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岸田政権「子ども予算倍増」の驚愕ヘリクツ…官房副長官「出生率上がれば実現」発言の仰天
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/319190
2023/02/24 日刊ゲンダイ
ある意味“異次元”の発想(木原誠二官房副長官)/(C)共同通信社
「出生率が上がってくれば『倍増』できる」──。岸田首相が最重要政策に掲げる「子ども予算倍増」をめぐり、最側近である木原官房副長官の“異次元発言”が物議を醸している。
問題となっているのは、21日放送のBS日テレ「深層NEWS」での発言。子ども予算倍増について、木原氏は「(子ども関連政策で)まず何をやるかというラインアップが見えた後、それがものすごく有効な手だてだとすると、倍増はものすごく早く実現できます」などと説明。こう続けた。
「子ども予算というのは、子どもが増えれば、それに応じて予算は増えていくということになります。したがって、出生率がもしV字回復して本当に上がってくれば、割と早いタイミングで倍増が実現されるし、効果がなければ、倍増といっても、いつまで経っても実は(倍増)できない」
自民党からも不信感
「倍増」「倍増」と掛け声は立派だが…(子育て支援施設を視察する岸田首相=代表撮影)
ん? 出生率が上がる結果として子ども予算が倍増する? 少子化という「待ったなしの先送りの許されない課題」(岸田首相)を何とかするための予算倍増じゃないのか。ジャーナリストの鈴木哲夫氏が言う。
「岸田首相は後に打ち消しましたが、子ども予算を含む『家族関係社会支出』をGDP比2%から倍増すると明言しました。官房副長官はじめ側近は『総理が間違っていた』とは言えず、さまざまに言い繕っているのでしょう。統一地方選を前に財源などの核心部分に触れてほしくないがゆえに、苦しい言い訳に終始しているのだと思います」
案の定、木原氏の発言はツイッター上で〈出生率を上げるために、投資として予算を増やすことが必要なのに〉〈屁理屈大喜利か〉などと大炎上。身内である自民党の三原じゅん子参院議員も自身のツイッターで〈え?「予算倍増」ってそういう意味で使ってたの?〉と不信感をあらわにした。
岸田首相は総裁選から現在に至るまで、子ども予算について「思い切って倍増していかなければならない」(2021年9月)、「将来的に倍増を目指していきたい」(昨年1月)、「6月の骨太方針までに倍増に向けた大枠を提示します」(今年1月)──と掛け声は立派。しかし、「やるやる」と繰り返すだけで、具体的な中身はいまだ不明だ。
「倍増」だけが独り歩きし、明らかになったのは「子どもが増える結果としての倍増」という詐欺的なオチ。いかに岸田首相が少子化対策に取り組む気のないことか。
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