以下、部分引用いたします。 ーーー以下引用 質問詳報(しんぶん赤旗) 2023年3月3日 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik22/2023-03-03/2023030303_01_0.html 敵基地攻撃 「国中が攻撃対象」前提 参院予算委 小池書記局長の質問 日本共産党の小池晃書記局長は2日の参院予算委員会で、日本の戦場化を想定した自衛隊基地「強靱(きょうじん)化」、敵基地攻撃ミサイルを保管する大型火薬庫の建設計画、物価上昇に見合った賃金引き上げ、インボイス中止、LGBTQなど性的少数者に対する差別禁止法・同性婚の法制化で論戦を展開しました。 日本全国283地区を列挙 自衛隊基地強靱化―防衛省も“未経験の事業” 小池氏は、昨年12月23日と今年2月2日に防衛省が大手ゼネコン関係者などを集めて行った「自衛隊施設の強靱化」についての会合で配布された「各種脅威に対する施設の強靱化」と題した文書を提示。同文書は「武力攻撃・テロ行為等」に対抗し、自衛隊施設の整備を順次実施すると明記しています。 5年間で4兆円 具体的には▽主要司令部等の地下化▽主要施設のHEMP攻撃対策▽火薬庫の必要保管量の確保▽「CBRNe(シーバーン)に対する防護性能の付与」として施設の機能・重要度に応じた構造強化、施設再配置・集約化―などを挙げています。 HEMP攻撃は、高高度(地上約30〜400キロ)での核爆発などで生じる電磁パルスで広範囲の電気系統を破壊するもの。CBRNeは、核兵器をはじめ化学、生物、放射性物質などによる攻撃の総称です。 小池氏は、こうした攻撃を想定した施設の▽空気ろ過フィルター設置▽壁厚の強化▽地下化―を列挙する防衛省の資料(図)を示し、「核兵器による攻撃を想定して、すべての司令部を地下化し、構造を強化するものだ」と指摘。現在の戦術核は広島型原爆の数倍の威力だと強調し、「もしも使用されたら筆舌に尽くしがたい惨禍をもたらす。断じてあってはならないことだ」と警告しました。 防衛省は同計画について今後5年間で4兆円を投じ、10年後に完成する計画です。同省が提出した資料には、日本全国283地区が列挙されており(別項)、約2万3000棟の「強靱化」のためのマスタープランを作成するとしています。 小池氏は「防衛省が『これまで経験したことのない規模の事業量』と書くぐらいすさまじい基地強化だ」と強調。日本が敵基地攻撃を行えば、反撃されて日本中が攻撃にさらされる危険があることを前提にした計画だと批判しました。 国会審議を愚弄 さらに小池氏は、国会に予算案が提出される1カ月も前の昨年12月に、防衛省がゼネコン関係者を集めて意見交換を行っていたことを批判。「国会の予算審議を愚弄(ぐろう)し、財政民主主義を踏みにじるものだ」とただしました。 小池氏は、古賀誠元自民党幹事長の「敵基地攻撃能力を持てば、完全に『専守防衛』を逸脱してしまう」との警告を紹介。「戦争がいかに愚かで、多くの人たちが苦しみ、血と涙を流したかということを僕は体で知っている。体験しているからこそ、自分の考える平和を言い続けたい」との古賀氏の決意を読み上げ、「重く受けとめるべきだ」と指摘しました。 住民の生活圏が戦場に ミサイル保管の大型火薬庫―全国に130棟計画 小池氏は、敵基地攻撃ミサイルの配備や大型火薬庫の新設を全国で進めれば、有事の際に住民の生活の場が攻撃対象になってしまうと厳しく批判しました。 「迎撃用」と説明 沖縄・石垣島には今月中旬に陸上自衛隊石垣駐屯地が開設され、敵基地攻撃ミサイルの配備が狙われています。小池氏は、島出身の若者が「将来この島に戻ってこられるだろうか」と話し合っていたと無党派の議員が涙ながらに語っていたことを紹介。また、長距離ミサイルの配備に反対する石垣市議会の意見書を巡り、防衛省は住民説明会で、配備されるミサイルは他国領土を攻撃するものでなく、「迎撃用」と説明したとしています。小池氏は、この説明を聞いて基地建設に賛成した人も少なくなく「政府は約束を守るべきだ。長距離ミサイルは配備しないと断言せよ」と迫りました。 さらに、敵基地攻撃能力の配備に「明確に反対する」「抑止力の強化がかえって地域の緊張を高め、不測の事態が生ずる」とした沖縄県の玉城デニー知事の発言を紹介。「県民が求めているのは説明ではない。配備の中止だ」と強調しました。 政府は敵基地攻撃を担う長射程ミサイルを保管する大型火薬庫の新設を全国で狙っています。 防衛省は来年度予算案に、陸自大分分屯地(大分市)、海自大湊地方総監部(青森県むつ市)に大型火薬庫を新設し、陸自祝園(ほうぞの)分屯地(京都府精華町)、海自呉地方総監部(広島県呉市)で調査を行う予算を計上していると答弁(地図)。今後10年以内に、大型火薬庫を全国約130棟に整備する計画を明らかにしました。 ウクライナでも 小池氏は大分分屯地のすぐそばには、地区全体で2700世帯が暮らす団地や大学があり(写真)、祝園分屯地のある精華町もベッドタウンだと紹介。ロシアのウクライナ侵略でも火薬庫が攻撃目標になったことを挙げ、大型火薬庫が全国で拡大することで、「市街地のそばが真っ先に攻撃対象とされるのではないか」と迫りました。 岸田文雄首相はこの追及にまともに答えず、火薬取締法などの「関係法令に基づいて安全面に配慮を行う」と述べました。小池氏は、火薬取締法は平時の法律であり攻撃を想定したものではないと反論しました。 浜田靖一防衛相は、防衛省の資料に「スタンド・オフ・ミサイル(敵基地攻撃ミサイル)等の大型弾薬等の火薬庫」と明記してあるにもかかわらず、「スタンド・オフ・ミサイルを保管するか否かは決定していない」と強弁。しかし、小池氏の繰り返しの追及に「スタンド・オフ・ミサイル」の一つである「12式地対艦誘導弾能力向上型」の保管を想定していることを認めました。 基地強靱化対象地区一覧(全283地区) ■北海道防衛局(40) ▼陸自 札幌駐屯地/名寄駐屯地/留萌駐屯地/旭川駐屯地/滝川駐屯地/上富良野駐屯地/美唄駐屯地/岩見沢駐屯地/丘珠駐屯地/真駒内駐屯地/北千歳駐屯地/東千歳駐屯地/北恵庭駐屯地/南恵庭駐屯地/島松駐屯地/安平駐屯地/白老駐屯地/幌別駐屯地/倶知安駐屯地/静内駐屯地/函館駐屯地/礼文分屯地/沼田分屯地/近文台分屯地/多田分屯地/苗穂分屯地/日高分屯地/早来分屯地▼海自 函館基地隊/松前警備所/余市防備隊▼空自 千歳基地/長沼分屯基地/稚内分屯基地/当別分屯基地/奥尻島分屯基地/襟裳分屯基地/八雲分屯基地▼機関(注) 千歳試験場/東千歳通信所 ■帯広防衛支局(10) ▼陸自 遠軽駐屯地/美幌駐屯地/別海駐屯地/釧路駐屯地/鹿追駐屯地/標津分屯地/足寄分屯地/帯広駐屯地▼空自 網走分屯基地/根室分屯基地 ■東北防衛局(29) ▼陸自 青森駐屯地/弘前駐屯地/八戸駐屯地/岩手駐屯地/霞目駐屯地/多賀城駐屯地/大和駐屯地/仙台駐屯地/船岡駐屯地/秋田駐屯地/神町駐屯地/福島駐屯地/郡山駐屯地/反町分屯地▼海自 八戸航空基地/大湊地方総監部/大湊航空基地/下北海洋観測所/竜飛警備所▼空自 三沢基地/大湊分屯基地/車力分屯基地/東北町分屯基地/山田分屯基地/加茂分屯基地/秋田分屯基地/松島基地/大滝根山分屯基地▼機関 下北試験場 ■北関東防衛局(49) ▼陸自 勝田駐屯地/土浦駐屯地/霞ケ浦駐屯地/古河駐屯地/北宇都宮駐屯地/宇都宮駐屯地/相馬原駐屯地/新町駐屯地/大宮駐屯地/朝霞駐屯地/松戸駐屯地/習志野駐屯地/下志津駐屯地/木更津駐屯地/練馬駐屯地/十条駐屯地/市ケ谷駐屯地/三宿駐屯地/小平駐屯地/東立川駐屯地/立川駐屯地/新発田駐屯地/高田駐屯地/松本駐屯地/朝日分屯地/吉井分屯地▼海自 館山航空基地/下総航空基地/父島分遣隊/硫黄島航空基地/南鳥島航空基地/木更津航空基地/市ケ谷地区/新潟分遣隊▼空自 百里基地/熊谷基地/木更津基地/府中基地/入間基地/習志野分屯基地/峯岡山分屯基地/佐渡分屯基地/新潟分屯基地▼機関 航空装備研究所土浦支所/電子装備研究所飯岡支所/航空装備研究所新島支所/艦艇装備研究所/大井通信所/小舟渡通信所 ■南関東防衛局(24) ▼陸自 座間分屯地/横浜駐屯地/久里浜駐屯地/武山駐屯地/北富士駐屯地/富士駐屯地/滝ケ原駐屯地/駒門駐屯地/板妻駐屯地▼海自 船越地区/新井地区/厚木航空基地/横須賀地方総監部/比与宇地区/長浦地区/田浦地区/武山教育隊▼空自 武山分屯基地/御前崎分屯基地/静浜基地/浜松基地▼機関 艦艇装備研究所久里浜地区/艦艇装備研究所川崎支所/陸上装備研究所 ■近畿中部防衛局(39) ▼陸自 富山駐屯地/金沢駐屯地/鯖江駐屯地/春日井駐屯地/守山駐屯地/豊川駐屯地/久居駐屯地/明野駐屯地/今津駐屯地/大津駐屯地/福知山駐屯地/桂駐屯地/宇治駐屯地/大久保駐屯地/八尾駐屯地/信太山駐屯地/川西駐屯地/伊丹駐屯地/千僧駐屯地/青野原駐屯地/姫路駐屯地/和歌山駐屯地/祝園分屯地▼海自 舞鶴地方総監部/由良基地分遣隊/仮屋磁気測定所/阪神基地隊/舞鶴航空基地▼空自 輪島分屯基地/笠取山分屯基地/経ケ岬分屯基地/串本分屯基地/小牧基地/岐阜基地/高蔵寺分屯基地/白山分屯基地/饗庭野分屯基地/小松基地/奈良基地 ■中国四国防衛局(22) ▼陸自 米子駐屯地/出雲駐屯地/日本原駐屯地/三軒屋駐屯地/海田市駐屯地/山口駐屯地/善通寺駐屯地/松山駐屯地▼海自 呉地方総監部/小松島航空基地/第1術科学校/徳島航空基地/岩国基地/小月航空基地/下関基地隊▼空自 美保基地/防府北基地/防府南基地/高尾山分屯基地/見島分屯基地/土佐清水分屯基地▼機関 美保通信所 ■九州防衛局(39) ▼陸自 福岡駐屯地/春日駐屯地/小倉駐屯地/飯塚駐屯地/小郡駐屯地/久留米駐屯地/前川原駐屯地/目達原駐屯地/対馬駐屯地/相浦駐屯地/大村駐屯地/竹松駐屯地/別府駐屯地/南別府駐屯地/湯布院駐屯地/玖珠駐屯地/富野分屯地/鳥栖分屯地/大分分屯地▼海自 大村航空基地/佐世保地方総監部/干尽地区/佐伯分遣隊/佐世保造修補給所/壱岐警備所/対馬防備隊/佐世保教育隊/佐世保業務隊/金山弾薬庫/針尾送信所/庵崎貯油所▼空自 築城基地/芦屋基地/春日基地/高良台分屯基地/背振山分屯基地/海栗島分屯基地/福江島分屯基地▼機関 太刀洗通信所 ■熊本防衛支局(18) ▼陸自 熊本駐屯地/健軍駐屯地/北熊本駐屯地/えびの駐屯地/都城駐屯地/川内駐屯地/国分駐屯地/高遊原分屯地▼海自 鹿屋航空基地/えびの送信所/奄美分遣隊/鹿児島音響測定所▼空自 高畑山分屯基地/下甑島分屯基地/新田原基地/奄美大島分屯基地/沖永良部島分屯基地▼機関 喜界島通信所 ■沖縄防衛局(13) ▼陸自 那覇駐屯地/白川分屯地/勝連分屯地/知念分屯地/八重瀬分屯地/南与座分屯地▼海自 沖縄基地隊▼空自 那覇基地/恩納分屯基地/久米島分屯基地/知念分屯基地/与座岳分屯基地/宮古島分屯基地 (注)機関=防衛省情報本部など
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