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政治とカネ、インボイス、内閣改造…公明・山口代表が岸田政権にブチ切れ苦言3連発の真意
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/329654
2023/09/26 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
珍しく苦言を連発(公明党の山口那津男代表)/(C)日刊ゲンダイ
突然の“怒り爆発”だ。
公明党の山口代表が24日のBS朝日の番組で、岸田政権への苦言を連発させた。「ドリル優子」こと、自民党・小渕選対委員長の「政治とカネ」の問題について「説明責任が十分ではない」とチクリ。
10月から始まる「インボイス制度」が反発を招いていることには「首相自身が先頭に立ってもっと丁寧な説明をすべきだ」とクギを刺し、内閣改造についても「内向き」とクサした。副大臣・政務官に女性が起用されなかったことにも「がっかり感があった」と批判してみせた。
異例の“物言い”に永田町は騒然。「温厚な山口さんがここまで批判するのは珍しい」といった声が上がっている。なぜ急にキレてしまったのか。
「我慢の限界でしょう」とは、ある官邸事情通だ。
「選挙のたびに自民党候補を推薦し、政策でも『敵基地攻撃能力』の保有を容認するなど、自民党に譲歩してきたのに、自民党幹部は平然と公明を軽んじる発言をしている。さらに、そこへきて公明が嫌がっているのに、国民民主党との連立構想に、岸田自民が前向きな姿勢を示し始めた。元国民民主の参院議員だった矢田稚子氏を首相補佐官に起用すると決めたことが、決定的な“引き金”になったようだ」
実際、自、公、国民の3党連立について問われた山口氏は「私たち公明議員は聞いたことがない」と吐き捨てていた。山口氏が怒りを募らせていたのは間違いない。
国民民主への接近が「引き金」
仲直りしたばっかりなのに(東京の選挙協力復活で党首会談、文書に署名した〈左から〉公明党の石井幹事長、山口代表と岸田首相、自民党の茂木幹事長)/(C)日刊ゲンダイ
しかし、ただ怒りに任せてぶちまけたわけではなさそうだ。岸田首相への「警告」が込められているという。
「選挙準備に時間をかけたい公明は、『年内解散』に相当な警戒感を持っている。山口さんは『解散するなら、小渕の政治とカネ、インボイス、内閣改造の説明責任に片をつけてからだ』と、岸田総理に条件を突きつけた格好です。ただ、3つとも国民が納得できるような説明は無理でしょう。とくに小渕さんの場合、会見などで説明すれば過去の『政治とカネ』を蒸し返され、政権へのダメージは必至。山口さんはあえて無理な注文をつけ、事実上、解散を封じる狙いがあるのでしょう」(永田町関係者)
しかし、公明が警戒するほど解散の可能性は高まっているのか。前出の官邸事情通は言う。
「統一地方選で躍進した日本維新の会の勢いが、ここへきて停滞しつつある。準備が進まない大阪・関西万博や、所属議員が公設秘書と地方議員を兼職させていた問題が響き、政党支持率が下落している。いま、選挙をやれば“維新潰し”になるでしょうから、総理にとって解散のメリットはある。公明が焦るのも当然です」
果たして、岸田首相は山口代表の警告に「聞く耳」を傾けるのだろうか。
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