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自民党を象徴する小渕優子が選対委員長に…野党には“カモネギ”のようなものだ 適菜収「それでもバカとは戦え」
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/329195
2023/09/15 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
辞任のときには「説明責任を果たしていきたい」と述べたが、きちんとした説明はないまま…(自民党の小渕優子選対委員長)/(C)日刊ゲンダイ
13日に行われた内閣改造と自民党役員人事で、4役は茂木敏充幹事長、萩生田光一政調会長を留任、総務会長に森山裕、選対委員長に小渕優子が起用された。
2014年に政治資金規正法違反が報じられ、経済産業相を辞任したあと、表に出ることが少なかった小渕だが、ほとぼりも冷めたと思っているのだろう。実際、世間はすぐに忘れる。それでも「ドリル優子」というニックネームを多くの人が覚えているのは、それだけインパクトがあったからだろう。
改めて振り返ると、この30年にわたる自民党のドタバタ劇を象徴している人物のようにも見える。辞任の際には、「議員として、政治家としての説明責任を果たしていきたい」と述べたが、その後、きちんとした説明はない。これも自民党お馴染みのパターン。
東京地検特捜部は小渕の後援会事務所などを家宅捜索したが、パソコンのハードディスクが電動ドリルで破壊されていたことが明るみに。そんなことをしたら余計に疑われるだろうに、結局小渕は嫌疑不十分で不起訴となった(元秘書らは有罪)。
自民党はこの繰り返し。証拠は徹底的に隠蔽し、世間が忘れるのを待つ。
そもそも小渕はいかがわしい人物である。公用車運転委託業務の入札にまつわる談合疑惑がある「日本道路興運」およびそこの前社長から献金を受けていたり。
野党攻撃のためのデマや歪曲編集動画を拡散させていたDappiなるネトウヨアカウントが個人ではなくて法人だった件においては、この法人と小渕の資金管理団体が取引していたことも判明している。
カネの使い方はデタラメもいいところ。
選挙区内で自分の顔写真をワインのラベルに入れた「小渕ワイン」を配ったり、政治資金を使って親族企業からネクタイを買ったり、ベビー用品や化粧品、高級服、しまいには下仁田ネギやコンニャクまで買っていた。「じゃが芋代」約48万円、「馬鈴薯代」約47万円も計上していたが、じゃが芋と馬鈴薯ってどこが違うのか?
なお、13年に小渕が選挙区内の生産者に支払ったネギ代は123万円。こんな人物が選対委員長って、野党にとっては鴨がネギを背負ってやってくるようなものだ。
適菜収 作家
近著に「安倍晋三の正体」「ニッポンを蝕む全体主義」「思想の免疫力」(評論家・中野剛志氏との対談)など、著書50冊以上。「適菜収のメールマガジン」も発行。本紙連載を書籍化した「それでもバカとは戦え」も好評発売中
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