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消費税の引き下げが日本を救う
何ということだろう。石破総理は、2月3日の答弁の中で、「消費税をやめるとか、下げるとかそういうことでパッと世の中が薔薇色になるそんな簡単な世の中はございません」と言ったのである。
これで彼が総理である間に、日本経済の浮上の余地は全くなく、現在の深刻なデフレ状況をさらに悪化させることは必定である。デフレとはどんなものか、どうすれば解消できるのか全く分かっていないのだ。
暗愚の首相をさっさとやめさせなければならない。
消費税の引き下げこそが世の中をパッと薔薇色にするデフレ解消策であり、市場の位相(生産量と資金量の比率)を変え、インフレスパイラルを人工的に引き起こすものであるからだ。
直裁に言うと消費税率を下げれば、インフレスパイラルが起こり、消費税率を上げれば、デフレスパイラルを起こすことができるのである。
なぜか、その理由は、消費税率の引き上げ、または引き下げは、実体市場の生産量と資金量の比率を変え、所得線の角度を変えるからである。
これまでの経済学では、価格が下がれば生産量が増加し、上がれば生産量が減少するというふうに、所得線上を上下することで説明することがほとんどであった。しかしそれではデフレのような深刻な経済不況は説明できない。
所得線上を上下する経済の好不況を上げ潮、引き潮に例えるなら、所得線の角度を変える現象は地殻変動に伴う津波に例えられるだろう。
我々は既に消費税を5%に、また8%に引き上げた時、10%に引き上げた時に何が起こったかを経験している。
消費税引き上げにより、市場の資金が税率分奪われたため、著しい消費不足が起こり、デフレスパイラルを引き起こすに至ったのだ。暗黒の経済状況である。
それに対し、政府は大借金をして公共投資を行い、それを中和した。財政再建の消費税引き上げが、莫大な借金を招いたのである。その莫大な投資による付けが現在の人手不足を招いた要因でもある。
所得線は横軸に生産量を取り、縦軸に価格及び資金量を取って表す。正常な場合の所得線を45度線で示し生産量と資金量の比率が1対1としている。
デフレ下の所得線は45度線より以下の角度を持つ線で貯蓄より借金が多い状態を表している。そしてそれに対する労働曲線は右下がりである。
所得線の角度を変わることは、市場の生産量と資金量の比率が変わることを意味しており、実体市場の大きな変動を意味している。
45度線以下の角度で表される所得線すなわち(デフレの所得線)が描かれるのは、実体市場において、生産量に比べ消費が著しく不足している状況を現している。
このような状態では、所得を1単位上げるのに生産量を1以上必要とする。さらに所得線の角度が下がると
1単位所得を上げるのに生産量がそれ以上に必要となる。このように生産性の悪い状態が続き、低賃金化の要因になる。
1990年代初頭のバブル崩壊は、株式や不動産価格の大暴落により金融市場が崩壊し、その借金を穴埋めするために、資金が実体市場から一気に大量に流出し
たため、実体市場の生産量と資金量の比率が一気に変わったのである。
日本の所得線は1990年のバブル時は、恐らく45度の以上の角度の所得線を形成していたであろう。貯蓄より投資が上回っていたのである。
それから一気に貯蓄以上に多くなった借金の位置まで角度が下がり、45度以下の角度の所得線をもつ市場になったのである。この間経済は瞬く間に下降していった。
そして1997年の消費税5%の引き上げが、日本経済を循環的に収縮させるデフレスパイラルに陥らせたのである。さらに8%、それに続く早急な10%は、所得線の角度をさらに下げてしまい、既に日本は産業の立地条件を失なってしまった。
ぐずぐずしている場合ではない。
しかしながらこのような45度線から大きく下がったデフレ所得線が存在している場合、普通の経済政策では、この角度を上げることができない。
例えば、公共投資、低金利、産業への生産刺激補助金、基礎控除の引き上げ、高校無償化など、このような普通の経済政策をいくらやっても、所得線上をがったり下がったりするだけで、デフレの解消には結び付かない。
それは再び財政悪化の原因となり、財務省に増税の口実を与えることになる。
それ故この線上で上げ潮、引き潮をやっている限りデフレは解消しない。今まで多くの経済政策が全く役に立たなかったのは、この線上で上昇下降しているからである。
デフレの解消はこの線の角度を変えねばならないのだ。
そのためには、コロナ禍の中、行われた10万円の全世帯へ給付金の継続や、あるいは消費税の引き下げなどが、実体市場の生産量と資金量の比率を変えるため大きな効果を生む。
高潮ではなく、地殻変動を起こし津波を起こさねばならないのである。それが生産量と資金量の比率を変え、所得線が上向くことになる。所得線の角度の上昇が続いている期間がインフレスパイラルが起こっている期間である。
理屈さえ分かっていれば、デフレは簡単に直るものである。
一言主
参照:一言主経済論 https://hitokotomangen.seesaa.net/
一言主のひとこと https://ameblo.jp/hitokotomangen/
一言主のデフレインフレの一般理論 http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/
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