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米上院は950億ドルの対外援助法案を可決したが、どこへ資金は消えるのか?
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202402170000/
2024.02.17 櫻井ジャーナル
アメリカの上院で950億ドルの対外援助法案が2月13日に可決した。その中にはウクライナに対する600億ドル、イスラエルに対する140億ドル、台湾への兵器補充に19億ドルが含まれている。
ウクライナにおける戦闘でアメリカ/NATOに操られたウォロディミル・ゼレンスキーの軍隊がロシア軍に敗れたことは間違いない。ガザでの戦闘でイスラエル軍は苦戦する一方、パレスチナ人を虐殺し続けている。
ウクライナの場合は米英の私的権力の戦略と手先になっているネオ・ナチの思惑、イスラエルの場合は米英の私的権力の戦略と手先になっているシオニストの思惑が重なっている。私的権力の戦略は19世紀に立てられたもので、最終的には中国とロシアを征服して世界の覇者になることが目的だ。
私的権力はソ連が消滅した1991年、この最終目標をほぼ達成できたと考え、詰めの戦略を始動させる。ネオコンが1992年2月に国防総省の「DPG(国防計画指針)草案」という形で作成した計画だ。ディック・チェイニー国防長官の下、ポール・ウォルフォウィッツ国防次官が中心になって書き上げられた。
そこからNATOを東へ拡大させるが、これは「バルバロッサ作戦」の準備。作戦の開始は2013年11月から14年2月にかけてのウクライナにおけるクーデターだ。このクーデターに危機感を持ったクリミアがロシアの保護下に入り、ドンバスでは反クーデター軍の抵抗が始まる。その反クーデター軍にクーデター軍は勝てないと判断した西側の支配層は8年かけてクーデター体制の戦力を増強した。
クーデター当時、ウクライナは経済的に破綻していた。そこでビクトル・ヤヌコビッチ大統領は良い条件を出していたロシアに接近、それを阻止するためにアメリカのバラク・オバマ政権はクーデターを実行したわけだ。
クーデターが始まった直後、ビクトリア・ヌランド国務次官補は米国ウクライナ基金の大会で、アメリカは1991年からウクライナを支援するために50億ドルを投資したと演説している。資源、食糧生産、生産設備を手に入れようとしたのだ。
それだけでなく、私的権力の手先はクーデター直後の3月7日深夜、ポリスポリ空港に4輌のトラックと2輌の貨物用のミニバスで乗り付け、40個以上の箱をマークのない航空機へ運び込んだと伝えられている。
車両はいずれもナンバー・プレートが外され、黒い制服を着て武装した15名が警戒する中での作業だった。作業が終わるとすぐに航空機は飛び立ち、車両も走り去ったという。その箱の中身は金塊だという情報がある。当時、ウクライナ政府が保有していた金塊は42.3トンだとされている。
その一方、相場が下落したウクライナ国債をロスチャイルドのファンド、フランクリン・テンプルトンが買い占めていた。安値で国債を買いあさり、満額で買い取らせようとしたと見られている。買い取るための資金はIMFが融資する。これまで私的権力が使ってきた手口だ。破綻国家にIMFがルールを無視して融資するのはそのためだ。
しかし、2022年2月にロシア軍が介入、ウクライナ軍が敗走するだけでなくアメリカ/NATOが敗北してしまった。アメリカやヨーロッパが投入している資金はどこへ消えるのだろうか?
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