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破壊工作やテロ攻撃や他の陽動攻撃は、ロシアにとって本物の危険(+追加)
2022年8月18日
Saker
二日間続けて興味深いニュースだ。最初に、ロシア国防省が、クリミア半島のロシア飛行場での爆発注意を他にそらす作戦(破壊工作/後方攪乱を意味するロシア語の単語「diversiia」の意味で「陽動・牽制作戦」という単語を私は使っている)の結果だと結論した。そして今日、ロシアは、目標座標を、ウクライナに提供していたザポリージャ原子力発電所の2人の従業員を逮捕した(守衛一人、 技術者一人!)と発表した。今ロシアは、この原子力発電所に対する本格的攻撃は壊滅的結果をもたらすと警告している。
今日の私の目的は、ザポリージャ原発を巡る状況を論じることではなく、遙かに大きな氷山の一角として扱うことだ。
これまでのところ、破壊工作と/あるいは巡洋艦モスクワクの破壊工作の可能性を含め、ウクライナの陽動作戦集団によるテロ攻撃や、クリミア半島の飛行場に対する攻撃のまさに本当の危険には、私の友人アンドレイ・マルチャノフだけが言及している。いつものようにアンドレイ・マルチャノフは正確だ。私がこれからしたいと思っているのは、私の好きな箇条書き形式で、この話題をいささか拡張することだ。
第一に、ウクライナ・ナチ SBU/GURが、連中には、多数のLDNR指導者殺人を含め、非常に効果的な陽動攻撃が可能であり、実行ていることはまったく否定し難い。時々、ウクライナ・ナチは、特殊なSBU/GUR部隊を使用し、別の場合には、まんまと現地の人(LDNRであれ、クリミア半島であれ)を破壊工作とテロ行為を行うべくとりこんでいる。
第二に、特別軍事作戦は、本物の内戦ではないが、ナチに占領されたウクライナには、親ロシア住民もいるが、LDNR/ロシアの住民には親ウクライナ・ナチ住民もいるという否定し難い現実から始まって、確かに内戦風の局面があることを理解するのは重要だ。だから双方に、LDNR/ロシアが管轄する地域(クリミア半島を含め)の反ロシア住民や親ウクライナ・ナチ住民を含め、相手側を進んで支援することが可能な人々がいる。
第三に、イデオロギー的動機や、単純な腐敗に加えて、ウクライナの保安庁SBU/情報総局GURと、ロシアの対外情報庁SVR/参謀本部情報総局GRU両方が、彼らに協力するよう相手側の人々を恐喝できるデータベースを持っているのを理解しなければならない。彼らは、公表すれば、人々を大変な困難に陥れることが可能な(過去や現在の)活動の、あらゆる信用を危うくする情報を利用できるが、家族に圧力をかけて従わせることもでき、直接誰かを脅迫したり、協力するよう言いくるめたりもできる。最終的に、双方に、多くの貧しい、貧窮した人々がいて、彼らは数百万ドルのヨットを購入するためではなく、例えば、家族に医学的治療を受けさせるため、金をひどく必要としている。欧米の特殊部隊はこのような人々を見つけ、利用する上で非常に優れている。
第四に、どのような紛争とも同様に、戦争が起こると、それで恩恵を受ける人々がいるが、常に、戦争で大いに損害をこうむり、本当に戦争を快く思わない人々もいる。腹を立てている人々は、特殊機関にとって、絶好の新人採用対象だ(一部の人は金だが、多くのソ連亡命者は上司やソ連国家から不公平に扱われたと感じたがゆえに国を裏切った)。
第五に、特殊機関は 1)脆弱性を見つけること、2)それにつけこむのに 実にたけている。なぜなら、本質的に、人は人なので、こうした紛争の両側に、脆弱な人々がいるのだ。
これまで、既にウクライナは、このような陽動戦術を大規模に使用しているが、他方ロシアはそうしていない(少なくとも我々が知る限りはだが、我々が知らないことのほうが遙かに多きい)。要点は、一方を「善」、他方を「悪」とは呼ばず、双方がこのような特殊作戦を、相手側に対して、作戦と士気を混乱させるために使うことが可能であり、そうするだろうと悟ることだ。
今これに対して、巨大な影響を与えるものの一つは、希望する全てのウクライナ人には、基本的にロシア・パスポートを発給するというロシアの決定だ。いや、私は道義的、実利的根拠の両方から、この決定に批判的ではないが、この決定は、まさに大きな代償を伴うと私は指摘したい。本当の忠誠心がロシアにではなく、ユーロマイダンやウクライナ・ナチ・イデオロギーにあるロシア国民の数が激増するのだ。そもそも、ロシア自身にもこのような人々はいる!
このような人々が、ロシア人口のごく少数に過ぎないという事実は重要ではない。SBU/GURが必要なのは、このような人々の少数、おそらく数十人だ。
そして、もちろん、これはロシアの諜報・保安機関(SVR、連邦保安院FSB、GUSB/MVD、FSO、GRUやと他の人々)に対する直接の挑戦だ。だが現実はこうだ:ロシアの諜報と保全サービスがどれだけ優秀かにかかわらず、絶対に全員を捕えられるわけではないし、(たとえ、これら連中が誰だか知っていたとしても)、疑わしい人々全員を1日24時間・週7日監視下に置くことはできない。発見と妨害を、まんまと逃れる「情報漏洩者」が常にいるのが真実だ。このような連中を何百人も捕らえることができるが、常に少数が網から漏れ出して、相手に使われるだろう。
ところで、欧米とキエフ・ナチが、LDNR/ロシアでの全ての爆発が(クリミア半島を含め)ミサイル攻撃の結果だと宣言しているのは完全に辻褄が合っている! それはウクライナ・ナチ(と全てのWunderwaffe 素晴らしい兵器)の士気を高めるだけでなく、キエフ・ナチ政権の欧米管理者連中に、ウクライナ軍が依然「効果的で」「戦闘能力がある」ことを示す。最後に述べるが、大事なのは、ミサイルの功績にするのは、破壊工作者やテロリストから焦点を逸らす実に論理的な方法だ。ロシアは、それを重々理解しているが、欧米の連中は明らかに理解しておらず、いくつかの素晴らしいミサイルや他の様々なWunderwaffeに関する空想にふけり、それほど「人目を引かない」単純な破壊工作行為を無視するの好む実に多くの解説者連中が、陽動作戦を組織的に無視している。
結論はこうだ。もしSBU/GURがザポリージャ原発従業員二人の取り込みに成功したのなら、将来、連中は他に誰を将来採用しかねない(あるいは既に採用済み)と皆様は思われるだろう? 技術保守管理、輸送、兵站、刑務所や捕虜収容施設の関係者を想像願いたい。その他諸々。ウクライナはSu-34パイロットを買収して、EUパスポートと金と引き換えに、彼のSu-34をウクライナ側に飛行させようとさえした。このSBU/GUR策謀は惨めに失敗し、ロシアはウクライナの航空防衛に関する機密情報入手さえ成功し、即座に武装解除した。だが、この主な理由はおそらく二重だ。まず、Su-34パイロットは、確実に大いに士気の高いエリートで、ロシアの防諜機関に非常に厳しく監視されている。だから、おそらく次回、SBU/GURは、より控えめな、さほど守られていない標的に「狙いを定める」必要がある。
次回、SBU/GURが失敗すると一体誰が言うだろう?
彼らがチェチェン共和国でしたことを、ロシアは、なぜウクライナでは、できないのかと思う向きもあるだろう。下記のような多くの重要な相違があるのだ。
チェチェン共和国は、ウクライナと比べて、極めて狭い土地で、比較的「封鎖」が容易だ。
チェチェン共和国の人口は、ウクライナ国民(何百万人も脱出した後でさえ)と比較すれば、実に小さく見える。
ウクライナにはアフマド・カディロフや息子ラムザン・カディロフのような人物がいない。
チェチェンのタクフィリはウクライナ・ナチのような兵器を決して持っていなかった。
だから、チェチェン共和国の前例は、どんな面であれ、タクフィリがそうだったのと同様に、ウクライナ・ナチが比較的早々と敗北することを意味しない。
これはロシアにとって重大問題だが、まずいことに近々消え失せない問題なのだ。
ロシアができる唯一のことは 1)非常に長期間、何年も続く対敵防諜作戦と、陽動反作戦に備え、 2) 戦争の現実を受け入れ、次回ウクライナ・ナチが、LDNRあるいはロシア内で、船や、列車、航空機、橋や他の標的を爆破した際に、あわてないことだ。
ロシア人が念頭におく必要がある良いニュースは、そうした陽動作戦/テロ攻撃の大半は依然基本的に心理作戦の一環で、主に宣伝効果を狙っていることだ。イスラエルのシリア攻撃が、シリア現地で生み出した違いが*ゼロ*だったのと全く同様、ロシア軍事力に対する、それらの実際の影響力はゼロに近い。本当に軍事行動に影響を与えるためには、大きな存続可能な、高度なパルチザン/「残置」部隊を持っている必要があるが、ウクライナ、大差というわけではないが、それを持っていない。本当に軍事行動に影響を与えるためには、このような陽動作戦は(ソ連軍と緊密に協力した第二次世界大戦中のソ連パルチザンのような)「正規兵」に友好的な軍隊と入念に調整する必要がある。
だから、これは問題で、非常に不快で、対処は困難だが、ロシア軍事行動に影響を与えるものではない。たとえウクライナ・ナチがチェルノブイリとザポリージャ原発両方を爆破したとしても、特別軍事作戦、あるいは、ロシアと団結した欧米間の戦争にさえ影響は与えるまい。ロシア軍は全て、敵対的な核、化学、細菌兵器戦環境で活動するよう訓練されている。たとえウクライナ・ナチが再補給ネットワークのノードを一つ爆破したとしても、ロシアの兵站は極めて洗練されており、大いに冗長で、迅速に修復され、そして/あるいは、容易に置き換えられるか、迂回されるだろう。
そうは言うものの、そう遠くない未来に、ほぼ確実に起きようとしていることに、我々全員が精神的に備えるよう、私は個人的にお勧めしたい。このような作戦が、一体何を達成できるか・できないかを理解しておけば、我々は落ち着いた実際的な形でそれらを見られ、そのような攻撃に必然的に続く(ロシアの第六列を含め、様々な連中の)ヒステリーには屈服するまい。
アンドレイ
追加:実に多くの解説者が、ザポリージャ原発で、全原子炉大崩壊の可能性について怯えている状態で、私はこれを言っておきたい。原子炉自体は、それほどは保護されていない使用済み核燃料貯蔵場所より遙かに頑丈だ。繰り返すが、本当の危険は、我々が最初に直感的に思いつくものではないのだ。
記事原文のurl:https://thesaker.is/sabotage-terrorist-and-other-diversionary-attacks-are-a-real-risk-for-russia/
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