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なぜ政府は昨年のうちに国民にPCR検査を行わなかったのか 三枝成彰の中高年革命
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/288657
2021/05/01 日刊ゲンダイ
成田空港で帰国・入国者のPCR検査を行う検疫担当者(C)共同通信社
東京オリンピックに参加する外国の選手やコーチに対して政府は、来日後に毎日、新型コロナウイルスのPCR検査などを実施し、行動も制限するという。それをやれるのなら、なぜ政府はもっと早く、国民に対して同じことを行わなかったのか? 昨年のうちに全国民に検査を実施していれば、ここまでの拡大は防げたのではないか?
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コロナ上陸の初期に、陽性がわかった人を早急に隔離して必要な治療を講じていたら、守れた命はもっと多かったと思う。そうすれば全国へ感染も広がらず、医療も逼迫(ひっぱく)することなく、休業要請のあおりをくって倒産する企業も少なかったはずだ。
感染経路が追えるうちに徹底的に対処しなかったツケが、医療や経済、国民の日々の暮らしにまで影響を及ぼしているのがいまの状況である。英断をもってそれをやらなかった政府の責任は大きい。
そして、そんな政府に対して声を上げ、尻を叩かなかった私を含む国民と大半のマスコミ(一部には、この問題に言及しているコメンテーターもいた)にも責任の一端はあるだろう。私たちはそんな政府を甘やかしてきたことを反省し、いずれやってくる国政選挙の場で、はっきりとノーを突きつけるべきなのだ。
緊急事態宣言も3回目となれば、国民も慣れてしまう。菅総理や小池都知事がいくら、しかつめらしい顔で宣言発令の会見を開こうが、街の人出は変わらないし、電車も混んでいる。むしろ、人が増えた印象すらある。
誰もが意味のないことをわかっているからだ。これでは休業要請に従っているお店や会社がバカを見るだけである。
バランスを欠いた補償にも腹が立つ。すずめの涙のような金額をもらってもやっていけるところは少ないし、融資でさらに借金を背負わせるのもおかしい。
休業を要請するなら全業種にするべきだし、事業規模や前年の納税額に沿って補償するのが公平というものだ。
そもそもコロナ自体が、がんや事故で亡くなるよりずっと死亡率が低いし、私たち日本人を含む東アジア人は欧米人に比べ、ネアンデルタール人から受け継いだ重症化につながる遺伝的因子がほとんどないのだと「ネイチャー」誌にも論文が出ている。政府はそうしたことを知っていたから本腰を入れなかったという見方もあるが、だからこそ、脅威が局所的で感染経路が追えるうちに対策を徹底すべきだった。
もはや政府は水際作戦にも、封じ込めにも、感染拡大防止にも失敗した。それなのに連日、全国で聖火リレーを行い、政権の「レガシー」を残そうと躍起になっている。そんなことに使うカネと手間暇があったら、いくらでもコロナ対策に回せたはずだと思うのは私だけだろうか?
東京オリンピックも延期はしかたなかったとして、コロナ退治に成功していたら、ここまでグダグダにはならなかっただろう。
「負のレガシー」を後世に残そうとしている政府の政策に加担させられるのはまっぴらだ。世界から冷たい目で見られていることに、為政者たちはいつ気づくのだろうか。
三枝成彰 作曲家
1942年、兵庫県生まれ。東京芸大大学院修了。代表作にオペラ「忠臣蔵」「狂おしき真夏の一日」、NHK大河ドラマ「太平記」「花の乱」、映画「機動戦士ガンダム逆襲のシャア」「優駿ORACIÓN」など。2020年、文化功労者顕彰を受ける。
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