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(回答先: Re: 雑感です。 投稿者 あっしら 日時 2003 年 10 月 08 日 23:19:34)
あっしらさん。 こんにちわ。
私に良く判らない点ですのでうかがいます。
私がもうちょっと詳しければもっと面白い議論になると思うのですがすいません。
マルハナバチさんもよろしければ読んで下さいね。
たぶん興味深いんじゃないかと思うのですが。
(岸田説の「ホテルニュージャパン」ではありませんが、被害者同盟であり、同盟参加者を見たら揃いも揃って非白人だったというものであり、非白人が価値観を共有していたわけではありません。)
戦前(近代)日本人ですが、被害者同盟であるという明瞭な認識を持ち、自覚していれば、もう少しマシな歴史になったのではないかと思わないでもありません(おそらく無意味な仮定の問題ですが)。
ホテルニュージャパンの被害者遺族なら、「仲間」と価値観を共有しようなんて思わないですよね。
そんなことは無意味に違いない。
あの蝶ネクタイから金をとることが共通目的に違いない。
戦前日本人は、朝鮮半島や中国、ジャワ等、既に独自の価値観が長い歴史を伴って成立した地域で、自分達の(近代)価値観を押しつけようとしたことは否定できないでしょう(善意だったのかもしれないですが))。
被害者同盟にすぎないという認識なら、そんな面倒くさいことできないですね。
どうしてこうなったのかな?
「君たちも近代化しないと、白人に勝てませんよ」ということなのかな?
ホテルニュージャパンの被害者同盟なら、とりあえず司法制度があり、不十分ながら法的救済はあるわけです。
しかし、現実の歴史、現実の世界では、公正な司法制度なんかなく、被害者同盟は救済を受けられないわけです。
「自力救済」するしかない。
自力救済のためには、近代化して近代世界で戦えるような力を付けるしかない。
そのためには我々と同じようにした方が良いですよってことかな?
だけどそう割り切れるわけでもなく、実際には同文同種とか、他国民と容易に分かり合えるかのようなスローガンが連呼されたわけですね。
岡倉天心や孫文の文章を読んでも、そういう傾向が感じられてなりません。
考えてみると凄く難しい問題に思えるのです。
一体どうしたら良かったのでしょう?
(日本の封建制は土地所有を基礎にしたものではなく、支配者の土地からの分離と領民の武装解除が基礎です。
ある地理的範囲の地域共同体を統治するのが封建領主であり、封建領主の統合体(秩序維持装置)が幕府です。そして、封建領主の統合体に権威を与えたのが天皇です。
この構造が固まったからこそ、武力で土地を奪い合う西洋とは異なり、徳川250年の太平と産業及び貨幣経済の発達が成し遂げられました。
(西洋は“新大陸”の収奪を基礎に産業が発達し、インドを中心としたアジアから利益を上げるためにさらに産業が発達しました。日本は管理貿易(鎖国)ですから、内部での変動です))
西洋との相違は、幕藩体制、管理貿易ですね。
もちろん基本的に違うようです。
地理的条件や、先進地域からの情報を取り入れて加工し、進化していくプロセスは、西洋と日本は類似していたのではないですか?
産業の発展、特に貨幣経済(金融市場を含む)の発展、それに伴う計量的学問の発展、ブルジォア階級の勃興など、類似しているように思うのですが。
幕藩体制は、放っておけば西洋近代化しそうな世界に「たが」をはめていたような感じがするのです。
いかがでしょう。
その「たが」が明治期にとり外されてしまったというように思うのですが。
戦国時代がそのまま延長していけば、日本も西洋と似た歴史過程をたどっていたのでは(これは梅棹史観になってしまいますが)?
そうすると、その「たが」が何だったのかというのは興味がわいてきます。
とりあえずこのへんで。