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石破内閣を冷静に評価する視点(植草一秀の『知られざる真実』)
http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/692.html
投稿者 赤かぶ 日時 2024 年 10 月 13 日 20:45:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

石破内閣を冷静に評価する視点
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2024/10/post-69c104.html
2024年10月12日 植草一秀の『知られざる真実』

衆議院総選挙が10月15日に公示される。

投開票日は10月27日。

自民に逆風が吹いての総選挙。

逆風の主因は二つ。

第一は自民党と統一協会の癒着が明らかにされたこと。

2022年7月8日に安倍晋三元首相が暗殺された。

実行犯は統一協会信者の家族とされている。

ただし、事件経過に不審な点が多く、実行犯は逮捕・起訴された山上徹也被告ではないとの説も存在する。

この事件をきっかけに自民党と統一協会との関りがクローズアップされた。

岸田元首相は自民党と統一協会の関係を断ち切るとしたが両者の関係についての調査を拒絶した。

いまなお、地方議員を含めて多くの自民党議員が統一協会との関係を断ち切れていないとする見方が根強い。

この問題に対する疑念が渦巻いている。

第二は政治とカネ。

政治資金規正法は政治資金収支を公開し、政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われ、もって民主主義の健全な発展に資することを目的に制定された。

政治資金収支公開が法律の根幹である。

多数の自民党議員が政治資金収支を公開せず裏金化していた。

自民党による巨大組織犯罪である。

裏金犯罪行為を実行した議員が85名。

1000万円を超える違法行為を実行した議員が21名存在した。

警察・検察が厳正に摘発するべきだが日本の警察・検察は権力犯罪を適正に取り締まらない。

刑事事件として立件された議員は3名にとどまった。

二つの重大問題の中核に位置したのが自民党安倍派。

岸田元首相は9月総裁選での再選見通しが立たず、首相を辞任した。

選挙の顔を変えてイメージを変え、支持率が上昇したタイミングで総選挙を挙行するシナリオが描かれて9月総裁選が実施された。

総裁選1回目投票で高市早苗氏が1位に躍り出たが決選投票で敗北。

新首相に就任したのは石破茂氏だった。

その石破新体制発足の瞬間から激しい石破氏攻撃が展開されている。

攻撃しているのは三勢力。

第一は日本支配者の米国。

米国は完全服従の日本首相を求める。

小泉純一郎氏、安倍晋三氏、岸田文雄氏はこの系譜に属するが、石破氏は完全服従の姿勢を示さない。

第二は旧安倍派勢力。

自民党総裁選でも旧安倍派は最後まで石破氏を支援しなかった。

石破氏と最も距離があるのが旧安倍派である。

裏金議員の処遇について、当初は全員公認との情報が流布されたが、これに対する世論の反発がすさまじく、石破新総裁は12名に対して公認しない判断を示した。

また、裏金議員に対して比例代表での重複立候補を認めない方針も示した。

この措置に対して世論は「不十分」、旧安倍派議員は「厳しすぎる」との声を上げている。

どのように行動しても必ず批判が生じる。

中庸な選択を示したと言える。

しかし、旧安倍派勢力が石破氏攻撃を激化させていることは間違いない。

第三は財政緩和・金融緩和を求める勢力が石破氏批判を展開している。

これも実は高市支持派と重なる部分が大きい。

高市氏が財政緩和・金融緩和を主張している。

しかし、異常な金融緩和が異常な日本円暴落をもたらした。

日本円暴落は外国資本による日本乗っ取りを助長する亡国の施策。

金融政策を正常化して日本円を防衛することが必要不可欠。

石破攻撃の出所を正確に把握し、石破新体制破壊を目指す情報工作に警戒する必要がある。
気鋭の政治学者・政治思想家である白井聡氏との共著が好評販売中です。

『沈む日本 4つの大罪
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ぜひご高覧賜りたい。
 

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コメント
1. 赤かぶ[227435] kNSCqYLU 2024年10月13日 20:45:38 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[1019] 報告
<△24行くらい>

2. 赤かぶ[227436] kNSCqYLU 2024年10月13日 20:46:39 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[1020] 報告

3. 赤かぶ[227437] kNSCqYLU 2024年10月13日 20:47:12 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[1021] 報告



[スレ主【赤かぶ】による初期非表示理由]:その他(アラシや工作員コメントはスレ主が処理可能)ミスコメント。
4. 赤かぶ[227436] kNSCqYLU 2024年10月13日 20:53:07 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[1020] 報告

5. 赤かぶ[227437] kNSCqYLU 2024年10月13日 21:00:04 : CutLBtY9sk : eU9hdXRrYnRWZTI=[1021] 報告

6. [1628] iKQ 2024年10月13日 21:02:32 : 0N8QgYXMNE : eUlyZGhocFpRZWs=[1635] 報告

 冷静に評価しないで ちょ

 いい加減に 評価するか ほっとくか??

 

7. [1629] iKQ 2024年10月13日 21:06:09 : 0N8QgYXMNE : eUlyZGhocFpRZWs=[1636] 報告

 まあな〜〜

 キングメーカー岸田の姿は もう 見えなくなっちゃったから〜〜〜

 目の前の 石破の 手足の 箸の上げ下げでも 記事にしないとね〜〜〜


 なんだって?? なんだって?? なんだって??

 なにも変わらない??    

 そりゃ〜〜 そうだろう そうだろう そうだろう   キングメーカー岸田だからな〜〜

 

8. 氷島[1652] lViThw 2024年10月13日 21:10:52 : V2IEuEyHsg :TOR aUVSWFhzQ0hTLy4=[51] 報告
⇒《ただし、事件経過に不審な点が多く、実行犯は逮捕・起訴された山上徹也被告ではないとの説も存在する。》

アホか… 信用を落とすから、陰謀論はやめなさいよ…

9. [1630] iKQ 2024年10月13日 21:26:09 : 0N8QgYXMNE : eUlyZGhocFpRZWs=[1637] 報告

 陰謀論ね〜〜〜

 明治維新から 南朝になっている

 自衛隊の一部に 北朝の残党がいたのさね〜〜 それらが 体の中で溶ける銃弾を開発した

 その プロの(自衛隊員は全部プロなんだが)スナイパーだよね〜〜〜

 ===

 彼ら 約10人弱は この前の 沖縄の島で ヘリコプターに乗って 

 ヘリコプターごと 沈んだことになっている

 で〜〜   実際には 整形手術をして 戸籍を変えて 日本中に潜伏したのだね〜〜

 ===

 こういうのを 別班と言って ビバン なんて テレビドラマに なったよね〜〜〜

 

10. 天元[592] k1aMsw 2024年10月13日 22:33:59 : ZVfystqlsM : ZUY2UVpNd2t4eHc=[1015] 報告
民主主義の発達に寄与するためにある政治資金規正法。
その趣旨に反する組織的裏金作りを長期に亘り行ってきた自民党政権、議員達。

その裏金議員の選挙公認を巡って方針を選挙対策として決めて対応しようとする石破総理。一慣性のない対応に野党が追及し、メデイアも批判してるのが現状。

裏金が民主政治の民意を問う選挙に使用していたならば民主政治の根本を破壊される危惧がある。国民が、野党が、メデイアが執ように批判を繰り返すのは当然のことと思うのだが。

日本の主権を取り戻すため日米地位協定の改定には野党は反対してない。日米関係が混乱するとしてのメデイアの批判は自分は余り観ていないが、植草氏の偏見ではないか。

11. ノーサイド[2608] g22BW4NUg0ODaA 2024年10月13日 23:05:00 : 00QuZr4Cp6 : aU9DYUM5N01Jd2c=[7] 報告

>刑事事件として立件された議員は3名にとどまった。

検察が倒閣運動するわけにはいかないからね。
(大笑)
  

12. 新憲法制定[61] kFaMm5ZAkKeS6A 2024年10月14日 00:35:50 : 0FDFXQdnhg : b3ZvVUNYdGtnY0k=[61] 報告
金利の上げ下げは政治家が決めることじゃないし、
今の日本で積極財政しないで金利だけ上げていったらどうなる?
不況がさらに深刻になって困る国民が増えるだけでしょ。
著作まで掲載してるということはこれは広告記事なの?
それなら「広告」とか「PR」の文字を入れてくれないと閲覧者を騙してることにならないか?
13. 態度の悪い兄ちゃん[229] kdSTeILMiKuCooxagr@C4YLx 2024年10月14日 00:42:22 : cA52dTZLwg : SzRiSk9aU0ZWZVE=[2] 報告
ジャガイモころころスッテンテン。

あしたに、裏金議員公認を言えば、
夕には非公認ををいう。

あしたに、衆院選で裏金使用を言えば、
夕には不使用をいう。

ジャガイモころころスッテンテン。
君子豹変の教科書のようですな。
悪に就かずどんどん豹変キボン!
 

14. 秘密のアッコちゃん[728] lOmWp4LMg0GDYoNSgr@C4YLx 2024年10月14日 08:29:51 : fjTz2F981w : QTJUazdpaUhyT1U=[293] 報告
<■1446行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
高橋洋一「日本の解き方」
安倍憎し§I呈した石破政権 非公認は野党を利するだけ…自公でも過半数割れする恐れ 岸田前首相は再登板の野望も
2024.10/11 11:00
https://www.zakzak.co.jp/article/20241011-FLCDBM6O4JPPDDISWR6AYWZJK4/
とうとう石破茂政権が本性をあらわにした。
政策面では、自民党総裁選中に言ってきたことをほとんど否定し、石破政権誕生後の4日に所信表明を行った。
所信表明に載らない以上、その政策が実現される可能性はまずない。
このままだと、石破政権に期待していた人は失望し、政権の寿命も短いと思われていたが、政策ではなく政治、いわゆる裏金問題で勝負に出てきた。
裏金問題を自民党内で仕切ってきたのは森山裕幹事長だ。
森山幹事長は更なる処分はないかのように話してきた。
当然のことながら、後出しの事後処分はご法度である。
ただし、3人の党員資格停止の議員については公認なしというのはある意味当然なので、その程度で済ますかと思われていた。
しかし、政治倫理審査会を欠席した3人の議員も非公認の方針という。
確か欠席は自民党の方針だったはずで、これは実質的に事後追加処分だろう。
更に、40人以上とされる収支報告書不記載議員(これはほぼ旧安倍派)に比例重複を認めないという。
党の処分に従った上で、余りに酷い仕打ちであり、このままなら非公認・比例重複不可の半数程度が落選するかもしれない。
かつての郵政民営化解散での
「刺客」
を連想するとの声もある。
しかし、当時は郵政民営化に反対した候補に公認を出さなかったが、
「刺客」
に自民党公認候補を出したので、どちらが勝っても、広い意味での自民党勝利だった。
マスコミの自民党への注目度が高くなって野党候補は埋没し、結果として大勝だった。
今回は、野党を利するだけである。
石破政権では、石破首相の発言ブレもあり、政権発足直後のご祝儀≠烽ネく、自民党の過半数割れが噂されていたが、今回の措置により、そこにとどまらず、自民党と公明党の与党で過半数割れまで視野に入ってきている。
一体誰が今回の措置を主導したのだろうか。
世論に迎合したとも言われているが、反自民党の勢力の言いなりとしか思えない。
選挙は最大得票を目指すものだが、自民党としては合理的な決定だとは言えない。
対象者が旧安倍派に不自然に集中しており、非合理的な安倍憎しの感情としか考えられないが、単に一部の執行部の舞い上がったミスかもしれない。
保守の自民党支持層は、今回の措置で戻ってこないだろう。
結果として、自公で十分な得票が得られず、石破首相に結果責任がブーメランのように刺さってもおかしくない。
それで、石破政権が短命になったとしても、次には高市早苗前経済安保相がいるので大丈夫というのは甘い。
石破政権の後を狙うのは岸田文雄前首相もいる。
今回、石破政権誕生の最大の立役者は菅義偉元首相でなく
「高市だけはダメだ」
と言ったとされる岸田氏だ。
その意味で、筆者は石破政権を
「岸破政権」
と呼んでいる。
岸田氏の石破首相への支持は、短命を見込み、次は自分の再登板も織り込んでいたとしか思えない。
いずれにしても安定政権にはなり得ない。
 (元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

高橋洋一「日本の解き方」
石破政権の「本当の実力者」は誰か 「高市氏だけは総裁にしたくない」思惑だけ、党内も政府内にも実権なし 昔の自分から鉄砲撃たれる状況
2024.10/10 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241010-P2USVZPURZOULE2DWJ7D46XB5I/
石破茂首相の衆院解散の時期や経済政策などを巡る発言は、自民党総裁選前とその後で豹変している。
石破政権は党内基盤の弱さも指摘される中で、本当の
「実力者」
は誰なのか。
今回の自民党総裁選を政治的にみれば、菅義偉元首相と麻生太郎前副総裁の
「キングメーカー争い」
と言われていた。
ところが、1回目の投票で菅氏の推す小泉進次郎選対委員長が急速に失速すると、決選投票は石破氏と高市早苗前経済安保相の争いとなった。
菅氏は石破氏を、麻生氏は高市氏をそれぞれ支援したが、森山裕幹事長と岸田文雄前首相らが石破氏を推したので、石破総裁が誕生した。
この段階で、菅氏の影響力はやや低下し、森山氏と岸田氏の影響力が強くなった。
その結果、党の実権は森山氏が、政府の実権は岸田政権から留任した林芳正官房長官が握ることとなった。
もともと石破首相が
「党内野党」
だったこともあり、党内基盤は極めて弱い。
今の権力構造も、総裁選の過程でたまたま生じたものであるといえ、複雑で脆いものだ。
党内で要となる幹事長の森山氏についても、二階俊博元幹事長と似たような政治手法であるが、そもそも党内基盤は強くない。
政府内を取り仕切る官房長官の林氏は、旧岸田派で、自らも総裁に意欲があるが、岸田前首相も返り咲きを諦めたわけではなく、何があっても石破氏を支えるといった気構えは見受けられない。
そもそも総裁選で多くの票を集めた保守系の高市氏と小林鷹之元経済安保相は、いずれも党要職や閣僚にも就かず石破政権とは一線を画している。
高市氏を推した麻生氏も、最高顧問に祭り上げられたので石破政権とは完全に距離を置いている。
先日の最低賃金に関する本コラムで書いたが、石破首相が本来掲げてきた政策は、野田佳彦代表が率いる立憲民主党より
「左」
で、れいわ新選組と同じくらいの左派だ。
森山氏も林氏も実際には同調できない部分が多いのではないだろうか。
現に、政府の方針である所信表明演説では
「石破カラー」
は大半が払拭されてしまった。
所信表明に書けないような政策が今後、復活する可能性はまずないので、政策面で石破首相に期待していた人は失望するのではないか。
「政治とカネ」
を巡る問題で石破首相は、非公認の拡大や比例の重複不可を打ち出した。
世論に迎合した策は
「二重処分」
との指摘もあり、党内からの批判が強い。
「高市氏だけは総裁にしたくない」
という思惑だけで誕生した石破政権は、党内にも政府にも実権を持っていないので、今後も苦しい運営を余儀なくされるだろう。
こうなると、何のための石破首相なのかという話になる。
「自民党を変える」
と意気込む石破首相だが、その前に自分が変わってしまった。
かつて石破首相は
「後ろから鉄砲を撃つ」
と党内で言われたが、今の石破首相は過去の石破氏から鉄砲を撃たれ、ブーメランが刺さっている状況だ。 
(元内閣参事官・嘉悦大教授、高橋洋一)

衆院選、比例投票先は自民26%、立民12% 不記載事件は65%「考慮」共同調査
世論調査
2024/10/13 19:13
https://www.sankei.com/article/20241013-6JJUK55D6ZM7TFNVXNZCXPOMHI/?outputType=theme_election2024
共同通信社は12、13両日、衆院選に対する有権者の関心や支持動向を探るため全国電話世論調査(第1回トレンド調査)を実施した。
比例代表の投票先は自民党が26・4%で最も多く、立憲民主党が12・4%で続いた。
投票先を決める際、自民派閥パーティー収入不記載事件を「考慮する」としたのは「ある程度」も含め計65・2%に上り、「考慮しない」「あまり考慮しない」は計32・2%だった。
石破内閣の支持率は42・0%で、不支持率は36・7%。調査規模が異なるため単純比較はできないが、内閣発足直後の今月1、2両日の調査では支持が50・7%だった。
自民が不記載事件に関係した前議員ら12人を小選挙区で非公認とした対応に関しては「不十分だと思う」が71・6%に上り、「十分だと思う」は22・1%。
望ましい選挙結果は「与党と野党の勢力が伯仲する」が50・7%で最も多く、「与党が野党を上回る」は27・1%、「与党と野党が逆転する」は15・1%だった。

松井一郎「以心伝心」
石破首相に「ダマされた」「リーダーとして信頼できない」…国民との約束など二の次 非公認は旧安倍派へのどす黒い「私怨」か
2024.10/10 06:30
https://www.zakzak.co.jp/article/20241010-C6N6EL5OJBMF7EWLK27GUQ4MFA/
石破茂内閣の発足から1週間が過ぎたが、報道各社の世論調査結果は酷いようだ。
日経新聞・テレビ東京が1、2両日に実施した緊急世論調査では、内閣支持率が51%と、現行の調査方式を導入した2002年以降、発足時の支持率として最低だったという。
これは石破首相が自民党総裁選などで訴えていたことと、総裁当選後に言い出したことが180度違って、国民が
「ダマされた」
「国家のリーダーとして信頼できない」
と確信したからだろう。
石破首相は総裁選で、
「国民に判断頂く材料を提供するのは政府の責任であり、新しい総理の責任だ」
「本当のやり取り(審議)は予算委員会」
「『すぐ解散します』という言い方は、私はしません」
と断言していた。
米シンクタンクへの寄稿文では、
「アジア版NATO(北大西洋条約機構)の創設」

「日米地位協定の改定」
を打ち出していた。
ところが、森山裕幹事長ら
「早期解散論者」
に説得されると、予算委員会も開かずに、
「9日解散、27日投開票」
の衆院選強行を表明した。
4日の所信表明演説では、
「アジア版NATOの創設」
や、私も期待した
「日米地位協定の改定」
は完全に消えていた。
これは首相になることが目的で、国民との約束など二の次だったことの証拠だ。
余りの大逆風に怯えたのか、石破首相は6日になって自民党派閥裏金事件を巡り、党処分を受けた旧安倍派議員らの一部を
「非公認」
とし、政治資金収支報告書に不記載があった議員の
「比例重複を認めない」
方針を打ち出した。
一部メディアは勇断≠フように報じていたが、とんでもない。
「政治とカネ」
の問題解決は、議員処分の話ではない。
本来すべきは、衆院解散の前に、旧文通費(調査研究広報滞在費)の使途公開を義務付ける法律を成立させるなど、具体的改革を国民に示すべきなのだ。国会議員の特権を捨てて、納税者と同じルールにしなければならない。
それもせずに、議員処分を先行させるのは国民をダマす手法である。
政治的に対立してきた安倍晋三元首相が率いた旧安倍派へのどす黒い
「私怨」
も感じる。
■野党は「自公の過半数割れ」のため選挙区調整を
石破首相は9日、衆院を解散する。
野党各党は
「ウソつき解散」
「敵前逃亡解散」
などと酷評しているが、私は
「『政治とカネ』誤魔化し解散」
も入れたい。
国民の方々に言いたい。
こんな茶番劇を許してはならない。
石破首相は総裁選後、
「ノーサイド」
を主張していたが、1度処分を受けた旧安倍派議員らを2重処分にした。
同じ感覚で、自分や政権が危うくなると、国民を平気で切り捨てるかもしれない。
野党各党には政策的に違いがある。
だが今回、
「嘘つき」
首相率いる
「自公与党」
を過半数割れに追い込むという1点で、選挙区調整など一気に進めるべきではないか。
国民のために、石破政権に引導を渡すべきだ。 (前大阪府知事、前大阪市長)

石破茂首相、消費増税は「当面は考えない」 NHK番組で説明、定額減税も
2024/10/13 12:04
https://www.sankei.com/article/20241013-75QAIJSBURJYPKJWZULYSPQ2HM/
石破茂首相(自民党総裁)は13日のNHK番組で消費増税について
「当面は考えていない」
「今のやり方でどのように安定的な社会保障を確保するかということだ」
と述べた。
岸田文雄前政権で実施した定額減税に関しては
「物価高に国民も苦しんでいるが、政府も影響を受けている」
「今すぐとは私は思っていない」
と否定した。
番組には与野党の9党首が出席した。
首相は、自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件に絡み、立憲民主党の野田佳彦代表らが企業・団体献金の禁止を主張していることを踏まえ、
「何で企業・団体(献金)はだめで個人(献金)ならいいのか」
「立民の中にも『企業・団体献金廃止なんかとんでもないか』と言っておられる方がいる」
と疑問を呈した。
野田氏は
「今頃それを言ってくるのかという感じだ」
「細川(護熙)内閣の政治改革関連法で企業・団体献金は政策をねじ曲げる可能性があるので廃止の方向にするということだったではないか」
と指摘したが、首相は
「企業ならだめ、個人はみんな純粋な思いでやっている、というのはややファンタジー(幻想)だ」
と立民が求める過度な規制を牽制した。
一方、野田氏は公明党が、自民が非公認とした前議員12人のうち、三ツ林裕巳(埼玉13区)、西村康稔(兵庫9区)の両氏を推薦することについて
「明らかに(自民の)共犯だ」
「党のガバナンスとしておかしい」
「私は自公過半数割れを目指して戦っていく」
と非難。
これに対し、公明の石井啓一代表は西村氏らの推薦は地元の公明支持者の理解が得られていることを強調した上で
「公明内のガバナンスとして立民に何か言われるような筋合いは全くない」
と反論した。

総裁選で訴えた持論を封じた石破首相 「豹変」の理由を語れ
サンデー正論
2024/10/13 10:00
https://www.sankei.com/article/20241013-2MVZKFFXBBMTRKBMVBHLQIY26Y/
自民党総裁選に勝利した後から、それまで掲げていた政策を矢継ぎ早に軌道修正している石破茂首相。
「最後の挑戦」
とした5度目の総裁選でようやく勝利を勝ち取ったわりには、どこまで総理大臣になることを想定して準備していたのかは甚だ疑問である。
政治家は理想主義者であってもいいが、首相になったら現実主義であるべきだ。
石破首相がそのように目覚めたのであれば歓迎するが、長年染みついた党内野党、非主流派体質を脱皮して現実路線を取り続けることができるのか。
「変節」
「豹変」
「朝令暮改」
「手のひら返し」
様々な言葉で批判されている石破首相。
解散・総選挙の日程と日銀の金利引き上げについては明確に総裁選中とは発言が変わった。
「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」

「日米地位協定改定」
についても、総裁選ではあれだけ力を込めていたが、臨時国会での所信表明演説で言及はなかった。
いずれも、良い修正である。
自身の認識の誤りや理解不足があったことを認めて、軌道修正しているのだとすれば、決して悪いことではない。
誤りが分かっていながら修正しない方がよほどタチが悪い。
石破氏も実際に首相官邸の住人になってみて、近隣の議員会館や国会議事堂から見る風景とは色々な意味で異なることが分かったはずだ、と思いたい。
首相になってみて実感したのは情報量ではないだろうか。
また、政府の政策の良し悪しは別として、政府の決定・判断には背景と理由がある。
政府には政策の継続性も求められる。
変更する場合は相応の理由が必要だ。
これら一切合切の事情を突き付けられれば、持論を引っ込めざるを得なかったとしてもおかしくない。
一方で総理大臣にもなれば、多少の勘違いも芽生える。
「俺は首相なんだ」
という勘違いだ。
修正することへのハードルが高くなってもおかしくないが、石破氏にはまだその辺りの抵抗心が薄いのか、いとも簡単に変わった。
自民党で選対本部事務部長や事務局長などを歴任し、現在は選挙・政治アドバイザーとして活動する久米晃さんは、その豹変ぶりを否定しないが、こう語る。
「石破さんは信念を貫く人だったということで支持されたんでしょ」
「ところが、総裁に選出された後、早々に発言を翻したわけです」
「石破さんに投票した国会議員や自民党員はどう考えているのか…」
石破氏は安倍晋三元首相を批判したことから
「後ろから弾を撃つ」
と言われてきた。
「党内野党」
として冷や飯を食べてきた期間が長かったせいか、様々な事案に関する石破氏の認識は
「アップデートされていない」(政府関係者)
との指摘がある。
例えば、防衛省は防衛大臣経験者に対して事あるごとに
「ご説明」
にあがるというおかしな慣習があるが、石破氏に説明をしても説教≠ナ返されたことが度々あったと聞く。
こうだから、
「ご説明」
の内容が薄くなるのも自然だろう。
他の省庁とのパイプも細いようだ。
現時点で、石破首相は国会で官僚が準備した紙を読む安全運転に徹しているが、総選挙になれば自分の言葉で語る場面は増える。
安全保障を得意分野と自負するだけに、持論のアジア版NATOや日米地位協定改定などがまたぞろ口をついて出てきかねない。
選挙演説のように高揚した時が最も危うい。
総選挙期間中に総理になってからとは違う論を展開すれば、一体何なんだ、となって国会は紛糾するだろうし、総選挙後の党内の不安定化は必至だろう。
石破首相は、今や自分が
「後ろから弾を撃たれる存在になった」
ことを認識すべきである。
■平壌連絡事務所設置への懸念
こうした中、4日付産経新聞朝刊の1面トップに
「石破首相 『北に連絡事務所』意向伝達」
の見出しで記事が掲載された。
首相が2日午後に家族会側に電話し、北朝鮮による日本人拉致問題の解決に向け、
「東京と平壌に連絡事務所の開設を検討するという自らの考えを拉致被害者家族会側に説明し、理解を求めたことが分かった」
というものだ。
首相は就任の挨拶のために拉致被害者、横田めぐみさんの弟で家族会代表の横田拓也さん、めぐみさんの母、早紀江さん、被害者の有本恵子さんの父、明弘さんらに相次いで電話した。
「救う会」会長の西岡力・麗澤大学特任教授によると、
「首相は連絡事務所について家族会に理解を求めようとしたのではない」(国家基本問題研究所HPの7日付「今週の直言」から)。
また、産経報道の日の夜に開かれた集会で、横田拓也さんが
「石破首相が家族会に連絡事務所の設置や合同調査委員会の設置を説得の形で伝えたという報道は正確でない」
「首相から電話をもらったので、こちらの側から家族会が設置に賛成していないことを伝えた」(同)
と話したという。
同僚記者の書いた記事についてこのような形で言及することには躊躇がある。
だが、拉致問題は人命がかかっている機微なテーマだ。
1つの報道が想像もつかないおかしな方向に発展することは過去もあったし、これからもあり得る。
丁寧な取材の上での報道が不可欠であるだけに、敢えて指摘させてもらった。
なぜここで言及したかといえば、この記事が書かれた背景は把握していないが、大前提として、石破氏がかねて主張してきた連絡事務所設置に対する懸念が報じる側にもある。
石破氏の周りには
「日朝国交正常化推進議員連盟」(衛藤征士郎会長)
に所属する議員が多く、とりわけ首相と岩屋毅外相、中谷元防衛相がメンバーだけに、北朝鮮と接近するがために拉致問題をないがしろにするのではないかとの懸念を持たれても無理はない。
今年2月、日朝議連は総会を開き、岸田文雄首相(当時)の早期訪朝を求める決議を取りまとめたが、国民民主党の玉木雄一郎代表らが決議案の内容を問題視したことで大幅修正したことが明らかになっている。
西岡氏の報告にもあるように、今回、首相は自ら事務所設置に言及したわけではなく、理解を求めたわけでもない。
首相になって北朝鮮や拉致問題に関する情報に接して、トーンダウンさせているのかもしれないが、油断できない。
石破氏のホームページには
「私の政策」
として、
「北朝鮮による拉致問題は、東京と平壌に連絡所を開設し、政府の主体的取組で解決をめざします」
が残る。
この件に限らず、首相が持論を軌道修正するのであれば、久米さんが指摘するように説明が必要だ。
そして、説明には説得力が伴わなければならない。
その結果として信頼が生まれる。
なお、岸田前首相の最大の欠点は説明不足だったことを指摘しておく。
良い政策を打っても、国民に伝わらなければ評価に繋がらない。
■自衛官の処遇改善は評価変えさせる好機
石破氏が総裁選で掲げた政策の中で評価できたのは、自衛官の処遇改善を掲げたことだ。
これについては、首相が8日の参院本会議の代表質問で関係閣僚会議を設置し、月内に初会合を開く方針を表明した。
会議では手当の改善もさることながら、現役自衛官が自衛隊病院以外で診療を受けても全額無料とすることを検討してもらいたい。
更に言えば、退官後も医療費を免除にすることは現役自衛官にも安心感を与える。
総裁選の決選投票前の演説で石破氏は
「日本を守りたい。国民を守りたい」
と連呼した。
そして、所信表明演説では自衛官を
「防衛力の最大の基盤」
と表現した。
その自衛官に最も不人気な防衛相経験者として知られるのが石破首相だ。
豹変するついでに、自衛官からの自身の評価も変えさせてはどうだろうか。

内閣総理大臣「石破茂」とは何者か 政治的判断の背景に故安倍元首相への深い怨念
【疾風勁草】(15) 弁護士・高井康行
2024/10/13 7:00
https://www.sankei.com/article/20241013-PVBY6WRKQNLLZMXGYQLD7PAZAM/
■彼の政治信条はリベラル寄りなのか
石破首相はこれまで、保守層から熱い支持を集めていた故安倍晋三元首相の政敵として、その政策に悉く異を唱えてきた。
そのため、彼は保守嫌い、安倍嫌いの一部世論やマスコミからリベラル寄りと見做され、世論調査では首相に相応しい政治家としてもてはやされていた。
しかし、彼の政治信条は本当にリベラル寄りなのだろうか。
確かに、彼は、女系天皇や選択的夫婦別姓を容認するかのような発言をしたことがあり、その点を見ればリベラル寄りと見ることもできる。
だが、憲法改正については、彼は9条2項を削除することを主張している。
高市早苗前経済安全保障担当相を含む大方の保守系議員の主張が、9条1項2項をそのまま残して3項として自衛隊保持を書き加えるというものであることに比べれば、彼の主張はより本質的であり、むしろ、高市氏らより強硬な保守というべきだろう。
また、日米安保条約について彼は、米国が日本の防衛義務を負っているのに日本は米国の防衛義務を負っていない点において片務条約であるとし、これを、日本も米国の防衛義務を負う双務条約に改正して、日本を英国のような米国と対等な国に引き揚げること、それを前提に、米国本土およびグアムにそれぞれ自衛隊の基地を置くこと、それに関連して日米地位協定を改定することを主張している。
もちろん、日米関係を英米関係のように対等なものにするという主張自体は日本の政治家として当然のもので、片務的な日米安保条約の問題点を指摘する意見も以前から存在していた。
とはいえ、ここまで明確に日米の対等化を主張し、米国領内への自衛隊基地設置にまで言及した議員はいない。
その点でも、彼は高市氏らより遥かに強硬な保守と考えるべきだろう。
■日米安保体制を弱体化させる「アジア版NATO」
かてて加えて、彼は日本の安全保障のために必要だとして
「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」
の創設を力説している。
しかしながら、NATOは加盟国の一部が攻撃を受けた場合、他の加盟国も自国が攻撃を受けたものと見做して自動的に参戦する義務を負う完全な集団安保条約である。
故安倍元首相や高市氏らの主張が、現行憲法との整合性を考慮してせいぜい部分的集団安保にとどまっていることを考えれば、彼の
「アジア版NATO」
創設論が、従来の議論とは
「量(程度)」
ではなく
「質」
において異なっていることは明らかだ。
その上、彼はその
「アジア版NATO」
において核を共有することにまで言及している。
故安倍元首相も核共有を議論する必要を主張したことがあり、高市氏も、
「持たず」
「作らず」
「持ち込ませず」
の非核3原則のうち
「持ち込ませず」
の見直しに言及している。
だが、いずれの主張も、日米安保条約の中での議論である。彼の核共有論は、それらとは位相を異にしている。
それだけでなく、彼は、その
「アジア版NATO」
に中華人民共和国が加盟することを排除していない。
ここまでくると、彼を戦後形作られてきた
「保守」
の概念に当てはめて理解することが果たして適切なのかという疑問が湧く。
敢えて言えば、私は、彼の主張の根っこの部分に、戦前、戦中の大アジア主義、日本主義に連なる信条があるように感じられてならない。
いずれにしても、彼のこれらの主張が、日本に対する米国の優位を前提として形成されてきた戦後の日米関係の基軸を根本から覆そうとするものであることは明らかだ。
彼が、その主張に拘れば、これまで緊密だった日米関係に亀裂や緊張関係を生むことは避けられない。
殊に、中華人民共和国を排除しない
「アジア版NATO」
構想は、中華人民共和国を抑止対象とする日米安保体制と矛盾するだけでなく、これを弱体化させる恐れすらある。
彼は、国会の場では、日米安保条約の対等化や
「アジア版NATO」
創設は簡単に実現できるものではないと認識していると言っているが、それを踏まえても、彼の主張が米国に疑心暗鬼を生じさせるおそれは十分にある。
■死者にむち打った村上氏の総務相起用
この時期に日米関係に波風が立って喜ぶのは、中華人民共和国、ロシア、北朝鮮だけだ。
そんなことは彼は百も承知しているはずなのに、なぜ、この時期に、そんな従来の保守ですら言わないような急進的主張を国内外に発信するのか。
この主張が、彼のもう一方の主張である日米同盟の強化に反するとは思わないのだろうか。
果たして、彼は真剣に日本の独立と平和を守ろうとしているのだろうか。
深い懸念に捉われる。
もう1つ気になることがある。
彼の政治的判断の背景に、故安倍元首相に対する暗く深い怨念を感じることだ。
例えば、彼が総務相に任命した村上誠一郎氏は、令和4年7月に非命に斃(たお)れた故安倍元首相の国葬に強く反対したばかりでなく、故安倍元首相を国賊とまで呼んだ。
死者を鞭打つ行為と言わざるを得ない。
古来、我が国では死者を鞭打つことは人倫に反するとされている。
その人物を重用することも死者をむち打つものと言うべきだろう。
この人事には彼の故安倍元首相に対する深い怨恨を感じざるを得ない。
怨恨は不吉を呼ぶものだ。
大陸には実際に死者を鞭打った例がある。
中国・春秋時代の名臣の1人、呉の伍子胥(ごししょ)は楚人(そひと)であったが、父と兄を楚の平王に殺害されたため、他国に亡命しついには呉の闔閭に仕えその側近となった。
彼は平王に対する恨みを忘れることはなく、闔閭(こうりょ)に進言して楚の都を攻め落とし、平王に仇を報じようとしたが、既に平王が死去していたため、その墓を暴き、その遺骸を数百回も鞭で打って恨みを晴らした。
ところが、その後、伍子胥は讒言(ざんげん)に遭い、呉王となっていた闔閭の子夫差の命により自害を強いられた上、その遺骸は川に流された。
そして、呉も越に滅ぼされた。
石破首相が、日本にとって不祥の宰相でないことを祈りたい。

<主張>衆院選討論会 重要政策の論議を続けよ
社説
2024/10/13 5:00
https://www.sankei.com/article/20241013-SDOHJLP4KNKB3MKF2FXZ2JKJUY/
15日の衆院選公示を前に、日本記者クラブ主催の党首討論会が開かれた。
先の臨時国会では専ら
「政治とカネ」
の問題が取り上げられた。
今回の討論会では国内外の諸課題についても議論が展開され、有意義だった。
政治への信頼を回復する上で政治資金の問題は重要である。
同時に、実際の国政運営でどのような政策を遂行していくかを示すことは欠かせない。
有権者にとって投票の判断材料になるからだ。
ただし、理解に苦しむ場面もあった。
石破茂首相は解散前の国会論戦に関し
「有権者が判断する材料をきちんと提供しなければ無責任だ」
「私は一生懸命自分の言葉で答えた」
と語った。
予算委員会を見送ったにもかかわらず、首相の認識は世間の感覚からかけ離れている。
首相は立憲民主党の野田佳彦代表にウクライナへのロシア侵略を巡り、なぜ抑止が破綻したのか見解を質した。
これに対し、野田氏は東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議にバイデン米大統領が欠席したことを引き合いに出し、
「国際会議に米国を呼び込む外交努力はもっと大事だ」
と述べた。
抑止の破綻について正面から答えない無責任な態度だった。
立民が訴えている
「給付付き税額控除」
については、他党から過去との矛盾を指摘する声が上がった。
旧民主党の野田政権時に当時の安住淳財務相が、税額控除の申請が膨大な数に上ることが想定されるため
「難しい」
と語っていたためだ。
野田氏は整合性のある答えを示せなかった。
野党連携に関し
「対話を続ける」
と述べたが、衆院選後に想定する連立の枠組みを明らかにしなかったことはおかしい。
首相には安全保障政策で不明瞭な発言があった。
アジア版NATO(北大西洋条約機構)の構成国に中国を含むのかを問われ、
「一切の可能性を排除しない」
と述べた。
中国が構成国になり得る国に変化する場合には、アジア版NATOはそもそも要らないではないか。
憲法改正については国民民主党の玉木雄一郎代表が緊急事態条項の創設に関連し、大規模災害時などの国会機能維持について早期の改正を促したが、それ以上深まらず残念だった。

消費税論戦 石破首相「社会保障の安定財源」 野田氏「困っている人に給付付き税額控除」
2024/10/12 22:37
https://www.sankei.com/article/20241012-KETLLHLHVNKK7D4IW5GDZHMNCM/?outputType=theme_election2024
党首討論会では経済政策を巡って活発な議論があった。
各党が物価高に直面する家計を支援するための多彩な政策を訴えたが、とりわけ家計に直結する消費税の考え方については、熱を帯びた。
「これから先の社会保障には、安定した財源が必要だ」
石破茂首相(自民党総裁)はそう述べ、消費税の税収は景気変動の影響を受けにくいと指摘。
その上で
「消費税の引き下げは現在のところ考えていない」
と明言した。
立憲民主党は、税額控除や給付を組み合わせ実質的に消費税の一部を還付する
「給付付き税額控除」
を、中低所得層を対象として導入する公約を掲げる。
野田佳彦代表は、消費する人ほど減税額も大きくなる軽減税率よりも
「本当に困っている人に的を絞った対策としては給付付き税額控除の方が正しい」
と説明した。
日本維新の会や国民民主党が減税を景気対策の柱として打ち出す。
国民は実質賃金が持続的にプラスになるまで消費税率を5%とする政策などを掲げる。
玉木雄一郎代表は
「減税と社会保険負担の軽減で若者の手取りを増やす」
と意気込んだ。
エネルギー政策では原発を軸に議論が展開された。
立民は公約で、党綱領にある
「原発ゼロ」
に触れず
「原発に依存しない社会の実現」
との表現にとどめた。
この点で野田氏は
「ゼロと書くと、すぐに出来るように思われる方もいるかもしれない」
と理由を語った。
人工知能(AI)の普及に伴って電力需要の増大が見込まれる中、脱炭素とエネルギーの安定供給を両立するために、原発の活用が現実的な路線になりつつある。
自民は公約に
「原発の最大限活用」
と記した。
一方、共産党やれいわ新選組は原発ゼロや即時廃止を訴える。
れいわの山本太郎代表は
「南海トラフや首都圏直下の大型地震がやってきたら原発が耐えられるわけはない」
と語った。

首相と立民代表、政権担当能力競う 7党首討論会 核抑止や「石破印」政策でも論戦
2024/10/12 22:25
https://www.sankei.com/article/20241012-XNANVI35FVLBVPVOWGUDB6I4SU/?outputType=theme_election2024
衆院選(15日公示、27日投開票)を前に与野党7党首が出席して行われた12日の日本記者クラブ主催の討論会は、石破茂首相(自民党総裁)と立憲民主党の野田佳彦代表の2人を軸に、誰が政権を担うに相応しいかを競う場になった。
総花的な議論の中、特に国家の根幹である
「外交・経済」、
「石破印」
の政策の是非、
「政治とカネ」
の3点が問われた。
首相と野田氏は党首同士の質疑応答で、2回ずつ機会があった質問を全て互いにぶつけた。
政権担当能力を意識したのか、野田氏の質問テーマは外交と経済。
核廃絶に向け、核兵器禁止条約締約国会議に
「(日本が)オブザーバー参加すべきだ」
と主張した。
首相は
「(核の)抑止力をどうやって核廃絶に繋いでいくか、これからよく議論したい」
と是非の明言は避けた。
一方、首相は、ロシアのウクライナ侵略は核抑止力が働かなかったことが一因だという現実を指摘し、見解を問うた。
野田氏は、自身が首相時代の平成24年の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議にオバマ米大統領(当時)を呼んだと実績を誇り、
「国際会議に米国を呼び込む外交努力はもっと大事だ」
と応酬した。
■「石破印」政策問う
日本維新の会の馬場伸幸代表は、首相が先の総裁選で掲げた
「日米地位協定の見直し」
を取り上げた。
米軍普天間飛行場(沖縄県)移設を
「最低でも県外」
と無責任に発言し撤回した鳩山由紀夫首相(当時)を引き合いに、地位協定見直しの覚悟と実現性を追及した。
首相は
「どんなに大変かよくわかっているが諦めてはならず、これから党内で議論する」
「必ず実現したい」
と議論を始める意義を強調した。
馬場氏は、首相が
「総裁が言ったからそうなるものではない」
と言及したことに
「非常に残念なキーワード」
と述べた。
国民民主党の玉木雄一郎代表は、地方創生の交付金を当初予算ベースで倍増する首相の方針に関し、まず制度を改革しなければ
「意味がない」
と指摘。
首相の答えは
「徹底して検証し、効果的な地方創生に使う」
と具体性に欠けた。
■維新、公明の不記載議員推薦を批判
「裏金隠し解散だ」
「政権交代こそが最大の政治改革である」。
野田氏は冒頭、こうジャブを放った。
玉木氏も首相に、自民が公約で
「将来的な廃止も念頭」
と記した政策活動費を衆院選で使うのか質した。
首相は将来的な廃止を考えるとしつつ
「現行法制の下では合法だ」
と応じた。
野党側は派閥パーティー収入不記載事件に関係し、自民で非公認になった前議員2人が、公明党の推薦を受けたことも批判した。
公明の石井啓一代表は
「地元の(公明)党員、支持者の理解」
などの基準で判断したと釈明し、質問した馬場氏は
「国民には理解が及ばない」
と皮肉った。

「勝者なき衆院選」を予見 記者がみた7党首討論会 野党間連携の脆さも露呈 政治部・内藤慎二
2024/10/12 22:19
https://www.sankei.com/article/20241012-JVL6TOPJWRI7FIUYOZBQNQWRDM/?outputType=theme_election2024
衆院選を前に与野党7党首が臨んだ日本記者クラブ主催の討論会で、野党側は
「核共有」

「政治とカネ」
の問題などで石破茂首相(自民党総裁)に攻勢をかけた。
戦いの主導権を握り、与党を過半数割れに追い込む狙いだ。
もっとも、野党間の連携の脆さが露呈する場面もあり、いずれの政党も等しく達成感を得られない
「勝者なき衆院選」
を予見させた。
「核保有、核共有、核持ち込みを許容するような発言をしている日本のトップでいいのか」
立憲民主党の野田佳彦代表は討論会で、石破首相をこう追及した。
首相が9月の自民総裁選で、米国の核兵器を日本で運用する
「核共有」
の議論が必要と主張したことなどが背景にある。
前日に決定した日本原水爆被害者団体協議会(被団協)へのノーベル平和賞授与に湧く世論を意識したことは明らかだ。
これに対し首相は
「現実として核の抑止力は機能している」
「どう核廃絶へ繋いでいくかはこれから議論していきたい」
と述べた。
理想を重視しつつ、政権与党として厳しい現実から目を背けない覚悟を感じた。
とはいえ、首相の口から自民が重視してきた憲法改正や安定した皇位継承などへの思いが語られなかったことは残念だった。
■選挙協力実らず
討論会では野党間の溝の深さも浮き彫りとなった。
れいわ新選組の山本太郎代表は野田氏に
「消費税減税は時間がかかるとお考えか」
と質問し、野党第一党が消費税減税に後ろ向きだとアピールした。
同じ左派政党として消費税減税を期待する立民支持者を奪う狙いも透けてみえた。
今回の衆院選で野党間の選挙協力が十分に実らなかったことについて、政権交代を目指す野田氏が
「対話のチャンスがある限りは(交渉を)続けていきたい」
と答える場面もあった。
もっとも、
「中道保守」
を志向する野田氏の言葉から本気度は感じられなかった。
共産党の田村智子委員長は安保関連法廃止の大方針を共有できない限り、包括的な野党共闘には応じない構えを示した。
ただ、立民との関係が修復不能となれば孤立化は避けられない。
立民内では共産との選挙協力を期待する声が根強く、野田氏との間で公示まで妥協点を探る心理戦は続く。
■早くも「局地戦」
討論会では
「局地戦」
も目についた。
日本維新の会の馬場伸幸代表は、公明党が
「政治とカネ」
の問題で自民から非公認とされた一部議員を推薦した対応を疑問視。
公明の石井啓一代表は高齢者医療費の窓口負担に関する維新の訴えを酷評した。
両党は大阪を主戦場に衆院選で激突する。
熱戦の火ぶたは早くも切られたようだ。
自民幹部は今回の衆院選について
「我が党の勢力後退は避けられないが、批判票は立民や維新、共産などに分かれるので政権は維持できる」
と分析していた。
野党の分断を感じた討論会からは、確かに
「勝者なき衆院選」
の未来が垣間見えた。

自民試練の衆院選、期待ほど支持率追い風吹かず 総裁選が誤算「進次郎が勝っていれば」
2024/10/12 22:19
https://www.sankei.com/article/20241012-MHGD5CFFLJJXVBGY53ZERI7QQY/?outputType=theme_election2024
自民党が試練の衆院選に臨む。
派閥のパーティー収入不記載事件の逆風が収まらない中、石破茂内閣の支持率は期待した以上に上がらず、新政権発足の
「ご祝儀相場」
の気配はない。
負の連鎖の起点はどこにあったのか。
党内では過去最多の9人が挑んだ9月の総裁選を挙げる声がある。
石破首相は12日、日本記者クラブ主催の討論会で衆院選について
「状況が極めて厳しいことは肌身に沁みてよく分かっている」
「1つでも上積みできるよう誠心誠意全力で尽くす」
と述べた。
念頭には国民の厳しい評価がある。
産経新聞社とFNN(フジニュースネットワーク)が5、6両日に実施した合同世論調査で、石破内閣の支持率は53・3%。
令和3年10月の岸田文雄内閣発足時と比べて9・9ポイント低かった。
また、自民の政党支持率は34・3%で、9月の30・6%から微増にとどまった。
首相に近い人物の起用が目立つ人事や不記載事件などが影響したとみられる。
不記載事件を受け、比例代表との重複立候補を認められなかった自民中堅は
「やるしかない」
「泣いてわめいて助かるならばそうするが…」
と肩を落とした。
自民は9月の総裁選や新内閣発足で支持率を上げた上で、速やかに衆院選に臨む構えだった。
「総裁選は注目を集める」
「支持率が10ポイントは上がる」(関係者)
との相場観もあった。
実際、前回総裁選が行われた令和3年9月の合同世論調査で自民の政党支持率は43・5%と前月の33・5%から跳ね上がった。
ところが今回、総裁選や新内閣発足の効力は限定的だった。
自民重鎮は
「総裁選の候補者が多過ぎた」
「議論が拡散し、熱気は感じられなかった」
と指摘した上で、こう呟いた。
「早期解散に慎重だった首相の方針転換も批判された」
「党内には(総裁選で早期解散を打ち出していた)小泉進次郎選対委員長が負けたことで計算が狂ったとの声もある」

「政治とカネ」や経済で7党首が論戦 石破茂首相は日米地位協定改定「必ず実現」
2024/10/12 21:47
https://www.sankei.com/article/20241012-AUNXHHZ66JMCZCPKRCDLE3KLLY/?outputType=theme_election2024
15日公示、27日投開票の衆院選に向け、与野党7党の党首は12日、東京都内で開かれた日本記者クラブ主催の討論会で論戦を交わした。
選挙では自民党派閥パーティー収入不記載事件を受けた
「政治とカネ」
の問題や経済政策、憲法改正などが焦点となる。
石破茂首相(自民総裁)は持論の日米地位協定改定について、
「必ず実現する」
と強調。
立憲民主党の野田佳彦代表は、政権交代こそ最大の政治改革だと訴えた。
首相が今月1日に就任してから8日後の解散、26日後の投開票で、いずれも戦後最短となる。
首相は衆院選の意義について
「日本の在り方を根底から変えていく意味で日本創生だ」
と述べた。
勝敗ラインは自民、公明両党での過半数獲得と説明した。
これに対し、野田氏は
「裏金問題についてけじめもつけられず、実態も解明できない」
「裏金隠し解散だ」
と批判した。
自公過半数割れと、比較第一党の議席確保を目標に掲げた。
「政治とカネ」
の問題を巡り、国民民主党の玉木雄一郎代表は自民が廃止を念頭に置く政策活動費について
「衆院選で使うのか」
と質すと、首相は
「現行法制の下では合法だが、将来的には廃止しなければならない」
「抑制的に使う」
と反論した。
公明党の石井啓一代表は不記載を理由に自民が公認しなかった候補者の推薦に関し、
「あくまでも地元の党員、支持者の納得感を最大限、重要視しており、そこを判断基準に決定している」
などと説明した。
安全保障政策では、米国の核兵器を日本で運用する
「核共有」
について、首相は
「抑止力をどう核廃絶に結び付けるか、よく議論したい」
と述べた。
野田氏は安全保障関連法に関し
「違憲部分は廃止する」
「そのための必要な措置を取る」
と語り、政権獲得後、防衛省や米国と
「違憲部分」
を検証するとした。
一部野党が主張する消費税減税について、首相は
「社会保障の財源だ」
「引き下げは考えていない」
と否定。
野田氏は実質的に消費税の一部を還付する
「給付付き税額控除」
で対応していくと主張した。
討論会には日本維新の会の馬場伸幸代表と共産党の田村智子委員長、れいわ新選組の山本太郎代表も出席した。

衆院選へ与野党7党首の主張 日本記者クラブ主催討論会
2024/10/12 21:18
https://www.sankei.com/article/20241012-PRBWQJHQ7JIDDPXIM5NZN74VR4/?outputType=theme_election2024
12日の日本記者クラブ主催討論会での与野党7党の主張は次の通り。

■自民党・石破茂総裁
「日本創生」
をやりたいということで、この総選挙を戦いたい。
今、日本は安全保障環境が最も厳しい状況にある。
人口が物凄く減っていく。
国民は30年ぶりの物価上昇に苦しんでいる。
デフレからの脱却も、もうあと一歩を推し進めなければいけない。
また、地方の疲弊、都市の過密、そういったことがある。
日本は世界有数の災害大国だが、これに対する体制は十分だと全く思っていない。
そういう多くの課題がある。
日本の在り方を根本から変えていかなければいけない。
そうした時代に入っている。
日本の在り方を根底から変えていくという意味で日本創生だと思っている。

■立憲民主党・野田佳彦代表
(衆院選で訴えたいことは)政権交代だ。
10月1日から始まった臨時国会は、本来なら(地震や豪雨被害を受けた石川県の)能登の復旧・復興のための補正予算を審議して1日も早く成立させる(べきだった)。
1月から開催された通常国会では(自民党派閥パーティー収入不記載の)裏金の問題について実態も解明できず、これからどうするかも甘い法律で終わってしまった。
(臨時国会は)その問題をもう1回議論して政治に対する信頼を取り戻す場だったが、残念ながらすぐに解散になった。
「裏金隠し解散」
だと思う。
自民党のトップが代わり、首相が代わっても政治は変わらないので、政権交代こそが最大の政治改革であると思っている。

■公明党・石井啓一代表
(衆院選で訴えたいことは)徹底した政治改革だ。
今回の政治とカネの問題について、公明党はいち早く政治改革ビジョンを公表し、政治資金規正法の改正をリードした。
私たちが主張し、改正法に盛り込まれた政治資金をチェックする第三者機関についても4日に中間取りまとめで報告した。
(令和8年1月の改正法の)施行に合わせて設置したい。
政策活動費は廃止を目指す。
旧文通費(調査研究広報滞在費)改革も進めたい。
衆院選は政権選択の選挙だ。
山積する内外の課題にしっかりと答えを出せるのは、自公の連立政権しかない。
その中に国民目線の公明党がいることによって、国民の期待に応えることができると思っている。

■日本維新の会・馬場伸幸代表
(衆院選で訴えたいことは)古い政治を打ち破れ。
私が生まれた昭和40年、当時の日本は光り輝いていた。
今日より明日、明日より来月、来月より来年がどんどんと良くなっていくだろう。
そういう夢や希望に満ち溢れた日本だった。
しかし、今は基礎がガタガタになってしまっている。
もう1度、輝く日本に再生し直すためには政治が変わらなければならない。
今、自民党がやっている古い政治、これを打ち破って、新しい政治を始めていく。
そのことによって、国民が夢や希望を持って、ワクワク、ドキドキするような社会を作っていかなければならない。
日本維新の会はそれを目標に頑張っていきたい。

■共産党・田村智子委員長
(自民党派閥パーティーの収入不記載の)裏金を暴き、自民党の組織的犯罪だと徹底追及してきた。
「企業・団体献金全面禁止」
を30年間訴え続け、今、政治改革の焦点へと押し上げている。
共産党には政治を変える力があると大いに訴えていく。
政治の責任で、賃上げと労働時間の短縮、消費税廃止に向けて直ちに5%へ。
軍事費2倍ではなく、社会保障と教育の予算を増やす。
暮らし応援こそ経済を元気にする道だ。
憲法9条を生かした平和外交を進め、軍事同盟強化に断固として立ち向かう。
気候危機打開、ジェンダー平等を前へ。
こうした政治を変える共産党の躍進だと大いに訴える。

■国民民主党・玉木雄一郎代表
訴えたいことは
「若者を潰すな」
ということだ。
具体的には手取りを増やすこと。
今の過度に現役世代に偏った負担の在り方では、現役世代が潰れてしまう。
賃金が上がってきたが、税金と保険料が高いので若い人たちの手取りが増えていない。
生活が楽になっていない。
30年放置されてきた
「103万の壁」
を引き上げて178万円までは税金がかからずに働けるようにする。
最低賃金がいくら上がっても、この壁を上げないと手取りは増えない。
ガソリン税の上乗せの暫定税率を廃止し、物流コストを引き下げ、物価上昇を抑えていく。
高齢者医療制度を見直し、現役世代の社会保険料負担を引き下げる。
期待してほしい。

れいわ新選組・山本太郎代表
「失われた30年」
を取り戻す。
先進国で30年間不景気が続く国は日本だけだ。
コロナと物価高が合わさり、国民が三重苦だ。
国民の6人に1人、ひとり暮らしの女性の4人に1人が貧困だ。
倒産件数も過去最高に上る勢いで、8割が不況型倒産だ。
このままでは
「失われた40年」
になる。
大胆な経済政策が必要だ。
消費税の廃止、社会保険料の減免、悪い物価高が収まるまでの現金給付だ。
国内で作られた製品を政府が大胆に買い上げる
「令和のバイ・ジャパニーズ計画」
を行う。
ものづくり大国・日本を復活させる。

野田氏「原発ゼロ反対せず」、田村氏「オープンに党運営」 7党首討論会質疑要旨
2024/10/12 21:10
https://www.sankei.com/article/20241012-KONDKY7QMBKRRFDQ2AI272II4M/?outputType=theme_election2024
12日の日本記者クラブ主催討論会で企画委員と各党首による質疑の要旨は次の通り。
ーーなぜ立憲民主党の支持率は上がらないのか。自己分析なしに自民党を批判してもはじまらない
立憲民主党・野田佳彦代表
過去の政権運営の反省はもちろんある。
反省も含めて(先の党代表選に)チャレンジしようと思った。
反省とは、『政治主導』が空回りしたこととか、マニフェスト(政権公約)を羅列して、できないことも出てきたと説明しきれなかったこととか、(党内で)熟議を交わしたつもりでも納得しない人がいたこと。
深い反省のもとに、二度と同じこと、過ちはしないという思いで、今回は政権を取りに行く。
しっかりとご理解をいただけるように頑張っていきたい。
ーー委員長公選制導入を主張する人を除名にするなど、共産党は閉鎖的な政党ではないか。明るい開かれた党にする気はないか
共産党・田村智子委員長
党大会を見ればどれだけオープンだったかはよく分かっていただけたのではないか。
議案を2カ月も前に発表して、党内で議論を尽くして、党大会の3日に渡る議論をオープンにした。
非常にオープンな運営をやっている。
ご指摘頂いたような問題は、『党のルールが守れない、守る意思がないという党員は、党員でいることができない』という、ある意味当たり前の運営ではないか。
ーー今のまま小さい政党で構わないと考えるか。大同団結を考えるか。(後者の場合は)どこがパートナーに成り得るか
国民民主党・玉木雄一郎代表
国民生活がよくなるための政策を1つでも2つでも実現できれば本望だ。
どう実現するか。
まずは我々の勢力を大きくしないと、弾き飛ばされて終わりだ。
まずは党を大きくしていきたい。
ただ、この選挙の後、どういう枠組みになるかは分からない。
そこはもう政策本位で、一致するところは応援するし、ダメなものはダメと言っていきたい。
ーー政策活動費を衆院選で使うことに倫理的なうしろめたさはないのか
石破茂首相(自民党総裁)
それはある。
だからこそ『抑制的に』と申し上げている。
合法だから何をしたっていい、ということは申し上げない。
党勢の拡張、党の主張の徹底周知、そういうものに使われるべきだと思っている。
だから、何に使うかというのは私自身がよく見ていきたい。
将来的に廃止の方向というのは、我が党の中できちんと議論する。
各党できちんとした認識の一致を早めに得たい。
ーー野党候補が乱立して、政権交代を実現できるのか。野党第一党としてどう考えているか
野田氏
誠意ある対話を各党とやってきているつもりだ。
限られた時間だが、最後まで粘り強く対話のチャンスがある限りはやり続けていきたい。
ーー共産は今回、小選挙区に大量に候補者を立てる。どうして協力できなかったのか
田村氏
(安全保障政策を巡る立民との立場の違いによって)市民と野党の共闘の基盤が損なわれている下では、これまでと同じ対応はできない。
私たちの変わらぬ立場になる。
新たな共闘の発展のために頑張っていきたい。
ーー自公過半数割れになった場合に、自公政権に加わる、あるいは閣外協力するなど、何らかの形で連携していくつもりはあるか
日本維新の会・馬場伸幸代表
我が党は、各政党と是々非々で(協力を)やるということを看板として掲げてきた。
その物差しは国家国民のためになるかどうかだ。
基本的には選挙後もそういう態度は変わらない。
ただ、やはり政治は『数が力』だ。
選挙が終わって、それぞれの政党の議席数がどうなったかが、今後の判断に大きく影響をしてくることは間違いない。
ーー原子力発電について尋ねる。「原発ゼロ」という党の綱領に反対なのではないか
野田氏
『ゼロ』を目指すということ自体に反対ではない。
ただ、今、ゼロという言葉を例えば政権公約などで書くと、すぐできるように思う方もいるかもしれない。
原子力エネルギーに依存しない社会を作っていって、原発に依存しない社会を実現していくという表現を、現実的に訴えたほうが通るのではないかという判断だ。
ーー衆院選の獲得目標は
れいわ新選組・山本太郎代表
(解散時は)衆院3議席だったが、これを倍増以上にしたい。
全国の私と同じ有象無象が『社会が変わればいいな』ということで力を貸してくれる、その結果がどれぐらいあるかということだと思う。
玉木氏
前回選で11議席だった。
11議席は確実に確保して、それから一議席でも増やしたい。
衆院で21議席あると単独で法案提出することができるようになるので、できるだけ近づけるように積み上げていきたい。
田村氏
小選挙区では沖縄1区、比例は現有9議席を必ず守り抜く。
公明党・石井啓一代表
全国11小選挙区で戦うので、完全勝利を目指す。比例区については現有の23議席以上を目指している。
馬場氏
162人を擁立する。
全員の当選を目指す。
関西以外の小選挙区での議席獲得を目指していく。
野田氏
公認した人たちの全員当選。
これは当然だ。
最低限目標にしなければいけないのは、自公の過半数割れ、そして比較第一党になるということだ。
具体的な数は申し上げられないが、そういう結果が出せるように全力を尽くしていきたい。
石破氏
公認候補の全員当選を目指して頑張っていくが、状況が極めて厳しいということは肌身に染みてよく分かっている。
野田氏の言ったことと逆になるが、我々は自民、公明で何としても過半数を取りたいと思っている。
そこから1つでも上積みできるよう、誠心誠意、全力で尽くしていく。

選択的夫婦別姓導入の法案 採決で石破首相「党議拘束外しはあまり賛成ではない」
2024/10/12 16:36
https://www.sankei.com/article/20241012-JVQSESZ2SFM4PP3LNFTNWU4R3Y/?outputType=theme_election2024
衆院選公示を前にした日本記者クラブ主催による与野党7党首の公開討論会が12日、東京都内で開催された。
石破茂首相(自民党総裁)は、選択的夫婦別姓の導入に関する法案を採決する際
「党議拘束を外すことにあまり賛成ではない」
と述べた。

<主張>石破首相の初外遊 国際秩序の担い手となれ
社説
2024/10/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20241012-YV3266KOENKKBGBAY5YZN6CNSM/
安全運転の外交デビューではいささか物足りない。
石破茂首相は自由で開かれたインド太平洋、国際秩序の担い手として首脳外交を積極的に展開していく必要がある。
石破首相が就任後初めて外遊した。
ラオスで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連の首脳会議に出席し、日中、日韓などの首脳会談を行った。
衆院解散後でもラオスへ足を運んだのは妥当だ。
バイデン米大統領の姿はなく、日本の首相も不参加なら李強首相が出席する中国の存在感が高まってしまう。
石破首相の外遊はそれを防ぎ、日本がASEANと連携する意思を示す意義があった。
ASEANと日中韓3カ国の首脳会議で石破首相は、中国を念頭に
「力や威圧による一方的な現状変更の試みを許容してはいけない」
と牽制した。
日中首脳会談では
「戦略的互恵関係の包括的推進」
で一致した。
李首相に対し、中国軍の動向への深刻な懸念を伝えた。
日本人男児刺殺事件や中国軍機の領空侵犯について説明を強く求めた。
中国が拘束する邦人の早期釈放や日本の排他的経済水域(EEZ)内の中国ブイの即時撤去、日本産水産物輸入の早期再開も促した。
台湾海峡の平和と安定の重要性を指摘した。
日韓首脳会談ではシャトル外交の継続や安保協力の推進などで一致した。
石破首相はラオスで、持論のアジア版NATO(北大西洋条約機構)構想を封印した。
岸田文雄前首相の外交路線を踏襲した形で、日本の抱く懸念を李首相に直接伝えたこともあり、初外遊は無難に遂行したと見做されているようだ。
だが中国と戦略的互恵関係など築ける時代なのだろうか。
また、石破首相は自民党総裁選でアジア版NATOを不用意に掲げたため、ASEAN諸国から不安視される中でのスタートだった点を忘れてはならない。
マイナスからの出発で安全運転に徹しても存在感は示せない。
フィリピンのマルコス大統領はASEANと中国の首脳会議で南シナ海問題を巡り中国を直接批判した。
石破首相も日中の個別会談だけでなくASEAN首脳の前でも名指しで中国の問題行動を難じるべきだった。
ベトナム首相と会談したが、日越比の首脳会談を開く選択肢もあったのではないか。

<産経抄>「義理と人情とやせ我慢」を忘れた石破首相
2024/10/12 5:00
https://www.sankei.com/article/20241012-ICTF4A7TDRPOVC7HLKJGJIM2K4/
自民党の初代副総裁を務めた党人派の代表的な政治家、大野伴睦氏のモットーは、
「義理と人情とやせ我慢」
だった。
麻生太郎元首相もこの言葉をよく使う他、これまで多くの政治家が引用してきた。
永田町で尊重される美風、文化のようなものだったのだろう。
▼元は江戸の町火消しの心意気を表現したものだともいい、昔ながらの日本社会の伝統かもしれない。
ところが近年は、政治家の在り方も様変わりした。
石破茂首相は衆院選に当たり、派閥パーティー収入の不記載があった候補者ら12人を非公認にし、34人に比例代表への重複立候補を認めない二重処分を決めた。
▼政治とカネの問題に対する国民の予想以上の反感に怯え、我慢が利かなかったようである。
当初は
「魔女狩りのようなことはしたくない」
と漏らしていた首相は、6日には周囲に語った。
「党内融和を取って、党全体が沈むなんてことがあってはならない」。
▼とはいえ、世間の目が厳しいからといって、4月には正規の党内手続きに則って役職停止などの処分を受けた候補者らを、更に見せしめのために厳罰に処するやり方はどうなのか。
義理も人情もあったものではない。
▼それでも国民が首相が掲げる
「納得と共感」
を示さなかったら、3度目の罰を与えるつもりか。
首相の盟友である村上誠一郎総務相は、安倍晋三元首相に対し、暗殺後に
「国賊」
と呼んだことについて処分を受けたことを理由に
「もう終わりで」
と述べたが、処分を受けた不記載候補者との扱いの差は何なのか。
▼大野氏はこんなセリフも残している。
「サルは木から落ちてもサルだが、代議士は選挙に落ちればただの人」。
首相の恣意的処分に翻弄される候補者に同情する。

総裁選に真の勝者はいたのか 
政界十六夜 石井聡
2024/10/11 10:00
https://www.sankei.com/article/20241011-IL7H2SZEHJIS5BA3QHF6RRIPIE/?outputType=theme_election2024
9月の自民党総裁選の最中、サリバン米大統領補佐官(国家安全保障担当)が
「日本の新首相が誰になろうと」
と口にする場面があった。
日本政治への無関心を装ったというわけではなく、引き続き日米同盟に注力する重要性を指摘したのだ。
サリバン氏はその理由として
「この同盟は、日米どちらの指導者より大きなものだからだ」
とも語った。
大統領選候補のトランプ、ハリス両氏が聞いたらどう思うか知りたいところだ。
ともあれ、日米同盟を揺るがしかねないとの懸念も持たれた石破茂首相の持論
「アジア版NATO(北大西洋条約機構)」
創設構想は、一旦封印された。
早期の衆院解散日程も含め、首相が総裁選で言っていたことを次々と翻して
「噓つき」
「掌返し」
と批判を浴びているのは自業自得だ。
とはいえ、現実離れした政策に固執して混乱を拡大されるよりはましである。
これまで言及してこなかった
「ロシア経済分野協力担当相」
のポスト廃止など、良い判断もある。
ひとまず投開票までの言動で、より多くの国民の
「納得と共感」
を得ていくしかあるまい。
付け加えれば、解散時期については石破首相でなくても遠くはなかった可能性は高い。
既に衆議院は解散され、総選挙の号砲は鳴った。
野党は首相の食言を批判するにしても、そればかりで戦いになるのだろうか。
選挙期間中の政策論争でこそ、優位に立つ努力を惜しんではなるまい。
実際、総裁選での候補者間の討論などは、政策論争の効果を挙げたばかりである。
劇的な総裁選結果を経て勝ち組、負け組などの分類や党実力者たちの収支決算も語られたが、やや違和感を覚える。
中でもキングメーカーと呼ばれる人々の評価についてだ。
決選投票で石破首相を推した菅義偉元首相は、副総裁に就いて非主流派から復権したとも言われるが、そもそも
「本命」
視していた小泉進次郎選挙対策委員長は決選投票にも残れず敗退した。
岸田文雄前首相も旧宏池会を通じた石破支援で勝利を確実にしたと位置付けられる。
しかし総裁再選を見送らざるを得なかったこと自体、最大の敗者なのである。
麻生太郎党最高顧問は支援した河野太郎前デジタル相が惨敗し、終盤では高市早苗前経済安全保障担当相を推したものの、こちらも失敗に終わった。
既に政界引退を表明した二階俊博元幹事長の名前を、総裁選の最中に聞くことはなかった。
9人もの候補が立った総裁選の明確なシナリオを、実力者たちは描けなかった。
派閥単位で組み立てられてきた総裁選ではなかったことが大きい。
だとすれば
「最後の仕上げはやはり実力者たちが手掛けた」
といったまとめ方は、実態とも異なるし
「変わらない自民党」
を印象付ける効果の方が大きいのではないか。
世代交代や党刷新を果たせなかった中堅候補やそれを推した議員らは、そう失望する必要はない。
気になるのは負け組から早々と倒閣論めいた声が漏れることだ。
内に秘める思いならまだしも、外に聞こえてくるような漏れ方は賢くないし、事が成就するかも疑わしい。
勝負事が敗者に恨みを残すのはやむを得ないにせよ、あまりレベルの低い抗争は国益を損なう。
それこそ冒頭の
「新首相に誰がなろうと」
が日本政治そのものに向けられることになりかねない。(特別記者)

<主張>政治とカネ 再発防止策も丁寧に語れ
社説
2024/10/11 5:00
https://www.sankei.com/article/20241011-DR2B2U63YFPI3ED6H4HTFQGRQA/
事実上始まった衆院選では
「政治とカネ」
を巡る問題が争点となっている。
自民党はパーティー収入不記載事件に関連し前議員らを非公認にしたり、比例代表への重複立候補を認めなかったりする方針だ。
野党は
「不十分だ」
と批判している。
野党との対決を前に、石破茂首相による党内の非主流派潰しの様相を呈しているとの指摘も出ている。
有権者の投票判断の材料にすべき課題は他にもある。
政治資金の透明性確保と事件の再発防止の具体策だ。
立憲民主党、日本維新の会、公明党、国民民主党などは、政党から国会議員に支出される使途の報告義務がない
「政策活動費」
の廃止を訴えている。
自民は公約に
「将来的な廃止も念頭に」
改革に取り組むと記した。
首相は今回の衆院選では
「使うことはある」
と語った。
立民が先の通常国会でパーティー禁止法案を提出しながら、同党幹部らが開催していたことを想起させるものだ。
党務を預かっていた茂木敏充前幹事長は自民総裁選で、廃止は可能と語っていた。
今の自民の姿勢は有権者から見て分かりにくい。
国会議員に支給される調査研究広報滞在費(旧文書通信交通滞在費)の使途公開は、衆院選後の国会で直ちに関連法を改正して実現すべきだ。
政治資金を監視する第三者機関の制度設計も急がれる。
立民、維新、共産党などが唱えている企業・団体献金の禁止には賛成できない。
企業や労働組合なども民主主義社会の構成員である以上、政治活動の自由は認められるべきだ。
一般国民からの個人献金が定着していない日本で企業・団体献金を禁止すれば、世襲ではない人や、業界団体、宗教団体などの背景を持たない人にとって選挙活動は極めて不利になる弊害も出てくる。
企業・団体の幹部が分散して、個人として献金する抜け穴を塞ぐことも難しい。
却って日本の議会制民主主義を後退させかねない。
一方、外国人・外国法人のパーティー券購入禁止の議論が低調なのは残念だ。
国政が外国勢力からの影響を受けるのを防ぐために禁止は欠かせない。
不記載事件の動機は今も分かっていない。
自民は明らかにする責任がある。

石破首相、中国の海洋進出を牽制 ASEAN会議、李強首相出席
2024/10/10 21:01
https://www.sankei.com/article/20241010-EDOMVOFW2BI3TDUDE3726KPO7U/
石破茂首相は10日(日本時間同)、ラオスで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)と日中韓3カ国の首脳会議に出席した。
中国の李強首相、韓国の尹錫悦大統領も参加。
石破首相は地域の安全保障環境が厳しさを増しているとして
「力や威圧による一方的な現状変更の試みを許容してはいけない」
と述べ、中国による東・南シナ海での海洋進出を牽制した。
これに先立つ10日未明、政府専用機でラオスに到着。
就任後初の外国訪問をスタートさせた。
会議で石破首相は、法の支配に基づく国際秩序の維持、強化が不可欠だと強調。
北朝鮮の完全非核化に向け、国際社会全体の力強い対応が重要だと訴えた。
拉致問題解決への協力も要請した。
地域の安定と繁栄のため、ASEANと日中韓の協力発展に意欲を表明。
日本として防災や食料安保、感染症対策で貢献する考えを示した。(共同)

「党内融和を取って党全体が沈んではいけない…」 石破首相、非公認決断の舞台裏
2024/10/10 19:23
https://www.sankei.com/article/20241010-G6EEIXDMJZMZJEFYG47JCFEL7E/
石破茂首相(自民党総裁)は衆院選への対応で、派閥パーティー収入の不記載があった候補者ら12人を非公認とし、34人に比例代表への重複立候補を認めない方針を決めた。
国民世論の不信払拭と党内融和の狭間で難しい判断を迫られたが、最後は党の信頼回復へ重い決断を下した。
■侃々諤々の議論で判断
「本当に長い時間、侃々諤々の議論を重ねながら判断を行った」。
衆院解散を受けた9日の記者会見で、首相は公認問題についてこう語った。
この日午前の党選対本部会合で、非公認などの最終的な方針を決めていた。
会合では旧安倍派の中堅が首相に
「反対だ」
と食ってかかったが、首相は
「静かに聞いていた」(同席者)
という。
不記載議員の処遇は、政権にとって内政上、最初の難所だった。
世論は厳しいが、既に党内処分が下されており、非公認などの新たな措置を決めれば
「二重処分だ」
との批判も免れない。
「国民の反感は想像以上に強いぞ…」。
総裁就任や人事など慌ただしい動きが続く9月末、ようやく一息ついた夜、周辺にはそう漏らしていた。
執行部では小泉進次郎選挙対策委員長が厳しい対応の必要性を唱えていた。
森山裕幹事長は不記載議員の振る舞いに怒りこそ抱いていたが、党内融和を重視していた。
首相自身、当初は最終的な結論ほど厳しい対応を思い描いていたわけではない。
政権が発足した1日には、周辺に
「比例復活をなくすなんて公認のやり方はないだろう」
と語っていた。
党内でも執行部は穏便な対応で済ませるとの観測が広がっていた。
3日には不記載候補を
「原則公認」
と報じられたが、線引きを巡る首相の懊悩は続いた。
周辺には
「不記載額の多寡で決めるのもな。どう説明をつけるか…」
とこぼした。
■被災地視察後に事態一転
一転したのは5日だ。
首相は能登半島の被災地視察を終えた後、その足で党本部に向かい、森山氏や小泉氏らと約1時間半の協議に臨んだ。
小泉氏は厳しい判断を主張し、森山氏は穏便な対応を進言。
党が1日以降に実施した衆院選情勢調査の
「厳しい結果」
も俎上に載せられた。
翌6日も再度集まって協議し、最後は首相が不記載候補への厳しい対応を決めた。
報道陣のカメラの前で、自ら決定内容を明らかにした。
旧安倍派の対象者からは
「やりすぎだ」
などと恨み節が相次いだ。
一方で、
「甘い態度では選挙は更に厳しいものになった」(参院中堅)
と評価する声も強い。
不記載候補を比例名簿に載せれば比例の得票が減り、他の候補の比例復活の道が狭まるからだ。
「党内融和を取って、党全体が沈むなんてことがあってはならない」。
決断の後、首相は周囲に語り、こう続けた。
「批判があるのも分かってる。その責任を負うのが俺の役目だ」

「衆院選で自・公敗れれば石破総裁の責任論に」阿比留論説委員が講演 愛媛「正論」懇話会
2024/10/10 19:05
https://www.sankei.com/article/20241010-CEX7L6AHZJM2PIBLBCWGLDPAGU/?outputType=theme_election2024
愛媛「正論」懇話会の第70回講演会が10日、松山市のANAクラウンプラザホテル松山で開かれ、産経新聞の阿比留瑠比論説委員兼政治部編集委員が
「新内閣の使命」
と題して講演した。
阿比留氏は、石破茂自民党総裁が首相就任からわずか8日後に衆議院を解散したことに触れ
「総裁選での公約も次々と翻している」
「何をする内閣かが見えない」
と批判。
27日投開票の衆院選については
「情勢はまだ読めないが、政権選択選挙で自・公が敗れれば石破総裁の責任論に発展する」
との見通しを示した。
また、仮に与党が過半数を占める結果になったとしても、派閥パーティー収入不記載事件を受けて決めた一部候補者の非公認や比例代表への重複禁止措置で
「相当の禍根が残っている」
「自民党内で色々なことが滞って進まないのではないか」
と述べた。

自民が公約発表、政策活動費「廃止念頭」 台湾有事に危機感、安定的な皇位継承言及せず
2024/10/10 18:45
https://www.sankei.com/article/20241010-7PQ7L5U4KVIOVNNZVT5DCQ6R2A/?outputType=theme_election2024
自民党は10日、衆院選の公約を発表した。
派閥のパーティー収入不記載事件を踏まえ
「厳しい反省と強い倫理観の下、不断の政治改革、党改革に取り組む」
と打ち出した。
党が、党幹部らに支給し、使途の報告義務がない政策活動費について
「将来的な廃止も念頭に透明性を確保する」
と明記した。
一方、安定的な皇位継承の在り方に関しては言及しなかった。
公約は、
@ルールを守る
A暮らしを守る
B国を守り、国民を守る
C未来を守る
D地方を守る
E新たな時代を切り拓く(ひらく)
の6本柱で構成した。
「政治とカネ」
に関しては、国会議員に月額100万円支給される
「調査研究広報滞在費」(旧文書通信交通滞在費)
の使途公開や未使用分の国庫返納も盛り込んだ。
経済政策は、岸田文雄前首相が進めてきた
「成長と分配の好循環」
路線を維持し、
「デフレ脱却最優先の経済・財政運営を行う」
と訴えた。
物価高騰対策として低所得者世帯への給付金支給などを記載。
「地方創生」
の取り組みでは、自治体への交付金の倍増を目指すと掲げた。
安全保障政策では
「台湾有事が現実の課題となりつつある」
と言及し、防衛力強化を進めると強調した。
憲法改正を巡っては
「憲法改正原案の発議を行い、国民投票を実施し、改正を早期に実現する」
と訴えた。
また、防災対策強化に向け
「防災庁」
設置へ準備を進めると主張した。

石破茂首相「申し上げたことは一度もない」、不記載議員原則公認報道は取材なし 党首討論
2024/10/10 12:40
https://www.sankei.com/article/20241010-I7VEIODQ4NBVPO4DGJV5PQIAUY/?outputType=theme_election2024
石破茂首相(自民党総裁)は9日、立憲民主党の野田佳彦代表との党首討論で、派閥パーティー収入不記載事件で処分を受けた前議員らについて、自身が衆院選(15日公示、27日投開票)で原則公認する方針を固めたとの一部報道を否定した。
「全員を公認するとか私は申し上げたことは1度もない」
と述べ、自身への取材はなかったことも明らかにした。
党首討論に先立ち、自民は不記載事件を受けて、4月に処分した前議員を含む12人の公認を見送る方針を決めた。
一方、朝日新聞などは今月4日付で、首相が不記載事件で処分を受けた前議員らを原則公認し、比例代表との重複立候補も認める方針を固めたと報じた。
その際は再発防止策を講じる誓約書を提出させるとした。
こうした経緯から、野田氏は不記載事件に関わった前議員らの公認を巡り、
「いわゆる裏金に関わった議員を全員公認し、全員重複立候補させ、誓約書を書かせるのが最初の方針だったのではないか」
「二転三転、右往左往しながら決めた」
「(報道を受けて)批判が強いから、厳しいような対応に見せているということではないか」
質した。
首相は、
「全員を重複で認めるとか、誓約書を取るとか、私はそのようなことは申し上げたことは1度もない」
と重ねて否定。
「報道には石破茂首相、自民党総裁(が方針を固めた)と書いていた」
「そのような取材を受けたことは1度もない」
「報道はどういう根拠に基づいたか知らないが、そういうことは一切ない」
と強調した。
「森山裕幹事長、小泉進次郎選対委員長、今回の決定に関わった誰かが、そういう取材を受けた事実はない」
とも語った。
野田氏も
「全員公認するかどうかという報道が流れたことは、これはご自身の考えではなかったと」
「それはその通りとして認めましょう」
と応じた。

自民、「裏金議員」原則公認へ 衆院選で比例重複も容認、首相方針
2024年10月3日 20時59分
https://www.asahi.com/articles/ASSB33HGLSB3UTFK00ZM.html?msockid=03bbc426d8756d821927d643d90f6c0f
石破茂首相(自民党総裁)は、派閥の裏金事件で処分を受けた議員らについて、次期衆院選で原則公認する方針を固めた。
都道府県連の申請を受けて公認していく考えで、小選挙区の公認候補は比例代表との重複立候補も認める。
首相は6日にも、事件の中心だった安倍派幹部らから状況を聞くことを検討している。
首相は9日に衆院を解散し、15日公示、27日投開票の日程で総選挙を行う意向を表明済み。
一方、公認問題については総裁選の中で
「相応しい候補者か、党として責任を持たなければならない」
とし、公認しない可能性も示唆していた。
だが、総裁就任後は連立を組む公明党からの要請もあり、最速日程での衆院選を決断。公認手続きを急ぐ中、
「裏金議員」
は非公認としたうえで新たな候補を擁立する時間的余裕はなく、妥協する方向へ傾いたようだ。
■「選挙後に倒閣運動が起きる」 首相、押し込まれ「裏金議員」公認へ
党は4月、政治資金収支報告書への不記載があった39人を処分。
うち34人が8段階中4番目の
「選挙における非公認」
より軽い処分だった。
こうした経緯から、公認問題を蒸し返すことに反対する声が党内に根強くあり、首相が押し切られた面もある。
だが、裏金問題の対応は国民の理解を得られていない。
朝日新聞が1、2日に実施した世論調査(電話)では、実態解明を
「進めるべきだ」
と答えた人が75%だったのに対し、
「その必要はない」
は15%だった。
首相は1日の就任会見で
「国民が納得したという状況にはない」
とした上で、
「どうすればもう起こらないかの認識をきちんと伺いたい」
とも述べていた。
6日にも安倍派幹部らと面会し、直接確認したい考えだ。
党執行部も
「裏金議員」
の公認や比例重複を原則認める方向。その際、再発防止策を講じる誓約書を提出させる。野党側では立憲民主党を中心に、「裏金議員」の選挙区について候補を一本化する案が浮上している。

<主張>衆院解散 日本守り抜く政策訴えよ 政権を託せるのはどの党か
社説
2024/10/10 5:00
https://www.sankei.com/article/20241010-KWGTCTQYKVIWLBZR4XMFA2XQJM/
衆院が解散され、事実上の選挙戦が始まった。
解散は天皇陛下の国事行為である。
石破茂内閣は臨時閣議で
「15日公示、27日投開票」
の日程を決めた。
衆院選は3年ぶりだ。
新首相の就任から8日後の解散、26日後の投開票は戦後最短の決戦となる。
衆院選は政権選択選挙だ。
各政党と候補者は有権者の前で、日本を守り繁栄させる政策を大いに論じなければならない。
解散を前に国会で行われた党首討論で石破首相(自民党総裁)は、派閥パーティー収入不記載事件への対応を批判され防戦一方となった。
■安全保障をなぜ語らぬ
政治資金の透明性確保や不記載事件の再発防止を進め、政治への信頼を取り戻すことは重要だ。
政治とカネの問題が争点の1つになるのは当然だろう。
ただし、党首討論は衆院選を前に、日本の将来に向けた政策を競い合う場でもあるべきだった。
ところがそうならなかったのは、全閣僚出席の予算委員会を開いて丁寧な論議をしなかったことが響いている。
石破首相の所信表明演説後、代表質問と党首討論をしただけで解散したのは残念だった。
石破首相と自民は、不記載議員らの一部を対象に非公認の数を増やしたが、有権者が評価するかは不透明だ。
党首討論では外交安全保障がほとんど論じられなかった。
日本を取り巻く安全保障環境が極めて厳しい中で信じ難いことである。
習近平中国国家主席の共産党総書記の任期の関係から、台湾有事が令和9(2027)年までにあるかもしれないと危惧されていることを忘れたのか。
「台湾有事は日本有事」
と言われる。
今回の衆院選で選ばれる議員と彼らが指名する首相は、台湾有事を抑止するため働き抜かねばならない。
もし有事になれば、先頭に立って国家国民を守り抜く重責を担う。
有権者はそれに相応しい議員を選ばなければなるまい。
全ての政党と候補者は現下の国際情勢に対する認識と、今後起こり得る危機の抑止と対処の具体策を語るべきだ。
野党第一党の立憲民主党の安全保障に関する姿勢は、極めて危うい。
日米同盟の抑止力を格段に高めた集団的自衛権の限定行使の容認を
「憲法違反」
とする立場だからだ。
立民の衆院選公約は、限定行使を認める安保関連法について
「違憲部分を廃止する」
という従来方針を踏襲した。
米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の辺野古移設工事は
「中止」
すると明記した。
この政策のまま政権をとれば日米同盟は空洞化する。
旧民主党の鳩山由紀夫政権が同盟の危機を招いた二の舞いとなるだろう。
これも分からない立民の野田佳彦代表に果たして政権担当能力があるだろうか。
■立民は政権枠組み示せ
立民は、衆院選での与党過半数割れや政権交代の実現を叫んでいる。
にもかかわらず、この目標を達成した時の新たな政権の枠組みを示していないのはおかしい。
これでは有権者の判断材料が揃わない。
目指す政権の枠組みを曖昧にして選挙区調整だけに走るとすれば、議会制民主主義の軽視となる。
選挙戦で聞きたいテーマの1つが、国の根幹に関わる憲法改正だ。
日本国民の多数が自衛隊を認め、期待する時代になった。
ところが多くの憲法学者は自衛隊違憲論を唱えている。
このような異様な状態は改めたい。
憲法への自衛隊明記は改憲に前向きな各党で意見集約が進んでおり、是非早期に実現したい。
改正のゴールは
「戦力不保持」
を定めた第9条2項の削除と軍の規定の創設だ。
そうなって初めて世界の他の民主主義国と同様に国民を守る体制が整う。
首都直下地震、南海トラフの巨大地震などの大規模災害や有事への懸念が高まる中、緊急政令を含む緊急事態条項の創設も急務である。
各党が論じるべき政策課題は他にもある。
物価高に負けない持続的な賃上げによるデフレからの完全脱却、原発を含むエネルギーの在り方、少子高齢化を背景にした人口減少などだ。
国民受けする政策だけでなく
「痛み」
を伴う改革にも真摯に向き合わなければならない。
言行不一致は国民の不信を招く。
各党、各候補者は誠実に言葉を紡いでほしい。

<主張>代表質問 安全保障の論議不十分だ
社説
2024/10/9 5:00
https://www.sankei.com/article/20241009-N3ZCWLPEKJIFNBCCPHJ3MP7ZMA/
石破茂首相の所信表明演説への国会の代表質問が終わった。
政権選択選挙である衆院選を前にした国会である。
「政治とカネ」
を巡る問題が盛んに議論された。
その一方で、日本の独立と繁栄の基盤となる安全保障の論議が深まらなかったのは残念だ。
自民党議員は中国軍の領空侵犯や領海侵入、空母「遼寧」の接続水域航行、ロシア軍の領空侵犯を取り上げ、小野寺五典政調会長は
「国民の命と暮らし、領土・領海・領空を守り抜く」
ことを求めた。
日本維新の会の馬場伸幸代表は台湾有事について質した。
首相が最近の著書で
「『台湾有事、即日本有事』となる可能性は相当低い」
と指摘しているからだ。
馬場氏は
「対中抑止力や国民の国防意識を削ぐことになる」
と懸念を示した。
首相は
「仮定の質問に答えるのは差し控える」
とした上で
「台湾海峡の平和と安定は国際社会の安定にとっても重要だ」
と指摘した。
国防の決意と具体策をもっと語る必要がある。
物足りなかったのは野党第一党の立憲民主党である。
野田佳彦代表が首相のアジア版NATO(北大西洋条約機構)構想に関し
「日米同盟の抑止力に疑念があると思われかねない」
「非現実的ではないか」
と疑問を呈したのは妥当である。
だが、立民として日本をどう守るつもりかを語らなかった。
対中認識を含む現下の国際情勢に対する見方も示さなかった。
田名部匡代参院幹事長はロシアに侵略されたウクライナで、なぜ抑止力が効かなかったのかを質した。
ウクライナ問題を論ずるのではなく、アジア版NATOを巡る首相の言行不一致を引き出したかっただけのようだ。
安保政策を十分語らずに政権交代を迫っても、説得力は感じられない。
憲法改正については自民、立民、維新などが質問した。
首相は緊急事態条項の創設や自衛隊明記について、自民内の議論を
「後戻りさせることなく、前に進めていく決意だ」
と語った。
同時に、任期中に国会への発議を実現したいとし、憲法審査会で議論を深めるよう求めた。
ただ、それだけでは足りない。
首相や憲法改正に前向きな政党は、どの項目をいつまでに条文化したいのかを明らかにすることも重要である。

<主張>中東の戦火拡大 なぜNSCを開かぬのか
社説
2024/10/3 5:00
https://www.sankei.com/article/20241003-4YRNMLACHBI6FNK2GDIOJIQ5N4/
石破茂首相に問いたい。
なぜ国家安全保障会議(NSC)を開催しないのか。
中東の戦火が拡大しているからである。
イスラエルがレバノンの首都ベイルートにある親イラン民兵組織ヒズボラの本部を空爆し指導者ナスララ師を殺害した。
ヒズボラの脅威を除こうとイスラエル軍はレバノン南部へ侵攻した。
ヒズボラの後ろ盾であるイランは報復と称しイスラエルに向けて大規模な弾道ミサイル攻撃を行った。
米英両軍などが協力して迎撃したが一部が着弾し、被害が出た。
イランの対イスラエル直接攻撃は4月以来だ。
どちらも中東有数の軍事大国だ。
双方に自制を求めたい。
ただし事態がエスカレートすれば
「第5次中東戦争」
になりかねない。
日本や世界のエネルギー供給にとっても、経済情勢にとっても、何より中東地域の邦人の安全にとっても、看過できない緊迫した状況である。
日本は一連の事態を遠い地域の出来事と見做すのではなく、自らの問題と捉え、対応しなければならない。
石破首相は2日、イランの弾道ミサイル攻撃を非難し
「全面戦争に拡大しないように(米国などと)連携を取りたい」
と述べた。
そうであるならば、石破首相は、NSCの4大臣会合などを開き、邦人保護や万一の際のエネルギー需給、イスラエル、イラン双方への働きかけについて協議すべきである。
国家安全保障局や外務省の幹部と面会したが、それだけでは足りない。
NSCを開催すれば、日本企業や現地の邦人に対応を促すシグナルにもなる。
石破首相が自民党総裁に当選した9月27日に、岸田文雄内閣の木原稔防衛相はレバノンからの邦人退避に備え、航空自衛隊のC2輸送機を近隣のヨルダンとギリシャへ派遣する命令を発した。
レバノンには約50人の邦人が滞在している。
政権末期でも邦人保護へ動いた岸田政権の対応は妥当だ。
退避では韓国との相互協力も進めたい。
ただし、レバノンからの邦人退避の備えは日本が為すべき対応の一部に過ぎない。
戦火が一気に拡大しかねない時代だ。
危機は政権交代の事情など勘案しない。
石破首相には内閣発足直後であろうと国民を守り抜いてほしい。

<主張>自民総裁に石破氏 保守の精神踏まえ前進を 外交安保政策の継承が重要だ
社説
2024/9/28 5:00
https://www.sankei.com/article/20240928-ZQWPFHRUFBPALP3NUGABOBDVAI/
自民党総裁選で、石破茂元幹事長が高市早苗経済安全保障担当相を決選投票で破り、新総裁に選出された。
10月1日召集の臨時国会で首相に指名され、宮中での認証式などを経て、石破内閣が発足する見通しだ。
石破氏は当選後、
「安全安心な国にするため全身全霊を尽くしたい」
と語った。
ほとんどの派閥が解散を決めたこともあって史上最多の9人が立候補し、激しい総裁選となった。
石破氏は1回目の投票で高市氏に次ぐ2位だった。
決選投票の票差は21票で、党内基盤は強いとは言えない。
■「挙党態勢」が問われる
政治とカネの問題で自民をみる有権者の目は依然として厳しい。
石破氏と自民は挙党態勢で国政運営に当たる必要がある。
党役員や閣僚の人事は適材適所の観点で、総裁選のライバル候補を含め起用すべきだ。
党所属国会議員は結束して新総裁を支えてもらいたい。
石破氏と自民に求めたいのは保守の精神を尊重、堅持することだ。
自民は党綱領で
「日本らしい日本の確立」
を謳い、自らを
「保守政党」
と位置付けている。
この基本線から外れるべきではない。
総裁選で論じられた選択的夫婦別姓の導入は見送るべきである。
石破氏は前向きな姿勢を示してきたが、保守政党が取り組む課題ではない。
家族や社会の根幹に関わる話だ。
片方の親と子の
「強制的親子別姓」
を意味し、戸籍制度も揺らぐ。
個人の自由の問題とは言えず、自民どころか社会の分断を招きかねない。
旧姓使用の充実で対応してもらいたい。
国家と国民を守り抜く外交安全保障は政治リーダーにとって最も重要な責務だ。
安倍晋三元首相は
「自由で開かれたインド太平洋」
構想を国際社会に示し、限定的ながら集団的自衛権の行使容認を実現した。
菅義偉前首相は米国と共に
「台湾海峡の平和と安定の重要性」
を打ち出した。
岸田文雄首相は5年間の防衛費43兆円、反撃能力の保有を決め、防衛力の抜本的強化を開始した。
石破氏は安倍氏以降の外交安全保障を確実に継承し、発展させなければならない。
中国やロシア、北朝鮮といった核武装した専制国家の脅威をどう捉えているかを語ってほしい。
ウクライナ支援の継続も重要だ。
心配なのは、石破氏がアジア版NATO(北大西洋条約機構)の具体化に意欲を示した点だ。
創設には憲法問題の解決や各国との比較的長期の交渉などに相当の年月と大きな政治エネルギーを要する。
数年先の発生も懸念される台湾有事の抑止を優先すべきではないか。
日米同盟の対処力と抑止力の強化も欠かせない。
■男系の皇統を守り抜け
北朝鮮による日本人拉致問題の解決も急がれる。
石破氏は
「東京と平壌に連絡事務所を開設して交渉の足掛かりとする」
と唱えてきた。
家族会は時間稼ぎに利用されるだけだと懸念している。
まず、家族会などと真剣に語り合ってほしい。
千年、二千年の視野で日本を守るため、安定的な皇位継承策を確立すべきである。
自民は、男系(父系)による継承を堅持する内容の岸田内閣の報告書に賛同する立場だ。
石破氏は総裁選でこの党の方針に従うと表明した点を強調しておきたい。
自民は来年、結党70年を迎える。
憲法改正は党是であり、改憲原案の条文化を臨時国会中に完成させるべきだ。
憲法への自衛隊明記は最優先だ。
首都直下地震などの大規模災害や日本有事への懸念が高まっている。
緊急政令を含む緊急事態条項創設も急務である。
自民総裁として与党公明党の説得にも努める必要がある。
日本が抱える課題は他にもある。
物価高を上回る持続的な賃上げを確実なものとし、デフレからの完全脱却を目指してもらいたい。
少子高齢化を背景にした人口減少への対策や社会保障制度改革も欠かせない。
政治とカネの対応は引き続き重要だ。
パーティー収入不記載事件の再発防止と政治資金の透明性確保を確実にしたい。
信頼を取り戻さなければ、政策は遂行できまい。
早期の衆院解散・総選挙が取り沙汰されている。
臨時国会では所信表明演説で国家観と政策の全体像を披露すると共に質疑にも応じ、国民に投票の判断材料を示すべきである。

勝てねば首相の責任論必至 自身に跳ね返る過去の言動
阿比留瑠比の極言御免
2024/10/10 1:00
https://www.sankei.com/article/20241010-EYZZGK33R5KI5PJP5BWX6Y4LVQ/?outputType=theme_election2024
石破茂政権の現状を象徴するように慣例の万歳も乱れがちで、何とも高揚感がない9日の衆院本会議での解散劇だった。
「内閣改造をするほど総理の権力は下がり、解散をするほど上がる」
かつて7年8カ月に渡る長期政権を築いた佐藤栄作元首相は、こんな言葉を残したが、今回の解散は首相にとって権力基盤を固めるものになるだろうか。
解散は、自民党の分断と混乱の中で強行された。
派閥パーティー収入不記載事件を巡っては、2024年4月に当時の岸田文雄首相(党総裁)によって既に処分を受けていた議員らが再び、非公認や比例代表への重複立候補を認めないという重い処分を受けた。
4日の時点で森山裕幹事長が
「党として調査し、(4月に)処分を下した」
「その現実をしっかり捉えることは大事だ」
と述べていたにもかかわらずである。
今回の処分は厳しい処罰を求める国民感情に応えるためとはいえ、憲法39条が定める一事不再理の精神に反する二重処分となる。
総裁選で高市早苗前経済安全保障担当相が
「(党紀委員会など)党内で積み重ねてきた議論を、総裁が代わったからと言ってちゃぶ台返しをしたら独裁だ」
と述べたやり方そのものである。
不記載事件に対しては、政治資金収支報告書に記載しなかった議員が悪いのは当然として、法曹界にもこんなに騒ぐべき問題ではなかったとの見方がある。
日弁連元幹部は指摘する。
「政治家を立件して手柄にしたかった東京地検の暴走で、検察ファッショだ」
東京地検特捜部が100人規模の検事を動員して徹底調査した結果、不起訴(嫌疑なし)とされた自民党議員を、自民党総裁が更に痛めつける。
首相は9日の党首討論で
「どれほど厳しいものか、それぞれの人にとってどれほど辛いものかはよくよく判断した」
と述べたが、将来に禍根を残さないはずがない。
もともと人望が薄く、政権基盤が弱い首相は衆院選後、こうした議員らからどの程度、政権運営への協力が得られるだろうか。
反発やサボタージュが待ち受けることになろう。
また、首相就任から8日後と戦後最短での解散という手法もあからさまで、野党からも有権者からも見透かされている。
9日の党首討論で立憲民主党代表の野田佳彦元首相は語った。
「(首相は)ご祝儀相場があるうちに解散すれば、勝てるだろうという思いから早期解散を決めた」
そう決め付けられても仕方がない。
首相は6月14日の自身のブログで解散について、このように主張しているからである。
「内閣不信任案の可決や信任案の否決など、内閣と衆議院の立場の相違が明確となった場合に限り、内閣が主権者である国民の意思を問うために行われるべきもの」
「天皇の国事行為を定めたに過ぎない(憲法)第7条を根拠として『今解散すれば勝てる』とばかりに衆議院を解散することは、国会を『国権の最高機関』とする憲法第41条の趣旨にも反する」
明らかに今回の早期解散と矛盾する。
一方、野田氏は首相当時の解散を明言した平成24年11月14日の党首討論で、自民党の安倍晋三総裁に
「近いうちに国民の信を問う」
と言ったことを問われ、こう答えている。
「首相は公定歩合と解散は噓をついてもいいと自民党政権時代には言っていた人もいるという話もあったが、噓をつくつもりは私はなかった」
前言を次々と翻し、党内に不和を引き起こしてまで強行した衆院選に勝てなければ、首相の責任問題に直結する。
かつて背後から時の首相に刃を突きつけて責任を問うてきた首相の言動が、首相自身に跳ね返ってくることだろう。
(論説委員兼政治部編集委員)

石破首相、不記載問題「再調査を全く否定するものではない」 党首討論の詳報
2024/10/10 5:00
https://www.sankei.com/article/20241010-RM55MKLYSVKRZMMYAQK4Z2O7SE/?outputType=theme_election2024
9日に行われた党首討論の主なやりとりは次の通り。
■「裏金議員」非公認
野田佳彦立憲民主党代表
自民党派閥「裏金事件」に関与した前議員ら12人が衆院選で非公認となった。
首相は「相当程度が非公認になる」と述べたが、関与者の公認は30人を超えるのではないか。
正確な日本語では「大半が公認」だ。
脱税まがいの議員に、政党交付金として血税が支払われるかもしれない。
国民感情から到底理解できない。
石破茂首相
「裏金」「脱税」とは決めつけだ。
政治資金収支報告書への不記載に関し、脱税容疑で立件された者はいない。
不記載については極めて良からぬことで、おわびする。
厳正な議論を経て、公認しないと決断した。非公認で選挙を戦うことがどれほどつらいか、百も万も承知している。
しかし総理総裁に就任以降、国民の怒りが強いと肌身に感じている。
最終的な判断は主権者の国民に任せる。
これが甘いとかいい加減とは一切考えていない。
野田氏
非公認の立候補者が当選した場合、追加公認するか。
首相
主権者である国民の判断があれば、追加公認はあり得る。
馬場伸幸日本維新の会代表
来年夏の参院選で裏金議員に対し、衆院選と同じ物差しで公認、非公認を決めるのか。
首相
同じ国会議員なので、衆院と参院で違う対応はしない。
■再調査
野田氏
首相は新しい事実が出ない限り、裏金事件の再調査を否定した。
だが有罪判決を受けた旧安倍派の会計責任者が、令和4年4月に中止された還流を幹部協議で再開したと法廷で証言した。
裁判所が事実認定した新事実だ。
再調査すべきだ。
首相
色々な事実関係がある。
有権者に対し、如何なる責任を負うべきか党内で議論する必要がある。
再調査を全く否定するものではない。
厳粛に受け止めなければならない。
野田氏
新しい事実ではないのか。
再調査するかしないか聞いている。
首相
綿密に調査してきたが、捜査権を持たないという限界がある。
関係書類の有効期限が超過し、確認しようがないものもある。
その中で最大限努力し調査してきた。
野田氏
再調査せず、有耶無耶にして早く解散しようとしている。
「裏金隠し解散」だ。
■衆院選
野田氏
「ご祝儀相場」のうちに解散すれば勝てるだろうと、早期の衆院解散を決めたのか。
首相
国を守り、国民を守り、デフレを脱却するためには、私どもが政権を引き続き担わせていただくことが最も肝要だと考えている。
正々堂々、国民の審判を仰ぐのが我々の姿勢だ。
馬場氏 国民に何を問う解散なのか。
首相
新内閣が発足した。
内閣が取り組もうとしていることに信任を得るのが衆院解散・総選挙の意義だ。
■補正予算
野田氏
臨時国会を会期延長して予算委員会を開くべきだ。
旧安倍派幹部は国会の政治倫理審査会で、裁判所の事実認定と異なることを語った。
噓だった可能性が十分高い。
予算委で証人喚問すべきだ。
首相
予算委開催は国会が決めることだ。
災害が相次いだ石川・能登半島の方々の困窮を1日も早く改善するため、予備費で対応する。
6年度補正予算編成は既に指示した。衆院選で国民の判断を得た後、補正予算案を審議し早期成立を期す。
国家国民のため切れ目のない予算審議が必要だ。
■政治改革
野田氏
政治改革の原点に立ち、政治資金規正法の見直しを行う際には、企業・団体献金の禁止からスタートすることが大事だ。
首相
大事なのは政策が左右されないかどうかで、これから先も認めるべきだ。
立民内にも企業・団体献金は必要だとの議論がある。
透明性が担保されるよう努力していく。
馬場氏
首相就任後、新たに企業・団体献金の申し出があった場合、どう対応するか。
首相
寄付を頂いた企業・団体に有利に取り計らう政治行動をしたことは一切ない。
この職を務めている間は、政治資金パーティーを開催するつもりは全くない。
■安全保障
馬場氏
自民総裁選で唱えていた日米地位協定改定やアジア版NATO(北大西洋条約機構)構想が首相に就任した瞬間、雲散霧消した。
国民から疑問を持たれている。
首相
自民は独裁政党ではない。
総裁が言えばそのまま政策になるわけではない。
これから党内で議論していく。
■政策活動費
玉木雄一郎国民民主党代表
政治不信を払拭してくれると期待された石破内閣が、新たな政治不信を生み出しつつあるのではないか。
今回の衆院選では政策活動費を使わないと明言してほしい。
首相
現在認められており、使うことはある。
選挙区で厳しい戦いをしている地域もある。
玉木氏
問題発言だ。
何に使い、誰に渡したか分からないお金で選挙に臨めば選挙が歪む。
首相
「検討、検討」で終わるのは、結局何もしないのと一緒だとの強い意識を持っている。
政策活動費の在り方にきちんと結論を得る。
■憲法改正
馬場氏
衆参両院の憲法審査会で改憲論議が進まない。
壁を突破するために、首相がスタートボタンを押すべきだ。
首相
自民の党是だ。
党総裁として改憲が発議され、国民投票をする日が1日も早くなるよう可能な限り努力する。
■賃上げ、労働改革
田村智子共産党委員長
最低賃金の大幅引き上げには、中小企業への直接支援が不可欠だ。
首相
全体主義国家ではない。
政府が主導し直接お金を払う手法が必ずしも正しいと思わない。


[18初期非表示理由]:担当:スレと関係が薄い長文多数のため全部処理。自分でスレを建てて好きな事を投稿してください

15. 銀の荼毘[715] i@KCzOS2lPk 2024年10月14日 09:25:11 : ICa0PncFv2 : LzlJekVuMnBoQmc=[354] 報告

>高市氏が財政緩和・金融緩和を主張している。

>しかし、異常な金融緩和が異常な日本円暴落をもたらした。

>日本円暴落は外国資本による日本乗っ取りを助長する亡国の施策。

>金融政策を正常化して日本円を防衛することが必要不可欠。

ここまでは🟰実は,植草の言ってることは🟰当たっている。


問題は→金融政策を正常化←この(具体性の無さ)なのである。


結局,植草は(何とかしろ)と言ってるだけで,(こうしよう)が無い。


日本政府が🟰金融緩和せざるを得ない理由は→税金注入に頼る企業ばかりだからだ。


現存する日本企業は🟰スタグフレーションに陥る原因,すなわち(自分の作りたいものを作る)だけで🟰(必要なものを開発・製造していない)←そのため↓

↑作ったものは売れない(デフレ)・必要なものは無い(インフレ)←このデフレ・インフレ同時進行🟰スタグフレーションが進行しているわけである。


必要な政策は→(政府の税金注入に頼らねばならな企業は🟰潰す)←これが必要不可欠なのだ。


その産業を🟰持続可能な資本に引き継ぐ←これが🟰植草が提唱すべき(具体性)である。

16. 2024年10月14日 16:24:10 : xutrAnH8Uc : RTEwU1BmR3dDMEU=[5518] 報告
非公認云々と言っているが本来裏金議員は立候補する資格はない、安倍派の議員は特に安倍政権の長い期間裏金や機密費でどれだけ選挙で優遇され資金のない野党に比べてバラマキで票を買っていたのか、長い間権力を握れば腐敗するのは当然、それも企業献金殆どが自民党にいき国民の為の政治より財界、アメリカ、マスコミの思う様な政治、特に統一カルトと創価のカルトとの連立で国民の為の政治などあるはずもない。公明党は非公認の裏金議員を単独で応援するそうだ、所詮同じ穴の狢。
17. 植草一秀説は世論[1] kEGRkIjqj0eQ4ILNkKKYXw 2024年10月14日 16:56:34 : DaYfsaBuEk : NVg4c3BWS1ZNbS4=[2] 報告

植草一秀氏は、金融緩和が円安を招き、

日本の資産が外国勢力に買い占められており、日本人に不利益をもたらしているので、

現在の金融緩和をやめろって言ってる訳で、

極めて具体的じゃね。

少し金利を上げただけで、円高に実際なった訳だが、

あまり一気に上げると、株安も招くんで、為替や経済状況を観ながら、

徐々に上げろっていうのが、

植草一秀氏に数字を求めなくても、常識的な見方だろ。

円高になれば、物価が下がり、実質賃金が上がり、

庶民の生活は楽になる、更に消費税を廃止すれば、

更に景気が良くなり、国民生活は向上する。

財源は、国債で良いんだよ。

で最終的に日銀が国債を買えば、イイんだよ。

じゃあ、政府は日銀に借金することになる?

ならないんだよ、日銀の所有者は政府だから。

まあ、これは政府が通貨を発行していることに近いが、金利分、銀行に払わなければいけない、

というのがデメリットだね。

国がハイパーインフレに気を付けながら、

政府がお金を刷れる様に法律を改正するのがベストだが、

とりあえずは、国債ガンガン発行すれば良いのだよ。

18. 消費税は諸悪の根源[1] j8GU75DFgs2PlIirgsyNqoy5 2024年10月14日 17:12:46 : DaYfsaBuEk : NVg4c3BWS1ZNbS4=[3] 報告

この消費税は、全くもって不要、

消費税のせいで、実質賃金下がり、購買意欲が削がれ、

景気が悪くなっていることは、過去のデータがハッキリ示している。

この消費税の会計処理に費やす時間と手間が省ければ、

もっと企業の生産性も上がるし、中小企業に求めるインボイスも不要になり、

中小企業も活性化する。

税金が無駄に使われる日本にとっては、

消費税は諸悪の根源の一つだな。

19. ちばどの[351] gr@CzoLHgsw 2024年10月15日 02:41:03 : 7LT6VRNeYw : eG1YcVJGN2J6ZWs=[495] 報告
<▽49行くらい>
  国民が労働報酬の中から出し合い行政事務を官僚らに委任する納税システムは会員制組織と同様の仕組みと認識する必要がある。会員制組織は会費を納めた会員が総会にて会則をつくり会則に忠実な会費の使途を総会で決定、経理を会計係が行い監査役が会計処理を承認する。これを国民代表議会制民主主義になぞらえば、会員制組織とは現状の徴税システムで、会員とは納税者、総会とは国会、会則は最高法規にあたり、会計係とは財務省を始めとする各省の事務方に相当する。かつ監査は国民から選出された代表議員による精査検証にあたる。果たして国家財政管理が会員制組織同様の毅然とした監査システムで行われているかといえば否だ。会員制組織と異なり財政規模が大きいだけに相当に不正が発生、充分な監査が無ければ公金資金を預かる立場の行政官が勝手自在に公金を動かす官僚主義が蔓延る。
  いわば権力者といわれる者は必ずしも独裁で暴力的ではなく、国民から預かった公金資金の財布を独占することで法の支配を嫌い恣意的人治主義的に公金を采配する特定の層の権力行使が威力を持つ。会員制組織の会長と会計係が会費を自在に運用する権限を行使すれば会員への背任は明確だが、国家財政では公金流用を生業とする政党と事務方が伴走することで国民納税者への背任の犯罪的側面は隠れる。
  国民労働者層は労働収奪を覚悟した上で所得から相互扶助目的たる税金を納め、福祉や社会保障として使途に限定して使うべく国会に審議を委ねている。ところが公金を預かる行政が個々の納税者から集めた税金を法人事業費へと流す自民党と組み強行可決、結果的に国民個々が所得から納めた公金が再び資本家へと還流、その上に労働者層は内需振興のために原価を超えた価格で商品を買う消費者として法人利益に貢献、挙句の果てに物を買う行為にまで税金を払っている。国民個々の為の福祉目的使用は資本家へ投入された公金の余財でしかなく、実に何重もの負荷が掛けられて徴収された税金がまともに還元されることはない。会員制組織でいえば会の設立目的から大きく逸脱した使途に会長と会計係が会費を独断で使う背任状態である。
  国会はあくまでも国民個々が所得から納めた税の使途を決定する場であり法人利益に資する策を立てる場ではない。会員制組織に於いて主たる運営目的以外に会費を使わない不文律同様、国税の使途の主目的は個々の相互扶助たる福祉や社会保障だが、自民党が経済団体と公金の財布を握る官僚を率いて数の力で公金略奪する時代が長く、国会が福祉目的税審議の場から大きく逸脱してしまっている。
  経団連は経済成長なくして賃上げ無し等と戦後から豪語しつつ自民と官と協働し公金を食んでおり賃上げを自民党が企図喧伝すれば経団連は国会から退かない。
  国民個々が出し合う税金は労働収奪の末の所得からの福祉目的税であり国会はその優先順位を立法化する場であって、企業の論理が入る余地はない。企業は切磋琢磨し公金を宛にしない実力で世界に出るべきだ。個々の労働者から労働収奪した上に労働者層が出し合った税金までも経営に用いる現状は犯罪だ。成長とは個々の生活の充実が国の形となるものだ。特に経済成長は必ずしも企業が一層の労働収奪に邁進し他企業を出し抜き自然との共生を否定して為すとは限らない。個々の経営者は賢明であれ、公金を企業に流す自民党と公金を預かる官僚が国会に君臨、団体献金と天下りと引き換えに資本家を国会に招き入れ、会員への背任同様の国民納税者への背任が普遍化している。  
20. 減らず口減らん坊[222] jLiC54K4jPuMuILngvGWVg 2024年10月15日 07:12:44 : 02AqR48qCs : bXcxVEVMTWpOMWc=[221] 報告
>消費税は諸悪の根源

竹下内閣の強行採決・・・つまり、小沢である
小沢だから悪なのではない、悪だから小沢なのだ

21. 2024年10月15日 13:30:30 : fKkQda7Cxw : a01WR1RYQWZoY00=[2986] 報告
>>20 それな!!ゴリゴリの自民党が野党のふりをして立憲に居座る、すなわち野田と小沢。自民が票を減らしたら今の立憲は自公と協力しかねない。

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