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※紙面抜粋
※2023年9月25日 日刊ゲンダイ2面
※文字起こし
まるで裏口入学のような自民党の要職起用(木原誠二氏)/(C)日刊ゲンダイ
官房副長官を退任しても、重用ぶりは変わらない。
国連総会出席のため米国を訪問していた岸田首相が22日夜に帰国。翌日午前中に皇居で記帳を済ませた岸田が真っ先に会ったのは、自民党の木原誠二幹事長代理だった。秋分の日で休日の23日、2人は公邸で1時間以上も話し込んでいた。
岸田は米国に出発した19日の朝にも木原を官邸に呼び、2人で密談している。その時の肩書は、首相動静を見ると「木原誠二自民党衆院議員」とある。13日の内閣改造で副長官を外れた木原は、22日の総務会で党役員人事が了承されるまで無役だったためだ。どんな肩書であろうと、岸田の最側近という立場は変わらないのである。
今回の内閣改造・党役員人事で「一番のサプライズ」と言われたのが、木原の副長官退任だった。どんな醜聞が報じられようと、岸田は木原を手放さないとみられていたわけだ。
この夏、「週刊文春」の見出しに木原の名前を見かけない週はなかった。愛人・隠し子報道に始まり、木原の妻が元夫の不審死事件の重要参考人として警視庁に事情聴取されていたこと、事件の再捜査が不完全な形で打ち切られた裏には政治的圧力があったのではないかという疑惑、さらには違法風俗の常連だったことまで、次から次へと“問題”が噴出。木原は記者会見など公の場に出てこなくなり、記者対応を避け、副長官の職務に支障をきたすようになっていた。
「それでも総理は木原留任を望んでいた。岸田政権の重要政策はすべて木原副長官が仕切っていたし、他党とのパイプ役まですべて木原さんに頼りきっていたからです。木原副長官を通さなければ何ひとつ進まず、文字通り官邸の要でした」(官邸関係者)
木原が“陰の総理”と呼ばれてきたゆえんだ。
守るために練られたシナリオ
改造人事にあたり、岸田から副長官続投を直談判された木原は「自分が残れば内閣に迷惑をかける」と断って、党務への人事異動を希望したと報じられている。
「それも木原さんを守るために練られたシナリオです。事実上の更迭といわれないよう、自ら身を退いたという美談仕立てにしたのです。実は8月上旬には副長官交代が決まっていた。その際、木原さんは希望ポストとして幹事長代行を挙げたという話も伝わっている。幹事長代行はベテランの閣僚経験者が就くポジションですから、当選5回で閣僚経験もない木原さんが希望すること自体、増長しています。さすがに総理もそれはのめずに、ランクを下げて複数が任命される幹事長代理で決着しましたが、それだって本来は分不相応なのです。報道が過熱していた頃の木原副長官は焦燥感が漂い、常にイライラしているようにも見えましたが、今回の人事で肩の荷が下りたのか、すっかり表情が明るくなりました」(自民党関係者)
結局、木原は幹事長代理と政調会長特別補佐を兼務することになった。異例の厚遇だ。党役員は国会に呼ばれて答弁に立つこともない。「代理」や「特別補佐」なら記者会見もしなくていい。それでいて党の政策決定に影響力を行使できる。
そのうえ、木原の後任となった村井英樹副長官は、財務官僚時代から木原と近い子飼いだ。「村井を通じて、官邸も引き続き木原がコントロールするのでしょう」(自民党閣僚経験者)というのが大方の見立てだ。それは、訪米前後に木原と面会した岸田の動静で早くも裏付けられている。
“陰の総理”は官邸から党にまで触手を伸ばし、すべての実権を掌中に収めようとしている。まさに焼け太りなのである。木原の副長官退任よりも、あれだけ問題が続出しながら出世していることの方がむしろサプライズだ。
愛人、隠し子、違法デリヘル、捜査介入すべて不問
「今の時代、愛人・隠し子問題が発覚した時点で普通はアウトです。木原氏はなぜ不問に付されているのでしょうか。その後に報じられた妻の元夫の怪死事件に対する捜査を政治的圧力で止めたという疑惑が本当ならば言語道断ですが、大メディアは厳しく追及することも、説明責任を求めることもなく、ウヤムヤにされようとしている。木原氏もやましいことがないのなら、会見を開いて記者の質問に答えればいいのだし、岸田首相もそれを促して潔白を証明すべきでしょう」(政治評論家・本澤二郎氏)
不倫問題に注がれる世間の目は厳しい。芸能人は猛バッシングを受けて活動休止に追い込まれるし、不倫報道が原因で失脚した政治家も少なくない。それなのに、木原がスルーされているのはなぜなのか。不倫はダメで、愛人・隠し子ならOKとでもいうのか。さっぱり理屈が分からない。
木原はそれ以外にも、違法風俗の常連で選挙区内の自宅マンションにデリヘルを頻繁に呼んでいたことが報じられた。週刊文春によれば、コロナ第5波で東京都に4回目の緊急事態宣言が発令されていた時期の2021年夏ごろにもデリヘル嬢を呼び、「世の中、コロナ下なんだけど、俺はエッチを我慢できないからさぁ」と言い放ったという。そして、慣れた様子で違法な本番行為を要求したというのだ。
50代になっても、世の中が自粛ムード一色のコロナ下でも、性欲をコントロールできないような男に国の重要政策を丸ごと任せているのが岸田なのである。政権中枢を担いながら2つの家庭を維持し、さらに違法デリヘルの常連。これではプライベートが忙しく、政策がおろそかになるのではないかと国民が不安を覚えるのも当然だろう。
しかも、今後はますます担務が増える。実質的に“陰の総理”であり続けるのに加え、幹事長代理・政調会長特別補佐として党務にも手を広げ、“陰の総裁”にも手を伸ばしつつあるのだ。
首相の寵愛は贔屓の引き倒し
「政権発足当初と比べ、木原氏はいつの間にか大物扱いになっている。岸田首相が政策も政局も頼っているとされますが、では、木原氏が主導して国民生活が良くなるような政策がひとつでもあったのか? 米国と経済界の意向に従い、国民に負担を強いるような政策ばかりじゃないですか。木原氏が今後も懐刀として暗躍し続けるのでは、来月まとめるという経済対策にも期待はできない。いい加減、過大評価はやめるべきです。今回の党役員人事における木原氏の処遇について、ポスト岸田を狙う茂木幹事長と萩生田政調会長の監視役などと報じられていますが、監視されるべきは、数々の問題について説明責任を果たしていない木原氏の方ですよ」(本澤二郎氏=前出)
大メディアは“お目付け役”などとのんきに報じているのだが、“珍解説”というほかない。岸田にそういう思惑があるにせよ、それを垂れ流し、追認することが、深刻な国家的危機を招いている自覚はあるのだろうか。
何か問題が起きても、会見から逃げ回り、ほとぼりが冷めたらしれっと出世する。そういう姑息を容認すれば、権力者の逃げ得を許すことになる。ましてや刑事事件に関係することであれば、権力者は不祥事もモミ消すというイメージが必要以上に広がり、警察不信が深まれば国家秩序は崩壊しかねない。だからこそ、公人には説明責任が求められる。
「何か問題が起きても、権力者に気に入られていれば逃げ切れるということになると、政治家は国民の方を見なくなります。権力者に取り入ることだけ考えるようになる。木原氏がケジメもつけないままで、裏口入学のような形で党の要職に起用されたことは、彼自身にとっても禍根を残すことになりかねません。今はよくても、将来的に表舞台に立つ時に必ずネックになるでしょう。その場しのぎしか考えていない岸田首相らしい人事だと思います。それに、首相が木原氏ばかりを重用することには、党内にも派閥内にも不満の声がある。監視役だと報じられれば、茂木幹事長も萩生田政調会長も面白くはないでしょう。首相の寵愛は“贔屓の引き倒し”になりかねません」(政治ジャーナリスト・山田厚俊氏)
こういうデタラメを大メディアが報じないから、岸田のやりたい放題が続くのだが、ネット社会の今、いつまでも隠しおおせるものではない。国民を愚弄する木原重用が吉と出るか凶と出るのか──。
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