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(回答先: アメリカはMMT理論を実行して、もう発行した38兆ドルの国債の利子を返せなくなってる。 投稿者 中川隆 日時 2024 年 12 月 14 日 09:15:43)
トランプ政権の政策は1930年代に右派が取った政策に似ている。保護主義と関税の大幅な引き上げだ。
1930年代というのは第2次世界大戦前夜である。
ダリオ氏が、覇権国家の債務問題は世界的な戦争に繋がると著書で主張していることを考えれば、この発言は不気味である。
ラッセル・ネイピア氏は原油の禁輸が戦前の日本に戦争拡大への動機を与えたことを指摘していた。
レイ・ダリオ氏: 政府が紙幣印刷を濫用しないと信じるのは賢明ではない
世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者のレイ・ダリオ氏がThe National Newsのインタビューで、アメリカの債務問題について語っている。
アメリカの債務問題
年末に差し掛かり、アメリカの債務問題が著名投資家の話題の的になっている。アメリカでは金利上昇によって国債の利払いが急増しており、米国政府はそれを国債の発行によって支払っているからである。
つまりアメリカは借金を払うために借金を増やし、その新たな借金に4%程度の金利が付くことになる。
自転車操業である。だが問題はそれだけに留まらない。ダリオ氏は次のように述べている。
債務が急速に増加するとき、政府は国債を売らなければならない。それはつまり、誰かが国債を買わなければならないことを意味する。
金利が4%だというのは、国債市場が現状のままであればという条件付きである。しかし国債の発行残高が増えてゆく、つまり国債市場の需給のうち供給が増えてゆくのに、需給の結果である価格がそのままというわけにはいかない。
国債の金利(と価格)を維持するためには、供給が増える分国債の買い手も増えなければならないが、その買い手は何処から現れるのか。しかし実際にはドルや米国債から人は離れている。というか真っ先に逃げているのがファンドマネージャーたちである。
ダリオ氏は次のように続けている。
そのバランスが崩れるとき、中央銀行は紙幣を印刷する。
国債を下落させられないとき、中央銀行が紙幣を印刷して国債を買い支える。量的緩和である。
だが今はどの国も量的緩和ができない。インフレが再発しかねないからである。
国債暴落かインフレ再発か
だが量的緩和が出来ずに国債価格が下落するとき、困るのは誰か? ダリオ氏は次のように言う。
ある人の負債は別の人の資産だ。
麻生太郎氏も借金をしているのは政府であって国民ではないと言っていた。その通りである。国民は銀行を通して国債を資産として保有している。だから国債が暴落して危機に陥るのは政府ではなく国民である。
この問題に対する根本的な解決策は、政府が支出せず負債を増やさないことである。実際、アルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領はそれを実行してアルゼンチンのハイパーインフレを解決し、経済成長を実現した。
政府債務の究極的な解決方法
だがアメリカに関してはダリオ氏は次のように言っている。
どちらの政党もこうしたバランスの崩壊に対処しようとしているようには見えない。
来年からはトランプ政権であり、財務長官に指名されたスコット・ベッセント氏は財政赤字を2%に下げるという目標を掲げているが、年金には触れないなど具体的な方法論は見えてこない。
赤字が削減されなければ、アメリカには方法は2つしかない。インフレか国債暴落である。
量的緩和によるインフレになれば、国民の預金は文字通りの紙切れになる。国債が暴落しても銀行が無一文になるので預金は返ってこないのだが。
いずれにしても、紙幣を持っているということは、政府がその価値を維持すると信仰することである。
ダリオ氏は現実主義のファンドマネージャーとして次のように言っている。
政府は信用できるか? 政府債務を軽減するために政府が紙幣印刷を利用しないと信じることは賢明ではない。
ダリオ氏は著書『世界秩序の変化に対処するための原則』で、歴史上債務問題に陥ったほぼすべての大国がインフレによる債務解決を選んだという事実を説明している。
だから賢明な人間は紙幣を捨てて別のものを富の貯蔵手段にしようとしている。例えばゴールドである。
ちなみに来年からのトランプ政権についてはダリオ氏は次のように言っている。
トランプ政権の政策は1930年代に右派が取った政策に似ている。保護主義と関税の大幅な引き上げだ。
1930年代というのは第2次世界大戦前夜である。
ダリオ氏が、覇権国家の債務問題は世界的な戦争に繋がると著書で主張していることを考えれば、この発言は不気味である。
ラッセル・ネイピア氏は原油の禁輸が戦前の日本に戦争拡大への動機を与えたことを指摘していた。
ブロック経済が戦争に繋がるというのはまさにダリオ氏の『世界秩序の変化に対処するための原則』のシナリオである。果たしてどうなるだろうか。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/57258
(12月13日収録)【セミナー動画】西山孝四郎氏 オンデマンドセミナー
信用創造で36兆ドルも借金したアメリカ政府はハイパーインフレを起こして国家債務を清算するしかなくなった
https://www.youtube.com/watch?v=n5-GoCRr6K4
暴騰?暴落?2025年の米株市場はどうなる!?
石原順チャンネル 2024年12月11日
https://www.youtube.com/watch?v=BlfVyJu4nmk
<チャプター>
00:00 暴騰?暴落?2025年米株市場はどうなる!?
01:24 日銀の半年に1回の0.25%の利上げは1月か?
05:41 ドル/円(4時間足)
10:35 バフェット指標は209
15:15 急増するウォーレン・バフェットの現金の山(あと1年〜最長3年)
16:52 巨大な債務の壁と米国債の償還
22:12 S&P500はバブルなのか?
26:03 S&P500(週足)
31:30 世界の流動性 107兆ドルと過去最高を記録
32:03 ビットコイン/ドル(週足)
40:00 マイクロストラテジー(週足)
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49:45 すべての道は インフレに通じる
世界最大のヘッジファンド: オランダ海洋帝国が繁栄した理由 2020年5月22日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10891
世界最大のヘッジファンド: 量的緩和で暴落した世界初の基軸通貨 2020年5月23日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10903
世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の繁栄と衰退 2020年5月25日
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10922
世界最大のヘッジファンド: 大英帝国の基軸通貨ポンドはいかに暴落したか
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/10953
世界最大のヘッジファンド: 豊かな国ほど借金まみれになる理由
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/36175#more-36175
南海泡沫事件: バブル経済の語源となった近世イギリスの株式バブルを振り返る
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/3199
日本もアメリカも政府債務はインフレで解決されるしかない
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16875882
すべての紙幣の価値は最終的に ゼロに向かってゆく
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16856204
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