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※2025年1月15日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し
※紙面抜粋
※2025年1月15日 日刊ゲンダイ2面
やりたいことはことごとく「封印」される石破首相(C)日刊ゲンダイ
通常国会が始まる前から、鮮明になってきた石破首相のガンジガラメ。同日選も大連立も与野党の反発で「封印」を余儀なくされ、アジア版NATOに至っては与党訪中団が別の構想をぶち上げるチグハグ。
睡眠薬の常用を明かし、ボヤキばかりで、思わず心配になってくる。
◇ ◇ ◇
はたして少数与党の石破政権は、通常国会を乗り切れるのだろうか。来週24日に通常国会が召集されることが正式に決まった。14日林官房長官が、衆参両院の議運委に日程を伝達した。
通常国会は会期150日間の長丁場である。7月に参院選を控えていることもあって、野党が厳しく対峙してくるのは間違いない。野党が結束すれば、いつでも「内閣不信任案」が成立する。
国会がはじまる前から鮮明になっているのが、すでに石破首相はガンジガラメにされ、やりたいことは、ことごとく「封印」せざるを得なくなっているということだ。
年末年始、石破は「衆参ダブル選挙」と、「野党との大連立」の可能性を口にしていたが、与野党の反発にあい、どちらも早々と「撤回」に追い込まれている。
昨年12月28日、出演した報道番組で衆参同日選の可能性について問われた石破は「これはある」と認め、さらに1月1日に放送されたラジオ番組では、大連立について「選択肢としてはある」と答えていた。
ところが、インドネシアを訪問した11日、ダブル選挙と大連立について、「私が1回でも言ったことがあるか。どちらの『だ』の字も言ったことはない」と、強く否定している。
「ダブル選挙を口にした石破首相に対して、党内からは『解散権を軽々に口にすべきじゃない』と批判の声があがっていました。党内の反発が強く、石破さんも否定せざるを得なかったのでしょう。しかし、総理に対して党内から批判が噴出し、すぐに総理が発言を否定するのは、安倍1強時代では考えられなかったことです。政権基盤の弱さがモロにでています」(政界関係者)
さらに、持論である「アジア版NATO創設」にいたっては、「封印」を余儀なくされているだけでなく、現在、訪中している与党訪中団が、「アジア版NATO」とは、まったく別の「枠組み」を中国政府に提案する始末だ。多国間の安全保障対話の枠組み「欧州安保協力機構」の「アジア版」創設を中国政府に持ちかけている。
これでは、石破も立場がないのではないか。
政治評論家の本澤二郎氏はこう言う。
「石破首相は手足を縛られ、やりたいこともやれない状況なのでしょう。少数与党ということもありますが、やはり10年以上、政権中枢から離れ、傍流だったため、政権運営のノウハウも、人脈もないのでしょう。なにもかも森山幹事長に丸投げしているように見えます。これでは持論を実現するのは難しいですよ」
「週刊文春」(新年特大号)によると、旧知の地方政治家から「自分のやりたいことやったらええねん」と励まされた石破は、言葉少なに「大変なんだよ」と語るのみだったという。
うまく寝られない
首相の持論は完全無視(自民党の森山幹事長、中国の王毅外相、公明党の西田幹事長)/(C)共同通信社
やりたいことも、やらせてもらえない──。こうなると、石破が抱えているストレスは、相当、強いに違いない。
周囲からは体調を心配する声があがっている。なにしろ、総理就任から100日しかたっていないのに、クリニックに3回も足を運んでいる。「検査」ということになっているが、普通の会社員だって、3カ月に3回も「検査」しないのではないか。忙しい総理大臣が、激務の合間を縫って病院に行くのは、よほどのことと考えるのが普通だろう。
どうやら、うまく寝られないらしい。最新号の「週刊現代」のインタビューにこう答えている。
「朝から晩までずっと緊張していますね。携帯電話というのは恐ろしいです。午前1時だろうが2時だろうが、容赦なくかかってくる」
「だから電話が鳴らなくなる午前2時くらいから、朝5時くらいかな、ようやくひと息ついて」
夜中の2時、3時まで起きていたら体力が持つはずがない。
「週刊文春」(新年特大号)の取材には、睡眠薬を服用していることを認めている。
異様なのは、メディアの取材に対して、平気で愚痴をこぼしていることだ。「週刊文春」(1月16日号)から、「年末年始は休めた?」と電話取材を受けた石破は、「ない、まったくない」と答えた後、こう、ぼやいている。
「元旦はだって、宮中に行って、能登に行った。二〜三日は、そりゃもう、山ほどくるメールの返事とか、う〜ん、(一月)六日の伊勢神宮参拝のあとの年頭(記者)会見(の準備)とか、そんなことやってれば一日は終わりますわな。一歩も外に出れないんだから……」
正直といえば正直だが、一国のトップがメディア取材に愚痴をこぼすのは、異例のことだ。よほど参っているということなのではないか。
永田町では、石破は「無呼吸症候群」ではないか、と囁かれている。睡眠中に呼吸が止まる「無呼吸症候群」は、日中、頭がボーッとし、判断力が鈍り、イライラしたり、なにもやる気がしなくなるといった症状が出やすい。
「もし、石破首相が夜、寝られないのだとすると、ちょっと心配です。正常な判断ができるのかどうか。一国のトップの心身状態は、国民生活を左右するからです。韓国の大統領が、いきなり戒厳令を発したのも正常な判断力を失ったからでしょう。相手も選ばず愚痴をこぼしているようだし、石破首相は大丈夫なのでしょうか」(本澤二郎氏=前出)
自己主張しない真空総理
いったい石破は、なんのために総理になったのか。持論を「封印」し、やりたいこともできないのでは、念願の総理に就いた意味もないのではないか。
しかし、24日からはじまる通常国会も、石破カラーを封印し、自己主張をしない「真空総理」に徹する方針らしい。
日本維新と国民民主を天秤にかけ、まんまと補正予算を成立させ、昨年の臨時国会を乗り切った石破は、このやり方に自信を深めているという。
国会答弁にも自信を持ちはじめているという。「石破論法」と揶揄される国会答弁は、野党議員の質問に、「ご指摘は謙虚に受け止めます」「まったく同感です」などと、まず下手にでて、長々と説明をするが、いつまでにどうするのか、最後まで言質を与えない、というシロモノ。議事録を読むと、質問になにも答えていない。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「少数与党の石破首相は、昨年の臨時国会と同じように、可能な限り、野党の要求を丸のみすることで、本予算の成立をはかり、6月末までの通常国会を無事に乗り切るつもりなのでしょう。しかし、はたして思惑通りにいくのかどうか。たとえ、国会での数合わせに成功し、予算を成立させ、内閣不信任案を否決できたとしても、受け身の姿勢では、7月の参院選で有権者から厳しい審判を受けるだけです。石破首相は、古い自民党を壊すと訴え、たとえ党内で冷や飯を食わされてもアベ政治を批判するなど、自分の考えを強く主張することで、国民の支持を集めていたはずです。石破政権が延命できるかどうか、最後は有権者の支持を得られるかどうかですよ。なぜ、腹をくくらないのか。いま、国際社会は揺れ、日本には難問が山積している。いまこそ、トップのリーダーシップが問われているのに、持論を封印するなんて最悪です」
もはや、石破が総理をつづける意味はないのではないか。
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