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(回答先: テレビ朝日の新春番組「朝まで生テレビ!恒例激論元旦スペシャル 「西尾幹二」 投稿者 TORA 日時 2003 年 1 月 03 日 20:02:17)
元旦早朝の「朝まで生テレビ」を元旦の夜、もう一度ビデオで見た。私は自分の発言を聞いていて言い足りなさにも勿論不満をもったが、全体として発言回数も穏当で、ポイントごとにきちんと言うべきことを言っているので、ひとまず合格と自己採点した。
しかし韓国大統領選挙のもたらす深刻な事態の予想は、もっと正確に言うべきであった。左っぽいあの討論参加者たちは例外なく、韓国国民の平和への愛、戦争を避けようとする気持ち、アメリカの攻撃から北朝鮮を守りたい心理が盧武鉉の選択であり、韓国人の賢明さの現れであったと口々に言い立てていたが、森本敏氏が言う通り、米韓関係はこのままいけば悪化する。米軍の撤収もあり得る。そうなればアメリカは北への空爆もし易くなる。何十本と掘られている北から南への地下道を通って北の機動部隊が侵入してくるのを阻止するには、部分的には南をも空爆しなければならないであろう。米軍は遠慮会釈なくやれるようになる。盧武鉉政権の成立は、韓国国民の期待の逆になるだろう。私はそう言おうと思って、機会を逸した。
それに、序でにこうも言っておくべきだった。朝鮮半島の人々は昔から自己管理能力に欠けている。だからかつて日本に管理される必要が生じたのだ。今度の選挙も、彼らが自分の無力を知らない証拠で、ナショナリズムで強がりを言っているのは結局、自己管理能力をもっていないことの再証明である、と。
「朝まで生テレビ」でこれくらいのことをずばっと言っておいた方がよかった。アフガン戦争の前のパキスタン大統領ムシャラフ氏のす早い決定を思い起こしてみるがいい。韓国だって、日本だって、軍事的にはパキスタンと似たような弱体国である。自分の弱さを正確に知ることから真の強さが始まる。
日本の核武装の是非を何度も八木秀次さんが問われ、彼が答えあぐねて困っていたが、むしろ私がきちんと答えるべきだった。これも私の反省点である。私はアメリカにとってイラクが北朝鮮よりも優先順位が高く、アメリカがイラクを片付けた後に本気で北朝鮮に対応する気があるのかどうか、最終的なことがどうもよく分からない、と不安を語った。不安はたしか二度ほど言っている。じつは日本の国会が核武装論議を開始すべきはそのときではないか、と私は今のうちに予告したいのである。
アメリカが日本を核から守らない。核の傘は無効になる。ならば日米安保も意味がない。そのとき初めて日本の超高度技術による核開発、アメリカ大陸に届く、命中度も高い弾道ミサイル開発について遠慮なく論議されるべきである。北朝鮮の核を意識しての話だけではない。アメリカに対する牽制である。アメリカを本気にさせるためである。日本はこのときには自分の弱さを否定して、本気で自分の強さに賭けなくてはならない。アメリカに届くミサイルの生産に日本が本気にならなければ、アメリカを本気にさせることもできない。見掛けのおどしを演技するていの話では、決してなにごとも成功しない。
じつを言うと、北朝鮮問題で日本は戦後ついぞ例のない危機に直面すると思うものの、私はこれはこの国民を鍛える絶好のチャンスと考えている。何から何までアメリカに任せ、今度もアメリカに守られそれで終わり、めでたしめでたし、になってしまったら、日本という国が起ち上がるチャンスを再び失う。
しかしこういうことは微妙な言い回しを要するので、「朝まで生テレビ」のあの場面ではどうしても発言するに至らない。国際問題の真剣勝負の問われる極限的なシーンを想像するきわどい分析は、深夜テレビ討論の場では不可能である。討論の内容がそこまでのレベルに達していないし、原理的に達しようがないのではないか。
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