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※2024年10月18日 日刊ゲンダイ1面 紙面リック拡大 文字お越し
※紙面抜粋
※2024年10月18日 日刊ゲンダイ2面
裏金議員を応援(C)日刊ゲンダイ
自民の単独過半数はギリギリか微妙。自公の過半数は確保と各社の数字がはじいているが、後半戦に向けて、この予測が出た吉凶。ご祝儀相場はまだ下がるのか、底打ちしたのか。乱立候補への投票も今後は整理、淘汰されていくのか。
◇ ◇ ◇
27日投開票の衆院選を巡って、大手新聞各社が実施した選挙戦序盤の情勢分析を17日の紙面で報じていた。いずれも、15、16両日に調査したもので、「与党 過半数見通し」(読売)、「自民 過半数割れの可能性」(日経)、「与党 過半数の公算大」(毎日)といった見出しが躍った。共同通信は「与党低調、立民が議席増へ勢い」だった。
自民党は選挙前勢力の256議席から減らすのは確実で、過半数の233議席を単独でギリギリ維持できるか否か、微妙な情勢だそうだ。一方、自公の過半数確保は確実と、各社は数字をはじいている。
読売新聞の分析では、野党第1党の立憲民主党は選挙前の98議席から30議席前後の上積みをうかがっているという。一定数の国民が裏金自民にお灸を据えようと考えているのは間違いないが、組織的な裏金づくりという違法行為に手を染めた自民党が単独過半数を維持して、全て今まで通りなんて、あり得ない話だ。
結局、自公の過半数確保は盤石というのだから、自民党候補は高笑いしているに違いない。17日の毎日新聞によると、下野回避の予測について党内からは安堵の声が上がり、自民若手は「もっと悪いと思っていた。政権交代にはならないということだ」と声を弾ませているそうだ。このまま盗人集団を許していいのか。国民はもっと怒るべきではないか。
裏金議員を許すなどあり得ない
本紙記者は15日の公示日、新潟2区から非公認で出馬した旧安倍派の細田健一前議員の出陣式を取材した。5年間で564万円の裏金があった細田は、約300人の聴衆を前に「全て政治資金として使った」「領収書も揃えた」と釈明。すると、「もう許しているよ!」「頑張って」という声がそこかしこから上がっていた。
さらに、応援弁士が「裏金じゃなくて不記載だ!」と声を張り上げると、拍手がわき上がってもいた。しかし、ちょっと待ってほしい。細田が揃えたという領収書は、政治資金規正法が公開義務を課している直近3年分(2020〜22年)の収支に関わるものだけだ。旧安倍派は少なくとも十数年前から裏金づくりをしてきた。さらにさかのぼった時期の政治資金の扱いは、相変わらずブラックボックスのままである。
そもそも、裏金づくりはいつから誰の意図で始まったのか、どんな目的があったのか、といった実態解明はまるで進んでいない。裏金議員を許すのは、早計過ぎるだろう。
とはいえ、今回、こうした情勢調査が出たことは、残りの選挙戦に少なからず影響を与えるはずだ。有権者は「まだまだお灸が足りない」と考えるのか、それとも「やっぱり勝ち馬に乗ろう」と判断するのか。自民にとって吉と出るのか、凶と出るのか。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)がこう言う。
「通常なら、『自民 単独過半数割れ』などと報じられれば、支持層は『助けないと』と考え、支援に動くものです。しかし、今回ばかりは無党派層も含めて多くの有権者が『自民党をこらしめるべきだ』と考え、投票所に向かうでしょう。組織的な違法行為を長年、行ってきたのですから当然です。本来、裏金議員は立候補する資格すらないはず。なのに、石破首相は一部を除き、公認を与えた。時事通信の直近の世論調査では、内閣支持率が28.0%で不支持の30.1%を下回りました。今後もご祝儀相場は下がっていくと思います。国民は騙されないはずです」
自民党にとって、地獄のような展開が待っているというわけだ。
「ルール守る」と言いながら違法議員の応援行脚
鉄槌が下るか(C)日刊ゲンダイ
だとすると、まだ二転三転、大波乱が起きてもおかしくない。カギを握るのは無党派層の投票行動だ。
毎日の分析によると、調査対象の48%が無党派層。うち、比例代表の投票先について「まだ決めていない」と答えた人が64.4%にも上った。彼らの動向次第で、今後、情勢が激変してもおかしくないのだ。
特に、裏金事件への無反省ぶりが浮き彫りになればなるほど、自民は票を減らすことになるに違いない。
実際、石破に反省している様子は皆無だ。17日は、裏金368万円の若林健太前議員の応援にせっせと駆け付け、各社の情勢調査に触れた上で「与党で過半数が取れるかが最大の争点だとされている。過半数を得るべく、全身全霊、誠心誠意お願いする」と強調。裏金事件の反省もそこそこに、“とにかく勝たせてくれ”と言わんばかりの態度である。
16日には、裏金168万円の井原巧前議員の応援に入り「この人の言うことなら信用できる。この人に裏表はない。この人は本当に自分のことではなく地域のこと、国のことを一心に考えている人だ」とヨイショしていた。裏金議員を前にして「裏表がない」ってマンガだ。
非公認にした裏金議員が当選した場合、追加公認するかを野党に問われた際は「公認するということはある」とも発言。「ルールを守る」を選挙公約にした石破が、ルールをやぶった裏金議員をおとがめなしにしようとしているのだから世話はない。裏金事件への反省がないのは明白だ。
ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう言う。
「一部議員の非公認と比例重複立候補見送りは、あたかも裏金議員への処分であるかのように受け止められていますが、そうではありません。非公認は当選確率の低い議員への引導。比例重複の制限は、比例名簿に裏金議員ばかりが名を連ねていては、有権者が票を投じてくれなくなる恐れがある。そんな事態を避けるために、裏金議員の比例重複を禁じたわけです。要するに、裏金うんぬんは関係なく、選挙戦略でしかない。反省などしていないということです」
自公で過半数割れもある
そもそも、態度を決めていない無党派層が多いのは、石破が就任から戦後最短となるわずか8日で解散に踏み切ったため、国民が政権を評価する材料が少なすぎるからだ。もちろん、石破としてはボロが出る前に選挙を済ませてしまえ、というよこしまな思惑があったのは明白である。前出の五十嵐氏はこう言う。
「野党の足並みが揃う前に選挙になだれ込む狙いもあったはずです。結果的に野党は調整がつかず、乱立してしまっている。ただ、今後は無党派層の投票先も整理されていく可能性があります。自民候補を落とすという目的に沿って、国民が最も強い野党候補に票を集中させる。そんな『戦略的な投票』が意識されれば、野党の乱立は克服できるかもしれません」
最終的に、裏金自民に鉄槌は下るのか。
「比例代表の投票先を聞いた共同通信の情勢調査では、無党派層の3割弱が立憲と答え、自民は1割弱でした。これは、無党派層の多くが裏金事件を意識しているということでしょう。石破首相が解散を急いだため、まだ選挙の争点が何なのかよく見えず、ぼやけています。だから、余計に裏金事件に注目が集まっているのだと思います。裏金事件が争点としてさらに意識されれば、自公で過半数割れという事態もあり得るでしょう」(鈴木哲夫氏=前出)
この期に及んで自民党に信任を与えたら、裏金事件はウヤムヤにされて終わるだろう。国民はよく考えた方がいい。
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