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※2024年11月1日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大 文字お越し
※紙面抜粋
※2024年11月1日 日刊ゲンダイ2面
「数合わせ」、「擦り寄り」/(C)日刊ゲンダイ
少数与党のときにはさまざまな組み合わせが考えられるが、公明が離れないのも不思議だ。石破自民はとりあえずの数合わせにホッとしているかもしれないが、混迷政局はこれから本番。
◇ ◇ ◇
自民党と国民民主党は10月31日、幹事長・国対委員長会談を国会内で開き、公明党も交えて政策協議を進めることで合意した。
自民は11月中旬にもまとめる総合経済対策に、国民民主が主張する「手取りを増やす経済政策」の一部を反映させる考えで、2024年度補正予算案の年内成立に加え、25年度予算案の編成、さらに税制改正への協力を得たい考えだ。
自民は政策ごとに他党と連携する「部分連合」の実現を目指しており、国民民主に対し、政策協議について「政調会長同士の会議体」を設置することを提案。
しかし、政権に“すり寄った”とみられたくない国民民主は「案件ごとに対応したい」(榛葉幹事長)として応じなかったという。
国民民主は11月11日召集予定の特別国会で行われる首相指名選挙で、決選投票も含め、玉木代表に投票する方針も自民に伝えた。現有議席の勢力でみれば決選投票は石破首相(自民党総裁)と立憲民主党の野田代表の争いとなる見通し。ただ、国民民主が玉木に票を投じれば無効となるため、石破の首相再選出を後押しするとみられる。
自民、国民民主は早ければ11月9日にも党首会談を行う予定。衆院選で惨敗し、自民、公明両党が少数与党に転落した今、今後の政局はまだまだ一波乱も二波乱もありそうだ。
支持率30%台の石破自民に政権推進力はない
自民がなりふり構わず、国民民主に急接近するのは、自公両党では計215議席しか獲得できず、過半数の233議席まで18議席も足りないからだ。
「第2自民党」を公言し、これまで自公の補完勢力と揶揄されていた日本維新の会は議席を減らし、かつての勢いを失った。さらに馬場代表の責任論を巡って党内がゴタつき、体制や方針が定まっていないため、衆院選で28議席を獲得して立憲、維新に続く第4党に浮上した国民民主党に目を付けたわけだ。
衆院の首相指名選挙で決選投票が行われれば30年ぶりとなる。1994年、少数与党だった羽田内閣が総辞職し、当時野党だった自民は社会党、新党さきがけとともに村山・社会党委員長を首相候補に擁立。これに対して新生党や公明党などが海部元首相を担ぎ、決選投票で村山が勝って自社さ3党による連立政権が誕生した時だ。
今回のように衆院選で自民が惨敗して過半数割れとなり、決選投票にもつれ込んだのが79年。この時は首相指名選挙で当時の大平首相に対し、同じ自民の福田元首相が争う展開となり、大平が17票差で勝利した。
つまり、少数与党のときには何が起きるか分からず、今後、合従連衡、離合集散などの動きを経てさまざまな組み合わせが考えられるだろう。
政治評論家の小林吉弥氏はこう言う。
「国民民主がとりあえず、自公と足並みをそろえることで、今は辛うじて政権維持はできるかもしれない。しかし、石破政権の支持率はすでに30%台に急落しており、推進力はないことがハッキリしています。来月、再来月の支持率次第ではどんな展開になるか」
過去を振り返れば、93年に誕生した細川内閣の動きを思い出す人も多いだろう。
リクルート事件などを機に今回と同様、カネに汚い自民に対する世論批判が爆発。55年の結党以来、それまで38年間も単独政権を維持してきた自民党が下野し、非自民・非共産8党派による連立政権が誕生した。まさに混迷政局はこれからが本番と言っていい。
自民と足並みをそろえたら野党は徹底的に利用される
自業自得(C)共同通信社
「キャスチングボートを握る計画を少し前倒しする形にできた」
衆院選後の10月29日の会見で、満足げな表情を浮かべていた玉木。与党だけではなく、政権奪還を目指す野党・立憲からも連携を呼びかけられているからで、存在感を発揮する時が来たとばかり手ごたえを感じているのだろう。
だが相手は狡猾な自民だ。権力を維持するためなら何でもありで、平気の平左で嘘をつく。その例が、裏金事件に関与したとして非公認としながら無所属で当選した世耕、萩生田、西村、平沢らに対し、早くも衆院会派入りを要請したことだ。
だが、世耕が離党勧告処分を受けて離党し、和歌山2区から無所属で鞍替え立候補した際、地元は「党の公認候補に対抗して立候補することは重大な党規違反に準ずる行為」(党和歌山県連)とカンカンだった。これを受け、森山幹事長は世耕が当選しても「復党を承認することはない」と語った、などと報じられていた。
にもかかわらず、当選した途端、あっという間に「同じ会派に戻っておいで」とは開いた口が塞がらない。
要請を受け入れる議員も議員だろう。選挙終盤に裏金非公認の候補にも2000万円が振り込まれていたことが発覚し、この時、萩生田は「ありがた迷惑」と訴え、執行部に逆ギレしていた。それなのに「はい会派に入ります」だから唖然呆然。結局、党本部の非公認扱いも、裏金議員の反省するそぶりも、すべてが“偽装”だったわけだ。
自民にはもはや倫理観も道徳心も常識もない
<裏金議員を続々と呼び戻す自民党には、もはや倫理観も道徳心も常識さえも全く無いということ。守るべき法律を集団で破り、反省もしない反社会性の強い団体が、法律を作る立場にあること自体、絶対に許されない。今の自民党は権力維持に血眼で、国民の生活など見ていない。自民党は既に終わっている。>
玉木の元同僚である立憲の小沢(事務所)はX(旧ツイッター)にこう投稿していたが、その通りだろう。このメッセージを読んだ玉木はどう思うのか。
国民生活など二の次、三の次。頭数さえそろえば何でもいい--と政権維持のために血道を上げている石破自民。そこに違和感を抱く様子が見られない国民民主もどうかしているが、同様に公明党が今もなお自民から離れないのが不思議だ。
公明は衆院選で公示前の32議席から24議席と惨敗。敗因は裏金自民を支え続けていたからだろう。
「平和の党」という金看板のメッキは剥がれ落ち、武器爆買い、防衛費爆増という大軍拡に舵を切った自民の動きを何ら批判せず、ただ従うだけ。
衆院選で落選し、就任から1カ月余りで代表辞任を表明した石井代表は10月31日の党中央幹事会で「全て私の責任だ」と言っていた。衆院選で掲げたポスターには「希望の未来は、実現できる」とあったが、実現できないことを石井自らが示したようなものだ。
「裏金党」「悪党」の自民と足並みをそろえたら最後、徹底的に利用されるだけ。公明も国民民主も、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の“元締”にしゃぶりつくされる闇バイトの若者と同じになりかねないのに、よくもまあくっつくものだ。
政治アナリストの伊藤惇夫氏はこう言う。
「国民民主に注目が集まっています。この人気は果たして本物なのか、瞬間的なものなのか分かりませんが、いずれにしても石破自民が政権維持するための、その場しのぎの動きを国民はどう見るか。タダでさえ厳しい船出となりましたが、さらに大変になるのではないか。参院選を控える公明も、次は黙ってはいないでしょう。最悪、石破首相は予算案通過と引き換えに辞任となる可能性もあります」
石破自民はとりあえずの数合わせにホッとしているかもしれないが、すでに退陣は時間の問題だ。
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