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コラム:クーデター頻発するアフリカ、外国の資源争奪助長も
REUTERS 2023年8月31日4:01 午後
https://jp.reuters.com/article/gabon-election-breakingviews-idJPKBN30607B
[ロンドン 30日 ロイター Breakingviews] - アフリカでは過去2年でクーデターが続発し、最近ではニジェールとガボンがこの流れに加わった。ただ両国がこれまでに政権転覆が起きた国と異なるのは、豊富な天然資源を抱えている点にある。政情不安定化は、この地域における世界的な大国同士の資源を巡る争いを助長させる恐れもある。
ガボンは石油輸出国機構(OPEC)加盟国で、生産量は世界全体のわずか0.2%とはいえ、れっきとした産油国だ。また鉄鋼製品の強度向上や電気自動車(EV)用電池に利用されるマンガンの国内鉱床規模は世界で2番目に大きい。その大部分を採掘しているフランスの資源大手エラメットが操業を停止したと発表すると、30日に同社株価は急落した。
ニジェールはウランの主要生産国。欧州連合(EU)への供給国としては第2位の地位を占め、フランス国営の原子力事業会社オラノが長らくニジェールでウラン採掘に従事してきた。ところが、バズム大統領から実権を奪った軍部が反フランス的な声明を公表し、オラノがまだ手を付けていない大規模なウラン鉱山の採掘計画が台無しになるかもしれないとの不安が増しつつある。
ガボンとニジェールのクーデターでは、その政治的な背景は違っている。ガボンの場合、ボンゴ大統領の3選が確定した2日後に特定の指導者を持たない軍の一部グループが政治に介入してきたが、そもそも42年間にわたって同国を統治してきた父親の地位を受け継いだボンゴ氏の政権を世論は必ずしも全面的に支持していなかった。一方、クーデター前のニジェールはより民主的な国とみなされ、地域のイスラム過激派掃討作戦においてもフランスや米国にとって重要な同盟国だった。
こうした資源地帯で西側諸国の影響力が後退するのに伴って、別の勢力が参入してきてもおかしくない。既に中国は、内陸国ニジェールが生産を始めたばかりの石油を南西部のベナン経由で輸送するためのパイプライン建設に資金を提供している。またニジェールのウラン採掘からフランスが閉め出されれば、EU内でロシアからのウラン輸入禁止を求める声が弱くなることも考えられる。EUはまだロシア産ウランを経済制裁の対象品目には入れていない。
もっとも中国も、アフリカ中部・西部の政治的混乱に起因する悪影響から全く無縁ではいられない。中国はマンガン調達の20%余りをガボンに頼っており、クーデターを起こした軍のグループに対してボンゴ氏の安全と国内の安定を保証すべきだと警告している。
一連のクーデターは、金融資本市場からの資金調達が困難な上、金利上昇に苦しみ、自国通貨が下落し、インフレや債務増大といった重荷に苦しむ地域で発生した。アフリカが外国に求めるのは資金面の支援だが、政情不安定化の結果、外国は債務負担軽減などの手を差し伸べるよりも資源争奪に走る公算が大きい。
●背景となるニュース
*ガボンで30日に軍幹部グループが政権を掌握したと宣言した。その直前、選挙管理当局が大統領選でボンゴ大統領が3選を決めたと発表していた。このままクーデターが成功した場合、アフリカ西部と中部地域では2020年以降で8カ国目の政権転覆となる。7月にはニジェールでも軍部がクーデターで政権を握った。
(参考)
【まとめ】ガボンで軍事クーデター 何が起こったのか
SPUTNIK日本 2023年8月31日, 06:41 (更新: 2023年8月31日, 13:13)
https://sputniknews.jp/20230831/16948511.html
アフリカ中部のガボンで8月30日、同国の軍部が、最近行われた大統領選で3期目の当選を果たした14年間在任するボンゴ大統領の権限をはく奪すると発表した。ボンゴ氏は大統領選で64.2%の票を獲得したが、軍部は不正行為による結果だとし、選挙結果の無効が決まったと発表した。
軍将校のグループは、選挙結果の無効と政府機関の解体をガボンの主要テレビ「Gabon 24」で表明した。ドイツの新聞フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥングによると、アフリカでは近年、フランスの植民地だったギニア、マリ、ブルキナファソ、ニジェールでクーデターが相次いでおり、今回、ガボンでもクーデターが起こった。
クーデターを起こしたグループが掌握した権力を維持した場合、1967年から権力を握っているボンゴ家による統治の終了について述べることが可能となる。
ガボン共和国親衛隊の司令官、ブリス・オリグイ・ンゲマ氏は仏紙ルモンドに対し、ボンゴ大統領は市民権を維持したまま解任されたと語った。ンゲマ氏は、大統領は三期目に選出される権利を有していなかったと指摘し、これを受けて、軍は大統領の権限はく奪の責任を負うことを決めたと説明した。
ガボンのクーデターの参加者らは8月30日夜、ブリス・オリグイ・ンゲマ将軍が移行期間の大統領に全員一致で任命されたと発表した。
ガボンは石油輸出国機構(OPEC)の加盟国14か国のうちの1つであり、世界市場への重要な石油輸出国。また木材、ウラン、鉄鉱石、マンガンなどの資源も豊富。
(転載者の希望的観測)
欧米支配終焉のひとコマかも。
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