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コロナあるいはスパイクタンパク質への曝露が直接的な原因の「甲状腺の異常」が欧米で急激に拡大しており、65歳以上の4人に1人に甲状腺の問題があることに専門家たちが懸念を表明
https://indeep.jp/spike-protein-induced-thyroid-problems/
2022年1月31日 In Deep
長期の後遺症の要素が新たに露見
前回の以下の記事で少しふれましたが、欧米で「甲状腺の問題」が急速に拡大しています。
(記事) オミクロン後の「世界の終わりの始まり」を回避するには…。歴史上、人類は一度も人為的に感染症を征圧したことがないという自然の法を思うべき
投稿日:2022年1月30日
以前から、コロナで入院した患者たちの多くに甲状腺の問題が出ることがわかっていたのですが、アメリカの最近の研究では、「 65歳以上のほぼ 25%が現在何らかの甲状腺の問題を示していた」ということになっているようで、通常は、甲状腺の問題を持つ率は全体の「 3%程度」だそうですので、かなり異常な数値となっているようです。
これに関しては、入院患者だけの話ではないようですので、何が異常なことが欧米で起きているということになりますが、しかし、欧米だけという道理もなさそうで、日本でも同じような問題が起きているものだと思われます。
今回はまず、そのことを報じていた医療メディアの記事をご紹介します。
その記事を読んでいて、原因は想像できたのですが、調べると、その想像はほぼ間違いなさそうです。それは後に書かせていただきます。
ここから記事です。
英国で急速に拡大している甲状腺の問題は、SARS-CoV-2 に直接関連している可能性がある
Thyroid problems escalating rapidly in the UK, may be direct link to SARS-CoV-2
Medical Xpress 2022/01/27
ロンドン医療研究所の最高科学責任者であるクイントン・ファイベルマン博士は、英国で甲状腺の問題が急速に拡大している可能性があることを警告している。
もともと、SARS-CoV-2 と甲状腺機能の異常の間には直接的な関連があることがわかっている。
通常、人口における甲状腺の問題の世界的な平均発生率はわずか約 3%だが、科学誌ネイチャーに掲載されたロンドン医療研究所の最新の研究では、65歳以上の 4人に 1人が、一時的または永続的な甲状腺の問題の徴候を示していた。
ファイベルマン博士は、こう述べている。
「最近の研究では、COVID-19 感染以前に甲状腺疾患と診断されていなかった COVID-19 入院患者のほぼ 15%が、甲状腺機能の異常を発症していることが明らかになりました。最近発表されたアメリカの研究では、 65歳以上のほぼ 25%が現在何らかの甲状腺の問題を示しているのです」
博士は、現在の甲状腺の問題の拡大には、COVID-19 のパンデミックと、高齢化という 2つの要因が関係している可能性があると述べている。
「高齢者や、重症の COVID 症状のある患者の間で、甲状腺の問題が増加しているという証拠が増えています。これらの数は将来さらに高くなると見られます。さらに、甲状腺の問題は、男性よりも女性に多く見られます。女性は甲状腺の問題が診断される可能性が男性よりも約 5〜 8倍高いのです」
ロンドン医療研究所の独自の血液テストである「MOT」の結果に反映されている最近のネイチャーに掲載された研究では、65歳以上の 4人に 1人が甲状腺の問題の兆候を示していた。
これらの患者のほとんどは甲状腺機能の低下で、甲状腺機能の亢進はごく少数に見られた。
ファイベルマン博士は、以下のように述べる。
「 COVID-19 と、すべての年齢の患者たちでの異常な甲状腺機能との間に関連があるという証拠が現在構築されています。そして COVID-19 に罹患している人々が甲状腺の異常を発症すると予後が悪くなることがわかっているのです」
「甲状腺疾患は深刻な健康問題を引き起こす可能性があり、迅速に治療する必要があります。甲状腺機能低下症は心拍数の低下、聴力損失、貧血、そして最も重症の場合は粘液水腫性昏睡につながる可能性があります」
「甲状腺機能亢進症は、目の問題、妊娠の問題、不規則または異常に速い心拍数、骨の衰弱、心不全、および、甲状腺クリーゼと専門家たちが呼ぶものにつながる可能性があり、意識の喪失、混乱につながる可能性があります。甲状腺機能低下症も、甲状腺機能亢進症も適切に制御(治療)される必要があります」
甲状腺機能低下症の症状は次のとおりだ。
・疲れ
・寒がる
・体重の増加
・便秘
・集中力の欠如
・うつ
等
甲状腺機能亢進症の症状は次のとおりだ。
・体重減少
・熱がる
・不安
・目が痛くてザラザラする
・甲状腺眼症
・まぶたの赤み、腫れ
・眼球突出
等
世界的な甲状腺の問題の急激な増加に関して、ファイベルマン博士は、以下のように述べている。
「世界中で報告されている、甲状腺の問題に対する検査陽性の増加の説明は、部分的には、(パンデミックの中で健康診断などに行く人が減少したために)見落とされたものもあるでしょうが、新しい研究では、COVID-19 で英クイーンメアリー病院に入院した患者のほぼ 15%が新たに甲状腺機能障害を発症したことが示されています」
「特に懸念されるのは、COVID-19 の影響が患者に深刻であると思われるほど、 COVID-19 の結果が悪化したという事実です。甲状腺は私たちの体内での遊離トリヨードチロニン(fT3)の産生を制御します。研究では、COVID-19 患者の一部では fT3 の産生レベルが異常に低くなっていました。ウイルスの影響によって、甲状腺がの fT3 産生レベルが低くなった人々は、より COVID に重症化しやすいという結論に至りました」
「この研究はまた、COVID-19 が既存の甲状腺疾患を持つ人々の症状を悪化させると結論づけてもいます」
ここまでです。
ここにあることを簡潔に書きますと、
・現在、急速に甲状腺の問題を持つ人が増えている
・コロナ感染が甲状腺の問題を起こしていることがわかってきた
・甲状腺の問題を持つ人は、コロナが重症化しやすいことがわかった
というような感じでしょうか。
しかし、実はこの「甲状腺の問題」というのを私はよく知らないのですね。
上の記事では、コロナ後に甲状腺の問題が急激に現れる人たちの多くが、「甲状腺の機能低下」だということですので、それについて見てみました。一般社団法人 日本内分泌学会の「甲状腺機能低下症とはどのような病気ですか」というページからです。
> 甲状腺は喉仏の下にある蝶が羽を広げた形をした臓器で、甲状腺ホルモンというホルモンを作っています。このホルモンは、血液の流れに乗って心臓や肝臓、腎臓、脳など体のいろいろな臓器に運ばれて、身体の新陳代謝を盛んにするなど大切な働きをしています。甲状腺ホルモンが少なすぎると、代謝が落ちた症状がでてきます。(j-endo.jp)
甲状腺の機能が低下した場合の症状としては、以下のように書かれてあります。
> 甲状腺機能低下症による症状には、一般的に、無気力、疲労感、むくみ、寒がり、体重増加、動作緩慢、記憶力低下、便秘などがあります。……甲状腺機能低下症が強くなると、傾眠、意識障害をきたし、これは粘液水腫性昏睡と呼ばれます。(j-endo.jp)
ということで、程度が強くなると少し厄介なようです。
しかし、その次に書かれてあることに、軽くショックを受けたのです。
太字はこちらでしています。
> また、甲状腺ホルモンは、代謝の調節以外にも、妊娠の成立や維持、子供の成長や発達に重要なホルモンなので、甲状腺機能低下症では、月経異常や不妊、流早産や妊娠高血圧症候群などと関連し、胎児や乳児あるいは小児期の成長や発達の遅れとも関連してきます。 (j-endo.jp)
「ここでも、生殖機能の阻害と子どもの発達の阻害と関係した話が出てくるのかよ」と思いましたが、このような甲状腺機能低下症が、コロナ感染・発症と強く関係しているということになりそうです。
コロナというより、原因は、スパイクタンパク質だと断定できますので、自然感染、ワクチン曝露共通の話だとも思います。
スパイクタンパク質が原因だと確信できる理由は後半に書きます。
なお、スパイクタンパク質は、これまでも「生殖機能」に大きく干渉することが、研究でかなりわかっています。
自然のコロナでもワクチンで体内に作られるスパイクタンパク質でも、どちらであっても、女性・男性双方の数々の生殖機能不全と関係しています。
スパイクタンパク質がもたらす生殖機能の問題は、以下のような記事にあります。
(記事) スパイクタンパク質とポリエチレングリコールが「生殖機能を根底から破壊する」メカニズムのすべて。それは女性に対しても男性に対しても
投稿日:2021年6月21日
(記事) コロナが、あるいはそのスパイクタンパク質が「もともと生殖不全を引き起こす可能性のあるメカニズムを持っている」ことを知る…
投稿日:2021年6月1日
(記事) 妊娠初期の流産率は「 91%」程度に落ち着く模様…
投稿日:2021年11月9日
これらの生殖機能との関係については今回はふれないですが、コロナ感染あるいはスパイクタンパク質への曝露が甲状腺の問題と直接的に関わっていることがアメリカやイギリスなどの研究でわかったわけですが、その原因とメカニズムは、何となく察しまして、調べてみるとやはりそうでした。
原因は、ヒトヘルペスウイルス (HHV)の再活性化です。
甲状腺の異常とヒトヘルペスウイルス(主に 6型)とが関係することを述べている研究論文がたくさんありました。以下のようなものがそうです。
ヒトヘルペスウイルス6型と橋本甲状腺炎(橋本病)との関連を裏付けるウイルス学的および免疫学的証拠
Virologic and immunologic evidence supporting an association between HHV-6 and Hashimoto's thyroiditis
ヒトヘルペスウイルス6型は、甲状腺炎、自己免疫疾患と関連している
HHV-6A linked to Thyroiditis, Autoimmune Disease
数値の差異は明らかで、ヒトヘルペスウイルス6型に感染(再活性化)した人の甲状腺の有病率は約 8倍となっていました。
「スパイクタンパク質がヒトヘルペスウイルスを活性化する」ことは、ずいぶんと以前から数々の研究でわかっていまして、それが、コロナの感染直後の症状とは「関係ない」長く続くさまざまな症状を導きます。
風邪的な症状は、病態としてのコロナの本質ではありません。
たとえば、HIV 感染でも、最初の急性期には「風邪と同じような症状」が出ますが、それと似ている気がします。
(北海道大学病院 HIV 診療支援センターのウェブサイトより)
> [急性期] HIVに感染すると、感染後2週間目から4週間目くらいの間に、HIVは急激に体内で増殖を始め、CD4陽性リンパ球が破壊されていきます。この時期には、発熱・のどの痛み・だるさ・下痢など、風邪やインフルエンザに似た症状から、筋肉痛や皮疹などが出る場合もあります。いずれも通常は数日から数週間で症状は自然に消えてしまいます。 (hok-hiv.com)
いずれにしましても、スパイクタンパク質病という病態の本質は「長期」の問題のはずです。
なお、今回の甲状腺の問題と関係しているとみられるこの「ヒトヘルペスウイルス6型 (HHV-6)の再活性化」は、他にもさまざまな疾患と関係していますが、たとえば、HHV-6は、「うつ病の直接的な原因」であることを、東京慈恵会医科大学の近藤一博教授が医学誌に発表した論文などを以下の記事でご紹介しています。
(記事) うつ病……帯状疱疹……
投稿日:2021年9月8日
HHV の再活性化について、少し振り返ってみます。
HHV再活性化の数限りない影響
以下の記事では、ヒトヘルペスウイルス(HHV)の再活性化が誘発する可能性のある疾患や症状の一部を掲載しています。
(記事) …ヒトヘルペスウイルス6型が影響を及ぼす可能性のある「すべての病気」を調べた2022年のお正月
投稿日:2022年1月4日
この記事にもリンクしていますが、スパイクタンパク質による HHV の再活性化については、昨年の秋以降かなりの数の記事を書かせていただいています。
最初にこのことを知ったのは、昨年の 9月でした。
(記事) 数年後の社会 : 双極性障害、大うつ病性障害、統合失調症、アルツハイマー病… HHV-6の再活性化が及ぼす広い影響に戸惑うばかり
投稿日:2021年9月16日
今回の甲状腺の問題も、そのようなもののひとつだということのようですが、甲状腺の問題は、中には一時的なものとして治る事例もあるのかもしれないですが、一般的に考えると「長い付き合いの病気」というイメージはあります。そして、HHV の再活性化が引き起こす可能性のある疾患には、そのような「影響が長く続く可能性のあるもの」が多いです。
今回の甲状腺の問題として、以下の「厄介なループ」が先ほどの英国の研究の記事からわかります。
・コロナに感染すると甲状腺の問題が出やすい
↓ ↑
・甲状腺の問題を持つ人はコロナに感染しやすい
このループです。
さらに、双方が共に双方の状態を悪化させるというマイナスの相乗効果もあるようで、感染力の強いオミクロン以降の株では、このようなことが、数ヶ月、数年単位で問題となっていくこともあり得るのかもしれません。
前回の記事にも書きましたけれど、今後も次々とオミクロン株の新たな変異種が出てきてた場合、その多くが「再感染」すると見られています。また前回の記事にありますように、専門家たちの一部は、
「オミクロンは全員が感染する」
と述べており、それと似た様相となる可能性は高いです。
その理由は、オミクロンは感染のメカニズムが以前と異なるためで、以前のコロナの多くは ACE2 受容体というものを中心とした感染経路でしたが、オミクロンはちがいます。
以下の記事で、オミクロンの複雑な感染メカニズムを述べた専門家たちの研究をご紹介しています。難しくてよくわからないメカニズムですが、コロナは「さらに感染しやすくなり、そして感染では免疫を得ることができない」ように進化し続けているようです。
(記事) 数ヶ月後に開くかもしれない「新たな」扉 : オミクロン変異株は結構厄介かもしれないということを南アフリカの専門家の報告とドイツの論文から知る
投稿日:2022年1月18日
今後の変異種の感染拡大状況にもよるのでしょうけれど、時間の経過と共に、甲状腺の問題も含めて、HHV の再活性化に起因するさまざまな健康問題も拡大していくと見られます。
なお、コロナが単なる風邪というような言い方が現在もあり、またこれは一昨年からある表現ですが、病態自体が全然異なるものですので、風邪と比較できるものではありません。
比較できるものがあるとすれば、風邪でなく HIV だと思われます。以下は、もうそろそろ2年前に近い 2020年の春の記事です。
(記事) 新型コロナウイルスは感染して回復した後もHIVのように「永遠に」体内に残る可能性が医学的研究でさらに強く示される。それだけに、今の私たちにはストレスフリー環境と太陽光が必要なのに
投稿日:2020年5月14日
自然感染の拡大と、ブースター接種の拡大の両方によるスパイクタンパク質の社会への拡大状況が続いていく中では、事態が好転する兆しはなかかな見えない感じがしないでもありません。
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