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慌てん坊の岸信千世
https://www.chosyu-journal.jp/column/25822
2023年2月19日 コラム狙撃兵 長周新聞
自身のホームページにまず岸信介から連なる男系の家系図を披露し、時代感覚のズレた世襲自慢をしたことで大炎上した岸信千世だが、恐らく「そっちの世界」では自慢になることが、「こっちの世界」すなわち世間一般に対してはズレまくっていることの自覚がないのだろう。30歳をこえてなお、「ボクのひいお爺ちゃんは…」「叔父さんは…」の血統を錦の御旗にしなければいけない辺り、相当に坊ちゃんであるし、それ以外に何もないのだろうか? と思われても仕方がないものがある。
こんなのが衆院山口2区を自分の私物くらいに思って引き継ぐというのだから、山口県民も侮られたものである。いつまで世襲政治家を輩出するつもりなのか! という全国からの厳しい視線が向けられるのは当然であろう。
世間一般では、30歳をこえてなお「ボクのお父さんは…」云々を口にして世渡りしている者なんて、ちょっと恥ずかしい部類であろう。JC(青年会議所)のガキんちょにもたまにいるが、出来の悪いのが親の権威に乗っかって空威張りしたり、口を開けば「うちのお父さんは…」なんていっているのを聞かされると、ひとり立ちできぬ非力さを自らさらす行為にも思えて、傍から見ていてちょっと情けなく感じてしまうものである。まず、オマエ自身で勝負していないし、吹けば飛ぶような存在がいつまでも親の権威を振りかざしているのを見ると、どうしようもないヤツだな…と思ってしまうものである。
岸信千世ったら、出馬会見でも血統の継承者であることをことのほか強調していたが、だから何なのだろうか? というのが率直な感想である。為政者の末裔としては、それはもう岸ブランドをひっさげた清和会の血筋であり、同じように安倍晋三だって長きにわたって権力ポストにありつけたのは、清和会ボスの血を引く世襲だったからにほかならない。極端な反知性主義だろうが何だろうが、「云々」が「でんでん」だろうが、地盤・看板・鞄をガッチリ固めた者が政界でのさばるガチガチの構造が出来上がっているのである。政治的遺産として統一教会を従えていたのも、そのこととけっして無関係ではない。
「そっちの世界」とはすなわち上級国民の既得権益の世界であり、信千世としては世襲たちをほんそする世界の住人たちに向けて、われこそは次なる継承者であることを宣言したかったのだろう。出馬会見はそのためのデビュー戦であり、張り切ってホームページに家系図を披露したのも、彼にとっては見て欲しい相手が「そっちの世界」の人々というだけなのである。しかし、SNSでたちまち炎上したものだから、大慌てで削除する顛末となった。恐らく慌てん坊でもあるのだろう。
山口県では、選挙区再編を前にして4月に衆院山口4区、2区のダブル補選が実施されることになった。この補選に出てくるのが30代の信千世と吉田真次で、国会議員としてはいっきに軽量級となることが自民党関係者にとって悩みの種なのだという。そして新選挙区の争奪においては、2区・信千世、1区・高村正大、3区は吉田真次を擁立した安倍派が林芳正排除に動くなど、選挙区争奪もたけなわである。代議士の顔ぶれは誰がどう見ても軽量級といわれ、このなかで安倍派すなわち岸の系譜が弱体化し、影響力を失っていく趨勢にあるのが実態である。
県政界のパワーバランスも微妙な変化を見せていく過程において、安倍家のやりたい放題が未来永劫続くとは誰も思っておらず、晋三に続いて信夫、さらにゴッドマザーの影響力が削がれたとき、残された信千世界隈でいったい何ができるのだろうか? という気がしないでもない。その辺りは諸行無常を感じさせるのである。
この山口県でのダブル補選、見方によっては野党候補のビッグチャンスではあるが、これまた自民党の紐みたいな日頃からの生態が見透かされて県民からの信頼が乏しく、今のところ冷めた空気が支配的である。2区ではかつて民主党が選挙の度に勝利していたが、その裏切りに怒った有権者が離れていき、今日に至るもなりかわる存在がいない。けっして信千世の鉄板の選挙区などではなく、対抗する勢力の存在がないことこそ問題だろう。その辺りの政治的貧困状況の打破が、山口県民にとっては切実な課題といえる。
武蔵坊五郎
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