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【ニューヨーク佐藤由紀】国連安全保障理事会は29日、国連監視検証査察委員会(UNMOVIC)のブリクス委員長らによるイラク査察の報告について非公開協議を開き、査察を当面継続する方針を確認した。米英など4カ国を除く11カ国が査察継続を支持した。2月5日の安保理緊急会合でパウエル米国務長官がイラクの決議違反に関する証言を行うのを待ち、次の行動を決めることになった。
安保理協議は29日夕(日本時間30日午前)に終了。5日の安保理会合は外相級会合に格上げされる見通しになった。ネグロポンテ米国連大使は「外交の窓口は閉じつつある」と述べ、5日の安保理会合が最終判断に向けた重要な節目になるとの見方を示唆した。2月14日には査察団の追加報告が予定されており、2月半ばにかけて水面下での外交交渉がヤマ場を迎えそうだ。
米外交筋は29日、パウエル長官が提示する決議違反に関する証拠には、米中央情報局(CIA)が収集した映像または音声が含まれていると語り、証拠は内外の世論を意識した内容になるとみられている。
安保理の議長国フランスのドラサブリエール大使は29日、「査察を継続すべきだ、というのが大半の評価だ」と総括、延長期間については「イラクが協力し、査察が成果を得ている限り」と述べた。2月の安保理議長国であるドイツも「査察官には現実的機会を与えるべきだ」(国連大使)と査察延長を支持した。
一方、ネグロポンテ米大使は「意思決定の時が迫っている」と、イラクに残された時間が少ないことを強調。グリーンストック英大使も「コップの半分が埋まっているという国もあるが、来もしない水滴を待っているわけにはいかない」と述べ、イラクが積極的に協力しない限り、査察継続の意味はないと指摘した。
[毎日新聞1月30日] ( 2003-01-30-11:53 )