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早くも見えた石丸伸二氏「再生の道」の“ポンコツ化”…政策への言及なし、新党参加にこれだけのリスク
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/366323
2025/01/16 日刊ゲンダイ
日刊ゲンダイ記者に逆質問(C)日刊ゲンダイ
石丸伸二・前安芸高田市長が15日、都内の貸会議室で会見し、自らが党首を務める地域政党「再生の道」の設立を発表した。今夏の都議選の候補者を公募し、全42選挙区で擁立を目指す。自身は出馬しないという。
集まった約100人の報道陣を前に、まず石丸氏はメディア批判を展開した。会見開始直前、目の敵にしているテレビ朝日の記者の出欠を確認。不在だと分かると「話すことが半分になりました」と言い、「もう半分は記者クラブを詰めることですね」と不敵な笑みを浮かべた。
何を言い出すのかと思ったら、矛先を向けたのは、記者クラブの幹事社である時事通信社。石丸氏は当初、都庁でクラブ主催の会見を行う予定だったが、日時の詳細を記した資料がネットに流出したため、「誰が来るかわからない状況は種々のリスクが高い」との理由でいったん中止を決定。改めて、都内会議室に場所を変更したのだが、参加条件として「登録者数100万相当のネット媒体を有するか否か」などを掲げ、事実上、フリー記者らを排除した。
会見の情報が漏れたことについて「重大事故じゃないですか」などと怒り、時事通信社の記者を詰問したのだった。
一方、本題の地域政党については、驚くことに肝心の政策の中身への言及はナシ。いわく、「各候補が各選挙内で主張すべきことを主張する」のだという。国政政党への重複所属を認める考えも示し、当選した場合の条件として「2期8年」という多選制限を挙げた。石丸氏本人との面接などを経て、最大55人の擁立を春ごろまでに決めると説明した。
行き場のない有象無象ばかりが終結
肝心要の政策の中身への言及はナシ(C)日刊ゲンダイ
質疑応答に移ったところで、日刊ゲンダイは会見に参加基準を設け、フリー記者を排除したことについて「適切ではない」と指摘。すると、石丸氏は「日刊ゲンダイに取材したいとオファーしたら、際限なく受けてくれるんですね? できないですよね。なんでできないことを人にやらせようとするんですか」と逆質問。記者が「政党代表として多くのメディアと向き合い、有権者にメッセージを送るべきではないか」と返すとこう答えた。
「はい、だから多くの方に情報を伝えるために最も効率的な方法を選びました。(例えば)ここ(会見場)にユーチューブをやっている人が来て、1時間対談すると。でもその人は登録者数は1000人しかいない。この1時間、皆さん損しますよ。皆さんだけでなく多くの国民が損をする。都民、国民の利益を最大化させる方法を考えた」
要するに、大手メディアはともかく、弱小メディアとは向き合っても「損」するだけだから切り捨てたというわけだ。石丸氏は都議選で子飼いを当選させ、次の都知事を狙っているといわれる。
しかし、こんな人物がトップに立つ政党にマトモな候補が集まるだろうか。
石丸新党への参加を検討中の政界関係者が言う。
「石丸さんは候補への支援として60万円の供託金の負担や、石丸さんの応援演説などを掲げていますが、平時の政治活動への援助はない。また、最も重要な落選した場合のケアについても言及がない。リスクが高すぎるため、民間企業を辞めてまで手を挙げる人は少ないでしょう。結果、落選を繰り返して行き場のない有象無象ばかり集まるのではないか。さらに、春までに55人擁立すると言いますが、そんな短時間で身体検査は不可能。当選したはいいが、後から問題が発覚するケースが続出しかねません」
“ポンコツ政党”化は避けられそうにない。
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