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小池都政「お台場に26億円の世界最大級噴水」はフジテレビの“天皇”案件?整備計画にチラつく日枝久氏の影
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/366743
2025/01/29 日刊ゲンダイ
小池百合子都知事(左)と日枝久フジテレビ取締役相談役/(C)日刊ゲンダイ
中居問題で炎上中のフジテレビに新たな疑惑が噴出だ。同社の“天皇”と呼ばれる日枝久取締役相談役(87)が、東京都の“女帝”こと小池百合子都知事(72)の肝いり案件に関わっていた疑いが浮上したのだ。
小池知事の肝いり案件とは、お台場海浜公園(港区)に整備する世界最大級の噴水「ODAIBAファウンテン(仮称)」。幅250メートル、噴水の高さは150メートルという規模で、2025年度末に完成予定だ。整備費は約26億円で、維持管理費は年1.5億〜2億円。独立採算の特別会計である「臨海地域開発事業会計」から捻出することから、都は「税金は一切使わない」としている。
臨海部の新たな観光スポットにする狙いだそうだが、これだけの費用をかけてまで造るべきものなのか疑問視されている。小池知事が特別顧問を務める都民ファーストの会の都議ですら「何のために造るのか意味不明」と首をかしげるほどだ。
どうも、この巨大噴水の整備計画の裏に日枝氏の影がチラつくのだ。この問題を調査する三戸安弥都議(自由を守る会)は昨年11月、「噴水について都に寄せられた事業や団体からの要望の内容、要望を受けた日付、要望者が分かる文書の全て」を開示請求。今月上旬に示された資料には「一般社団法人 東京臨海副都心まちづくり協議会」と事業者名が記されている。
実は、この協議会には、臨海地域を拠点とする企業や都が出資する第三セクターなどが会員として名を連ねているのだが、組織トップの理事長を務めているのが日枝氏なのだ。1997年の設立以降、現在に至るまで理事長を務めており、影響力の大きさがうかがえる。
ウィンウィンの関係
設備費は約26億円、維持費は年間1・5〜2億円、巨額を投じる必要があるのか(東京都港湾局の公式HPから)
開示された文書には、噴水整備に「賛同する」と記されており、協議会が計画を歓迎している意図が読み取れるが、誰が要望したのかはよく分からない。日枝氏の意向が働いたのではないか。
「フジテレビとしては、社屋近くの公園に観光拠点を整備してもらえれば万々歳でしょう。一方、噴水が番組のロケ地などで使われれば、小池さんとしても成果を全国放送でアピールできる。ウィンウィンの関係と言えます。そのため『日枝氏と知事の間で話をつけたのでは』とみられているのです」(都政関係者)
都に問い合わせると、こう答えた。
「協議会からは以前から臨海地域のにぎわい創出の要望を受けている。それを踏まえ、都として噴水の整備を決めた。日枝氏やフジテレビから要望を受けたとは認識していない」(港湾局)
協議会は「こちらからにぎわい創出を要望する中で都が噴水の整備を決定。我々はそれに賛同したに過ぎない」(事務局)。フジテレビは「東京都への予算要望はまちづくり協議会事務局がとりまとめて提出しているものであるため、時系列など具体的なこともこちらでは把握していません。また、フジテレビが東京都に噴水整備を要望した事実はございません。詳細につきましては、まちづくり協議会事務局にお問い合わせください」(企業広報部)と回答した。
三戸都議はこう言う。
「私は噴水整備の要望者を調べるため、2017年以降に都が事業者などから要望を受けた際の対応記録についても、開示請求しました。ところが、噴水に関する記録はナシ。誰がいつ要望したのか記録がないのです。まさか、誰からの要望も受けず、知事が一人で思いついたのでしょうか。影響力の大きい日枝氏が口頭などで知事に助言したと考える方が自然ではないか。記録がない以上、そう疑われても仕方ありません。都は調査し、説明責任を果たすべきです」
“天皇”と“女帝”のやりとりはあったのか。
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