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クレディ・スイス発行2.2兆円が突然紙クズに…激震続く世界市場「危ない債券」35兆円の行方
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/320744
2023/03/30 日刊ゲンダイ
「直接的な影響は限定的」と言うが…(鈴木俊一財務相=参院予算委、28日)/(C)日刊ゲンダイ
経営危機に陥ったスイス金融大手「クレディ・スイス」の救済から10日。スイス政府が巨額の公的資金を投入し、同業のUBSに買収される形で危機を脱したように見えるが、金融市場の“激震”は止まらない。救済合併に当たり、クレディ・スイスが発行した「AT1債」約160億スイスフラン(約2.2兆円)分が「価値ゼロ」に。突然、紙くずとなったAT1市場に警戒が強まっているのだ。
AT1債は金融機関が発行する特殊な社債で、利回りが高い分、債権者保護は手薄い。金融機関が破綻した際の弁済順位は低く、公的支援が実施された場合、元本が減額される特約が付けられるケースもある。クレディ・スイスのAT1債はこれに該当したのだ。
「リーマン・ショックを受け、国際的な銀行の自己資本比率に関するバーゼル規制が強化されました。AT1債は自己資本にカウントされるため、自己資本を増強したい金融機関は発行を増やしてきました。他方、低金利が長期化する中、高い利回りを求めて投資家もAT1債を積極的に買い続けてきたのです。日本の地銀や投資家も手を出しており、損失を食らう恐れがあります」(金融ジャーナリスト・森岡英樹氏)
リーマン級金融危機の引き金に
金融市場の“激震”は止まらない(C)ロイター
AT1債の世界の市場規模は約2750億ドル(約35兆円)に上る。クレディ・スイスの2.2兆円分の“紙切れ化”に市場は敏感に反応している。
AT1債の世界全体の平均的な動きを示す指標(米インターコンチネンタル取引所)によると、3月初旬まで7〜8%台だった利回りは、一時10%台に上昇した(債券価格は暴落)。加えて、償還可能日に支払いを見送る銀行も出てきており、債権者がビビるのも無理はない。
鈴木財務相は28日の参院予算委員会でクレディ・スイスのAT1債について、日本の金融機関や投資家の保有額は少なく「現時点では直接的な影響は限定的」と答弁した。
「クレディ・スイス関連について日本への影響が限定的なのはその通りでしょう。しかし、この先、世界のAT1債がさらに暴落し、償還を見送る銀行が相次げば、金融機関に対する信用不安の連鎖に陥る可能性があります。リーマン・ショックの時も特定の債券の焦げ付きから、世界的に金融不安が一気に広がりました。楽観視は禁物です」(森岡英樹氏)
6月以降、欧州の主力銀行が相次いでAT1債の償還可能日を迎えるという。ここで、支払いが次々と見送られれば、市場の混乱は避けられない。杞憂に終わればいいのだが──。
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