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小池3選アジェンダ通りの都知事選
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2024年7月 7日 植草一秀の『知られざる真実』
小池3選アジェンダが目論み通りに機能した。
小池3選アジェンダとは
1.学歴詐称疑惑封印
2.反自公票分断
3.裏金封印
小池氏の学歴詐称疑惑を厳しく追及していたのはつばさの党。
つばさの党幹部は選挙期間中、身柄を完全に拘束された。
公選法違反事案は無数に存在する。
もっとも悪質な公選法違反は選挙買収であると言えるだろう。
過去に明らかな選挙買収の事実が明らかになった事例が多数存在する。
安倍晋三氏の桜を見る会前夜祭での利益供与疑惑もそのひとつ。
しかし、警察も検察も権力側の犯罪は取り締まらない。
小池氏の実効支配下にある警視庁は小池氏の意向通りに動いた。
つばさの党を凶悪犯罪者に仕立て上げて学歴詐称疑惑追及を封印した。
4月28日衆院補選との最大の違いがこの点にある。
メディアは小池氏の学歴詐称疑惑を掘り下げない。
メディアとの癒着が選挙戦術の核心であったと言える。
衆院補選とこれまでの地方自治体首長選挙で自民党が連戦連敗した背景は裏金巨大犯罪である。
都知事選でも小池氏を全面支援する自民党の問題が争点に浮上した。
この議論を封殺したのは「都知事選争点は都政」とする主張の流布だった。
メディアのキャンペーンである。
そして、都知事選構図を決定づけたのが反自公票分断戦術だ。
石丸伸二氏はこの目的を達成するための「第三の候補戦術」として用意されたと見られる。
石丸氏得票が伸びた最大の背景はメディアによる大宣伝。
2012年に泡沫政党「維新」が年末選挙で大政党にのし上がったが、これとまったく同じ図式である。
この年の8月に野田民主党内閣が消費税大増税法制定を強行した。
背徳の消費税大増税法制定だ。
これに真正民主党議員が抵抗した。
50名以上の民主党国会議員が離党して「国民の生活が第一」を結党した。
これが正真正銘の「第三極」政党だった。
しかし、主要メディアは「国民の生活が第一」を一切報道せず、連日連夜、「維新」を「第三極」として宣伝し続けた。
12月総選挙で未来の党(国民の生活が第一)は議席数を61から9に減らし、維新は11から54に激増させた。
メディア大宣伝とメディア報道封殺がもたらした結果だった。
低質化と悪質化が激しく進行する日本の主要メディアだが、人々の行動を誘導する悪魔的な力を発揮する。
今回都知事選では石丸氏に関心が注がれる報道が展開され続けた。
若く、斬新な候補者として安野たかひろ氏が存在する。
メディアが石丸氏報道に偏り、安野氏報道をないがしろにする合理的理由は存在しない。
しかし、メディアは都知事選告示のはるか前の段階から石丸氏だけを宣伝し続けた。
小池3選を実現するために最重要の方策は、反小池票が一人に集中することを阻止すること。
反小池票をかすめ取る「第三の候補」がどうしても必要だった。
その「第三の候補」として用意されたのが石丸伸二氏である。
政策の流れで言えば「対米隷属・新自由主義」であると推察される。
CIAが最大の力を注いでいるのが「対米隷属・新自由主義」政治勢力の育成だ。
これを彼らは「改革」勢力と称する。
若い人々を中心に「改革」という言葉に吸い寄せられる。
この勢力を育成・強化して、ゆくゆくは日本政治を既得権勢力と、この「対米隷属・新自由主義勢力」の二大政治勢力体制に移行させることを目論む。
「対米隷属・新自由主義勢力」として育成・強化が目論まれてきた対象が、「みんなの党」、「維新」、「希望の党」の流れであり、石丸伸二氏はこのカテゴリーに含まれる人物として大宣伝の対象とされたと考えられる。
日本の主権者がこの構図を正確に理解しないと、早晩、CIAの目論み通りの日本政治構造が構築されてしまうリスクが高まる。
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