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(回答先: 【米国務長官】 中国首脳と会談 新決議案協議は平行線 [毎日] 投稿者 ファントムランチ 日時 2003 年 2 月 24 日 22:52:26)
2月24日22:05
【北京=杉山祐之】パウエル米国務長官は24日、北京で、中国の江沢民国家主席、胡錦濤・共産党総書記(国家副主席)、唐家セン外相と会談した。同日午後、記者会見したパウエル長官は、北朝鮮の核開発問題の平和的解決を目指すことで米中が一致したと語った。ただ、平和的解決の前提となる対話の枠組みを巡り、多国間協議を軸としたい米国と、米朝協議を優先させたい中国の立場の違いが鮮明になった。イラク問題での溝も埋まらなかった。
パウエル長官は会見で、地域の安定や不拡散体制に脅威を与える北朝鮮の核開発は、国際社会全体の問題と指摘。米朝両国だけでなく、日本、中国、韓国などを含む多国間の枠組みで外交的解決を目指すべきだとの考えを示した。
中国側は同長官との会談で、「我々は、朝鮮半島に核があってはならないと考えている。国際社会とともに、政治解決に向けて引き続き努力する」(胡総書記)と表明した。
しかし、対話の枠組みに関しては、「米朝だけの問題として扱ってはならない」とする同長官に対し、中国側は「米朝ができるだけ早期に平等な対話を行うよう望む。これが、現在の緊張を緩和する最も有効な方策だ」(唐外相)と強調、北朝鮮が求める米朝直接対話の実現がまず重要との認識を示した。
こうした中国側の姿勢には、米国と共通の目標である朝鮮半島非核化を実現すると同時に、安全保障上からも重要な中朝関係を良好な状態のまま維持したいとの思惑が反映している。唐外相は同長官訪中前日の22日、北朝鮮の金永南・最高人民会議常任委員長と北京で会談、中朝友好協力関係の強化発展を再確認してもいる。
中国にとって、米朝対話による問題解決は、自らが傷つくことのない、最も望ましいシナリオと言える。
パウエル長官は先に、日本政府に対し、同問題解決の枠組みとして、国連安保理の5常任理事国に、日本や南北朝鮮などを加えた多国間協議の創設を提案した。中国が同案に賛同するかどうかは、なお不透明だ。
一方、イラク問題について、同長官は唐外相との会談で、国連安保理に対イラク武力行使容認決議案を近く提出する米国の方針を説明した。しかし唐外相は「中国を含む大多数の国は、対イラク査察の継続が当面の急務と考えている。新たな決議ではない」とし、現時点では、査察継続に力を注ぐべきだとの立場を改めて表明した。さらに、国連の枠組み内での政治解決の必要性を重ねて主張した。
中国は、唯一の超大国・米国が単独で世界秩序構築に乗り出す事態を強く懸念している。イラク問題でも、米国との決定的対立は避けつつ、ロシアや独仏などと連携しながら米国の独走を防ごうとする微妙な戦術を取っている。唐外相がパウエル長官に示した姿勢も、そうした中国外交の表れといえる。
転載元
http://www.yomiuri.co.jp/05/20030224id21.htm