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岸田首相も萩本欽一も4回目接種直後に感染 なぜコロナワクチンは効かないのか
https://www.news-postseven.com/archives/20220902_1789578.html?DETAIL
2022.09.02 16:00 女性セブン NEWSポストセブン
4回目接種後に感染(時事通信フォト)
「周りに迷惑をかけないため」「打っていない人が感染を拡大している」そう言われ続けていたが、接種後に感染する人が後を絶たず、ついに首相もそのひとりに。副反応に耐えながら、4回、5回と続ける意味はどれほどあるのか。
《私の感染について国民の皆さんからいただいたご指摘は、真摯に受け止めなければならない》
8月22日、岸田文雄首相は新型コロナに感染したことを発表し、こう語った。依然として第7波が猛威を振るい続けるいま、たとえ対策が万全であったとしても誰がどこで感染してもおかしくない。しかし多くの国民がクエスチョンマークを抱いたのは、そのタイミングだ。名古屋大学名誉教授の小島勢二さんが指摘する。
「岸田首相は『自分にも周りにも大事なこと』として8月12日に4回目のワクチンを接種しました。つまり、自分の感染を防ぎ、周囲にもうつさないようにすることが接種の目的でした。ところがわずか8日後に微熱や咳などの症状が出て、8月21日に陽性が確認された。接種直後の感染に、多くの国民は『ワクチンは効かないのか』と落胆したはずです」
接種後すぐに感染するケースが相次いでいる。7月下旬に4回目接種をしたタレントの萩本欽一(81才)は、8月11日に陽性が確認され、タレントの山田邦子(62才)もワクチンを打ったその日の夜に感染していたことが明らかになった。1年半にわたって推進されたワクチンだが、果たしてその意味はあったのか。
副反応かと思ったら感染だった
「正直に言って、ワクチンは感染予防には効果がないというのが現場の実感です」
都内の大学病院に勤務する産婦人科医がため息をつく。
「うちの病院の看護師はほとんどが4回目を打ち終わりましたが、その後に2〜3割が感染しました。“ワクチンを打ったからコロナにかからない”と考える医療スタッフはもうゼロに近いです」
都内の開業医も声を揃える。
「4回目接種をした患者のうち、半分近くが感染している状況です。なかには接種後の副反応がひどくて苦しんだのに、さらにコロナにかかって『ワクチンに何の意味があったんですか』と涙目で訴える人もいます」
ナビタスクリニック理事長で医師の久住英二さんは、ワクチンの感染予防効果は大幅に低下していると話す。
「当院でも、岸田首相のように4回目を受けた直後にかかる患者は少なくありません。ワクチンの副反応で体調を崩したと思って受診したら、実はコロナに感染していたということもある。接種後、抗体ができるまでの期間にかかったケースもありますが、ワクチンの有効性が大幅に低下していることは間違いありません」
萩本欽一も(時事通信フォト)
なぜ「切り札」は効かなくなったのか
大規模接種が開始された2021年5月、菅義偉前首相は全国の自治体に「ワクチンは切り札だ」とハッパをかけた。そのかいあってか今年8月28日時点で2回目接種を終えたのは人口の81.3%。3回目完了も64.1%に達する。65才以上の高齢者に至っては9割が3回目を打ち終え、4回目の接種が進む。猛スピードで推進された “切り札”はなぜ効かなくなったのか。
「最大の要因はウイルスの変異です。特に第7波は、これまで感染の主流だったオミクロン株の派生型『BA.2』よりも感染力が1.27倍強いとされる『BA.5』の登場で一気に感染が広がりました。
過去の感染やワクチン接種によって獲得した中和抗体の攻撃を、ウイルスが実質的にかわすことを『免疫逃避』といいますが、BA.5は免疫逃避が発達しているため、感染力が強いうえにワクチンが効きづらい。感染力の増強と、ウイルスがワクチンを避ける能力の向上の“相乗効果”によって、1回目や2回目接種の頃と比較して非常に感染しやすい状況が生じている」(久住さん)
血液内科医の中村幸嗣さんもウイルスの変異でワクチンの防御力が大きく下がったと指摘する。
「デルタ株までのワクチンの感染予防効果は9割とされました。接種さえすれば行動制限しなくても感染を防げた。しかしオミクロン株以降はワクチンの感染予防効果が大幅に低下し、3回、4回と打っても大量の感染者が出ました。
国立感染症研究所は3か所の病院のデータをもとにBA.5に対し、3回目接種から2週間以上3か月未満でも65%の発症予防効果があるとしています。たしかに研究所が調査した3つの病院ではいい結果が出ていますが、現場の肌感覚としては、発症予防効果はもっと低いです」
独自に現在の予防効果を試算した小島さんは、20〜30%ほどだと指摘する。
「感染研の調査は発熱外来を訪れた1500人ほどの少数のデータを解析したものです。私が厚労省アドバイザリーボードに提出された感染者の実数のデータをもとに計算してみたところ、BA.5に対する感染予防効果は20〜30%に低下しているという結果になりました。
先行研究のあるイスラエル、アメリカ、カタールのデータを見ても3回目接種の感染予防効果は16〜26%ほど。65%はかなり高く見積もっている」(小島さん)
4回目以降は、さらに感染予防効果が低下すると小島さんは続ける。
「イスラエルの論文によれば岸田首相が接種した『モデルナ』ワクチンの4回目接種後の感染予防効果はたったの11%。オミクロン株に対する抗体価は、感染が広まった初期の株のおよそ10分の1程度です。しかも4回目接種から2週間以内では、接種者と未接種者に感染率の違いがなかった。岸田首相が接種後9日目に感染したのは意外なことではありません」(小島さん)
新型コロナ「感染者数」と「ワクチン接種率」の推移
高齢者の重症化予防には効果あり
当初「ワクチンには95%の感染予防効果がある」と強調していた政府だが、流行の収束が見えない現在、「重症化予防には意味がある」と目的を切り替え、あくまで追加接種を推進している。ワクチンで重症化はどの程度防ぐことができるのか。
「重症化の予防に関しては、大きな意味がある。そもそも感染予防と重症化予防では体の中で担当する免疫の仕組みが異なります。初期段階でウイルスを増やさないようにして感染を予防するのが『抗体』というたんぱく質で、ガードをかいくぐって侵入したウイルスと闘い、被害を最小限に抑えるのが『細胞性免疫』です。後者の細胞性免疫はウイルスが変異しても効果を発揮できる。この働きは過去のワクチンでも証明されています」(久住さん)
中村さんも重症化予防には肯定的だ。
「現在発表されているデータによれば、重症化予防効果は50%以上あるといえます。実際、現場で重症化する患者のほとんどはワクチン未接種者。3回目までの接種は医師として推奨できます」
他方で小島さんは、年齢によって異なると指摘する。
「初期のオミクロン株にあたる『BA.1』が流行した際の厚労省のデータによると、70代以上の重症化予防効果は未接種者に比べて4〜5倍あり、高齢者には有効といえました。ただしオミクロン株は感染力が強いものの、そもそも重症化率は低い。特に若い人が重症になるのはごくまれであり、若者の重症化を食い止めるためにどれほど効果があるかを判定することは非常に難しい」
さらに小島さんが懸念するのは追加接種の「罠」だ。
「ファイザーやモデルナが提供する『mRNAワクチン』には、もともと体に備わっている免疫力を低下させる可能性があります。実際に外国の論文では、接種後に時間が経過すると免疫力が下がるとの報告がある。
特に自己免疫疾患の発生や免疫の低下によって体内で潜伏感染していたウイルスの再活性化がみられることがあります。追加接種を続けることで免疫が下がった結果、今後、がんなどさまざまな病気の発症率が上がることも懸念されています」(小島さん)
そもそも重症化リスクの低いウイルスに対し、「重症化予防」のためにワクチンを打つメリットがどこまであるのか—ワクチンのリスクも天秤にかけると「未知数」としか言えないだろう。
“オミクロン株対応型” その効果のほどは
《政府は7回目までのワクチンを購入済み》《10月からは“オミクロン株対応型”の接種を開始》—テレビや新聞では連日ワクチン接種の推進に関するニュースが報道されている。
終わりの見えないコロナ禍で、この先もさらなる追加接種や新しいワクチンの導入が予定されているが、副反応に耐えながら打ってもすぐに感染する状況下において、接種し続ける必要はどれほどあるのか。
「10月から適用が予定されている新しいワクチンは、従来型のコロナウイルスに対する成分と、オミクロン株に対する成分を半分ずつ組み合わせた『2価ワクチン』と呼ばれるもの。たしかにこれまでのワクチンを打つよりもオミクロン株に対して2倍の抗体値を得られます。しかし、少数の例をもとにしたデータであるもののモデルナ社からの発表では感染や発症予防効果はこれまでのワクチンよりかえって劣っていました」(小島さん)
デルタからオミクロンでこんなに変わった
中村さんは「様子見」をすすめる。
「現状の治験データでは接種効果が劇的に改善するとは思えません。実際に接種が始まってみなければ本当のところはわからない。アメリカはワクチンが完成したらすぐ承認の方針なので、その結果がよければ2価ワクチンを選択肢に入れてもいいかもしれない。
そもそもワクチンは追加接種するごとに一時的に効果は上がりますが、その上昇幅は徐々に低くなります。今後は接種後に高い確率で発生する平均2日の発熱などの副反応と、感染後に平均4日寝込む感染リスクを天秤にかけることになる。重症化に大きな不安を持つ人は打てばいいし、若年で感染する可能性が低い人は2回目以降はどちらでもいいと思います。ちなみに私は4回目接種にはそこまでメリットがあるとは思っていません」
4回目接種に異を唱える医療従事者は少なくない。都内の内科医が打ち明ける。
「医療従事者なので4回目を推奨されましたが、打っていません。現行のワクチンはオミクロン株にほぼ効果がないとみているし、ウイルスは今後も変異するから2価ワクチンにも期待できない。周囲にも4回目までは“社会の空気”に合わせて打ったものの、その後の接種は見送るという医師が多いです」
久住さんは“右へならえ”の時期は過ぎたと指摘する。
「政府の指示は一貫して『なるべく多くの人が打つべし』ですが、もはや全員が同じように考える必要はない。高齢者や基礎疾患のある人、医療従事者や介護施設スタッフは追加接種を検討すべきかもしれませんが、重症化リスクの少ない人は感染したら解熱鎮痛剤で対応する方法もある。全員に同じやり方を求めるのではなく、個々のリスクに応じて対策を変えるべきです」(久住さん)
変異するコロナにどう対峙するか。4回目の接種直後に感染した岸田首相はぜひ自らの体験を生かしてほしい。
※女性セブン2022年9月15日号
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