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国家放送協会やポジティブセッションなど、福島原発禍については「復興しました」といった明るい話題のみ報じられる。
甲状腺がん発症者や帰還困難者、20倍危険な環境基準について、どれだけの報道がされているだろうか。
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避難者支援「継続すべきだ」 国連特別報告者、原発事故後の状況調査
阿久沢悦子2022年10月10日 14時00分
https://www.asahi.com/articles/ASQB86QC1QB7OXIE01X.html
*原発事故による避難者の状況を調査した国連人権担当特別報告者のセシリア・ヒメネス・ダマリーさん=2022年10月7日午後1時21分、東京都千代田区、阿久沢悦子撮影https://newsatcl-pctr.c.yimg.jp/t/amd-img/20230625-00000073-kyodonews-000-3-view.jpg?exp=10800
福島第一原発事故後の避難者の状況を調査するため、国連人権担当特別報告者のセシリア・ヒメネスダマリーさんが来日した。12日間にわたる調査を終え、東京都千代田区の日本記者クラブで7日に会見した。
原発避難者には、避難指示区域からの避難者(強制避難者)と、区域外からの避難者(自主避難者)がいて、それぞれ受けられる賠償額や支援に大きな格差がある。ヒメネスダマリーさんは「強制か自主かの区別は取り除いて、権利や必要性に基づいて避難者への支援を継続すべきだ」と述べた。
9月26日から政府や福島県の関係者、避難者、支援団体、研究者らと各地で面会し、日本の法制度や支援策を検討した。事故から11年後の状況について、ヒメネスダマリーさんは「避難者に(福島への)帰還を求める方向にシフトしており、帰還しない人は支援の打ち切りに直面している」とした。
特に福島県が、県外への自主避難者に対する住宅の無償提供を2017年3月末でやめたことについて、「避難者のうち労働人口の20%が失業しており、日本の失業率3%に比べ高い水準だ。障害や疾病がある人も多く、生活や就労の点で脆弱(ぜいじゃく)性を抱えているといえる。行政が何らかの住居支援を再開すべきだ」と述べた。
また、復興庁は今年6月、福島県外避難者のうち、「所在確認が取れなかった」「避難者登録がある市町村の外へ転居した」「帰還の意思がないと判断された」「すでに死亡」などの理由で計6604人を順次、避難者統計から外すと発表した。避難者から「帰還の意思の有無で判断するのはおかしい」など異論が相次いでいる。
こうした状況について、ヒメネスダマリーさんは「正確な避難者数を把握すること、政府が避難者の声をきくことは大事で、解決すべき問題と考えている」と話した。調査報告は来年6月にジュネーブで開かれる国連人権理事会で発表する。(阿久沢悦子)
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