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むしろ鎌倉市の方が「政治的に45°右傾」している。
— チャラ純平 (@charajunpei) April 30, 2021
「政治的」理由に講演拒否《市民提案の憲法学者——鎌倉市》「民主主義に逆行」「差別の可能性も」【東京新聞社会面4/30】 pic.twitter.com/utso0RT2bZ
【独自】憲法記念日の講演に憲法学者・木村草太さんの起用NG 鎌倉市が「9条に言及する懸念」で拒否
https://www.tokyo-np.co.jp/article/101258
2021年4月30日 06時00分 東京新聞
神奈川県鎌倉市が2018年の憲法記念日に開いた講演会で、公募で選ばれた市民でつくる実行委員会が提案した憲法学者の木村草太東京都立大教授(当時は首都大学東京教授)の講師起用を、「政治的だ」という理由で市側が拒否していたことが、分かった。識者は「市民の活発な議論を下支えすることは行政の中立性を損なわない。鎌倉市の判断は民主主義に逆行している」と指摘している。(石原真樹)
木村草太さん
この講演会は「憲法記念日のつどい」。17年までは市と実行委の主催だったが、18年から主催は市で、実行委が企画・運営。市側が作成した議事録によると、実行委は17年12月に講師の選定を始め、木村教授を含む3人を候補に挙げた。ところが翌年1月の会議で市の担当者が「政治的要素が見られる」と難色を示した。委員は「全く政治性のないことはありえない」と反論し、あらためて木村教授を1番目の候補者として5人を提案した。
しかし、後日、市の担当者から「木村教授は許可が下りない」という趣旨の連絡が委員に入ったという。講演会は18年5月3日、鎌倉生涯学習センターで別の講師を招いて開かれた。
市の担当者は本紙の取材に「事業実施に当たっては行政の中立性を損なわない内容が前提。憲法記念日のつどいで憲法学者が講演すると憲法九条にも言及する懸念があり、木村氏の講演は遠慮願いたいと実行委に伝えた」と話した。
2018年1月の実行委員会議事録
委員の1人は「いろいろな考えがある中、平和のためにみんなで話し合ってやってきた。政治を持ち込んだのは市だ」と指摘した。
木村教授は取材に当事者としてのコメントは避けたが、一般論として「憲法学を専攻する学者が、憲法記念日に憲法について解説する講師として不適切な合理的な理由は考えにくく、(講師起用の拒否は)差別に当たる可能性がある。学者が九条を分析すれば、改憲・護憲どちらかに有利になることはあり得るが、それで行政が政治的中立性を害したことにはならない」と話した。
鎌倉平和推進実行委員会 市民が委員を務め、市と協力して平和に関する講演会や映画上映会、戦争体験者を小中学校に招く出前講話などを実施。1996年に始まった。委員定員は最大10で任期は2年。鎌倉市は新型コロナウイルスによる財政難などを理由に、2021年度は委員の市民公募を中止した。 |
◆「中立性」理由にした規制は全国で相次ぐ
自治体が「政治的中立性」を理由として市民の表現活動を事実上制限する例は、各地で相次いできた。
さいたま市の公民館は2014年、市内の女性が詠んだ「梅雨空に『九条守れ』の女性デモ」という俳句を「世論を2分する内容で、掲載は公民館の公平性、中立性を害する」として、公民館だよりの掲載を拒否。作者の女性が起こした訴訟で東京高裁は「思想や信条を理由にした不公正な取り扱い」として市に賠償を命じ、18年に最高裁で判決が確定した。
神奈川県茅ケ崎市は15年、沖縄県名護市辺野古での米軍新基地建設に反対する住民の姿を追ったドキュメンタリー映画「戦場ぬ止み」の自主上映会の後援を申請されたが拒否。市の担当者は「中立性を欠いた表現や国政を批判する内容」が含まれていることを理由に挙げた。
16年には鹿児島市が、市主催の市民向けヨガ講座の講師が「反核」とプリントされたTシャツを私服で着ていることを問題視。講座中は別のヨガ専用着を着るにもかかわらず「特定の政治的主張と受け取られかねない」と契約更新を拒否した。
◆議論の多様性損ない、逆に非中立的
武蔵野美術大の志田陽子教授(憲法学)の話 憲法記念日に憲法について考える講演会を開けば、政治的な議論を呼ぶ話題が扱われるのは当然だ。民主主義は多様な議論が開かれることを必要としている。自治体が事なかれ萎縮に傾くと、萎縮を市民に押し付けることになり、むしろ議論の多様性をふさぐ非中立的な姿勢となる。「中立性」の言葉を拡大解釈して使うべきではなく、特に市民に萎縮を押し付ける合言葉に使ってはならない。鎌倉市の判断は民主主義に逆行している。
憲法記念日の講演・木村草太さんを2度提案も…「拒まれて驚いた」と鎌倉市の実行委経験者
https://www.tokyo-np.co.jp/article/101300
2021年4月30日 07時36分 東京新聞
木村草太さん
二〇一八年五月の憲法記念日に行われた講演の講師に、憲法学者の木村草太さんを起用するのを「政治的」として拒否した鎌倉市。市の平和事業は、公募市民による「鎌倉平和推進実行委員会」と市の主催で実施されてきたが、市は単独で主催する形に変更し、二一年度は実行委員の公募も取りやめた。委員経験者は「平和のためにやってきた。政治を持ち込んだのは市だ」と憤る。 (石原真樹)
木村さんを推薦した元委員によると、若い世代の参加者を増やすため、若手の憲法学者として注目され、テレビ出演も多かったことから提案したという。「市に拒まれて驚いた」と当時を振り返る。
実行委は木村さんを再度推薦したが、市側は拒否。「講演自体がなくなると困るから、受け入れるしかなかった」と話す。
この直後、市は「主催 鎌倉市・実行委」から「主催 鎌倉市、企画・運営 実行委」に変えた。実行委は「活動内容は変わらない」と説明され、了承したという。一九年度には、市側が実行委に相談せずに「憲法記念日のつどい」から「平和のつどい」に名称変更し、実行委の批判を受けて謝罪する出来事もあった。
市は昨年十一月、新型コロナウイルスの影響でイベント開催が難しいことや財政難を理由に、二一年度に実行委の公募を休止すると委員に告げた。
しかし、一部の平和事業は市単独で続けることから、元委員は「コロナは休止の理由になっていない」と指摘。公募を続けるよう求めて市議会に請願を提出し、今年二月、継続審査になった。ある元委員は「いろんな考えがある中で、平和のために何ができるか、みんなで話し合ってやってきたのに」と話している。
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