http://www.asyura2.com/21/senkyo282/msg/116.html
Tweet |
※2021年7月17日 日刊ゲンダイ1面 紙面クリック拡大
※紙面抜粋
※2021年7月17日 日刊ゲンダイ2面
【今から憂鬱「TV局だけ」バカ騒ぎ】
— 笑い茸 (@gnXrZU3AtDTzsZo) July 17, 2021
案の定、東京五輪は空前絶後のドッチラケ
日刊ゲンダイ pic.twitter.com/YNdug27qwz
※文字起こし
東京五輪の開会式(23日)まで1週間を切った。選手村もオープンし、選手も続々と来日しているが1週間前と思えないのは、まったく高揚感がないことだ。国民も「来週には五輪」という実感がないのではないか。
普通なら、いまごろ商店街には万国旗が飾られ、銀座のデパートは「五輪セール」を華々しく開き、街はお祭りムードに包まれているはずである。ロンドンも、リオも、始まる前から盛り上がっていた。ところが、東京五輪は祝祭ムードのかけらもない。大会組織委員会の関係者がこう言う。
「まさか、ここまでしらけたムードになるとは思いもしなかった。盛り上がるはずの聖火リレーは厄介者のように扱われ、イベントも次々に中止になった。期待とはまったく違うものになってしまった」
しかし、高揚感がないのは当たり前だ。東京の新型コロナウイルスの新規感染者は、16日も1271人と、3日連続で1000人を突破。27日連続で前週の同じ曜日を上回っている。しかも、感染者の増え方がハンパじゃない。
東京都のモニタリング会議は、足元の増加ペースが続けば8月11日には新規感染者は2406人に達し、入院患者も2000人を超え、「医療提供体制は逼迫の危機に直面する」と警告を発している。
「緊急事態宣言」が発令されている東京は、感染爆発の「第5波」に突入した可能性が高い。命と健康が脅かされているのに、お祭りムードになるはずがない。
法大名誉教授の五十嵐仁氏(政治学)はこう言う。
「高揚感どころか、国民の大半は『本当にオリンピックをやって大丈夫なのか』『感染が拡大してしまうのではないか』と危惧し、身構えているはずです。読売新聞の世論調査でも、いまだに国民の41%、都民に絞れば50%が“五輪中止”を求めている。大変な時に大規模イベントがやってきた、というのが国民の本音でしょう。しかも、IOC(国際オリンピック委員会)のバッハ会長は『コロナリスクを五輪に持ち込むことはない』と強弁していますが、大会組織委員会が誇る“バブル方式”は、いくつも穴が見つかっている。そもそも、外国から10万人も来日するのに、管理できるはずがありません」
すでに来日した大会関係者から30人の陽性者が見つかり、入院患者も出始めている。さらに、ウガンダの男性選手は、「日本で仕事をする」と合宿所から逃亡してしまった。
このまま東京五輪を開いたら、とんでもない厄災をもたらしかねない。国民が東京五輪を歓迎しないのは当たり前である。
もはや五輪への幻想はない |
しかし、それでも実際に大会が始まれば、NHKを筆頭にテレビ各局が連日連夜、五輪一色になり、バカ騒ぎするのは目に見えている。
感染状況や医療体制を一応は伝えながら、五輪の感動物語を喜々として垂れ流すのは間違いない。神妙な面持ちで感染状況を伝えた後、パッと明るい表情に切り替わったアナウンサーが「はい、次はお待ちかねのスポーツです」「きょうも日本勢はメダルラッシュでした!」と大ハシャギするのは明らかである。
タレントで国際ジャーナリストのモーリー・ロバートソン氏はきのうの毎日新聞で、〈五輪ではメディアの報道に注目したい〉とした上で、〈これまでは開催に否定的な姿勢をとってきたが、開幕すればスポーツ礼賛と感動感激、日本がメダルをとったというナショナリズムに傾く〉と喝破していたが、まったくその通りだろう。
「五輪が始まれば世の中の気分は変わる」と期待している菅政権もテレビのバカ騒ぎは大歓迎に違いない。菅首相周辺は「東京五輪は日本選手のメダルラッシュになる」「五輪が盛り上がれば、秋の衆院選も負けない」と皮算用しているらしいが、しかし果たして目論見通りにいくのかどうか。
たしかに、日本人は“五輪好き”だが、さすがにメディアが五輪フィーバーをあおっても、もうだまされないのではないか。
「この1年間で、日本国民の“五輪への幻想”は、はぎ取られたと思う。五輪貴族の傲慢な振る舞いも、IOCの拝金主義もよく分かった。バッハ会長は『東京大会のために我々は犠牲を払わなければならない』と発言し、最古参のパウンド委員は『菅首相が大会中止を求めたとしても、開催される』と言い放っています。日本人は、税金を使われ、健康を脅かされ、五輪開催のために自粛まで強いられているのに、五輪貴族はこの態度です。多くの日本人が“五輪嫌い”“IOC嫌い”になったはず。しかも、無観客となり、もはや五輪ではなく単なる記録会になった。もちろん、日本人選手を応援し、メダルを取れば喜ぶでしょうが、それで五輪への不信感が消えることはないでしょう」(五十嵐仁氏=前出)
テレビ局だけが“バカ騒ぎ”では、いまから国民も憂鬱に違いない。
「大会の大義」は後付けでしかない
それでもテレビ各局は、期間中、「五輪バンザイ」のむなしい実況をするつもりなのか。
本来、叫ぶべきは、五輪開催に巨額の税金を突っ込むことを決めた安倍前首相以下、利権政治屋たちの大罪のはずだ。「復興五輪」「コロナに打ち勝った証し」などと、大層なお題目を掲げ、五輪を政治利用してきた罪こそ追及すべきなのではないか。もし、コロナ対策を最優先し、“五輪中止”を決断していたら、ここまで感染が広がることもなかったはずである。東京五輪関連の著書がある作家の本間龍氏が言う。
「海外メディアが『IOCが五輪開催へ強引に突き進む理由は3つ。カネ、カネ、そしてカネだ』と、IOCを批判していましたが、日本政府や経済界にとっても五輪開催の目的は『カネ』です。招致の段階から政府は『インバウンドによる経済効果は絶大』と説明していた。その守銭奴ぶりを覆い隠すために、まず用いたのが『復興五輪』という大義でした。ところが、いつの間にか『コロナに打ち勝った証し』に変わり、最近は『世界が一つになれる』などと言いだしている。要するに、開催の大義など、単なる後付けでしかないのです。主役のアスリートも大会の経済的価値を高めるために利用されている格好です。メディアは政府や経済界のこうした欺瞞を検証すべきでしょう」
東京五輪の予算も、招致段階では「コンパクト五輪」などと称し、全体の費用を7340億円としていたが、現在は1兆6440億円に拡大。3兆円にまで拡大するのでは、ともみられている。
特に罪深いのが安倍だ。
2013年9月、招致に向けたIOC総会で、福島原発の状況について「アンダーコントロール」と“ドヤ顔”で嘘をつき、昨年3月に開催延期を決定した時も、組織委の森前会長が「2年延期」を進言したのに、自分の総裁任期中の開催を切望し「1年延期」を押し通してしまった。あの時、私欲を捨て「2年延期」にしていたら、東京五輪は全く違うものになっていたはずだ。
「2年延期でも、組織委は対応できたはず。IOCも容認姿勢だった。ワクチンの接種も進むので、感染リスクが今より低くなり、それこそ“完全な形”で開催できたはずです」(大会関係者)
しかも、「五輪に反対しているのは反日的」と決めつけているのだから度し難い。どうして、感染拡大を懸念して“五輪中止”を求めるのが反日的なのか。
五輪の旗を振っているのが、安倍や「ぼったくり男爵」ことバッハ会長なのだから、東京五輪は空前絶後のドッチラケ。国民は絶望するしかない。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK282掲示板 次へ 前へ
最新投稿・コメント全文リスト コメント投稿はメルマガで即時配信 スレ建て依頼スレ
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK282掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。