[テスト31] 武漢肺炎ウイルス専門家突然死 | 看中国 / VisionTimesJP いいげる 1.
てんさい(い)[1223] gsSC8YKzgqKBaYKigWo 2020年3月16日 11:38:57
:
0kUGInjLpY
:
ZUJoU1c2MzFGUzY= [231]
http://iina-kobe.com/entry146/ ウイルスの検出法 さて、このRTからのPCRにより、RNAからDNAを作り、それを増やせることがわかりましたよね? RNAウイルスには当然RNAが入ってますから、そのRNAを取ってきて、DNAにして、増やせばいいんですね。 もし、RNAウイルスに感染していれば、DNAとしてバンバン増えてくるはずです。 もし、感染してなければ、どんだけRTPCRをしてもDNAは増えてきません。 だから、増えてきたら陽性(ウイルス有り) 増えてこなかったら陰性(ウイルス無し)って判断ができるってことです。 ただ、問題がいくつかありまして、一番重要なのはRNAって一本鎖なので、切れたり壊れたりしちゃいやすいんですね。 DNAは二本鎖でがっつり守られてますからなかなか切れないのですが、RNAはすぐに壊れちゃいます。 なので、ウイルスからRNAを取り出すのは素人には無理なんですね。 2年くらい修行したらRNAを取り出すのは余裕になります。(ちなみに私は10年くらいやってました。) 下手くそがやると、ウイルスがいても、RNAが壊れちゃって、RTPCRで増えてこないから「陰性」ってなる場合があります。 もう一つの問題としては、プライマーの設計です。 これを素人さんがやると、増えてこない場合があります。 プライマーにはちゃんとRNAやDNAにくっつかさせれる配列と温度設定ってのがありまして、これも数年やってたらだいたいわかるようになります。 PCRには二つのプライマーを使うので、その相性がちぐはぐだったりすると、増えてきません。 私はこれも10年くらいやってまして500本以上のプライマーを作ってきましたが、失敗したのは10本くらいやと思います。これもセンスです。 自称感染症医さんが、RTPCRはすぐには結果が出ないし、感度が30〜50%くらいしかないし、一回に1万数千円する。とかって言ってましたが、デマです。 感度が低いのはRNAの抽出が素人か、プライマー設計がお粗末だったか、そもそも技官の腕が悪いのかです。 RTPCRの感度は90%以上はあります。 また、コストも、プライマーが二種類で2000円(1万回くらい使えます)RNA抽出キットやRT-PCRキットを使ってもだいたい5千円ほどです。http://www.asyura2.com/14/test31/msg/930.html#c1
[政治・選挙・NHK270] 新型コロナウイルスの病原体検出マニュアルをチェックしてみた 間抜けなPCR検査 時々しか見つからない 専門家はこんな大事… てんさい(い) 1.
てんさい(い)[1224] gsSC8YKzgqKBaYKigWo 2020年3月16日 11:40:18
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0kUGInjLpY
:
ZUJoU1c2MzFGUzY= [232]
同じ人の別のスレから
http://iina-kobe.com/entry146/ ウイルスの検出法
さて、このRTからのPCRにより、RNAからDNAを作り、それを増やせることがわかりましたよね?
RNAウイルスには当然RNAが入ってますから、そのRNAを取ってきて、DNAにして、増やせばいいんですね。
もし、RNAウイルスに感染していれば、DNAとしてバンバン増えてくるはずです。
もし、感染してなければ、どんだけRTPCRをしてもDNAは増えてきません。
だから、増えてきたら陽性(ウイルス有り)
増えてこなかったら陰性(ウイルス無し)って判断ができるってことです。
ただ、問題がいくつかありまして、一番重要なのはRNAって一本鎖なので、切れたり壊れたりしちゃいやすいんですね。
DNAは二本鎖でがっつり守られてますからなかなか切れないのですが、RNAはすぐに壊れちゃいます。
なので、ウイルスからRNAを取り出すのは素人には無理なんですね。
2年くらい修行したらRNAを取り出すのは余裕になります。(ちなみに私は10年くらいやってました。)
下手くそがやると、ウイルスがいても、RNAが壊れちゃって、RTPCRで増えてこないから「陰性」ってなる場合があります。
もう一つの問題としては、プライマーの設計です。
これを素人さんがやると、増えてこない場合があります。
プライマーにはちゃんとRNAやDNAにくっつかさせれる配列と温度設定ってのがありまして、これも数年やってたらだいたいわかるようになります。
PCRには二つのプライマーを使うので、その相性がちぐはぐだったりすると、増えてきません。
私はこれも10年くらいやってまして500本以上のプライマーを作ってきましたが、失敗したのは10本くらいやと思います。これもセンスです。
自称感染症医さんが、RTPCRはすぐには結果が出ないし、感度が30〜50%くらいしかないし、一回に1万数千円する。とかって言ってましたが、デマです。
感度が低いのはRNAの抽出が素人か、プライマー設計がお粗末だったか、そもそも技官の腕が悪いのかです。
RTPCRの感度は90%以上はあります。
また、コストも、プライマーが二種類で2000円(1万回くらい使えます)RNA抽出キットやRT-PCRキットを使ってもだいたい5千円ほどです。
http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/618.html#c1
[国際28] 英国式の現実的な新型ウイルス対策(田中宇)検査せず公式な感染者に仕立てないことが現実的な選択肢 http://tanakanews.com/200316virus.htm
1月23日に中国政府が発祥地の武漢を閉鎖して新型コロナウイルスの感染拡大が
大変なことであるとわかってから2か月近くがすぎた。この間、ウイルス感染は
中国各地、日韓などアジア諸国、そして欧米や中東アフリカへと拡大した。
金融危機や世界不況の引き金を引きかねないのでパンデミック宣言を後回しにし
ていたWHOも、3月11日に世界的に株価が暴落して「WHOのせいで金融危機
になった」と言われない状態になった日にパンデミック宣言した。別の言い方を
すると、中国の傀儡勢力であるWHOは、中国での感染拡大が一段落(の歪曲)
して習近平が「勝利宣言」(3月10日の武漢視察)できる状態になり、次はイタ
リアなど欧州や米国への凄惨な急拡大が確定的になって「中国の勝利と欧米の敗
北」が見えてきた(加えて、欧米の混乱が注目され、このウイルスの発祥者であ
る中国への非難どころでなくなった)ので、3月11日にパンデミック宣言した。
今回のウイルス危機は長期化が必至なので、パンデミック宣言により、国際的な
人的交流や、冷戦後のグローバリゼーションの体制が大きく阻害・破壊されてひ
どい世界不況になる傾向が強まった。
http://www.ft.com/content/5db09f76-634b-11ea-a6cd-df28cc3c6a68
Dow enters bear market as pandemic declared
この間、新型ウイルスに対する各国の政策の違いを見ていると、いろいろ感じる
ことがある。その一つは「アングロサクソン諸国(米英加豪NZ)と日本の、人
口に占める感染者数の割合がおしなべて低いこと」だ。世界の国ごとの感染者数
の一覧を見ると、各国の百万人あたりの感染者数の割合は3月16日昼の時点で、
日本が6.6、米国が11.4、英国が20.5、カナダが9.0、豪州が11.8、ニュージーラ
ンドが1.7だ。一方、西欧諸国は、イタリアが409.3、スペインが167.8、フラン
スが83.1、ドイツが69.4、スイスが256.2、ノルウェーが231.7、デンマークが
149.2などだ。アングロサクソンと日本は、感染者の割合が、欧州諸国よりひと桁
少ない。
http://www.worldometers.info/coronavirus/
Coronavirus Update - Worldometer
これを「アングロ日本連合」みたいな感じでとらえず、単なる偶然と考えること
もできる。だがアングロサクソンの5か国は第二次大戦中から諜報分野で「ファ
イブ・アイズ」の非公式な同盟関係を続けて「米英覇権・軍産ネットワーク」を
形成している。この同盟は戦時中、まさに日本を倒すために結成されたが、戦後、
対米従属、正確には対軍産従属の傀儡国に変質した日本は、事実上、今やファイ
ブ・アイズの準加盟国だ。そして、米英覇権体制の終わりや覇権多極化につなが
りそうな今回のウイルス危機は、医療や保健衛生の問題を超えた、覇権や諜報の
問題だ。今回のウイルスが人為的に(軍産によって)植え込まれた可能性もあり、
まさに軍産や米英覇権の話である。
http://tanakanews.com/171224australia.php
中国のアジア覇権と日豪の未来
http://tanakanews.com/200204wuhan.htm
武漢コロナウイルスの周辺
ならば、ウイルスへの対策も、アングロ日本連合の諸国で横並びに行われても不
思議でない。この連合のウイルス対策は「感染者数の統計を少なめに出し続ける
こと」である。米英が西欧諸国より医療体制が格段に良いとは言えないので、米
英の感染者数の人口比が少ない理由は医療体制の違いでなく、ウイルス検査をど
の程度熱心にやるか、感染者数を少なめに出したいかどうかといった政治姿勢の
違いだ。医療体制の良し悪しの違いは、死者数の違いとして現れるだろうが、感
染者数の違いには結びつきにくい。感染の多くは家庭内や職場、社交の場で起き
ている。院内感染は比率として少ない。
日本は医療体制が良いが、感染者っぽい症状が出て病院に行っても、いくつもの
種類の発症のすべてが起きていないとウイルス検査を受けられず帰宅させられる。
今回のウイルスは発症時の症状の組み合わせが人によってかなり違うのに、政府
がそれをわざと無視し、杓子定規で非現実的な決まりを作って感染者にできる
だけ検査を受けさせず、統計上の感染者数を大幅に少なくしているのが日本の現
状だ。先週今週あたり、知り合い、もしくはそのまた知り合いがそのような目に
遭っているという人が増えている。発症したのに検査してもらえない人が、すで
にかなりいそうだ。日本全体で数万人とか十万人とかか?。軽症と重症の全体的
な割合から考えて、その5倍ぐらいの人(25万から50万人?)が、無発症もしく
はごく軽症(ほとんど無自覚)で、すでに感染しているはずだ。もっと多いかも
しれない。
1月に中国からウイルスをうつされて以来2か月が経ち、日本は感染増加のピー
クに近づいている。1日10人程度の現在の感染者統計の増加数は、あきらかに少
なすぎる。前回の記事に書いたように、ドイツの専門家は6−8月が感染のピー
クだと予測している。欧州は日本より1か月ぐらいの遅れで感染が広がっている。
日本の感染増加のピークは5−7月ごろか。ピークを越えると増加の速度が減り、
「国民の6−7割が感染」の完成形に近づく。世界的に、夏から秋にかけてが完
成形への到達時期でないか。その前にワクチンができて使用開始されれば感染増
加が止まるが、ワクチンは今年中にできそうもないので、完成形まで感染拡大する。
http://tanakanews.com/200311virus.htm
人類の7割が感染し2年以上続くウイルス危機
この件について、アングロサクソンの元祖である英国のジョンソン首相が3月15日
に衝撃的な発表をした。ジョンソンは、英国民の6割が感染する完成形に至る事
態を避けられないと表明し、ウイルス危機は今夏に完成形になっていったん下火
になるが、これまでのインフルエンザや風邪と同様、11月ぐらいから来春まで再
び感染発症する人が出てきて、ウイルスは脅威を弱めつつ何年も再発し続けると
の予測を発表した。地域や都市を閉鎖して住民を外出させない隔離政策をとると、
一時的に感染者の増加が抑えられるが、閉鎖や隔離を解いたら再び感染者が増え
てしまうと指摘した。
http://www.independent.co.uk/news/health/coronavirus-herd-immunity-uk-nhs-outbreak-pandemic-government-a9399101.html
Coronavirus: 60% of UK population need to become infected so country can build 'herd immunity', government's chief scientist says
http://www.theguardian.com/world/2020/mar/15/uk-coronavirus-crisis-to-last-until-spring-2021-and-could-see-79m-hospitalised
UK coronavirus crisis 'to last until spring 2021 and could see 7.9m hospitalised'
そしてジョンソンは英国の対応として、健康な若者と、そうでない人々(高齢者
と持病持ち)とを分けて、別々の過ごし方をする策を提案した。感染しても発症
しにくい健康な若者(40歳以下)は、感染して抗体を体内に作ってもらい、英
国民のできるだけ多くが「集団免疫」を持つことで、今冬のウイルス再発の事態
を乗り越える。社交の制限などをやるが、それは感染拡大の遅延策であり、感染
者が急増して病院が満杯でパンクする事態を防ぐ。一方、感染したら重症化しや
すい高齢者や持病持ちの人々は、他の人々との接触をできるだけ減らした状態で
4か月から半年をすごして感染を防ぎ、その後は集団免疫を持った若者に支えら
れて生きる。
http://news.sky.com/story/coronavirus-over-70s-will-be-asked-to-self-isolate-potentially-for-months-11957770
Coronavirus: Up to four months self-isolation for over-70s
ジョンソンは英国を代表する権威ある医療専門家を従えて発表を行い、これが科
学的で正しい政策であるという印象を打ち出そうとした。内外のマスコミや反対
論の人々は「次の冬に再発するとの予測は全く不確定だ」「人々の体内に恒久的
な集団免疫が作られるかどうか、まだわからない」「感染したら重症や死に至る
若者もいるのだからこの策は間違っている」「感染対策を放棄すると言ったも同
然」「ウイルスに対する敗北宣言だ」などと非難した。だが私から見ると、ジョ
ンソンの発表は、確かに無策ではあるものの、一つの具体的・現実的なシナリオ
を提示している。放置的なジョンソンの策と対照的なのは中国がやっている強烈
な閉鎖・隔離策だが、それをやっても、それをやめた時に感染が拡大するのだか
ら根本的な解決策にならない。他の諸国も無策であることに変りなく、事態は結
果的に似たものになると考えられる。
http://www.theguardian.com/commentisfree/2020/mar/15/epidemiologist-britain-herd-immunity-coronavirus-covid-19
I'm an epidemiologist. When I heard about Britain's `herd immunity' coronavirus plan, I thought it was satire
ドイツでは「国民の60-70%が感染する。それまでに2年かかる」との予測が公
式的なものになっている。英国の予測と似ている。これらに対して「何の根拠が
あるのか?。いい加減なことを言うな」という批判が世界的にある。しかし世界
的に、英独などが出した一群の予測以外の具体的な予測は出されていない。日本
政府は「今が正念場だ」と1か月前から言い続けることしかやっていない。英国
は、科学について国際的な権威の国だ。英国は「科学という名のプロパガンダ」
の世界体制を創設し、それを維持する科学の覇権国だ。その英国の首相が「人々
の60%が感染して集団免疫をつけるしかない」と正式に提案したのだから、それ
が正しいと考えるべきだ。新型ウイルスについては不明な点がとても多く、確定
的な予測や対策を出すのは不可能だ。根拠が薄いからといって、それを間違いだ
と言う人は、今の状況の根幹を理解していない。
http://tanakanews.com/200311virus.htm
人類の7割が感染し2年以上続くウイルス危機
安倍首相の日本政府は、今が正念場としか言わないし、感染者統計も明らかに少
なすぎて、とても不正でインチキな感じがする。しかし実のところ、日本政府が
やっている感染対策は、現実策として悪いものでない。欧州など多くの国で、飲
食店や歓楽街が閉鎖されているが、日本では大半の飲食店が営業を続けている。
年寄りの客は減ったが、若者はけっこう来ている。人気店は相変わらず混んでい
る。これは、ジョンソン英首相が言うところの、若者たちに集団免疫をつけさせ
る策になっている。アングロ連合の忠実なるしもべ・準加盟国である日本は、連
合体の主導役である英国が提案した策を、静かに着実に実行している。これは偶
然なのか、それともアングロ連合側から示唆されたとおりに安倍の日本がやった
結果なのか?。日本と米国の検査拒否による感染隠しの手口が似ているので、ト
ランプが安倍に入れ知恵してやらせた可能性もある。
http://www.ft.com/content/dd416102-5d20-11ea-b0ab-339c2307bcd4
Coronavirus testing: which approach is the most effective?
他の諸国は、感染者の増加傾向を抑えて病院を満杯にしないようにするため、飲
食店を閉店させている。日本は、飲食店を開けっ放しにして感染者の増加を放置
する一方で、感染を調べる検査をやらせないことで、表向きの感染者の増加を抑
えて病院を満杯にしないようにしている。飲食店を閉めると感染が増えないので
なく、増加の速度が抑止され、病院を満杯にしない。最終的に感染者が増える点
では、飲食店を閉めても閉めなくても同じだ。病院を満杯にしないのが目的なら、
日本の開店放置のやり方でも良いことになる。
http://www.zerohedge.com/health/leaked-covid-19-documents-hospitals-prep-96-million-infections-480k-deaths
Leaked Covid-19 Documents: Hospitals Prep For 96 Million Infections & 480K Deaths
日本などアングロ連合諸国は、感染者数を少なくごまかす不正をやっている。こ
れは一見悪いことだが、現実的に考えると、検査数を増やして感染者数を増やす
と、軽症者で病院が満杯になりかねない。感染しているが軽症な人を入院させず
に帰宅させると、感染者の自宅周辺がパニックになる。パニックを発生させても
感染拡大の抑止にならない。しかも、感染者を入院させろという社会的圧力を強
まり、病院が満杯になってしまう。ならば、検査せず公式な感染者に仕立てない
ことが現実的な選択肢になってくる。
http://www.wsj.com/articles/coronavirus-forces-new-travel-curbs-as-high-profile-cases-rise-11584007336
Coronavirus Forces New Travel Curbs, Bans on Large Gatherings
感染しているのに検査を受けられないので感染を知り得ずそのまま暮らしている
人は、検査して感染を知って引きこもる人よりも、他人に感染を拡大する傾向が
大きい。だがその一方で、いったん陰性になってかなり経ってから再び発症した
り陽性になるケースもあり、ウイルスの性質としての感染状態の「完全な終わり」
が確定できない状態のままだ。一人ひとりの感染者に厳密な対応をしていると、
それぞれに対して1か月以上かかり、対応する当局の側がパンクしてしまう。
中国は、共産党の強力かつ広範な独裁体制を活用し、人口の半分を閉鎖・隔離状
態にして、感染拡大をかなり止めている。しかし今、閉鎖を解くと感染が再拡大
する事態に直面し、なかなか閉鎖を解いていけない。北京市などは、いったん開
けたが再び閉めている。中国政府は、閉鎖を解いて経済活動を再開していると強
調しているが、その中には、習近平政権の「勝利」を喧伝するための「見せ物」
としてごく一部が再稼働しているだけのところも多い。中国は、閉鎖の再開に苦
労している。加えて中国は、重症な発症者だけを「感染者」として扱っており、
日本と異なるやり方で感染者数を過少に発表することで「勝利」感を演出してい
る。世界は、新しい覇権国である習近平の中国に媚びて、中国の勝利と再開の演
技を鵜呑みにしている。「アップルは、中国以外の世界中の店舗を閉店した。中
国の店舗だけは再開を維持している(実は開店休業)」といった報道が象徴的だ。
そんな中、英国のジョンソンは、中国のやり方は良いものでないと指摘している。
http://www.wsj.com/articles/apple-closes-all-its-stores-outside-china-over-coronavirus-11584172214
Apple Closes All Its Stores Outside China Over Coronavirus
検査したがらない日本と対照的に、韓国は新天地教会の集団感染以来、ものすご
く積極的に検査を拡大し、統計上の感染者は増加したが政策の透明度が上がって
成功だったとされている。日本はアングロ連合と一緒に6割感染・集団免疫のシ
ナリオに沿って検査回避の感染者隠しをやり、日本と対照的に韓国は積極検査の
策をとり、EU諸国がそれを見習ったという流れになっている。しかし最近は韓
国も感染者の増加幅が減ってきた。韓国の感染拡大は山を越えて終わりつつある
のか?。それは考えにくい。韓国の感染者は8千人台だ。こんな少数で終息する
とは思えない。韓国は、感染者を積極的に統計に載せる政策を微妙に変えた可能
性がある。
http://nationalinterest.org/print/blog/korea-watch/what-america-and-donald-trump-could-learn-south-koreas-coronavirus-struggles-130157
What America Could Learn from South Korea's Coronavirus Struggles
このほか、エジプトやカンボジアなどの発展途上諸国も、検査をできるだけせず、
感染者の統計数を増やさない政策をとっている。エジプトの統計上の感染者数は
現在126人だが、エジプトを旅行した日本人が何人も感染している。エジプトの
実際の感染者は何万人・何十万人もいるはずだ。カンボジアの統計上の感染者数
は12人だ。フンセン首相は「我が国には感染者がいない」という姿勢を貫いてい
る。行き場を失った国際クルーズ船を2月13日に受け入れた時からそうだった。
だが、受け入れたクルーズ船の乗客の中に感染者がいると後でわかったし、その
後カンボジアから帰国した日本人の感染もわかった。カンボジアにもかなりの数
の感染者がいるはずだ。発展途上国の多くは、できるだけ検査をせず感染を放置
している。その結果、それほど大変なことにならないのなら、これが現実的な策
なのかもしれない。
http://tanakanews.com/200218virus.htm
世界に蔓延する武漢ウイルス 2
この記事はウェブサイトにも載せました。
http://tanakanews.com/200316virus.htm
http://www.asyura2.com/19/kokusai28/msg/472.html
[経世済民134] 日本も回避不可能か。新型コロナショックがもたらす世界大恐慌(津田慶治) https://www.mag2.com/p/news/444913
国際2020.03.17 37 by 津田慶治『国際戦略コラム有料版』
米国やイタリア、スペインをはじめ世界各国で非常事態が宣言されるなど、感染拡大が止まらぬ新型コロナウイルス。3月12日にはNYダウ平均が過去最大の下落幅を記録し、経済への影響も世界規模となってきました。今回のメルマガ『国際戦略コラム有料版』では日本国際戦略問題研究所長の津田慶治さんが、新型コロナ流行が世界恐慌を引き起こす可能性について考察するとともに、日本政府が取るべき「思い切った政策」を提案しています。
■産業危機から世界恐慌になるか?
新型コロナウィルス流行から産業危機、そして世界恐慌になる危険が出てきた。その可能性を検討しよう。
■米国株価
NYダウは、2月12日29,568ドルまで上昇して史上最高株価になった。3月6日25,864ドルでしたが、3月9日2,013ドル安の23,851ドルでサーキットブレーカー発動し、2013年2月に制度導入後初である。3月10日は1,167ドル高の25,018ドル、3月11日は1,464ドル安の23,553ドル、3月12日は2,352ドル安の21,200ドル、12日はセリング・クライマックスになっているようで、サーキットブレーカーが2回も発動した。
3月13日は一転して、1,985ドル高の23,185ドルになった。というような歴史的1週間になった。
1987年10月「ブラックマンデー」(下落率21.1%)以来の大きな下げになっている。今回のコロナショックの下げは、2月12日から3月12日までの下落率は28%である。「ブラックマンデー2.0」とも言える暴落である。13日は、トランプ大統領が、新型コロナウイルスに関して国家非常事態を宣言し、政策を総動員する姿勢を示したことで米景気に対する投資家の不安心理が後退。しかし、まだわからない。
トランプ大統領は、12日に欧州からの入国を止め、給与税を引き下げるとしたし、FRBは、2日間で1.5兆ドルもの資金を短期市場にするが、金融市場の流動性が干上がっているようだ。それと、600億ドルの国債購入を発表した。しかし、それでも12日2,352ドル安になった。13日に大規模な財政出動とトランプ大統領が言ったことで、株価は1,985ドル上昇した。政策の総動員ということで、3月17日、18日のFOMCでも、利下げ1%に追い込まれそうである。
やっと、安倍首相との電話会談で、トランプ大統領も新型コロナウィルスの危険性を認識したようで、本腰を入れて対策を打つことにした。それが国民や投資家に伝わった。しかし、まだ、米国の苦難は始まったばかりである。
今まで、中央銀行バブルで株価は上昇したが、GDPは変わらないし、企業の利益も変わらないので、株価と業績の乖離が拡大していたが、それを巻き戻しているだけとも言える。
もう1つが、株の信用取引が多かった。この取引の追証や強制売却が起こり、大幅な暴落が起きたようである。このため、手持ち資金がなくなり、ドルの流動性が枯渇した。
しかし、ナスダックの下落は、NYダウやSP500に比べて小さいし、BtoB企業は厳しいが、BtoC企業はまだよい。中小企業が厳しい。キャッシュを持つ企業は良いが、キャッシュがない企業は厳しい。
そして、米国も新型コロナで、国家非常事態宣言も出た。FRBの利下げもQEも効果はない。1929年の下落曲線が似ているので、大きく下げて、一度戻して、しかし、また下げるという1929年の株価の動きになるようである。
そして、もう少し新型コロナ感染が早ければ、サンダース氏になったはずが、民主党候補にはバイデン氏になりそうである。1929年と同じようなに、ルーズベルト大統領の社会主義的な政策になると見たが、そうはならないようだ。国民皆保険制度もお預けになった。
■日本株価
日経平均株価は、2018年10月2日に24,448円でバブル崩壊後高値になり、3月6日20,749円であったが、3月9日1,050円安の19,698円、3月10日168円高の19,867円、3月11日451円安の19,416円、3月12日856円安の18,559円、3月13日1,128円安の17,431円、13日は午前9時59分から裁定取引に対する制限を実施して、証券会社の自己取引で現物株の売りを出せないが、結果は大幅下落になった。13日はSQ日で、4兆円もの売買ができている。
13日は、1万7,000円での日銀のETF買いと、海外勢の売りの攻防戦はすごかった。そして、13日午後に2,000億円規模の日銀買いが入り、海外勢が買戻しに動き、急速に株価が戻したが、14時半からまた、海外勢の売り攻勢で、1万7,000円半ばになった。ドル円は105円であり、株安の割に円高にならない。海外勢が米国で、ドル流動性不足から、日本株を売って、円売りドル買いをしたので、円が動かなかったようだ。ドル不足解消のドル買いが発動したようである。
日銀は、ETF買いの増加と国債の買取額を大きくするなどの対策を出すが、このような政策では、限界がある。
3月16日は、上げから始まることになるが、当分下値を追う展開になると見る。
そして、下値のめどを探るために過去の株価を見ると
24,448円:バブル崩壊後高値(18年10月02日) から
19,027円:ブラックマンデー級(下落率21.1%:87年)
17,431円:2020年3月13日(下落率28.7%)
17,072円:チャイナショック級(下落率29.1%:15年)
15,072円:列島改造バブル崩壊級(下落率37.5%:73年)
13,215円:ITバブル崩壊級(下落率45.2%:00年)
11,551円:リーマンショック級(下落率52.1%:08年)
6,994円:バブル後最安値(08年10月28日)
となり、まだ、始まったばかりとも言える。2波、3波の下落がある可能性を視野に入れておくことが重要だ。
日本の新型コロナへの対応は、重症患者への対応を中心にして、検査を行い、医療崩壊は避けた。新型コロナ法案で、広範な施設での隔離が可能となり、やっと、軽症者への検査も実行することになったようだ。1つの模範となる感染症対応策を取ったと思う。
しかし、WHOは、韓国・中国の完全に感染者数を洗い出す対応策を模範と推奨している。米国も車で来て、検査できるようにするという。
この韓国の真似をして、イタリアは医療崩壊を起こして、死亡者数が急激に増えている。イランの死亡者数の増加は、医療体制が脆弱なことによる。しかし、検査をしやすくしても、米国は医療崩壊しない。検査費用が高いので、上流階級の人たちしか受けられない。
東京オリンピックの開催は、中止か延期になるでしょうが、中止になると日本売りがすごいことになる。トランプ大統領も東京五輪を1年延期にした方が良いと発言。IOCは、WHOの勧告を尊重するという。
■新型コロナによる経済恐慌
新型コロナ感染流行で、世界の景気は落ちて、石油消費量は減少することが明らかである。
このため、サウジはOPECプラスに減産提案をしたが、ロシアが拒否したことで協調減産が決裂した。すると、サウジは、一転、原油を増産するとしたことで、原油価格が30ドル/バーレル以下になった。
シェールオイルの原価は、新規では55ドルであるが、既存設備では35ドル程度であり、30ドル以下になると赤字になる。4月・5月には、シェール企業の倒産が出てくる。
シェール企業はハイ・イールド債(ジャンク債)を大量に起債しているが、このジャンク債がデフォルトになる。ジャンク債を集めてリスクを低めたのが、CLO債であり、このCLO債を大量に購入したのが、地銀と農林中金であり、CLO債の暴落で地銀と農林中金の損失は、非常に大きいことになる。CLO債が崩れると金融危機が日本で起きると言われていたが、それが本当に起きることになる。
2月26日には、CLO債から資金が68億ドル流出している。保険のCDSも上昇してきて、3月4日には社債市場からも143億ドルも流出している。
ということで、原油価格が下落すると、債券市場も崩壊する可能性が高い。
そして、米国にも新型コロナが上陸して、人が集まる場所の閉鎖、飲食街の閉鎖などで、今後米国の消費が落ちるが、GDPに占める個人消費が75%もあるので、企業は雇用を削減して景気悪化に備えることになる。最初にサービス業が傷つき、徐々に製造業も傷つくことになる。
そして、今まで株価を上げるために借金をした結果、企業の借入金は15兆ドルもあり、債券6兆ドルと銀行からの融資が1兆4,000億ドルである。借金して資産を買っていたが、借金と資産を増やす両建て経営の破局を迎える。
このため、資産を売却しても、資産価格の大幅な下落で資金が入ってこない。一方、債券市場が混乱すると、金利が上昇して、企業の起債ができなくなり、債券のデフォルトが増え、かつ資金の確保ができなくなり、運転資金がなくなり倒産が多発することになる。
債券市場の混乱は、「灰色のサイ」と呼ばれるミンスキー・モーメントとなり、株、債券、不動産も金など資産の全部売りになる。銀行の融資も飛ぶので、金融危機にもなる。
ということで、パンデミックから産業危機になり、その後金融危機になるが、その上に原油価格暴落から債券市場の崩壊が重なることになる。大きなドミノ倒しが始まっている。
このため、ムニューシン財務長官を中心に、PPTメンバーが徴集されて、株式市場の株価維持の対策を打っている。このため、13日のNYダウは上がったが、まだ予断を許さない。このため、FRBも日銀と同じ様に、株を買えるようにする法律の改正も検討課題に挙がっているという。
同様に欧州でも感染が拡大してきたが、日銀と同様に金融政策には限界がある。しかし、財政出動は、ドイツが反対しているので、欧州の経済も大きく落ち込むことになる。
逆に、日本の大企業の内部保留額は500兆円もあり、1年間ぐらいは耐えられる体質になっている。米国企業の身売りが出て、日本の大企業は、米企業の買収が選り取り見取りのような状態になるはず。
現時点でよいこととしては、中国の感染収束が期待できる状態になり、サプライチェーンの復活で、製品が出回れば、インフレを抑えることができる。このため、中国の早い復活を期待したい。ここにしか、希望を見いだせない状態でもある。
4月までに新型コロナが収まれば、ブイ字回復になるが、4月以降になれば企業倒産が増えて、産業危機や金融危機になり、経済回復は、長時間がかかることになる。
もし、半年、世界的な感染拡大が続き、同時に世界的な景気後退も起きると、新型コロナ感染で死ぬより、経済的な問題で死ぬ人の方が数百倍も多くなる危険性もある。
■経済政策が重要
GDPは、10月から12月で7.1%も落ちているので、経済政策としては、思いきった政策が必要で、日銀は、一層の量的緩和を行い、株価が2万円になるまでは、無制限にETF買いを行うことが必要である。そして、日銀内特別会計で、株の管理をして、2万数千円で株を売り、収益を得て、次の経済混乱に備えることである。透明性を確保して、株の売買を行うことだ。
量的緩和では、地銀や農林中金が持つCLO債を起債金額で買うことである。これにより金融危機を起こさないことが必要である。
政府は、大規模な財政出動して、中小企業の借金を棒引きするような徳政令を出し、半年程度の融資を行い、銀行には、中小企業への融資金額を債権化して、それを政府・日銀が買うことである。
フリーランスや非正規雇用者には、金を配り、中小企業の正規雇用労働者は給与分の補助金を政府が出すことである。そのようにして、この疾病が収束した後の景気回復を早期にできる準備をするしかない。時間を止めて、その間の生活費を政府が面倒を見ることである。
消費税は、ゼロではなくマイナスにするのも面白い。中国での生産が軌道に乗っているなら、消費税マイナスで、政府が後で補填するようなことでもしないと、ぜいたく品や耐久消費財の消費が動かない。日本も米国ほどではないが、消費がGDPの65%を占めるので、消費の活性化は必要である。それで消費を繋ぐしかないように思う。
新型コロナウィルスの由来論争から米中貿易戦争中止へ
このコラムでは、新型コロナウイルスが、人工物か自然物の議論を止めているが、米中間で、このウィルスを生物兵器としての人工物とした論争が起きている。米国は、武漢ウィルスと言い、中国は、米国が武漢でこのウィルスをばら撒いたという。
この論争にも注目する必要がありそうだ。米中論争の切欠になる。米国は、中国からの輸入品がなくなると、インフレになり景気後退で、スタグフレーションになる。どこかで、米中貿易戦争を止める必要が出てくる。
ということで、米中での貿易戦争終結の段階に入ることになる契機になる可能性もある。トランプ大統領は、中国との思想的な論争を望んでいないし、新型ウイルスの由来にも興味がない。経済的な観点だけしか興味がない。
このため、米国のスタグフレーションを解決するためには、中国からの輸入品が必要になる。そのために、米国は対中輸入関税UPを止めることになると見る。
中東での動乱
イランの感染拡大と死者の増加で、イラン国内に不満がたまっている。この国内の不満を海外に敵を作り、国民の目をそちらに向けさせる政策を打つような気がする。
イラクにある米軍基地をロケット弾で攻撃して、米兵2名を殺した。この報復として、親イラン民兵の基地を空爆したが、それが発展すると、中東戦争になる。
トルコとシリアの戦闘は、ロシアの仲介で停戦になったが、まだ予断を許さない。
中東戦争で原油が止まると、原油価格は上昇するので、債務危機は起こらない可能性もある。それを狙っている国がいるような気もする?
さあ、どうなりますか?
http://www.asyura2.com/20/hasan134/msg/278.html
[政治・選挙・NHK270] 「ウイルスばらまく」新型コロナ感染の50代男性死亡(20/03/18) 57歳,陽性判明後14日、入院中死亡 要するに元気でも死ぬ VIDEO
新型コロナウイルスに感染した後、「ウイルスをばらまく」と知人らに言い残して飲食店に立ち寄った愛知県蒲郡市の50代の男性が18日、死亡したことが分かりました。
蒲郡市内の50代の男性は4日、新型コロナウイルスの感染が確認され、自宅待機を指示されていたにもかかわらず、「ウイルスをばらまく」などと知人らに言い残して複数の飲食店に立ち寄っていました。男性はその後、県内の病院に入院していましたが、関係者によりますと、18日に死亡したということです。男性が立ち寄った飲食店は営業自粛を余儀なくされたことなどから、愛知県警は男性の業務妨害容疑を視野に捜査を進めていました。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020031201529&g=soc
コロナ「ばらまく」男性捜査へ 飲食店の従業員感染―愛知県警
2020年03月13日07時18分
愛知県蒲郡市の男性(57)が、新型コロナウイルス感染を知り、自宅待機を求められながら‥
‥男性は4日夕、検査でウイルス陽性が判明し、保健所が自宅待機を要請したのに外出。
http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/669.html
[医療崩壊5] 「涙なしに読めない」コロナ論文 専門外の医師「手探りで治療」余儀なく 風評被害も…相模原中央病院 2人の高齢重症患者を治癒したよ https://news.yahoo.co.jp/byline/okadayuka/20200315-00167755/
岡田有花 | フリーランス記者 3/15(日) 8:00
新型コロナウイルス感染症の治療に当たった相模原中央病院の医師らが3月11日に公開した論文が、反響を呼んでいる。
同院には、新型コロナウイルス感染症による肺炎で日本で最初に命を落とした患者が発病当初に入院していた。この患者を担当していた看護師の感染が2月中旬に分かり、同じ病棟の入院患者3人も発症し、院内感染の事例として注目を浴びた。
論文には、入院患者の治療経過だけでなく、同院が置かれていた厳しい状況が書かれている。例えば、感染症専門病院へ重症者の転院を何度も依頼したが受け入れられず、専門外の医師が手探りで治療せざるを得なかったこと、風評被害により同院の職員というだけで世間から接触を拒まれたこと――などが記されており、「涙なしには読めない」「序文だけでも必読」などと反響を呼んでいる。
■「風評被害にさらされた」「病院としての機能喪失」
同院は外科が中心で、常勤の感染症専門医、呼吸器科専門医はいない。論文の筆頭著者も、同院の脳神経外科医だ。
同院に2月上旬に入院し、別の病院に転院後に死去していた患者が、新型コロナウイルス感染症にかかっていたことが判明。これを受けて医療者や患者を検査したところ、2月中旬、この患者を担当していた看護師1人と、患者3人への感染が判明した。
論文の序文によると、当時は市中で新型コロナ肺炎が発症し始めたころで、病態や治療法も分からなかったことから、「様々な憶測に基づく風評被害にさらされた」という。例えば、同院の職員というだけで世間から接触を拒まれたり、他院から非常勤医師の派遣を断られたりしたという。
また、発症者が出た同院の病棟は新規受け入れを中止した上、発症者のいない他の2病棟も閉鎖し、外来を全面停止するなど、「通常の感染対策では考えられない状況にまで追い込まれ」「まさに病院としての機能を喪失する事態に」なったと振り返っている。
■感染症専門病院への転院断られ、非専門医が手探りで治療
患者3人のうち2人は重症化したため、2月下旬、感染症専門病院にへの転院依頼を再三にわたって行ったが、どの病院も、大規模病院であっても、「現時点での対応が困難」と、転院を拒まれたという。
このため、常勤の外科医など専門外の医師が、非常勤の呼吸器内科医のアドバイスを受けながら「手探りで」治療することを余儀なくされた。また同院には感染症対応病床や陰圧室もないため、感染者全員を個室に隔離し、部屋への入室時には防護具を使い、職員全員で院内を消毒する――などの感染症対策を施した。その後、院内で発症者は出ていないという。
論文の謝辞には、「病態もわからない不安要素が強い中で、感染伝播の危険を顧みずに積極的に感染対策、防御策を尽くしてくれた外科病棟看護師ならびにコメディカル(編注:医師・看護師以外の医療従事者)の諸氏に、心から謝辞を申し上げたい」と書かれており、当時の厳しい状況に、勇気を持って対峙した関係者の姿……対峙せざるを得ないほど現場の状況が逼迫していた様子が浮かび上がる。
http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/680.html#c41
http://www.kansensho.or.jp/uploads/files/topics/2019ncov/covid19_casereport_200312_4.pdf
2020 年 3 月 11 日公開
■症 例
市中病院で経験した、
人工呼吸器装着が必要であった重症 COVID-19 肺炎の感染対策、治療について
1)相模原中央病院 脳神経外科 2)同 外科 3)東海大学医学部付属東京病院 呼吸器内科
高田 浩次 1) 高塚 純 2) 小梛地 洋 2) 吉田 公彦 2)
上田 一夫 2) 戸倉 夏木 2) 中野 太郎 2) 海老原明典 3)
■序 文
当院は、新型コロナ肺炎(以後 COVID-19)によっ
て命を奪われた日本で最初の患者さんが、発病当初に
入院(当初は COVID-19 としての疑念はなく、病状
悪化とともに呼吸器科専門病院に転院)していた病院
として実名で報道された。
当時は市中で新型コロナ肺炎が発症し始めた頃で
あり、疾患そのものの病態(潜伏期間、伝染力、伝播
様式、ウイルス排出期間など)が分からず、かつ治療
方法さえも不明であった事から人々から恐れられ、
様々な憶測に基づく風評被害にさらされた。多くの報
道で当院の空撮写真とともに「相模原中央病院」の名
前を賑わせたことは記憶に新しいと思う。報道発表の
直後には、職員が新型コロナ肺炎を発し、その後当該
病棟の入院患者 3 人に院内発症し、感染伝播の事態
に至った。
その後は、当院職員であることだけで世間からは接
触を拒まれたり、さらには他病院からは非常勤医師の
派遣も断られた。病院機能としては、当該病棟の新規
受け入れ中止のみならず、発症者のいない他の二病棟
も閉鎖、さらに外来の全面停止など、通常の感染対策
では考えられない状況にまで追い込まれた。まさに病
院としての機能を喪失する事態になり、医療経済的に
もその損失は莫大なものがある。
当院は 160 床の地域に密着した一般病院であり、
外科系(外科、整形外科、脳神経外科)が主体の二病
棟と、高齢者の受け入れに積極的に取りくむ地域包括
ケア病棟の一病棟を有した病院である。この病院の規
模では常勤の感染症専門医、呼吸器科専門医はいない。
こうした中で COVID-19 の発生を招く事態となった。
発症された患者 3 人のうち、2 症例は気管内挿管し人
工呼吸器管理となる重症化をきたし、本来であれば
ICU での全身管理が必要となった。残る 1 人は CT 画
像的には軽微な肺炎像が確認されたが、ごく軽症で呼
吸状態の悪化もなく自然軽快した症例である。重症化
した 2 症例は、発症当初の 2 月下旬の時点では、感
染症専門病院へ再三の患者転院を依頼したのにもか
かわらず、どの大規模専門病院ですら「現時点での対
応が困難」、との理由で転院できない状況であった。
呼吸状態が不良となった重症型の新型コロナ肺炎
における致死率は高いとされるが、こうして当院では
非常勤呼吸器内科医師のアドバイス以外は、非専門医
で治療することを余儀なくされたのである。各種の抗
ウイルス薬のまさにカクテル療法に加え、ステロイド、
急性肺障害に準じて使用したエラスポールを使用し、
手探りの中で治療を行った。さいわい、発症から 3 週
間を経過した現時点で既に人工呼吸器から離脱し、現
時点では重症肺炎を救命することができたと考えて
いる。当院の経験を集積することで、今後の治療のヒ
ントとなる知見が得られることを期待して、ここに 2
症例を報告させていただく。
■症 例
Case 1:87 歳男性。肝硬変で外来経過観察中。食道
静脈瘤破裂による消化管出血で 2 月 6 日午後に受診。
緊急内視鏡による止血操作の後、今回の外科病棟に入
院となった。当院での第一症例である患者は退院が午
前であったが本症例は午後入院であり、各種検査室な
ど患者移動の導線を考慮しても接点はない。
入院後の 2 月 16 日に微熱、翌 17 日に 38.6 度の高熱
で発症。保健所からの指導による COVID-19 の一斉
検査で PCR 陽性が判明した。同日の胸部 XP、CT
(Fig.1 -A、B)では、両側下肺野に誤嚥によると思
われる浸潤影と、CT では左上葉の胸膜直下に淡い間
質影が認められ、ウイルス性肺炎を疑い、当初はイナ
ビル吸入、引き続きラピアクタ®点滴で対応した。そ
の後 3 日間で完全解熱し、経過を追ったが解熱直後
の同月 19 日から SpO2 の低下を認め、翌 2 月 20 日
には急激な酸素化不良のため、挿管呼吸器管理となっ
た。同時に今後の ARDS あるいは急性肺障害への移
行を懸念し、エラスポール®、ソルメドロール®の点滴
を開始した。
その後の呼吸器における FiO2 条件は 45%で維持可能
であり、悪化する傾向は認めなかった。当初、食道静
脈瘤破裂後であり、経鼻胃管挿入を躊躇し、各種抗ウ
イルス薬の投薬は行わなかった。しかし、2 月 26 日
の経過観察 XP(Fig.1-C)で若干の間質影の増強を認
めたため、経鼻胃管を挿入し、抗 HIV 薬(プレジコ
ビックス 配合錠®)、抗 C 型肝炎治療薬(レベトー
ル®)を開始した。その後、呼吸状態、XP(Fig.1-D)
ともに改善し、人工呼吸器を離脱できた。
Fig.1
<case1 経過表>
Case 2:71 歳男性。2 月 10 日、早期胃がんの手術目
的で入院し、同月 12 日手術を受けている。術後は
(case1)と同室患者であった。入院患者の一斉 PCR
検査で陽性となり、呼吸器症状なく経過したが、2 月
21 日に熱発した。解熱と同時に、せん妄、見当識障
害が顕著となり、当初は COVID-19 による病床隔離
に伴う拘禁症状と考え、向精神病薬を必要とした。2
月 25 日から SpO2 の低下を認め、胸部画像(Fig.2-
A)、(Fig. 2-B)で左肺野に広範囲の間質影が確認
した。急激に呼吸状態の悪化を認め、得られた画像が
(Fig.2-C)である。同月 29 日に挿管呼吸器管理とな
った。(case2)は PCR で陽性確認直後からタミフル
®、ラピアクタ®を計 5 日間使用し、同時に抗 HIV 薬
プレジコビックス配合錠 ®、加えて抗 C 型肝炎治療
薬レベトール®を併用した。また、ソルメドロール®お
よびエラスポール®は熱発と同時に使用した。本症例
は速やかに呼吸状態は改善し(Fig.2-D)、4 日間で
人工呼吸器の離脱に成功した。
Fig.2
<case2 経過表>
■考 察
当院での感染経路として伝播経路を検討すると、初
回に短期入院した患者を介しての接触感染を強く疑
った。COVID-19 を想定していない市中一般病院で
は、全く無防備な状況での発症であり、通常の標準予
防策だけでは残念ながら感染対策として不十分な結
果であった。当院では、当然のことながら感染症対応
病床はなく陰圧室も保持していないが、直ちに感染者
全員を個室隔離、個室がない場合は 4 人床を完全個
室化し、部屋への入室時にはガウンテクニックをはじ
めとする個人防護具を利用した感染対策を施行した。
また、環境衛生の観点から、職員全員が次亜塩素酸ナ
トリウムを使用した環境消毒を施行した。COVID-19
の感染者病室の表面サンプルの検討では、環境面の消
毒後、ウイルス遺伝子の検出は認めず、接触感染のリ
スクは軽減できると報告されている 1)。当院でも院内
感染発覚後の一斉清掃/消毒が、その後の感染伝播を
断ち切る一因であったと考えられた。さいわい、厳密
な標準予防策、接触/飛沫感染対策、環境衛生により、
引き続く 3 週間を超えての発症は皆無であり、感染
制御ができていると思われた。これは従来から指摘さ
れている感染対策における職員全員の「情報の共有」
と「感染対策の意識づけ」が重要であることを改めて
知る結果となった。ダイヤモンドプリンセス号におけ
る基礎再生産数(R0;1 人の患者が何人に感染を広げ
るか)からみた感染対策効果の報告では、発症当初は
計算上 14.8 人であったのが、2 週間を経過して 1.78
までコントロールできている 2)。このように感染対策
への積極的取り組みが明らかに有効であることを示
している。
COVID-19 の病状経過として、特に発症から呼吸器
症状が出現するまでは 2〜4 日のタイムラグがあり、
また呼吸器症状(酸素使用)が発症してからは 1 日か
ら 4 日の短期間で人工呼吸器を装着するに至ってい
る。発病から人工呼吸器装着までの日数は(case1)
は 3 日、(case2)は 8 日であり、いずれも「呼吸器
症状が出現してから人工呼吸器装着までは、悪化する
と進行が早い」、と従来の報告通りであり、病状を見
極めるには発病後最初の 10 日間程度の観察期間が重
要であることが示唆された。
COVID-19 の重症度について、中国 CDC からの
72,314 例の検討 3)では、軽症例が全体の 81%であり、
全体の死亡率は 2.3%と報告されている。ただし 80 歳
以上の高齢者では 14.8%と上昇する。当院の 2 症例
のように呼吸不全を呈した症例は 5%であり、この場
合は実に致死率は 49.0%である 1)。令和 2 年 3 月 7 日
時点での厚生労働省が発表している COVID -19 の国
内の有症状者 355 名のうち人工呼吸器装着または
ICU 入院患者は 28 名 7.9%と、ほぼ同等の結果であ
る。さらに Yong X.らは、呼吸不全を呈し ICU 管理
を必要とした 52 症例の致死率の検討 4)で、ICU 入
室後 28 日まで実に 32 人 61.5%が死亡し、その中央
値は 7 日と報告している。
67%が ARDS となり、死亡者と生存者の比較割合は
ARDS 群では 81%が死亡(vs. 生存者では 45%)し
ている。また人工呼吸器管理に至った場合も 37 人中
30 人、81%が死亡したと報告された 4)。この高い致
死率を考えると、症例は少ないものの 2 症例ともに
失わずに済んだことは幸いである。
当院での治療は、まさに手探り状態であったが、治
療の基本は現状で手に入る抗ウイルス薬の 3 者(ノ
イラミニダーゼ阻害である抗インフルエンザ薬、HIV
プロテアーゼ阻害薬、抗 C 型肝炎治療薬の RNA ポリ
メラーゼ阻害薬)のカクテル療法を基本とした。また、
当院での特徴は ARDS に進展する可能性を考慮し、
画像で肺炎像が確認された時点で、ステロイド治療に
加え、肺障害を想定し、早期からシベレスタット(好
中球エラスターゼ選択的阻害薬:エラスポール®)を
14 日間使用したことである。シベレスタットは本邦
で開発された薬剤で、急性肺損傷における酸素化の改
善、人工呼吸器離脱率の改善の有効性が確認されてい
る。作用機序として、好中球由来のエラスターゼが肺
組織障害に加え、炎症性サイトカインの産生を亢進す
る。シベレスタットは、これを抑制する点で急性肺障
害、ARDS に対して有効性があるとされている 5)。こ
れまでの COVID-19 肺炎の症例において、われわれ
が渉猟し得るかぎりにおいて、文献上シベレスタット
使用例は認めず、致死性といえる人工呼吸器装着が必
要な重症肺炎であったにも関わらず、当院の 2 症例
は良好な結果が得られた点で、COVID-19 治療に関し
て有用性があるものと考えられた。シベレスタットは
肺炎症例において今後の治療の一端を担えるかもし
れない。また、病状観察上重要と思われたことは、case
2 において発症と同時に、不穏、見当識障害を顕著に
認めたことである。明確な神経脱落症候や、髄膜刺激
兆候は確認しなかったが、酸素化のためのマスクを拒
絶する抵抗や、徘徊、見当識障害を示し、COVID-19
が脳炎を誘発している可能性は否定できない。これは、
通常のコロナウイルスが関連する感冒症例の脳炎発
症の報告があることや 6)、先の MERS-CoV による脳
炎の報告 7)でも散見する。その特徴として軽微な意識
障害から、巣症状まで多種多様な神経症状を呈し、必
ずしも髄液所見の異常は認めず、MRI 画像は白質脳
症を基本とする多様な画像が特徴といわれている。
SARS における剖検例では脳神経への直接障害を証
明する所見も得られており、コロナウイルス群は、肺
のみならず各種臓器障害として、腎、肝、心臓に加え
神経組織にも及ぶ可能性が考えられた。インフルエン
ザ脳症と同様、意識障害などの中枢神経系の疾病併発
の可能性も疑いながら対応していく必要があると考
えられた。
今回の治療ならびに症例報告においては、ご家族な
らびにご本人の了解を得ており、また、当院の緊急
倫理委員会を経て各種薬剤の使用の手続きを経てい
る。
■謝 辞
COVID -19 の院内発症に対して、病態もわからな
い不安要素が強い中で、感染伝播の危険を顧みずに積
極的に感染対策、防御策を尽くしてくれた外科病棟看
護師ならびにコメディカルの諸氏に、心から謝辞を申
し上げたい。
■文 献
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7)Arabi YM, Harthi A, Hussein J, Bouchama A, Johani S.
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2020 年 3 月 11 日公開
2020 年 3 月 13 日一部修正
http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/796.html
[雑談・Story41] 複雑な課題を解くカギは「耐える力」にある? ネガティヴ・ケイパビリティの技法を学ぶ(帚木蓬生)謎や問いには、簡単に答えが与えられぬほうがよいのではないか https://wired.jp/2020/03/19/negative-capability/
事実や理由を拙速に求めず、不確実さや不思議さ、懐疑のなかにいられる能力──詩人ジョン・キーツが19世紀に発見したネガティヴ・ケイパビリティなる概念は、こう定義される。地球規模の課題が前景化し、その解決に長期的思考が求められるなか、すぐに答えを見いだそうとしない態度は重要になっていくかもしれない。医療、教育、芸術の現場で「再発見」されつつあるネガティヴ・ケイパビリティを、精神科医/作家の帚木蓬生が解題する。(雑誌『WIRED』日本版Vol.36から転載)
■不確実さ、不思議さ、懐疑
ネガティヴ・ケイパビリティとは、「事実や理由をせっかちに求めず、不確実さや不思議さ、懐疑のなかにいられる能力」あるいは「どうにも答えの出ない、どうにも対処しようのない事態に耐える能力」のことを指します。
わたしがこの概念と出合ったのは、精神科医になって6~7年目のころ。医師としての自信をなくしていた時期でした。研修を終え、大学外の病院に数年出た後に戻ると、治したと思って退院させた患者さんが再入院していたり、治らずにいた患者さんがまだ入院を続けていたり。精神医学にできることなんて、ほんのわずかではないかと失望と自信喪失の日々を過ごしていました。
そんなときに目に留まったのが『米国精神医学雑誌』に掲載された「Toward empathy: the uses of wonder.(共感に向けて。不思議さの活用)」という論文です。そこにネガティヴ・ケイパビリティという言葉が登場したんです。
まず、ケイパビリティ(能力)にネガティヴという言葉がつくことに驚きました。わたしたちは能力と言われると、問題や課題を解決するものだと思いがちです。論文を読み進めていくと、先の見えない患者さんに寄り添い続ける必要がある精神医学の世界において「いつか治るだろう」と耐え続けるために必須の概念だということがわかってきました。
わたしにとって、この概念こそが救いだと思えたんです。論文の著者は、こう結論づけていました。この能力こそが対象の本質に深く迫る方法であり、相手を本当に思いやる共感に至る手立てだと。
■約160年の時を経て再発見された概念
ネガティヴ・ケイパビリティを最初に発見したのは、英国のロマン派を代表する詩人ジョン・キーツです。キーツは詩人というものについて、次のように語っています。
「詩人はあらゆる存在のなかで、最も非詩的である。というのも詩人はアイデンティティをもたないからだ。詩人は常にアイデンティティを求めながらも至らず、代わりに何かほかの物体を満たす。神の衝動の産物である太陽や月、海、男と女などは詩的であり、変えられない属性をもっている。ところが、詩人は何ももたない。アイデンティティがない。確かに、神のあらゆる創造物のなかで最も詩的ではない。自己というものがないのだ」
アイデンティティをもたない詩人は、それを必死に模索するなかで物事の本質に到達します。その宙吊り状態を支える力こそがネガティヴ・ケイパビリティです。キーツはシェイクスピアこそが桁外れにこの能力を有しており、作家だけではなく詩人にも必要だと考えたんです。キーツがこの言葉を記述したのは、わずか1回。しかも、弟たちに遺した手紙のなかでです。
1821年に亡くなったキーツによる洞察に再び陽の光を当てたのが、第二次世界大戦に従事した精神科医であり、英国の精神分析界の大家であるウィルフレッド・R・ビオンです。それは、キーツの死後から約160年後のことでした。
ビオンは、生身の人と人が接する精神療法の場において、治療者が保持し続けなければならないのが、この能力だと説きました。また、精神療法は「記憶」「欲望」「理解」のないところでこそ、最も効果を発揮するとビオンは言ったのです。
自分の知識を頭のなかから消し去り、「患者をこうしたい」という欲望にとらわれず、我田引水のように患者を理解しようとしない。生まれたての赤子のように新鮮な心で、目の前の患者に接し、謙虚に耳を澄ますところから始めよ、と説いたのです。
この能力ゆえに、治療者は自分の特定の視点を離れて患者の心のひだに深く立ち入り、より高い次元で患者を理解し、精神療法の効果を最大限に発揮できるというのです。ここには、精神分析学に対するビオンの危惧が見て取れます。精神分析学に知見と理論が蓄積されるなかで、その理論を用いて患者を型に当てはめるのではなく、目の前の患者との生身の対話を重視せよ、とビオンは考えたわけです。
もちろん、それまでも類似の概念がなかったわけではありません。フッサールの現象学的還元やフロイトの自由連想などは、キーツの考えとの類似性を有しています。キーツが芸術の分野に見いだした能力を、精神医学の歴史のなかに位置づけたのがビオンだったわけです。
■人間の本能に反する営為
いま世のなかで重要だとされているのは、ポジティヴ・ケイパビリティでしょう。問題解決や物事の処理能力で、これこそが現代の学校教育において追求されている能力です。しかしわたしは、ポジティヴ・ケイパビリティとネガティヴ・ケイパビリティは両立できると考えていますし、多くの人に後者を頭のなかに入れておいてほしいのです。
しかし、ネガティヴ・ケイパビリティは本能とは逆の営為なわけです。人間の脳はわからないものや不確実なものに耐え難く、あらゆるものに仮の答えを見つけたいという欲望をもっています。問題をせっかちに特定しない、生半可な意味付けや知識でもって解を見いださない、宙ぶらりんの状態をもちこたえることは苦手なんです。
だからこそ、複雑なものをそのまま受け入れられずに、単純化やマニュアル化をしてしまう。答えがないものや、マニュアル化できないものは最初から排除しようとする。そうすると、理解がごく小さな次元にとどまり、より高い次元まで発展しない。その「理解」が仮のものであった場合、悲劇はさらに深刻になります。
日本の小説家である黒井千次は「知り過ぎた人」という論考にて次のように書いています。「それにしても、とあらためて考えざるを得なかった。謎や問いには、簡単に答えが与えられぬほうがよいのではないかと。不明のまま抱いていた謎は、それを抱く人の体温によって成長、成熟し、更に豊かな謎へと育っていくのではあるまいか。そして場合によっては、一段と深みが増した謎は、底の浅い答えよりも遥かに貴重なものを内に宿しているような気がしてならない」
ネガティヴ・ケイパビリティとは、宙ぶらりんな状態に耐えた先に、必ず深い発展的な理解が待ち受けていると確信し、耐えていく持続力を生み出すものなのです。
■希望を見いだす態度
ネガティヴ・ケイパビリティは、「迷う能力」とも言い換えられるかもしれません。迷いを排除するために、マニュアル化が大手を振っている時代です。迷うなかから生まれる思索や認識なりが軽視され、迷うこと自体が悪だと思われています。
でもネガティヴ・ケイパビリティは迷ってもいいということですし、時間軸をなくしたものの見方とも考えられます。例えば、ギャンブル依存症は近位と遠位の報酬経路が崩れることが原因だといわれています。
遠位の報酬とは、いま勉強すればよい大学に入れるという遠い未来を考えるもので、近位は目先の報酬を求めてしまうこと。ギャンブル依存症の方は近位報酬が遠位報酬をハイジャックしている状態。いま短期的な問題解決や答えばかりを志向してしまう人間は、ギャンブル化した脳みそになっているのかもしれません。だからこそ、時間軸にとらわれない能力が重要になってきます。
また、ネガティヴ・ケイパビリティは諦めることを意味していません。いまは変えられないとしても、その不確実な状態に努力して耐え、希望を見いだしていく態度です。患者とともにそれを見いだしていくことが、治療者のあるべき姿でしょう。依存症の治療の多くは、初診での見通しは裏切られるんです。予測も想定もできないとしても、長期的思考で患者に寄り添いながら、前に進んでいくほかありません。
「どうすればこの能力を身につけられるんですか?」とよく聞かれますが、それ自体がマニュアル化に毒された考え方ですよね。この概念があると知り、頭のなかに入れて耐え続ける態度をもつだけで充分なんです。
ジョン・キーツがシェイクスピアにネガティヴ・ケイパビリティを見いだしたように、芸術の分野では当たり前の態度でした。それは芸術の鑑賞者にも共通していて、現代美術などの簡単には解釈できない芸術作品を鑑賞する行為自体は、ネガティヴ・ケイパビリティの醸成につながるかもしれませんね。
帚木蓬生|HOSEI HAHAKIGI
1947年福岡県生まれ。作家、精神科医。東京大学文学部、九州大学医学部卒業。北九州市八幡厚生病院副院長を経て、現在、福岡県中間市で通谷メンタルクリニックを開業。作家として『三たびの海峡』『閉鎖病棟』『逃亡』など著書多数。臨床40年の経験を踏まえ『ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力』 https://www.amazon.co.jp/dp/4022630582/asyuracom-22 を上梓。
http://www.asyura2.com/14/idletalk41/msg/801.html
[国際28] Coronavirus Talk コロナウイルス対談: YOSHIKI 山中伸弥(京大・ノーベル賞)山中教授の話はわかりやすく医学者としての信念、人のやさしさが溢れていて説得力があります Coronavirus Talk コロナウイルス対談: YOSHIKI & (Nobel Laureate Physiology/Medicineノーベル生理学・医学賞)Shinya Yamanaka
VIDEO
https://youtu.be/yckQnJp9fp8
こんな大変重要なことを
なんで民放で流さないの?
くだらないマスコミや
政治家の戯言よりも
国民にとって1番大切で
必要な情報を放送してください!
http://www.asyura2.com/19/kokusai28/msg/511.html
[政治・選挙・NHK270] (コロナ)とにかく徹底的に仲間内の利権になることしかやらない。それが自民党であり、それが安倍政権。 http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/629.html#c24
2020-03-26
https://vergil.hateblo.jp/entry/2020/03/26/082934
■ 諸外国は次々に生活破綻防止策を発表
新型コロナウイルス問題で失業したり収入が激減する人々を救済するため、諸外国はそれぞれ現金給付など、さまざまな支援策を打ち出している。
アメリカは4人家族で3,000ドル(約33万円)の現金をとりあえず4月と5月の2回給付。
フランスは営業停止を強いられる観光業の従事者に政府が時給の7割を補償、イギリスも同様に、月額32万円を上限として休業社員の給与を補償。
こうした対策はいずれも、外出制限等による経済活動の停滞で人々の生活が破綻するのを防ぐためのものだ。
■ 一方日本は「商品券」?
では日本政府はどんな対策を用意しているのかと思えば、これである。
まずは、「外食や旅行代金の一部を国が助成」。
これだけでも呆れたが、次は「和牛の商品券」と来た。
コロナ禍で収入を失う中小零細事業者やその従業員が必要としているのは、何よりも現金だ。収入があろうがなかろうが、家賃や税金、公共料金の支払いは待ってはくれないのだ。
■ 利権のないことには指一本動かさないのが自民党であり安倍政権
どうしてこれほど馬鹿げた「対策」になるのか?
単に安倍政権が無能だからではない。消費税停止や現金給付などの対策には、いくら有効でも「旨み」がないからだ。
例えば、なぜ旅行代金の助成かといえば、二階(自民党幹事長)が全国旅行業協会の会長だという、分かりやすい理由がある。
和牛などの商品券も同じことだ。特定業界に限った商品券を政府が提供するというのは、税金でその業界を直接支援することに等しい。その裏には、族議員の選挙を業界あげて支援するなど、さまざまな見返りがあるわけだ。
とにかく徹底的に仲間内の利権になることしかやらない。それが自民党であり、それが安倍政権なのだ。こいつらに権力を握らせ続けている限り、この国に未来はない。
https://vergil.hateblo.jp/entry/2020/03/26/082934
http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/859.html
[国際28] 仏16歳少女、せきの始まりから1週間でウイルスの犠牲に 苦悶の遺族 既往症なし。健康な16歳が死んだ https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200328-00000000-jij_afp-int
【AFP=時事】フランスで新型コロナウイルスに感染し、1週間ほど前に「軽いせきが出始めた」という少女が26日、16歳という若さで亡くなった。少女の遺族がAFPの取材に応じ、その「耐えられない」心境を吐露した。
【図解】新型コロナウイルス、現在の感染者・死者数(27日午後8時時点)
首都パリで亡くなった少女の名はジュリー(Julie A.)さん。姓はAという頭文字だけが公表されている。新型ウイルス感染症は高齢者や既往症のある人々がかかりやすいとされており、ジュリーさんは同国最年少の犠牲者となった。
パリ郊外の自宅で電話取材に応じた母親のサビーヌさんは「耐えられない。普通の人生を送るものだとばかり思っていたのに」と語った。
サビーヌさんによると、ジュリーさんが軽いせきをし始めたのは1週間ほど前。21日に息苦しそうな様子を見せるようになり、病院へ行き新型ウイルス検査も数回受けたが、26日に亡くなった。
ただ保健当局は、若年層の重症化は非常にまれだと強調している。サビーヌさんが知る限り、ジュリーさんには既往症がなかったという。
ジュリーさんの姉のマノンさんは「当初から、新型ウイルスは若い人には影響しないと聞いていた。皆と同じように、私たちもそれを信じていた」と話した。
サビーヌさんがジュリーさんの形見として持ち帰ることを許されたのは、洗礼の記念のネックレスとブレスレットだけ。他の物は全て焼却処分が命じられているという。
ジュリーさんの遺体は、数日中に予定されている葬儀まで病院に安置される。用心のため式は執り行われず、埋葬への立ち会いは10人しか認められないとしている。
マノンさんによると、ひつぎは閉じたままにしなければならず、ジュリーさんには「お化粧も、服を着せてあげることもできない」という。「どう受け止めたらいいのか」と、サビーヌさんとマノンさんは声をそろえた。
フランスでは感染拡大を阻止するため、今月17日から全土で外出を制限。当局はこの措置の成果が表れるまでには時間がかかると、繰り返し警告している。【翻訳編集】 AFPBB News
https://www.afpbb.com/articles/-/3275162?utm_source=yahoo&utm_medium=news&cx_from=yahoo&cx_position=r1&cx_rss=afp&cx_id=3275707
新型コロナで10代死亡、米国初の子どもの死者「発症前の健康状態は良好」
2020年3月25日 12:39 発信地:ロサンゼルス/米国 [ 米国 北米 ]
【3月25日 AFP】米ロサンゼルスのエリック・ガルセッティ(Eric Garcetti)市長は24日、10代の子どもが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)で死亡したと発表した。新型ウイルスで重症化することは少ない子どもの死亡が米国で明らかになったのは初めて。
【関連記事】子どもは重症化しにくいが感染広めるリスクも 休校を専門家ら支持 新型コロナ
死亡した子どもはロサンゼルスのすぐ北にあるランカスター(Lancaster)出身。性別や詳しい身元は明らかにされていない。発表の数時間前に保健当局から死亡の報告があり、発症前の健康状態は良好だったという。
ガルセッティ市長は、「若い人たちに、あなたたちもこの病気にかかる可能性があると伝えたい。あなたたちの行動次第で人の命が救われたり、あるいは奪われたりすることがあり得る。それはあなた自身の命かもしれない」と述べた。
ロサンゼルス郡保健当局のバーバラ・フェラー(Barbara Ferrer)氏は、「COVID-19は年齢、人種、所得水準で差別しない」と述べた。
新型コロナウイルス感染症は高齢者や基礎疾患のある人が重症化しやすいことが分かっている。これまでに知られていた未成年の死者は中国で記録された2人だけ。一人は消化器に持病があり、もう一人の詳しい状況は明らかにされていない。(c)AFPhttp://www.asyura2.com/19/kokusai28/msg/518.html
[政治・選挙・NHK271] コロナの陰で、安倍官邸「やり放題の官僚人事」その厚遇ぶりに呆れる(現代ビジネス) https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200331-00071481-gendaibiz-pol
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/71481
3/31(火) 6:01配信現代ビジネス
コロナの陰で、安倍官邸「やり放題の官僚人事」その厚遇ぶりに呆れる
■当の官僚も「おかしい」と警告
「今に始まったことじゃないが、おかしな役人人事が次から次へと行われている。新型コロナウイルスの話題で国民の目がそらされているのをいいことに、安倍政権はやりたい放題だ。何とかしないと、中央省庁全体がおかしくなってしまう」
さるキャリア官僚が危機感もあらわに、そう警告した。
これまでも安倍政権では、安倍晋三首相の“お友だち”や覚えのめでたい役人たちが、報酬のいい国家の要職に抜擢されたり、栄転したりしてきている。それが新型コロナウイルスの騒動に紛れて、さらにひどくなったというのだ。同キャリアが続けた。
「検事総長の人事に絡んで、政権に近い黒川(弘務)氏の定年を脱法的に延長したことが問題視されているが、政権の奔放さはそんなレベルじゃない」
最近の主要な人事を調べてみたところ、以下のようなことがわかった。まずは報酬のいい要職への抜擢――論功行賞とみられる人事。
政府は3月17日、古谷一之官房副長官補を公正取引員会委員長に据える人事案を提示した。
古谷氏は財務省主税局長や国税庁長官を経て、2013年4月に官房副長官補に就任したのだが、2017年の総選挙の際に「教育無償化」や「子育て支援」、「大型の経済対策」などの知恵を授け、自民党圧勝に貢献したとされる。
今回の人事によって、古谷氏の報酬はアップ。年間約2800万円になるという。実際の勤務日数で割ると、日額10万円を超える。
「退任する杉本(和行)前委員長は、菅(義偉)官房長官らが肩入れする楽天などにも果敢に切り込んだが、今後はどうなることか。検事総長人事と同じようなにおいも感じられる」
先のキャリアは、そう語った。
■警察庁でも、どさくさに紛れ…
横畠裕介内閣法制局長官も、同日の人事案で国家公安委員への就任が示された。
検察官から内閣法制局に転じた横畠氏は、安倍首相が最重要課題としてきた安全保障法制で、法制局がこれまで堅持してきた「集団的自衛権の行使は違憲」との見解を捨て去り、集団的自衛権の限定行使を容認。法の成立をバックアップした。
その横畠氏が就く予定の国家公安委員は「警察の目付け役」とされるが、実務はほとんどない。にもかかわらず、年間報酬は約2400万円。委員の資格要件には「任命前5年間に警察・検察の職歴のない者」とあるが、横畠氏は2011年に内閣法制局次長に就任しているため、セーフだったという。
まだある。
いまや政権の御用聞きと化しつつある警察庁では、問題のある幹部の「在庫一掃セール」に近い人事が断行されたというが、そのどさくさに紛れてカジノ管理委員会の事務局長に「パワハラ四天王」と言われている者のひとりが抜擢されていた。
徳永崇氏のことだ。同氏は、青森県警本部長、警察庁官房審議官などを経て2019年4月にカジノ管理委員会設立準備室審議官に就いた人物だが……。
「パワハラが絶えないひとで、とくに青森県警時代のことは有名です。ただ、その一方で上には従順ですから、政権としては……ということでしょう」
警察キャリアの動向に詳しい警察幹部は、そう語った。
ちなみに政権人事ではないが、「パワハラ四天王」の残りも次々に栄転したという。
「徳永氏と同期の世取山(茂)氏がこの4月に東北管区警察局長になる内示が出ましたが、かねてパワハラがひどかったうえに、2014年にはついに自殺者を出した大事件に関与し、預金保険機構という外部セクションに飛ばされていました。にもかかわらず、ここまで偉くなるとは、正直思っていませんでした」(警察幹部)
2014年の大事件とは、東日本大震災の影響が色濃く残っていた福島県警で、捜査2課の警部と上司の警視が相次いで自殺した悲劇のことだ。
背景には、警察庁から出向していた捜査2課長の激しいパワハラがあったとされる。当時、警察庁刑事局・捜査2課長の立場から県警2課長に発破をかけるなど指導していたのが、世取山氏だったのである。
そのほかの2人も、昨年の時点ですでに栄転済みであった。
■カジノ関連でも「由々しき人事」
さらには、こちらも過去の人事だが、カジノに関連して由々しき人事が行われていたこともわかった。カジノ汚職事件への関与が取り沙汰されながらも、不問に付された財務官僚だ。
名前が浮上していたのは、財務省から内閣府大臣官房に転じ、カジノ管理委員会設立準備室室長を経て、2019年4月に特定複合観光施設区域整備推進本部事務局事務局長に就任した中川真氏である。
中川氏と言えば、元財務次官の娘をめとりながらも2007年に不倫騒動を起こして干されたが、第2次安倍政権で復活し、菅官房長官に重用されたことで知られる。ところが……。
「中川氏は、『(カジノ汚職事件で贈賄側として登場した中国系企業)500ドットコム』が2017年に主催したシンポジウムに参加し、菅長官の言葉を引用しつつ、ギャンブル依存症対策における政府の取り組みなどについて語るなど、同社と関係があった。にもかかわらず、その後、事務局長に昇格している。なぜ、こうした人事が行われたのか大いに疑問だ」
カジノ汚職事件の捜査にかかわった検察関係者は、そんな証言を寄せた。
こうしたことが影響したのか、中川氏は2020年3月、スロバキア大使に転出した。これについて、前出のキャリアが語る。
「論功行賞を兼ねたところ払いだろう。政府からは遠ざけられるものの、大使は何といっても厚遇。報酬も高いのだから」
現在、大使の平均年収は月額110万円。ボーナスを加味すると、年収1800万円程度。これでも高給だが、ここに「在勤基本手当」と呼ばれるものが加算される。派遣先の国によって額は異なるが、スロバキアはギリシア並みの月額60万円。さらに、配偶者手当も支給される。大使の「在勤基本手当」の20%であるため、こちらは月額12万円。これらを合わせると、2600万円を超える。
仮に小中学生の子供がいた場合には、一人当たり月額15万円弱の手当ても出る。パート労働者の月給並みの金額だ。
以上のような経緯を見ると、目を光らせるべきは、検事総長人事ばかりではないことがわかる。
■厳しく監視するべき
ところで、ここで取り上げたのは、「特別職」と呼ばれる国家公務員に抜擢された人事だ(警察庁のものは除く)。この来歴等について調べてみると、官邸のHPに以下のような記載があった(注記は省略)。
《国家公務員法の制定により国家公務員が一般職と特別職に区分されたことに伴い、「特別職の職員の俸給等に関する法律」が制定され、特別職の給与体系が創設された。
創設当初の給与体系は、連合国の管理下にあって、行政の民主化が強調される中、政府から独立した機関、あるいは行政委員会の委員等に、給与体系上高い格付けがなされていた。中でも、検査官、人事官及び国家公安委員会の委員については、それぞれの設置法において、国務大臣と同額の給与を受けるべきことが定められていた》
《特別職は、様々な理由により、任用における成績主義の原則、身分保障等の一般職に適用される国家公務員法の原則が適用されない諸々の官職であり、任用、服務等に関する制度についても官職ごとに様々である。(中略)様々な官職が含まれる特別職の幹部公務員を、あえて類型化すると、次の二つに区分することができる。
ア 職務の性質から一般職の任用手続を経ないことを適当とする官職(内閣官房の特別職、大公使等)
イ 職務遂行の独立性及び任用手続の透明性を確保する等の観点から任用に当って国会同意を必要とする官職(検査官、人事官、委員会委員等)
ただし、こうした類型化は、それぞれの職務の性質に由来するものであり、職務の重要性や責任の重さに由来するものでは必ずしもないことから、上記のような特別職の類型化と、職責に応じて定められる給与の在り方との間に、直接的な関連性を見出すことは難しい》
つまりは、戦後に国家公務員という制度が整えられて以来、「特別職」は独立性が重んじられてきたということだ。高額の報酬が支払われる根拠も、そこにあった。
ところが、いまや論功行賞と言われても仕方ない、官邸の恣意的な任用が目立つ。制度の原点に立ち返って、厳に監視の目を光らせるべきである。
時任 兼作(ジャーナリスト)
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以下コメントでこの記事を知りました
http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/819.html#c1 http://www.asyura2.com/20/senkyo271/msg/176.html
[医療崩壊5] 「若くして基礎疾患がなくても亡くなる人を2週間で何人も見た」 NYの医師、故郷の日本に強い訴え 自分または自分の家族や友達が重症化してから後悔してももう手遅れだ https://www.huffingtonpost.jp/entry/news_jp_5e83e760c5b65dd0c5d61509
https://www.facebook.com/mai.colvin/posts/10102549604239509
2020年04月01日 22時00分 JST
集中治療室にいる患者の対応を続ける医師のコルビン麻衣さんが「命を選ばざるをえない状況」になった現状を踏まえ、日本に精一杯の警鐘を伝えている
井上未雪/Miyuki Inoue
新型コロナウイルス感染拡大が続くアメリカ。米ジョンズホプキンス大学によると、4月1日時点で感染者は累計18.9万人に上り、死者数は4000人を超えた。
死亡者4076人のうち、ニューヨークでの死者は1096人と多数を占める。
3日前のアメリカの死亡者数は2010人だったので、わずか3日で倍になっている。
そんな中、ニューヨークで集中治療室にいる患者の対応を続ける医師のコルビン麻衣さんが「命を選ばざるをえない状況」になった現状を訴えている。ニューヨークの死者数は1096人に上っている。
コルビンさんは、人手や病床、呼吸器が足りず医療崩壊に陥る現状は2週間前には考えられなかったとし、「自分は無症状かもしれない。でも自分の知らないうちに、自分よりハイリスクの大勢の人にうつしている可能性は十分ある」と指摘し、故郷の日本に強いメッセージを送った。
Facebookに3月28日投稿されたのを受け、転載許可を得た上で転載する。
コルビンさんは、ハフポスト日本版に対し
「家族も日本に住んでいるので日本のことが心配で、事が手遅れにならないようにと思っています。 私も1人でも多くの命を救えるように日々自分にできる限りのことをしていきたいと思っています」とメッセージを寄せた。
以下、3月28日のFacebookからの転載
中国やイタリアの病院からのリポートや映像を見るたびに、近い将来私が集中治療医として勤務するこの病院も悲惨な状況になるのではないかと頭の片隅では予測していた。そうならないでほしいと願ってはいたけどいつかはここにも来ることはわかっていた。心の準備はしていたつもりだけど、甘かった。
ニューヨークの医療現場は崩壊寸前の状態にある。うちの病院でもここ2週間でコロナの患者数があれよあれよと言う間に1人だったのから50人、200人、500人と増え、病棟のベッドもICUのベッドも全然足りなくなった。
病院のいたるところにベッドを増やしても増やしてもコロナの患者数は増え続ける一方で追いつかない。うちの病院にはもともとICUが4つあるがどれもコロナの患者で一杯だ。新しいICUも3つ作られた。それでも足りない。
ERは酸素を必要とする人や人工呼吸器を必要とする人でごった返しているが、人工呼吸器が底をつくのももう時間の問題になってきた。実際に知り合いの働くブロンクスのある病院は数日前に人工呼吸器がすでに底をついた。腎臓不全になる患者も多く、透析装置も足りなくなってきたので腹膜透析に切り替えをはじめた。病院で人工呼吸器や透析装置が底をつくというのは普段ではあり得ない状況である。
今自分の目の前に2人今すぐ人工呼吸器を必要としている患者がいるとする。でも病院にもう一つだけしか人工呼吸器が残っていなかったら?集中治療医としてその決断を迫られた時どうやってその最後の一人を選べというのか。
ERや病棟で10人も20人もの患者がICUのベッドが空くのを待っている状態において一つだけICUのベッドが空いた時どうやってその1人の患者を選べばいいのか。
大袈裟な話でもなんでもなく数日後には直面するであろうシナリオだ。実際に昨日ミーティングが開かれてこの問題を同僚と話し合った。自分達の経験や患者の状態を元に、また海外からのリポートを元に一番生き残る可能性が高い人を選ぶことになるのだが、年齢と基礎疾患だけで片付けられる簡単な決断ではない。
コロナ、コロナでないに関係なく集中治療医として死を目の当たりにすることは日常茶飯事である。 ICUに入っても当然助かる患者ばかりではないので、患者さんの家族と患者さんの意思を尊重した終末期ケアや緩和ケアの話をすることも慣れている。でも普段なら人工呼吸器さえあれば助けられるであろう患者を助けられないこの状況において医師として家族になんて言葉をかければいいのか。
もう今となっては、街中の誰が感染していてもおかしくない状態なのでこの近辺ではどこの病院も家族との面会も見舞客も許可していない。唯一1人との面会が許されるのは患者が”actively dying”の時のみ。患者が数時間で確実に亡くなるであろうと医師が判断した時のみ家族1人との面会が許可される。それも5分のみ。病院で患者は孤独にこのウイルスとたたかっている。
私の同僚や看護師も何人もコロナにかかった。私の担当するICUにもうちの病院の医師と看護師が人工呼吸器を装着されて生き延びようとたたかっている。ニュースではお年寄りや基礎疾患のある人のリスクが報道されているが、若くして基礎疾患がなくても亡くなる人をここ2週間で何人もみた。病棟に入院して突然死する患者もいる。
中国やイタリアの医師とカンファレンスコールをして意見交換したりしているが、まだこのウイルスについてわかってないことも山ほどあるのが現状だ。
毎日休み返上で働いてもコロナの患者は増える一方でもう終わりなき戦いに思えきて白旗をあげたくなる。まだニューヨークでピークに達するまで2-3週間かかるといわれているが、その頃にはこの病院がどうなっているか想像するだけで恐ろしい。
自分がかからない保証などどこにもなく自分がウイルスを病院から家に持ち込んで家族にうつしてしまうことが正直一番怖い。
ニューヨークで今月の頭にはほんの数人だった感染者数がいまでは52000人以上になった。
ニューヨークの今後も心配だが日本の様子をニュースで見るたびに日本のことも心配になる。ニューヨーカーの多くもここまでひどくなることを予測してなかったと思う。コロナにかかって亡くなった人の中で”自分は大丈夫だろう”と思っていた人も多いと思う。中国やイタリアの様子をテレビで見ても遠く離れた場所のことに感じていたいた人もいると思う。
自分または自分の家族や友達が重症化してから、今更人混みにでたことを、自分の行動を変えなかったことを後悔してももう手遅れだ。自分は無症状かもしれない。でも自分の知らないうちに、自分よりハイリスクの大勢の人にうつしている可能性は十分ある。日本には先月、今月で海外から帰ってきた人も大勢いる。日本に2回目の波がきても、全然不思議じゃないしむしろ来ない方が不思議だ。
ニューヨークもつい2週間前まではみんなリラックスムードだった。1週間前に外出禁止令がでてもまだ沢山の人が外出していた。今となってはさすがにみんな家にこもっているが、手のつけなれない状況になってしまってからそうしてももう遅い。
病院は地獄絵のようで、他の街がこんな悲惨な経験をしなくていいように心から願うが、気を抜いたら東京もこうなりかねない。外出自粛で家にばかりいて暇なことも、特に子供達にストレスがたまることもよくわかる。でももうしばらく辛抱してほしい。振り返って大袈裟だったね、と笑える日が来たらそんな幸せなことはない。
今この状況になったからこそ気づかされることが沢山ある。家族や友達と会ってお喋りしたりハグしたり街に買い物に行ったり公園に行ったり、気軽にそうできることって幸せなこと。生きているってそれだけで本当に幸せなこと。
早く子供達にいつもみたいにハグやキスできる日が来ることを祈って.....
井上未雪/Miyuki Inoue
http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/823.html
[医療崩壊5] 看護師たちの闇LINE「うちの先生もコロナだった…」(Flash) 社会・政治 投稿日:2020.03.03 07:00
看護師たちのLINEグループを再現。「スクリーンショットの掲載は勘弁してください」とAさん
「コロナ検査で、陽性反応出た。パニック恐れて公表せず」
背筋の凍るような文章が投稿されたのは、2月19日、女性看護師たちが集うLINE上でのことだ。
首都圏の大型病院に勤務するのべ約1500人の “白衣の天使” が参加する3つのグループは、ふだんはキャリアアップのための情報交換や、美容の話題で盛り上がる、平和な “女子会” だった。
だが、新型コロナウイルスの感染拡大にともない、グループ内でのやり取りは、勤務先の病院が抱える “闇” を告発するものに変わっている。
「新型コロナウイルスに感染しているかどうかを検査する『PCR検査』は、設備の整った大病院なら、自前でできるところが多いんです。院内感染が広がるとまずいので、私の病院では、医師をはじめとするスタッフ全員の検査を、非公式におこないました」
そう話すのは、前出のLINEグループにも参加している都内の大学病院に勤める看護師のAさん(36)だ。
「うちの病院では、幸い全員が陰性でした。でも、ほかの病院でも同時期に検査をしていたらしく、そこで“出て”しまったんです」(Aさん)
それが、冒頭の投稿だ。
「あの投稿から、せきを切ったように、次々と院内での感染者の報告が寄せられるようになりました」(同前)
本誌が確認した限りでも、30人以上の看護師たちがLINE上で、「うちの病院の先生からも出た!」「陽性出て自宅待機だって!」などと、院内での感染者の発覚を報告している。
だが、この医師や看護師たちの感染の事実は、外部には公表されていない。
「2月13日に、和歌山県の済生会有田病院で男性医師の感染が確認されると、すぐに病院の外来が停止されてしまいました。ほかの病院は、コロナの感染を公表することで有田病院と同じような目に遭うことを恐れ、あえて公表しないんです」(Aさん)
済生会有田病院では医師2人を含む5人の感染が確認された。関係者の検査が終了し、3月4日には業務を再開する予定だ。
前出のグループ内では、新型コロナの陽性報告以外にも、パニックに陥った病院内の様子などが、ありありと伝わる内容が投稿されている。
「感染者は出てないのに、今週の兄の結婚式に出ないように指示された」
「K-POPのコンサート行ったら、めっちゃ怒られた」
「コロナの指定病院になったせいで、感染者っぽい外来がたくさん。もう辞めたい」
医療現場でのマスク不足も深刻なようだ。
「マスクを転売した同僚がいるせいで、管理が厳しい……」
「マスクを使いまわすことになったけど、口紅ついちゃった。どーしよ」
「マスクの使い捨て禁止だって! 先輩が『天日干しにしろ』って言ってるけど……」
さらに、不吉な投稿をする看護師もいる。
「うちは2019年の年末から、原因不明の発熱の外来患者が多かった。でも、インフルエンザ検査はほぼ陰性。ということは、アレしかないよね」
Aさんも、「新型コロナの感染者は、政府発表よりも多いはずだ」と言う。
「都内だけで、すでに数千人はいると私は思います。大規模な検査をすればわかるはずなのですが、現状、新型コロナ専用の帰国者・接触者外来に来られた方を検査するには、保健所に電話と書面で依頼する必要があるんです。
保健所が必要性を認めると、やっと検査がおこなわれます。設備はあるので、やり方を変えるだけで、多くの方を検査できるはず。政府は、実際の感染者数を隠したいんでしょうね」
軽い風邪程度で病院に行くのは、しばらくやめたほうがよさそうだ。
(週刊FLASH 2020年3月17日号)http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/834.html
[国際28] ウイルス統計の国際歪曲(田中宇) http://tanakanews.com/200406virus.htm
米政府は、今週が新型ウイルス感染の山場・最も苦しい1週間になると宣言した。
米国の感染者数は世界一で、ニューヨークを中心に感染者や死者が急増している。
しかしこの急増は、必ずしも事態の急激な悪化を意味していない。というのは、
米国ではウイルス感染に関する検査がものすごい勢いで行われているからだ。
米政府は、3月中旬からPCR検査を急増しており、今や総検査数は176万件で、
世界的にダントツの第1位だ。検査数が急増したら、必然的に感染者数が急
増する。米国が世界一の感染者数なのは、事態が世界一悪いからでなく、検査数
が世界一多いからにすぎない。統計数字は「米国の事態の悪さ」を示しているの
でなく「多数検査という米国の政策」を示しているにすぎない。このからくりは
、ほとんど報じられていない。
http://www.politico.com/interactives/2020/coronavirus-testing-by-state-chart-of-new-cases/
Live tracker: How many coronavirus cases have been reported in each U.S. state?
米国の統計上の感染者数は33万人で、検査数に占める感染率が19%だ。米国に
次いで検査総数が多いドイツは、100万件の検査に対して10万人の感染なので感
染率は10%だ。韓国では24万件の検査に対して感染者1万人、感染後治癒が6千
人で、治癒含む感染率が6%だ。米国の健康保険制度が劣悪で、ドイツの医療体
制が世界有数であることを考えると、米独の感染率は妥当な感じだ。韓国も医療
体制が良いし、BCGも関係しているかもしれない。英国では検査15万件、感染
者4万人で、感染率が27%で米国より高い。これら以外の国々の検査数は、ざ
っと調べた範囲でわからなかった。検査数の統計は、世界的にほとんど整備され
ていない。各国の検査数を列挙した頻繁更新のまとめサイトもない。前提が国に
よってものすごく違う(積極検査する国がある一方で、日本のように検査せず隠
す国も多い)のに、検査数と比較しないまま統計上の感染者数だけが独り歩きし、
それをもとに「専門家」がしたり顔でテレビとかで解説している。全く(笑)な
状況だ。国際政治的に、意図的な歪曲がありそうだ。
http://www.ft.com/content/6a8d66a4-5862-4937-8d53-b2d10794e795
Germany conducting more than 50,000 coronavirus tests a day
統計上の死者数も、別の意味で要注意だ。世界的に、イタリアの致死率が非常に
高い(感染者の12%が死亡、百万人あたり263人が死亡)。スペインも似たような
数字だ。しかし、イタリアの死者の99%は、他の病気を持っている「持病持ち」
で、死者のほとんどが高齢者だ。新型ウイルスの死者統計は「新型ウイルスが
原因で死んだのかどうか」が重要だ。今のイタリアのように医療体制が満杯で、
院内感染が避けがたい状況だと、他の病気で入院している死ぬ間際の免疫が低下
している人は大半が新型ウイルスに感染した状態になる。病院で死んだ人に対し
て死後のPCR検査を積極的にやると陽性がどんどん増え、それをそのままコロ
ナ統計に載せると死者数や致死率がすごい数字になる。どこの国でも、毎日何万
人もの人々がいろんな病気で死んでいるのが昔からの日常だ。病院での死後検査
のさじ加減を変えるだけで、死者統計をいかようにも操作できる。どの国が、ど
んなさじ加減でやっているか不確定だ。コロナ統計がインチキでないと言い切る
人は、専門家のふりをした詐欺師(さじ加減を決めている集団の要員)だ。
http://www.bloomberg.com/news/articles/2020-03-18/99-of-those-who-died-from-virus-had-other-illness-italy-says
99% of Those Who Died From Virus Had Other Illness, Italy Says
イタリアやスペインは以前から財政難で、いろんな口実を考えて、ドイツや北欧
などEU内の財政緊縮が好きな諸国を説得・加圧して、EUとして財政難な諸国
を支援する政策を出させようとしてきた。リビアから地中海をわたって欧州に難
民が流入した時も、イタリアは裏で難民(違法移民)の流入を加勢して難民危機
を醸成し、危機を理由にEUがイタリアにカネを出す構図を作ろうとした(ドイ
ツが頑強に反対した)。同様の構図で今回、EUでは、ウイルス感染と都市閉鎖
に苦しむ諸国に財政支援する案が出ている。ドイツがカネを出すのでなく、ユー
ロ圏全体としての「コロナ国債」を発行し、それを欧州中央銀行がQE(造幣)
によって買い支える案も出ている。これらを実現する際に、イタリアやスペイン
でウイルスの感染者と死者が急増し、医療崩壊がひどくなっているという構図が
とても役に立つ。イタリアやスペインの政府は、コロナ統計にすごい数字を載せ
るため、意図的にどんどん死者を検査している疑いがある。
http://www.bccourier.com/majority-of-eu-countries-want-corona-bonds-germany-wants-to-help-differently/
Majority of EU countries want corona bonds Germany wants to help differently
米国でも、ニューヨーク州でのコロナ死者の99%が他の病気を持っていたと指
摘されている。米国のコロナ死者数はイタリア、スペインに次いで世界第3位で、
NY(+NJ)は米国の米国感染の半分を占めている。米国も、トランプ政権の
(おそらく隠れ多極主義的な)意図に基づいて事態の悪化が加速されているよう
なので「99%トリック」が使われているのだろう。米国の場合、検査数
(=感染者数)を急増させているので致死率はあまり高くない。
http://www.womensystems.com/2020/04/breaking-new-york-data-confirms-once.html
New York Data Confirms Once Again - 99% of Coronavirus Fatalities Have Pre-Existing Conditions - 94% of Fatalities Over Age 45!
http://www.hideoutnow.com/2020/04/according-to-cdc-02-to-18-of-all-us.html
According to CDC: 0.2% to 1.8% of All US Deaths Since February are Confirmed or Presumed to be Due to COVID-19 -- And They Want to Destroy Economy Over This?
日本は米国などと逆に、コロナ検査をできるだけやらない方針だが、毎日の検査
数をどうするかのさじ加減は政府が握っている点は米国などと同様で、日々の感
染者統計も操作された数字だ。五輪の延期を決めた直後から、日々の感染者数が
数日ごとに100人、200人、300人と増えていくよう設定されてきた観が
ある。米国が「最も苦しい1週間」を宣言したのに連動するように、安倍首相は
イメージだけ衝撃的な「非常事態宣言」を発しようとしている。安倍は、トラン
プと連動している。トランプが子分の安倍に「五輪を延期してオレと一緒にコロ
ナ危機を醸成しろ」と命じたっぽい。トランプは米経済(中銀ネットワーク、金
融界)をぶっ潰したいから壮絶なコロナ危機を扇動し始めているが、安倍はもっ
と現実的で日本経済を大事にしたいので「非常事態を宣言しても行動の強制はで
きません。お店は目立たないように開け続けてもいいですよ」みたいな感じでや
っている。
http://www.wsj.com/articles/global-coronavirus-cases-increase-sharply-led-by-the-u-s-11586076886
Coronavirus Cases Rise Sharply, as U.S. Braces for Most Challenging Days Ahead
コロナ危機は今後も延々と続く。米国では全米40州あまりで都市や地域の閉鎖
(ロックダウン)が行われている。米政府当局(CDC)は「新たな感染者や死
者が出なくなるまで閉鎖を続ける」と宣言した。あと3か月ぐらい(6月末ぐら
いまで)は閉鎖が続くのでないか。ワクチンの開発にかかる時間は18か月でな
く5-10年だ、という(常識的な)説も出てきている。来年になればワクチンがで
きてすべて解決する、というのは幻想だ。
http://edition.cnn.com/2020/03/31/us/coronavirus-vaccine-timetable-concerns-experts-invs/index.html
The timetable for a coronavirus vaccine is 18 months. Experts say that's risky
http://www.zerohedge.com/health/fauci-says-lockdown-will-continue-until-there-are-no-new-cases-covid-19
Corona econwar2 v!!!! Fauci Says Lockdown Will Continue Until There Are No "New Cases" Of COVID-19
危機は長期化し、失業増、人々の生活苦がひどくなる。金融の再崩壊や銀行の取
り付け騒ぎ、流通ルートの崩壊による食糧難と飢餓、暴動、州政府の財政破綻な
どの発生が予測される。有事なので、事態が悪化しても現職の権力者であるトラ
ンプの人気は下がらない。危機は延々と続くのだから、日本は閉鎖をやるべきで
ない。日本は今の状況で、世界に比べたら十分に感染拡大が抑制されている。中
身のない非常事態宣言でマスコミを空騒ぎさせる現状ぐらいでちょうど良い。長
期戦になるのだから、早々と人々に現金やマスクを配ったりして財政を無駄遣い
してはダメだ。医療的にでなく国際政治的に、これから何が起きるかわからない
のだから、お金は大事に使うべきだ。
http://www.zerohedge.com/health/looting-wave-strikes-new-york-city-amid-coronavirus-lockdown
Looting Wave Strikes New York City Amid Coronavirus Lockdown
都市閉鎖について「閉鎖をせずに人々の行動を放置すると、多くの人が無症状や
軽症のまま感染が拡大して年内にに集団免疫ができてしまい、コロナ危機が自然
に解決してしまう。医薬品業界がせっかくワクチンを開発しても売れ行きが悪く
なる。各国政府を支配するエリート層にとって、これは歓迎できない。だからエ
リート層が各国政府に強い圧力をかけ、世界中の大都市で閉鎖(ロックダウン)
政策をやらせ、感染拡大つまり集団免疫への進行を阻止し、ワクチンが先に開発
されるように仕向けている」といった、ある種なるほど的な陰謀論が出てきた。
ビルゲイツがインタビューの中でうっかり示唆してしまった話だという。集団免
疫を国策にしようとした英国のジョンソン首相はコロナに感染させられ、症状が
悪化して入院し、死の瀬戸際に追いやられている。
http://www.zerohedge.com/geopolitical/did-bill-gates-just-reveal-real-reason-behind-lock-downs
Did Bill Gates Just Reveal The Real Reason Behind The Lock-Downs?
この陰謀論をもとに日本政府の昨今の行動を見ると、妙に納得がいく。安倍も「
東京を閉鎖しろ」「ワクチンができるまで集団免疫を形成するな」という米欧の
国際エリート層からの圧力を受けている。だが、閉鎖をできるだけやりたくない
ので「感染爆発しそうだ。外出自粛せよ」と、首都圏の人々を脅し、恐ろしげな
非常事態を宣言しつつ、同時に「日本の今の法体系では、これ以上の強制はでき
ません。閉鎖は無理です。敗戦国ですからね。75年前に今の日本の法体系を作
ったのは米欧エリート様たちご自身ですよ。わが国の国是は対米従属なので、ご
無理ごもっともですけどね」と言っているのでないか。敗戦国万歳。
この記事はウェブサイトにも載せました。
http://tanakanews.com/200406virus.htm http://www.asyura2.com/19/kokusai28/msg/550.html
[政治・選挙・NHK271] 剥がれた化けの皮。安倍首相「やってるフリ」で逃げ切り図る賭け(高野孟) https://www.mag2.com/p/news/447497
国際2020.04.07
先日掲載の「これぞ『アベノマスク』首相の1世帯マスク2枚配布発表に批判殺到」等でもお伝えしているとおり、国難とも言える状況下でリーダーシップを発揮できているとは言い難い安倍首相。東京五輪の「1年延期」決定も現実的ではないという声が各所から上がっています。そんな首相について、「国民をバカだと思っている」と強く批判するのは、ジャーナリストの高野孟さん。高野さんは自身のメルマガ『高野孟のTHE JOURNAL』でそう判断せざるを得ない理由を記すとともに、今回の「新型コロナ禍」をきっかけに世界の政治経済が構造転換に向かうのではという見解を示しています。
プロフィール:高野孟(たかの・はじめ)
1944年東京生まれ。1968年早稲田大学文学部西洋哲学科卒。通信社、広告会社勤務の後、1975年からフリー・ジャーナリストに。同時に内外政経ニュースレター『インサイダー』の創刊に参加。80年に(株)インサイダーを設立し、代表取締役兼編集長に就任。2002年に早稲田大学客員教授に就任。08年に《THE JOURNAL》に改名し、論説主幹に就任。現在は千葉県鴨川市に在住しながら、半農半ジャーナリストとしてとして活動中。
■米国でも物笑いの種となった「アベノマスク」──コロナ禍対応で問われる指導者像、そして国家像
今井尚哉補佐官が脚本・演出を担当し、安倍晋三首相が主役を演じる「やってるフリ」芝居は、4月1日の「アベノマスク」宣言に至って、ついに国内ばかりでなく米国の複数のメディアからも揶揄されるほどの物笑いの種となってしまった。
■なぜ突然に「布製マスク」なのか?
一般に家庭用として売られている使い捨ての不織布マスクは、業界用語ではサージカル・マスクと呼ばれている。「外科用のマスクという意味で、本来、手術の時などに医師の口から唾液や雑菌などが患者の手術部位に付着しないように開発されたマスクを指します。ウイルスなどの『吸入』を防ぐためのものではありません」(スリーエム社HPの解説:「マスクには種類がある」)。
これに対して、プロ仕様のマスクとしてはN95防護マスク、DS2防塵マスクがあり、これらは「マスクを正しく装着し、顔にフィットさせれば、PM2.5、ウイルス、放射性粉じんの吸入リスクを低減する目的には有効」「N95は米国労働安全衛生研究所(NIOSH)が定めた規格、DS2は日本の厚生労働省が定めた規格で、両者はほぼ同等」(同上、写真参照 )。N95とは粒子捕集効率95%以上という意味である。
かつて北京のPM2.5大気汚染が激しかった時には現地の日本大使館がN95の装着を推奨していたものだが、今はその仕様のものは感染症に立ち向かう医療関係者に集中しなければならない時で、我々は一般の不織布マスクで我慢しなければならない。しかしそれは、自分が感染している場合に他人に移すのを防ぐこと、ウイルスに触れた手で自分の口や鼻に触るのを防ぐことに一定の効果が期待されるという以上のものではない。布製マスクも同様だが、布の編み目は不織布よりも遙かに粗いので、その効果は相当低くなる。
そもそも安倍首相は3月5日に3月中にマスク6億枚以上を供給できると表明したが、その公約が一体どうなったのかをきちんと国民に説明しなければならない。増産が思ったようにうまく行かなかったのか、増産はしたけれど大元のところで買い占めている者がいたのか、それとも流通体系にネックがあって店頭になかなか出回らないのか、実状を明らかにして対策を示す必要がある。そして、それが奏功して不織布マスクが十分に出回るようになるのは(例えば)4月下旬になる見通しなので、それまでの繋ぎとして、性能的にはやや落ちるけれども布製マスクを全戸配布させて貰います──というのなら、まだ話は分かる。
しかし実際はそのような丁寧な検討の結果ではなく、今井が「全国民に布マスクを配るというサプライズを打てば、国民の不安なんかパッと消えますよ」と進言して、安倍首相が盲従しただけのようである。国民をバカだと思っているこの2人だからこそ出来る、愚劣極まりないパフォーマンスである。
■もう1つの悪質な「やってるフリ」
■「アビガン」キャンペーンは大丈夫か?
もう1つの悪質な「やってるフリ」芝居は、新型コロナウイルスへの治療薬が今にも出来るかのようなキャンペーンで、これには特に読売新聞が前のめりになって旗振り役を買って出ている。
安倍首相は3月28日の記者会見で「一日も早く皆さんの不安を解消できるよう、有効な治療薬やワクチンの開発を世界の英知を結集して加速してまいります」と言って、新型インフルエンザの治療薬アビガンなどいくつかの薬品名を挙げた(本号FLASH 欄参照)。そのアビガンについて4月5日付読売は一面トップで、「アビガン200万人分確保/新型コロナ/経済対策原案5本柱」の大見出しを掲げ、さらに第3面でこれを受けて「ワクチン開発短縮に挑む/世界の大手続々/早ければ『1年』」と8段記事で盛り上げた。
もちろん、治療薬と予防ワクチンが1日も早く開発されるよう、誰もが待ち望んでいるが、だからと言って過剰な期待を抱かせるようなことを一国の指導者が口にするのはよろしくない。というのも、アビガンは富士フイルム富山化学が開発した抗インフル薬で、それが新型コロナウイルスにも有効だと中国の科学技術省の主任が3月17日に発表したため、俄に注目が集まってはいるけれども、実はこれが国の承認を受ける際に催奇形性(奇形児を産む危険)があることが問題になり、条件付きの承認となった経緯があるからだ。
橋本宗明=日経ビジネス編集委員は3月19日付同誌電子版でこう書いている。
そもそもアビガンは14年に抗インフルエンザ薬として日本で承認されているが、通常の医療用医薬品とは扱いが大きく異なる。「他の抗インフルエンザウイルス薬が無効または効果不十分な新型または再興型インフルエンザウイルス感染症が発生し、本剤を当該インフルエンザウイルスへの対策に使用すると国が判断した場合にのみ、患者への投与が検討される」とされ、厚生労働大臣の要請がない限り販売はできない。
というのも、承認を取得した際、動物実験の結果などから催奇形性(さいきけいせい)を持つ可能性が指摘されたためだ。承認申請は11年に提出されたが、審査期間は約3年と長期に及び、既存の抗インフルエンザ薬とは異なるメカニズムであることから、新型インフルエンザに対する備蓄用の位置づけで何とか承認された。ただし、催奇形性が心配されるため、妊娠中や妊娠の可能性がある女性が使うことはできない。服用した薬は精液や母乳の中にも出てくるので、男性が服用した場合も避妊が必要だし、授乳も中止しなければならない。このように、慎重に使用する必要がある薬であり、臨床研究などを除いてこれまでほとんど使われてこなかった……。
さらに安倍首相は28日の会見で、もとはエボラ出血熱の治療薬として米国で開発中の抗ウイルス薬「レムデシビル」の名前も挙げた。これは試験管レベル、動物実験レベルではMARSやSARSに対する効果が確認されているものの、医学ライター=井出ゆきえの4月1日付「ダイヤモンド・オンライン」の記事によると、「実臨床ではこれまでに、エボラウイルス感染患者に対する投与が試みられたことはあるが、治療効果は認められていない、国内外ともに未承認の薬」であって、まずは本来のMARSやSARSの治療薬として承認された上で新型コロナウイルスに転用出来るかどうかを試すのだろう。まだトンネルの出口も見えない段階のようである。
■五輪1年延期に賭けた首相の「混濁」
■来年夏までの「1年延期」でよかったのか?
東京五輪組織委の森喜朗会長は、4月3日付朝日新聞のインタビューに答えて、3月24日に安倍首相がIOCのバッハ会長と電話会談して1年延期を決めた時の様子をこう語っている。
会議の30分前に来てくれ、と安倍さんに言われてね。彼は1年延期というから、『2年にしておいた方がいいのではないですか』と聞いたら、『ワクチンの開発はできる。日本の技術は落ちていない。大丈夫』と言う。
(来年9月の自民党総裁任期満了を踏まえて)『政治日程もあるよな』と言ったら、『あまり気にしないでくれ』と。安倍さんはかなり明快に『これでいいんだよ、1年でいいんだ』と言った。(安倍さんは)21年に賭けたんだ、と感じたよ……。
そう、安倍首相は1年延期に賭けたのだが、その賭けを支えるのは「ワクチンの開発はできる。大丈夫」という希望的観測でしかないということである。しかもこの短い台詞にもいくつか混濁があって、まずワクチンの開発と製造は来年夏前には無理だろう。ワクチンはどんなに早くても1年か1年半はかかるというのが常識である。治療薬はできている可能性はなくはないので、それが全世界に出回ってパンデミックは終息しているであろうことに賭けたということである。それに、ワクチンにせよ治療薬にせよ、たぶん「日本の技術」だけでは難しいだろう。
会員制情報誌『選択』4月号は、上述の「レムデシビル」はじめコロナ治療薬の開発競争の最前線をレポートしているが、そこでは「このように創薬技術を巡り、世界は激しい競争と合従連衡を繰り返しながら前進しているが、日本は蚊帳の外にいる。……現状、日本は欧米や中国の臨床試験の進展を祈るしかない」と余りにも情けない日本の現実を指摘している。この点でも安倍首相は、現実とは大きくかけ離れた、「嘘」のつもりではないのだろうが、はかない「夢」を語っているだけである。
漫画家のやくみつるが語っているのが正しい(4月4日付毎日夕刊「週刊テレビ評」)。
安倍晋三首相が東京五輪を「新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして実施したい」と、高校英語の「未来完了形」のような文体で語った言にまつまでもなく、東京五輪はコロナの世界的感染拡大の終息(ないしは開催可能と判断できるほどの「収束」)が大前提だ。であれば、1年後の開催を確認したというひとまずの結論は、中止の決定を1年間猶予してもらったことと限りなく同義ではないか。
開幕の3、4カ月前となる来年の今ごろ、改めて開催の可否を問われてダメとなれば「さらなる延期はありません。その時こそ待ッタなしに中止です」と〔IOCから〕言い渡されたに等しい。
そして現状を見るに、1年後、世界が平静を取り戻しているとはとても思えない……。
■日々化けの皮が剥がされていく大国
■世界の政治も経済も構造転換に向かうのではないか?
結局、この危機の中で問われているのは、各国の指導者の質ということになるだろう。本誌No.1,037(「台湾との差が歴然。新型肺炎でも馬脚をあらわした後手の安倍政権」)では、米外交問題評議会シニアフェローのヤンゾン・ファン教授の「公衆衛生は信頼を基盤にしている。政府への信頼は社会資本であり、これが効果的な公衆衛生上の対策をとる上で極めて重要になる」(フォリン・アフェアズ・レポート3月号)という言葉を紹介したが、まさにその通りで、台湾を筆頭に、韓国、やや出遅れたものの途中からの中国などは的確な行動で国民の信頼を得つつ被害を一定のところで抑えてきた。反対に、国民をバカ扱いして言葉の遊びで操れば権力などどうにでもなるという調子で過ごしてきた指導者は、安倍首相も、トランプも、かなりの程度でジョンソンも、国民の信頼を得られないどころか失望ばかりを増幅させ、日々化けの皮を剥がされていく。
そのさらに先を眺めれば、このことを契機に、国家のあり方も世界経済の姿も、大きく構造転換を遂げていくことになるのではないか。米国は、世界最大の経済大国であり、全世界の軍事費の半分近くを一国で使い果たすほどの史上最強の軍事帝国であるけれども、その経済力と軍事力を振り回しても国民の命をろくに守ることができないという、情けない姿を晒している。しかもその責任を逃れようとするためだろう、これを「中国ウイルス」とか「武漢ウイルス」とか呼ぶことで危機の責任が米政府にはないことを国民に認めて貰おうとする、醜い努力を続けている。
ソウル大学の朴母、教授がこう述べる(4月5日付東京新聞「時代を読む」)。
コロナウイルスは軍事力や経済力に基づいている「強大国」のイメージを変えていく可能性がある。G7の一員である米国、英国、イタリアのような国がウイルスにこれほど弱いとは誰も思わなかった。
「ソフトパワー」の中身変わるのではないかと思う。ソフトパワーは文化、芸術、政治の質など主に国の魅力などを意味したが、国民に「命の安全と心の安心」を提供できる能力が含まれるだろう。「最低の生活保障、最高の医療保障、適正な福祉保障」など生活安全中心の国家競争力概念の重要性がますます重視されると思われる……。
米国は、偉そうなことを言っているけれども、最低の生活保障も、最高の医療保障も、適正な福祉保障もない、詰まらない国だと世界中の人々が思い始めることで、世界は変わるのかもしれない。ブータンの「国民総幸福度(GNH)」を本気で学び直そうか、という風に。
http://www.asyura2.com/20/senkyo271/msg/348.html
[医療崩壊5] 新型コロナ、完治後も他人に感染? 研究が進む新症状「胃腸障害」と8つの変種=高島康司 https://www.mag2.com/p/money/907876
日本ではほとんど報道されていない新型コロナウイルスの関連情報で、特に我々が知っておいた方がよいと思われる情報を重点的に紹介する。症状が消えた後もウイルスが体内に残って感染する可能性と、新たに判明した症状についてだ。(『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』高島康司)
【関連】なぜ日本の新型コロナ致死率は異常に高い? 臭覚・味覚異常が感染の兆候か=高島康司
※本記事は有料メルマガ『未来を見る! 『ヤスの備忘録』連動メルマガ』2020年4月3日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
■日本では未報道の新型コロナウイルス関連の情報
日本の感染者数は2,000人を越え、2,229人(4月1日時点)となった。66人が死亡し、424人が回復している。致死率は2.96%で、回復率は19.02%だ。
また、感染者数が世界でもっとも多いアメリカでは、感染者数は19万人近くになり、4,061人が死亡した(4月1日時点)。このまま拡大の勢いが止まらないと、今後数カ月で10万人から24万人が死亡するとアメリカでは予測されている。
日本では緊急事態宣言や首都圏のロックダウンなどが秒読み段階に入ったとの観測もあり、予断を許さない状況になっている。
そのようななか、新型コロナウイルスの研究は急ピッチで進展しており、新しい膨大な数の研究論文が発表されている。
パンデミックが続いているさなかで、特効薬やワクチンの開発が望まれている現状なので、多くの論文は「未査読」の状態で出されている。普通、正式な研究論文が発表されるとき、それは「査読」といって同一分野の研究者の審査を受ける。その審査と批判に耐えられないものは発表されない。
しかし、新型コロナウイルスのパンデミックが続き、その抑制策が急がれてる状況では、時間のかかる「査読」をしている余裕がない。
そのため、「未査読」の論文を掲載できるオンラインのサイトには、最新の研究論文が多数掲載されている。それらは「未査読」なので、日本の主要メディアで報じられることはまずない。
一方、いま我々は感染しないかどうか不安のなかに生きている。新型コロナウイルスは未知のウイルスで、分からないことも多いからだ。
そこで今回は、こうした「未査読」のものも含め、我々も知っておいたほうがよいだろうと思われる情報を紹介する。
■症状が消えた後もウイルスは残る
いま世界でも日本でも、新型コロナウイルスの感染者のうち8割が軽症で済み、カゼ程度の症状しか経験しないと言われている。そうした人々は50歳以下の比較的に若い人だとされ、時間とともに症状も消え、完治すると見られている。
しかし、リーキシン・ジー博士とロケッシュ・シャーマ博士が「呼吸器と救急救命のアメリカン・ジャーナル」という医学雑誌に発表した論文によると、1月28日から2月9日までの期間に軽度の症状で「北京総合病院」に入院し、その後完治して退院した16人の感染者を退院後数日経ってから再検査したところ、そのうちの半数は依然として新型コロナウイルス(Covid-19)に感染していた。
16人の軽症の感染者の平均年齢は、35,5歳だった。そして、軽度の咳き、熱、咽頭の痛み、呼吸困難などの症状か消えてからも、1日から8日間、新型コロナウイルスは体内に残留していた。
この結果から分かることは、カゼ程度の軽度な症状で自宅で療養し、その後症状が消滅して完治した人々でも、ウイルスはまだ体内に残っている可能性があるので、動きまわって濃厚接触すると、ウイルスを撒き散らす結果になるということだ。
論文の執筆者は、症状が消えた後も少なくとも2週間は自己隔離すべきだとしている。
日本でも新型コロナウイルスに感染しながらも、症状が軽度なので、自宅で療養している人も多いはずだ。
現在の感染速度であれば、こうした人が今後もどんどん増加する見通した。そして、多くの場合、重症化することなく症状は消えてしまう。
しかし、まだウイルスが体内に残っている可能性があるので、症状の消滅後すぐに活動すると、新たな感染源になってしまう可能性がある。
このように、これから日本でも新型コロナウイルスの回復者が新たな感染源になるというケースも増えるのかもしれない。ぜひ注意してほしい。
Next: 次は、新型コロナ感染で重症化の兆候となる可能性のある激しい胃腸障害の――
■重症化のもうひとつの症状「胃腸障害」
次は、新型コロナウイルス感染で重症化の兆候となる可能性のある激しい胃腸障害の症状についてだ。
新型コロナウイルス感染で重症化した場合の一般的な症状は、重度の肺炎である。喉から肺の奥まで炎症が発生し、呼吸不全から死に至るケースだ。
これは新型コロナウイルスが細胞に侵入するときに利用される「ACE2」というレセプターが肺胞細胞に集中的に発現しており、そこでウイルスが増殖することによる。
いまは心臓や腎臓に発現している「ACE2」レセプターから体内に侵入して、心疾患や腎臓疾患をいきなり引き起こすケースも確認されている。それが、新型コロナウイルスの新種であるとする議論もある。
今回、「南京医科大学」の研究チームが3つの病院で入院している1,314人の感染者を調査したとろこ、86人の重症患者の86%に重度の胃腸障害があった。
ストレスやショック、そして炎症などさまざまな原因で胃腸障害は発生するので、新型コロナウイルスの感染とは一概に結び付けることはできない。しかし、胃腸にも「ACE2」レセプターが発現していることから、そこから胃腸に入った新型コロナウイルスが障害を引き起こした可能性もある。
また、激しい胃腸障害を持つ患者では敗血症を発症し、これが引き金となり死亡するケースも見られた。
このように見ると、激しい胃腸障害が、新型コロナウイルスの感染で患者が重症化するかどうかの予兆にもなり得る可能性がある。
この「未査読」の論文の執筆者は、激しい胃腸障害の症状を見逃さないようにすべきだとしている。
■8つの異なる新型コロナウイルスの株
このように、新型コロナウイルス蔓延が拡大するなか、急速に進む研究によって「Covid-19」の多様な特徴が解明されつつある。そうした研究でももっとも注目されているのは、新型コロナウイルスの変異に関する研究だ。
しかし、さまざまな記事を読むと、なにを基準にして変異型を特定するのか、そしてどのくらいの変異型のタイプがあるのか統一した見解はまだないようだ。
このメルマガの記事でも新型コロナウイルスは進化しつつあり、4つの異なるレセプターから細胞に侵入して、それぞれ異なった症状を引き起こすタイプがあることを書いた。
それらは、次のレセプターだ。
・ACE2 レセプター
・フーリン蛋白質
・GRP78 レセプター
・CD147 レセプター
レセプターの違いは、それぞれ新型コロナウイルスの変異型を表しているとする見方がある。
一方、3月初旬には武漢発祥の新型コロナウイルスには、もともと「L型」と「S型」という2つのタイプがあることが、日本でも報道された。これは、遺伝子配列に基づく分類である。
中国の英字科学誌「国家科学評論」によると、ウイルスのサンプル103例の遺伝子配列を調べ、うち101例を「L型」か「S型」に分類した。
約70%がL型だった。「L型」の方が感染力が強いとみられ、湖北省武漢で爆発的流行が起きた時期に多く確認され、1月初旬以降は減少した。
「S型」はコウモリから検出されたコロナウイルスに遺伝子的に近く、古い型とみられる。一つの型にだけ感染する症例が大半だったが、武漢への旅行歴のある米国の患者1人は、両方の型に感染した可能性があった。
このように、さまざまな研究から新型コロナウイルスには明らかに変異型が見られるものの、どのくらいの種類の変異型が存在するのか分かりにくい状態が続いていた。
そうしたとき、3月27日に米主要紙のひとつである「USAツデー(USA Today)」に興味深い記事が掲載された。
それは「8つの株が世界を循環している、科学者に与えたヒントがこれだ」という題名の記事だ。
Next: これまでさまざまな研究者が行っていた新型コロナウイルスの遺伝子解析を――
■新型コロナウイルスの進化と変異のタイプが判明?
これは、これまでさまざまな研究者が行っていた新型コロナウイルス(Covid-19)の遺伝子解析をすべて総合した結果、新型コロナウイルスの進化と変異のタイプが判明したという。
DNAの二重螺旋やRNAは特定の塩基を組み合わせた塩基対でできているが、新型コロナウイルスの塩基対は数が少なく3万しかない。人間では30億近くある。
塩基対が少ないため、塩基対で起こる変化は容易に追跡でき、新型コロナウイルスの株の系統樹が作成できるという。
これで、どの株が親であり、どれが子や孫であるのかが一目で分かる。
これは、世界のあらゆる地域の研究者が6つの大陸にわたる36の国の感染者から採取した新型コロナウイルスの塩基対の分析に基づいて作成された。
すると、新型コロナウイルスには異なった8つの変異型があることが分かった。
研究者は協力して「ネクストストレイン(NextStrain)」というサイトを立ち上げた。ここは新型コロナウイルスにみならず、「SARS」など最近蔓延した代表的なウイルスの変異型も表示している。
メニューで「Covid-19」を選ぶと、いま発見されている株の系統樹を見ることができる。下がそのアドレスだ。ぜひ見てほしい。「Play」のボタンを押すと、ウイルスの拡大と進化の状況がアニメーションで見ることができる。
https://nextstrain.org/ncov?animate=2019-12-05,2020-03-29,0,0,30000
■なにが分かったのか?
この記事によると、この8種類のタイプが新型コロナウイルスのすべての変異を示しているわけではないとしている。
研究者らによれば、おそらく調査しきれていない膨大な種類の新たな株があるだろうから、今回明らかになった8種類の変異は、氷山の一角かもしれないという。
それでも今回の包括的な調査で明らかになったことは多い。以下である。
■1)新型コロナウイルスは比較的に進化が遅い
インフルエンザウイルスなどと比べると、新型コロナウイルスは比較的に進化の速度が遅い。おそらくその理由は、新型コロナウイルスの感染力は強く、容易に人に感染できてしまう。またこれを撃退できるワクチンや特効薬もない。そうした状況では、進化を促す圧力は弱いので、進化のスピードも遅くなる。
■2)変種の間の毒性はほとんど変わらない
それぞれの新型コロナウイルスの変異型の間の変化はさほど大きくない。比較的に小さな変化しかない。そのため、それぞれの変異した種類の間で毒性が大きく異なるとは考えにくい。
他方、アジア、ヨーロッパ、北米などの国々で致死率に大きな違いが見られ、新型コロナウイルスの毒性が地域によって大きく異なっているように見える。だがこれは、PCR検査の件数が地域によって異なっているため、感染者数に違いがあるためだ。検査件数が少なく、実際の感染者数が多い国では致死率は高く現れ、検査件数の多い国では致死率は低目に出る。ウイルスの変異型間の毒性の違いが原因ではない。
■3)新型コロナウイルスは研究所由来ではない
今回の新型コロナウイルスが研究所で人工的に作られたものであるとする意見が多いが、それを示す証拠はほとんどない。今回明らかになった系統樹を見ると、すべての新型コロナウイルスの親となる株は、武漢のコウモリ由来のものだった。
もし新型コロナウイルスが研究所で人工的に作られた兵器のようなものであれば、最初の感染はコウモリのような動物ではなく、人間から始まっていてしかるべきだ。
■4)東アジアのウイルスと北米、ヨーロッパのそれとは異なったタイプ
この系統樹のマップを見ると、中国、韓国、日本などの東アジアで蔓延しているウイルスは、武漢で発生した型であるのに対し、ヨーロッパと北米はそれぞれ異なった変種である。
以上である。
これが、いままでさまざまな見方が出ていた新型コロナウイルスの変異型に関するもっとも包括的な研究である。
もちろんこれがすべてではなく、毒性の強い新しい変異型が発見される可能性もある。またこのウイルスが人工的に作成されたことを示す別な証拠が出てくるかもしれない。少なくともその可能性は否定できない。
しかしながら、現時点では、この「ネクストストレイン(NextStrain)」が最新の結果だ。このメルマガでは、新型コロナウイルスに関するさまざまな最新情報を紹介する。参考にしていただきたい。
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http://www.asyura2.com/16/iryo5/msg/845.html