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中国側の「暫停」の文字を日本政府はあえて無視したのか 永田町の裏を読む
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/329048
2023/09/13 日刊ゲンダイ ※後段文字起こし
処理水海洋放出を巡る中国の反応について、記者団の取材に応じる岸田首相(C)共同通信社
トリチウム汚染水の海洋放出を巡る日中間の応酬は抜き差しならないところにまで突き進んでしまったようだが、これについて日中関係に詳しい筋から面白い話を聞いた。
「日本の水産物の全面禁輸を発表した中国税関総署の8月24日付の公告を読むと、日本原産の水産品の輸入を『全面的に一時停止する』となっている。中国語では『全面暫停』で、つまり、これまでの経緯からして中国側としてはひとまず全面禁輸を打ち出さざるを得ないが、あくまで一時的措置なんだから、早いところ落としどころをつくって矛を収めようじゃないか、という意味だ。外交ではこういう『暫停』というたった2文字が大事なんだが、日本政府もマスコミもこれを見過ごしたのか、ワザと無視したのか、例外なく『全面禁輸』と訳してその一方的なやり方の不当性を非難した」と言う。
「しかも、中国側は理にかなった落としどころのひとつの案として、IAEAからお墨付きをもらったのだからもうこれ以上文句を言うなというような高飛車な姿勢ではなく、中国や韓国、それに東南アジアなど、少しでも不安を感じている国々から専門家を招いて福島に常駐させ、『さあ、どうぞどうぞ。皆さんも安全性の確認に参加してデータを共有していただいて、どうか自国民の方々に福島の魚は食べて大丈夫とアピールして下さい』と言えばいいじゃないかと内々に日本に提案しているらしい。これにはもちろん韓国の尹錫悦大統領も賛成なはずだ」
確かに、日本政府側に何もやましいことがないならそのように検査体制を国際社会に向けて完全にオープンにし、一点の疑いの余地も残さないようにするのが問題解決の一番の早道だろう。それは何も中国や韓国のためだけではなく、我々日本人の間にも根深く残る東電・政府はじめ原子力利権村の嘘つき・隠蔽・無責任体質への不信感を少しでも解消していく第一歩となるかもしれないではないか。
それにしても、岸田文雄首相の「外交下手」はひどい。安倍晋三元首相と同じで、内政がうまくいかないと余計に「外交上手」のフリをして見せるのだが、外交は「まあ、まあ、そうおっしゃらずに」とか言いながら話し合い解決のきっかけを掴むのが要諦。争いの種ばかりを拾って喧嘩を売るのは「戦争上手」の軍人の仕事だが、岸田のやっているのはどうも軍人風の突っ張りに近いように見える。
高野孟 ジャーナリスト
1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。
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