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ガザでの住民虐殺は米英を中心とする帝国主義者による侵略の一場面(櫻井ジャーナル)
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投稿者 赤かぶ 日時 2025 年 4 月 13 日 00:55:30: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ガザでの住民虐殺は米英を中心とする帝国主義者による侵略の一場面
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202504130000/
2025.04.13 櫻井ジャーナル

 ガザではイスラエル軍が再び住民虐殺を激化させ、シリアではHTS(ハヤト・タハリール・アル・シャム)やRCA(革命コマンド軍)がアラウィー派やキリスト教徒をはじめとする住民を虐殺しているのだが、西側世界では政府も有力メディアも虐殺に寛容だ。

 SIPRI(ストックホルム国際平和研究所)によると、イスラエルの武器輸入の69%はアメリカが占め、その次がドイツで30%。イギリスはアメリカと連携してイスラエルへ軍事物資を空輸しているほか、偵察機をパレスチナ上空に飛ばして情報収集に努め、2021年にはイスラエルと軍事協力協定を締結している。アメリカ、イギリス、ドイツはガザでの住民虐殺でイスラエルと共謀している。

 ​医学雑誌「ランセット」は今年1月9日、2023年10月7日から24年6月30日までの間にガザで外傷によって死亡した人数の推計値が6万4260人に達し、そのうち女性、18歳未満、65歳以上が59.1%だとする論文を発表した​。このほか、瓦礫の下に数千とも数万とも言われる遺体があるとも言われている。

 イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は1949年にテル・アビブで生まれたが、1956年から58年、そして63年から67年の期間、アメリカで生活。1972年にはマサチューセッツ工科大学へ留学、その後も断続的にアメリカで暮らしている。

 ベンヤミンの父、ベンツィオンはベンツィオン・ミレイコウスキーとしてポーランドのワルシャワでラビの子どもとして誕生、1920年に一家はパレスチナへ移住、姓をネタニヤフに改め、ヘブライ大学へ入学してからゼエブ・ジャボチンスキーの修正主義シオニズムに傾倒。1940年にベンツィオンはニューヨークへ渡り、数カ月の間、ジャボチンスキーの秘書と務めている。

 ジャボチンスキーが親しくしていたレオ・シュトラウスは1899年にドイツの熱心なユダヤ教徒の家庭に生まれ、17歳の頃にジャボチンスキーのシオニスト運動に加わった。シュトラウスはネオコンの思想的な支柱と言われているが、カルガリ大学のジャディア・ドゥルーリー教授に言わせると、彼の思想は一種のエリート独裁主義で、「ユダヤ系ナチ」である。(Shadia B. Drury, “Leo Strauss and the American Right”, St. Martin’s Press, 1997)

 修正主義シオニズムの一派であるシンクタンクの「IASPS(高等戦略政治研究所)」は1996年にイスラエル新戦略研究グループを編成、リチャード・パールを中心とするネオコンたちが「クリーンブレイク:国家安全保障のための新たな戦略」なる文書をネタニヤフ首相への提言として作成した。

 彼らはシリアをイスラエル北部における脅威だと認識、トルコやヨルダンと協力してシリアを弱体化させて封じ込め、国境地帯で主導権を握り、シリアだけでなくヒズボラやイランを攻撃するとしている。イラクのサダム・フセイン政権を倒して親イスラエル体制を樹立させ、シリアとイランを分断して個別撃破するという計画をネオコンは1980年代から立てていた。アメリカは2003年3月、同国軍が主導してイラクを先制攻撃、フセイン体制を倒し、フセイン自身を処刑している。

 欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めた経験のあるウェズリー・クラークによると、2001年9月11日にニューヨークの世界貿易センターとバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎が攻撃されてから10日ほど後、彼は統合参謀本部で見た攻撃予定国のリストを見ている。そのリストにはイラク、シリア、レバノン、リビア、ソマリア、スーダン、そしてイランが記載されていた。(​3月​、​10月​

 リビアのムアンマル・アル・カダフィ体制は2011年11月にNATO軍とアル・カイダ系武装集団の連合軍が倒し、カダフィ自身を惨殺しているが、リビアより1カ月遅れで侵略戦争が始まったシリアは昨年12月8日にダマスカスが制圧され、バシャール・アル・アサド体制はアル・カイダ系武装集団に倒された。その背後にはトルコ、アメリカ、イギリスといった国が存在している。

 こうした国々はアル・カイダ系の戦闘員を傭兵として使ってきたが、​イギリスの外相を務めた経験のあるロビン・クックはアル・カイダについて、CIAの訓練を受けた「ムジャヒディン」の登録リストだと2005年7月に説明している​。この仕組みをズビグネフ・ブラジンスキーは1970年代に作った。

 それだけでなく、サウジアラビア、バーレーン、アラブ首長国連邦、カタールなどもイスラエルと緊密な関係を築き、ガザでの住民虐殺を事実上、支援してきた。こうした一部のアラブ諸国はイスラエルとの貿易をここにきて急増させている。ペルシャ湾岸諸国は兵站ルートを利用してスラエルへ武器を輸送、アメリカの軍事物資輸送に協力、イスラエルの武器産業に投資もしているという。

 アル・カイダ系戦闘員はムスリム同胞団やワッハーブ派が中心だが、いずれもイギリスと関係が深い。

 ムスリム同胞団は1928年にハッサン・アル・バンナが創設したが、その源流とされる汎イスラム運動は1885年にイギリスの情報機関員や外交官がロンドンでアフガニスタン人の活動家と会談、帝政ロシアに対抗するために汎イスラム同盟を結成できないかが話し合われたという。

 エジプトのムスリム同胞団は1930年代にカイロの郊外に戦闘員を訓練するための秘密基地を建設したが、教官はエジプト軍の将校が務めていた。第2次世界大戦の際にムスリム同胞団は秘密機構を創設し、王党派と手を組んで判事、警察幹部、政府高官らを暗殺していた。

 1945年2月、そして48年12月にムスリム同胞団はエジプトの首相を暗殺、49年2月には報復でバンナが殺された。その直後に同胞団のメンバーは大半が逮捕され、組織は解散させられたのだが、アメリカとイギリスの情報機関は組織解体から2年半後に復活させている。

 エジプトでは1952年7月にクーデターで王制から共和制へ移行するのだが、その背後にはCIAがいたと言われている。クーデターにはムスリム同胞団が参加していたが、実権を握ったのは自由将校団のガマール・アブデル・ナセルだ。

 このクーデターを好ましくないと考えたイギリスは自由将校団の政府を倒そうとするが、アメリカに止められた。そのアメリカはナチスの親衛隊で幹部だったオットー・スコルツェニーのほか、軍人や数百名の元ゲシュタポ将校を送り込み、このグループはエジプトの警察でナチス的な手法を教える。

 ムスリム同胞団は1954年にナセル暗殺を目論む。その暗殺計画で中心的な役割を果たしたひとりはサイド・ラマダーン。同胞団を創設したハッサン・アル・バンナの義理の息子だ。この計画の黒幕はイギリスだと見られている。ラマダーンはサウジアラビアへ逃れ、そこで世界ムスリム連盟を創設、西ドイツ政府から提供された同国の外交旅券を使い、ミュンヘン経由でスイスへ入っている。そこで1961年にジュネーブ・イスラム・センターを設立した。資金はサウジアラビアが提供したという。この当時、スイス当局はラマダンをイギリスやアメリカの情報機関のエージェントだと見なしていたという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)

 サウジアラビアはイスラエルと同じようにイギリスが作り上げた国である。イギリス外務省アラブ局はエージェントを後のサウジアラビア国王でワッハーブ派のイブン・サウドに接触させ、1916年6月にアラブ人を扇動して反乱を引き起こした。トーマス・ローレンス、いわゆる「アラビアのロレンス」もその部署に所属していた。オスマン帝国を解体し、中東を支配することが目的だ。

 ローレンスが接触していたイラク・イブン・アリにイギリスのエジプト駐在弁務官だったヘンリー・マクマホンは書簡を出し、その中でイギリスはアラブ人居住地の独立を支持すると約束した。フセイン・マクマホン協定である。このイブン・アリを追い出したイブン・サウドを中心として1932年に作られた国がサウジアラビアにほかならない。

 その一方、イギリスのアーサー・バルフォア外相はロスチャイルド卿に宛てに出した書簡の中で「イギリス政府はパレスチナにユダヤ人の民族的郷土を設立することに賛成する」と約束している。1917年11月のことだ。

 また、イギリスとフランスは石油資源に目をつけ、サイクス・ピコ協定を1916年5月に結んでいる。フランスのフランソワ・ジョルジュ・ピコとイギリスのマーク・サイクスが中心的な役割を果たしたことからそう呼ばれている。

 そして2023年4月、修正主義シオニズム人脈のネタニヤフ首相はイスラムの聖地であるアル・アクサ・モスクへ警官隊を突入させ、同年10月3日にはイスラエル軍に保護された832人のイスラエル人が同じモスクへ侵入してイスラム教徒を挑発。ハマスなどの武装集団がイスラエルを陸海空から攻撃したのはその後、10月7日のことだ。

 その攻撃から間もなく、​ネタニヤフ首相は「われわれの聖書(キリスト教における「旧約聖書」と重なる)」を持ち出し、パレスチナ人虐殺を正当化している。聖書の中でユダヤ人と敵だとされている「アマレク人があなたたちにしたことを思い出しなさい」(申命記25章17節から19節)という部分を彼は引用、「アマレク人」をイスラエルが敵視しているパレスチナ人に重ねた​のである。その記述の中で、「アマレク人」を家畜と一緒に殺した後、「イスラエルの民」は「天の下からアマレクの記憶を消し去る」ことを神は命じたというわけだ。

 サムエル記上15章3節には「アマレクを討ち、アマレクに属するものは一切滅ぼし尽くせ。男も女も、子供も乳飲み子も牛も羊も、らくだもろばも打ち殺せ。容赦してはならない。」と書かれている。これこそがガザでイスラエルによって行われていることだと言えるだろう。ネタニヤフによると「われわれは光の民であり、彼らは闇の民」なのである。

 ネタニヤフ政権はパレスチナ人だけでなく家畜も皆殺しにした上、彼らの存在を歴史から抹殺すると言っているのだ。そのイスラエルをアメリカやイギリスをはじめとする西側諸国は支援している。

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コメント
1. 赤かぶ[240759] kNSCqYLU 2025年4月13日 01:01:25 : vg6V5K7TqU : UHl0T1pZQkd5dnc=[2038] 報告

2. 赤かぶ[240760] kNSCqYLU 2025年4月13日 01:02:25 : vg6V5K7TqU : UHl0T1pZQkd5dnc=[2039] 報告

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9. 赤かぶ[240767] kNSCqYLU 2025年4月13日 01:14:09 : vg6V5K7TqU : UHl0T1pZQkd5dnc=[2046] 報告

10. 赤かぶ[240768] kNSCqYLU 2025年4月13日 01:15:54 : vg6V5K7TqU : UHl0T1pZQkd5dnc=[2047] 報告

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