安倍首相達が、政治利用しているのは、ハンセン病訴訟・対韓国輸出規制だ !
ハンセン病・慰安婦問題・徴用工問題とは ?
(「植草一秀の『知られざる真実』」:2019/07/14より抜粋・転載)
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1)参院選に向けての安倍内閣の
勝利のための謀略は、三つある !
参院選に向けての安倍内閣の基本戦略は、以下の三つである。
1.投票率の引き下げを誘導すること、2.メディアに安倍政権を宣伝させること
3.メディアに与党優勢の情報を流布させること
この基本戦略の中核を担うのが御用マスメディアである。
安倍首相達は、安倍政権の宣伝には、あらゆるものを使う。
2)安倍首相達が、政治利用しているのは、
ハンセン病訴訟・対韓国輸出規制だ !
安倍内閣が政治利用しているのがハンセン病訴訟への対応と対韓国輸出規制だ。
選挙のときだけ国民の側に立つ素振りを示す。
御用メディアは政権の宣伝になることを十分に意識して政府対応を大々的に報道する。
こうしたことがらを政治利用する姿勢に政権の狡猾さがくっきりと表れる。
対韓国輸出規制について、御用メディアに登場する御用コメンテーターが御用コメントを並べ立てる。
「日韓問題については、韓国が日本の約束を踏みにじってきたから、日本側の厳しい姿勢は正当である」との間違った発言を並べる。
安倍政権の主張は、中立公正な立場からの発言ではない。
3)安倍政権下、政治権力とマスメディア
の結託、癒着は極めて悪質である !
政治権力とマスメディアの結託、癒着は極めて悪質である。
放送法は第4条で、放送事業者が国内外で放送する番組の編集について、
(4)意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること
と定めている。
「韓国が日本との約束を破ってきたとは」は、慰安婦問題と徴用工問題の経緯を、指していると見られるが、日本が、一方的に韓国を非難する根拠は、存在しない。
慰安婦問題については、2015年12月28日に、日本の岸田文雄外務大臣と韓国の尹炳世外交部長官が「日韓合意」を口頭で発表した。
4)慰安婦問題・徴用工問題は、日本が、
一方的に韓国を非難する根拠は、存在しない !
合意内容を明記した公式な文書は存在せず、両国外相が、共同記者会見を開き、それぞれが口頭で合意内容を発表した。
この合意のなかに、「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」との表現が盛り込まれたが、従軍慰安婦少女像の撤去を韓国が確約したわけではない。
5)韓国政府は、日本政府に、慰安婦像の撤去を確約していない !
日韓外相合意で韓国外相は、「韓国政府は、日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し、空間の安寧、威厳の維持といった観点から懸念しているという点を認知し、韓国政府としても可能な対応方法に対し、関連団体との協議等を通じて適切に解決されるよう努力する」
と発表しただけであって、韓国政府は、慰安婦少女像の撤去を確約していない。
韓国政府は、日韓外相合意で慰安婦少女像の撤去を確約していないから、慰安婦少女像が撤去されないことをもって、韓国政府が「最終的かつ不可逆的に解決」という合意内容を覆したことにはならない。
6)韓国は、日本との約束を守らないとの批判は適正でない !
このことを踏まえての、韓国は日本との約束を守らないとの批判は適正でない。
また、徴用工問題については、韓国の最高裁が日本企業に賠償を命じる判決を示していることについて日本政府が抗議しており、これも、韓国政府が日本との約束を破っているとの批判の根拠とされているが、これも日本の批判は適正と言えない。
日韓請求権協定は、1965年の日韓国交正常化に伴い、両国間で締結されたもので、両国とそれぞれの国民間で「請求権」の問題が「完全かつ最終的に解決されたことを確認する」と明記したものだ。
―この続きは次回投稿します―
(参考資料)
T ハンセン病家族、安倍首相へ謝罪を要求 !
被害回復策も、全容把握は難航か ? 「長かった」と、原告安ど !
(headlines.yahoo.co.jp:2019年・7/9(火) 17:58より抜粋・転載)
共同通信:ハンセン病家族、首相謝罪を要求 被害回復策も、全容把握は難航か
安倍晋三首相は7月9日、ハンセン病家族訴訟で隔離政策による家族への差別被害を認め、国に損害賠償を命じた熊本地裁判決について控訴しないと表明した。
「筆舌に尽くしがたい家族の苦労をこれ以上、長引かせない」と理由を述べたが、原告団と弁護団は、首相が面会して謝罪するとともに、被害を一律に回復する制度を創設するよう求める声明を発表した。被害回復策は根本匠厚生労働相が早急に検討する姿勢を示しており、今後、首相が謝罪要求に応じるかどうかが焦点となる。
◆選挙目当てと疑念―野党
関係性を強く否定―与党
政府は補償金を支払う方向で検討を進めるが、対象家族の範囲を確定させる必要がある。差別被害の全容把握は難航する恐れもある。
○家族救済、扉ようやく 「長かった」原告安ど !
(gunosy.com :2019/7/9 13:59 (JST)7/9 15:19 より抜粋・転載)
©株式会社西日本新聞社:
全国最大規模の国立ハンセン病療養所菊池恵楓園。家族訴訟の原告の家族も入所してきた=9日午前、熊本県合志市
ずっと置き去りにされてきた家族にも、ようやく救済の扉が開いた−。ハンセン病元患者の家族の被害を認め、国に賠償を命じた熊本地裁判決について、安倍晋三首相は9日、控訴断念を表明した。偏見に苦しみ、肉親との絆を断たれてきた原告は喜び、支援者も判断を歓迎した。
「長かった」。原告団長の林力さん(94)=福岡市=は、ニュースを聞いて胸をなで下ろした。小学6年生のころ、父は国立ハンセン病療養所「星塚敬愛園」(鹿児島県鹿屋市)に入所した。父がいなくなった家は真っ白に消毒され、立ち入り禁止の札を掛けられた。病への偏見は家族にも及び、やがて林さんは父の存在を隠すようになった。
転機は同和教育に携わったこと。「国が隔離することで、世間はハンセン病を特別な恐ろしい病気と考える」と思い、1974年の著書で父の病を告白した。それから半世紀近く、ハンセン病への思いを語り伝えてきた。
自宅の机には今も、父の写真を飾る。「私はずっと父の背中を追って歩いてきた。ようやく、ここまで来た。『とうとうおまえもやったな』と、父も見てくれているでしょう」―以下省略―
U 慰安婦問題とは ?
(www.asahi.com:2014年8月5日05時00分より抜粋・転載)
慰安所と慰安婦:
Q 慰安婦とは何か。
A 戦時中、日本軍の関与の下で作られた慰安所で、将兵の性の相手を強いられた女性。政府は1993年8月に河野洋平官房長官が発表した談話(河野談話)で「当時の軍の関与の下に多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題」と指摘した。
Q どんな人々が慰安婦にされたのか。
A 日本本土(内地)の日本人のほか、日本の植民地だった朝鮮半島や台湾出身者も慰安婦にされた。日本軍の侵攻に伴い中国、フィリピン、ビルマ(現ミャンマー)、マレーシアなど各地で慰安所が作られ、現地女性も送り込まれた。
オランダの植民地だったインドネシアでは現地女性のほか、現地在住のオランダ人も慰安婦とされた。政府は38年、日本女性が慰安婦として中国へ渡る場合は「売春婦である21歳以上の者」を対象とするよう通達した。
21歳未満の女性や児童の人身売買や売春を禁じた「婦人及び児童の売買禁止条約」のためとみられる。ただ政府は25年に条約を批准した際、植民地を適用除外とした。
このため植民地や占領地では売春婦でない未成年女子も対象となった。朝鮮からは17歳、台湾からは14歳の少女が慰安婦とされたとの記録がある。
Q 何人くらいいたのか。 A 総数を示す公式記録はなく、研究者の推計しかない。現代史家の秦郁彦氏は93年に6万〜9万人と推計し、99年に2万人前後と修正。吉見義明・中央大教授(日本近現代史)は95年に5万〜20万人と推計し、最近は5万人以上と改めた。韓国や中国ではさらに多い数字をあげる人もいる。
V 徴用工問題の深刻さ
「解決済み」がちゃぶ台返しなぜ?
(www.asahi.com:2019年6月18日05時00分より抜粋・転載)
朝日新聞デジタル・鈴木拓也:
韓国・釜山の日本総領事館近くに置かれた徴用工を象徴する像。「日本は謝罪しろ」と書かれたプラカードを持つ市民団体のメンバーが集会を開いた=2019年3月1日、鈴木拓也撮影「日韓関係が悪化」――。
そんなニュースをよく目にします。大きなきっかけは昨秋、韓国の大法院(最高裁)が日本企業に元徴用工らへの賠償を命じた判決でした。「解決済み」との日本政府の立場に、韓国国内で反発が起きる構図は慰安婦問題と同じですが、今後の日韓関係にとって、より深刻な事態との指摘もあります。どういうことなのでしょうか。
まずは「元徴用工」とはどのような人たちなのか、おさらいします。
戦時中に労働力不足を埋めるため、朝鮮半島から日本の工場や炭鉱などに労働力として動員された人たちです。募集に応じた人もいれば、国民徴用令の適用により徴用された人たちもいました。当時の公文書や証言から、ときに威嚇や物理的な暴力を伴ったことがわかっています。韓国政府が認定した元徴用工は約22万6千人います(故人を含む)。