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規正法改正案が抜け穴だらけでも日本人は怒らない…自民党は国民の優しさを利用する 西村カリン ニッポン見聞考
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/341577
2024/06/13 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
自分たちの都合のいい改革案を自分たちで可決(左から岸田首相、「日本維新の会」の馬場伸幸代表、公明党の山口那津男代表)/(C)日刊ゲンダイ
日本の国民はよく我慢できる。我慢しすぎると思う。自民党の裏金問題や政治資金規正法の改正案を巡って、なぜ多くの国民が怒りを見せないのか。周りの日本人と会話すると、不思議なことに、日本で選挙権を持っていなくても私の方が怒っている。与党の態度が許せないと思っているから。
規正法案は、政治資金パーティー券の購入金額が5万円以下だと報告しない。5万円という基準額の根拠はどこにあるのか? 1円からの報告にすべきだった。政策活動費の領収書は10年後に公開。なぜ10年後? 嘘の政策活動費を隠す方法にしか見えない。支出を監視するために独立した第三者の機関を設置する。どんな権力のある機関なの? 全く詳細がない。全ての提案は中等半端な約束に過ぎない。透明性はどこにあるのか。
自民党、公明党と日本維新の会は国民に何の説明もなく抜け穴だらけの法案を堂々と成立させられることが本当におかしい。民主主義が機能していないと言っても過言ではない。
私は数年前から日本は「麻酔を受けた民主主義の状態」と言っている。つまり、政府がいくらダメな政策を決定しても、国民は動かない、寝ている状態。結果的に、自民党は政治資金の問題を完全に解決しようとしない。国民は騙されても抗議をしないなら騙してもよいという当然な結論につながってしまう。民主主義は選挙に参加することだけではないと私は思う。日々の不満を表現できることも、健全な民主主義の大事な要件だ。
多くの日本人からすると「政治は政治家の世界」で、国民の日常生活とあまり関係ないと思っているのか。まさにそれが自民党にとって最も好都合な状況だ。自民党の根本的な目標は国民が政治に関心を持たないことだ。麻生太郎・自民党副総裁は何度も言った。
「政治に関心を持たなくても生きていけるというのは良い国です。考えなきゃ生きていけない国のほうがよほど問題なんだ」
それは完全に民主主義を否定する発言だが、そういうふうに理解した国民が少なすぎる。強く怒るべき発言だったと私は思う。結果的に裏金問題みたいな大きな不祥事が起きても、自民党は茶番でどうでもいい法改正を成立させ、引き続き日本人の優しさを利用する。
いつまで?
西村カリン ジャーナリスト
仏の公共ラジオ「ラジオ・フランス」とリベラシオン紙の特派員。1970年、仏で生まれ、2004年末から20年までAFP通信東京支局特派員。近著に「Japon,la face cachée de la perfection(日本、完璧さの隠れた裏側)」、初の小説「L'affaire Midori(みどり事件)」。
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