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石破新政権誕生にショックを受ける高市早苗応援団の「懲りない面々」 古谷経衡 猫と保守と憂国
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/361353
2024/10/02 日刊ゲンダイ ※後段文字お越し
古谷経衡氏(提供写真)
「その子を知らざれば、その友を視よ」とは荀子の言葉である。自民党総裁選で石破茂氏と争った高市早苗氏はどのような政治家か。高市氏を推薦した議員や、高市応援団の面々を視れば、おのずとその答えは出るわけである。
石破新政権が誕生して、高市支持者らは強いショック状態である。当然、総裁選の第1回投票で高市氏は首位だっただけに、決選投票での逆転負けは、なおさら高揚感を失墜させるのに十分であった。私は総裁選を自民党が独自で配信している生放送で見ていたが、そのコメント欄のほとんどは高市総裁待望で埋め尽くされる以上に、その内容は異様とも呼べる状況であった。
「神様仏様高市様」「八百万の神々よ高市さんを総裁にしてくださいまし」「天照大神のご加護が高市先生に降り注がれている」──。むろんこれら無数の書き込みに高市氏の責任はないとはいえ、やおら宗教的にも見える。して石破氏が決選投票で勝つと、「総裁は石破だが、首班指名では高市さんの可能性も残されている」「10月1日の首班指名で逆転が起こる可能性もある」などという、トンデモ論すら散見されたのである。すわ、トランプ大統領の再選が不可能となるや、米連邦議会議事堂を襲撃したQアノンらの陰謀論者の姿がよぎった。当然、彼らが暴力に訴えることはないだろうが、「負けという現実を認めない」という部分では両者の共通点は少なくない。
いわゆる岩盤保守から、石破氏は蛇蝎のごとく嫌われている。外交安保政策だけを見れば、高市氏よりも「米領グアムに自衛隊の基地をつくる」「日米地位協定の改定を目指す」などと公言する石破氏の方がよほど愛国的でタカ派になるが、そのような事情を高市応援団の面々は一切考慮しない。2012年の総裁選で、安倍晋三VS石破茂の戦いが行われて以降、石破氏は「安倍晋三の敵、反日分子」と勝手に決めつけられ、呪詛の標的であり続けた。
石破氏がどのような政治信条を有し、その著書の中には何が書かれているか。彼らの多くは読書習慣が薄く、石破氏が高市氏よりもタカ派的な側面を持つことを無視する。石破という仮想敵を設定し、サンドバッグにさえすれば留飲が下がる。この適当な設定により、石破=左翼=反日=朝日新聞=親中国(彼らは媚中と呼ぶ)という粗雑な方程式が出来上がって現在に至る。あまりにもお話にならないが、高市応援団の多くは(全部とは言わない)、このような信じがたい低レベルで政治を観察し、社会のことを考えている。
今回の総裁選では、1回目投票で高市氏が72人の議員票と109票の党員党友票を獲得した。決して無視できぬ存在である。その中の少なくない部分が、常識を捨て、良心を捨て、正常な判断を捨てた「のだとしたら」、これほどまでに自民党の一部が「異様」に浸潤されていることになる。石破新政権の展望は読めないにしても、その背後には、反石破勢力として「懲りない面々」が大量に、しかも敵意をもって控えていることを考えるに、私は恐怖すら感じる。
古谷経衡 作家
1982年生まれ。立命館大学文学部史学科卒。令和政治社会問題研究所所長。「左翼も右翼もウソばかり」「日本を蝕む『極論』の正体」「毒親と絶縁する」「敗軍の名将」「シニア右翼」など著書多数。
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