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[日政U3] 橋下徹氏が語る権力...「斎藤知事は一貫して『不正があった』と言っているけど、それを判断するのはあなたじゃない」「疑惑は第… 仁王像
1. 秘密のアッコちゃん[505] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月13日 17:29:01 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[70]
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兵庫・斎藤元彦知事の進退「県民が一番迷惑。決断すべき時期」松沢成文前神奈川知事
2024/9/13 16:39
https://www.sankei.com/article/20240913-BQ5LIEIUR5HM7PFUSTFWVVE7YI/
前神奈川県知事で、日本維新の会の松沢成文参院議員は13日のフジテレビ番組で、兵庫県議会の全議員から辞職を求められている同県の斎藤元彦知事について、
「政治家の出処進退は最高の政治倫理だ」
「最後は倫理観を示し、自分の進路を決断すべき時期に来ている」
と指摘した。
斎藤氏を巡っては、9月の県議会開会日の19日に不信任決議案が提出され、可決される公算が高まっている。
松沢氏は
「不信任案が出た時点で決断して失職すべきだ」
「レッドカードに近い」
と指摘。
県庁職員のモチベーションについて、
「今回は知事が県職員にパワハラをして、公益通報制度があるのに職員を守らず自死に追い込んだ」
と断じた。
「相当知事に対する恨みはたまっているだろう」
「辞めていく職員も増える」
「県庁の活力が無くなり、結果、県民が一番迷惑する」
とも語った。
斎藤県政の展望については
「県議会との関係が冷却し、人事案件は通らなくなる」
「ほぼ機能不全だ」
と指摘し、
「兵庫県政が停滞したからには、知事に退場してもらい、次の知事を選び直すというプロセスは必要不可欠だ」
「早く次の知事を選んで、県政を立て直すべきだ」
と語った。
不信任案が可決された場合、知事は地方自治法に基づき、県議会の解散か失職を選ぶことになる。
斎藤氏は13日、可決された場合の対応について記者団に
「法律に則って、様々な選択肢があるので、それをしっかり考えていく」
と述べるにとどめている。
松沢氏は平成15〜23年に神奈川県知事を2期務めた。

「道義的責任が何かわからない」発言に看過できない 斎藤兵庫県知事に自民など4会派が辞職を申し入れ 
2024/9/13 12:55
https://www.sankei.com/article/20240913-QUQ6LZJXU5ITBFHJZSRDSEX7D4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の
「即時辞職」
を申し入れた。
申し入れ書の内容は次のとおり。
文書問題が惹起されてから約半年。
現在、県政への信頼は大きく損なわれ、県民のみならず全国から厳しい批判が寄せられている。
我々、兵庫県議会は51年ぶりに百条委員会を設置し、知事はじめ県幹部に向けられた7つの告発内容について真偽を明らかにすることを通じて県政の信頼回復に全力を傾注してきた。
一方、斎藤知事は、告発文書の内容に真実が存在し、文書が
「嘘八百」
ではないことが明らかになったにもかかわらず、
「文書に真実相当性がない」
という従来からの考え方を変えることなく頑なな姿勢を取り続けている。
加えて、
「道義的責任が何かわからない」
と看過できない発言が飛び出した。
参考人招致した専門家からも、公益通報者保護法からみて
「兵庫県は今も違法状態」
と断じている。
知事という職責を果たすためには、法令遵守は当然のことながら人として守るべき倫理や道徳といった道義的責任がより強く求められるが、知事の発言からは道義的責任を有している態度を見出すことはできない。
県民本位の健全な県政と職員が安心して働ける職場を1日でも早く取り戻し、新たに信任を得た知事のもとで来年度予算を編成するためには、斎藤知事の即時辞職が必要である。
よって、速やかに兵庫県知事の職を辞すことを求める。
なお、9月定例県議会までに自ら辞職を決断しない場合には、次に然るべき行動に移る覚悟である。

「感情高ぶり申し訳なかった」斎藤兵庫県知事、県議会からの辞職要求受け会見
2024/9/13 11:23
https://www.sankei.com/article/20240913-JE6UUUSSFNMHZD2JL7BH3RJVXU/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の
「即時辞職」
を申し入れた。
自民などは不信任決議案について9月議会で提出する方向で調整している。
斎藤知事は申し入れを受け、記者団の取材に応じた。
ーー全議員からの辞職要求の申し入れを、どう受け止めたか
内容についても拝見したが私の政治姿勢に対する大変厳しい指摘を受けた。
しっかり真摯に受け止めなければならない。
今の思いとしては、文書問題の調査への対応、これから9月議会が始まるので県民生活を支えるために補正予算を出していく。
物価が大変上がっている。
具体的に家計応援キャンペーンということでプレミアム付きの商品券的なものをさせて頂く予定だ。
100億円の補正予算を提出させて頂く。
来年度予算についての議論も今本格化している。
議会からの指摘は大変重い。
私自身も、至らない点、良くない点もあるかと思うが、それでもなお県政を担をわせて頂きたい。
ーー不信任決議案の可決の動きが本格化する
不信任決議案が提出可決されれば私としては法律に則って様々な選択肢があるのでそれをしっかり考えていく。
ーー昨日、涙する場面もあったが、迷いや不安は
それは私も人間で一人の斎藤元彦という個人なので昨日は感情が高ぶりたいへん申し訳なかった。
やはり日々の文書問題に関して百条委への対応もそうだが、緊張したり不安になったりすることはある。
ーー全会派からの辞職要求は異例
こういった状況になっていることは私の努力が至らなかったからだ。
心から申し訳ないと思っている。

斎藤知事の不信任案巡り、自民と維新が主導権争いか 19日提出に前倒しの内幕
2024/9/13 7:00
https://www.sankei.com/article/20240913-3Z7TY5WOVZNPLBE7WVHRH2HJLQ/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題は12日、県議会の全議員が斎藤氏に辞職を求める異例の事態に発展した。
斎藤氏はこの日も拒否する姿勢を変えず、県議会では不信任決議案の提出に向けた調整が本格化。
9月議会開会日の19日に提出、即日採決され、可決の公算が大きくなっている。
背景には斎藤氏への不信感の高まりとともに、一連の問題で主導権を握りたい主要会派の思惑も透ける。
■「しかるべき行動に」
「全会派、全議員が一致して辞職を求めることが一日も早く県政を正常化し、前に進めるための一歩となる」
即時辞職の文書を提出した後、県議会最大会派・自民党の北野実幹事長はこう強調した。
文書では、9月議会開会までに辞職しない場合は、不信任案を念頭に
「然るべき行動に移る覚悟」
と最後通告を突き付けた。
斎藤氏の進退を巡っては、6日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問における斎藤氏の答弁を踏まえ、自民が辞職を求める方針を決定。
他会派に呼びかけ、第3会派の公明党や立憲民主党議員らでつくる第4会派「ひょうご県民連合」、第5会派の共産党が共同での申し入れに合意していた。
■「抜け駆け」警戒
しかし、態度を保留していた第2会派の日本維新の会の県議団が9日、単独で辞職を要求。
他会派には、進退を巡る議会側の対応を維新が主導しているかのように映ることに警戒感も生まれた。
ある自民県議は
「維新は衆院選に向けての焦りから先に辞職要求した」
「不信任案も抜け駆け的に出すのではないか」
と神経を尖らせる。
令和6年度補正予算案など議案の審議が一区切りする9月30日などで検討されていた不信任案の提出時期は、自民を中心に前倒し論が強まった。
■予算成立は尊重
ただ、斎藤氏は
「県民の生活を守る」
などとして、補正予算案の重要性を繰り返し強調。
不信任案を優先させ、物価高対策などが盛り込まれた予算の成立がずれ込めば、議会側の責任が問われ、斎藤氏に議会解散の大義を与えかねないとの危惧もあった。
そこで自民、公明、県民連合の3会派は12日に協議。
補正予算案については必要性を理解できているとして、開会日の19日に採決することで一致し、同日の不信任案提出がほぼ固まった。

兵庫知事の不信任案、19日全会一致提出へ 各会派の調整加速 可決の公算
2024/9/12 22:47
https://www.sankei.com/article/20240912-WH6O6NC6TZJ4PPUWHA6LGRF4AY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党と公明党、立憲民主党議員らでつくる「ひょうご県民連合」は12日、9月議会開会日の19日に斎藤氏への不信任決議案を提出し、即日採決する方向で合意した。
これに先立ち自民などは斎藤氏の
「即時辞職」
を要求する文書を提出したが、斎藤氏は辞職拒否の意向を表明。
各会派は全会一致での不信任案提出に向けた調整に入った。
不信任案は可決される公算が大きく、斎藤氏は辞職か議会解散かの選択を迫られることになる。
自民、公明、県民連合、共産党の4会派は12日、無所属議員4人と共同で辞職要求の文書を副知事に提出。
日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れており、全議員86人が辞職を迫る異例の事態となった。
12日の申し入れ後、斎藤氏は報道陣の取材に
「厳しい指摘は真摯に受け止める」
「政策を県民のためにやっていくのが大事だ」
と改めて辞職を否定。
9月議会での不信任案提出について
「可決されれば法律に則って様々な選択肢がある」
「しっかり考えていく」
と述べた。
関係者によると、自民と公明、県民連合の3会派の幹部らは12日、不信任案の提出に向けて協議。自民と県民連合は19日に不信任案を提出し即日採決する方針を固めた。
公明は13日に合意形成するとしている。
維新も12日、9月議会で提出する方針を決定。
維新幹部によると、維新単独での提出は否定し、全会一致での提出を目指して他会派と調整を進めるとした。
地方自治法によると、不信任案の可決は議員3分の2以上が出席した上で、出席議員の4分の3以上の賛成が必要。
可決の場合、斎藤氏が10日以内に議会を解散しなければ失職する。
議会を解散した場合は、改選後の県議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立。
斎藤氏は議会から通知を受けた時点で失職する。

兵庫知事の不信任案 自民が19日提出、即日採決へ 公明や立民会派と合意
2024/9/12 17:42
https://www.sankei.com/article/20240912-YAFOCBO3VFOH5LJFMDCLF3OIQM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党は12日、斎藤氏の不信任決議案を9月議会開会日の19日に他会派とともに提出し、即日採決を目指す方針を決めた。
関係者が明らかにした。
自民は第3会派の公明党、立憲民主党議員らでつくる第4会派の「ひょうご県民連合」と即日採決する日程で合意したという。

兵庫知事、自民などからの即時辞職要求を拒否「政策を県民のためにやる」
2024/9/12 16:47
https://www.sankei.com/article/20240912-IXGJLLRTFFMADDM4G5QUGK7BXQ/
パワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事は12日、県議会最大会派の自民党などからの即時辞職要求に応じない考えを改めて示した。
県庁で記者団に
「厳しい指摘で真摯に受け止めなければならない」
「政策を県民のためにしっかりやっていくのが大事だ」
と述べた。

自民など4会派、兵庫県知事に「即時辞職」申し入れ
2024/9/12 10:12
https://www.sankei.com/article/20240912-E33Y2LREANJ2HC4GG76GZL5EN4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の
「即時辞職」
を申し入れた。
日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れており、全議員86人が辞職を迫る事態となった。
応じない場合、県議会では9月議会での不信任決議案の提出を調整しており、開会初日の19日に提出する案も浮上している。
申し入れ書では、県議会調査特別委員会(百条委員会)などで告発文書に記載された疑惑が一部事実と認められたにもかかわらず、斎藤氏が一貫して
「真実相当性がない」
と主張する姿勢を問題視。
「道義的責任が何か分からない」
との発言について
「看過できない」
と指摘した。
さらに、健全な県政を取り戻すためには
「即時辞職が必要だ」
と断じ、9月議会までに辞職を決めない場合
「然るべき行動に移る覚悟だ」
と不信任案の提出を示唆した。
この日、自民と公明党、立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」、共産党の4会派幹部らが申し入れ書を服部洋平副知事に提出。
提出後、報道陣の取材に応じた自民県議団の北野実幹事長は
「全会派全議員一致で辞職を求めることが県政を正常化し前に進める一歩」
「政治家の出処進退は自ら判断し、辞職を自ら申し出ることが筋だ」
と述べた。
斎藤氏は辞職要求に応じない可能性が高く、各会派はそれを見越して不信任案提出に向けて協議。
自民は早期退陣を求める必要があるとして、開会日の19日に提出することを視野に他会派と調整しており、可決の公算が大きい。
可決されれば斎藤氏は辞職するか、10日以内に県議会を解散するかを選ぶことになる。
議会解散となり、県議選後最初の県議会に不信任案が提出されれば、出席議員の過半数の賛成で可決される。
この場合、斎藤氏は失職となる。

「誰から聞いたんや、名前言え」「グルやったんちゃうんか」 兵庫県知事告発者捜しの全容
2024/9/12 7:00
https://www.sankei.com/article/20240912-V6OA52ENTBOYPDJ6RQADQIHFK4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、片山安孝副知事(当時)が3月、文書を作成した男性を事情聴取した際の詳細なやり取りが明らかになった。
人事権をちらつかせて情報源を探る片山氏に対し、
「噂が回っている」
とかわす男性。
片山氏が
「噂をまとめただけか。なるほど」
と語る場面もあった。
斎藤氏は
「噂話を集めた」
という男性の説明を、文書に真実相当性がないとする根拠に挙げるが、やり取りからは周囲を守ろうとする男性の意図が滲む。
「誰から聞いたんや。全部名前言え」。
2024年3月25日午前、同県上郡町にある県西播磨県民局の一室で、片山氏が当時局長だった男性を問い詰めた。
百条委の審議や関係者などによると、文書の存在を把握した斎藤氏は同21日、片山氏ら側近幹部を集めて徹底調査を指示。
22〜23日に、複数の県職員のメールを調査したところ、男性のメールから告発文書と酷似した内容が見つかった。
幹部らは男性を含め、文書の作成に関与しているとみた職員3人について、同じ時間帯にそれぞれ聴取する方針を決め、25日に着手。
男性については、片山氏が約45分間に渡って聴取した。
聴取で片山氏は
「1年間の全部の(メール)記録、今チェックさせとんねん」
と強調。
「色んな人の名前、出てきたわ。どういうこっちゃ」
「(告発文と男性のメールが)同じ内容やで」
などと質した。
自身や周囲の告発文書への関与を否定する男性。
すると、片山氏は
「(メールで)名前が出てきた者は一斉に嫌疑をかけて調べなしゃあない」
「名前出てきた者は、皆在職しとるということだけ忘れんとってくれよ」
と迫った。
「(職制上の等級を)10級に上げるっていいよったけど、どないしようかいな」。
男性と交流があった県幹部の名前を挙げて昇級見送りを示唆した他、
「警察に持ち込もうかと思ってる。一切知らんて最後まで言うの?」
といった発言もあった。
斎藤氏の側近幹部が県内企業から受領したコーヒーメーカーについて、
「こんなん皆知らんやろ。誰から聞いたんや」
と問い詰め、男性が
「みんな噂してますよ」
と否定すると、
「噂か、噂をまとめただけか。なるほど」
と引き取る場面も。
男性はこの場では文書への関与を否定し続け、片山氏は3月末の男性の退職を認めず、県民局長の職を解くことを告げた。
同じ頃、別の県幹部も小橋浩一総務部長(当時)の聴取を受けていた。
「グルやったんちゃうんか」
と詰問し、男性との通信アプリ「ライン」でのやり取りを見せるように求める小橋氏。
その最中、幹部に男性から電話がかかってきた。
「(通話を)スピーカーにせえ」。
小橋氏は小声で言い、メモ書きをみせて
「他にやったやつはいないのか」
などと聞くように指示したという。
この後、男性は人事当局の幹部に電話をかけ、
「さっき(片山氏の聴取時)はしらを切ったが、俺がやった」
と認めた。
この幹部は
「とても1人でやったとは思えない」
と疑問を呈したが、男性は
「自分1人で話をまとめた」
と譲らなかった。
斎藤氏は2024年9月11日の記者会見で、噂話との説明について
「(男性)本人がそう言っており、具体的な証拠や証言が追加されていない以上、今もそうだったと思っている」
と話した。

議会解散の判断、最短で29日までか 兵庫知事不信任案は19日提出、即日採決案が浮上 
2024/9/11 22:03
https://www.sankei.com/article/20240911-OAB46CWYOZLT5A6AWWPDBD3WD4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党(37人)が9月議会開会日の19日に、斎藤氏に対する不信任決議案を提出することを視野に他会派と調整していることが11日、関係者への取材で分かった。
全県議が斎藤氏に辞職を求める構図となっており、不信任案が提出されれば可決の公算が大きい。
可決の場合、斎藤氏は失職か議会解散かの選択を迫られるが、この日の記者会見では
「選択肢は様々ある」
と述べ、議会解散に含みを持たせた。
解散判断の期限は、最短で29日となる可能性がある。
自民と公明党、立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」、共産党の4会派は12日、無所属議員4人と共同で辞職を申し入れる。
日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れたが、斎藤氏は拒否する姿勢を示している。
自民は斎藤氏が辞職要求に応じない場合、早期退陣を求める必要があると判断。
9月議会が開会する19日に不信任案を提出し、即日採決する案が浮上している。
可決し、議長から斎藤氏への通知が同日中にあった場合、斎藤氏は29日までに失職か議会解散かを判断することになる。
解散の場合は県議選が行われ、改選後の議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立。
議会から通知を受けた時点で斎藤氏は失職する。
斎藤氏は11日の会見で、時折涙ぐみながら続投の意向を示し、不信任案に関しては
「法律の規定に基づいて判断していくことになる」
と述べた。
維新共同代表の吉村洋文大阪府知事は同日、記者団の取材に、出直し選挙となった場合の党推薦について
「今の状態であれば難しい」
と語った。

維新の吉村洋文共同代表、兵庫県知事出直し選なら斎藤氏を「推薦できない」
2024/9/11 17:45
https://www.sankei.com/article/20240911-5RL3M6CL3JPANL7ZQZ34GAJPSI/
職員へのパワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事について、令和3年の県知事選で推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は11日、斎藤氏が辞職して出直し知事選に臨んだ場合の維新の対応について
「今の状態なら推薦できない」
と述べた。府庁で記者団の取材に応じた。
吉村氏は県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏らの証言を踏まえ、斎藤氏が告発文書を公益通報として扱わず、文書を作成した元県西播磨県民局長(60)=7月に死亡=を懲戒処分にしたことや、県職員に物を投げるなどのパワハラ行為を批判。
「背景や事実関係で納得できるものはない」
「百条委の証言を聞いても今の状態であれば(出直し選で)推薦できない」
と語った。
また、吉村氏は今月7日、斎藤氏に電話で連絡をとり、辞職して出直し選に出馬すべきだと進言したが、その後も斎藤氏が続投の意思を示していることについては
「残念に思う」
「間違っていることは認めて辞職すべきだ」
と述べた。

兵庫知事、定例会見で涙ぐみ「自分自身に対し悔しい」 12日予定の辞職申し入れ控え
2024/9/11 17:12
https://www.sankei.com/article/20240911-M6XLT7AAQ5LPLO53GO74NWRSVY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は11日午後に開かれた定例記者会見で、県議会の自民など4会派が12日に予定する辞職の申し入れに対し、
「こういう状況になったことは申し訳ないなという思い」
「自分自身に対して悔しい」
などと涙ぐみながら述べた。
斎藤氏は3年前の前回知事選で、自民の一部県議らが会派を割って支えてくれたことなどを問われ、
「重い決断の中で(自民の一部県議が)私に出馬要請をして頂いた」
などと述懐。
就任後も
「議会が終わる度に会派の控室に行った」
「そこで『頑張れよ』と言って頂いた」
などとし、自民県議らに対し
「今も感謝はしてます」
「申し訳ないという思いで私自身は今います」
などと語った。

兵庫知事、不信任案可決の場合「法律の規定に基づき対応」議会解散も否定せず
2024/9/11 12:01
https://www.sankei.com/article/20240911-KYTCGH76CZKYXKBYV2INVITW5E/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は11日午前、報道陣の取材に応じ、県議会の全議員(86人)から辞職要求を受ける見通しとなったことについて
「まずは百条委員会や第三者機関の調査に対応すべきことが優先すべき課題だ」
と話し、
「県政を1つ1つ前に進めていくことが私の今の考え」と改めて辞職を否定した。
【一覧でみる】兵庫県の斎藤知事が受領を認めた贈答品
県議会最大会派の自民党などは9月議会が開会する19日に知事の不信任決議案を提出することも視野に入れている。
決議案が可決された場合の対応について、斎藤氏は
「法律の規定に基づいてどう対応するか考える」
と述べるにとどめた。
辞職するか、議会を解散する選択肢がある。

兵庫知事の不信任案、議会初日の19日提出を視野に 自民が各会派に呼びかけ
2024/9/11 11:35
https://www.sankei.com/article/20240911-X6XHQK3RR5LKPOMZZPOLW3NAMI/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党(37人)が、9月議会開会日の19日に、斎藤氏に対する不信任決議案を提出することを視野に各会派と調整していることが11日、関係者への取材で分かった。
9日に辞職と出直し選挙を申し入れた維新に続き、自民など4会派と無所属議員4人が12日に斎藤氏に辞職を要求する予定だが、斎藤氏は応じない可能性が高く、自民の動きはそれを見越したものとみられる。
9月議会の会期は19日から10月23日までの約1カ月間の予定。
不信任案を巡っては、既に立憲民主党県議などでつくる第4会派「ひょうご県民連合」(9人)が一般質問終了後の9月30日か、補正予算案が採決される10月3日に提出する方針を示していた。
自民は、斎藤氏が12日の辞職要求に応じない場合でも、早期退陣を求める必要があると判断。
9月議会初日の19日に不信任案を提出することも視野に、公明や県民連合などと調整に入った。
各会派幹部らは11日、産経新聞の取材に
「辞職を求める知事に代表質問や一般質問をやる必要があるのか」
と述べ、自民の動きに同調する構え。
不信任案の可決には、出席議員の4分の3以上の賛成が必要で、県議会では65人が可決ライン。
12日の自民などの辞職要求で全議員86人が辞職を求める形になり、不信任案は可決される公算が大きい。
可決されれば斎藤氏は辞職するか、10日以内に県議会を解散するかを選ぶ。
解散しない場合は失職する。
議会解散となり、県議選後最初の県議会に不信任案が提出されれば、出席議員の過半数の賛成で可決できる。
この場合、斎藤氏は失職となる。

兵庫県議全86人が斎藤知事に辞職要求へ 不信任案も検討、可決か
2024/9/10 16:25
https://www.sankei.com/article/20240910-DDLB23NHTZIKVDFK2HIEA4OLCA/
斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会最大会派の自民党、公明党、ひょうご県民連合、共産党の4会派は10日、無所属議員4人と共同で12日午前に斎藤氏へ辞職を申し入れると発表した。
維新の会は9日に単独で申し入れており、86人いる県議会の全議員が辞職要求を突き付ける事態となった。
斎藤氏は要求に応じない考えを既に示しており、各会派は不信任決議案提出に向けた検討も本格化。
立憲民主党県議らでつくる県民連合は19日に開会する議会で提出する方針を決めており、提出された場合、可決される公算が大きい状況だ。

「県民からは激励の声の方が多い」斎藤知事 辞職は改めて否定
2024/9/10 11:54
https://www.sankei.com/article/20240910-P3KGTUPUPBJDNI26O2KFLH2D3I/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、斎藤氏は10日、県民らからの批判について
「投書などで拝見しているが、直接(批判を)受けることはあまりない」
とし、激励の声の方が多いと強調した。
同日午前、報道陣の質問に答えた。
9日には3年前の知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会が辞職などを求める申し入れを提出したが、斎藤氏は改めて辞職を否定した。
告発文書は県西播磨県民局長だった男性(60)が3月、一部の県議や報道機関などに配布。
県は同月27日に男性を解任し退職を保留した。
男性は4月ごろに文書内容を県の公益通報窓口に通報していたが、県は公益通報の調査結果を待たず5月に男性を懲戒処分とした。
男性は7月に死亡。
自殺とみられる。
男性が亡くなったことが明らかになって以降、県には斎藤氏への批判や問い合わせの電話が相次いでいる。
同月16日の定例会見で斎藤氏は、自身の身に危害を加えるという趣旨の電話が県庁に寄せられていると明かし、公務で予定していた視察を中止したと発表していた。
斎藤氏は10日、登庁時に報道陣の取材に応じ、改めて辞職を否定。
県議会からの辞職要求に応じない場合は、9月議会での不信任決議案提出が想定されるが、
「仮定の話には答えられない」
と述べた。
また、県民からの批判の声については
「『色々あるが、頑張ってくれ』という声が7月以来多いというのが私の受け止め」
と述べた。

「どういう道を進むかは自分で決める」斎藤兵庫県知事、県議会全会派からの辞職要求にも改めて辞職否定
2024/9/10 10:41
https://www.sankei.com/article/20240910-OHAY4LXAVRPXDEYR5TULM76UAY/
斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題をめぐり、県議会第2会派の「維新の会」が9日、斎藤知事に対して、辞職要求を申し入れた。
これで自民など全5会派が辞職を求める見通しだが、斎藤知事は
「予算を成立させ、県民の生活をしっかりと支える」
と改めて、取材陣に対して辞職を否定した。詳しい内容は次の通り。
ーー先ほど維新から辞職と出直し選挙を求める申し入れがあった
維新の皆さんには3年前の選挙から支援を頂いた。
改めてお礼申し上げたい。
申し入れがあったことは真摯に受け止めたい
ーー維新の申し入れに応じる考えは
私としては先日の百条委員会に出席して自分なりの考えや認識を伝えた。
県民に伝わったかというと不十分と指摘もあるだろうが自分なりの言葉で懸命に伝えた。
これから百条委、第三者機関に出席してこの問題に不安を持っている方に説明していくことが私の責務。
今月に始まる県議会。
物価高騰対策、お米が高騰するなど県民生活は苦しい。
現在、補正予算の最終調整をしているところであり、県民の暮らしをしっかり支えることが大事。
来年度予算も部局別に議論している。
県民の生活、安全安心な社会、元気な兵庫県を作るための予算施策をしっかりやっていくことが私の大きな役割だ。
ーー辞職に応じないとなると不信任決議案が可決されるのも確実な情勢、可決されると失職か議会の解散になる
県議会の判断はこれからの話。
今日の申し入れは本当に重く真摯に受け止めたい。
この後の状況については、現時点でのコメントは控えたい
ーー辞職要求を拒めば不信任決議案の公算が大きい。どんな選択肢を考えているのか
議会側がどう対応するかはまだ決まっていない段階。
仮定の状況についてのコメントは差し控える。
今は、やはり第三者機関による調査、百条委が開かれている。
知事として説明することが大事。
ハラスメントの問題も不適切なことがあったのは改めないといけない。
贈答品の問題についても社会通念上の範囲とはいえルール作りが大事。
県の公益通報も外部に窓口を設置するなど改善すべきことはしっかりやる。
ーー百条委は辞職してもやれる。県政を前に進めるなら辞職して民意を問うべきという意見もある
もちろん、色んなご指摘はあるが、私は3年前に付託を受けて選ばれた1人の政治家。
至らない所はあるが政治家としてどう対応するかは自分で判断したい。
3年しか知事はしていなくて政治家としては力が足りないところもあると思うが、県民から付託を受けた。
どういう道を進んでいくか自分が決めるのが大事だと思う。

「県政運営に支障」維新、党勢退潮で転換 斎藤知事に辞職要求 衆院選警戒も
2024/9/10 7:00
https://www.sankei.com/article/20240910-ROXN6MQQQFIJRPWCGICMO522WM/
兵庫県議会各会派が斎藤元彦知事への辞職要求で足並みを揃える中、唯一判断を保留していた第2会派の日本維新の会の県議団が9日、斎藤氏に辞職を申し入れた。
3年前の知事選で自民党と共に斎藤氏を推薦し、
「知事与党」
を自任してきた維新。
調査特別委員会(百条委員会)設置に当初反対するなどの対応は
「斎藤氏擁護」
と受け止められてきた。
だが、早期の衆院選が予想される中、党勢の退潮傾向が露わになり、方針転換を余儀なくされた格好だ。

斎藤知事への電話で「間違い認め、辞職すべきだ」 維新・吉村共同代表が進言
2024/9/10 6:30
https://www.sankei.com/article/20240910-I4DPW7OCQZN3HGDYF2PNK3RH4M/
職員へのパワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事について、令和3年の知事選で推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は9日、府庁で記者団に
「権力志向で間違っていた部分がある」
と述べた。
7日に電話で辞職するよう進言したといい、やり取りを明らかにした。
吉村氏によると、斎藤氏と電話で連絡を取った際、告発文書を公益通報として扱わず、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性を懲戒処分にした斎藤氏の対応について
「初期で(判断を)方向付けるのは間違った対応だったのではないか」
と直言。
職員の前で物を投げたり、机を叩いたりした行為もパワハラに当たると指摘し
「間違いは認め、辞職すべきだ」
と伝えたという。
吉村氏は斎藤氏の疑惑について、これまでの兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏本人の証人尋問を踏まえ、
「一定の真実相当性がある」
と強調。
「権力志向で間違っていた部分があると思う」
とした上で、連絡をとった理由については
「(大阪府の財政課長時代は)優秀な職員で知事になってからも一緒に仕事をした」
「党として最終決定が出る前に直接伝えるべきだと思った」
と述べた。
斎藤氏の進退を巡っては、維新が9日に辞職を要求。
県議会最大会派の自民党など他の3会派も12日に辞職を求める方針だが、斎藤氏は応じない構えを示している。

維新の知事への辞職要望、各会派「国政選挙を見据えた焦りでは」と冷ややか
2024/9/9 21:52
https://www.sankei.com/article/20240909-6NEVXIUJQVOSXFKP3CC4SA2G3E/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の県議団が9日、斎藤氏に辞職と出直し選挙を申し入れたことについて、既に辞職要求の方針を決めていた他会派からは
「(衆院の解散)総選挙を見据えて焦っているのでは」
などの声が上がった。
「党本部の意向で決めると聞いていた」
「政局を考えた維新らしい判断ではないか」。
最大会派・自民党の北野実幹事長は維新の動きをこう表した。
自民は6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証言内容などを踏まえ、辞職を申し入れる方針を同日中に決定。
全会派一致を目指して各会派にも呼びかけ、9日も、第3会派の公明党や立憲民主党系の第4会派「ひょうご県民連合」幹部と会合を開き、12日に申し入れ書を提出する方針を確認した。
北野氏は
「全会派で提出したかったが、維新が先に出すならそれで構わない」
と述べた。
「全会派一致であれば(斎藤氏の)受け取り方は違ったはず」
「なぜこのタイミングなのか」。
公明の会派幹部は首をかしげつつ、
「他会派と一緒では埋没すると考えたのかもしれない」
と推測した。
斎藤氏が辞任に応じなければ、9月議会で不信任決議案提出を提出する方針をいち早く決めた県民連合、上野英一幹事長は
「維新の支持率が低下しているので、国政選挙を見据えて中央(党本部)が焦って決めたことではないか」
と指摘。
他会派に先立つ提出については、
「注目を浴びるためではないか」
と冷ややかな見方を示した。

斎藤知事、「重く受け止める」維新が辞職要求も応じない意向
2024/9/9 21:36
https://www.sankei.com/article/20240909-4CSS4XS6JNIGNAHRWBYIEFZELE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、令和3年の前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は9日、斎藤氏の辞職と出直し選挙を求める申し入れ書を服部洋平副知事に提出した。
斎藤氏は申し入れ書の提出を受け
「重く受け止めている」
「(疑惑の)調査に知事として説明することが大事だ」
と述べ、辞職要求に応じない意向を示した。
維新は県議会の第2会派。
最大会派の自民党は12日に辞職を要求する予定で、公明党と、立憲民主党議員らでつくる「ひょうご県民連合」も同調する見通し。
主要4会派が辞職を求める異例の構図だ。
申し入れ書は維新の馬場伸幸代表と県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員、県議団の連名で、片山氏らが提出した。
県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の説明について
「議会や県民が十分に納得できるものとは言い難い」
「県政運営に支障が生じ始めている」
と指摘。
辞職と出直し選挙を要請し、
「大局的に立った、斎藤知事の賢明な判断を強く望む」
と訴えた。
片山氏は申し入れ書の提出後、報道陣の取材に応じ
「他の党と我々のスタンスが違う」
として他会派との共同提出を否定。
維新はこれまで事実解明を優先すべきとの姿勢だったが、
「先に維新としてアクションを起こした方がいい」
「政治的思惑でなく民意を問うことが大切だ」
と強調した。
出直し選挙が実施され斎藤氏が出馬した場合、維新としての支援は
「考えていない」
と述べた。
斎藤氏が辞職要求に応じなかった場合、各会派は不信任決議案を提出する方針。

維新、吉村氏からの説得、斎藤氏「政治家同士のやりとりなので控える」と明らかにせず
2024/9/9 17:52
https://www.sankei.com/article/20240909-A36GAEDFP5KQHK3HVIKJ7DMVUE/
兵庫県議会の第2会派「維新の会」から辞職申し入れを受けた斎藤元彦知事は9日、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)から、辞職して出直し知事選に臨むよう説得された際のやり取りについて、
「政治家同士の話なので、差し控えた方がいい」
として内容を明らかにしなかった。
県庁で記者団の取材に答えた。
維新の藤田文武幹事長が同日、国会内での記者会見で、吉村氏が同日までに、電話で斎藤氏を説得しようとしたことを明らかにしていた。
藤田氏によると、大阪府の財政課長を務めた斎藤氏と上司部下の関係だった吉村氏が、斎藤氏に出直し選で県民に信を問うように求めたところ、斎藤氏からは
「聞き置く」
との回答があったという。
斎藤氏は記者団の取材に、自身について
「政治家として3年ほどで、まだまだ経験は浅い」
としつつ、
「政治家同士の話の内容を自分からオープンにする、こういうやり取りがあったというのを言うのは控える」
などと述べた。

斎藤知事、記者団の取材に「県民の暮らし支える」 辞職申し入れに応じない考え改めて示す
2024/9/9 17:38
https://www.sankei.com/article/20240909-JPGNZFDMCJN7BHGPCDHBQTEU2M/
兵庫県の斎藤元彦知事は9日夕、県議会(定数86)第2会派「維新の会」(21)から辞職申し入れを受けた後、記者団の取材に応じ、
「申し入れがあったことは真摯に受け止める」
としつつ、予算編成などを進めることで
「県民の暮らしをしっかり支えるのが大事」
などと述べ、改めて申し入れには応じない考えを示した。
県議会調査特別委員会(百条委)での斎藤氏の対応を受け、日本維新の会の県組織「兵庫維新の会」の片山大介代表が9日午後、県幹部と面会。斎藤氏に対する辞職要求と出直し選挙の実施を申し入れた。
最大会派の自民党(37人)など他会派も12日に辞職を申し入れる方針。
斎藤氏が辞職に応じなければ、県議会で不信任案が提出され、可決される公算が大きくなっている。
その場合、議会解散を選択するとの見立てもあるが、斎藤氏は
「議会側がどう対応するかはまだ決まっていない段階」
などとして、コメントは避けた。

維新共同代表の吉村大阪知事が説得「辞職し出直し選を」 斎藤知事「聞き置く」
2024/9/9 17:01
https://www.sankei.com/article/20240909-ZKHXBHYT4VKL5GUVGYEMYDWDPM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の前回知事選で自民党とともに斎藤氏を推薦した日本維新の会の藤田文武幹事長は9日、国会内で記者会見し、維新として斎藤氏に辞職を要求する判断をした理由について、疑惑によって県政が停滞し
「推薦した党の責任として判断した」
と説明した。
また藤田氏は会見で、吉村洋文共同代表(大阪府知事)が同日までに、斎藤氏に電話で辞職を求め、出直し知事選に臨むよう説得を試みたことを明らかにした。
藤田氏によると、大阪府の財政課長を務めた斎藤氏と接点がある吉村氏が、斎藤氏に出直し選で県民に信を問うように求めたところ、斎藤氏からは
「聞き置く」
との回答があったという。
藤田氏は斎藤氏について
「冷静な判断をしてほしい」
と述べ、辞職に応じなかった場合は、県議会で維新単独での不信任決議案の提出も検討する考えを示した。
藤田氏は出直し選が実施された場合、維新として斎藤氏を支援するかについては現時点で
「判断できない」
とした。
維新は疑惑への対応について、県議会調査特別委員会(百条委員会)や第三者機関での事実解明を待つべきだとしていたが、藤田氏は
「方針転換と言わざるを得ない」
「もっと辞職を早く求めるべきだったとか、判断が遅いという批判は真正面から受け止めたい」
と語った。

維新が兵庫知事に辞職要求、党幹部「県政が停滞している」  斎藤氏は応じない構え
2024/9/9 15:47
https://www.sankei.com/article/20240909-JRD73UPWAVLMRDGRUKAVX3W7XU/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の前回知事選で自民党とともに斎藤氏を推薦した日本維新の会の県組織「兵庫維新の会」の片山大介代表(参院議員)らは9日午後、県幹部と面会し、斎藤氏に対する辞職要求と出直し選挙の実施を申し入れた。
斎藤氏は応じない構え。
出直し選挙が行われ斎藤氏が出馬した場合も、維新は斎藤氏を支援しない予定としている。
県議会(定数86)で、維新会派(21人)は自民(37人)に次ぐ第2会派。
自民などは12日に辞職を要求する予定で、議会で代表質問ができる4会派全てが辞職を求める構図となった。
この日の申し入れには服部洋平副知事が応じた。
申し入れに先立ち、日本維新の会の藤田文武幹事長は9日午後に記者会見し、斎藤氏に辞職と出直し選挙を求める理由について
「(知事選で)推薦した責任がある」
「斎藤氏は潔白を主張しているが、県政の停滞を招いているのは事実だ」
とし、県議会で不信任決議案が提出された場合は
「賛同せざるを得ない」
と述べた。

「不信任ライン」超えた知事辞職要求勢力 狭まる包囲網、孤立深める斎藤氏
2024/9/9 12:28
https://www.sankei.com/article/20240909-J5KRQE2SBRP3XKYIIGKEYFCVUM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題では、最大会派の自民をはじめ、既に複数の会派が斎藤氏に辞職を要求する方向で調整を進めている。
今後の焦点は不信任決議案の提出へと移る見通しだが、維新が加わったことで辞職を求める勢力は、全議員が出席した場合の決議案可決に必要な65の
「不信任案可決ライン」
を超えた。
孤立を深める斎藤氏。
包囲網は更に狭まる展開となっている。
県議会(定数86)では最大会派の自民が12日にも斎藤氏に辞職を要求する予定を明らかにしており、第3会派の公明や、立憲民主党議員らで構成する第4会派「ひょうご県民連合」も、こうした流れに沿う方向で調整が進む。
9日午後に辞職と出直し選挙の実施を求めることを決めた第2会派の維新を合わせると、斎藤氏に対して県議会の4会派全てが辞職を求める形となった。
ただ、9日午前に県庁で報道陣の取材に応じた斎藤氏は
「真摯に受け止め反省すべきところは反省するが、進めるべき予算や事業などをしっかりやる」
と述べ、会派からの辞職要求には応じない構えを強調している。
議会が首長に進退の判断を迫る際には、辞職勧告決議案を提出して議会で採決するケースもあるが、会派からの辞職要求と同様、法的拘束力はない。
議会が知事を失職させるにはまず、不信任案を可決させることが必要となる。
これまで、斎藤氏に辞職を求めたり、求める方向で調整を進めていたりする主な勢力は自民(37人)、公明(13人)、県民連合(9人)の3会派の59人に、共産2人を加えた計61人だった。
これに第2会派の維新の21人を加えると、全議員が不信任案に票を投じたと仮定した場合の賛成票の数は単純計算で、可決に必要な65を大幅に上回ることになる。
県民連合は19日開会の9月議会の会期中に不信任案を提出する方針を示しており、一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日で日程を模索。
県民連合の他、自民も不信任案の提出を検討しており、これら2会派以外の勢力についても同調する可能性があるとみられる。

兵庫知事支援の維新が午後に辞職要求へ、全会派が一致 斎藤氏は応じない構え
2024/9/9 12:21
https://www.sankei.com/article/20240909-LZZEIR24FRL7TKU2ICAK3BNSOU/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の知事選で自民とともに斎藤氏を支援した県議会(定数86)第2会派「維新の会」(21人)の県議団は9日午後、斎藤氏に対し辞職と出直し選挙の実施を申し入れを行う。
維新関係者が明らかにした。
県議会の4会派が辞職を要求する構図となったが、斎藤氏は応じない構えを示している。
疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)は、告発文書を公益通報として扱わず、告発者を懲戒処分とした斎藤氏らの対応について審議した。公益通報制度に詳しい専門家2人が証言し、処分は違法だと指摘したが、斎藤氏は証人尋問の場でも
「対応に問題はなかった」
とする従来の主張を崩さなかった。
一連の斎藤氏の対応を踏まえ、維新は8日に会派や日本維新の会の幹部らが対応を協議し、
「県民の納得を得るものとは言い難い」
と判断。
維新県議団の岸口実団長は8日の協議終了後に取材に応じ
「(斎藤知事が)県民からの負託を受けたと主張するなら、辞職して民意を問う必要がある」
「(申し入れに応じなければ)不信任決議案提出しかない」
と述べた。
維新会派の県議らで構成する県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員らが9日午後に県庁に出向き、斎藤氏に辞職と出直し選挙を求める予定で、日本維新の会も9日午後1時から藤田文武幹事長が記者会見を開き、国政政党としての考えを明らかにする。
出直し選挙が実施された場合でも、維新としては斎藤氏を支援しない予定。
斎藤氏への辞職要求を巡っては、最大会派の自民(37人)なども12日に申し入れを行う。
応じなければ各会派で不信任決議案提出の動きが強まるとみられ、斎藤氏の対応が注目される。

辞職要求に斎藤兵庫県知事は応じぬ姿勢、県議会全会派が申し入れへ
2024/9/9 10:53
https://www.sankei.com/article/20240909-MBZLJQUBUZPVZEOCSJLFWNCPPQ/
日本維新の会が斎藤元彦兵庫県知事に対し辞職を申し入れることを決め、県議会全会派から辞職要求が出る見通しとなった。
斎藤氏は9日の登庁時に取材に応じ、
「真摯に受け止め反省すべきところは反省するが、進めるべき予算や事業などをしっかりやる」
と述べ、辞職要求に応じない姿勢を示した。
自民党は6日の百条委終了後に総会を開き、辞職要求方針を決定。
不信任案には明確な理由が必要との意見があった第3会派公明党も辞職要求へと傾き、自民への同調を決めた。
立憲民主党県議らの第4会派「ひょうご県民連合」、共産党とも連携し12日に申し入れる。
告発文書は斎藤氏のパワハラなど疑惑7項目を指摘。
県幹部だった男性が報道機関などに配布後、県の公益通報窓口にも通報した。
県は公益通報者保護法の対象外と判断し、男性は懲戒処分を受けた後に死亡した。

出直し選でも斎藤氏支援せず 維新、9日に辞職要求 兵庫知事文書問題巡り
2024/9/9 0:35
https://www.sankei.com/article/20240909-3GA33AKT5FIDFPYEBEXSAD7A34/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会(定数86)の第2会派の「維新の会」(21人)が斎藤氏に対し9日に辞職と出直し選挙の実施を求める方針を固めたことが8日、分かった。
維新は令和3年の知事選で自民と共に斎藤氏を推薦した経緯があり、動向が注目されていた。
斎藤氏は応じないとの見方が強いが、たとえ出直し選挙が実施されても、推薦や支援は予定しておらず、
「知事おろし」
の包囲網は一層狭まる展開となった。
県議会では、最大会派の自民(37人)が12日にも斎藤氏に辞職を要求する予定。
第3会派の公明(13人)や、立憲民主系の第4会派「ひょうご県民連合」(9人)も同調する方向で調整を進めており、全会派が辞職を求める構図となった。
疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)での2度に渡る斎藤氏の説明を踏まえ、維新では8日に会派幹部や日本維新の会幹部らが対応を協議した。
終了後、取材に応じた維新県議団の岸口実団長は
「(斎藤知事が)県民からの負託を受けたと主張するなら、辞職し民意を問う必要がある」
「(申し入れに応じなければ)不信任決議案提出しかない」
と述べた。
維新会派の県議が所属する県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員が9日午後に県庁に出向き、斎藤氏の辞職と出直し選挙を求める。
5、6日の百条委では告発文書を公益通報として取り扱わず、告発者を懲戒処分とした決定について検証。
公益通報制度に詳しい専門家2人は処分が違法であると指摘した。
「対応に問題はなかった」
などと繰り返す斎藤氏の主張について、維新は
「県民の納得を得るものとは言い難い」
と判断した。
斎藤氏が辞職の申し入れに応じない場合、ひょうご県民連合が19日開会の9月議会の会期中に不信任決議案を提出する方針を固めている。
一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日の提出を模索している。
自民も不信任決議案の提出を検討しており、他の会派も追随する可能性がある。
地方自治法は、不信任案の可決には出席議員の4分の3以上の賛成が必要と規定。
不信任を受けた首長は辞職するか、10日以内に議会を解散することができ、解散しなければ失職する。
議会が解散された場合は議員選挙を実施。
選挙後初の議会で再び不信任案が提出されると、出席議員の過半数の賛成で成立し、首長は失職する。

維新が斎藤兵庫知事に対し辞職要求へ 告発文書問題で
2024/9/8 22:06
https://www.sankei.com/article/20240908-LTBZTC32AFMUFFXCOXKERQTACU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会第2会派の「維新の会」が9日に斎藤氏に対し辞職と出直し選挙の実施を求める申し入れを行うことが8日、分かった。
疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の説明では、県民が納得しがたいことなどを理由に、会派幹部や日本維新の会幹部らが8日に対応を決めた。

渦中の兵庫県知事が毎週続ける定例会見 貫くべき報道陣から逃げない姿勢
2024/9/8 10:00
https://www.sankei.com/article/20240908-6SJLGQBNKJD77DUWVHBPEPKDVA/
兵庫県のホームぺージ(HP)で「知事室」をクリックすると(※スマホ版なら右上の「情報を探す」をクリックすると「知事室」が出ます)、「ようこそ知事室へ」のページに飛び、その中に「記者会見」の項目があります。
斎藤元彦知事の定例記者会見での発表内容や、記者との質疑応答が丁寧にテキスト化されています。
▼兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」
斎藤氏の定例会見は、現在世間を騒がせている斎藤氏と兵庫県の公益通報やパワハラ疑惑を巡る問題の発覚以前から、ほぼ毎週開催されています。
端緒となった元西播磨県民局長による斎藤氏らへの内部告発文書が表に出た後も、定例会見の開催頻度は変わっていません。
兵庫県のHPをたどれば、告発文書に関する質問が初めて出たのは、3月27日の知事会見でした。
この日の会見では斎藤氏側からまず「令和6年度組織改正・人事異動の概要」などの説明がありました(※会見前に人事当局も説明)。
その後の質疑応答で、内部告発者の西播磨県民局長を退職4日前に調査などのため残留させるという異例の人事変更を行ったことについて、記者が質問しています。
いくつかの関連質問の中で、内部告発文書について斎藤氏は
「当該内容の文書には、事実無根の内容が多々含まれていることなので(中略)法的な課題が凄くあると考えています」
と回答。
処分に関しては
「今後の調査結果次第ですが、本人も作成と一定の流布を認めているので、懲戒処分を行うことになると考えています」
と答えています。
さらに、退職4日前での異例の退職取り消しに至った理由などについては
「業務時間中に、嘘八百含めて、文書を作って流す行為は公務員としては失格です」
と断罪しました。
▼「表現行き過ぎ、大変反省」兵庫知事が陳謝 死亡の元県幹部の告発文書をかつて「嘘八百」 斎藤知事の告発文書問題
一連の問題を巡っては、兵庫県議会が設置した調査特別委員会(百条委員会)で斎藤氏らの証人尋問も進んでいる上、問題発覚から半年近くが過ぎても騒動は落ち着いていません。
▼「俺は知事だぞ」発言を否定 個室用意は当然との認識示す 兵庫県議会百条委証人尋問詳報
ただ、この間、斎藤氏のパワハラ疑惑やおねだり°^惑が話題の中心になっているようですが、問題の本質は、先述した3月27日の記者会見での発言にあるように、内部告発を
「嘘八百」
とし、告発者に対して
「懲戒処分」
を予告したことではないでしょうか。
公益通報に関わる対応がどうだったのかが最大の焦点だと思います。
▼「まるで独裁者が粛清する構図」「公開ハラスメント」「組織の他山の石に」斎藤兵庫県知事の告発者処分 専門家が厳しい指摘
▼「コメント難しい」と兵庫知事 専門家の「公益通報保護法に違反する」批判に
さて、渦中の斎藤氏は、冒頭から紹介しているように問題発覚後も定例会見をほぼ毎週行っています。
知事の立場としては当然だと言えなくもないですが、毎週というのは他府県の知事と比べても少なくはありません。
一連の問題では、告発した元県民局長ら2人がすでに死亡していますし、軽々に評価することはできませんが、発言の内容は別にして、問題発覚後もペースを変えず記者の前に立ち続けていること自体は、評価に値するのではないでしょうか。
▼淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
自身への疑惑が浮上した際、報道陣を避ける政治家は枚挙にいとまがありません。
その点、斎藤氏は定例会見に加え、登庁時や視察先などでも記者による囲み取材に応じています。
百条委員会での証人尋問もライブで流れますし、記者やカメラから逃げることはないようです。
自身の言動への自信からでしょうか。
いずれにしても、その姿勢は今後も貫いてほしいと願っています。

「斎藤家の食卓をにぎわしただけ」おねだり°^惑に百条委員が指摘 兵庫知事は正当性主張
2024/9/8 8:00
https://www.sankei.com/article/20240908-6NAXQIZNWNJSHGW32PFHXQI5KY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、6日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)では、斎藤氏による贈答品受領についても委員から質問が相次いだ。
斎藤氏はカニやカキ、ワインなど多数の品を受け取ったことを認める一方、
「『知事に食べてほしい』という厚意で持ってきたもの」
「全てをもらわないという判断をするのは難しかった」
と正当性を強調した。
「姫路城のレゴブロックが欲しいと言ったのは事実か」。
6日の証人尋問で、委員からの質問に斎藤氏は
「欲しいというか、知事室で展示できればいいなと思ってお伝えした」
と淡々と答えた。
レゴブロックとは、世界的なブロック玩具メーカー「レゴグループ」が発売した姫路城をモチーフにしたもの。
斎藤氏は2023年6月、同社関係者らと共に武士装束で製品をPRし、自身の交流サイト(SNS)にも投稿していた。
告発文書には
「知事のおねだり体質は県庁内でも有名」
と記され、百条委が実施した職員アンケートでは、約2割が贈答品の受け取りを見聞きしたと回答。
この日の尋問では委員が贈答品を1つずつ挙げ、斎藤氏が受領の有無を答えていった。
斎藤氏が受領や提供を認めたのは、
▽播州織のネクタイ
▽スポーツチームのユニホーム
▽カキ
▽枝豆
▽ワイン
▽カニ
▽日本酒
▽岩津ネギ
▽タマネギ
▽バースデーケーキ
▽湯のみ
など。
斎藤氏はこれまで
「県産品のPRになる」
と受領の理由を説明しているが、SNSでPRしていないものもあり、証人尋問で委員は
「斎藤家の食卓を賑わしただけ」
と批判。
これに斎藤氏は
「こういったおいしいものが県内にあるんだと知ることも、大事な県知事としての仕事だ」
と反論した。
知事就任直後、秘書課に届く贈答品について
「どうなんだ」
と職員に尋ねたとも説明。
職員から
「前知事の頃からたくさん頂いている」
「届けた方のご厚意で、社交儀礼の範囲内だから食べていいですよ」
と説明を受けたと主張した。
別の委員は、前知事は贈答品を部下に分け、自身では持ち帰らなかったとする職員アンケートの回答を紹介。
1人で持ち帰ることが多いとされる斎藤氏を質した。
斎藤氏は、
「なぜ(秘書課など)特定の課の職員のみが頂けるのか」
という不公平感があるためと理由を述べた。
一方、斎藤氏は告発文書で受け取ったと指摘されたコーヒーメーカーについては返却を指示したとしている。
「なぜコーヒーメーカーだけは返却するのか」
との問いには、こう答えた。
「消費するようなものは社交儀礼の範囲で対応させていただくが、家電製品は少し違うかなというのが私の感覚ですね」

斎藤知事への辞職要求、他会派にも広がる 維新は近く判断
2024/9/7 21:23
https://www.sankei.com/article/20240907-R7HZLHPZY5KA5DZ626HP4IJVW4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会第2会派の日本維新の会の県議団(21人)は7日、会派幹部が党幹部と斎藤氏の進退に関する対応を検討。
近く斎藤氏に辞職を申し入れるか決める見通しとなった。
最大会派の自民党(37人)は、12日に辞職を申し入れることを既に決定。
斎藤氏が応じなければ、各会派で失職に繋がる不信任決議案提出の動きが強まるとみられ、斎藤氏の対応が注目される。
単独での辞職申し入れを決めていた第4会派の
「ひょうご県民連合」(9人)
の幹部は7日、自民などと共同での申し入れとする意向を明らかにした。
第3会派の公明党(13人)も足並みを揃える方向で、近く会派として正式に決める。
5、6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)では、告発文書を公益通報として扱わず告発者を処分した斎藤氏らの対応について審議。
公益通報制度に詳しい専門家2人が対応を違法と指摘したが、斎藤氏は
「対応に問題はない」
とする従来の主張を繰り返した。
これを受け、自民は6日、臨時の県議団総会を開いて対応を協議。
全議員に呼びかけ、9月議会(19日開会)の議会運営委員会が開かれる12日に、斎藤氏に辞職を申し入れることを決めた。
自民の北野実幹事長は
「知事の判断をしっかりと促したい」
と述べた。
議会が首長に進退の判断を迫る際には、まず辞職勧告決議案を提出し、議会で採決するケースもある。
ただ、法的拘束力はなく、辞職しないことも少なくない。
今回の申し入れにも強制力はなく、かねて続投に意欲を表明している斎藤氏は応じないとの見方も強い。
その場合、ひょうご県民連合は9月議会で不信任案を提出する方針。
一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日の提出を模索する。
自民も不信任案の提出を視野に入れており、他の会派も追随する可能性がある。

兵庫知事、部下から進言「受けた記憶ない」 証人尋問、正当性強調も証言食い違い
2024/9/7 6:30
https://www.sankei.com/article/20240907-SC4GXCVTQFOZBKFYHA2546RABA/
「誹謗中傷性の高い文書」
「公益通報に該当するとは思っていない」。
6日の兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)で、斎藤元彦知事が2度目の証人尋問に臨んだ。
「問題はない」
「ちゃんとやってきた」。
正当性を訴える言葉からは、県トップとしての自負心がのぞいた。
ただ、告発文書を公益通報として扱わず、告発者を処分した経緯では部下の証言と食い違う点も多く、不透明感が残った。
「こういうものを入手した」。
この日の片山安孝・元副知事や、これまでの県職員による尋問での証言などによると、一連の問題で斎藤氏が最初に動いたのは3月21日。
片山氏や側近幹部計4人を知事室に呼び、告発文書を示して作成者の特定などの調査を指示した。
この際、公益通報者保護法で禁じられる告発者捜しに当たるかどうかは
「協議はしていない」
と、斎藤氏は尋問で証言。
文書の内容を否定し、
「告発というよりも誹謗中傷性の高い文書だと思った」
とも述べた。
ところが、原田剛治・産業労働部長は3月21日の協議の場で、告発文書に示されたコーヒーメーカーを受領していたと明かしたことを証言。
この点は片山氏の証言とも一致した。
文書の信憑性に関わる部分だが、斎藤氏は否定した。
文書の作成者は県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=と特定され、3月25日に片山氏が事情聴取。
最終的には5月7日に停職3カ月の懲戒処分とした。
この間、人事課は第三者委員会での調査を進言したとされるが、斎藤氏は
「進言を受けた記憶はない」
と断言。
斎藤氏の指示で公益通報の調査結果前の処分に至ったとの証言についても
「記憶上、指示をしていない」
と否定した。
尋問では告発者捜しや処分の妥当性が度々問われたが、斎藤氏は
「(文書には)真実相当性がなく、公益通報の保護要件には該当しない」
と繰り返した。
根拠の1つに挙げたのが、噂話を集めて作成したという男性の供述だ。
斎藤氏はこれまで
「噂話−」
供述だけを公表。
男性の詳しい聴取内容は開示してこなかったが、この日は片山氏による聴取の様子が明かされた。
「名前が出てきたものは一斉に嫌疑をかけて調べなしゃあないからな」。
男性の協力者とみる職員の名を挙げ、人事で不利な扱いをすると示唆する片山氏。
男性が文書作成を認めると、
「誰に聞いたんや」
と問い詰めた。
「それは言えない」
「皆噂している」
と男性が答えると、
「噂をまとめただけやということやな」
と引き取った。
情報源を守りたい男性の意図が窺えるが、斎藤氏はこの日も
「噂話を集めたと本人が言っている」
と強調。
一連の対応に道義的責任を感じないか問われると、
「道義的責任というのが何かが分からない」
と答えた。
■公益通報制度「基本的な理解ない」
斎藤元彦知事の内部告発への対応やこの日の証人尋問を踏まえ、専門家らは公益通報制度に対する基本的な理解が欠けていると口を揃える。
公益通報者保護法のガイドライン策定にも携わった明治大の高巖(たかいわお)特任教授(企業倫理)は
「告発文書は間違いなく公益通報に当たる」
「利害関係のない機関が調査して真実相当性などを判断すべきで、当事者が口を挟むことが異常だ」
と指摘する。
疑惑を指摘された斎藤氏が文書を見て誹謗中傷性が高いと判断し、告発者を捜せという指示を出すなど
「一連の流れは論外」
と評価。
「こんなにも簡単に公益通報に当たらないという結論を出す県庁に、まともな公益通報の体制などなかったのではないか」
と話す。
制度に詳しい淑徳大の日野勝吾教授も、公益通報に当たるかどうかの根拠を真実相当性のみに拘っているとし、
「基本的な理解がないことが明らかになった」
と指摘する。
同制度では、事業者側に通報への体制整備義務の指針を規定。
外部通報であっても、不正目的の通報を除き、通報者の特定や不利益扱いを禁じている。
兵庫県の一連の対応は
「最初の段階から間違えている」
と断じ、
「知事が文書を入手した瞬間から誹謗中傷と思い込み、知事を守ろうと周囲も忖度して拙速に動いた結果ではないか」
と指摘した。
■狭い保護対象、法改正求める声も
公益通報者保護法は、通報者を不利益な扱いから守って不正の是正を促す一方、全ての通報が保護されるわけではない点が問題視されてきた。
保護法は国民の生命、身体、財産の保護に関わる違法行為などへの通報を保護対象と規定。
食品偽装などが内部告発で相次ぎ発覚したのを機に平成18年に施行された。
ただ、今回の告発文書で指摘された地方公務員法や公選法違反の部分は規定外で保護対象とならない。
また、通報先により保護要件も異なる。
報道機関などの外部通報では、証拠資料や信用性の高い証言など疑惑が真実と信じる根拠(真実相当性)が必要とされる。
制度に詳しい三浦直樹弁護士は
「兵庫県の問題は制度の至らぬところを浮き彫りにした」
「地方公務員法などが保護対象でないのは狭すぎる」
と指摘する。
斎藤氏はこれまでの記者会見で、文書で告発された疑惑について
「大半は保護法で定められた法律違反ではない」
と強調。
更に
「信用性の高い供述などが存在せず、真実相当性が認められない」
として保護対象外と主張する。
保護法には、通報者が主張の根拠を示す資料などを外部に持ち出した場合の免責事項もない。
資料を持ち出せば、情報漏洩や守秘義務違反で逆に処分されるリスクを負う。
また、通報者捜しや通報による不利益扱いを禁じる一方、事業者側には罰則もない。
三浦弁護士は
「正義感で通報しても、現状ではハイリスク・ノーリターンだ」
と指摘。
通報者の中には自分の事例が保護対象ではないと苦しむ人もおり、
「対象を限定せず、不利益な扱いを生まないよう罰則規定を強化するといった法改正が望まれる」
と強調した。

兵庫知事、不信任案可否が焦点に 衆院選迫り各会派難しい判断迫られる
2024/9/7 6:00
https://www.sankei.com/article/20240907-527ZK4OPGFOJJHHEUEGJTLNYPU/
6日の兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)で、斎藤元彦知事は文書による疑惑告発を公益通報と扱わなかった対応について
「適切だった」
とする従来の主張を繰り返した。
今後、県議会が斎藤氏への不信任案を可決するかが焦点となる。
百条委を通じて斎藤氏への批判は高まり、不信任への流れは強まるが、議会側には斎藤氏が議会解散を選択するとの見立ても根強い。
衆院選も迫り、各会派は難しい判断を迫られている。
百条委での疑惑追及が続く中、最初に不信任案提出を決めたのは、立憲民主党議員らでつくる第4会派のひょうご県民連合(9人)。
会派幹部は
「県政が完全に停滞している」
「正常化には真相解明に加えて知事の辞職しかない」
と語る。
県民連合が単独で不信任案を提出することは可能だが、可決へのハードルは高い。
兵庫県議会(定数86)の場合、全員が出席すると65人の賛成が必要で、他会派との連携が不可欠となる。
まず、カギを握るのが最大会派の自民(37人)だ。
3年前の知事選では斎藤氏を推薦したが、今回の問題では県連会長の末松信介参院議員が事実上の辞職勧告を突きつけるなど、厳しい態度を見せている。
ある自民県議は
「百条委などの調査を待つべきだとの意見もあるが、(斎藤氏は)もう持たないのでは」
と話す。
第2会派の維新(21人)も知事選で斎藤氏を推薦した。
今回の問題では当初、百条委の設置に反対するなど斎藤氏寄りだったが、風向きは変わっている。
8月25日の大阪府箕面市長選で大阪維新の会公認の現職が敗北し、党内にショックが走った。
ある維新県議は地元で
「あの人(斎藤氏)をまだ応援しているのか」
と苦言を呈された。
早ければ今秋にも衆院解散・総選挙が想定される。
維新は兵庫で公明現職の選挙区にも候補を擁立する方針だが、激しい選挙戦が予想される。
党勢衰退は許されず、県議は
「もう(斎藤氏に)辞めてもらうしかない」
と吐露する。
第3会派の公明(13人)も難しい事情を抱える。
斎藤氏は今月4日の記者会見で、不信任を受けた場合の県議会解散を否定しなかった。
解散すれば県議選となるが、支持母体を挙げて選挙戦を展開する公明にとって、衆院選と時期が近接するのは避けたい。
会派幹部は
「他会派の動向を踏まえて判断したい」
「覚悟を決める時は決める」
と話した。

斎藤知事、告発者特定を幹部に「指示した」 自民会派、12日に辞職申し入れへ
2024/9/6 21:11
https://www.sankei.com/article/20240906-FHAFQ3CE6NKXZB35TWIDYC3OGE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏は証人尋問で、文書作成者の特定を幹部に直接指示したと認めた。
元副知事の片山安孝氏の初の尋問も行われ、斎藤氏から
「徹底的に調べてくれ」
と直接命じられたと証言した。
この日の尋問内容を受け、県議会の各会派は、斎藤氏への不信任決議案を巡る対応について協議する。
片山氏の証言などによると、斎藤氏は県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が作成した文書を把握した翌日の3月21日、片山氏や側近の幹部を集め対応を協議。
その場で斎藤氏は
「誰がどういう目的で出したのか、徹底的に調べてくれ」
と命じたという。
斎藤氏は尋問で
「誹謗中傷性が高く、噂話を集め作成した文書」
とし
「公益通報に該当するとは今も思っていない」
と証言。
公益通報者保護法で禁じる告発者捜しに当たるとの指摘には
「内容の意図を含め、作成した人を聴取することは問題ない」
と正当性を主張した。
告発者の処分は公益通報の調査を待つべきだと人事当局が進言したとの職員の証言には
「記憶にない」
と強調。
結果を待たず処分できないか打診したとの証言にも
「処分しろと言ってない」
と否定した。
参考人として出頭した公益通報制度に詳しい山口利昭弁護士は、告発者を処分した県の対応を
「法令違反」
とし、処分が無効になる可能性に言及。
一方、斎藤氏は違法の認識は
「(今も)ありません」
と述べた。
斎藤氏への不信任案を検討している県議会最大会派の自民は、6日の百条委終了後に対応を協議。
12日に県議会の全議員に呼びかけ、斎藤氏に辞職を申し入れることを決めた。
会派幹部は
「受け入れられなければ不信任もあり得る」
と語った。

知事室に届いた食べ物の独占「ルール化した」と斎藤兵庫知事 「職員に分けると不公平」
2024/9/6 18:46
https://www.sankei.com/article/20240906-X5OQFSVOANJ7REWDI5E3AIVCXA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への2度目の証人尋問が行われた。
秘書室に届いた食べ物などを自宅に持ち帰り独占≠オていた理由について、斎藤氏は
「知事に食べてほしいと頂いたものなので、自分が食べる判断をした」
と説明。
職員と分け合わなかった理由については
「秘書課職員だけが差し入れられたものを頂くのはどうか」
とした。
委員は斎藤氏の質問で、前知事の井戸俊三氏が秘書室に届いた食べ物を
「食べや、と言って必ず皆の所に置いていた」
とする職員アンケートの記述を紹介。
斎藤氏が井戸県政の刷新を掲げていたことに触れ、差別化を図るなら
「受け取るべきではなかったのでは」
と質した。
斎藤氏は職員と分け合った場合、
「なぜ(秘書課など)特定の課の職員のみ食べられるのかという問題がある」
と不公平感について言及。
知事就任後、秘書課職員から
「届けた方の厚意で、社交辞令の範囲内だから食べていい」
と言われたといい、自身が全て消費する方針を秘書課に伝え
「ルールというか、明確化した」
と述べた。

告発者特定し処分は「ありえない話で法令違反」公益通報に詳しい弁護士、百条委で指摘
2024/9/6 18:29
https://www.sankei.com/article/20240906-4IBKDPDBYFOKBKYFGCKTMPPH6Y/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、公益通報に詳しい山口利昭弁護士(大阪弁護士会)を参考人として招いた。
文書の存在を把握した直後に告発者を特定し、公益通報の調査を待たずに告発者の元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を停職3カ月の懲戒処分とした県当局の対応について、
「あり得ない話で法令違反」
と指弾した。
山口氏は、公益通報に当たらないとされるケースとして名誉棄損などの
「不正な目的」
がある場合があると説明した。
山口氏に先立って証言した元副知事の片山安孝氏は、メールの送受信記録の中に
「クーデター」
「革命」
といった文言が含まれていたことを理由に
「不正目的な行為であり(公益通報の)対象にならないと思っていた」
と説明。
一方、山口氏は
「事業者(県)側に立証責任があり、相当厳格な調査をしなければ『不正の目的』は認められない」
と強調し、告発者の男性による文書の配布は
「公益通報者保護法上の外部公益通報にあたる」
との認識を示した。
男性が5月に受けた停職3カ月の懲戒処分についても、
「無効となる可能性が高い」
とした。
山口氏は、消費者庁の公益通報者保護制度検討会の委員を務めており、公益通報に関連する著書もある。
一連の県の対応を踏まえ、同法の法定指針で義務付けられている公益通報への対応体制の整備ができていなかったとして、
「まだ兵庫県では違法状態が続いているという理解だ」
と批判した。

知事の不信任案可決、過去には「脱ダム」田中氏ら4例のみ 議会側の最終手段も高いハードル
2024/9/6 17:16
https://www.sankei.com/article/20240906-ZWZXSMLYMFMBNGBEFGTYU6DAHY/
住民に直接選ばれた首長と議会が相互に協力、監視、牽制する形の二元代表制を採る日本の地方自治で、首長の失職につながる不信任決議は議会側の最終手段だ。
それだけに可決へのハードルは高く、都道府県知事に対する不信任案が可決された例は4件しかない。
不信任決議は地方自治法で規定。可決には議員数の3分の2以上が出席し、その4分の3以上の賛成が必要となる。
不信任を受けた首長は辞職するか、10日以内に議会を解散することができ、解散しなければ失職する。
議会解散の場合は議員選挙を実施。選挙後初の議会で再び不信任案が提出されると、今度は出席議員の過半数の賛成で成立し、首長は失職する。
都道府県議会で実際に可決されたのは岐阜(昭和51年)、長野(平成14年)、徳島(15年)、宮崎(18年)の4回。
いずれも知事が辞職か失職を選び、議会が解散されたことはない。
長野県では、
「脱ダム宣言」
などで対立した田中康夫知事(当時)に県議会が不信任案を可決。
田中氏は失職を選んで知事選に再出馬し当選した。
ただ、不信任を受けた後も知事を続けられたのは田中氏のみ。
宮崎県では、官製談合事件の責任を問われた安藤忠恕知事(同)が辞職し、知事選で東国原英夫氏が初当選を果たした。
不信任案可決が確定的になった段階で自ら辞職するケースも。
東京都では28年、舛添要一知事(同)に対する不信任案を最大会派の自民などが提出。
可決される見通しだったが、舛添氏は採決直前に辞職した。
一方、世論の批判に晒された首長でも、一定数の議員が擁護に回って否決されることもある。
2023年7月、静岡県の川勝平太知事(同)が返納を表明した給与やボーナスを返していなかった問題で、県議会で知事に近いとされる会派が不信任案の採決で反対に回り、1票差で否決された。
青森県では平成15年、週刊誌などでセクハラ疑惑が報じられた木村守男知事(同)に不信任案が出された。
既に可決されていた辞職勧告決議案に賛成していた議員数人が不信任案では反対に回り、2票足りずに否決された。
■中央大名誉教授・佐々木信夫氏(行政学) 「政策対立のケースとは質が違う」
地方自治体は二元代表制を採用している。
首長は議会から指名されるわけではなく直接公選で選ばれ、議会は民意の代表機関として首長と競い合う関係にある。
大勢の職員を従える首長に対し、議会は監視や批判、修正といった機能を果たすことを期待されている。
不信任決議によって知事の失職か議会の解散となれば、選挙で再び民意を問うことになる。
不信任は、二元代表制における首長と議会の対立を住民の判断に委ねる制度といえる。
不信任が焦点となっている今回の兵庫県の場合は、知事の振る舞いや資質が問題視されており、政策的な問題で議会と知事が対立したケースとは質が異なる。
百条委で斎藤氏は自分に非はないと主張しており、すぐに辞職するとは考えにくい。
不信任を受けても議会が間違っているとして解散する可能性もあるが、全国レベルで報道が続いたこともあり、知事のイメージは著しく低下している。
不信任を受け入れ、自ら身を引くことを選択した方が県政刷新に貢献すると思われる。

「アイアンは1本もない」「カニはいただいた」贈答品疑惑に斎藤知事、企業との癒着は「ない」と否定
2024/9/6 17:15
https://www.sankei.com/article/20240906-O6BOQ33CCFNK5IQ5Y4F2GNPIJM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏に対する2度目の証人尋問が行われた。
告発文書に記載された贈答品疑惑について、実際にどんな贈答品があったのかの事実確認の後、委員から特定企業との癒着があったのかを問われた斎藤氏は
「癒着はない」
と否定した。
そしてゴルフクラブのアイアンを受け取った疑惑については
「一本ももらってない」
と強調したものの、出張先での視察の帰りに渡されたカニについては
「生もので、持ち帰っていただいた」
と述べた。
委員は
「知事の自宅には贈答品が山のように積まれているというのは事実か」
と質問。
斎藤氏は
「そういったことはない」
と否定した。
また、スポーツウエアメーカーとの癒着についても
「(癒着は)ない」
とし、
「スポーツ振興のため(の付き合いだった)」
と説明した。

告発者の処分は「手続きに問題ない」と斎藤知事、文書に「真実相当性はない」とも
2024/9/6 16:01
https://www.sankei.com/article/20240906-NPSOPE4BYRNW3EM33AAIGV5J3U/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
斎藤氏は文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を懲戒処分した県の手続きについて
「問題ない」
との認識を示した。
斎藤氏の証人尋問に先立って参考人として出頭した公益通報制度に詳しい専門家は、
「議員やマスコミに文書が送付された時点で、公益通報として扱わなければいけない」
と発言。
百条委の奥谷謙一委員長はこうした意見があったことを説明し、
「告発者を保護できていないということは、完全に県の手続きとして瑕疵がある、違法であると思うが、その認識はあるか」
と質問した。
これに対し斎藤氏は
「法的に問題はない」
「手続きとして問題はない」
と述べた。
続いて別の委員が
「公益通報保護法では扱わないといけない」
と指摘したものの、斎藤氏は
「真実相当性がないので公益通報の保護要件に該当しない」
と改めて強調した。

「道義的責任ない」「法的にも適切」と斎藤兵庫知事 告発文書問題で県政混乱との指摘に
2024/9/6 16:10
https://www.sankei.com/article/20240906-6V6DXYAQPRNOBDGBVDCKAUDLLE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への2度目の証人尋問が行われた。
委員から、元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=の告発文書を巡る一連の対応への道義的責任を問われた斎藤氏は
「ちゃんとやってきた」
と述べ、責任はないとの認識を示した。
委員は、これまでの証人尋問によって告発文書に一部事実が含まれていることが判明したとし、告発文書への対応によって県政に混乱を招いた点について
「道義的責任を感じないか」
と質問。
これに対し斎藤氏は
「1つ1つ対応を積み重ねている」
「法的にも適切にやっている」
「道義的責任を指摘されるが、私としてはちゃんとやってきた」
と強調した。

告発文書調査は「第三者委で」との提案は「なかった」と斎藤知事 元副知事と証言食い違い
2024/9/6 15:48
https://www.sankei.com/article/20240906-VEY5YDGPARIFVMOLEZLFG5Z6XI/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
斎藤氏は3月、元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成した告発文書の存在を知った後、県幹部に文書作成者の特定や動機などの調査を指示。
委員は、こうした調査を第三者委員会を設置して行うべきだと人事課や幹部らから提案を受けたのではないかと斎藤氏に尋ねたが、斎藤氏は
「進言された記憶はない」
と強調した。
斎藤氏に先立つこの日午前の証人尋問で、片山安孝元副知事は、3月に人事課などが第三者委による調査を斎藤氏に提案したと証言。
片山氏は、斎藤氏から
「(調査に)時間がかかる」
ことを理由に退けられたと述べており、斎藤氏と最側近との間で証言が食い違った。

告発文書作成者探し「誹謗中傷性が高く問題ない」と斎藤知事、2度目の百条委尋問始まる
2024/9/6 15:39
https://www.sankei.com/article/20240906-P34Y7U2BFJMCTIHOFHMRDZUQSM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で6日午後、8月30日に続く斎藤氏に対する2度目の証人尋問が始まった。
告発文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=に対する処分が、公益通報者保護法に違反するとの指摘が専門家らから出ており、処分の経緯などについて委員が質問した。
同法では、告発者探しや通報による不利益扱いが禁じられている。
県幹部らは、斎藤氏が文書の存在を把握した後、作成者として疑われた元県民局長に対する事情聴取を3月25日に実施。
この対応の是非について斎藤氏は
「告発というより誹謗中傷性の高い文書と思っていたので、作成した人への聴取は問題ない」
との認識を示した。

辞職進言を斎藤知事拒絶「法的におかしくない」「辞める選択肢ない」 百条委で元副知事
2024/9/6 12:46
https://www.sankei.com/article/20240906-K2ACHTA7N5IXVK7VMDYZ3UZTMQ/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
4月に元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が公益通報窓口に告発文書を提出した後、斎藤氏に辞職を促したものの
「この件について自分は何ら法的におかしいことはしていない」
「そのことをきっちり主張していく」
として拒否されたことを明かした。
片山氏は7月の記者会見で
「知事の代わりに辞めるのではなく、副知事としての責任を取る」
と述べ、副知事を辞職。
この際、斎藤氏に対して計5回に渡り辞職を進言したが、受け入れられなかったと明かしていた。
片山氏はこの日の証人尋問で、計5回のうち3回の場では
「政治的に非常に大きな動きになっている」
「知事をお辞めになり、選挙に出て県民の信を問うべきだ」
と進言したと述べた。
元局長が死亡した後には
「誰かが責任を取らなければならない」
とも伝えたが、斎藤氏は
「辞めるという選択肢ない」
などと応じ、辞職を否定し続けたという。

告発者守るとの認識「ありませんでした」片山元副知事 百条委で証言
2024/9/6 11:53
https://www.sankei.com/article/20240906-ZYEEQJ2OUZKPRGWCNCSTEXPUYE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が公益通報の保護対象であるという認識について問われた片山氏は、
「文書の作成意図が不正な目的に基づくものと思っていた」
ことを理由に
「(当時は認識が)ありませんでした」
と証言した。
また、告発文書の内容を、第三者機関で調査するという案を示したものの
「(調査に)時間がかかる」
ことを理由に斎藤氏に退けられていたとも明かした。

生前の元局長を厳しく追及、片山副知事「反省している」 百条委で証言
2024/9/6 11:35
https://www.sankei.com/article/20240906-3PLBFHB2FFO2RLKRIF6TWMCIPM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
片山氏は告発文書について調査を進めていた3月25日に、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を事情聴取し、厳しく追及したことを認めた。
百条委の奥谷謙一委員長はこの日、事情聴取の内容を記録した音声データの反訳文を読み上げ、片山氏に発言内容について確認を求めた。
片山氏は、
「俺としては、(告発文書に)名前が出てきたものは一斉に嫌疑をかけて調べなしゃーない」
「名前が出てきたものはみな在職しとるということを忘れん取ってくれよな」
と詰問したことを認めつつ、
「斎藤政権に大きなダメージを与える」
「転覆させるような計画があり、不正な目的だと思った」
などと詰問の理由を述べた。
そして
「発言に厳しいところがあったことは反省している」
と語った。
片山氏は、告発文書で
「斎藤氏の政治資金パーティー券を商工会議所などに大量購入させた」
など3項目の疑惑を指摘されていた。
県産業労働部長の原田剛治氏のこれまでの証言によると、斎藤知事ら県幹部が出席し、告発者探しをすると決めた3月21日の幹部会議の場に同席していたとされる。
片山氏は県議会で百条委を設置する動きが出た際、設置しないよう自民議員らに打診。
「自分が責任を取って辞職する」
「百条委員会はやめてください」
などと持ちかけていたことが判明している。
7月に副知事の辞職を表明した際には、報道陣の前で
「知事を支えられなかった」
と号泣。
「知事の代わりに辞めるのではなく、副知事としての責任を取る」
とし、斎藤氏に対しては5回に渡って辞職するよう進言したが、拒否されたことを明らかにしていた。

告発文書を「徹底的に調べろ」と知事が指示 片山元副知事が百条委で証言
2024/9/6 10:59
https://www.sankei.com/article/20240906-73HKQ6MYUJIMLEB4AEKWHIKDQI/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
片山氏は3月21日に斎藤氏に呼び出され、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成した告発文書を示し、
「徹底的に調べろ」
と知事から直接命じられたと証言した。

兵庫知事、処分先行証言に「まさにそこは自分の考え述べる」 告発文書問題
2024/9/6 10:55
https://www.sankei.com/article/20240906-H7XLRTB44FMZLCN7K3MRYILC5U/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、斎藤氏が6日午前、報道陣の取材に応じた。
疑惑を検証する県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問で告発者による公益通報の調査よりも処分を先行したとの証言が出たことについて、斎藤氏は
「そこはまさに百条委の場で自分の考えを述べさせて頂きたい」
と話した。
同日午前に元副知事の片山安孝氏、午後に斎藤氏の尋問を予定しており、斎藤氏は
「公益通報に関することを含めて自分の認識、考えをしっかり述べさせて頂く」
とも話した。

告発文書のプライバシー情報「副知事から聞いた」県部長、前日証言を翻す 百条委で
2024/9/6 10:47
https://www.sankei.com/article/20240906-ZIIBIQCNBZNGZMSYQBX26OMQWA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日始まった。
5日に続き県産業労働部長の原田剛治氏が証人尋問に臨み、告発者のパソコンにあったプライバシーに関する情報について、人事課から聞いたとしていた5日の証言を訂正。
「(当時の)片山副知事から連絡を受けた」
と述べた。
5日の証言内容に誤りがあったとして、原田氏本人から訂正の申し出があった。
原田氏は、5日の尋問で告発者のプライバシーに関する情報に触れたことを認めた上で、情報を聞いた経緯を問う委員に対し
「あやふやですが、人事課長、副課長ぐらいだったと記憶している」
と回答していた。
告発文書は元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が作成し、3月に一部の報道機関や県議らに配布。
斎藤氏のパワハラや、企業から贈答品を受領した
「おねだり」
など7項目の疑惑が示されていた。
男性は告発文書を県の公益通報窓口にも届けたが、県は通報者への不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法の対象にならないと判断。
内部調査を進めた上で誹謗中傷と認定し、5月に停職3カ月とした。
これに対し調査の中立性を疑う声が噴出し、県議会が6月、百条委を設置。男性は7月に証言予定だったが、同月7日に死亡した。

「まるで独裁者が粛清する構図」「公開ハラスメント」「組織の他山の石に」斎藤兵庫県知事の告発者処分 専門家が厳しい指摘
2024/9/6 10:02
https://www.sankei.com/article/20240906-HO3JUC3YPJMZNHUJGDULOZA3JQ/
兵庫県の元西播磨県民局長(7月に死亡)が斎藤元彦知事らを告発した文書の内容を検証する県議会特別調査委員会(百条委員会)が5日開かれた。
告発者の県民局長を公益通報の保護対象とせずに懲戒処分した妥当性を調査するために時間が割かれ、公益通報制度に詳しい上智大学の奥山俊宏教授が参考人として意見を述べた。
主な内容は次の通り。
■攻撃の典型パターン
西播磨県民局長が解任されたことが新聞で報じられた3月28日から私はひとかたならぬ関心をこの件に抱き、事態の推移を注視してきました。
内部告発された側が、告発者に対して示す反応には1つの典型的なパターンがあります。
告発者、中でも、本質的で重要な不正について告発をした人は、大抵、ある事、ない事織り交ぜて誇張され、人格攻撃に晒される。
これは日本に限った話ではなく、古今東西に見られる共通の現象です。
内部告発が別の新たな内部告発を呼び起こすことが往々にしてあるが、そういうことがないように、告発者に悲惨な末路を押しつけ、見せしめにするのです。
8月30日のこの場での証人尋問で、斎藤知事は、その文書を作成したのが西播磨県民局長だと知った時には
「本当に悔しい辛い思いがあった」
と明かしています。
3月27日の記者会見で西播磨県民局長に浴びせた
「公務員失格」
との言葉について先週の証人尋問で斎藤知事は、
「その悲しい辛い思いから、やはりああいった表現ということをさせて頂いた」
とも認めています。
これらの知事の説明は、個人的な感情に突き動かされた末に、3月27日の記者会見での、あのような言動に及んだことを認めるも同然だと私には思えます。
しかし、そういう感情に駆られて、県の行政府のトップである権力者が公の場で部下のいち個人に対していわば
「公開ハラスメントに及ぶ」、
ということは許されません。
さらに証人尋問で、斎藤知事は
「誹謗中傷性の高い文書だという風に私、県としては認識しました」
という風に述べました。
「私として認識」
と言いかけて、
「県として認識」
と言い換えています。
しかしながら、この場合、
「私」
である斎藤元彦さん個人と、行政機関としての
「県」
を同視することはできません。
行政機関としての県ならば、悔しかったり悲しかったり辛かったりすることはなく、そういう感情を抜きにして、バイアスなく冷静にあの文書を見定めなければなりません。
兵庫県が誹謗中傷性が高い文書と認識してしまいそこから全てをスタートさせてしまった理由は、そのまさに
「認識」
の担い手が、文書の内容と無関係の第三者ではなく、斎藤知事や副知事、総務部長ら、あの文書で告発の矛先を向けられている当人たちだったからです。
本来ならば、そういう人たちは、あの告発文書に関する県行政としての判断への関与から自ら忌避、身を引くべきだったと私は思います。
なのに、真逆の行動を選んだ。
だから、冷静な対応ができなかった。
まるで独裁者が反対者を粛清するかのような陰惨な構図を描いてしまった、そう思われます。
■不利益扱いで違法
私の、見ます所、今回の告発文書には様々な内容が含まれています。
その真実性や真実相当性の程度は様々だと思われます。
噂話程度の内容も含まれているのかもしれませんが、直接それを見聞きした人から聞き取って裏付けられていると思われる内容もあります。
外形的な事実関係が大筋で概ね正しいと言える内容が多々含まれています。
意図的なウソ、虚偽は見当たらないように思われます。
軽々に全体的な印象、一部を切り取って
「真実相当性なし」
「公益通報に該当せず」
と判断するのではなく、丁寧な判断が必要だった。
あの段階、5月初旬、あの程度の状況で
「公益通報に当たらない」、
と判断したのは拙速に過ぎたという風に、私にはそう思われます。
結果的に、告発文書には、法的に保護されるべき
「公益通報」
が含まれていることが今や明らかになっていると思われますので、知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反し、告発者への不利益扱いは禁止されます。
パソコンの押収、圧迫的な事情聴取、県民局長の解職、退職の保留、懲戒処分は全て、公益通報者保護法に違反する不利益扱いで、違法ということになります。
■組織の「他山の石」に
この問題を巡って、今、世の中で多くの人が怒り、それはまるで沸騰しているようです。
声を上げた男性職員の、大変に不幸な結末が、他の職員を萎縮させるのではないか、兵庫県庁だけでなく、日本中のあちこちの職場で働く多くの人たちをして、内部告発の声を上げづらくさせるのではないか、と心配する声があります。
その結果、不正が放置されてしまいがちになってしまう恐れがあります。
その時立ち上がったのが、兵庫県議会であり、この特別委員会(百条委員会)であると思います。
この特別委員会が真摯に対応しておられること、そのプロセスが模範となって、今後の日本社会で正当な内部告発が真剣に取り扱われることが当たり前となることを私は強く願っています。
斎藤知事は公益通報に関する基本的な知識の欠如と思い込みで、前時代的な対応を取ってしまったが、斎藤知事に限らず全ての組織の上に立つ人間にとって他山の石にすべきだと思います。

「処分は適切だった」と繰り返す斎藤知事、県議会百条委にきょう午後出頭へ 何を語るのか
2024/9/6 9:00
https://www.sankei.com/article/20240906-A7VV23CXMROK7KWY7OIBLZH36E/
兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれる。
5日に続き、告発者を公益通報として扱わなかった県の対応などが審議対象となり、斎藤氏や、元副知事の片山安孝氏の証人尋問が行われる。
5日の証人尋問では、公益通報制度の専門家が告発者処分を巡る斎藤氏らの対応について、公益通報者保護法に違反していると指摘。
文書に名前が挙がった側近幹部からは、斎藤氏が告発者の特定などを指示したとの証言もあった。
斎藤氏は処分は適切だったと繰り返し主張しており、証人尋問でどう説明するのか注目される。
告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成し、一部の報道機関や県議らに配布した。
同20日には斎藤氏が文書の存在を把握し、その後、男性を告発者と特定。
27日には県民局長の職を解いた上で、会見で法的措置も示唆して
「噓八百」
「公務員として失格」
などと男性を一方的に非難した。
県は5月7日に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
5日の証人尋問で証言した産業労働部長の原田剛治氏によると、斎藤氏は文書を把握した翌日の21日、知事室に、いずれも文書に記載のあった片山氏や、前理事の小橋浩一氏、前総務部長の井ノ本知明氏、原田氏を集めて、文書への対応を協議した。
原田氏はこの場で
「皆で(文書の作成者は)元局長じゃないかと話した」
と説明。
知事の指示で職員のメールなどを調べることになったと証言した。

訴えられてる本人が訴えの正当性を判断すること自体が不当だ。

急いだ処分、守らなかった通報者 百条委で見えた告発者処分強行の構図 知事は何を語るか
2024/9/6 7:00
https://www.sankei.com/article/20240906-VEUKH3L2YNLZRPAGSSK53TAZDE/
告発者の処分は正しかったのか−。
兵庫県議会の調査特別委員会(百条委員会)で5日、元県西播磨県民局長の男性(60)を公益通報の保護対象とせず、処分した斎藤元彦知事らの対応が審議された。
「処分は適切だった」
と主張する斎藤氏。
だが、この日の百条委では、専門家が
「公益通報者保護法に違反している」
と指摘し、斎藤氏の主張を揺るがしかねない証言も出た。
6日には斎藤氏の他、片山安孝・元副知事の尋問が予定されており、何を語るのか注目される。
この日午前に始まった百条委。
初めに、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭し、男性を処分した斎藤氏らの対応について見解を述べた。
男性が匿名で告発文書を作成、配布したのは3月中旬。
斎藤氏は男性を告発者と特定し、同27日に県民局長を解任して内部調査を始めた。
男性は4月4日、県の公益通報窓口に文書とほぼ同じ内容を通報。
しかし、県は5月7日に
「文書の核心的な部分が事実ではない」
として停職3カ月の懲戒処分とした。
男性は7月に死亡、自殺とみられる。
同法では通報者の保護が定められているが、斎藤氏は、男性が告発文書を
「噂話を集めて作成した」
と話したと説明。
告発文書には
「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)がなく、公益通報には当たらない」
との主張を繰り返している。
だがこの日、奥山氏は告発文書には大筋で正しい内容も多々あり、公益通報が含まれていることは明らかだと評価。
その上で、男性を早期に処分した斎藤氏らの対応について、
「軽々に公益通報に該当しないと判断せず、公益通報に関する調査が終わるのを待つべきだった」
と指摘した。
また3月27日の記者会見で、斎藤氏が
「公務員失格」
などと男性を非難したことに触れ
「県の行政府のトップである権力者が、公の場で部下の一個人に対して、いわば公開パワーハラスメントに及ぶことは許されない」
と言及。
斎藤氏の主張を真っ向から否定した。
□□□ □□□
午後に証人として出頭したのは、県の内部調査に協力した藤原正広弁護士。
藤原氏は県の人事課から
「内部通報に関わらず、処分できるか」
と相談を受けた際、文書に真実相当性がなく
「処分は可能」
と回答したと証言した。
藤原氏のこうした回答や協力は、斎藤氏が内部調査について
「第三者性が保たれており、客観性がある」
と主張する根拠となっている。
藤原氏は尋問で
「(処分後に)裁判にも耐えられるだけの調査が行われたという意味で(調査には)客観性がある」
と強調した。
ただ一方で、自身が県から依頼された立場であることなどから、広く県民から納得されるという意味において
「客観性はない」
と認めた。
処分を巡っては、斎藤氏が
「噂話を集めて作成した」
との文言だけを男性の供述内容として公表していることに、
「恣意的だ」
などと批判が集まっている。
斎藤氏はこれまで、処分に至る詳しい経緯の開示を拒否。
百条委で求められれば証言するとしている。
6日の証人尋問の結果次第では、県議会が不信任決議に向かう可能性もあり、斎藤氏がどのように正当性を示せるのかが焦点となりそうだ。

兵庫県人事課「第三者機関設置しては」と上層部に進言するも内部調査だけで告発者を処分
2024/9/5 22:10
https://www.sankei.com/article/20240905-QNLMB6DERJPSHN2WXM3FZGJ5CI/
兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏が文書の存在を把握した直後の3月下旬、県人事課が第三者機関の設置を斎藤氏に提案していたことが5日、関係者などへの取材で分かった。
同日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の非公開の証人尋問で、県の幹部が証言した。
この時は設置されず、斎藤氏は人事課による内部調査で告発者を処分。
その後、調査の中立性を疑問視する県議会の要請を受け、第三者機関の設置を決めた。
斎藤氏が文書の存在を把握したのは3月20日。
百条委終了後に報道陣の取材に応じた奥谷謙一委員長などによると、同23日に人事課の幹部と知事との協議の場で、調査の必要性が話題となり、24日頃、人事課が弁護士などを入れた第三者機関の設置案を当時総務部長だった小橋浩一・前理事に提出したという。
非公開の尋問では、この案について、県の特別弁護士の藤原正広氏に問い合わせたところ、
「経費もかかる」
といった意見が伝えられたとの証言もあった。
結果的にこのタイミングでの設置は見送られ、県は同27日に告発者の男性を解任し、懲戒処分に向けた内部調査を始めた。
設置されなかった理由は不明という。

視察中、斎藤知事が「コーヒー好き」と発言、「コーヒーメーカー贈る」と提案あったが断る
2024/9/5 17:46
https://www.sankei.com/article/20240905-M6AQO6ICVFJIZL4P7BXTOWAAUY/
兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡る5日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、県産業労働部長の原田剛治氏が、県内企業から高級コーヒーメーカーを受領した経緯について証言した。
斎藤氏は企業を視察した際、
「僕もコーヒー好きなんですよ」
と発言。
企業側からコーヒーメーカーを贈ると提案があったが、その場には報道陣らが大勢いたため、
「『受け取るのは適切じゃないよね』とお断りになった」
などと明かした。
原田氏は、文書にも名前が記載されている知事の側近の1人。
証言などによると、2023年8月、斎藤氏と共に家電や調理器具を製造している県内企業を視察した。
その際、高級コーヒーメーカーなどの商品が陳列された場所で、斎藤氏が担当者に
「僕もコーヒー好きなんです」
と発言。
すると、担当者から
「ぜひ使ってください」
と提案があったが、斎藤氏はその場で断ったという。
原田氏は、
「(報道陣ら)人が多くいたので『個人として受け取るのは適切じゃないよね』という話になり、お断りになった」
と証言した。
原田氏はその後、企業の担当者から
「PRになる」
との申し出を受け、自身が商品を発送してもらい、県庁内に保管。
告発文書が出回った後の2024年4月、未開封のまま同社に返却したとした。

告発文書は誰が書いたか、知事から作成者特定の指示 協議同席の兵庫県部長が証人出頭 
2024/9/5 16:25
https://www.sankei.com/article/20240905-UCKJZUGCVFL7RLBWPUZQMKSUNA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡る5日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、県産業労働部長の原田剛治氏が証人として出頭した。
原田氏は文書の存在を把握した知事が、県幹部らと対応を協議した場に同席。
知事から作成者の特定などの指示があったと証言した。
原田氏は、文書にも名前が記載されている知事の側近の1人。
証言などによると、斎藤氏は、県西播磨県民局長だった男性(60)が文書を作成、配布した後の3月20日に文書の存在を把握。
翌21日夕に、文書に名前が挙がった元副知事の片山安孝氏、前理事の小橋浩一氏、前総務部長の井ノ本知明氏、原田氏の5人が知事室で文書について協議したという。
原田氏はその際、
「皆で元局長じゃないかと話したことを覚えている」
「我々の名前や人事の話もあって総合的に元局長ではないかと推測した」
と言及。
「文書の内容がほんまかなというのを抑えていこうという話になった」
「その時は(職員の)メールを調べることになった」
と述べ、誰からの指示かとの問いには
「知事からの」
などと証言した。

百条委、兵庫県の内部調査に協力した弁護士 県民に納得される「客観性はない」と認める
2024/9/5 15:56
https://www.sankei.com/article/20240905-U2QGMIH6ZJJVHKCFN5DN233ARM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、5日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)で、告発者の処分に向けた県の内部調査に協力した弁護士が証人として出頭した。
弁護士は
「(告発文書は)不利益取り扱いが禁止される外部通報ではない」
とし、処分は正当だったとの見解を示した。
一方で内部調査については、自身が県から依頼されている立場であることなどから、広く県民から納得されるような
「客観性はない」
と認めた。
証言したのは、県からの法律相談に乗る特別弁護士を務めている藤原正広氏(兵庫県弁護士会)。
百条委での証言などによると、県人事課が4月1日から、藤原氏に処分についての助言を求めるようになった。
告発文書を作成した県西播磨県民局長だった男性(60)は、同月4日に県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報。
その後、人事課から
「内部通報に関わらず、処分できるか」
と相談があり、藤原氏は、文書に真実だと信じる相当な理由がなく、告発者の利益を守る対象ではないため、
「処分は可能」
という趣旨の回答をしたという。
真実相当性がないと判断したのは、
「(告発文書が)居酒屋などで聞いた単なる噂話で作成された」
ためだと説明。
告発内容が噂話を基にしているかどうかは、人事課から提示された資料を基に判断したとし、文書の記載内容の真偽について自ら調査したことはないとした。
斎藤氏はこれまで、内部調査について、藤原氏に相談していることを根拠に
「第三者性が保たれており、客観性がある」
と主張。
男性の処分は問題ないとの認識を示している。
藤原氏は尋問で、調査について
「(処分後に)裁判にも耐えられるだけの調査が行われたという意味で客観性がある」
と強調した。
一方で委員から、弁護士は依頼者である県の利益を最優先するため、
「広く県民が納得するような客観性はないのではないか」
と指摘されると、
「客観性の意味の捉え方次第で、そういう意味で考えるのであれば客観性はないということになる」
と述べた。

「コメント難しい」と兵庫知事 専門家の「公益通報保護法に違反する」批判に
2024/9/5 11:59
https://www.sankei.com/article/20240905-46SBGL3HWFMXZGHHR3E3TGT7II/
兵庫県の斎藤元彦知事は5日午前、報道陣の取材に応じた。
斎藤氏は、男性の処分を巡る一連の対応について百条委で専門家から公益通報者保護法違反と指摘された点について
「内容を承知していないのでコメントは難しい」
とし、
「今回の処分は裁判になっても対応できるようにやってきたので、私としては問題ないと思っていた」
と述べた。

「公益通報保護法に違反する」斎藤知事らのふるまいを専門家が批判 百条委尋問
2024/9/5 11:44
https://www.sankei.com/article/20240905-2MGC56VF4VMG5MYJSLSHRQBD3U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、5日に始まった県議会調査特別委員会(百条委員会)で、参考人として出頭した上智大の奥山俊宏教授は
「(告発文書を)公益通報に当たらないと判断したのは拙速過ぎ」
「知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反すると考える」
と指摘した。
公益通報制度に詳しい奥山氏は、県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が作成、配布した告発文書について、直接見聞きした人から聞き取り、外形的な事実関係が大筋で正しい内容も多々あり、公益通報が含まれていることは明らかだと評価した。
その上で、男性を早期に処分した斎藤氏らの対応について、
「軽々に公益通報に該当しないと判断せず、公益通報に関する調査が終わるのを待つべきだった」
「知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反すると考えられる」
と断じた。

百条委尋問 通報者保護法違反と専門家、兵庫知事を批判「公開パワハラ」とも指摘
2024/9/5 11:30
https://www.sankei.com/article/20240905-NNLE3YPULZPHFMDRCYPHXM2DII/
斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が5日開かれ、参考人として出席した上智大の奥山俊宏教授は告発文書に公益通報が含まれていることは明らかだと指摘し、斎藤氏らの対応は
「公益通報者保護法に違反する」
との見方を示した。
文書を作成した元県幹部の男性について斎藤氏が
「公務員失格」
と記者会見で発言したことも
「いわば公開パワハラ。許されない」
と批判した。
午後には贈答品受領疑惑も含めた検証が始まり、側近幹部や県の特別弁護士らを尋問する。
6日は午前に副知事を辞職した片山安孝氏、午後に斎藤氏の尋問がある。
日本維新の会は証言内容を踏まえ斎藤氏への不信任決議案を出すかどうか判断すると表明しており、県議会最大会派の自民党も6日夜に総会を開き対応を協議する。

告発者処分のキーマン、前総務部長が百条委欠席 心身の不調や殺害予告理由に
2024/9/5 10:35
https://www.sankei.com/article/20240905-FK7RVWHXXVPNVKWSROESKGW2AQ/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が5日午前、始まった。
冒頭で、午後に証人として出頭予定だった前総務部長の井ノ本知明氏は、心身の不調や脅迫があったことなどを理由に欠席することが報告された。
井ノ本氏は県の人事当局トップとして、文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=の懲戒処分を主導したとされる。
証人尋問では、当時の経緯や斎藤氏とのやり取りなどについて、どのように証言するか注目されていた。
8月に病気療養を理由に総務部付(部長級)に異動。
告発内容とは関係がない男性の私的情報を漏洩した疑いがあるとして、県は井ノ本氏の調査を検討している。
井ノ本氏は、心身の不調が回復しないことや自身への殺害予告があったことなどを挙げ、4日付で欠席届を提出したという。
この日の百条委ではまず、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭。
男性が県の公益通報窓口に通報後、内部調査で男性を懲戒処分とした県の対応について意見を述べる。
午後には、県内企業から高級コーヒーメーカーを受領した産業労働部長の原田剛治氏が証言する。
受領が判明した直後、原田氏は斎藤氏からの指示について否定していた。
6日には、元副知事の片山安孝氏と、斎藤氏の証人尋問が予定されている。

百条委尋問、文書記載の幹部らが証言へ 贈答品受け取り疑惑など検証 6日には知事も
2024/9/5 9:35
https://www.sankei.com/article/20240905-4RG3TUPNY5KV3EBTAMJOVAJ6MI/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が5日午前9時45分から始まり、いずれも文書で名前の挙がった県幹部2人への証人尋問が初めて行われる。
会合では、斎藤氏の贈答品受領疑惑などについて検証。
参考人として出頭する専門家の意見を踏まえ、公益通報後、告発者を保護対象としなかった県の対応の妥当性についても追及する。
疑惑の事実関係や、斎藤氏の関与の有無について側近だった2人からどのような証言が出るか注目される。
午前は、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭。
文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が県の公益通報窓口に通報後、内部調査で男性を懲戒処分とした県の対応について意見を述べる。
午後には、いずれも文書に名前が出た県幹部2人が出頭を予定。
文書で斎藤氏に高級コーヒーメーカーが贈られたと記され、自分宛てに商品を送るよう依頼したと認めた産業労働部長の原田剛治氏が証言する。
商品の受け取り判明直後、原田氏は斎藤氏からの指示について否定していた。
また、前総務部長の井ノ本知明氏の尋問も予定。
井ノ本氏は、男性の処分を巡り内部調査した人事当局を管轄する総務部トップの立場にあった。
井ノ本氏は8月、病気療養を理由に総務部付(部長級)に異動。
告発内容とは関係がない男性の私的情報を漏洩した疑いがあるとして県が井ノ本氏の調査を検討していることが判明している。
6日には、元副知事の片山安孝氏と、斎藤氏の証人尋問を予定している。

兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」
2024/9/4 20:30
https://www.sankei.com/article/20240904-RMUNCHH4P5PE3PBPVQLSID5IYY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が県職員に実施したアンケートの未集計分で、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答が5割超を占めたことを受け、斎藤氏は4日の定例会見で
「言葉遣いや言動について反省している」
などと述べた。
百条委は近く、全ての集計結果を公表する予定。
アンケートは7月31日〜8月14日に実施。
関係者によると、このうち未集計だった8月5日以降の2096件をまとめた結果、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は1052件だった。
自由記述欄では、施策や事業を斎藤氏に説明する際に叱責されたとの回答が目立ち、出張先のホテルで職員が事前予約制の夕食を断わられたと伝えると、
「俺は知事だぞ」
と激怒したとの記載もあった。
この日の会見で斎藤氏は、予約を巡る激怒について
「記憶はない」
と否定。
「(夕食の予約が)取れるか取れないか微妙だった」
「しっかり調整してもらうようお願いした」
と釈明した。
百条委では5、6両日、斎藤氏の贈答品受領疑惑や告発文書を公益通報と扱わなかった対応について証人尋問を実施。
斎藤氏や元副知事の片山安孝氏らが出頭する予定。
県議会最大会派の自民や、維新は証人尋問を踏まえ、斎藤氏への不信任決議案提出を含めた対応を協議する方針。
斎藤氏は会見で
「議会側の動きでコメントは難しいが、百条委や第三者機関の調査に対応していく」
と述べるにとどめた。

<独自>兵庫知事文書問題 アンケート未集計分が判明、5割超が「パワハラ見聞き」 近く結果公表へ
2024/9/4 5:00
https://www.sankei.com/article/20240904-WD2YKTCBNFKBBINSOFR3P3GL7Y/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が全職員約9700人に実施したアンケートで、未集計となっていた約2千人分のうち、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとする回答が5割超を占めたことが3日、関係者への取材で分かった。
中間報告を含めたアンケート全体では約42%となる。
百条委はアンケートや証人尋問の結果を踏まえ、斎藤氏の疑惑の真偽などについて判断し、年内にも報告書を取りまとめる方針。
アンケートは全職員を対象に7月31日〜8月14日まで実施した。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っているのを見聞きしたことはあるか」
などと質問。
インターネット上で回答を求め、6664件集まった。
百条委はこれまで、8月5日午前9時までの回答4568件を中間報告として集計し、公表。斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は約4割の1750件に上った。
関係者によると、百条委は中間報告後、同月14日までに集まった2096件の回答を集計。
斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などにより実際に知っている」が71件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」が316件、
「人づてに聞いた」が665件
だった。
中間報告と合わせると、パワハラを見聞きしたとの回答は2802件で、全体の約42%を占めた。
中間報告後のアンケート結果も近く公表される見通し。
具体的な事例を答える自由記述では、施策や事業について斎藤氏に説明する知事協議中に叱責されたとの回答が目立ち、斎藤氏が担当職員に対し
▽「腹立つわ」と5回程度繰り返した
▽「知事やぞ」と怒った
などの回答があったという。
斎藤氏が自身の写真の出来映えに不満を示し、準備不足と叱責したとの記述もあった。
また、斎藤氏の贈答品受領については、中間報告後の集計では見聞きしたとの回答が599件あり、中間報告と合わせ1545件と全体の約23%を占めた。

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑は7項目 知事はいずれも否定、県議会の百条委員会で審議
2024/9/2 12:41
https://www.sankei.com/article/20240902-VXWYEL5GVROQPPJM7X7JFTFYU4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、この告発文書には7項目の疑惑が記されていた。
作成したのは元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)で、斎藤氏はいずれも否定している。
県議会の調査特別委員会(百条委員会)が審議している。
審議の対象となる告発文書は4ページに渡り、
(1)法人副理事長解任、
(2)令和3年の知事選で知人に投票依頼、
(3)商工会議所に投票依頼、
(4)県内企業から高級コーヒーメーカー受領、
(5)政治資金パーティー券の購入を強要、
(6)補助金のキックバック、
(7)県職員へのパワハラ
という7項目の疑惑が列挙されていた(表参照)。
パワハラについては、出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かなければならなかった際、斎藤氏が
「出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし、その後は一言も口を利かなかった」
と記載していた。
また、商品の受領について告発文書は
「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」
と指摘。
斎藤氏が昨年8月、家電・調理器具メーカー「千石」(同県加西市)を訪問した際、同行した原田剛治・産業労働部長に対し、同社が贈与を申し出た高級コーヒーメーカーを秘書課に送らせるよう指示したとし、
「皆が見ている場所で受け取れるはずないやろ」
「ちゃんと秘書課に送るように言っておけ」
などと原田氏に発言した生々しいやりとりが記されていた。

公益通報って何? 通報者の解雇、降格、減給は禁止
2024/9/2 13:08
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/
公益通報を巡る兵庫県の対応の主な問題点
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/photo/RURWRVHQ3ZJHFKAPAA53URNNJA/
公益通報者保護法では、労働者らが所属する組織の不正行為について、不正の目的ではなく、内部通報したり、外部に通報したりすることを
「公益通報」
と定めている。
同法では、公益通報を理由に公益通報者が不利益な取り扱いを受けないよう保護している。
通報を理由に解雇した場合は無効となり、降格、減給することも禁止している。
同法では、通報体制の整備も求めている。
従業員が300人超の事業者は通報窓口の設置が義務で、300人以下の場合は努力義務となっている。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題では、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)を同法の保護対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性も問題となっている。

斎藤知事と部下たちの隔たりにみるパワハラ疑惑の現在地 「合理的な指導」と「理不尽な叱責」
2024/8/31 7:00
https://www.sankei.com/article/20240831-T7RL4BYYVNMNPGGWXLTI2KJW3U/
職務に関する疑惑を文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で初めて証人尋問に臨み、職員に対する一連のパワハラ疑惑について、業務上の指導の範疇との認識を改めて示し、正当性を主張した。
一方、この日の百条委に斎藤氏に先立って出頭した部下らは
「理不尽な叱責を受けた」
と証言。
自身の言動を巡る知事の認識と職員の受け止めとの乖離を、強く印象づける結果となった。
「頭の中が真っ白になった」
「指導の範囲内とは思えないような言い方だった」
昨年11月、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから建物入り口まで約20メートル歩かされ、職員を怒鳴ったとされる件。
告発文書に記載されたこのパワハラ疑惑について、現場で斎藤氏を案内した県幹部は30日の百条委でこう証言した。
一方の斎藤氏は
「歩かされたことで怒ったわけではない」
と説明。
重要な会議のスタートが迫っていたのに、職員が知事の動線を確保していなかったため、
「対応が不十分」
と感じ、
「大きな声でその旨を伝えた」。
そもそも現場は車の進入が禁止されたエリアだったが、その点も聞かされていなかったため、当時の指導としては
「合理的だった」
と、パワハラに当たらないとの認識を重ねて述べた。
斎藤氏は自らを
「厳しい上司」
と認め、部下への言葉遣いやコミュニケーション面で反省すべきところがあったと釈明しつつ、総務官僚だった自身の経験を踏まえ、行政マンに求めるレベルに言及。
知事への報告より前に新聞報道が出ると、度々担当者を呼びつけて叱責したとされる点について、自らの官僚時代は
「新聞の1面に出た時は、すぐに想定問答を作って大臣室に入れておく」
のが当たり前だったとし、県職員にも自分の現役当時と同じような対応を求めたところが
「正直ある」
と語った。
職員アンケートでは約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答しており、百条委の委員からは
「人望がなかったのではないか」
と率直な質問も飛んだ。
斎藤氏は
「職員に好かれたり、人望があるのは大事だ」
としつつ、
「必要な指導は県民のためにする」
と、職員ではなく
「県民ファースト」
の対応だったとの認識を強調した。
この日の尋問終了後、会見した百条委のメンバーの一人は
「証人の受け止めと知事の認識に差がある印象だ」
と感想を述べた。
百条委の奥谷謙一委員長は、これまでの県職員に対する尋問で、斎藤氏の言動について
「県庁生活で初めてこういった叱責を受けたという人もいた」
と明かし、この日も
「頭が真っ白になった」
との証言が出たことから
「パワハラに極めて近いと思う」
と指摘した。
■年内に報告書
告発文書には、斎藤元彦知事による職員へのパワハラ疑惑のほかに、県内企業からの贈答品受領や、信用金庫の補助金を増額しプロ野球の阪神・オリックス優勝パレードの募金としてキックバックさせた―など、斎藤氏や元副知事の片山安孝氏ら側近による7項目の疑惑が記されていた。
その真偽を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は、県の全職員約9700人を対象に7項目の疑惑についてアンケートを実施。
今月23日に公表した中間報告(4568件分)によると、パワハラ疑惑は38・3%(1750件)、贈答品疑惑は20・7%(946件)が見聞きした、と答えた。
百条委ではまずパワハラ疑惑を調査。
斎藤氏が初めて出頭した30日の証人尋問もパワハラ関連の質問に限定している。
次回9月5日と翌6日の期日では、贈答品受領疑惑と、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月7日に死亡=を保護の対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性を調べる。
公益通報を巡る県の対応は一連の問題の焦点ともいえ、6日には斎藤氏を再び尋問するほか、片山氏ら側近にも出頭の上で証言を求める。
10月下旬に優勝パレードやその他の疑惑に関する尋問を行い、11〜12月に百条委として事実を認定した上で報告書をまとめる方針。
■事実積み重ねて判断を
ハラスメント問題に詳しい東北大の増沢隆太特任教授に聞いた。
ハラスメントの中でもパワハラは、定義を厚生労働省が明確に定めており、
@優越的な関係を背景とした言動で
A業務上必要な範囲を超え
B労働者の就業環境が害されている
という3要件全てを満たす必要があるとされる。
知事という立場を考えれば、舌打ちやため息でも民間人とはインパクトが違うと捉えるべきで、日頃からそのような言動を繰り返していたとすれば、職員への威圧に当たるとも考えられる。
現代では
「本人のために怒鳴る」
は成立しない。
冷静で合理的な指摘であれば問題ないが、物を叩いたり、投げたりといった感情的な行為は悪質なコミュニケーションで不適切だ。
斎藤氏の証人尋問での受け答えはこれまでと同様だったが、偽証ができない中で、文具を投げたり、深夜にチャット連絡をしたりといった事実関係は認めた。
パワハラを
「指導」
と正当化するのは、よくあるパターンでもある。
今後の百条委員会では事実を積み重ねて、パワハラの有無の判断につなげてもらいたい。

録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している。
こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ。
文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない。

<主張>初尋問の兵庫知事 事態収拾へ進退判断せよ
社説
2024/8/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20240831-QXDP25EOWBPXXBJVDGR4RWILXI/
パワハラ疑惑などが文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委)に証人として出席した。
パワハラ疑惑に関しては
「記憶にない」
と繰り返した。
「不快な思いをさせたなら反省し、謝りたい」
「パワハラかどうかは私ではなく百条委や第三者委が判断すること」
とも語った。
告発文書は、元県幹部の男性が報道機関などに配布した。
その後、県の公益通報窓口に通報したが、県は調査結果を待たずに男性を懲戒処分にした。
男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して死亡しており、自殺とみられている。
百条委による職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。
斎藤氏の百条委での答弁では疑惑が解消したとは言い難い。
公益通報に基づく調査の最中に県幹部の処分を行ったことについては
「誹謗中傷性の高い文書で、懲戒処分に該当する行為があった」
と述べ、適切だったとの考えを改めて示した。
公益通報者を守れず死に至らしめた責任は重い。
信頼を大きく失ったトップが県政を円滑に運営することは難しい。
事態を収拾させるためにも、斎藤氏は自ら進退を判断する時ではないのか。
斎藤氏の右腕だった副知事は辞職し、病欠の末に異動を申し出た幹部もいる。
県職員労働組合や県職員退職者で作る団体などは辞職要求もしている。
斎藤氏はこれまで、全ての疑惑を否定してきた。
アンケート結果については
「コミュニケーション不足で受け取りのずれが生じたことは残念」
などと述べ、業務上必要な範囲での適切な指導だと主張してきた。
だが、その認識は周囲の声から著しく乖離している。
県内の全29市で作る県市長会は、一連の対応を
「不適切」
だと断じ、早期の事態収拾を求める要望書を提出した。
斎藤氏への30日の尋問は、パワハラ問題を中心に行われた。
公益通報に関する尋問は9月6日に予定されている。
百条委は真相究明を尽くすと共に、ハラスメント防止のルール作りにも取り組む必要がある。
県と県議会は通報者を萎縮させない再発防止策を講じて初めて、県民のための県政運営が実現する。

兵庫県議会各派は百条委をどうみたのか「きちっと答えていた」「丁寧に説明」とする声も 
2024/8/30 21:57
https://www.sankei.com/article/20240830-LIBEKGLP5JLARAAAASQGFZCDBY/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題を巡り、斎藤氏への証人尋問が初めて行われた30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。
斎藤氏はパワハラの認識を一貫して認めず、不信任案の提出が現実味を帯びてきた。
この日の説明について各会派の評価は分かれており、議会側の動きにも注目が集まる。
最大会派
「自民党議員団」
の北野実幹事長は
「きちっと答えていた」
と評価する一方、
「自分のことだけを考えているように感じられる発言もあった」
と振り返った。
会派として対応を協議する考えを示し
「県政を何とかしたい」
と語った。
前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は共同代表の吉村洋文大阪府知事が、不信任案の可能性を示唆。
維新幹部が近く県議団との協議を予定する中、維新の会の門隆志幹事長は
「誤魔化すことなく話し、丁寧に説明していた」
「(不信任案の提出は)それなりの理由が必要になる」
と慎重な姿勢を示した。
「(斎藤氏の説明は)従来の主張を繰り返している」
「県民は納得しない」
と指摘するのは公明党議員団。
「今までの会見に比べれば個別事案に関しては説明していた」
と評価する部分もあったが、パワハラについて明確に肯定も否定もしない斎藤氏の姿勢に疑問を呈した。
一方、第4会派のひょうご県民連合は来月にも不信任案を提出する方針を固めた。
会派幹部は
「記者会見と発言が変わらず、県政の正常化には知事が辞職するしかない」
「議会として民意を突き付ける必要がある」
と話している。

<独自>兵庫県議会会派が9月議会で斎藤知事の不信任案提出方針 他会派と協議へ
2024/8/30 21:32
https://www.sankei.com/article/20240830-ZHVXEKVHMBNIHLFHZEPHRFJM2Q/
兵庫県議会第4会派の
「ひょうご県民連合」
が、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を提出する方針を固めたことが30日、関係者への取材で分かった。
9月19日開会の県議会9月定例会での提出を想定し、他会派と協議していく。
不信任案可決には4分の3以上の賛成が必要で、各会派の対応が注目される。
不信任案を巡っては、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で提出する可能性を示唆。
党幹部が31日に県議団と対応を協議する予定となっている。
不信任案は議長を含め全議員の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上の賛成で可決する。
可決した場合、首長は失職か議会の解散かを選択する。
同県議会(86議席)で全員が出席した場合、可決には65人の賛成が必要。
県議会の勢力は最大会派の自民が37人で、維新21人▽公明13人▽立憲民主党議員らでつくるひょうご県民連合が9人−などと続く。
同県議会で不信任案提出には8人が必要で、県民連合は単独で満たしている。

「パワハラ認めるべき」「言い訳が多い」「不誠実」斎藤知事の発言に傍聴者から批判の声
2024/8/30 20:06
https://www.sankei.com/article/20240830-SIHNLVRUIFODTJV5NVU43FMFX4/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏に対する初めての証人尋問が行われた。
パワハラだとされる自身の言動について
「記憶にない」
などと述べた斎藤氏に対し、傍聴した県民からは
「不誠実」
「言い訳が多い」
と批判の声が上がった。
「質問に正面から答えず、言い訳めいた回答が多かった」
「潔くパワハラを認めるべきだ」。
同県尼崎市の女性(51)は語気を強めてこう語った。
斎藤氏は就任間もない頃、机を叩いて県幹部を叱責した事案について
「就任直後だったので」
と釈明。
机を叩く行為をパワハラと認めるか否かを問われたが、回答を控えた。
この点について、女性は
「パワハラかどうかを聞かれているのに『就任直後だから』とか背景の話ばかり」
「ここまで答えないとは思わなかった」
と不満げな様子だった。
「『記憶にない』という答弁は不適切で不誠実」
と指摘したのは、同県川西市の男子高校生。
部下に対して
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑について斎藤氏は
「記憶にない」
と述べたが、
「普通にパワハラだと感じた」
と呆れ気味に語った。

「斎藤知事、説明責任果たしてない」と百条委員会委員長
2024/8/30 19:41
https://www.sankei.com/article/20240830-KAJLTPG47VMCRDEF6OYTER4ZYY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への初めての証人尋問が終了後、奥谷謙一委員長らが会見を開いた。
奥谷氏は斎藤氏の尋問については
「印象としては記者会見の内容とあまり変わらない」
「説明責任が果たされたとは考えられない」
との認識を示した。
一方、斎藤氏の行為について
「パワハラに当たるかどうかは別として(告発文書に)記載している事実が浮かび上がったことが重要だ」
と述べた。
会見に出席した委員の一人は、証人として出頭した職員と、斎藤氏の証言を踏まえ、
「パワハラを受けた職員と、知事の認識に差があった」
「事実が明らかになったので議論を深めたい」
などと印象を語った。

百条委を終えた斎藤氏「私が知事として仕事する」と知事職に強いこだわり 改めて辞職否定
2024/8/30 19:12
https://www.sankei.com/article/20240830-OPSEGVWOAFMRXK4CNALXBHS4R4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)終了後、斎藤氏は報道陣の取材に応じ、
「私が知事として仕事をさせていただく」
と述べ、改めて辞職を否定。
知事職に対する強いこだわりをのぞかせた。
この日は、斎藤氏のほか県幹部ら4人への証人尋問が行われた。
県幹部らは斎藤氏からの叱責を
「怒鳴られた。理不尽な叱責だと思った」
などと証言。
一方、斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたとしたら申し訳ない」
と反省の弁を述べる一方、パワハラの認定は自身がすべきではないとして明言を避けた。
終了後、報道陣から進退を問われた斎藤氏は
「知事としての仕事を果たすのが私の責任」
として続投の意思を改めて表明。
「職員からの人望や信頼感が1ミリもないということはないと思っている」
とし、
「信頼関係を再構築する」
という従来の主張を繰り返した。
辞職を否定し続ける斎藤氏。
だが、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は27日、維新として不信任決議案を提出する可能性があると言及している。
このことについて報道陣に問われた斎藤氏は
「仮定の話には答えられない」
とだけ語った。

斎藤知事、初めての証人尋問でも正当性主張 議会では不信任決議案提出の動きあり
2024/8/30 18:57
https://www.sankei.com/article/20240830-EGNLL2PXVNO47NJHMY3FTP52LY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、パワハラ疑惑に関して斎藤氏本人に初めて証人尋問を実施した。
斎藤氏は文書で職員を叱責したとされた事例について、
「合理的な指摘だった」
と正当性を強調。
告発者の処分も適切だったとの認識を改めて示した。
県議会では、斎藤氏の辞職につながる不信任決議案提出の動きがあり今後、各会派の対応が焦点となる。
県西播磨県民局長だった男性(60)が作成した文書には、
「出張先で公用車を降り、20メートルほど歩かされただけで職員を怒鳴り散らした」
などと記載。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、この場に居合わせた県幹部が
「理不尽な叱責を受けた」
と証言した。
これについて斎藤氏は
「大きな声で強い指摘をした」
としつつ、
「当時としては合理的な指摘だった」
と主張。
一方で、強い口調で職員を叱責したことに関し
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい。謝りたい」
と述べる場面もあった。
斎藤氏を巡っては、前回知事選で推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で不信任決議案を出す可能性を示唆。
他会派でも不信任案提出を検討する動きが出ている。
9月5、6日の百条委では企業からの贈答品受領疑惑と、文書を公益通報として扱わなかった対応について検証し、斎藤氏も証人出頭する予定。

「パワハラと認めるか」と問われた斎藤知事 明言避け「百条委が判断すると思う」
2024/8/30 18:08
https://www.sankei.com/article/20240830-22HPSH7BAZOKFKPVONSNJ7G3FM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
一方、パワハラの認識については
「百条委や第三者委員会が判断する」
と答え、明言を避けた。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、県幹部の尋問を公開で実施。
昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に斎藤氏が出席する際、車止めが置かれている車両進入禁止区間を歩かされた斎藤氏が、
「車止めをどけておくべきだった」
として県幹部らを叱責したことが明らかになった。
この県幹部は
「理不尽な叱責」
と証言した。
百条委の尋問で斎藤氏は
「理不尽な叱責」
という県幹部の証言に対する受け止めを問われ、
「言い方について、もしご本人が不快に思われているならお詫びしたい」
と釈明。
一方、委員から
「パワハラと認め、お詫びするのではないのか」
と重ねて問われると
「パワハラかどうかは私が判定するより、百条委や第三者委員会が判断すると思う」
と述べるにとどめた。

兵庫・斎藤知事「仕事のミスには短気」 百条委の委員から「人権感覚ずれている」と批判も
2024/8/30 17:35
https://www.sankei.com/article/20240830-NFMOZIRQFJK6PLQPWK2RXLYLFM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は自身の性格を問われ
「仕事については厳しいところが正直ある」
「ミスがあった場合、短気な面もある」
と述べた。
部下を怒鳴ったり机を叩いたりした行為について、委員からは
「人権感覚が相当ずれている」
と批判された。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では回答者の約4割がパワハラ行為を見聞きしたと回答。
職員から、斎藤氏の性格についてすぐに激高する
「瞬間湯沸かし器」
との指摘もあった。
委員を務める県議は説明済みの事業や自身が知らない事柄が報道された時などに斎藤氏が
「聞いていない」
と部下を叱責した点は短気な性格が原因と主張。
「パワハラ体質についていけない」
と苦言を呈した。
「(告発者で死亡した元)県民局長は行政経験も人生経験も豊かな人」
「普通の人権感覚があれば怒鳴りつけない」
「ここが一番知事の問題ではないか」
との指摘もあった。
斎藤氏は
「過去は取り戻せないので、直接お詫びし、申し訳ないと言いたい」
「これからはもっといい知事としてやっていきたい」
と述べた。

斎藤知事「職員に謝りたい」 説明済みの事業を「聞いていない」と強く叱責、百条委で証言
2024/8/30 16:51
https://www.sankei.com/article/20240830-QZUTVS7GWBJWTHZHPIIQACEJGM/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる一連の疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、証人として出頭した斎藤氏は、自身が強い口調で職員を叱責したケースについて
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では、説明済みの事業について斎藤氏から
「聞いていない」
と叱責されたという声が複数寄せられた。
この日、こうした複数の事例について問われた斎藤氏は
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことをすべて覚えているかというと、そこまで全能ではない」
と釈明した。
これに対し百条委の委員は、斎藤氏の鋭い叱責で事業の説明ができなくなり、施策が進められず停滞した事例に言及し、
「『資料に書いているから知っていると思うな』という発言は適切か」
と指摘。
斎藤氏は
「言い方が厳しかったり、強くなったりしたことは謝りたい」
と陳謝した。

「記憶にない」と繰り返す百条委の斎藤知事「全て覚えているほど全能ではない」
2024/8/30 16:37
https://www.sankei.com/article/20240830-6OJXJ6MVGRJYNN4BUCOOTRSOVQ/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
県職員による斎藤氏への事業説明で、自身が把握していない事業が話題になった際、職員を叱責したとされる件について
「記憶にない」
との答弁を繰り返した。
百条委の委員は、空飛ぶクルマ関連の事業が新聞で報じられた後に知事室を訪れた担当者を
「何これ、聞いてない」
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑を追及した。
叱責したかとの質問に斎藤氏は
「記憶にない」
と否定。
「いろんなレク(説明)を受けていて、一つ一つ覚えていない」
「『聞いていない』ということから、私は合理性があると思う」
と答えた。
一方で
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことを全て覚えているほど全能ではない」
「大量の資料の内容は失念することがあり、聞いていないと言ってしまうことはある」
「そこは注意しないといけない」
とも主張。
委員は
「知事に完璧な人間を求めているのではない」
と指摘し、やり取りが噛み合わない場面もみられた。
空飛ぶクルマ事業を巡る叱責については、斎藤氏の尋問に先立ち、30日午前に県職員の証人尋問が行われ、職員は当時を振り返り、
「これほどきつい言葉を上司からかけられたことは、県職員になってからなかった」
と証言している。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

<独自>空飛ぶクルマの協定「聞いてない」「勝手にやるな」と斎藤知事が激しく叱責 県職員証言
2024/8/30 16:03
https://www.sankei.com/article/20240830-MND24RLPFNJFJIAH2H7J6NB7FU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)で30日、非公開形式の証人尋問に出頭した県職員が、昨年1月に斎藤氏から
「何これ」
「勝手にやるな」
などと激しく叱責され、説明を諦めて退室したことがあったと証言したことが分かった。
関係者への取材で判明した。県職員は
「これほどきつい言葉をかけられたことは、県職員になってからなかった」
と述べた。
県職員は昨年1月16日午前、翌週に予定されていた
「空飛ぶクルマ」
の開発メーカーとの協定締結式について斎藤氏に説明しようとした。
担当者とともに知事室に入ったところで、斎藤氏から大声で
「何これ」
と一喝されたという。
続けて斎藤氏は
「聞いてない」
「そらくる(空飛ぶクルマ)は知事直轄なんだから勝手にやるな」
と激しく叱責した。
その後、職員は締結式についての説明をしようと試みたが、説明の途中で斎藤氏に
「やり直し」
と遮られるなどしたため、説明は不可能と判断し、途中で退室したという。
さらに、百条委の委員から斎藤氏の対応が適切だったかなどと問われると、斎藤氏が
「聞いてない」
と述べた点について、事前に幹部から説明があったはずだとした上で
「理不尽だと感じた」
と述べた。
説明を諦めて退室せざるを得なかった点については、斎藤氏らに対し
「かなり腹が立った」
と明かした。

百条委証人尋問始まる 兵庫知事「強く指摘した」 大声での注意認めるも、パワハラ否定
2024/8/30 15:39
https://www.sankei.com/article/20240830-7RGDCB5IBBJ2LG7XSICQAKMITA/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏への証人尋問が始まった。
出張先で公用車を降りて20メートル歩かされ、職員を怒ったとされる問題について、斎藤氏は
「車の動線を確保できていなかったのではないかという強い思いがあった」
「それなりに強く指摘した」
と述べ、大きな声で注意したことは認めた。
一方、当時は進入禁止との認識がなく、自身の対応は適切だったとの認識を改めて示した。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書では
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と指摘されていた。
斎藤氏の尋問に先立って行われた県幹部の公開尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれる会合に出席。
その際、告発文書にあるように入り口付近は車止めが置かれた進入禁止区間のため、手前で公用車を降りて歩いたという。
その際
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と叱責し、職員は車止めをどけざるをえなくなったという。
出頭した県幹部は斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内」
と感じるかを問われ
「思いません」
と否定した。
一方、斎藤氏は
「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な動線を確保していなかった」
ことについて叱責したとしている。

「理不尽な叱責を受けた」20メートル歩かされ激怒した斎藤兵庫知事 県幹部が百条委で証言
2024/8/30 14:55
https://www.sankei.com/article/20240830-LG7G2CQE2BMJJNY3VOGVUWJRQE/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、県幹部らへの証人尋問が始まった。
斎藤氏が出張先で入り口の手前20メートルで公用車から降りて歩かされたことに対し、職員を怒鳴り散らしたとされる問題について、県東播磨県民局長は
「怒鳴られた」
と証言し、
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書には
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と記されていた。
この日、公開で行われた百条委での証人尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に出席。
その際、告発文書に書かれていたように入り口付近には車止めが置かれ、進入禁止区間となっており、斎藤氏はその手前で公用車を降りて歩いたという。斎藤氏は
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と東播磨県民局長を叱責したため、会合の間に車止めを別の場所に移動。
帰りは公用車が入り口付近で待機し、斎藤氏は歩かずに公用車に乗り込んだという。
斎藤氏は6月20日の会見で
「円滑な動線の確保を図るべきだったのではないかという趣旨だった」
「あくまで業務上必要な指導」
とし、パワハラではなかったとの認識を示した。
一方、百条委で証言した東播磨県民局長は、斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内と感じるか」
と問われ、
「思いません」
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
斎藤氏本人の証人尋問は午後3時から始まり、県議会のホームページでライブ中継される。

「エレベーター閉まり激高」…一連のパワハラ疑惑に兵庫知事は何語る 30日に初尋問
2024/8/29 19:58
https://www.sankei.com/article/20240829-QNTPAKC475PABCHCZLC2A7GYJY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、斎藤氏本人の出頭を求め、職員への一連のパワハラ疑惑について初めて尋問を実施する。
記者会見や取材対応ではパワハラを否定しつつ、これまで具体的な言及は避けてきた斎藤氏。
百条委では事実関係や本人の認識だけでなく、県政トップの説明責任の果たし方も問われることになる。
■「百条委でしっかり」
「この場で詳細を答えるのは控えたほうがいいかな、と思う」
兵庫県庁で27日に行われた知事定例会見。
斎藤氏は疑惑に関する度重なる質問をいずれもかわし
「百条委でしっかりやりたい」
と繰り返した。
全職員(約9700人)を対象としたアンケートのうち4568件を取りまとめた中間報告では、パワハラを見聞きしたとの回答が約4割にあたる1750件に上っていた。
■繰り返す「適切な指導」
アンケートの記述などによると、斎藤氏の地方視察時に目の前でエレベーターが閉まった際、そばにいた職員に
「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」
と激高。
また告発文書では、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから20メートル歩かされただけで怒ったとされ、職員に対する百条委の尋問でも、同様の証言が得られたことが明らかになっている。
こうした一連のパワハラ疑惑について、斎藤氏は
「指導の範囲内で適切」
と一貫して正当性を主張。一方で個別のエピソードの真偽や事実関係の説明は避けてきた。
職員アンケートの中間報告の結果についても、
「コミュニケーション不足」

「受け取り方のずれ」
を挙げつつ、
「私としては県政をより良くするために必要とされる指導や、こうしてほしいということを自分なりに伝えた」
と、パワハラには当たらないとの見解を示すにとどまっている。
30日の尋問では、パワハラ疑惑の個別の事実関係について委員から質問があるとみられ、斎藤氏の証言の具体性や信用性が注目される。
■元局長への対応も追及
問題の発端となった告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)が一部の報道機関などに配布。
県は同27日に男性を解任し、目前に迫った退職を保留。
同日の会見で斎藤氏は法的措置を示唆し
「噓八百」
「公務員として失格」
などと非難した。
県は5月、内部調査をもとに男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
男性は百条委に出頭し証言する予定だったが
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残し、7月7日に死亡、自殺とみられている。
斎藤氏の贈答品受領疑惑や、男性の告発を公益通報と扱わずに処分した県の対応については9月5、6日の百条委で証人尋問を行って調べる。
斎藤氏は6日に出頭する予定。

<独自>告発した元局長の私的情報漏洩か 兵庫知事側近の前総務部長ら 県が調査検討
2024/8/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240829-I7672IG3YZOJ3NY6WKUDVAY2UM/
兵庫県の斎藤元彦知事らのパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)の私的な情報を漏洩した疑いがあるとして、県が前総務部長の井ノ本知明氏らの調査を検討していることが28日、関係者への取材で分かった。
男性は7月に死亡し、直前にプライバシーへの配慮を周囲に訴えていた。
内部調査ではなく、弁護士に調査を依頼する方針。
県は元副知事の片山安孝氏や前理事の小橋浩一氏、産業労働部長の原田剛治氏の調査も検討。
井ノ本氏を含め、いずれも文書で名前が出た知事の側近で、男性の懲戒処分にも関与したとされる。
男性が3月に匿名で文書を報道機関などに配布した後、斎藤氏の指示で作成者を調べていた片山氏らが男性の公用パソコンを調査。
告発文書のデータを確認したことがこれまでに判明している。
関係者によると、井ノ本氏らは4月頃から、パソコンに保存されていた告発内容とは無関係な男性の私的情報を県議らに開示していた疑いがあるという。
県の懲戒処分の指針では、職務上知り得た秘密を故意に漏らした職員を処分の対象としている。
県は井ノ本氏らがこれに抵触する可能性があると判断。
外部の弁護士に調査を委託する方向で調整を進めているという。
男性は7月19日の県議会調査特別委員会(百条委員会)に証人として出頭を予定。
しかし、一部の委員が告発とは無関係な情報も提出するよう求めているとして、代理人を通じプライバシーを保護するよう百条委に要請するなど、私的情報が流布されていることに不安を抱えていたという。
男性は同月7日に死亡。
自殺とみられ、証言はしなかったが、陳述書などを準備していた。
8月23日に非公開で行われた百条委の証人尋問では、職員が私的情報の持ち出しについて
「調査の必要があると認識しており、弁護士会に相談している」
と証言した。

「調査待たずにできないか」 告発者早期処分、斎藤知事の指示か 「批判風向き変わる」証言も
2024/8/28 7:00
https://www.sankei.com/article/20240828-RANCNENEK5OCBCCP3PZ6WVJ5BU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、告発者を停職3カ月とした県の懲戒処分の詳しい経緯が、県議会調査特別委員会(百条委員会)での県職員の証言などで明らかになってきている。
告発者が県の窓口に公益通報したことから、少なくとも4人の職員が早期処分に否定的な意見を表明。
しかし、斎藤氏や側近の県幹部らは受け入れずに処分に踏み切った。
背景には斎藤氏の意向が色濃く浮かび、今後の百条委では斎藤氏や側近らの説明が焦点となる。
「百条委なら調査権があるのでそこで説明する方が、しっかりと我々も説明できる」
27日の定例会見で斎藤氏は早期処分の指示に関しての明言を避け、百条委が出頭要請する方針の側近3人については
「それぞれの立場で調査に対して答えていただくといい」
とした。
これまでの百条委での証言や関係者への取材などで明らかになった処分に至る経緯はこうだ。
県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が文書を作成し、一部の報道機関などに配布したのは3月中旬。
斎藤氏は同月20日に文書の存在を把握し、翌21日に片山安孝副知事(当時)らに調査を指示した。
同22日には、人事課が男性を含む複数の職員のメールの調査を始めた。
文書の作成者として男性が浮上し、25日に片山氏らが男性を聴取。
男性が使用していた公用パソコンも調べ、告発文書のデータを確認した。
同27日、県は男性を解任し、4日後に控えていた退職も保留すると発表。
斎藤氏は会見で文書を
「噓八百」
と評し、
「公務員失格」
と男性を非難した。
こうした対応に不信感を抱いた男性は4月4日、県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報した。
これを受け、人事当局の幹部が小橋浩一理事(当時)や井ノ本知明総務部長(同)に
「公益通報の調査結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言。
斎藤氏にも伝わり、一度は了承された。
ところが同月中旬、斎藤氏は井ノ本氏を通じ
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。当局が弁護士に相談したところ、
「法的には可能」
との見解を得たため、小橋氏や井ノ本氏は処分を優先するよう指示したという。
処分案を審議する県の綱紀委員会が開かれたのは、大型連休の谷間にあたる5月2日。
この場でも委員である別の県幹部3人が、
「公益通報の調査結果を待って処分すべきではないか」
などと懸念を示した。
文書で名前が挙がっている井ノ本氏が、同委員会の委員長を務めている点を疑問視する意見もあったが、これも受け入れられず、県は連休明けすぐの7日、懲戒処分に踏み切った。
斎藤氏が文書を把握してから1カ月半。
この間、告発された当事者である斎藤氏や側近幹部が告発者を特定し、異論を押し切って処分に突き進んだ形だ。
百条委では、斎藤氏が処分を急いだ理由について
「『懲戒処分をすれば(自身への批判の)風向きが変わるのでは』と知事が言っていると聞いた」
との証言もあった。
百条委委員からは
「一連の対応は処分ありきだ」
との指摘が上がっており、9月5、6日に予定されている斎藤氏や側近らの証人尋問で追及する構えだ。

兵庫知事パワハラ疑惑 維新代表発言に知事「自分なりにしっかり対応」 側近3人も尋問へ
2024/8/27 12:00
https://www.sankei.com/article/20240827-OCFST3CLMBNNBBI4BI7EQR2FZU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の馬場伸幸代表が30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証人尋問を踏まえ党の対応を協議すると発言したことを受け、斎藤氏は27日午前、報道陣の取材に
「30日の百条委では自分なりにしっかり対応していく」
と述べた。
斎藤氏は、馬場氏の発言について内容の詳細は承知していないとしたうえで
「維新の会にはこれまでしっかり支援していただいたことは感謝申し上げる」
と述べた。
30日の百条委では、斎藤氏のほか、4人の県職員らが証人として出頭する予定。
馬場氏は26日の党常任役員会後、斎藤氏の尋問を踏まえ幹部らで党の対応を協議すると明らかにしていた。
また、百条委は9月上旬に実施する証人尋問に向け、斎藤氏のほか、辞職した片山安孝元副知事を含む側近3人に出頭を要請する方針を固めた。
告発文書を公益通報として扱わなかった県の対応について追及する。
関係者によると、23日の理事会で、9月5日に井ノ本知明元総務部長と原田剛治産業労働部長、6日に斎藤氏と片山氏の出頭を求める案がまとまったという。

<産経抄>兵庫県庁の「すまじきものは宮仕え」
2024/8/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20240827-O4YJD2A3WFLZVN6H53RREMHIFA/
歴史学者、磯田道史さんの『殿様の通信簿』により、元禄時代に書かれた『土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)』という本の存在を知った。
当時幕府の隠密が諸大名の内情を探索しており、それをまとめたものらしい。
▼たとえば「忠臣蔵」で有名になった浅野内匠頭については「女色を好むこと切なり」とある。
政治は大石内蔵助ら家老に任せきりだったようだ。
「土芥寇讎」という言葉は『孟子』がその出典である。
「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を親の仇のようにみる」
という意味だという。
▼さて令和の時代に至っても、殿様気分の知事が少なくないとの指摘もある。
兵庫県の斎藤元彦知事は果たして県職員をゴミのように扱ったのか。
いわゆるパワハラがあったのか。
隠密ならぬ県議会調査特別委員会(百条委員会)による調査が続いている。
30日には斎藤氏に対する証人尋問も行われる予定だ。
▼斎藤氏のパワハラ疑惑を文書で告発した男性職員は証人として出席するはずだったが、先月死亡しているのが見つかった。
自殺とみられる。
23日に公開された県職員アンケートによれば、回答した4568人のうち38・3%の1750人がパワハラ疑惑を、20・7%の946人が、視察先で贈答品を受領したとの疑惑を見聞きしたと回答していた。
▼百条委員会では事実を確認した上で、年内にも報告書をまとめる方針である。
ただ既に県政の停滞は目に余るものがある。
県職員の士気は低下するばかりだろう。
2024年度の兵庫県の職員採用試験では、一般事務職(大卒程度)の筆記試験の辞退者が4割にものぼった。
むべなるかなである。
▼歌舞伎の名セリフのひとつが口をついて出てくる。
「せ(す)まじきものは宮仕えじゃなあ」

「逃げたな」「腹立たしい」 パワハラ否定、説明変遷の斎藤知事に職員から批判の声
2024/8/24 20:09
https://www.sankei.com/article/20240824-GWDMSU63TFPG5CCWXRQMVVK5TY/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、23日に行われた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問では出席した県職員から、斎藤氏の対応について
「腹立たしい」
「看過できない」
といった批判の声が上がった。
百条委委員らによると、ある職員は、職員アンケートで新たなパワハラ疑惑が多数指摘されたことが判明した後の会見で、斎藤氏が
「仕事なので厳しく指導することもある」
などとパワハラを否定したことに
「正直、腹立たしい。『なんでそういうことを言うの』という思いだ」
と証言。
疑惑についての説明が変遷しているとして
「逃げたなと思った」
とも打ち明けたという。
6人が証言したが、明確にパワハラを受けたとの認識を示した職員はいなかった。
ただ、
「人生で初めてこういうことをされた」
「自分は精神的にタフなのでダメージは少なかったが、(同じことを)他の人にされているなら看過できない」
と訴える職員もいたという。

斎藤知事 “パワハラ疑いを見聞き”約4割 アンケート中間報告
2024年8月23日 17時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240823/k10014557221000.html
兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、すべての県庁職員を対象に行われたアンケートの中間報告が23日に公表されました。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、事実関係の調査を進めている県議会の百条委員会は、先月末からすべての県庁職員を対象にアンケートを行いました。
今月5日までに全体の半数近くにあたる4500人余りの職員から回答が寄せられていて、23日、その集計結果が中間報告として百条委員会に示されたあと、公表されました。
それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ4割にあたる1750人(38.3%)でした。
自由記述欄には
「公用車内で知事が激怒し、前部座席を蹴った」、
「机をたたいて怒り出す」、
「知事が出席するイベントや行事にマスコミが来ないと怒る」
などの内容がありました。
また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は946人(20.7%)で、自由記述欄には
「40万円相当の革ジャンを試着し、『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり」、
「両手で抱えきれない量のかきを全部1人で持って帰った」、
「受け取りを拒否した職員分のカニも知事が持ち帰ったと聞いた」、
「『その靴ほしいです。白い靴がほしいです』と発言した面談記録を読んだ」
などの内容がありました。
ただ、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多いということで、百条委員会は知事や職員の証人尋問で事実関係を尋ねるなど、調査の参考資料として取り扱うことにしています。

「恣意的」「卑怯」 噂話°沛qだけを公表する斎藤兵庫県知事に識者から批判 告発問題
2024/8/21 7:00
https://www.sankei.com/article/20240821-TQWI6H3VTZKHNE3JXCJDXX4LQA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が告発された問題をめぐり、斎藤氏は20日の定例会見で、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)に対する聴取内容について、県の情報公開条例を理由に開示しないと説明した。
しかし、これまでに
「噂話を集めて作成した」
との文言だけは男性の供述内容として公表。
自身の判断の正当性を示す根拠としており、
「恣意的な運用だ」
「一部の発言を小出しにした卑怯なやり方」
との批判の声が上がっている。
「情報公開条例で人事管理に関する事務は非公開とされているので、公表することはできない」
会見で斎藤氏は、県側と男性とのやり取りを開示しない理由をこう説明。
自身が公表したくないわけではなく、あくまで条例に基づいた対応だと強調した。
同条例は、公にすることで事業などの適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は非公開とすると規定。
懲戒処分に向けた聴取内容もこれに該当するという。
ただ、今月7日の会見で斎藤氏は、男性が告発文書について
「噂話を集めて1人で作成した」
と認めたと説明。
このため、告発文書には
「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)」
がなく、公益通報の対象外として男性を処分した対応は適切だったと主張した。
なぜ、非公開であるはずの聴取内容のうち
「噂話」
供述だけは公表できるのか。
斎藤氏は
「(文書に)真実相当性がないことを示すため、必要最小限の説明をした」
と述べたが、男性はすでに死亡しており、反論ができない中、供述の信用性を担保することは重要だ。
どのようなやり取りで文言が出てきたのか。
聴取を記録した音声データや、男性が署名した供述調書のような客観的な資料はあるのか。
斎藤氏は
「裏付けとなる調査記録は存在する」
としたが具体的な説明は避け、
「噂話」
供述を事実として繰り返した。
内部告発に詳しい上智大の奥山俊宏教授は、こうした対応について、
「録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している」
と指摘。
「こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ」
と批判する。
その上で、
「文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない」
と強調した。

兵庫県知事が否定のパワハラ「見聞き」と回答1750件 職員アンケート中間報告、百条委
2024/8/19 21:27
https://www.sankei.com/article/20240819-LWQGSEQEVNJGLDTKIDNI7IN5WM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した職員アンケートの中間報告がまとまり、斎藤氏のパワハラを目撃したり、人から聞いたりしたとの回答が合わせて4割近くに上ったことが19日、関係者への取材で分かった。
斎藤氏はこれまで、
「業務上必要な指導だった」
などとパワハラを否定しているが、改めて説明が求められそうだ。
アンケートは、職員約9700人を対象に7月31日〜今月14日まで実施。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っていることを見聞きしたことがあるか」どと質問した。
百条委は5日までに集まった4568件の回答を中間報告として取りまとめた。
23日の委員会での協議後に具体的な内容を公表する予定。
関係者によると、斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などで実際に知っている」との回答が59件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」との回答が466件、
「人づてに聞いた」が1225件だった。
「知らない」としたのは2818件だった。
問題を巡っては、斎藤氏が元県西播磨県民局長の男性(60)が作成した文書を
「噓八百」
などと非難し、5月に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
調査の中立性を疑問視した県議会が6月、百条委を設置し、文書内容などについて調査を進めている。
百条委では今月23日から、斎藤氏のパワハラに関して職員らの証人尋問が始まり、30日には斎藤氏が証人として出頭する予定となっている。

<主張>兵庫県知事の疑惑 公益通報の対応検証せよ
社説
2024/8/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240817-6QDCCYD3HZJ6TMMK3PDOF4WR7M/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題で、公益通報に対する県の対応への批判が強まっている。
平成18年に施行された公益通報者保護法は、不正の内部告発者を守るとともに、組織の不正を断ち切り、健全な発展につなげる狙いがある。
その趣旨を、県が歪めたとしたら容認できない。
2024年8月下旬から県議会の調査特別委員会(百条委)で、斎藤知事を含む職員らの証人尋問が始まる。
告発内容の真相解明だけでなく、県の一連の対応についても徹底的に検証すべきだ。
斎藤知事は2024年8月7日の定例会見で、時系列で対応を説明した。
元県西播磨県民局長の男性が2024年3月12日に報道機関などに送った告発文書を、斎藤知事が知人を通じて把握したのは同月20日だ。
翌日に副知事らと対応を協議し、作成者の特定などの内部調査を指示した。
副知事が男性から事情を聴くと、文書の作成、配布を認めたという。
公益通報者保護法は、報道機関に向けた通報も
「不正があると信ずるに足りる相当の理由」
などがあれば告発者を保護するよう定め、指針で告発者捜しを禁じている。
斎藤知事は文書に
「真実相当性はない」
とし、公益通報に当たらないと判断したと説明したが、告発された側が判断する事案ではあるまい。
男性は2024年4月、県の公益通報窓口にも通報した。
しかし県は2024年5月に男性を懲戒処分し、男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して2024年7月に死亡した。
斎藤知事は、男性が県側の聞き取りに
「噂話を集めて作成した」
と話した―と主張している。
だが、生前に報道機関に配布された文書には、情報の入手経路などの聴取はなかったと記されていた。
男性は、斎藤知事による職員へのパワハラなど7項目の疑惑を告発していた。
斎藤知事は2024年3月の定例会見で
「噓八百」
などと切り捨てたが、その後、一部が事実と判明した。
批判を受けて斎藤知事は、職員とのコミュニケーションの改善に取り組むと表明した。
それは当然としても、告発者捜しを含む内部調査の指示などに問題はなかったのか。
疑惑解明にあたる百条委は対応を検証し、将来の通報者を萎縮させないような再発防止策につなげなければならない。

http://www.asyura2.com/24/gaikokujin3/msg/131.html#c1

[政治・選挙・NHK295] 狭まる「進次郎包囲網」…総裁選での菅前首相“存在感誇示”に自民党内から反発と落胆(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
32. 秘密のアッコちゃん[506] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月13日 18:57:07 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[71]
<■1089行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
企業が選ぶ「次のトップ」、自民は高市早苗氏が最多 立民は野田佳彦氏も「いない」が半数
2024/9/13 17:25
https://www.sankei.com/article/20240913-IOKNG27GBRMMPOFHI3URT776HA/
論戦が続く自民党総裁選(27日投開票)と立憲民主党代表選(23日投開票)を巡り、東京商工リサーチ(TSR)は企業に
「景気や自社ビジネスの発展に寄与すると思う候補」
を尋ねるアンケートを行った。
自民では、高市早苗経済安全保障担当相(63)が最も支持を集め、石破茂元幹事長(67)が続いた。
立民では野田佳彦元首相(67)が最多の支持を集めた。
調査は9月4〜9日にかけ、両党で出馬への準備を進めた議員について、インターネットで答える形式で行われた。
自民は今回出馬した9候補と、出馬準備を進めた青山繁晴参院議員、斎藤健経済産業相、野田聖子元総務会長を含む12人を選択肢に入れた。
有効回答の5921社を集計、分析した。
自民では、高市氏が24・4%(1447社)を集めて首位。
次いで石破氏の16・9%(1005社)、小泉進次郎元環境相(43)の8・3%(492社)、青山氏(72、立候補せず)の6・1%(367社)と続いた。
「寄与すると思う人物はいない」
とする回答も、21・7%(1286社)あった。
立民は出馬した4候補と江田憲司衆院議員の5人を対象とした。
最も支持を集めたのは野田氏の36・3%(1976社)だった。
次いで枝野幸男前代表(60)が4・9%(269社)、江田憲司元代表代行(68、立候補せず)が3・9%(215社)と続き、泉健太代表(50)は2・4%(132社)にとどまった。
半数の50・8%(2761社)が
「寄与すると思う人物はいない」
と回答し、政権獲得を目指す同党に冷ややかな見方が目立ったといえる。
TSRでは
「それぞれの党が抱える政策とイメージが浮き彫りになった」
と分析する。
立民に関する問いは5433社が答えた。

自民総裁選出馬会見視聴数ダントツの高市氏、続く小林氏、小泉氏は3位 立民代表選は低迷
2024/9/11 17:05
https://www.sankei.com/article/20240911-SCBTPYDO2JDF7A5T54ZEP6AOXU/
11日までに計9人が出馬表明した自民党総裁選(12日告示、27日投開票)。
立候補を表明した記者会見の配信動画の視聴数を巡って、候補予定者間の差異が顕著となっている。
日本最大級の動画サービス「ニコニコ」が動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信した会見動画では、トップは9日に表明した高市早苗経済安全保障担当相(63)の約27万回。
2位で8月19日に会見した小林鷹之前経済安全保障担当相(49)の約4・4万回の約6倍となる。
会見時期が異なるため単純比較はできないが、高市氏の突出ぶりが窺える。(数字は11日午後)
3位、4位はそれぞれ6日に会見した小泉進次郎元環境相(43)で約2・4万回、8月24日に会見した石破茂元幹事長(67)の約2・1万回。
小泉、石破両氏は
「次の総裁に相応しい人」
を尋ねる報道各社の世論調査で1位と2位を占める傾向にあるが、インターネット上で記者会見に対する関心は高市、小林両氏を下回った。
5位は8月26日に会見した河野太郎デジタル相(61)で約1万回。
6位は9月10日に会見した加藤勝信元官房長官(68)で0・7万回。
7位が3日会見した林芳正外相(63)で約0・6万回。
僅差で4日に会見した茂木敏充幹事長(68)が約0・6万回で続いた。
上川陽子外相(71)は11日午後に出馬表明記者会見に臨んだ。
一方、4氏が立候補を届け出た立憲民主党代表選(23日投開票)を巡っては、枝野幸男前代表(60)が8月21日に行った出馬表明会見の動画視聴数は約0・5万回で、自民の茂木氏に及ばなかった。
9月6日に出馬表明会見した泉健太代表(50)は約0・2万回だった。
野田佳彦元首相(67)が8月29日に地元・千葉県習志野市で記者団に出馬する意向を表明した際の「ニコニコ」の動画は確認できなかった。
吉田晴美衆院議員(52)は告示締め切り直前の立候補届け出となったためか、正式な出馬表明記者会見は行っていない。

高市早苗氏、小泉氏支援の菅義偉氏「強力でうらやましい」も「安倍氏の教え肝に銘じ臨む」
2024/9/10 14:42
https://www.sankei.com/article/20240910-P2EVYKNMN5AJ7COPEJ2ZHIAAHI/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に出馬する高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日夜、BS日テレ番組で、小泉進次郎元環境相(43)への支援を表明した菅義偉前首相について、
「ネットワークが凄い。」
「役所を動かしていく、若い人の面倒を見る力が凄い」
と述べ、
「衆院選などで(自身が)何度も応援に入った人も
(支援を呼びかけたが)『恩知らずで、すいません』
『(菅氏に近い)菅グループなので、菅先生の了解がない限り応援できない』
『陣営には行けない』
と謝ってきた人も何人もいる」
と語った。
番組の司会者が小泉氏について
「若さを売りにしているが、バックに小泉純一郎元首相や森喜朗元首相ら長老が付いている」
「自民党のイメージとしていいのか」
と指摘した質問に答えた。
高市氏は
「バックに強力な人が付いているのは羨ましい」
「私は緩いメンバーで‥緩いといったら選対の皆さん、ごめんなさい」
「私の場合は政策に共鳴して、自然発生的に集まってくれた皆さんと一緒にやっている」
と強調。
令和3年総裁選で高市氏を支援し、その後死去した安倍晋三元首相については、
「いてくれたら良かったとは思う」
「だが、けっこう前回も叱られてばかり」
「私がとろいので、『あれやれ』『これやれ』『あれやれ』…」
と述べた上で
「その時に教わったことは学んだ」
「安倍氏が3年前に教えてくれたことを肝に銘じて、今回の総裁選に臨みたい」
と語った。

アクセサリーなら不要 拉致問題の解決意思「ブルーリボン」自民総裁選出馬会見で6人着用
2024/9/10 13:17
https://www.sankei.com/article/20240910-GEAHYD73MVAEVJYAX6Z2N534RY/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)は、10日に加藤勝信元官房長官が正式な出馬表明を行った。
これまでに、出馬に必要な推薦人20人の目途をつけた8人が正式な記者会見を開いたが、安倍晋三、菅義偉、岸田文雄の直近3政権が
「最重要課題」
に掲げてきた北朝鮮による日本人拉致問題は、埋没感が否めない。
各候補の出馬会見をチェックすると、8人中6人が拉致被害者救出の意思表示である
「ブルーリボンバッジ」
を胸元に付けていた。
■問われる具体的な行動
10日までに正式な出馬会見を開いた8人のうち、ブルーリボンを付けていたのは、小林鷹之前経済安全保障担当相、林芳正官房長官、茂木敏充幹事長、小泉進次郎元環境相、高市早苗経済安保担当相、加藤氏の6人だった。
ブルーリボンは、北朝鮮に捕らわれた被害者と家族を結ぶ「青い空」と、日朝を隔てる「日本海の青」をイメージしている。
平成14年に北朝鮮から5人の被害者が帰国し、残る被害者を救出する運動が本格化するのに合わせ、支援組織「救う会」の青年有志が発案。
救出に向けた決意表明のシンボルとして官民問わず広がってきた。
北朝鮮はブルーリボンに対して厳しい感情を抱いているため、あえて着用せずに情報収集などをする関係者もいる。
着用の有無よりも、具体的な行動を取っているかどうかが重要で、
「アクセサリーではない」(関係者)。
いわゆる免罪符のような取り扱いも、被害者家族らは望んでいない。
着用した6人の過去の拉致問題関連の言動では、拉致問題担当相を兼ねる林氏が国民大集会などの関連行事で、被害者家族の高齢化を念頭に
「(拉致問題は)時間的制約がある人道問題」
との認識を重ねて表明した。
茂木氏は外相時代、家族会などが求める被害者の
「即時一括帰国」
の実現に向け、米国など主要国に協力を呼びかけてきた。
2024年9月5日の政策発表会見では
「拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向け、米国をはじめ国際社会との連携をしつつ、早期のトップ会談を実現し、拉致問題の解決を図る」
と訴えた。
安倍氏を
「最も尊敬する政治家」
と仰ぐ小林氏は2024年8月の出馬表明の直前、拉致被害者の横田めぐみさん(59)=拉致当時(13)=の新潟市内の拉致現場周辺を視察した。
出馬表明後に出演したインターネット番組では
「国家としての最重要課題」
「総理、総裁になったら当然、あらゆる手段を排除することなく、解決に向けて全力を尽くしたい」
などと述べた。
小泉氏は、過去に目立った言及はない。
ただ、2024年9月6日の出馬会見では、
「これまでと同じアプローチでは何も変わらない」
とした上で、現在40歳とみられる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と
「同年代のトップ同士、胸襟を開いて直接向き合う適切な機会を模索したい」
などと意気込みを示した。
また、高市氏は9日の出馬会見で、
「(日朝)首脳会談の実現、同盟同志国との協力などあらゆる手段を通じ、1日も早い拉致被害者の帰国のため働いていく」
と強調。
税金が投入されているNHKの国際放送を通じ、拉致問題解決に向けて国際世論を喚起していくなどと具体案を提示した。
拉致問題担当相を長く務め、現在は党の拉致問題対策本部長を担う加藤氏は、かねて、事態の膠着が続き問題が風化しかねないとして、子供や若者への啓発活動にも力を注ぐよう訴えており、10日に発表した政権公約にも
「日朝首脳会談の早期実現」
などを盛り込んだ。
■着けないからやらないではない
一方、未着用は石破茂元幹事長と河野太郎デジタル相の2人だった。
石破氏は訪朝経験があり、超党派の
「拉致議連」
の会長を務めたこともある。
平成14年9月17日、日朝首脳会談で北朝鮮がめぐみさんらを
「死亡」
と説明してきたことを受けて東京で開催された会見で、涙に暮れるめぐみさんの父の滋さん=令和2年に87歳で死去=や母の早紀江さん(88)のすぐ隣で、険しい表情で佇んでいた姿も印象的だ。
石破氏は問題解決への道筋として、従前から、東京と平壌に連絡事務所を開設して成果を逐次検証する仕組みの導入を主張している。
まずは信頼関係構築が重要との立場だ。
ただ、連絡事務所の設置については、関係者の間で、
「北朝鮮は『被害者は既に死んでいる』などとするこれまでの主張を維持してくるのは必至で、日本がそれを追認する形に追い込まれかねない」
と危惧する意見もある。
河野氏も北朝鮮との意思疎通や信頼関係構築の必要性を強調しており、今月5日の政策発表会見では
「ご家族が様々な思いを抱かれているのはよく分かっているが、それを一方的に言ったからといって向こうが(対話に)出てくるわけではない」
「そうした気持ちを受け止めながら、一歩一歩議論を進めていくことが大事だろうと思う」
などと述べた。
河野氏を巡っては、令和3年9月の前回総裁選への出馬会見の際はブルーリボンを付けていたが、1週間後に実施された各候補者による演説会では外した経緯がある。
河野氏は当時、自民党のインターネット番組で
「アトピーが酷く、顔の皮などがポロポロ落ちる」
「それを手で払う時、(胸元の)バッジ類が手にぶつかってしまう」
と釈明した。
ただし、
「リボンバッジを着けているからやる、着けていないからやらないという問題でない」
とも指摘。
外相時代、北朝鮮の外相へ国際会議などの場で声をかけ続け、国連総会に合わせて対面の会談に持ち込んだことなどを紹介した。
今回の総裁選では、上川陽子外相が11日にも出馬会見する見通しで、上川氏は最近の記者会見などではブルーリボンを着用している。
■家族会、11日に会見へ
早紀江さんら家族会メンバーや救う会は告示日前日の11日、東京都内で記者会見を予定。
既に告示された立憲民主党代表選(23日投開票)も併せ、拉致問題に関する活発な議論が行われるよう求める。
一部高齢家族らは、論戦が低調のまま推移することに強い危機感を抱いているという。

高市早苗氏、通称使用に根拠与える法案を 「選択的夫婦別姓賛成の人は議員立法なかった」
2024/9/10 12:15
https://www.sankei.com/article/20240910-JZ4633HTQJD2FAIGT4GLEI5Y5I/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に出馬する高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日夜、BSフジ番組で、首相就任時に旧姓を通称使用できる措置を国や地方公共団体、公私の団体、事業者に義務付ける
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を政府提出法案として国会に提出する考えを示した。
「この法案が通れば、ほぼほぼ結婚で姓が変わることによる不便はなくなる」
と指摘した。
高市氏は平成14年、令和2年の過去2回、同法案を議員立法として党法務部会に提出したが、党議決定には至らなかった。
その上で、高市氏は
「これまで選択的夫婦別姓に賛成だと仰っていた方々が、自ら議員立法の形で法案を書いて、党政調会に提出していたなら、ともかく、これまで提出されていなかった」
と述べ、選択的夫婦別姓の制度化を主張する党所属議員の手法を疑問視した。
総裁選では、出馬表明した小泉進次郎元環境相(43)が首相就任時の選択的夫婦別姓制度の導入法案の国会提出を明言し、党議拘束をかけない考えを示している。
高市氏は
「そういう方向もあるのだろう」
と述べた上で、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案についても
「(党議拘束)かけなくてもいい」
と語った。

高市早苗氏「大切にしてきたこと変わらない」 首相就任後の靖国参拝に改めて意欲
2024/9/9 22:52
https://www.sankei.com/article/20240909-3KDEHWF7RBOAVATIVTZMFG3DNY/
9日に自民党総裁選への出馬を正式に表明した高市早苗経済安全保障担当相は同日夜、BSフジ番組に出演し、首相に就任後も靖国神社を参拝したい意向を改めて示した。
「国策に殉じられた方に尊崇の念を持って感謝の思いを捧げることは、私が大切にしてきたことなのでこれは(首相就任後も)変わらない」
と述べた。
党総裁選への立候補を表明した9日の記者会見でも
「国策に殉じられ、祖国を守ろうとした方々に敬意を表し続けるのは希望するところだ」
と語っていた。

自民総裁選出馬表明の高市早苗氏、「保守」への期待で支持拡大 課題は国会議員票
2024/9/9 20:33
https://www.sankei.com/article/20240909-JMOGQWOTSVICLKO6242LC7WFA4/
9日に自民党総裁選への出馬を表明した高市早苗経済安全保障担当相は、憲法改正や伝統的な男系による皇位継承の維持、選択的夫婦別姓制度導入への反対姿勢などが保守層の支持を集めてきた。
前回の総裁選で支援を受けた安倍晋三元首相を失った今、党員票に加え、国会議員票をどれだけ集められるかが焦点になる。
「少しでも早く(憲法改正の賛否を問う)国民投票をして頂ける環境を作るために頑張っていきたい」
高市氏は9日の会見でこう述べ、早期の改憲に意欲を見せた。
また、男系による皇位継承の堅持が重要だと指摘。
「1つの血統の下で126代も続いた皇室は日本にしかない宝物だ」
「皇統を守るために皇室典範改正を行う」
と表明した。
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が8月下旬に実施した合同世論調査で、誰が総裁に相応しいかを尋ねたところ、高市氏との回答は10・8%で小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長に次ぐ3位だった。
自民支持層に限れば15・3%に上昇する。
小泉氏や石破氏ら選択的夫婦別姓制度導入に前向きな候補が目立つ中、保守的な訴えに期待が集まっているとみられる。
高市氏を支持する中堅議員は
「政策や国家観は一級品だ」
と絶賛する。
実際、全国各地で開催しているトークイベントは聴衆で満席状態だ。
側近議員は
「党員票は初挑戦した令和3年の前回総裁選よりも多く獲得できるだろう」
と手応えを口にする。
懸念は国会議員票だ。
4人が挑んだ前回総裁選は党内に影響力を持っていた安倍氏の支えもあり、1回目の投票で2番目となる114票の国会議員票を獲得した。
だが、安倍氏が凶弾に倒れ、国会議員の支持基盤は揺らいだ。
さらに今回は、前回は高市氏の推薦人になり政治信条も近い小林鷹之前経済安保担当相も出馬を表明し、保守系議員の票の分散が指摘される。
「サナエあれば、憂いなし。」
記者会見会場に設置したボードにこう記した高市氏だが、保守層の支持を国会議員に広げる戦略が求められる。

高市氏は小泉氏念頭に皮肉も 選択的夫婦別姓導入巡り自民総裁選の立候補予定者が対立
2024/9/9 20:30
https://www.sankei.com/article/20240909-2YNDBMGC35ILBDLNK4HLK6TJDQ/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で、夫婦同姓か夫婦別姓を選べる
「選択的夫婦別姓制度」
の導入について、立候補予定者の意見が割れている。
9日に出馬を表明した高市早苗経済安全保障担当相(63)は反対の立場で、早期実現方針を表明した小泉進次郎元環境相(43)の事実誤認を指摘した。
党内には慎重論も根強く、賛成派が押し切ろうとすれば分断を生む可能性がある。
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
高市氏は9日の記者会見で、こう語った。
念頭にあるのは6日の会見で
「旧姓では不動産登記ができない」
と発言した小泉氏だ。
高市氏は
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
高市氏は住民票などへの旧姓併記が広がっていることや、旧姓の通称使用の拡大に向けた法案作りに取り組んできたことを挙げ、
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べた。
小林鷹之前経済安保担当相(49)も8月19日の会見で、
「旧姓の併記が認められる制度がある」
「ただ、周知されていないと思うので、もっと周知を徹底する形でニーズに応えたい」
と述べている。
小泉氏は9日、経団連の十倉雅和会長と東京都内で面会した。
経団連は選択的夫婦別姓の実現を政府・与党に働きかけている。
小泉氏は面会後、記者団に
「家族の中で名字が違うことが、家族の絆の崩壊に繋がるというのは必ずしも違うと思う」
と語った。
石破茂元幹事長(67)は6日、東京都内で記者団に
「実現は早ければ早いに越したことはない」
と小泉氏に同調した。
河野太郎デジタル相(61)も8月26日の会見で
「認めた方がいい」
と述べている。
一方、過去に前向きな発言をしたことがある茂木敏充幹事長(68)は今月4日の会見では
「国民の間でも様々な意見がある」
「更なる検討を進めていきたい」
と述べるにとどめた。
林芳正官房長官(63)も
「個人的にはあってもいいが、色々な意見がある」
としている。

高市早苗氏、「首相と閣僚の給与廃止する」「信頼する自民党を作る」 総裁選出馬会見
2024/9/9 18:46
https://www.sankei.com/article/20240909-34NT3NQLGJBEXNFO5VWKOJ7NJI/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、派閥の政治資金パーティー収入不記載事件に関する信頼回復策の一環として、首相就任時に首相や閣僚が特別職の国家公務員として受給している給与を廃止する考えを示した。
「首相給与も閣僚給与も廃止する」
「国民から信頼してもらえる強い自民党を作っていく」
と語った。
国家公務員特別職に関する給与法によれば、首相の給与は月額201万6千円で、閣僚は同147万円となる。

高市氏 総裁選 立候補表明「日本をもう一度世界のてっぺんに」
2024年9月9日 17時21分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240909/k10014576891000.html
高市経済安全保障担当大臣(63)は岸田総理大臣の後任を選ぶ自民党総裁選挙に立候補することを表明し、総合的な国力の強化が必要だとした上で
「経済成長をどこまでも追い求め、日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
と述べました。
高市氏は9日午後2時から、国会内で記者会見しました。
冒頭、
「総裁選挙に立候補する」
「国の究極の使命は、国民の生命と財産、領土・領海・領空・資源、そして国家の主権と名誉を守り抜くことだ」
と述べました。
その上で
「総合的な国力の強化が必要だ」
「それは外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力であり、全てに共通する人材力だ」
「何よりも経済成長が必要だ」
「経済成長をどこまでも追い求め、日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
と強調しました。
そして、危機管理分野への投資によって国民の安心と安全を確保し、成長分野などに戦略的な財政出動を行って、強い経済を実現すると説明しました。
更に安全保障政策を巡り、宇宙やサイバー空間などを含めた国防体制を構築する他、主体的な外交によって同盟国や同志国との連携を進める考えを示しました。
また、北朝鮮による拉致問題について
「解決が困難になっている現状は否めないが、あらゆる手段を尽くして全ての被害者の帰国を追い求めていく」
と述べました。
一方、政治とカネの問題を受けた党改革を巡っては
「カネの入りと流れから属人性を徹底的に排し、使途の公平性と公正性を担保できる仕組みを作る」
と述べました。
収支報告書に不記載のあった議員を次の選挙で公認するか問われたのに対しては、
「党の調査で決着した処分を総裁が代わったからといって、ちゃぶ台返しをするのは独裁だ」
「党で決めた処分をひっくり返すような行動は取らない」
と述べました。
更に党に適材適所の人事システムを整備すると共に、総理大臣や閣僚の給与を廃止する考えを示しました。
また
「令和の省庁再編」
に挑戦するとして、インテリジェンスの司令塔となる
「内閣情報局」
や、サイバーセキュリティー対策などに一元的に取り組む機関の設置に意欲を示しました。
憲法改正については
「自衛官の名誉と誇りを守り実力組織として揺るぎない位置付けをするため、憲法を改正する」
「少しでも早く国民投票が出来る環境を作るため頑張りたい」
と述べました。
皇位継承を巡っては
「1つの血統の下で126代も続いた皇室は日本にしかない宝物だ」
「皇統をお守りするため皇室典範を改正する」
と述べました。
そして総理大臣になっても靖国神社に参拝するか問われ、
「国策に殉じられ自分たちの祖国を守ろうとした方に敬意を表し続けることは希望するところだ」
と述べました。
一方、
「選択的夫婦別姓」
については、過去に旧姓を使用できる環境整備を国などに義務付ける法案を作成したことに触れ、
「法案が通ればほとんどの不便は解消される」
と述べ、導入に慎重な姿勢を示しました。
高市氏が総裁選挙に挑戦するのは、前回・3年前に続いて2回目です。
また今回の選挙に、女性が立候補を表明したのは初めてです。
■高市氏のこれまで
高市氏は、衆議院奈良2区選出の当選9回で63歳。
無派閥で現在は経済安全保障担当大臣を務めています。
総裁選挙への挑戦は前回・3年前に続き2回目です。
大学卒業後、松下政経塾で学び、アメリカ連邦議会での勤務やテレビ番組のキャスターなどを経て、1993年の衆議院選挙に無所属で立候補し、初当選しました。
旧新進党などに所属した後、1996年に自民党に入党。
その後、2003年の衆議院選挙で議席を失いましたが、2年後の選挙で郵政民営化に反対した相手候補の
「刺客」
として立候補し勝利しました。
保守的な政治信条で知られ、初当選が同期の安倍元総理大臣とも近く、2006年の第1次安倍内閣で沖縄・北方担当大臣として初入閣しました。
2012年に発足した第2次安倍内閣では、政務調査会長に就任。その後、総務大臣を歴代最長の在任期間となる1438日に渡り務めました。
前回・3年前の総裁選挙では、安倍氏の支援も受けて初めて立候補し、1回目の投票で岸田総理大臣、河野デジタル大臣に次ぐ3位でした。
岸田内閣の発足に伴って再び政務調査会長に就任し、2022年からは経済安全保障担当大臣として、重要な情報へのアクセスを限定する
「セキュリティークリアランス」
制度の創設などに取り組んできました。
今回の総裁選挙に向けては、2023年11月から自身に近い議員らと定期的に勉強会を重ねてきていて、2024年8月末にはその内容をまとめた書籍を出版するなど準備を進めていました。
■ヘビメタバンドのドラム担当も
奈良県内の共働きの家庭で育った高市氏は、地元の県立高校を経て神戸大学へ入り、アルバイトで学費を稼ぎながら学びました。
目標とする政治家はイギリスのサッチャー元首相。
「不人気な政策でも、国家のために必要と思ったら信念を持って取り組む姿勢が好きだ」
としています。
熱心な阪神ファンで2023年のリーグ優勝時、記者会見で感想を聞かれた際には
「18年ぶりということで、死ぬまでにあと何度こういう経験ができるか数えた」
などと満面の笑顔で応じ、笑いを誘っていました。
趣味は音楽、オートバイ、ドラマ鑑賞など多岐にわたります。
学生時代にヘビーメタル・バンドでドラムを担当したこともあり、アーティストとの親交を深めてきました。
前回の総裁選挙の時もデーモン閣下さんらと面会し、新型コロナの影響を受けたエンターテインメント業界への支援をめぐって要望を受ける場面がありました。

高市早苗氏、選択的夫婦別姓で小泉進次郎氏に反論「不動産登記できる」解雇規制緩和も反対
2024/9/9 17:23
https://www.sankei.com/article/20240909-TZREDMPC75CKZNZKXM66THI7RU/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、選択的夫婦別姓の制度化に慎重な考えを示した上で、
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
と述べ、
「選択的夫婦別氏制度を実現すると言う候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
■「正しい知識を」
選択的夫婦別姓を巡っては、小泉進次郎元環境相が総裁選に出馬表明した6日の記者会見で、制度の導入法案を提出する考えを明言し、
「旧姓では不動産登記ができない」
などと語っていた。
その上で、高市氏は
「婚姻で姓が変わることによる不自由を解消したい」
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べ、旧姓の通称使用に法的根拠を与える法整備の必要性に重ねて言及した。
高市氏は平成14年と令和2年、それぞれ党法務部会に、旧姓の通称使用に法的根拠を与える
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を提出した。
しかし、党議決定には至っていない。
旧姓の通称使用の法制度化を重視する理由には世論調査の結果を上げた。
そのうち、内閣府の令和3年12月の調査は
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」
との回答は42・2%で、
「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」
の28・9%を上回っている。
高市氏は、旧姓の通称使用に関する総務相時代の自身の取り組みもアピールし、「総務省関係でやることができる全ての手続き1142件について、婚姻前の姓で対応できるように変えた」などと語った。
■解雇規制「日本は緩い方」
また高市氏は、小泉氏が掲げる大企業の解雇規制の緩和に関しても「反対だ」と明言した。
「G7(先進7か国)と比較しても、日本の規制はきつくない]
「(規制は)労働者を守る意味だが、様々な指標を見ると、(日本は)緩い方だ」
と語った。

高市早苗氏 首相就任時の靖国参拝に強い意欲「希望する」 不記載事件巡る再処分は否定
2024/9/9 16:12
https://www.sankei.com/article/20240909-FGOBSYTK65EOHAW5MNYOLSOVCY/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、首相在任中の靖国神社参拝に強い意欲を示した。
「国策に殉じられ、祖国を守ろうとした方々に敬意を表し続けるのは希望するところだ」
と強調した。
高市氏は終戦の日の8月15日に靖国参拝を重ねてきた。
派閥パーティー収入不記載事件を巡る所属議員の再処分については
「決着した処分を総裁が変わったからといってちゃぶ台返しすると独裁になる」
「党で決めた処分をひっくり返す独裁的な行動はとらない」
と語った。
自民党は4月、不記載事件を受けて安倍派(清和政策研究会)、二階派(志帥会)の議員ら39人に対し、離党勧告2人、党員資格停止3人を含む処分を決めている。

高市早苗氏、「一日も早い被害者の帰国を」拉致問題解決に意気込み NHK国際放送も活用
2024/9/9 14:56
https://www.sankei.com/article/20240909-F7HKDX5HWRD2RDRQM3OTCTLA6E/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、北朝鮮による日本人拉致問題について
「(日朝)首脳会談の実現、同盟同志国との協力などあらゆる手段を通じ、一日も早い拉致被害者の帰国のため働いていく」
と強調した。
税金が投入されているNHKの国際放送を通じ、拉致問題解決に向けて国際世論を喚起していくとした。

高市早苗氏、「令和の省庁再編」 内閣情報局や対日外国投資委員会を設置 総裁選出馬会見
2024/9/9 14:31
https://www.sankei.com/article/20240909-DYNOHOX4NFCNNCVRXASOXGAL7Q/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬を表明した記者会見で、
「令和の省庁再編」
への挑戦を掲げ、
「議論を尽くした上で、政治がリーダーシップを発揮しなければならない」
と意気込んだ。
具体的にはインテリジェンスに関係する省庁の司令塔として、
「内閣情報局」
と最高意思決定機関として閣僚らで構成する
「内閣情報会議」
を設置する。
また、懸念のある国からの投資を精査する
「対日外国投資委員会」
を設け、
「情報通信省」

「環境エネルギー省」
に既存省庁を改編するとした。

高市早苗氏「サナエあれば、憂いなし」自民総裁選出馬表明「日本をもう一度てっぺんに」
2024/9/9 14:07
https://www.sankei.com/article/20240909-6JL6XLRG25HRXGMN6XNPKUO3KE/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、国会内で記者会見を開き、総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を正式に表明した。
高市氏は
「日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
と強調した。
「国の究極の使命は国民の生命と財産を守り抜くこと」
「そして、国家の主権と名誉を守り抜くこと」
「この究極の使命を果たすためにも、総合的な国力の強化が必要だ」
と語った。
高市氏は会見場に国旗を掲げ、背面のボードには
「サナエあれば、憂いなし。」
「日本列島を、強く豊かに。」
とメッセージを書き込んだ。

自民・高市早苗氏が新著を出版 防衛費の増額などを主張、総裁選出馬の際の政策土台に
2024/8/30 16:47
https://www.sankei.com/article/20240830-KTMKJ52UPBKYZKZGWH3PVLA65Y/
高市早苗経済安全保障担当相は30日、新著
「国力研究 日本列島を、強く豊かに。」
を出版した。
「『総合的な国力』の強化が必要」
だとして、防衛費の増額の必要性などを訴えた。
自民党総裁選へ出馬した際の政策の土台になるとみられる。
新著では令和4年12月の国家安全保障戦略改定を巡り、
「非核三原則を堅持する」
という文言の削除を求めていたことを明かした。
「『持ち込ませず』については『米国の拡大抑止の提供』を期待するのであれば、現実的ではありません」
と記した。
また、中国やロシア、北朝鮮によって日本を取り巻く安全保障環境が厳しくなっていることにも言及。
「政治的なリスクを恐れず、最も深刻な脅威を想定した上でリアルな処方箋を書き、防衛力を抜本的に強化するべき時代なのです」
と主張した。

<独自>高市早苗氏、9月9日に自民総裁選への出馬を正式表明へ
2024/8/28 18:12
https://www.sankei.com/article/20240828-I5UCQZXB6ZOP7C72FN4UVDVH2U/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9月9日に記者会見を開き、党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への出馬を正式表明する方向で最終調整に入った。
28日、高市氏の周辺が明らかにした。
高市氏は立候補に必要な推薦人20人の確保に目途が立ち、出馬する意向を周囲に伝えていた。
当初は、今週中の出馬表明を想定していたが、台風10号の影響を考慮し、先送りしていた。
閣僚としての公務日程と調整の上、9月9日に正式表明することにした。
高市氏は平成5年の衆院選で初当選。現在9期目で、これまで総務相や党政調会長などを歴任した。
令和3年の前回総裁選は安倍晋三元首相の支援を受けて善戦。
政策通として知られ、特に保守層からの期待が大きい。

高市早苗氏「国家経営を担うべく心を固めている」と投稿 総裁選出馬、重ねて意欲
2024/8/19 0:51
https://www.sankei.com/article/20240819-DHPUIZG2N5PV7OQ2VJVHFOMGE4/
9月の自民党総裁選をめぐり、高市早苗経済安全保障担当相(63)は18日、自身のX(旧ツイッター)に
「国家経営を担うべく、心を固めている」
と投稿し、重ねて意欲を見せた。
高市氏はこの日、都内で保守系団体
「日本会議」
の関連会合で講演。
出席者によると
「日本を強く豊かにするため働く決意だ」
と訴えたという。
総裁選は10人程度の出馬が取り沙汰されている。

中国に立ち向かえるのは高市早苗
いつまで”中国の言いなり”を続けるのか 「高市総理」でなければ日本は破滅の道を歩むだろう
WiLL2024年4月号 作家・ジャーナリスト 門田隆将
■存続すら危ぶまれる日本
日本にとって「運命の時」が迫っている。
2024年9月に予定される自民党総裁選である。
3年前の2021年のように、もし選択を誤って岸田文雄氏のような覚悟なき国家の領袖を選べば、最早日本の存続は難しくなる。
その理由は「緊縮財政」であり、「移民推進政策」であり、LGBT法を代表とする「国内分裂」であり、日本に迫る中国等の脅威に対する「覚悟の無さ」である。
岸田政権の情けない国家運営は、安倍時代に史上初の国家選挙6連勝を成し遂げた岩盤支持の保守・現実層から完全に見放され、内閣支持率が16.9%、自民党の支持率も16.3%(時事通信、2024年2月15日配信)となった。
一部の”アベガー”を除いて国民の間に絶大な人気を誇った安倍晋三氏の遺産を岸田氏は見事に
「食い潰してしまった」
のである。
3年前の2021年9月、岸田文雄、河野太郎、高市早苗、野田聖子の4氏で争われた総裁選を思い出してほしい。
岸田氏は河野氏との決選投票の末に自民党総裁となり、衆参の首班指名を経て第100代の日本国総理大臣となった。
総裁選で急激に人気を増し、国会議員票114票を集めて河野氏に28票差を付けた高市氏は”時間切れ”で党員投票が3位に終わり、初の女性首相誕生はならなかった。
そして、その後の3年間、日本がどうなったかは周知の通りである。
中国に侮られ、EEZ内にミサイルを撃ち込まれても国家安全保障会議さえ開けず、連日、尖閣領域に中国公船が押し寄せ、あざ笑うかのように海上ブイもぶち込まれている。
何カ月経っても
「どう対処するか検討中」
との答弁しかできない覚悟なき政権。
”増税メガネ”の呼称を頂戴するほどステルス増税に熱心で、減税と名の付くものには法律で定められたトリガー条項の凍結解除さえ発動せず、また議論を尽くさないまま国民を分断するLGBT問題をゴリ押しした。
欧州では社会問題化し、各国が四苦八苦している移民問題で特殊技能制度や留学支援制度を拡充するなど日本の根幹は次々壊されている。
安倍晋三氏が暗殺されて僅か2年近くで、日本はこんな情けない有り様となってしまったのである。
このままでは、日本の存続が危ぶまれるというのは、大袈裟でも何でもない。
安倍時代の最大の支持層は18歳から29歳までの若者層であり、朝日新聞(2020年9月12日付)によれば、安倍在任中のこの年齢層の平均支持率は実に57%だった。
その後継者であり、ネットでは常に人気ナンバーワンの高市早苗氏。
安倍氏亡き今、なぜ高市政権誕生が日本にとって不可欠なのか、中国問題を例に取って論じてみたい。
■国益を守る執念
高市氏が政権を担わなければならない理由はいくつもあるが、最大は何と言っても「中国」である。
高市氏が政治生命を懸けて取り組んでいるセキュリティ・クリアランス(SC)制度は、多くの貴重な情報や技術を日本から抜いていく中国が念頭にある。
2年前の2022年に成立した経済安全保障推進法の中で反対が多かったのがSC制度である。
経済安全保障に関わる機密・機微情報の取扱資格を認定するのが同制度で、日本企業が国際ビジネスや先端技術の共同開発に参入するには不可欠だ。
G7で同制度を導入していないのは日本だけである。
しかし、中国は得意の工作の手を日本の政界に伸ばし、今では自民党の8割と言われる議員を親中派にし、野党も多くがその軍門に下っている中、成立には数々の困難が待ち受けている。
中国の影響は絶大で、2023年来の政治資金パーティー問題でも、宏池会のパーティーへの異常な数の中国人の参加者を含め、外国人の政治資金パーティー券購入が大きな問題となった。
だが、本質とも言うべきこの事柄に、岸田首相は前向きの姿勢を一切示さなかった。
事の深刻さを浮き彫りにすると共に
「中国問題」
が日本の政界にとって如何に厄介かを物語っている。
前述のように中国による海上ブイは2カ月間も国民に隠され、いつまで経っても
「関係省庁間で検討の上、可能かつ有効な対応を適切に実施していく」(上川外相)
と言うばかりで中国に対して
「何も出来ない」
ことが露呈した。
閣僚の中で
「これは撤去すべきだ」
と発信したのは高市早苗経済安全保障担当相だけだったのである。
中国を知る専門家の間では、
「中国に譲歩したら、その時点でアウト」
「どこまでもツケ込まれ、尖閣の場合なら海域全体が中国のブイだらけになる」
という見方が専らだった。
その言葉通り、2024年1月には、2個目の海上ブイも発見された。
媚中政治家だらけの岸田政権で、どこまでも中国に譲歩を続けなければならないのである。
■日本への「核攻撃」動画
私は、講演会で日本が如何に危機の淵に立っているかを知ってもらうために、2023年の「8月24日」以降、中国で流れている動画を実際に聴衆に観てもらうように心掛けている。
2023年の8月24日とは、福島の処理水の海洋放出を始めた日だ。
日本がIAEA(世界原子力機関)の監視と協力によって慎重に進めてきた処理水の放出計画は緻密で、世界中で中国以外は全て容認した。
だが、中国は、
「これは決して日本だけの問題ではない」
「日本政府は、利害関係者との十分な協議も尽くしておらず、認められない」
と反発し、日本を責め立てた。
南シナ海に年間112兆ベクレルものトリチウムを流し続ける広東省の陽江原発、東シナ海へ約102兆ベクレルのトリチウムを流す福建省の寧徳原発、同じく143兆ベクレルものトリチウムを流し続ける浙江省の泰山第3原発・・・等々、福島処理水の何倍ものトリチウムを海洋放出する国が
「何を言うか」
と世界の原子力関係者から声が上がったのである。
だが、この日以来、中国でどんな「動画」が喝采を浴びているかご存じだろうか。
代表的な2本を紹介しよう。
まず1つはこういうものだ。
<日本は2つの戦争で中国人民に死傷者3500万人を生んだ国である>
<中国人民は、古い仇と新しい仇を両方、打つ>
<日本に対して、我が国が原則とする”核先制不使用”は適用しない>
<我々は、必ず日本に核兵器を使用する>
過激な表現と共に2分余りの動画は続く。
そして、もう1本は更に過激だ。
<広島や長崎で使用された原爆では日本を消滅させるのに420発もの数が必要になる>
<しかし、我が国が持つ東風(トンフォン)41型核ミサイルなら、7発で日本を地上から消し去ることができる>
映像では核ミサイルが爆発して人々が焼け、溶けて死んでいくおどろおどろしい光景が次々と登場する。
そして2023年の12月には、1188万人ものフォロワーを持つ中国の有名インフルエンサーがこんな主張を行い、これまた拍手喝采を浴びた。
「古い因縁を清算するのが私たちの世代の中国人の使命だ」
「彼らを赦すのは神の仕事だ」
「私たちの義務は彼らを神の元に送ることだ」
「古い因縁を清算することこそ、我々世代の使命なのだ」
必死で訴えるこのインフルエンサーの声には、発信から2カ月が経った2024年2月上旬、”いいね”が3.9万も付いている。
中国版SNSでは、
「小日本に核ミサイルを撃ち込め」
とか
「日本を地上から消滅させろ」
との文言は日常の如く現れるので、私にとっては驚くべき事ではない。
しかし、明らかにその度合いは、強さを増している。
周知のように中国では政府の意向に反する主張や動画は許されない。
つまり、日本を核攻撃するという主張は中国で
「当たり前」
であり、逆に言えば中国政府がその事へのコンセンサスを人民の間に創り上げることを
「容認している」
ということなのである。
■身も凍り付く中国の教育現場
こんな動画が喝采を浴びるのは、中国が徹底的に日本を攻撃し、憎悪する教育を天安門事件後の江沢民政権が1990年初頭から続けてきたからに他ならない。
どんな教育がなされているのかは、中国版SNSにいくらでもアップされている。
そこに分け入っていくと、驚きの教育を知ることができる。
小学校高学年のクラスでは、福島処理水の海洋放出を教える中で、岸田首相の顔写真を出し、
「数十年後、君たちの子孫は人魚になるかもしれません」
「作文で罵りましょう」
「日本を批判、批判、再批判するのです」
「ペンを武器として持ちなさい」
と、作文での罵りを指導する映像だ。
「天と地をコントロールしようとする、これが日本の首相の顔です」
「彼は人間のウンコやおならまでコントロールしようとしている」
「徹底的に批判するのです」
確信に満ちた女性教師の姿は凄まじい。
またそれより下の3〜4年生のクラスでは、中国の主張する日本軍の悪行が教え込まれている。
例えば、日本軍の
「10の犯罪を挙げなさい」
と先生に言われ、暗記した日本軍の犯罪を生徒たちが発表していく。
生徒1人1人が立って日本軍の悪行(注=あくまで教え込まれたもの)を1つずつ口に出していく。
慰安婦や南京大虐殺、731石井部隊、済南事件(注=中国では「5・3惨案」)などが次々と発表されるのだ。
そして全てが揃うと
「歴史を心に銘記せよ」
「恨みを絶対に忘れるな」
とクラス全員で唱和するのである。
こんな動画がネットには次々と登場するのだ。
他にも幼稚園の運動会で日本兵に物を投げ付けるものや、同じく日本兵の腹を突き刺す訓練など、物事の道理も分からない子供たちの頭を
「日本への憎しみ」
で染め上げていく。
背筋が寒くなる教育現場である。
■誰が中国と対峙できるか
では、一体、日本のどの政治家ならこの中国と渡り合えるのだろうか。
私は日中首脳会談の中で忘れられないエピソードがある。
安倍首相が習近平国家主席との会談で必ず、
「この島(注=尖閣)への私の覚悟を見誤らないように」
と、伝えていたという事実である。
こんな言葉を宏池会出身の覚悟なき岸田首相に言えるはずもない。
先に述べたように閣僚の中で海上ブイに
「撤去」
の意思を示したのは、高市早苗氏だけなのである。
毛沢東の号令1つで近衛兵たちによって、数千万人に及ぶ迫害死を生んだ中国。
私たちに必要なのは、平和ボケして現実を直視できない首相ではなく、国民の生命・財産・そして領土を守り、
「平和を守る抑止力」
をきちんと構築できる国家の領袖に他ならない。
かつてフジテレビの「日曜報道」が
<なぜ中国は高市氏を警戒するのか>
との話題を取り上げたことがある。
そこでフリップに書かれたのは、以下の4点だった。
「國神社”参拝"継続」
「憲法9条に”国防軍”明記」
「中国などへの技術流出を阻止する」
「敵基地を無力化する法整備」
・・・これらは、どれを取っても日本に不可欠なものである。
逆に言えば、なぜこれまでの首相は、これを実現できなかったのか問いたいものである。
高市氏は國神社に際して、いつもこう語る。
「国策に殉じられた方々の御霊(みたま)に尊崇の念を以って感謝の誠を捧げて参りました」
「国のために命を捧げられた方をどのようにお祀(まつ)りし、慰霊するかは、それぞれの国民が判断することで、決して外交問題にしてはなりません」
日本人として当然の言葉である。
ペリー来航以来の国事殉難者246万6000柱の英霊に対して、後世の政治家として頭(こうべ)を垂れようともしない政治家の方が私には信じられない。
力による現状変更への中国の強い意志が明らかになる中、日本はそれに負けない強い意志で中国と対峙しなければならない。
フィリピンが中国の海上ブイを切断し、強い意志を示したのに、日本はなぜ出来ないのか。
このままでは、尖閣領域は、ブイどころか、中国の公船や武装民兵で溢れるだろう。
「この島(尖閣)への私の覚悟を見誤らないように」
先の安倍首相のこの言葉を言える総理候補がいるだろうか。
石破茂、河野太郎、上川陽子・・・どこを向いても
「親中政治家」
しか見当たらない。
しかも、いずれも財務省が操り易い緊縮派、もしくはそれに近い政治家たちである。
その対極にいるのが高市早苗経済安全保障相である。
日本は、中国に頭の上がらない、そして緊縮派の総理を戴いて、存続できる状態にあるのだろうか。
迫る中国、北朝鮮の脅迫、更にはロシア・・・失われた30年の末に、積極財政派の牙城・清和会が解体され、勝ち誇る財務省を中心とする緊縮勢力に立ち向かえるのは、高市早苗政権しかないことを、国民が理解するべき「時」が来ているのである。

岸田内閣支持20.1%で過去最低 不記載問題、説明責任果たさず91% 共同通信世論調査
世論調査
2024/3/10 18:11
https://www.sankei.com/article/20240310-5DS6RIAUZBLDZGTPZ4UX6SNLYQ/
共同通信社が2024年3月9、10両日に実施した全国電話世論調査で、自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受けて衆院政治倫理審査会に出席した安倍派と二階派の幹部5人について
「説明責任を果たしていない」
との回答が91.4%に上った。
内閣支持率は20.1%で、前回調査(2024年2月3、4両日)の24.5%を4.4ポイント下回り、岸田文雄内閣として過去最低を更新した。
不支持率は64.4%で、前回調査を5.5ポイント上回った。
自民の政党支持率は24.5%で、2023年12月調査の26.0%を下回り、平成24年12月の政権復帰以降、最低となった。
裏金事件に関与した安倍、二階両派の幹部には
「重い処分が必要だ」
が77.3%だった。

内閣支持16.9%、最低更新 不支持初の6割台―時事世論調査
2024年02月15日16時31分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021500726&g=pol
時事通信が2024年2月9〜12日に実施した2024年2月の世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比1.7ポイント減の16.9%となり、発足以来の過去最低を更新した。
不支持率は同6.4ポイント増の60.4%で、初めて6割を超えた。
支持率は、2012年12月の自民党の政権復帰後で最低。
「危険水域」とされる2割台以下は7カ月連続で、直近3カ月は1割台に落ち込む。
一方、不支持率が6割台に達するのは安倍内閣の2020年5月以来。
自民党派閥の裏金事件などが影響したとみられる。
自民党の政党支持率は前月比1.7ポイント増の16.3%。
過去最低を記録した2024年1月から微増したものの、4カ月連続で1割台と低迷が続いている。
自民党は先に、政治改革の中間取りまとめを決定。
派閥について、政治資金パーティー開催や人事関与を禁じたが、政策集団としての存続は認めた。
この内容を「評価しない」は67.3%で、「評価する」の14.1%を大きく上回った。
派閥の存廃については、「解散すべきだ」が63.8%。
「存続すべきだ」は10.3%にとどまった。
能登半島地震の政府対応は、「評価する」29.6%(前月比2.4ポイント減)、「評価しない」37.6%(同2.9ポイント増)だった。
内閣を支持しない理由(複数回答)は「期待が持てない」36.9%がトップ。
「政策がだめ」26.8%、「首相を信頼できない」25.1%と続いた。
支持する理由(同)は「他に適当な人がいない」8.4%が最も多かった。
政党支持率は自民党が首位で、立憲民主党4.1%(前月比0.6ポイント増)、公明党3.6%(同0.5ポイント増)、日本維新の会3.3%(同0.5ポイント減)の順。
23年ぶりにトップが交代した共産党は0.5ポイント増の2.4%だった。
以下、れいわ新選組0.9%、国民民主党0.4%、社民党0.3%、参政党0.3%で、教育無償化を実現する会はゼロ。
「支持政党なし」は64.7%。
調査は全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施。
有効回収率は59.1%。

日本への「核攻撃」世論高める中国 おどろおどろしい動画がSNSで喝采「滅ぼされるべき」とも 門田隆将氏が憂う安倍派崩壊もたらす危機
2023.12/31 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231231-7ISS67GXYFIPXL3TW5JWN6BXTI/
安倍派(清和政策研究会)の崩壊――パーティー券事件で狙い打ちされ、分裂が取り沙汰されるニュースを見ながら、私は溜息をついている。
理由を一言で表すなら、
「日本の危機が分かっているのか」
ということである。
政治資金に対する意識の低さ、危機感の欠如など、この事案に呆れることは多いが、それとは別に親台派や積極財政派が多い清和会が狙われたことに、いよいよ日本という国自体が危うくなってきたことを実感する。
安倍晋三―岸信夫兄弟は、台湾の自由と民主、人権、法治を重んじた政治家だ。
東アジアで同じ価値観を共有する台湾を愛し、そして台湾人からも、こよなく愛された。
しかし、岸氏が病気で政界を引退し、安倍氏は暗殺された。
武力行使を隠さない中国から台湾を守ることは、言うまでもなく
「東アジアの平和」
ひいては
「世界平和」
を守ることに他ならない。
しかし、安倍氏死去後、清和会は
「後継」
すら決められず、烏合の衆≠ニ化した。
この有り様を生き馬の目を抜く政界が見逃すはずもなく、やがて派閥が検察に狙い打ちされたのである。
今後、親中派閥ばかりになった自民党で左翼リベラル政治家によって政権がたらい回しされるなら、日本の存続は極めて難しい。
その理由は
「中国」
にある。
福島第1原発の処理水が海洋放出された2023年8月24日以降、中国でどんな
「動画」
が喝采を浴びているかご存じだろうか。
代表的な2本を紹介しよう。
1本目は
<日本は2つの戦争で中国人民に死傷者3500万人を生んだ国である>
<中国人民は、古い仇と新しい仇を両方、打つ>
<日本に対して、我が国が原則とする核先制不使用≠ヘ適用しない>
<我々は、必ず日本に核兵器を使用する>
というものだ。
2本目は
<広島や長崎で使用された原爆では日本を消滅させるのに420発もの数が必要になる>
<しかし、我が国が持つ東風(トンフォン)41型核ミサイルなら、7発で日本を地上から消し去ることができる>
という内容である。
いずれも、映像では核ミサイルが爆発して人々が焼け、溶けて死んでいくおどろおどろしい光景が表現されている。
この動画が喝采を浴び、同時に中国版SNSには、小学校での授業風景もよくアップされ、これまた反響を呼んでいる。
例えば、日本軍の
「10の犯罪を挙げなさい」
と先生に言われ、暗記した日本軍の犯罪を生徒たちが得意げに発表していくもの。
また、福島処理水の海洋放出に当たり、岸田首相の顏写真を出して、
「数十年後、君たちの子孫は人魚になるかもしれません」
「作文で罵りましょう」
「日本を批判、批判、再批判するのです」
「ペンを武器として持ちなさい」
と、作文での罵りを指導する映像だ。
他にも幼稚園で日本兵に物を投げ付けるものや、同じく日本兵の腹を突き刺す訓練など、物事の道理も分からない子供たちの頭を
「日本への憎悪」
で染め上げていく様が映される。
まさに背筋が寒くなる光景である。
私は中国が民主化するかもしれなかった胡耀邦元総書記時代の1980年代から中国をよく訪問した。
日本に学び、技術や理論を吸収しようとした中国は、日本人を重んじ、こんな教育をする時代が来ることなど想像もできなかった。
しかし、胡耀邦氏の死と、その追悼のために天安門広場に集まった大学生たちが一網打尽にされる
「天安門事件(6・4事件)」
を経て、1990年代から江沢民元総書記の下で徹底した
「反日教育」
が行われた。
子供たちは日本への憎悪で洗脳されていったのだ。
そして2023年12月13日、1188万人ものフォロワーを持つ中国の有名インフルエンサーがこんな主張を行い、これまた拍手を浴びた。
「古い因縁を清算するのが私たちの世代の使命だ」
「日本は歴史を歪曲する教育の下で、日本の侵略戦争は全て自衛戦争、解放戦争、正義の戦争として美化された」
「だから戦争で死んだ軍人や靖国神社の戦犯たちは国を守った英雄となっているのだ」
「我々は謝罪を待っているのではない」
「謝罪が役に立つなら、なぜ東風ミサイルが必要なのだ?」
「彼らが謝罪しても私はそれを受け入れない」
「私たちは憎しみを手放す立場にはない」
「なぜアメリカ人は日本人への憎しみを捨てられたのか?」
「なぜなら彼らは自らの手で広島と長崎を焼き払ったからだ」
「なぜロシア人はドイツ人に対する憎しみを捨てられたのか?」
「それは彼らが自らの手でベルリンの地に赤旗を立てたからだ」
「では我々はどうなのだ?」
「謝るも謝らないもない」
「仇敵が謝ることが重要なのか?」
「いいや!」
「仇敵は滅ぼされるべきだ」
「彼らを赦すのは神の仕事だ」
「私たちの義務は彼らを神の元に送ることだ」
「古い因縁を清算する事こそ我々世代の使命なのだ」
周知のように中国では政府の意向に反する主張や動画は許されない。
つまり、日本を核攻撃する──との人民へのコンセンサスを創り上げることに
「中国は邁進している」
ということである。
毛沢東の号令1つで紅衛兵をはじめ革命の戦士≠スちによって、数千万人に及ぶ迫害死を生んだ中国。
私たちに必要なのは、平和ボケして現実を直視できない総理ではなく、国民の生命・財産、そして領土を守り、
「平和を守る抑止力」
をきちんと構築できる国家の領袖に他ならない。
東京地検特捜部の動きを見ながら、私はそんな事を考えている。

高市早苗で真っ当な歴史を取り戻せ
中川昭一・安倍晋三の遺志を継ぎ、子供たちが日本に誇りを持てる歴史教育を!
WiLL20204年4月号 政治学者 岩田温
■自民党「腐敗」の本質
自民党は腐っている。
根底から腐り切っている。
一般庶民であれば
「脱税」
として厳しく処罰される行為が、白昼堂々、国会議員によって為されていた。
簡単に言えば、裏金作りが行われていた。
政治資金規正法を厳格化せよという国民の怒りの声は当然と言う他ない。
イデオロギーの左右を問わず、自民党の腐敗に多くの国民は憤っている。
政治資金規正法の問題だけではない。
腐敗の元凶は他にもある。
多くの庶民は相続税の問題に頭を悩ませる。
相続税とは、考えてみれば恐ろしい制度だ。
生前、税金を納めなかった人間が罰せられるのは当然だろう。
だが、税金を納め続けた人間が死んだことを理由に課税されるのだ。
国民の常識としてみれば、葬式には香典を持っていくのが当然だ。
しかし、死んだから金を寄越せと堂々と叫ぶのが相続税である。
理不尽な制度だと思うが、悪法も法であり、従うしかない。
だが、政治家だけは違う。
政治資金団体を作り、そこに財を投じておけば、非課税で後継者に相続することが可能になる。
こうして腐り切った世襲議員が誕生する。
私は世襲議員の全てを否定するわけではない。
しかしながら、政治制度として無能な世襲議員でも国会議員になれるという仕組みは正すべきである。
世襲議員が圧倒的に有利になる政治制度そのものの変革を望んでいるだけだ。
例えば、奈良3区を見てみよう。
自民党選出の田野瀬太道(たのせ・たいどう)という政治家がいる。
コロナ禍において、国民に自粛を求めながら銀座で遊び歩き、銀座3兄弟と揶揄された1人である。
彼は自民党を離党したものの、無所属で当選後、自民党に復党した。
腐敗という言葉が存在するならば、これほど腐敗した政治家はいない。
そんな政治家を自民党は擁護し続けている。
実際に会ったこともあるが、何をしたいのか分からない。
理念もなければ理想もない。
夜な夜な銀座で飲んでいたいぐらいの男だろう。
父親が衆議院議員でなければ、政治家を志すこともなかった類の人物である。
こういう人物を政治家にしてしまう制度設計そのものが間違っている。
■腐った林檎とサリン
議会制民主主義の国家であるならば、こうした腐敗は政権交代によって正されるのが常識だ。
腐り切った与党に鉄槌を下し、野党が政権を獲得するわけである。
だが、我が国では議会制民主主義の常識が機能していない。
野党が余りに愚かだからである。
与党は驚くほど腐敗し、野党は目を覆いたくなるほど愚昧。
これが我が国の現状である。
未だに集団的自衛権の限定的な行使を違憲であると主張する立憲民主党。
党員が党首を選ぶという至極真っ当な主張が排除される日本共産党。
彼らに政権を任せようとしない日本国民は紛れもなく正しい。
我々は究極の選択を迫られている。
あなたの前にマフィアが現れたとしてほしい。
どちらかを必ず食べろと命令された。
1つは、吐き気を催すほどの異臭を放つ林檎である。
誰も食べたくない。
眼を背けたくなるほど醜悪で腐り切っている。
よく見れば、蛆も湧いている。
もう1つはサリンである。
オウム真理教が国家の転覆を狙って散布したあの薬物だ。
腐った林檎か、サリンか。
どちらかを食べろと脅迫された時、多くの人は腐り切った林檎を選ぶだろう。
それが今の日本の現状である。
腐り切った林檎など食べたくないが、サリンを飲むわけにはいかない。
泣きの涙で自民党を支持している。
悲劇の現状である。
自民党の腐敗は金銭の問題だけではない。
思想的にもいかがわしい。
最早狂っていると言ってもいい。
保守政党の看板を掲げながら、LGBT理解増進法などという一般国民の常識からかけ離れた法を制定した。
この時、安倍派(清和研)は良識ある国民の期待を裏切った。
よもや自民党がこのような法律を制定するはずがあるまい。
安倍派が必死にこの愚昧な法の制定を押しとどめてくれるだろう。
心ある国民の声を裏切ったのは誰だっただろうか。
萩生田光一政調会長をはじめとする安倍派の政治家だった。
彼らは良識ある国民の声を無視し、裏金作りに勤しんでいた。
思想信条以前に金が欲しい。
それが自民党の政治家の姿だった。
端的に言って、卑しい。
■第2の河野談話
つい最近も、思想的に堕落した自民党を象徴する出来事があった。
岸田総理が
「共生社会と人権に関するシンポジウム」(2024年2月3日)
に送ったビデオメッセージが余りに自虐的な内容であるため、批判が殺到した。
<残念ながら、我が国においては、雇用や入居などの場面やインターネット上において、外国人、障害のある人、アイヌの人々、性的マイノリティの人々などが不当な差別を受ける事案を耳にすることも少なくありません>
「聞く力」
を持つと自負している岸田総理だが、実際の差別の場面を目撃したわけでも、確認したわけでもないようだ。
その耳に差別の現状を報告しているのは、一体誰なのだろうか。
この発言を聞けば、我が国は不当な差別が横行している暗黒国家のような誤解を受ける。
差別が全く存在しないと主張するつもりはない。
だが、1国の総理大臣が
「我が国においては」
と強調している点が気にかかる。
中国における、ウイグルやチベットの人々の現状、イスラム諸国における性的マイノリティ、その他各国における外国人に対する取扱い。
我が国の人権状況が殊更に異常であると騒ぎ立てる根拠など存在しないはずだ。
岸田総理はこうも発言している。
<近年、外国にルーツを有する人々が、特定の民族や国籍等に属していることを理由として不当な差別的発言を受ける事案や、偏見等により放火や名誉棄損等の犯罪被害にまで遭う事案が発生しており、
「次は自分が被害に遭うのではないか」
と、日々、恐怖を感じながら生活することを余儀なくされている方々もおられます>
岸田総理に問いたい。
自らの政治信条が右派であるために迫害されている学者が我が国には厳然と存在する。
「リベラルにあらずんば、人にあらず」
とのアカデミズムの異様な保守派排除について、総理は如何にお考えなのか。
あなたが真に守らなければならないのは
「外国にルーツを有する人々」
だけなのか。
あなたが認識している差別が全てではない。
左派による右派に対する迫害。
こうした事例も差別として認定し、その是非に取り組むべきであろう。
右派の人権についてはなぜ語らないのか。
結局のところ、差別の現状などまるで認識していないのである。
■安倍晋三への怨念
自民党の思想的堕落の背景に何があるのか。
杉田水脈衆院議員を巡るメディアの報道を観察すると、その正体が浮かぶ上がってくる。
杉田議員はLGBTを巡り、
「生産性がない」
などと雑誌に寄稿して物議を醸した。
確かに、粗雑で誤解を招きかねない表現だった。
だが、彼女の主張は国民の常識から乖離していたわけではない。
こうした杉田議員に対して、左派のマスメディアが醜悪なほど露骨な名指しの批判を繰り返した。
以下は朝日新聞の社説からの抜粋である。
<いったんは杉田氏を政務官に起用した、岸田首相の人権感覚もまた問われている>
(2023年9月23日)
<差別はあってはならない。そう言いながら差別に居直る発言を繰り返し、他者をあおっている国会議員が、放置され続けている。とうに個人の資質の問題ではない。岸田首相や自民党は、差別扇動者と決別する意志を示すべきだ>
<研修中にエッフェル塔前で写真を撮り投稿した松川るい参院議員は党内で注意された。それなのになぜ、市民の尊厳を平気で踏みにじり続ける杉田氏は問題にしないのか>
(2023年11月22日)
<性的少数者を差別したり、ジェンダー平等を否定したり、人権感覚が疑われる言動を繰り返す人物を、なぜ政府の職に就けたのか。「多様性の尊重」は口先だけで、差別を容認していると批判されても仕方あるまい。岸田首相の責任を厳しく問う>
朝日新聞の社説でここまで個人攻撃を受ける杉田議員はむしろ立派である。
心ある日本国民からの
「頑張れ!」
というエールと受け取るべきだろう。
朝日新聞が讃えたポルポトは虐殺者であり、地上の楽園と賛美した北朝鮮はこの世の地獄だった。
朝日新聞に差別扇動者と罵られた杉田議員は愛国者そのものだろう。
芥川龍之介は書いた。
「誰よりも民衆を愛した君は、誰よりも民衆を軽蔑した君だ」。
芥川を模倣すれば、こう言えるはずだ。
「誰よりも朝日新聞に攻撃された君は、誰よりも日本を愛した君だ」・
杉田議員はなぜ、ここまで攻撃されるのだろうか。
朝日新聞はその答えを赤裸々に吐露している。
社説で次のように叙述しているのだ。
<こうした価値観の持ち主と知ったうえで、自民党に引き込んだのが安倍元首相やその側近だ。衆院選の比例中国ブロックの名簿で優遇され、当選を重ねた。杉田氏の処遇で、党内外の保守層にアピールもできるという読みがあったのだとしたら、見当違いである>
見当違いなのは朝日新聞である。
過剰な杉田批判は煎じ詰めれば、過剰な安倍批判と重なり合う。
安倍憎しの思いが杉田憎しへと移ろっている。
それだけの話だ。
自民党が今突き付けられているのは、実に簡潔な問いである。
安倍晋三亡き後、安倍的なるものを徹底的に排除せよという左派の主張に屈するか否か。
そこが問われているのだ。
そして、岸田政権と自民党は揺らいでいる。
■保守主義とは無縁の政党
多くの人は自由民主党を保守政党だと思っている。
あるいは、そう信じ込んでいる。
だが、冷静に分析してみると、自民党が保守政党と誇れた時代はごく僅かな期間である。
端的に言うならば、安倍晋三という不世出の指導者が存在した時、自民党は保守政党だった。
それ以前の自民党とは、聞くも哀れ、語るも哀れ、見るも無残な政党といった惨状だった。
河野洋平、加藤紘一、野中広務、古賀誠。
こういった面々が自民党の主流派として跋扈していた。
余りに醜悪な古賀の発言を引用しておく。
<戦後74年、我が国は1度として、まだ他国との戦火を交えたことはありません>
<平和の国として不戦を貫くことが出来ています>
<これは憲法9条の力であり、だからこそ憲法9条は世界遺産なのです>
<これはどんな事があっても次の世代に繋いでいかねばならない、我々の世代だけのものであってはいけないと思っています>
<私は最初に国会に出る時から、憲法9条を守ろうという立場でした>
<それだけを言おうと思って国会に出てきたと言っても過言ではありません>
<憲法9条を私は守り抜くのだ、それを貫くのが私の使命だ、それが政治家として一番大事な志だとして、私は国会に来たわけです>
(古賀誠『憲法9条は世界遺産』かもがわ出版)
言葉だけ読めば、社民党の福島瑞穂による発言だと思うだろう。
だが、福島の発言ではない。
自民党の幹事長を務めた古賀誠の発言なのである。
自主憲法の制定を掲げる自民党の国会議員でありながら、憲法9条に対する信仰心を露骨に口にしている。
煎じ詰めてみれば、自民党は保守政党を標榜しながら、保守主義とは無縁の政党であった。
時には、左に傾き過ぎている政党ですらあった。
■カネと権力だけが友達
ここまで左傾化していた自由民主党とは一体何だったのだろうか。
簡単な話である。
アンパンマンは
「愛と勇気だけが友達さ」
と言う。
「金と権力だけが友達」
なのが自由民主党の本質である。
更に掘り下げるならば、
「権力から金が生まれる」
と信じていた。
だから、権力に対する異常な執着がある。
毛沢東は、
「政権は銃口から生まれる」
と説いた。
露骨なリアリズムと言ってよい。
自民党は
「金は権力から生まれる」
と信じ込んできた。
理念や理想を欠いた拝金集団、それが自民党の本性だった。
自民党が本性を露わにした瞬間がある。
水と油と例えられた自民党と社会党が手を組んだ瞬間に他ならない。
自衛隊の存在を否定し、日米同盟の意義すら否定してきた社会党の村山富市を総理大臣に迎え、政権奪取を実現したのだ。
権力を掌握するためであるならば、理念も理想も不要であると表明した瞬間だろう。
若き日の私は次の政治家の叙述に目を疑った。
ここまで羞恥心もなく権力至上主義を告白できる神経が分からなかった。
自社さ政権誕生によって、自民党が権力を奪還した瞬間を綴った興味深い文章である。
<社会党の委員長を自民党が首班指名することになろうとは誰が考えたであろうか>
<拘泥する思いを振り切ったのは、1日も早い政権復帰を願う噴き上がるような自民党員の願いだった>
(小里貞利『秘録・永田町』講談社)
露骨な自民党議員の権力至上主義を告白した著作に、若き日の私は次のように感想を綴っていた。
青年の憤りを率直に表現している。
<如何に自民党が堕落した政党であるかを自民党の代議士が赤裸々に綴った本>
<しかも、懺悔や後悔が書かれているのではなく、淡々と政権獲得への道が書かれている>
<罪の意識に苛まれ、告白した本ではない>
<政策や至上命題に動いていたことが何の反省もなしに赤裸々に綴られているんのだ>
自社さ連立政権
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%A4%BE%E3%81%95%E9%80%A3%E7%AB%8B%E6%94%BF%E6%A8%A9
■「守るもの」と「変えるもの」
自民党を変えなくてはならない。
保守政党にしなければならない。
一途なまでにその信念で動いてきた政治家、それが安倍晋三だった。
私はかねて、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
の存在に注目してきた。
代表は中川昭一、事務局長は安倍晋三だった。
彼らこそが、自民党を巣くう左翼勢力を一掃し、本格的な保守政党にしようと願った政治家だった。
近代国民国家において、最も重要なのは歴史教育だ。
我が国の来歴を我が事として真剣に感じることができる。
その国民の姿勢を培うのが歴史教育だ。
事件の年号を記憶したり、事件の名称を覚えたりすることに大きな意味はない。
1789年にフランス革命が起きたのは事実だが、年号を覚えることに深い意味など存在しない。
最も大切なのは日本国民としての私という自覚を養うことだろう。
我が国の為に身を捧げた先人の決断に涙をもって応えられる。
そうした教育こそが国民教育だ。
窮地に陥った青年の祖国を救おうと願った特攻隊の青年の熱誠に正面から向き合う覚悟を持つこと。
これが歴史教育だのあるべき姿勢だ。
歴史教育について、若き日の安倍晋三は次のように語っている。
<私は、小中学校の歴史教育のあるべき姿は、自身が生まれた郷土と国家に、その文化と歴史に、共感と健全な自負を持てるということだと思います>
<日本の前途を託す若者への歴史教育は、作られた、捻じ曲げられた逸聞を教える教育であってはならないという信念から、今後の活動に尽力してゆきたいと決意致します>
(日本の前途と歴史教育を考える議員の会『歴史教科書への疑問』展転社)
歴史教育こそが国民国家の要であることを安倍晋三は理解していた。
だからこそ、安倍は腐り切った自民党を立て直そうと尽力してきた。
志半ばで非業の最期を遂げた安倍の殉国の思いは忘れるべきではない。
憂国の志を抱いた安倍の同志こそ、中川昭一だった。
中川は保守主義とは何かについて、極めて真面目に研究した政治家だった。
彼の結論は次の通りだ。
<真の保守主義は「守るべきもの」と「変えるべきもの」をしっかり認識し、バランスを取りながら「守るべきもの」はしっかり守り、「変えていくべきもの」は変える>
<更に言えば、「守るべきもの」にしても単に「いい部分」を残すのではなく、更に生き生きとしたものに進化させていく>
<18世紀イギリスの政治家エドマンド・パークの言葉にある「保守するための改革」だ>
<従って、常に改革と改善に取り組むことこそが「保守」の姿勢である>
(中川昭一『飛躍する日本』講談社インターナショナル)
保守主義とは何かを極めて簡潔に言い表した言葉と言ってよい。
彼もまた歴史教育の重要性について認識していた。
中川は歴史教育について、次のように論じている。
<歴史教育では、日本の子供たちのための教科書を作るのは当たり前のことだ>
<自国の視点がなく、「一体、どこの国の教科書か」と思うようなものが存在する>
<これでは日本人としての誇りも、自覚も生まれないのは当然だろう>
<日本の教科書の内容は近隣諸国に配慮しなければならないという近隣諸国条項という規制は廃止すべきである>
『飛翔する日本』
中川昭一が首相の座に就く日を見たかったというのが率直な思いである。
しかし今や、中川昭一も安倍晋三もいない。
そんな現状の中、一縷の望みを託すとすれば、高市早苗以外にはあり得ない。
彼女もまた、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
に参加した政治家の1人だった。
幹事長代理という要職に就いていた。
■「高市総理」しか道はない
高市早苗は派閥に属していない。
それ故に、総裁選では圧倒的な不利を強いられるとされてきた。
だが、政治とは実に難しい。
情勢が一変した。
自民党の裏金作りに勤しんできた政治家たちが次々と失脚する。
無派閥である高市早苗こそ、自民党の指導者に相応しいとの声が澎湃( 物事が盛んな勢いでわき起こるさま)と湧き上がってきた。
高市はなぜ
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
に参加していたのか。
自ら説明している。
<会の設立に参加した理由は、日本の前途への言いようのない危機感を覚え始めていたからだ>
<リベラルな政治家や一部マスコミによって宣伝される「社会の空気」なるものが、政治の判断に多大な影響を与え、時には国益を損ない、日本の主権や名誉を侵される状況を作り出しているのではないか、との恐怖心を抱いていたのだ>
『歴史教科書への疑問』
いかがわしいマスメディアに対する真っ当な感覚と言えるだろう。
我が国の存亡に興味を抱かずに、浅薄な左翼イデオロギーを優先させる。
一体、どこの国のメディアなのかと眼を疑いたくなる報道が満ち満ちている。
彼女もまた、歴史教育の重要性について論じている。
<平成9年4月より使用されている社会科教科書の記述は、余りにも屈辱的・自虐的であり、これを教材として使い成長していく若者たちが、日本人として愛国心も誇りも持ち得なくなってしまうのは自明の理である>
<日本の罪ばかりが強調される一方、祖国の発展に活躍した偉人の紹介は少なくなっている>
『歴史教科書への疑問』
祖国を守り抜いた先人への敬意を欠き、事実とは思えぬ先人の悪行を強調し、指揮する。
これは国家の教育ではなく、左翼による洗脳工作だ。
健全な愛国心を育むどころの話ではない。
子供たちが祖国を呪詛(じゅそ:神仏や悪霊などに祈願して相手に災いが及ぶようにすること。呪うこと)するように嗾(けしか)けられている。
呪いの使嗾(しそう:人に指図して、悪事などを行うように仕向けること。指図して唆すこと)は教育ではない。
中川昭一、安倍晋三は
「金と権力だけが友達」
の自民党を変革し、我が国を蝕む左翼勢力と全力で闘う気概を持った保守政治家だった。
中川、安倍亡き自民党は再び左翼への道を歩まんとしている。
これでは国が滅びる。
狂瀾を既倒に廻らす(崩れかけた大波を、元来た方へ押し返す。形勢がすっかり悪くなったのを、再び元に返す)政治家を日本国民が望んでいる。
高市早苗総理の誕生を心から願う次第である。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/493.html#c32

[政治・選挙・NHK295] “無敵の人”兵庫パワハラ県知事に辞職要求へ自民&維新「首取り合戦」も…ヤケクソ解散に高まる警戒(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
27. 秘密のアッコちゃん[507] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月14日 06:24:26 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[72]
<■2620行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>兵庫県知事 身を引く決断するときだ
社説
2024/9/14 5:00
https://www.sankei.com/article/20240914-NHX53YZBMBIEBFS5332JLVEWUE/
パワハラなどの疑惑が内部告発された兵庫県の斎藤元彦知事に対し、86人の全県議が辞職を求める事態となっている。
斎藤氏が応じなければ、19日開会の9月議会で不信任決議案が提出され、可決される可能性が濃厚だ。
知事の職責を果たすのが難しい状況となった以上、斎藤氏は潔く身を引く決断を下すべきだろう。
発端は幹部職員が3月、知事のパワハラなどを告発する文書を報道機関や県議に送付したことだった。
4月には県の公益通報窓口にも通報したが、県は調査結果を待たずにこの幹部を懲戒処分にした。
幹部は7月に死亡した。
自殺とみられる。
県議会調査特別委員会(百条委)による全職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。
百条委が参考人として招いた公益通報保護法の専門家は県の対応について、通報を理由とした不利益な扱いを禁じた同法に違反すると指摘した。
斎藤氏は全ての疑惑を否定し、幹部の懲戒処分も
「適切だった」
と訴えてきた。
一方で百条委の証人尋問では、職員に対し大声を出したり、勤務時間外にチャットで職員を叱責したりしたことなどを認め、
「反省したい」
とも述べた。
一連の対応が不適切だったのは明白だ。
斎藤氏は辞職要求に対し
「選挙で負託を受けた」
として
「これからも県民のためにやっていきたい」
と応じない構えを見せた。
これまで行財政改革などを遂行したことへの自負や、今後更に手腕を発揮したいという思いもあるのだろうが、県議も選挙で負託を受けた県民の代表である。
全県議の辞職要求は県民の声と受け止めるべきだ。
不信任案が可決された場合、斎藤氏は10日以内に議会を解散しなければ失職する。
解散を選べば県議選が行われるが、改選後の議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立し、議会から通知を受けた時点で失職する。
都道府県議会での不信任案可決は過去に4件あるが、知事が解散を選んだ例はない。
斎藤氏は
「自分がどういう道を進むべきかは自分が決める」
と述べたが、県政の混乱が長引けば、困るのは県民だということを自覚すべきだ。
失職に追い込まれる前に自ら辞職を申し出るのが政治家としての筋ではないか。

兵庫斎藤知事、迫られる失職か議会解散 県議会維新も不信任案共同提出、19日可決へ
2024/9/13 21:25
https://www.sankei.com/article/20240913-UH3PUOZBGRMPHOH5Y5552VPK6Q/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、日本維新の会の県議団は13日、9月議会開会日の19日に斎藤氏への不信任決議案を他会派と共同提出することを決めた。
維新県議団幹部が主要3会派に伝えた。
これで全県議が開会日の提出で一致し、即日採決・可決が確実な情勢となった。
斎藤氏は失職か議会解散かの選択を迫られることになる。
斎藤氏は13日午前、報道陣の取材に続投の意向を強調。
「(文書問題を)招いた責任はあるが、改革の歩みを止めるわけにはいかない」
「県民の未来を託されている」
と述べた。
最大会派の自民党をはじめ各会派などは12日に即時辞職を申し入れたが、拒否する姿勢を示されたことから不信任案提出を協議。
19日とする自民の案で多くの会派が合意し、維新も同調することになった。
13日は各会派が来年度当初予算に向けた県への重要政策提言を実施。
例年は知事に文書を手渡し議論の場を設けるが、各会派の要請で斎藤氏の出席が見送られ、副知事が対応した。
立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」の迎山志保政調会長は
「不信任案が出て可決するのは確実」
「政策提言する相手は知事ではない」
と説明した。
不信任案の可決は議員3分の2以上が出席した上で、出席議員の4分の3以上の賛成が必要。
可決の場合、斎藤氏が10日以内に議会を解散しなければ失職する。
議会を解散した場合は、改選後の県議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任案が成立。
斎藤氏は議会から通知を受けた時点で失職する。

兵庫・斎藤元彦知事の進退「県民が一番迷惑。決断すべき時期」松沢成文前神奈川知事
2024/9/13 16:39
https://www.sankei.com/article/20240913-BQ5LIEIUR5HM7PFUSTFWVVE7YI/
前神奈川県知事で、日本維新の会の松沢成文参院議員は13日のフジテレビ番組で、兵庫県議会の全議員から辞職を求められている同県の斎藤元彦知事について、
「政治家の出処進退は最高の政治倫理だ」
「最後は倫理観を示し、自分の進路を決断すべき時期に来ている」
と指摘した。
斎藤氏を巡っては、9月の県議会開会日の19日に不信任決議案が提出され、可決される公算が高まっている。
松沢氏は
「不信任案が出た時点で決断して失職すべきだ」
「レッドカードに近い」
と指摘。
県庁職員のモチベーションについて、
「今回は知事が県職員にパワハラをして、公益通報制度があるのに職員を守らず自死に追い込んだ」
と断じた。
「相当知事に対する恨みはたまっているだろう」
「辞めていく職員も増える」
「県庁の活力が無くなり、結果、県民が一番迷惑する」
とも語った。
斎藤県政の展望については
「県議会との関係が冷却し、人事案件は通らなくなる」
「ほぼ機能不全だ」
と指摘し、
「兵庫県政が停滞したからには、知事に退場してもらい、次の知事を選び直すというプロセスは必要不可欠だ」
「早く次の知事を選んで、県政を立て直すべきだ」
と語った。
不信任案が可決された場合、知事は地方自治法に基づき、県議会の解散か失職を選ぶことになる。
斎藤氏は13日、可決された場合の対応について記者団に
「法律に則って、様々な選択肢があるので、それをしっかり考えていく」
と述べるにとどめている。
松沢氏は平成15〜23年に神奈川県知事を2期務めた。

「道義的責任が何かわからない」発言に看過できない 斎藤兵庫県知事に自民など4会派が辞職を申し入れ 
2024/9/13 12:55
https://www.sankei.com/article/20240913-QUQ6LZJXU5ITBFHJZSRDSEX7D4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の
「即時辞職」
を申し入れた。
申し入れ書の内容は次のとおり。
文書問題が惹起されてから約半年。
現在、県政への信頼は大きく損なわれ、県民のみならず全国から厳しい批判が寄せられている。
我々、兵庫県議会は51年ぶりに百条委員会を設置し、知事はじめ県幹部に向けられた7つの告発内容について真偽を明らかにすることを通じて県政の信頼回復に全力を傾注してきた。
一方、斎藤知事は、告発文書の内容に真実が存在し、文書が
「嘘八百」
ではないことが明らかになったにもかかわらず、
「文書に真実相当性がない」
という従来からの考え方を変えることなく頑なな姿勢を取り続けている。
加えて、
「道義的責任が何かわからない」
と看過できない発言が飛び出した。
参考人招致した専門家からも、公益通報者保護法からみて
「兵庫県は今も違法状態」
と断じている。
知事という職責を果たすためには、法令遵守は当然のことながら人として守るべき倫理や道徳といった道義的責任がより強く求められるが、知事の発言からは道義的責任を有している態度を見出すことはできない。
県民本位の健全な県政と職員が安心して働ける職場を1日でも早く取り戻し、新たに信任を得た知事のもとで来年度予算を編成するためには、斎藤知事の即時辞職が必要である。
よって、速やかに兵庫県知事の職を辞すことを求める。
なお、9月定例県議会までに自ら辞職を決断しない場合には、次に然るべき行動に移る覚悟である。

「感情高ぶり申し訳なかった」斎藤兵庫県知事、県議会からの辞職要求受け会見
2024/9/13 11:23
https://www.sankei.com/article/20240913-JE6UUUSSFNMHZD2JL7BH3RJVXU/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の
「即時辞職」
を申し入れた。
自民などは不信任決議案について9月議会で提出する方向で調整している。
斎藤知事は申し入れを受け、記者団の取材に応じた。
ーー全議員からの辞職要求の申し入れを、どう受け止めたか
内容についても拝見したが私の政治姿勢に対する大変厳しい指摘を受けた。
しっかり真摯に受け止めなければならない。
今の思いとしては、文書問題の調査への対応、これから9月議会が始まるので県民生活を支えるために補正予算を出していく。
物価が大変上がっている。
具体的に家計応援キャンペーンということでプレミアム付きの商品券的なものをさせて頂く予定だ。
100億円の補正予算を提出させて頂く。
来年度予算についての議論も今本格化している。
議会からの指摘は大変重い。
私自身も、至らない点、良くない点もあるかと思うが、それでもなお県政を担をわせて頂きたい。
ーー不信任決議案の可決の動きが本格化する
不信任決議案が提出可決されれば私としては法律に則って様々な選択肢があるのでそれをしっかり考えていく。
ーー昨日、涙する場面もあったが、迷いや不安は
それは私も人間で一人の斎藤元彦という個人なので昨日は感情が高ぶりたいへん申し訳なかった。
やはり日々の文書問題に関して百条委への対応もそうだが、緊張したり不安になったりすることはある。
ーー全会派からの辞職要求は異例
こういった状況になっていることは私の努力が至らなかったからだ。
心から申し訳ないと思っている。

斎藤知事の不信任案巡り、自民と維新が主導権争いか 19日提出に前倒しの内幕
2024/9/13 7:00
https://www.sankei.com/article/20240913-3Z7TY5WOVZNPLBE7WVHRH2HJLQ/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題は12日、県議会の全議員が斎藤氏に辞職を求める異例の事態に発展した。
斎藤氏はこの日も拒否する姿勢を変えず、県議会では不信任決議案の提出に向けた調整が本格化。
9月議会開会日の19日に提出、即日採決され、可決の公算が大きくなっている。
背景には斎藤氏への不信感の高まりとともに、一連の問題で主導権を握りたい主要会派の思惑も透ける。
■「しかるべき行動に」
「全会派、全議員が一致して辞職を求めることが一日も早く県政を正常化し、前に進めるための一歩となる」
即時辞職の文書を提出した後、県議会最大会派・自民党の北野実幹事長はこう強調した。
文書では、9月議会開会までに辞職しない場合は、不信任案を念頭に
「然るべき行動に移る覚悟」
と最後通告を突き付けた。
斎藤氏の進退を巡っては、6日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問における斎藤氏の答弁を踏まえ、自民が辞職を求める方針を決定。
他会派に呼びかけ、第3会派の公明党や立憲民主党議員らでつくる第4会派「ひょうご県民連合」、第5会派の共産党が共同での申し入れに合意していた。
■「抜け駆け」警戒
しかし、態度を保留していた第2会派の日本維新の会の県議団が9日、単独で辞職を要求。
他会派には、進退を巡る議会側の対応を維新が主導しているかのように映ることに警戒感も生まれた。
ある自民県議は
「維新は衆院選に向けての焦りから先に辞職要求した」
「不信任案も抜け駆け的に出すのではないか」
と神経を尖らせる。
令和6年度補正予算案など議案の審議が一区切りする9月30日などで検討されていた不信任案の提出時期は、自民を中心に前倒し論が強まった。
■予算成立は尊重
ただ、斎藤氏は
「県民の生活を守る」
などとして、補正予算案の重要性を繰り返し強調。
不信任案を優先させ、物価高対策などが盛り込まれた予算の成立がずれ込めば、議会側の責任が問われ、斎藤氏に議会解散の大義を与えかねないとの危惧もあった。
そこで自民、公明、県民連合の3会派は12日に協議。
補正予算案については必要性を理解できているとして、開会日の19日に採決することで一致し、同日の不信任案提出がほぼ固まった。

兵庫知事の不信任案、19日全会一致提出へ 各会派の調整加速 可決の公算
2024/9/12 22:47
https://www.sankei.com/article/20240912-WH6O6NC6TZJ4PPUWHA6LGRF4AY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党と公明党、立憲民主党議員らでつくる「ひょうご県民連合」は12日、9月議会開会日の19日に斎藤氏への不信任決議案を提出し、即日採決する方向で合意した。
これに先立ち自民などは斎藤氏の
「即時辞職」
を要求する文書を提出したが、斎藤氏は辞職拒否の意向を表明。
各会派は全会一致での不信任案提出に向けた調整に入った。
不信任案は可決される公算が大きく、斎藤氏は辞職か議会解散かの選択を迫られることになる。
自民、公明、県民連合、共産党の4会派は12日、無所属議員4人と共同で辞職要求の文書を副知事に提出。
日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れており、全議員86人が辞職を迫る異例の事態となった。
12日の申し入れ後、斎藤氏は報道陣の取材に
「厳しい指摘は真摯に受け止める」
「政策を県民のためにやっていくのが大事だ」
と改めて辞職を否定。
9月議会での不信任案提出について
「可決されれば法律に則って様々な選択肢がある」
「しっかり考えていく」
と述べた。
関係者によると、自民と公明、県民連合の3会派の幹部らは12日、不信任案の提出に向けて協議。自民と県民連合は19日に不信任案を提出し即日採決する方針を固めた。
公明は13日に合意形成するとしている。
維新も12日、9月議会で提出する方針を決定。
維新幹部によると、維新単独での提出は否定し、全会一致での提出を目指して他会派と調整を進めるとした。
地方自治法によると、不信任案の可決は議員3分の2以上が出席した上で、出席議員の4分の3以上の賛成が必要。
可決の場合、斎藤氏が10日以内に議会を解散しなければ失職する。
議会を解散した場合は、改選後の県議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立。
斎藤氏は議会から通知を受けた時点で失職する。

兵庫知事の不信任案 自民が19日提出、即日採決へ 公明や立民会派と合意
2024/9/12 17:42
https://www.sankei.com/article/20240912-YAFOCBO3VFOH5LJFMDCLF3OIQM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党は12日、斎藤氏の不信任決議案を9月議会開会日の19日に他会派とともに提出し、即日採決を目指す方針を決めた。
関係者が明らかにした。
自民は第3会派の公明党、立憲民主党議員らでつくる第4会派の「ひょうご県民連合」と即日採決する日程で合意したという。

兵庫知事、自民などからの即時辞職要求を拒否「政策を県民のためにやる」
2024/9/12 16:47
https://www.sankei.com/article/20240912-IXGJLLRTFFMADDM4G5QUGK7BXQ/
パワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事は12日、県議会最大会派の自民党などからの即時辞職要求に応じない考えを改めて示した。
県庁で記者団に
「厳しい指摘で真摯に受け止めなければならない」
「政策を県民のためにしっかりやっていくのが大事だ」
と述べた。

自民など4会派、兵庫県知事に「即時辞職」申し入れ
2024/9/12 10:12
https://www.sankei.com/article/20240912-E33Y2LREANJ2HC4GG76GZL5EN4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党など4会派は12日、無所属議員4人と共同で斎藤氏の
「即時辞職」
を申し入れた。
日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れており、全議員86人が辞職を迫る事態となった。
応じない場合、県議会では9月議会での不信任決議案の提出を調整しており、開会初日の19日に提出する案も浮上している。
申し入れ書では、県議会調査特別委員会(百条委員会)などで告発文書に記載された疑惑が一部事実と認められたにもかかわらず、斎藤氏が一貫して
「真実相当性がない」
と主張する姿勢を問題視。
「道義的責任が何か分からない」
との発言について
「看過できない」
と指摘した。
さらに、健全な県政を取り戻すためには
「即時辞職が必要だ」
と断じ、9月議会までに辞職を決めない場合
「然るべき行動に移る覚悟だ」
と不信任案の提出を示唆した。
この日、自民と公明党、立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」、共産党の4会派幹部らが申し入れ書を服部洋平副知事に提出。
提出後、報道陣の取材に応じた自民県議団の北野実幹事長は
「全会派全議員一致で辞職を求めることが県政を正常化し前に進める一歩」
「政治家の出処進退は自ら判断し、辞職を自ら申し出ることが筋だ」
と述べた。
斎藤氏は辞職要求に応じない可能性が高く、各会派はそれを見越して不信任案提出に向けて協議。
自民は早期退陣を求める必要があるとして、開会日の19日に提出することを視野に他会派と調整しており、可決の公算が大きい。
可決されれば斎藤氏は辞職するか、10日以内に県議会を解散するかを選ぶことになる。
議会解散となり、県議選後最初の県議会に不信任案が提出されれば、出席議員の過半数の賛成で可決される。
この場合、斎藤氏は失職となる。

「誰から聞いたんや、名前言え」「グルやったんちゃうんか」 兵庫県知事告発者捜しの全容
2024/9/12 7:00
https://www.sankei.com/article/20240912-V6OA52ENTBOYPDJ6RQADQIHFK4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、片山安孝副知事(当時)が3月、文書を作成した男性を事情聴取した際の詳細なやり取りが明らかになった。
人事権をちらつかせて情報源を探る片山氏に対し、
「噂が回っている」
とかわす男性。
片山氏が
「噂をまとめただけか。なるほど」
と語る場面もあった。
斎藤氏は
「噂話を集めた」
という男性の説明を、文書に真実相当性がないとする根拠に挙げるが、やり取りからは周囲を守ろうとする男性の意図が滲む。
「誰から聞いたんや。全部名前言え」。
2024年3月25日午前、同県上郡町にある県西播磨県民局の一室で、片山氏が当時局長だった男性を問い詰めた。
百条委の審議や関係者などによると、文書の存在を把握した斎藤氏は同21日、片山氏ら側近幹部を集めて徹底調査を指示。
22〜23日に、複数の県職員のメールを調査したところ、男性のメールから告発文書と酷似した内容が見つかった。
幹部らは男性を含め、文書の作成に関与しているとみた職員3人について、同じ時間帯にそれぞれ聴取する方針を決め、25日に着手。
男性については、片山氏が約45分間に渡って聴取した。
聴取で片山氏は
「1年間の全部の(メール)記録、今チェックさせとんねん」
と強調。
「色んな人の名前、出てきたわ。どういうこっちゃ」
「(告発文と男性のメールが)同じ内容やで」
などと質した。
自身や周囲の告発文書への関与を否定する男性。
すると、片山氏は
「(メールで)名前が出てきた者は一斉に嫌疑をかけて調べなしゃあない」
「名前出てきた者は、皆在職しとるということだけ忘れんとってくれよ」
と迫った。
「(職制上の等級を)10級に上げるっていいよったけど、どないしようかいな」。
男性と交流があった県幹部の名前を挙げて昇級見送りを示唆した他、
「警察に持ち込もうかと思ってる。一切知らんて最後まで言うの?」
といった発言もあった。
斎藤氏の側近幹部が県内企業から受領したコーヒーメーカーについて、
「こんなん皆知らんやろ。誰から聞いたんや」
と問い詰め、男性が
「みんな噂してますよ」
と否定すると、
「噂か、噂をまとめただけか。なるほど」
と引き取る場面も。
男性はこの場では文書への関与を否定し続け、片山氏は3月末の男性の退職を認めず、県民局長の職を解くことを告げた。
同じ頃、別の県幹部も小橋浩一総務部長(当時)の聴取を受けていた。
「グルやったんちゃうんか」
と詰問し、男性との通信アプリ「ライン」でのやり取りを見せるように求める小橋氏。
その最中、幹部に男性から電話がかかってきた。
「(通話を)スピーカーにせえ」。
小橋氏は小声で言い、メモ書きをみせて
「他にやったやつはいないのか」
などと聞くように指示したという。
この後、男性は人事当局の幹部に電話をかけ、
「さっき(片山氏の聴取時)はしらを切ったが、俺がやった」
と認めた。
この幹部は
「とても1人でやったとは思えない」
と疑問を呈したが、男性は
「自分1人で話をまとめた」
と譲らなかった。
斎藤氏は2024年9月11日の記者会見で、噂話との説明について
「(男性)本人がそう言っており、具体的な証拠や証言が追加されていない以上、今もそうだったと思っている」
と話した。

議会解散の判断、最短で29日までか 兵庫知事不信任案は19日提出、即日採決案が浮上 
2024/9/11 22:03
https://www.sankei.com/article/20240911-OAB46CWYOZLT5A6AWWPDBD3WD4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党(37人)が9月議会開会日の19日に、斎藤氏に対する不信任決議案を提出することを視野に他会派と調整していることが11日、関係者への取材で分かった。
全県議が斎藤氏に辞職を求める構図となっており、不信任案が提出されれば可決の公算が大きい。
可決の場合、斎藤氏は失職か議会解散かの選択を迫られるが、この日の記者会見では
「選択肢は様々ある」
と述べ、議会解散に含みを持たせた。
解散判断の期限は、最短で29日となる可能性がある。
自民と公明党、立憲民主党県議らでつくる「ひょうご県民連合」、共産党の4会派は12日、無所属議員4人と共同で辞職を申し入れる。
日本維新の会の県議団も先行して9日に申し入れたが、斎藤氏は拒否する姿勢を示している。
自民は斎藤氏が辞職要求に応じない場合、早期退陣を求める必要があると判断。
9月議会が開会する19日に不信任案を提出し、即日採決する案が浮上している。
可決し、議長から斎藤氏への通知が同日中にあった場合、斎藤氏は29日までに失職か議会解散かを判断することになる。
解散の場合は県議選が行われ、改選後の議会で3分の2以上が出席し、過半数が賛成すれば不信任決議が成立。
議会から通知を受けた時点で斎藤氏は失職する。
斎藤氏は11日の会見で、時折涙ぐみながら続投の意向を示し、不信任案に関しては
「法律の規定に基づいて判断していくことになる」
と述べた。
維新共同代表の吉村洋文大阪府知事は同日、記者団の取材に、出直し選挙となった場合の党推薦について
「今の状態であれば難しい」
と語った。

維新の吉村洋文共同代表、兵庫県知事出直し選なら斎藤氏を「推薦できない」
2024/9/11 17:45
https://www.sankei.com/article/20240911-5RL3M6CL3JPANL7ZQZ34GAJPSI/
職員へのパワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事について、令和3年の県知事選で推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は11日、斎藤氏が辞職して出直し知事選に臨んだ場合の維新の対応について
「今の状態なら推薦できない」
と述べた。府庁で記者団の取材に応じた。
吉村氏は県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏らの証言を踏まえ、斎藤氏が告発文書を公益通報として扱わず、文書を作成した元県西播磨県民局長(60)=7月に死亡=を懲戒処分にしたことや、県職員に物を投げるなどのパワハラ行為を批判。
「背景や事実関係で納得できるものはない」
「百条委の証言を聞いても今の状態であれば(出直し選で)推薦できない」
と語った。
また、吉村氏は今月7日、斎藤氏に電話で連絡をとり、辞職して出直し選に出馬すべきだと進言したが、その後も斎藤氏が続投の意思を示していることについては
「残念に思う」
「間違っていることは認めて辞職すべきだ」
と述べた。

兵庫知事、定例会見で涙ぐみ「自分自身に対し悔しい」 12日予定の辞職申し入れ控え
2024/9/11 17:12
https://www.sankei.com/article/20240911-M6XLT7AAQ5LPLO53GO74NWRSVY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は11日午後に開かれた定例記者会見で、県議会の自民など4会派が12日に予定する辞職の申し入れに対し、
「こういう状況になったことは申し訳ないなという思い」
「自分自身に対して悔しい」
などと涙ぐみながら述べた。
斎藤氏は3年前の前回知事選で、自民の一部県議らが会派を割って支えてくれたことなどを問われ、
「重い決断の中で(自民の一部県議が)私に出馬要請をして頂いた」
などと述懐。
就任後も
「議会が終わる度に会派の控室に行った」
「そこで『頑張れよ』と言って頂いた」
などとし、自民県議らに対し
「今も感謝はしてます」
「申し訳ないという思いで私自身は今います」
などと語った。

兵庫知事、不信任案可決の場合「法律の規定に基づき対応」議会解散も否定せず
2024/9/11 12:01
https://www.sankei.com/article/20240911-KYTCGH76CZKYXKBYV2INVITW5E/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏は11日午前、報道陣の取材に応じ、県議会の全議員(86人)から辞職要求を受ける見通しとなったことについて
「まずは百条委員会や第三者機関の調査に対応すべきことが優先すべき課題だ」
と話し、
「県政を1つ1つ前に進めていくことが私の今の考え」と改めて辞職を否定した。
【一覧でみる】兵庫県の斎藤知事が受領を認めた贈答品
県議会最大会派の自民党などは9月議会が開会する19日に知事の不信任決議案を提出することも視野に入れている。
決議案が可決された場合の対応について、斎藤氏は
「法律の規定に基づいてどう対応するか考える」
と述べるにとどめた。
辞職するか、議会を解散する選択肢がある。

兵庫知事の不信任案、議会初日の19日提出を視野に 自民が各会派に呼びかけ
2024/9/11 11:35
https://www.sankei.com/article/20240911-X6XHQK3RR5LKPOMZZPOLW3NAMI/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、県議会最大会派の自民党(37人)が、9月議会開会日の19日に、斎藤氏に対する不信任決議案を提出することを視野に各会派と調整していることが11日、関係者への取材で分かった。
9日に辞職と出直し選挙を申し入れた維新に続き、自民など4会派と無所属議員4人が12日に斎藤氏に辞職を要求する予定だが、斎藤氏は応じない可能性が高く、自民の動きはそれを見越したものとみられる。
9月議会の会期は19日から10月23日までの約1カ月間の予定。
不信任案を巡っては、既に立憲民主党県議などでつくる第4会派「ひょうご県民連合」(9人)が一般質問終了後の9月30日か、補正予算案が採決される10月3日に提出する方針を示していた。
自民は、斎藤氏が12日の辞職要求に応じない場合でも、早期退陣を求める必要があると判断。
9月議会初日の19日に不信任案を提出することも視野に、公明や県民連合などと調整に入った。
各会派幹部らは11日、産経新聞の取材に
「辞職を求める知事に代表質問や一般質問をやる必要があるのか」
と述べ、自民の動きに同調する構え。
不信任案の可決には、出席議員の4分の3以上の賛成が必要で、県議会では65人が可決ライン。
12日の自民などの辞職要求で全議員86人が辞職を求める形になり、不信任案は可決される公算が大きい。
可決されれば斎藤氏は辞職するか、10日以内に県議会を解散するかを選ぶ。
解散しない場合は失職する。
議会解散となり、県議選後最初の県議会に不信任案が提出されれば、出席議員の過半数の賛成で可決できる。
この場合、斎藤氏は失職となる。

兵庫県議全86人が斎藤知事に辞職要求へ 不信任案も検討、可決か
2024/9/10 16:25
https://www.sankei.com/article/20240910-DDLB23NHTZIKVDFK2HIEA4OLCA/
斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会最大会派の自民党、公明党、ひょうご県民連合、共産党の4会派は10日、無所属議員4人と共同で12日午前に斎藤氏へ辞職を申し入れると発表した。
維新の会は9日に単独で申し入れており、86人いる県議会の全議員が辞職要求を突き付ける事態となった。
斎藤氏は要求に応じない考えを既に示しており、各会派は不信任決議案提出に向けた検討も本格化。
立憲民主党県議らでつくる県民連合は19日に開会する議会で提出する方針を決めており、提出された場合、可決される公算が大きい状況だ。

「県民からは激励の声の方が多い」斎藤知事 辞職は改めて否定
2024/9/10 11:54
https://www.sankei.com/article/20240910-P3KGTUPUPBJDNI26O2KFLH2D3I/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、斎藤氏は10日、県民らからの批判について
「投書などで拝見しているが、直接(批判を)受けることはあまりない」
とし、激励の声の方が多いと強調した。
同日午前、報道陣の質問に答えた。
9日には3年前の知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会が辞職などを求める申し入れを提出したが、斎藤氏は改めて辞職を否定した。
告発文書は県西播磨県民局長だった男性(60)が3月、一部の県議や報道機関などに配布。
県は同月27日に男性を解任し退職を保留した。
男性は4月ごろに文書内容を県の公益通報窓口に通報していたが、県は公益通報の調査結果を待たず5月に男性を懲戒処分とした。
男性は7月に死亡。
自殺とみられる。
男性が亡くなったことが明らかになって以降、県には斎藤氏への批判や問い合わせの電話が相次いでいる。
同月16日の定例会見で斎藤氏は、自身の身に危害を加えるという趣旨の電話が県庁に寄せられていると明かし、公務で予定していた視察を中止したと発表していた。
斎藤氏は10日、登庁時に報道陣の取材に応じ、改めて辞職を否定。
県議会からの辞職要求に応じない場合は、9月議会での不信任決議案提出が想定されるが、
「仮定の話には答えられない」
と述べた。
また、県民からの批判の声については
「『色々あるが、頑張ってくれ』という声が7月以来多いというのが私の受け止め」
と述べた。

「どういう道を進むかは自分で決める」斎藤兵庫県知事、県議会全会派からの辞職要求にも改めて辞職否定
2024/9/10 10:41
https://www.sankei.com/article/20240910-OHAY4LXAVRPXDEYR5TULM76UAY/
斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題をめぐり、県議会第2会派の「維新の会」が9日、斎藤知事に対して、辞職要求を申し入れた。
これで自民など全5会派が辞職を求める見通しだが、斎藤知事は
「予算を成立させ、県民の生活をしっかりと支える」
と改めて、取材陣に対して辞職を否定した。詳しい内容は次の通り。
ーー先ほど維新から辞職と出直し選挙を求める申し入れがあった
維新の皆さんには3年前の選挙から支援を頂いた。
改めてお礼申し上げたい。
申し入れがあったことは真摯に受け止めたい
ーー維新の申し入れに応じる考えは
私としては先日の百条委員会に出席して自分なりの考えや認識を伝えた。
県民に伝わったかというと不十分と指摘もあるだろうが自分なりの言葉で懸命に伝えた。
これから百条委、第三者機関に出席してこの問題に不安を持っている方に説明していくことが私の責務。
今月に始まる県議会。
物価高騰対策、お米が高騰するなど県民生活は苦しい。
現在、補正予算の最終調整をしているところであり、県民の暮らしをしっかり支えることが大事。
来年度予算も部局別に議論している。
県民の生活、安全安心な社会、元気な兵庫県を作るための予算施策をしっかりやっていくことが私の大きな役割だ。
ーー辞職に応じないとなると不信任決議案が可決されるのも確実な情勢、可決されると失職か議会の解散になる
県議会の判断はこれからの話。
今日の申し入れは本当に重く真摯に受け止めたい。
この後の状況については、現時点でのコメントは控えたい
ーー辞職要求を拒めば不信任決議案の公算が大きい。どんな選択肢を考えているのか
議会側がどう対応するかはまだ決まっていない段階。
仮定の状況についてのコメントは差し控える。
今は、やはり第三者機関による調査、百条委が開かれている。
知事として説明することが大事。
ハラスメントの問題も不適切なことがあったのは改めないといけない。
贈答品の問題についても社会通念上の範囲とはいえルール作りが大事。
県の公益通報も外部に窓口を設置するなど改善すべきことはしっかりやる。
ーー百条委は辞職してもやれる。県政を前に進めるなら辞職して民意を問うべきという意見もある
もちろん、色んなご指摘はあるが、私は3年前に付託を受けて選ばれた1人の政治家。
至らない所はあるが政治家としてどう対応するかは自分で判断したい。
3年しか知事はしていなくて政治家としては力が足りないところもあると思うが、県民から付託を受けた。
どういう道を進んでいくか自分が決めるのが大事だと思う。

「県政運営に支障」維新、党勢退潮で転換 斎藤知事に辞職要求 衆院選警戒も
2024/9/10 7:00
https://www.sankei.com/article/20240910-ROXN6MQQQFIJRPWCGICMO522WM/
兵庫県議会各会派が斎藤元彦知事への辞職要求で足並みを揃える中、唯一判断を保留していた第2会派の日本維新の会の県議団が9日、斎藤氏に辞職を申し入れた。
3年前の知事選で自民党と共に斎藤氏を推薦し、
「知事与党」
を自任してきた維新。
調査特別委員会(百条委員会)設置に当初反対するなどの対応は
「斎藤氏擁護」
と受け止められてきた。
だが、早期の衆院選が予想される中、党勢の退潮傾向が露わになり、方針転換を余儀なくされた格好だ。

斎藤知事への電話で「間違い認め、辞職すべきだ」 維新・吉村共同代表が進言
2024/9/10 6:30
https://www.sankei.com/article/20240910-I4DPW7OCQZN3HGDYF2PNK3RH4M/
職員へのパワハラ疑惑などを文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事について、令和3年の知事選で推薦した日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)は9日、府庁で記者団に
「権力志向で間違っていた部分がある」
と述べた。
7日に電話で辞職するよう進言したといい、やり取りを明らかにした。
吉村氏によると、斎藤氏と電話で連絡を取った際、告発文書を公益通報として扱わず、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性を懲戒処分にした斎藤氏の対応について
「初期で(判断を)方向付けるのは間違った対応だったのではないか」
と直言。
職員の前で物を投げたり、机を叩いたりした行為もパワハラに当たると指摘し
「間違いは認め、辞職すべきだ」
と伝えたという。
吉村氏は斎藤氏の疑惑について、これまでの兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏本人の証人尋問を踏まえ、
「一定の真実相当性がある」
と強調。
「権力志向で間違っていた部分があると思う」
とした上で、連絡をとった理由については
「(大阪府の財政課長時代は)優秀な職員で知事になってからも一緒に仕事をした」
「党として最終決定が出る前に直接伝えるべきだと思った」
と述べた。
斎藤氏の進退を巡っては、維新が9日に辞職を要求。
県議会最大会派の自民党など他の3会派も12日に辞職を求める方針だが、斎藤氏は応じない構えを示している。

維新の知事への辞職要望、各会派「国政選挙を見据えた焦りでは」と冷ややか
2024/9/9 21:52
https://www.sankei.com/article/20240909-6NEVXIUJQVOSXFKP3CC4SA2G3E/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の県議団が9日、斎藤氏に辞職と出直し選挙を申し入れたことについて、既に辞職要求の方針を決めていた他会派からは
「(衆院の解散)総選挙を見据えて焦っているのでは」
などの声が上がった。
「党本部の意向で決めると聞いていた」
「政局を考えた維新らしい判断ではないか」。
最大会派・自民党の北野実幹事長は維新の動きをこう表した。
自民は6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証言内容などを踏まえ、辞職を申し入れる方針を同日中に決定。
全会派一致を目指して各会派にも呼びかけ、9日も、第3会派の公明党や立憲民主党系の第4会派「ひょうご県民連合」幹部と会合を開き、12日に申し入れ書を提出する方針を確認した。
北野氏は
「全会派で提出したかったが、維新が先に出すならそれで構わない」
と述べた。
「全会派一致であれば(斎藤氏の)受け取り方は違ったはず」
「なぜこのタイミングなのか」。
公明の会派幹部は首をかしげつつ、
「他会派と一緒では埋没すると考えたのかもしれない」
と推測した。
斎藤氏が辞任に応じなければ、9月議会で不信任決議案提出を提出する方針をいち早く決めた県民連合、上野英一幹事長は
「維新の支持率が低下しているので、国政選挙を見据えて中央(党本部)が焦って決めたことではないか」
と指摘。
他会派に先立つ提出については、
「注目を浴びるためではないか」
と冷ややかな見方を示した。

斎藤知事、「重く受け止める」維新が辞職要求も応じない意向
2024/9/9 21:36
https://www.sankei.com/article/20240909-4CSS4XS6JNIGNAHRWBYIEFZELE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題で、令和3年の前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は9日、斎藤氏の辞職と出直し選挙を求める申し入れ書を服部洋平副知事に提出した。
斎藤氏は申し入れ書の提出を受け
「重く受け止めている」
「(疑惑の)調査に知事として説明することが大事だ」
と述べ、辞職要求に応じない意向を示した。
維新は県議会の第2会派。
最大会派の自民党は12日に辞職を要求する予定で、公明党と、立憲民主党議員らでつくる「ひょうご県民連合」も同調する見通し。
主要4会派が辞職を求める異例の構図だ。
申し入れ書は維新の馬場伸幸代表と県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員、県議団の連名で、片山氏らが提出した。
県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の説明について
「議会や県民が十分に納得できるものとは言い難い」
「県政運営に支障が生じ始めている」
と指摘。
辞職と出直し選挙を要請し、
「大局的に立った、斎藤知事の賢明な判断を強く望む」
と訴えた。
片山氏は申し入れ書の提出後、報道陣の取材に応じ
「他の党と我々のスタンスが違う」
として他会派との共同提出を否定。
維新はこれまで事実解明を優先すべきとの姿勢だったが、
「先に維新としてアクションを起こした方がいい」
「政治的思惑でなく民意を問うことが大切だ」
と強調した。
出直し選挙が実施され斎藤氏が出馬した場合、維新としての支援は
「考えていない」
と述べた。
斎藤氏が辞職要求に応じなかった場合、各会派は不信任決議案を提出する方針。

維新、吉村氏からの説得、斎藤氏「政治家同士のやりとりなので控える」と明らかにせず
2024/9/9 17:52
https://www.sankei.com/article/20240909-A36GAEDFP5KQHK3HVIKJ7DMVUE/
兵庫県議会の第2会派「維新の会」から辞職申し入れを受けた斎藤元彦知事は9日、日本維新の会の吉村洋文共同代表(大阪府知事)から、辞職して出直し知事選に臨むよう説得された際のやり取りについて、
「政治家同士の話なので、差し控えた方がいい」
として内容を明らかにしなかった。
県庁で記者団の取材に答えた。
維新の藤田文武幹事長が同日、国会内での記者会見で、吉村氏が同日までに、電話で斎藤氏を説得しようとしたことを明らかにしていた。
藤田氏によると、大阪府の財政課長を務めた斎藤氏と上司部下の関係だった吉村氏が、斎藤氏に出直し選で県民に信を問うように求めたところ、斎藤氏からは
「聞き置く」
との回答があったという。
斎藤氏は記者団の取材に、自身について
「政治家として3年ほどで、まだまだ経験は浅い」
としつつ、
「政治家同士の話の内容を自分からオープンにする、こういうやり取りがあったというのを言うのは控える」
などと述べた。

斎藤知事、記者団の取材に「県民の暮らし支える」 辞職申し入れに応じない考え改めて示す
2024/9/9 17:38
https://www.sankei.com/article/20240909-JPGNZFDMCJN7BHGPCDHBQTEU2M/
兵庫県の斎藤元彦知事は9日夕、県議会(定数86)第2会派「維新の会」(21)から辞職申し入れを受けた後、記者団の取材に応じ、
「申し入れがあったことは真摯に受け止める」
としつつ、予算編成などを進めることで
「県民の暮らしをしっかり支えるのが大事」
などと述べ、改めて申し入れには応じない考えを示した。
県議会調査特別委員会(百条委)での斎藤氏の対応を受け、日本維新の会の県組織「兵庫維新の会」の片山大介代表が9日午後、県幹部と面会。斎藤氏に対する辞職要求と出直し選挙の実施を申し入れた。
最大会派の自民党(37人)など他会派も12日に辞職を申し入れる方針。
斎藤氏が辞職に応じなければ、県議会で不信任案が提出され、可決される公算が大きくなっている。
その場合、議会解散を選択するとの見立てもあるが、斎藤氏は
「議会側がどう対応するかはまだ決まっていない段階」
などとして、コメントは避けた。

維新共同代表の吉村大阪知事が説得「辞職し出直し選を」 斎藤知事「聞き置く」
2024/9/9 17:01
https://www.sankei.com/article/20240909-ZKHXBHYT4VKL5GUVGYEMYDWDPM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の前回知事選で自民党とともに斎藤氏を推薦した日本維新の会の藤田文武幹事長は9日、国会内で記者会見し、維新として斎藤氏に辞職を要求する判断をした理由について、疑惑によって県政が停滞し
「推薦した党の責任として判断した」
と説明した。
また藤田氏は会見で、吉村洋文共同代表(大阪府知事)が同日までに、斎藤氏に電話で辞職を求め、出直し知事選に臨むよう説得を試みたことを明らかにした。
藤田氏によると、大阪府の財政課長を務めた斎藤氏と接点がある吉村氏が、斎藤氏に出直し選で県民に信を問うように求めたところ、斎藤氏からは
「聞き置く」
との回答があったという。
藤田氏は斎藤氏について
「冷静な判断をしてほしい」
と述べ、辞職に応じなかった場合は、県議会で維新単独での不信任決議案の提出も検討する考えを示した。
藤田氏は出直し選が実施された場合、維新として斎藤氏を支援するかについては現時点で
「判断できない」
とした。
維新は疑惑への対応について、県議会調査特別委員会(百条委員会)や第三者機関での事実解明を待つべきだとしていたが、藤田氏は
「方針転換と言わざるを得ない」
「もっと辞職を早く求めるべきだったとか、判断が遅いという批判は真正面から受け止めたい」
と語った。

維新が兵庫知事に辞職要求、党幹部「県政が停滞している」  斎藤氏は応じない構え
2024/9/9 15:47
https://www.sankei.com/article/20240909-JRD73UPWAVLMRDGRUKAVX3W7XU/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の前回知事選で自民党とともに斎藤氏を推薦した日本維新の会の県組織「兵庫維新の会」の片山大介代表(参院議員)らは9日午後、県幹部と面会し、斎藤氏に対する辞職要求と出直し選挙の実施を申し入れた。
斎藤氏は応じない構え。
出直し選挙が行われ斎藤氏が出馬した場合も、維新は斎藤氏を支援しない予定としている。
県議会(定数86)で、維新会派(21人)は自民(37人)に次ぐ第2会派。
自民などは12日に辞職を要求する予定で、議会で代表質問ができる4会派全てが辞職を求める構図となった。
この日の申し入れには服部洋平副知事が応じた。
申し入れに先立ち、日本維新の会の藤田文武幹事長は9日午後に記者会見し、斎藤氏に辞職と出直し選挙を求める理由について
「(知事選で)推薦した責任がある」
「斎藤氏は潔白を主張しているが、県政の停滞を招いているのは事実だ」
とし、県議会で不信任決議案が提出された場合は
「賛同せざるを得ない」
と述べた。

「不信任ライン」超えた知事辞職要求勢力 狭まる包囲網、孤立深める斎藤氏
2024/9/9 12:28
https://www.sankei.com/article/20240909-J5KRQE2SBRP3XKYIIGKEYFCVUM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題では、最大会派の自民をはじめ、既に複数の会派が斎藤氏に辞職を要求する方向で調整を進めている。
今後の焦点は不信任決議案の提出へと移る見通しだが、維新が加わったことで辞職を求める勢力は、全議員が出席した場合の決議案可決に必要な65の
「不信任案可決ライン」
を超えた。
孤立を深める斎藤氏。
包囲網は更に狭まる展開となっている。
県議会(定数86)では最大会派の自民が12日にも斎藤氏に辞職を要求する予定を明らかにしており、第3会派の公明や、立憲民主党議員らで構成する第4会派「ひょうご県民連合」も、こうした流れに沿う方向で調整が進む。
9日午後に辞職と出直し選挙の実施を求めることを決めた第2会派の維新を合わせると、斎藤氏に対して県議会の4会派全てが辞職を求める形となった。
ただ、9日午前に県庁で報道陣の取材に応じた斎藤氏は
「真摯に受け止め反省すべきところは反省するが、進めるべき予算や事業などをしっかりやる」
と述べ、会派からの辞職要求には応じない構えを強調している。
議会が首長に進退の判断を迫る際には、辞職勧告決議案を提出して議会で採決するケースもあるが、会派からの辞職要求と同様、法的拘束力はない。
議会が知事を失職させるにはまず、不信任案を可決させることが必要となる。
これまで、斎藤氏に辞職を求めたり、求める方向で調整を進めていたりする主な勢力は自民(37人)、公明(13人)、県民連合(9人)の3会派の59人に、共産2人を加えた計61人だった。
これに第2会派の維新の21人を加えると、全議員が不信任案に票を投じたと仮定した場合の賛成票の数は単純計算で、可決に必要な65を大幅に上回ることになる。
県民連合は19日開会の9月議会の会期中に不信任案を提出する方針を示しており、一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日で日程を模索。
県民連合の他、自民も不信任案の提出を検討しており、これら2会派以外の勢力についても同調する可能性があるとみられる。

兵庫知事支援の維新が午後に辞職要求へ、全会派が一致 斎藤氏は応じない構え
2024/9/9 12:21
https://www.sankei.com/article/20240909-LZZEIR24FRL7TKU2ICAK3BNSOU/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑などが文書で告発された問題を巡り、令和3年の知事選で自民とともに斎藤氏を支援した県議会(定数86)第2会派「維新の会」(21人)の県議団は9日午後、斎藤氏に対し辞職と出直し選挙の実施を申し入れを行う。
維新関係者が明らかにした。
県議会の4会派が辞職を要求する構図となったが、斎藤氏は応じない構えを示している。
疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)は、告発文書を公益通報として扱わず、告発者を懲戒処分とした斎藤氏らの対応について審議した。公益通報制度に詳しい専門家2人が証言し、処分は違法だと指摘したが、斎藤氏は証人尋問の場でも
「対応に問題はなかった」
とする従来の主張を崩さなかった。
一連の斎藤氏の対応を踏まえ、維新は8日に会派や日本維新の会の幹部らが対応を協議し、
「県民の納得を得るものとは言い難い」
と判断。
維新県議団の岸口実団長は8日の協議終了後に取材に応じ
「(斎藤知事が)県民からの負託を受けたと主張するなら、辞職して民意を問う必要がある」
「(申し入れに応じなければ)不信任決議案提出しかない」
と述べた。
維新会派の県議らで構成する県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員らが9日午後に県庁に出向き、斎藤氏に辞職と出直し選挙を求める予定で、日本維新の会も9日午後1時から藤田文武幹事長が記者会見を開き、国政政党としての考えを明らかにする。
出直し選挙が実施された場合でも、維新としては斎藤氏を支援しない予定。
斎藤氏への辞職要求を巡っては、最大会派の自民(37人)なども12日に申し入れを行う。
応じなければ各会派で不信任決議案提出の動きが強まるとみられ、斎藤氏の対応が注目される。

辞職要求に斎藤兵庫県知事は応じぬ姿勢、県議会全会派が申し入れへ
2024/9/9 10:53
https://www.sankei.com/article/20240909-MBZLJQUBUZPVZEOCSJLFWNCPPQ/
日本維新の会が斎藤元彦兵庫県知事に対し辞職を申し入れることを決め、県議会全会派から辞職要求が出る見通しとなった。
斎藤氏は9日の登庁時に取材に応じ、
「真摯に受け止め反省すべきところは反省するが、進めるべき予算や事業などをしっかりやる」
と述べ、辞職要求に応じない姿勢を示した。
自民党は6日の百条委終了後に総会を開き、辞職要求方針を決定。
不信任案には明確な理由が必要との意見があった第3会派公明党も辞職要求へと傾き、自民への同調を決めた。
立憲民主党県議らの第4会派「ひょうご県民連合」、共産党とも連携し12日に申し入れる。
告発文書は斎藤氏のパワハラなど疑惑7項目を指摘。
県幹部だった男性が報道機関などに配布後、県の公益通報窓口にも通報した。
県は公益通報者保護法の対象外と判断し、男性は懲戒処分を受けた後に死亡した。

出直し選でも斎藤氏支援せず 維新、9日に辞職要求 兵庫知事文書問題巡り
2024/9/9 0:35
https://www.sankei.com/article/20240909-3GA33AKT5FIDFPYEBEXSAD7A34/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会(定数86)の第2会派の「維新の会」(21人)が斎藤氏に対し9日に辞職と出直し選挙の実施を求める方針を固めたことが8日、分かった。
維新は令和3年の知事選で自民と共に斎藤氏を推薦した経緯があり、動向が注目されていた。
斎藤氏は応じないとの見方が強いが、たとえ出直し選挙が実施されても、推薦や支援は予定しておらず、
「知事おろし」
の包囲網は一層狭まる展開となった。
県議会では、最大会派の自民(37人)が12日にも斎藤氏に辞職を要求する予定。
第3会派の公明(13人)や、立憲民主系の第4会派「ひょうご県民連合」(9人)も同調する方向で調整を進めており、全会派が辞職を求める構図となった。
疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)での2度に渡る斎藤氏の説明を踏まえ、維新では8日に会派幹部や日本維新の会幹部らが対応を協議した。
終了後、取材に応じた維新県議団の岸口実団長は
「(斎藤知事が)県民からの負託を受けたと主張するなら、辞職し民意を問う必要がある」
「(申し入れに応じなければ)不信任決議案提出しかない」
と述べた。
維新会派の県議が所属する県組織「兵庫維新の会」代表の片山大介参院議員が9日午後に県庁に出向き、斎藤氏の辞職と出直し選挙を求める。
5、6日の百条委では告発文書を公益通報として取り扱わず、告発者を懲戒処分とした決定について検証。
公益通報制度に詳しい専門家2人は処分が違法であると指摘した。
「対応に問題はなかった」
などと繰り返す斎藤氏の主張について、維新は
「県民の納得を得るものとは言い難い」
と判断した。
斎藤氏が辞職の申し入れに応じない場合、ひょうご県民連合が19日開会の9月議会の会期中に不信任決議案を提出する方針を固めている。
一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日の提出を模索している。
自民も不信任決議案の提出を検討しており、他の会派も追随する可能性がある。
地方自治法は、不信任案の可決には出席議員の4分の3以上の賛成が必要と規定。
不信任を受けた首長は辞職するか、10日以内に議会を解散することができ、解散しなければ失職する。
議会が解散された場合は議員選挙を実施。
選挙後初の議会で再び不信任案が提出されると、出席議員の過半数の賛成で成立し、首長は失職する。

維新が斎藤兵庫知事に対し辞職要求へ 告発文書問題で
2024/9/8 22:06
https://www.sankei.com/article/20240908-LTBZTC32AFMUFFXCOXKERQTACU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会第2会派の「維新の会」が9日に斎藤氏に対し辞職と出直し選挙の実施を求める申し入れを行うことが8日、分かった。
疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)での斎藤氏の説明では、県民が納得しがたいことなどを理由に、会派幹部や日本維新の会幹部らが8日に対応を決めた。

渦中の兵庫県知事が毎週続ける定例会見 貫くべき報道陣から逃げない姿勢
2024/9/8 10:00
https://www.sankei.com/article/20240908-6SJLGQBNKJD77DUWVHBPEPKDVA/
兵庫県のホームぺージ(HP)で「知事室」をクリックすると(※スマホ版なら右上の「情報を探す」をクリックすると「知事室」が出ます)、「ようこそ知事室へ」のページに飛び、その中に「記者会見」の項目があります。
斎藤元彦知事の定例記者会見での発表内容や、記者との質疑応答が丁寧にテキスト化されています。
▼兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」
斎藤氏の定例会見は、現在世間を騒がせている斎藤氏と兵庫県の公益通報やパワハラ疑惑を巡る問題の発覚以前から、ほぼ毎週開催されています。
端緒となった元西播磨県民局長による斎藤氏らへの内部告発文書が表に出た後も、定例会見の開催頻度は変わっていません。
兵庫県のHPをたどれば、告発文書に関する質問が初めて出たのは、3月27日の知事会見でした。
この日の会見では斎藤氏側からまず「令和6年度組織改正・人事異動の概要」などの説明がありました(※会見前に人事当局も説明)。
その後の質疑応答で、内部告発者の西播磨県民局長を退職4日前に調査などのため残留させるという異例の人事変更を行ったことについて、記者が質問しています。
いくつかの関連質問の中で、内部告発文書について斎藤氏は
「当該内容の文書には、事実無根の内容が多々含まれていることなので(中略)法的な課題が凄くあると考えています」
と回答。
処分に関しては
「今後の調査結果次第ですが、本人も作成と一定の流布を認めているので、懲戒処分を行うことになると考えています」
と答えています。
さらに、退職4日前での異例の退職取り消しに至った理由などについては
「業務時間中に、嘘八百含めて、文書を作って流す行為は公務員としては失格です」
と断罪しました。
▼「表現行き過ぎ、大変反省」兵庫知事が陳謝 死亡の元県幹部の告発文書をかつて「嘘八百」 斎藤知事の告発文書問題
一連の問題を巡っては、兵庫県議会が設置した調査特別委員会(百条委員会)で斎藤氏らの証人尋問も進んでいる上、問題発覚から半年近くが過ぎても騒動は落ち着いていません。
▼「俺は知事だぞ」発言を否定 個室用意は当然との認識示す 兵庫県議会百条委証人尋問詳報
ただ、この間、斎藤氏のパワハラ疑惑やおねだり°^惑が話題の中心になっているようですが、問題の本質は、先述した3月27日の記者会見での発言にあるように、内部告発を
「嘘八百」
とし、告発者に対して
「懲戒処分」
を予告したことではないでしょうか。
公益通報に関わる対応がどうだったのかが最大の焦点だと思います。
▼「まるで独裁者が粛清する構図」「公開ハラスメント」「組織の他山の石に」斎藤兵庫県知事の告発者処分 専門家が厳しい指摘
▼「コメント難しい」と兵庫知事 専門家の「公益通報保護法に違反する」批判に
さて、渦中の斎藤氏は、冒頭から紹介しているように問題発覚後も定例会見をほぼ毎週行っています。
知事の立場としては当然だと言えなくもないですが、毎週というのは他府県の知事と比べても少なくはありません。
一連の問題では、告発した元県民局長ら2人がすでに死亡していますし、軽々に評価することはできませんが、発言の内容は別にして、問題発覚後もペースを変えず記者の前に立ち続けていること自体は、評価に値するのではないでしょうか。
▼淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
自身への疑惑が浮上した際、報道陣を避ける政治家は枚挙にいとまがありません。
その点、斎藤氏は定例会見に加え、登庁時や視察先などでも記者による囲み取材に応じています。
百条委員会での証人尋問もライブで流れますし、記者やカメラから逃げることはないようです。
自身の言動への自信からでしょうか。
いずれにしても、その姿勢は今後も貫いてほしいと願っています。

「斎藤家の食卓をにぎわしただけ」おねだり°^惑に百条委員が指摘 兵庫知事は正当性主張
2024/9/8 8:00
https://www.sankei.com/article/20240908-6NAXQIZNWNJSHGW32PFHXQI5KY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、6日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)では、斎藤氏による贈答品受領についても委員から質問が相次いだ。
斎藤氏はカニやカキ、ワインなど多数の品を受け取ったことを認める一方、
「『知事に食べてほしい』という厚意で持ってきたもの」
「全てをもらわないという判断をするのは難しかった」
と正当性を強調した。
「姫路城のレゴブロックが欲しいと言ったのは事実か」。
6日の証人尋問で、委員からの質問に斎藤氏は
「欲しいというか、知事室で展示できればいいなと思ってお伝えした」
と淡々と答えた。
レゴブロックとは、世界的なブロック玩具メーカー「レゴグループ」が発売した姫路城をモチーフにしたもの。
斎藤氏は2023年6月、同社関係者らと共に武士装束で製品をPRし、自身の交流サイト(SNS)にも投稿していた。
告発文書には
「知事のおねだり体質は県庁内でも有名」
と記され、百条委が実施した職員アンケートでは、約2割が贈答品の受け取りを見聞きしたと回答。
この日の尋問では委員が贈答品を1つずつ挙げ、斎藤氏が受領の有無を答えていった。
斎藤氏が受領や提供を認めたのは、
▽播州織のネクタイ
▽スポーツチームのユニホーム
▽カキ
▽枝豆
▽ワイン
▽カニ
▽日本酒
▽岩津ネギ
▽タマネギ
▽バースデーケーキ
▽湯のみ
など。
斎藤氏はこれまで
「県産品のPRになる」
と受領の理由を説明しているが、SNSでPRしていないものもあり、証人尋問で委員は
「斎藤家の食卓を賑わしただけ」
と批判。
これに斎藤氏は
「こういったおいしいものが県内にあるんだと知ることも、大事な県知事としての仕事だ」
と反論した。
知事就任直後、秘書課に届く贈答品について
「どうなんだ」
と職員に尋ねたとも説明。
職員から
「前知事の頃からたくさん頂いている」
「届けた方のご厚意で、社交儀礼の範囲内だから食べていいですよ」
と説明を受けたと主張した。
別の委員は、前知事は贈答品を部下に分け、自身では持ち帰らなかったとする職員アンケートの回答を紹介。
1人で持ち帰ることが多いとされる斎藤氏を質した。
斎藤氏は、
「なぜ(秘書課など)特定の課の職員のみが頂けるのか」
という不公平感があるためと理由を述べた。
一方、斎藤氏は告発文書で受け取ったと指摘されたコーヒーメーカーについては返却を指示したとしている。
「なぜコーヒーメーカーだけは返却するのか」
との問いには、こう答えた。
「消費するようなものは社交儀礼の範囲で対応させていただくが、家電製品は少し違うかなというのが私の感覚ですね」

斎藤知事への辞職要求、他会派にも広がる 維新は近く判断
2024/9/7 21:23
https://www.sankei.com/article/20240907-R7HZLHPZY5KA5DZ626HP4IJVW4/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会第2会派の日本維新の会の県議団(21人)は7日、会派幹部が党幹部と斎藤氏の進退に関する対応を検討。
近く斎藤氏に辞職を申し入れるか決める見通しとなった。
最大会派の自民党(37人)は、12日に辞職を申し入れることを既に決定。
斎藤氏が応じなければ、各会派で失職に繋がる不信任決議案提出の動きが強まるとみられ、斎藤氏の対応が注目される。
単独での辞職申し入れを決めていた第4会派の
「ひょうご県民連合」(9人)
の幹部は7日、自民などと共同での申し入れとする意向を明らかにした。
第3会派の公明党(13人)も足並みを揃える方向で、近く会派として正式に決める。
5、6日の県議会調査特別委員会(百条委員会)では、告発文書を公益通報として扱わず告発者を処分した斎藤氏らの対応について審議。
公益通報制度に詳しい専門家2人が対応を違法と指摘したが、斎藤氏は
「対応に問題はない」
とする従来の主張を繰り返した。
これを受け、自民は6日、臨時の県議団総会を開いて対応を協議。
全議員に呼びかけ、9月議会(19日開会)の議会運営委員会が開かれる12日に、斎藤氏に辞職を申し入れることを決めた。
自民の北野実幹事長は
「知事の判断をしっかりと促したい」
と述べた。
議会が首長に進退の判断を迫る際には、まず辞職勧告決議案を提出し、議会で採決するケースもある。
ただ、法的拘束力はなく、辞職しないことも少なくない。
今回の申し入れにも強制力はなく、かねて続投に意欲を表明している斎藤氏は応じないとの見方も強い。
その場合、ひょうご県民連合は9月議会で不信任案を提出する方針。
一般質問終了後の30日か、補正予算案を採決する10月3日の提出を模索する。
自民も不信任案の提出を視野に入れており、他の会派も追随する可能性がある。

兵庫知事、部下から進言「受けた記憶ない」 証人尋問、正当性強調も証言食い違い
2024/9/7 6:30
https://www.sankei.com/article/20240907-SC4GXCVTQFOZBKFYHA2546RABA/
「誹謗中傷性の高い文書」
「公益通報に該当するとは思っていない」。
6日の兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)で、斎藤元彦知事が2度目の証人尋問に臨んだ。
「問題はない」
「ちゃんとやってきた」。
正当性を訴える言葉からは、県トップとしての自負心がのぞいた。
ただ、告発文書を公益通報として扱わず、告発者を処分した経緯では部下の証言と食い違う点も多く、不透明感が残った。
「こういうものを入手した」。
この日の片山安孝・元副知事や、これまでの県職員による尋問での証言などによると、一連の問題で斎藤氏が最初に動いたのは3月21日。
片山氏や側近幹部計4人を知事室に呼び、告発文書を示して作成者の特定などの調査を指示した。
この際、公益通報者保護法で禁じられる告発者捜しに当たるかどうかは
「協議はしていない」
と、斎藤氏は尋問で証言。
文書の内容を否定し、
「告発というよりも誹謗中傷性の高い文書だと思った」
とも述べた。
ところが、原田剛治・産業労働部長は3月21日の協議の場で、告発文書に示されたコーヒーメーカーを受領していたと明かしたことを証言。
この点は片山氏の証言とも一致した。
文書の信憑性に関わる部分だが、斎藤氏は否定した。
文書の作成者は県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=と特定され、3月25日に片山氏が事情聴取。
最終的には5月7日に停職3カ月の懲戒処分とした。
この間、人事課は第三者委員会での調査を進言したとされるが、斎藤氏は
「進言を受けた記憶はない」
と断言。
斎藤氏の指示で公益通報の調査結果前の処分に至ったとの証言についても
「記憶上、指示をしていない」
と否定した。
尋問では告発者捜しや処分の妥当性が度々問われたが、斎藤氏は
「(文書には)真実相当性がなく、公益通報の保護要件には該当しない」
と繰り返した。
根拠の1つに挙げたのが、噂話を集めて作成したという男性の供述だ。
斎藤氏はこれまで
「噂話−」
供述だけを公表。
男性の詳しい聴取内容は開示してこなかったが、この日は片山氏による聴取の様子が明かされた。
「名前が出てきたものは一斉に嫌疑をかけて調べなしゃあないからな」。
男性の協力者とみる職員の名を挙げ、人事で不利な扱いをすると示唆する片山氏。
男性が文書作成を認めると、
「誰に聞いたんや」
と問い詰めた。
「それは言えない」
「皆噂している」
と男性が答えると、
「噂をまとめただけやということやな」
と引き取った。
情報源を守りたい男性の意図が窺えるが、斎藤氏はこの日も
「噂話を集めたと本人が言っている」
と強調。
一連の対応に道義的責任を感じないか問われると、
「道義的責任というのが何かが分からない」
と答えた。
■公益通報制度「基本的な理解ない」
斎藤元彦知事の内部告発への対応やこの日の証人尋問を踏まえ、専門家らは公益通報制度に対する基本的な理解が欠けていると口を揃える。
公益通報者保護法のガイドライン策定にも携わった明治大の高巖(たかいわお)特任教授(企業倫理)は
「告発文書は間違いなく公益通報に当たる」
「利害関係のない機関が調査して真実相当性などを判断すべきで、当事者が口を挟むことが異常だ」
と指摘する。
疑惑を指摘された斎藤氏が文書を見て誹謗中傷性が高いと判断し、告発者を捜せという指示を出すなど
「一連の流れは論外」
と評価。
「こんなにも簡単に公益通報に当たらないという結論を出す県庁に、まともな公益通報の体制などなかったのではないか」
と話す。
制度に詳しい淑徳大の日野勝吾教授も、公益通報に当たるかどうかの根拠を真実相当性のみに拘っているとし、
「基本的な理解がないことが明らかになった」
と指摘する。
同制度では、事業者側に通報への体制整備義務の指針を規定。
外部通報であっても、不正目的の通報を除き、通報者の特定や不利益扱いを禁じている。
兵庫県の一連の対応は
「最初の段階から間違えている」
と断じ、
「知事が文書を入手した瞬間から誹謗中傷と思い込み、知事を守ろうと周囲も忖度して拙速に動いた結果ではないか」
と指摘した。
■狭い保護対象、法改正求める声も
公益通報者保護法は、通報者を不利益な扱いから守って不正の是正を促す一方、全ての通報が保護されるわけではない点が問題視されてきた。
保護法は国民の生命、身体、財産の保護に関わる違法行為などへの通報を保護対象と規定。
食品偽装などが内部告発で相次ぎ発覚したのを機に平成18年に施行された。
ただ、今回の告発文書で指摘された地方公務員法や公選法違反の部分は規定外で保護対象とならない。
また、通報先により保護要件も異なる。
報道機関などの外部通報では、証拠資料や信用性の高い証言など疑惑が真実と信じる根拠(真実相当性)が必要とされる。
制度に詳しい三浦直樹弁護士は
「兵庫県の問題は制度の至らぬところを浮き彫りにした」
「地方公務員法などが保護対象でないのは狭すぎる」
と指摘する。
斎藤氏はこれまでの記者会見で、文書で告発された疑惑について
「大半は保護法で定められた法律違反ではない」
と強調。
更に
「信用性の高い供述などが存在せず、真実相当性が認められない」
として保護対象外と主張する。
保護法には、通報者が主張の根拠を示す資料などを外部に持ち出した場合の免責事項もない。
資料を持ち出せば、情報漏洩や守秘義務違反で逆に処分されるリスクを負う。
また、通報者捜しや通報による不利益扱いを禁じる一方、事業者側には罰則もない。
三浦弁護士は
「正義感で通報しても、現状ではハイリスク・ノーリターンだ」
と指摘。
通報者の中には自分の事例が保護対象ではないと苦しむ人もおり、
「対象を限定せず、不利益な扱いを生まないよう罰則規定を強化するといった法改正が望まれる」
と強調した。

兵庫知事、不信任案可否が焦点に 衆院選迫り各会派難しい判断迫られる
2024/9/7 6:00
https://www.sankei.com/article/20240907-527ZK4OPGFOJJHHEUEGJTLNYPU/
6日の兵庫県議会調査特別委員会(百条委員会)で、斎藤元彦知事は文書による疑惑告発を公益通報と扱わなかった対応について
「適切だった」
とする従来の主張を繰り返した。
今後、県議会が斎藤氏への不信任案を可決するかが焦点となる。
百条委を通じて斎藤氏への批判は高まり、不信任への流れは強まるが、議会側には斎藤氏が議会解散を選択するとの見立ても根強い。
衆院選も迫り、各会派は難しい判断を迫られている。
百条委での疑惑追及が続く中、最初に不信任案提出を決めたのは、立憲民主党議員らでつくる第4会派のひょうご県民連合(9人)。
会派幹部は
「県政が完全に停滞している」
「正常化には真相解明に加えて知事の辞職しかない」
と語る。
県民連合が単独で不信任案を提出することは可能だが、可決へのハードルは高い。
兵庫県議会(定数86)の場合、全員が出席すると65人の賛成が必要で、他会派との連携が不可欠となる。
まず、カギを握るのが最大会派の自民(37人)だ。
3年前の知事選では斎藤氏を推薦したが、今回の問題では県連会長の末松信介参院議員が事実上の辞職勧告を突きつけるなど、厳しい態度を見せている。
ある自民県議は
「百条委などの調査を待つべきだとの意見もあるが、(斎藤氏は)もう持たないのでは」
と話す。
第2会派の維新(21人)も知事選で斎藤氏を推薦した。
今回の問題では当初、百条委の設置に反対するなど斎藤氏寄りだったが、風向きは変わっている。
8月25日の大阪府箕面市長選で大阪維新の会公認の現職が敗北し、党内にショックが走った。
ある維新県議は地元で
「あの人(斎藤氏)をまだ応援しているのか」
と苦言を呈された。
早ければ今秋にも衆院解散・総選挙が想定される。
維新は兵庫で公明現職の選挙区にも候補を擁立する方針だが、激しい選挙戦が予想される。
党勢衰退は許されず、県議は
「もう(斎藤氏に)辞めてもらうしかない」
と吐露する。
第3会派の公明(13人)も難しい事情を抱える。
斎藤氏は今月4日の記者会見で、不信任を受けた場合の県議会解散を否定しなかった。
解散すれば県議選となるが、支持母体を挙げて選挙戦を展開する公明にとって、衆院選と時期が近接するのは避けたい。
会派幹部は
「他会派の動向を踏まえて判断したい」
「覚悟を決める時は決める」
と話した。

斎藤知事、告発者特定を幹部に「指示した」 自民会派、12日に辞職申し入れへ
2024/9/6 21:11
https://www.sankei.com/article/20240906-FHAFQ3CE6NKXZB35TWIDYC3OGE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏は証人尋問で、文書作成者の特定を幹部に直接指示したと認めた。
元副知事の片山安孝氏の初の尋問も行われ、斎藤氏から
「徹底的に調べてくれ」
と直接命じられたと証言した。
この日の尋問内容を受け、県議会の各会派は、斎藤氏への不信任決議案を巡る対応について協議する。
片山氏の証言などによると、斎藤氏は県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が作成した文書を把握した翌日の3月21日、片山氏や側近の幹部を集め対応を協議。
その場で斎藤氏は
「誰がどういう目的で出したのか、徹底的に調べてくれ」
と命じたという。
斎藤氏は尋問で
「誹謗中傷性が高く、噂話を集め作成した文書」
とし
「公益通報に該当するとは今も思っていない」
と証言。
公益通報者保護法で禁じる告発者捜しに当たるとの指摘には
「内容の意図を含め、作成した人を聴取することは問題ない」
と正当性を主張した。
告発者の処分は公益通報の調査を待つべきだと人事当局が進言したとの職員の証言には
「記憶にない」
と強調。
結果を待たず処分できないか打診したとの証言にも
「処分しろと言ってない」
と否定した。
参考人として出頭した公益通報制度に詳しい山口利昭弁護士は、告発者を処分した県の対応を
「法令違反」
とし、処分が無効になる可能性に言及。
一方、斎藤氏は違法の認識は
「(今も)ありません」
と述べた。
斎藤氏への不信任案を検討している県議会最大会派の自民は、6日の百条委終了後に対応を協議。
12日に県議会の全議員に呼びかけ、斎藤氏に辞職を申し入れることを決めた。
会派幹部は
「受け入れられなければ不信任もあり得る」
と語った。

知事室に届いた食べ物の独占「ルール化した」と斎藤兵庫知事 「職員に分けると不公平」
2024/9/6 18:46
https://www.sankei.com/article/20240906-X5OQFSVOANJ7REWDI5E3AIVCXA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への2度目の証人尋問が行われた。
秘書室に届いた食べ物などを自宅に持ち帰り独占≠オていた理由について、斎藤氏は
「知事に食べてほしいと頂いたものなので、自分が食べる判断をした」
と説明。
職員と分け合わなかった理由については
「秘書課職員だけが差し入れられたものを頂くのはどうか」
とした。
委員は斎藤氏の質問で、前知事の井戸俊三氏が秘書室に届いた食べ物を
「食べや、と言って必ず皆の所に置いていた」
とする職員アンケートの記述を紹介。
斎藤氏が井戸県政の刷新を掲げていたことに触れ、差別化を図るなら
「受け取るべきではなかったのでは」
と質した。
斎藤氏は職員と分け合った場合、
「なぜ(秘書課など)特定の課の職員のみ食べられるのかという問題がある」
と不公平感について言及。
知事就任後、秘書課職員から
「届けた方の厚意で、社交辞令の範囲内だから食べていい」
と言われたといい、自身が全て消費する方針を秘書課に伝え
「ルールというか、明確化した」
と述べた。

告発者特定し処分は「ありえない話で法令違反」公益通報に詳しい弁護士、百条委で指摘
2024/9/6 18:29
https://www.sankei.com/article/20240906-4IBKDPDBYFOKBKYFGCKTMPPH6Y/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、公益通報に詳しい山口利昭弁護士(大阪弁護士会)を参考人として招いた。
文書の存在を把握した直後に告発者を特定し、公益通報の調査を待たずに告発者の元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を停職3カ月の懲戒処分とした県当局の対応について、
「あり得ない話で法令違反」
と指弾した。
山口氏は、公益通報に当たらないとされるケースとして名誉棄損などの
「不正な目的」
がある場合があると説明した。
山口氏に先立って証言した元副知事の片山安孝氏は、メールの送受信記録の中に
「クーデター」
「革命」
といった文言が含まれていたことを理由に
「不正目的な行為であり(公益通報の)対象にならないと思っていた」
と説明。
一方、山口氏は
「事業者(県)側に立証責任があり、相当厳格な調査をしなければ『不正の目的』は認められない」
と強調し、告発者の男性による文書の配布は
「公益通報者保護法上の外部公益通報にあたる」
との認識を示した。
男性が5月に受けた停職3カ月の懲戒処分についても、
「無効となる可能性が高い」
とした。
山口氏は、消費者庁の公益通報者保護制度検討会の委員を務めており、公益通報に関連する著書もある。
一連の県の対応を踏まえ、同法の法定指針で義務付けられている公益通報への対応体制の整備ができていなかったとして、
「まだ兵庫県では違法状態が続いているという理解だ」
と批判した。

知事の不信任案可決、過去には「脱ダム」田中氏ら4例のみ 議会側の最終手段も高いハードル
2024/9/6 17:16
https://www.sankei.com/article/20240906-ZWZXSMLYMFMBNGBEFGTYU6DAHY/
住民に直接選ばれた首長と議会が相互に協力、監視、牽制する形の二元代表制を採る日本の地方自治で、首長の失職につながる不信任決議は議会側の最終手段だ。
それだけに可決へのハードルは高く、都道府県知事に対する不信任案が可決された例は4件しかない。
不信任決議は地方自治法で規定。可決には議員数の3分の2以上が出席し、その4分の3以上の賛成が必要となる。
不信任を受けた首長は辞職するか、10日以内に議会を解散することができ、解散しなければ失職する。
議会解散の場合は議員選挙を実施。選挙後初の議会で再び不信任案が提出されると、今度は出席議員の過半数の賛成で成立し、首長は失職する。
都道府県議会で実際に可決されたのは岐阜(昭和51年)、長野(平成14年)、徳島(15年)、宮崎(18年)の4回。
いずれも知事が辞職か失職を選び、議会が解散されたことはない。
長野県では、
「脱ダム宣言」
などで対立した田中康夫知事(当時)に県議会が不信任案を可決。
田中氏は失職を選んで知事選に再出馬し当選した。
ただ、不信任を受けた後も知事を続けられたのは田中氏のみ。
宮崎県では、官製談合事件の責任を問われた安藤忠恕知事(同)が辞職し、知事選で東国原英夫氏が初当選を果たした。
不信任案可決が確定的になった段階で自ら辞職するケースも。
東京都では28年、舛添要一知事(同)に対する不信任案を最大会派の自民などが提出。
可決される見通しだったが、舛添氏は採決直前に辞職した。
一方、世論の批判に晒された首長でも、一定数の議員が擁護に回って否決されることもある。
2023年7月、静岡県の川勝平太知事(同)が返納を表明した給与やボーナスを返していなかった問題で、県議会で知事に近いとされる会派が不信任案の採決で反対に回り、1票差で否決された。
青森県では平成15年、週刊誌などでセクハラ疑惑が報じられた木村守男知事(同)に不信任案が出された。
既に可決されていた辞職勧告決議案に賛成していた議員数人が不信任案では反対に回り、2票足りずに否決された。
■中央大名誉教授・佐々木信夫氏(行政学) 「政策対立のケースとは質が違う」
地方自治体は二元代表制を採用している。
首長は議会から指名されるわけではなく直接公選で選ばれ、議会は民意の代表機関として首長と競い合う関係にある。
大勢の職員を従える首長に対し、議会は監視や批判、修正といった機能を果たすことを期待されている。
不信任決議によって知事の失職か議会の解散となれば、選挙で再び民意を問うことになる。
不信任は、二元代表制における首長と議会の対立を住民の判断に委ねる制度といえる。
不信任が焦点となっている今回の兵庫県の場合は、知事の振る舞いや資質が問題視されており、政策的な問題で議会と知事が対立したケースとは質が異なる。
百条委で斎藤氏は自分に非はないと主張しており、すぐに辞職するとは考えにくい。
不信任を受けても議会が間違っているとして解散する可能性もあるが、全国レベルで報道が続いたこともあり、知事のイメージは著しく低下している。
不信任を受け入れ、自ら身を引くことを選択した方が県政刷新に貢献すると思われる。

「アイアンは1本もない」「カニはいただいた」贈答品疑惑に斎藤知事、企業との癒着は「ない」と否定
2024/9/6 17:15
https://www.sankei.com/article/20240906-O6BOQ33CCFNK5IQ5Y4F2GNPIJM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏に対する2度目の証人尋問が行われた。
告発文書に記載された贈答品疑惑について、実際にどんな贈答品があったのかの事実確認の後、委員から特定企業との癒着があったのかを問われた斎藤氏は
「癒着はない」
と否定した。
そしてゴルフクラブのアイアンを受け取った疑惑については
「一本ももらってない」
と強調したものの、出張先での視察の帰りに渡されたカニについては
「生もので、持ち帰っていただいた」
と述べた。
委員は
「知事の自宅には贈答品が山のように積まれているというのは事実か」
と質問。
斎藤氏は
「そういったことはない」
と否定した。
また、スポーツウエアメーカーとの癒着についても
「(癒着は)ない」
とし、
「スポーツ振興のため(の付き合いだった)」
と説明した。

告発者の処分は「手続きに問題ない」と斎藤知事、文書に「真実相当性はない」とも
2024/9/6 16:01
https://www.sankei.com/article/20240906-NPSOPE4BYRNW3EM33AAIGV5J3U/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
斎藤氏は文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を懲戒処分した県の手続きについて
「問題ない」
との認識を示した。
斎藤氏の証人尋問に先立って参考人として出頭した公益通報制度に詳しい専門家は、
「議員やマスコミに文書が送付された時点で、公益通報として扱わなければいけない」
と発言。
百条委の奥谷謙一委員長はこうした意見があったことを説明し、
「告発者を保護できていないということは、完全に県の手続きとして瑕疵がある、違法であると思うが、その認識はあるか」
と質問した。
これに対し斎藤氏は
「法的に問題はない」
「手続きとして問題はない」
と述べた。
続いて別の委員が
「公益通報保護法では扱わないといけない」
と指摘したものの、斎藤氏は
「真実相当性がないので公益通報の保護要件に該当しない」
と改めて強調した。

「道義的責任ない」「法的にも適切」と斎藤兵庫知事 告発文書問題で県政混乱との指摘に
2024/9/6 16:10
https://www.sankei.com/article/20240906-6V6DXYAQPRNOBDGBVDCKAUDLLE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への2度目の証人尋問が行われた。
委員から、元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=の告発文書を巡る一連の対応への道義的責任を問われた斎藤氏は
「ちゃんとやってきた」
と述べ、責任はないとの認識を示した。
委員は、これまでの証人尋問によって告発文書に一部事実が含まれていることが判明したとし、告発文書への対応によって県政に混乱を招いた点について
「道義的責任を感じないか」
と質問。
これに対し斎藤氏は
「1つ1つ対応を積み重ねている」
「法的にも適切にやっている」
「道義的責任を指摘されるが、私としてはちゃんとやってきた」
と強調した。

告発文書調査は「第三者委で」との提案は「なかった」と斎藤知事 元副知事と証言食い違い
2024/9/6 15:48
https://www.sankei.com/article/20240906-VEY5YDGPARIFVMOLEZLFG5Z6XI/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題について調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
斎藤氏は3月、元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成した告発文書の存在を知った後、県幹部に文書作成者の特定や動機などの調査を指示。
委員は、こうした調査を第三者委員会を設置して行うべきだと人事課や幹部らから提案を受けたのではないかと斎藤氏に尋ねたが、斎藤氏は
「進言された記憶はない」
と強調した。
斎藤氏に先立つこの日午前の証人尋問で、片山安孝元副知事は、3月に人事課などが第三者委による調査を斎藤氏に提案したと証言。
片山氏は、斎藤氏から
「(調査に)時間がかかる」
ことを理由に退けられたと述べており、斎藤氏と最側近との間で証言が食い違った。

告発文書作成者探し「誹謗中傷性が高く問題ない」と斎藤知事、2度目の百条委尋問始まる
2024/9/6 15:39
https://www.sankei.com/article/20240906-P34Y7U2BFJMCTIHOFHMRDZUQSM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で6日午後、8月30日に続く斎藤氏に対する2度目の証人尋問が始まった。
告発文書を作成した元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=に対する処分が、公益通報者保護法に違反するとの指摘が専門家らから出ており、処分の経緯などについて委員が質問した。
同法では、告発者探しや通報による不利益扱いが禁じられている。
県幹部らは、斎藤氏が文書の存在を把握した後、作成者として疑われた元県民局長に対する事情聴取を3月25日に実施。
この対応の是非について斎藤氏は
「告発というより誹謗中傷性の高い文書と思っていたので、作成した人への聴取は問題ない」
との認識を示した。

辞職進言を斎藤知事拒絶「法的におかしくない」「辞める選択肢ない」 百条委で元副知事
2024/9/6 12:46
https://www.sankei.com/article/20240906-K2ACHTA7N5IXVK7VMDYZ3UZTMQ/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
4月に元西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が公益通報窓口に告発文書を提出した後、斎藤氏に辞職を促したものの
「この件について自分は何ら法的におかしいことはしていない」
「そのことをきっちり主張していく」
として拒否されたことを明かした。
片山氏は7月の記者会見で
「知事の代わりに辞めるのではなく、副知事としての責任を取る」
と述べ、副知事を辞職。
この際、斎藤氏に対して計5回に渡り辞職を進言したが、受け入れられなかったと明かしていた。
片山氏はこの日の証人尋問で、計5回のうち3回の場では
「政治的に非常に大きな動きになっている」
「知事をお辞めになり、選挙に出て県民の信を問うべきだ」
と進言したと述べた。
元局長が死亡した後には
「誰かが責任を取らなければならない」
とも伝えたが、斎藤氏は
「辞めるという選択肢ない」
などと応じ、辞職を否定し続けたという。

告発者守るとの認識「ありませんでした」片山元副知事 百条委で証言
2024/9/6 11:53
https://www.sankei.com/article/20240906-ZYEEQJ2OUZKPRGWCNCSTEXPUYE/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が公益通報の保護対象であるという認識について問われた片山氏は、
「文書の作成意図が不正な目的に基づくものと思っていた」
ことを理由に
「(当時は認識が)ありませんでした」
と証言した。
また、告発文書の内容を、第三者機関で調査するという案を示したものの
「(調査に)時間がかかる」
ことを理由に斎藤氏に退けられていたとも明かした。

生前の元局長を厳しく追及、片山副知事「反省している」 百条委で証言
2024/9/6 11:35
https://www.sankei.com/article/20240906-3PLBFHB2FFO2RLKRIF6TWMCIPM/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
片山氏は告発文書について調査を進めていた3月25日に、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=を事情聴取し、厳しく追及したことを認めた。
百条委の奥谷謙一委員長はこの日、事情聴取の内容を記録した音声データの反訳文を読み上げ、片山氏に発言内容について確認を求めた。
片山氏は、
「俺としては、(告発文書に)名前が出てきたものは一斉に嫌疑をかけて調べなしゃーない」
「名前が出てきたものはみな在職しとるということを忘れん取ってくれよな」
と詰問したことを認めつつ、
「斎藤政権に大きなダメージを与える」
「転覆させるような計画があり、不正な目的だと思った」
などと詰問の理由を述べた。
そして
「発言に厳しいところがあったことは反省している」
と語った。
片山氏は、告発文書で
「斎藤氏の政治資金パーティー券を商工会議所などに大量購入させた」
など3項目の疑惑を指摘されていた。
県産業労働部長の原田剛治氏のこれまでの証言によると、斎藤知事ら県幹部が出席し、告発者探しをすると決めた3月21日の幹部会議の場に同席していたとされる。
片山氏は県議会で百条委を設置する動きが出た際、設置しないよう自民議員らに打診。
「自分が責任を取って辞職する」
「百条委員会はやめてください」
などと持ちかけていたことが判明している。
7月に副知事の辞職を表明した際には、報道陣の前で
「知事を支えられなかった」
と号泣。
「知事の代わりに辞めるのではなく、副知事としての責任を取る」
とし、斎藤氏に対しては5回に渡って辞職するよう進言したが、拒否されたことを明らかにしていた。

告発文書を「徹底的に調べろ」と知事が指示 片山元副知事が百条委で証言
2024/9/6 10:59
https://www.sankei.com/article/20240906-73HKQ6MYUJIMLEB4AEKWHIKDQI/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会の調査特別委員会(百条委員会)は6日、斎藤氏の最側近だった片山安孝元副知事に初めて証人尋問した。
片山氏は3月21日に斎藤氏に呼び出され、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成した告発文書を示し、
「徹底的に調べろ」
と知事から直接命じられたと証言した。

兵庫知事、処分先行証言に「まさにそこは自分の考え述べる」 告発文書問題
2024/9/6 10:55
https://www.sankei.com/article/20240906-H7XLRTB44FMZLCN7K3MRYILC5U/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、斎藤氏が6日午前、報道陣の取材に応じた。
疑惑を検証する県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問で告発者による公益通報の調査よりも処分を先行したとの証言が出たことについて、斎藤氏は
「そこはまさに百条委の場で自分の考えを述べさせて頂きたい」
と話した。
同日午前に元副知事の片山安孝氏、午後に斎藤氏の尋問を予定しており、斎藤氏は
「公益通報に関することを含めて自分の認識、考えをしっかり述べさせて頂く」
とも話した。

告発文書のプライバシー情報「副知事から聞いた」県部長、前日証言を翻す 百条委で
2024/9/6 10:47
https://www.sankei.com/article/20240906-ZIIBIQCNBZNGZMSYQBX26OMQWA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日始まった。
5日に続き県産業労働部長の原田剛治氏が証人尋問に臨み、告発者のパソコンにあったプライバシーに関する情報について、人事課から聞いたとしていた5日の証言を訂正。
「(当時の)片山副知事から連絡を受けた」
と述べた。
5日の証言内容に誤りがあったとして、原田氏本人から訂正の申し出があった。
原田氏は、5日の尋問で告発者のプライバシーに関する情報に触れたことを認めた上で、情報を聞いた経緯を問う委員に対し
「あやふやですが、人事課長、副課長ぐらいだったと記憶している」
と回答していた。
告発文書は元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が作成し、3月に一部の報道機関や県議らに配布。
斎藤氏のパワハラや、企業から贈答品を受領した
「おねだり」
など7項目の疑惑が示されていた。
男性は告発文書を県の公益通報窓口にも届けたが、県は通報者への不利益な扱いを禁じる公益通報者保護法の対象にならないと判断。
内部調査を進めた上で誹謗中傷と認定し、5月に停職3カ月とした。
これに対し調査の中立性を疑う声が噴出し、県議会が6月、百条委を設置。男性は7月に証言予定だったが、同月7日に死亡した。

「まるで独裁者が粛清する構図」「公開ハラスメント」「組織の他山の石に」斎藤兵庫県知事の告発者処分 専門家が厳しい指摘
2024/9/6 10:02
https://www.sankei.com/article/20240906-HO3JUC3YPJMZNHUJGDULOZA3JQ/
兵庫県の元西播磨県民局長(7月に死亡)が斎藤元彦知事らを告発した文書の内容を検証する県議会特別調査委員会(百条委員会)が5日開かれた。
告発者の県民局長を公益通報の保護対象とせずに懲戒処分した妥当性を調査するために時間が割かれ、公益通報制度に詳しい上智大学の奥山俊宏教授が参考人として意見を述べた。
主な内容は次の通り。
■攻撃の典型パターン
西播磨県民局長が解任されたことが新聞で報じられた3月28日から私はひとかたならぬ関心をこの件に抱き、事態の推移を注視してきました。
内部告発された側が、告発者に対して示す反応には1つの典型的なパターンがあります。
告発者、中でも、本質的で重要な不正について告発をした人は、大抵、ある事、ない事織り交ぜて誇張され、人格攻撃に晒される。
これは日本に限った話ではなく、古今東西に見られる共通の現象です。
内部告発が別の新たな内部告発を呼び起こすことが往々にしてあるが、そういうことがないように、告発者に悲惨な末路を押しつけ、見せしめにするのです。
8月30日のこの場での証人尋問で、斎藤知事は、その文書を作成したのが西播磨県民局長だと知った時には
「本当に悔しい辛い思いがあった」
と明かしています。
3月27日の記者会見で西播磨県民局長に浴びせた
「公務員失格」
との言葉について先週の証人尋問で斎藤知事は、
「その悲しい辛い思いから、やはりああいった表現ということをさせて頂いた」
とも認めています。
これらの知事の説明は、個人的な感情に突き動かされた末に、3月27日の記者会見での、あのような言動に及んだことを認めるも同然だと私には思えます。
しかし、そういう感情に駆られて、県の行政府のトップである権力者が公の場で部下のいち個人に対していわば
「公開ハラスメントに及ぶ」、
ということは許されません。
さらに証人尋問で、斎藤知事は
「誹謗中傷性の高い文書だという風に私、県としては認識しました」
という風に述べました。
「私として認識」
と言いかけて、
「県として認識」
と言い換えています。
しかしながら、この場合、
「私」
である斎藤元彦さん個人と、行政機関としての
「県」
を同視することはできません。
行政機関としての県ならば、悔しかったり悲しかったり辛かったりすることはなく、そういう感情を抜きにして、バイアスなく冷静にあの文書を見定めなければなりません。
兵庫県が誹謗中傷性が高い文書と認識してしまいそこから全てをスタートさせてしまった理由は、そのまさに
「認識」
の担い手が、文書の内容と無関係の第三者ではなく、斎藤知事や副知事、総務部長ら、あの文書で告発の矛先を向けられている当人たちだったからです。
本来ならば、そういう人たちは、あの告発文書に関する県行政としての判断への関与から自ら忌避、身を引くべきだったと私は思います。
なのに、真逆の行動を選んだ。
だから、冷静な対応ができなかった。
まるで独裁者が反対者を粛清するかのような陰惨な構図を描いてしまった、そう思われます。
■不利益扱いで違法
私の、見ます所、今回の告発文書には様々な内容が含まれています。
その真実性や真実相当性の程度は様々だと思われます。
噂話程度の内容も含まれているのかもしれませんが、直接それを見聞きした人から聞き取って裏付けられていると思われる内容もあります。
外形的な事実関係が大筋で概ね正しいと言える内容が多々含まれています。
意図的なウソ、虚偽は見当たらないように思われます。
軽々に全体的な印象、一部を切り取って
「真実相当性なし」
「公益通報に該当せず」
と判断するのではなく、丁寧な判断が必要だった。
あの段階、5月初旬、あの程度の状況で
「公益通報に当たらない」、
と判断したのは拙速に過ぎたという風に、私にはそう思われます。
結果的に、告発文書には、法的に保護されるべき
「公益通報」
が含まれていることが今や明らかになっていると思われますので、知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反し、告発者への不利益扱いは禁止されます。
パソコンの押収、圧迫的な事情聴取、県民局長の解職、退職の保留、懲戒処分は全て、公益通報者保護法に違反する不利益扱いで、違法ということになります。
■組織の「他山の石」に
この問題を巡って、今、世の中で多くの人が怒り、それはまるで沸騰しているようです。
声を上げた男性職員の、大変に不幸な結末が、他の職員を萎縮させるのではないか、兵庫県庁だけでなく、日本中のあちこちの職場で働く多くの人たちをして、内部告発の声を上げづらくさせるのではないか、と心配する声があります。
その結果、不正が放置されてしまいがちになってしまう恐れがあります。
その時立ち上がったのが、兵庫県議会であり、この特別委員会(百条委員会)であると思います。
この特別委員会が真摯に対応しておられること、そのプロセスが模範となって、今後の日本社会で正当な内部告発が真剣に取り扱われることが当たり前となることを私は強く願っています。
斎藤知事は公益通報に関する基本的な知識の欠如と思い込みで、前時代的な対応を取ってしまったが、斎藤知事に限らず全ての組織の上に立つ人間にとって他山の石にすべきだと思います。

「処分は適切だった」と繰り返す斎藤知事、県議会百条委にきょう午後出頭へ 何を語るのか
2024/9/6 9:00
https://www.sankei.com/article/20240906-A7VV23CXMROK7KWY7OIBLZH36E/
兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が6日開かれる。
5日に続き、告発者を公益通報として扱わなかった県の対応などが審議対象となり、斎藤氏や、元副知事の片山安孝氏の証人尋問が行われる。
5日の証人尋問では、公益通報制度の専門家が告発者処分を巡る斎藤氏らの対応について、公益通報者保護法に違反していると指摘。
文書に名前が挙がった側近幹部からは、斎藤氏が告発者の特定などを指示したとの証言もあった。
斎藤氏は処分は適切だったと繰り返し主張しており、証人尋問でどう説明するのか注目される。
告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が作成し、一部の報道機関や県議らに配布した。
同20日には斎藤氏が文書の存在を把握し、その後、男性を告発者と特定。
27日には県民局長の職を解いた上で、会見で法的措置も示唆して
「噓八百」
「公務員として失格」
などと男性を一方的に非難した。
県は5月7日に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
5日の証人尋問で証言した産業労働部長の原田剛治氏によると、斎藤氏は文書を把握した翌日の21日、知事室に、いずれも文書に記載のあった片山氏や、前理事の小橋浩一氏、前総務部長の井ノ本知明氏、原田氏を集めて、文書への対応を協議した。
原田氏はこの場で
「皆で(文書の作成者は)元局長じゃないかと話した」
と説明。
知事の指示で職員のメールなどを調べることになったと証言した。

訴えられてる本人が訴えの正当性を判断すること自体が不当だ。

急いだ処分、守らなかった通報者 百条委で見えた告発者処分強行の構図 知事は何を語るか
2024/9/6 7:00
https://www.sankei.com/article/20240906-VEUKH3L2YNLZRPAGSSK53TAZDE/
告発者の処分は正しかったのか−。
兵庫県議会の調査特別委員会(百条委員会)で5日、元県西播磨県民局長の男性(60)を公益通報の保護対象とせず、処分した斎藤元彦知事らの対応が審議された。
「処分は適切だった」
と主張する斎藤氏。
だが、この日の百条委では、専門家が
「公益通報者保護法に違反している」
と指摘し、斎藤氏の主張を揺るがしかねない証言も出た。
6日には斎藤氏の他、片山安孝・元副知事の尋問が予定されており、何を語るのか注目される。
この日午前に始まった百条委。
初めに、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭し、男性を処分した斎藤氏らの対応について見解を述べた。
男性が匿名で告発文書を作成、配布したのは3月中旬。
斎藤氏は男性を告発者と特定し、同27日に県民局長を解任して内部調査を始めた。
男性は4月4日、県の公益通報窓口に文書とほぼ同じ内容を通報。
しかし、県は5月7日に
「文書の核心的な部分が事実ではない」
として停職3カ月の懲戒処分とした。
男性は7月に死亡、自殺とみられる。
同法では通報者の保護が定められているが、斎藤氏は、男性が告発文書を
「噂話を集めて作成した」
と話したと説明。
告発文書には
「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)がなく、公益通報には当たらない」
との主張を繰り返している。
だがこの日、奥山氏は告発文書には大筋で正しい内容も多々あり、公益通報が含まれていることは明らかだと評価。
その上で、男性を早期に処分した斎藤氏らの対応について、
「軽々に公益通報に該当しないと判断せず、公益通報に関する調査が終わるのを待つべきだった」
と指摘した。
また3月27日の記者会見で、斎藤氏が
「公務員失格」
などと男性を非難したことに触れ
「県の行政府のトップである権力者が、公の場で部下の一個人に対して、いわば公開パワーハラスメントに及ぶことは許されない」
と言及。
斎藤氏の主張を真っ向から否定した。
□□□ □□□
午後に証人として出頭したのは、県の内部調査に協力した藤原正広弁護士。
藤原氏は県の人事課から
「内部通報に関わらず、処分できるか」
と相談を受けた際、文書に真実相当性がなく
「処分は可能」
と回答したと証言した。
藤原氏のこうした回答や協力は、斎藤氏が内部調査について
「第三者性が保たれており、客観性がある」
と主張する根拠となっている。
藤原氏は尋問で
「(処分後に)裁判にも耐えられるだけの調査が行われたという意味で(調査には)客観性がある」
と強調した。
ただ一方で、自身が県から依頼された立場であることなどから、広く県民から納得されるという意味において
「客観性はない」
と認めた。
処分を巡っては、斎藤氏が
「噂話を集めて作成した」
との文言だけを男性の供述内容として公表していることに、
「恣意的だ」
などと批判が集まっている。
斎藤氏はこれまで、処分に至る詳しい経緯の開示を拒否。
百条委で求められれば証言するとしている。
6日の証人尋問の結果次第では、県議会が不信任決議に向かう可能性もあり、斎藤氏がどのように正当性を示せるのかが焦点となりそうだ。

兵庫県人事課「第三者機関設置しては」と上層部に進言するも内部調査だけで告発者を処分
2024/9/5 22:10
https://www.sankei.com/article/20240905-QNLMB6DERJPSHN2WXM3FZGJ5CI/
兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題で、斎藤氏が文書の存在を把握した直後の3月下旬、県人事課が第三者機関の設置を斎藤氏に提案していたことが5日、関係者などへの取材で分かった。
同日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の非公開の証人尋問で、県の幹部が証言した。
この時は設置されず、斎藤氏は人事課による内部調査で告発者を処分。
その後、調査の中立性を疑問視する県議会の要請を受け、第三者機関の設置を決めた。
斎藤氏が文書の存在を把握したのは3月20日。
百条委終了後に報道陣の取材に応じた奥谷謙一委員長などによると、同23日に人事課の幹部と知事との協議の場で、調査の必要性が話題となり、24日頃、人事課が弁護士などを入れた第三者機関の設置案を当時総務部長だった小橋浩一・前理事に提出したという。
非公開の尋問では、この案について、県の特別弁護士の藤原正広氏に問い合わせたところ、
「経費もかかる」
といった意見が伝えられたとの証言もあった。
結果的にこのタイミングでの設置は見送られ、県は同27日に告発者の男性を解任し、懲戒処分に向けた内部調査を始めた。
設置されなかった理由は不明という。

視察中、斎藤知事が「コーヒー好き」と発言、「コーヒーメーカー贈る」と提案あったが断る
2024/9/5 17:46
https://www.sankei.com/article/20240905-M6AQO6ICVFJIZL4P7BXTOWAAUY/
兵庫県の斎藤元彦知事らの疑惑が文書で告発された問題を巡る5日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、県産業労働部長の原田剛治氏が、県内企業から高級コーヒーメーカーを受領した経緯について証言した。
斎藤氏は企業を視察した際、
「僕もコーヒー好きなんですよ」
と発言。
企業側からコーヒーメーカーを贈ると提案があったが、その場には報道陣らが大勢いたため、
「『受け取るのは適切じゃないよね』とお断りになった」
などと明かした。
原田氏は、文書にも名前が記載されている知事の側近の1人。
証言などによると、2023年8月、斎藤氏と共に家電や調理器具を製造している県内企業を視察した。
その際、高級コーヒーメーカーなどの商品が陳列された場所で、斎藤氏が担当者に
「僕もコーヒー好きなんです」
と発言。
すると、担当者から
「ぜひ使ってください」
と提案があったが、斎藤氏はその場で断ったという。
原田氏は、
「(報道陣ら)人が多くいたので『個人として受け取るのは適切じゃないよね』という話になり、お断りになった」
と証言した。
原田氏はその後、企業の担当者から
「PRになる」
との申し出を受け、自身が商品を発送してもらい、県庁内に保管。
告発文書が出回った後の2024年4月、未開封のまま同社に返却したとした。

告発文書は誰が書いたか、知事から作成者特定の指示 協議同席の兵庫県部長が証人出頭 
2024/9/5 16:25
https://www.sankei.com/article/20240905-UCKJZUGCVFL7RLBWPUZQMKSUNA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡る5日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、県産業労働部長の原田剛治氏が証人として出頭した。
原田氏は文書の存在を把握した知事が、県幹部らと対応を協議した場に同席。
知事から作成者の特定などの指示があったと証言した。
原田氏は、文書にも名前が記載されている知事の側近の1人。
証言などによると、斎藤氏は、県西播磨県民局長だった男性(60)が文書を作成、配布した後の3月20日に文書の存在を把握。
翌21日夕に、文書に名前が挙がった元副知事の片山安孝氏、前理事の小橋浩一氏、前総務部長の井ノ本知明氏、原田氏の5人が知事室で文書について協議したという。
原田氏はその際、
「皆で元局長じゃないかと話したことを覚えている」
「我々の名前や人事の話もあって総合的に元局長ではないかと推測した」
と言及。
「文書の内容がほんまかなというのを抑えていこうという話になった」
「その時は(職員の)メールを調べることになった」
と述べ、誰からの指示かとの問いには
「知事からの」
などと証言した。

百条委、兵庫県の内部調査に協力した弁護士 県民に納得される「客観性はない」と認める
2024/9/5 15:56
https://www.sankei.com/article/20240905-U2QGMIH6ZJJVHKCFN5DN233ARM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、5日に開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)で、告発者の処分に向けた県の内部調査に協力した弁護士が証人として出頭した。
弁護士は
「(告発文書は)不利益取り扱いが禁止される外部通報ではない」
とし、処分は正当だったとの見解を示した。
一方で内部調査については、自身が県から依頼されている立場であることなどから、広く県民から納得されるような
「客観性はない」
と認めた。
証言したのは、県からの法律相談に乗る特別弁護士を務めている藤原正広氏(兵庫県弁護士会)。
百条委での証言などによると、県人事課が4月1日から、藤原氏に処分についての助言を求めるようになった。
告発文書を作成した県西播磨県民局長だった男性(60)は、同月4日に県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報。
その後、人事課から
「内部通報に関わらず、処分できるか」
と相談があり、藤原氏は、文書に真実だと信じる相当な理由がなく、告発者の利益を守る対象ではないため、
「処分は可能」
という趣旨の回答をしたという。
真実相当性がないと判断したのは、
「(告発文書が)居酒屋などで聞いた単なる噂話で作成された」
ためだと説明。
告発内容が噂話を基にしているかどうかは、人事課から提示された資料を基に判断したとし、文書の記載内容の真偽について自ら調査したことはないとした。
斎藤氏はこれまで、内部調査について、藤原氏に相談していることを根拠に
「第三者性が保たれており、客観性がある」
と主張。
男性の処分は問題ないとの認識を示している。
藤原氏は尋問で、調査について
「(処分後に)裁判にも耐えられるだけの調査が行われたという意味で客観性がある」
と強調した。
一方で委員から、弁護士は依頼者である県の利益を最優先するため、
「広く県民が納得するような客観性はないのではないか」
と指摘されると、
「客観性の意味の捉え方次第で、そういう意味で考えるのであれば客観性はないということになる」
と述べた。

「コメント難しい」と兵庫知事 専門家の「公益通報保護法に違反する」批判に
2024/9/5 11:59
https://www.sankei.com/article/20240905-46SBGL3HWFMXZGHHR3E3TGT7II/
兵庫県の斎藤元彦知事は5日午前、報道陣の取材に応じた。
斎藤氏は、男性の処分を巡る一連の対応について百条委で専門家から公益通報者保護法違反と指摘された点について
「内容を承知していないのでコメントは難しい」
とし、
「今回の処分は裁判になっても対応できるようにやってきたので、私としては問題ないと思っていた」
と述べた。

「公益通報保護法に違反する」斎藤知事らのふるまいを専門家が批判 百条委尋問
2024/9/5 11:44
https://www.sankei.com/article/20240905-2MGC56VF4VMG5MYJSLSHRQBD3U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、5日に始まった県議会調査特別委員会(百条委員会)で、参考人として出頭した上智大の奥山俊宏教授は
「(告発文書を)公益通報に当たらないと判断したのは拙速過ぎ」
「知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反すると考える」
と指摘した。
公益通報制度に詳しい奥山氏は、県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が作成、配布した告発文書について、直接見聞きした人から聞き取り、外形的な事実関係が大筋で正しい内容も多々あり、公益通報が含まれていることは明らかだと評価した。
その上で、男性を早期に処分した斎藤氏らの対応について、
「軽々に公益通報に該当しないと判断せず、公益通報に関する調査が終わるのを待つべきだった」
「知事らの振る舞いは公益通報者保護法に違反すると考えられる」
と断じた。

百条委尋問 通報者保護法違反と専門家、兵庫知事を批判「公開パワハラ」とも指摘
2024/9/5 11:30
https://www.sankei.com/article/20240905-NNLE3YPULZPHFMDRCYPHXM2DII/
斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が5日開かれ、参考人として出席した上智大の奥山俊宏教授は告発文書に公益通報が含まれていることは明らかだと指摘し、斎藤氏らの対応は
「公益通報者保護法に違反する」
との見方を示した。
文書を作成した元県幹部の男性について斎藤氏が
「公務員失格」
と記者会見で発言したことも
「いわば公開パワハラ。許されない」
と批判した。
午後には贈答品受領疑惑も含めた検証が始まり、側近幹部や県の特別弁護士らを尋問する。
6日は午前に副知事を辞職した片山安孝氏、午後に斎藤氏の尋問がある。
日本維新の会は証言内容を踏まえ斎藤氏への不信任決議案を出すかどうか判断すると表明しており、県議会最大会派の自民党も6日夜に総会を開き対応を協議する。

告発者処分のキーマン、前総務部長が百条委欠席 心身の不調や殺害予告理由に
2024/9/5 10:35
https://www.sankei.com/article/20240905-FK7RVWHXXVPNVKWSROESKGW2AQ/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が5日午前、始まった。
冒頭で、午後に証人として出頭予定だった前総務部長の井ノ本知明氏は、心身の不調や脅迫があったことなどを理由に欠席することが報告された。
井ノ本氏は県の人事当局トップとして、文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=の懲戒処分を主導したとされる。
証人尋問では、当時の経緯や斎藤氏とのやり取りなどについて、どのように証言するか注目されていた。
8月に病気療養を理由に総務部付(部長級)に異動。
告発内容とは関係がない男性の私的情報を漏洩した疑いがあるとして、県は井ノ本氏の調査を検討している。
井ノ本氏は、心身の不調が回復しないことや自身への殺害予告があったことなどを挙げ、4日付で欠席届を提出したという。
この日の百条委ではまず、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭。
男性が県の公益通報窓口に通報後、内部調査で男性を懲戒処分とした県の対応について意見を述べる。
午後には、県内企業から高級コーヒーメーカーを受領した産業労働部長の原田剛治氏が証言する。
受領が判明した直後、原田氏は斎藤氏からの指示について否定していた。
6日には、元副知事の片山安孝氏と、斎藤氏の証人尋問が予定されている。

百条委尋問、文書記載の幹部らが証言へ 贈答品受け取り疑惑など検証 6日には知事も
2024/9/5 9:35
https://www.sankei.com/article/20240905-4RG3TUPNY5KV3EBTAMJOVAJ6MI/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が5日午前9時45分から始まり、いずれも文書で名前の挙がった県幹部2人への証人尋問が初めて行われる。
会合では、斎藤氏の贈答品受領疑惑などについて検証。
参考人として出頭する専門家の意見を踏まえ、公益通報後、告発者を保護対象としなかった県の対応の妥当性についても追及する。
疑惑の事実関係や、斎藤氏の関与の有無について側近だった2人からどのような証言が出るか注目される。
午前は、公益通報制度に詳しい上智大の奥山俊宏教授が参考人として出頭。
文書を作成、配布した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月に死亡=が県の公益通報窓口に通報後、内部調査で男性を懲戒処分とした県の対応について意見を述べる。
午後には、いずれも文書に名前が出た県幹部2人が出頭を予定。
文書で斎藤氏に高級コーヒーメーカーが贈られたと記され、自分宛てに商品を送るよう依頼したと認めた産業労働部長の原田剛治氏が証言する。
商品の受け取り判明直後、原田氏は斎藤氏からの指示について否定していた。
また、前総務部長の井ノ本知明氏の尋問も予定。
井ノ本氏は、男性の処分を巡り内部調査した人事当局を管轄する総務部トップの立場にあった。
井ノ本氏は8月、病気療養を理由に総務部付(部長級)に異動。
告発内容とは関係がない男性の私的情報を漏洩した疑いがあるとして県が井ノ本氏の調査を検討していることが判明している。
6日には、元副知事の片山安孝氏と、斎藤氏の証人尋問を予定している。

兵庫知事、夕食予約巡り「俺は知事だぞ」激怒は否定 多数のパワハラ言動指摘には「反省」
2024/9/4 20:30
https://www.sankei.com/article/20240904-RMUNCHH4P5PE3PBPVQLSID5IYY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が県職員に実施したアンケートの未集計分で、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答が5割超を占めたことを受け、斎藤氏は4日の定例会見で
「言葉遣いや言動について反省している」
などと述べた。
百条委は近く、全ての集計結果を公表する予定。
アンケートは7月31日〜8月14日に実施。
関係者によると、このうち未集計だった8月5日以降の2096件をまとめた結果、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は1052件だった。
自由記述欄では、施策や事業を斎藤氏に説明する際に叱責されたとの回答が目立ち、出張先のホテルで職員が事前予約制の夕食を断わられたと伝えると、
「俺は知事だぞ」
と激怒したとの記載もあった。
この日の会見で斎藤氏は、予約を巡る激怒について
「記憶はない」
と否定。
「(夕食の予約が)取れるか取れないか微妙だった」
「しっかり調整してもらうようお願いした」
と釈明した。
百条委では5、6両日、斎藤氏の贈答品受領疑惑や告発文書を公益通報と扱わなかった対応について証人尋問を実施。
斎藤氏や元副知事の片山安孝氏らが出頭する予定。
県議会最大会派の自民や、維新は証人尋問を踏まえ、斎藤氏への不信任決議案提出を含めた対応を協議する方針。
斎藤氏は会見で
「議会側の動きでコメントは難しいが、百条委や第三者機関の調査に対応していく」
と述べるにとどめた。

<独自>兵庫知事文書問題 アンケート未集計分が判明、5割超が「パワハラ見聞き」 近く結果公表へ
2024/9/4 5:00
https://www.sankei.com/article/20240904-WD2YKTCBNFKBBINSOFR3P3GL7Y/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、県議会調査特別委員会(百条委員会)が全職員約9700人に実施したアンケートで、未集計となっていた約2千人分のうち、斎藤氏のパワハラを見聞きしたとする回答が5割超を占めたことが3日、関係者への取材で分かった。
中間報告を含めたアンケート全体では約42%となる。
百条委はアンケートや証人尋問の結果を踏まえ、斎藤氏の疑惑の真偽などについて判断し、年内にも報告書を取りまとめる方針。
アンケートは全職員を対象に7月31日〜8月14日まで実施した。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っているのを見聞きしたことはあるか」
などと質問。
インターネット上で回答を求め、6664件集まった。
百条委はこれまで、8月5日午前9時までの回答4568件を中間報告として集計し、公表。斎藤氏のパワハラを見聞きしたとの回答は約4割の1750件に上った。
関係者によると、百条委は中間報告後、同月14日までに集まった2096件の回答を集計。
斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などにより実際に知っている」が71件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」が316件、
「人づてに聞いた」が665件
だった。
中間報告と合わせると、パワハラを見聞きしたとの回答は2802件で、全体の約42%を占めた。
中間報告後のアンケート結果も近く公表される見通し。
具体的な事例を答える自由記述では、施策や事業について斎藤氏に説明する知事協議中に叱責されたとの回答が目立ち、斎藤氏が担当職員に対し
▽「腹立つわ」と5回程度繰り返した
▽「知事やぞ」と怒った
などの回答があったという。
斎藤氏が自身の写真の出来映えに不満を示し、準備不足と叱責したとの記述もあった。
また、斎藤氏の贈答品受領については、中間報告後の集計では見聞きしたとの回答が599件あり、中間報告と合わせ1545件と全体の約23%を占めた。

兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑は7項目 知事はいずれも否定、県議会の百条委員会で審議
2024/9/2 12:41
https://www.sankei.com/article/20240902-VXWYEL5GVROQPPJM7X7JFTFYU4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、この告発文書には7項目の疑惑が記されていた。
作成したのは元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)で、斎藤氏はいずれも否定している。
県議会の調査特別委員会(百条委員会)が審議している。
審議の対象となる告発文書は4ページに渡り、
(1)法人副理事長解任、
(2)令和3年の知事選で知人に投票依頼、
(3)商工会議所に投票依頼、
(4)県内企業から高級コーヒーメーカー受領、
(5)政治資金パーティー券の購入を強要、
(6)補助金のキックバック、
(7)県職員へのパワハラ
という7項目の疑惑が列挙されていた(表参照)。
パワハラについては、出張先の施設のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で公用車を降りて歩かなければならなかった際、斎藤氏が
「出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らし、その後は一言も口を利かなかった」
と記載していた。
また、商品の受領について告発文書は
「斎藤知事のおねだり体質は県庁内でも有名」
と指摘。
斎藤氏が昨年8月、家電・調理器具メーカー「千石」(同県加西市)を訪問した際、同行した原田剛治・産業労働部長に対し、同社が贈与を申し出た高級コーヒーメーカーを秘書課に送らせるよう指示したとし、
「皆が見ている場所で受け取れるはずないやろ」
「ちゃんと秘書課に送るように言っておけ」
などと原田氏に発言した生々しいやりとりが記されていた。

公益通報って何? 通報者の解雇、降格、減給は禁止
2024/9/2 13:08
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/
公益通報を巡る兵庫県の対応の主な問題点
https://www.sankei.com/article/20240902-6GNIGDOTVJJGPFTORXXTD2YPDM/photo/RURWRVHQ3ZJHFKAPAA53URNNJA/
公益通報者保護法では、労働者らが所属する組織の不正行為について、不正の目的ではなく、内部通報したり、外部に通報したりすることを
「公益通報」
と定めている。
同法では、公益通報を理由に公益通報者が不利益な取り扱いを受けないよう保護している。
通報を理由に解雇した場合は無効となり、降格、減給することも禁止している。
同法では、通報体制の整備も求めている。
従業員が300人超の事業者は通報窓口の設置が義務で、300人以下の場合は努力義務となっている。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題では、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(7月7日に死亡)を同法の保護対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性も問題となっている。

斎藤知事と部下たちの隔たりにみるパワハラ疑惑の現在地 「合理的な指導」と「理不尽な叱責」
2024/8/31 7:00
https://www.sankei.com/article/20240831-T7RL4BYYVNMNPGGWXLTI2KJW3U/
職務に関する疑惑を文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委員会)で初めて証人尋問に臨み、職員に対する一連のパワハラ疑惑について、業務上の指導の範疇との認識を改めて示し、正当性を主張した。
一方、この日の百条委に斎藤氏に先立って出頭した部下らは
「理不尽な叱責を受けた」
と証言。
自身の言動を巡る知事の認識と職員の受け止めとの乖離を、強く印象づける結果となった。
「頭の中が真っ白になった」
「指導の範囲内とは思えないような言い方だった」
昨年11月、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから建物入り口まで約20メートル歩かされ、職員を怒鳴ったとされる件。
告発文書に記載されたこのパワハラ疑惑について、現場で斎藤氏を案内した県幹部は30日の百条委でこう証言した。
一方の斎藤氏は
「歩かされたことで怒ったわけではない」
と説明。
重要な会議のスタートが迫っていたのに、職員が知事の動線を確保していなかったため、
「対応が不十分」
と感じ、
「大きな声でその旨を伝えた」。
そもそも現場は車の進入が禁止されたエリアだったが、その点も聞かされていなかったため、当時の指導としては
「合理的だった」
と、パワハラに当たらないとの認識を重ねて述べた。
斎藤氏は自らを
「厳しい上司」
と認め、部下への言葉遣いやコミュニケーション面で反省すべきところがあったと釈明しつつ、総務官僚だった自身の経験を踏まえ、行政マンに求めるレベルに言及。
知事への報告より前に新聞報道が出ると、度々担当者を呼びつけて叱責したとされる点について、自らの官僚時代は
「新聞の1面に出た時は、すぐに想定問答を作って大臣室に入れておく」
のが当たり前だったとし、県職員にも自分の現役当時と同じような対応を求めたところが
「正直ある」
と語った。
職員アンケートでは約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答しており、百条委の委員からは
「人望がなかったのではないか」
と率直な質問も飛んだ。
斎藤氏は
「職員に好かれたり、人望があるのは大事だ」
としつつ、
「必要な指導は県民のためにする」
と、職員ではなく
「県民ファースト」
の対応だったとの認識を強調した。
この日の尋問終了後、会見した百条委のメンバーの一人は
「証人の受け止めと知事の認識に差がある印象だ」
と感想を述べた。
百条委の奥谷謙一委員長は、これまでの県職員に対する尋問で、斎藤氏の言動について
「県庁生活で初めてこういった叱責を受けたという人もいた」
と明かし、この日も
「頭が真っ白になった」
との証言が出たことから
「パワハラに極めて近いと思う」
と指摘した。
■年内に報告書
告発文書には、斎藤元彦知事による職員へのパワハラ疑惑のほかに、県内企業からの贈答品受領や、信用金庫の補助金を増額しプロ野球の阪神・オリックス優勝パレードの募金としてキックバックさせた―など、斎藤氏や元副知事の片山安孝氏ら側近による7項目の疑惑が記されていた。
その真偽を調べる県議会の調査特別委員会(百条委員会)は、県の全職員約9700人を対象に7項目の疑惑についてアンケートを実施。
今月23日に公表した中間報告(4568件分)によると、パワハラ疑惑は38・3%(1750件)、贈答品疑惑は20・7%(946件)が見聞きした、と答えた。
百条委ではまずパワハラ疑惑を調査。
斎藤氏が初めて出頭した30日の証人尋問もパワハラ関連の質問に限定している。
次回9月5日と翌6日の期日では、贈答品受領疑惑と、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)=7月7日に死亡=を保護の対象となる公益通報者として扱わず、懲戒処分とした妥当性を調べる。
公益通報を巡る県の対応は一連の問題の焦点ともいえ、6日には斎藤氏を再び尋問するほか、片山氏ら側近にも出頭の上で証言を求める。
10月下旬に優勝パレードやその他の疑惑に関する尋問を行い、11〜12月に百条委として事実を認定した上で報告書をまとめる方針。
■事実積み重ねて判断を
ハラスメント問題に詳しい東北大の増沢隆太特任教授に聞いた。
ハラスメントの中でもパワハラは、定義を厚生労働省が明確に定めており、
@優越的な関係を背景とした言動で
A業務上必要な範囲を超え
B労働者の就業環境が害されている
という3要件全てを満たす必要があるとされる。
知事という立場を考えれば、舌打ちやため息でも民間人とはインパクトが違うと捉えるべきで、日頃からそのような言動を繰り返していたとすれば、職員への威圧に当たるとも考えられる。
現代では
「本人のために怒鳴る」
は成立しない。
冷静で合理的な指摘であれば問題ないが、物を叩いたり、投げたりといった感情的な行為は悪質なコミュニケーションで不適切だ。
斎藤氏の証人尋問での受け答えはこれまでと同様だったが、偽証ができない中で、文具を投げたり、深夜にチャット連絡をしたりといった事実関係は認めた。
パワハラを
「指導」
と正当化するのは、よくあるパターンでもある。
今後の百条委員会では事実を積み重ねて、パワハラの有無の判断につなげてもらいたい。

録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している。
こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ。
文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない。

<主張>初尋問の兵庫知事 事態収拾へ進退判断せよ
社説
2024/8/31 5:00
https://www.sankei.com/article/20240831-QXDP25EOWBPXXBJVDGR4RWILXI/
パワハラ疑惑などが文書で告発された兵庫県の斎藤元彦知事が30日、県議会の調査特別委員会(百条委)に証人として出席した。
パワハラ疑惑に関しては
「記憶にない」
と繰り返した。
「不快な思いをさせたなら反省し、謝りたい」
「パワハラかどうかは私ではなく百条委や第三者委が判断すること」
とも語った。
告発文書は、元県幹部の男性が報道機関などに配布した。
その後、県の公益通報窓口に通報したが、県は調査結果を待たずに男性を懲戒処分にした。
男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して死亡しており、自殺とみられている。
百条委による職員アンケートでは、約4割が斎藤氏のパワハラを見聞きしたと回答した。
斎藤氏の百条委での答弁では疑惑が解消したとは言い難い。
公益通報に基づく調査の最中に県幹部の処分を行ったことについては
「誹謗中傷性の高い文書で、懲戒処分に該当する行為があった」
と述べ、適切だったとの考えを改めて示した。
公益通報者を守れず死に至らしめた責任は重い。
信頼を大きく失ったトップが県政を円滑に運営することは難しい。
事態を収拾させるためにも、斎藤氏は自ら進退を判断する時ではないのか。
斎藤氏の右腕だった副知事は辞職し、病欠の末に異動を申し出た幹部もいる。
県職員労働組合や県職員退職者で作る団体などは辞職要求もしている。
斎藤氏はこれまで、全ての疑惑を否定してきた。
アンケート結果については
「コミュニケーション不足で受け取りのずれが生じたことは残念」
などと述べ、業務上必要な範囲での適切な指導だと主張してきた。
だが、その認識は周囲の声から著しく乖離している。
県内の全29市で作る県市長会は、一連の対応を
「不適切」
だと断じ、早期の事態収拾を求める要望書を提出した。
斎藤氏への30日の尋問は、パワハラ問題を中心に行われた。
公益通報に関する尋問は9月6日に予定されている。
百条委は真相究明を尽くすと共に、ハラスメント防止のルール作りにも取り組む必要がある。
県と県議会は通報者を萎縮させない再発防止策を講じて初めて、県民のための県政運営が実現する。

兵庫県議会各派は百条委をどうみたのか「きちっと答えていた」「丁寧に説明」とする声も 
2024/8/30 21:57
https://www.sankei.com/article/20240830-LIBEKGLP5JLARAAAASQGFZCDBY/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラなどの疑惑を告発された問題を巡り、斎藤氏への証人尋問が初めて行われた30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)。
斎藤氏はパワハラの認識を一貫して認めず、不信任案の提出が現実味を帯びてきた。
この日の説明について各会派の評価は分かれており、議会側の動きにも注目が集まる。
最大会派
「自民党議員団」
の北野実幹事長は
「きちっと答えていた」
と評価する一方、
「自分のことだけを考えているように感じられる発言もあった」
と振り返った。
会派として対応を協議する考えを示し
「県政を何とかしたい」
と語った。
前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会は共同代表の吉村洋文大阪府知事が、不信任案の可能性を示唆。
維新幹部が近く県議団との協議を予定する中、維新の会の門隆志幹事長は
「誤魔化すことなく話し、丁寧に説明していた」
「(不信任案の提出は)それなりの理由が必要になる」
と慎重な姿勢を示した。
「(斎藤氏の説明は)従来の主張を繰り返している」
「県民は納得しない」
と指摘するのは公明党議員団。
「今までの会見に比べれば個別事案に関しては説明していた」
と評価する部分もあったが、パワハラについて明確に肯定も否定もしない斎藤氏の姿勢に疑問を呈した。
一方、第4会派のひょうご県民連合は来月にも不信任案を提出する方針を固めた。
会派幹部は
「記者会見と発言が変わらず、県政の正常化には知事が辞職するしかない」
「議会として民意を突き付ける必要がある」
と話している。

<独自>兵庫県議会会派が9月議会で斎藤知事の不信任案提出方針 他会派と協議へ
2024/8/30 21:32
https://www.sankei.com/article/20240830-ZHVXEKVHMBNIHLFHZEPHRFJM2Q/
兵庫県議会第4会派の
「ひょうご県民連合」
が、斎藤元彦知事に対する不信任決議案を提出する方針を固めたことが30日、関係者への取材で分かった。
9月19日開会の県議会9月定例会での提出を想定し、他会派と協議していく。
不信任案可決には4分の3以上の賛成が必要で、各会派の対応が注目される。
不信任案を巡っては、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で提出する可能性を示唆。
党幹部が31日に県議団と対応を協議する予定となっている。
不信任案は議長を含め全議員の3分の2以上が出席し、出席議員の4分の3以上の賛成で可決する。
可決した場合、首長は失職か議会の解散かを選択する。
同県議会(86議席)で全員が出席した場合、可決には65人の賛成が必要。
県議会の勢力は最大会派の自民が37人で、維新21人▽公明13人▽立憲民主党議員らでつくるひょうご県民連合が9人−などと続く。
同県議会で不信任案提出には8人が必要で、県民連合は単独で満たしている。

「パワハラ認めるべき」「言い訳が多い」「不誠実」斎藤知事の発言に傍聴者から批判の声
2024/8/30 20:06
https://www.sankei.com/article/20240830-SIHNLVRUIFODTJV5NVU43FMFX4/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事を巡る一連の疑惑を調査する県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏に対する初めての証人尋問が行われた。
パワハラだとされる自身の言動について
「記憶にない」
などと述べた斎藤氏に対し、傍聴した県民からは
「不誠実」
「言い訳が多い」
と批判の声が上がった。
「質問に正面から答えず、言い訳めいた回答が多かった」
「潔くパワハラを認めるべきだ」。
同県尼崎市の女性(51)は語気を強めてこう語った。
斎藤氏は就任間もない頃、机を叩いて県幹部を叱責した事案について
「就任直後だったので」
と釈明。
机を叩く行為をパワハラと認めるか否かを問われたが、回答を控えた。
この点について、女性は
「パワハラかどうかを聞かれているのに『就任直後だから』とか背景の話ばかり」
「ここまで答えないとは思わなかった」
と不満げな様子だった。
「『記憶にない』という答弁は不適切で不誠実」
と指摘したのは、同県川西市の男子高校生。
部下に対して
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑について斎藤氏は
「記憶にない」
と述べたが、
「普通にパワハラだと感じた」
と呆れ気味に語った。

「斎藤知事、説明責任果たしてない」と百条委員会委員長
2024/8/30 19:41
https://www.sankei.com/article/20240830-KAJLTPG47VMCRDEF6OYTER4ZYY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への初めての証人尋問が終了後、奥谷謙一委員長らが会見を開いた。
奥谷氏は斎藤氏の尋問については
「印象としては記者会見の内容とあまり変わらない」
「説明責任が果たされたとは考えられない」
との認識を示した。
一方、斎藤氏の行為について
「パワハラに当たるかどうかは別として(告発文書に)記載している事実が浮かび上がったことが重要だ」
と述べた。
会見に出席した委員の一人は、証人として出頭した職員と、斎藤氏の証言を踏まえ、
「パワハラを受けた職員と、知事の認識に差があった」
「事実が明らかになったので議論を深めたい」
などと印象を語った。

百条委を終えた斎藤氏「私が知事として仕事する」と知事職に強いこだわり 改めて辞職否定
2024/8/30 19:12
https://www.sankei.com/article/20240830-OPSEGVWOAFMRXK4CNALXBHS4R4/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)終了後、斎藤氏は報道陣の取材に応じ、
「私が知事として仕事をさせていただく」
と述べ、改めて辞職を否定。
知事職に対する強いこだわりをのぞかせた。
この日は、斎藤氏のほか県幹部ら4人への証人尋問が行われた。
県幹部らは斎藤氏からの叱責を
「怒鳴られた。理不尽な叱責だと思った」
などと証言。
一方、斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたとしたら申し訳ない」
と反省の弁を述べる一方、パワハラの認定は自身がすべきではないとして明言を避けた。
終了後、報道陣から進退を問われた斎藤氏は
「知事としての仕事を果たすのが私の責任」
として続投の意思を改めて表明。
「職員からの人望や信頼感が1ミリもないということはないと思っている」
とし、
「信頼関係を再構築する」
という従来の主張を繰り返した。
辞職を否定し続ける斎藤氏。
だが、前回知事選で斎藤氏を推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事は27日、維新として不信任決議案を提出する可能性があると言及している。
このことについて報道陣に問われた斎藤氏は
「仮定の話には答えられない」
とだけ語った。

斎藤知事、初めての証人尋問でも正当性主張 議会では不信任決議案提出の動きあり
2024/8/30 18:57
https://www.sankei.com/article/20240830-EGNLL2PXVNO47NJHMY3FTP52LY/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、パワハラ疑惑に関して斎藤氏本人に初めて証人尋問を実施した。
斎藤氏は文書で職員を叱責したとされた事例について、
「合理的な指摘だった」
と正当性を強調。
告発者の処分も適切だったとの認識を改めて示した。
県議会では、斎藤氏の辞職につながる不信任決議案提出の動きがあり今後、各会派の対応が焦点となる。
県西播磨県民局長だった男性(60)が作成した文書には、
「出張先で公用車を降り、20メートルほど歩かされただけで職員を怒鳴り散らした」
などと記載。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、この場に居合わせた県幹部が
「理不尽な叱責を受けた」
と証言した。
これについて斎藤氏は
「大きな声で強い指摘をした」
としつつ、
「当時としては合理的な指摘だった」
と主張。
一方で、強い口調で職員を叱責したことに関し
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい。謝りたい」
と述べる場面もあった。
斎藤氏を巡っては、前回知事選で推薦した日本維新の会共同代表の吉村洋文大阪府知事が、百条委の内容次第で不信任決議案を出す可能性を示唆。
他会派でも不信任案提出を検討する動きが出ている。
9月5、6日の百条委では企業からの贈答品受領疑惑と、文書を公益通報として扱わなかった対応について検証し、斎藤氏も証人出頭する予定。

「パワハラと認めるか」と問われた斎藤知事 明言避け「百条委が判断すると思う」
2024/8/30 18:08
https://www.sankei.com/article/20240830-22HPSH7BAZOKFKPVONSNJ7G3FM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
一方、パワハラの認識については
「百条委や第三者委員会が判断する」
と答え、明言を避けた。
この日の百条委では斎藤氏の尋問に先立ち、県幹部の尋問を公開で実施。
昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に斎藤氏が出席する際、車止めが置かれている車両進入禁止区間を歩かされた斎藤氏が、
「車止めをどけておくべきだった」
として県幹部らを叱責したことが明らかになった。
この県幹部は
「理不尽な叱責」
と証言した。
百条委の尋問で斎藤氏は
「理不尽な叱責」
という県幹部の証言に対する受け止めを問われ、
「言い方について、もしご本人が不快に思われているならお詫びしたい」
と釈明。
一方、委員から
「パワハラと認め、お詫びするのではないのか」
と重ねて問われると
「パワハラかどうかは私が判定するより、百条委や第三者委員会が判断すると思う」
と述べるにとどめた。

兵庫・斎藤知事「仕事のミスには短気」 百条委の委員から「人権感覚ずれている」と批判も
2024/8/30 17:35
https://www.sankei.com/article/20240830-NFMOZIRQFJK6PLQPWK2RXLYLFM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調査する30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)で、証人として出頭した斎藤氏は自身の性格を問われ
「仕事については厳しいところが正直ある」
「ミスがあった場合、短気な面もある」
と述べた。
部下を怒鳴ったり机を叩いたりした行為について、委員からは
「人権感覚が相当ずれている」
と批判された。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では回答者の約4割がパワハラ行為を見聞きしたと回答。
職員から、斎藤氏の性格についてすぐに激高する
「瞬間湯沸かし器」
との指摘もあった。
委員を務める県議は説明済みの事業や自身が知らない事柄が報道された時などに斎藤氏が
「聞いていない」
と部下を叱責した点は短気な性格が原因と主張。
「パワハラ体質についていけない」
と苦言を呈した。
「(告発者で死亡した元)県民局長は行政経験も人生経験も豊かな人」
「普通の人権感覚があれば怒鳴りつけない」
「ここが一番知事の問題ではないか」
との指摘もあった。
斎藤氏は
「過去は取り戻せないので、直接お詫びし、申し訳ないと言いたい」
「これからはもっといい知事としてやっていきたい」
と述べた。

斎藤知事「職員に謝りたい」 説明済みの事業を「聞いていない」と強く叱責、百条委で証言
2024/8/30 16:51
https://www.sankei.com/article/20240830-QZUTVS7GWBJWTHZHPIIQACEJGM/
部下へのパワハラなど兵庫県の斎藤元彦知事をめぐる一連の疑惑を調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、証人として出頭した斎藤氏は、自身が強い口調で職員を叱責したケースについて
「職員に不快な思いをさせたことは反省したい」
「謝りたい」
と述べた。
百条委が実施した全職員(約9700人)を対象としたアンケートの中間報告では、説明済みの事業について斎藤氏から
「聞いていない」
と叱責されたという声が複数寄せられた。
この日、こうした複数の事例について問われた斎藤氏は
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことをすべて覚えているかというと、そこまで全能ではない」
と釈明した。
これに対し百条委の委員は、斎藤氏の鋭い叱責で事業の説明ができなくなり、施策が進められず停滞した事例に言及し、
「『資料に書いているから知っていると思うな』という発言は適切か」
と指摘。
斎藤氏は
「言い方が厳しかったり、強くなったりしたことは謝りたい」
と陳謝した。

「記憶にない」と繰り返す百条委の斎藤知事「全て覚えているほど全能ではない」
2024/8/30 16:37
https://www.sankei.com/article/20240830-6OJXJ6MVGRJYNN4BUCOOTRSOVQ/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏本人への証人尋問が行われた。
県職員による斎藤氏への事業説明で、自身が把握していない事業が話題になった際、職員を叱責したとされる件について
「記憶にない」
との答弁を繰り返した。
百条委の委員は、空飛ぶクルマ関連の事業が新聞で報じられた後に知事室を訪れた担当者を
「何これ、聞いてない」
「空クル(空飛ぶクルマ)は知事直轄、勝手にやるな」
と叱責したとの疑惑を追及した。
叱責したかとの質問に斎藤氏は
「記憶にない」
と否定。
「いろんなレク(説明)を受けていて、一つ一つ覚えていない」
「『聞いていない』ということから、私は合理性があると思う」
と答えた。
一方で
「私も完璧な人間ではない」
「一回聞いたことを全て覚えているほど全能ではない」
「大量の資料の内容は失念することがあり、聞いていないと言ってしまうことはある」
「そこは注意しないといけない」
とも主張。
委員は
「知事に完璧な人間を求めているのではない」
と指摘し、やり取りが噛み合わない場面もみられた。
空飛ぶクルマ事業を巡る叱責については、斎藤氏の尋問に先立ち、30日午前に県職員の証人尋問が行われ、職員は当時を振り返り、
「これほどきつい言葉を上司からかけられたことは、県職員になってからなかった」
と証言している。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

淡々と斎藤知事 死亡した元県民局長への懲戒処分は「適切。誹謗中傷性高かった」
2024/8/30 16:29
https://www.sankei.com/article/20240830-TJIV7MZW7NPRBFMKFSZETZGT4U/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを元西播磨県民局長の男性(60)=死亡=が文書で告発した問題で、30日開かれた県議会調査特別委員会(百条委員会)に斎藤氏が証人として出頭。
斎藤氏は告発者の男性を停職3カ月の懲戒処分とした対応について、淡々とした様子で改めて
「適切だった」
との認識を示した。
男性は3月、パワハラなど斎藤氏に関する7つの疑惑を記載した告発文書を報道機関などに送付。
斎藤氏は片山安孝副知事(当時)らに調査を指示し、5月に男性を懲戒処分とした。
男性は4月に告発文書と同様の内容を、県の公益通報窓口に通報していた。
百条委の委員は斎藤氏に対し、現在の認識として処分が不適切だったとの思いはないかと質問。
斎藤氏は
「今も思ってはいません」
「適切だったと思います」
「誹謗中傷性が高い文書と認識し、処分した」
と強調した。
男性の処分をめぐっては、公益通報窓口への通報を受け、人事当局の幹部らが斎藤氏の側近だった井ノ本知明総務部長(当時)らに
「公益通報の結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言したことが明らかになっている。
斎藤氏は一度は了承したが、その後、井ノ本氏を通じて
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。
人事当局が弁護士に相談したところ
「法的には可能」
との見解を得たため、井ノ本氏らが処分を優先するよう指示したとされる。

<独自>空飛ぶクルマの協定「聞いてない」「勝手にやるな」と斎藤知事が激しく叱責 県職員証言
2024/8/30 16:03
https://www.sankei.com/article/20240830-MND24RLPFNJFJIAH2H7J6NB7FU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)で30日、非公開形式の証人尋問に出頭した県職員が、昨年1月に斎藤氏から
「何これ」
「勝手にやるな」
などと激しく叱責され、説明を諦めて退室したことがあったと証言したことが分かった。
関係者への取材で判明した。県職員は
「これほどきつい言葉をかけられたことは、県職員になってからなかった」
と述べた。
県職員は昨年1月16日午前、翌週に予定されていた
「空飛ぶクルマ」
の開発メーカーとの協定締結式について斎藤氏に説明しようとした。
担当者とともに知事室に入ったところで、斎藤氏から大声で
「何これ」
と一喝されたという。
続けて斎藤氏は
「聞いてない」
「そらくる(空飛ぶクルマ)は知事直轄なんだから勝手にやるな」
と激しく叱責した。
その後、職員は締結式についての説明をしようと試みたが、説明の途中で斎藤氏に
「やり直し」
と遮られるなどしたため、説明は不可能と判断し、途中で退室したという。
さらに、百条委の委員から斎藤氏の対応が適切だったかなどと問われると、斎藤氏が
「聞いてない」
と述べた点について、事前に幹部から説明があったはずだとした上で
「理不尽だと感じた」
と述べた。
説明を諦めて退室せざるを得なかった点については、斎藤氏らに対し
「かなり腹が立った」
と明かした。

百条委証人尋問始まる 兵庫知事「強く指摘した」 大声での注意認めるも、パワハラ否定
2024/8/30 15:39
https://www.sankei.com/article/20240830-7RGDCB5IBBJ2LG7XSICQAKMITA/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、斎藤氏への証人尋問が始まった。
出張先で公用車を降りて20メートル歩かされ、職員を怒ったとされる問題について、斎藤氏は
「車の動線を確保できていなかったのではないかという強い思いがあった」
「それなりに強く指摘した」
と述べ、大きな声で注意したことは認めた。
一方、当時は進入禁止との認識がなく、自身の対応は適切だったとの認識を改めて示した。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書では
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と指摘されていた。
斎藤氏の尋問に先立って行われた県幹部の公開尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれる会合に出席。
その際、告発文書にあるように入り口付近は車止めが置かれた進入禁止区間のため、手前で公用車を降りて歩いたという。
その際
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と叱責し、職員は車止めをどけざるをえなくなったという。
出頭した県幹部は斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内」
と感じるかを問われ
「思いません」
と否定した。
一方、斎藤氏は
「歩かされたことを怒ったのではなく、円滑な動線を確保していなかった」
ことについて叱責したとしている。

「理不尽な叱責を受けた」20メートル歩かされ激怒した斎藤兵庫知事 県幹部が百条委で証言
2024/8/30 14:55
https://www.sankei.com/article/20240830-LG7G2CQE2BMJJNY3VOGVUWJRQE/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを調べる県議会調査特別委員会(百条委員会)が30日開かれ、県幹部らへの証人尋問が始まった。
斎藤氏が出張先で入り口の手前20メートルで公用車から降りて歩かされたことに対し、職員を怒鳴り散らしたとされる問題について、県東播磨県民局長は
「怒鳴られた」
と証言し、
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
元県西播磨県民局長が作成した告発文書には
「出張先のエントランスが自動車進入禁止のため、20メートルほど手前で降りて歩かされただけで出迎えた職員・関係者を怒鳴り散らした」
と記されていた。
この日、公開で行われた百条委での証人尋問によると、斎藤氏は昨年11月、県立考古博物館(播磨町)で開かれた会合に出席。
その際、告発文書に書かれていたように入り口付近には車止めが置かれ、進入禁止区間となっており、斎藤氏はその手前で公用車を降りて歩いたという。斎藤氏は
「なぜこれ(車止め)をどけておかないのか」
と東播磨県民局長を叱責したため、会合の間に車止めを別の場所に移動。
帰りは公用車が入り口付近で待機し、斎藤氏は歩かずに公用車に乗り込んだという。
斎藤氏は6月20日の会見で
「円滑な動線の確保を図るべきだったのではないかという趣旨だった」
「あくまで業務上必要な指導」
とし、パワハラではなかったとの認識を示した。
一方、百条委で証言した東播磨県民局長は、斎藤氏の叱責が
「必要な範囲内と感じるか」
と問われ、
「思いません」
「理不尽な叱責を受けた」
と述べた。
斎藤氏本人の証人尋問は午後3時から始まり、県議会のホームページでライブ中継される。

「エレベーター閉まり激高」…一連のパワハラ疑惑に兵庫知事は何語る 30日に初尋問
2024/8/29 19:58
https://www.sankei.com/article/20240829-QNTPAKC475PABCHCZLC2A7GYJY/
兵庫県の斎藤元彦知事を巡る疑惑が文書で告発された問題で、県議会調査特別委員会(百条委員会)は30日、斎藤氏本人の出頭を求め、職員への一連のパワハラ疑惑について初めて尋問を実施する。
記者会見や取材対応ではパワハラを否定しつつ、これまで具体的な言及は避けてきた斎藤氏。
百条委では事実関係や本人の認識だけでなく、県政トップの説明責任の果たし方も問われることになる。
■「百条委でしっかり」
「この場で詳細を答えるのは控えたほうがいいかな、と思う」
兵庫県庁で27日に行われた知事定例会見。
斎藤氏は疑惑に関する度重なる質問をいずれもかわし
「百条委でしっかりやりたい」
と繰り返した。
全職員(約9700人)を対象としたアンケートのうち4568件を取りまとめた中間報告では、パワハラを見聞きしたとの回答が約4割にあたる1750件に上っていた。
■繰り返す「適切な指導」
アンケートの記述などによると、斎藤氏の地方視察時に目の前でエレベーターが閉まった際、そばにいた職員に
「お前はエレベーターのボタンも押せないのか」
と激高。
また告発文書では、斎藤氏が出張先で公用車を降りてから20メートル歩かされただけで怒ったとされ、職員に対する百条委の尋問でも、同様の証言が得られたことが明らかになっている。
こうした一連のパワハラ疑惑について、斎藤氏は
「指導の範囲内で適切」
と一貫して正当性を主張。一方で個別のエピソードの真偽や事実関係の説明は避けてきた。
職員アンケートの中間報告の結果についても、
「コミュニケーション不足」

「受け取り方のずれ」
を挙げつつ、
「私としては県政をより良くするために必要とされる指導や、こうしてほしいということを自分なりに伝えた」
と、パワハラには当たらないとの見解を示すにとどまっている。
30日の尋問では、パワハラ疑惑の個別の事実関係について委員から質問があるとみられ、斎藤氏の証言の具体性や信用性が注目される。
■元局長への対応も追及
問題の発端となった告発文書は3月中旬、元県西播磨県民局長の男性(60)が一部の報道機関などに配布。
県は同27日に男性を解任し、目前に迫った退職を保留。
同日の会見で斎藤氏は法的措置を示唆し
「噓八百」
「公務員として失格」
などと非難した。
県は5月、内部調査をもとに男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
男性は百条委に出頭し証言する予定だったが
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残し、7月7日に死亡、自殺とみられている。
斎藤氏の贈答品受領疑惑や、男性の告発を公益通報と扱わずに処分した県の対応については9月5、6日の百条委で証人尋問を行って調べる。
斎藤氏は6日に出頭する予定。

<独自>告発した元局長の私的情報漏洩か 兵庫知事側近の前総務部長ら 県が調査検討
2024/8/29 5:00
https://www.sankei.com/article/20240829-I7672IG3YZOJ3NY6WKUDVAY2UM/
兵庫県の斎藤元彦知事らのパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)の私的な情報を漏洩した疑いがあるとして、県が前総務部長の井ノ本知明氏らの調査を検討していることが28日、関係者への取材で分かった。
男性は7月に死亡し、直前にプライバシーへの配慮を周囲に訴えていた。
内部調査ではなく、弁護士に調査を依頼する方針。
県は元副知事の片山安孝氏や前理事の小橋浩一氏、産業労働部長の原田剛治氏の調査も検討。
井ノ本氏を含め、いずれも文書で名前が出た知事の側近で、男性の懲戒処分にも関与したとされる。
男性が3月に匿名で文書を報道機関などに配布した後、斎藤氏の指示で作成者を調べていた片山氏らが男性の公用パソコンを調査。
告発文書のデータを確認したことがこれまでに判明している。
関係者によると、井ノ本氏らは4月頃から、パソコンに保存されていた告発内容とは無関係な男性の私的情報を県議らに開示していた疑いがあるという。
県の懲戒処分の指針では、職務上知り得た秘密を故意に漏らした職員を処分の対象としている。
県は井ノ本氏らがこれに抵触する可能性があると判断。
外部の弁護士に調査を委託する方向で調整を進めているという。
男性は7月19日の県議会調査特別委員会(百条委員会)に証人として出頭を予定。
しかし、一部の委員が告発とは無関係な情報も提出するよう求めているとして、代理人を通じプライバシーを保護するよう百条委に要請するなど、私的情報が流布されていることに不安を抱えていたという。
男性は同月7日に死亡。
自殺とみられ、証言はしなかったが、陳述書などを準備していた。
8月23日に非公開で行われた百条委の証人尋問では、職員が私的情報の持ち出しについて
「調査の必要があると認識しており、弁護士会に相談している」
と証言した。

「調査待たずにできないか」 告発者早期処分、斎藤知事の指示か 「批判風向き変わる」証言も
2024/8/28 7:00
https://www.sankei.com/article/20240828-RANCNENEK5OCBCCP3PZ6WVJ5BU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、告発者を停職3カ月とした県の懲戒処分の詳しい経緯が、県議会調査特別委員会(百条委員会)での県職員の証言などで明らかになってきている。
告発者が県の窓口に公益通報したことから、少なくとも4人の職員が早期処分に否定的な意見を表明。
しかし、斎藤氏や側近の県幹部らは受け入れずに処分に踏み切った。
背景には斎藤氏の意向が色濃く浮かび、今後の百条委では斎藤氏や側近らの説明が焦点となる。
「百条委なら調査権があるのでそこで説明する方が、しっかりと我々も説明できる」
27日の定例会見で斎藤氏は早期処分の指示に関しての明言を避け、百条委が出頭要請する方針の側近3人については
「それぞれの立場で調査に対して答えていただくといい」
とした。
これまでの百条委での証言や関係者への取材などで明らかになった処分に至る経緯はこうだ。
県西播磨県民局長だった男性(60)=7月に死亡=が文書を作成し、一部の報道機関などに配布したのは3月中旬。
斎藤氏は同月20日に文書の存在を把握し、翌21日に片山安孝副知事(当時)らに調査を指示した。
同22日には、人事課が男性を含む複数の職員のメールの調査を始めた。
文書の作成者として男性が浮上し、25日に片山氏らが男性を聴取。
男性が使用していた公用パソコンも調べ、告発文書のデータを確認した。
同27日、県は男性を解任し、4日後に控えていた退職も保留すると発表。
斎藤氏は会見で文書を
「噓八百」
と評し、
「公務員失格」
と男性を非難した。
こうした対応に不信感を抱いた男性は4月4日、県の公益通報窓口に告発文書と同様の内容を通報した。
これを受け、人事当局の幹部が小橋浩一理事(当時)や井ノ本知明総務部長(同)に
「公益通報の調査結果が出るまで処分は待った方がいい」
と進言。
斎藤氏にも伝わり、一度は了承された。
ところが同月中旬、斎藤氏は井ノ本氏を通じ
「調査結果を待たずに処分できないか」
と人事当局に打診。当局が弁護士に相談したところ、
「法的には可能」
との見解を得たため、小橋氏や井ノ本氏は処分を優先するよう指示したという。
処分案を審議する県の綱紀委員会が開かれたのは、大型連休の谷間にあたる5月2日。
この場でも委員である別の県幹部3人が、
「公益通報の調査結果を待って処分すべきではないか」
などと懸念を示した。
文書で名前が挙がっている井ノ本氏が、同委員会の委員長を務めている点を疑問視する意見もあったが、これも受け入れられず、県は連休明けすぐの7日、懲戒処分に踏み切った。
斎藤氏が文書を把握してから1カ月半。
この間、告発された当事者である斎藤氏や側近幹部が告発者を特定し、異論を押し切って処分に突き進んだ形だ。
百条委では、斎藤氏が処分を急いだ理由について
「『懲戒処分をすれば(自身への批判の)風向きが変わるのでは』と知事が言っていると聞いた」
との証言もあった。
百条委委員からは
「一連の対応は処分ありきだ」
との指摘が上がっており、9月5、6日に予定されている斎藤氏や側近らの証人尋問で追及する構えだ。

兵庫知事パワハラ疑惑 維新代表発言に知事「自分なりにしっかり対応」 側近3人も尋問へ
2024/8/27 12:00
https://www.sankei.com/article/20240827-OCFST3CLMBNNBBI4BI7EQR2FZU/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、日本維新の会の馬場伸幸代表が30日の県議会調査特別委員会(百条委員会)の斎藤氏の証人尋問を踏まえ党の対応を協議すると発言したことを受け、斎藤氏は27日午前、報道陣の取材に
「30日の百条委では自分なりにしっかり対応していく」
と述べた。
斎藤氏は、馬場氏の発言について内容の詳細は承知していないとしたうえで
「維新の会にはこれまでしっかり支援していただいたことは感謝申し上げる」
と述べた。
30日の百条委では、斎藤氏のほか、4人の県職員らが証人として出頭する予定。
馬場氏は26日の党常任役員会後、斎藤氏の尋問を踏まえ幹部らで党の対応を協議すると明らかにしていた。
また、百条委は9月上旬に実施する証人尋問に向け、斎藤氏のほか、辞職した片山安孝元副知事を含む側近3人に出頭を要請する方針を固めた。
告発文書を公益通報として扱わなかった県の対応について追及する。
関係者によると、23日の理事会で、9月5日に井ノ本知明元総務部長と原田剛治産業労働部長、6日に斎藤氏と片山氏の出頭を求める案がまとまったという。

<産経抄>兵庫県庁の「すまじきものは宮仕え」
2024/8/27 5:00
https://www.sankei.com/article/20240827-O4YJD2A3WFLZVN6H53RREMHIFA/
歴史学者、磯田道史さんの『殿様の通信簿』により、元禄時代に書かれた『土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)』という本の存在を知った。
当時幕府の隠密が諸大名の内情を探索しており、それをまとめたものらしい。
▼たとえば「忠臣蔵」で有名になった浅野内匠頭については「女色を好むこと切なり」とある。
政治は大石内蔵助ら家老に任せきりだったようだ。
「土芥寇讎」という言葉は『孟子』がその出典である。
「殿様が家来をゴミのように扱えば、家来は殿様を親の仇のようにみる」
という意味だという。
▼さて令和の時代に至っても、殿様気分の知事が少なくないとの指摘もある。
兵庫県の斎藤元彦知事は果たして県職員をゴミのように扱ったのか。
いわゆるパワハラがあったのか。
隠密ならぬ県議会調査特別委員会(百条委員会)による調査が続いている。
30日には斎藤氏に対する証人尋問も行われる予定だ。
▼斎藤氏のパワハラ疑惑を文書で告発した男性職員は証人として出席するはずだったが、先月死亡しているのが見つかった。
自殺とみられる。
23日に公開された県職員アンケートによれば、回答した4568人のうち38・3%の1750人がパワハラ疑惑を、20・7%の946人が、視察先で贈答品を受領したとの疑惑を見聞きしたと回答していた。
▼百条委員会では事実を確認した上で、年内にも報告書をまとめる方針である。
ただ既に県政の停滞は目に余るものがある。
県職員の士気は低下するばかりだろう。
2024年度の兵庫県の職員採用試験では、一般事務職(大卒程度)の筆記試験の辞退者が4割にものぼった。
むべなるかなである。
▼歌舞伎の名セリフのひとつが口をついて出てくる。
「せ(す)まじきものは宮仕えじゃなあ」

「逃げたな」「腹立たしい」 パワハラ否定、説明変遷の斎藤知事に職員から批判の声
2024/8/24 20:09
https://www.sankei.com/article/20240824-GWDMSU63TFPG5CCWXRQMVVK5TY/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題を巡り、23日に行われた県議会調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問では出席した県職員から、斎藤氏の対応について
「腹立たしい」
「看過できない」
といった批判の声が上がった。
百条委委員らによると、ある職員は、職員アンケートで新たなパワハラ疑惑が多数指摘されたことが判明した後の会見で、斎藤氏が
「仕事なので厳しく指導することもある」
などとパワハラを否定したことに
「正直、腹立たしい。『なんでそういうことを言うの』という思いだ」
と証言。
疑惑についての説明が変遷しているとして
「逃げたなと思った」
とも打ち明けたという。
6人が証言したが、明確にパワハラを受けたとの認識を示した職員はいなかった。
ただ、
「人生で初めてこういうことをされた」
「自分は精神的にタフなのでダメージは少なかったが、(同じことを)他の人にされているなら看過できない」
と訴える職員もいたという。

斎藤知事 “パワハラ疑いを見聞き”約4割 アンケート中間報告
2024年8月23日 17時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240823/k10014557221000.html
兵庫県の斎藤知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、すべての県庁職員を対象に行われたアンケートの中間報告が23日に公表されました。
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラの疑いなどを告発する文書をめぐって、事実関係の調査を進めている県議会の百条委員会は、先月末からすべての県庁職員を対象にアンケートを行いました。
今月5日までに全体の半数近くにあたる4500人余りの職員から回答が寄せられていて、23日、その集計結果が中間報告として百条委員会に示されたあと、公表されました。
それによりますと、斎藤知事のパワハラの疑いを見聞きしたことがあると回答した人は、およそ4割にあたる1750人(38.3%)でした。
自由記述欄には
「公用車内で知事が激怒し、前部座席を蹴った」、
「机をたたいて怒り出す」、
「知事が出席するイベントや行事にマスコミが来ないと怒る」
などの内容がありました。
また、知事が贈答品を受け取っている疑いを見聞きしたことがあると回答した人は946人(20.7%)で、自由記述欄には
「40万円相当の革ジャンを試着し、『これはいい。もらえないか』と知事がおねだり」、
「両手で抱えきれない量のかきを全部1人で持って帰った」、
「受け取りを拒否した職員分のカニも知事が持ち帰ったと聞いた」、
「『その靴ほしいです。白い靴がほしいです』と発言した面談記録を読んだ」
などの内容がありました。
ただ、回答は人づてに聞いたことをもとに書かれているものも多いということで、百条委員会は知事や職員の証人尋問で事実関係を尋ねるなど、調査の参考資料として取り扱うことにしています。

「恣意的」「卑怯」 噂話°沛qだけを公表する斎藤兵庫県知事に識者から批判 告発問題
2024/8/21 7:00
https://www.sankei.com/article/20240821-TQWI6H3VTZKHNE3JXCJDXX4LQA/
兵庫県の斎藤元彦知事の疑惑が告発された問題をめぐり、斎藤氏は20日の定例会見で、告発文書を作成した元県西播磨県民局長の男性(60)に対する聴取内容について、県の情報公開条例を理由に開示しないと説明した。
しかし、これまでに
「噂話を集めて作成した」
との文言だけは男性の供述内容として公表。
自身の判断の正当性を示す根拠としており、
「恣意的な運用だ」
「一部の発言を小出しにした卑怯なやり方」
との批判の声が上がっている。
「情報公開条例で人事管理に関する事務は非公開とされているので、公表することはできない」
会見で斎藤氏は、県側と男性とのやり取りを開示しない理由をこう説明。
自身が公表したくないわけではなく、あくまで条例に基づいた対応だと強調した。
同条例は、公にすることで事業などの適正な遂行に支障を及ぼすおそれがある情報は非公開とすると規定。
懲戒処分に向けた聴取内容もこれに該当するという。
ただ、今月7日の会見で斎藤氏は、男性が告発文書について
「噂話を集めて1人で作成した」
と認めたと説明。
このため、告発文書には
「信ずるに足る相当な理由(真実相当性)」
がなく、公益通報の対象外として男性を処分した対応は適切だったと主張した。
なぜ、非公開であるはずの聴取内容のうち
「噂話」
供述だけは公表できるのか。
斎藤氏は
「(文書に)真実相当性がないことを示すため、必要最小限の説明をした」
と述べたが、男性はすでに死亡しており、反論ができない中、供述の信用性を担保することは重要だ。
どのようなやり取りで文言が出てきたのか。
聴取を記録した音声データや、男性が署名した供述調書のような客観的な資料はあるのか。
斎藤氏は
「裏付けとなる調査記録は存在する」
としたが具体的な説明は避け、
「噂話」
供述を事実として繰り返した。
内部告発に詳しい上智大の奥山俊宏教授は、こうした対応について、
「録音や調書などの証拠を何も開示せず、外部の検証が不可能な状況で一部のみを小出しにして文書の真実相当性を否定している」
と指摘。
「こうした方法で男性を貶めようとするのは卑怯で、『死人に口なし』を悪用しようとするものだ」
と批判する。
その上で、
「文書の内容が真実かどうかについては、客観的な調査を経なければ判定できず、告発された当事者が判断するのは適切ではない」
と強調した。

兵庫県知事が否定のパワハラ「見聞き」と回答1750件 職員アンケート中間報告、百条委
2024/8/19 21:27
https://www.sankei.com/article/20240819-LWQGSEQEVNJGLDTKIDNI7IN5WM/
兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などが文書で告発された問題で、県議会の調査特別委員会(百条委員会)が実施した職員アンケートの中間報告がまとまり、斎藤氏のパワハラを目撃したり、人から聞いたりしたとの回答が合わせて4割近くに上ったことが19日、関係者への取材で分かった。
斎藤氏はこれまで、
「業務上必要な指導だった」
などとパワハラを否定しているが、改めて説明が求められそうだ。
アンケートは、職員約9700人を対象に7月31日〜今月14日まで実施。
告発文書に記された7項目の疑惑について
「知事のパワハラを見聞きしたことはあるか」
「知事が贈答品を受け取っていることを見聞きしたことがあるか」どと質問した。
百条委は5日までに集まった4568件の回答を中間報告として取りまとめた。
23日の委員会での協議後に具体的な内容を公表する予定。
関係者によると、斎藤氏のパワハラについて、
「目撃などで実際に知っている」との回答が59件、
「目撃などにより実際に知っている人から聞いた」との回答が466件、
「人づてに聞いた」が1225件だった。
「知らない」としたのは2818件だった。
問題を巡っては、斎藤氏が元県西播磨県民局長の男性(60)が作成した文書を
「噓八百」
などと非難し、5月に男性を停職3カ月の懲戒処分とした。
調査の中立性を疑問視した県議会が6月、百条委を設置し、文書内容などについて調査を進めている。
百条委では今月23日から、斎藤氏のパワハラに関して職員らの証人尋問が始まり、30日には斎藤氏が証人として出頭する予定となっている。

<主張>兵庫県知事の疑惑 公益通報の対応検証せよ
社説
2024/8/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240817-6QDCCYD3HZJ6TMMK3PDOF4WR7M/
兵庫県の斎藤元彦知事がパワハラ疑惑などを内部告発された問題で、公益通報に対する県の対応への批判が強まっている。
平成18年に施行された公益通報者保護法は、不正の内部告発者を守るとともに、組織の不正を断ち切り、健全な発展につなげる狙いがある。
その趣旨を、県が歪めたとしたら容認できない。
2024年8月下旬から県議会の調査特別委員会(百条委)で、斎藤知事を含む職員らの証人尋問が始まる。
告発内容の真相解明だけでなく、県の一連の対応についても徹底的に検証すべきだ。
斎藤知事は2024年8月7日の定例会見で、時系列で対応を説明した。
元県西播磨県民局長の男性が2024年3月12日に報道機関などに送った告発文書を、斎藤知事が知人を通じて把握したのは同月20日だ。
翌日に副知事らと対応を協議し、作成者の特定などの内部調査を指示した。
副知事が男性から事情を聴くと、文書の作成、配布を認めたという。
公益通報者保護法は、報道機関に向けた通報も
「不正があると信ずるに足りる相当の理由」
などがあれば告発者を保護するよう定め、指針で告発者捜しを禁じている。
斎藤知事は文書に
「真実相当性はない」
とし、公益通報に当たらないと判断したと説明したが、告発された側が判断する事案ではあるまい。
男性は2024年4月、県の公益通報窓口にも通報した。
しかし県は2024年5月に男性を懲戒処分し、男性は
「死をもって抗議する」
とのメッセージを残して2024年7月に死亡した。
斎藤知事は、男性が県側の聞き取りに
「噂話を集めて作成した」
と話した―と主張している。
だが、生前に報道機関に配布された文書には、情報の入手経路などの聴取はなかったと記されていた。
男性は、斎藤知事による職員へのパワハラなど7項目の疑惑を告発していた。
斎藤知事は2024年3月の定例会見で
「噓八百」
などと切り捨てたが、その後、一部が事実と判明した。
批判を受けて斎藤知事は、職員とのコミュニケーションの改善に取り組むと表明した。
それは当然としても、告発者捜しを含む内部調査の指示などに問題はなかったのか。
疑惑解明にあたる百条委は対応を検証し、将来の通報者を萎縮させないような再発防止策につなげなければならない。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/496.html#c27

[政治・選挙・NHK295] だから自民党はダメなのだ 安倍政治の否定と統括がなければ始まらない(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
54. 秘密のアッコちゃん[508] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月14日 06:54:22 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[73]
<■2808行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
高市早苗氏、追加利上げに反対 「消費マインド下がる」 自身のユーチューブ番組で言及
2024/9/13 23:40
https://www.sankei.com/article/20240913-WCATE3XMU5NPXKAP2E36M7ZH7Y/
高市早苗経済安全保障担当相は13日、自身のユーチューブ番組で、経済に力強さが足りないとして、日銀の追加利上げに反対する姿勢を示した。
「政府と日銀がしっかり目標を立てて、金利をまだ上げてはいけない」
「企業が設備投資をしにくくなる」
「絶対に消費マインドを下げてはいけない」
と述べた。
同時に
「緩やかに物価が上がり、給料も上がり、消費が増えるまでは財政出動をしっかりとして、経済を強くしないといけない」
と語った。

企業が選ぶ「次のトップ」、自民は高市早苗氏が最多 立民は野田佳彦氏も「いない」が半数
2024/9/13 17:25
https://www.sankei.com/article/20240913-IOKNG27GBRMMPOFHI3URT776HA/
論戦が続く自民党総裁選(27日投開票)と立憲民主党代表選(23日投開票)を巡り、東京商工リサーチ(TSR)は企業に
「景気や自社ビジネスの発展に寄与すると思う候補」
を尋ねるアンケートを行った。
自民では、高市早苗経済安全保障担当相(63)が最も支持を集め、石破茂元幹事長(67)が続いた。
立民では野田佳彦元首相(67)が最多の支持を集めた。
調査は9月4〜9日にかけ、両党で出馬への準備を進めた議員について、インターネットで答える形式で行われた。
自民は今回出馬した9候補と、出馬準備を進めた青山繁晴参院議員、斎藤健経済産業相、野田聖子元総務会長を含む12人を選択肢に入れた。
有効回答の5921社を集計、分析した。
自民では、高市氏が24・4%(1447社)を集めて首位。
次いで石破氏の16・9%(1005社)、小泉進次郎元環境相(43)の8・3%(492社)、青山氏(72、立候補せず)の6・1%(367社)と続いた。
「寄与すると思う人物はいない」
とする回答も、21・7%(1286社)あった。
立民は出馬した4候補と江田憲司衆院議員の5人を対象とした。
最も支持を集めたのは野田氏の36・3%(1976社)だった。
次いで枝野幸男前代表(60)が4・9%(269社)、江田憲司元代表代行(68、立候補せず)が3・9%(215社)と続き、泉健太代表(50)は2・4%(132社)にとどまった。
半数の50・8%(2761社)が
「寄与すると思う人物はいない」
と回答し、政権獲得を目指す同党に冷ややかな見方が目立ったといえる。
TSRでは
「それぞれの党が抱える政策とイメージが浮き彫りになった」
と分析する。
立民に関する問いは5433社が答えた。

自民総裁選出馬会見視聴数ダントツの高市氏、続く小林氏、小泉氏は3位 立民代表選は低迷
2024/9/11 17:05
https://www.sankei.com/article/20240911-SCBTPYDO2JDF7A5T54ZEP6AOXU/
11日までに計9人が出馬表明した自民党総裁選(12日告示、27日投開票)。
立候補を表明した記者会見の配信動画の視聴数を巡って、候補予定者間の差異が顕著となっている。
日本最大級の動画サービス「ニコニコ」が動画投稿サイト「ユーチューブ」で配信した会見動画では、トップは9日に表明した高市早苗経済安全保障担当相(63)の約27万回。
2位で8月19日に会見した小林鷹之前経済安全保障担当相(49)の約4・4万回の約6倍となる。
会見時期が異なるため単純比較はできないが、高市氏の突出ぶりが窺える。(数字は11日午後)
3位、4位はそれぞれ6日に会見した小泉進次郎元環境相(43)で約2・4万回、8月24日に会見した石破茂元幹事長(67)の約2・1万回。
小泉、石破両氏は
「次の総裁に相応しい人」
を尋ねる報道各社の世論調査で1位と2位を占める傾向にあるが、インターネット上で記者会見に対する関心は高市、小林両氏を下回った。
5位は8月26日に会見した河野太郎デジタル相(61)で約1万回。
6位は9月10日に会見した加藤勝信元官房長官(68)で0・7万回。
7位が3日会見した林芳正外相(63)で約0・6万回。
僅差で4日に会見した茂木敏充幹事長(68)が約0・6万回で続いた。
上川陽子外相(71)は11日午後に出馬表明記者会見に臨んだ。
一方、4氏が立候補を届け出た立憲民主党代表選(23日投開票)を巡っては、枝野幸男前代表(60)が8月21日に行った出馬表明会見の動画視聴数は約0・5万回で、自民の茂木氏に及ばなかった。
9月6日に出馬表明会見した泉健太代表(50)は約0・2万回だった。
野田佳彦元首相(67)が8月29日に地元・千葉県習志野市で記者団に出馬する意向を表明した際の「ニコニコ」の動画は確認できなかった。
吉田晴美衆院議員(52)は告示締め切り直前の立候補届け出となったためか、正式な出馬表明記者会見は行っていない。

高市早苗氏、小泉氏支援の菅義偉氏「強力でうらやましい」も「安倍氏の教え肝に銘じ臨む」
2024/9/10 14:42
https://www.sankei.com/article/20240910-P2EVYKNMN5AJ7COPEJ2ZHIAAHI/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に出馬する高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日夜、BS日テレ番組で、小泉進次郎元環境相(43)への支援を表明した菅義偉前首相について、
「ネットワークが凄い。」
「役所を動かしていく、若い人の面倒を見る力が凄い」
と述べ、
「衆院選などで(自身が)何度も応援に入った人も
(支援を呼びかけたが)『恩知らずで、すいません』
『(菅氏に近い)菅グループなので、菅先生の了解がない限り応援できない』
『陣営には行けない』
と謝ってきた人も何人もいる」
と語った。
番組の司会者が小泉氏について
「若さを売りにしているが、バックに小泉純一郎元首相や森喜朗元首相ら長老が付いている」
「自民党のイメージとしていいのか」
と指摘した質問に答えた。
高市氏は
「バックに強力な人が付いているのは羨ましい」
「私は緩いメンバーで‥緩いといったら選対の皆さん、ごめんなさい」
「私の場合は政策に共鳴して、自然発生的に集まってくれた皆さんと一緒にやっている」
と強調。
令和3年総裁選で高市氏を支援し、その後死去した安倍晋三元首相については、
「いてくれたら良かったとは思う」
「だが、けっこう前回も叱られてばかり」
「私がとろいので、『あれやれ』『これやれ』『あれやれ』…」
と述べた上で
「その時に教わったことは学んだ」
「安倍氏が3年前に教えてくれたことを肝に銘じて、今回の総裁選に臨みたい」
と語った。

アクセサリーなら不要 拉致問題の解決意思「ブルーリボン」自民総裁選出馬会見で6人着用
2024/9/10 13:17
https://www.sankei.com/article/20240910-GEAHYD73MVAEVJYAX6Z2N534RY/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)は、10日に加藤勝信元官房長官が正式な出馬表明を行った。
これまでに、出馬に必要な推薦人20人の目途をつけた8人が正式な記者会見を開いたが、安倍晋三、菅義偉、岸田文雄の直近3政権が
「最重要課題」
に掲げてきた北朝鮮による日本人拉致問題は、埋没感が否めない。
各候補の出馬会見をチェックすると、8人中6人が拉致被害者救出の意思表示である
「ブルーリボンバッジ」
を胸元に付けていた。
■問われる具体的な行動
10日までに正式な出馬会見を開いた8人のうち、ブルーリボンを付けていたのは、小林鷹之前経済安全保障担当相、林芳正官房長官、茂木敏充幹事長、小泉進次郎元環境相、高市早苗経済安保担当相、加藤氏の6人だった。
ブルーリボンは、北朝鮮に捕らわれた被害者と家族を結ぶ「青い空」と、日朝を隔てる「日本海の青」をイメージしている。
平成14年に北朝鮮から5人の被害者が帰国し、残る被害者を救出する運動が本格化するのに合わせ、支援組織「救う会」の青年有志が発案。
救出に向けた決意表明のシンボルとして官民問わず広がってきた。
北朝鮮はブルーリボンに対して厳しい感情を抱いているため、あえて着用せずに情報収集などをする関係者もいる。
着用の有無よりも、具体的な行動を取っているかどうかが重要で、
「アクセサリーではない」(関係者)。
いわゆる免罪符のような取り扱いも、被害者家族らは望んでいない。
着用した6人の過去の拉致問題関連の言動では、拉致問題担当相を兼ねる林氏が国民大集会などの関連行事で、被害者家族の高齢化を念頭に
「(拉致問題は)時間的制約がある人道問題」
との認識を重ねて表明した。
茂木氏は外相時代、家族会などが求める被害者の
「即時一括帰国」
の実現に向け、米国など主要国に協力を呼びかけてきた。
2024年9月5日の政策発表会見では
「拉致被害者の一日も早い帰国の実現に向け、米国をはじめ国際社会との連携をしつつ、早期のトップ会談を実現し、拉致問題の解決を図る」
と訴えた。
安倍氏を
「最も尊敬する政治家」
と仰ぐ小林氏は2024年8月の出馬表明の直前、拉致被害者の横田めぐみさん(59)=拉致当時(13)=の新潟市内の拉致現場周辺を視察した。
出馬表明後に出演したインターネット番組では
「国家としての最重要課題」
「総理、総裁になったら当然、あらゆる手段を排除することなく、解決に向けて全力を尽くしたい」
などと述べた。
小泉氏は、過去に目立った言及はない。
ただ、2024年9月6日の出馬会見では、
「これまでと同じアプローチでは何も変わらない」
とした上で、現在40歳とみられる北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記と
「同年代のトップ同士、胸襟を開いて直接向き合う適切な機会を模索したい」
などと意気込みを示した。
また、高市氏は9日の出馬会見で、
「(日朝)首脳会談の実現、同盟同志国との協力などあらゆる手段を通じ、1日も早い拉致被害者の帰国のため働いていく」
と強調。
税金が投入されているNHKの国際放送を通じ、拉致問題解決に向けて国際世論を喚起していくなどと具体案を提示した。
拉致問題担当相を長く務め、現在は党の拉致問題対策本部長を担う加藤氏は、かねて、事態の膠着が続き問題が風化しかねないとして、子供や若者への啓発活動にも力を注ぐよう訴えており、10日に発表した政権公約にも
「日朝首脳会談の早期実現」
などを盛り込んだ。
■着けないからやらないではない
一方、未着用は石破茂元幹事長と河野太郎デジタル相の2人だった。
石破氏は訪朝経験があり、超党派の
「拉致議連」
の会長を務めたこともある。
平成14年9月17日、日朝首脳会談で北朝鮮がめぐみさんらを
「死亡」
と説明してきたことを受けて東京で開催された会見で、涙に暮れるめぐみさんの父の滋さん=令和2年に87歳で死去=や母の早紀江さん(88)のすぐ隣で、険しい表情で佇んでいた姿も印象的だ。
石破氏は問題解決への道筋として、従前から、東京と平壌に連絡事務所を開設して成果を逐次検証する仕組みの導入を主張している。
まずは信頼関係構築が重要との立場だ。
ただ、連絡事務所の設置については、関係者の間で、
「北朝鮮は『被害者は既に死んでいる』などとするこれまでの主張を維持してくるのは必至で、日本がそれを追認する形に追い込まれかねない」
と危惧する意見もある。
河野氏も北朝鮮との意思疎通や信頼関係構築の必要性を強調しており、今月5日の政策発表会見では
「ご家族が様々な思いを抱かれているのはよく分かっているが、それを一方的に言ったからといって向こうが(対話に)出てくるわけではない」
「そうした気持ちを受け止めながら、一歩一歩議論を進めていくことが大事だろうと思う」
などと述べた。
河野氏を巡っては、令和3年9月の前回総裁選への出馬会見の際はブルーリボンを付けていたが、1週間後に実施された各候補者による演説会では外した経緯がある。
河野氏は当時、自民党のインターネット番組で
「アトピーが酷く、顔の皮などがポロポロ落ちる」
「それを手で払う時、(胸元の)バッジ類が手にぶつかってしまう」
と釈明した。
ただし、
「リボンバッジを着けているからやる、着けていないからやらないという問題でない」
とも指摘。
外相時代、北朝鮮の外相へ国際会議などの場で声をかけ続け、国連総会に合わせて対面の会談に持ち込んだことなどを紹介した。
今回の総裁選では、上川陽子外相が11日にも出馬会見する見通しで、上川氏は最近の記者会見などではブルーリボンを着用している。
■家族会、11日に会見へ
早紀江さんら家族会メンバーや救う会は告示日前日の11日、東京都内で記者会見を予定。
既に告示された立憲民主党代表選(23日投開票)も併せ、拉致問題に関する活発な議論が行われるよう求める。
一部高齢家族らは、論戦が低調のまま推移することに強い危機感を抱いているという。

高市早苗氏、通称使用に根拠与える法案を 「選択的夫婦別姓賛成の人は議員立法なかった」
2024/9/10 12:15
https://www.sankei.com/article/20240910-JZ4633HTQJD2FAIGT4GLEI5Y5I/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に出馬する高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日夜、BSフジ番組で、首相就任時に旧姓を通称使用できる措置を国や地方公共団体、公私の団体、事業者に義務付ける
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を政府提出法案として国会に提出する考えを示した。
「この法案が通れば、ほぼほぼ結婚で姓が変わることによる不便はなくなる」
と指摘した。
高市氏は平成14年、令和2年の過去2回、同法案を議員立法として党法務部会に提出したが、党議決定には至らなかった。
その上で、高市氏は
「これまで選択的夫婦別姓に賛成だと仰っていた方々が、自ら議員立法の形で法案を書いて、党政調会に提出していたなら、ともかく、これまで提出されていなかった」
と述べ、選択的夫婦別姓の制度化を主張する党所属議員の手法を疑問視した。
総裁選では、出馬表明した小泉進次郎元環境相(43)が首相就任時の選択的夫婦別姓制度の導入法案の国会提出を明言し、党議拘束をかけない考えを示している。
高市氏は
「そういう方向もあるのだろう」
と述べた上で、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案についても
「(党議拘束)かけなくてもいい」
と語った。

高市早苗氏「大切にしてきたこと変わらない」 首相就任後の靖国参拝に改めて意欲
2024/9/9 22:52
https://www.sankei.com/article/20240909-3KDEHWF7RBOAVATIVTZMFG3DNY/
9日に自民党総裁選への出馬を正式に表明した高市早苗経済安全保障担当相は同日夜、BSフジ番組に出演し、首相に就任後も靖国神社を参拝したい意向を改めて示した。
「国策に殉じられた方に尊崇の念を持って感謝の思いを捧げることは、私が大切にしてきたことなのでこれは(首相就任後も)変わらない」
と述べた。
党総裁選への立候補を表明した9日の記者会見でも
「国策に殉じられ、祖国を守ろうとした方々に敬意を表し続けるのは希望するところだ」
と語っていた。

自民総裁選出馬表明の高市早苗氏、「保守」への期待で支持拡大 課題は国会議員票
2024/9/9 20:33
https://www.sankei.com/article/20240909-JMOGQWOTSVICLKO6242LC7WFA4/
9日に自民党総裁選への出馬を表明した高市早苗経済安全保障担当相は、憲法改正や伝統的な男系による皇位継承の維持、選択的夫婦別姓制度導入への反対姿勢などが保守層の支持を集めてきた。
前回の総裁選で支援を受けた安倍晋三元首相を失った今、党員票に加え、国会議員票をどれだけ集められるかが焦点になる。
「少しでも早く(憲法改正の賛否を問う)国民投票をして頂ける環境を作るために頑張っていきたい」
高市氏は9日の会見でこう述べ、早期の改憲に意欲を見せた。
また、男系による皇位継承の堅持が重要だと指摘。
「1つの血統の下で126代も続いた皇室は日本にしかない宝物だ」
「皇統を守るために皇室典範改正を行う」
と表明した。
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が8月下旬に実施した合同世論調査で、誰が総裁に相応しいかを尋ねたところ、高市氏との回答は10・8%で小泉進次郎元環境相、石破茂元幹事長に次ぐ3位だった。
自民支持層に限れば15・3%に上昇する。
小泉氏や石破氏ら選択的夫婦別姓制度導入に前向きな候補が目立つ中、保守的な訴えに期待が集まっているとみられる。
高市氏を支持する中堅議員は
「政策や国家観は一級品だ」
と絶賛する。
実際、全国各地で開催しているトークイベントは聴衆で満席状態だ。
側近議員は
「党員票は初挑戦した令和3年の前回総裁選よりも多く獲得できるだろう」
と手応えを口にする。
懸念は国会議員票だ。
4人が挑んだ前回総裁選は党内に影響力を持っていた安倍氏の支えもあり、1回目の投票で2番目となる114票の国会議員票を獲得した。
だが、安倍氏が凶弾に倒れ、国会議員の支持基盤は揺らいだ。
さらに今回は、前回は高市氏の推薦人になり政治信条も近い小林鷹之前経済安保担当相も出馬を表明し、保守系議員の票の分散が指摘される。
「サナエあれば、憂いなし。」
記者会見会場に設置したボードにこう記した高市氏だが、保守層の支持を国会議員に広げる戦略が求められる。

高市氏は小泉氏念頭に皮肉も 選択的夫婦別姓導入巡り自民総裁選の立候補予定者が対立
2024/9/9 20:30
https://www.sankei.com/article/20240909-2YNDBMGC35ILBDLNK4HLK6TJDQ/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で、夫婦同姓か夫婦別姓を選べる
「選択的夫婦別姓制度」
の導入について、立候補予定者の意見が割れている。
9日に出馬を表明した高市早苗経済安全保障担当相(63)は反対の立場で、早期実現方針を表明した小泉進次郎元環境相(43)の事実誤認を指摘した。
党内には慎重論も根強く、賛成派が押し切ろうとすれば分断を生む可能性がある。
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
高市氏は9日の記者会見で、こう語った。
念頭にあるのは6日の会見で
「旧姓では不動産登記ができない」
と発言した小泉氏だ。
高市氏は
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
高市氏は住民票などへの旧姓併記が広がっていることや、旧姓の通称使用の拡大に向けた法案作りに取り組んできたことを挙げ、
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べた。
小林鷹之前経済安保担当相(49)も8月19日の会見で、
「旧姓の併記が認められる制度がある」
「ただ、周知されていないと思うので、もっと周知を徹底する形でニーズに応えたい」
と述べている。
小泉氏は9日、経団連の十倉雅和会長と東京都内で面会した。
経団連は選択的夫婦別姓の実現を政府・与党に働きかけている。
小泉氏は面会後、記者団に
「家族の中で名字が違うことが、家族の絆の崩壊に繋がるというのは必ずしも違うと思う」
と語った。
石破茂元幹事長(67)は6日、東京都内で記者団に
「実現は早ければ早いに越したことはない」
と小泉氏に同調した。
河野太郎デジタル相(61)も8月26日の会見で
「認めた方がいい」
と述べている。
一方、過去に前向きな発言をしたことがある茂木敏充幹事長(68)は今月4日の会見では
「国民の間でも様々な意見がある」
「更なる検討を進めていきたい」
と述べるにとどめた。
林芳正官房長官(63)も
「個人的にはあってもいいが、色々な意見がある」
としている。

高市早苗氏、「首相と閣僚の給与廃止する」「信頼する自民党を作る」 総裁選出馬会見
2024/9/9 18:46
https://www.sankei.com/article/20240909-34NT3NQLGJBEXNFO5VWKOJ7NJI/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、派閥の政治資金パーティー収入不記載事件に関する信頼回復策の一環として、首相就任時に首相や閣僚が特別職の国家公務員として受給している給与を廃止する考えを示した。
「首相給与も閣僚給与も廃止する」
「国民から信頼してもらえる強い自民党を作っていく」
と語った。
国家公務員特別職に関する給与法によれば、首相の給与は月額201万6千円で、閣僚は同147万円となる。

高市氏 総裁選 立候補表明「日本をもう一度世界のてっぺんに」
2024年9月9日 17時21分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240909/k10014576891000.html
高市経済安全保障担当大臣(63)は岸田総理大臣の後任を選ぶ自民党総裁選挙に立候補することを表明し、総合的な国力の強化が必要だとした上で
「経済成長をどこまでも追い求め、日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
と述べました。
高市氏は9日午後2時から、国会内で記者会見しました。
冒頭、
「総裁選挙に立候補する」
「国の究極の使命は、国民の生命と財産、領土・領海・領空・資源、そして国家の主権と名誉を守り抜くことだ」
と述べました。
その上で
「総合的な国力の強化が必要だ」
「それは外交力、防衛力、経済力、技術力、情報力であり、全てに共通する人材力だ」
「何よりも経済成長が必要だ」
「経済成長をどこまでも追い求め、日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
と強調しました。
そして、危機管理分野への投資によって国民の安心と安全を確保し、成長分野などに戦略的な財政出動を行って、強い経済を実現すると説明しました。
更に安全保障政策を巡り、宇宙やサイバー空間などを含めた国防体制を構築する他、主体的な外交によって同盟国や同志国との連携を進める考えを示しました。
また、北朝鮮による拉致問題について
「解決が困難になっている現状は否めないが、あらゆる手段を尽くして全ての被害者の帰国を追い求めていく」
と述べました。
一方、政治とカネの問題を受けた党改革を巡っては
「カネの入りと流れから属人性を徹底的に排し、使途の公平性と公正性を担保できる仕組みを作る」
と述べました。
収支報告書に不記載のあった議員を次の選挙で公認するか問われたのに対しては、
「党の調査で決着した処分を総裁が代わったからといって、ちゃぶ台返しをするのは独裁だ」
「党で決めた処分をひっくり返すような行動は取らない」
と述べました。
更に党に適材適所の人事システムを整備すると共に、総理大臣や閣僚の給与を廃止する考えを示しました。
また
「令和の省庁再編」
に挑戦するとして、インテリジェンスの司令塔となる
「内閣情報局」
や、サイバーセキュリティー対策などに一元的に取り組む機関の設置に意欲を示しました。
憲法改正については
「自衛官の名誉と誇りを守り実力組織として揺るぎない位置付けをするため、憲法を改正する」
「少しでも早く国民投票が出来る環境を作るため頑張りたい」
と述べました。
皇位継承を巡っては
「1つの血統の下で126代も続いた皇室は日本にしかない宝物だ」
「皇統をお守りするため皇室典範を改正する」
と述べました。
そして総理大臣になっても靖国神社に参拝するか問われ、
「国策に殉じられ自分たちの祖国を守ろうとした方に敬意を表し続けることは希望するところだ」
と述べました。
一方、
「選択的夫婦別姓」
については、過去に旧姓を使用できる環境整備を国などに義務付ける法案を作成したことに触れ、
「法案が通ればほとんどの不便は解消される」
と述べ、導入に慎重な姿勢を示しました。
高市氏が総裁選挙に挑戦するのは、前回・3年前に続いて2回目です。
また今回の選挙に、女性が立候補を表明したのは初めてです。
■高市氏のこれまで
高市氏は、衆議院奈良2区選出の当選9回で63歳。
無派閥で現在は経済安全保障担当大臣を務めています。
総裁選挙への挑戦は前回・3年前に続き2回目です。
大学卒業後、松下政経塾で学び、アメリカ連邦議会での勤務やテレビ番組のキャスターなどを経て、1993年の衆議院選挙に無所属で立候補し、初当選しました。
旧新進党などに所属した後、1996年に自民党に入党。
その後、2003年の衆議院選挙で議席を失いましたが、2年後の選挙で郵政民営化に反対した相手候補の
「刺客」
として立候補し勝利しました。
保守的な政治信条で知られ、初当選が同期の安倍元総理大臣とも近く、2006年の第1次安倍内閣で沖縄・北方担当大臣として初入閣しました。
2012年に発足した第2次安倍内閣では、政務調査会長に就任。その後、総務大臣を歴代最長の在任期間となる1438日に渡り務めました。
前回・3年前の総裁選挙では、安倍氏の支援も受けて初めて立候補し、1回目の投票で岸田総理大臣、河野デジタル大臣に次ぐ3位でした。
岸田内閣の発足に伴って再び政務調査会長に就任し、2022年からは経済安全保障担当大臣として、重要な情報へのアクセスを限定する
「セキュリティークリアランス」
制度の創設などに取り組んできました。
今回の総裁選挙に向けては、2023年11月から自身に近い議員らと定期的に勉強会を重ねてきていて、2024年8月末にはその内容をまとめた書籍を出版するなど準備を進めていました。
■ヘビメタバンドのドラム担当も
奈良県内の共働きの家庭で育った高市氏は、地元の県立高校を経て神戸大学へ入り、アルバイトで学費を稼ぎながら学びました。
目標とする政治家はイギリスのサッチャー元首相。
「不人気な政策でも、国家のために必要と思ったら信念を持って取り組む姿勢が好きだ」
としています。
熱心な阪神ファンで2023年のリーグ優勝時、記者会見で感想を聞かれた際には
「18年ぶりということで、死ぬまでにあと何度こういう経験ができるか数えた」
などと満面の笑顔で応じ、笑いを誘っていました。
趣味は音楽、オートバイ、ドラマ鑑賞など多岐にわたります。
学生時代にヘビーメタル・バンドでドラムを担当したこともあり、アーティストとの親交を深めてきました。
前回の総裁選挙の時もデーモン閣下さんらと面会し、新型コロナの影響を受けたエンターテインメント業界への支援をめぐって要望を受ける場面がありました。

高市早苗氏、選択的夫婦別姓で小泉進次郎氏に反論「不動産登記できる」解雇規制緩和も反対
2024/9/9 17:23
https://www.sankei.com/article/20240909-TZREDMPC75CKZNZKXM66THI7RU/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、選択的夫婦別姓の制度化に慎重な考えを示した上で、
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
と述べ、
「選択的夫婦別氏制度を実現すると言う候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
■「正しい知識を」
選択的夫婦別姓を巡っては、小泉進次郎元環境相が総裁選に出馬表明した6日の記者会見で、制度の導入法案を提出する考えを明言し、
「旧姓では不動産登記ができない」
などと語っていた。
その上で、高市氏は
「婚姻で姓が変わることによる不自由を解消したい」
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べ、旧姓の通称使用に法的根拠を与える法整備の必要性に重ねて言及した。
高市氏は平成14年と令和2年、それぞれ党法務部会に、旧姓の通称使用に法的根拠を与える
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を提出した。
しかし、党議決定には至っていない。
旧姓の通称使用の法制度化を重視する理由には世論調査の結果を上げた。
そのうち、内閣府の令和3年12月の調査は
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」
との回答は42・2%で、
「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」
の28・9%を上回っている。
高市氏は、旧姓の通称使用に関する総務相時代の自身の取り組みもアピールし、「総務省関係でやることができる全ての手続き1142件について、婚姻前の姓で対応できるように変えた」などと語った。
■解雇規制「日本は緩い方」
また高市氏は、小泉氏が掲げる大企業の解雇規制の緩和に関しても「反対だ」と明言した。
「G7(先進7か国)と比較しても、日本の規制はきつくない]
「(規制は)労働者を守る意味だが、様々な指標を見ると、(日本は)緩い方だ」
と語った。

高市早苗氏 首相就任時の靖国参拝に強い意欲「希望する」 不記載事件巡る再処分は否定
2024/9/9 16:12
https://www.sankei.com/article/20240909-FGOBSYTK65EOHAW5MNYOLSOVCY/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、首相在任中の靖国神社参拝に強い意欲を示した。
「国策に殉じられ、祖国を守ろうとした方々に敬意を表し続けるのは希望するところだ」
と強調した。
高市氏は終戦の日の8月15日に靖国参拝を重ねてきた。
派閥パーティー収入不記載事件を巡る所属議員の再処分については
「決着した処分を総裁が変わったからといってちゃぶ台返しすると独裁になる」
「党で決めた処分をひっくり返す独裁的な行動はとらない」
と語った。
自民党は4月、不記載事件を受けて安倍派(清和政策研究会)、二階派(志帥会)の議員ら39人に対し、離党勧告2人、党員資格停止3人を含む処分を決めている。

高市早苗氏、「一日も早い被害者の帰国を」拉致問題解決に意気込み NHK国際放送も活用
2024/9/9 14:56
https://www.sankei.com/article/20240909-F7HKDX5HWRD2RDRQM3OTCTLA6E/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、北朝鮮による日本人拉致問題について
「(日朝)首脳会談の実現、同盟同志国との協力などあらゆる手段を通じ、一日も早い拉致被害者の帰国のため働いていく」
と強調した。
税金が投入されているNHKの国際放送を通じ、拉致問題解決に向けて国際世論を喚起していくとした。

高市早苗氏、「令和の省庁再編」 内閣情報局や対日外国投資委員会を設置 総裁選出馬会見
2024/9/9 14:31
https://www.sankei.com/article/20240909-DYNOHOX4NFCNNCVRXASOXGAL7Q/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への出馬を表明した記者会見で、
「令和の省庁再編」
への挑戦を掲げ、
「議論を尽くした上で、政治がリーダーシップを発揮しなければならない」
と意気込んだ。
具体的にはインテリジェンスに関係する省庁の司令塔として、
「内閣情報局」
と最高意思決定機関として閣僚らで構成する
「内閣情報会議」
を設置する。
また、懸念のある国からの投資を精査する
「対日外国投資委員会」
を設け、
「情報通信省」

「環境エネルギー省」
に既存省庁を改編するとした。

高市早苗氏「サナエあれば、憂いなし」自民総裁選出馬表明「日本をもう一度てっぺんに」
2024/9/9 14:07
https://www.sankei.com/article/20240909-6JL6XLRG25HRXGMN6XNPKUO3KE/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、国会内で記者会見を開き、総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を正式に表明した。
高市氏は
「日本をもう一度世界のてっぺんに押し上げたい」
と強調した。
「国の究極の使命は国民の生命と財産を守り抜くこと」
「そして、国家の主権と名誉を守り抜くこと」
「この究極の使命を果たすためにも、総合的な国力の強化が必要だ」
と語った。
高市氏は会見場に国旗を掲げ、背面のボードには
「サナエあれば、憂いなし。」
「日本列島を、強く豊かに。」
とメッセージを書き込んだ。

自民・高市早苗氏が新著を出版 防衛費の増額などを主張、総裁選出馬の際の政策土台に
2024/8/30 16:47
https://www.sankei.com/article/20240830-KTMKJ52UPBKYZKZGWH3PVLA65Y/
高市早苗経済安全保障担当相は30日、新著
「国力研究 日本列島を、強く豊かに。」
を出版した。
「『総合的な国力』の強化が必要」
だとして、防衛費の増額の必要性などを訴えた。
自民党総裁選へ出馬した際の政策の土台になるとみられる。
新著では令和4年12月の国家安全保障戦略改定を巡り、
「非核三原則を堅持する」
という文言の削除を求めていたことを明かした。
「『持ち込ませず』については『米国の拡大抑止の提供』を期待するのであれば、現実的ではありません」
と記した。
また、中国やロシア、北朝鮮によって日本を取り巻く安全保障環境が厳しくなっていることにも言及。
「政治的なリスクを恐れず、最も深刻な脅威を想定した上でリアルな処方箋を書き、防衛力を抜本的に強化するべき時代なのです」
と主張した。

<独自>高市早苗氏、9月9日に自民総裁選への出馬を正式表明へ
2024/8/28 18:12
https://www.sankei.com/article/20240828-I5UCQZXB6ZOP7C72FN4UVDVH2U/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9月9日に記者会見を開き、党総裁選(9月12日告示、27日投開票)への出馬を正式表明する方向で最終調整に入った。
28日、高市氏の周辺が明らかにした。
高市氏は立候補に必要な推薦人20人の確保に目途が立ち、出馬する意向を周囲に伝えていた。
当初は、今週中の出馬表明を想定していたが、台風10号の影響を考慮し、先送りしていた。
閣僚としての公務日程と調整の上、9月9日に正式表明することにした。
高市氏は平成5年の衆院選で初当選。現在9期目で、これまで総務相や党政調会長などを歴任した。
令和3年の前回総裁選は安倍晋三元首相の支援を受けて善戦。
政策通として知られ、特に保守層からの期待が大きい。

高市早苗氏「国家経営を担うべく心を固めている」と投稿 総裁選出馬、重ねて意欲
2024/8/19 0:51
https://www.sankei.com/article/20240819-DHPUIZG2N5PV7OQ2VJVHFOMGE4/
9月の自民党総裁選をめぐり、高市早苗経済安全保障担当相(63)は18日、自身のX(旧ツイッター)に
「国家経営を担うべく、心を固めている」
と投稿し、重ねて意欲を見せた。
高市氏はこの日、都内で保守系団体
「日本会議」
の関連会合で講演。
出席者によると
「日本を強く豊かにするため働く決意だ」
と訴えたという。
総裁選は10人程度の出馬が取り沙汰されている。

中国に立ち向かえるのは高市早苗
いつまで”中国の言いなり”を続けるのか 「高市総理」でなければ日本は破滅の道を歩むだろう
WiLL2024年4月号 作家・ジャーナリスト 門田隆将
■存続すら危ぶまれる日本
日本にとって「運命の時」が迫っている。
2024年9月に予定される自民党総裁選である。
3年前の2021年のように、もし選択を誤って岸田文雄氏のような覚悟なき国家の領袖を選べば、最早日本の存続は難しくなる。
その理由は「緊縮財政」であり、「移民推進政策」であり、LGBT法を代表とする「国内分裂」であり、日本に迫る中国等の脅威に対する「覚悟の無さ」である。
岸田政権の情けない国家運営は、安倍時代に史上初の国家選挙6連勝を成し遂げた岩盤支持の保守・現実層から完全に見放され、内閣支持率が16.9%、自民党の支持率も16.3%(時事通信、2024年2月15日配信)となった。
一部の”アベガー”を除いて国民の間に絶大な人気を誇った安倍晋三氏の遺産を岸田氏は見事に
「食い潰してしまった」
のである。
3年前の2021年9月、岸田文雄、河野太郎、高市早苗、野田聖子の4氏で争われた総裁選を思い出してほしい。
岸田氏は河野氏との決選投票の末に自民党総裁となり、衆参の首班指名を経て第100代の日本国総理大臣となった。
総裁選で急激に人気を増し、国会議員票114票を集めて河野氏に28票差を付けた高市氏は”時間切れ”で党員投票が3位に終わり、初の女性首相誕生はならなかった。
そして、その後の3年間、日本がどうなったかは周知の通りである。
中国に侮られ、EEZ内にミサイルを撃ち込まれても国家安全保障会議さえ開けず、連日、尖閣領域に中国公船が押し寄せ、あざ笑うかのように海上ブイもぶち込まれている。
何カ月経っても
「どう対処するか検討中」
との答弁しかできない覚悟なき政権。
”増税メガネ”の呼称を頂戴するほどステルス増税に熱心で、減税と名の付くものには法律で定められたトリガー条項の凍結解除さえ発動せず、また議論を尽くさないまま国民を分断するLGBT問題をゴリ押しした。
欧州では社会問題化し、各国が四苦八苦している移民問題で特殊技能制度や留学支援制度を拡充するなど日本の根幹は次々壊されている。
安倍晋三氏が暗殺されて僅か2年近くで、日本はこんな情けない有り様となってしまったのである。
このままでは、日本の存続が危ぶまれるというのは、大袈裟でも何でもない。
安倍時代の最大の支持層は18歳から29歳までの若者層であり、朝日新聞(2020年9月12日付)によれば、安倍在任中のこの年齢層の平均支持率は実に57%だった。
その後継者であり、ネットでは常に人気ナンバーワンの高市早苗氏。
安倍氏亡き今、なぜ高市政権誕生が日本にとって不可欠なのか、中国問題を例に取って論じてみたい。
■国益を守る執念
高市氏が政権を担わなければならない理由はいくつもあるが、最大は何と言っても「中国」である。
高市氏が政治生命を懸けて取り組んでいるセキュリティ・クリアランス(SC)制度は、多くの貴重な情報や技術を日本から抜いていく中国が念頭にある。
2年前の2022年に成立した経済安全保障推進法の中で反対が多かったのがSC制度である。
経済安全保障に関わる機密・機微情報の取扱資格を認定するのが同制度で、日本企業が国際ビジネスや先端技術の共同開発に参入するには不可欠だ。
G7で同制度を導入していないのは日本だけである。
しかし、中国は得意の工作の手を日本の政界に伸ばし、今では自民党の8割と言われる議員を親中派にし、野党も多くがその軍門に下っている中、成立には数々の困難が待ち受けている。
中国の影響は絶大で、2023年来の政治資金パーティー問題でも、宏池会のパーティーへの異常な数の中国人の参加者を含め、外国人の政治資金パーティー券購入が大きな問題となった。
だが、本質とも言うべきこの事柄に、岸田首相は前向きの姿勢を一切示さなかった。
事の深刻さを浮き彫りにすると共に
「中国問題」
が日本の政界にとって如何に厄介かを物語っている。
前述のように中国による海上ブイは2カ月間も国民に隠され、いつまで経っても
「関係省庁間で検討の上、可能かつ有効な対応を適切に実施していく」(上川外相)
と言うばかりで中国に対して
「何も出来ない」
ことが露呈した。
閣僚の中で
「これは撤去すべきだ」
と発信したのは高市早苗経済安全保障担当相だけだったのである。
中国を知る専門家の間では、
「中国に譲歩したら、その時点でアウト」
「どこまでもツケ込まれ、尖閣の場合なら海域全体が中国のブイだらけになる」
という見方が専らだった。
その言葉通り、2024年1月には、2個目の海上ブイも発見された。
媚中政治家だらけの岸田政権で、どこまでも中国に譲歩を続けなければならないのである。
■日本への「核攻撃」動画
私は、講演会で日本が如何に危機の淵に立っているかを知ってもらうために、2023年の「8月24日」以降、中国で流れている動画を実際に聴衆に観てもらうように心掛けている。
2023年の8月24日とは、福島の処理水の海洋放出を始めた日だ。
日本がIAEA(世界原子力機関)の監視と協力によって慎重に進めてきた処理水の放出計画は緻密で、世界中で中国以外は全て容認した。
だが、中国は、
「これは決して日本だけの問題ではない」
「日本政府は、利害関係者との十分な協議も尽くしておらず、認められない」
と反発し、日本を責め立てた。
南シナ海に年間112兆ベクレルものトリチウムを流し続ける広東省の陽江原発、東シナ海へ約102兆ベクレルのトリチウムを流す福建省の寧徳原発、同じく143兆ベクレルものトリチウムを流し続ける浙江省の泰山第3原発・・・等々、福島処理水の何倍ものトリチウムを海洋放出する国が
「何を言うか」
と世界の原子力関係者から声が上がったのである。
だが、この日以来、中国でどんな「動画」が喝采を浴びているかご存じだろうか。
代表的な2本を紹介しよう。
まず1つはこういうものだ。
<日本は2つの戦争で中国人民に死傷者3500万人を生んだ国である>
<中国人民は、古い仇と新しい仇を両方、打つ>
<日本に対して、我が国が原則とする”核先制不使用”は適用しない>
<我々は、必ず日本に核兵器を使用する>
過激な表現と共に2分余りの動画は続く。
そして、もう1本は更に過激だ。
<広島や長崎で使用された原爆では日本を消滅させるのに420発もの数が必要になる>
<しかし、我が国が持つ東風(トンフォン)41型核ミサイルなら、7発で日本を地上から消し去ることができる>
映像では核ミサイルが爆発して人々が焼け、溶けて死んでいくおどろおどろしい光景が次々と登場する。
そして2023年の12月には、1188万人ものフォロワーを持つ中国の有名インフルエンサーがこんな主張を行い、これまた拍手喝采を浴びた。
「古い因縁を清算するのが私たちの世代の中国人の使命だ」
「彼らを赦すのは神の仕事だ」
「私たちの義務は彼らを神の元に送ることだ」
「古い因縁を清算することこそ、我々世代の使命なのだ」
必死で訴えるこのインフルエンサーの声には、発信から2カ月が経った2024年2月上旬、”いいね”が3.9万も付いている。
中国版SNSでは、
「小日本に核ミサイルを撃ち込め」
とか
「日本を地上から消滅させろ」
との文言は日常の如く現れるので、私にとっては驚くべき事ではない。
しかし、明らかにその度合いは、強さを増している。
周知のように中国では政府の意向に反する主張や動画は許されない。
つまり、日本を核攻撃するという主張は中国で
「当たり前」
であり、逆に言えば中国政府がその事へのコンセンサスを人民の間に創り上げることを
「容認している」
ということなのである。
■身も凍り付く中国の教育現場
こんな動画が喝采を浴びるのは、中国が徹底的に日本を攻撃し、憎悪する教育を天安門事件後の江沢民政権が1990年初頭から続けてきたからに他ならない。
どんな教育がなされているのかは、中国版SNSにいくらでもアップされている。
そこに分け入っていくと、驚きの教育を知ることができる。
小学校高学年のクラスでは、福島処理水の海洋放出を教える中で、岸田首相の顔写真を出し、
「数十年後、君たちの子孫は人魚になるかもしれません」
「作文で罵りましょう」
「日本を批判、批判、再批判するのです」
「ペンを武器として持ちなさい」
と、作文での罵りを指導する映像だ。
「天と地をコントロールしようとする、これが日本の首相の顔です」
「彼は人間のウンコやおならまでコントロールしようとしている」
「徹底的に批判するのです」
確信に満ちた女性教師の姿は凄まじい。
またそれより下の3〜4年生のクラスでは、中国の主張する日本軍の悪行が教え込まれている。
例えば、日本軍の
「10の犯罪を挙げなさい」
と先生に言われ、暗記した日本軍の犯罪を生徒たちが発表していく。
生徒1人1人が立って日本軍の悪行(注=あくまで教え込まれたもの)を1つずつ口に出していく。
慰安婦や南京大虐殺、731石井部隊、済南事件(注=中国では「5・3惨案」)などが次々と発表されるのだ。
そして全てが揃うと
「歴史を心に銘記せよ」
「恨みを絶対に忘れるな」
とクラス全員で唱和するのである。
こんな動画がネットには次々と登場するのだ。
他にも幼稚園の運動会で日本兵に物を投げ付けるものや、同じく日本兵の腹を突き刺す訓練など、物事の道理も分からない子供たちの頭を
「日本への憎しみ」
で染め上げていく。
背筋が寒くなる教育現場である。
■誰が中国と対峙できるか
では、一体、日本のどの政治家ならこの中国と渡り合えるのだろうか。
私は日中首脳会談の中で忘れられないエピソードがある。
安倍首相が習近平国家主席との会談で必ず、
「この島(注=尖閣)への私の覚悟を見誤らないように」
と、伝えていたという事実である。
こんな言葉を宏池会出身の覚悟なき岸田首相に言えるはずもない。
先に述べたように閣僚の中で海上ブイに
「撤去」
の意思を示したのは、高市早苗氏だけなのである。
毛沢東の号令1つで近衛兵たちによって、数千万人に及ぶ迫害死を生んだ中国。
私たちに必要なのは、平和ボケして現実を直視できない首相ではなく、国民の生命・財産・そして領土を守り、
「平和を守る抑止力」
をきちんと構築できる国家の領袖に他ならない。
かつてフジテレビの「日曜報道」が
<なぜ中国は高市氏を警戒するのか>
との話題を取り上げたことがある。
そこでフリップに書かれたのは、以下の4点だった。
「國神社”参拝"継続」
「憲法9条に”国防軍”明記」
「中国などへの技術流出を阻止する」
「敵基地を無力化する法整備」
・・・これらは、どれを取っても日本に不可欠なものである。
逆に言えば、なぜこれまでの首相は、これを実現できなかったのか問いたいものである。
高市氏は國神社に際して、いつもこう語る。
「国策に殉じられた方々の御霊(みたま)に尊崇の念を以って感謝の誠を捧げて参りました」
「国のために命を捧げられた方をどのようにお祀(まつ)りし、慰霊するかは、それぞれの国民が判断することで、決して外交問題にしてはなりません」
日本人として当然の言葉である。
ペリー来航以来の国事殉難者246万6000柱の英霊に対して、後世の政治家として頭(こうべ)を垂れようともしない政治家の方が私には信じられない。
力による現状変更への中国の強い意志が明らかになる中、日本はそれに負けない強い意志で中国と対峙しなければならない。
フィリピンが中国の海上ブイを切断し、強い意志を示したのに、日本はなぜ出来ないのか。
このままでは、尖閣領域は、ブイどころか、中国の公船や武装民兵で溢れるだろう。
「この島(尖閣)への私の覚悟を見誤らないように」
先の安倍首相のこの言葉を言える総理候補がいるだろうか。
石破茂、河野太郎、上川陽子・・・どこを向いても
「親中政治家」
しか見当たらない。
しかも、いずれも財務省が操り易い緊縮派、もしくはそれに近い政治家たちである。
その対極にいるのが高市早苗経済安全保障相である。
日本は、中国に頭の上がらない、そして緊縮派の総理を戴いて、存続できる状態にあるのだろうか。
迫る中国、北朝鮮の脅迫、更にはロシア・・・失われた30年の末に、積極財政派の牙城・清和会が解体され、勝ち誇る財務省を中心とする緊縮勢力に立ち向かえるのは、高市早苗政権しかないことを、国民が理解するべき「時」が来ているのである。

岸田内閣支持20.1%で過去最低 不記載問題、説明責任果たさず91% 共同通信世論調査
世論調査
2024/3/10 18:11
https://www.sankei.com/article/20240310-5DS6RIAUZBLDZGTPZ4UX6SNLYQ/
共同通信社が2024年3月9、10両日に実施した全国電話世論調査で、自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件を受けて衆院政治倫理審査会に出席した安倍派と二階派の幹部5人について
「説明責任を果たしていない」
との回答が91.4%に上った。
内閣支持率は20.1%で、前回調査(2024年2月3、4両日)の24.5%を4.4ポイント下回り、岸田文雄内閣として過去最低を更新した。
不支持率は64.4%で、前回調査を5.5ポイント上回った。
自民の政党支持率は24.5%で、2023年12月調査の26.0%を下回り、平成24年12月の政権復帰以降、最低となった。
裏金事件に関与した安倍、二階両派の幹部には
「重い処分が必要だ」
が77.3%だった。

内閣支持16.9%、最低更新 不支持初の6割台―時事世論調査
2024年02月15日16時31分配信
https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021500726&g=pol
時事通信が2024年2月9〜12日に実施した2024年2月の世論調査によると、岸田内閣の支持率は前月比1.7ポイント減の16.9%となり、発足以来の過去最低を更新した。
不支持率は同6.4ポイント増の60.4%で、初めて6割を超えた。
支持率は、2012年12月の自民党の政権復帰後で最低。
「危険水域」とされる2割台以下は7カ月連続で、直近3カ月は1割台に落ち込む。
一方、不支持率が6割台に達するのは安倍内閣の2020年5月以来。
自民党派閥の裏金事件などが影響したとみられる。
自民党の政党支持率は前月比1.7ポイント増の16.3%。
過去最低を記録した2024年1月から微増したものの、4カ月連続で1割台と低迷が続いている。
自民党は先に、政治改革の中間取りまとめを決定。
派閥について、政治資金パーティー開催や人事関与を禁じたが、政策集団としての存続は認めた。
この内容を「評価しない」は67.3%で、「評価する」の14.1%を大きく上回った。
派閥の存廃については、「解散すべきだ」が63.8%。
「存続すべきだ」は10.3%にとどまった。
能登半島地震の政府対応は、「評価する」29.6%(前月比2.4ポイント減)、「評価しない」37.6%(同2.9ポイント増)だった。
内閣を支持しない理由(複数回答)は「期待が持てない」36.9%がトップ。
「政策がだめ」26.8%、「首相を信頼できない」25.1%と続いた。
支持する理由(同)は「他に適当な人がいない」8.4%が最も多かった。
政党支持率は自民党が首位で、立憲民主党4.1%(前月比0.6ポイント増)、公明党3.6%(同0.5ポイント増)、日本維新の会3.3%(同0.5ポイント減)の順。
23年ぶりにトップが交代した共産党は0.5ポイント増の2.4%だった。
以下、れいわ新選組0.9%、国民民主党0.4%、社民党0.3%、参政党0.3%で、教育無償化を実現する会はゼロ。
「支持政党なし」は64.7%。
調査は全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施。
有効回収率は59.1%。

日本への「核攻撃」世論高める中国 おどろおどろしい動画がSNSで喝采「滅ぼされるべき」とも 門田隆将氏が憂う安倍派崩壊もたらす危機
2023.12/31 10:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231231-7ISS67GXYFIPXL3TW5JWN6BXTI/
安倍派(清和政策研究会)の崩壊――パーティー券事件で狙い打ちされ、分裂が取り沙汰されるニュースを見ながら、私は溜息をついている。
理由を一言で表すなら、
「日本の危機が分かっているのか」
ということである。
政治資金に対する意識の低さ、危機感の欠如など、この事案に呆れることは多いが、それとは別に親台派や積極財政派が多い清和会が狙われたことに、いよいよ日本という国自体が危うくなってきたことを実感する。
安倍晋三―岸信夫兄弟は、台湾の自由と民主、人権、法治を重んじた政治家だ。
東アジアで同じ価値観を共有する台湾を愛し、そして台湾人からも、こよなく愛された。
しかし、岸氏が病気で政界を引退し、安倍氏は暗殺された。
武力行使を隠さない中国から台湾を守ることは、言うまでもなく
「東アジアの平和」
ひいては
「世界平和」
を守ることに他ならない。
しかし、安倍氏死去後、清和会は
「後継」
すら決められず、烏合の衆≠ニ化した。
この有り様を生き馬の目を抜く政界が見逃すはずもなく、やがて派閥が検察に狙い打ちされたのである。
今後、親中派閥ばかりになった自民党で左翼リベラル政治家によって政権がたらい回しされるなら、日本の存続は極めて難しい。
その理由は
「中国」
にある。
福島第1原発の処理水が海洋放出された2023年8月24日以降、中国でどんな
「動画」
が喝采を浴びているかご存じだろうか。
代表的な2本を紹介しよう。
1本目は
<日本は2つの戦争で中国人民に死傷者3500万人を生んだ国である>
<中国人民は、古い仇と新しい仇を両方、打つ>
<日本に対して、我が国が原則とする核先制不使用≠ヘ適用しない>
<我々は、必ず日本に核兵器を使用する>
というものだ。
2本目は
<広島や長崎で使用された原爆では日本を消滅させるのに420発もの数が必要になる>
<しかし、我が国が持つ東風(トンフォン)41型核ミサイルなら、7発で日本を地上から消し去ることができる>
という内容である。
いずれも、映像では核ミサイルが爆発して人々が焼け、溶けて死んでいくおどろおどろしい光景が表現されている。
この動画が喝采を浴び、同時に中国版SNSには、小学校での授業風景もよくアップされ、これまた反響を呼んでいる。
例えば、日本軍の
「10の犯罪を挙げなさい」
と先生に言われ、暗記した日本軍の犯罪を生徒たちが得意げに発表していくもの。
また、福島処理水の海洋放出に当たり、岸田首相の顏写真を出して、
「数十年後、君たちの子孫は人魚になるかもしれません」
「作文で罵りましょう」
「日本を批判、批判、再批判するのです」
「ペンを武器として持ちなさい」
と、作文での罵りを指導する映像だ。
他にも幼稚園で日本兵に物を投げ付けるものや、同じく日本兵の腹を突き刺す訓練など、物事の道理も分からない子供たちの頭を
「日本への憎悪」
で染め上げていく様が映される。
まさに背筋が寒くなる光景である。
私は中国が民主化するかもしれなかった胡耀邦元総書記時代の1980年代から中国をよく訪問した。
日本に学び、技術や理論を吸収しようとした中国は、日本人を重んじ、こんな教育をする時代が来ることなど想像もできなかった。
しかし、胡耀邦氏の死と、その追悼のために天安門広場に集まった大学生たちが一網打尽にされる
「天安門事件(6・4事件)」
を経て、1990年代から江沢民元総書記の下で徹底した
「反日教育」
が行われた。
子供たちは日本への憎悪で洗脳されていったのだ。
そして2023年12月13日、1188万人ものフォロワーを持つ中国の有名インフルエンサーがこんな主張を行い、これまた拍手を浴びた。
「古い因縁を清算するのが私たちの世代の使命だ」
「日本は歴史を歪曲する教育の下で、日本の侵略戦争は全て自衛戦争、解放戦争、正義の戦争として美化された」
「だから戦争で死んだ軍人や靖国神社の戦犯たちは国を守った英雄となっているのだ」
「我々は謝罪を待っているのではない」
「謝罪が役に立つなら、なぜ東風ミサイルが必要なのだ?」
「彼らが謝罪しても私はそれを受け入れない」
「私たちは憎しみを手放す立場にはない」
「なぜアメリカ人は日本人への憎しみを捨てられたのか?」
「なぜなら彼らは自らの手で広島と長崎を焼き払ったからだ」
「なぜロシア人はドイツ人に対する憎しみを捨てられたのか?」
「それは彼らが自らの手でベルリンの地に赤旗を立てたからだ」
「では我々はどうなのだ?」
「謝るも謝らないもない」
「仇敵が謝ることが重要なのか?」
「いいや!」
「仇敵は滅ぼされるべきだ」
「彼らを赦すのは神の仕事だ」
「私たちの義務は彼らを神の元に送ることだ」
「古い因縁を清算する事こそ我々世代の使命なのだ」
周知のように中国では政府の意向に反する主張や動画は許されない。
つまり、日本を核攻撃する──との人民へのコンセンサスを創り上げることに
「中国は邁進している」
ということである。
毛沢東の号令1つで紅衛兵をはじめ革命の戦士≠スちによって、数千万人に及ぶ迫害死を生んだ中国。
私たちに必要なのは、平和ボケして現実を直視できない総理ではなく、国民の生命・財産、そして領土を守り、
「平和を守る抑止力」
をきちんと構築できる国家の領袖に他ならない。
東京地検特捜部の動きを見ながら、私はそんな事を考えている。

高市早苗で真っ当な歴史を取り戻せ
中川昭一・安倍晋三の遺志を継ぎ、子供たちが日本に誇りを持てる歴史教育を!
WiLL20204年4月号 政治学者 岩田温
■自民党「腐敗」の本質
自民党は腐っている。
根底から腐り切っている。
一般庶民であれば
「脱税」
として厳しく処罰される行為が、白昼堂々、国会議員によって為されていた。
簡単に言えば、裏金作りが行われていた。
政治資金規正法を厳格化せよという国民の怒りの声は当然と言う他ない。
イデオロギーの左右を問わず、自民党の腐敗に多くの国民は憤っている。
政治資金規正法の問題だけではない。
腐敗の元凶は他にもある。
多くの庶民は相続税の問題に頭を悩ませる。
相続税とは、考えてみれば恐ろしい制度だ。
生前、税金を納めなかった人間が罰せられるのは当然だろう。
だが、税金を納め続けた人間が死んだことを理由に課税されるのだ。
国民の常識としてみれば、葬式には香典を持っていくのが当然だ。
しかし、死んだから金を寄越せと堂々と叫ぶのが相続税である。
理不尽な制度だと思うが、悪法も法であり、従うしかない。
だが、政治家だけは違う。
政治資金団体を作り、そこに財を投じておけば、非課税で後継者に相続することが可能になる。
こうして腐り切った世襲議員が誕生する。
私は世襲議員の全てを否定するわけではない。
しかしながら、政治制度として無能な世襲議員でも国会議員になれるという仕組みは正すべきである。
世襲議員が圧倒的に有利になる政治制度そのものの変革を望んでいるだけだ。
例えば、奈良3区を見てみよう。
自民党選出の田野瀬太道(たのせ・たいどう)という政治家がいる。
コロナ禍において、国民に自粛を求めながら銀座で遊び歩き、銀座3兄弟と揶揄された1人である。
彼は自民党を離党したものの、無所属で当選後、自民党に復党した。
腐敗という言葉が存在するならば、これほど腐敗した政治家はいない。
そんな政治家を自民党は擁護し続けている。
実際に会ったこともあるが、何をしたいのか分からない。
理念もなければ理想もない。
夜な夜な銀座で飲んでいたいぐらいの男だろう。
父親が衆議院議員でなければ、政治家を志すこともなかった類の人物である。
こういう人物を政治家にしてしまう制度設計そのものが間違っている。
■腐った林檎とサリン
議会制民主主義の国家であるならば、こうした腐敗は政権交代によって正されるのが常識だ。
腐り切った与党に鉄槌を下し、野党が政権を獲得するわけである。
だが、我が国では議会制民主主義の常識が機能していない。
野党が余りに愚かだからである。
与党は驚くほど腐敗し、野党は目を覆いたくなるほど愚昧。
これが我が国の現状である。
未だに集団的自衛権の限定的な行使を違憲であると主張する立憲民主党。
党員が党首を選ぶという至極真っ当な主張が排除される日本共産党。
彼らに政権を任せようとしない日本国民は紛れもなく正しい。
我々は究極の選択を迫られている。
あなたの前にマフィアが現れたとしてほしい。
どちらかを必ず食べろと命令された。
1つは、吐き気を催すほどの異臭を放つ林檎である。
誰も食べたくない。
眼を背けたくなるほど醜悪で腐り切っている。
よく見れば、蛆も湧いている。
もう1つはサリンである。
オウム真理教が国家の転覆を狙って散布したあの薬物だ。
腐った林檎か、サリンか。
どちらかを食べろと脅迫された時、多くの人は腐り切った林檎を選ぶだろう。
それが今の日本の現状である。
腐り切った林檎など食べたくないが、サリンを飲むわけにはいかない。
泣きの涙で自民党を支持している。
悲劇の現状である。
自民党の腐敗は金銭の問題だけではない。
思想的にもいかがわしい。
最早狂っていると言ってもいい。
保守政党の看板を掲げながら、LGBT理解増進法などという一般国民の常識からかけ離れた法を制定した。
この時、安倍派(清和研)は良識ある国民の期待を裏切った。
よもや自民党がこのような法律を制定するはずがあるまい。
安倍派が必死にこの愚昧な法の制定を押しとどめてくれるだろう。
心ある国民の声を裏切ったのは誰だっただろうか。
萩生田光一政調会長をはじめとする安倍派の政治家だった。
彼らは良識ある国民の声を無視し、裏金作りに勤しんでいた。
思想信条以前に金が欲しい。
それが自民党の政治家の姿だった。
端的に言って、卑しい。
■第2の河野談話
つい最近も、思想的に堕落した自民党を象徴する出来事があった。
岸田総理が
「共生社会と人権に関するシンポジウム」(2024年2月3日)
に送ったビデオメッセージが余りに自虐的な内容であるため、批判が殺到した。
<残念ながら、我が国においては、雇用や入居などの場面やインターネット上において、外国人、障害のある人、アイヌの人々、性的マイノリティの人々などが不当な差別を受ける事案を耳にすることも少なくありません>
「聞く力」
を持つと自負している岸田総理だが、実際の差別の場面を目撃したわけでも、確認したわけでもないようだ。
その耳に差別の現状を報告しているのは、一体誰なのだろうか。
この発言を聞けば、我が国は不当な差別が横行している暗黒国家のような誤解を受ける。
差別が全く存在しないと主張するつもりはない。
だが、1国の総理大臣が
「我が国においては」
と強調している点が気にかかる。
中国における、ウイグルやチベットの人々の現状、イスラム諸国における性的マイノリティ、その他各国における外国人に対する取扱い。
我が国の人権状況が殊更に異常であると騒ぎ立てる根拠など存在しないはずだ。
岸田総理はこうも発言している。
<近年、外国にルーツを有する人々が、特定の民族や国籍等に属していることを理由として不当な差別的発言を受ける事案や、偏見等により放火や名誉棄損等の犯罪被害にまで遭う事案が発生しており、
「次は自分が被害に遭うのではないか」
と、日々、恐怖を感じながら生活することを余儀なくされている方々もおられます>
岸田総理に問いたい。
自らの政治信条が右派であるために迫害されている学者が我が国には厳然と存在する。
「リベラルにあらずんば、人にあらず」
とのアカデミズムの異様な保守派排除について、総理は如何にお考えなのか。
あなたが真に守らなければならないのは
「外国にルーツを有する人々」
だけなのか。
あなたが認識している差別が全てではない。
左派による右派に対する迫害。
こうした事例も差別として認定し、その是非に取り組むべきであろう。
右派の人権についてはなぜ語らないのか。
結局のところ、差別の現状などまるで認識していないのである。
■安倍晋三への怨念
自民党の思想的堕落の背景に何があるのか。
杉田水脈衆院議員を巡るメディアの報道を観察すると、その正体が浮かぶ上がってくる。
杉田議員はLGBTを巡り、
「生産性がない」
などと雑誌に寄稿して物議を醸した。
確かに、粗雑で誤解を招きかねない表現だった。
だが、彼女の主張は国民の常識から乖離していたわけではない。
こうした杉田議員に対して、左派のマスメディアが醜悪なほど露骨な名指しの批判を繰り返した。
以下は朝日新聞の社説からの抜粋である。
<いったんは杉田氏を政務官に起用した、岸田首相の人権感覚もまた問われている>
(2023年9月23日)
<差別はあってはならない。そう言いながら差別に居直る発言を繰り返し、他者をあおっている国会議員が、放置され続けている。とうに個人の資質の問題ではない。岸田首相や自民党は、差別扇動者と決別する意志を示すべきだ>
<研修中にエッフェル塔前で写真を撮り投稿した松川るい参院議員は党内で注意された。それなのになぜ、市民の尊厳を平気で踏みにじり続ける杉田氏は問題にしないのか>
(2023年11月22日)
<性的少数者を差別したり、ジェンダー平等を否定したり、人権感覚が疑われる言動を繰り返す人物を、なぜ政府の職に就けたのか。「多様性の尊重」は口先だけで、差別を容認していると批判されても仕方あるまい。岸田首相の責任を厳しく問う>
朝日新聞の社説でここまで個人攻撃を受ける杉田議員はむしろ立派である。
心ある日本国民からの
「頑張れ!」
というエールと受け取るべきだろう。
朝日新聞が讃えたポルポトは虐殺者であり、地上の楽園と賛美した北朝鮮はこの世の地獄だった。
朝日新聞に差別扇動者と罵られた杉田議員は愛国者そのものだろう。
芥川龍之介は書いた。
「誰よりも民衆を愛した君は、誰よりも民衆を軽蔑した君だ」。
芥川を模倣すれば、こう言えるはずだ。
「誰よりも朝日新聞に攻撃された君は、誰よりも日本を愛した君だ」・
杉田議員はなぜ、ここまで攻撃されるのだろうか。
朝日新聞はその答えを赤裸々に吐露している。
社説で次のように叙述しているのだ。
<こうした価値観の持ち主と知ったうえで、自民党に引き込んだのが安倍元首相やその側近だ。衆院選の比例中国ブロックの名簿で優遇され、当選を重ねた。杉田氏の処遇で、党内外の保守層にアピールもできるという読みがあったのだとしたら、見当違いである>
見当違いなのは朝日新聞である。
過剰な杉田批判は煎じ詰めれば、過剰な安倍批判と重なり合う。
安倍憎しの思いが杉田憎しへと移ろっている。
それだけの話だ。
自民党が今突き付けられているのは、実に簡潔な問いである。
安倍晋三亡き後、安倍的なるものを徹底的に排除せよという左派の主張に屈するか否か。
そこが問われているのだ。
そして、岸田政権と自民党は揺らいでいる。
■保守主義とは無縁の政党
多くの人は自由民主党を保守政党だと思っている。
あるいは、そう信じ込んでいる。
だが、冷静に分析してみると、自民党が保守政党と誇れた時代はごく僅かな期間である。
端的に言うならば、安倍晋三という不世出の指導者が存在した時、自民党は保守政党だった。
それ以前の自民党とは、聞くも哀れ、語るも哀れ、見るも無残な政党といった惨状だった。
河野洋平、加藤紘一、野中広務、古賀誠。
こういった面々が自民党の主流派として跋扈していた。
余りに醜悪な古賀の発言を引用しておく。
<戦後74年、我が国は1度として、まだ他国との戦火を交えたことはありません>
<平和の国として不戦を貫くことが出来ています>
<これは憲法9条の力であり、だからこそ憲法9条は世界遺産なのです>
<これはどんな事があっても次の世代に繋いでいかねばならない、我々の世代だけのものであってはいけないと思っています>
<私は最初に国会に出る時から、憲法9条を守ろうという立場でした>
<それだけを言おうと思って国会に出てきたと言っても過言ではありません>
<憲法9条を私は守り抜くのだ、それを貫くのが私の使命だ、それが政治家として一番大事な志だとして、私は国会に来たわけです>
(古賀誠『憲法9条は世界遺産』かもがわ出版)
言葉だけ読めば、社民党の福島瑞穂による発言だと思うだろう。
だが、福島の発言ではない。
自民党の幹事長を務めた古賀誠の発言なのである。
自主憲法の制定を掲げる自民党の国会議員でありながら、憲法9条に対する信仰心を露骨に口にしている。
煎じ詰めてみれば、自民党は保守政党を標榜しながら、保守主義とは無縁の政党であった。
時には、左に傾き過ぎている政党ですらあった。
■カネと権力だけが友達
ここまで左傾化していた自由民主党とは一体何だったのだろうか。
簡単な話である。
アンパンマンは
「愛と勇気だけが友達さ」
と言う。
「金と権力だけが友達」
なのが自由民主党の本質である。
更に掘り下げるならば、
「権力から金が生まれる」
と信じていた。
だから、権力に対する異常な執着がある。
毛沢東は、
「政権は銃口から生まれる」
と説いた。
露骨なリアリズムと言ってよい。
自民党は
「金は権力から生まれる」
と信じ込んできた。
理念や理想を欠いた拝金集団、それが自民党の本性だった。
自民党が本性を露わにした瞬間がある。
水と油と例えられた自民党と社会党が手を組んだ瞬間に他ならない。
自衛隊の存在を否定し、日米同盟の意義すら否定してきた社会党の村山富市を総理大臣に迎え、政権奪取を実現したのだ。
権力を掌握するためであるならば、理念も理想も不要であると表明した瞬間だろう。
若き日の私は次の政治家の叙述に目を疑った。
ここまで羞恥心もなく権力至上主義を告白できる神経が分からなかった。
自社さ政権誕生によって、自民党が権力を奪還した瞬間を綴った興味深い文章である。
<社会党の委員長を自民党が首班指名することになろうとは誰が考えたであろうか>
<拘泥する思いを振り切ったのは、1日も早い政権復帰を願う噴き上がるような自民党員の願いだった>
(小里貞利『秘録・永田町』講談社)
露骨な自民党議員の権力至上主義を告白した著作に、若き日の私は次のように感想を綴っていた。
青年の憤りを率直に表現している。
<如何に自民党が堕落した政党であるかを自民党の代議士が赤裸々に綴った本>
<しかも、懺悔や後悔が書かれているのではなく、淡々と政権獲得への道が書かれている>
<罪の意識に苛まれ、告白した本ではない>
<政策や至上命題に動いていたことが何の反省もなしに赤裸々に綴られているんのだ>
自社さ連立政権
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%87%AA%E7%A4%BE%E3%81%95%E9%80%A3%E7%AB%8B%E6%94%BF%E6%A8%A9
■「守るもの」と「変えるもの」
自民党を変えなくてはならない。
保守政党にしなければならない。
一途なまでにその信念で動いてきた政治家、それが安倍晋三だった。
私はかねて、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
の存在に注目してきた。
代表は中川昭一、事務局長は安倍晋三だった。
彼らこそが、自民党を巣くう左翼勢力を一掃し、本格的な保守政党にしようと願った政治家だった。
近代国民国家において、最も重要なのは歴史教育だ。
我が国の来歴を我が事として真剣に感じることができる。
その国民の姿勢を培うのが歴史教育だ。
事件の年号を記憶したり、事件の名称を覚えたりすることに大きな意味はない。
1789年にフランス革命が起きたのは事実だが、年号を覚えることに深い意味など存在しない。
最も大切なのは日本国民としての私という自覚を養うことだろう。
我が国の為に身を捧げた先人の決断に涙をもって応えられる。
そうした教育こそが国民教育だ。
窮地に陥った青年の祖国を救おうと願った特攻隊の青年の熱誠に正面から向き合う覚悟を持つこと。
これが歴史教育だのあるべき姿勢だ。
歴史教育について、若き日の安倍晋三は次のように語っている。
<私は、小中学校の歴史教育のあるべき姿は、自身が生まれた郷土と国家に、その文化と歴史に、共感と健全な自負を持てるということだと思います>
<日本の前途を託す若者への歴史教育は、作られた、捻じ曲げられた逸聞を教える教育であってはならないという信念から、今後の活動に尽力してゆきたいと決意致します>
(日本の前途と歴史教育を考える議員の会『歴史教科書への疑問』展転社)
歴史教育こそが国民国家の要であることを安倍晋三は理解していた。
だからこそ、安倍は腐り切った自民党を立て直そうと尽力してきた。
志半ばで非業の最期を遂げた安倍の殉国の思いは忘れるべきではない。
憂国の志を抱いた安倍の同志こそ、中川昭一だった。
中川は保守主義とは何かについて、極めて真面目に研究した政治家だった。
彼の結論は次の通りだ。
<真の保守主義は「守るべきもの」と「変えるべきもの」をしっかり認識し、バランスを取りながら「守るべきもの」はしっかり守り、「変えていくべきもの」は変える>
<更に言えば、「守るべきもの」にしても単に「いい部分」を残すのではなく、更に生き生きとしたものに進化させていく>
<18世紀イギリスの政治家エドマンド・パークの言葉にある「保守するための改革」だ>
<従って、常に改革と改善に取り組むことこそが「保守」の姿勢である>
(中川昭一『飛躍する日本』講談社インターナショナル)
保守主義とは何かを極めて簡潔に言い表した言葉と言ってよい。
彼もまた歴史教育の重要性について認識していた。
中川は歴史教育について、次のように論じている。
<歴史教育では、日本の子供たちのための教科書を作るのは当たり前のことだ>
<自国の視点がなく、「一体、どこの国の教科書か」と思うようなものが存在する>
<これでは日本人としての誇りも、自覚も生まれないのは当然だろう>
<日本の教科書の内容は近隣諸国に配慮しなければならないという近隣諸国条項という規制は廃止すべきである>
『飛翔する日本』
中川昭一が首相の座に就く日を見たかったというのが率直な思いである。
しかし今や、中川昭一も安倍晋三もいない。
そんな現状の中、一縷の望みを託すとすれば、高市早苗以外にはあり得ない。
彼女もまた、
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
に参加した政治家の1人だった。
幹事長代理という要職に就いていた。
■「高市総理」しか道はない
高市早苗は派閥に属していない。
それ故に、総裁選では圧倒的な不利を強いられるとされてきた。
だが、政治とは実に難しい。
情勢が一変した。
自民党の裏金作りに勤しんできた政治家たちが次々と失脚する。
無派閥である高市早苗こそ、自民党の指導者に相応しいとの声が澎湃( 物事が盛んな勢いでわき起こるさま)と湧き上がってきた。
高市はなぜ
「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」
に参加していたのか。
自ら説明している。
<会の設立に参加した理由は、日本の前途への言いようのない危機感を覚え始めていたからだ>
<リベラルな政治家や一部マスコミによって宣伝される「社会の空気」なるものが、政治の判断に多大な影響を与え、時には国益を損ない、日本の主権や名誉を侵される状況を作り出しているのではないか、との恐怖心を抱いていたのだ>
『歴史教科書への疑問』
いかがわしいマスメディアに対する真っ当な感覚と言えるだろう。
我が国の存亡に興味を抱かずに、浅薄な左翼イデオロギーを優先させる。
一体、どこの国のメディアなのかと眼を疑いたくなる報道が満ち満ちている。
彼女もまた、歴史教育の重要性について論じている。
<平成9年4月より使用されている社会科教科書の記述は、余りにも屈辱的・自虐的であり、これを教材として使い成長していく若者たちが、日本人として愛国心も誇りも持ち得なくなってしまうのは自明の理である>
<日本の罪ばかりが強調される一方、祖国の発展に活躍した偉人の紹介は少なくなっている>
『歴史教科書への疑問』
祖国を守り抜いた先人への敬意を欠き、事実とは思えぬ先人の悪行を強調し、指揮する。
これは国家の教育ではなく、左翼による洗脳工作だ。
健全な愛国心を育むどころの話ではない。
子供たちが祖国を呪詛(じゅそ:神仏や悪霊などに祈願して相手に災いが及ぶようにすること。呪うこと)するように嗾(けしか)けられている。
呪いの使嗾(しそう:人に指図して、悪事などを行うように仕向けること。指図して唆すこと)は教育ではない。
中川昭一、安倍晋三は
「金と権力だけが友達」
の自民党を変革し、我が国を蝕む左翼勢力と全力で闘う気概を持った保守政治家だった。
中川、安倍亡き自民党は再び左翼への道を歩まんとしている。
これでは国が滅びる。
狂瀾を既倒に廻らす(崩れかけた大波を、元来た方へ押し返す。形勢がすっかり悪くなったのを、再び元に返す)政治家を日本国民が望んでいる。
高市早苗総理の誕生を心から願う次第である。

<主張>自民総裁選告示 日本を守る政策競い合え 「夫婦別姓」には賛成できない
社説
2024/9/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20240913-3EWZIUNIWVKNJGCH5AYNPRJ2LM/
自民党総裁選が告示され、過去最多の9人が立候補した。
多くの派閥が解散を決め、名乗りを上げやすい環境になったことなどが背景にある。
投開票は27日で、岸田文雄首相の後継選びだ。
有権者である自民党の国会議員と党員・党友には、1億2千万人が暮らす日本の舵取り役には誰が最も相応しいかを考え、投票してもらいたい。
目先の人気投票は禁物である。
世界は激動の時代を迎えている。
日本は、反日的で核武装している専制国家の中国とロシア、北朝鮮に囲まれている。
■転換期を担う自覚持て
ロシアが侵略するウクライナ、紛争の絶えない中東を除き日本は世界で最も厳しい安全保障環境にある。
冷戦期の東西対立の最前線は欧州だったが、現代のそれは日本を含む北東アジアである。
先進7カ国(G7)の一員である日本には、自国の防衛に加えて、地域と世界の平和と秩序を守る責務がある。
経済では、成長力強化が急務だ。
「失われた30年」
とされる長期停滞から真に脱却できるかが問われている。
人口減少への対応や持続可能な社会保障制度の改革も待ったなしだ。
候補者は重大な転換期に政権を担う自覚を持ち、志と具体的な政策を語らねばならない。
早期の衆院解散・総選挙が想定されるが、聞こえのよい政策を羅列するだけでは無責任の誹りを免れない。
選挙後の政権運営の構想と実行力こそが重要だ。
今や、誰が首相になっても同じという時代ではない。
安倍晋三元首相は
「自由で開かれたインド太平洋」
構想を世界に提示し、限定的ながら集団的自衛権の行使容認を実現した。
菅義偉前首相は米国と共に
「台湾海峡の平和と安定の重要性」
を打ち出した。
岸田文雄首相は5年間の防衛費43兆円、反撃能力の保有を決め、防衛力の抜本的強化を開始した。
彼らの決断と行動がなければ日本は中国や北朝鮮の脅威、ロシアのウクライナ侵略を前に立ち往生していただろう。
候補者は岸田氏が語った
「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を共有し、安倍氏以来の外交安保政策の確実な継承と発展を約束すべきである。
高市早苗経済安全保障担当相が提案した内閣情報局、内閣情報会議創設は日本と国民の安全を高めるだろう。
台湾有事は令和9(2027)年までにあるかもしれないと懸念されている。
抑止力と対処力向上へ残された時間は短く、理念的な法改正に走っている余裕はない。
米国との同盟や有志国との協力を強めつつ、地に足の着いた防衛、国民保護策を推進すべきである。
一方で、千年、二千年の視野で日本を守るため、安定的な皇位の継承策を整えたい。
岸田内閣は、男系男子による継承を堅持する内容の報告書を国会へ提示した。
自民は報告書に賛同している。
男系(父系)継承を一度の例外もなく貫いてきた皇統を守らねばならない。
■男系継承の皇統を守れ
憲法改正は自民の党是だ。
自衛隊明記や緊急事態条項創設などをいつまでに実現したいかを語ってほしい。
首相になっても憲法改正を論ずるのは何の問題もない。
公明など他党を説得していく決意も披露すべきだ。
北朝鮮による拉致被害者全員救出の強い決意を示すことが求められよう。
争点の1つに選択的夫婦別姓導入の是非がある。
家族や社会の有り様に関わる問題だ。
国民的合意を欠いたまま結論を急げば、社会に分断を招く。
選択的夫婦別姓が導入されれば、姓は砂粒のような個人の呼称へと変貌しかねない。
世代を重ねていく家族の呼称としての姓でなければ、姓を名乗る必要があるのだろうか。
夫婦別姓は片方の親と子の別姓でもある。
祖父母らも絡み、家族の歴史や絆が断ち切られ、戸籍制度も揺らぐ。
「選択的」
と言っても個人の自由の問題ではない。
小泉進次郎元環境相は1年以内に実現したいと語ったが、賛成できない。
旧姓使用の充実で対応できる話だ。
「政治とカネ」
を巡る問題は重要だ。
信頼を回復しなければ自民は強い政策推進力を保てまい。
再発防止や政治資金の透明性確保はもちろん、派閥解散に伴う党内統治の在り方も含め政治改革論議を深めてほしい。
国内外で政治家を狙うテロが相次いでいる。
遊説警備に万全を尽くしてもらいたい。

自民党総裁選で急浮上の夫婦別姓、経団連の間違い
阿比留瑠比の極言御免
2024/9/12 1:00
https://www.sankei.com/article/20240912-6AWPKWND65P33HQYWVB3XSBWSI/
国会議員と一般国民との意識の乖離を感じることは少なくない。
2023年のLGBT理解増進法騒動の時もそうだったが、議員たちは時に、国民の関心がさほど高くもない問題について、まるで最優先課題であるかのように熱心になる。
今回の自民党総裁選での選択的夫婦別姓問題の急浮上も、その1つだろう。
「旧姓使用のままだと、多くの金融機関では銀行口座やクレジットカードを作ることはできない」
「そして、旧姓では不動産登記ができない」
小泉進次郎元環境相は2024年9月6日の出馬表明記者会見でこう述べ、首相に就いたら夫婦別姓を認める法案を国会に提出すると明言した。
そしてこの小泉氏の意気込みに押され、選択的夫婦別姓問題が総裁選の大きなテーマになった感があるが、国民の関心はどうか。
NHKが2024年9月9日に発表した世論調査で、自民党総裁選で最も深めてほしい政治課題として6つの選択肢を挙げた結果が興味深い。
それによると
「年金など社会保障制度」が35%
でトップで
「経済・財政政策」(26%)
が続き、
「選択的夫婦別姓」は僅か1%
で最下位だった。
1%だから無視していいというわけではないが、優先的に取り組むべき喫緊の課題だとは言えない。
また、小泉氏の言葉に対しては高市早苗経済安全保障担当相がこう事実誤認を指摘し、話題となった。
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓では)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、2024年4月から不動産登記は旧姓でできる」
更に、高市氏の指摘に関して自民の長尾敬前衆院議員がX(旧ツイッター)で、こんな補足をしていた。
「小泉氏は法改正されていることを知らなかった」
「因みに銀行口座も金融庁からの通知で順次作れるように移行されているのに作れないと説明していました」
「間違って作られた経団連の資料をそのまま説明したからです」
そこで、経団連が2024年6月に公表した選択的夫婦別姓の実現を求める提言
「選択肢のある社会の実現を目指して」
を見ると、
「ビジネスの現場における通称利用の弊害が生じる場面(例)」
という図表に、確かに
「口座やクレジットカードの作成時」
「不動産登記を行う時」
と書かれていた。
小泉氏が本当に経団連の資料を基に発言したかどうかは分からない。
ただいずれにしろ、経団連の提言自体が誤った認識に基づいていたことになる。
この2024年9月10日には、立憲民主党の4人の代表選候補者と党所属女性議員との討論会が開かれた。
4人全員が選択的夫婦別姓に賛成している点が立民らしいが、その中で野田佳彦元首相がこう述べているのが気になった。
「経団連も早期実現を主張するようになった」
「チャンスを逃してはいけない」
この経団連の提言に関しては、2024年7月14日の共産党の機関紙『しんぶん赤旗』も1面トップで
「経団連本部訪ねて聞いてみた 選択的夫婦別姓」
と大きく取り上げていた。
国会は、与野党共に経団連の事実誤認が含まれた提言に影響されているように見える。
このまま国民の42・2%(令和3年の内閣府調査)が求める
「旧姓の通称使用についての法制度」
を無視した形で、
「選択的夫婦別姓」
実現へと突き進むのであれば、国民との意識のズレはさらに増すばかりだろう。

岸田内閣 支持は20%で発足後最低 不支持は60% 政党支持率は
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240909/k10014577111000.html#:~:text=

選択肢のある社会の実現を目指して
〜女性活躍に対する制度の壁を乗り越える〜
2024年6月18日
一般社団法人 日本経済団体連合会
https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html

高市早苗氏、通称使用に根拠与える法案を 「選択的夫婦別姓賛成の人は議員立法なかった」
2024/9/10 12:15
https://www.sankei.com/article/20240910-JZ4633HTQJD2FAIGT4GLEI5Y5I/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)に出馬する高市早苗経済安全保障担当相(63)は9日夜、BSフジ番組で、首相就任時に旧姓を通称使用できる措置を国や地方公共団体、公私の団体、事業者に義務付ける
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を政府提出法案として国会に提出する考えを示した。
「この法案が通れば、ほぼほぼ結婚で姓が変わることによる不便はなくなる」
と指摘した。
高市氏は平成14年、令和2年の過去2回、同法案を議員立法として党法務部会に提出したが、党議決定には至らなかった。
その上で、高市氏は
「これまで選択的夫婦別姓に賛成だと仰っていた方々が、自ら議員立法の形で法案を書いて、党政調会に提出していたなら、ともかく、これまで提出されていなかった」
と述べ、選択的夫婦別姓の制度化を主張する党所属議員の手法を疑問視した。
総裁選では、出馬表明した小泉進次郎元環境相(43)が首相就任時の選択的夫婦別姓制度の導入法案の国会提出を明言し、党議拘束をかけない考えを示している。
高市氏は
「そういう方向もあるのだろう」
と述べた上で、婚姻前の氏の通称使用に関する法律案についても
「(党議拘束)かけなくてもいい」
と語った。

高市氏は小泉氏念頭に皮肉も 選択的夫婦別姓導入巡り自民総裁選の立候補予定者が対立
2024/9/9 20:30
https://www.sankei.com/article/20240909-2YNDBMGC35ILBDLNK4HLK6TJDQ/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で、夫婦同姓か夫婦別姓を選べる
「選択的夫婦別姓制度」
の導入について、立候補予定者の意見が割れている。
9日に出馬を表明した高市早苗経済安全保障担当相(63)は反対の立場で、早期実現方針を表明した小泉進次郎元環境相(43)の事実誤認を指摘した。
党内には慎重論も根強く、賛成派が押し切ろうとすれば分断を生む可能性がある。
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
高市氏は9日の記者会見で、こう語った。
念頭にあるのは6日の会見で
「旧姓では不動産登記ができない」
と発言した小泉氏だ。
高市氏は
「選択的夫婦別氏制度を実現するという候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
高市氏は住民票などへの旧姓併記が広がっていることや、旧姓の通称使用の拡大に向けた法案作りに取り組んできたことを挙げ、
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べた。
小林鷹之前経済安保担当相(49)も8月19日の会見で、
「旧姓の併記が認められる制度がある」
「ただ、周知されていないと思うので、もっと周知を徹底する形でニーズに応えたい」
と述べている。
小泉氏は9日、経団連の十倉雅和会長と東京都内で面会した。
経団連は選択的夫婦別姓の実現を政府・与党に働きかけている。
小泉氏は面会後、記者団に
「家族の中で名字が違うことが、家族の絆の崩壊に繋がるというのは必ずしも違うと思う」
と語った。
石破茂元幹事長(67)は6日、東京都内で記者団に
「実現は早ければ早いに越したことはない」
と小泉氏に同調した。
河野太郎デジタル相(61)も8月26日の会見で
「認めた方がいい」
と述べている。
一方、過去に前向きな発言をしたことがある茂木敏充幹事長(68)は今月4日の会見では
「国民の間でも様々な意見がある」
「更なる検討を進めていきたい」
と述べるにとどめた。
林芳正官房長官(63)も
「個人的にはあってもいいが、色々な意見がある」
としている。

高市早苗氏、選択的夫婦別姓で小泉進次郎氏に反論「不動産登記できる」解雇規制緩和も反対
2024/9/9 17:23
https://www.sankei.com/article/20240909-TZREDMPC75CKZNZKXM66THI7RU/
自民党の高市早苗経済安全保障担当相(63)=衆院奈良2区=は9日、党総裁選(12日告示、27日投開票)への立候補を表明した記者会見で、選択的夫婦別姓の制度化に慎重な考えを示した上で、
「少し正しく皆さまに知識を持ってもらいたい」
と述べ、
「選択的夫婦別氏制度を実現すると言う候補予定者に『(旧姓で)不動産登記ができない』と答えた人がいたが、4月から不動産登記は旧姓でできる」
と指摘した。
■「正しい知識を」
選択的夫婦別姓を巡っては、小泉進次郎元環境相が総裁選に出馬表明した6日の記者会見で、制度の導入法案を提出する考えを明言し、
「旧姓では不動産登記ができない」
などと語っていた。
その上で、高市氏は
「婚姻で姓が変わることによる不自由を解消したい」
「私が提出したような法案が通れば、ほとんどの不便は解消される」
と述べ、旧姓の通称使用に法的根拠を与える法整備の必要性に重ねて言及した。
高市氏は平成14年と令和2年、それぞれ党法務部会に、旧姓の通称使用に法的根拠を与える
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を提出した。
しかし、党議決定には至っていない。
旧姓の通称使用の法制度化を重視する理由には世論調査の結果を上げた。
そのうち、内閣府の令和3年12月の調査は
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方がよい」
との回答は42・2%で、
「選択的夫婦別姓制度を導入した方がよい」
の28・9%を上回っている。
高市氏は、旧姓の通称使用に関する総務相時代の自身の取り組みもアピールし、「総務省関係でやることができる全ての手続き1142件について、婚姻前の姓で対応できるように変えた」などと語った。
■解雇規制「日本は緩い方」
また高市氏は、小泉氏が掲げる大企業の解雇規制の緩和に関しても「反対だ」と明言した。
「G7(先進7か国)と比較しても、日本の規制はきつくない]
「(規制は)労働者を守る意味だが、様々な指標を見ると、(日本は)緩い方だ」
と語った。

<産経抄>多様性、多様性というけれど
2024/9/7 5:00
https://www.sankei.com/article/20240907-KZZFCTKANRNW7JW2QWLUV7TBFI/
世は多様性の時代と言われる。
「首相になったら選択的夫婦別姓を認める法案を国会に提出し、国民的議論を進める」。
小泉進次郎元環境相は6日、自民党総裁選への出馬表明記者会見でこう述べ、
「多様な人生」
「多様な選択肢」
の拡大を訴えた。
▼いつしか日本社会に、多様性を主張されると異議は唱えにくい
「空気」
が醸成されてしまった。
国会質疑からテレビコマーシャルまで、多様性という言葉を聞かない日はない。
とはいえ抄子は天邪鬼(あまのじゃく)なので、
「猫もしゃくしも多様性を礼賛する社会のどこが多様なのか」
と言いたくなる。
▼レオナルド・ダビンチの名画「最後の晩餐」を揶揄した性的少数者の宴らしきものや、切り落とされた自らの生首を手に持つマリー・アントワネットが登場して物議を醸したパリ五輪開会式も、多様性を表現したものだった。
評価は分かれようが、少なくとも抄子の目にはグロテスクに映った。
▼選択的夫婦別姓については、自民党総裁選への出馬を表明している者の中で小泉氏の他に石破茂元幹事長や河野太郎デジタル相も前向きである。
経団連も選択的夫婦別姓の早期実現を求め、まるでそれが時代の趨勢であるかのような提言も発表したが、本当にそうなのか。
▼NHK放送文化研究所が中高校生を対象に令和4年に実施した調査(1183人回答)では、結婚後に夫婦別姓を望む回答はわずか7・0%しかいない。
調査自体が見当たらないので確たることは言えないが、子供たちが夫婦別姓に伴う
「片親との別姓」

「兄弟別姓」
を歓迎するだろうか。
▼世界の潮流に乗り遅れるとの意見も承知しているが、こう愚考している。
日本は日本のやり方でいいと認めるのもまた多様性ではないかと。

夫婦別姓、LGBT問題でも共産党と似てきた経団連 自民党も加われば「多様性の統一」
阿比留瑠比の極言御免
2024/7/4 1:00
https://www.sankei.com/article/20240704-ORCW5C7MEFIC7EJPSH6XFP45ZI/
前回、2024年6月27日付の当欄『夫婦別姓で失う自民の価値』で筆者は、選択的夫婦別姓制度を巡る議論には当事者である子供の視点が欠けていると指摘した。
その際、次のように記し、過去の調査では両親が別姓となることに否定的な意見を持つ中高生が3分の2に及んだことに言及していた。
「平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を紹介する」
「子供対象の世論調査自体が珍しく、古い調査だが寡聞にして他に知らないのでご容赦願いたい」
すると、親切な読者がNHK放送文化研究所が令和4年に実施した調査(1183人回答)があると教えてくれた。
その
「中学生・高校生の生活と意識調査」
を見ると、別姓に関する設問は1問だけだったが、こんな問いがあった。
「結婚後、名字をどのようにしたいか」
これに対する回答で一番多かったのは
「相手が自分の名字になっても、自分が相手の名字になっても、どちらでも構わない」
で58.7%に上り、姓への拘りの薄さを示している。
「自分の名字を相手の名字に変えたい」
という積極的な改正派も14.8%いた。
その一方で、夫婦別姓を求める
「自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい」
は僅か7.0%に留まっていたのである。
やはり、こうした子供たちの意見を無視すべきではないのではないか。
国会や司法、経済界やマスコミでの議論は、この点が欠落していて余りに功利的に見える。
夫婦別姓は必然的に片方の親と子供の姓が異なる親子別姓となるし、制度の構築の仕方によっては兄弟別姓にもなり得る。
■高市法案の提出を
そもそも今回、またぞろ夫婦別姓問題が浮上したのは2024年6月、経団連が選択的夫婦別姓制度の早期実現を求める提言を発表したからだが、そこには案の定、子供の視点や立場は全く取り入れてられていなかった。
その
「はじめに」
の部分には一読、呆れた。
「ダイバーシティ(多様性)、エクイティ(公平性)、インクルージョン(包摂性)、(DEI)は、イノベーションの源泉であり、社会・経済のサスティナブルな成長に欠かせない要素であるとともに、先き不透明な時代の中で、企業のレジリエンスを高めるうえでも必要不可欠である」
短い一文の中に、6つも片仮名言葉が出てくる。
こんな不自然な言葉遣いをする者は普通、社会では敬遠されて相手にされない。
「我が国経済の自立的な発展と国民生活の向上に寄与すること」
を使命とするはずの経団連は、LGBT問題でも夫婦別姓問題でも、段々と日本共産党と似てきたのではないか。
その輪の中にもし自民党も加わるとしたら、それは多様性ではなく共産党が主張する
「多様性の統一」
だろう。
実際、共産党の田村智子委員長は2024年6月19日の党首討論で、経団連が政府に選択的夫婦別姓制度の早期実現を要請したことに言及し、
「長年に渡る女性たちの訴えが遂に経済界も動かした」
と胸を張った。
自民党はまず、高市早苗経済安全保障担当相が平成14年と令和2年の2度に渡り、党法務部会に提出した
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
を審議し、国会に提出すべきである。
これにより、
「国、地方公共団体、事業者」
などは通称使用のために
「必要な措置を講ずる責務を有する」
と定めて通称使用に法的根拠を与えれば、経団連が懸念する
「職業生活上の不便・不利益」
の多くは解消するのではないか。

調査概要・グラフについて
「中学生・高校生の生活と意識調査」とは?
https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-isiki/tyuko/about.html
回答者数
中高生の結果:中高別の全調査結果はこちら(PDF)から
https://www.nhk.or.jp/bunken/yoron-isiki/tyuko/assets/pdf/cyukousei.pdf
―結婚後、名字をどのようにしたいか―
第51問〔全員に〕あなたは、将来、結婚したとしたら、名字をどのようにしたいと思いますか。次の中から、あてはまるものに、1つだけ〇を
つけてください。
@1982年A1987年B1992年C2002年D2012年E2022年
1.相手の名字を、自分の名字に変えてほしい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E19.6
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E16.0
2.自分の名字を、相手の名字に変えたい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E13.1
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E16.2
3.相手が自分の名字になっても、自分が相手の名字になっても、どちらでも構わない
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E59.2
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E59.9
4.自分も相手も、名字を変えずにそのままでいたい
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E7.0
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E6.1
5.無回答
中学生@ ――A ――B ――C ――D ――E1.0
高校生@ ――A ――B ――C ――D ――E1.8

別姓で自己否定する自民
阿比留瑠比の極言御免
2024/6/27 1:00
https://www.sankei.com/article/20240627-TWC52YKBYNKC7DKHOP5EBO4BQU/
自民党が性懲りもなく選択的夫婦別姓に関する党内議論を再開させるという。
経団連や経済同友会のビジネス的見地からの要請に後押しされた形だが、不必要だったLGBT理解増進法に続いて夫婦別姓にまで突き進むとしたら、自民の存在価値をまた1つ自己否定することになろう。
「多様性」
というはやりの聞こえのいい掛け声に目が眩み、安易に取り込もうとするのでは、立憲民主党や共産党、社民党と最早選ぶ所がない。
もっとも、岸田文雄首相は2024年6月21日の記者会見で、選択的夫婦別姓については次のように慎重だった。
「様々な立場の方に大きな影響を与える問題だ」
「だからこそ世論調査でも意見が分かれている」
「前向きな意見の方の一方、家族の一体感や子供の姓をどうするかなどに関心を持つ消極的な意見もある」
LGBT法を巡っては、元首相秘書官の性的少数者差別とも受け取られかねない発言や米民主党政権の圧力に屈して成立に前のめりになった首相だが、今度はぶれないでもらいたい。
安倍晋三元首相もかつてこの問題に関し、首相にこう信頼を示していた。
「岸田さんはそうリベラルではないんだ」
「以前、夫婦別姓の議論が高まった時に
「子供の視点が全然ない」
と話していた。
■アンケートでは
やはりこの点が重要だと考えるので、平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を紹介する。
子供対象の世論調査自体が珍しく、古い調査だが寡聞にして他に知らないのでご容赦願いたい。
それによると、両親が別姓となったら
「嫌だと思う」(41.6%)
「変な感じがする」(24.8%)
の否定的な意見が、合わせて3分の2に達した。
一方で
「嬉しい」
は僅か2.2%しかいなかった。
また、成人を対象とした令和3年実施の内閣府の
「家族の法制に関する世論調査」
結果を見ても、選択的夫婦別姓制度導入を求める回答は28.6%に留まった。
「夫婦同姓制度を維持した方が良い」が27.0%、
「夫婦同姓制度を維持した上で、旧姓の通称使用についての法制度を設けた方が良い」が42.2%で、
夫婦同姓維持派が7割近くに達している。
夫婦の姓が異なることでの子供への影響に関しては
「好ましくない影響があると思う」と答えた者の割合が69.0%で
「影響はないと思う」は30.3%
に留まっている。
留意すべきは
「兄弟の姓が異なっても構わない」が僅か13.8%で、
「姓は同じにするべきだ」が63.5%
に上ることだろう。
夫婦どちらの姓を名乗らせるかを巡り、親族間のトラブルも予想される。
■フェミニストの議論
選択的夫婦別姓については、
「選択的」
だから別に同性を選びたい人はそうすればいいだけだという意見もあるが、事はそう単純ではないだろう。
既に平成17年刊行の
「ザ・フェミニズム」(上野千鶴子、小倉千加子著)
で、フェミニスト【フェミニストとは、全ての性が平等な権利を持つべきだという理由から女性の権利を主張する行為(フェミニズム)を支持する人のことだと、英オックスフォード辞書で定義されている】である小倉氏がこんな議論をしている。
「(選択的)夫婦別姓になったら、まるで夫婦別姓をしている人の方が進んでいて、夫婦同姓の人の方が遅れているみたいになりかねない」
「そこでまた1つの差別化が行われるわけじゃないですか」
女優でタレントの橋本マナミさんが2024年6月
「私は一緒の名字がいいです」
「好きで結婚したから」
とテレビで発言しただけでニュースとして取り上げられる現状を見ると別姓導入で同性夫婦が肩身の狭い思いをする日が来るかもしれない。
(論説委員兼政治部編集委員)

阿比留瑠比の極言御免
日経、朝日のコラムに異議あり 夫婦別姓論議に欠ける子供の視点
2015/11/9 5:00
https://www.sankei.com/article/20151109-Q7P53O3IFNNVLFLL3DOXYENVFM/
2015年11月4日は最高裁大法廷で夫婦別姓(氏)を巡る訴訟の弁論が開かれるとあって、日経新聞と朝日新聞の朝刊1面コラムが、それぞれこの問題を取り上げていた。
夫婦別姓に賛成・推進する立場で書かれたこの2つのコラムを読んで感じたのは、立論の前提、出発点が異なり、議論が噛み合わないもどかしさだった。
「誰かに迷惑もかけない」
「コストも知れている」
「歩みの遅さを合理的に説明するのは難しい」
日経はこう書いていたが、夫婦別姓論議でいつも気になるのが、当事者である子供の視点の欠落だ。
子供の意見を反映した調査がなかなか見当たらないので少し古くなって恐縮だが、平成13年に民間団体が中高生を対象に実施したアンケート結果を引用したい。
それによると、両親が別姓となったら
「嫌だと思う」(41.6%)

「変な感じがする」(24.8%)
との否定的な意見が、合わせてほぼ3分の2に達している。
一方、
「嬉しい」は僅か2.2%
しかいなかった。
また、20歳以上の成人を対象とする内閣府の世論調査(平成24年12月実施)でも、夫婦の名字が違うと
「子供にとって好ましくない影響があると思う」と答えた人が67.1%
に上り、
「影響はないと思う」(28.4%)
を大きく上回った。
夫婦別姓と言うと、両性が納得すればいいと思いがちだが、夫婦が別姓を選択した場合、子供は必ず片方の親と別姓になる。
事は夫婦の在り方だけの問題ではなく、簡単に
「誰かに迷惑もかけない」
と言い切れるような話ではない。
日経コラムは更に、こうも書いている。
「反発する人の声から『自分と違う価値観を持つ人間が、とにかく許せない』との響きを感じることがある」
どう感じようと自由ではあるが、この見解はかなり一方的だろう。
10年以上前のことだが、夫婦別姓を議論していた自民党の会議を取材した同僚記者は、夫婦別姓推進派で、現在は党総裁候補の1人と言われる議員から、こう面罵された。
「(夫婦別姓に慎重論を唱える)産経新聞は、新聞じゃない」
当たり前のことだが、自分と違う価値観が許せないのは、何も夫婦別姓に
「反発する人」
に限らないということである。
多様な価値観を説く人が、異なる価値観を否定するという矛盾を犯すのは珍しくない。
ちなみに、朝日のコラムにはこうあった。
「結婚や家族の多様化、個の尊重という冒頭に引いた変化(※国民意識の多様化、個人の尊重)は、別姓の議論にもそのまま当てはまる」
「社会は旧姓使用を広げる方向に動く」
確かに一般論としては、社会の多様化は歓迎すべきことなのだろう。
多様性を失えば硬直化し、やがては行き詰まっていく。
とはいえ、何でもかんでも
「多様化」
という言葉で正当化しても、そこで思考停止することになる。
また、夫婦別姓を法的に位置付ける事と、旧姓使用は全く別物である。
現在、夫婦同姓制度の下で通称使用が大きく緩和され、旧姓使用が広がっていることがその証左だと言える。
いずれにしてもこの問題を考える時は、直接影響を受けることになる子供の意見をもっと聞いた方がいい。
政府にも、今度調査する時は是非その視点を盛り込むようお願いしたい。
(論説委員兼政治部編集委員)

安倍元総理の三回忌を前に 「夫婦別氏」よりも「婚姻前の氏の使用」の利便化で
WiLL2024年8月号 経済安全保障担当大臣 高市早苗
■安倍元総理が夢に
2024年7月8日には、2022年の参議院選挙応援中に凶弾に倒れ、逝去された安倍晋三元総理の三回忌を迎えますね。
度々つまらない口喧嘩をしたり、仲直りをしたりの繰り返しでしたが、それも叶わなくなった今は、しみじみ淋しくなります。
先般、疲労が極限に達した時に、亡き両親と安倍元総理が一緒に夢に出てきたので、
「迎えに来たのかな」
と感じましたが、その夢には昭恵夫人も登場していたことを思い出して一安心!
安倍元総理も懸命に応援して下さった2021年9月の自民党総裁選以降、土日は党務か政務で地方講演、平日は仕事、深夜には大量の資料読みや原稿書き・・・と休みなく働き続けていて、人間ドックなど健康診断も3年以上は受けていないので、注意喚起のために夢に出て来て下さったのかなとも思いました。
2024年夏は、各方面との調整がつけば、安倍元総理の御命日に出国して、G7科学技術大臣会合に出席しますが、イタリアから帰国したら、1日だけは休みを確保して健康診断に行ってみようと考えています。
■経済界が夫婦別氏制度導入を要望
安倍元総理が何度も仰っていたことがありました。
「選択的夫婦別氏だけどさ、あれは駄目だよ」
「高市さんが法務部会に提出している法案を早く成立させればいいんだよ」
私が自民党政調会長の法務部会に提出した法律案というのは、
『婚姻前の氏の通称使用に関する法律案』
のことです。
この法律案では、戸籍上の夫婦親子の氏が同一であること(ファミリー・ネーム)は維持しつつ、
「婚姻前の氏を通称として称する旨の届出をした者」
について、
「国、地方公共団体、事業者、公私の団体」

「婚姻前の氏を通称として称するために必要な措置を講ずる責務を有する」
としたものです。
この法律案を、2002年と2020年の2回に渡って法務部会に提出しましたが、1回目は
「戸籍の氏も住所も別々にするべきだ」
といった強烈な反対意見が出て党議決定には至らず、2回目は、審査もされないまま放置されています。
私は、足掛け約4年の総務大臣任期期間の後半(2019年9月からの約1年間)で、『住民基本台帳法』『地方自治法』『公職選挙法』『消防法』『放送法』『電気通信事業法』をはじめ総務省が所管する全法令をチェックし、資格や各種申請など事務手続きに戸籍氏しか使えなかったものを、全て婚姻前の氏の単記か併記で対応できるように変更しました。
総務省単独の判断で変更できたものだけでも、合計1142件でした。
仮に全府省庁が阻害と同じ取り組みを実施し、地方公共団体や公私の団体や企業も同じ取り組みを実施すれば、婚姻による戸籍氏の変更によって社会生活で不便を感じることはなくなると考えます。
例えば、金融庁や厚生労働省。
私自身の経験では、銀行の預金通帳でしたが、婚姻前の氏のままで使える銀行と戸籍氏に作り直すよう求める銀行が混在していました。
数年前に年金受給者の方から伺った話ですが、通称使用届けを出して戸籍氏と婚姻前の氏が併記された住民票を提示したのに、厚生労働省の方針として
「戸籍氏の通帳でなければ年金を振り込めない」
とされ、通帳を作り直したということです。
こういった所管府省庁によってバラバラの対応が残っている現状を改善するためにも、私が起草した法律案によって、
「国、地方公共団体、事業者、公私の団体」

「婚姻前の氏を通称として称するために必要な措置を講ずる責務を有する」
ことを明確にするべきだと思っていました。
2024年6月、経団連会長が
「選択的夫婦別氏制度の導入」
を要望する
「提言」
を公表されました。
報道で知る限りの理由は、働く女性の不便解消や国際社会での活躍のためにということらしいのですが、先ずは前記したような法整備を行うということでは不十分でしょうか。
既に、マイナンバーカード、パスポート、運転免許証、住民票、印鑑登録証明書は、戸籍氏と婚姻前の氏の併記が可能になっています。
仕業・師業と呼ばれる国家資格の殆どで、免許証などへの婚姻前の単記や併記が可能になっています。
国際社会での活躍についても、同氏や別氏だけではなく、複合氏を使う国もあれば、氏が無い国もあり、様々です。
■「子の氏の安定性」
最近は、
「夫婦別氏制度」
の導入に賛成する政治家は
「改革派=善」、
反対する政治家は
「守旧派=悪」
といったレッテル貼りがされているように感じますので、私のような考え方は変だと思われる方も多いのかもしれません。
私が選択的であったとしても
「夫婦別氏制度」
の導入に慎重な姿勢を続けてきた最大の理由は、
「子の氏の安定性」
が損なわれる可能性があると思うからです。
現行制度では、婚姻届けを提出した夫婦の戸籍は全て同氏ですから、子も出生と同時に両親と同氏になることが確定しています。
法改正によって戸籍上も別氏の夫婦が出現した場合、子の氏の決め方について、
「全ての別氏夫婦が納得できるルール」
が必要になります。
仮に
「別氏夫婦が子の氏を取り合って、協議が調わない場合」
には子の氏が定まらないので、『戸籍法』が規定する
「出生の届出は、14日以内」
というルールも見直す必要があるのではないでしょうか。
これまでに衆議院に提出された
「夫婦別氏制度」
の導入を可能にする
「民法の一部を改正する法律案」(立憲民主党案)
を拝見すると、
「別氏夫婦の子は、その出生の際に父母の協議で定める父又は母の氏を称する」
「協議が調わない時は、家庭裁判所は、協議に代わる審判をすることができる」
とされています。
同法律案でも、別氏夫婦が子の氏を取り合って決められないケースを想定しているわけですが、果たして、この争いを持ち込まれる家庭裁判所は、一体どのような判断基準で審判を行うのでしょうか。
離婚の際に子の親権を争う裁判でしたら、法律に判断基準は明記されていないものの、過去の裁判例では
「子を養う経済力」
「子と過ごす時間を確保できるのか」
「子との関わりや愛情」
「子の年齢によっては子の意思」
「健康状態」
「教育・居住環境」
などの要素を総合的に考慮して判断されているようです。
しかし、出生直後の子の氏を争っている場合、家庭裁判所が如何なる審判をしたとしても、夫婦双方が納得できる理由を示すことができるとは考えられません。
裁判官、検事、法務省大臣官房審議官としても活躍された小池信行弁護士は、
「夫婦の協議で決まらない時の補充的な決定方法を定めておく必要がある」
として、スウェーデンでは
「出生から3カ月以内に決まらない時は母の氏を称するとしている」
ことを例示しておられました。
私は、幸せであるはずの出産直後に、子の氏を巡る争いの種を作ることを、特に懸念していました。
「夫婦別氏制度」
の導入を求める方々からは
「余計なお世話だ」
と批判されるのでしょうが・・・。
■世界に誇れる日本の戸籍制度
「そもそも、戸籍制度を廃止するべきだ」
と主張される方々もおられますが、私は、日本の
「戸籍制度」
は、世界に誇れる見事なシステムだと思っています。
戸籍は、重要な身分関係を明確にするために、血族・姻族・配偶関係を記載した公簿です。
新戸籍と旧戸籍の双方に相手方戸籍を特定表示することから、相手方戸籍を相互に索出でき、両戸籍を連結する記載が可能で、無限の親族関係の広がりを証明することができます。
よって、戸籍の
「公証力」
は、非常に強いものです。
例えば、遺産相続の分割協議手続きでは、
「隠れた法定相続人」
の存否を確認するため、死亡者の戸籍謄本を全て遡ることによって親族関係を確定できます。
重要な契約事も、戸籍で証明するものが多くあります。
この他、戸籍は、近親婚の防止、婚姻要件の調査、出生、死亡、離婚、任意認知、母子家庭の児童扶養手当、障害児童の特別児童扶養手当、母子父子寡婦福祉資金貸付、戦没者遺族に対する特別弔慰金、成年後見の申立手続き、家事調停事件手続きなど、様々な場面で行政・司法の基礎となっています。
20年以上婚姻関係を継続している夫婦間で居住用不動産を贈与した時の配偶者控除の制度でも、戸籍によって、20年以上に及ぶ婚姻関係を把握し立証します。
「他国に例を見ない戸籍制度だから、廃止するべき」
なのではなくて、
「他国に誇れる極めて優れた制度だから、守り抜くべき」
だと考えています。

愚か者! 経団連「夫婦別姓」提言
WiLL2024年8月号 副県立大学名誉教授 島田洋一
2024年6月10日、経団連がいわゆる
「選択的夫婦別姓」

「早期実現」
を政府に求める提言を出した(具体的には民法750条の改正)。
経団連は、夫婦が妻の姓を選ぶことも可能ではあるものの、
「実際には95%の夫婦が夫の姓を選び、妻が姓を改めている」
「そのため、アイデンティティの喪失や自己の存在を証することが出来ないことによる日常生活・職業生活上の不便・不利益といった、改姓による負担が、女性に偏っている」
と言う。
経団連によれば、
「女性のエンパワーメント(強化)において、我が国は世界に大きく立ち遅れており」、
その背後に、
「各社の取り組みだけでは解決できない、女性活躍を阻害する社会制度」
がある。
その代表的なものが夫婦同氏制度だというのである。
まず最初の疑問だが、女性の活躍に関して日本が
「世界に大きく立ち遅れて」
いるというのは本当か。
経団連・十倉雅和会長の頭にある
「世界」
がどの範囲なのか知らないが、少なくとも相当怪しい
「世界観」
だろう。
実際日本において、実力ある女性の活躍が、男の場合以上に阻害されているとすれば、
「女を下に見る」
不見識な経営者や重役が各所に残るでいではないか。
だとすれば、経済界の頂点に位置する経団連会長の責任が相当大きいと言わざるを得ない。
まずは自らの指導力不足を反省すべきだろう。
経団連提言で最も問題なのは、従来
「夫婦別姓」
法制化論で常に論点となってきた、
@親子や兄弟姉妹の間で姓が異なって良いのか
A明治以来の戸籍制度を崩すことにならないか
といった懸念に全く答えていないことである。
そもそも言及自体ない。
これは無責任だろう。
近年、パスポート、マイナンバーカードを始め、旧姓の通称使用が拡大されてきた。
経団連提言も、
「官民の職場では、女性の社会進出の進展を踏まえ、改姓によるキャリアの分断等を避けるため、職場における旧姓の通称としての使用を推進してきた」
「公的証明書や各種国家資格等でも婚姻前の姓(旧姓)の併記が可能になるなど、政府の施策としても通称使用が拡大され、経済界においても、通称使用は定着している」
と述べている。
「経団連調査では91%の企業が通称使用を認めている」
とも言う。
まだ不十分と言うなら、100%になるよう、経団連が強い姿勢で
「立ち遅れている」
経営者を叱咤すべきだろう。
そのための経済団体ではないか。
この問題で慎重論の先頭に立ってきた高市早苗議員は次のように言う。
「結婚すると、夫婦やその間に生まれる子供は同じ戸籍に登載され、姓は『家族の名称』という意味を持つ」
「だが、別姓になれば姓は単なる『個人の名称』になる」
「たとえ『選択制』にしても、家族の呼称を持たない存在を認める以上、結局は制度としての家族の呼称は廃止せざるを得なくなるだろう」
「事は家族の根幹に関わる」
(産経新聞・2021年3月18日)
「国際的トレンド」
云々についても高市氏は、
「日本は日本」
と一蹴する。
経団連は、旧姓の通称使用では問題解決にならない例として次のような
「トラブル」
を挙げる。
カッコ内は私のコメントである。
・クレジットカードの名義が戸籍上の場合、ホテルの予約等もカードの名義である戸籍姓に合わせざるを得ない。
(合わせたら良いではないか。合わせると女性活躍が阻害されるのか)。
・国際機関で働く場合、公的な氏名での登録が求められるため、姓が変わると別人格として見做され、キャリアの分断や不利益が生じる。
(結婚したから姓が変わったと言えば済む話、国際機関を馬鹿にし過ぎてはいないか)
・社内ではビジネスネーム(通称)が浸透しているため、現地スタッフが通称でホテルを予約した。
その結果、チェックイン時にパスポートの姓名と異なるという理由から、宿泊を断られた。
(現地スタッフとの意思疎通をより密にすれば良いだけ。あるいはパスポートに旧姓を併記すればよい。令和3年4月1日以降、申請が非常に簡略化された)
これが、女性にとって
「アイデンティティの喪失」

「自己の存在を証することができない」
ほどの不条理であり、家族別姓しか解決策がない次元の
「トラブル」
だろうか。
この程度の事象にも効果的に対処のマニュアルを示せない経団連では、日本経済停滞も無理はない。

民法
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=129AC0000000089
第七百五十条 夫婦は、婚姻の際に定めるところに従い、夫又は妻の氏を称する。

選択肢のある社会の実現を目指して
〜女性活躍に対する制度の壁を乗り越える〜
2024年6月18日
一般社団法人 日本経済団体連合会
https://www.keidanren.or.jp/policy/2024/044_honbun.html

選択的夫婦別姓 経団連・十倉雅和会長「スピーディーに議論を」自民に要求
2024/6/25 23:24
https://www.sankei.com/article/20240625-GN2CKAAVRFIKFERTR7RAD7JTXQ/
経団連の十倉雅和会長は2024年6月25日の定例記者会見で、自民党が
「選択的夫婦別姓制度」
に関する党内議論を本格化する意向を示したことについて、
「女性の社会進出、社会での活躍を進めたいという思いは一緒だと思う」
「オープンでスピーディーに議論してほしい」
と述べた。
経団連は結婚後も希望すれば夫婦それぞれが生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗り続けられる同制度の早期実現を求める提言を2024年6月10日に発表し、2024年6月21日に自民党に提言を提出していた。
経済同友会の新浪剛史代表幹事も2024年6月18日の定例会見で、
「1つの姓を選ばなくてはいけないという非常に不都合なことがずっと放置されたままだ」
と指摘。
「政治が解決しないのであれば経済界がモノを言っていかなければならない」
との認識を示していた。

選択的夫婦別姓議論、自民が3年ぶり再開 慎重派は懸念「保守離れ加速する」
2024/6/25 22:34
https://www.sankei.com/article/20240625-SMJK6OPPEZNVLKMZIZFF2O5VYQ/
選択的夫婦別姓を巡る議論の経緯
https://www.sankei.com/article/20240625-SMJK6OPPEZNVLKMZIZFF2O5VYQ/photo/TNK63PLFCRO4BDS2LNDI5YSMIU/
自民党は近く選択的夫婦別姓を巡る党内議論を3年ぶりに再開させる。
経団連が早期実現を求める提言を発表するなど、家族の多様性を尊重する風潮が背景にある。
とはいえ、保守層を中心に家族の一体感が失われるとして慎重論も少なくない。
保守層が求める早期の憲法改正が一向に進まない中で推進論に傾けば、
「自民離れ」
が加速するのは必至だ。
自民の茂木敏充幹事長は2024年6月25日の記者会見で、
「多様な人材の活躍は社会活力の源だ」
「選択的夫婦別姓は社会全体にも関わる問題であり、国民の幅広い意見も踏まえて、しっかり議論を進めていきたい」
と述べた。
自民の渡海紀三朗政調会長は2024年6月21日、選択的夫婦別姓を含む
「氏制度のあり方に関するワーキングチーム(WT)」
で議論に着手すると表明した。
新たな座長には逢沢一郎党紀委員長を起用する方針だ。
党幹部は
「政権与党として、いつまでも夫婦別姓の議論を棚ざらしというわけにはいかない」
と議論再開の必要性を強調する。
自民は菅義偉政権下の令和3年4月にWTの初会合を開催。
令和3年6月に論点整理をまとめたが、議論が紛糾したため制度導入の是非には踏み込まず、結論を先送りしていた。
しかし、経団連が2024年6月10日、早期実現を訴える政府への提言を発表したことを受け、党内では再び推進派と慎重派が動きを活発化させている。
自民の有志議員で作る
「選択的夫婦別氏制度を早期に実現する議員連盟」(会長・浜田靖一国対委員長)
は2024年6月21日、国会内で会合を開き、経団連から提言を受け取った。
浜田氏は
「大変心強い」
「時代の要請として受け止めていく」
と語った。
一方、慎重派で作る
「婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟」(会長・中曽根弘文元外相)
は2024年6月19日に党本部で会合を開き、結婚前の氏を通称として幅広く使用できる環境整備を進めることを確認。
慎重派の議員は
「拙速に議論を進めれば『岩盤保守層』の更なる離反を招きかねない」
と不安を口にする。
岸田文雄首相(自民総裁)も2024年6月21日の会見で、慎重な姿勢を示した。
対立の激化は自民分断の芽となりかねず、党重鎮は
「経団連の手前、議論はしなければならないが、明確な方向性を示すことは難しいのではないか」
と述べた。

<主張>経団連「夫婦別姓」 家族の呼称をなくすのか
社説
2024/6/19 5:00
https://www.sankei.com/article/20240619-I4Q7IU7X5FJQTNZ3V4LDQESQHQ/
結婚後に夫婦が同じ姓を名乗るか、旧姓を維持するか選べる
「選択的夫婦別姓」
について経団連が早期実現を提言した。
十倉雅和会長は、女性の社会進出が進む中で
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べたが、国民の合意を欠いたまま、急ぐ問題ではない。
経団連は従来、夫婦同姓の下で職場での通称使用で対応できるとの立場だった。
別姓推進に転じたのは
「ビジネス上のリスク」
などが理由だ。
経団連が行ったアンケートなどでは職場で旧姓の通称使用が増えている一方、通称では銀行口座などが作れないことや海外渡航、契約で戸籍上の姓と異なることでトラブルが生じていることを指摘した。
だが夫婦が同じ姓を名乗る民法の規定を変えることは、家族や社会の有り様に関わる。
岸田文雄首相が2024年6月17日の衆院決算行政監視委員会で、選択的夫婦別姓の早期導入の提言に慎重な考えを示し、
「家族の一体感や子供の利益に関わる問題であり、国民の理解が重要だ」
と述べたのは、もっともだ。
夫婦別姓を認めない民法の規定を
「違憲」
だとする訴えに対し、最高裁は平成27年と令和3年に合憲の判断を示し、夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めている。
別姓制が導入されれば、こうした姓の意義が、砂粒のような個人の呼称へと大きく変わる。
専門家によると姓は血縁血統を表すもので、家族の歴史や絆が断ち切られかねない。
同じ姓の人を記載する戸籍の編製方法も見直す必要がある。
「選択」
と言っても別姓を希望しない人も含め社会に関わる問題だ。
別姓推進論は子供からの視点にも欠ける。
夫婦別姓では、どちらかの親と子が別姓になる。
子供の姓をどうするのか。
祖父母らも絡み、いさかいや分断が起きるのは見たくない。
最高裁の判決では、姓の在り方について国の伝統や国民感情を含め総合的な判断によって定められるべきだ、としている。
深く理解すべきだ。
住民票や運転免許証、パスポートなどで旧姓を併記できる制度も広がっている。
経団連は、トラブルを嘆くより、我が国の夫婦同姓の意義を国際的に発信し、問題を解消してほしい。

<産経抄>経団連の「夫婦別姓提言」に異議あり       
2024/6/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20240617-BKNKSTIQ3FJ2DDKD2AI3HWGCEQ/
夫婦別姓が叶わなくとも、パートナーを守る方法はある
経団連は
「選択的夫婦別姓」
の早期実現を求める提言を発表したが、法制化には国民の合意が必要だ
2024年6月の第3日曜は
「父の日」
だったが、
「母の日」
に比べ影が薄い。
父親の地位低下が指摘され久しい。
▼ゲームに押されて、子供のおままごと遊びはあまり見かけなくなったが、やってみてもパパ役はママに叱られ、オタオタする様子を真似するのだとか。
「正論」
を重んじる同僚も、家では言いたいことを言えず、妻や娘たちに阿る日々だという。
それも平和を守る知恵か。
▼だがこちらは黙って見過ごせない問題だ。
経団連が
「選択的夫婦別姓」
の早期実現を求める提言を先日、発表した。
十倉雅和会長は
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べたが、拙速に進めては禍根を残す。
▼選択的夫婦別姓は夫婦で同じ姓(氏)にするか、旧姓を名乗るかを選べる制度だ。
民法の改正などが必要となる。
女性の社会進出に伴い、平成8年に法制審議会が導入を求める答申をした。
30年近く経っても法制化に至らないのは、国民の合意が得られないからだ。
財界が
「急げ」
と号令をかける話なのか。
▼最高裁は平成27年と令和3年に、夫婦別姓を認めない民法の規定について
「合憲」
とする判断を示した。
夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めている。
選べるならいいじゃないか、別姓を希望しない人には関係ない、と考えるのは早計だ。
専門家からは、姓について家族の呼称から個人の呼称へと大きく変質することが指摘されている。
▼同じ戸籍に同じ姓の人を記載する戸籍の編製方法も見直す必要があり、社会全体に関わる。
夫婦同姓は子供も両親と姓を同じくすることで利益を享受しやすい意義もある。
別姓では子の姓をどうするか。
双方の祖父母も絡み、決まらない混乱も予想される。

「国民の意見さまざま」 法相、選択的別姓に慎重
2024/6/11 11:24
https://www.sankei.com/article/20240611-JHRCRF76CFIA3LM3MAVGM7R5GY/
小泉龍司法相は2024年6月11日の閣議後記者会見で、選択的夫婦別姓制度の早期実現を求めた経団連の提言に対し
「国民の間にまださまざまな意見がある」
とした上で
「積極的に動きを見極め、対応を検討していくことが必要だ」
と述べ、慎重な姿勢を示した。
法相の諮問機関の法制審議会は1996年、結婚後もそれぞれ婚姻前の名字を使える選択的別姓制度の導入を含む民法改正案を答申。
だが、保守系議員の反対などで法案は提出されなかった。
小泉氏はこの点にも触れ
「国会議員の方々の間でもしっかりと議論をし、幅広い理解を得ていただくため、法務省として積極的な情報提供をしたい」
とした。

「夫婦別姓制度、早期実現を」経団連が初の提言 通称は海外で理解得られずトラブルも
2024/6/10 18:29
https://www.sankei.com/article/20240610-PLZOKGZSLVKTZKDUTL3OBW74UQ/
経団連は2024年6月10日、選択的夫婦別姓制度の実現を求める提言を発表した。
希望すれば生まれ持った姓を戸籍上の姓として名乗り続けられる制度の早期実現を要求。
政府に対し
「一刻も早く改正法案を提出し、国会で建設的な議論を期待する」
とした。
経団連による同制度に関する提言は初めて。
十倉雅和会長は2024年6月10日の定例記者会見で
「世の中は大きく変わっている」
「国会でスピーディーに議論してほしい」
と述べた。
現在は婚姻時に夫か妻のいずれかの姓を選べるが、妻が改姓することが圧倒的に多い。
提言では
「生活上の不便、不利益といった改姓による負担が女性に偏っているのが現実」
と訴えた。
経団連の調査では、国内の91%の企業は旧姓などを通称として使用することを認めているものの、通称は海外では理解されづらく、トラブルの原因になることがあると指摘。
「企業にとってもビジネス上のリスクとなり得る」
とした。

主張
夫婦同姓は合憲 家族制度の原則を守った
2021/6/24 5:00
https://www.sankei.com/article/20210624-BGWW7J52VRJMJFEQ5FVP7KQAZQ/
最高裁大法廷は、
「夫婦別姓」
を認めない民法の規定を再び
「合憲」
と判断した。
夫婦同一の姓は社会に定着し、家族の呼称として意義があることを認めた平成27(2015)年の最高裁判決を踏襲した。
妥当な判断である。
事実婚の男女3組が、夫婦別姓を希望して婚姻届を提出したが、不受理となり、家事審判を申し立て、最高裁に特別抗告していた。
女性の社会進出や世論など最近の情勢変化を踏まえた判断が注目されたが、最高裁は決定理由で、社会や国民の意識の変化といった諸事情を踏まえても、6年前の判断を変更すべきとは認められない―と判示した。
平成27(2015)年の最高裁の判断を通し、夫婦同一の姓について、男女差別を助長したり、人格を傷付けたりする制度ではないことも明確になっている。
最高裁はこの時と同様、
「制度の在り方は国会で論ぜられ判断されるべき事柄」
と指摘した。
平成8(1996)年に法制審議会が、夫婦で同じ姓にするか、旧姓をそれぞれ名乗るか選べる選択的夫婦別姓の導入を答申して25年経つ。
法制化に至らなかったのは、立法府が問題を放置しているというより、国民の十分な合意が得られないからである。
選択的夫婦別姓について、個人の自由で選択の幅が広がる―などと歓迎するのは考え違いである。
導入されれば夫婦同一姓を原則とした戸籍制度が崩れかねず、全国民に影響が及ぶ。
親子が別々の姓になる事態も起きる。
子供の姓を両親どちらの姓にするかなど、諍いや混乱も予想される。
平成29(2017)年に行われた内閣府の世論調査では、夫婦別姓が子供に与える影響について、6割以上が
「子供にとって好ましくない影響があると思う」
と答えていた。
社会情勢の変化と言うなら、旧姓が通称使用できる企業は増えている。
2年前の2019年には住民票やマイナンバーカードなどで旧姓を併記できるようにするため、政令改正が行われた。
パスポート(旅券)についても旧姓併記の申請が容易になるよう緩和された。
日本の伝統や文化に根差した家族制度の原則を崩す必要はなく、更に働きやすい職場作りなどに知恵を絞る方が現実的だ。
国や社会の基盤である家族の意義に理解を深くしたい。

夫婦別姓認めぬ規定、再び「合憲」 最高裁
2021/6/23 21:54
https://www.sankei.com/article/20210623-WTZ3HHNALJO5RNCEOMMHNPXNAI/
夫婦別姓を認めない民法と戸籍法の規定は違憲として、東京都内に住む事実婚の男女3組が起こした家事審判の特別抗告審で、最高裁大法廷(裁判長・大谷直人長官)は2021年6月23日、規定は
「合憲」
とする判断を示した。
最高裁は平成27(2015)年にも夫婦同姓を定めた民法の規定を合憲としており、今回は2度目の判断。
15人中4人は違憲とする意見や反対意見を出した。
決定理由で最高裁は、家族が同じ姓を名乗るのは日本社会に定着しており、規定に男女の不平等はないとした平成27(2015)年の判断について
「社会や国民の意識の変化といった諸事情を踏まえても、変更すべきとは認められない」
と指摘。
一方で、夫婦の姓を巡りどのような制度が妥当なのかという問題と、憲法違反かどうかを審査する問題とは
「次元が異なる」
とした上で
「国会で論じられ、判断されるべき事柄だ」
と、前回判断に続き、改めて立法での議論を促した。
合憲とした深山卓也裁判官、岡村和美裁判官、長嶺安政裁判官の3人は
「今回の判断は、国会での選択的夫婦別姓制度を含む法制度の検討を妨げるものではなく、国民の様々な意見や社会の状況変化などを十分に踏まえた真摯な議論がされることを期待する」
と、共同補足意見で述べた。
一方、違憲とした宮崎裕子裁判官と宇賀克也裁判官は
「結婚に対する当事者の意思決定は自由かつ平等であるべきで、規定は不当な国家介入に当たる」
などと述べた。
事実婚の3組は、婚姻届に
「夫は夫の氏、妻は妻の氏を希望します」
と付記して自治体に提出したが不受理となり平成30(2018)年3月、東京家裁などに家事審判を申し立てたが、却下された。
2審東京高裁でも棄却され、最高裁に特別抗告していた。
結婚後の姓を巡っては、平成8(1996)年に法相の諮問機関・法制審議会が、選択的夫婦別姓制度を盛り込んだ民法改正案を答申したが、法案提出には至らなかった。
2021年に入り自民党がワーキングチームを設置し本格的な議論が始まったが、実現への目処は立っていない。

■夫婦同姓の規定
民法750条は、結婚した夫婦は
「夫または妻の氏」
を名乗るよう規定。
戸籍法でも、結婚時に
「夫婦が称する氏」
を提出書類に記載するよう定めている。
昭和22(1947)年に改正される前の明治民法では
「家の姓を名乗る」
とされていた。
厚生労働省の統計では、平成27(2015)年に結婚した夫婦のうち、96%が夫の姓を選択。
改姓による社会的な不便・不利益が指摘されてきたことなどを背景に、夫婦が希望する場合には結婚後に姓を変えない
「選択的夫婦別姓制度」
の導入を求める声が強まっている。

夫婦別姓認めぬ最高裁判断「家族に一体感」安堵の声も
2021/6/23 20:45
https://www.sankei.com/article/20210623-CEFJAVRIAZIRPHCEU6S7ZFUAEI/
最高裁大法廷が2021年6月23日、6年前に続き、
「夫婦別姓」
を認めない民法の規定を
「合憲」
とする判断を示した。
この間の社会情勢や国民の意識の変化を踏まえつつ、国会に議論を委ねた形に。
「違憲」
となれば、新たな対応を迫られる現場からは安堵の声も聞かれた一方、申立人からは決定に不満が漏れた。
「結婚して姓が一緒になることで、家族としての一体感が生まれる」。
結婚生活40年以上になる東京都江東区の男性(71)は、合憲判断に納得の表情を浮かべた。
「子供のことを考えれば、両親が違う姓だと違和感を覚えるのではないか」
とも指摘した。
内閣府の平成29年の調査では、選択的夫婦別姓の導入に向けた法改正42.5%が賛成と答え、反対の29.3%を上回った。
ただ、賛成派に実際に別姓とするかを尋ねたところ、希望するが19.8%、希望しないが47.4%だった。
夫婦別姓が認められれば、子供への心理的影響も懸念される教育現場。
最高裁の決定に注目していた千代田区の幼稚園園長は
「途中で姓が変わった場合に、子供たちの間に動揺が広がらないようにケアするなど、新たな対応が必要になってくるだろうと思っていた」
と打ち明ける。
一方、先祖代々の墓を管理する寺院は、家族観の変化に危機感を抱いていた。
豊川稲荷(愛知県豊川市)によると、旧姓と結婚後の姓の両方を墓石に刻む女性が増えてきているといい、同寺の男性役員(53)は
「夫婦別姓になると、家という概念が失われる可能性がある」
「別姓が認められるのは難しいと思っていた」
と話した。
夫婦別姓には、財産をめぐる問題が持ち上がる可能性もある。
生命保険の受取人は原則戸籍上の配偶者や2親等以内の血縁者に限られており、ライフネット生命保険(東京)の担当者は
「姓が異なる場合、配偶者であることの確認が課題になる」。
同社では事実婚のパートナーらを保険金の受取人にできる仕組みを作っており、
「今後も社会の変化に合わせて検討していきたい」
と話した。

選択的夫婦別姓 社会混乱の引き金に 八木秀次×小島新一・大阪正論室長
ラジオ大阪ぶっちゃけ正論
2021/6/17 8:00
https://www.sankei.com/article/20210617-C2ELAEDPJ5MIHI5KLUORROEF4A/
■家族名が消える
小島
選択的夫婦別姓制度を導入すべきだという議論が昨年から国会で盛んになりました。
八木
選択的夫婦別姓とは、夫婦同姓、親子同姓という民法の考え方をふまえ、同姓にしたい人はこれまで通り同姓だけど、別姓にしたい夫婦は別姓を選んでもいい。
選択ができるという仕組みです。
一見よさそうに思えるんですよ。
小島
自分たち夫婦、家族は同姓でいたいと考えている人たちも、自分たちの同姓が守られるのならと考えてしまいますよね。
八木
ところが選択的であったとしても、その影響は別姓夫婦にとどまりません。
別姓では、1つの戸籍の中に2つの姓が存在することになります。
戸籍から、家族に共通の姓、ファミリーネーム、家族名がなくなるわけです。
小島
家族名がある戸籍とない戸籍、ある人とない人が共存することはないので、全体として家族名はなくなると。
八木
「氏名」の性格が根本的に変わるんです。
氏名とは、家族名に個人の名前を合わせたものです。
家族名がなくなれば、氏名は純粋な個人の名前になる。
すべての家族から家族名が奪われ、戸籍上、姓が同じ夫婦や子供も、各人の名前の上の部分が重なっているにすぎなくなる。
小島
たまたま上の名が同じということですね。
八木
ええ。
たいした問題ではないと思う人がいるかもしれませんが、社会制度や慣行に影響が及びます。
家族単位、世帯単位で主になされてきたものが崩れて個人単位になる。
■3つの姓から選択も
八木
別姓夫婦だと、子供の姓をいつ決めるのかという問題もあります。
兄弟姉妹で姓は統一なのか、バラバラなのか。
子供が1人だけだと、夫婦で子供の姓の取り合い、押し付け合いにならないか。
すでに結婚して同姓の夫婦も、1年あるいは3年の経過措置期間を設けて別姓を選ぶことができるとしています。
妻、あるいは夫が旧姓を名乗りたいとなった場合、夫婦の間に生まれた子供の姓の選び直しも行われることになる。
複数世代にわたる姓の変更を認めるのかという問題も想定されます。
子供のいる夫婦の妻側の母親、おばあちゃんが実家の姓に戻すという選択をした場合、連動して、妻の姓もおばあちゃんの旧姓に変えられるのか。
旧姓に戻す決断をしたおばあちゃんの娘である妻や孫は3つの姓から選ぶということになりかねない。
おばあちゃんの旧姓、夫の姓、妻の旧姓です。
小島
社会が大混乱しますね。
八木
自民党内では一時、選択的夫婦別姓の導入機運が高まりましたが、こうした現実的な問題点への理解が広まり、賛成意見はしぼみつつあります。

櫻井よしこ氏「保守政党らしからぬ提言に危機感」
2021/5/19 16:40
https://www.sankei.com/article/20210519-FRWVDCNTRVN7PLO57QDGPU2CK4/
選択的夫婦別姓制度の導入に慎重な自民党有志議員を中心に作る
「婚姻前の氏の通称使用拡大・周知を促進する議員連盟」
が2021年5月19日、ジャーナリストの櫻井よしこ、麗澤大学教授の八木秀次の両氏を講師に招いて国会内で会合を開いた。
櫻井氏は
「保守政党としての自民党の矜持」
と題して講演。
安倍晋三政権から菅義偉政権に代わったことで党内に変化が生じていると指摘し、
「保守政党らしからぬ政策提言、法案の提出、そしてそれを通そうとする非常に強い動きに大変な危機感を感じている」
と強調した。
「保守は、よりよい社会や国をつくるために変化はするが、その本質は変えず守っていくことだ」
とも語った。
八木氏は、選択的夫婦別姓を導入した場合の課題について
「多くの人は子供の氏が決まらないことや、氏の取り合いが起こることを懸念して結婚や出産を躊躇する」
「逆に少子化が進む可能性がある」
と指摘。
「現在の戸籍制度の下では、旧姓の通称使用を拡充することが最も現実的な解決策だ」
と訴えた。
一方、会合ではLGBTなど性的少数者をめぐる
「理解増進」
法案についても取り上げられた。
法案をめぐっては、稲田朋美元防衛相が委員長を務める
「性的指向・性自認に関する特命委員会」
が中心となり、立憲民主党などと協議して今国会での成立を目指している。
これについて、山谷えり子参院議員は
「もともとの自民党案は国柄に基づいた内容だったが、超党派の議員立法でガラッと哲学がかわってしまった」
「自民党として認めるには大きな議論が必要だ」
と語った。

異論暴論
正論6月号好評販売中 やるべきことは「夫婦別姓」か?
2021/5/3 10:00
https://www.sankei.com/article/20210503-QHTMRK3OE5KWVOEUGDN5FVJWZE/
自民党内で選択的夫婦別姓をめぐる論議が起きている。
推進論者からは結婚に伴う改姓によって生じる生活上の不都合や不便が強調されるのだが、そもそも夫婦が別姓になれば親子は別姓を余儀なくされる。
これまでの家族観や結婚観は変わり、子供に与える影響も無視できないはずだ。
正論2021年6月号では
「やるべきことは『夫婦別姓』か?」
を特集した。
高市早苗衆院議員(自民党)は、自民党のこれまでの選挙公約の実現に向け、自身が起草した
「婚姻前の氏の通称使用に関する法律案」
の成立の必要性を強調する。
高橋史朗・麗澤大学大学院客員教授と池谷和子・長崎大学准教授の論文は、推進者たちの主張の見せ方がいかに一面的で、良い面ばかりが強調されたものかを考えさせられる。
ジャーナリスト、平野まつじ氏は夫婦別姓が現実になると、何がもたらされ、どんな弊害が起こるのか、具体的に考えた。
子供の最善の利益をどうするか、という視点がいかに蔑ろにされ、議論のあり方として極めて危ういかがわかる。
党内で提唱される
「婚前氏続称制度」
「ミドルネーム案(結合氏制度)」
など歯牙にかけるに値しない。
選択的であろうが、夫婦別姓の導入は必要ない。

正論
国民の大多数は夫婦別姓望まず 国士舘大学特任教授 日本大学名誉教授・百地章
2021/7/6 8:00
https://www.sankei.com/article/20210706-2KVYJSZJQNPT3OSBPGFYEMTHXA/
■最高裁は合憲判断を維持
2021年6月23日、最高裁大法廷は予想通り夫婦同姓(氏)制は憲法に違反しないと判断した。
しかも合憲とした裁判官は11人と前回の平成27年判決より1人増えている。
平成27年の最高裁判決は、氏には
「家族の呼称」
としての意義があり、その呼称を一つに定める夫婦同姓制には合理性があるとして現行制度を合憲とした。
その上で、夫婦の姓の在り方は国会で判断すべきだとして、国会の立法政策に委ねた。
今回の最高裁決定は、この平成27年判決の立場を維持し、夫婦同姓を定めた民法750条や戸籍法を合憲とした上で、その後の社会の変化や国民の意識の変化を踏まえても、合憲判断を変更する必要はないとした。
これも妥当と言えよう。
ところがマスメディアの中には各種世論調査を引き合いに、別姓支持が国民多数の声であり、夫婦別姓の実現へと誘導するような報道があふれている。
そのため同姓支持を主張することがはばかられるような雰囲気さえある。
確かに内閣府の調査でも別姓支持が平成24年には35.5%だったものが、平成29年には42.5%に増加しており、その傾向は否定できない。
しかし、平成29年の調査でも、
「夫婦は必ず同じ名字(姓)を名乗るべきだ」が29.3%、
「夫婦は必ず同じ名字を名乗るべきだが旧姓を通称として使用するのは構わない」が24.4%
あった。
つまり、同姓支持は計53.7%もあり、別姓支持を上回っている。
■別姓望む国民はわずか8%
さらに、別姓支持者の中で自ら
「別姓を希望する」と答えた者は19.8%
にとどまる。
つまり、別姓希望者は支持者(42.5%)の19.8%だから全体でいえば0.08、つまり国民のわずか8%が別姓を希望しているだけである。
平成24年の調査でも別姓希望者は全体の8%にすぎないから、別姓希望者は全く増えていないことが分かる。
そのようなごく少数の希望者のために、明治以来120年以上の伝統を有し、国民の中に広く定着している夫婦同姓制度を改正してしまうのは乱暴ではないか。
この問題は慎重な上にも慎重に対処すべきだ。
夫婦別姓希望者のために、現在では運転免許証、パスポート、さらにマイナンバーカードまで、旧姓を通称として併記することが認められている。
だから、日常生活における彼らの不便はほぼ解消しているはずだ。
にもかかわらず彼らが別姓にこだわるのはなぜか。
今回の決定において反対意見を述べた裁判官の中には、
「家族」
の定義は不明確であるとして否定的に解し、
「姓」

「個人の呼称」
の一部と考えて、夫婦同姓制度は
「個人の尊厳」
の侵害に当たると主張する者もいる。
■「家族呼称」か「個人呼称」か
確かに、憲法24条2項は家族について
「個人の尊厳と両性の本質的平等」
に立脚して制定するよう定めているが、憲法は
「家族の保護」
を否定するものではない。
それどころか、憲法制定時の議会においては
「従来の良き意味の家族制度はどこまでも尊重していかなければならぬ」
(木村篤太郎司法大臣)
との答弁がある。
わが国が批准している国際人権規約でも
「できる限り広範な保護及び援助が、社会の自然かつ基礎的な単位である家族に対し…与えられるべきである」
としている。
それ故、わが国の家族制度は、
「個人の尊厳」

「家族の保護」
によって支えられていると見なければならない。
だからこそ、平成27年の最高裁大法廷判決も、
「家族は社会の自然的かつ基礎的な集団単位であり、氏には家族の呼称としての意義があり、氏の在り方については国の伝統や国民感情を含め総合的な判断によって定められるべきである」
とした。
それでは、家族制度の基本にかかわる
「姓(名字)」
について、国民はどのように考えているだろうか。
先の内閣府の調査(平成29年)によれば、国民の56.9%は姓を
「先祖から受け継がれてきた名称」
ないし
「夫婦を中心とした家族の名称」
と答えている。
これに対して姓は
「他の人と区別して自分を表す名称の一部」
と考える者は、全体のわずか13.4%にすぎない。
つまり、姓を
「個人の呼称」
の一部と考え、
「個人の尊厳」
を強調する反対意見は、姓を先祖伝来の
「家」

「家族」
の呼称と考える多数国民の意識と相当ズレていることが分かる。
以前、本欄で述べたように夫婦の姓をどう決めるかは、個人個人の問題であると同時に、わが国の家族制度の基本にかかわる公的制度の問題である。
しかも選択的夫婦別姓制は
「ファミリー・ネームの廃止」
につながり
「戸籍解体」
の恐れさえある(「『戸籍の解体』を招く夫婦別姓制」2021年3月29日)。
したがって、自らは希望しないにもかかわらず、
「選択的だから」
「望む人が別姓を名乗るだけだから」
などといった安易な発想で賛成してしまうのは、推進派を利するだけであり、非常に疑問といわざるを得ないであろう。

次世代の党、夫婦同姓規定「合憲」判断を「歓迎」
2015/12/16 19:12
https://www.sankei.com/article/20151216-JTCPST5AN5IUNNFTBEMB2AHLCU/
次世代の党は2015年12月16日、最高裁が夫婦別姓を認めない民法の規定を合憲と判断したことについて、中野正志幹事長名で
「判断を歓迎する」
との談話を出した。
談話では
「日本社会においては、夫婦、親子が同じ姓を名乗ることが家族の基本であり、家族の一体感を高めてきた」
「一方、夫婦別姓を求める運動では、家族が同じ姓を名乗ることを子供が望んでいることは省みられていない」
と指摘。
その上で
「日本は、既に職場などでの通称使用(旧姓使用)が否定されない社会になった」
「旧姓に拘りを持つ方は通称を用いることが可能であるし、結婚時に夫が妻の姓を選択することも可能である」
としている。

夫婦同姓規定は合憲 再婚禁止6カ月は違憲 最高裁が初判断
2015/12/16 15:24
https://www.sankei.com/article/20151216-EIZGWR6BTRIYTNB6YH7JAHKFYU/
【産経新聞号外】夫婦同姓「合憲」[PDF]
https://www.sankei.com/module/edit/pdf/2015/12/20151216iken.pdf
民法で定めた
「夫婦別姓を認めない」
とする規定の違憲性が争われた訴訟の上告審判決で最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は2015年12月16日、
「規定は合憲」
とする初めての判断を示した上で、原告側の請求を棄却した。
原告は
「時代の変化に従って選択的夫婦別姓を認めるべきだ」
などと主張したが、
「夫婦や親子など家族の在り方が損なわれる」
との慎重論は多く、世論調査も賛成・反対が拮抗してきた。
一方、
「女性は離婚後6カ月間、再婚できない」
とする規定を巡る訴訟で、大法廷は
「規定は違憲」
と初判断。
100日間を超える部分は違憲だとしたことで、国は法改正を迫られる。
最高裁が法律を違憲と判断したのは戦後10件目。
夫婦の姓について原告側は
「選択的夫婦別姓を認めないことは、婚姻の自由を不合理に制約していて、両性の本質的平等に立脚していない」
と主張。
「規定は違憲で、国会の高度な立法不作為に当たる」
と指摘していた。
国側は
「民法では、結婚後にどちらの姓を名乗るかについて、夫婦の協議による決定に委ねている」
「婚姻の自由や男女の平等を侵害していない」
と反論。
規定に違憲性はなく国会の立法不作為にも当たらないと主張していた。
両規定を巡っては、法相の諮問機関の法制審議会が平成8年、選択的夫婦別姓を導入し、再婚禁止期間も100日に短縮するよう答申した。
しかし、国会や世論の反対が多く、改正は見送られた。
民主党政権時代にも改正の動きがあったが、閣内の反対などで法案提出には至っていない。

自民党総裁選 候補者が改憲アピール 首相が道筋付けるもなお高いハードル 実現への突破口開けるか
2024/9/11 6:00
https://www.sankei.com/article/20240911-KAT27QWRFJOQFKMOTX3KSCJT5M/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で憲法改正が主要テーマの1一つになっている。
自民は2日、自衛隊明記など改憲の指針となる論点整理を公表した。
岸田文雄首相(党総裁)は論点整理を新総裁に引き継ぐ考えを強調し、次の総裁候補たちも改憲に向けた発信を強めている。
改憲は来年結党70年を迎える自民の党是であるにもかかわらず、足踏みを続けてきた。
総裁選を通じて機運を高め、実現への突破口を開くことができるのか。
■「全身全霊で臨む」と小泉氏
「憲法論議の推進に全身全霊で臨み、憲法改正発議の環境が整えば、直ちに発議の後、国民投票に移る」
6日に総裁選への立候補を表明した記者会見で、小泉進次郎元環境相は改憲についてこう断言した。
「現在の憲法は日本が米国に占領されていた昭和21年に連合国軍総司令部(GHQ)が原案を起草し、日本政府に受け入れを迫ったものだ」
とも訴えた。
突然の改憲への傾斜は、自民から剝がれた保守層を取り戻す狙いがあるのは明らかだ。
同時に、歴史的背景にも触れ、
「広く国民に発信する」(小泉陣営関係者)
戦略も透ける。
改憲に前向きな候補者たちも盛んに発信している。
党憲法改正実現本部の事務総長を務め、論点整理に奔走した加藤勝信元官房長官は10日の記者会見で改憲実現を訴えた。
保守的な政治信条を持つ小林鷹之前経済安全保障担当相は6日、改憲が宿願だった安倍晋三元首相の墓参りをし、
「何としても成し遂げる」
と誓った。
10日の記者会見でも
「先頭に立って実現していく」
と強調した。
「少しでも早く国民投票していただける環境を作るために頑張る」。
保守層に支持される高市早苗経済安保担当相は9日の記者会見で力強くこう訴え、茂木敏充幹事長や河野太郎デジタル相も前向きだ。
戦力不保持を謳った9条2項を削除した上で、自衛隊を
「国防軍」
に改め憲法に明記すべきとの持論を持つ石破茂元幹事長は10日の記者会見で
「党で決めた路線を維持していく」
との姿勢を示した。
■「保守の失望」で議論加速
改憲は岸田首相にとっても思い入れのあるテーマだ。
首相が会長を務めた旧岸田派(旧宏池会)は伝統的にリベラルなイメージがあり名誉会長を務めた古賀誠元幹事長も9条改正に否定的だった。
当初は改憲に慎重な姿勢を示してきたが、首相の座を目指すに当たり支持拡大のため改憲にシフト。
首相が初めて意欲を表明したのは政調会長時代の令和元年9月のことだった。
3年の前回総裁選の出馬表明後、産経新聞の単独インタビューで
「国会での議論を進め、国民投票に持ち込む」
と明言。
以降、総裁任期中の改憲に前向きな姿勢を示してきた。
しかし、衆参両院の憲法審査会では立憲民主党が消極姿勢を崩さず議論は停滞。
自民党派閥パーティー収入不記載事件も議論にブレーキをかけた。
事態が動き出したのは任期中の改憲が絶望的となった2024年6月30日、東京都内で営まれた安倍元首相の三回忌。
首相は、会場で保守派のジャーナリストから改憲を先送りするならば
「首相の座から身を引くべきだ」
と迫られた。
保守層の失望を突き付けられ、保守言論人に人脈を持つ旧岸田派の側近が動き始めた。
2024年7月19日、加藤氏を官邸の裏動線から密かに呼ぶ算段を付けた。
自民内には緊急事態下での国会機能維持のための改憲を巡り、衆院側と参院側との間に意見の隔たりがあり、党内の意見さえまとめられない状況だった。
首相は加藤氏に意見の集約を指示。
衆院側の加藤氏と参院側の岡田直樹事務総長代行が休日返上で協議し、スピード合意に至った。
さらに首相は2024年8月7日、同本部の全体会合に出席。緊急事態条項の創設に加え、ハードルが高いと思われていた9条への自衛隊明記に取り組む考えを示し、2024年8月末までに論点整理を取りまとめるよう指示した。
総裁選に向けた保守層へのアピールとの見方もあったが、首相は2024年9月14日、再選不出馬を表明した。
総裁選への立候補を目指していた加藤氏をはじめ党内は浮足立ち、
「2024年8月末の論点整理の取りまとめが先送りされそうになった」(首相側近)。
首相は党改憲実現本部の副本部長を務める中谷元・元防衛相に2024年8月中の取りまとめを改めて指示。
30日の当初のスケジュール通りに滑り込んだ。
■改憲へ熱量高まる議論を
「(改憲の)議論を振り出しに戻すようなことはあってはならない」
首相は2024年9月2日、論点整理が了承された同本部の全体会合でこう述べ、議論を後退させないよう求めた。
首相が初めて改憲への意欲を示してから5年。
「なぜもっと早く取り組まなかったのか」
との批判もあるが、退陣を目前に党内の改憲議論に道筋を付け、新総裁に引き継ぐ体制は整えた形だ。
改憲実現に向けては衆参両院の3分の2以上の賛成を得た改憲原案の国会発議、国民投票での過半数の賛成など高いハードルが待ち受ける。
総裁選では改憲に向け国民の機運が高まるような熱量のある議論を期待したい。

<主張>自民党と憲法改正 総裁候補は実現の約束を
社説
2024/9/3 5:00
https://www.sankei.com/article/20240903-SMBD3HZRGVKEZFZHNPTDRBULFI/
自民党は憲法改正実現本部の会合を開き、憲法に
「第9条の2」
の条文を新設して自衛隊を明記することや、緊急政令の根拠規定創設を盛り込んだ論点整理を了承した。
会合には岸田文雄首相(党総裁)が出席し
「自衛隊の明記を含む複数のテーマを一括して国民投票にかけるべく議論を加速させる準備が整った」
「一気呵成に議論を進めなければならない」
と語った。
新総裁が論点整理を引き継ぐことも要請した。
自衛隊明記などを一括して国民投票にかけることは妥当だ。
そのために、改憲に前向きな政党に呼び掛け、改憲原案の条文化作業を担う与野党協議の場を急ぎ設ける必要がある。
憲法改正は自民の党是であり、党総裁選の重要な争点の1つだ。
全ての候補者は総裁になった場合、いつまでに憲法改正を実現するのかを国民の前で明確に語ってもらいたい。
論点整理では、
「9条の2」
への自衛隊明記について
「基本的に堅持すべきことが共通認識として確認された」
とした。
首相や内閣の職務を規定した第5章への自衛隊明記に関し
「選択肢の1つとして排除されるものではない」
との意見が出たことを記した。
条文の置き場所について議論の余地を残した格好だが、自衛隊を第5章に明記するだけでは不十分だ。
9条または
「9条の2」
に必ず書き込むべきである。
「戦力不保持」
を定めた第9条2項の削除と軍の規定が憲法改正の最終ゴールであるべきだが、途中段階として自衛隊を明記する意義は大きい。
緊急政令も憲法に必ず規定しなければならない。
改憲発議で国会議員の任期延長を優先するか、緊急政令とセットで進めるかは意見が分かれ、結論を出さなかった。
緊急政令に後ろ向きな公明党に阿っているとしたら残念だ。
国会が開けないような国難の際には、緊急政令などの権限を内閣に一時的に与えなければ事態を乗り切ることは難しい。
自民は国民を守り抜く改正を実現すべきであり、公明を説得しなければならない。
首相は自民党総裁選への不出馬を表明し、
「新たなリーダーを一兵卒として支える」
と語っている。
次期総裁は岸田氏を憲法改正実現本部長に起用してはどうか。

「新総裁で議論やり直し」はさせない 改憲へ見せた岸田首相の意地、「遅すぎ」との指摘も
2024/9/2 19:44
https://www.sankei.com/article/20240902-FZSTLCTR5ZLUZP4PITHDXKEVXY/
2日開かれた自民党憲法改正実現本部(古屋圭司本部長)の全体会合で、岸田文雄首相(自民党総裁)は
「議論を加速させる準備が整った」
と力を込めた。
退陣まで約1カ月に迫る中で党の憲法改正の論点整理を急いだのは、党総裁選で選ばれる新総裁の下でも改憲議論を停滞させず、早期の国会発議を実現するためだ。
党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件が直撃し、自らの手による改憲こそかなわなかったが、最低限のレガシー(遺産)を残すことで意地を見せた。
「(改憲の)議論を振り出しに戻すようなことはあってはならない」
「議論だけの時代は終わった」
「具体的な前進を図っていきたい」
首相は憲法改正実現本部の全体会合でこう述べ、新総裁は了承された論点整理を土台に改憲に向けた取り組みを加速すべきだと訴えた。
論点整理は改憲の国会発議を見据えた他党との折衝の土台となる。
首相は8月7日の同本部の全体会合で同月内の取りまとめを指示していた。
ところが、14日に総裁選への再選不出馬を表明し、党内が次の総裁選び一色になると、目標は有耶無耶になりかけた。
同本部内には論点整理を取りまとめるWT(ワーキングチーム)会合の開催を9月5日に先送りする動きもあった。
緩んだネジを締め直したのは首相本人だった。
「何としても8月中にやってくれ」。
首相は同本部の中谷元副部長にこう指示し、当初のタイムスケジュールに拘った。
その結果、30日のWT会合で論点整理を仕上げ、9月2日の全体会合で正式決定するという日程が整った。
首相は改憲議論を後戻りさせないことを重視した。
周囲には
「総裁が変わったら議論を一からやり直しなんて、そんな馬鹿なことはさせない」
と漏らす。
自らの退陣で早期の衆院解散・総選挙も囁かれる中、新総裁の下でも改憲を目指す姿勢を支持層に示す狙いも見え隠れする。
ただ、不記載事件の影響で目算が大幅に狂ったとはいえ、リーダーシップの発揮が遅すぎた感は否めない。
日本維新の会や国民民主党などは事件とは一線を画して改憲論議に前向きだった。
党内議論にもっと早く着手していれば、首相が目指した総裁任期中の憲法改正に光明を見いだせた可能性がある。
自民は来年、結党70年を迎える。
節目の年に改憲を実現果たしたいところだが、これまでは足踏みを続けてきた。
首相のレガシーが突破口を開く端緒となるのか。
答えはそう遠くない未来に明らかになる。

自民が改憲「論点整理」を了承 自衛隊明記、緊急政令も可能に 首相「一気呵成に進める」
2024/9/2 18:54
https://www.sankei.com/article/20240902-47KJ3HKGHNJPZMJDAV543A2A2Y/
自民党は2日、憲法改正実現本部(古屋圭司本部長)の全体会合を開き、自衛隊明記など改憲の指針となる論点整理を了承した。
平成30年にまとめた改憲4項目の見解を引き継ぎ、現行の9条を維持した上で
「9条の2」
を新設して自衛隊を追記する案を軸とした。
岸田文雄首相(自民総裁)は
「(自衛隊明記など)複数のテーマを一括して国民投票にかけるべく議論を加速させる準備が整った」
「一気呵成に進めなければならない」
と述べた。
論点整理は
「自民党らしさ」
を重視。
連立を組む公明党が懸念する9条への自衛隊明記、緊急事態の際に政府の権限を一時的に強める
「緊急政令」
の導入を可能にする改憲を打ち出した。
また、緊急時に国会議員の任期延長を可能にする改憲と共に、
「条文化作業を加速化し、速やかな憲法改正原案の起草・国会提出に繋げていくべきだ」
とまとめた。
一方、古屋氏は次期総裁選(12日告示、27日投開票)の候補者に対し、論点整理の範囲内での議論を要求した。
議論が振り出しに戻ることを避ける狙いがある。
小泉進次郎元環境相は2日、記者団に
「自衛官が憲法に位置付けられ、誇りを持って任務を遂行できる環境を作ることは極めて重要だ」
と強調。
抜本的な9条改正を重視する石破茂元幹事長は記者団に自衛隊明記の意義を認めつつ、
「これで終わりではない」
と語った。

自民総裁選岸田首相不出馬 日米の黄金期惜しむ米紙、欧州「次期首相は国民信頼回復を」
世界の論点
2024/9/2 10:00
https://www.sankei.com/article/20240902-HRXERRFTGVPARML2D6KGE67JH4/
今月行われる自民党総裁選で、岸田文雄首相は不出馬を表明している。
米欧メディアは岸田氏の実績をどう評価し、日本の次期首相選びとなる総裁選に、どのような視線を向けているのか。
米国では、日米同盟を強化した岸田氏が評価され、次期首相の課題が指摘される。
欧州では、欧州連合(EU)などとの関係強化が讃えられる一方で、経済政策への厳しい見方もみられる。

■経済不振で退場はバイデン氏と共通
岸田文雄首相の不出馬表明はバイデン米大統領の選挙戦撤退の後でもあり、米主要紙は、両氏の親密な関係の成果でもあるインド太平洋地域の同盟網の強化を改めて評価した。
先行き不透明な米国政治や東アジア情勢を踏まえ、次期首相が背負う課題の大きさを案じる分析もあった。
8月14日付のワシントン・ポストは岸田氏不出馬を伝える記事で
「危うさを増すアジア太平洋地域において、日米を最強の同盟関係に導き、日本の防衛費を増強させた」
とまず成果を強調した。
ロシアのウクライナ侵略を受けて従来の対露姿勢を転換し西側諸国の制裁に参加したことは特筆すべき実績と指摘。
ウクライナ情勢は中国の台湾侵攻などアジアの危機に連鎖するとの認識から岸田氏が繰り返した
「今日のウクライナは明日の東アジア」
は、
「米国の同盟友好国によって同調された」と
評価した。
また、日米韓首脳会談で合意した3カ国の安全保障協力は
「日米韓関係に新たな時代を記した」
と回想。
対中国を念頭に同盟友好国との重層的な枠組みを推進した米国のアジア戦略において、岸田氏は
「中核的な役割を果たした」
とべた褒めだった。
同紙は
「ともに不出馬を決断したが、バイデン−岸田時代は日米同盟の黄金期として記憶される」
とのエマニュエル駐日米大使の談話も紹介。
米政権関係者には、岸田氏の引き際は先に選挙戦から撤退したバイデン氏の姿と重なって見えたようだ。
しかし、バイデン氏と同様に岸田氏を不出馬に追い込んだ1つの要因は物価上昇など経済不振による支持率の低迷だった。
14日付ウォールストリート・ジャーナルは
「日本は新型コロナ禍後の沈滞と経済的混乱が有権者を不幸にした主要民主主義国の1つ」
と指摘。
バイデン氏の撤退、英労働党の政権奪還、左派連合が最大勢力となった仏議会下院選に通じる先進国共通の政治現象と分析した。
13日付ニューヨーク・タイムズは、次期首相が
「海外、特に米国内の政治不安定への対処と日本国民の支持獲得に繋がる国内政策の促進」
に直面すると解説。
日本には引き続き強い指導力が必要だとし、後継者が長期的な政権を築けるかには疑問を呈した。
外交実績には同盟国から最大級の評価が寄せられた岸田氏だが、米外交誌フォーリン・ポリシーは15日付の解説で、
「経済政策運営に対する国民の怒りに加え、防衛費増額や少子化対策に充てる資金をどう調達するかという未回答の問題も残した」
と指摘。
国内的には負の遺産が目立つという厳しい評価だ。

■欧州外交称賛も経済に辛口
欧州メディア(電子版)は岸田文雄首相の外交・防衛政策の功績を認めつつ、物価上昇や自民党派閥のパーティー収入不記載事件は
「与党への国民の不信感を煽った」
と厳しく評価した。
総裁選では不透明な国際情勢に対応できる外交手腕にとどまらず、国内経済の改善やクリーンな政治を推し進められる次期首相を選ぶ重要性を強調した。
英誌エコノミストは8月14日、反撃能力保有や防衛費増額など防衛力の抜本的強化を決断した岸田氏を
「安全保障政策の歴史的な改革を推進した」
と称賛。
「日米同盟の新時代の幕開けに貢献した」
とするエマニュエル駐日米大使の発言を引用し、米との防衛協力を進めたことに触れた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は15日の社説で、温厚そうな岸田氏が意外にも
「驚くほど大胆不敵だった」
とする人物評を紹介。
持ち前の大胆さを防衛や外交の分野で発揮したことで
「世界における日本の立場は歴史的な変化を遂げた」
とした。
欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)との関係強化を歴代の首相より積極的に進め、いわゆる徴用工訴訟問題で悪化した日韓関係の修復にも貢献したと評価した。
ただ、経済政策には厳しい指摘が目立つ。
仏紙ルモンドは14日、日本の家計を襲うインフレが岸田氏の支持率低下の一因であると指摘。
物価と賃金が共に上昇する好循環を目指した政権の経済政策が道半ばとなったことを受け、仏紙フィガロは14日、
「(政策は)実現しない呪文に過ぎなかった」
と批判した。
経済的苦境が広がる中、派閥のパーティー収入不記載事件を巡る
「政治とカネ」
問題が直撃。
英BBC放送は14日、
「野党が弱体化し分裂しているにもかかわらず、与党の自民党は国民に強い不信感を持たれた」
と分析。
エコノミスト誌は、自民党内の混乱を受け
「(岸田氏の)退陣は必然だった」
とする有権者の発言を紹介した。
「ポスト岸田」
が直面する課題は多い。
英紙ガーディアンは16日、次期首相は
「物価の上昇や中国や北朝鮮との緊張の高まりの他、トランプ前米大統領が大統領に返り咲く可能性にも対処しなければならない」
と指摘。
その上で、最優先課題は
「(パーティー収入不記載事件で失った)国民の信頼を取り戻すことだ」
とした。
FTは16日の社説で
「混乱する日本の政界に必要なのは、党の長老におもねる弱いリーダーではなく、それを超える存在だ」
と強調。
自民党の年功序列体制を根底から覆す若いリーダーの選出や初の女性総裁の誕生に期待を寄せた。

ポイント
・米紙「岸田氏は日米を最強の同盟関係に」
・次期首相は海外の政治的不安定に直面と指摘
・英紙「世界での日本の立場は歴史的な変化」
・仏紙「経済政策は実現しない呪文に過ぎず」

<独自>自民の憲法改正「論点整理」の内容判明 9条改正と「緊急政令」導入打ち出す
2024/8/30 18:30
https://www.sankei.com/article/20240830-2ANHHSK5EJJFZPGZMX7WNZHM7Q/
自民党の憲法改正の指針となる論点整理の内容が30日、判明した。
9条への自衛隊明記や、緊急事態の際に政府の権限を一時的に強める
「緊急政令」
の制度導入の必要性を打ち出した。
衆参両院の実務者でつくる党憲法改正実現本部のワーキングチーム(WT)が同日、取りまとめた。
9月2日に岸田文雄首相(自民総裁)が出席する全体会合で正式決定する。
自衛隊に関しては、安倍晋三政権下の平成30年にまとめた自衛隊の9条明記▽緊急事態への対応強化▽参院の合区解消▽教育環境の充実−の改憲4項目で
「既に議論が決着」
と指摘。
4項目の
「枠組みを前提とすべきだ」
と記した。
連立を組む公明党はシビリアンコントロール(文民統制)を明確化するためとして、首相や内閣の職務を規定した「第5章」の72条や73条への明記を主張している。
論点整理では9条明記に関して
「基本的に堅持すべきことが共通認識として確認された」
としつつ、文民統制に関しては第5章への規定も
「選択肢の一つとして排除されるものではない」
との意見を紹介し、議論の余地を残した。
妥協案として9条と第5章の双方を改憲する案が浮上している。
緊急時に内閣が法律に代わり発出する緊急政令に関しては、論点整理で
「根拠を憲法に規定することは必要」
と打ち出した。
対象とする緊急事態の類型は
「異常かつ大規模な災害」
に加え、武力攻撃、テロ・内乱、感染症の蔓延などを挙げた。
一方、公明などが緊急政令に慎重な構えを示していることから、緊急時に国会議員の任期延長を可能にする改憲を優先すべきか否かなどを引き続き議論する方針も確認した。

公明・石井氏、改憲論議で自民にくぎ刺し「自民単独で発議できぬ」 自衛隊明記で隔たり
2024/8/30 17:08
https://www.sankei.com/article/20240830-VR5RBZNXYNMPLEGL4GDDI4HMBY/
公明党の石井啓一幹事長は30日の記者会見で、自民党で進む憲法改正の議論に釘を刺した。
改憲発議には衆参両院で総議員の3分の2以上の賛成が必要であるとして
「自民だけでは発議は叶わない」
「他の政党にもどう働きかけて発議案をまとめていくのかが課題だ」
と述べた。
自民は憲法9条への自衛隊明記を含めた改憲発議を目指しているが、公明党は首相や内閣の職務を規定した72条や73条への明記を提唱し、立場に隔たりがある。

自衛隊を行政組織に位置付ける危うさ
正論2024年8月号 三重中京大学名誉教授 浜谷英博
憲法改正論議は衆議院と参議院の憲法審査会で進められているが、所属委員の一部に憲法改正自体に同意しない勢力が存在するため、いくつかの論点が煮詰まりつつあるものの、未だ具体的条文案の作成には至っていない。
憲法調査会の後継機関である憲法審査会は、2007年8月に衆参両院に設置され、2024年で17年が経過する。
この間、紆余曲折を経ながら一進一退を繰り返し、現在も具体的成果を生み出せない姿には、議論自体が目的化している印象さえ受ける。
ただ、その中でも緊急事態条項と並んで議論が収斂されつつあるのが、憲法に自衛隊を明記する改正案である。
改憲に前向きな政党が公表した自衛隊の憲法明記に関する各党案を見てみる。
まず自民党は2018年3月に憲法9条の2項を
「前条(現行9条)の規定は、わが国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置を取ることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」
と加筆するという
「叩き台」
となる素案を示している。
日本維新の会は2022年6月に憲法9条の2項を
「前条(現行9条)の範囲内で、法律の定めるところにより、行政各部の一として、自衛のための実力組織としての自衛隊を保持する」
と加筆する
「憲法改正原案」
を公表した。
一方、公明党からは2023年5月に
「72条(内閣総理大臣の権限)もしくは73条(内閣の職権)に自衛隊を明記」
する北側一雄副代表案が、
また、国民民主党からは2023年4月に憲法第5章の
「内閣」
の中に
「必要な自衛の措置を取るための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」
とする玉木雄一郎代表の案が示された。
大きく分けて
「戦力」
との関係で自衛隊との関連条項である憲法9条に加筆する案と内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督者であることから、憲法第5章の内閣、とりわけ72条もしくは73条に加筆する案などが提示されている。
しかしながら、憲法9条に加筆する改正案でも
「行政各部の1つとして」
との条件を付していること、そしてとりわけ内閣の章内に自衛隊を明記する主張には、その根底に行政組織としての自衛隊の法的位置付けを変更しない意図が垣間見えている。
ここで問題は、憲法への自衛隊の書きぶりはともあれ、現在の自衛隊が国家行政組織法上の行政組織の1つとの従来の政府解釈から、一歩も踏み出そうとしない改憲姿勢である。
平時に活動する
「一般行政組織」
と非常時に武力行使を伴う
「軍事組織」
との根本的相違を放置したまま自衛隊を憲法に明記したとしても、任務の遂行に多くの制約が課され、目的の完遂に困難を極めることは明らかだ。
自衛隊を正規の軍隊もしくはそれに準ずる独立した組織とし、それに伴って自衛官に軍人としての国際法上の法的地位があることを確認し、その活動について最高指揮監督者の存在を明記するのでなければ、自衛隊の本来の創設目的に沿った任務と行動を担保することにはならないのではないか。
諸外国における自国防衛のための軍事組織(一般に軍隊もしくは国軍)は、一般の行政組織とは一線を画した組織として機能している。
理由は、その運用に関して、一般行政組織とは異なる原理を適用しなければ、求められる本来の任務を遂行できない場合が多々想定されるからである。
通常、軍隊は、自国の独立と安全を確保し、国民の生命と財産を保護することを目的とし、国家の存亡を賭けた非常時に最後の手段として出動を命じられる組織である。
従って、そのための行動に国内法的制約はない。
あるのは国際法(武力紛争法や国際人道法と称され、捕虜の扱いや非交戦の個人の保護など戦時における人間の保護を目的としている)上の制約のみである。
一般の行政組織とは明らかに異なる軍隊の行動や任務の目的が明確である以上、必然的な措置であろう。
本稿では、自衛隊を行政組織の1つとする解釈から派生する危険性や矛盾、同盟国との共同行動やPKO参加時における支援など、関連する諸点について考えてみたい。
■任務を完遂させない頸木( くびき:自由を束縛するもの)
まず、既に提起されている憲法改正案のいくつかを検討してみたい。
その内、72条への明記案は、72条が
「内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する」
と規定していることから、行政組織としての自衛隊を新たに書き込むことによって、その法的地位の変更までを含まない意図が読み取れる。
この明記の結果、確かに自衛隊が憲法違反との主張はなくなるかもしれないが、行政各部と横並びに規定することによって、自衛隊が行政組織の一部であるとの意味合いも同時に強めかねない。
強いて72条に書き込むのであれば、新たな1項を追加し、一般行政組織とは一線を画した組織であることを明確にした書き方にしなければ改正の意味がない。
また、憲法73条は、内閣という合議体が一般行政事務と共に行う7項目の各事務を規定している。
ここに自衛隊を書き込む改正案は、自衛隊法7条にある
「内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する」
との規定を、憲法条項に引き上げようとする意図であろう。
しかし国家の存亡の危機に際して、合議体に決断を求めること自体が迅速性の要請に反し、合理的とは言えない。
憲法73条に自衛隊を明記することで、72条に明記するよりも内閣総理大臣の独断の可能性が弱まる、との主張もあるくらいだ。
その理由は、72条の主語が
「内閣総理大臣」
であるのに対し、73条は
「内閣」
であり、合議体の決定事項に
「自衛隊の行動」
を入れることで、少しでも内閣総理大臣個人の決断の歯止めにしたい思惑が窺える。
しかし、軍事組織の出動の決断は、国家の存亡を賭けた最後の手段の選択であり、その際には当然、決断の的確性と迅速性が求められる。
つまり合議体による長引く議論自体が決断を遅延させ、取り返しのつかない結果を導く恐れがあるからだ。
ちなみに制度的には、内閣の決定に反対の大臣を罷免し、内閣総理大臣自らが罷免した大臣の職務を兼務して閣議決定することも可能である以上、非常時の決断は迅速性を重視することがことのほか重要である。
一方、憲法9条に自衛隊を明記する案にも、自衛隊を
「行政各部の1つとして」
保持するなどの文言があり、行政組織の1つとの認識に変更のない改正案もある。
明記する場所、書き方はともかく、自衛隊を行政組織の1つと位置付ける発想から脱しない限り、危機に際しての自衛隊の任務の完遂は困難を極める。
■行政は逐一法的根拠を求める
改めて確認するが、現在の政府解釈によれば、自衛隊は国内法上、国の行政組織(防衛省)に属する1組織であり、少なくとも諸外国で言う
「軍隊」
ではない。
法制上も、自衛隊は防衛省設置法5条に規定され、
「自衛隊の任務、自衛隊の部隊及び機関の組織及び編成、自衛隊に関する指揮監督、自衛隊の行動及び権限等は、自衛隊法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる」
とされている。
更に防衛省設置法第4条は防衛省の所掌事務に関し、
「防衛及び警備に関すること」(同条1号)
「自衛隊の行動に関すること」(同条2号)
「陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊の組織、定員、編成、装備及び配置に関すること」(同条3号)
「前三号の事務に必要な情報の収集整理に関すること」(同条4号)
などの規定が置かれている。
そして自衛隊が行政組織の1つであれば、その行動はあくまで
「行政作用」
であって、行政法学で言う
「法律による行政」
の原理が適用される。
つまり自衛隊の
「行動」
及び
「権限」
の両方に法律の根拠が必要とされることになり、自衛隊関連法がポジティブリスト方式で規定(出来る事のみを条文化する、条文にないことは行動出来ない)されていることとも相まって、緊急事態等などを含め国内法上の大きな制約になっている。
自衛隊に対するこの姿勢は、国内法上の制約を課さない諸外国の軍隊と大きく異なり、自衛隊の異質性を象徴する実態を示している。
一般に諸外国では、軍事組織の創設目的が国の独立と安全及び国民の生命と財産の保護にある以上、その規定の範囲内の正当な行動に国内法的制約を課す理由はない、と考えられている。
もちろん
「法律による行政」
の原理が、民主的な法治国家において、とりわけ重要な法原理であることは論を待たない。
即ち行政作用が法律を根拠に行われるべき理由は、国民の自由・権利を公権力の恣意的な介入から守り、公権力を民主的にコントロールするため、国民の代表者で構成される国会が制定する法律によって統制を徹底することが重要だからである。
しかし自衛隊の行動は平時の一般行政組織のそれとは性格と実態を大きく異にする。
国家の存亡を賭けた武力行使によって、国の独立と安全及び国民の生命と財産を保護する任務の遂行には、一般行政組織の活動にはない多くの特殊性が認められる。
諸外国で独立した組織として、任務を完遂する活動が認められているのはこのためである。
例えば一般行政組織では、通常の活動に
「透明性」
が重視され、関係書類や各種資料は
「情報公開」
の対象となる。
また折に触れ、実施された行政活動について
「説明責任」
を課され、度重なる記者会見や国会における関係大臣及び官僚の答弁が求められる。
これに対し通常の軍隊は、防衛政策上の機密事項を取り扱い、同盟軍との防衛機密の共有やその保全義務などの遵守を求められる。
これらが担保されない限り、国家間の信頼は醸成され得ず、同盟関係の根幹を揺るがしかねないし、そもそも軍事組織同士の相互の連携や強固な団結も生まれない。
つまり一般の行政組織の作用には馴染まない部分が多くあるのが普通である。
それでは何故自衛隊が現在まで、諸外国にはない発想で、一般行政組織として位置付けられてきたのだろうか。
それには歴史経緯の中でいくつかの理由があると同時に、その解釈を変更する複数回の機会があったことも事実である。
上記理由の1つは、自衛隊の出自の問題である。
周知のように、自衛隊の前身は、1952年に創設された保安隊であり、更にその前身は、朝鮮戦争を背景にして1950年に創設された警察予備隊である。
これら2組織は、あくまで警察力を補完し国内治安を維持する目的で創設され、ポジティブリスト方式で規定された根拠法と共に、国の防衛を任務とする組織ではなかった。
しかし、1954年に創設された自衛隊は、その主たる任務も
「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛すること」(自衛隊法第3条)
と明記されており、諸外国における軍隊の創設目的及び任務と同様になった。
本来は、この時点で行政組織の1つとの法的位置付けを脱し、民主的な独立国の軍事組織として、関係法の規定方式も抜本的な変更について十分検討した上で、ネガティブリスト方式(行ってはいけない事を条文化。禁止された事以外のあらゆる行動が可能)に変えなければならなかったはずである。
しかし国際情勢の推移や日本を取り巻く安全保障環境の激変を敏感に捉えず、戦後間もない国内政治状況などから、従来からの憲法解釈を自衛隊にもそのまま踏襲してきたのである。
この点はそのまま、自衛隊を一般行政組織と位置付けてきた今1つの理由にも重なっている。
つまり一般行政組織を脱して自衛隊を国際法上の軍事組織として解釈するには、憲法上の
「戦力」
規定との関係で、憲法9条の解釈変更もしくは改憲を伴うことが想定された。
従来から政府は、自衛隊が憲法で保持を禁ずる
「戦力」
には該当せず、
「自衛力」
を具現する行政組織として説明してきたからである。
従来の解釈の見直しは、当時の国内政治状況や国民意識等の社会情勢を幅広く考慮して回避され、その歪みを残したまま現在に至っている。
■有事に矛盾が噴出
自衛隊の法的位置付けを見直す機会は、日本が国連平和維持活動(PKO)への参加を決断した1992年にもあったと見るべきである。
つまり自衛隊は軍隊ではなく、従って自衛官は軍人ではなく特別職の国家公務員であるとの政府解釈は、自衛隊が任務として海外に派遣されることのなかった時代には、あまり切実な問題とは考えずに済まされてきた。
しかし、日本の国際貢献策として自衛隊のPKO参加が積極的に実施されるようになったPKO協力法の制定(1992年)以降、自衛官が海外で捕虜や人質になる可能性も現実に想定されるようになっている。
危険な場所には派遣されないとの前提や政府説明はあるにせよ、海外のPKO派遣地域は紛争後の安定化に向けた過渡期であることが多く、状況の一変は日常茶飯の出来事である。
その際、不幸にも捕虜になった自衛官が軍人ではなく、1公務員に過ぎないとなれば、国際法上の捕虜の待遇を求めることが事実上出来なくなる恐れはないか。
もちろん人道上の配慮や対応は想定されるにせよ、国際法上の権利として相手国に要求することの根拠は希薄になるだろう。
まして悪意のある相手国又は民度の低い武装集団が自衛官を捕虜として身柄を確保し、日本政府に対し、軍人ではない自衛官の地位を確認してきたとすれば、政府はどのように返答するのだろうか。
その時になって、自衛官は軍人であるから国際法上の捕虜の待遇を要求するとして、初めて従来の政府解釈を変更するのだろうか。
■既に軍隊と評価される自衛隊
ちなみに自衛隊及び自衛官の国際法上の地位は、一般にジュネーブ諸条約第1追加議定書第43条1項(1977年)の
「軍隊」
の定義に照らし理解され、評価される。
それによれば、軍隊とは
「部下の行動について当該紛争当事者に対して責任を負う司令部の下にある組織され及び武装した全ての兵力、集団及び部隊」
を言うとされ、その構成員は
「戦闘員であり、即ち、敵対行為に直接参加する権利を有する」(同条2項)
と規定されている。
つまり戦闘員は、戦時において敵国戦闘員を殺傷し、軍事目標を破壊する権利を有し、その法的責任を負わないことに国際的合意が形成されている。
つまり自衛隊及び自衛官は、その名称にかかわらず、ジュネーブ諸条約第1項追加議定書第43条の軍隊の定義にも合致し、人員、組織、編成並びに装備及び規模や訓練状況などから、軍隊としての要件を十分に満たしていると言える。
この基準に従えば、国際法上自衛隊は軍隊であり、自衛艦は軍艦であり、自衛隊機は軍用航空機である。
また自衛官は軍隊構成員(戦闘員)であり、活動中に敵国の権力内に陥った場合には、捕虜の待遇を受ける国際法上の権利を有していると解釈される。
これはPKOに参加した自衛官が捕虜になった場合も、自衛官が軍隊構成員としての法的地位を有していれば、捕虜待遇を受けると解釈されよう。
肝心な問題は、現在の政府解釈である。
つまり
「自衛隊は国内法上軍隊ではないが、国内法上軍隊扱いされる」
との法的論理矛盾と曖昧さを解決することが、政府にとっての喫緊の課題であろう。
国際法上の法的根拠を国内法で受容することに、特段の支障があるとは思えない。
そして将来的に日本が、PKOをはじめとする国際貢献を積極的に展開する上でも法的矛盾を放置することなく、自衛隊及び自衛官が心置きなく国際貢献活動に専念できるよう、自衛隊及び自衛官の地位に関し、国際標準に沿った解釈に変更することが急がれる。
また自衛隊及び自衛官については、国内法的にも長年積み重ねてきたガラス細工のような法解釈ではなく、民主国家に必要かつ重要な機関として憲法上位置付けられることが必要である。
■安全確保に何が必要か
成熟した民主国家において、政治と軍事のバランスの取れた関係は、国家の積極果敢な活動を担保し、国民の安全を確保する上で極めて重要である。
そのためにはまず、軍事に対する正確な知識と見識を有し、的確かつ迅速な決断力を持った政治家が必要である。
その背景として、国はもちろん地域社会や個人の将来について関心を持つ民主的意識の高い国民の存在が不可欠で、かかる資質のある政治家を見極め、正当な選挙で選出しておくことが肝要である。
他方で、文民統制を正確に理解し、徹底した政治の優位の下で、知見や経験、多方面の情報やデータを駆使した軍事情勢の確かな分析を、政治的判断材料として提供するプロ集団としての軍事組織も欠かせない。
両者のいずれが欠けても、国際社会のあらゆる分野でリーダーシップを発揮できる強靭な国家とはなり得ない。
ロシアのウクライナ侵略、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの出口の見えない紛争、台湾有事と言われる日本近隣での中台武力衝突の可能性など、国際安全保障環境は混沌として先行き不透明だ。
国は非常時における的確かつ迅速な決断を誤らないよう法的整備や防衛手段を万全とし、国民としても日頃からの関心と心構えを忘れるべきではない。

2013.12.7 12:00
【中高生のための国民の憲法講座】
第23講 なぜ憲法に軍隊明記が必要か 百地章先生
http://www.sankei.com/life/news/131207/lif1312070030-n1.html
なぜ自衛隊を
「軍隊」
としなければならないのか。
本質的な理由は次の点にあります。
つまり戦力の不保持を定めた憲法第9条の下では法制度上自衛隊は軍隊ではなく警察組織に過ぎないとされているからです。
◆軍隊と警察の違い
それでは軍隊と警察の違いは何でしょうか?
軍隊の権限は
「ネガティブ・リスト」
方式で規定されています。
つまり行ってはならない事柄、例えば、毒ガス等の非人道的兵器の使用禁止や捕虜の虐待禁止などを国際法に列挙し禁止されていない限り軍隊の権限行使は無制限とされます。
だからネガティブ・リスト方式と言います。
なぜなら国際社会ではもし武力紛争が発生した場合、国連安保理事会が対処することになっていますがそれが出来ない時は各国とも自分で主権と独立を守るしかないからです。
これに対し警察の権限行使は
「ポジティブ・リスト」
方式です。
つまり国家という統一秩序の中で国民に対して行使されるのが警察権ですから制限的なものでなければなりません。
だから行使して良い権限だけが法律に列挙されており、これをポジティブ・リスト方式といいます。
それ故、もし自衛隊が法制度上、軍隊であれば、領海を侵犯した軍艦や潜水艦に対しては、国際法に従って、まず
「領海からの退去」
を命じ、それに従わない時は
「警告射撃」
を行うことが出来ます。
更に、相手側船舶を
「撃沈」
することさえ可能です。
現に、冷戦時代、スウェーデン海軍は領海を侵犯したソ連の潜水艦を撃沈していますが、ソ連は何も言えませんでした。
◆尖閣諸島を守るために
ところが、自衛隊は
「軍隊」
ではありませんから、自衛隊法に定められた
「防衛出動」
の場合を除き、武力行使はできません。
また、自衛隊法には
「領域警備規定」
がありませんから、もし中国の武装漁民が尖閣諸島に強行上陸しても、防ぎようがないのです。
相手が発砲してくれば、
「正当防衛」
として
「武器使用」
が出来ますが、場合により
「過剰防衛」
で起訴されかねません。
従って速やかに憲法を改正して、自衛隊を
「軍隊」
とする必要があります。
そうしなければ尖閣諸島も守れませんし、中国の軍事的脅威を前に、我が国の主権と独立を保持することは難しくなります。

自民党の憲法改正に対する姿勢はヤルヤル詐欺だ。

<主張>自民党と憲法改正 他党と協議の場を設けよ
社説
2024/8/8 5:00
https://www.sankei.com/article/20240808-OK5ZWIDIZFKCJMM5G36ZE5QJPE/
岸田文雄首相(自民党総裁)が党憲法改正実現本部の会合で、憲法への自衛隊明記と緊急政令の規定について今月中に論点整理を行うよう指示した。
首相は、最初の憲法改正国民投票で、自衛隊明記と緊急事態条項創設を問う考えを示した。
来年11月の自民結党70年に言及し
「大きな節目に向けて党是である憲法改正の議論を進めるよう願う」
と語った。
自衛隊明記や緊急事態条項創設を初回の憲法改正で実現しようという姿勢は妥当だ。
だが進め方が緩慢だ。
首相の節目発言は年内の改憲発議を目指さないようにも聞こえる。
首相と自民は肝心なことに及び腰だ。
それは、憲法改正に前向きな政党に呼びかけ、改憲原案の条文化作業を担う協議の場を設けることである。
同本部の会合では、傘下のワーキングチームの報告が示された。
報告は、自衛隊明記▽緊急事態対応▽合区解消・地方公共団体▽教育充実―の改憲4項目について早急に取り組むべき論点と指摘した。
古屋圭司本部長は
「公明党や他党とも水面下で交渉する」
と語った。
水面下だけでは足りない。
協議の場を設け話し合いを始めてほしい。
そもそも、自民の改憲4項目は安倍晋三政権時の平成30年に決まった。
安倍、菅義偉、岸田の歴代総裁と自民はこれまでの6年間、何をしていたのかという思いを禁じ得ない。
党是の実現へギアを上げるべきだ。
南海トラフ地震などの大規模災害、台湾有事に伴う日本有事の懸念が高まっている。
国民を守るため緊急事態条項創設は急務だ。
現憲法は国防の明示的な規定がない欠陥がある。
防衛に足かせをはめる憲法9条2項の削除と、軍の規定が改正のゴールだが、まず自衛隊を憲法に明記する意義は大きい。
同本部はこの夏、参院の緊急集会について論議した。
だが、備えるべきは、緊急集会では対応できなかったり、国会自体が開けなかったりするような国難だ。
緊急政令、緊急財政処分の権限を内閣に一時的に与える規定がなければ国民を救えなくなる。
自衛隊明記は、9条またはその直後の条文(9条の2)として書き込むべきである。
最大政党の自民はこれらについて、公明党や日本維新の会、国民民主党の同意を得るよう、積極的に働きかけるときだ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/498.html#c54

[戦争b25] 米英政府の外務部門がウクライナに対し、露深奥部への長距離ミサイル攻撃を容認(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
23. 秘密のアッコちゃん[509] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月14日 17:53:45 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[74]
<■867行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
英、ウクライナ軍の長射程兵器使用容認を米に要請か ロシア領攻撃、バイデン大統領は慎重
2024/9/14 16:20
https://www.sankei.com/article/20240914-S3LI2SV7QBJOVD3SVN7GVVRVCA/
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日、ホワイトハウスで会談した。
スターマー氏は、ウクライナ軍がロシア領内への攻撃に欧米供与の長射程兵器を使えるようにすることを求めたとみられる。
バイデン氏は戦火拡大を招くとして制限撤廃に慎重な姿勢を維持したもようだ。
オースティン国防長官は13日、南部アラバマ州で記者団の質問に答え、長射程兵器の使用がウクライナの勝利に必ずしも結び付かないとの認識を改めて示した。
「我々は戦争が拡大することを望んでいない」
と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は英国製巡航ミサイル「ストームシャドー」や米国製地対地ミサイル「ATACMS」を対ロ攻撃に使うことを求めている。
AP通信によると、ストームシャドーは米国製部品を使っているため、ウクライナ軍が長距離攻撃に用いるには米側の承認が必要。(共同)

ゼレンスキー大統領、長距離攻撃の認可求める 露部隊の位置「全て把握」
2024/9/14 15:35
https://www.sankei.com/article/20240914-S3JL3CMN2JI5XDBBTOINURUHZA/
ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、ウクライナと支援国がロシアの攻撃部隊の位置を
「全て把握している」
と述べ、米欧が供与した長距離射程の兵器を使ったロシア領攻撃を認めるよう改めて訴えた。
「戦争の流れを変え、ロシアに和平を求めさせるために必要だ」
と語った。
欧米の政治家らが参加したキーウ(キエフ)での会合で演説した。
ゼレンスキー氏は通信アプリへの投稿で、ロシアとの捕虜交換で民間人の女性や兵士ら49人が帰還したと発表した。
ウクライナ内務省は、ロシア軍が北東部スムイ州を攻撃し、2人が死亡して9人がけがをしたと発表した。(共同)

英首相、ウクライナの露攻撃で長射程兵器使用容認を要請か バイデン氏は慎重姿勢を維持
2024/9/14 10:06
https://www.sankei.com/article/20240914-QZIQID3N75OEVHXRQHCPUSEOGM/
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日、ホワイトハウスで会談した。
報道によると、スターマー氏はウクライナ軍がロシア領内への攻撃に欧米供与の長射程兵器を使うことに前向きで、英国の巡航ミサイル「ストームシャドー」の使用容認を米側に求めたとみられる。
バイデン氏は戦火拡大を招くとして慎重な姿勢を維持したとみられる。
ウクライナのゼレンスキー大統領は欧米供与の兵器に関し使用制限をなくすべきだと強く要求している。
AP通信によると、ストームシャドーは米国製部品を使っているため、ウクライナ軍が長距離攻撃に用いるには米側の承認が必要。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、米側は今後、米国が提供した武器を使わないことを条件に制限撤廃を認める可能性がある。
ロシアのプーチン大統領は
「ロシアと米欧の戦いになる」
と警告し、対抗措置も辞さない構え。
同紙によると、米側はロシアがイランや親イラン組織による中東の米軍への攻撃を支援する恐れがあるとみている。(共同)

EUがイランに制裁拡大を警告 ロシアに弾道ミサイル輸出したとして強く非難
2024/9/13 19:56
https://www.sankei.com/article/20240913-7HDMEJGO3RMP3G6WA5HKO36BCI/
欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は13日に声明を発表し、ウクライナに侵攻するロシアに弾道ミサイルを輸出したとしてイランを強く非難し制裁の拡大を警告した。
声明で
「イランの弾道ミサイルは、ウクライナに更なる苦痛と破壊をもたらすために使用される恐れがある」
と指摘。
イランの弾道ミサイルや無人機、航空分野に関与する個人や団体に対し、新たな制裁を検討する考えを示した。(共同)

今年製造の北朝鮮ミサイル、ロシアがウクライナ攻撃に使用 英団体「短期輸出ルート示す」
2024/9/13 12:03
https://www.sankei.com/article/20240913-A4FYA5L2TJD27G3G22EU2RSVGA/
ロシアが今夏のウクライナ攻撃で、北朝鮮で今年製造されたばかりの弾道ミサイルを使用したことが分かった。
英国の民間調査団体「紛争兵器研究所(CAR)」が11日、発表した。
北朝鮮が製造したミサイルをすぐに輸出できるルートを持っていることが示されたとしている。
CARは7〜8月、ウクライナで回収された4つの北朝鮮製ミサイルについて、残骸を分析した。
8月18日にキーウ近郊で見つかったミサイルの部品には、「113」と刻まれているのが確認された。
CARは、この数字は北朝鮮の暦「主体年号」で西暦2024年に当たり、
「今年製造された北朝鮮製ミサイルがウクライナで初めて確認された」
としている。
1月にウクライナ東部で回収された北朝鮮製ミサイルには「112」と刻まれており、CARは昨年製造されたと分析している。
回収された北朝鮮製ミサイルはいずれも、KN23、KN24と呼ばれる短距離弾道ミサイルだった。
ミサイルはウクライナ軍が残骸を回収し、CARはデータ分析を行っている。

ゼレンスキー氏「露軍が反撃開始」 越境攻撃下のクルスク州 戦局の帰趨を左右
2024/9/13 9:35
https://www.sankei.com/article/20240913-3RZZXW3O25NORCUXBIRHDNDHSE/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は12日、自国軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州の戦況に関し、
「露軍が反撃行動を開始した」
と述べ、露軍が同州の奪還作戦に着手したとの見方を示した。
露軍の反撃は
「我々の計画通りだ」
とも述べた。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)で行われたリトアニアのナウセーダ大統領との会談後の共同記者会見での発言を現地メディアが伝えた。
一方、露国防省は12日、クルスク州で過去2日間に集落10カ所を奪還したと報告した。
ゼレンスキー氏は越境攻撃と露領土占領の狙いについて
@ロシアを交渉に引き出して譲歩を迫る
A露軍戦力を分散させ、最激戦地のウクライナ東部ドネツク州で露軍の圧力を弱める
ことなどだと説明してきた。
プーチン露大統領は今月、占領された領土を奪還する意思を繰り返し表明。越境攻撃が失敗すれば、ウクライナは戦力が枯渇し、ロシアの求める条件で和平交渉に応じざるを得なくなるとの認識も示していた。
露軍はウクライナの狙いに反し、越境攻撃の開始後もドネツク州に主力を維持。
ウクライナ軍は越境攻撃に戦力を投入した結果、ドネツク州の防衛が手薄となり、劣勢が進んでいるとされる。
ウクライナ軍が露軍の反撃を阻止し、クルスク州の占領地域を維持できるかが今後の戦局の帰趨を左右しそうだ。
クルスク州での露軍の反撃を巡っては、露軍の現地部隊司令官が、
「攻勢に転じ、10集落を奪還した」
と主張。
ウクライナや欧米の軍事メディア、米シンクタンク「戦争研究所」なども露軍が同州で反撃に着手したと分析していた。
ウクライナ軍は8月6日に越境攻撃に着手。
8月下旬時点でクルスク州の集落100カ所と面積1300平方キロを掌握したと報告していた。

米、対露長射程兵器の使用容認に前向き 長官「必要に応じ調整」
2024/9/13 8:44
https://www.sankei.com/article/20240913-WGTLLZFFEVKCVCUQHYHOI773I4/
ブリンケン米国務長官は12日、欧米がウクライナに供与した長射程兵器によるロシア領攻撃を容認するかどうかについて
「我々は適応、調整し、ウクライナが必要なものを必要な時に備えられるようにする」
と述べ、前向きな考えを示した。
訪問先のポーランドでの記者会見で答えた。
米国は戦火拡大に繋がるとしてロシア領内への長射程兵器の使用を制限。
ウクライナは、空爆を実施するロシア軍戦闘機が拠点とする露領内の飛行場やミサイル貯蔵庫などを長射程兵器で攻撃する必要があるとし、制限撤廃を求めている。
バイデン米大統領は13日、ワシントンでスターマー英首相と会談し、使用制限の解除を協議する。
ブリンケン氏は11日、ラミー英外相とウクライナを訪れ、ゼレンスキー大統領らと会談した。(共同)

米英外相、供与ミサイルによる露国内攻撃許可の検討約束 ゼレンスキー氏と会談
2024/9/12 10:14
https://www.sankei.com/article/20240912-FDMYKEYFIZKWBNOW45IVGKKWQU/
米国のブリンケン国務長官と英国のラミー外相は11日、ロシアの侵略を受けるウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談した。
ゼレンスキー氏は、米英から供与された長距離ミサイルによる露国内への攻撃を許可するよう両外相に改めて要請した。
両外相は協議内容を本国に持ち帰り、それぞれバイデン米大統領、スターマー英首相に報告して検討すると約束した。
会談後の共同記者会見での発表としてウクライナメディアが伝えた。
米英外相が今回のキーウ訪問に合わせ、両国が供与した長距離ミサイルによる露国内攻撃の許可を発表するとの事前観測も出ていたが、この問題を巡る協議はなお継続される形となった。
米英外相は同日、それぞれ7億ドル(約1千億円)と6億ポンド(約1100億円)規模のウクライナ追加支援を発表した。
一方、英紙ガーディアンは11日、英国が供与した長距離ミサイル「ストームシャドー」による露国内攻撃の許可を英政府が既に内々で決定したもようだと報道。
米国も非公式に同様の決定をしているとの見方を示した。
ゼレンスキー氏は、ウクライナがロシアに勝利するためには供与ミサイルによる露国内攻撃が不可欠だと主張。
一方、欧米側はロシアを過度に刺激する恐れがあるとし、慎重姿勢を示してきた。

ロシアの戦争犯罪13万7千件、医療従事者100人死亡 ウクライナ指摘
2024/9/12 7:02
https://www.sankei.com/article/20240912-AJID6DDLV5NWPNJFRVA7AT7PII/
ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、首都キーウ(キエフ)での会合で演説し、2022年2月の侵攻以降、ロシアがウクライナで少なくとも13万7千件の戦争犯罪を犯したと指摘した。
民間人への意図的な攻撃や拷問などが含まれる。
リャシュコ保健相は11日、ロシアの侵攻以来、1877の医療施設が被害を受け、100人以上の医療従事者が犠牲になったと発表。
ロシアが前線で救急医療用の車両を狙っていると批判した。
ウクライナ保健省によると、ロシアの攻撃による医療インフラの損害は少なくとも70億ドル(約1兆円)に上るという。
東部ドネツク州検察当局は11日、ロシアの攻撃で民間人2人が死亡したと発表。
非常事態庁は11日、東部ドニエプロペトロフスク州で男性1人が死亡したと表明した。
ロシア国防省は11日、ウクライナ軍が同日未明、黒海に浮かぶ資源掘削リグ「クリミア2」を制圧しようと試みたが、ロシア軍が撃退したと発表した。
掘削リグは元々ウクライナの所有物だったが、14年3月のロシアによるクリミア併合に伴いロシアが接収していた。(共同)

米、ウクライナのロシア領長距離攻撃の検討継続 ブリンケン長官「大統領に報告」
2024/9/12 6:58
https://www.sankei.com/article/20240912-UQ2A65FMINNNLINEVZQQDGZH4Q/
ブリンケン米国務長官とラミー英外相は11日、訪問先のウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領らと会談した。
ウクライナ側は、欧米供与の長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるよう要請した。
ブリンケン氏は記者会見で、バイデン大統領に会談結果を報告するとして、検討を続ける考えを示した。
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日にワシントンで会談する予定。
長射程兵器を使った攻撃を容認するかどうかも協議する見通し。
ブリンケン氏は
「我々はウクライナに勝利してほしい」
「米国はウクライナへの防衛支援を主導していく」
と述べ、強力な支援を続けるとアピール。
長射程兵器使用を巡る議論については
「ワシントンに戻り大統領に報告する」
と述べるにとどめた。
ブリンケン氏は会見で、7億ドル(約1千億円)を超えるウクライナ支援策を発表した。
電力インフラ補修、飲料水や医薬品の提供などの人道支援などが含まれるという。(共同)

米、ウクライナのロシア領長距離攻撃の検討継続 ブリンケン長官「大統領に報告」
2024/9/12 6:58
https://www.sankei.com/article/20240912-UQ2A65FMINNNLINEVZQQDGZH4Q/
ブリンケン米国務長官とラミー英外相は11日、訪問先のウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領らと会談した。
ウクライナ側は、欧米供与の長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるよう要請した。
ブリンケン氏は記者会見で、バイデン大統領に会談結果を報告するとして、検討を続ける考えを示した。
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日にワシントンで会談する予定。
長射程兵器を使った攻撃を容認するかどうかも協議する見通し。
ブリンケン氏は
「我々はウクライナに勝利してほしい」
「米国はウクライナへの防衛支援を主導していく」
と述べ、強力な支援を続けるとアピール。
長射程兵器使用を巡る議論については
「ワシントンに戻り大統領に報告する」
と述べるにとどめた。
ブリンケン氏は会見で、7億ドル(約1千億円)を超えるウクライナ支援策を発表した。
電力インフラ補修、飲料水や医薬品の提供などの人道支援などが含まれるという。(共同)

ロシア軍、クルスク州で反撃開始か、「10集落奪還」と主張 ウクライナ軍が越境攻撃
2024/9/11 18:38
https://www.sankei.com/article/20240911-QQBV2PVCVZPX3AZ4MC3KNQ4DRU/
ロシア軍幹部のアラウディノフ氏は11日、ウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州の一部で露軍が攻勢に転じ、集落10カ所を奪還したと主張した。タス通信が伝えた。露有力オンラインメディア「マッシュ」も同日、露軍が同州で150平方キロの面積を奪還し、ウクライナ軍に制圧された要衝スジャの近郊まで進出したと報道。同州で露軍が本格的な反撃作戦に乗り出した可能性がある。
ウクライナの軍事メディア「ディープステート」も11日、「露軍がクルスク州で積極的な攻勢を行い、ウクライナ軍の状況が悪化している」と報告した。
越境攻撃を巡っては、プーチン露大統領が今月、ウクライナ軍を駆逐して占領地域を奪還する意思を繰り返し表明。反撃の開始が近いとの観測が出ていた。プーチン氏は、越境攻撃が失敗すればウクライナは戦力が枯渇し、和平交渉に応じざるを得なくなるとの見解も示している。
ウクライナ軍は越境攻撃を8月6日に開始。同月下旬までに州内の集落100カ所と面積約1300平方キロを掌握したと発表した。同国のゼレンスキー大統領は越境攻撃と露領土占領の狙いについて、@ロシアを交渉に引き出して譲歩を迫るA露軍の戦力を最激戦地のウクライナ東部ドネツク州から分散させる−ことなどだと説明していた。
露軍はクルスク州に予備戦力を投入してウクライナ軍の前進を防ぐ一方、主力はドネツク州に残し、攻勢を維持している。

中国・王毅外相とショイグ露安保会議書記が会談、意思疎通強化で一致
2024/9/11 12:30
https://www.sankei.com/article/20240911-4DG4DIWDP5JENKPQMTXADLTNCY/
中国外務省は11日、王毅共産党政治局員兼外相が10日に訪問先のロシアでショイグ安全保障会議書記と会談し、両国の協力関係を確認し、戦略的な意思疎通を強化することで一致したと発表した。
王氏は主要新興国による「BRICS」の関連会合に出席するため、ロシア北西部サンクトペテルブルクを訪れた。
王氏は、10月にロシア中部カザンで開かれるBRICS首脳会議を通じ、
「参加国の相互信頼と協力が深まることを望む」
と強調。
両氏はウクライナ情勢についても意見を交わした。(共同)

ウクライナ新兵器「ドラゴンドローン」公表 2200度の溶解鉄降らせる 対露戦投入か
2024/9/11 10:51
https://www.sankei.com/article/20240911-2TAMN7YNA5GI3LY3ZKK2RIR44E/
ロシアと戦うウクライナ軍が、火炎をドローン(無人機)で上空から噴射する新兵器を開発したと明らかにした。
火を吹く竜になぞらえて
「ドラゴンドローン」
と呼ばれる。
米CNNは、火炎について摂氏2200度の溶解金属だと報じた。
ウクライナ国防省は4日、SNSで
「ハリコフ(ウクライナ東部)に向かうドラゴンドローン」
と題した動画を公開した。
森の上を低空飛行しながら火炎を降らせる様子が映っている。
イエルマーク大統領府長官は、夜間飛行した後に爆発するドローンの動画をSNSに投稿し、
「まさにドラゴン」
と書き込んだ。
動画は、軍関連の複数のSNSで発信された。
実戦で使用されたのか否かなど、詳細は明らかにされていない。
CNNによると、溶解金属は、アルミニウム粉と酸化鉄を混合した特殊金属テルミットとみられる。
テルミットは高温で燃えあがり、第二次大戦では焼夷弾として使われた。
ウクライナ軍第60機械化旅団は、
「敵の陣地をこれほど的確に燃やせる兵器はない」
と発信し、森に潜んでいるロシア軍攻撃への投入を示唆した。
新兵器を誇示し、威嚇する狙いとみられる。
テルミットは、ナパーム弾や白リン弾としても使われる。
これらの焼夷兵器は国際法上、軍事標的への使用は禁じられていないが、重度の火傷や呼吸器障害に加え、長期的に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を残すとして、人道団体は規制を求めている。
ウクライナはこれまで、ロシアの焼夷兵器で民間人の犠牲が出たとして非難してきた。

ロシア、安保理でウクライナ駐日大使の靖国参拝を批判「日本の先人と同じ運命たどる」
2024/9/11 9:57
https://www.sankei.com/article/20240911-RR5MRJPW7JPFLHM3C5VNJMELBI/
ロシアのネベンジャ国連大使は10日、ウクライナ侵攻を巡る安全保障理事会の緊急会合で、ウクライナのコルスンスキー駐日大使が靖国神社を参拝したと指摘し、ウクライナは
「戦争犯罪をなかったことにしようとしている」
と批判した。
ロシアは侵攻の当初から、ウクライナのゼレンスキー政権を
「ネオナチ」
などと呼び、侵攻を正当化してきた。
ネベンジャ氏は、在日ウクライナ大使館が3日にX(旧ツイッター)で、コルスンスキー氏の参拝を公表したと指摘。
軍国主義者やナチスとの戦いが侵攻の目的だと改めて主張し、ウクライナは
「日本やドイツの先人らと同じ運命を辿るだろう」
と述べた。(共同)

米英外相がきょうキーウ訪問 露領へ「ストームシャドー」など長射程兵器使用巡り協議
2024/9/11 7:13
https://www.sankei.com/article/20240911-ROP2GSIOVZLUNFPHCOMZN7XWZU/
米国務省は10日、ブリンケン国務長官とラミー英外相が11日にウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れると発表した。
米英外相が揃って訪問するのは異例。
対ウクライナ支援や欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用などを巡り、ゼレンスキー大統領らと協議する。
欧米は英国製巡航ミサイル「ストームシャドー」など長射程兵器の使用制限を求める一方、ウクライナは制限の撤廃を主張している。
13日にはワシントンでバイデン米大統領とスターマー英首相が会談する予定。
ブリンケン、ラミー両氏は首脳会談に先立ち、ウクライナ側と制限の扱いなどを調整するとみられる。
両氏は10日にロンドンで会談し、対ロ制裁、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉などでも意見交換した。
ロシアを支援するイランに、英米が団結して対抗する必要があるとの認識で一致した。(共同)

ウクライナのシュミハリ首相、「世界平和サミット」に150カ国超の参加目指す
2024/9/11 6:58
https://www.sankei.com/article/20240911-J5DB66KTGROWNJL5FOQBZLA4V4/
ウクライナのシュミハリ首相は10日の記者会見で、ゼレンスキー大統領が提唱する和平案を協議する
「世界平和サミット」
の第2回会合に150カ国以上が参加することを期待すると述べた。
6月にスイスで開かれた初会合には計100の国・国際機関が代表を派遣しており、参加国の大幅増を目指す。
ロシアは初会合に招かれなかったが、ウクライナは第2回会合にロシアを参加させたい考え。
年内にも開催したい意向だ。
ゼレンスキー政権としては和平案に賛同する国数をできるだけ増やしてロシアに圧力をかけ、自らの望む形で戦争終結を図りたい考えだ。
シュミハリ氏は第2回会合では
「ロシアが和平交渉を望んでいるのか、あるいは望んでいないのかが明らかになるだろう」
とも述べた。
和平案「平和の公式」は、ロシア軍の全面撤退やウクライナ領土の一体性回復など10項目が盛り込まれている。(共同)

ラミー英外相、ブリンケン米国務長官と会談、今週共にウクライナ訪問へ
2024/9/10 22:41
https://www.sankei.com/article/20240910-CCIQN2Y64ZNNJBATVX5WFJHX2I/
ラミー英外相は10日、英国を訪問中のブリンケン米国務長官と会談し、ロシアの侵攻が続くウクライナへの支援などについて協議した。
ラミー氏は会談後の共同記者会見で、ブリンケン氏と共に今週ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問すると明らかにした。
ラミー氏は
「このような合同訪問は10年以上ぶりだ」
と語った。(共同)

モスクワ近郊に最大規模ドローン攻撃か 1人死亡、露国防省は東部で4集落制圧と主張
2024/9/10 19:49
https://www.sankei.com/article/20240910-6BPPCTO5KRLUXMQUEWMKIM74R4/
ロシア国防省は10日、同日未明までに首都モスクワ近郊を含む同国各地に大規模なウクライナ軍のドローン(無人機)攻撃があり、計144機を撃墜・無力化したと主張した。
モスクワ近郊では20機のドローンを無力化したとしている。
事実であれば、モスクワ地域を標的としたドローン攻撃としては過去最大規模だとみられる。
モスクワ州のボロビヨフ知事は、ドローンの一部が州内に落下して火災が発生し、市民1人が死亡、3人が負傷したと指摘した。
ウクライナ軍は最近、露国内の石油精製施設や燃料貯蔵施設などを標的としたドローン攻撃を激化させており、今回の攻撃もこの一環である可能性がある。
露国防省によると、モスクワ州のほか、ウクライナ国境に近い露西部ブリャンスク州やクルスク州、トゥーラ州などの上空でも、それぞれ多数のドローンを撃墜した。
一方で露国防省は10日、全域の支配に向けて攻勢を強めるウクライナ東部ドネツク州で集落4カ所を制圧したと主張した。
同省は9日にも別の集落1カ所を制圧したと主張している。
タス通信によると、ショイグ露国家安全保障会議書記は10日の国営テレビ番組で、露軍が8月から9月上旬にかけて1000平方キロのウクライナ領を制圧したと述べた。
ショイグ氏はまた、ウクライナ軍がクルスク州への越境攻撃によりドネツク州での露軍の前進を止めようとしたが、失敗したとの認識も示した。

ウクライナ、モスクワ郊外に無人機攻撃 1人死亡、空港一時停止
2024/9/10 16:13
https://www.sankei.com/article/20240910-SFGGUGCFQ5PQLCTJG7J3SPQS6M/
ロシア各地に9日夜から10日未明にかけてウクライナ軍による無人機攻撃があり、モスクワ州のボロビヨフ知事によると同州ラメンスコエでアパートが損傷し、女性(46)が死亡した。
負傷者は3人。
ロシア国防省はモスクワ州で20機を撃墜し、ロシア西部や南部を含めて計144機を撃ち落としたと発表した。
この攻撃により首都周辺のドモジェドボやブヌコボなど主要空港では発着が6時間以上にわたり停止した。
ウクライナ東部ドネツク州のフィラシキン知事は9日、州内の2集落で露軍の攻撃があり、民間人2人が死亡し、3人が負傷したと発表した。
一方、イランが露に短距離弾道ミサイルを供与したとの報道に関し、ウクライナ外務省は9日、イラン大使館の幹部を呼び出し
「2国間関係に破壊的な影響を与える」
と警告した。
イエルマーク大統領府長官はイランを名指しせずに
「テロ国家に兵器を渡す国は罰するべきだ」
と訴えた。(共同)

ロシアの統一地方選、侵攻参加の300人超が当選 当選率は81%
2024/9/10 15:56
https://www.sankei.com/article/20240910-ZSESMDRP2VJCVL65MNUBVNLB3A/
ロシア政権与党
「統一ロシア」
幹部のヤクシェフ氏は9日、ロシア全土で6〜8日に投票が行われた統一地方選で、ウクライナ侵攻に兵士として参加後、同党から立候補した380人のうち約81%の308人が当選したと明らかにした。
ロシア通信などが報じた。
統一ロシア幹部によると、380人のうち55人は州などの議会、48人は市議会、277人は町村議会などの選挙に立候補。
ヤクシェフ氏は8割以上の当選は
「十分に高い」
と評価した。
プーチン大統領は2月下旬の連邦議会への年次報告演説で、侵攻作戦の参加者が
「国や地方自治体、国営企業で主導的な立場に登用されるべきだ」
と主張。
「真のエリートとは国に奉仕する労働者や軍人だ」
とも訴え、侵攻参加者の登用プログラムが3月1日に始動していた。
党幹部のペルミノフ上院議員は
「新たな指導エリート層の形成」
というプーチン氏から提示された課題を党は実現していくと強調した。(共同)

ウクライナ、弾道ミサイルの対露供与でイランに警告 「テロ国家に兵器渡す国は罰すべきだ」
2024/9/10 8:15
https://www.sankei.com/article/20240910-5C2B756T25J2NFY4QOKNLVBKGI/
イランがロシアに短距離弾道ミサイルを供与したとの報道に関し、ウクライナ外務省は9日、イラン大使館の幹部を呼び出し
「2国間関係に破壊的な影響を与える」
と警告した。
イエルマーク大統領府長官はイランを名指しせずに
「テロ国家に兵器を渡す国は罰するべきだ」
と訴えた。
英紙タイムズが6日、イランがロシアに短距離弾道ミサイル200発以上を提供したと報じていた。
イラン外務省は
「ウクライナでの戦争に関与していない」
として否定している。
欧米は、ウクライナが露領内を攻撃するのに欧米供与の長射程兵器を使うのを制限。
イエルマーク氏は、露領内のミサイル貯蔵庫を長射程兵器で攻撃することを認めるよう要求した。
国連ウクライナ人権監視団によると、ウクライナでの8月の民間人の死者は少なくとも184人で負傷者は856人になった。
2024年に入ってから月別の死傷者数では、7月に次いで2番目に多かった。(共同)

ウクライナは米国とも戦っている バイデン氏には東西冷戦期の「呪縛」 黒瀬悦成
グローバルレビュー
2024/9/9 14:00
https://www.sankei.com/article/20240909-GAUUJYRK7NPJTEM4F7CFCOEY7M/
ロシアに侵略されたウクライナの地上軍部隊が露西部クルスク州への越境攻撃作戦を始めてから6日で1カ月を迎えた。
この作戦がウクライナ戦争の帰結を左右する一大転機にもなると目される中、同国のゼレンスキー政権はロシアとの戦いとは別に、最大支援国の米国から兵器供与とその使用範囲の拡大を引き出すという、勝利を確実にするための切実な外交戦を改めて強いられている。
ウクライナ軍のシルスキー総司令官は5日放映の米CNNテレビの番組で、東部ドネツク州の重要拠点ポクロフスクの制圧を目指す露軍が
「過去6日間は全く前進していない」
と述べ、越境攻撃が成功しているとの認識を示した。
プーチン露大統領は
「越境攻撃は失敗した」
と主張するものの、自国の領土の制圧を許したことでプーチン氏の権威が揺らいだのは確かだ。
ウクライナの国際軍事筋は、越境攻撃にはプーチン体制転覆という長期的かつ戦略的意図も込められていると指摘する。
ウクライナが今回の作戦を成功させて戦況を打開することは、ロシアの不法な侵略を挫折させる形での和平実現に不可欠だ。
そのためにはウクライナの後ろ盾である米国の支援がカギを握るのは論をまたない。
ところが、バイデン米政権は2022年2月の露軍による侵略開始以降、ウクライナから兵器供与の要請を受ける度に、当初は拒否姿勢を示した上で、結局は同国高官の説得に押され、戦機を逸しかねないタイミングで供与に応じる行動形式を繰り返してきた。
ここ数カ月間、ウクライナは米政権に対し、米国製地対地ミサイル
「ATACMS」(エイタクムス、最大射程約300キロ)
の使用制限を撤廃して露国内の軍事目標を自由に攻撃できるよう求めている。
だが、米政権は慎重姿勢を崩そうとせず、ウクライナ軍は露軍に決定的な打撃を与えられずにいる。
背景にあるのは、
「外交通」
とされるバイデン大統領をはじめ米高官に根強く残る、核の均衡に基づく東西冷戦期以来の古典的な核抑止論の
「呪縛」
だ。
プーチン氏はこれまで核使用に言及し、米欧の政策決定者やメディアを一種のパニック状態に陥れることに成功した。
特に、東西冷戦を経験したバイデン氏に関しては、戦争の激化がロシアの核使用、そして米露間の核戦争にエスカレートする事態を恐れて同氏がロシアの核威嚇に屈し、ウクライナに早期の圧倒的勝利をもたらす支援には及び腰になると読み切っていた。
ウクライナ大統領直属の諮問機関
「国立戦略研究所」
のベレスコフ研究員は
「プーチン氏は極めて安上がりな手法でバイデン氏を手玉に取った」
とした上で
「中国はプーチン氏の言動から核威嚇は効果的であるとの教訓を得た」
と指摘し、中国が台湾海峡有事の際に同様の手口で日米の軍事介入を牽制するのは必至だと強調した。
プーチン氏が国際社会から決定的に孤立するリスクを冒してまで核使用に踏み切る可能性は低い。
また、核使用を強行して現行の核抑止の構造と核不拡散体制を崩壊させることは、ロシアにとっても何ら得にはならない。
ゼレンスキー氏は月内に訪米し、バイデン氏にATACMSの使用制限の撤廃を直接求めるという。
ロシアの核を巡る迷妄に捉われた同氏の目を開かせることができるかどうか。
ウクライナの対米外交は正念場を迎えようとしている。(ロンドン支局長)

ゼレンスキー氏、「戦勝計画」をトランプ、ハリス両候補に提示へ 軍事支援継続図る
2024/9/9 10:05
https://www.sankei.com/article/20240909-LF2K77OKTNP73AVKNVVYBCSSNI/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は8日のビデオ声明を通じ、国際フォーラム出席のため6日に訪問したイタリアで、ウクライナの
「戦勝計画」
について米代表団と協議したと明らかにした。
その上で、戦勝計画の全てをバイデン米大統領と、11月の米大統領選に出馬する共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領に提示する予定だと表明した。
ゼレンスキー氏は8月下旬、戦勝計画の存在に言及。
ウクライナ軍による露西部クルスク州への越境攻撃や、欧米諸国による長距離ミサイルの供与を通じた対露圧力の強化が計画の一部に含まれていると説明していた。
ゼレンスキー氏は、ウクライナが有利な状態でロシアと停戦するためにはウクライナ支援を主導する米国の協力が不可欠だと訴え、軍事支援の継続や拡大を働きかけたい考えだとみられる。
ゼレンスキー氏は、11月にもウクライナ主導の和平案を協議する第2回「世界平和サミット」を開き、6月の第1回サミットには招待しなかったロシアを参加させる考えを示している。
クルスク州の占領地域や露国内を攻撃できる長距離ミサイルを背景にロシアを交渉の場に引き出し、譲歩を迫る考えだとみられる。
一方、ロシアは招待されてもサミットには参加しないと表明している。

ロシア、ウクライナ東部ポクロフスク近郊の町を制圧と主張 月内に市街戦の予測も
2024/9/9 9:02
https://www.sankei.com/article/20240909-HLBCBJSDBROVJLH3EOWPGOPPNA/
ロシアによるウクライナ侵略で、露国防省は8日、激戦が続くウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロフスク近郊の町ノボグロドフカを制圧したと主張した。
ウクライナメディアによると、同国の軍事専門家は、早ければ9月中にもポクロフスクを巡る市街戦が始まると予測している。
露軍は過去数カ月間にわたりポクロフスク方面で攻勢を強化。
これまでにポクロフスク方面の複数の集落を制圧したと発表していた。
米シンクタンク「戦争研究所」も8月下旬、露軍がノボグロドフカの中心部を制圧し、ポクロフスク方面で前進したと分析した。
露軍はポクロフスクを制圧し、全域の掌握を狙うドネツク州の主要都市クラマトルスク方面への進出ルートを確保する思惑だとみられている。
ウクライナ軍のシルスキー総司令官によると、露西部クルスク州への越境攻撃には露軍戦力をポクロフスク方面から引きはがす狙いがあった。
ただ、露軍は主力を同方面に維持。
越境攻撃に予備戦力を投入したウクライナ軍に対し優勢を拡大したと伝えられている。

ロシア攻撃、ウクライナ東部州で2人死亡 滑空爆弾、1週間800発
2024/9/9 6:02
https://www.sankei.com/article/20240909-UHWGV4QGNFNTRA7FE57Q7TDPTQ/
ウクライナ東部ドネツク州の検察当局は8日、ロシア軍が威力の強い誘導滑空爆弾で州内のホテルを7日夜に攻撃し、民間人2人が死亡したと発表した。
ゼレンスキー大統領は8日、この1週間で、ロシアがウクライナ領に向けて投下した誘導滑空爆弾は800発以上に上り、イラン製の攻撃型無人機「シャヘド」も約300機発射したと発表した。
ミサイルも60発以上使われたとし、欧米が供与した兵器でロシア領内の長距離攻撃を認めるよう改めて各国に求めた。
ドネツク州では8日もロシア軍の攻撃で村の女性3人が死亡した。
ロシア国防省は8日、ドネツク州の南東約14キロの集落ノボフロディウカを制圧したと発表した。
一方、ウクライナ保安庁は6日夜から7日未明にかけて、ロシア南部ボロネジ州の村の弾薬庫を無人機で攻撃した。
弾薬庫はロシアがウクライナ侵攻で使っていた。
またロシアと隣接するバルト3国のラトビアの国防省は8日、同国東部で7日にロシア軍の無人機が墜落したと発表した。
ラトビアは北大西洋条約機構(NATO)加盟国。(共同)

ウクライナがロシア南部の弾薬庫に無人機攻撃 数カ所で火災、住民避難
2024/9/8 7:24
https://www.sankei.com/article/20240908-KQFQM7SDPZPB3JP7ZENNF4EATA/
ウクライナ保安庁は6日夜から7日未明にかけて、ロシア南部ボロネジ州の村の弾薬庫を無人機で攻撃した。
弾薬庫はロシアがウクライナ侵攻で使っていた。
情報筋が明らかにした。数カ所で火災が発生。
州は非常事態を宣言し、住民が避難した。
ウクライナ東部ドネツク州の知事は、ロシア軍による6日の砲撃により同州で男性3人が死亡したと発表した。
東部ドニエプロペトロフスク州の知事は7日、民家への砲撃で70代の女性が死亡したと明らかにした。(共同)

「公正な和平」実現に向けた支援継続を確認 伊ウクライナ首脳会談
2024/9/7 21:27
https://www.sankei.com/article/20240907-B6WSQZGPWJIZDIB6ZELFNSJTI4/
イタリアのメローニ首相は7日、北部チェルノッビオでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。
イタリア首相府によると、メローニ氏はウクライナにとっての
「公正な和平」
実現に向けた支援継続を改めて表明。
ロシアがウクライナの重要インフラ施設への攻撃を強める中、防空支援などの必要性を協議した。
メローニ氏は会談後、チェルノッビオで開催されたフォーラムで演説し
「ウクライナを見捨ててはいけない」
「イタリアの選択は今後も変わらない」
と強調した。
中国とインドに対し紛争解決に向けた役割を果たすように求めた。
ゼレンスキー氏は6日にチェルノッビオに到着し、フォーラムで演説した。(共同)

ウクライナ首都キーウに無人機攻撃 議会近くに破片落下
2024/9/7 20:36
https://www.sankei.com/article/20240907-SKWG3VIDMJKOTO5N2YPWLBYB2A/
ウクライナの首都キーウで7日未明、ロシア軍の無人機攻撃があった。
市当局によると、飛来した複数の無人機は全て撃墜されたが、破片が市街地に落下して火災が発生した。
ウクライナの最高会議(議会)は7日、議会の建物の近くに無人機の破片が落下したと明らかにした。
建物に被害はなかった。
市中心部では同日午前3時ごろ、爆発音が連続で響いた。
集合住宅の敷地にも破片が落ちたが、負傷者は報告されていない。
一方、ロシア南部ボロネジ州で7日未明にかけてウクライナ軍による無人機攻撃があり、地元からの情報によると撃墜された破片が落下して弾薬庫で火災が発生した。
同州のグセフ知事は火災が発生した地域に非常事態を宣言し、住民の避難が行われている。
ロシア国防省は7日、ウクライナ東部ドネツク州ポクロウシクの東方約35キロの集落カリノベを制圧したと発表した。(共同)

イラン、ロシアに短距離弾供与 英紙報道、射程110キロ超
2024/9/7 21:13
https://www.sankei.com/article/20240907-M5ZRL2ND6JJJNGV3DR3HUYS2JY/
英紙タイムズは6日、ウクライナ軍関係者の話として、イランがロシアに短距離弾道ミサイル200発以上を提供したと報じた。
ウクライナ側は射程110キロ超のイラン製ミサイルとみている。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米国も提供を確認しており、欧州など同盟国に通知済みだという。
イランはロシアに攻撃型無人機「シャヘド」を提供しており、ウクライナ侵攻で多用されている。
WSJによると、欧州高官は
「これで終わりではない」
と述べ、より射程が長いミサイルを保有するイランのロシアへの武器供与が続くとみている。
国営イラン通信は7日、イラン国連代表部がミサイル供与の報道を否定したと報じた。
ウクライナ外務省は7日、ミサイル供与の報道について
「深刻な懸念を表明する」
との声明を発表し、イラン指導部に対し、いかなる兵器もロシアに提供しないよう求めた。(共同)

ゼレンスキー氏、戦争終結へ対露圧力必要と訴え 米国防長官は長射程兵器の使用制限撤廃に慎重
2024/9/7 18:32
https://www.sankei.com/article/20240907-67V5OLU5CBOKXNXS3T3VH46F7I/
ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、自国の勝利による戦争終結に向けてロシアを交渉の席に着かせるには、各国が連帯してプーチン大統領に圧力をかける必要があると述べた。
対露交渉に備え、ウクライナは軍事的優位を確保しなければならないとも強調。
欧米供与の長射程兵器による露領内への攻撃を、欧米は容認すべきだと訴えた。
イタリア北部チェルノッビオで開かれたフォーラムで演説した。
米国のオースティン国防長官は6日、訪問先のドイツで記者会見し、長射程兵器の使用制限撤廃に慎重な姿勢を崩さなかった。
「ウクライナは無人機などで露領内を攻撃する能力を既に持っている」
と述べた。(共同)

ガザやウクライナの紛争当事国首脳ら出席か 国連総会一般討論
2024/9/7 16:45
https://www.sankei.com/article/20240907-KIVQQ47X3RIPFKZKV4OE2DN77Q/
国連は6日、ニューヨークの国連本部で24〜30日に行われる総会一般討論の演説者リストの最新版を公表した。
パレスチナ自治区ガザの戦闘で対立するパレスチナ自治政府のアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相が26日に演説するという。
昨年に続きウクライナのゼレンスキー大統領も25日に出席を予定。
実現すれば、ウクライナとガザの両紛争当事国トップらが集う異例の機会になる。
演説者は当日まで変更の可能性がある。
ロシアは出席者を閣僚級としており、ラブロフ外相が28日に演説する見通しだ。
総会に合わせ、安全保障理事会は25日に世界的な紛争を協議する首脳級会合を開催する。
議長国スロベニアは、ネタニヤフ氏やアッバス氏、ゼレンスキー氏らが顔を突き合わせて議論し、ガザ、ウクライナ両紛争の解決の足掛かりになることを期待している。(共同)

「6万8000人の露軍戦死者を確認」英BBC報道 「実際はさらに多い」と指摘
2024/9/7 16:42
https://www.sankei.com/article/20240907-N2DBBBSIRNLSHH6U4CX2IEFNPU/
英BBC放送は6日、ロシアによるウクライナ侵略の開始後、露軍で約6万8000人の戦死者を確認したと伝えた。
露各地の自治体トップの発表や地方メディアの報道、遺族による交流サイト(SNS)への投稿など公開情報のみを集計したもので、BBCは
「実際の戦死者数はこれより更に多い」
と指摘した。
BBCはウクライナ侵略に関し、露独立系メディアと共同で露軍の戦死者数を追跡してきた。
BBCによると、露軍で戦死が確認されたのは6万8011人。
戦死者の分類では、
▽露国防省と契約した契約兵=1万3348人
▽自発的に従軍した志願兵=1万3152人
▽恩赦を約束されて軍に入隊した囚人兵=1万3037人
▽予備役から招集された動員兵=8797人
▽民間軍事会社の兵士=2586人
▽分類不能=1万7091人
となった。
ロシア軍とウクライナ軍の戦死者数は判然としていない。
露国防省は自軍の戦死者について、2022年9月に5937人だと主張して以降、言及を避けている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年2月、自軍の戦死者を3万1000人だとする一方、露軍の戦死者は18万人だとした。
米紙ニューヨーク・タイムズは2023年8月時点で、米国が露軍の戦死者を最大12万人、ウクライナ軍の戦死者を7万人と推計していると伝えた。

ウクライナに連帯表明 中国の対露輸出にも懸念 イタリアでG7下院議長会議
2024/9/7 12:19
https://www.sankei.com/article/20240907-P6INNAUXKNOMJEY6MVAGMUX5N4/
先進7カ国(G7)下院議長会議が6日、イタリア北部ベローナで開かれ、ロシアの侵略戦争に対峙する
「ウクライナと無条件に連帯する」
との共同宣言を発表した。
中国から軍事転用可能な物品がロシアへ輸出されていることにも
「強い懸念」
を表明した。
日本からは額賀福志郎衆院議長が、ウクライナからも最高会議(議会)のステファンチュク議長も参加した。
イタリアのメローニ首相はオンラインで演説し、ウクライナ支援について
「公正で恒久的な平和が達成されるまで継続される」と強調した。
また、会議では人工知能(AI)を巡る問題も主要議題となった。
共同宣言では、生成AIを使った
「ディープフェイク」
などが選挙で悪用されないよう
「特別な注意を払い続けなければならない」
と指摘した。(共同)

ブリンケン国務長官、ウクライナ新外相と電話会談 米国の軍事・復興支援継続を確認
2024/9/7 10:33
https://www.sankei.com/article/20240907-7INP5ETF25MTTKN3EJ2U7FUNOE/
ブリンケン米国務長官は6日、ウクライナのシビハ新外相と電話会談し、ロシアの侵略に対抗するための軍事支援のほか、経済復興を後押しする取り組みを継続する考えを強調した。
今月の国連総会に合わせて予定されるウクライナ関連イベントでの連携も確認した。(共同)

国連総会演説 ネタニヤフ首相、アッバス議長、ゼレンスキー大統領 紛争当事国首脳らが出席か
2024/9/7 10:32
https://www.sankei.com/article/20240907-ZGI2WKDWAVIALCPCB2QU7BXYOA/
国連は6日、ニューヨークの国連本部で24〜30日に行われる総会一般討論の演説者リストの最新版を公表した。
パレスチナ自治区ガザの戦闘で対立するパレスチナ自治政府のアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相が26日に演説するという。
ウクライナとガザの両紛争当事国トップらが顔を揃える異例の機会になる可能性が高まった。
演説者は当日まで変更の可能性がある。
2023年に続きウクライナのゼレンスキー大統領も25日に出席を予定する。
ロシアは出席者を閣僚級としており、ラブロフ外相が28日に演説する見通しだ。
最新の演説者リストによると、初日の24日には開催国米国のバイデン大統領が登壇し、同日中にイスラム原理主義組織ハマスを支援するイランのペゼシュキアン大統領も演説する。
最終日の30日には北朝鮮の国連代表部の演説が予定され、金星(キム・ソン)国連大使が登壇するとみられる。(共同)

イランがロシアに数百発の弾道ミサイル供与 米紙報道、ウクライナへの脅威拡大
2024/9/7 8:25
https://www.sankei.com/article/20240907-6TWXDOV4EFK5RMUNBVMXPXYCTQ/
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は6日、ウクライナ侵略を続けるロシアにイランが数百発規模の短距離弾道ミサイルを供与したと伝えた。
米国と欧州の当局者の話だとした。
米国が最近、このことを同盟国に通知したという。
同紙によると、イランの国連代表部の報道官はロシアへのミサイル供与を否定した。
ウクライナでは最近、露軍による大規模ミサイル攻撃が相次ぎ、防空システム不足などで多数の民間人が死傷している。
イランからロシアへのミサイル供与が事実であれば、ウクライナにとって更なる脅威となる。
ロシアは従来、イランから自爆ドローン(無人機)を調達する一方、北朝鮮から砲弾や弾道ミサイルを調達してきたとされる。
ロシアはいずれも否定している。
先進7カ国(G7)は今年3月、イランに対し、ロシアに弾道ミサイルなどを供与した場合は制裁を科すと警告。
ただ、複数の欧米メディアは最近、イランがロシアへの弾道ミサイルの輸送を開始する兆候があると報じていた。

「ロシア兵に同情」批判 ウクライナ、映画祭で物議「恥ずべきこと」
2024/9/7 8:04
https://www.sankei.com/article/20240907-BEESFJNCRZIYHOXPNZ653O77NE/
ウクライナのイエルマーク大統領府長官は6日、イタリア北部で開催中のベネチア国際映画祭で、ウクライナに侵攻したロシア軍兵士のドキュメンタリーが上映されたことを
「恥ずべきことだ」
と批判した。
ロシア兵に同情的な描写が物議を醸しており、ロシアの
「プロパガンダ映画」
とX(旧ツイッター)に投稿した。
欧州メディアによると、映画はロシア系カナダ人のトロフィモワ監督が前線近くの部隊に同行して制作。
ロシア兵を
「戦争犯罪者」
とみなす欧米諸国の固定観念に挑戦したとしているが、ウクライナの被害実態にはほとんど触れられていないという。
ウクライナの映画関係者らは
「ロシアの侵攻を正当化している」
「ウクライナ人の苦しみを無視する内容だ」
と非難していた。(共同)

露ミサイル攻撃で51人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワで教育施設など被害
2024/9/4 1:19
https://www.sankei.com/article/20240904-XXWVQPI6WZIQFCAMAMFHGILXCM/
ウクライナの中部ポルタワ州ポルタワ市で3日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、少なくとも51人が死亡し、負傷者は200人を超えた。
ゼレンスキー大統領らが通信アプリへの投稿などで明らかにした。
前線の東部ドネツク州などに比べ頻度が少ない中部への攻撃で、1度の攻撃としては異例の被害規模。
地元メディアによると、攻撃は午前中に起きたとみられる。
ゼレンスキー氏は、弾道ミサイル2発が使用され教育関連施設とその隣の病院が標的になったと指摘した。
通信関連施設の一部も損壊したという。
現場は軍関連の通信学校。
国防省は、空襲警報発令から着弾までの時間が極めて短く、被害が拡大したとの見方を示した。
ゼレンスキー氏は防空態勢と長距離攻撃能力を強化する必要があるとして、各国に一刻も早い支援を求めた。(共同)

ロシアのミサイル攻撃で47人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワの教育施設など
2024/9/3 23:36
https://www.sankei.com/article/20240903-TZQ2TTV4CZLHZO2IQSNNXOIDQM/
ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、中部ポルタワの教育施設と、隣接する病院の敷地内にロシア軍のミサイルが着弾し、41人が死亡、180人以上が負傷したと発表した。
ゼレンスキー氏の妻、オレナ夫人はその後、死者が47人、負傷者が206人に増えたと明らかにした。
ゼレンスキー氏は暫定情報として、弾道ミサイル2発による攻撃だとみられると指摘した。
瓦礫の下に閉じ込められている人々がおり、救出作業が続いているとも説明した。死傷者数は更に増える恐れがある。
ゼレンスキー氏は死傷者らに哀悼の意を示し、
「ロシア人はこの攻撃の代償を必ず支払うことになる」
と表明。
「露軍のテロを止めるためにウクライナには防空システムや長距離ミサイルが必要だ」
とし、軍事支援の継続と拡大を求めた。

ロシアは中国と戦略的連携 極東の即応態勢維持、プーチン大統領は北方領土訪問を示唆
2024/9/3 20:23
https://www.sankei.com/article/20240903-WMA6SSIMJJJZBDPSAOPYCM7KUM/?479939
ロシアはウクライナ侵略を継続し、西側に地上戦力を割く一方、極東の日本周辺でも航空機や艦艇による軍事活動を活発化させている。
中国との戦略的な連携を強化する動きも顕著になっている。
プーチン大統領は将来的な北方領土訪問も示唆しており、日本政府は警戒を強めている。
ロシアはウクライナ侵略で地上戦力を消耗させている。
だが2023年10月にロシア所属とみられるヘリコプター1機が北海道根室半島沖を領空侵犯するなど、日本周辺での海空戦力の活発な活動を継続している。極東における即応態勢の維持を強調し日米同盟を牽制する狙いがあるとみられる。
中国とは緊密な軍事協力を進める。
2023年6月、中露の爆撃機が戦闘機を伴い日本海から東シナ海、太平洋に渡る空域を共同飛行。
2023年7〜8月には3回目となる中露艦艇の共同航行を日本周辺海域で実施した。
日本政府は
「我が国に対する示威活動を明確に意図している」
とみる。
日本の対露制裁に反発するプーチン氏は2024年1月と6月、自身による初の北方領土訪問に意欲を示しており強行する可能性もある。
木原稔防衛相は3日、ロシアと東側で国境を接するノルウェーのグラム国防相と会談し、中露を念頭に
「最近の我が国周辺における軍事活動の状況を極めて重大かつ深刻に捉えている」
と述べ、強い警戒感を示した。

ロシア選手が挑発と抗議 ウクライナのパラリンピック委員会会長「非常に不快だ」
2024/9/3 17:04
https://www.sankei.com/article/20240903-BVXMATE5ARNNZIMWFFHBKFP4YE/?outputType=theme_paris2024
ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長(70)は3日までに、パリ・パラリンピックに個人の中立選手(NPA)として出場しているロシア選手から自国の選手が挑発を受けていると主張した。
共同通信のインタビューに応じた。
国際パラリンピック委員会(IPC)に正式に抗議したとしている。
スシケビッチ氏は、ロシア選手が
「ウクライナ野郎」
などと差別的な用語を発したり、親しげに挨拶をして気を引こうとしたりしたと述べた。
「非常に不快だ」
と批判し、ウクライナ選手を動揺させる目的との見方を示した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナは開会前、ロシアと同盟国ベラルーシの出場を禁じるよう求めたが、IPCは侵攻不支持などを条件にNPAとしての参加を容認した。
スシケビッチ氏は
「侵攻不支持を表明した選手はいない」
「中立ではなく、出場を認めたのは間違いだった」
とIPCの対応も批判した。(共同)

ロシアへの越境攻撃「復讐でなく倫理」に基づき実行 駐日ウクライナ大使インタビュー
2024/9/3 18:20
https://www.sankei.com/article/20240903-H2MBCYU5R5NCJGFSHQ6Z3JWH6A/
ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使が産経新聞とのインタビューに応じた。
ウクライナ軍のロシア西部クルスク州への進軍は
「復讐」
ではなく、
「倫理」
に基づき抑制された形で実行されていると言及。
「有意義な作戦だ」
と強調した。
コルスンスキー氏は越境作戦について、露軍に強力に反撃でき、ウクライナが最終勝利するとの確信を国民に抱かせているという意味で
「士気高揚に繋がる」
と指摘した。
露軍が首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで住民を虐殺したことを念頭に
「私たちの軍は露領土で民間人殺害、レイプに手を染めていない」
「文明的に行動している」
と述べた。
ウクライナ軍はクルスク州の住民に支援をしているとも述べ、復讐ではなく倫理に基づいた行動を
「味方や敵の国家に示している」
と語った。
米大統領選を巡っては共和党候補のトランプ前大統領と争う民主党候補のハリス副大統領について、
「バイデン大統領に代わって多くの国際会議に参加した十分な経験を持つ」
と指摘。
どちらが大統領に就任しても
「有効なウクライナ支援が堅持されると信じている」
と強調した。

インタビューの詳細は以下の通り。

■露軍の若い兵士、自主的に投降
ーー8月に始まったウクライナ軍の露西部クルスク州への越境作戦について
ウクライナ軍が強力な力を持っていると国民が再確認した。
最終的にウクライナが勝利できるとの確信を国民に抱かせている。
士気高揚に繋がる。
有意義な作戦だ。
ウクライナ軍は露領土で民間人の殺害、レイプに手を染めていない。
文明的に行動している。
ウクライナ軍は露政府がほったらかしにした地域で、現地住民に様々な支援を展開している。
復讐ではなく、倫理に基づく行動を味方や敵の国家に明確に示している。

ーーウクライナ軍の越境作戦に露軍が効果的に反撃できていないように見える
多くの神話、伝説が存在することが改めて明らかになった。
その典型は露軍が世界で2番目の力を持つということだ。
露軍は即時に予備役を集めることもできない。
また、ロシア国民の運命はどうでもいいとプーチン(露大統領)は思っているようだ。
クルスク州の前線に投入され、捕虜になっている露軍兵士は、恐怖でいっぱいの17、18歳の若い兵士たちだ。
みんな自主的に投降している。
母親と今回、初めて別れた子供たちだろう。
適切な時期に彼らを母親のもとに返す。

■ドローンが露軍の補給路破壊
ーープーチン氏の露国内での立ち位置をどう分析するか
苦境にあるというより、弱く見える。
欧州の童話にあるように『裸の王様』同然だ。
ロシアで彼は『神様』のように、崇められてきた。
しかし、近くで見ると裸だった。

ーーウクライナは新型無人機(ドローン)を開発したといわれる
ウクライナは航空機『アントノフ』の開発で知られた国だ。
(大使であると同時に)航空技術関連の専門家として私が言えるのは、ウクライナでは伝統的に航空力学の学校教育が充実しているということ。
航空機やヘリコプター用のエンジンやモーターなどの設計事務所、工場は未だに活動している。
ウクライナは1000キロ以上飛行できるドローンを作っている。
露軍の空からの攻撃を回避するため、ロシアの飛行場や露軍の補給路破壊などに当たっている。

■米、大統領選後も支援堅持を信じる
ーー米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は指導力不足が指摘されている
米国の大統領、副大統領の権限は明確に定められている。
大統領がいる以上、(指導力不足に見えるのは)当たり前だ。
思い出してほしいのは、ハリス氏はバイデン大統領に代わり、多くの国際会議に参加していること。
各国の国家元首とコミュニケーションをし、やり取りをしているという十分な経験を持っている。
ハリス氏と(共和党候補の)トランプ前大統領のどちらが当選しても、有効なウクライナ支援が堅持されると信じている。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続される。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続されると信じている。

射程600キロ超の新兵器でクリミア攻撃か ウクライナ、国産のミサイル型無人機
2024/9/3 8:03
https://www.sankei.com/article/20240903-O4XC5ZYFPBOCLKVSEJUNMCGJFQ/
ウクライナメディアは2日、軍が新開発の国産ミサイル型無人機を初めて使用し、ロシアが併合したクリミア半島にある軍事目標を8月に攻撃したと報じた。
英メディアによると、射程600〜700キロとされる。
欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用が許されていない中で戦局好転への期待をかけるが、配備数は不明で効果は見通せない。
ゼレンスキー大統領が8月24日に初使用を公表したが、攻撃目標は明らかになっていなかった。
開発期間は1年半で、ロシア領内にある軍用飛行場少なくとも20カ所を射程に収めるとされる。
ウクライナは射程250キロの英国製巡航ミサイル
「ストームシャドー」
や300キロの米国製地対地ミサイル
「ATACMS(エイタクムス)」
を供与されており、ゼレンスキー氏は
「防衛を強化できる」
として再三にわたり使用制限の解除を求めている。(共同)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/727.html#c23

[政治・選挙・NHK295] 自民総裁選「進次郎陣営」で内輪モメ…推薦人の野田聖子=選対本部長案に激怒した議員の名前(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
21. 秘密のアッコちゃん[510] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月15日 06:26:46 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[75]
<■99行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>総裁選討論会 安保論議もっと深めたい
社説
2024/9/15 5:00
https://www.sankei.com/article/20240915-ZY3YNDO4R5M5LILHEFNRHU4QYE/
自民党総裁選の候補者による日本記者クラブ主催の討論会が行われた。
テーマは政治とカネの問題や解雇規制、成長力の強化といった経済政策、原発を含むエネルギー政策など多岐にわたった。
総裁選告示後の論戦で大方の候補者は、防衛力の抜本的強化を始めた岸田文雄政権の安全保障政策を継承する考えを示している。
今回の討論会では、それを掘り下げて論じることが期待されたが、そうはならなかったのは残念だった。
特に、覇権主義的な行動を改めない中国をどのように抑止していくのかを、候補者全員に語ってほしかった。
安保政策では、茂木敏充幹事長が、石破茂元幹事長が唱える
「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」
は現実的ではないと指摘した。
石破氏は米国、オーストラリア、ニュージーランドを念頭に
「環境が似た国同士から始めていくことは理論的に可能だ」
と答えた。
だが、政府の憲法解釈は集団的自衛権の限定的な行使しか認めていない。
NATOは集団的自衛権の全面的な行使を前提とする同盟だ。
アジア版NATO創設には、日本の集団的自衛権の全面的な行使を認めることが必要で、憲法解釈の変更または憲法および関連法制の改正が前提となる。
また、アジア各国はソ連やロシアに対抗するNATO加盟国のように中国と対峙していく意思を固めていない。
いずれも時間を要する取り組みとなる。
アジア版NATOは将来的な課題としてはあり得るかもしれないが、数年先の発生も懸念される台湾有事に備える政策とは言えない。
石破氏は身近に迫る脅威から日本を守り抜く方策も語るべきである。
選択的夫婦別姓を巡っては小泉進次郎元環境相が導入を改めて唱えた。
導入のための民法改正案を内閣提出法案とする場合、閣議決定が必要となる。
導入に反対する人物は入閣させないのかと問われた小泉氏は明言を避け、
「1つの政策で立場が異なっても、全体的に協力関係を築ける関係性もある」
と語るにとどまった。
反対する人を入閣させれば閣議決定時に閣内不一致に陥るのは自明だ。
小泉氏は政府の意思決定システムを踏まえた説明を心がけるべきだ。

<主張>自民総裁選告示 日本を守る政策競い合え 「夫婦別姓」には賛成できない
社説
2024/9/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20240913-3EWZIUNIWVKNJGCH5AYNPRJ2LM/
自民党総裁選が告示され、過去最多の9人が立候補した。
多くの派閥が解散を決め、名乗りを上げやすい環境になったことなどが背景にある。
投開票は27日で、岸田文雄首相の後継選びだ。
有権者である自民党の国会議員と党員・党友には、1億2千万人が暮らす日本の舵取り役には誰が最も相応しいかを考え、投票してもらいたい。
目先の人気投票は禁物である。
世界は激動の時代を迎えている。
日本は、反日的で核武装している専制国家の中国とロシア、北朝鮮に囲まれている。
■転換期を担う自覚持て
ロシアが侵略するウクライナ、紛争の絶えない中東を除き日本は世界で最も厳しい安全保障環境にある。
冷戦期の東西対立の最前線は欧州だったが、現代のそれは日本を含む北東アジアである。
先進7カ国(G7)の一員である日本には、自国の防衛に加えて、地域と世界の平和と秩序を守る責務がある。
経済では、成長力強化が急務だ。
「失われた30年」
とされる長期停滞から真に脱却できるかが問われている。
人口減少への対応や持続可能な社会保障制度の改革も待ったなしだ。
候補者は重大な転換期に政権を担う自覚を持ち、志と具体的な政策を語らねばならない。
早期の衆院解散・総選挙が想定されるが、聞こえのよい政策を羅列するだけでは無責任の誹りを免れない。
選挙後の政権運営の構想と実行力こそが重要だ。
今や、誰が首相になっても同じという時代ではない。
安倍晋三元首相は
「自由で開かれたインド太平洋」
構想を世界に提示し、限定的ながら集団的自衛権の行使容認を実現した。
菅義偉前首相は米国と共に
「台湾海峡の平和と安定の重要性」
を打ち出した。
岸田文雄首相は5年間の防衛費43兆円、反撃能力の保有を決め、防衛力の抜本的強化を開始した。
彼らの決断と行動がなければ日本は中国や北朝鮮の脅威、ロシアのウクライナ侵略を前に立ち往生していただろう。
候補者は岸田氏が語った
「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を共有し、安倍氏以来の外交安保政策の確実な継承と発展を約束すべきである。
高市早苗経済安全保障担当相が提案した内閣情報局、内閣情報会議創設は日本と国民の安全を高めるだろう。
台湾有事は令和9(2027)年までにあるかもしれないと懸念されている。
抑止力と対処力向上へ残された時間は短く、理念的な法改正に走っている余裕はない。
米国との同盟や有志国との協力を強めつつ、地に足の着いた防衛、国民保護策を推進すべきである。
一方で、千年、二千年の視野で日本を守るため、安定的な皇位の継承策を整えたい。
岸田内閣は、男系男子による継承を堅持する内容の報告書を国会へ提示した。
自民は報告書に賛同している。
男系(父系)継承を一度の例外もなく貫いてきた皇統を守らねばならない。
■男系継承の皇統を守れ
憲法改正は自民の党是だ。
自衛隊明記や緊急事態条項創設などをいつまでに実現したいかを語ってほしい。
首相になっても憲法改正を論ずるのは何の問題もない。
公明など他党を説得していく決意も披露すべきだ。
北朝鮮による拉致被害者全員救出の強い決意を示すことが求められよう。
争点の1つに選択的夫婦別姓導入の是非がある。
家族や社会の有り様に関わる問題だ。
国民的合意を欠いたまま結論を急げば、社会に分断を招く。
選択的夫婦別姓が導入されれば、姓は砂粒のような個人の呼称へと変貌しかねない。
世代を重ねていく家族の呼称としての姓でなければ、姓を名乗る必要があるのだろうか。
夫婦別姓は片方の親と子の別姓でもある。
祖父母らも絡み、家族の歴史や絆が断ち切られ、戸籍制度も揺らぐ。
「選択的」
と言っても個人の自由の問題ではない。
小泉進次郎元環境相は1年以内に実現したいと語ったが、賛成できない。
旧姓使用の充実で対応できる話だ。
「政治とカネ」
を巡る問題は重要だ。
信頼を回復しなければ自民は強い政策推進力を保てまい。
再発防止や政治資金の透明性確保はもちろん、派閥解散に伴う党内統治の在り方も含め政治改革論議を深めてほしい。
国内外で政治家を狙うテロが相次いでいる。
遊説警備に万全を尽くしてもらいたい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/502.html#c21

[戦争b25] ウクライナの越境攻撃、ゼレンスキー氏「ロシア軍が反攻作戦を始めた」…想定の範囲内と説明/ 読売新聞 仁王像
8. 秘密のアッコちゃん[511] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月15日 08:55:36 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[76]
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越境作戦のクルスク州で橋を連続攻撃 ウクライナ軍、ロシア軍の補給を妨害
2024/9/15 6:40
https://www.sankei.com/article/20240915-IQSFPGZE2FIMZEZ5NOXT2DFZ3I/
英国防省は14日、ウクライナ軍が越境作戦を続けるロシア西部クルスク州で、セイム川に架かる橋を連続で攻撃しているとの分析を発表した。
ロシア軍の補給を妨害する狙い。
破壊された橋を撮影したとする写真を公開した。
ウクライナ側はクルスク州内の100集落を制圧したと主張してきたが、ロシア国防省は12日、10集落を奪還したと発表。
ゼレンスキー大統領は12日の記者会見で
「ロシアの反攻が始まった」
との認識を示していた。
ウクライナ南部ザポロジエ州の知事によると、同州グリャイポレの農業関連企業が14日、ロシアの攻撃を受け、従業員ら3人が死亡した。(共同)

ウクライナ越境攻撃地域のロシア住民、避難へ「人道回廊」設置を要請 家族らが書簡を公開
2024/9/14 21:27
https://www.sankei.com/article/20240914-4O4KDG7J6BL6PDPWYSITJ7B25E/
ウクライナ軍が越境攻撃で制圧したロシア西部クルスク州スジャに取り残されたロシア人住民の家族らが14日までに、住民避難のための人道回廊設置を求める書簡をロシア独立系紙「ノーバヤ・ガゼータ」(電子版)で公開した。
書簡はロシアのプーチン、ウクライナのゼレンスキー両大統領や赤十字国際委員会(ICRC)に宛てた。
書簡によると、クルスク州のウクライナ軍支配地域には少なくとも698人の住民が取り残され、大半は高齢者。
実際の残留住民はもっと多いとみられるという。
書簡は、11日にロシア軍による反撃が始まり、ウクライナ軍がスジャ防衛を決断すれば
「住民が生き延びられるチャンスはほぼない」
と指摘。
「ロシアとウクライナの当局が住民避難のための交渉を開始するようにお願いする」
と結んだ。(共同)

イラン外務省、EUの制裁拡大警告に反発 「露にミサイルを売っているという主張は虚偽」
2024/9/14 19:46
https://www.sankei.com/article/20240914-3BYPEA5MGVPMTDEHXXAMFZTXAI/
イラン外務省報道官は13日、欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表がウクライナに侵攻するロシアに弾道ミサイルを輸出したとして対イラン制裁の拡大を警告したことに反発する声明を発表した。
「イランがロシアに弾道ミサイルを売っているという主張は虚偽だ」
と強調。
「EUは嘘の情報に基づく非難を避けるべきだ」
と指摘した。(共同)

ロシア高官のショイグ氏が訪朝、金正恩氏と会談 「朝露の戦略対話深化」と同盟継続を強調
2024/9/14 18:54
https://www.sankei.com/article/20240914-I7OLZK7VHVLWRP624J6F4WYJEQ/
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は13日、訪朝したロシアのショイグ安全保障会議書記と会談し、
「朝露の戦略対話を引き続き深化させ、互いの安全を守る協力を強化する」
ことで一致した。
党機関紙、労働新聞が14日報じた。
昨年9月13日にロシア極東で露朝首脳会談が開かれて1年の節目で、韓国の専門家からは、
「同盟が一時的ではなく続く意思を強調する狙い」
との分析がある。
金氏の訪露日程を協議した可能性も指摘されている。

英、ウクライナ軍の長射程兵器使用容認を米に要請か ロシア領攻撃、バイデン大統領は慎重
2024/9/14 16:20
https://www.sankei.com/article/20240914-S3LI2SV7QBJOVD3SVN7GVVRVCA/
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日、ホワイトハウスで会談した。
スターマー氏は、ウクライナ軍がロシア領内への攻撃に欧米供与の長射程兵器を使えるようにすることを求めたとみられる。
バイデン氏は戦火拡大を招くとして制限撤廃に慎重な姿勢を維持したもようだ。
オースティン国防長官は13日、南部アラバマ州で記者団の質問に答え、長射程兵器の使用がウクライナの勝利に必ずしも結び付かないとの認識を改めて示した。
「我々は戦争が拡大することを望んでいない」
と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は英国製巡航ミサイル「ストームシャドー」や米国製地対地ミサイル「ATACMS」を対ロ攻撃に使うことを求めている。
AP通信によると、ストームシャドーは米国製部品を使っているため、ウクライナ軍が長距離攻撃に用いるには米側の承認が必要。(共同)

ゼレンスキー大統領、長距離攻撃の認可求める 露部隊の位置「全て把握」
2024/9/14 15:35
https://www.sankei.com/article/20240914-S3JL3CMN2JI5XDBBTOINURUHZA/
ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、ウクライナと支援国がロシアの攻撃部隊の位置を
「全て把握している」
と述べ、米欧が供与した長距離射程の兵器を使ったロシア領攻撃を認めるよう改めて訴えた。
「戦争の流れを変え、ロシアに和平を求めさせるために必要だ」
と語った。
欧米の政治家らが参加したキーウ(キエフ)での会合で演説した。
ゼレンスキー氏は通信アプリへの投稿で、ロシアとの捕虜交換で民間人の女性や兵士ら49人が帰還したと発表した。
ウクライナ内務省は、ロシア軍が北東部スムイ州を攻撃し、2人が死亡して9人がけがをしたと発表した。(共同)

英首相、ウクライナの露攻撃で長射程兵器使用容認を要請か バイデン氏は慎重姿勢を維持
2024/9/14 10:06
https://www.sankei.com/article/20240914-QZIQID3N75OEVHXRQHCPUSEOGM/
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日、ホワイトハウスで会談した。
報道によると、スターマー氏はウクライナ軍がロシア領内への攻撃に欧米供与の長射程兵器を使うことに前向きで、英国の巡航ミサイル「ストームシャドー」の使用容認を米側に求めたとみられる。
バイデン氏は戦火拡大を招くとして慎重な姿勢を維持したとみられる。
ウクライナのゼレンスキー大統領は欧米供与の兵器に関し使用制限をなくすべきだと強く要求している。
AP通信によると、ストームシャドーは米国製部品を使っているため、ウクライナ軍が長距離攻撃に用いるには米側の承認が必要。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、米側は今後、米国が提供した武器を使わないことを条件に制限撤廃を認める可能性がある。
ロシアのプーチン大統領は
「ロシアと米欧の戦いになる」
と警告し、対抗措置も辞さない構え。
同紙によると、米側はロシアがイランや親イラン組織による中東の米軍への攻撃を支援する恐れがあるとみている。(共同)

EUがイランに制裁拡大を警告 ロシアに弾道ミサイル輸出したとして強く非難
2024/9/13 19:56
https://www.sankei.com/article/20240913-7HDMEJGO3RMP3G6WA5HKO36BCI/
欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は13日に声明を発表し、ウクライナに侵攻するロシアに弾道ミサイルを輸出したとしてイランを強く非難し制裁の拡大を警告した。
声明で
「イランの弾道ミサイルは、ウクライナに更なる苦痛と破壊をもたらすために使用される恐れがある」
と指摘。
イランの弾道ミサイルや無人機、航空分野に関与する個人や団体に対し、新たな制裁を検討する考えを示した。(共同)

今年製造の北朝鮮ミサイル、ロシアがウクライナ攻撃に使用 英団体「短期輸出ルート示す」
2024/9/13 12:03
https://www.sankei.com/article/20240913-A4FYA5L2TJD27G3G22EU2RSVGA/
ロシアが今夏のウクライナ攻撃で、北朝鮮で今年製造されたばかりの弾道ミサイルを使用したことが分かった。
英国の民間調査団体「紛争兵器研究所(CAR)」が11日、発表した。
北朝鮮が製造したミサイルをすぐに輸出できるルートを持っていることが示されたとしている。
CARは7〜8月、ウクライナで回収された4つの北朝鮮製ミサイルについて、残骸を分析した。
8月18日にキーウ近郊で見つかったミサイルの部品には、「113」と刻まれているのが確認された。
CARは、この数字は北朝鮮の暦「主体年号」で西暦2024年に当たり、
「今年製造された北朝鮮製ミサイルがウクライナで初めて確認された」
としている。
1月にウクライナ東部で回収された北朝鮮製ミサイルには「112」と刻まれており、CARは昨年製造されたと分析している。
回収された北朝鮮製ミサイルはいずれも、KN23、KN24と呼ばれる短距離弾道ミサイルだった。
ミサイルはウクライナ軍が残骸を回収し、CARはデータ分析を行っている。

ゼレンスキー氏「露軍が反撃開始」 越境攻撃下のクルスク州 戦局の帰趨を左右
2024/9/13 9:35
https://www.sankei.com/article/20240913-3RZZXW3O25NORCUXBIRHDNDHSE/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は12日、自国軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州の戦況に関し、
「露軍が反撃行動を開始した」
と述べ、露軍が同州の奪還作戦に着手したとの見方を示した。
露軍の反撃は
「我々の計画通りだ」
とも述べた。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)で行われたリトアニアのナウセーダ大統領との会談後の共同記者会見での発言を現地メディアが伝えた。
一方、露国防省は12日、クルスク州で過去2日間に集落10カ所を奪還したと報告した。
ゼレンスキー氏は越境攻撃と露領土占領の狙いについて
@ロシアを交渉に引き出して譲歩を迫る
A露軍戦力を分散させ、最激戦地のウクライナ東部ドネツク州で露軍の圧力を弱める
ことなどだと説明してきた。
プーチン露大統領は今月、占領された領土を奪還する意思を繰り返し表明。越境攻撃が失敗すれば、ウクライナは戦力が枯渇し、ロシアの求める条件で和平交渉に応じざるを得なくなるとの認識も示していた。
露軍はウクライナの狙いに反し、越境攻撃の開始後もドネツク州に主力を維持。
ウクライナ軍は越境攻撃に戦力を投入した結果、ドネツク州の防衛が手薄となり、劣勢が進んでいるとされる。
ウクライナ軍が露軍の反撃を阻止し、クルスク州の占領地域を維持できるかが今後の戦局の帰趨を左右しそうだ。
クルスク州での露軍の反撃を巡っては、露軍の現地部隊司令官が、
「攻勢に転じ、10集落を奪還した」
と主張。
ウクライナや欧米の軍事メディア、米シンクタンク「戦争研究所」なども露軍が同州で反撃に着手したと分析していた。
ウクライナ軍は8月6日に越境攻撃に着手。
8月下旬時点でクルスク州の集落100カ所と面積1300平方キロを掌握したと報告していた。

米、対露長射程兵器の使用容認に前向き 長官「必要に応じ調整」
2024/9/13 8:44
https://www.sankei.com/article/20240913-WGTLLZFFEVKCVCUQHYHOI773I4/
ブリンケン米国務長官は12日、欧米がウクライナに供与した長射程兵器によるロシア領攻撃を容認するかどうかについて
「我々は適応、調整し、ウクライナが必要なものを必要な時に備えられるようにする」
と述べ、前向きな考えを示した。
訪問先のポーランドでの記者会見で答えた。
米国は戦火拡大に繋がるとしてロシア領内への長射程兵器の使用を制限。
ウクライナは、空爆を実施するロシア軍戦闘機が拠点とする露領内の飛行場やミサイル貯蔵庫などを長射程兵器で攻撃する必要があるとし、制限撤廃を求めている。
バイデン米大統領は13日、ワシントンでスターマー英首相と会談し、使用制限の解除を協議する。
ブリンケン氏は11日、ラミー英外相とウクライナを訪れ、ゼレンスキー大統領らと会談した。(共同)

米英外相、供与ミサイルによる露国内攻撃許可の検討約束 ゼレンスキー氏と会談
2024/9/12 10:14
https://www.sankei.com/article/20240912-FDMYKEYFIZKWBNOW45IVGKKWQU/
米国のブリンケン国務長官と英国のラミー外相は11日、ロシアの侵略を受けるウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談した。
ゼレンスキー氏は、米英から供与された長距離ミサイルによる露国内への攻撃を許可するよう両外相に改めて要請した。
両外相は協議内容を本国に持ち帰り、それぞれバイデン米大統領、スターマー英首相に報告して検討すると約束した。
会談後の共同記者会見での発表としてウクライナメディアが伝えた。
米英外相が今回のキーウ訪問に合わせ、両国が供与した長距離ミサイルによる露国内攻撃の許可を発表するとの事前観測も出ていたが、この問題を巡る協議はなお継続される形となった。
米英外相は同日、それぞれ7億ドル(約1千億円)と6億ポンド(約1100億円)規模のウクライナ追加支援を発表した。
一方、英紙ガーディアンは11日、英国が供与した長距離ミサイル「ストームシャドー」による露国内攻撃の許可を英政府が既に内々で決定したもようだと報道。
米国も非公式に同様の決定をしているとの見方を示した。
ゼレンスキー氏は、ウクライナがロシアに勝利するためには供与ミサイルによる露国内攻撃が不可欠だと主張。
一方、欧米側はロシアを過度に刺激する恐れがあるとし、慎重姿勢を示してきた。

ロシアの戦争犯罪13万7千件、医療従事者100人死亡 ウクライナ指摘
2024/9/12 7:02
https://www.sankei.com/article/20240912-AJID6DDLV5NWPNJFRVA7AT7PII/
ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、首都キーウ(キエフ)での会合で演説し、2022年2月の侵攻以降、ロシアがウクライナで少なくとも13万7千件の戦争犯罪を犯したと指摘した。
民間人への意図的な攻撃や拷問などが含まれる。
リャシュコ保健相は11日、ロシアの侵攻以来、1877の医療施設が被害を受け、100人以上の医療従事者が犠牲になったと発表。
ロシアが前線で救急医療用の車両を狙っていると批判した。
ウクライナ保健省によると、ロシアの攻撃による医療インフラの損害は少なくとも70億ドル(約1兆円)に上るという。
東部ドネツク州検察当局は11日、ロシアの攻撃で民間人2人が死亡したと発表。
非常事態庁は11日、東部ドニエプロペトロフスク州で男性1人が死亡したと表明した。
ロシア国防省は11日、ウクライナ軍が同日未明、黒海に浮かぶ資源掘削リグ「クリミア2」を制圧しようと試みたが、ロシア軍が撃退したと発表した。
掘削リグは元々ウクライナの所有物だったが、14年3月のロシアによるクリミア併合に伴いロシアが接収していた。(共同)

米、ウクライナのロシア領長距離攻撃の検討継続 ブリンケン長官「大統領に報告」
2024/9/12 6:58
https://www.sankei.com/article/20240912-UQ2A65FMINNNLINEVZQQDGZH4Q/
ブリンケン米国務長官とラミー英外相は11日、訪問先のウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領らと会談した。
ウクライナ側は、欧米供与の長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるよう要請した。
ブリンケン氏は記者会見で、バイデン大統領に会談結果を報告するとして、検討を続ける考えを示した。
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日にワシントンで会談する予定。
長射程兵器を使った攻撃を容認するかどうかも協議する見通し。
ブリンケン氏は
「我々はウクライナに勝利してほしい」
「米国はウクライナへの防衛支援を主導していく」
と述べ、強力な支援を続けるとアピール。
長射程兵器使用を巡る議論については
「ワシントンに戻り大統領に報告する」
と述べるにとどめた。
ブリンケン氏は会見で、7億ドル(約1千億円)を超えるウクライナ支援策を発表した。
電力インフラ補修、飲料水や医薬品の提供などの人道支援などが含まれるという。(共同)

米、ウクライナのロシア領長距離攻撃の検討継続 ブリンケン長官「大統領に報告」
2024/9/12 6:58
https://www.sankei.com/article/20240912-UQ2A65FMINNNLINEVZQQDGZH4Q/
ブリンケン米国務長官とラミー英外相は11日、訪問先のウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領らと会談した。
ウクライナ側は、欧米供与の長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるよう要請した。
ブリンケン氏は記者会見で、バイデン大統領に会談結果を報告するとして、検討を続ける考えを示した。
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日にワシントンで会談する予定。
長射程兵器を使った攻撃を容認するかどうかも協議する見通し。
ブリンケン氏は
「我々はウクライナに勝利してほしい」
「米国はウクライナへの防衛支援を主導していく」
と述べ、強力な支援を続けるとアピール。
長射程兵器使用を巡る議論については
「ワシントンに戻り大統領に報告する」
と述べるにとどめた。
ブリンケン氏は会見で、7億ドル(約1千億円)を超えるウクライナ支援策を発表した。
電力インフラ補修、飲料水や医薬品の提供などの人道支援などが含まれるという。(共同)

ロシア軍、クルスク州で反撃開始か、「10集落奪還」と主張 ウクライナ軍が越境攻撃
2024/9/11 18:38
https://www.sankei.com/article/20240911-QQBV2PVCVZPX3AZ4MC3KNQ4DRU/
ロシア軍幹部のアラウディノフ氏は11日、ウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州の一部で露軍が攻勢に転じ、集落10カ所を奪還したと主張した。タス通信が伝えた。露有力オンラインメディア「マッシュ」も同日、露軍が同州で150平方キロの面積を奪還し、ウクライナ軍に制圧された要衝スジャの近郊まで進出したと報道。同州で露軍が本格的な反撃作戦に乗り出した可能性がある。
ウクライナの軍事メディア「ディープステート」も11日、「露軍がクルスク州で積極的な攻勢を行い、ウクライナ軍の状況が悪化している」と報告した。
越境攻撃を巡っては、プーチン露大統領が今月、ウクライナ軍を駆逐して占領地域を奪還する意思を繰り返し表明。反撃の開始が近いとの観測が出ていた。プーチン氏は、越境攻撃が失敗すればウクライナは戦力が枯渇し、和平交渉に応じざるを得なくなるとの見解も示している。
ウクライナ軍は越境攻撃を8月6日に開始。同月下旬までに州内の集落100カ所と面積約1300平方キロを掌握したと発表した。同国のゼレンスキー大統領は越境攻撃と露領土占領の狙いについて、@ロシアを交渉に引き出して譲歩を迫るA露軍の戦力を最激戦地のウクライナ東部ドネツク州から分散させる−ことなどだと説明していた。
露軍はクルスク州に予備戦力を投入してウクライナ軍の前進を防ぐ一方、主力はドネツク州に残し、攻勢を維持している。

中国・王毅外相とショイグ露安保会議書記が会談、意思疎通強化で一致
2024/9/11 12:30
https://www.sankei.com/article/20240911-4DG4DIWDP5JENKPQMTXADLTNCY/
中国外務省は11日、王毅共産党政治局員兼外相が10日に訪問先のロシアでショイグ安全保障会議書記と会談し、両国の協力関係を確認し、戦略的な意思疎通を強化することで一致したと発表した。
王氏は主要新興国による「BRICS」の関連会合に出席するため、ロシア北西部サンクトペテルブルクを訪れた。
王氏は、10月にロシア中部カザンで開かれるBRICS首脳会議を通じ、
「参加国の相互信頼と協力が深まることを望む」
と強調。
両氏はウクライナ情勢についても意見を交わした。(共同)

ウクライナ新兵器「ドラゴンドローン」公表 2200度の溶解鉄降らせる 対露戦投入か
2024/9/11 10:51
https://www.sankei.com/article/20240911-2TAMN7YNA5GI3LY3ZKK2RIR44E/
ロシアと戦うウクライナ軍が、火炎をドローン(無人機)で上空から噴射する新兵器を開発したと明らかにした。
火を吹く竜になぞらえて
「ドラゴンドローン」
と呼ばれる。
米CNNは、火炎について摂氏2200度の溶解金属だと報じた。
ウクライナ国防省は4日、SNSで
「ハリコフ(ウクライナ東部)に向かうドラゴンドローン」
と題した動画を公開した。
森の上を低空飛行しながら火炎を降らせる様子が映っている。
イエルマーク大統領府長官は、夜間飛行した後に爆発するドローンの動画をSNSに投稿し、
「まさにドラゴン」
と書き込んだ。
動画は、軍関連の複数のSNSで発信された。
実戦で使用されたのか否かなど、詳細は明らかにされていない。
CNNによると、溶解金属は、アルミニウム粉と酸化鉄を混合した特殊金属テルミットとみられる。
テルミットは高温で燃えあがり、第二次大戦では焼夷弾として使われた。
ウクライナ軍第60機械化旅団は、
「敵の陣地をこれほど的確に燃やせる兵器はない」
と発信し、森に潜んでいるロシア軍攻撃への投入を示唆した。
新兵器を誇示し、威嚇する狙いとみられる。
テルミットは、ナパーム弾や白リン弾としても使われる。
これらの焼夷兵器は国際法上、軍事標的への使用は禁じられていないが、重度の火傷や呼吸器障害に加え、長期的に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を残すとして、人道団体は規制を求めている。
ウクライナはこれまで、ロシアの焼夷兵器で民間人の犠牲が出たとして非難してきた。

ロシア、安保理でウクライナ駐日大使の靖国参拝を批判「日本の先人と同じ運命たどる」
2024/9/11 9:57
https://www.sankei.com/article/20240911-RR5MRJPW7JPFLHM3C5VNJMELBI/
ロシアのネベンジャ国連大使は10日、ウクライナ侵攻を巡る安全保障理事会の緊急会合で、ウクライナのコルスンスキー駐日大使が靖国神社を参拝したと指摘し、ウクライナは
「戦争犯罪をなかったことにしようとしている」
と批判した。
ロシアは侵攻の当初から、ウクライナのゼレンスキー政権を
「ネオナチ」
などと呼び、侵攻を正当化してきた。
ネベンジャ氏は、在日ウクライナ大使館が3日にX(旧ツイッター)で、コルスンスキー氏の参拝を公表したと指摘。
軍国主義者やナチスとの戦いが侵攻の目的だと改めて主張し、ウクライナは
「日本やドイツの先人らと同じ運命を辿るだろう」
と述べた。(共同)

米英外相がきょうキーウ訪問 露領へ「ストームシャドー」など長射程兵器使用巡り協議
2024/9/11 7:13
https://www.sankei.com/article/20240911-ROP2GSIOVZLUNFPHCOMZN7XWZU/
米国務省は10日、ブリンケン国務長官とラミー英外相が11日にウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れると発表した。
米英外相が揃って訪問するのは異例。
対ウクライナ支援や欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用などを巡り、ゼレンスキー大統領らと協議する。
欧米は英国製巡航ミサイル「ストームシャドー」など長射程兵器の使用制限を求める一方、ウクライナは制限の撤廃を主張している。
13日にはワシントンでバイデン米大統領とスターマー英首相が会談する予定。
ブリンケン、ラミー両氏は首脳会談に先立ち、ウクライナ側と制限の扱いなどを調整するとみられる。
両氏は10日にロンドンで会談し、対ロ制裁、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉などでも意見交換した。
ロシアを支援するイランに、英米が団結して対抗する必要があるとの認識で一致した。(共同)

ウクライナのシュミハリ首相、「世界平和サミット」に150カ国超の参加目指す
2024/9/11 6:58
https://www.sankei.com/article/20240911-J5DB66KTGROWNJL5FOQBZLA4V4/
ウクライナのシュミハリ首相は10日の記者会見で、ゼレンスキー大統領が提唱する和平案を協議する
「世界平和サミット」
の第2回会合に150カ国以上が参加することを期待すると述べた。
6月にスイスで開かれた初会合には計100の国・国際機関が代表を派遣しており、参加国の大幅増を目指す。
ロシアは初会合に招かれなかったが、ウクライナは第2回会合にロシアを参加させたい考え。
年内にも開催したい意向だ。
ゼレンスキー政権としては和平案に賛同する国数をできるだけ増やしてロシアに圧力をかけ、自らの望む形で戦争終結を図りたい考えだ。
シュミハリ氏は第2回会合では
「ロシアが和平交渉を望んでいるのか、あるいは望んでいないのかが明らかになるだろう」
とも述べた。
和平案「平和の公式」は、ロシア軍の全面撤退やウクライナ領土の一体性回復など10項目が盛り込まれている。(共同)

ラミー英外相、ブリンケン米国務長官と会談、今週共にウクライナ訪問へ
2024/9/10 22:41
https://www.sankei.com/article/20240910-CCIQN2Y64ZNNJBATVX5WFJHX2I/
ラミー英外相は10日、英国を訪問中のブリンケン米国務長官と会談し、ロシアの侵攻が続くウクライナへの支援などについて協議した。
ラミー氏は会談後の共同記者会見で、ブリンケン氏と共に今週ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問すると明らかにした。
ラミー氏は
「このような合同訪問は10年以上ぶりだ」
と語った。(共同)

モスクワ近郊に最大規模ドローン攻撃か 1人死亡、露国防省は東部で4集落制圧と主張
2024/9/10 19:49
https://www.sankei.com/article/20240910-6BPPCTO5KRLUXMQUEWMKIM74R4/
ロシア国防省は10日、同日未明までに首都モスクワ近郊を含む同国各地に大規模なウクライナ軍のドローン(無人機)攻撃があり、計144機を撃墜・無力化したと主張した。
モスクワ近郊では20機のドローンを無力化したとしている。
事実であれば、モスクワ地域を標的としたドローン攻撃としては過去最大規模だとみられる。
モスクワ州のボロビヨフ知事は、ドローンの一部が州内に落下して火災が発生し、市民1人が死亡、3人が負傷したと指摘した。
ウクライナ軍は最近、露国内の石油精製施設や燃料貯蔵施設などを標的としたドローン攻撃を激化させており、今回の攻撃もこの一環である可能性がある。
露国防省によると、モスクワ州のほか、ウクライナ国境に近い露西部ブリャンスク州やクルスク州、トゥーラ州などの上空でも、それぞれ多数のドローンを撃墜した。
一方で露国防省は10日、全域の支配に向けて攻勢を強めるウクライナ東部ドネツク州で集落4カ所を制圧したと主張した。
同省は9日にも別の集落1カ所を制圧したと主張している。
タス通信によると、ショイグ露国家安全保障会議書記は10日の国営テレビ番組で、露軍が8月から9月上旬にかけて1000平方キロのウクライナ領を制圧したと述べた。
ショイグ氏はまた、ウクライナ軍がクルスク州への越境攻撃によりドネツク州での露軍の前進を止めようとしたが、失敗したとの認識も示した。

ウクライナ、モスクワ郊外に無人機攻撃 1人死亡、空港一時停止
2024/9/10 16:13
https://www.sankei.com/article/20240910-SFGGUGCFQ5PQLCTJG7J3SPQS6M/
ロシア各地に9日夜から10日未明にかけてウクライナ軍による無人機攻撃があり、モスクワ州のボロビヨフ知事によると同州ラメンスコエでアパートが損傷し、女性(46)が死亡した。
負傷者は3人。
ロシア国防省はモスクワ州で20機を撃墜し、ロシア西部や南部を含めて計144機を撃ち落としたと発表した。
この攻撃により首都周辺のドモジェドボやブヌコボなど主要空港では発着が6時間以上にわたり停止した。
ウクライナ東部ドネツク州のフィラシキン知事は9日、州内の2集落で露軍の攻撃があり、民間人2人が死亡し、3人が負傷したと発表した。
一方、イランが露に短距離弾道ミサイルを供与したとの報道に関し、ウクライナ外務省は9日、イラン大使館の幹部を呼び出し
「2国間関係に破壊的な影響を与える」
と警告した。
イエルマーク大統領府長官はイランを名指しせずに
「テロ国家に兵器を渡す国は罰するべきだ」
と訴えた。(共同)

ロシアの統一地方選、侵攻参加の300人超が当選 当選率は81%
2024/9/10 15:56
https://www.sankei.com/article/20240910-ZSESMDRP2VJCVL65MNUBVNLB3A/
ロシア政権与党
「統一ロシア」
幹部のヤクシェフ氏は9日、ロシア全土で6〜8日に投票が行われた統一地方選で、ウクライナ侵攻に兵士として参加後、同党から立候補した380人のうち約81%の308人が当選したと明らかにした。
ロシア通信などが報じた。
統一ロシア幹部によると、380人のうち55人は州などの議会、48人は市議会、277人は町村議会などの選挙に立候補。
ヤクシェフ氏は8割以上の当選は
「十分に高い」
と評価した。
プーチン大統領は2月下旬の連邦議会への年次報告演説で、侵攻作戦の参加者が
「国や地方自治体、国営企業で主導的な立場に登用されるべきだ」
と主張。
「真のエリートとは国に奉仕する労働者や軍人だ」
とも訴え、侵攻参加者の登用プログラムが3月1日に始動していた。
党幹部のペルミノフ上院議員は
「新たな指導エリート層の形成」
というプーチン氏から提示された課題を党は実現していくと強調した。(共同)

ウクライナ、弾道ミサイルの対露供与でイランに警告 「テロ国家に兵器渡す国は罰すべきだ」
2024/9/10 8:15
https://www.sankei.com/article/20240910-5C2B756T25J2NFY4QOKNLVBKGI/
イランがロシアに短距離弾道ミサイルを供与したとの報道に関し、ウクライナ外務省は9日、イラン大使館の幹部を呼び出し
「2国間関係に破壊的な影響を与える」
と警告した。
イエルマーク大統領府長官はイランを名指しせずに
「テロ国家に兵器を渡す国は罰するべきだ」
と訴えた。
英紙タイムズが6日、イランがロシアに短距離弾道ミサイル200発以上を提供したと報じていた。
イラン外務省は
「ウクライナでの戦争に関与していない」
として否定している。
欧米は、ウクライナが露領内を攻撃するのに欧米供与の長射程兵器を使うのを制限。
イエルマーク氏は、露領内のミサイル貯蔵庫を長射程兵器で攻撃することを認めるよう要求した。
国連ウクライナ人権監視団によると、ウクライナでの8月の民間人の死者は少なくとも184人で負傷者は856人になった。
2024年に入ってから月別の死傷者数では、7月に次いで2番目に多かった。(共同)

ウクライナは米国とも戦っている バイデン氏には東西冷戦期の「呪縛」 黒瀬悦成
グローバルレビュー
2024/9/9 14:00
https://www.sankei.com/article/20240909-GAUUJYRK7NPJTEM4F7CFCOEY7M/
ロシアに侵略されたウクライナの地上軍部隊が露西部クルスク州への越境攻撃作戦を始めてから6日で1カ月を迎えた。
この作戦がウクライナ戦争の帰結を左右する一大転機にもなると目される中、同国のゼレンスキー政権はロシアとの戦いとは別に、最大支援国の米国から兵器供与とその使用範囲の拡大を引き出すという、勝利を確実にするための切実な外交戦を改めて強いられている。
ウクライナ軍のシルスキー総司令官は5日放映の米CNNテレビの番組で、東部ドネツク州の重要拠点ポクロフスクの制圧を目指す露軍が
「過去6日間は全く前進していない」
と述べ、越境攻撃が成功しているとの認識を示した。
プーチン露大統領は
「越境攻撃は失敗した」
と主張するものの、自国の領土の制圧を許したことでプーチン氏の権威が揺らいだのは確かだ。
ウクライナの国際軍事筋は、越境攻撃にはプーチン体制転覆という長期的かつ戦略的意図も込められていると指摘する。
ウクライナが今回の作戦を成功させて戦況を打開することは、ロシアの不法な侵略を挫折させる形での和平実現に不可欠だ。
そのためにはウクライナの後ろ盾である米国の支援がカギを握るのは論をまたない。
ところが、バイデン米政権は2022年2月の露軍による侵略開始以降、ウクライナから兵器供与の要請を受ける度に、当初は拒否姿勢を示した上で、結局は同国高官の説得に押され、戦機を逸しかねないタイミングで供与に応じる行動形式を繰り返してきた。
ここ数カ月間、ウクライナは米政権に対し、米国製地対地ミサイル
「ATACMS」(エイタクムス、最大射程約300キロ)
の使用制限を撤廃して露国内の軍事目標を自由に攻撃できるよう求めている。
だが、米政権は慎重姿勢を崩そうとせず、ウクライナ軍は露軍に決定的な打撃を与えられずにいる。
背景にあるのは、
「外交通」
とされるバイデン大統領をはじめ米高官に根強く残る、核の均衡に基づく東西冷戦期以来の古典的な核抑止論の
「呪縛」
だ。
プーチン氏はこれまで核使用に言及し、米欧の政策決定者やメディアを一種のパニック状態に陥れることに成功した。
特に、東西冷戦を経験したバイデン氏に関しては、戦争の激化がロシアの核使用、そして米露間の核戦争にエスカレートする事態を恐れて同氏がロシアの核威嚇に屈し、ウクライナに早期の圧倒的勝利をもたらす支援には及び腰になると読み切っていた。
ウクライナ大統領直属の諮問機関
「国立戦略研究所」
のベレスコフ研究員は
「プーチン氏は極めて安上がりな手法でバイデン氏を手玉に取った」
とした上で
「中国はプーチン氏の言動から核威嚇は効果的であるとの教訓を得た」
と指摘し、中国が台湾海峡有事の際に同様の手口で日米の軍事介入を牽制するのは必至だと強調した。
プーチン氏が国際社会から決定的に孤立するリスクを冒してまで核使用に踏み切る可能性は低い。
また、核使用を強行して現行の核抑止の構造と核不拡散体制を崩壊させることは、ロシアにとっても何ら得にはならない。
ゼレンスキー氏は月内に訪米し、バイデン氏にATACMSの使用制限の撤廃を直接求めるという。
ロシアの核を巡る迷妄に捉われた同氏の目を開かせることができるかどうか。
ウクライナの対米外交は正念場を迎えようとしている。(ロンドン支局長)

ゼレンスキー氏、「戦勝計画」をトランプ、ハリス両候補に提示へ 軍事支援継続図る
2024/9/9 10:05
https://www.sankei.com/article/20240909-LF2K77OKTNP73AVKNVVYBCSSNI/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は8日のビデオ声明を通じ、国際フォーラム出席のため6日に訪問したイタリアで、ウクライナの
「戦勝計画」
について米代表団と協議したと明らかにした。
その上で、戦勝計画の全てをバイデン米大統領と、11月の米大統領選に出馬する共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領に提示する予定だと表明した。
ゼレンスキー氏は8月下旬、戦勝計画の存在に言及。
ウクライナ軍による露西部クルスク州への越境攻撃や、欧米諸国による長距離ミサイルの供与を通じた対露圧力の強化が計画の一部に含まれていると説明していた。
ゼレンスキー氏は、ウクライナが有利な状態でロシアと停戦するためにはウクライナ支援を主導する米国の協力が不可欠だと訴え、軍事支援の継続や拡大を働きかけたい考えだとみられる。
ゼレンスキー氏は、11月にもウクライナ主導の和平案を協議する第2回「世界平和サミット」を開き、6月の第1回サミットには招待しなかったロシアを参加させる考えを示している。
クルスク州の占領地域や露国内を攻撃できる長距離ミサイルを背景にロシアを交渉の場に引き出し、譲歩を迫る考えだとみられる。
一方、ロシアは招待されてもサミットには参加しないと表明している。

ロシア、ウクライナ東部ポクロフスク近郊の町を制圧と主張 月内に市街戦の予測も
2024/9/9 9:02
https://www.sankei.com/article/20240909-HLBCBJSDBROVJLH3EOWPGOPPNA/
ロシアによるウクライナ侵略で、露国防省は8日、激戦が続くウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロフスク近郊の町ノボグロドフカを制圧したと主張した。
ウクライナメディアによると、同国の軍事専門家は、早ければ9月中にもポクロフスクを巡る市街戦が始まると予測している。
露軍は過去数カ月間にわたりポクロフスク方面で攻勢を強化。
これまでにポクロフスク方面の複数の集落を制圧したと発表していた。
米シンクタンク「戦争研究所」も8月下旬、露軍がノボグロドフカの中心部を制圧し、ポクロフスク方面で前進したと分析した。
露軍はポクロフスクを制圧し、全域の掌握を狙うドネツク州の主要都市クラマトルスク方面への進出ルートを確保する思惑だとみられている。
ウクライナ軍のシルスキー総司令官によると、露西部クルスク州への越境攻撃には露軍戦力をポクロフスク方面から引きはがす狙いがあった。
ただ、露軍は主力を同方面に維持。
越境攻撃に予備戦力を投入したウクライナ軍に対し優勢を拡大したと伝えられている。

ロシア攻撃、ウクライナ東部州で2人死亡 滑空爆弾、1週間800発
2024/9/9 6:02
https://www.sankei.com/article/20240909-UHWGV4QGNFNTRA7FE57Q7TDPTQ/
ウクライナ東部ドネツク州の検察当局は8日、ロシア軍が威力の強い誘導滑空爆弾で州内のホテルを7日夜に攻撃し、民間人2人が死亡したと発表した。
ゼレンスキー大統領は8日、この1週間で、ロシアがウクライナ領に向けて投下した誘導滑空爆弾は800発以上に上り、イラン製の攻撃型無人機「シャヘド」も約300機発射したと発表した。
ミサイルも60発以上使われたとし、欧米が供与した兵器でロシア領内の長距離攻撃を認めるよう改めて各国に求めた。
ドネツク州では8日もロシア軍の攻撃で村の女性3人が死亡した。
ロシア国防省は8日、ドネツク州の南東約14キロの集落ノボフロディウカを制圧したと発表した。
一方、ウクライナ保安庁は6日夜から7日未明にかけて、ロシア南部ボロネジ州の村の弾薬庫を無人機で攻撃した。
弾薬庫はロシアがウクライナ侵攻で使っていた。
またロシアと隣接するバルト3国のラトビアの国防省は8日、同国東部で7日にロシア軍の無人機が墜落したと発表した。
ラトビアは北大西洋条約機構(NATO)加盟国。(共同)

ウクライナがロシア南部の弾薬庫に無人機攻撃 数カ所で火災、住民避難
2024/9/8 7:24
https://www.sankei.com/article/20240908-KQFQM7SDPZPB3JP7ZENNF4EATA/
ウクライナ保安庁は6日夜から7日未明にかけて、ロシア南部ボロネジ州の村の弾薬庫を無人機で攻撃した。
弾薬庫はロシアがウクライナ侵攻で使っていた。
情報筋が明らかにした。数カ所で火災が発生。
州は非常事態を宣言し、住民が避難した。
ウクライナ東部ドネツク州の知事は、ロシア軍による6日の砲撃により同州で男性3人が死亡したと発表した。
東部ドニエプロペトロフスク州の知事は7日、民家への砲撃で70代の女性が死亡したと明らかにした。(共同)

「公正な和平」実現に向けた支援継続を確認 伊ウクライナ首脳会談
2024/9/7 21:27
https://www.sankei.com/article/20240907-B6WSQZGPWJIZDIB6ZELFNSJTI4/
イタリアのメローニ首相は7日、北部チェルノッビオでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。
イタリア首相府によると、メローニ氏はウクライナにとっての
「公正な和平」
実現に向けた支援継続を改めて表明。
ロシアがウクライナの重要インフラ施設への攻撃を強める中、防空支援などの必要性を協議した。
メローニ氏は会談後、チェルノッビオで開催されたフォーラムで演説し
「ウクライナを見捨ててはいけない」
「イタリアの選択は今後も変わらない」
と強調した。
中国とインドに対し紛争解決に向けた役割を果たすように求めた。
ゼレンスキー氏は6日にチェルノッビオに到着し、フォーラムで演説した。(共同)

ウクライナ首都キーウに無人機攻撃 議会近くに破片落下
2024/9/7 20:36
https://www.sankei.com/article/20240907-SKWG3VIDMJKOTO5N2YPWLBYB2A/
ウクライナの首都キーウで7日未明、ロシア軍の無人機攻撃があった。
市当局によると、飛来した複数の無人機は全て撃墜されたが、破片が市街地に落下して火災が発生した。
ウクライナの最高会議(議会)は7日、議会の建物の近くに無人機の破片が落下したと明らかにした。
建物に被害はなかった。
市中心部では同日午前3時ごろ、爆発音が連続で響いた。
集合住宅の敷地にも破片が落ちたが、負傷者は報告されていない。
一方、ロシア南部ボロネジ州で7日未明にかけてウクライナ軍による無人機攻撃があり、地元からの情報によると撃墜された破片が落下して弾薬庫で火災が発生した。
同州のグセフ知事は火災が発生した地域に非常事態を宣言し、住民の避難が行われている。
ロシア国防省は7日、ウクライナ東部ドネツク州ポクロウシクの東方約35キロの集落カリノベを制圧したと発表した。(共同)

イラン、ロシアに短距離弾供与 英紙報道、射程110キロ超
2024/9/7 21:13
https://www.sankei.com/article/20240907-M5ZRL2ND6JJJNGV3DR3HUYS2JY/
英紙タイムズは6日、ウクライナ軍関係者の話として、イランがロシアに短距離弾道ミサイル200発以上を提供したと報じた。
ウクライナ側は射程110キロ超のイラン製ミサイルとみている。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米国も提供を確認しており、欧州など同盟国に通知済みだという。
イランはロシアに攻撃型無人機「シャヘド」を提供しており、ウクライナ侵攻で多用されている。
WSJによると、欧州高官は
「これで終わりではない」
と述べ、より射程が長いミサイルを保有するイランのロシアへの武器供与が続くとみている。
国営イラン通信は7日、イラン国連代表部がミサイル供与の報道を否定したと報じた。
ウクライナ外務省は7日、ミサイル供与の報道について
「深刻な懸念を表明する」
との声明を発表し、イラン指導部に対し、いかなる兵器もロシアに提供しないよう求めた。(共同)

ゼレンスキー氏、戦争終結へ対露圧力必要と訴え 米国防長官は長射程兵器の使用制限撤廃に慎重
2024/9/7 18:32
https://www.sankei.com/article/20240907-67V5OLU5CBOKXNXS3T3VH46F7I/
ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、自国の勝利による戦争終結に向けてロシアを交渉の席に着かせるには、各国が連帯してプーチン大統領に圧力をかける必要があると述べた。
対露交渉に備え、ウクライナは軍事的優位を確保しなければならないとも強調。
欧米供与の長射程兵器による露領内への攻撃を、欧米は容認すべきだと訴えた。
イタリア北部チェルノッビオで開かれたフォーラムで演説した。
米国のオースティン国防長官は6日、訪問先のドイツで記者会見し、長射程兵器の使用制限撤廃に慎重な姿勢を崩さなかった。
「ウクライナは無人機などで露領内を攻撃する能力を既に持っている」
と述べた。(共同)

ガザやウクライナの紛争当事国首脳ら出席か 国連総会一般討論
2024/9/7 16:45
https://www.sankei.com/article/20240907-KIVQQ47X3RIPFKZKV4OE2DN77Q/
国連は6日、ニューヨークの国連本部で24〜30日に行われる総会一般討論の演説者リストの最新版を公表した。
パレスチナ自治区ガザの戦闘で対立するパレスチナ自治政府のアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相が26日に演説するという。
昨年に続きウクライナのゼレンスキー大統領も25日に出席を予定。
実現すれば、ウクライナとガザの両紛争当事国トップらが集う異例の機会になる。
演説者は当日まで変更の可能性がある。
ロシアは出席者を閣僚級としており、ラブロフ外相が28日に演説する見通しだ。
総会に合わせ、安全保障理事会は25日に世界的な紛争を協議する首脳級会合を開催する。
議長国スロベニアは、ネタニヤフ氏やアッバス氏、ゼレンスキー氏らが顔を突き合わせて議論し、ガザ、ウクライナ両紛争の解決の足掛かりになることを期待している。(共同)

「6万8000人の露軍戦死者を確認」英BBC報道 「実際はさらに多い」と指摘
2024/9/7 16:42
https://www.sankei.com/article/20240907-N2DBBBSIRNLSHH6U4CX2IEFNPU/
英BBC放送は6日、ロシアによるウクライナ侵略の開始後、露軍で約6万8000人の戦死者を確認したと伝えた。
露各地の自治体トップの発表や地方メディアの報道、遺族による交流サイト(SNS)への投稿など公開情報のみを集計したもので、BBCは
「実際の戦死者数はこれより更に多い」
と指摘した。
BBCはウクライナ侵略に関し、露独立系メディアと共同で露軍の戦死者数を追跡してきた。
BBCによると、露軍で戦死が確認されたのは6万8011人。
戦死者の分類では、
▽露国防省と契約した契約兵=1万3348人
▽自発的に従軍した志願兵=1万3152人
▽恩赦を約束されて軍に入隊した囚人兵=1万3037人
▽予備役から招集された動員兵=8797人
▽民間軍事会社の兵士=2586人
▽分類不能=1万7091人
となった。
ロシア軍とウクライナ軍の戦死者数は判然としていない。
露国防省は自軍の戦死者について、2022年9月に5937人だと主張して以降、言及を避けている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年2月、自軍の戦死者を3万1000人だとする一方、露軍の戦死者は18万人だとした。
米紙ニューヨーク・タイムズは2023年8月時点で、米国が露軍の戦死者を最大12万人、ウクライナ軍の戦死者を7万人と推計していると伝えた。

ウクライナに連帯表明 中国の対露輸出にも懸念 イタリアでG7下院議長会議
2024/9/7 12:19
https://www.sankei.com/article/20240907-P6INNAUXKNOMJEY6MVAGMUX5N4/
先進7カ国(G7)下院議長会議が6日、イタリア北部ベローナで開かれ、ロシアの侵略戦争に対峙する
「ウクライナと無条件に連帯する」
との共同宣言を発表した。
中国から軍事転用可能な物品がロシアへ輸出されていることにも
「強い懸念」
を表明した。
日本からは額賀福志郎衆院議長が、ウクライナからも最高会議(議会)のステファンチュク議長も参加した。
イタリアのメローニ首相はオンラインで演説し、ウクライナ支援について
「公正で恒久的な平和が達成されるまで継続される」と強調した。
また、会議では人工知能(AI)を巡る問題も主要議題となった。
共同宣言では、生成AIを使った
「ディープフェイク」
などが選挙で悪用されないよう
「特別な注意を払い続けなければならない」
と指摘した。(共同)

ブリンケン国務長官、ウクライナ新外相と電話会談 米国の軍事・復興支援継続を確認
2024/9/7 10:33
https://www.sankei.com/article/20240907-7INP5ETF25MTTKN3EJ2U7FUNOE/
ブリンケン米国務長官は6日、ウクライナのシビハ新外相と電話会談し、ロシアの侵略に対抗するための軍事支援のほか、経済復興を後押しする取り組みを継続する考えを強調した。
今月の国連総会に合わせて予定されるウクライナ関連イベントでの連携も確認した。(共同)

国連総会演説 ネタニヤフ首相、アッバス議長、ゼレンスキー大統領 紛争当事国首脳らが出席か
2024/9/7 10:32
https://www.sankei.com/article/20240907-ZGI2WKDWAVIALCPCB2QU7BXYOA/
国連は6日、ニューヨークの国連本部で24〜30日に行われる総会一般討論の演説者リストの最新版を公表した。
パレスチナ自治区ガザの戦闘で対立するパレスチナ自治政府のアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相が26日に演説するという。
ウクライナとガザの両紛争当事国トップらが顔を揃える異例の機会になる可能性が高まった。
演説者は当日まで変更の可能性がある。
2023年に続きウクライナのゼレンスキー大統領も25日に出席を予定する。
ロシアは出席者を閣僚級としており、ラブロフ外相が28日に演説する見通しだ。
最新の演説者リストによると、初日の24日には開催国米国のバイデン大統領が登壇し、同日中にイスラム原理主義組織ハマスを支援するイランのペゼシュキアン大統領も演説する。
最終日の30日には北朝鮮の国連代表部の演説が予定され、金星(キム・ソン)国連大使が登壇するとみられる。(共同)

イランがロシアに数百発の弾道ミサイル供与 米紙報道、ウクライナへの脅威拡大
2024/9/7 8:25
https://www.sankei.com/article/20240907-6TWXDOV4EFK5RMUNBVMXPXYCTQ/
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は6日、ウクライナ侵略を続けるロシアにイランが数百発規模の短距離弾道ミサイルを供与したと伝えた。
米国と欧州の当局者の話だとした。
米国が最近、このことを同盟国に通知したという。
同紙によると、イランの国連代表部の報道官はロシアへのミサイル供与を否定した。
ウクライナでは最近、露軍による大規模ミサイル攻撃が相次ぎ、防空システム不足などで多数の民間人が死傷している。
イランからロシアへのミサイル供与が事実であれば、ウクライナにとって更なる脅威となる。
ロシアは従来、イランから自爆ドローン(無人機)を調達する一方、北朝鮮から砲弾や弾道ミサイルを調達してきたとされる。
ロシアはいずれも否定している。
先進7カ国(G7)は今年3月、イランに対し、ロシアに弾道ミサイルなどを供与した場合は制裁を科すと警告。
ただ、複数の欧米メディアは最近、イランがロシアへの弾道ミサイルの輸送を開始する兆候があると報じていた。

「ロシア兵に同情」批判 ウクライナ、映画祭で物議「恥ずべきこと」
2024/9/7 8:04
https://www.sankei.com/article/20240907-BEESFJNCRZIYHOXPNZ653O77NE/
ウクライナのイエルマーク大統領府長官は6日、イタリア北部で開催中のベネチア国際映画祭で、ウクライナに侵攻したロシア軍兵士のドキュメンタリーが上映されたことを
「恥ずべきことだ」
と批判した。
ロシア兵に同情的な描写が物議を醸しており、ロシアの
「プロパガンダ映画」
とX(旧ツイッター)に投稿した。
欧州メディアによると、映画はロシア系カナダ人のトロフィモワ監督が前線近くの部隊に同行して制作。
ロシア兵を
「戦争犯罪者」
とみなす欧米諸国の固定観念に挑戦したとしているが、ウクライナの被害実態にはほとんど触れられていないという。
ウクライナの映画関係者らは
「ロシアの侵攻を正当化している」
「ウクライナ人の苦しみを無視する内容だ」
と非難していた。(共同)

露ミサイル攻撃で51人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワで教育施設など被害
2024/9/4 1:19
https://www.sankei.com/article/20240904-XXWVQPI6WZIQFCAMAMFHGILXCM/
ウクライナの中部ポルタワ州ポルタワ市で3日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、少なくとも51人が死亡し、負傷者は200人を超えた。
ゼレンスキー大統領らが通信アプリへの投稿などで明らかにした。
前線の東部ドネツク州などに比べ頻度が少ない中部への攻撃で、1度の攻撃としては異例の被害規模。
地元メディアによると、攻撃は午前中に起きたとみられる。
ゼレンスキー氏は、弾道ミサイル2発が使用され教育関連施設とその隣の病院が標的になったと指摘した。
通信関連施設の一部も損壊したという。
現場は軍関連の通信学校。
国防省は、空襲警報発令から着弾までの時間が極めて短く、被害が拡大したとの見方を示した。
ゼレンスキー氏は防空態勢と長距離攻撃能力を強化する必要があるとして、各国に一刻も早い支援を求めた。(共同)

ロシアのミサイル攻撃で47人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワの教育施設など
2024/9/3 23:36
https://www.sankei.com/article/20240903-TZQ2TTV4CZLHZO2IQSNNXOIDQM/
ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、中部ポルタワの教育施設と、隣接する病院の敷地内にロシア軍のミサイルが着弾し、41人が死亡、180人以上が負傷したと発表した。
ゼレンスキー氏の妻、オレナ夫人はその後、死者が47人、負傷者が206人に増えたと明らかにした。
ゼレンスキー氏は暫定情報として、弾道ミサイル2発による攻撃だとみられると指摘した。
瓦礫の下に閉じ込められている人々がおり、救出作業が続いているとも説明した。死傷者数は更に増える恐れがある。
ゼレンスキー氏は死傷者らに哀悼の意を示し、
「ロシア人はこの攻撃の代償を必ず支払うことになる」
と表明。
「露軍のテロを止めるためにウクライナには防空システムや長距離ミサイルが必要だ」
とし、軍事支援の継続と拡大を求めた。

ロシアは中国と戦略的連携 極東の即応態勢維持、プーチン大統領は北方領土訪問を示唆
2024/9/3 20:23
https://www.sankei.com/article/20240903-WMA6SSIMJJJZBDPSAOPYCM7KUM/?479939
ロシアはウクライナ侵略を継続し、西側に地上戦力を割く一方、極東の日本周辺でも航空機や艦艇による軍事活動を活発化させている。
中国との戦略的な連携を強化する動きも顕著になっている。
プーチン大統領は将来的な北方領土訪問も示唆しており、日本政府は警戒を強めている。
ロシアはウクライナ侵略で地上戦力を消耗させている。
だが2023年10月にロシア所属とみられるヘリコプター1機が北海道根室半島沖を領空侵犯するなど、日本周辺での海空戦力の活発な活動を継続している。極東における即応態勢の維持を強調し日米同盟を牽制する狙いがあるとみられる。
中国とは緊密な軍事協力を進める。
2023年6月、中露の爆撃機が戦闘機を伴い日本海から東シナ海、太平洋に渡る空域を共同飛行。
2023年7〜8月には3回目となる中露艦艇の共同航行を日本周辺海域で実施した。
日本政府は
「我が国に対する示威活動を明確に意図している」
とみる。
日本の対露制裁に反発するプーチン氏は2024年1月と6月、自身による初の北方領土訪問に意欲を示しており強行する可能性もある。
木原稔防衛相は3日、ロシアと東側で国境を接するノルウェーのグラム国防相と会談し、中露を念頭に
「最近の我が国周辺における軍事活動の状況を極めて重大かつ深刻に捉えている」
と述べ、強い警戒感を示した。

ロシア選手が挑発と抗議 ウクライナのパラリンピック委員会会長「非常に不快だ」
2024/9/3 17:04
https://www.sankei.com/article/20240903-BVXMATE5ARNNZIMWFFHBKFP4YE/?outputType=theme_paris2024
ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長(70)は3日までに、パリ・パラリンピックに個人の中立選手(NPA)として出場しているロシア選手から自国の選手が挑発を受けていると主張した。
共同通信のインタビューに応じた。
国際パラリンピック委員会(IPC)に正式に抗議したとしている。
スシケビッチ氏は、ロシア選手が
「ウクライナ野郎」
などと差別的な用語を発したり、親しげに挨拶をして気を引こうとしたりしたと述べた。
「非常に不快だ」
と批判し、ウクライナ選手を動揺させる目的との見方を示した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナは開会前、ロシアと同盟国ベラルーシの出場を禁じるよう求めたが、IPCは侵攻不支持などを条件にNPAとしての参加を容認した。
スシケビッチ氏は
「侵攻不支持を表明した選手はいない」
「中立ではなく、出場を認めたのは間違いだった」
とIPCの対応も批判した。(共同)

ロシアへの越境攻撃「復讐でなく倫理」に基づき実行 駐日ウクライナ大使インタビュー
2024/9/3 18:20
https://www.sankei.com/article/20240903-H2MBCYU5R5NCJGFSHQ6Z3JWH6A/
ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使が産経新聞とのインタビューに応じた。
ウクライナ軍のロシア西部クルスク州への進軍は
「復讐」
ではなく、
「倫理」
に基づき抑制された形で実行されていると言及。
「有意義な作戦だ」
と強調した。
コルスンスキー氏は越境作戦について、露軍に強力に反撃でき、ウクライナが最終勝利するとの確信を国民に抱かせているという意味で
「士気高揚に繋がる」
と指摘した。
露軍が首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで住民を虐殺したことを念頭に
「私たちの軍は露領土で民間人殺害、レイプに手を染めていない」
「文明的に行動している」
と述べた。
ウクライナ軍はクルスク州の住民に支援をしているとも述べ、復讐ではなく倫理に基づいた行動を
「味方や敵の国家に示している」
と語った。
米大統領選を巡っては共和党候補のトランプ前大統領と争う民主党候補のハリス副大統領について、
「バイデン大統領に代わって多くの国際会議に参加した十分な経験を持つ」
と指摘。
どちらが大統領に就任しても
「有効なウクライナ支援が堅持されると信じている」
と強調した。

インタビューの詳細は以下の通り。

■露軍の若い兵士、自主的に投降
ーー8月に始まったウクライナ軍の露西部クルスク州への越境作戦について
ウクライナ軍が強力な力を持っていると国民が再確認した。
最終的にウクライナが勝利できるとの確信を国民に抱かせている。
士気高揚に繋がる。
有意義な作戦だ。
ウクライナ軍は露領土で民間人の殺害、レイプに手を染めていない。
文明的に行動している。
ウクライナ軍は露政府がほったらかしにした地域で、現地住民に様々な支援を展開している。
復讐ではなく、倫理に基づく行動を味方や敵の国家に明確に示している。

ーーウクライナ軍の越境作戦に露軍が効果的に反撃できていないように見える
多くの神話、伝説が存在することが改めて明らかになった。
その典型は露軍が世界で2番目の力を持つということだ。
露軍は即時に予備役を集めることもできない。
また、ロシア国民の運命はどうでもいいとプーチン(露大統領)は思っているようだ。
クルスク州の前線に投入され、捕虜になっている露軍兵士は、恐怖でいっぱいの17、18歳の若い兵士たちだ。
みんな自主的に投降している。
母親と今回、初めて別れた子供たちだろう。
適切な時期に彼らを母親のもとに返す。

■ドローンが露軍の補給路破壊
ーープーチン氏の露国内での立ち位置をどう分析するか
苦境にあるというより、弱く見える。
欧州の童話にあるように『裸の王様』同然だ。
ロシアで彼は『神様』のように、崇められてきた。
しかし、近くで見ると裸だった。

ーーウクライナは新型無人機(ドローン)を開発したといわれる
ウクライナは航空機『アントノフ』の開発で知られた国だ。
(大使であると同時に)航空技術関連の専門家として私が言えるのは、ウクライナでは伝統的に航空力学の学校教育が充実しているということ。
航空機やヘリコプター用のエンジンやモーターなどの設計事務所、工場は未だに活動している。
ウクライナは1000キロ以上飛行できるドローンを作っている。
露軍の空からの攻撃を回避するため、ロシアの飛行場や露軍の補給路破壊などに当たっている。

■米、大統領選後も支援堅持を信じる
ーー米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は指導力不足が指摘されている
米国の大統領、副大統領の権限は明確に定められている。
大統領がいる以上、(指導力不足に見えるのは)当たり前だ。
思い出してほしいのは、ハリス氏はバイデン大統領に代わり、多くの国際会議に参加していること。
各国の国家元首とコミュニケーションをし、やり取りをしているという十分な経験を持っている。
ハリス氏と(共和党候補の)トランプ前大統領のどちらが当選しても、有効なウクライナ支援が堅持されると信じている。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続される。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続されると信じている。

射程600キロ超の新兵器でクリミア攻撃か ウクライナ、国産のミサイル型無人機
2024/9/3 8:03
https://www.sankei.com/article/20240903-O4XC5ZYFPBOCLKVSEJUNMCGJFQ/
ウクライナメディアは2日、軍が新開発の国産ミサイル型無人機を初めて使用し、ロシアが併合したクリミア半島にある軍事目標を8月に攻撃したと報じた。
英メディアによると、射程600〜700キロとされる。
欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用が許されていない中で戦局好転への期待をかけるが、配備数は不明で効果は見通せない。
ゼレンスキー大統領が8月24日に初使用を公表したが、攻撃目標は明らかになっていなかった。
開発期間は1年半で、ロシア領内にある軍用飛行場少なくとも20カ所を射程に収めるとされる。
ウクライナは射程250キロの英国製巡航ミサイル
「ストームシャドー」
や300キロの米国製地対地ミサイル
「ATACMS(エイタクムス)」
を供与されており、ゼレンスキー氏は
「防衛を強化できる」
として再三にわたり使用制限の解除を求めている。(共同)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/728.html#c8

[政治・選挙・NHK295] 島根県知事、小泉進次郎氏を痛烈批判 解雇規制緩和「とんでもない」(毎日新聞) 達人が世直し
27. 秘密のアッコちゃん[512] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月15日 11:57:34 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[77]
<■139行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
選択的夫婦別姓は「保守派が壁」…自民党総裁選、朝日の政策検証記事は自社主張の隠れ蓑か
新聞に喝! 経済ジャーナリスト・石井孝明
2024/9/15 10:00
https://www.sankei.com/article/20240915-DWNZCFWANNL3HOQW6CHV75SUTE/
自民党総裁選が12日に告示された。
各候補の出馬会見時から新聞・メディアで盛り上がりを見せ、関連報道も増えているが、その中身は少し物足りない。
日本の新聞・メディアは、政治家の人柄と権力闘争を描く「政局」記事を熱心に報道する。
争いを取材するのは面白いだろうし、読み物としても引かれるものもある。
毎日新聞のコラム「土記‥進次郎政権になったら」(8月24日)は、奇妙なポエムを多用する小泉進次郎「首相」誕生とその後を虚実ないまぜの日記風ストーリーで展開し、苦笑してしまった。
そうした記事があってもいい。
しかし国民は
「議論してほしいテーマの最多は『経済』 朝日世論調査」(朝日電子版、8月26日)
とあるように、自分の生活に影響する政策を最も知りたがっている。
各候補の政策の分析・解説記事は、朝日が「量」では目立つ。特集記事で「自民党総裁選・政策検証」を連載した。
ところが連載記事の第1回のテーマは「選択的夫婦別姓、保守派が壁」(9月2日)。
リベラル系読者が関心を持つテーマばかりを取り上げ、保守層に人気の高市早苗候補に厳しい。
政策の分析記事を隠れみのにした自社の主張の押し付けに見えてしまう。
記者として経済畑を歩んできた私は、エネルギー安全保障、日本の財政危機と肥大し続ける社会保障、外国人労働者受け入れという重要問題について、各候補の考えを知りたい。
最初の問題に各候補は雄弁に話す。
しかし
「茂木敏充幹事長『増税ゼロ』打ち出す…自民党総裁選へ出馬表明」(読売電子版、9月4日)
など、国民負担が必要な難しい問題について、口当たりの良い言葉が目立つ。
世論調査で人気の高い小泉候補は6日の出馬会見で「多様性」と連呼し、翌日の産経新聞のコラム「産経抄」で
「日本は日本のやり方でいいと認めるのもまた多様性」
と皮肉られる始末だった。
新聞はペンの力を使い各候補に政策を問いただしてほしい。
これまでにも
「次の首相は規律なき予算膨張に歯止めを」(日経社説、9月3日)
など、政治家たちの無責任さを批判する単発の記事を各紙は出している。
しかし政治家が日本の問題を深刻に考え行動を変えるほどの厳しさで迫ってはいない。
記者になった時に私はある先輩に言われた。
「君の質問と書く文章の先には、その問題を知りたいと思う何十万人もの読者がいる」
「緊張して仕事しろ」。
自民党総裁選でも、次の首相を目指す候補者たちの政策を巡る本音を、日本国民は聞きたがっている。

<主張>総裁選討論会 安保論議もっと深めたい
社説
2024/9/15 5:00
https://www.sankei.com/article/20240915-ZY3YNDO4R5M5LILHEFNRHU4QYE/
自民党総裁選の候補者による日本記者クラブ主催の討論会が行われた。
テーマは政治とカネの問題や解雇規制、成長力の強化といった経済政策、原発を含むエネルギー政策など多岐にわたった。
総裁選告示後の論戦で大方の候補者は、防衛力の抜本的強化を始めた岸田文雄政権の安全保障政策を継承する考えを示している。
今回の討論会では、それを掘り下げて論じることが期待されたが、そうはならなかったのは残念だった。
特に、覇権主義的な行動を改めない中国をどのように抑止していくのかを、候補者全員に語ってほしかった。
安保政策では、茂木敏充幹事長が、石破茂元幹事長が唱える
「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」
は現実的ではないと指摘した。
石破氏は米国、オーストラリア、ニュージーランドを念頭に
「環境が似た国同士から始めていくことは理論的に可能だ」
と答えた。
だが、政府の憲法解釈は集団的自衛権の限定的な行使しか認めていない。
NATOは集団的自衛権の全面的な行使を前提とする同盟だ。
アジア版NATO創設には、日本の集団的自衛権の全面的な行使を認めることが必要で、憲法解釈の変更または憲法および関連法制の改正が前提となる。
また、アジア各国はソ連やロシアに対抗するNATO加盟国のように中国と対峙していく意思を固めていない。
いずれも時間を要する取り組みとなる。
アジア版NATOは将来的な課題としてはあり得るかもしれないが、数年先の発生も懸念される台湾有事に備える政策とは言えない。
石破氏は身近に迫る脅威から日本を守り抜く方策も語るべきである。
選択的夫婦別姓を巡っては小泉進次郎元環境相が導入を改めて唱えた。
導入のための民法改正案を内閣提出法案とする場合、閣議決定が必要となる。
導入に反対する人物は入閣させないのかと問われた小泉氏は明言を避け、
「1つの政策で立場が異なっても、全体的に協力関係を築ける関係性もある」
と語るにとどまった。
反対する人を入閣させれば閣議決定時に閣内不一致に陥るのは自明だ。
小泉氏は政府の意思決定システムを踏まえた説明を心がけるべきだ。

<主張>自民総裁選告示 日本を守る政策競い合え 「夫婦別姓」には賛成できない
社説
2024/9/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20240913-3EWZIUNIWVKNJGCH5AYNPRJ2LM/
自民党総裁選が告示され、過去最多の9人が立候補した。
多くの派閥が解散を決め、名乗りを上げやすい環境になったことなどが背景にある。
投開票は27日で、岸田文雄首相の後継選びだ。
有権者である自民党の国会議員と党員・党友には、1億2千万人が暮らす日本の舵取り役には誰が最も相応しいかを考え、投票してもらいたい。
目先の人気投票は禁物である。
世界は激動の時代を迎えている。
日本は、反日的で核武装している専制国家の中国とロシア、北朝鮮に囲まれている。
■転換期を担う自覚持て
ロシアが侵略するウクライナ、紛争の絶えない中東を除き日本は世界で最も厳しい安全保障環境にある。
冷戦期の東西対立の最前線は欧州だったが、現代のそれは日本を含む北東アジアである。
先進7カ国(G7)の一員である日本には、自国の防衛に加えて、地域と世界の平和と秩序を守る責務がある。
経済では、成長力強化が急務だ。
「失われた30年」
とされる長期停滞から真に脱却できるかが問われている。
人口減少への対応や持続可能な社会保障制度の改革も待ったなしだ。
候補者は重大な転換期に政権を担う自覚を持ち、志と具体的な政策を語らねばならない。
早期の衆院解散・総選挙が想定されるが、聞こえのよい政策を羅列するだけでは無責任の誹りを免れない。
選挙後の政権運営の構想と実行力こそが重要だ。
今や、誰が首相になっても同じという時代ではない。
安倍晋三元首相は
「自由で開かれたインド太平洋」
構想を世界に提示し、限定的ながら集団的自衛権の行使容認を実現した。
菅義偉前首相は米国と共に
「台湾海峡の平和と安定の重要性」
を打ち出した。
岸田文雄首相は5年間の防衛費43兆円、反撃能力の保有を決め、防衛力の抜本的強化を開始した。
彼らの決断と行動がなければ日本は中国や北朝鮮の脅威、ロシアのウクライナ侵略を前に立ち往生していただろう。
候補者は岸田氏が語った
「ウクライナは明日の東アジアかもしれない」
という危機感を共有し、安倍氏以来の外交安保政策の確実な継承と発展を約束すべきである。
高市早苗経済安全保障担当相が提案した内閣情報局、内閣情報会議創設は日本と国民の安全を高めるだろう。
台湾有事は令和9(2027)年までにあるかもしれないと懸念されている。
抑止力と対処力向上へ残された時間は短く、理念的な法改正に走っている余裕はない。
米国との同盟や有志国との協力を強めつつ、地に足の着いた防衛、国民保護策を推進すべきである。
一方で、千年、二千年の視野で日本を守るため、安定的な皇位の継承策を整えたい。
岸田内閣は、男系男子による継承を堅持する内容の報告書を国会へ提示した。
自民は報告書に賛同している。
男系(父系)継承を一度の例外もなく貫いてきた皇統を守らねばならない。
■男系継承の皇統を守れ
憲法改正は自民の党是だ。
自衛隊明記や緊急事態条項創設などをいつまでに実現したいかを語ってほしい。
首相になっても憲法改正を論ずるのは何の問題もない。
公明など他党を説得していく決意も披露すべきだ。
北朝鮮による拉致被害者全員救出の強い決意を示すことが求められよう。
争点の1つに選択的夫婦別姓導入の是非がある。
家族や社会の有り様に関わる問題だ。
国民的合意を欠いたまま結論を急げば、社会に分断を招く。
選択的夫婦別姓が導入されれば、姓は砂粒のような個人の呼称へと変貌しかねない。
世代を重ねていく家族の呼称としての姓でなければ、姓を名乗る必要があるのだろうか。
夫婦別姓は片方の親と子の別姓でもある。
祖父母らも絡み、家族の歴史や絆が断ち切られ、戸籍制度も揺らぐ。
「選択的」
と言っても個人の自由の問題ではない。
小泉進次郎元環境相は1年以内に実現したいと語ったが、賛成できない。
旧姓使用の充実で対応できる話だ。
「政治とカネ」
を巡る問題は重要だ。
信頼を回復しなければ自民は強い政策推進力を保てまい。
再発防止や政治資金の透明性確保はもちろん、派閥解散に伴う党内統治の在り方も含め政治改革論議を深めてほしい。
国内外で政治家を狙うテロが相次いでいる。
遊説警備に万全を尽くしてもらいたい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/501.html#c27

[中国7] 中国籍の美少女ゴルファー「日本は一番好きな国」、日本国籍取得へ=中国ネットユーザーの反応は? 赤かぶ
1. 秘密のアッコちゃん[513] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月15日 17:37:19 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[78]
<■818行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
フィリピン、日本製の巡視船引き揚げ 南シナ海で中国と衝突、穴が開く損傷
2024/9/15 17:00
https://www.sankei.com/article/20240915-6MBKX3YQ5FLEHETGYO3EWZS3NY/
フィリピン政府は15日、南シナ海のサビナ礁に5カ月間停泊させてきた沿岸警備隊の日本製の大型巡視船を同礁から引き揚げたと発表した。
中国船団の包囲で海上補給を絶たれ、8月末には中国海警局の船による衝突で穴が開く損傷を受けた。
修理のほか、生活物資が不足し、治療が必要な乗員を避難させるためという。
この巡視船は日本から円借款で2年前に調達。
中国はサビナ礁からの撤去を要求し、多数の船団を配置して補給を阻み、巡視船は水や食料の不足に追い込まれていた。
パラワン島に戻り、修理や補給を終えた後、任務を再開する。
パラワン島から約140キロ沖のサビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあるが、中国は一方的に主権を主張している。
フィリピンにとっては、中国との紛争が続くアユンギン礁への経路上に位置する戦略的要衝。
サビナ礁で中国支配を許せば、フィリピンが実効支配する南シナ海の他の環礁への補給にも影響が及ぶ。(共同)

中国がフィリピンに南シナ海・サビナ礁からの「即時退去」求める 北京で外務次官会談
2024/9/12 13:30
https://www.sankei.com/article/20240912-RILYMH2GDZO5DPAVOPLNZG6ADU/
中国の陳暁東外務次官とフィリピンのラザロ外務次官が11日に北京で会談し、領有権を巡り対立している南シナ海問題について意見交換を行った。
中国外務省の発表によると、中国側はフィリピンに対して南シナ海のサビナ礁から船舶を
「直ちに退去」
させるよう要求した。
サビナ礁では、フィリピン沿岸警備隊の巡視船と、中国海警局の船が衝突するなど領有権を巡る対立が激化している。
中国側は会談で
「自らの主権を揺るがずに守る」
と強調した。
比側は、サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内にあり、中国船は違法に侵入していると非難している。
今回の会談では、外交ルートを通じて意思疎通を維持することで中比双方が一致した。
南シナ海情勢を巡っては、中国人民解放軍で南シナ海を管轄する南部戦区の呉亜男司令官と、米インド太平洋軍のパパロ司令官が今月10日に行ったオンライン会談でも協議している。
米側によるとパパロ氏は、中国軍による南シナ海での
「危険かつ強制的で、緊張を高める恐れがある戦術」
を見直すよう要請した。

中国船のフィリピン巡視船衝突、駐比日本大使が「深刻な懸念」表明「海洋の法の支配支持」
2024/9/1 19:20
https://www.sankei.com/article/20240901-6O4PUA7USVMKDFZBRGXJ6Z2EVM/
遠藤和也駐フィリピン大使は1日、南シナ海のサビナ礁でフィリピンの巡視船が8月31日に中国海警局の船に衝突され、穴が開くなど損傷したことを受け、X(旧ツイッター)で
「深刻な懸念」
を表明した。
遠藤氏は投稿で日本は
「南シナ海の利害関係国」
だと強調。
中国を念頭に
「武力による一方的な現状変更の試みに反対する」
と訴え
「日本はフィリピンを支え、海洋における法の支配を支持する」
と書き込んだ。
日本の大使は南シナ海で中国との衝突が起きる度にフィリピンを擁護する声明を投稿している。
これに対し、在フィリピン中国大使館は29日
「無責任な発言」
に抗議する外交文書を日本大使館に出したと発表した。
米国務省も31日
「中国の危険で過激な行動を非難する」
とする声明を発表している。(共同)

米、比船への衝突を強く非難 中国の領有権主張は「違法」
2024/9/1 14:08
https://www.sankei.com/article/20240901-7ZXVM5Q5GZJGPNXS6CXP4RT7VU/
米国務省のミラー報道官は31日、南シナ海のサビナ礁でフィリピンの巡視船と中国海警船が衝突したことを受け、
「中国による危険で過激な行動を非難する」
との声明を発表し、危険行為をやめるよう求めた。
フィリピン側の行動は
「法によって認められている」
とし、中国の南シナ海における領有権の主張は
「違法だ」
と批判した。
ミラー氏は
「中国海警局船はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内でフィリピンの巡視船に意図的に衝突した」
と指摘。
8月になって
「中国はフィリピンの海洋活動などを攻撃的に妨害している」
と非難し、緊張を高めていることを強く批判した。
米国による防衛義務を定めた米比相互防衛条約に関し
「南シナ海のどこにおいても、フィリピンの軍や公船、航空機に対する攻撃に適用される」
と述べ、中国を牽制した。

南シナ海に関する中国の主権主張、在フィリピン日本大使館が法的根拠を否定
2024/8/31 18:22
https://www.sankei.com/article/20240831-NVCOATTTWRJQ5B35UYHOL5EVNM/
在フィリピン日本大使館は31日までに、南シナ海に関する中国の主権主張は国連海洋法条約の規定に基づいておらず、同条約に基づく仲裁裁判所が中国の主権主張を否定した2016年の判断も中国は受け入れていないと批判する声明を出した。
南シナ海のサビナ礁に向かうフィリピン船が中国海警局の船に衝突され、放水砲を浴びたことを巡り
「緊張を高める嫌がらせは容認できない」
と投稿した遠藤和也大使に対する中国大使館の抗議に反論した。
日本大使館の声明は、日本は海上輸送で資源やエネルギーの大半を調達しており、南シナ海の利害関係国だと強調。
国連海洋法条約に沿って航行の自由を守る重要性を強調し、武力による一方的な現状変更の試みに強く反対すると改めて訴えた。(共同)

南シナ海に関する中国の主権主張、在フィリピン日本大使館が法的根拠を否定
2024/8/31 18:22
https://www.sankei.com/article/20240831-NVCOATTTWRJQ5B35UYHOL5EVNM/
在フィリピン日本大使館は31日までに、南シナ海に関する中国の主権主張は国連海洋法条約の規定に基づいておらず、同条約に基づく仲裁裁判所が中国の主権主張を否定した2016年の判断も中国は受け入れていないと批判する声明を出した。
南シナ海のサビナ礁に向かうフィリピン船が中国海警局の船に衝突され、放水砲を浴びたことを巡り
「緊張を高める嫌がらせは容認できない」
と投稿した遠藤和也大使に対する中国大使館の抗議に反論した。
日本大使館の声明は、日本は海上輸送で資源やエネルギーの大半を調達しており、南シナ海の利害関係国だと強調。
国連海洋法条約に沿って航行の自由を守る重要性を強調し、武力による一方的な現状変更の試みに強く反対すると改めて訴えた。(共同)

フィリピン巡視船、中国船と衝突で損傷 サビナ礁、4月から停泊 日本からの円借款で調達
2024/8/31 17:45
https://www.sankei.com/article/20240831-5IXNKJ7Y3RPBLLMZXWQQDVG63A/
フィリピン沿岸警備隊のタリエラ報道官は31日に記者会見し、南シナ海のサビナ礁で同日、日本から円借款で調達した大型巡視船が中国海警局の船に故意に衝突され、損傷したと発表した。
衝突跡の写真も公開した。
大型巡視船は4月中旬から同礁に長期停泊し、中国側が撤去を要求していた。(共同)

比越、防衛協力強化で合意 中国念頭「共通の脅威」 ASEANと連携へ
2024/8/30 23:21
https://www.sankei.com/article/20240830-NMLLFZYVN5PEFMLBMFAC32GSR4/
フィリピンのテオドロ国防相とベトナムのファン・バン・ザン国防相が30日、マニラで会談した。
海洋安全保障を含む防衛協力強化で合意し、年内の覚書締結を目指す方針で一致した。
テオドロ氏は南シナ海で威圧を強める中国を念頭に、両国は
「共通の脅威」
に直面しており、東南アジア諸国連合(ASEAN)と連携して立ち向かうと述べた。
両国防相は人道支援や災害救援などの協力強化の意向を確認する文書にも署名した。
ザン氏は
「南シナ海の平和と安定、航行の自由を維持する重要性を共に確認した」
と説明。
意見対立は国際法に基づいて解決すべきだと訴えた。
両国は南シナ海の権益を巡る対立を抱えるが、5〜9日にはベトナム海上警察の巡視船がマニラに寄港しフィリピン沿岸警備隊と共同訓練を行ったばかり。
テオドロ氏は
「両国間には問題もあるが、協力を進め、国際法の下で平和的に解決することは可能だ」
と強調した。(共同)

米大統領補佐官、南シナ海問題で中国に懸念伝達 習氏と会談 軍制服トップと意思疎通確認
2024/8/29 22:53
https://www.sankei.com/article/20240829-GNYEA6RX5BJTFK6MSTBD6WPX2Q/
サリバン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)は訪中最終日の29日、中国の習近平国家主席と会談した。
ロイター通信などによると、記者会見でサリバン氏は、南シナ海で中国がフィリピンの
「合法的活動」
を妨害しているとして、中国側に懸念を伝達したことを明らかにした。
会談の冒頭、サリバン氏はバイデン米政権が
「競争が紛争に転じることがないよう」
努力していると強調。
米ホワイトハウスの発表によると、会談では、台湾や南シナ海問題、ロシアのウクライナ侵略などが議題となったという。
また、会談では、数週間以内にバイデン米大統領と習氏が電話会談を行うことについても協議された。
両者の電話会談が実現すれば4月以来となる。
昨年11月以来となる対面会談の可能性も取り沙汰されている。
習氏は、サリバン氏との会談で米側に
「互いの発展を挑戦ではなく、チャンスと捉えることを望む」
と呼びかけ、協力可能な分野で連携を進める意向を示した。
一方で
「自らの主権、安全、発展に関する利益を固く守るという立場は変わらない」
とも言及し、台湾問題などでは譲歩しない姿勢を改めて強調した。
サリバン氏は29日には中国軍制服組トップの張又侠(ちょう・ゆうきょう)・中央軍事委員会副主席とも会談し、両軍間の定期的な意思疎通の重要性を確認した。
サリバン氏は2021年の就任後初めての訪中。28日までの2日間には、王毅中国共産党政治局員兼外相と戦略対話を実施した。
サリバン氏は戦略対話で、台湾海峡の安定を維持する重要性を強調し、インド太平洋地域の同盟諸国を防衛する決意を改めて主張。
ロシアのウクライナ侵略を巡っては、中国がロシアの防衛産業を支援し、欧州の安全保障に影響を及ぼしていると懸念を表明した。

比、日本供与巡視船に空輸補給 南シナ海で権益守るため長期停泊、中国妨害で兵糧攻め状態
2024/8/29 18:08
https://www.sankei.com/article/20240829-OCTRHNAHXRMSRFINCFMNSSMO3U/
フィリピン軍のブラウナー参謀総長は29日、南シナ海のサビナ礁の自国権益を守るため4月から長期停泊する日本供与の大型巡視船に対し、沿岸警備隊がヘリコプターの空輸で物資を補給したと明らかにした。
ルソン島バギオで記者会見した。
フィリピン政府筋も、パラワン島から28日にヘリを飛ばして大型巡視船に物資を届けたと共同通信に述べた。
同礁の主権を一方的に主張する中国は周辺に約40隻の船団を配置。
8月に入って海警局の船による放水砲使用や衝突でフィリピンの船の接近を阻止してきた。
大型巡視船は補給を絶たれ、水や食料が不足し、兵糧攻めの状態に陥っていた。
フィリピン側は日本から円借款で調達した全長97メートルの巡視船を今後もサビナ礁に停泊させる方針。
中国は撤去を要求している。(共同)

中国、南シナ海問題で比擁護の日本大使に抗議 「事実知らず不当な対中非難」
2024/8/29 13:42
https://www.sankei.com/article/20240829-UGHBPFPRVBMMNOG5D7JZIGTOUY/
南シナ海のサビナ礁に向かうフィリピン当局の船が中国海警局の船に衝突され、放水砲を浴びたことについて、遠藤和也駐フィリピン大使は29日までに
「航行の自由を妨げ緊張を高める嫌がらせは容認できない」
とし
「法に基づく国際秩序」
を要求した。
一方、在フィリピン中国大使館は29日
「無責任な発言に抗議する外交文書を日本大使館に出した」
と発表した。
日本の大使は南シナ海で中国との衝突などが起きる度に、フィリピンを擁護する声明を米豪などの大使と歩調を合わせてX(旧ツイッター)に投稿している。
中国大使館は
「日本大使は南シナ海での事件に即座に反応するが、事実を知らず、不当な対中非難が含まれている」
と反発した。
また太平洋戦争の日本軍のフィリピン占領で多くの市民が犠牲になったことを挙げ、日本に
「反省」
を求めた。(共同)

フィリピン「相互防衛条約見直しを」 中国の威圧念頭、米は補給作戦の護衛も
2024/8/28 21:08
https://www.sankei.com/article/20240828-4OZW2QJ34JMH3NGTMTL67LOQMI/
フィリピン国家海事評議会のロペス報道官は28日、南シナ海でフィリピンが中国の威圧に晒されていることを念頭に、海洋安全保障上の課題に対処できるよう米国との相互防衛条約を現状に合わせて見直す必要があるとの考えを示した。
一方、ロイター通信によると、米インド太平洋軍のパパロ司令官は27日、南シナ海でフィリピンの補給作戦を米国船が護衛することは同条約に基づく
「全く合理的な選択肢だ」
と述べた。
ロペス氏は同条約の署名が1951年だと強調した上で
「その後、戦略的な状況は大きく変化した」
「今こそ見直すべきなのだろう」
と指摘した。

米インド太平洋軍司令官、南シナ海でフィリピン船護衛の可能性に言及「合理的な選択肢だ」
2024/8/28 9:29
https://www.sankei.com/article/20240828-JVZ27766HFL7ZMZMZHAMFRTMFI/
米インド太平洋軍のパパロ司令官は27日、訪問先のフィリピンで、南シナ海で中国が妨害行為を続けるフィリピン船の補給任務に関し、米国船が護衛することは可能だとの認識を示した。
ロイター通信などが報じた。
パパロ氏は記者団に対し
「米比相互防衛条約において一方の船を他方の船が護衛することは合理的な選択肢だ」
と述べた。
両国の協議を前提としつつ、南シナ海で米国船がフィリピン船を護衛する可能性に言及した。
同席したフィリピン軍のブラウナー参謀総長は自国による任務遂行を掲げつつ、状況に応じて
「他の選択肢」
を検討する姿勢を示した。
米国防総省のライダー報道官は27日の記者会見で、中国の南シナ海における妨害行為を指摘した上で
「米比同盟への我々のコミットメントは揺るぎない」
と述べた。
南シナ海では今月19日、サビナ礁付近で補給任務のため航行していたフィリピン沿岸警備隊の巡視船と中国海警局の船が衝突。
フィリピンの巡視船の側面に直径1.1メートルの穴が開くなど緊張が高まっている。
サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内に位置するが、中国が領有権を主張している。

南シナ海 フィリピン 政府船が中国海警船から妨害と発表
2024年8月25日 23時22分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240825/k10014559101000.html
フィリピン政府は、南シナ海で漁船に燃料などを補給する活動を行う政府の船が中国海警局の船から放水などで妨害されたと発表し非難しました。
一方、中国側はフィリピン側が
「厳正な警告を無視して故意に衝突した」
と反発しています。
フィリピンの国家安全保障会議は25日、南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島にあるサビナ礁の周辺海域で漁船に食料や燃料を補給する活動にあたる漁業水産資源局の船が中国海軍や海警局の船に囲まれて活動を妨害されたと発表しました。
フィリピン当局が公開した映像には中国海警局の船のへさきとフィリピン船の船体がぶつかる様子や、海警局の船から放水を受ける様子が映し出されています。
国家安全保障会議は声明で船のエンジンが損傷したとして、
「攻撃的で違法な行動が乗員の安全を深刻な危険に晒した」
と中国側を非難しました。
その上で、現場がフィリピンの排他的経済水域の内側だとして、挑発的な行動をやめるよう中国政府に求めました。
これに対し、中国海警局は
「フィリピンの船が中国側の厳正な警告を無視し、正常な法執行を行っていた海警局の船に危険な方法で故意に衝突した」
と反発した上で、
「権利を侵害し挑発するのを直ちにやめるよう警告する」
とフィリピン側を牽制しました。
南シナ海の同じ海域では今月19日にも両国の船が衝突していて、対立がエスカレートする事態が懸念されます。

中国海警局の船と比の巡視船衝突 アメリカが中国を非難
2024年8月20日 18時32分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240820/k10014553711000.html
南シナ海で、中国海警局の船とフィリピンの巡視船が衝突し、フィリピン側の船が損傷したことについて、アメリカ政府は、中国側を非難した上で
「フィリピンの沿岸警備隊などへの武力による攻撃には、相互防衛条約が適用される」
として、自制を求めました。
中国海警局は19日、中国とフィリピンが領有権を争う南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島にあるサビナ礁の周辺海域に、フィリピンの巡視船が不法侵入し海警局の船に故意に衝突したと発表しました。
これに対し、フィリピン政府は写真を公開し、南シナ海の軍の拠点などへの補給活動中に中国側の違法で危険な行為によって船体に穴が開くなど、2隻が損傷を受けたとしています。
これについて、アメリカ国務省は19日、声明を発表し
「アメリカは同盟国のフィリピンを支持し、中国の危険な行動を非難する」
とした上で、国際法を順守するよう中国側に求めました。
そして
「南シナ海の如何なる場所においても、フィリピンの沿岸警備隊などへの武力による攻撃にはアメリカによる防衛義務を定めた相互防衛条約が適用される」
としています。
中国とフィリピンの間で南シナ海を巡り、再び緊張が高まる恐れがある中、中国に自制を求めた形です。
■中国外務省「アメリカは2国間の問題に介入する権利ない」
南シナ海で中国海警局の船とフィリピンの巡視船が衝突したことを巡り、アメリカ政府が中国を非難したことについて、中国外務省の毛寧報道官は20日の記者会見で
「アメリカは南シナ海問題の当事者ではない」
「中国とフィリピンの2国間の問題に介入する権利はないし、ましてや相互防衛条約を口実に中国の南シナ海における主権と権益を侵害してはならない」
と反発しました。
その上で
「南シナ海での対立を煽るのをやめ、地域の安定を損なったり緊張を高めたりするべきではない」
と述べてアメリカを牽制しました。

中国 “比の巡視船 故意に接触” 比は中国の違法行為で船に穴
2024年8月20日 0時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240819/k10014552891000.html
中国海警局はフィリピンと領有権を争う南シナ海で、フィリピンの巡視船が海警局側の船に故意に衝突しようとして接触したと主張しました。
一方、フィリピン側は中国側の違法で危険な行為によって2隻の船が損傷したと明らかにし、両国間の緊張が再び高まる恐れがあります。
中国海警局は19日、南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島にあるサビナ礁の周辺海域に、フィリピンの巡視船が不法侵入し海警局側の船に故意に衝突しようとして接触したと発表しました。
海警局が19日朝、撮影したとする映像では、接触の詳しい状況は分かりませんが、中国側とフィリピン側の船が並走して航行している様子が分かります。
海警局はフィリピンの巡視船が再三の警告を無視したとした上で
「主権の侵害や挑発を直ちにやめるよう警告する」
と強調しました。
さらに海警局は同じフィリピンの船が両国の衝突が繰り返されてきたセカンド・トーマス礁の海域にも不法に侵入し、先月、両国間で合意した緊張緩和のための暫定的な取り決めに違反したと主張しました。
一方、フィリピン政府は南シナ海の軍の拠点などへの補給活動中に中国側の違法で危険な行為によって船体に穴が開くなど、2隻が損傷を受けたとする写真を公開しました。
南シナ海では、先月の両国間の合意のあと目立った衝突は起きていませんでしたが、緊張が再び高まる恐れがあります。
■フィリピン沿岸警備隊 “中国の危険な操船のよるもの”
フィリピン沿岸警備隊のタリエラ報道官は中国海警局の船がフィリピンの巡視船2隻に衝突しこのうち1隻は直径1メートルあまりの穴が開いたと明らかにした上で
「最大の被害だ」
「中国海警局の危険な操船によるものだ」
と述べました。
また、フィリピン政府は声明を発表し
「さらなる緊張の高まりを防ぎ、この海域を航行するすべての船の安全を確保するため、自制と国際法の順守を強く求める」
と呼びかけました。
■中国中央テレビ 衝突当時の様子だとする映像を配信
国営の中国中央テレビは19日夜、衝突があった当時の様子だとする映像を配信しました。
映像には海警局側の乗組員が無線でフィリピン側の巡視船に対し、中国語で警告している様子が写っています。
続いて、フィリピンの巡視船の船首部分と海警局の船が大きな音を立てて衝突する瞬間の様子が捉えられています。
その後、別の衝突とみられる映像も収められています。

中国「フィリピン船が異常接近繰り返す」と発表 領有権主張の南シナ海サビナ礁付近で
2024/8/26 19:26
https://www.sankei.com/article/20240826-R3C2Q55AZRIL7HUVWKSOZEB3K4/
中国海警局は26日、南シナ海のサビナ礁付近の海域にフィリピン公船2隻が同日に不法侵入し、通常通り航行している海警局船に異常接近を繰り返したと発表した。
サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)にあるが、中国は領有権を主張。
海警局は法律法規に基づきフィリピン船を取り締まったと強調した。
サビナ礁周辺の海域では25日に海警局船とフィリピン公船が衝突したばかり。
中国外務省の林剣副報道局長は26日の記者会見で、フィリピンがサビナ礁周辺に公船を頻繁に派遣し
「中国の主権を侵害した」
と非難した。(共同)

中国海警局船がフィリピン漁業水産資源局の船に衝突 南シナ海、19日に続き
2024/8/25 18:34
https://www.sankei.com/article/20240825-CF3O6RXHW5M7ZC3WT4DRYSQR7E/
フィリピンメディアなどによると、南シナ海のサビナ礁から約10カイリ(約18キロ)の海域で25日、中国海警局の船がフィリピン漁業水産資源局の船に衝突し、放水砲を浴びせた。
南シナ海では19日にもサビナ礁から35キロ前後の海域で、フィリピン沿岸警備隊の巡視船2隻が海警局の船2隻に計3回衝突されたばかり。(共同)

中国軍機が南シナ海で再びフレア放射 比航空機から15メートルの至近距離で
2024/8/24 13:00
https://www.sankei.com/article/20240824-TWQ4KLCZG5L27KBR624LEBR4IA/
フィリピン政府は24日、南シナ海のスカボロー礁上空を19日に定期巡回飛行していたフィリピン漁業水産資源局の航空機付近で中国軍の戦闘機がフレア(火炎)を複数回放射し、乗員の命を危険に晒したと発表した。
航空機から約15メートルの至近距離に放射されたという。
スカボロー礁は中国に実効支配されているが、フィリピンの排他的経済水域(EEZ)にある。
8日にも上空を定期巡回飛行していたフィリピン空軍機の付近に中国軍機2機がフレアを放射したばかり。
フィリピン政府によると、中国が実効支配する南シナ海のスービ礁でも22日、上空を巡回飛行していた漁業水産資源局の航空機付近に中国側が地上からフレアを放射した。
巡回飛行は密漁者の監視のため沿岸警備隊と連携して実施したという。
フィリピン政府は
「挑発的で危険な行動の即時停止」
を中国に求めた。(共同)

中国 “比の巡視船 故意に接触” 比は中国の違法行為で船に穴
2024年8月20日 0時02分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240819/k10014552891000.html
中国海警局はフィリピンと領有権を争う南シナ海で、フィリピンの巡視船が海警局側の船に故意に衝突しようとして接触したと主張しました。
一方、フィリピン側は中国側の違法で危険な行為によって2隻の船が損傷したと明らかにし、両国間の緊張が再び高まるおそれがあります。
中国海警局は19日、南シナ海の南沙諸島、英語名スプラトリー諸島にあるサビナ礁の周辺海域に、フィリピンの巡視船が不法侵入し海警局側の船に故意に衝突しようとして接触したと発表しました。
海警局が19日朝、撮影したとする映像では、接触の詳しい状況はわかりませんが、中国側とフィリピン側の船が並走して航行している様子がわかります。
海警局はフィリピンの巡視船が再三の警告を無視したとしたうえで
「主権の侵害や挑発を直ちにやめるよう警告する」
と強調しました。
さらに海警局は同じフィリピンの船が両国の衝突が繰り返されてきたセカンド・トーマス礁の海域にも不法に侵入し、先月、両国間で合意した緊張緩和のための暫定的な取り決めに違反したと主張しました。
一方、フィリピン政府は南シナ海の軍の拠点などへの補給活動中に中国側の違法で危険な行為によって船体に穴が開くなど、2隻が損傷を受けたとする写真を公開しました。
南シナ海では、先月の両国間の合意のあと目立った衝突は起きていませんでしたが、緊張が再び高まるおそれがあります。
■フィリピン沿岸警備隊 “中国の危険な操船のよるもの”
フィリピン沿岸警備隊のタリエラ報道官は中国海警局の船がフィリピンの巡視船2隻に衝突しこのうち1隻は直径1メートルあまりの穴が開いたと明らかにした上で
「最大の被害だ。中国海警局の危険な操船によるものだ」
と述べました。
また、フィリピン政府は声明を発表し
「さらなる緊張の高まりを防ぎ、この海域を航行するすべての船の安全を確保するため、自制と国際法の順守を強く求める」
と呼びかけました。
国営の中国中央テレビは19日夜、衝突があった当時の様子だとする映像を配信しました。
映像には海警局側の乗組員が無線でフィリピン側の巡視船に対し、中国語で警告している様子が写っています。
続いて、フィリピンの巡視船の船首部分と海警局の船が大きな音を立てて衝突する瞬間の様子が捉えられています。
その後、別の衝突とみられる映像も収められています。

南シナ海で中国とフィリピンの公船衝突 比側に1・1メートルの穴、緊張拡大の恐れ
2024/8/19 11:38
https://www.sankei.com/article/20240819-7YFOJHGRMVPWPKLFN7OKUSPMCA/
フィリピン政府は19日、南シナ海のサビナ礁付近で、補給任務のため航行していた沿岸警備隊の巡視船2隻が同日、中国海警局の船2隻の
「違法で危険な操縦」
によって、3回衝突されたと発表した。
巡視船の側面に直径1・1メートルの穴が開いた。
中比両国は南シナ海の領有権を巡って対立しており、今回の衝突により、緊張が高まる可能性がある。
中国海警局も19日、サビナ礁付近で比沿岸警備隊の公船2隻が
「不法侵入」
し、海警局船に衝突したと発表した。
比側が
「危険なやり方で故意に衝突した」
と主張し、
「責任は完全に比側にある」
と非難した。
中国海警局の発表によると、中国側が複数回にわたって警告したが、比側が
「無視」
し、衝突が起きたという。
海警局報道官は談話で、
「権益侵害の挑発行為を直ちに止めなければ、それにより引き起こされる一切の結果を比側が負うことになる」
と警告した。
サビナ礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内に位置するが、中国も領有権を主張している。
中比両国は7月、サビナ礁に近いアユンギン礁の比軍拠点への補給活動を巡り、緊張緩和に向けた暫定合意に達した。
合意発表後、両国公船の衝突は初めてで、今後中国側が比側に圧力を強めることも考えられる。

南シナ海で中国と対峙 フィリピンの海洋安保支える日本船
2023/12/30 13:26
https://www.sankei.com/article/20231230-GHPVL7RL6ZMNXLPY2PXKZPPDJE/
★日本がフィリピン沿岸警備隊に供与した多目的船メルチョラ・アキノ号(森浩撮影)
南シナ海の領有権を巡って中国とフィリピンの対立が激しさを増す中、日本が円借款で供与した多目的船がフィリピンの海洋安保を支えている。
船は荒天に強く長期航行が可能で、7641の島々からなる広大な海域をカバー。
比政府は船を追加導入する方針で、中国の覇権的な海洋進出を前に日比の連携が更に進みそうだ。
「最大の利点は航行が非常に安定していることだ」。
比沿岸警備隊のラベイ指揮官は日本が供与したメルチョラ・アキノ号の性能を讃えた。
沿岸警備隊は2023年12月上旬、南シナ海に向かう船への外国人記者の同乗を許可した。
記者(森)がメルチョラ・アキノ号に同乗し航行中の船内で2泊した。
★緑色のレーザーを照射する中国艦船=南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同)
日本は2022年に三菱造船が建造した多目的船2隻を比側に引き渡しており、メルチョラ・アキノ号はそのうちの1隻で、全長97メートル。
4000カイリ(約7400km)以上の距離を航行できる。
日本の海上保安庁のくにがみ型巡視船がベースとなっており、現在、比沿岸警備隊が管理する最大級の船舶だ。
特徴は他国の同型船よりも重心が低く、荒天でも安定した航行が可能なことだ。
冬の日本海での航行などから得られた日本の技術が反映されている。
実際、記者も船酔いすることなく、快適に過ごすことができた。
メルチョラ・アキノ号は今年上旬にスプラトリー(中国名・南沙)諸島のパグアサ(同・中業)島近くで1カ月ほど補給などの任務に当たり、
「安定性に優れていることが証明された」
という。
★中国海警局の船がフィリピン側の船に衝突した場面。比沿岸警備隊が公開した=南シナ海・アユンギン礁付近 (同隊提供、AP=共同)
比政府は日本の多目的船の有用性を評価し、国家経済開発庁(NEDA)のバリサカン長官は2023年11月、日本から同型船を2028年までに新たに5隻導入する計画を明らかにした。
バリサカン氏は多目的船が
「西フィリピン海(南シナ海)における重要な海上交通路を確保することを可能にする」
と意義を強調した。
南シナ海で中国による比船舶への妨害行動がエスカレートする中、日本は同志国軍を支援する枠組み
「政府安全保障能力強化支援(OSA)」
をフィリピンに初適用するなど、安保面での連携を深めている。
国際協力機構(JICA)フィリピン事務所の坂本威午(たけま)所長は
「フィリピンで航海の安全は、日本の国益にも資する」
と指摘。
JICAとして船舶の供与のみならず、人材育成などの分野でも協力を進めていく考えを示した。

主張
尖閣と南シナ海 中国の無法な行動許すな
2023/12/17 5:00
https://www.sankei.com/article/20231217-SEPWUMCWQZJ5ZMS5P2UVOGUUGA/
フィリピン沿岸警備隊が公開した、中国海警局の船がフィリピン側の船に衝突した場面=南シナ海・アユンギン礁付近(沿岸警備隊提供、AP=共同)
https://www.sankei.com/article/20231217-SEPWUMCWQZJ5ZMS5P2UVOGUUGA/photo/LAJBWGJRWZMDHK4KX7CG6DQFRE/
中国が尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺海域や南シナ海で日本とフィリピンに挑発を重ねている。
中国は平和を乱す無法な振る舞いをやめるべきだ。
尖閣周辺の接続水域での2023年の中国海警局船の航行日数は過去最多となった。
海警局報道官は2023年12月10日、日本の漁船と海上保安庁巡視船が尖閣海域に
「不法侵入」
したと非難した。
中国の海洋調査船は日本の許しを得ずに、尖閣周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)に観測ブイ(浮標)を放った。
尖閣は日本固有の領土で、周辺は日本の海だ。
侵入者である中国は、尖閣周辺から直ちに去るべきだ。
南シナ海では、セカンド・トーマス礁の比軍拠点へ向かった同国補給船が中国海警局船に放水され航行不能になった。
別の補給船は海上民兵が乗る中国船に体当たりされた。
中国側は比側の船がぶつかったと反論したが信用することは難しい。
補給のため比軍がいるラワック島などへ向かった同国の民間船は、中国海軍に威嚇されて引き返すしかなかった。
ウィットサン礁付近では、海上民兵が乗る135隻以上の船団が居座っていると比沿岸警備隊が発表した。
中国は南シナ海全域の管轄権を持つと唱え、岩礁を埋め立て人工島に仕上げ、行政区画まで設けた。
いずれも国際法違反で認められない。
中国の南シナ海支配は7年前・2016年のオランダ・ハーグの仲裁裁判所の裁定で明確に否定されている。
このように、力による一方的な現状変更を狙う中国の脅威に日比両国は直面している。
更に両国は台湾を挟む位置にあり、台湾有事になれば無縁ではいられない。
日比首脳が2023年11月の会談で東・南シナ海の状況への
「深刻な懸念」
の共有を表明し、安全保障協力を推進しているのは当然だ。
同盟を結ぶ米国も加え、3カ国の結束で中国の威圧を跳ね返したい。
海保は国際法を踏まえた活動を伝授するなど比沿岸警備隊の能力向上に寄与してきた。
比沿岸警備隊は2023年9月、南シナ海で、中国が設置したブイなどを障害物として撤去した。
一方、手本となるべき日本が尖閣周辺海域で中国のブイを放置しているのはおかしい。
岸田文雄政権は臆することなくブイを急ぎ排除しなければならない。

高橋洋一「日本の解き方」
尖閣めぐる中国の「戦争恐れない」発言 国際仲裁裁判所も無視、自国の法律優先 危険極まりない存在に日本は「断固たる措置」を
2023.12/15 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20231215-GVHIXQCPENNVHJXDRSZZWU4GCI/
中国軍のシンクタンク、軍事科学院の何雷・元副院長(中将)が共同通信のインタビューに応じ、沖縄県・尖閣諸島を巡り
「戦争を望まないが恐れない」
と述べたという。
日本の通信社のインタビューなので、日本向けのメッセージであり、日本の反応を探ろうとしている。
相手の発言に感情的に過剰に反応する必要はないが、国際法などを踏まえ、冷静に外交その他の場では、中国側に
「日本に間違ったメッセージを送るべきではない」
とクギを刺しておくべきだ。
まず、中国が力による現状変更で、台湾の武力統一に踏み切った場合、尖閣諸島が自動的に巻き込まれて
「台湾有事」

「日本有事」
になる。
これは、安倍晋三元首相が、かなり前に
「台湾有事は日本有事」
と喝破していたように、軍事的には常識である。
中国が台湾に侵攻する時、制空権、制海権を確保するが、その際、海上封鎖が必至となる。
となると、尖閣諸島のみならず与那国島まで中国はカバーするので、日本有事は必然となるからだ。
実際、2022年8月、ペロシ米下院議長の訪台に関し、中国は台湾の海上封鎖に繋がる訓練を行った他、日本の排他的経済水域(EEZ)に弾道ミサイル5発が着弾した。
つまり、中国が力による現状変更を行うと、自動的に日本有事になるわけだ。
こうした中国の動きが日本を含む極東アジアの安全保障上、重大問題になるということを、日本は外交などの場で国際社会に向けて強く主張すべきだ。
中国は、2000年頃から
「核心的利益」
と言い、チベット・ウイグル、南シナ海、香港、台湾、尖閣を掲げてきた。
これまで、チベット・ウイグル、南シナ海、香港は手中に収めてきたので、残るは台湾と尖閣になった。
習近平国家主席が3期目になり、仕上げとして台湾と尖閣をやらないはずはない。
また、
「南シナ海で起こったことは東シナ海でも起こる」
とも言われてきた。
ここ数日間、南シナ海において中国とフィリピンの対立が緊迫している。
フィリピン政府は同国の船舶が2023年12月9日、南シナ海にあるスカボロー礁と呼ばれる岩礁の周辺で中国船から放水砲を発射されたと発表し
「違法かつ攻撃的な行動」
と非難した。
2016年の国際仲裁裁判所の判断でも、スカボロー礁ではフィリピンの漁業権が認められているとしている。
一方、中国は、仲裁裁判所の判断を無視して、両国船の衝突について
「責任は完全にフィリピン側にある」
と批判している。
要するに、中国は、仲裁裁判所の判断より自国の法律を優先させているわけで、国際社会においては危険極まりない存在だ。
国会などの場においても、
「日本は中国の力による現状変更は望まず、日本有事になれば断固たる対抗措置を取る」
と言うべきだ。

南シナ海で中国けん制 米比国防相電話会談
2023/12/14 8:25
https://www.sankei.com/article/20231214-3ACMHGNGZVJ4NHYU6J2IZ4YYUE/
オースティン米国防長官は2023年12月13日、フィリピンのテオドロ国防相と電話会談し、南シナ海での中国船によるフィリピン船の航行妨害を協議した。
米比相互防衛条約が、南シナ海を含む太平洋で活動する両国の軍部隊や公船、沿岸警備隊に適用されると述べて中国を牽制した。
中国海警局の艦船は2023年12月の9日と10日、南シナ海のスカボロー礁付近とアユンギン礁近くでフィリピン船の航行を妨害した。(共同)

米比両軍、対中国で連携確認 高官が電話会談 南シナ海での航行妨害
2023/12/12 11:06
https://www.sankei.com/article/20231212-DKRGM3LW6JIGHN25TGMMI7SZLM/
米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長は2023年12月11日、フィリピン軍のブラウナー参謀総長と電話会談し、中国船による南シナ海でのフィリピン船への航行妨害を受け、連携して対応する方針を確認した。
ブラウン氏が2023年10月に統参議長に就任後、ブラウナー氏との電話会談は初めて。
南シナ海では、スカボロー礁付近とアユンギン礁近くで2023年12月9日と10日に中国海警局の艦船がフィリピンの船舶や補給船に放水砲を使用して航行を妨害し、緊張が高まっている。
国防総省のライダー報道官は2023年12月11日の記者会見で中国側の
「無責任で危険な行動」
を批判した。
バイデン政権は、南シナ海でのフィリピン公船への攻撃が米国によるフィリピンの防衛義務を定めた米比相互防衛条約の適用対象になるとして、中国に対し繰り返し警告している。(共同)

動画
フィリピン巡視船同乗ルポ、中国船300メートルまで接近 緊迫の南シナ海「衝突するのでは」
2023/12/11 18:39
https://www.sankei.com/article/20231211-AVWY7U7G4FJ5NK3EMNBO73DM3U/
南シナ海の領有権を巡り中国とフィリピンの対立が続く中、同海を航行する比沿岸警備隊の巡視船に産経新聞記者が同乗した。
同隊によると、南シナ海に向かう比巡視船への同乗を外国人記者団に認めたのは初めて。
巡視船に中国海警局の船舶が接近して航行を妨害するなど、緊迫化する南シナ海情勢を目の当たりにした。
乗船した巡視船は、日本の円借款によって建造され、2022年に就役したメルチョラ・アキノ号。
任務は、中比の摩擦の最前線であるスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁に駐留する比軍兵士らに、支援物資やクリスマスプレゼントを手渡す団体メンバーを乗せた民間船の護衛だ。
船団は2023年12月9日深夜、フィリピン西部パラワン島エルニドを出発し、約400キロ西方のアユンギン礁に向かった。
船内の雰囲気が一気に緊迫したのは、同礁まで約100キロほどの地点に迫ったフィリピン時間の2023年12月10日午後4時(日本時間同5時)頃だった。
「船が見える。中国船のようだ」。
同行記者の1人が声を上げた。
まず中国海軍の戦艦2隻が1キロほど先に姿を見せ、その後、中国海警局の船舶が現れた。
船員たちの動きが慌ただしくなった。
海警局の船舶は緩やかに接近し、最終的に巡視船から200〜300メートルほどの距離にまで近付いた。
記者の間からは
「衝突するのではないか」
との声も上がった。
中国船は結局、巡視船と民間船の間を通り抜ける形で航行した。
無線での警告は一切なかった。
「こうした接近は常態化している。威嚇のためだろう」。
比沿岸警備隊はそう分析した。
この中国船の接近だけではなく、2023年12月10日にはアユンギン礁周辺で中国船が別の比船に突っ込む事案が発生した。
これらを受け、民間団体側は
「安全を確保できない」
と判断。
アユンギン礁に向けた航行は中止となった。
船団はパラワン島に向けて進路を変更したが、その後も中国船は数時間に渡って追尾を続け、沿岸警備隊員が警戒に当たった。
メルチョラ・アキノ号に乗船した比沿岸警備隊のラベイ指揮官は
「中国による比船舶への放水や体当たり行為が続き、その行動は日を追う毎にエスカレートしている」
「中国に海域を占有する意図があることは明白だ」
と指摘。
沿岸警備隊として警戒を続ける考えを示した。

フィリピン船が航行不能 中国が放水砲や衝突 米は中国非難
2023/12/11 18:18
https://www.sankei.com/article/20231211-7NEYSNZIKNLFLNDALGQE776U4Y/
フィリピン政府は2023年12月10日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁の拠点に向かっていたフィリピンの補給船が中国海警局の艦船から放水砲で航行を妨害され、エンジンを損傷し航行不能になったと発表した。
別の補給船も中国の海上民兵の船に衝突されたという。
米国務省は同日の声明で、南シナ海でのフィリピン公船への攻撃は米国のフィリピン防衛義務を定めた
「米比相互防衛条約が適用される」
と中国を牽制し、非難した。
フィリピン政府は、中国の海警局や海上民兵の船による妨害行為が
「補給船の乗組員の命を危険に晒した」
と非難。
護衛の巡視船も放水砲を受けてマストが損傷したとしている。
中国海警局の艦船は2023年12月9日もスカボロー礁(同・黄岩島)付近でフィリピン水産当局の船舶3隻に放水砲を使用し航行を妨害した。
米国務省は声明で、南シナ海で一方的に権益を主張する中国の一連の行為は
「国際法を無視している」
と指摘。
「フィリピンの合法的な海上活動の妨害は地域の安定を損なう」
と非難した。
2016年に国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所(オランダ・ハーグ)が中国の権益主張を退けたことを改めて指摘し、中国に対して裁定を
「順守し危険行為をやめるよう求める」
とした。
またフィリピンとの同盟関係を強調し、同国の軍や沿岸警備隊、公船などに対する攻撃は
「南シナ海の如何なる場所でも米比相互防衛条約が適用される」
とした。

米、中国の航行妨害非難 比船に放水「国際法無視」
2023/12/11 11:22
https://www.sankei.com/article/20231211-TOM2TMRHJFKF3NOWCOXSMYVROA/
米国務省のミラー報道官は2023年12月10日、南シナ海のスカボロー礁付近とアユンギン礁近くで2023年12月9日と10日に中国海警局の艦船がフィリピンの船舶や補給船に放水砲を使用し、航行を妨害した問題について
「フィリピン人の安全だけでなく国際法も無視している」
と非難する声明を発表した。
ミラー氏は国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所の2016年の判断が南シナ海での中国の主権主張を否定していると指摘した上で、裁判所の判断に従い危険な行為をやめるよう中国に要求した。
南シナ海でのフィリピンの公船に対する攻撃は、米国によるフィリピンの防衛義務を定めた米比相互防衛条約の適用対象になると改めて警告した。(共同)

南シナ海へ初のフィリピン民間船団 駐留兵にXマスの贈り物 中国の反発も
2023/12/10 7:48
https://www.sankei.com/article/20231210-6GYEXI2EQFKMLN7NYG25ZHWXVU/
南シナ海で中国の威圧に対抗するフィリピンの駐留兵らにクリスマスプレゼントや補給物資を届ける民間船2隻が2023年12月10日未明、パラワン島エルニドを出航した。
フィリピン政府も支持し、沿岸警備隊の巡視船3隻が護衛で同行。
南シナ海で民間主導の補給船団派遣は初めてという。
南シナ海の権益を主張する中国の反発を招きそうだ。
埠頭からは食料やクリスマス用の飾りなどが民間船に積み込まれた。
途中まで同行する予定の多数の漁船も伴って出発。
2023年12月11日朝に南沙(英語名スプラトリー)諸島にある紛争の最前線アユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)付近を通過。
その後、軍が駐留するラワック島を訪れ、フィリピン人の
「英雄」
に贈り物を渡す。
2023年12月12日にエルニドに戻る予定だ。
船団には市民団体の若者ら約150人が分乗。
同行を許された報道陣約50人の前で
「西フィリピン海(南シナ海)は私たちのものだ」
と声を合わせて叫んだ。(共同)

<独自>岸田首相 中国と領有権で対立のフィリピン、マレーシア歴訪へ
2023/10/7 18:28
https://www.sankei.com/article/20231007-OGGXYJ36R5MCHDWBYRNF47RRH4/
岸田文雄首相は2023年11月3〜5日の3連休に東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国のフィリピンとマレーシアを歴訪する方向で最終調整に入った。
2023年10月7日、複数の政府関係者が明らかにした。
南シナ海の領有権への野心を隠さない中国に対し、ASEANの一部加盟国に不信感が広がる中、フィリピン、マレーシア両国との結び付きを強固にしたい考えだ。
フィリピンとは安全保障分野での成果文書も取りまとめる方向だ。
日本の首相による両国の訪問は、いずれも安倍晋三元首相以来で、岸田首相の就任後は初となる。
日本政府はASEANとの友好協力50周年を記念して2023年12月16〜18日の日程で、日ASEAN特別首脳会議を東京都で開催する。
首相は、フィリピンのマルコス大統領やマレーシアのアンワル首相との会談で特別首脳会議への協力を求める。
2023年10月8日からベトナムなどASEAN4カ国を歴訪する上川陽子外相と共に特別首脳会議への準備を整える意向だ。
加えて、首相が念頭に置くのは、強引に南シナ海の実効支配を進める中国の抑止だ。
特に、フィリピン近海では中国海警局の船舶がフィリピン船の航行を妨害する事案が続発している。
また、中国が2023年8月に公表した
「2023年版標準地図」
では、南シナ海のほぼ全域の領有を主張した。
フィリピンが声明で
「中国の主権主張を正当化しようとする試みで、何の根拠もない」
と反発した他、中国との経済的な結び付きが強い
マレーシアもボルネオ島(カリマンタン島)沖の自国の排他的経済水域(EEZ)と重なる水域を中国領にしていると非難した。
フィリピンと米国の海軍は2023年10月2日にフィリピン周辺海域で合同演習を行い、日本が海上自衛隊を派遣。
カナダ、英国の艦船も参加した。
首相としては、フィリピンとの安保分野での連携を加速する他、マレーシアの中国傾斜へも楔を打ちたい考えだ。
日本が2023年4月に創設し、フィリピンとマレーシアを2023年度の対象国としている防衛装備品を提供する無償資金協力の新制度
「政府安全保障能力強化支援(OSA)」
の進捗についても意見を交わすとみられる。

フォト
あわや衝突、中国海警局船が比巡視船妨害 1mまで接近
2023/10/7 16:06
https://www.sankei.com/article/20231007-NSFVH7TGCBLTVMRTUHSOR7VURU/
フィリピン沿岸警備隊は2023年10月6日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)のフィリピン軍拠点に2023年10月4日、補給物資を届ける任務を支援する際、中国の海警局と海上民兵の船9隻に妨害されたと発表した。
海警局の船がフィリピンの巡視船に対し僅か1メートルの至近距離まで接近するなど、8件の危険行為に直面したと非難した。
沿岸警備隊が公開した映像によると、中国海警局の船はフィリピン巡視船の進路の直前を横断。地元メディアによると、巡視船は衝突を避けるため、動力を逆回転させて急停止を強いられた。
沿岸警備隊は、中国海軍の軍艦1隻もフィリピンの巡視船から1km以内の距離に近づいた他、中国軍機が監視飛行を行ったと指摘した。
フィリピンの巡視船には、マルコス大統領が
「特別な懸念」
に対応するため中国担当特使に任命したロクシン前外相が乗り込んでおり、妨害状況を目撃した。(共同)

中国艦船が比巡視船妨害 1メートルの距離まで接近
2023/10/7 13:00
https://www.sankei.com/article/20231007-CENLHCID75M3TOFY6ZWLKTCRKE/
フィリピン沿岸警備隊は2023年10月6日、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁で、比巡視船の航行が、中国海警局の船に妨害されたと発表した。
中国船は巡視船から約1mという至近距離まで接近したといい、沿岸警備隊は国際法に違反する危険な行為だと非難した。
妨害行為があったのは2023年10月4日。
沿岸警備隊によると、補給船の警護に当たっていた比巡視船が、中国海警局の4隻の船と、中国の海上民兵が搭乗していたとみられる5隻の船に航行を遮られたという。
中国海警局の船は巡視船の正面を横切っており、巡視船は衝突を回避するため、動力を逆回転させて急停止した。
アユンギン礁は、フィリピンが1999年、領有権主張のために軍艦を意図的に座礁させて軍事拠点化した。
南シナ海のほぼ全域の領有権を主張する中国は軍艦の撤去を求めているが、比側は拒否。
中国は2023年8月にも同礁付近で比補給船に放水するなど、妨害行為を繰り返している。

中国艦船、比補給船に放水 比軍「重大な懸念」表明
2023/8/8 20:16
https://www.sankei.com/article/20230808-4Z5IP2JEQNNXVH7BC325Q2732U/
中国が実効支配を強化する南シナ海で、中国海警局の艦艇がフィリピン軍の補給船に放水する事案が発生し、両国による批判の応酬が続いている。
マルコス比政権は中国と経済面の連携は重く見つつ、領有権問題では譲歩しない姿勢を堅持。南シナ海を巡る中比の摩擦は激化しそうだ。
放水があったのは2023年8月5日。
比軍によると、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島のアユンギン(同・仁愛)礁付近で、比軍が物資補給などのためにチャーターした船に対して、中国海警局の艦船が放水砲を使い妨害したという。
比軍は声明で放水に
「重大な懸念」
を表明。
中国に
「人命を危険に晒す事故を防ぐための責任ある行動」
を要求した。
2023年8月7日には比政府が中国の黄渓連(こう・けいれん)駐比大使を呼んで抗議した。
アユンギン礁付近では2023年2月にも、中国海警局の艦船が比巡視船にレーザー照射する事案が発生している。
一方、中国海警局は2023年8月7日の談話で、放水銃を発射した海域は中国の海域だと主張。
「警告を発したが効果がなく、衝突を避けるために放水砲で警告した」
と反論している。
南シナ海で中国の圧力が継続する中、マルコス政権は親中的だったドゥテルテ前政権の方針を転換し、安全保障面で米国との連携強化を目指している。
放水を巡って米国務省のミラー報道官は2023年8月5日、
「放水は国際法に反し、地域の平和と安定を直接脅かすものだ」
と中国を批判した。

中国艦、放水砲で補給妨害 比軍が非難 南シナ海で
2023/8/6 20:33
https://www.sankei.com/article/20230806-FBCCM7TM4RIWPKNBKBFGVQBB64/
フィリピン軍は2023年8月6日、南シナ海のアユンギン礁(英語名セカンド・トーマス礁)で2023年8月5日、同軍拠点に兵員交代と物資補給のため近づいたチャーター船のうち1隻を中国海警局の艦船が放水砲を使って妨害したとし、強く非難するとの声明を発表した。
日米はフィリピンへの支持を表明した。
一方、中国は法に基づき排除したと主張した。
声明は、中国側が船の乗組員の安全を無視し、国際法に違反していると批判。
「人命を危険に晒す事故や誤算を防ぐため、責任ある行動」
を求めた。
日本の越川和彦駐フィリピン大使は
「合法的な海洋活動の侵害」
だとし
「全く容認できない」
と批判。
米国務省もフィリピンを支持し、航行の自由を守るよう中国に要求する声明を発表した。
南シナ海でフィリピンの公船が武力攻撃されれば、米比相互防衛条約の適用対象になるとも警告した。(共同)

比大統領、中国に懸念伝達 巡視船レーザー照射で
2023/2/15 21:29
https://www.sankei.com/article/20230215-Z5C6544G2FIMRDZD3B2WVMZDDQ/
フィリピンのマルコス大統領は2023年2月14日、中国の黄渓連・駐フィリピン大使を呼び出し、フィリピン沿岸警備隊の巡視船が南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のアユンギン礁付近で中国海警局の艦船から軍事用レーザーの照射を受けたことについて
「深刻な懸念」
を伝えた。
大統領府などが発表した。
大統領が外交ルートではなく、自ら大使に懸念を伝達するのは極めて異例。
中国外務省の報道官は2023年2月15日の記者会見で、レーザー照射はフィリピン船との距離を測り、安全を確保する目的だったと主張。
「フィリピン側の乗組員に対し、レーザーを照射していない」
と述べた。
マルコス氏は、フィリピンの沿岸警備隊や漁船に対する中国側からの行動が頻度や激しさを増していると批判した。
2023年1月に訪中した際、習近平国家主席との首脳会談で南シナ海問題に
「友好的な協議を通じて対処する」
ことで合意していた。
黄氏とマルコス氏は、この合意をどのように実施し、対話を強化するか意見交換したという。(共同)

中国艦船がレーザー、異例の照射 比巡視船に
2023/2/13 21:34
https://www.sankei.com/article/20230213-HTOMVBAEUFJWXD6OQ3YUIVFAAU/
緑色のレーザーを照射する中国艦船=2023年2月6日、南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同)
中国艦船が照射した緑色のレーザー=2023年2月6日、南シナ海のアユンギン礁付近(フィリピン沿岸警備隊提供・共同)
フィリピン沿岸警備隊は2023年2月13日、南シナ海の南沙(英語名スプラトリー)諸島のアユンギン礁付近で、海軍への補給任務中だった巡視船が2023年2月6日、中国海警局の艦船からレーザー照射を受けたと明らかにした。
乗組員の目が一時的に見えなくなった他、危険な操船があったとして、警備隊は
「主権の明らかな侵害」
と非難している。
中国外務省の汪文斌副報道局長は2023年2月13日の記者会見で
「抑制的」
な行動により自国の主権を守ったと主張した。
警備隊によると、艦船は緑色のレーザーを2度照射。
巡視船の後方約140mに接近した。
レーザー照射は異例で、警備隊は
「中国の艦船が海上で攻撃的な行動を取っても、領土を守るため、プレゼンスを維持し主権を主張する」
と声明を出した。
アユンギン礁はフィリピンの排他的経済水域(EEZ)内。(共同)

http://www.asyura2.com/15/china7/msg/545.html#c1

[政治・選挙・NHK295] 新たなマイナ紐付けミス大量発覚…自民総裁候補“神奈川コンビ”それでも「保険証廃止」強行で国民置き去り(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
32. 秘密のアッコちゃん[514] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月15日 19:00:43 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[79]
<■649行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
憲法改正、自衛隊明記と緊急事態条項 自民総裁候補の各氏が推進で横並び 問われる実現力 
自民党総裁選 政策比較(1)
2024/9/15 18:08
https://www.sankei.com/article/20240915-4CMMDZ7DIFJMXEAOV45XMKDYVA/
自民党が党是に掲げる憲法改正は、今回の総裁選(27日投開票)で重要な論点になる。
9人の候補者は全員、9条への自衛隊明記など、9月2日に党がまとめた
「論点整理」
を踏まえた改憲を公約に掲げている。
問われるのは実現力だ。
現総裁である岸田文雄首相は、公言してきた任期中の改憲を実現できなかったが、
「論点整理」
の取りまとめを主導し、置き土産とした。
平成30年に党がまとめた
「改憲4項目」
の見解を引き継ぎ、現行9条を維持した上で
「9条の2」
を新設して自衛隊を明記。
更に大災害など緊急事態での国会議員の任期延長と、政府の権限を一時的に強める
「緊急政令」
の導入を可能にする案を軸とした。
論点整理には、積み上げた議論を
「ピン留め」
し、後戻りを防ぐ狙いがある。
改憲論議はこれまで、総裁交代などで議論が振り出しに戻ることがあった。
首相は取りまとめに当たり
「現在までの取り組みは、新総裁にもしっかり引き継いでもらえるよう申し送る」
と念を押した。
候補者の中で、石破茂氏は9条2項を削除し『国防軍』を創設」という、論点整理とは異なる考え方を持論としてきた。
ただ今回の出馬に当たっては
「私が総裁になっても路線は不変だ」
「優先項目は党で決定した通りだ」
と述べ、論点整理を尊重する考えを表明。
これにより9人の改憲に関する路線は、表面的には横並びになった。
違いがあるとすれば改憲実現の時期だ。
政策集や政策発表会見で、
石破氏は「首相在任中」、
林芳正氏は「(3年の)総裁任期中」
の発議を掲げた。
茂木敏充氏は「3年以内に憲法改正を実現」とした。
小泉進次郎氏は「否決される可能性があっても」国民投票に踏み切ると表明している。
とはいえ、改憲実現には野党を含む国会での合意形成が欠かせない。
新総裁にはスローガンだけでなく、発議と国民投票の実現に向けた具体的な進展が求められる。

自民党総裁選で焦点となる政策などについて、候補者9人の主張を比較していく。

自民党総裁選 候補者が改憲アピール 首相が道筋付けるもなお高いハードル 実現への突破口開けるか
2024/9/11 6:00
https://www.sankei.com/article/20240911-KAT27QWRFJOQFKMOTX3KSCJT5M/
自民党総裁選(12日告示、27日投開票)で憲法改正が主要テーマの1一つになっている。
自民は2日、自衛隊明記など改憲の指針となる論点整理を公表した。
岸田文雄首相(党総裁)は論点整理を新総裁に引き継ぐ考えを強調し、次の総裁候補たちも改憲に向けた発信を強めている。
改憲は来年結党70年を迎える自民の党是であるにもかかわらず、足踏みを続けてきた。
総裁選を通じて機運を高め、実現への突破口を開くことができるのか。
■「全身全霊で臨む」と小泉氏
「憲法論議の推進に全身全霊で臨み、憲法改正発議の環境が整えば、直ちに発議の後、国民投票に移る」
6日に総裁選への立候補を表明した記者会見で、小泉進次郎元環境相は改憲についてこう断言した。
「現在の憲法は日本が米国に占領されていた昭和21年に連合国軍総司令部(GHQ)が原案を起草し、日本政府に受け入れを迫ったものだ」
とも訴えた。
突然の改憲への傾斜は、自民から剝がれた保守層を取り戻す狙いがあるのは明らかだ。
同時に、歴史的背景にも触れ、
「広く国民に発信する」(小泉陣営関係者)
戦略も透ける。
改憲に前向きな候補者たちも盛んに発信している。
党憲法改正実現本部の事務総長を務め、論点整理に奔走した加藤勝信元官房長官は10日の記者会見で改憲実現を訴えた。
保守的な政治信条を持つ小林鷹之前経済安全保障担当相は6日、改憲が宿願だった安倍晋三元首相の墓参りをし、
「何としても成し遂げる」
と誓った。
10日の記者会見でも
「先頭に立って実現していく」
と強調した。
「少しでも早く国民投票していただける環境を作るために頑張る」。
保守層に支持される高市早苗経済安保担当相は9日の記者会見で力強くこう訴え、茂木敏充幹事長や河野太郎デジタル相も前向きだ。
戦力不保持を謳った9条2項を削除した上で、自衛隊を
「国防軍」
に改め憲法に明記すべきとの持論を持つ石破茂元幹事長は10日の記者会見で
「党で決めた路線を維持していく」
との姿勢を示した。
■「保守の失望」で議論加速
改憲は岸田首相にとっても思い入れのあるテーマだ。
首相が会長を務めた旧岸田派(旧宏池会)は伝統的にリベラルなイメージがあり名誉会長を務めた古賀誠元幹事長も9条改正に否定的だった。
当初は改憲に慎重な姿勢を示してきたが、首相の座を目指すに当たり支持拡大のため改憲にシフト。
首相が初めて意欲を表明したのは政調会長時代の令和元年9月のことだった。
3年の前回総裁選の出馬表明後、産経新聞の単独インタビューで
「国会での議論を進め、国民投票に持ち込む」
と明言。
以降、総裁任期中の改憲に前向きな姿勢を示してきた。
しかし、衆参両院の憲法審査会では立憲民主党が消極姿勢を崩さず議論は停滞。
自民党派閥パーティー収入不記載事件も議論にブレーキをかけた。
事態が動き出したのは任期中の改憲が絶望的となった2024年6月30日、東京都内で営まれた安倍元首相の三回忌。
首相は、会場で保守派のジャーナリストから改憲を先送りするならば
「首相の座から身を引くべきだ」
と迫られた。
保守層の失望を突き付けられ、保守言論人に人脈を持つ旧岸田派の側近が動き始めた。
2024年7月19日、加藤氏を官邸の裏動線から密かに呼ぶ算段を付けた。
自民内には緊急事態下での国会機能維持のための改憲を巡り、衆院側と参院側との間に意見の隔たりがあり、党内の意見さえまとめられない状況だった。
首相は加藤氏に意見の集約を指示。
衆院側の加藤氏と参院側の岡田直樹事務総長代行が休日返上で協議し、スピード合意に至った。
さらに首相は2024年8月7日、同本部の全体会合に出席。緊急事態条項の創設に加え、ハードルが高いと思われていた9条への自衛隊明記に取り組む考えを示し、2024年8月末までに論点整理を取りまとめるよう指示した。
総裁選に向けた保守層へのアピールとの見方もあったが、首相は2024年9月14日、再選不出馬を表明した。
総裁選への立候補を目指していた加藤氏をはじめ党内は浮足立ち、
「2024年8月末の論点整理の取りまとめが先送りされそうになった」(首相側近)。
首相は党改憲実現本部の副本部長を務める中谷元・元防衛相に2024年8月中の取りまとめを改めて指示。
30日の当初のスケジュール通りに滑り込んだ。
■改憲へ熱量高まる議論を
「(改憲の)議論を振り出しに戻すようなことはあってはならない」
首相は2024年9月2日、論点整理が了承された同本部の全体会合でこう述べ、議論を後退させないよう求めた。
首相が初めて改憲への意欲を示してから5年。
「なぜもっと早く取り組まなかったのか」
との批判もあるが、退陣を目前に党内の改憲議論に道筋を付け、新総裁に引き継ぐ体制は整えた形だ。
改憲実現に向けては衆参両院の3分の2以上の賛成を得た改憲原案の国会発議、国民投票での過半数の賛成など高いハードルが待ち受ける。
総裁選では改憲に向け国民の機運が高まるような熱量のある議論を期待したい。

<主張>自民党と憲法改正 総裁候補は実現の約束を
社説
2024/9/3 5:00
https://www.sankei.com/article/20240903-SMBD3HZRGVKEZFZHNPTDRBULFI/
自民党は憲法改正実現本部の会合を開き、憲法に
「第9条の2」
の条文を新設して自衛隊を明記することや、緊急政令の根拠規定創設を盛り込んだ論点整理を了承した。
会合には岸田文雄首相(党総裁)が出席し
「自衛隊の明記を含む複数のテーマを一括して国民投票にかけるべく議論を加速させる準備が整った」
「一気呵成に議論を進めなければならない」
と語った。
新総裁が論点整理を引き継ぐことも要請した。
自衛隊明記などを一括して国民投票にかけることは妥当だ。
そのために、改憲に前向きな政党に呼び掛け、改憲原案の条文化作業を担う与野党協議の場を急ぎ設ける必要がある。
憲法改正は自民の党是であり、党総裁選の重要な争点の1つだ。
全ての候補者は総裁になった場合、いつまでに憲法改正を実現するのかを国民の前で明確に語ってもらいたい。
論点整理では、
「9条の2」
への自衛隊明記について
「基本的に堅持すべきことが共通認識として確認された」
とした。
首相や内閣の職務を規定した第5章への自衛隊明記に関し
「選択肢の1つとして排除されるものではない」
との意見が出たことを記した。
条文の置き場所について議論の余地を残した格好だが、自衛隊を第5章に明記するだけでは不十分だ。
9条または
「9条の2」
に必ず書き込むべきである。
「戦力不保持」
を定めた第9条2項の削除と軍の規定が憲法改正の最終ゴールであるべきだが、途中段階として自衛隊を明記する意義は大きい。
緊急政令も憲法に必ず規定しなければならない。
改憲発議で国会議員の任期延長を優先するか、緊急政令とセットで進めるかは意見が分かれ、結論を出さなかった。
緊急政令に後ろ向きな公明党に阿っているとしたら残念だ。
国会が開けないような国難の際には、緊急政令などの権限を内閣に一時的に与えなければ事態を乗り切ることは難しい。
自民は国民を守り抜く改正を実現すべきであり、公明を説得しなければならない。
首相は自民党総裁選への不出馬を表明し、
「新たなリーダーを一兵卒として支える」
と語っている。
次期総裁は岸田氏を憲法改正実現本部長に起用してはどうか。

「新総裁で議論やり直し」はさせない 改憲へ見せた岸田首相の意地、「遅すぎ」との指摘も
2024/9/2 19:44
https://www.sankei.com/article/20240902-FZSTLCTR5ZLUZP4PITHDXKEVXY/
2日開かれた自民党憲法改正実現本部(古屋圭司本部長)の全体会合で、岸田文雄首相(自民党総裁)は
「議論を加速させる準備が整った」
と力を込めた。
退陣まで約1カ月に迫る中で党の憲法改正の論点整理を急いだのは、党総裁選で選ばれる新総裁の下でも改憲議論を停滞させず、早期の国会発議を実現するためだ。
党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件が直撃し、自らの手による改憲こそかなわなかったが、最低限のレガシー(遺産)を残すことで意地を見せた。
「(改憲の)議論を振り出しに戻すようなことはあってはならない」
「議論だけの時代は終わった」
「具体的な前進を図っていきたい」
首相は憲法改正実現本部の全体会合でこう述べ、新総裁は了承された論点整理を土台に改憲に向けた取り組みを加速すべきだと訴えた。
論点整理は改憲の国会発議を見据えた他党との折衝の土台となる。
首相は8月7日の同本部の全体会合で同月内の取りまとめを指示していた。
ところが、14日に総裁選への再選不出馬を表明し、党内が次の総裁選び一色になると、目標は有耶無耶になりかけた。
同本部内には論点整理を取りまとめるWT(ワーキングチーム)会合の開催を9月5日に先送りする動きもあった。
緩んだネジを締め直したのは首相本人だった。
「何としても8月中にやってくれ」。
首相は同本部の中谷元副部長にこう指示し、当初のタイムスケジュールに拘った。
その結果、30日のWT会合で論点整理を仕上げ、9月2日の全体会合で正式決定するという日程が整った。
首相は改憲議論を後戻りさせないことを重視した。
周囲には
「総裁が変わったら議論を一からやり直しなんて、そんな馬鹿なことはさせない」
と漏らす。
自らの退陣で早期の衆院解散・総選挙も囁かれる中、新総裁の下でも改憲を目指す姿勢を支持層に示す狙いも見え隠れする。
ただ、不記載事件の影響で目算が大幅に狂ったとはいえ、リーダーシップの発揮が遅すぎた感は否めない。
日本維新の会や国民民主党などは事件とは一線を画して改憲論議に前向きだった。
党内議論にもっと早く着手していれば、首相が目指した総裁任期中の憲法改正に光明を見いだせた可能性がある。
自民は来年、結党70年を迎える。
節目の年に改憲を実現果たしたいところだが、これまでは足踏みを続けてきた。
首相のレガシーが突破口を開く端緒となるのか。
答えはそう遠くない未来に明らかになる。

自民が改憲「論点整理」を了承 自衛隊明記、緊急政令も可能に 首相「一気呵成に進める」
2024/9/2 18:54
https://www.sankei.com/article/20240902-47KJ3HKGHNJPZMJDAV543A2A2Y/
自民党は2日、憲法改正実現本部(古屋圭司本部長)の全体会合を開き、自衛隊明記など改憲の指針となる論点整理を了承した。
平成30年にまとめた改憲4項目の見解を引き継ぎ、現行の9条を維持した上で
「9条の2」
を新設して自衛隊を追記する案を軸とした。
岸田文雄首相(自民総裁)は
「(自衛隊明記など)複数のテーマを一括して国民投票にかけるべく議論を加速させる準備が整った」
「一気呵成に進めなければならない」
と述べた。
論点整理は
「自民党らしさ」
を重視。
連立を組む公明党が懸念する9条への自衛隊明記、緊急事態の際に政府の権限を一時的に強める
「緊急政令」
の導入を可能にする改憲を打ち出した。
また、緊急時に国会議員の任期延長を可能にする改憲と共に、
「条文化作業を加速化し、速やかな憲法改正原案の起草・国会提出に繋げていくべきだ」
とまとめた。
一方、古屋氏は次期総裁選(12日告示、27日投開票)の候補者に対し、論点整理の範囲内での議論を要求した。
議論が振り出しに戻ることを避ける狙いがある。
小泉進次郎元環境相は2日、記者団に
「自衛官が憲法に位置付けられ、誇りを持って任務を遂行できる環境を作ることは極めて重要だ」
と強調。
抜本的な9条改正を重視する石破茂元幹事長は記者団に自衛隊明記の意義を認めつつ、
「これで終わりではない」
と語った。

自民総裁選岸田首相不出馬 日米の黄金期惜しむ米紙、欧州「次期首相は国民信頼回復を」
世界の論点
2024/9/2 10:00
https://www.sankei.com/article/20240902-HRXERRFTGVPARML2D6KGE67JH4/
今月行われる自民党総裁選で、岸田文雄首相は不出馬を表明している。
米欧メディアは岸田氏の実績をどう評価し、日本の次期首相選びとなる総裁選に、どのような視線を向けているのか。
米国では、日米同盟を強化した岸田氏が評価され、次期首相の課題が指摘される。
欧州では、欧州連合(EU)などとの関係強化が讃えられる一方で、経済政策への厳しい見方もみられる。

■経済不振で退場はバイデン氏と共通
岸田文雄首相の不出馬表明はバイデン米大統領の選挙戦撤退の後でもあり、米主要紙は、両氏の親密な関係の成果でもあるインド太平洋地域の同盟網の強化を改めて評価した。
先行き不透明な米国政治や東アジア情勢を踏まえ、次期首相が背負う課題の大きさを案じる分析もあった。
8月14日付のワシントン・ポストは岸田氏不出馬を伝える記事で
「危うさを増すアジア太平洋地域において、日米を最強の同盟関係に導き、日本の防衛費を増強させた」
とまず成果を強調した。
ロシアのウクライナ侵略を受けて従来の対露姿勢を転換し西側諸国の制裁に参加したことは特筆すべき実績と指摘。
ウクライナ情勢は中国の台湾侵攻などアジアの危機に連鎖するとの認識から岸田氏が繰り返した
「今日のウクライナは明日の東アジア」
は、
「米国の同盟友好国によって同調された」と
評価した。
また、日米韓首脳会談で合意した3カ国の安全保障協力は
「日米韓関係に新たな時代を記した」
と回想。
対中国を念頭に同盟友好国との重層的な枠組みを推進した米国のアジア戦略において、岸田氏は
「中核的な役割を果たした」
とべた褒めだった。
同紙は
「ともに不出馬を決断したが、バイデン−岸田時代は日米同盟の黄金期として記憶される」
とのエマニュエル駐日米大使の談話も紹介。
米政権関係者には、岸田氏の引き際は先に選挙戦から撤退したバイデン氏の姿と重なって見えたようだ。
しかし、バイデン氏と同様に岸田氏を不出馬に追い込んだ1つの要因は物価上昇など経済不振による支持率の低迷だった。
14日付ウォールストリート・ジャーナルは
「日本は新型コロナ禍後の沈滞と経済的混乱が有権者を不幸にした主要民主主義国の1つ」
と指摘。
バイデン氏の撤退、英労働党の政権奪還、左派連合が最大勢力となった仏議会下院選に通じる先進国共通の政治現象と分析した。
13日付ニューヨーク・タイムズは、次期首相が
「海外、特に米国内の政治不安定への対処と日本国民の支持獲得に繋がる国内政策の促進」
に直面すると解説。
日本には引き続き強い指導力が必要だとし、後継者が長期的な政権を築けるかには疑問を呈した。
外交実績には同盟国から最大級の評価が寄せられた岸田氏だが、米外交誌フォーリン・ポリシーは15日付の解説で、
「経済政策運営に対する国民の怒りに加え、防衛費増額や少子化対策に充てる資金をどう調達するかという未回答の問題も残した」
と指摘。
国内的には負の遺産が目立つという厳しい評価だ。

■欧州外交称賛も経済に辛口
欧州メディア(電子版)は岸田文雄首相の外交・防衛政策の功績を認めつつ、物価上昇や自民党派閥のパーティー収入不記載事件は
「与党への国民の不信感を煽った」
と厳しく評価した。
総裁選では不透明な国際情勢に対応できる外交手腕にとどまらず、国内経済の改善やクリーンな政治を推し進められる次期首相を選ぶ重要性を強調した。
英誌エコノミストは8月14日、反撃能力保有や防衛費増額など防衛力の抜本的強化を決断した岸田氏を
「安全保障政策の歴史的な改革を推進した」
と称賛。
「日米同盟の新時代の幕開けに貢献した」
とするエマニュエル駐日米大使の発言を引用し、米との防衛協力を進めたことに触れた。
英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は15日の社説で、温厚そうな岸田氏が意外にも
「驚くほど大胆不敵だった」
とする人物評を紹介。
持ち前の大胆さを防衛や外交の分野で発揮したことで
「世界における日本の立場は歴史的な変化を遂げた」
とした。
欧州連合(EU)や北大西洋条約機構(NATO)との関係強化を歴代の首相より積極的に進め、いわゆる徴用工訴訟問題で悪化した日韓関係の修復にも貢献したと評価した。
ただ、経済政策には厳しい指摘が目立つ。
仏紙ルモンドは14日、日本の家計を襲うインフレが岸田氏の支持率低下の一因であると指摘。
物価と賃金が共に上昇する好循環を目指した政権の経済政策が道半ばとなったことを受け、仏紙フィガロは14日、
「(政策は)実現しない呪文に過ぎなかった」
と批判した。
経済的苦境が広がる中、派閥のパーティー収入不記載事件を巡る
「政治とカネ」
問題が直撃。
英BBC放送は14日、
「野党が弱体化し分裂しているにもかかわらず、与党の自民党は国民に強い不信感を持たれた」
と分析。
エコノミスト誌は、自民党内の混乱を受け
「(岸田氏の)退陣は必然だった」
とする有権者の発言を紹介した。
「ポスト岸田」
が直面する課題は多い。
英紙ガーディアンは16日、次期首相は
「物価の上昇や中国や北朝鮮との緊張の高まりの他、トランプ前米大統領が大統領に返り咲く可能性にも対処しなければならない」
と指摘。
その上で、最優先課題は
「(パーティー収入不記載事件で失った)国民の信頼を取り戻すことだ」
とした。
FTは16日の社説で
「混乱する日本の政界に必要なのは、党の長老におもねる弱いリーダーではなく、それを超える存在だ」
と強調。
自民党の年功序列体制を根底から覆す若いリーダーの選出や初の女性総裁の誕生に期待を寄せた。

ポイント
・米紙「岸田氏は日米を最強の同盟関係に」
・次期首相は海外の政治的不安定に直面と指摘
・英紙「世界での日本の立場は歴史的な変化」
・仏紙「経済政策は実現しない呪文に過ぎず」


<独自>自民の憲法改正「論点整理」の内容判明 9条改正と「緊急政令」導入打ち出す
2024/8/30 18:30
https://www.sankei.com/article/20240830-2ANHHSK5EJJFZPGZMX7WNZHM7Q/
自民党の憲法改正の指針となる論点整理の内容が30日、判明した。
9条への自衛隊明記や、緊急事態の際に政府の権限を一時的に強める
「緊急政令」
の制度導入の必要性を打ち出した。
衆参両院の実務者でつくる党憲法改正実現本部のワーキングチーム(WT)が同日、取りまとめた。
9月2日に岸田文雄首相(自民総裁)が出席する全体会合で正式決定する。
自衛隊に関しては、安倍晋三政権下の平成30年にまとめた自衛隊の9条明記▽緊急事態への対応強化▽参院の合区解消▽教育環境の充実−の改憲4項目で
「既に議論が決着」
と指摘。
4項目の
「枠組みを前提とすべきだ」
と記した。
連立を組む公明党はシビリアンコントロール(文民統制)を明確化するためとして、首相や内閣の職務を規定した「第5章」の72条や73条への明記を主張している。
論点整理では9条明記に関して
「基本的に堅持すべきことが共通認識として確認された」
としつつ、文民統制に関しては第5章への規定も
「選択肢の一つとして排除されるものではない」
との意見を紹介し、議論の余地を残した。
妥協案として9条と第5章の双方を改憲する案が浮上している。
緊急時に内閣が法律に代わり発出する緊急政令に関しては、論点整理で
「根拠を憲法に規定することは必要」
と打ち出した。
対象とする緊急事態の類型は
「異常かつ大規模な災害」
に加え、武力攻撃、テロ・内乱、感染症の蔓延などを挙げた。
一方、公明などが緊急政令に慎重な構えを示していることから、緊急時に国会議員の任期延長を可能にする改憲を優先すべきか否かなどを引き続き議論する方針も確認した。

公明・石井氏、改憲論議で自民にくぎ刺し「自民単独で発議できぬ」 自衛隊明記で隔たり
2024/8/30 17:08
https://www.sankei.com/article/20240830-VR5RBZNXYNMPLEGL4GDDI4HMBY/
公明党の石井啓一幹事長は30日の記者会見で、自民党で進む憲法改正の議論に釘を刺した。
改憲発議には衆参両院で総議員の3分の2以上の賛成が必要であるとして
「自民だけでは発議は叶わない」
「他の政党にもどう働きかけて発議案をまとめていくのかが課題だ」
と述べた。
自民は憲法9条への自衛隊明記を含めた改憲発議を目指しているが、公明党は首相や内閣の職務を規定した72条や73条への明記を提唱し、立場に隔たりがある。

自衛隊を行政組織に位置付ける危うさ
正論2024年8月号 三重中京大学名誉教授 浜谷英博
憲法改正論議は衆議院と参議院の憲法審査会で進められているが、所属委員の一部に憲法改正自体に同意しない勢力が存在するため、いくつかの論点が煮詰まりつつあるものの、未だ具体的条文案の作成には至っていない。
憲法調査会の後継機関である憲法審査会は、2007年8月に衆参両院に設置され、2024年で17年が経過する。
この間、紆余曲折を経ながら一進一退を繰り返し、現在も具体的成果を生み出せない姿には、議論自体が目的化している印象さえ受ける。
ただ、その中でも緊急事態条項と並んで議論が収斂されつつあるのが、憲法に自衛隊を明記する改正案である。
改憲に前向きな政党が公表した自衛隊の憲法明記に関する各党案を見てみる。
まず自民党は2018年3月に憲法9条の2項を
「前条(現行9条)の規定は、わが国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置を取ることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」
と加筆するという
「叩き台」
となる素案を示している。
日本維新の会は2022年6月に憲法9条の2項を
「前条(現行9条)の範囲内で、法律の定めるところにより、行政各部の一として、自衛のための実力組織としての自衛隊を保持する」
と加筆する
「憲法改正原案」
を公表した。
一方、公明党からは2023年5月に
「72条(内閣総理大臣の権限)もしくは73条(内閣の職権)に自衛隊を明記」
する北側一雄副代表案が、
また、国民民主党からは2023年4月に憲法第5章の
「内閣」
の中に
「必要な自衛の措置を取るための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する」
とする玉木雄一郎代表の案が示された。
大きく分けて
「戦力」
との関係で自衛隊との関連条項である憲法9条に加筆する案と内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督者であることから、憲法第5章の内閣、とりわけ72条もしくは73条に加筆する案などが提示されている。
しかしながら、憲法9条に加筆する改正案でも
「行政各部の1つとして」
との条件を付していること、そしてとりわけ内閣の章内に自衛隊を明記する主張には、その根底に行政組織としての自衛隊の法的位置付けを変更しない意図が垣間見えている。
ここで問題は、憲法への自衛隊の書きぶりはともあれ、現在の自衛隊が国家行政組織法上の行政組織の1つとの従来の政府解釈から、一歩も踏み出そうとしない改憲姿勢である。
平時に活動する
「一般行政組織」
と非常時に武力行使を伴う
「軍事組織」
との根本的相違を放置したまま自衛隊を憲法に明記したとしても、任務の遂行に多くの制約が課され、目的の完遂に困難を極めることは明らかだ。
自衛隊を正規の軍隊もしくはそれに準ずる独立した組織とし、それに伴って自衛官に軍人としての国際法上の法的地位があることを確認し、その活動について最高指揮監督者の存在を明記するのでなければ、自衛隊の本来の創設目的に沿った任務と行動を担保することにはならないのではないか。
諸外国における自国防衛のための軍事組織(一般に軍隊もしくは国軍)は、一般の行政組織とは一線を画した組織として機能している。
理由は、その運用に関して、一般行政組織とは異なる原理を適用しなければ、求められる本来の任務を遂行できない場合が多々想定されるからである。
通常、軍隊は、自国の独立と安全を確保し、国民の生命と財産を保護することを目的とし、国家の存亡を賭けた非常時に最後の手段として出動を命じられる組織である。
従って、そのための行動に国内法的制約はない。
あるのは国際法(武力紛争法や国際人道法と称され、捕虜の扱いや非交戦の個人の保護など戦時における人間の保護を目的としている)上の制約のみである。
一般の行政組織とは明らかに異なる軍隊の行動や任務の目的が明確である以上、必然的な措置であろう。
本稿では、自衛隊を行政組織の1つとする解釈から派生する危険性や矛盾、同盟国との共同行動やPKO参加時における支援など、関連する諸点について考えてみたい。
■任務を完遂させない頸木( くびき:自由を束縛するもの)
まず、既に提起されている憲法改正案のいくつかを検討してみたい。
その内、72条への明記案は、72条が
「内閣総理大臣は、内閣を代表して議案を国会に提出し、一般国務及び外交関係について国会に報告し、並びに行政各部を指揮監督する」
と規定していることから、行政組織としての自衛隊を新たに書き込むことによって、その法的地位の変更までを含まない意図が読み取れる。
この明記の結果、確かに自衛隊が憲法違反との主張はなくなるかもしれないが、行政各部と横並びに規定することによって、自衛隊が行政組織の一部であるとの意味合いも同時に強めかねない。
強いて72条に書き込むのであれば、新たな1項を追加し、一般行政組織とは一線を画した組織であることを明確にした書き方にしなければ改正の意味がない。
また、憲法73条は、内閣という合議体が一般行政事務と共に行う7項目の各事務を規定している。
ここに自衛隊を書き込む改正案は、自衛隊法7条にある
「内閣総理大臣は、内閣を代表して自衛隊の最高の指揮監督権を有する」
との規定を、憲法条項に引き上げようとする意図であろう。
しかし国家の存亡の危機に際して、合議体に決断を求めること自体が迅速性の要請に反し、合理的とは言えない。
憲法73条に自衛隊を明記することで、72条に明記するよりも内閣総理大臣の独断の可能性が弱まる、との主張もあるくらいだ。
その理由は、72条の主語が
「内閣総理大臣」
であるのに対し、73条は
「内閣」
であり、合議体の決定事項に
「自衛隊の行動」
を入れることで、少しでも内閣総理大臣個人の決断の歯止めにしたい思惑が窺える。
しかし、軍事組織の出動の決断は、国家の存亡を賭けた最後の手段の選択であり、その際には当然、決断の的確性と迅速性が求められる。
つまり合議体による長引く議論自体が決断を遅延させ、取り返しのつかない結果を導く恐れがあるからだ。
ちなみに制度的には、内閣の決定に反対の大臣を罷免し、内閣総理大臣自らが罷免した大臣の職務を兼務して閣議決定することも可能である以上、非常時の決断は迅速性を重視することがことのほか重要である。
一方、憲法9条に自衛隊を明記する案にも、自衛隊を
「行政各部の1つとして」
保持するなどの文言があり、行政組織の1つとの認識に変更のない改正案もある。
明記する場所、書き方はともかく、自衛隊を行政組織の1つと位置付ける発想から脱しない限り、危機に際しての自衛隊の任務の完遂は困難を極める。
■行政は逐一法的根拠を求める
改めて確認するが、現在の政府解釈によれば、自衛隊は国内法上、国の行政組織(防衛省)に属する1組織であり、少なくとも諸外国で言う
「軍隊」
ではない。
法制上も、自衛隊は防衛省設置法5条に規定され、
「自衛隊の任務、自衛隊の部隊及び機関の組織及び編成、自衛隊に関する指揮監督、自衛隊の行動及び権限等は、自衛隊法(これに基づく命令を含む。)の定めるところによる」
とされている。
更に防衛省設置法第4条は防衛省の所掌事務に関し、
「防衛及び警備に関すること」(同条1号)
「自衛隊の行動に関すること」(同条2号)
「陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊の組織、定員、編成、装備及び配置に関すること」(同条3号)
「前三号の事務に必要な情報の収集整理に関すること」(同条4号)
などの規定が置かれている。
そして自衛隊が行政組織の1つであれば、その行動はあくまで
「行政作用」
であって、行政法学で言う
「法律による行政」
の原理が適用される。
つまり自衛隊の
「行動」
及び
「権限」
の両方に法律の根拠が必要とされることになり、自衛隊関連法がポジティブリスト方式で規定(出来る事のみを条文化する、条文にないことは行動出来ない)されていることとも相まって、緊急事態等などを含め国内法上の大きな制約になっている。
自衛隊に対するこの姿勢は、国内法上の制約を課さない諸外国の軍隊と大きく異なり、自衛隊の異質性を象徴する実態を示している。
一般に諸外国では、軍事組織の創設目的が国の独立と安全及び国民の生命と財産の保護にある以上、その規定の範囲内の正当な行動に国内法的制約を課す理由はない、と考えられている。
もちろん
「法律による行政」
の原理が、民主的な法治国家において、とりわけ重要な法原理であることは論を待たない。
即ち行政作用が法律を根拠に行われるべき理由は、国民の自由・権利を公権力の恣意的な介入から守り、公権力を民主的にコントロールするため、国民の代表者で構成される国会が制定する法律によって統制を徹底することが重要だからである。
しかし自衛隊の行動は平時の一般行政組織のそれとは性格と実態を大きく異にする。
国家の存亡を賭けた武力行使によって、国の独立と安全及び国民の生命と財産を保護する任務の遂行には、一般行政組織の活動にはない多くの特殊性が認められる。
諸外国で独立した組織として、任務を完遂する活動が認められているのはこのためである。
例えば一般行政組織では、通常の活動に
「透明性」
が重視され、関係書類や各種資料は
「情報公開」
の対象となる。
また折に触れ、実施された行政活動について
「説明責任」
を課され、度重なる記者会見や国会における関係大臣及び官僚の答弁が求められる。
これに対し通常の軍隊は、防衛政策上の機密事項を取り扱い、同盟軍との防衛機密の共有やその保全義務などの遵守を求められる。
これらが担保されない限り、国家間の信頼は醸成され得ず、同盟関係の根幹を揺るがしかねないし、そもそも軍事組織同士の相互の連携や強固な団結も生まれない。
つまり一般の行政組織の作用には馴染まない部分が多くあるのが普通である。
それでは何故自衛隊が現在まで、諸外国にはない発想で、一般行政組織として位置付けられてきたのだろうか。
それには歴史経緯の中でいくつかの理由があると同時に、その解釈を変更する複数回の機会があったことも事実である。
上記理由の1つは、自衛隊の出自の問題である。
周知のように、自衛隊の前身は、1952年に創設された保安隊であり、更にその前身は、朝鮮戦争を背景にして1950年に創設された警察予備隊である。
これら2組織は、あくまで警察力を補完し国内治安を維持する目的で創設され、ポジティブリスト方式で規定された根拠法と共に、国の防衛を任務とする組織ではなかった。
しかし、1954年に創設された自衛隊は、その主たる任務も
「我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つため、我が国を防衛すること」(自衛隊法第3条)
と明記されており、諸外国における軍隊の創設目的及び任務と同様になった。
本来は、この時点で行政組織の1つとの法的位置付けを脱し、民主的な独立国の軍事組織として、関係法の規定方式も抜本的な変更について十分検討した上で、ネガティブリスト方式(行ってはいけない事を条文化。禁止された事以外のあらゆる行動が可能)に変えなければならなかったはずである。
しかし国際情勢の推移や日本を取り巻く安全保障環境の激変を敏感に捉えず、戦後間もない国内政治状況などから、従来からの憲法解釈を自衛隊にもそのまま踏襲してきたのである。
この点はそのまま、自衛隊を一般行政組織と位置付けてきた今1つの理由にも重なっている。
つまり一般行政組織を脱して自衛隊を国際法上の軍事組織として解釈するには、憲法上の
「戦力」
規定との関係で、憲法9条の解釈変更もしくは改憲を伴うことが想定された。
従来から政府は、自衛隊が憲法で保持を禁ずる
「戦力」
には該当せず、
「自衛力」
を具現する行政組織として説明してきたからである。
従来の解釈の見直しは、当時の国内政治状況や国民意識等の社会情勢を幅広く考慮して回避され、その歪みを残したまま現在に至っている。
■有事に矛盾が噴出
自衛隊の法的位置付けを見直す機会は、日本が国連平和維持活動(PKO)への参加を決断した1992年にもあったと見るべきである。
つまり自衛隊は軍隊ではなく、従って自衛官は軍人ではなく特別職の国家公務員であるとの政府解釈は、自衛隊が任務として海外に派遣されることのなかった時代には、あまり切実な問題とは考えずに済まされてきた。
しかし、日本の国際貢献策として自衛隊のPKO参加が積極的に実施されるようになったPKO協力法の制定(1992年)以降、自衛官が海外で捕虜や人質になる可能性も現実に想定されるようになっている。
危険な場所には派遣されないとの前提や政府説明はあるにせよ、海外のPKO派遣地域は紛争後の安定化に向けた過渡期であることが多く、状況の一変は日常茶飯の出来事である。
その際、不幸にも捕虜になった自衛官が軍人ではなく、1公務員に過ぎないとなれば、国際法上の捕虜の待遇を求めることが事実上出来なくなる恐れはないか。
もちろん人道上の配慮や対応は想定されるにせよ、国際法上の権利として相手国に要求することの根拠は希薄になるだろう。
まして悪意のある相手国又は民度の低い武装集団が自衛官を捕虜として身柄を確保し、日本政府に対し、軍人ではない自衛官の地位を確認してきたとすれば、政府はどのように返答するのだろうか。
その時になって、自衛官は軍人であるから国際法上の捕虜の待遇を要求するとして、初めて従来の政府解釈を変更するのだろうか。
■既に軍隊と評価される自衛隊
ちなみに自衛隊及び自衛官の国際法上の地位は、一般にジュネーブ諸条約第1追加議定書第43条1項(1977年)の
「軍隊」
の定義に照らし理解され、評価される。
それによれば、軍隊とは
「部下の行動について当該紛争当事者に対して責任を負う司令部の下にある組織され及び武装した全ての兵力、集団及び部隊」
を言うとされ、その構成員は
「戦闘員であり、即ち、敵対行為に直接参加する権利を有する」(同条2項)
と規定されている。
つまり戦闘員は、戦時において敵国戦闘員を殺傷し、軍事目標を破壊する権利を有し、その法的責任を負わないことに国際的合意が形成されている。
つまり自衛隊及び自衛官は、その名称にかかわらず、ジュネーブ諸条約第1項追加議定書第43条の軍隊の定義にも合致し、人員、組織、編成並びに装備及び規模や訓練状況などから、軍隊としての要件を十分に満たしていると言える。
この基準に従えば、国際法上自衛隊は軍隊であり、自衛艦は軍艦であり、自衛隊機は軍用航空機である。
また自衛官は軍隊構成員(戦闘員)であり、活動中に敵国の権力内に陥った場合には、捕虜の待遇を受ける国際法上の権利を有していると解釈される。
これはPKOに参加した自衛官が捕虜になった場合も、自衛官が軍隊構成員としての法的地位を有していれば、捕虜待遇を受けると解釈されよう。
肝心な問題は、現在の政府解釈である。
つまり
「自衛隊は国内法上軍隊ではないが、国内法上軍隊扱いされる」
との法的論理矛盾と曖昧さを解決することが、政府にとっての喫緊の課題であろう。
国際法上の法的根拠を国内法で受容することに、特段の支障があるとは思えない。
そして将来的に日本が、PKOをはじめとする国際貢献を積極的に展開する上でも法的矛盾を放置することなく、自衛隊及び自衛官が心置きなく国際貢献活動に専念できるよう、自衛隊及び自衛官の地位に関し、国際標準に沿った解釈に変更することが急がれる。
また自衛隊及び自衛官については、国内法的にも長年積み重ねてきたガラス細工のような法解釈ではなく、民主国家に必要かつ重要な機関として憲法上位置付けられることが必要である。
■安全確保に何が必要か
成熟した民主国家において、政治と軍事のバランスの取れた関係は、国家の積極果敢な活動を担保し、国民の安全を確保する上で極めて重要である。
そのためにはまず、軍事に対する正確な知識と見識を有し、的確かつ迅速な決断力を持った政治家が必要である。
その背景として、国はもちろん地域社会や個人の将来について関心を持つ民主的意識の高い国民の存在が不可欠で、かかる資質のある政治家を見極め、正当な選挙で選出しておくことが肝要である。
他方で、文民統制を正確に理解し、徹底した政治の優位の下で、知見や経験、多方面の情報やデータを駆使した軍事情勢の確かな分析を、政治的判断材料として提供するプロ集団としての軍事組織も欠かせない。
両者のいずれが欠けても、国際社会のあらゆる分野でリーダーシップを発揮できる強靭な国家とはなり得ない。
ロシアのウクライナ侵略、イスラエルとイスラム原理主義組織ハマスの出口の見えない紛争、台湾有事と言われる日本近隣での中台武力衝突の可能性など、国際安全保障環境は混沌として先行き不透明だ。
国は非常時における的確かつ迅速な決断を誤らないよう法的整備や防衛手段を万全とし、国民としても日頃からの関心と心構えを忘れるべきではない。

2013.12.7 12:00
【中高生のための国民の憲法講座】
第23講 なぜ憲法に軍隊明記が必要か 百地章先生
http://www.sankei.com/life/news/131207/lif1312070030-n1.html
なぜ自衛隊を
「軍隊」
としなければならないのか。
本質的な理由は次の点にあります。
つまり戦力の不保持を定めた憲法第9条の下では法制度上自衛隊は軍隊ではなく警察組織に過ぎないとされているからです。
◆軍隊と警察の違い
それでは軍隊と警察の違いは何でしょうか?
軍隊の権限は
「ネガティブ・リスト」
方式で規定されています。
つまり行ってはならない事柄、例えば、毒ガス等の非人道的兵器の使用禁止や捕虜の虐待禁止などを国際法に列挙し禁止されていない限り軍隊の権限行使は無制限とされます。
だからネガティブ・リスト方式と言います。
なぜなら国際社会ではもし武力紛争が発生した場合、国連安保理事会が対処することになっていますがそれが出来ない時は各国とも自分で主権と独立を守るしかないからです。
これに対し警察の権限行使は
「ポジティブ・リスト」
方式です。
つまり国家という統一秩序の中で国民に対して行使されるのが警察権ですから制限的なものでなければなりません。
だから行使して良い権限だけが法律に列挙されており、これをポジティブ・リスト方式といいます。
それ故、もし自衛隊が法制度上、軍隊であれば、領海を侵犯した軍艦や潜水艦に対しては、国際法に従って、まず
「領海からの退去」
を命じ、それに従わない時は
「警告射撃」
を行うことが出来ます。
更に、相手側船舶を
「撃沈」
することさえ可能です。
現に、冷戦時代、スウェーデン海軍は領海を侵犯したソ連の潜水艦を撃沈していますが、ソ連は何も言えませんでした。
◆尖閣諸島を守るために
ところが、自衛隊は
「軍隊」
ではありませんから、自衛隊法に定められた
「防衛出動」
の場合を除き、武力行使はできません。
また、自衛隊法には
「領域警備規定」
がありませんから、もし中国の武装漁民が尖閣諸島に強行上陸しても、防ぎようがないのです。
相手が発砲してくれば、
「正当防衛」
として
「武器使用」
が出来ますが、場合により
「過剰防衛」
で起訴されかねません。
従って速やかに憲法を改正して、自衛隊を
「軍隊」
とする必要があります。
そうしなければ尖閣諸島も守れませんし、中国の軍事的脅威を前に、我が国の主権と独立を保持することは難しくなります。

自民党の憲法改正に対する姿勢はヤルヤル詐欺だ。

<主張>自民党と憲法改正 他党と協議の場を設けよ
社説
2024/8/8 5:00
https://www.sankei.com/article/20240808-OK5ZWIDIZFKCJMM5G36ZE5QJPE/
岸田文雄首相(自民党総裁)が党憲法改正実現本部の会合で、憲法への自衛隊明記と緊急政令の規定について今月中に論点整理を行うよう指示した。
首相は、最初の憲法改正国民投票で、自衛隊明記と緊急事態条項創設を問う考えを示した。
来年11月の自民結党70年に言及し
「大きな節目に向けて党是である憲法改正の議論を進めるよう願う」
と語った。
自衛隊明記や緊急事態条項創設を初回の憲法改正で実現しようという姿勢は妥当だ。
だが進め方が緩慢だ。
首相の節目発言は年内の改憲発議を目指さないようにも聞こえる。
首相と自民は肝心なことに及び腰だ。
それは、憲法改正に前向きな政党に呼びかけ、改憲原案の条文化作業を担う協議の場を設けることである。
同本部の会合では、傘下のワーキングチームの報告が示された。
報告は、自衛隊明記▽緊急事態対応▽合区解消・地方公共団体▽教育充実―の改憲4項目について早急に取り組むべき論点と指摘した。
古屋圭司本部長は
「公明党や他党とも水面下で交渉する」
と語った。
水面下だけでは足りない。
協議の場を設け話し合いを始めてほしい。
そもそも、自民の改憲4項目は安倍晋三政権時の平成30年に決まった。
安倍、菅義偉、岸田の歴代総裁と自民はこれまでの6年間、何をしていたのかという思いを禁じ得ない。
党是の実現へギアを上げるべきだ。
南海トラフ地震などの大規模災害、台湾有事に伴う日本有事の懸念が高まっている。
国民を守るため緊急事態条項創設は急務だ。
現憲法は国防の明示的な規定がない欠陥がある。
防衛に足かせをはめる憲法9条2項の削除と、軍の規定が改正のゴールだが、まず自衛隊を憲法に明記する意義は大きい。
同本部はこの夏、参院の緊急集会について論議した。
だが、備えるべきは、緊急集会では対応できなかったり、国会自体が開けなかったりするような国難だ。
緊急政令、緊急財政処分の権限を内閣に一時的に与える規定がなければ国民を救えなくなる。
自衛隊明記は、9条またはその直後の条文(9条の2)として書き込むべきである。
最大政党の自民はこれらについて、公明党や日本維新の会、国民民主党の同意を得るよう、積極的に働きかけるときだ。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/508.html#c32

[政治・選挙・NHK295] 世紀の三文芝居が幕開け 裏金幕引き 刷新感劇場に国民は辟易(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
41. 秘密のアッコちゃん[515] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 06:13:32 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[80]
<■720行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
<主張>NHK「反日放送」 乗っ取りの対応甘すぎる
社説
2024/9/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240916-SWSR3ICSCBPMHFP3QXTMHQZPGA/
NHKは、ラジオ国際放送の中国人スタッフの問題発言をめぐり調査報告書をまとめ、国際放送担当の理事が引責辞任するなど処分を発表した。
放送中に沖縄県の尖閣諸島を
「中国の領土」
などと暴言を吐いた問題である。
稲葉延雄会長は記者会見で
「放送乗っ取りとも言える」
「極めて深刻な事態だ」
と謝罪した。
それにしては自身を含め処分や対応は甘くないか。
動機など未解明のまま幕引きは困る。
2024年8月19日放送の中国語ニュースで、中国籍の男性スタッフが靖国神社の落書きについて報じた後、約20秒間、原稿にない発言をした。
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
など反日的発言もあった。
男性スタッフは48歳で、NHKの関係団体が委託契約していた。
看過できないのは調査報告書が指摘するように
「事前に兆候」
がありながら対処できなかったことだ。
直前に放送原稿をめぐり不満を訴え怒鳴るトラブルを起こしていた。
中国当局の反応への不安も漏らしていたという。
今回の事案は真相究明が必要だが、専制主義国の国民をめぐっては当該政府からの圧力や犯罪の使嗾(しそう)、強要も警戒すべきだ。
発生時の危機管理もなっていない。
問題発言の際、マイクの音量を下げるなどのシステムがあるが対応できなかった。
放送の訂正や視聴者・国民への説明も即座にできず
「十全でなかった」
とした。
これでは公共放送の名に値しない。
過去3カ月の放送で男性による原稿にない発言はなかったというが、それ以前は記録がなく不明だ。
他のスタッフや他言語番組の検証を進めるというが、徹底すべきだ。
日本の正しい情報を発信し、国益を守る国際放送の役割は大きい。
稲葉会長は
「危機意識が高まって然るべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」
と述べた。
自身の報酬の半分を1カ月、自主返納するが、担当理事に詰め腹を切らせ済む話ではない。
関連団体を含めた組織の肥大化や組織統治不全はNHK全体が問われてきたことである。
NHKは男性スタッフに対し信用毀損などで賠償を求める訴訟を起こした。
解明に向け
「乗っ取り」
への刑事告訴も欠かせない。

<産経抄>NHKわき甘く、中国人の「放送ジャック」     
2024/9/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20240912-RRTNLOFEMNO7DPT3PCFG72SGPA/
世界で初めてのハイジャック事件は1931年2月、南米のペルーで起きた。
狙われたのは、パンアメリカン航空の郵便機である。
空港に着陸した機体を革命組織が乗っ取り、上空からビラをまくようパイロットに命じたという。
▼ハイジャックは本来、飛行機を含む輸送機関の自由を暴力や詐術などで奪うことを指す。
バスジャックのように「ジャック=乗っ取る」の意味で使うのは、日本独特の用法らしい。
その伝でいけば、この事案は紛れもなく「放送ジャック」だろう。
▼NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島について
「中国の領土」
と発言した。
22秒もの間、原稿には書かれていない勝手な主張を中国語と英語で続け、慰安婦などに関する内容も含まれていた。
「放送乗っ取り」
とはNHKの稲葉延雄会長の言葉である。
▼男性は香港メディアでも情報発信を担い、東京電力福島第1原発の処理水を
「核汚染水」
との表現で報じたことがあったという。
中国政府の代弁という刃物≠、スタジオに持ち込んだに等しい。
身体検査におけるNHKの不手際が、目に余る。
▼台湾や尖閣諸島周辺で中国が示威的に振る舞う中、我が国の毅然とした姿勢と正しい認識を海外に伝える国際放送は国益にも関わる。
なぜ外部の人材に放送を任せ切りにしたのか。
なぜ音声を切るなどのトラブル対応ができなかったのか。
危機意識を欠くNHKの罪は軽くない。
▼生放送から収録への切り替えや、AIによる原稿の代読などいくつかの方策が打ち出された。
テレビもラジオも、番組の1つ1つが外国のプロパガンダに悪用される恐れはこの先も消えることがない。
小欄も同じメディアに携わる身として、警戒を緩めまい。

「処分甘すぎる」自民議員からNHK会長辞任求める声 調査会に出席の稲葉延雄氏に
2024/9/11 18:10
https://www.sankei.com/article/20240911-QPUU2F57BRKMTGZYE4BGH22NAE/
NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、NHKの稲葉延雄会長は11日、自民党の情報通信戦略調査会に出席し、調査結果などを報告した。
稲葉氏は
「NHK始まって以来の重大事」
との認識を示したという。
出席議員からは会長の辞任を求める声も上がった。
この問題について稲葉氏が同調査会で報告するのは、8月22日以来2回目。
発言の経緯やその後の対応、担当理事の引責辞任と稲葉氏ら役員4人の報酬自主返納などについて説明した。
稲葉氏は重く受け止めているとの認識を何度も示した上で、民間企業に比べNHKのリスク対応力が低いことを認め、見直していく方針を示したという。
終了後、稲葉氏は報道陣の取材に応じなかった。
出席した議員からは、処分が甘過ぎるとして会長の辞任を求める意見が出た他、
「中国人が日本政府の立場を読み上げるのにリスクがあることは理解できる」
「日本人を育成するなど改善してほしい」
とNHKに対応を求める声も上がった。
大岡敏孝事務局長は調査会終了後、報道陣に
「今回の報告で了とするものではなく、改善策や再発防止策などについて引き続きNHKの対応を注視していく」
と述べた。

NHK行政指導で「放送法で定められた責務果たせず」とお詫び 尖閣発言問題
2024/9/11 12:03
https://www.sankei.com/article/20240911-U4Z4ELQHYFPUVGGSI7VGZV5GRQ/
NHKは11日、ラジオ国際放送で中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
などと主張した問題で総務省から行政指導を受けことに対し、以下のコメントを発表した。
「今回の事案は、自ら定めたNHK国際番組基準に抵触するなど、NHKが、放送法で定められた担うべき責務を果たせなかったという極めて深刻な事態であり、重く受け止めています」
「改めて、深くお詫び申し上げます」
「再発防止策を確実に行い、国際放送に関するガバナンスを強化すると共に、NHK全体において、放送の自主自律の堅持とリスク意識の向上を図り、説明責任を果たしながら、視聴者・国民の皆様から負託された公共放送の使命を果たしてまいります」

「尖閣発言」で総務省がNHKを行政指導 「公共放送としての使命に反する」と指摘
2024/9/11 11:53
https://www.sankei.com/article/20240911-IRQ2SKLSWVOXTLX7UZI33DI2OA/
総務省は11日、NHKのラジオ国際放送などで中国籍の外部スタッフが沖縄県・尖閣諸島を
「中国の領土」
などと発言した問題で、NHKに注意の行政指導をした。
「国際放送を担う公共放送としての使命に反するもの」
だとして放送法に抵触すると判断した。
再発防止策の徹底を求めた。
NHKは10日、稲葉延雄会長らが記者会見し、担当理事の引責辞任と会長らの報酬の一部返納を発表した。
再発防止策として、中国語ニュースを事前収録に切り替えている。
NHKによると、外部スタッフが2024年8月19日の生放送で、靖国神社で落書きが見つかったニュースなどを読み上げた後、尖閣諸島を
「中国の領土」
と発言した。
英語で
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などとも述べた。
総務省によるNHKへの行政指導では、BS番組
「河瀬直美が見つめた東京五輪」
で誤った字幕を付けた問題を巡って令和4年にも実施している。

NHK「緊張感欠いた」と稲葉延雄会長 中国スタッフの尖閣発言問題で担当理事が引責辞任
2024/9/10 22:51
https://www.sankei.com/article/20240910-QFI2YSQ5XNNQRDXXDBU6SMMXMI/
NHKのラジオ国際放送で男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、NHKの稲葉延雄会長らが10日記者会見し、国際放送担当の傍田賢治理事が責任を取って同日付で辞任すると発表した。
稲葉氏や井上樹彦副会長ら役員4人は月額報酬50%を1カ月、自主返納する。
役員の引責辞任は、記者らによるインサイダー取引問題で当時の橋本元一会長らが辞任した平成20年以来。
この他、国際放送局長ら5人を減給などの懲戒処分とした。
稲葉氏は
「放送法で定められた責務を果たせず、極めて深刻な事態であり深くお詫び申し上げる」
と謝罪。
激変する世界情勢の安全保障上の観点から
「危機意識が高まって然るべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」
と述べた。
NHKによると、男性は48歳の中国籍。
2024年8月19日の放送で、靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間原稿にない発言をした。
調査結果によると、男性は
「日本の国家宣伝のためにこれ以上個人がリスクを負えない」
と述べた。
また、以前から報酬や働き方など待遇の不満をNHKの職員に伝えていた。
過去3カ月分の放送では、男性による原稿にない発言はなかったが、それ以前は記録がなく不明だという。
問題発言の際、マイクの音量を下げるなどの対応が取れなかったことも問題視。
職員への緊急対応訓練や放送の事前収録などの再発防止策をまとめた。

中国籍スタッフ、読み直しを拒否 NHK「尖閣発言」調査結果 当日何があったのか
2024/9/10 22:20
https://www.sankei.com/article/20240910-VUKAVCUSMNIQHFQCNMLJ2GB2ZM/
公共放送のNHKラジオ国際放送で
「釣魚島(尖閣諸島)は中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな」
などとした放送が流れた問題で、10日にNHK放送センター(東京都渋谷区)で記者会見した稲葉延雄会長は
「今回のことは、放送乗っ取りとも言える」
「極めて深刻な事態だ」
と苦渋の表情で語った。
前代未聞の放送事故は、どのように起きたのか。
再発防止は可能なのか。
■リスク負えない
NHKは先月26日に井上樹彦副会長をトップとした検討体制を設置。
調査結果には当日の経緯が詳しく記されている。
先月19日午前、NHKグローバルメディアサービスの中国籍男性スタッフは、放送センターで
「靖国神社の石の柱に落書き」
というニュースを翻訳していた際、日本語原稿の中の
「(石の柱には)トイレを意味する中国語に似た字の他アルファベットなどが書かれていた」
という部分について疑問を抱いた。
男性は外部ディレクターとニュース画像などを確認したが、アルファベットは見当たらなかった。
男性は
「NHKの原稿は曖昧で、そのまま翻訳して中国語で放送したら、個人に危険が及ぶ」
「NHKはその責任をどう考えるのか」
と激高。
デスクの判断で、その一文は削除された。
午後1時1分の生放送開始後、男性が靖国神社のニュースを読み上げる中で、原稿から削除したはずの部分で、
「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」
と原稿にない発言を行った。
その後、22秒間に渡って
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言したが、その場にいた外部ディレクターとデスクは驚きのあまり、音声を下げるなどの対応ができなかった。
放送後に2人は
「読み直して」
と詰め寄った。
しかし、男性は拒否して
「僕は辞めますから」
と立ち去ろうとした。
男性が読み上げた原稿には、手書きで問題の発言内容が記されていたという
集まってきた別の上司らが説明を求めると、
「日本の国家宣伝のために、これ以上個人がリスクを負うことができない」
「あとは代理人を通して」
と繰り返し、午後2時50分頃に放送センターを立ち去った。
NHKによると、緊急時にマイクをオフにして音楽を流す緊急ボタンなどがあったが、今回のような事態については想定外だったという。
問題のニュースを担当していた多言語メディア部長は
「出演者のフリートークがないニュースで、放送中に不規則発言が出ることを想定しておらず、リスクとして認識していなかった」
と説明した。
稲葉会長は会見で
「(国際情勢が)刻々と変化する中で、リスクの変化も敏感に感知する必要があった」
と述べた。
■兆候見逃す
「この仕事をしていることは、俺にとってはリスクなんだ」。
ラジオ国際放送で不適切な発言を放送した中国籍の男性スタッフを知る関係者は、男性が周囲にそう漏らしていたと明かす。
NHKでは、外国人スタッフが匿名などでの業務を希望する場合は個別の事情に応じて認めている。
男性も本名ではない名前でアナウンス業務に当たっていた。
NHKは男性と平成14年に契約したが、その際に面接で
「自分の主張と違うことを伝える時も、業務に対応できるか」
などと質問し、適性を確認していた。
採用に関わった職員は
「人柄は温厚そうで、勉強熱心」
との印象を抱いていた。
職場での男性は口数が少なく、同僚の職員やスタッフはプライベートをほとんど把握していなかった一方、翻訳の方針や待遇への不満を訴えることがあった。
尖閣諸島を例に挙げて
「翻訳業務を拒否できるか」
などの質問をしていたという。
今回の調査結果では、男性が別の名前を使って、香港系の中国メディアで記事や音声リポートなどを発信していたことが確認された。
中には、東京電力福島第1原子力発電所の処理水について、日本政府が使っていない
「核汚染水」
という表現を使って報道していたこともあった。
もっと男性の発言や主張に注意を払っていれば、放送テロ≠防げたのではないか。
公安関係者は今回の件について、中国メディアの大半が初報のみという小さな扱いだったこともあり、
「あくまで個人の行為であって、政府の指示を受けた発言ではないだろう」
と指摘する。

中国事情に詳しいジャーナリストの奥窪優木氏は
「日本で長く暮らしていたのに反日感情を抱き続けていたことに不気味さを感じる」
と述べた上で、
「習近平政権下では反日教育が激化しており、同様の事案が今後も起きないかが心配だ」
と話す。
NHKとその関連団体では、特定の国籍を理由とした不採用は禁じられている。
NHKは今回の件を受け、契約を結んでいる外国人スタッフに、不安や不満などを抱いていないか個別の面談を実施。
勉強会などを通じて、国際放送で業務を担う上でのルールや方針を守ることについて周知徹底するとしている。

NHK「緊張感欠いた」と稲葉延雄会長 中国スタッフの尖閣発言問題で担当理事が引責辞任
2024/9/10 22:51
https://www.sankei.com/article/20240910-QFI2YSQ5XNNQRDXXDBU6SMMXMI/
NHKのラジオ国際放送で男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、NHKの稲葉延雄会長らが10日記者会見し、国際放送担当の傍田賢治理事が責任を取って同日付で辞任すると発表した。
稲葉氏や井上樹彦副会長ら役員4人は月額報酬50%を1カ月、自主返納する。
役員の引責辞任は、記者らによるインサイダー取引問題で当時の橋本元一会長らが辞任した平成20年以来。
この他、国際放送局長ら5人を減給などの懲戒処分とした。
稲葉氏は
「放送法で定められた責務を果たせず、極めて深刻な事態であり深くお詫び申し上げる」
と謝罪。
激変する世界情勢の安全保障上の観点から
「危機意識が高まってしかるべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」
と述べた。
NHKによると、男性は48歳の中国籍。
2024年8月19日の放送で、靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間原稿にない発言をした。
調査結果によると、男性は
「日本の国家宣伝のためにこれ以上個人がリスクを負えない」
と述べた。
また、以前から報酬や働き方など待遇の不満をNHKの職員に伝えていた。
過去3カ月分の放送では、男性による原稿にない発言はなかったが、それ以前は記録がなく不明だという。
問題発言の際、マイクの音量を下げるなどの対応が取れなかったことも問題視。
職員への緊急対応訓練や放送の事前収録などの再発防止策をまとめた。

尖閣発言問題「NHKの存在意義を揺るがす」稲葉会長ら役員報酬自主返納、理事1人辞任
2024/9/10 18:08
https://www.sankei.com/article/20240910-IVF63NULLFIQHPTI4XHUCG2BGM/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
などと主張した問題で、NHKは10日、
「NHKの存在意義を揺るがす極めて深刻な事態である」
として、稲葉延雄会長以下役員4人が役員報酬月額50%(1カ月)を自主返納し、男性と契約していたNHKグローバルメディアサービスの元社長の傍田賢治理事が同日付で辞任すると発表した。
NHKグローバルメディアサービスでは、神田真介代表と馬場広大専務が役員報酬月額30%(1カ月)を自主返納。
NHK国際放送局の天川恵美子局長を減給、同局の職員4人を懲戒処分とした。
NHKの調査によると、2024年8月19日昼のラジオニュースで男性スタッフは約20秒に渡って
「釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)と付属の島は古来、中国の領土だ」
と中国語で発言。
更に英語で
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと主張した。
NHKグローバルメディアサービスは2024年8月21日に男性スタッフとの契約を解除。
NHKは2024年9月9日、男性スタッフに対し
「法的措置により厳正に対処する」
として、東京地裁に損害賠償請求訴訟を提起した。

国民・玉木雄一郎代表、NHK「尖閣は中国」放送に「閉会中審査で事実関係明確にすべき」
2024/9/4 11:08
https://www.sankei.com/article/20240904-P4P5C6CQUVEFJPZP2H4HHZUTCQ/
国民民主党の玉木雄一郎代表は3日の記者会見で、NHKラジオ国際放送で中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した問題について、国会の閉会中審査を開くよう求めていく考えを示した。
「委員会を開いて事実関係を明確にすべきだ」
「与党も野党も求めないのは極めて違和感を覚える」
と強調した。
一連の問題に関し、NHKの稲葉延雄会長は8月28、29日の衆参総務委員会理事懇談会で経緯を説明し、陳謝している。
玉木氏は会見で
「稲葉氏の説明ではスタッフと連絡が取れないという」
「代理店を通じて連絡を取っているということだが、その代理店にも連絡が付かないと聞いている」
と明かした。
その上で、
「NHKとして、どうやって経緯を確認して、再発防止するのか」
「中国政府と関係があったのかなど、まずは本人を聴取する必要がある」
「それができない状況では対策も取りようがない」
「本当に問題解決する気がNHKにあるのか極めて疑問だ」
と指摘した。
男性スタッフは8月19日の生放送で、尖閣諸島を
「古来、中国の領土」
「慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと原稿にない発言をした。
NHKの関連団体「NHKグローバルメディアサービス」と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除した。
その後、一部海外メディアは男性スタッフは中国に帰国したと報じている。

NHK尖閣発言の中国籍スタッフ 「バイトテロ」単独犯の見方、在日中国人は非難「最低」
2024/8/29 17:24
https://www.sankei.com/article/20240829-KJEG7B4QNVH6RCEHLF2NLQUAKI/
NHKのラジオ国際放送で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した中国籍の男性スタッフを巡っては、NHKの待遇面に不満を漏らしていたとされる一方、仕事ぶりは
「真面目」
と評されている。
アナウンス業務で中国の主張に沿った持論を展開するという極めて異例の事態だが、周囲の関係者は
「単独犯」
との見方を示している。
「愛国心を募らせていったか」
「仕事現場での評判は悪くなかった。腰は低く、言葉遣いも丁寧。だから仕事の指名も多かった」
男性スタッフを15年近く知る在日中国人の男性はこう語る。
派遣ホームページ(HP)や関係者によると、男性スタッフは49歳。
中国・天津の大学で英語を専攻し、20代で来日し、東京大大学院を修了した。
NHKの中国語ニュースで翻訳やアナウンス業務に関わるほか、企業や官公庁の中国向けビデオで中国語ナレーションも担当した。
香港の衛星放送フェニックステレビの東京支局でリポーターも務めたこともあり、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出が始まった2023年8月は現地でリポートを行っている。
在日中国人の男性は男性スタッフについて
「反日教育が強い時代に中国で育った世代で、元々愛国心は強かったのだろう」
「近年中国政府も(対外的に)横柄になったが、一般の中国人にとっては、日本政府も米国などに中国の脅威を『告げ口』するように映り、愛国心を募らせていったのではないか」
と述べ、NHKで給与など待遇が長年変わらないことなどへの不満も蓄積した結果、突発的に行動に出たとみている。
「在日中国人は日本で世話になっているのに…」
男性スタッフは23日に出国し、東京都内の団地の住居の荷物はそのままだという。
この問題を取材する在日外国人事情に詳しいライターの奥窪優木氏も
「バイトテロの可能性が高い」
と指摘した。
一方、NHKで中国語放送を一緒に担当していた在日中国人女性は、男性スタッフについて、
「『尖閣諸島は日本の領土だ』と日本政府の見解をアナウンスすることに身の危険を感じていた可能性はある」
「彼はおとなしいので余計に恐怖を感じていたかもしれない」
と振り返る。
中国人スタッフの多くはアナウンス業務に就く際、
「芸名」
を使うという。
本名を明かすと中国で実名が特定され、SNSなどで個人情報が公開される恐れがあるためだ。
実際、男性スタッフも芸名を使って仕事を募集していたケースもあった。
中国のSNS『微博(ウェイボ)』には今回の男性スタッフの行為について、職務違反を問題視する声に加え、
「中国民族の英雄だ」
「彼こそが本物の中国人」
などと賛美するコメントも寄せられている。
男性スタッフを知る在日中国人の男性は
「ウェイボで英雄視されるのかもしれないが、あの手法は知識人ではない」
「人としてどうなのか」
「ビジネス上は最低だ」
「経営者だったら雇わない」
と述べ、
「我々在日中国人にとって迷惑だ」
「(在外中国人に有事に中国政府の支持に従うよう義務付けた)国防動員法に絡み不安を煽る声もあるが、心外だ」
「在日中国人の多くは日本で家族と暮らし、中国より日本に世話になっている」
「人間として(発動されても)やるわけがない」
と語った。

NHK尖閣発言の中国籍スタッフ「待遇が不満」と漏らす すでに中国に帰国か
2024/8/28 17:46
https://www.sankei.com/article/20240828-OHNWZBAMJBLC5IT3IAZGXM73CE/
NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、この男性が周囲に待遇面での不満を漏らしていたことが28日、関係者への取材で分かった。
こうした不満が発言の一因になった可能性がある。
一方、男性のものとみられる交流サイト(SNS)には、中国に帰国したとの書き込みがあり、NHKが検討する損害賠償請求や刑事告訴が困難になる恐れもある。
男性を知る複数の関係者によると、このスタッフは40代後半で中国・山西省の出身。
日本に留学し、東京大大学院を修了したと話していた。
平成14年からNHKの中国語ニュースで翻訳やアナウンスなどの業務を担当し、30年以降はNHKグローバルメディアサービスと業務委託契約を結んで同様の業務を継続。
官公庁の中国語ナレーションや、香港の衛星放送フェニックステレビの東京支局でリポーターなども務めた。
NHKのニュース現場で同僚だった関係者によると、男性はNHKでの待遇が変わらないことに度々不満を漏らし、日中間の懸案について日本の立場のニュースを読むことに恐怖を感じていた様子もあったという。
中国のインターネットで個人情報が晒されるなどのリスクがあるためで、男性は待遇やリスクなどについてNHKの担当者に相談したこともあったが、返事をもらえずに余計に不満を募らせたという。
関係者は
「本来、日本の文学や古典が好きな温厚な人なのに、積もり積もった不満が引き金を引いたのではないか」
と語った。
一方、中国のSNS「微博(ウェイボ)」には男性のものとみられるアカウントがあり、26日に
「ゼロになり帰ってきた」
「平安で思うことはない」
「全ては22秒の中に凝縮された」
などと、帰国したことをほのめかす書き込みがあった。
中国メディアはこれを報じており、日本の公安関係者は
「現時点で中国メディアは事実だけを淡々と伝えているが、ネット上の書き込みには英雄視するものもあり、今後どう転ぶか予断を許さない」
と分析する。
NHKは28日、男性がフェニックステレビに出演していたことについて
「今回の事案発覚までに把握できていなかった」
と明らかにした。
一方、フェニックステレビ東京支局は
「男性は社員ではなく臨時で仕事を依頼していたが、現在は業務委託の関係はない」
「NHKでの出来事は一切、関わりがない」
とコメントした。
NHKは男性に対して損害賠償請求のほか、刑事告訴も検討している。
この問題についてNHKから説明を受ける自民党情報通信戦略調査会に所属する議員は
「帰国してしまえば実質的に請求は難しいし、刑事告訴などは、かえって男性を英雄に祭り上げてしまう恐れもある」
「対応が極めて難しい」
と漏らした。

NHK国際放送「尖閣は中国領土」、発言の中国籍40代男性は帰国か 海外メディア報じる
2024/8/28 13:52
https://www.sankei.com/article/20240828-CDR6MYFICBDOTDGSMZF2HYZCGA/
NHKラジオ国際放送で外部スタッフの中国籍の40代男性が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した問題を巡り、一部中国メディアが契約を解除された外部スタッフが中国に帰国したとの見方を報じている。
シンガポールの新民日報は
「『釣魚島は中国領土』と台本を外れた元NHK中国放送キャスターが中国に帰国」
と報道。
中国の短文投稿サイト
「微博(ウェイボ)」
で外部スタッフとみられるアカウントが26日午後1時過ぎに投稿した
「過去も現在も未来も、すべての真実が22秒に凝縮されている」
「自分が前に出ることを選んだ以上、冷静に向き合わなければいけない」
などとするメッセージを紹介した。
投稿には中国に帰国する直前とみられる航空機内からの写真も添えられている。
NHKによると、外部スタッフは平成14年から日本語でニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当。
今月19日午後の生放送で尖閣諸島を
「古来、中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと約20秒間、原稿にない発言をした。
NHKの関連団体「NHKグローバルメディアサービス」と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除。
損害賠償や刑事告訴を検討していた。

松本総務相「公共放送としての使命に反する」 NHK中国語ニュース不適切発言を受けて
2024/8/27 11:27
https://www.sankei.com/article/20240827-5EBER5TVVJIVXLJO2QXLNQ7424/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国人スタッフが不適切な発言をした問題を巡り、松本剛明総務相は27日の閣議後記者会見で、
「公共放送としての使命に反する」
と批判した。
NHKによると、19日午後の生放送で、中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を
「古来から中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
など日本政府の見解とは異なる不適切な発言をした。
これを受けて、外部スタッフと業務委託契約を結ぶ関連団体を通じて本人に厳重に抗議し、21日付で契約を解除した。
刑事告訴の検討や損害賠償請求についても明らかにしている。
中国語を含む17言語で生放送から事前収録への切り替えを進めており、今後は人工知能(AI)音声の導入も検討するという。
松本氏は
「事実関係を正確に把握するとともに、原因究明、再発防止策を着実に行うよう求めたい」
と述べた。

NHK、中国籍外部スタッフの尖閣発言問題で5分間の謝罪放送 「極めて深刻な事態」
2024/8/26 18:26
https://www.sankei.com/article/20240826-NZA3VVOCQNFX5HJPFRF3FL2264/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
と主張し、
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
と発言していた問題で、NHKは26日、午後5時50分から5分間の謝罪番組を放送した。
番組では女性アナウンサーがラジオで放送した内容は日本政府などと異なる見解であったと説明し、放送法の定めるNHKの国際番組基準に抵触するとして
「極めて深刻な事態であり、深くおわび申し上げます」
と陳謝した。
また、今後は録音して放送したりAI(人工知能)を活用したりするなど事前チェックを強化する対応策も伝えた。
問題の放送は19日に行われた。
NHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で午後1時過ぎから放送した中国語ニュース番組で、40代の男性スタッフが東京都千代田区の靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた後、原稿にない発言を約20秒行った。
スタッフはNHK関連団体と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除している。

「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題
2024/8/25 23:10
https://www.sankei.com/article/20240825-5BZKO4SDEZL6ZLXDDZ4FGU5CMM/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
と発言していた問題で、NHKは25日、このスタッフが靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた際、原稿にはない
「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」
との文言を一方的に付け加えていたと明らかにした。
問題の放送はNHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で19日午後1時過ぎから放送した中国語ニュースの番組。
靖国神社で落書きが見つかり警視庁が器物損壊事件として捜査しているというニュースを伝えた際、原稿は
「落書きにはトイレを意味する言葉が書かれていた」
だったが、外部スタッフは
「落書きにはトイレ、軍国主義、死ねなどの抗議の言葉が書かれていた」
と発言していた。
また、NHKは22日に明らかにした外部スタッフの発言内容に漏れがあったことも公表した。
発言内容として
「NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルでない業務に抗議します」
と発表していたが、実際には
「NHKの歴史修正主義宣伝」
と述べていた。
視聴者から指摘があり改めて発言内容を精査したところ、原稿を付け加えていたことを含めて判明したという。
NHK広報局の担当者は
「確認が徹底されていなかった」
と説明した。

NHK「取り返しの付かない失態」と識者 チェック体制に疑問、発言詳細は当初明言せず
2024/8/22 20:44
https://www.sankei.com/article/20240822-FGAH4NOQBJIKLHBXXOG3Y2ARAE/
NHKのラジオ国際放送で中国籍スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と述べ、さらに
「南京大虐殺を忘れるな」
などの主張が日本の公共放送で流れたことが22日、明らかになった。
識者は
「取り返しの付かないNHKの失態だ」
と事態の深刻さを指摘する。
「国民から受信料を徴収し、政治的中立をうたっているNHKが、なぜ中国の偏った政治的主張をやすやすと放送させてしまったのか」。
麗澤大の川上和久教授(政治心理学)は疑問を呈す。
NHKの国際番組基準は
「わが国の重要な政策および国際問題にたいする公的見解(中略)を正しく伝える」
と規定。
尖閣諸島は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しないというのが日本政府の立場だ。
また、
「性奴隷」
という表現も政府は事実に反するので使用すべきでないとの公式見解を示している。
NHKは問題発覚当初、スタッフの尖閣諸島を巡る発言以外の部分について明言を避けていた。
また、平成14年から務めていたスタッフにこれまで問題発言はなかったのか、政治的背景の有無なども不明のままだ。
NHKは番組を事前収録にするといった再発防止策を打ち出したが、川上教授は
「国際放送のチェック体制はどうなっていたのか」
「今回の放送の責任は国会の場で追及すべきだ」
と話している。

NHKラジオ国際放送で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」中国籍スタッフが発言
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の40代男性外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
などと述べていた問題で、スタッフが
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
などと英語で発言していたことが22日、分かった。
NHKの稲葉延雄会長が同日開かれた自民党情報通信戦略調査会で明らかにした。
稲葉会長は調査会終了後、報道陣に
「国際番組基準に抵触する極めて深刻な事態だと受け止めている」
と謝罪。
今後については
「副会長をトップとする検討体制を設けて原因究明を行い、関係した役職員の責任を問うとともに、再発防止策の確定を急ぎたい」
と述べた。
調査会の大岡敏孝事務局長は
「NHKの調査状況が不十分なので、改めて調査会を開いて説明の場を作りたい」
と述べた。
問題の放送は19日に行われ、NHKの短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で午後1時1分から15分まで伝えた中国語のニュース番組の中で、男性スタッフが
「靖国神社で落書きが見つかり、警視庁が器物損壊事件として捜査している」
というニュースを伝えた後、原稿にない発言を約20秒行った。
スタッフはNHKの関連団体と業務委託契約を結び、ニュース原稿の中国語への翻訳と読み上げを平成14年から担当していた。
問題発覚後、スタッフは
「代理人を通じて対応する」
としており、動機や背景についてNHKは現時点で不明としている。
NHKが明らかにしたスタッフの発言全文は以下の通り。
(中国語)
「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」
(英語)
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」

「極めて深刻に受け止めている」NHK会長、国際放送で尖閣「中国の領土」発言を陳謝
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフが沖縄県・尖閣諸島について
「中国の領土」
などと原稿にない不適切な発言をした問題に関し、NHKの稲葉延雄会長は22日、自民党の情報通信戦略調査会(野田聖子会長)で陳謝した。
稲葉会長は調査会終了後、取材に対し
「極めて深刻に受け止めている」
「国民の皆さまに改めておわびする」
と述べた。
発言があったのは19日午後1時過ぎからの放送。
日本語の原稿を翻訳し、ニュースを読み上げる業務を担当する40代の男性外部スタッフが靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間にわたり原稿にはない発言を行った。

国民・榛葉氏「情報戦ではないか」「おわびで済まない」 NHKの「尖閣は中国」放送 
2024/8/22 15:51
https://www.sankei.com/article/20240822-AXPLMTTHGZCPREK5F3I4DBJ3EI/
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は21日の記者会見で、NHKが国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の公共放送がこういうことを世界に発信したというのは、決しておわびで済む問題ではない」
と述べ、過去に同様の事例があったのかどうか説明するよう求めた。
NHKは問題の放送の後、
「ニュースと無関係の発言が放送された」
などと謝罪したが、榛葉氏は
「ニュースと無関係な発言が放送されたという次元ではない」
と述べ、
「中国の三戦『世論戦、心理戦、法律戦』が始まっているのではないか」
「意図的にやったと思われても仕方がない」
と語った。
「三戦」
は中国が2003年に政治工作条例で採用した心理的側面に政治工作からアプローチする情報戦。
NHKによると、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性スタッフがニュース原稿を読み上げる際に、原稿にない発言を行ったという。
男性スタッフは平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していたという。
この問題を受けて、NHK側は21日、同党の玉木雄一郎代表に対し国際放送全体のあり方を見直すなどと再発防止策を説明している。

NHK幹部「国際放送全体見直す」「関係者処分」国民・玉木氏に釈明 「尖閣は中国」放送
2024/8/22 11:34
https://www.sankei.com/article/20240822-RDJFNMYJYVF6FP25THMA253VHQ/
NHK幹部は21日、ラジオの国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題を受けた対応として、
@関係役職者の処分
A録音放送やAI(人工知能)アナウンサーの導入など事前チェックの強化
B38億円の国費が投じられる国際放送全体の在り方の見直し
の方針を国民民主党の玉木雄一郎代表に説明した。
玉木氏が22日、X(旧ツイッター)で経緯を明らかにした。
NHKは19日、ラジオの国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島について
「中国の領土である」
などとニュース原稿にない発言を約20秒にわたって行い、NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪していた。
玉木氏はNHK幹部に対し
「二度と同じことが起きないよう厳正な対処を要請」
した上で、
「『尖閣が中国の領土』であるとの放送は、『不適切な放送』ではなく、わが国の主張に反する『間違った放送』だ」
と指摘し、NHK幹部は
「今後『不適切な放送』という言い方はしない」
と約束したという。
玉木氏は20日の記者会見でNHKの今回の放送について
「厳正に対処すべき案件」
と問題視し、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示していた。

石垣市の中山義隆市長、NHKに「再発防止策の徹底を」 国際放送「尖閣は中国領土」で
2024/8/21 11:20
https://www.sankei.com/article/20240821-JA4OOWOHMJE6LBHBPVN4UDESOA/
沖縄県石垣市の中山義隆市長は20日、NHKの稲葉延雄会長に対し、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(同市)について
「中国の領土」
と伝えた問題を巡って、
「誠に遺憾であり、再発防止策の徹底を強く求める」
とする要請文を送った。
NHKは19日、同日午後1時過ぎ、短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースで、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性スタッフが、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。

<主張>尖閣を「中国領」 NHKは問題放送猛省を
社説
2024/8/21 5:00
https://www.sankei.com/article/20240821-XSL426HCA5LQZNPMIMA7BOMHPM/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュース番組で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国領」
と述べるなど虚偽の不適切な発言が放送された。
ニュースを読む中国人の外部スタッフが原稿にない無関係な発言をしたという。
公共放送がジャック(乗っ取り)されるという、あってはならない犯罪である。
経緯などの究明と再発防止の徹底が必要だ。
NHKによると、問題の発言は19日午後1時ごろから放送されたラジオ国際放送とラジオ第2放送の中国語ニュースの中であった。
男性スタッフが、靖国神社に落書きがあったというニュースを読んだ後、尖閣諸島は
「中国の領土である」
などと、原稿にない発言を約20秒にわたって行ったという。
尖閣は日本固有の領土であり、中国側が宣伝する虚偽が発信されたことは看過できない。
石垣市がNHKに再発防止を要請したのはもっともだ。
このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュースを中国語に翻訳して読み上げる業務を担当していた。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚した。
同局は関連団体を通じて男性に厳重抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針というが、それだけで十分なのか。
NHKは19日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわびする」
と謝罪した。
再発防止のため事前収録を検討するというが、おわびや小手先の防止策で済まさず、不適切発言が放送された責任を重く受け止めるべきだ。
過去に同種事案がなかったかを含め調査も必要だ。
約20秒という時間は放送では決して短時間とはいえない。
仮に災害など有事の際に、虚偽情報がまき散らされたら、どうなるか。
今回の問題を軽く見てはならない。
放送ジャックは、公正な放送を行う放送法違反のほか、業務妨害などの犯罪行為であると厳しく認識し、対処すべきだ。
不適切発言が流れた国際放送は、国際化の中で政府の見解や日本の文化などについて海外に正しく情報発信するため重視され、国の交付金も出されている。
国会でも原因究明や再発防止を審議する必要がある。

NHK ラジオ国際放送などで不適切発言 尖閣諸島などで
2024年8月19日 21時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240819/k10014553331000.html
19日午後、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました。
NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は、本人との契約を解除する方針です。
19日午後1時すぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えたあとに、沖縄県の尖閣諸島について、中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。
このスタッフは、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています。
NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は本人との契約を解除する方針です。
NHKは
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くお詫び申し上げます。再発防止策を徹底します」
とコメントしています。

国民・玉木代表、NHKに「実態調査を行い国会で報告を」 国際放送で「尖閣は中国領土」
2024/8/20 17:59
https://www.sankei.com/article/20240820-LP3EC5AEVVEFDP6EE6TNBEKVIY/
国民民主党の玉木雄一郎代表は20日の記者会見で、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の立場と全く相いれない主張を、日本の公共放送であるNHKが行ったことは重大な問題だ」
「速やかに実態調査を行って国会や国民に報告を求めていきたい」
と述べ、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示した。
玉木氏は
「(NHKは)過去に同じようなことがなかったのかを含めて徹底調査をして、厳正に対処すべき案件だ」
と強調した。
NHKの発表によれば、NHKと業務契約を結ぶ関連団体が業務契約を結ぶ中国籍の40代の男性スタッフが19日午後1時過ぎに短波ラジオなどの国際放送などで、ニュース原稿を中国語で読む中、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない発言を行ったという。
NHKは関連団体を通じ男性スタッフに抗議し、関連団体は男性との契約を解除するという。

NHKラジオ国際放送で“不適切な発言” 中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を「中国の領土」→契約解除へ
2024/8/19 22:30
https://www.sankei.com/article/20240819-6XYHICNFWJNI5N6UTCTS4LKJS4/
19日放送のNHK『ニュースウオッチ9』(後9:00)では、ラジオ国際放送などの中国語ニュースにおいて、中国籍の外部スタッフが不適切な発言を行ったと伝えた。
番組では
「ラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました」
と紹介。
「NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて、本人に厳重に抗議しました。また、関連団体は本人との契約を解除する方針です」
と明かした。
具体的な事例にも触れ
「きょう午後1時過ぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送と、ラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えた後に、沖縄県の尖閣諸島について中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています」
と続けた。
その上で
「NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。また関連団体は本人との契約を解除する方針です。NHKは『ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり深くお詫び申し上げます再発防止策を徹底します』とコメントしています」
と締めくくった。

NHK国際放送で「尖閣諸島は中国の領土」 中国人外部スタッフが不適切発言、NHK抗議
2024/8/19 21:58
https://www.sankei.com/article/20240819-IPZBULX4OFJ4LD3AGUEZB72P4M/
NHKは19日、同日午後1時過ぎから短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土である」
と述べるなど、ニュース原稿にはない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。
NHKによると、このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していた。
NHKは関連団体を通じて男性に厳重に抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針。
ニュースは午後1時1分から15分まで放送され、9項目のうち8つ目で、東京都千代田区の靖国神社に中国語とみられる落書きがあったことを報道。
男性はニュースを読んだ後、原稿にない発言を行ったという。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚。NHKは尖閣諸島以外の発言内容を明らかにしていない。
動機は不明だが、NHKは男性についてこれまで不規則発言は確認されていないとしている。
NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪。
番組を制作する国際放送局は今後、生放送のニュースを事前収録にすることを検討しているという。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/509.html#c41

[政治・選挙・NHK295] 進次郎「人生いろいろ」作戦の勝算…総裁選演説会で“家族切り売り”実母との初面会を明かす(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
40. 秘密のアッコちゃん[516] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 06:28:41 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[81]
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<主張>敬老の日 災害に強い「長寿大国」へ
社説
2024/9/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240916-2MQJJQEFJZO4NNHBFRXXGBXFA4/
今年は年初から災害時の高齢者対策の難しさを痛感した。
ひとたび災害が起きれば弱い立場に置かれるのが高齢者だ。
日本は災害の多い国だからこそ、お年寄りを災害弱者にしない社会を目指したい。
「災害に強い長寿大国」
は実現できる目標である。
総務省によると、総人口が減少する一方で、9月15日現在の65歳以上の人口推計は3625万人と過去最多を更新した。
総人口に占める割合も29・3%と過去最高である。
世界的に見てもその割合は抜きん出ている。
人口10万人以上の200の国・地域の中で1位だ。
先進7カ国(G7)ではイタリアが4位で24・6%、ドイツが9位で23・2%だった。
我々は世界トップの超高齢社会に生きている。
その現実と課題を直視させられたのが、元日に起きた能登半島地震だった。
高齢化が進む過疎地域を直撃したのである。
被害が大きかった石川県珠洲市では、65歳以上の高齢化率が5割を超えている。
輪島市でも約49%(令和5年)と、いずれも全国平均を大きく上回る。
その中で浮き彫りになったのが、高齢化社会における災害対策の難しさだ。
人も住まいも、そして地域社会自体の
「高齢化」
という問題である。
まず高齢になるほど住居の変化、つまり耐震化や住み替えに消極的な傾向がある。
被災後に県が用意した2次避難先が遠い場合、長年親しんだコミュニティーと離れることを高齢者が躊躇する例も少なくなかった。
「地域で長く大切にされてきた生活者の暮らしを無視した『べき論』では地域防災は前に進まない」
というのは三菱総合研究所の古市佐絵子氏だ。
「能登半島地震から『超高齢社会』防災を考える」
と題した提言で
「生活環境を極力変えない防災」
という視点を提示する。
令和6年版高齢社会白書でも、65歳以上の人に聞いたところ、1人暮らしの人はそれ以外と比べ、備えが遅れる傾向にあった。
家具の転倒防止対策のサポートや災害時の避難支援など
「1人暮らしの高齢者に配慮した対策の推進が重要」
と指摘する。
もちろん、高齢者自身の意識改革を促す方策も求められるだろう。
防災にゴールはない。
目指すのは長寿防災大国である。

<主張>高齢社会対策大綱 単身者に不安ない環境を
社説
2024/8/28 5:00
https://www.sankei.com/article/20240828-APDHQDZCH5PKZFZFVSHCH5WOA4/
中長期の高齢化対策の指針となる
「高齢社会対策大綱」
が、6年ぶりに改定される。
政府の有識者会議が素案となる報告書をまとめた。
政府は近く、新たな大綱を閣議決定する方針だ。
報告書で注目すべきは、身寄りのない高齢者が病院や介護施設に入院・入所する際の身元保証などを行う民間事業者が増えているとして、適正な事業運営を確保するよう求めた点だ。
1人暮らしの単身高齢者が急増する中、身寄りがなくても住まいを確保でき、安心して医療や介護のサービスを受けられるよう環境を整えていくことが欠かせない。
政府は報告書を踏まえ、大綱に実効性のある対策を盛り込んでもらいたい。
民間事業者が行うサービスは、身元保証のほか、日々の見守り、各種手続きの代行、遺品整理など多様だ。
だが、
「定期的な安否確認をしてくれるはずなのに約束が違う」
「サービス内容がはっきりしない」
といったトラブルが少なくない。
民間事業者の質がバラバラで、当たり外れがあるようでは安心は得られない。
一定の質を保ち、引き上げていく方策は不可欠である。
ただ、単身高齢者の支援を事業者任せにするのは適切ではない。
保証人がいなければ施設入所や入院が困難な現状も改善すべきだ。
自治体、医療、介護、福祉職の連携で解決できる部分もある。
関係者は方策を探ってほしい。
住まいの確保も重要だ。
現状は高齢者が住み替えようとしても、拒否感を持つ大家が多く、契約が難しい。
報告書は、入居後に見守りなどをする
「居住支援法人」
が活動しやすくなる環境整備を求めた。
このほか、厚生年金を受給しながら働くと賃金に応じて年金額が減る
「在職老齢年金」
の見直しの検討も盛り込んだ。
平成30年に閣議決定した現行の大綱でも触れたが解決されていない。
長く働くことを奨励しながら、働く人の年金を減額するのは理屈に合わない。
トータルの収入が多ければ税制で調整するのが筋である。
高齢者は支えの必要な人ばかりではない。
人口は確実に減っていく。
単身者が安心できると共に、働く意欲のある人が男女を問わず、長く働けるような社会を目指したい。

孤独死のリスク減へ関連法成立 高齢者の「居住サポート住宅」新設 単身世帯増受け
2024/5/30 18:30
https://www.sankei.com/article/20240530-ESH6QQNLRNLOLHTEWYZLIROHXM/
1人暮らしの高齢者世帯の増加を受け、住まいの確保を目指す改正関連法が30日、衆院本会議で賛成多数により可決、成立した。
支援法人が見守りなどを担ってくれる賃貸住宅を新たに
「居住サポート住宅」
として制度化するのが柱。
孤独死などのリスクが減るため、大家は積極的に物件を貸し出せる。
参院で先に審議、通過していた。
居住サポート住宅は、NPOや社会福祉法人など
「居住支援法人」
が安否確認や福祉サービスへの取り次ぎを担うほか、入居者の異変に気づけるよう人感センサーを備えることなどが要件で、市区町村が認定する。
居住支援法人が空き物件を抱える大家に働きかけ、認定を取得してもらうことを想定している。
人感センサーなどの設備費は国が一部補助し、10年間で10万戸の認定を目指す。
サポート料は原則、家賃上乗せなどで居住者が負担する。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/505.html#c40

[政治・選挙・NHK295] 「統一教会を忘れていませんか?」私は政治家に何度でも問いかける 鈴木エイト カルトな金曜日(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
40. 秘密のアッコちゃん[517] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 06:49:21 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[82]
<■776行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
NHK国際放送の尖閣めぐる「放送テロ」 根拠なき歴史認識を検証する千載一遇の好機
2024/9/16 6:00
https://www.sankei.com/article/20240916-PN7R6Y6JWZKPNFXEEIKUBKDVMI/
先月19日、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュース番組で
「放送テロ」
が発生した。
靖国神社入り口の石柱に便所を意味する
「厠所」

「軍国主義」
などと読める文字が落書きされたニュースを伝えた際、中国籍の放送担当者が放送原稿を読む中で、尖閣諸島は古来、
「中国の領土だ」
と発言したのだという。
■民主党政権の失策
これに激高したのが与野党の国会議員たちである。
「放送法違反の案件で非常に深刻に受け止めている」
「速やかに実態調査を行って国会や国民に報告を求めたい」
「トップが責任を取るべきレベル」…。
だが市井の凡人から見れば、彼らの発言は噴飯ものである。
中国海警局の艦艇が尖閣諸島周辺で領海侵犯を繰り返すことになったのは2010年9月からだ。
この非常に深刻な案件の引き金になったのは、当時の民主党政権の失策である。
2010年9月7日、海上保安庁の巡視船に故意に追突した中国漁船の処置を誤り、中国政府が南沙諸島などに触手を伸ばすきっかけを作ったからだ。
それが2013年、習近平氏が国家主席に就き、台湾統一に意欲を示したことが
「台湾有事」
と騒がれる端緒となったのである。
しかしそれは、中国にとって既定の路線であった。
中国政府が尖閣諸島の領有権を問題にしたのは1971年12月。
その際、中国政府は尖閣諸島を、中国領土である台湾の一部だとしていた。
以来、尖閣諸島と台湾問題は、中国にとって喫緊の外交課題となった。
そのため1992年には
「領海法」
を定めて尖閣諸島を中国領とし、虎視眈々とその時を待ったのである。
それが2005年3月、島根県議会が
「竹島の日」
条例を制定しようとし、小泉純一郎政権がその成立を阻止しようとした翌月2005年4月、北京では大規模な反日デモが起きた。
条例成立を受け、外務省が
「竹島は日本固有の領土」

「韓国が不法占拠している」
としたのに伴い、文部科学省が2006年度版の
「地理」

「公民」
の教科書の一部で竹島問題を記載したのが原因だった。
韓国内ではそれを
「歴史歪曲教科書」
と糾弾して反日デモが起こり、中国がそれに同調したのである。
■戦略的対応が急務
更にそれを利用したのがロシアである。
同国のガルージン公使(現外務次官)は2005年6月、
「ソ連軍による北方領土占領」

「日本軍国主義の侵略行為の帰結」
と述べて、北方領土問題を領土問題から歴史問題に転換していた。
翌年2006年には中国国家海洋局の局長が、竹島問題に対する韓国政府の対応を評価する中で、尖閣侵奪の意志を明確にしたのである。
竹島条例には、竹島の領土権を確立することで1954年以来、不法占拠が続く竹島問題を契機に醸成されていた韓国内の歴史認識を解消する目的もあった。
その島根県の動きを封印しようとした小泉政権を見て、中露は共に対日攻勢を強めたのである。
それが外交経験の乏しい民主党政権時代の2010年9月、海上保安庁の巡視船に中国漁船が故意に衝突する事件に繋がった。
以来、今日に至るまで尖閣諸島周辺では中国海警局の艦艇による挑発行為が続いている。
その間、政権与党である自民党の面々はパーティー券に端を発した裏金問題や派閥解消問題で保身を謀っても、尖閣諸島の現実には関心がなかった。
日本の国会議員たちはなぜ今回のような事案には憤慨しても、戦略的な対応ができないのだろうか。
今回の放送テロで、件の放送担当者は
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
「731部隊を忘れるな」
とも発言していた。

<主張>NHK「反日放送」 乗っ取りの対応甘すぎる
社説
2024/9/16 5:00
https://www.sankei.com/article/20240916-SWSR3ICSCBPMHFP3QXTMHQZPGA/
NHKは、ラジオ国際放送の中国人スタッフの問題発言をめぐり調査報告書をまとめ、国際放送担当の理事が引責辞任するなど処分を発表した。
放送中に沖縄県の尖閣諸島を
「中国の領土」
などと暴言を吐いた問題である。
稲葉延雄会長は記者会見で
「放送乗っ取りとも言える」
「極めて深刻な事態だ」
と謝罪した。
それにしては自身を含め処分や対応は甘くないか。
動機など未解明のまま幕引きは困る。
2024年8月19日放送の中国語ニュースで、中国籍の男性スタッフが靖国神社の落書きについて報じた後、約20秒間、原稿にない発言をした。
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
など反日的発言もあった。
男性スタッフは48歳で、NHKの関係団体が委託契約していた。
看過できないのは調査報告書が指摘するように
「事前に兆候」
がありながら対処できなかったことだ。
直前に放送原稿をめぐり不満を訴え怒鳴るトラブルを起こしていた。
中国当局の反応への不安も漏らしていたという。
今回の事案は真相究明が必要だが、専制主義国の国民をめぐっては当該政府からの圧力や犯罪の使嗾(しそう)、強要も警戒すべきだ。
発生時の危機管理もなっていない。
問題発言の際、マイクの音量を下げるなどのシステムがあるが対応できなかった。
放送の訂正や視聴者・国民への説明も即座にできず
「十全でなかった」
とした。
これでは公共放送の名に値しない。
過去3カ月の放送で男性による原稿にない発言はなかったというが、それ以前は記録がなく不明だ。
他のスタッフや他言語番組の検証を進めるというが、徹底すべきだ。
日本の正しい情報を発信し、国益を守る国際放送の役割は大きい。
稲葉会長は
「危機意識が高まって然るべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」
と述べた。
自身の報酬の半分を1カ月、自主返納するが、担当理事に詰め腹を切らせ済む話ではない。
関連団体を含めた組織の肥大化や組織統治不全はNHK全体が問われてきたことである。
NHKは男性スタッフに対し信用毀損などで賠償を求める訴訟を起こした。
解明に向け
「乗っ取り」
への刑事告訴も欠かせない。

<産経抄>NHKわき甘く、中国人の「放送ジャック」     
2024/9/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20240912-RRTNLOFEMNO7DPT3PCFG72SGPA/
世界で初めてのハイジャック事件は1931年2月、南米のペルーで起きた。
狙われたのは、パンアメリカン航空の郵便機である。
空港に着陸した機体を革命組織が乗っ取り、上空からビラをまくようパイロットに命じたという。
▼ハイジャックは本来、飛行機を含む輸送機関の自由を暴力や詐術などで奪うことを指す。
バスジャックのように「ジャック=乗っ取る」の意味で使うのは、日本独特の用法らしい。
その伝でいけば、この事案は紛れもなく「放送ジャック」だろう。
▼NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島について
「中国の領土」
と発言した。
22秒もの間、原稿には書かれていない勝手な主張を中国語と英語で続け、慰安婦などに関する内容も含まれていた。
「放送乗っ取り」
とはNHKの稲葉延雄会長の言葉である。
▼男性は香港メディアでも情報発信を担い、東京電力福島第1原発の処理水を
「核汚染水」
との表現で報じたことがあったという。
中国政府の代弁という刃物≠、スタジオに持ち込んだに等しい。
身体検査におけるNHKの不手際が、目に余る。
▼台湾や尖閣諸島周辺で中国が示威的に振る舞う中、我が国の毅然とした姿勢と正しい認識を海外に伝える国際放送は国益にも関わる。
なぜ外部の人材に放送を任せ切りにしたのか。
なぜ音声を切るなどのトラブル対応ができなかったのか。
危機意識を欠くNHKの罪は軽くない。
▼生放送から収録への切り替えや、AIによる原稿の代読などいくつかの方策が打ち出された。
テレビもラジオも、番組の1つ1つが外国のプロパガンダに悪用される恐れはこの先も消えることがない。
小欄も同じメディアに携わる身として、警戒を緩めまい。

「処分甘すぎる」自民議員からNHK会長辞任求める声 調査会に出席の稲葉延雄氏に
2024/9/11 18:10
https://www.sankei.com/article/20240911-QPUU2F57BRKMTGZYE4BGH22NAE/
NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、NHKの稲葉延雄会長は11日、自民党の情報通信戦略調査会に出席し、調査結果などを報告した。
稲葉氏は
「NHK始まって以来の重大事」
との認識を示したという。
出席議員からは会長の辞任を求める声も上がった。
この問題について稲葉氏が同調査会で報告するのは、8月22日以来2回目。
発言の経緯やその後の対応、担当理事の引責辞任と稲葉氏ら役員4人の報酬自主返納などについて説明した。
稲葉氏は重く受け止めているとの認識を何度も示した上で、民間企業に比べNHKのリスク対応力が低いことを認め、見直していく方針を示したという。
終了後、稲葉氏は報道陣の取材に応じなかった。
出席した議員からは、処分が甘過ぎるとして会長の辞任を求める意見が出た他、
「中国人が日本政府の立場を読み上げるのにリスクがあることは理解できる」
「日本人を育成するなど改善してほしい」
とNHKに対応を求める声も上がった。
大岡敏孝事務局長は調査会終了後、報道陣に
「今回の報告で了とするものではなく、改善策や再発防止策などについて引き続きNHKの対応を注視していく」
と述べた。

NHK行政指導で「放送法で定められた責務果たせず」とお詫び 尖閣発言問題
2024/9/11 12:03
https://www.sankei.com/article/20240911-U4Z4ELQHYFPUVGGSI7VGZV5GRQ/
NHKは11日、ラジオ国際放送で中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
などと主張した問題で総務省から行政指導を受けことに対し、以下のコメントを発表した。
「今回の事案は、自ら定めたNHK国際番組基準に抵触するなど、NHKが、放送法で定められた担うべき責務を果たせなかったという極めて深刻な事態であり、重く受け止めています」
「改めて、深くお詫び申し上げます」
「再発防止策を確実に行い、国際放送に関するガバナンスを強化すると共に、NHK全体において、放送の自主自律の堅持とリスク意識の向上を図り、説明責任を果たしながら、視聴者・国民の皆様から負託された公共放送の使命を果たしてまいります」

「尖閣発言」で総務省がNHKを行政指導 「公共放送としての使命に反する」と指摘
2024/9/11 11:53
https://www.sankei.com/article/20240911-IRQ2SKLSWVOXTLX7UZI33DI2OA/
総務省は11日、NHKのラジオ国際放送などで中国籍の外部スタッフが沖縄県・尖閣諸島を
「中国の領土」
などと発言した問題で、NHKに注意の行政指導をした。
「国際放送を担う公共放送としての使命に反するもの」
だとして放送法に抵触すると判断した。
再発防止策の徹底を求めた。
NHKは10日、稲葉延雄会長らが記者会見し、担当理事の引責辞任と会長らの報酬の一部返納を発表した。
再発防止策として、中国語ニュースを事前収録に切り替えている。
NHKによると、外部スタッフが2024年8月19日の生放送で、靖国神社で落書きが見つかったニュースなどを読み上げた後、尖閣諸島を
「中国の領土」
と発言した。
英語で
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などとも述べた。
総務省によるNHKへの行政指導では、BS番組
「河瀬直美が見つめた東京五輪」
で誤った字幕を付けた問題を巡って令和4年にも実施している。

NHK「緊張感欠いた」と稲葉延雄会長 中国スタッフの尖閣発言問題で担当理事が引責辞任
2024/9/10 22:51
https://www.sankei.com/article/20240910-QFI2YSQ5XNNQRDXXDBU6SMMXMI/
NHKのラジオ国際放送で男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、NHKの稲葉延雄会長らが10日記者会見し、国際放送担当の傍田賢治理事が責任を取って同日付で辞任すると発表した。
稲葉氏や井上樹彦副会長ら役員4人は月額報酬50%を1カ月、自主返納する。
役員の引責辞任は、記者らによるインサイダー取引問題で当時の橋本元一会長らが辞任した平成20年以来。
この他、国際放送局長ら5人を減給などの懲戒処分とした。
稲葉氏は
「放送法で定められた責務を果たせず、極めて深刻な事態であり深くお詫び申し上げる」
と謝罪。
激変する世界情勢の安全保障上の観点から
「危機意識が高まって然るべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」
と述べた。
NHKによると、男性は48歳の中国籍。
2024年8月19日の放送で、靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間原稿にない発言をした。
調査結果によると、男性は
「日本の国家宣伝のためにこれ以上個人がリスクを負えない」
と述べた。
また、以前から報酬や働き方など待遇の不満をNHKの職員に伝えていた。
過去3カ月分の放送では、男性による原稿にない発言はなかったが、それ以前は記録がなく不明だという。
問題発言の際、マイクの音量を下げるなどの対応が取れなかったことも問題視。
職員への緊急対応訓練や放送の事前収録などの再発防止策をまとめた。

中国籍スタッフ、読み直しを拒否 NHK「尖閣発言」調査結果 当日何があったのか
2024/9/10 22:20
https://www.sankei.com/article/20240910-VUKAVCUSMNIQHFQCNMLJ2GB2ZM/
公共放送のNHKラジオ国際放送で
「釣魚島(尖閣諸島)は中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな」
などとした放送が流れた問題で、10日にNHK放送センター(東京都渋谷区)で記者会見した稲葉延雄会長は
「今回のことは、放送乗っ取りとも言える」
「極めて深刻な事態だ」
と苦渋の表情で語った。
前代未聞の放送事故は、どのように起きたのか。
再発防止は可能なのか。
■リスク負えない
NHKは先月26日に井上樹彦副会長をトップとした検討体制を設置。
調査結果には当日の経緯が詳しく記されている。
先月19日午前、NHKグローバルメディアサービスの中国籍男性スタッフは、放送センターで
「靖国神社の石の柱に落書き」
というニュースを翻訳していた際、日本語原稿の中の
「(石の柱には)トイレを意味する中国語に似た字の他アルファベットなどが書かれていた」
という部分について疑問を抱いた。
男性は外部ディレクターとニュース画像などを確認したが、アルファベットは見当たらなかった。
男性は
「NHKの原稿は曖昧で、そのまま翻訳して中国語で放送したら、個人に危険が及ぶ」
「NHKはその責任をどう考えるのか」
と激高。
デスクの判断で、その一文は削除された。
午後1時1分の生放送開始後、男性が靖国神社のニュースを読み上げる中で、原稿から削除したはずの部分で、
「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」
と原稿にない発言を行った。
その後、22秒間に渡って
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言したが、その場にいた外部ディレクターとデスクは驚きのあまり、音声を下げるなどの対応ができなかった。
放送後に2人は
「読み直して」
と詰め寄った。
しかし、男性は拒否して
「僕は辞めますから」
と立ち去ろうとした。
男性が読み上げた原稿には、手書きで問題の発言内容が記されていたという
集まってきた別の上司らが説明を求めると、
「日本の国家宣伝のために、これ以上個人がリスクを負うことができない」
「あとは代理人を通して」
と繰り返し、午後2時50分頃に放送センターを立ち去った。
NHKによると、緊急時にマイクをオフにして音楽を流す緊急ボタンなどがあったが、今回のような事態については想定外だったという。
問題のニュースを担当していた多言語メディア部長は
「出演者のフリートークがないニュースで、放送中に不規則発言が出ることを想定しておらず、リスクとして認識していなかった」
と説明した。
稲葉会長は会見で
「(国際情勢が)刻々と変化する中で、リスクの変化も敏感に感知する必要があった」
と述べた。
■兆候見逃す
「この仕事をしていることは、俺にとってはリスクなんだ」。
ラジオ国際放送で不適切な発言を放送した中国籍の男性スタッフを知る関係者は、男性が周囲にそう漏らしていたと明かす。
NHKでは、外国人スタッフが匿名などでの業務を希望する場合は個別の事情に応じて認めている。
男性も本名ではない名前でアナウンス業務に当たっていた。
NHKは男性と平成14年に契約したが、その際に面接で
「自分の主張と違うことを伝える時も、業務に対応できるか」
などと質問し、適性を確認していた。
採用に関わった職員は
「人柄は温厚そうで、勉強熱心」
との印象を抱いていた。
職場での男性は口数が少なく、同僚の職員やスタッフはプライベートをほとんど把握していなかった一方、翻訳の方針や待遇への不満を訴えることがあった。
尖閣諸島を例に挙げて
「翻訳業務を拒否できるか」
などの質問をしていたという。
今回の調査結果では、男性が別の名前を使って、香港系の中国メディアで記事や音声リポートなどを発信していたことが確認された。
中には、東京電力福島第1原子力発電所の処理水について、日本政府が使っていない
「核汚染水」
という表現を使って報道していたこともあった。
もっと男性の発言や主張に注意を払っていれば、放送テロ≠防げたのではないか。
公安関係者は今回の件について、中国メディアの大半が初報のみという小さな扱いだったこともあり、
「あくまで個人の行為であって、政府の指示を受けた発言ではないだろう」
と指摘する。

中国事情に詳しいジャーナリストの奥窪優木氏は
「日本で長く暮らしていたのに反日感情を抱き続けていたことに不気味さを感じる」
と述べた上で、
「習近平政権下では反日教育が激化しており、同様の事案が今後も起きないかが心配だ」
と話す。
NHKとその関連団体では、特定の国籍を理由とした不採用は禁じられている。
NHKは今回の件を受け、契約を結んでいる外国人スタッフに、不安や不満などを抱いていないか個別の面談を実施。
勉強会などを通じて、国際放送で業務を担う上でのルールや方針を守ることについて周知徹底するとしている。

NHK「緊張感欠いた」と稲葉延雄会長 中国スタッフの尖閣発言問題で担当理事が引責辞任
2024/9/10 22:51
https://www.sankei.com/article/20240910-QFI2YSQ5XNNQRDXXDBU6SMMXMI/
NHKのラジオ国際放送で男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、NHKの稲葉延雄会長らが10日記者会見し、国際放送担当の傍田賢治理事が責任を取って同日付で辞任すると発表した。
稲葉氏や井上樹彦副会長ら役員4人は月額報酬50%を1カ月、自主返納する。
役員の引責辞任は、記者らによるインサイダー取引問題で当時の橋本元一会長らが辞任した平成20年以来。
この他、国際放送局長ら5人を減給などの懲戒処分とした。
稲葉氏は
「放送法で定められた責務を果たせず、極めて深刻な事態であり深くお詫び申し上げる」
と謝罪。
激変する世界情勢の安全保障上の観点から
「危機意識が高まってしかるべきだったが、ラジオ国際放送の現場では緊張感が欠けていた」
と述べた。
NHKによると、男性は48歳の中国籍。
2024年8月19日の放送で、靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間原稿にない発言をした。
調査結果によると、男性は
「日本の国家宣伝のためにこれ以上個人がリスクを負えない」
と述べた。
また、以前から報酬や働き方など待遇の不満をNHKの職員に伝えていた。
過去3カ月分の放送では、男性による原稿にない発言はなかったが、それ以前は記録がなく不明だという。
問題発言の際、マイクの音量を下げるなどの対応が取れなかったことも問題視。
職員への緊急対応訓練や放送の事前収録などの再発防止策をまとめた。

尖閣発言問題「NHKの存在意義を揺るがす」稲葉会長ら役員報酬自主返納、理事1人辞任
2024/9/10 18:08
https://www.sankei.com/article/20240910-IVF63NULLFIQHPTI4XHUCG2BGM/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
などと主張した問題で、NHKは10日、
「NHKの存在意義を揺るがす極めて深刻な事態である」
として、稲葉延雄会長以下役員4人が役員報酬月額50%(1カ月)を自主返納し、男性と契約していたNHKグローバルメディアサービスの元社長の傍田賢治理事が同日付で辞任すると発表した。
NHKグローバルメディアサービスでは、神田真介代表と馬場広大専務が役員報酬月額30%(1カ月)を自主返納。
NHK国際放送局の天川恵美子局長を減給、同局の職員4人を懲戒処分とした。
NHKの調査によると、2024年8月19日昼のラジオニュースで男性スタッフは約20秒に渡って
「釣魚島(尖閣諸島の中国側呼称)と付属の島は古来、中国の領土だ」
と中国語で発言。
更に英語で
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと主張した。
NHKグローバルメディアサービスは2024年8月21日に男性スタッフとの契約を解除。
NHKは2024年9月9日、男性スタッフに対し
「法的措置により厳正に対処する」
として、東京地裁に損害賠償請求訴訟を提起した。

国民・玉木雄一郎代表、NHK「尖閣は中国」放送に「閉会中審査で事実関係明確にすべき」
2024/9/4 11:08
https://www.sankei.com/article/20240904-P4P5C6CQUVEFJPZP2H4HHZUTCQ/
国民民主党の玉木雄一郎代表は3日の記者会見で、NHKラジオ国際放送で中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した問題について、国会の閉会中審査を開くよう求めていく考えを示した。
「委員会を開いて事実関係を明確にすべきだ」
「与党も野党も求めないのは極めて違和感を覚える」
と強調した。
一連の問題に関し、NHKの稲葉延雄会長は8月28、29日の衆参総務委員会理事懇談会で経緯を説明し、陳謝している。
玉木氏は会見で
「稲葉氏の説明ではスタッフと連絡が取れないという」
「代理店を通じて連絡を取っているということだが、その代理店にも連絡が付かないと聞いている」
と明かした。
その上で、
「NHKとして、どうやって経緯を確認して、再発防止するのか」
「中国政府と関係があったのかなど、まずは本人を聴取する必要がある」
「それができない状況では対策も取りようがない」
「本当に問題解決する気がNHKにあるのか極めて疑問だ」
と指摘した。
男性スタッフは8月19日の生放送で、尖閣諸島を
「古来、中国の領土」
「慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと原稿にない発言をした。
NHKの関連団体「NHKグローバルメディアサービス」と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除した。
その後、一部海外メディアは男性スタッフは中国に帰国したと報じている。

NHK尖閣発言の中国籍スタッフ 「バイトテロ」単独犯の見方、在日中国人は非難「最低」
2024/8/29 17:24
https://www.sankei.com/article/20240829-KJEG7B4QNVH6RCEHLF2NLQUAKI/
NHKのラジオ国際放送で、尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した中国籍の男性スタッフを巡っては、NHKの待遇面に不満を漏らしていたとされる一方、仕事ぶりは
「真面目」
と評されている。
アナウンス業務で中国の主張に沿った持論を展開するという極めて異例の事態だが、周囲の関係者は
「単独犯」
との見方を示している。
「愛国心を募らせていったか」
「仕事現場での評判は悪くなかった。腰は低く、言葉遣いも丁寧。だから仕事の指名も多かった」
男性スタッフを15年近く知る在日中国人の男性はこう語る。
派遣ホームページ(HP)や関係者によると、男性スタッフは49歳。
中国・天津の大学で英語を専攻し、20代で来日し、東京大大学院を修了した。
NHKの中国語ニュースで翻訳やアナウンス業務に関わるほか、企業や官公庁の中国向けビデオで中国語ナレーションも担当した。
香港の衛星放送フェニックステレビの東京支局でリポーターも務めたこともあり、東京電力福島第1原発処理水の海洋放出が始まった2023年8月は現地でリポートを行っている。
在日中国人の男性は男性スタッフについて
「反日教育が強い時代に中国で育った世代で、元々愛国心は強かったのだろう」
「近年中国政府も(対外的に)横柄になったが、一般の中国人にとっては、日本政府も米国などに中国の脅威を『告げ口』するように映り、愛国心を募らせていったのではないか」
と述べ、NHKで給与など待遇が長年変わらないことなどへの不満も蓄積した結果、突発的に行動に出たとみている。
「在日中国人は日本で世話になっているのに…」
男性スタッフは23日に出国し、東京都内の団地の住居の荷物はそのままだという。
この問題を取材する在日外国人事情に詳しいライターの奥窪優木氏も
「バイトテロの可能性が高い」
と指摘した。
一方、NHKで中国語放送を一緒に担当していた在日中国人女性は、男性スタッフについて、
「『尖閣諸島は日本の領土だ』と日本政府の見解をアナウンスすることに身の危険を感じていた可能性はある」
「彼はおとなしいので余計に恐怖を感じていたかもしれない」
と振り返る。
中国人スタッフの多くはアナウンス業務に就く際、
「芸名」
を使うという。
本名を明かすと中国で実名が特定され、SNSなどで個人情報が公開される恐れがあるためだ。
実際、男性スタッフも芸名を使って仕事を募集していたケースもあった。
中国のSNS『微博(ウェイボ)』には今回の男性スタッフの行為について、職務違反を問題視する声に加え、
「中国民族の英雄だ」
「彼こそが本物の中国人」
などと賛美するコメントも寄せられている。
男性スタッフを知る在日中国人の男性は
「ウェイボで英雄視されるのかもしれないが、あの手法は知識人ではない」
「人としてどうなのか」
「ビジネス上は最低だ」
「経営者だったら雇わない」
と述べ、
「我々在日中国人にとって迷惑だ」
「(在外中国人に有事に中国政府の支持に従うよう義務付けた)国防動員法に絡み不安を煽る声もあるが、心外だ」
「在日中国人の多くは日本で家族と暮らし、中国より日本に世話になっている」
「人間として(発動されても)やるわけがない」
と語った。

NHK尖閣発言の中国籍スタッフ「待遇が不満」と漏らす すでに中国に帰国か
2024/8/28 17:46
https://www.sankei.com/article/20240828-OHNWZBAMJBLC5IT3IAZGXM73CE/
NHKのラジオ国際放送で、中国籍の男性スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言していた問題で、この男性が周囲に待遇面での不満を漏らしていたことが28日、関係者への取材で分かった。
こうした不満が発言の一因になった可能性がある。
一方、男性のものとみられる交流サイト(SNS)には、中国に帰国したとの書き込みがあり、NHKが検討する損害賠償請求や刑事告訴が困難になる恐れもある。
男性を知る複数の関係者によると、このスタッフは40代後半で中国・山西省の出身。
日本に留学し、東京大大学院を修了したと話していた。
平成14年からNHKの中国語ニュースで翻訳やアナウンスなどの業務を担当し、30年以降はNHKグローバルメディアサービスと業務委託契約を結んで同様の業務を継続。
官公庁の中国語ナレーションや、香港の衛星放送フェニックステレビの東京支局でリポーターなども務めた。
NHKのニュース現場で同僚だった関係者によると、男性はNHKでの待遇が変わらないことに度々不満を漏らし、日中間の懸案について日本の立場のニュースを読むことに恐怖を感じていた様子もあったという。
中国のインターネットで個人情報が晒されるなどのリスクがあるためで、男性は待遇やリスクなどについてNHKの担当者に相談したこともあったが、返事をもらえずに余計に不満を募らせたという。
関係者は
「本来、日本の文学や古典が好きな温厚な人なのに、積もり積もった不満が引き金を引いたのではないか」
と語った。
一方、中国のSNS「微博(ウェイボ)」には男性のものとみられるアカウントがあり、26日に
「ゼロになり帰ってきた」
「平安で思うことはない」
「全ては22秒の中に凝縮された」
などと、帰国したことをほのめかす書き込みがあった。
中国メディアはこれを報じており、日本の公安関係者は
「現時点で中国メディアは事実だけを淡々と伝えているが、ネット上の書き込みには英雄視するものもあり、今後どう転ぶか予断を許さない」
と分析する。
NHKは28日、男性がフェニックステレビに出演していたことについて
「今回の事案発覚までに把握できていなかった」
と明らかにした。
一方、フェニックステレビ東京支局は
「男性は社員ではなく臨時で仕事を依頼していたが、現在は業務委託の関係はない」
「NHKでの出来事は一切、関わりがない」
とコメントした。
NHKは男性に対して損害賠償請求のほか、刑事告訴も検討している。
この問題についてNHKから説明を受ける自民党情報通信戦略調査会に所属する議員は
「帰国してしまえば実質的に請求は難しいし、刑事告訴などは、かえって男性を英雄に祭り上げてしまう恐れもある」
「対応が極めて難しい」
と漏らした。

NHK国際放送「尖閣は中国領土」、発言の中国籍40代男性は帰国か 海外メディア報じる
2024/8/28 13:52
https://www.sankei.com/article/20240828-CDR6MYFICBDOTDGSMZF2HYZCGA/
NHKラジオ国際放送で外部スタッフの中国籍の40代男性が尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
などと発言した問題を巡り、一部中国メディアが契約を解除された外部スタッフが中国に帰国したとの見方を報じている。
シンガポールの新民日報は
「『釣魚島は中国領土』と台本を外れた元NHK中国放送キャスターが中国に帰国」
と報道。
中国の短文投稿サイト
「微博(ウェイボ)」
で外部スタッフとみられるアカウントが26日午後1時過ぎに投稿した
「過去も現在も未来も、すべての真実が22秒に凝縮されている」
「自分が前に出ることを選んだ以上、冷静に向き合わなければいけない」
などとするメッセージを紹介した。
投稿には中国に帰国する直前とみられる航空機内からの写真も添えられている。
NHKによると、外部スタッフは平成14年から日本語でニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当。
今月19日午後の生放送で尖閣諸島を
「古来、中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった」
などと約20秒間、原稿にない発言をした。
NHKの関連団体「NHKグローバルメディアサービス」と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除。
損害賠償や刑事告訴を検討していた。

松本総務相「公共放送としての使命に反する」 NHK中国語ニュース不適切発言を受けて
2024/8/27 11:27
https://www.sankei.com/article/20240827-5EBER5TVVJIVXLJO2QXLNQ7424/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国人スタッフが不適切な発言をした問題を巡り、松本剛明総務相は27日の閣議後記者会見で、
「公共放送としての使命に反する」
と批判した。
NHKによると、19日午後の生放送で、中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を
「古来から中国の領土」
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
など日本政府の見解とは異なる不適切な発言をした。
これを受けて、外部スタッフと業務委託契約を結ぶ関連団体を通じて本人に厳重に抗議し、21日付で契約を解除した。
刑事告訴の検討や損害賠償請求についても明らかにしている。
中国語を含む17言語で生放送から事前収録への切り替えを進めており、今後は人工知能(AI)音声の導入も検討するという。
松本氏は
「事実関係を正確に把握するとともに、原因究明、再発防止策を着実に行うよう求めたい」
と述べた。

NHK、中国籍外部スタッフの尖閣発言問題で5分間の謝罪放送 「極めて深刻な事態」
2024/8/26 18:26
https://www.sankei.com/article/20240826-NZA3VVOCQNFX5HJPFRF3FL2264/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
と主張し、
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」
と発言していた問題で、NHKは26日、午後5時50分から5分間の謝罪番組を放送した。
番組では女性アナウンサーがラジオで放送した内容は日本政府などと異なる見解であったと説明し、放送法の定めるNHKの国際番組基準に抵触するとして
「極めて深刻な事態であり、深くおわび申し上げます」
と陳謝した。
また、今後は録音して放送したりAI(人工知能)を活用したりするなど事前チェックを強化する対応策も伝えた。
問題の放送は19日に行われた。
NHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で午後1時過ぎから放送した中国語ニュース番組で、40代の男性スタッフが東京都千代田区の靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた後、原稿にない発言を約20秒行った。
スタッフはNHK関連団体と業務委託契約を結んでおり、NHKは21日付で契約を解除している。

「軍国主義」「死ね」と原稿を改変 NHK中国籍外部スタッフの尖閣発言問題
2024/8/25 23:10
https://www.sankei.com/article/20240825-5BZKO4SDEZL6ZLXDDZ4FGU5CMM/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
と主張し
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
と発言していた問題で、NHKは25日、このスタッフが靖国神社で中国語とみられる落書きが見つかったニュースを伝えた際、原稿にはない
「『軍国主義』『死ね』などの抗議の言葉が書かれていた」
との文言を一方的に付け加えていたと明らかにした。
問題の放送はNHK短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で19日午後1時過ぎから放送した中国語ニュースの番組。
靖国神社で落書きが見つかり警視庁が器物損壊事件として捜査しているというニュースを伝えた際、原稿は
「落書きにはトイレを意味する言葉が書かれていた」
だったが、外部スタッフは
「落書きにはトイレ、軍国主義、死ねなどの抗議の言葉が書かれていた」
と発言していた。
また、NHKは22日に明らかにした外部スタッフの発言内容に漏れがあったことも公表した。
発言内容として
「NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルでない業務に抗議します」
と発表していたが、実際には
「NHKの歴史修正主義宣伝」
と述べていた。
視聴者から指摘があり改めて発言内容を精査したところ、原稿を付け加えていたことを含めて判明したという。
NHK広報局の担当者は
「確認が徹底されていなかった」
と説明した。

NHK「取り返しの付かない失態」と識者 チェック体制に疑問、発言詳細は当初明言せず
2024/8/22 20:44
https://www.sankei.com/article/20240822-FGAH4NOQBJIKLHBXXOG3Y2ARAE/
NHKのラジオ国際放送で中国籍スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と述べ、さらに
「南京大虐殺を忘れるな」
などの主張が日本の公共放送で流れたことが22日、明らかになった。
識者は
「取り返しの付かないNHKの失態だ」
と事態の深刻さを指摘する。
「国民から受信料を徴収し、政治的中立をうたっているNHKが、なぜ中国の偏った政治的主張をやすやすと放送させてしまったのか」。
麗澤大の川上和久教授(政治心理学)は疑問を呈す。
NHKの国際番組基準は
「わが国の重要な政策および国際問題にたいする公的見解(中略)を正しく伝える」
と規定。
尖閣諸島は日本固有の領土であり、領有権の問題は存在しないというのが日本政府の立場だ。
また、
「性奴隷」
という表現も政府は事実に反するので使用すべきでないとの公式見解を示している。
NHKは問題発覚当初、スタッフの尖閣諸島を巡る発言以外の部分について明言を避けていた。
また、平成14年から務めていたスタッフにこれまで問題発言はなかったのか、政治的背景の有無なども不明のままだ。
NHKは番組を事前収録にするといった再発防止策を打ち出したが、川上教授は
「国際放送のチェック体制はどうなっていたのか」
「今回の放送の責任は国会の場で追及すべきだ」
と話している。

NHKラジオ国際放送で「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな」中国籍スタッフが発言
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送で中国籍の40代男性外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土」
などと述べていた問題で、スタッフが
「南京大虐殺を忘れるな」
「慰安婦を忘れるな」
などと英語で発言していたことが22日、分かった。
NHKの稲葉延雄会長が同日開かれた自民党情報通信戦略調査会で明らかにした。
稲葉会長は調査会終了後、報道陣に
「国際番組基準に抵触する極めて深刻な事態だと受け止めている」
と謝罪。
今後については
「副会長をトップとする検討体制を設けて原因究明を行い、関係した役職員の責任を問うとともに、再発防止策の確定を急ぎたい」
と述べた。
調査会の大岡敏孝事務局長は
「NHKの調査状況が不十分なので、改めて調査会を開いて説明の場を作りたい」
と述べた。
問題の放送は19日に行われ、NHKの短波ラジオと衛星ラジオの国際放送、ラジオ第2放送で午後1時1分から15分まで伝えた中国語のニュース番組の中で、男性スタッフが
「靖国神社で落書きが見つかり、警視庁が器物損壊事件として捜査している」
というニュースを伝えた後、原稿にない発言を約20秒行った。
スタッフはNHKの関連団体と業務委託契約を結び、ニュース原稿の中国語への翻訳と読み上げを平成14年から担当していた。
問題発覚後、スタッフは
「代理人を通じて対応する」
としており、動機や背景についてNHKは現時点で不明としている。
NHKが明らかにしたスタッフの発言全文は以下の通り。
(中国語)
「釣魚島と付属の島は古来から中国の領土です。NHKの歴史修正主義とプロフェッショナルではない業務に抗議します」
(英語)
「南京大虐殺を忘れるな。慰安婦を忘れるな。彼女らは戦時の性奴隷だった。731部隊を忘れるな」

「極めて深刻に受け止めている」NHK会長、国際放送で尖閣「中国の領土」発言を陳謝
2024/8/22 17:23
https://www.sankei.com/article/20240822-HOCBMBNMAFNV7OAPYBOTITGU3Q/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースで、中国籍の外部スタッフが沖縄県・尖閣諸島について
「中国の領土」
などと原稿にない不適切な発言をした問題に関し、NHKの稲葉延雄会長は22日、自民党の情報通信戦略調査会(野田聖子会長)で陳謝した。
稲葉会長は調査会終了後、取材に対し
「極めて深刻に受け止めている」
「国民の皆さまに改めておわびする」
と述べた。
発言があったのは19日午後1時過ぎからの放送。
日本語の原稿を翻訳し、ニュースを読み上げる業務を担当する40代の男性外部スタッフが靖国神社で落書きが見つかったニュースを報じた後、約20秒間にわたり原稿にはない発言を行った。

国民・榛葉氏「情報戦ではないか」「おわびで済まない」 NHKの「尖閣は中国」放送 
2024/8/22 15:51
https://www.sankei.com/article/20240822-AXPLMTTHGZCPREK5F3I4DBJ3EI/
国民民主党の榛葉賀津也幹事長は21日の記者会見で、NHKが国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の公共放送がこういうことを世界に発信したというのは、決しておわびで済む問題ではない」
と述べ、過去に同様の事例があったのかどうか説明するよう求めた。
NHKは問題の放送の後、
「ニュースと無関係の発言が放送された」
などと謝罪したが、榛葉氏は
「ニュースと無関係な発言が放送されたという次元ではない」
と述べ、
「中国の三戦『世論戦、心理戦、法律戦』が始まっているのではないか」
「意図的にやったと思われても仕方がない」
と語った。
「三戦」
は中国が2003年に政治工作条例で採用した心理的側面に政治工作からアプローチする情報戦。
NHKによると、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性スタッフがニュース原稿を読み上げる際に、原稿にない発言を行ったという。
男性スタッフは平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していたという。
この問題を受けて、NHK側は21日、同党の玉木雄一郎代表に対し国際放送全体のあり方を見直すなどと再発防止策を説明している。

NHK幹部「国際放送全体見直す」「関係者処分」国民・玉木氏に釈明 「尖閣は中国」放送
2024/8/22 11:34
https://www.sankei.com/article/20240822-RDJFNMYJYVF6FP25THMA253VHQ/
NHK幹部は21日、ラジオの国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題を受けた対応として、
@関係役職者の処分
A録音放送やAI(人工知能)アナウンサーの導入など事前チェックの強化
B38億円の国費が投じられる国際放送全体の在り方の見直し
の方針を国民民主党の玉木雄一郎代表に説明した。
玉木氏が22日、X(旧ツイッター)で経緯を明らかにした。
NHKは19日、ラジオの国際放送で中国籍の外部スタッフが尖閣諸島について
「中国の領土である」
などとニュース原稿にない発言を約20秒にわたって行い、NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪していた。
玉木氏はNHK幹部に対し
「二度と同じことが起きないよう厳正な対処を要請」
した上で、
「『尖閣が中国の領土』であるとの放送は、『不適切な放送』ではなく、わが国の主張に反する『間違った放送』だ」
と指摘し、NHK幹部は
「今後『不適切な放送』という言い方はしない」
と約束したという。
玉木氏は20日の記者会見でNHKの今回の放送について
「厳正に対処すべき案件」
と問題視し、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示していた。

石垣市の中山義隆市長、NHKに「再発防止策の徹底を」 国際放送「尖閣は中国領土」で
2024/8/21 11:20
https://www.sankei.com/article/20240821-JA4OOWOHMJE6LBHBPVN4UDESOA/
沖縄県石垣市の中山義隆市長は20日、NHKの稲葉延雄会長に対し、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(同市)について
「中国の領土」
と伝えた問題を巡って、
「誠に遺憾であり、再発防止策の徹底を強く求める」
とする要請文を送った。
NHKは19日、同日午後1時過ぎ、短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースで、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性スタッフが、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。

<主張>尖閣を「中国領」 NHKは問題放送猛省を
社説
2024/8/21 5:00
https://www.sankei.com/article/20240821-XSL426HCA5LQZNPMIMA7BOMHPM/
NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュース番組で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国領」
と述べるなど虚偽の不適切な発言が放送された。
ニュースを読む中国人の外部スタッフが原稿にない無関係な発言をしたという。
公共放送がジャック(乗っ取り)されるという、あってはならない犯罪である。
経緯などの究明と再発防止の徹底が必要だ。
NHKによると、問題の発言は19日午後1時ごろから放送されたラジオ国際放送とラジオ第2放送の中国語ニュースの中であった。
男性スタッフが、靖国神社に落書きがあったというニュースを読んだ後、尖閣諸島は
「中国の領土である」
などと、原稿にない発言を約20秒にわたって行ったという。
尖閣は日本固有の領土であり、中国側が宣伝する虚偽が発信されたことは看過できない。
石垣市がNHKに再発防止を要請したのはもっともだ。
このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュースを中国語に翻訳して読み上げる業務を担当していた。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚した。
同局は関連団体を通じて男性に厳重抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針というが、それだけで十分なのか。
NHKは19日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわびする」
と謝罪した。
再発防止のため事前収録を検討するというが、おわびや小手先の防止策で済まさず、不適切発言が放送された責任を重く受け止めるべきだ。
過去に同種事案がなかったかを含め調査も必要だ。
約20秒という時間は放送では決して短時間とはいえない。
仮に災害など有事の際に、虚偽情報がまき散らされたら、どうなるか。
今回の問題を軽く見てはならない。
放送ジャックは、公正な放送を行う放送法違反のほか、業務妨害などの犯罪行為であると厳しく認識し、対処すべきだ。
不適切発言が流れた国際放送は、国際化の中で政府の見解や日本の文化などについて海外に正しく情報発信するため重視され、国の交付金も出されている。
国会でも原因究明や再発防止を審議する必要がある。

NHK ラジオ国際放送などで不適切発言 尖閣諸島などで
2024年8月19日 21時51分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240819/k10014553331000.html
19日午後、NHKのラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました。
NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は、本人との契約を解除する方針です。
19日午後1時すぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えたあとに、沖縄県の尖閣諸島について、中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。
このスタッフは、NHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています。
NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。
また関連団体は本人との契約を解除する方針です。
NHKは
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くお詫び申し上げます。再発防止策を徹底します」
とコメントしています。

国民・玉木代表、NHKに「実態調査を行い国会で報告を」 国際放送で「尖閣は中国領土」
2024/8/20 17:59
https://www.sankei.com/article/20240820-LP3EC5AEVVEFDP6EE6TNBEKVIY/
国民民主党の玉木雄一郎代表は20日の記者会見で、NHKが19日の国際放送で尖閣諸島(沖縄県石垣市)を
「中国の領土」
と伝えた問題について、
「わが国の立場と全く相いれない主張を、日本の公共放送であるNHKが行ったことは重大な問題だ」
「速やかに実態調査を行って国会や国民に報告を求めていきたい」
と述べ、国会の場でNHK側に経緯説明を求める考えを示した。
玉木氏は
「(NHKは)過去に同じようなことがなかったのかを含めて徹底調査をして、厳正に対処すべき案件だ」
と強調した。
NHKの発表によれば、NHKと業務契約を結ぶ関連団体が業務契約を結ぶ中国籍の40代の男性スタッフが19日午後1時過ぎに短波ラジオなどの国際放送などで、ニュース原稿を中国語で読む中、尖閣諸島について
「中国の領土である」
と原稿にない発言を行ったという。
NHKは関連団体を通じ男性スタッフに抗議し、関連団体は男性との契約を解除するという。

NHKラジオ国際放送で“不適切な発言” 中国籍の外部スタッフが尖閣諸島を「中国の領土」→契約解除へ
2024/8/19 22:30
https://www.sankei.com/article/20240819-6XYHICNFWJNI5N6UTCTS4LKJS4/
19日放送のNHK『ニュースウオッチ9』(後9:00)では、ラジオ国際放送などの中国語ニュースにおいて、中国籍の外部スタッフが不適切な発言を行ったと伝えた。
番組では
「ラジオ国際放送などの中国語ニュースの中で、原稿を読んでいた中国籍の外部スタッフが、沖縄県の尖閣諸島などについて、原稿にはない不適切な発言を行いました」
と紹介。
「NHKは、このスタッフと業務委託契約を結んでいる関連団体を通じて、本人に厳重に抗議しました。また、関連団体は本人との契約を解除する方針です」
と明かした。
具体的な事例にも触れ
「きょう午後1時過ぎから、NHKの短波ラジオなどの国際放送と、ラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、日本語の原稿を翻訳して読んでいた外部スタッフが、ニュースを伝えた後に、沖縄県の尖閣諸島について中国の領土であると述べるなど、原稿にはない不適切な発言を行いました。このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代の男性で、日本語の原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当しています」
と続けた。
その上で
「NHKは関連団体を通じて本人に厳重に抗議しました。また関連団体は本人との契約を解除する方針です。NHKは『ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり深くお詫び申し上げます再発防止策を徹底します』とコメントしています」
と締めくくった。

NHK国際放送で「尖閣諸島は中国の領土」 中国人外部スタッフが不適切発言、NHK抗議
2024/8/19 21:58
https://www.sankei.com/article/20240819-IPZBULX4OFJ4LD3AGUEZB72P4M/
NHKは19日、同日午後1時過ぎから短波ラジオなどの国際放送とラジオ第2放送で伝えた中国語のニュースの中で、外部スタッフが尖閣諸島(沖縄県石垣市)について
「中国の領土である」
と述べるなど、ニュース原稿にはない不適切な発言を約20秒間にわたって行ったと発表した。
NHKによると、このスタッフはNHKの関連団体が業務委託契約を結んでいる中国籍の40代男性で、平成14年から日本語のニュース原稿を中国語に翻訳してラジオで読み上げる業務を担当していた。
NHKは関連団体を通じて男性に厳重に抗議し、関連団体は男性との契約を解除する方針。
ニュースは午後1時1分から15分まで放送され、9項目のうち8つ目で、東京都千代田区の靖国神社に中国語とみられる落書きがあったことを報道。
男性はニュースを読んだ後、原稿にない発言を行ったという。
番組制作スタッフが気づき問題が発覚。NHKは尖閣諸島以外の発言内容を明らかにしていない。
動機は不明だが、NHKは男性についてこれまで不規則発言は確認されていないとしている。
NHKは同日夜、
「ニュースとは無関係の発言が放送されたことは不適切であり、深くおわび申し上げます」
と謝罪。
番組を制作する国際放送局は今後、生放送のニュースを事前収録にすることを検討しているという。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/503.html#c40

[政治・選挙・NHK295] 「統一教会を忘れていませんか?」私は政治家に何度でも問いかける 鈴木エイト カルトな金曜日(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
41. 秘密のアッコちゃん[518] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 07:04:07 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[83]
■批判より歴史検証
だがそれは、実態調査もろくに行わずに発表した「河野談話」(1993年)と歴史を曲解した「村山談話」(95年)に責任がある。
その根拠のない談話が基になって韓国内では根拠のない歴史認識が醸成され、それが近隣諸国に利用されているからだ。
しかし今回の放送テロは、その歴史認識を検証する千載一遇のチャンスでもあったのである。
それには件の放送担当者を責める前に、尖閣諸島がなぜ中国領なのか説明を求めることから始めたらよい。
彼が論拠としたのは、恐らく中国の国家海洋情報センター編の小冊子『釣魚島−中国固有の領土』だからだ。
その小冊子については、日本国際問題研究所の公開ウェビナー『尖閣諸島領有の歴史的根拠について−中国の主張の誤り−』でも明らかにしたように、尖閣諸島は歴史的にも国際法上も中国領ではないからである。
その事実を件の放送担当者に学んでもらえばよいのである。
あとはその学んだ経緯と尖閣諸島が中国領ではない歴史的事実を、NHKのラジオ国際放送の各国語版で放送すればよいのである。
件の放送担当者の雇用契約を解除し、NHK批判だけでは問題は解決しない。
千載一遇のチャンスを生かすには知恵がいる。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/503.html#c41
[戦争b25] 長距離ミサイルによる露深奥部への攻撃は西側による露への直接攻撃だと露大統領(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
34. 秘密のアッコちゃん[519] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 07:10:26 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[84]
<■959行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
ロシア軍の空爆で1人死亡、42人負傷 ゼレンスキー氏、露国内攻撃の許可改めて要請
2024/9/16 6:25
https://www.sankei.com/article/20240916-YZZ4EDXT3ZLPHAFMGST5VFDZ24/
ロシアの侵略を受けるウクライナ東部ハリコフ州の州都ハリコフ市の高層住宅に15日、露軍の誘導爆弾が着弾し、建物の一部が崩壊して火災が発生した。この空爆で少なくとも市民1人が死亡、子供4人を含む42人が負傷した。
ハリコフ市のテレホフ市長が交流サイト(SNS)で発表した。
ウクライナのゼレンスキー大統領は15日のビデオ声明で、露軍によるこうした被害を防ぐためには、誘導爆弾を投下する露軍航空機やその基地を破壊する必要があると指摘。
欧米諸国に対し、供与した長距離ミサイルによる露国内攻撃を許可するよう改めて求めた。
ゼレンスキー氏は15日に公開された米CNNテレビのインタビューでも
「露軍機はウクライナ東部だけで毎月4000発の誘導爆弾を投下している」
と表明。
「米国が供与ミサイルによる露国内攻撃を許可すれば、他の支援国も同調する」
との考えを示し、米国の許可が不可欠だと訴えた。
一方、米ブルームバーグ通信は15日、英国のスターマー首相が16日にイタリアのメローニ首相と会談し、供与ミサイルによる露国内攻撃の許可問題を協議すると伝えた。
スターマー氏は露国内攻撃の許可に前向きだとされ、米国などにも許可を働きかけている。
米国やドイツなどはロシアとの直接衝突に発展する恐れを懸念し、許可に慎重な姿勢を崩していない。

ウクライナ東部ハリコフで41人負傷 ロシア軍の攻撃、滑空爆弾使用
2024/9/16 1:35
https://www.sankei.com/article/20240916-C6PLZ6SROBIQFDCS6ZCNTRYSIM/
ウクライナ東部ハリコフで15日、ロシア軍の攻撃があり、地元当局者によると、子供を含む41人が負傷した。
滑空爆弾が使われたとみられ、高層の集合住宅が損傷した。
英国防省は14日、ウクライナ軍が越境作戦を続けるロシア西部クルスク州で、セイム川に架かる橋を連続で攻撃しているとの分析を発表した。
ロシア軍の補給を妨害する狙い。
破壊された橋を撮影したとする写真を公開した。
ウクライナ側はクルスク州内の100集落を制圧したと主張してきたが、ロシア国防省は12日、10集落を奪還したと発表。
ゼレンスキー大統領は12日の記者会見で
「ロシアの反攻が始まった」
との認識を示していた。
ウクライナ南部ザポロジエ州の知事によると、同州グリャイポレの農業関連企業が14日、ロシアの攻撃を受け、従業員ら3人が死亡した。(共同)

越境作戦のクルスク州で橋を連続攻撃 ウクライナ軍、ロシア軍の補給を妨害
2024/9/15 6:40
https://www.sankei.com/article/20240915-IQSFPGZE2FIMZEZ5NOXT2DFZ3I/
英国防省は14日、ウクライナ軍が越境作戦を続けるロシア西部クルスク州で、セイム川に架かる橋を連続で攻撃しているとの分析を発表した。
ロシア軍の補給を妨害する狙い。
破壊された橋を撮影したとする写真を公開した。
ウクライナ側はクルスク州内の100集落を制圧したと主張してきたが、ロシア国防省は12日、10集落を奪還したと発表。
ゼレンスキー大統領は12日の記者会見で
「ロシアの反攻が始まった」
との認識を示していた。
ウクライナ南部ザポロジエ州の知事によると、同州グリャイポレの農業関連企業が14日、ロシアの攻撃を受け、従業員ら3人が死亡した。(共同)

ウクライナ越境攻撃地域のロシア住民、避難へ「人道回廊」設置を要請 家族らが書簡を公開
2024/9/14 21:27
https://www.sankei.com/article/20240914-4O4KDG7J6BL6PDPWYSITJ7B25E/
ウクライナ軍が越境攻撃で制圧したロシア西部クルスク州スジャに取り残されたロシア人住民の家族らが14日までに、住民避難のための人道回廊設置を求める書簡をロシア独立系紙「ノーバヤ・ガゼータ」(電子版)で公開した。
書簡はロシアのプーチン、ウクライナのゼレンスキー両大統領や赤十字国際委員会(ICRC)に宛てた。
書簡によると、クルスク州のウクライナ軍支配地域には少なくとも698人の住民が取り残され、大半は高齢者。
実際の残留住民はもっと多いとみられるという。
書簡は、11日にロシア軍による反撃が始まり、ウクライナ軍がスジャ防衛を決断すれば
「住民が生き延びられるチャンスはほぼない」
と指摘。
「ロシアとウクライナの当局が住民避難のための交渉を開始するようにお願いする」
と結んだ。(共同)

イラン外務省、EUの制裁拡大警告に反発 「露にミサイルを売っているという主張は虚偽」
2024/9/14 19:46
https://www.sankei.com/article/20240914-3BYPEA5MGVPMTDEHXXAMFZTXAI/
イラン外務省報道官は13日、欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表がウクライナに侵攻するロシアに弾道ミサイルを輸出したとして対イラン制裁の拡大を警告したことに反発する声明を発表した。
「イランがロシアに弾道ミサイルを売っているという主張は虚偽だ」
と強調。
「EUは嘘の情報に基づく非難を避けるべきだ」
と指摘した。(共同)

ロシア高官のショイグ氏が訪朝、金正恩氏と会談 「朝露の戦略対話深化」と同盟継続を強調
2024/9/14 18:54
https://www.sankei.com/article/20240914-I7OLZK7VHVLWRP624J6F4WYJEQ/
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記は13日、訪朝したロシアのショイグ安全保障会議書記と会談し、
「朝露の戦略対話を引き続き深化させ、互いの安全を守る協力を強化する」
ことで一致した。
党機関紙、労働新聞が14日報じた。
昨年9月13日にロシア極東で露朝首脳会談が開かれて1年の節目で、韓国の専門家からは、
「同盟が一時的ではなく続く意思を強調する狙い」
との分析がある。
金氏の訪露日程を協議した可能性も指摘されている。

英、ウクライナ軍の長射程兵器使用容認を米に要請か ロシア領攻撃、バイデン大統領は慎重
2024/9/14 16:20
https://www.sankei.com/article/20240914-S3LI2SV7QBJOVD3SVN7GVVRVCA/
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日、ホワイトハウスで会談した。
スターマー氏は、ウクライナ軍がロシア領内への攻撃に欧米供与の長射程兵器を使えるようにすることを求めたとみられる。
バイデン氏は戦火拡大を招くとして制限撤廃に慎重な姿勢を維持したもようだ。
オースティン国防長官は13日、南部アラバマ州で記者団の質問に答え、長射程兵器の使用がウクライナの勝利に必ずしも結び付かないとの認識を改めて示した。
「我々は戦争が拡大することを望んでいない」
と述べた。
ウクライナのゼレンスキー大統領は英国製巡航ミサイル「ストームシャドー」や米国製地対地ミサイル「ATACMS」を対ロ攻撃に使うことを求めている。
AP通信によると、ストームシャドーは米国製部品を使っているため、ウクライナ軍が長距離攻撃に用いるには米側の承認が必要。(共同)

ゼレンスキー大統領、長距離攻撃の認可求める 露部隊の位置「全て把握」
2024/9/14 15:35
https://www.sankei.com/article/20240914-S3JL3CMN2JI5XDBBTOINURUHZA/
ウクライナのゼレンスキー大統領は13日、ウクライナと支援国がロシアの攻撃部隊の位置を
「全て把握している」
と述べ、米欧が供与した長距離射程の兵器を使ったロシア領攻撃を認めるよう改めて訴えた。
「戦争の流れを変え、ロシアに和平を求めさせるために必要だ」
と語った。
欧米の政治家らが参加したキーウ(キエフ)での会合で演説した。
ゼレンスキー氏は通信アプリへの投稿で、ロシアとの捕虜交換で民間人の女性や兵士ら49人が帰還したと発表した。
ウクライナ内務省は、ロシア軍が北東部スムイ州を攻撃し、2人が死亡して9人がけがをしたと発表した。(共同)

英首相、ウクライナの露攻撃で長射程兵器使用容認を要請か バイデン氏は慎重姿勢を維持
2024/9/14 10:06
https://www.sankei.com/article/20240914-QZIQID3N75OEVHXRQHCPUSEOGM/
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日、ホワイトハウスで会談した。
報道によると、スターマー氏はウクライナ軍がロシア領内への攻撃に欧米供与の長射程兵器を使うことに前向きで、英国の巡航ミサイル「ストームシャドー」の使用容認を米側に求めたとみられる。
バイデン氏は戦火拡大を招くとして慎重な姿勢を維持したとみられる。
ウクライナのゼレンスキー大統領は欧米供与の兵器に関し使用制限をなくすべきだと強く要求している。
AP通信によると、ストームシャドーは米国製部品を使っているため、ウクライナ軍が長距離攻撃に用いるには米側の承認が必要。
ニューヨーク・タイムズ紙によると、米側は今後、米国が提供した武器を使わないことを条件に制限撤廃を認める可能性がある。
ロシアのプーチン大統領は
「ロシアと米欧の戦いになる」
と警告し、対抗措置も辞さない構え。
同紙によると、米側はロシアがイランや親イラン組織による中東の米軍への攻撃を支援する恐れがあるとみている。(共同)

EUがイランに制裁拡大を警告 ロシアに弾道ミサイル輸出したとして強く非難
2024/9/13 19:56
https://www.sankei.com/article/20240913-7HDMEJGO3RMP3G6WA5HKO36BCI/
欧州連合(EU)の外相に当たるボレル外交安全保障上級代表は13日に声明を発表し、ウクライナに侵攻するロシアに弾道ミサイルを輸出したとしてイランを強く非難し制裁の拡大を警告した。
声明で
「イランの弾道ミサイルは、ウクライナに更なる苦痛と破壊をもたらすために使用される恐れがある」
と指摘。
イランの弾道ミサイルや無人機、航空分野に関与する個人や団体に対し、新たな制裁を検討する考えを示した。(共同)

今年製造の北朝鮮ミサイル、ロシアがウクライナ攻撃に使用 英団体「短期輸出ルート示す」
2024/9/13 12:03
https://www.sankei.com/article/20240913-A4FYA5L2TJD27G3G22EU2RSVGA/
ロシアが今夏のウクライナ攻撃で、北朝鮮で今年製造されたばかりの弾道ミサイルを使用したことが分かった。
英国の民間調査団体「紛争兵器研究所(CAR)」が11日、発表した。
北朝鮮が製造したミサイルをすぐに輸出できるルートを持っていることが示されたとしている。
CARは7〜8月、ウクライナで回収された4つの北朝鮮製ミサイルについて、残骸を分析した。
8月18日にキーウ近郊で見つかったミサイルの部品には、「113」と刻まれているのが確認された。
CARは、この数字は北朝鮮の暦「主体年号」で西暦2024年に当たり、
「今年製造された北朝鮮製ミサイルがウクライナで初めて確認された」
としている。
1月にウクライナ東部で回収された北朝鮮製ミサイルには「112」と刻まれており、CARは昨年製造されたと分析している。
回収された北朝鮮製ミサイルはいずれも、KN23、KN24と呼ばれる短距離弾道ミサイルだった。
ミサイルはウクライナ軍が残骸を回収し、CARはデータ分析を行っている。

ゼレンスキー氏「露軍が反撃開始」 越境攻撃下のクルスク州 戦局の帰趨を左右
2024/9/13 9:35
https://www.sankei.com/article/20240913-3RZZXW3O25NORCUXBIRHDNDHSE/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は12日、自国軍が越境攻撃を続けるロシア西部クルスク州の戦況に関し、
「露軍が反撃行動を開始した」
と述べ、露軍が同州の奪還作戦に着手したとの見方を示した。
露軍の反撃は
「我々の計画通りだ」
とも述べた。
ウクライナの首都キーウ(キエフ)で行われたリトアニアのナウセーダ大統領との会談後の共同記者会見での発言を現地メディアが伝えた。
一方、露国防省は12日、クルスク州で過去2日間に集落10カ所を奪還したと報告した。
ゼレンスキー氏は越境攻撃と露領土占領の狙いについて
@ロシアを交渉に引き出して譲歩を迫る
A露軍戦力を分散させ、最激戦地のウクライナ東部ドネツク州で露軍の圧力を弱める
ことなどだと説明してきた。
プーチン露大統領は今月、占領された領土を奪還する意思を繰り返し表明。越境攻撃が失敗すれば、ウクライナは戦力が枯渇し、ロシアの求める条件で和平交渉に応じざるを得なくなるとの認識も示していた。
露軍はウクライナの狙いに反し、越境攻撃の開始後もドネツク州に主力を維持。
ウクライナ軍は越境攻撃に戦力を投入した結果、ドネツク州の防衛が手薄となり、劣勢が進んでいるとされる。
ウクライナ軍が露軍の反撃を阻止し、クルスク州の占領地域を維持できるかが今後の戦局の帰趨を左右しそうだ。
クルスク州での露軍の反撃を巡っては、露軍の現地部隊司令官が、
「攻勢に転じ、10集落を奪還した」
と主張。
ウクライナや欧米の軍事メディア、米シンクタンク「戦争研究所」なども露軍が同州で反撃に着手したと分析していた。
ウクライナ軍は8月6日に越境攻撃に着手。
8月下旬時点でクルスク州の集落100カ所と面積1300平方キロを掌握したと報告していた。

米、対露長射程兵器の使用容認に前向き 長官「必要に応じ調整」
2024/9/13 8:44
https://www.sankei.com/article/20240913-WGTLLZFFEVKCVCUQHYHOI773I4/
ブリンケン米国務長官は12日、欧米がウクライナに供与した長射程兵器によるロシア領攻撃を容認するかどうかについて
「我々は適応、調整し、ウクライナが必要なものを必要な時に備えられるようにする」
と述べ、前向きな考えを示した。
訪問先のポーランドでの記者会見で答えた。
米国は戦火拡大に繋がるとしてロシア領内への長射程兵器の使用を制限。
ウクライナは、空爆を実施するロシア軍戦闘機が拠点とする露領内の飛行場やミサイル貯蔵庫などを長射程兵器で攻撃する必要があるとし、制限撤廃を求めている。
バイデン米大統領は13日、ワシントンでスターマー英首相と会談し、使用制限の解除を協議する。
ブリンケン氏は11日、ラミー英外相とウクライナを訪れ、ゼレンスキー大統領らと会談した。(共同)

米英外相、供与ミサイルによる露国内攻撃許可の検討約束 ゼレンスキー氏と会談
2024/9/12 10:14
https://www.sankei.com/article/20240912-FDMYKEYFIZKWBNOW45IVGKKWQU/
米国のブリンケン国務長官と英国のラミー外相は11日、ロシアの侵略を受けるウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領と会談した。
ゼレンスキー氏は、米英から供与された長距離ミサイルによる露国内への攻撃を許可するよう両外相に改めて要請した。
両外相は協議内容を本国に持ち帰り、それぞれバイデン米大統領、スターマー英首相に報告して検討すると約束した。
会談後の共同記者会見での発表としてウクライナメディアが伝えた。
米英外相が今回のキーウ訪問に合わせ、両国が供与した長距離ミサイルによる露国内攻撃の許可を発表するとの事前観測も出ていたが、この問題を巡る協議はなお継続される形となった。
米英外相は同日、それぞれ7億ドル(約1千億円)と6億ポンド(約1100億円)規模のウクライナ追加支援を発表した。
一方、英紙ガーディアンは11日、英国が供与した長距離ミサイル「ストームシャドー」による露国内攻撃の許可を英政府が既に内々で決定したもようだと報道。
米国も非公式に同様の決定をしているとの見方を示した。
ゼレンスキー氏は、ウクライナがロシアに勝利するためには供与ミサイルによる露国内攻撃が不可欠だと主張。
一方、欧米側はロシアを過度に刺激する恐れがあるとし、慎重姿勢を示してきた。

ロシアの戦争犯罪13万7千件、医療従事者100人死亡 ウクライナ指摘
2024/9/12 7:02
https://www.sankei.com/article/20240912-AJID6DDLV5NWPNJFRVA7AT7PII/
ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、首都キーウ(キエフ)での会合で演説し、2022年2月の侵攻以降、ロシアがウクライナで少なくとも13万7千件の戦争犯罪を犯したと指摘した。
民間人への意図的な攻撃や拷問などが含まれる。
リャシュコ保健相は11日、ロシアの侵攻以来、1877の医療施設が被害を受け、100人以上の医療従事者が犠牲になったと発表。
ロシアが前線で救急医療用の車両を狙っていると批判した。
ウクライナ保健省によると、ロシアの攻撃による医療インフラの損害は少なくとも70億ドル(約1兆円)に上るという。
東部ドネツク州検察当局は11日、ロシアの攻撃で民間人2人が死亡したと発表。
非常事態庁は11日、東部ドニエプロペトロフスク州で男性1人が死亡したと表明した。
ロシア国防省は11日、ウクライナ軍が同日未明、黒海に浮かぶ資源掘削リグ「クリミア2」を制圧しようと試みたが、ロシア軍が撃退したと発表した。
掘削リグは元々ウクライナの所有物だったが、14年3月のロシアによるクリミア併合に伴いロシアが接収していた。(共同)

米、ウクライナのロシア領長距離攻撃の検討継続 ブリンケン長官「大統領に報告」
2024/9/12 6:58
https://www.sankei.com/article/20240912-UQ2A65FMINNNLINEVZQQDGZH4Q/
ブリンケン米国務長官とラミー英外相は11日、訪問先のウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領らと会談した。
ウクライナ側は、欧米供与の長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるよう要請した。
ブリンケン氏は記者会見で、バイデン大統領に会談結果を報告するとして、検討を続ける考えを示した。
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日にワシントンで会談する予定。
長射程兵器を使った攻撃を容認するかどうかも協議する見通し。
ブリンケン氏は
「我々はウクライナに勝利してほしい」
「米国はウクライナへの防衛支援を主導していく」
と述べ、強力な支援を続けるとアピール。
長射程兵器使用を巡る議論については
「ワシントンに戻り大統領に報告する」
と述べるにとどめた。
ブリンケン氏は会見で、7億ドル(約1千億円)を超えるウクライナ支援策を発表した。
電力インフラ補修、飲料水や医薬品の提供などの人道支援などが含まれるという。(共同)

米、ウクライナのロシア領長距離攻撃の検討継続 ブリンケン長官「大統領に報告」
2024/9/12 6:58
https://www.sankei.com/article/20240912-UQ2A65FMINNNLINEVZQQDGZH4Q/
ブリンケン米国務長官とラミー英外相は11日、訪問先のウクライナの首都キーウ(キエフ)でゼレンスキー大統領らと会談した。
ウクライナ側は、欧米供与の長射程兵器によるロシア領攻撃を認めるよう要請した。
ブリンケン氏は記者会見で、バイデン大統領に会談結果を報告するとして、検討を続ける考えを示した。
バイデン米大統領とスターマー英首相は13日にワシントンで会談する予定。
長射程兵器を使った攻撃を容認するかどうかも協議する見通し。
ブリンケン氏は
「我々はウクライナに勝利してほしい」
「米国はウクライナへの防衛支援を主導していく」
と述べ、強力な支援を続けるとアピール。
長射程兵器使用を巡る議論については
「ワシントンに戻り大統領に報告する」
と述べるにとどめた。
ブリンケン氏は会見で、7億ドル(約1千億円)を超えるウクライナ支援策を発表した。
電力インフラ補修、飲料水や医薬品の提供などの人道支援などが含まれるという。(共同)

ロシア軍、クルスク州で反撃開始か、「10集落奪還」と主張 ウクライナ軍が越境攻撃
2024/9/11 18:38
https://www.sankei.com/article/20240911-QQBV2PVCVZPX3AZ4MC3KNQ4DRU/
ロシア軍幹部のアラウディノフ氏は11日、ウクライナ軍の越境攻撃を受ける露西部クルスク州の一部で露軍が攻勢に転じ、集落10カ所を奪還したと主張した。タス通信が伝えた。露有力オンラインメディア「マッシュ」も同日、露軍が同州で150平方キロの面積を奪還し、ウクライナ軍に制圧された要衝スジャの近郊まで進出したと報道。同州で露軍が本格的な反撃作戦に乗り出した可能性がある。
ウクライナの軍事メディア「ディープステート」も11日、「露軍がクルスク州で積極的な攻勢を行い、ウクライナ軍の状況が悪化している」と報告した。
越境攻撃を巡っては、プーチン露大統領が今月、ウクライナ軍を駆逐して占領地域を奪還する意思を繰り返し表明。反撃の開始が近いとの観測が出ていた。プーチン氏は、越境攻撃が失敗すればウクライナは戦力が枯渇し、和平交渉に応じざるを得なくなるとの見解も示している。
ウクライナ軍は越境攻撃を8月6日に開始。同月下旬までに州内の集落100カ所と面積約1300平方キロを掌握したと発表した。同国のゼレンスキー大統領は越境攻撃と露領土占領の狙いについて、@ロシアを交渉に引き出して譲歩を迫るA露軍の戦力を最激戦地のウクライナ東部ドネツク州から分散させる−ことなどだと説明していた。
露軍はクルスク州に予備戦力を投入してウクライナ軍の前進を防ぐ一方、主力はドネツク州に残し、攻勢を維持している。

中国・王毅外相とショイグ露安保会議書記が会談、意思疎通強化で一致
2024/9/11 12:30
https://www.sankei.com/article/20240911-4DG4DIWDP5JENKPQMTXADLTNCY/
中国外務省は11日、王毅共産党政治局員兼外相が10日に訪問先のロシアでショイグ安全保障会議書記と会談し、両国の協力関係を確認し、戦略的な意思疎通を強化することで一致したと発表した。
王氏は主要新興国による「BRICS」の関連会合に出席するため、ロシア北西部サンクトペテルブルクを訪れた。
王氏は、10月にロシア中部カザンで開かれるBRICS首脳会議を通じ、
「参加国の相互信頼と協力が深まることを望む」
と強調。
両氏はウクライナ情勢についても意見を交わした。(共同)

ウクライナ新兵器「ドラゴンドローン」公表 2200度の溶解鉄降らせる 対露戦投入か
2024/9/11 10:51
https://www.sankei.com/article/20240911-2TAMN7YNA5GI3LY3ZKK2RIR44E/
ロシアと戦うウクライナ軍が、火炎をドローン(無人機)で上空から噴射する新兵器を開発したと明らかにした。
火を吹く竜になぞらえて
「ドラゴンドローン」
と呼ばれる。
米CNNは、火炎について摂氏2200度の溶解金属だと報じた。
ウクライナ国防省は4日、SNSで
「ハリコフ(ウクライナ東部)に向かうドラゴンドローン」
と題した動画を公開した。
森の上を低空飛行しながら火炎を降らせる様子が映っている。
イエルマーク大統領府長官は、夜間飛行した後に爆発するドローンの動画をSNSに投稿し、
「まさにドラゴン」
と書き込んだ。
動画は、軍関連の複数のSNSで発信された。
実戦で使用されたのか否かなど、詳細は明らかにされていない。
CNNによると、溶解金属は、アルミニウム粉と酸化鉄を混合した特殊金属テルミットとみられる。
テルミットは高温で燃えあがり、第二次大戦では焼夷弾として使われた。
ウクライナ軍第60機械化旅団は、
「敵の陣地をこれほど的確に燃やせる兵器はない」
と発信し、森に潜んでいるロシア軍攻撃への投入を示唆した。
新兵器を誇示し、威嚇する狙いとみられる。
テルミットは、ナパーム弾や白リン弾としても使われる。
これらの焼夷兵器は国際法上、軍事標的への使用は禁じられていないが、重度の火傷や呼吸器障害に加え、長期的に心的外傷後ストレス障害(PTSD)を残すとして、人道団体は規制を求めている。
ウクライナはこれまで、ロシアの焼夷兵器で民間人の犠牲が出たとして非難してきた。

ロシア、安保理でウクライナ駐日大使の靖国参拝を批判「日本の先人と同じ運命たどる」
2024/9/11 9:57
https://www.sankei.com/article/20240911-RR5MRJPW7JPFLHM3C5VNJMELBI/
ロシアのネベンジャ国連大使は10日、ウクライナ侵攻を巡る安全保障理事会の緊急会合で、ウクライナのコルスンスキー駐日大使が靖国神社を参拝したと指摘し、ウクライナは
「戦争犯罪をなかったことにしようとしている」
と批判した。
ロシアは侵攻の当初から、ウクライナのゼレンスキー政権を
「ネオナチ」
などと呼び、侵攻を正当化してきた。
ネベンジャ氏は、在日ウクライナ大使館が3日にX(旧ツイッター)で、コルスンスキー氏の参拝を公表したと指摘。
軍国主義者やナチスとの戦いが侵攻の目的だと改めて主張し、ウクライナは
「日本やドイツの先人らと同じ運命を辿るだろう」
と述べた。(共同)

米英外相がきょうキーウ訪問 露領へ「ストームシャドー」など長射程兵器使用巡り協議
2024/9/11 7:13
https://www.sankei.com/article/20240911-ROP2GSIOVZLUNFPHCOMZN7XWZU/
米国務省は10日、ブリンケン国務長官とラミー英外相が11日にウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪れると発表した。
米英外相が揃って訪問するのは異例。
対ウクライナ支援や欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用などを巡り、ゼレンスキー大統領らと協議する。
欧米は英国製巡航ミサイル「ストームシャドー」など長射程兵器の使用制限を求める一方、ウクライナは制限の撤廃を主張している。
13日にはワシントンでバイデン米大統領とスターマー英首相が会談する予定。
ブリンケン、ラミー両氏は首脳会談に先立ち、ウクライナ側と制限の扱いなどを調整するとみられる。
両氏は10日にロンドンで会談し、対ロ制裁、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉などでも意見交換した。
ロシアを支援するイランに、英米が団結して対抗する必要があるとの認識で一致した。(共同)

ウクライナのシュミハリ首相、「世界平和サミット」に150カ国超の参加目指す
2024/9/11 6:58
https://www.sankei.com/article/20240911-J5DB66KTGROWNJL5FOQBZLA4V4/
ウクライナのシュミハリ首相は10日の記者会見で、ゼレンスキー大統領が提唱する和平案を協議する
「世界平和サミット」
の第2回会合に150カ国以上が参加することを期待すると述べた。
6月にスイスで開かれた初会合には計100の国・国際機関が代表を派遣しており、参加国の大幅増を目指す。
ロシアは初会合に招かれなかったが、ウクライナは第2回会合にロシアを参加させたい考え。
年内にも開催したい意向だ。
ゼレンスキー政権としては和平案に賛同する国数をできるだけ増やしてロシアに圧力をかけ、自らの望む形で戦争終結を図りたい考えだ。
シュミハリ氏は第2回会合では
「ロシアが和平交渉を望んでいるのか、あるいは望んでいないのかが明らかになるだろう」
とも述べた。
和平案「平和の公式」は、ロシア軍の全面撤退やウクライナ領土の一体性回復など10項目が盛り込まれている。(共同)

ラミー英外相、ブリンケン米国務長官と会談、今週共にウクライナ訪問へ
2024/9/10 22:41
https://www.sankei.com/article/20240910-CCIQN2Y64ZNNJBATVX5WFJHX2I/
ラミー英外相は10日、英国を訪問中のブリンケン米国務長官と会談し、ロシアの侵攻が続くウクライナへの支援などについて協議した。
ラミー氏は会談後の共同記者会見で、ブリンケン氏と共に今週ウクライナの首都キーウ(キエフ)を訪問すると明らかにした。
ラミー氏は
「このような合同訪問は10年以上ぶりだ」
と語った。(共同)

モスクワ近郊に最大規模ドローン攻撃か 1人死亡、露国防省は東部で4集落制圧と主張
2024/9/10 19:49
https://www.sankei.com/article/20240910-6BPPCTO5KRLUXMQUEWMKIM74R4/
ロシア国防省は10日、同日未明までに首都モスクワ近郊を含む同国各地に大規模なウクライナ軍のドローン(無人機)攻撃があり、計144機を撃墜・無力化したと主張した。
モスクワ近郊では20機のドローンを無力化したとしている。
事実であれば、モスクワ地域を標的としたドローン攻撃としては過去最大規模だとみられる。
モスクワ州のボロビヨフ知事は、ドローンの一部が州内に落下して火災が発生し、市民1人が死亡、3人が負傷したと指摘した。
ウクライナ軍は最近、露国内の石油精製施設や燃料貯蔵施設などを標的としたドローン攻撃を激化させており、今回の攻撃もこの一環である可能性がある。
露国防省によると、モスクワ州のほか、ウクライナ国境に近い露西部ブリャンスク州やクルスク州、トゥーラ州などの上空でも、それぞれ多数のドローンを撃墜した。
一方で露国防省は10日、全域の支配に向けて攻勢を強めるウクライナ東部ドネツク州で集落4カ所を制圧したと主張した。
同省は9日にも別の集落1カ所を制圧したと主張している。
タス通信によると、ショイグ露国家安全保障会議書記は10日の国営テレビ番組で、露軍が8月から9月上旬にかけて1000平方キロのウクライナ領を制圧したと述べた。
ショイグ氏はまた、ウクライナ軍がクルスク州への越境攻撃によりドネツク州での露軍の前進を止めようとしたが、失敗したとの認識も示した。

ウクライナ、モスクワ郊外に無人機攻撃 1人死亡、空港一時停止
2024/9/10 16:13
https://www.sankei.com/article/20240910-SFGGUGCFQ5PQLCTJG7J3SPQS6M/
ロシア各地に9日夜から10日未明にかけてウクライナ軍による無人機攻撃があり、モスクワ州のボロビヨフ知事によると同州ラメンスコエでアパートが損傷し、女性(46)が死亡した。
負傷者は3人。
ロシア国防省はモスクワ州で20機を撃墜し、ロシア西部や南部を含めて計144機を撃ち落としたと発表した。
この攻撃により首都周辺のドモジェドボやブヌコボなど主要空港では発着が6時間以上にわたり停止した。
ウクライナ東部ドネツク州のフィラシキン知事は9日、州内の2集落で露軍の攻撃があり、民間人2人が死亡し、3人が負傷したと発表した。
一方、イランが露に短距離弾道ミサイルを供与したとの報道に関し、ウクライナ外務省は9日、イラン大使館の幹部を呼び出し
「2国間関係に破壊的な影響を与える」
と警告した。
イエルマーク大統領府長官はイランを名指しせずに
「テロ国家に兵器を渡す国は罰するべきだ」
と訴えた。(共同)

ロシアの統一地方選、侵攻参加の300人超が当選 当選率は81%
2024/9/10 15:56
https://www.sankei.com/article/20240910-ZSESMDRP2VJCVL65MNUBVNLB3A/
ロシア政権与党
「統一ロシア」
幹部のヤクシェフ氏は9日、ロシア全土で6〜8日に投票が行われた統一地方選で、ウクライナ侵攻に兵士として参加後、同党から立候補した380人のうち約81%の308人が当選したと明らかにした。
ロシア通信などが報じた。
統一ロシア幹部によると、380人のうち55人は州などの議会、48人は市議会、277人は町村議会などの選挙に立候補。
ヤクシェフ氏は8割以上の当選は
「十分に高い」
と評価した。
プーチン大統領は2月下旬の連邦議会への年次報告演説で、侵攻作戦の参加者が
「国や地方自治体、国営企業で主導的な立場に登用されるべきだ」
と主張。
「真のエリートとは国に奉仕する労働者や軍人だ」
とも訴え、侵攻参加者の登用プログラムが3月1日に始動していた。
党幹部のペルミノフ上院議員は
「新たな指導エリート層の形成」
というプーチン氏から提示された課題を党は実現していくと強調した。(共同)

ウクライナ、弾道ミサイルの対露供与でイランに警告 「テロ国家に兵器渡す国は罰すべきだ」
2024/9/10 8:15
https://www.sankei.com/article/20240910-5C2B756T25J2NFY4QOKNLVBKGI/
イランがロシアに短距離弾道ミサイルを供与したとの報道に関し、ウクライナ外務省は9日、イラン大使館の幹部を呼び出し
「2国間関係に破壊的な影響を与える」
と警告した。
イエルマーク大統領府長官はイランを名指しせずに
「テロ国家に兵器を渡す国は罰するべきだ」
と訴えた。
英紙タイムズが6日、イランがロシアに短距離弾道ミサイル200発以上を提供したと報じていた。
イラン外務省は
「ウクライナでの戦争に関与していない」
として否定している。
欧米は、ウクライナが露領内を攻撃するのに欧米供与の長射程兵器を使うのを制限。
イエルマーク氏は、露領内のミサイル貯蔵庫を長射程兵器で攻撃することを認めるよう要求した。
国連ウクライナ人権監視団によると、ウクライナでの8月の民間人の死者は少なくとも184人で負傷者は856人になった。
2024年に入ってから月別の死傷者数では、7月に次いで2番目に多かった。(共同)

ウクライナは米国とも戦っている バイデン氏には東西冷戦期の「呪縛」 黒瀬悦成
グローバルレビュー
2024/9/9 14:00
https://www.sankei.com/article/20240909-GAUUJYRK7NPJTEM4F7CFCOEY7M/
ロシアに侵略されたウクライナの地上軍部隊が露西部クルスク州への越境攻撃作戦を始めてから6日で1カ月を迎えた。
この作戦がウクライナ戦争の帰結を左右する一大転機にもなると目される中、同国のゼレンスキー政権はロシアとの戦いとは別に、最大支援国の米国から兵器供与とその使用範囲の拡大を引き出すという、勝利を確実にするための切実な外交戦を改めて強いられている。
ウクライナ軍のシルスキー総司令官は5日放映の米CNNテレビの番組で、東部ドネツク州の重要拠点ポクロフスクの制圧を目指す露軍が
「過去6日間は全く前進していない」
と述べ、越境攻撃が成功しているとの認識を示した。
プーチン露大統領は
「越境攻撃は失敗した」
と主張するものの、自国の領土の制圧を許したことでプーチン氏の権威が揺らいだのは確かだ。
ウクライナの国際軍事筋は、越境攻撃にはプーチン体制転覆という長期的かつ戦略的意図も込められていると指摘する。
ウクライナが今回の作戦を成功させて戦況を打開することは、ロシアの不法な侵略を挫折させる形での和平実現に不可欠だ。
そのためにはウクライナの後ろ盾である米国の支援がカギを握るのは論をまたない。
ところが、バイデン米政権は2022年2月の露軍による侵略開始以降、ウクライナから兵器供与の要請を受ける度に、当初は拒否姿勢を示した上で、結局は同国高官の説得に押され、戦機を逸しかねないタイミングで供与に応じる行動形式を繰り返してきた。
ここ数カ月間、ウクライナは米政権に対し、米国製地対地ミサイル
「ATACMS」(エイタクムス、最大射程約300キロ)
の使用制限を撤廃して露国内の軍事目標を自由に攻撃できるよう求めている。
だが、米政権は慎重姿勢を崩そうとせず、ウクライナ軍は露軍に決定的な打撃を与えられずにいる。
背景にあるのは、
「外交通」
とされるバイデン大統領をはじめ米高官に根強く残る、核の均衡に基づく東西冷戦期以来の古典的な核抑止論の
「呪縛」
だ。
プーチン氏はこれまで核使用に言及し、米欧の政策決定者やメディアを一種のパニック状態に陥れることに成功した。
特に、東西冷戦を経験したバイデン氏に関しては、戦争の激化がロシアの核使用、そして米露間の核戦争にエスカレートする事態を恐れて同氏がロシアの核威嚇に屈し、ウクライナに早期の圧倒的勝利をもたらす支援には及び腰になると読み切っていた。
ウクライナ大統領直属の諮問機関
「国立戦略研究所」
のベレスコフ研究員は
「プーチン氏は極めて安上がりな手法でバイデン氏を手玉に取った」
とした上で
「中国はプーチン氏の言動から核威嚇は効果的であるとの教訓を得た」
と指摘し、中国が台湾海峡有事の際に同様の手口で日米の軍事介入を牽制するのは必至だと強調した。
プーチン氏が国際社会から決定的に孤立するリスクを冒してまで核使用に踏み切る可能性は低い。
また、核使用を強行して現行の核抑止の構造と核不拡散体制を崩壊させることは、ロシアにとっても何ら得にはならない。
ゼレンスキー氏は月内に訪米し、バイデン氏にATACMSの使用制限の撤廃を直接求めるという。
ロシアの核を巡る迷妄に捉われた同氏の目を開かせることができるかどうか。
ウクライナの対米外交は正念場を迎えようとしている。(ロンドン支局長)

ゼレンスキー氏、「戦勝計画」をトランプ、ハリス両候補に提示へ 軍事支援継続図る
2024/9/9 10:05
https://www.sankei.com/article/20240909-LF2K77OKTNP73AVKNVVYBCSSNI/
ロシアの侵略を受けるウクライナのゼレンスキー大統領は8日のビデオ声明を通じ、国際フォーラム出席のため6日に訪問したイタリアで、ウクライナの
「戦勝計画」
について米代表団と協議したと明らかにした。
その上で、戦勝計画の全てをバイデン米大統領と、11月の米大統領選に出馬する共和党のトランプ前大統領、民主党のハリス副大統領に提示する予定だと表明した。
ゼレンスキー氏は8月下旬、戦勝計画の存在に言及。
ウクライナ軍による露西部クルスク州への越境攻撃や、欧米諸国による長距離ミサイルの供与を通じた対露圧力の強化が計画の一部に含まれていると説明していた。
ゼレンスキー氏は、ウクライナが有利な状態でロシアと停戦するためにはウクライナ支援を主導する米国の協力が不可欠だと訴え、軍事支援の継続や拡大を働きかけたい考えだとみられる。
ゼレンスキー氏は、11月にもウクライナ主導の和平案を協議する第2回「世界平和サミット」を開き、6月の第1回サミットには招待しなかったロシアを参加させる考えを示している。
クルスク州の占領地域や露国内を攻撃できる長距離ミサイルを背景にロシアを交渉の場に引き出し、譲歩を迫る考えだとみられる。
一方、ロシアは招待されてもサミットには参加しないと表明している。

ロシア、ウクライナ東部ポクロフスク近郊の町を制圧と主張 月内に市街戦の予測も
2024/9/9 9:02
https://www.sankei.com/article/20240909-HLBCBJSDBROVJLH3EOWPGOPPNA/
ロシアによるウクライナ侵略で、露国防省は8日、激戦が続くウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロフスク近郊の町ノボグロドフカを制圧したと主張した。
ウクライナメディアによると、同国の軍事専門家は、早ければ9月中にもポクロフスクを巡る市街戦が始まると予測している。
露軍は過去数カ月間にわたりポクロフスク方面で攻勢を強化。
これまでにポクロフスク方面の複数の集落を制圧したと発表していた。
米シンクタンク「戦争研究所」も8月下旬、露軍がノボグロドフカの中心部を制圧し、ポクロフスク方面で前進したと分析した。
露軍はポクロフスクを制圧し、全域の掌握を狙うドネツク州の主要都市クラマトルスク方面への進出ルートを確保する思惑だとみられている。
ウクライナ軍のシルスキー総司令官によると、露西部クルスク州への越境攻撃には露軍戦力をポクロフスク方面から引きはがす狙いがあった。
ただ、露軍は主力を同方面に維持。
越境攻撃に予備戦力を投入したウクライナ軍に対し優勢を拡大したと伝えられている。

ロシア攻撃、ウクライナ東部州で2人死亡 滑空爆弾、1週間800発
2024/9/9 6:02
https://www.sankei.com/article/20240909-UHWGV4QGNFNTRA7FE57Q7TDPTQ/
ウクライナ東部ドネツク州の検察当局は8日、ロシア軍が威力の強い誘導滑空爆弾で州内のホテルを7日夜に攻撃し、民間人2人が死亡したと発表した。
ゼレンスキー大統領は8日、この1週間で、ロシアがウクライナ領に向けて投下した誘導滑空爆弾は800発以上に上り、イラン製の攻撃型無人機「シャヘド」も約300機発射したと発表した。
ミサイルも60発以上使われたとし、欧米が供与した兵器でロシア領内の長距離攻撃を認めるよう改めて各国に求めた。
ドネツク州では8日もロシア軍の攻撃で村の女性3人が死亡した。
ロシア国防省は8日、ドネツク州の南東約14キロの集落ノボフロディウカを制圧したと発表した。
一方、ウクライナ保安庁は6日夜から7日未明にかけて、ロシア南部ボロネジ州の村の弾薬庫を無人機で攻撃した。
弾薬庫はロシアがウクライナ侵攻で使っていた。
またロシアと隣接するバルト3国のラトビアの国防省は8日、同国東部で7日にロシア軍の無人機が墜落したと発表した。
ラトビアは北大西洋条約機構(NATO)加盟国。(共同)

ウクライナがロシア南部の弾薬庫に無人機攻撃 数カ所で火災、住民避難
2024/9/8 7:24
https://www.sankei.com/article/20240908-KQFQM7SDPZPB3JP7ZENNF4EATA/
ウクライナ保安庁は6日夜から7日未明にかけて、ロシア南部ボロネジ州の村の弾薬庫を無人機で攻撃した。
弾薬庫はロシアがウクライナ侵攻で使っていた。
情報筋が明らかにした。数カ所で火災が発生。
州は非常事態を宣言し、住民が避難した。
ウクライナ東部ドネツク州の知事は、ロシア軍による6日の砲撃により同州で男性3人が死亡したと発表した。
東部ドニエプロペトロフスク州の知事は7日、民家への砲撃で70代の女性が死亡したと明らかにした。(共同)

「公正な和平」実現に向けた支援継続を確認 伊ウクライナ首脳会談
2024/9/7 21:27
https://www.sankei.com/article/20240907-B6WSQZGPWJIZDIB6ZELFNSJTI4/
イタリアのメローニ首相は7日、北部チェルノッビオでウクライナのゼレンスキー大統領と会談した。
イタリア首相府によると、メローニ氏はウクライナにとっての
「公正な和平」
実現に向けた支援継続を改めて表明。
ロシアがウクライナの重要インフラ施設への攻撃を強める中、防空支援などの必要性を協議した。
メローニ氏は会談後、チェルノッビオで開催されたフォーラムで演説し
「ウクライナを見捨ててはいけない」
「イタリアの選択は今後も変わらない」
と強調した。
中国とインドに対し紛争解決に向けた役割を果たすように求めた。
ゼレンスキー氏は6日にチェルノッビオに到着し、フォーラムで演説した。(共同)

ウクライナ首都キーウに無人機攻撃 議会近くに破片落下
2024/9/7 20:36
https://www.sankei.com/article/20240907-SKWG3VIDMJKOTO5N2YPWLBYB2A/
ウクライナの首都キーウで7日未明、ロシア軍の無人機攻撃があった。
市当局によると、飛来した複数の無人機は全て撃墜されたが、破片が市街地に落下して火災が発生した。
ウクライナの最高会議(議会)は7日、議会の建物の近くに無人機の破片が落下したと明らかにした。
建物に被害はなかった。
市中心部では同日午前3時ごろ、爆発音が連続で響いた。
集合住宅の敷地にも破片が落ちたが、負傷者は報告されていない。
一方、ロシア南部ボロネジ州で7日未明にかけてウクライナ軍による無人機攻撃があり、地元からの情報によると撃墜された破片が落下して弾薬庫で火災が発生した。
同州のグセフ知事は火災が発生した地域に非常事態を宣言し、住民の避難が行われている。
ロシア国防省は7日、ウクライナ東部ドネツク州ポクロウシクの東方約35キロの集落カリノベを制圧したと発表した。(共同)

イラン、ロシアに短距離弾供与 英紙報道、射程110キロ超
2024/9/7 21:13
https://www.sankei.com/article/20240907-M5ZRL2ND6JJJNGV3DR3HUYS2JY/
英紙タイムズは6日、ウクライナ軍関係者の話として、イランがロシアに短距離弾道ミサイル200発以上を提供したと報じた。
ウクライナ側は射程110キロ超のイラン製ミサイルとみている。
米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)によると、米国も提供を確認しており、欧州など同盟国に通知済みだという。
イランはロシアに攻撃型無人機「シャヘド」を提供しており、ウクライナ侵攻で多用されている。
WSJによると、欧州高官は
「これで終わりではない」
と述べ、より射程が長いミサイルを保有するイランのロシアへの武器供与が続くとみている。
国営イラン通信は7日、イラン国連代表部がミサイル供与の報道を否定したと報じた。
ウクライナ外務省は7日、ミサイル供与の報道について
「深刻な懸念を表明する」
との声明を発表し、イラン指導部に対し、いかなる兵器もロシアに提供しないよう求めた。(共同)

ゼレンスキー氏、戦争終結へ対露圧力必要と訴え 米国防長官は長射程兵器の使用制限撤廃に慎重
2024/9/7 18:32
https://www.sankei.com/article/20240907-67V5OLU5CBOKXNXS3T3VH46F7I/
ウクライナのゼレンスキー大統領は6日、自国の勝利による戦争終結に向けてロシアを交渉の席に着かせるには、各国が連帯してプーチン大統領に圧力をかける必要があると述べた。
対露交渉に備え、ウクライナは軍事的優位を確保しなければならないとも強調。
欧米供与の長射程兵器による露領内への攻撃を、欧米は容認すべきだと訴えた。
イタリア北部チェルノッビオで開かれたフォーラムで演説した。
米国のオースティン国防長官は6日、訪問先のドイツで記者会見し、長射程兵器の使用制限撤廃に慎重な姿勢を崩さなかった。
「ウクライナは無人機などで露領内を攻撃する能力を既に持っている」
と述べた。(共同)

ガザやウクライナの紛争当事国首脳ら出席か 国連総会一般討論
2024/9/7 16:45
https://www.sankei.com/article/20240907-KIVQQ47X3RIPFKZKV4OE2DN77Q/
国連は6日、ニューヨークの国連本部で24〜30日に行われる総会一般討論の演説者リストの最新版を公表した。
パレスチナ自治区ガザの戦闘で対立するパレスチナ自治政府のアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相が26日に演説するという。
昨年に続きウクライナのゼレンスキー大統領も25日に出席を予定。
実現すれば、ウクライナとガザの両紛争当事国トップらが集う異例の機会になる。
演説者は当日まで変更の可能性がある。
ロシアは出席者を閣僚級としており、ラブロフ外相が28日に演説する見通しだ。
総会に合わせ、安全保障理事会は25日に世界的な紛争を協議する首脳級会合を開催する。
議長国スロベニアは、ネタニヤフ氏やアッバス氏、ゼレンスキー氏らが顔を突き合わせて議論し、ガザ、ウクライナ両紛争の解決の足掛かりになることを期待している。(共同)

「6万8000人の露軍戦死者を確認」英BBC報道 「実際はさらに多い」と指摘
2024/9/7 16:42
https://www.sankei.com/article/20240907-N2DBBBSIRNLSHH6U4CX2IEFNPU/
英BBC放送は6日、ロシアによるウクライナ侵略の開始後、露軍で約6万8000人の戦死者を確認したと伝えた。
露各地の自治体トップの発表や地方メディアの報道、遺族による交流サイト(SNS)への投稿など公開情報のみを集計したもので、BBCは
「実際の戦死者数はこれより更に多い」
と指摘した。
BBCはウクライナ侵略に関し、露独立系メディアと共同で露軍の戦死者数を追跡してきた。
BBCによると、露軍で戦死が確認されたのは6万8011人。
戦死者の分類では、
▽露国防省と契約した契約兵=1万3348人
▽自発的に従軍した志願兵=1万3152人
▽恩赦を約束されて軍に入隊した囚人兵=1万3037人
▽予備役から招集された動員兵=8797人
▽民間軍事会社の兵士=2586人
▽分類不能=1万7091人
となった。
ロシア軍とウクライナ軍の戦死者数は判然としていない。
露国防省は自軍の戦死者について、2022年9月に5937人だと主張して以降、言及を避けている。
ウクライナのゼレンスキー大統領は2024年2月、自軍の戦死者を3万1000人だとする一方、露軍の戦死者は18万人だとした。
米紙ニューヨーク・タイムズは2023年8月時点で、米国が露軍の戦死者を最大12万人、ウクライナ軍の戦死者を7万人と推計していると伝えた。

ウクライナに連帯表明 中国の対露輸出にも懸念 イタリアでG7下院議長会議
2024/9/7 12:19
https://www.sankei.com/article/20240907-P6INNAUXKNOMJEY6MVAGMUX5N4/
先進7カ国(G7)下院議長会議が6日、イタリア北部ベローナで開かれ、ロシアの侵略戦争に対峙する
「ウクライナと無条件に連帯する」
との共同宣言を発表した。
中国から軍事転用可能な物品がロシアへ輸出されていることにも
「強い懸念」
を表明した。
日本からは額賀福志郎衆院議長が、ウクライナからも最高会議(議会)のステファンチュク議長も参加した。
イタリアのメローニ首相はオンラインで演説し、ウクライナ支援について
「公正で恒久的な平和が達成されるまで継続される」と強調した。
また、会議では人工知能(AI)を巡る問題も主要議題となった。
共同宣言では、生成AIを使った
「ディープフェイク」
などが選挙で悪用されないよう
「特別な注意を払い続けなければならない」
と指摘した。(共同)

ブリンケン国務長官、ウクライナ新外相と電話会談 米国の軍事・復興支援継続を確認
2024/9/7 10:33
https://www.sankei.com/article/20240907-7INP5ETF25MTTKN3EJ2U7FUNOE/
ブリンケン米国務長官は6日、ウクライナのシビハ新外相と電話会談し、ロシアの侵略に対抗するための軍事支援のほか、経済復興を後押しする取り組みを継続する考えを強調した。
今月の国連総会に合わせて予定されるウクライナ関連イベントでの連携も確認した。(共同)

国連総会演説 ネタニヤフ首相、アッバス議長、ゼレンスキー大統領 紛争当事国首脳らが出席か
2024/9/7 10:32
https://www.sankei.com/article/20240907-ZGI2WKDWAVIALCPCB2QU7BXYOA/
国連は6日、ニューヨークの国連本部で24〜30日に行われる総会一般討論の演説者リストの最新版を公表した。
パレスチナ自治区ガザの戦闘で対立するパレスチナ自治政府のアッバス議長とイスラエルのネタニヤフ首相が26日に演説するという。
ウクライナとガザの両紛争当事国トップらが顔を揃える異例の機会になる可能性が高まった。
演説者は当日まで変更の可能性がある。
2023年に続きウクライナのゼレンスキー大統領も25日に出席を予定する。
ロシアは出席者を閣僚級としており、ラブロフ外相が28日に演説する見通しだ。
最新の演説者リストによると、初日の24日には開催国米国のバイデン大統領が登壇し、同日中にイスラム原理主義組織ハマスを支援するイランのペゼシュキアン大統領も演説する。
最終日の30日には北朝鮮の国連代表部の演説が予定され、金星(キム・ソン)国連大使が登壇するとみられる。(共同)

イランがロシアに数百発の弾道ミサイル供与 米紙報道、ウクライナへの脅威拡大
2024/9/7 8:25
https://www.sankei.com/article/20240907-6TWXDOV4EFK5RMUNBVMXPXYCTQ/
米紙ウォールストリート・ジャーナル(電子版)は6日、ウクライナ侵略を続けるロシアにイランが数百発規模の短距離弾道ミサイルを供与したと伝えた。
米国と欧州の当局者の話だとした。
米国が最近、このことを同盟国に通知したという。
同紙によると、イランの国連代表部の報道官はロシアへのミサイル供与を否定した。
ウクライナでは最近、露軍による大規模ミサイル攻撃が相次ぎ、防空システム不足などで多数の民間人が死傷している。
イランからロシアへのミサイル供与が事実であれば、ウクライナにとって更なる脅威となる。
ロシアは従来、イランから自爆ドローン(無人機)を調達する一方、北朝鮮から砲弾や弾道ミサイルを調達してきたとされる。
ロシアはいずれも否定している。
先進7カ国(G7)は今年3月、イランに対し、ロシアに弾道ミサイルなどを供与した場合は制裁を科すと警告。
ただ、複数の欧米メディアは最近、イランがロシアへの弾道ミサイルの輸送を開始する兆候があると報じていた。

「ロシア兵に同情」批判 ウクライナ、映画祭で物議「恥ずべきこと」
2024/9/7 8:04
https://www.sankei.com/article/20240907-BEESFJNCRZIYHOXPNZ653O77NE/
ウクライナのイエルマーク大統領府長官は6日、イタリア北部で開催中のベネチア国際映画祭で、ウクライナに侵攻したロシア軍兵士のドキュメンタリーが上映されたことを
「恥ずべきことだ」
と批判した。
ロシア兵に同情的な描写が物議を醸しており、ロシアの
「プロパガンダ映画」
とX(旧ツイッター)に投稿した。
欧州メディアによると、映画はロシア系カナダ人のトロフィモワ監督が前線近くの部隊に同行して制作。
ロシア兵を
「戦争犯罪者」
とみなす欧米諸国の固定観念に挑戦したとしているが、ウクライナの被害実態にはほとんど触れられていないという。
ウクライナの映画関係者らは
「ロシアの侵攻を正当化している」
「ウクライナ人の苦しみを無視する内容だ」
と非難していた。(共同)

露ミサイル攻撃で51人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワで教育施設など被害
2024/9/4 1:19
https://www.sankei.com/article/20240904-XXWVQPI6WZIQFCAMAMFHGILXCM/
ウクライナの中部ポルタワ州ポルタワ市で3日、ロシア軍のミサイル攻撃があり、少なくとも51人が死亡し、負傷者は200人を超えた。
ゼレンスキー大統領らが通信アプリへの投稿などで明らかにした。
前線の東部ドネツク州などに比べ頻度が少ない中部への攻撃で、1度の攻撃としては異例の被害規模。
地元メディアによると、攻撃は午前中に起きたとみられる。
ゼレンスキー氏は、弾道ミサイル2発が使用され教育関連施設とその隣の病院が標的になったと指摘した。
通信関連施設の一部も損壊したという。
現場は軍関連の通信学校。
国防省は、空襲警報発令から着弾までの時間が極めて短く、被害が拡大したとの見方を示した。
ゼレンスキー氏は防空態勢と長距離攻撃能力を強化する必要があるとして、各国に一刻も早い支援を求めた。(共同)

ロシアのミサイル攻撃で47人死亡、200人超負傷 ウクライナ中部ポルタワの教育施設など
2024/9/3 23:36
https://www.sankei.com/article/20240903-TZQ2TTV4CZLHZO2IQSNNXOIDQM/
ウクライナのゼレンスキー大統領は3日、中部ポルタワの教育施設と、隣接する病院の敷地内にロシア軍のミサイルが着弾し、41人が死亡、180人以上が負傷したと発表した。
ゼレンスキー氏の妻、オレナ夫人はその後、死者が47人、負傷者が206人に増えたと明らかにした。
ゼレンスキー氏は暫定情報として、弾道ミサイル2発による攻撃だとみられると指摘した。
瓦礫の下に閉じ込められている人々がおり、救出作業が続いているとも説明した。死傷者数は更に増える恐れがある。
ゼレンスキー氏は死傷者らに哀悼の意を示し、
「ロシア人はこの攻撃の代償を必ず支払うことになる」
と表明。
「露軍のテロを止めるためにウクライナには防空システムや長距離ミサイルが必要だ」
とし、軍事支援の継続と拡大を求めた。

ロシアは中国と戦略的連携 極東の即応態勢維持、プーチン大統領は北方領土訪問を示唆
2024/9/3 20:23
https://www.sankei.com/article/20240903-WMA6SSIMJJJZBDPSAOPYCM7KUM/?479939
ロシアはウクライナ侵略を継続し、西側に地上戦力を割く一方、極東の日本周辺でも航空機や艦艇による軍事活動を活発化させている。
中国との戦略的な連携を強化する動きも顕著になっている。
プーチン大統領は将来的な北方領土訪問も示唆しており、日本政府は警戒を強めている。
ロシアはウクライナ侵略で地上戦力を消耗させている。
だが2023年10月にロシア所属とみられるヘリコプター1機が北海道根室半島沖を領空侵犯するなど、日本周辺での海空戦力の活発な活動を継続している。極東における即応態勢の維持を強調し日米同盟を牽制する狙いがあるとみられる。
中国とは緊密な軍事協力を進める。
2023年6月、中露の爆撃機が戦闘機を伴い日本海から東シナ海、太平洋に渡る空域を共同飛行。
2023年7〜8月には3回目となる中露艦艇の共同航行を日本周辺海域で実施した。
日本政府は
「我が国に対する示威活動を明確に意図している」
とみる。
日本の対露制裁に反発するプーチン氏は2024年1月と6月、自身による初の北方領土訪問に意欲を示しており強行する可能性もある。
木原稔防衛相は3日、ロシアと東側で国境を接するノルウェーのグラム国防相と会談し、中露を念頭に
「最近の我が国周辺における軍事活動の状況を極めて重大かつ深刻に捉えている」
と述べ、強い警戒感を示した。

ロシア選手が挑発と抗議 ウクライナのパラリンピック委員会会長「非常に不快だ」
2024/9/3 17:04
https://www.sankei.com/article/20240903-BVXMATE5ARNNZIMWFFHBKFP4YE/?outputType=theme_paris2024
ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長(70)は3日までに、パリ・パラリンピックに個人の中立選手(NPA)として出場しているロシア選手から自国の選手が挑発を受けていると主張した。
共同通信のインタビューに応じた。
国際パラリンピック委員会(IPC)に正式に抗議したとしている。
スシケビッチ氏は、ロシア選手が
「ウクライナ野郎」
などと差別的な用語を発したり、親しげに挨拶をして気を引こうとしたりしたと述べた。
「非常に不快だ」
と批判し、ウクライナ選手を動揺させる目的との見方を示した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナは開会前、ロシアと同盟国ベラルーシの出場を禁じるよう求めたが、IPCは侵攻不支持などを条件にNPAとしての参加を容認した。
スシケビッチ氏は
「侵攻不支持を表明した選手はいない」
「中立ではなく、出場を認めたのは間違いだった」
とIPCの対応も批判した。(共同)

ロシアへの越境攻撃「復讐でなく倫理」に基づき実行 駐日ウクライナ大使インタビュー
2024/9/3 18:20
https://www.sankei.com/article/20240903-H2MBCYU5R5NCJGFSHQ6Z3JWH6A/
ウクライナのセルギー・コルスンスキー駐日大使が産経新聞とのインタビューに応じた。
ウクライナ軍のロシア西部クルスク州への進軍は
「復讐」
ではなく、
「倫理」
に基づき抑制された形で実行されていると言及。
「有意義な作戦だ」
と強調した。
コルスンスキー氏は越境作戦について、露軍に強力に反撃でき、ウクライナが最終勝利するとの確信を国民に抱かせているという意味で
「士気高揚に繋がる」
と指摘した。
露軍が首都キーウ(キエフ)近郊ブチャで住民を虐殺したことを念頭に
「私たちの軍は露領土で民間人殺害、レイプに手を染めていない」
「文明的に行動している」
と述べた。
ウクライナ軍はクルスク州の住民に支援をしているとも述べ、復讐ではなく倫理に基づいた行動を
「味方や敵の国家に示している」
と語った。
米大統領選を巡っては共和党候補のトランプ前大統領と争う民主党候補のハリス副大統領について、
「バイデン大統領に代わって多くの国際会議に参加した十分な経験を持つ」
と指摘。
どちらが大統領に就任しても
「有効なウクライナ支援が堅持されると信じている」
と強調した。

インタビューの詳細は以下の通り。

■露軍の若い兵士、自主的に投降
ーー8月に始まったウクライナ軍の露西部クルスク州への越境作戦について
ウクライナ軍が強力な力を持っていると国民が再確認した。
最終的にウクライナが勝利できるとの確信を国民に抱かせている。
士気高揚に繋がる。
有意義な作戦だ。
ウクライナ軍は露領土で民間人の殺害、レイプに手を染めていない。
文明的に行動している。
ウクライナ軍は露政府がほったらかしにした地域で、現地住民に様々な支援を展開している。
復讐ではなく、倫理に基づく行動を味方や敵の国家に明確に示している。

ーーウクライナ軍の越境作戦に露軍が効果的に反撃できていないように見える
多くの神話、伝説が存在することが改めて明らかになった。
その典型は露軍が世界で2番目の力を持つということだ。
露軍は即時に予備役を集めることもできない。
また、ロシア国民の運命はどうでもいいとプーチン(露大統領)は思っているようだ。
クルスク州の前線に投入され、捕虜になっている露軍兵士は、恐怖でいっぱいの17、18歳の若い兵士たちだ。
みんな自主的に投降している。
母親と今回、初めて別れた子供たちだろう。
適切な時期に彼らを母親のもとに返す。

■ドローンが露軍の補給路破壊
ーープーチン氏の露国内での立ち位置をどう分析するか
苦境にあるというより、弱く見える。
欧州の童話にあるように『裸の王様』同然だ。
ロシアで彼は『神様』のように、崇められてきた。
しかし、近くで見ると裸だった。

ーーウクライナは新型無人機(ドローン)を開発したといわれる
ウクライナは航空機『アントノフ』の開発で知られた国だ。
(大使であると同時に)航空技術関連の専門家として私が言えるのは、ウクライナでは伝統的に航空力学の学校教育が充実しているということ。
航空機やヘリコプター用のエンジンやモーターなどの設計事務所、工場は未だに活動している。
ウクライナは1000キロ以上飛行できるドローンを作っている。
露軍の空からの攻撃を回避するため、ロシアの飛行場や露軍の補給路破壊などに当たっている。

■米、大統領選後も支援堅持を信じる
ーー米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領は指導力不足が指摘されている
米国の大統領、副大統領の権限は明確に定められている。
大統領がいる以上、(指導力不足に見えるのは)当たり前だ。
思い出してほしいのは、ハリス氏はバイデン大統領に代わり、多くの国際会議に参加していること。
各国の国家元首とコミュニケーションをし、やり取りをしているという十分な経験を持っている。
ハリス氏と(共和党候補の)トランプ前大統領のどちらが当選しても、有効なウクライナ支援が堅持されると信じている。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続される。

ーー9月下旬、日本では自民党総裁選が行われ、国家の新しい顔が決まる
小泉進次郎氏が数カ月前、駐日ウクライナ大使館に足を運ぶなど、(出馬が取り沙汰される)多くの政治家と私たちは密接な関係を持っている。
どの候補が選出されても、先進7カ国(G7)で調整された日本のウクライナ支援が継続されると信じている。

射程600キロ超の新兵器でクリミア攻撃か ウクライナ、国産のミサイル型無人機
2024/9/3 8:03
https://www.sankei.com/article/20240903-O4XC5ZYFPBOCLKVSEJUNMCGJFQ/
ウクライナメディアは2日、軍が新開発の国産ミサイル型無人機を初めて使用し、ロシアが併合したクリミア半島にある軍事目標を8月に攻撃したと報じた。
英メディアによると、射程600〜700キロとされる。
欧米が供与した長射程兵器のロシア領内への使用が許されていない中で戦局好転への期待をかけるが、配備数は不明で効果は見通せない。
ゼレンスキー大統領が8月24日に初使用を公表したが、攻撃目標は明らかになっていなかった。
開発期間は1年半で、ロシア領内にある軍用飛行場少なくとも20カ所を射程に収めるとされる。
ウクライナは射程250キロの英国製巡航ミサイル
「ストームシャドー」
や300キロの米国製地対地ミサイル
「ATACMS(エイタクムス)」
を供与されており、ゼレンスキー氏は
「防衛を強化できる」
として再三にわたり使用制限の解除を求めている。(共同)

http://www.asyura2.com/23/warb25/msg/729.html#c34

[政治・選挙・NHK295] <石破氏に次いで2位に浮上>高市早苗が総裁選で猛追!「選挙の神様」が陣営に加勢 都知事選で石丸伸二を2位に押し上げたプラン… 赤かぶ
29. 秘密のアッコちゃん[520] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 07:29:17 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[85]
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建設費「最大5兆円」 費用対効果示されず、募る国への不信感 北陸新幹線の大阪延伸
2024/9/16 7:00
https://www.sankei.com/article/20240916-W3TFS5ZT7JMGHMFBMIS6PLKKPQ/
北陸新幹線の金沢−敦賀(福井県)間の延伸開業から16日で半年となった。
未着工の敦賀−新大阪間を巡り、国土交通省は8月、与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチームに対し、工期や建設費への影響が大きい
「京都新駅」
の位置を記した3つの詳細ルート案を提示した。
想定工期は最長で28年程度。
与党側は年内にルートを決定し令和7年度中の着工を目指す方針だが、上振れする建設費負担の在り方など課題は山積している。
「国側は京都府の理解を得た上で、早期に延伸ルートを決定すべきだ」
大阪府の吉村洋文知事は14日、産経新聞の取材にこう述べた。
同時に
「新たなルート案で本当に採算が成り立つのか」
「早く費用対効果を示すのが筋だ」
と指摘し、国への不信感も滲ませた。
■想定上回る工期、最長28年
国交省は3つのルート案で、大半を占めるトンネル工事に約20年、新大阪駅の工事に約25年かかるとの想定を示した。
京都新駅の工事に要する期間は20〜28年程度と、案によって違いがあった。
京都新駅の位置は、
@京都駅南側の東西(東西案)
A京都駅南西側の南北(南北案)
B京都駅から南西約5キロのJR桂川駅近く(桂川案)
とされ、いずれもホームは地下に設けられる。
3案の建設費と京都新駅の工期を比較すると
@の東西案では、京都市営地下鉄烏丸線の構造物を支えながら建設するため工期は最も長い約28年。
建設費は約3兆7千億円に上る。
Aの南北案は、ほかの2案と比べ工期は約20年と最も短い。
ただ、@やBは地下40メートルよりも深い「大深度地下」を通るものの、Aでは駅が地下約20メートルに位置するため、新たに用地買収が必要となる。
こうした点が影響し建設費は約3兆9千億円にまで膨らんだ。
Bの桂川案は、約3兆4千億円と建設費が最も安かったが、JR東海道線が近くを通ることから難工事が予想され、工期は約26年だった。
トンネル工事に伴う地下水への影響は
「発生しないと考える」
とした。
■沿線自治体「負担軽減を」
京都新駅付近を除く敦賀−新大阪間のルートは3案とも共通で、大部分がトンネル区間だ。
敦賀から西進しJR東小浜駅近くの「小浜新駅」を通り、京都市街地へ向け山岳トンネルを南下。
京都新駅から京田辺市付近の「松井山手新駅」を経由し、新大阪駅へ向かう。
建設費は年2%の物価上昇が続くと仮定した場合、3案とも5兆円前後と想定している。
費用対効果に関する冒頭の吉村氏の懸念は、こうした影響を踏まえたものだ。
3つのルート案公表を受け、関西経済連合会など6つの経済団体は共同声明で
「早期全線整備に向けた大きな前進」
と評価しつつ
「工期は想定を上回る期間が示された」
と懸念を露わにした。
建設費の上振れは、沿線自治体の財政負担の増大に繋がる。
ある自治体関係者は
「国には地方負担の軽減を求め続けたい」
としている。
■災害時の代替ルートに
北陸新幹線の大阪延伸は、災害が発生した場合などに、東京と大阪を結ぶ東海道新幹線の代替ルートとして、重要なインフラの役割を果たすことが期待されている。
8月に台風7号と10号が日本列島にそれぞれ接近・上陸した際は、東海道新幹線で計画運休が実施され、東西間の移動需要に対応するため北陸新幹線で臨時列車を運行。
敦賀で新幹線と接続する特急「サンダーバード」も臨時で増発された。
台風10号などの影響で東海道新幹線の運転がストップした8月30日、東京の単身赴任先から北陸新幹線で夫が帰省したという大阪市の40代女性は
「一時は、夏休みを家族で過ごすことを諦めようと思った」
と振り返る。
移動時間は東海道新幹線の2倍以上となる5時間超えだったが
「北陸回りという選択肢があるのは、いざという時に非常に心強い」
と語る。
南海トラフ巨大地震などの大規模災害が発生した場合、東海道新幹線が長期間に渡り不通となる可能性も考えられる。
関西の経済界は北陸新幹線を
「東西の断絶リスクを大幅に軽減し、災害に強い強靱な国土づくりに必要不可欠な高速交通インフラ」
と位置づけ、早期の全線開業を求めている。

<主張>北陸新幹線の延伸 現実に即し検討すべきだ
社説
2024/8/20 5:00
https://www.sankei.com/article/20240820-Z5PRDDSLSFLWTLGCZ3UMX7WFVM/
国土交通省が北陸新幹線の敦賀(福井県)―新大阪間の延伸を巡り、当初15年とされた工期が最長28年と大幅に延び、建設費は従来想定の倍近い最大約3兆9千億円に上るという試算を示した。
今後の物価動向次第では、5兆円超に膨らむ可能性もあるという。
一方で、新たな試算に基づく延伸の費用対効果は示されなかった。
与党は来年度の着工を目指し年内にルートを選ぶ方針だが、これでは選定の議論に必要な情報があまりにも少ない。
福井県小浜市から南下して京都市を経由する
「小浜・京都ルート」
を与党が定めたのは平成28年度だ。
人口減少などで社会情勢は急速に変化している。
工期や費用の前提が大幅に変わった現実を踏まえて柔軟に延伸案を検討できるよう、国はもっと説明を尽くすべきである。
与党整備委員会に示されたルート案は、現在の京都駅の地下にホームを新設し、南北の向きで乗り入れる「南北案」▽東西に乗り入れる「東西案」▽同駅から西に約5キロのJR桂川駅付近の地下に新駅をつくる「桂川案」の3つだ。
試算では、南北案は建設費が約3兆9千億円、工期は約25年で、東西案は約3兆7千億円で約28年、桂川案は約3兆4千億円で約26年である。
建設費の膨張要因は新たな地盤対策や物価高だ。
工期の延びは建設作業員の労働時間規制などによる。
整備新幹線の着工には、費用対効果が「1」を上回るという条件がある。
従来の試算ではプラスはわずかだったが、これがどうなるのか。
国交省は、延伸による利便性向上も反映できるよう、試算方法の見直しを検討している。
安易な水増しではなく、現実に即した試算を示してもらいたい。
7月の東海道新幹線での保守用車両事故では、北陸新幹線が東京―大阪の迂回ルートに活用された。
南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表で、東海道新幹線はお盆に減速運行する事態となった。
大規模災害が頻発する中、代替輸送ルートの確保は喫緊の課題だ。
工期が短く費用削減も見込める
「米原ルート」
を推す声もある。
こうした案も含めて最適なルートを検討すべきだ。
地方創生や国土強靱化などの観点を総合的に勘案し、国民から理解が得られる計画にしてほしい。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/512.html#c29

[国際34] バイデン氏、プーチン氏による「戦争」の脅しを一蹴/ AFPBB News 仁王像
4. 秘密のアッコちゃん[521] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 11:51:16 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[86]
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露の同盟国ベラルーシの邦人拘束に数々の不審点 でたらめ放送、知人男性も「潔白」証言
2024/9/16 11:00
https://www.sankei.com/article/20240916-CCJWJUK3BBKSTHBCLHJEAQ3O3M/
ロシアの同盟国ベラルーシの国営テレビは今月、治安当局が同国在住の邦人男性、中西雅敏さんをスパイ容疑で拘束したと報じた。
国営テレビは特集番組も放映し、中西さんが「上役」の日本人男性による指示で機密情報を収集していたと主張した。
だが、「上役」とされた男性は、中西さんや自身がスパイだとする告発を完全に否定。
放送内容にも不審な点が多く、ベラルーシの主張は到底うのみにできない。
■国営テレビが特集番組で「自白」放映
国営テレビが5日に放映した特集番組によると、中西さんはベラルーシ人女性と「偽装結婚」し、2018年にウクライナと国境を接するベラルーシ南東部ゴメリ州に移住した。
地元大学で日本語講師として働きつつ、「ペーパーカンパニー」を設立。
これらを隠れみのとして使い、ベラルーシの国内情勢や中国の巨大経済圏構想「一帯一路」のベラルーシでの実施状況などを調べ、中西さんの妹の元夫である「上役」の男性に報告していたとされる。
国営テレビはまた、中西さんがウクライナとの国境周辺を頻繁に訪れ、「軍事インフラ」である鉄道や橋などの写真「9千枚」を撮影していたと主張。
日本の情報機関から限度額無制限のクレジットカードを渡されていたと伝えた。
中西さんはベラルーシ当局によって7月に拘束されたとしている。
放送内では、中西さんが
「私の行為は犯罪だと理解している」
「撮影した写真は日本の国家公安委員会に渡そうと思っていた」
「私の行為はベラルーシにとって危険だったと思う」
「彼(上役)は情報機関とつながっていた」
などと話す様子も映し出された。
これに対し、中西さんの知人で、「上役」とされた会社経営の男性は産経新聞の取材に対し、自身が中西さんの妹の元夫であることは事実だとしつつ、中西さんがスパイだとするベラルーシ当局の主張を
「全くのでたらめだ」
と否定。
中西さんとは一般的な友人関係だったとし、自身も日本の情報機関とは無関係だと説明した。
知人男性は放映された中西さんの発言について
「ベラルーシ政府の指示で言わされたのではないか」
と推察。
日本政府から退避勧告が出ているベラルーシに滞在する中西さんのことを心配していたが、
「拘束は想定外だった」
とし、
「でたらめな国家、でたらめな国営放送だ」
「何1つまともなことができない国だと思う」
「非常に強い憤りを感じている」
と話した。
■国家公安委員会を「スパイ組織」と説明
実際、特集番組では恣意性が疑われる編集が目立った。
番組内では、日本の警察行政の監督機関である国家公安委員会が「対スパイ・諜報機関」の1つだと解説されていた。
また、中西さんと前出の知人男性がベラルーシへの企業進出に関して行った通話アプリ「LINE」のやりとりが画面左側に映される場面があったが、その際、画面右側では中西さんが
「ウクライナは米国の傀儡になった」
とのメッセージを送ったと字幕で説明されていた。
中西さんとこの知人男性による他のLINE上のやりとりも番組内で紹介されたが、一般的な会話の域を出ておらず、中西さんが男性の指示でスパイ活動をしていたことを示す「証拠」とは呼べないものだった。
放送は基本的に、ロシア語や日本語での中西さんの発言に字幕を付ける形で行われた。
だが、中西さんが
「私が撮影した鉄道や橋の写真は、米国やウクライナの将来的な攻撃に利用される可能性があった」
と話したとされる場面では、中西さんの声がロシア語で吹き替えられており、実際の発言かどうかは判別できなくなっていた。
■欧米との「身柄交換」に備えている可能性も
ベラルーシ当局は中西さんをスパイ罪で刑事訴追する方針を示しており、今後の刑事裁判で長期の禁錮刑などを科される恐れがある。
日本政府は中西さんを支援すると表明した。
ベラルーシはロシアのウクライナ侵略に協力したとして日本や欧米諸国から経済制裁を科され、ロシアとの関係を従来以上に強める動きを見せている。
このため、ベラルーシはロシアとともに日本に圧力をかける政治的思惑から中西さんを拘束した可能性が指摘される。
ベラルーシが将来的な身柄交換を念頭に置いていることも考えられる。
今年8月にロシアと欧米諸国が囚人・刑事被告人らの大規模な身柄交換を行った際、ベラルーシはロシア側でこれに参加し、拘束していたドイツ人男性を釈放した。
ロシアと欧米の間で再度の身柄交換が行われる時に備え、交換材料として使える「囚人」をロシアのために確保しておく意図があっても不思議ではない。

ベラルーシで拘束の邦人、国営放送番組で「後悔している」 真意が反映されているかは不明
2024/9/6 9:29
https://www.sankei.com/article/20240906-AXW5LLOTWFPDHP7T6D6LIKL4XE/
ベラルーシ国営放送は5日、同国で7月に拘束された元日本語教師の中西雅敏さんに関する特別番組
「東京から来たサムライの失敗」
を放映した。
番組の中でベラルーシ国家保安委員会の当局者はスパイ活動容疑で捜査しているとし、中西さんについて
「捜査に積協力し、違法行為の詳細を証言している」
と語った。
番組は、中西さんが
「私の活動はベラルーシの安全に損害を与えた。後悔している」
と容疑を認めている様子を伝えた。
治安当局の主導で撮影されたとみられ、中西さんの真意を反映しているかは不明。
番組によると、中西さんは2018年から6年間に9千枚以上のベラルーシ・ウクライナ国境地帯の写真を撮影。
撮影した素材は日本の国家公安委員会と関係している男性に送ったと証言した。
中西さんはベラルーシ南東部ゴメリ州にあるゴメリ国立大付属の教育機関で日本語を教えていたが、番組によると出国前に拘束された。(共同)

ベラルーシで日本人拘束“ウクライナとの国境付近で情報収集”
2024年9月5日 8時49分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240905/k10014572651000.html
ロシアの同盟国ベラルーシの国営テレビは、隣接するウクライナとの国境付近で情報収集を行ったなどとして、日本人が拘束されたと報じました。
ベラルーシにある日本大使館はNHKの取材に対し、50代の日本人男性1人がことし7月、当局に拘束されたことを明らかにしました。
ロシアの同盟国であるベラルーシの国営テレビは4日
「日本の情報機関員が拘束された」
と報じました。
国営テレビは、拘束された日本人の男性は、ベラルーシとウクライナの国境付近の情報収集や軍事施設の撮影を行ったなどとしています。
これに関連して、ベラルーシにある日本大使館は4日、NHKの取材に対し
「50代の日本人男性1人が、ベラルーシの国内法に違反したということで、ことし7月9日に当局に拘束されたと確認している」
と明らかにしました。
日本大使館は面会などを通じて支援しているということですが、男性の氏名や所属先、拘束された容疑を認めているかどうかなどについては
「当局が捜査中のため公表は差し控えたい」
としています。
ベラルーシの国営テレビは、拘束された日本人だとする男性が自らの名前を
「ナカニシ・マサトシ」
だと話す映像などを伝えた上で、5日には
「東京から来たサムライの失敗」
というタイトルの特別番組を放送すると予告しています。

ベラルーシ、スパイ容疑で邦人男性を拘束 現地メディア報道「日本人の諜報員」
2024/9/5 5:49
https://www.sankei.com/article/20240905-JFNLNV6YYVLL7J5QESKCWB7HNE/
旧ソ連構成国ベラルーシのメディアは4日、同国で情報収集をしていた
「日本人の諜報員」
が拘束されたと報じた。
手錠をされた男性が
「自分の活動はベラルーシに危険を与える可能性がある」
とロシア語で話す様子などを撮影した動画も公開した。
現地メディアは、ベラルーシでスパイ容疑により日本人が拘束されたのは史上初だとした。
現地報道によると、男性はベラルーシの国内情勢や中国の巨大経済圏構想「一帯一路」の実施状況、ベラルーシとウクライナの国境地帯の状況に関して情報を収集していた他、軍事施設を撮影したとしている。
公開された動画には、男性がロシア語で姓名を名乗る様子や、
「ベラルーシにミサイル攻撃があるかもしれない」
と話す姿も撮影されていた。

ロシア選手が挑発と抗議 ウクライナのパラリンピック委員会会長「非常に不快だ」
2024/9/3 17:04
https://www.sankei.com/article/20240903-BVXMATE5ARNNZIMWFFHBKFP4YE/?outputType=theme_paris2024
ウクライナ・パラリンピック委員会のスシケビッチ会長(70)は3日までに、パリ・パラリンピックに個人の中立選手(NPA)として出場しているロシア選手から自国の選手が挑発を受けていると主張した。
共同通信のインタビューに応じた。
国際パラリンピック委員会(IPC)に正式に抗議したとしている。
スシケビッチ氏は、ロシア選手が
「ウクライナ野郎」
などと差別的な用語を発したり、親しげに挨拶をして気を引こうとしたりしたと述べた。
「非常に不快だ」
と批判し、ウクライナ選手を動揺させる目的との見方を示した。
ロシアの侵攻を受けるウクライナは開会前、ロシアと同盟国ベラルーシの出場を禁じるよう求めたが、IPCは侵攻不支持などを条件にNPAとしての参加を容認した。
スシケビッチ氏は
「侵攻不支持を表明した選手はいない」
「中立ではなく、出場を認めたのは間違いだった」
とIPCの対応も批判した。(共同)

ロシアとベラルーシ、12月に核使用基準の安全保障条約調印へ 協力関係「歴史的水準」
2024/9/3 8:06
https://www.sankei.com/article/20240903-73KAHQEHGRNAHJ4QQKR7QP2REY/
ベラルーシのルイジェンコフ外相は2日、核兵器や通常兵器の使用原則を明記したロシアとの安全保障に関する条約を2024年12月に調印予定だと明らかにした。
2024年で連合国家創設条約調印から25年になるのに合わせ実現するという。
ベラルーシ国営ベルタ通信が報じた。
ルイジェンコフ氏は両国の協力関係がプーチン、ルカシェンコ両大統領のラインを通じて
「歴史的な水準に達した」
と指摘。
新条約では防衛方法に関する原則も盛り込まれる予定という。
ロシアは欧米が核開発を続けているとして、核使用条件を定めた軍事ドクトリンの見直しを検討中としている。(共同)

ベラルーシ反政権派の女性、刑務所内で栄養失調か
2024/9/1 19:24
https://www.sankei.com/article/20240901-ZNC4EYQGOBNJHCSFGWMODYSE3M/
ベラルーシの反政権派の主要人物で、同国内で服役中のマリア・コレスニコワ氏の家族が、同氏が刑務所内で飢餓状態にあり、栄養失調に陥っていると出所者の情報を基に明らかにした。
米政府系
「ラジオ自由欧州」
のロシア語テレビ放送
「カレント・タイム」
のインタビューで語った。
家族によると、過去に穿孔性潰瘍の手術を受けたコレスニコワ氏は特別な栄養源が必要で刑務所内の食事を食べることができず、身長が175センチありながら体重が45キロまで落ちたという。
コレスニコワ氏への外部からの手紙も2023年10月からは渡されず、本人の目の前で破り捨てられる状態で
「21世紀の欧州でこのような非人道的な状況はあってはならない」
と訴えた。
2020年8月のベラルーシ大統領選の不正を訴え、再選挙を求める反政権派
「調整協議会」
の幹部だったコレスニコワ氏は2020年9月に逮捕され、2021年9月に懲役11年の実刑判決を受けた。(共同)

http://www.asyura2.com/24/kokusai34/msg/867.html#c4

[国際34] ウクライナ乗っ取りのために資金を投入してきた西側の金融資本(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
12. 秘密のアッコちゃん[522] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 12:41:05 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[87]
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プーチン露大統領、モンゴルで逮捕されず 米「ICCの限界露呈」 露「逮捕見送り当然」
世界の論点
2024/9/16 10:00
https://www.sankei.com/article/20240916-HJIE4D4T2BOIFC4THURCDZSYKU/
ロシアのプーチン大統領が2024年9月初め、モンゴルを訪問しウランバートルでフレルスフ大統領と会談した。
国際刑事裁判所(ICC)は2023年3月、ウクライナへの侵略に伴う子供の連れ去り容疑でプーチン氏に逮捕状を出しているが、ICC加盟国のモンゴルはプーチン氏を国賓として歓迎し、逮捕しなかった。
露メディアが
「逮捕見送りは当然」
とする中、米メディアは加盟124カ国・地域に対応を委ねるしかないICCの限界が露呈されたとの論調を展開した。
■ポイント
・モンゴル国営通信はICCの逮捕状に触れず
・モンゴルへの制裁は実施されずと米メディア
・ICCは米英の利益のため活動と露メディア
・プーチン氏はICC加盟国への訪問を加速か
■石油製品の95%を露から輸入、蜜月演出
ICC加盟国としての義務を履行せずプーチン露大統領を歓待したモンゴル政府は、地政学上の対露関係の重要性を強調し、国際社会の非難を一顧だにしなかった。
結果、国際刑事司法機関の威信に傷が付いたものの、米国のメディアはモンゴルへの実質的な制裁が科される可能性は少ないとの見方を示している。
2024年9月3日午後、首都ウランバートルで開かれた歓迎式典。
フレルスフ大統領は儀仗(ぎじょう)兵らとプーチン氏を出迎え、がっちりと握手を交わした。
2人は13世紀の英雄、チンギスハンの巨大な銅像前に並んで市民に手を振り、蜜月をアピール。
会談後、石油製品の供給や環境保護の協力強化に向けた協定に調印した。
モンゴルの国営モンツァメ通信によると、フレルスフ氏は同日の会見でロシアの指導力を称賛し、世界平和に
「価値ある貢献をすると確信している」
と強調。
ICCの逮捕状には一切言及しなかった。
モンゴルは2002年にICCに加盟。
2003年12月にはICC裁判官の1人が同国から選出され、フレルスフ氏自身も
「国際舞台におけるモンゴルの名誉と信頼向上の表れだ」
と祝福していたが、1年も絶たないうちにICCの顔に泥を塗る格好となった。
「我々は手を縛られている」。
モンゴル政府の報道官は米政治専門サイト「ポリティコ」に、プーチン氏を逮捕する選択肢はなかったと釈明、理解を求めた。
石油製品の95%をロシアからの輸入に依存し、隣国との友好関係の維持を
「外交の最優先目標」(バトツェツェグ外相)
に掲げるモンゴルについて、米紙ワシントン・ポストは
「長らくロシアの陰に隠れて暮らしてきた」
と指摘する。
「犯罪者の『裁判逃れ』を許し、戦争犯罪の片棒を担ぐことになった」(ウクライナ外務省)、
「最も重大な犯罪の共犯者になった」(国際人権団体アムネスティ・インターナショナル)−。
相次ぐ国際社会の非難も、モンゴルの対露政策には影響を及ぼさなかった。
モンゴルの決断からは、独自の法執行機関を持たず
「手足のない巨人」
と揶揄されるICCの限界も浮かぶ。
戦争犯罪に関与したとして指名手配されたスーダンのバシル大統領(当時)が2015年、加盟国の南アフリカを訪問した際に同国は逮捕を見合わせたが、ICCは国連安全保障理事会への非難勧告などを見送り、悪しき前例となっていた。
ポリティコは法学者の発言を引用し、今回、ICC加盟国としての義務を履行しなかったモンゴルも
「制裁などの深刻な影響を受けることはない」
との見通しを示した。
■露を孤立させる欧米戦略に影響も
ICC加盟国のモンゴルがICCから戦争犯罪容疑で逮捕状が出ているプーチン露大統領を訪問時に逮捕しなかったことについて、露メディアは
「逮捕見送りは当然」
だとする立場を示し、モンゴルを擁護する姿勢も見せた。
さらに、ICCを
「普遍的な基準ではなく、政治的思惑に基づいて活動している」
などと非難する論調で報道した。
露メディアはプーチン氏のモンゴル訪問に先立ち、
「訪問に懸念はない」
とするペスコフ露大統領報道官の発言を伝えていた。
モンゴル側がプーチン氏の逮捕を見送ることで両国が事前に合意していたとみられている。
露メディアの間では、
「プーチン氏がモンゴルで逮捕されなかった」
ということに焦点を当てた記事は見当たらず、露メディアにとって逮捕見送りは、論じるに値しない当然の出来事だったことを示した。
目に付いたのが、モンゴルを評価する記事だ。
ICCはモンゴルが加盟国の義務を履行しなかったと判断すれば、締約国会議や国連安全保障理事会に問題を付託することができる。
しかし露有力オンラインメディア「レンタ・ルー」は2024年9月3日、
「モンゴルは逮捕義務を果たさなかったことで如何なる深刻な結果も受けない」
とする露政治学者、カラチョフ氏の見方を紹介。
カラチョフ氏は
「ICCは加盟国を除名できない」
「脱退を決められるのはモンゴルだけだ」
「従って、モンゴルはICCからの道徳的非難を除けば一切の不利益を受けない」
「モンゴルはそれをよく理解していた」
と主張した。
カラチョフ氏はその上で、ICC加盟国である南アフリカで2023年開かれた主要新興国の枠組み「BRICS」の首脳会議への出席をプーチン氏が見送ったことにも言及。
「プーチン氏は出席できた」
「出席したところで何も起きなかっただろう」
と論じた。
カラチョフ氏の発言が暗示するように、プーチン氏は今後、モンゴル訪問を
「先例」
とし、ICC加盟国への訪問を加速させる可能性がある。
その場合、ウクライナ侵略に伴い欧米諸国が進めてきたロシア孤立政策にも影響が出ることは避けられない。
カラチョフ氏はICCについても、
「極めて限定的な集団を非難するよう呼び掛けている」
と指摘し、政治的思惑に左右されているとの見解を示した。
露上院のジャバロフ議員も3日、上院の機関紙「議会新聞」のインタビューで、
「ICCは法的に傍若無人であり、米国と英国の利益のために動いている」
と主張した。

モンゴルは戦争犯罪の責任を共有している。
プーチンをモンゴルに入国させたらモンゴルはプーチンを逮捕すべきだ。
逮捕する気が無いならプーチンをモンゴルに入国させるべきではない。
モンゴルは言い訳するな。

<主張>プーチン氏不逮捕 モンゴル教訓に再発阻め
社説
2024/9/5 5:00
https://www.sankei.com/article/20240905-5JMAUJV7ANIVXOYNT7XDEN6Y6Q/
異様な光景だった。
ウクライナ侵略を巡る
「子供連れ去り」
の戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領が隣国のモンゴルを訪問した。
その非道な独裁者をICC加盟国のモンゴルは逮捕するどころか国賓として歓待した。
フレルスフ大統領はプーチン氏とにこやかに会談し、反日色を強めた対日
「戦勝」
式典に揃って参列した。
2023年3月の逮捕状発付以来、プーチン氏のICC加盟国訪問は初めてだ。
加盟国にはプーチン氏を逮捕する義務がある。
冷戦時代のソ連支配を脱した現在も、石油の9割をロシアに依存し、軍事力も格段の差を付けられているモンゴルに他の選択肢はなかったとの見方もあるが、容認できるものではない。
ウクライナ外務省は、
「ICCと国際刑事司法制度への深刻な打撃だ」
「モンゴルは戦争犯罪の責任を共有している」
と批判した。
ICC加盟国からなる締約国会議のカウコランタ議長はモンゴル外相宛てに
「(逮捕)義務を果たすことなくプーチン氏を自国領土に入れることは許されない」
とする書簡を送った。
当然のことだ。
林芳正官房長官は
「詳細は差し控えたい」
と述べた。
拉致問題の解決にモンゴルの協力を求めている事情があるとはいえ、不正義は指摘すべきだった。
ICCの所長は検察官出身の赤根智子氏だ。
最大の分担金拠出国の日本は、モンゴルの不逮捕を悪しき前例としないよう再発防止の先頭に立つべきだ。
ICCはモンゴルの
「非協力」
を認定する手続きに入る。
協力義務を履行しなかったとの判断が下れば、締約国会議に付託し議論することができる。
2024年はモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本軍が衝突したノモンハン事件から85年だ。
プーチン、フレルスフ両首脳は、同事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
との認識を改めて共有した。
ロシアがモンゴルを
「反日」
宣伝の戦列に引き込んだ格好である。
しかし冷戦後、ソ連側の資料から旧ソ連軍の死傷者数が日本軍を大幅に上回っていた新事実が判明し、真相は根本的な見直しを迫られている。
もはやロシアの歴史改竄は許されない。

プーチン氏拘束「困難」とモンゴル政府報道官 エネルギー面でロシアに依存
2024/9/4 23:23
https://www.sankei.com/article/20240904-M5SQ6R5UAFJSBPUTP67II56WTE/
モンゴル政府報道官は4日までに、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が発付されているロシアのプーチン大統領をモンゴルが拘束しなかったことについて、ロシアへのエネルギー面での依存から
「困難だった」
との認識を示した。
ニュースサイト、ポリティコが報じた。
報道官は、ポリティコに宛てた3日付の声明で
「モンゴルは石油製品の95%、電気の20%以上を隣国から輸入している」
と説明した上で、これらの供給が市民生活にとって不可欠だと強調した。(共同)

モンゴル、露大統領の逮捕見送りを釈明 「わが国はロシアにエネルギーを依存」
2024/9/4 9:53
https://www.sankei.com/article/20240904-PNQ5YMK4TRK5NOSDNQI6XMCTDY/
国際刑事裁判所(ICC)に加盟するモンゴルは、ウクライナ侵略を巡る戦争犯罪容疑でICCから逮捕状が出ているロシアのプーチン大統領をモンゴル訪問に合わせて逮捕する義務を果たさなかったことについて、ロシアにエネルギーを依存するモンゴルにとって逮捕は困難だったと釈明した。
米政治専門サイト「ポリティコ」が3日、モンゴルから受け取ったコメントとして報じた。
ポリティコによると、モンゴルは
「我が国は石油製品の95%と電力の20%を隣国(ロシア)に依存しており、その供給は国家と国民に不可欠だ」
と説明。
「モンゴルはあらゆる外交関係において中立を維持している」
とも主張したという。
プーチン氏は2日、モンゴルの首都ウランバートルに到着。
3日に同国のフレルスフ大統領らと会談した。
プーチン氏はこの日、モンゴルを出国し、同日開幕した露主催の国際会議「東方経済フォーラム」に出席するため極東ウラジオストクに移動した。
プーチン氏は5日、フォーラムの全体会合で演説を行う。

プーチン氏、モンゴルから帰国 ICCが逮捕状も拘束されず EU「義務果たさず遺憾」
2024/9/4 7:11
https://www.sankei.com/article/20240904-LANNCLWVIZKBNAJ3BNCLBA2JGU/
ロシアのプーチン大統領は4日未明、訪問先のモンゴルからロシア極東ウラジオストクに到着した。
タス通信が報じた。
国際刑事裁判所(ICC)がウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑でプーチン氏の逮捕状を発付していたが、ICC加盟国のモンゴル政府は拘束しなかった。
ウラジオストクでは東方経済フォーラムに参加する。
ICC締約国会議のカウコランタ議長は3日、プーチン氏を逮捕するよう求める書簡をモンゴルに送っていたと明らかにした。
モンゴルのバトツェツェグ外相に送った2日付の書簡をX(旧ツイッター)で公開。
「逮捕状の出ている人物を逮捕して引き渡す義務を、全ての加盟国が果たすことが不可欠だ」
と指摘し
「この義務を果たすことなく、プーチン氏を自国の領土に入れることは許されない」
と強調した。
欧州連合(EU)欧州対外活動庁は3日に発表した声明で
「モンゴルが逮捕状を執行する義務を果たさなかったことを遺憾に思う」
とした。(共同)

プーチン氏がモンゴル大統領と会談、対日勝利誇示し結束確認 ICC加盟国だが逮捕見送り
2024/9/3 19:52
https://www.sankei.com/article/20240903-OB2NPTQZ6FJKHJP5AQSELGZUKM/
ロシアのプーチン大統領は3日、モンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領と会談した。
プーチン氏は会談で、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件に言及。
「ソ連とモンゴルは日本の侵略に断固として反撃し、主権と領土を守った」
と主張し、友好関係を強調した。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けてきた。
プーチン氏は今回の訪問でロシアとモンゴルの歴史的な結束を確認し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げたい考えがあるようだ。
プーチン氏は2日に現地入りした。
モンゴルは国際刑事裁判所(ICC)加盟国で、ICCは2023年3月、ウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で、プーチン氏への逮捕状を出している。
モンゴルはプーチン氏を逮捕する義務があるが、今回の訪問に際してロシア政府との間で事前に逮捕を見送る合意があったもようだ。
プーチン氏のICC加盟国訪問は逮捕状が出て以降初めて。
プーチン氏はフレルスフ氏との会談で、
「モンゴルは我が国のアジア外交の優先事項の1つだ」
とも述べ、2024年10月にロシアで開かれる中露など主要新興国の枠組み
「BRICS」
の首脳会議にフレルスフ氏を招待した。
フレルスフ氏はプーチン氏の訪問を歓迎し、
「2国間の貿易と経済発展に更なる弾みを与える」
と評価した。
モンゴルにとり、ロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
プーチン氏逮捕に踏み切らないのも、重要な貿易相手であることを考慮した可能性がある。
プーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名した。
ノモンハン事件から85年の節目を記念する式典にも出席する。

ノモンハン事件
昭和14(1939)年5〜9月、旧ソ連の影響下にあったモンゴルと、日本の傀儡だった旧満州国(現中国東北部)の国境を巡って起きた大規模戦闘。
日本の関東軍は大本営の戦闘不拡大方針に反して攻勢を続けたが、モンゴルを支援したソ連軍の総攻撃を受け敗北を喫した。

プーチン氏、モンゴル訪問開始 ノモンハン事件85年の式典出席、対日勝利訴え友好確認へ
2024/9/3 9:41
https://www.sankei.com/article/20240903-LN5IYD6N2ZOJPHIGC3Q3Q7R43Y/
ロシアのプーチン大統領は3日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルでフレルスフ大統領らと会談し、2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。
ロシアはノモンハン事件を
「軍国主義日本に対する旧ソ連軍とモンゴル軍の共同勝利」
だと位置付けている。
プーチン氏は今回の訪問でも、ロシアとモンゴルの歴史的友好を強調し、ウクライナ侵略で進んだロシアの国際的孤立の打破に繋げる思惑だとみられる。
実際、プーチン氏は訪問に先立つモンゴルメディアの書面インタビューで
「我々は1921年に世界で初めてモンゴルの独立を承認した」
と強調。
ノモンハン事件で
「1万人を超すソ連将兵がモンゴルの自由と独立のための戦いに命を捧げた」
と主張した。
インタビューでプーチン氏は、ロシアがモンゴルにエネルギー資源を安価で供給する用意があるとも述べた。
モンゴルにとってロシアは主要な輸出・輸入相手国の1つ。
ロシアは3日を
「軍国主義日本への勝利と第二次大戦終結の日」
としており、プーチン氏はモンゴルでの会談などで対日勝利に言及する可能性もある。
プーチン氏は2日に現地入りした。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられる。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めた。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。

プーチン露大統領、モンゴルに到着 逮捕状発行後、初のICC加盟国訪問
2024/9/2 23:29
https://www.sankei.com/article/20240902-CQ6KHPDF55NHXJEIXXF5BFX3MI/
ロシアのプーチン大統領は2日、訪問先のモンゴルの首都ウランバートルに到着した。
タス通信が伝えた。
3日にフレルスフ大統領らと会談する。
国際刑事裁判所(ICC)の加盟国であるモンゴルには、ICCから逮捕状が出されているプーチン氏を逮捕する義務があるが、両国は逮捕しないことで合意済みだとみられている。
プーチン氏のICC加盟国への訪問は、2023年3月にICCがウクライナ侵略に伴う子供の連れ去り容疑で逮捕状を出して以降で初めて。
モンゴル訪問は2019年以来となる。
ウクライナはプーチン氏の逮捕をモンゴルに求めている。
ロシアはプーチン氏のモンゴル入国に
「懸念はない」
としている。
現地でプーチン氏は2国間協力の発展などを定める一連の共同文書に署名する。
また、1939年にモンゴル国境付近で旧ソ連軍と日本の関東軍が衝突したノモンハン事件から85年の節目を記念する式典に出席する。

「プーチン氏に逮捕状執行を」 EU、訪問先のモンゴルに表明 国際刑事裁判所加盟国
2024/9/2 21:50
https://www.sankei.com/article/20240902-JSGXXVQLJBMCLADYOHALVM7PWM/
欧州連合(EU)欧州委員会の報道官は2日の記者会見で、国際刑事裁判所(ICC)が逮捕状を出しているロシアのプーチン大統領のモンゴル訪問を巡って懸念を表明した。
「モンゴルのEU代表部を通じ、訪問に対する懸念と我々の立場を同国政府に表明した」
と述べた。
プーチン氏はモンゴルでフレルスフ大統領と会談する予定。
報道官は、モンゴルはICC加盟国としての義務があると指摘。
逮捕状を執行しなければならないとの認識を示した。(共同)

ロシアのプーチン大統領がモンゴル訪問へ 逮捕状発付のICC加盟国 逮捕せずで合意か
2024/8/30 15:45
https://www.sankei.com/article/20240830-RJG2N2V73JLK7BUD2PKDMDUSYM/
ロシア大統領府は29日、プーチン大統領が9月3日にモンゴルを訪問し、フレルスフ大統領と会談すると発表した。
モンゴルはプーチン氏に逮捕状を出した国際刑事裁判所(ICC)の加盟国。
入国しても逮捕しないことで事前合意したとみられるが、モンゴルが拘束の義務を果たさなければ国際的な批判が高まる可能性がある。
ICCは2023年3月、ロシアのウクライナ侵攻に絡む戦争犯罪容疑で逮捕状を出した。
プーチン氏はその後も外遊を続けているが、行き先は中国や北朝鮮、ベトナム、カザフスタンなどいずれもICC非加盟国だった。
モンゴル入りすれば逮捕状発付後で初の加盟国訪問となる。
ICC加盟国はICCからの逮捕や身柄の引き渡し請求に応じる義務がある。
しかしICCに強制力はなく、2015年にICCの逮捕状が出ていたスーダンのバシル大統領(当時)が加盟国の南アフリカを訪れた際は拘束されず、南アが批判を浴びたケースがある。(共同)

http://www.asyura2.com/24/kokusai34/msg/864.html#c12

[政治・選挙・NHK295] 自民党はマトモじゃない 裏金議員の推薦人に国民の驚愕(日刊ゲンダイ) 赤かぶ
38. 秘密のアッコちゃん[523] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年9月16日 16:29:57 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[88]
<■333行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
通信アプリ「テレグラム」に世界で捜査のメス CEOを逮捕、凶悪犯罪の温床とも
2024/9/16 16:01
https://www.sankei.com/article/20240916-C7DLG5LYNZIIBI6TAI27C3DITI/
秘匿性が高く、凶悪犯罪の温床にもなっていた通信アプリ
「テレグラム」
に対し、世界各地で捜査のメスが入り始めた。
高度な暗号化技術が追跡の障害となってきたが、性犯罪や薬物売買など
「犯罪のデパート」(韓国・朝鮮日報紙)
とも称される現状に各国が危機感を共有。
捜査協力に応じてこなかったテレグラムも対応を迫られている。
フランス警察は8月24日、テレグラムが犯罪の連絡手段に利用されていることを放置した容疑で、創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏(39)をパリ郊外で逮捕。
アプリ内の麻薬取引や詐欺行為、児童の性的虐待データ拡散に対する共謀罪などで正式な捜査に乗り出した。
テレグラムは、メッセージのやり取りが暗号化され、運営側も内容を確認できないのが特徴。
最大20万人の参加が可能で、違法データや偽情報の拡散が容易な
「スーパーグループ」
機能も悪用されてきた。
米メディアはサイバー犯罪の専門家の発言を引用し、あらゆる違法行為の
「グラウンド・ゼロ(中心地)」
と表現する。
米紙ニューヨーク・タイムズは今月7日、情報発信に利用される1万6000件超のアプリ内の
「チャンネル」
を分析した結果、大型チャンネル22件が国際麻薬取引に関与していたと報道。
武器取引業者や人種差別団体の活動も確認された。
一方、テレグラムの正規職員は約60人にとどまり、元職員は同紙に、政府機関の問い合わせに対応することはほぼないと証言した。
これに対し、ドゥーロフ氏は逮捕後の声明で、テレグラムが毎日数百万件の有害な投稿やチャンネルを削除していると主張。
「『無秩序な楽園』というのは全く真実でない」
と訴えた。
仏当局の捜査を受け、巨大IT企業に違法コンテンツの排除を義務付ける欧州連合(EU)も、テレグラムへの規制強化を
「躊躇しない」
との立場を表明。
人工知能(AI)で性的な偽動画・画像を生成する
「ディープフェイク」
の被害が拡散する韓国でも今月、警察当局がテレグラムの現地法人に対する立件前調査に着手し、仏捜査当局と連携する方針を示した。

<主張>テレグラムCEO 仏の本格捜査を注視せよ
社説
2024/9/6 5:00
https://www.sankei.com/article/20240906-LO5EHJQNFJOJZISOBGNQ5CE37A/
SNSを運営するプラットフォームやアプリにどこまで責任を追及すべきか。
それを考えさせる事件がフランスで起きている。
世界で9億人が利用する通信アプリ
「テレグラム」
の創業者で最高経営責任者(CEO)であるパベル・ドゥーロフ容疑者を仏警察が逮捕し、検察が起訴に向けて本格捜査を開始したと発表した。
仏検察の発表では、テレグラムは投稿の監視義務に反し、児童ポルノ画像の配布や詐欺、麻薬取引などに関するアプリ上の投稿を放置した。
仏検察はそれを
「組織的な違法行為を幇助した」
と捉え、刑事訴追した。
ロシア出身で仏国籍も持つドゥーロフ容疑者が創設したテレグラムは暗号能力が特徴で、投稿の秘匿性が高い。
自動消去の機能もあり、独裁下の反体制ユーザーに支持される一方、犯罪の連絡ツールとしても利用され問題化していた。
日本でも特殊詐欺の
「ルフィ事件」
や闇バイトなどで連絡手段に使われ、捜査を困難にしていた。
ドバイにあるテレグラムの運営会社は声明を出し、仏を激しく批判した。
ただ、通信の秘密は重要だが、現在のSNSの公共性を鑑みれば、情報環境の健全化はプラットフォーム、アプリ側に相当の責任があると考えるのが常識的だろう。
アプリ開発者の訴追は異例だが、実は日本は20年前、世界に先駆けて踏み込んでいる。
平成16年、ファイル共有ソフト
「ウィニー」
の開発者を著作権法違反の幇助容疑で逮捕・起訴したのだ。
この時も
「広い高速道路でスピード違反が増えたら、道路を創った者が罪を問われるのか」
との批判が噴出、合意が得られたとは言い難かった。
ウィニー開発者は無罪が確定したがその後、ネット環境は一変した。
社会を分断する偽情報や中傷が飛び交い、詐欺に誘導する虚偽広告が氾濫する。
違法投稿、広告へのアプリの対応は鈍く、批判は強まる一方だ。
CEOは保釈されたが、仏国内で司法当局の観察下にある。
テレグラムは各国諜報にも使われ、事件は仏露関係の文脈でも語られ複雑な様相を持つ。
ただ、インターネットにおける
「表現の自由と安全の両立」
という本質を見失うべきでない。
テレグラムCEOの刑事責任をどう立証し、世界で共有できるか仏の捜査を注視している。

他人のクレカ情報は「テレグラムで中国人から買った」…任天堂サイトで不正注文容疑
2024/9/3 19:52
https://www.sankei.com/article/20240903-4HV6PFKSCRI6NIA5HPCI6J75CY/
他人のクレジットカード情報でゲーム機のコントローラーを注文したなどとして、京都府警は3日、私電磁的記録不正作出・同供用と窃盗の疑いで、大阪府枚方市桜丘町の無職、小林優容疑者(24)を逮捕した。
「遊ぶ金欲しさと生活費のためだった」
などと供述し、容疑を認めているという。
入手したクレジットカード情報は
「(通信アプリの)テレグラムで中国人から買った」
などと説明しているといい、府警が詳しい経緯を調べる。
逮捕容疑は6月1日、任天堂の公式通販サイトで、他人名義のクレジットカード情報を入力し、ニンテンドースイッチのコントローラー2点(計約1万6千円)を注文。
大阪市浪速区の私設私書箱に配送させて盗んだとしている。
府警によると、容疑者は今年6月までに同サイトで300件以上の不正注文を行い、うち約190件(計約220万円)が実際に配送されていた。
7月に任天堂から府警に相談があり、捜査を進めていた。
また複数の名義で登録されていた容疑者の私設私書箱には、約4年間で1700件近くの配送があったことも判明。
大手家電量販店などからも同様の手法で商品を窃取し転売を繰り返していたとみられ、府警が経緯を捜査する。

テレグラム創業者逮捕「他の事業者反発も」責任問えるか 秘匿性高く犯罪の温床に
2024/9/3 7:00
https://www.sankei.com/article/20240903-LXJFRWNFMBKGBHXQ56G3KVOKCA/
暗号化技術や秘匿性の高さから、犯罪の温床になっていると、かねて指摘されていた通信アプリ
「テレグラム」
の創業者が、フランス当局に逮捕された。
日本でも
「ルフィ」
を名乗る男らが指示したとされる広域強盗事件で使われるなど、犯罪集団の連絡ツールとして広く利用されていることで知られる同アプリ。
仏当局は本格捜査に乗り出したが、創業者の出身地であるロシアが激しく反発し、外交問題に発展するなどアプリ運営への影響はまだ見通せない。
テレグラム創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏は8月24日、アゼルバイジャンの首都バクーからプライベートジェットでパリ郊外の空港に到着したところを逮捕された。
パリ検察は
「様々な犯罪にテレグラムが登場する」
と指摘。
性犯罪や人身売買、麻薬の密売などのやり取りに広範に利用されているにもかかわらず、捜査に協力しないドゥーロフ氏の姿勢を非難した。
テレグラムが普及したのは、高度な通信の暗号化技術によって外部への秘匿性を保持できるからだ。
現在の利用者は世界で10億人に迫る勢いだ。
資金や技術がなくても暗号通信を事実上可能にするテレグラムのメリットは、当局の規制から逃れたい反政府運動の支持者らによって享受されてきた。
またロシアのウクライナ侵略後は、露軍が主要な通信手段に用いる一方、ウクライナ軍もテレグラムを通じてロシアへのサイバー攻撃を呼びかけるなどしている。
その高い秘匿性を犯罪集団が放っておくはずがなく、2013年のサービス開始以降、テロや薬物売買などに悪用され、日本では
「ルフィ」
と名乗る男らによる広域強盗事件でテレグラムが改めて話題になった。
暴力団や特殊詐欺グループの関係者の間では、もう何年も前から必須のツールとなっているのが実態で、大阪市で令和2年に発生した強盗致傷事件では犯人の少年が共犯者と
「テレグラムを通じて知り合った」
と供述するなど、国内でも悪用の裾野は拡大の一途を辿っているとみられる。
ある捜査幹部は
「テレグラムの利用者にメッセージを消されると復元は困難」
「他の通信アプリに比べ、非常にやっかいなツールだ」
と明かす。
ロイターによると、ロシアのラブロフ外相はドゥーロフ氏逮捕後の8月27日、フランスとの関係は
「過去最悪」
と強調。
ロシアのペスコフ大統領報道官は記者会見で
「ドゥーロフ氏への容疑を裏付ける重大な証拠がない限り、仏当局の対応は通信の自由を直接的に制限しようとする行為だ」
と牽制した。
テレグラム側もX(旧ツイッター)で
「プラットフォームを悪用されたからといって、プラットフォームや経営者に責任を負わすことはおかしい」
と抗議。
同社が提供する通信サービスは欧州連合(EU)の巨大IT規制
「デジタルサービス法(DSA)」
を順守しているとの声明をアップしている。
日本国内で被害が急拡大しているSNS型投資詐欺ではインスタグラムやLINEが被害者を投資に誘い込む入り口となっており、悪用が問題となる通信アプリはテレグラムに限らない。
ITジャーナリストの三上洋氏は
「テレグラム側も犯罪利用を防ぐための手立てを考える必要があるが、秘匿性を提供するサービスでもある」
「プラットフォーム側にどこまで責任を負わせるかというのは難しい問題で、他の事業者も今回の逮捕には反発するのでは」
と分析した。

テレグラム
2013年、パベル・ドゥーロフ氏と兄によって開発された。
アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点がある。
同社のサーバーに記録を残さない形で利用者同士での直接のやりとりが可能なほか、送受信したメッセージが一定時間経過後に自動で消える機能を備える。
通信内容は暗号化されるため、外部から解読できず消去したやり取りの復元も困難とされる。
同社はホームページで
「LINEや(米メタ社の対話アプリ)ワッツアップと比べてもより安全」
と秘匿性の高さを売りにしており、世界の利用者は9億5千万人に上るという。

韓国警察、テレグラム調査 偽画像による性犯罪のほう助疑い 捜査の前段階
2024/9/2 18:40
https://www.sankei.com/article/20240902-7CBZ5C3E2BJBBEESBANL2375H4/
生成人工知能(AI)を悪用した性的な偽画像や動画が通信アプリ
「テレグラム」
で作成、拡散されている韓国で、同国警察庁幹部は2日、性犯罪を幇助した疑いで、法人としてのテレグラムを調査していると明らかにした。
韓国警察庁の禹鍾寿・国家捜査本部長の記者懇談会での発言として韓国メディアが伝えた。
調査して犯罪の疑いが強いと判断されれば、捜査に格上げされる。
禹氏は、テレグラムの創業者で最高経営責任者のパベル・ドゥーロフ氏が先月フランスで逮捕されたことに言及し
「フランス当局や国際機構と協力し、この機会にテレグラムを捜査する方策を見つけたい」
と語った。
「テレグラムは捜査に関わる資料を提供してくれない」
とも述べ、本格的な捜査は難しいとの認識も示した。
韓国では、偽画像を作る自動プログラムが入ったテレグラムのチャンネルなどにより、中高大学生の女性らを中心に被害が広がっている。(共同)

仏当局、テレグラムCEOを本格捜査 出国禁止条件に保釈
2024/8/29 10:54
https://www.sankei.com/article/20240829-KN4GH7QTVFIB7BB3VYLZZZR73E/
フランス当局は28日、通信アプリ
「テレグラム」
の創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏(39)に対する本格的な捜査を決めた。
フランスを出国しないことなどを条件に同氏を保釈した。
フランスメディアなどが伝えた。
ドゥーロフ氏はテレグラムが児童虐待や麻薬密売などの犯罪の連絡手段に利用されていることを放置した疑いが持たれている。
500万ユーロ(約8億円)の保釈金の支払いと週2回の警察への出頭、フランス出国禁止を条件に保釈が認められた。
ドゥーロフ氏の弁護人は
「テレグラムはデジタルに関する欧州のあらゆる規則を順守している」
と反論した。
フランス警察は24日、本格捜査に入る前の予備的捜査の一環として、ドゥーロフ氏をパリ郊外のルブルジェ空港で逮捕し、取り調べていた。(共同)

テレグラムCEOの仏逮捕 ネット犯罪共謀容疑にIT業界反発 X保有のマスク氏も
2024/8/28 10:31
https://www.sankei.com/article/20240828-DIMFRPJLBJEZHCBSJT5VULE3N4/
通信アプリ
「テレグラム」
のパベル・ドゥーロフ最高経営責任者(CEO)が24日、フランスの空港で身柄拘束された。
仏検察は児童ポルノや麻薬取引、詐欺への共謀容疑だと発表。
テレグラム側はネット規制の行き過ぎだと反発し、米実業家イーロン・マスク氏らが同調している。
テレグラムは逮捕を受けて声明で、
「プラットフォーム乱用の責任は、オーナーにあると主張するのはバカげている」
と仏当局を批判。
同社は欧州連合(EU)の規制を遵守していると強調した。
ドゥーロフ氏は39歳でロシア生まれ。
仏国籍を持っており、保有資産は推計約155億ドル(約2兆2300億円)というカリスマ経営者だ。
2013年に設立したテレグラムは高度な暗号機能が特徴で、送受信者やメッセージの秘匿性が高い。
利用者はロシアやウクライナなど旧ソ連圏を中心に、世界で約10億人とされる。
仏検察は26日の発表で、ドゥーロフ氏に対する容疑12件を列挙した。
違法コンテンツの保有や流布への共謀、マネーロンダリング(資金洗浄)のほか、当局への情報提供を拒否した疑いが盛り込まれた。
ロシアではウクライナ侵略の最中の逮捕劇に
「陰謀説」
が飛び交い、マクロン仏大統領はX(旧ツイッター)で
「これは独立した司法判断。政治的逮捕ではない」
と打ち消しに懸命になった。
マスク氏は、自身が保有するXで
「パベル解放を」
と発信。
EUで進むネット規制強化に対し、
「表現の自由」
を掲げて抗議する姿勢を示した。
EUは2024年2月、デジタルサービス法(DSA)を全面施行し、プラットフォーム事業者に違法コンテンツの除去、当局への通報を義務付けた。
フランスはEUの中でも特に、ネット規制が厳しい。
逮捕という強硬措置に出たことで、IT業界では反発が広がっている。
仏紙ルモンドは27日付社説で、テレグラムはロシアなど強権国家で監視から市民の発言を守ってきたと指摘。
一方で、EUはDSAで主に米国のIT大手に歯止めをかけようとしている最中だとして、今回の事件では
「欧州が試されている」
と論じた。
フランスの勾留期間は原則24時間だが、ドゥーロフ氏に対して司法当局は28日までの延長を決めた。
児童ポルノ流布で有罪になれば、禁錮刑が課される可能性がある。

マクロン仏大統領が「政治的意図」を否定 テレグラムCEO逮捕
2024/8/27 17:30
https://www.sankei.com/article/20240827-UOL6EXOVIBM47AVBENXHA3DPTQ/
フランスのマクロン大統領は26日、通信アプリ
「テレグラム」
の創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏をフランス警察が24日に逮捕したことについて、政治的な意図はないとX(旧ツイッター)で強調した。
ドゥーロフ氏はロシア出身。
ロシア政府は釈放を要求、フランス側がロシアの協力を拒んでいると非難しており、両国の対立が激化する可能性がある。
逮捕を巡っては表現の自由の観点から国際的な批判が高まっており、Xを率いる米実業家イーロン・マスク氏はXに
「パベルを解放せよ」
などと投稿した。
マクロン氏は
「フランスは表現の自由、起業家精神を尊重している」
と説明。
「法の執行は独立した司法の責任だ」
と強調した。
フランスとロシアは近年、ウクライナ情勢などを巡り関係が悪化している。(共同)

通信アプリ「テレグラム」、創業者逮捕で仏警察を批判 「EUの法律を順守している」
2024/8/26 9:23
https://www.sankei.com/article/20240826-QQEDMGVN7VNOJPUNI2G3VSZSXQ/
通信アプリ
「テレグラム」
の運営側は25日、創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏(39)がフランスで逮捕されたことに対して
「プラットフォーム悪用の責任が、プラットフォームやその所有者にあると主張するのは馬鹿げている」
と批判する声明を発表した。
ロイター通信などが報じた。
フランスメディアによると、フランス警察は24日、テレグラムが犯罪の連絡手段に利用されていることを放置した疑いでドゥーロフ氏を逮捕した。
ロシア出身のIT技術者でフランスとアラブ首長国連邦(UAE)の国籍も所持。
ロシア外務省は釈放を求めている。
運営側の声明は
「テレグラムは欧州連合(EU)の法律を順守しており、モデレーション(投稿監視)も業界の標準に沿っている」
と主張した。(共同)

フランス警察、ロシア出身の「テレグラム」CEOを拘束 犯罪放置容疑か
2024/8/25 12:15
https://www.sankei.com/article/20240825-GZM3TQSXIFO53LP2NSZQ423JOA/
フランス警察は24日、通信アプリ
「テレグラム」
の創業者で最高経営責任者(CEO)のパベル・ドゥーロフ氏をパリ郊外のルブルジェ空港で拘束した。
同氏はロシア出身でフランス国籍を持つ。
テレグラムが犯罪の連絡手段に利用されていることを放置した監督責任に関する容疑とみられる。
ロイター通信がフランスメディアの報道として伝えた。
フランス当局は拘束についてコメントしていない。
ロシア外務省は状況を把握しているとした上で、釈放を求めている。
ドゥーロフ氏は2013年に兄弟でテレグラムを設立した。
暗号化に優れ、匿名性が高いとされる。
ロシアやウクライナといった旧ソ連諸国で広く使われている。(共同)

「殺しはしない」大学生が言われるがまま強盗、招いた最悪の事態 「ルフィ」広域強盗事件
2024/8/21 19:50
https://www.sankei.com/article/20240821-YFMFMREN3BISBHFZZ236IP4ZDU/
「ルフィ」
と名乗る男らが指示したとされる広域強盗事件のうち、令和5年1月に東京都狛江市で当時90歳の女性を暴行して死亡させるなどしたとして、強盗致死罪などに問われた無職、中西一晟被告(21)。
21日の初公判で行われた検察側や弁護側の冒頭陳述などからは、平凡な大学生だった被告が年上の知人からの
「闇バイト」
への誘いに応じ、指示役に言われるがままに強盗に手を染めた末、女性が死亡する最悪の結果を招いた安易な経過が浮かび上がった。
■ネットゲームの知り合いに誘われ
「強盗についてのみ認めます」。
21日午前、東京地裁立川支部の証言台で起訴内容について問われると、中西被告は小さな声で答えた。
検察側の冒頭陳述などによると、強盗のきっかけは4年12月、ネットゲームを通じて知り合い、東京都中野区の自宅に居候していた加藤臣吾被告(25)=同罪などで起訴=に闇バイトに誘われたことだった。
加藤被告は、闇バイトを仲介する
「シュガー」
と名乗る指示役を紹介。
秘匿性の高いメッセージアプリ
「テレグラム」
でのやり取りが始まった。
検察側の証拠によると事件3日前の5年1月16日には中西、加藤の両被告らを含むチャットグループで、指示役から具体的な計画が伝えられた。
《服は上下、捨てられるようにしてください。殺しはしませんが、最悪のことを考えて、すべて捨てます》
■指示役から次々と指令
事件前日、両被告ら実行役4人が合流。
当時19歳の中西被告は結束バンドの他に宅配業者を装うための段ボールを買い、加藤被告らはバールを購入した。
《落ち着いて、迅速に、的確に》
19日午前には
「キム」
を名乗る指示役からそんな指示が飛んだという。
同日昼前、4人が宅配業者を装って東京都狛江市の民家のインターホンを鳴らした。
出てきた女性の両手首を中西被告が結束バンドで縛ると、別の男がバールで殴ったとされる。
4人は腕時計などを奪って逃走。
女性は死亡が確認された。
検察側によれば、その後もスマートフォンからの指示は飛び続けた。
4人は翌20日には足立区内で強盗を試み、失敗。
中西被告は海外逃亡を勧めるキムから送られた偽造運転免許証を使い、故郷・石川県でパスポート取得を試みて見破られ、身柄を確保された。
弁護側によると、逮捕後は
「毎日反省文を書いている」
という中西被告。
判決は9月6日に下される。

児童ポルノを別商品に偽装しフリマアプリで販売 容疑の44歳男を再逮捕
2024/7/1 21:11
https://www.sankei.com/article/20240701-ZIDZZBGA5RNS7B2YBPHD3PM5C4/
自ら撮影した児童ポルノ動画を販売する際、フリマアプリ上で別の商品を販売しているように偽装したとして、警視庁人身安全対策課は1日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益仮装)の疑いで、埼玉県新座市野寺、無職、木村真魚(まお)被告(44)=不同意性交罪などで起訴=を再逮捕した。
容疑を一部否認している。
人安課によると、木村容疑者は令和5年11月以降、女子高校生(17)に電車内で猥褻な行為をした上、付きまとったとして、不同意猥褻とストーカー規制法違反容疑で逮捕された。
その後、スマートフォンの解析などから、4年12月〜5年9月、交流サイト(SNS)で知り合った小・中・高校生の計5人の女性に対し猥褻な行為を行い、撮影した動画を販売していたことが判明。
木村容疑者はこの少女らへの不同意性交容疑でも逮捕され、その後起訴されている。
木村容疑者は、スマートフォンのフリマアプリで雑誌やアダルトグッズなどを販売。
商品の中に、児童ポルノ動画のリストを同梱していた。
購入希望者にはフリマアプリ上の別の商品を購入するよう指示し、購入確認後、秘匿性の高い通信アプリ
「テレグラム」
のファイル送信機能を使って動画を送信していたという。
再逮捕容疑は5年9月20日〜10月2日、フリマアプリで40代男性らに児童ポルノ動画データを販売する際、別の商品を販売しているように装って犯罪収益を偽装したとしている。

http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/513.html#c38

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