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歴代ワースト総理・安倍晋三が犯す日本史上最大の犯罪
週間ダイヤモンド 2015.10.7
『原子炉時限爆弾』で、福島第一原発事故を半年前に予言した、ノンフィクション作家の広瀬隆氏。
壮大な史実とデータで暴かれる戦後70年の不都合な真実を描いた『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』が増刷を重ね、第5刷となった。
本連載シリーズ記事も累計216万ページビュー(サイトの閲覧数)を突破し、大きな話題となっている。
このたび、新著で「タイムリミットはあと1年しかない」とおそるべき予言をした著者に、担当編集者が直撃インタビュー。
8月11日の川内原発再稼働後、豪雨による鬼怒川決壊、東京で震度5弱、阿蘇山噴火、南米チリ沖マグニチュード8.3地震による津波余波など、日本列島を襲う自然災害が続出している。
これを受け、10月23日(金)に、広瀬隆氏の「緊急特別講演会」を開催することになった。
今の日本列島、何かおかしくないか?
そんな不安を抱いた担当編集が著者の広瀬隆氏に、「今、最もコワイこと」を聞いた。
「歴代ワースト総理」のあまりにも貧困な知性
広瀬 最近は、「クレージー」を通り越して「マッド」になった安倍晋三が、世論が強く反対している秘密保護法、集団的自衛権、安保関連の戦争法、沖縄基地問題、そして原発再稼働強行と、次々に愚策をくり出してくるので、私もこのまま死ぬに死にきれません。
武器輸出と原発輸出によって、世界中に大悲劇と混乱を引き起こそうとしているのが、安倍晋三という稀代の犯罪者です。
孫の世代までこの問題を引き継いでは絶対ダメ! という決意で書いた本が『東京が壊滅する日』です。
私はこの原発問題に取り組み、30年以上、「反原発」を主張しつづけ、『私物国家』(1997年、光文社)などでも歴代総理を固有名詞で断罪してきましたが、その中でも、最も知性がないのが安倍晋三です。
編集 歴代内閣総理大臣ワースト1位ですか!?
広瀬 誰が見てもそうでしょう。
A級戦犯となった近衛文磨と岸信介がいます。それぞれを祖父に持つ細川護熙さんと安倍晋三。この2人の違いが何か、わかりますか?
編集 うーん。何でしょう……。
広瀬 細川さんは東日本大震災を見て、一から考え直し、小泉純一郎元首相とともに、精力的に「原発反対」を訴えています。細川さんが理事長として進めている津波防止のための「森の長城プロジェクト」は、江戸時代の浜口梧陵を思い起こさせる偉業です。
ペリー提督が来航した翌年、1854年に梧陵の郷里・和歌山県広村を安政南海地震が襲い、紀伊半島一帯を大津波が襲ったのですが、彼が津波の前に広村の村民を山に導いて救済したのです。
そのあと彼は、数年がかりで高さ5メートル、長さ650メートルにもおよぶ防波堤を完成させ、松林の植林で堤防を強化しました。この堤防は、ほぼ90年後の1946年に再び広村を襲った昭和南海地震の津波の被害を防ぐのに大いに役立ちました。細川さんがなさっていることは、同じです。
対する安倍晋三は、思考力ゼロですから、祖父の岸信介が日米安全保障条約を強引に締結して全国民の怒りを買って退陣した時代からまったく進歩がなく、変わらない! こいつは人間以下だ。猿にも劣る。
過去の過ちを真摯に反省して、明日への光を見出そうとする細川さんや小泉さんの姿を見ていると、「人間は変わることができる!」という人間の可能性と、希望をひしひしと感じることができます。人間は、失敗をしたら、そこから大きく変化することが大切なのです。フクシマ原発事故で、初めて原発のおそろしさに気づいた人こそ貴重なのです。
編集 なかでも、小泉元首相は、「(原発再稼働は)間違っている。日本は直ちに原発ゼロでやっていける/原発がCO2より危険なものを生み出しているのは明らかで、ぜんぜんクリーンじゃない。原発は環境汚染産業なんです」(「朝日新聞」2015年9月13日付)とか、9月16日の伊方原発の当地・愛媛県での講演でも、
「伊方原発であろうがどこであろうが、再稼働すべきではない」
「政府は『世界一厳しい新規制基準だから大丈夫』と言っているが、どうして世界一と言えるのか。どこの国とも比べていないのに世界一と言うのはおかしい」
と、かなり激しくほえておられます。当分、小泉節はおさまりそうにありませんね。
広瀬 1966年7月25日、わが国最初の商業用原子炉・東海発電所が茨城県で運転を開始し、安倍晋三が尊敬する祖父・岸信介が1959年に決定したこの東海村原子炉によって、現在まで続く原子力発電の時代に突入したのです。
安倍晋三は「世界で最も厳しい原子力規制委員会の基準に基づく審査をパスしたから安全」と言っていますが、本連載第15回の田中三彦氏との対談でも明らかになったとおり、それはデタラメです。『東京が壊滅する日』の102〜104ページに「長州藩歴代犯罪の系譜」を紹介したので、ぜひ読んでください。
編集 日露戦争を開戦し、特高警察を設置した桂太郎から、秘密保護法を成立させた安倍晋三まで、広瀬さんの最も強みと言える「人物の系図」は衝撃的ですね。
今、フクシマと東京で起きていること
編集 私が『東京が壊滅する日』の原稿を最初に読んで驚いたのが、冒頭のキーワードとも言える「220km」です。
アメリカの西部三州で起こった悲劇です。ネバダの核実験(1951〜57年)が行われ、そこから「220km」の田舎町、セント・ジョージで大量にガン患者が発生した史実と、福島第一原発〜東京駅の「220km」の対比には「おお!」と身を乗り出しました。
広瀬 「フクシマ原発事故はもう終わった」と思い込んでいる東京都民が、実はいちばんアブナイのです。
『東京が壊滅する日』のオビには「タイムリミットはあと1年しかない」とありますが、2011年3月のフクシマ原発事故から4年半が経過し、すでに福島県の子どもの甲状腺癌の発生率は平常時の72.6倍です。もうすでに起こっていることですよ。その原因である放射性ヨウ素が、ここ東京にも、大量に襲いかかったのです。
東京都文京区にある順天堂大学付属順天堂病院・血液内科の「外来新規患者数およびその内訳」の表を見ると、2011年に比べて、2013年には明らかに疾患が激増しています。
首都圏の病院における骨髄異形成症候群による入院患者数を見ても、フクシマ原発事故前の2010年に比べて、2012年〜2013年には血液関連の癌が急増しています。
なぜ、東京かって?
大汚染地帯のフクシマ原発事故現場の脇を通る国道6号線と常磐自動車道を、大量の乗用車とトラックが走っていますが、ほとんどが東京に向かってくるので、その車体がすさまじい汚染物を首都圏に運びこんでいる状態です。
放射線の影響と思われる白内障や眼科疾患も、2012年末以降に東京で急増しています。
ほとんど注目されていませんが、宮城県仙台市およびその周辺でも白内障や眼科疾患が急激に増えており、東北労災病院眼科の患者統計では、白内障手術数は、事故前の2010年から事故後の2012年までにおよそ2倍になっています。
いいですか。アメリカ西海岸のカリフォルニア州では、フクシマ原発3号機が爆発して10日後に、アメリカ環境保護局が大量のプルトニウム239を検出して、下に示すグラフを公表していたのですよ。
東京には高層ビルが林立しているので、そこに放射性物質の雲がぶつかって落ちた結果、東京の人間は、ほかの地域の人より、はるかに大量のプルトニウムを吸いこんだのです。
このホットパーティクルが体内で癌を爆発的に増やすのは、もう時間の問題です。
来年、2016年3月11日で、原発事故から5年が経過します。ネバダの核実験やチェルノブイリ原発事故の教訓は、まちがいなく「事故の5年後から癌や心筋梗塞の患者が激増する」ということです。
フクシマの原発事故でコワイのは、広島・長崎原爆のような閃光や爆風での被害ではなく、200種以上の放射性物質がガス化して“見えない状況”で日本中に飛散したことです。放射性物質の8割が海に落ちたとしても、2割は山中や平地に落ち、河川を通じて関東平野や日本海側にも放射性物質が流出しています。
その地上に落ちた量は、ネバダの核実験よりフクシマ原発事故のほうが「2割」多いという計算の根拠を、『東京が壊滅する日』に詳細に書いたので、ぜひお読みください。
編集 読者の方々からいただいた手紙にも「この数字に驚いた」とありましたが、「2割多い」というのは、かなり衝撃的ですね。
北関東・東北豪雨でフレコンバッグから猛毒物が流出!
広瀬 それに加えて、先日の北関東・東北豪雨被害です。危機的な状況は日ごとに増しています。『東京が壊滅する日』で触れた「フレコンバッグ」と呼ばれる除染物を入れる黒い袋ですが、今回の豪雨でそれが大量に川に流出しました。
編集 本連載第10回で見た衝撃の「フレコンバッグのドローン空撮」は、すさまじいものでした。みな海岸線にあるのですからね。今、そこにちょっとした津波が来れば……。
今回の豪雨によって、「除染廃棄物の流出数は439個。9月24日午前11時までに41袋が未回収で、うち36個が回収困難。回収した398袋のうち239袋で中身が流出。ほかに16袋が破損」、環境省の担当者は「草木類が大多数で、事故後4年半が経過しているため、放射線量は低いとみられる。環境への影響は少ないと考えている」(「毎日新聞」)と答えているようですが、本当に大丈夫なのでしょうか?
広瀬 大丈夫なわけはないでしょう。クソ役人の言葉を信じると、トンデモナイことになりますよ。危険物だからフレコンバッグに入れたんですよ。それが流出して、なにが大丈夫だ。
忘れてはならないのは、「除染」というのはあくまでも「危険物を移動する」という意味であって、危険物そのものは永遠に「消滅」しないということです。
だから小泉純一郎さんが、「地下水が豊かで、放射性廃棄物の処分ができない国なのに、原発の再稼働など絶対にしてはならん」と叫んでいるのです。
大きな危険性のある放射性物質を大量に含んだものが、豪雨で川や海に大量に流れ出たわけです。
土中や、地中の汚染はむしろ日増しに進んでいる。猛毒物のプルトニウムもトリチウムもストロンチウムも、海に大量に出ている。それを魚介類が取り込み、やがて子どもたちが体内に取り込み、それが体内で濃縮を起こし、トテツモナイ癌細胞となって放射線を放つ可能性が大なのです。
しかし、地元紙をはじめ、いまでは大新聞もテレビもまったくこの危険性を報じない。このことに心から憤りを感じます。
編集 今、広瀬さんが一番コワイと思っているのは何ですか?
広瀬 ズバリ、水です。体内に入れる水は、東京都内に住んでいる私自身も、遠くから安全なものを購入し、わが家では水道水は一切使っていません。
深刻な影響は、東京を含む東日本地域で、これから出てきます。
特に、女性や小さい赤ちゃんや幼児が先にやられるので、本当に心配です。
安倍晋三が犯す日本史上最大の犯罪
広瀬 科学的、医学的にこの問題を検証すると、事態はどんどん悪化の一途をたどるばかりだと考えられます。
原発事故の問題には、大きく分けて、2つがあります。1つがフクシマから放射性物質が拡散した取り返しのつかない問題。もう1つが、再稼働を開始した川内原発(鹿児島県)や再稼働候補の伊方原発(愛媛県)でこれから取り返しのつかない事故が起こった場合、日本列島の風の流れから、被害が鹿児島・愛媛にとどまることなく、日本列島全土を殲滅させる、ということです。
編集 日本列島全土が殲滅!?
広瀬 現代人はあまり強く認識していないようですが、日本中にある標準の100万KW級の原発では、1年で広島原爆の1000倍の放射性物質を生み出す核分裂が行われています。
つまり、あの忌まわしい原子爆弾の1000倍の危険な放射能が日本列島を埋め尽くす。フクシマ原発事故が起こっても、まだ日本人は懲りないのか。この民族の頭は大丈夫なのか。
最高責任者の安倍晋三が起こす次なる大事故は、日本史上に残り、日本の国家機能を根底から破壊するトテツモナイものになるのです。あいつを即刻、政界から完全追放しなくてはなりません。
(つづく)
なぜ、『東京が壊滅する日』を緊急出版したのか――広瀬隆からのメッセージ
このたび、『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』を緊急出版した。
現在、福島県内の子どもの甲状腺ガン発生率は平常時の70倍超。
2011年3〜6月の放射性セシウムの月間降下物総量は「新宿が盛岡の6倍」、甲状腺癌を起こす放射性ヨウ素の月間降下物総量は「新宿が盛岡の100倍超」(文部科学省2011年11月25日公表値)という驚くべき数値になっている。
東京を含む東日本地域住民の内部被曝は極めて深刻だ。
映画俳優ジョン・ウェインの死を招いたアメリカのネバダ核実験(1951〜57年で計97回)や、チェルノブイリ事故でも「事故後5年」から癌患者が急増。フクシマ原発事故から4年余りが経過した今、『東京が壊滅する日――フクシマと日本の運命』で描いたおそるべき史実とデータに向き合っておかねばならない。
1951〜57年に計97回行われたアメリカのネバダ大気中核実験では、核実験場から220キロ離れたセント・ジョージで大規模な癌発生事件が続出した。220キロといえば、福島第一原発〜東京駅、福島第一原発〜釜石と同じ距離だ。
核実験と原発事故は違うのでは? と思われがちだが、中身は同じ200種以上の放射性物質。福島第一原発の場合、3号機から猛毒物プルトニウムを含む放射性ガスが放出されている。これがセシウムよりはるかに危険度が高い。
3.11で地上に降った放射能総量は、ネバダ核実験場で大気中に放出されたそれより「2割」多いからだ。
不気味な火山活動&地震発生の今、「残された時間」が本当にない。
子どもたちを見殺しにしたまま、大人たちはこの事態を静観していいはずがない。
最大の汚染となった阿武隈川の河口は宮城県にあり、大量の汚染物が流れこんできた河川の終点の1つが、東京オリンピックで「トライアスロン」を予定する東京湾。世界人口の2割を占める中国も、東京を含む10都県の全食品を輸入停止し、数々の身体異常と白血病を含む癌の大量発生が日本人の体内で進んでいる今、オリンピックは本当に開けるのか?
同時に、日本の原発から出るプルトニウムで核兵器がつくられている現実をイラン、イラク、トルコ、イスラエル、パキスタン、印中台韓、北朝鮮の最新事情にはじめて触れた。
51の【系図・図表と写真のリスト】をはじめとする壮大な史実とデータをぜひご覧いただきたい。
「世界中の地下人脈」「驚くべき史実と科学的データ」がおしみないタッチで迫ってくる戦後70年の不都合な真実!
よろしければご一読いただけると幸いです。
<著者プロフィール>
広瀬 隆(Takashi Hirose)
1943年生まれ。早稲田大学理工学部卒。公刊された数々の資料、図書館データをもとに、世界中の地下人脈を紡ぎ、系図的で衝撃な事実を提供し続ける。メーカーの技術者、医学書の翻訳者を経てノンフィクション作家に。『東京に原発を!』『ジョン・ウェインはなぜ死んだか』『クラウゼヴィッツの暗号文』『億万長者はハリウッドを殺す』『危険な話』『赤い楯――ロスチャイルドの謎』『私物国家』『アメリカの経済支配者たち』『アメリカの巨大軍需産業』『世界石油戦争』『世界金融戦争』『アメリカの保守本流』『日本のゆくえ アジアのゆくえ』『資本主義崩壊の首謀者たち』『原子炉時限爆弾』『福島原発メルトダウン』などベストセラー多数。
<編集者プロフィール>
寺田 庸二(Yoji Terada)
ダイヤモンド社書籍編集局第二編集部副編集長。慶應義塾大学経済学部卒。これまでノンフィクション、ビジネス、自己啓発、翻訳、理工、語学、子育て、日めくりカレンダーなど、計120冊の書籍を担当。ベストセラー作家から新人作家まで、20代〜90代のバラエティあふれる著者の「未開拓分野」を引き出そうと 日々奮闘中。業界平均重版率が3割台の中、担当書籍の生涯重版率は8割超。全国を歩き、精力的に処女作著者を発掘。処女作18連続重版記録を12年越しで更新中(2003年12月〜)。
https://diamond.jp/articles/-/79227
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