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仲裁を買って出る国はないのか? 武器支援してるだけでは火に油、泥沼戦だ 井筒和幸の「怒怒哀楽」劇場
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/304324
2022/04/23 日刊ゲンダイ
プーチンの侵略戦争は止まるどころか、激戦になっている。一方だけでなく両方が同時に諦めないと戦争は終わらないだろう。そして、両方に即時停戦を呼びかけて仲裁者になって、諦めさせる国はないのか。武器支援してるだけでは火に油、泥沼戦だ。現にそうだ。
日本政府は仲裁に動くことはないだろう。それどころか、自民党の誰彼は中国の尖閣や台湾への侵攻を考えるとアメリカの核兵器を日本に配備してもらって核共有する話をする時じゃないのかと、この惨事に便乗して危機をあおっている。言うに事欠いて低劣で愚かな話だ。それより、プーチンがさらに狂って、核ミサイルを撃ち放つ事態にならないように、仲裁を買って出る国はないのか。
先日、ある地域FMラジオの番組で、映画監督もどきやプロデューサーもどきのセクハラ騒動の話にちなんで、1950年代全盛期にエログロ路線で多作乱造した「新東宝」という映画会社の話をした。子どもの頃のかすかな記憶にある宇津井健主演「スーパージャイアンツ」(1957年)や、エロそうで見られなかった「汚れた肉体聖女」(58年)、菅原文太主演の「海女の化物屋敷」(59年)などB級専門だった。そして、経営不振の中、映画で初めて天皇を描いた超大作の「明治天皇と日露大戦争」(57年)を大ヒットさせた大蔵貢という社長が、次も天皇だと作ったのが「天皇・皇后と日清戦争」(58年)だ。大蔵はこの皇后役に専属女優の高倉みゆきを配して、女優を妾にしてるとスクープされると、記者会見で「違う。オレは妾を女優にしたんだ」と放言したとか。呆れた時代だ。高倉さんは「明治大帝と乃木将軍」(59年)でも皇后役で“皇后女優”と呼ばれたという。現在もご存命だそうだ。
そんな珍しい日清戦争モノがあったとは知らなかった。早速に国際放映から頂いたDVDを怖いもの見たさに拝見した。時は1894年、126年前の李氏朝鮮が舞台。農民の反乱が朝鮮全土に広がり、宗主国の清(中国)から鎮圧軍を呼んで治めようとしたら、日本も居留民保護のために軍隊を派兵してきて撤兵しないでいるところから話は始まる。日本軍は朝鮮政府に「独立国なんだから、清に従属する関係を破棄しろ」と強引に内政改革まで要求。しかし、清国はそれは認めないと拒絶して交渉は決裂し、日本は京城(ソウル)の王宮も占拠し、開戦に至る流れだった。平壌の陸戦、遼東半島の肉弾戦、日本軍の快進撃が続き、ついに伊藤博文が現れて下関条約を結んで……。
見ているうちに、大昔の李氏朝鮮までウクライナに思えて、清国(NATO)の安全保障体制には入るな、中立国のままでいろ、大日本帝国(ロシア)の言うことを聞いて親日政権に交代しろ、遼東半島や台湾(ドンバス地方やクリミア)を割譲しろと迫り、しまいには朝鮮全土を併合していったアジアの小国の過去とダブって見えてしまった。これもウクライナ戦争病なのかと思ったわ。
井筒和幸 映画監督
1952年12月13日、奈良県出身。県立奈良高校在学中から映画製作を始める。75年にピンク映画で監督デビューを果たし、「岸和田少年愚連隊」(96年)と「パッチギ!」(04年)では「ブルーリボン最優秀作品賞」を受賞。歯に衣着せぬ物言いがバラエティ番組でも人気を博し、現在は週刊誌やラジオでご意見番としても活躍中。
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