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戦争求める米国民の心理 英国・王立防衛研究所
投稿者 倉田佳典 日時 2003 年 1 月 03 日 20:24:22:

01/03 15:01 戦争求める米国民の心理 癒やすため「悪者」攻撃  外信439

 米国はなぜ今イラク攻撃に踏み切ろうとしているのだろう。「米
国民のサイキ(心理)が変わったからで、イラクの脅威が大きくな
ったからではない」。英国・王立防衛研究所のダニエル・ニープ中
東部長はこう言う。米中枢同時テロ(9・11)で恐怖のどん底に
落とされた米国には゛心の癒やし″が必要で、それにはイラク攻撃
が欠かせない、という見方だ。(ロンドン共同=林憲一郎)   
 ―イラクが国連査察団を追い出したのは一九九八年。なぜあの時
に米国はフセイン政権を打倒しなかったのだろうか。      
 「イラクは当時、経済制裁などでほぼ完全に封じ込められていた
ので、軍事的脅威は米国に対しても、周辺諸国に対しても限られた
ものだった。脅威がその後大きくなったという事実は全くない。変
化があったのは米国民のサイキだ。9・11後に米国民の恐怖心が
深く広がり、何もかもが恐ろしく思えるようになった。包容力を失
い、許容範囲が著しく狭まった。イラクが変化したのではなく、米
国民の脅威に関する認識が変わった」             
 「米国のこの極端な心理状態は、欧州も、英国でさえも十分理解
できていない。その後インドネシアやケニアの観光地でテロが起き
て、先進国だけでなく途上国にも恐怖心への共感が多少広がったが
、米国民の今の心理には及ばない」              
 ―9・11を実行したとされるテロ組織アルカイダとイラクの関
係は。                           
 「証拠は一つもない。プラハでイラク外交官とアルカイダのメン
バーが接触していたことが分かったという情報や、イラクがトルコ
経由で武器をアルカイダに渡していたといううわさが出た。イラク
とウサマ・ビンラディン氏が結び付く証拠を見つければ、米国にと
って格好のイラク攻撃の材料なので、公表しないはずがない。いま
だにそれが米英の情報機関から出てこないところをみると、結び付
きはないと断定してよい」                  
 ―すると単に米国民の不安を晴らすための戦争になるのか。  
 「湾岸戦争後の十二年間、米国は制裁と飛行禁止空域設定でフセ
イン政権を封じ込めてきた。しかしイラクの国民生活も痛め続けた
。周辺地域の安定も実現できない。その意味では米国の政策は失敗
したと言える。このやり方をこれからも長く続けるわけにいかない
という背景もある」                     
 ―朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の核開発の脅威が問題にな
っているが、イラクの脅威の方が大きいのだろうか。      
 「確かに北朝鮮はイラクが持っていない長距離ミサイルを保有し
輸出さえしている。米国の本土まで届く射程の長いミサイルも開発
しているようだ。軍事的には北朝鮮の脅威はイラク以上だろう。し
かし、実際の『心配のタネ』として比較すれば、フセイン政権は二
十年も前からイランやクウェートを侵略した札付き。北朝鮮は昔、
韓国を侵略したが、その後はイラクほど悪者のイメージが強烈でな
かった。脅威としてまだ日が浅い」              
 ―米国民のサイキを癒やすにはイラク攻撃の方が効果があるのか
。                             
 「そう思う」                       
 ―戦争になると中東はどうなるだろうか。          
 「アラブ諸国の民衆が反米デモに走るだろう。イスラエルが関与
するとそれが増幅し危険だ。戦後は米軍がサウジアラビアから撤退
し、湾岸のクウェート、カタールなどに拠点を移すと思う」   
 ―戦後のイラクは?                    
 「アフガニスタンと違って洗練された政治、経済の制度が確立し
ており、今と似たり寄ったりの政権になるだろう。一定の改革はあ
るだろうが、米国の言いなりにはならないし、軍部も絶大な権力を
維持する。米国は戦後復興に本当は興味がないと思う。イラクは民
族主義が強い国なので、どんな政府になっても石油利権は簡単に欧
米企業に開放しないだろう」                 
(了)  030103 1500              
[2003-01-03-15:01]
01/03 15:01 D・ニープ氏略歴  外信440

 ダニエル・ニープ氏 オックスフォード大卒。シリアで2年研究
した後、英国に戻りシリア、イラクなど中東諸国の政治についての
コンサルタントを務める。2001年からロンドンの王立防衛研究
所(RUSI)中東部長として、米英両国の中東政策に関する分析
で欧米メディアにしばしば登場している。(共同)       
(了)  030103 1500              
[2003-01-03-15:01]

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