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※2025年3月24日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し
※紙面抜粋
※2025年3月24日 日刊ゲンダイ2面
この笑みで、苦しい強弁言っている先からほころびが(C)日刊ゲンダイ
ポケットマネー、政治活動と苦しい強弁を続けている首相だが、そう言っているそばから、次々とほころびが出てきている。誠心誠意説明すればするほど、苦しい言い訳を重ね、不信を招く無間地獄。このまま選挙戦なら玉砕戦法。
◇ ◇ ◇
連日、商品券問題で苦しい言い訳を続けている石破首相だが、発言の根幹を疑う連載が昨23日から朝日新聞で始まった。「自民党の金権政治」と題されたシリーズで、商品券問題の生々しい裏側を活写している。それによると、首相の商品券配布で関係者が取材されていることを聞きつけた政府高官が3月13日、石破事務所に確認を求めたところ、認めた。このとき、この政府高官は「ああ……」と嘆息したというのである。
「ああ……」にはもちろん、さまざまな意味があるだろうが、「嘘であってくれ」という希望が打ち砕かれた「ああ……」であり、「このタイミングでなぜ、そんなバカげたことを」の「ああ……」であり、「こりゃ、政権は持たないかもしれない」という「ああ……」であったのは容易に想像がつく。
少なくとも石破が強弁するように「法的に何の問題もない」という認識とはかけ離れていたことがわかる。側近も頭を抱え込むような「大失態」だったのである。
その後の動きも生々しい。
<官邸と党は、党本部のコンプライアンス担当の関係者と極秘に協議。関係者は、政治活動に関する寄付を禁じた政治資金規正法21条の2を根拠に、石破氏の商品券配布は「政治活動にはあたらないため、法律には抵触しない」との見解を示した。見解をもとに、首相秘書官らを中心に想定問答集が練られた>
石破の言う「政治活動ではない」という強弁は、会合の実態がそうだったからではなくて、後付けだったということだろう。
その原資を「ポケットマネー」とすることも、この想定問答集の中で固まった、とある。「固まった」という表現が微妙だ。本当にポケットマネーであれば、「固める」必要などない。口裏合わせということだ。
嘘や詭弁を繰り返しても説明にならない
こうした裏側を暴露されると石破が連日のように繰り返している「大変だったね」「ありがとう」「これで何か食べてね」という趣旨の答弁がガタガタと崩れていく。猫なで声で、「誠心誠意」などと言っている石破の人間性そのものを問いたくなるというものだ。
よくもまあ、国民を愚弄したものだが、「天網恢々疎にして漏らさず」。すぐにこうして裏側が暴露される。自業自得ということだ。ジャーナリストの山田惠資氏が言う。
「朝日が一斉に15人の取材を始め、その情報が官邸に入り、党も交えて対応を協議したという話は聞いていました。その際、10万円を政治団体からの支出として、全部、政治資金収支報告書に載せる選択肢も話し合われたと聞いています。でも、政治活動ではない、で押し切ることになった。石破さんは、このタイミングで商品券を配っただけでなく、その後の説明、メディア対応でも過ちを犯したと思う。公邸で正副官房長官を交えた会食がなぜ、ただの懇親なのか。案の定、連日、国会では追及を受けています。ついでに言うと、最初の記者会見では10万円もの商品券をポンと配ったことに対して、“世間の常識との乖離があった”ということに言及していない。世論の逆風に慌てて言い出したことで初期対応で右往左往していたのがうかがえます」
石破は「誠心誠意、説明を尽くし、国民の理解を得ること」などと言っているが、いい加減な話を繰り返されたところで、国民の理解が得られるわけがない。
ケチな首相が「ポケットマネー」を出すのか
立憲民主の小川淳也幹事長は、「機密費である疑いが濃厚といわざるを得ない」/(C)日刊ゲンダイ
商品券の原資、食事代を「ポケットマネーから出した」というのも怪しいものだ。
立憲民主党の小川幹事長は23日、フジテレビの番組で「突然ケチがケチでなくなるというのは、普通あり得ないことだ。新たに手にできる自由な金があるのだろうとなる。(原資が官房機密費である疑いが)濃厚であるといわざるを得ない」と攻め立てている。
実際、石破の政治資金収支報告書を調べると、23年までの3年間で会合費の計上はごくわずかだ。21年に74万円、22年に248万円、23年は155万円。それなのに、公邸会食ではポンと180万円(食費30万円、商品券10万円×15人分)である。極端な話、官房機密費を金庫から出して、ポケットに入れれば、そこから出したのはポケットマネーという理屈か。こんな屁理屈が認められるなら、裏金つくり放題になる。「違う」というなら石破の銀行口座の動きを見せて欲しいものだ。
「肝心なのは、3月13日の想定問答会議で、“政治活動ではない”“私的なポケットマネー”の2つがセットで決められたことです。収支報告書に載せないのであれば、ポケットマネーと言うしかない。すべてはつじつま合わせですから、ひとつ崩れれば、石破答弁は破綻します」(政界関係者)
辞めるに辞められず無間地獄の石破首相
実際、石破釈明に納得している国民はほとんどいない。本人も苦しい弁明は自覚しているはずだ。毎日新聞の世論調査では支持率が7ポイント下落し、23%だったが、自民党支持層の支持率も12ポイント減で6割を切った。
だったら、もう辞めるのかというと、石破降ろしは急速に萎んでいる。
「石破首相の商品券問題は歴代首相に飛び火し、自民党全体の金権体質の問題になってきたからです。そうなると、クビをすげ替えても解決にはならない。選挙で勝てるわけでもない。かくて、党本部は密かに“石破降ろしの撃ち方やめ”と言っている。それが石破降ろしが収まってきた自民の事情。一方、野党もイケイケに見えて防戦一方の石破さんが首相でいた方が戦いやすい。会期末に不信任案提出という選択肢はありますが、そうなれば、間違いなく、石破さんは解散する。野党にその覚悟があるかも問われています」(ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
かくて、石破の「生き地獄」はずっと続くということだ。理屈にならない理屈を繰り返し、国民に呆れられ、選挙を前に支持率はどんどん下がっていく。気も狂わんばかりになるが、辞められない。同じことを言い続けるしかない無間地獄だ。
こんな政局はあまり見ないが、それもこれも、自民党全体がとうとう完全に腐ったことの証左だ。裏金まみれで、「石破よ、おまえもか」となった時点で次がいない。何度も言うが、この政党は解体、解党以外に道はないのだ。
都議選も参院選もボロ負けの可能性
自民解党は早晩、現実のものとなるかもしれない、という見方も永田町界隈では渦巻いている。6月の都議選、7月の参院選で、ボロ負け必至の見立てが急速に広まっているからだ。都議会自民党ではすでに旧安倍派と同じ裏金問題が発覚しているが、裏金の有無とは別に公明党は推薦しない方針を固めている。自民は候補者集めにも四苦八苦で公募しても誰も来ない。42選挙のうち、16選挙区が未定というありさまだ。
「このままだと自民は複数区の最後の議席で競り負けるケースが続出する可能性がありますね。ベテラン議員を中心に都民ファーストや石丸新党相手に大苦戦となりそうです。そして、都議選の結果はやはり、翌月の参院選に影響する。自公は非改選で75議席を持っている。過半数に50議席ですから、まさかそれは割らないだろうとみられていたが、最近は自民の選挙関係者も慌てています。1人区は野党同士が競合するのは4、5選挙区で予備選などですみわけができそうなのです。複数区も苦戦必至で西田昌司氏の京都も維新、共産で決まるかもしれません」(鈴木哲夫氏=前出)
石破が今、生き地獄に耐えているのは、参院選は「何とか過半数維持できる」と踏んでいるからだが、それも危うくなってきたということだ。これからどんどん、支持率が下がっても、降ろすタイミングを逸した自民は、石破で玉砕、自爆選挙になるかもしれない。石破降ろしは鳴りを潜めても政局はますます、波乱含みだ。
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