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ミャンマーは経済成長に取り残された極貧国家になって深い闇を生み出すのか?
http://www.asyura2.com/21/reki6/msg/1047.html
投稿者 中川隆 日時 2022 年 2 月 04 日 10:32:30: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: ミャンマーの軍による市民攻撃 投稿者 中川隆 日時 2021 年 8 月 26 日 12:25:03)


2022.02.04 ミャンマーは経済成長に取り残された極貧国家になって深い闇を生み出すのか?
https://blackasia.net/?p=30070


今のミャンマーを見ると、東南アジアで取り残された唯一の極貧国家になってしまうのではないかという気もしている。今のまま推移していくと、そうなってしまう可能性が高い。政治の混乱で極貧世界を生み出した国は、深く強烈な裏社会をも生み出す。ミャンマーに注目している。(鈴木傾城)

ただでさえ苦しいミャンマーの国民はより追い込まれた
軍事クーデターでアウンサンスーチー氏を拘束して無理やり国軍支配に持っていったミャンマーは、その後のコロナ禍のこともあって世界から忘れ去られ、もはや世界から見捨てられたような状況になっている。

ミャンマーはアウンサンスーチーの時代になってから、外部からの投資資金を受け入れてやっと経済成長の入口に入ったのだが、この国軍のクーデターによって国際社会から経済制裁を科せられて再び投資資金も途切れてしまった。

国軍のクーデターに異議を唱えるミャンマーの民主派市民は激しい抗議デモで対抗したが、事態は膠着して今もなお事態は悪化したままだ。

国軍支配に抵抗する市民は、1500人も殺され、1万1000人が逮捕されるような事態となっている。経済のボイコットやストライキの多発ですでに失業者も1年で100万人発生したのではないかとも推測されている。

ミャンマーの人口は5441万人なので、そのうちの160万人が失業したというのは、凄まじいインパクトである。すでに国民の半数は絶対貧困となっている。(ブラックアジア:国民の48.2%が絶対貧困。ミャンマーは近いうちに「飢餓国家」になっていく)

世界銀行はミャンマーのここ一年のGDP(国内総生産)は、前年から18%減となったと報告した。ミャンマーは軍事クーデターによって民主主義も否定され、経済が萎縮していくばかりの国と化したのである。


国際社会はまったくミャンマーに目を向けていない
ミャンマーの国家的信用も喪失してしまったことから通貨チャットも暴落してしまい、輸入するあらゆる商品の物価が高騰して、仕事はなくなったのに物価は二倍になってしまった。

ミャンマー国内では、もう燃料油や食用油も手に入らないほど困窮化している。ただでさえ苦しいミャンマーの国民はより追い込まれていくことになった。

ミャンマー国軍のミンアウンフライン最高司令官は2月1日、「できるだけ燃料油の節約をお願いしたい」「食用油の消費をできるだけ少なくすれば輸入を減らせる」と国民に演説するほど深刻なのだ。

ASEANもミャンマーの対応を巡って意見が割れており、救済がうまく進んでいない。まして国際社会はまったくミャンマーに目を向けていない。

ミャンマー国民にとって不幸だったのは、コロナ禍が重なってしまったことだ。これによって世界中の指導者は自国の対応に追われてミャンマーどころではなくなった。そしてミャンマーでもコロナ禍で自粛を余儀なくされた。

軍事政権との闘争で経済が止まり、ストライキで経済が止まり、コロナ禍で経済が止まったのだから、悪いことがすべて重なった状態である。さらに不幸なのは、去年の9月あたりから石油価格がどんどん上昇していったことだ。

2021年の暮れに入ってから鎮静化しつつあるように見えた石油価格は、今年に入ってからは猛烈に値を上げていった。先進国の国民にも石油価格の上昇による値上げに悲鳴を上げているが、ミャンマーは絶望的に追い込まれた。

資源高騰はまだ続く可能性が高い。

今、ロシアとアメリカがウクライナを巡って一触即発の様相を見せていて、事態は緊迫している。この問題がこじれると、石油も天然ガスも小麦もより高騰してしまう事態もあり得るので、ミャンマーはひとたまりもないだろう。

すべての問題がミャンマーを地獄に突き落とそうとしているのである。

ミャンマーの経済はより傷つき、絶望的な状況に
2021年12月10日。ミャンマーでは「沈黙のストライキ」を各地で行れた。国軍に抗議デモをするのではなく、ただ国民全員でいっせいに仕事を休み、外出も控え、商店も休業して軍に対する抵抗を示す。それが「沈黙のストライキ」だ。

軍や警察はその動きを察知して、この「沈黙ストライキ」をやめさせようとしたが、当日は閑散としてヤンゴンも人通りが消えた。

一方で国軍は自分たちを指示する集団に「国軍支持デモ」を行わせている。先日は、このあからさまな「やらせデモ」に手榴弾が投げ込まれて40人が死傷するという事件も起こっている。

こうした対立と衝突が長引くほど国民生活もまた追い込まれていくのだが、抑制する側も抵抗する側も止まらない。

国軍は市民を弾圧し、市民は政治をまったく信用せずに暮らし、仕事もなければ物資もない。これが今のミャンマーの状態である。

客観的に見ると、国民が追い込まれて死んでいくのが先か、それとも国軍が絶えられなくなって崩壊するのが先かというチキンレースだが、どちらにしても痛みは大きい。ミャンマーの経済はより傷つき、絶望的な状況になっていくだろう。

ミャンマー国軍の裏には中国がいる。そのため私たちが思っている以上に軍事政権は長持ちするかもしれない。しかし、国軍が孤立化しているのは確かであり、今の独裁政治がずっと維持できるかどうかは未知数だ。

ミャンマーが民主化する夢を完全に捨てるのはまだ早いと私は思っている。

ミャンマーが私の最後の放浪地となるのかもしれない
私は、極貧世界は東南アジアから消え去っていき、「ブラックアジア的な世界はもう消えるのだろう」「少なくとも東南アジアで貧困世界のアンダーグラウンドを見ることはもうないのだろう」と思っていた。

しかし今のミャンマーを見ると、東南アジアで取り残された唯一の極貧国家になってしまうのではないかという気もしている。今のまま推移していくと、そうなってしまう可能性が高い。

政治の混乱で極貧世界を生み出した国は、深く強烈な裏社会をも生み出す。その裏社会というのは、言うまでもなく無法の犯罪組織の拡大、暴力の横行、人身売買、売春横行、ドラッグ蔓延……などである。

民主化されて国が落ち着くまでは、アンダーグラウンドは一時的に広がる。ただ、国に民主国家としての秩序が生まれ、法が厳格化し、貧困が薄らいでいけばアンダーグラウンドも萎縮する。

コロナ禍以前のミャンマーはヤンゴンのインヤー湖周辺に、小規模な歓楽街が散見されていたのはよく知られている。『DJ’s bar』や『Disco BME』みたいな店もあったと報告を受けている。

軍事政権が消え去って民主国家が再び戻ったら、ミャンマーも1993年以後のカンボジアで生まれたようなアンダーグラウンドの世界が、ふと現れるかもしれない。

コロナ禍はいずれ終わる。今年中に終わる可能性が高い。その後に何らかの形でミャンマー国軍が排除されてミャンマー国内が奇跡的に民主化されるかどうか、ここに私は注目している。

今の段階でどう転ぶのか判断するのは時期高尚だ。

『ブラックアジア・カンボジア編 売春地帯をさまよい歩いた日々(鈴木 傾城)』
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https://blackasia.net/?p=30070  

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コメント
1. 中川隆[-13928] koaQ7Jey 2022年2月04日 10:35:38 : IANSEFVjsY : OURCM1BWVDdoWEU=[5] 報告
2021.09.09 ミャンマー, 絶対貧困国民の48.2%が絶対貧困。ミャンマーは近いうちに「飢餓国家」になっていく
https://blackasia.net/?p=26180

ミャンマーは当初から東南アジアで最も貧しい極貧国家だったのだが、事態は良くなるどころか、より悪化した。国民の約半分が一日約120円未満で生活しなければならない「絶対貧困」となる。絶対貧困のミャンマーの子供たちは今、雑草を食べて飢えをしのいでいる。(鈴木傾城)

ミャンマーは事実上「経済停止状態」となってしまった
おかしな政権が実権を握ると、一般国民は為す術もなく地獄に堕ちていく。最近ではアフガニスタンのタリバン政権の誕生でそうした光景を私たちはリアルタイムで見ることになったのだが、こうした出来事はアフガニスタンだけで起こるわけではない。

中国でも習近平が神格化に向けて暴走し始めており、今後はどのようなことになるのか分からないし、北朝鮮も相変わらず独裁政権が国民を弾圧し続けている。一国の政権が絶対権力を掌握すると、もはや外部が何を言ってもその国は変えられない。

日本でもいつか売国政権が政治を乗っ取って絶対権力を行使するようになっていくと、日本国民は何もできないまま地獄のどん底にまで堕ちていくことになるだろう。

我が愛する東南アジアでも、現在「危機的状況」に陥っているのがミャンマーである。

ミャンマーは国軍が2021年2月1日に、アウンサンスーチー率いる国民民主連盟(NLD)の指導者を根こそぎ拘束し、軟禁するというクーデターを起こして、以後この国は内乱状態にある。(ブラックアジア:ミャンマー動乱。なぜ誰も支持しないミャンマー国軍が勝つ可能性があるのか?)

ミャンマーの国民は国軍と激しく抵抗し、抗議デモを起こすと同時に仕事をボイコットする不服従運動で抵抗したのだが、国軍はまったく妥協せず講義デモを弾圧、そして停止したミャンマー経済をも放置したので、ミャンマーは事実上「経済停止状態」となってしまった。

経済が停止するというのは、行政も停止し、福祉も停止し、銀行も機能しなくなり、ビジネスが回らなくなり、社会のあらゆる活動が滞るということである。

極貧層は今や絶対貧困の中で「生きるか死ぬか」の状態
通常、このような事態になったら政権は支持を失って吹き飛ぶのが「民主国家」なのだが、ミャンマーのように軍が全権を掌握して国家権力を独裁するようになってしまったら、経済が停止しようが何だろうが権力は揺るがない。

抵抗する国民はことごとく射殺するか投獄して排除し、困窮する国民の面倒は見ないので、むしろ国民は地獄に堕ちれば堕ちるほど抵抗者がいなくなって権力基盤が強化されるという構図もある。

今、まさにミャンマーでそれが起きている。

国軍の国民無視と不服従運動によってミャンマー経済はむちゃくちゃになってしまった。そこにコロナ禍がミャンマーにも吹き荒れることになっていった。コロナが広がるからと言っても、ミャンマーの国民にできることなど何もない。

政府は機能していないし、国民には病院も薬もない。ミャンマーの新型コロナ感染状況は正確な数字が出せない以上、まったく何の意味もない。統計数字は出ているのだが憶測でしかなく、実態は分からないままなのだ。

そもそも、ミャンマー国民はコロナどころではない。社会経済が崩壊しているので稼ぐ手段がなく、食料が圧倒的に不足しているのである。

国連も資金不足と活動制限でうまく機能しておらず、極貧層は今や絶対貧困の中で「生きるか死ぬか」の飢餓に見舞われている。国連はミャンマーの絶対貧困率が今年中に48.2%に達するとの予測を示している。

国民の約半分が一日約120円未満で生活しなければならない「絶対貧困」なのである。ミャンマーは当初から東南アジアで最も貧しい「超極貧国家」だったのだが、事態は良くなるどころか、より悪化した。

絶対貧困のミャンマーの子供たちは今、雑草を食べて飢えをしのいでいる。

このまま推移したらミャンマーは近いうちに「飢餓国家」に
ミャンマー情勢が良くなる兆しは今のところ、まったくない。しかし、世界はもうミャンマーの存在をすっかり忘れ去ってしまっている。膠着したミャンマー情勢にはニュース性もなくなり、もはや国際ニュースで報道されることもなくなった。

2020年から、世界は自国のコロナ禍でミャンマーどころではない。

2021年にはワクチン接種が進んでコロナ禍も収束すると思われていたが、インドから広がったデルタ株の蔓延によって情勢は一変した。先進国も再びコロナ感染者の爆発的な広がりで収束が遠のいた。

これは世界経済にとっては不吉な兆候である。こうした中で、中国も習近平が自らの神格化のための政治をするように明確な方向転換を始めており、今後の中国経済は成長率も鈍化し、国際的競争力も喪失していくだろう。

アメリカはGAFA(Google・Apple・Facebook・Amazon)は好調かもしれないが、他がコロナ禍で停滞するのであれば、最終的には経済の停滞は避けられなくなる時が近いうちに来るはずだ。

折しもアメリカのFRB(連邦準備制度)は金融緩和でばらまいていた資金を絞ろうとしている。この量的緩和の縮小のことを「テーパリング」と呼ぶが、テーパリングが行われたら株式市場に流れ込む資金が先細る。

こうしたことから、今後グローバル経済は大きなリスクに直面する瀬戸際にまで到達しているのだが、世界経済の崩落が来たらもはや全世界が自国を守るために汲々とすることになるので、ミャンマーはますます見殺しになる。

私はミャンマーで国民が痩せ細って飢えて死んだり、人が人を食べるような地獄絵図が発生してもおかしくないのではないかと悲観的に見ている。そこまで至る前に何らかの変化が起きて欲しいと思うのだが、このまま推移したらミャンマーは近いうちに「飢餓国家」と化す。

外に出ることもできず、内で食うこともできず
タイはミャンマーと広大な国境を接している国なのだが、タイはミャンマーがこのようなことになる以前からずっとミャンマーからの密入国者の問題に苦しめられてきた。

ミャンマーとタイは国境をはさんであまりにも国力が違っており、多くのミャンマー人がタイに密入国して不法就労に入っていく。

タイの歓楽街に沈没している人間なら誰もが知っているように、MP(マッサージパーラー)やゴーゴーバーやオープンバーの多くにミャンマー女性が潜り込んで不法就労していた。

他にもタイの地方に林立している各種の工場で、ミャンマー人が人身売買されて違法就労している実態もある。こうした密入国者が放置されていると正規の労働者が失業や賃金低下のワリを食うことになる。

もっと深刻なのは、こうしたミャンマー人がドラッグ密輸の手先となっていることだ。ミャンマーの少数民族にとっては、以前からドラッグは手軽な現金獲得の物資として大量に製造されている。

ミャンマー人が大量に流れ込むことによって、ドラッグ禍もまた深刻化する。こうしたこともあるので、タイ政府はミャンマー人の流入を警戒してことごとく密入国者を送り返している。

ミャンマー国軍の圧政から逃れた人たちを再び戻すことで、タイ政府は国際社会から批判されて「ミャンマーの難民を受け入れよ」と圧力を加えられているのだが、タイ政府も自国の雇用や安全を守るのに必死だ。

東南アジアも一丸となってミャンマー国民を救済するわけではない。まして、コロナの感染拡大を恐れる中では、どこの国もミャンマー国民をシャットアウトしていくだろう。

ミャンマー国民は外に出ることもできず内で食うこともできず、極度の絶対貧困の中で、座して「飢餓」に向かうしかない状況に陥っていくのだろうか……。あまりにもひどい状況である。


『絶対貧困の光景 夢見ることを許されない女たち(鈴木 傾城)』
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