持って臨む」
自民党の世耕参議院幹事長は記者会見で
「岸田総理大臣自身が党幹部を集めた席で
『派閥単独や議員個人の問題ではなく、党全体の問題として危機感を持って臨んでいく』
と述べていた」
「岸田派でも問題が指摘されるのであれば、しっかり精査の上、対応していくことが重要だ」
と述べました。
■自民 梶山幹事長代行「各派閥が調査 精査し説明ある」
自民党の梶山幹事長代行は記者会見で
「収支報告書を再点検し、必要な訂正と説明を行うよう各派閥に党からお願いしている」
「それぞれの派閥が調査、精査をした上で、防止策も含めて説明があるものと思っている」
と述べました。
■立民 安住国会対策委員長「自民党全体の問題になっていく」
立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に
「他の派閥にも波及すれば、安倍派の問題ではなく、自民党全体の問題になっていく」
「そうなれば、こう間言われている内閣改造で安倍派の政務三役15人の更迭といった話は全く意味のないことになる」
と述べました。
■国民 玉木代表「与野党を超えた政治の抜本改革をすべき」
国民民主党の玉木代表は記者会見で
「事実であれば、安倍派を人事で外せばよいという話にとどまらない」
「安倍派に限らず、全容を明らかにした上で、法律に違反している人は外れてもらうのが対処の順番ではないか」
「与野党を超えた政治の抜本改革をすべきで、自民党が本気で変わるということであれば、派閥は解消すればいい」
と述べました。

自民党パーティー券疑獄の「真の巨悪」
Hanada2024年2月号  門田隆将
自民党のパーティー券問題の
「本質」
は何なのか。
東京地検特捜部は、その
「核心」
に切り込めるのか。
2023年の年末、政界は激震だ。
安倍派ばかりに話題が集中する中、
「核心は岸田派(宏池会)にある」
という声が消えない。
しかし、同時に
「特捜部はそこまでは踏み込めない」
との悲観的な見通しも流れてくる。
その理由を解説したい。
2023年12月7日、岸田首相は突然、岸田派会長を下りることを表明した。
「党内には無派閥の人間も大勢いるので、総理総裁の任にあるうちは派閥を離れるというのが適切と考えた」
「私が先頭に立ち、党の信頼回復に努力したい」
岸田首相のその言葉を聞いて
「今更何?」
とシラけた向きも少なくあるまい。
「あれだけ批判されても派閥の長をやめなかった岸田氏の”豹変”でした」
「それだけ追い詰められたということです」
とは、大手紙社会部デスク。
「パーティー券問題は、いち早く各派が政治資金収支報告書を修正し、体裁を整えています」
「しかし、単に政治資金規正法違反だけなら、検察も検事をかき集めて50名体制に増強したりしません」
「つまり”先”を見据えている、ということです」
「しかし、その壁、つまりタブーの大きさから、”恐らく無理”という見通しの方が現時点では優勢なのです」
先を狙っている、タブーの大きさ、恐らくは無理・・・これらの言葉は何を意味するのだろうか。
ポイントは
「岸田派」
にある。
例えば2022年5月18日に開かれた岸田派の政治資金パーティーを見てみよう。
この日午後6時から東京・芝公園の東京プリンスホテルで開かれたパーティーは一種、独特の空気に包まれていた。
出席者の1人が振り返る。
「岸田派のパーティーは独特なんです」
「他の派閥の雰囲気とは違います」
「理由は”中国人の多さ”です」
「他派閥も中国人はいますが、人数が違うので飛び交う中国語が凄いんです」
「つまり、岸田派のパーティー券は、中国人が数多く購入しているということです」
「まだコロナ禍の2022年は間隔を空けた椅子席で始まったんですが、明らかに中国人と分かる人たちがずらりと座っていて、その様子がネットに流れて話題になりました」
パーティー券を購入するということは、当然、
「見返りを求めて」
のことである。
では、岸田派が突出して”中国人が多い”のは何故なのか。
「岸田派、つまり宏池会は3代目会長の大平正芳が田中角栄と共に1972年に日中国交正常化を成し遂げた」
「そのため中国は、田中派と大平派を特別扱いしてきました」
「ODAなど中国への援助は主に両派を通して行われ、中国から多額のキックバックがもたらされていた話は有名です」
(自民党関係者)
井戸を掘った人を大切にする中国:言い換えれば、
「食らい付いたら離れない」
中国は、今の岸田派もずっと”手中に収めたまま”なのである。
しかし、政治家は政治資金規正法第22条により、外国人から献金を受けてはならない。
かつてこれに違反して民主党政権時代の前原誠司外相のように大臣ポストを追われた政治家もいる。
献金を受けてはならないなら、ではパーティー券購入はどうか。
そこに規定はなく、しかも20万円以下なら氏名も出てこない。
更に中国人と言っても、これを日本法人にし、代表者も中国名でなく日本の名前になっていれば、完全に”姿を隠す”ことが出来るのである。
だが、いざパーティーが開かれれば、真の購入者である中国の関係者が一斉に
「現れる」
というわけだ。
それが岸田派のパーティーなのである。
何故中国は、日本でビジネスのあらゆる場面に顔を出し、競争入札でもこれを落とし、行政にも食い込んでいるのか。
それこそ、政治資金パーティーをはじめ、あらゆる機会に政治家や派閥に恩を売り、気脈を通じているからに他ならない。
もし、特捜部が安倍派の裏金問題だけで捜査を終えるなら、
「中途半端」
との謗りは免れまい。
中国が何故ここまで日本の政治家を壟断しているのか:今回の問題をきっかけに外国勢力との異常な関係に踏み込み、弊害を正すことが出来るのは、東京地検特捜部だけである。
ターゲットが最高権力者の岸田文雄氏であることに怯むことなく、真の問題点を炙り出して欲しい。

【驚愕】岸田派の政治資金パーティーに大量の中国人!!宏池会はいつも在日中国人団体の主要メンバー達が参加!!寄付よりパーティー収入が増
https://www.youtube.com/watch?v=2P3C_PO7UL8

岸田派が就任後初パーティー…参加者2850人、手土産に「岸田ノート」と同じノート配布
2022/5/19 9:09
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20220518-OYT1T50427/
自民党岸田派(45人)は2022年5月18日、東京都内のホテルで政治資金パーティーを開いた。
会長を務める岸田首相は、
「歴史の転換点に当たり、新しい時代を切り開くためには、政治の安定、政治の力が強みになる」
と述べ、2022年夏の参院選に向けた結束を呼び掛けた。
同派の政治資金パーティーは、岸田氏の首相就任後初めて。
首相は、参院選について
「日本の未来を切り開くために何としても勝たなければならない選挙だ」
と強調した。
パーティーには麻生副総裁や茂木幹事長、公明党の山口代表らが駆けつけた。
参加者は2850人で、昨年の党総裁選で首相が
「聞く力」
をアピールする際に使ったものと同型のノートが配られた。

パーティー券ザル法≠フ実態 外国人献金はNGなのに…購入は制限なし 会計上「事業収入」に「寄付と同じ扱いにする手も」
2023.12/14 14:50
https://www.zakzak.co.jp/article/20231214-CODLVHYJJBIPBBYMXS6UCPBKAA/
自民党派閥のパーティー券疑惑を巡っては、政治資金規正法の
「抜け穴」
が露呈した。
キックバック(還流)分を記載せず、裏金化していたことが焦点となっているが、他にも深刻な問題がある。
政治資金規正法では、外国人献金を禁じているのに対し、パーティー券購入の場合は制限がない。
ザル法≠フ実態を永田町関係者が語った。
政治資金規正法では、外国人や外国人が過半数の株式を保有する会社(上場5年未満)からの政治献金を禁じており、違反すれば3年以下の禁錮か50万円以下の罰金、罪が確定すれば公民権停止の対象となる。
政治や選挙への外国の関与や影響を防ぐための措置だ。
2011年3月、前原誠司外相(当時)の政治団体が京都市の在日韓国人女性から計25万円の献金を受けていたことが発覚し、前原氏は外相を辞任。
その後、別の外国人からの献金も明らかになった。
菅直人首相(当時)についても、資金管理団体への韓国籍男性からの献金疑惑が国会で追及された。
外国人献金は、閣僚が辞任に追い込まれるほどの重大問題となるが、パーティー券の購入については、外国人や外国法人を含めて購入者の制限はない。
パーティー券収入は会計上、
「事業収入」
となっているためだ。
政治資金収支報告書には、5万円以上の寄付に関し、寄付者の氏名や住所、金額など記載する義務があるが、パーティー券は20万円を超える収入でなければ記載は不要だ。
相場は
「1枚2万円程度」
とされるが、企業や個人側はパーティー券の購入記録を残す義務はなく、誰が買っているのか外部から確認するのは極めて難しい。
国会議員秘書の経験がある永田町関係者はこんな実情を明かす。
「パーティー券収入は、献金の別の窓口を作っているに等しい」
「議員側も企業に献金をお願いする際、『うちは外国人の社長だから』と断られても、『パー券がありますよ』と誘うこともできる」
「実際に、ある外国への影響力が強い議員のパーティーに、その国の関係者が多数参加することもよくある」
自民党の森山裕総務会長は2023年12月5日の記者会見で、政治資金規正法の改正も視野に、議論が不可欠との考えを示した。
政治資金に詳しい日本大学の岩井奉信名誉教授は
「政治資金規正法については企業献金の抜け穴になっているのが大きい問題だが、外国人によるパーティー券購入についてもザルだ」
「パーティー券は献金の枠の外側にある事業収入だが、目的は政治資金を得るためで、献金と見做してもおかしくない」
「一般的に議員がパーティー券を多く買う人に有利に動くこともあり得る」
「チェックはなかなか難しいが、まずはパーティー券も寄付と同じ扱いにするのも一手だ」
と指摘した。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/764.html#c13

[政治・選挙・NHK292] デマを平気で垂れ流すビジウヨ政党の内ゲバ〈日本保守党vs参政党〉 万博推進で「公金チューチュー」狙いの〈維新〉 その真相 … 赤かぶ
29. 秘密のアッコちゃん[67] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月31日 12:28:54 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[180]
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主張
研修に教育勅語 問題視するのは的外れだ
2023/12/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20231231-2CVMYGL7TFJLVHBIW6A66TZMLE/
一体どこが不適切なのか。
広島市の新規採用職員研修用の資料に、教育勅語の一節を引用しているのは問題だとして、左派団体などが松井一実市長に抗議している。
「教育勅語は憲法の理念に反し、不適切」
だからという。
教育勅語には、教育の基本理念として親孝行や博愛など普遍的な徳目が記されている。
憲法に反するという批判は全く当たらない。
理不尽な抗議活動こそやめるべきだ。
資料は
「生きていく上での心の持ち方」
として教育勅語の一節を引用し
「博愛 衆に及ぼし 学を修め 業を習い 知能を啓発し 進んで公益を広め」
などの文言を掲載した。
松井市長の
「温故知新」
を重んじる考えの下、就任翌年の2012(平成24)年から配布してきた。
これまで特に問題視されなかったが、2023年12月中旬に一部メディアが批判的に取り上げ、自治労広島県本部などが抗議を始めた。
朝日新聞は2023年12月20日付の社説で、
「教育勅語の本質から目を逸らす、危うい考えと言う外ない」
と批判した。
だが、この指摘こそ教育勅語の本質から目を逸らしている。
教育勅語は明治維新(1868年)後、西洋の思想や学問が急速に入り込む中、
「日本古来の道徳も大切にしたい」
として発布された。
明治天皇が国民と一緒に実践していきたいと呼び掛ける内容だ。
和漢洋に通じた明治の碩学(せきがく)かつ官僚の井上毅(こわし)や、優れた儒学者の元田永孚(えいふ)が起草した。
日本を占領していた連合国軍総司令部(GHQ)の圧力などで国会は1948(昭和23)年に排除、失効を決議したが、夫婦の和や朋友の信、順法精神など教育勅語が示すのは大切な倫理観だ。
「皇運を扶翼(ふよく)すべし」
などの文言が国民主権に反するという批判もおかしい。
天皇は
「日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」(憲法第1条)
だ。
皇運とは
「日本の国運そのもの」
で今の憲法の精神にも沿っている。
教育勅語を巡っては、2017(平成29)年に安倍晋三内閣が
「憲法や教育基本法に反しないような形で教材として用いることまでは否定しない」
との答弁書を閣議決定している。
松井市長は資料に問題はないとし2024年度以降の研修にも使用する方針だ。
左派の偏った批判に迷うことなく、初心を貫いてほしい。

(社説)研修に教育勅語 広島市長は認識改めよ
2023年12月20日 5時00分
https://www.asahi.com/articles/DA3S15820770.html?iref=pc_rensai_long_16_article
教育勅語は戦後間もなく、日本国憲法の基本原則と相容れないとして、国会で排除・失効が決議された。
公務に携わる者が肯定的に評価・引用することは許されない。
松井一実・広島市長は認識を改めるべきだ。
広島市の新任職員研修の中で、松井氏が教育勅語の一部を使ってきた件である。
市長就任の翌2012年から2023年まで毎年春、勅語が
「博愛」

「公益」
の尊さを説いた部分を研修資料に引用し、講話を続けてきたという。
松井氏は
「教育勅語を再評価すべきとは考えていないが、評価しても良い部分があったという事実を知っておくことは大切」
「今後も使用を続ける」
という。
きのうの定例会見でも姿勢を変えず、
「民主主義的な発想の言葉が並んでいる」
とも述べた。
教育勅語の本質から目を逸らす、危うい考えと言う外ない。
教育勅語とは、
「朕」
たる明治天皇が
「臣民」
たる国民に対し、天皇と国家への忠誠を説いたものだ。
松井氏が引用した箇所に続いて
「一旦緩急あれば義勇公に奉じ、以(もっ)て天壌無窮の皇運を扶翼すべし」
(いざという時には一身を捧げて皇室国家のために尽くせ)
とあり、先の大戦では国民を戦争へ動員する思想統制に利用された。
国民主権と基本的人権の尊重、そして平和主義を定めた日本国憲法が施行された翌1948年、衆院が勅語の排除を、参院も失効を決議したのは、当然の流れだった。
松井氏は、長崎と共に被爆の惨禍に見舞われ、原爆死没者に過ちを繰り返さぬと誓う広島の首長である。
大戦でアジアなど海外の国と人々を踏みにじり、原爆投下の破局に至った歴史を振り返れば、勅語を否定する先頭にこそ立つべきではないのか。
博愛や公益の大切さを説くなら、核兵器廃絶を国内外に広く訴えてきた取り組みの意義を伝える中で話せばよい。
憲法を擁護する義務を負う公務員として、相反する価値観に根差す教育勅語を敢えて持ち出し、肯定的に示すことは許容されない。
政府は安倍内閣当時の2017年、教育勅語について
「憲法や教育基本法に反しない形で教材として用いることまでは否定されない」
との答弁書を閣議決定した。
その前後、勅語には
「評価できる部分がある」
などとする発言が閣僚らから相次いだ。
「負の歴史」
の史料として触れることを除けば、教育勅語を生かす方法などあり得ない。
国も自治体も、改めて確認する必要がある。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/767.html#c29

[戦争b25] アメリカが虚勢を張っているのをイエメン人は知っている。理由はこうだ(マスコミに載らない海外記事) HIMAZIN
5. 秘密のアッコちゃん[68] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月31日 13:15:07 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[181]
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南シナ海で中国と対峙 フィリピンの海洋安保支える日本船
2023/12/30 13:26
https://www.sankei.com/article/20231230-GHPVL7RL6ZMNXLPY2PXKZPPDJE/
★日本がフィリピン沿岸警備隊に供与した多目的船メルチョラ・アキノ号(森浩撮影)
南シナ海の領有権を巡って中国とフィリピンの対立が激しさを増す中、日本が円借款で供与した多目的船がフィリピンの海洋安保を支えている。
船は荒天に強く長期航行が可能で、7641の島々からなる広大な海域をカバー。
比政府は船を追加導入する方針で、中国の覇権的な海洋進出を前に日比の連携が更に進みそうだ。
「最大の利点は航行が非常に安定していることだ」。
比沿岸警備隊のラベイ指揮官は日本が供与したメルチョラ・アキノ号の性能を讃えた。
沿岸警備隊は2023年12月上旬、南シナ海に向かう船への外国人記者の同乗を許可した。
記者(森)がメルチョラ・アキノ号に同乗し航行中の船内で2泊した。
★緑色のレーザーを照射する中国艦船=南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同)
日本は2022年に三菱造船が建造した多目的船2隻を比側に引き渡しており、メルチョラ・アキノ号はそのうちの1隻で、全長97メートル。
4000カイリ(約7400km)以上の距離を航行できる。
日本の海上保安庁のくにがみ型巡視船がベースとなっており、現在、比沿岸警備隊が管理する最大級の船舶だ。
特徴は他国の同型船よりも重心が低く、荒天でも安定した航行が可能なことだ。
冬の日本海での航行などから得られた日本の技術が反映されている。
実際、記者も船酔いすることなく、快適に過ごすことができた。
メルチョラ・アキノ号は今年上旬にスプラトリー(中国名・南沙)諸島のパグアサ(同・中業)島近くで1カ月ほど補給などの任務に当たり、
「安定性に優れていることが証明された」
という。
★中国海警局の船がフィリピン側の船に衝突した場面。比沿岸警備隊が公開した=南シナ海・アユンギン礁付近 (同隊提供、AP=共同)
比政府は日本の多目的船の有用性を評価し、国家経済開発庁(NEDA)のバリサカン長官は2023年11月、日本から同型船を2028年までに新たに5隻導入する計画を明らかにした。
バリサカン氏は多目的船が
「西フィリピン海(南シナ海)における重要な海上交通路を確保することを可能にする」
と意義を強調した。
南シナ海で中国による比船舶への妨害行動がエスカレートする中、日本は同志国軍を支援する枠組み
「政府安全保障能力強化支援(OSA)」
をフィリピンに初適用するなど、安保面での連携を深めている。
国際協力機構(JICA)フィリピン事務所の坂本威午(たけま)所長は
「フィリピンで航海の安全は、日本の国益にも資する」
と指摘。
JICAとして船舶の供与のみならず、人材育成などの分野でも協力を進めていく考えを示した。

主張
尖閣と南シナ海 中国の無法な行動許すな
2023/12/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20231217-SEPWUMCWQZJ5ZMS5P2UVOGUUGA/
フィリピン沿岸警備隊が公開した、中国海警局の船がフィリピン側の船に衝突した場面=南シナ海・アユンギン礁付近(沿岸警備隊提供、AP=共同)
https://www.sankei.com/article/20231217-SEPWUMCWQZJ5ZMS5P2UVOGUUGA/photo/LAJBWGJRWZMDHK4KX7CG6DQFRE/
中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域や南シナ海で日本とフィリピンに挑発を重ねている。
中国は平和を乱す無法な振る舞いをやめるべきだ。
尖閣周辺の接続水域での2023年の中国海警局船の航行日数は過去最多となった。
海警局報道官は2023年12月10日、日本の漁船と海上保安庁巡視船が尖閣海域に
「不法侵入」
したと非難した。
中国の海洋調査船は日本の許しを得ずに、尖閣周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)に観測ブイ(浮標)を放った。
尖閣は日本固有の領土で、周辺は日本の海だ。
侵入者である中国は、尖閣周辺から直ちに去るべきだ。
南シナ海では、セカンド・トーマス礁の比軍拠点へ向かった同国補給船が中国海警局船に放水され航行不能になった。
別の補給船は海上民兵が乗る中国船に体当たりされた。
中国側は比側の船がぶつかったと反論したが信用することは難しい。
補給のため比軍がいるラワック島などへ向かった同国の民間船は、中国海軍に威嚇されて引き返すしかなかった。
ウィットサン礁付近では、海上民兵が乗る135隻以上の船団が居座っていると比沿岸警備隊が発表した。
中国は南シナ海全域の管轄権を持つと唱え、岩礁を埋め立て人工島に仕上げ、行政区画まで設けた。
いずれも国際法違反で認められない。
中国の南シナ海支配は7年前・2016年のオランダ・ハーグの仲裁裁判所の裁定で明確に否定されている。
このように、力による一方的な現状変更を狙う中国の脅威に日比両国は直面している。
更に両国は台湾を挟む位置にあり、台湾有事になれば無縁ではいられない。
日比首脳が2023年11月の会談で東・南シナ海の状況への
「深刻な懸念」
の共有を表明し、安全保障協力を推進しているのは当然だ。
同盟を結ぶ米国も加え、3カ国の結束で中国の威圧を跳ね返したい。
海保は国際法を踏まえた活動を伝授するなど比沿岸警備隊の能力向上に寄与してきた。
比沿岸警備隊は2023年9月、南シナ海で、中国が設置したブイなどを障害物として撤去した。
一方、手本となるべき日本が尖閣周辺海域で中国のブイを放置しているのはおかしい。
岸田文雄政権は臆することなくブイを急ぎ排除しなければならない。

高橋洋一「日本の解き方」
尖閣めぐる中国の「戦争恐れない」発言 国際仲裁裁判所も無視、自国の法律優先 危険極まりない存在に日本は「断固たる措置」を
2023.12/15 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231215-GVHIXQCPENNVHJXDRSZZWU4GCI/
中国軍のシンクタンク、軍事科学院の何雷・元副院長(中将)が共同通信のインタビューに応じ、沖縄県・尖閣諸島を巡り
「戦争を望まないが恐れない」
と述べたという。
日本の通信社のインタビューなので、日本向けのメッセージであり、日本の反応を探ろうとしている。
相手の発言に感情的に過剰に反応する必要はないが、国際法などを踏まえ、冷静に外交その他の場では、中国側に
「日本に間違ったメッセージを送るべきではない」
とクギを刺しておくべきだ。
まず、中国が力による現状変更で、台湾の武力統一に踏み切った場合、尖閣諸島が自動的に巻き込まれて
「台湾有事」

「日本有事」
になる。
これは、安倍晋三元首相が、かなり前に
「台湾有事は日本有事」
と喝破していたように、軍事的には常識である。
中国が台湾に侵攻する時、制空権、制海権を確保するが、その際、海上封鎖が必至となる。
となると、尖閣諸島のみならず与那国島まで中国はカバーするので、日本有事は必然となるからだ。
実際、2022年8月、ペロシ米下院議長の訪台に関し、中国は台湾の海上封鎖に繋がる訓練を行った他、日本の排他的経済水域(EEZ)に弾道ミサイル5発が着弾した。
つまり、中国が力による現状変更を行うと、自動的に日本有事になるわけだ。
こうした中国の動きが日本を含む極東アジアの安全保障上、重大問題になるということを、日本は外交などの場で国際社会に向けて強く主張すべきだ。
中国は、2000年頃から
「核心的利益」
と言い、チベット・ウイグル、南シナ海、香港、台湾、尖閣を掲げてきた。
これまで、チベット・ウイグル、南シナ海、香港は手中に収めてきたので、残るは台湾と尖閣になった。
習近平国家主席が3期目になり、仕上げとして台湾と尖閣をやらないはずはない。
また、
「南シナ海で起こったことは東シナ海でも起こる」
とも言われてきた。
ここ数日間、南シナ海において中国とフィリピンの対立が緊迫している。
フィリピン政府は同国の船舶が2023年12月9日、南シナ海にあるスカボロー礁と呼ばれる岩礁の周辺で中国船から放水砲を発射されたと発表し
「違法かつ攻撃的な行動」
と非難した。
2016年の国際仲裁裁判所の判断でも、スカボロー礁ではフィリピンの漁業権が認められているとしている。
一方、中国は、仲裁裁判所の判断を無視して、両国船の衝突について
「責任は完全にフィリピン側にある」
と批判している。
要するに、中国は、仲裁裁判所の判断より自国の法律を優先させているわけで、国際社会においては危険極まりない存在だ。
国会などの場においても、
「日本は中国の力による現状変更は望まず、日本有事になれば断固たる対抗措置を取る」
と言うべきだ。

南シナ海で中国けん制 米比国防相電話会談
2023/12/14 8:25
https://www.sankei.com/article/20231214-3ACMHGNGZVJ4NHYU6J2IZ4YYUE/
オースティン米国防長官は2023年12月13日、フィリピンのテオドロ国防相と電話会談し、南シナ海での中国船によるフィリピン船の航行妨害を協議した。
米比相互防衛条約が、南シナ海を含む太平洋で活動する両国の軍部隊や公船、沿岸警備隊に適用されると述べて中国を牽制した。
中国海警局の艦船は2023年12月の9日と10日、南シナ海のスカボロー礁付近とアユンギン礁近くでフィリピン船の航行を妨害した。(共同)

米比両軍、対中国で連携確認 高官が電話会談 南シナ海での航行妨害
2023/12/12 11:06
https://www.sankei.com/article/20231212-DKRGM3LW6JIGHN25TGMMI7SZLM/
米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長は2023年12月11日、フィリピン軍のブラウナー参謀総長と電話会談し、中国船による南シナ海でのフィリピン船への航行妨害を受け、連携して対応する方針を確認した。
ブラウン氏が2023年10月に統参議長に就任後、ブラウナー氏との電話会談は初めて。
南シナ海では、スカボロー礁付近とアユンギン礁近くで2023年12月9日と10日に中国海警局の艦船がフィリピンの船舶や補給船に放水砲を使用して航行を妨害し、緊張が高まっている。
国防総省のライダー報道官は2023年12月11日の記者会見で中国側の
「無責任で危険な行動」
を批判した。
バイデン政権は、南シナ海でのフィリピン公船への攻撃が米国によるフィリピンの防衛義務を定めた米比相互防衛条約の適用対象になるとして、中国に対し繰り返し警告している。(共同)

動画
フィリピン巡視船同乗ルポ、中国船300メートルまで接近 緊迫の南シナ海「衝突するのでは」
2023/12/11 18:39
https://www.sankei.com/article/20231211-AVWY7U7G4FJ5NK3EMNBO73DM3U/
南シナ海の領有権を巡り中国とフィリピンの対立が続く中、同海を航行する比沿岸警備隊の巡視船に産経新聞記者が同乗した。
同隊によると、南シナ海に向かう比巡視船への同乗を外国人記者団に認めたのは初めて。
巡視船に中国海警局の船舶が接近して航行を妨害するなど、緊迫化する南シナ海情勢を目の当たりにした。
乗船した巡視船は、日本の円借款によって建造され、2022年に就役したメルチョラ・アキノ号。
任務は、中比の摩擦の最前線であるスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁に駐留する比軍兵士らに、支援物資やクリスマスプレゼントを手渡す団体メンバーを乗せた民間船の護衛だ。
船団は2023年12月9日深夜、フィリピン西部パラワン島エルニドを出発し、約400キロ西方のアユンギン礁に向かった。
船内の雰囲気が一気に緊迫したのは、同礁まで約100キロほどの地点に迫ったフィリピン時間の2023年12月10日午後4時(日本時間同5時)頃だった。
「船が見える。中国船のようだ」。
同行記者の1人が声を上げた。
まず中国海軍の戦艦2隻が1キロほど先に姿を見せ、その後、中国海警局の船舶が現れた。
船員たちの動きが慌ただしくなった。
海警局の船舶は緩やかに接近し、最終的に巡視船から200〜300メートルほどの距離にまで近付いた。
記者の間からは
「衝突するのではないか」
との声も上がった。
中国船は結局、巡視船と民間船の間を通り抜ける形で航行した。
無線での警告は一切なかった。
「こうした接近は常態化している。威嚇のためだろう」。
比沿岸警備隊はそう分析した。
この中国船の接近だけではなく、2023年12月10日にはアユンギン礁周辺で中国船が別の比船に突っ込む事案が発生した。
これらを受け、民間団体側は
「安全を確保できない」
と判断。
アユンギン礁に向けた航行は中止となった。
船団はパラワン島に向けて進路を変更したが、その後も中国船は数時間に渡って追尾を続け、沿岸警備隊員が警戒に当たった。
メルチョラ・アキノ号に乗船した比沿岸警備隊のラベイ指揮官は
「中国による比船舶への放水や体当たり行為が続き、その行動は日を追う毎にエスカレートしている」
「中国に海域を占有する意図があることは明白だ」
と指摘。
沿岸警備隊として警戒を続ける考えを示した。

フィリピン船が航行不能 中国が放水砲や衝突 米は中国非難
2023/12/11 18:18
https://www.sankei.com/article/20231211-7NEYSNZIKNLFLNDALGQE776U4Y/
フィリピン政府は2023年12月10日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁の拠点に向かっていたフィリピンの補給船が中国海警局の艦船から放水砲で航行を妨害され、エンジンを損傷し航行不能になったと発表した。
別の補給船も中国の海上民兵の船に衝突されたという。
米国務省は同日の声明で、南シナ海でのフィリピン公船への攻撃は米国のフィリピン防衛義務を定めた
「米比相互防衛条約が適用される」
と中国を牽制し、非難した。
フィリピン政府は、中国の海警局や海上民兵の船による妨害行為が
「補給船の乗組員の命を危険に晒した」
と非難。
護衛の巡視船も放水砲を受けてマストが損傷したとしている。
中国海警局の艦船は2023年12月9日もスカボロー礁(同・黄岩島)付近でフィリピン水産当局の船舶3隻に放水砲を使用し航行を妨害した。
米国務省は声明で、南シナ海で一方的に権益を主張する中国の一連の行為は
「国際法を無視している」
と指摘。
「フィリピンの合法的な海上活動の妨害は地域の安定を損なう」
と非難した。
2016年に国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が中国の権益主張を退けたことを改めて指摘し、中国に対して裁定を
「順守し危険行為をやめるよう求める」
とした。
またフィリピンとの同盟関係を強調し、同国の軍や沿岸警備隊、公船などに対する攻撃は
「南シナ海の如何なる場所でも米比相互防衛条約が適用される」
とした。

米、中国の航行妨害非難 比船に放水「国際法無視」
2023/12/11 11:22
https://www.sankei.com/article/20231211-TOM2TMRHJFKF3NOWCOXSMYVROA/
米国務省のミラー報道官は2023年12月10日、南シナ海のスカボロー礁付近とアユンギン礁近くで2023年12月9日と10日に中国海警局の艦船がフィリピンの船舶や補給船に放水砲を使用し、航行を妨害した問題について
「フィリピン人の安全だけでなく国際法も無視している」
と非難する声明を発表した。
ミラー氏は国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所の2016年の判断が南シナ海での中国の主権主張を否定していると指摘した上で、裁判所の判断に従い危険な行為をやめるよう中国に要求した。
南シナ海でのフィリピンの公船に対する攻撃は、米国によるフィリピンの防衛義務を定めた米比相互防衛条約の適用対象になると改めて警告した。(共同)

南シナ海へ初のフィリピン民間船団 駐留兵にXマスの贈り物 中国の反発も
2023/12/10 7:48
https://www.sankei.com/article/20231210-6GYEXI2EQFKMLN7NYG25ZHWXVU/
南シナ海で中国の威圧に対抗するフィリピンの駐留兵らにクリスマスプレゼントや補給物資を届ける民間船2隻が2023年12月10日未明、パラワン島エルニドを出航した。
フィリピン政府も支持し、沿岸警備隊の巡視船3隻が護衛で同行。
南シナ海で民間主導の補給船団派遣は初めてという。
南シナ海の権益を主張する中国の反発を招きそうだ。
埠頭からは食料やクリスマス用の飾りなどが民間船に積み込まれた。
途中まで同行する予定の多数の漁船も伴って出発。
2023年12月11日朝に南沙(英語名スプラトリー)諸島にある紛争の最前線アユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)付近を通過。
その後、軍が駐留するラワック島を訪れ、フィリピン人の
「英雄」
に贈り物を渡す。
2023年12月12日にエルニドに戻る予定だ。
船団には市民団体の若者ら約150人が分乗。
同行を許された報道陣約50人の前で
「西フィリピン海(南シナ海)は私たちのものだ」
と声を合わせて叫んだ。(共同)

<独自>岸田首相 中国と領有権で対立のフィリピン、マレーシア歴訪へ
2023/10/7 18:28
https://www.sankei.com/article/20231007-OGGXYJ36R5MCHDWBYRNF47RRH4/
岸田文雄首相は2023年11月3〜5日の3連休に東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国のフィリピンとマレーシアを歴訪する方向で最終調整に入った。
2023年10月7日、複数の政府関係者が明らかにした。
南シナ海の領有権への野心を隠さない中国に対し、ASEANの一部加盟国に不信感が広がる中、フィリピン、マレーシア両国との結び付きを強固にしたい考えだ。
フィリピンとは安全保障分野での成果文書も取りまとめる方向だ。
日本の首相による両国の訪問は、いずれも安倍晋三元首相以来で、岸田首相の就任後は初となる。
日本政府はASEANとの友好協力50周年を記念して2023年12月16〜18日の日程で、日ASEAN特別首脳会議を東京都で開催する。
首相は、フィリピンのマルコス大統領やマレーシアのアンワル首相との会談で特別首脳会議への協力を求める。
2023年10月8日からベトナムなどASEAN4カ国を歴訪する上川陽子外相と共に特別首脳会議への準備を整える意向だ。
加えて、首相が念頭に置くのは、強引に南シナ海の実効支配を進める中国の抑止だ。
特に、フィリピン近海では中国海警局の船舶がフィリピン船の航行を妨害する事案が続発している。
また、中国が2023年8月に公表した
「2023年版標準地図」
では、南シナ海のほぼ全域の領有を主張した。
フィリピンが声明で
「中国の主権主張を正当化しようとする試みで、何の根拠もない」
と反発した他、中国との経済的な結び付きが強い
マレーシアもボルネオ島(カリマンタン島)沖の自国の排他的経済水域(EEZ)と重なる水域を中国領にしていると非難した。
フィリピンと米国の海軍は2023年10月2日にフィリピン周辺海域で合同演習を行い、日本が海上自衛隊を派遣。
カナダ、英国の艦船も参加した。
首相としては、フィリピンとの安保分野での連携を加速する他、マレーシアの中国傾斜へも楔を打ちたい考えだ。
日本が2023年4月に創設し、フィリピンとマレーシアを2023年度の対象国としている防衛装備品を提供する無償資金協力の新制度
「政府安全保障能力強化支援(OSA)」
の進捗についても意見を交わすとみられる。

フォト
あわや衝突、中国海警局船が比巡視船妨害 1mまで接近
2023/10/7 16:06
https://www.sankei.com/article/20231007-NSFVH7TGCBLTVMRTUHSOR7VURU/
フィリピン沿岸警備隊は2023年10月6日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)のフィリピン軍拠点に2023年10月4日、補給物資を届ける任務を支援する際、中国の海警局と海上民兵の船9隻に妨害されたと発表した。
海警局の船がフィリピンの巡視船に対し僅か1メートルの至近距離まで接近するなど、8件の危険行為に直面したと非難した。
沿岸警備隊が公開した映像によると、中国海警局の船はフィリピン巡視船の進路の直前を横断。地元メディアによると、巡視船は衝突を避けるため、動力を逆回転させて急停止を強いられた。
沿岸警備隊は、中国海軍の軍艦1隻もフィリピンの巡視船から1km以内の距離に近づいた他、中国軍機が監視飛行を行ったと指摘した。
フィリピンの巡視船には、マルコス大統領が
「特別な懸念」
に対応するため中国担当特使に任命したロクシン前外相が乗り込んでおり、妨害状況を目撃した。(共同)

中国艦船が比巡視船妨害 1メートルの距離まで接近
2023/10/7 13:00
https://www.sankei.com/article/20231007-CENLHCID75M3TOFY6ZWLKTCRKE/
フィリピン沿岸警備隊は2023年10月6日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁で、比巡視船の航行が、中国海警局の船に妨害されたと発表した。
中国船は巡視船から約1mという至近距離まで接近したといい、沿岸警備隊は国際法に違反する危険な行為だと非難した。
妨害行為があったのは2023年10月4日。
沿岸警備隊によると、補給船の警護に当たっていた比巡視船が、中国海警局の4隻の船と、中国の海上民兵が搭乗していたとみられる5隻の船に航行を遮られたという。
中国海警局の船は巡視船の正面を横切っており、巡視船は衝突を回避するため、動力を逆回転させて急停止した。
アユンギン礁は、フィリピンが1999年、領有権主張のために軍艦を意図的に座礁させて軍事拠点化した。
南シナ海のほぼ全域の領有権を主張する中国は軍艦の撤去を求めているが、比側は拒否。
中国は2023年8月にも同礁付近で比補給船に放水するなど、妨害行為を繰り返している。

中国艦船、比補給船に放水 比軍「重大な懸念」表明
2023/8/8 20:16
https://www.sankei.com/article/20230808-4Z5IP2JEQNNXVH7BC325Q2732U/
中国が実効支配を強化する南シナ海で、中国海警局の艦艇がフィリピン軍の補給船に放水する事案が発生し、両国による批判の応酬が続いている。
マルコス比政権は中国と経済面の連携は重く見つつ、領有権問題では譲歩しない姿勢を堅持。南シナ海を巡る中比の摩擦は激化しそうだ。
放水があったのは2023年8月5日。
比軍によると、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁付近で、比軍が物資補給などのためにチャーターした船に対して、中国海警局の艦船が放水砲を使い妨害したという。
比軍は声明で放水に
「重大な懸念」
を表明。
中国に
「人命を危険に晒す事故を防ぐための責任ある行動」
を要求した。
2023年8月7日には比政府が中国の黄渓連(こう・けいれん)駐比大使を呼んで抗議した。
アユンギン礁付近では2023年2月にも、中国海警局の艦船が比巡視船にレーザー照射する事案が発生している。
一方、中国海警局は2023年8月7日の談話で、放水銃を発射した海域は中国の海域だと主張。
「警告を発したが効果がなく、衝突を避けるために放水砲で警告した」
と反論している。
南シナ海で中国の圧力が継続する中、マルコス政権は親中的だったドゥテルテ前政権の方針を転換し、安全保障面で米国との連携強化を目指している。
放水を巡って米国務省のミラー報道官は2023年8月5日、
「放水は国際法に反し、地域の平和と安定を直接脅かすものだ」
と中国を批判した。

中国艦、放水砲で補給妨害 比軍が非難 南シナ海で
2023/8/6 20:33
https://www.sankei.com/article/20230806-FBCCM7TM4RIWPKNBKBFGVQBB64/
フィリピン軍は2023年8月6日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)で2023年8月5日、同軍拠点に兵員交代と物資補給のため近づいたチャーター船のうち1隻を中国海警局の艦船が放水砲を使って妨害したとし、強く非難するとの声明を発表した。
日米はフィリピンへの支持を表明した。
一方、中国は法に基づき排除したと主張した。
声明は、中国側が船の乗組員の安全を無視し、国際法に違反していると批判。
「人命を危険に晒す事故や誤算を防ぐため、責任ある行動」
を求めた。
日本の越川和彦駐フィリピン大使は
「合法的な海洋活動の侵害」
だとし
「全く容認できない」
と批判。
米国務省もフィリピンを支持し、航行の自由を守るよう中国に要求する声明を発表した。
南シナ海でフィリピンの公船が武力攻撃されれば、米比相互防衛条約の適用対象になるとも警告した。(共同)

比大統領、中国に懸念伝達 巡視船レーザー照射で
2023/2/15 21:29
https://www.sankei.com/article/20230215-Z5C6544G2FIMRDZD3B2WVMZDDQ/
フィリピンのマルコス大統領は2023年2月14日、中国の黄渓連・駐フィリピン大使を呼び出し、フィリピン沿岸警備隊の巡視船が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のアユンギン礁付近で中国海警局の艦船から軍事用レーザーの照射を受けたことについて
「深刻な懸念」
を伝えた。
大統領府などが発表した。
大統領が外交ルートではなく、自ら大使に懸念を伝達するのは極めて異例。
中国外務省の報道官は2023年2月15日の記者会見で、レーザー照射はフィリピン船との距離を測り、安全を確保する目的だったと主張。
「フィリピン側の乗組員に対し、レーザーを照射していない」
と述べた。
マルコス氏は、フィリピンの沿岸警備隊や漁船に対する中国側からの行動が頻度や激しさを増していると批判した。
2023年1月に訪中した際、習近平国家主席との首脳会談で南シナ海問題に
「友好的な協議を通じて対処する」
ことで合意していた。
黄氏とマルコス氏は、この合意をどのように実施し、対話を強化するか意見交換したという。(共同)

中国艦船がレーザー、異例の照射 比巡視船に
2023/2/13 21:34
https://www.sankei.com/article/20230213-HTOMVBAEUFJWXD6OQ3YUIVFAAU/
緑色のレーザーを照射する中国艦船=2023年2月6日、南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同)
中国艦船が照射した緑色のレーザー=2023年2月6日、南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同)
フィリピン沿岸警備隊は2023年2月13日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のアユンギン礁付近で、海軍への補給任務中だった巡視船が2023年2月6日、中国海警局の艦船からレーザー照射を受けたと明らかにした。
乗組員の目が一時的に見えなくなった他、危険な操船があったとして、警備隊は
「主権の明らかな侵害」
と非難している。
中国外務省の汪文斌副報道局長は2023年2月13日の記者会見で
「抑制的」
な行動により自国の主権を守ったと主張した。
警備隊によると、艦船は緑色のレーザーを2度照射。
巡視船の後方約140mに接近した。
レーザー照射は異例で、警備隊は
「中国の艦船が海上で攻撃的な行動を取っても、領土を守るため、プレゼンスを維持し主権を主張する」
と声明を出した。
アユンギン礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内。(共同)
http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/248.html#c5

[政治・選挙・NHK292] ひどい〜!!これは特養老人ホームの朝食ではない。維新管轄の小学校のドケチ給食である!! 三権統一党退散
28. 秘密のアッコちゃん[69] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2023年12月31日 14:28:31 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[182]
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日曜経済講座
不動産不況への対応急ぐ習政権 「中国衰退」論に反発し摘発示唆 中国総局・三塚聖平
2023/12/31 11:00
https://www.sankei.com/article/20231231-SU7OX56QORIUDD56CCDG7EKGHQ/
★資金繰り難に陥っている中国不動産最大手、碧桂園の本部ビル=2023年12月上旬、中国広東省仏山市(三塚聖平撮影)
中国共産党と政府が2023年12月11、12の両日、2024年の経済政策の基本方針を決める中央経済工作会議を開催した。
年に1度開く経済分野の重要会議で、習近平国家主席(党総書記)や李強首相らが出席した。
中央経済工作会議から中国経済の現状や、2024年の経済政策の方向性が見えてきた。
国営新華社通信によると、会議では
「経済回復を更に推し進めるにはいくつかの困難と課題を克服する必要がある」
との認識が示された。
長期化した「ゼロコロナ」政策の後遺症や、深刻化している不動産不況が中国経済の足を引っ張り、庶民の雇用・所得環境は厳しい状態が続き、新型コロナウイルス禍の終了後も景気回復に勢いがない。
習政権が、そうした状況に改めて危機感を示した形だ。
そこで、重点分野の1つとして挙げたのが
「不動産、地方債務、中小金融機関などのリスクを統一的に解消する」
ことだ。
不動産に関しては、国有企業か民間企業かを問わずに
「不動産企業の合理的な資金需要を平等に満たし、不動産市場の平穏で健全な発展を促進する」
との方針が打ち出された。
中低所得者向け住宅の建設などを進め、
「不動産発展の新モデル構築を加速する」
と指示した。
不動産市場は、当局の統制強化に端を発する不況が長期化しており、減速傾向から抜け出す気配がない。
国家統計局によると、2023年1〜11月の不動産開発投資は前年同期比9.4%減とマイナスが続く。
従来、習近平政権は不動産業の救済に積極的ではないと見られていたが、消費者の不安心理を解消するためにも資金支援を進める見通しだ。
米ブルームバーグ通信は2023年11月、中国当局が資金支援の対象となる不動産開発企業50社のリストを策定していると報じた。
2023年10月に米ドル建て社債の利払いを期限内にできず資金繰り難にある中国不動産最大手の碧柱園も含まれているという。
コロナ禍後も回復が遅れている消費に関しては、
「新型消費を育てて強大にする」
と盛り込んだ。
成長が期待できる分野として、デジタルやグリーン、健康、インテリジェント(智能)家庭用品、文化、娯楽、観光、スポーツイベントなどを挙げた。
2024年の経済成長率目標も議論したと見られる。
2023年通年の成長率目標である
「5%前後」
の成長率目標は2023年と同水準の設定になるとの観測が強まっている。
目標は、2024年3月の全国人民代表大会(全人代)で表明される。
中央経済工作会議では
「発展と安全を両立させる」
という方針を示し、重点分野の1点目として
「サプライチェーン(供給網)の強靭性と安全レベルを高める」
と明記した。
半導体輸出規制などにより対中圧力を強める米国や、それに歩調を合わせている日本などを睨み、経済安全保障の強化や科学技術の欧米依存からの脱却を急ぐ方針と見られる。
一方で
「経済の宣伝と世論の誘導を強化し、中国経済光明論を鳴り響かせる」
ことを求めた。
中国経済光明論とは、
「中国経済の見通しは明るい」
といった主張だ。
景気回復が鈍化する中、庶民は中国経済に対する
「自信喪失」
に陥っており、先行きへの警戒感が消費にマイナス影響を与えている。
習近平政権はそうした状況に苛立ちを強めていると見られ、中央経済工作会議では
「自信を強めなければならない」
とハッパを掛けている。
その方針の下、中国当局は既に動きを見せている。
中央経済工作会議後の2023年12月15日、中国でスパイ摘発などを担う国家安全省は交流サイト(SNS)で
「中国経済を貶める古臭いありきたりの論調が絶えず生まれている」
と主張して
「『中国衰退』という偽りの話を作り上げようと企て、中国の特色ある社会主義制度を攻撃している」
と反発。
国家安全省は更に
「経済安全保障に危害を加える違法犯罪活動を断固として法により処罰する」
として、中国経済に関する批判的な論評も違法行為として摘発する可能性を示唆した。
2023年12月、中国が計画経済から市場経済への移行を進める改革開放政策に転じてから45年となった。
改革開放を主導した都ケ小平以降、中国は経済成長を最優先する路線を取ってきたが、習近平政権は
「国家安全」
に重点を置いて発展を目指すという路線変更を進めていると指摘される。
中央経済工作会議も
「質の高い発展によって高いレベルの安全を推進し、高いレベルの安全によって質の高い発展を保障しなければならない」
と強調した。
国家外貨管理局によると2023年7〜9月期の国際収支で、外資企業による直接投資が初のマイナスとなった。
統制色を増す習近平政権の政策も外資企業の中国投資に影響を与えているもようだ。
今回の中央経済工作会議を受けて外資企業がどう動くか注目される。

誤った対中認識に基づき天皇ご訪中推進 外務省、平成4年外交文書で明らかに
2023/12/30 17:24
https://www.sankei.com/article/20231230-BDPSEP7MBRLQPISV5K7LLN2OBY/
★天皇、皇后として万里の長城を見学される上皇ご夫妻=1992年10月、北京市の八達嶺
外務省が2023年12月20日に公開した1992(平成4)年の外交文書で、当時の外務省が中国に対する甘い認識や見通しを持っていたことが明らかになった。
1992(平成4)年10月の天皇、皇后両陛下(現上皇ご夫妻)のご訪中も、結果的には誤った対中認識に基づいて進められたと言える。
「今後長期的に展望すれば、中国社会は必然的に民主化・自由化の方向を辿らざるを得ない」
「その際、(中略)予測は困難であるが、いずれにせよ多少の混乱は不可避であろう」
「今後の1年ないし2年はその前夜の小康状態と言えよう」
「従って、天皇御訪中のタイミングとして明年を選ぶことは賢明な選択である」
1991(平成3)年11月28日、橋本恕(ひろし)駐中国大使(当時、以下同)は、渡辺美智雄外相に宛てた公電でこうした考えを示した。
だが、それから32年が経過したが、中国は民主化していないどころか、習近平政権下でむしろ閉鎖的、全体主義的になっている。
また、外務省が作成した1991(平成3)年12月18日付の対宮内庁説明用資料は天皇陛下のご訪中について
「隣国たる中国との関係において積極的に対応すべきものであり、不幸な過去を清算し、日中関係を21世紀に向けて新たな段階に発展させる上で大きな意義を有する」
と説明していた。
小和田恒外務事務次官も1992(平成4)年3月、アマコスト駐日米大使に
「過去の清算は、現天皇の訪中によって初めて可能になる」
との認識を示した。
だが、1992(平成4)年4月に公賓として来日し、天皇陛下のご訪中を招請した江沢民中国共産党総書記は国家主席となった後、1994(平成6)年から反日的な愛国主義教育を開始。
2010(平成22)年に国賓として再び来日した際には、宮中晩餐会で歴史問題に言及し、顰蹙を買った。
外務省が期待したように不幸な過去は清算されなかった。
1992(平成4)年7月には中国課が天皇陛下ご訪中の意義と反対論に対する応答のポイントを作成。
「中国は天皇訪中によって日本からより一層の経済協力を引き出さんとしている」
との意見への回答として、
「我が国が陛下訪中と経済協力を結び付けることはあり得ず」
「中国側にもこのような期待は一切ない」
としていた。
政府が1992(平成4)年8月25日にご訪中を閣議決定するのに際し、当時の中国課長が1992(平成4)年8月24日に記者向けに行った事前ブリーフィングでは
「中国も陛下の御訪中を政治利用しないことを明確にしている」
と説明した。
しかし、中国の外相として日本側との折衝に当たった銭其琛氏は天皇陛下のご訪中について、後に回顧録で
「西側の対中制裁を打破する上で、積極的な作用を発揮した」
と政治利用の成果を指摘した。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/771.html#c28

[政治・選挙・NHK292] <文春砲!>《派閥パーティ券裏金疑惑》安倍派・現役幹部が激白「森喜朗さんから全て始まったんです」 西村経… 赤かぶ
32. 秘密のアッコちゃん[70] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月01日 04:05:51 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[183]
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<独自>森元首相の関与有無解明へ 東京地検、パーティー収入不記載事件
2024/1/1 1:30
https://www.sankei.com/article/20240101-FH4SD772SZIWDD3ZMLQXQDQPB4/
自民党の派閥のパーティー収入不記載事件で、東京地検特捜部が安倍派(清和政策研究会)元会長の森喜朗元首相の関与の有無について確認を進めていることが2023年12月31日、関係者への取材で分かった。
安倍派が20年以上前からパーティー収入の一部を政治資金収支報告書に記載せずに議員にキックバック(還流)していたことも判明。
特捜部は、安倍派に影響力を保持する森氏が還流のスキーム維持や議員側からの相談などに関わった可能性も視野に入れ、実態解明に乗り出すもようだ。
関係者によると、特捜部から任意の事情聴取を受けた一部議員は還流分の使い道を聴かれた際、使途先について
「森氏が含まれていなかったか確認された」
と周囲に説明。
議員自身は森氏への資金提供について否定したという。
安倍派は20年以上前から所属議員にパーティー券の販売ノルマを課し、ノルマを超えた分は収支報告書に記載せず一部の議員に還流する慣例を続けてきた。
一時期は還流分だけでなく、一定額を一律に配布する夏の「氷代」、冬の「モチ代」も収支報告書に記載せず、記載が不要な党からの「政策活動費」名目で議員側に渡していたという。
森氏は1998(平成10)年に清和政策研究会の会長に就任。
2000(平成)12年の首相就任時に小泉純一郎元首相に会長を譲ったが、2001(平成13)年に小泉氏が首相となって派閥を離脱したため、会長に復帰。
町村信孝元衆院議長と代わる2006(平成)18年まで務めた。
安倍晋三元首相が2022(令和4)年7月に死去した後も、森氏は安倍派幹部らと面会するなどしており、安倍派の会長を空席とした複数の幹部による集団指導体制も森氏の意向が反映されたとされる。
安倍派は2022(令和4)年5月のパーティーで還流を停止するためパーティー券をノルマ以上販売しないよう議員側に通達したが、幹部が協議後の2022(令和4)年夏、撤回して還流。
収支報告書にも記載しなかった。
森氏は産経新聞の取材に対し、期日までに回答しなかった。

安倍派 複数議員側 パーティー収入約1億円 派閥側に納入せずか
2023年12月31日 19時00分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231231/k10014304561000.html
自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる事件で、安倍派に所属する複数の議員側が、販売ノルマを超えて集めた分のパーティー収入を派閥側に納入せず、その総額が、去年までの5年間でおよそ1億円に上るとみられることが関係者への取材で新たに分かりました。
安倍派では、政治資金収支報告書に記載されず裏金化した資金の総額が、キックバックされた分と合わせて6億円規模に膨らむ疑いがあり、東京地検特捜部が詳しい経緯について実態解明を進めているものとみられます。
自民党の安倍派「清和政策研究会」では、所属議員がパーティー券の販売ノルマを超えて集めた分の収入を議員側にキックバックし、その分を派閥の政治資金収支報告書にパーティーの収入として記載しない運用が組織的に行われた疑いがあり、東京地検特捜部は政治資金規正法違反の疑いで安倍派の事務所を捜索するなど、捜査を進めています。
安倍派では、複数の所属議員側が、販売ノルマを超えて集めた分のパーティー収入を、そもそも派閥側に納入していないケースがあることが明らかになっていますが、その総額が、2022年までの5年間でおよそ1億円に上るとみられることが関係者への取材で新たに分かりました。
こうしたパーティー収入は派閥側や議員側の政治資金収支報告書に記載されていない疑いがあるということです。
関係者によりますとこうした議員側の中には派閥の幹部らも含まれていて、1000万円を超えるパーティー収入を派閥側に納入していないケースもあるということです。
安倍派では大半の所属議員側にパーティー収入の一部がキックバックされ、収支報告書に記載されていない資金の総額が2022年までの5年間で、およそ5億円に上るとみられることが既に明らかになっていて、安倍派で裏金化した資金の総額は、合わせて6億円規模に膨らむ疑いがあるということです。
東京地検特捜部は安倍派の幹部や事務総長経験者などから任意で事情を聴いていて詳しい経緯について実態解明を進めているものとみられます。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/772.html#c32

[政治・選挙・NHK292] 安倍派問題、泉房穂氏が「責任ある」田ア史郎氏を面と向かって追及『朝生』での“再戦”に集まる注目(SmartFLASH) 蒲田の富士山
15. 秘密のアッコちゃん[71] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月01日 04:25:20 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[184]
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周庭氏「全ての人が自由になれるように」 SNSで新年のメッセージ
2024/1/1 1:02
https://www.sankei.com/article/20240101-IVFKFZXJCNMPNAZYTCPMCJPBO4/
香港の民主活動家として日本でも知られた周庭(アグネス・チョウ)氏(27)は2023年12月31日、交流サイト(SNS)を通じて、
「全ての人が自由に、そして優しい人になれることを願っています」
と新年のメッセージを伝えた。
周氏はその中で、
「2024年は心の病が改善されて、やりたいことや有意義なことができるようになることを望んでいます」
と自身の願いを綴った。
まだ、1〜2日に1回発作が起きることがあるという。
周氏は2023年12月3日、SNSを通じて2023年9月に香港を離れ、カナダの大学院に留学していることを明らかにした。
パニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、鬱病であると香港で診断されていたという。
周氏は2020年8月に、香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕。
その後、保釈されたが、保釈条件として警察に定期的に出頭することを義務付けられていた。
周氏は2023年12月28日の出頭期日に香港に戻らず、香港警察は指名手配する方針を示しているが、周氏はこの点については触れていない。

香港警察、周庭氏の両親に事情聴取 「一生追跡され逮捕される」指名手配へ
2023/12/29 21:34
https://www.sankei.com/article/20231229-S7IAOARGTJMUXAOFMCTQ3PCV4Y/
香港警察は2023年12月28日夜(日本時間29日未明)、香港の民主活動家として日本でも知られた周庭(アグネス・チョウ)氏(27)が2023年12月28日に警察に出頭せず保釈条件に違反したとして、全力を挙げて逮捕する方針を明らかにした。
周氏は現在、カナダに滞在しており、近く指名手配するとみられる。
香港警察は2023年12月29日、周氏の両親から事情を聴いた。
警察はこれまでに、国家の安全に危害を加えたなどとして、海外在住の羅冠聡氏ら計13人を指名手配しているが、同時に親族ら関係者からも事情聴取している。
周氏は2020年8月に香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕され、保釈金など計20万香港ドル(約360万円)と引き換えに保釈。
保釈条件として警察に定期的に出頭する義務もあり、2023年12月28日が出頭日だった。
警察当局者は
「処罰を恐れて逃亡する恥ずべき行為だ」
と周氏を非難。
「国家の安全に危害を加える犯罪は極めて重い」
とし、
「香港を離れることで刑事責任から逃れられると考えるべきではない」
「自首しない限り一生追跡され逮捕されるだろう」
と警告した。
警察は、周氏の国安法違反に関する詳しい逮捕容疑を明らかにしていないが、今後、起訴される可能性がある。
周氏は2023年12月3日、交流サイト(SNS)を通じて、2023年9月に香港を離れてカナダの大学院に留学していることを公表し、自由を失いたくないなどの理由から
「恐らく香港には一生戻らない」
と述べていた。
香港警察は2023年12月中旬、周氏が期日通りに出頭しなければ逃亡犯として指名手配し、懸賞金をかけて情報提供を呼び掛ける方針を示している。

米国務長官が香港警察の民主活動家指名手配は「弾圧」と批判
2023/12/16 11:28
https://www.sankei.com/article/20231216-U5EKM2BB65OZVMSMUCAW3JMW4U/
ブリンケン米国務長官は2023年12月15日、香港警察が2023年12月14日に海外在住の民主活動家らを香港国家安全維持法(国安法)違反の疑いで指名手配したことを弾圧だと批判した。
「法の支配を尊重する香港の誇り高き伝統」
が揺らぐと指摘した。
声明で、自由と民主主義を擁護する人々を脅迫し、沈黙させようとする中国の姿勢に強く反対するとした。(共同)

香港警察、周庭氏に出頭呼びかけ 「さもなければ指名手配する」
2023/12/14 21:48
https://www.sankei.com/article/20231214-TOQVPQISHRKPVAY27TWCAHJAFE/
香港警察の国家安全部門は2023年12月14日の記者会見で、カナダに渡航後、香港に戻らないことを公表した元民主活動家の周庭(アグネス・チョウ)氏に対し、
「まだ罪を犯していない」
と指摘した上で、
「(香港警察に期日通り)出頭しなければ逃亡犯になる」
「そうなれば指名手配する」
と述べ、香港に戻るよう要求した。
周氏は香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕され、現在保釈中。
保釈条件として警察に定期的に出頭する義務があり、その期日が2023年12月下旬に迫っている。
カナダに留学中の周氏は2023年12月3日、交流サイト(SNS)を通じて
「恐らく香港には一生戻らない」
と述べた。
同部門は2023年12月14日、国家の安全に危害を加えたなどとして、海外在住の鄭文傑(サイモン・チェン)氏ら5人を国安法違反の疑いで指名手配したと発表した。
既に英国在住の羅冠聡氏ら8人を指名手配している。

中国、米非難に反論 香港民主活動家の家族拘束
2023/8/27 23:23
https://www.sankei.com/article/20230827-B7MPSRNHOROE3I5TH6ADTLZHIU/
中国外務省の香港出先機関、駐香港特派員公署は2023年8月27日、米国務省が香港当局に対し、在外民主活動家の家族を不当に拘束したと非難したことに
「強い非難と断固とした反対を示す」
と反論する報道官声明を発表した。
声明は、2020年施行の香港国家安全維持法(国安法)に触れた上で
「如何なる権利と自由も国家安全の最低ラインを越えてはならない」
と指摘。
香港警察の行為は
「法に基づき合理的だ」
と強調し
「米国が偽善的な二重基準を捨て去るよう促す」
とした。
香港警察は2023年7月、米国で設立された民主派団体
「香港民主委員会」
幹部、郭鳳儀氏ら海外の香港人8人を国安法違反の疑いで指名手配。
郭氏らの家族や知人を警察が拘束したり尋問したりした。(共同)

香港、国安法で10人逮捕 民主派逃亡で資金支援
2023/8/10 21:52
https://www.sankei.com/article/20230810-WTM5SCWBLRLGXDF3BKJDGNTOW4/
香港警察国家安全部は2023年8月10日、香港国家安全維持法(国安法)の
「外国勢力との結託による国家安全危害共謀」
などの容疑で、男女計10人を逮捕した。
警察などによると、2019年の香港反政府デモを支援する基金(2021年に解散)と協力し、海外の団体から得た資金を、海外逃亡した民主派を支援する団体や、香港に制裁を加えるよう外国政府に求める活動をする団体に提供したとされる。
香港警察は2023年7月、国安法違反の疑いで、英国亡命中の香港の民主活動家、羅冠聡氏ら海外にいる香港人8人を指名手配したと発表した。
香港メディアによるとその後、海外逃亡を支援するための資金集めをした民主派団体の元メンバーらを逮捕した。(共同)

主張
周庭氏の亡命 中国当局の報復を許すな
2023/12/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20231212-V32VHMBQGBLARLCWNAGIWYP72Y/
日本語が堪能な香港民主活動家として知られた周庭(アグネス・チョウ)氏(27)が、2023年9月に香港を離れカナダの大学院に留学していることを公表した。
2023年12月末に香港の警察に出頭・報告する義務があったが、香港に戻らないことを決めた。
事実上の亡命と受け止められている。
周氏は
「香港の状況や自らの安全、健康を考慮した。とてもつらい決断だった」
と胸中を語った。
香港国家安全維持法(国安法)の施行後、様々な自由が奪われている香港に戻ってしまえば、2度と出られなくなるかもしれない。
ようやく手にした自由を失いたくない。
そう考えるのは当然のことである。
非難されるべきは、人権を侵害する中国・香港当局の政策だ。
しかし香港の警察当局は
「法律に挑戦する無責任な行為だ」
と周氏を批判した。
中国外務省の報道官も
「如何なる人にも法外の特権はなく、犯罪行為は必ず処罰される」
と強調した。
ならば、1989年に起きた天安門事件の際、民主化運動への武力弾圧を指示した責任者は処罰されたのか。
2019〜2020年に香港で相次いだ反香港政府・反中国共産党デモの際、治安部隊に過剰な暴力による取り締まりを命じた責任者は法の裁きを受けたのか。
周氏が挑戦したのは法律ではなく、香港を覆う
「恐怖による支配」
である。
今回、周氏が当局とのやり取りを明らかにしたことで、民主主義を求める人々を獄に入れ、移動の自由を制限し、市民を中国本土に連行して愛国教育を受けさせる
「香港の中国化」
の現状が改めて浮き彫りになった。
2023年12月10日には香港区議会選が行われたが、民主派を排除した選挙の直接投票枠の投票率は27.5%と過去最低となった。
中国による香港支配は十分な信任を得られなかったと言える。
現在、トロントで暮らす周氏は将来の夢について
「自由に生きたい」
と語るだけだ。
香港にはまだ、無数の周氏がいることを忘れてはならない。
香港トップの李家超行政長官は
「自首しなければ一生、逃亡者として追われることになる」
と周氏を脅した。
日本をはじめ国際社会は、周氏が身をもって示した香港の現状を直視し中国・香港当局が周氏に報復しないよう監視していくべきだ。

結果ありきの選挙、冷めた目の香港市民 阿古智子・東京大教授
2023/12/11 19:11
https://www.sankei.com/article/20231211-KLZXAKLFURNXZJSCYTTUO46FNY/
香港区議会選の投票率は過去最低となる27.5%だったが、政府が必死に投票率アップ策を講じてやっとこの数字だった。
公務員に投票を証明するカードを配って強制的に投票させるなどしたようだが、果たして自分の意思で投票した市民がどこまでいたのか。
候補者が親中派ばかりの結果ありきの選挙で、民主的な機能を果たしたとは到底思えない。
香港国家安全維持法(国安法)施行以降の政府に多くの市民が冷めた見方を持っていることが改めて分かった選挙だった。
今は香港を離れた民主派らの穴を埋めるように中国本土から人が流入し、政府の支援で公共住宅に優先的に入ったり、補助金をもらったりしている人もいる。
こうした優遇策に不満も出ているが、批判は許されない。
中国の環境に慣れた移住者が増えれば、選挙で香港の実態が見えなくなる恐れもある。
今後は
「1国2制度」
の崩壊がより目に見える形で表れてきそうだ。
選挙で当局に抗議した民主派が逮捕されたが、少しの批判も封殺される言論統制の厳しさを示す事件だ。
状況は国安法施行時より悪化しているが、中国が民主化しない限り改善しないだろう。
民主的に社会を動かそうとしてきた香港市民の心はそう簡単に変わらない。
元民主活動家の周庭氏も愛国教育を受けさせられたが、カナダに亡命し
「世界が香港に関心を」
と勇気を持って訴えた。
そうした声を横目に
「愛国者統治」
を掲げ、選挙で自分らに背かない議員ばかりを集める政府が滑稽に見えて仕方ない。

香港政府、中国当局への忖度政治は加速するか 愛国者統治「完成」宣言
2023/12/11 18:06
https://www.sankei.com/article/20231211-IR2LC5LVRBLUNLGU4D2CLZDTPA/
香港区議会(地方議会)選は過去最低の投票率に終わった。
投票率アップに向けて陣頭指揮をとった香港トップの李家超行政長官に対する市民の無言の抗議と言える。
今後、中国の習近平政権の支持を失わないように中国当局の意向に最大限配慮する香港の忖度政治≠ノ拍車が掛かるとの見方が強い。
「愛国者治港(愛国者による香港統治)の原則を全面的に履行した。意義は大きい」。
李氏は2023年12月11日、報道陣に区議会選の成果を強調したが、表情は硬かった。
李氏は今回の区議会選を
「愛国者治港を完成させる選挙」
と位置付けてきた。
習政権は2020年に香港国家安全維持法(国安法)を香港に導入し、2019年から続く反香港政府・反中国共産党デモを押さえ込むことに成功。
次に、中国返還後の香港統治スタイルを従来の
「港人治港(香港人による香港統治)」
から
「愛国者治港」
に変更し、香港政府にその実現を迫った。
香港政府はまず、2021年の法会(議会、定数90)選で立候補条件を厳しくして民主派を事実上排除。
その結果、中間派が1人当選しただけで残りを親中派が占めた。
2022年の行政長官選でも、中国共産党の
「意中の候補」
が当選する仕組みを整備し直し、警察出身の関節投票で選出された。
そして今回の区議会選では親中派が議席を独占、形の上では
「愛国者治港」
を完成させた。
■「締め付け強まる」
その上で香港政府が取り組むのは、長年の懸案である国家安全条例の制定だ。
国安法を補完するもので、スパイ活動などを防止することに狙いがある。
香港で活動を続ける民主派の元区議は
「来年(2024年)、国家安全条例を制定して締め付けは更に強まる」
との見方をしました。
海外に拠点を移した元区議らで構成する
「香港市民代表会議」
は2023年12月11日、
「香港市民は投票を拒絶することで、(中国共産党が支配する)香港の議会や政府を断じて承認しないことを世界に証明した」
などとする声明を発表した。
同会議のメンバーで2022年、日本に移住した元区議の葉錦龍氏(36)は産経新聞の取材に
「区議会は今後、市民の声に耳を傾けるのではなく、中国や香港政府の応援チームと化していくだろう」
と語った。
香港政府は、愛国者治港の先兵として
「関愛隊」
というミニ組織を香港18区に整備しており、区議と共に市民レベルで親中化を進めていく見通しだ。

香港区議会選 投票率は過去最低の27.5% 「愛国者統治」信任されず
2023/12/11 16:09
https://www.sankei.com/article/20231211-XSQSMMWBUFOWBAKW6WFZMISC4E/
香港区議会(地方議会、計470議席)選が2023年12月10日、行われ、焦点だった直接投票枠の投票率は27.5%と過去最低となった。
香港国家安全維持法(国安法)が2020年に施行されて以降、中国の習近平政権が香港政府を通じて進める
「愛国者治港(愛国者による香港統治)」
が十分な信任を得られなかった形だ。
中国返還後の区議会選で最低の投票率は1999年の35.8%だった。
反政府デモが本格化するなど、市民の政治意識が高まっていた2019年11月の前回区議会選では過去最高の71.2%を記録しており、今回は半分以下に落ち込んだ。
国安法施行翌年の2021年に実施された立法会(議会)選の投票率30.2%も下回った。
開票作業は、システムトラブルで投票時間が延長されたため2023年12月11日未明に始まった。
2023年7月の選挙制度の見直しによって民主派は1人も立候補が認められておらず、親中派が議席を独占した。
香港政府は投票率アップのため、投票日前日の2023年12月9日、大型コンサートや花火大会を開催し、市民が週末を利用して香港域外に出ないようにしたり、公務員に投票するよう圧力を掛けたりした。
しかし投票日当日、各地の投票所を訪れてみると、出入り口付近で警官らが警戒に当たる中、投票に来た市民たちは高齢者が多く、若者の姿はほとんど見かけなかった。
2023年7月、
「愛国者治港」
を進めることなどを目的に選挙制度が変更された結果、9割以上あった直接投票枠は2割以下の計88議席に削減された。
更に直接投票枠で立候補するには、親中派で構成される地区委員会などの委員の推薦が必要となり、今回、民主党など民主派政党は1人も立候補できなかった。
報道によると、2023年12月10日朝、香港島のセントラル(中環)で民主派組織「社民連」のメンバー3人が逮捕された。
3人は選挙制度の見直しで直接投票枠が大幅に削減された結果、
「市民の投票の権利や表現の自由が侵害された」
と当局に抗議するデモを行う予定だったという。
また、投票のボイコットを呼び掛けたなどとして、2023年12月10日、市民3人も逮捕された。

香港区議会選 投票率は過去最低の27.5% 「愛国者統治」信任されず
2023/12/11 10:06
https://www.sankei.com/article/20231211-XSQSMMWBUFOWBAKW6WFZMISC4E/
香港区議会(地方議会、計470議席)選が2023年12月10日、行われ、焦点だった直接投票枠の投票率は27.5%と過去最低だった。
香港国家安全維持法(国安法)が2020年に施行されて以降、中国の習近平政権が香港政府を通じて進める
「愛国者治港(愛国による香港統治)」
が十分な信任を得られなかった形だ。
中国返還後の区議会選で最低の投票率は1999年の35.8%だった。
反政府デモが本格化するなど、市民の政治意識が高まっていた2019年11月の前回区議会選では過去最高の71.2%を記録しており、今回は半分以下に落ち込んだ。
国安法施行後の2021年に実施された立法会(議会)選の投票率30.2%も下回った。
今回は、
「愛国者治港」
を進めることを目的に選挙制度が2023年7月、大幅に変更されてから初めて行われる選挙だった。

香港区議会選、10日に投開票 「沈黙の選挙」投票率は20%台か
2023/12/9 20:05
https://www.sankei.com/article/20231209-SJXZ3YPVT5P6LKDKJQ4KS3E2I4/
4年に1度の香港区議会(地方議会)選は2023年12月10日、投開票が行われる。
選挙制度が民主派に不利になるように変更されてから初めて実施される区議会選で、既に親中派の圧勝が決まっている。
有権者の関心は極めて低く、2019年の前回選で過去最高の71%を記録した投票率がどこまで落ち込むのかが最大の焦点だ。
中国の習近平政権と、李家超行政長官率いる香港政府にとっては、2019〜2020年の反香港政府・反中国共産党デモ後に進めてきた
「愛国者治港」(愛国者による香港統治)
を完成させる重要な選挙。
香港警察は2021年の立法会(議会)選、2022年の行政長官選を上回る過去最大の約1万2000人を動員して警戒に当たる。
「12・10はみんな投票しましょう!」
「皆さんの1票は重要です!」
香港の繁華街コーズウェイベイ(銅鑼湾)で2023年12月9日午後、区議会選に出馬した親中派陣営から掛け声が上がった。
しかし足を止める市民はいない。
20歳の女性は
「関心はありません。私の生活に関係する選挙とは思いませんから」
と冷たい。
2023年7月に変更された新たな選挙制度は、全18区で計479あった議席を計470に削減し、このうち住民による直接投票枠を452から88に減らすというものだ。
90%を超えていた直接投票枠の割合が19%に激減し、新たに行政長官が選ぶ委任枠などが設けられた。
しかも、直接投票枠で立候補するにはまず、親中派で構成される地区委員会などの委員の推薦が必要。
その上で、香港政府の幹部らから成る資格審査委員会による
「愛国者か否か」
の審査を突破しなければならない。
直接投票枠が大半を占めていた区議会選は、香港で最も民意を反映する選挙と位置付けられてきた。
2019年11月に行われた前回選は、当時、本格化していた反政府・反中デモの余勢を駆って民主派が圧勝。
全体の8割超の議席を獲得している。
今回、民主党など民主派政党は地区委などの推薦を得られず、1人も立候補できなかった。
民主派の元区議は
「区議会選を話題にする市民はいない」
「沈黙の選挙が今の香港を表している」
「(直接投票枠の)投票率は20%台に落ち込むのでは」
と話している。

カナダは国の威信かけ周庭氏守る 上久保誠人・立命館大教授
2023/12/6 11:19
https://www.sankei.com/article/20231206-PWLRJSNGCBOZPFSDMSF66LK74M/
香港の元民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(27)がカナダに拠点を移し、香港に一生戻らないと事実上の亡命を表明したことについて、周氏と交流のあった立命館大政策科学部の上久保誠人(かみくぼ・まさと)教授に話を聞いた。
上久保氏は周氏の表明について、安全の確保が保障されたためだろうとし、中国が身柄の引き渡しを求めてもカナダ政府は国家の威信をかけて周氏を守ると指摘した。
主な一問一答は以下の通り。
ーー周氏の今の状況について
香港にいても監視されていたわけだから、政治的発言は一切控えていて、引きこもりのような状態だった。
カナダに移り、勉強できているということなら良かった。
カナダの大学は周氏から願書が出され、政府、警察、公安当局と当然、打ち合わせをしたはずだ。
周氏を安全に受け入れる体制があった。
ーー中国側はどう判断した
中国はルールが民主的、人権保護の観点から全く滅茶苦茶とはいえ、香港国家安全維持法(国安法)のルールに従って対応し留学させたということだ。
中国側から見ると、カナダであれば中国からの移民が非常に多く、中国人ネットワークも発達している。
当局としては所在や動向の確認はできるので、泳がしてもいいという判断があっただろう。
ーー周氏がメッセージを発信した状況をどう見る
一定の安全の確保が保障されたのでメッセージを出したと思われる。
国安法の要求に従わないということをたった1人で決断したということはなく、全く安全とは言い切れないまでも、何らかの保護が確実になったのだろう。
中国当局の指示を拒否するという形を取るので、カナダ、もしくは英米の支援に何らかの確証を得たのだと思う。
周氏はかなり強かだ。
精神を病んだりしたことはあったとしても、周囲のスタッフもいるだろうから安全の確保はきちんとやっているはずだ。
ーー中国政府は厳しい対応を示唆している
どの国も警察活動やスパイ活動を外国でやるということは公然とできない。
今回の事案は、1留学生の問題とは言えず、周氏が突然いなくなったりすれば国際問題になる。
カナダは身柄の引き渡しなどは当然しない。
カナダ政府は国家の威信をかけて査証(ビザ)を得ている周氏を守ることに自然となる。
もし何者かに拉致されるようなことがあれば、日本人が北朝鮮に拉致されるのと同じで、国家主権の侵害だ。
絶対に認められない。
カナダのシーク教指導者殺害事件でトルドー首相がインドの関与に抗議したのは主権国家として当然のことだった。
中国から香港の周氏の家族への圧力はあるかもしれないが、家族もそれを覚悟している。
ーー周氏に求めることは
個人的にはもう政治活動をしてほしくない。
元々、政治的な力があったわけではなく、広報マンであり、女神やシンボルと称されていただけだ。
彼女自身も完全な大人として逮捕された時、その現実に対して色々感じる所もあっただろう。
それは民主化運動を支持しないという意味ではない。
彼女がシンボルとして何かをするのは、非常に痛々しいものがあり、あの少女だった女性が背負う必要はないというのが私のメッセージだ。
もう彼女を利用するなという意味もある。
後ろに誰かいるのであれば、やはり他の大人がやらなければだめだ。
我々を含め、どうするかが問われている。
ーー国外に出る中国人学生が多い
香港、そして中国全体で留学先から帰りたくない学生が多い。
日本でも、論文の提出期限を2回も3回も延長する大学院生が増えている。
日本で就職したい人も明らかに増えた。
中国人学生はある意味、民主主義の難民だと思っている。
中国をより良い社会にしたいという思いで日本の民主主義を学んでいる学生もいるが、明らかに中国に帰りたくないという学生もいる。
ーー今後、中国はどうなるか
中国は指導者が変わればガラッと変わる国だ。
習近平国家主席の体制が続く限り無理だろうが、次に開明的な指導者が現れる可能性はゼロではない。
中国は20年ぐらい前から多くの学生が海外留学しており、開明的な民主主義が何かを分かっている人は山ほどいる。
中国はこれだけ諸外国とぶつかり、さして成果もなく陰口を叩かれているのだから、変わる可能性はある。
大事なのは、コツコツとそういう人間を増やしていくことで、日本での教育も含まれる。
私たちは目の前の学生に民主主義を説き、革命は無理でも人材を育てていく。
中国を排除するという考えもあるが、出来る限りの事をやっていきたい。

産経抄
上目づかいの日々終わらせるため 
2023/12/6 5:00
https://www.sankei.com/article/20231206-BN7LHQ3TNJL6BNZNZ4FCAPIH3U/
戦後を代表する詩人、茨木のり子に『もっと強く』という一編がある。
苦い読後感を覚える一節をここに引く。
<なぜだろう/萎縮することが生活なのだと/おもいこんでしまった村と町/家々のひさしは上目づかいのまぶた>。
▼物を言えぬ時代は、我が国にもあった。
得難いはずの
「自由」
の上にあぐらをかく戦後の世の中を、詩人はそれ故厳しく批評した。
何物にも縛られぬ伸びやかな言葉と詩風が、
「萎縮」
の時代が生んだ反作用であったことは想像に難くない。
▼上目遣いの人生に、終止符を打つためだろう。
留学先のカナダから
「香港には一生戻らない」
と悲壮な覚悟を打ち明けた。
香港で
「民主の女神」
と呼ばれた元民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏である。
その人の無事な姿に安堵を覚えつつも、複雑な思いを禁じ得ない。
▼2014年の
「雨傘運動」
など香港民主化運動の先頭に立ち、逮捕、禁錮刑を経て2年余りの沈黙を続けていた。
再び司直の手に掛かるのではないかと、出所後も怯えていたと聞く。
春秋に富むはずの若者が負ったのは一生消えぬ心の傷だった。
▼天安門事件など若者の血を吸った忌むべき歴史が中国にはあり、その支配は香港にも及んでいる。
周氏は、留学と引き換えに愛国教育を受けさせられた―と自身の体験も語った。
言論、人権、選挙。
今の香港は、全てが中国のコントロール下にあるとする指摘が重たく響く。
▼上目遣いを装いながら、それでも当たり前の権利を願う若者はいよう。
遠くから同志を思う周氏の胸中は察するに余りある。
小紙に語った夢は
「自由に生きたい」
だった。
「普通」
を許されない人々が我々の近くにいる。
目を伏せてはならぬ現実である。

中国が周庭氏の亡命&\明を非難
2023/12/4 21:33
https://www.sankei.com/article/20231204-SRTZBRSSZZLJRFBI67LMTX56RU/
香港の元民主活動家、周庭氏(27)がカナダに拠点を移し、香港に一生戻らないと事実上の亡命を表明したことを巡り、中国外務省の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官は2023年12月4日の記者会見で、
「香港警察は法の支配に挑戦する無責任な行動を強く非難した」
「中国、香港は法治社会だ」
「如何なる人にも法外特権はなく、違法行為は法で罰せられる」
と非難した。

「香港の現状 世界に知ってもらいたい」 周庭氏インタビュー詳報 将来は「自由に生きたい」
2023/12/4 18:54
https://www.sankei.com/article/20231204-ZNLSYB5VJRK73KBT7I6VTCFMXA/
2023年9月に香港からカナダへ拠点を移した香港の元民主活動家、周庭(アグネス・チョウ)氏(27)は2023年12月4日、オンラインで行われた産経新聞とのインタビューで、香港を離れたことを公表した理由について
「(刑務所を出所した後の)3年間の私の経験、特に中国大陸に連れて行かれたことを明らかにすることで、香港の現状を世界中の人々に知ってもらえると考えた」
などと語った。
主な1問1答は以下の通り。
ーー香港に戻らないことを決めた理由は
香港に戻ると、カナダに帰れなくなるのではないかという恐怖があった。
出境するための新たな条件を警察が出してくるかもしれない。
もう2度と中国大陸には行きたくない。
また外国から香港に戻って空港で逮捕された香港人も多い。
ーー一生戻らないつもりか
そう思っているが、可能ならば、いつの日か香港に帰って自由に生きたい。
香港は私の家だから・・・。
ーーカナダに留学するために誓約書のようなものを書かされた
警察署の中で4〜5人の警官に囲まれ、恐怖しか感じなかった。
断ったら逮捕されるか、パスポートを返してもらえないと思った。
警察署内で反抗するのは難しい。
ーー日本での留学は考えなかったか
純粋に大学の評判や何を勉強するのかを考えて選んだ。
『外国で勉強するのなら英語圏で』
とも思っていた。
現在、学生ビザで滞在しているが、外国にいても身の安全がとても不安。
大学名や専門分野を公表していないのもそのためだ。
今は大学院の勉強に集中したい。
ーー将来の夢は
自由に生きたい。
多くの人にとって当たり前のことだろうが、私にはとても難しく、貴重な事だ。
これまでの3年間、何も出来ずにとても苦しんだ。
ーー香港の現状は
香港国家安全維持法(国安法)の下、政府に対し批判的なことは何も言えない。
選挙でも、親北京派しか立候補出来ない。
完全に中国にコントロールされ、言論の自由や人権が保障されていないような状況だ。
■「雨傘運動」のリーダー
周庭氏は2014年の民主化運動
「雨傘運動」
のリーダーとして注目され、自由が奪われる香港を世界に発信してきた。
日本の漫画やアイドル好きが高じて日本語を独学で習得。
来日して会見を開いたり、X(旧ツイッター)に日本語で投稿したり、日本でも香港の危機を訴えてきた。
2020年6月の国安法施行後にはXの更新を一時中断したが、
「絶望の中にあっても強く生きなければ」
との最後の投稿は広く拡散された。
国安法違反容疑で拘束中、頭に浮かんだのは
「最後の最後まで抵抗し続ける」
と歌うアイドルグループ
「欅坂46」
の曲
「不協和音」
だったとも明かした。
2021年6月には無許可集会の扇動罪での刑期を終え釈放された当日、インスタグラムに黒一色の画像を投稿。
これを最後に沈黙を貫いていた。

周庭氏「外国にいても身の安全が心配」 産経新聞に語る カナダに留学
2023/12/4 18:23
https://www.sankei.com/article/20231204-IZDBA6LVLRNJVHH6OE3DRETAYE/
日本語が堪能な香港民主活動家として知られた周庭(アグネス・チョウ)氏(27)は2023年12月3日、SNSを通じ、2023年9月に香港を離れてカナダの大学院に留学していることを明らかにした。
トロントに在住する周氏は2023年12月4日、産経新聞の取材に
「民主化活動を再開するかまだ決めていない」
「カナダに中国の秘密警察が置かれていると報じられている」
「外国にいても身の安全がとても心配だ」
などと胸中を語った。
周氏はSNSで
「香港には一生戻らない」
とも述べ、事実上の亡命宣言と受け止められている。
周氏は、2014年の香港民主化運動
「雨傘運動」
などの際に普通選挙の実現を求めて闘い、香港の
「民主の女神」
として知られた。
しかし2020年8月に、香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕。
その後、無許可集会を扇動した罪などで禁錮10月の判決を受けた。
2021年6月に出所した後は沈黙を貫いていた。
周氏はSNSで、出所後も再び警察に逮捕されるのではないか−と怯える日々が続いたと明かした。
医師の診断で、パニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、鬱病であることが分かったという。
2023年に入り、このままじっとしているより外国に留学したいと考え、カナダの大学院への進学を決めた。
しかしパスポートは当局に没収されたままで、海外渡航できない状態が続いていた。
このため、香港警察の国安部門に申請すると、政治活動に再び関わらないことなどを約束する書面の提出を求められた。
更にパスポートを返却する条件として、国安担当者と共に中国本土の深圳に行くことも要求された。
周氏は2023年8月、5人の国安担当者と深圳に向かい、展覧会で中国共産党や歴代指導者の業績を見学させられた。
その後、
「祖国の偉大な発展を理解させてくれた警察に感謝します」
との文書を書かされたという。
こうして2023年9月からトロントでの生活を始めた周氏は2023年12月末、香港に戻るつもりで航空券も購入していた。
警察への報告義務があったためだ。
しかし香港に戻らないことを決めた。
周氏は産経新聞の取材に
「香港の状況や自らの安全、健康などを考慮した」
「とてもつらい決断だった」
と語った。

「諦めない」「志村さん大好きでした」亡命≠フ周庭さん、民主化の願いに日本への愛着も
2023/12/4 13:45
https://www.sankei.com/article/20231204-TQTFLOR24NG7NCRXPAA5COK65M/
2014年の香港民主化運動
「雨傘運動」
でリーダーシップを発揮した周庭(アグネス・チョウ)さんが事実上、亡命を宣言した。
香港の
「民主の女神」
とも呼ばれるようになった周さんは、これまでに警察による弾圧など、香港政府側との闘いの日々をSNSなどで逐次発信。
その言動は世界中で注目を集めてきた。
独学で学んだという日本語が流暢で、日本への愛着を窺わせる発信も多い。
「日本は若者の投票率が低いと聞いている」
「民主選挙の大切さを訴えたい」
(2015年5月)
日本の学生らとの意見交換を目的とした翌2015年6月の初来日を前に、抱負をそう語った。
日本のアニメやアイドルグループのファンでもあり、日本語は独学で勉強。
当時は18歳で、
「秋葉原やコンサートなどに行って、日本の文化に触れたい」
と若者らしい思いも明かした。
■「日本政府も圧力を」(2019年6月10日)
香港でこの前日に行われた、中国本土への容疑者引き渡しを可能にする
「逃亡犯条例」
改正案に反対する大規模デモに参加後、来日して記者会見。
改正案が可決されれば、香港の一般市民だけでなく、在留邦人やビジネスマン、日本からの観光客の安全にも影響が及ぶとして、日本政府にも改正案撤回を香港政府に強く求めるよう訴えた。
■「私たち香港人は諦めない」(2019年10月23日)
香港政府が逃亡犯条例改正案を正式に撤回したことを受けて、ツイッター(現X)にメッセージを投稿。
デモ参加者らに対する警察からの暴力的な制圧により、
「何人が重傷となったのか、目を失ったのか、性的暴力を受けたのか、殴られたのか、逮捕されたのか、もう数えきれません」
などと綴った。
その上で、
「改正案は撤回されましたが、私たちの命も、社会のシステムも、全て権力乱用の警察に支配されています」
「だから、私たちは引き続き反抗しないといけません」
「私たち香港人は諦めません」
と決意表明した。
「いつも志村どうぶつ園を観てました」
「大好きでした」
(2020年3月30日)
新型コロナウイルスに感染し入院していたコメディアン、志村けんさんが前日2020年3月29日に死去。
志村さんが生前、出演していたテレビ番組を挙げ、弔意を示した。
■「最も怖かった」(2020年8月11日)
香港国家安全維持法(国安法)違反容疑で2020年8月10日に逮捕され、翌11日に保釈。
報道陣を前に、
「これまで香港の社会運動に参加してきて4回逮捕されたが、最も怖かった」
などと語った。
現地報道などによると、逮捕容疑は、インターネット上で外国政府が香港に制裁を加えるよう働き掛けたとされる。
1カ月半前に国安法が成立しており、周氏は当時所属していた政治団体の解散を宣言。
しかし、香港警察当局は同法可決後も容疑に該当する行為が続けられていたと強調した。
■「痩せて衰弱したので休みたい」(2021年6月)
無許可集会を扇動した罪などで2020年12月に実刑判決を受け、2020年12月12日に出所。
その後、インスタグラムで心境を吐露した。
出所当日、待ち構えていた報道陣の問いかけには答えず、無言で迎えの車に乗った。
香港からのテレビ中継では、白いTシャツにマスク姿で、獄中生活でやつれたように見えていた。

周庭さん、カナダの大学院に留学 「一生香港に戻らない」と亡命宣言
2023/12/4 7:25
https://www.sankei.com/article/20231204-OTXEYIDZINO5DPQYD27BT3NQNM/
日本語が堪能な香港の民主活動家として知られた周庭(アグネス・チョウ)さん(27)が2023年9月に香港を離れ、カナダの大学院に留学していたことが分かった。
交流サイト(SNS)で2023年12月3日、明らかにしたもので、トロントに在住する周さんは
「香港には一生戻ることはない」
と事実上の亡命を宣言した。
■PTSDに
周さんは、2014年の香港民主化運動
「雨傘運動」
の際に普通選挙の実現を求めて闘った民主活動家として知られる。
香港の
「民主の女神」
のような存在だった。
2019年に大規模化した反香港政府・反中国共産党デモの際にも、得意の日本語を駆使して民主派の情報発信を行っていた。
しかし2020年8月に、香港国家安全維持法(国安法)違反の容疑で逮捕。
その後、無許可集会を扇動した罪などで、禁錮10月の実刑判決を受けた。
2021年6月に出所した後は沈黙を貫いていた。
周さんはSNSで、出所後、再び警察に逮捕され連行されるのではないかといった不安などに駆られ、大泣きしたり、震えが止まらなかったり、恐怖に怯えたりする日々が続いたと明かした。
医師の診断で、パニック障害や心的外傷後ストレス障害(PTSD)、鬱病であることが分かったという。
■当局の交換条件
2023年に入り、このままじっとしているより外国に留学したいと考えるようになり、当たってみたところカナダの大学院が受け入れてくれることになった。
しかし、周さんは出所後もパスポートを当局に没収され、自由に海外渡航できない状態が続いていた。
このため、香港の国安当局に申請すると、
@これまで政治活動に関与してきたことを後悔し再びかかわらない
A民主活動家たちと連絡を取らないこと
などを約束する書面の提出を求められた。
周さんは、もし妥協することを断れば
「勉学のチャンスを失うか、警察署から出られなくなるかだった」
と振り返っている。
もう1つ条件があった。
それはパスポートを返却する代わりに、国安担当者と共に香港に隣接する中国本土の深圳に行くことだった。
周さんに
「拒絶する権利」
はなく、2023年8月、5人の国安担当者と深圳に向かった。
周さんは
「夢にまで見ていた香港からの出境が、まさか中国大陸行きになるとは」
と思ったという。
深圳では改革開放などの展覧会に連れて行かれ、中国共産党や歴代指導者の業績を見学させられた。
香港に戻った後、
「祖国の偉大な発展を理解させてくれた警察に感謝します」
との文書を書かされたという。
■自由の貴重さ
こうして周さんが香港からトロントに向かったのは2023年9月。
パスポートは出発の1日前に受け取った。
2023年12月末には香港に戻るつもりで航空券も購入していた。
警察への報告義務があったためだ。
しかし
「香港の状況や自らの安全、健康などを考慮して、戻らないことを決めた」
「恐らく一生戻ることはない」
という。
「この数年、恐怖から逃れる自由がどれだけ貴重なのかを切実に感じている」
「言いたいことも言えるし、したいことも出来る」
「自由は得難いものだ」
2023年12月3日、27歳の誕生日を自由な空の下で迎えた周さんは、現在の心境をこう綴っている。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/773.html#c15

[政治・選挙・NHK292] 自民党最大派閥「安倍派解体」へ...「安倍一強の終わり」が加速させる「日本保守層全体の地盤沈下」(週刊現代) 赤かぶ
23. 秘密のアッコちゃん[72] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月01日 13:00:37 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[185]
<■762行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「移民」と日本人 今年起きること
トラック運転手に外国人が増えた理由 「外国免許切替」は母国語で合格
2024/1/1 11:00
https://www.sankei.com/article/20240101-BX5DIWIDPNPPVIKUMF6T4SEMIM/
■トラック運転手に外国人が増えた理由
トラック運転手の残業規制が強化され、物流業界の労働力不足が懸念される
「2024年問題」
が2024年4月、いよいよ本格化する。
家族帯同の永住が可能になる外国人の在留資格
「特定技能2号」
も拡大され技能実習生は
「人材確保・育成」
が目的の新制度に移行する。
後に振り返れば、2024年は日本が外国人政策を根本的に転換した
「移民元年」
となる可能性がある。
今年何が起きるのか。
それも静かに−。
元日の本日2024年1月1日から5日連続で掲載します。
■○×式、7割正解で合格
上越新幹線高架近くの田園地帯に広がる埼玉県運転免許センター(鴻巣市)。
数カ月前に来日した埼玉内に住む40代のベトナム人女性は2023年暮れ、祖国の運転免許を日本の免許に切り替える
「外国免許切替」
のテストに合格した。
実技は2度目だが、筆記は一発合格。
さぞ勉強したのかと思うと、
「問題がベトナム語だったから」。
しかも常識的な○×式の10問のうち7問正解で合格する。
女性は日常会話も含め日本語はほとんどできなかった。
出入国在留管理庁によると、我が国在留の外国人は300万人を超え過去最多を更新中。
「技能実習」

「特定技能」
などが伸び、就労目的の中長期滞在者が増えた。
■東京では19カ国語
警察庁によると、運転免許保有者も10年前の1.5倍の約108万人に増加。
在留外国人の免許は日本人と同様、教習所へ通ったり国際免許を取ったりするなどの方法もあるが、近年は
「切り替え」
が主流だ。
2022(令和4)年は新たに全国で約5万人がこの制度を使って日本の公道でハンドルを握れるようになった。
背景には在留外国人の増加に伴い、テストの多言語化が急速に進んだことがある。
警視庁によると、東京都で現行の外国免許切替の制度が始まったのは1994(平成6)年。
当初は英語、中国語など7カ国語だったが、現在はタイ、トルコ、ミャンマーなど19カ国語に増えた。
埼玉でも9カ国語での受験が可能だ。
これは、トラックなどを運転するための大型、中型、準中型免許もほぼ同様だ。
祖国で類似の免許を取得していれば比較的簡単に日本での運送業務などが可能になる。
準中型以上の切り替えは2022(令和4)年で約1500人、過去20年間で約1万2000人に上る。
■住民票の移し替えも
タクシーやバスなど客を乗せる運転に必要な
「2種免許」
でも多言語化の流れは進んでおり、警察庁は今春から外国語での試験を可能にする。
近く各都道府県警に20言語に翻訳した問題例を配布するという。
先のベトナム人女性の交付手続きなどを代行していた日本人支援者の男性によると、地方では受験可能な言語がまだ少なく、埼玉に住民票を移して免許を切り替えるベトナム人もいるという。
男性は
「日本の車が右側か左側通行か分からない外国人もおり、最近は教習所で一時的に練習して実技に臨む人もいる」
「埼玉の教習所は今、ベトナム人が凄く多い」。

「移民」と日本人 今年起きること
信用度高い日本の免許がロンダリング 教習所は独特の制度
2024/1/1 11:05
https://www.sankei.com/article/20240101-H3MS7F6NKZIJBFX7YCFDCH7Y6I/
高速道路を走る過積載のトラック。運転手は中東系だったという=2023年、埼玉県内(読者提供、画像の一部を処理しています)
■トラック運転手に外国人が増えた理由
少子高齢化の進行で、我が国の生産年齢人口(15〜64歳)は急速に減少しつつある。
総務省によると平成7(1995)年の8716万人をピークに2023年は7400万人、令和22(2040)年には5000万人台に落ち込む見込みだ。
■諸外国は自己流
日本人だけで労働力を維持するのは難しく、物流業界の2024年問題では外国人労働者で穴埋めすべきとの議論がある。
個人が自家用車を使って有料で客を運ぶライドシェアも2024年4月から一部解禁される一方、中国国籍者による
「白タク問題」
も表面化している。
「そもそも教習所という制度は日本を参考にした韓国以外では重きが置かれていない」
「体系的に運転を教えるシステムは日本独特なのです」。
千葉市の教習所経営者(67)は指摘する。
欧米なども含め諸外国では、車の運転は知人に教わるなどして自己流で覚えたり、トレーニングコースで練習したりして
「一発試験」
に合格すれば取得できるという。
■外国人に「親切な国」
「外国免許切替」
は各国間の相互主義に基づき海外でも同様にある制度だが、我が国のように十数カ国以上の翻訳を用意するほど外国人に
「親切な国」
はほとんどない。
その上、身分証としても使える日本の運転免許証の信用度は途上国などとは比較にならないほど重みがあるという。
アジアの一部では偽造も横行しており、
「免許は買うもの」
という悪習すらある。
2019(令和元)年には、偽造したネパールの運転免許で約500人分の外国免許切替をしていたとして千葉県のネパール人グループ16人が警視庁に摘発されている。
■「止まれ」国際基準は八角形
経営者は
「まさに免許ロンダリングです」
「信用度が高い日本の免許に簡単に切り替えられる制度が悪用されている」
と言い、業界団体などを通じて警察当局に制度の見直しを訴えているという。
外国人の運転を巡っては標識の違いもある。
「止まれ」
は国際標準の八角形に対して日本は逆三角形。
筆記テストは親切なのに、路上に出れば日本語だけの表記も多い。
東京五輪を機に英語を加えた標識に交換を始めたが、
「止まれ」
だけでも全国に170万本あり、交換には10年以上かかるという。

「移民」と日本人 今年起きること
おばあさんは外国人のダンプにひかれ死んだ 事故率は本当に高いのか
2024/1/1 11:10
https://www.sankei.com/article/20240101-ULEWUGVLSJL4LFOJ66WA7N745U/
女性がダンプにひかれ死亡した現場。花が手向けられていた=2023年12月、横浜市戸塚区
■トラック運転手に外国人が増えた理由
母国語でも受験可能な
「外国免許切替」
のテストに埼玉県のベトナム人女性が合格した日の3日前、横浜市戸塚区の市道交差点で、横断歩道を渡っていた自転車の女性(73)が左折のダンプカーにひかれて亡くなる事故があった。
■着物姿が印象的
神奈川県警戸塚署は運転手の埼玉県川口市に住むトルコ国籍の男(57)を自動車運転処罰法違反の現行犯で逮捕。
男は現場近くの解体資材置き場に空のダンプで向かう途中だった。
日本語があまり話せず、取り調べは通訳を介したが、容疑を認めたため釈放されたという。
被害女性は日本舞踊の教室に通っており近所の人は
「着物姿が印象的だった」
「身近な場所で外国人がダンプを運転していたと聞いて驚いた」
「手荒な運転をしていたとは思いたくないが…」
と話した。
むろん外国人だけが、外国人だから、事故を起こすわけではない。
ただ、こんなデータもある。
公益財団法人交通事故総合分析センターの西田泰・元特別研究員(72)らが、運転者が最も過失の重い
「第1当事者」
となる事故リスクを示した
「相対事故率」
を調査した結果だ。
2014(平成26)年からの5年間にレンタカーを運転した日本人4520人と在日外国人341人を比べたところ、外国人の事故率は日本人の約4倍に上る高リスクだった。
■交通安全の意識に差
西田氏は
「外国で運転した経験のある人なら分かると思うが、現地語が出来ないからといって必ずしも事故に繋がるわけではない」
とした上で、日本と外国の交通安全に対する
「意識の差」
を指摘する。
戦後、我が国の交通事故死者数は昭和40年代の16000人台をピークに減少、近年では2000人台で推移している。
むろん道路整備や技術革新などが進んだ側面はあるが、地道な交通安全運動や啓発活動が寄与したことも否めない。
更に日本では、どんなに交通量が少ない交差点でも、あからさまに信号無視をする車は少ないし、対向車同士が互いに譲り合う光景は決して珍しくない。
西田氏は
「コロナ禍のマスクがそうだったように、日本人は法律があってもなくても周囲の行動に合わせる」
「一方で海外ではクラクションは鳴らすのが当たり前、遅い車は追い抜いて構わないと考える国もある」
「自動車運転とは、その国の文化や習慣が非常に表れる行為だと思うのです」。
■不法滞在者もそのまま運転
コロナ禍も終わり2024年は外国人運転手が更に増える可能性もある。
入管関係者によると、約8万人に上る不法滞在者や難民認定申請中の仮放免者でも、正規滞在中に取得した免許は免許停止とはならない。
そのまま運転免許を所持してトラックを運転し続けている事案は散見されるという。
ただ、その免許を使って働けば入管から不法就労と認定され、スピード違反すれば警察に摘発されることに変わりはない。
所有者不明、無保険など危険な車に乗っていても個別に取り締まるしかないのが実情だ。
入管関係者は
「交通警察と入管行政は制度的に紐付けられておらず、縦割り行政と言われても仕方がない」
「我々としては不法就労は警察とも連携して取り締まっている」。
都道府県公安委員会も、不法滞在の外国人が窓口に来た場合は警戒するよう努めているが、限界はあるという。

ライドシェア、どんだけ危険か
人手不足に賃下げ、おまけに外国企業参入・・・良い事なんて1つもない
WiLL2024年1月号 京都大学大学院教授 藤井聡
■天下の愚策
俄かには信じられないような政策が次々と実施されようとしており、驚きを通り越して憤りさえ覚えます。
岸田文雄首相は2023年10月30日の衆院予算委員会で、一般ドライバーが自家用車を使い有料で顧客を送迎する
「ライドシェア」
の導入について自治体の首長から意見を聞く考えを示し、
「(ドライバーの)担い手不足や移動の足の不足という深刻な社会課題に直面しているのが、全国の自治体だ」
「地方、都市部、観光地で関心やニーズは様々である」
と指摘しました。
規制改革を担当する河野太郎デジタル担当大臣は、既に複数の自治体から意見を聞いたことを明らかにした上で、2023年11月6日に開かれた規制改革推進会議のワーキンググループに自治体の長を招く考えを示し、
「日本にあった制度を早急に検討してもらいたい」
と述べました。
揃いも揃って政府はライドシェアの導入に乗り気です。
私は交通計画の研究室の出身で、中心的な研究の1つとして運輸・交通の研究を続け、
『交通シミュレーション・交通行動変容・社会的都市交通施策研究』
等についての様々な論文を出してきました。
そうした運輸・交通の専門家としてタクシーやライドシェアの問題には何十年も関わってきましたが、岸田総理はライドシェアがどういったものなのか、全く理解出来ていないと言わざるを得ません。
岸田総理は、ライドシェアという聞き慣れないカタカナの新鮮さに踊らされているだけです。
ライドシェアの本質とは、
「タクシー事業の規制を緩和する」
というだけの話なのです。
つまり、
「お金を貰って他者(乗客)を輸送する」
車(いわゆる、広義の「タクシー」)についてのルールを緩めて誰でもタクシーが出来るようにするという話です。
つまり、タクシー運転手として働くためには、2種免許の取得や一部地域では地理試験などが必要ですが、ライドシェアが導入されれば、そうした資格を緩めるというわけです。
一見すると、岸田総理が所信表明で宣言された
「担い手不足」(つまり、ドライバー不足)
の解消が、ライドシェアの導入により可能になると感じてしまいます。
しかし、それはタクシーの特殊なマーケット状況を知らないズブの素人の考え。
岸田総理の
「ライドシェア導入宣言」
は、全く持って愚かしい
「不合理」
なものであることが明らかです。
ライドシェアを単なるウーバーイーツの配達員(登録すれば誰でもなれるフードデリバリーの配達員)の延長線上にあると思われるかもしれませんが、所詮、それで運んでいるのは食べ物。
でも、ライドシェアで運ぶのは乗客、つまり”人間の命”なのです。
そもそも、タクシー運転手への2種免許取得の義務やタクシー会社に課せられた様々な規制は
「乗客の安全」
を守るために導入されたものです。
ライドシェアの導入で、この
「安全性の確保」
というものが確立されていないことが第1の問題です。
乗客の安全を守るため、タクシー会社は運行管理を行います。
具体的には、過剰運転(例えば、何十時間も連続で運転する等)や、飲酒運転のチェック、ドライバーの健康管理などです。
ライドシェアが解禁されれば、ドライバーが過剰運転をしているのか、また飲酒していないか、などのチェックが事実上出来なくなります。
加えて、現在のタクシー運転手は会社の看板を背負って運行しているため、極めて透明性が高いと言えます。
もし、タクシー運転手が失礼な行為や危険な運転(スピード違反や信号無視等)、まして犯罪行為を行った場合、タクシー会社という乗客側がクレームを言える先が存在します。
だからタクシー運転手はそうした
「監視」
を常に意識し、それが犯罪行為等への巨大な抑止となっています。
ライドシェアの場合でも、利用したドライバーをアプリで評価するシステムがあれば、信頼できるドライバーは確保できると考えるかもしれませんが、それは無理。
初期時点ではそんな評価がなく、全く抑止にはなりません。
あるいはわざと最初は親切なドライバーを装い評価を高めた上で、乗客を裏切ること等(窃盗や暴力、レイプなどの犯罪行為)も可能。
つまり、タクシー業界に備わっているディテクション・アンド・サンクショニングシステム(監視と処罰)がライドシェアには全く無いのです。
これは極めて危ない。
個人タクシーでも同様です。
個人タクシー協会などが完備されており、秩序を守る上で極めて重要な役割を担っています。
ライドシェアの解禁によって、
「乗客の安心・安全」

「交通事故」
の2つの危険に我々が晒されることは明らかなのです。
■”賃上げ”に逆行
岸田総理は2023年9月の再改造内閣の発足後の記者会見で、
「物価高に負けない構造的な賃上げと投資拡大の流れを強化する」
との考えを強調。
「物価高上昇プラス数%」
の継続的な賃上げを目指す姿勢も掲げています。
2023年10月に行われた、臨時国会の所信表明演説でも、今後3年程度を
「変革期間」
と位置付け、持続的な賃上げや設備投資の拡大を実現するための支援を集中すると述べています。
賃上げが岸田総理にとって1丁目1地番地の最重要課題だとしているにもかかわらず、ライドシェアの導入は、明らかにタクシー運転手の”賃下げ”に繋がるものであり、岸田総理の行いたい政策に逆行しているのです。
そもそもライドシェアが導入されれば、その導入時点ではタクシー台数が一時的に増えますが、それが1台当たりの売り上げを減らし、結果、タクシー運転手の賃下げは確実に生じます。
しかもタクシー会社は、安心・安全な運行管理(ドライバーの健康状態の把握や勤務時間の管理等)や車両の整備等を行うために、それなりのコストをかけて運営しています。
そのコストが運賃に加わるため、我々もそれ相応の金額を支払っているわけです。
つまり安心・安全料を支払ってタクシーに乗っているわけです。
しかし、ライドシェアはそんな安心・安全の仕組みがないため、必然的に運賃が安い。
だから、ライドシェアの導入はタクシー市場に強烈な価格引き下げ圧力をかけるのです。
結果、必然的にタクシー運転手の収入が減り、賃金が下落するのです。
つまり岸田総理のライドシェア導入宣言は意図的に賃下げ状況を作りましょうと宣言している等しいのです。
更に言うなら、岸田総理は所信表明で
「担い手不足(タクシー運転手不足)」
の解消を目指すため、ライドシェアを導入すると言っているわけですが、ライドシェアはタクシー運転手の賃金を下落させますから、若い人を中心にタクシーの担い手(運転手)になりたいと思う人を益々減らすことになります。
つまりライドシェアは、岸田総理がやろうとしている
「賃上げ」

「人手不足解消」
を改善するどころか、それらを正反対に悪化させるのです。
言わば彼が
「薬」
と思って国民に飲ませようとしているものが、実は単なる
「毒」
なわけで、その愚かしさには辟易する他ありません。
ライドシェア導入の問題点はまだあります。
仮に、ライドシェアを導入したとすれば、タクシー市場の担い手がタクシー会社からライドシェアに転換していくことになります。
つまり、ライドシェアが増えていくと同時に、タクシー会社が全国で潰れていくことになります。
マーケット環境が変わるのですからそうなるのは必然であり、その流れは避けられません。
結果、タクシーの空白地域は確実に全国に広がることになるのです。
そもそも全国のタクシー会社は、地域住民の足として、自分たちの地域で生き残り、頑張ってタクシーサービスを提供しようとしています。
どんな田舎に行ってもタクシーが存在するのは、それぞれの地域のタクシー会社が、その地域で公共交通機関としての役割を果たす意識、言わば
「使命感」
があるからです。
しかしライドシェアにはそんな使命感はありません。
ただ、金儲けの手段としてライドシェアをやっているだけですから、人口が少ない地域では儲からず、ライドシェアをやろうとする人が当然いなくなってしまいます。
その結果、タクシー空白地域がライドシェアで一気に拡大することになるわけです。
言わば地域におけるモビリティ(人や物を空間的に移動させる能力)を守るためにも、ライドシェアの導入回避は強く求められているのです。
その他にも、メディア等では、しばしば京都駅のタクシー乗り場に長蛇の列ができていると紹介され
「タクシー不足が深刻だ」
と報道され、これがライドシェア導入論の根拠とされていますが、こうした論調はフェイクの類です。
何故ならこういった現象はごく一部に限られるからです。
もちろん京都駅に長蛇の列があることは事実ですが、それは大量の外国人観光客が押し寄せているからというだけの話。
別にタクシー乗り場だけでなく、あらゆるサービスが激しく混雑し
「観光公害」
状況が生じているのです。
しかも、何より京都駅等の一部を除けばタクシーがいくらでも
「余っている」
状況で、京都の人たちはタクシー不足で悩んでなどいないのです。
だから、いつ突然来なくなるかもしれないような大量の外国人観光客のために、京都の人たちが望んでもいないライドシェアを入れましょうなどという話は、筋違いも甚だしいのです。
もちろん、最近、賃下げに伴って運転手のなり手が減少し、全国的に、タクシー営業台数が減ってきていることもまた事実です。
ですが、それは
タクシー
「運賃」、
ひいては、
運転手の
「賃金」
を引き上げるチャンスでもあったのです。
というかそもそも、規制緩和でタクシー台数が増えてしまった過去数十年間、タクシー業界の最大の懸案は(サービスレベルを維持しながら)
「賃上げ」
を図るための
「減車」(タクシー台数を減らすこと)
だったのであり、それが最近の人手不足で皮肉にも実現しつつあったのです。
従って、賃上げを目指す岸田総理は、この状況を継続させれば良かったのです。
にもかかわらず、ライドシェア導入論をぶち上げるなど、このタクシーにおける賃上げの
「好機」
をぶち壊す行為なのです。
いずれにしても、岸田総理はこうした
「タクシー」
の現場で何が起こってきたのかご存じないのでしょう。
全くもって愚かとしか言いようがありません。
■外国企業に駆逐される
更に問題となっているのが、中国人観光客による
「白タク」
問題です。
中国から日本に来た観光客が、日本のタクシーを利用せず、日本にいる無許可の中国人ドライバーの運転する自家用車を利用しているのです。
(特別の自由を除けば)「白タク」
はもちろん違法です。
道路運送法は自家用車が有償で客を乗せる
「白タク」
を禁じており、運転手は
「3年以下の懲役または300万円以下の罰金」
などが科せられます。
タクシー事業の営業認可と共に、運転手は2種免許の取得が義務付けられています。
利用を申し込む中国語の大手配車アプリには、日本国内の運転手数千人が登録され、顔写真や利用客の評価といった情報が掲載されています。
訪日客向けの白タクは、アプリなどで
「(運転手は)母国語が堪能で、日本国内での長年の運転経験もある」
「現地のタクシーを使うよりも安い」
などと宣伝しているといいます。
アプリ内での決済のため、日本国内では支払いが行われず、利用客のクレジットカード情報などを調べない限り証拠もない。
金銭のやり取りがなく、
「知人を無償で送っているだけ」
と説明されればそれまでで、捜査の難しさも問題となっています。
当然ですが、タクシーを利用するはずの客が白タクに流れれば、売り上げが減少します。
中国客は大抵自国で予約決済を済ませるので、日本にお金が流れない。
これは日本のマーケットが外資に取られている状況。
たとえ、中国人観光客(利用客)と中国人ドライバー(サービス提供者)の閉じられた関係であったとしても、日本に来た中国人のタクシー需要は、日本国内の需要であるにもかかわらず、それを中国人に取られているわけです。
つまり、マネーの流出を意味しますから、経済政策として極めてまずい。
こうした中国人による白タク問題に根本的な対処が出来ないまま、ライドシェアを徒に導入すれば、海外の巨大マーケットで凄まじいノウハウを蓄積したアメリカや中国の企業が日本に参入することとなり、日本1国で頑張る小さなライドシェアの会社なんて太刀打ちが出来ません。
つまり経験値やこれまで集めたデータから得られるノウハウ、資本力の点でも劣る日本のライドシェア企業は、外資企業に駆逐されるわけです。
そもそも資本家は常に外国のマーケットを狙っていますから、結局、ライドシェアを導入すれば、外国の大資本にマーケットを侵略されることは必至。
ライドシェアは外資の日本経済侵略の窓口になるのです。
タクシー需要というのは、国民にとって必要不可欠かつ安定的な需要ですから、通常どの国もタクシー産業を多かれ少なかれ保護しているのですが、岸田総理はそんな常識を全く持ち合わせていないようです。
ライドシェアに外国企業が参入すれば、徹底的なコストカットの下で、利益の出ない地方ではビジネス展開をしない、という傾向が益々加速するでしょう。
純然たる日本資本で、日本企業が日本人のために提供していたタクシーサービスが、多くの地域であらかた消えることになる。
それで得をするのは、外国企業だけであり、日本人が被るのは大きな不利益だけとなるのです。
■志なき総理の”あだ名”
ライドシェア1つ取っても、如何に岸田総理が国民のために考えていないかが、お分かりだと思います。
では、岸田総理の行動原理はどういったものなのかー。
岸田総理のこれまでの、そして、これからの言動や政策は、経済学などで多用される
「ゲーム理論」
で100%完璧に証明することが出来ます。
ゲーム理論とは、
「自分の事だけ考える」(利己的で自己中な)
人々が互いに関わった時、彼らがどう振る舞うかを数学的に考える理論体系です。
実を言うと、岸田総理の報道されている言動は全て、このゲーム理論で綺麗に説明出来てしまうのです。
普通の人は
「自分の事だけ」
考えているわけではなく、倫理観や公共心、他人への思いやりや渡世の筋や生きる拘り等にも配慮しますから、ゲーム理論が予想する振る舞いから多かれ少なかれ乖離するのですが、岸田総理の場合はその乖離が全く観測されません。
これはつまり、岸田総理には政治的信念や倫理、道徳がなく損得勘定で動くような、利己的な意識しか持っていない、ということをゲーム理論が理論的に実証しているわけです。
では、彼はどういう利己的な意図を持っているのかというと、それは
「総理としての地位の確保と、その延命」
です。
出来るだけ総理大臣という地位に留まり続け、自らの政治権力の最大化を目指しているとしか考えられない。
彼がそう考えていると想定すれば、彼の言動は全て一貫して説明出来るのです。
「政治権力の最大化」
だけを考えた場合、財務省やアメリカ政府、経団連などの財界やグローバル企業などの
「強者」
の指図や意図に従い続けることが最善の策となります。
強者の言いなりになる限り、彼らに潰されずに自らの地位を守り続けることが出来るからです。
防衛増税が良い例で、増税したい財務省と自国の極東での負担を減らして防衛装備を日本に売り付けたいアメリカの両者の意向を汲むことが出来たから、岸田総理はその実施に前向きなのです。
しかし、本来、政治家は
「自らの政治権力」
ではなく
「国民の利益」
の最大化を図るべき存在。
ところが、そんな
「強者」
達は日本国民の利益の最大化等には何の興味もない。
彼らは自分たちの利益だけに興味関心があり、日本国民の利益などは眼中にない。
そんな連中の指図や意図に従っていれば、国民国家は滅茶苦茶になる他ないのですが、そんな連中の指図や意図に従い続けているのです。
総理として最低の愚行です。
ライドシェアも、岸田総理が発案したものではなく、菅義偉前総理が導入を目指すと宣言したもの。
岸田総理は、ここで菅氏のライドシェア導入論を自らも主張すれば、岸田降ろしの中心人物の1人である菅氏に媚びを売ることが出来、かつ、菅氏が世論で
「目立つ」
存在となることを回避出来ることから、結果的に自身の政治権力をより安定したものに繋げることが出来ると考えたわけです。
だから結局、
「政策論」
ではなく単なる
「政局論」
でライドシェアの導入を実現しようとしているに過ぎないのです。
ライドシェアの様々な問題点を考えれば、その導入に躊躇しそうなものですが、ゲーム理論で考えれば、岸田総理がライドシェア導入に前向きなのも当然だということになるのです。
繰り返しますが何らかの信念や思想を持つような文学的人物というのは、ゲーム理論では全く説明が出来ません。
急に人助けに走ったり、急に戦いだしたりと理論から外れた行動をするからです。
ある意味、そこに
「人間らしさ」
があるわけですが、岸田総理にはそうした人間らしさがない。
人間性がない=面白味がない。
国民もそれを理解し、
「増税メガネ」
と呼んでいるのでしょう。
安倍元総理は
「安倍ちゃん」、
菅前総理も
「ガースー」、
等、愛嬌のあるあだ名で呼ばれましたが、無機物である”メガネ”と呼ばれるのは、岸田総理に人間らしさがないことを象徴しています。
悪魔は神が堕落した有機的、精神的存在ですが、無機物であるメガネは腐ることすら出来ません。
彼は決して悪意があるのではない。
ただひたすらに権力だけを欲しがる虫のようなちっぽけな存在なのです。
だからこのあだ名は彼の人間性を上手く表現していると思います。
■消費税減税はムリ
岸田総理が国民の事を全く考えていないことが、最近、俄かに浮上した減税政策からも証明することが出来ます。
岸田総理が本当に国民の利益の最大化を考えて、所得税減税を実施するのであれば、2024年6月ではなく、今すぐ実施するはずですし、4万円の1度のみではなく、国民の賃金が上がるまで継続的に実施するでしょう。
かつ、
「所得税減税」
だけではなく、国民の暮らしが抜本的に良くなる
「消費税減税」
を考えるはずです。
参議院での予算委員会にて、消費税減税について問われた岸田総理がは、
「そもそも(消費税を)引き下げるということは、考えていない」
と突っぱね、
「引き下げの効果ということについても考えていない」
と答弁しました。
SNS上では岸田総理への失望や非難の声が溢れましたが、彼がどういった人物なのかは、これまでお話ししてきた通りです。
であれば、財務省が嫌がる消費税減税を岸田総理が実施することなど毛頭ありませんし、岸田総理が総理の地位に居続ける限り、消費税減税が実施されることは決してない。
ポイントなのは、こうした減税政策が見せかけであり、何ら効果を発揮しないことを、国民は見抜いているということです。
岸田政権の支持率が遂に自民党支持率を下回りました。
ANNが2023年10月28〜29日に行った調査での内閣支持率は、前回2023年9月の調査から3.8ポイント低い、26.9%でした。
一方で、自民党の支持率が38.3%でしたから、内閣の支持率は既に大幅に下回っています。
つまり、自民党の岩盤支持層も、遂に岸田政権を見放したということを意味します。
そもそも自民党支持者が内閣を支持する理由は、支持する政党のトップだからという、シンプルなもの。
だからその総理総裁が誰であろうが本来、彼らは支持するのであり、内閣支持率は通常、政党支持率を下回る筈はないのです。
にもかかわらず下回ったということは、結局、岸田氏が
「岩盤支持層からも見放された」
ということを意味しているのです。
日本経済新聞社が2023年10月27〜29日に行った調査での内閣支持率は、2023年9月の調査から9ポイント低下して、33%でした。
これは2021年10月の岸田政権発足以来最低で、2012年に自民党が政権復帰してから、最も低い。
今、国民的な岸田総理に対する嫌悪感は凄まじいものがあります。
しかしここまでの状況に陥っても尚、岸田総理は、国民ではなく、財務省を取るでしょう。
何もしなくても、2024年の9月までは総理総裁としての地位に留まれるわけですから、思い切った政策が出てくることはない。
それがゲーム理論が予測する悲しい未来です。
ついては当方は岸田総理には是非とも
「ゲーム理論の予測」
を激しく裏切るような国民のための大胆な政策を実施されますことを、心から祈念したいと思います。

「外国人に選ばれる国」という美名の下に… 政策シンクタンク代表・原英史
2023/12/10 8:00
https://www.sankei.com/article/20231210-K3VBLS7WBBPVZFO3Y4EMXZC6VA/
外国人が働きながら技能を学ぶ技能実習制度の抜本見直しに向けて、政府の有識者会議の最終報告書がまとまった。
国内外から指摘されてきた劣悪な労働環境などの問題を解消し、日本が
「外国人に選ばれる国」
になって、人手不足への対応を目指そうという。
具体的には
▽技能実習制度は廃止して新たに「育成就労」制度を設ける
▽人権侵害を防ぐべく、働く企業を変える「転籍」を認める
などの内容だ。
だが、欠落しているのは、
「外国人に選ばれる国」
になる前に
「日本国が外国人を選ぶ」
ことの重要性だ。
日本文化を愛し、地域に溶け込み、経済成長に大いに貢献する
「日本にいてほしい外国人」
もいれば、経済社会に貢献せず、犯罪を起こし、社会保障制度を悪用するなど
「いてほしくない外国人」
もいる。
後者が日本を選んでくれても害悪でしかない。
技能実習制度を巡る諸問題の根源は、この視点を欠いていたことだ。
「国際貢献」
という建前のもと、一部産業界の求める
「安価な労働力」
としての外国人受け入れに悪用されてきた。
欲しいのは
「安価な労働力」
だから、技能のない外国人を
「選ぶ」
ことなく受け入れ、余程の事がない限り在留し続けられる仕組みだった。
だから、劣悪な労働環境など人権侵害が生じ、一方、外国人犯罪なども起きがちになった。
本来必要な見直しは
「外国人を選ぶ」
制度への転換だ。
ところが、政府の有識者会議の最終報告書は小手先の見直しばかりで、問題の根源に手を付けていない。
新制度の目的は
「国際貢献」
から
「人材育成と人材確保」
に変えると言うが、
看板の掛け替えどころか、正面玄関から
「安価な労働力」
を受け入れることにも繋がりかねない。
一部産業界の要望に応え続けている限り、人権侵害の問題も解消しない。
結局、
「いてほしい外国人」
ほど日本を避け、選択肢の乏しい
「いてほしくない外国人」
ばかりが日本を選ぶ。
更に外国人受け入れの規模が拡大すれば、欧米諸国以上に深刻な移民問題に直面しかねなない。
これが
「外国人に選ばれる国」
という標語の行き着く先だ。
深刻な状況を前に主要新聞各紙の社説はおよそ的外れだ。
「(外国人に)選んでもらえる社会を作っていきたい」(朝日新聞)
「日本を『選ばれる国』に変えていくことが大切だ」(読売新聞)
「外国人にそっぽを向かれることになりかねない。政府は正念場」(日本経済新聞)
などと声を揃える。
せいぜい産経新聞が
「社会に様々な問題を生みかねない移民に対し、この改革が安易に道を開くことがあってはならない」
と一言指摘しているだけだ。
これでは、外国人政策はおかしな方向に向かうばかりである。

正論2024年2月号 政策シンクタンク代表 原英史
■人権左翼と一部産業界の結託?
政治とカネの騒動の陰で重要な政策転換も進んでいる。
その1つが技能実習制度の見直しだ。
技能実習を巡っては、劣悪な労働環境などの人権侵害、それに伴う失踪などが長らく国内外で指摘されてきた。
法務省の研究会でなされていた検討が2023年11月末にまとまり、2024年通常国会での法改正に向けて準備を進めることになった。
内容は、技能実習制度は廃止し、新たに
「育成就労」
制度を設けるという。
結論から言えば、看板の掛け替えどころか、むしろ更におかしな方向に向かっている。
そもそも技能実習制度の根本問題は、
「国際貢献」(途上国への支援)
という建前の下、
「安価な労働力」
として外国人受け入れの道を開いてきたことだった。
もちろん制度を有効利用する好事例もあり、全てを否定するわけではない。
だが、生産性の低い一部産業界が、賃金引き上げや設備投資の代わりに
「安価な労働力」
を要望し、政府が応えて対象業種を追加してきた面があった。
そんな事業者が利用しているから外国人への人権侵害が起きがちになった。
「安価な労働力」
を求める事業者は外国人を選ばず受け入れるので、犯罪なども起きがちになった。
生産性を高めない事業者を温存し、経済成長の阻害要因にもなった。
今回の報告書は根本問題に全く踏み込んでいない。
それどころか、
「就労育成」
制度は
「人材育成と人材確保」
が目的だという。
つまり、これまでのように
「国際貢献」
と建前を述べるのはやめて、堂々と
「人材育成」
と称する。
つまり、これまで通り、
「安価な労働力を」、
しかも正面玄関から受け入れようということだ。
その上で、人権侵害を防ぐため、別の企業などに移る
「転籍」
を認めるなどと言うが、小手先の見直しでしかない。
今、本当に求められるのは、
「日本国としてこれから、どんな外国人を(高度人材、安価な労働力など)、どのような方式で(短期か長期かなど)、どの程度の規模で受け入れるのか」
という国民的議論だ。
外国人の中には、日本の経済社会の成長や活性化に大いに貢献する
「日本に居て欲しい外国人」
もいれば、経済社会に貢献せず、罪を犯し、社会保険を悪用するなど
「日本に居て欲しくない外国人」
もいる。
これをどう選び、どう受け入れていくかが肝心なのだ。
政府はいつもこうした本来の議論から逃げ、技能実習の見直しなどの各論に突如入り込む。
基本戦略を定めていないので、結局、一部産業界などに引きずられ、なし崩しの移民受け入れに向かってしまうのだ。
これに対し、主要新聞各紙は的外れだ。
いずれも
「安価な労働力」
路線の継続を批判しようとはしない。
朝日新聞も毎日新聞も日経新聞も揃って
「これで外国人に選ばれる国になれるか」
と憂え、
「転籍」
をもっと拡大せよなどと論じている。
メディアがこんな状況では、外国人政策はおかしな方向に向かうばかりだ。
安価な労働力路線を続け、多くの
「日本に居て欲しくない外国人」
から
「選ばれる国」
になったところで、社会にとって害悪でしかないのは明らかだろう。
こんな状況から想起されるのは、欧米諸国でも生じてきた、人権左翼と一部産業界の暗黙の結託だ。
難民申請者などの幅広い受け入れに対し、人権を重視する勢力と、安価な労働力を求める一部産業界は、一見すると水と油のようだが、実は利益が一致している。
暗黙の結託を背景に、過剰な難民受け入れなどがなされてきた面が否めない。
今後、日本でも同様の事態が起きかねない。
事態は深刻だ。

弱者を作る朝日新聞 移民を歓迎する産経新聞
正論2023年7月号 政策シンクタンク代表 原英史
物事を見る時は、個々の事象の表層だけでなく、全体像や背後の構造まで見極めることが肝要だ。
例えば重大事故が生じた時、まず悲惨な被害状況などに向き合うことは欠かせないが、それだけでは不十分だ。
更に踏み込み、事故が何故生じたのか、製品の欠陥がなかったか、法規制や監督体制に問題はなかったかといった検証を行ってこそ、再発防止に繋がる。
報道機関にはそうした姿勢が求められる。
■入管法改正を巡る報道
しかるに2023年国会で焦点になっている入管難民法改正について、残念ながら新聞各紙の報道は実に底が浅い。
目立つのは、
「難民申請3回以降は送還可能」
について、在留外国人らの反対意見を紹介して批判的に報じるものだ。
毎日新聞(電子版)は
「ウィシュマさん妹『外国人の人権無視』入管法改正案の衆院委可決で」
(2023年4月29日)
で、今回の改正は
「不法滞在中の外国人の強制送還を進める狙いがあるが、日本で暮らす外国人の『排除』に繋がりかねないとの懸念も示されている」
とし、2021年に死亡したウィシュマさんの遺族の
「外国人の人権を無視し、尊重していない」
との意見を紹介している。
東京新聞は
「『国を分断する法案を許すな』『国家によるいじめだ』 入管法改正案への抗議デモ、国会前に4千人超」
(2023年5月13日)
で、仮放免中の外国籍の夫と暮らす女性のデモ参加者の声として
「夫は4回目の難民申請中」
「結婚したら収容はあり得ないと思っていたが、理由なく収容されて現実を受け止められず、弟に泣きながら電話したこともある」
「入管は厳正な判断をしているとは思えない」
「国を分断する法案を許してはいけない」
と報じる。
朝日新聞は社説
「入管法改正案 課題に背を向けた国会」(2023年4月28日)
でこう主張している。
「非正規滞在の外国人に対する入管当局の適正な処遇をどう確保するか」
「議論は大きな世論のうねりを生んだ」
「国会が拙速に封じるのは許されない」
(中略)
「入管施設での長期収容を防ぐ対策が問われたにもかかわらず、政府提出の法案は、収容をめぐる手続きに裁判所など第三者のチェックを入れることを避け、入管当局の強い裁量下にとどめる」
「難民申請中でも強制送還できる例外も設けた」
「保護を求めてきた人を迫害のおそれのある国に帰すリスクは高まる」
気になる点は色々ある。
「外国人の人権」
はもちろん尊重しなければならないが、外国人であっても日本にいる時は日本の法令を守らないといけない。
法令に違反したら収容や送還の対象になり得るのは当たり前だ。
東京新聞記事で紹介される女性は
「理由なく収容された」
と言うが、在留資格が切れているのに滞在していたので収容されたはずだ。
収容で引き裂かれて辛いだろうが、決して
「理由なく」
ではない。
だが、そうしたこと以上に根本的な問題は、不法滞在外国人に関わる不幸な事象の表層しか見ていないことだ。
■「弱者の味方」が弱者を作る
なぜ不幸な事象が生じてきたのか。
問題の根源は、不明瞭でどっちつかずで曖昧な入管行政だ。
確かに、難民認定はなかなか受け入れられない。
だが、申請を繰り返して長年日本に居続けることができる。
2010年以降は申請中の就労も法的に認められた。
在留資格が切れれば、収容されることもあるが、収容されないこともあり、何年も経ってから突然収容されることもある。
基準は不明確で運次第のようなものだ。
更に、在留特別許可という制度があり、日本人との結婚や、日本社会に定着しているなどの理由で特別に在留が認められることもある。
特に2000年代半ばには随分と許可がなされた。
こうした曖昧な入管行政が、
「日本にいれば何とかなる」
との期待をもたらしてきた。
難民認定申請者は、2000年頃は200〜300人程度だったが、2010年代後半には年間1万人以上に激増した(2018年に就労が制限されて2000〜4000人程度に減少した)。
政治的迫害など難民要件にはおよそ当てはまらず、経済目的で在留を望む外国人も相当程度含まれていたはずだ。
だが、期待と言っても、不確かな期待に過ぎない。
結果として、首尾よく在留できた人もいれば、収容や家族分断などの不幸な事態に陥る外国人も数多く生じたわけだ。
こうしてみれば、解決策は明らかだ。
認定基準を明確にすることだ。
保護すべき外国人は、何度も申請しなくても、迅速に難民や準難民として受け入れる。
認められない場合は、早期に退去してもらう。
曖昧な行政による不確かな期待を断ち切ることこそ肝要だ。
ところが、これに対し朝日新聞などは、
「申請を何度も繰り返す外国人が在留し続けられるようにせよ」
と唱える。
あやふやな期待を持たせ続けろというのだ。
「弱者の味方」
のつもりなのかもしれないが、実際には不幸な事態を更に引き起こすことになってしまう。
報じている記者らの気持ちは分からないでもない。
在留外国人などを取材するうちについ
「期待を持たせてあげたい」
と思うのだろう。
だが、不確かな期待を持たせてあげることで問題が解決するわけではない。
これも善意でやっていたことだろうが、不確かな助言で曖昧な入管行政が増幅した一部の支援者たちも、結果的には不幸を作り上げた一端だ。
朝日新聞などは自らの報道・主張が結局、新たな弱者を作りかねないことを自覚すべきだ。
■難民受け入れを進めた安倍内閣
外国人政策は全般に、建前と実態の乖離が深刻だ。
技能実習を巡る建前(国際貢献)の乖離はよく指摘されるが、もっと根本的な乖離もある。
まず
「移民は受け入れない」
という建前がある。
これについては、安倍晋三内閣の初期、経済財政諮問会議で
「年20万人の移民受け入れ」
が検討されたことがあった。
当時、諸方面から猛反発を受けて検討は中止され、その後は
「移民政策は採らない」
と言い続けることになった。
菅義偉内閣・岸田文雄内閣にも方針が引き継がれている。
だが、実態としてその間に何が起きたか。
「移民政策を採らない」
はずだった安倍内閣の間、外国人労働者総数は68万人(2012年末)から172万人(2020年末)と2.5倍に急拡大した。
その後コロナ禍で一旦鈍化したが、再び拡大しつつある。
「高度な外国人は受け入れるが、単純労働は受け入れない」
との建前もある。
だが、現実には100万人超の外国人労働者増のうち、半分は技能実習と留学生、即ち最も技能水準の低い労働者だ。
結局、実質的には
「単純労働を中心に毎年10万人以上の移民を受け入れてきた」
というのが現実なのだ。
何故こんなことになっているかというと、
「安価な労働力として外国人を利用したい」
という産業界の一部の要望に引きずられてきたためだ。
古くは1990年代から始まった日系移民の受け入れもそうだった。
その後は、技能実習や留学生アルバイトが広がった。
「移民は受け入れない」
「高度な外国人しか受け入れない」
との建前を守るため、名目上は
「日系だから」
「国際貢献(人材育成)のため」
といった理屈を付けてきたが、実態は
「安価な労働力としての外国人受け入れ」
そのものだった。
産業界の要望に引きずられるのは米国も欧州も同様だ。
メディアが
「日本と桁違いの認定率」
と称する難民受け入れも、実は
「安価な労働力を求める産業界」

「人権左派」
の意図せざる結託で過剰な受け入れがなされてきた面は否めない。
結果として過剰に
「安価な労働力としての外国人」
を受け入れ、移民に関わる深刻な社会問題をもたらした。
日本はこれまで受け入れ規模が小さかったが、今後、国内での人手不足の広がる中で
「安価な労働力受け入れ」
路線を拡大していけば、確実に欧米の轍を踏むのではないか。
■各社とも全体像度外視
技能実習については本来、こうした外国人政策の全体像を踏まえた見直しが求められるはずだ。
ところがメディアの報道では、劣悪な労働環境、失踪トラブル、海外からの「人権侵害」との指摘、といったことばかりが注目されがちだ。
法務省の有識者会議で2023年5月に公表された中間報告では、技能実習の廃止(人材育成を制度目的とする現行制度は廃止し、人材確保と人材育成を目的とする新制度に)、転籍制限の緩和などを柱とする見直しの方向が示された。
これに対しても新聞各紙の報道は、
「外国人の人権を守れるか」
という視点での報道・主張ばかりだ。
朝日新聞は社説
「技能実習制度決別の意思を明確に」(2023年4月1日)
で、
「立場の弱い外国人の労働搾取だと指摘されてきた制度と、本当に決別できるのだろうか」
と危惧を示す。
日経新聞の社説
「技能実習制度の看板掛け替えでは困る」(2023年4月12日)
も、より抜本的な改革を求める内容だが、視点は
「日本が国際的な信用を取り戻すためには、技能実習制度の禍根を断ち、政策の転換を明確に示すことが欠かせない」
ということだ。
確かに
「外国人の人権」
は重要だが、課題はそれに止まらない。
「安価な労働力としての受け入れ」
を今後も維持・拡大するのか。
その場合に人材供給源はどう考えるのか(かつては中国、近年はベトナムだったが、経済水準が上がったので今後は難しい)。
諸外国で起きてきた移民問題にどう対処していくのか。
産経新聞くらいはまともな議論をしていないかと思って見てみたら、更にダメだった。
主張
「技能実習制度の廃止 人権を守る労働環境整えよ」(2023年4月25日)
では、人権問題を解決する観点から以下のように主張している。
「中間報告のたたき台案は、制度の目的を人材育成としたまま実習生を労働者として受け入れるのは『望ましくない』として制度廃止を求めた」
「その上で、人材育成だけでなく人材確保も目的とする新制度創設を提言したのは理に適う」
「ただしこれは移民問題とは別である」
「社会を変質させる恐れのある移民受け入れへと安易に道を開かないようにすべきだ」
率直に言って、これを書いた人は中間報告の意味が分かっていないのだと思う。
精度目的を
「人材育成」
から
「人材確保と人材育成」
に切り替えるとはどういうことか。
これまで表向き
「安価な労働力としての受け入れ」
とは言わずにこそこそとやってきたが、これからは正面から堂々とそう言ってしまおうということだ。
「人材育成」
も目的に残すことで技能水準の低い人材を受け入れ続けられる。
産経新聞はこの方針を
「理に適う」
として歓迎しているわけだ。
一方で
「移民問題は別」
とも言っているが、私の理解では、
「安価な労働力としての受け入れ」

「移民の受け入れ」
に他ならない。
政府の言い分では、
「在留期間の制限などがあるので移民には当たらない」
らしいが、どこの国でも単純労働者に最初から永住資格を与えることはあまりない。
今回の中間報告は、外国人政策の根本の転換だ。
だが、産経新聞までこの体たらくでは、国民の多くが気付かないうちに大転換がなされることになりかねない。
ここまで、私は外国人受け入れに否定的な主張ばかりしているように見えたかもしれないが、実は外国人雇用協議会という推進側の民間団体の代表理事も務めている。
本稿で述べたことはあくまで私個人の見解だが、この協議会も私も、能力水準が高く日本の経済社会に貢献できる外国人はもっと受け入れるべきとの考えだ。
高度人材に占める外国人の割合は、日本は欧米諸国などに比べて圧倒的に低い。
★高度人材に占める外国生まれの割合
OECDの資料を基に2010年11月経済産業省作成
◆15歳以上の高度人材の人口に占める外国生まれの割合
・英国 23%
・米国 16%
・フランス 13%
・ドイツ 13%
・日本 1%
これでは、グローバルな国際競争で日本が取り残され、日本の競争力は下がる一方だ。
日本の相対的な給与水準は急速に低下している。
2022年経済産業省が公表した
「未来人材ビジョン」
では、タイと日本の企業を比較し
「タイの方が部長に昇進する年齢が平均的に10歳若く、しかも年収が高い」
という衝撃的なデータも示された。
それなら能力に自信のあるアジアの若者は日本よりタイに行った方が良いわけだ。
このまま推移すれば、日本にやって来る外国人の水準はどんどん低下する。
経済社会への貢献度合いは小さくなり、半面で犯罪やトラブルは増えかねない。
そうした中で、
「安価な労働力としての外国人受け入れ」
路線を本当に更に進めるのか。
それで日本の競争力は上がるのか。
日本社会はどうなるのか。
産経新聞は
「社会を変質させる恐れ」
を本当に危惧するなら、真面目に考え直してもらいたい。
■「報道の能力」の欠如
毎年のことだが、
「国境なき記者団」
による
「報道の自由度ランキング」
が公表された。
朝日新聞ではこう報じられている。
朝日新聞
「報道の自由、日本は68位 主要7カ国で最下位」(2023年5月4日)
「国際NGO『国境なき記者団』(本部・パリ)は3日、2023年の『報道の自由度ランキング』を発表した」
「調査対象の180カ国・地域のうち日本は68位(昨年71位)で、昨年よりは順位を上げたものの、主要7カ国(G7)の中で依然、最下位だった」
「日本の状況について、『メディアの自由と多元主義の原則を支持している』としたものの、政治的圧力やジェンダー不平等などにより、『ジャーナリストは政府に説明責任を負わせるという役割を十分に発揮できていない』と批判した」
この記事は、重要な部分を報じていない。
本誌の読者ならば知っているだろうが、
「国境なき記者団」
のレポートでは例年、日本に関して
「記者クラブの問題」
「新聞・テレビのクロスオーナーシップ規制がないことにも起因する、メディアの極度の集中」
が指摘されている。
2023年も同様だ。
これらは
「政治的圧力」
などとは異なり、朝日新聞自らの問題だ。
少なくとも、このランキングを報じるならば、これらの点も報じないとおかしいだろう。
同時に、朝日新聞の報道の通り、
「政治的圧力」
などの指摘もある。
「2012年から右翼国家主義者(nationalist right)が政権について、ジャーナリストが敵視されている」
とか
「秘密保護法制で福島原発へのアクセスが制限された」
とか、私から見ると
「一体どこの国の話なのか?」
と思う内容だが、それこそ
「メディアの極度の集中」
の結果、朝日新聞など一部のメディアの特異な世界観や社会認識が世界にも広まっているのだろう。
私が思うに、日本のメディアに欠けているのは
「報道の自由」
ではなく
「報道の能力」
だ。
せっかく自由に報道できる環境があるのに、まともな報道ができていない。
今回取り上げた難民や技能講習に関しても、問題の本質に触れず、政府の方針に対する批判的検証もできていない。
決して政治的圧力で封じられているわけでなく、能力が欠けているからだ。
「政治的圧力」
云々と言うが、もし的確な取材に基づき自信を持って記事を出しているなら、圧力がかかっても、覚悟を持って抗したら良い。
実際には、能力不足で筋違いの記事を出しているためにしばしば抗議を受け、それに対し
「圧力だ」
と逆切れしているだけではないのか。
私自身、以前安倍政権で国家戦略特区ワーキンググループの座長代理を務めていた際、獣医学部の件をはじめ、いくつもの虚偽報道がなされ、その度に抗議していた。
朝日新聞本社に出向いて、そう間違っているのか詳細に説明したこともある。
担当の部長が何の反論もなく
「なるほど、なるほど」
と聞いているが、訂正記事が出ることはなかった。
毎日新聞にはデタラメな誹謗中傷記事まで掲載され、提訴して係争中だが、毎日新聞の言い分は
「そんなことは書いていない」
だった。
ひょっとすると朝日新聞や毎日新聞は、こうした抗議や提訴も
「政権の手先が圧力をかけてきた」
などと思い違いをしているのかもしれないが、まず自らの報道を省み、責任を持てる報道をしてほしい。
「ジェンダー不平等」
も同様だ。
取材対象に差別的な人物がいて、不当な扱いやセクハラを受けたなら、それを記事にして追い詰めれば良い。
能力不足でそれもできず、政治や社会のせいにしている様は、実に見苦しい。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/774.html#c23

[政治・選挙・NHK292] 裏金問題捜査で田崎史郎が「安倍政権時代なら法務省と官邸で内々に」とポロリ! 実際にあった安倍官邸の検察捜査ツブシ総まくり… 赤かぶ
28. 秘密のアッコちゃん[73] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月04日 11:36:29 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[186]
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着陸やり直し指示記録なし 管制官、海保機把握せずか 羽田事故
2024/1/4 9:40
https://www.sankei.com/article/20240104-BRG3LYBHWRO33FFNCZANBUVK4Y/
羽田空港C滑走路で着陸直後の日航機と海上保安庁の航空機が衝突して炎上し、海保機の男性乗員5人が死亡した事故で、国土交通省が公表した管制官の交信記録に、着陸やり直しなどの対応を日航機に指示する文言の記載がないことが2024年1月4日、分かった。
滑走路に進入した海保機を管制官が把握していなかった可能性があり、警視庁や運輸安全委員会が今後、詳しい経緯を調べる。
国交省関係者は
「着陸を許可した滑走路上に別の航空機がいると把握したら、管制官は一般的に何らかの対応を試みる」
としている。
警視庁は2024年1月4日も現場検証を継続。安全委も機体の調査を進める。
国交省は2024年1月3日に交信記録を公表した際に
「現時点で管制官の指示は適切と考えている」
との見解を示している。
交信記録によると、管制官は2024年1月2日午後5時44分、日航機に
「着陸支障なし」
と伝え、着陸を許可していた。

国交省公表の交信記録のやりとり 羽田空港衝突
2024/1/3 22:26
https://www.sankei.com/article/20240103-53FIMF24GREBLDBBK3U3SYYHCI/
国土交通省が公表した日航機、海上保安庁の航空機と管制官のやりとりに関する交信記録は次の通り。
17:43:02 JAL516 東京タワー(管制)、JAL516 スポット18番です
東京タワー JAL516、東京タワー こんばんは。滑走路34R(C滑走路)に進入を継続してください。風320度7ノット。出発機があります
17:43:12 JAL516 JAL516 滑走路 34Rに進入を継続します
17:43:26 DAL276 東京タワー、DAL276 誘導路上Cにいます。停止位置に向かっています
東京タワー DAL276、東京タワー こんばんは。滑走路停止位置C1へ走行してください
DAL276 滑走路停止位置 C1 DAL276
17:44:56 東京タワー JAL516 滑走路 34R 着陸支障なし。風310度8ノット
17:45:01 JAL516 滑走路34R 着陸支障なし JAL516
17:45:11 JA722A タワー、JA722A C誘導路上です
東京タワー JA722A、東京タワー こんばんは。1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください
17:45:19 JA722A 滑走路停止位置C5に向かいます。1番目。ありがとう
17:45:40 JAL179 東京タワー、JAL179 滑走路停止位置C1へ走行しています
東京タワー JAL179、東京タワー 3番目。滑走路停止位置C1へ走行してください
JAL179 滑走路停止位置C1へ走行、離陸準備完了
17:45:56 JAL166 東京タワー、JAL166 スポット21番です
東京タワー JAL166、東京タワー こんばんは。2番目、滑走路34R進入を継続してください。風320度8ノット。出発機あり。160ノットに減速してください
17:46:06 JAL166 減速160ノット、滑走路34R 進入を継続。こんばんは
17:47:23 東京タワー JAL166、最低進入速度に減速してください
JAL166 JAL166
17:47:27 3秒無言

「停止位置まで地上走行」「1番目。ありがとう」 管制の指示、海保機の認識焦点に 羽田空港衝突
2024/1/3 21:10
https://www.sankei.com/article/20240103-CVMM3RXAZJI47CIXXYCT5UQAZA/
世界有数の過密空港として知られる羽田空港で2024年1月2日に起きた日航機と海上保安庁の航空機の衝突事故。
国土交通省は2024年1月3日、日航機と海上保安庁の航空機、管制官との交信記録を公表した。
交信そのものに大きな問題は見られないが、実際には海保機が滑走路まで進んで衝突事故が起きており、海保機の機長(39)が、管制官の指示をどう捉えたかが今後の焦点となりそうだ。
国交省によると、管制官は滑走路ごとに担当が割り当てられ、地上から航空機に対し、英語で指示や許可を与える。
滑走路と駐機場の間の走行を担当する管制官も別におり、細分化されている。
事故が起きたC滑走路は当時、2人の管制官が担当し、両機に指示を出していた。
交信記録では管制官が2024年1月2日午後5時45分に海保機に英語で、
「1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください」
と指示し、海保機長は
「滑走路停止位置C5に向かいます。1番目。ありがとう」
と回答。
海保機はその後、滑走路に進入し、日航機と衝突した。
元日航機長の土井厚氏によると、離陸する航空機は通常、緊急時にも余裕を持って停止できるよう滑走路全体を使って離陸するが、海保機は滑走路の途中を指す
「C5」
から離陸する
「ショートフィールドテークオフ(短距離離陸)」
を要望していたことが読み取れるという。
この状況から土井氏は
「海保機は早めに離陸したいという状況だったのではないか」
と分析する。
さらに、土井氏は海保機長が
「1番目」
と復唱している点について、管制官は離陸の順番が1番目という意味で伝達していたが、
「海保機長は1番目と復唱しており、急ぐ思いもあり、1番目と言われたから入っていいと錯覚した可能性がある」
と推察する。
また、管制官は日航機の次に到着する便に対し、減速を求める指示を出している。
土井氏は
「管制官は日航機を着陸させた後に海保機を離陸させようとしていた」
「プロペラ機でも安全に出発できるよう次の到着便にゆっくり来てくださいと指示している」
とする。
土井氏は、事故は1つの間違いではなく、様々な原因が連鎖して起きるとし、
「海保機長が管制官の指示をどう判断したのか、海保機のボイスレコーダーがあるなら検証する必要がある」
と述べた。

海保機に滑走路への進入指示なし 日航機「着陸支障なし」 羽田事故で国交省が交信記録公表
2024/1/3 18:41
https://www.sankei.com/article/20240103-DNB2SICGFVOENMOPDQNUIYQ7IU/
羽田空港で日航機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、国土交通省は2024年1月3日、両機と管制官のやり取りに関する交信記録を公表した。
事故で5人が死亡した海保機との最後の交信は午後5時45分19秒。
事故の直前1分半前で、記録上は海保機に滑走路への進入指示は出ていなかった。
両機と管制官とのやり取りは全て英語で行われた。
交信記録によると、最初の交信は午後5時43分2秒。
日航機の機長から
「JAL516スポット18番です」
と連絡があり、10秒後に管制官が
「滑走路に進入を継続してください。出発機があります」
と指示。
午後5時45分1秒に日航機から
「滑走路、着陸支障なし」
と報告が入った。
一方、海保機の機長は午後5時45分11秒に
「JA722A、C誘導路上です」
と応答があり、管制官は
「1番目。滑走路停止位置まで地上走行してください」
と返答。
午後5時45分19秒に機長から
「滑走路停止位置に向かいます。1番目。ありがとう」
と連絡があり、このやり取りが両機とは最後の交信になった。

JAL機着陸前に海保機が滑走路進入か 交信記録の解析急ぐ、運輸安全委
2024/1/3 12:39
https://www.sankei.com/article/20240103-HKBSPTXUSZMYHGZHI4OBLV4DEE/
羽田空港(東京都大田区)で日航機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、日航機が管制官の許可で着陸しようとした際、海保機が既に滑走路内に進入していたとみられることが2024年1月3日、国土交通省への取材で分かった。
日航側は
「通常通りの着陸操作を開始した」
と認識しており、両機の管制指示に誤りがあったか、海保機側が聞き間違えた可能性もある。
運輸安全委員会は2024年1月3日、原因究明に向けた本格調査に乗り出し、両機と管制官との間でどのようなやり取りがあったのか、録音された交信記録の解析を急ぐ。
国土交通省によると、管制官は通常、滑走路ごとに担当が割り当てられる。
事故が起きたC滑走路は当時、2人の管制官が担当し、両機に指示を出した。
JAL機は着陸体勢に入り、海保機が誘導路から滑走路に進入した後に衝突したとみられる。
JAL機は衝突地点から約1km離れた場所で停止。
両機ともに機体の異常はなかったという。
日航によると、乗務員は聞き取り調査に対し
「管制からの着陸許可を得て滑走路に通常通り進入し、復唱した後、着陸操作を開始した」
と説明したという。
2024年1月2日夜に記者会見した日航幹部は、衝突まで海保機の存在を
「視認できていなかったと思う」
と指摘した。
海上保安庁によると、海保機の機長(39)は、総飛行時間3641時間、機長歴4年11カ月。
事故直後、
「滑走路上で機体が爆発した。自分は脱出した。その他の乗員は不明」
と報告していた。
事故は2024年1月2日午後5時47分頃発生。
札幌発羽田行き日航516便エアバスA350と、海保の航空機ボンバルディアDHC8−300が衝突した。
日航機の乗客乗員379人はいずれも脱出し、命に別条はなかった。
海保機の男性乗員5人が死亡し、自力脱出した機長が負傷した。

http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/792.html#c28
[政治・選挙・NHK292] 自民党裏金キックバック騒動で露呈した安倍晋三の正体 適菜収 だから何度も言ったのに(BEST TiMES) 赤かぶ
24. 秘密のアッコちゃん[74] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月04日 12:05:20 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[187]
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「移民」と日本人 今年起きること
国保から墓場まで 在日イスラム教、土葬の現場に立ち会う
2024/1/4 11:00
https://www.sankei.com/article/20240104-KUH2EZHOAZMS5ORR2F24W3GG4M/
★国保から墓場まで
■絶対に移民と言ってはいけない国
「異国の地で召された彼にアラーのご加護を」。
昨年暮れの夕刻、荒涼とした関東平野に広がる埼玉県本庄市の霊園にスリランカ人男性ら約90人が集まった。
神奈川県藤沢市に住んでいた同胞の70代の男性が死亡、遺体を土葬するために運んできたのだ。
■遺体は布に包まれ、土がかけられた
イスラム教徒は、預言者ムハンマドが土葬されたことや、聖典コーランにそのような教えがあることから、死後は土葬を望む。
ただ、火葬率が99.9%を超える国内に土葬可能な墓地は極めて少なく、この霊園が首都圏では唯一だ。
「われわれは土葬された後に来世が始まると信じている。父も満足していると思う」。
男性の長男(46)は目を潤ませた。
父親は故国では腕のよい仕立職人だった。
高齢になり、親族の暮らす日本に身を寄せていたところ、心臓の病気で急死したという。
墓地に重機が入ってきた。
運転手もイスラム教徒のボランティアで、深さ1.5メートルほどの長方形の穴が掘られた。
遺体は棺には入れず白い布に包まれた状態でゆっくりと降ろされ、土がかけられる。
司祭と参列者の唱和の後、土まんじゅうの頭の辺りに、灰色のコンクリートブロックの墓石が立てられた。
■全国で1000体が埋葬
「日本人の墓は、核家族化などで墓じまいが進み、ピーク時の4割に減った」
「入れ替わるようにイスラム教徒が増えた」
「日本人は墓参りにもあまり来ないが、彼らは熱心で、季節に関係なく夜中でも訪れる」
と霊園管理会社の男性社長(76)は言う。
霊園がイスラム教徒を受け入れ始めたのは令和元年。
東京都内のモスクから頼まれ、西アフリカのガーナ人を埋葬したのが最初だった。
以来、口コミで広がり現在はパキスタン、バングラデシュなど15カ国、100体余りが眠っているという。
イスラム教徒が土葬できる墓地は全国でも10カ所程度しかなく、現在の埋葬者は約1000人とみられる。
これまでは航空機で祖国に運んで土葬されることも多かった。
■イスラム系外国人も高齢化
イスラム系の外国人は以前から国内に在留していたはずだが、今改めて
「墓地不足」
が注目されるのは、外国人労働者の増加に加え、彼らの中に経済的に航空機を利用できない層が拡大していることもある。
更に以前は年を重ねる前に帰国するケースが多かったが、最近では日本で生涯を終える人もいる。
在留外国人の
「高齢化」
である。
早稲田大学の店田広文名誉教授(社会学)の推計によると、令和2年末時点で国内にいるイスラム系外国人は約18万人。
「お祈りもせず、酒も飲んで世俗化していても彼らは最期は土葬を望む」
「外国人労働者の増大で今後更に増える可能性は高く、近いうちに墓地も足りなくなるだろう」

「移民」と日本人 今年起きること
「安価」な移民 人生を丸ごと引き受ける覚悟はあるか
2024/1/4 11:05
https://www.sankei.com/article/20240104-J5QGWXOU65PBJAUU4JXQAC34JI/
★国保から墓場まで
外国人労働者を定住させることは、文化も風習も異なる彼らを丸ごと受け入れることに他ならない。
■スウェーデンは5人に1人
それは医療や教育、福祉、老後、更には墓場まで、その人の人生に我が国が責任を持つことでもある。
産業界は外国人労働者の受け入れに
「安価な労働力」
を期待するが、トータルコストを考えれば本当に
「安価」
と言えるのか。
2015年からシリアなどの難民や移民の受け入れを急拡大したドイツでは2019年、生活保護受給者の40%を外国人が占め、彼らの住居、教育、医療などの費用として毎月40億ユーロ(当時約4800億円)の公金支出があると公表した。
かつて
「ゆりかごから墓場まで」
の福祉国家と呼ばれたスウェーデンは人口1000万人の5人に1人の200万人が外国出身者とその子供となり、2022年に社会福祉を受けた16万世帯の57%が外国人世帯だった。
■荒川区は国保滞納30%
我が国でも、その兆候はある。
外国人が人口の1割の約2万1000人を占める東京都荒川区で2023年、国民健康保険の滞納状況を調べた結果、日本人世帯主の滞納率が14%に対し、外国人世帯主は30%と2倍以上の開きがあった。
国保は住民登録すれば外国人も加入義務があるが、保険料を支払わなくても病院では自己負担3割で最長2年間医療を受けられる。
滞納分は日本人が大半を占める国保加入者が負担している。
荒川区議(51)は
「国民皆保険でない国も多く、そもそも健康保険という概念が理解されていない」
「『病気でないのに、なぜ払うのか』という意識がある」。
区はネパールやミャンマーなど7カ国語のチラシ配布などで周知に努めるが、2024年からは家族も帯同しやすくなる在留制度も本格化する。
区議は
「子供や高齢者らが増える可能性もある」
「外国人と日本人で同一制度を維持しようという考え方は早急に見直すべきだ」。

「移民」と日本人 今年起きること
「異教徒と近い」 墓地でも宗教めぐる争い
2024/1/4 11:10
https://www.sankei.com/article/20240104-U4UZUNIFXVIJ3II7JFKK3WJNOY/
★国保から墓場まで
イスラム系の土葬墓地を巡っては地域住民との軋轢も生じている。
■遺体に遺体を重ねる
大分県日出町では、九州で初となる計画に水質汚濁や風評被害を理由に反対運動が起きた。
計画地は名水で知られる湧き水の水源近くにあり、墓地の水が飲用水に流れ込む懸念があった。
町は世界保健機関(WHO)の報告書などを基に影響はないと説明したものの、計画地を近くの町有地に変更。
2023年5月にイスラム教徒側と住民の間で合意が成立したが、今度は隣接市の一部住民が地下水の汚染を理由に反対した。
町は
「手続き上は進めざるを得ない」
として2024年中にも全79区画が完成する見込みだが、全ての区画が埋まれば、遺体の上に重ねて土葬する可能性もあるという。
近くに住む町議(74)は
「日本人は土葬とは縁遠くなり、正しい埋葬の仕方もよく分からない」
「将来的には何百体になるか分からず、町の行方が不安だ」
と話す。
■気の毒で引き受けたが…
埼玉県本庄市の墓地でイスラム教のスリランカ人男性の土葬が営まれた日、同じ敷地内で60代のペルー人男性の埋葬も行われた。
宗教はキリスト教だが故人の遺志で土葬を選んだ。
ただこれにイスラム教の遺族側からクレームが付き、ペルー人の墓は数十メートル離れた場所に急遽変更された。
「異教徒と近い」
と言い、敵対心を持った。
「他の墓地から排除されたイスラム教の人たちが気の毒で引き受けてきたが、今度は自分たちが排他的になっている」
「この墓地で宗教的な争いを起こしてほしくない」。
管理会社の社長は、そう懸念した。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/793.html#c24

[政治・選挙・NHK292] 大阪・関西万博の延期「確率ほぼ100%」と識者断言! そして待ち受けるさらなる混乱 2024年は世界の底が抜ける年になる予感(… 赤かぶ
50. 秘密のアッコちゃん[75] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月05日 12:46:08 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[188]
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緯度経度
移民が変えた「欧州の理想」 三井美奈
2024/1/5 9:00
https://www.sankei.com/article/20240105-3WCTPDXVQVNK7A3GL2U7Z2S6C4/
筆者は2023年秋、パリ勤務から約6年ぶりに帰国した。
外国人が増えたと実感すると同時に、移民を巡る緊張がないことに驚いた。
英調査会社の番付で、パリは2023年
「世界一魅力的な都市」
に選ばれた。
だが、華やかな街の裏には不法移民のテントがある。
長く住んでいても、ジャージー姿の黒人に
「たばこを買って」
と近寄られると、鞄を抱いて身をかわしてしまう。
この年末、ある西欧の駐日大使と話したとき、彼は
「日本は移民を少しずつ入れているから摩擦がない。それが良いのでしょう」
と言った。
「私たちの失敗は短期間で大勢の移民を入れたことです。もう寛容ではいられなくなった」
と苦い笑顔を見せた。
「それなら、国境を閉めればいいではないか」
と思うだろう。
そう簡単にいかないのが西欧だ。
人権尊重を掲げ、不法移民にも手荒なことはできない。
国際法は、難民申請する人を追い返してはならないと定める。
欧州連合(EU)の法により、親の付き添いがない子供は保護義務があるから、10代の移民が急増する。
後で家族が移住しやすくなる。
フランスでは、13歳以下の子供は国外退去の対象とならない。
欧州は今、自分たちが作った仕組みにがんじがらめになっている。
不法移民を国外追放しようとしても、人権団体や弁護士の支援で法廷闘争に持ち込まれると、なかなか実行できない。
仏政府によると、20回訴えを繰り返す人もいる。
国外退去の対象者のうち、実現したのは全体の7%にとどまる。
そこでマクロン仏大統領は2023年末、移民法案を国会で可決させた。
受け入れ数に上限を設け、外国人犯罪者の追放を迅速化する。
無職の外国人が育児や住居手当を受ける場合、
「5年間の滞在歴」
を条件にした。
厳しい姿勢の一方で、法案は移民労働者の人手不足を解消するため、国内に3年以上いる不法移民に滞在許可を出す。
労働力として役立つ移民なら大歓迎というわけだ。
仏経団連会長は
「2050年までに390万人の外国人が必要」
と訴えた。
左派の野党は法案に反対した。
国民優先で移民と格差を設けるのは、
「全ての人間は人種や宗教の差なしに神聖な権利を持つ」
と定める憲法の前文に反すると主張する。
法案採決の議場では、議員が「自由」「平等」「友愛」と書いた紙を掲げて抗議した。
18世紀のフランス革命以来、共和国が掲げる理念だ。
北アフリカ系移民や2世、3世は現在、左派の主要な票田だという事情もある。
法案は中道右派野党が支持した。
マクロン氏の与党では左派系59人が造反し、際どい勝利だった。
それでも、世論調査では7割が法案可決を歓迎した。
国民の本音は、
「理念」
より
「移民に厳しくせよ」
だった。
移民流入への国民の不安に応えつつ、必要な人材は大量に獲りたい。
ご都合主義はフランスだけではない。
イタリアは2023年、地中海からの移民流入で緊急事態を宣言した。
一方で観光や農業労働者として、年間13万人以上をEU域外から招く計画を発表した。
ドイツも規制を強めながら、人材獲得に熱を上げる。
ショルツ首相は
「国には受け入れたい人を決める権利がある」
と言った。
少子高齢化が進むEUでは、2050年までに4000万人の雇用が不足するという推計もある。
日本政府は2023年、人手不足の対策として、外国人労働者の在留資格を広げることを決めた。
欧州を教訓に、移民を巡る議論を始める時が来ている。

厳格化する欧米の移民政策 大量流入の欧州は悲鳴、米国は大統領選視野に方針転換
2024/1/3 11:20
https://www.sankei.com/article/20240103-ZC3BJM3SFNAADP7DZYPUISDF3M/
欧米の主要国が移民・難民への対応を厳格化させている。
不法移民らが大量に流入する事態に悲鳴を上げる欧州連合(EU)は2023年末、新制度案で大筋合意。
移民対策で寛容な姿勢が批判されてきた米民主党政権も2024年秋の大統領選を控え、流入抑制へと舵を切った。
■「衝撃波」耐えられず
「歴史的な日だ」。
欧州議会のメツォラ議長は2023年12月20日、EUの主要機関が大筋合意した新案に満足の表情を浮かべた。
同案では、入国者の国境審査が厳格化される他、亡命資格がないと確認されれば迅速に強制送還される。
EUは2024年6月までの発効を目指す。
新案導入の背景には、地中海を船で渡る人々が2023年夏、EU域内に大量に押し寄せたことなどがある。
到着地の1つ、イタリア南部の島の市長は
「人々が押し寄せる『衝撃波』には耐えられない」
と声を上げた。
EUの欧州国境・沿岸警備機関(FRONTEX)によると、2023年1〜11月の不法入国摘発者は前年1年間を17%も上回る。
■仏で「死の口づけ」
欧州各国では、2024年6月までのEU共通制度案成立を待たず、独自案を相次ぎ示しつつある。
フランスでは2023年12月19日、新移民法が成立した。
法案は当初、野党の左右両派の反対で棚上げされていたが、極右「国民連合」の賛成を得て修正案が辛うじて成立。
仏ルモンド紙が
「(極右の)死の口づけ」
で可決されたと評すほど厳しい内容だ。
同国では従来、外国人の親のもと生まれた子供は自動的に仏国籍となる出生地主義を採用していたが、今後は16〜18歳時に申請する必要がある。
外国人労働者が社会保障を受ける条件も厳しくなる。
ドイツも2023年10月、不法移民の送還を容易にする法案を閣議決定した。
国境警備も強化する。
手厚い社会保障がゆりかごから墓場まで≠ニ評されるスウェーデンも翌2023年11月、移民の強制退去要件の導入を検討すると発表した。
▽薬物乱用▽犯罪組織関与▽国家の価値観を脅かす思想表明ーなどが要件。
移民相は
「社会統合には品行方正さが必要」
と強調した。
隣国フィンランドも2023年11月末、ロシアとの国境(約1300km)経由で中東などから流入する事態を警戒し、全8検問所を一時閉鎖した。
■米でも一段と逆風
4年前の2020年にEUを離脱した英国は、なりふり構わぬ対策を講じている。
不法入国者をアフリカ・ルワンダに強制移送する計画を巡り、最高裁は2023年11月、欧州人権条約に基づく英国内の人権法に違反すると判断。
これに対し英政府は2023年12月、計画続行のための緊急法案を策定、押し切る構えだ。
米国では、バイデン大統領が2023年5月、亡命申請手続きの厳格化を柱とする規制策を発表した。
バイデン大統領は移民問題で強硬姿勢を見せるトランプ前大統領を批判したが、不法移民急増への危機感が国内で高まる中、大統領選を控え方針転換を余儀なくされた形だ。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/794.html#c50

[政治・選挙・NHK292] れいわ山本太郎氏に賛否 地震の能登半島で食べた「炊き出しカレー」に「被災者の食糧」指摘(日刊スポーツ) 達人が世直し
57. 秘密のアッコちゃん[76] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月07日 10:43:28 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[189]
<■588行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
リベラルなオランダが生んだ「極右」の躍進 元国連専門機関職員・谷本真由美
2024/1/7 8:00
https://www.sankei.com/article/20240107-XJCLETPQFRIX5AAIXAZ5GKB5LY/
2023年11月22日に投開票が行われたオランダ総選挙において、反移民を掲げる自由党が事前の予想を覆し下院第1党となった。
多くのメディアはこの政党を
「極右」
と呼ぶ。
「オランダのトランプ」
と呼ばれる党首のウィルダース氏が2006年に結党した同党が、最も強調するのは
「反イスラム」
「反欧州連合(EU)」
である。
ウィルダース氏のX(旧ツイッター)の投稿を見ると、
「民主主義や表現の自由、男女平等などオランダの価値観に反対するメッセージを撒き散らすモスクは解体」
「オランダの価値観に反するイスラム教徒はオランダから出ていけ」
「オランダの全ての学校とメディアでムハンマドの漫画(風刺画)を掲げる」
と、かなり強烈な反イスラムのメッセージを掲げている。
オランダはEUにおいて最も過激なリベラル政策を打ち出してきた国だ。
EU加盟国の中では小国のため、過激さで他国との違いを出してきた。
そんなリベラルなオランダ人がなぜ自由党を選んだのか。
理由は難民問題だ。
今EUでは難民の数が多いため、各国で難民を押し付け合っている。
EUの
「ダブリン条約」
では、難民は到着した最初の加盟国で審査を受けることになっているが、ベルギーやドイツは自国に到着した難民をオランダに送り付けている。
難民には政府が宿舎や生活費を保障しなければならない。
難民認定が下りれば家族を呼び寄せるので、その生活も考えなければならない。
オランダ政府によれば、2023年の難民申請者は7万人を超える見込みだが、九州ほどの面積で人口が日本の7分の1の小国には大変な財政負担だ。
日本なら年50万人の難民が来る計算で、その負担の重さに不満を持った有権者が反移民、反イスラムを掲げる自由党を選択したのである。
欧州はどこも財政難で福祉はカットだ。
日本と同じく少子高齢化で重い医療費や福祉コストに悩む。
給料や年金は上がらないのに、インフレで光熱費は数年前の倍以上。
一般家庭で月10万円近く払う場合もある。
生活苦の中での移民受け入れの負担は、オランダのみなららずスウェーデンやイタリア、フランス、スペイン、ドイツなど、元々リベラルが強かった国も含め、欧州全体で反移民政党支持が広がる理由となっている。
日本では現在、岸田文雄政権が
「共生」
「多様性」
の名の下に非熟練労働者も含めた外国人が定住しやすい仕組みを作り、実質的な移民政策を進めようとしている。
リベラルからすると多様性は良い側面もあるだろうが、行き過ぎた政策は却ってオランダのように危険な反動を生じさせることになるのではないだろうか。

緯度経度
移民が変えた「欧州の理想」 三井美奈
2024/1/5 9:00
https://www.sankei.com/article/20240105-3WCTPDXVQVNK7A3GL2U7Z2S6C4/
筆者は2023年秋、パリ勤務から約6年ぶりに帰国した。
外国人が増えたと実感すると同時に、移民を巡る緊張がないことに驚いた。
英調査会社の番付で、パリは2023年
「世界一魅力的な都市」
に選ばれた。
だが、華やかな街の裏には不法移民のテントがある。
長く住んでいても、ジャージー姿の黒人に
「たばこを買って」
と近寄られると、鞄を抱いて身をかわしてしまう。
この年末、ある西欧の駐日大使と話したとき、彼は
「日本は移民を少しずつ入れているから摩擦がない。それが良いのでしょう」
と言った。
「私たちの失敗は短期間で大勢の移民を入れたことです。もう寛容ではいられなくなった」
と苦い笑顔を見せた。
「それなら、国境を閉めればいいではないか」
と思うだろう。
そう簡単にいかないのが西欧だ。
人権尊重を掲げ、不法移民にも手荒なことはできない。
国際法は、難民申請する人を追い返してはならないと定める。
欧州連合(EU)の法により、親の付き添いがない子供は保護義務があるから、10代の移民が急増する。
後で家族が移住しやすくなる。
フランスでは、13歳以下の子供は国外退去の対象とならない。
欧州は今、自分たちが作った仕組みにがんじがらめになっている。
不法移民を国外追放しようとしても、人権団体や弁護士の支援で法廷闘争に持ち込まれると、なかなか実行できない。
仏政府によると、20回訴えを繰り返す人もいる。
国外退去の対象者のうち、実現したのは全体の7%にとどまる。
そこでマクロン仏大統領は2023年末、移民法案を国会で可決させた。
受け入れ数に上限を設け、外国人犯罪者の追放を迅速化する。
無職の外国人が育児や住居手当を受ける場合、
「5年間の滞在歴」
を条件にした。
厳しい姿勢の一方で、法案は移民労働者の人手不足を解消するため、国内に3年以上いる不法移民に滞在許可を出す。
労働力として役立つ移民なら大歓迎というわけだ。
仏経団連会長は
「2050年までに390万人の外国人が必要」
と訴えた。
左派の野党は法案に反対した。
国民優先で移民と格差を設けるのは、
「全ての人間は人種や宗教の差なしに神聖な権利を持つ」
と定める憲法の前文に反すると主張する。
法案採決の議場では、議員が「自由」「平等」「友愛」と書いた紙を掲げて抗議した。
18世紀のフランス革命以来、共和国が掲げる理念だ。
北アフリカ系移民や2世、3世は現在、左派の主要な票田だという事情もある。
法案は中道右派野党が支持した。
マクロン氏の与党では左派系59人が造反し、際どい勝利だった。
それでも、世論調査では7割が法案可決を歓迎した。
国民の本音は、
「理念」
より
「移民に厳しくせよ」
だった。
移民流入への国民の不安に応えつつ、必要な人材は大量に獲りたい。
ご都合主義はフランスだけではない。
イタリアは2023年、地中海からの移民流入で緊急事態を宣言した。
一方で観光や農業労働者として、年間13万人以上をEU域外から招く計画を発表した。
ドイツも規制を強めながら、人材獲得に熱を上げる。
ショルツ首相は
「国には受け入れたい人を決める権利がある」
と言った。
少子高齢化が進むEUでは、2050年までに4000万人の雇用が不足するという推計もある。
日本政府は2023年、人手不足の対策として、外国人労働者の在留資格を広げることを決めた。
欧州を教訓に、移民を巡る議論を始める時が来ている。

厳格化する欧米の移民政策 大量流入の欧州は悲鳴、米国は大統領選視野に方針転換
2024/1/3 11:20
https://www.sankei.com/article/20240103-ZC3BJM3SFNAADP7DZYPUISDF3M/
欧米の主要国が移民・難民への対応を厳格化させている。
不法移民らが大量に流入する事態に悲鳴を上げる欧州連合(EU)は2023年末、新制度案で大筋合意。
移民対策で寛容な姿勢が批判されてきた米民主党政権も2024年秋の大統領選を控え、流入抑制へと舵を切った。
■「衝撃波」耐えられず
「歴史的な日だ」。
欧州議会のメツォラ議長は2023年12月20日、EUの主要機関が大筋合意した新案に満足の表情を浮かべた。
同案では、入国者の国境審査が厳格化される他、亡命資格がないと確認されれば迅速に強制送還される。
EUは2024年6月までの発効を目指す。
新案導入の背景には、地中海を船で渡る人々が2023年夏、EU域内に大量に押し寄せたことなどがある。
到着地の1つ、イタリア南部の島の市長は
「人々が押し寄せる『衝撃波』には耐えられない」
と声を上げた。
EUの欧州国境・沿岸警備機関(FRONTEX)によると、2023年1〜11月の不法入国摘発者は前年1年間を17%も上回る。
■仏で「死の口づけ」
欧州各国では、2024年6月までのEU共通制度案成立を待たず、独自案を相次ぎ示しつつある。
フランスでは2023年12月19日、新移民法が成立した。
法案は当初、野党の左右両派の反対で棚上げされていたが、極右「国民連合」の賛成を得て修正案が辛うじて成立。
仏ルモンド紙が
「(極右の)死の口づけ」
で可決されたと評すほど厳しい内容だ。
同国では従来、外国人の親のもと生まれた子供は自動的に仏国籍となる出生地主義を採用していたが、今後は16〜18歳時に申請する必要がある。
外国人労働者が社会保障を受ける条件も厳しくなる。
ドイツも2023年10月、不法移民の送還を容易にする法案を閣議決定した。
国境警備も強化する。
手厚い社会保障がゆりかごから墓場まで≠ニ評されるスウェーデンも翌2023年11月、移民の強制退去要件の導入を検討すると発表した。
▽薬物乱用▽犯罪組織関与▽国家の価値観を脅かす思想表明ーなどが要件。
移民相は
「社会統合には品行方正さが必要」
と強調した。
隣国フィンランドも2023年11月末、ロシアとの国境(約1300km)経由で中東などから流入する事態を警戒し、全8検問所を一時閉鎖した。
■米でも一段と逆風
4年前の2020年にEUを離脱した英国は、なりふり構わぬ対策を講じている。
不法入国者をアフリカ・ルワンダに強制移送する計画を巡り、最高裁は2023年11月、欧州人権条約に基づく英国内の人権法に違反すると判断。
これに対し英政府は2023年12月、計画続行のための緊急法案を策定、押し切る構えだ。
米国では、バイデン大統領が2023年5月、亡命申請手続きの厳格化を柱とする規制策を発表した。
バイデン大統領は移民問題で強硬姿勢を見せるトランプ前大統領を批判したが、不法移民急増への危機感が国内で高まる中、大統領選を控え方針転換を余儀なくされた形だ。

「北欧の優等生」スウェーデンが一転、犯罪大国に 移民ギャングが暗躍
2023/12/15 12:45
https://www.sankei.com/article/20231215-5NSQ656M5ZJBFPV2QKG322M46E/
欧州連合(EU)で最も危険な国はどこか。
スウェーデンだと聞くと、
「まさか」
と思う人が多いだろう。
だが、近年は麻薬や銃密輸を巡るギャング同士の抗争が激しさを増す。
2023年は11月末までに、銃撃・爆破事件が合計約490件以上。
クリステション首相は
「移民統合の失敗が、こんな事態を招いた」
と訴え、取り締まりのために軍の動員も辞さない構えを示している。
ギャング団の親玉として悪名高いのは、
「クルドの狐」
と呼ばれるラワ・マジド容疑者(37)。
クルド人の両親を持ち、首都ストックホルムの北にある古都ウプサラの移民街で育った。
ウプサラはギャング抗争の舞台となっており、2023年秋には爆破事件の巻き添えになって女性が死亡。
近郊で200kgの爆薬が押収された。
マジド容疑者は5年前の2018年に逃亡し、国外から組織を操っているとされる。
スウェーデンでは2022年、銃犯罪で63人がが死亡。
英紙フィナンシャル・タイムズによると、2020年、人口100万人当たりの銃撃による死者数はEU最多だった。
多くはギャングの報復合戦によるもので、一般市民も巻き添えになった。
当局は
「12〜15歳が犯罪集団に引き寄せられている」
と警告。
英語やクルド語、ソマリ語など9カ国語の冊子を配布し、移民社会の親たちに
「子供の動向に注意を」
と呼び掛けた。
治安悪化の背景について、ウプサラ大のゴラン・アダムソン准教授は
「移民流入が犯罪を急増させたのは明らかなのに、歴代政権は多文化共生の理想に捉われ、現実に対処しなかった」
と指摘する。
スウェーデンは伝統的に難民の受け入れに寛容で、1990年以降、バルカン半島や中東で紛争が続くと大勢流入した。
その結果、外国生まれ、あるいは両親が外国出身の住民が全人口1000万人のうち2割を占めるようになった。
移民たちは集まって住み、都市や郊外に白人が容易には入れない
「別世界」
ができた。
2021年には、外国人の両親を持つ移民2世のうち犯罪容疑者の割合は両親ともスウェーデン人の子の約3倍という公式統計が出た。
国会で問題になると、政府は
「所得や教育の影響もある」
とし、社会の分断に触れようとしなかった。
2022年春には極右集会にイスラム教徒が抗議運動を起こし、暴動に発展。
警官約100人が負傷した。
アンデション首相(当時)は
「我々は国内に『二重社会』を作ってしまった」
と述べ、ようやく移民政策の失敗を認めた。

ハマスの残虐を祝う人々と「共生」できるか イスラム思想研究者・飯山陽
2023/11/5 8:00
https://www.sankei.com/article/20231105-NH7BQCB3DZMVBHWYLQ3BYXXJCY/
イスラム原理主義組織ハマスが2023年10月7日、イスラエルに対する大規模な無差別テロ攻撃を開始し、イスラエル側に多数の死傷者が出たことが報じられると、西側諸国の主要都市で奇妙な現象が確認された。
パレスチナの旗や過激組織「イスラム国」(IS)の旗を掲げる人々が数千人規模で街頭に繰り出しハマスの作戦成功を祝ったのだ。
ロンドンのイスラエル大使館前には5000人以上が集まり一部は暴徒化した。
パリでは数千人が警官隊と衝突、仏政府はパレスチナを支持するデモを禁じた。
ベルリンや米ニューヨーク、カナダのトロントなどでも同様の光景が見られた。
ハマスは非武装の民間人を急襲し、赤ちゃんを惨殺し、妊婦の腹部を切り裂いて胎児を引きずり出し、若い女性をレイプして殺し、シェルターに逃げた家族を生きたまま焼いた。
これを
「祝う」
という感覚は日本の常識とは相容れない。
これは偏に価値観の違いに由来する。
ハマスはこのテロを神の名の下のジハードと呼ぶ。
イスラエルに占領された土地を奪還し、抑圧されたパレスチナ住民を解放するための正義の戦いというわけだ。
ハマスはパレスチナの大義によってあらゆる残虐行為を正当化する。
ハマスの蛮行を祝う人々はこの価値観を彼らと共有していると考えられる。
移民を受け入れるということは、彼ら1人1人が持つ文化や宗教、価値観を受け入れることを意味する。
彼らが他者に抱く憎悪や、彼らの紛争に関わる価値観を受け入れることも意味する。
欧米の例では、彼らが受け入れる国の価値観に順応してその国の国民になる代わりに、自分たちの強固なコミュニティーを形成し自身の価値観をむしろ強化することも多い。
西側諸国の言論の自由を享受した彼らは、街頭に集まりハマスのテロ成功を堂々と祝福することもできる。
これが多文化共生の現実だ。
文化も宗教も価値観も全く異なる人々を多く受け入れると、道義的に許されないはずの行為が多様性の名の下に許容されることになる。
多様性支持者は彼ら独自の文化を尊重せよと主張し、それを批判する者に差別のレッテルを貼る。
多文化共生を推進する日本政府は、
「テロ成功を街頭で祝うなど我が国では許されない」
とはっきり言えるだろうか。
その決意がないまま、岸田文雄政権の既定路線通りに特定技能2号の資格で外国人労働者を大量に受け入れれば、日本も早晩、欧米諸国のようになるだろう。
日本人の持つ道徳心や思いやりは踏みにじられ、それらがあるからこそ維持されてきた平穏な暮らしや治安、秩序ある美しい街並みは破壊される。
選択権は我々にあるはずだ。

イタリア発 移民政策が招いた惨状
移民政策で崩壊する国家と社会ーイタリアからの最終警告に耳を傾けよ
WiLL2023年9月号 イタリア在住・ブロガー・コラムニスト・実業家 ヴィズマーラ恵子
■「対岸の火事」ではない
欧州が直面している
「移民政策の失敗」
を目の当たりにしても、日本は移民を受け入れ続けるのでしょうか。
2023年6月27日、フランスのパリ郊外で交通検問中の警察官が車の停止命令に応じなかった17歳のアルジェリア系青年を射殺、6000人を超えるイスラム移民たちが暴徒と化して大暴動を起こしたことが世界中で報道されました。
パリでは一夜にして1500件を超える火災が発生し、建物や商店は破壊と略奪の惨状となった。
3日後には沈静化したものの、車やバスは2000台以上も放火され、破損や炎上した建物は500棟を超えました。
フランスの”地獄絵図”は
「特定技能2号」(在留期間がなく家族の帯同が可能)
の対象を広げるなど、
「大移民政策」
に舵を切る日本でも近い将来、起こり得ることです。
2023年7月4日の夜、埼玉県川口市で100人近い外国人が集まって乱闘騒ぎが起き、複数の逮捕者が出ました。
クルド人グループが複数台の車で別のクルド人グループを追い回して1人を切りつけ、切られたクルド人が運ばれた市内の病院に大勢の外国人が集まって抗争に発展したのです。
2023年6月25日にも、トルコ大使館(渋谷区)近くに500人以上のトルコ人とクルド人が集まって対立し、警察も巻き込まれる乱闘で、機動隊が出動する事態になりました。
日本がいつまでも平和で安全な国だと思ったら大間違いです。
欧州では、労働者不足を解消するために大量の移民を受け入れた結果、財政負担の増加や治安の悪化など、移民が深刻な社会問題となっています。
スウェーデンでは移民が人口の20%を占めており、労働移住や家族の呼び寄せで移民が急増。
寛容な社会の限界に達し、国家の形が崩壊しているのです。
それは私が住んでいるイタリアも同じです。
現在、EU諸国には毎日大量の移民が流れ込んでいます。
その多くは密航により上陸した不法入国者で、北アフリカから中央地中海ルートを通り、イタリア最南端の島ランペドゥーザ島に到着してEU諸国に散らばっていく。
イタリア内務省のデータ(2023年7月12日現在)によれば、現在イタリアに向かう移民の出発地となった最大国はチュニジア(57%)で、密入国の斡旋業者が移民から高額な船代を巻き上げ、どんどん移民を送り込んでいます。
イタリアまでは113km、距離にして福岡県と韓国・釜山の半分の距離なので手漕ぎボートやゴムボート、セーリングでも簡単に辿り着ける。
少し前までは毎日400人ほどでしたが、最近は毎日700人から多い時は2000人近い移民がイタリアに押し寄せてきます。
既に2023年は7万2000人以上の移民がイタリアに上陸しており、もはや制御不能です。
不法入国者たちは難民申請をするつもりもないので、船を降りると拘束される前に逃げようと浜辺を駆け抜け、森の中へと逃げて速攻で散らばります。
逮捕されるとホットスポット(日本における入管施設)に収容されるので、中には逆に難民申請が通り易い未成年を装うため、身元がバレないようにパスポートを破る人もいる。
そのため密入国者の数は把握出来ていません。
テロリストやスパイが紛れ込んでいる可能性もありますし、最近イタリアで再び流行り始めているコレラ菌の感染者が含まれているかもしれないと、憂慮すべき事柄もあります。
彼ら自身が生物兵器となってイタリアの街へ繰り出し、細菌を撒き散らす。
もはや移民を受け入れるかどうか、難民申請以前の問題で、恐怖でしかありません。
■秩序が失われてイタリア
移民を受け入れた結果、イタリアは景観も治安も悪化の一途を辿っています。
私が住むミラノの中央駅前の広場も、アフリカ系の移民がテントや寝袋を所狭しと並べ住み着いており、街の景観を損ねています。
2015年のミラノ万博に合わせて
「街を明るく安全にしよう」
と再開発や整備が行われたので、10年前は何人か目に付く程度でした。
ところが万博が終わると徐々に増え、コロナ禍のロックダウンで再度減少したものの、コロナ禍が明けてその数が近年は急激に増え、ピークを迎えています。
移民はやりたい放題です。
ピサでは北アフリカ系の不法移民が深夜、レストランのガラス瓶や椅子、テーブルを投げ合い、外席の備品を破壊して暴れています。
フィレンツェでも路上駐車している車を不法移民が破壊している。
ミラノでは、2023年3月に街を歩く人を次々に刺す無差別殺傷事件がありました(被害者は9人)。
移民は仕事もなければ、住む所もなく、やることも失う物もありません。
しかし、お腹は空いているので市民を襲ったり、破壊行為や略奪に走る。
駅から出てきた人は突然刺されたため抵抗もできず、携帯電話や金品を盗まれ、女性はその場で暴力を振るわれました。
最も被害が大きいのは強盗事件です。
ミラノでは、ミラノ中央駅で、フランスに向かおうと早朝の始発電車を待っていた女性が、駅前の広場で屯している不法移民から、駅構内やエレベーター内や移民の暮らしているテントの中で何度も暴行を受け、1日中強姦されました。
2023年3月、立て続けに、観光地スフォルツゥェスコ城の前にある広場でも学生が強姦されており、イタリアでは
「こんなことがあってはならない」
と大騒ぎになっています。
ナポリ駅前でも、毎月のように未成年の女性がかなりの数、強姦されていますし、最近は夜勤終わりの女性警官でさえ、移民による強姦に遭う事件が発生しています。
性的暴行だけでなく、麻薬の製造、所持、売買、また強盗や窃盗も多発しています。
これがイタリアの現状です。
また殺人以外の罪では、ほとんど1年未満で釈放されてしまうことも大問題です。
それにイタリアでは極刑が無期懲役なので、刑務所がパンク状態になっています。
そのため自宅軟禁などで済む場合が多く、入所できない犯罪者が街には解き放たれて犯罪を繰り返し、どんどん被害が広がっています。
それに民族同士の闘争も危険です。
ミラノでは2023年6月19日、50人以上の東欧州出身のロマ民族同士が割れたガラス瓶と棒を武器にした大乱闘が起こりました。
アフリカ系の不法移民も小さな民族同士で大勢集まり決闘を始めるので、白昼堂々、公園で薙刀など伝統武器を振り回していることもある。
物騒極まりない状況です。
移民の受け入れに賛成している日本の方々は、こうした現実を知っているのでしょうか。
最近、日本でも外国人による犯罪や日本人との衝突が目に付くようになっています。
ツイッターではコンビニ前でたむろして
「日本人と結婚すれば永久に日本に住める」
と日本人女性に声を掛けたり、学習塾の前で夜遅くまで勉強する女子高生が出てくるのを待つ外国人がいるなどの情報もあります。
治安が悪化する日本を見て、イタリアにいる私が危機感を覚えている。
何か事が起こってからでは遅いのです。
■日本の難民制度は甘過ぎる
ただイタリアは移民の玄関口になっているはいるものの、難民の認定率はそれほど高くありません。
EU諸国で最も認定率が高い(移民を受け入れている)のはドイツで、イタリアはドイツ、フランス、スペインに次いで4番目です。
2022年は1万865人の外国人が難民申請を行っており、認定を受けたのはたったの12%。
イタリアでは左派的なコンテ前政権が移民
「寛容」
政策を進めた結果、総人口の8.7%が移民になりました。
フランスのように移民のための保護区を設けようとし、そこで暮らせることを夢見て、移民はイタリアを命懸けで目指してきた。
そうした左派政権の移民政策に対する不満から、2022年10月に右派的なメローニ政権が誕生。
移民の受け入れ反対を主張し続けた結果、世論が動き、イタリア国民の民意が歴史的な政権交代劇を生んだのです。
保護地区を撤廃、
「ここに来ても無駄だ」
と移民に知らせることになった。
また2018年にサルビーニ副首相が提唱した
「人道的理由」
による難民の滞在許可を廃止する通称
「サルビーニ法」
が施行され、戦争や政治的迫害以外の理由による難民に、居住許可や身分証明書の発行が不可能になりました。
イタリア国民は確実に移民反対へと動いています。
だからこそ、世界4位の移民大国と言われる日本の移民の現実を知り、あまりの深刻さに驚いています。
元警視庁刑事・坂東忠信さんの記事によれば、200万人以上もいる在留外国人のうち、6万6759人が不法在留者。
平均で年間に1万7000人近くに強制送還命令が出されているものの、うち3300人が送還忌避者だとか。
しかも日本の法律では申請回数や理由を問わず、重大犯罪をした場合でも退去させられず、難民に該当しない外国人や日本で罪を犯した外国人が難民申請をし、不法在留者の60%が強制送還を回避しているとか。
しかも送還忌避者のうち、994人が有罪判決を受けていると言います。
どれもイタリアでは考えられないことです。
イタリアの場合、EU圏内の難民の受け入れに関する規則として
「ダブリン規制」
があります。
EU圏内で難民としての国際保護を求める場合、最初に到着したEU加盟国で申請を行い、審査が実施される。
そのためランペドゥーザ島に到着した時点で、大半の不法移民がイタリアで難民申請をします。
ところが、申請は1つの国によってのみ審査されるので、1度却下されると他国で申請することはできません。
イタリアで難民申請が却下された場合、他のEU諸国で申請することは許されず、ドイツやフランスに逃げても、イタリアに連れ戻され、強制送還の対象になります。
また再度申請をすることは認められないので、日本のように強姦致傷や殺人を犯した不法在留者が出所後に難民申請を繰り返し、強制送還を忌避して暮らし続けることも起こりません。
犯罪者は難民として認められない以前に申請も許されず、強制送還です。
それも、僅か5日で強制送還が行われる。
また強制退去が行えない理由として、日本では自国民の受け取りを拒否する国の存在があると言い訳をしていますが、イタリアは送還費を負担してまで強制送還の対象者を全員送り返している(送還費は500万ユーロ=約7億3600万円)。
EU圏内で一旦強制送還になると、5年間はEU諸国に再入国が許されません。
たとえ騙そうとしても、EU内で国際保護の手続きを行った人は身元確認が行われ、生年月日、出身国を確認し、顔写真と指紋を取られます。
また、
「ユーロダック」
というEU共通のデータベースシステムに情報が登録されるので身元を誤魔化すことはできないし、不法移民や犯罪者に
「2回も3回も申請のチャンスを与える必要はない」
というのがEUをはじめとする世界の常識なのです。
■「難民=可哀相」ではない
2023年4月にイタリア政府は緊急事態宣言を出し、不法移民の本国への強制送還を迅速化しただけでなく、移民の身分証明書の認定速度を上げる法整備を次々に行いました。
現在、イタリアでの難民申請には無犯罪証明書が必要ですし、もし法的案件で係争中の場合、申請は取り消されます。
滞在許可証(在留許可)も更新できません。
それに更新には、正規の移民でもイタリア語の語学試験に合格し、その証明書が必須書類になります。
免除されるのは配偶者がイタリア国籍のイタリア人である場合ですが、それも法律が強化され、在住20年の私も語学試験を受けるように移民局警察署に言われたことがある。
最低年収を上回っていなければなりませんし、年収証明書も提出の上、家の広さを表す計測面図を提出させられる。
またイタリアも産業スパイが多いので、警察はスパイ対策やテロ対策として申請した住所まで抜き打ちで訪問し、家の中を見て回ります。
特に中国人は1部屋に何人も住んでいるケースや偽装結婚も多いので、人が住む場所が適切な広さか、偽装結婚ではないか、他に不法移民を滞在させ共同生活するなど隠蔽していないか、そして申請者本人の髪と目の色、身長まで確認しにきます。
滞在許可証を得るにも、日本以上に難しいものがあります。
イタリアは日本と異なり単一通貨を持たず、人口も6000万人と約半分。
低賃金で日本より経済レベルも低い、どれだけ頑張ってもEUがなければ存在できないような国です。
だからこそ、自分たちで国を守らなければ侵略されてしまうのです。
日本人のおもてなし精神や一期一会の文化は素晴らしいのですが、
「難民=可哀相な人=保護しろ」
と安直に憐れむのは間違いです。
どれだけ綺麗な言葉を並べても、礼儀や敬意、謙虚さが皆無の恩を仇で返すような”蛮族”とはどうやっても共存できない。
その事実を周知しなければなりません。
特に
「人権がー」
「外国人差別だー」
と声高に叫ぶ人たち、そして、不法滞在者に欺瞞的な悪知恵を付けて唆す偽善支援者たちには、侵略者たちに
「義理人情が通じない」
ことを、念頭に置く必要があると感じます。
だからこそ、不法滞在者は日本も即時強制送還するべきですし、難民に当たらない外国人には
「自費でお帰り下さい」
と言えばいい。
こうした発言は国際的には
「外国人差別」
にも
「人権侵害」
にも当たらない、当然の意見です。
入管施設で亡くなったウィシュマ・サンダマリ氏も同居人からの暴力は不幸でしたが、だからといって難民には該当しません。
「可哀相だから受けれ入れてやれ」
と主張し、権利だけを主張して義務を果たさない外国人に、三食寝床付きの施設を利用させる必要はどこにもない。
日本人と外国人、どちらが大切なのかをよく考えて、国際ルールに従うべきです。
2023年5月9日、送還忌避者の長期収容解消を目的に、入管難民法が改正され、難民申請を原則2回に制限し、3回目の申請以降は
「相当の理由」
を示さなければ強制送還できるようになりました。
少しは改善されたでしょうが、まだまだ日本は法整備が必要です。
■日本が崩壊する日
よく人間は
「健康第一」
と言いますが、国にとっての健康とは
「治安」
です。
安心、安全、秩序が保たれているからこそ、国家が健康であり続けられる。
日本の治安の良さは世界でダントツの定評があります。
女性が夜1人で歩くことができる。
落とした財布がそのまま返ってくる、お金の入った機械(自動販売機)が24時間路上に設置されている・・・イタリア人もビックリで、海外ではあり得ないことばかりです。
どれも日本人のモラルの高さ、誠実さ、良心、思いやり、協調性・・・国民の高い良識で治安が守られています。
安全や安心はどれだけお金を出しても買うことの出来ない何物にも代え難いものです。
遠い昔から日本人が積み上げてきたからこそ為せるものですから、それを経済のためや労働者不足の解消のためという刹那的(後先を考えず、今この瞬間だけを充実させて生きようとする様。特に、一時的な享楽に耽る様)な理由で外国人を招き入れ、崩壊を自ら招くのは愚かな行為です。
日本には
「郷に入っては郷に従え」
という言葉がありますが、不法在留者には何を言っても聞き入れてはくれません。
イタリアの不法滞在者・不法移民たちの多くはイタリアの文化や社会に適合しようともしないし、受け入れてもらっていることに対する感謝も配慮もない。
彼らに常識やモラルを説いても通用しません。
社会の治安が崩壊するのは一瞬なので、取り返しがつかなくなる前に、日本人は危機感を持って、欧州の失敗から学ぶべきではないかと外から見ていて強く感じます。
大事なものは何か。
もう1回見直さなければ、日本という国家が崩壊する日は遠くないかもしれません。

日本も自死するか…移民推進論が隠す真実 飯山陽
2023/8/22 6:00
https://www.sankei.com/article/20230822-766I536LZJNUNIMOPRMKIVSL3A/
「外国人と共生する社会を考えていかなければならない」
「アラブ首長国連邦は人口1000万ですが、自分の国の国民は100万しかいない。900万人の外国人と共生している国です」
満面の笑みを湛えてこう語ったのは岸田文雄総理だ。
2023年7月22日、政策提言組織
「令和臨調」
発足1周年で開催された対話集会でのことである。
日本は今、大移民時代を迎えようとしている。
政府は2023年6月、外国人労働者の永住に繋がる在留資格
「特定技能2号」
について、対象を2分野から11分野に広げると閣議決定した。
移民受け入れ加速へと舵を切ったのは間違いない。
政府は難民認定や避難民受け入れも進めている。
2023年7月にはアフガニスタン人114人を難民に認定、在留スーダン人にも就労可能な
「特定活動」
の在留資格を認めると決定、2023年8月には在留資格のない子供140人程度に在留特別許可を出すと発表した。
総務省が2023年7月26日に発表した人口動態調査によると、全都道府県で日本人の人口が減少する一方、外国人の人口は過去最多の299万人に達した。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では2067年には総人口の10.2%が外国人になる。
政府が移民・難民の受け入れを推進し規制緩和を続ける現状を鑑みれば、人口の1割を外国人が占める日はより早くやってくる可能性が高い。
経団連の十倉雅和会長が特定技能2号の対象分野拡大について、
「少子化の影響で生産人口が減る中で、非常に歓迎すべきことだ」
と述べたように、移民について経済界や政府、メディア、「専門家」らが唱えるのは専ら、高齢化で人手不足に悩む日本には、経済や福祉維持のために外国人労働者が必要不可欠だという
「移民こそ解決」
論である。
しかしそれは正しいのか。
そして我々は果たして、大量の移民を受け入れれば日本社会が抜本的に変化するという現実を受け入れる覚悟はできているのだろうか。
■労働力不足は解決しない 治安が悪化・・・欧州の失敗
懸念は多い。
第1に、大量の移民を受け入れたとしても高齢化や人手不足は解決しない。
2001年に国連が発表した移民に関する研究は、移民は人口減少の緩和には役立つが、人口の高齢化を相殺し、高齢になった移民も含めた扶養率を維持するにはあり得ないほど大量の移民が必要であり、非現実的だと結論付けている。
また米国のシンクタンク
「世界開発センター」(CGD)
は、毎年数百万人の移民を受け入れているEU(欧州連合)では2050年までに4000万人の労働力が不足すると推定している。
CGDは移民こそ解決だと提案するが、人手不足を理由とした移民受け入れに終わりはない。
第2に、移民受け入れは国家や国民の経済的負担を増やす可能性がある。
2022年5月にドイツ連邦雇用庁が公開したデータによると、2015年から2016年の難民危機の間にドイツ入りした難民認定希望者約180万人のおよそ半数が
「社会福祉給付金(ハルツW)」
で生活している。
180万人のうち67万人(37.2%)は無職であり、46万人(25.6%)は雇用されているものの、約半数は単純労働に従事し低賃金のため社会福祉給付金(ハルツW)の給付を受けているという。
外国人に対する社会福祉給付金(ハルツW)額は2007年以来倍増し、2020年には130億ユーロ(約2兆円)に達している。
2021年のデンマーク財務省の報告書によると、デンマークで非西洋系移民とその子孫のためにかかったコストは2018年に310億デンマーククローネ(約6500億円)に達し、うち約半数を占めるMENAPT諸国(中東、北アフリカ、パキスタン、トルコ)出身の移民にかかったコストがその約8割を占めている。
フランス対外治安総局(DGSE)元局長のピエール・ブロシャン氏はマクロ経済の視点から、第3諸国からやってくる労働スキルの低い移民を受け入れたとしても、利益を得るのは
「移民本人」
と低賃金労働者を確保できる
「雇用主」
だけであり、
「国家と国民」
は損をすると主張する。
移民は賃金、1人当たりの生産性、GDP(国内総生産)、投資や雇用率に下方圧力をかけ、その一方で失業率には上昇圧力がかかるからだ。
第3に、大量の移民を受け入れれば人口動態が大きく変化する。
フランス国立統計経済研究所(INSEE)が2023年3月に発表したデータによると、フランスの総人口6760万人のうち10.3%を移民1世、10.9%を移民2世、10.2%を移民3世が占める。
フランスでは移民系が既に3分の1を占めているのだ。
またINSEEによると、2019年にフランスで生まれた新生児の21.5%にアラブ・イスラム系の名前が付けられており、その割合は1969年の2.6%から急増している。
イスラム教徒の子はイスラム教の教義だ。
フランスは徐々に、そして確実に、キリスト教徒の国ではなくなりつつある。
第4に、移民系人口の増加は社会の変質、分断をもたらす可能性がある。
2020年にフランスで実施された世論調査では、25歳以下のフランス人イスラム教徒の74%がフランス法よりイスラム法を優先すると回答した。
この割合は25歳から34歳では42%、35歳以上では25%となっている。
イスラム法の規定は男女平等や自由、権利など多くの点においてフランスの法や価値観と矛盾する。
フランスで生まれたフランス人である若い世代ほどイスラム的価値観を絶対視する傾向があるという現実は、移民も世代を経れば同化するだろうという楽観を裏切る。
第5に、移民増加は治安悪化に繋がる可能性がある。
受け入れ国の法や文化、習慣を重んじる移民がいるのは言うまでもないが、受け入れ国の国民と異なる価値観や倫理観、法意識は犯罪に結び付くことがある。
既に多数の移民を受け入れた欧州には、外国人による犯罪が社会問題となっている国が多くある。
オーストリア司法当局によると、2023年3月時点で受刑者の51%を外国人が占めていた。
スイス連邦統計局によると2017年時点で受刑者の72%を外国人が占めており、外国人の収監率はスイス人の7倍以上だった。
イタリア刑務所管理局によると2021年時点で受刑者の32%を外国人が占めており、外国人の割合が78%に達する刑務所も存在した。
デンマークのフレデリクセン首相は2020年に、1997年生まれの非西洋的背景を持つ若者の5人に1人が21歳になるまでに犯罪歴があることについて
「明らかに多過ぎる」
と指摘し、
「過去の移民政策は間違いだった」
と認め、
「移民政策の厳格化」

「警察により多くの権限を与える」
旨を演説で誓った。
移民政策の失敗は10年以上前にドイツのメルケル首相(当時)も、イギリスのキャメロン首相(当時)も認めている。
2017年に出版された『西洋の自死』で著者、ダグラス・マレー氏は、移民を大量に受け入れた欧州では
「国の形」
が大きく変容した自死の過程にあると警告した。
日本も移民を大量に受け入れれば、今ある社会はすっかり姿を変え、我々は故郷と呼ぶべき居場所を失う可能性がある。
我々日本人はその覚悟を持って、大移民時代を迎える必要がある。

英政府、不法移民の対策に苦慮 ルワンダ移送計画は難航
2023/7/30 20:00
https://www.sankei.com/article/20230730-OBJFOHONFBMYLHIDHLQSHLABBY/
英政府が増加する不法移民・難民への対応に苦慮している。
小型ボートで英国に入る密入国者は2018年から150倍以上に増え、受け入れ施設の費用などで財政を圧迫。
スナク政権はアフリカ中部ルワンダに不法移民らを移送する計画を推し進めたい考えだが、英控訴院は移送は違法との判決を下した。
国連や人権団体、司法が計画に待ったをかけており、円滑な実現は困難とみられている。
英政府によると、英仏海峡を小型ボートで渡ってきた密入国者は2022年に4万5700人を超え、前年2021年の約2万8000人を大きく上回った。
2018年(299人)以来最も多い。
政情が不安定なイラクやシリアなどからの不法移民が増えた他、バルカン半島のアルバニアからも仕事を求めて若者が殺到。
犯罪組織が金銭を受け取り小型ボートを手配しているとの情報もある。
英国は受け入れ施設の費用などで年間約30億ポンド(約5440億円)を負担しているとされ、財政を圧迫。
スナク首相は
「不法移民の流入を阻止することは優先事項だ」
と断言する。
スナク政権はルワンダに1億2000万ポンド(約218億円)を投資する代わりに、英国に密入国した亡命希望者を受け入れてもらう計画の実現を目指す。
英国での居住を容認しない方針を明示することで密航を抑止する狙いがある。
政権は2023年7月、不法移民らの英国への難民申請を認めないとする法を成立させた。
ルワンダへの移送計画を巡っては、ジョンソン政権が不法移民の増加は
「医療や福祉の負担となる」
とし2022年4月に掲げた。
ジョンソン元首相は当時、1990年代の大虐殺を乗り越えて高度成長を遂げ、リビアなどから難民を受け入れたルワンダを
「世界で最も安全な国の1つ」
と強調した。
英政府は難民の生命や自由が脅かされない国を
「安全な第三国」
と定義している。
移送された移民らはルワンダで亡命申請手続きを行い、申請が受理されれば、最長で5年間の教育や支援が受けられる。
しかし、国連や人権団体は計画を受け継いだスナク政権に厳しい目を向ける。
グランディ国連難民高等弁務官は難民条約上の責任を他国に押しつけることは
「国際的な責任分担に反する」
と批判した。
強権的とされるカガメ大統領の下、ルワンダで難民が虐待されたとの報告もあり、メイ元英首相が移送による不法移民の人権状況の悪化を懸念するなど与党・保守党内でも計画に否定的な発言が目立つ。
英控訴院は2023年6月29日、ルワンダを
「安全な第三国」
とみなせないとし、移送は違法との判決を下した。
スナク政権は上訴の意向を表明したが、司法での争いは数年間続く可能性がある。
一方、スナク政権は非正規なルートで渡航した亡命希望者ら約500人を英南西部の港に係留させたバージ船に入居させる計画も準備。
1日600万ポンド(約11億円)の宿泊費を削減できるが、この計画に対しても人権団体が亡命希望者らを船に閉じ込めるのは
「残酷だ」
と非難しており、
「円滑に入居が進むかは不透明」(元議員)
という。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/816.html#c57

[政治・選挙・NHK292] れいわ山本太郎氏 「国会議員に知ってもらいたい」現場のSOSに…被災地入り「今、何が必要かを勉強」(スポニチ) 赤かぶ
84. 秘密のアッコちゃん[77] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月08日 13:46:46 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[190]
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美しき勁き国へ
櫻井よしこ 波乱の辰年 乗り切る力 
2024/1/8 8:00
https://www.sankei.com/article/20240108-Z7OMMHJCTRJ7VPXIZBRPFAYNSM/
大波乱の辰年である。
関係緊密化を進める中国とロシア、北朝鮮、イランに対し日本と米欧は連携を強め自由陣営を守り通せるか。
試金石はウクライナだ。
ウクライナを敗北させロシアを勝たせてはならないとの声が日米欧にある。
だが現実は厳しく米国は600億ドル(約8兆7000億円)のウクライナ支援を含む予算を通せないでいる。
ロシアのGDP(国内総生産)が約2兆ドル(約289兆円)なのに対し、欧州連合(EU)は約8倍の16兆ドル(約2300兆円)強だ。
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が、同盟諸国との連携強化を求めると強調するのは、もっとEUに貢献してほしいということだ。
どの国からも決定的な支援策が出てこない中で、ウクライナに
「勝たせる」
のではなく、
「負けさせない」
のが肝要だという主張がある。
それは日々、ウクライナの人々が戦い、命を落とし続けることを意味する。
国民、国家を守るのに他国の支援に頼るしかない弱い国の運命は更に厳しさを増すだろう。
日本にとっては他人事ではない。
2024年11月の米大統領選は、トランプ前大統領の返り咲きを前提に世界政治を考えなければならない。
再選の暁にはウクライナ戦争を1日で終わらせるとトランプ氏は言う。
ウクライナ支援をやめ、ロシアとの関係を仲介して停戦させるということだろう。
ロシアの侵略を許すに等しい停戦を米国が主導すれば、中東においてはテロリスト勢力やイランを、日本周辺では中国を喜ばせ、リベラルな国際秩序を壊そうとしてきた中露朝イランが果実を得ることになる。
米国屈指の政治評論家、ウォルター・ラッセル・ミード氏は2023年10月2日、ウォールストリート・ジャーナル紙で、再選したトランプ氏の外交政策は米国第1主義をより強めると予測した。
トランプ氏はルールに基づく国際秩序を支持したことはないとも指摘した。
更にトランプ氏は強力な世界の指導者たちとの取引を好み、自己最大の取り得はその予測不可能性にあると自覚しており、中国の習近平国家主席とも大取引で手を結ぶことさえあると警告した。
岸田文雄首相は国家安全保障戦略で中国を
「これまでにない最大の戦略的な挑戦」
とし、
「我が国の総合的な国力と同盟国・同志国との連携」
で対応すべきだと定義したが、中国への対処では米国の動向が決定的な意味を持つ。
米国の対中強硬世論を考えれば可能性は低いと思うが、米中が手を握りかねない状況の前で我が国は何を為すべきか。
戦後を代表する評論家、福田恆存(つねあり)は国家をフィクションだと喝破した。
国民と政府が守り通すと決意し、努力を重ねなければ国は潰えるのだ。
かつて我が国は道議を尊んだ国だった。
政府も国民も日本国を支えてきた価値観を思い起こして外交、安保を支える力としなければならない。
つまりウクライナ戦争はロシアに勝たせてはならず、日本は出来得る限りのことをすべきなのだ。
中国の挑戦には、究極の毅然たる対処を貫かねばならない。
我が国の対処策は国家安保戦略で明確だ。
第1に同盟国・同志国とより強く連携せよということだ。
具体的には
「自由で開かれたインド太平洋」、
日米豪印4カ国の協力枠組み
「クアッド」
などがある。
インド太平洋で米国とは異なる指導力を発揮することで米国を支え、米国が国際秩序維持のリーダーの地位に留まるよう貢献することは日本の国益でもある。
国家安保戦略は外交力に次いで防衛力の重要性を指摘した。
防衛力が最終的な担保で他の手段では代替出来ないと明記したのは、我が国がようやく普通の国の常識に近付いたことを示している。
であるからこそ、その精神をウクライナ支援で発揮すべきである。
武器装備の不足は深刻で、使える物は全て欲しい彼らに、古くてもまだ使える自衛隊の車両や砲を提供するのが良い。
政府は現行法に基づいて不要な砲などを鉄屑にすると言うが、速やかに法改正して、ウクライナ援助に回すのが正しい道だ。
軍事力を最後の担保と認めるのであれば、それを支える軍事産業も守らなければならない。
日英伊3カ国による共同開発の次期戦闘機を日本も第3国に輸出出来るかが問われている。
日本の産業基盤を支えるためにも、国家安保戦略に則って輸出を可能にすべきだ。
しかし、2023年7月段階で自民・公明両党の実務者が第3国への輸出を、公明党が2023年12月、突如方針転換した。
山口那津男代表が2023年11月に訪中した直後の茶舞台返しは、日本の軍事力強化を非難し続ける中国共産党の意を受けた結果と見られた。
それは当然の疑いであろう。
公明党の意図は分からないが、真の問題は岸田文雄首相にある。
国家安保戦略で中国を最大の戦略的挑戦とし、防衛力を最終的な担保とするという正論を掲げたからには、岸田文雄首相には公明党を説得する責任がある。
国家安保戦略は岸田文雄首相による歴史的な決断だった。
それは日本が自力で守れる国になる第一歩であり、実行して初めて米国への力強い支えとなり、中国には侮れない抑止力ともなる。
自由で開かれた国際秩序を守る心構えとして我が国の異質ぶりを知っておきたい。
我が国の根本法である事業法(政府が保安、育成の観点から民間事業を規制する法律)には安全保障の視点が完全に欠落しているのだ。
岸田文雄首相は経済安保政策に取り組んでいるが、これを機に経済的活動は全て、武器の代わりになっているという現実認識を徹底させたいものだ。
その上で公約の憲法改正への道筋を具体的に示し、なぜ今、国の形を変えるべく一歩を踏み出すのか、なぜ米国を鼓舞する立場に立とうとするのか、そうした気概を持つことがなぜ大事なのかを国民に説く時だ。
国民の心に響く言葉を発すれば波乱の辰年を乗り切る力が沸いて来るはずだ。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/825.html#c84
[政治・選挙・NHK292] (日曜討論より)もう、この国は終わっている。裏金疑惑は、国会議員と検察・裁判所との闘いだ!なのに、野党は検察に味方する? 阿闍梨(あじゃり)
11. 秘密のアッコちゃん[78] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月08日 14:18:39 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[191]
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主張
池田元副大臣逮捕 政治の危機と受け止めよ
2024/1/8 5:00
https://www.sankei.com/article/20240108-22GIDDBO7VMG5CKYB7YQZTBXPU/
東京地検特捜部は元文部科学副大臣の池田佳隆容疑者を政治資金規正法違反の疑いで逮捕した。
池田容疑者は安倍派所属で、自民党は逮捕を受け、除名処分とした。パーティー収入不記載事件は、国会議員の刑事責任が問われる事態に発展した。
政治不信に拍車がかかるのは避けられず、自民は深刻に受け止めねばならない。
池田容疑者には、平成30年〜令和4年に安倍派から還流を受けた計4826万円の寄付を政治資金収支報告書に記載せず、噓の収入を記載したなどの疑いがある。
同容疑者は、特捜部の捜査が判明した後の2023年12月に、関連団体の令和2〜4年分の収支報告書を訂正している。
訂正して済む問題ではない。
政治資金を裏金にしていたのであれば国民への背信だ。
これまでの間、説明責任も十分果たしてこなかった。
説明するよう強く促さなかった党側にも問題がある。
一連の事件を巡っては捜査中であることを理由に口をつぐむ関係者が多い。
だが、これはおかしい。
国民の負託を受けた政治家の責任として、指摘された疑惑に対し、自ら事実関係を明らかにし、誤りがあれば国民に謝罪するのは当然だ。
法令順守(コンプライアンス)が一層問われる時代となり、各界では以前にも増して説明責任を果たすことが求められるようになった。
その中で一番逃げ回っているのは政治家ではないか。
そうした姿勢が国民に見透かされ、政治不信に繋がっている。
2023年以降、現職国会議員の逮捕は秋本真利被告、柿沢未途容疑者に続き3人目である。
呆れる他ない。
岸田文雄首相は党内に総裁直属の政治刷新本部を立ち上げる。
政治への信頼回復は急務だが、
「現状の問題認識や反省の共有」
「国民への十分な説明」
なくして、どうして刷新できよう。
小手先の改革でお茶を濁すことは許されない。
特捜部は、還流を受けながら関連団体の報告書に記載しなかった疑いのある議員の立件を進めるとみられる。
この仕組みを構築した派閥幹部の責任も問われることになろう。
政治と同様に検察の捜査のありようも、国民から厳しく見られている。

逮捕の衆院議員池田佳隆容疑者 パー券に注力、集金力あだ 秘書に「しっかり売れ」
2024/1/7 21:05
https://www.sankei.com/article/20240107-IYMWLOFBL5MVPAKDUFQT5OTEZ4/
自民党の派閥のパーティー収入不記載事件で東京地検特捜部は2024年1月7日、政治資金規正法違反(虚偽記入)容疑で元文部科学副大臣の衆院議員、池田佳隆容疑者(57)らを逮捕した。
日本青年会議所(JC)会頭出身で抜群の集金力を誇った池田容疑者。
集金力が仇となり、安倍派(清和政策研究会)がパーティー収入からキックバック(還流)する額や政治資金収支報告書の不記載額が膨れ上がったとみられる。
「パー券(パーティー券)はしっかり売るように」
池田容疑者の事務所を知る関係者によると、池田容疑者は秘書志望者との面接の際、そう話し、採用後もパーティー券販売に精を出すよう声を掛けていた。
大口の支援者へ秘書がパーティー券を売る際は
「誠意が伝わるように直接手で持っていくように」
と指示。
パーティーの時期が近付くと、秘書がパーティー券販売に追われ、他の業務が滞ることもあった。
池田容疑者は関連団体の会計責任者である柿沼和宏容疑者(45)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=に対してはパーティー券に限らず、細かく命令を下し、池田容疑者に報告せずに業務を進めた際には叱責する姿が目撃されていたという。
■安倍氏に感銘
父親を早くに亡くし、愛知県北名古屋市の化学メーカーを継いだ池田容疑者。
平成18年に全国の若手経営者の集まりであるJCの会頭も務めると、政治家の道を叩いた。
きっかけは会頭だった平成18年、当時官房長官だった安倍晋三元首相との面会だ。
感銘を受け、平成24年に愛知3区で自民党から出馬、初当選した。
入会した派閥が安倍氏の出身である清和政策研究会(現安倍派)だ。
最大派閥である安倍派。
当時から所属議員に課したパーティー券の販売ノルマを超えた分を収支報告書に記載せず還流していたとみられ、逮捕される遠因になった。
入会後は教育政策を中心に活動し、文部科学副大臣も経験。
安倍派幹部で文部科学相を務めた萩生田光一前政調会長を慕い、周囲には萩生田氏の弟分を自称していた。
■JC人脈駆使
池田容疑者の集金力の源泉は、JC会頭経験者としての幅広い人脈だったとみられる。
選挙区は名古屋市が地盤だが、関連団体の政治資金収支報告書には、寄付者やパーティー券の大口販売先として愛知県外の企業や個人も目立つ。
複数がJC出身者だ。
その人脈は、安倍派のパーティーでも遺憾なく発揮されていた。
安倍派の平成30年〜令和4年分の収支報告書によると、20万円を超える金額のパーティー券を購入したと記載されているのは延べ数で約230の企業・団体。
そのうち、延べ数で2割超が池田容疑者個人の政治資金パーティーで20万円を超えるパーティー券を購入した企業・団体やその関係先だった。
安倍派のパーティーはノルマを超えた販売分は還流される。
個人のパーティーと違い、会場代などは派閥が持つため、販売額が増えるほど還流額も積み上がっていった。
池田容疑者の事務所では
「安倍派のパーティーは売るほど自分の懐に入る」
とされ、個人のパーティー券以上に販売に力を入れていたという。

政治資金規正法違反 単独容疑での現職国会議員の逮捕は極めて異例
2024/1/7 20:46
https://www.sankei.com/article/20240107-YY57HI2VTNO7JDDRQK246EBNKM/
東京地検特捜部は2024年1月7日、政治資金規正法違反容疑で元文部科学副大臣の池田佳隆容疑者(57)らを逮捕した。
特捜部が政治資金規正法違反単独の容疑で現職国会議員を逮捕するのは極めて異例だ。
同法は会計責任者に不記載の責任があるとしており、議員の共謀を認定するには高いハードルがある。
特捜部が近年事件化した政治資金規正法違反事件でも、秘書や会計責任者が逮捕・起訴されるケースが目立つ。
自民党旧橋本派が日本歯科医師連盟(日歯連)から受け取った1億円を政治資金収支報告書に記載しなかった事件では、村岡兼造元官房長官が在宅起訴されたものの、逮捕されたのは会計責任者のみで、橋本龍太郎元首相ら議員側の多くは不起訴処分になった。
小沢一郎衆院議員の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る虚偽記入事件では、民主党の石川知裕衆院議員=当時=が逮捕・起訴されたが、小沢氏の元秘書としての立場。
小沢氏は検察審査会の議決を受けて強制起訴されたものの、無罪が確定している。
議員自身の関連団体を巡り同法違反単独の容疑で現職国会議員が逮捕されたのは平成15年の坂井隆憲衆院議員=当時=まで遡るとみられる。
その後も平成27年の小渕優子衆院議員の関連団体を巡る事件では元秘書が在宅起訴される一方、小渕氏は不起訴となった。
令和4年の薗浦健太郎元衆院議員を巡る不記載事件では薗浦氏と元秘書らが略式起訴された。

池田容疑者逮捕で自民危機感、野党追及へ「金権政治」「トカゲの尻尾切りとならぬよう」
2024/1/7 20:32
https://www.sankei.com/article/20240107-VDR662YPHFNZZMOBHVIKWBP4DI/
自民党安倍派(清和政策研究会)のパーティー収入不記載事件で現職の国会議員が逮捕された2024年1月7日、岸田文雄政権に危機感が広がった。
野党幹部は2024年1月後半召集の通常国会に向け、自民の
「金権政治」
を徹底追及する構えを見せた。
池田佳隆容疑者逮捕の直後の2024年1月7日午後、茂木敏充幹事長は
「大変遺憾。重く受け止め、今後の捜査の推移を見守りたい」
とのコメントと共に、同容疑者の除名処分を速やかに決めたことを公表した。
自民幹部は
「もし安倍派『五人衆』に逮捕者が出れば政権自体の責任になる」
と政権中枢にいた安倍派幹部の立件を危惧した。
自民は国民の信頼回復に向け、政治資金規正法の厳格化などを検討している。
首相は2024年1月7日放送のNHK番組で、派閥のルール策定も議論する考えを示した。
総裁直属の
「政治刷新本部」
を2024年1月10日に発足させて政治改革の具体化を急ぐ。
一方、立憲民主党の泉健太代表は千葉県内で記者団に
「由々しき事態だ。裏金疑惑がある議員たちのけじめを早急につけるべきだ」
と強調。
「金権政治をなくし、政治浄化すべきだ」
と同法改正の必要性を訴えた。
共産党の小池晃書記局長も
「議員辞職させるべき」
とSNSに投稿した。
国民民主党の玉木雄一郎代表は
「トカゲの尻尾切りとならないよう組織的関与の全容を自民党としても徹底究明すべきだ」
と投稿した。

特捜部、現職国会議員逮捕で裏金の使途も解明へ 対象の線引き「一番大きいのは金額」
2024/1/7 18:29
https://www.sankei.com/article/20240107-KD25VMFCH5I45NC2R4WJS3YJ2E/
自民党の派閥のパーティー収入不記載事件は2024年1月7日、現職国会議員が逮捕される事態に発展した。
東京地検特捜部は政治資金規正法違反容疑で元文部科学副大臣の池田佳隆容疑者(57)らを逮捕。
パーティー収入のキックバック(還流)や中抜きの捜査を進めてきた特捜部は、裏金の使途などの全容解明も進める。
2023年12月27日の池田容疑者の関係先の捜索から2週間に満たないスピード逮捕だった。
自民党の派閥のパーティーを巡っては安倍派が所属議員に課したパーティー券の販売ノルマ超過分を政治資金収支報告書に記載せずキックバック(還流)。
二階派(志帥会)も同様に還流し、還流分は記載していたものの、収入については一部不記載にしていたことが明らかになっていた。
特捜部はこれまで
@安倍派の収支報告書の不記載
A安倍派から還流を受けた議員側の収支報告書の不記載
B二階派の収支報告書の不記載
の3ルートを重点的に捜査。
政治資金規正法上、不記載の責任がある会計責任者の他に議員の関与も慎重に調べてきた。
今回、特捜部が議員の関与の疑いがあるとみて逮捕に踏み切ったのはAのルートだ。
特捜部は通常国会が召集される2024年1月下旬を目途に他のルートについても事務総長の関与の有無を解明し、刑事処分の可否を判断するとみられる。
■刑事処分の線引きは
議員側のルートでは、還流を受けた安倍派議員が数十人に及ぶ一方、不記載額は数万〜数千万円と幅がある。
検察当局は刑事処分の対象とする会計責任者や議員の
「線引き」
の検討も進めてきたとみられる。
「法の趣旨からいって一番大きいのは金額だ」
検察幹部は不記載の金額が線引きのポイントの1つになるとする。
池田容疑者は不記載となった還流額が4000万円超で安倍派内で1、2位を争うほど高額だった。
また、各議員は特捜部から収支報告書の訂正を待つよう要請されていたが、池田容疑者は2023年12月に訂正。
こうした複数の要因が逮捕に繋がった可能性がある。
特捜部は2023年12月19日に安倍派と二階派の事務所を捜索すると、その翌週の2023年12月27日には池田容疑者の事務所、翌2023年12月28日には5000万円超の還流を受けたとされる大野泰正参院議員の事務所に捜索先を拡大。
高額還流議員側を重点的に捜査する姿勢を鮮明にした。
■還流システム構築も捜査
特捜部は捜査の過程でパーティー収入の還流だけでなく、一部議員がノルマ超過分を安倍派に納入せず
「中抜き」
していたことも把握。
議員らに安倍派への納入額などの報告を任意で要請し、中抜き分と還流分をあわせた裏金が平成30年〜令和4年分で6億円近くに上ることを確認した。
特捜部はこうした裏金の使途についても解明を進めている。
裏金が使われたのが政治活動なのか、選挙運動費用収支報告書に記載が必要な選挙運動なのか。
あるいは他の議員への上納や私的活動なのか。
場合によっては公選法違反など別の法令違反に問われる可能性も浮上する。
特捜部は裏金の先を追う中で、安倍派がパーティー収入を裏金として還流するシステムを築いた要因の解明も目指すとみられる。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/828.html#c11

[政治・選挙・NHK292] <文春砲!>西村康稔前経産相(61)が溺れた“黒ビキニ秘書官”とコネクティング外遊《安倍派裏金、… 赤かぶ
29. 秘密のアッコちゃん[79] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月09日 17:00:48 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[192]
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「移民」と日本人 今年起きること
絶対に移民と言ってはいけない国 逃亡した技能実習生
2024/1/3 11:00
https://www.sankei.com/article/20240103-ZL4M2P7HQFJVBL3U43YAK7J7MM/
★絶対に移民と言ってはいけない国
「逃亡先」
の群馬県内のアパートで、ベトナム人女性(40)は同胞向けの求人サイトを開いて恐ろしくなった。
仕事内容は判然としなかったが、感覚的には半分が犯罪ではないかと思った。
金銭の運搬などもあり、ブローカーのような人物の書き込みもあった。
■留学生は学生か、労働者か
バカとも言われた
女性は平成30年、外国人技能実習生として来日した。
この制度では外国人が最長5年間、日本で働きながら技能を学べるが、厳しい職場環境などが原因で実習生の失踪などが相次ぎ、政府の有識者会議は20231月、現行制度を廃止し、新制度を設ける最終報告書をまとめた。
ベトナムの貧しい農村出身の女性は千葉県内のクリーニング会社に採用された。
工場で大量の衣服を洗ったり、乾燥させたりする単純労働だ。
同胞もおり、月収も手取り20万円弱で悪くはなかったが、ほどなく後輩が姿を消し、自身も来日から1年弱で逃げ出した。
女性は
「日本人工場長から『何故こんなことも分からない』と毎日怒鳴られた」
「『バカ』とも言われた」
「凄く厳しく、凄くうるさかった」。
■過半数占めるベトナム人
有識者会議では、こうした職場環境について
「人権侵害の疑い」
とも指摘したが、技能実習生そのものは年々増えている。
出入国在留管理庁によると令和5年は35万8000人で中規模都市の人口に匹敵する。
過去10年で2.3倍となった。
このうちベトナム人は18万5000人に上り1カ国で全体の過半数を占める。
必然的に失踪者も増え、令和4年の1年間で約6000人、失踪者全体の3分の2となった。
元警察官でNPO法人
「アジアの若者を守る会」
の沼田恵嗣代表(61)は
「人権侵害や暴力行為はあってはならない」
としつつも、一般的な指導や叱責を勘違いする外国人も少なくないという。
失踪者らと日常的に接している沼田代表にすれば
「中でもベトナム人は打たれ弱いと感じる」
「日本で働くモチベーションに疑問を抱くことも多いが、仕方のない面もある」。
■裏金で「優秀」と推薦
ベトナムでは実習希望者の多くが渡航費などの通常経費に加えて別途100万円程度の
「裏金」
を現地の送り出し組織に託している。
裏金があれば、その人物を
「優秀」
として日本側に推薦してくれるという。
「日本語をよく勉強して成績上位でも、裏金がなければ選ばれない」
「用意できれば、素行が悪くても来日できる」
「人材が適正に選定されていないのです」。
ベトナム政府は、不正な組織の許可取り消しを進めているが、道半ばという。
女性は失踪後、同胞のネットワークを通じて群馬県内のパチンコ台工場などで働いたが、精神的に限界を感じて自ら入管当局へ出頭、2022年12月に母国へ戻った。
現在は身元引受人を頼って再び日本で生活している。

「移民」と日本人 今年起きること
移民と外国人労働者はどう違う 「軍隊」は「自衛隊」に言い換え
2024/1/3 11:05
https://www.sankei.com/article/20240103-PZS32WQT3ROJ3LOBU6NIXLXF7Q/
★絶対に移民と言ってはいけない国
厚生労働省によると、令和4年の外国人労働者数は182万人で10年連続過去最多を更新中、10年前に比べ2.7倍に急増した。
■ついに現状を追認
欧米が移民を拡大した1990年代から、我が国は
「移民を受け入れない」
ことを“国是”として堅持してきたが、
「移民」
と言わないだけで
「外国人労働者」
は積極的に受け入れてきた。
「軍隊」

「自衛隊」
と言い換え、その本質に踏み込まない議論とよく似ている。
約30年前に始まった技能実習制度は2024年以降、どう変わるのか。
最も大きいのは
「人材育成による国際貢献」
から
「人材確保と人材育成」
に目的を変更することだ。
「実習生」
「見習い」
とみなしていた外国人を、実際には
「労働力」
としてきた現状を事実上追認するのである。
また、5年前に新設された在留資格
「特定技能」
と技能実習で職種を統一して新たな選択肢を示すことにもなった。
技能実習生も
「実習」
が終われば、特定技能に移行しやすくなる。
更に、特定技能のうち熟練技能を要する2号の対象をビル清掃や農業、漁業、外食業などにも拡大、2号は家族の帯同も認められるため、語学などの一定の条件を満たせば一家で永住も可能となる。
■まだ議論の余地がある
もはや、それは
「移民」
とどう違うのか。
「移民」
とは、広辞苑によれば
《労働に従事する目的で海外に移住すること》
である。
間近に迫った有史以来の大きな政策転換について入管行政関係者は
「投網をかけるように無制限に労働者を入れれば、玉石混交になる」
「対して一定の人材を選抜して一人前に育て上げるのは養殖のようなものだ」
「それを『移民』と呼ぶかどうかは議論の余地がある」。

「移民」と日本人 今年起きること
会社を変えられる技能実習生 都会に近づくベトナム人の反社組織
2024/1/3 11:10
https://www.sankei.com/article/20240103-GYQV3BLK2RLUXOKSJGUBKNQMIM/
★絶対に移民と言ってはいけない国
我が国では
「移民」

「外国人労働者」
の垣根が曖昧だ。
技能実習に替わる新たな制度では、一定の条件を満たせば、同じ分野で職場を変える
「転籍」
も容易になる。
これまでは最長5年間同じ職場に縛られていたため、労働者としての人権に配慮した格好だ。
■部隊を意味する「ボドイ」
ただ、農業や水産業などで多数の実習生を受け入れてきた地方からは不安の声も上がる。
最低賃金が高く、生活面でも魅力的な都市部へ人材が流出しかねず、労働者確保が難しくなるためだ。
現行制度でも給与面の不満で地方から失踪する実習生も多く、都会の孤独に耐えきれず、同胞同士で反社会的なコミュニティーを形成することも珍しくないという。
ベトナム人らがよく見ている求人サイトも同胞の失踪者らが作ったネットワークだ。
彼らを巡っては、現地語で部隊を意味する
「ボドイ」
と呼ばれる組織の暗躍も指摘されている。
■ベトナム人犯罪が最多
警察当局によると、その大半は元技能実習生でSNS(交流サイト)上には仕事や住居の斡旋に加え、預金通帳や偽造身分証の売買などの記録が公然と記されていた。
ベトナム人実習生らを支援しているNPO法人の沼田恵嗣代表は
「彼らだけがそうだとは言えないが、人が増えれば必然的に犯罪も増える」
「失踪者に加えて転籍者も都会を目指すようになれば犯罪の構図や地域性も変わってくる」。
警察庁によると、ベトナム人の犯罪は令和4年に摘発された来日外国人の中でも最多で、全体の3分の1以上の3432人。
10年前と比べ中国人が半減する一方、ベトナム人は5倍以上の増加だ。
犯罪別では中国人は
「詐欺」
が最多だが、
「侵入窃盗」

「万引」
はベトナム人が最も多かった。

「外国人に選ばれる国」という美名の下に… 政策シンクタンク代表・原英史
2023/12/10 8:00
https://www.sankei.com/article/20231210-K3VBLS7WBBPVZFO3Y4EMXZC6VA/
外国人が働きながら技能を学ぶ技能実習制度の抜本見直しに向けて、政府の有識者会議の最終報告書がまとまった。
国内外から指摘されてきた劣悪な労働環境などの問題を解消し、日本が
「外国人に選ばれる国」
になって、人手不足への対応を目指そうという。
具体的には
▽技能実習制度は廃止して新たに「育成就労」制度を設ける
▽人権侵害を防ぐべく、働く企業を変える「転籍」を認める
などの内容だ。
だが、欠落しているのは、
「外国人に選ばれる国」
になる前に
「日本国が外国人を選ぶ」
ことの重要性だ。
日本文化を愛し、地域に溶け込み、経済成長に大いに貢献する
「日本にいてほしい外国人」
もいれば、経済社会に貢献せず、犯罪を起こし、社会保障制度を悪用するなど
「いてほしくない外国人」
もいる。
後者が日本を選んでくれても害悪でしかない。
技能実習制度を巡る諸問題の根源は、この視点を欠いていたことだ。
「国際貢献」
という建前のもと、一部産業界の求める
「安価な労働力」
としての外国人受け入れに悪用されてきた。
欲しいのは
「安価な労働力」
だから、技能のない外国人を
「選ぶ」
ことなく受け入れ、余程の事がない限り在留し続けられる仕組みだった。
だから、劣悪な労働環境など人権侵害が生じ、一方、外国人犯罪なども起きがちになった。
本来必要な見直しは
「外国人を選ぶ」
制度への転換だ。
ところが、政府の有識者会議の最終報告書は小手先の見直しばかりで、問題の根源に手を付けていない。
新制度の目的は
「国際貢献」
から
「人材育成と人材確保」
に変えると言うが、
看板の掛け替えどころか、正面玄関から
「安価な労働力」
を受け入れることにも繋がりかねない。
一部産業界の要望に応え続けている限り、人権侵害の問題も解消しない。
結局、
「いてほしい外国人」
ほど日本を避け、選択肢の乏しい
「いてほしくない外国人」
ばかりが日本を選ぶ。
更に外国人受け入れの規模が拡大すれば、欧米諸国以上に深刻な移民問題に直面しかねなない。
これが
「外国人に選ばれる国」
という標語の行き着く先だ。
深刻な状況を前に主要新聞各紙の社説はおよそ的外れだ。
「(外国人に)選んでもらえる社会を作っていきたい」(朝日新聞)
「日本を『選ばれる国』に変えていくことが大切だ」(読売新聞)
「外国人にそっぽを向かれることになりかねない。政府は正念場」(日本経済新聞)
などと声を揃える。
せいぜい産経新聞が
「社会に様々な問題を生みかねない移民に対し、この改革が安易に道を開くことがあってはならない」
と一言指摘しているだけだ。
これでは、外国人政策はおかしな方向に向かうばかりである。

正論2024年2月号 政策シンクタンク代表 原英史
■人権左翼と一部産業界の結託?
政治とカネの騒動の陰で重要な政策転換も進んでいる。
その1つが技能実習制度の見直しだ。
技能実習を巡っては、劣悪な労働環境などの人権侵害、それに伴う失踪などが長らく国内外で指摘されてきた。
法務省の研究会でなされていた検討が2023年11月末にまとまり、2024年通常国会での法改正に向けて準備を進めることになった。
内容は、技能実習制度は廃止し、新たに
「育成就労」
制度を設けるという。
結論から言えば、看板の掛け替えどころか、むしろ更におかしな方向に向かっている。
そもそも技能実習制度の根本問題は、
「国際貢献」(途上国への支援)
という建前の下、
「安価な労働力」
として外国人受け入れの道を開いてきたことだった。
もちろん制度を有効利用する好事例もあり、全てを否定するわけではない。
だが、生産性の低い一部産業界が、賃金引き上げや設備投資の代わりに
「安価な労働力」
を要望し、政府が応えて対象業種を追加してきた面があった。
そんな事業者が利用しているから外国人への人権侵害が起きがちになった。
「安価な労働力」
を求める事業者は外国人を選ばず受け入れるので、犯罪なども起きがちになった。
生産性を高めない事業者を温存し、経済成長の阻害要因にもなった。
今回の報告書は根本問題に全く踏み込んでいない。
それどころか、
「就労育成」
制度は
「人材育成と人材確保」
が目的だという。
つまり、これまでのように
「国際貢献」
と建前を述べるのはやめて、堂々と
「人材育成」
と称する。
つまり、これまで通り、
「安価な労働力を」、
しかも正面玄関から受け入れようということだ。
その上で、人権侵害を防ぐため、別の企業などに移る
「転籍」
を認めるなどと言うが、小手先の見直しでしかない。
今、本当に求められるのは、
「日本国としてこれから、どんな外国人を(高度人材、安価な労働力など)、どのような方式で(短期か長期かなど)、どの程度の規模で受け入れるのか」
という国民的議論だ。
外国人の中には、日本の経済社会の成長や活性化に大いに貢献する
「日本に居て欲しい外国人」
もいれば、経済社会に貢献せず、罪を犯し、社会保険を悪用するなど
「日本に居て欲しくない外国人」
もいる。
これをどう選び、どう受け入れていくかが肝心なのだ。
政府はいつもこうした本来の議論から逃げ、技能実習の見直しなどの各論に突如入り込む。
基本戦略を定めていないので、結局、一部産業界などに引きずられ、なし崩しの移民受け入れに向かってしまうのだ。
これに対し、主要新聞各紙は的外れだ。
いずれも
「安価な労働力」
路線の継続を批判しようとはしない。
朝日新聞も毎日新聞も日経新聞も揃って
「これで外国人に選ばれる国になれるか」
と憂え、
「転籍」
をもっと拡大せよなどと論じている。
メディアがこんな状況では、外国人政策はおかしな方向に向かうばかりだ。
安価な労働力路線を続け、多くの
「日本に居て欲しくない外国人」
から
「選ばれる国」
になったところで、社会にとって害悪でしかないのは明らかだろう。
こんな状況から想起されるのは、欧米諸国でも生じてきた、人権左翼と一部産業界の暗黙の結託だ。
難民申請者などの幅広い受け入れに対し、人権を重視する勢力と、安価な労働力を求める一部産業界は、一見すると水と油のようだが、実は利益が一致している。
暗黙の結託を背景に、過剰な難民受け入れなどがなされてきた面が否めない。
今後、日本でも同様の事態が起きかねない。
事態は深刻だ。

弱者を作る朝日新聞 移民を歓迎する産経新聞
正論2023年7月号 政策シンクタンク代表 原英史
物事を見る時は、個々の事象の表層だけでなく、全体像や背後の構造まで見極めることが肝要だ。
例えば重大事故が生じた時、まず悲惨な被害状況などに向き合うことは欠かせないが、それだけでは不十分だ。
更に踏み込み、事故が何故生じたのか、製品の欠陥がなかったか、法規制や監督体制に問題はなかったかといった検証を行ってこそ、再発防止に繋がる。
報道機関にはそうした姿勢が求められる。
■入管法改正を巡る報道
しかるに2023年国会で焦点になっている入管難民法改正について、残念ながら新聞各紙の報道は実に底が浅い。
目立つのは、
「難民申請3回以降は送還可能」
について、在留外国人らの反対意見を紹介して批判的に報じるものだ。
毎日新聞(電子版)は
「ウィシュマさん妹『外国人の人権無視』入管法改正案の衆院委可決で」
(2023年4月29日)
で、今回の改正は
「不法滞在中の外国人の強制送還を進める狙いがあるが、日本で暮らす外国人の『排除』に繋がりかねないとの懸念も示されている」
とし、2021年に死亡したウィシュマさんの遺族の
「外国人の人権を無視し、尊重していない」
との意見を紹介している。
東京新聞は
「『国を分断する法案を許すな』『国家によるいじめだ』 入管法改正案への抗議デモ、国会前に4千人超」
(2023年5月13日)
で、仮放免中の外国籍の夫と暮らす女性のデモ参加者の声として
「夫は4回目の難民申請中」
「結婚したら収容はあり得ないと思っていたが、理由なく収容されて現実を受け止められず、弟に泣きながら電話したこともある」
「入管は厳正な判断をしているとは思えない」
「国を分断する法案を許してはいけない」
と報じる。
朝日新聞は社説
「入管法改正案 課題に背を向けた国会」(2023年4月28日)
でこう主張している。
「非正規滞在の外国人に対する入管当局の適正な処遇をどう確保するか」
「議論は大きな世論のうねりを生んだ」
「国会が拙速に封じるのは許されない」
(中略)
「入管施設での長期収容を防ぐ対策が問われたにもかかわらず、政府提出の法案は、収容をめぐる手続きに裁判所など第三者のチェックを入れることを避け、入管当局の強い裁量下にとどめる」
「難民申請中でも強制送還できる例外も設けた」
「保護を求めてきた人を迫害のおそれのある国に帰すリスクは高まる」
気になる点は色々ある。
「外国人の人権」
はもちろん尊重しなければならないが、外国人であっても日本にいる時は日本の法令を守らないといけない。
法令に違反したら収容や送還の対象になり得るのは当たり前だ。
東京新聞記事で紹介される女性は
「理由なく収容された」
と言うが、在留資格が切れているのに滞在していたので収容されたはずだ。
収容で引き裂かれて辛いだろうが、決して
「理由なく」
ではない。
だが、そうしたこと以上に根本的な問題は、不法滞在外国人に関わる不幸な事象の表層しか見ていないことだ。
■「弱者の味方」が弱者を作る
なぜ不幸な事象が生じてきたのか。
問題の根源は、不明瞭でどっちつかずで曖昧な入管行政だ。
確かに、難民認定はなかなか受け入れられない。
だが、申請を繰り返して長年日本に居続けることができる。
2010年以降は申請中の就労も法的に認められた。
在留資格が切れれば、収容されることもあるが、収容されないこともあり、何年も経ってから突然収容されることもある。
基準は不明確で運次第のようなものだ。
更に、在留特別許可という制度があり、日本人との結婚や、日本社会に定着しているなどの理由で特別に在留が認められることもある。
特に2000年代半ばには随分と許可がなされた。
こうした曖昧な入管行政が、
「日本にいれば何とかなる」
との期待をもたらしてきた。
難民認定申請者は、2000年頃は200〜300人程度だったが、2010年代後半には年間1万人以上に激増した(2018年に就労が制限されて2000〜4000人程度に減少した)。
政治的迫害など難民要件にはおよそ当てはまらず、経済目的で在留を望む外国人も相当程度含まれていたはずだ。
だが、期待と言っても、不確かな期待に過ぎない。
結果として、首尾よく在留できた人もいれば、収容や家族分断などの不幸な事態に陥る外国人も数多く生じたわけだ。
こうしてみれば、解決策は明らかだ。
認定基準を明確にすることだ。
保護すべき外国人は、何度も申請しなくても、迅速に難民や準難民として受け入れる。
認められない場合は、早期に退去してもらう。
曖昧な行政による不確かな期待を断ち切ることこそ肝要だ。
ところが、これに対し朝日新聞などは、
「申請を何度も繰り返す外国人が在留し続けられるようにせよ」
と唱える。
あやふやな期待を持たせ続けろというのだ。
「弱者の味方」
のつもりなのかもしれないが、実際には不幸な事態を更に引き起こすことになってしまう。
報じている記者らの気持ちは分からないでもない。
在留外国人などを取材するうちについ
「期待を持たせてあげたい」
と思うのだろう。
だが、不確かな期待を持たせてあげることで問題が解決するわけではない。
これも善意でやっていたことだろうが、不確かな助言で曖昧な入管行政が増幅した一部の支援者たちも、結果的には不幸を作り上げた一端だ。
朝日新聞などは自らの報道・主張が結局、新たな弱者を作りかねないことを自覚すべきだ。
■難民受け入れを進めた安倍内閣
外国人政策は全般に、建前と実態の乖離が深刻だ。
技能実習を巡る建前(国際貢献)の乖離はよく指摘されるが、もっと根本的な乖離もある。
まず
「移民は受け入れない」
という建前がある。
これについては、安倍晋三内閣の初期、経済財政諮問会議で
「年20万人の移民受け入れ」
が検討されたことがあった。
当時、諸方面から猛反発を受けて検討は中止され、その後は
「移民政策は採らない」
と言い続けることになった。
菅義偉内閣・岸田文雄内閣にも方針が引き継がれている。
だが、実態としてその間に何が起きたか。
「移民政策を採らない」
はずだった安倍内閣の間、外国人労働者総数は68万人(2012年末)から172万人(2020年末)と2.5倍に急拡大した。
その後コロナ禍で一旦鈍化したが、再び拡大しつつある。
「高度な外国人は受け入れるが、単純労働は受け入れない」
との建前もある。
だが、現実には100万人超の外国人労働者増のうち、半分は技能実習と留学生、即ち最も技能水準の低い労働者だ。
結局、実質的には
「単純労働を中心に毎年10万人以上の移民を受け入れてきた」
というのが現実なのだ。
何故こんなことになっているかというと、
「安価な労働力として外国人を利用したい」
という産業界の一部の要望に引きずられてきたためだ。
古くは1990年代から始まった日系移民の受け入れもそうだった。
その後は、技能実習や留学生アルバイトが広がった。
「移民は受け入れない」
「高度な外国人しか受け入れない」
との建前を守るため、名目上は
「日系だから」
「国際貢献(人材育成)のため」
といった理屈を付けてきたが、実態は
「安価な労働力としての外国人受け入れ」
そのものだった。
産業界の要望に引きずられるのは米国も欧州も同様だ。
メディアが
「日本と桁違いの認定率」
と称する難民受け入れも、実は
「安価な労働力を求める産業界」

「人権左派」
の意図せざる結託で過剰な受け入れがなされてきた面は否めない。
結果として過剰に
「安価な労働力としての外国人」
を受け入れ、移民に関わる深刻な社会問題をもたらした。
日本はこれまで受け入れ規模が小さかったが、今後、国内での人手不足の広がる中で
「安価な労働力受け入れ」
路線を拡大していけば、確実に欧米の轍を踏むのではないか。
■各社とも全体像度外視
技能実習については本来、こうした外国人政策の全体像を踏まえた見直しが求められるはずだ。
ところがメディアの報道では、劣悪な労働環境、失踪トラブル、海外からの「人権侵害」との指摘、といったことばかりが注目されがちだ。
法務省の有識者会議で2023年5月に公表された中間報告では、技能実習の廃止(人材育成を制度目的とする現行制度は廃止し、人材確保と人材育成を目的とする新制度に)、転籍制限の緩和などを柱とする見直しの方向が示された。
これに対しても新聞各紙の報道は、
「外国人の人権を守れるか」
という視点での報道・主張ばかりだ。
朝日新聞は社説
「技能実習制度決別の意思を明確に」(2023年4月1日)
で、
「立場の弱い外国人の労働搾取だと指摘されてきた制度と、本当に決別できるのだろうか」
と危惧を示す。
日経新聞の社説
「技能実習制度の看板掛け替えでは困る」(2023年4月12日)
も、より抜本的な改革を求める内容だが、視点は
「日本が国際的な信用を取り戻すためには、技能実習制度の禍根を断ち、政策の転換を明確に示すことが欠かせない」
ということだ。
確かに
「外国人の人権」
は重要だが、課題はそれに止まらない。
「安価な労働力としての受け入れ」
を今後も維持・拡大するのか。
その場合に人材供給源はどう考えるのか(かつては中国、近年はベトナムだったが、経済水準が上がったので今後は難しい)。
諸外国で起きてきた移民問題にどう対処していくのか。
産経新聞くらいはまともな議論をしていないかと思って見てみたら、更にダメだった。
主張
「技能実習制度の廃止 人権を守る労働環境整えよ」(2023年4月25日)
では、人権問題を解決する観点から以下のように主張している。
「中間報告のたたき台案は、制度の目的を人材育成としたまま実習生を労働者として受け入れるのは『望ましくない』として制度廃止を求めた」
「その上で、人材育成だけでなく人材確保も目的とする新制度創設を提言したのは理に適う」
「ただしこれは移民問題とは別である」
「社会を変質させる恐れのある移民受け入れへと安易に道を開かないようにすべきだ」
率直に言って、これを書いた人は中間報告の意味が分かっていないのだと思う。
精度目的を
「人材育成」
から
「人材確保と人材育成」
に切り替えるとはどういうことか。
これまで表向き
「安価な労働力としての受け入れ」
とは言わずにこそこそとやってきたが、これからは正面から堂々とそう言ってしまおうということだ。
「人材育成」
も目的に残すことで技能水準の低い人材を受け入れ続けられる。
産経新聞はこの方針を
「理に適う」
として歓迎しているわけだ。
一方で
「移民問題は別」
とも言っているが、私の理解では、
「安価な労働力としての受け入れ」

「移民の受け入れ」
に他ならない。
政府の言い分では、
「在留期間の制限などがあるので移民には当たらない」
らしいが、どこの国でも単純労働者に最初から永住資格を与えることはあまりない。
今回の中間報告は、外国人政策の根本の転換だ。
だが、産経新聞までこの体たらくでは、国民の多くが気付かないうちに大転換がなされることになりかねない。
ここまで、私は外国人受け入れに否定的な主張ばかりしているように見えたかもしれないが、実は外国人雇用協議会という推進側の民間団体の代表理事も務めている。
本稿で述べたことはあくまで私個人の見解だが、この協議会も私も、能力水準が高く日本の経済社会に貢献できる外国人はもっと受け入れるべきとの考えだ。
高度人材に占める外国人の割合は、日本は欧米諸国などに比べて圧倒的に低い。
★高度人材に占める外国生まれの割合
OECDの資料を基に2010年11月経済産業省作成
◆15歳以上の高度人材の人口に占める外国生まれの割合
・英国 23%
・米国 16%
・フランス 13%
・ドイツ 13%
・日本 1%
これでは、グローバルな国際競争で日本が取り残され、日本の競争力は下がる一方だ。
日本の相対的な給与水準は急速に低下している。
2022年経済産業省が公表した
「未来人材ビジョン」
では、タイと日本の企業を比較し
「タイの方が部長に昇進する年齢が平均的に10歳若く、しかも年収が高い」
という衝撃的なデータも示された。
それなら能力に自信のあるアジアの若者は日本よりタイに行った方が良いわけだ。
このまま推移すれば、日本にやって来る外国人の水準はどんどん低下する。
経済社会への貢献度合いは小さくなり、半面で犯罪やトラブルは増えかねない。
そうした中で、
「安価な労働力としての外国人受け入れ」
路線を本当に更に進めるのか。
それで日本の競争力は上がるのか。
日本社会はどうなるのか。
産経新聞は
「社会を変質させる恐れ」
を本当に危惧するなら、真面目に考え直してもらいたい。
■「報道の能力」の欠如
毎年のことだが、
「国境なき記者団」
による
「報道の自由度ランキング」
が公表された。
朝日新聞ではこう報じられている。
朝日新聞
「報道の自由、日本は68位 主要7カ国で最下位」(2023年5月4日)
「国際NGO『国境なき記者団』(本部・パリ)は3日、2023年の『報道の自由度ランキング』を発表した」
「調査対象の180カ国・地域のうち日本は68位(昨年71位)で、昨年よりは順位を上げたものの、主要7カ国(G7)の中で依然、最下位だった」
「日本の状況について、『メディアの自由と多元主義の原則を支持している』としたものの、政治的圧力やジェンダー不平等などにより、『ジャーナリストは政府に説明責任を負わせるという役割を十分に発揮できていない』と批判した」
この記事は、重要な部分を報じていない。
本誌の読者ならば知っているだろうが、
「国境なき記者団」
のレポートでは例年、日本に関して
「記者クラブの問題」
「新聞・テレビのクロスオーナーシップ規制がないことにも起因する、メディアの極度の集中」
が指摘されている。
2023年も同様だ。
これらは
「政治的圧力」
などとは異なり、朝日新聞自らの問題だ。
少なくとも、このランキングを報じるならば、これらの点も報じないとおかしいだろう。
同時に、朝日新聞の報道の通り、
「政治的圧力」
などの指摘もある。
「2012年から右翼国家主義者(nationalist right)が政権について、ジャーナリストが敵視されている」
とか
「秘密保護法制で福島原発へのアクセスが制限された」
とか、私から見ると
「一体どこの国の話なのか?」
と思う内容だが、それこそ
「メディアの極度の集中」
の結果、朝日新聞など一部のメディアの特異な世界観や社会認識が世界にも広まっているのだろう。
私が思うに、日本のメディアに欠けているのは
「報道の自由」
ではなく
「報道の能力」
だ。
せっかく自由に報道できる環境があるのに、まともな報道ができていない。
今回取り上げた難民や技能講習に関しても、問題の本質に触れず、政府の方針に対する批判的検証もできていない。
決して政治的圧力で封じられているわけでなく、能力が欠けているからだ。
「政治的圧力」
云々と言うが、もし的確な取材に基づき自信を持って記事を出しているなら、圧力がかかっても、覚悟を持って抗したら良い。
実際には、能力不足で筋違いの記事を出しているためにしばしば抗議を受け、それに対し
「圧力だ」
と逆切れしているだけではないのか。
私自身、以前安倍政権で国家戦略特区ワーキンググループの座長代理を務めていた際、獣医学部の件をはじめ、いくつもの虚偽報道がなされ、その度に抗議していた。
朝日新聞本社に出向いて、そう間違っているのか詳細に説明したこともある。
担当の部長が何の反論もなく
「なるほど、なるほど」
と聞いているが、訂正記事が出ることはなかった。
毎日新聞にはデタラメな誹謗中傷記事まで掲載され、提訴して係争中だが、毎日新聞の言い分は
「そんなことは書いていない」
だった。
ひょっとすると朝日新聞や毎日新聞は、こうした抗議や提訴も
「政権の手先が圧力をかけてきた」
などと思い違いをしているのかもしれないが、まず自らの報道を省み、責任を持てる報道をしてほしい。
「ジェンダー不平等」
も同様だ。
取材対象に差別的な人物がいて、不当な扱いやセクハラを受けたなら、それを記事にして追い詰めれば良い。
能力不足でそれもできず、政治や社会のせいにしている様は、実に見苦しい。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/840.html#c29

[政治・選挙・NHK292] 適菜収が選ぶ「2023年のバカニューストップ10」 適菜収 だから何度も言ったのに(BEST TiMES) 赤かぶ
19. 秘密のアッコちゃん[80] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月09日 17:51:43 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[193]
<■54行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
斎藤勉の眼
「父のシベリア」と暴虐の荒野
2024/1/9 10:00
https://www.sankei.com/article/20240109-H3PXHCPUR5N57P2LJ37W2RR5G4/
国際刑事裁判所(ICC)が2023年3月17日、ロシアが侵略を続けるウクライナから
「子供の連れ去りに関与した疑いがある」
としてプーチン露大統領に対し、
「戦争犯罪の容疑」
で逮捕状を出した。
この一報を聞いた時、
「ロシアの新たな闇の収容所の歴史が始まった」
と直感した。
ロシアの若者を大義なき侵略戦争で大量に戦死させておきながら、その埋め合わせにウクライナ人の子供を拉致し、各地の収容所で洗脳教育を施してロシア人に仕立て上げる。
「悪魔の所業」
としか思えない。
ソ連の独裁者スターリンが第二次大戦の終戦間際、日ソ中立条約を一方的に破って対日参戦し、満州、朝鮮半島北部、南樺太、千島列島などから60万人もの日本人をソ連各地の収容所に連行した
「シベリア抑留」
も壮大な拉致事件だった。
ヒトラーとの対独戦で自国に2700万人もの膨大な犠牲者を出し、著しく不足した戦後復興の労働力の埋め合わせに日本人を
「ダモイ(帰国だ)」
と騙し、貨車にすし詰めにした。
私事だが、私の父もシベリア抑留者だ。
1947年夏に生還はしたが、私が10歳の時、くも膜下出血で45歳で他界した。
父は、抑留についてほとんど口を閉ざしたままだった。
ロシア国立軍事公文書館がソ連崩壊後に日本側に提供し始めた抑留記録の写しを2023年末、厚生労働省に請求して送ってもらい、初めて父の行動の輪郭が分かった。
埼玉県熊谷市で家具職人をしていた父は1941年に招集され、満州の関東軍第112師団輜重(しちょう)隊(輸送部隊)に入営、更に歩兵第285連隊に転じて1945年8月17日、黒竜江省の南端・東寧でソ連軍に投降した。
連行された先は極東のハバロフスク地方・フルムリ村の
「第5収容所」
だった。
収容所名を知った瞬間、父もソ連による国家犯罪の被害者の1人だったーと明確に自覚させられた。
『シベリア抑留者への鎮魂歌』(人文書院)
を著した富田武氏はフルムリ収容所について
「労働は鉄道敷設を中心に、枕木製作、木材伐採及び製材といった関連作業」
と書いている。
ロシア側作成の父の身上調査票には
「体格=がっしりしている」
とあり、さぞ酷使されたのだろう。
1947年8月24日、ナホトカからの引き揚げ船
「山澄丸」
で京都・舞鶴港に着いた父は
「収容所で使っていたボロ毛布1枚を担ぎ、体も栄養失調でブクブクになっていた」(親族)
という。
ソ連各地の収容所での死者は重労働と飢えに加え、投降した時の夏服のまま氷点下数十度の酷寒を迎えた最初の冬が最も多かった。
フルムリには帰還後に画文集の形で回想記を出版して注目された画家、四國五郎氏(2014年に他界)がいた。
その四國氏も収容所では
「栄養失調に脚気(かっけ)、黄疸(おうだん)、それに腎臓の如き症状もあってよろよろとして生きた」(同著)
「病弱者」
と判定された数万人は1945年冬、旧満州や北朝鮮に逆走され、ほぼ全員が死亡した。
収容所では肉体的虐待に加え、2年目から
「民主運動」
という名の
「赤化(共産化)教育」
が始まり、日本人同士の思想対立も顕在化し始めた。
ウクライナ東・南部のロシア占領地では今、
「ロシア化」
への抵抗はロシアへの収容所送りや拷問、虐殺さえ意味する。
シベリア抑留同然の苛烈さだ。
スターリンが1923年10月、ロシア北西の白海の孤島、ソロベツキー島に反革命派を弾圧する
「特別収容所」
を開設して1世紀。
収容所はプーチン独裁体制下で復活、増殖を続け、暴虐の荒野は理不尽に広がっている。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/838.html#c19
[政治・選挙・NHK292] 能登を襲った巨大地震(コラム狙撃兵・長周新聞) 赤かぶ
37. 秘密のアッコちゃん[81] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月10日 12:09:55 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[194]
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主張
蘋果日報への弾圧 言論封じの裁判許されぬ
2024/1/10 5:00
https://www.sankei.com/article/20240110-LERB7BF2VFJSZBRUOTBMAENCP4/
中国政府に批判的な香港紙として知られた蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の創業者で、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴された黎智英(れいちえい)(ジミー・ライ)氏の審理が本格化した。
香港民主化運動(2019〜2020年)の弾圧を象徴する裁判である。
香港は高度な自治を保障された
「一国二制度」
のはずで、
「報道の自由」
が認められていなければならない。
それらを奪う国安法が、中国の習近平政権の主導で制定され、運用されていること自体、決して許されない。
黎氏の起訴も、裁判も到底容認できないと、国際社会は声を上げるべきだ。
黎氏が問われているのは、国安法で規定された
「外国または域外勢力と結託し国家の安全に危害を加える罪」
2件と、
「刑事罪行条例違反の罪(扇動出版物発行などの共謀罪)」
である。
いずれも、報道の自由を攻撃する香港当局と、その背後にいる中国政府の姿勢を反映している。
黎氏が起訴内容の全てを否認し、全面的に争う姿勢を見せたのは当然だ。
そもそも裁判で審理が尽くされるかどうか極めて疑わしい。
習政権は黎氏を2019年の反香港政府・反中国共産党デモの最大の首謀者と見做している。
黎氏に重い判決を言い渡すことが既に決まっているとの疑いも払拭できない。
国安法の最高刑は終身刑である。
裁判の審理が公開されない可能性も懸念されている。
国安法は第41条で
「国家の秘密や公共の秩序」
に関わる場合、
「審理の一部あるいは全部を非公開にすることができる」
と規定している。
審理の公開は、公正な裁判を確保するために欠くことのできない原則だ。
中国本土では、民主活動家など政治犯の裁判の場合、メディアや外交官は勿論、家族さえ傍聴できない秘密裁判が横行している。
黎氏の審理の非公開化は断じて認められない。
黎氏は著名な香港民主活動家であり、英国籍も持っている。
香港当局は、黎氏の裁判に対する国際社会の関心が非常に高いことを忘れてはならない。
2020年6月の国安法施行後、香港の国際的な評価は下がり続けている。
秘密裁判が決して許されないことを、香港当局も中国政府も認識すべきだ。

日曜に書く
論説委員・藤本欣也 香港に正義は座っているか
2024/1/7 15:00
https://www.sankei.com/article/20240107-X4653HB475OGBGD6LT5RGX7KSI/
香港の西九竜裁判所第3法廷。
2023年12月18日午前10時、被告人席に香港の代表的な民主活動家、黎智英(れいちえい、ジミー・ライ)氏が係官4人に取り囲まれるようにして現れた。
メディアを含め、傍聴席に100人ほどが詰めかけた廷内の空気が一瞬、変わった。
「痩せてしまった…」。
1年ほど前にも黎氏を傍聴席から見たが、体が一回り小さくなったように感じたのだ。
他の傍聴者も同じ印象だったのだろう。
しかし獄中生活も3年。
体に堪えないわけがない。
もう76歳なのだ。
グレーのジャケット姿の黎氏は、ヘッドホンをつけて法廷でのやり取りを聞いていたが、それも耳が遠くなってきたための措置だという。
■権力と闘う
黎氏の家族も傍聴に来ていた。
被告人席の右側に位置する傍聴席に、夫人、長男、次女、四男が座り、十数メートル離れた黎氏に手を振っていた。
黎氏も小さく手を振りニッコリ笑った。
2024年18歳になる四男が描いた父親の顔のデッサンを、夫人が裁判中にそっと掲げ、それに気付いて相好を崩す黎氏。
黎氏が唇に手を当てて投げキスを送ると、笑みを浮かべながら同じように投げキスを返す夫人…。
痩せたのは黎氏だけではない。
20代の次女も激やせ≠オていた。
「ここ3カ月のストレスで痩せちゃった」
という。
1年前に香港で会った時の彼女の言葉が蘇る。
「父親の裁判が近付くと私たち家族はきっと大変になると思う」
「大きな裁判を抱えるプレッシャーを感じるのは勿論、政府の監視や、追いかけ回すメディアの対策もしないと…」
権力、国家と闘うということはこういう事なのだ。
■疲れる市民
黎氏の裁判は、傍聴券を求めて長蛇の列ができるのが普通である。
初日の2023年12月18日は開廷5時間前の午前5時過ぎ、裁判所前にタクシーで乗り付けたが、既に27人が並んでいた。
ただ、1年ほど前に行われた黎氏の別件の裁判に比べると、若者が少なくなった。
黎氏が創業し2021年に発行停止に追い込まれた香港紙、蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の元記者・社員らが多数詰めかけていたのに、今回は姿が見えない。
新型コロナウイルス禍が収まり景気が回復するにつれ、失業中だった元記者らも職を得て、平日の傍聴が難しくなったのだろうか。
約70席ある一般傍聴席を求めて列を作る人の数は初日の約130人を最高に、70人、55人と連日減っていった。
「疲れたら休もう」。
最近、香港の街角でこんな意味の広東語の落書きが増えている。
2020年に施行された香港国家安全維持法(国安法)によって、香港の社会は激変した。
民主化を要求し、中国共産党の支配に激しく抗議していた人々は今、言論・集会の自由を奪われ、愛国者にあらずんば香港市民にあらず≠ニいう風潮の下での生活を余儀なくされている。
若い世代の自殺も増加している。
だからこそ、
「疲れたら休もう」
という言葉への共感が社会で広がりつつあるのだろう。
■公正な裁判を
2023年、香港で爆発的にヒットした映画がある。
「毒舌弁護人」
だ。
興行収入が香港映画で初めて1億香港ドル(約18億2000万円)を突破した。
自らの怠慢のせいで無実の罪を負わせてしまった女性を救う弁護士が主人公。
財界の名家を相手に権力と闘い、法廷で女性の無罪を勝ち取る。
英語のタイトルは
「A GUILTY CONSCIENCE」。
「良心の呵責(かしゃく)」
といった意味である。
映画のクライマックスは法廷での最終弁論だ。
傍聴席をも埋め尽くした権力側の人間たちを前に、主人公は言い放つ。
「権力者たちは卑劣なことをして法律を無視し、偉そうに座っている」
「しかし、正義もまたここに座っているのです!」
現在、香港では2019〜2020年の反香港政府・反中国共産党デモで逮捕、起訴された市民たちの裁判が続く。
重い判決が下されるニュースが毎日のように流れる中、疲れ≠煌エじ始めた香港人たちは一体どんな思いで
「毒舌弁護人」
を見たのだろう。
中国政府が敵視する黎氏の裁判は極めて政治的で、初めから判決で厳罰が下されることが決まっているとの見方も多い。
だが、公正な裁判を望んでいるのは決して黎氏の家族だけではないはずだ。
あの映画の大ヒットがそのことを物語っている。
香港人は国安法によって良心まで奪われたわけではない。

香港政府、動画などで「外国との結託」主張 蘋果創業者・黎氏は動ぜず
2024/1/2 18:21
https://www.sankei.com/article/20240102-54JXMKDWLZOTJF4YVIRZRLLZRU/
香港の著名な民主活動家で香港紙、蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の創業者として知られる黎智英(れい・ちえい、ジミー・ライ)氏は2024年1月2日、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴された内容を全面否認した。
一方、黎氏を起訴した香港政府側は、廷内の大型スクリーンに動画などを流しながら起訴状を朗読。
国安法違反容疑で黎氏が逮捕されてから3年5カ月、ようやく本格的審理が始まった。
「NOT GUILTY」
被告人席の黎氏は、起訴された3つの罪状についてそれぞれ英語で否認した。
はっきりした口調で揺るぎない意志を感じさせた。
傍聴席では、夫人が2024年18歳になる末っ子の四男の手を握りながら見守っていた。
警察当局はこの日、私服警官を裁判所の周辺に多数配置。
黎氏の護送車が移動する際には厳重な警備態勢を敷いた。
政府側は起訴状朗読の中で、廷内に設置された大型スクリーンに
「黎智英の海外政治コネクション」
と題した人脈図を映し出した。
メール内容なども示しながら、黎氏がウォルフォウィッツ元米国防副長官や米陸軍の退役将軍、英保守党の人権委員会メンバーら外国人と接触するなどして外国・域外勢力と結託し、香港・中国政府への制裁を働き掛けたと説明した。
外国人の中に元衆院議員の菅野志桜里氏も含まれていた。
「香港人は自由を求めて中国と闘っている。支援が必要だ」
などと黎氏が米国で発言する動画や、海外メディアとのインタビュー動画も流し、香港・中国政府への制裁を要求した証拠の一部とした。
これに対し、被告人席の黎氏は腕組みをしたまま動ぜず、時には目を瞑って聞いていた。
起訴状朗読は2024年1月3日も続く。

香港政府、動画などで「外国との結託」主張 蘋果創業者・黎氏は動ぜず
2024/1/2 18:21
https://www.sankei.com/article/20240102-54JXMKDWLZOTJF4YVIRZRLLZRU/
香港の著名な民主活動家で香港紙、蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の創業者として知られる黎智英(れい・ちえい、ジミー・ライ)氏は2024年1月2日、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴された内容を全面否認した。
一方、黎氏を起訴した香港政府側は、廷内の大型スクリーンに動画などを流しながら起訴状を朗読。
国安法違反容疑で黎氏が逮捕されてから3年5カ月、ようやく本格的審理が始まった。
「NOT GUILTY」
被告人席の黎氏は、起訴された3つの罪状についてそれぞれ英語で否認した。
はっきりした口調で揺るぎない意志を感じさせた。
傍聴席では、夫人が2024年18歳になる末っ子の四男の手を握りながら見守っていた。
警察当局はこの日、私服警官を裁判所の周辺に多数配置。
黎氏の護送車が移動する際には厳重な警備態勢を敷いた。
政府側は起訴状朗読の中で、廷内に設置された大型スクリーンに
「黎智英の海外政治コネクション」
と題した人脈図を映し出した。
メール内容なども示しながら、黎氏がウォルフォウィッツ元米国防副長官や米陸軍の退役将軍、英保守党の人権委員会メンバーら外国人と接触するなどして外国・域外勢力と結託し、香港・中国政府への制裁を働き掛けたと説明した。
外国人の中に元衆院議員の菅野志桜里氏も含まれていた。
「香港人は自由を求めて中国と闘っている。支援が必要だ」
などと黎氏が米国で発言する動画や、海外メディアとのインタビュー動画も流し、香港・中国政府への制裁を要求した証拠の一部とした。
これに対し、被告人席の黎氏は腕組みをしたまま動ぜず、時には目を瞑って聞いていた。
起訴状朗読は2024年1月3日も続く。

香港紙創業者、国安法違反など全面否認 起訴状「政府への憎悪煽った」
2024/1/2 13:49
https://www.sankei.com/article/20240102-P3JVSMTXNROSJCVTN3VYTDY2IA/
中国に批判的な香港紙として知られた蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の創業者で、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴された黎智英(れい・ちえい、ジミー・ライ)氏(76)の罪状認否が2024年1月2日、香港の裁判所で行われた。
出廷した黎氏は起訴された全ての内容について否認し、全面的に争う構えを見せた。
黎氏は国安法で規定された
「外国または域外勢力と結託し国家の安全に危害を加える罪」
2件と、
「刑事罪行条例違反の罪(扇動出版物発行などの共謀罪)」
に問われている。
ほぼ同様の罪で起訴された蘋果日報、蘋果日報印刷など3社の代理人も全ての罪を否認した。
罪状認否に続いて、黎氏や蘋果日報などを起訴した政府側による起訴状朗読が行われた。
政府側は、黎氏が1995年に蘋果日報を創業して、香港の民主化運動を支援し、香港政府や中国政府への憎悪を煽ったと指摘。
特に、反香港政府・反中国共産党デモが本格化した2019年の4月1日から、蘋果日報が国安法違反などの罪で起訴され、発行停止に追い込まれた2021年6月24日までの161点の記事などを通じて、香港・中国政府への制裁を外国に要求するなどしたと主張した。
黎氏が海外メディアとのインタビューに答えた動画や、黎氏自身が書いた記事などでも、外国勢力との結託や扇動出版物発行の犯罪を証明できるとした。
蘋果日報を巡っては、同紙の親会社
「壱伝媒」
の張剣虹元最高経営責任者(CEO)をはじめ6人の元幹部らも逮捕・起訴され、既に6人とも罪状認否で起訴事実を認めており、政府側は張氏らを証人申請する考えを示した。

黎智英氏、扇動共謀罪の無効認められず 国安法罪状認否は1月2日
2023/12/22 18:57
https://www.sankei.com/article/20231222-7GYHRZRP7FNFRLOWM5RJUN5KLA/
香港の裁判所は2023年12月22日、香港紙、蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の創業者、黎智英(れい・ちえい、ジミー・ライ)氏などに対する
「刑事罪行条例違反の罪(扇動出版物発行などの共謀罪)」
による起訴は有効だとする判断を示した。
黎氏側は
「法定期限(6カ月)が過ぎてから起訴された」
として起訴の無効を裁判所に申請。
2023年12月18、19両日、審理が行われ、黎氏側の申請は棄却された。
香港政府側は、香港で
「逃亡犯条例」
改正案に反対するデモが起き始めた2019年4月1日から、蘋果日報が発行停止に追い込まれた2021年6月24日まで、黎氏と蘋果日報などが共謀して政府への憎悪をかき立てる出版物など約160点を発行したとして、黎氏と蘋果日報などを2021年12月28日に起訴した。
これに対し、黎氏側は蘋果日報の最後の新聞が発行されてから起訴まで6カ月以上経過しており、起訴は無効だと主張。
一方の政府側は
「起訴申請の旨を通知した文書を裁判所が受け取ったのは2021年12月14日であり、6カ月以内だ」
と反論し、裁判所も政府側の主張を認めた。
この日、黎氏の香港国家安全維持法(国安法)違反罪に関する審理が年明け2024年1月2日に行われることも決まった。
黎氏が罪状認否に臨む見通しだ。

香港民主化弾圧の象徴、黎智英氏の審理が本格化 裁判非公開の局面も
2023/12/18 21:03
https://www.sankei.com/article/20231218-C7B2ESLIEFPYRGSF4MK7SKPAM4/
香港紙、蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の創業者、黎智英(れい・ちえい、ジミー・ライ)氏(76)の香港国家安全維持法(国安法)関連の裁判が2023年12月18日、3度の延期を経てようやく始まった。
国安法による香港民主化運動(2019〜2020年)弾圧を象徴する人物の裁判だけに、国際社会の関心は高い。
ただ、どこまで裁判が公開されるのか、中国本土に身柄が移送されることはないのかなど、審理の行方は不透明な部分が多く予断を許さない。
■厳戒の理由
2023年12月18日、裁判が行われた西九竜裁判所とその周辺では私服を含め約1000人の警官らが警備に当たった。
傍聴者にはX線による手荷物検査が行われ、爆発物探知犬も投入された。
黎氏の護送車が拘置所から裁判所まで移動する際には、対テロ部隊も動員されるなど厳戒態勢が敷かれた。
香港政府がここまで神経を尖らせるのは、黎氏が単なる民主活動家ではないためだ。
中国の習近平国家主席の元腹心で、中国政府の香港マカオ事務弁公室主任を務める夏宝竜氏から
「反中分子の中の極悪人であり、法により厳罰を与えなければならない」
と黎氏は名指しされている。
習氏自身の意向と考えていい。
だが、米欧の政財界に知人が多い黎氏は国際的にも知名度が高い。
キャメロン英外相は2023年12月12日、黎氏の息子、黎崇恩氏(台湾在住)とロンドンで面会。
英外務省を通じて
「英国は国安法に反対し、黎智英氏と香港市民を支持し続ける」
とコメントするなど、黎氏の裁判を注視する姿勢を示している。
■裁判の焦点
裁判で注目されるのは報道の自由を巡る問題だ。
香港政府側は、蘋果日報は中国・香港政府への憎悪や暴力を煽る記事を繰り返し掲載したと見做している。
同紙の
「香港人は全てを賭けて街頭に出て悪法に反対しよう」
などの見出しも、中国系香港紙は扇動の例として問題視している。
これに対し、黎氏側は
「報道の自由」
を主張して争う構えだ。
黎氏が外国または域外勢力と結託したことについて、香港政府側がどう立証するのかも焦点となる。
政府側は、2019年7月に訪米した黎氏が当時のペンス副大統領、ポンぺオ国務長官と面会し、対中制裁の発動を求めたと主張。
黎氏が米国の駐香港総領事らとも密談を重ねたと見ている。
■波乱含み
国安法は41条で
「国家の秘密や公共の秩序」
に関わる場合、
「審理の一部あるいは全部を非公開にすることができる」
と規定している。
密談内容などを立証する際、
「審理の過程で中国本土同様の密室裁判≠ノ移行する恐れ」
を指摘する専門家もいる。
更に、米欧諸国が黎氏の裁判を巡って激しく反発した場合、香港当局は国安法55、56条に基づき、香港で有効に審理することが出来ないと判断し、中国本土に黎氏の身柄を移送して本土側で裁判を受けさせる可能性も否定できない。
2023年12月18日、黎氏の裁判を傍聴した欧米の総領事館員の1人は、報道陣に
「公開裁判で審理が行われることが非常に重要だと考えている」
と述べた。
黎氏は収監前の2020年10月、産経新聞のインタビューに応じ、
「私の裁判を通じて、香港における司法の独立の現状が示されるだろう」
との見通しを明らかにしている。

■黎智英
中国広東省出身。
裕福な家に生まれたが、中国共産党政権の迫害を受け、1960年、12歳の時に独りで密航し香港に渡った。
香港では衣料工場などで働き、株の売買で財を成してアパレル企業を創業。
1989年の天安門事件の際に中国の民主化運動を支援した。
中国政府との関係が悪化すると、1995年に蘋果日報を創刊。
「自由と民主を支持する香港人のために声を上げていこう」
を信条に、反中の論陣を張った。
1997年の中国返還後も香港の民主化運動への支援を続けたが、2020年6月に香港国家安全維持法(国安法)が施行された後の2020年8月、国安法違反の疑いで逮捕。
資産を凍結され、2021年6月、蘋果日報は発行停止に追い込まれた。
最終号は通常の10倍を超える100万部を発行、買い求める市民で長蛇の列ができた。

蘋果日報創業者 国安法関連の裁判スタート 報道の自由か国家安全か
2023/12/18 18:56
https://www.sankei.com/article/20231218-4D3ZDWLPABJOBO4OTQHLSDJ25E/
中国に批判的な香港紙として知られた蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー)の創業者で、香港国家安全維持法(国安法)違反の罪で起訴された黎智英(れい・ちえい、ジミー・ライ)氏(76)の裁判が2023年12月18日、香港の裁判所で始まった。
中国の習近平政権は黎氏を2019〜2020年の反香港政府・反中国共産党デモの最大の黒幕と見做している。
報道の自由か国家の安全優先か−などを争点に約80日間の審理が行われ、2024年半ばにも結審する見通しだ。
九竜地区の裁判所前にはこの日未明から、傍聴を希望する市民の列ができた。
蘋果日報の関係者や米英などの総領事館員の姿も多数見られた。
黎氏は、国安法で規定された
「外国または域外勢力と結託し国家の安全に危害を加える罪」
の他、
「刑事罪行条例違反の罪(扇動出版物発行などの共謀罪)」
にも問われている。
ほぼ同様の罪で起訴された蘋果日報、蘋果日報印刷など3社の裁判も行われる。
中国系香港紙によると香港政府側は、
@黎氏は2019年に訪米し米政府に香港や中国政府への制裁を求めた
A蘋果日報は2019〜2020年、デモに参加するよう市民を扇動したり、香港・中国への制裁を求めたりする記事や見出しを掲載した
などと主張している。
この日は、扇動出版物発行などの共謀罪について、黎氏側が
「法定期限が過ぎてから起訴された。無効だ」
などと主張した。
審理は2023年12月19日も引き続いて行われる。
裁判官は、香港トップの李家超行政長官に指名された国安法担当の判事3人が務める。
有罪の場合、黎氏は最高で終身刑を科せられる。
黎氏は、国安法施行後の2020年8月に同法違反で逮捕。
既に無許可集会を組織した罪などで禁錮計1年8月、詐欺罪で禁錮5年9月の実刑判決を受けている。
蘋果日報は2021年6月に発行停止に追い込まれ、黎氏の収監は2023年12月末で3年になる。
黎氏は英国籍を保有しており、黎氏を巡る動向は欧米でも関心が高い。
国安法に関する黎氏の裁判は当初、2022年12月1日に始まる予定だったが、香港政府側が黎氏の代理人を英国人弁護士が務めることに反対するなどして、3度延期された。

香港紙創業者の釈放要求 米英、蘋果日報の黎智英氏
2023/12/18 9:55
https://www.sankei.com/article/20231218-DNQXV5EFBVLLTMSAL5NYUAQTCE/
英国籍を保有し、香港国家安全維持法(国安法)違反罪に問われた民主派香港紙、蘋果(ひんか)日報(アップルデイリー=廃刊)創業者、黎智英(ジミー・ライ)氏の審理が香港の裁判所で始まるのを前に、キャメロン英外相が起訴取り消しと釈放を求めた。
英メディアが2023年12月17日報じた。
米国務省報道官も釈放を要求する声明を発表した。
中国の反発は必至だ。
キャメロン氏は
「国安法を根拠とした逮捕によって反対派の声は封じ込められた」
と指摘。
国安法が1997年の香港返還後も言論の自由などの権利が50年間変わらないとした英中の共同宣言に
「明白に違反している」
と非難した。
国務省のミラー報道官は声明で、黎氏の拘束期間が1000日以上となっている上、香港と中国当局は弁護人を巡る黎氏の選択を拒んだと批判した。
黎氏の裁判は2023年12月18日に正式な審理が始まる予定。(共同)

香港紙創業者に一部無罪 高裁、2019年8月のデモで
2023/8/14 21:46
https://www.sankei.com/article/20230814-USRGZJK5DFK6DJVKKVLF6CFGK4/
香港高等法院(高裁)上訴法廷は2023年8月14日、2019年8月に香港中心部で行われた政府への抗議デモを巡り、無許可集会組織罪などで有罪となった香港紙、蘋果日報(リンゴ日報)創業者、黎智英氏ら7人に対し、一審判決の一部を取り消し、無罪を言い渡した。
一審では黎氏に禁錮1年の実刑判決が言い渡されていた。
高裁は無許可集会参加罪については一審の有罪判決を維持し、禁錮9月とした。
黎氏の他に一部無罪を得たのは、民主派団体、香港市民愛国民主運動支援連合会(支連会=2021年に解散)の主席だった李卓人氏や民主派重鎮で
「香港民主主義の父」
と呼ばれる李柱銘氏ら。
黎氏はこれまでに詐欺罪などで実刑判決を受けている。
香港国家安全維持法(国安法)違反罪でも起訴されており、審理が2023年9月に始まる。(共同)

香港紙創業者の釈放要求 息子、米議会で証言
2023/5/12 10:49
https://www.sankei.com/article/20230512-DYE5VWDAJNLO3AIZO4YI7CYFOI/
香港紙、蘋果日報(リンゴ日報=廃刊)創業者の黎智英氏の息子、崇恩氏(28)は2023年5月11日、米議会の公聴会に出席し、香港国家安全維持法(国安法)違反罪に問われた智英氏の釈放を訴えた。
「父や他の政治犯たちは何の罪も犯していない」
「バイデン政権は声を上げ続けてほしい」
と語った。
上下両院の超党派議員で構成される
「中国に関する議会・政府委員会」
で証言した崇恩氏は、国安法の下で民主派の弾圧が進む中
「悲しいことに香港では声が上げられなくなっている」
と述べた。
智英氏は無許可集会組織罪などで実刑判決を受けており、国安法違反罪の審理も2023年9月に始まる。
同委員会は2023年5月11日、香港の司法制度に関する報告書を発表し、国安法関連事件を担当する裁判官の下では、推定無罪の原則などの権利が損なわれていると指摘した。(共同)
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/839.html#c37

[政治・選挙・NHK292] 維新・音喜多駿氏「迷惑系国会議員!」と山本太郎氏を痛烈批判(東スポ WEB) 達人が世直し
46. 秘密のアッコちゃん[82] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月10日 21:46:42 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[195]
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指示位置に停止線灯なし 羽田空港、対策検討
2024/1/10 9:44
https://www.sankei.com/article/20240110-BYJRB5GS5VNUHIXJ7INEZINIHI/
羽田空港で海上保安庁と日航の航空機が衝突した事故で、海保機が事故直前に管制官から待機を指示された地点の路面には、停止が必要なことを赤い光でパイロットに知らせる
「ストップバーライト(停止線灯)」
が設置されていなかったことが2024年1月10日、国土交通省への取材で分かった。
設置は義務ではなく、悪天候時などに使われる約15メートル手前の停止線には整備済みだった。
国交省は今後、有識者を交えた委員会で整備や活用の可否を検討する。
国交省は事故後、管制官が海保機に向かうよう指示したC5誘導路には停止線灯が設置されているとしてきた。
C5にある停止線2本のうち、滑走路に近い方の停止線には未整備だったことが取材で判明。
視界不良時に計器を使って離着陸する場合の停止線に設置されていた。
運輸安全委員会は過去の調査報告書で、夜間や視界良好時も含め
「誤進入予防策の1つと考えられる」
と分析。
斉藤鉄夫国交相も記者会見で言及していた。

パイロットと管制官のやりとりは無線通信を使用 誤認や聞き間違いなど後絶たず
2024/1/9 19:01
https://www.sankei.com/article/20240109-U3P7CUFHEJLEVA5GNSO7BVNDVI/
羽田空港で日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突、炎上した事故を受け、国土交通省は2024年1月9日、管制官が
「ナンバー1(1番目)」
などと出発順をパイロットに伝える運用を当面見合わせる方針を示した。
管制官とパイロットのやり取りは現在も音声による無線通信が使われており、誤認や聞き間違いなどによるトラブルは後を絶たない。
最先端技術が結集されたとも言える航空システムの中で、なぜ長年、無線通信が使われているのか。
世界有数の過密空港として知られる羽田空港で2024年1月2日に起きた日航機と海保機の衝突事故。
交信記録によると、管制官は
「1番目。C5上の滑走路停止位置まで地上走行してください」
と海保機に指示。
機長は
「向かいます。1番目」
と復唱したが、そのまま滑走路に進入し、着陸した日航機と衝突した。
国交省によると、空港周辺で離着陸のために稼働している航空機のパイロットと管制官とのやり取りは全て音声による無線通信で行われている。
世界共通だ。
海洋上と高高度を飛行中はデジタル化した
「衛星データリンク」
が使われているが、空港周辺は高度を変更したり、経路をジグザグに飛んだりと複雑で迅速なやり取りが必要なため、タイムラグのない音声による無線通信でのやり取りが最も安全だとされる。
ただ、無線通信は複数の航空機が同じ周波数で交信するため、自らが発信している最中は受信することができない。
管制官とパイロットとの交信で、混線や聞き間違いなどによるトラブルは過去何度も生じており、それが原因で大事故に繋がったケースもある。
スペイン領カナリア諸島テネリフェで1977年、パンアメリカン航空機が滑走路に誤進入し、離陸中のKLMオランダ航空機と衝突する事故が起きた。
管制との交信がうまくいかず、濃霧だった上、近隣の空港でテロ事件が発生し空港が過密だったという要因も重なり、583人が死亡する史上最悪の航空事故となった。
こうした人的ミスを防ぐため、管制官はパイロットに復唱を促す必要があり、パイロットも復唱するのが基本だという。
また、誤解されやすい用語を使わず、簡潔な意思疎通を図るようにしている。
元日航機長で、航空評論家の小林宏之氏は
「デジタル化により、コミュニケーションの不具合を防ぐことはできる」
「技術的に不可能ではないが、やり取りに時間がかかるため、羽田空港のような過密空港では離着陸数を減らさないと導入は無理だろう」
と指摘。
「安全と効率の狭間で無線通信を使わざるを得ないのが現状だ」
と話した。

羽田事故背景に「過密ダイヤ」指摘も 世界3位の発着1分に1.5機
2024/1/9 18:15
https://www.sankei.com/article/20240109-VMNZIVE63FNFLOLNETVZRJARYU/
羽田空港で日本航空と海上保安庁の航空機が衝突した事故から2024年1月9日で1週間が経った。
2024年1月8日には事故で閉鎖していた滑走路の運用も再開し、発着数も事故前の水準まで回復した。
一方で事故の背景として同空港が世界有数の過密<_イヤで運営されている点を指摘する声もある。
滑走路の追加構想もあるが、混雑緩和には繋がりそうにない。
■「処理できる前提」
「羽田が混雑しているのは確かだが、現状における発着回数は(管制官など)現在の態勢下において処理できる前提で設定されている」。
国土交通省の担当者は、事故の背景として同空港の混雑が指摘されていることに対し、こう述べた。
同省によると、羽田空港の発着数は1日約1300回、ピーク時ともなれば1時間に最大90回に上る。
1分に1.5機が発着する計算だ。
事故当日の状況を同省幹部は
「容量一杯で使われていた」
と話す。
英国の航空情報会社OAGが実施した
「世界の混雑空港ランキング」
によると、2023(令和5)年は羽田空港が世界3位。
各空港に就航した全旅客機の総提供座席数で利用者数の多さを推定、羽田空港は5269万席に上った。
■発着枠、30年で倍増
羽田空港の発着枠は30年前の平成6年度に20.4万回だったのが徐々に拡大。
2022年の第4滑走路運用開始などを経て現在は約49万回に上る。
政府は訪日客の誘致拡大を進めているが、羽田は既に
「深夜・早朝の時間帯を除いてフル稼働の状況」(同省)。
5本目の滑走路の追加構想もあるが、羽田路線は人気が高く
「航空各社が少しでも自社の発着枠を欲しい路線」(航空業界関係者)
で、混雑の改善に繋がらない見込みだ。
「2024年問題」
も影を落とす。
トラック運転手の時間外労働規制が強化される2024年4月以降は、貨物便も羽田利用増加が予想される。
ただ、冷静に事故原因を見極めるべきだとの声も上がる。
発着枠の問題に詳しい慶応大の加藤一誠教授は
「日本は米英の主要空港より発着間隔を空けているし、管制官の習熟にも時間を掛けている」
「原因が分からない中で、羽田が『過密』状態と決め付けるのは短絡的だ」
と述べた。

出発順伝える運用停止に 管制官、誤進入を常時監視 羽田衝突事故で国交省緊急対策
2024/1/9 11:43
https://www.sankei.com/article/20240109-B2TQ643K7FLFFNVU5FM4PITUV4/
羽田空港で日航と海上保安庁の航空機が衝突、炎上した事故で、国土交通省は2024年1月9日、再発防止に向けて管制官の業務内容の一部を見直す緊急対策を公表した。
滑走路への誤進入防止機能の表示画面を常時監視する担当を配置。
管制官が
「ナンバー1」
などと出発順をパイロットに伝える運用を当面見合わせる内容も盛り込んでいる。
海保機が出発順を離陸許可と勘違いした可能性を考慮したとみられる。
斉藤鉄夫国交相はこれまで
「原因がはっきりしたら抜本的な対策を取る」
としていた。
国交省によると、管制塔には、着陸機が接近する滑走路に別の機体が進入した場合に管制官に注意喚起する
「滑走路占有監視支援機能」
がある。
進入を検知すると卓上の画面で滑走路が黄色になり、航空機は赤色に表示される。
画面を常時監視する決まりはないが、事故を受けて羽田では2024年1月6日から担当者を配置した。
増員ではなく役割分担の変更で対応する。

「空白の2分間」に何が 交錯事故は防げなかったのか
2024/1/8 18:47
https://www.sankei.com/article/20240108-K4NA6ISJCVKZHHVJNVS6G4DIMI/
羽田空港で日本航空機と海上保安庁の航空機が衝突した事故で、事故後閉鎖していたC滑走路が2024年1月8日、再開した。
国土交通省は、事故前の発着回数を確保できるとみている。
事故は、2024年1月9日で1週間。
関係当局は原因究明と再発防止に向けた調査に乗り出したが、事故はヒューマンエラーが影響したとの見方が強まる。
最後の交信から衝突までの
「空白の2分間」
に何が起きたのか。
「着陸支障なし」。
2024年1月2日午後5時45分、日航516便から管制に応答があった。
10秒後、管制官は誘導路からC滑走路に向かう海保機に
「滑走路停止位置まで走行してください」
と指示。
2024年1月2日午後5時45分19秒、機長(39)も
「向かいます」
と復唱し両機との交信はここで途絶えた。
日航機は最終着陸体勢に入った。
だが、海保機が滑走路に進入したことに3人の操縦士は誰も気づかなかった。
元日航機長で航空評論家の小林宏之氏は
「羽田は過密空港の上に海保機も機体が小さい」
「機体の明かりは滑走路内の灯火にかき消され、操縦士が視認するのは不可能だ」
と話す。
海保機は進入後、約40秒間停止していた。
小林氏によれば、この時、日航機との距離は約4km。
「私の経験上、40秒もあればゴーアラウンド(着陸やり直し)は十分可能だった」
とみる。
タワーの管制官は後続機への指示に追われていた。
誤進入を管制官に知らせる監視システムも正常に作動。
海保機の進入を検知し、モニターの機体表示は赤色に切り替わったが、管制官は見落とした可能性がある。
「航空管制の基本は目視」
「管制官は自分の目で異常を察知しない限り、離着陸機に指示を出すことはない」。
航空評論家の青木謙知氏はこう指摘する。
2024年1月2日午後5時47分、滑走路内で停止した海保機は日航機に追突され大破、炎上した。
なぜ、海保機は管制官の指示に従わず滑走路へ進入したのか。
小林氏は
「強いて挙げるとすれば、『1番目(ナンバーワン)』の指示を海保機側がどう捉えたか」
「これに尽きる」
と話す。
今回の事故は、いくつもの人的ミスが
「2分間」
に連鎖して起きたとの見方が支配的になりつつある。
■繰り返される誤進入 指示聞き間違えなど原因
離陸の3分、着陸の8分は
「クリティカル・イレブン・ミニッツ(危険な11分)」
と呼ばれ、航空機事故の約8割がこの時間帯に集中しているとされる。
許可を得ていない航空機などが誤って滑走路に進入する
「ヒヤリハット」
事案は何度も起きている。
運輸安全委員会がまとめた事故の恐れがあった
「重大インシデント」
の報告によると、平成19年から令和4年までに誤進入や使用中の滑走路への着陸の試みなどは32件。
管制官からの指示を聞き間違えたり、誤認したりしたケースが多くみられる。
管制官が離陸機の進入に気づき、着陸機に着陸をやり直すために再び上昇する
「復行(ゴーアラウンド)」
を指示し事故を回避するなどした。
令和元年7月には、那覇市の那覇空港で、アシアナ航空機が管制官の指示に反して滑走路に入り着陸しようとしていた日本トランスオーシャン航空機が着陸をやり直すトラブルが発生。
アシアナ機は滑走路手前で待機するよう指示されていた。
那覇空港では平成24年7月にも中国東方航空機が管制官の指示を聞き間違い、誤進入している。
平成22年7月には、大阪府の伊丹空港で、JALエクスプレス(JEX)機が滑走路に誤進入し、日本エアコミューター機が管制官の指示を受け着陸をやり直した。
報告書によると、JEX機の操縦士2人が滑走路の状態について話し合っている際に管制官から指示があり、内容を聞き間違えた。
更に操縦士が間違えた内容を復唱したが、管制官も復唱の誤りに気付かなかったとして、二重の人的ミスが原因になったとしている。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/850.html#c46

[政治・選挙・NHK292] まさか小者で終わりではないだろうな<裏金議員逮捕>検察捜査の行方と今後の政局(上)(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
35. 秘密のアッコちゃん[83] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月10日 22:16:22 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[196]
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動き出した時計の針 辺野古着工に地元から賛否「着工は当たり前」「だまし討ちだ」
2024/1/10 21:28
https://www.sankei.com/article/20240110-G63SGIL7FVPGJFSICRKMIN62OE/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、政府は地盤改良工事の設計変更を承認する代執行を経て2024年1月10日、工事に着手した。
「世界一危険」
と言われる普天間飛行場の移設に向け、止まっていた時計の針がようやく動き出した。
「12日と予告しながら前倒しで着工し、県民を騙した」
「理不尽だ」。
辺野古の米軍キャンプ・シュワブ前。
玉城デニー知事を支持する
「オール沖縄会議」
の高里鈴代共同代表(83)が憤りを露わにした。
防衛省は当初、2024年1月12日の着工を検討。
多くのメディアで2024年1月12日着手の方針と報じられたため、現地で同日、大規模集会の開催を予定していたという。
だが着工は2日前倒しされた。
この日集まったのは40人ほど。
「座り込み抗議 3475日」
と書かれた看板の前に座っていた男性(62)は
「騙し討ちだ」
「大集会を骨抜きにしようとしたのだろう」
と推察した。
日米両政府は平成8年、沖縄の米軍基地11施設計5000ヘクタールの返還に合意したものの、目玉とされた普天間飛行場の返還は実現しておらず、基地負担の軽減は道半ばだ。
日本政府は平成11年に移設先を辺野古と決定。
平成25年に当時知事だった仲井真弘多氏は辺野古沿岸部の埋め立てを承認したが、後任で移設反対の故翁長雄志氏が平成27年に承認を取り消し、政府との法廷闘争が繰り返されてきた。
それだけに、辺野古商工社交業組合の元会長、飯田昭弘さん(75)は
「やっと動き出して良かった」
と胸をなでおろす。
辺野古の住民は振興や補償を求める条件付きで移設を容認しており、飯田さんは
「辺野古という小さなシマ(沖縄方言で集落)の発展に繋がれば」
と期待を寄せる。
沖縄在住のジャーナリスト、仲村覚氏は
「移設反対は全県民の総意ではない」
「裁判で長い間止まっていた工事が着手されるのは当たり前」
「普天間の危険性を除去するために移設工事を着実に進めてほしい」
と話した。

岸田首相、辺野古移設「工程に従って進める」
2024/1/10 19:46
https://www.sankei.com/article/20240110-DS75MANBNFNCHM4QUVV4IJX5HQ/
岸田文雄首相は2024年1月10日、政府が米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に向け、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に2024年1月10日から着手したことについて
「防衛省で準備が整ったと判断し、着手した」
「工程に従って工事を進めるべく全力で取り組みたい」
と語った。
官邸で記者団の質問に答えた。
首相は
「これまでも地元の皆さんに対する説明を、様々な機会を通じて行ってきた」
「これからも丁寧な説明を続けていきたい」
と述べた。
「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない」
「1日も早い全面返還に向けて努力を続けていく」
と重ねて強調した。

木原稔防衛相「所要の準備整い適切」 普天間飛行場の辺野古移設工事に着手
2024/1/10 19:14
https://www.sankei.com/article/20240110-OACYMCLWM5LSJBMEI75VFUZZ2E/
木原稔防衛相は2024年1月10日、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に向け、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に同日着手したことについて
「所要の準備が整った本日、工事に着手したことは適切だったと考えている」
と述べた。
防衛省で記者団の質問に答えた。
木原氏は
「辺野古移設が唯一の解決策であるという方針に基づいて着実に工事を進めていくことが、普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、その危険性を除去することに繋がると考えている」
と重ねて強調した。

辺野古、政府が工事着手 軟弱地盤の大浦湾側 「普天間の危険性除去」代執行で可能に
2024/1/10 12:06
https://www.sankei.com/article/20240110-3BP2B7XTONMN5HOPOJOPXCEOSI/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に向け、政府は2024年1月10日、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手した。
先月、軟弱地盤改良工事の設計変更承認を代執行し、大浦湾側の工事が可能になった。
工期は9年3カ月。
林芳正官房長官は2024年1月10日の記者会見で
「着実に工事を進めることが普天間飛行場の1日も早い全面返還を実現し、危険性除去に繋がる」
と強調した。
防衛省沖縄防衛局によると、工事は2024年1月10日正午過ぎ、軟弱地盤がある大浦湾側の海域に石材を投入して始まった。
玉城デニー知事は
「代執行訴訟後に協議を申し入れていた」
「それでも工事をするのは政府の都合で、非常に遺憾だ」
と県庁で記者団に述べた。
福岡高裁那覇支部は2023年12月20日、代執行に向けた訴訟の判決で、玉城知事に設計変更の承認を命令。
知事は期限の2023年12月25日までに承認せず、斉藤鉄夫国土交通相が2023年12月28日、承認を代執行した。
防衛省沖縄防衛局は2023年12月上旬、軟弱地盤がある海域の護岸造成工事などを手掛ける業者を選定。
護岸工事に使う材料の仮置き場となる海上ヤード設置工事を行った後、砂を固めたくい約7万本を海面から70メートルの深さまで打ち込む軟弱地盤改良工事などを実施する。

<独自>辺野古沖工事開始は「12日正午」 きょうから準備作業開始
2024/1/9 10:49
https://www.sankei.com/article/20240109-VNIXGXO34VMUJFHKHFQZBWDXKE/
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画を巡り、防衛省は2024年1月9日、軟弱地盤のある大浦湾側の地盤改良工事について、2024年1月12日正午から着手する方針を決めた。
防衛省関係者への取材で分かった。
防衛省沖縄防衛局は2024年1月9日、辺野古沖の海上で工事に向けた準備作業を始める。
防衛省関係者によると、2024年1月12日正午から大浦湾側の埋め立て区域の外側で
「ケーソン」
と呼ばれる箱形コンクリートを仮置きするための工事に着手し、石の投入などを始めるという。
2024年1月9日から始まる準備作業では、海中の濁りの拡散を防ぐための汚濁防止膜などを設置するとしている。

http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/851.html#c35

[政治・選挙・NHK292] 能登半島地震で露呈した原発の「不都合な真実」 政府が志賀原発を“異常なし”と強弁した理由 古賀茂明(AERA dot.) 達人が世直し
17. 秘密のアッコちゃん[84] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月11日 11:22:36 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[197]
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中国、麻生氏発言に反発 台湾巡り「強烈な不満」
2024/1/10 10:56
https://www.sankei.com/article/20240110-7SPJ4DJJ35MJJDCIY2ZWDFH5OM/
自民党の麻生太郎副総裁が台湾有事の際の邦人退避に言及し
「台湾に戦っておいてもらわなければ、邦人を無事に救出することは難しい」
と指摘したことに対し、在日本中国大使館は2024年1月10日までに報道官談話を発表し
「強烈な不満と断固とした反対」
を表明した。
「日本の政治家が再び台湾問題で勝手なことを言い、中国の内政に干渉した」
と反発した。
2024年1月9日発表の報道官談話は
「台湾独立分裂活動と外部勢力の干渉が台湾海峡を混乱させる最大の要因だ」
と強調した。
その上で
「(日本が)中国内政と日本の安全を結び付ける考えに固執すれば、自国や地域に災難を招くだろう」
と主張した。
麻生氏は2024年1月8日、福岡県での国政報告会で
「我々は潜水艦などを使って台湾海峡で戦うことになる」
「然るべき準備をしておかなければならない」
とも語った。(共同)

主張
北朝鮮の挑発 国際社会は結束し対抗を
2024/1/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240111-YLMUW43F2JI6JDKTMHAL5FHUYA/
北朝鮮が挑発姿勢を強めている。
金正恩朝鮮労働党総書記は韓国を主敵と強調し、
「戦争を避ける考えは全くない」
と述べた。
韓国が北朝鮮に武力行使を企てれば
「大韓民国を完全に焦土化する」
と語った。
北朝鮮メディアが2023年1月10日、報じた。
これに先立ち、北朝鮮は2023年1月5日から3日連続で韓国との海上の軍事境界線にあたる北方限界線付近へ砲撃を行った。
韓国側に被害はなかったが、住民が一時避難した。
韓国軍は対抗措置として砲撃訓練を実施した。
2023年4月の総選挙を前に韓国の尹錫悦政権を揺さぶる思惑が指摘されている。
この海域は2018年の南北軍事合意で砲撃が禁じられたが、北朝鮮は2023年11月に合意破棄を宣言していた。
北朝鮮の挑発行為は到底容認できない。
国際社会は警戒を怠ってはならない。
金氏は2023年末の党の重要会合で、韓国を
「敵対国、交戦国の関係」
と位置付け、半世紀に渡って掲げてきた同じ民族同士が平和的に南北統一するという政策を転換した。
一連の挑発的な言動には、ロシアや中国という後ろ盾を得ていることが大きい。
米政府は北朝鮮がロシアに短距離弾道ミサイルを提供し、その一部がウクライナへの攻撃に使用されたことを明かした。
日米欧など48カ国と欧州連合(EU)の外相は共同声明で、北朝鮮の弾道ミサイルを使ったウクライナへの攻撃に関し
「可能な限り強い言葉で非難する」
と表明した。
ロシアが実戦で使用したことにより、北朝鮮は技術的な知見を得ると指摘し、露朝の軍事協力がインド太平洋地域などの安全保障に与える影響を深く懸念するとした。
米国は国連安全保障理事会で、ミサイル提供を含む北朝鮮の複数の安保理決議違反について追加制裁を求める方針だ。
だが、安保理はウクライナ侵略を巡り、米欧対ロシア、中国の対立で分断状態にある。
北朝鮮の決議違反に、ロシアや中国は擁護に回ることが予想される。
採択が困難でも、日米韓欧は、非難声明や追加制裁決議案などの議論を主導すべきである。
国連総会とも連動し、対北決議案で拒否権を行使した国に、理由を説明させることも求められる。
北朝鮮の挑発行為を座視してはならない。

主張
公安の違法判決 捜査側控訴は妥当でない
2024/1/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240111-H4LTAE3F3VLL5BTIZBEZTR72PI/
大川原化工機(横浜市)の摘発を巡り、警視庁公安部の捜査や東京地検の起訴を違法として損害賠償を命じた2023年12月の東京地裁判決を不服とし、国と東京都が控訴した。
はたしてこの判断は妥当と言えるだろうか。
疑問を感じる。
生物兵器製造に転用可能な噴霧乾燥装置を無許可輸出したとの外為法違反容疑で、警視庁公安部は同社社長ら3人を逮捕したが、初公判直前に検察が
「犯罪に当たるか疑義が生じた」
として起訴を取り消した。
社長らが国家賠償訴訟を起こした。
東京地裁判決は、問題の装置が外為法の関連規定に抵触しない可能性があったのに公安部、検察とも
「必要な捜査を尽くさなかった」
と認定した。
捜査・起訴が違法だったと断じ、1億6000万円の賠償を命じた。
判決は取り調べも問題視した。
弁解録取書を修正したよう装って作成したり、
「殺菌」
の解釈を誤解させて調書に署名するよう仕向けたとし、
「偽計を用いたり、欺罔(ぎもう)した取り調べで違法」
と批判した。
警視庁などはこうした厳しい認定を不服としたもようだ。
捜査の裁量を広く認めるよう、控訴審で争う意向とみられる。
ただ、証拠・証言から逮捕と起訴の違法性を明確に断じた1審は常識的な判断と受け止められ、覆すのは容易でなかろう。
控訴が、捜査側のメンツに拘った結果と解されれば批判は一層強まる。
同社側も控訴した。
捜査の悪質性認定を更に求めるもようだ。
この事件には公安捜査や刑事司法が抱える問題が凝縮している。
公安警察は見込み捜査に偏り、恣意的な捜査を自制できなかった。
検察はそれをチェックできなかった。
容疑を認めないと起訴後も長期勾留される
「人質司法」
の問題も深刻だ。
同社の元顧問は癌が発見されても保釈が認められず、命を落とした。
捜査機関が為すべきは謝罪と、第三者を入れた捜査検証だ。
控訴ではない。
1審の法廷では捜査した現職捜査官から
「事件は捏造」
との証言がなされ、組織内部の軋(きし)みを窺わせた。
捜査幹部に現場が強い不信を抱えていることの証左であり、看過できない。
警視庁公安部は捜査官との信頼関係を取り戻さなければいけない。
それなのに控訴とは、逆効果であろう。

大川原化工機訴訟で都と国が控訴 公安捜査違法、1億6千万円賠償命令不服
2024/1/10 17:36
https://www.sankei.com/article/20240110-CJ2DDIWTR5L7ZHPPZ3ENOLYMXE/
生物兵器製造に転用可能な装置を無許可で輸出したとする外為法違反罪などに問われ、後に起訴を取り消された横浜市都筑区の
「大川原化工機」
の大川原正明社長(74)らが東京都と国に損害賠償を求めた訴訟で、都側と国側は2024年1月10日、逮捕や起訴は違法だと認定し、計約1億6000万円の支払いを命じた東京地裁判決を不服として控訴した。
社長側も控訴する方針。
2023年12月27日の判決は、大川原社長ら3人に対する警視庁公安部の逮捕を
「根拠が欠如していた」
と指摘。
東京地検の起訴も
「必要な捜査を尽くさなかった」
として、いずれも違法と判断した。
訴訟の審理では、出廷した公安部員が事件を
「捏造」
と証言する異例の経過を辿ったが、判決ではこれについて言及はなかった。
社長側の関係者は取材に対し、控訴する理由について
「地裁判決の結論部分は評価できる一方、公安部の捜査の悪質性に関する認定が不十分な面がある」
と説明した。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/843.html#c17

[政治・選挙・NHK292] まさか小者で終わりではないだろうな<裏金議員逮捕>検察捜査の行方と今後の政局(下)(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
19. 秘密のアッコちゃん[85] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月11日 13:14:23 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[198]
<■262行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
パーティー収入還流 池田議員、廃止決定後も要求 幹部「泣きが…」 別の幹部は難色か
2024/1/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20240111-UBYWP5KPRRNKJPN5AIJCZ4Y4GM/
自民党派閥のパーティー収入不記載事件で、東京地検特捜部に政治資金規正法違反の疑いで逮捕された衆院議員の池田佳隆容疑者(57)が、安倍派(清和政策研究会)が2022年4月にパーティー収入の一部を所属議員にキックバック(還流)する慣例の廃止を決定した後に還流継続を要求し、幹部が再協議していたことが2024年1月10日、関係者への取材で分かった。
特捜部は幹部を再聴取。
協議のメモを入手し、詳しい経緯を調べているもようだ。
関係者によると、2022年5月のパーティーに先立つ2022年4月上旬、当時の安倍晋三会長、塩谷立、下村博文両会長代理、西村康稔事務総長らが還流を巡り協議した。
安倍氏が
「現金で戻すという不透明なことはやめよう」
と述べ、還流廃止が決定。
幹部は所属議員に電話などで方針を伝えた。
だが、池田容疑者は幹部に還流継続を求めた。
2022年7月に安倍氏が死去。
2022年8月上旬に塩谷、下村、西村氏らが再協議し、一部幹部から
「(池田容疑者から)泣きが入っている」
と還流継続を求める主張が出たという。
これに対し、別の幹部は還流継続に難色を示しつつ、
「正々堂々と振り込みを行い政治資金収支報告書に記載するやり方がある」
として、将来的に所属議員が開くパーティーの券を派閥が購入し、収支報告書に記載する方法を例示した。
この時点では安倍氏の方針を再確認するにとどまり、還流決定には至らなかったという。
2022年8月10日の内閣改造で西村氏が経済産業相に任命され、2022年8月25日に事務総長は高木毅前国対委員長に交代。
その後、還流が実施されたが、収支報告書に記載しない従来の処理が踏襲された。
特捜部は事務総長経験者らに任意で事情聴取した。
いずれも派閥の収支報告書の記載に当たり、会計責任者への指示や会計責任者からの相談はなかったなどと説明しているもようだ。
塩谷、下村、西村各氏は還流継続の経緯に関する産経新聞の取材に対し、期日までに回答しなかった。
別の幹部が例示した手法が採用されなかったのは、政治資金規正法に同一の者から150万円を超えて1つのパーティーの対価支払いを受けられない量的制限があるため、多額の還流を処理しきれないことがネックとなった可能性がある。
問題が表面化した後に池田容疑者が修正した政治資金管理団体の収支報告書には、2022年12月に安倍派から還流分とみられる500万円の寄付を受けたと記載されている。

主張
池田元副大臣逮捕 政治の危機と受け止めよ
2024/1/8 5:00
https://www.sankei.com/article/20240108-22GIDDBO7VMG5CKYB7YQZTBXPU/
東京地検特捜部は元文部科学副大臣の池田佳隆容疑者を政治資金規正法違反の疑いで逮捕した。
池田容疑者は安倍派所属で、自民党は逮捕を受け、除名処分とした。パーティー収入不記載事件は、国会議員の刑事責任が問われる事態に発展した。
政治不信に拍車がかかるのは避けられず、自民は深刻に受け止めねばならない。
池田容疑者には、平成30年〜令和4年に安倍派から還流を受けた計4826万円の寄付を政治資金収支報告書に記載せず、噓の収入を記載したなどの疑いがある。
同容疑者は、特捜部の捜査が判明した後の2023年12月に、関連団体の令和2〜4年分の収支報告書を訂正している。
訂正して済む問題ではない。
政治資金を裏金にしていたのであれば国民への背信だ。
これまでの間、説明責任も十分果たしてこなかった。
説明するよう強く促さなかった党側にも問題がある。
一連の事件を巡っては捜査中であることを理由に口をつぐむ関係者が多い。
だが、これはおかしい。
国民の負託を受けた政治家の責任として、指摘された疑惑に対し、自ら事実関係を明らかにし、誤りがあれば国民に謝罪するのは当然だ。
法令順守(コンプライアンス)が一層問われる時代となり、各界では以前にも増して説明責任を果たすことが求められるようになった。
その中で一番逃げ回っているのは政治家ではないか。
そうした姿勢が国民に見透かされ、政治不信に繋がっている。
2023年以降、現職国会議員の逮捕は秋本真利被告、柿沢未途容疑者に続き3人目である。
呆れる他ない。
岸田文雄首相は党内に総裁直属の政治刷新本部を立ち上げる。
政治への信頼回復は急務だが、
「現状の問題認識や反省の共有」
「国民への十分な説明」
なくして、どうして刷新できよう。
小手先の改革でお茶を濁すことは許されない。
特捜部は、還流を受けながら関連団体の報告書に記載しなかった疑いのある議員の立件を進めるとみられる。
この仕組みを構築した派閥幹部の責任も問われることになろう。
政治と同様に検察の捜査のありようも、国民から厳しく見られている。

逮捕の衆院議員池田佳隆容疑者 パー券に注力、集金力あだ 秘書に「しっかり売れ」
2024/1/7 21:05
https://www.sankei.com/article/20240107-IYMWLOFBL5MVPAKDUFQT5OTEZ4/
自民党の派閥のパーティー収入不記載事件で東京地検特捜部は2024年1月7日、政治資金規正法違反(虚偽記入)容疑で元文部科学副大臣の衆院議員、池田佳隆容疑者(57)らを逮捕した。
日本青年会議所(JC)会頭出身で抜群の集金力を誇った池田容疑者。
集金力が仇となり、安倍派(清和政策研究会)がパーティー収入からキックバック(還流)する額や政治資金収支報告書の不記載額が膨れ上がったとみられる。
「パー券(パーティー券)はしっかり売るように」
池田容疑者の事務所を知る関係者によると、池田容疑者は秘書志望者との面接の際、そう話し、採用後もパーティー券販売に精を出すよう声を掛けていた。
大口の支援者へ秘書がパーティー券を売る際は
「誠意が伝わるように直接手で持っていくように」
と指示。
パーティーの時期が近付くと、秘書がパーティー券販売に追われ、他の業務が滞ることもあった。
池田容疑者は関連団体の会計責任者である柿沼和宏容疑者(45)=政治資金規正法違反容疑で逮捕=に対してはパーティー券に限らず、細かく命令を下し、池田容疑者に報告せずに業務を進めた際には叱責する姿が目撃されていたという。
■安倍氏に感銘
父親を早くに亡くし、愛知県北名古屋市の化学メーカーを継いだ池田容疑者。
平成18年に全国の若手経営者の集まりであるJCの会頭も務めると、政治家の道を叩いた。
きっかけは会頭だった平成18年、当時官房長官だった安倍晋三元首相との面会だ。
感銘を受け、平成24年に愛知3区で自民党から出馬、初当選した。
入会した派閥が安倍氏の出身である清和政策研究会(現安倍派)だ。
最大派閥である安倍派。
当時から所属議員に課したパーティー券の販売ノルマを超えた分を収支報告書に記載せず還流していたとみられ、逮捕される遠因になった。
入会後は教育政策を中心に活動し、文部科学副大臣も経験。
安倍派幹部で文部科学相を務めた萩生田光一前政調会長を慕い、周囲には萩生田氏の弟分を自称していた。
■JC人脈駆使
池田容疑者の集金力の源泉は、JC会頭経験者としての幅広い人脈だったとみられる。
選挙区は名古屋市が地盤だが、関連団体の政治資金収支報告書には、寄付者やパーティー券の大口販売先として愛知県外の企業や個人も目立つ。
複数がJC出身者だ。
その人脈は、安倍派のパーティーでも遺憾なく発揮されていた。
安倍派の平成30年〜令和4年分の収支報告書によると、20万円を超える金額のパーティー券を購入したと記載されているのは延べ数で約230の企業・団体。
そのうち、延べ数で2割超が池田容疑者個人の政治資金パーティーで20万円を超えるパーティー券を購入した企業・団体やその関係先だった。
安倍派のパーティーはノルマを超えた販売分は還流される。
個人のパーティーと違い、会場代などは派閥が持つため、販売額が増えるほど還流額も積み上がっていった。
池田容疑者の事務所では
「安倍派のパーティーは売るほど自分の懐に入る」
とされ、個人のパーティー券以上に販売に力を入れていたという。

政治資金規正法違反 単独容疑での現職国会議員の逮捕は極めて異例
2024/1/7 20:46
https://www.sankei.com/article/20240107-YY57HI2VTNO7JDDRQK246EBNKM/
東京地検特捜部は2024年1月7日、政治資金規正法違反容疑で元文部科学副大臣の池田佳隆容疑者(57)らを逮捕した。
特捜部が政治資金規正法違反単独の容疑で現職国会議員を逮捕するのは極めて異例だ。
同法は会計責任者に不記載の責任があるとしており、議員の共謀を認定するには高いハードルがある。
特捜部が近年事件化した政治資金規正法違反事件でも、秘書や会計責任者が逮捕・起訴されるケースが目立つ。
自民党旧橋本派が日本歯科医師連盟(日歯連)から受け取った1億円を政治資金収支報告書に記載しなかった事件では、村岡兼造元官房長官が在宅起訴されたものの、逮捕されたのは会計責任者のみで、橋本龍太郎元首相ら議員側の多くは不起訴処分になった。
小沢一郎衆院議員の資金管理団体「陸山会」の土地購入を巡る虚偽記入事件では、民主党の石川知裕衆院議員=当時=が逮捕・起訴されたが、小沢氏の元秘書としての立場。
小沢氏は検察審査会の議決を受けて強制起訴されたものの、無罪が確定している。
議員自身の関連団体を巡り同法違反単独の容疑で現職国会議員が逮捕されたのは平成15年の坂井隆憲衆院議員=当時=まで遡るとみられる。
その後も平成27年の小渕優子衆院議員の関連団体を巡る事件では元秘書が在宅起訴される一方、小渕氏は不起訴となった。
令和4年の薗浦健太郎元衆院議員を巡る不記載事件では薗浦氏と元秘書らが略式起訴された。

池田容疑者逮捕で自民危機感、野党追及へ「金権政治」「トカゲの尻尾切りとならぬよう」
2024/1/7 20:32
https://www.sankei.com/article/20240107-VDR662YPHFNZZMOBHVIKWBP4DI/
自民党安倍派(清和政策研究会)のパーティー収入不記載事件で現職の国会議員が逮捕された2024年1月7日、岸田文雄政権に危機感が広がった。
野党幹部は2024年1月後半召集の通常国会に向け、自民の
「金権政治」
を徹底追及する構えを見せた。
池田佳隆容疑者逮捕の直後の2024年1月7日午後、茂木敏充幹事長は
「大変遺憾。重く受け止め、今後の捜査の推移を見守りたい」
とのコメントと共に、同容疑者の除名処分を速やかに決めたことを公表した。
自民幹部は
「もし安倍派『五人衆』に逮捕者が出れば政権自体の責任になる」
と政権中枢にいた安倍派幹部の立件を危惧した。
自民は国民の信頼回復に向け、政治資金規正法の厳格化などを検討している。
首相は2024年1月7日放送のNHK番組で、派閥のルール策定も議論する考えを示した。
総裁直属の
「政治刷新本部」
を2024年1月10日に発足させて政治改革の具体化を急ぐ。
一方、立憲民主党の泉健太代表は千葉県内で記者団に
「由々しき事態だ。裏金疑惑がある議員たちのけじめを早急につけるべきだ」
と強調。
「金権政治をなくし、政治浄化すべきだ」
と同法改正の必要性を訴えた。
共産党の小池晃書記局長も
「議員辞職させるべき」
とSNSに投稿した。
国民民主党の玉木雄一郎代表は
「トカゲの尻尾切りとならないよう組織的関与の全容を自民党としても徹底究明すべきだ」
と投稿した。

特捜部、現職国会議員逮捕で裏金の使途も解明へ 対象の線引き「一番大きいのは金額」
2024/1/7 18:29
https://www.sankei.com/article/20240107-KD25VMFCH5I45NC2R4WJS3YJ2E/
自民党の派閥のパーティー収入不記載事件は2024年1月7日、現職国会議員が逮捕される事態に発展した。
東京地検特捜部は政治資金規正法違反容疑で元文部科学副大臣の池田佳隆容疑者(57)らを逮捕。
パーティー収入のキックバック(還流)や中抜きの捜査を進めてきた特捜部は、裏金の使途などの全容解明も進める。
2023年12月27日の池田容疑者の関係先の捜索から2週間に満たないスピード逮捕だった。
自民党の派閥のパーティーを巡っては安倍派が所属議員に課したパーティー券の販売ノルマ超過分を政治資金収支報告書に記載せずキックバック(還流)。
二階派(志帥会)も同様に還流し、還流分は記載していたものの、収入については一部不記載にしていたことが明らかになっていた。
特捜部はこれまで
@安倍派の収支報告書の不記載
A安倍派から還流を受けた議員側の収支報告書の不記載
B二階派の収支報告書の不記載
の3ルートを重点的に捜査。
政治資金規正法上、不記載の責任がある会計責任者の他に議員の関与も慎重に調べてきた。
今回、特捜部が議員の関与の疑いがあるとみて逮捕に踏み切ったのはAのルートだ。
特捜部は通常国会が召集される2024年1月下旬を目途に他のルートについても事務総長の関与の有無を解明し、刑事処分の可否を判断するとみられる。
■刑事処分の線引きは
議員側のルートでは、還流を受けた安倍派議員が数十人に及ぶ一方、不記載額は数万〜数千万円と幅がある。
検察当局は刑事処分の対象とする会計責任者や議員の
「線引き」
の検討も進めてきたとみられる。
「法の趣旨からいって一番大きいのは金額だ」
検察幹部は不記載の金額が線引きのポイントの1つになるとする。
池田容疑者は不記載となった還流額が4000万円超で安倍派内で1、2位を争うほど高額だった。
また、各議員は特捜部から収支報告書の訂正を待つよう要請されていたが、池田容疑者は2023年12月に訂正。
こうした複数の要因が逮捕に繋がった可能性がある。
特捜部は2023年12月19日に安倍派と二階派の事務所を捜索すると、その翌週の2023年12月27日には池田容疑者の事務所、翌2023年12月28日には5000万円超の還流を受けたとされる大野泰正参院議員の事務所に捜索先を拡大。
高額還流議員側を重点的に捜査する姿勢を鮮明にした。
■還流システム構築も捜査
特捜部は捜査の過程でパーティー収入の還流だけでなく、一部議員がノルマ超過分を安倍派に納入せず
「中抜き」
していたことも把握。
議員らに安倍派への納入額などの報告を任意で要請し、中抜き分と還流分をあわせた裏金が平成30年〜令和4年分で6億円近くに上ることを確認した。
特捜部はこうした裏金の使途についても解明を進めている。
裏金が使われたのが政治活動なのか、選挙運動費用収支報告書に記載が必要な選挙運動なのか。
あるいは他の議員への上納や私的活動なのか。
場合によっては公選法違反など別の法令違反に問われる可能性も浮上する。
特捜部は裏金の先を追う中で、安倍派がパーティー収入を裏金として還流するシステムを築いた要因の解明も目指すとみられる。

自民、政治刷新本部を設置 岸田首相、政治資金透明化や派閥ルール作りへ「議論深める」
2024/1/10 19:54
https://www.sankei.com/article/20240110-R3374MWOJZP3XMR4MKJSBCSOGA/
自民党は2024年1月10日の臨時総務会で、派閥のパーティー収入不記載事件を受け、総裁直轄機関「政治刷新本部」の設置を正式に決めた。
2024年1月11日に初会合を開いて政治改革の議論をスタートさせ、月内に中間取りまとめを行う。
本部長の岸田文雄首相(総裁)は臨時総務会で
「国民の信頼回復に向けて努力し、再発防止に努めなければならない」
と強調した。
首相は刷新本部に関し
「政治資金の透明性の拡大や、政策集団(派閥)の在り方に関わるルール作りなどの議論を深めていきたい」
と述べた。
透明性向上のため、2024年1月26日召集予定の通常国会での政治資金規正法改正を念頭に議論を具体化する。
パーティー券購入団体・個人の公開基準を現行の
「20万円超」
から
「5万円超」
に引き下げることや、不適切な会計処理に対する罰則強化などの案がある。
党内の取り組みとして、党によるパーティー収支の監査なども検討する。
首相は派閥について
「カネやポストを求める場になっていたのではないか」
と問題点に言及している。
森山裕総務会長は2024年1月10日の記者会見で
「派閥が果たすべき役割については当然議論になる」
と語った。
刷新本部のメンバーは茂木敏充幹事長ら党役員をはじめ約40人となる見通しだ。
派閥解消を唱える無派閥の菅義偉前首相と、麻生派(志公会)会長で派閥には意義があるという立場の麻生太郎副総裁という首相経験者2人が最高顧問に就き、挙党態勢を演出する。
運営を仕切る幹事長は首相の最側近の木原誠二幹事長代理を起用。
首相が改革を主導する狙いがあるとみられる。
弁護士など外部の有識者も議論に加わる。

自民の政治刷新本部が初会合 裏金事件受け政治改革を議論
2024/1/11 12:00
https://www.sankei.com/article/20240111-K75CJZDGDFLNDI7CI67LDVY2MQ/
自民党は2024年1月11日、派閥の政治資金パーティー裏金事件を受け、岸田文雄首相(党総裁)直属機関として新設した政治刷新本部の初会合を党本部で開いた。
再発防止策や派閥の在り方など、政治改革を巡り議論。
2024年1月月内の中間取りまとめを目指す。
国民の政治不信を払拭する改革案を示せるかどうかが焦点となる。
本部長を務める首相も出席し、挨拶。
@パーティー券購入時に政治資金収支報告書への記載が必要となる「20万円超」の額引き下げ
Aパーティー券購入時の資金の流れ透明化に向け、全手続きへの銀行振り込み導入
B違反者への厳罰化を見据えた政治資金規正法改正
などの改革案が論点に浮上している。
最高顧問には、麻生派を率いる麻生太郎副総裁と無派閥の菅義偉前首相が就任。
菅氏は派閥政治の否定が持論で、議論の集約が難航する可能性もある。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/863.html#c19

[政治・選挙・NHK292] 裏金問題の改革は形だけ…“荒稼ぎパリピ”小泉進次郎氏が「政治刷新本部」の目玉という茶番(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
37. 秘密のアッコちゃん[86] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月12日 09:37:33 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[199]
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主張
自民刷新本部 抜本改革なしに未来ない
2024/1/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20240112-AWG5A3DSVJMJLIGYIV3XD2EGXU/
自民党が派閥のパーティー収入不記載事件を受け、政治刷新本部の初会合を開いた。
政治資金の透明性向上や派閥の在り方などを議論し、月内に中間取りまとめを行う。
本部長の岸田文雄首相(党総裁)は
「国民の信頼を回復するため、民主主義を守るため、党が変わらなければならない」
と述べた。
有言実行を求めたい。
国民に評価されない取りまとめにとどまれば、党や政権への打撃は計り知れない。
それは政策の遂行に影響する。
迷惑を被るのは国家国民であると銘記することが肝要だ。
政治活動には一定の政治資金は必要だ。だが、透明性の確保が前提である。
自民は昭和63年に発覚したリクルート事件をきっかけに、
「政治改革大綱」
を平成元年に策定した。
「国民の政治に対する不信感は頂点に達し、深刻な事態を迎えている」
との認識を示し、
「政治は国民のもの」
と宣言した立党の原点に帰ることを求めた。
当時の危機感を思い出すべきだ。
党や各派閥が裏金疑惑について、説明責任を十分に果たしていないのはおかしい。
自民内には、パーティー券購入団体・個人の公開基準を現行の「20万円超」から引き下げる案が取り沙汰されている。
パーティー券購入の代金について現金でのやり取りを中止し、銀行口座への振り込みを徹底させる案も浮上している。
これだけでは不十分である。
政治資金規正法違反のほとんどで禁錮刑や罰金刑になれば、公民権停止にもなる。
だが、政治資金収支報告書の提出義務は会計責任者にあり、議員は共謀の証拠がない限り罪に問われない。
安倍派をはじめこれだけの事件になっている以上、規正法の改正が必要だ。
厳罰化や派閥会長らへの「連座制」導入を検討すべきである。
会合では菅義偉前首相が派閥の解消を求めた一方、党内では慎重な声も多い。
政策集団を名乗る派閥の在り方について、真剣に論じてほしい。
自民や政権が厳しく批判されているにもかかわらず、党内の改革機運が乏しいのは疑問だ。
若手・中堅議員の多くは、年末年始に地元で有権者の厳しい声を聞いたはずである。
改革に向けて積極的に行動を起こさなければならない。

岸田首相「立党精神に立ち返る」 自民・政治刷新本部が初会合
2024/1/11 20:54
https://www.sankei.com/article/20240111-P5M63MEZBJI4TCOS7X2STZY6JE/
自民党は2024年1月11日、派閥のパーティー収入不記載事件を受け、総裁直轄機関「政治刷新本部」の初会合を開いた。
本部長を務める岸田文雄首相(自民総裁)は
「政治は国民のためにあるという立党精神に立ち返って忌憚のない意見を頂きたい」
と挨拶した。
月内に中間取りまとめを行う予定だが、国民の政治不信を払拭する改革案に踏み込めるかが焦点となる。
首相は会合で
「日本の民主主義を守るためには、党自らが変わらなければいけない」
とも強調。
▽再発防止
▽政治資金の透明性向上
▽派閥のあり方の見直し
の3点を論点として挙げた。
茂木敏充幹事長は2024年1月26日召集予定の通常国会での政治資金規正法改正を念頭に、
「必要な法整備を検討していく」
と明言した。
党内にはパーティー券購入団体・個人の公開基準を現行の
「20万円超」
から
「5万円超」
に引き下げることや、不適切な会計処理に対する罰則強化などの案がある。
初会合では、無派閥の菅義偉前首相や小泉進次郎元環境相らが派閥解消を主張した一方、議員教育の場としての必要性を訴える声も上がった。
出席者によると、
「(リクルート事件を受けて自民が平成元年にまとめた)政治改革大綱に書かれているが、やっていないことをまずはやるべきだ」
との意見も出たという。
38人体制の刷新本部の最高顧問には菅氏と麻生太郎副総裁が就任した。
茂木氏や渡海紀三朗政調会長らに加え、首相最側近の木原誠二幹事長代理が核となる。
事務局長には小倉将信前こども政策担当相が起用された。
弁護士や会計士ら外部の有識者も議論に加わる。
次回は2024年1月16日に開かれる。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/865.html#c37

[政治・選挙・NHK292] 岸田首相が迫られる「大阪万博か、復興か」…ついに経済界の重鎮からも「延期」の声(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
43. 秘密のアッコちゃん[87] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月12日 11:07:43 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[200]
<■106行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
「移民」と日本人 今年起きること
運転手は「移民」か「無人」か 外国人労働者に日本語力はもう問わない
2024/1/5 11:00
https://www.sankei.com/article/20240105-AFKGKWESRRKK3HLSIBZXGQEGLI/
★運転手は「移民」か「無人」か
東京都内の大手タクシー会社
「日の丸交通」
では平成29年から業界に先駆けて外国人運転手の採用を始め、現在では27カ国・地域の96人が在籍する。
全社員の5%を占める彼らは、タクシーやバスなど旅客を運ぶ車の運転に必要な
「第2種運転免許」
の合格者たちだ。
■現状は狭き門だが…
同社採用部の古舘博幸部長(55)は
「タクシー運転手として働きたい外国人は多いが、言葉の壁が厚かった」。
トラックなどを運転する準中型以上は外国の免許を比較的簡単に日本の免許に切り替えられる
「外国免許切替」
が主流で外国語での受験機会も広がっているが、2種に切替制度はなく、試験も日本語に限られている。
イタリア出身の男性運転手(44)は滞日16年。
日本人と結婚して永住権を持ち、英会話講師をしていたが、新型コロナウイルスの拡大で休校が増え、令和3年に転職した。
会話に自信はあったが、日本語の試験は厳しく、マークシートの文章問題90問、イラスト問題5問を50分で解かねばならない。
100点満点で合格は90点以上。
パスしたのは8回目だった。
■筆記試験を20言語に拡大
「一番大変だったのは漢字だった」
と男性は振り返る。
運転手を始めてからも方言や日本語独特の言い回しに苦労したという。
「国道246号を『にいよんろく』と言われてもわからなかった」
「バスタ新宿を『バスタ』と言われ、イタリア人だから『パスタ』とからかわれたのかと思った」
同社の外国人合格率は35〜40%。
西アフリカのガーナ人運転手は83回目で合格したが2024年4月以降、この合格率が飛躍的に高まる可能性がある。
警察庁は新年度から2種免許の外国語受験を認め、20言語に翻訳した例題を近く都道府県警へ配布するという。
背景には人手不足に悩む業界の強い要望がある。
法人タクシーの運転手数は2023年3月、23万2000人でコロナ前の平成31年3月に比べ20%減った。
厚生労働省によると、運転手の平均年齢は令和4年で58歳。
バスの53歳やトラックの49歳と比べ高齢化も著しいという。
■採用は企業側の判断
タクシー業界は国によっても様々だ。
アジアの一部では
「白タク」
まがいの運転手が横行している国もあれば、フランスなどでは我が国の2種免許のような試験がある。
英ロンドンでは地名や施設名の暗記など厳しい試験を通った人しか合格せず、その分社会的地位も高いという。
将来的には国内で外国語しかできない運転手がハンドルを握る可能性もあるが、警察庁の担当者は
「採用するかはタクシー会社側の判断だろう」
「日本語が全く出来ないのなら、普通は雇わないのではないか」。
一方で国土交通省は、人手不足の業種で働く在留資格
「特定技能」
の対象にタクシー運転手などを加える方向で関係省庁と協議を始めている。
特定技能の2号になれば、家族の帯同や永住も可能になる。

「移民」と日本人 今年起きること
自動運転「レベル4」 外国人労働者に代われるか
2024/1/5 11:05
https://www.sankei.com/article/20240105-JK5CFHCOPVIJJMMR3676XKTW64/
★運転手は「移民」か「無人」か
少子高齢化の進行で急速に減少している我が国の生産年齢人口(15〜64歳)。
令和22(2040)年には5000万人台に落ち込む見込みだ。
その解決策は
「外国人労働者」
以外にないのか。
■ホンダが目指す完全無人化
栃木県芳賀町にある本田技研工業の研究施設から白い車が公道に出た。
運転席に人は乗っているが、ハンドルは握っていない。
信号が赤に変わると、ゆっくり停止、青で走り出し、車間距離を保ちながらカーブもスムーズに曲がった。
お手本のような安全運転を、すれ違う車の運転手たちが興味深く目で追っていた。
車はホンダと米ゼネラル・モーターズ(GM)が共同開発した自動運転の試験車両。
赤外線レーザー5個、カメラ16個、ミリ波レーダー21個を搭載し、一部のセンサーが故障しても運転は安全に継続されるという。
ホンダが目指すのは、現在の自動運転技術で最高の
「レベル4」
の実用化だ。
国内では2023年4月、改正道交法の施行で解禁されたばかりだが、中国や米国では既に完全無人タクシーが公道を走っている。
■2年後にお台場で
我が国はまだ実証実験の段階で、事故責任など法的な側面でも越えるべきハードルがあるが、ホンダは2023年10月、国内の先陣を切って無人タクシーサービスを始めると発表した。
計画は2年後の令和8年1月、東京・お台場が舞台となる。
国内タクシー会社とも協業して配車から決済までスマートフォンで完結できる仕組みを目指すという。
「自動運転タクシーによる移動サービスは、これまでにない新たな選択肢となる」。
ホンダの三部敏宏社長(62)は記者会見でそう宣言した。

「移民」と日本人 今年起きること
「移民推進」リベラルは何をしている 治安、経済…真の弱者は誰か
2024/1/5 11:10
https://www.sankei.com/article/20240105-W3C7YZKGVZMDJNBRG2KUEG23XY/
★運転手は「移民」か「無人」か
外国人留学生に労働力を頼るコンビニ業界も、人手不足の解消策としてセルフレジ導入などの技術革新が進んでいる。
ローソンでは店員が遠隔からモニター越しに接客する
「リモート接客」
の実証実験も始めた。
■働く人がいなければ賃金は上がるはず
同社の竹増貞信社長(54)は
「技術の向上やデジタル化で効率化は図れるが、やはり人が働く部分とのバランスは必要だ」
「現状では外国人に頼らざるを得ない」。
労働力不足に端を発した
「移民推進論」は、
このまま我が国を覆い続けるのか。
文化や宗教、言葉の違いから、取り戻せないほどの治安悪化に苦しみ、ようやく移民政策の失敗を認めた欧米から学ぶことはないのか。
青山学院大学大学院の福井義高教授は、経済的視点から
「安易な移民推進は自国民の所得を下げるだけで、企業努力を妨げる」
と指摘する。
先進国で外国人労働者が従事するのは、自国民がやらないのではなく、現状の賃金ではやりたくない仕事だという。
仮に外国人という選択がなければ、自国民がやりたくなるまで賃金水準は上がり、企業はより一層の技術開発などで乗り切ろうとする、という考え方だ。
■高度成長期とは何だったか
安価な外国人が人件費を下げれば、結果的に自国民の賃金も抑えられる。
賃金を上げずに人が集まれば企業は努力しなくなる。
これは、経営者や株主だけが利益を追求する考え方だ。
外国人に頼らず、多くの日本人労働者が生き生きと働いて国力を上げた高度経済成長期は、その正反対の時代だったのではないか。
「本来、弱者の味方であるはずのリベラル層が多様性の名の下に移民政策に積極的であるのも矛盾している」
「仮に我が国が大量の移民時代を迎えたとしたら、治安や経済も含め本当の弱者は結局誰になるのか、国民1人1人が考える時が来ている」。
福井教授はそう指摘した。=おわり
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/859.html#c43

[政治・選挙・NHK292] 『仰天ニュース』“赤木ファイル”特集で安倍政権・公文書改ざん事件の卑劣があらためて注目! 中居正広も「あってはならない」… 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[88] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月13日 13:05:17 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[201]
<△29行くらい>
産経抄
政治改革もいいけれど、国会改革も
2024/1/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20240113-AYNB46RIJ5JXBCTI5LYDY4ST7A/?715687
政治とカネの問題で揺れる自民党が、総裁直轄機関
「政治刷新本部」
を立ち上げたことが大きく報じられているが、個人的にはこちらの方が気になる。
「『政治改革』が争点となっている中、国会改革も是非議論してほしい」。
政策シンクタンク社長の原英史さんがSNSで発信した言葉である。
▼政府の国家戦略特区ワーキンググループ座長代理だった原さんは2024年1月11日、2つの裁判での勝訴確定を知った。
特区を巡り原さんが供応を受けたと書いた
「毎日新聞」
と、記事を鵜呑みにして原さんの自宅住所をツイッター(現X)で拡散した当時国民民主党の
「森裕子元参院議員」
に対し起こした損害賠償訴訟である。
▼原さんは総括する。
「訴訟では勝ちましたが、大問題は、国会内でなされた誹謗中傷は免責特権で守られ、訴訟すらできなかったこと」。
森氏が国会で
「国家公務員だったら、斡旋収賄罪で刑罰受ける」
と発言したことは、国会での演説や討論について国会外で責任を問われないと定める憲法51条の壁に阻まれ問えなかった。
▼議事録に残る森氏の暴言も削除できない。
原さんはこんな名誉毀損とも人権侵害とも言える現状を令和4年2月、国会で公述人として訴え、具体的提案もした。
「苦情申し立てに応じ、議事録に注記を加えられる仕組みの検討を」。
だが、国会が真摯に対応したとはとんと聞かない。
▼身に降りかかった火の粉を払うことや、大向こうウケする醜聞追及にばかり熱心で、国会議員に傷付けられた名誉の回復を望む一国民の声には耳を貸さない。
そんな連中に
「政治の信頼を取り戻す」
と言われても、ちゃんちゃらおかしい。
▼「政治は国民のためにある」
と述べた岸田文雄首相に、是非考えてもらいたい。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/877.html#c27
[政治・選挙・NHK292] <能登壊滅>何もかも遅すぎる 飢えと寒さ、災害関連死は岸田人災(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
48. 秘密のアッコちゃん[89] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月13日 13:37:10 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[202]
<■58行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<独自>ロシア漁船が福島第1原発50キロ圏内で操業 禁輸から3カ月、矛盾露呈
2024/1/12 19:10
https://www.sankei.com/article/20240112-O5MJTLQU7ZL63EW7O2T63AN7WE/
東京電力福島第1原発処理水の海洋放出を巡り、日本産水産物の輸入停止措置に踏み切ったロシアの漁船が、福島第1原発から50km圏の日本近海で操業していることが2024年1月12日、漁船に搭載された船舶自動識別装置(AIS)のデータ解析から判明した。
中国と足並みを揃える形で輸入の全面停止を発表してから2024年1月16日で3カ月。
禁輸措置を講じながら日本漁船と同じ海域で操業する矛盾した状況が明らかになり、専門家は
「ダブルスタンダード(二重基準)の対応だ」
と指摘している。
■福島第1原発沖でのロシア漁船の動き
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■サバやイワシを漁獲
AISを搭載した船舶の位置や操業状況を確認できる
「グローバル・フィッシング・ウオッチ(GFW)」
で調べたところ、2023年12月中旬以降、水産資源が豊富な北方領土周辺の海域で操業していたロシアの大型トロール漁船3隻(いずれも7000トン超)が太平洋側を南下、岩手県から宮城県にかけての沖合で操業しているのが確認された。
AISは条約により、海外の港を行き来する全ての旅客船や300総トン以上の全船舶に搭載が義務付けられている。
2隻は2023年12月13〜14日に福島第1原発から32〜41kmの海域まで接近していたことも判明。
サバやイワシを漁獲しているとみられる。
海上保安庁関係者によると、海保も大型無人航空機などでこうした動きを捕捉。
水産庁と情報を共有している。
■津軽海峡を通過
産経新聞がGFWで解析したところ、2隻はロシア・カムチャツカ地方の中心都市、ペトロパブロフスクカムチャツキーを2023年9月29日と11月3日に出港。
1隻は2023年12月3日に韓国の釜山港を出港し、日本海側から津軽海峡を抜け、北方領土周辺の海域に到達していた。
日本とロシアは2022年12月、双方の漁船が相手国の排他的経済水域(EEZ)で行う
「地先沖合漁業」
を巡り、2023年の操業条件を決める交渉が妥結。
操業の解禁は2023年11月15日だった。
■「中国に迎合」
処理水放出開始後、中国の漁船も福島や北海道沖の北太平洋でサバなどの漁を続けている。
同じ海域で漁をする日本漁船の
「日本産」
は禁輸しつつ、自国産は国内で流通させており、矛盾した状況が浮き彫りとなった。
東海大の山田吉彦教授(海洋政策)は
「ロシアの禁輸措置は中国に迎合した政治的圧力以外の何物でもない」
と指摘。
元第3管区海上保安本部長の遠山純司氏は
「自国の漁業の実態に目を瞑り処理水放出のみ非難しているのは、国際的なバランスを欠いた恣意的な主張だ」
と話している。
■船舶自動識別装置(AIS)
船舶の種類や位置、速力など船舶の安全に関する情報を自動的に送受信し、船同士や周囲と情報交換できるシステム。
沿岸の海域では乗揚げの恐れのある船舶に注意喚起でき、海難事故の未然防止が図れる。

福島食中毒の原因報じず 中国国営テレビ
2024/1/12 22:08
https://www.sankei.com/article/20240112-YX47RAU24ZMX7DHPR7P73U7AIY/
中国国営中央テレビは2024年1月11日、福島市内のホテルで提供された刺し身を食べた宿泊客の集団食中毒を報じた際、福島市が原因とみている寄生虫に触れなかった。
短文投稿サイト、微博(ウェイボ)では2024年1月12日、報道内容が一時検索上位となり
「明らかに放射線汚染の報いだ」
などと東京電力福島第1原発処理水の海洋放出と結び付けるコメントが相次いだ。
日本政府関係者は報道に関し
「食中毒の原因に触れないのは理解に苦しむ」
と疑問を呈し、風評被害への懸念を示した。
中国外務省の毛寧報道官は2024年1月12日の記者会見で
「ネット上の言論には論評しない」
と述べた。(共同)
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/873.html#c48

[政治・選挙・NHK292] 松本人志(吉本興業)の苦難が示す点と線 & 彼の立ち位置+大阪万博 カラスの諭吉
23. 秘密のアッコちゃん[90] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月13日 14:41:11 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[203]
<■261行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
米、イエメン情勢への介入否定 「エスカレート望まず」
2024/1/13 10:15
https://www.sankei.com/article/20240113-4LBG72HVGFND3MTR7TRSMKJQSE/
米英軍によるイエメンの親イラン民兵組織「フーシ派」への攻撃で、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は2024年1月12日、記者団に
「バイデン大統領が目指しているのは紛争がエスカレートするのを阻止することだけだ」
と語り、イエメン情勢へ本格的に介入するなどの考えはないと強調した。
一方、バイデン政権は同日、フーシ派への資金支援に関与したとして、香港とアラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置く海運会社2社を制裁対象に追加すると発表した。
米国内の資産凍結などの措置を受ける。
財務省によると2社は、フーシ派を支援するイラン革命防衛隊に繋がるネットワークと関係。
書類を偽造するなどしてイランから中国などに商品を運び、その売却益をフーシ派の資金源とするスキームに関与した。
国務省のミラー報道官は2024年1月12日の声明で、
「今後もイランによる違法なフーシ派支援に対抗していく」
と強調。
「航行の権利と世界の海上貿易を脅かすフーシ派の活動を阻止する」
と述べた。

「紛争の拡大防止に努力」と米高官 イエメンでは反米デモに数十万人
2024/1/13 9:52
https://www.sankei.com/article/20240113-KMVN5PQOJZKWJGFXAAV5Y62UMA/
米英両軍が行ったイエメンの親イラン民兵組織「フーシ派」への攻撃について、米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報調整官は2024年1月12日、記者団に対し、イエメンとの戦争に
「関心はない」
とし、この日の攻撃を含めて
「紛争の拡大を防ぐよう努めている」
と述べた。
半面、フーシ派が紅海周辺での船舶攻撃を継続すれば、更なる行動を取るとも警告した。
ロイター通信が伝えた。
カービー氏はこれに先立ち米メディアと会見し、攻撃の標的は
「ミサイルや無人機の貯蔵、発射、誘導能力」
だったとし、
「実際に与えた打撃の評価を進めている」
と語った。
米軍はフーシ派の拠点16カ所の60以上の標的を対象に攻撃したとしており、イエメンの首都サヌアや紅海に面するホデイダなども対象になったもようだ。
フーシ派はイスラエル関連などの船舶への攻撃を継続するとしており、軍事的緊張が続いている。
イエメンでは2024年1月12日、複数の都市で米英の攻撃を非難するデモが行われ、数万人規模が参加した。
フーシ派の幹部は
「攻撃はテロだ」
「米国は悪魔だ」
などと語り、参加者らがイスラエルと米国の国旗を踏みつける場面もみられた。
イラクの親イラン民兵組織の1つも、米国とその同盟国の今後の安全は保証されないと述べ、攻撃する姿勢を示唆した。

イエメン沖合で船舶にミサイル発射 フーシ派、早くも攻撃再開か
2024/1/13 9:24
https://www.sankei.com/article/20240113-J52CWD3KR5LOHKCBNS3DJOYN64/
商業船舶の航行を監視する英海軍の関連機関
「英国海運貿易オペレーション」(UKMTO)は2024年1月12日、イエメンの港湾都市アデンから南東に90カイリ(約167km)の沖合を航行中の船舶にミサイルが発射されたと発表した。
イエメンを拠点とする親イラン民兵組織「フーシ派」が、米英軍に拠点を攻撃された報復として早くも船舶への攻撃を再開させたとみられる。
UKMTOによると、ミサイルは船舶から400〜500メートル離れた海面に着弾した。
船舶はその後、3艘の小型舟艇に追跡された。
怪我人や船舶への被害は報告されていない。
ロイター通信は英海洋警備会社アンブリーの情報として、攻撃されたのはロシア産原油を積んだパナマ船籍の船で、フーシ派が英国に関連する船舶と誤認して攻撃した可能性があると指摘した。
一方、バイデン米政権は2024年1月12日、フーシ派への資金支援に関与したとして、香港とアラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置く海運会社2社を制裁対象に指定した。
両社はイランから中国などへ商品を船舶で輸送し、その売却益がフーシ派の資金源になっていた。

フーシ派拠点28カ所攻撃 「民間人被害なし」 米大統領
2024/1/13 9:18
https://www.sankei.com/article/20240113-UQ5ND36GJ5LU5ESZDDTA4OJZQI/
米英両軍によるイエメンの親イラン武装組織フーシ派への攻撃で、米軍は2024年1月12日、軍事拠点など計28カ所を対象にしたと明らかにした。
バイデン大統領は2024年1月12日
「民間人の被害はなかった」
と述べ、攻撃が成功したとの見方を示した。
フーシ派が商船攻撃を続けた場合は
「必ず報復する」
とし、追加攻撃も辞さない考えを改めて表明した。
バイデン氏は東部ペンシルベニア州で記者団の質問に答えた。
フーシ派を支援するイランに対し
「既にメッセージを送った」
と述べたが、詳細は明かさなかった。
米英両軍は2024年1月11日にフーシ派支配地域の拠点を攻撃した。
米統合参謀本部のシムス中将は、16カ所を攻撃した直後に12カ所を攻撃したと記者団に説明した。
1カ所につき弾薬庫やレーダー、無人機など複数の標的があったとし
「フーシ派の能力を減殺した」
と強調した。(共同)

フーシ派攻撃で安保理会合 国連総長、自制要求
2024/1/13 8:37
https://www.sankei.com/article/20240113-UYNFL5SEH5MJZCOOIA5YU6MMJU/
国連安全保障理事会は2024年1月12日、米英両軍によるイエメンの親イラン武装組織フーシ派支配地域への攻撃について協議する緊急公開会合を開いた。
国連のグテレス事務総長は会合に先立ち
「全ての当事者に対し、これ以上事態を悪化させないよう求める」
と自制を呼び掛ける声明を発表した。
イスラエルを敵視し、紅海で商船攻撃を繰り返してきたフーシ派は報復を主張。
イランなども米英両軍の攻撃に反発しており、中東全体に緊張が拡大する恐れがある。
安保理は2024年1月10日、フーシ派に商船攻撃の即時停止を求める決議を採択した。
2023年11月にフーシ派が拿捕した日本郵船運航の貨物船乗組員の解放も求めた。(共同)

米英軍のフーシ派攻撃で原油価格急騰 中東情勢の悪化懸念
2024/1/13 0:56
https://www.sankei.com/article/20240113-J3KMXCOXC5P7FHZ42ZWNHCMYBU/
米英両軍がイエメンの親イラン武装組織フーシ派支配地域の拠点を攻撃したことを受け、2024年1月12日の原油先物相場は前日比で一時4%超急騰した。
中東情勢の悪化に伴い安定供給への懸念が高まった。
2024年1月12日のニューヨーク原油先物相場では、指標の米国産標準油種(WTI)が一時1バレル=75ドル台に上昇。
北海ブレント原油先物も一時80ドル台に急伸した。
フーシ派はパレスチナ自治区ガザに侵攻するイスラエルを敵視し、紅海を航行する商船への攻撃を続けている。
中東には産油国が集中し、紅海はアジアと欧州を結ぶ重要な水路を担う。
今回の米英軍の攻撃を受けてフーシ派が報復するとの見方もあり、原油価格上昇に繋がったとみられる。(共同)

米英軍攻撃、フーシ派標的60以上 バイデン氏「さらなる措置も」
2024/1/12 21:39
https://www.sankei.com/article/20240112-MWEOXN4PYVLNPKUCDRVY3LR2LQ/
米英両軍は現地時間2024年1月12日、紅海で船舶への攻撃を繰り返すイエメンの親イラン民兵組織
「フーシ派」
の拠点を攻撃した。
紅海ではフーシ派による船舶攻撃で国際海運に甚大な悪影響が出ており、
「航行の自由」
を確保する立場から報復攻撃に踏み切った。
今回の攻撃は、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの戦闘開始以降、フーシ派への初の大規模作戦となった。
フーシ派はハマスに連帯を表明し、双方の戦闘に乗じる形で少なくとも27回、イスラエルなどに関連する船舶を攻撃していた。
バイデン米大統領は攻撃に関し、フーシ派の行為への
「直接の反撃だ」
とし、情勢次第で
「更なる(軍事的)措置も躊躇わない」
と述べた。
スナク英首相も声明で、フーシ派の抑止に向けて英艦船を引き続き紅海に展開させると強調した。
一方、フーシ派は
「攻撃者には懲罰を加える」
と表明しており、紅海での緊張が一層高まる事態も想定される。
米軍の発表によると、攻撃はフーシ派の拠点16カ所の60以上の標的を対象とした。
米英メディアによれば、戦闘爆撃機による空爆や艦船、潜水艦からの巡航ミサイル攻撃が実施された。
米政府高官は、ミサイルや無人機の関連施設、レーダーが標的だったと明らかにした。
中東の衛星テレビ、アルジャジーラによると、フーシ派はミサイルなど73発の攻撃を受け、5人が死亡、6人が負傷したと明らかにした。
米英首脳は、今回の攻撃ではカナダとオーストラリア、オランダ、バーレーンの支援を受けたとしている。
米英はまた、豪州やカナダ、ドイツ、韓国など10カ国による共同声明を発表し、
「航行の自由や国際通商、船員の命を守るとの共通の決意を示した」
と強調した。
声明に日本は加わっていない。
英メディアによると、スナク氏は2024年1月11日夜に閣議を開き、フーシ派拠点の空爆を決定。
米国家安全保障会議'NSC)のカービー戦略広報調整官も2024年1月11日、船舶攻撃をやめなければ
「フーシ派が責任を負うことになる」
と警告。
2024年1月11日にはイランがペルシャ湾近海で
「米国への報復」
として原油タンカーを拿捕していた。

米、イラン増長許さぬ フーシ派攻撃で警告「航行の自由」確保し「弱腰」回避も
2024/1/12 16:52
https://www.sankei.com/article/20240112-ZDBG7O3JAVP4DMOSAIQYMJXCIU/
米英軍が2024年1月12日、紅海付近で船舶攻撃を繰り返すイエメンの親イラン民兵組織
「フーシ派」
への攻撃に踏み切った。
バイデン米政権の狙いは海上輸送の要衝における
「航行の自由」
を確保するのに加え、フーシ派などへの支援を通じ中東の緊張を高めるイランに警告を送ることだ。
ただ、フーシ派が自制するかは見通せず、中東情勢が更に流動化する可能性もある。
バイデン米大統領はフーシ派拠点への攻撃開始を受けた声明で、作戦は
「防衛的な行動」
だと述べ、軍事的緊張の高まりは望まないとの立場を強く滲ませた。
バイデン政権は2023年12月、フーシ派の船舶攻撃に対処するため、有志国による
「繁栄の守護者」
作戦を発表。
政権高官によると、その後も攻撃が続く中でバイデン氏は2024年1月1日、軍事作戦の立案加速を指示した。
同時にバイデン政権は、関係国と足並みを揃えてフーシ派に繰り返し警告を発するなど外交的な働き掛けも行ってきた。
2024年1月10日には国連安全保障理事会で攻撃停止を求める決議を可決させるなど、武力行使の正当性を確保するのに腐心したことが窺える。
こうした態度の背景には、イランを刺激して域内の緊張が高まることへの警戒がある。
米国は、パレスチナ自治区ガザを巡りイスラム原理主義組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まった2023年10月以降、中東での抑止力強化を進めてきた。
ハマスやフーシ派など各地の武装勢力を支援するイランが、影響力拡大の好機とみて域内の不安定化を煽るのを阻止するためだ。
米高官はイランがフーシ派に兵器を供与するだけでなく
「情報提供など(船舶攻撃の)全段階に関与している」
と指摘する。
一方、米国が過度に慎重に振る舞えば、イランが増長する恐れもある。
フーシ派拠点への攻撃は必要に応じて武力を行使することは躊躇わないと、イラン側に伝えるメッセージだと言える。
フーシ派による一連の攻撃を受け、世界ではこれまでに2000隻以上の船舶が紅海を避けて運航するのを余儀なくされた。
グローバルな物流に影響が広がる中、2024年11月の大統領選で再選を目指すバイデン氏には
「弱腰」
との批判を避けたいとの思惑もありそうだ。

米英軍のフーシ派攻撃で10カ国が共同声明「航行の自由守る」 日本は加わらず
2024/1/12 11:47
https://www.sankei.com/article/20240112-WNUIX2EK2VMAXAP2TTAR4QREU4/
米英両軍によるイエメンの親イラン民兵組織
「フーシ派」
への攻撃で、米国や英国、韓国など10カ国は2024年1月11日、
「航行の自由や国際通商、船員の命を守るとの共通の決意を示した」
とする共同声明を発表した。
声明に日本は加わっていない。
また、バイデン米大統領は声明で、攻撃は成功したと表明。
航行の自由を守るという
「明確なメッセージだ」
と強調した。
攻撃は、2023年10月に始まったイスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの戦闘で不安定化した中東情勢に乗じ、紅海やアデン湾で商船を狙うフーシ派に対する初の大規模作戦となった。
米政府高官は、フーシ派からの報復はこれまで確認していないとしている。(共同)

米英がフーシ派攻撃、船舶攻撃に報復 航行の脅威拡大
2024/1/12 9:51
https://www.sankei.com/article/20240112-26EGEFCDYJLUPDMZD35JMVNU2Q/
米英両軍は12日、紅海で船舶への攻撃を繰り返すイエメンの親イラン民兵組織
「フーシ派」
の拠点を攻撃した。
バイデン米大統領とスナク英首相が明らかにした。
紅海では船舶攻撃で国際海運に甚大な悪影響が出ており、米英は
「航行の自由」
を確保する立場から報復攻撃に踏み切った。
フーシ派は
「攻撃者には懲罰を加える」
と表明しており、紅海での緊張が一層高まる事態も想定される。
バイデン氏は攻撃について、フーシ派の行為への
「直接の反撃だ」
とし、情勢次第で
「更なる(軍事的)措置も躊躇わない」
と述べた。
スナク氏も声明で、フーシ派の抑止に向けて英艦船を引き続き紅海に展開させると強調した。
米英のメディアによれば、フーシ派に対し、戦闘爆撃機による空爆や、艦船や潜水艦からの巡航ミサイル攻撃が実施された。
攻撃目標は武器弾薬庫や防空システム、兵站拠点などで、組織の作戦遂行能力に打撃を与えるとしている。
米軍がイエメンのフーシ派拠点を攻撃するのは2016年以来とみられる。
米英首脳は、今回の攻撃ではカナダとオーストラリア、オランダ、バーレーンの支援を受けたとしている。
英メディアによると、スナク氏は2024年1月11日夜に閣議を開き、フーシ派の拠点を空爆することを決定。
米国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官も2024年1月11日、船舶攻撃をやめなければ
「フーシ派が責任を負うことになる」
と警告していた。
フーシ派はイスラエルと戦うイスラム原理主義組織ハマスに連帯を表明し、双方の戦闘開始以来、少なくとも27回に渡りイスラエルなどに関連する船舶を攻撃した。
世界の海運大手などの船舶が紅海を回避する事態となり、米英などから批判が高まっていた。
2024年1月11日にはイランがペルシャ湾近海で
「米国への報復」
だとして原油タンカーを拿捕した。
英米は、アラビア半島と挟んで紅海と遠く離れたペルシャ湾でイランまでもが船舶の拿捕に踏み切ったことで、イランとフーシ派によるこれ以上の敵対的行動を封じるため軍事行動を決断したとみられる。
イランのメディアによると、イラン海軍はオマーン北部ソハールの沿岸で石油タンカーを拿捕した。
タンカーはマーシャル諸島船籍で、イラク南部バスラで原油を積んでトルコ西部アリアガに向かっていた。
覆面姿で武装した男数人が乗り込んで航路を変えさせ、イランに向かったという。
米国は2023年、対イラン経済制裁に反しているとしてこのタンカーを拿捕し、イラン革命防衛隊が中国への原油の密輸を図ったとして原油を押収していた。
イランのメディアは2024年1月11日、
「原油が米国に盗まれたことへの報復だ」
とするイラン海軍の声明を伝えた。

イランが石油タンカー拿捕 米英はフーシ派の船舶攻撃に報復検討 航行の脅威拡大
2024/1/12 8:18
https://www.sankei.com/article/20240112-YVMNNQ6K6ZNSJGLPAJ5XXQ4T5U/
国際海運の要衝である紅海でイエメンの親イラン民兵組織
「フーシ派」
による船舶攻撃が相次ぐ中、ロイター通信は2024年1月11日、英国のスナク首相がフーシ派への報復攻撃について閣僚と協議すると報じた。
英紙タイムズ(電子版)は、英国は米国と協力して近く攻撃に踏み切る見通しだとしている。
フーシ派はイスラエルと戦うイスラム原理主義組織ハマスに連帯を表明し、双方の戦闘開始以来、少なくとも27回に渡りイスラエルなどに関連する船舶を攻撃した。
世界の海運大手などの船舶が紅海を回避する事態となり、米英などから批判が高まっていた。
2024年1月11日にはイランがペルシャ湾近海で
「米国への報復」
だとして原油タンカーを拿捕した。
紅海とペルシャ湾はアラビア半島を挟んで遠く離れており、国際海運への影響が拡大している。
米イランの関係悪化も懸念される。
イランのメディアによると、イラン海軍はオマーン北部ソハールの沿岸で石油タンカーを拿捕した。
タンカーはマーシャル諸島船籍で、イラク南部バスラで原油を積んでトルコ西部アリアガに向かっていた。
覆面姿で武装した男数人が乗り込んで航路を変えさせ、イランに向かったという。
米国は2023年、対イラン経済制裁に反しているとしてこのタンカーを拿捕し、イラン革命防衛隊が中国への原油の密輸を図ったとして原油を押収していた。
イランのメディアは2024年1月11日、
「原油が米国に盗まれたことへの報復だ」
とするイラン海軍の声明を伝えた。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/867.html#c23

[政治・選挙・NHK292] 能登半島地震で国家溶解と自己責任社会の完全到来がハッキリ 自民は危機管理能力が完全欠如 適菜収「それでもバカとは戦え」(… 赤かぶ
58. 秘密のアッコちゃん[91] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月13日 22:28:53 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[204]
<■95行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
【速報中】台湾総統選挙 民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
2024年1月13日 22時14分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240113/k10014319761000.html
投票が行われた台湾の総統選挙で、与党・民進党の頼清徳氏が(らい・せいとく))今夜記者会見し勝利を宣言しました。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
4年に1度行われる台湾の総統選挙には、与党・民進党から今の副総統の頼清徳氏、最大野党・国民党から現職の新北市長の侯友宜氏、野党第2党・民衆党から前の台北市長の柯文哲氏のあわせて3人が立候補しました。
■民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
このうち民進党の頼氏は日本時間の2024年1月13日午後9時半過ぎ、記者会見し、
「選挙の勝利には大きな意義がある」
「台湾の民主主義の勝利だ」
と述べ、勝利を宣言しました。
今回の選挙戦で、頼氏はこの8年間、政権を担ってきた民進党・蔡英文総統の路線を継続することを訴え、
「現状維持」
を望む幅広い層に支持を広げたものとみられます。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
■【動画】盛り上がる頼清徳氏の陣営(午後9時過ぎ)
民進党の頼清徳氏の陣営の様子です。(サタデーウオッチ9で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■国民党の侯友宜氏が敗北を認める
これに先だって、国民党の侯氏は日本時間の午後9時頃支持者を前に
「今回の総統選挙の結果について私個人の努力が足りず、非常に遺憾だ」
「政権交代を実現できず、皆さんを失望させた」
「私は心からお詫びする」
と述べ敗北を認めました。
■民衆党の柯文哲氏も事実上敗北を認める
また民衆党の柯氏は日本時間の午後9時過ぎ、支持者を前に
「私は諦めないので皆さんも諦めないでほしい」
「私たちは必ず努力を続け、4年後、自信を持って柯文哲と民衆党に投票してもらえると信じる」
と述べ、事実上、敗北を認めました。
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなり、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点となりました。
■最新の開票状況 午後10時現在
投票は日本時間の午後5時に締め切られ、開票作業が続いています。
台湾の中央選挙委員会が発表した日本時間の午後10時現在の開票状況です。
1万7795か所の開票所のうちこれまでに1万7766か所で開票作業が終了したとしています。
民進党の頼清徳氏 557万5036票
国民党の侯友宜氏 465万9195票
民衆党の柯文哲氏 368万 897票
■【動画】各陣営の様子 午後7時過ぎ
民進党の頼清徳氏、国民党の侯友宜氏、民衆党の柯文哲氏の陣営の様子です。(ニュース7で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなっていて、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点でした。
■立法院の選挙も
今日は台湾の議会に当たる立法院の選挙の投票も行われました。
現在は、与党・民進党が過半数の議席を占めていますが、今回の選挙では、どの党も単独での過半数の確保は難しいという見方が出ています。
どの総統候補が当選しても少数与党となれば、政権運営が不安定になる可能性があり、立法院選挙の行方も注目されます。

医師で知日派、独立色は封印 台湾・新総統の頼清徳氏
2024/1/13 22:08
https://www.sankei.com/article/20240113-EY3D3HA4YJN4LHCPBPINU5V7RM/
台湾の総統選で初当選した民主進歩党の頼清徳氏は、北部の現・新北市に炭鉱労働者の息子として生まれた。
生後約3カ月で、炭鉱事故により父親を失った。
幼少期は医師を志し、苦学して台湾大医学部を卒業。
米ハーバード大で公共衛生の修士号を取得した。
南部・台南市の大学病院で内科医として勤務していた頃、当時の国民党政権の腐敗ぶりに怒りを覚え、36歳で政界入りした。
立法委員(国会議員に相当)や台南市長、行政院長(首相)などを歴任した。
2020年の総統選に出馬を表明し、民主進歩党内の予備選で再選を目指す現職の蔡英文氏に敗れた。
党内の結束を重視する蔡氏から副総統候補に指名され、2期目の蔡政権を支えた。
若い頃から
「台湾独立」
派であることを積極的にアピールし、行政院長時代に立法院(国会)での答弁で
「私は台湾独立のための堅実な仕事人」
と発言したことが物議を醸した。
2023年春に総統候補になってからは
「台湾は既に独立しており、独立を改めて宣言する必要はない」
と強調するようになり、独立色を抑え、バランスを重視する姿勢を見せている。
知日派としても知られ、日本の政界に知己が多い。
2022年7月、安倍晋三元首相の葬儀に参列するために東京に駆け付けた。
大の野球ファンでもあり、以前、日台交流を促進する策として
「台湾のチームが日本のプロ野球リーグに参加できれば面白い」
と産経新聞の取材に答えたことがあった。

台湾・総統に頼氏 中国の統一圧力に「ノー」 侯氏と柯氏を下し初当選
2024/1/13 21:12
https://www.sankei.com/article/20240113-CQMVQMFH2VLHLHKY4J4IXLEZP4/
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が初当選を決めた。
対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)が2位につけていたが、敗北を認めた。
中台統一を
「歴史的必然」
だとする中国に対し、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
頼氏は侯氏のほか、米中間でバランスをとる中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)に差をつけた。
台湾で1996年に総統選の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担うことになる。
2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
次期総統の任期は2024年5月20日から4年。
副総統候補、蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。

http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/881.html#c58

[政治・選挙・NHK292] <10日たっても先見えず>後手後手対応に言い訳ばかり 岸田・馳人災、拡大の懸念(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
31. 秘密のアッコちゃん[92] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月13日 23:06:28 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[205]
<■186行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
中台関係は大きく変化せず 宋国誠・政治大学国際関係研究センター研究員 台湾・総統選
2024/1/13 22:46
https://www.sankei.com/article/20240113-SJWXNFAVXJPYTATSVCUWLFG5UQ/
台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
台湾の政治大学国際関係研究センター研究員、宋国誠氏は、台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低いと予測する。

今回の台湾の総統選に対し、中国は様々な手段で介入してきた。
しかし選挙後、中国に出来ることは少ない。
3候補のうち、中国が最も好まない頼清徳氏が当選した。
台湾統一を目指す中国の習近平政権にとって不満な結果だが、手段は3つしかない。
軍用機を飛ばしての威嚇、果物の禁輸といった小規模な経済制裁、台湾と外交関係がある国への断交圧力だ。
いずれも台湾社会は既に経験しており、ダメージは少ない。
頼政権はこれから、米国との関係を更に強化していくと見られる。
更なる兵器の購入に加え、米国主導の軍事演習に台湾が参加する可能性がある。
頼氏本人もしくは副総統の蕭美琴氏が訪米することも想定される。
中国がそれを阻止したければ、台湾ではなく米国に直接言うしかない。
中台関係は米中関係と連動しており、米中関係が良くならなければ中台関係も良くならない。
選挙後に中国が最も気にするのは2024年5月20日に行われる総統就任式での演説内容だ。
「中国離れ」

「台湾独立」
を連想させる文言を入れないよう工作を仕掛けてくると見られる。
穏便にスタートを切りたい頼政権は、敢えて中国を刺激することはせず就任式を無難に乗り切るだろう。
台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低い。
中台関係は「闘而不破」(闘うが破局しない)の状態がしばらく続くだろう。

蔡政権路線の継続は国際社会に利点 松田康博・東大教授 台湾・総統選
2024/1/13 22:37
https://www.sankei.com/article/20240113-ONFYVE2JBJI3BDXCDZL2UJIPVI/
台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
東大教授の松田康博氏は、蔡英文政権の政策の継続は国際社会にとって利点があると指摘した。

民主進歩党の蔡英文政権は政権交代を招いた過去2代の政権と異なり、任期中を通じて支持率が高かった。
頼清徳氏はその路線を継承する候補とみなされたことが勝因となった。
政権交代すべきだという雰囲気はあり、野党が期待を集める候補に統一していればチャンスはあった。
だが、支持者の構造を見ると、柯文哲氏の台湾民衆党は第3勢力とはいえ
「第2民進党」
と言える存在で、国民党との候補統一は実現できなかった。
全体としては
「(台湾の)本土勢力」
が強まり、国民党の長期的な衰退傾向が顕著になった。
国際社会では米国を中心に対中包囲網の形成が進んできた。
その前提は台湾に中国の武力の脅しに屈しない強い意志を持つ政権が存在することだ。
その意味で、蔡政権の政策の継続性が担保できるならば国際社会にとり利点だ。
一方で、立法院(国会に相当)がねじれた場合、政権の政策を実行しにくくなる。
中国にとり民進党が勝利すれば不本意だろうが、今回が初めてではない。
2024年5月の総統就任演説の内容を把握し台湾側に影響力を及ぼすため、水面下で台湾側と意思疎通を始めるはずだ。
2024年11月の米大統領選も見据えて慎重に対応するだろう。
日本を含む国際社会は、中国が武力や威圧で台湾海峡の現状変更を試みないよう監視を強め、中国に責任ある行動を促すことが大切だ。

米国の信頼厚い「戦猫」 台湾の新副総統・蕭美琴氏
2024/1/13 22:29
https://www.sankei.com/article/20240113-HVICTYPXYZNIXITWQUKOFF23SA/
台湾の総統選で副総統への就任を決めた蕭美琴氏は、2020年7月から2023年11月まで、女性初の駐米代表(大使に相当)を務めた。
大の猫好きで、自らの外交姿勢を中国の
「戦狼外交」
と対比した
「戦猫外交」
と表現。
「猫のように、張り詰めたロープの上を機敏でしなやかに動く」
姿勢を掲げる。
日本の神戸生まれ、台南市育ちの52歳。
母が米国人で流暢な英語を話す。
最年少の26歳で民主進歩党の国際事務部主任に抜擢され、陳水扁総統時代は総統府顧問などを歴任した。
立法委員(国会議員)を4期務め、同じ猫好きで
「盟友」
の蔡英文総統から駐米代表に任命された。
米国関係者の信頼を得て、米紙に
「最も影響力ある大使」
と評された。
2021年1月のバイデン米大統領就任式には米台断交後で初めて招待を受ける形で出席。
2022年8月には中国から
「台湾独立分子」
と認定され制裁も科されるなど、張り詰めた外交の世界を
「戦猫」
として駆け巡ってきた。
選挙戦では動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用。
飼い猫と映るゆるい%ョ画を投稿し、頼清徳氏が取りこぼしがちな若者や女性への浸透を図った。

台湾新総統に頼清徳氏、対米重視 中国、圧力強化か
2024/1/13 22:28
https://www.sankei.com/article/20240113-MJECXZV34ZK2VHHZWIOYNDJBYQ/
台湾総統選の投開票が2024年1月13日実施された。
対米重視の与党、民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統(64)が勝利し、初当選を確実にした。
対中融和路線の最大野党、国民党の侯友宜・新北市長(66)と、野党第2党、台湾民衆党の柯文哲・前台北市長(64)が敗北宣言し、頼氏は勝利宣言した。
中国は頼氏を独立派と見なし敵視しており、経済、軍事面での圧力を一層強めると見られ、緊張が高まりそうだ。
1996年に総統の直接選挙が実現して以降、同一政党が初めて3期連続で政権を担うことになる。
国民党と民衆党の候補一本化が実現しなかったことから、選挙戦は頼氏優位の構図で展開。
侯氏は民進党政権が続けば中台関係の緊張が激化すると訴え、政権交代を狙って野党票の自身への集中を呼び掛けた。
ただ若者を中心に第三勢力として二大政党を批判する柯氏に対する支持も根強かった。(共同)

医師で知日派、独立色は封印 台湾・新総統の頼清徳氏
2024/1/13 22:08
https://www.sankei.com/article/20240113-EY3D3HA4YJN4LHCPBPINU5V7RM/
台湾の総統選で初当選した民主進歩党の頼清徳氏は、北部の現・新北市に炭鉱労働者の息子として生まれた。
生後約3カ月で、炭鉱事故により父親を失った。
幼少期は医師を志し、苦学して台湾大医学部を卒業。
米ハーバード大で公共衛生の修士号を取得した。
南部・台南市の大学病院で内科医として勤務していた頃、当時の国民党政権の腐敗ぶりに怒りを覚え、36歳で政界入りした。
立法委員(国会議員に相当)や台南市長、行政院長(首相)などを歴任した。
2020年の総統選に出馬を表明し、民主進歩党内の予備選で再選を目指す現職の蔡英文氏に敗れた。
党内の結束を重視する蔡氏から副総統候補に指名され、2期目の蔡政権を支えた。
若い頃から
「台湾独立」
派であることを積極的にアピールし、行政院長時代に立法院(国会)での答弁で
「私は台湾独立のための堅実な仕事人」
と発言したことが物議を醸した。
2023年春に総統候補になってからは
「台湾は既に独立しており、独立を改めて宣言する必要はない」
と強調するようになり、独立色を抑え、バランスを重視する姿勢を見せている。
知日派としても知られ、日本の政界に知己が多い。
2022年7月、安倍晋三元首相の葬儀に参列するために東京に駆け付けた。
大の野球ファンでもあり、以前、日台交流を促進する策として
「台湾のチームが日本のプロ野球リーグに参加できれば面白い」
と産経新聞の取材に答えたことがあった。

台湾・総統に頼氏 中国の統一圧力に「ノー」 侯氏と柯氏を下し初当選
2024/1/13 21:12
https://www.sankei.com/article/20240113-CQMVQMFH2VLHLHKY4J4IXLEZP4/
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が初当選を決めた。
対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)が2位につけていたが、敗北を認めた。
中台統一を
「歴史的必然」
だとする中国に対し、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
頼氏は侯氏のほか、米中間でバランスをとる中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)に差をつけた。
台湾で1996年に総統選の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担うことになる。
2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
次期総統の任期は2024年5月20日から4年。
副総統候補、蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。

【速報中】台湾総統選挙 民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
2024年1月13日 22時14分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240113/k10014319761000.html
投票が行われた台湾の総統選挙で、与党・民進党の頼清徳氏が(らい・せいとく))今夜記者会見し勝利を宣言しました。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
4年に1度行われる台湾の総統選挙には、与党・民進党から今の副総統の頼清徳氏、最大野党・国民党から現職の新北市長の侯友宜氏、野党第2党・民衆党から前の台北市長の柯文哲氏のあわせて3人が立候補しました。
■民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
このうち民進党の頼氏は日本時間の2024年1月13日午後9時半過ぎ、記者会見し、
「選挙の勝利には大きな意義がある」
「台湾の民主主義の勝利だ」
と述べ、勝利を宣言しました。
今回の選挙戦で、頼氏はこの8年間、政権を担ってきた民進党・蔡英文総統の路線を継続することを訴え、
「現状維持」
を望む幅広い層に支持を広げたものとみられます。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
■【動画】盛り上がる頼清徳氏の陣営(午後9時過ぎ)
民進党の頼清徳氏の陣営の様子です。(サタデーウオッチ9で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■国民党の侯友宜氏が敗北を認める
これに先だって、国民党の侯氏は日本時間の午後9時頃支持者を前に
「今回の総統選挙の結果について私個人の努力が足りず、非常に遺憾だ」
「政権交代を実現できず、皆さんを失望させた」
「私は心からお詫びする」
と述べ敗北を認めました。
■民衆党の柯文哲氏も事実上敗北を認める
また民衆党の柯氏は日本時間の午後9時過ぎ、支持者を前に
「私は諦めないので皆さんも諦めないでほしい」
「私たちは必ず努力を続け、4年後、自信を持って柯文哲と民衆党に投票してもらえると信じる」
と述べ、事実上、敗北を認めました。
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなり、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点となりました。
■最新の開票状況 午後10時現在
投票は日本時間の午後5時に締め切られ、開票作業が続いています。
台湾の中央選挙委員会が発表した日本時間の午後10時現在の開票状況です。
1万7795か所の開票所のうちこれまでに1万7766か所で開票作業が終了したとしています。
民進党の頼清徳氏 557万5036票
国民党の侯友宜氏 465万9195票
民衆党の柯文哲氏 368万 897票
■【動画】各陣営の様子 午後7時過ぎ
民進党の頼清徳氏、国民党の侯友宜氏、民衆党の柯文哲氏の陣営の様子です。(ニュース7で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなっていて、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点でした。
■立法院の選挙も
今日は台湾の議会に当たる立法院の選挙の投票も行われました。
現在は、与党・民進党が過半数の議席を占めていますが、今回の選挙では、どの党も単独での過半数の確保は難しいという見方が出ています。
どの総統候補が当選しても少数与党となれば、政権運営が不安定になる可能性があり、立法院選挙の行方も注目されます。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/880.html#c31

[政治・選挙・NHK292] 維新・音喜多駿氏 れいわ・山本太郎氏を神格化する声に「間違っている」(東スポ WEB) 達人が世直し
24. 秘密のアッコちゃん[93] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月14日 08:07:46 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[206]
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主張
新総統に頼氏 台湾の自由と民主を守れ
2024/1/14 5:00
https://www.sankei.com/article/20240114-KOQZ3ZV555NHFKKRQ3SSLB2M3A/
台湾の総統選挙で、民主進歩党の頼清徳副総統が、中国国民党の侯友宜新北市長と台湾民衆党の柯文哲前台北市長との三つ巴の戦いを制した。
蔡英文総統から頼氏へと民進党政権が継続する。
共産党支配の中国は台湾併吞の圧力を強めている。
台湾の人々が総統選を通じ、成熟した民主主義の姿を示した意義は極めて大きい。
新総統の任期は2024年5月から2028年までの4年間だ。
米政府要人らの間では、2027年までに中国が台湾へ武力侵攻する可能性が懸念されている。
総統選では経済政策も争点となった。
そうであっても、頼氏の最大の責務は、中国から台湾の自由と民主主義を守り抜くことである。
総統選では中国による露骨な世論工作があった。
里長と呼ばれる公選の町内会長を格安で中国へ呼ぶ接待ツアーが横行した。
SNSでは与党民進党関係者を誹謗する虚偽情報が拡散された。
中国共産党福建省委員会関係者から指示を受け、偽の世論調査結果を流布したネットメディアの台湾の記者が拘束される事件もあった。
2024年1月に入って台湾本島上空に中国の気球が飛来した。
2024年1月9日には事前通告なしに、衛星を搭載した中国のロケットが台湾本島上空を通過した。
中国は経済的脅迫も躊躇わない。
2023年12月には台湾との協定に基づく関税優遇措置の一部停止を決めた。
中国は民主主義への介入、攻撃を恥じるべきで、2度と繰り返してはならない。
2024年5月の頼政権発足への嫌がらせも厳に慎むべきだ。
頼氏は自由と民主主義を守るために、中国の浸透工作摘発を進めると共に、防衛力の充実によって対中抑止力の向上を急いでもらいたい。
民主主義も法の支配も遵奉しない中国は、
「力の信奉者」
である。
そのような専制主義の国と対話をする上でも、台湾海峡の平和と安定を守る上でも、抑止力の強化が欠かせない。
「台湾有事は日本有事」
である。
日本は自国の平和と繁栄を守るためにも、米国と共に台湾と連携していくべきだ。
日本は台湾を国家として承認していないが、外務・防衛当局による安全保障対話、半導体などを巡る経済安保対話で、関係を深める時である。

台湾・総統選の開票終了 勝利の頼氏「中国の脅威から台湾守る」 立法委員選は与党過半数割れ
2024/1/14 0:52
https://www.sankei.com/article/20240114-4RFGXTVR6JMZFBDGDW5LDWXHJI/
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が勝利した。
対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)と、米中間でバランスを取る中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)がそれぞれ敗北を認めた。
中台統一を
「歴史的必然」
だとする中国に、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
頼氏は台北市内で記者会見し、
「台湾人は民主主義の新たな1ページを刻んだ」
「中国の脅威から台湾を守る決意だ」
と勝利を宣言した。
1996年に総統の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担う。
2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
新総統の就任式は2024年5月20日。
任期は4年で、副総統の蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。
中央選挙委員会によると、頼氏の得票数は約558万票、侯氏が約467万票、柯氏が約369万票。
投票率は71.8%だった。
前回74.9%から3.1ポイント下がった。
かなりの浮動票が野党候補に流れたとみられるが、頼氏は南部などの支持基盤で票を固め、侯氏らの猛追を振り切った。
一方、総統選と同時に行われた立法委員(国会議員に相当、定数113)選では民進党が過半数を維持できず、国民党が最大勢力となった。
頼氏は蔡英文政権以上に難しい政権運営を迫られることになる。
対中政策で頼氏は、中国の
「1つの中国」
原則に反対しつつ
「独立」
を唱えない、蔡政権の
「現状維持」
路線を継承すると表明。
米国など民主主義陣営と連携して防衛力を強化し、対中関係は
「台湾の主権尊重」
を前提にすると訴えて、対中接近を望まない有権者の支持を集めた。
中国との対話の重要性で一致する侯氏と柯氏は2023年11月、候補一本化で合意したが調整は破綻した。
中台が
「1つの中国」
原則を確認したとされる
「1992年合意」
を引き継ぐ侯氏は民進党の長期政権による
「腐敗」
を批判。
柯氏も
「台湾は米中間の懸け橋になるべきだ」
と訴えたが、支持の広がりを欠いた。

台湾の民進党、長期政権のゆるみ 立法委員選で過半数割れ「努力足りず」
2024/1/14 0:27
https://www.sankei.com/article/20240114-2NDF2K7DARKH7KGSAGRRUNZXFY/
台湾の総統選では与党、民主進歩党の2期8年に渡る政権運営の総合的な評価が問われた。
対中政策だけでなく、内政面における長期政権の緩みはないか、有権者が審判を下した。
「台湾は民主主義と権威主義の間で民主主義の側に立つことを選ぶと世界に伝えた」。
民進党の頼清徳副総統は2024年1月13日、勝利後の記者会見でそう誇った。
一方、立法院(国会に相当)の過半数割れに対しては
「努力が足りなかった」
とし、原因を分析すると述べた。
選挙戦では、政権交代を狙う最大野党、中国国民党が民進党の長期政権で
「腐敗」
が進んだと批判を強めた。
民進党は票田の南部・台南市で2023年3月、党員の議長ら計10人が市議会正副議長選の買収事件で起訴されるなど、地方で不祥事が相次いでいたためだ。
頼氏は
「ゴキブリを一掃する」
と不正を許さない姿勢を強調し、選挙戦序盤から党内引き締めを図った。
副総統候補、蕭美琴前駐米代表(大使に相当)と共に立法委員(国会議員)選の接戦区に何度も足を運び、
「清廉」
さを訴えてきた。
住宅政策など身近な暮らしの問題も重要な争点で、
「台湾海峡危機より関心が高い」
との指摘もあった。
近年は住宅や物価の高騰が低所得の若者を直撃。
経済成長の恩恵が行き届かず、国民党や第2野党、台湾民衆党は
「長期執政の緩み」
と結び付けて追及した。
頼氏は終始、選挙戦を優位に運んだが、得票数で野党2候補の合計を下回った。
立法院も過半数割れし、生活に直結する経済や既存政治を嫌う若者への政策が広く受け入れられたとは言い難い。
民進党の長期執政への不満は消えておらず、蔡英文政権時代は円滑に進んだ政権運営が困難になることも予想される。

フォト
頼清徳氏勝利 「台湾を第二の香港にしてはならない」支持者1万人集結
2024/1/13 23:25
https://www.sankei.com/article/20240113-KZ3U4XF6GBPDTCR76AGHC5MGLE/
2024年1月13日の台湾総統選で民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統が勝利し、支持者は喜びを爆発させた。
台北市の事務所周辺に駆け付けた女性(54)は
「台湾人は正しい候補を選んだ」
「これからも正しい道を歩む」
と興奮した様子で話した。
頼氏陣営の担当者によると、事務所近くで開かれた集会には約1万人が詰めかけた。
周辺の路上も支持者で埋め尽くされ、頼氏のリードが伝わる度に
「当選」
のシュプレヒコールが上がった。
30代の女性は、中国の統制が強まり民主化の芽がつまれた香港を引き合いに
「頼氏は台湾を守ってくれる」
「台湾を第2の香港にしてはならない」
と話した。
各地の投票所には2024年1月13日朝から有権者の長蛇の列ができた。
投票は午後4時(日本時間同5時)に終了した。(共同)

不発に終わった習近平政権の介入 「中台統一」の道筋見えず
2024/1/13 23:08
https://www.sankei.com/article/20240113-YJI3B7IDI5IXVIVORE6FJ4YXZ4/
中国の習近平政権は、台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏を
「台湾独立派」
と見做し、軍事的、経済的な圧力を駆使して当選を阻止しようと躍起になったが不発に終わった。
政権維持に成功した民進党への圧力を更に強めるのは必至だが、習政権が掲げる中台統一への道筋は見えない。
中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の陳斌華報道官は2023年末、民進党が
「台湾を戦争の危険へと押しやっている」
と主張。
頼氏についても
「台湾独立の活動家と自任している」
と非難した。
習政権は、台湾の総統選と立法委員選について
「平和と戦争、繁栄と衰退」
を決めるものだと一方的に位置付けて有権者に選択を迫った。
選挙直前にも中国の気球が台湾海峡の暗黙の
「休戦ライン」
である中間線を相次いで越えた他、化学製品の原料など台湾で生産された12品目について関税を引き下げる優遇措置を停止。
台湾世論を揺さぶる介入を続けた。
2022年の中国共産党大会で習総書記(国家主席)は、台湾について
「最大の誠意と努力で平和的統一を実現しようとしているが、決して武力行使の放棄を約束しない」
と強調した。
習氏は党大会を経て異例の総書記3期目続投を果たし、長期政権の成果として台湾統一の実現に拘る。
その手段には武力侵攻の選択肢も残されたままだ。
2024年5月に行われる新総統就任式を前に民進党政権への圧力を更に増すのは間違いない。
経済面では、事実上の禁輸措置などを使って世論の分断を狙うと見られる。
台湾海峡の荒れが収まる2024年3月以降、空母などを使い軍事的な威圧を増すことも見込まれる。
だが台湾世論の主流は中台関係の
「現状維持」
を望む。
今回の総統選でも証明されたように、圧力だけで台湾を
「統一」
に向かわせるのは困難だ。
頼氏の任期中である2027年には共産党大会も控え、習氏が総書記4期目続投を睨んで冒険主義に走る危険性はある。

「中国と距離」蔡路線を継承 頼氏当選、新政権に3つの課題 台湾・総統選
2024/1/13 23:01
https://www.sankei.com/article/20240113-I475ZLI4PVIEJFEXRVJTQMJCCA/
台湾の総統選は、アジアにおける覇権を狙う中国にとり、米国との代理戦争の様相を呈している。
開票の結果、親米派と自称し、中国と距離を置く頼清徳氏が当選した。
このことは、台湾が今後の米中対立において引き続き米国側に立つことを意味する。
蔡英文路線が継承されたことは、日米など自由と民主主義の価値観を共有する国々にとって安心材料だ。
しかし、2024年5月にスタートする頼政権は3つの大きな難問に直面している。
まずは台湾内部の統合だ。
4年前の2020年に57%の得票率で総統選を圧勝し、立法院(国会に相当)でも過半数の議席を手にした蔡英文総統とは異なり、頼氏の得票率は約4割に留まっており有権者の6割の支持を得ていないことになる。
立法院でも与党の議席数を大きく減らし、厳しい政権運営を強いられる。
蔡氏が任期中、成長促進剤が使われた米国産豚肉の輸入や成年男性の兵役延長といった有権者に不人気な政策を次々と実施できたのは、自らの高い支持率と立法院での議席が野党を圧倒していたからだ。
こうした蔡政権の政策は台湾の外交や安全保障の強化に繋がったが、頼政権では強気の政権運営が難しくなる。
頼氏は当選後の記者会見で
「野党との協力を期待している」
と述べた。
今後、躍進した第3勢力、台湾民衆党の柯文哲氏と連携できるかどうかがカギになる。
中国との緊張緩和も新政権にとって大きな課題だ。
中国軍機は近年、頻繁に台湾海峡付近に飛来し、台湾への軍事的圧力を強めている。
頼氏は選挙前、テレビ番組に出演した際に
「(国家主席の)習近平氏と一緒に食事をしたい」
と述べるなど、中国との関係改善に意欲を見せていた。
しかし、中国側は頼氏を明確に拒否している。
中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官は投票の2日前、頼氏について
「邪悪な道を歩み続ける人物」
と名指しで批判した。
如何に中国との軍事的緊張を緩和するかが頼氏にとって大きな課題となる中、2024年5月20日の就任演説で中国に向けてどのようなメッセージを発信するかが注目される。
米国との信頼関係の維持も課題となる。
学者出身で穏健派として知られる蔡氏と異なり、頼氏は若い頃から台湾独立運動に積極的に参加してきた。
頼氏の周辺には台湾独立派と呼ばれる人物が多くおり、今回の総統選でも大きな役割を果たした。
頼氏は選挙期間中、台湾独立の主張を封印してきたが、中台関係の
「現状維持」
を望む米国は、民進党政権内での独立派の台頭を警戒している。
頼氏が新政権人事で、台湾独立志向の強い側近らをどの程度要職に登用するかが新政権の方向性を判断するポイントとなりそうだ。

中台関係は大きく変化せず 宋国誠・政治大学国際関係研究センター研究員 台湾・総統選
2024/1/13 22:46
https://www.sankei.com/article/20240113-SJWXNFAVXJPYTATSVCUWLFG5UQ/
台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
台湾の政治大学国際関係研究センター研究員、宋国誠氏は、台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低いと予測する。

今回の台湾の総統選に対し、中国は様々な手段で介入してきた。
しかし選挙後、中国に出来ることは少ない。
3候補のうち、中国が最も好まない頼清徳氏が当選した。
台湾統一を目指す中国の習近平政権にとって不満な結果だが、手段は3つしかない。
軍用機を飛ばしての威嚇、果物の禁輸といった小規模な経済制裁、台湾と外交関係がある国への断交圧力だ。
いずれも台湾社会は既に経験しており、ダメージは少ない。
頼政権はこれから、米国との関係を更に強化していくと見られる。
更なる兵器の購入に加え、米国主導の軍事演習に台湾が参加する可能性がある。
頼氏本人もしくは副総統の蕭美琴氏が訪米することも想定される。
中国がそれを阻止したければ、台湾ではなく米国に直接言うしかない。
中台関係は米中関係と連動しており、米中関係が良くならなければ中台関係も良くならない。
選挙後に中国が最も気にするのは2024年5月20日に行われる総統就任式での演説内容だ。
「中国離れ」

「台湾独立」
を連想させる文言を入れないよう工作を仕掛けてくると見られる。
穏便にスタートを切りたい頼政権は、敢えて中国を刺激することはせず就任式を無難に乗り切るだろう。
台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低い。
中台関係は「闘而不破」(闘うが破局しない)の状態がしばらく続くだろう。

蔡政権路線の継続は国際社会に利点 松田康博・東大教授 台湾・総統選
2024/1/13 22:37
https://www.sankei.com/article/20240113-ONFYVE2JBJI3BDXCDZL2UJIPVI/
台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
東大教授の松田康博氏は、蔡英文政権の政策の継続は国際社会にとって利点があると指摘した。

民主進歩党の蔡英文政権は政権交代を招いた過去2代の政権と異なり、任期中を通じて支持率が高かった。
頼清徳氏はその路線を継承する候補とみなされたことが勝因となった。
政権交代すべきだという雰囲気はあり、野党が期待を集める候補に統一していればチャンスはあった。
だが、支持者の構造を見ると、柯文哲氏の台湾民衆党は第3勢力とはいえ
「第2民進党」
と言える存在で、国民党との候補統一は実現できなかった。
全体としては
「(台湾の)本土勢力」
が強まり、国民党の長期的な衰退傾向が顕著になった。
国際社会では米国を中心に対中包囲網の形成が進んできた。
その前提は台湾に中国の武力の脅しに屈しない強い意志を持つ政権が存在することだ。
その意味で、蔡政権の政策の継続性が担保できるならば国際社会にとり利点だ。
一方で、立法院(国会に相当)がねじれた場合、政権の政策を実行しにくくなる。
中国にとり民進党が勝利すれば不本意だろうが、今回が初めてではない。
2024年5月の総統就任演説の内容を把握し台湾側に影響力を及ぼすため、水面下で台湾側と意思疎通を始めるはずだ。
2024年11月の米大統領選も見据えて慎重に対応するだろう。
日本を含む国際社会は、中国が武力や威圧で台湾海峡の現状変更を試みないよう監視を強め、中国に責任ある行動を促すことが大切だ。

米国の信頼厚い「戦猫」 台湾の新副総統・蕭美琴氏
2024/1/13 22:29
https://www.sankei.com/article/20240113-HVICTYPXYZNIXITWQUKOFF23SA/
台湾の総統選で副総統への就任を決めた蕭美琴氏は、2020年7月から2023年11月まで、女性初の駐米代表(大使に相当)を務めた。
大の猫好きで、自らの外交姿勢を中国の
「戦狼外交」
と対比した
「戦猫外交」
と表現。
「猫のように、張り詰めたロープの上を機敏でしなやかに動く」
姿勢を掲げる。
日本の神戸生まれ、台南市育ちの52歳。
母が米国人で流暢な英語を話す。
最年少の26歳で民主進歩党の国際事務部主任に抜擢され、陳水扁総統時代は総統府顧問などを歴任した。
立法委員(国会議員)を4期務め、同じ猫好きで
「盟友」
の蔡英文総統から駐米代表に任命された。
米国関係者の信頼を得て、米紙に
「最も影響力ある大使」
と評された。
2021年1月のバイデン米大統領就任式には米台断交後で初めて招待を受ける形で出席。
2022年8月には中国から
「台湾独立分子」
と認定され制裁も科されるなど、張り詰めた外交の世界を
「戦猫」
として駆け巡ってきた。
選挙戦では動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用。
飼い猫と映るゆるい%ョ画を投稿し、頼清徳氏が取りこぼしがちな若者や女性への浸透を図った。

台湾新総統に頼清徳氏、対米重視 中国、圧力強化か
2024/1/13 22:28
https://www.sankei.com/article/20240113-MJECXZV34ZK2VHHZWIOYNDJBYQ/
台湾総統選の投開票が2024年1月13日実施された。
対米重視の与党、民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統(64)が勝利し、初当選を確実にした。
対中融和路線の最大野党、国民党の侯友宜・新北市長(66)と、野党第2党、台湾民衆党の柯文哲・前台北市長(64)が敗北宣言し、頼氏は勝利宣言した。
中国は頼氏を独立派と見なし敵視しており、経済、軍事面での圧力を一層強めると見られ、緊張が高まりそうだ。
1996年に総統の直接選挙が実現して以降、同一政党が初めて3期連続で政権を担うことになる。
国民党と民衆党の候補一本化が実現しなかったことから、選挙戦は頼氏優位の構図で展開。
侯氏は民進党政権が続けば中台関係の緊張が激化すると訴え、政権交代を狙って野党票の自身への集中を呼び掛けた。
ただ若者を中心に第三勢力として二大政党を批判する柯氏に対する支持も根強かった。(共同)

医師で知日派、独立色は封印 台湾・新総統の頼清徳氏
2024/1/13 22:08
https://www.sankei.com/article/20240113-EY3D3HA4YJN4LHCPBPINU5V7RM/
台湾の総統選で初当選した民主進歩党の頼清徳氏は、北部の現・新北市に炭鉱労働者の息子として生まれた。
生後約3カ月で、炭鉱事故により父親を失った。
幼少期は医師を志し、苦学して台湾大医学部を卒業。
米ハーバード大で公共衛生の修士号を取得した。
南部・台南市の大学病院で内科医として勤務していた頃、当時の国民党政権の腐敗ぶりに怒りを覚え、36歳で政界入りした。
立法委員(国会議員に相当)や台南市長、行政院長(首相)などを歴任した。
2020年の総統選に出馬を表明し、民主進歩党内の予備選で再選を目指す現職の蔡英文氏に敗れた。
党内の結束を重視する蔡氏から副総統候補に指名され、2期目の蔡政権を支えた。
若い頃から
「台湾独立」
派であることを積極的にアピールし、行政院長時代に立法院(国会)での答弁で
「私は台湾独立のための堅実な仕事人」
と発言したことが物議を醸した。
2023年春に総統候補になってからは
「台湾は既に独立しており、独立を改めて宣言する必要はない」
と強調するようになり、独立色を抑え、バランスを重視する姿勢を見せている。
知日派としても知られ、日本の政界に知己が多い。
2022年7月、安倍晋三元首相の葬儀に参列するために東京に駆け付けた。
大の野球ファンでもあり、以前、日台交流を促進する策として
「台湾のチームが日本のプロ野球リーグに参加できれば面白い」
と産経新聞の取材に答えたことがあった。

台湾・総統に頼氏 中国の統一圧力に「ノー」 侯氏と柯氏を下し初当選
2024/1/13 21:12
https://www.sankei.com/article/20240113-CQMVQMFH2VLHLHKY4J4IXLEZP4/
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が初当選を決めた。
対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)が2位につけていたが、敗北を認めた。
中台統一を
「歴史的必然」
だとする中国に対し、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
頼氏は侯氏のほか、米中間でバランスをとる中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)に差をつけた。
台湾で1996年に総統選の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担うことになる。
2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
次期総統の任期は2024年5月20日から4年。
副総統候補、蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。

【速報中】台湾総統選挙 民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
2024年1月13日 22時14分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240113/k10014319761000.html
投票が行われた台湾の総統選挙で、与党・民進党の頼清徳氏が(らい・せいとく))今夜記者会見し勝利を宣言しました。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
4年に1度行われる台湾の総統選挙には、与党・民進党から今の副総統の頼清徳氏、最大野党・国民党から現職の新北市長の侯友宜氏、野党第2党・民衆党から前の台北市長の柯文哲氏のあわせて3人が立候補しました。
■民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
このうち民進党の頼氏は日本時間の2024年1月13日午後9時半過ぎ、記者会見し、
「選挙の勝利には大きな意義がある」
「台湾の民主主義の勝利だ」
と述べ、勝利を宣言しました。
今回の選挙戦で、頼氏はこの8年間、政権を担ってきた民進党・蔡英文総統の路線を継続することを訴え、
「現状維持」
を望む幅広い層に支持を広げたものとみられます。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
■【動画】盛り上がる頼清徳氏の陣営(午後9時過ぎ)
民進党の頼清徳氏の陣営の様子です。(サタデーウオッチ9で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■国民党の侯友宜氏が敗北を認める
これに先だって、国民党の侯氏は日本時間の午後9時頃支持者を前に
「今回の総統選挙の結果について私個人の努力が足りず、非常に遺憾だ」
「政権交代を実現できず、皆さんを失望させた」
「私は心からお詫びする」
と述べ敗北を認めました。
■民衆党の柯文哲氏も事実上敗北を認める
また民衆党の柯氏は日本時間の午後9時過ぎ、支持者を前に
「私は諦めないので皆さんも諦めないでほしい」
「私たちは必ず努力を続け、4年後、自信を持って柯文哲と民衆党に投票してもらえると信じる」
と述べ、事実上、敗北を認めました。
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなり、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点となりました。
■最新の開票状況 午後10時現在
投票は日本時間の午後5時に締め切られ、開票作業が続いています。
台湾の中央選挙委員会が発表した日本時間の午後10時現在の開票状況です。
1万7795か所の開票所のうちこれまでに1万7766か所で開票作業が終了したとしています。
民進党の頼清徳氏 557万5036票
国民党の侯友宜氏 465万9195票
民衆党の柯文哲氏 368万 897票
■【動画】各陣営の様子 午後7時過ぎ
民進党の頼清徳氏、国民党の侯友宜氏、民衆党の柯文哲氏の陣営の様子です。(ニュース7で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなっていて、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点でした。
■立法院の選挙も
今日は台湾の議会に当たる立法院の選挙の投票も行われました。
現在は、与党・民進党が過半数の議席を占めていますが、今回の選挙では、どの党も単独での過半数の確保は難しいという見方が出ています。
どの総統候補が当選しても少数与党となれば、政権運営が不安定になる可能性があり、立法院選挙の行方も注目されます。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/882.html#c24

[政治・選挙・NHK292] 岸田首相の誤算、無派閥議員の逆襲…自民党「政治刷新本部」は大モメの可能性(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
28. 秘密のアッコちゃん[94] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月15日 13:55:05 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[207]
<■100行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
林官房長官、台湾総統選巡る中国の抗議に反論 「台湾は重要なパートナーで友人」
2024/1/15 11:57
https://www.sankei.com/article/20240115-3MXHMJOASZPC7JQFK4UID2Z4A4/
林芳正官房長官は2014年1月15日の記者会見で、上川陽子外相が台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏への祝意表明に中国側が抗議したことについて
「台湾は日本にとって自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有し緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり大切な友人だ」
と反論した。
林氏は
「台湾での民主的な選挙の円滑な実施に対して、我が国はこれまでも祝意を表明している」
とも強調した。
在日中国大使館の報道官は2014年1月14日に発表した談話で、上川氏の頼氏への祝意に対し
「中国の内政を深刻に干渉した」
と主張し、反発を強めている。

中国、頼氏への祝意巡り米国に抗議 「台湾独立勢力に誤ったシグナル」
2024/1/14 17:43
https://www.sankei.com/article/20240114-F7UXJC5PLJPDBD4LYMKYCWGVRQ/
中国外務省は2014年1月14日に報道官談話を発表し、米国務省が台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏に祝意を表明したことに対し、
「『台湾独立』の分裂勢力に重大な誤ったシグナルを発した」
と非難した。
米側に対し
「強い不満と断固とした反対」
を表明し、抗議を行ったことを明らかにした。
習近平政権は、海外から頼氏に祝意が寄せられていることに反発している。
台湾への支援が国際社会で広がることを強く警戒しているとみられる。
中国外務省は談話で
「台湾問題は中国の核心的利益の中の核心で、中米関係における第1の越えてはならないレッドライン(譲れない一線)だ」
と強調した。
台湾が中国の不可分の一部だとする
「1つの中国」
原則について、
「国際関係の基本準則で、国際社会の普遍的な共通認識であり、中米関係の政治的な基礎だ」
と主張した。
在英中国大使館も2014年1月14日、キャメロン英外相が祝意を示したことに対し、
「英側の誤ったやり方に断固反対する」
とする報道官談話を発表した。
在日中国大使館も同日発表の報道官談話で、上川陽子外相が頼氏に祝意を表したことを
「中国の内政に深刻に干渉した」
と非難した。

「一番の敗北者は中国」台湾総統選巡る反発 佐藤正久氏
2024/1/14 17:16
https://www.sankei.com/article/20240114-IAH5W6NXHJL5VDLIHWL4WJ4JWU/
「中国が反発するということは、日本政府が正しいことをやっているということだ」
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で当選した頼清徳副総統に上川陽子外相が祝意を示したことに対し、中国が反発を強めていることについて、自民党の佐藤正久元外務副大臣は2024年1月14日、産経新聞の取材にこう語った。
佐藤氏は、台湾総統選の結果について
「中国国民党の敗北というよりも、一番の敗北者は中国だった」
と語る。
対中融和路線の最大野党、国民党の候友宜新北市長が敗れたことは、台湾統一を目指す中国の習近平国家主席にとって痛手だったというわけだ。
その上で、佐藤氏は
「習氏は相当怒っていると思う」
と話す。
上川氏の祝意に対して
「強烈な不満と断固とした反対」
を表明した談話を発表したのは、在日本大使館の報道官だった。
佐藤氏は
「在日本中国大使館としては、こういう時は習氏に寄り添った態度を出さないと(駐日中国)大使の立場がないと考えたのではないか」
と語る。
一方、佐藤氏が懸念するのは、中国政府内で習氏に報告される情報が偏っている可能性だ。
「習氏に正しい情報が上がっていない」
「台湾総統選に関しても、習氏の予想と違った可能性がある」
「在日本中国大使館も悪い情報を上げていない」
とみる。
中国と同じ権威主義国家のロシアを巡っては、プーチン大統領に正しい情報が伝わっていなかったことがウクライナ戦争に繋がったという指摘もある。
こうした見方を念頭に、佐藤氏は述べた。
「習氏のプーチン化を危惧している」

台湾巡る中国の抗議に「日本の考え方がある」 田村重信氏
2024/1/14 16:02
https://www.sankei.com/article/20240114-3RXW6I5VBNO3PCWIG3WYYRHLQM/
2024年1月13日投開票された台湾総統選で当選した頼清徳副総統に対して上川陽子外相が祝意を示したことに対し、中国が反発を強めている。
自民党政調会長室長などを務め、安全保障政策や台湾問題に詳しい政治評論家の田村重信氏は2024年1月14日、産経新聞の取材に
「日本には日本の考え方がある」
「日本政府が考えて今まで通り、台湾との関係を良好にするために祝意を表明するのは当たり前の話だ」
と述べた。
田村氏は、頼氏が当選翌日の2024年1月14日に日本台湾交流協会の大橋光夫会長と会談したことを挙げ
「それだけ日本を重視している」
と指摘。
日本としても
「台湾は半導体工場を日本に造ってくれている」
「日本としては祝意を表すのは当然の話だ」
「中国が反対したとしても、日本としての立場がある」
と語る。
一方、中国側の立場に関しては
「ひょっとしたら国民党の候補が当選するんじゃなかという期待があったが、そうはならなかった」
「それなのに、日本の外相が祝意を表明したことにカチンときたのではないか」
と推し量った。

中国が日本に抗議 台湾への祝意表明に「深刻な内政干渉」と反発
2024/1/14 12:04
https://www.sankei.com/article/20240114-U7CV5GXNWNI7HAQ237PFKCQUVQ/
在日中国大使館の報道官は2024年1月14日発表した談話で、上川陽子外相が台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏に祝意を表したことに対し、
「中国の内政を深刻に干渉した」
と主張し、反発した。
中国として
「強い不満と断固とした反対」
を表明し、日本側に抗議したことを明らかにした。
談話は
「日本の外相が公然と祝意を表した」
と表現した。
その上で
「台湾は中国の台湾で、台湾地区の選挙は中国内部の事柄だ」
と強調し、日本に対し
「『台湾独立』勢力に如何なる誤ったシグナルも発さず、台湾海峡の安定や中日関係を妨害しないよう厳しく促す」
と要求した。
上川外相は2024年1月13日発表の談話で、頼氏の当選と
「民主的な選挙の円滑な実施」
に祝意を表明。
「台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくとの立場を踏まえ、日台間の協力と交流の更なる深化を図っていく」
などとの考えを示した。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/890.html#c28

[政治・選挙・NHK292] 安倍派幹部の立件見送り検討 特捜部、共謀の立証困難か(東京新聞 TOKYO Web) 達人が世直し
24. 秘密のアッコちゃん[95] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月15日 14:43:15 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[208]
<▽42行くらい>
民間人を盾にするハマス、それを報道しない偽善 イスラム思想研究者・飯山陽
2024/1/15 9:00
https://www.sankei.com/article/20240115-334PEGG54JOPTGE72BD5BA52KM/
一般に軍は民間人を守り、敵と戦う。
しかし、この一般論が全く当てはまらない軍がこの世には存在する。
それがハマスだ。
ハマスは2007年以来、パレスチナ自治区ガザを実効支配している過激なイスラム組織である。
ハマスはガザ住民を全く守らない。
2023年10月、ハマスはガザの地下に500kmものトンネルを造ったのになぜ住民用シェルターを造らないのかと質問された幹部の1人は、トンネルは住民ではなくハマスの戦闘員を守るためのものであり、ガザ住民の75%は難民なので彼らを守るのは国連の責任だと述べた。
ハマスは単に民間人を守らないだけでなく、人間の盾として利用する。
彼らは幼稚園にロケットランチャーを設置し、学校を武器庫にし、モスクの中で射撃訓練をし、病院に拠点を置いた。
ある戦闘員は老婆の乗った車椅子の下に隠れてイスラエル兵を撃った。
リーダー格は身近に子供を侍らせていることで知られている。
民間人が死ねば死ぬほど高揚するとしか思えない発言もある。
ハマス指導者のハニヤ氏は2023年10月、
「我々は女性、子供、高齢者の血を必要としている」
「その血が我々の中の革命精神を呼び覚ます」
と演説した。
自称
「被抑圧者のために戦う解放の戦士」
ハマスにとって民間人の命は革命の
「燃料」
に過ぎないようだ。
しかもハニヤ氏をはじめとする幹部トップ3は軒並み、ガザではなく安全なカタールに住み、総資産額は約2兆円と報じられている。
彼らはガザ市民の貧困や戦禍には目もくれない。
イスラエルがハマスとの全面戦争を余儀なくされてから3カ月以上が経つ。
ハマスは2023年10月7日、無差別テロ攻撃で1200人以上の命を残虐に奪い、200人を拉致した。
その後のハマスとの戦いは困難を極めている。
国際法など構わず、民間人を盾にするテロ組織に対し、イスラエルは主権国家として国際法に従い、民間人の巻き込みを最小限に抑えるべく作戦を実行せざるを得ない。
イスラエル軍報道官は2023年12月、
「ハマスにとって民間人の死は戦略、我々にとっては悲劇だ」
「だからこそ我々は、ハマスが始めたこの戦争において民間人の被害と苦痛を最小限に抑えるべく手段を講じている」
と述べた。
ところが少なからぬ日本のメディアは、イスラエルがガザの民間人を意図的に大量虐殺しているかのような報道に終始し、ハマスの非道からは目を逸らす。
停戦を訴える一方で、ハマスに対し、民間人の背後に隠れるのをやめ、武器を置き、拉致した人質を返せと要求する声はほとんど聞こえない。
ハマスにとって、イスラエルを非難する偽善者は有り難い
「仲間」
なのだ。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/886.html#c24
[政治・選挙・NHK292] <注目の台湾総統選後を分析>今からはっきり言っておこう 台湾有事なんて安倍派の陰謀(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
52. 秘密のアッコちゃん[96] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月16日 11:13:37 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[209]
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主張
靖国神社 陸自幹部の参拝は当然だ
2024/1/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240116-3R3N5OQ3KNJYVACCSLHO4MGNUQ/
陸上自衛隊の幹部が靖国神社を参拝したことを、在京の中国大使館や一部のメディアなどが批判している。
防衛省は宗教の礼拝所を部隊で参拝することなどを禁じた昭和49年の事務次官通達に反していないか調査中だ。
いずれも日本の戦没者(英霊)追悼を蔑ろにするもので容認できない。
陸自幹部の靖国神社参拝は公的、私的を問わず何の問題もなく、むしろ推奨されるべき話である。
処分を強行するなら言語道断で、歴代防衛相を含め防衛省自衛隊の幹部が定期的に参拝していない現状の方がおかしい。
小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)ら数十人が2024年1月9日、靖国神社を参拝した。
小林副長は時間休を取得していた。
2023年4月に陸自ヘリコプターが沖縄県・宮古島周辺で墜落した事故の調査委員会メンバーが安全祈願をするのが主な目的だった。
公用車を利用したり、参拝が行政文書に記載されたりした点を難じ、次官通達にも反したという指摘がある。
敗戦で解体された陸軍と、陸自が別組織である点や、極東国際軍事裁判(東京裁判)のいわゆるA級戦犯が合祀されている点を理由にした批判もある。
だが、能登半島地震で陸自は動員中で、事態に応じて直ちに陸幕に戻れるよう公用車を使用するのは当たり前だ。
そもそも安倍晋三、小泉純一郎両元首相ら歴代首相の靖国神社参拝は公用車を利用したではないか。
国会は昭和28年、「戦犯」赦免を全会一致で決議し、政府はA級を含め刑死した受刑者の遺族にも年金を支給してきた。
靖国神社の問題は日本の立場を取るべきで、中国などの内政干渉に迎合してはならない。
靖国神社や護国神社は近代日本の戦没者追悼の中心施設で、他の宗教の礼拝所と同一視する次官通達は異常だ。
戦没者追悼や顕彰を妨げる50年も前の時代遅れの通達は改めるべきだ。
日本を守るため尊い命を捧げた戦没者にとって靖国神社に祀られることは自明だった。
だからこそ、占領期も含め戦後長く、昭和天皇のご親拝や首相、閣僚の参拝が続いた。
国内左派の批判や外国の内政干渉に怯え、首相や閣僚の参拝が近年減ったのは残念だ。
日本の礼節を取り戻すためにも、岸田文雄首相、木原稔防衛相は率先して参拝してもらいたい。

陸自幹部らの靖国参拝巡り「時代遅れの通達こそ見直すべき」自民・山田宏氏
2024/1/12 17:24
https://www.sankei.com/article/20240112-476JJVJLXRFNFGPNIY4UQ6AJUU/
陸上自衛隊幹部や隊員ら数十人が2024年1月9日に東京・九段北の靖国神社を参拝したことを巡り、防衛省が調査に乗り出すなど波紋が広がっている。
宗教施設の部隊参拝や隊員への参拝の強制を禁じた事務次官通達に違反する可能性があるためだ。
幹部らは時間休を取得し、私費で玉串料を収めたが、参拝の実施計画が作成され、一部の公用車使用から部隊参拝に該当するなどと指摘されている。
こうした指摘に対し、自民党の山田宏参院議員は半世紀前の昭和49年に出された通達の見直しを訴える。

国のために尊い命を捧げられた英霊を、自衛官が参拝するのは当たり前だ。
50年前の時代遅れの通達を見直さず、放っておいたことが問題だ。
もちろん参拝の強制はあってはならない。
ただ、隊員が自由意思に基づいて皆で参拝することは、現通達からも問題ないと考える。
世界の常識だ。
2023年4月には陸自ヘリコプターが沖縄県の宮古島周辺で墜落し、隊員10人が死亡した事故が起きた。
今回、靖国で安全を祈願した陸自幹部や隊員は事故を調べた航空事故調査委員会のメンバーだ。
痛ましい事故を2度と起こさせまいと皆で祈願して何が悪いのか。
国のために尽くした英霊に安全を祈願するのは、英霊への慰霊でもある。
陸自幹部の集団参拝は日本共産党の機関紙「しんぶん赤旗」や毎日新聞がスクープとして報じたが、自衛官の靖国参拝を問題視する国民は少ないのではないか。
防衛省は釈明に追われているようだが、萎縮しないかを危惧する。
こんなことで有事の際に自衛隊は戦えるのか。
50年前に比べ、日本の周りは軍事的な脅威ばかりだ。
現在の日本の安全保障環境に合わせて、自衛官の靖国参拝のあり方も他国の軍隊の在り方と同様に国際標準にすべきだろう。

陸幕副長ら集団で靖国参拝 規律違反の可能性、防衛省が調査
2024/1/11 20:49
https://www.sankei.com/article/20240111-FWG5A6IQU5LY7M52SN7CJRRMZQ/
防衛省は2024年1月11日、陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)が2024年1月9日に公用車を使い、東京都千代田区の靖国神社を参拝していたと明らかにした。
小林氏が委員長を務める陸自航空事故調査委員会の関係者数十人と集団で参拝した。
同省は宗教施設の部隊参拝などを禁じた事務次官通達に違反する可能性があるとして、調査を始めた。
同省によると、小林氏らは2024年1月9日午後に時間休を取得して靖国神社を参拝した。
参拝は新年の安全祈願が目的で、同委員会としての実施計画に基づき行われた。
小林氏以外の一部参加者も公用車を利用していた。
同省は、公用車の利用や実施計画による参拝であることを踏まえ
「外形的には事務次官通達に違反する可能性がある」
「規律違反が認められる場合は厳正に対処する」
としている。
陸自は、参拝は
「私的な行為」
で、公用車の使用に関しては
「能登半島地震の災害派遣中であり、速やかに職務に戻るための備えだった」
と説明している。
事務次官通達は昭和49年に出され、宗教上の礼拝所への部隊参拝や隊員に参加を強制することは厳に慎むべきと定めている。
平成27年6月に陸自化学学校が精神教育として隊員に靖国神社を参拝させたことが通達違反に当たるとして関係者が処分された例がある。

陸幕副長、公用車で靖国 「災害派遣に備え」と説明
2024/1/11 11:32
https://www.sankei.com/article/20240111-MGX4N4BB4FMDLGJUX7BHJD757I/
陸上自衛隊の小林弘樹陸上幕僚副長(陸将)が2024年1月9日午後に公用車を使い、東京都千代田区の靖国神社を参拝していたことが2024年1月11日、陸自への取材で分かった。
小林氏は時間休を取得し、新宿区の市谷にある防衛省との間を公用車で往復。
現地で合流した複数の陸自幹部と共に参拝した。
陸自は、小林氏が参拝したのは勤務時間外で
「私的な行為」
と説明。
公用車の使用に関しては
「能登半島地震の災害派遣中であり、速やかに職務に戻るための備えだった」
と説明している。
小林氏は2024年1月9日午前、防衛省に出勤。
午後に時間休を取った間に公用車で靖国神社を訪れた。
参拝は新年の安全祈願が目的だった。
他の陸自幹部らも勤務時間中ではなかったという。

中国大使館、陸自幹部の靖国参拝に「歴史冒とく」と反発
2024/1/15 19:43
https://www.sankei.com/article/20240115-QT3446AZYRKSPCS7SYP7M5ODEI/
在日中国大使館は2024年1月15日までに、陸上自衛隊幹部による靖国神社参拝について
「歴史の正義を公然と冒瀆し、被害国の民衆の感情を深く傷つけた」
として
「断固反対する」
との報道官の談話をサイトに掲載した。
談話は、日本に対し
「侵略の歴史を直視し、軍国主義と徹底的に決別」
することを求めた。
2024年1月13日に中国語で掲載され、日本語版はない。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/897.html#c52

[政治・選挙・NHK292] 「松本人志vs文春」のゆくえ 国民にケンカを売りつけた岸田文雄「政治刷新本部」という茶番 適菜収 だから何度も言ったのに… 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[97] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月16日 11:25:42 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[210]
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主張
フーシ派を攻撃 協力し「航行の自由」守れ
2024/1/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240116-2YRG4FWDINO2TDVFHSOVVVUWEI/
米英両軍が、紅海で民間船舶への攻撃を繰り返すイエメンの親イラン武装組織フーシ派の拠点を攻撃した。
空母から出撃した戦闘爆撃機による空爆や艦船、潜水艦からの巡航ミサイルによって、フーシ派の司令部やレーダー、ミサイル施設、弾薬庫、無人機の基地などを破壊した。
バイデン米大統領は声明で
「最も重要な商業航路で航行の自由を脅かすことを許さないという明確なメッセージだ」
と表明した。
紅海は、世界の海上貿易量の約1割が通過する重要な海上交通路(シーレーン)だ。
フーシ派は、ヘリやボートで戦闘員を乗り込ませようとしたり、対艦弾道ミサイルを発射したりして民間船舶を襲っている。
米軍はフーシ派のミサイルを撃墜したり、ボートを沈めるなどして民間船舶を守ってきた。
フーシ派は、ガザ地区への攻撃に反発し、イスラエルに関係する船は全て標的になると唱えてきた。
2023年11月には日本郵船が運航していた自動車運搬船を乗っ取った。
だが、どのような理由を掲げても民間船舶を襲うことは正当化できない。
米英両軍がフーシ派の策源地を叩き、シーレーンと民間船舶を守ろうとしたのは妥当だ。
自衛行動であり、国際秩序の根幹を守る行動でもある。
武装勢力や国家が対艦弾道ミサイルを発射してシーレーンの航行を妨害する状態が世界各地に広がれば、世界繁栄の基盤である自由貿易体制が大打撃を受けるからだ。
無法なフーシ派は相応の報いを受けなければならない。
米英両軍をカナダとオーストラリア、オランダ、バーレーンが支援した。
複数の国が協力した国際活動ということだ。
米英豪加やドイツ、韓国など10カ国は
「航行の自由や国際通商、船員の命を守るとの共通の決意を示した」
とする共同声明を出した。
林芳正官房長官は記者会見で
「事態悪化を防ぐための措置と理解している」
と述べ、米英両軍の攻撃を支持した。
支持は当然としても、日本は米英両軍の行動を支援せず、共同声明にも加わらなかった。
国際秩序を擁護すべき国として不十分だ。
自由貿易を享受する日本は今回の攻撃によって恩恵を受ける立場である点を忘れたくない。

フーシ派攻撃めぐり国連安保理で応酬 米英「自衛権行使」、露は非難
2024/1/13 16:05
https://www.sankei.com/article/20240113-UTZTBRQWQBLGZCCZJ3PZ3PIOUI/
国連安全保障理事会は2024年1月12日、米国、英国両軍によるイエメンの親イラン民兵組織フーシ派の拠点への攻撃を協議する緊急公開会合を開いた。
米英の代表が民間船舶をフーシ派の攻撃から守るための
「国際法に則った自衛権の行使」
と説明したのに対し、ロシア代表は
「地域を不安定にする」
と強く非難した。
日本の山崎和之国連大使は
「フーシ派が人命や世界経済、重要な水路を脅かし続けている」
と強調。
「船舶の自由で安全な航行を確保する責任を果たすという米英の決意を支持する」
と表明した。
会合に先立ち、グテレス国連事務総長は声明を発表し、
「国際海運への攻撃は容認できない」
とフーシ派を批判した上で、全ての当事者に対し
「これ以上事態を悪化させないよう求める」
と自制を呼び掛けた。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/898.html#c27

[政治・選挙・NHK292] 海外や軍事に湯水のように金を使うなら、同じだけ防災にも予算をつけろ ラサール石井 東憤西笑(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
35. 秘密のアッコちゃん[98] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月16日 20:23:37 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[211]
<■177行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
正論
憲法に自衛隊明記が必要な理由 麗澤大学特別教授、元空将・織田邦男
2024/1/16 8:00
https://www.sankei.com/article/20240116-GAURQ5TH4BO6DKD2W27S5JBRRU/
「もし戦争が起こったら国のために戦うか」
の問いに対し
「はい」
と答えた日本人は13.2%だった(「世界価値観調査」2021年)。
調査対象の79カ国・地域中、最下位である。
日本に次いで低いリトアニアでも32.8%であることを見れば日本は極めて異質な国と言える。
国際社会は自らの国のために戦う国を支援する。
ウクライナ戦争の教訓である。
日米同盟も決して例外ではない。
■自国を守ることを放棄
ちなみに1位はベトナム96.4%、中国は5位88.6%。
主要国などを見ると米国59.6%、英国64.5%、フランス65.6%、韓国67.4%、台湾76.9%である。
ドイツは44・8%で日本の異常さは敗戦が原因とも言えない。
この淵源は自国を守ることを放棄した日本国憲法にあるのだろう。
現行憲法は、昭和21年2月3日に連合国軍最高司令官ダグラス・マッカーサーが部下に示した指針に基づき、9日間で速成された
「マッカーサー草案」
が基になる。
指針の1つに
「戦争放棄」
があり、
「紛争解決の手段」
のみならず
「自国の安全保持の手段」
としての戦争も放棄した。
これは
『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、我らの安全と生存を保持しようと決意した』
という前文に結実する。
また
『陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない』
という9条2項は、
「戦争が起こっても国のために戦わない」
との宣言に等しい。
冷戦が始まると、詭弁に近い解釈変更で自衛隊という実力組織を持つことになった。
憲法制定時と戦略環境は激変し、憲法と現実との大きな乖離が生じている。
国民は気付きながらも、今ある平和に安住し、思考を拒否し続けてきた。
先の問いに
「分からない」
が38.1%と世界で最も大きい値を示したことからも分かる。
このような国民意識で今後も戦争を抑止し平和を維持できるか。
戦って勝てる自衛隊であって初めて抑止が成り立つ。
2022年、いわゆる安保3文書が閣議決定され、政府レベルでは有事に対する当事者意識が芽生えたかに見える。
だが国民の意識は道半ばである。
■自衛隊の本来の役割
自衛隊は
『我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛することを主たる任務』(自衛隊法第3条)
としている。
戦うことを前提とした実力組織である。
他の行政組織とは明らかに異質であり、価値観も違って当然である。
だが憲法にも位置付けられず、1行政組織として取り扱われている。
2023年7月28日の本欄
「自衛隊『パワハラ』扱いは慎重に」
で書いたので細部は省略するが、他の行政組織と同様に
「一切のハラスメントは許さない」
と単純には括れない。
一般社会の
「パワハラ」
基準は、戦場では適用できない。
他方、
「セクハラ」
は自衛隊内ではもっと厳格に律しなければならない。
価値判断が違うからこそ、諸外国では軍法で律するが日本にはそれがない。
「人的基盤強化」
の有識者検討会もそうだ。
報告書のなかに
「髪型や髪色のルールなど『しつけ事項』は、国民の信頼が損なわれない範囲に変更」
すべしとある。
規律を緩めることによって募集状況を好転させようする。
本末転倒が当然のように提言される。
現場を知らない有識者の集まりは得てして一般行政組織の価値観を自衛隊に押し付けようとする傾向がある。
メディアや官僚はむしろそれを良しとしているようだ。
上記の有識者会議も現場を経験した自衛官OBが有識者から排除されていることでも分かる。
■国民の国防意識に繫がる
自衛官は、特別職ではあるが国家公務員である。
だが一般の公務員と違って、机上ではなく戦場が本来の職場である。
自衛隊は国際法的には軍隊であり、侵略者と戦って勝たねばならない使命がある。
他の行政組織とは全く性格が異なる。
この認識が世間で共有されない限り、自衛隊の真の精強化は難しい。
自衛官の募集状況も好転しないだろう。
解決策は憲法に
「実力組織としての自衛隊」
を明記することだ。
「自衛隊は合憲で、その役割と必要性は国民に十分理解されているので、自衛隊の明記は必要ない」
と自衛隊明記に反対する政党がある。
だが国民の9割が自衛隊の存在を認めるものの、憲法学者の6割は未だに憲法違反という。
憲法上の位置付けが宙ぶらりんのまま、いざ有事には命を懸けて戦えという。
政治は余りにも身勝手だ。
それ以上に重要な事は
「実力組織としての自衛隊」
が明記されていないため、他の行政組織と同列に扱われ、それが自衛隊精強化を阻害していることだ。
国防という崇高な使命を果たす自衛隊を憲法に明確に位置付ける。
自衛官に名誉を与えるだけでなく、国民に国防の当事者意識を持たせることになる。
「13.2%」
という異質性は、大いに改善されるだろう。
ひいては抑止力強化に繫がり、結果として平和が守られることになる。

産経抄
新総統の最大の責務は中国の暴発阻止
2024/1/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240116-KLTYO4UO6RM6DMESAQXNZFXYM4/
作家の故吉村昭さんは、代表作の1つ『桜田門外ノ変』を当初原稿用紙250枚ぐらい書いて焼き捨てた。
水戸藩の脱藩者たちはなぜ、井伊大老を暗殺しなければならなかったのか。
▼朝廷を崇拝し人心を統一して外圧に立ち向かう。
幕府を倒す大義名分となる尊王攘夷の思想が、御三家の中から起こる矛盾を解消できなかったからだ。
ところが現在の茨城県の沖合にアメリカの捕鯨船が多数押し寄せ、その一部が薪水を求めて上陸した事実を知って合点がいく。
▼先の戦争でも大本営陸軍部はこの海岸を米軍の上陸地点と定めて、塹壕を作らせた。
水戸藩の危機感がどれほど強かったのかを理解して、ようやく本格的に書けるようになった(『歴史を記録する』)。
▼軍事超大国となった中国が、いつ海を渡って攻め込んできてもおかしくない。
尋常ならざる緊張感の中で行われた台湾の総統選で、中国と距離を置く与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統(64)が当選を果たした。
民主主義を何としても守ろうとする民意の表れである。
▼一方で中国との戦争を誰も望んでいないのもまた事実である。
中国は新政権に対して、今後も外交や経済を含めたあらゆる手段を講じて
「台湾統一」
を実現しようとするはずだ。
それに適切に対応しながら、武力行使という中国の暴発を阻止するのが新総統の最大の責務となる。
▼もちろん
「台湾有事は日本の有事」
である。
自衛隊が米軍との連携を益々強めると共に、南西諸島の防備の固めを急ぐのは、あくまで
「抑止力」
を高めるためだ。
それが戦争を招くという意見には同調できない。
ロシアがウクライナ侵略という暴挙に踏み切ったのは、相手を与しやすしと侮ったからだろう。

台湾侵攻阻止へカギ握る日本の判断 CSIS「次の戦争の最初の戦闘」(上)
2024/1/16 10:00
https://www.sankei.com/article/20240116-MLO66TJJIRMQJEUEBXAMQWOZKM/
日本を含む東アジアの有事は、いつ、どこで、どのような形で発生し、如何なる結果をもたらすか。
それは分からない。
だが、想像することは出来るし、それが有事に対する備えにもなる。
国内外で発表されたシミュレーションや分析報告書を読み解き、
「明日の有事」
を考える。
「日本との外交的・軍事的関係の深化に最優先で取り組む」
米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が2023年1月に発表した報告書
「次の戦争の最初の戦闘」
が提言の冒頭に掲げたのは日本との関係強化だった。
報告書は2026年の台湾有事を想定した計24回のシミュレーション結果をまとめた。
最も可能性が高い
「基本シナリオ」
を含むほとんどのシナリオで、中国軍が台湾に攻め込む水陸両用作戦は撃退されるというのが結論だ。
台湾や米中両国、日本の被害は甚大になるという結果も出た。
基本シナリオでは作戦機の損失が平均で米軍270機、自衛隊112機、中国軍155機に上り、艦艇は米軍17隻、自衛隊26隻、中国軍138隻となった。
基本シナリオには、日本に関する前提条件が組み込まれている。
@米軍は在日米軍基地を自由に使用でき
A中国軍が米軍基地を攻撃すれば自衛隊が参戦し
B自衛隊は日本の領域から離れた戦域での作戦に参加する
という条件だ。
■基地が戦局左右
日本政府の個々の判断は戦況にどの程度の影響を及ぼすのか。
報告書では基本シナリオを少しずつ変えながら各条件の影響を大中小3段階で評価した。
最も影響が大きい条件は、日本政府が中立を選び、在日米軍基地の使用を認めないケースだった。
中国側に有利に働く要因としては
「台湾が独力で戦う」
という条件と同等のインパクトを与えると見込まれた。
報告書は
「在日米軍基地を使用できなければ、米軍の戦闘機/攻撃機は効果的に戦争に参加できない」
と結論付けた。
米空軍機は台湾から2800km離れたグアムの基地から展開しなければならず、約750kmの沖縄本島から出撃する場合と比べれば、台湾周辺で作戦を行う時間が短くなる。
この結果、中国の航空戦力は台湾に上陸する部隊への戦闘支援に集中できる。
報告書では中国が決定的な勝利を手にすることはできないが、
「港湾や空港を中国が支配する膠着状態」
となる恐れがあると説明した。
戦闘が長引く結果、死傷者も増えることになる。
「中」程度の影響があると見積もられるたのが、自衛隊が開戦当初から参戦するケースだ。
だが、自衛隊は、日本が武力行使を受ける
「武力攻撃事態」
か、同盟国が攻撃されて日本の存立が脅かされる
「存立危機事態」
と政府が認定しない限り本格参戦は出来ない。
基本シナリオでは、日本の参戦は中国による日本攻撃が前提となっていた。
一方、中国が日本の参戦を防ぐため開戦当初から日本を攻撃するシミュレーション結果は少なかった。
中国が日本を攻撃するのは在日米軍基地から飛び立つ米軍機が中国の海空軍を攻撃するようになってからだ。
つまり、台湾有事を短気に終わらせる上で自衛隊の早期参戦が有益だが、そうなる可能性は低い。
中国軍が開戦当初に日本を攻撃しても、日本政府が迅速に事態認定しなければ日本参戦は遅れる。
外務省幹部は
「米国の意思決定のスピードに追い付けないのは目に見えている」
「事態認定までの時間を短くしなければならない」
と語る。
■領域防衛が第1
台湾有事では中国本土を出発した水陸両用艦をどれだけ迅速に沈められるかが戦況のカギを握る。
基本シナリオは、自衛隊が領域防衛に徹するのではなく、日本から離れた戦域での攻撃に参加し、台湾の東岸沖に展開する中国軍艦艇や北部から襲来する水陸両用艦を撃沈することを想定した。
ただし、現実の世界では、日本が参戦するとしても台湾周辺での攻撃的任務に当たるとは限らない。
防衛省幹部は
「台湾有事が日本有事に波及すれば自衛隊も参戦する」
「だが、自衛隊の任務は日本の領域と国民を守ることが第1だ」
「台湾防衛に割ける戦力はそれほど大きくない」
CSISのシミュレーションは、日本が領域防衛に徹するシナリオでも行われている。
この条件が戦況に与える影響は3段階のうち「小」と判定された。
日本の攻撃参加よりも重要なのは開戦前の準備だ。
大半のシナリオでは、中国のミサイル攻撃で米軍と自衛隊の戦闘機の多くが損壊されるという結果が出た。
作戦機を守るために強化コンクリート製の格納庫を整備すれば「中」程度の有利な影響を与え、中国に
「決定的な敗北」
をもたらした。
しかも戦闘員の死傷者も減った。
米軍と自衛隊が大規模な民間空港を利用できる態勢が整っている場合でも同種の結果が出た。
格納庫も飛行場利用も、戦闘が始まるまでに準備しておかなえればならない課題だ。
その意味で、台湾有事の帰趨を決する勝負は、既に平時の今から始まっていると言える。
http://www.asyura2.com/23/senkyo292/msg/901.html#c35

[政治・選挙・NHK293] 「貸し付けって何だよ!」(コラム狙撃兵・長周新聞) 赤かぶ
33. 秘密のアッコちゃん[99] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月18日 17:22:17 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[212]
<■314行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
主張
原子力発電 脱炭素活用が国際潮流だ 柏崎刈羽の稼働を確実に
2024/1/18 5:00
https://www.sankei.com/article/20240118-NEYKTQODEJLNNK5EJ7SVWA6IXA/
東京電力柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(新潟県)の再稼働が現実味を帯びてきた。
原子力規制委員会が同発電所に出していた事実上の運転禁止命令が2023年12月末、同委によって2年8カ月ぶりに解除されたためである。
同原発も北陸電力志賀原子力発電所(石川県)も能登半島地震による重要施設への被害はなかった。
2024年夏以降には中国電力の島根原子力発電所2号機、東北電力の女川原子力発電所2号機の再稼働が見込まれている。
いずれも福島第1原子力発電所と同じ沸騰水型原発である点が注目される。
2024年を国内原発復興加速の起点としたい。
日本の歩みは遅すぎる
これまでの再稼働は全て加圧水型原発で東日本に多い沸騰水型原発の再稼働が待望されていた。
柏崎刈羽6、7号機(共に改良型沸騰水型、出力135.6万キロワット)が加われば国内の全原発33基中、16基による発電体制となる。
加圧水型と沸騰水型が揃うことも好ましい。
地球温暖化防止で国連から要請される脱炭素化への対応や、エネルギー安全保障の観点からも世界的に原子力発電への評価が高まっている。
2023年末の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)でも原子力発電の利用拡大に向けた動きがあった。
世界の原子力発電の設備容量3倍化を目指す有志国宣言だ。
日英仏加など25カ国が署名している。
成果文書にも原子力が二酸化炭素排出削減の有力手段の1つとして記載された。
COP史上初の画期的な承認だ。
海外では福島事故後、慎重になっていた原発利用の動きが活発化している。
スリーマイル島原発事故以来、原発の新設が途絶えていた米国で2023年7月に革新軽水炉の運転が始まったことも1例だ。
脱原発に傾いていたスウェーデンやベルギー、イタリアでも政策見直しが進んでいる。
韓国も2022年の新政権発足で脱原子力政策を撤回済みだ。
安全性と効率性に優れた小型モジュール炉(SMR)の開発も米加英などで活発化している。
翻って日本はどうか。
政府は2023年2月に
「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」
で、エネルギー安全保障と脱炭素に寄与する電源として原子力の
「最大限活用」
を明記したが、世界に比して歩みは緩慢だ。
柏崎刈羽原発もその例である。
6、7号機は2017(平成29)年に安全審査に合格しているが、再稼働に至っていない。
再稼働済みの原発は高経年機を除いてほとんどが安全審査合格から1年半以内に営業運転に入っているのと際立った差を見せている。
両機の遅れは東電に原発を運転する
「適格性」
があることの証明を規制委が求めたことなどに端を発している。
原発の安全審査基準に適格性の見極めは含まれないのに、規制委は勝手に精神論を持ち込んだのだ。
■規制庁も「紛失」猛省を
東電が招いた遅れもある。
2021(令和3)年に発覚した同原発の運転員のIDカード不正使用や侵入検知設備の故障などだ。
規制委は2021(令和3)年4月にテロ対策の不備を理由に核燃料の移動禁止を命じ、それによって事実上の運転禁止となっていた。
東電は2年8カ月に及ぶ是正努力が認められ、2023年12月27日に禁止解除の運びとなった次第だ。
規制委は電力会社に厳しいが身内には甘い。
原子力規制庁の職員が検査官証や立入検査証などを紛失し、無携帯のまま原発などへの立ち入り検査をしていたのだ。
2021(令和3)年10月の報告によると10人が計11枚を紛失していたのだから、どの口で東電を叱責できたのか。
また、行政手続法の無視も看過できない問題だ。
同法での安全審査の標準処理期間は2年だが、守られた例は少数だ。
10年を過ぎた原発もある。
国会で問われているが、馬耳東風だ。
遅れを電力会社のせいのみにすることなく、規制委も規制庁も自身への自律的改善の仕組みの定着を急ぐべきだ。
今後、同原発の再稼働は地元同意に移る。
新潟県の花角英世知事には、再稼働で東電に1基当たり年額1200億円の収益改善効果が見込まれることを判断材料に加えてもらいたい。
再稼働が進めば福島第1原発の廃炉も進む。
ひいては国内電力の安定供給にも資する。
海外も世界有数の原発として知られる柏崎刈羽の運用再開に注目しているはずだ。

やっぱり必要になる原発フル稼働
正論2024年1月号 社会保障経済研究所 石川和男
現在、イスラエルで続いているイスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘が中東地域に拡大した場合、原油価格は現状から最大75%上昇するとの試算を2023年10月末、世界銀行が公表しました。
連動して、天然ガスや石炭の価格も大幅に上昇する可能性があると見ています。
2023年11月末からは中東のアラブ首長国連邦で国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)が開かれますが、どうやら地球温暖化対策どころではない国際情勢になりつつあります。
中東情勢で、日本が出来ることはほとんどありません。
化石燃料価格が高騰する可能性も視野に、国内で対策を進めていくしかないのです。
日本で2023年5月に成立したGX推進法(脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律)は、経済産業省が主導して作った法律です。
法律の名前に
「脱炭素」
と入っているようにGX(グリーントランスフォーメーション)とは要するに脱炭素のことですが、実際のところ本当に二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスの排出をゼロにすることは、まず不可能です。
結果的に温暖化ガスの排出を減らす
「低炭素」
を目指すことになるはずです。
国がGX推進法で目指すものは低炭素と、原子力の活用をはじめとする電力の転換です。
そして財源をどうするかもキッチリ盛り込んだ点は評価できます。
2028(令和10)年度から
「化石燃料賦課金」
が導入され、化石燃料を供給する企業側に
「賦課金」
が課されるわけですが、最終的にはガソリン価格などに転嫁され、我々庶民が負担することになります。
単純に考えて、5年後の2028年には電気代もガソリン・灯油代も上がることになるわけです。
だからこそ、日本は動かせる原子力発電所をフル稼働させ、CO2の排出量を減らしつつ電気代も抑える必要がある。
原発の稼働状況を東日本大震災前の状況に戻す必要があるのです。
今後10年間、国は毎年2兆円の
「GX経済移行債」
を発行することになっています。
そこで2028(令和10)年度からは、毎年2兆円の
「賦課金」
を国民に課していく必要が出てきますが、原発を東日本大震災前のように稼働させられればその程度の余剰金は十分に生まれます。
「化石燃料賦課金」
の負担率を実質ゼロにするためには、原発をフル稼働させるしかありません。
それが出来れば十分お釣りがくるでしょう。
東日本大震災後、原発が動いていなかった時期には火力発電所の燃料費がかさみ、年2兆〜5兆円の国富が海外に流出していたとされています。
現在は当時よりも円安が進んでいるため、化石燃料の輸入コストは更に上がっている。
この状況をまだ動いていない原発の運転を再開できれば、非常に経済的でかつ環境面でもプラスです。
原発を順調に動かすことさえできれば、
「化石燃料賦課金」
で国民にほとんど負担をかけずに済む。
経産省は実にうまく制度設計を考えたものだと思います。
■知事の「ブレーキ」許すな
ただし、今のように原子力規制委員会や新潟、北海道など一部の知事が原発再稼働にブレーキをかけ続けると、結果的に国民負担が増加することになりかねません。
GXが成功し、追加の国民負担なしで済ませるためには既存原発のフル稼働が必須だと言えます。
それが実現すれば現在、電気代に上乗せされている
「再エネ賦課金」
の一部も相殺することができるでしょう。
つまり、国民の負担している電気代が下がるわけです。
一方で、原発再稼働が進まない現状のままでは、
「GX経済移行債」
は単なる借金ということになり、後々国民負担が増えることになります。
多くの国民は気付いていないようですが、
「化石燃料賦課金」
はステルス(隠れ)増税なのです。
皆さんの電気代に上乗せされている
「再エネ賦課金」
も同様にステルス増税なのですが、誰もが
「賦課金」
という言葉に騙されてしまい、ほとんど問題視されません。
仮に
「再エネ税」
という名前であったら大騒ぎされるところでしょうが
「あれは賦課金だから」
とスルーされてしまっています。
「化石燃料賦課金」
の枠組みは経産省が実にうまく考えたものです。
名目的には新税ではないので、騒がれることもありません。
そして原発が順調に再稼働していけば、発電単価の低下で
「賦課金」(ステルス増税)
を相殺できるので、電気代は上がらず国民負担は増えないのです。
つまり原発の再稼働こそがGX成功のカギであり、それは経産省と原子力規制委と各都道府県知事の3者が決めるのです。
原子力規制委が普通の国の規制当局のように健全に機能していれば、原発の再稼働は問題なく進んでいくことでしょう。
しかし原子力規制委は現在、過剰で異常とも言える規制で再稼働を阻んでいます。
米国の原子力規制委員会のようにまともな規制行政をすれば、国内各地の原発は順次、安全に再稼働させられるはずです。
また原発が立地する道府県の一部では知事が再稼働に難色を示していますが、これは首相や官房長官が説得すれば済む話。
本来、知事に原発の再稼働を止める権限などないのですから。
特に東京電力の柏崎刈羽原発の地元、新潟県の知事は問題だと言わざるを得ません。
前々任の知事だった泉田裕彦氏(現・自民党衆議院議員)は福島第1原発の事故を検証する委員会も立ち上げましたが、国や東電も事故の検証をしていた中で、わざわざ新潟県が検証をするなど意味不明。
単なる嫌がらせだったと言われても反論できないでしょう。
この謎の検証の仕組みを、米山隆一前知事(現・立憲民主党衆議院議員)と花角英世知事も引き継いでいます。
東日本大震災からもう10年以上が経ちますが、新潟県は一体何をやっているのか。
柏崎刈羽原発を動かさないことが新潟県の利益になるとは到底思えません。
原発の再稼働は、動かすまでは大騒ぎになるかもしれませんが、動かしてしまえば騒ぎは収まり
「あれは一体、何だったんでしょうね」
となるものです。
福島第1原発の処理水放出がそうでした。
2023年8月24日の放出までは
「風評被害が大変だ」
と大騒ぎされていましたが、実際に放出が始まると風評被害など雲散霧消してしまいました。
そして後に残ったのは、中国による嫌がらせだけです。
一方で国内では、原発のある福島県浜通り地方の自治体へのふるさと納税が急増し、国産の水産物を消費する動きも広がっています。
案ずるより産むが易いのです。
柏崎刈羽原発をはじめ、北海道電力の泊原発、東北電力の女川原発、北陸電力の志賀原発など、東日本大震災後に止まってしまった各地の原発も、再稼働させるまでは反対派や一部のメディアが大騒ぎすることでしょう。
しかし一旦動いてしまえば、そのような批判も消え失せてしまうものなのです。
そして各地の原発が再稼働すれば、GXの実現に必要な財源は簡単に確保できるのです。
逆に現状のまま原発の再稼働が進まないと単純に計算して年間2兆円の国民負担増となってしまいます。
■福島第2の廃炉撤回を
経産省の中には、以上のような財源の解決策を考えて制度設計した人も、一部にはいたでしょう。
ただ、GX推進法案の審議の中で、原発再稼働で財源を確保する旨の国会答弁はありませんでした。
何故かと言えば、原発再稼働が前提だということを明言すると野党から
「国民不在だ」
といった批判が出てくるからです。
岸田文雄首相は2022年、原子力規制委の審査に合格した原発17基の再稼働に言及しましたが、遅々として進んでいません。
本来、柏崎刈羽原発は2023年秋に再稼働するはずでしたが、実際には2024年以降に先送りされています。
東日本大震災の震源に近く、激しい揺れと津波にも耐えた宮城県の女川原発2号機の再稼働も、安全対策工事が長引いて遅れています。
これは私に言わせれば、原子力規制委が悪い。
政府の1機関でありながら、なぜ国の足を引っ張るようなことを続けているのか。
原子力規制委は独立性の強い
「3条委員会」
であるとはいえ、国が設置したものであり国に人事権があるわけで、最終的に首相の判断に従うのは当然のことでしょう。
かつて菅直人元首相は原子力規制委について
「そう簡単に(原発の稼働状況が元に)戻らない仕組みを民主党は残した」
と豪語しました。
しかし、西日本の原発は概ね再稼働を果たしています。
その意味で菅直人元首相の発言など今となってはどうでもいい。
東日本の原発再稼働が遅れているのは、現在の原子力規制委の問題です。
原発の審査をするのは構いませんが、審査しながらでも原発を再稼働することは可能なはずです。
東京電力社員のIDカード不正利用など、審査とは直接関係のない問題で原発を止めていますが、原子力規制委はそれほど公明正大なのか。
自分たちも、必要とされる身分証を紛失したまま原発への立ち入り検査をしていたことが報じられています。
あれこれ理由を付けて原発を止め続けることによって、原子力規制委は日本経済を壊しているのです。
原発の保安規制というのは、あくまでも安全に動かすためのものであって、止めるためのものではありません。
元々、東京電力に対して私怨を抱いているとしか思えないような人物を委員に据えたので、原子力規制委はおかしなことになったのです。
それもあって民主党政権は崩壊しましたが、後を継いだ安倍晋三元首相、菅義偉前首相も原子力規制委の歪みを正さなかった。

身分証明書紛失、携帯せず原発立ち入り検査…原子力規制庁調査で11枚紛失判明
2021/10/28 10:38
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211028-OYT1T50061/
原子力規制委員会は2021年10月27日、委員会の事務局を担当する原子力規制庁の職員10人が身分証明書など計11枚の証明書を紛失したと発表した。
うち3枚は原子力発電所などへの立ち入り検査で携帯が義務づけられている身分証明書だが、携帯せずに検査を行っていた。
規制委によると、紛失が確認されたのは、検査時に必要な「検査官証」2枚と「立入検査証」1枚の他、テロ対策などの機密情報を扱う職員に発行する「信頼性確認済証」8枚。
第三者による不正使用は確認されていないという。
同庁の地方事務所職員が2021年8月、検査官証と立入検査証の2枚を紛失したと申告。
規制委が全庁で同様の例がないか調査したところ、他にも9人が1枚ずつなくしていたことが判明した。
検査時は運転免許証などで本人確認をしていたため実際に提示する場面はなく、紛失時期は不明という。
規制委は今後、年1回の証明書の所在確認などを行う。

その点、岸田首相は原発の再稼働に向けて発言していることは評価しますが、それも遅々として進んでいません。
付言すれば、東日本の原発が動かないのは自公連立政権の問題だと言えます。
いい加減に過剰な
「地元への寄り添い」
はやめた方がいい。
本当に原発立地地域のことを考えるならば、早期に再稼働させるべきなのです。
そして、柏崎刈羽原発で発電した電気を、まずは地元・新潟を含む東北電力管内に送るべきです。
首都圏の電気料金値下げを後回しにしてでも早期の再稼働で、原発に関わる技術をきちんと次世代に伝承することが国益上、重要だと思います。
更に、福島第2原発の1〜4号機、および福島第1原発5号機・6号機の廃炉は、撤回すべきでしょう。
東日本大震災の津波で破壊されたのは福島第1の1〜4号機であって、それ以外の福島県内の原発はほぼ無傷で、先の女川原発と同様に再稼働が可能なはずなのです。
過去の世界的な原発の大事故を振り返ってみても、米スリーマイル島原発や旧ソ連のチェルノブイリ原発でも、事故があった以外の号機は運転を続けているのです。
なぜ日本だけ、事故炉の隣にあったからといって無事だった原発を廃炉にするのでしょうか。
地元県民の
「お気持ち」
に寄り添うのはそろそろやめるべきです。
もちろん福島の無事だった原発を再稼働できたならば、その安い電力の一部は東北電力に送り、地元還元をした方がいい。
国民負担軽減のためにも、またCO2削減のためにも、原発の稼働状況は東日本大震災以前に戻すべきです。
ただ近年、太陽光発電が大きな供給力になっています。
これに伴って古い火力発電所の稼働率が低下して廃止が進む一方、新増設が進まないのは困ります。
そこで将来、太陽光など再エネの発電量が余った場合の逃げ場として
「蓄電所」
の整備も進めるべきです。
とはいえ、現状ではまだ蓄電池は高価で、割に合いません。
しかしいずれ蓄電池が安くなれば再エネ用の蓄電所を整備して
「お天気任せ」
から脱却し、火力発電所を安定的に稼働させ維持できるようにする必要があります。
■再エネだけでは無理
GXでは脱炭素を掲げているだけに石炭火力発電には逆風が吹いていますが、これを衰退させてはいけません。
石油や天然ガスの可採年数が50年前後とされているのに対し、石炭の可採年数は約130年です。
石油・天然ガスが尽きた後も利用できる石炭火力を淘汰していいはずがありません。
そして石炭火力発電はまだまだ高効率化できる余地があります。
だから日本の将来のことを、私たちの子孫のことを本当に考えるなら、この技術を廃らせることは愚の骨頂と言わざるを得ません。
またこの石炭火力の技術はインドなど海外にも広めるべきで、それで海外のCO2排出削減にも貢献することができるのです。
ここで北海道電力について触れておきたいのですが、次世代半導体の国産化を目指す
「ラピダス」
が北海道千歳市で工場建設を始めています。
果たして現状のままで北海道の電気は足りるのか。
風力発電所が北海道では多数、立地しているとはいえ、風力発電事業者も困るのではないでしょうか。
「風が吹かないので電力が足りず、半導体工場が止まった」
などと文句を付けられかねないのです。
半導体工場ともなれば、周波数の安定した良質の電力が必要になりますが、再エネではそれが難しい。
洋上風力発電事業者にとっては発送電が安定しないからといって責任を取るわけにもいかず、北海道に半導体工場が来るというのは困った話なのです。
そうなると、北海道電力としては火力・原子力発電に頼らざるを得ませんが、北海道では火力発電所の老朽化・休廃止が相次ぎ、供給力には不安があります。
後は原発をフル稼働させるしかありません。
現在、北海道電力は泊原発3号機の再稼働を申請していますが、1・2号機も再稼働させるべきでしょう。
それくらいでなければ、半導体工場を造ったとしても安心して操業できません。
北海道の鈴木直道知事は原発の再稼働に慎重な姿勢ですが、
「それなら何故北海道に工場誘致するのですか」
と問いたい。
安価で安定した電力を確保できなければ、いくら工場を誘致しても
「絵に描いた餅」
でしかありません。
2023年2月に閣議決定された
「GX実現に向けた基本方針」
ではエネルギー安全保障についても触れられています。
ここには経済安全保障も含まれると見ていいでしょう。
ですのでGXの補助対象は経済安保に即したもの、もっと言えば中国・北朝鮮・ロシアのような”経済的仮想敵国”をサプライチェーンから極力外す工場誘致や技術開発などへの投資に限られそうです。
その観点からすると、再エネとは言っても中国・新疆ウイグル自治区の労働力で作られた太陽光パネルの輸入に補助金は出ません。
中国からの電気自動車の輸入にも、あまり補助金を出すわけにはいかないでしょう。
電気自動車の工場は日本国内に造るべきだと思います。
今後、ガソリンスタンドが減っていく地方では、電気自動車は一定程度、普及するはずです。
その地方では海外製ではなく国産の電気自動車を買おう、という流れになることが予想されます。
それに付随して電池の国産工場、あるいは屋根の上に載せるような薄膜太陽光パネルの国産工場も、GXの補助対象となりそうです。
尚、電気自動車は現状では1回の充電で走れる距離も限られており、また車両自体も重いという難点があります。
都会では
「金持ちの道楽」
に終わり、さほど普及しないのではないでしょうか。
日本ではハイブリッド車の方が、まだ優位性はありそうです。
■CO2削減は限定的
結局、GXでは今後10年に渡って最低でも2兆円の投資が続くことになり、経済的には間違いなくプラスになります。
ただし、国民負担が増すかどうかは原発の再稼働次第で、それが実現するかどうかは国の努力次第。
政府としては再稼働したいところを、原子力規制委や新潟県知事・北海道知事が阻止するかどうかの戦いになってきます。
そこは政府が強引に、あるいは知事に頭を下げてでも再稼働を実現すべきところで、岸田首相の実行力が問われています。
尚、GXの推進によってCO2の排出をどれだけ減らせるかと言えば、仮に東日本大震災前の平成10年代並みに原発をフル稼働できたとしても国が掲げている
「2030年に2013年比46%減」
の目標達成は、まず無理でしょう。
よほど経済が縮小すればCO2削減で目標実現となるかもしれませんが、現実的な話ではありません。
太陽光や風力などの再エネは、いくら増やしても不安定なので当てになりません。
やはり原発の再稼働に加え、火力発電も全体の4割程度の発電を担うことになるでしょう。
それが健全な形であって、火力発電所の新増設も必要になってきます。
CO2を抜本的にどう減らすのか、また減らす必要が本当にあるのか否かについては、GX推進法とは別途に検討する必要があると言えます。
いずれにしても国際情勢の変化に適応しながら安価で安定した電力の大量供給を続けるためには、原発のフル稼働が必須なのです。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/119.html#c33

[政治・選挙・NHK293] 輪島の火災現場で新たに10人の死亡者が見つかったそうだ→火災後15日後に、こんなことが許されて」よいのか! 天橋立の愚痴人間
19. 秘密のアッコちゃん[100] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月18日 17:46:01 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[213]
<▽38行くらい>
能登半島地震で太陽光パネルに被害相次ぐ 和歌山の山林火災では消防士が感電の危険
2024/1/18 13:38
https://www.sankei.com/article/20240118-SWD4RJ6DUJM2HKNG73WSTTVBKM/
能登半島地震の被災地にある大規模太陽光発電所(メガソーラー)の少なくとも3カ所で、斜面崩落など地震による被害を受けた可能性があることが、金沢工業大の調査で分かった。
今回の地震では経済産業省が太陽光パネルによる感電の危険性を注意喚起。
一方、和歌山県では2024年1月13日、山林火災でメガソーラーが焼け、消防士が感電の危険に遭いながら消火活動に当たっていたことも分かった。
金沢工業大の徳永光晴教授の研究室は、国土地理院が2024年1月2、5両日に被災地を撮影した航空写真を基に、石川県珠洲、七尾両市と能登町の太陽光発電所4カ所の被害状況を調査。
このうち七尾市と能登町の計3カ所で地震による被害の可能性があることが分かった。
徳永教授は
「強い揺れで周囲の山の斜面が崩落し、一部の太陽光パネルが損傷している可能性がある」
という。
経産省は2024年1月2日、X(旧ツイッター)の公式アカウントで被災地に向け
《太陽光パネルは、破損した場合でも、日の光が当たると発電をする可能性があるため、むやみに近づかないように》
などと感電の恐れを注意喚起していた。
一方、和歌山県すさみ町では2024年1月13日、大規模な山火事が発生し、山林に建設されたメガソーラーが焼損。
同町を管轄する白浜町消防本部によると、火災は同日午後4時頃、すさみ町口和深(くちわぶか)の山林で発生し、火は強風に煽られるなどして燃え広がった。
白浜町消防本部や地元消防団、陸自ヘリ、県防災ヘリなどが消火活動を続けた結果、4日後の2024年1月17日午前9時前に鎮火した。
怪我人はなかった。
同本部などが火元や出火原因を調べているが、山林約13ヘクタールが焼失。
その中には
「旭メガソーラーすさみ発電所」(約18ヘクタール)
の敷地が含まれ、太陽光パネルの下に雑草が生えるのを防ぐ緑色のシートが焼けるなどした。
同消防本部は
「当初は山林火災として通常の放水をしたが、太陽光パネルは感電の危険があり、消防士は耐電手袋・長靴を着用して放水に当たった」
「困難な消火活動となった」
と話した。
メガソーラーに反対する住民団体は
「太陽光パネルが消火活動の妨げになったり、火災で損傷したパネルがショートするなどして被害を拡大させたりしていないか、今後のためにも調査するべきだ」
としている。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/114.html#c19
[政治・選挙・NHK293] 裏金疑獄「安倍派7人不起訴」で広がる落胆…検察は“ファッショ批判”に耐えられるのか(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
32. 秘密のアッコちゃん[101] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月19日 13:58:48 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[214]
<■127行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
主張
国歌軽視の国立小 閉鎖性が偏向教育招いた
2024/1/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240119-JSNEYSUNSRLPPNFPZZCHT7FDIA/
いまだにこんな、法令違反の教育が行われていたことに愕然とする他ない。
子供たちが可哀想だ。
国立奈良教育大付属小(奈良市)で道徳の授業や国歌「君が代」の指導を適切に実施しないなど、学習指導要領に反する教育が常態化していた。
偏った授業は断じて許されない。
文部科学省は事実関係を調査し、再発防止を徹底すべきだ。
奈良教育大によると、同付属小では道徳の授業をほとんど実施せず、音楽で全学年に義務付けられている国歌の指導も6年生以外は行っていなかった。
国語も3年生から必修となる毛筆の書写(習字)を授業で行わないなど大半の教科で指導不足や履修漏れが確認された。
同大の宮下俊也学長らは会見し、校長によるガバナンス(組織統治)が機能不全に陥っていた状況も明らかにした。
同付属小では長年、一部の教員が学校運営の実権を握り、職員会議を
「最高議決機関」
と位置付けていたという。
学校の統治不全は、1998(平成10)年前後に広島県などで問題となった国旗国歌を巡る混乱でも見られた。
適切な指導を求める校長と、教職員組合などの主導で反対する教員が対立し、卒業式前には多くの学校で職員会議が連日長時間行われた。
その結果、思い悩んだ校長が自殺する痛ましい事件も起きた。
2000(平成12)年に学校教育法施行規則が改正され、職員会議は校長の補助機関と明確に規定された。
しかし、同付属小では他の公立校のように他校や教育委員会との人事交流がなく、校長も2020(令和2)年度までは大学教授が兼務していたため、悪しき体質が残っていたようだ。
2023年4月に外部から着任した校長が改善に乗り出し、ようやく今回の問題が発覚したという。
他の国立大付属校でも人事交流が少なく、閉鎖的になりがちだ。
指導の工夫などに名を借り、学習指導要領に反する授業が行われていないか。
文科省は早急に調査し、結果を公表すべきだ。
人事交流も積極的に進めてもらいたい。
今回なおざりにされた国歌や毛筆などの指導は、子供たちに日本人としての自覚や誇りを抱かせ、主体的に生きる力を育む上で極めて重要だ。
偏向的な指導は教育現場から一掃すべきである。

産経抄
日本の美風を汚す者
2024/1/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240119-TGTFWH52FZPCDC2UDS6P247M2Y/
端然として寄り道のない文章を、日本語でつづる。
日本人でも容易なことではない。
31文字の定型に収める営みは、更に難しくなる。
<淀(よど)みなく教育勅語暗(そらん)ぜり/日本人たりし我(わ)が少年期>。
作者は台湾の歌人、蕭翔文(しょう・しょうぶん)氏である。
▼1927年生まれ、1998年没。
日本の統治下で、日本語教育を受けた世代だという。
「博愛衆に及ぼし/学を修め/業を習い/以(もっ)て知能を啓発し…」。
来る日も来る日も勅語を唇に乗せるうち、美しい日本語や歌才が養われたのだろうか。
先の歌には間然するところがない。
▼教育勅語は徳目の1つに
「公益」
を掲げてもいる。
広島市が新規採用職員の研修に勅語を用いるのは自然なことだろう。
それに対し
「憲法の理念に反する」
との批判が寄せられている。
日本語の理解に乏しい人々の声とはいえ、嘆息を禁じ得ない。
▼国立奈良教育大付属小では道徳の授業や国歌
「君が代」
の指導が蔑ろにされ、その実態を小紙が報じた。
3年生から必修となる毛筆の書写は授業で行われず、他の教科でも履修漏れなど法令に反する例が確認された。
国立の学校で、である。
▼学校運営の実権が一部教員に握られ、積年の悪弊を正せなかったと聞く。
どんな日本人を育てるつもりだったのか。
そこを学び舎(や)とする子供たちが気の毒でならない。
こうした無法こそ指弾すべきものを、視座が左側に偏った人々には問題の深刻さが理解できないらしい。
▼台湾歌壇と言えば、亡き孤蓬(こほう)万里(本名・呉建堂)氏の詠んだ一首も胸を打つ。
<短歌(うた)とふをいのちの限り詠み継がむ/異国の文芸(ふみ)と人笑ふとも>。
誰が笑おうか。
むしろ、自国の美質を汚して恥じるふうもない一部の大人たちにこそ、唱和させたい秀歌である。

奈良教育大付属小の不適切授業、閉鎖環境で常態化
2024/1/16 20:32
https://www.sankei.com/article/20240116-HW2W3TZ2FJNULMR322RRQLUVRQ/
国立大学法人・奈良教育大付属小(奈良市)で2024年1月16日、教育法令を無視した不適切な指導の実態が明らかになった。
校長の権限が機能せず、一部の教員が実権をにぎる閉鎖的な環境が問題の根底にあったと見られる。
先進的な授業研究を担い、全国の学校の模範となる役割が期待される国立校の不祥事は、開かれた教育現場の必要性を物語っている。
「人事が硬直した閉鎖的な環境が、一部の教員たちによる独善的な授業を許してきたのだろう」。
学校関係者の1人は、今回の問題の背景をこう指摘する。
公立校では、教員は学校間を転任し、教育委員会で教育行政に携わりながらキャリアを重ねていくのが一般的なステップだ。
国立校でも、地域の教委と交流を行い、校外から教員を受け入れているケースは少なくない。
しかし、関係者によると、同校では令和元年度以降、奈良県教委から校長や教員の派遣を受けるようになるまで、長期に渡り校外との人事交流はなかったという。
学校教育法では、学校運営の権限と責任は校長に集中し、教職員を監督して最終的な意思決定を行うことになっている。
しかし奈良教育大付属小では、外部から受け入れた校長によるガバナンス(組織統治)機能が形骸化しており、事実上の権限は生え抜きの一部の教員たちが担っていたという。
学校関係者は
「一部の教員には、文科省の指導や学習指導要領を軽視する雰囲気が蔓延していた」
と証言する。
「言うならば、私立校のような状況に陥っていた」。
別の学校関係者がこう語るように、外部からの批判に晒されにくい閉鎖的な環境は独善的な傾向に拍車をかける。
アメリカンフットボール部の違法薬物事件などの不祥事を起こした日本大でも
「強固なムラ社会の意識」
がガバナンス機能不全の要因とされており、奈良教育大付属小も似た構造が見て取れる。
事実、今回の問題が発覚したのも、2023年4月に公立校から着任した小谷隆男校長が状況を問題視し、調査委員会を立ち上げて実態の解明に乗り出したからだった。
文科省は全国の国立大付属校に対し、運営状況の点検を求める方針だという。

大半に「国歌」指導せず、道徳は全校集会で代替 国立奈良教育大付属小、法令違反教育常態化
2024/1/16 18:42
https://www.sankei.com/article/20240116-PKPAYEMILFOBTKAQTKVVN5NGPI/
国立大学法人・奈良教育大付属小(奈良市)で、道徳や
「君が代」
を扱う音楽の授業の中で、検定教科書を使わないなど、法令に違反する教育が長期間にわたって行われていたことが2024年1月16日、学校関係者への取材で分かった。
不適切な指導は国語や外国語などの教科でも確認。
一部の教員に対し公立中出身の学校長の監督権限が機能しない状況が常態化していたと見られ、文部科学省が指導に乗り出した。
関係者によると、法令違反は学校側の調査で発覚。
2023年度と2022年度の履修状況について、複数の教科で学習指導要領が定めた授業時間数を下回っていることが分かり、2024年1月9日に文科省に報告した。
学年ごとの指導が求められている道徳を全校集会で代替。
音楽で全学年に義務付けられている国歌の指導も6年生以外の学年に実施せず、国語は3年生以降必修となる毛筆の習字が行われていなかった。
外国語では、代名詞など高学年で指導内容の不足が確認された。
道徳と図工では教科書を使わず、教員作成のプリントなどによる授業が行われていた。
学校教育法は国の検定を通過した教科書の使用を義務付けており、文科省は不適切な授業実態と合わせて法令違反と判断。
卒業生を含めて補習などによる未履修分の授業を求めた。
同校では長期間に渡り他の公立校のように他校や教育委員会との人事交流がなかった。
本来は校長が学校運営の意思決定を担うが、教員の影響力が強まり、ガバナンス(組織統治)機能不全状態だったと見られる。
小谷隆男校長は産経新聞の取材に対し
「不適切な授業が長年に渡り行われていたことは事実」
「詳細は2024年1月17日に記者会見して説明する」
と述べた。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/125.html#c32

[政治・選挙・NHK293] <ビッグニュース!>共産党 志位委員長交代 新委員長に田村智子政策委員長を起用へ(NHK) 赤かぶ
44. 秘密のアッコちゃん[102] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月19日 14:59:21 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[215]
<■109行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
主張
共産委員長交代 革命党の体質変わらない
2024/1/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240119-PD7ZDRRZDROFRD7HDILURO7DUA/
共産党大会で、委員長が志位和夫氏から田村智子氏に交代した。
創立102年の同党の委員長が交代するのは約23年ぶりで、女性が就くのは初めてだ。
田村氏は早大在学中から党の青年組織
「民主青年同盟」
で活動してきたが、共産らしくない言動をしたことがある。
党の政策責任者を務めていた田村氏は、ロシアに侵攻された直後のウクライナに日本政府が防弾チョッキなどを提供することについて
「反対と表明するようなことは考えていない」
と発言した。
だが翌日、
「賛成できない」
と見解を一転させ、
「党内で必要な相談をしないで行った」
と釈明した。
見解をすぐに覆す危うさを孕む。
党大会はトップ交代ばかり目立つが、採択した決議は旧態依然だ。
「『アメリカ言いなり』の政治の暴走が、日本とアジアの平和と安定を脅かす」
といった表現が目立つ。
戦争を防ぐための抑止概念を理解せず、
「日米安全保障条約の廃棄」
を掲げた党綱領に沿った主張が現実を直視していると言えるか。
共産は日本が侵略されれば
「自衛隊を活用」
というが、自衛隊違憲の立場を崩しておらず、自衛隊増強に悉く反対してきた。
ご都合主義と言う他ない。
規約に
「党内に派閥・分派はつくらない」
と記し、一部の党幹部による上意下達の
「民主集中制」
を組織原理に置く共産は相変わらず閉鎖的である。
志位氏は国政選挙で勢力が後退しても責任を問われず、約23年間もトップに留まった。
委員長選出方法について、党員が間接的に選ぶ
「民主的選挙」
だと強調する。
だが実態は一部の幹部が事前に決めた人事を追認するだけだ。
規約には
「意見がちがうことによって、組織的な排除をおこなってはならない」
とあるが、本当の意味での公正な党首選挙を求めた党員を2023年除名した。
明らかな矛盾だ。
綱領にある
「自由と民主主義」
を踏みにじっている。
共産は政府が
「『暴力革命の方針』に変更はない」
と認定する、破壊活動防止法の調査対象団体でもある。
志位氏は議長に就いた。
党の理論的支柱である不破哲三氏は約60年務めた中央委員を退任したが、
「院政」
の懸念は残る。
トップの顔を変えても非民主的な体質は少しも変わらない。

共産・田村新体制は野党共闘や経験値に課題 志位氏「院政」の余地
2024/1/18 20:00
https://www.sankei.com/article/20240118-WZZKVEIASRI7HPHLJL2NR6V4N4/
新たな共産党委員長に選出された田村智子氏(58)には、次期衆院選などに向けた難問が数多く立ちはだかる。
特に、大会決議に盛り込んだ野党共闘の
「再構築」
を巡っては、他党幹部らと交渉を重ねてきた前委員長の志位和夫議長(69)に比べると経験不足は明らかだ。
共闘路線を主導してきた志位氏の手腕や人脈に頼る局面が多くなると予想され、
「院政」
の余地は残る。
衆院選に向けて共産は、立憲民主党などとの連携を模索し、日本維新の会や国民民主党とは距離を置く立場を取っている。
共産にとっての悩みの種は、労働組合の中央組織・連合の存在だ。
連合は、支援先である立民と国民民主に対して関係強化を促し、共産との協力は
「あり得ない」(芳野友子会長)
と断じる。
立民内には共産を含む枠組みでの候補者調整を望む声も根強いが、最大の支援組織である連合の意向は無視できない。
「連合の方針に反しないよう留意し、与党との接戦区を中心に『阿吽の呼吸』で共産と棲み分けることが理想」(立民閣僚経験者)
というわけだ。
共産が目指す野党共闘態勢を実現するには、慎重な根回しを重ねていく他なく、トップには高い交渉手段が求められる。
もっとも、志位氏は議長として党を代表するメンバーの1人として活動することになり、党内外に一定の影響力は残る。
今回の人事では、委員長や政策委員長の顔ぶれが変わる一方で、小池晃書記局長(63)は留任した。
志位氏を支えて他党との交渉を担ってきた小池氏を残すことで、従来の関係の維持を図る狙いもあると見られる。
「大役を引き受ける上で『1人じゃない』というのはとても心強い」
「共産党の良い所だ」
「派閥がない」
「分派がない」
田村氏が委員長選出後の記者会見で語った言葉は、穿った見方をすれば、トップ交代が
「看板の掛け替え」
に過ぎないことの裏返しにも映る。

共産党の指導部人事は「派閥を作らぬ」独自のシステム 党首公選制を求める声も
2024/1/18 18:20
https://www.sankei.com/article/20240118-XY3JDA6HLZERXA5XZZCJ3GRNRE/
共産党は静岡県熱海市で開催していた第29回党大会最終日の2024年1月18日、第1回中央委員会総会(1中総)で、志位和夫委員長(69)が退任し田村智子政策委員長(58)を後任とする党3役の人事案を了承した。
人事案は党最高指導部の常任幹部会が準備したもので、共産党は他の主要政党とは異なり、トップの選考過程に所属議員や党員による直接投票を介さない独自のシステムを採用している。
党内派閥を作らないための措置と言うが、党首公選制の導入を主張した元党職員が除名されるなど異論も燻る。
中央委員会は共産党の指導機関に位置付けられる。
そのうち中央委員から幹部会委員を、幹部会委員から常任幹部会委員を、常任幹部会委員から委員長、書記局長、副委員長の党3役を選出するピラミッド型の構成をとる。
1中総の開催に先立つ2024年1月18日、地方組織から選ばれた代議員が190人の中央委員を選出した。
田村氏ら党三役は2024年1月18日に幹部会の委員名簿を作成し、1中総で決定。
幹部会は常任幹部会を選考した。
共産党規約第13条は
「指導機関は、次期委員会を構成する候補者を推薦する」
と規定。
所属議員や党員による投票で党首を決める自民党や立憲民主党などとは違い、限られた執行部メンバーが次期執行部を事実上任命する形を取る。
党指導部の選出方法について、山下芳生副委員長は令和5年2月、党の機関紙「しんぶん赤旗」で
「集団指導による党の民主的な運営で、全党の英知を集め、党の方針と活動を発展させる上で、最も合理的」
と説明。
党員の直接投票については
「党首のポスト争いのための派閥・分派が作られていく」
「派閥やグループごとに、主張や行動がバラバラでは、国民に対して公党としての責任を果たせない」
と強調した。
ただ、党3役や中央委員の候補者リストは党執行部が事前に準備したもので、代議員らはリストに
「〇」
を付ける信任投票を行うに過ぎない。
元党員でジャーナリストの篠原常一郎氏は2016(平成28)年11月号の月刊正論で、
「事実上、指導部主導の根回しで決まる」
「各執行部によるリスト化でふるいに掛けられてきた代議員に、党中央へ批判的な者が入っている可能性は、ほぼゼロ」
「全てがトップと僅かな側近たちで決められている」
と指摘した。
こうした党運営を巡り、党員だったジャーナリスト、松竹伸幸氏は2023年1月、党首公選制の導入など透明化を求める著書を出版。
共産は
「重大な規律違反」
として2023年2月に除名処分とした。
松竹氏は処分撤回を求めていたが、共産は2024年1月16日、松竹氏の再審査請求の却下を決めた。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/126.html#c44

[政治・選挙・NHK293] 台湾総統選選挙の結果を読み解く 台湾有事が遠のいたのは日本にとって幸い 日本外交と政治の正体(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
29. 秘密のアッコちゃん[103] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月20日 06:23:25 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[216]
<■651行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
正論
「現状維持」民意示した台湾選挙 平成国際大学副学長・浅野和生
2024/1/19 8:00
https://www.sankei.com/article/20240119-LOT7TUYV7JPCXASOC6VM33DW3A/
■総統選を通し分かったこと
台湾では2024年、
「台南400年」
を記念するイベントが開催される。
これは1624年にオランダ人が台南に上陸してゼーランディア城を築き、組織的な統治を始めた故事に基づく。
その意味する所は、台湾には、中国とは別の台湾独自の歴史があるということである。
台湾の1年は2024年1月13日投開票の台湾の総統選挙、立法委員総選挙で幕を開けた。
選挙戦では外交、国防だけでなく経済発展、社会福祉、教育、住宅問題等について自由闊達に議論が展開された。
最終盤には数万人が集う
「造勢会」
で支持者を鼓舞し、決戦の日を迎えた。
この間の台湾には、自分たちの運命を自分たちで選択する、健全な自由民主主義の姿があった。
総統選挙は蔡英文政権与党の民進党・頼清徳と、野党である国民党・侯友宜、民衆党・柯文哲の争いだったが、いずれもいわゆる中台
「統一派」
ではない。
台湾の政治大学選挙研究センターが2023年6月に発表した世論調査結果では
「中国との統一を望む」者7.4%
に対して
「現状維持」が60.7%、
「独立を目指す」は25.9%
であった。
また
「自分は中国人」と認識している人が2.5%、
「台湾人であるが中国人でもある」30.5%、
「私は台湾人」62.8%
であった。
この数値からすれば、総統候補を擁立し、議会の過半数獲得を目指す主要政党が、中国による台湾統一を看板に掲げるはずがない。
日頃から中華人民共和国の国旗を掲げて活動し、中国との統一を主張する
「中華統一促進党」
は、地域選挙区に10人、全国比例代表区に4人の候補を立てたが、地域選挙区で0.10%、比例代表区で0.13%の得票に終わった。
■手に入れた自由と民主、繁栄
ところで40%を超える得票率で当選した民進党・頼清徳は、台湾の平和と経済交流、対中関係安定のため中台交渉の実施を目指すと述べたが、その際には台湾の尊厳が保たれる対等の立場を求めると強調した。
台湾が中国の1地方に過ぎないという中国共産党の
「1つの中国原則」
を認めれば、対等な立場を維持できず、将来の台湾併合に途(みち)を開くことが懸念されるからである。
一方、国民党は馬英九総統時代を懐古して、中台経済交流の拡大を目指す対中融和路線だった。
しかし侯友宜は
「1つの中国」
原則は認めるが、中華民国憲法を堅持して台湾の自由と民主を守ると明言していた。
民衆党の柯文哲は中国と交渉すると共に米国との関係も緊密化させ、米中対立の激化を避け、台湾が米中の橋渡し役になると述べていた。
誰も中台統一を望むとは言っていない。
ところで誰が台湾の総統になろうと、
「台湾併合」
という中国の国家目標が変わることはない。
習近平政権は第1に
「平和統一」
を掲げ、それができなければ次善の策として、武力行使も辞さない立場である。
2022年の第20回中国共産党大会での習近平政治報告によれば、
「中華民族の夢」
の実現には、アヘン戦争以来の恥辱を雪(そそ)がなければならず、それ故に香港の祖国完全復帰を進めているのだが、日清戦争で日本に割譲した台湾を手中に収めなければ目標達成とはならないのである。
一方、台湾には、オランダの次は鄭成功一族、清、日本、そして戦後は国民党の中華民国が大陸から移転してきて、外来者による支配が続いてきた歴史がある。
しかし李登輝総統の
「寧静革命」
により1996年に総統直接民選が実現したことで、遂に台湾に住む人々が台湾の主人となった。
こうして手に入れた自由と民主、そして繁栄する台湾について、共産党独裁の中国による併合を望む者など台湾にいるはずがない。
ただし、中国の手先か中国に
「洗脳」
された者はこの限りではない。
■民主主義諸国はスクラムを
軍事的威嚇の下、偽情報による世論攪乱、地方有力者や若者を中国に招待しての親中派養成、農産品の輸出入規制と優遇など、中国はあらゆる手段を用いて台湾の平和統一工作を進めている。
しかし台湾の有権者は、今回の選挙で蔡英文路線の継続、つまり
「現状維持」
による台湾の自立性の維持と台湾海峡問題の国際化、米国や日本等とのパートナーシップ強化の途を選択した。
これに対して中国は更に圧力を高めるだろう。
民主主義国には選挙があり、指導者や支配政党が変わる。
その都度、国是も政策も変わる。
他方、一党独裁の中国共産党の国家目標は10年経っても50年、100年経っても変わることがない。
それなら、これと対峙する台湾は勿論、価値観を同じくする民主主義諸国も、怯むことなく飽くことなく、自由と民主と法の支配、基本的人権を守るため、スクラムを組んで対抗しなければならない。
今年、台湾南部の古都、台南を中心に開催されるイベントは、台湾が中国固有の領土ではないことを世界に示す機会になるだろう。
「台南開府400年」
に当たり頼清徳総統の誕生が、台湾史に輝かしい一ページを刻むものとなることを願う。

産経抄
新総統の最大の責務は中国の暴発阻止
2024/1/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240116-KLTYO4UO6RM6DMESAQXNZFXYM4/
作家の故吉村昭さんは、代表作の1つ『桜田門外ノ変』を当初原稿用紙250枚ぐらい書いて焼き捨てた。
水戸藩の脱藩者たちはなぜ、井伊大老を暗殺しなければならなかったのか。
▼朝廷を崇拝し人心を統一して外圧に立ち向かう。
幕府を倒す大義名分となる尊王攘夷の思想が、御三家の中から起こる矛盾を解消できなかったからだ。
ところが現在の茨城県の沖合にアメリカの捕鯨船が多数押し寄せ、その一部が薪水を求めて上陸した事実を知って合点がいく。
▼先の戦争でも大本営陸軍部はこの海岸を米軍の上陸地点と定めて、塹壕を作らせた。
水戸藩の危機感がどれほど強かったのかを理解して、ようやく本格的に書けるようになった(『歴史を記録する』)。
▼軍事超大国となった中国が、いつ海を渡って攻め込んできてもおかしくない。
尋常ならざる緊張感の中で行われた台湾の総統選で、中国と距離を置く与党・民主進歩党(民進党)の頼清徳副総統(64)が当選を果たした。
民主主義を何としても守ろうとする民意の表れである。
▼一方で中国との戦争を誰も望んでいないのもまた事実である。
中国は新政権に対して、今後も外交や経済を含めたあらゆる手段を講じて
「台湾統一」
を実現しようとするはずだ。
それに適切に対応しながら、武力行使という中国の暴発を阻止するのが新総統の最大の責務となる。
▼もちろん
「台湾有事は日本の有事」
である。
自衛隊が米軍との連携を益々強めると共に、南西諸島の防備の固めを急ぐのは、あくまで
「抑止力」
を高めるためだ。
それが戦争を招くという意見には同調できない。
ロシアがウクライナ侵略という暴挙に踏み切ったのは、相手を与しやすしと侮ったからだろう。

台湾侵攻阻止へカギ握る日本の判断 CSIS「次の戦争の最初の戦闘」(上)
2024/1/16 10:00
https://www.sankei.com/article/20240116-MLO66TJJIRMQJEUEBXAMQWOZKM/
日本を含む東アジアの有事は、いつ、どこで、どのような形で発生し、如何なる結果をもたらすか。
それは分からない。
だが、想像することは出来るし、それが有事に対する備えにもなる。
国内外で発表されたシミュレーションや分析報告書を読み解き、
「明日の有事」
を考える。
「日本との外交的・軍事的関係の深化に最優先で取り組む」
米シンクタンクの戦略国際問題研究所(CSIS)が2023年1月に発表した報告書
「次の戦争の最初の戦闘」
が提言の冒頭に掲げたのは日本との関係強化だった。
報告書は2026年の台湾有事を想定した計24回のシミュレーション結果をまとめた。
最も可能性が高い
「基本シナリオ」
を含むほとんどのシナリオで、中国軍が台湾に攻め込む水陸両用作戦は撃退されるというのが結論だ。
台湾や米中両国、日本の被害は甚大になるという結果も出た。
基本シナリオでは作戦機の損失が平均で米軍270機、自衛隊112機、中国軍155機に上り、艦艇は米軍17隻、自衛隊26隻、中国軍138隻となった。
基本シナリオには、日本に関する前提条件が組み込まれている。
@米軍は在日米軍基地を自由に使用でき
A中国軍が米軍基地を攻撃すれば自衛隊が参戦し
B自衛隊は日本の領域から離れた戦域での作戦に参加する
という条件だ。
■基地が戦局左右
日本政府の個々の判断は戦況にどの程度の影響を及ぼすのか。
報告書では基本シナリオを少しずつ変えながら各条件の影響を大中小3段階で評価した。
最も影響が大きい条件は、日本政府が中立を選び、在日米軍基地の使用を認めないケースだった。
中国側に有利に働く要因としては
「台湾が独力で戦う」
という条件と同等のインパクトを与えると見込まれた。
報告書は
「在日米軍基地を使用できなければ、米軍の戦闘機/攻撃機は効果的に戦争に参加できない」
と結論付けた。
米空軍機は台湾から2800km離れたグアムの基地から展開しなければならず、約750kmの沖縄本島から出撃する場合と比べれば、台湾周辺で作戦を行う時間が短くなる。
この結果、中国の航空戦力は台湾に上陸する部隊への戦闘支援に集中できる。
報告書では中国が決定的な勝利を手にすることはできないが、
「港湾や空港を中国が支配する膠着状態」
となる恐れがあると説明した。
戦闘が長引く結果、死傷者も増えることになる。
「中」程度の影響があると見積もられるたのが、自衛隊が開戦当初から参戦するケースだ。
だが、自衛隊は、日本が武力行使を受ける
「武力攻撃事態」
か、同盟国が攻撃されて日本の存立が脅かされる
「存立危機事態」
と政府が認定しない限り本格参戦は出来ない。
基本シナリオでは、日本の参戦は中国による日本攻撃が前提となっていた。
一方、中国が日本の参戦を防ぐため開戦当初から日本を攻撃するシミュレーション結果は少なかった。
中国が日本を攻撃するのは在日米軍基地から飛び立つ米軍機が中国の海空軍を攻撃するようになってからだ。
つまり、台湾有事を短気に終わらせる上で自衛隊の早期参戦が有益だが、そうなる可能性は低い。
中国軍が開戦当初に日本を攻撃しても、日本政府が迅速に事態認定しなければ日本参戦は遅れる。
外務省幹部は
「米国の意思決定のスピードに追い付けないのは目に見えている」
「事態認定までの時間を短くしなければならない」
と語る。
■領域防衛が第1
台湾有事では中国本土を出発した水陸両用艦をどれだけ迅速に沈められるかが戦況のカギを握る。
基本シナリオは、自衛隊が領域防衛に徹するのではなく、日本から離れた戦域での攻撃に参加し、台湾の東岸沖に展開する中国軍艦艇や北部から襲来する水陸両用艦を撃沈することを想定した。
ただし、現実の世界では、日本が参戦するとしても台湾周辺での攻撃的任務に当たるとは限らない。
防衛省幹部は
「台湾有事が日本有事に波及すれば自衛隊も参戦する」
「だが、自衛隊の任務は日本の領域と国民を守ることが第1だ」
「台湾防衛に割ける戦力はそれほど大きくない」
CSISのシミュレーションは、日本が領域防衛に徹するシナリオでも行われている。
この条件が戦況に与える影響は3段階のうち「小」と判定された。
日本の攻撃参加よりも重要なのは開戦前の準備だ。
大半のシナリオでは、中国のミサイル攻撃で米軍と自衛隊の戦闘機の多くが損壊されるという結果が出た。
作戦機を守るために強化コンクリート製の格納庫を整備すれば「中」程度の有利な影響を与え、中国に
「決定的な敗北」
をもたらした。
しかも戦闘員の死傷者も減った。
米軍と自衛隊が大規模な民間空港を利用できる態勢が整っている場合でも同種の結果が出た。
格納庫も飛行場利用も、戦闘が始まるまでに準備しておかなえればならない課題だ。
その意味で、台湾有事の帰趨を決する勝負は、既に平時の今から始まっていると言える。

林官房長官、台湾総統選巡る中国の抗議に反論 「台湾は重要なパートナーで友人」
2024/1/15 11:57
https://www.sankei.com/article/20240115-3MXHMJOASZPC7JQFK4UID2Z4A4/
林芳正官房長官は2014年1月15日の記者会見で、上川陽子外相が台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏への祝意表明に中国側が抗議したことについて
「台湾は日本にとって自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値を共有し緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり大切な友人だ」
と反論した。
林氏は
「台湾での民主的な選挙の円滑な実施に対して、我が国はこれまでも祝意を表明している」
とも強調した。
在日中国大使館の報道官は2014年1月14日に発表した談話で、上川氏の頼氏への祝意に対し
「中国の内政を深刻に干渉した」
と主張し、反発を強めている。

中国、頼氏への祝意巡り米国に抗議 「台湾独立勢力に誤ったシグナル」
2024/1/14 17:43
https://www.sankei.com/article/20240114-F7UXJC5PLJPDBD4LYMKYCWGVRQ/
中国外務省は2014年1月14日に報道官談話を発表し、米国務省が台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏に祝意を表明したことに対し、
「『台湾独立』の分裂勢力に重大な誤ったシグナルを発した」
と非難した。
米側に対し
「強い不満と断固とした反対」
を表明し、抗議を行ったことを明らかにした。
習近平政権は、海外から頼氏に祝意が寄せられていることに反発している。
台湾への支援が国際社会で広がることを強く警戒しているとみられる。
中国外務省は談話で
「台湾問題は中国の核心的利益の中の核心で、中米関係における第1の越えてはならないレッドライン(譲れない一線)だ」
と強調した。
台湾が中国の不可分の一部だとする
「1つの中国」
原則について、
「国際関係の基本準則で、国際社会の普遍的な共通認識であり、中米関係の政治的な基礎だ」
と主張した。
在英中国大使館も2014年1月14日、キャメロン英外相が祝意を示したことに対し、
「英側の誤ったやり方に断固反対する」
とする報道官談話を発表した。
在日中国大使館も同日発表の報道官談話で、上川陽子外相が頼氏に祝意を表したことを
「中国の内政に深刻に干渉した」
と非難した。

「一番の敗北者は中国」台湾総統選巡る反発 佐藤正久氏
2024/1/14 17:16
https://www.sankei.com/article/20240114-IAH5W6NXHJL5VDLIHWL4WJ4JWU/
「中国が反発するということは、日本政府が正しいことをやっているということだ」
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で当選した頼清徳副総統に上川陽子外相が祝意を示したことに対し、中国が反発を強めていることについて、自民党の佐藤正久元外務副大臣は2024年1月14日、産経新聞の取材にこう語った。
佐藤氏は、台湾総統選の結果について
「中国国民党の敗北というよりも、一番の敗北者は中国だった」
と語る。
対中融和路線の最大野党、国民党の候友宜新北市長が敗れたことは、台湾統一を目指す中国の習近平国家主席にとって痛手だったというわけだ。
その上で、佐藤氏は
「習氏は相当怒っていると思う」
と話す。
上川氏の祝意に対して
「強烈な不満と断固とした反対」
を表明した談話を発表したのは、在日本大使館の報道官だった。
佐藤氏は
「在日本中国大使館としては、こういう時は習氏に寄り添った態度を出さないと(駐日中国)大使の立場がないと考えたのではないか」
と語る。
一方、佐藤氏が懸念するのは、中国政府内で習氏に報告される情報が偏っている可能性だ。
「習氏に正しい情報が上がっていない」
「台湾総統選に関しても、習氏の予想と違った可能性がある」
「在日本中国大使館も悪い情報を上げていない」
とみる。
中国と同じ権威主義国家のロシアを巡っては、プーチン大統領に正しい情報が伝わっていなかったことがウクライナ戦争に繋がったという指摘もある。
こうした見方を念頭に、佐藤氏は述べた。
「習氏のプーチン化を危惧している」

台湾巡る中国の抗議に「日本の考え方がある」 田村重信氏
2024/1/14 16:02
https://www.sankei.com/article/20240114-3RXW6I5VBNO3PCWIG3WYYRHLQM/
2024年1月13日投開票された台湾総統選で当選した頼清徳副総統に対して上川陽子外相が祝意を示したことに対し、中国が反発を強めている。
自民党政調会長室長などを務め、安全保障政策や台湾問題に詳しい政治評論家の田村重信氏は2024年1月14日、産経新聞の取材に
「日本には日本の考え方がある」
「日本政府が考えて今まで通り、台湾との関係を良好にするために祝意を表明するのは当たり前の話だ」
と述べた。
田村氏は、頼氏が当選翌日の2024年1月14日に日本台湾交流協会の大橋光夫会長と会談したことを挙げ
「それだけ日本を重視している」
と指摘。
日本としても
「台湾は半導体工場を日本に造ってくれている」
「日本としては祝意を表すのは当然の話だ」
「中国が反対したとしても、日本としての立場がある」
と語る。
一方、中国側の立場に関しては
「ひょっとしたら国民党の候補が当選するんじゃなかという期待があったが、そうはならなかった」
「それなのに、日本の外相が祝意を表明したことにカチンときたのではないか」
と推し量った。

中国が日本に抗議 台湾への祝意表明に「深刻な内政干渉」と反発
2024/1/14 12:04
https://www.sankei.com/article/20240114-U7CV5GXNWNI7HAQ237PFKCQUVQ/
在日中国大使館の報道官は2024年1月14日発表した談話で、上川陽子外相が台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏に祝意を表したことに対し、
「中国の内政を深刻に干渉した」
と主張し、反発した。
中国として
「強い不満と断固とした反対」
を表明し、日本側に抗議したことを明らかにした。
談話は
「日本の外相が公然と祝意を表した」
と表現した。
その上で
「台湾は中国の台湾で、台湾地区の選挙は中国内部の事柄だ」
と強調し、日本に対し
「『台湾独立』勢力に如何なる誤ったシグナルも発さず、台湾海峡の安定や中日関係を妨害しないよう厳しく促す」
と要求した。
上川外相は2024年1月13日発表の談話で、頼氏の当選と
「民主的な選挙の円滑な実施」
に祝意を表明。
「台湾との関係を非政府間の実務関係として維持していくとの立場を踏まえ、日台間の協力と交流の更なる深化を図っていく」
などとの考えを示した。

主張
新総統に頼氏 台湾の自由と民主を守れ
2024/1/14 5:00
https://www.sankei.com/article/20240114-KOQZ3ZV555NHFKKRQ3SSLB2M3A/
台湾の総統選挙で、民主進歩党の頼清徳副総統が、中国国民党の侯友宜新北市長と台湾民衆党の柯文哲前台北市長との三つ巴の戦いを制した。
蔡英文総統から頼氏へと民進党政権が継続する。
共産党支配の中国は台湾併吞の圧力を強めている。
台湾の人々が総統選を通じ、成熟した民主主義の姿を示した意義は極めて大きい。
新総統の任期は2024年5月から2028年までの4年間だ。
米政府要人らの間では、2027年までに中国が台湾へ武力侵攻する可能性が懸念されている。
総統選では経済政策も争点となった。
そうであっても、頼氏の最大の責務は、中国から台湾の自由と民主主義を守り抜くことである。
総統選では中国による露骨な世論工作があった。
里長と呼ばれる公選の町内会長を格安で中国へ呼ぶ接待ツアーが横行した。
SNSでは与党民進党関係者を誹謗する虚偽情報が拡散された。
中国共産党福建省委員会関係者から指示を受け、偽の世論調査結果を流布したネットメディアの台湾の記者が拘束される事件もあった。
2024年1月に入って台湾本島上空に中国の気球が飛来した。
2024年1月9日には事前通告なしに、衛星を搭載した中国のロケットが台湾本島上空を通過した。
中国は経済的脅迫も躊躇わない。
2023年12月には台湾との協定に基づく関税優遇措置の一部停止を決めた。
中国は民主主義への介入、攻撃を恥じるべきで、2度と繰り返してはならない。
2024年5月の頼政権発足への嫌がらせも厳に慎むべきだ。
頼氏は自由と民主主義を守るために、中国の浸透工作摘発を進めると共に、防衛力の充実によって対中抑止力の向上を急いでもらいたい。
民主主義も法の支配も遵奉しない中国は、
「力の信奉者」
である。
そのような専制主義の国と対話をする上でも、台湾海峡の平和と安定を守る上でも、抑止力の強化が欠かせない。
「台湾有事は日本有事」
である。
日本は自国の平和と繁栄を守るためにも、米国と共に台湾と連携していくべきだ。
日本は台湾を国家として承認していないが、外務・防衛当局による安全保障対話、半導体などを巡る経済安保対話で、関係を深める時である。

台湾・総統選の開票終了 勝利の頼氏「中国の脅威から台湾守る」 立法委員選は与党過半数割れ
2024/1/14 0:52
https://www.sankei.com/article/20240114-4RFGXTVR6JMZFBDGDW5LDWXHJI/
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が勝利した。
対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)と、米中間でバランスを取る中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)がそれぞれ敗北を認めた。
中台統一を
「歴史的必然」
だとする中国に、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
頼氏は台北市内で記者会見し、
「台湾人は民主主義の新たな1ページを刻んだ」
「中国の脅威から台湾を守る決意だ」
と勝利を宣言した。
1996年に総統の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担う。
2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
新総統の就任式は2024年5月20日。
任期は4年で、副総統の蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。
中央選挙委員会によると、頼氏の得票数は約558万票、侯氏が約467万票、柯氏が約369万票。
投票率は71.8%だった。
前回74.9%から3.1ポイント下がった。
かなりの浮動票が野党候補に流れたとみられるが、頼氏は南部などの支持基盤で票を固め、侯氏らの猛追を振り切った。
一方、総統選と同時に行われた立法委員(国会議員に相当、定数113)選では民進党が過半数を維持できず、国民党が最大勢力となった。
頼氏は蔡英文政権以上に難しい政権運営を迫られることになる。
対中政策で頼氏は、中国の
「1つの中国」
原則に反対しつつ
「独立」
を唱えない、蔡政権の
「現状維持」
路線を継承すると表明。
米国など民主主義陣営と連携して防衛力を強化し、対中関係は
「台湾の主権尊重」
を前提にすると訴えて、対中接近を望まない有権者の支持を集めた。
中国との対話の重要性で一致する侯氏と柯氏は2023年11月、候補一本化で合意したが調整は破綻した。
中台が
「1つの中国」
原則を確認したとされる
「1992年合意」
を引き継ぐ侯氏は民進党の長期政権による
「腐敗」
を批判。
柯氏も
「台湾は米中間の懸け橋になるべきだ」
と訴えたが、支持の広がりを欠いた。

台湾の民進党、長期政権のゆるみ 立法委員選で過半数割れ「努力足りず」
2024/1/14 0:27
https://www.sankei.com/article/20240114-2NDF2K7DARKH7KGSAGRRUNZXFY/
台湾の総統選では与党、民主進歩党の2期8年に渡る政権運営の総合的な評価が問われた。
対中政策だけでなく、内政面における長期政権の緩みはないか、有権者が審判を下した。
「台湾は民主主義と権威主義の間で民主主義の側に立つことを選ぶと世界に伝えた」。
民進党の頼清徳副総統は2024年1月13日、勝利後の記者会見でそう誇った。
一方、立法院(国会に相当)の過半数割れに対しては
「努力が足りなかった」
とし、原因を分析すると述べた。
選挙戦では、政権交代を狙う最大野党、中国国民党が民進党の長期政権で
「腐敗」
が進んだと批判を強めた。
民進党は票田の南部・台南市で2023年3月、党員の議長ら計10人が市議会正副議長選の買収事件で起訴されるなど、地方で不祥事が相次いでいたためだ。
頼氏は
「ゴキブリを一掃する」
と不正を許さない姿勢を強調し、選挙戦序盤から党内引き締めを図った。
副総統候補、蕭美琴前駐米代表(大使に相当)と共に立法委員(国会議員)選の接戦区に何度も足を運び、
「清廉」
さを訴えてきた。
住宅政策など身近な暮らしの問題も重要な争点で、
「台湾海峡危機より関心が高い」
との指摘もあった。
近年は住宅や物価の高騰が低所得の若者を直撃。
経済成長の恩恵が行き届かず、国民党や第2野党、台湾民衆党は
「長期執政の緩み」
と結び付けて追及した。
頼氏は終始、選挙戦を優位に運んだが、得票数で野党2候補の合計を下回った。
立法院も過半数割れし、生活に直結する経済や既存政治を嫌う若者への政策が広く受け入れられたとは言い難い。
民進党の長期執政への不満は消えておらず、蔡英文政権時代は円滑に進んだ政権運営が困難になることも予想される。

フォト
頼清徳氏勝利 「台湾を第二の香港にしてはならない」支持者1万人集結
2024/1/13 23:25
https://www.sankei.com/article/20240113-KZ3U4XF6GBPDTCR76AGHC5MGLE/
2024年1月13日の台湾総統選で民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統が勝利し、支持者は喜びを爆発させた。
台北市の事務所周辺に駆け付けた女性(54)は
「台湾人は正しい候補を選んだ」
「これからも正しい道を歩む」
と興奮した様子で話した。
頼氏陣営の担当者によると、事務所近くで開かれた集会には約1万人が詰めかけた。
周辺の路上も支持者で埋め尽くされ、頼氏のリードが伝わる度に
「当選」
のシュプレヒコールが上がった。
30代の女性は、中国の統制が強まり民主化の芽がつまれた香港を引き合いに
「頼氏は台湾を守ってくれる」
「台湾を第2の香港にしてはならない」
と話した。
各地の投票所には2024年1月13日朝から有権者の長蛇の列ができた。
投票は午後4時(日本時間同5時)に終了した。(共同)

不発に終わった習近平政権の介入 「中台統一」の道筋見えず
2024/1/13 23:08
https://www.sankei.com/article/20240113-YJI3B7IDI5IXVIVORE6FJ4YXZ4/
中国の習近平政権は、台湾の総統選で勝利した民主進歩党の頼清徳氏を
「台湾独立派」
と見做し、軍事的、経済的な圧力を駆使して当選を阻止しようと躍起になったが不発に終わった。
政権維持に成功した民進党への圧力を更に強めるのは必至だが、習政権が掲げる中台統一への道筋は見えない。
中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の陳斌華報道官は2023年末、民進党が
「台湾を戦争の危険へと押しやっている」
と主張。
頼氏についても
「台湾独立の活動家と自任している」
と非難した。
習政権は、台湾の総統選と立法委員選について
「平和と戦争、繁栄と衰退」
を決めるものだと一方的に位置付けて有権者に選択を迫った。
選挙直前にも中国の気球が台湾海峡の暗黙の
「休戦ライン」
である中間線を相次いで越えた他、化学製品の原料など台湾で生産された12品目について関税を引き下げる優遇措置を停止。
台湾世論を揺さぶる介入を続けた。
2022年の中国共産党大会で習総書記(国家主席)は、台湾について
「最大の誠意と努力で平和的統一を実現しようとしているが、決して武力行使の放棄を約束しない」
と強調した。
習氏は党大会を経て異例の総書記3期目続投を果たし、長期政権の成果として台湾統一の実現に拘る。
その手段には武力侵攻の選択肢も残されたままだ。
2024年5月に行われる新総統就任式を前に民進党政権への圧力を更に増すのは間違いない。
経済面では、事実上の禁輸措置などを使って世論の分断を狙うと見られる。
台湾海峡の荒れが収まる2024年3月以降、空母などを使い軍事的な威圧を増すことも見込まれる。
だが台湾世論の主流は中台関係の
「現状維持」
を望む。
今回の総統選でも証明されたように、圧力だけで台湾を
「統一」
に向かわせるのは困難だ。
頼氏の任期中である2027年には共産党大会も控え、習氏が総書記4期目続投を睨んで冒険主義に走る危険性はある。

「中国と距離」蔡路線を継承 頼氏当選、新政権に3つの課題 台湾・総統選
2024/1/13 23:01
https://www.sankei.com/article/20240113-I475ZLI4PVIEJFEXRVJTQMJCCA/
台湾の総統選は、アジアにおける覇権を狙う中国にとり、米国との代理戦争の様相を呈している。
開票の結果、親米派と自称し、中国と距離を置く頼清徳氏が当選した。
このことは、台湾が今後の米中対立において引き続き米国側に立つことを意味する。
蔡英文路線が継承されたことは、日米など自由と民主主義の価値観を共有する国々にとって安心材料だ。
しかし、2024年5月にスタートする頼政権は3つの大きな難問に直面している。
まずは台湾内部の統合だ。
4年前の2020年に57%の得票率で総統選を圧勝し、立法院(国会に相当)でも過半数の議席を手にした蔡英文総統とは異なり、頼氏の得票率は約4割に留まっており有権者の6割の支持を得ていないことになる。
立法院でも与党の議席数を大きく減らし、厳しい政権運営を強いられる。
蔡氏が任期中、成長促進剤が使われた米国産豚肉の輸入や成年男性の兵役延長といった有権者に不人気な政策を次々と実施できたのは、自らの高い支持率と立法院での議席が野党を圧倒していたからだ。
こうした蔡政権の政策は台湾の外交や安全保障の強化に繋がったが、頼政権では強気の政権運営が難しくなる。
頼氏は当選後の記者会見で
「野党との協力を期待している」
と述べた。
今後、躍進した第3勢力、台湾民衆党の柯文哲氏と連携できるかどうかがカギになる。
中国との緊張緩和も新政権にとって大きな課題だ。
中国軍機は近年、頻繁に台湾海峡付近に飛来し、台湾への軍事的圧力を強めている。
頼氏は選挙前、テレビ番組に出演した際に
「(国家主席の)習近平氏と一緒に食事をしたい」
と述べるなど、中国との関係改善に意欲を見せていた。
しかし、中国側は頼氏を明確に拒否している。
中国で対台湾政策を主管する国務院(政府)台湾事務弁公室の報道官は投票の2日前、頼氏について
「邪悪な道を歩み続ける人物」
と名指しで批判した。
如何に中国との軍事的緊張を緩和するかが頼氏にとって大きな課題となる中、2024年5月20日の就任演説で中国に向けてどのようなメッセージを発信するかが注目される。
米国との信頼関係の維持も課題となる。
学者出身で穏健派として知られる蔡氏と異なり、頼氏は若い頃から台湾独立運動に積極的に参加してきた。
頼氏の周辺には台湾独立派と呼ばれる人物が多くおり、今回の総統選でも大きな役割を果たした。
頼氏は選挙期間中、台湾独立の主張を封印してきたが、中台関係の
「現状維持」
を望む米国は、民進党政権内での独立派の台頭を警戒している。
頼氏が新政権人事で、台湾独立志向の強い側近らをどの程度要職に登用するかが新政権の方向性を判断するポイントとなりそうだ。

中台関係は大きく変化せず 宋国誠・政治大学国際関係研究センター研究員 台湾・総統選
2024/1/13 22:46
https://www.sankei.com/article/20240113-SJWXNFAVXJPYTATSVCUWLFG5UQ/
台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
台湾の政治大学国際関係研究センター研究員、宋国誠氏は、台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低いと予測する。

今回の台湾の総統選に対し、中国は様々な手段で介入してきた。
しかし選挙後、中国に出来ることは少ない。
3候補のうち、中国が最も好まない頼清徳氏が当選した。
台湾統一を目指す中国の習近平政権にとって不満な結果だが、手段は3つしかない。
軍用機を飛ばしての威嚇、果物の禁輸といった小規模な経済制裁、台湾と外交関係がある国への断交圧力だ。
いずれも台湾社会は既に経験しており、ダメージは少ない。
頼政権はこれから、米国との関係を更に強化していくと見られる。
更なる兵器の購入に加え、米国主導の軍事演習に台湾が参加する可能性がある。
頼氏本人もしくは副総統の蕭美琴氏が訪米することも想定される。
中国がそれを阻止したければ、台湾ではなく米国に直接言うしかない。
中台関係は米中関係と連動しており、米中関係が良くならなければ中台関係も良くならない。
選挙後に中国が最も気にするのは2024年5月20日に行われる総統就任式での演説内容だ。
「中国離れ」

「台湾独立」
を連想させる文言を入れないよう工作を仕掛けてくると見られる。
穏便にスタートを切りたい頼政権は、敢えて中国を刺激することはせず就任式を無難に乗り切るだろう。
台湾海峡で軍事的緊張が突然高まる可能性は低い。
中台関係は「闘而不破」(闘うが破局しない)の状態がしばらく続くだろう。

蔡政権路線の継続は国際社会に利点 松田康博・東大教授 台湾・総統選
2024/1/13 22:37
https://www.sankei.com/article/20240113-ONFYVE2JBJI3BDXCDZL2UJIPVI/
台湾の総統選で与党、民主進歩党の頼清徳副総統が初当選した。
東大教授の松田康博氏は、蔡英文政権の政策の継続は国際社会にとって利点があると指摘した。

民主進歩党の蔡英文政権は政権交代を招いた過去2代の政権と異なり、任期中を通じて支持率が高かった。
頼清徳氏はその路線を継承する候補とみなされたことが勝因となった。
政権交代すべきだという雰囲気はあり、野党が期待を集める候補に統一していればチャンスはあった。
だが、支持者の構造を見ると、柯文哲氏の台湾民衆党は第3勢力とはいえ
「第2民進党」
と言える存在で、国民党との候補統一は実現できなかった。
全体としては
「(台湾の)本土勢力」
が強まり、国民党の長期的な衰退傾向が顕著になった。
国際社会では米国を中心に対中包囲網の形成が進んできた。
その前提は台湾に中国の武力の脅しに屈しない強い意志を持つ政権が存在することだ。
その意味で、蔡政権の政策の継続性が担保できるならば国際社会にとり利点だ。
一方で、立法院(国会に相当)がねじれた場合、政権の政策を実行しにくくなる。
中国にとり民進党が勝利すれば不本意だろうが、今回が初めてではない。
2024年5月の総統就任演説の内容を把握し台湾側に影響力を及ぼすため、水面下で台湾側と意思疎通を始めるはずだ。
2024年11月の米大統領選も見据えて慎重に対応するだろう。
日本を含む国際社会は、中国が武力や威圧で台湾海峡の現状変更を試みないよう監視を強め、中国に責任ある行動を促すことが大切だ。

米国の信頼厚い「戦猫」 台湾の新副総統・蕭美琴氏
2024/1/13 22:29
https://www.sankei.com/article/20240113-HVICTYPXYZNIXITWQUKOFF23SA/
台湾の総統選で副総統への就任を決めた蕭美琴氏は、2020年7月から2023年11月まで、女性初の駐米代表(大使に相当)を務めた。
大の猫好きで、自らの外交姿勢を中国の
「戦狼外交」
と対比した
「戦猫外交」
と表現。
「猫のように、張り詰めたロープの上を機敏でしなやかに動く」
姿勢を掲げる。
日本の神戸生まれ、台南市育ちの52歳。
母が米国人で流暢な英語を話す。
最年少の26歳で民主進歩党の国際事務部主任に抜擢され、陳水扁総統時代は総統府顧問などを歴任した。
立法委員(国会議員)を4期務め、同じ猫好きで
「盟友」
の蔡英文総統から駐米代表に任命された。
米国関係者の信頼を得て、米紙に
「最も影響力ある大使」
と評された。
2021年1月のバイデン米大統領就任式には米台断交後で初めて招待を受ける形で出席。
2022年8月には中国から
「台湾独立分子」
と認定され制裁も科されるなど、張り詰めた外交の世界を
「戦猫」
として駆け巡ってきた。
選挙戦では動画投稿サイト「ユーチューブ」を活用。
飼い猫と映るゆるい%ョ画を投稿し、頼清徳氏が取りこぼしがちな若者や女性への浸透を図った。

台湾新総統に頼清徳氏、対米重視 中国、圧力強化か
2024/1/13 22:28
https://www.sankei.com/article/20240113-MJECXZV34ZK2VHHZWIOYNDJBYQ/
台湾総統選の投開票が2024年1月13日実施された。
対米重視の与党、民主進歩党(民進党)候補の頼清徳副総統(64)が勝利し、初当選を確実にした。
対中融和路線の最大野党、国民党の侯友宜・新北市長(66)と、野党第2党、台湾民衆党の柯文哲・前台北市長(64)が敗北宣言し、頼氏は勝利宣言した。
中国は頼氏を独立派と見なし敵視しており、経済、軍事面での圧力を一層強めると見られ、緊張が高まりそうだ。
1996年に総統の直接選挙が実現して以降、同一政党が初めて3期連続で政権を担うことになる。
国民党と民衆党の候補一本化が実現しなかったことから、選挙戦は頼氏優位の構図で展開。
侯氏は民進党政権が続けば中台関係の緊張が激化すると訴え、政権交代を狙って野党票の自身への集中を呼び掛けた。
ただ若者を中心に第三勢力として二大政党を批判する柯氏に対する支持も根強かった。(共同)

医師で知日派、独立色は封印 台湾・新総統の頼清徳氏
2024/1/13 22:08
https://www.sankei.com/article/20240113-EY3D3HA4YJN4LHCPBPINU5V7RM/
台湾の総統選で初当選した民主進歩党の頼清徳氏は、北部の現・新北市に炭鉱労働者の息子として生まれた。
生後約3カ月で、炭鉱事故により父親を失った。
幼少期は医師を志し、苦学して台湾大医学部を卒業。
米ハーバード大で公共衛生の修士号を取得した。
南部・台南市の大学病院で内科医として勤務していた頃、当時の国民党政権の腐敗ぶりに怒りを覚え、36歳で政界入りした。
立法委員(国会議員に相当)や台南市長、行政院長(首相)などを歴任した。
2020年の総統選に出馬を表明し、民主進歩党内の予備選で再選を目指す現職の蔡英文氏に敗れた。
党内の結束を重視する蔡氏から副総統候補に指名され、2期目の蔡政権を支えた。
若い頃から
「台湾独立」
派であることを積極的にアピールし、行政院長時代に立法院(国会)での答弁で
「私は台湾独立のための堅実な仕事人」
と発言したことが物議を醸した。
2023年春に総統候補になってからは
「台湾は既に独立しており、独立を改めて宣言する必要はない」
と強調するようになり、独立色を抑え、バランスを重視する姿勢を見せている。
知日派としても知られ、日本の政界に知己が多い。
2022年7月、安倍晋三元首相の葬儀に参列するために東京に駆け付けた。
大の野球ファンでもあり、以前、日台交流を促進する策として
「台湾のチームが日本のプロ野球リーグに参加できれば面白い」
と産経新聞の取材に答えたことがあった。

台湾・総統に頼氏 中国の統一圧力に「ノー」 侯氏と柯氏を下し初当選
2024/1/13 21:12
https://www.sankei.com/article/20240113-CQMVQMFH2VLHLHKY4J4IXLEZP4/
2024年1月13日に投開票された台湾の総統選で、中国の統一圧力に屈しない姿勢を示す与党、民主進歩党の頼清徳(らい・せいとく)副総統(64)が初当選を決めた。
対中融和路線の最大野党、中国国民党の侯友宜(こう・ゆうぎ)新北市長(66)が2位につけていたが、敗北を認めた。
中台統一を
「歴史的必然」
だとする中国に対し、台湾の有権者は改めてノーを突き付けた。
頼氏は侯氏のほか、米中間でバランスをとる中間路線の第2野党、台湾民衆党の柯文哲(か・ぶんてつ)前台北市長(64)に差をつけた。
台湾で1996年に総統選の直接選挙が始まって以降、初めて同じ政党が3期連続で政権を担うことになる。
2000年以降、民進党と国民党が2期8年ごとに政権交代を繰り返していた。
次期総統の任期は2024年5月20日から4年。
副総統候補、蕭美琴(しょう・びきん)前駐米代表(大使に相当)と新政権をスタートさせる。

【速報中】台湾総統選挙 民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
2024年1月13日 22時14分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240113/k10014319761000.html
投票が行われた台湾の総統選挙で、与党・民進党の頼清徳氏が(らい・せいとく))今夜記者会見し勝利を宣言しました。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
4年に1度行われる台湾の総統選挙には、与党・民進党から今の副総統の頼清徳氏、最大野党・国民党から現職の新北市長の侯友宜氏、野党第2党・民衆党から前の台北市長の柯文哲氏のあわせて3人が立候補しました。
■民進党の頼清徳氏が勝利を宣言
このうち民進党の頼氏は日本時間の2024年1月13日午後9時半過ぎ、記者会見し、
「選挙の勝利には大きな意義がある」
「台湾の民主主義の勝利だ」
と述べ、勝利を宣言しました。
今回の選挙戦で、頼氏はこの8年間、政権を担ってきた民進党・蔡英文総統の路線を継続することを訴え、
「現状維持」
を望む幅広い層に支持を広げたものとみられます。
頼氏の勝利によって台湾で1996年に総統の直接選挙が始まってから初めて、同じ政党が3期続けて政権を担うことになります。
■【動画】盛り上がる頼清徳氏の陣営(午後9時過ぎ)
民進党の頼清徳氏の陣営の様子です。(サタデーウオッチ9で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■国民党の侯友宜氏が敗北を認める
これに先だって、国民党の侯氏は日本時間の午後9時頃支持者を前に
「今回の総統選挙の結果について私個人の努力が足りず、非常に遺憾だ」
「政権交代を実現できず、皆さんを失望させた」
「私は心からお詫びする」
と述べ敗北を認めました。
■民衆党の柯文哲氏も事実上敗北を認める
また民衆党の柯氏は日本時間の午後9時過ぎ、支持者を前に
「私は諦めないので皆さんも諦めないでほしい」
「私たちは必ず努力を続け、4年後、自信を持って柯文哲と民衆党に投票してもらえると信じる」
と述べ、事実上、敗北を認めました。
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなり、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点となりました。
■最新の開票状況 午後10時現在
投票は日本時間の午後5時に締め切られ、開票作業が続いています。
台湾の中央選挙委員会が発表した日本時間の午後10時現在の開票状況です。
1万7795か所の開票所のうちこれまでに1万7766か所で開票作業が終了したとしています。
民進党の頼清徳氏 557万5036票
国民党の侯友宜氏 465万9195票
民衆党の柯文哲氏 368万 897票
■【動画】各陣営の様子 午後7時過ぎ
民進党の頼清徳氏、国民党の侯友宜氏、民衆党の柯文哲氏の陣営の様子です。(ニュース7で放送 データ放送ではご覧いただけません)
■中国との向き合い方が争点の1つ
今回の選挙では、中国との向き合い方が争点の1つとなっていて、中国の圧力に対抗する姿勢を示す与党・民進党が政権を維持するのか、中国との対話や交流拡大などを訴える野党が政権交代を実現するのかが焦点でした。
■立法院の選挙も
今日は台湾の議会に当たる立法院の選挙の投票も行われました。
現在は、与党・民進党が過半数の議席を占めていますが、今回の選挙では、どの党も単独での過半数の確保は難しいという見方が出ています。
どの総統候補が当選しても少数与党となれば、政権運営が不安定になる可能性があり、立法院選挙の行方も注目されます。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/135.html#c29

[政治・選挙・NHK293] 裏金、盗人集団・自民党 派閥解消論で誤魔化されたらたまらない(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
39. 秘密のアッコちゃん[104] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月20日 06:36:53 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[217]
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主張
派閥の解散 自民は政策本位で再建を
2024/1/20 5:00
https://www.sankei.com/article/20240120-WVIN7AWMSBPSZLB7WI2VPD37SM/
岸田文雄首相(自民党総裁)と同党の二階俊博元幹事長は、それぞれ自派閥を解散する意向を表明した。
安倍派も解散を決めた。
実現すれば日本の政治に大きな影響を与えることになる。
岸田派の元会計責任者も刑事責任を問われたことで、首相は踏み込んだ対応を迫られ、二階派などが続いた。
解散を表明しても、パーティー収入不記載事件の説明責任は果たさなければならない。
2023年12月に派閥を離脱したはずの首相が解散を宣言したのは皮肉な話だ。
不記載事件を受け、国民が厳しい目を向けていることに危機感を覚え、信頼回復を図ったのだろう。
首相は
「国民から派閥が金やポストを求める場となっているのではないかという疑念の目が注がれている」
と語ったが、首相自身が派閥重視の組閣を続けてきた。
各派では夏の「氷代」、冬の「モチ代」など一定の資金も配ってきた。
各派は政策集団を名乗っている。
自ら掲げる理念や政策を実現するために、首相の座に直結する党総裁を自派閥から出すことを目指してきた。
だが政策を脇に置き、金や人事を武器に多数派を形成する側面があり、これが批判されてきた。
自民は平成元年に作成した政治改革大綱で、派閥が政治資金との関わりや人事への介在などの弊害を生んだと指摘した。
「派閥中心の党運営が続くならば、真の意味での近代政党、国民政党へ脱皮することは不可能である」
として、
「(派閥)解消への決意」
を示した。
だが、派閥は解消されなかった。
今後は麻生派、茂木派、森山派の対応が注目される。
一方で、派閥をなくすことに伴う副作用もないわけではない。
派閥には、中堅・若手が有力政治家から政治理念や政策遂行の方法を学ぶ機能がある。
3桁を数える自民議員の中から派閥経由で人材を発掘してきた面もある。
派閥を解消するなら、こうした役割は別の方法で担保されなければなるまい。
自由を尊ぶ日本では、弊害を除いた形で派閥やグループを形成する自由は否定されるべきではない。
重要なのは、自民や自民議員が国家国民のためになる政策遂行能力を保ち続けることである。
人事も本当の意味での適材適所、実力主義で行われることが求められる。

主張
政治資金不正事件 ザル法の穴を放置するな
2024/1/20 5:00
https://www.sankei.com/article/20240120-CTFAPZULURO7LCJT2P2JJJNCPM/
事件は、これで一区切りとなる。
ただし、政治の信頼回復への道のりは極めて険しい。
事件への対応を誤れば逆風は強まるばかりだろう。
岸田文雄首相は
「信頼回復のために、火の玉となって自民党の先頭に立つ」
と述べた。
それには派閥の解消にとどまらず、連座制の導入など政治資金規正法の改正が焦点となる。
自民党の派閥のパーティー収入不記載事件で、東京地検特捜部は安倍派、二階派の会計責任者らを政治資金規正法違反(虚偽記入)罪で在宅起訴し、岸田派の元会計責任者を略式起訴した。
安倍派の2議員も刑事訴追された。
一方で、刑事告発を受けていた安倍派幹部7人らの立件は見送られた。
なぜか。
規正法が政治資金収支報告書の提出義務を課しているのは会計責任者であり、議員は共謀の証拠がない限り罪は問われない。
今回の事件でも、幹部や会計責任者ら関係者は揃って共謀の事実を否定した。
共謀や指示が口頭で行われれば証拠は残らず、規正法による政治家の立件には高いハードルがある。
規正法が
「ザル法」

「政治家救済法」
とも揶揄されるのは、このためだ。
政治家の逃げ道を塞ぐために、公職選挙法の連座制を規正法にも導入すべきだという議論はかねてあった。
例えば小沢一郎氏は平成5年、自著「日本改造計画」で規正法について
「言い逃れを封じるために連座制を強化する」
と提言した。
その後の
「陸山会事件」
で元秘書3人が規正法違反で有罪となりながら、検察審査会の強制起訴を経て小沢氏のみ無罪となったのは、大いなる皮肉だが、この際も連座制導入の議論は盛り上がらなかった。
今回の事件を受けて公明党の山口那津男代表は再発防止に向けて
「決め手は罰則の強化であり、連座制は1つの手段だ」
と言及した。
自民党政治刷新本部でも連座制を導入すべしとの声が上がっている。
秘書らの有罪が確定すれば議員も処罰対象となるなどの連座制の導入は、政治家が自らを律する姿勢を社会に示す証左となろう。
抜け道を塞がれる政治家はどうすればいいか。
法を守ればいいだけだ。
「政治活動を萎縮させる」
などの言い訳は脱法行為を前提とするもので、到底受け入れられない。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/136.html#c39

[政治・選挙・NHK293] 裏金事件で安倍派幹部7人「不起訴」…問われているのは「法の下の平等」だ 適菜収「それでもバカとは戦え」(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
28. 秘密のアッコちゃん[105] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月20日 10:17:28 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[218]
<■151行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
購入者リストに群がる「ハイエナ」 汚れた錬金術・自民党派閥パーティー券事件(上)
2024/1/20 6:00
https://www.sankei.com/article/20240120-JHCIPWP37VLZNDDCIJDJOIH7MQ/
自民党の派閥のパーティー収入不記載を巡り、東京地検は安倍派、二階派、岸田派の会計責任者らを刑事処分する一方、派閥幹部の立件は見送った。
政界に激震が走った事件で明らかになったのは、派閥の空洞化だ。
国民の目が届かないまま、密かに行われていた
「汚れた錬金術」
の背景に迫る。
■秘密裏の作業
「あの社長さん、うちもパーティー券買ってもらってるんだよね。半分もらうよ」
数年前、東京都千代田区のビルの一角。
ここを訪れたある国会議員のベテラン秘書が、別の秘書相手に携帯電話で話し始めた。
自民党の最大派閥「安倍派」の事務所。
この年開かれた派閥のパーティー収入の
「配分作業」
が、秘密裏に行われていた。
安倍派は議員を通じてパーティー券を販売。
支援者は基本的に、派閥の口座にパーティー券の購入代金を直接振り込む。
その際、議員ごとに割り振られたパーティー券の番号を名義人欄に明記しないと、パーティー券を売ったのがどの議員か、分からなくなる。
そこで必要となるのが、こうした配分作業だ。
どの議員経由か不明なパーティー券の購入者リストが束になって事務所の一角に置かれ、秘書はその一覧を見て、心当たりのある名義人の横に議員の名前を書く。
自分が書こうとした欄に名前があると、ベテラン秘書のように
「交渉」
する。
「分捕り合戦だよ」。
自民党関係者は囁く。
自民党の派閥では、議員に課されたパーティー券の販売ノルマを超えた分は政治資金収支報告書に記載せず、キックバック(還流)される。
リストによる配分は時に、議員に還流される
「裏金」
を積み増す、またとない機会にもなる。
この日、ベテラン秘書から電話を受けた秘書は、リストに記載された企業にパーティー券を全額売った自信があったが、結局押し切られ、譲った。
「いやあ、悪いねぇ」。
上機嫌で礼を言うベテラン秘書に対し、秘書は心の中で悪態をつくしかなかった。
「あいつらは、ハイエナだ」
派閥事務所を舞台に、時には噓も駆使して裏金を奪い合う。
政治信条も理念も感じられない。
これが、
「政策集団」
と呼ばれる派閥の実態だ。
■「保険のようなもの」
《業界への影響力》《将来性》
その紙には、与野党の有力国会議員の名前と共に、数項目の評価基準とポイント、ポイントに独自の係数をかけて算出された金額が記載されていた。
あるインフラ系企業が作成した、政治資金パーティー券の購入リスト。
「政治と業界は切っても切れない」
「パーティー券は保険のようなものだ」。
この企業の政界担当者はリストを手に、こう説明した。
業界と接点のない議員が突飛な政策を推進すれば、1社にとどまらず、業界全体が悪影響が及ぶ。
政界担当者は
「我々の考えはしっかりアピールしないといけない」
と強調する。
かつて、議員との繋がる手段と言えば企業献金だったが、政治資金規正法の改正で企業献金が原則、禁止され、今はパーティー券が頼みの綱となっている。
「企業献金の代わりがパーティー券」
「これもダメと言われたら、企業はどうやって政治を支援すればよいのか」。
政界担当者は、戸惑いを隠さない。
■家を売ってもらわないと
政治資金パーティーが命綱になっているのは、議員側も同じだ。
安倍派の中堅議員は
「パーティーが無くなったら、何も出来なくなってしまう」
と漏らす。
政治には金がかかる、と言われる。
私設秘書の給与、会食費、選挙や地元活動での印刷費…。
数え上げればきりがない。
別の自民党関係者は
「選挙が始まった時には、もう選挙が終わっているからね」
と打ち明ける。
選挙期間中は、公選法上の規定で出来る活動が限定されている。
ただ、支援者への挨拶回りなど、日頃の政治活動への制限は緩やかだ。
普段から如何にきめ細かく地元にコミットし、支持を広げるか。
多くの国会議員はそのために何人もの私設秘書を抱え、地元での政治活動を行っている。
事件を受け、政治家個人のパーティーも自粛要請が出ている。
ある議員秘書は
「先生には家を売ってもらわないといけないかも」
と、半ば真剣に話した。
■超過分は全て懐に
企業、議員双方にとって必要な政治資金パーティー。
だが、得られた資金が政治資金収支報告書に記載されない
「裏金」
となったことで、その意義は変質した。
「個人のパーティーより、派閥を優先した方が効率がいいからね」。
永田町関係者が明かす、からくりはこうだ。
政治家個人でパーティーを開けば、会場費や飲食代などの経費も自分たちで賄う必要がある。
だが、安倍派などの派閥パーティーでは、ノルマ超過分は全て、裏金として懐に入る。
「先生が自由に使える金」。
逮捕された衆院議員の池田佳隆(57)の事務所では、安倍派のパーティー券について、そう囁かれていた。
略式起訴された衆院議員の谷川弥一(82)は、安倍派のパーティー券販売に励む一方、平成30年まで開催していた個人パーティーを、令和4年まで休止していた。
個人パーティーは地元有権者らと触れ合い、その声を政治に生かすための貴重な場の1つでもある。
だが、谷川が選んだのは、裏金を生む安倍派のパーティーだった。
政治家としての
「志」
を捨て、裏金にたかる議員を生み出したのが派閥の裏金システムだったとすれば、その罪は余りにも重い。(敬称略)

主張
派閥の解散 自民は政策本位で再建を
2024/1/20 5:00
https://www.sankei.com/article/20240120-WVIN7AWMSBPSZLB7WI2VPD37SM/
岸田文雄首相(自民党総裁)と同党の二階俊博元幹事長は、それぞれ自派閥を解散する意向を表明した。
安倍派も解散を決めた。
実現すれば日本の政治に大きな影響を与えることになる。
岸田派の元会計責任者も刑事責任を問われたことで、首相は踏み込んだ対応を迫られ、二階派などが続いた。
解散を表明しても、パーティー収入不記載事件の説明責任は果たさなければならない。
2023年12月に派閥を離脱したはずの首相が解散を宣言したのは皮肉な話だ。
不記載事件を受け、国民が厳しい目を向けていることに危機感を覚え、信頼回復を図ったのだろう。
首相は
「国民から派閥が金やポストを求める場となっているのではないかという疑念の目が注がれている」
と語ったが、首相自身が派閥重視の組閣を続けてきた。
各派では夏の「氷代」、冬の「モチ代」など一定の資金も配ってきた。
各派は政策集団を名乗っている。
自ら掲げる理念や政策を実現するために、首相の座に直結する党総裁を自派閥から出すことを目指してきた。
だが政策を脇に置き、金や人事を武器に多数派を形成する側面があり、これが批判されてきた。
自民は平成元年に作成した政治改革大綱で、派閥が政治資金との関わりや人事への介在などの弊害を生んだと指摘した。
「派閥中心の党運営が続くならば、真の意味での近代政党、国民政党へ脱皮することは不可能である」
として、
「(派閥)解消への決意」
を示した。
だが、派閥は解消されなかった。
今後は麻生派、茂木派、森山派の対応が注目される。
一方で、派閥をなくすことに伴う副作用もないわけではない。
派閥には、中堅・若手が有力政治家から政治理念や政策遂行の方法を学ぶ機能がある。
3桁を数える自民議員の中から派閥経由で人材を発掘してきた面もある。
派閥を解消するなら、こうした役割は別の方法で担保されなければなるまい。
自由を尊ぶ日本では、弊害を除いた形で派閥やグループを形成する自由は否定されるべきではない。
重要なのは、自民や自民議員が国家国民のためになる政策遂行能力を保ち続けることである。
人事も本当の意味での適材適所、実力主義で行われることが求められる。

主張
政治資金不正事件 ザル法の穴を放置するな
2024/1/20 5:00
https://www.sankei.com/article/20240120-CTFAPZULURO7LCJT2P2JJJNCPM/
事件は、これで一区切りとなる。
ただし、政治の信頼回復への道のりは極めて険しい。
事件への対応を誤れば逆風は強まるばかりだろう。
岸田文雄首相は
「信頼回復のために、火の玉となって自民党の先頭に立つ」
と述べた。
それには派閥の解消にとどまらず、連座制の導入など政治資金規正法の改正が焦点となる。
自民党の派閥のパーティー収入不記載事件で、東京地検特捜部は安倍派、二階派の会計責任者らを政治資金規正法違反(虚偽記入)罪で在宅起訴し、岸田派の元会計責任者を略式起訴した。
安倍派の2議員も刑事訴追された。
一方で、刑事告発を受けていた安倍派幹部7人らの立件は見送られた。
なぜか。
規正法が政治資金収支報告書の提出義務を課しているのは会計責任者であり、議員は共謀の証拠がない限り罪は問われない。
今回の事件でも、幹部や会計責任者ら関係者は揃って共謀の事実を否定した。
共謀や指示が口頭で行われれば証拠は残らず、規正法による政治家の立件には高いハードルがある。
規正法が
「ザル法」

「政治家救済法」
とも揶揄されるのは、このためだ。
政治家の逃げ道を塞ぐために、公職選挙法の連座制を規正法にも導入すべきだという議論はかねてあった。
例えば小沢一郎氏は平成5年、自著「日本改造計画」で規正法について
「言い逃れを封じるために連座制を強化する」
と提言した。
その後の
「陸山会事件」
で元秘書3人が規正法違反で有罪となりながら、検察審査会の強制起訴を経て小沢氏のみ無罪となったのは、大いなる皮肉だが、この際も連座制導入の議論は盛り上がらなかった。
今回の事件を受けて公明党の山口那津男代表は再発防止に向けて
「決め手は罰則の強化であり、連座制は1つの手段だ」
と言及した。
自民党政治刷新本部でも連座制を導入すべしとの声が上がっている。
秘書らの有罪が確定すれば議員も処罰対象となるなどの連座制の導入は、政治家が自らを律する姿勢を社会に示す証左となろう。
抜け道を塞がれる政治家はどうすればいいか。
法を守ればいいだけだ。
「政治活動を萎縮させる」
などの言い訳は脱法行為を前提とするもので、到底受け入れられない。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/139.html#c28

[政治・選挙・NHK293] 萩生田光一氏は“わきまえない男” 安倍派幹部「立件断念」報道で早くも裏金を演説ネタに(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
9. 秘密のアッコちゃん[106] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月20日 20:14:49 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[219]
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風を読む
独裁中国の滑稽な総統選批判 論説委員長・榊原智
2024/1/20 10:00
https://www.sankei.com/article/20240120-M4VASO7U3NK7RMJPV64EGWSG3Y/
「台湾地区の2つの選挙の結果は、民進党は島内の主流の民意を決して代表できないことを示している」
台湾総統・立法委員(国会議員に相当)同日選への中国共産党政権の反応だ。
国務院台湾事務弁公室の報道官が表明した。
総統選では頼清徳副総統が当選し民進党政権の継続が決まった。
立法委員選では民進党は過半数割れし少数与党となった。
中国が台湾の選挙結果を批評するのは勝手だが
「主流の民意を決して代表できない」
と宣ったのには思わず噴き出してしまった。
中国共産党政権こそ自国の民意を代表していないのに、台湾の民意を云々するとは
「どの口が言う」
という話である。
民主的な選挙そのものだった三つ巴の選挙戦に勝利した頼氏の新総統就任に正統性があるのは疑問の余地がない。
翻って中国はどうか。
国民による民主的な選挙を経ないで権力者が決まっている。
国家よりも共産党が上位にある。
形式的に合法政党を幾つか認めているが飾りに過ぎない。
共産党が中国を支配し、党内権力闘争に勝った習近平総書記(国家主席)が独裁者然と振る舞っている。
言論の自由はなく、共産党の支配に異を唱える人は容赦のない弾圧を受ける。
中国の王毅共産党政治局員兼外相もおもしろかった。
2024年1月14日の会見で
「台湾地区の選挙は中国の地方事務だ」
「中国は完全統一を実現する」
と語った。
習氏や王氏が気付いたほうが良い事がある。
それは、中国による台湾併吞の最大の障害は民進党ではなく中国共産党自体だという点だ。
勿論、中国が完全に民主化したとしても台湾の民意が併吞に同意するかは不透明だ。
ただし、中国が共産党支配の専制国家である限り、一緒になりたいと心から願う台湾人はごく少数であり続けるのは確実だ。
台湾の選挙を中国の地方事務だと言い募っても、民主的な選挙を通じてリーダーを決める制度を中国に拡大する勇気を習氏も王氏も持っていないだろう。
そこで中国共産党政権が頼るのは、台湾や国際社会に対する軍事的、経済的圧力の強化であり、台湾の人々に中国に抵抗しても無駄だと思わせるよう誘導する世論工作の展開である。
台湾の自由と民主主義、日本を含む地域の平和を守るには、民主的な日米台などが連携し、対中抑止力を向上させる努力が欠かせないということだ。

明解説
認知戦 Cognitive Warfare 中国、偽情報で洗脳 日本も標的 防衛省防衛研究所地域研究部中国研究室長・飯田将史
2024/1/20 10:00
https://www.sankei.com/article/20240120-2MFKNJ3ATVL5HHYIYMAHJAANQU/
覇権主義を強める中国は近年、認知戦に関する研究に力を入れている。
先の台湾の総統選では親中の候補者を当選させるため戦略的に認知戦を展開した。
思惑は外れ、中国と距離を置く民主進歩党(民進党)の頼清徳氏が当選したが、中国が攻撃の手を緩める気配はない。
中国軍研究を専門とする防衛省防衛研究所の飯田将史地域研究部中国研究室長は、日本も標的にされていると指摘する。
認知戦を巡る中国の動向を聞いた。

中国が、武器を用いる
「物理領域」
や情報が行き交う仮想空間を指す
「情報領域」
での戦いに加え、
「認知領域」
を重視するのは、人命や装備などの物理的コストを最小限に抑えつつ、政治的目標達成のために
「戦わずして勝つ」
ことを目指しているからだ。
認知戦は、相手をマインドコントロールするなど昔からあった戦術だ。
しかし、人工知能(AI)の発達でレベルの高い偽情報が作れるようになるなど、認知戦における新たな技術の活用への期待が中国で高まっている。
■台湾世論を誘引
台湾問題では、政治的な最終目標である
「祖国統一」
の達成に向けた手段として認知戦を活用している。
2024年1月13日投開票の台湾の総統選を巡る認知戦で中国は2つの狙いを持っていた。
1つは台湾世論を親中路線へ誘引することだ。
中国に融和的な中国国民党を支持する一部地域に限り、輸入を停止していた農産品の規制を解除し、国民党候補に有利な情勢となるよう画策した。
もう1つは軍事的圧力の強化だ。
台湾周辺では、中国軍による2023年8月の大規模軍事演習の他、軍用機や艦船の動きが恒常化している。
中国が総統選で拡散を図った
「民進党を選べば戦争で、国民党を選べば平和だ」
とのナラティブ(言説)の信憑性を高めるためだ。
国民党候補も
「民進党を選べば戦争だ」
と主張していたが、中国はあからさまに選挙に干渉した。
総統選の直後の2014年1月15日、南太平洋島嶼国のナウルが台湾との外交関係を解消し、中国と国交を樹立すると発表した。
ナウル政府は2014年1月15日、台湾を
「中国領土の不可分の一部だと認める」
との声明を発表した。
台湾側が
「中国は経済援助を用いて(ナウルの)外交を転換させた」
と中国を批判したように、中国は台湾が中国の一部だとする
「1つの中国」
の原則を国際社会に浸透させ、台湾承認国を減らそうと画策した。
一方、台湾社会に対しては、
「台湾は孤立している」
「中国の下に入った方がより豊かな生活ができる」
とのナラティブの浸透を図ってきた。
ナウルの台湾断交で、台湾が外交関係を有する国は12カ国になったが、一連の動きは中国による国際社会と台湾市民に対する認知戦と言える。
中国は、日本に対しても認知戦を仕掛けている。
2010(平成22)年の尖閣諸島(沖縄県石垣市)沖での中国漁船衝突事件に端を発した、レアアースの対日輸出規制など、尖閣を巡る対日圧力はここ10年ほどで強まっている。
政府は
「尖閣は日本固有の領土・領海であり、領土問題は存在しない」
との立場だが、中国は連日、公船を送って日本漁船を追い回し、
「中国が管轄権を行使している」
とアピールすることで、
「日中間に領土問題が存在する」
との誤った認識を国際社会に植え付けようとしている。
■指導者の脳攻撃
中国は更に、人間の認知機能を司る脳を直接制御できれば、自国が圧倒的に優位に立つことができると考えている。
中国軍科学院などでは、対象国や地域の指導者の判断をAIを用いて自在に制御する
「制脳権」
の議論が活発だ。
敵の脳波を制御して五感に支障を与えることも想定し、人間の脳が攻撃目標となる可能性を示唆している。
中国のみならず、ウクライナを侵略するロシアも認知戦を活用しており、認知戦は世界的な脅威になっている。
日本が国家安全保障戦略に認知領域での対応能力を強化する方針を明記したことは、米欧など同盟国・同志国に日本の本気度を示すことに繋がった。
中国やロシアの認知戦を目の当たりにした台湾や欧州から学び、連携を模索することが求められる。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/141.html#c9

[政治・選挙・NHK293] 上から下まで裏金政党の猿芝居 岸田派も立件でいよいよ「お笑い」政治刷新(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
36. 秘密のアッコちゃん[107] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月21日 12:59:36 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[220]
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安倍氏の遺志どこへ?矜持なき議員達とメディア 弁護士・北村晴男 
2024/1/21 8:00
https://www.sankei.com/article/20240121-45YOBNZE2VNMZOYQIMMEBTWJKU/
自民党安倍派の議員たちは、安倍晋三元首相がどういう日本を創ろうとしていたか、その遺志を忘れてしまったかのようだ。
彼らは安倍氏の死後、たがが外れてしまった。
2023年、安倍氏が慎重姿勢を取り続けていたLGBT理解増進法成立に手を貸したのは記憶に新しい。
同法は伝統的に性的少数者に寛容であった日本社会を
「差別する側」
「される側」
に分断するなど弊害が大きいが、彼らは安倍氏がいなくなるや、あっさりと法案成立に動いた。
派閥パーティー券収入のキックバックを巡る問題でも、産経新聞の阿比留瑠比記者によれば生前の安倍氏は2021(令和3)年11月に同派会長に就任し
「キックバックと政治資金収支報告書不記載の悪習をやめさせた」
とされる。
つまり安倍氏の死後、その遺志が無視され、キックバックと不記載が行われたのだ。
閣僚などが辞任したり逮捕されたりしてメディアが「安倍派」「安倍派」と騒ぐ度、彼らにそもそも安倍派を名乗る資格があるのかと思う。
一方で、日本の安全保障環境は日々、厳しさを増すばかりだ。
尖閣周辺に毎日のように武装船を送り込む中国海警局は、日本漁船に立ち入り検査する計画も策定中だ。
中国の核の脅威も高まる一方で、近年はSNSで日本への核兵器使用を訴える動画が多くのアクセスを集めるなど、中国の危険性は増すばかりだ。
安倍氏は、最後に出演したBSフジのプライムニュースで中露や北朝鮮の脅威に対し、
「核の傘は揺るがないことを米国は明確にしているが、これをより現実的にしていく必要がある」
旨を述べ、日本を巡る核抑止を真剣に論じていた。
この危機意識を今の安倍派の議員は持っているのか。
2022年の安倍氏銃撃後、メディアは安倍氏があたかも旧統一教会と深い関係があったかのような印象操作に終始する。
母親が教団に多額の寄付をしようが、若者は自分の人生を自らの努力で切り拓く。
親の大金を当てにするのは怠け者で、安倍氏を殺して同情を引くのは残虐で計算高く、卑怯の極みである。
しかし、道理を知らないメディアはその肩を持つ。
まともな矜持を持つメディアなら、殺人者やテロリストに報酬を与える報道はしないが、彼らは何が何でも安倍氏を批判しようと、非道な殺人者に報酬を与え続ける。
日米同盟を強化し、安保法制を成立させ、中国や北朝鮮への危機意識を明確にしてきた安倍氏の功績と思想を葬りたいに違いない。
今の日本を見て一番喜んでいるのは中国や北朝鮮。
それでもマスコミは
「安倍派」
と騒ぎ、当の安倍派議員たちは安倍氏の遺志を忘れ、自己保身に汲々として信念なき漂流を続ける。

収入問題に若手不満 岸田さん長持ちかも 自民の派閥・力失う 野党第1党こそ改憲論を 立民が共産と縁切れば 私も決断、今はチャンス
産経新聞2024年1月21日 国民民主党・玉木雄一郎代表
自民党の派閥パーティー収入不記載事件などの影響で混迷が深まる永田町。
とはいえ野党にも期待が集まっておらず、政治全体への不信感が高まっている。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、窮状を打開する処方箋として
「与野党の枠を超えて憲法改正や政治改革をやる枠組みを作れば、別の展開がある」
と解く。
新たな再編の幕が開くのか。

今回の派閥の事件で信じられないのは、派の幹部が収入のキックバック(還流)を受けていたことだよ。
幹部がカネも、ましてやポストも独占していたとなれば、派の若手議員は不満を募らせていたのではないか。
自民は2009(平成21)年に下野した時に1度死んだが、奇跡的に安倍晋三元首相の力で復活した。
2022年に安倍さんが亡くなった瞬間から、自民は再び下野する前の姿へと戻り始めたように感じていた。
岸田文雄首相が地盤としていた岸田派(宏池会)は党内で第4勢力と弱く、これまで政権運営は派閥政治に頼らざるを得なかった。
これが、悪い方向に戻る流れを加速させていたとも思う。
ただ、岸田さんの今の姿を見ると、意外と長持ちするんじゃないかな。
岸田さんが強いわけじゃないけど、自民では派閥が力を失っていく構図だ。
結果的に
「岸田さんの他に誰もいなくなった」
という構図になるのではないか。
■ ■ ■
その岸田さんに期待するのは、憲法改正に向けた議論だ。
今の自民の9条改正案は余りに生温い。
(平和主義や戦力不保持などを定めた)9条1項、2項をそのまま残して自衛隊の明記だけをしても、出来る事は何も変わらない。
北朝鮮に行って拉致被害者を救出することも出来ない。
自衛隊の名前を書くなら組織論としての違憲は消えるだろうが、自衛権を行使しても、9条2項との関係で違憲論を引きずったままになる。
この問題を残したまま国民投票で否決されたら、その瞬間に自衛隊の存在が宙に浮いてしまう。
自民の9条改正案は、連立を組む公明党も呑めるように中途半端に妥協した結果だ。
適当に保守の票が欲しいがために、誤魔化しているんだよ。
今は改憲を訴える自民と消極的な立憲民主党や反対の共産党の間で奇妙な共闘関係が出来ている。
自民は改憲を掲げてはいるだけでいい。
その間、野党は分断されるからね。
立民にずっと言っている。
野党を本当にまとめて政権交代を目指すなら、野党第1党が合意の取れそうな改憲論をまとめ、ぶつけていかないとならない。
戦後の憲法論の呪縛から抜ける野党第1党が出てきた時、初めて政権交代が出来る。
9条が無理なら、例えば(臨時国会の召集規定を定めた)53条でもいい。
だから立民の泉健太代表に、改憲を全否定する共産党と
「縁を切れ」
とずーっと言っている。
その決断が出来るなら、私も最後は政治決断出来る。
派閥問題などが出てきた今はチャンスだ。
今の立民はノイジーマイノリティー(声高な少数派)に偏っているとも思う。
「国民の声を聴け」
と言う人ほど、特定の国民の声しか聴いていない。
マイノリティーも大事だが、マジョリティー(多数)のための政策が出来ているのか。
元々
「穏健な多党制による連立政権」
というのが私の理想だ。
政策本位で連携の是非を判断する基本は変わらない。
ただ、これだけ裏金疑惑などの問題が噴き出すと、様々な前提条件は変わって来るよね。
ガソリン税の上乗せ部分の課税を停止する
「トリガー条項」
の凍結解除を巡る自民、公明両党との協議は、自民の渡海紀三郎政調会長としっかり話し合っていく。
一方で、憲法にしても、政治を変えていく選挙制度まで踏み込んだ改革にしても、与野党超えた新しい枠組みを作り、本気で取り組む勢力を結集出来たらどうなるだろうか。
■ ■ ■
離党した前原誠司元外相は本当に残念だった。
「反自民・非共産」
なら何でもいいなんて、逆に理念がない。
相手によって自分を規定するだけじゃないか。
これは前原さんの同世代にも言いたいんだけど、もうちょっと後輩を支えてほしいんだ。
民主党がバラバラになったのは小沢一郎衆院議員が出て行ったことが原点。
先輩らが主役を張ろうとし続け、バラバラにしてきた組織を何とか後輩が保っている。
「民主党政権の3年3カ月の反省が必要だ」
とも言われるが、よく考えてほしい。
3年3カ月より、野党になってからの10年以上を反省しなければならない。

「政策活動費」の噓、継承 自浄作用逃し堕落招く 汚れた錬金術・自民党派閥パーティー券事件(中)
2024/1/21 6:00
https://www.sankei.com/article/20240121-GGBWBSSSSJOONMCXQJ2NLSUNAU/
「なぜ裏金にするのか。ここが政治不信を呼んでいる」
2005(平成17)年2月。
衆院予算委員会で、野党議員が声を張り上げた。
小泉純一郎政権時代。
元首相の森喜朗が会長を務め、当時は
「森派」
と呼ばれた清和政策研究会(清和会、現安倍派)が、政治資金収支報告書に記載せず所属議員へ現金を配っていた疑惑が取り沙汰されていた。
「政策活動費だという風に認識致しておりました」。
厳しい追及に対し森派所属の政府高官は、例外的に収支報告書に記載する必要がない
「政策活動費」
だったとする答弁を繰り返した。
2023年末、安倍派がパーティー収入の一部を収支報告書に記載せず、議員にキックバック(還流)していたことが発覚して以来、国会で繰り返されたのに重なる光景。
だが当時は結局、事件に発展することはなかった。
安倍派関係者は
「あの頃から裏金の還流は始まっていた」
と明かす。
そうだとすれば
「政策活動費だった」
とする答弁は虚偽だったことになる。
「偽りの論理」
で危機を切り抜けた成功体験。
清和会の領袖が代わり、町村派、細田派、安倍派と変わっても、還流の悪弊は脈々と受け継がれていった。
結局それは、約20年後に炸裂する
「時限爆弾」
となった。
■候補者支えた派閥
今や派閥の主要な資金源となった政治資金パーティーだが、昔から主役だったわけではない。
「金、持っていくぞ!」
今から三十数年前。
派閥の幹部から所属議員に連絡が入ると、議員の地元にヘリコプターが降り立った。
関係者が携えていたのは、国政選挙の軍資金となる数千万円単位の現金。
裏金だった。
時代は中選挙区制。
1選挙区の定数は3〜5で、他の自民党候補者との
「同士討ち」
も発生する中、選挙に伴う出費は現在の比ではなかった。
候補者を資金面で支えたのが派閥だ。
莫大な資金は主に、企業からの献金で賄われた。
「次は、ここを仕切るか」。
当時の清和会幹部の事務所では、某省庁の今後5年間の建設工事予定表を手に、秘書が建設談合の対象を選定。
10億円単位の工事を差配する毎に数千万円の企業献金が裏と表から入った。
「カネはいくらでも集められた」
と元秘書はいう。
そんな時代は長くは続かなかった。
昭和から平成に移る中で、リクルート事件など政界スキャンダルが相次ぎ発覚。
1994(平成6)、1999(平成)11年に政治資金規正法が相次いで改正され、派閥や政治家個人、資金管理団体への企業献金が禁止されていった。
それと同時に、新たな
「抜け穴」
が浮かんだ。
政治資金パーティーだ。
元秘書は
「献金の『おまけ』に過ぎなかった派閥のパーティーが主役に躍り出た」
と指摘する。
ノルマ以上を売り上げた議員には裏金の還流という
「褒美」
も忘れず、派閥の中で裏金はシステム化。
中でも清和会は、所属議員をセールスマンのように使い、パーティー券を売り歩かせた。
■元の木阿弥に…
パーティーを通じた裏金作りは、ほどなく転機を迎える。
時代を画したのは2004(平成16)年、日本歯科医師連盟による平成研究会(当時の橋本派)への1億円闇献金事件だ。
収支報告書への不記載罪で官房長官経験者が有罪となり、各派閥はパーティー収入の還流分を透明化する方向に舵を切った。
ただ、
「政策活動費」
という詭弁で危機を乗り切った清和会に、変化への意思は希薄だった。
思えば、自浄作用を働かす最後のチャンスは、2022(令和4)年だったのかもしれない。
「現金で戻すのはやめよう」
会長だった元首相の安倍晋三は、パーティー収入の一部を還流するシステムを疑問視。
2022(令和4)年4月、還流を停止する方針が決定した。
悪しき伝統は終わるかに思われたが、2022(令和4)年7月、安倍が凶弾に倒れると、議員側の反発もあり、元の木阿弥に。
2022(令和4)年年8月の幹部協議を経て2022(令和4)年秋には還流が行われた。
そして2023年、東京地検特捜部による還流分の不記載を巡る捜査が本格化。
一部議員はかつてのように
「政策活動費だと思った」
と説明したが、もはや荒唐無稽な言い訳としか映らなかった。(敬称略)

有本香の以読制毒
裏金問題≠ナ日本保守党から公開質問状、自民愛知県連が仰天の返答「調査は致しません」 文書形式もメチャクチャ
2024.1/19 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20240119-H3CAEXMMG5OJZFJKZR2AZ6RT3Q/
先週の本コラムで、
「裏金問題」
について日本保守党から自民党愛知県連への
「公開質問状」
の件を書いた。
翌日には台湾へ飛んだため、今週の本稿では台湾総統選後の情勢を書くつもりでいた。
実際、現地では選挙の様子のみならず、台湾外交部(外務省に相当)はじめ、多くの知人友人と面会できた。
そこでの様子も含め、いざ執筆と机に向かった途端、とんでもない情報が飛び込んできた。
先週の
「公開質問状」
に対し、自民党愛知県連から
「返答」
があったのだ。
日本保守党の広沢一郎事務局次長から私へのメッセージには、回答の現物が貼り付けられ、次のように添え書きされていた。
「なんと、自民党愛知県連から返事が来ました。裏金を認識しておらず、回答しません、ですと」
添付された現物の文面を見て、私は呆気に取られた。
まず、中身以前の問題として、文書の形式が酷い。
まともな組織の発出するものとは思えない。
思い出したのは3年前の2021年のことだ。
古い話で恐縮だが、2021年6月、私は本コラムに
「誰が対中非難決議を潰したのか」
という1文を寄せ、当時の自民党幹事長、二階俊博氏や林幹雄幹事長代理らの密室での会話をスクープした。
この記事について後日、
「自民党幹事長室」
名で、曖昧模糊としたクレームとも何とも解せない
「文書」
をもらったのだが、あの時も形式がメチャクチャだった。
一般企業で仕事をしたことがある人なら誰でも、これはおかしいと思うはずだが、自民党という組織には
「幹事長室」
という中枢にさえも、その感覚を持つ人がいなかったようだ。
ましてや今回は
「愛知県連」
という地方組織。
文書の形式など知らなくても無理もないのかもしれない。
では、肝心の内容はどんなものか。
まず宛名がある。
「日本保守党 代表 百田尚樹様 共同代表・減税日本代表 河村たかし様 事務局 有本香様・広沢一郎様」
この後、
「拝啓」
などの頭語は一切なく、いきなり次の本文が記されている。
「令和6年1月10日に頂戴しました質問につきましては、『裏金』の存在を認識しておらず、調査は致しません」
本文はこれで終わり。
続けて日付があり、改行して、差出人が
「自由民主党愛知県支部連合会」
とのみ書かれている。
3年前の2021年にも書いたが、自民党さんは全箇所に
「ビジネス文書の書き方」
という本の1冊も常備すべきだ。
ただし、この文書形式が如何におかしいかは、ネット番組で詳述するので本稿では触れずにおくが、
「『裏金』の存在を認識しておらず」
とはどういうことか。
広沢次長は
「凄い開き直りですね。(中略)公開されることを分かっていながら、よくこの回答を送ってきたな、という感じです」
とメッセージしてきたが、これ果たして、日本保守党をバカにしている故の珍回答なのか。
そうではあるまい。
バカにしているなら、完全無視でいい。
仮に
「調査をしない」
という回答をするにしても、その言い訳として
「現在、司直の手にあるので」
というような、もう少しもっともらしい書きようがあるはずだ。
とすると、組織としての
「問題認知力」
に支障があるということか。
世の中には
「不祥事があったとしても、自民党にしか政権担当能力はない」
といって、自民党を庇う方々がいるが、本当にそうだろうか。
自民党に
「政権担当能力」
があるように見える、その理由は明らかだ。
自民党には、議員が官僚組織とどう懇(ねんご)ろになるかのノウハウだけは伝承されている。
これだけの話ではないか。
あの程度の
「回答」
文しか書けない組織に取って代われぬはずがない。
政治刷新を行うのは自民党ではない。
私たち国民である。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/143.html#c36

[政治・選挙・NHK293] 宏池会解散で自民党激震!「岸田の乱」は墓穴か乾坤一擲か…麻生派と茂木派は青天の霹靂(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
33. 秘密のアッコちゃん[108] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月22日 06:34:21 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[221]
<■76行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
公明党は「政府説明がない」と言っているが、公明党自身が自ら・自主的に「殺傷能力を持つ兵器の輸出の必要性」を感じていないことこそが大問題だ。

主張
次期戦闘機の開発 第三国への輸出解禁せよ
2024/1/22 5:00
https://www.sankei.com/article/20240122-NZIDVTD2PJPKFINLI723YKHDRI/
次期戦闘機の共同開発を巡り、日英伊3カ国が開発の司令塔となる機関を設立する条約を結んだ。
条約は承認のため2024年1月26日召集予定の通常国会に提出される。
日本が同盟国米国以外の同志国と協力して主要装備品を開発するのは初めてだ。
航空自衛隊のF2戦闘機の後継で、2035(令和17)年の配備開始を目指している。
日英伊政府の国際機関は本部を英国に置き、2024(令和)6年度中に発足させる。
初代トップは日本人が就任する。
日英伊の共同企業体(JV)も結成され、トップにはイタリア人が就く。
次期戦闘機の共同開発は日本防衛にとって極めて重要だ。
英伊両国は北大西洋条約機構(NATO)の主要構成国だ。
次期戦闘機は英伊に加え、他のNATO諸国の空軍機にも採用される可能性がある。
製造や能力向上に日本が関わる戦闘機が、世界最大の軍事同盟であるNATOの主要装備になれば、日・NATOの安全保障関係は格段に深まる。
日本の抑止力、外交力を強化する。
開発には、部品調達を含めれば、日本の1000社以上が関わる見通しだ。
専門人材を育て、技術革新や国内の防衛産業の底上げで、日本の経済力の向上にも繋げたい。
条約は次期戦闘機の第3国への輸出の可能性が重要だと記した。
英伊は第三国輸出を予定している。
開発に数兆円の費用がかかるため、輸出でコスト低減を図る狙いがある。
輸出先国との安保関係を堅固にするメリットも大きい。
一方、日本は自ら、第3国輸出の道を閉ざしている。
与党協議で
「公明党」
が輸出緩和にブレーキを掛けているからだ。
このままでは日本は開発の主導権を握れず、国益を損なう。
条約署名後の会見でシャップス英国防相は
「欧州やインド太平洋のリスクは明白だ」
「世界での日本の立ち位置を考えると、見直す時期が来ている」
と述べ、第3国輸出に足踏みする日本に苦言を呈した。
政府は与党に対し、国際共同開発した装備品の第3国輸出緩和について2024年2月末までに結論を出すよう求めた。
友好国への主要装備の輸出は仲間の国を増やし、望ましい安保環境の創出に寄与する。
「公明党」
は現実的な平和主義に転じ、輸出緩和に同意すべきである。

木原稔防衛相、公明への説明「理解を得られるよう調整進める」 次期戦闘機輸出
2024/1/19 17:17
https://www.sankei.com/article/20240119-XQNTQEOK25PBRJLSB4ZEDFVTSI/
木原稔防衛相は2024年1月19日の記者会見で、次期戦闘機など国際共同開発する装備品の第3国輸出に慎重な公明党に説明を尽くす考えを表明した。
山口那津男代表ら幹部から、説明不足との苦言や早急な議論を戒める発言が相次いでいる状況を踏まえ
「理解を得られるよう、調整を進める」
と述べた。
木原氏は次期戦闘機について
「製造機数が多いほど、1機当たりの単価は下がる」
と指摘し、共同開発による開発費低減の利点にも言及。
輸出の是非に関し、与党が2024年2月末までに結論を出せるよう丁寧に調整すると説明した。

公明幹部、期限設定を否定 次期戦闘機輸出の与党協議
2024/1/18 17:00
https://www.sankei.com/article/20240118-L5FS45DKP5M3NKBSBOTAJESXYA/
公明党の北側一雄副代表は2024年1月18日の記者会見で、次期戦闘機など国際共同開発する装備品の第3国輸出の可否を巡り、与党協議の期限設定に否定的な考えを示した。
政府は与党に2024年2月末までに結論を出すよう求めているが、北側氏は
「時期ありきではない」
「2024年2月末に結論を出すということではない」
と述べた。
次期戦闘機について
「殺傷能力のある、先端技術を入れた武器であることは明らかだ」
と指摘。
第3国輸出に関し
「装備移転の原則に大きな変容をもたらすテーマだ」
「慎重に丁寧に議論していかなければならない」
と語った。

公明・山口代表、次期戦闘機輸出で苦言「政府説明がない」
2024/1/16 17:39
https://www.sankei.com/article/20240116-ZMCBXNTZXRKPJFOZ37RDFFWUSI/
公明党の山口那津男代表は2024年1月16日の記者会見で、次期戦闘機など国際共同開発する装備品の第3国輸出を巡る政府の姿勢に苦言を呈した。
「殺傷能力を持つ兵器を輸出しないのが我が国の基本的な進め方だった」
「政府がなぜ変えるのか、説明がほとんどない」
と述べた。
英国、イタリア両国と進める次期戦闘機の共同開発は、日米同盟の枠組みとは全く異なると指摘。
「変化に対する取り組みを、もっと掘り下げて考える必要がある」
と問題提起した。
政府は与党に対し、2024年2月末までに輸出の是非に関する結論を出すよう求めている。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/149.html#c33

[政治・選挙・NHK293] どうやら「凶」と出たようだ 岸田首相の派閥解消大博打(上)とりわけ許しがたいのは岸田の弁明と自己保身(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
25. 秘密のアッコちゃん[109] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月24日 06:56:16 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[222]
<■277行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
派閥解消巡り溝深く 事件関与の処分感情強し 政権与党の土台に亀裂
2024/1/23 20:20
https://www.sankei.com/article/20240123-ACKUJQEBXBKLHNN4EIOG4WZ2LI/
派閥のパーティー収入不記載事件を受けた自民党改革の中間取りまとめ案が事実上了承された。
ただ、派閥の全面解消に踏み込まなかった内容を巡っては評価が分かれ、
「中途半端」
「分かりにくい」
などと批判される余地を残した。
事件への関与が疑われた幹部らの処分を求める声も相次いでおり、政権与党の土台は亀裂が生じている。
「派閥ありきの党から完全に脱却する」
「派閥からお金と人事の機能を切り離し、いわゆる派閥を解消する」。
岸田文雄首相(自民総裁)は2024年1月23日に開かれた党政治刷新本部の会合後、記者団にこう強調した。
解散を決めていない麻生派(志公会)、茂木派(平成研究会)、森山派(近未来政治研究会)についても
「党の新たなルールに従ってもらう」
「派閥ではなくなる」
と語った。
もっとも、事件の温床となった派閥は政治資金規正法上、政策研究目的の政治団体との位置付けだが、中間取りまとめ案は政策集団の名目での存続は容認している。
無派閥議員の受け止めは様々だ。
小泉進次郎元環境相は一定の評価を示し、記者団に
「派閥の権力の源泉である人事と金から完全に決別というのは非常に重い」
と述べた。
菅義偉前首相は党内で派閥存廃の判断が分かれたことについて
「党としてやはり方向性は一体であった方が国民から理解される」
と言及。
石破茂元幹事長は
「派閥の数が減るだけだと何が変わるのかよく分からない」
と答えた。
党幹部の1人は
「全ての派閥が1度、完全に解散するのが1番分かりやすい」
と指摘。
その上で玉虫色の結論となったことに関して
「(事件と直接的な関わりがなかった)派閥が『俺たちは関係ねぇ』と言うのも分かる」
と語った。
一方、党内議論では事件が直撃した安倍派(清和政策研究会)の有力者
「5人衆」
らの処分を求める声が根強い。
茂木敏充幹事長は23日の記者会見で
「刑事責任とは別に政治責任があるという意見がある」
「政治責任の在り方についても結論を得ていく必要がある」
と述べた。

自民政治刷新本部、会計責任者逮捕・起訴で議員処分の党則改正へ 派閥「解散」盛り込まず
2024/1/23 18:54
https://www.sankei.com/article/20240123-AKKA3IMQENI5LGGNXJMGIRYMQY/
自民党政治刷新本部は2024年1月23日の会合で、派閥のパーティー収入不記載事件を受けた政治改革案の中間取りまとめ案を提示、本部長を務める岸田文雄首相(党総裁)への一任を取り付け、事実上了承された。
会計責任者が逮捕・起訴された場合に議員本人を処分できる党則改正を行うと明記した。
派閥を政治団体として解散させる方針は盛り込まず、政策集団の名目での存続を容認。
その活動は党本部で行うことを定めた。
各派閥は現在、国会周辺で賃借した事務所を活動拠点にしている。
2024年1月25日の臨時総務会での決定を目指す。
中間取りまとめ案では、逮捕されても支払われ続ける議員報酬の在り方を見直す法整備の検討を掲げた。
政治資金の透明化を図る政治資金規正法改正も目指す。
派閥に関しては党として、最大の収入源だった政治資金パーティーを全面禁止し、冬の「もち代」、夏の「氷代」と呼ばれる派閥から所属議員への資金手当てを廃止する。
閣僚などの人事で各政策集団からの推薦、働きかけも禁止。
人事・資金分配機能を大幅に制限し、
「政策集団」
への移行を図る。
政策集団とは
「あくまで政策研鑽の場であり、党を補完し人材育成や若手議員の教育機能を担う自主的組織」
と定義付けた。
政策研鑽を目的とする活動報告や政策の重点方針の作成・公表を求める。
また、事件の再発防止策として、順法意識徹底のため、党において自民議員と会計責任者に定期的な研修を課し、政治資金収支報告書作成の経緯を書面で保存させる。
中間取りまとめ案は冒頭で、今回の事件について
「国民に深くお詫び」
し、
「今後、関係者による明確な説明責任に加え、政治責任の在り方も結論を得ていく」
と記し、不記載が判明した議員の処分を示唆した。
首相が解散を表明していた岸田派(宏池会)は2024年1月23日の派閥会合で同派の解散を了承した。
茂木敏充幹事長は会長を務める茂木派(平成研究会)について現在の事務所を閉鎖し、党本部を拠点とする政策集団として存続させる意向を周辺に伝えた。
森山派(近未来政治研究会)は2024年1月25日に会合を開き存廃に関し協議する。

国民民主・玉木雄一郎代表「自民改革案は中途半端」
2024/1/23 13:05
https://www.sankei.com/article/20240123-ZJD5SLZVUFJJFE264UWAI5NRSU/
国民民主党の玉木雄一郎代表は2024年1月23日の記者会見で、自民党派閥のパーティー収入不記載事件を受けて策定を進める党改革中間とりまとめの骨子案を
「率直に言って中途半端だ」
と批判した。
「与野党を超えて踏み込んだ改革をする必要がある」
と述べた。
玉木氏は会見で、政治資金規正法の改正に関し
「会計責任者だけでなく政治家本人の責任も問うようどう法改正するのか」
「具体的な中身が見えない」
と指摘。
「再発防止に繋がるかどうか極めて疑問だ」
と評した。

政治資金規正法違反の派閥に解散を要求 自民が改革骨子案提示、全派閥解散には踏み込まず
2024/1/22 20:04
https://www.sankei.com/article/20240122-WAYBTBLP4VKKJIDWQN4A5RDLIY/
自民党は2024年1月22日、派閥のパーティー収入不記載事件を受けた政治改革案の中間取りまとめの
「論点」(骨子案)
をまとめ、党政治刷新本部会合に提示した。
骨子案には、政治資金規正法違反などの法令違反があった場合、党本部が派閥の解散や一定期間の活動休止を要求する方針を盛り込んだ。
ただ、全ての派閥の
「解散」
には踏み込まなかった。
自民は2024年1月22、23両日の刷新本部会合での議論を踏まえ、より具体的な
「中間取りまとめ」
の2024年1月25日の策定を目指している。
骨子案は、政治資金の透明性向上や議員の責任体制確立を図る政治資金規正法改正を明記した。
派閥の見直しに関しては、
「いわゆる『派閥』の解消」
をうたい、
「お金と人事から完全に決別」
して派閥から
「政策集団」
に移行することを掲げた。
資金面の機能制限策として、派閥の政治資金パーティーを全面禁止。
人事面では、閣僚人事などで各派閥による推薦名簿作成や首相側への働きかけを禁止し、若手・女性を登用する。
こうしたルールを党の運営指針
「ガバナンスコード」
に書き込む。
派閥は政治資金規正法上、政策研究目的の政治団体との位置付けだが、骨子案で政治団体解散に言及していない。
政治団体存続は否定せず、政治資金収支報告書への外部監査導入を明記した。
議員の順法意識を徹底するための党運営改革として、
▽逮捕・起訴された議員の処分厳格化
▽事務所の会計責任者が逮捕・起訴された場合の議員の処分
▽議員個人のパーティー券収入の原則銀行振り込み化
▽政治資金収支報告書のオンライン提出の推進
を盛り込んだ。
岸田文雄首相(党総裁)は2024年1月22日の刷新本部会合で、今回の事件に関し
「それぞれの派閥や国会議員がけじめを付けることは大変重要」
と述べ、派閥解散の是非はそれぞれが自主的に判断すべきだとの認識を示した。
出席議員からは派閥全廃を求める声が多く出た。
無派閥の三原じゅん子参院議員は会合後、記者団に、政治改革の議論は派閥全廃を
「前提、最低限のレベル」
とすべきだと語り
「そこがなぜ踏み込めないのか」
と訴えた。
自民6派閥のうち、関係者が立件された安倍、岸田、二階3派は解散を決め、麻生、茂木、森山3派の動向が焦点になっている。

堀井巌参院議員、キックバックは5年間で876万円
2024/1/23 19:14
https://www.sankei.com/article/20240123-BB3AFLVAMRJHBEV3EMAY445NWA/
自民党安倍派(清和政策研究会)のパーティー収入不記載事件で、同派閥に所属する堀井巌参院議員(奈良選挙区)が2024年1月23日、奈良県庁で記者会見し、政治資金収支報告書に記載していない派閥からのキックバックが令和4年までの5年間で計876万円あったと公表した。
現金で保管しており使っていないという。
代表を務める県参議院選挙区第1支部の収支報告書を修正する予定。
堀井氏によると、政策秘書が安倍派とやり取りをした際、安倍派は
「パー券のノルマを超えたキックバック分を支出として収支報告書に記載しない」
とした上で、堀井氏側にも収入として記載しないように求めたという。
堀井氏は事件を2023年12月の報道で知り、政策秘書に確認したところ、判断に困り金庫に現金を保管していたとの説明を受けたとしている。
堀井氏は平成25年に初当選し、現在2期目。
保管している金額については
「1000万円を超えるのではないか」
と述べた。
堀井氏は
「政治資金は透明性がなければならず、安倍派との金のやり取りも収支報告書に記載するべきだった」
と述べ、
「政治不信を招き、深くお詫びする」
と陳謝した。

自民離党の谷川弥一氏、「俺が死んで派閥がなくなれば心の慰み」 「頭悪いね」発言は撤回
2024/1/23 16:50
https://www.sankei.com/article/20240123-6L7Y2DYRXFETXE25IWGMFFUDNI/
自民党安倍派(清和政策研究会)のパーティー収入不記載事件で、政治資金規正法違反の罪で東京地検特捜部に略式起訴された谷川弥一衆院議員(82)=自民離党、長崎3区=。
2024年1月22日に長崎県大村市で開いた記者会見では、記者側が110回以上質問したが、谷川氏は
「私が悪いんです」
を繰り返し、安倍派の関与についても
「派閥のことは一切答えない」
と口をつぐんだ。
離島振興を自賛する場面もあったが、
「結果的に3区の恥で終わった」
と総括した。
還流分
「政治活動に使った。相手は答えられない」
「このような事態に至ったことについて、認識の甘さがあった」
「支援者、全ての国民に深くお詫びしたい」
冒頭、谷川氏はこう述べ、座ったまま深々と頭を下げた。
谷川氏は安倍派パーティー券の販売額から約4300万円が還流され、政治団体の収支報告書に記載しなかったとして2024年1月19日に略式起訴された。
会見に先立ち、衆院議長に議員辞職願を提出した。
谷川氏を巡っては、2023年12月10日に疑惑が浮上した際、質問を重ねた地元の記者に
「頭悪いね」
と発言し、物議を醸した。
今回の会見にはこの記者も出席しており、谷川氏は
「申し訳ない。配慮が足りなかった。すいません」
と謝罪し、自身の発言を撤回した。
会見は、還流された資金の使い道と収支報告書の不記載について派閥の指示があったかどうかの2点が焦点となった。
谷川氏は還流分について
「政治活動に使った。個人的に使った記憶はない」
とし、活動の中身については
「飲食や会合などに使った。相手は答えられない。全て私が悪い」
と述べた。
パーティー券の販売に力を入れた理由については
「大臣並みの金を集めてやろうと思った。力を付けたかった。それで長崎県が抱えた課題を処理したかった」
と釈明した。
安倍派に関する内容について一切、回答を拒もうとしたが、同様の質問が繰り返された結果、安倍派を快く思っていなかった心情も明らかになる。
安倍派を快く思っていなかった
記者「派閥に入ったことで後悔したか」
谷川氏「あるけど、それも言わん。俺が(政治家として)死んで派閥がなくなったと思えば、少しは心の慰めになるという思いもある」
「大臣になれなかったから、大事にされていないんだよ」
平成15年に初当選した際、長崎3区の前任者の助言で安倍派(当時は森派)に入会したという。
前任者が死去し、退会の許可をもらう方法がなかったため、在籍を続けたなど義理堅さもにじませる。
略式起訴され議員辞職することについては
「死にたいくらい辛い。国会議員として恥じない行動をしてきた。結果としてこういう終わり方になったのは、自分に対する憤りがある」
と述べ、
「(自分は)3区の星だと思っていた。結果的に3区の恥で終わる。悔しくて泣いた。甘んじて受けていく」
と語った。
とはいえ、記者側も
「辞めれば済むでは国民は納得しない」
などと不記載の理由については追及の手をを緩めない。
それでも谷川氏は
「これ以上言うなら死ぬしかない。帰って死ぬ。死に値するくらい悪いと言っている」
と頑として受けなかった。
「生まれ変わったらどんな政治家になりたいか」
といった質問に対しては、谷川氏は
「生まれ変わることはない」
と切り返した。
会見も1時間40分も超え、すくっと立った谷川氏。
周囲を見渡すように、質問がないことを確認すると、それぞれ記者のカメラに向かい、手を合わせながら
「参りました」
などと言って会場を後にした。
会見の最中にはとばっちりを受けたメディアもあった。
谷川氏は平成24年12月、文部科学副大臣に就任した際の記者会見で、武道の教員をいじめ対策のために学校に配置する案に言及したことで批判的な記事を書かれたという。
記事を書いた朝日新聞の記者に対し
「『暴力容認副大臣』と書き立てられて酷いことになった。学校に腕っぷしの強い人を付けてでも、『自殺者を止めたい、副大臣の力で止めたい』といっただけだ」
と恨み節もこぼした。
谷川氏の議員辞職に伴い、2024年4月28日に衆院長崎3区補欠選挙が行われる見通し。
谷川氏は関与しない考えを強調している。

裏金「飲食や会合に使った」 辞職願提出の自民・谷川弥一衆院議員が釈明会見
2024/1/22 21:10
https://www.sankei.com/article/20240122-B3RU2CBYVRM6HJL6T4MT4GJSXA/
自民党安倍派のパーティー収入不記載事件で、政治資金規正法違反の罪で東京地検特捜部に略式起訴された谷川弥一衆院議員=自民離党、長崎3区=は2024年1月22日、長崎県大村市で記者会見を開き、議員辞職願を提出したと明らかにした。
裏金化した多額の還流については
「飲食や会合など政治活動に使った」
と述べるにとどめ、経緯など詳細は明らかにしなかった。
午後4時頃、谷川議員は到着すると深く頭を下げ
「私の認識が甘かった」
などと反省の態度を示した。
約4300万円を政治資金収支報告書に記載しなかったとして2024年1月19日に略式起訴されており、
「とにかく私が悪かった」
と繰り返し、不記載が派閥からの指示だったかは明言を避けた。
また、
「力を付けようと思った」
「金を集める力と堂々と論陣を張れることが政治家として偉くなることだと思っていた」
などと語った。
谷川議員は当選7回で、文部科学副大臣や農林水産政務官を歴任した。

2728万円還流の自民・萩生田光一氏、地元の八王子市長選で自公候補辛勝も当面謹慎
2024/1/22 21:00
https://www.sankei.com/article/20240122-YQGSPFZDEJLIBFOQZFKCO6DLK4/
解散が決まった自民党安倍派(清和政策研究会)の萩生田光一前政調会長は2024年1月22日、派閥のパーティー収入不記載事件を巡り国会内で記者会見し、派閥から自身への還流額は平成30年から5年間で計2728万円だったと明らかにした。
萩生田氏は最大勢力を誇った安倍派の有力者
「5人衆」
の1人。
離党や議員辞職は否定したが、復権への道は平坦ではなさそうだ。
「報道で取り上げられてから、事務所スタッフより説明があり、不記載を確認した」
「私の甘えであり、積極的に把握と指導に努めなければいけなかったと反省している」
萩生田氏は記者会見で、約40分間に渡って説明した。
一方、自身の関与については
「政治資金パーティーの開催概要や派閥運営に関してどのようなやり取りがあったのかは知らない」
と否定した。
会見がこのタイミングになったのは2024年1月21日に投開票された東京都八王子市長選への対応が理由だった。
同市は萩生田氏のお膝元。
しかし、不記載事件の影響で与党推薦候補に逆風が吹き、一時は野党系候補の優勢が伝えられた。
それだけに与党推薦候補の当選確実の一報が入った2024年1月21日夜、萩生田氏は
「負ければ責任問題だった」
と周囲に安堵の表情を見せた。
同市長選の辛勝を受けて
「(萩生田氏は)首の皮1枚繋がった」(地元支援者)
との見方もあるが、萩生田氏は2024年1月22日の会見で
「謹慎が相応しい」
と語り、表立っての活動を当面控える姿勢を示した。
萩生田氏は保守層の人気を集めた安倍晋三元首相の最側近でもあった。
安倍派の若手や中堅からは岸田文雄首相や菅義偉前首相らとパイプを持つ萩生田氏の再起を期待する声も上がるが、事件の傷は深い。

産経・FNN合同世論調査
政治改革の具体策「使途公開」「連座制導入」が7割 「派閥解消」の声少なく
2024/1/22 17:08
https://www.sankei.com/article/20240122-EPX7DBWOM5NLTHFCTYUYH7C62A/
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が2024年1月20、21両日に実施した合同世論調査で、自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受けた政治改革に実効性のある具体策を尋ねたところ、
「政策活動費の使い道の公開」(36.0%)
と、
「国会議員の責任も問う『連座制』などの罰則強化」(34.9%)
が計7割超を占めた。
岸田文雄首相が主導する
「派閥の解消」(8.1%)
よりも、政治資金の透明化や厳罰化による厳しい措置を求めているようだ。
政策活動費は政党から議員個人に支出され、政治資金収支報告書への記載義務がないため、不透明な政治資金の温床とされる。
連座制は収支報告書に虚偽記載があった場合、会計責任者だけでなく議員にも責任が及ぶ。
導入されれば、会計責任者が有罪となった場合、議員は自動失職などの対象となる。
支持政党層別でみると、自民支持層は33.7%が
「連座制などの罰則強化」
と回答。
「使い道の公開」が31.0%、「派閥の解消」は13.5%と続いた。
「罰則強化」
の回答は自民支持層以外で多く、公明党支持層の60.4%の他、立憲民主党支持層の45.9%、日本維新の会支持層の43.3%、全体の4割を占める無党派層の31.5%が選択した。
一方、自民党が再発防止に向けて設置した政治刷新本部に期待するか尋ねたところ、自民支持層で、「期待する」と「期待しない」が48.7%の同率で拮抗した。
公明支持層では「期待しない」が66.5%に対し、「期待する」は33.5%にとどまった。
立民や維新、国民民主など主要野党の支持層や無党派層もそれぞれ7〜8割前後が「期待しない」と回答した。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/164.html#c25

[政治・選挙・NHK293] <安倍派5人衆>こんな連中が政権中枢に座っていたのか 呆れるばかりの卑劣と厚顔(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
29. 秘密のアッコちゃん[110] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月25日 19:27:39 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[223]
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主張
自民政治改革案 連座制導入なぜ明記せぬ
2024/1/25 5:00
https://www.sankei.com/article/20240125-QFO6TTIUIVN43OVS5BUPD4TVEQ/
自民党政治刷新本部は、派閥のパーティー収入不記載事件を受けた政治改革案を取りまとめた。
ただし、この内容では十分ではない。
その最たるものが、連座制の導入を明記しなかったことである。
政治資金規正法違反のほとんどで禁錮刑や罰金刑になれば、公民権停止にもなる。
だが、収支報告書の提出義務は会計責任者にあり、議員は共謀が立証されない限り罪に問われない。
このため、議員に対し違法行為の抑止力が働かない。
改革案は厳格な責任体制の確立に向け
「政治資金規正法改正など必要な法整備を速やかに行う」
と記すにとどまった。
岸田文雄首相(党総裁)は各党との協議を経て、法整備を行うと語るが、まずは自民として、目指す方向を明らかにすべきなのは当然だ。
2024年1月26日に通常国会が召集される。
首相には審議などを通じ、連座制導入を明言してほしい。
対策には会計責任者が逮捕・起訴された場合、国会議員を処分できるよう党則を改正することが盛り込まれた。
これだけでは実効性は担保されない。
自民の議論で抜けている点は他にもある。
関係派閥が説明責任を果たしていないことだ。
会計責任者らが立件された安倍、二階、岸田各派は改めて記者会見を開き、動機や使途などを含め、全容を明らかにしなければならない。
首相は3派とその幹部に一層の説明を強く求めるべきである。
一方、改革案は政策集団の名目で派閥の存続を容認したが、パーティーの開催や、閣僚などの人事に関する働きかけを禁止した。
法令違反があった場合は、党側が活動休止や解散を求めるという。
確実に実行される仕組みを整えねばならない。
安倍派など3派は解散を決めた。
日本の政治に大きな影響を与えることになる。
派閥には中堅・若手が有力政治家から政治理念や政策遂行の方法を学ぶ機能があり、派閥経由で人材を発掘してきた側面もある。
こうした役割を今後は党が担わなければ、政権の政策遂行能力が低下しかねない。
改革案には人材育成の仕組みの構築を掲げているが、具体性を欠く。
首相は
「派閥ありきの自民党から脱却する」
と語っている。
脱却した次の姿をもっと明確に示してもらいたい。

産経抄
世論との温度差、自民の「改革」
2024/1/25 5:00
https://www.sankei.com/article/20240125-LM2KX2RL4FOGHF3AOUJ4GCSYEM/
「クールビズ(ビジネス軽装)」
運動を、政府が提唱して間もない頃だという。
運動の発案者でもある時の首相、小泉純一郎氏はノーネクタイで官邸に出勤するなりこう言った。
「表より中の方が暑いぞ。どうなっているんだ」
▼窓を閉め切った官邸は28℃、外の方が涼しかった。
この一事は例外として、首相には往々、
「耳障りな情報が入らない」
と首席秘書官を務めた飯島勲氏が『政治の急所』(文春新書)に書いていた。
閉ざされた空間の泣き所と言えなくもない。
▼自民党の派閥を巡る裏金事件で、世論はもう十分煮立っている。
会計責任者が責任の大半を負う政治資金規正法では、共謀の立証がなければ議員に罪は及ばない。
政治改革を謳うなら連座制の導入は1丁目1番地にも思える。
自民の示した改革案はしかし、その明記を避けた。
▼本社とFNNによる直近の合同世論調査によると、政治改革に実効性のある具体策として
「政策活動費の使途公開」

「連座制などの罰則強化」
を挙げた人が合わせて7割を超えた。
「政治資金パーティーの禁止」

「派閥解消」
は2割弱である。
▼自民の改革案は、それゆえ世論との大きな温度差を窺わせる。
裏金の提供を受けた議員らは頭を下げても、経緯や使い道などには口を閉ざしたままだ。
今1つ踏み込みを欠く党の姿勢、説明責任を果たさぬ議員の背中が、有権者にどう映るか分からないわけではあるまい。
▼むしろ議員の人材育成などに大きな役割を果たしてきた派閥の解消が、政策の実行力に影を落としはしないか。
そんな懸念が拭えない。
官邸も自民党本部もこの際、閉め切った窓を開け放っては如何だろう。
外の寒暖も分かるし、有権者の声もよく聞こえる。

産経・FNN合同世論調査
政治改革の具体策「使途公開」「連座制導入」が7割 「派閥解消」の声少なく
2024/1/22 17:08
https://www.sankei.com/article/20240122-EPX7DBWOM5NLTHFCTYUYH7C62A/
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が2024年1月20、21両日に実施した合同世論調査で、自民党の派閥パーティー収入不記載事件を受けた政治改革に実効性のある具体策を尋ねたところ、
「政策活動費の使い道の公開」(36.0%)
と、
「国会議員の責任も問う『連座制』などの罰則強化」(34.9%)
が計7割超を占めた。
岸田文雄首相が主導する
「派閥の解消」(8.1%)
よりも、政治資金の透明化や厳罰化による厳しい措置を求めているようだ。
政策活動費は政党から議員個人に支出され、政治資金収支報告書への記載義務がないため、不透明な政治資金の温床とされる。
連座制は収支報告書に虚偽記載があった場合、会計責任者だけでなく議員にも責任が及ぶ。
導入されれば、会計責任者が有罪となった場合、議員は自動失職などの対象となる。
支持政党層別でみると、自民支持層は33.7%が
「連座制などの罰則強化」
と回答。
「使い道の公開」が31.0%、「派閥の解消」は13.5%と続いた。
「罰則強化」
の回答は自民支持層以外で多く、公明党支持層の60.4%の他、立憲民主党支持層の45.9%、日本維新の会支持層の43.3%、全体の4割を占める無党派層の31.5%が選択した。
一方、自民党が再発防止に向けて設置した政治刷新本部に期待するか尋ねたところ、自民支持層で、「期待する」と「期待しない」が48.7%の同率で拮抗した。
公明支持層では「期待しない」が66.5%に対し、「期待する」は33.5%にとどまった。
立民や維新、国民民主など主要野党の支持層や無党派層もそれぞれ7〜8割前後が「期待しない」と回答した。

阿比留瑠比の極言御免
外国人パー券の禁止が本丸
2024/1/25 1:00
https://www.sankei.com/article/20240125-2IJIOJAG3FK4VHMGESRQGIU4VE/
政治資金収支報告書への不記載で始まった政治とカネの問題が、派閥解消の問題へと論点ずらしされたようで得心がいかない。
自民党の政治刷新本部は2024年1月23日、政治改革の中間取りまとめ案を提示した。
派閥による政治資金パーティーの禁止を盛り込んだが、政治家個人が開く場合の
「外国人」
によるパーティー券購入の禁止は入らなかった。
■献金ならクビが飛ぶ
この問題ではかねて、政治資金規正法が
「外国人」
からの献金を禁じているのに、事実上の寄付に近いと言えるパーティー券購入は自由であるのは抜け穴になっていると指摘されていた。
自民党の有村治子元女性活躍担当相が2024年1月23日、SNSでこう問題提起していた。
「外国人による【寄付】は禁じられる一方、【パーティ券の購入】には制限がない」
「事実上どちらも、政治活動への経済的支援であることには変わりなく、(中略)日本の政治が、外国勢力から支配や干渉を受ける制度的脆弱性を持ち続けることになります」
有村氏は2016年10月6日でもこの問題を質しており、当時の高市早苗総務相はこう答弁している。
「(政治資金規正法の)規定が設けられた趣旨は、日本の政治や選挙が外国の勢力から影響を受けるということを未然に防止する趣旨であると承知を致しております」
ある政治家のパーティー券を中国や北朝鮮が大量かつ継続的に買い続け、政治家がそれに依存するようになればどうなるか。
いずれ取り込まれて身動き出来なくなることは、小学生にだって分かる。
実際、2011年3月6日には、当時の菅直人内閣の前原誠司外相が在日韓国人から25万円の違法献金を受けていたことで外相を引責辞任している。
この時は、菅直人首相自身の資金管理団体がやはり在日韓国人から約4倍の104万円の違法献金を貰っていたことも発覚した。
ところが2011年3月11日、まさにその問題を菅直人首相が国会で追及されていた絶体絶命のタイミングで東日本大震災が発生し、問題は有耶無耶のまま延命したのだった。
外国人からの寄付は閣僚のクビが飛ぶほどの重大事であるのに、外国人のパーティー券購入は度外視するのは筋が通らない。
■議論あったのに
それも自民党の政治刷新本部ではたまたここまで話題が及ばなかったというのであればともかく、2024年1月16日の本部会合では小野田紀美元防衛政務官が発言しているのに、中間取りまとめでは跡形もないというのは不自然ではないか。
X(旧ツイッター)投稿によると、小野田氏は以下のように論じたという。
「派閥の是非がメイン議題になっているのはおかしい」
「そもそもこれは派閥の問題ではない」
「個人の政治資金パーティーでの過少記載問題もあった」
「『自民党』だけの問題ではない」
「個人の政治資金パーティーにかかる疑惑は他党でもあった」
「派閥の問題云々ではなく『政治資金パーティー』の在り方が問題なのである」
「パーティー券を某外国人が沢山買っていた事が問題になった事例も自民党議員にあった」
「この抜け穴は絶対防がなきゃいけない」
詳しくは直接、小野田氏の投稿を読んでもらいたいが、重要な論点である。
2024年1月22日の政治刷新本部では有村氏も小野田氏の言葉を引いて発言し、2024年1月23日の同本部では事務局から有村発言への言及があったというが、中間取りまとめにこの本丸は反映されていない。
やはり納得できない。
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/181.html#c29

[原発・フッ素54] 珠洲原発を止めて「本当によかった」 無言電話や不買運動に耐えた阻止活動28年の感慨(東京新聞) 蒲田の富士山
20. 秘密のアッコちゃん[111] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月25日 20:29:40 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[224]
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ソロモンの頭巾
第28回気候変動会議 COP史上初、原子力発電推進へ 長辻象平
2024/1/24 10:00
https://www.sankei.com/article/20240124-OFLWJJLWYNIOLNQHNSFZTH5SKM/
世界のエネルギー潮流に変化が生じている。
原子力発電重視の顕在化だ。
2023年11月30日から12月13日の間、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開かれた国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)で、その潮目が鮮明に表れた。
二酸化炭素(CO2)を排出しない脱炭素技術としてCOP28の成果文書に原子力発電の有用性が記述されたのだ。
1995年からのCOP史上で初めてのことだった。
■地球沸騰の時代
2023年は暑さの記録更新が日々のニュースになった1年だった。
2023年7月には国連のグテレス事務総長が
「地球温暖化の時代は終わり地球沸騰の時代が来た」
と語り、各国政府に温室効果ガスの排出削減努力を呼び掛けた。
そうした流れの中でCOP28。
前回のCOP27でも議論された化石燃料の利用減にどこまで踏み込めるかが焦点だった。
化石燃料には石炭、石油だけでなくCO2の排出が少ないことで容認されてきた天然ガスも含まれる。
議長国のUAEは産油国。
予想通り議事は難航したが、成果文書は
「この10年で化石燃料からの脱却を加速させる」
という表現でまとまり、閉幕した。
■原発3倍化宣言
脱却加速の手段には、まず再生可能エネルギーの設備容量(発電能力)3倍化や、エネルギー効率の2倍化が挙げられた。
これらと並んでCOP28の成果文書に盛り込まれた加速手段が
「原子力発電の推進」
だったのだ。
原子力発電が脱炭素に貢献することは理解されていたにもかかわらず、過去のCOPでは、活用が躊躇われてきた感がある。
順当な評価への花道はCOP28の会期3日目にあった有志国宣言で整えられた。
多数の国々の賛意を得たことで、原子力発電の推進が成果文書に盛り込まれたのだ。
有志国宣言は2050年までに世界の原子力発電の設備容量の3倍化を目指すことの他、小型モジュール炉(SMR)や先進国の導入拡大、更には原子力を利用した水素製造などについても触れた内容だ。
SMRは立地上の制約が少なく、再生可能エネルギーとの連携にも適するとしている。
■25の有志国署名
原子力3倍化の有志国宣言は米国の発意によるもので、日本をはじめ、議長国のUAEや英仏加など22カ国が署名。
更に3カ国が加わり、計25カ国の推すところとなった。
うち7カ国は原発の未保有国だ。
中露は不参加だった。
日本原子力産業協会の調査によると、世界の原発保有国・地域は32。
ガーナやモロッコ、モンゴルなど未保有国の宣言参加は、地球温暖化防止への対応に加え、近年の国際情勢下でエネルギーの自力確保の必要性を痛感したことによる判断だろう。
■電力安定供給に
原発は1度の燃料装荷で365日以上、フル出力連続運転を続けられる。
それが強みだ。
国内の原発は13カ月ごとに止めて定期検査をしているが、海外では18カ月や24カ月運転の導入が進められている。
日本での液化天然ガス(LNG)による火力発電は、数日ごとに大型タンカーで運ばれて来る輸入LNGに依存している。
太陽光や風力発電は、自前でも発電量が不安定。
国際紛争でLNGが途絶した場合にも原発があれば支えになる。
しかも国連が強く主導する脱炭素化に整合するので原発導入国は今後も増えていくだろう。
■産油国も親原発
COP28の議長国・UAEは屈指の産油国だが、風土を生かした太陽光発電施設を保有している。
メガソーラーの1000倍の出力規模を誇るギガソーラーだ。
それに加えて出力140万キロワットの大型原発を2021年、2022年、2023年に1基ずつ運転しており4基目の建設も進む。
原子力発電・太陽光発電・火力発電のエネルギーミックスで2025年までのCO2排出半減の達成を手中に収めている。
それに引き換え日本では原発の再稼働が遅々としている。
原価や為替レートで変動するが、原発の停止分を火力発電で補うのに必要な輸入燃料代は原発1基当たり、1日約3億円。
原発停止で海外に流出した国富を
2011年度は2.3兆円
2012年度3.1兆円
2013年度3.6兆円
2014年度3.4兆円
・・・とする経済産業省の推計もある。
これが続いているのだから日本は貧しくなるわけだ。
電気代は高くなり産業競争力も衰えた。
ちなみにUAEの新鋭原発4基は韓国製だ。
日本の原子力産業は技術継承、サプライチェーンの維持も楽観できない状況だ。
世界の人口は100億人に向かっており、社会のデジタル化と併せて電力需要は急増する。
COP28で出現した新潮流に日本は掉(さお)さしていけるのだろうか。

主張
原子力発電 脱炭素活用が国際潮流だ 柏崎刈羽の稼働を確実に
2024/1/18 5:00
https://www.sankei.com/article/20240118-NEYKTQODEJLNNK5EJ7SVWA6IXA/
東京電力柏崎刈羽原子力発電所6、7号機(新潟県)の再稼働が現実味を帯びてきた。
原子力規制委員会が同発電所に出していた事実上の運転禁止命令が2023年12月末、同委によって2年8カ月ぶりに解除されたためである。
同原発も北陸電力志賀原子力発電所(石川県)も能登半島地震による重要施設への被害はなかった。
2024年夏以降には中国電力の島根原子力発電所2号機、東北電力の女川原子力発電所2号機の再稼働が見込まれている。
いずれも福島第1原子力発電所と同じ沸騰水型原発である点が注目される。
2024年を国内原発復興加速の起点としたい。
日本の歩みは遅すぎる
これまでの再稼働は全て加圧水型原発で東日本に多い沸騰水型原発の再稼働が待望されていた。
柏崎刈羽6、7号機(共に改良型沸騰水型、出力135.6万キロワット)が加われば国内の全原発33基中、16基による発電体制となる。
加圧水型と沸騰水型が揃うことも好ましい。
地球温暖化防止で国連から要請される脱炭素化への対応や、エネルギー安全保障の観点からも世界的に原子力発電への評価が高まっている。
2023年末の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)でも原子力発電の利用拡大に向けた動きがあった。
世界の原子力発電の設備容量3倍化を目指す有志国宣言だ。
日英仏加など25カ国が署名している。
成果文書にも原子力が二酸化炭素排出削減の有力手段の1つとして記載された。
COP史上初の画期的な承認だ。
海外では福島事故後、慎重になっていた原発利用の動きが活発化している。
スリーマイル島原発事故以来、原発の新設が途絶えていた米国で2023年7月に革新軽水炉の運転が始まったことも1例だ。
脱原発に傾いていたスウェーデンやベルギー、イタリアでも政策見直しが進んでいる。
韓国も2022年の新政権発足で脱原子力政策を撤回済みだ。
安全性と効率性に優れた小型モジュール炉(SMR)の開発も米加英などで活発化している。
翻って日本はどうか。
政府は2023年2月に
「GX(グリーントランスフォーメーション)実現に向けた基本方針」
で、エネルギー安全保障と脱炭素に寄与する電源として原子力の
「最大限活用」
を明記したが、世界に比して歩みは緩慢だ。
柏崎刈羽原発もその例である。
6、7号機は2017(平成29)年に安全審査に合格しているが、再稼働に至っていない。
再稼働済みの原発は高経年機を除いてほとんどが安全審査合格から1年半以内に営業運転に入っているのと際立った差を見せている。
両機の遅れは東電に原発を運転する
「適格性」
があることの証明を規制委が求めたことなどに端を発している。
原発の安全審査基準に適格性の見極めは含まれないのに、規制委は勝手に精神論を持ち込んだのだ。
■規制庁も「紛失」猛省を
東電が招いた遅れもある。
2021(令和3)年に発覚した同原発の運転員のIDカード不正使用や侵入検知設備の故障などだ。
規制委は2021(令和3)年4月にテロ対策の不備を理由に核燃料の移動禁止を命じ、それによって事実上の運転禁止となっていた。
東電は2年8カ月に及ぶ是正努力が認められ、2023年12月27日に禁止解除の運びとなった次第だ。
規制委は電力会社に厳しいが身内には甘い。
原子力規制庁の職員が検査官証や立入検査証などを紛失し、無携帯のまま原発などへの立ち入り検査をしていたのだ。
2021(令和3)年10月の報告によると10人が計11枚を紛失していたのだから、どの口で東電を叱責できたのか。
また、行政手続法の無視も看過できない問題だ。
同法での安全審査の標準処理期間は2年だが、守られた例は少数だ。
10年を過ぎた原発もある。
国会で問われているが、馬耳東風だ。
遅れを電力会社のせいのみにすることなく、規制委も規制庁も自身への自律的改善の仕組みの定着を急ぐべきだ。
今後、同原発の再稼働は地元同意に移る。
新潟県の花角英世知事には、再稼働で東電に1基当たり年額1200億円の収益改善効果が見込まれることを判断材料に加えてもらいたい。
再稼働が進めば福島第1原発の廃炉も進む。
ひいては国内電力の安定供給にも資する。
海外も世界有数の原発として知られる柏崎刈羽の運用再開に注目しているはずだ。

やっぱり必要になる原発フル稼働
正論2024年1月号 社会保障経済研究所 石川和男
現在、イスラエルで続いているイスラエル軍とイスラム組織ハマスとの戦闘が中東地域に拡大した場合、原油価格は現状から最大75%上昇するとの試算を2023年10月末、世界銀行が公表しました。
連動して、天然ガスや石炭の価格も大幅に上昇する可能性があると見ています。
2023年11月末からは中東のアラブ首長国連邦で国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)が開かれますが、どうやら地球温暖化対策どころではない国際情勢になりつつあります。
中東情勢で、日本が出来ることはほとんどありません。
化石燃料価格が高騰する可能性も視野に、国内で対策を進めていくしかないのです。
日本で2023年5月に成立したGX推進法(脱炭素成長型経済構造への円滑な移行の推進に関する法律)は、経済産業省が主導して作った法律です。
法律の名前に
「脱炭素」
と入っているようにGX(グリーントランスフォーメーション)とは要するに脱炭素のことですが、実際のところ本当に二酸化炭素(CO2)などの温暖化ガスの排出をゼロにすることは、まず不可能です。
結果的に温暖化ガスの排出を減らす
「低炭素」
を目指すことになるはずです。
国がGX推進法で目指すものは低炭素と、原子力の活用をはじめとする電力の転換です。
そして財源をどうするかもキッチリ盛り込んだ点は評価できます。
2028(令和10)年度から
「化石燃料賦課金」
が導入され、化石燃料を供給する企業側に
「賦課金」
が課されるわけですが、最終的にはガソリン価格などに転嫁され、我々庶民が負担することになります。
単純に考えて、5年後の2028年には電気代もガソリン・灯油代も上がることになるわけです。
だからこそ、日本は動かせる原子力発電所をフル稼働させ、CO2の排出量を減らしつつ電気代も抑える必要がある。
原発の稼働状況を東日本大震災前の状況に戻す必要があるのです。
今後10年間、国は毎年2兆円の
「GX経済移行債」
を発行することになっています。
そこで2028(令和10)年度からは、毎年2兆円の
「賦課金」
を国民に課していく必要が出てきますが、原発を東日本大震災前のように稼働させられればその程度の余剰金は十分に生まれます。
「化石燃料賦課金」
の負担率を実質ゼロにするためには、原発をフル稼働させるしかありません。
それが出来れば十分お釣りがくるでしょう。
東日本大震災後、原発が動いていなかった時期には火力発電所の燃料費がかさみ、年2兆〜5兆円の国富が海外に流出していたとされています。
現在は当時よりも円安が進んでいるため、化石燃料の輸入コストは更に上がっている。
この状況をまだ動いていない原発の運転を再開できれば、非常に経済的でかつ環境面でもプラスです。
原発を順調に動かすことさえできれば、
「化石燃料賦課金」
で国民にほとんど負担をかけずに済む。
経産省は実にうまく制度設計を考えたものだと思います。
■知事の「ブレーキ」許すな
ただし、今のように原子力規制委員会や新潟、北海道など一部の知事が原発再稼働にブレーキをかけ続けると、結果的に国民負担が増加することになりかねません。
GXが成功し、追加の国民負担なしで済ませるためには既存原発のフル稼働が必須だと言えます。
それが実現すれば現在、電気代に上乗せされている
「再エネ賦課金」
の一部も相殺することができるでしょう。
つまり、国民の負担している電気代が下がるわけです。
一方で、原発再稼働が進まない現状のままでは、
「GX経済移行債」
は単なる借金ということになり、後々国民負担が増えることになります。
多くの国民は気付いていないようですが、
「化石燃料賦課金」
はステルス(隠れ)増税なのです。
皆さんの電気代に上乗せされている
「再エネ賦課金」
も同様にステルス増税なのですが、誰もが
「賦課金」
という言葉に騙されてしまい、ほとんど問題視されません。
仮に
「再エネ税」
という名前であったら大騒ぎされるところでしょうが
「あれは賦課金だから」
とスルーされてしまっています。
「化石燃料賦課金」
の枠組みは経産省が実にうまく考えたものです。
名目的には新税ではないので、騒がれることもありません。
そして原発が順調に再稼働していけば、発電単価の低下で
「賦課金」(ステルス増税)
を相殺できるので、電気代は上がらず国民負担は増えないのです。
つまり原発の再稼働こそがGX成功のカギであり、それは経産省と原子力規制委と各都道府県知事の3者が決めるのです。
原子力規制委が普通の国の規制当局のように健全に機能していれば、原発の再稼働は問題なく進んでいくことでしょう。
しかし原子力規制委は現在、過剰で異常とも言える規制で再稼働を阻んでいます。
米国の原子力規制委員会のようにまともな規制行政をすれば、国内各地の原発は順次、安全に再稼働させられるはずです。
また原発が立地する道府県の一部では知事が再稼働に難色を示していますが、これは首相や官房長官が説得すれば済む話。
本来、知事に原発の再稼働を止める権限などないのですから。
特に東京電力の柏崎刈羽原発の地元、新潟県の知事は問題だと言わざるを得ません。
前々任の知事だった泉田裕彦氏(現・自民党衆議院議員)は福島第1原発の事故を検証する委員会も立ち上げましたが、国や東電も事故の検証をしていた中で、わざわざ新潟県が検証をするなど意味不明。
単なる嫌がらせだったと言われても反論できないでしょう。
この謎の検証の仕組みを、米山隆一前知事(現・立憲民主党衆議院議員)と花角英世知事も引き継いでいます。
東日本大震災からもう10年以上が経ちますが、新潟県は一体何をやっているのか。
柏崎刈羽原発を動かさないことが新潟県の利益になるとは到底思えません。
原発の再稼働は、動かすまでは大騒ぎになるかもしれませんが、動かしてしまえば騒ぎは収まり
「あれは一体、何だったんでしょうね」
となるものです。
福島第1原発の処理水放出がそうでした。
2023年8月24日の放出までは
「風評被害が大変だ」
と大騒ぎされていましたが、実際に放出が始まると風評被害など雲散霧消してしまいました。
そして後に残ったのは、中国による嫌がらせだけです。
一方で国内では、原発のある福島県浜通り地方の自治体へのふるさと納税が急増し、国産の水産物を消費する動きも広がっています。
案ずるより産むが易いのです。
柏崎刈羽原発をはじめ、北海道電力の泊原発、東北電力の女川原発、北陸電力の志賀原発など、東日本大震災後に止まってしまった各地の原発も、再稼働させるまでは反対派や一部のメディアが大騒ぎすることでしょう。
しかし一旦動いてしまえば、そのような批判も消え失せてしまうものなのです。
そして各地の原発が再稼働すれば、GXの実現に必要な財源は簡単に確保できるのです。
逆に現状のまま原発の再稼働が進まないと単純に計算して年間2兆円の国民負担増となってしまいます。
■福島第2の廃炉撤回を
経産省の中には、以上のような財源の解決策を考えて制度設計した人も、一部にはいたでしょう。
ただ、GX推進法案の審議の中で、原発再稼働で財源を確保する旨の国会答弁はありませんでした。
何故かと言えば、原発再稼働が前提だということを明言すると野党から
「国民不在だ」
といった批判が出てくるからです。
岸田文雄首相は2022年、原子力規制委の審査に合格した原発17基の再稼働に言及しましたが、遅々として進んでいません。
本来、柏崎刈羽原発は2023年秋に再稼働するはずでしたが、実際には2024年以降に先送りされています。
東日本大震災の震源に近く、激しい揺れと津波にも耐えた宮城県の女川原発2号機の再稼働も、安全対策工事が長引いて遅れています。
これは私に言わせれば、原子力規制委が悪い。
政府の1機関でありながら、なぜ国の足を引っ張るようなことを続けているのか。
原子力規制委は独立性の強い
「3条委員会」
であるとはいえ、国が設置したものであり国に人事権があるわけで、最終的に首相の判断に従うのは当然のことでしょう。
かつて菅直人元首相は原子力規制委について
「そう簡単に(原発の稼働状況が元に)戻らない仕組みを民主党は残した」
と豪語しました。
しかし、西日本の原発は概ね再稼働を果たしています。
その意味で菅直人元首相の発言など今となってはどうでもいい。
東日本の原発再稼働が遅れているのは、現在の原子力規制委の問題です。
原発の審査をするのは構いませんが、審査しながらでも原発を再稼働することは可能なはずです。
東京電力社員のIDカード不正利用など、審査とは直接関係のない問題で原発を止めていますが、原子力規制委はそれほど公明正大なのか。
自分たちも、必要とされる身分証を紛失したまま原発への立ち入り検査をしていたことが報じられています。
あれこれ理由を付けて原発を止め続けることによって、原子力規制委は日本経済を壊しているのです。
原発の保安規制というのは、あくまでも安全に動かすためのものであって、止めるためのものではありません。
元々、東京電力に対して私怨を抱いているとしか思えないような人物を委員に据えたので、原子力規制委はおかしなことになったのです。
それもあって民主党政権は崩壊しましたが、後を継いだ安倍晋三元首相、菅義偉前首相も原子力規制委の歪みを正さなかった。

身分証明書紛失、携帯せず原発立ち入り検査…原子力規制庁調査で11枚紛失判明
2021/10/28 10:38
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20211028-OYT1T50061/
原子力規制委員会は2021年10月27日、委員会の事務局を担当する原子力規制庁の職員10人が身分証明書など計11枚の証明書を紛失したと発表した。
うち3枚は原子力発電所などへの立ち入り検査で携帯が義務づけられている身分証明書だが、携帯せずに検査を行っていた。
規制委によると、紛失が確認されたのは、検査時に必要な「検査官証」2枚と「立入検査証」1枚の他、テロ対策などの機密情報を扱う職員に発行する「信頼性確認済証」8枚。
第三者による不正使用は確認されていないという。
同庁の地方事務所職員が2021年8月、検査官証と立入検査証の2枚を紛失したと申告。
規制委が全庁で同様の例がないか調査したところ、他にも9人が1枚ずつなくしていたことが判明した。
検査時は運転免許証などで本人確認をしていたため実際に提示する場面はなく、紛失時期は不明という。
規制委は今後、年1回の証明書の所在確認などを行う。

その点、岸田首相は原発の再稼働に向けて発言していることは評価しますが、それも遅々として進んでいません。
付言すれば、東日本の原発が動かないのは自公連立政権の問題だと言えます。
いい加減に過剰な
「地元への寄り添い」
はやめた方がいい。
本当に原発立地地域のことを考えるならば、早期に再稼働させるべきなのです。
そして、柏崎刈羽原発で発電した電気を、まずは地元・新潟を含む東北電力管内に送るべきです。
首都圏の電気料金値下げを後回しにしてでも早期の再稼働で、原発に関わる技術をきちんと次世代に伝承することが国益上、重要だと思います。
更に、福島第2原発の1〜4号機、および福島第1原発5号機・6号機の廃炉は、撤回すべきでしょう。
東日本大震災の津波で破壊されたのは福島第1の1〜4号機であって、それ以外の福島県内の原発はほぼ無傷で、先の女川原発と同様に再稼働が可能なはずなのです。
過去の世界的な原発の大事故を振り返ってみても、米スリーマイル島原発や旧ソ連のチェルノブイリ原発でも、事故があった以外の号機は運転を続けているのです。
なぜ日本だけ、事故炉の隣にあったからといって無事だった原発を廃炉にするのでしょうか。
地元県民の
「お気持ち」
に寄り添うのはそろそろやめるべきです。
もちろん福島の無事だった原発を再稼働できたならば、その安い電力の一部は東北電力に送り、地元還元をした方がいい。
国民負担軽減のためにも、またCO2削減のためにも、原発の稼働状況は東日本大震災以前に戻すべきです。
ただ近年、太陽光発電が大きな供給力になっています。
これに伴って古い火力発電所の稼働率が低下して廃止が進む一方、新増設が進まないのは困ります。
そこで将来、太陽光など再エネの発電量が余った場合の逃げ場として
「蓄電所」
の整備も進めるべきです。
とはいえ、現状ではまだ蓄電池は高価で、割に合いません。
しかしいずれ蓄電池が安くなれば再エネ用の蓄電所を整備して
「お天気任せ」
から脱却し、火力発電所を安定的に稼働させ維持できるようにする必要があります。
■再エネだけでは無理
GXでは脱炭素を掲げているだけに石炭火力発電には逆風が吹いていますが、これを衰退させてはいけません。
石油や天然ガスの可採年数が50年前後とされているのに対し、石炭の可採年数は約130年です。
石油・天然ガスが尽きた後も利用できる石炭火力を淘汰していいはずがありません。
そして石炭火力発電はまだまだ高効率化できる余地があります。
だから日本の将来のことを、私たちの子孫のことを本当に考えるなら、この技術を廃らせることは愚の骨頂と言わざるを得ません。
またこの石炭火力の技術はインドなど海外にも広めるべきで、それで海外のCO2排出削減にも貢献することができるのです。
ここで北海道電力について触れておきたいのですが、次世代半導体の国産化を目指す
「ラピダス」
が北海道千歳市で工場建設を始めています。
果たして現状のままで北海道の電気は足りるのか。
風力発電所が北海道では多数、立地しているとはいえ、風力発電事業者も困るのではないでしょうか。
「風が吹かないので電力が足りず、半導体工場が止まった」
などと文句を付けられかねないのです。
半導体工場ともなれば、周波数の安定した良質の電力が必要になりますが、再エネではそれが難しい。
洋上風力発電事業者にとっては発送電が安定しないからといって責任を取るわけにもいかず、北海道に半導体工場が来るというのは困った話なのです。
そうなると、北海道電力としては火力・原子力発電に頼らざるを得ませんが、北海道では火力発電所の老朽化・休廃止が相次ぎ、供給力には不安があります。
後は原発をフル稼働させるしかありません。
現在、北海道電力は泊原発3号機の再稼働を申請していますが、1・2号機も再稼働させるべきでしょう。
それくらいでなければ、半導体工場を造ったとしても安心して操業できません。
北海道の鈴木直道知事は原発の再稼働に慎重な姿勢ですが、
「それなら何故北海道に工場誘致するのですか」
と問いたい。
安価で安定した電力を確保できなければ、いくら工場を誘致しても
「絵に描いた餅」
でしかありません。
2023年2月に閣議決定された
「GX実現に向けた基本方針」
ではエネルギー安全保障についても触れられています。
ここには経済安全保障も含まれると見ていいでしょう。
ですのでGXの補助対象は経済安保に即したもの、もっと言えば中国・北朝鮮・ロシアのような”経済的仮想敵国”をサプライチェーンから極力外す工場誘致や技術開発などへの投資に限られそうです。
その観点からすると、再エネとは言っても中国・新疆ウイグル自治区の労働力で作られた太陽光パネルの輸入に補助金は出ません。
中国からの電気自動車の輸入にも、あまり補助金を出すわけにはいかないでしょう。
電気自動車の工場は日本国内に造るべきだと思います。
今後、ガソリンスタンドが減っていく地方では、電気自動車は一定程度、普及するはずです。
その地方では海外製ではなく国産の電気自動車を買おう、という流れになることが予想されます。
それに付随して電池の国産工場、あるいは屋根の上に載せるような薄膜太陽光パネルの国産工場も、GXの補助対象となりそうです。
尚、電気自動車は現状では1回の充電で走れる距離も限られており、また車両自体も重いという難点があります。
都会では
「金持ちの道楽」
に終わり、さほど普及しないのではないでしょうか。
日本ではハイブリッド車の方が、まだ優位性はありそうです。
■CO2削減は限定的
結局、GXでは今後10年に渡って最低でも2兆円の投資が続くことになり、経済的には間違いなくプラスになります。
ただし、国民負担が増すかどうかは原発の再稼働次第で、それが実現するかどうかは国の努力次第。
政府としては再稼働したいところを、原子力規制委や新潟県知事・北海道知事が阻止するかどうかの戦いになってきます。
そこは政府が強引に、あるいは知事に頭を下げてでも再稼働を実現すべきところで、岸田首相の実行力が問われています。
尚、GXの推進によってCO2の排出をどれだけ減らせるかと言えば、仮に東日本大震災前の平成10年代並みに原発をフル稼働できたとしても国が掲げている
「2030年に2013年比46%減」
の目標達成は、まず無理でしょう。
よほど経済が縮小すればCO2削減で目標実現となるかもしれませんが、現実的な話ではありません。
太陽光や風力などの再エネは、いくら増やしても不安定なので当てになりません。
やはり原発の再稼働に加え、火力発電も全体の4割程度の発電を担うことになるでしょう。
それが健全な形であって、火力発電所の新増設も必要になってきます。
CO2を抜本的にどう減らすのか、また減らす必要が本当にあるのか否かについては、GX推進法とは別途に検討する必要があると言えます。
いずれにしても国際情勢の変化に適応しながら安価で安定した電力の大量供給を続けるためには、原発のフル稼働が必須なのです。

主張
世界の原発3倍化 COP28での有力宣言だ
2023/12/7 5:00
https://www.sankei.com/article/20231207-5DQYJMBS25LO5MODKZLQ7LJ26A/
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)の3日目に、地球温暖化防止へ原子力発電を活用する有志国宣言が公表された。
「2050年までに世界の原子力発電の設備容量を3倍に拡大する」
ことを目指す内容だ。
米国の発意による提案で、日本をはじめ、議長国のUAEや英仏加など22カ国が宣言文書に署名した。
温暖化防止の脱炭素とエネルギー安全保障の両立を可能にする現実的な取り組みとして、賛同の広がりを期待したい。
国連は20世紀後半の気温上昇を、火力発電や産業活動の拡大に伴う二酸化炭素などの温室効果ガスの排出増加によるものと断定している。
今COPでは、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを2030年までに3倍にする目標も日本を含む多数の国々の支持を得ているが、再エネには発電量が安定しないことや大面積を必要とする難がある。
それに比べ原子力発電は限られた敷地面積で大電力の安定供給が可能だ。
難点は過酷事故が起きた場合の被害だが、福島事故を教訓に国内の原発の安全性は大幅に向上し、海外でも万一の炉心溶融事故に対応可能な原発の開発が進んでいる。
原発の有志国宣言は日本がリードする高温ガス炉にも触れている。
発電しながら水素を製造できる新型原発だ。
宣言が目指す原発の発電力の3倍化は、各国一律ではなく世界全体での構想だ。
日本が海外での原発立地へ積極進出する好機である。
国内では新規原発の建設が10年以上、止まっている。
高度な技術の維持と継承のためにも、海外での建設プロジェクトへの参入が急がれる。
国内の33基の原発中、運転中は12基に過ぎない。
原発を脱炭素電源の主力に戻すには、原子力規制委員会の安全審査の効率化が欠かせない。
また約30年先を展望すれば原発の建て替えや増設が不可避だが、それには使用済み燃料の再処理工場の完成を急ぎ、核のごみの地下岩盤施設の立地に目処を付けなくてはならない。
いずれも国が前面に立つべき要件である。
電力は国家の活力源だ。
COP28での有志国宣言をバネに日本の原子力発電を回復軌道に乗せたい。

“世界の原発3倍も日本は想定せず技術支援で貢献” 西村経産相
2023年12月5日 13時32分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20231205/k10014278441000.html
アメリカ政府が、2050年までに世界の原子力発電所の発電容量を3倍に増やすことを目指すとする宣言を発表したことについて、西村経済産業大臣は、
「現時点では日本が3倍にすることは想定していない」
と述べた上で、各国への技術支援などを通じて目標の達成に貢献していく考えを示しました。
COP28に合わせて、アメリカ政府は気温の上昇を1.5度に抑えるためとして、2050年までに、2020年と比べ世界の原子力発電所の発電容量を3倍に増やすことを目指すとする宣言を発表し、日本を含む20か国以上が賛同しました。
これについて、西村経済産業大臣は2023年12月5日の閣議の後の会見で
「世界全体でカーボンニュートラルを目指していく上で、原子力の活用は極めて重要だ」
と述べました。
その上で
「現時点では、2050年に日本が原発の発電容量を3倍にすることは想定していない」
「世界全体で増やしていく中で、日本としてもそれぞれの国への技術支援や人材支援などに取り組んでいきたい」
と述べ、日本としては、各国への技術面や人材面の支援を通じて、目標の達成に貢献していく考えを示しました。

世界の原子力発電能力「2050年までに3倍に」宣言 日米英韓など約20カ国まとめる
2023/12/2 19:40
https://www.sankei.com/article/20231202-IXQ3HS3NHZIVNNSVPPRYIZPZ5Q/
アラブ首長国連邦(UAE)で開催中の国連気候変動枠組み条約第28回締約国会議(COP28)首脳級会合に合わせ、日米英、カナダ、韓国など約20の有志国は2050年までに世界の原子力発電能力を3倍に拡大することを目指す宣言を2023年12月2日までにまとめた。
米エネルギー省が発表した。
宣言では、気温上昇を1.5度に収める目標の達成に向け
「原子力が重要な役割を果たす」
と指摘。
世界の原発能力を2020年比で3倍に拡大するため協力し、国際金融機関を含め原発への資金投入を進める。
日本は原発利用を推進していて、現行計画では2030年度の電源構成で20〜22%を見込んでいる。
http://www.asyura2.com/22/genpatu54/msg/342.html#c20

[政治・選挙・NHK293] 自公候補が勝利する本当の理由(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
39. 秘密のアッコちゃん[112] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年1月26日 13:58:01 : n4vXmS4Gso : WUN2WklXQ0Fya0k=[225]
<■308行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
重大証言 ウラ金の使途? 言うたろか!
WiLL2024年3月号
名古屋市長 河村たかし
工学博士 武田邦彦
日本の政界はウラ金にまみれとる。
こんな国に住んどってどうするんだ!
■政治とカネにキレイな政治家
★河村
わしは
「今年の漢字」
というのを毎年発表しているんですがね、2023年は
「裏」
にしたんですわ。
★武田
裏、ねえ(笑)。
★河村
日本の中枢・自民党の国会議員が裏金まみれだった。
これは、どえりゃあ問題ですわ。
★武田
ええ、ホントに。
★河村
この裏金問題、わしはとっても腹を立てているんです。
だってホラ、わしの政治家人生と真逆のことをやっているでしょう。
わしは名古屋市長になって今、2800万円の市長の給料を800万円に減らした。
1期務めれば貰える4200万円の退職金も辞退した。
市長を4期やったので、総額4億円を貰っていなんです。
4億円ですよ。
★武田
宝くじの1等が当たって、それを辞退するようなものです。
★河村
”やせ我慢”で日本一安月給の市長として15年やってきましたわ。
うちのかみさんには、えらい怒られてね。
家に鍵を掛けられて、名古屋のカプセルホテルに泊まったこともある(笑)。
★武田
市長がカプセルホテルに(笑)。
でも僕の知る限り、河村さんは
「政治とカネ」
に最もキレイな政治家ですよ。
★河村
税務署に目を付けられたって、ドーンと構えてられますよ。
そんなわしと比べて、自民党議員はどうか。
国会議員はトータル約4000万円を貰っておきながら、裏金で私腹を肥やしていた。
もう許せんのですよ。
★武田
納税者の僕も、許せません。
★河村
税務署職員、検察、そして納税者の皆さんに問いたい。
これを
「政治資金規正法違反」
で済ませていいんですか。
パーティー券の収入を政治資金収支報告書に記載した上で額が間違っていたならまだいい。
全く申告せず、裏金にしていたわけです。
これはレッキとした
「所得税法違反」
でしょう。
★武田
税務当局や検察は、どう対処するんですかね。
★河村
そりゃあ逮捕しないといかんでしょう。
裏金の額は議員によってマチマチですが、その額は100万〜1億円と言われている。
裏金作り(脱税)をしておきながら、
「スミマセン、後で申告します」
で許されるのなら、ラーメン屋のおやじでも、サラリーマンでも、日本国民全員が脱税を許されることになる。
★武田
税のシステムが崩壊してしまいますね。
★河村
そう。
でも実際にラーメン屋のおやじが1000万円も脱税したら、すぐに税務署や検察が飛んできて逮捕される。
他方、政治家は逮捕されない。
納税者には厳しく、納税者の税金で給料を貰う政治家には甘い。
それでいいわけないでしょう。
■裏金にたかる地方議員の群れ
★河村
ジャーナリズムもヌルい。
大手メディアのテレビ・新聞は
「裏金の総額はいくらか」
「派閥政治はダメだ」
「次の総理は誰か」
といった報道ばかりで、肝心の
「裏金を何に使ったか」
を誰も言わない。
ジャーナリズムが言わないんで、代わりにわしが言ってやるわ。
裏金は多く、
【地方議員に配っている】
んです。
★武田
そうそう。
★河村
これを暴露するの、たぶんわしが初めてでしょう。
国会議員は、地方議員にカネを渡さないと政治活動ができない。
それどころか、政治家になることもできない。
日本で政治家になろうと思ったら、多くの場合はどこかの政党に入り、選挙区の公認を得なければならない。
アメリカの場合は予備選で有権者が投票し、候補者を決めますが、予備選がない日本では地方議員が選挙区の候補者を決める。
では、どんな理由で地方議員は候補者を決めるのか。
政策?経歴?信念?人柄?顔?
そんなもんではない。
「カネ」
なんですよ。
★武田
これはホントの話です。
広島で元法務大臣の河井克行氏が地方議員にカネを渡し逮捕された事件や、東京都江東区長選を巡り柿沢未途衆議院議員が江東区議会議員などにカネを配り逮捕された事件で証明されたことでしょう。
僕も一時期、愛知県で政治に携わっていたけど、国会議員が茶封筒を渡しているのを何度も見ました。
封筒の厚さからすると、20万円くらいかな。
★河村
大体20万〜100万円の間ですね。
わしは日本新党、新進党、民主党で衆議院議員をやっていましたが、何度も地方議員から裏金を要求されたことがあります。
1度も配っていませんがね。
■裏金まみれの国
★武田
地方議員の方から
「カネをくれ」
と要求するんですよ。
県議や市議が
「20万円じゃ足りない。30万円で」
と言えば、国会議員は30万円を渡さざるを得ない。
そうしないと、選挙区の公認も得られないし、地方議員は選挙活動も手伝ってくれない。
★河村
選挙に出ようと思ったら、まずは公認を得るため地方議員に挨拶回りをする。
名古屋の場合、1つの選挙区に約10〜20人の地方議員(県議・市議会議員)がいるので、地方議員のドンみたいな人から
「では、1000万円を」
と要求される。
1人50万円を渡すとして、計1000万円かかる計算です。
それが払えない人は、公認を得られない。
もう普通の人は立候補すらできない仕組みが出来上がっているわけです。
★武田
民主主義の崩壊、日本は3流国家か4流国家に成り下がってしまった。
★河村
公認を得るための裏金、ビラ配りなど選挙活動要請のための裏金、更に盆暮れに配る”餅代”と、”氷代”。
そりゃあ、こんだけカネがかかれば、裏金に手を染めんとやっていけませんわ。
この国は裏金まみれですよ、全く・・・。
★武田
愛知県の地方議員の家がほとんど豪邸なのも、そうした理由ですね。
■こんな国でどうする
★河村
先日、国税庁のお偉いさんと話す機会がありましてね、
「自民党の裏金問題を政治資金規正法違反ではなく、所得税法違反として調査すべきではないか」
と提言しました。
すると、じっと黙っていた。
★武田
そんなことをしたら、自民党がひっくり返ってしまいますからね。
★河村
税金で暮らす政治家が法律違反をしていたんだから、ひっくり返って然るべき。
★武田
ウン。
裏金疑惑が浮上して、松野博一氏が官房長官を辞任しましたが、官房長官は政府の政策を国民に伝えるのが仕事です。
松野氏が逮捕されるかどうかは別として、今まで僕ら国民は犯罪者の言うことに従っていたわけです。
これは大問題でしょう。
裏金作りに加担していた政治家は全員、辞任してもらわないとダメだね。
★河村
裏金を受け取っていた地方議員も犯罪者です。
岸田首相は
「政治の信頼回復に向け自民党の体質を一新すべく先頭に立って戦う」
と宣言しましたが、
「裏金=自民党の体質」
と認めたようなもの。
であれば、全ての国会議員と地方議員を対象に
「過去に裏金を貰ったことはあるか」
というアンケートを取るべきでしょう。
わしのように1度も裏金を貰っていない議員であれば、堂々と
「ない」
と答えられる。
しかし、ほとんどの議員は裏金を貰っているので回答できない。
いい”踏み絵”になる。
★武田
日本保守党は、地方議員への裏金還流の調査を求める公開質問状を自民党愛知県連に提出しましたね。
★河村
ええ。
酷いことに、自民党はビルの玄関までしか入れてくれなかった。
「体質を一新する」
と言っておきながら、まるでヤル気が感じられない。
この裏金問題は、ジャーナリズムが使命感を持って追及しなければならんですよ。
野党だって、裏金を貰っていないとは言えませんからね。
★武田
よく言われるのが、ウグイス嬢を雇うのに裏金が必要だ、という話。
法律では1日1万5000円までしか払えないと決まっているけど、ウグイス嬢の相場は3万円だから裏金が必要だと。
しかし政治家は法律を変えることができる。
裏金をなくすため、法律を変えればいいだけの話でしょう。
裏金なんて、政治の世界に全く必要ありません。
★河村
アメリカやイギリスなど先進国の政治家が組織的に裏金を貰っているか。
こんな国でどうするんですか、ほんとに。
■「家業」になった政治
★武田
なぜ政治家は裏金に手を出すのかー政治をやりたくて政治家になっているのではなく、カネが欲しくて政治家になっているからでしょう。
日本の政治家の多くは、カネ儲けのことしか考えていない。
どこにも仕事がないような、どうしようもない人が議員をやっていることもある。
★河村
ホント、ロクでもない奴が多過ぎます。
地方の新聞には、地元選出の国会議員の1日が掲載されていますが、そこには
「〇時に〇〇部会に参加」
「□時に□□部会に参加」
とズラーッと書いてある。
わしも国会議員を5期やりましたがね、ほとんどの議員は部会に参加しているだけ。
何も発言せず、採決もしない。
部会長一任です。
そんな国会議員が高給取りでどうするんですか。
まあ、そんなロクでもない奴でも当選してしまうのが政治の面白味でもありますけど。
★武田
裏金を貰ってラクに生きている議員より、高くない給料でサラリーマンとして一生懸命働き、納税している人の方がよっぽど立派ですよ。
★河村
そう。
国会議員で4000万円、大都市の地方議員も手当などを合わせれば2000万円を超える所もある。
普通に働くよりもいい給料が貰えるので、議員という職に出来るだけ長く居座り、旨い汁を吸い続けようとする。
議員を長くやるため、犯罪と知りながらも裏金に手を染める。
政治家が
「家業」
になってしまっているわけです。
■日本保守党に参加したワケ
★河村
岸田首相は裏金が発覚し、慌てて派閥を離脱しましたが、そんなことでは政治とカネの根本は解決しません。
きっとまた、10年後くらいに問題が再発する。
やはり
「政治家の非家業化」
を実現するしかないんですよ。
★武田
まずは給料を下げないとね。
★河村
議員の給料を市民並みにするか、ボランティアにするか、任期制限を設けるか。
そうでもしない限り、政治家はカネに目が眩んで簡単に公約を破る。
かつて日本新党は
「自民党ではダメだ」
「政治家を総取っ換えする」
というスローガンを掲げ、選挙を戦いましたが、その時、日本新党にいた某議員が、自民党で大臣をやっていた。
わしがその人に
「あれだけ自民党を批判していたのに、なぜ自民党で大臣をやっとるんですか!」
と追及すると、
「河村さんね、あんたはもっと逞しく生きないといかんよ」
と言われた(笑)。
★武田
そんな生き方、全然逞しくない。
★河村
そうでしょう。
わしは日本新党、新進党、民主党で
「政治家の家業化をやめさせる」
と主張してきましたが、それを言う度に孤立の道を歩んだ。
ところが、百田尚樹さんだけが
「私は前から政治家の非家業化を言っている。やろう」
と言ってくれた。
だからわしは日本保守党の共同代表になったわけです。
■河村たかし包囲網を敷かれた
★武田
そもそも政治家に高い給料は必要ないでしょう。
政治の活動費は政党交付金として支給される。
旅費もタダ。
会食にしても、大体は同席する人がご馳走してくれる。
どこにカネが必要なのか。
大きな邸宅に住みたい、高級ワインを飲みたい、ブランドもののスーツが欲しい、そんなものは政治家の仕事ではありません。
僕ら一般人だって、自分の給料の中でスーツを買い、食費を賄い、車や家を買う。
★河村
税金を払う国民ばかりが苦労して、税金で生活する議員は裕福な生活をしている。
そんなのはおかしい!
★武田
河村さんが名古屋市長選に出馬した時、
「税金で給料を貰う政治家は、納税者の給料を超えてはならない」
と言っていましたよね。
アレ、とても感銘を受けてね、今でも鮮明に覚えているんです。
★河村
嬉しいですわ。
お陰様で公約通り、一旦は議員報酬の半減と市民税の10%減額を実現させました。
議員からは猛反発を食らいましてね、自民から共産まで手を組んで”河村たかし包囲網”まで敷かれた(笑)。
苦労しましたよ、ホントに。
十数年前、カナダのバンクーバーの市長が名古屋に来た時、
「バンクーバーの市議会議員は市民の平均給料と同じ」
という話を聞いたんです。
カナダのGDPが成長し、バンクーバー市民の給料が高くなれば、市議会議員の給料も上がる。
まさにわしが追い求めていた理想の形です。
そんなバンクーバーは、2002年から2010年まで世界一住みやすい都市ランキングで1位になっていた。
ホントは総理になって国会議員の給料を減らしたかったけど、総理にはなれないもんでね(笑)。
市民並み給料ということで、はじめの市長選の時、名古屋市の年齢別(60歳)、職種別(管理職)、最終学歴(大卒)で計算したら約800万円だったので、自分の給料を800万円にしたわけです。
冒頭で言いましたが、総額4億円を受け取っていないわけですから、そこは有権者の皆さん、もっと評価してちょうだい(笑)。
■政治とカネは「士農工商」に学べ
★武田
実は戦前の日本では、政治家の給料がとても低かったんです。
戦後になり、GHQのマッカーサーが一般市民でも政治家を目指せるよう、給料を上げた。
それ自体は悪いことではないですが、カネに汚い人たちが立候補するようになってしまいました。
★河村
なるほどね。
★武田
戦前の日本で政治家の給料が低かったのは、そもそも日本文明が権力とカネを分離する仕組みだからです。
江戸時代の
「士農工商」
が良い例ですが、武士には刀という権力を与えた一方で、武士の給料はコメでした。
権力とカネを同時に与えると、人は悪い事をする。
それが人間の性(さが)です。
だから武士の給料をコメにすることで、暴走を抑えたのでしょう。
他方、刀という権力を持たない商人は豪遊していたんです。
武士は貧しい生活の足しにするため、夜な夜な虫籠作りや木剣削りなど内職をしていた。
★河村
現代は政治家(武士)が権力とカネの両方を持ち、国民(商人)は貧しい生活をしている。
★武田
マッカーサーが
「カネで人を動かす」
という欧米文明を押し付けたので、
「士農工商」
に代表される優れた日本文明が破壊されてしまったわけです。
だから僕が政治家になったら、今の国会議員の給料をコメにしたい(笑)。
★河村
センセイ、いくら何でもそれじゃあ生活できませんよ(笑)。
★武田
ハハハ(笑)。
でもね、この
「士農工商」
は本当に優れた制度で、江戸時代はコメを長期間保存出来なかったから、武士は消費しきれないコメを農民に配っていた。
富が富裕層から低所得層に滴り落ちる
「トリクルダウン」
みたいなものかな。
武士には刀という権力しか与えない。
カネは刀を持たない商人に与える。
農民や職人には生産力という力を与える。
農業がきちんとしていなければ食料が生産されないので、武士も商人も困る。
そのため各藩は農業や工業を大切にしました。
武士がいなければ藩の領地は守れず、農民も職人も仕事ができない。
また商業が盛んになってカネが世間に出回らないことには皆が豊かになれない。
つまり、
「それぞれの人がそれぞれの役割を果たすことによって社会は成り立つのであって、特定の人間が武力もお金も生産力も持っている状態にはしない」
という日本人の鋭い考え方が
「士農工商」
にはあるんです。
歴史学界では長らく、マルクス的な考え方が幅を利かせたせいか、士農工商は
「身分制度」
として解釈されてきました。
しかし、今は小学校や中学校の教育現場ではそれは否定されています。
士農工商は、単に社会の
「役割分担」
を表したものだったんです。
■グリーン車に乗ると・・・
★武田
話は変わりますが、僕は2022年、参政党から参院選に出馬しましたが、全国比例で出馬した候補者は選挙中の交通費が全て無料(タダ)だったんです。
国から束になった券(特殊乗車券、特殊航空券)が配られて、そこに出発地と到着地を書けば、新幹線も飛行機も乗り放題。
驚くことに、何の目的で使うかを記入しなくてもいい。
僕は半信半疑でJRの駅員に券を渡したんですが、
「どうぞどうぞ」
とすんなり改札を通れた。
これが国民の税金で賄われていると思ったら、恐ろしくなりましてね。
★河村
国会議員も鉄道と飛行機は乗り放題ですからね。
しかも新幹線のグリーン車には事実上、国会議員用の席が設けてある。
★武田
国民の税金で新幹線に乗っているのに、わざわざグリーン車に乗る必要はないでしょう。
★河村
そう思います。
これは是非強調したいことですが、わしは名古屋市長として公務で新幹線に乗る時、1度もグリーン車に乗ったことがないんです。
これは意外に凄いことで、名古屋市議会の幹部でもグリーン車に乗っている。
政治家はグリーン車が好きですから。
★武田
グリーン車ほど気分の悪い場所はないですよ。
グリーン車は2列シートなので、皆窓側の席を取るんですが、混んでいる時は通路側の席を取らざるを得ない。
で、僕が通路側の席に座ると、窓側の人が凄く嫌な顔をする。
だったら最初から2席取れ、と思いますが、グリーン車に乗ると、自分が偉くなったと勘違いしてしまうようです。
政治家が威張ってるのも、グリーン車に乗っているのが原因かもしれませんね。
■劣化した日本の保守
★武田
今回、裏金の額が特に大きかったのが安倍派の議員です。
僕は安倍元首相の憲法改正にとても期待していましたが、残念ながら道半ばで終わってしまった。
その安倍さんの後継者と言われる保守政治家たちが、裏金で私腹を肥やしていたわけです。
日本の保守政治家も落ちたものですねえ。
★河村
保守とは何か、という議論はフランス革命の時からありますが、わしは
「温かい心」
だと思うんです。
第二次世界大戦の後、世界中の国々は軍人だけではなく、非軍人・軍属の空襲被害者にも恩給を出しましたが、日本だけは出さなかった。
日本の保守政治家には、そういう
「温かい心」
がない。
それなのに、国旗国歌法のような法律の時だけ
「保守」
の仮面を被ってパフォーマンスをする。
そんなもん、保守ではありません。
わしが日本保守党に合流した時、某自民党名古屋市議会議員が
「河村市長はマイナンバーカードに反対しているから、保守ではない」
と中日新聞にコメントを寄せました。
しかし、マイナンバーで国民を取り仕切るという管理主義的な考え方は、いずれ共産主義に繋がる。
個人や伝統を大切にするのが保守主義であり、わしに言わせれば、今の自民党の保守政治家と言われる人たちは共産党員みたいなものですわ。
★河村
そうですね。
僕は最近、紀元前1650年頃〜紀元前1200年頃に存在したヒッタイト王国を勉強したんです。
ヒッタイト人は記録が好きで、粘土板にヒッタイト象形文字で記録を残すクセがあった。
ヒッタイトは世界で初めて法律を作った国と言われていますが、法律を作った第1の目的として
「声の小さい人を守るため」
と粘土板に書いていたんです。
★河村
ほう、かっこええですね。
★武田
そのヒッタイトの精神に、僕は保守の精神を感じましてね。
それに比べて現代の政治家は、自分たちが得するために法律を作っている。
随分と劣化してしまったものです。
■「自分だけ良ければいい」のか
★武田
政治家も酷いけど、酷い政治家を選ぶ国民にも問題があると思うんです。
多くの国民は、選挙の時に
「党」
を選んで投票していますが、憲法には
「選挙人は候補者(人)を選ぶ」
と書かれている。
「党」
なんて文字はありません。
もちろん小選挙区制では、1つの区に2〜3人の候補者しか立候補しないので、自民党の候補者、野党代表の候補者、その他の候補者といった具合で、なかなか
「人」
を選ぶのは難しい。
ですが、もう少し候補者の政治理念や人生観を見て投票するべきでしょう。
★河村
マニフェストなんて、全く意味がないですからね。
★武田
そう。
2009年に民主党政権が誕生した時、民主党は
「ムダさえ省けば何でもできる」
をスローガンに、マニフェスト政治をやりました。
しかしマニフェストなんて、国や世界の状況次第で意味がなくなる。
結局、多くの国民はスローガンやアジ演説に騙され、民主党政権が誕生したわけですが、失敗に終わりました。
あの時、マスコミが民主党のマニフェスト政治を批判しなければならなかった。
党がマニフェストを提示し、候補者がそれに従うのなら、我々は
「党」
に投票しなければならない。
しかし、それでは憲法違反です。
★河村
武田先生のお話は勉強になります(笑)。
★武田
日本人には
「日本を良くしたら自分たちの生活も良くなる」
と考える人と、
「自分だけ良ければいい」
と考える2種類の人間が存在します。
最近の国会議員は、後者がほとんど。
だから日本は一向に良くならない。
かつての日本人は、皆がイワシを食べている時は自分もイワシを食べる。
生活レベルが上がり、皆がマグロを食べるようになればマグロを食べる。
そういう人たちでした。
今は物価高で有権者が困っているので、政治家は有権者と同じレベルの生活をしなければならない。
「自分だけ良ければいい」
という考え方の政治家を選んでいては、日本は一向に良くなりません。
★河村
そうした政治家が増えないでほしいもんですわ。
★武田
僕は日本保守党という
「党」
ではなく、河村さんという
「人」
を応援していますよ!
http://www.asyura2.com/24/senkyo293/msg/186.html#c39

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